2021/09/21

危機管理トピックス

【省庁別記事(後半)】

【経済産業省】

【2021年9月】

経済産業省 「NAMIMONOGATARI 2021」の主催者に対するコンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金の交付決定を取り消しました
  • 「NAMIMONOGATARI 2021」の主催者であるoffice keef株式会社(法人番号:8180001131083)に対する令和2年度第3次補正予算「コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金(J-LODlive2)」の交付決定に関し、主催者から事実関係を聴取した結果、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長から令和3年8月5日に発出された事務連絡に記載されている基本的対処方針に基づく催物の開催制限に違反しており、誓約書に違反している事実が判明したため、当該主催者に対する交付決定を取り消しました。
    1. 本件の経緯
      • 令和3年8月29日に愛知県国際展示場(AICHI SKY EXPO)多目的広場 野外ステージにおいて開催された「NAMIMONOGATARI 2021」に関し、補助金事務局である特定非営利活動法人映像産業振興機構(VIPO)(以下「事務局」といいます。)は同年9月2日、主催者であるoffice keef株式会社に対して酒類提供、チケット販売、会場での感染防止ルール徹底に関する措置の有無等について経緯報告を求める文書を発出しました。
      • そして、これに対する主催者の回答内容により少なくとも主催者において内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室長から令和3年8月5日に発出された事務連絡に記載されている「周知期間終了後(遅くとも8月9日)から、チケットの新規販売の停止を継続又は実施すること」に違反している事実が判明し、主催者が事務局に対して提出した「新型コロナウイルス感染症対策に関する重要事項に反する事業の不実施の誓約」に違反していることを確認しました。
      • 他にも、酒類提供に関する愛知県からの自粛要請に対する違反や、基本的感染対策の不徹底といった事実も確認しました。
    2. 交付決定の取消し等について
      • 事務局は、令和3年9月7日、コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金交付規程(三次補正)第18条第1項第4号(交付規程に基づく誓約事項違反)に基づき、「NAMIMONOGATARI 2021」の主催者であるoffice keef株式会社に対する交付決定の取消しを行いました。
      • また、事務局は、同交付規程第25条第1号に基づき、主催者をコンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金(J-LODlive2)の申請主体の対象外としました。

経済産業省 第6次エネルギー基本計画策定に向けて御意見を募集します
▼エネルギー基本計画(案)
  • 東京電力福島第一原子力発電所事故を含む東日本大震災から今年で10年の月日が経過した。10年前の未曾有の大災害は、エネルギー政策を進める上での全ての原点であり、今なお避難生活を強いられている被災者の方々の心の痛みにしっかりと向き合い、最後まで福島復興に取り組んでいくことが政府の責務である。このことはエネルギー政策に携わるもの全てがひとときも忘れてはならない。
  • その上で、第六次のエネルギー基本計画は、気候変動問題への対応と日本のエネルギー需給構造の抱える課題の克服という二つの大きな視点を踏まえて策定する。
    1. 気候変動問題への対応
      • 気候変動問題は人類共通の喫緊の課題として認識されている。個々の気象災害と地球温暖化との関係を明らかにすることは容易ではないが、世界各地でこれまでに無かったような極端な気象現象が生じており、気候変動問題は世界各国が取り組まなければならない課題である。こうした中、先進国をはじめとして各国は、脱炭素化に向け、技術のみならず、国際的なルール形成の局面において、自国の産業構造などを踏まえ自国に有利なルール作りに邁進し、また、事業者も脱炭素技術を利用した競争力強化に取り組み始めている。21世紀以降、デジタル技術における覇権争いに、新たに気候変動、脱炭素化を巡る覇権争いの要素も加わり、日本としても国際的なルール作りのみならず、これまで培ってきた省エネルギー技術や脱炭素技術、カーボンニュートラルに資する新たなイノベーションにより国際的な競争力を高めていくことが求められている。グリーントランスフォーメーション(GX)やデジタルトランスフォーメーション(DX)といった大きな変換のうねりを的確に捉え、将来に向けた積極的な成長戦略を進めることにより民間の大胆な投資とイノベーションを促し、ポストコロナの時代に対応した社会経済構造へのパラダイムシフトにつなげることが不可欠である。
      • 今後の気候変動問題への取組は、産業革命以降形成されてきた産業構造を一変させる可能性を秘めるものであり、変化への対応を誤れば、産業競争力を失いかねない。一方で、日本が国際的なルール作りを先導し、日本が有する脱炭素技術を世界とりわけアジアにおける脱炭素化への課題解決に活かしていけば、新たな成長産業を産み出す契機にもなり得る。
      • こうした世界的な状況も踏まえ、我が国は2020年10月に「2050年カーボンニュートラル」を目指すことを宣言するとともに、2021年4月には、2030年度の新たな温室効果ガス排出削減目標として、2013年度から46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けるとの新たな方針を示した。
      • 気候変動問題への対応は、これを経済成長の制約やコストとする時代は終わり、国際的にも、成長の機会として捉える時代に突入し、各国の産業競争力を左右する重要な要素になっていることを国民一人一人が認識する必要がある。
      • この気候変動問題への対応の大きなカギを握るのは、エネルギーの需給構造の変革であり、今後のエネルギー政策を考えていく上では、こうした世界的な潮流を議論の前提として意識しなければならない。
    2. 日本のエネルギー需給構造の抱える課題の克服
      • 気候変動問題に関する世界的な関心が高まる中、日本のエネルギー需給構造は、大きな変革の途上にある。
      • 高度成長期に構築されたエネルギー設備の高経年化が進む中にあって、自然災害の大規模化といった要因も重なり、高度成長期以降では類を見ない大規模停電を経験し、改めて安定供給の重要さを再認識した。将来にわたる強靱で安定的なエネルギー需給構造の確立に向けては、必要な投資の確保やそれを可能とする事業環境の整備など、官民一体となった取組が引き続き求められる。
      • 一方で、日本の電気料金は震災以降高止まっている。これまでの伝統的な電力多消費産業に加えて、今後、デジタル化の進展により情報通信産業をはじめ、社会全体における新たな電力消費の拡大が見込まれる中、電気料金の抑制は、日本の産業競争力に直結する重要な課題である。
      • 足下でGDPの2割以上を占めるものづくり産業が将来にわたって日本の産業構造の重要な役割を果たしていくためにも、産業界におけるカーボンニュートラルに向けた取組のみならず、それを支える安定的で安価なエネルギー供給は不可欠である。
      • 安全の確保を大前提としつつ、安定的で安価なエネルギー供給の確保と、気候変動問題への対応を進めるという、これまでもエネルギー政策の大前提とされてきたS+3Eの大原則をこれまで以上に追求していくためにも、あらゆる政策を総動員していかなければならない。
    3. 第六次エネルギー基本計画の構造と2050年目標と2030年度目標の関係
      • 第六次のエネルギー基本計画は、こうした大きな二つの視点を踏まえて策定され、2050年カーボンニュートラルに向けた長期展望と、それを踏まえた2030年に向けた政策対応により構成し、今後のエネルギー政策の進むべき道筋を示すこととする。
      • 2030年度の新たな温室効果ガス排出削減目標は、2050年カーボンニュートラルと整合的で野心的な目標であり、両者の関係性は新たに以下のように整理される。
      • すなわち、2030年に向けて今後取り組むエネルギー分野における様々な施策や技術開発は、全て2050年カーボンニュートラルに連なるものとなる。2030年度の新たな削減目標に向けては、既存の技術を最大限活用し、この野心的な目標の実現を目指し、その上で、2050年カーボンニュートラルに向けては、2030年度の目標に向けた取組を更に拡大・深化させエネルギーの脱炭素化を進めつつ、現時点では社会実装されていない脱炭素技術について、これを開発・普及させていくこととなる。
      • 一方で、2050年を見据えた様々な技術開発・イノベーションの成否を現時点で正確に予測することは困難であり、2050年に向けては、カーボンニュートラルという野心的な目標を掲げつつ、常に最新の情報に基づき施策、技術開発の重点を決めていくことが求められる。
      • 2050年カーボンニュートラルを目指し、様々な可能性を排除せずに脱炭素化のための施策を展開し、イノベーション実現に向けた技術開発に取り組む中にあっても、常に安全の確保を大前提としつつ、安定的で安価なエネルギー供給を目指すことは当然の前提である。S+3Eを大前提に、2030年度の新たな削減目標や2050年カーボンニュートラルという野心的な目標の実現を目指し、あらゆる可能性を排除せず、使える技術は全て使うとの発想に立つことが今後のエネルギー政策の基本戦略となる。
      • こうした考え方の整理に立って、今回のエネルギー基本計画を定めることとする。
  • S+3Eの大原則を改めて以下のとおり整理する。
    1. あらゆる前提としての安全性の確保
      • あらゆるエネルギー関連設備の安全性は、エネルギー政策の大前提である。特に原子力については、いかなる事情よりも安全性を全てに優先させ、国民の懸念の解消に全力を挙げる。
      • また、保安人材の高齢化などによる将来の人材不足への懸念、自然災害の頻発・激甚化やサイバー攻撃の複雑化・巧妙化なども踏まえ、原子力はもちろんのことながら、その他のエネルギー源についても、安全性確保への不断の取組が求められる。
    2. エネルギーの安定供給の確保と強靭化
      • 我が国は、四方を海に囲まれ、国際連系線がなく、化石資源に恵まれず、地熱は世界第3位のポテンシャルを有する一方で、遠浅の海の面積はイギリスの8分の1、森林を除く平地面積はドイツの半分であり、自然エネルギーを活用する条件も諸外国と異なるなど、エネルギー供給の脆弱性を抱えている。資源調達における交渉力の限界等の課題や、資源国やシーレーンにおける情勢変化の影響などを背景として、供給不安に直面するリスクを常に抱えており、エネルギー安全保障の確保は、我が国の大きな課題であり続けている。
      • また、エネルギーの安定供給を確保していく上では、近年の自然災害の頻発・激甚化によりエネルギー供給が危機に瀕したことや、インフラ設備へのサイバー攻撃のリスクが高まっていることなども踏まえる必要がある。
      • こうした課題を克服し、エネルギーの安定供給(Energy Security)を確保するため、多層的に構成されたエネルギーの供給体制が、平時のみならず、危機時にあっても適切に機能する強靱性(レジリエンス)を高めていくことが重要である。
      • また、新たな脱炭素技術分野の重要性が増しつつあることを踏まえ、これまでのエネルギー自給率に加え、トランジションの観点も踏まえながら、サプライチェーン全体での安定供給体制を確保することの重要性が増している。
    3. 気候変動や周辺環境との調和など環境適合性の確保
      • 環境への適合(Environment)については、前述したように、カーボンニュートラルに向けた対応が世界的な潮流となっており、重要性が急激に増している。
      • 気候変動問題への取組に当たっては、我が国の温室効果ガス排出量の8割以上を占めるエネルギー分野の取組が特に重要となる。S+3Eのバランスを取りながら、エネルギーの脱炭素化に取り組むことは国の責務である。
      • エネルギーの脱炭素化に当たっては、発電所の建設のための土木・建設工事のための掘削や建設機械の使用等に加え、EVや蓄電池、太陽光パネルなどの脱炭素化を支える鉱物の採掘・加工や製品の製造過程におけるCO2排出を考慮する必要もあり、エネルギー供給面のみならず、サプライチェーン全体での環境への影響も評価しながら脱炭素化を進めていく観点が重要である。
      • また、気候変動のみならず、周辺環境との調和や地域との共生も重要な課題であり、エネルギー関連設備の導入・建設、運用、廃棄物の処理・処分に際して、これらへの影響も勘案していく必要がある。
    4. エネルギー全体の経済効率性の確保
      • エネルギーは、産業活動の基盤を支えるものであり、特に、その供給安定性とコストは、事業活動に加えて企業立地などの事業戦略にも大きな影響を与えるものである。
      • 経済効率性(Economic Efficiency)の向上による低コストでのエネルギー供給を図りつつ、エネルギーの安定供給と環境負荷の低減を実現していくことは、産業界の事業拠点を国内に留め、我が国が更なる経済成長を実現していく上での前提条件となる。とりわけ、我が国の電気料金は、国際水準に照らして家庭用・産業用ともに高い状況が続いており、日本の国際競争力を左右しかねない状況にある。
      • 一方で、カーボンニュートラルに対応するに当たっては一定の負担増加が想定される。例えば、現時点の技術水準を前提とすれば、既存の電力供給やガス供給などを、脱炭素化された火力や蓄電池等と組み合わせた再生可能エネルギーや水素から作られる燃料などに切り替えることは、コスト上昇の要因となりうる。
      • 産業競争力の維持・強化や国民生活の向上を図り、成長戦略としてカーボンニュートラルに取り組んでいくためには、脱炭素技術の低コスト化のための研究開発とともに、徹底した省エネ、需給予測の高度化、AI・IoT等の新たな技術による発電所運転の最適化・更なる効率化、系統制約の克服、調整力の確保等による電力システムの柔軟性向上、規制改革等に取り組み、費用対効果の視点から評価しつつ、エネルギーコストを可能な限り低下させることが不可欠である。

経済産業省 デジタル産業の創出に向けた研究会の報告書『DXレポート2.1(DXレポート2追補版)』を取りまとめました
▼DXレポート2.1(DXレポート2追補版)(概要)
  • 検討の背景と議論のスコープ
    • 経済産業省が2020年12月に公開した「DXレポート2」において、政策の方向性として「レガシー企業文化からの脱却」、「ユーザー企業とベンダー企業の共創の推進」の必要性を示した。
    • また、企業がラン・ザ・ビジネスからバリューアップへ軸足を移し、アジャイル型の開発等によって事業環境の変化への即応を追求すると、その結果として、究極的な産業の姿としてユーザー企業とベンダー企業の垣根が無くなっていくとの方向性を示した。また、ユーザー企業とベンダー企業が「相互依存関係」にあることも示した。
    • ユーザー企業とベンダー企業の垣根が無くなっていく姿が産業の将来像であるとしたとき、こうした産業の創出を遠い未来のこととしたうえで、「ユーザー企業とベンダー企業の共創」を議論していては、双方が変革の足枷となっている相互依存関係を脱することはできないと考えられる。
    • 他方、「DXレポート2」の中でも、「デジタル産業」と表現したデジタル変革後の新たな産業の姿やその中での企業の姿がどういったものであるかという点までは議論を進められていなかった。
    • 以上の背景を踏まえ、本研究会ではデジタル変革後の産業の姿、その中での企業の姿、そして企業の変革を加速させるための課題や政策の方向性を議論することとした
  • 既存産業の業界構造は、ユーザー企業は委託による「コストの削減」を、ベンダー企業は受託による「低リスク・長期安定ビジネスの享受」というWin-Winの関係にも見える。
  • しかし、両者はデジタル時代において必要な能力を獲得できず、デジタル競争を勝ち抜いていくことが困難な「低位安定」の関係に固定されてしまっている。
  • 既存産業の企業がデジタル産業の企業へと変革していくうえで、ユーザー企業には2つのジレンマが存在し、ベンダー企業には3つのジレンマが存在。
  • 変革を阻むジレンマを打破するためには、企業経営者のビジョンとコミットメントが必要不可欠。
  • 社会全体でデジタル化が進む中で、企業はこの不可逆的な変化に適応し、データとデジタル技術を駆使して新たな価値を産み出すことが求められている。
  • デジタル社会の実現に必要となる機能を社会にもたらすのがデジタル産業である。
  • デジタル産業を構成する企業は、価値創出にデジタルケイパビリティを活用し、それらを介して他社・顧客とつながり、エコシステムを形成している。
  • デジタル産業は、ソフトウェアやインターネットにより、グローバルにスケール可能で労働量によらない特性にあり、資本の大小や中央・地方の別なく、価値創出に参画できる。
  • 市場との対話の中で迅速に変化する必要性や、1社で対応できない多様な価値を結びつける必要性から、固定的ではないネットワーク型の構造となる。
  • デジタル産業を構成する企業は、その特色を踏まえて4つに類型化できる。
    1. 企業の変革を共に推進するパートナー
      • 新たなビジネス・モデルを顧客とともに形成
      • DXの実践により得られた企業変革に必要な知見や技術の共有
      • レガシー刷新を含めたDXに向けた変革の支援
    2. DXに必要な技術を提供するパートナー
      • トップノッチ技術者(最先端のIT技術など、特定ドメインに深い経験・ノウハウ・技術を有する)の供給
      • デジタルの方向性、DXの専門家として、技術や外部リソースの組合せの提案
    3. 共通プラットフォームの提供主体
      • 中小企業を含めた業界ごとの協調領域を担う共通プラットフォームのサービス化
      • 高度なIT技術(システムの構築技術・構築プロセス)や人材を核にしたサービス化・エコシステム形成
    4. 新ビジネス・サービスの提供主体
      • ITの強みを核としつつ、新ビジネス・サービスの提供を通して社会への新たな価値提供を行う主体
  • デジタル産業の企業類型へと変革を推進するために、企業類型ごとの目指すべき姿を明らかにし、これらの本質的かつ重要な違いを、既存の産業との比較を下敷きとして、わかりやすい宣言や原則の形でまとめる。また、企業類型ごとに企業が自社の成熟度を評価することができるデジタル産業指標(仮)を策定する。
  • 現在DX事例として公表されているものの多くは、取組みのレベルが、デジタル産業へといたる変革の道筋のどの段階にあるのか、全体感ある解説がなされていない。企業がDXの具体的な戦略を定め、着実に歩みを進めていくにあたり、DX全体の地図やゴールに向けた変革の道筋としてどのようなパターンがあるのかを示す必要がある。目指すべきデジタル産業の姿に向け、そこに至る企業の変革の道筋を、抽象化したパターンとして明らかにする。
  • 経済産業省では、半導体・デジタル産業戦略を2021年6月にとりまとめた。同戦略の推進は本レポートにおけるデジタル社会の実現を大いに加速するものである。同戦略においては、社会のデジタル化を支える、クラウド事業者やプラットフォーム事業者等をデジタル産業と捉えているが、本レポートにおいては、価値創出の全体にデジタルケイパビリティを活用し、それらを介して他社・顧客とつながることで、エコシステムを形成している全ての企業を含めた広がりを「デジタル産業」としている。

経済産業省 9月・10月は「DX推進指標」の集中実施期間です
  • 毎年9月・10月は、経済産業省が取りまとめた「『デジタル経営改革のための評価指標(DX推進指標)』のとりまとめ」に基づく、「DX推進指標」の集中実施期間です。経営とITに関する35項目からなる簡易な自己診断を実施し、自社のDX推進状況をフォローアップしましょう。診断結果をご提出いただいた企業には、他の提出企業のDX取組状況と自社の取組状況を比較できる「ベンチマーク」を提供します。
    1. 概要
      • 経済産業省は、我が国企業におけるデジタル経営改革を推進するため、2019年7月に「DX推進指標とそのガイダンス」を取りまとめました。毎年9月・10月は、本指標の診断の集中実施期間として、DX推進状況の把握と次期経営計画への反映を促しているところです。
      • 本指標は、DXの推進状況について各企業が簡易な自己診断を行うことを可能とするものであり、経営幹部や事業部門、DX部門、IT部門などの関係者の間で現状や課題に対する認識を共有し、次のアクションにつなげる気付きの機会を提供することを目的としています。
    2. DX推進指標の内容
      • 具体的には、以下の2つから構成されます。
        1. DX推進のための経営のあり方、仕組みに関する指標(「DX推進の枠組み」(定性指標)、「DX推進の取組状況」(定量指標))
        2. DXを実現する上で基盤となるITシステムの構築に関する指標(「ITシステム構築の枠組み」(定性指標)、「ITシステム構築の取組状況」(定量指標))
      • 定性指標は35項目からなり、現在の日本企業が直面している課題やそれを解決するために押さえるべき事項を中心に項目を選定しています。
    3. ベンチマークと分析レポートのご案内
      • DX推進指標の自己診断に取り組み、結果を独立行政法人 情報処理推進機構(以下、IPA)にご提出いただいた企業には、後日、自己診断結果と全体データとの比較を可能にするベンチマークを提供します。この分析結果を活用することにより、自社と全体との差を把握し、次のアクションを検討することなどができます。
      • また、IPAでは診断結果を取りまとめ、全体の経年変化や、企業規模別の特徴、DX先行企業の特徴等を明らかにする分析レポートを毎年作成、公表しています。自己診断結果の入力への御理解と御協力をお願いいたします。
    4. 今後のスケジュール
      • 10月31日までに以下IPAのHPから診断結果をご提出いただいた企業には、令和3年版のベンチマークの速報版を11月中頃に提供します。IPAではDX推進指標の分析レポートも毎年公表しており、令和3年版の分析レポートは令和4年3月頃公表予定です。
▼DX推進指標 自己診断結果入力サイト(独立行政法人 情報処理推進機構)

経済産業省 「健康経営銘柄2022」及び「健康経営優良法人2022」の申請受付を開始しました
  • 経済産業省は、健康長寿社会の実現に向けた取組の1つとして、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、健康の保持・増進につながる取組を戦略的に実践する「健康経営」を推進しています。
  • 本日、「健康経営銘柄2022」及び「健康経営優良法人2022」の申請受付を開始しました。健康経営がより評価される環境を整備し、健康経営の裾野の拡大を図るため、令和3年度から情報開示の促進など新たな項目を健康経営度調査に追加します。
    1. 健康経営への関心の高まり
      • 2014年度から実施している「健康経営度調査」に回答する法人は年々増加しており(昨年度は2,523法人)、特に日経平均株価を構成する225銘柄のうち8割を超える企業が回答するなど、各業界のリーディングカンパニーの多くが経営戦略の1つとして健康経営を推進しています。「健康」はESG(環境・社会・ガバナンス)情報の“S”に位置づけられており、企業経営における「健康」の位置づけに関心が高まっています。
    2. 健康経営度調査の実施について
      • 健康経営度調査とは、法人の健康経営の取組状況と経年での変化を分析するとともに、「健康経営銘柄」の選定及び「健康経営優良法人(大規模法人部門)」の認定のための基礎情報を得るために実施している調査です。
      • 令和3年度調査のポイント
        • 令和3年度は、健康経営がより評価される環境を整備し、健康経営の裾野の拡大を図るため、新たに以下の点を健康経営度調査に反映しました。
          1. 情報開示の促進(健康経営度調査フィードバックシート等の開示をホワイト500の必須要件とする等)
          2. 業務パフォーマンスの評価・分析(従業員の業務パフォーマンスの測定の有無とその手法)
          3. スコープの拡大(自社だけでなく、取引先の健康経営の取組を支援しているか、社会全体の健康への寄与等)
    3. 健康経営銘柄の選定について
      • 健康経営の取組の促進を図るため、東京証券取引所の上場会社の中から、特に優れた健康経営を実践している企業を「健康経営銘柄」に選定し、投資家にとって魅力ある企業として紹介します。
      • 令和3年度健康経営度調査の回答に基づき評価を行います。
    4. 健康経営優良法人認定制度について
      • 健康経営を実践している大企業や中小企業等が社会的に評価される環境を整備することを目的に、経済産業省が制度設計を行い、日本健康会議※が認定する制度です。本制度では、大規模の企業等を対象とした「大規模法人部門」と、中小規模の企業等を対象とした「中小規模法人部門」の2つの部門により、それぞれ「健康経営優良法人」を認定しています。※経済団体、医療団体、保険者などの民間組織や自治体が連携し、職場、地域で具体的な対応策を実現していくことを目的に組織された活動体。
      • 健康経営優良法人2022(大規模法人部門)の認定について
        • 令和3年度健康経営度調査の回答に基づき、要件の達成状況を判定します。大規模法人部門の上位法人は、「ホワイト500」として認定されます。
      • 健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)の認定について
        • 健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)認定申請書の内容に基づき、要件の達成状況を判定します。中小規模法人部門の上位法人は、「ブライト500」として認定されます。
    5. 今後のスケジュール
      • 令和3年度健康経営度調査回答期間
        • 令和3年8月30日(月曜日)~令和3年10月25日(月曜日)
      • 健康経営優良法人2022(中小規模法人部門)認定申請期間
        • 令和3年8月30日(月曜日)~令和3年11月1日(月曜日)
      • 選定・認定時期
        • 令和4年3月頃(予定)

【2021年8月】

経済産業省 「情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会とりまとめ(案)」に対する意見募集への結果に対する考え方、意見を踏まえたとりまとめ、及び「情報信託機能の認定に係る指針ver2.1」を発表しました
▼(別紙3)「情報信託機能の認定に係る指針ver2.1」
  • 事業者の適格性
    1. 経営面の要件
      • 法人格を持つこと
      • 業務を健全に遂行し、情報セキュリティなど認定基準を担保するに足りる財産的基礎を有していること(例)直近(数年)の財務諸表の提示(支払不能に陥っていないこと、債務超過がないこと) 等
      • 損害賠償請求があった場合に対応できる能力があること(例)一定の資産規模がある、賠償責任保険に加入している 等
    2. 業務能力など
      • 個人情報保護法を含む必要となる法令を遵守していること
      • プライバシーポリシー、セキュリティポリシーが策定されていること
      • 個人情報の取り扱いの業務を的確に遂行することができる知識及び経験を有し、社会的信用を有するよう実施・ガバナンス体制が整っていること(例)類似の業務知識及び経験を有する。プライバシーマーク・ISMS認証などの第三者認証を有する、FISC安全対策基準に基づく安全管理措置を講じている(以下「第三者認証等の取得等」という。) 等
      • 情報提供先との間でモデル約款の記載事項に準じた契約を締結することで、情報提供先の管理体制を把握するなど適切な監督をすること、情報提供先にも、情報銀行と同様、認定基準に準じた扱い(セキュリティ基準、ガバナンス体制、事業内容等)を求めること 等
      • 認定の対象となる事業が限定される場合、事業者は申請の対象となる事業の部分を明確化すること
  • 情報セキュリティ・プライバシー
    1. 基本原則
      • リスクマネジメントにもとづき、情報セキュリティ及びプライバシーに関する十分な人的体制(組織体制含む)を確保していること、対象個人、データ量、提供先が増加した場合でも十分な情報セキュリティ体制を講じることができる体制を有すること。
      • 国際標準・国内規格の考え方も参考に、情報セキュリティ及びプライバシー保護対策を徹底すること(例:JISQ15001個人情報保護マネジメントシステム(要求事項)、ISO/IEC29100(JIS X 9250)プライバシーフレームワーク)
    2. 遵守基準
      • 個人情報の取り扱い、安全管理基準について、プライバシーマーク又はISMS認証の取得(業務に必要な範囲の取得を行っていること)をしていること
      • 定期的にプライバシーマーク又はISMS認証の更新を受けること(※認定申請時に、プライバシーマーク又はISMS認証申請中である場合は、事業を開始するまでの間に当該認証を取得すること)
      • 個人情報保護法の安全管理措置として保護法ガイドラインに示されている基準を満たしていること、また、業法や業種別ガイドラインなどで安全管理措置が義務付けられている場合にはそれを遵守していることを示すこと。
      • 具体的基準を遵守して業務を実施すること、認定申請時に当該基準を遵守していることを示すこと
  • 情報セキュリティ 具体的基準
    1. 情報セキュリティマネジメントの確立
      • 経営層(トップマネジメント)は情報セキュリティマネジメントに関してリーダーシップ、コミットメントを発揮すること
      • 情報セキュリティマネジメントの境界及び適用可能性を明確にし、適用範囲を決定すること
      • 情報セキュリティリスクアセスメントのプロセスを定め、適用すること、リスク分析、評価、対応を行うこと
    2. 情報セキュリティマネジメントの運用・監視・レビュー
      • 情報セキュリティマネジメントに必要な人・資源・資産・システムなど準備、割り当て、確定すること
      • 定期的なリスクアセスメントや、内部監査などを実施することで、情報セキュリティマネジメントの適切性、妥当性及び有効性を継続的に改善すること
    3. 情報セキュリティマネジメントの維持・改善
      • 情報セキュリティマネジメントを適切・継続的に維持していくこと
      • 不適合が発生した場合、不適合の是正のための処置を取ること、マネジメントの改善など行うこと
    4. 情報セキュリティ方針策定
      • 情報セキュリティ方針を策定し、経営層、取り扱う従業員層への周知、必要に応じた方針の見直し、更新
    5. 情報セキュリティ組織・責任者の明確化、組織体制を構築
      • 情報セキュリティに関する情報を収集・交換するための制度的枠組みに加盟すること
    6. 人的資源の情報セキュリティ
      • 経営層は従業員へのセキュリティ方針及び手順に従った適用の遵守、個人情報を扱う担当者の明確化
      • 情報セキュリティの意識向上,教育及び訓練の実施
    7. 資産の管理
      • 情報及び情報処理施設に関連する資産の洗い出し、特定し、適切な保護の責任を定めること
      • 固有のデータセンターを保有していること、又はそれと同等の管理が可能な委託先データセンターを確保していること 外部クラウドを活用する場合には当該クラウド利用契約上の情報セキュリティ要件などで担保されていることを示すこと(例:JIS Q 27017「JIS Q27002 に基づくクラウドサービスのための情報セキュリティ管理策の実践の規範」)
      • 情報を取り扱う媒体等から情報を削除・廃棄が必要となった場合にそれが可能な体制もしくは仕組みを有すること
      • 対象となる事業で扱う情報が他事業と明確に区分され管理されていること ※なお、外部クラウドなど活用する場合や、委託を行う場合に相手方事業者との間で、裁判管轄を日本の裁判所とすること、準拠法を日本法とすることを合意しておくこと
    8. 技術的セキュリティ
      • アクセス制御:アクセス制御に関する規定を策定し、対応すること(例:アイデンティティ管理システムの構築、アクセス制御方針の実装)、情報にアクセス権を持つ者を確定し、それ以外のアクセスの制限を適切に行うこと
      • 暗号:情報の機密性、真正性、完全性を保護するため暗号の適切で有効な利用をすること、電子政府推奨基準で定められている暗号の採用や、システム設計の確認など対応すること
    9. 物理的及び環境的情報セキュリティ
      • 自然災害,悪意のある攻撃又は事故に対する物理的な保護を設計、適用すること
      • 情報及び情報処理施設への入退室管理、情報を扱う区域の管理、定期的な検査を行うこと 外部クラウドを活用する場合には当該クラウド利用契約上の情報セキュリティ要件などで担保されていることを示すこと
      • 情報を取り扱う機器等のソフトウェア、ハードウェアなど最新の状態に保持すること、セキュリティ対策ソフトウェアなどを導入すること
    10. 運用の情報セキュリティ
      • 情報処理設備の正確かつ情報セキュリティを保った運用を確実にするため操作手順書・管理策の策定、実施
      • マルウェアからの保護のための検出、予防、回復の管理策の策定、実施
      • ログ等の常時分析により、不正アクセスの検知に関する対策を行うこと、情報漏えい防止措置を施すこと
      • 技術的ぜい弱性管理、平時のログ管理や攻撃監視などに関する基準が整備されていること
      • サイバー空間の情勢を把握し、それに応じた運用上のアップデートなどが行われること
    11. 通信の情報セキュリティ
      • システム及びアプリケーション内情報保護のためのネットワーク管理策、制御の実施
      • 自ら提供するか外部委託しているかを問わず、全てのネットワークサービスについて、情報セキュリティ機能、サービスレベル及び管理上の要求事項の特定
      • 情報サービス,利用者及び情報システムは、ネットワーク上でグループごとに分離
      • 組織の内部及び外部での伝送される情報のセキュリティを維持するための対策の実施(通信経路又は内容の暗号化などの対応を行うこと)
    12. システムの取得・開発・保守
      • 情報システム全般にわたり情報セキュリティを確実にするため、新しいシステムの取得時および既存システムの改善時要求事項としても情報セキュリティ要求事項を必須とすること
      • 開発環境及びサポートプロセス(外部委託など)においても情報セキュリティの管理策を策定、実施すること
    13. 供給者関係
      • 供給者との間で、関連する全ての情報セキュリティ要求事項を確立、合意、定期的監視
      • ICTサービス・製品のサプライチェーンに関連する情報セキュリティリスク対処の要求事項を含む
    14. 情報セキュリティインシデント管理
      • 情報セキュリティインシデントに対する迅速、効果的な対応のため責任体制の整備、手順の明確化、事故発生時は、速やかに責任体制への報告、対応(復旧・改善)、認定団体への報告などを実施すること
      • 漏洩など事故発生時の対応体制、報告・公表などに関する基準が整備されていること
      • 定期的な脆弱性検査に関する基準や脆弱性発見時の対応体制などが整備されていること
      • 外部アタックテストなどのセキュリティチェック、インシデント対応訓練やセキュリティ研修などを定期的に実施すること
    15. 事業継続マネジメントにおける情報セキュリティの側面
      • 情報セキュリティ継続を組織の事業継続マネジメントシステムに組み込むこと
    16. 遵守 ・情報システム及び組織について、全ての関連する法令、規制及び契約上の要求事項などを遵守
      • プライバシー及び 個人データの保護は、関連する法令及び規制の確実な遵守
      • 定めた方針及び手順に従って情報セキュリティが実施・運用されることを確実にするための定期的なレビューの実施
  • ガバナンス体制
    • 基本理念
      • 「データは、個人がその成果を享受し、個人の豊かな生活実現のために使うこと」及び「顧客本位の業務運営体制」の趣旨を企業理念・行動原則等に含み、その実現のためのガバナンス体制の構を定め経営責任を明確化していること
    • 社会的信頼維持のための体制
      • 情報銀行認定事業者としての社会的信頼を確保するために必要なコンプライアンスを損なわないための体制が整っており、それを維持していること
    • 相談体制
      • 個人や事業者から、電話や電子メール等による問い合わせ、連絡、相談等を受け付けるための窓口を設けており、相談があった場合の対応プロセスを定めていること
    • 諮問体制 以下を満たす、社外委員を含む諮問体制を設置していること(データ倫理審査会)
      • 構成員の構成例:エンジニア(データ解析や集積技術など)、セキュリティの専門家、法律実務家、データ倫理の専門家、消費者等多様な視点でのチェックを可能とする多様な主体の参加
      • データ利用に関する契約や利用方法、提供先第三者などについて適切性を審議し、必要に応じて助言を行う
      • 情報銀行は定期的に諮問体制に報告を行うこと、諮問体制は、必要に応じて情報銀行に調査・報告を求めることができる、情報銀行は当該求めに応じて、適切に対応すること
    • 透明性(定期的な報告・公表等)
      • 提供先第三者、利用目的、契約約款に関する重要事項の変更などを個人にわかりやすく開示できる体制が整っていること、透明性を確保(事業に関する定期的な報告の公表など)すること
      • 個人による情報銀行の選択に資する情報(当該情報銀行による個人への便益の考え方、他の情報銀行や事業者にデータを移転する機能の有無など)を公表すること
    • 認定団体との間の契約
      • 認定団体との間で契約を締結すること(認定基準を遵守すること、更新手続き、認定基準に違反した場合などの内容、認定内容に大きな変更があった場合は認定団体に届け出ることなど)
      • 誤認を防ぐため、認定の対象を明確化して認定について表示すること
  • 事業内容
    1. 契約約款の策定
      • モデル約款の記載事項に準じ、認定団体が定めるモデル約款を踏まえた契約約款を作成・公表していること(又は認定後速やかに公表すること) (個人との間、(必要に応じて)情報提供元・情報提供先事業者との間)
    2. 個人への明示及び対応 以下について、個人に対しわかりやすく示すとともに個人情報の利用目的及び第三者提供について個人情報保護法上の同意を取得すること(同意取得の例:包括的同意、個別同意など)
      • 情報銀行の行う事業及び対象とする個人情報の範囲、事業による便益、提供先第三者や利用目的に応じたリスク(注意点)
      • 対象となる個人情報とその取得の方法、利用目的、統計情報・匿名加工情報に加工して提供する場合はその旨
      • 個人情報の第三者提供を行う場合の提供先第三者及び利用目的に関する判断基準及び判断プロセス
      • 情報銀行が提供する機能と、個人がそれを利用するための手続き
      • 個人が相談窓口を利用するための手続き
    3. 情報銀行の義務について 以下の要件を満たすとともに、モデル約款の記載事項に準じて約款等に明記し、個人の合意を得ること
      • 個人情報保護法をはじめ、関係する法令等を遵守すること(取り扱う情報の属する個別分野に関するガイドラインを含む)
      • 個人情報について認定基準のセキュリティ基準にもとづき、安全管理措置を講じ、セキュリティ体制を整備した上で維持・管理を行うこと
      • 善管注意義務にもとづき、個人情報の管理・利用を行うこと
      • 対象とする個人情報及びその取得の方法、利用目的の明示
      • 個人情報の第三者提供を行う場合の提供先第三者及び利用目的に関する適切な判断基準(認定基準に準じて判断)の設定・明示
      • 個人情報の第三者提供を行う場合の適切な判断プロセスの設定・明示(例:データ倫理審査会の審査・承認など)
      • 個人情報の提供先第三者及び当該提供先第三者の利用目的の明示
      • 個人が自らの情報の提供に関する同意の撤回(オプトアウト)を求めた場合は、対応すること
      • 個人情報の取り扱いの委託を行う場合には、個人情報保護法第22条に照らして必要な監督を行うこと(提供先第三者との関係)
    4. 情報銀行の義務について
      • 個人情報の第三者提供を行う場合、当該提供先からの個人情報の他の第三者への再提供の原則禁止
      • 個人情報の提供先第三者との間での提供契約を締結すること
      • 当該契約において、必要に応じて提供先第三者に対する調査・報告の徴収ができること、損害賠償責任、提供したデータの取扱いや利用条件(認定基準に準じた扱いを求めること)について規定すること
    5. 個人のコントローラビリティを確保するための機能について
      • 情報銀行に委任した個人情報の第三者提供に係る条件の指定及び変更
        • 提供先・利用目的・データ範囲について、個人が選択できる選択肢を用意すること
        • 選択を実効的なものとするために適切なユーザーインターフェイス(操作が容易なダッシュボードなど)を提供すること
        • 選択肢及びユーザーインターフェイスが適切に設定されているか、定期的にデータ倫理審査会などの諮問体制に説明し助言を受けること
        • 利用者が個別の提供先、データ項目等を指定できる機能を提供する場合には、その旨を明示すること
      • 情報銀行に委任した個人情報の提供履歴の閲覧(トレーサビリティ)
        • どのデータがどこに提供されたのかという履歴を閲覧できるユーザーインターフェイスを提供すること
        • 提供の日時、提供されたデータ項目、提供先での利用状況など、履歴の詳細を提供する場合は、その旨を明示すること
      • 情報銀行に委任した個人情報の第三者提供・利用の停止(同意の撤回)
        • 個人から第三者提供・利用停止の指示を受けた場合、情報銀行はそれ以降そのデータを提供先に提供しないこと
        • 指示を受けた以降、既に提供先に提供されたデータの利用が当該データの提供を受けた提供先で制限されるか否か、制限される場合にはどの範囲で制限されるかを、あらかじめ本人に明示すること
      • 情報銀行に委任した個人情報の開示等
        • 簡易迅速で本人の負担のないユーザーインターフェイスにより、保有個人データの開示の請求(個人情報保護法
        • 第28条に基づく請求)を可能とする仕組みを提供すること
        • その他、他の情報銀行や事業者にデータを移転する機能の有無を明示すること
    6. 責任の範囲について
      • 消費者契約法など法令を遵守した適切な対応をすること
      • 情報銀行は、個人との間で苦情相談窓口を設置し、一義的な説明責任を負う
      • 提供先第三者に帰責事由があり個人に損害が発生した場合は、情報銀行が個人に対し損害賠償責任を負う

経済産業省 「世界全体でのカーボンニュートラル実現のための経済的手法等のあり方に関する研究会」の中間整理を取りまとめました
▼「中間整理」(本文)
  • 世界で 120 以上の国家、グローバル企業などが続々とカーボンニュートラルを表明する中、企業・産業界・国のそれぞれのレベルで、脱炭素社会に向けた大競争時代に突入しており、気候変動対策と整合的なビジネス戦略・国家戦略が、国際競争力の前提条件になりつつある
  • 金融の動き
    • 2006年に国連より発表された「責任投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)」の中で、ESGの重要性が示されたことによって、ESG投資が主流化し、2015年には世界最大の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が同原則に署名した。
    • 気候変動対策に資する取組への資金提供(クライメート・ファイナンス)については、EUタクソノミーなど、カーボンニュートラル実現に向けたサステナブルな経済活動を分類・定義する動きが活発化しているほか、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の提言やIFRS財団の非財務情報の開示強化に向けた取組など、企業に対して気候変動関連のリスク・戦略に関する情報の開示を求める動きも見られ、欧州を中心に情報開示の義務化についての検討も行われている。
    • 投資家グループにおいても、気候変動に特化した国際的なイニシアティブが結成されており、「Climate Action 100+」という投資家イニシアティブにおいては、“世界でも最も環境に影響を及ぼしている上場企業167社”(日本企業10社を含む)にネットゼロの戦略を求める書簡を送付するなどの活発なエンゲージメントも見られている。
    • また、各国の中央銀行や監督当局のネットワークである「気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク」(NGFS)においても、中央銀行および金融監督当局向けの気候変動シナリオを公表し、各国の中央銀行や監督当局に対し、気候変動リスクに関する監督等の検討を促す取組が行われている。
    • 日本における動きも活性化しており、金融庁が2020年12月に設置した「サステナブルファイナンス有識者会議」では、企業開示の充実、市場機能の発揮、金融機関の投融資先支援とリスク管理等について、報告書「持続可能な社会を支える金融システムの構築」を2021年6月に取りまとめた。
    • これらの状況を踏まえれば、特にグローバル市場で戦う企業にとって、2020年時点で3500兆円(35.3兆ドル:世界持続的投資連合調べ)規模にまで拡大した世界のESG資金を呼びこむためには、投資家の視点を理解し、カーボンニュートラル達成に向けた進捗・戦略の見える化を行うことがより重要になっている。
  • 産業の動き
    • 世界の企業が続々とカーボンニュートラルを表明しており、日本国内においては、201社の企業がカーボンニュートラル目標を宣言している
    • こうした企業の動きと併せて、カーボンニュートラル目標を宣言したグローバルセットメーカーを起点として、サプライチェーン全体に対して脱炭素化を要請する新たな取引慣行が普及しつつあり、その要請を受けた国内企業においても、自社及びエネルギー調達時の脱炭素化のニーズが高まっている。
    • サプライチェーン全体の脱炭素化についても、出荷段階まで(cradle to gate)、さらには使用・廃棄段階まで(cradle to grave)と、脱炭素化が要請される対象は拡大している。産業部門では、取組の容易さから、まずは調達エネルギーの低炭素化(間接排出(Scope2))への着手がなされているが、技術等の時間軸も踏まえ、自社削減(直接排出(Scope1))、上流・下流での低炭素化(サプライチェーン排出(Scope3))にも取り組む動きが出始めている。
    • また、民間企業による自主的な取組として、諸外国における排出量取引の価格等の外部価格を活用して社内におけるCO2排出のコストを仮定(見える化)する手法や、自社内の各部門にCO2排出量に応じた金額を課金し、社内でプールする手法などにより、CO2排出に対して事業者の任意で価格付けを行うインターナル・カーボンプライシングの動きも出てきている。
    • 国際NGOであるCDPの調査3によれば、2020年時点で、インターナル・カーボンプライシングを導入している企業は、世界で864社とされており、うち日本企業は118社で世界第2位の導入企業数となっている(1位は米国、3位は英国)。前記のTCFDにおいても、インターナル・カーボンプライシングの導入が推奨されているため、導入企業数は増加傾向にあり、2年以内に導入予定と答えた日本企業は134社にのぼる。
    • 加えて、企業等によるCO2をオフセットするニーズの増加を想定し、民間でCO2削減効果を定量的に示し、排出権として取引できる形態にしたボランタリークレジットの取引も、活発化の動きが見られ始めている。
  • 政府の動き
    • 日本政府は、2020年10月に2050年カーボンニュートラルの目標を宣言した。また、2021年4月には、2030年度の新たな温室効果ガス削減目標として、2013年度から46%削減することを目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けるとの新たな方針を示した。それらの目標に向けて、温暖化への対応を成長の機会と捉え、「経済と環境の好循環」を作っていくための「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定し、2兆円規模のグリーンイノベーション基金事業や、企業のグリーン投資を促進するための税制等による強力な政策支援を措置している。
    • 気候変動分野の情報開示も強化されている。2021年6月には、金融庁及び東京証券取引所が、「改訂コーポレートガバナンス・コード」を公表し、プライム市場上場企業において、TCFD又はそれと同等の国際的枠組みに基づく気候変動開示の質と量を充実させることとなっている。
    • 世界各国も、カーボンニュートラルに向けた目標を相次いで発表し、125カ国・1地域が2050年までのカーボンニュートラルを目標として表明している中、EUにおいては、カーボンリーケージを防ぐために、気候変動対策の不十分な国からの輸入品に対して、国境において炭素コスト、クレジット購入等による賦課を用いた炭素国境調整措置を検討するなどの動きが見られている。ただし、WTOルールに整合した制度の前例がないまま制度提案が進んでいる点に留意が必要である。
  • 企業を取り巻くガバナンス構造の変化
    • これまでは、企業の脱炭素投資に向けた規律付けとしては、政府による規制的措置やプライシングなど、義務・罰則を伴うような政府から企業への直線的なアプローチが想定されていた。
    • 一方、後記のとおり、足下では、世界全体でのカーボンニュートラルの実現に向け、資本市場、取引先、消費者等、政府以外の多様なステイクホルダーが相互に関係しながら、ルール形成・規律付けが進みつつある。
    • このような状況下において、企業へのガバナンス構造は、政府からの直接的なアプローチだけではなく、マルチステイクホルダー(消費者、取引先、投資家、銀行、労働市場等)と企業との対話の中でのルール形成や、それら相互作用の中での目標達成など、マルチステイクホルダーも巻き込んだ新たなガバナンス構造へと変化している
  • カーボンプライシングの全体像
    • CO2の排出削減に向けた手段としては、規制的手法・経済的手法・自主的取組等といった多様な手法が存在している。
    • その中で「カーボンプライシング」とは、炭素に価格を付け、排出者の行動を変容させる経済的手法であるが、CO2の排出量に比例した課税を行う「炭素税」や排出量の上限規制を行う「排出量取引」といった手法だけでなく、石炭や石油といった化石燃料の量に応じた課税を行う化石燃料課税など、様々な手法が存在するほか、インターナル・カーボンプライシングやボランタリークレジット取引等の民間セクターによるプライシングも存在する。我が国においても、既に地球温暖化対策のための税(温対税)や化石燃料課税、FIT賦課金、J-クレジット制度や非化石証書など、様々な経済的手法が導入されており、クレジット購入等の民間での自主的な取組の動きも広がっている
  • 代表的なカーボンプライシングの種類
    1. 炭素税
      • CO2の排出に対して、その量に比例した課税を行うことで、炭素に価格を付ける仕組み。価格は政府が決定し、総排出量の削減は、コスト負担者に依存する。
    2. 排出量取引制度
      • 企業ごとに排出量の上限を決め、「排出量」が上限を超過する企業と下回る企業との間で「排出枠」を売買する仕組み。炭素の価格は「排出枠」の需要と供給によって市場で決まり、総排出量は、政府の上限設定に依存する。
    3. インターナル・カーボンプライシング
      • 企業が独自に自社のCO2排出に対し、価格付け、投資判断などに活用。排出量取引の価格等の外部価格を活用して社内におけるCO2排出のコストを仮定(見える化)する手法や、自社内の各部門にCO2排出量に応じた金額を課金し、社内でプールする手法などが存在する。
    4. クレジット取引
      • CO2削減価値をクレジット・証書化し、市場や相対で取引され、価格付けがなされるもの。政府では非化石価値取引市場、J-クレジット、JCM(二国間クレジット制度)等が運用されている。また、民間セクターによる国際的なクレジット取引も存在し、Voluntary Carbon Standard(VCS)や Gold Standard(GS)などが代表的な種類。現在、取引の標準化と市場規模を15倍に拡大するイニシアティブ(TSVCM)が進行している。
  • 行動変容を進めるための「シグナル」
    • 脱炭素技術への投資を促し、行動変容をもたらす「シグナル」は、制度、価格、市場の存在や見える化など、様々な形態が存在している。脱炭素への投資を加速させカーボンニュートラルを実現するためには、負担の増大よりもメリットを提供することを優先させつつ、それらの様々な形態から、主体ごとに適切なシグナルを組み合わせることが必要である。
    • 例えば、S(安全性)+3E(エネルギーの安定供給、経済効率性の向上、環境への適合)のバランスが重要なエネルギー転換部門では、持続的な行動変容は価格によるシグナルだけでは起きず、長期的な予見可能性を担保するための制度的対応を併せて実施することが必要である。産業部門においても、調達エネルギー源の脱・低炭素化に見通しを与える証書/クレジット市場や、脱炭素技術が正当に評価される市場を整備することが必要である。

経済産業省 信用保証協会による経営改善支援の取組の好事例を取りまとめました
▼別紙:信用保証協会による経営改善支援の好事例集
  1. プッシュ型の経営改善支援
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 保証協会が金融機関、外部専門家、外部支援機関と連携し、事業者の経営課題を能動的に聴取。事業者の課題を各機関で共有の上、能動的な経営支援を実施。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 大口先や据置先に対して、経営支援部門だけでなく保証審査部門の職員も含めて、企業訪問を実施。ローカルベンチマーク等を利用して課題を把握の上、専門家派遣等を実施し、中小企業者の経営改善を支援している。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 事業者の行動変容につなげるために、保証協会職員が事業者のもとに足を運び、一緒に課題を探り、一緒に考え、先ずは小さな成功体験を積んでいただく「クイックヒット型」の支援を開始。
    • <関東地方信用保証協会>
      • ゼロゼロ制度利用先に関する業況報告書をもとに、経営改善に時間を要すると判断される事業者に対しては、金融機関と連携して資金繰り予定表の作成を能動的に提案し、経常収支改善の視点から事業者に経営課題の気づきの機会を与える。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 今年に入ってから、小規模事業者に対して、保証協会の経営支援内容を記載したDMを2回発送済み。さらに保証協会職員による経営支援の状況を地元テレビ局で紹介してもらうことで、保証協会の経営支援業務の認知度を高めている。
    • <近畿地方信用保証協会>
      • コロナ禍の影響が特に多いと考えられる約2,600者に対して業況確認を行い、必要に応じてビジネスモデルの再構築に関する支援を専門家とともに行う。
    • <中国地方信用保証協会>
      • 特に業況が苦しいと考えられる約1,000者に対して、原則全件面談を実施し、課題の把握や追加の経営支援につなげる
  2. PL改善を促すための取組
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 県の産業技術センターや産業総合支援センターとの顔が見える関係性を築くことができており、技術支援を含めて、事業者のニーズに合わせたアドバイスを実施している。
    • <関東地方信用保証協会>
      • ローカルベンチマークも活用し、課題の設定から課題の解決までつなげる、伴走型の経営改善支援を実施。
      • 多岐にわたる分野の専門的なアドバイスを行うため、外部専門家の派遣については、中小企業診断士や税理士だけでなく、デザイナーや広告プランナー、フードコーディネーターなど、多様な専門家と提携し、事業者のニーズに合わせた専門家派遣を実施している。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 中小企業診断士の資格を有する保証協会職員等で構成された部門横断のチームを作り、事業者のローカルベンチマーク作成を支援。課題の見える化と定期的なフォローアップを通して業績改善につなげている。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 知的資産経営報告書策定を通じて事業者の将来ビジョンを明らかにし、実現可能な活動目標を定めることや、ローカルベンチマークおよび経営デザインシートの策定支援に従前から力を入れている。
      • 製造業の生産性向上を目的にした、現場改善実習を開催。さらに、製造業に特化した専門家派遣を活用した経営改善指導を実施している
    • <近畿地方信用保証協会>
      • 事業者のクラウドファンディングの活用支援や、海外向けのバイヤーとのマッチングなどを行い、売上高の向上支援を実施。
    • <中国地方信用保証協会>
      • 事業者の販路確保・拡大を支援するため、令和2年度からビジネスマッチングサービスを開始。買い手側、売り手側ともに登録企業は徐々に増加しつつある。
    • <四国地方信用保証協会>
      • 認定支援機関等と連携のもと、プレ405事業を活用し、経営診断、早期経営改善計画の策定、フォローアップを実施。
      • McSSやローカルベンチマーク等の経営診断ツールを積極的に活用するとともに、より効果を高めるため、タブレット等の端末やリモート会議システムを導入し、IT・デジタル化を強化。
      • 地域商社が展開する地域企業国内販路拡大プロジェクトを活用。地産外商を後押しするため、地元企業の商品を全国に広めていく販路支援の取組を開始。
    • <九州地方信用保証協会>
      • 「経営相談課」の職員が小規模・零細企業のもとを直接訪問し、ローカルベンチマークの作成支援や資金繰り表の作成支援を通じ、企業の問題を共有し、その他仕入・販売形態の見直しなどに係るアドバイスなどを実施している。
  3. 金融機関との支援方針のすり合わせや役割分担
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 保証申込時点において、金融機関による経営支援の実施状況を確認し、保証協会との目線合わせを実施。そのうえで、金融機関による経営支援が困難な事業者に対しては、保証協会が率先して経営支援を実施する体制を構築している。
    • <中国地方信用保証協会>
      • 金融機関とは積極的にバンクミーティングを開催している他、定期的に個社支援の協議を開催し、保証協会と金融機関とで多くの企業の課題を共有。その上で課題解決に向けて保証協会の専門家派遣事業も活用しながら協働している。
    • <四国地方信用保証協会>
      • 2021年4月から専門部署・担当者を設置し、ゼロゼロ制度利用事業者の業況報告書等をもとに保証協会本部が一定の基準を設け、保証協会の各営業所が選定した支援候補先企業について、金融機関と支援方針のすり合わせを実施している。
    • <九州地方信用保証協会>
      • 金融機関の協力を得て業況報告書の提出方法を2021年度上期分から電子データに変更のうえ、支援対象を素早く抽出。金融機関へのヒアリングや企業訪問によりニーズを探り早期に必要な支援を実施
  4. 外部機関と連携して経営改善支援を実施する仕組み
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 保証協会が金融機関、外部専門家、外部支援機関と連携した経営支援を実施。さらに金融機関担当者用の、経営支援事例集を作成し、事業者に対する提案ツールとして活用してもらっている。
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 地元金融機関、商工団体、中小企業支援機関、保証協会の実務担当者がメンバーとなるワーキンググループを立ち上げ。同ワーキンググループを通して個別中小企業に対して支援のロードマップを作成し、各機関が連携した集中支援を実施している。
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 県の産業技術センターや産業総合支援センターとの連携に従前から取り組んでおり、どの機関に相談しても、各機関が連携して事業者の支援を実施できる体制を構築している。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 県の中小企業支援機関との連携により、中小企業者の多様なニーズに応えるため、士業以外にもITコーディネーター・フードコーディネーター等様々な専門家を派遣できる仕組みを構築している。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 自治体の中小企業支援機関と連携。必要に応じて事業者の情報を同機関に提供したうえで、同機関の経営支援メニューを活用し事業者を支援している。
    • <中国地方信用保証協会>
      • ゼロゼロ制度の業況報告書をもとに、特に支援が必要と判断される事業者に対しては、金融機関や商工団体をはじめとする支援機関と連携し、業態の見直しや売上高向上のための支援を行う。
  5. 他機関の担当者との顔の見える関係性の構築
    • <関東地方信用保証協会>
      • 保証協会・よろず支援拠点・診断士会が共催し、事業者支援のノウハウを取得する勉強会を開催。県内を12のブロックに分け、金融機関、商工団体、保証協会の担当者が、事業者支援のノウハウを共有。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 市内の金融機関、商工会議所等の担当者が、月1回ペースで集まり、経営支援の事例などを共有する場を設けている。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 県全体よりも小さな「地域」に着目し、属人的な取組となりがちな地域の金融機関や商工団体との連携した個社支援を、組織的・継続的なものとするよう、保証協会が各機関の窓口担当者による会議を定期的に主催している。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 保証協会のハブ機能を生かし、金融機関と定期的な勉強会を開催している。
    • <中国地方信用保証協会>
      • 金融機関とは、定期的な勉強会の開催や企業訪問の同行などを実施しており、日常的に連携。
      • その他の機関とは、中小企業診断協会と連携して個別相談会(保証協会担当者同席)を実施したり、産業振興財団等の支援団体と各々の得意分野を活かした協働支援を行なうなどして関係性を深めている。
  6. 体制の拡充
    • <北海道・東北地方信用保証協会>
      • 2021年4月に専門部署を立ち上げ、経営支援関連の人員を大幅に増員し、事業者に対するプッシュ型の経営支援に注力している。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 主に経営支援を担当する経営支援課の人員を増強するとともに、保証審査担当者も積極的に企業訪問等を実施し、マンパワーを経営支援に柔軟にシフトできる体制を整備する。
    • <関東地方信用保証協会>
      • 2021年4月から専門部署を設立し、事業者の資金繰り予定表の作成支援や、資金繰りの改善支援を実施している。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 2021年4月から、保証審査担当課に経営支援担当者を配置。経営支援担当者が経営改善支援に従事することで、より親身で継続的な経営改善支援を金融支援と一体的に取り組んでいる。
      • これにより、日ごろから事業者との接点をもつ担当者が、より親身に経営改善支援を実施可能に。
    • <中部地方信用保証協会>
      • コロナ禍を乗り越えるために地元金融機関との連携強化。幅広い金融専門知識の活用を行う観点から、地元金融機関からの出向者の受け入れ等により、経営支援課の人員を増員。
    • <九州地方信用保証協会>
      • 2021年4月に経営支援の専門部署を立ち上げ。地元金融機関出身者を含むメンバーが、事業者に対し、保証協会も共に考える提案型の経営改善支援を実施している。
  7. 人材の育成
    • <関東地方信用保証協会>
      • コロナ禍に特徴的な経営支援ニーズの高まりに対応するため、資金繰り予定表の作成方法に関する研修会(講師は税理士等)や飲食店に対する支援スキルの向上セミナーを開催。
    • <中部地方信用保証協会>
      • 専門家派遣の申込を受けた先に対し、保証協会職員が事前に経営課題のヒアリングを実施し、最適な経営支援メニューを提案している。そのうえで全日程に同行することで、職員のスキルアップにつなげている。
    • <中国地方信用保証協会>
      • 年間2,000者程度との面談を保証協会職員が実施。経営課題の把握や簡単なアドバイスなどを日常的に行うことで、経営支援に関する経験を積んでいる。
    • <四国地方信用保証協会>
      • 保証協会が行う経営支援を強化するため、再生案件等に精通した保証協会内中小企業診断士による勉強会を継続的に実施。
      • 中小企業の様々な課題を解決していくため、県・よろず支援拠点・事業承継引継ぎ支援センター等の他機関の支援策に関する勉強会を定期的に実施。
    • <九州地方信用保証協会>
      • 保証協会職員のREVIC出向を継続的に行っており、本業支援等のノウハウを蓄積させている

経済産業省 「デジタル経済下における国際課税研究会」の中間報告書を取りまとめました
▼デジタル経済下における国際課税研究会 中間報告書(概要)
  • 我が国が「投資立国」として持続的に成長を続けるため、日本企業が外国企業と内外で公平に競争できる税制を構築する観点から、OECD/G20等での国際合意(最低税率課税等)の国内法化や残された課題(国内デジタル市場における外国企業等に対する課税等)について検討(座長:田近栄治一橋大学名誉教授)。
  • 日本企業の競争状況と基本的な考え方
    • 内外市場で、外国企業と比べて価格競争力・商品開発力に課題。国内デジタル市場では、外国企業の独占・寡占が進行。
    • 市場国に支店等がない/租税回避のため無形資産を軽課税国に移転するデジタル企業等と大きな税負担格差あり。
    • 国際課税制度の変革を通じて、内外市場における日本企業と外国企業との公平な競争環境を実現する。これによって、日本企業が投資原資となるキャッシュフローを確保し、リスク投資の促進を通じて、国際競争力の強化につなげる。
  • 国際的議論の背景・方向性
    • 市場国への課税権配分(ピラー1)
      • 【現状】市場国では支店など物理的拠点がないため課税できない。
      • 【対応】大規模かつ高利益の多国籍企業の利益の一部を市場国に配分。デジタル売上税(DST)等の廃止を調整。
    • グローバル最低税率課税(ピラー2)
      • 【現状】収益源の無形資産は軽課税国の子会社に移転され、本国でも課税できない。法人税率引下げ競争にもつながる。
      • 【対応】最低税率(15%以上)を設定し、海外子会社の不足分を本国で追加課税。
  • 今後の対応の方向性
    • 国際合意内容(ピラー1) の早期発効に期待。
    • 残された課題として以下を検討。
      • 外国企業による越境取引(オンラインゲーム等)に対する消費税の適正化。
      • 外国企業の日本子会社等による租税回避対策を必要に応じて強化。
      • 万が一、ピラー1の発効が遅れた場合の備えも検討が必要との指摘。
    • 最低税率課税を主要国が導入すればグローバルに公平な競争に寄与。
    • 今後の最終合意や国内法化に当たって以下を検討。
      • 導入時期は主な競争相手国(欧米、中韓等)との関係を考慮。
      • 現地に実体ある事業(製造業等)の税負担への配慮。
      • 既存のCFC税制(外国子会社合算税制)との関係整理及びその簡素化。海外M&A等の海外事業活動の円滑化。
      • 国内における無形資産の形成及び利用を促進する税制のあり方。

経済産業省 気候変動に関する政府間パネル第6次評価報告書 第1作業部会報告書(自然科学的根拠)の公表について
▼別添1 IPCC AR6/WG1報告書の政策決定者向け要約(SPM)の概要
  • 気候の現状
    • 人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない。大気、海洋、雪氷圏及び生物圏において、広範囲かつ急速な変化が現れている。
    • 気候システム全般にわたる最近の変化の規模と、気候システムの側面の現在の状態は、何世紀も何千年もの間、前例のなかったものである。
    • 人為起源の気候変動は、世界中の全ての地域で、多くの気象及び気候の極端現象に既に影響を及ぼしている。熱波、大雨、干ばつ、熱帯低気圧のような極端現象について観測された変化に関する証拠、及び、特にそれら変化を人間の影響によるとする原因特定に関する証拠は、AR5以降、強化されている。
    • 気候プロセス、古気候的証拠及び放射強制力の増加に対する気候システムの応答に関する知識の向上により、AR5よりも狭い範囲で、3℃という平衡気候感度の最良推定値が導き出された。
  • 将来ありうる気候
    • 世界平均気温は、本報告書で考慮した全ての排出シナリオにおいて、少なくとも今世紀半ばまでは上昇を続ける。向こう数十年の間に二酸化炭素及びその他の温室効果ガスの排出が大幅に減少しない限り、21世紀中に、地球温暖化は1.5℃及び2℃を超える。
    • 気候システムの多くの変化は、地球温暖化の進行に直接関係して拡大する。この気候システムの変化には、極端な高温、海洋熱波、大雨、いくつかの地域における農業及び生態学的干ばつの頻度と強度、強い熱帯低気圧の割合、並びに北極域の海氷、積雪及び永久凍土の縮小を含む。
    • 継続する地球温暖化は、世界全体の水循環を、その変動性、世界的なモンスーンに伴う降水量、降水及び乾燥現象の厳しさを含め、更に強めると予測される。
    • 二酸化炭素(CO2)排出が増加するシナリオにおいては、海洋と陸域の炭素吸収源が大気中のCO2蓄積を減速させる効果は小さくなると予測される。
    • 過去及び将来の温室効果ガスの排出に起因する多くの変化、特に海洋、氷床及び世界海面水位における変化は、百年から千年の時間スケールで不可逆的である。
  • リスク評価と地域適応のための気候情報
    • 自然起源の駆動要因と内部変動は、特に地域規模で短期的には人為的な変化を変調するが、百年単位の地球温暖化にはほとんど影響しない。起こりうる変化全てに対して計画を立てる際には、これらの変調も考慮することが重要である。
    • より一層の地球温暖化に伴い、全ての地域において、気候的な影響駆動要因(CIDs)の同時多発的な変化が益々経験されるようになると予測される。1.5℃の地球温暖化と比べて2℃の場合には、いくつかのCIDsの変化が更に広範囲に及ぶが、この変化は、温暖化の程度が大きくなると益々広範囲に及び、かつ/又は顕著になるだろう。
    • 氷床の崩壊、急激な海洋循環の変化、いくつかの複合的な極端現象、将来の温暖化として可能性が非常に高いと評価された範囲を大幅に超えるような温暖化など、「可能性の低い結果」も、排除することはできず、リスク評価の一部である。
  • 将来の気候変動の抑制
    • 自然科学的見地から、人為的な地球温暖化を特定のレベルに制限するには、CO2の累積排出量を制限し、少なくともCO2正味ゼロ排出を達成し、他の温室効果ガスも大幅に削減する必要がある。メタン排出の大幅な、迅速かつ持続的な削減は、エーロゾルによる汚染の減少に伴う温暖化効果を抑制し、大気質も改善するだろう。
    • 温室効果ガス排出量が少ない又は非常に少ないシナリオ(SSP1-1.9及びSSP1-2.6)は、温室効果ガス排出量が多い又は非常に多いシナリオ(SSP3-7.0又はSSP5-8.5)と比べて、温室効果ガスとエーロゾルの濃度及び大気質に、数年以内に識別可能な効果をもたらす。これらの対照的なシナリオ間の識別可能な差異は、世界平均気温の変化傾向については約20年以内に、その他の多くのCIDsについては、より長い期間の後に、自然変動の幅を超え始めるだろう(確信度が高い)

