2017年も多くの企業・団体・個人(政治家や芸能人)が、事件・事故・不祥事を発生させました。残念ながら、この20~30年というもの、毎年このように言われ続けています。そのたびに各企業では、他社事例を他山の石として、社内風土を改善し、社内ルールを改定してきた・・・はずでした。一方、行政サイドも企業不祥事の頻発は看過できないものとして、法令改正や規制強化などに取り組んできた・・・はずでした。
それにも関わらず、なぜ企業不祥事等は毎年繰り返されるのでしょうか。リスクの発見能力が拙いのか、リスクに対する感覚が疎いのか、グレーゾーンに対する見立てが甘いのか、自分たちは社会的に許容されると高を括っているのか、業種や個々の企業によって、緊急事態の発生の事情・要因・背景は微妙に異なるでしょうが、少なからず共通点も見出されるものです。ここまでがリスクマネジメントの守備範囲です。
そして、それでも起きてしまった緊急事態に対応するのが、クライシスマネジメントの領域になります。この段階では、信頼回復・原状回復・事業継続を見据えて、当該事態を早急かつ円滑に収束・収拾しなければなりません。そこで取るべきアクションは広範に及びますが、中でも緊急記者会見は一大イベントであり、当該発生事態の出口戦略になります。
緊急記者会見での炎上はネットの炎上や再炎上に繋がりますし、会見自体の再開催・再々開催をも呼び込むことになり、"出口"は遠のくばかりになってしまいます。また、メディアや行政に対して言いたいことがあるときは、余程の覚悟と説得力が必要であり、タイミングを見誤らないことが不可欠となります。
本セミナーでは、以上のような文脈の理解の下に「緊急時対応」の基本と 原則を、事例も混ぜつつ解説していきます。
広報部門、総務部門、法務部門、危機管理部門、コンプライアンス部門、内部監査部門などの責任者、ご担当者をはじめ、役員など経営幹部の皆さまのご参加をお待ちしております。