経済産業省 消費税の転嫁状況に関するモニタリング調査(6月調査)の調査結果を取りまとめました
  • 経済産業省では、平成26年4月の消費税8%、令和元年10月の消費税10%への消費税率引上げを踏まえ、転嫁状況を定期的にモニタリングするため、事業者へのアンケート調査を平成26年4月から実施しています。
  • 今般、令和3年「6月調査」の調査結果を取りまとめましたので公表します。調査結果は、事業者間取引で「全て転嫁できている」が89.4%、「全く転嫁できていない」が1.7%となっています。なお、消費税転嫁対策特別措置法は令和3年3月末をもって失効となりましたが、経過措置規定により、同法の失効前に行われた違反行為については、引き続き取締りを行っていきます。
  • 令和3年6月調査の結果概要 事業者間取引の転嫁状況については以下のとおり。
    1. 「全て転嫁できている」と答えた事業者は、89.4%(7,866社)で、前年度比で-0.4ポイントでした。
      • 転嫁できた理由としては、「以前より消費税の転嫁への理解が定着しているため」が51.6%(4,536社)、「消費税転嫁対策特別措置法により消費税転嫁拒否行為が禁止されているため」が28.1%(2,472社)、「本体価格と消費税額を分けることにより、交渉しやすくなったため」が16.2%(1,427社)でした。
    2. 「全く転嫁できていない」と答えた事業者は、1.7%(150社)で、前年度比で+0.2ポイントでした。また、「一部転嫁できている」と答えた事業者は、3.5%(310社)で、前年度比で-0.4ポイントでした。
      • 転嫁できていない理由としては、①「自社商品等の競争が激しく、価格を引上げると他社に取引を奪われてしまうおそれがあるため」が2.1%(189社)、②「取引先の業界の景気が悪く、消費税率引上げ分の上乗せを受け入れる余裕がないと考えられるため」が1.3%(114社)、③「自社が下請事業者であるなど、取引先との力関係で立場が弱かったため」が1.0%(84社)でした。
    3. なお、「経営戦略上、転嫁しなかった場合など」と回答した事業者は、5.3%(470社)で、前年度比で+0.5ポイントでした。

経済産業省 災害時に備えて、電動車の活用を!
  • 多くの電動車は、外部給電機能を備えており、災害時に「移動式電源」として活用することができます。令和元年房総半島台風(第15号)による停電の際には、避難所等において電動車からの給電が行われました。一方、非常時に電動車から給電できることを認識されていない方もいるため、国土交通省と連携した電動車の活用に関する取組等について改めて御紹介します。
  • 電動車とは、電気自動車、燃料電池自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド自動車を指します。ハイブリッド自動車についても、100V用電源コンセントが利用可能な車種も多く存在します。
    1. 概要
      • 台風や地震などの災害時には、停電が発生する恐れがありますが、多くの電動車を「移動式電源」として活用することにより、避難所等に給電することができます。
      • 令和元年房総半島台風(第15号)による停電の際には、自動車メーカー等が被災地に電動車を派遣し、外部給電機能を活用した活動を行いました。具体的には、避難所での携帯電話の充電や乳幼児、高齢者などがいる個人宅や老人ホームなどでの給電を行いました。
      • 停電が発生した際、電動車を迅速に派遣し、円滑な災害対応に貢献するため、自治体と自動車メーカー等が、災害時における電力の確保を目的として、災害時の連携に関する協定を締結する動きが全国で加速しています。自治体や自動車メーカー等からは、協定締結に関する情報や災害時の活用事例、訓練の様子などが公開されていますので、電動車の活用を検討されている自治体の皆様におかれては、御参考にしてください。
      • 昨年7月、国土交通省と連携して、「災害時における電動車の活用促進マニュアル」を作成しました。同マニュアルでは、電動車を保有されている方や電動車の活用を検討されている自治体をはじめとする皆様の参考となるよう、電動車の外部給電機能、給電時の注意事項等をまとめています。是非御覧ください。
      • 今後とも、自治体等に対し、国土交通省と連携しながら、災害時における電動車の活用方法についての周知・啓発を行います。
    2. 参考

経済産業省 令和2年度消費者相談の概況をまとめましたー「通信販売」の相談が2年連続で最多ー
  • 経済産業省消費者相談室では、当省所管の法律、物資やサービスについて、消費者の方や各地域の消費生活センター等からのご相談、苦情等を受け付け、助言や情報提供等を行っています。
  • 本概況では、令和2年度に受け付けた消費者相談件数等の動向や特徴、具体的な相談事例やアドバイスをお示ししています。
  • 消費者取引における契約トラブルの未然防止や解決等にお役立てください。
  • 本概況のポイント
    • 令和2年度の相談件数は、7,742件(前年度比4.1%増)となり、2年連続で増加しました。
    • このうち、「特定商取引法関係」は4,948件(前年度比20.9%増)となり、全体の6割強(構成比63.9%)を占めました。取引類型別では、「通信販売」が1,795件(前年度比47.1%増)と2年連続で最多となり、特に、健康食品や化粧品の定期購入に関する相談が多く寄せられました。また、「訪問販売」が1,252件(同7.5%増)、「電話勧誘販売」が718件(同25.1%増)、「特定継続的役務提供」が628件(同3.1%増)となり、これらで「特定商取引法関係」の9割弱(構成比88.8%)を占めました。
    • 「割賦関係」は855件(前年度比▲12.3%)となり、全体の1割強(構成比11.0%)を占めましたが、相談件数は2年連続で減少しました。事項別では、「割賦販売(クレジット)」が733件(前年度比▲5.3%)、「前払割賦」が122件(同▲39.3%)といずれも減少しました。
    • 「新型コロナウィルス」に関する相談が770件寄せられました。マスク、消毒液等の不足、債務や契約トラブルに関する相談等が多く寄せられました。

経済産業省 「2020年経済構造実態調査」二次集計結果【乙調査編】の結果を取りまとめました
▼全体の概況
  • 対事業所サービス業(21業種)についてみると、「ソフトウェア業」が2万5977事業所でもっとも多く、以下、「機械修理業(電気機械器具を除く)」1万3286事業所、「広告業」8639事業所の順であった。対個人サービス業(14業種)についてみると、「教養・技能教授業(外国語会話教授業を除く)」が6万7925事業所でもっとも多く、以下、「学習塾」5万2070事業所、「外国語会話教授業」9704事業所の順であった
  • 対事業所サービス業(21業種)についてみると、「ソフトウェア業」が83万7606人でもっとも多く、以下、「情報処理・提供サービス業」19万2446人、「広告業」12万6560人の順であった。対個人サービス業(14業種)についてみると、「学習塾」が39万8703人でもっとも多く、以下、「教養・技能教授業(外国語会話教授業を除く)」22万5905人、「ゴルフ場」11万2591人の順であった。雇用形態別にみると、対事業所サービス業のうち「正社員・正職員」の比率が高い業種は、「ソフトウェア業」(89.6%)、「各種物品賃貸業」(88.2%)、「事務用機械器具賃貸業」(84.3%)の順であった。対個人サービス業のうち「パート・アルバイトなど」の比率が高い業種は、「映画館」(87.1%)、「ボウリング場」(74.6%)、「学習塾」(73.3%)の順であった
  • 対事業所サービス業(21業種)についてみると、「ソフトウェア業」が18兆8541億円でもっとも多く、以下、「広告業」9兆9695億円、「情報処理・提供サービス業」4兆9252億円の順であった。なお、「クレジットカード業,割賦金融業」は、88兆7744億円であった。
  • 対個人サービス業(14業種)についてみると、「葬儀業」が1兆4205億円でもっとも多く、以下、「興行場,
  • 興行団」1兆3264億円、「学習塾」1兆2043億円の順であった。事業所(企業)の年間売上高に占める主業の割合をみると、対事業所サービス業では「広告業」(97.6%)を最高に、以下、「機械設計業」(92.9%)、「デザイン業」(92.5%)の順であった。対個人サービス業では、「学習塾」(99.1%)を最高に、以下、「葬儀業」(97.8%)、「外国語会話教授業」(96.9%)の順であった。
  • 事業所(企業)当たりの年間売上高についてみると、対事業所サービス業では「各種物品賃貸業」が45億6366万円でもっとも多く、以下、「新聞業」26億6233万円、「事務用機械器具賃貸業」22億871万円の順であった。対個人サービス業では「公園,遊園地・テーマパーク」が47億1100万円でもっとも多く、以下、「映画館」6億8409万円、「結婚式場業」5億3039万円の順であった
  • 従業者1人当たりの年間売上高についてみると、対事業所サービス業では「各種物品賃貸業」が2億4000万円でもっとも多く、以下、「事務用機械器具賃貸業」1億6384万円、「広告業」7877万円の順であった。対個人サービス業では「興行場,興行団」が4682万円でもっとも多く、以下、「葬儀業」1707万円、「映画館」1683万円の順であった
  • 対事業所サービス業の売上高は60兆4118億円であった。業種分野別にみると、「情報処理関連」が26兆9804億円でもっとも多く、以下、「物品賃貸業」12兆4413億円、「広告業」9兆9695億円の順であった。対個人サービス業の売上高は8兆5997億円であった。業種分野別にみると、「娯楽関連」が4兆3629億円でもっとも多く、以下、「学習関連」2兆2653億円、「冠婚葬祭業」1兆9714億円の順であった。
  • 1事業所(企業)当たりの売上高をみると、対事業所サービス業は、「広告業」が11億5401万円でもっとも多く、以下、「情報処理関連」7億3362万円、「コンテンツ関連」6億7897万円の順であった。対個人サービス業は、「娯楽関連」が2億5269万円でもっとも多く、以下、「冠婚葬祭業」2億402万円、「学習関連」1747万円の順であった。
  • 従業者1人当たりの売上高をみると、対事業所サービス業は、「広告業」が7877万円でもっとも多く、以下、「物品賃貸業」5670万円、「コンテンツ関連」3277万円の順であった。対個人サービス業は、「冠婚葬祭業」が1537万円でもっとも多く、以下、「娯楽関連」1164万円、「学習関連」344万円の順であった

経済産業省 電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました
  • 経済産業省は、「令和2年度産業経済研究委託事業(電子商取引に関する市場調査)」を実施し、日本の電子商取引市場の実態等について調査し取りまとめました。
  • 本調査におけるEC化率とは、全ての商取引金額(商取引市場規模)に対する、電子商取引市場規模の割合を指します。EC化率の算出対象は、BtoC-ECにおいては物販系分野とし、BtoB-ECにおいては業種分類上「その他」以外とされた業種としています。
  • CtoC取引は個人間に留まるものではなく、実際にはBtoB、BtoCの取引も含まれていることには留意が必要であり、本市場規模はそれらも含む数値となっています。
  1. 調査結果概要
    1. 国内電子商取引市場規模(BtoC及びBtoB)
      • 令和2年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.3兆円(前年19.4兆円、前年比0.43%減)とほぼ横ばいになりました。また、令和2年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は334.9兆円(前年353.0兆円、前年比5.1%減)に減少しました。
      • 新型コロナウイルスの感染症拡大の対策として、外出自粛の呼びかけ及びECの利用が推奨された結果、物販系分野の大幅な市場規模拡大につながった一方、主として旅行サービスの縮小に伴い、サービス系分野の市場規模は、大幅に減少しました。その結果、物販系分野の大幅な伸長分とサービス系分野の大幅な減少分が相殺され、BtoC-EC市場規模全体としては、830億円の減少となりました。BtoC-EC市場規模が増加しなかったのは、本市場調査開始以降、初めてのことです。
      • 一方で、EC化率は、BtoC-ECで8.08%(前年比1.32ポイント増)、BtoB-ECで33.5%(前年比1.8ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。
        1. 物販系分野
          • 物販系分野のBtoC-EC市場規模の内訳をみると、「生活家電・AV機器・PC・周辺機器等」(2兆3,489億円)、「衣類・服装雑貨等」(2兆2,203億円)、「食品、飲料、酒類」(2兆2,086億円)、「生活雑貨、家具、インテリア」(2兆1,322億円)の割合が大きく、これらの上位4カテゴリー合計で物販系分野の73%を占めています。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、全カテゴリーにおいて市場規模が大幅に拡大しました。
          • EC化率については、「書籍、映像・音楽ソフト」(42.97%)、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」(37.45%)、「生活雑貨、家具、インテリア」(26.03%)において高い値となっています。例えば、「生活家電、AV機器、PC・周辺機器等」は、製品の仕様が明確であり、事前の調査(探索)行為を通じて製品の内容や特徴を理解しやすいという点で、ECとの親和性が高いと言えます。また、「家具・インテリア」についても、各家庭の事情に合わせてサイズ面や色に関して詳細なニーズがあるため、売り場や在庫の制約がないECとの相性が良いと言えます。
        2. サービス系分野
          • サービス系分野のBtoC-EC市場規模の内訳をみると、「旅行サービス」(1兆5,494億円)が大きな割合を占めています。また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で「旅行サービス」、「飲食サービス」、「チケット販売」の市場規模が大きく縮小しました。
        3. デジタル系分野
          • デジタル系分野のBtoC-EC市場規模の内訳をみると、「オンラインゲーム」(1兆4,957億円)が大きな割合を占めています。「オンラインゲーム」、「有料動画配信」、「有料音楽配信」市場拡大の背景には、新型コロナウイルス感染症拡大を受け、在宅で過ごす消費者が増え、巣ごもり需要が増加したことがあると考えられます。
    2. 国内電子商取引市場規模(CtoC)
      • 近年、ECチャネルの一つとして個人間EC(CtoC-EC)が急速に拡大していることを踏まえ、平成28年から、CtoC-EC市場規模推計を実施しています。
      • 令和2年のCtoC-ECの市場規模は1兆9,586億円(前年比12.5%増)と推計されました。市場規模拡大の背景には、BtoC-EC市場同様、新型コロナウイルスの感染症拡大の対策として外出自粛の呼びかけ及びECの利用が推奨された結果、物販系EC市場が拡大したことに伴い、CtoC-ECの利用者が増加したことが挙げられます。
    3. 日本・米国・中国の3か国間における越境電子商取引の市場規模
      • 令和2年において、日本・米国・中国の3か国間における越境ECの市場規模は、いずれの国の間でも増加しました。なお、中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は1兆9,499億円(前年比17.8%増)、米国事業者からの越境EC購入額は2兆3,119億円(前年比15.1%増)であり、昨年に引き続き増加しています。
      • 日本・米国・中国3ヵ国の越境EC市場規模
        • 国  越境EC購入額 伸び率
        • 日本 3,416億円   7.6%
        • 米国 1兆7,108億円 9.9%
        • 中国 4兆2,617億円 16.3%
  2. 電子商取引に関する市場調査について
    • 本調査は、電子商取引市場動向や利用者実態を調査したものであり、平成10年度から毎年実施し、今回で23回目となります。日本国内のBtoC-EC、BtoB-EC、CtoC-ECの市場規模に加え、越境ECの消費者向け市場動向(日本、米国及び中国相互間)について、調査を実施しております。
▼報告書
▼電子商取引実態調査

【2021年7月】

経済産業省 「DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブックver1.1」を策定しました
▼「DX時代における企業のプライバシーガバナンスガイドブックver1.1概要」
  • 国際動向(EU・米国の動き):プライバシーの企業価値への影響の高まり
    • EUではGDPRにより基本的人権の観点から、米国ではFTC法(第5条)により消費者保護の観点から、多額の罰金や制裁金の執行がなされ、経営者がプライバシー問題を経営上の問題として取り扱うことが認識されている。
    • GDPRにおいては、独立したDPO(Data Protection Officer)の設置など、企業に求められる体制も位置づけられている。
    • そのような環境下で、プライバシーを経営戦略の一環として捉え、プライバシー問題に適切に対応することで、社会的に信頼を得て、企業価値向上につなげている企業も現れている。
  • 国内動向:グローバルで活躍する国内企業の動き、個人情報保護法制度改正大綱への対応>
    • 国際的なデータ流通により経済成長を目指すDFFTを実現する観点からも、セキュリティやプライバシーの確保を通じた、人々や企業間の信頼が必要とされている。海外で求められるレベルへの目配せが国内企業にも必要となってきている。
    • 個人情報保護法制度改正大綱でも、特にデジタル技術を活用した分野においては、民間主導の取組の更なる推進が必要としている。その一環で、個人データの取扱いに関する責任者の設置やPIAの実施などの自主的取組が推奨されている。
  • 昨今ビジネスモデルの変革や技術革新が著しく、イノベーションの中心的役割を担うDX企業は、イノベーションから生じる様々なリスクの低減を、自ら図っていかなければならない。
  • プライバシーに関する問題について、個人情報保護法を遵守しているか否か(コンプライアンス)の点を中心に検討されることが多かった。しかし法令を遵守していても、本人への差別、不利益、不安を与えるとの点から、批判を避けきれず炎上し、企業の存続に関わるような問題として顕在化するケースも見られる。
  • 企業は、プライバシーに関する問題について能動的に対応し、消費者やステークホルダーに対して、積極的に説明責任を果たし、社会からの信頼を獲得することが必要である。経営者は、プライバシー問題の向き合い方について、経営戦略として捉えることで、企業価値向上につながるといえる。
  • 経営者が取り組むべき3要件
    • 要件1:プライバシーガバナンスに係る姿勢の明文化
      • 経営戦略上の重要課題として、プライバシーに係る基本的考え方や姿勢を明文化し、組織内外へ知らしめる。経営者には、明文化した内容に基づいた実施についてアカウンタビリティを確保することが求められる。
    • 要件2:プライバシー保護責任者の指名
      • 組織全体のプライバシー問題への対応の責任者を指名し、権限と責任の両方を与える。
    • 要件3:プライバシーへの取組に対するリソースの投入
      • 必要十分な経営資源(ヒト・モノ・カネ)を漸次投入し、体制の構築、人材の配置・育成・確保等を行う。
  • プライバシーガバナンスの重要項目
    1. 体制の構築(内部統制、プライバシー保護組織の設置、社外有識者との連携)
    2. 運用ルールの策定と周知(運用を徹底するためのルールを策定、組織内への周知)
    3. 企業内のプライバシーに係る文化の醸成(個々の従業員がプライバシー意識を持つよう企業文化を醸成)
    4. 消費者とのコミュニケーション(組織の取組について普及・広報、消費者と継続的にコミュニケーション)
    5. その他のステークホルダーとのコミュニケーション(ビジネスパートナー、グループ企業等、投資家・株主、行政機関、業界団体、従業員等とのコミュニケーション)
  • プライバシーガバナンスに係る取組の例
    • プライバシーガバナンスに係る姿勢の明文化
      • 企業がそれぞれの企業理念の下、イノベーションによる価値創出を目指していく中で、組織として一貫した姿勢で、消費者のプライバシーを守っていくことが、商品やサービスの品質を向上させ、消費者や社会からの信頼を獲得することにつながる。そして、企業価値を高めることとなる。
      • このことを経営者はこれからの経営上の重要事項の1つと認識し、組織の一貫した対応を可能とするプライバシー保護の軸となる基本的な考え方や、プライバシーリスクに能動的に対応していく姿勢を、明文化し、組織内外に知らしめることが必要である。
      • 明文化の具体的な形としては、宣言の形をとったプライバシーステートメントや、組織全体での行動原則を策定するケースもある。
      • また、プライバシー保護の軸となる基本的な考え方やプライバシーリスクに能動的に対応していく姿勢をトップダウンで浸透させることで、組織全体にプライバシー問題への認識を根付かせることができる。また、組織内部に限らず、消費者やステークホルダー(株主、取引先等)など組織外に対しても公表することで、信頼を高める根拠となる。経営者には、明文化した内容に基づいてプライバシー問題への取組を実施することへのアカウンタビリティを確保することが求められる。
    • 体制の構築
      • プライバシーガバナンスを機能させるには、各部門の情報を集約し、事業におけるプライバシー問題を見つけるとともに、対象となる事業の目的の実現とプライバシーリスクマネジメントを可能な限り両立させるために、対応策を多角的に検討することが必要となる。上記を実現するため、指名されたプライバシー保護責任者を中心として、中核となる組織を企業内に設けることが望ましいと考えられる。
    • 消費者とのコミュニケーション(消費者との継続的なコミュニケーション)
      • 定期的なレポートだけではなく、新たな消費者へ向けた機能追加や利用規約等の改訂のタイミング等では、どのようにサービスやプライバシーリスクに係る対応が改善したのか、迅速に、分かりやすくWebサイト等でお知らせすることで、消費者も迅速に情報を得ることができ、サービスへの信頼につながる。
      • 情報更新時には、利用者へプッシュ通知でお知らせをしたり、プライバシー設定についてあまり関心を払っていない利用者に対しては確認や見直しを働きかける案内を通知するなど、企業から消費者へ、継続的に、積極的なアプローチをすることが大切である。
      • プライバシーは変化しうるものという特徴を踏まえ、消費者の意識について、各種消費者との接点から、把握できるよう努める必要がある。
      • 特にデータ分析を主な事業とする企業などは、日頃対面で消費者と接する事業会社との協業に当たって、自らもプライバシー保護の知見を高める必要があり、継続的にプライバシー問題に関わる意識調査等を行い、社会受容性などについて把握することも一つの方法である。その際には、調査実施自体で満足することなく、意識調査等の結果を自社の取組へ反映させていくことが重要である。
  • プライバシー・バイ・デザイン、プライバシー影響評価(PIA)
    • 基本的なプライバシー保護の考え方として、参照できるグローバルスタンダードの1つに、プライバシー・バイ・デザインというコンセプトがある。これは、ビジネスや組織の中でプライバシー問題が発生する都度、対処療法的に対応を考えるのではなく、あらかじめプライバシーを保護する仕組みをビジネスモデルや技術、組織の構築の最初の段階で組み込むべきであるという考え方である。
    • プライバシー影響評価(PIA)とは、個人情報及びプライバシーに係るリスク分析、評価、対応検討を行う手法である。なおISO/IEC 29134:2017では、PIAの実施プロセス及びPIA報告書の構成と内容についてのガイドラインを提供している。今後、JIS規格も発行される見込みである。
    • 個人情報保護法改正大綱でも「民間の自主的な取組を促進するため、委員会としても、PIAに関する事例集の作成や表彰制度の創設など、今後、その方策を検討していくこととする」と記載がある。

経済産業省 「データによる価値創造(Value Creation)を促進するための新たなデータマネジメントの在り方とそれを実現するためのフレームワーク(仮)」骨子案の意見公募手続(パブリックコメント)を開始しました
▼(参考資料)「データによる価値創造(Value Creation)を促進するための 新たなデータマネジメントの在り方とそれを実現するためのフレームワーク(仮)」骨子案の概要
  • これまでのタスクフォースでの議論を踏まえて拡張したデータマネジメントの捉え方を用いた「データによる価値創造(Value Creation)を促進するための新たなデータマネジメントの在り方とそれを実現するためのフレームワーク(仮題)」の骨子案を作成
  • フレームワーク骨子案の概要:第3層の位置づけ
    1. 第3層においてはデータが信頼性の基点
      • Society 5.0において、サイバー空間におけるつながりが展開される場が第3層であり、そこでは物理特性に依存しないデータが付加価値を創造(バリュークリエイション)している。
      • データは基本的にシステムや組織に対して中立性を持つものであり、それが求められる規範等に則って適切に扱われることによって、自由に流通・活用される。
    2. データのライフサイクルには様々な主体が関与
      • 関与した主体による不適切な措置によって誤ったデータが流通し活用されることになれば、有害な結果をもたらすことにもつながりかねない。
    3. データのライフサイクルは第3層の中に閉じるものではない。
      • サイバー空間から発信されたIoTシステムへの動作指令が誤った内容であるならば、第2層における“転写”する機能の信頼性を確保することに成功していたとしても、IoTシステムはサイバー空間から届いた誤った指令を“正しく”転写して忠実に動作することで物理的な損害を発生させてしまうかもしれない。
      • データが生成される場所については第3層ではなく第2層に属する場合があり、第3層と第2層とを組み合わせることでデータ生成における信頼性が確保できる。(第2層TFで策定したIoT-SSFと連動)
  • データマネジメントの捉え方
    • データのライフサイクルの各工程において発生する様々な形の“関与”
  • 3つの視点
    1. データマネジメントについて確立した定義は存在しない
      • 他の機関等において整理されたデータマネジメントの定義を持ち込むのではなく、CPSFを基礎としてセキュリティ対策を検討するために必要なデータマネジメントの考え方を示す。
    2. データを軸に置く
      • データがライフサイクルの各工程においてどのような関与を受けるかという視点で整理すべき。
    3. 関与する主体は同一・単一の主体に限られるものではない
      • データマネジメントは複数の主体による協同的活動(Collective Action)になることを排除しない。例:クラウドサービス
  • 本フレームワークの目的
    • as isの対策
      • データを軸に置き、データのライフサイクルを通じて、データの置かれている状態を可視化してデータに対するリスクを洗い出し、そのセキュリティを確保するために、ガバナンスを含めた必要な置をステークホルダーが協調して実施する。
      • 洗い出されたリスクへの措置はDMBOK等の既存文書を参照。
    • to beの対策
      • データの流通を促進するために必要な条件を明確化。プロトコルの設計が容易に。
      • 強い立場にあるシステムがプロトコルのブラックボックス化によって「バンドル」することを難しくさせ、オープン化された環境でデータ連携やシステムの組み合わせの自由を確保することを可能に。
      • 主体の在り方などを過度に考慮することなく、データに対して本来求められる要求事項を歪めることなく整理することが可能であり、各国の制度間のギャップ分析を行い必要な調整措置を明らかに
  • データマネジメントのモデル化の概要
    • データマネジメントを「データの属性が場におけるイベントにより変化する過程を、ライフサイクルを踏まえて管理すること」と定義。
    • 「属性」「場」「イベント」の3つの要素はそれぞれが相互に影響しあう関係。
    • データの遷移によるデータの変化に関する一定の予見可能性を確保、ステークホルダーの間で認識を共有しやすくなる
    • 共通の理解に基づいてそれぞれの主体が実施すべき措置についての検討を進めることが可能となり、ステークホルダー全体で適切なデータマネジメントを実施していくことができる環境を実現していく。
  • リスク分析手順
    • 下記の4つのステップに沿ってバリュークリエイションプロセスにおけるデータの状態を可視化。
      1. データ処理フロー(「イベント」)の可視化
      2. 必要な制度的な保護措置(「場」)の整理
      3. 「属性」の具体化
      4. 「イベント」ごとのリスクの洗い出し
        • 「属性」、「場」、「イベント」が相互に依存する関係にあることから、STEP1~3の各ステップは不可逆的なものではなく、互いにフィードバックをかけながら検討されることが適切。
        • リスクの洗い出しに当たっては、機密性・完全性・可用性といったサイバーセキュリティに係る観点の他、各法制度等に係るコンプライアンスの観点でのリスクについても洗い出す必要。
  • モデル化(「イベント」)~ 生成・取得、加工・利用 ~
    • データの属性を生成・変化・維持などをする作用である「イベント」に関しては、大きくは「生成・取得」「加工・利用」「移転・提供」「保管」「廃棄」の5つに区分することが可能。
    • 5つの「イベント」はそれぞれ重複する性質を持つ場合があり、目的に応じて適切に「イベント」を捉え、リスクの洗い出しを実施する必要(例:閲覧は加工・利用だが移転・提供の要素を含み得る)。
      1. 生成・取得
        • バリュークリエイションプロセスにおいて、サイバー空間でやりとりされるデータは、何らかの形で生成・取得されることによってそのライフサイクルが始まる。
        • サイバー空間とフィジカル空間が高度に融合し、フィジカル空間の情報が大量にサイバー空間に転写され、リアルタイムに共有されるようになると、サイバー空間のつながりにおけるデータの信頼性を検討する場合、従来はデータを管理する範疇に捉えられていなかった、データの生成・取得に関わる機器・システムなどの信頼性についても検討する必要。
          • 代表的なリスク:計測結果が実際と異なる、計測機器をなりすまされる等の転写の失敗など。
      2. 加工・利用
        • データに付加価値を生み出すための作用を加工・利用と捉える。
          • 分析過程や保管されたデータセットからデータの一部の項目や要素、レコードなどを取り除く作用については、加工の一形態として捉えるものとし、後述する廃棄とは区別する。
          • データを保有しない者がデータにアクセスする作用(閲覧)については、利用の一形態として捉えることが適切であるが、リスクを洗い出す際は移転・提供の要素を考慮に入れる必要。
        • 代表的なリスク:データの目的外利用、不適切な加工など。
    • モデル化(「イベント」)~ 移転・提供 ~
      1. 移転・提供
        • サプライチェーンを動的に構成する場合、効果を最大限に引き出すためにはより自由にデータの移転・提供を実施できる環境にすること、リスクに対してより効果的に対応することが求められる。
        • 特定の移転・提供事象について、国・地域、組織・ヒト、システム・サービス、機器という4つの単位で整理。
        • イベントをどの程度詳細に記述するかは、データフローの整理の目的に応じて調整する必要。
      2. 保管
        • 保管は、他のイベントに付随して必ず生じる「イベント」である。データはライフサイクルの様々な段階において、ネットワークに接続されたストレージ機器・サービスやクライアントのハードディスク、USBメモリのような可搬媒体や、機器の一時記憶領域等に保管され得る。
        • データの取扱に関してリスクを洗い出し、セキュリティ対策を検討する上では、移転・提供、加工・利用されるデータとは異なるリスクが生じうることから、「イベント」の一類型として整理し、リスクの洗い出しを実施することが適切
      3. 廃棄
        • 本フレームワークにおける廃棄は、データセット全体を使用不可能な状態とすることを指す。
        • 同意に基づいて収集したパーソナルデータに関して、特定の個人が同意を撤回する等により、当該個人のデータをデータセットから除外する行為は、加工・利用の一形態として捉えるのが適切。
          • 代表的なリスク:廃棄すべきデータが残存して漏えいする、本来は廃棄すべきでないデータまで廃棄してしまうなど。
  • モデル化(「場」)
    • 「場」は、それぞれの状況や関係する者の事情などによって適用される形態等が異なり、一律に設定方法や形態が決まるものではない。
    • 例えば、「場」を構成する重要な要素の一つに法令等があるが、「場」の設定を行うに当たって、必要な観点を漏らすリスクを低減しながら検討するために、下記のような4つのカテゴリから整理。
    • 4つのカテゴリは、「場」が、データに関して何らかの共通の取扱を求める法令等と連動して設定されることを背景に、データに共通の取扱を求める目的としてはどのようなものが考えられるか、という観点から整理
    • カテゴリ
      • 特に「場」と連動して、データに対して特別な作用(「イベント」)を求める場合(個人情報・匿名加工情報、営業秘密・限定提供データなど)、カテゴリとして法令等における位置づけを整理する。
    • 開示範囲
      • 民法上の契約や組織内規則も含め、データに定められている開示範囲を整理する。その際、組織内での取扱であっても、国・地域間での移転が伴う場合や、米国輸出管理法上のみなし輸出に該当する場合等、開示範囲の制限が複層的に適用される可能性がある点に留意。
    • 利用目的
      • 個人情報やライセンスなど、法令等に基づいて利用目的に制限が設けられている場合、当該利用目的の範囲内で取り扱われる必要があることから、「属性」として明示しておく必要がある。
    • データ管理主体
      • データに軸を置く本フレームワークにおいては、データに作用を及ぼす主体についても、データが転々流通する過程で移り変わるものであり、あくまで「属性」の一つとして整理する。
    • データ権利者
      • データが個人情報である場合、企業の競争力に関わる場合など、データ管理主体とは別に、データに対して権利を有する主体が存在することがある。移転・提供が行われて別の主体がデータを取得した場合でも、データ権利者は当該主体の管理下にあるデータに対して引き続き権利を有すると考えられるため、管理主体が転々と移っていく過程でも、「属性」として管理する必要がある。
  • 活用方法~ サプライチェーンを構成するステークホルダー間での活用 ~
    • バリュークリエイションプロセスに関わるステークホルダーの間で、データのライフサイクルの各工程においてリスクを可視化した上で、各主体がそれぞれ実施すべき対策を他の主体と合意形成しながら取り組むことにより、データの信頼性を確保することが期待される。
    • 可視化されたリスクに対して各主体が実施すべきセキュリティ対策は、これまでに公表されてきた情報セキュリティに関する様々な国際標準等を参照。
    • 将来的には経営者によるITガバナンス(デジタルガバナンス)の検討への活用も期待。
  • 活用方法 ~ルール間のギャップの分析 ~
    • 本フレームワークは、データ管理に関わる制度間における、データのセキュリティの確保のために要求されている条件や措置の相違(ギャップ)を明確化するためのモデルとしての活用も可能。
    • データに関する「場」や「属性」の変化を可視化することで、データのセキュリティの確保のために要求されている条件や措置の相違を把握することにつながる。
  • システム構成の多層化・重層化によるデータマネジメントの複雑化
    • クラウドサービスの利用の進展により、データが生成され価値を生む場所と実際にデータが処理される場所が異なることがあるなど、システムの多層化・重層化が進展している。
    • システムの複雑性が増すほど、データが取り扱われる「場」がフィジカル空間と乖離することがある。
    • B社SaaSはC社PaaS上で、C社PaaSはD社IaaS上で稼働している場合等において、A社がB社と契約してデータを保管する際、A社から見たデータの保存先はB社SaaSだが、実際のデータの保存先はD社IaaSとなり、A社・B社間の関係だけからは見えないリスクが内在する。
    • このような複雑なケースがあることを認識した上で、扱うデータの機微性等に応じてバリュークリエイションプロセスのデータフローを可視化し、サービス契約の約款や契約相手へ確認することが重要。

経済産業省 「特許行政年次報告書2021年版」を取りまとめました
▼特許行政年次報告書2021年版
  • 特許庁は、広く知的財産制度についての関心や理解を深めていただくために、知的財産をめぐる国内外の動向と特許庁における取組について、「特許行政年次報告書2021年版」を取りまとめました。
  • 本報告書の概要
    • 新型コロナウイルス感染症が拡大すると共に世界経済が一時的に停滞した一方で、デジタル化が一層加速し、感染症対策などの社会ニーズが大きく変化しました。そして、それに伴い新たなビジネス機会が生まれ、イノベーションを支える知的財産の重要性はこれまで以上に高まりつつあります。これに対し、特許庁においても、適切な産業財産権の付与を通じてイノベーション創出を促すために、様々な取組を検討し、実施しています。
    • 冒頭特集では、私たちの生活様式が大きく変化する中で新たに躍進する最新技術を取り上げています。本特集では、”ニューノーマル(次の当たり前)”を創る人々に焦点を当て、①心の癒しを担う家族型ロボット、②AIと人が協調する教育を実現するAI学習システム、③人と共生し、物流の人手不足に挑戦する無人宅配ロボットの3つの技術において、製品・サービスの内容と誕生のストーリーを、生活様式の変化により生まれる新たなニーズにも触れながら紹介します。
    • 第1部の「知的財産をめぐる動向」からは、新型コロナウイルスが知財統計に及ぼした影響について知ることができます。
    • 第2部では、特許庁の最新の取組として、手続の救済措置、オンライン面接の推進、行政のデジタル化の他、特許庁の中長期的課題を議論した「基本問題小委員会」などについて紹介しています。
    • 第3部では、コロナ禍において国際連携を進める各国の知的財産制度の動向や、グローバルな知的財産環境の整備に向けた取組を紹介しています。
    • その他にも、口頭審理期日における当事者等の出頭のオンライン化やAI・IoT技術の時代にふさわしい特許制度の検討など、話題性のあるテーマを中心に取り上げたコラムを掲載しています。
    • また、別冊の統計・資料編では、本報告書中の図表等の基礎となる統計情報を含め、知的財産に関する各種統計・資料を紹介しています。

経済産業省 「仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業」の報告書を取りまとめました
▼仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業 報告書
  • 「越境ビジネスにおける法の適用」、「仮想オブジェクトに対する権利の保護」、「仮想空間内における権利の侵害」、「個人間取引プラットフォームにおける債務」、「仮想空間プラットフォームビジネスに適用される各業法」が契約に基づかない又は制限が発生する債務の主要な法的論点となる
  1. 越境ビジネスにおける法の適用
    • 各国の法規制が適用されることにより、プラットフォーマーやサービス提供者が提供するサービスに与える影響
    • ステークホルダー間で紛争が発生した場合、適用される準拠法
      • ITサービスは多国間に所在するステークホルダー間でビジネスが展開されることも多い。サービス上でステークホルダー間の紛争が発生した場合、適用される準拠法次第では、契約に基づかない債務や強行規定等の範囲や内容が変わる可能性がある。そのため事業者は、自社が提供するサービスの利用者との間で、どの国の法律が適用されるかについて、留意する必要がある
  2. 仮想オブジェクトに対する権利の保護
    • 所有権や著作権といった権利が発生するか
    • 権利が発生することによって、事業者が締結する契約に与える影響
      • 仮想オブジェクトに対して財産権等の権利が法律に基づいて認められる場合、ステークホルダー間でその権利の取り扱いに関する合意を取ることは、紛争防止の観点において重要である。事業者が契約を締結するに際に、仮想オブジェクトに認められる権利を理解することが求められる
  3. 仮想空間内における権利の侵害
    • 仮想空間から侵害が発生し得る、現実空間側で保有する権利
    • 権利侵害が発生することによって、事業者が締結する契約に与える影響
      • 仮想空間内における活動によって、既存の効力を有する権利に対して侵害行為が発生する可能性がある。事業者は発生する可能性のある侵害行為について正しく認識し、その防止を行わなければならない
  4. 個人間取引プラットフォームにおける債務
    • 個人間取引プラットフォームにおける消費者及びサービス提供者の保護
    • サービス提供者と消費者の間で消費者契約法等に基づいて消費者の保護を行うことが難しい
    • サービス提供者も個人であることから、プラットフォーマーによる保護が求められる
      • サービス提供者と消費者の両者が個人の場合、事業者と個人の間で適用される消費者契約法等が適用されないことから、消費者の保護が困難となる可能性がある。そのため、消費者の保護に対してプラットフォーマーが負う責任が増加する可能性があり、適切な対策が求められる。また、サービス提供者が個人である場合、一般的なプラットフォームと異なり、サービス提供者に対する保護についても、検討の必要がある
  5. 仮想空間プラットフォームビジネスに適用される各業法
    • 仮想空間プラットフォームビジネスにおいて順守すべき法律
      • 仮想空間固有の法律
      • ITプラットフォームビジネスに適用される法律
      • それぞれにおける強行規定
      • 既にインターネット上で展開するビジネスに対して、消費者や事業者の保護、事業の公平性維持を目的とした多くの業法等が存在する。各法律を理解し、自社サービスに適用することは、事業者のリスクを抑える上で重要な要素の一つである
  6. 仮想オブジェクトの所有権
    • 既存の著作権構成による仮想オブジェクトの保護では、仮想空間利用者が所持する仮想オブジェクトの所有に対する保護が不十分となる可能性がある
    • 仮想オブジェクトの所持者が同オブジェクトの作成者(著作権者)と異なる場合に、所有者の権利を法律上保護することが難しい
    • 例えば所持者が高額で購入した仮想オブジェクトが盗難等の被害にあった場合に、被害に対する補填等を加害者や侵害行為に直接関与していない事業者(プラットフォーマーやサービス提供者)に法律上求めることが難しい可能性がある
    • また、仮想空間内で発生することから、加害者を特定することが困難であった場合に、加害者に対して損害の賠償を請求することが難しい
      • 物権構成による仮想オブジェクトの権利を保護
      • 仮想オブジェクトを喪失する被害にあった場合に、所持者が現物返還請求権の行使によって、加害者や事業者(サービス提供者やプラットフォーマー)に請求することで、仮想オブジェクトを保護できる可能性がある
  7. 仮想空間内におけるキャラクターの経済的価値
    • 仮想空間内で作成された人気キャラクターなどの高い顧客吸引力を有するオブジェクト所有者の経済的な価値の保護が難しい
    • 仮想オブジェクトの所持者が同オブジェクトの作成者(著作権者)と異なる場合に、所有者の権利を法律上保護することが難しい
    • 例えば仮想空間ライブ配信プラットフォーム上において、動画配信者が一般販売されているアバターを用いて活動を行った結果、同アバターがキャラクターとして周知性が高まった場合に、その経済的価値を保護することが難しいと考えられる。同アバターの破壊、盗難、悪用等による経済的損失は動画配信者が被るため、アバター購入時に動画配信者が同アバターの著作権を得られない場合は、著作権侵害に対して動画配信者が直接的に保護を訴えることができない
    • 著作隣接権構成によるキャラクターの経済的価値を保護
      • キャラクターの外見的特徴(アバター)は著作権によって保護されうるが、声や動き等の外見以外の特徴に対して著作隣接権を適用することで、キャラクターの経済的価値をより強固に保護可能とする
      • 著作隣接権は著作物の公衆への伝達に重要な役割を果たしている者(実演家、レコード製作者、放送事業者及び有線放送事業者)に与えられる権利である。アバターが歌唱した音楽は固定されていればレコード制作者の権利が適用されうる。また、アバターが既存の著作物である音楽を歌唱した場合、アバターの演者に実演家の権利が適用されうる。現状では声や動き等に対して著作隣接権が認められるか、法解釈が定まっていないため、明らかにすることを検討する必要がある
    • 仮想空間ビジネスにおいて事業者が直面し得る問題は12類型あり、事業者がビジネス参入時に留意すべき法的リスクとして、不法行為責任と法的対応の限界に伴うトラブルの発生がある
      1. 仮想オブジェクトに対する権利の保護
        • 現行法では想定されていない権利に関する訴訟が発生し得る
      2. 仮想空間内における権利の侵害
      3. 違法情報・有害情報の流通
        • 不正競争防止法違反の可能性がある
        • 不法行為責任に基づく損害賠償請求の可能性がある
        • 不法行為責任に基づく損害賠償請求の可能性がある
        • プロバイダ責任制限法に基づき事業者が免責されないケースがある
      4. チート行為
        • 適切な利用規約が締結されていない場合、チートに対応できない恐れがある
      5. リアルマネートレード(RMT)
        • 適切な利用規約が締結されていない場合、RMTに対応できない恐れがある
      6. 青少年の利用トラブル
        • 出会い系サイト規制法に抵触する可能性がある
      7. ARゲーム利用による交通事故やトラブル
        • 現行法上対応できないトラブルに対する訴訟が発生する可能性がある
      8. マネーロンダリングや詐欺
        • 犯罪収益移転防止法の強化への対応が求められる
        • プラットフォーマーの善管注意義務が発生する場合がある
      9. 情報セキュリティ問題
        • 個人情報保護法に抵触する恐れがある
        • 不法行為責任に基づく損害賠償請求の可能性がある
      10. 個人間取引プラットフォームにおけるトラブル
        • プラットフォーマーの債務が拡大する可能性がある
      11. 越境ビジネスにおける法の適用に関わる問題
        • 紛争解決時に適用される法律等へ影響がある
      12. 独占禁止法に関わる問題
        • 独占禁止法に抵触する恐れがある

経済産業省 「繊維産業のサステナビリティに関する検討会」報告書を取りまとめました
▼繊維産業のサステナビリティに関する検討会 報告書概要
  • 現在、日本の繊維産業は、大きな転換期を迎えている。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、アパレル等の売上が大きく落ち込むとともに、「新たな日常」を踏まえた消費者ニーズの変化に見舞われている。
  • こうした中、新しい時代に向けて、今後の繊維産業を展望した時に、「サステナビリティ」が重要な視点として浮かび上がってくる。
  • サステナビリティについては、2015年のSDGs(Sustainable Development Goals持続可能な開発目標)の採択以降、国内外において、官民での取組が活発になっている。
  • 日本の繊維産業に目を向けると、一部の企業においてサステナビリティの取組は徐々に始まっているものの、長く複雑と言われるサプライチェーンの管理等、取組が十分になされているとは言い難い状況にある
  • こうした状況を踏まえ、繊維産業におけるサステナビリティへの取組を促進するため、2021年2月に「繊維産業のサステナビリティに関する検討会」を設置。「新しい時代への設計図」を示すべく、議論・検討を進めてきた。
  • 報告書は、検討会の議論・検討をとりまとめるとともに、今後に向けた政策提言を行うものである。
  • 繊維産業の現状
    • 衣料品の国内アパレル市場規模は徐々に縮小しているとともに、国内事業所数は減少している。
    • 一方で、国内生産の強みが存在し、海外からの高い評価を得ている。
  • サステナビリティに係る取組
    1. 環境配慮
      • 限りある資源を有効活用するため、資源循環の取組を進める。
    2. 責任あるサプライチェーン管理
      • サプライチェーン上での労働環境や使用する素材等に関して、責任ある管理を進める。
    3. ジェンダー平等
      • 社会的・文化的な性差によって差が生じない環境の整備を進める。
    4. 供給構造
      • 適量生産・適量供給に向けた取組を進める。
    5. デジタル化の促進
      • サステナビリティに係る取組を進めるため、デジタル技術の活用を進める
  • サステナビリティに係る現状と今後の取組(環境配慮)
    • 大量生産・大量消費を前提とした経済から、循環型経済への移行が必要。
    • 新たな資源投入量を抑制し、消費活動後の製品を回収・リサイクル等することや、気候変動への対応が重要となる。
      1. 環境配慮設計ガイドラインの策定
        • 副産物削減、省エネルギー・省資源、製品の長寿命化、消費活動後の資源循環といった観点を入れた製品設計を進めるためのガイドラインの策定。
      2. 回収システムの構築
        • 店頭回収などを通じてリユース・リサイクルが促進されるよう、回収した古繊維の取扱いに関する環境整備の実施。
      3. 消費者の意識改工
        • インフルエンサーなどの協力も得た消費者への情報発信・周知活動の展開。
  • サステナビリティに係る現状と今後の取組(責任あるサプライチェーン管理)
    • 2013年のバングラデシュにおけるラナ・プラザ崩壊以降、サプライチェーン管理の重要性が認識されるようになった。
    • 責任あるサプライチェーン管理を通じて、労働環境の整備等につなげる。
      1. デュー・ディリジェンスの実施
        • デュー・ディリジェンス実施の必要性等をより一層周知。
        • ILOと連携しつつ、デュー・ディリジェンスに取り組みやすくするためのガイドライン策定。
      2. 国際認証取得に向けた環境整備
        • 国際認証取得の必要性の周知や、国際認証策定機関への日本人スタッフ派遣等に関する環境整備。
      3. 外国人技能実習生等への対応
        • 外国人技能実習制度に係る法令遵守等の徹底、「J∞QUALITY制度」の発展。
  • サステナビリティに係る現状と今後の取組(ジェンダー平等)
    • ジェンダー平等の実現は、社会と経済に大きな影響を与える。
    • 男性、女性という理由で様々な差別を受けることがない社会の形成が強く求められている。
      1. 官民ラウンドテーブルの設置
        • 経営層による理解を醸成するため、ジェンダー平等の重要性を共有・理解するとともに、先進的な取組事例や人材育成の仕組み等について議論・共有する場の設置。
      2. 若い世代に対するロールモデルの提示
        • アンコンシャス・バイアスを打破するようなジェンダー教育を実施するほか、就職後のキャリアイメージを抱くためのロールモデルを提示。
        • 中学、高校、専門学校、大学等の学生等に対して、既に活躍している女性リーダーが経験談やキャリア形成に係る取組等の事例を紹介する講座を開設。
  • サステナビリティに係る現状と今後の取組(供給構造)
    • 大量生産・大量消費といった事業活動や消費活動は限界を迎えているとの指摘があり、限りある資源を有効に活用することが重要。
    • 適量生産・適量供給を目指していくことが求められる。
      1. デジタル技術の活用
        • 販売状況・在庫管理を行うため、RFIDなどのデジタル技術に関する理解醸成活動の実施。
      2. 百貨店などにおける購買データの標準化等により、顧客管理や消費動向の把握を促進。
        • 顧客を中心に置いた事業展開の推進
        • 店頭で選んだ商品を別途自宅へ送付するなど、欠品を絶対的に悪いものとはしない環境づくりや、消費者との持続的な関係構築の推進。
      3. 生産工程の改工
        • 国内生産の在り方の検討、先進的な事例の横展開を実施。
  • サステナビリティに係る現状と今後の取組(デジタル化の促進)
    • 近年、IoT、ビッグデータ、AIなどの新しい技術の発展・普及は目覚ましく、様々な課題への対応に期待されている。
    • サステナビリティの取組は、多くの情報を集約・管理・分析することが必要であり、デジタル技術は極めて有効。
      1. 経営層への理解促進
        • デジタル技術の導入には経営層の理解が必要であり、業界団体などを通じて理解を促進。
      2. 優良事例の横展開
        • サステナビリティに係る取組の優良事例を収集・共有する際に、サステナビリティに資するデジタル技術の活用優良事例も周知。
      3. 支援施策の周知
        • 補助金によるITツールの導入支援や、DX認定制度に加え、全社レベルでのDXの計画に基づくデジタル関連投資に対する税額控除・低利融資の措置などの支援施策を周知
  • 繊維産業においてサステナビリティに係る取組を進めていくためには、企業及び消費者の取組・意識改工が必要。

経済産業省 「サプライチェーン イノベーション大賞 2021」の受賞者を決定しました
  • 経済産業省が事務局を務める製・配・販連携協議会は、メーカー(製)、卸(配)、小売(販)52社の応募の中から、「サプライチェーン イノベーション大賞 2021」の受賞者を決定しました。
    1. 「サプライチェーン イノベーション大賞 2021」について
      • サプライチェーン イノベーション大賞とは、サプライチェーン全体の最適化に向け、製・配・販各層の協力の下、優れた取組を行い、業界を牽引した企業に対して、製・配・販連携協議会がその功績を表彰するものです。今回は、合計11社(共同提出含む)から応募があり、表彰選考委員会が審査した結果、1件の取組をサプライチェーン イノベーション大賞として、3件の取組を優秀賞として、2件の取組を食品ロス削減特別賞として、これらの取組を表彰しました。
      • 製・配・販連携協議会とは、メーカー(製)、中間流通・卸(配)、小売(販)の協働により、サプライチェーン全体の無駄を無くすとともに、新たな価値を創造する仕組みを構築することで、産業競争力を高め、豊かな国民生活に貢献することを目的に平成23年5月に設立された協議会です。令和3年7月9日現在、52社が協議会に参加しています。
    2. 受賞企業
      1. サプライチェーン イノベーション大賞(1件)
        • 株式会社スギ薬局 ・ライオン株式会社 ・株式会社PALTAC(連名)
      2. サプライチェーン イノベーション優秀賞(3件)
        • キユーピー株式会社・株式会社日本アクセス(連名)
        • 株式会社日本アクセス
        • 株式会社ヤオコー
      3. 食品ロス削減特別賞(1件)
        • 株式会社日本アクセス
        • 株式会社ヤオコー

経済産業省 外国為替及び外国貿易法に基づく輸出禁止処分等を行いました
  • 7月9日(金曜日)、経済産業省は、宏栄産業株式会社、有限会社ジャストジャパン及びECOBANK株式会社による外国為替及び外国貿易法違反事件に関し、法人1社及び個人2名に対して、同法第53条第1項に基づく輸出禁止処分の通知を行うとともに、法人1社に対して、厳正な輸出管理を求めることを内容とする警告を行いました。
    1. 輸出禁止処分等について
      1. 松原 宏行に対し、次の輸出禁止処分の通知を行った。
        • 輸出禁止対象貨物:全貨物(本人の私用に供するためと認められるものは除く)
        • 輸出禁止対象地域:全地域
        • 輸出禁止期間:令和3年7月16日から令和4年6月15日まで(11か月間)
      2. 有限会社ジャストジャパンに対し、次の輸出禁止処分の通知を行った。
        • 輸出禁止対象貨物:全貨物
        • 輸出禁止対象地域:全地域
        • 輸出禁止期間:令和3年7月16日から令和3年9月15日まで(2か月間)
      3. 中島 勇こと金一勲に対し、次の輸出禁止処分の通知を行った。
        • 輸出禁止対象貨物:全貨物(本人の私用に供するためと認められるものは除く)
        • 輸出禁止対象地域:全地域
        • 輸出禁止期間:令和3年7月16日から令和3年9月15日まで(2か月間)
      4. ECOBANK株式会社に対し、厳正な輸出管理及び再発防止措置の徹底を求める貿易経済協力局長名の警告文を発出した。
  • 事件の概要
    • 宏栄産業株式会社、ECOBANK株式会社及び有限会社ジャストジャパンは、平成25年5月に外国為替及び外国貿易法(外為法)の規制品目(輸出令別表1の4項(10))に該当する「炭素繊維製造装置の部分品となる不融化炉の炉殻」を経済産業大臣の許可を受けずに中国に輸出した。
    • また、宏栄産業株式会社及び有限会社ジャストジャパンは、平成25年5月及び8月に外為法の規制品目に該当する「炭素繊維製造装置の部分品となる不融化炉の炉殻及び炭化炉の炉殻」を経済産業大臣の許可を受けずに中国に輸出した。

経済産業省 有限会社利根川精工の外為法違反容疑に係る告発について
  • 経済産業省は、外国為替及び外国貿易法(以下「外為法」という。)に違反し、無許可で輸出しようとした疑いで、令和3年7月6日付けで、有限会社利根川精工(法人番号:9010802016746)を警視庁に告発しました。
    1. 被告発人
      • 有限会社利根川精工(住所:東京都大田区下丸子4丁目10番5号)(代表取締役社長 坂東 治夫)
    2. 告発の理由等
      1. 理由
        • 被告発人は、サーボモータ(型番:SSPS-105)150個の輸出に関して、輸出貿易管理令別表第1の16の項に該当する貨物として、経済産業大臣から外為法第48条第1項の規定による許可が必要となる旨の通知を受けていたにもかかわらず、許可を受けずに輸出しようとしたため。
      2. 罰条
        • 外為法第69条の6第3項、第69条の6第1項第2号及び第72条第1項第2号

経済産業省 「AI原則実践のためのガバナンス・ガイドライン ver. 1.0」の意見公募手続(パブリックコメント)を開始しました。
▼AI原則実践のためのガバナンス・ガイドラインの概要
  • 法的拘束力のない分野横断的なガイドライン(通称:AIガバナンス・ガイドライン)
    • AIの社会実装の促進に必要なAI原則の実践を支援すべく、事業者が実施すべき行動目標を提示し、それぞれの行動目標に対応する仮想的な実践例とAI原則からの乖離評価例を参考情報として例示
    • AIシステムの開発・運用に関わる事業者等の取引等で広く参照されることや、AI原則の実践に関するステークホルダーの共通認識の形成を通じて、各社の自主的な取り組みを後押し
  • AIガバナンス・ガイドラインが対象とする主体と客体
    1. AIシステム
      • OECDの定義を参考にしつつ、機械学習にフォーカスした定義を採用。ただし、機械学習よりも広義のAIシステムでも参照されることが望ましい。
      • 深層学習を含む様々な方法からなる、教師あり、教師なし、強化学習を含む機械学習アプローチを用いたシステムであって、人間が定義した特定の目的のために、現実又は仮想環境に影響を与えるような予測、助言、決定を行う性能を有するシステム。このAIシステムは設計次第で様々な自律の程度で動作する。このAIシステムには、ソフトウェアだけではなく、ソフトウェアを要素として含む機械も含まれる。
      • 人間の判断を代替しうるものであって、利用者から判断過程が見えにくいソフトウェア等については、機械学習アプローチを用いていない場合であっても、必要に応じて本ガイドラインを参照することが期待される。
    2. AI事業者
      • AIシステム開発者、運用者、データ事業者に区分。データ事業者は一部の行動目標のみ
  • 行動目標の概要(環境・リスク分析)
    • ゴール設定のために、AIシステムがもたらしうる正負のインパクト、AIシステムの開発や運用に関する社会的受容、AI習熟度(AIシステムの開発・運用時に求められる準備がどれだけできているのか)を理解すべき
      1. 行動目標1-1:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、AIシステムから得られる正のインパクトだけではなく意図せざるリスク等の負のインパクトがあることも理解し、これらを経営層に報告し、経営層で共有し、適時に理解を更新すべきである。
      2. 行動目標1-2:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、本格的なAIの提供に先立ち、直接的なステークホルダーだけではなく潜在的なステークホルダーの意見に基づいて、社会的な受容の現状を理解すべきである。また、本格的なAIシステムの運用後も、適時にステークホルダーの意見を再確認するとともに、新しい視点を更新すべきである。
      3. 行動目標1-3:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、行動目標1-1、1-2の実施を踏まえ、自社の事業領域や規模等に照らして負のインパクトが軽微であると判断した場合を除き、自社のAIシステムの開発・運用の経験の程度、AIシステムの開発・運用に関与するエンジニアを含む従業員の人数や経験の程度、当該従業員のAI技術及び倫理に関するリテラシーの程度等に基づいて、自社のAI習熟度を評価し、適時に再評価すべきである。負のインパクトが軽微であると判断し、AI習熟度の評価をしない場合には、その理由等をステークホルダーに説明できるようにしておくべきである。
  • 行動目標の概要(AIガバナンス・ゴール)
    • システムデザインの羅針盤となる、AIガバナンス・ゴールを設定するか否かを検討し、負のインパクトが軽微であることを理由にゴールを設定しない場合には、その理由等をステークホルダーに説明できるようにしておくべき
      1. 行動目標2-1:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、「人間中心のAI社会原則」を踏まえ、AIシステムがもたらしうる正負のインパクト、AIシステムの開発や運用に関する社会的受容、自社のAI習熟度を考慮しつつ、設定に至るプロセスの重要性にも留意しながら、自社のAIガバナンス・ゴール(たとえばAIポリシー)を設定するか否かについて検討すべきであり、潜在的な負のインパクトが軽微であることを理由にAIガバナンス・ゴールを設定しない場合には、その理由等をステークホルダーに説明できるようにしておくべきである。「人間中心のAI社会原則」が十分に機能すると判断した場合は、自社のAIガバナンス・ゴールに代えて「人間中心のAI社会原則」をゴールとしてもよい。なお、ゴールを設定しない場合であっても、「人間中心のAI社会原則」の重要性を理解し、行動目標3から5に係る取り組みを適宜実施することが望ましい。
      2. 「現時点では「人間中心のAI社会原則」を尊重することとし、それと並行してAIに関する全社的な研修の一部にAI倫理を追加することでAI倫理に対する理解を高めていくことを狙っている。さらにAI相談窓口を社内に設置して、事業部からの事例集めを行っている。…AIガバナンス・ゴールの合意に向けたプロセスに価値がある」(実践例3より)
      3. [将来的に]…自社独自のAIガバナンス・ゴールを掲げることが必要であると考えており、ゴール設定に向けて社内で他社の事例等に関する勉強会を開催している。(実践例2より)
  • 行動目標の概要(システムデザイン)
    • AIガバナンス・ゴールを達成するために、ゴールからの乖離の評価と乖離への対応、リテラシー向上、事業者間等協力によるAIマネジメントの強化、インシデントに関わるAIシステム利用者の負担軽減に取り組むべき
      1. 行動目標3-1:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、自社が開発・運用しているAIシステムのAIガバナンス・ゴールからの乖離を特定し、乖離により生じる影響を評価した上、負のインパクトが認められる場合、その大きさ、範囲、発生頻度等を考慮して、その受容の合理性の有無を判定し、受容に合理性が認められない場合にAIの開発・運用の在り方について再考を促すプロセスを、AIシステムの設計段階、開発段階、利用開始前、利用開始後などの適切な段階に組み込むべきである。運営層はこのプロセスの具体化を行うべきである。そして、AIガバナンス・ゴールとの乖離評価にはAIシステムの開発や運用に直接関わっていない者が加わるようにすべきである。なお、乖離があることのみを理由としてAIの開発・提供を不可とする対応は適当ではない。そのため、乖離評価は負のインパクトを評価するためのステップであって、改善のためのきっかけにすぎない。
      2. 乖離評価例(行動目標3-1の実践のための参考情報):システムデザインにおけるゴールからの乖離の評価と乖離への対応の参考情報として、OECDのフレームワークを参考にして、公平性、安全性、透明性等に関する配慮事項を例示(5観点、43項目例、136具体例)
  • 行動目標の概要(運用)
    • 設定したゴールとシステムを継続的に評価・再分析するため、AIマネジメントシステム及び個々のAIシステムの運用状況について説明可能な状態を確保し、これらの情報を非財務情報に位置づけ積極的に開示することを検討すべきであり、開示しない場合には、その理由等を説明できるようにしておくべきである。
      1. 行動目標4-1:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、たとえば、行動目標3-1の乖離評価プロセスの実施状況について記録するなど、AIマネジメントシステムの運用状況について対外的に説明可能な状態を確保すべきである。
      2. 行動目標4-2:AIシステムを運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、個々のAIシステムの仮運用及び本格運用における乖離評価を継続的に実施するために、仮運用及び本格運用の状況をモニタリングし、結果を記録すべきである。…
      3. 行動目標4-3:AIシステムを開発・運用する企業は、AIガバナンス・ゴールの設定、AIマネジメントシステムの整備や運用等に関する情報を、コーポレートガバナンス・コードの非財務情報に位置づけ、積極的に開示することを検討すべきである。上場会社以外であっても、AIガバナンスに関する活動の情報を積極的に開示することを検討すべきである。そして、検討の結果、開示しないと判断した場合には、その理由を対外的に説明できるようにしておくべきである。
  • 行動目標の概要(評価、環境・リスク再分析)
    • システムの設計や運用から独立した者に、その設計や運用の妥当性を評価させるべき。上述の運用状況に関する情報を用いながら社内で妥当性の評価を実施するとともに、株主だけではなく、マルチステークホルダーに意見を求めることを検討すべき。また、環境・リスクの再分析を適時に実施すべきである。
      1. 行動目標5-1:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、AIマネジメントシステムの設計や運用から独立した者に、AIガバナンス・ゴールに照らして、乖離評価プロセス等のAIマネジメントシステムが適切に設計され、適切に運用されている否か、つまり行動目標3、4の実践を通じ、AIガバナンス・ゴールの達成に向けて、AIマネジメントシステムが適切に機能しているか否かを検証させるべきである。
      2. 行動目標5-2:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、株主だけではなく、ビジネスパートナー、消費者を含む利用者、AIシステムの適切な運用をめぐる動向に詳しい有識者などの様々なステークホルダーから、AIマネジメントシステムやその運用に対する意見を求めることを検討すべきである。そして、検討の結果、実施しないと判断した場合には、その理由を対外的に説明できるようにしておくべきである。
      3. 行動目標6-1:AIシステムを開発・運用する企業は、経営層のリーダーシップの下、行動目標1-1から1-3について、適時に再評価、理解の更新、新たな視点の獲得などを行うべきである。…
  • アジャイル・ガバナンスの実践
    • AIガバナンス・ガイドラインをフォーカルポイントとして、ステークホルダーの関与の下で、AIガバナンス及び本ガイドラインの在り方の検討を継続し、必要に応じて改訂を行うことが望ましい。
    • 「Governance Innovation Ver.2」報告書では、アジャイル・ガバナンスの実践に向けた企業の取組を後押しするために、標準やガイドラインといったソフトローによって、官民共同で政策ツールを策定していくことが重要であると述べている(4.3.3)。本ガイドラインは、AIのガバナンスという局面で、まさにそのような企業の取組みを後押しするツールとしての役割を果たすものであるといえる。さらに、本ガイドライン自体もアジャイル・ガバナンスのプロセスに則って継続的に評価・見直し・アップデートされるべきであり、AI技術の発展やAIに対する社会的な受容の変化などを適時に反映した官民共同のLiving Documentとして、継続的にメンテナンスされ、参照され続けていくことが望ましい。

経済産業省 「令和3年版通商白書」を取りまとめました
▼通商白書の概要
  • 当面の間、感染症との共生を余儀なくされるウィズ・コロナの状況が継続する環境下で、米国新政権の政策転換に呼応して、地政学的な地殻変動は更に動きを増し、我が国を取り巻く国際的な政治環境は、新たな段階に入ってきている。先行きが不透明な世界経済と新たな国際政治情勢を踏まえ、我が国における今後の通商政策と企業活動が前提とすべき4つの大きな国際潮流を述べていく。
    • 第1に、政府の経済面における役割の拡大である。コロナショックの影響が長期化する中で、各国は世界金融危機時の対応を上回る規模で、コロナ禍で経済的なダメージが集中した産業や家計を中心として積極的な経済対策を講じている。政府の経済対策の中には、救済のみならず、社会のデジタル化やグリーン社会の実現といった、コロナ後を見据えた経済構造への移行や適応のための支援も含まれている。こうした大きな政府の動きは、政府の役割の質的な強化を模索する動きととらえることもできる。すなわち、コロナ危機に効果的に対処するためのデジタル社会をスピーディに実現するための政府の主体的関与や、カーボンニュートラルの実現に向けた民間投資を促すための、明確な方針や支援策の提示による企業にとっての予見可能性の向上といった政府の役割を重視する動きである。
    • 第2に、各国における経済安全保障強化の流れである。近年、主要国において、経済安全保障に関する取組が強化されており、企業の事業活動に与える影響も大きくなりつつある。そのような中で新型コロナウイルス感染症の拡大は、サプライチェーンのぜい弱性を顕在化させたことから、主要国はサプライチェーンの強靭化という観点も含めた経済安全保障の強化に取り組んでいる。その際注目すべきは、先端技術の開発・育成・管理やサプライチェーンの強靱化の取組において有志国による連携を模索する動きが広がりを見せてきていることである。企業においては、各国の外交的立ち位置と経済安全保障の政策動向を強く意識した上で、事業戦略を立てることがますます重要になってきている。
    • 第3に、国際経済活動における共通価値への関心の高まりである。2021年1月の米国政権交代以降、米国のパリ協定復帰や欧州との連携の動きが始まるにともない、国際的な連携を共通価値という軸からも強化していこうとする動きがさらに強くなりつつある。パリ協定が求める水準と整合した温室効果ガス排出削減目標(SBT)を定める企業は年々増加しており、米・欧州各国における人権デュー・ディリジェンス法制は域外企業も対応が必要となるものもある。国際的に共有されている価値と合わない事業活動について一定の制約が課されるリスクが顕在化している一方、こうした共通価値をこれまで以上に意識し、社会課題の解決に向けて貢献してくことは、新たなビジネスチャンスともなり得る。
    • 第4に、ビジネスのデジタル化である。コロナウイルス感染拡大は、デジタル化の流れを加速させた。もっともデジタル化の動きは2000年代を通じて進んできたものである。このことは世界的な資金フローにも表れており、ロイヤリティやライセンス料といった無形資産への支払いが大きく増加している一方、直接投資のフローは緩やかな伸びに止まる。これは、海外ビジネスにおいて資本を投下せずに、アライアンスを活用し、知的資産の対価を得るビジネスモデルが主流になっていることの現れともいえる。一方で日本は、直接投資フローとロイヤリティ等の支払いが同様に伸びており、資本関係による強固な関係性を保ちつつ、知的資産の対価も得るモデルといえる。ウィズ・コロナの世界においても、国際取引のもたらす便益を引き続き享受していくためには、デジタル技術に適応したビジネスモデルや社会インフラの構築が不可欠となっている。同時に、企業の拠点配置や国際分業の在り方も変容させていくことが重要であり、プライバシー保護やセキュリティなどの信頼確保と自由なデータ流通が両立する国際ルールの策定が急務となっている。
  • レジリエントなサプライチェーンの構築に向けて
    • アジアワイドのサプライチェーンの変化
      • 昨年の白書では、我が国のサプライチェーンにおいて、近年、輸入先の集中度が高まってきたことを明らかにした。他方で、中期的な趨勢として見れば、立地企業数や直接投資残高のシェアのいずれにおいても、日本企業の中国立地は2012年頃をピークとして縮小傾向にあり、マクロで見れば、緩やかではあるもののアジア域内での生産拠点の分散化が進みつ2つある。その結果、いくつかの主要な機械部品では中国からの輸入シェアが頭打ちとなり、タイ、ベトナム、インドネシア等のシェアが増加している。これは、コストやビジネス環境の安定性等も総合的に考慮して新規拠点を選定する「チャイナ+1(プラスワン)」の取組を日本企業が広く採用してきたことも影響していると考えられる。
    • サプライチェーンリスクと危機からの復旧
      • コロナショックによるサプライチェーンの途絶は、直接の取引先に止まらず、多段階にわたるサプライチェーン全体を把握する必要性を改めて明らかにした。また、今後想定をしていなかったリスクがサプライチェーンに障害をもたらす可能性もある。実際に、既存のBCP(事業継続計画)については機能しなかったとの評価も一定程度見られる。一過性の災害に止まらない多様なリスクに対応したBCPの策定やサプライチェーンマネジメントの重要性が認識されつつある。
    • サプライチェーン管理における考慮事項の多角化
      • 経済安全保障の要請や価値への関心が高まる国際潮流の中で、サプライチェーン管理において考慮すべき事項はより複雑化・高度化している。まず、世界の多くの国で温室効果ガスの排出量ネットゼロに向けた取組が進むことが見込まれる中、自社のみならず取引先も含めたサプライチェーン全体でのCO2を管理する動きがさらに広がると予想される。さらに、外国の人権デュー・ディリジェンス法制にはすでに当該国で事業を行う日本企業も対応しているところであるが、そのような法律を定める国が欧州を中心に広がりつつある。加えて、財やセクターによっては、経済安全保障の観点から講じられる各国の輸出・調達規制等の遵守が求められることも考えると、企業がサプライチェーンを取り巻く状況を把握して対応策を講じる要請は、かつて以上に高まっている。こうした情勢に対応するためには、一次サプライヤーに止まらないサプライチェーンの把握が第一歩となる。さらに、環境や人権といった共通価値が競争環境に取り込まれていることを認識し、法律のみならず自社を取り巻くステークホルダーの期待も踏まえつつ取組を深化することが求められる。
    • デジタル技術の活用によるサプライチェーンの強靱化
      • 以上のような変化を踏まえると、デジタル技術の活用によるサプライチェーンの「可視化」は、自然災害や地政学上の影響に対応した代替生産や増産、柔軟な販売戦略を可能とすることでレジリエンスに資するのみならず、環境や人権といった要請への対応を容易にする観点からも、その重要性が増している。サプライチェーンの管理のために、医薬品等の分野ではブロックチェーン等の技術が利用されはじめており、いわゆる「すりあわせ型」の製品に関しても、最終製品メーカー手動で多段階の把握がなされている事例もある。こうした取組を進めるためには、技術の導入だけではなく、サプライチェーンを構成する企業全体の認識共有が必要となる。加えて、サプライチェーンにおける企業間の情報共有が円滑かつ信頼性を維持したかたちで実施されるためにグローバルなデータガバナンスの枠組構築に取り組んでいく必要がある。
    • 国際的な貿易手続の円滑化・デジタル化の推進
      • 国際的な貿易手続きのデジタル化・円滑化の取組は、先に述べた企業のサプライチェーンの管理を補完するものである。従来、貿易手続は貿易コストの中の一定の割合を占めることが認識されており、WTO協定や各種の経済連携協定においては貿易手続の円滑化の観点から、通関手続の透明性の向上、電子化の推進等の取組がなされている。近年、世界的に新たな機能を備えた貿易プラットフォームが台頭しているが、日本においても、業種横断の企業コンソーシアムによる貿易プラットフォームが登場したほか、政府による港湾手続のデジタル化や経済連携協定の活用の際に必要な原産地証明手続のデジタル化等の取組も進められている。このような企業や政府の貿易手続の円滑化・デジタル化の推進は、サプライチェーン管理の強靱化に貢献することが期待される
  • 共通価値を取り込む新たな成長の要請
    1. サステナブル・インクルーシブな未来社会に向けた企業行動への期待の高まり
      • 環境・人権などの「価値」への関心は、昨今、改めて国際的に大きなうねりとなってきている。それを顕著に表す3つの側面を述べる。
      • 第1に、2006年の責任投資原則(PRI)、GPIFによるESG指数の採用等に見られるESG投資の拡大である。資本市場や海外の規制当局による情報開示対象の拡大の動きも踏まえると、情報開示の要請の拡大を、企業は市場に対する「説明責任」として捉えるのみならず、企業経営の変革の機会と捉えることも重要であろう。
      • 第2に、企業の競争環境にも影響するかたちで社会的課題への取組への関心が高まっていることである。SDGsやサステナビリティというグローバルに共有された価値観によって創り出される市場は、その価値観に共感する人が多いほど拡大する。日本に限らず、グローバルでみても若い世代がこうした「価値」を重視する傾向が顕著に表れていることに鑑みると、市場機会の獲得や労働市場での人材獲得にあたって、共通価値を経営の中に適切に位置づけることは、企業が競争優位を確保するためにも不可欠となっている。
      • 第3に、政府の対外経済政策の一部として、サプライチェーン全体を通じた共通価値の実現に制度的な枠組みを構築しようとする欧米各国の動きが顕著になっていることである。欧米各国は、人権・民主主義といった基本的価値を対外経済政策の要素として位置づけ、先に述べた人権デュー・ディリジェンスや関連した開示義務を自国で設立された企業以外の企業にも適用したり、各国独自の制裁措置を講じる動きが強まっている。
      • 日本企業の動きをみてみれば、SDGsの認知は広がりつつある一方、企業にとってのリスクや機会が共通価値を重視する潮流の中で変わりつつあることの認識や、企業の価値創造を支える無形資産への投資については十分とは言いがたい。サステナビリティという未来志向の価値観の影響力が強まる中で、サステナビリティの貢献に資する無形資産を認識し、これまで以上に投資をすることが必要となっている。さらに、資本市場から適切な評価を受けるためにも、それらが企業価値の向上に結びつくことを的確に「表現」することも重要である。
    2. サステナブル・インクルーシブな成長ニーズへの対応
      • SDGsやESG投資のあり方を具体的に考える際に、多くの社会的、経済的、環境的課題に直面しているアジア新興諸国(インド・ASEAN等)の「持続可能性」と「包摂性」のあり方に目を向けることには意義がある。アジア新興諸国の現地のニーズをきめ細かに掘り下げ、諸課題の解決や価値の実現に向けた取組を行うことや、新たなアライアンスを模索することが、アジア新興国と日本企業の新たな関係構築にも資すると考えられる。
    3. サステナブルな価値創造を行う企業行動に向けて
      • 貧困からの脱出を含めたwell-beingの実現が社会的に喫緊の課題である国も多い。そのような国において、企業によるヘルスケア、教育などの本業での事業活動を通じた直接的な貢献と、雇用や地域経済への貢献などの間接的な貢献の双方がwell-beingの実現を支えるものといえる。しかし、企業がそのような事業活動を現地で長期的に継続していくには、現地の人々との問題意識の共有など、共通の目的意識を持つことが肝要である。企業独自で事業活動の一環として、現地の人々と価値観を共有する事例もある。他方、長期的な時間軸で事業を遂行していくには、様々な壁もあり、多様なパートナーや機関との連携によるインフラ戦略や直接的・間接的な「価値」の創出に向けた国内外の取組を官民でも構築・実行していく必要がある
  • 信頼あるグローバル・バリューチェーンの構築に向けた対応
    • 政府の役割が拡大している中で、経済安全保障への対応が常態化し、共通価値への関心が高まっているウィズ・コロナの世界で、通商政策はどうあるべきか。大きな方向性を提示する。
      1. 世界で進行する地殻変動
        • グローバル・バリューチェーンの管理は、経済安全保障や、環境・人権等の共通価値への関心の高まりへの対応など、考慮すべき変数が増加し、複雑化している。かかる複雑化に対応するため、デジタル技術やデータを利活用してバリューチェーンを確立することが企業経営や政策における大きな戦略課題となっている。加えて、自由主義、開放型経済社会システムを維持・発展させるためにも、自由貿易をアップグレードしていく必要性が高まっている。すなわち、自由なモノの移動や国境を越えた複層的なサプライチェーンを支えるビジネス・投資環境の整備に加えて、持続可能性や公正性、社会正義の実現に向けた規範作りが課題となっている。
      2. 経済安全保障と産業競争力の強化に向けた取組
        • 我が国の経済安全保障を確保するためには、海外における生産拠点の集中度の高い重要な物資等について、調達先の集中度の低減に取り組むとともに、生産拠点多元化支援や海外企業との戦略的提携といった、米国をはじめとする同志国との「信頼」を軸としたグローバル・サプライチェーンを構築することが重要である。
      3. デジタル分野での課題と取り組み
        • 企業のビジネス機会を阻害しうるデジタル保護主義の拡大を防ぎ、プライバシー保護やセキュリティなどの信頼確保と自由なデータ流通が両立する国際ルールの策定、すなわちDFFTの実現に向け日本が主導して取組み、データがもたらす新たな価値の創造と経済発展に貢献していくことが重要である。
      4. 共通価値(環境・人権等)への対応
        • 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略に基づき、グリーン成長を巡る戦略競争を主導する側にまわり、米欧と連携して協力を具体化するとともに、国際ルールの形成を進め、内外一体の産業政策を着実に進めていくことが重要である。また、グローバルな企業経営にとって「人権」を含む社会課題への対応を経営戦略に組み込む国際的潮流への適応は急務となっており、昨年10月に策定した「国別行動計画」の周知などを通じ、「ビジネスと人権」に関する我が国企業の理解の促進を図るとともに、こうした取組を強化することが企業価値向上につながっていくという環境醸成をしていくことが重要である。
      5. 自由貿易体制のアップグレード
        • 我が国企業の「強み」を活かしたグローバル・バリューチェーンの更なる高度化を実現するためには、現下の諸課題に対応した経済秩序の形成と官民の戦略的連携が必要である。具体的には、①ワクチン等の輸出制限や国内産業保護のための関税引き上げといった自国優先・保護主義的な貿易制限措置の常態化のおそれや、②外国政府・企業の市場歪曲的措置等による「公平な競争条件」の毀損、③経済活動のデジタル化に対応した国際的なルールの未整備、が課題となっている。このため、WTO、EPAのようなハードローだけでなく、ソフトローとしてのOECDやAPEC等での規範作り(例:データガバナンス)、日本の強みを活かすバリューチェーンの官民作り込み(例:サプライチェーン強靭化イニシアティブ、米欧との協力)など、複層的なアプローチが重要である

【厚生労働省】

【2021年9月】

厚生労働省 CBDオイル等のCBD製品の輸入を検討されている方へ
  • CBD(※)オイル等のCBD製品の輸入を検討されている方へ(※)CBDとは、Cannabidiol(カンナビジオール)のことです。
  • 必ずお読みください
    • この案内に基づき行う相談に対し厚生労働省が行う「大麻」に該当するか否かについての回答は、あくまで提出された資料に基づいて行うものです。実際に輸入しようとするものが「大麻」に該当しないことを判断するものではありません。
    • なお、厚生労働省に対し提出した資料については、実際に輸入を行う際、再度、税関又は厚生労働省に対し提出する必要が生じる場合があります。
    • したがって、提出された資料に基づいて厚生労働省が「大麻に該当しない」と回答した場合であっても、輸入の際の税関若しくは厚生労働省の検査又は国内における検査でTHC(テトラヒドロカンナビノール)が検出された場合等には、「大麻に該当する」ものを輸入したものとして大麻取締法に基づき処罰を受ける可能性があります。
    • 「大麻」については輸出についても禁止されていることから、上記の検査でTHCが検出された場合等には、相手国に返送することはできません。
      1. 方法等について
        • この手続きは、輸入者が行ってください。
        • メールでのみ受付を行っております。メール本文に輸入者の氏名(輸入者が企業の場合は、企業名及び担当者氏名)及び連絡先電話番号を記載し、下記3に記載の書類一式を添付して【問い合わせ先】のメールアドレス宛てに提出してください。なお、容量が大きい添付ファイルについては受信ができないため、容量の大きなファイルはお手数ですが分割圧縮したzipファイルを添付したメールを複数送信いただけますよう、お願いします。
        • 確認でき次第、メールに記載された連絡先にお電話いたします。
      2. 問い合わせ先
        • 対応部署:関東信越厚生局麻薬取締部
        • メールアドレス:CHECKCBD●mhlw.go.jp(迷惑メール防止対策を行っているため、●を@へ置換してください。)

厚生労働省 小学校休業等に伴う保護者の休暇取得支援について ~小学校休業等対応助成金・支援金を再開します~
  • 新型コロナウイルス感染症に係る小学校等の臨時休業等により仕事を休まざるをえない保護者の皆様を支援するため、今後、以下のとおり、「小学校休業等対応助成金・支援金」制度を再開するとともに、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の仕組みにより、労働者が直接申請することを可能とする予定です。詳細については、改めて公表いたします。
    1. 「小学校休業等対応助成金・支援金」制度の再開
      • 令和2年度に実施していた「小学校休業等対応助成金・支援金」制度を再開する予定です。
        • ※令和3年8月1日以降12月31日までに取得した休暇を対象とする予定です。
        • ※現在実施している「両立支援等助成金 育児休業等支援コース 新型コロナウイルス感染症対応特例」は、令和3年7月31日までに取得した休暇が対象となるものとする予定です。
        • 参考:令和2年度に実施していた小学校休業等対応助成金・支援金の概要
      • 支給対象者
        • 子どもの世話を保護者として行うことが必要となった労働者に対し、有給(賃金全額支給)の休暇(労働基準法上の年次有給休暇を除く。)を取得させた事業主
        • 子どもの世話を行うことが必要となった保護者であって、委託を受けて個人で仕事をする者
      • 対象となる子ども
        • 新型コロナウイルス感染症への対応として、ガイドライン等に基づき、臨時休業等をした小学校等(※)に通う子ども
          • ※小学校等:小学校、義務教育学校の前期課程、特別支援学校、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園等
        • 下記のいずれかに該当し、小学校等を休むことが必要な子ども
          1. 新型コロナウイルスに感染した子ども
          2. 風邪症状など新型コロナウイルスに感染したおそれのある子ども
          3. 医療的ケアが日常的に必要な子ども又は新型コロナウイルスに感染した場合に重症化するリスクの高い基礎疾患等を有する子ども
    2. 「小学校休業等対応助成金に関する特別相談窓口」の再開
      • 「小学校休業等対応助成金に関する特別相談窓口」を今後全国の都道府県労働局に設置し、労働者からの「(企業に)この助成金を利用してもらいたい」等のご相談内容に応じて、事業主への小学校休業等対応助成金の活用の働きかけを行う予定です。
    3. 新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の仕組みによる申請
      • 昨年度と同様に、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金の仕組みにより、労働者が直接申請できることとする対応も行う予定です。
        • ※当該労働者を休業させたとする扱いに事業主が同意することが必要です。
        • ※休業支援金・給付金は現在のところ11月末までの休業が対象ですが、今後の取扱いについては、雇用情勢等を踏まえて10月中にお示しする予定です。

厚生労働省 これからの労働時間制度に関する検討会 第2回資料
▼資料2 裁量労働制の労働環境に与える影響の分析
  • 業務の基本的事項にする裁量の程度は、適用労働者の方が大きい。
  • 具体的な仕事の内容・量に関する裁量の程度は適用労働者のほうが大きい
  • 報告進捗の頻度に関する裁量の程度は、適用労働者の方が「上司に相談せず、自分で決めている」とする比率が高い
  • 業務の遂行方法に関する裁量の程度は、適用労働者の方が「上司に相談せず、自分で決めている」と回答する比率が高い
  • 出退勤時間にする裁量の程度は、適用労働者のほうが大きい
  • 適用労働者のほうが2時間強、週当たり労働時間が長い。一方で約2割年収が高い。適用労働者の方が仕事がある日の睡眠時間は若干短い。適用労働者の方が仕事がない日の睡眠時間は若干長い。
  • 適用事業場はタイムカード・ICカードでの時間管理が非適用と比べて少ない一方で自己申告が多い。ほぼすべての裁量労働制対象業務において適用労働者のほうが1人1日あたりの労働時間が長い
  • 制御変数を制御した場合、適用労働者のほうが1週あたり労働時間が1.3時間前後長い。その一方で、企業による固定効果を勘案した分析は同一企業内で比較可能な労働者のうち適用労働者と非適用労働者を十分確保できず、精確な推定はできなかった。
  • 専門型と企画型別に見ると、適用労働者の方が専門型で約1.2時間、企画型で約2.4時間長くなっていた。課長クラスで区切った役職別に見ると、課長クラス未満は適用労働者の方が約1.5時間長かったが課長クラス以上はほとんど変わらなかった。未就学児の子供の有無別で見ると、どちらも裁量労働制適用により1.2~1.3時間長くなっていた
  • 裁量労働制が適用されている労働者のほうが健康状態がよいと答える確率が高い。
  • 適用労働者のほうが、仕事の後の疲労感が「ほとんどない」と答える確率が高い。
  • 適用労働者と非適用労働者で、時間に追われている感覚について統計的に有意な差はない。
  • 適用労働者のほうが、仕事で家族や自分の用事に集中できないことが全くないと答える確率が低い。
  • 適用労働者と非適用労働者では、仕事の悩みでよく眠れないことに関する統計的に有意な差はない。
  • 適用労働者のほうが、仕事についての不安感がほとんどないと答える確率が高い。
  • 職種によらず裁量労働制を導入している事業所の労働時間は長いが、職種によっては十分なサンプルサイズが得られていないものもある
  • 裁量労働制の非適用から適用に転じた場合には前年からの労働時間の変化がプラスになる傾向にあるが、引き続き裁量労働制の適用を受ける場合には労働時間の変化がマイナスになる傾向にある。
  • 非適用→適用では労働時間が変わらない労働者の割合は減少し、労働時間が増えた労働者の割合は増加している。他方、適用→適用では、労働時間が増えた労働者の割合が減少している
  • 企画型の場合、適用労働者となることによって労働時間が増える確率と減る確率がほぼ同程度に確認できる
  • 課長クラス未満でも課長クラス以上でも、非適用→適用で労働時間が増加する傾向にある一方で、適用→適用では労働時間が増加する確率は減少する傾向にある
  • 子供がいない労働者では非適用→適用で労働時間が増える確率が高いのに対し、子どもがいる労働者では労働時間が減る確率が高くなっている。
  • 非適用→適用で健康状態がよくなったと労働者が回答する確率は増加し、悪くなったと回答した確率は減少した
  • 分析のまとめ:
    1. 労働時間の変化
      • 裁量労働制の適用を受けた年の前後で労働時間を比較すると、平均としてはたしかに増加しており、認識の面でも労働時間が増加したと考えるものが増えることが確認できる
      • その一方で、適用が継続すると労働時間は実際上も認識上も減少する傾向がある
      • 労働者の属性(専門型・企画型、役職、子どもの有無)次第で労働時間が増える場合もあれば減る場合もあり、裁量労働制の適用だけをもって労働時間が増加するとは言いがたい
      • 業務の性質や社内の役職、労働者個人の生活状況等労働者を取り巻く状況に合わせて労働時間が調整される度合いが強まったと考えることができる
    2. 健康状態の変化
      • 裁量労働制の適用をもって直ちに健康状態が悪化するとは言いがたい
      • 健康状態の好転を感じる労働者も中にはいるということが言える
  • 週あたり労働時間は、適用年数によって非適用と比べた場合の増加傾向に違いがある。年収は適用1~3年目で増加し、全体としても非適用労働者より約10%~20%前後高い。
  • 専門型では、適用労働者の年齢が39歳未満あることが労働時間の増加に影響、さらにそのうち労働時間の把握方法がタイムカード・ICカードでない場合ではより労働時間の増加に影響を及ぼす。
  • 企画型では、適用労働者の年齢が44歳未満である場合に、より裁量労働制の適用により労働時間の増加が大きくなり、そのうち40歳未満だとさらに労働時間の増加への影響が見られる

厚生労働省 第50回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年9月1日)
▼資料1 直近の感染状況等の分析と評価
  • 感染状況について
    • 全国の新規感染者数は、減少の動きが見られるが、報告日別では、直近の1週間では10万人あたり約116と過去最大の水準となり、ほぼ全ての地域でこれまでに経験したことのない規模の感染者数の発生が継続している。首都圏を中心に減少の動きがみられるが、中京圏では依然として高い水準で増加傾向となっており、お盆の影響などから感染者数の減少につながっていない地域もある。年齢別に10万人あたりの感染者数をみると、20代が依然最多だが、10代の感染者数が増加し、30代に並んできており地域によっては30代を超えている。
    • これまでの感染者数の急速な増加に伴い、重症者数も急激な増加が継続し、過去最大の規模となり、死亡者数も増加が続いている。公衆衛生体制・医療提供体制が全国各地で非常に厳しくなっており、災害時の状況に近い局面が継続している。
    • 実効再生産数:全国的には、直近(8/15時点)で1.06と1を上回る水準が続いており、首都圏では0.97、関西圏では1.15となっている。
    • 感染状況の分析【地域の動向等】 ※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値。
      1. 首都圏(1都3県)
        • 東京では、新規感染者数は減少に転じているが、依然として約177で非常に高い水準となっている。入院者数は20-50代を中心に増加が継続。60代以上でも増加が継続。人工呼吸器又は人工心肺を使用している重症者数では、40-60代を中心に高止まりだが、70代以上の増加が継続している。入院者数と重症者数は共に過去最高の水準で、夜間をはじめ新規の入院受け入れ・調整が困難な事例が生じている。さらに、救急医療や集中治療室等の受け入れなど一般医療の制限も生じている。
        • 埼玉、千葉、神奈川でも、新規感染者数は減少に転じ、それぞれ、約136、152、170。いずれも10-50代が中心。病床、重症病床の使用率は高止まりしており、特に、神奈川では、重症病床使用率が8割を超える厳しい状況が続いている。埼玉、神奈川の夜間滞留人口は低い水準を維持しているが、東京、千葉の夜間滞留人口は、お盆明けから増加に転じており、首都圏では再度感染拡大に転じることが危惧される。
      2. 沖縄
        • 新規感染者数は約287と全国で最も高い水準だが、今週先週比が0.91で、減少の動き。20-30代が中心。病床使用率及び重症病床使用率は9割前後を継続し、厳しい状況が続いている。夜間滞留人口は、足下で増加に転じており、新規感染者数の動向に注視が必要。
      3. 関西圏
        • 大阪では、新規感染者数は今週先週比が1.09で増加傾向が続き、約198。20-30代が中心。入院者数は増加が続き、重症者数も増加。
        • 夜間滞留人口はお盆明けから増加に転じており、感染の拡大が継続する可能性もある。京都、兵庫では、新規感染者数の上げ止まりの動きがみられ、それぞれ、約134、120。いずれも、入院者数が急速に増加。京都では、重症病症使用率は高止まりしており、厳しい状況となっている。重点措置から緊急事態措置に移行した滋賀では、新規感染者数の減少の動きが見られ、約88。京都では、夜間滞留人口が増加に転じており、注視が必要。
        • その他、奈良では新規感染者数の増加傾向が続き、約103。和歌山では減少の動きが見られ、約47。
      4. 中京・東海
        • 重点措置から緊急事態措置に移行した愛知では、今週先週比が1.39と新規感染者数の急速な増加傾向が続き、約168。一方、岐阜では上げ止まりの動きが見られ、約111、三重、静岡では減少の動きが見られ、それぞれ、約143、100。いずれも、入院者数、重症者数の増加傾向が継続。夜間滞留人口は岐阜、愛知、静岡では低い水準で推移。三重では減少に転じており、新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
      5. 北海道
        • 重点措置から緊急事態措置に移行。新規感染者数は今週先週比が0.78で、減少の動きが見られ、約54(札幌市約79)。重症病床使用率は2割を切る水準が継続。夜間滞留人口の減少は見られるが、依然高い水準であり、今後の感染状況への影響が懸念。
      6. 九州
        • 福岡では、新規感染者数は、今週先週比が0.83で、減少の動きが見られるが、約123と依然100を超える水準。入院者数は高止まりし、厳しい状況となっている。重症病床使用率は2割を切る水準。夜間滞留人口はお盆明けから増加に転じており、今後の感染状況への影響が懸念。熊本、鹿児島では、新規感染者数は減少の動きが見られ、それぞれ約87、62。新たに重点措置とされた佐賀、長崎、宮崎では、減少の動きが見られ、それぞれ、約71、31、62。
        • その他、大分では、減少の動きが見られるが、約90と依然として高い水準となっている。
      7. その他緊急事態措置対象地域
        • 重点措置から緊急事態措置に移行した宮城、岡山、広島では、新規感染者数は減少の動きが見られ、それぞれ、約54、76、79。いずれも病床使用率が5割を超え、厳しい状況となっている。夜間滞留人口は、宮城では減少に転じ、岡山、広島は下げ止まり。新規感染者数の減少が続くか注視が必要。
        • 茨城、栃木、群馬では、新規感染者数は減少の動きが見られ、それぞれ約62、61、83。特に、群馬では、病床使用率が7割を超える水準が継続し、厳しい状況が続いている。夜間滞留人口は茨城、栃木では低い水準を維持しており、新規感染者数の減少が続くか注視が必要。一方、群馬では、増加に転じており、今後の感染状況への影響が懸念。
      8. その他重点措置対象地域
        • 新たに重点措置に追加された高知では、新規感染者数が減少に転じる動きが見られ、約83。福島、石川では、新規感染者数は減少が続き、それぞれ、約30、33。
        • 富山、山梨、香川、愛媛では、新規感染者数が減少し、それぞれ、約48、59、52、28。
        • 上記以外 青森、福井、鳥取、島根、徳島では、それぞれ約52、37、31、31、52と25を超えて、増加傾向が続いており、今後の状況に注視が必要。
  • 変異株に関する分析
    • 1.617.2系統の変異株(デルタ株)は、スクリーニング検査での陽性率(機械的な試算、8/16-8/22)が約89%で、ほぼ全ての都道府県で8割を超えている。直近では各地で10割に近い状況と推計されており、B.1.1.7系統の変異株(アルファ株)からほぼ置き換わったと考えられる。
  • ワクチンの効果
    • 国内でのワクチンの有効性(発症予防効果等)について、アルファ株からデルタ株の置き換わり期において、約9割との報告があるが、年代等により幅があり、デルタ株や免疫減衰の影響も鑑み、引き続き分析していくことが必要。
  • 今後の見通しと必要な対策
    • 首都圏を中心に感染者数の減少の動きが見られている。これまでの7月、8月の連休、お盆、夏休みの影響が弱まっていくこと、今後の気候状況やワクチン接種がさらに進むなどの減少要因もあるが、大学などの学校再開や社会活動の活発化、滞留人口の増加の動向などもあり、再度感染者数の増加に繋がることも懸念される。これまでの感染の急拡大を受け、重症者数は過去最大規模となり死亡者数も過去の感染拡大期と比べれば低い水準であるものの増加が続いている。高齢の感染者や高齢者施設のクラスターも増加しており、今後さらに死亡者数が増加することが懸念される。
    • 依然として高水準の感染者数が続いており、引き続き、これまでにない災害レベルの状況にあるとの認識での対応が必要。特に、医療・公衆衛生体制は非常に厳しい状況にあり、中等症や重症患者の入院調整対応が困難となり、手術など一般医療の制限や救急での搬送が困難な事例も生じている。現下の感染拡大を抑えるための対策を継続するとともに、医療体制の強化、保健所業務の重点化や支援の強化などが引き続き必要である。
    • 多くの市民の協力により、感染者数の減少の動きが見られている。今後も、着実な感染の抑制につながるよう、引き続き取組を継続することが必要。
      1. 自分や家族の命を守るために必要な行動を
        • 既にワクチンを接種した方も含め、市民は、自分や家族を守るためにも、外出はなるべく避けて(最低でもこれまでの半分以下の頻度に)、家庭で過ごしていただくことが必要。外出せざるを得ない場合も遠出をさけ、混雑した場所や時間など感染リスクが高い場面を避けること。引き続き、ワクチン接種を積極的に進めるとともに、少しでも体調が悪ければ検査・受診を行うこと。
      2. 基本的な感染対策の徹底を
        • マスクの着用を含め基本的感染防止策のほか、業種別ガイドラインの再徹底、職場での感染防止策の強化、従業員がワクチンを受けやすい環境(ワクチン休暇など)の提供、会議の原則オンライン化とテレワーク推進(特に基礎疾患を有する方や妊婦など)、有症状者は出社させず休ませることなどを徹底すること。特にマスクについては、飛沫防止効果の高い不織布マスクなどの活用を推奨する。
      3. 学校の再開において適切な対応を
        • 感染拡大に繋がらないよう、ガイドライン等に基づき、保育施設・教育機関ごとに適切な対応を講じることが必要。
      4. 最大限に効率的な医療資源の活用を
        • 特例承認された中和抗体薬の活用や、重症化に迅速に対応できる体制の早急な整備を進め、地域の医療資源を最大限活用して、必要な医療を確保することが求められる。さらに、全国的に厳しい感染状況が少なくとも当面は続くという前提で、臨時の医療施設などの整備を含め、早急に対策を進める必要がある。

【2021年8月】

厚生労働省 令和3年9月1日から労災保険の「特別加入」の対象が広がります
  • 自転車を使用して貨物運送事業を行う者
    • これまで、自動車及び原動機付自転車を使用して貨物運送事業を行う者を、一人親方等として特別加入の対象範囲としていましたが、令和3年9月1日からは、自転車を使用して貨物運送事業を行う者も、特別加入の対象となりました。
  • ITフリーランス
    • 労働者以外の方であって、「情報処理に係る作業」(詳しくは下のリンク先をご参照ください)を行う方について、新たに特別加入の対象となりました。
  • ITフリーランスの対象範囲
    • 原則として以下の業務・作業をされる方が対象です。
      • 情報処理システム(ネットワークシステム、データベースシステムおよびエンベデッドシステムを含む)の設計、開発(プロジェクト管理を含む)、管理、監査、セキュリティ管理
      • 情報処理システムに関する業務の一体的な企画
      • ソフトウェアやウェブページの設計、開発、管理、監査、セキュリティ管理、デザイン
      • ソフトウェアやウェブページに関する業務の一体的な企画その他の情報処理
    • 具体的にはこのような方が対象です。
      • ITコンサルタント
      • プロジェクトマネージャー
      • プロジェクトリーダー
      • システムエンジニア
      • プログラマ
      • サーバーエンジニア
      • ネットワークエンジニア
      • データベースエンジニア
      • セキュリティエンジニア
      • 運用保守エンジニア
      • テストエンジニア
      • 社内SE
      • 製品開発/研究開発エンジニア
      • データサイエンティスト
      • アプリケーションエンジニア
      • Webデザイナー
      • Webディレクター 等

厚生労働省 自動車運転者を使用する事業場に対する令和2年の監督指導、送検等の状況を公表します
▼(別紙1) 自動車運転者を使用する事業場に対する監督指導、送検等の状況(令和2年)
  • 監督指導を実施した事業場は3,654事業場。このうち、労働基準関係法令違反が認められたのは、2,957事業場(80.9%)。また、改善基準告示※違反が認められたのは、1,882事業場(51.5%)。
  • 「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(平成元年労働省告示第7号)(別紙2参照)
  • 主な労働基準関係法令違反事項は、(1)労働時間(45.5%)、(2)割増賃金の支払(22.9%)、(3)休日(3.4%)。
  • 主な改善基準告示違反事項は、(1)最大拘束時間(37.1%)、(2)総拘束時間(27.9%)、(3)休息期間(25.9%)。
  • 重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは61件。
  • 監督指導の事例には、以下のようなものがあった。
    1. 長時間労働のおそれのある運送会社に対して監督指導を実施
      1. 概要
        • 運転者の中に、1日の拘束時間が上限の16時間を超える日が1か月に19日あり、1か月の総拘束時間が約500時間、1か月の時間外・休日労働が時間外又は休日労働に関する協定(以下「36協定」という。)の上限を上回る約250時間となっている者が認められた。
        • 月給額が最低賃金額を下回っており、また、割増賃金の支払が不足していた。
      2. 指導内容
        • 36協定の上限時間を超えて、違法な時間外労働を行わせてはならないことを是正勧告した。また、過重労働による健康障害防止対策として長時間労働の削減について併せて指導した。:労働基準法第32条違反(労働時間)、長時間労働の削減
        • 運転者の1日の拘束時間が16時間を超えてはならないこと、1か月の総拘束時間が協定により延長可能な320時間を超えてはならないこと及び勤務終了後に継続8時間以上の休息期間を与えなければならないことを是正勧告した。:改善基準告示違反(1日の最大拘束時間、1か月の総拘束時間及び休息期間)
        • 最低賃金額以上の賃金及び時間外労働に対し2割5分以上の割増賃金を支払わなければならないことを是正勧告した。:最低賃金法第4条違反(最低賃金の効力)、労働基準法第37条第1項違反(割増賃金)
      3. 指導後の会社の取組み
        • 納入する順番を整理し、効率的な配送コースに見直すこと等により、不要な荷待ち時間の排除や効率的な経路による運転時間の削減につながった。この取組により、1日の拘束時間を16時間以内、1か月の総拘束時間を320時間以内、休息期間を継続8時間以上、1か月の時間外労働を36協定の範囲内とした。
        • 基本給について最低賃金額以上となるように見直した。また、最低賃金との差額及び不払となっていた割増賃金について、1人当たり約4万円を支払った。
    2. 長時間労働のおそれのあるバス会社に対して監督指導を実施
      1. 概要
        • 運転者の中に、1日の拘束時間が15時間を超える日が上限である週に2回を超えており、4週間の平均拘束時間が上限である71.5時間を超える者が認められた。
        • 36協定の上限を超えて時間外・休日労働時間を行わせている状況が認められた。また、1か月80時間を超える者が最も多い月で36名、最長で113時間労働させている状況が認められた。
        • 当該事業場では月85時間までの時間外労働を可能とする36協定を締結していた。
      2. 指導内容
        • 運転者の1日の拘束時間が15時間を超える回数が1週間について2回を超えてはならないこと、また、4週間を平均した1週間の拘束時間が労使協定の上限である71.5時間を超えてはならないことを是正勧告した。:改善基準告示違反(最大拘束時間、1週間当たりの拘束時間)
        • 36協定の上限を超えて時間外労働させてはならないことを是正勧告した。また、過重労働による健康障害防止対策として長時間労働の削減について併せて指導した。:指導事項 労働基準法第32条違反(労働時間)、長時間労働の削減
      3. 指導後の会社の取組み
        • 日々の拘束時間が随時確認できるように運行管理システムを改修し、日常的に運行状況を管理するとともに、ダイヤを見直すことで、拘束時間を改善基準告示の上限以内にまで削減した。
        • 需要の変化を踏まえたダイヤ改正を適時行うことで労働時間の削減を行った。なお、やむを得ず休日出勤が必要となる場合も、一部の運転者が長時間労働とならないよう調整することで、運転手間の負担を平準化し、36協定の範囲内に削減した。
    3. 過労死等の労災請求事案において、トラック運転者に違法な長時間労働を行わせていた疑いで送検
      1. 捜査経過
        • 違法な長時間労働の是正についてこれまで指導を行っていた事業場において、トラック運転者の死亡に係る過労死等の労災請求があったことから、この運転者について事故以前の就労状況を確認した結果、36協定で定める1か月の延長時間を超え、1か月約130時間の違法な時間外労働を行わせていたことが疑われた。
        • また、当該36協定は、締結当事者である労働者の過半数代表者が使用者の意向に基づき選出されており、無効なものであったことが判明した。
      2. 被疑事実
        • 事業場(法人)及び事業主:有効な36協定がないにもかかわらず、労働者に時間外労働を行わせたこと。違反条文 労働基準法第32条(労働時間)

厚生労働省 外国人技能実習生の実習実施者に対する令和2年の監督指導、送検等の状況を公表します
▼【別紙】技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(令和2年)
  • 労働基準関係法令違反が認められた実習実施者は、監督指導を実施した8,124事業場(実習実施者)のうち5,752事業場(70.8%)。
  • 主な違反事項は、(1)使用する機械等の安全基準(24.3%)、(2)労働時間(15.7%)、(3)割増賃金の支払(15.5%)の順に多かった。
  • 重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは32件。
  • 監督指導の事例には、以下のようなものがあった。
    1. 災害を契機に監督指導を実施し、フォークリフトとの接触防止等について指導
      1. 概要
        • 食料品製造業の事業場において、箱詰め作業中の技能実習生がフォークリフトと接触し負傷した労働災害が発生したため、立入調査を実施したところ、フォークリフトについて、接触防止措置が講じられておらず、また、無資格者が運転していた。
      2. 指導の内容
        • フォークリフトで作業を行うときは、フォークリフト又はその荷に接触するおそれのある箇所に労働者を立ち入らせないための措置を講じなければならないことを是正勧告した。また、フォークリフト誘導時の合図について、技能実習生にもわかりやすい方法とするよう指導した。:労働安全衛生法第20条第1号(事業者の講ずべき措置等)、労働安全衛生規則第151条の7(接触の防止)違反
        • 技能講習を修了していない労働者に、最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転の業務を行わせてはならないことについて是正勧告した。:労働安全衛生法第61条第1項(就業制限)、労働安全衛生法施行令第20条第11号違反、労働安全衛生規則第41条
      3. 指導の結果
        • 接触防止のため、フォークリフトの運転時に誘導者が配置された。また、合図について技能実習生にもわかりやすいように笛を鳴らす方法とし、朝礼で周知された。
        • 鍵の管理を徹底することで、技能講習を修了している労働者(4名)以外によるフォークリフトの運転を防止することとした。
    2. 監督指導を実施し、割増賃金の不払について指導
      1. 概要
        • 繊維・衣服製造業の事業場に対し立入調査を実施したところ、技能実習生の時間外労働に対し、入国後一定の期間、1時間当たり500円の賃金しか支払っておらず、法定の率で計算した割増賃金を支払っていなかった。
      2. 指導内容
        • 法定の割増率(時間外労働は25%)以上で計算した割増賃金を支払わなければならないことを是正勧告した。:労働基準法第37条第1項違反(割増賃金の支払)
      3. 指導の結果
        • 支払うべき割増賃金を再度計算し、技能実習生6名に対し、入国後一定の期間分の法定の割増賃金との差額として総額約87万円が支払われた。
    3. 外国人技能実習機構からの通報を端緒に監督を実施し、不適切な賃金控除等について指導
      1. 概要
        • 農業を営む事業場において、賃金の計算方法等に問題がある旨の外国人技能実習機構からの通報があったため、所轄労基署が立入調査を実施した。
        • この結果、技能実習生の賃金について、一部の労働時間分が計上されておらず、また、実費以上に水道光熱費が控除されているほか、社会保険料についても法定以上に控除されていた。
        • 年次有給休暇管理簿が作成されていなかった。
      2. 指導内容
        • 労働時間に計上されていない分の賃金を支払わなければならないこと及び認められている以上の金額を控除してはならないことを是正勧告した。:労働基準法第24条第1項違反(賃金の支払)
        • 年次有給休暇管理簿を作成し、有給休暇の取得日数等を記録するよう是正勧告した。:労働基準法施行規則第24条の7違反
      3. 指導の結果
        • 支払われていなかった賃金が支払われるとともに、賃金控除額も適正なものとなった。
        • 年次有給休暇管理簿が作成され、有給休暇の取得日数等が記録されるようになった。
    4. 労働災害を防止するため、機械等の安全措置・点検実施について指導
      • 概要
        • 機械器具を製造する事業場に対して立入調査を実施したところ、技能実習生も使用するベルトサンダー(金属を研磨するための機械)について身体が巻き込まれるおそれがあるローラーの箇所に覆い等が設けられておらず、天井クレーンについても法定点検が実施されていなかった。また、玉掛用具として使用する繊維ベルトにも著しい損傷が認められた。
      • 指導内容
        • 機械のうち、労働者に危険を及ぼすおそれのある箇所について、覆い等を設けるよう命令した。:労働安全衛生法第20条第1号(事業者の講ずべき措置等)、労働安全衛生規則第101条(原動機、回転軸等による危険の防止)、労働安全衛生法第98条第1項(使用停止命令等)
      • 指導の結果
        • ベルトサンダーのローラーに、覆いが設置された。
        • 天井クレーンについて、年次点検及び月次点検を実施し、新品の玉掛用具が整備された。
  • 労働基準監督機関と出入国管理機関等との相互通報の状況
    1. 技能実習生の労働条件の確保を図るため、労働基準監督機関では、出入国管理機関・外国人技能実習機構との間で、その監督等の結果を相互に通報している。
    2. 労働基準監督機関から出入国管理機関・外国人技能実習機構へ通報(※1)した件数は414件、出入国管理機関・外国人技能実習機構から労働基準監督機関へ通報(※2)された件数は1,381件である。 ※1 労働基準監督機関から出入国管理機関・外国人技能実習機構へ通報する事案労働基準監督機関において実習実施者に対して監督指導等を実施した結果、技能実習生に係る労働基準関係法令違反が認められた事案

      ※2 出入国管理機関・外国人技能実習機構から労働基準監督機関へ通報する事案出入国管理機関・外国人技能実習機構において実習実施者を調査した結果、技能実習生に係る労働基準関係法令違反の疑いがあると認められた事案
    3. 労働基準監督機関が、出入国管理機関・外国人技能実習機構から通報を受けた実習実施者については、監督指導等を実施している。
    4. なお、監督指導等の結果を相互に通報する以外にも、強制労働等技能実習生の人権侵害が疑われる事案については、出入国管理機関・外国人技能実習機構との合同監督・調査を行うこととしており、令和2年は39件の実習実施者に対して実施した。

厚生労働省 「令和2年度使用者による障害者虐待の状況等」の結果を公表します
▼「令和2年度使用者による障害者虐待の状況等」の取りまとめ結果
  • 通報・届出のあった事業所数、通報・届出の対象となった障害者数はいずれも前年度と比べ減少。
    • 通報・届出のあった事業所数 1,277事業所(前年度比12.4%減)
    • 通報・届出の対象となった障害者数 1,408人(同19.1%減)
  • 虐待が認められた事業所数、虐待が認められた障害者数はいずれも前年度と比べ減少。
    • 虐待が認められた事業所数 401事業所(前年度比 25.0%減)
    • 虐待が認められた障害者数 498人(同 35.4%減)
  • 受けた虐待の種別では、経済的虐待が419人(80.1%)と最も多く、次いで心理的虐待が56人(10.7%)、身体的虐待が24人(4.6%)。

厚生労働省 妊娠届出数の状況について
  • 令和3年2月の妊娠届出数は70,747件であり、前年同月の71,478件と比較すると1.0%減。
  • 令和3年3月の妊娠届出数は81,717件であり、前年同月の78,339件と比較すると4.3%増。
  • 令和3年4月の妊娠届出数は73,908件であり、前年同月の75,541件と比較すると2.2%減。
  • 妊娠届出について
    • 妊娠届出は、母子健康手帳の交付や妊婦健康診査、両親学級、産前産後サポート事業などの母子保健サービスが適切に住民に行き届くよう、市町村が妊娠している者を早期に把握するための制度である。
    • 法令上、妊娠届出時期について時限は定められていないが、厚生労働省では、妊娠11週以下の時期の届出を勧奨しており、令和元年度には93.5%の妊婦が、妊娠11週までに届出を行っている。
    • なお、多胎妊娠の場合、児の数にかかわらず1件として届出がなされる。
  • 過去の妊娠届出数の対前年比(令和元年度地域保健・健康増進事業報告)
    • 平成27年度 2.1%減
    • 平成28年度 4.2%減
    • 平成29年度 2.3%減
    • 平成30年度 5.3%減
    • 令和元年度 2.1%減

厚生労働省 長時間労働が疑われる事業場に対する令和2年度の監督指導結果を公表します
▼長時間労働が疑われる事業場に対する令和2年度の監督指導結果を公表します
  • 厚生労働省では、このたび、令和2年度に、長時間労働が疑われる事業場に対して労働基準監督署が実施した、監督指導の結果を取りまとめましたので、監督指導事例と共に公表します。
  • この監督指導は、各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり80時間を超えていると考えられる事業場や、長時間にわたる過重な労働による過労死等に係る労災請求が行われた事業場を対象としています。
  • 対象となった24,042事業場のうち、8,904事業場(37.0%)で違法な時間外労働を確認したため、是正・改善に向けた指導を行いました。なお、このうち実際に1か月当たり80時間を超える時間外・休日労働が認められた事業場は、2,982事業場(違法な時間外労働があったもののうち33.5%)でした。
  • 厚生労働省では、今後も長時間労働の是正に向けた取組を積極的に行うとともに、11月の「過重労働解消キャンペーン」期間中に重点的な監督指導を行います。
  • 令和2年4月から令和3年3月までの監督指導結果のポイント
    1. 監督指導の実施事業場:24,042事業場
    2. 主な違反内容[(1)のうち、法令違反があり、是正勧告書を交付した事業場]
      1. 違法な時間外労働があったもの:8,904事業場(37.0%)
        • 令和2年4月から令和3年3月までに、24,042事業場に対し監督指導を実施し、17,594事業場(73.2%)で労働基準関係法令違反が認められた。主な法違反は、違法な時間外労働があったものが8,904事業場、賃金不払残業があったものが1,551事業場、過重労働による健康障害防止措置が未実施のものが4,628事業場であった。
        • 監督指導を実施した結果、違法な時間外労働があった8,904事業場において、時間外・休日労働が最長の者を確認したところ、2,982事業場で1か月80時間を、うち1,878事業場で1か月100時間を、うち419事業場で1か月150時間を、うち93事業場で1か月200時間を超えていた。
        • 監督指導を実施した事業場において、労働時間の管理方法を確認したところ、2,109事業場で使用者が自ら現認することにより確認し、9,088事業場でタイムカードを基礎に確認し、4,497事業場でICカード、IDカードを基礎に確認し、7,126事業場で自己申告制により確認し、始業・終業時刻等を記録していた。
        • うち、時間外・休日労働の実績が最も長い労働者の時間数が月80時間を超えるもの:2,982事業場(33.5%)
        • 月100時間を超えるもの:1,878事業場(21.1%)
        • 月150時間を超えるもの:419事業場(4.7%)
        • 月200時間を超えるもの:93事業場(1.0%)
      2. 賃金不払残業があったもの:1,551事業場(6.5%)
      3. 過重労働による健康障害防止措置が未実施のもの:4,628事業場(19.2%)
        • 監督指導を実施した事業場のうち、9,676事業場に対して、長時間労働を行った労働者に対する医師による面接指導等の過重労働による健康障害防止措置を講じるよう指導した。
    3. 主な健康障害防止に関する指導の状況[(1)のうち、健康障害防止のため指導票を交付した事業場]
      1. 過重労働による健康障害防止措置が不十分なため改善を指導したもの:9,676事業場(40.2%)
      2. 労働時間の把握が不適正なため指導したもの:4,301事業場(17.9%)
        • 監督指導を実施した事業場のうち、4,301事業場に対して、労働時間の把握が不適正であるため、厚生労働省で定める「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(労働時間適正把握ガイドライン)に適合するよう指導した。
  • 監督指導事例
    • 事例1(映画・演劇業)
      • 各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり80時間を超えていると考えられる大企業の事業場に対し、立入調査を実施した。
      • 労働者5名について、36協定で定めた上限時間(特別条項:月79時間)を超え、かつ労働基準法第36条第6項に定められた時間外・休日労働の上限時間(月100時間未満、複数月平均80時間以内)を超える違法な時間外・休日労働(最長:月197時間)が認められたことから、指導を実施した。
      • 1か月80時間を超える時間外・休日労働を行っている労働者に対して、医師による面接指導を実施する制度が導入されていなかったため、指導を実施した。
    • 事例2(小売業)
      • 長時間労働を原因とする脳・心臓疾患の労災請求があった中小企業の事業場に対し、立入調査を実施した。
      • 脳・心臓疾患を発症した労働者について、36協定の締結・届出をせずに、時間外・休日労働(最長:月235時間)を行わせていたことから、指導を実施した。
      • 一部の労働者について、労働時間を把握していなかったことから、指導を実施した。
    • 事例3(ビルメンテナンス業)
      • 各種情報から時間外・休日労働時間数が1か月当たり80時間を超えていると考えられる中小企業の事業場に対し、立入調査を実施した。
      • 労働者5名について、1か月100時間を超える時間外・休日労働(最長:月約190時間)が認められた。36協定を確認したところ、締結当事者である労働者代表を会社が指名しており、民主的な手続により選出されていなかったことから、指導を実施した。
      • 年次有給休暇が10日以上付与される労働者に対し、1年以内に5日間以上の年次有給休暇を時季を指定して取得させていなかったことから、指導を実施した。

厚生労働省 第48回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年8月18日)
▼資料1 直近の感染状況等の分析と評価
  • 感染状況について
    • 全国の新規感染者数は、報告日別では、過去最大の水準を更新し続けており、直近の1週間では10万人あたり約101となっている。感染拡大の歯止めがかからず、全国的にほぼ全ての地域で新規感染者数が急速に増加しており、これまでに経験したことのない感染拡大となっている。
    • 感染者数の急速な増加に伴い、重症者数も急激に増加し、過去最大の規模となっている。また、療養者数の増加に伴い、入院等調整中の者の数も急速に増加している。公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏を中心に非常に厳しくなっており、災害時の状況に近い局面が継続している。
    • 実効再生産数:全国的には、直近(8/1時点)で1.15と1を上回る水準が続いており、首都圏では1.11、関西圏では1.16となっている。
  • 感染状況の分析【地域の動向等】 ※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値。
    • 首都圏や沖縄県における新規感染者数について、検査陽性率が上昇している状況下では、実際の感染者数が過小に評価されているとの指摘もあるため、トレンドの分析には注意が必要である。
      1. 首都圏(1都3県)
        • 東京では、緊急事態措置が続く中、新規感染者数は今週先週比が1.14で増加が続き、約228。過去最大の規模の感染拡大が継続。
        • 20-40代が中心だが、高齢者や10代以下の感染者数も増加傾向。入院者数では20-50代を中心に増加が継続。60代以上でも増加の動き。人工呼吸器又は人工心肺を使用している重症者数では、40-60代を中心として増加傾向が継続。入院者数と重症者数は共に過去最高の水準を更新し続けており、夜間をはじめ新規の入院受け入れ・調整が困難な事例が生じている。感染者の急増に伴い、自宅療養や調整中の者も急激に増加。さらに、集中治療室等での対応など一般医療の制限も生じている。
        • 埼玉、千葉、神奈川でも新規感染者数は20-30代中心に急増が続き、それぞれ、約149、138、160。東京同様、病床、重症病床の使用率が急速に上昇している。東京では夜間滞留人口は、前回宣言時の水準には届いていないものの着実に減少。埼玉、千葉、神奈川でも夜間滞留人口が減少を続けている。滞留人口の減少が新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
      2. 沖縄
        • 緊急事態措置が続く中、新規感染者数は今週先週比が1.26で増加が続き、約312と全国で最も高く、過去に例のない水準で増加が継続。20-30代が中心。病床使用率及び重症病床使用率は8割を超える厳しい状況が続き、調整中の者も増加している。夜間滞留人口はお盆に入り再び増加傾向にあり、感染の拡大が継続する可能性。
      3. 関西圏
        • 大阪では、新規感染者数は今週先週比が1.46で急速な増加が続き、約126。20-30代が中心。入院者数は増加が続き、重症者数も増加。夜間滞留人口は減少傾向にあり、新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
        • 滋賀、京都、兵庫でも、新規感染者数の増加傾向が続き、それぞれ、約76、104、81。いずれも、入院者数が急速に増加。京都では重症病症使用率が急速に上昇し、厳しい状況となっている。夜間滞留人口は、滋賀では微減、京都では横ばい。兵庫では急激な減少が見られる。減少している地域で新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
        • 奈良でも新規感染者数が急速な増加傾向が続き、約63。和歌山でも新規感染者数が増加に転じており、約34。
      4. 北海道
        • 新規感染者数は今週先週比が1.26で増加が続き、約55(札幌市約85)。重症病床使用率は2割を切る水準が継続。夜間滞留人口の減少は見られるが、依然高い水準であり、感染の拡大が継続する可能性。
      5. 北関東
        • 茨城、栃木、群馬では、新規感染者数は、増加傾向が続き、それぞれ約65、55、69。いずれも、入院者数、重症者数が増加傾向で、病床使用率は厳しい状況となっている。夜間滞留人口は、茨城では、直近では横ばいとなっているものの、いずれも減少傾向。新規感染者の減少につながるか注視が必要。
      6. 中京・東海
        • 愛知では、新規感染者数は、今週先週比が1.90で急速な増加が続き、約62。静岡では、新規感染者数は、今週先週比が1.74で急速な増加が続き、約66。いずれも、入院者数、重症者数の増加が継続。いずれも、夜間滞留人口の減少が見られ、新規感染者の減少につながるか注視が必要。
        • 岐阜、三重でも新規感染者数の急速な増加がみられ、それぞれ約54、56。特に岐阜では、今週先週比が2を超える水準が継続。
      7. 九州
        • 福岡では、新規感染者数は、今週先週比が1.18で増加傾向が続き、約112。入院者数は増加が継続し、厳しい状況となっている。重症病床使用率は2割を切る水準。夜間滞留人口は急速に減少しており、新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
        • 熊本、鹿児島でも、新規感染者数の増加が続き、それぞれ、約77、70。特に鹿児島では、今週先週比が2を超えており、急速に増加。鹿児島では、病床使用率が5割を超える厳しい状況となっている。
        • その他の各県でも急速な新規感染者数の増加が見られており、佐賀、長崎、大分、宮崎では、それぞれ、約76、33、58、37と25を超えており、特に、佐賀、大分では、急速な感染拡大となっている。
      8. その他重点措置対象地域
        • 福島では、新規感染者数は、今週先週比が1.40で急速な増加傾向が続き、約45。病床使用率は5割を超え厳しい状況。夜間滞留人口の減少が見られており、新規感染者の減少につながるか注視が必要。石川では、新規感染者数は約47で下げ止まりの動きが見られる。
        • 夜間滞留人口の減少は見られるがその動きは鈍く、感染の再拡大が懸念される。
      9. その他
        • 新たに重点措置地域とされた、宮城、富山、山梨、岡山、広島、香川、愛媛でも、新規感染者数の急速な増加傾向が続いており、それぞれ、約51、45、60、63、42、51、38。特に、宮城、富山、岡山、広島、香川、愛媛では、今週先週比が1.5を超える水準で急速に増加している。宮城、山梨、香川では病床使用率が5割を超える、厳しい状況となっている。
      10. 上記以外
        • その他の地域でも多くの地域で急速な新規感染者数の増加が見られており、特に、青森、新潟、長野、山口、高知では、それぞれ約27、27、30、29、26と25を越え、急速な感染拡大となっている。
  • 変異株に関する分析
    • 1.617.2系統の変異株(デルタ株)は、スクリーニング検査での陽性率(機械的な試算、8/2-8/8)が約79%。直近では各地で9割を超える状況と推計されており、一部の地域を除き、B.1.1.7系統の変異株(アルファ株)からほぼ置き換わったと考えられる。
  • 今後の見通しと必要な対策
    • これまでの緊急事態措置や重点措置の継続や拡大にも関わらず、滞留人口の減少は限定的で、デルタ株への置き換わりが進み、感染者数がこれまでにはない規模で全国的に増加しているが、今後お盆の影響もあり、更に感染者数が増加してくることも想定される。こうした中で、重症者数も過去最大規模となり、死亡者数の増加傾向も見え始めているが、高齢の感染者も増加しており、今後さらに死亡者が増加することが懸念される。全国各地で、災害レベルの状況にあるとの認識での対応が必要。
    • 一方、医療提供体制や公衆衛生体制の拡充には限界がある。中等症や重症患者の入院調整対応が困難となり、手術など一般医療の制限や救急での搬送が困難な事例も生じている。このままでは、救える命が救えなくなるような危機的な状況さえ危惧され、一刻も早く、現下の感染拡大を速やかに抑えることが必要である。ただちに、新規感染者数の増加を速やかに減少させるためには、接触の機会を更に削減するとともに、医療体制の強化、保健所業務の重点化や支援の強化などが必要である。
    • 日中及び夜間の滞留人口は減少傾向が見られるものの、緊急事態宣言直前の5割減には達しておらず、40~64歳層も多い。PCR陽性率も20%以上の地域も多く、検査による感染者数の把握が不十分と考えられる。感染力が高いデルタ株はこれまでとは違うレベルのウイルスであるという危機感を行政と市民が共有し、今一層の取組が必要。このため、改定された基本的対処方針や8月12日の新型コロナウイルス感染症対策分科会提言を踏まえ、国や自治体においてはこれまでの対策のより一層の強化やきめ細やかな呼びかけを行うとともに、市民の生活において外出を半分以下とし、混雑した場所を避けることで、接触機会を削減していただくことが必要。
      1. 【市民生活で求められる対策】県境を越えた移動・外出を控え、普段会わない人とは会わないように
        • 普段会わない人と会う機会が感染リスクを高めることが示されており、そのような感染の機会をできるだけ減らすことが必要。既にワクチンを接種した方も含め、市民は、自分や家族を守るためにも、県境を越えた移動や外出を控え、できるだけ家庭で過ごしていただくことが必要。
      2. 【社会の対策】基本的な感染対策の徹底を
        • 特に働く年代層はワクチン接種の途上であり、既にワクチンを接種した方も含め、改めて、基本的感染防止対策のほか、業種別ガイドラインの再徹底、職場での感染防止策の強化、会議の原則オンライン化とテレワーク推進(特に基礎疾患を有する方や妊婦など)、有症状者の出社の自粛などを徹底すべき。さらに、少しでも体調が悪い場合、軽い症状でも早めの受診、積極的な検査、適切な療養に繋げることが必要。あわせて、引き続き、ワクチン接種を積極的に進めることが必要。
      3. 【医療体制の対策】当面続く危機的状況に際し、最大限に効率的な医療資源の活用を
        • 感染が急拡大する地域では、それぞれの地域の状況を踏まえ、都道府県が主体となって地域の医療資源を最大限活用して、新たに特例承認された中和抗体薬の活用や、重症化に迅速に対応できる体制を早急に整備することにより、必要な医療を確保することが求められる。さらに、全国的に厳しい感染状況が少なくとも当面は続くという前提で、改正された感染症法第16条の2の活用や臨時の医療施設などの整備を含め、早急に対策を進める必要がある。

厚生労働省 第47回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年8月11日)
▼資料1 直近の感染状況等の分析と評価
  • 感染状況について
    • 全国の新規感染者数は、報告日別では、今週先週比が1.33で急速なスピードでの増加傾向が継続。過去最大の水準の更新が続き、直近の1週間では10万人あたり約78となっている。東京を中心とする首都圏や沖縄での感染拡大が顕著であるが、全国的にほぼ全ての地域で新規感染者数が急速に増加しており、これまでに経験したことのない感染拡大となっている。
    • 感染者数の急速な増加に伴い、これまで低く抑えられていた重症者数も急激に増加している。また、療養者数の増加に伴い、入院等調整中の者の数も急速に増加している。公衆衛生体制・医療提供体制が首都圏を中心に非常に厳しくなっており、もはや災害時の状況に近い局面を迎えている。
    • なお、直近の感染者数の数値は、3連休の影響等もあり、今後さらなる増加が継続する可能性もあることに留意が必要。実効再生産数:全国的には、直近(7/25時点)で1.39と1を上回る水準が続いており、首都圏、関西圏では1.37となっている。
  • 感染状況の分析【地域の動向等】 ※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値。
    • 首都圏(1都3県)
      • 東京では、緊急事態措置が続いているが、新規感染者数は今週先週比が1.19で増加傾向が続き、約200。年末年始を超える過去最大の規模の感染拡大が継続。20-40代が中心だが、高齢者の感染者数も増加傾向。入院者数では20-50代を中心に増加が継続。60代以上でも増加の動き。人工呼吸器又は人工心肺を使用している重症者数では、40-50代を中心として増加傾向が継続。入院者数と重症者数は共に過去最高の水準となり、夜間をはじめ新規の入院受け入れ・調整が困難な事例もある。感染者の急増に伴い、自宅療養や調整中の者も急激に増加。さらに、集中治療室等での対応など一般医療の制限も生じている。
      • 埼玉、千葉、神奈川でも新規感染者数は20-30代中心に急増が続き、それぞれ、約120、107、140。東京同様、病床、重症病床の使用率が急速に上昇している。東京では夜間滞留人口の減少が続いているものの前回宣言時の水準には届いていない。また、夜間滞留人口に占める割合は、20・30代だけでなく、40・50代も高くなっている。
      • 埼玉、千葉では夜間滞留人口が減少に転じているが、神奈川では横ばい。首都圏では当面は感染拡大が続くことが見込まれる。
    • 沖縄
      • 緊急事態措置が続いているが、新規感染者数は今週先週比が1.38で急速な増加傾向が続き、約248と全国で最も高く、過去に例のない水準となっている。20-30代が中心。入院者数は急速な増加が続き、病床使用率及び重症病床使用率は厳しい状況となっている。夜間滞留人口は再び減少に転じ、1回目の緊急事態宣言時を下回る水準まで減少。新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
    • 関西圏
      • 大阪では、新規感染者数は今週先週比が1.25で急速な増加傾向が続き、約86。20-30代が中心。入院者数は増加が続き、重症者数も増加。夜間滞留人口は減少に転じたが、依然高い水準であり、感染拡大が続くことが予測される。
      • 滋賀、京都、兵庫でも、新規感染者数の増加傾向が続き、それぞれ、約45、71、51。いずれも、入院者数が急速に増加。京都、兵庫では、夜間滞留人口は減少、新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
      • 奈良でも新規感染者数が急速な増加傾向が続き、約44。
    • 北海道
      • 新規感染者数は今週先週比が1.34と急速な増加が続き、約44(札幌市約80)。重症病床使用率は2割を切る水準が継続しているものの、直近では上昇傾向。夜間滞留人口の減少は見られるが、依然高い水準であり、感染の拡大が継続する可能性。
    • 中京圏
      • 愛知では、新規感染者数は、今週先週比が1.48で急速な増加傾向が続き、約33。静岡では、新規感染者数は、今週先週比が1.65で急速な増加が続き、それぞれ約38。いずれも、入院者数は増加が継続。重症病床使用率は2割を切る水準。愛知では、夜間滞留人口が直近で増加に転じており、感染の拡大が継続する可能性。
      • 三重でも新規感染者数の急速な増加傾向がみられ、約28。
    • 九州
      • 福岡、熊本では、新規感染者数は、今週先週比が1.5を超える水準で急速な増加が続き、それぞれ、約95、44。入院者数は増加が継続。重症病床使用率は2割を切る水準。夜間滞留人口の減少は見られるが、新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
      • その他の各県でも急速な新規感染者数の増加が見られており、特に、佐賀、大分、鹿児島では、それぞれ、約32、25、32と25を超えており、急速な感染拡大となっている。
    • その他重点措置対象地域
      • 茨城、栃木、群馬では、新規感染者数は、急速な増加傾向が続き、それぞれ約61、47、50。福島、石川では、それぞれ、約32、45で高止まりや減少の動きが見られる。いずれも病床使用率が5割を超えている。夜間滞留人口の減少は見られるが、新規感染者数の減少につながるか注視が必要。
    • 上記以外
      • その他の地域でもほぼすべての地域で急速な新規感染者数の増加が見られており、特に、宮城、富山、福井、山梨、鳥取、岡山、香川では、それぞれ約28、30、25、48、31、36、29と25を越え、急速な感染拡大や高止まりとなっている。
  • 変異株に関する分析
    • 1.617.2系統の変異株(デルタ株)は、スクリーニング検査での陽性率(機械的な試算、7/26-8/1)が約67%。上昇が続いており、置き換わりが進んでいる。特に、東京では、約8割で、直近では約95%と推計されており、ほぼ置き換わったものと考えられ、現下の感染拡大の大きな要因となっていると考えられる。
  • 今後の見通しと必要な対策
    • 緊急事態措置や重点措置が継続しているが、デルタ株への置き換わりが進む中で、滞留人口の減少も限定的で、感染者数がこれまでにはない規模で増加しているため、重症者数も急速に増大している。比較的若い層の重症者だけでなく、60代でも絶対数として増えていることにも注意が必要。
    • これまでに経験したことのない感染拡大の局面を迎えているが、医療提供体制や公衆衛生体制の拡充による対応には限界があり、集中治療室等での対応など一般医療の制限や救急での搬送が困難な事例も生じている。多くの命が救えなくなるような危機的な状況さえ危惧され、一刻も早く、現下の感染拡大を速やかに抑えることが必要であり、改めて、こうした危機感を行政と市民が共有して対応し、ただちに、接触の機会を更に削減することが必要である。
    • お盆は県境を越えた移動、外出を控えて:お盆の帰省は延期の検討を
      • 感染の機会をできるだけ減らすことが必要。普段会わない人と会う機会が感染リスクを高める。自分や家族を守るためにも、今週から始まるお盆休みや夏休みの期間においては、県境を越えた移動や外出を控え、できるだけ家庭で過ごしていただくことが必要。
    • 基本的な感染対策の徹底を
      • 感染は商業施設を含む職場や学校など地域にも急速に広がっている。飲食の場面への対策は引き続き徹底し、飲食を介した家庭内や職場への伝播を徹底的に防ぐ必要がある。既にワクチンを接種した方も含め、改めて、マスク、手指衛生、人との距離の確保、換気などの基本的感染防止対策のほか、業種別ガイドラインの再徹底、職場での感染防止策の強化、会議の原則オンライン化とテレワーク推進(特に基礎疾患を有する方や妊婦など)、有症状者の出社の自粛などを徹底すべき。さらに、少しでも体調が悪い場合、軽い症状でも早めの受診、積極的な検査、適切な療養に繋げることが必要。また、こうした基本的な対策とあわせて、引き続き、ワクチン接種を積極的に進めることが必要。
    • 最大限に効率的な医療資源の活用を
      • 感染が急拡大する地域では、それぞれの地域の状況を踏まえ、新たに示された「患者療養の考え方」に基づき、都道府県が主体となって地域の医療資源を最大限活用して、新たに特例承認された中和抗体薬の活用や、重症化に迅速に対応できる体制を早急に整備することにより、必要な医療を確保することが求められる。さらに、全国的に急速な感染拡大が続くという前提で、夜間救急の体制などを含め対策を進める必要がある。併せて、医療関係者の濃厚接触者に対する取扱いについて、速やかに整理・対応が必要。
    • 検査の促進
      • PCR検査や抗原検査陽性者を確認した場合、医師や医療機関は保健所の判断がなくとも、濃厚接触の可能性のある者に検査を促すべきと考えられる。

厚生労働省 「障害児の新たな移行調整の枠組みに向けた実務者会議」の報告書について
▼概要
  • 障害児入所施設は、家庭における養育が困難である障害児等に対し、できる限り良好な家庭的環境の中で、発達を支援し育成する役割を有する。(※福祉型の場合、約7割を措置入所が占め、約3割は被虐待児。)
  • 一方、障害のある児童も、成長した後は、大人として個を尊重され、日中活動の場の確保等を含め、成人に相応しい環境の中で過ごすことができることが求められる。
  • 平成24年施行の児童福祉法改正により、18歳以上となった者は、障害者施策において成人として適切な支援を行っていくこととしたが、移行調整が十分進まず、多くの18歳以上の者が障害児入所施設に留まっている状況。
  • このため、現入所者が移行先が見つからないまま退所させられることがないよう、累次にわたり、障害児入所施設の指定をもって、障害者支援施設の基準を満たすとする「みなし規定」を延長し、経過的な入所を継続。
  • 児者混在等により、それぞれに相応しい環境(子どもとして安心して過ごせる/成長に相応しい大人として個を尊重される等)が確保されない状況を解決するため、令和3年1月より検討を実施。
  • 基本的考え方
    • 都道府県(政令市)のもとで、市町村、児童相談所、障害児入所施設、相談支援事業所、成人サービス関係者等がそれぞれの役割を果たしながら連携し、円滑・速やかな移行を図る。
    • その際は、障害のある児童の意思決定を支援し、その選択を最大限に尊重すること、現時点の暮らしの充実が疎かになってはならない点等に留意。
      1. 都道府県による新たな移行調整の枠組み
        • まず、障害児入所施設(※福祉型・医療型共通)において、すべての入所児童(※15歳以上)の移行支援を開始。
        • 都道府県(政令市)が管内全体の移行調整の責任主体として、協議の場を設け、円滑な移行が難しいケースについては、関係者(児童相談所・相談支援事業所・障害児入所施設等)の協力のもとで移行調整を進める。(移行先がある程度決まってきた段階で、移行後に向けて、移行後の支給決定主体(市町村)へ引継ぎ)
      2. 移行先確保・施設整備のあり方
        • 本人・保護者の状況等を踏まえ、家庭復帰やグループホーム等の地域への移行を積極的に検討されるべき。一方、専門的な手厚い支援が必要な者も多いことから、新たな整備(グループホーム等)の要否・具体的内容について、15歳以上の移行支援対象者数の中長期的な見通しを考慮しながら、各都道府県等において検討。
        • 個々の施設の状況により、児者転換(障害児入所施設から障害者支援施設への転換)や、児者併設(障害児入所施設を分割し一方を障害者支援施設とする)も一定期間での対応策の選択肢の一つ。ただし、児者それぞれに相応しい環境や支援・ケアの確保に対する留意や、地域のセーフティネットとしての児の定員のあり方を障害児福祉計画の改定等において改めて検討することが必要。
        • 強度行動障害者のケアのための基盤整備は、ハード面だけでなくソフト(支援人材の育成)面も重要であり、令和6年度報酬改定に向けて別途検討を進める必要。
      3. 移行支援のための新たな制度
        • 15歳頃から、障害児入所施設職員(ソーシャルワーカー等※)が本人の意思決定を支援しつつ、相談支援事業所が、15歳頃(障害児施設入所中)から、成人としての生活への移行・定着までを、一貫して支援することを可能とする仕組みを設ける必要。
        • また、障害児入所施設の措置・給付決定主体である都道府県等が、移行調整に必要となる相談支援・体験利用(グループホーム等)について、障害児入所施設の処遇の一環として、一元的・包括的に決定できる仕組みが必要。
        • その際、一定年齢以上の入所で移行可能な状態に至っていない場合や、強度行動障害等が18歳近くなって強く顕在化し18歳での移行が適切でない場合もあることを踏まえ、都道府県等の協議の場での判断を経て、22歳満了時まで移行せずに障害児入所施設への入所継続ができるよう制度的対応を図る必要。
  • 成人としての基準を満たさないまま「みなし規定」により継続する「経過的サービス費」の支給は、未移行者の移行完了に向けた「準備期間」として、令和5年度末までは継続。
  • それまでの間に、都道府県等の下で、関係者がそれぞれの役割を果たしながら連携し、みなし規定終了に向けて、当事者一人一人の「固有の尊厳の尊重」が促進されるよう移行調整を加速させる。

厚生労働省 「労災保険制度における特別加入制度の対象範囲の拡大」を検討するにあたり、国民の皆さまから提案・意見を募集します
▼別添2 災保険の特別加入制度の拡大について
  1. 概要
    • 労働者災害補償保険法(昭和22年法律第50号)において、フリーランスとして働く者等の労働者でない者については労災保険の強制加入の対象とはなっていないところ、第83回労災保険部会建議(令和元年12月23日)において「・・・社会経済情勢の変化も踏まえ、特別加入の対象範囲や運用方法等について、適切かつ現代に合った制度運用となるよう見直しを行う必要がある。」とされたこと等を踏まえ、国民に対する意見募集及び関係団体からのヒアリングを行い、労災保険部会における議論を経て、第93回労災保険部会(令和2年12月24日)において、芸能従事者等について特別加入制度の対象範囲とするべきとの答申がなされた。
    • また、関係団体からのヒアリング及び労災保険部会における議論を経て、第95回労災保険部会(令和3年2月8日)において、創業支援等措置に基づく事業を行う高年齢者について、特別加入制度の対象範囲とするべきとの答申がなされた。
    • さらに、関係団体からのヒアリング及び労災保険部会における議論を経て、第98回労災保険部会(令和3年6月18日)において、自転車配達員及びITフリーランスについて、特別加入制度の対象範囲とするべきとの答申がなされた。
  2. 拡大する対象範囲・スケジュール
    • 以下の類型について、労災保険の特別加入制度の対象として追加する。
      1. 令和3年4月1日:関係改正省令施行
        • 芸能従事者 放送番組(広告放送を含む。)、映画、劇場、イベント会場、楽屋等において演技、舞踊、音楽、演芸その他の芸能実演や演出の提供、若しくは芸能製作に従事する者
        • アニメーション制作従事者
        • 柔道整復師
        • 創業支援等措置に基づく事業を行う高年齢者
      2. 令和3年9月1日:関係改正省令施行(予定)
        • 自転車配達員
        • ITフリーランス

厚生労働省 「職場の健康診断実施強化月間」について
▼【別添2】「職場の健康診断実施強化月間」の実施に関する協力依頼について(通知)
  • 労働安全衛生法(昭和47年法律第57号。以下「安衛法」という。)に基づく健康診断の実施、健康診断結果についての医師の意見聴取及びその意見を勘案した就業上の措置(以下「事後措置等」という。)の実施について、改めて徹底するため、平成25年度より全国労働衛生週間準備期間である毎年9月を「職場の健康診断実施強化月間」(以下「強化月間」という。)と位置付け、集中的・重点的な指導を行っているところです。
  • 本年度の強化月間については、新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた労働安全衛生法等に基づく健康診断の実施等に係る対応も踏まえて、下記のとおり強化月間の取組を実施することとしておりますので、趣旨をご理解の上、別添1から別添4のリーフレット等を活用する等、傘下団体・企業に対する周知等について、特段の御配慮をお願いいたします。
    1. 重点事項
      1. 健康診断及び事後措置等の実施の徹底
      2. 健康診断結果の記録の保存の徹底
      3. 一般健康診断結果に基づく必要な労働者に対する医師又は保健師による保健指導の実施
      4. 新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえた安衛法等に基づく健康診断の実施に係る対応
      5. 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和57年法律第80号。以下「高確法」という。)に基づく医療保険者が行う特定健康診査・保健指導との連携
      6. 令和2年12月23日付け基発1223第6号「特定健康診査等の実施に関する協力依頼について」に基づく定期健康診断のうち特定健康診査に相当する項目の結果の医療保険者への提供等
      7. 平成30年3月29日付け基安労発0329第3号「地域産業保健センター事業の支援対象に関する取扱いについて」を踏まえた小規模事業場における産業保健総合支援センターの地域窓口の活用
    2. 取組を実施上での留意点
      1. 派遣労働者については、健康診断に関する措置義務について、派遣元・派遣先の役割分担がなされているため、以下の事項に留意していただきたいこと。
        1. 派遣元事業場による一般健康診断、派遣先事業場による特殊健康診断の実施状況を確認すること。
        2. 派遣元事業場においては一般健康診断及び特殊健康診断結果の記録の保存、派遣先事業場においては特殊健康診断結果の記録の保存状況を確認すること。
        3. 派遣労働者に対する一般健康診断の事後措置等の実施については、派遣元事業場にその義務が課せられているが、派遣先事業場でなければ実施できない事項等もあり、派遣元事業場と派遣先事業場との十分な連携が必要であることから、両事業場の連携が十分でない事案を把握した場合は、十分に連絡調整を行う必要があること。
      2. 1の(4)について、健康診断実施機関の予約が取れない等の事情により、やむを得ず法定の期日までに実施することが困難な場合には、可能な限り早期に実施できるよう計画を立て、当該計画に基づき実施していただきたいこと。
        • また、これらの健康診断の昨年度以降の実施状況を確認の上、確実に実施できる計画を立てること、実施する際には、いわゆる“三つの密”を避けて十分な感染防止対策を講じた健康診断実施機関において実施する必要があることなどについて、併せて周知を行っていただきたいこと。
        • また、別添1のリーフレットの活用等により、労働者に対して、労働者は健康診断の受診義務があることを周知していただきたいこと。
        • 併せて、管内外国人労働者を雇用する事業者等に対して、一般定期健康診断の問診票の外国語版(英語、中国語、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、インドネシア語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、ネパール語、クメール語、ミャンマー語、モンゴル語)の周知を行っていただきたいこと。
      3. 1の(5)及び(6)については、事業者が高確法に基づいて安衛法に基づく定期健康診断結果を求めた保険者に対して、当該結果のうち特定健康診査に相当する項目を提供しなければならないことを知らないこと等により、中小企業等における取組が進んでいないといった指摘がある。医療保険者への健康診断の結果の情報提供により、コラボヘルス等が推進され、労働者の健康保持増進につながることから、令和2年12月23日付け基発1223第6号「特定健康診査等の実施に関する協力依頼について」に基づき、高確法に基づく定期健康診断のうち特定健康診査に相当する項目の結果の提供の義務について、別添2及び別添3のリーフレットの活用等により、改めて周知を行っていただきたいこと。
        • なお、令和3年6月11日に健康保険法(法律第66号)が改正され、令和4年1月より、特定健康診査の対象とならない40歳未満の労働者の定期健康診断結果についても、保険者から求められた場合の提供が事業者に義務付けられたところであり、別添2のリーフレットを用いて、併せて周知を行っていただきたいこと。
      4. 1の(7)については、産業保健総合支援センターの地域窓口(地域産業保健センター)において、産業医の選任義務のない小規模事業場を対象として、健康診断結果についての医師からの意見聴取、脳・心臓疾患のリスクが高い労働者に対する保健指導等の支援を行っていることから、小規模事業場への指導等の際は、必要に応じて、別添4のリーフレットの活用等により、その利用を勧奨していただくこと。
      5. このほか、子宮頸がん検診や婦人科等の定期受診促進について、事業者や健康診断実施機関等から女性従業員に対し、健康診断実施時に周知を行っていただきたいこと。
    3. 健康診断以外の産業保健に関する取組の周知・啓発
      • 事業場における産業保健の推進を図るため、重点事項と併せて、以下の通達、ガイドライン等に係る取組についても周知・啓発を行っていただきたいこと。
        1. 「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」(昭和63年健康保持増進のための指針公示第1号、令和2年3月31日最終改訂)に基づく取組
        2. 「地域・職域連携推進ガイドライン」(これからの地域・職域連携推進の在り方に関する検討会、平成17年3月策定、令和元年9月改訂)に基づく取組
        3. 職場における新型コロナウイルス感染症の拡大防止対策に向けた対応
          1. 「取組の5つのポイント」を用いた取組状況の確認
          2. 実践例を盛り込んだリーフレットや「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」等を活用した取組
          3. 「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」に基づく取組
        4. 職場における感染症に関する理解と取組の促進に向けた対応
          1. 「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」(平成23年5月16日策定、平成28年6月30日改訂)に基づく職域での検査機会の確保等
          2. 「職場におけるエイズ問題に関するガイドライン」(平成7年2月20日策定、平成22年4月30日改訂)に基づく取組
          3. 令和2年1月30日付け基安労発0130第1号「従業員に対する風しんの抗体検査の機会の提供について(協力依頼)」等に基づく抗体検査の機会の提供等

厚生労働省 「令和3年版厚生労働白書」を公表します~第1部のテーマは「新型コロナウイルス感染症と社会保障」~
▼概要版
  • 2020年4月に休業者が急増。以降、完全失業率は緩やかに上昇。非正規雇用、特に、「女性」と「宿泊・飲食業」、「生活関連サービス・娯楽業」等の特定の業種で雇用者数が顕著に減少
  • 休業、労働時間いずれも、子育て女性への影響が大きい。フリーランスで働く者の「売上高・収入の減少」ありとの回答が多い
  • これまでにない大規模な個人や世帯に対する経済的支援策を実施(リーマンショック時の支援を大幅に強化)
  • 雇用調整助成金や休業支援金等の雇用維持支援施策により、リーマンショック時に比べ、完全失業率の上昇は抑制
  • 休業の増加や時間外労働の減少により所定外給与が大きく減少。家計所得は、各種給付金等の経済的支援の影響もあり、リーマンショック時と比べて影響は小さい
  • 失業の増加が比較的抑えられていること等もあり、被保護世帯の増加は、これまでのところ、リーマンショック時に比べ抑制
  • 就業者の約3分の1がテレワークを経験。正規雇用と非正規雇用で利用に格差
  • 自粛生活により家事・育児時間の絶対量が増加し、女性の負担が相対的に増加。男性はテレワークにより軽減された時間を充て、女性は余暇を削って対応
  • 自粛生活により、高齢者の交流機会が減少、認知機能の低下やうつ傾向の増加が懸念
  • 「集う」に代えて、フードパントリー、戸別訪問(アウトリーチ)、オンライン活用など新しい手法での「つながり」が増加
  • 2020年7月以降、自殺者が増加傾向。特に女性と若者の増加が著しい
  • 自宅で家族と過ごす時間が増加する中で、配偶者からの暴力(DV)の増加が懸念される
  • 2020年の婚姻件数、妊娠届出数は減少。感染拡大による出生数の減少が懸念される
  • オンライン診療等を実施する医療機関が約17,000カ所に
  • 医療機関への受診控えのほか、健診・検診の受診率等が低下
  • 医療費も減少し、経営への影響も見られた。介護サービスでは特に通所系で一時的に大きな影響
  • 感染者の増加に伴い病床占有率が上昇。病床確保等のために様々な支援を実施
  • 患者の受入れは、地域の実情に応じ、規模が大きい医療機関を中心に行われた。病床ひっ迫等が生じた今般の経験を踏まえ、危機に強い医療提供体制の構築等が必要
  • 各国とも巨額の経済対策を実施。雇用労働者のみならず、失業給付の対象外の労働者や個人事業主などへの経済的支援を実施。失業給付中心の国では失業率が増加、雇用維持型の国ではその上昇が抑えられた。・低所得世帯や子育て世帯を対象に、各種の生活支援策を実施
  • 新型コロナウイルス感染症への対応の中で見えてきた社会保障の課題
    • 過去30年を振り返っても、阪神・淡路大震災、リーマンショック、東日本大震災など幾度となく社会的危機があり、社会保障分野では、既存の制度・事業をフル活用し、不足があるときは新たな仕組みを構築し、事態に対処してきた
    • 今般の新型コロナ感染拡大により顕在化してきた5つの課題への対応を通じてセーフティネットの重層化を図ることが、今後の社会的危機への備えとなる

厚生労働省 「過労死等の防止のための対策に関する大綱」の変更が本日、閣議決定されました~働き方の変化等を踏まえた過労死等防止対策を推進~
▼(別添1)「過労死等の防止のための対策に関する大綱の変更について」(概要)
  • 課題と対策の方向性
    • 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、人手不足の状態となった医療現場や一部の職場で過重労働が明らかとなるなど、新型コロナウイルス感染症への対応や働き方の変化による過労死等の発生防止が必要であること。
    • ウィズコロナ・ポストコロナの時代の新しい働き方であるテレワーク、副業・兼業、フリーランスについて次のとおり取り組むほか、調査研究等の対象とすること。
      1. テレワーク:労働者及び使用者が安心して取り組めるよう労務管理に関するルール等を明確化したガイドラインの周知、テレワークに対応したメンタルヘルス対策の手引きの作成等を行う。
      2. 副業・兼業:労働者及び使用者が安心して取り組めるよう労働時間の通算管理ルール等を明確化したガイドラインの周知、一般健康診断等の健康確保に取り組む企業への助成金等の支援を行う。
      3. フリーランス:労働関係法令の適用関係を明らかにしたガイドラインの周知を行う。長時間労働の削減に向けた取組、過重労働による健康障害の防止対策、メンタルヘルス対策・ハラスメント防止対策等の過労死等防止対策について、更なる推進を図っていくこと。また、国家公務員・地方公務員の過労死等防止対策に関しても同様に取り組むこととすること。
  • 対策の主な取組例
    • 長時間労働の実態があり、勤務間インターバル制度の導入やメンタルヘルス対策の取組が進んでいない中小規模の企業等に対する支援を行うこと。
    • 調査研究等には、重点業種等に加え、社会情勢の変化に応じた対象を追加すること。また新型コロナウイルス感染症の影響下における労働時間等の状況、テレワーク等のオンライン活用や先端技術の進展に伴う影響等についても分析すること。
    • 調査研究等の成果を活用した、事業場における過労死等防止対策のチェックリスト等の開発等を行うこと。
    • 顧客や発注者からの取引上の都合により生じる長時間労働の削減のため、BtoBのほかGtoBについても、適正な納期・工期を設定する等商慣行改善に向けた取組について周知や協力依頼を行うこと。
    • 過労死で親を亡くした遺児の抱える様々な苦しみを軽減するための過労死遺児交流会を引き続き開催するとともに、遺児の健全な成長をサポートするための相談対応を行うこと。
  • 数値目標
    • 数値目標については、現状及び各委員のご意見を踏まえて、所要の見直しを行うこと。また、公務員についても目標の趣旨を踏まえて取り組むこととしたこと。
  • 過労死をゼロとすることを目指し、以下の数値目標を設定。公務員についても、目標の趣旨を踏まえ、必要な取組を推進。
    1. 週労働時間40時間以上の雇用者のうち、週労働時間60時間以上の雇用者の割合を5%以下(令和7年まで)
    2. 労働者数30人以上の企業のうち、
      • 勤務間インターバル制度を知らなかった企業割合を5%未満(令和7年まで)
      • 勤務間インターバル制度を導入している企業割合を15%以上(令和7年まで)特に、勤務間インターバル制度の導入率が低い中小企業への導入に向けた取組を推進する。
    3. 年次有給休暇の取得率を70%以上(令和7年まで)
    4. メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業場の割合を80%以上(令和4年まで)
    5. 仕事上の不安、悩み又はストレスについて、職場に事業場外資源を含めた相談先がある労働者の割合を90%以上(令和4年まで)
    6. ストレスチェック結果を集団分析し、その結果を活用した事業場の割合を60%以上(令和4年まで)

厚生労働省 令和3年度 出生に関する統計の概況
  • 出生数の推移をみると、第2次世界大戦後、繰り延べられた結婚・出産による昭和22~24年の「第1次ベビーブーム」期(24年270万人)と、その時期に生まれた女性による46~49年の「第2次ベビーブーム」期(48年209万人)の2つの山がみられた後は減少傾向にあり、平成28年以降は100万人を下回って推移している。
  • また、合計特殊出生率は、「第1次ベビーブーム」期には4を超えていたが、その後、急激に低下し、昭和30年頃からは2前後で推移していた(「ひのえうま」の41年を除く)。第2次ベビーブーム期の46年に2.16まで回復したが、49年に2.05と人口置換水準(同年2.11)を下回り、平成17年には1.26と過去最低を記録した。18年以降は緩やかな上昇傾向にあったが、28年以降は再び低下し、令和元年は1.36となっている。
  • 妻の平均初婚年齢は上昇傾向にあり、晩婚化が進んでいる。昭和55年に25.2歳、平成6年に26.2歳と、1歳上昇するのに14年かかったところ、平成13年に27.2歳(1歳上昇するのに7年)、18年に28.2歳(1歳上昇するのに5年)、24年に29.2歳(1歳上昇するのに6年)と、上昇のスピードが速かったが、令和元年に29.6歳と、近年は緩やかな上昇となっている。
  • 母の出生時平均年齢も上昇傾向にあり、晩産化が進んでいる。平成15年に第2子が30.7歳であったが、27年には第1子が30.7歳と12年間で1人分の差が生じている。27年以降は第1子が30.7歳で横ばいとなっている。
  • 父母が結婚生活に入ってから出生までの平均期間は、第1子及び第2子はともに長くなり、第3子については6年台後半で推移している。
  • 累積出生率を出生年別にみると、39歳時点における累積出生率は、昭和55年生まれ(令和元年に39歳)の女性では1.43となっている。34歳時点における累積出生率は、昭和60年生まれ(令和元年に34歳)の女性では1.16となっている。また、29歳時点における累積出生率は、平成2年生まれ(令和元年に29歳)の女性では0.59となっている。39歳・34歳・29歳の各年齢における累積出生率は、昭和30年生まれ以降、低下傾向となっていたが、52年生まれ以降は60年生まれまでほぼ横ばいで推移している。一方、29歳の累積出生率をみると、60年生まれ以降再び低下傾向となっている。
  • 出生年別に「子を生んでいない女性の割合」(1から「第1子累積出生率」を引くことによって算出)をみると、40歳時点では、昭和28年生まれの者は10.2%であったが、世代を追うごとに上昇傾向にあり、46年生まれの者は29.4%となっている。それ以後はほぼ横ばいとなっている。また30歳時点では、昭和28年生まれの者は18.0%であったが、世代を追うごとに上昇傾向にあり、48年生まれで51.0%と5割を超え、平成元年生まれは56.6%となっており、昭和48年以降に生まれた女性については、約半数が30歳時点で子を生んでいない。なお、女性の未婚率も年を追うごとに上昇している
  • 「結婚期間が妊娠期間より短い出生」の「嫡出第1子出生」に占める割合を母の年齢階級別にみると、令和元年には「15~19歳」で8割、「20~24歳」で6割、「25~29歳」で2割、30歳以降で1割となっており、年齢層が若いほど高くなっている。近年は20歳代が緩やかに低下している。
  • 母の年齢階級別出生率を都道府県別にみると、38の都道府県で「30~34歳」の出生率が「25~29歳」の出生率を上回っている。合計特殊出生率の最も高い沖縄県は、年齢階級別出生率では「20~24歳」及び「35~39歳」で上位1位、「30~34歳」で上位2位となっている。一方、最も低い東京都は、「20~24歳」及び「25~29歳」で下位1位、「30~34歳」で下位4位である反面、「35~39歳」では上位2位となっている。
  • 合計特殊出生率が前年と比べて上昇している都道府県では「25~29歳」がプラスに寄与している。また、「25~29歳」と「30~34歳」の寄与の大きさを比較すると、「25~29歳」の方が大きいところと「30~34歳」の方が大きいところが半々である
  • 令和元年の「結婚期間が妊娠期間より短い出生」の「嫡出第1子出生」に占める割合を都道府県別にみると、東北地方及び九州地方では高率の県が多く、関東地方、中部地方及び近畿地方で低率の都府県が多くなっている

厚生労働省 令和2年度雇用均等基本調査
▼企業調査
  • 正社員・正職員に占める女性の割合は27.2%と、前回調査(令和元年度25.7%)より1.5ポイント上昇した。これを職種別にみると、総合職20.2%、限定総合職32.6%、一般職35.4%、その他29.5%となっている
  • 女性の正社員・正職員に占める各職種の割合は、一般職が43.0%と最も高く、次いで総合職36.0%、限定総合職11.2%の順となっている。男性の正社員・正職員に占める各職種の割合は、総合職が52.8%と最も高く、次いで一般職29.0%、限定総合職8.6%の順となっている
  • 令和2年春卒業の新規学卒者を採用した企業割合は20.6%と、前回調査(令和元年度21.2%)より0.6ポイント低下した。このうち、男女とも採用した企業が40.6%(同42.1%)と最も多くなっている。
  • 新規学卒者の採用を行った企業を規模別にみると、企業規模が大きいほど女性を採用した企業割合が高い傾向にあり、5,000人以上規模では100.0%、1,000~4,999人規模では95.8%となっている。女性を採用した企業を採用者に占める女性の割合別にみると、「80%以上」の企業割合が37.1%と最も高く、次いで「20%以上40%未満」21.7%、「40%以上60%未満」21.2%、の順となっている
  • 女性管理職を有する企業割合についてみると、課長相当職以上の女性管理職(役員を含む。以下同じ。)を有する企業割合は52.8%(令和元年度51.9%)、係長相当職以上の女性管理職(役員を含む。以下同じ。)を有する企業割合は61.1%(同59.4%)となっている。また、女性管理職を有する企業割合を役職別にみると、部長相当職ありの企業は13.1%(同11.0%)、課長相当職は20.8%(同18.4%)、係長相当職は22.6%(同19.5%)となっている
  • 規模別にみると、規模が大きくなるほど、各管理職の女性を有する企業割合が高くなる傾向にあり、5,000人以上規模では、部長相当職の女性管理職を有する企業が72.3%、課長相当職の女性管理職を有する企業が92.1%、1,000~4,999人規模では、部長相当職の女性管理職を有する企業が40.2%、課長相当職の女性管理職を有する企業が81.8%となっている
  • 課長相当職以上の管理職に占める女性の割合(以下、「女性管理職割合」という。)は12.4%と、前回調査(令和元年度11.9%)より0.5ポイント上昇、係長相当職以上の女性管理職割合は14.6%と、前回調査(同13.7%)より0.9ポイント上昇した。それぞれの役職に占める女性管理職割合は、役員では20.3%(同20.1%)、部長相当職では8.4%(同6.9%)、課長相当職では10.8%(同10.9%)、係長相当職では18.7%(同17.1%)となっている。
  • 規模別にみると、いずれの管理職割合においても10~29人規模が最も高く、部長相当職の女性管理職割合が16.6%、課長相当職が16.1%、係長相当職が27.2%となっている
  • 課長相当職以上の女性管理職割合を産業別にみると、医療,福祉(49.0%)が突出して高くなっており、生活関連サービス業,娯楽業(23.5%)、教育,学習支援業(22.5%)、宿泊業,飲食サービス業(19.0%)と続いている
  • セクシュアルハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」企業割合は82.0%と、前回調査(令和元年度80.2%)より1.8ポイント上昇した。規模別にみると、企業規模が大きいほど割合が高く、5,000人以上では100.0%、1,000~4,999人では99.8%、300~999人では99.2%、100~299人では97.1%、30~99人では89.0%、10~29人では76.4%となっている
  • セクシュアルハラスメントを防止するための対策に取り組んでいる企業の取組内容(複数回答)をみると、「就業規則・労働協約等の書面で内容及び、あってはならない旨の方針を明確化し、周知している」が69.5%と最も高く、次いで、「行為者については、厳正に対処する旨の方針・対処の内容を就業規則等の文書に規定し、周知している」が50.5%、「当事者等のプライバシー保護に必要な措置を講じ、周知している」が50.2%、「相談・苦情対応窓口を設置している」が49.5%となっている
  • 過去3年間に、セクシュアルハラスメントに関する相談実績又は事案のあった企業は5.4%であった。規模別にみると、企業規模が大きいほど割合が高く、5,000人以上規模では77.9%、1,000~4,999人規模では61.8%となっている。相談実績又は事案のあった企業のうち、その事案にどのように対応したかをみると(複数回答)、「事実関係を確認した」が87.2%であった
  • 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」企業割合は76.5%と、前回調査(令和元年度75.7%)より0.8ポイント上昇した。規模別にみると、5,000人以上では99.6%、1,000~4,999人では99.8%、300~999人では97.4%、100~299人では93.6%、30~99人では84.1%、10~29人では70.1%となっている
  • 妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントを防止するための対策に取り組んでいる企業の取組内容(複数回答)をみると、「就業規則・労働協約等の書面で方針を明確化し、周知している」が60.2%と最も高く、次いで、「業務体制の整備など、事業主や妊娠した労働者その他労働者の実情に応じ、必要な措置を行っている」が47.5%、「相談・苦情対応窓口を設置している」が47.3%となっている
  • 過去3年間に、妊娠・出産・育児休業等に関するハラスメントに関する相談実績又は事案のあった企業は0.4%であった。規模別にみると、5,000人以上規模では25.2%、1,000~4,999人規模では12.2%となっている。相談実績又は事案のあった企業のうち、その事案にどのように対応したかをみると(複数回答)、「再発防止に向けた措置を講じた」が67.9%、「事実関係を確認した」が57.8%、「被害者に対する配慮を行った」が54.9%であった
  • パワーハラスメントを防止するための対策に「取り組んでいる」企業割合は79.5%と、前回調査(令和元年度37.9%)より41.6ポイント上昇した。規模別にみると、企業規模が大きいほど取り組んでいる企業割合が高く、5,000人以上では100.0%、1,000~4,999人では99.8%、300~999人では97.4%、100~299人では94.7%、30~99人では84.3%、10~29人では74.7%となっている。
  • パワーハラスメントを防止するための対策に取り組んでいる企業の取組内容(複数回答)をみると、「就業規則・労働協約等の書面で方針を明確化し、周知している」が62.7%と最も高く、次いで、「相談・苦情対応窓口を設置している」が49.4%、「当事者等のプライバシー保護に必要な措置を講じ、周知している」が49.1%となっている
  • 過去3年間に、パワーハラスメントに関する相談実績又は事案のあった企業は9.5%であった。規模別にみると、企業規模が大きいほど割合が高く、5,000人以上規模では89.6%、1,000~4,999人規模では78.7%、300~999人規模では41.8%となっている。相談実績又は事案のあった企業のうち、その事案にどのように対応したかをみると(複数回答)、「事実関係を確認した」が88.4%、「被害者に対する配慮を行った」が77.8%、「行為者に対する措置を行った」が76.4%であった

厚生労働省 多様化する労働契約のルールに関する検討会 第5回資料
▼資料1 無期転換ルールと多様な正社員の雇用ルール等に関する実態調査の概況
  • 有期契約労働者を雇用している事業所の割合は4割超となっている。常用労働者に占める正社員の割合は約6割、有期契約労働者の割合は約2割であり、有期契約労働者の職務タイプとしては「軽易職務型」の割合が最も高い。人事管理上、最も重要な職務タイプの割合が最も高いのは「軽易職務型」であり、次いで「正社員同様職務型」となっている。
  • 概ね企業規模が大きい程、常用労働者に占める有期契約労働者の割合が高くなっている。
  • 常用労働者に占める有期契約労働者の割合を業種別にみると、「教育、学習支援業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」の順で割合が高くなっている。
  • 有期契約労働者、無期転換者とも女性の割合が高いが、無期転換ルールによる無期転換者は独自制度による無期転換者に比べて特に女性の割合が高い。性別、年代ごとに見ると、男性の有期契約労働者では5割超が60代以上となっている。
  • 勤務地限定正社員は男性と女性の割合はほぼ同じで、年代では20代及び40代の割合が最も高い。職務限定正社員は男性の割合の方が若干高い。年代では40代、次いで20代の割合が高くなっている。勤務時間限定正社員は男性の割合の方が若干高く、年代では50代、次いで30代の割合が高い。いずれの限定区分であっても、勤務先の業種は「製造業」の割合が最も高く、「医療、福祉」、「卸売業、小売業」が続いている。
  • 無期転換ルールによる無期転換を申込む権利が生じた人がいる事業所のうち、「実際に無期転換申込権を行使した労働者がいる事業所」の割合は35.9%で、「無期転換申込権を行使せず継続雇用されている労働者がいる事業所」の割合は80.4%となっている。
  • 無期転換ルールにより無期転換申込権が生じた人のうち、「無期転換を申込む権利を行使した人」は約3割、「申込権を行使せず継続雇用されている人」は6割超、「既に退職している人」は1割未満となっている。年度別にみると、2018年度では「無期転換申込権を行使した人」の割合は32.4%であったのに対し、2019年度は19.8%であった。
  • 企業規模別に見ると、無期転換ルールにより無期転換申込権が生じた人のうち、「無期転換を申込む権利を行使した人」の割合が最も高いのは「1,000人以上」の企業規模で約4割となっているが、最も割合が低いのは「5~29人」の企業規模であり、1割未満となっている。既に退職した人の割合は、いずれの企業規模でも4~8%程度となっている。
  • 5年の通算期間を満たした労働者に対し、無期転換できることを「案内している」企業の割合は52.3%であり、「現状で案内していない」企業の割合は40.4%となっている。無期転換できる機会を案内する際、同時に無期転換後の労働条件を「案内している」企業の割合は89.3%となっている。
  • 無期転換ルールに関する内容や名称について何らか「知っていることがある」有期契約労働者の割合は56.3%、「知らない」割合は39.9%となっている。無期転換ルールに関する情報を入手したルートとしては「勤務先」の割合が最も高い。
  • 無期転換することを希望しない有期契約労働者の無期転換を希望しない理由について、最も割合が高いのは「高齢だから、定年後の再雇用だから」となっている。有期契約労働者となった理由別に見ると、「正社員としての働き口がなかったから」と回答した者で、最も割合が高いのは「頑張ってもステップアップが見込めないから」となっている。60歳以上かつ嘱託社員の就業形態の有期契約労働者を除いた結果についてみると「現状に不満はないから」の割合が最も高い。
  • 「過去2年間に雇止めを行ったことがある」割合は10.7%となっており、その理由としては「あらかじめ更新しない契約としていたため」の割合が最も高い。また、雇止めに関する考え方を聞いたところ、やむを得ない場合等には「雇止めを行う」割合は約4割となっている。
  • 雇止めをめぐって過去2年間に「トラブルになったことがある」割合は11.0%となっている。その原因としては、「雇止めの理由について納得してもらえなかったため」の割合が最も高く、次いで「更新後の労働条件について納得してもらえなかったため」となっている。
  • 仕事がほぼ同じ正社員と比較した待遇について、不満があるという無期転換社員の割合は52.7%。その不満の内容について、「不合理な賃金差がある」の割合が最も高い。また、正社員と比較した待遇差について、会社から説明があったという無期転換社員は15.7%、説明がなかったの62.0%。
  • 多様な正社員がいる企業は全体で18.3%となっており、企業規模が大きくなるにつれて多様な正社員がいる企業の割合が大きくなっている。限定内容別でみると、従業員1,000人以上の企業規模で勤務地限定正社員がいる企業の割合が高くなっている。
  • 限定内容別に多様な正社員がいる企業の上位を見てみると、「勤務地限定正社員がいる企業」は「金融業,保険業」が最も割合が高く、「職務限定正社員がいる企業」は「鉱業,採石業,砂利採取業」が最も割合が高く、「勤務時間限定正社員がいる企業」は「宿泊業,飲食サービス業」が最も割合が高い。
  • 限定内容別に正社員全体に多様な正社員が占める割合を見てみると、「勤務地限定正社員」、「職務限定正社員」は正社員全体に対して「10%未満」「10~20%未満」を占めるという企業の割合が高くなっており、「勤務時間限定正社員」は正社員全体に対して「10%未満」を占めるという企業の割合が高い。
  • 多様な正社員がいない理由としては、「そもそも正社員は多様な働き方が可能だから」と「全事業所が転勤を伴わない範囲内にある又は1つしか事業所がないから」の割合が高くなっている。
  • 多様な正社員の採用・補充方法では「中途・通年採用」である企業の割合が最も多い。「有期契約労働者からの転換」や「無期転換者からの転換」により多様な正社員を補充している企業の割合も約2割となっている。
  • 多様な正社員制度利用に必要な支援や配慮についていわゆる正社員に聞いたところ、「採用段階から多様な正社員の採用枠を設けてほしい」、「多様な正社員の人数を増やしてほしい」、「勤務地や職務等の限定内容に応じて、将来のキャリア展望の情報開示をしてほしい」の順に割合が高くなっている。
  • 現在の会社にほとんど同じ仕事をしている正社員がいるという多様な正社員の割合は約6割。そのうち、そうした正社員より賃金水準が低いという多様な正社員の割合は17.9%。手当等の処遇にも差があると回答があった多様な正社員が一定の割合でいた。
  • 多様な正社員と就労状況・処遇・昇進を比較した際に不満について、「不満がある」といういわゆる正社員の割合は約4割。不満を感じた事項としては、「合理的な賃金差が設けられていない」「合理的な昇進スピードの差が設けられていない」「労働時間と比較して、業務量が課題になった」の順に割合が高い。

【2021年7月】

厚生労働省 令和2年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況
▼結果の概要 事業所調査
  1. メンタルヘルス対策に関する事項
    1. メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者の状況
      • 過去1年間(令和元年11月1日から令和2年10月31日までの期間)にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者がいた事業所の割合は9.2%[平成30年調査 10.3%]となっている。
      • このうち、連続1か月以上休業した労働者がいた事業所の割合は7.8%[同 6.7%]、退職した労働者がいた事業所の割合は3.7%[同 5.8%]となっている。
      • また、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者の割合は0.4%[同 0.4%]、退職した労働者の割合は0.1%[同 0.2%]となっている。
    2. メンタルヘルス対策への取組状況
      • メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は61.4%[平成30年調査 59.2%]となっており、前回調査より2.2ポイント上昇した。
      • メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所について、取組内容(複数回答)をみると、「労働者のストレスの状況などについて調査票を用いて調査(ストレスチェック)」が62.7%[同 62.9%]と最も多く、次いで「職場環境等の評価及び改善(ストレスチェック後の集団(部、課など)ごとの分析を含む)」が55.5%[同 32.4%]となっている。
    3. ストレスチェック結果の活用状況
      • ストレスチェックを実施した事業所のうち、結果の集団(部、課など)ごとの分析を実施した事業所の割合は78.6%[平成30年調査 73.3%]であり、その分析結果を活用した事業所の割合は79.6%[同 80.3%]となっている。
  2. 化学物質のばく露防止対策に関する事項
    1. 化学物質を取り扱う際のリスクアセスメントの実施状況
      • 化学物質を取り扱っている(製造、譲渡・提供、使用)事業所の割合は 13.2%となっている。
      • 労働安全衛生法第 57 条の2に該当する化学物質を使用している事業所のうち、リスクアセスメントをすべて実施している事業所の割合は 68.5%、同条の事業所には該当しないが、危険有害性がある化学物質(労働安全衛生法第 28 条の2第1項の規定に基づいてリスクアセスメントを行うことが努力義務とされている化学物質)を使用している事業所のうち、リスクアセスメントをすべて実施している事業所の割合は 57.1%となっている。
    2. 化学物質を製造又は譲渡・提供する際の容器・包装へのGHSラベルの表示状況
      • 化学物質を製造又は譲渡・提供している事業所の割合は2.4%となっている。
      • 労働安全衛生法第57条に該当する化学物質を製造又は譲渡・提供している事業所のうち、すべての製品の容器・包装にGHSラベルを表示している事業所の割合は62.4%、同条の事業所には該当しないが、危険有害性がある化学物質(労働安全衛生規則第24条の14で譲渡・提供者に危険有害性の表示が努力義務とされている化学物質)を製造又は譲渡・提供している事業所のうち、すべての製品の容器・包装にGHSラベルを表示している事業所の割合は53.6%となっている。
    3. 化学物質を製造又は譲渡・提供する際の安全データシート(SDS)の交付状況
      • 労働安全衛生法第57条の2に該当する化学物質を製造又は譲渡・提供している事業所のうち、すべての製品に安全データシート(SDS)を交付している事業所の割合は71.5%、同条の事業所には該当しないが、危険有害性がある化学物質(労働安全衛生規則第24条の15で譲渡・提供者に危険有害性の通知が努力義務とされている化学物質)を製造又は譲渡・提供している事業所のうち、すべての製品に安全データシート(SDS)を交付している事業所の割合は62.2%となっている。
  3. 受動喫煙防止対策に関する事項
    • 事業所における禁煙・分煙状況について、屋外を含めた敷地内全体を全面禁煙にしている事業所の割合は30.0%[平成30年調査 13.7%]となっている。
    • 健康増進法における施設分類の種類別にみると、第一種施設(学校・病院など受動喫煙により健康を損なうおそれが高い者が主として利用する施設)では「屋外を含めた敷地内全体を全面禁煙にしている」が63.1%、第二種施設(第一種施設及び喫煙目的施設以外の施設)では「屋内を全面禁煙として、屋外喫煙所を設置している」が49.2%とそれぞれ最も多くなっている。
    • 屋外を含めた敷地内全体を全面禁煙にしていない事業所について、受動喫煙を防止するための取組を進めている事業所の割合は54.1%となっている。
    • このうち、取組内容(複数回答)をみると、「受動喫煙を望まない者が加熱式たばこ喫煙専用室での業務や飲食を避けるよう配慮している」が27.2%、次いで「20歳以上の労働者に対する措置」のうち「業務用車両内での喫煙時における周知啓発」が27.0%となっている。
  4. 長時間労働者に対する取組に関する事項
    • 令和2年7月1日が含まれる1か月間の時間外・休日労働時間数が45時間超80時間以下の労働者がいた事業所の割合は16.3%[平成30年調査 25.0%]、80時間超の労働者がいた事業所の割合は2.5%[同 7.0%]となっている。
    • これらの長時間労働者がいた事業所のうち、面接指導の申し出があった長時間労働者に対する医師による面接指導の実施状況をみると、面接を実施した事業所の割合は、45時間超80時間以下の労働者がいた事業所は78.9%、80時間超の労働者がいた事業所は95.4%となっている。
  5. 高年齢労働者・外国人労働者に対する労働災害防止対策に関する事項
    1. 高年齢労働者に対する労働災害防止対策の状況
      • 60歳以上の高年齢労働者が従事している事業所の割合は74.6%となっており、このうち高年齢労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいる事業所の割合は81.4%となっている。
      • 取組内容(複数回答)別にみると、「本人の身体機能、体力等に応じ、従事する業務、就業場所等を変更」が45.7%、「作業前に体調不良等の異常がないかを確認」が38.7%となっている。
    2. 外国人労働者に対する労働災害防止対策の状況
      • 外国人労働者が従事している事業所の割合は14.4%となっており、このうち外国人労働者に対する労働災害防止対策に取り組んでいる事業所の割合は89.8%となっている。
      • 取組内容(複数回答)別にみると、「定期的に必要な健康診断を受診させている」が62.3%、「外国人労働者にわかる言語で説明するなど、作業手順を理解させている」が49.8%となっている。

厚生労働省 「令和3年版 労働経済の分析」を公表します
▼【概要】令和3年版 労働経済の分析
  • 2019年・2020年の日本経済は、2019年第Ⅲ四半期(7-9月期)までは堅調にプラス成長で推移。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、2020年第Ⅱ四半期(4-6月期)には実質GDPが前期比8.1%減、名目GDPが前期比7.8%減と大幅に減少。有効求人倍率、新規求人倍率、正社員の有効求人倍率は長期的に上昇傾向が続いていたが、2019年には高水準ながらも有効求人倍率はわずかに低下し、新規求人倍率、正社員の有効求人倍率は横ばい傾向。完全失業率は、長期的に低下傾向で推移してきたが、2020年に入り上昇し、10月には3.1%となった。
  • 労働時間については、働き方改革関連法による時間外労働の上限規制の導入(大企業:2019年4月、中小企業:2020年4月施行)、年5日の年次有給休暇の確実な取得(2019年4月施行)等を背景に、2019年、2020年と比較的大きく減少。週労働時間60時間以上の雇用者の割合も男性を中心に減少傾向。年次有給休暇の取得率は、2019年(調査年は2020年)に全ての企業規模で大きく上昇。賃金については、働き方改革関連法の同一労働同一賃金(雇用形態間の不合理な待遇差の解消)に関する規定の大企業での施行(大企業:2020年4月、中小企業:2021年4月施行)等を背景として、2020年には感染拡大の影響があったにもかかわらず、パートタイム労働者の特別給与が増加。
  • 労働力人口及び就業者数は2013年以降、雇用者数は2009年以降、2019年まで増加傾向にある一方、非労働力人口は2012年以降、2019年まで減少傾向にあり、2019年までは経済成長を背景として労働参加が進み、正規雇用労働者、非正規雇用労働者ともに継続的に増加してきた。労働力率の推移をみると、2012年の59.1%から、2020年の62.0%まで上昇し、労働参加が進んだことが分かる。特に、男女ともに60歳以上の年齢層等で労働力率が上昇し、2020年には、「60~64歳」で73.1%、「65~69歳」で51.0%となっている。
  • 感染拡大防止のための経済活動の抑制により、2020年4月には就業者数、雇用者数が約100万人減少。その後、緩やかに回復傾向となったが、年内に元の水準には戻らず。一方で、非労働力人口は4月に約100万人増と大幅に増加した後、緩やかに減少し、年内に元の水準に戻っている。休業者数は、2020年4月に前年同月差420人増と急増したが、5月以降減少し、8月には前年同月差約14万人増まで減少した後、おおむね横ばいで推移。就業者数、雇用者数が減少した一方、完全失業者数、完全失業率は緩やかに増加、上昇傾向となり、完全失業率は10月に3.1%となった
  • リーマンショック期と比較すると、就業者数は、感染拡大前にはリーマンショック期よりも高い水準にあったところ、2020年4月に前月比で108万人減少し、リーマンショック期を通じた減少幅と同程度の幅で落ち込んだ。休業者数は、2020年4月にリーマンショック期と比較して急激に増加したが、5月以降急速に減少。完全失業率は、感染拡大前にはリーマンショック期よりも低い水準にあったところ、上昇幅もリーマンショック期よりも小さく、2020年内の最大でも3.1%とリーマンショック期よりも低い水準にとどまった。非労働力人口は、感染拡大前にはリーマンショック期よりも低い水準にあったところ、2020年4月に前月比86万人増と一時的に大幅に増加した後、1年以内に元の水準に戻ったが、期間を通じてリーマンショック期よりも低い水準で推移した
  • 有効求人数は2020年4~5月、新規求人数は4月を中心に減少した後、いずれも弱いながらも持ち直しの動き。一方、新規求職申込件数が7月以降緩やかに減少傾向で推移する中で、有効求職者数は夏頃に増加傾向となった後、おおむね横ばい。有効求人倍率は9月に1.04まで低下し、その後も弱い動き。新規求人倍率は7月を底に上昇傾向で推移。リーマンショック期と比較すると、感染拡大期の有効求人倍率、新規求人倍率は、感染拡大前から高い水準にあり、感染拡大の影響により大きく低下した後もリーマンショック期の水準を上回っていた。
  • 雇用者数の変動を雇用形態別にみると、2020年を通じて正規雇用労働者は増加を続けた一方、非正規雇用労働者が大きく減少した。リーマンショック期には正規雇用労働者、非正規雇用労働者ともに前年同期比で減少していた点と異なる。離職者のその後の就業状況をみると、正規雇用労働者、非正規雇用労働者ともに再び就業者となった者(転職者)が減少した。前職が非正規雇用労働者であった者では、非労働力人口や完全失業者となった者が増加した。前職が正規雇用労働者であった者でも、完全失業者となる者が増加傾向となった
  • 転職者数(過去1年以内に離職経験のある就業者)の推移をみると、2020年は感染拡大の影響により、2010年以来10年ぶりに減少に転じ、32万人と減少幅も大きくなっている。転職者の前職の離職理由の変化(前年差)をみると、2020年には、「人員整理・勧奨退職のため」等により離職し、転職した者が増加した一方で、「より良い条件の仕事を探すため」に転職した者が大きく減少している
  • 労働時間への影響をみると、一般労働者では所定内労働時間及び所定外労働時間の減少により、2020年5月に前年同月比9.0%減と大きく減少。パートタイム労働者では主に所定内労働時間の減少により、同月に前年同月比13.4%減と大きく減少。いずれも一時的にリーマンショック期よりも大きく減少しており、特にパートタイム労働者の労働時間の減少幅が大きい
  • 賃金への影響をみると、一般労働者の名目賃金は、2020年4月以降、所定外給与や特別給与の減少により減少したが、減少幅はリーマンショック期よりも総じて小さい。パートタイム労働者の名目賃金は、4~5月の緊急事態宣言下に前年同月比で4月に3.6%減、5月に4.1%減と大きく減少した。一方で、6月、12月には前年同月比でそれぞれ増加しており、これは働き方改革関連法の同一労働同一賃金に関する規定が大企業で施行(2020年4月)され、雇用形態間の不合理な待遇差の解消が求められたこと等を背景として、特別給与が増加したことによるものと考えられる。
  • 感染拡大下における雇用維持・継続に向けた支援として、雇用調整助成金について助成額の日額上限や助成率の引上げ、雇用保険被保険者以外の労働者を対象とした緊急雇用安定助成金の実施等、緊急対応期間(2020年4月1日~)における大幅な特例措置が講じられた。雇用調整助成金等の月別の支給決定額の推移をみると、月別の最大額、額の増加ペースともに、リーマンショック期を上回っており、経済的ショック発生から7か月が経過した2020年8月の支給決定額は約5,700億円に達し、その後もリーマンショック期よりも高い水準での支給が続いている
  • 雇用調整助成金等による完全失業率の抑制効果を推計すると、その支給により2020年4~10月の完全失業率が2.6%ポイント程度抑制されたものと見込まれる(一定の仮定の下に算出したものであり、相当の幅をもってみる必要がある)。※一方、雇用調整助成金等の支出は、成長分野への労働移動を遅らせる、雇用保険財政のひっ迫といった影響をもたらしている。
  • 産業別に雇用者数の増減(前年同月差)をみると、「情報通信業」「医療,福祉」等では堅調に増加が続いている一方で、「宿泊業,飲食サービス業」「卸売業,小売業」「生活関連サービス業,娯楽業」などでの減少幅が大きかった。リーマンショック期に「製造業」での雇用者数の減少が目立ったこととは様相が異なる。
  • 産業別に総実労働時間の増減(前年同月比)をみると、多くの産業で2020年3月以降急速に減少し、2020年5月に「生活関連サービス業,娯楽業」で30.8%減、「宿泊業,飲食サービス業」で25.7%減と特に大きく減少した。リーマンショック期の最大減少幅である2009年3月の「製造業」の10.7%減よりも大きく減少したことが分かる。
  • 産業別に現金給与総額の増減(前年同月比)をみると、2020年3月以降ほぼ全ての産業で減少し、特に「宿泊業,飲食サービス業」で12月に12.5%減、「運輸業,郵便業」で6月に10.7%減、「生活関連サービス業,娯楽業」で12月に9.7%減と減少幅が大きくなった。リーマンショック期の最大減少幅は、「製造業」の2009年6月の13.9%減であった
  • 男女別・雇用形態別に雇用者数の増減(前年同期差)をみると、2020年には女性の正規雇用労働者が増加する一方で、男性、女性ともに非正規雇用労働者が減少し、特に女性の減少が大きかった。リーマンショック期に男性の正規雇用労働者、非正規雇用労働者の減少が目立ったこととは様相が異なる。産業別にみると、非正規雇用労働者は、女性では「宿泊業,飲食サービス業」「製造業」「卸売業,小売業」「生活関連サービス業,娯楽業」で、男性では「製造業」で大きく減少した
  • 2020年には、感染拡大を受けてテレワークによる働き方が急速に普及した。テレワークの実施割合の推移をみると、企業、労働者ともに2020年4~5月の緊急事態宣言下においてテレワークの実施割合が高まったものの、宣言解除後にはテレワークを実施しなくなった企業や労働者が一定割合存在している。ここでは、感染拡大下における実施状況等を踏まえ、テレワークの定着に向けた課題について分析する
  • テレワークの継続状況をテレワークの開始時期別にみると、感染拡大前からテレワークを実施していた企業や労働者の方が、感染拡大下でテレワークを始めた企業や労働者よりも、継続割合が高い。感染拡大前からテレワークを実施している場合の方が、企業ではテレワークを「うまく運用できている」傾向があり、労働者ではテレワークの実施日数が緊急事態宣言後も減少しにくい傾向がある
  • テレワークの活用経験がある企業の割合を業種別にみると、「情報通信業」「学術研究,専門・技術サービス業」等で比較的高くなっている。一方で、「医療,福祉」「運輸業,郵便業」等では比較的低く、こうした業種では、現場での作業や対面でのやりとりの必要性が高く、業務の性質上、テレワークの普及が進まなかった可能性がある。テレワークの活用経験がある企業のうち、調査時点でもテレワークを継続している企業の割合(継続率)をみると、「建設業」「運輸業,郵便業」等、テレワークの活用経験がある企業の割合が低い業種においても、継続率は6割を上回っており、こうした業種でもテレワークを定着させることができる可能性があることがうかがえる。
  • 企業がテレワークにより感じた効果をみると、感染拡大前からテレワークの活用経験がある企業の方が、感染拡大下で初めて活用した企業よりも、「ワーク・ライフ・バランスの向上」「生産性の向上」をはじめ各項目で効果を感じている割合が高い傾向にある。テレワークについて労働者に尋ねた指標(オフィスで働く場合を100として0~200の間で回答)をみると、「生産性・効率性」「充実感・満足感」では、指標の平均値及び中央値ともにオフィスで働く場合(100)を下回っているものの、感染拡大前からテレワークの活用経験がある労働者の方が、感染拡大下で初めて活用した労働者よりも指標の平均値、中央値、分布全体が高い傾向にあり、低下幅が抑えられている。※感染拡大期より前からテレワークを活用してきた企業では、業務の性質等によりテレワークに取り組みやすかった結果、生産性や満足感等が高くなっている可能性があることにも一定の留意が必要。
  • 労働者がテレワークを実施しなくなった理由をみると、業務の性質や感染の影響などの他律的な理由を除けば、テレワーク時の仕事の進め方やテレワークのための環境整備といった労務管理上の工夫により対応可能な事項(赤囲み箇所)に関する事項が挙げられている。特に2020年4~5月の緊急事態宣言下にテレワークを始めた労働者の方が、それらの回答割合が高い。企業においても、同様の項目を課題として捉えている割合が高い
  • テレワークでの業務において「仕事の進め方について上司や部下とのコミュニケーションがうまくとれていると思う」と回答した労働者の割合は、感染拡大前から活用経験がある労働者の方が、感染拡大下に初めて活用した労働者よりも高い。先ほどの「生産性・効率性」「充実感・満足感」の指標の分布を、上記設問に該当する労働者と該当しない労働者に分けて比較すると、該当する労働者の方が、指標の低下幅が抑えられていることが分かる。
  • テレワーク時の仕事の進め方に関し、「業務範囲・期限の明確性」「業務の裁量性」「評価基準の明確性」の設問について、肯定的に回答した労働者の割合は、いずれも、感染拡大前から活用経験がある労働者の方が、感染拡大下で初めて活用した労働者よりも高い。
  • 先ほどの「生産性・効率性」「充実感・満足感」の指標を、上記設問に該当する労働者と該当しない労働者に分けて比較すると、該当する労働者の方が、平均値がやや高い傾向にある。(一部に中央値が高いものもある。)※指標の平均値及び中央値ともにオフィスで働く場合(100)を下回っていることはここまでと同様
  • テレワークをする際の環境整備の状況について「テレワーク時の設備は充実している」と回答した労働者の割合は、感染拡大前から活用経験がある労働者の方が、感染拡大下に初めて活用した労働者よりも高い。先ほどの「生産性・効率性」「充実感・満足感」の指標の分布を、上記設問に該当する労働者と該当しない労働者に分けて比較すると、該当する労働者の方が、いずれの指標とも平均値、中央値が高い

厚生労働省 職場における新型コロナウイルス感染症対策の徹底について経済団体などに協力を依頼しました~「新型コロナワクチンの接種」や「保健所との連携」などについての留意点を周知依頼~
▼本文
  1. 労務管理の基本的姿勢
    • 基本的対処方針(資料1)の三の(3)「まん延防止」の4)「職場への出勤等」、8)「緊急事態措置区域から除外された都道府県(除外後、重点措置区域とされた都道府県を含む。)における取組等」、9)「重点措置区域における取組等」、10)「緊急事態措置区域及び重点措置区域以外の都道府県における取組等」及び 13)「クラスター対策の強化」の内容に基づき、職場における感染防止対策に取り組んでいただきたいこと。
    • また、職場において特に留意すべき「取組の5つのポイント」への取組状況を確認していただき、未実施の事項がある場合には、「職場における感染防止対策の実践例」を参考に職場での対応を検討し、実施していただきたいこと(資料2)。
    • その際、労働者の理解や協力を得つつ、事業者が主体となり、これらの取組を実施していただくに当たって、特に、以下の(1)から(7)にご留意いただきたいこと。
    • なお、新型コロナウイルス感染症への対応策については、新たな知見が得られるたびに充実しているところであるので、逐次厚生労働省ホームページの「新型コロナウイルス感染症について」を確認いただきたいこと。
      • 職場における感染防止の進め方
        • 職場における新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大を防止するためには、事業者、労働者それぞれが、職場内外での感染防止行動の徹底について正しい知識を持って、職場や職務の実態に即した対策に取り組んでいただくことが必要であること。
        • このため、事業者においては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に積極的に取り組む方針を定め、全ての労働者に伝えていただくとともに、労働者も取組の趣旨を踏まえて感染拡大防止に向けた一人一人の行動変容を心がけていただくことが重要であること。
        • 職場における感染拡大防止を検討する際に疑問点等が生じた場合には、都道府県労働局に設置された「職場における新型コロナウイルス感染拡大防止対策相談コーナー」(資料3)を積極的に活用していただきたいこと。
      • テレワークの積極的な活用
        • 厚生労働省では、テレワークについて、テレワーク相談センターにおける相談支援等を行っている。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、関係省庁と連携し、テレワークや時差出勤の一層の活用のため、テレワークの導入に当たって必要なポイント等をわかりやすくまとめたリーフレット(資料4)も作成し、周知を行っている。さらに、使用者が適切に労務管理を行うとともに、労働者も安心して働くことのできる良質なテレワークの導入・実施を進めていくことができるよう、本年3月に労務管理の留意点等をまとめたテレワークガイドラインの改定を行っている。
        • こうした施策も活用いただきながら、職場や通勤経路での感染防止のため、正規雇用労働者・非正規雇用労働者の双方に対し、テレワークを積極的に進めていただきたいこと。
        • これらに加えて、良質なテレワークを新規導入し、実施することにより労働者の人材確保や雇用管理改善等の観点から中小企業事業主に対し、テレワーク用通信機器の導入等に係る経費を助成しているので、必要に応じて活用いただきたいこと。
      • 電子申請の活用等について
        • 窓口の混雑による感染拡大防止の観点から、郵送や電子申請を積極的に活用していただきたいこと。
      • 感染リスクが高まる「5つの場面」の周知等
        • 新型コロナウイルス感染症対策分科会がクラスター分析を踏まえて取りまとめた、「感染リスクが高まる『5つの場面』」(資料5)について労働者に周知を行っていただきたいこと。特に職場での「居場所の切り替わり」(休憩室、更衣室、喫煙室等)に注意するよう周知を行っていただきたいこと。また、狭い空間での共同生活は、長時間にわたり閉鎖空間が共有されるため、感染リスクが高まる。このため寄宿舎や社員寮等の労働者が集団で生活する場でも、三つの密(密集、密接、密閉)の回避をはじめとする基本的な感染防止対策を実施するよう、労働者に周知啓発を行っていただきたいこと。
        • また、新しい生活様式の定着に向けて、資料6の「新しい生活様式(生活スタイル)の実践例」等を活用して、引き続き、労働者に周知を行っていただきたいこと。
        • 併せて、接触確認アプリ(COCOA)について、資料7の「新型コロナウイルス接触確認アプリ」等を活用して、インストールを勧奨していただきたいこと。
        • このほか、職場において、健康観察アプリも活用しつつ、軽症状者に対する抗原簡易キット等を活用した検査を実施する際の手順について、「職場における積極的な検査等の実施手順(第2版)」(厚生労働省新型コロナウイルス感染症対策推進本部、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室)に取りまとめられているところ、労働者同士の距離が近いなど密になりやすい環境(労働集約的環境)や、寮・宿日直等労働者同士が寝食等の場を共有する場で生活する環境など、労働者同士等の濃厚接触が生じやすい環境にある場合には、実施を検討していただきたいこと。
      • 新型コロナワクチンの接種について
        • 新型コロナワクチンについては、発症予防、重症化予防とともに、感染予防を示唆する報告があり、また、国内でワクチン接種が進む中、高齢者に占める新規感染者数の割合が低い水準となるなど、ワクチンの効果が示唆されているところであり、職場における感染防止対策の観点からも、希望する労働者が安心して新型コロナワクチンの接種を受けられるよう、資料8のQ&A等を参考にして、ワクチンの接種や、接種後に労働者が体調を崩した場合などに活用できる休暇制度等を設けていただくなどの対応を検討していただきたいこと。
        • また、職域でのワクチン接種を実施する場合には、最新の「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する職域接種向け手引き」に基づき実施していただきたいこと。
        • 一方、ワクチンの接種は強制ではなく、接種を受ける方の同意がある場合に限り接種が行われるものであり、職場や周りの方などに接種を強制したり、接種を受けていないことを理由に、職場において解雇、退職勧奨、いじめなどの不利益な扱いをすることは許されるものではない。そのため、事業場内でワクチン接種の情報提供等を行う際は、接種には労働者本人の同意が必要であることや、医学的な事由により接種を受けられない労働者もいることを念頭に置いた対応を行っていただきたいこと(資料9)。
      • 雇用調整助成金等を活用した休業の実施
        • 感染拡大を防ぐため、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益の回避に努めていただきたいこと。なお、緊急事態宣言や要請などがある場合でも、一律に労働基準法第26条の休業手当の支払義務がなくなるものではないことにご留意いただきつつ、労使が協力して、労働者が安心して休業できる体制を整えていただきたいこと。
        • また、同法に基づく休業手当の支払の要否にかかわらず、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業者が、労働者を休業させ、事業主がその分の休業手当を支払った場合、雇用調整助成金の対象になり得ること。
        • なお、雇用調整助成金については、企業規模を問わず、緊急対応期間において助成額の上限を引き上げ、解雇等を行わない企業に対して助成率を引き上げるとともに、雇用保険被保険者でない非正規雇用労働者も対象とする等の拡充を行っており、雇用調整助成金の効果的な活用をお願いしたいこと。
        • また、事務処理や資金繰りの面から雇用調整助成金を活用した休業手当の支払いが困難な中小企業の労働者のために創設した、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金については、大企業のシフト制労働者等も対象に加えた。休業手当が支払われていない労働者にはその申請を検討いただくとともに、その申請書類には事業主が記載する部分もあることから、事業主においては適切に対応いただきたいこと。また、日々雇用、登録型派遣、いわゆるシフト制の労働者などについて、過去6ヶ月間、同じ事業所で、継続して一定の頻度で就労していた実績があり、事業主側も新型コロナウイルス感染症がなければ同様の勤務を続けさせる意向があったと確認できるなどの場合には、休業支援金の対象となり得る旨のリーフレットを公表しているところであり、事業主におかれては、対象となり得る労働者への周知を含め、適切にご協力いただきたいこと。(資料10)
      • 子どもの世話や家族の介護が必要な労働者のための有給の休暇制度の導入
        • 新型コロナウイルス感染症によって小学校等が臨時休業等になり、それに伴って子どもの世話のために労働者が休業する場合について、当該子どもの世話をする労働者のために有給休暇制度及び両立支援制度を整備し、有給休暇の利用者が出た事業主に対する助成制度を活用いただきたいこと。
        • また、家族の介護が必要な労働者に有給の休暇を取得させた事業主に対する助成制度を活用していただきたいこと。
  2. 職場における感染予防対策の徹底について
    • 職場における新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため、多くの関係団体では、業種ごとの感染拡大予防ガイドラインを作成し、その周知等に取り組んで来られたところであるが、引き続き、職場での感染防止策の確実な実践に取り組む必要がある。具体的には、資料12の「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」を活用して職場の状況を確認していただくとともに、公益社団法人日本産業衛生学会が令和2年度厚生労働科学特別研究において作成した「職場における新型コロナウイルス感染症対策のための業種・業態別マニュアル」や独立行政法人労働者健康安全機構がホームページで公表している動画教材「職場における新型コロナウイルス感染症予防対策を推進するためのポイント」を参照していただく等により、職場の実態に即した、実行可能な感染拡大防止対策を検討いただき、取組内容を高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧症、心血管疾患、肥満(BMI30以上)等)を有する者等の重症化リスク因子を有する者をはじめ、すべての労働者に共有していただきたいこと。
    • また、外国人労働者が安心して働くためには、職場における新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止対策の内容を正しく理解することが重要であり、外国人労働者を雇用する事業者においては、外国人労働者一人ひとりの状況に応じた配慮をしていただきたいこと。
    • 外国人労働者に新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に係る教育等を行う際には、資料13のリーフレットに記載の「職場内外における感染拡大防止のポイント」や10カ国語に翻訳(やさしい日本語版も作成)した「職場における新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するためのチェックリスト」等を活用する等していただきたいこと。
    • 感染拡大防止対策の検討に当たって、職場に、労働安全衛生法により、安全衛生委員会、衛生委員会、産業医、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者等が設置・選任されている場合、こうした衛生管理の知見を持つ労使関係者により構成する組織の有効活用を図るとともに、労働衛生の担当者に対策の検討や実施への関与を求めていただきたいこと。
    • なお、産業医や産業保健スタッフの主な役割については、一般社団法人日本渡航医学会及び公益社団法人日本産業衛生学会が公表した「職域のための新型コロナウイルス感染症対策ガイド」(令和2年5月11日発行。令和3年5月12日最終改訂)に示されているので一つの参考としていただきたいこと。
    • 併せて、労働安全衛生法により、安全衛生委員会、衛生委員会、産業医、衛生管理者、安全衛生推進者、衛生推進者等が設置・選任されていない事業場については、独立行政法人労働者健康安全機構の産業保健総合支援センターにおいて、メールや電話による相談の受付、各種情報の提供等を行っているので、その活用について検討していただきたいこと。
    • また、資料14の「『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」、「熱中症予防に留意した「換気の悪い密閉空間」を改善するための換気の方法」、「冬場における『換気の悪い密閉空間』を改善するための換気の方法」に、推奨される換気の方法等を取りまとめたので、参考にしていただきたいこと。
    • このほか、熱中症防止対策についても「STOP!熱中症クールワークキャンペーン」、「建設現場における熱中症予防と新型コロナウイルス感染防止」を活用いただき、着実に実施いただきたいこと(資料15)。
  3. 配慮が必要な労働者等への対応について
    • 発熱、咳などの風邪の症状がみられる労働者については、新型コロナウイルスに感染している可能性を考慮した労務管理を行っていただきたく、具体的には、次に掲げる対応が考えられること。
      • 発熱、咳などの風邪症状がみられる労働者への出勤免除の実施やテレワークの指示を行うとともに、その間の外出自粛を勧奨すること。
      • 労働者を休業させる場合、休業中の賃金の取扱いについては、労使で十分に話し合った上で、有給の特別休暇制度を設けるなど、労使が協力して、労働者が安心して休暇を取得できる体制を整えること。
      • 風邪の症状が出現した労働者が医療機関を受診するため等やむを得ず外出する場合でも、公共交通機関の利用は極力控えるよう注意喚起すること。
      • 発熱等の症状が生じた場合には、まずはかかりつけ医等の地域で身近な医療機関に電話で相談するよう促すこと。
      • また、相談する医療機関に迷う場合には、地域ごとに設置されている受診・相談同センターに電話で相談し、その指示に従うよう促すこと。
    • また、高齢者や基礎疾患(慢性閉塞性肺疾患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧症、心血管疾患、肥満(BMI30以上)等)を有する者等の重症化リスク因子を持つ労働者及び妊娠している労働者や同居家族(同居者)にそうした者がいる労働者に対しては、本人の申出及び産業医等の意見を踏まえ、テレワークや時差出勤などの感染予防のための就業上の配慮を行っていただきたいこと。特に、妊娠中の女性労働者が、母子保健法の保健指導又は健康診査に基づき、その作業等における新型コロナウイルス感染症に感染するおそれに関する心理的なストレスが母体又は胎児の健康保持に影響があるとして、医師又は助産師から指導を受け、それを事業主に申し出た場合には、事業主は、この指導に基づき、作業の制限、出勤の制限(テレワーク又は休業をいう。)等の措置を講じる必要があることに留意いただきたいこと。この措置により休業が必要な女性労働者に有給の休暇を取得させた事業主に対する助成制度については、有給休暇制度の整備及び労働者への周知の期限並びに休暇付与の期限を令和4年1月31日までとしており、引き続き積極的にご活用いただきたいこと。なお、テレワークを行う場合は、メンタルヘルスの問題が顕在化しやすいという指摘があることにも留意いただきたいこと。
  4. 新型コロナウイルス感染症の陽性者等が発生した場合の対応について
    1. 衛生上の職場の対応ルールについて
      • 事業者においては、職場に新型コロナウイルスの陽性者や濃厚接触者(以下「陽性者等」という。)が発生した場合に備え、以下の項目を盛り込んだ対応ルールを作成し、労働者に周知いただきたいこと。この際、企業における具体的な取組事例を取りまとめた資料18の「新型コロナウイルスの陽性者等が発生した場合における衛生上の職場の対応ルール(例)」を適宜参考にしていただきたいこと。
      • 労働者が陽性者等であると判明した場合の事業者への報告に関すること(報告先の部署・担当者、報告のあった情報を取り扱う担当者の範囲等)(※)「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する
      • 指針」(平成30年9月7日付け労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱い指針公示第1号)に留意。
      • 労働者が陽性者等であると判明した場合の保健所との連携に関すること(日々雇用の者を含む全ての労働者についての電話番号等を含めた連絡先の把握、保健所からPCR検査等を受けるよう指示された労働者に対する受検勧奨、保健所と連携する部署・担当者、保健所と連携して対応する際の陽性者と接触した労働者の対応等)
        • 職場の消毒等が必要になった場合の対応に関すること
        • 陽性者が陰性になった後、職場復帰する場合の対応に関すること(PCR検査の結果や各種証明書は不要である等)
        • 労働者が陽性者等になったことをもって、解雇その他の不利益な取扱いや差別等を受けることはないこと
        • その他必要に応じ、休業や賃金の取扱いなどに関すること等
      • 資料19のとおり、感染拡大を防止する観点から、いわゆる「三つの密」となりやすい環境や集団活動を行うなど濃厚接触が生じやすい環境にある職場におけるクラスター発生時の行政検査(PCR検査等)については、濃厚接触者に限らず、幅広い接触者を検査の対象者とすることとされていることにご留意いただき、保健所より検査対象者として受検指示があった場合には検査を受ける必要があることを労働者に周知するとともに、受検に関する勤務時間の調整等必要な配慮をしていただきたいこと。また、保健所から職場における検査対象者の決定について協力を求められた場合には、適切に対応していただきたいこと(資料20)。
      • また、新型コロナウイルスの陽性者について、労働安全衛生法に基づく労働者死傷病報告の提出に留意いただき、同報告書を作成する際には資料21のリーフレットを適宜参考にしていただきたいこと。
      • なお、新型コロナウイルス感染症患者については、医療保健関係者による健康状態の確認を経て、入院・宿泊療養・自宅療養を終えるものであるため、療養終了後に勤務等を再開するに当たって、労働者本人や人事労務担当者等から医療機関や保健所への各種証明の請求についてはお控えいただきたいこと。また、新型コロナウイルス感染症の回復経緯や心身の負担には個人差があることから、療養終了後に職場復帰する場合の対応に当たっては、業務によって症状を悪化させること等がないよう、主治医等の意見を踏まえた本人の申出に基づき、産業医や産業保健スタッフとも連携し、勤務時間の短縮やテレワークの活用など、労働者の負担軽減に配慮した無理のないものとすることが望ましいこと(資料22)。
    2. 労災補償について
      • 労働者が業務に起因して新型コロナウイルスに感染したものと認められる場合には、労災保険給付の対象となること。(資料23)
      • これまで労働基準監督署においては、新型コロナウイルス感染症に係る労災請求に対して、多くの労災認定を行っており、厚生労働省ホームページにおいて、資料24のとおり、職種別の労災認定事例を公表しているところである。医療従事者はもとより、飲食店員、販売店員やタクシー運転者等、多様な職種の労働者の労災認定を行っているので、参考にしていただきながら、業務に起因して感染したと思われる労働者から積極的に労災請求がなされるよう労災請求を勧奨していただきたいこと。
      • なお、労働者が新型コロナウイルスに感染した場合の労災補償に係るQ&Aについては、厚生労働省ホームページに掲載しているので、確認していただきたいこと。
  5. 新型コロナウイルス感染症に対する正しい情報の収集等
    • 事業者においては、国、地方自治体、公益性の高い学術学会等がホームページ等を通じて提供している最新の情報を収集し、必要に応じ感染拡大を防止するための知識・知見等を労働者に周知いただきたいこと。
    • その際、新型コロナウイルス感染症に関することも含めた職場のメンタルヘルス不調、過重労働による健康相談等についてメール・電話・SNSによる相談を受け付ける「こころの耳」や精神保健福祉センター等のメンタルヘルスに関する相談窓口を労働者に周知いただきたいこと。また、DVや児童虐待に関する相談などの窓口についても、必要に応じ、労働者に周知いただきたいこと。
    • また、厚生労働省ホームページにおいて、過去に新型コロナウイルスに感染したことを理由とした、人格を否定するような言動等は、職場におけるパワーハラスメントに該当する場合がある旨を掲載しているので、労働者に対し、言動に必要な注意を払うよう周知いただきたいこと。
    • なお、過去に新型コロナウイルス感染症に感染したことやワクチンを接種してないことなどを理由とした個別の労働紛争(偏見・差別等に基づくいじめ・嫌がらせを含む)があった場合は、都道府県労働局等の総合労働相談コーナーにおいて相談を受け付けていることも、併せて周知いただきたいこと(資料25)

厚生労働省 「職域接種に関するQ&A」を更新しました
▼職域接種に関するQ&A(令和3年7月8日版)
  • 申請後、実際にワクチンが配布されるのはいつぐらいですか?(7月6日更新)
    • 申請を確認してから、概ね2~3週間を要します。申請いただいても確認が必要な事項があった場合、ご希望通りの予定で配送することをお約束できるものではありません。
  • 請内容は変更出来ますか?(7月6日更新)
    • 接種開始予定週が近づいている場合、手続きが開始されているため、確認後の申請内容の変更は原則としてできません
  • 一つの申請に対して、二つの医療機関を登録することはできますか?(7月6日更新)
    • 職域接種においては、1会場において、1つの医療機関を指定して申請をいただいております。集合契約、医療機関コードの付与は1会場当たり1つです。
  • 職域接種における休日、時間外の考え方について教えて下さい。(7月6日更新)
    • 接種実施医療機関の性質により判断いただく必要がありますが、具体的には▼こちらの通りです。
    • 外部医療機関に出向いて実施(当該外部医療機関の診療時間による)
    • 企業内の診療所で実施
    • 外部医療機関が企業に出張して実施
    • 外部医療機関に出向いて実施(平時に診療時間を定めていない保険医療機関ではない医療機関(健診医療機関など)で実施する場合)
      • リンク中の「(例3)平素に明確な診療時間が定められていない医療機関」と同じ取扱い(8時までと17時以降は時間外、土曜と休日は休日)
  • 未開封のモデルナワクチンが余った場合、後日返却したり、別の会場に移送して使用するのは可能ですか?(7月6日更新)
    • モデルナワクチンは配送された施設で使用することとされており、返却や移送は認められないこととされています。仮に余剰となった場合には、決して無駄が生じることのないよう、予約のない人や、翌日以降に予約のある人を含め接種をお願いします。

厚生労働省 職域接種に関するお知らせ
▼新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施に関する職域接種向け手引き(第2版)
  • 政府としては、自治体のワクチン接種に関する地域の負担を軽減し、接種の加速化を図っていくため、6月21日から、企業や大学等(以下「企業等」という。)において、職域(学校等を含む。以下同じ。)単位でワクチン接種を開始することとしており、高齢者への接種が早期に完了する見込みである自治体においては、その判断で、さらに時期を前倒しすることを可能としている。
  • 職域単位でのワクチン接種(以下「職域接種」という。)については、市町村で実施している住民への接種と同様に、予防接種法附則第7条の特例規定に基づき、厚生労働大臣の指示のもと、都道府県の協力により、市町村において実施するものである。そのため、職域接種とは、集合契約により市町村と委託契約を結んだ医療機関が企業等の単位で、職域単位でワクチン接種を実施するという実施形態を指す。また、職域接種については、武田/モデルナ社のワクチンを使用することとしている
  • 職域接種を行う企業等については、主に、以下の事項を全て満たす必要がある。
    1. 医師・看護師等の医療従事者、接種会場の設営・運営を担う事務スタッフ等、必要な人員を企業等が自ら確保すること(原則として市町村における予防接種体制に影響を与えないようにすること)
    2. 接種会場や会場設営に必要な備品等は企業等が自ら確保すること
    3. 企業等内において、職域接種の準備・実施のための体制を確保すること
    4. 同一の接種会場で2回接種を完了すること、同一の接種会場で2000回程度(1000人程度×2回)の接種を行うことを基本とすること
    5. ワクチンが納品される接種会場においてワクチンを適切に保管の上、接種すること
    6. 職域接種の接種対象者に関しては、各企業における接種能力や職場におけるクラスター対策等の観点に応じ、雇用形態によって一律に対象者を区別することは望ましくないという趣旨を踏まえつつ、公平・適切に判断すること
    7. 被接種者の個人情報の取扱いについて、医療機関等に準じた取扱いを行うこととし、目的外の使用を決してしないこと
    8. 一人ひとりが接種を受けるかどうかを自ら決定するという考え方に基づき、接種に当たっては、本人の意思を確認するとともに、接種を強制することがないよう留意すること
  • 職域接種においても、ワクチンの接種を行うのは集合契約により市町村と委託契約を結んだ医療機関であるため、まず、企業等は医療機関を確保することが必要である。職域接種の実施類型としては、主に以下の3つがある。
    • 【パターン1】企業内診療所等が実施する
      • 企業又は組合等が開設した(又は保有する)企業内に設置された企業内診療所等が実施する。(あわせて「新型コロナウイルス感染症に係るワクチンの迅速な接種のための体制確保に係る医療法上の臨時的な取扱いについて(その4)」(令和3年6月14日付け事務連絡)等を参照すること。)
    • 【パターン2】外部の医療機関が企業等に出張して実施する
      • 企業等が準備した接種会場において外部から医師等を確保して実施する際に、出張する医師等を外部の医療機関が派遣する場合には医療法に基づく巡回健診の届出を(企業内診療所等が当該診療所以外の接種会場で実施する場合も同じ。)、医師等を個人で雇用する場合等には接種会場を新たな医療機関として開設することが必要である。
    • 【パターン3】被接種者が外部の医療機関に出向いて実施
      • 企業等が指定した外部の医療機関に被接種者が出向いて接種を受ける。
      • この場合、外部の医療機関は、市町村の接種事業として、一般の住民に対してファイザー社のワクチン接種を実施していることも考えられるが、1会場1ワクチンを原則としているため、ファイザー社のワクチン接種を実施している当該医療機関において職域接種を実施できない。
      • 産業医が職域接種に従事する場合には、衛生管理者等と連携・役割分担した上、産業保健活動を計画的に実施して差し支えない。
      • なお、労働安全衛生法に基づく一般定期健康診断や高齢者の医療の確保に関する法律に基づく特定健康診査について、新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の業務を優先して実施する等により実施が困難なときは、一般定期健康診断や特定健康診査の時期を変更する等柔軟な対応を行って差し支えない。(「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施体制の構築を踏まえた特定健康診査の実施について」(令和3年4月28日付け事務連絡)及び「新型コロナウイルス感染症に係る予防接種の実施体制の構築を踏まえた労働安全衛生法に基づく一般定期健康診断の実施について」(令和3年5月18日付け事務連絡)を参照すること。)
  • 新型コロナワクチンの接種は、国が接種順位を設けており、その具体的な範囲は以下のとおりである。職域接種においても、当該接種順位を踏まえ、高齢者や基礎疾患を有する者が優先的に接種できる機会を可能なかぎり設けることとする。
    1. 医療従事者等
      • 新型コロナウイルス感染症患者(新型コロナウイルス感染症疑い患者(注)を含む。以下同じ。)に直接医療を提供する施設の医療従事者等(新型コロナウイルス感染症患者の搬送に携わる救急隊員等及び患者と接する業務を行う保健所職員等を含む。)
    2. 高齢者
      • 令和3年度中に65歳以上に達する方ワクチンの供給量・時期等によっては、年齢により接種時期を、細分化する可能性がある。
    3. 基礎疾患を有する者
      • 令和3年度中に65歳に達しない者であって、以下の病気や状態の方で、通院/入院している方
        • 慢性の呼吸器の病気
        • 慢性の心臓病(高血圧を含む。
        • 慢性の腎臓病
        • 慢性の肝臓病(肝硬変等)
        • インスリンや飲み薬で治療中の糖尿病又は他の病気を併発している糖尿病
        • 血液の病気(ただし、鉄欠乏性貧血を除く。)
        • 免疫の機能が低下する病気(治療や緩和ケアを受けている悪性腫瘍を含む。)
        • ステロイドなど、免疫の機能を低下させる治療を受けている
        • 免疫の異常に伴う神経疾患や神経筋疾患
        • 神経疾患や神経筋疾患が原因で身体の機能が衰えた状態(呼吸障害等)
        • 染色体異常
        • 重症心身障害(重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態)
        • 睡眠時無呼吸症候群
        • 重い精神疾患(精神疾患の治療のため入院している、精神障害者保健福祉手帳を所持している、又は自立支援医療(精神通院医療)で「重度かつ継続」に該当する場合)や知的障害(療育手帳を所持している場合)
      • 基準(BMI30以上)を満たす肥満の方
    4. 高齢者施設等の従事者
      • 高齢者等が入所・居住する社会福祉施設等(介護保険施設、居住系介護サービス、高齢者が入所・居住する障害者施設・救護施設等。)において、利用者に直接接する職員(市町村の判断により、一定の居宅サービス事業所等及び訪問系サービス事業所等の従事者も含まれる。)
    5. 上記以外の者
      • 法の規定による副反応疑い報告については、「定期の予防接種等による副反応の報告等の取扱について」(平成25年3月30日健発0330第3号、薬食発0330第1号厚生労働省健康局長、医薬食品局長連名通知)を参照し、PMDAのウェブサイトから電子的に報告、あるいは当該通知に定められた様式に記載のうえPMDAの専用FAXに送付すること。以下の厚生労働省ウェブサイト上にて当該報告に係る方法・様式等の詳細を示しているため、参照の上、副反応疑い報告を行うこと。また、当該報告内容について製造販売業者又はPMDAが詳細調査を行う場合があるため、報告を行った医療機関におかれては、製造販売業者等が実施する詳細調査へご協力いただきたい。
      • 収集した報告については、ワクチンの安全性評価の基礎資料として活用するため、報告に際しては、接種された新型コロナワクチンの製品名及び製造販売業者名、医学的に認められている症状名、接種前後の状況や経過、新型コロナワクチンの副反応であると疑った理由などの必要情報について、漏れることなく記入する。特に、製品名及びロット名並びに製造販売業者名については、製品別の安全性評価を行うために必要不可欠な情報であるため、必ず記入する。また、新型コロナワクチン接種後の死亡事例報告を行う場合は、上記に加え、想定される死因及び死因と判断した根拠(検査結果含む。)も記載する。接種会場から医療機関に患者を搬送した場合など、複数の医師・医療機関が症状の発生を知った場合も想定されるが、関係医療機関間で連携し、いずれかの医師等から、必要情報を漏れることなく報告する。
      • 予防接種後の副反応による健康被害については、極めてまれではあるものの不可避的に生じるものであることから、接種に係る過失の有無に関わらず迅速に救済することとしている。職域接種を含む新型コロナワクチンの接種は、予防接種法附則第7条の規定に基づき、予防接種法第6条第1項の予防接種として行われるものである。このことから、同法第15条の規定に基づき、市町村長は、新型コロナワクチンを接種したことにより健康被害が生じたと厚生労働大臣が認めた者について、救済給付を行う。また、救済給付に係る費用は、同法附則第7条第3項の規定により、国が負担する。

厚生労働省 新型コロナウイルスに関するQ&A(企業の方向け)
  • 自社に勤める労働者が新型コロナワクチンの接種を安心して受けられるよう、新型コロナワクチンの接種や接種後に発熱などの症状が出た場合のために、特別の休暇制度を設けたり、既存の病気休暇や失効年休積立制度を活用したりできるようにするほか、勤務時間中の中抜けを認め、その時間分終業時刻を後ろ倒しにすることや、ワクチン接種に要した時間も出勤したものとして取り扱うといった対応を考えています。どういった点に留意が必要でしょうか。
    • 職場における感染防止対策の観点からも、労働者の方が安心して新型コロナワクチンの接種を受けられるよう、ワクチンの接種や、接種後に労働者が体調を崩した場合などに活用できる休暇制度等を設けていただくなどの対応は望ましいものです。
    • また、(1)ワクチン接種や、接種後に副反応が発生した場合の療養などの場面に活用できる休暇制度を新設することや、既存の病気休暇や失効年休積立制度(失効した年次有給休暇を積み立てて、病気で療養する場合等に使えるようにする制度)等をこれらの場面にも活用できるよう見直すこと、(2)特段のペナルティなく労働者の中抜け(ワクチン接種の時間につき、労務から離れることを認め、その分終業時刻の繰り下げを行うことなど)や出勤みなし(ワクチン接種の時間につき、労務から離れることを認めた上で、その時間は通常どおり労働したものとして取り扱うこと)を認めることなどは、労働者が任意に利用できるものである限り、ワクチン接種を受けやすい環境の整備に適うものであり、一般的には、労働者にとって不利益なものではなく、合理的であると考えられることから、就業規則の変更を伴う場合であっても、変更後の就業規則を周知することで効力が発生するものと考えられます(※常時10人以上の労働者を使用する事業場の場合、就業規則の変更手続も必要です)。
    • こうした対応に当たっては、新型コロナワクチンの接種を希望する労働者にとって活用しやすいものになるよう、労働者の希望や意向も踏まえて御検討いただくことが重要です。
  • 新型コロナウイルスの感染の防止や感染者の看護等のために労働者が働く場合、労働基準法第33条第1項の「災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合」に該当するでしょうか。新型コロナワクチンの接種の実施に関する業務についてはどうでしょうか。
    • ご質問については、新型コロナウイルスに関連した感染症への対策状況、当該労働の緊急性・必要性などを勘案して個別具体的に判断することになりますが、今回の新型コロナウイルスが指定感染症に定められており、一般に急病への対応は、人命・公益の保護の観点から急務と考えられるので、労働基準法第33条第1項の要件に該当し得るものと考えられます。
    • また、例えば、新型コロナウイルスの感染・蔓延を防ぐために必要なマスクや消毒液、治療に必要な医薬品等を緊急に増産する業務についても、原則として同項の要件に該当するものと考えられます。
    • 新型コロナワクチンの接種の実施に関する業務についても、ワクチン接種は、新型コロナウイルス感染症の発症を予防し、死亡者や重症者の発生をできる限り減らすために実施されるものであるところ、接種会場などが設けられ、迅速かつ大規模に接種が実施されるような状況下においては、原則として同項の要件に該当するものと考えられます。
    • ただし、労働基準法第33条第1項に基づく時間外・休日労働はあくまで必要な限度の範囲内に限り認められるものですので、過重労働による健康障害を防止するため、実際の時間外労働時間を月45時間以内にするなどしていただくことが重要です。また、やむを得ず月に80時間を超える時間外・休日労働を行わせたことにより疲労の蓄積の認められる労働者に対しては、医師による面接指導などを実施し、適切な事後措置を講じる必要があります。
      1. 労働時間・休日の原則及び時間外・休日労働の上限規制
        • 労働基準法第32条に定められた1日8時間、1週40時間の法定労働時間を超えて労働させる場合や、労働基準法第35条により毎週少なくとも1日又は4週間を通じ4日以上与えることとされている休日(法定休日)に労働させる場合は、労使協定(いわゆる36協定)を締結し、労働基準監督署に届け出ていただくことが必要です。
        • 36協定を結んだ場合でも、時間外労働の上限は、原則として月45時間、年360時間です(法定休日労働は含みません。)。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合には、この上限を超えることもできます(特別条項)が、その場合でも、以下とする必要があります。
          • 時間外労働:年720時間以内
          • 時間外労働+法定休日労働:月100時間未満、2~6か月平均80時間以内
          • 時間外労働が45時間を超える月:年6か月が限度
        • 医業に従事する医師については、現在、上記の上限規制は適用除外とされていますが、36協定の締結に当たっては、労使当事者は、限度時間(月45時間、年360時間)を勘案することが望ましいものです。
      2. 労働基準法第33条について
        • 災害その他避けることができない事由によって、臨時の必要がある場合には、36協定を締結することなく、法定労働時間を延長して、又は法定の休日に働かせることができます(労働基準法第33条)。この時間については、上記の時間外、休日労働の上限規制の対象となりません。
        • 労基法第33条に基づき時間外や休日に労働者に労働させる場合、労働基準監督署長の許可が必要ですが、事態急迫のため許可を受ける暇がない場合は、事後に遅滞なく届け出なければなりません。
        • なお、労基法第33条第1項は、災害、緊急、不可抗力その他客観的に避けることのできない場合の規定ですので、厳格に運用すべきものです。
        • また時間外労働・休日労働や深夜労働についての割増賃金の支払は必要です。労基法33条の許可申請や届出の手続等をはじめ、ご不明な点がある場合は、最寄りの労働基準監督署にお問い合わせください。

厚生労働省 「コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチーム」の報告書を公表します
▼コロナ禍の雇用・女性支援プロジェクトチーム報告書(概要)
  • コロナ禍の対応としてすぐに取り組むこと
    1. 雇用・人材開発支援
      • 活用好事例の収集・発信(支援策の好事例(利用者の声・就職先)の収集・発信、分かりやすいリーフレットやSNSを活用した情報発信)
      • 動画の活用等の広報チャネルの掘り起こし・活性化(動画を活用した制度の分かりやすい解説、厚生労働省HPの見直し、支援団体・労働組合等を通じた周知)
      • 自治体とハローワークが連携した女性向け就労支援策等(面接時のスーツの貸し出し等)の拡充検討(神奈川・京都・山形において、自治体とマザーズハローワークが連携し実施中)
      • 福祉の窓口からハローワーク等の雇用サービス窓口への円滑な誘導(社協の窓口職員向けに、ハローワークの支援策を分かりやすく紹介したリーフレットを配布)
    2. 自殺防止・生活支援
      • 自殺で悩んでいる方との貴重な接点の喪失防止(自殺関係相談窓口のweb検索結果を分かりやすく表示)
      • 「周囲に頼ることは恥ずかしいことではない」とのメッセージの発信(「自殺は誰にでも起こりうる危機」という認識の下での自殺防止の検索連動窓口案内の更なる充実)
      • 困っている方々の目線に立った「アウトリーチ型支援」について、NPO等との連携の実施
    3. 職場における環境整備支援
      • 良質なテレワークの導入・定着に向けた取組の実施(ガイドラインの分かりやすい周知、相談支援・中小企業向け助成金の活用促進)
      • 企業の職場環境整備への支援における経営者のコミットの条件付けの検討(経営者のコミットを各種助成金の条件とすることを検討)
      • 労災保険の特別加入の拡大等、フリーランスの方のセーフティネットのあり方についての検討(子育て支援)
      • ひとり親家庭に届きやすいツール(メール・web・SNS等)を活用した情報提供(自治体のひとり親家庭支援窓口を通じた積極的な支援策の周知)
      • 多様な就労形態に対応した母子健康手帳の記載内容の充実の検討
      • 不妊治療等への理解促進に向けたメディアを通じた積極的な情報発信
    4. デジタル広報・ナビゲーションの強化
      • スマートフォンのアプリを通じた広報強化(今年度から速やかな実施を検討)(お困りごとに対応する支援策の有無や基本情報、使えるかどうかが容易に分かるよう強化、プッシュ通知、webサイトも整備)
  • 今後、他の分野でも検討・活用すべきこと
    • 地域の支援団体(NPO等)やコミュニティ等を通じた支援対象者へのアプローチ(支援が必要な本人への直接アプローチが難しい場合に、周りにいるNPOやコミュニティー等を通じた支援策の情報提供方法を検討)
    • プロジェクトチームメンバーや報道関係者へのアプローチを通じた、各種支援策の積極的な情報提供(記者クラブ等をはじめとした報道関係者に対する政策の説明・勉強会の実施)
    • 自前発想を捨て、ユーチューバーやライフスタイル誌の広告記事の活用による情報発信の検討
  • 厚生労働省の広報改革の加速化
    • 情報コンテンツのクオリティの向上(広報資料の作成業務の一元的体制の構築など外部委託の積極活用、厚労省webサイトのコンテンツの構造化、「重点広報制度」の本格実施)
    • 国民からのアクセシビリティの改善(外部プラットフォーム(Twitter・Facebook・LINE・note等)を通じた情報発信の取組の強化、ユーザー視点の広報活動のための適切なKPI設定など)
    • 厚生労働省の広報体制の強化(広報に意欲のある若手職員の公募・登用、デザイン機能やデジタル広報等に係る広報室の体制増強、「ナッジ」等の新たな手法に係る研修等の実施)
  • PTの議論における「新たな気づき」
    1. 雇用・人材開発
      • ×「役所側が伝えたい情報」◎「利用者からみてわかりやすい」
      • ×「利用者が全て探す」◎Yes/Noの2択で進み、支援策に行き着く
      • 周りにいる仲間たち(コミュニティ)が伝える工夫(自分から役所に行く気持ち的なハードルは高い。困っている当事者は情報処理能力が低下している)
    2. 自殺防止
      • 悩みをまず言葉にし、それを誰かと共有することも、自分の状況を客観的に理解するために必要(自殺を考える人は、自分の悩みを理解できていない)
      • 今の若者は「恥をかきたくない」という意識が他の世代と比べ高い。電話はもちろんSNSですら、アプローチのハードルは高い
      • 報道機関への働きかけは、新しい情報だけではなく、必要な情報を必要なタイミングで繰り返し発信すべき
      • 「死にたい」とSNSで声を上げる人には、チャットボットを相談の入口として活用(実体のある誰かに見てほしいという思いもある。必要に応じて人による支援につなげていける仕組みも必要)
      • 「自己責任ではない、頼ることが悪いことではない」というメッセージ
      • 「助けてと言う力」(援助希求力)を小さいうちから教育していくことが重要(日本人はこの力が低いと言われている)
    3. 生活支援
      • 従来にない対応を次々に実施しているので、メディアに扱ってもらえるまで何度も発信
      • ×「お気軽に相談ください」 ◎「あなたの声をお聞かせください!」(ひとつひとつのメッセージ次第で支援につながらなくなってしまうので、自尊心を傷つけない発信が必要)
    4. 厚労省の情報発信
      • スポーツ新聞は、柔らかいスポークスマン(厚労省が分かりやすい記事を書いて投稿するソフトな発信も重要)
      • リーフレットは、対象者・サービスが一目見て分かるように
      • 厚生労働省を日常に溶け込ませることで、身近に感じてもらい、若い世代に訴求していく(有事の時に頼れる存在であるためには、普段からもっと寄り添えるような、日常で目にする機会が重要)
    5. その他
      • 若者に顕著なものとして、「さみしいという感情」がある
      • コロナ禍でZOOM等を使い出し、コミュニケーションがプラスになる者(中高年層)もいる一方、既利用層(大学生等)では、リアルで友達に会えなくなり、コミュニケーションがマイナスに

厚生労働省 第1回がんの緩和ケアに係る部会(資料)
▼資料2 がんとの共生における緩和ケアに関する施策と主な議論
  • 緩和ケアの質の向上策
    • がん診療連携拠点病院等に関する緩和ケアの実地調査について
      • 拠点病院において質の高い緩和ケアを提供するために、拠点病院は実地調査を活用するべきである。実地調査に当たっては、パイロット調査等で調査の負担を評価し、自治体の実情に合わせた調査が可能となるように取り組むべきである。
    • 緩和ケア外来のあり方について
      • 「緩和ケア」という言葉に対し、患者側、社会側において心理的なハードルが大きいため、主治医だけでなく、外来看護師やその他の部門と連携してアクセスできるような取り組みが必要である。緩和ケア外来については、がん治療と早期から連携して緩和ケアを提供できる緩和ケア医の育成、多職種での支援、在宅医療を行う医師に対する緩和ケアの研修、専門的な緩和ケアを提供する機関同士の連携等を進め、地域の実情に応じた取り組みがなされるべきである。
  • 緩和ケアの提供体制
    • 緩和ケア研修会について
      • 基本的な緩和ケアの知識を身に着けるための、緩和ケア研修会は、e-learningを導入することで、受講修了者は増加し10万人を超えている。一方で、その後の情報や技能を維持・向上するための継続研修が不十分であり、国や都道府県がその仕組みを構築する必要がある。
    • 拠点病院と地域連携について
      • 緩和ケアセンターは、がん診療連携拠点病院(高度型)に設置され、地域の緩和ケアにおいて、専門的な緩和ケアのネットワーク全体を統括する役割を担っている。また、地域包括ケアのネットワークにおいて、緩和ケアにはがんの専門的な対応を必要とするため、地域内の関係者の連携体制を構築し、がん治療病院と在宅側とのネットワークの構築を促していく役割を担うことを目的として、地域緩和ケア連携調整員を育成している。
    • 苦痛のスクリーニングについて
      • 苦痛を抱えた患者を見つけるために、2010年より拠点病院の指定要件として、苦痛のスクリーニングが追加されている。一方で、現場の医療従事者の負担が増えることや、スクリーニング結果を専門的な緩和ケアに結び付けることが困難であることが指摘されており、全体の取り組みの見直しが必要である
  • 緩和ケアに関する実地調査
    • 実地調査の目的について
      • 病院同士のピアレビューとの違いを理解し、棲み分けて行う必要があるのではないか。
      • 〈ピアレビュー〉現場がより良い医療を提供するために、どのような工夫ができるか話し合い、診療の質を高めていくこと。
      • 〈実地調査〉拠点病院等の指定要件を充足しているかを確認し、問題がある場合、改善策を話し合うことではないか。
    • 実地調査の方法について
      • 〈評価の方法〉
        • ドナベディアンモデルの3要素(ストラクチャー、プロセス、アウトカム)に項目を分ける等、チェックリストを見直してはどうか。
        • 負担を軽減できるよう、都道府県による調査をサポートできる仕組みを作るのはどうか。
        • 専門的緩和ケアのコンサルテーション等、アウトカムは本調査と別で評価してはどうか。(例:関係団体)
        • PDCAを基本としており、繰り返しがあってこそ改善されるのではないか。(例:次年後に報告を求める)
      • 〈訪問メンバー〉
        • 評価者の均質化が必要ではないか。(例:学会等が推薦した人でグループをつくり、回数を重ねる)
        • 適切な評価ができるよう、評価者には全体を比較できる人がいたほうがよいのではないか。
      • 〈対象施設〉
        • まずは都道府県拠点を対象とし、徐々に広げていくほうが混乱が少ないのではないか。
        • 指定要件上、ボーダーライン、それ以下を中心に対象としつつ、適宜制度自体を見直すことも大切。
        • 対象病院については、都道府県が決定することとしてはどうか

厚生労働省 「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」の報告書を取りまとめました
▼報告書の概要
  • はじめに
    • 活力ある「人生100年時代」の実現に向けて、健康寿命の更なる延伸が課題となっている中、健康無関心層も含め自然に健康になれる食環境づくりの推進が急務である。「食環境づくり」とは、人々がより健康的な食生活を送れるよう、人々の食品へのアクセスと情報へのアクセスの両方を相互に関連させて整備していくものをいう。ここでいう「食品」には、食材、料理及び食事の3つのレベルがある。
    • こうした中、「成長戦略フォローアップ」等において、上記の食環境づくりを推進するため産学官等の連携体制を構築することが示された。
    • この食環境づくりを推進するに当たっては、今後、次期国民健康づくり運動に向けた議論が本格化していくことも見据え、国民の健康の保持増進につなげていく視点が特に重
    • 要となる一方で、適切な栄養・食生活やそのための食事を支える食環境の持続可能性を高めていく視点も大切となる。
    • 以上を踏まえ、自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた産学官等連携の在り方を検討するため、関係省庁との連携の下、厚生労働省健康局長の主催により、本検討会を開催した
  • 自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に係る課題と動向
    1. 我が国の食環境を取り巻く社会情勢
      1. 少子高齢社会の更なる進展と迎えつつある「人生100年時代」
        • 「人生100年時代」の到来を見据えると、健康寿命の延伸が大きな課題。
      2. 活力ある持続可能な社会の実現に立ちはだかる主な栄養課題
        • 活力ある持続可能な社会の実現のためには、全世代や生涯の長きにわたり国民に大きく影響し得る、以下の栄養課題の改善・解消が必要。
      3. 【食塩(ナトリウム)の過剰摂取】
        • 非感染性疾患(NCDs)による死亡・障害調整生命年(DALYs)に最も影響を与える食事因子は、世界的には全粒穀類の摂取不足であるのに対し、我が国を含む東アジアでは食塩の多量摂取。
        • 日本人の食塩摂取量は、長期的には減少傾向だが、諸外国よりも多く、世界保健機関(WHO)が推奨している量の約2倍摂取。
        • 欧米では加工食品由来の食塩摂取割合が高いのに対し、我が国は家庭内調理からの食塩摂取割合が最多(約6割が調味料)。
        • 食塩摂取量が多くても食習慣の改善の意思がない者が半数以上であり、今後、減塩の取組を効果的に進めるには、健康関心度にも考慮する必要。
        • 【若年女性のやせ】
          • 日本人の20~30歳台女性のやせの割合は、中長期的に増加傾向であり、主な先進国の中でも成人女性のやせの割合は最も高い。
        • 【経済格差に伴う栄養格差】
          • 世帯年収の違いは、食品選択、栄養素等摂取量に影響。
          • しかし、「食塩の過剰摂取」は世帯年収にかかわらず、共通した栄養課題。
          • 持続可能な開発目標(SDGs)と今後の食環境づくりに向けた国際動向
          • 国際機関等の取組
        • 【SDGsと栄養改善】
          • 栄養は、SDGsの目標2「飢餓をゼロに」、目標3「すべての人に健康と福祉を」を始め、全17目標の達成に寄与。SDGsの達成には栄養改善の取組が不可欠。
        • 【栄養・食生活と気候変動の相互作用に関する報告】
          • 気候変動は、食料の栄養価の減少や、食料価格の高騰と栄養格差の拡大をもたらす可能性。
          • 一方で、栄養状態の改善を目的とした公衆衛生政策は、食品の需要に影響を与え、温室効果ガス排出削減等に寄与する可能性。
        • 【健康面(栄養面)と環境面の取組の必要性と展開例】
          • 「持続可能で健康的な食事の実現に向けた指針」(国連食糧農業機関(FAO)・ WHO、2019年7月)
          • 食料システムの転換に関する報告書(世界経済フォーラム、2020年1月) 等
        • 【食料システム・栄養改善に関する国際会議の開催】
          • 「国連食料システムサミット」(2021年9月開催予定)
          • 「東京栄養サミット2021」(2021年12月開催予定)※
    2. 産業界等の取組
      • 海外の食品関連企業では、社会と環境の課題解決に向けて具体的な行動目標を示した上で進捗を明示し、ビジネスを成長させている例もある。
  • 食環境づくりの推進の方向性
    • 基本理念
      • 栄養面を軸としつつ、事業者が行う環境面に配慮した取組にも焦点を当てた取組として、産学官等が連携して持続可能性を高める視点を持ちながら進めていく。
      • 栄養面等に配慮した食品を事業者が供給し、そうした食品を消費者が、自身の健康関心度等の程度にかかわらず、自主的かつ合理的に、又は自然に選択でき、手頃な価格で購入し、ふだんの食事において利活用しやすくする。これにより、国民の健康の保持増進を図るとともに、活力ある持続可能な社会の実現を目指す。
      • 国際動向との調和を図りつつも、日本を含むアジアの食生活や栄養課題が欧米等とは異なる点があることも十分に踏まえ、推進していくことが重要である。
    • 優先して取り組むべき課題
      • 栄養面:特に重要な栄養課題である「食塩の過剰摂取」の対策として、「減塩」に優先的に取り組む。また、全世代や生涯の長きにわたり関係し得る他の重要な栄養課題として、「経済格差に伴う栄養格差」や「若年女性のやせ」の問題も取組対象とする。
      • 環境面:関係省庁の協力を得て、事業者が行う環境面の取組にも焦点。
        • 持続可能な食環境づくりに関連し得る取組として、主に直接的に環境保全に寄与するもの、情報開示等を通じて間接的に環境保全に影響を与えるものがあると考えられる。
    • 対象とする食事及び食品
      • 対象とする食事は、日本人の食塩摂取源に鑑み、当分の間、「内食」(家庭内調理)、「中食」(持ち帰りの弁当・惣菜等)とする(料理レシピ等を含む。)。具体的な市販食品を対象とする場合は、これらの食事に用いる一般用加工食品(容器包装に入れられた加工食品(業務用加工食品を除く)。外食は、今回の食環境づくりの今後数年間の進展状況に応じ検討)とする。
  • 主な取組内容
    • 各関係者に期待される主な取組
      • 食品製造事業者:栄養面又はこれに加えて環境面に配慮した商品の積極的開発・主流化。事業者単位又は全社的に行う栄養面・環境面の取組の推進。
      • 食品流通事業者:健康関心度等に応じた販売戦略(棚割り、価格等)の推進。
      • メディア:食品製造・食品流通事業者と連携した広報活動等の展開。
      • 事業者共通:美味しく手軽に減塩できるレシピ開発・紹介、健康的で持続可能な栄養・食生活の重要性及びその実践に向けた工夫等に関する情報発信。
      • 学術関係者:食環境づくりに資する研究の推進・成果の発信。こうした研究を基盤とした中立的・公平な立場での事業者の支援。
      • 厚生労働省:国立健康・栄養研究所と協働した、事業者の取組に資する科学的データの整備・公表。健康・栄養政策研究を推進するための環境整備。
      • 職能団体・市民社会等:事業者への建設的な提言、消費者と事業者の適切な仲介等。
    • 取組の実効性の確保及び成果の適正な評価に関する方策
      • 厚生労働省は、本取組に賛同する事業者等(メディアを含む。)の参画を得た上で、2021年夏頃を目途に、産学官等の関係者で構成される組織体を立ち上げ。
      • 本組織体への参画を希望する事業者は、一定のルールの下、行動目標と評価指標を自ら設定(事業者による主体的かつ意欲的な取組になるよう、事業者が任意で行動目標を設定・遂行。)し、本組織体に登録。その上で、事業者は、行動目標の進捗状況(成果)を毎年評価し、本組織体に報告・公表(厚生労働省等が今後用意する、「環境・社会・企業統治(ESG)」評価等の向上に資する視点を加味した専用ウェブサイト等での公表を想定)。
    • 参画事業者へのインセンティブ
      • ESG評価向上・事業機会拡大の一助としての上記公表の仕組みの活用。
      • さらに、事業者が本取組を推進している旨を、事業者が任意に表示又は標榜できるようにすることも今後検討。
  • おわりに
    • 栄養面と環境面に配慮した食環境づくりの重要性が国際的に提起される中、この食環境づくりは、「自助」を中心とした健康の保持増進を通じ、健康寿命の延伸に資するほか、SDGsの達成にも資する具体的かつ画期的な取組である。こうした観点から、本取組は、東京栄養サミット2021の場で日本政府コミットメントとして表明することも含め、今後得られる知見や成果を、アジア諸国を始め、世界に広く発信・共有していくことを強く期待する。
    • 厚生労働省は、少なくともSDGsの期限である2030年まで本取組を継続する必要がある。それ以降も関係省庁の協力を得て、発展させていくことが望まれる。
    • そのためにも、今後、実施体制の強化を図り、本取組の展開と合わせ、活力ある持続可能な社会が構築されていくことを強く期待する。

厚生労働省 「外国人雇用対策の在り方に関する検討会」の中間取りまとめを公表します
▼外国人雇用対策の在り方に関する検討会中間取りまとめの概要
  • 外国人雇用対策の在り方と方向性(総論)
  • 我が国労働市場への外国人労働者の包摂の状況や国際的な労働移動を適切に把握し、エビデンスに基づいた外国人雇用対策を講じるべき。
    1. 新型コロナウイルス感染症禍で起きている複層的な課題を解決するために、関係機関が得意とする分野を生かして、連携して対応していくべき。
    2. 日本と母国の文化ギャップの克服や、専門的・技術的分野の外国人労働者の長期キャリアを前提とした就労環境を整備していくべき。
    3. 外国人雇用対策は、我が国の雇用や労働市場の質を向上させるという積極的な視点をもって推進するべき。
  • 各課題とその対応に関する方向性(各論)
    1. データ 整備の必要性
      • 労働市場における外国人労働者の状況をより詳細に把握・分析すべき。
      • 中長期的には、日本人と外国人が比較可能な統計等を新たに整備することも含めて検討すべき。
    2. 国際労働移動 送出国の視点で捉える
      • 国際機関の活動等への参画を通じて国際労働移動の状況変化を把握すべき。
      • ポストコロナも見据え、外国人労働者にとって日本の労働市場が円滑に機能するための職業紹介のあり方等を検討すべき。
    3. 文化ギャップ コミュニケーションの改善
      • 職場で必要なコミュニケーション能力の見える化とそれに応じた研修、文化ギャップを克服する就業体験を促進すべき。
      • 外国人労働者の職業紹介や就業環境の向上を担う専門人材の育成を検討すべき
    4. 支援 さまざまな要因で困窮
      • NPO法人等とハローワークが連携し、困窮外国人へのアウトリーチを強化すべき。
      • 地域コミュニティ等を通じた情報発信、データベース整備による求人開拓を強化すべき。
      • 帰国困難者が応募可能な短期求人を民間企業・職業紹介事業者に働きかけるべき。
    5. 職場定着 定着を見据えた受入れ
      • モデル地域と受入れから定着までの一貫した支援を実証し、成果を周知すべき。
      • 各種支援ツールも積極的に活用して、雇用管理改善指導・援助を行うべき。
    6. 留学生 国内就職の促進
      • 大学とハローワークの連携協定の締結等、就職支援を強化し、成果を横展開すべき。
      • 就活や職場定着のための研修用モデルカリキュラムの普及を図るべき。
      • キャリアコンサルタントの育成などキャリアアップを支援すべき。
    7. 子ども キャリアを拓く
      • 高校・ハローワーク・関係機関が連携して、親も含めた外国につながる子どものキャリア形成支援を試行的に実施すべき。
  • ハローワークと多様な関係者との連携を通じた外国人支援
    1. 困窮外国人へのアウトリーチ・支援
      • 丁寧な聴き取り・伴走型支援など、雇用と生活の両輪での支援
      • 短期で就労可能な求人や職場コミュニケーション能力の明示の働きかけ
    2. 外国人労働者の職場・地域への定着
      • 地域における受入れから定着までの一貫した支援
    3. 留学生の国内就職の促進
      • 就職支援協定の締結等、留学早期からの就労支援
    4. 外国につながる子どものキャリア形成
      • 親を含めた子どものキャリア形成支援を行う取組の試行実施

【国土交通省】

【2021年9月】

国土交通省 建設業活動実態調査(令和2年調査)の結果について
▼記者発表資料
  • 業種別・職種別従業者数
    • 常時従業者数は、調査対象企業合計177,141人(前年比1.8%増)であり、その業種別の内訳は、総合建設業115,073人(同1.6%増)、設備工事業62,068人(同2.2%増)、また職種別の内訳は、事務職39,474人(同0.4%増)、技術職120,946人(同2.1%増)、技能職14,755人(同3.3%増)、その他1,966人(同0.5%増)となった。
  • 業務部門別常時従業者数
    • 常時従業者数は、国内170,640人(前年比1.8%増)、海外6,501人(同0.8%増)であった。そのうち、国内の内訳を見ると、設計・エンジニアリング部門22,727人(同2.9%増)、本社の分社化による関連企業部門786人(同17.4%減)、兼業部門4,593人(同3.5%増)、研究部門2,633人(同5.0%増)、情報処理部門1,523人(同12.2%増)、海外事業部門1,259人(同0.4%増)、上記以外の国内建設事業・その他の管理部門137,119人(同1.6%増)であった。
  • 国内在住外国人社員の国籍及び受け入れ目的
    • 国内在住外国人労働者を擁する企業は53社中47社であり、外国人労働者の総人数は795人であった。その内訳を国籍別に見てみると、中華人民共和国353人、ベトナム社会主義共和国98人、大韓民国88人の順になっている。
    • 職種別では、技術職667人、事務職89人となっており、大半が技術職となっている。さらに具体的な業務別に見ると、施工・施工管理444人、設計・積算167人、事務69人、研究56人、営業20人の順となっている。
  • 事業別国内売上高
    • 国内売上高の総額は16兆8,148億円(前年比3.5%増)で9年連続の増加となった。事業別に内訳を見ると、土木建築工事が12兆5,937億円(同2.5%増)、設備工事業が3兆6,207億円(同7.5%増)であった。
    • また、建設工事以外の売り上げは、建設関連業が1,442億円(同10.4%増)、不動産業、設備機器の製造・販売等のその他の事業が4,562億円(同0.5%減)であった。
  • 設備投資の状況
    • 設備投資額は4,051億円(前年比22.4%増)となり、6年連続の増加となった。分野別に内訳を見ると、研究所276億円(同23.5%増)、資機材センター31億円(同1.7%増)、情報センター54百万円(同89.2%減)、その他の設備投資3,744億円(同22.7%増)となった。
    • その他の内容としては、機械設備・器具等290億円(同11.2%減)、社屋等の業務用土地・建物923億円(同20.9%増)、情報システム関連設備131億円(同86.3%増)、その他2,400億円(同26.9%増)であった。
  • 海外建設事業の契約金額
    • 海外へ展開している会社は47社ある。海外建設事業の契約金額の総計は2兆5,066億円(前年比4.4%増)となり3年連続の増加となった。
  • 海外建設市場の状況
    • 今後の展開として、拡大としたのは34社と、令和元年の32社から2社増加した。
    • また、海外建設事業で解決しなければならないと考えている事項として「現地での労務管理・教育」の回答が最も多く、今後の海外展開において重点・比重を置く項目として「情報収集・調査・コミュニケーション能力」との回答が最も多かった。
    • 海外建設事業について、「受注高の多い国と地域」と「受注高を伸ばしたい国と地域」は、ともに東南及び東アジアが上位を占めており、同地域への関心の高さがうかがえる。
  • 工業所有権の自己開発所有件数
    • 工業所有権の自己開発所有件数は、合計は18,275件(前年比0.7%増)で、3年連続の増加となった。その種類別に内訳を見ると、特許権17,570件(同0.4%増)、実用新案権138件(同4.8%減)及び意匠権567件(同15.2%増)であった。
  • 特許・実用新案権
    • 出願の目的(重複回答)は、「施工品質高度化・耐久性向上」(33社)、「新技術・新素材の活用」(25社)、「設計・施工の情報化」(25社)の順であった。
    • 共同開発の場合の主なパートナー(重複回答)は、「ゼネコン」(30社)、「大学」(26社)、「建設資材メーカー」(23社)の順であった。
  • 意匠権
    • 出願の主な目的(重複回答)は、「建築」(13社)、「土木」(6社)、「その他」(6社)の順であった。
    • 共同開発のパートナー(重複回答)は、「建設資材メーカー」(8社)、「設備機器メーカー」(2社)、「建設機械メーカー」(1社)、「外国企業」(1社)であった。
  • 工業所有権に係る実施権の取引
    • 工業所有権を導入した件数は56件(前年比28.2%減)、供与した件数は405件(同59.6%減)の順であった。
  • 工業所有権の取引による収入
    • 工業所有権の取引による収入があった企業は、36社であった。収入は、合計で9億9,222万円(前年比18.0%増)で、その内訳は総合建設業が9億8,320万円、設備工事業は902万円であった。
  • 環境保全への取組み
    • 特に力を入れている取組みを3項目以内で挙げてもらったところ、「環境負荷要因の削減等に関する目標・計画設定・監査」(32社)、「社内の環境保全啓発活動、研修の実施」(26社)、「廃棄物・建設副産物の再利用及び再利用計画の策定、調査、再利用の奨励・指導」(19社)等の回答が多かった。
  • 子会社及び関連会社の有無
    • 子会社・関連会社のいずれか又は両方を有する企業は53社中51社であった。
  • 子会社及び関連会社の1年間の増減数、直近の期末の現在数
    • 子会社の増減は、130社増、51社減の79社純増で1,315社、関連会社は53社増、33社減の20社純増で427社であった。
    • 国内・海外別では、国内にある子会社は52社純増の813社、海外は27社純増の502社であった。国内にある関連会社は3社純増の340社、海外は17社純増の87社であった。
  • 子会社及び関連会社の増減形態について
    • 子会社及び関連会社の増減の形態を見ると、増加の形態は、「自社グループのみによる設立」が多く、減少の形態は、「通常精算」の回答が多かった。
  • 子会社及び関連会社の事業領域について
    • 子会社及び関連会社の事業領域について(重複回答)は、「その他の非製造業」(33社)、「金融・保険」(27社)、「ゼネコン」(25社)、「資機材・車両等販売」(25社)の回答が多かった。

国土交通省 株式会社ソラシドエアに対する厳重注意について
  • 株式会社ソラシドエアにおいて、以下の通り客室乗務員に不適切な行為が認められましたので、国土交通省航空局は本日付で同社に対して別添の通り厳重注意を行い、必要な再発防止策を検討の上、令和3年9月17日までに報告するよう指示しましたのでお知らせします。
  • 下記の事案は、何れも航空法第104条第1項に基づき認可した運航規程に違反するものです。国土交通省航空局は、同社において再発防止が確実に図られ安全運航のための体制が維持されるよう、引き続き厳格に指導監督を行ってまいります。
  • 【事案1】
    • 令和2年10月26日、SNJ70便(那覇発-名古屋行)において、先任客室乗務員が乗務前のアルコール検査時に、自身の代わりに別の客室乗務員に検査を実施させる不正を行った。
  • 【事案2】
    • 令和3年3月25日、SNJ84便(那覇発-鹿児島行)において、先任客室乗務員(事案1と同一者)は、ある客室乗務員(事案1と同一者)の乗務前のアルコール検査時に、別の客室乗務員に検査を実施させる不正を行わせた。当該便に乗務した客室乗務員3名は、飛行勤務開始7時間前まで飲酒していた。

国土交通省 カーボンニュートラルポート(CNP)形成に向けた施策の方向性をまとめました~「CNP の形成に向けた検討会」中間とりまとめ等を公表~
▼CNPの形成に向けた施策の方向性 中間とりまとめ
  • 概要
    • 我が国の輸出入貨物の99.6%を取扱う国際物流の結節点であり、CO2排出量の約6割を占める発電所、製鉄、化学工業等の多くが立地する産業拠点である港湾は、水素・燃料アンモニア等の輸入を含め、CO2排出量削減の取組を進める上で、重要な役割を果たすことが求められています。
    • 国土交通省では、本年6月より、「カーボンニュートラルポート(CNP)の形成に向けた検討会」を開催し、CNPの形成に向けた取組の加速化を図る各種方策について、検討を行ってまいりました。
    • この度、本検討会において、CNPの形成に向けた施策の方向性について中間とりまとめを行うとともに、国交省において、港湾管理者によるCNPの形成に向けた計画の策定を促進するため、CNP形成計画策定マニュアル(ドラフト版)を作成しました。
    • 今後、中間とりまとめに示された施策の方向性に沿った取組を進めるとともに、本検討会において更に議論を深め、本年末を目途に最終とりまとめ及びマニュアル(初版)の公表を予定しています。
  • 中間とりまとめのポイント
    • CNPの目指す姿は、「水素等サプライチェーンの拠点としての受入環境整備」と「港湾地域の面的・効率的な脱炭素化(港湾オペレーションの脱炭素化、臨海部立地産業との連携を含めた港湾地域における面的な脱炭素化)」。
    • この目指す姿の実現に向けて、「CNP形成の取組範囲」「港湾地域における官民一体となった取組」「水素等の大量・安全・安価な輸入・貯蔵等」等の10項目について、取組の方向性をとりまとめ。
  • CNPの目指す姿
    • CNPとは、国際物流の結節点・産業拠点となる港湾において、水素・燃料アンモニア等の次世代エネルギーの大量・安定・安価な輸入や貯蔵等を可能とする受入環境の整備や、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化、集積する臨海部産業との連携等を通じて温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを目指すものをいう。具体的には、主として次の2点を目指すこととする。
      1. 水素等サプライチェーンの拠点としての受入環境の整備
        • 今後、海外から大量の水素や燃料アンモニア等の輸入が想定されることから、港湾における受入環境を整備する必要がある。そのサプライチェーンの構築にあたっては、事業者の意向やエネルギーキャリアの特性を踏まえつつ、国全体での最適化を図ることが望ましい。その際、例えば、メタネーションによる合成メタンのサプライチェーンを構築する際には、既存のLNGインフラを活用し得るように、岸壁や貯蔵タンクなどについて、公共・民間いずれが所有する施設かを問わず、可能な限り既存ストックを有効活用することを検討する。
        • 一般的に海上輸送コストを削減するためには、大型船を活用した大量一括輸送が有利である。一方で、単位発熱量あたりの容積・重量は、水素や燃料アンモニアは化石燃料と比べて大きく、現在と同規模の熱エネルギー需要を想定した場合、水素や燃料アンモニア等の輸送量や貯蔵体積・貯蔵に必要な土地の面積は、化石燃料より大きくなる可能性がある。このため、個々の事業者が大型船で輸送した場合、それぞれの需要地での係留施設、貯蔵タンク等の設備投資が大きくなる等非効率な輸送となる可能性がある。
        • 効率的な大量一括輸送を実現する方策として、輸入拠点港湾において大型船の受入環境を整備し、内航船で国内他港へ二次輸送する海上輸送ネットワークの構築等が考えられる。また、こうした輸入拠点港湾については、比較的小規模な需要家も網羅する広範な供給網を形成する観点から、希望する事業者が同一の条件で利用可能な「オープンアクセス」タイプとして整備・運営されることも検討する。輸送されるエネルギーキャリアの特性やリスクマネジメントの観点を踏まえ、港湾間の連携も考慮しつつ、全国的な最適配置について検討していく。
        • これらの輸入拠点港湾の形成を含む海上輸送ネットワークの構築については、国全体での最適化を図る観点から、事業者や港湾管理者等の意向を踏まえつつ、国が戦略を作り主導していくことが望ましい。
        • 水素や燃料アンモニア等の利用は段階的に進むことが想定されるため、導入規模や技術開発に応じた適切なシナリオを描く必要がある。例えば水素についてはLNG火力発電所、燃料アンモニアについては石炭火力発電といった大口需要家と連携するなど各港の実情に合わせた段階的な取組を検討していく。
        • 港湾経由で輸移入された水素や燃料アンモニア等は、貯蔵タンクに入れられた後、需要者に配送されることとなるが、需要に応じてパイプラインや輸送トラック等適切な方法を選択することとなる。特にパイプラインを敷設する場合には、域内の将来的な需要も想定しつつ、適切な規模・範囲を検討する。また、港湾に貯蔵される水素・燃料アンモニア、LNG等は舶用燃料としての利用も見込まれることから、船舶の技術の開発状況に応じて、船舶への燃料供給体制の整備についても検討する。
        • 水素や燃料アンモニア等の取扱いにあたっては、安全性の確保に十分留意する必要がある。更に、切迫する南海トラフ地震や首都直下地震などの大規模地震・津波や頻発化・激甚化する高潮・高波・暴風などの自然災害、また、気候変動に起因する災害リスクの増大が懸念されている。このような災害が発生した場合であっても水素等サプライチェーンを維持するため、拠点となる港湾の強靭化の方策を検討する。
        • 加えて、海外において水素等を製造・輸送・貯蔵し、水素等の輸出に対応した岸壁・供給設備等から我が国に対して輸出するビジネスを支援することにより、水素等の大量・安定・安価な輸入を確保する。これにより、我が国における水素等の取引ハブの形成を目指す。
      2. 港湾地域の面的・効率的な脱炭素化
        • 温室効果ガス排出量の大宗を占める港湾地域において、水素・燃料アンモニア等の需要企業と供給企業、行政機関等の連携により、脱炭素社会への移行を促進する。
        • まず、荷役機械、係留中の船舶、港湾を出入りする大型車両等を含め、港湾オペレーションの脱炭素化を目指す。特に公共ターミナル(国、港湾管理者等が所有する岸壁及びふ頭用地)については、2050年までに全ての公共ターミナルにおいてカーボンニュートラルを実現する。また、公共ターミナルに係留中の船舶、公共ターミナルに出入りする大型車両についても、カーボンニュートラルの実現に資する取組を推進していく。
        • また、公共ターミナル周辺地域及び専用ターミナル(民間事業者が所有する岸壁及びふ頭用地)についても、火力発電所、化学工業、倉庫等の臨海部に立地する産業との連携を含め、公共ターミナルと一体となって、港湾地域における面的な脱炭素化を目指す。そのためには、行政機関、港湾立地・利用企業等が連携するプラットフォームとして協議会等を設け、国が示す施策やマニュアルを踏まえつつ、地域の実情を勘案し、CNPの形成に取り組む。
        • 加えて、海洋再生可能エネルギー発電設備等拠点港湾(基地港湾)の整備、余剰電力から製造される水素の海上輸送ネットワークの配送拠点、港湾工事の脱炭素化、藻場・干潟等のブルーカーボン生態系の造成・再生・保全をはじめ、港湾空間を活用した様々な脱炭素化の取組を展開する。
        • 上記(1)及び(2)の取組においては、個別企業によるものだけでなく港湾立地・利用企業等の連携、また港湾ターミナルだけでなく港湾周辺や臨海部を含む港湾地域における連携によって、いかに多くのシナジー効果を生み出すかという視点が重要である。加えて、上記(1)及び(2)の取組が、当該港湾の国際競争力並びに当該港湾を通じた国内産業立地競争力の強化に寄与するという視点から、寄港船社や荷主等の港湾利用者等から適切に評価されることを目指す。また、港湾地域にESG投資を呼び込み、化石燃料中心の産業から脱炭素型の新たな産業への移行を促進するという視点も念頭に置きつつ、CNP形成に向けた取組を推進する。
        • これらの取組により、港湾を拠点として、臨海部、さらにはその後背地の都市部等へと面的に広がる水素等の次世代エネルギー利活用社会の実現につなげていくことが期待される。

【2021年8月】

国土交通省 橋梁等の2020年度(令和2年度)点検結果をとりまとめ~道路メンテナンス年報(2巡目の2年目)の公表~
  • 2013年度の道路法改正等を受け、2014年度より道路管理者は全ての橋梁、トンネル、道路附属物等について、5年に1度の点検が義務付けられています。2018年度に1巡目点検が完了し、2019年度から2巡目点検が実施されています。
  • また、道路の舗装については、今後の効率的な修繕に向け、舗装の現状を把握することを目的に、国土交通省では2016年度に舗装点検要領を策定し、国、地方公共団体において点検要領等をもとに定期点検を実施しているところです。
  • 今般、2020年度までの点検や診断結果、措置状況等を「道路メンテナンス年報」としてとりまとめましたのでお知らせいたします。
    1. 2巡目点検は1巡目点検より着実に進捗
      • 2巡目(2019年度~2020年度)の点検実施状況は、橋梁:38%、トンネル:34%、道路附属物等:40%と、1巡目点検よりも着実に進捗しています。
    2. 地方公共団体の修繕等措置の着手・完了率が低水準
      • 1巡目点検で早期又は緊急に措置を講ずべき状態(判定区分III・IV)の橋梁における地方公共団体の修繕等措置の着手率は55%、完了率は35%と低水準となっています。(2020年度末時点)
      • <参考>国土交通省:着手率83%、完了率42% 高速道路会社:着手率66%、完了率45%
      • 判定区分III・IVである橋梁は次回点検まで(5年以内)に措置を講ずべきとしていますが、地方公共団体において5年以上前に判定区分III・IVと診断された橋梁の措置の着手率は、6~7割程度と遅れています。
    3. 舗装の修繕等措置の着手率が低水準(国土交通省、地方公共団体 新規)
      • 2017年度以降4年間の点検の結果、修繕段階(判定区分III)の舗装の延長は、国土交通省:約5,900km、地方公共団体:約8,900km
      • このうち、修繕等措置に着手した割合は、2020年度末時点で国土交通省:15%(約900km)、地方公共団体:15%(約1,400km)
    4. 「全国道路構造物情報マップ(損傷マップ)」を初公開

国土交通省 本日(令和3年8月20日)、第41回「エコレールマーク運営・審査委員会」(委員長 苦瀬博仁東京海洋大学名誉教授)において、エコレールマークの取組企業として3社、認定商品として1件、 協賛企業として2社を新たに認定することが決定されました。
  • エコレールマーク制度は、地球環境に優しい鉄道貨物輸送を一定以上利用している商品又は企業に対して、「エコレールマーク」の認定を行い、マークの表示によって消費者に判断基準を提供する制度です。「エコレールマーク」の表示された商品等を通じて、流通過程において企業が地球環境問題に貢献していることを消費者に意識していただき、企業の鉄道貨物輸送へのモーダルシフトを促進することを目的としています。
  • 今般、下記のとおりエコレールマークの取組企業3社、認定商品1件、協賛企業2社がそれぞれ認定されました。
    • 新規エコレールマーク取組企業
      • 500km以上の陸上貨物輸送のうち15%以上鉄道を利用している企業
      • 数量で年間1万5千トン以上または、数量×距離で年間1,500万トンキロ以上の輸送に鉄道を利用している企業
    • 新規エコレールマーク認定商品
      • 500km以上の陸上貨物輸送のうち30%以上鉄道を利用している商品
    • 新規エコレールマーク協賛企業
      • エコレールマーク認定商品または取組企業の輸送・流通に関わっている企業等であって、エコレールマークを多くの一般消費者に普及させるため、エコレールマーク運営・審査委員会が適当と判断するもの
      • 新規エコレールマーク取組企業(3社)
        • 日本製紙株式会社
        • 北越コーポレーション株式会社
        • シンジェンタジャパン株式会社
      • 新規エコレールマーク認定商品(1件)
        • 洋紙 【日本製紙株式会社】
      • 新規エコレールマーク協賛企業(2社)
        • 株式会社丸和通運
        • NCA Japan株式会社
  • 今回の認定を受け、認定商品は合計で184品目(162件)、認定企業は合計で93社、協賛企業は41社となっています。

国土交通省 パラリンピック競技会場周辺のバリアフリー支援アプリ提供開始!~バリアフリールート案内Web アプリ「Japan Walk Guide」の配信が開始されます~
  • 国土交通省ではこれまで、バリアフリー情報のオープンデータ化や標準化を推進してきましたが、この度、当省仕様に準拠し、NTT研究所が開発した新たなWebアプリ「Japan WalkGuide」がオリンピック・パラリンピック等経済界協議会から公開されました。
  • 当省や経済界協議会がこれまで収集した競技会場周辺のバリアフリーデータが広く提供されることで、車いす使用者や高齢者を含むあらゆる人々がストレスなく、安心して会場周辺を訪れることが可能になります。
  • 本アプリは、東京2020パラリンピック開催期間中にご利用頂けます。(アプリ公開期間:2021年9月5日まで)
▼アプリアクセスURL(無料)
  • 国土交通省ではユニバーサル社会の構築に向け、障害者(車いす使用者等)や高齢者をはじめ誰もがストレス無く移動できる環境を実現するため、ICTを活用した歩行者移動支援サービスの普及展開を推進しています。今後も官民連携の元、バリアフリー情報のオープンデータ化・活用の取組みを推進します。

国土交通省 昇降機等に係る事故調査報告書の公表について
▼群馬県内ウォーターシュート事故調査報告書(概要)
  1. 事実情報と分析
    • 事故機の構成について
      • 乗物は水路では水に浮かんで水流により進み、上昇部でコンベアにより引き上げられ、急降下部を自走落下する。その後ブレーキ部の水路の水の抵抗により減速する
      • 水路には勾配があり、ポンプ吐出口から流れ出た水は水路を一周し、ポンプ吸込み口に溜まる。それを循環ポンプにより吐出口からブレーキ部の水路に戻して水を循環する
      • 循環ポンプはインバーターで制御し、駆動している
      • ブレーキ部の水位が低下すると、水の抵抗が減少し、制動力が低下する
      • 水位と乗物の衝突及び給水に関する分析
      • 再現試験により、水位約35cm(以下「危険水位」という。)で乗物が十分に減速せずカーブ部に衝突する現象が確認された。また、事故時の映像との速度比較から、2回目の事故時のブレーキ部の水位は33cm程度であったと推定される。
      • 循環ポンプが正常であっても、乗物の着水による水あふれ等により、2時間で最大1cm程度の水位低下があるため、2時間ごとに水位を確認し、低下の場合は基準水位39cmまで給水することとなっている。1回目の事故時は、事故発生前の1時間以内に給水していた。2回目の事故時は、事故発生の約5時間半前に給水していたが、それ以降、水位確認と給水をしていなかった。
      • 循環ポンプの動作が正常であった場合、ブレーキ部の水路の水位は、事故発生時において約36.5cm以上であり、危険水位となったのは、給水の不足によるものではないと考えられる。
    • 循環ポンプの停止に関する分析
      • 事故後の検査で、循環ポンプのプロペラ部、軸受け部及びモーターの動作に異常は確認されなかった。
      • インバーターにエラー履歴が記録される異常が発生した場合、上昇部のコンベアは停止する。
      • 1回目、2回目の事故のいずれにおいてもエラー履歴は記録されていなかった(コンベア停止せず)。
      • 事故後の試験運転で、インバーターの出力が短時間停止し循環ポンプの回転数が低下した後、元に戻る事象が確認された。その際、インバーターにエラー履歴は記録されていなかった。
      • 事故機のインバーターは平成30年7月に追加機能のあるものに交換している。事故機では追加機能を使用しないことから、マニュアルに則り、追加機能に関わる端子台基盤の端子間を短絡線により短絡していた。
      • 追加機能に関わる端子台基盤の端子部やその先に繋がるコネクタ部の接点の接触不良等により、短絡が開放(電流が遮断)されるとインバーターの出力が停止する。その際、短絡の開放のパターンによって、エラー履歴が記録される場合とされない場合がある。
      • インバーターにエラー履歴が記録されない短絡の開放のパターンを模擬的に生じさせる試験において、インバーターが出力を停止し、短絡の開放が解消されると徐々に出力が回復する事象が確認された。その際、水路の水位が低下し、危険水位(35cm以下)が約32秒継続した。
      • 事故時は、インバーターにエラー履歴がなく出力を停止する短絡の開放が生じ、一時的に循環ポンプが停止したと考えられる。
    • インバーターの短絡の開放(電流の遮断)に関する分析
      • 循環ポンプのインバーターの使用環境の条件は、「塵埃のない屋内、周囲温度は50℃以下」とされている。
      • 事故後の検査でインバーター本体表面、端子部、コネクタ部等に塵埃の付着が確認された。また、屋外分電盤内の温度測定を実施した結果、最大50℃となった。事故前にはこの測定日よりも高い気温の日もあったため、事故前から50℃を超えた状態でインバーターを使用していたと考えられる。
      • インバーターの製造業者によると、同型のインバーターで塵埃、高温等によるコネクタ部の接触不良が複数件発生しており、樹脂製の筐体の熱膨張による接点間の微小な隙間の発生や接点への塵埃の付着による可能性があるとのことである。
      • 事故機においてインバーターがエラー履歴がなく出力を停止する短絡の開放が生じたのは、インバーターの使用環境の条件を満たしておらず、端子部又はコネクタ部の接点への塵埃の付着や樹脂製の筐体の熱膨張が生じ、一時的な接触不良が生じたことによるものと考えられる。
  2. 原因
    • 本事故は、ウォーターシュートの乗物が急降下部で加速した後、ブレーキ部で十分に減速していない状態でカーブ部に進入し、カーブ部の外側側壁に衝突したものである。
    • 乗物がブレーキ部で十分に減速していない状態となったのは、ブレーキ部の水路の水位が危険水位まで低下し、水の抵抗による制動力が不足したためと考えられる。
    • ブレーキ部の水路の水位が危険水位まで低下したのは、インバーターの端子部又はコネクタ部の接点が一時的に接触不良となり、インバーターの出力が停止したことで、循環ポンプが一時停止したためと考えられる。
    • インバーターの端子部又はコネクタ部の接点が一時的に接触不良となったのは、インバーターの使用環境(周囲温度と塵埃)が仕様の条件を満たす適切な環境でなかったためと考えられる。
  3. 再発防止策
    • 事故機については、現時点では運転休止となっている。所有者及び管理者が提案した再開時に実施する再発防止策は以下のとおりである。
      1. インバーターの使用環境(周囲温度や塵埃有無等)の条件を満たすように使用環境を見直した上で、新しいインバーターに交換する。
      2. ブレーキ部への水位センサーの設置及びインバーターの出力停止を検知する機能を追加し、異常時に上昇部(コンベア)の運転を停止するよう制御回路の変更を行う。
      3. ブレーキ部の水路の水位確認と給水の規定を事故機の取扱説明書に明記する。
      4. 維持保全計画書に使用環境(周囲温度や塵埃有無等)に応じたインバーターの使用及び水位センサーの設置等の適切な水位管理に必要な措置を行うことを明記する。
  4. 意見
    • 国土交通省は、ウォーターシュートのうち、ブレーキ部の水路の水位維持にポンプを使用しているものの所有者及び管理者に対し、適切な水位管理の措置として、以下を指導すること。
      1. ポンプのインバーターの使用環境(周囲温度や塵埃有無等)の条件と使用環境を確認し、適切な使用環境を確保するか使用環境に応じたインバーターを使用すること。
      2. 水位センサーの設置等により、異常時に上昇部(コンベア)の運転を停止する安全対策を講じること。
      3. これらの事項を維持保全計画書等に位置付けることにより、維持保全の体制に変更が生じた場合も引き継がれ、継続的に実施されるようにすること

国土交通省 令和2年度宅配便取扱実績について
  1. 宅配便について
    • 令和2年度の宅配便取扱個数は、48億3647万個であった(うちトラック運送は、47億8494万個、航空等利用運送は5153万個)。これを前年度と単純比較すると、5億1298万個・対前年度比11.9%の増加となる。
    • 便名ごとのシェアをみると、トラック運送については、上位5便で全体の約99.8%を占めており、さらに、「宅急便」、「飛脚宅配便」及び「ゆうパック」の上位3便で約94.8%を占めている。
    • また、航空等利用運送については、「飛脚航空便」、「宅急便タイムサービス等」、「フクツー航空便」及び「スーパーペリカン便」の4便で全体の約35.0%を占めている。
  2. メール便について
    • 令和2年度のメール便取扱冊数は、42億3870万冊であった。これを前年度と単純比較すると、4億6322万冊・対前年度比9.9%の減少となっている。
    • また、メール便のシェアを見ると、「ゆうメール」及び「クロネコDM便」の上位2便で97.3%を占めている。

国土交通省 マンション管理業者27社に是正指導 ~全国一斉立入検査結果(令和2年度)~
▼別紙1_マンション管理業者の全国一斉立入検査結果(令和2年度)概要
  • 国土交通省の各地方整備局及び北海道開発局並びに内閣府沖縄総合事務局において、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、例年に比べて立入検査実施件数が減少しましたが、全国のマンション管理業者のうち85社に対し、令和2年10月から概ね3ヶ月の間に事務所等への立入検査を実施しました。
    1. 目的
      • マンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「適正化法」という。)が平成13年8月に施行され、マンション管理業者の登録数が1,957社(令和2年度末現在)、マンションのストック戸数が約675万戸(令和2年末現在)に達する中で、各登録業者が適正化法に基づき適正にマンション管理業を営むことは、極めて重要です。
      • このため、平成17年度以降、各地方整備局等において、マンション管理業者への全国一斉立入検査を実施しているところであり、令和2年度においても、マンション管理業者の事務所等へ立ち入り、適正化法に係る法令の遵守状況について検査を行い、必要に応じて是正指導等を実施することで、マンション管理の適正化を推進するものです。
    2. 検査結果
      • 今回の検査では、昨年度に引き続き、管理業務主任者の設置、重要事項の説明等、契約の成立時の書面の交付、財産の分別管理及び管理事務の報告の5つの重要項目を中心に、全国85社(昨年度145社)に対して立入検査を行い、27社(昨年度61社)に対して是正指導を行いました。
      • 今年度の指導率は、31.8%となり、昨年度(42.1%)との比較では、10.3ポイント下回り、過去5年間の平均(41.3%)との比較では、9.5ポイント下回ったものの、一部のマンション管理業者において重要事項の説明等の適正化法の各条項に対する理解不足が見られる結果となりました
▼別紙2_マンション管理業の適正化について(要請)
  • 標記について、従来よりマンション管理業の適正な運営を確保することを目的とした全国一斉立入検査(令和2年度)を実施したところである。
  • 今回の立入検査においては、昨年度に引き続き、管理業務主任者の設置、重要事項の説明等、契約の成立時の書面の交付、財産の分別管理及び管理事務の報告の5つの重要項目を中心に検査を行ったものであるが、その結果、一部のマンション管理業者においてマンションの管理の適正化の推進に関する法律(以下「適正化法」という。)の各条項に対する理解不足が見られるところである。
  • また、今回、是正指導を実施した27社の中には、貴協会社員であるマンション管理業者も含まれていたものである。
  • 本要請については、立入検査の結果を踏まえ例年貴協会あて行ってきたところであるが、依然として貴協会社員であるマンション管理業者において適正化法違反が見られることは誠に遺憾である。
  • 国土交通省としては、今回の立入検査の結果を踏まえ、今後も、引き続き、立入検査等による指導体制の強化を図るとともに、悪質な適正化法違反に対しては、適正化法に基づき、厳正かつ適正に対処して参る所存である。
  • 貴協会においても、法令遵守のための社員指導として導入したモニタリング制度の活用や適正化法に基づく指定法人として、より一層、社員に対する法令遵守の徹底を図るための研修活動等を推進するなど、マンション管理業全般の適正化に向けた社員への指導等を図られたい。
  • なお、今回の要請を受けての実施結果については後日報告されたい

国土交通省 「建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準」等の改正について
  • 技術検定の不正受検や粗雑工事への対策を強化するため、「建設業者の不正行為等に対する監督処分の基準」を改正し、不正に資格等を取得した技術者を工事現場に配置した建設業者や、粗雑工事等により工事目的物に重大な瑕疵を生じさせた建設業者に対する監督処分を強化しました。また、「技術検定の受検禁止の措置に関する基準」を改正し、受検者の出願に関する不正行為に係る受検禁止措置を強化しました。
    1. 背景
      • 建設業法に基づく国家資格である技術検定において、複数の企業の社員が、所定の実務経験を充足せずに受検し、施工管理技士の資格を不正に取得。また、これらの社員を監理技術者等として配置していた事態が発生。この事態を踏まえ、昨年8月に「技術検定不正受検防止対策検討会」を設置し、同年11月に講ずべき防止対策について提言をとりまとめ、その中で監督処分の厳格化等について検討すべき旨が提言されたところ。
      • 近年、建設業者の粗雑工事に関する社会的に注目を集める事案が相次いでいることから、粗雑工事を行った建設業者への対応の厳格化が必要。
      • また、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(令和2年法律第60号)の一部規定が令和2年12月25日に施行されたことを受け、建設業者が同法に違反した際の監督処分の基準について、明確化が必要。
    2. 改正の概要
      1. 監督処分の基準
        1. 主任技術者等の不設置等に係る営業停止処分の強化
          • 技術検定の受検又は監理技術者資格者証の交付申請に際し、虚偽の実務経験の証明を行うことによって、不正に資格又は監理技術者資格者証を取得した者を主任技術者又は監理技術者として工事現場に置いていた場合には、30日以上の営業停止処分とする。
        2. 粗雑工事等による重大な瑕疵に係る営業停止処分の強化
          • 施工段階での手抜きや粗雑工事を行ったことにより、工事目的物に重大な瑕疵が生じたときは、15日以上の営業停止処分とする。
          • ただし、低入札価格調査が行われた工事においては30日以上の営業停止処分とする。
        3. 賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律の施行に伴う改正
          • 役員等又は政令で定める使用人が懲役刑に処せられた場合は7日以上、それ以外の場合で役職員が刑に処せられた場合は3日以上の営業停止処分とする。
          • 法第33条第2項に規定する指示処分を受けた場合に、建設業法に基づく指示処分とする。
          • 法第34条第2項の規定により、特定賃貸借契約の締結について勧誘を行うことを停止すべき命令を受けた場合は3日以上の営業停止処分とする。
      2. 受検禁止の措置に関する基準
        • 虚偽の出願における3年の受検禁止に加え、制度の不理解等による出願に関する不正行為についても、原則1年の受検禁止とする規定を追加。

【2021年7月】

国土交通省 静岡県熱海市における土石流災害からの早期復旧に向け国直轄施工による緊急的な砂防工事を実施
  • 令和3年7月1日からの大雨により、静岡県熱海市伊豆山逢初川で発生した土石流は、上流部の幅約100m、長さ約100mの斜面崩壊を発生源として、約2km流下し、約130棟の建物等に被害を与えました。
  • 渓流内に堆積した不安定土砂が、今後の降雨により二次災害が発生するおそれが極めて高い状況にあります。
  • 二次災害の防止、地域の方々の生活再建の支援のため、速やかな復旧には無人化施工等の高度な技術を必要とすることなどから、7月15日(木)の静岡県知事からの要請を受け、国直轄施工による緊急的な砂防工事を実施します。
  • 実施箇所 二級河川逢初川水系逢初川(静岡県熱海市伊豆山)
  • 内容 土石流対策(既設砂防堰堤の除石 砂防堰堤の新設 等)
  • 開始日 令和3年7月20日(火)

国土交通省 東京圏における今後の地下鉄ネットワークのあり方等について~交通政策審議会より答申をいただきました~
▼答申
  • 地下鉄ネットワークの重要性について
    • 東京の地下鉄は、都心部にネットワークを有し、民鉄各社やJRとの相互直通運転を通じて、ネットワークをジョイントする機能を果たしており、平常時・災害時を問わず、人、モノ、情報の自由自在な移動を実現することにより、首都機能の維持・発展において重要な役割を担っている。
    • 首都・東京には、ビジネス、観光、居住など多様な目的の下、国内外から数多くの人々が活動・交流しており、今後、首都・東京の国際競争力を更に強化する観点に加え、観光客の目的地への円滑なアクセスや流動分散など快適な移動手段の確保を通じた東京の更なる魅力向上の観点からも、地下鉄ネットワークの充実が必要である。
    • また、東京で活動する多数の人々の輸送手段として、環境負荷の小さい地下鉄の活用を推進することは、環境問題への対応からも重要である。
    • 諸外国においても、国際競争力の強化、環境問題への対応の観点から、地下鉄ネットワークの充実を図る動きがあり、首都・東京においてもこれらの取組を進めることが適切である。
    • なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、社会・経済の変化が見込まれるが、リアルな“人と人、人とモノとのつながり”の重要性も再認識されたところである。首都・東京における国際競争力の強化、訪日外国人観光客などの交流人口の拡大、ライフスタイルの多様化に向けて、「人と人・モノ」をつなぐ交通ネットワークは、利便性の向上や新たな価値の創造のために不可欠であり、その維持・充実を図っていくことは今後も必要である。
  • 東京メトロが担っている役割について
    • 東京メトロは、首都・東京の中枢にネットワークを有し、丸ノ内線及び銀座線を除く全ての路線で民鉄各社やJRとの相互直通運転を行っており、その営業キロ数は、自社の営業キロ数(195.0km)の約1.5倍である355.8kmを加え、合計550.8kmに及ぶなど、東京圏の鉄道ネットワークの核となる機能を果たし、人々の輸送手段という鉄道自体が有する公的役割に限らず、首都機能の維持・発展のみならず、首都・東京を含めた東京圏の社会経済活動において重要な役割を担っている。
    • また、東京メトロは、地下鉄整備に関する技術力・ノウハウを有しており、技術的な観点からの役割を果たすことも期待されている。
  • 東京メトロに求める具体的な協力について
    • 東京メトロに求める具体的な協力について以下のとおり提示する。
      1. 東京8号線の延伸及び都心部・品川地下鉄構想については、東京メトロのネットワークとの関連性があり、運賃水準や乗換利便性など利用者サービスの観点や整備段階での技術的な観点からも、東京メトロに対して事業主体としての役割を求めることが適切である。
      2. 一方で、東京メトロは、これまでの累次の閣議決定や東京地下鉄株式会社法において完全民営化の方針が規定されていることを踏まえ、株式上場を目指した経営方針を堅持しており、多額の設備投資を伴う新線整備に対して協力を求めるに当たっては、東京メトロの経営に悪影響を及ぼさないことが大前提となる。
      3. この点、東京8号線の延伸及び都心部・品川地下鉄構想のいずれについても、社会的・経済的見地からの必要性により整備が行われるものであり、受益と負担の関係も踏まえ、十分な公的支援が必要である。
      4. 特に、東京8号線の延伸については、既存路線の混雑緩和に資する路線である一方、当該路線の需要の一部は東京メトロ既存路線の乗客が転移することにより生じると想定されており、東京メトロの経営全体への影響も精査した上で、支援を検討する必要がある。
      5. こうしたことから、類似事例に適用実績がある地下高速鉄道整備事業費補助や独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構による都市鉄道融資の活用が適切である。
      6. また、上述のとおりこれまでの閣議決定や法律において完全民営化の方針が規定されていることを踏まえ、東京メトロが東京8号線の延伸及び都心部・品川地下鉄構想の事業主体になることが完全民営化の方針に影響を与えないよう、事業主体となることと一体不可分のものとして東京メトロ株式の確実な売却が必要である
  • 株式売却に当たっての基本的な考え方について
    • 東京メトロの完全民営化の方針は、既にこれまでの累次の閣議決定や東京地下鉄株式会社法において規定されているところである。
    • 東京メトロ株式の上場は、東京メトロ完全民営化の効果を最大限発現させるためのものであり、より多様な株主を受け入れることによる多角的な事業運営を通じて、利用者サービスの更なる向上を図る観点や、経営のレジリエンスを高める観点、そして企業価値の向上を図る観点からも進めていく必要がある。
    • また、復興財源確保法において国が保有する東京メトロ株式の売却収入を復興債の償還費用への充当期限が令和9年度と規定されているところ、復興財源を確保し、将来世代に負担を先送りしないためにも、株式売却を早期に進めていく必要がある。

国土交通省 パナソニックコンシューマーマーケティング(株)による技術検定の実務経験不備等について
  • パナソニックコンシューマーマーケティング(株)において、社員の一部が建設業法に基づく施工管理技士の資格を不正に取得していた疑義が内部調査により発覚した事案について、第三者機関による調査結果がとりまとめられたとの報告がありました。本件については、国土交通省より、令和2年11月27日に、資格の不正取得者の特定、不正取得者が技術者として配置された工事物件の所有者等に対する丁寧な説明、物件調査の迅速な実施及び報告、原因の究明及び再発防止策の検討について、第三者の有識者の参画を得て実施し、改めて報告するよう指示していたものです。報告の概要及び国土交通省の対応については下記の通り
    1. 第三者委員会報告書の概要
      • 社員62名(退職者11名を含む)が所定の実務経験を充足せずに技術検定を受検し施工管理技士の資格を取得していた。
      • 不正取得であったため資格要件を満たさない社員を、主任技術者として1222件の工事に配置していた。また、営業所専任技術者として7名を配置していた。
      • 該当する社員が配置技術者となった工事物件のうち不特定多数の者が利用する物件については、調査の結果、安全上の問題が生じていないものと評価している。また、施工品質の問題の有無については、今後、第三者評価機関による調査を実施し、その調査結果を待って判断する。
      • ▼ 第三者委員会報告書については、同社ホームページを参照ください。
    2. 国土交通省における対応
      1. 調査及び再発防止の指示等
        • パナソニックコンシューマーマーケティング(株)に対し、今回のような事態を招いたことを真摯に受け止め、再発防止策を速やかに実行に移すとともに、二度とこのような事態を起こさないよう強く求めました。
        • また、施工品質の問題の有無に関し、第三者の意見を踏まえた客観性のある調査及び評価を実施し、報告するよう強く求めました。
      2. 合格の取消、受検禁止措置及び監督処分等
        • 不正の手段によって技術検定を受け合格した事実が明らかとなった合格者に対して、建設業法施行令(昭和31年政令第273号)第41条の規定に基づき、当該合格の取消、3年以内の期間を定めて技術検定の受検を禁止する手続きを行います。
        • また、今後の調査結果も踏まえ、同社に対する監督処分について厳正に対処してまいります。
        • さらに、監督処分にあわせ、国土交通省発注工事の指名停止について厳正に対処してまいります。

国土交通省 「公共交通事業者に向けた接遇ガイドライン」をとりまとめました~新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた接遇のあり方について~
▼新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた「公共交通事業者に向けた接遇ガイドライン」
  • 新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた接遇の考え方
    • 新型コロナウイルス感染症の拡大により、公共の場として多くの人が利用する公共交通機関における高齢者・障害者等への接遇場面では、感染症対策を踏まえた「新たな対応のあり方」が求められています。
    • 未だ感染症の拡大に収束がつかない状況において、公共交通機関では、各事業者団体が作成した「新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」に基づき、職員に対しては、対人距離の確保、マスクの着用、手洗いや消毒及び検温の励行、防護措置の徹底などの感染症対策が実施されています。また利用者に対しては、「マスクを着用し、会話を控えめにしていただく」など、感染症対策への協力を仰いでいます。
    • 一方で、高齢者・障害者等から見ると、対人距離の確保や接触を避けるといった対策によって「接遇ガイドライン」に記載されているような接遇や、乗客からのサポートが受けにくい状況になっていたり、マスクの着用やアクリル板の設置等の対策によって今までのようなコミュニケーションがとりにくくなっているなど、コロナ禍での接遇において新たな課題が生じています。
    • とりわけ、「コミュニケーションにより必要な支援を伺う・伝える」ことが必要な高齢者・障害者等にとっては、コミュニケーションがとりにくい状況下で大きな支障が生じており、公共交通機関の安全な利用を図るには、感染症対策を講じた上で、必要な支援を、できるだけ簡潔なコミュニケーションによって行うことが必要です
  • 課題1.声かけや見守りなどの支援が受けにくい
    • 三密を避けてソーシャルディスタンスをとる、会話を控えるなどの感染症対策をとっているために、声かけや見守りなどの支援が受けにくくなっています。
    • お互いの距離をとる、コミュニケーションを控えることが求められているために、係員や乗客は「助けを求めている状況がわからない」、障害当事者は「助けを求めたいが声をかけにくい」などと感じており、障害当事者への声かけ・見守りがされにくい状況になっています。
    • 声かけ・見守りがされにくいために、障害当事者から支援を求めにくく、危険な場面(事故、トラブル、犯罪被害等)に遭遇する危険性が増しています。
  • 課題2.これまでのコミュニケーションや接遇が受けにくい
    • マスクの着用やアクリル板の設置、三密の回避や会話を控えるなどの対策によってコミュニケーションがとりにくくなっており、必要なことが伝わらない、必要な介助を受けられないなどが生じています。
    • マスクやアクリル板などにより、「話すこと」が伝わらない・伝わりにくくなっています。
    • 飛沫感染の恐れがあることから、接遇支援が必要な人の「正面に立って」コミュニケーションをとることを不安に感じてしまうことがあります。
    • 「触ること」が感染拡大につながるとされているために、介助したり、触れて誘導することに消極的になっている状況が見られます。
    • 長い時間のコミュニケーションが「接触過多」になってしまうのではないかと消極的になっている状況が見られます。
    • 手すりなどの設備に触れたり、混雑した座席への着席に対する不安で利用をためらっている状況が見られます。
  • 課題3.感染症対策設備が利用しにくい
    • 感染症対策として設置されている設備が、高齢者・障害者等の利用が想定されていない場合があり、利用できない・しにくい状況が生じています。
    • 消毒液や検温設備などが設置されているかわからない、設置位置や高さによって、使用できない・しにくい場合があります。
    • 新たな対応(ソーシャルディスタンスを保つための立ち位置表示など)について認識できない・しにくい場合があります。
    • 新たな情報(運行ダイヤの変更やエレベーターの利用時間の変更など)の提供について、情報を伝える手段が限られる場合があり、情報を取得できない・しにくい状況になっています。
  • 課題4.感染症対策がしづらい、理解しにくい
    • マスクの着用や会話を控えるなどの感染症対策が、障害等によってできない、必要性が理解できないなどの場合があり、「対策していない」と誤解される場合があります。
    • マスクが着用できない、マスク着用の必要性が理解できないなどの場合があり、「対策していない」と誤解される場合があります。
    • 大声で話すことが止められないなどの場合があり、周囲の人に「感染症を拡大させている」と誤解される場合があります。
  • 課題5.新たな工夫が求められている
    • 直接対面し時間をかけてコミュニケーションを行う必要がある予約や各種手続きについて、感染症対策下においてもこれまでと同様に利用できるよう、非接触や短時間で行える工夫が求められています。
    • 予約や障害者割引の申請など時間のかかる手続きなどは、非接触や短時間での接遇支援として新たな工夫が求められています。
  • 新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた上での接遇のポイント
    1. ポイント1.変わらず「まず声かけ、そして必要な支援」を行うことが重要
      • 新型コロナウイルス感染症対策を実行しているために、声かけや見守りなどの支援が受けにくい、これまでのコミュニケーションや接遇が受けにくいなどが生じていますが、これまでと変わらず高齢者・障害者等が安全に公共交通機関を利用できることが重要です。そのためには、接遇の最も重要なポイントである「コミュニケーションをとること」で、安全を確認する、必要な支援を行う上で変わらず必要です。感染対策を講じた上で、「声かけ」などのコミュニケーションを行っていくことが重要です。
      • 基本的な声かけのポイント
        1. 感染症対策を講じていることを伝える
          • 感染症対策をしていることを最初に伝えると安心してコミュニケーションをとることができる。
          • 筆談具など設備や用具に触れる場合は、消毒済みであることを伝えると安心して使用することができる。
        2. なるべく相手の正面からの声かけを避ける
          • 視覚障害者の場合は、声かけに気づかない場合があるため、斜め前または正面から声をかける。
        3. 支援の必要性の有無を確かめる
          • 対策をしているので、直接触れての支援などに問題がないか?を確かめる。
          • マスクを着用していると表情がわかりにくいため、目線を合わせてコミュニケーションをとる。
    2. ポイント2.コミュニケーションツールを準備する
      • マスクの着用などでコミュニケーションがとりにくくなっているなど、これまでのコミュニケーションや接遇が受けにくくなっていますが、様々なツールやICTなど他の手段などを活用して、コミュニケーションがとれるよう準備が必要です。
        1. コミュニケーションに役立つツールを活用する
          • 聴覚障害のある人などには、口元が見えるマスク、フェイスシールドなど「話すことが見える」工夫が必要
          • 話し言葉がわかりやすいよう、窓口等でのマイクの活用が必要
          • 筆談具、コミュニケーションボードなど「話すことに代わる・補足するツール」の活用が必要(ツールを準備していることがわかるようマーク等を掲示することが望ましい)
        2. ICTの活用等の推進
          • オンライン対応など遠隔でのコミュニケーションに対応することも必要
          • 手続きを効率化するICT技術の導入の推進
          • ICTの活用にあたっては、利用者が障害等の特性に応じて選択できるよう、多媒体での周知が必要
          • ICT化にあたっては、操作体験などを実施して利用不安を払拭することも重要
    3. ポイント3.感染症対策設備の設置方法や変更事項等の伝え方に配慮する
      • 消毒液などの感染症対策設備が、高齢者・障害者等の利用を想定せず設置されているために利用できない・しにくい状況が生じる場合がありますが、設置位置を工夫したり、個別に対応するなどして、誰もが感染症対策設備を利用できるようにすることが必要です。また、感染症対策による運行の変更や、必要な対策が生じた場合の情報などが、多様な手段で伝えられていないために、情報を入手できにくくなっていますが、音声、文字、イラストなどこれまでと同様に様々な手法で提供を行っていくことが必要です。
        • 消毒液や検温設備などの感染症対策設備は、複数台を異なる高さで設置する、使い方を表示する、個別に消毒や検温に対応するなどの工夫をすることが必要です。
        • 対策で生じる運行の変更などの情報については、文字やイラストで掲示する、音声アナウンスを流すなど、複数の手段により情報提供を行うことが必要です。
        • 換気で窓を開けていることや、アクリル板等の設置によりアナウンスや声が聞き取りにくい状況があるため、聞き取りやすいようはっきりと、繰り返し伝えることが重要です。
    4. ポイント4.感染症対策についての情報提供を行う
      • 公共交通機関の職員と同様、公共交通機関を利用する高齢者・障害者等を含むすべての利用者自身にも感染症対策が求められていますが、感染症対策にかかるさまざまな情報を、高齢者・障害者等を含むすべての利用者に届けていくことが重要です。
        • 利用者に対して、必要な感染症対策への協力の呼びかけを、視覚的な掲示(デジタルサイネージの活用など)、音声、Webアクセシビリティを確保したホームページ等での情報提供など、さまざまな方法で続けていくことが必要です。
        • マスク着用が難しい利用者に対しては、マスクができないことを周囲に理解してもらうための対策を呼び掛けていくことも一つの方法です。
        • 高齢者・障害者等を含むすべての利用者に安心して利用してもらえるよう、事業者が実施している「感染症対策」への取組みについて、利用者への周知を続けていくことが必要です。
        • すべての利用者に対して、「感染症対策がしづらい人がいて、工夫を行っていること」への理解を促していくことが重要です。
        • 配置する人員を減らしている場合などについては、必要な支援要請などに適宜応じられるよう、職員呼び出しなどができるよう工夫が必要です。
    5. ポイント5.感染症対策下における新たな工夫
      • 対面でコミュニケーションをとる必要があった予約や各種手続きについて、感染症対策下においてもこれまでと同様に利用できるよう、ICTの活用や短時間で行える工夫が求められています。
        • チケットのオンライン購入や、アプリを使った割引手続きなど、ICT等を活用することも重要です。

国土交通省 「国土交通グリーンチャレンジ」をとりまとめました!~2050年カーボンニュートラル、グリーン社会の実現に向けた国土交通省の重点プロジェクト~
▼国土交通グリーンチャレンジ概要
  • 国土・都市・地域空間におけるグリーン社会の実現に向けた分野横断・官民連携の取組推進
    • 基本的な取組み方針 分野横断・官民連携による統合的・複合的アプローチ 時間軸を踏まえた戦略的アプローチ
    • 横断的視点 イノベーション等に関する産学官の連携 地域との連携 国民・企業の行動変容の促進 デジタル技術、データの活用 グリーンファイナンスの活用 国際貢献、国際展開
      1. 省エネ・再エネ拡大等につながるスマートで強靱なくらしとまちづくり
        • LCCM住宅・建築物、ZEH・ZEB等の普及促進、省エネ改修促進、省エネ性能等の認定・表示制度等の充実・普及、更なる規制等の対策強化
        • 木造建築物の普及拡大
        • インフラ等における太陽光、下水道バイオマス、小水力発電等の地域再エネの導入・利用拡大
        • 都市のコンパクト化、スマートシティ、都市内エリア単位の包括的な脱炭素化の推進
        • 環境性能に優れた不動産への投資促進 等
      2. 自動車の電動化に対応した交通・物流・インフラシステムの構築
        • 次世代自動車の普及促進、燃費性能の向上
        • 物流サービスにおける電動車活用の推進、自動化による新たな輸送システム、グリーンスローモビリティ、超小型モビリティの導入促進
        • 自動車の電動化に対応したインフラの社会実装に向けた、 EV充電器の公道設置社会実験、走行中給電システム技術の研究開発支援等
        • レジリエンス機能の強化に資するEVから住宅に電力を供給するシステムの普及促進 等
      3. 港湾・海事分野におけるカーボンニュートラルの実現、グリーン化の推進
        • 水素・燃料アンモニア等の輸入・活用拡大を図るカーボンニュートラルポート形成の推進
        • ゼロエミッション船の研究開発・導入促進、日本主導の国際基準の整備
        • 洋上風力発電の導入促進
        • ブルーカーボン生態系の活用、船舶分野のCCUS研究開発等の吸収源対策の推進
        • 港湾・海上交通における適応策、海の再生・保全、資源循環等の推進 等
      4. グリーンインフラを活用した自然共生地域づくり
        • 流域治水と連携したグリーンインフラによる雨水貯留・浸透の推進
        • 都市緑化の推進、生態系ネットワークの保全・再生・活用、健全な水循環の確保
        • グリーンボンド等のグリーンファイナンス、ESG投資の活用促進を通じた地域価値の向上
        • 官民連携プラットフォームの活動拡大等を通じたグリーンインフラの社会実装の推進 等
      5. デジタルとグリーンによる持続可能な交通・物流サービスの展開
        • ETC2.0等のビッグデータを活用した渋滞対策、環状道路等の整備等による道路交通流対策
        • 地域公共交通計画と連動したLRT・BRT等の導入促進、MaaSの社会実装、モーダルコネクトの強化等を通じた公共交通の利便性向上
        • 物流DXの推進、共同輸配送システムの構築、ダブル連結トラックの普及、モーダルシフトの推進
        • 船舶・鉄道・航空分野における次世代グリーン輸送機関の普及 等
      6. インフラのライフサイクル全体でのカーボンニュートラル、循環型社会の実現
        • 持続性を考慮した計画策定、インフラ長寿命化による省CO2の推進
        • 省CO2に資する材料等の活用促進、技術開発
        • 建設施工分野におけるICT施工の推進、革新的建設機械の導入拡大
        • 道路(道路照明のLED化)、鉄道(省エネ設備)、空港(施設・車両の省CO2化)、ダム(再エネ導入)、下水道等のインフラサービスの省エネ化
        • 質を重視する建設リサイクルの推進 等
  • グリーン社会の実現に向けた「国土交通グリーンチャレンジ」<基本的な取組方針、横断的視点>
    • 地球温暖化対策は待ったなしの課題。2050年カーボンニュートラルは社会経済を変革するゲームチェンジをもたらす。
    • 革新的技術開発やその実装のための社会システムの変革を含めた政策的なイノベーションが必要。
    • インフラ等の膨大なストックは持続可能で強靱なグリーン社会の基盤であり、戦略的なマネジメントが必要。
    • 地域のくらしや経済を支える幅広い分野を所管する国土交通省が果たす役割は重要。
    • 現場を持つ強み、技術力を活かし、カーボンニュートラルや気候危機に対応した社会システムの変革に挑戦。
    • グリーン社会の実現の鍵は「連携」。関係省庁との連携による縦割り打破、地方公共団体や民間事業者等との連携。
      1. 分野横断・官民連携による統合的・複合的アプローチ
        • 分野横断・官民連携の観点からの取組強化
        • 緩和策・適応策等の一体的推進
        • 環境と様々な地域・社会課題の同時解決
        • 革新的技術開発とその実装のための社会システムの整備推進
      2. 時間軸を踏まえた戦略的アプローチ
        • 緩和策・適応策で長期的視点から今とるべき対策を戦略的に実施
        • 具体的な目標を示し、フォアキャストとバックキャストを組み合わせ
        • 2050年の長期を見据え、革新的イノベーションを戦略的に推進
        • 気候変動リスクなど、最新の科学的知見に基づき柔軟に見直し
  • 省エネ・再エネ拡大等につながるスマートで強靱なくらしとまちづくり
    • エネルギー消費ベースで我が国のCO2総排出量の約3割を占める民生(家庭・業務等)部門等における省エネ、再エネ利用等を推進するため、住宅・建築物の更なる省エネ対策の強化、インフラ等を活用した地域再エネの導入・利用拡大、カーボンニュートラルなまちづくり等を推進するとともに、気候変動リスクにも対応したスマートで強靱なまちづくりを推進する。
      1. 住宅・建築物の更なる省エネ対策の強化
      2. インフラ等を活用した地域再エネの導入・利用の拡大
      3. 脱炭素と気候変動適応策に配慮したまちづくりへの転換
  • グリーンインフラを活用した自然共生地域づくり
    • 自然環境が有する多様な機能を活用した「グリーンインフラ」の社会実装により、CO2吸収源対策のほか、生態系の保全、雨水貯留・浸透等の防災・減災、ポストコロナの健康でゆとりある生活空間の形成、SDGsに沿った環境と経済の好循環に資するまちづくりなど、多面的な地域課題の複合的解決を図る、持続可能で魅力ある地域づくりを分野横断・官民連携により推進する。
      1. 流域治水におけるグリーンインフラの活用推進等
      2. 生態系ネットワークの保全・再生・活用、健全な水循環の確保、CO2吸収源の拡大、ヒートアイランド対策の推進
      3. グリーンインフラ官民連携プラットフォームの活動拡大等を通じた社会実装の推進
  • 自動車の電動化に対応した交通・物流・インフラシステムの構築
    • 運輸部門におけるCO2排出量の86%(我が国全体の16%)を占める自動車からの排出量削減に向け、自動車の電動化を加速するため、関係省庁と連携し、次世代自動車の普及促進に向けた支援策を強化するとともに、自動車の電動化に対応した交通・物流・インフラシステムの観点からの対策の強化を図る。
    • 自動車の電動化に向けた目標
      • 乗用車:2035年までに新車販売で電動車※100%を実現
      • 商用車:8トン以下の小型車は2030年までに電動車20-30%、2040年までに電動車・脱炭素燃料対応車100% 8トン超の大型車は実証、早期導入を図りつつ、2030年までに目標を決定
        1. 次世代自動車の普及促進、自動車の燃費性能の向上
        2. 電動車等を活用した交通・物流サービスの推進
        3. 自動車の電動化に対応した都市・道路インフラの社会実装の推進
  • デジタルとグリーンによる持続可能な交通・物流サービスの展開
    • 我が国のCO2排出量の約2割を占める運輸部門における排出削減に向け、自動車の電動化対策だけでなく、AI・IoT、ビッグデータ等のデジタル技術の活用を含めたスマート交通やグリーン物流の取組を推進し、効率化・生産性向上と環境配慮の両立を図るとともに、気候変動リスクにも対応した持続可能な交通・物流サービスの展開を図る。
      1. ソフト・ハード両面からの道路交通流対策
      2. 公共交通、自転車の利用促進
      3. 気候変動リスクに対応した交通・物流システムの強靱化
      4. グリーン物流の推進
      5. 船舶・鉄道・航空の次世代グリーン輸送機関の普及
  • 港湾・海事分野におけるカーボンニュートラルの実現、グリーン化の推進
    • 脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化等を通じて「カーボンニュートラルポート(CNP)」の形成を推進するとともに、ガス燃料船等の開発・実用化の推進、生産基盤の確立等により、世界に先駆けてゼロエミッション船の商業運航を実現する。また、洋上風力発電の導入を促進するとともに、港湾・海上交通における気候変動リスク対応や海の保全・再生等の取組を推進する
      1. カーボンニュートラルポート形成の推進
      2. 船舶の脱炭素化による持続的で競争力ある海上輸送サービスの実現
      3. 洋上風力発電の導入促進
      4. 気候変動リスク対応、海の保全・再生等
  • インフラのライフサイクル全体でのカーボンニュートラル、循環型社会の実現
    • 一旦整備されると長期間にわたって供用されるインフラ分野において、供用・管理段階でのインフラサービスにおける省エネ化のみならず、ライフサイクル全体の観点から、計画・設計、建設施工、更新・解体等の段階において、脱炭素化の取組を推進する。また、循環型社会の形成に向けて、建設リサイクル推進計画2020に基づき、質を重視した建設リサイクルを推進する。
      1. 持続性を考慮した計画策定、インフラ長寿命化による省CO2の推進
        • 社会面、経済面、持続可能性を考慮した環境面等の様々な観点から行う総合的な検討の下、計画を合理的に策定する取組を積極的に実施、インフラ分野のライフサイクル全体の観点からのCO2排出状況把握手法の調査検討
      2. 省CO2に資する材料等の活用促進、技術開発等
        • 新技術に関する品質・コスト面等の評価、公共調達での低炭素材料や工法の活用促進、環境負荷低減に係る技術開発
        • 直轄工事において企業のカーボンニュートラルに向けた取組を評価するモデル工事等の実施
        • 一旦整備されると長期間にわたって供用されるインフラ分野において、供用・管理段階でのインフラサービスにおける省エネ化のみならず、ライフサイクル全体の観点から、計画・設計、建設施工、更新・解体等の段階において、脱炭素化の取組を推進する。また、循環型社会の形成に向けて、建設リサイクル推進計画2020に基づき、質を重視した建設リサイクルを推進する。
      3. 建設施工分野における省エネ化・技術革新
        • 産業部門のCO2排出量の1.4%を占める建設施工分野のカーボンニュートラルを推進
        • ICTを活用した施工の効率化・高度化、中小建設業への普及促進
        • 革新的建設機械(電気、水素、バイオマス等)の導入・普及を促進
      4. インフラサービスにおける省エネ化の推進
        • 道路:道路照明灯のLED化、道路照明施設の高度化
        • 鉄道:省エネ設備等によるエネルギー消費効率の向上
        • 空港:GPU導入促進、空港車両のEV・FCV化等による施設・車両のCO2排出削減、再エネ拠点化
        • 港湾:カーボンニュートラルポート形成の推進
        • ダム:再エネ設備等の導入・改修の推進
        • 下水道:省エネ設備・再エネ電源の導入、省エネ技術の普及
      5. 質を重視する建設リサイクルの推進
        • 廃プラスチックの分別・リサイクルの促進等による建設副産物の高い再資源化率の維持
        • リサイクル原則化ルールの改定
        • 建設副産物のモニタリングの強化、建設発生土の適正処理促進のためのトレーサビリティシステム等の活

国土交通省 「新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会」における中間報告の公表について
▼新技術等を活用した駅ホームにおける視覚障害者の安全対策検討会 中間報告の概要
  • 目的
    • 視覚障害者のホームからの転落は直近10年間で年平均75件発生、このうち、列車と接触した事故は2.1件。
    • 転落事故の防止にはホームドアの整備が最も有効であるが、多くの時間や費用を要する。
    • このため、ホームドアが整備されていないホームにおいて、IT等新技術を活用した対策、ホーム上の歩行訓練、鉄道利用者による協力など、視覚障害者が安心してホームを利用できる方策を検討する
  • ホームからの転落事故の現状と原因分析
    • 視覚障害者団体の協力のもと、視覚障害者にアンケート調査を実施し、303人から回答があった。このうち、転落経験者にヒアリング調査を依頼したところ、34人(転落件数は57件)に協力いただき以下の結果が得られた。※転落回数1回:19人、2回:9人、3回:5人、5回:1人
    • ホーム中央付近を長軸方向に歩行中、本人がホーム端に接近していることに気付かずに転落
    • 混雑を避けるため等の理由で点状ブロック沿いを長軸方向に歩行中、点状ブロックをそれていることに気付かずに転落
    • 点状ブロック沿いを長軸方向に歩行中、他人との接触などにより転落
    • 列車に乗車するために短軸方向に点状ブロック付近まで歩行しようとしていた際に転落
    • 列車がホームに停車していると勘違いして短軸方向に歩行して転落
    • 列車から降車して島式ホームを短軸方向に歩行していた際に反対側のホーム端に接近していることに気付かずに転落
  • 転落防止対策(駅をフィールドとした実証実験等により新技術等の活用について検証)
    1. 駅係員等による円滑な介助を行う対策
      • AIカメラを活用して駅係員等による円滑な介助を行う方法(実証実験中)
      • スマホアプリを活用して駅係員等による円滑な介助を行う方法(実証実験中)
    2. ホーム端に接近している視覚障害者を検知して注意喚起する方法(実証実験予定)
    3. 長軸方向の安全な歩行経路を示す適切な方法
      • ホーム中央に歩行動線の道しるべとなるマーカー(例えば、線状ブロック)を設置する案や、内方線付き点状ブロックの内側の領域を活用する案等が考えられる。
  • 万が一、転落しても接触事故に至らせない対策
    • ホームに設置したカメラ映像で転落した鉄道利用者をAIで認識、速やかに列車を止める方法(実証実験予定)
  • ホームドア設置工事中の安全対策
    • 警備員の増強、音声案内装置の設置等
  • スマホを用いて視覚障害者を誘導する方法
    • 点状ブロックに貼り付けたQRコード等による音声誘導(一部駅で導入済)
  • 歩行訓練の実施
    • 関係者が協力して、実際のホームや車両を用いた歩行訓練を実施する。
    • 視覚障害者団体等:訓練の実施協力、視覚障害者等への啓発活動等
    • 鉄道事業者:訓練の機会・場所の提供等
    • 国・歩行訓練士養成機関:歩行訓練士の更なる養成等
  • 鉄道利用者の協力
    • 以下を車内のモニター表示や駅のポスター掲示等により鉄道利用者に啓発する。
      • 内方線付き点状ブロック上やその近くに立ち止まったり荷物を置いて、視覚障害者の歩行動線を遮らないこと
      • 「声かけ・サポート」運動などによる積極的な「声かけ」「見守り」等の実施
  • 転落原因等に関する更なる調査
    • 転落事故の再発防止のため、列車接触事故に至らない転落案件も含めて、原因究明が必要である。
    • そのための、第三者の専門的な知見も活用した調査実施体制を整備する(本検討会の活用も含む)。
  • まとめ 以下の事項を本検討会で継続して議論する予定。
    • 短軸方向歩行時における転落防止策(短軸方向の歩行では転落までの時間が短いことが課題)
    • 新技術の実証実験の継続や関係者への情報共有
    • 長軸方向の安全な歩行経路を示す適切な方法
    • 実際のホームや車両を用いた歩行訓練の実施に向けた具体的な仕組みづくり
    • 車両内のモニター表示や駅のポスター掲示等の具体的な方法や内容
    • 転落原因究明のための具体的な調査実施体制 等

国土交通省 防災情報を報道・伝達する際のポイントや留意点をまとめました~ 「防災用語ウェブサイト」をオープン ~
  • 水害・土砂災害の危険が高まった際に行政機関から発表される防災情報や用語について、その意味に加えて、情報が発表された際に求められる行動や、情報を報道・伝達する際の留意点などをまとめた「防災用語ウェブサイト」を本日、オープンしました。
  • 国土交通省では、近年の災害の激甚化に対応するため、詳細な防災情報の提供に努めてきましたが、専門的で分かりにくいといった住民や報道機関の方々からのご指摘を踏まえ、防災用語の改善や伝え方の工夫の検討を進めてきました。
  • こうした取組の一つとして、メディアの方々が防災情報を報道・伝達する際の参考に活用いただける「防災用語ウェブサイト」を本日、オープンしました。
  • 本ウェブサイトは、メディアの方に限らず住民の皆様も利用可能ですので、防災用語の意味や災害時にとる行動の確認などにご活用下さい。
  • 今回は第一弾として、「氾濫危険情報」や「緊急放流」など、災害の切迫性が高まった際に避難などの行動を呼びかける防災用語約80語を掲載しています。
  • 国土交通省では、引き続き、掲載する用語の拡充を図るとともに、利用者のご意見などをうかがいながら改善を進めていき、住民やメディアの皆様とのリスクコミュニケーションの充実に努めてまいります。

国土交通省 強大な台風発生のおそれ段階から、リスクコミュニケーションを展開~国土交通省の防災行動計画【第1版】作成~
▼報道発表資料
  • 強大な台風の接近等、特別警報を発表する可能性がある場合に、政府は、災害発生のおそれ段階から災害対策本部を設置し、災害発生前であっても、国、地方公共団体、指定公共機関等が一体となって災害応急対策を実施(令和3年5月20日施行改正災害対策基本法)。
  • 国土交通省では、あらゆる関係者が連携して災害応急対策を実施する体制を構築するため、災害発生のおそれ段階から、省を挙げたリスクコミュニケーション(住民等への的確な情報発信、避難情報を発令する市町村支援の充実、関係機関との連携強化等)を展開することとし、今般、その防災行動計画【第1版】を作成。
  • 今後、強大な台風の接近等に当たっては、本計画に基づいてリスクコミュニケーションを実施するとともに、実際の災害対応で得た改善点を随時反映して計画の充実を図る。また、計画の実効性をさらに高めていくために、平常時におけるリスクコミュニケーションも強化。
  • 防災行動計画【第1版】における主なリスクコミュニケーション(【○日前】は特別警報を発表すると想定される日までの日数)
    • 住民等への的確な情報発信
      • 合同記者会見により、気象や河川に関する今後の見通し等を解説【4日前~】
      • 鉄道の計画運休の可能性など、交通に関する影響を発信【2日前~】
      • 交通機関の運休など、サービス停止の情報を発信【当日】
    • 避難情報を発令する市町村支援の充実
      • 避難情報発令に必要な河川、砂防、海岸の情報の連絡体制(ホットライン)の構築【4日前】
      • 河川、砂防、海岸に関する今後の見通しを伝達【3日前~】
      • リエゾン、JETT、排水ポンプ車等を派遣【2日前~】
      • リエゾンやJETTが活動を開始、排水ポンプ車等を前進配備【1日前】
    • 関係機関※との連携強化 ※ 都道府県、高速道路や空港・港湾など関係施設の管理者、交通や物流などの関係事業者等
      • 連絡体制の確保【4日前】
      • 所管施設の点検、備蓄状況の確認等の事前対応や災害時の的確な情報提供などを指示・周知・要請【4日前】
      • 「水際・防災対策連絡会議」等を通じた情報提供【3日前~】
  • 防災行動計画【第1版】に基づくリスクコミュニケーションによる対応強化
    • 住民等への的確な情報発信により、事前準備が充実、円滑な避難を実現
    • 市町村への支援の充実を図ることにより、市町村がより的確に避難情報を発令
    • 関係機関との連携強化により、災害応急対策が充実

国土交通省 総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~
  • 「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト」とは
    • ここ数年来、平成28年熊本地震、平成30年7月豪雨、令和元年房総半島台風・東日本台風など、気候変動の影響等により激甚な災害が頻発している状況に鑑み、災害から国民の命と暮らしを守るためには、これまでの教訓や検証を踏まえ、抜本的かつ総合的な防災・減災対策が必要です。
    • 国土交通省ではその総力を挙げて、抜本的かつ総合的な防災・減災対策の確立を目指すため、令和2年1月に、新たに「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~」を立ち上げました。
  • プロジェクトでとりまとめた施策について
    • 縦割り志向ではなく、関係者や他分野と連携することにより、防災・減災施策を強化できないか
    • 国民目線に立ったわかりやすい施策となっているか
    • という「連携」と「国民目線」をキーワードとして、国土交通省の防災・減災施策を総ざらいの上、ブラッシュアップを行い、令和2年7月に、施策のとりまとめを行いました。今後、関係省庁や地方公共団体など関係者と連携して、プロジェクトに基づく施策を強力に推進して参ります。
    • プロジェクトの内容について、以下のとおり活用されるニーズごとに2種類のパンフレットを作成しました。ぜひご活用ください。
▼プロジェクトの内容をわかりやすくまとめたパンフレット
▼防災・減災について住民の皆様一人ひとりが今できることを中心にまとめた、主に「住民の皆様向け」のパンフレット
  • 「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~」の推進体制として、「国土交通省防災・減災対策本部」を設置しました。

【文部科学省】

文部科学省 令和2年度 文部科学白書
▼特集1 新型コロナウイルス感染症禍における文部科学省の取組
  • 科学技術関係の対応について
    • 新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態の中、文部科学省においては、治療薬やワクチン、迅速診断法の基盤となる技術の早期確立を目指し、関係府省との連携の下、科研費や日本医療研究開発機構等による支援の充実を通じて研究開発を加速しました。また、スパコン「富岳」の前倒し利用による飛沫の飛散・換気シミュレーション等の研究開発にも緊急的に取り組んできました。こうした研究開発から、新型コロナウイルスに関する知見を蓄積・共有するとともに、迅速診断装置等が実用化に至るなどの成果が得られました。
    • また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた研究者への支援については、競争的研究費制度における各種手続の期限延長や計画変更等についての柔軟な対応、研究施設のリモート化・スマート化の促進を通じた研究活動の停滞の解消、新型コロナウイルスに関連する遺伝子組換え実験に関する大臣確認手続の迅速な実施等を進め、研究現場の活動を支えてきました。
    • 文部科学省としては、引き続き、新型コロナウイルス感染症に関する研究開発を進めていくとともに、これに加え、将来発生し得る
    • 感染症の制御と共生に向けて、中長期的な視点からの基礎研究・学術研究の推進、異分野融合研究の推進、研究基盤の充実等についても積極的に取り組んでいきます
  • スポーツ関係の対応について
    • 今般の新型コロナウイルス感染症の影響により、トップアスリートの強化活動、プロスポーツ、部活動の大会や多くの市民が参加する地域スポーツ活動等、様々なスポーツ活動の自粛が余儀なくされました。そのような中でも、スポーツは、心身の健康の保持増進に不可欠であることはもとより、国民に誇りと喜び、夢と感動、勇気を与え、国をつなぐ価値を持つため、安全と安心の下に、スポーツを国民生活の中に取り戻し、さらには、スポーツの力で社会・経済を活性化し、新たな時代を切り拓いていくことが重要です。
    • 心身の健康の保持増進の観点から、外出自粛による運動不足等から身体的及び精神的な健康を脅かす健康二次被害を防ぐことを目的とし、運動・スポーツの実施啓発リーフレットを作成しました。特に運動不足による筋力や認知機能の低下等が懸念される高齢者向けには、スポーツを通じて健康二次被害を防ぐためのガイドラインを作成しました。
    • また、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、様々なスポーツイベントが中止や延期等となりましたが、その再開に向けた経済的な支援として、全国規模のスポーツイベントの主催者に対し、会場での新型コロナウイルス感染症拡大防止対策、継続的な集客等のための広報、施設の確保、選手等の非感染状態確認のために必要な費用等を補助しました。
    • さらに、中学校及び高等学校の部活動においても、多くの全国大会が中止となる等、活動の自粛が余儀なくされる中、部活動に熱心に取り組む生徒が、安心して部活動を実施できるよう、活動に当たっての留意事項等を示すとともに、中止されたインターハイや甲子園等の全国大会の代替となる地方大会の開催に必要な経費を補助し、大会の優勝者に文部科学大臣特別賞を授与するなど、最終学年の生徒のための大会の開催について、関係団体と連携協力しながら支援を行ってきました。
    • また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により活動自粛を余儀なくされたスポーツ関係団体や個人事業主に対し、感染対策をとりつつ活動の再開・継続を行うために必要な経費を支援しました。
    • このように、スポーツ活動の再開に向けて、スポーツ庁、各スポーツ関係団体は、感染拡大予防のためのガイドラインを作成し、感染対策をしながら、競技や観戦を楽しむ方法、オンラインによる開催方法を取り入れるなど新たなスポーツの在り方を模索してきました。2020年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会*2では、この中で得られた知見も活用し、選手だけでなく大会に関わる全ての人が安全・安心に参加できるように、関係省庁や関係団体等と連携し、大会の成功に向けて取組を進めています。
  • 文化関係の対応について
    • 新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえ、文化芸術関係イベントの中止や開催方式の変更をはじめ、文化芸術活動は多大なる影響を受けてきましたが、この国難とも呼ぶべき現状であるからこそ、人々の心を癒し、勇気づける文化や芸術の力が必要です。文化庁としては、日本の文化芸術の灯を守り抜くため、文化芸術活動の自粛等を余儀なくされた方々に対して様々な支援を行ってきました。
    • 経済的支援としては、政府全体として業種を問わず実施している事業継続や雇用維持に関する取組に加えて、文化施設の感染症予防対策や、文化芸術団体の収益力強化に対する取組への支援を行ったほか、文化芸術活動を行う個人事業者(フリーランスを含む)又は小規模団体に対して、活動の再開・継続に向けた積極的な取組等に必要な経費を支援する「文化芸術活動の継続支援事業」等に取り組んできました。また、イベントの自粛によって主催者に大きな損失が生じている状況を踏まえ、入場料等について観客等が払い戻し請求権を放棄した場合には、放棄した金額分を「寄附」とみなし、寄附金控除の対象とする特例を措置してきました。このほかにも、各団体が策定する文化施設における感染拡大予防ガイドラインの策定を支援するほか、累次にわたって周知を実施するなど、あらゆる手段で、文化事業の継続と雇用の維持を図ってきました。
    • また、令和2年7月31日から高知県で開催を予定していた第44回全国高等学校総合文化祭については、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、通常の方法による開催は断念したものの、生徒たちの発表の機会の確保やこれまでの活動成果を少しでも多くの方にご覧いただくとともに、記録に残せるよう、インターネットを活用した作品の発表や取組の紹介、演奏や実技の動画配信による開催方式に変更し、実施しました。
▼特集3 研究力向上のための若手研究者への支援
  • 我が国における修士課程修了者の進学者数は、2000年から2020年で9,333人から6,961人へ2,372人減少し、進学率も16.7%から9.4%へ7.3ポイント減少しています。さらに、主要7か国の中では日本のみが人口100万人当たりの博士号取得者数の減少傾向が続いており、中長期的な我が国の国際競争力の低下が懸念されています。
  • 修士課程修了者が博士後期課程への進学を断念する主な要因としては、博士後期課程在籍中の経済的不安や、博士後期課程修了後のキャリアパスの不安などが挙げられており、調査結果においても、博士後期課程学生で生活費相当額(年額180万円以上)の支援を受けているのは全体の約1割となっていました
  • 若手研究者の雇用環境に関するデータとして、大学における40歳未満の本務教員比率は、1986年から2019年で17.2ポイント減少しています。さらに、任期なしの教員のうち40歳未満が占める割合は減少しており、若手研究者の安定したポストが減少しています。また、ポストドクターの任期については、3年未満の者も数多く存在し、短い任期がキャリア形成の阻害要因となっていること
  • 加えて、近年研究者の研究活動時間も減少傾向にあり、大学教員等の職務に占める研究・教育活動の割合は2002年から2018年で8.8ポイント減少するなど、若手研究者の研究環境は厳しい状況に置かれています
  • デジタルトランスフォーメーション(DX)やグローバル化の進展によって、我々の社会や価値観は世界的な規模で激しく変化しています。これからのSociety5.0時代においては、社会を担う人材に求められる能力が高度化・複雑化するのに伴い、博士号取得者の担う役割は科学技術・イノベーションにとどまらず、社会の様々な場面でさらに重要になっています。一方、我が国の企業役員等における博士号取得者の割合は他国に比べて低いなど、社会全体における博士人材の活躍は比較的低調であるとともに、博士後期課程修了後の将来的なキャリアパスへの不安などを理由に、志のある優秀な学生が博士後期課程への進学を断念するようなケースも生じています。博士後期課程学生はこれからの我が国を牽引する貴重な人材であり、多様なキャリアパスの実現と魅力ある博士後期課程を実現することが急務となっています。
  • そのため、文部科学省では、大学院の強みや特色を踏まえた人材養成に向け、社会のニーズに応える大学院教育の構築やジョブ型研究インターンシップの検討を行い、博士後期課程学生のキャリアパス拡大に取り組んできました。ジョブ型研究インターンシップは、先行的・試行的取組として令和3年度より開始します。あらゆるセクターを牽引する博士人材の育成を進め、その高度な専門的知識や幅広い能力等に対する社会的評価を適正なものにするとともに、研究開発現場等に適用能力の高いより実践的な人材を育成することで、アカデミアのみならず、産業界等へのキャリアパス拡大を促進し、安心して博士後期課程への進学を選択できる環境の実現を目指しています
  • 我が国の若手研究者を取り巻く環境の改善は着実に進みつつあるところですが、文部科学省では引き続き、これらの施策を活用しながら、若手研究者支援の強化に取り組んでいきます。また、大学ファンドの運用益を活用することにより、博士後期課程学生などの若手人材を、長期かつ安定的に支援するとともに、世界に比肩するレベルの研究開発を行う大学の共用施設やデータ連携基盤の整備を行うことを目標とし、研究者が、一人一人に内在する多様性に富む問題意識に基づき、その能力をいかんなく発揮し、課題解決へのあくなき挑戦を続けられる環境の実現を目指します。
  • このためには、まず優秀な若者が、将来の活躍の展望を描ける状況の下で、「知」の担い手として、安定した環境で博士後期課程に進学できる環境を確保していくことが必要です。
  • 具体的には、優秀な若手研究者が、時代の要請に応じた「知」のグローバルリーダーとして誇りを持ち、研究に打ち込む時間を十分に確保しながら、自らの人生を賭けるに値する価値を見出し、独立した研究者となるための挑戦に踏み出せるシステムの再構築が求められており、希望する全ての優秀な博士人材が、アカデミア、産業界、行政等の様々な分野において活躍する展望を描くことができる環境の実現を目指します。
  • なお、そのためには、アカデミアと産業界の双方の変革が求められます。すなわち、アカデミアにおいては、Society5.0を支えるにふさわしい、信頼できる博士人材を社会に対して輩出していくことに責任を持つため、さらなる大学院教育改革に取り組む必要があり、その際、博士後期課程学生を、安価な研究労働力ではなく「研究者」として適切に処遇するとともに、次代の社会を牽引する人材として育成していくことが求められます。またあわせて産業界においても、博士人材の高い能力や活躍の可能性を再認識し、博士人材の活躍が大学院教育の評価へとつながっていくような取組の推進が期待されます。
  • さらに、将来にわたり、研究者として日本の科学技術・イノベーションを担っていく優秀な人材を輩出していくために、科学技術関係人材の育成を初等中等教育段階から体系的に実施することも非常に重要です。例えば文部科学省においては、これまでも先進的な理数系教育を実施する高等学校等を「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)」に指定し、科学技術振興機構(JST)を通じて支援を行うことで、生徒の科学的な探究能力などを培い、将来の国際的な科学技術人材の育成を図ってきており、多数の優れた科学技術人材を卒業生として輩出してきました。
  • 今後も、児童生徒の自発的な「なぜ?」「どうして?」を引き出し、好奇心に基づいた学びを実現することで、試行錯誤しながら課題に立ち向かう「探究力」を育成していきます

【農林水産省】

※現在、該当の記事はありません。

【総務省】

【2021年9月】

総務省 ソフトバンク株式会社による携帯電話不正利用防止法違反に係る是正命令
  • 総務省は、携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律(平成17年法律第31号。以下「法」といいます。)に違反したソフトバンク株式会社(東京都港区)に対し、法第15条第1項の規定により、違反の是正を命じました。
  • 事案の概要及び措置の内容
    • 法は、携帯電話の新規契約等の際に、契約者等の本人確認を行うことを義務付けています。
    • ソフトバンク株式会社は、令和元年3月から同年9月までの間に、39回線の携帯音声通信役務に係る回線契約の締結をする際に、契約者の本人確認を法に規定する方法で行わず、法第3条第1項の規定に違反したものと認められます。
    • このため、総務省は、令和3年9月10日、法第15条第1項の規定に基づき、同社に対して違反の是正を命じました。
    • 総務省は、携帯電話が振り込め詐欺等の犯罪に不正に利用されることを防止するため、引き続き、法の厳正な執行に努めてまいります。

総務省 「消費者保護ルールの在り方に関する検討会報告書2021(案)」に対する意見募集の結果及び「消費者保護ルールの在り方に関する検討会報告書2021」の公表並びに「携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口」の設置
  • ▼「携帯電話販売代理店に関する情報提供窓口」による情報提供方法及び情報提供内容の活用
    • 情報提供は、以下のウェブフォームから入力及び送信いただくことで受け付けることとします。匿名による情報提供も可能です。
    • 総務省は、情報提供内容を踏まえ、実際の販売現場において法令違反が疑われる行為が行われているか否かをモニタリングすることにより、電気通信事業者の評価指標等が不当なものになっていないかを継続的に確認します。
    • また、提供された情報は、必要に応じて、消費者庁及び公正取引委員会とも共有します。
▼別紙3 報告書の概要
  • これまでのテーマのフォローアップ
    1. 手続き時間等の長さへの対応
      • 携帯電話ショップでの手続時間等について、その短縮に向けたMNOの取組は進展していることから、引き続き、総務省において各社の取組をフォローアップすることが適当。
    2. 広告表示の適正化
      • 「頭金」の表示について、MNOをはじめとする各社において、今一度自己点検を行うことが適当。
      • サ向協が適切に機能し続けるようにするため、サ向協において、活動の中で得られた知見や指摘が会員事業者との間の適切なコミュニケーションを通じて広告表示の適正化に活かされるよう、、業務フローを再確認するとともに、本検討会においても、そのフォローアップを行うことが適当。
      • 総務省においては、消費者庁と連携しながら広告表示の適正化について注視するとともに、必要に応じて消費者への情報提供等を行うことが適当。
    3. IoTサービスの進展と消費者保護
      • 総務省において、IoTサービスの進展に関して生じ得る消費者保護上の具体的課題についての洗い出しを引き続き進めることが適当。
  • 第2章 新たに追加したテーマ
    1. 電話勧誘における課題
      • 総務省において、電話勧誘による契約に関し、説明書面を交付の上で契約前の提供条件の説明を行うことを義務化することが適当(利用者が電話による方法を求めた場合を除く)。
      • 併せて、総務省において行政指導等の法執行を適切に実施することが重要。各事業者においても、適正な契約手続の実施に努めることが求められる。
    2. ウィズコロナの時代における利用者対応の在り方
      • 総務省において、特段の合理的な事情がある場合を除き、利用者が遅滞なく解約できるようにするための適切な措置を講じなければならないことを義務化することが適当。
      • 併せて、ウェブでの契約が可能なサービスの解約について、ウェブ解約でも可能とすることが望ましい。
      • また、端末持込みで携帯電話事業者を乗り換えようとする場合、当該端末が周波数帯の対応等により乗換え先で利用できない場合があることを踏まえ、特にMNOにおいては、既に当該情報提供を実施している事業者の情報提供方法を先例として、自社のサービスに対応した端末の情報を適切に公表することが望ましい。
    3. 消費者トラブルの解決に関する更なる手法
      1. 初期契約解除制度の改善
        • 総務省において、1.(電話勧誘における課題)や3-2.(期間拘束契約の在り方)の提言を踏まえた対応の効果を注視し、更なる対応の要否を検討することが適当。
        • 各事業者において、一部事業者のベストプラクティス(初期契約解除可能期間後でも工事前であれば無償解約に対応)と同様の取組が実施できないか検討していくことが望ましい。
      2. 期間拘束契約の在り方
        • 期間拘束契約に基づき電気通信サービスを提供する事業者においては、拘束期間を24か月以内にすることが望ましい。
        • 総務省において、期間拘束契約に係る違約金の上限を1か月分のサービス利用料相当額とする消費者保護ルールの見直しを行うことが適当。
        • 他に転用できない設備に関する費用(引込線の敷設・撤去に係る工事費等)については、違約金とは別個に求償できることとすることに一定の合理性が認められるため、スイッチング円滑化の観点も踏まえて求償できる合理的な範囲をルール化することが適当。
        • 「解約の誤認」や「解約忘れ」に対処するため、電気通信事業者においては、実施可能かつ効果的な措置を講ずることが望ましい。
      3. 苦情相談の処理の在り方
        • 本検討会の下に、苦情相談の処理の在り方について検討するタスクフォースを設置し、来夏を目途に一定の結論を得ることが適当。
    4. 5Gエリアの利用者への訴求
      • 現時点において、「超高速」の5Gサービスが提供されているエリアは十分に広くはないということを踏まえ、MNO各社において、消費者の誤解が生じないよう引き続き適切な取組を行うことが必要。
    5. 販売代理店の在り方
      1. 販売代理店の業務の適正性の確保に関する観点
        • 総務省において、MNOと販売代理店の委託契約の内容(委託手数料の評価指標等)が適正かつ合理的でなく法令違反を助長し得るような形で設定されている場合には、業務改善命令の対象となり得る旨をガイドライン等において明確化することが適当。
        • 少なくとも次のような評価指標等は、通常適正かつ合理的でなく、法令違反を助長する蓋然性が高いと考えられるため、上記ガイドライン等において明確な違反類型として特定する必要。
          • 高額プランの獲得率を評価する指標/その獲得の有無で評価が大きく変動するような指標
          • 事業法第27条の3の違反を助長するような手数料・奨励金体系等の仕組み
        • 手数料の内容による法令違反の助長は、複数の要素が複合的に作用する場合もあるため、通報窓口の設置や実態調査等を通じ、販売現場で不適切な行為が行われていないか等をモニタリングし、継続的な確認を実施していくことが適当。
        • 総務省が特に継続的な確認の取組を進めていく上では、公正取引委員会及び消費者庁と緊密に連携することが適当。
      2. 今後新たに期待される販売代理店の役割の観点
        • 販売代理店の創意工夫が可能な限り尊重されることが望ましいことから、MNO各社において、ブランドイメージを傷つけないといった一定の合理的な制約を前提に、販売代理店の独自商材の取扱を許容することが望ましい。
        • 販売代理店を「地域のICT拠点」として活用する取組を推進する観点から、総務省において、販売代理店の更なる活用方策についても検討することが適当

総務省 労働力調査(基本集計) 2021年(令和3年)7月分結果
▼労働力調査(基本集計) 2021年(令和3年)7月分結果の概要
  • 就業者数は6711万人。前年同月に比べ56万人の増加。4か月連続の増加。男性は3712万人。前年同月と同数。女性は2999万人。57万人の増加
  • 雇用者数は5992万人。前年同月に比べ50万人の増加。4か月連続の増加。男性は3266万人。前年同月と同数。女性は2726万人。50万人の増加
  • 正規の職員・従業員数は3594万人。前年同月に比べ16万人の増加。14か月連続の増加。
  • 非正規の職員・従業員数は2062万人。前年同月に比べ19万人の増加。4か月連続の増加
  • 役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は36.5%。前年同月に比べ0.2ポイントの上昇
  • 主な産業別就業者を前年同月と比べると,「卸売業,小売業」,「学術研究,専門・技術サービス業」,「金融業,保険業」などが増加
  • 就業率(就業者/15歳以上人口×100)は60.8%。前年同月に比べ0.8ポイントの上昇
  • 15~64歳の就業率は78.1%。前年同月に比べ1.2ポイントの上昇。男性は84.3%。0.6ポイントの上昇。女性は71.7%。1.9ポイントの上昇。20~69歳の就業率は79.5%。前年同月に比べ1.2ポイントの上昇
  • 完全失業者数は191万人。前年同月に比べ6万人の減少。18か月ぶりの減少。男性は119万人。前年同月に比べ3万人の増加。女性は73万人。前年同月に比べ8万人の減少
  • 求職理由別に前年同月と比べると,「勤め先や事業の都合による離職」が1万人の増加。「自発的な離職(自己都合)」が3万人の減少。「新たに求職」が1万人の減少
  • 完全失業率(完全失業者/労働力人口×100)(季節調整値)は2.8%。前月に比べ0.1ポイントの低下
  • 非労働力人口は4136万人。前年同月に比べ88万人の減少。4か月連続の減少

総務省 多文化共生事例集(令和3年度版)の公表
▼(別添1)多文化共生事例集(令和3年度版)概要
  1. コミュニケーション支援(17事例)
    • 行政・生活情報の多言語化、相談体制の整備(9事例)
      • 一元的相談窓口の開設・運営
      • 多言語翻訳機器を活用した多言語相談対応 など
    • 日本語教育の推進(6事例)
      • 日本語教室での日本人住民と外国人住民の交流の場の創出
      • ICTを活用した外国人散在地域における日本語教室の運営 など
    • 生活オリエンテーションの実施(2事例)
      • 生活設計支援冊子の作成・地域に出向いた生活オリエンテーションの実施
  2. 生活支援(53事例)
    1. 教育機会の確保(12事例)
      • 就学前教室・関係機関と連携した就学促進など
    2. 適正な労働環境の確保(9事例)
      • 技能実習生の受入環境の整備・就業・定着支援など
    3. 災害時の支援体制の整備(11事例)
      • 外国人防災リーダーの養成・地方公共団体間の広域連携協定の締結など
    4. 医療・保健サービスの提供(5事例)
      • 医療現場への「やさしい日本語」の導入と普及
      • メンタルヘルス相談、医療通訳派遣事業など
    5. 子ども・子育て及び福祉サービスの提供(7事例)
      • 外国人保護者とのコミュニケーション支援ツールの作成
      • 外国人高齢者支援など
    6. 住居確保のための支援(3事例)
      • 多言語対応が可能な不動産業者の紹介など
    7. 感染症流行時における対応(6事例)
      • 動画を活用した情報発信・SNSを活用した関係機関・団体との情報共有など
  3. 意識啓発と社会参画支援(12事例)
    1. 多文化共生の意識啓発・醸成(7事例)
      • 外国人住民向けのガイドブックの作成と日本人向けのワークショップの開催
      • 官民一体で企画・運営を行う外国人住民と日本人住民の交流イベントの開催など
    2. 外国人住民の社会参画支援(5事例)
      • 多文化共生キーパーソンを活用した地域づくり
      • 外国人コミュニティと地域や行政が連携して課題解決を目指す「外国人コミュニティ事業」の実施など
  4. 地域活性化の推進やグローバル化への対応(9事例)
    1. 外国人住民との連携・協働による地域活性化の推進・グローバル化への対応(4事例)
      • 観光分野における外国人住民の取組
      • 外国人材を活用したインバウンド誘致事業など
    2. 留学生の地域における就職促進(5事例)
      • 大学とハローワークとの留学生就職支援協定の締結
      • 市内企業への留学生の就職支援など
  5. 推進体制の整備等(6事例)
    1. 多文化共生施策の推進体制の整備(3事例)
      • 多文化共生に係る連携体制の整備
      • 広域連携による外国人相談対応など
    2. 多文化共生の推進に係る指針・計画の策定(3事例)
      • 幅広い主体と連携した指針・計画の策定
      • 指針・計画の策定後の評価・進捗管理など

【2021年8月】

総務省 AIネットワーク社会推進会議 AI経済検討会 報告書2021の公表
▼「AI経済検討会 報告書2021」概要
  • いずれの領域でも半数以上の企業でデータが用いられているものの、AIの活用は1割に満たない状況。
  • データ活用の環境構築については、データを経営に活かしている企業では、約4割が「全社的にデータ活用ができる環境を構築」、約3割が「複数の部署内でデータ活用ができる環境を構築」と回答。ただし、約2割の企業は「特定業務でのみデータ活用ができる環境を構築」と回答。
  • データ分析の体制については、約7割の企業が「各事業部門のデータ分析が専門ではない人」と回答。「データ分析を行う専門部署の担当者」や「各事業部門のデータ分析専門の担当者」は約2割という状況。
  • データ活用による効果(主観的効果)について、投入面(業務効率化による費用削減等)では、いずれの領域でも約1割が「非常に効果があった」、約4割が「多少効果があった」と回答。産出面(売上高増加等)では、全体的に投入面に比べて効果を感じた企業が少なかった。
  • 投入面と産出面の効果の関係については、投入面で効果を感じている企業は産出面でも効果を感じている傾向がある。ただし、「製品・サービスの企画、開発」、「マーケティング」、「生産・製造・サービス提供」領域については、投入面で全く効果がなかった企業の1~2割程度が産出面では効果を感じており、これらの領域では売上高等を拡大させることを主目的に取り組んでいる企業が一定数存在することが推察される。
  • 分析結果を踏まえた示唆
    1. 全社的なデータ活用環境構築の重要性
      • 特定の業務や部署ごとではなく、全社的にデータを活用できる環境を構築し、利用することが付加価値の増加につながると考えられる。
      • IoTなどによって様々なデータの入手が可能となる中、多くの企業が保有する基本的な顧客データに加え、Web上のアクションや人の
      • 行動、機械等の動作などに関する多様かつ大量のデータを集約し、全社的に活用するメリットが今後拡大する可能性がある。
      • 大量のデータとAI活用は相乗効果が期待されるため、併せてAIを活用できる環境の構築も望まれる。
      • 政策的な取組例
        • データを全社的に活用することの重要性を啓発し事業戦略化を促進
        • AI基盤を含めたデータ活用のための基盤整備の促進
        • データの管理、情報保護、セキュリティ対策等に対する情報提供(マニュアル、ガイドライン等)の充実 等
    2. 人材育成及び組織づくりの重要性
      • データ活用の課題として、人材、スキル・ノウハウ不足が挙げられた一方、データ分析を行う専門部署が存在し、そのような部署で分
      • 析が行われることが付加価値の増加につながると考えられる。
      • データ活用に取り組むための人材の育成やデータ分析を専門に行う組織の構築が有効である可能性がある。
      • 政策的な取組例
      • 人材の育成方策や組織構成についての成功事例の共有、重要性の啓発
      • 専門人材の派遣やシェアリング等による機会の提供(主に中小企業) 等
    3. 外部連携(組織、データ)の重要性
      • データ活用に当たり、外部データの利用やアライアンス等による共同分析を行うことに有効性が見られた。
      • 個社が自前で入手できるデータや分析体制の構築には限界があるが、外部資源の利用により、これを補う情報や知見を得られるた
      • めと考えられ、積極的な取組が有効である可能性がある。なお、外部との連携に当たっては、セキュリティやプライバシーに十分留意して行う必要がある。
      • 政策的な取組例
        • 外部資源の活用の成功事例の共有、重要性の啓発
        • オープンに活用が可能なデータ基盤の整備促進
        • データ取引の整備促進(情報銀行、データ連携基盤)
        • マッチングの機会提供によるアライアンス形成の促進 等
  • 新型コロナ禍におけるAIへの投資(世界)
    • 世界におけるAIへの投資は、2020年に約679億米ドルとなり、2019年と比較して約40%増加。民間投資も旺盛であり、新型コロナ禍でもAIへの期待は拡大していると見られる。
    • 規模としては、民間投資が全体の6割強を占める中、堅調な伸びを示している。また、2020年はM&Aが倍増。
    • 領域別では、「医療、創薬」や「教育、英語」、「ゲーム、スポーツ」が増加している一方、「コンピューティング技術」や「半導体、データセンター」などの情報通信に関連する領域では減少。技術面での開発・改良から、より実践的なAIの活用に期待が寄せられていることがうかがえる。
  • 新型コロナ禍におけるAIへの投資(国内)
    • 企業向けアンケート調査において、新型コロナの影響(2019年度から2020年度への変化)に関する設問を設定したところ、売上高については、全体で6割超の企業が減少する見込みと回答。「情報通信業」や「不動産業、物品賃貸業」を中心に50%以上増加することを見込む企業も存在。
    • ICT関連の投資・支出は、データ活用に関連する投資・支出について、全体で約7割の企業が「不変(±1%)」と回答。また、ICTハードウェア投資・支出、ICTソフトウェア投資の投資・支出についても概ね同様の傾向。なお、クラウドサービス支出は、増加を見込む企業が減少を見込む企業を大きく上回った。
    • 多くの企業が売上高の減少を見込む中においても、デジタル化を進めていると見られる。
  • 新型コロナの感染拡大前後におけるIT部門・人材の変化
    • 重視するIT部門の機能・能力を「新型コロナの感染拡大前」と「今後」で比較すると、「ITを用いたビジネスモデルの企画・推進」や「IT人材の採用・育成」が大きく増加するとともに、「データマネジメント」もほぼ倍増。
    • これまでの情報システムの導入・運用だけでなく、デジタルトランスフォーメーションやデータマネジメントの推進などで全社的な取組が必須となり、より他部署との連携が求められるようになると見られる。
    • 人材についても、「IT戦略担当」とともに「データマネジメント担当」、「データ分析担当」が大幅に増加。
    • データに基づいた意思決定を重視する傾向が見られる。背景にはデジタル化、オンライン化が進んだことによってデータの入手が容易になり、そのデータをビジネスに活用できる人材の必要性が増したことが考えられる。
    • 今後は、データを経営判断やビジネスに活用する動きが加速することが期待される。ただし、ポストコロナ時代において中長期的にどのような影響・変化があるかについては、引き続き注視が必要。
  • 技術は第四次産業革命をもたらすか
    • 日米をはじめとする近年の先進各国の成長率には鈍化傾向が見られ、AI、データやロボットが生産性を飛躍的に向上させるという技術楽観主義は現在までのところ指標上は根拠に欠ける面がある。
    • 技術が普及すれば第四次産業革命が起こり、高成長がもたらされるという単純な見方には疑問が呈されている。
    • 要因としては、AIの能力の制約の大きさが挙げられる(パターン認識には高い精度を発揮するものの、未だ応用力は低く限定的なものであるとの評価もある)。また、生産用ロボットの普及が既に一定水準まで達していることなど、AIの導入を伴う自動化が資本増加による生産性の加速要因になりにくいことも挙げられる。ただし、労働者の労働条件の改善や働き方改革に貢献する可能性がある。
    • スキルの高いAIやデータ関連の人材の大企業への集中などが起これば、サービス分野に多数存在する中小企業などがデジタル化に取り残され、ボーモル効果(機械や技術の革新により生産性が向上する事業に対し、労働集約的な事業では人的活動に大きく依存しているため生産性を向上させることが難しいこと)を通じた生産性低迷の一層の深刻化が懸念される。
    • しかしながら、デジタル化への遅れを伸びしろと考えれば成長への機会を掴める可能性もあると言え、そのような意味で日本は岐路に立っている。
    • 仮に、労働市場の二極化を契機として多数の労働者が労働集約的な事業に移動すれば、トータルな生産性がほとんど向上しない可能性がある。
  • AIと成長機会
    • 米国・中国等に比べて日本において、AIやデータの活用が立ち後れており、その価値を計測するための取組事例も十分ではない。
    • 労働生産性の低迷が続き、今後も少子高齢化により労働人口の減少が見込まれる日本において、AIやデータ活用、デジタル化そのものを推し進め、生産性を向上させ、豊かな国民生活に結実させることは悲願ともいうべき大きな期待となっている。
    • 新型コロナの感染拡大というこの大きな危機を糧として、政府や企業、自治体を含む日本全体でデジタル化に関する取組を進化させ、AIによって労働力を補うとともに生産性を大きく向上させていくことで、経済の飛躍を目指せるかどうかが、日本の今後の発展と世界における立ち位置を決める分水嶺となる。
  • まとめ
    • 今回の調査結果から、世界的な新型コロナの感染拡大によって、社会経済活動のデジタル化が進み、また、同時にデータの重要性が認識されるようになってきた様子が見受けられる。AIの活用は、まだ発展途上であるものの、今後技術が進歩することによって、ますます社会のデジタル化とAIやデータの活用が進むものと予想される。
    • 今回の分析では、中小企業も大企業と同様にデータ活用が付加価値とプラスの関係にあることが示唆された。少子高齢化による労働力人口の逓減が継続する状況において、データと労働が補完し合う形で生産性を向上させることができれば、新たに起業された中小企業においてデータ活用の効果が期待できることは言うまでもないが、我が国のサービス分野に多数存在する既存の中小企業にとっても光明と言えるかも知れない。
    • データ活用が付加価値の創出や生産性の向上を実現するためには、具体的には、企業の組織体制の構築や専門的にデータ分析を行う人材の育成、外部との連携、ノウハウの蓄積、環境構築などの要素が重要になると考えられ、これらの取組を促進していく必要がある。また、これまで企業はICTを業務の効率化や省力化のために用いる傾向があり、データ活用についても現状では産出面より投入面の効果を感じている企業が多いという調査結果を得たが、我が国が生産性を高め、成長を実現していくためには、効率化だけでは不十分である。
    • もっとも、投入面の効果が直接、あるいは間接的に産出面に効果をもたらすことも考えられるが、いずれにおいても、自社内のリソースのみを活用した取組には限界があり、我が国が先鞭を付けた情報銀行の取組をはじめ、データを含めた外部リソースも活用した取組が重要となる。
    • なお、データの流通を促進していくためには、個人データをめぐる権利関係をどのように考えるかといった議論も重要であり、今後、こうした点も踏まえた上で、オープンなデータのシェリングを進めて競争環境を整えることでイノベーションを促し、中小企業も含め、AIやデータを用いた新たなビジネスモデルの構築などデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現していく必要がある。
    • 企業によって、業種や業務内容、データ活用の目的や効果は様々であり、今回の分析で明らかになった点を考慮しつつ、引き続き、多角的な視点から分析、検討していくことが必要である。特に新型コロナによって企業活動は大きな変革のさなかにあり、固定概念にとらわれない視点での検討も求められるであろう。公的部門(行政)や医療、教育など本報告書における調査分析で対象となっていない分野や部門のデジタル化の遅れが日本の低成長の要因となっており、これらの分野や部門デジタル化を推進するための検討や取組の重要性が高いとの指摘もある。
    • また、データは新型コロナに立ち向かう一つの有力なツールでもあり、社会全体としてのデータとの向き合い方が問われている。これらは残された課題である。

総務省 「消防団員の処遇等に関する検討会」報告書の公表
▼報道資料
  1. 消防団の現状
    1. 消防団を取り巻く社会環境の変化と消防団に与える影響
      • 少子化の進展や被用者の割合の増加等に伴い、特に若年層の入団者数の減少が進んでいることから、社会環境の変化に合わせて消防団を若年層や被用者がより参加しやすいものとするとともに、社会全体の理解を得ていく必要があること。
      • 災害の多発化・激甚化に伴い、消防団に求められる役割は多様化していることから、更なる多様な人材の確保や、防災を担う様々な主体との連携が必要であること。
      • 家庭やプライベートを優先するなど若年層の価値観が変化していることや共働き世帯が増加していることを踏まえ、消防団の存在意義や役割を十分に理解してもらい、ひいては消防団の加入につながるよう、広報のあり方を含め見直していく必要があること。
    2. 消防団の存在意義・役割
      • 社会環境が変化していく中でも、消防団の存在意義は不変であり、引き続き、地域防災力の中核として、消防団は継承されていくべきであること。
      • 消防に関する責任は市町村に帰属することから、消防団が災害時に具体的に果たす役割や平時に行う活動について各市町村で引き続き十分検討するとともに、国や都道府県は、各市町村の検討に資するよう必要な情報収集・情報提供を行うべきであること。
  2. 今後の消防団活動に当たり取り組むべき事項
    1. 報酬等の処遇改善
      • 報酬等の処遇改善は、団員の士気向上や家族等の理解を得るため不可欠であることから、各市町村等は「報酬等の基準」を踏まえた処遇の見直しを速やかに行うこと
    2. 消防団に対する理解の促進
      • 地域の安全、安心に欠くことのできない消防団活動について、社会的理解を深めることが重要であること。
      • 消防団の存在意義や役割、やりがいや処遇等が伝わる広報を展開させること。また、オンラインの加入フォームの整備やSNSの積極的な活用について検討すべきであること。
      • 消防団のイメージをより良いものとし、社会全体で消防団を応援するような雰囲気を作っていくことが肝要であること
    3. 幅広い住民の入団促進
      • 被用者、女性、学生等は、今後の消防団運営において大きな役割を担う層であり、各市町村は積極的な入団促進を行うべきであること。
      • 被用者については都道府県による商工団体への働きかけ等、女性については女性用設備等の環境整備等、学生については学生消防団活動認証制度の導入等に取り組むとともに、将来の担い手育成として、少年消防クラブへの幅広い参加促進や高校生へのアプローチに取り組むこと。
      • 新たな社会環境に対応した団運営とするため、団内部での幅広い意見交換を十分に行うとともに、市町村や地域住民との連携等が必要であること。
    4. 平時の消防団活動のあり方
      • 災害の多様化を踏まえ、各市町村とも、より地域の実態に即した災害現場で役立つ訓練について引き続き幅広い団員や地域住民などの意見を取り入れつつ、積極的な検討を行うべきであること。
      • 訓練の充実に当たっては、団員に過重な負担がかからないよう、真に必要な訓練を効率的なスケジュールで実施するなど、創意工夫を図るべきであること。
      • 操法は、団員が火災現場の最前線で安全に活動するために重要であることから、消防技術の習得といった操法本来の意義を徹底して訓練を行うことが望ましいこと。
      • 操法大会については、大会本来の目的を踏まえた適切な運営に努めるとともに、各主催者において点検や随時の見直しを行うこと
    5. 装備等の充実
      • 消防団の役割の多様化に伴い、活動内容に見合うよう装備を充実させることが重要であり、災害対応時の安全確保に向けた取組を今後も継続的・積極的に行っていくこと。
      • 消防団活動に必要な知識や技術の習得は、消防団の役割の多様化に対応するため必要であるのみならず、ひいては消防団加入のインセンティブとなり、入団者数の増加にも資すると考えられることから、積極的に取り組むべきであること

総務省 「『ポストコロナ』時代におけるテレワークの在り方検討タスクフォース」提言書の公表
▼別紙1 提言書
  • 今般、新型コロナウイルス感染症の拡大への対応方策として、多くの企業・団体において、これまでにない規模でテレワークが導入されたが、緊急事態宣言が解除されるとテレワークの実施率が下がる傾向にある。すなわち、経営者の視点では、テレワークを社会的要請に基づくコロナ下の緊急時の対応(出勤抑制の手段)としてやむを得ず取り組むものと捉えている傾向が見られる。
  • 過去にも、新型インフルエンザや東日本大震災といった危機への対応としてテレワークが注目を浴び、その実施率やメディアでの露出が高まったことはあるが、「流行っては廃れる」を繰り返してきており、制度があっても利用している人が少なく、まさに「仏作って魂入らず」といった状況となっている。
  • 海外においては、労働者から継続的なテレワークを希望する声は多く、今般の新型コロナウイルス感染症への対応を契機としてテレワークの定着が進んでいると言われている。日本においても継続的なテレワークの実施を希望する労働者は多いが、特に中高年の管理職の間には、同じ場所と時間を共有する大部屋主義、対面主義、暗黙知等の利点を過度に意識し、テレワークへの不信感(バイアス)が根強く残っている。
  • また、昨年度の緊急事態宣言を受け、十分な準備や移行期間がないままにテレワークを導入した結果として、生産性が低下していると感じる労働者も多く、このことはテレワークの課題として挙げられる。(テレワークを長く実施していた企業・団体においては生産性の低下は限定的との指摘もある。)
  • 以上を踏まえると、新型コロナウイルスのワクチン接種が進むにつれ、企業の明確な意思決定がないまま、なし崩し的に出社が増え、これまで同様、テレワークが定着しない可能性が非常に高いのではないかと危惧される。
  • 以上のような課題認識に基づき、本タスクフォースにおいては、ポストコロナで目指すべき「日本型テレワーク」について議論を重ねてきた。なお、ドイツにおいて自国の働き方や歴史をベースとしてドイツなりのテレワークの普及に成功していることを踏まえれば、他国の仕組みをそのまま持ってくるのではなく、日本は日本の働き方等をベースとして、日本なりのやり方を模索することが効果的と考えられる。
  • まず、そもそもテレワークとは、現下の新型コロナウイルス感染症への対応策といった業務継続性の確保(BCP)の観点から「職場と異なる場所で働く」という単に「場所」に着目した概念(リモートワーク)ではなく、「ICTを活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」である。
  • このことにより、テレワークは、急速な少子高齢化、それに伴う生産年齢人口の大幅な減少など、社会構造の大きな変化によって生じる日本の様々な社会課題の解決に寄与するものであるという認識が極めて重要である。具体的には、テレワークは、様々な人々に対し、より多くの労働参加の機会を提供する有効な方策となるだけでなく、地方への人の流れを創出することによる地域活性化や人生100年時代を見据えた多様な働き方の実現にも資するものである。
  • また、「時間を有効に活用する」ということも踏まえ、長く働くことが評価されるというのではなく、テレワークにより移動時間等がなくなったことでできた時間を自分や家族のために使うことができるよう、時間あたりの業務効率を高める方向に向かうべきである。テレワークで長時間労働が増えることはあってはならない。長時間労働になってしまえば、「業務効率を高める」「労働力を生かす」「ウェルビーイング」とは逆行することになる。
  • 次にICTツールの積極的な活用である。テレワークを実施するに当たって、単にテレワーク可能な仕事を切り分けるというやり方は調整コストが発生し生産性の低下を招くおそれがある。仕事を切り分けるのではなく、テレワークを契機として、ICTツールの積極的な活用、業務の見直し(BPR)、DXの推進を併せて行うことが目指すべき方向性である。
  • その結果、必要な人や可能な人だけがテレワークを行うといった偏ったテレワークや、出社する社員と比べてテレワークを実施する社員に不利な扱いがなされるという不公平が回避され、「フェアなテレワーク」を実現することが可能となる。
  • 特に日本では、水平的なコーディネーション、インフォーマルなコミュニケーション、チームとしての力といった日本型の働き方、そして、それらと密接に結びついた押印をはじめとしたアナログな業務がテレワークを実施する上でのボトルネックと位置付けられることも多い。成果主義やジョブ型雇用がテレワークに親和的であるとの意見もあるが、評価制度や雇用制度のみを変更しても、それらのボトルネックを解消することはできない。それ以上に、テレワークを契機としたICTツールの積極的な活用、BPR、DXを推進することで、日本型の働き方の強みを更に発揮できる「日本型テレワーク」を実現することができる。例えば、リーダーによるコミュニケーションの質の向上や、社員が何でも言える、何でも聞いてもらえると感じられる「心理的安全性」を確保することにより、一つのチームとしての力を発揮することが可能となる。
  • 他方、ソーシャリゼーションの面では難しさもあり、新入社員については対面を増やすなど、状況に応じた工夫は必要である。特に、日本の場合、仕事の未経験者である新卒学生を一括採用するという特徴があり、「自立」的仕事ができるまでの時期が長い。
  • 育成期の社員に対しては、ソーシャリゼーションの観点から計画的に対面機会を設けるなどの創意工夫により、OJTを基本とする日本の職場に適した方法を取り入れることが必要である。
  • 世代間の働く習慣や意識のギャップに起因する問題もある。特に、日本においては年功序列がいまだに維持されている状況が存在することから、中高年の管理職が出勤すると若い社員は出勤を余儀なくされ、無駄な出社への同調圧力が発生しやすい傾向がある。また、中高年層には対面主義が根付いており、職場に存在している時間を労働時間と見なし、長時間働いている人こそ評価する傾向にある。このような中高年の管理職の意識を変えるため、企業レベルでテレワークに係るビジョンを策定し、良質なテレワークの実施に向けたトレーニングを行うことが必要である。
  • 世代間ギャップを解消するためには、組織の風通しを良くすることが重要であり、組織サーベイとメンバーへのフィードバック、1on1ミーティング等の取組を通じて、組織開発を行っていくことが有効である。
  • 新型コロナウイルス感染症により、従前と比較すると大きく変わった価値観も多く、経営者、従業員のいずれも含む社会全体としてテレワークに係る意識を変えていかなければならない。テレワークは、ただの「コスト」(子育て、介護等に時間を割く必要がある従業員へのサポートとしてやむを得ないもの)ではなく、通勤時間の削減等を通じて従業員のウェルビーイングの向上に繋がる、ひいては企業のパフォーマンス向上に繋がっていくという評価もできる。
  • 通勤時間や取引先等への移動時間の削減とそれにより自ら有効に活用できる時間の創出、ストレスの軽減などにより、個人のウェルビーイングを向上させるとともに、チームや組織のレベルにおいてもウェルビーイングを向上させるようなテレワークこそが、ポストコロナ時代において定着に向けて目指していくべき「日本型テレワーク」と言える。
  • 他方、中小企業を中心に、経営者に対し、直接的で訴求力のあるメリット(生産性の向上、コストの削減などの成功事例)を提示していくことも必要であると考えられる。
  • 以上を踏まえ、本タスクフォースにおいては、以下のとおり、「日本型テレワーク」を定義することとしたい。
  • [日本型テレワーク]
    1. 日本の様々な社会課題の解決に寄与
      • 急速な少子高齢化、生産年齢人口の減少等の課題に対応
      • 時間あたり生産性の向上
    2. テレワークを契機としたICTツールの積極的な活用、BPR、DXの推進
      • 情報を共有しているという感覚や一体感の醸成、インフォーマルなコミュニケーションを促進する場をバーチャルに補完
      • 日本型の働き方の「強み」をより活かす
      • 心理的安全性の強化
    3. ソーシャリゼーションへの配慮
      • 育成期においては一律テレワークではなく、対面機会を計画的に設ける工夫
    4. 世代間ギャップを埋めるための工夫
      • 無駄な出社への同調圧力の排除
      • 企業レベルでテレワークに係るビジョンを策定
      • 組織の風通しを良くするための組織開発/コミュニケーション促進施策の実施
    5. ウェルビーイングの向上
      • 個人単位のウェルビーイングに加え、組織による協働的なウェルビーイング
  • コミュニケーションについては、出社時であれば、知らず知らずのうちに、その場での会話を一緒に聞いたり、出来事を一緒に目撃したりするなど、単純な「情報の共有」のみにとどまらず、自分の置かれている状況を客観的に把握しながら、「みんなが同じものを見聞きしている」ことを無意識に理解することが可能である。しかしながら、テレワーク時には、(前者の「情報の共有」には気が配られていることが多いが、)自然と入ってくる視覚的・聴覚的情報が限られている場合が多い。これにより、テレワークを実施している者は、出社している者と比較して、相対的に、十分なコミュニケーションを取ることができていないという意識を持つことになり、なし崩し的な出社の一要因となり得ることが予想される。
  • 今後、新型コロナウイルスのワクチンの接種が進むにつれ、いわば「まだらテレワーク」とも言えるような状態が続いていくことが予期される。このような「まだらテレワーク」においては、相談のしやすさや一体感を補完的に醸成したり、評価不安、孤独感を払拭したりすることができるように、「コミュニケーションを見せる」という発想から、テレワークで働く社員も出社する社員もコミュニケーションが可能となるような場を意識的に設けていくことが必要であり、具体的には、バーチャルオフィスのようなICTツールの普及を積極的に図っていくことが有効である。また、所属の部署外の情報も得るためにはビジネス向けの社内SNSも有効な方策となり得る。
  • テレワークは、働き方改革や新たなテクノロジーの活用、ダイバーシティの実現など、様々な企業の取組とも関連が深く、テレワークへの積極的な取組は、こうした他の取組の先進性を示す「リトマス試験紙」とも言っても過言ではない。このような特性を踏まえ、テレワークに関連する取組について、ステークホルダーを巻き込んだ形で企業の行動変容を促すことは検討に値する。
  • 一方、テレワークの実施状況そのものだけでステークホルダーが企業の評価を行うことは現実的ではないとの意見も踏まえ、テレワークだけではなく、BPR・DXの推進、柔軟で効率的な働き方やワークライフバランスの実現、従業員のウェルビーイングの向上、優秀な人材の確保と離職率の低下、業務継続性の確保など、他の目標も設定の上、一体的な取組として評価の対象とすることが重要である。特に、最近の若年層には柔軟な働き方を可能とする職場が人気である傾向が見られることから、テレワークの推進は、企業の継続的な人材確保においても非常に有効な方策だと言える。
  • 中小企業に対しては、経営者にとっての直接的で訴求力のあるメリット(例:生産性の向上、オフィスコストの削減など)、その成功事例を提示していくことが有効である。特に中小企業の経営者はスピード感ある意思決定を行うことから、テレワークが業績向上など自らの組織に寄与していることを示し、積極的にテレワークを導入する機運を醸成し、実際に再現可能なモデルケースを提示することが必要である。
  • テレワークの導入メリットとして、育児・介護・治療(がん患者の就労等)などとの両立が挙げられることは多く、テレワークは、こうした事情を有する労働者をサポートする特別な働き方として位置付けられることが多かった。しかし、介護と両立している労働者については、労働の長時間化や肉体的疲労等の困りごとや評価不安などを有している割合が高いとの調査結果も見られる。
  • まだらテレワークが進んでいくと、このような育児・介護・治療に時間を割く必要がある労働者がテレワーク実施者として固定化しやすいところ、テレワークにより長時間労働等の追加的な負担が生じれば、むしろ本来の目的とは逆に作用してしまう懸念もある。
  • したがって、管理者層は、テレワークを実施していることのみを以て、育児・介護・治療への影響はないだろうと決めつけるのではなく、利用可能な支援施策やサービスを周知するといった取組が求められる。
  • また、このようなテレワークにおける困りごとや評価不安は、テレワークによりどの労働者にも感じられる課題が強く出てきているに過ぎず、テレワークの中長期的な実施に向けて、テレワークそのものが孕む課題としてしっかりと認識し、対応策を講じることが必要である。
  • おわりに
    • 議論の根底には、働くことが個人やチームのウェルビーイングに繋がるべきだという強い考えがある。「ワークライフバランス」という言葉は、ワーク中心で人生というものを考えるニュアンスがあり、今後は、人生のなかに仕事があるという「ワークインライフ」という言葉の方が馴染むという意見もあった。
    • テレワークは、社員が離れた場所で働くため、個人の業務の明確化にフォーカスされがちだが、テレワークでも適切なコミュニケーションをとることで、従来の日本型の働き方の良さである「チームワーク」により、パフォーマンスを最大化していくことも可能であり、これが企業全体、社会全体の生産性の向上にも結びつく。
    • 重要なのは、働き方や制度を急激に変えるのではなく、一つずつステップを踏みながら変わっていくことであり、その旨をしっかりと発信していくことである。本タスクフォースにおいても、発信の在り方についても引き続き検討を行っていく。

総務省 AIネットワーク社会推進会議「報告書2021」の公表
▼別添2「報告書2021」概要
  1. AIネットワーク化をめぐる最近の動向
    1. 国内の動向
      1. AI戦略2021(「AI戦略2019」フォローアップ)(2021年6月11日統合イノベーション戦略推進会議決定)
        • 「人間中心のAI社会原則」のAI-Readyな社会における、社会的枠組みに関する7つのAI社会原則を国内で定着化
        • AI社会原則の実装に向けて、国内外の動向も見据えつつ、我が国の産業競争力の強化と、AIの社会受容の向上に資する規制、標準化、ガイドライン、監査等、我が国のAIガバナンスの在り方を検討等
      2. 人間中心のAI社会原則会議
        • 内閣府は、「人間中心のAI社会原則会議」を再開し、2020年12月から2021年5月までに3回の会合を開催。これまでの会合において、AIを取り巻く国内外の動向を踏まえた論点や議論に当たって意識しておくべき留意点、今後のAIに関する規制の在り方等について意見交換を実施。
    2. 海外の動向
      1. EU 「人工知能に関する調和の取れたルールを定める規則の提案」公表(2021年4月21日)
        • 信頼できるAIのための法的枠組みを提案することにより、信頼のエコシステムを形成することを目的として、リスクベース・アプローチに基づいて、AIシステムのリスクを目的や用途等によって4つに分類し、それぞれのリスクに応じた規制等を導入しようとするもの。また、EU域内にAIシステムを上市したり、AIシステムの成果物を提供する第三国のプロバイダーや利用者についても、ハイリスクAIに関する規制の対象になるとされている。
      2. 米国 連邦取引委員会法違反などの可能性に関する警告(2021年4月19日)
        • 連邦取引委員会(FTC)は、ブログを更新し、偏りのあるAIの利用が、連邦取引委員会法、公正信用報告法及び財政支援機会均等法に違反する可能性があるとして、このようなAIを使わないよう警告を発した。
        • FTCは、AIが人種的・性別的に問題ある偏向を反映させる可能性があると指摘し、偏りのあるツールを住宅や雇用等の分野において使ったり、偏りがないと宣伝したり、誤解を与えるような形で収集されたデータで学習させた場合には、FTCが介入する可能性を示した。
    3. 国際的な議論の動向
      1. OECDデジタル経済政策委員会(2020年11月24日、2021年4月15日)
        • ONE AI(OECD Network of Experts on AI(AI専門家会合))の下に設置されている各ワーキンググループ(AIの分類、信頼性のあるAIの実装、政府への勧告の実装のためのプラクティカルガイダンス)の活動状況について、それぞれレポートに基づき報告。日本から、「報告書2020」について説明。(2020年11月24日)
        • 後日、各ワーキンググループのレポートに対して、本推進会議及びAIガバナンス検討会構成員有志並びに政府からコメントを提出。
        • 各ワーキンググループの活動に関するプレゼンテーション及びそれに関連する意見交換を実施。日本から、国際シンポジウム「AIネットワーク社会フォーラム」に関する情報提供を行うとともに、引き続き「安心・安全で信頼性のあるAIの社会実装」の推進に取り組む姿勢を提示。(2021年4月15日)
      2. GPAI(Global Partnership on AI)プレナリー会合(2020年12月3日~4日)
        • 各ワーキンググループ(責任あるAI、AIとパンデミックへの対応、データガバナンス、仕事の未来、イノベーションと商業化)から検討状況の報告が行われるとともに、クローズドの運営委員会及び閣僚級理事会を開催。「責任あるAI」ワーキンググループが公表したレポートにおいて、AIの研究開発や活用を促進する産学民官における様々な取組が取りまとめられ、「AIと倫理」、「AIとガバナンス」、「AIとソーシャルグッド」の3カテゴリーに分けた上でカタログ化。
        • 評価プロセスを経た30の有望な取組事例の1つとして、本推進会議が取りまとめた「国際的な議論のためのAI開発ガイドライン案」が掲載。
    4. AIネットワーク社会フォーラム
      1. 国際シンポジウム「AIネットワーク社会フォーラム」(2021年3月1日)
        • 総務省は、今後のAI社会やデータエコノミーの到来を見据えた議論や世界中で拡大している新型コロナウイルス感染症(以下「新型コロナ」という。)がもたらす問題に対するAIの利活用の可能性等に関する議論を通じて、社会的課題の解決に資することを目的として、「AIネットワーク社会フォーラム」を開催。本推進会議及びAIガバナンス検討会構成員並びにOECDの代表者のほか、国内外の幅広い分野から有識者や経営者等が参加し、意見交換を実施。
        • AIとデータのマクロ経済的な可能性やその利活用を促進するための取組の方向性、AI開発者における倫理・社会科学の習得の重要性等に関する意見があった。
        • 新型コロナの影響によりポストコロナへ移行していく中で技術の効果的な利活用を実現するためのマインドの変革や人材育成、教育改革等が必要であること、AIの社会実装に向けてAI倫理を重視したガバナンスに取り組むことが必要であることなどに関し議論が行われた。
  2. 新型コロナウイルス感染症とAI利活用
    1. 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたAI利活用の展望
      • 新型コロナの感染拡大を踏まえたAI利活用の展望を行うに当たって、「新型コロナの発生」、「感染の拡大」、「ポストコロナ(新日常へのシフト)」の3つのステージに分け、それぞれのステージにおける社会や経済等への影響を整理した上で、それらに対応するAI利活用のユースケースを想定。
    2. 新型コロナウイルス感染症への対応におけるAI利活用に関する国際比較
      • 世界中で、新型コロナの感染拡大が続いている中、各国・地域におけるAIを利活用した新型コロナ対策について、中央政府・地方政府等の取組に関し、共通的なAI利活用の事例が見られた。
    3. 新型コロナウイルス感染症への対応におけるAI利活用に関する国際比較(接触確認・追跡アプリに関する取組)
      • 「感染防止・感染拡大の抑制」対策におけるAI利活用(接触確認・追跡アプリ)について、国・地域によって比較的大きな差異が見られた。
      • 政府による強制度合い:アプリ利用が強制的なものか。違反者に対してペナルティを科しているか。その結果として、行政がどのような個人情報にアクセスしているか。行政が個人情報を収集することに関する国民の許容度はどうか。
      • 収集データの範囲:収集するデータは、他者と近接する場所に一定時間所在したという情報のみか、位置情報も含まれるのか、購買データ等まで含まれるのか。
      • AI利活用の範囲:接触判定のみ(AI利活用なし)か、収集したデータをAIで分析することまで含まれるのか。
  3. 「安心・安全で信頼性のあるAIの社会実装」の推進の取組
    • AIの社会実装に関して先進的あるいは意欲的な取組を行っている事業者等からの発表をもとに意見交換を実施。主な論点は、以下等であり、加えて、新型コロナ対策としてのAI利活用についても、意見交換を実施。
      • 開発者や利用者(AIサービスプロバイダー、ビジネス利用者)が、どのような取組を行うことにより、「安心・安全で信頼性のあるAIの社会実装」が進むか、あるいは、社会における受容性が向上するか。
      • それらの取組を進めるために、事業者等において、どのような課題があり、課題解決のために何をすべきか。
      • 社会における受容性の向上を図り、「安心・安全で信頼性のあるAIの社会実装」を進めるために、どのような環境整備を図っていくことが必要か。
      1. AI倫理・ガバナンスに関する取組
        • 各事業者等のAI倫理・ガバナンスに関する取組について、「指針・ガイドライン・原則」、「組織・体制」、「セキュリティ」、「プライバシー」、「公平性」、「透明性・アカウンタビリティ」、「適正利用」、「品質保証・開発レビュー」及び「外部との連携・協働」の観点から整理。
      2. AI開発・利活用に関する取組
        • 各事業者等のAI開発・利活用に関する取組のうち、新型コロナの感染拡大が続いていることや課題先進国として国際的に情報発信することが重要であるといった観点から、特に注目すべき分野として、「新型コロナ対策」、「医療・ヘルスケア」及び「高齢者・障害者」に関する取組について整理。
      3. 人材育成に関する取組
        • AIに関連する人材の不足が指摘され、人材育成・確保が課題となっている中、各事業者の人材育成に関する取組について整理。
      4. 今後の取組
        • <AI倫理・ガバナンス>
          • 取組事例の周知・共有
            • 各事業者等の取組事例について、周知・共有を図っていくことが重要であり、外部のステークホルダと連携して、取組事例の周知・共有の活動を推進(特に利用者、利用者団体への展開を図るとともに、意見交換を実施することが重要)
          • AI開発ガイドライン及びAI利活用ガイドラインの周知・共有
            • 事業者等における取組事例の周知・共有とともに、引き続き、AI開発ガイドライン及びAI利活用ガイドラインの周知・共有の活動を推進
          • AI開発ガイドライン及びAI利活用ガイドラインの見直しの検討
            • AI開発ガイドライン及びAI利活用ガイドラインをレビューし、位置付けや射程、原則などに関し、必要に応じて、見直し等を検討することが重要
          • 国内外の動向・国際的な議論の動向のフォローアップ及び情報発信
            • 国内外の動向・国際的な議論の動向をフォローアップするとともに、各事業者等の取組事例について、OECDやGPAI等のマルチの場のほか二国間の政策対話なども含めて、国際的な議論の場において、日本の産業構造なども考慮しつつ、情報発信を行っていくことが重要
            • EUの規制案について、国際的な議論の動向等を踏まえつつ、研究を進めることが重要
        • <AI開発・利活用>
          • 取組事例の周知・共有
            • 各事業者等の取組事例について、周知・共有を図っていくことが重要であり、外部のステークホルダと連携して、取組事例の周知・共有の活動を推進
          • 国際的な議論への情報発信
            • 各事業者等の取組事例について、国際的な議論の場において、情報発信を行っていくことが重要
        • <人材育成>
          • ヒアリング等において示された事例を参考にしつつ、引き続き、人材育成に関する取組を推進することが重要
          • 事業者等自身の取組の深化・社会全体の底上げの貢献のため、外部の教育研究機関等と連携した取組を推進することが重要
          • 民間セクターだけではなく、各府省庁や地方公共団体の職員についても、人材育成に関する取組を行っていくことが重要

総務省 令和3年「情報通信に関する現状報告」(令和3年版情報通信白書)の公表
▼別添1「令和3年版情報通信白書の概要」
  • 我が国では、2000年のIT基本法制定以降、e-Japan戦略を始めとした様々な国家戦略等を掲げてデジタル化に取り組み、光ファイバ等ブロードバンドの整備は大きく進展。一方、ICT利活用等は十分に進んでいるとは言えない状況。デジタル競争力や電子政府に関する国際指標では、人材やデータ分析等への評価が低く、順位は低迷
  • スマートフォンが急速に普及し、モバイル端末によるインターネット利用が拡大。ショッピング、決済、動画配信等生活・エンターテインメント関係の利用が中心。公的サービス等の利用率は低い。
  • 情報通信機器の利用について世代間格差が見られ、特に70歳以上の高齢者の利用率が低い。
  • 日本企業のICT投資は業務効率を目的したものが中心であり、事業拡大や新事業進出といったビジネスモ
  • デルの変革を伴うようなデジタル化(デジタル・トランスフォーメーション:DX)は広がっていない。我が国のICT人材はICT企業に偏在しており、企業がDXを進める上で人材不足が大きな課題。
  • 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、オンラインによる行政手続きへの住民のニーズは高い。他方、「電子申請できる行政手続きが限られている」、「電子申請できることを知らない」、「電子申請の使い方が複雑」等の理由からオンラインの利用が広まっていない。海外の先進国では、ユーザー志向、アジャイル開発、システム標準化、ベース・レジストリ構築等が行われる。
  • 新型コロナウイルス感染症の拡大により、インターネットショッピング・動画配信などが伸張。在宅時間の増加等により、インターネットトラヒックは、対前年度比150%以上の増加を示す。消費者行動の変化は、経済動向の変化につながる。対面型の業種は業績の低迷が続く。
  • コロナ禍の我が国では、デジタル技術を活用した、市民への迅速な経済的支援の実施や、地域での感染状況やそのリスクの把握といった取組を行ったが、その過程で様々な課題が顕在化。海外では、給付金の支給、マスクの需給対策、感染状況の把握・通知等でデジタル技術を積極的に活用。教育・医療等の分野では、感染拡大防止の観点から、遠隔教育・オンライン診療が実施されている。
  • コロナ禍で落ち込んだ業績の回復が進む米国では、デジタル化の追い風を受けたTECH企業が経済を牽引。テレワーク実施率は、緊急事態宣言中は上昇しているが、宣言解除後は実施率が低下。感染症や自然災害等への強靱性(レジリエンス)を確保する観点からも、テレワーク等のデジタル活用を定着させることが必要。
  • コロナ禍を受けて、生産性の向上や新たな付加価値の創出だけではなく、感染症や自然災害に対応できる強靱性(レジリエンス)を確保し、持続可能な社会の実現のためには、デジタル化の推進が重要。
  • 今後、国民利用者におけるデジタル活用の促進と、民間企業・公的分野におけるデジタル化を戦略的・一体的に進めることが必要。その際、5G等の情報通信インフラの整備、ベース・レジストリの整備、サイバーセキュリティや個人情報の保護といった安全・安心の確保、公共デジタル・プラットフォーム(ID、認証、クラウド等)の整備により、デジタル社会の共通基盤を構築することが重要。

総務省 AIネットワーク社会推進会議 AI経済検討会(第15回)データ専門分科会(第13回)合同会議
▼資料2 AI経済検討会 報告書2021 概要(案)
  • 報告書2021における検討のスコープ
    • データの経済価値に関する検討
      • 報告書2020において、データを「資本」、「労働」と並ぶ生産要素の一つと位置付け、企業アンケートの回答を用いた生産関数モデルによる実証分析を実施。
      • 活用データ容量・件数が、他の生産要素(資本、労働)と同様に付加価値に対してプラスの関係性を持っていることが明らかになったことを踏まえ、実証分析の精緻化や価値創出メカニズムの把握に向けた更なる検討を実施。
  • ポストコロナ時代のデジタルトランスフォーメーション(DX)を見据えたデータ活用環境の在り方に関する検討
    • 報告書2020において、ポストコロナ時代の社会を念頭にしたAI・データの利活用推進の必要性を提示。
    • 新型コロナの感染拡大によるデジタル技術に関連する動向の変化を踏まえた考察を実施
  • 世界のデータ戦略
    • 世界各国では、データが国の競争力の源泉であると捉えて包括的なデータ戦略を策定。
    • EUや英国では経済全体の価値を念頭に民間部門のデータ活用や人材育成についても盛り込まれており、米国では公共部門の取組を戦略の主な対象としている。
  • 日本のデータ戦略
    • 2020年10月から、高度情報通信ネットワーク社会推進本部(IT総合戦略本部)のもとで「データ戦略タスクフォース」を開催、同年12月に「データ戦略タスクフォース 第一次とりまとめ」を公表。
    • データ活用の課題を整理し、データ戦略の全体構造(アーキテクチャ)を示した上で、データ環境整備のために必要な枠組みを提示
  • 企業向けアンケート調査の実施
    • いずれの領域でも半数以上の企業でデータが用いられているものの、AIの活用は10%に満たない状況
    • データ活用の環境構築については、データを経営に活かしている企業では、約4割が「全社的にデータ活用ができる環境を構築」、約3割が「複数の部署内でデータ活用ができる環境を構築」と回答。ただし、約2割の企業は「特定業務でのみデータ活用ができる環境を構築」と回答。
    • データ分析の体制については、約7割の企業が「各事業部門のデータ分析が専門ではない人」と回答。「データ分析を行う専門部署の担当者」や「各事業部門のデータ分析専門の担当者」は約2割という状況
    • データ活用による効果(主観的効果)について、投入面(業務効率化による費用削減等)では、いずれの領域でも約1割が「非常に効果があった」、約4割が「多少効果があった」と回答。産出面(売上高増加等)では、全体的に投入面に比べて効果を感じた企業が少なかった。
    • データ活用が効果を生むためのメカニズムを解明するためには、より効果的なデータ活用を行っている企業の特徴を抽出することが有効であると考え、アンケート調査をもとに各要素と付加価値の関係を分析。
    • 「有償外部データの利用」に加えて、「全社的にデータ活用ができる環境を構築」していること、「データ分析を行う専門部署の担当者」による分析や「アライアンスやコンソーシアムなど他社等を交えた共同分析」が付加価値に対してプラスの関係性を持っていることが示された。
    • また、AI活用と活用データ容量には相乗効果があることを示唆する結果を得た。加えて、大企業、中小企業ともに活用データ容量の付加価値へのプラスの貢献があることを示唆する結果を得られた。
  • 分析結果を踏まえた示唆
    1. 全社的なデータ活用環境構築の重要性
      • 特定の業務や部署ごとではなく、全社的にデータを活用できる環境を構築し、利用することが付加価値の増加につながると考えられる。
      • IoTなどによって様々なデータの入手が可能となる中、多くの企業が保有する基本的な顧客データに加え、Web上のアクションや人の行動、機械等の動作などに関する多様かつ大量のデータを集約し、全社的に活用するメリットが今後拡大する可能性がある。
      • 大量のデータとAI活用は相乗効果が期待されるため、併せてAIを活用できる環境の構築も望まれる。
      • 政策的な取組例
        • データを全社的に活用することの重要性を啓発し事業戦略化を促進
        • AI基盤を含めたデータ活用のための基盤整備の促進
        • データの管理、情報保護、セキュリティ対策等に対する情報提供(マニュアル、ガイドライン等)の充実 等
    2. 人材育成及び組織づくりの重要性
      • データ活用の課題として、人材、スキル・ノウハウ不足が挙げられた一方、データ分析を行う専門部署が存在し、そのような部署で分析が行われることが付加価値の増加につながると考えられる。
      • データ活用に取り組むための人材の育成やデータ分析を専門に行う組織の構築が有効である可能性がある。
      • 政策的な取組例
        • 人材の育成方策や組織構成についての成功事例の共有、重要性の啓発
        • 専門人材の派遣やシェアリング等による機会の提供(主に中小企業) 等
    3. 外部連携(組織、データ)の重要性
      • データ活用に当たり、外部データの利用やアライアンス等による共同分析を行うことに有効性が見られた。
      • 個社が自前で入手できるデータや分析体制の構築には限界があるが、外部資源の利用により、これを補う情報や知見を得られるためと考えられ、積極的な取組が有効である可能性がある。
      • 政策的な取組例
        • 外部資源の活用の成功事例の共有、重要性の啓発
        • オープンに活用が可能なデータ基盤の整備促進
        • データ取引市場(情報銀行、データ連携基盤)の整備促進
        • マッチングの機会提供によるアライアンス形成の促進 等
  • 新型コロナ禍におけるAIへの投資(世界)
    • 世界におけるAIへの投資は、2020年に約679億米ドルとなり、2019年と比較して約40%増加。民間投資も旺盛であり、新型コロナ禍でもAIへの期待は拡大していると見られる。
    • 規模としては、民間投資が全体の6割強を占める中、堅調な伸びを示している。また、2020年はM&Aが倍増。
    • 領域別では、「医療、創薬」や「教育、英語」、「ゲーム、スポーツ」が増加している一方、「コンピューティング技術」や「半導体、データセンター」などの情報通信に関連する領域では減少。技術面での開発・改良から、より実践的なAIの活用に期待が寄せられていることがうかがえる。
  • 新型コロナ禍におけるAIへの投資(国内)
    • 企業向けアンケート調査において、新型コロナの影響(2019年度から2020年度への変化)に関する設問を設定したところ、売上高については、全体で6割超の企業が減少する見込みと回答。「情報通信業」や「不動産業、物品賃貸業」を中心に50%以上増加することを見込む企業も存在。
    • ICT関連の投資・支出は、データ活用に関連する投資・支出について、全体で約7割の企業が「不変(±1%)」と回答。また、ICTハードウェア投資・支出、ICTソフトウェア投資の投資・支出についても概ね同様の傾向。なお、クラウドサービス支出は、増加を見込む企業が減少を見込む企業を大きく上回った。
    • 多くの企業が売上高の減少を見込む中においても、デジタル化を進めていると見られる。
  • 新型コロナの感染拡大前後におけるIT部門・人材の変化
    • 重視するIT部門の機能・能力を「新型コロナの感染拡大前」と「今後」で比較すると、「ITを用いたビジネスモデルの企画・推進」や「IT人材の採用・育成」が大きく増加するとともに、「データマネジメント」もほぼ倍増。
    • これまでの情報システムの導入・運用だけでなく、デジタルトランスフォーメーションやデータマネジメントの推進などで全社的な取組が必須となり、より他部署との連携が求められるようになると見られる。
    • 人材についても、「IT戦略担当」とともに「データマネジメント担当」、「データ分析担当」が大幅に増加。
    • データに基づいた意思決定を重視する傾向が見られる。背景にはデジタル化、オンライン化が進んだことによってデータの入手が容易になり、そのデータをビジネスに活用できる人材の必要性が増したことが考えられる。
    • 今後は、データを経営判断やビジネスに活用する動きが加速することが期待される。ただし、ポストコロナ時代において中長期的にどのような影響・変化があるかについては、引き続き注視が必要。
  • 技術は第四次産業革命をもたらすか
    • 日米をはじめとする近年の先進各国の成長率には鈍化傾向が見られ、AI、データやロボットが生産性を飛躍的に向上させるという技術楽観主義は現在までのところ指標上は根拠に欠ける面がある。
    • 技術が普及すれば第四次産業革命が起こり、高成長がもたらされるという単純な見方には疑問が呈されている。要因としては、
    • AIの能力の制約の大きさが挙げられる(パターン認識には高い精度を発揮するものの、未だ応用力は低く限定的なものであるとの評価もある)。また、生産用ロボットの普及が既に一定水準まで達していることなど、AIの導入を伴う自動化が資本増加による生産性の加速要因になりにくいことも挙げられる。
    • スキルの高いAIやデータ関連の人材の大企業への集中などが起これば、サービス分野に多数存在する中小企業などがデジタル化に取り残され、ボーモル効果(機械や技術の革新により生産性が向上する事業に対し、労働集約的な事業では人的活動に大きく依存しているため生産性を向上させることが難しいこと)を通じた生産性低迷の一層の深刻化が懸念される。しかしながら、デジタル化への遅れを伸びしろと考えれば成長への機会を掴める可能性もあると言え、そのような意味で日本は岐路に立っている。仮に、労働市場の二極化を契機として多数の労働者が労働集約的な事業に移動すれば、トータルな生産性がほとんど向上しない可能性がある。
  • AIと成長機会
    • 米国・中国等に比べて日本において、AIやデータの活用が立ち後れており、その価値を計測するための取組事例も十分ではない。
    • 労働生産性の低迷が続き、今後も少子高齢化により労働人口の減少が見込まれる日本において、AIやデータ活用、デジタル化そのものを推し進め、生産性を向上させ、豊かな国民生活に結実させることは悲願ともいうべき大きな期待となっている。
    • 新型コロナの感染拡大というこの大きな危機を糧として、政府や企業、自治体を含む日本全体でデジタル化に関する取組を進化させ、AIによって労働力を補うとともに生産性を大きく向上させていくことで、経済の飛躍を目指せるかどうかが、日本の今後の発展と世界における立ち位置を決める分水嶺となる
  • まとめ
    • 今回の調査結果から、世界的な新型コロナの感染拡大によって、社会経済活動のデジタル化が進み、また、同時にデータの重要性が認識されるようになってきた様子が見受けられる。AIの活用は、まだ発展途上であるものの、今後技術が進歩することによって、ますます社会のデジタル化とAIやデータの活用が進むものと予想される。
    • 今回の分析では、中小企業も大企業と同様にデータ活用が付加価値とプラスの関係にあることが示唆された。少子高齢化による労働力人口の逓減が継続する状況において、データと労働が補完し合う形で生産性を向上させることができれば、新たに起業された中小企業においてデータ活用の効果が期待できることは言うまでもないが、我が国のサービス分野に多数存在する既存の中小企業にとっても光明と言えるかも知れない。
    • データ活用が付加価値の創出や生産性の向上を実現するためには、具体的には、企業の組織体制の構築や専門的にデータ分析を行う人材の育成、外部との連携、ノウハウの蓄積、環境構築などの要素が重要になると考えられ、これらの取組を促進していく必要がある。また、これまで企業はICTを業務の効率化や省力化のために用いる傾向があり、データ活用についても産出面より投入面の効果を感じている企業が多い。
    • これはデータを用いた業務の効率化を目的としている企業が多いことが背景にあると見られるが、今後、我が国が生産性を高め、成長を実現していくためには、効率化だけでは不十分である。もっとも、投入面の効果が直接、あるいは間接的に産出面に効果をもたらすことも考えられるが、いずれにおいても、自社内のリソースのみを活用した取組には限界があり、データを含めた外部リソースも活用した取組が重要となる。さらには、オープンなデータのシェリングを進めて競争環境を整えつつ、中小企業も含め、AIやデータを用いた新たなビジネスモデルの構築などデジタルトランスフォーメーション(DX)を実現していく必要がある。
    • 企業によって、業種や業務内容、データ活用の目的や効果は様々であり、今回の分析で明らかになった点を考慮しつつ、引き続き、多角的な視点から分析、検討していくことが必要である。特に新型コロナによって企業活動は大きな変革のさなかにあり、固定概念にとらわれない視点での検討も求められるであろう。今回の調査分析で対象となっていない公的部門のデジタル化の遅れが日本の低成長の要因となっているとの指摘もある。また、データは新型コロナに立ち向かう一つの有力なツールでもあり、社会全体としてのデータとの向き合い方が問われている。これらは残された課題である。

【2021年7月】

総務省 犯罪収益移転防止法違反に係る是正命令
  • 総務省は、犯罪による収益の移転防止に関する法律※(平成19年法律第22号。以下「法」といいます。)に違反した電話転送サービス業を営む個人事業者(屋号:トラスト)に対し、法第18条の規定に基づき、確認記録の作成義務に係る違反行為を是正するために必要な措置をとるべきことを命じました。
    • 同法では特定事業者に対し、一定の取引について顧客等の取引時確認等を行うとともに、その記録を作成する等の義務を課しており、電話転送サービス事業者は、同法の特定事業者として規定されています。
  1. 事業者の概要
    • 名称:トラスト
    • 代表者:水川 哲時
    • 所在地:東京都葛飾区
  2. 事案の経緯
    • 個人事業者である水川哲時が法に定める義務に違反していることが認められたとして、国家公安委員会から総務大臣に対して法に基づく意見陳述が行われました。
    • これを踏まえ、総務省において当該事業者に対して報告徴収を行った結果、法違反が認められたため、当該事業者への処分を行うものです。
  3. 違反行為の内容
    • 国家公安委員会による意見陳述を踏まえ、総務省において報告徴収を行った結果、水川哲時において、平成25年4月1日以降に締結した電話転送サービスに係る契約について、法第6条第1項に基づく確認記録の作成義務違反が認められました。
  4. 命令の内容
    • 法違反を是正するため、令和3年7月12日付けで、水川哲時に対し、法第18条の規定に基づき、関係法令に対する理解・遵守の徹底、再発防止策の策定等必要な措置をとるべきことを命じました。
▼(参考)総務省「犯罪収益移転防止法について(電話受付代行業・電話転送サービス事業者向け)」

総務省 青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース(第15回)
▼資料15-4 「青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関する新たな課題及び対策」 概要
  • 位置付け
    • 改正青少年インターネット環境整備法(2018年2月施行)の着実な履行等のために策定した「青少年のフィルタリング利用促進のための課題及び対策」(2019年8月)の取組状況や、近年の青少年を取り巻くインターネット環境の変化を踏まえ、青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関する新たな課題と、それを解決するために官民で取り組むべき対策を整理。
  • 「課題及び対策」(2019年8月)
    1. 契約時のフィルタリング申込・有効化措置等の促進
    2. フィルタリングを始めとするペアレンタルコントロールの必要性に係る認識の醸成
    3. フィルタリングサービスの使いやすさの向上
  • 「新たな課題及び対策」(2021年7月)
    1. 契約時のフィルタリング申込・有効化措置等の一層の促進
    2. フィルタリングの継続的な利用を促す取組の推進
    3. 青少年のインターネット利用を取り巻く環境の変化に伴う新たな課題への対応
  • 官民で取り組むべき対策のポイント
    • 青少年による違法・有害情報への接触を回避するための更なる取組に加え、青少年がインターネット上のサービスを利用することを前提とした取組を推進。
    • 契約時にフィルタリングの設定(有効化)が行われなかった場合の保護者による事後設定促進に向けた取組を強化(オンライン契約時を含む)。フィルタリングの継続的な利用促進の鍵となるユーザビリティ改善等に向けた関係事業者の連携を強化。
    • 青少年のインターネット(特にSNS、動画、ゲーム)を利用した情報「発信」機会の拡大を踏まえたペアレンタルコントロールの取組を強化。
    • インターネット利用の低年齢化を踏まえ、低年齢層の保護者へのアプローチを強化。
    • 青少年の成長や利用状況に即したペアレンタルコントロール(フィルタリングを含む)を行うための効果的な啓発手法・コンテンツの開発を推進。
  • これまで〔「課題及び対策」(2019)〕
    • 青少年による違法・有害情報への接触を回避するためのフィルタリング利用促進
    • 主な対応
      • 携帯電話事業者(MNO)における加入・有効化措置の状況の公表
      • 店頭等におけるフィルタリングの説明を強化
      • ペアレンタルコントロールの必要性に係る保護者への啓発を強化
      • フィルタリングの利便性向上
  • これから〔「新たな課題及び対策」(2021)〕
    1. 青少年による違法・有害情報への接触を回避するためのフィルタリング利用促進
    2. 青少年がインターネット上のサービスを利用することを前提とした環境整備
    3. 主な対応
      • 携帯電話事業者(MNO・MVNO)における加入・有効化措置の状況把握(公表を含む)と取組強化
      • 店頭等におけるフィルタリングの説明を強化(インターネット利用に係るリスクやフィルタリングの有効性の説明も含む)
      • 大人の機器を貸し与える際の対策のほか、子供が低年齢の段階から、子供の成長や利用状況に即したペアレンタルコントロールを行えるように、保護者への啓発を強化
      • 青少年のSNS、動画、ゲーム等のサービス利用を前提としたフィルタリング等の利便性向上に向けた体制の整備
      • 青少年の情報「発信」を契機とするトラブル防止等のため、SNS等事業者による実効的な年齢確認を実施

総務省 プラットフォームサービスに関する研究会 中間とりまとめ(案)についての意見募集
▼別添1 プラットフォームサービスに関する研究会 中間とりまとめ(案)
  • 総務省が委託運営を行っている「違法・有害情報相談センター」で受け付けている相談件数は高止まり傾向にあり、令和2年度(2020年度)の相談件数は、受付を開始した平成22年度(2010年度)の相談件数の約4倍に増加している。総務省は、令和3年(2021年)2月に、相談(作業)件数の事業者別の内訳を公表した。令和2年度(2020年度)における相談件数の上位5者は、Twitter、Google、5ちゃんねる、Facebook、LINEとなっている。
  • 法務省におけるインターネット上の人権侵害情報に関する人権侵犯事件は、平成29年(2017年)に過去最高(平成13年(2001年)の現行統計開始以降)の件数を更新し、令和2年(2020年)についても、引き続き高水準で推移している。法務省は、インターネット上の人権侵害情報について、法務省人権擁護機関による削除要請件数と削除対応率について、事業者別の数値(個別の事業者名は非公表)を令和3年(2021年)2月に公表した。平成30年(2018年)1月~令和2年(2020年)10月の期間内に、5,223件の事案が人権侵犯事件として立件された。法務局においては、これらについて当該情報の違法性を判断し、そのうち1,203件について削除要請を実施したところ、プロバイダ等による削除対応率は68.08%であった。さらに、法務省は、投稿の類型別(私事性的画像情報、プライバシー侵害、名誉毀損、破産者情報、識別情報の摘示)の削除要請件数及び削除対応率についても公表を行った、有識者の分析結果によると、2020年4月のネット炎上件数は前年同月比で3.4倍であり、2020年の炎上件数は1,415件となっている。
  • インターネットのような能動的な言論空間では、極端な意見を持つ人の方が多く発信する傾向がみられる。過去1年以内に炎上に参加した人は、約0.5%であり、1件当たりで推計すると0.0015%(7万人に1人)となっている。書き込む人も、ほとんどの人は炎上1件に1~3回しか書き込まないが、中には50回以上書き込む人もいるなど、ごく少数のさらにごく一部がネット世論を作る傾向が見られるとの指摘がある。
  • また、炎上参加者の肩書き分布に特別な傾向は見られない。書き込む動機は「正義感」(どの炎上でも60~70%程度)となっている。社会的正義ではなく、各々が持っている価値観での正義感で人を裁いており、多くの人は「誹謗中傷を書いている」と気付いていないという分析結果が挙げられた
  • モニタリングの結果、プラットフォーム事業者の誹謗中傷等への対応に関する透明性・アカウンタビリティ確保状況には差異が見られた。ヤフー・LINEは、我が国における誹謗中傷への対応について、具体的な取組や定量的な数値を公表しており、透明性・アカウンタビリティ確保に向けた取組が進められている。Googleは、一部、我が国における定量的な件数が新たに示されているが、構成員限りで非公開となっている情報も残されており、部分的に透明性・アカウンタビリティ確保に向けた取組が進められている。Facebook・Twitterは、グローバルな取組や数値は公表しているが、我が国における具体的な取組や定量的な数値を公表しておらず、我が国における透明性・アカウンタビリティ確保が果たされていない。
  • すべての事業者において、誹謗中傷を含む一定の類型について禁止規定を定めており、削除・警告表示・アカウント停止等の対応を規定し公表している。
  • ヤフー・LINEについては、2020年7月の本研究会(第19回)でのヒアリングシートと比較して、我が国における一般ユーザからの申告に関する定量的な件数が新たに示されているなど、透明性・アカウンタビリティ確保に向けた取組を進めている。Googleは、2020年7月の本研究会(第19回)でのヒアリングシートと比較して、一般ユーザからの申告に関する件数など、一部、我が
  • 国における定量的な件数を新たに示しているが、構成員限りで非公開となっている情報も残されており、現在、日本向けデータ公表のフォーマットについて検討中である。Facebook・Twitterは、2020年7月の本研究会(第19回)でのヒアリングシートと比較して、新たな情報を示していない。グローバルでの数値は公表しているものの、我が国における一般ユーザからの申告に関する定量的な数値は示していない
  • 各事業者において、積極的にAIを活用した削除等の取組が進められている。ヤフーは、「Yahoo!ニュースコメント」において2014年から機械学習による不適切投稿への対応を開始した。AIによる検知を通じて、1日平均約29万件の投稿のうち、約2万件の不適切な投稿(記事との関連性の低いコメントや誹謗中傷等の書き込みなど)の削除を実施している。Facebookは、AIを活用して不適切なコンテンツを検出している。AIは、コンテンツレビュアーがレビューするケースに優先順位をつけて、最も有害で時間的な問題のあるコンテンツを最初に処理できるようにしている。Googleは、機械学習を活用して不適切なコンテンツを検出している。
  • 有害なコンテンツのほとんどがシステムによって一度も視聴されずに削除されている。LINEは、機械的なチェックにより、禁止用語やルールと照合し、規約や法令に反した投稿かどうか確認し、自動で非表示化している。全サービスにおいて、わいせつ、出会い系、不快画像等について、AIを活用した「違反画像」を検知している。Twitterは、テクノロジー(PhotoDNA、社内の独自ツールなど)を活用し、違反コンテンツを特定している
  • 一部事業者から不正な申告や削除要請への対策の方法・仕組みについて回答があった(ヤフーは、すべて人の目で内容を確認、Facebookは、システムの悪用(大量の報告)を防ぐため重複報告を認識する技術を導入)。濫用的な報告に関する定量的な件数については、LINEのみが数値を公表している
  • 各社の具体的な取組は以下のとおり。
    • ヤフー:自身の選択により書き込みや利用者の非表示・ブロック、低品質投稿の機械的検出と折りたたみ表示(知恵袋)、AIを活用した投稿時における注意メッセージの掲出(ニュースコメント、2020年度開始)、一度投稿停止措置を受けたユーザが再度アカウントを作成した場合の投稿制限等
    • Facebook:自身の選択により書き込みや利用者の非表示・ブロック、タグ付けや返信等を許可する相手を選択する機能、ブロックした人の別アカウントによる望まないやりとりの自動検知・防止、ポジティブなコメントを固定、不適切なコメントを自動的に非表示するフィルタ機能
    • Google:利用規約上ボーダーライン上のコンテンツ等をおすすめ機能に表示しない機能
    • LINE:自身の選択により書き込みや利用者の非表示・ブロック、18歳未満のユーザ検索機能制限、誹謗中傷やスパムなどについてAIを活用して検知し投稿前に警告する機能を開発中(2021年下半期までに全てのサービスに実装予定)、一般社団法人全国心理業連合会と連携した無料相談窓口(心のケア相談)の開設
    • Twitter:自身の選択により書き込みや利用者の非表示・ブロック、返信できるユーザの範囲を選択する仕組み、センシティブな内容を非表示にするフィルタ機能(セーフサーチ)
  • 2021年3月の調査結果11によると、直近1か月での偽情報への接触率は75%であり、3割程度の人は、偽情報に週1回以上接触している。偽情報を見かけることが多いジャンルは、新型コロナウイルス及びスポーツ・芸能系関連となっている。特に、直近1ヶ月の間での新型コロナウイルス関連の偽情報に接触した層は半数程度であり、拡散経験層は3割弱程度となっている。
  • 偽情報と気づいた割合は、新型コロナウイルス関連が58.9%だが、国内政治関連は18.8%と、ファクトチェック済みの偽情報でも多くの人が偽情報と気付けていない。情報リテラシー(読解力・国語力)が高い人は偽情報に騙されにくい。他方、ソーシャルメディアやメールへの信頼度が高いと偽情報に騙されやすい。また、マスメディアへの不満や自分の生活への不満が高いと偽情報に騙されやすい(特に、国内政治関連の偽情報)。
  • 偽情報の種類によって有効な行動は大きく異なる。新型コロナウイルス関連では「1次ソースを調べる」「情報発信者の姿勢やトーン、感情を考える」が有効、国内政治関連では「情報の発信主体を確認する」「情報が発信された目的を考える」が有効となっている。また、「ネットで他の情報源を探し、確認する」も全体的に有効となっている。
  • 拡散手段として最も多いのは「家族・友人・知り合いに直接話した」が10.3%。次いでメッセージアプリが多く、身近な人への拡散が多い。Twitterは3位の4.3%となっている。大量の人に拡散した「スーパースプレッダー」は全体で1%以下しかいないが、拡散数では約95%を占めるなど、ごく一部の拡散者が偽情報拡散の大部分を広めていた。一方、スーパースプレッダーはソーシャルメディアからの訂正情報で考えを変えやすい傾向にある
  • 人間の非合理性が、偽情報の拡散に寄与するとの指摘がある。
    • 確証バイアス:先入観の影響により、自らに都合のいい情報に触れると真実だと信じてしまう。
    • 認知的均衡理論:人間には、好きと嫌いとの均衡状態を維持したいという心理があり、自分が好きな人が好きなものを好きなことは安定状態、その逆が不安定な状態となる。偽情報に触れた際、真実性よりも認知的均衡を保つために、自分が好きな人の発言が偽情報であってもそれを信じてしまうことがある。
    • ソーシャルポルノ仮説:コンテンツを消費して快感を得ることが目的であり、ニュース等を見るときに、情報を得ようという観点よりも楽しもうという観点を重視する態度。この観点により、偽情報が消費・拡散されることがある。

総務省 「消費者保護ルールの在り方に関する検討会報告書2021(案)」に対する意見募集
▼消費者保護ルールの在り方に関する検討会報告書2021(案)
  • 電話勧誘における課題に対する基本的な考え方
    • 現状等で示したとおり、FTTHサービスを中心に、引き続き、電話勧誘を発生チャネルとする苦情相談は高止まりしており、他の商品・役務と比べてもFTTHサービス等の「インターネット接続サービス」の電話勧誘に関する苦情相談は著しく多く寄せられている。事業者団体等の努力にもかかわらず、引き続き多くの消費者トラブルが生じている要因としては、主に、電気通信サービスの特質と、電話勧誘という販売方法のもつ不意打ち性や視認性の欠如といった点が相まって消費者の誤認を招きやすいという内在的な問題に加え、電話勧誘を通じてトラブルを生じさせている事業者には、アウトサイダーが少なくないということが考えられる。
    • これらを踏まえれば、業界団体等による自主的取組の実施だけでは対処に限界があると考られる。本件について抜本的な改善を図るため、総務省において、電話勧誘による契約に関し更なる制度的措置を講じ、不適切な行為を抑止することが適当である
    • なお、電話勧誘における課題に効果的に対処するためには、更なる制度的措置と併せて、総務省において、行政指導等の法執行を引き続き適切に実施することが重要である。
    • また、各事業者においても、今般の制度整備による効果が不十分であった場合には更なる措置が講じられる可能性に留意し、適正な契約手続の実施に努めることが求められる。
  • 不適切な行為を抑止するための具体的な措置
    • 具体的な措置内容については、(ア)不招請勧誘の禁止、(イ)電話勧誘拒否登録簿制度の導入、(ウ)要式契約化(書面等で利用者からの明示的な同意が確認できた時点をもって契約を成立とする)、(エ)説明書面を交付の上で契約前の提供条件の説明を行うことの義務化、(オ)その他の措置が考えられるが、強い規制の導入は、事業活動を過度に制約することになるため、制約が必要最小限となるようにすることが求められる。
    • この点、(エ)については、TCAで既に行われ一定の成果を上げている取組の趣旨を踏襲した上で、保護の対象を高齢者のみでなく全年齢に広げるものであることから高い効果が期待できる一方、電話勧誘そのものを一部又は全部禁止する(ア)や(イ)、民法上の原則である諾成契約を認めない(ウ)と比較して事業活動への制約が少ないものと考えられる。したがって、まずは、(エ)の説明書面を交付の上で契約前の提供条件の説明を行うことを義務化し、これによっても電話勧誘に起因するトラブルの解決に十分な効果が見られない場合に、(ウ)の要式契約化や(イ)の電話勧誘拒否登録簿制度の導入、更には(ア)の不招請勧誘の禁止といった強い措置を検討することが適当である。
    • なお、利用者の明示的な了解があった場合は、説明書面の交付に代えて電磁的方法によることも可能とすることが適当である。
    • また、(エ)の措置の義務化に当たっては、事業者等からの意見も踏まえ、利用者の利便性を低下させる可能性が高いと考えられるものについては除外することが適当である。
    • 具体的には、利用者からの架電に対する案内(インバウンド)の場合と、既に利用しているサービスに関して契約変更(プラン変更やオプション契約の追加・解除等)をするような場合が考えられる。
    • まず、インバウンドについては、電話勧誘の持つ不意打ち性や覆面性(相手の姿が見えず素性が分かりがたい)といった性質は薄まり、かつ、利用者は電話により契約することを期待していると考えられることから、販売目的を隠匿するようなチラシや著しく有利な条件により誘引を図るパンフレット等により利用者が架電するように仕向けられたものを除き、利用者が求める場合は規制の対象外とすることが適当である。
    • 次に、事業者から利用者に対して架電を行う場合(アウトバウンド)であっても、既に利用しているサービスに関する契約変更(プラン変更やオプション契約の追加・解除等)については、契約に当たって知るべき情報の多くは利用者が既知であると考えられることから、電話勧誘の持つ不意打ち性や視認性の欠如が問題となる場面は少ないと考えられる。一方で、速やかな変更が利用者の利益となる場合は多いと考えられることから、利用者が求める場合は規制の対象外とすることが適当である
  • ウェブでの解約手続
    • 電気通信サービスの契約締結手続については、早期の契約締結が電気通信事業者の利益につながることから、電気通信事業者にはこれを迅速に実現するための仕組みを整備するインセンティブが存在する。一方で、解約手続については、その遅延が、電気通信事業者の利益になることもあることから、これを迅速に行うインセンティブは契約締結手続に比べて劣後すると考えられる。実際、電話等が繋がらないことにより解約ができないといったトラブルは、同様の理由により契約締結ができないといったトラブルよりも多い。
    • しかし、解約は、契約締結と同様に、電気通信サービスの利用に関する利用者の重要な意思決定であることに鑑みれば、電気通信事業者は、利用者の解約手続が契約締結の手続と同程度に円滑に実施できるような状態を確保しなければならないと考えられる。
    • 現状においてこの点が必ずしも確保できていないことを踏まえれば、総務省においては、電気通信事業者に対し、特段の合理的な事情がある場合を除き、利用者が遅滞なく解約できるような手段を提供しなければならないことを義務化することが適当である。
    • なお、多くの電気通信サービスがウェブにより迅速かつ容易に契約締結が可能であることを踏まえると、解約手続についても、ウェブにより行えるようにすることが望ましい。
    • 一般的に、契約締結・解除には、同一の手段が提供されることが適切であると考えられることから、特に、ウェブで契約が可能なサービスの解約については、可能な限りウェブでも可能とすること(解約手続を完結させることが困難な場合は、少なくとも解約の申出(意思表示)を可能とすること)が望ましいと考えられる。
    • ただし、構成員や複数の電気通信事業者から指摘があったように、ウェブによる解約を実施する場合、不利益事項が十分に伝達できなくなるおそれもある。このため、ウェブによる解約を実現するに当たっては、十分な重要事項の掲載など、情報提供の在り方については留意すべきである。
    • そのためにも、不利益事項の伝達の方法については、既にウェブでの解約を実現している電気通信事業者におけるベストプラクティスの共有が図られることが期待される
  • 苦情相談の処理の在り方
    • 苦情相談処理の現場等からは、現状の苦情相談処理の枠組みでは解決が困難な事案があるとの見解が示されている。さらに、今後、DX化の進展等により電気通信サービスへの依存度が高まるとともに、5GサービスやIoTサービス等の先進的なサービスが消費者に本格的に浸透していくことで、消費者トラブルが更に多様化・複雑化していくことが見込まれる。
    • こうした電気通信サービスに関するトラブルにより効果的に対処するためには、個々の事業者による適切な対応に加え、業界における自主的な取組が一層進むことが必要である。
    • 具体的には、個々の事業者が、個別の苦情相談や既存の国民生活センター等によるADRに対して適切に対応することに加え、事業者団体等においても、個別の事業者との間では円滑に解決に至らない消費者トラブルを効果的に解決するため、苦情相談の受付・助言に留まらず、問題の切り分けや解決のモデルケースの提示等も行い得る体制を構築する必要がある。
    • この「体制」については、消費者団体等からも設置に強い要望があった電気通信サービスに特化した専門の苦情処理機関(いわゆるADR機関)の設置も一案として考えられる。
    • このため、個別の事業者を超えて業界として対応することで効果的に解決できるような課題を特定した上で、これに対処するための最適な体制について検討する必要がある。ただし、こうした取組は、事業者や事業者団体等の前向きな協力がなければ円滑に機能しないことから、既存の枠組みの活用も視野に入れるなど業界への過度な負担とならないよう留意しつつ、消費者と事業者の双方に利益をもたらす仕組みとなるよう配意することが肝要である。
    • かかる検討を集中して行うため、本検討会の下に苦情相談の処理の在り方について検討するタスクフォースを設置し、来夏を目途に一定の結論を得ることが適当である
  • キャリアショップ店員へのアンケート調査(2021年3月)
    • これまでの勤務の中で、利用者の利用実態に合わない、又は利用実態を確認しないで34上位の料金プラン等を勧誘したことがあると回答した者は4割強存在した。
    • これ以外の商材(高額なスマートフォンやオプション、アクセサリ等)に関する勧誘と併せると、多くの回答者は利用者のニーズや意向を丁寧に確認することをせずに勧誘を行ったことがあるという結果が見られた。
    • こうした営業の要因について確認したところ、販売代理店の上司や経営層からの指示や目標を理由とした者も多かったものの、各キャリアが設定する営業目標を理由とした者が4割強存在した。
    • 自由記述の中でも、次のような趣旨の証言が見られた。
      • キャリアの営業目標に従わないと経営上不利になることが、多少強引な勧誘に繋がることもあった。
      • 営業目標の達成のためには、(利用者の属性上)明らかに関心のなさそうな商材でも積極的に勧誘することがあった。
      • 営業目標の達成の有無が自分の給与にも影響する。
  • 端末単体販売に関する覆面調査(2020年12月~2021年2月)
    • MNO3社は、販売代理店において、回線契約がある者(回線契約者)のみならず、回線契約がない者(非回線契約者)に対しても、端末を販売(一括又は端末購入サポートプログラムによる割賦)しているとしているが、NTTドコモは22.2%、KDDIは29.9%、ソフトバンクは9.3%の販売代理店において、非回線契約者への販売拒否が確認された。
    • 販売拒否の理由として、「事業者や店舗の方針で販売できない」、「オンラインでは扱っているかもしれないが店舗では対応していない」、「一部の店舗でしか対応していない」、「システムが対応していない」、「端末購入サポートプラグラムは回線契約者向けのプログラムなので加入できない」等の説明があった。
    • その他、「回線を乗り換えた方がお得」、「乗り換えないならメーカ(Appleショップ等)で買った方がいい」といった説明もあった
  • 公正取引委員会が2021年6月に公表した「携帯電話市場における競争政策上の課題について(令和3年度調査)」でも、本件議論に関連する内容が取り上げられている。
    • 具体的には、携帯電話市場におけるMNOと販売代理店の取引関係に着目し、課題を「ア 評価制度」「イ 携帯電話端末の販売価格の設定方法」「ウ 独自商材の取扱い」と分類した上で、それぞれについて、MNO3社及び販売代理店へのヒアリング結果を整理した上で、次のように考え方を整理し、引き続き、MNO3社による評価制度が合理的であるか検証するとともに、MNOによる販売代理店に対する独占禁止法上問題となるおそれがある行為が行われることのないよう、注視していくこととされている。

総務省 「ポストコロナ」時代におけるテレワークの在り方検討タスクフォース(第5回)
▼資料 提言(案)
  • 本タスクフォースにおいては、以下のとおり、「日本型テレワーク」を定義することとしたい。[日本型テレワーク]
    1. 日本の様々な社会課題の解決に寄与
      • 急速な少子高齢化、生産年齢人口の減少等の課題
      • 時間あたり生産性の向上
    2. テレワークを契機としたICTツールの積極的な活用、BPR、DXの推進
      • 情報を共有しているという感覚や一体感の醸成、インフォーマルなコミュニケーションを促進する場をバーチャルに補完
      • 日本型の働き方の「強み」の維持
      • 心理的安全性の強化
    3. ソーシャリゼーションへの配慮
      • 育成期においては一律テレワークではなく、対面機会を計画的に設ける工夫
    4. 世代間ギャップを埋めるための工夫
      • 無駄な出社への同調圧力の排除
      • 企業レベルでテレワークに係るビジョンを策定
      • リバース・メンタリング
    5. ウェルビーイングの向上
      • 個人単位のウェルビーイングに加え、組織による協働的なウェルビーイング
  • 以前はテレワークにより対応できる仕事は限定的であったが、現在は、新たなICTツールをはじめとする様々なテクノロジーを徹底的に活用することにより、物理的なオフィスを共有しておらずとも、デスクトップ上で仮想的な職場を再現することが可能であり、オフィスワーカーであればテレワークで実施できない業務はほとんどないと言える。更に、テレワークの課題とされているものの多くは、テレワークでは対処することができないといった先入観、テレワークを十分に経験してこなかったことによる不慣れ、すでに広く世に登場してきている各課題に応じたICTツールを使いこなすことができていないことに起因するのではないかと考えられる。
  • また、コミュニケーションについては、出社時であれば、知らず知らずのうちに、その場での会話を一緒に聞いたり、出来事を一緒に目撃したりするなど、単純な「情報の共有」のみにとどまらず、自分の置かれている状況を客観的に把握しながら(メタ認知)、「みんなが同じものを見聞きしている」ことを無意識に理解することが可能である。しかしながら、テレワーク時には、(前者の「情報の共有」には気が配られていることが多いが、)自然と入ってくる視覚的・聴覚的情報が限られている場合が多い。これにより、テレワークを実施している者は、出社している者と比較して、相対的に、十分なコミュニケーションを取ることができていないという意識を持つことになり、なし崩し的な出社の一要因となり得ることが予想される。
  • 今後、新型コロナウイルスのワクチンの接種が進むにつれ、出勤者とテレワーカーが入り混じり、いわば「まだらテレワーク」とも言えるような状態が続いていくことが予期される。このような「まだらテレワーク」においては、相談のしやすさや一体感を補完的に醸成したり、評価不安、孤独感を払拭したりすることができるように、「コミュニケーションを見せる」という発想から、テレワークで働く社員も出社する社員もコミュニケーションが可能となるような場を意識的に設けていくことが必要であり、具体的には、バーチャルオフィスのようなICTツールの普及を積極的に図っていくことが有効である。また、所属の部署外の情報も得るためにはビジネス向けの社内SNSも有効な方策となり得る。
  • ICTツールの導入により、日常的な業務が効率化され、良質なテレワークの実現のためだけではなく、企業全体に対し生産性向上といったメリットをもたらすことが見込まれる。先に述べたとおり、テレワークを契機としたICTツールの積極的な活用、BPR、DXの推進という全体的な視野に立ち、計画的にICTツールの導入を図るべきである
  • テレワークは、働き方改革や新たなテクノロジーの活用、ダイバーシティの実現など、様々な企業の取組とも関連が深く、テレワークへの積極的な取組は、こうした他の取組の先進性を示す「リトマス試験紙」とも言っても過言ではない。このような特性を踏まえ、テレワークに関連する取組について、ステークホルダーを巻き込んだ形で企業の行動変容を促すことは検討に値する。
  • 一方、テレワークの実施状況そのものだけでステークホルダーが企業の評価を行うことは現実的ではないとの意見も踏まえ、テレワークだけではなく、BPR・DXの推進、柔軟で効率的な働き方やワークライフバランスの実現、従業員のウェルビーイングの向上、優秀な人材の確保と離職率の低下、業務継続性の確保など、他の目標も設定の上、一体的な取組として評価の対象とすることが重要である。特に、最近の若年層には柔軟な働き方を可能とする職場が人気である傾向が見られることから、テレワークの推進は、企業の継続的な人材確保においても非常に有効な方策だと言える。
  • 以上を踏まえ、従業員のウェルビーイングの向上、生産性の向上、ダイバーシティの推進といった要素から複合的に企業価値を向上させていくという方向で、企業におけるどのような情報を、誰に公表(開示)して、誰がどのように評価していくのか、といった具体的な仕組みについて、今後本TFでも、さらに検討を深めていく必要がある。
  • 議論の根底には、働くことが個人やチームのウェルビーイングに繋がるべきだという強い考えがある。「ワークライフバランス」という言葉は、ワーク中心で人生というものを考えるニュアンスがあり、今後は、人生のなかに仕事があるという「ワークインライフ」という言葉の方が馴染むという意見もあった。
  • 離れて働くことで、個人個人の業務が注目されがちだが、テレワークにおいても、適切なコミュニケーションをとりながら、従来の日本型の働き方の良さである、チームとしてのパフォーマンスを最大化していくことが可能であり、これが生産性の向上にも結びつく。
  • 重要なのは、働き方や制度を急激に変えるのではなく、一つずつステップを踏みながら変わっていくことであり、その旨をきちんと発信していくことである。本タスクフォースにおいても、発信のあり方についても引き続き検討を行っていく

総務省 競争ルールの検証に関するWG(第22回)
▼資料1 携帯電話料金の低廉化に向けた二大臣会合について
  • 健全な携帯電話市場の実現に向けた取組の推進
    1. 3省庁における取組状況
      1. 携帯電話料金の低廉化に向けた二大臣会合
        • 昨年12月以降、共同検討チーム(局長級会合)を計5回開催。
        • 密な情報共有の下、連携を強化、役割を整理して課題に対応。
      2. 各省庁での取組
        • 「アクション・プラン」の実行 【総務省】
          • 改正電気通信事業法の厳正な執行(ガイドライン改正、覆面調査)
          • データ接続料算定の精緻化を要請、音声卸料金について検証
          • 競争への取組を考慮した電波割当の実施
          • スイッチング円滑化TFにおける報告書の取りまとめ
          • 国民利用者向け「携帯電話ポータルサイト」の開設 等
        • 携帯電話市場のフォローアップ調査(6月10日公表) 【公取委】
          • 通信・端末セット販売、4年縛り等のフォローアップ調査・提言
          • 新たな課題(販売代理店、MVNOの競争環境の確保等)に係る調査・提言
          • 中古端末・修理用部品に関する調査・提言
          • MNO3社に対する点検・改善・報告要請
        • 携帯電話の表示に関する総点検 【消費者庁】
          • 分かりやすい表示への対応を要請(最低価格の強調表示等)
          • 非回線契約者に対する端末販売拒否に関する指導
    2. 主な成果
      1. 携帯電話料金の低廉化
        • MNO、MVNO各社からの新料金プランの提供開始(2月以降順次)
        • 国際的に見ても安い料金水準を実現(5月発表済)
      2. 広告表示の適正化
        • 総点検で指摘した最低価格強調表示等の是正(6月までに是正済)
      3. 低廉な新料金プランへの移行実績(主要MNO/MVNO各社)
        • 契約数 約1,570万(5月末時点)
      4. 乗換の円滑化
        • 同一事業者内のプラン・ブランド変更に係る手数料の撤廃(3月撤廃済)
        • 番号ポータビリティの無料化・24時間オンライン対応(4月実施済)
        • eSIMの実現(本年夏以降順次)
        • SIMロックの原則禁止(本年10月以降に発売する新端末はSIMフリーに)
        • キャリアメールの「持ち運び」の実現(年内)
      5. データ接続料・音声卸料金の低廉化 【MVNO向け】
        • 「3年で半減」としていた当初目標を2年で実現(2月実現済)
        • 音声卸料金を大幅に引下げ(4月引下げ)
      6. 端末メーカーによる純正部品の供給の開始 【修理業者向け】
    3. 今後の課題 ※総務省においては、「競争ルールの検証に関するWG」等における今後の議論を踏まえ、より具体化
      • 市場環境の継続的な確認・検証 【総務省・公取委】
        • 利用者の移行状況や事業者の具体的な取組状況について、継続して確認・検証。必要に応じて追加的な対応を検討。
      • 販売代理店における説明の適正化等 【総務省・公取委・消費者庁】
        • 法令違反を助長するような委託契約を是正するためのルール整備、諸課題について継続的なモニタリングを実施。
      • MVNO向け卸料金の適正化 【総務省】
        • MNOとMVNOの間の卸料金に関する協議が有効に働くためのルール整備を検討。
      • 消費者が適切な商品・プラン選択を行うための環境整備 【消費者庁・総務省】
        • 携帯電話の不当表示等について継続して監視、消費者向けの情報提供の積極的な実施
  • 新料金プランへの移行状況と国民利用者の負担軽減額 5
    • 本年2月以降、携帯各社(MNO/MVNO)による新しい料金プランの提供が順次開始。
    • 主要各社の新料金プランの契約数は、合計で約1,570万(5月末時点での各社実績を集計)。
    • 利用者アンケートにおける乗換え傾向等に基づき試算したところ、年間で約4,300億円の国民負担軽減。
    • 今後の乗換えを計画中の利用者も一定程度存在。国民の負担軽減額が更に拡大することが期待。
  • 利用者意識調査結果(すでに乗換えた利用者の動向)
    • 総務省が実施した利用者アンケート(6月)によると、すでに乗換えた利用者に乗換え元を確認したところ、乗換え先と同じ事業者が提供する別の料金プランを利用していた者が多かった。
    • 一方で、楽天モバイルの新料金プランは、楽天モバイルの利用者だけでなく、他の事業者からの乗換えの割合も多くなっている。

総務省 プラットフォームサービスに係る利用者情報の取扱いに関するワーキンググループ(第6回)
▼参考資料2 プラットフォームサービスに係る利用者情報の取扱いに関するWG 中間とりまとめ(案)の概要
  • プラットフォームサービスに係る利用者情報の現状と課題
    • スマートフォン等を通じたインターネットの活用は社会経済活動のインフラとなるとともに、今後のAIの活用やIoT化の進展に伴い、データ流通環境等が大きく変化することが想定される。ポストコロナ時代に向けて、デジタルシフトが更に進んでいくことが想定される。
    • 様々なサービスを無料で提供するプラットフォーム事業者の存在感が高まっており、利用者情報が取得・集積される傾向が強まっている。人々の日常生活における重要性が高まる中で、より機微性の高い情報も取得・蓄積される。
    • イノベーションや市場の発展を維持しつつ、利用者が安心してスマートフォンやインターネットを通じたサービスを利用していくことができる環境を確保していく上でも、関係する事業者それぞれにおいて利用者情報の適切な取扱いが確保されることが重要
      1. スマートフォンにおけるアプリケーションに関連する動向
        • スマートフォンにおいては、様々なアプリケーションが利用されている。アプリケーションのプライバシーポリシーの掲載率は大幅に向上してきているが、内容面の分かりやすさや簡略版の掲載に課題がある。また、OSにより一定の情報へのアクセスを行う場合に利用者に個別許可を求める機能等も導入されている。
      2. ウェブサイト上のCookie、広告ID、タグ等に関連する動向
        • First Party CookieとThird Party Cookieがあり、Third Party Cookieには、SNS事業者、広告事業者、アクセス解析事業者、データ仲介事業者等に情報を送信するものが多く見られる。イメージタグやJavaScriptなどによる情報収集も多く行われている。ウェブサイト管理者が実情を把握しにくく、プライバシーポリシーがきちんと書けていない場合が多くある。利用者にとってもプライバシーポリシーが分かりにくいという課題がある。
        • プラットフォーム事業者が提供するブラウザのうち、AppleのSafariにおいてThird Party Cookieをはじめクロスサイトトラッキングが既にブロックされている。GoogleのChromeにおいてもThird Party Cookieの廃止が検討される。
        • 広告IDについては、Appleの提供するIDFAは2021年4月以降、利用者の同意が必要となった。
        • Googleは、Privacy Sandbox Projectを発表。ブラウザの中で機械学習により行動履歴を分析し、同種の興味関心を持つ数千人のグループ(Cohorts)としてターゲティング広告の対象とするFLoCを提案。自社の提供するブラウザであるChromeで初期トライアルを開始。FLEDGEとして広告のオークションを端末内や「信頼できるサーバー」で行う構想も発表している。
      3. 業界団体や業界の動き
        • 欧州インタラクティブ広告協議会(IAB)が中心となり、GDPRに準拠したTCF(Transparency and Consent Framework)を公表、これをベースとしたCMP(Consent Management Platform)の動きが進んでいる。
        • フィンガープリントやUnified ID2.0(メールアドレスハッシュ化)などによるトラッキングを検討する動きもある。同意取得の在り方やオプトアウトの在り方について課題が指摘される
  • 現行制度と政策
    1. 個人情報保護法及び電気通信事業GL
      • 事業者による個人情報の取扱いについて個人情報保護法により規律。令和2年改正で、保有個人データの開示方法や個人関連情報の第三者提供規制等の見直しが行われ、令和3年改正と合わせ令和4年4月施行予定。
      • 電気通信事業における個人情報保護に関するガイドライン(電気通信事業GL)において、電気通信事業分野の個人情報保護及び通信の秘密等について規定。個人情報保護法の令和2年改正及び電気通信事業の性質等を踏まえた上で、電気通信事業GLの見直しを検討する必要がある。
    2. SPI及びSPO
      • スマートフォンの利用者情報の適切な取扱いについて検討し、スマートフォン プライバシー イニシアティブ(SPI)を2012年に公表。電気通信事業GL・解説にもSPIの内容を反映。(スマートフォン利用者情報取扱指針として、6つの基本原則とアプリ提供者、情報収集モジュール提供者等、アプリ提供サイト運営者等の関係事業者における取組を示した。)
      • SPIの実施状況等について2013年からスマートフォン プライバシー アウトルック(SPO)として毎年継続的に調査を実施しこれを公表してきている。(プライバシーポリシーの掲載率などは大幅に向上してきている。人気アプリは重要とされる事項の記載率も高いが、新着アプリなどでプライバシーポリシーの掲載率や定められた項目の記載率に一部低下が見られる)
    3. 位置情報プライバシーレポート
      • 電気通信事業者が取り扱う位置情報である基地局位置情報、GPS位置情報、Wi-Fi位置情報の取扱い方法等について整理した位置情報プライバシーレポートを2014年に策定。電気通信事業GL・解説にも同レポートの内容が反映。
    4. JIAA
      • インターネット広告ビジネスにおいて取得・利用されている個人に関する情報の取扱いについて、「プライバシーポリシーガイドライン」、「行動ターゲティング広告ガイドライン」等を事業者向けに策定し、業界内において啓発活動等を推進。
    5. デジタル広告市場
      1. 本年4月にデジタル広告市場の競争評価の最終報告を発表、課題⑩パーソナルデータの取得・利用に係る懸念の対応については、電気通信事業における個人情報保護に関するガイドラインなどの見直しにより対応することとされた。
  • 海外動向
    1. 米国
      • カリフォルニア州CCPA/CPRA
        • カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)は2020年1月施行、7月当局による執行開始。個人情報の収集やオプトアウト権に関しては、プライバシーポリシーへの記載だけではなく、これとは別に消費者への通知が必要とされる
        • 2020年11月住民投票が行われ、CCPAを改定するカリフォルニア州プライバシー権法(CPRA)が成立。Third Party Cookie等を利用したクロスサイトトラッキングに対応した「共有するな」ボタンの義務化が定められた。
      • NIST Privacy Framework
        • 米国国立標準技術研究所(NIST)によってNIST Privacy Framework(NIST PF)が定められ、同意取得を行う際の推奨手法(ジャストインタイムの同意、同意の撤回等)を規定。通知を行う際の推奨手法も記載
    2. 欧州
      • GDPR
        • 一般データ保護規則(GDPR)が2018年5月から施行され、同意、透明性、自動化された個人に対する意思決定とプロファイリング、データ保護影響評価、データポータビリティの権利等についてガイドラインが定められている。
      • ePrivacy規則案
        • GDPRの特別法として、電子通信サービス及び利用者の端末装置の情報の取扱いを規制するePrivacy規則案は、端末装置のデータ処理・蓄積機能の利用、端末装置からの情報取得等、クッキー等に係る同意取得方法等を規定。
        • 広告最適化のためにサードパーティクッキーを設置するウェブサイト管理者は、ネット広告代理店等と共に、GDPR上の共同管理者の立場に立ち、個人データの利用目的について利用者に情報提供し、利用者から同意を取得する義務を負うこととされている。
      • DSA(規則案)
        • オンライン広告の透明性確保に関するオンライン・プラットフォームに対する規律、超大規模オンライン・プラットフォームに対する規律(広告内容・広告主・広告表示期間・使用された主なパラメータ・受領者総数に係るデータベースを編纂・APIを介して一般に利用可能とする義務等)が提案されている。行動規範の策定が奨励・促進。
    3. ISO/IEC
      • ISO/IEC29184(消費者向けオンラインサービスにおける通知と同意・選択)において、レイヤードアプローチを推奨。付属書において、PCやスマートフォンで同意を得る場合のユーザインタフェースの例や、同意領収書(Consent Receipt)又は同意記録(Consent Record)の例が示されている。
  • 利用者情報の取扱いに関するプラットフォーム事業者のモニタリング結果
    • 各事業者において、プライバシーポリシーの内容を分かりやすく説明するための工夫を行っている。アカウント管理画面やダッシュボード等か、利用者が情報取得や第三者提供等を事後的に把握・管理できるようにしている事業者もある。
    • 広範な利用者情報の取扱いの全体像を一般の利用者に説明・理解させることは容易ではない。
    • 情報収集モジュール等により、クロスサイトトラッキング等が幅広く行われている
  • 利用者情報の適切な取扱いの確保に向けた論点
    1. 利用者情報を取り巻くグローバルな情勢の変化
      • 各国は利用者情報の取扱いに関して、特に本人へのサービス提供と直接関係がない本人が意図しないものを行おうとする際は本人にこれを知らせ、本人同意を求めること、事後的な検証可能性を高めるための透明性確保や報告・公表義務を課すこと等規制強化を進めている。グローバル展開するプラットフォーム事業者もこれに対応しつつあるところであり、我が国においても、利用者保護の観点から、適切な対応を検討していくことが求められている。
    2. 利用者情報の適切な取扱いの確保
      • 第一に、利用者と直接の接点があるアプリ提供者やウェブサイト運営者等のサービス提供者が、まずはアプリやウェブサイトにおいてどのような情報取得や情報提供を行うべきか必要性を検討し、これを把握することが必要。
      • 第二に、アプリ提供者やウェブサイト運営者等のサービス提供者が、上記を踏まえ、取得や提供する情報の種類や用途などに応じて、利用者が理解できるように通知・公表又は同意取得を行っていくことが必要。
    3. 分かりやすい通知や同意取得のあり方
      • 利用者に分かりやすく通知・公表や同意取得を行い、利用者が理解した上で有効な選択を行える環境を整えていく必要。欧米において、階層的な通知、個別同意、プライバシー設定などの工夫の導入が推奨されている。
      • プライバシーポリシーに階層別の表示や簡略版の作成などの工夫を行い読みやすさを高めることが期待される。また、取得される情報の種類や利用目的、第三者提供先などに関する個別同意、同意した内容の確認を可能とするConsent Receiptのような仕組みや、サービス開始後のオプトアウトなどのプライバシー設定を可能とするダッシュボード等の提供等により、個人による理解やコントロールを高めることが期待される。
  • 利用者情報の取扱いに関する今後の取組の方向性
    1. 電気通信事業法・個人情報保護法等を踏まえた対応
      • 利用者端末情報とそれに紐付く情報について、通信関連プライバシーとして保護されるべき利用者の権利として、把握されるべき。電気通信事業者や電気通信事業者の設備のみに着目するのではなく、電気通信サービスの利用者の権利に着目し、通信の秘密に加えて電気通信サービスの利用者のプライバシー保護を電気通信事業法の目的として考えていく必要があると共に、利用者端末情報等を取り扱う者の全てが保護すべき義務を負うこととするべき。
      • 電気通信事業法等における利用者情報の取扱いの制度化の妥当性や適切性、規律の内容・範囲等について、eプライバシー規則(案)の議論も参考にしつつ、検討を進める。
    2. 電気通信事業GL・指針等における対応
      • 令和2年及び令和3年改正個人情報保護法の施行に向けて、電気通信事業GLについて見直す。
      • 利用者情報の適正な取り扱いの確保に向けた電気通信事業GL改正について併せて検討を行う。(例:個人情報保護管理者、プライバシーポリシー、位置情報を含む各種情報(利用者情報を含む))
    3. 定期的なモニタリングの実施
      • 電気通信事業GLに必要事項を定め、その遵守状況や事業者の自主的な取組の状況を定期的にモニタリングする。
    4. 専門的な知見の蓄積と発信の重要性
      • 有識者のTFなどにより、技術的動向について整理し、継続的にこれを更新していくことを検討。
    5. 利用者の理解促進・外部レビュー
      • 関係事業者や業界団体等が、利用者に対して周知啓発を推進し、利用者のリテラシー向上を図っていくことを期待。
      • 専門的見地から事業者のプライバシーポリシー等について外部レビューが実施され、結果が公表されることも有用。
    6. 国際的な対話と連携
      • 我が国における制度的な検討やプラットフォーム事業者等のモニタリング等の取組を進めるとともに、積極的に二カ国の枠組みにおける対話と連携を進めることが有用。また、更に、多国間連携の場として、OECD、APEC等の国際的機関や地域連合の場においても我が国における取組を説明し、連携しつつ対応。

総務省 「ポストコロナ」時代におけるデジタル活用に関する懇談会報告書の公表
▼別紙1 報告書
  • 新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえたデジタル政策の方向性
    1. 若年層から高齢者まで全ての国民利用者によるデジタル活用(受容面)
      • デジタル社会の実現は、全ての国民利用者がその利益を享受できることが前提となる。そのためには、年齢、障害の有無、所得の多寡、居住地域、デジタル機器・サービスに対する習熟度や親しみの程度など、国民の多様性を十分に理解し、その多様性から生じる課題に対応することが必要である。
      • 一方で、コロナの拡大に伴い、非接触・非対面での生活を実現するために半ば強制的にデジタルサービスの活用が求められる状況で、例えば高齢者にとってはデジタル端末の操作が分からない、利用に不安がある、用語が難しいといった問題が、ビジネス利用者や学生にとってはオンラインでのコミュニケーションが困難、オン・オフの意識の切替えが困難、デジタルサービスは使いこなせるが自宅がリモートでの仕事・学習環境に適していないといった様々な問題が生じており、デジタル技術・サービスが国民の多様性に対応できていないという課題が顕在化した。
      • 今後、誰もが参画でき、個々の能力を発揮できる包摂性・多様性のあるデジタル社会を形成するためには、信頼性が高く有用な情報が流通する安心・安全な情報環境や利用者自身による情報リテラシーの向上、全ての国民利用者が必要に応じたデジタル技術・サービスを活用できるための支援の仕組みの構築などを通じて、若年層から高齢者まで全ての国民利用者によるデジタル活用の浸透を実現することが必要である。
    2. 企業・行政等におけるデジタル技術の導入(需要面)
      • 全ての国民利用者によるデジタル活用を進めるためには、各利用者がその恩恵を感じて能動的にサービスを利用するようになる必要がある。そのためには、サービスを提供する側の企業や行政等においても、利用者のニーズに対応したデジタル活用を進める必要がある。また、その際には、利用者にデジタルに対する抵抗感を抱かせないインターフェイスが望ましい。
      • 一方で、我が国企業のデジタル活用は、米国や中国などのDXをリードする海外企業に比べて遅れを取っていることや、その目的が効率化に偏重していることなどが課題として指摘されている。また、行政においても、オンライン行政サービスの利用方法が複雑であることや、利用できるサービスの種類が少ないことなどが指摘されており、多様なニーズに対応するサービスの提供が課題となっている。
      • こうした課題に対応するには、企業や行政等においても、データの単なるデジタル化や、業務プロセスのデジタル化により効率化を追求するだけではなく、利用者に対して新たな価値を提供するという目標を設定してDXを進める必要がある。そのためには、組織の目標とデジタル活用の関係を理解した上で新たな価値の創出に向けて、その源泉となる企業や行政自身が保有するリアルデータの活用や、組織を超えたデータの連携・活用、デジタル活用による課題解決を可能とするような「デジタルコンピテンシー」を有する人材の確保、これらを実現するための組織能力の向上等が必要である
    3. デジタル活用を支える情報通信基盤の充実と国際競争力の強化(供給面)
      • コロナの影響により、オンラインでの活動が増加していることから、サイバー空間とフィジカル空間をつなぐ役割を果たすためのインターネットに接続する環境の重要性は、以前にも増して高まっている。
      • 一方で、情報通信基盤としての光ファイバの整備は全国的な普及が進んでいるものの、利用者の少ない地方部でのインフラの維持や、IoT等の活用による産業利用の可能性がある場所へのエリア展開、通信トラヒックの混雑緩和などの課題が未だ残っている。また、様々な領域における経済安全保障や海外の巨大デジタル企業への富の集中が重要な課題となる中、サプライチェーンリスクへの対応や我が国のデジタル企業の競争力強化が急務となっている。
      • これらの課題に対応するため、デジタル企業や関係する研究機関等は、全ての利用者や組織のデジタル活用を支えるとともに、新たな需要を作り出し、我が国の経済再生や国際競争力の強化に努めることが必要である。
  • 国民へのデジタル活用浸透に向けた支援強化取組の方向性
    1. 包括的なデジタル活用支援推進事業への取組
      • デジタル活用支援推進事業の全体構想と事業の実施計画を策定した上で、携帯ショップのスマホ教室や郵便局の空きスペースなど既存のリソースを効果的に活用しつつ、助言・相談の場を求める方々に十分な支援が届けられるよう周知・広報、標準教材等の作成、デジタル活用支援を実施する側の人材を確保するための人材育成、デジタル活用支援の実施ガイドラインの作成、行政との連携など、包括的な取組を進めることが求められる。
    2. 若年層向けリテラシー施策のオンライン化・情報共有
      • eネットキャラバンや地域ICTクラブなどの若年層向けデジタルリテラシー施策について、オンラインでの実施を可能にし、かつ、地域横断的にノウハウの共有やニーズ・シーズのマッチングを行うための環境整備を行うことが求められる。
    3. 若年層から高齢者へのデジタルリテラシー共有の仕組み構築
      • 若年層向けリテラシー施策によって学んだ利用者が、地域の高齢者に対してデジタル活用について教える機会を創設したり取組意欲を喚起したりすることが求められる。これにより、学んだ内容の定着や実践を促進するとともに、地域におけるデジタル活用支援の担い手として育成することが可能となる。
    4. 偽情報・誤情報に騙されないためのリテラシー向上支援
      • 偽情報・誤情報については、メディアやNPOなどによるファクトチェックの取組の推進と合わせ、情報の受信者である利用者がそれらの情報に騙されないためのリテラシーを身につけるための対策が求められる。
  • 企業・行政等のデジタル変革の推進取組の方向性
    1. データ連携を促進する取組
      • 各組織が保有するデータの流通を促進し、新たな価値を創出するため分野横断的なデータ流通に取り組む必要があることから、例えば、パーソナルデータの流通・活用について、本人関与の下でデータ利活用を促進する仕組みとして、情報銀行やPHR(パーソナル・ヘルス・レコード)などのデータ連携を促進する取組の検討を深めることが必要である。
    2. 企業・行政等におけるデジタル人材の確保
      • 企業や行政等におけるデジタル人材の確保策、例えば求められる人材の専門的スキルを証明するための認定スキームや当該スキルの獲得・維持に必要な研修制度等の仕組み、必要な専門性を満たす人材をマッチングできる仕組み、それぞれの組織におけるデジタル人材の活用・位置付けの在り方等のベストプラクティスの共有などについて、具体的方策を検討するための場が必要である。
    3. ローカル5Gの普及展開
      • 様々な分野・場面におけるローカル5Gの導入を推進していく観点から、官民間の行政情報の交換・連携や、全国的な普及啓発活動に加え、制度に関する検討などの普及展開に向けた取組を行うことが求められる。
    4. 5Gソリューションの共有の仕組み構築
      • 5G時代における企業DXの推進のため、ローカル5G等の開発実証を進めつつ、その成果等を含むソリューションを、企業や行政等が利用しやすい仕組みを構築することが求められる。
    5. eKYCの安全・信頼性の確保及びeKYC活用のユースケースの拡大
      • デジタル空間での安心・安全な民間の取引等において必要となる本人確認について、公的個人認証サービス(JPKI)の利用に加え、本人確認手法の一つであるeKYC(electronic Know Your Customer)を提供する事業者の安全・信頼性の確保の在り方等について、具体的方策を検討するための場が必要である。また、eKYCを活用したユースケースについて金融及び携帯電話サービス以外の分野等への拡大を図ることが求められる。
    6. 良質なテレワーク定着に向けての施策の見直しと新たな取組の推進
      • 主として出勤抑制の手段として一時的に普及したテレワークについては、既存のデジタルツールを積極的に活用することにより様々な課題を解決できることや、生産性の向上や DX の推進、有能な人材の確保など、企業等の経営層にとっても様々な効果をもたらし得ることなどが期待できることから、「「ポストコロナ」時代におけるテレワークの在り方検討タスクフォース」の場で、良質なテレワークの定着に向けて施策を見直した上で、新たな取組を推進する
  • 安心・安全で信頼できるサイバー空間の確保 取組の方向性
    1. 各種のセキュリティガイドライン等の普及促進
      • テレワークやクラウド活用の増加、IoTの普及等に対応した総合的なセキュリティ確保の取組が求められる。特にテレワークの急速な普及を踏まえて、テレワーク時のセキュリティに関するガイドラインの普及を促進するべきである。
    2. サイバーセキュリティ情報の収集基盤及び人材育成基盤の構築
      • サイバーセキュリティ対処能力を向上させるため、サイバーセキュリティに係る情報を国内で収集・蓄積・分析・提供するための基盤や、それを活用したサイバーセキュリティ人材の育成基盤を構築し、産学の結節点として開放するとともに、そうした人材を訓練する場やプログラムを構築することが求められる。
    3. ネットワークの安全・信頼性確保のための電気通信事業者による積極的なセキュリティ対策の推進
      • 電気通信事業者におけるサイバーセキュリティ対策及びデータの取扱いに係るガバナンスの強化など、電気通信事業者のネットワークへのサイバー攻撃のリスクや脆弱性に対して適切かつ積極的な対策を講じることにより、ネットワークの安全・信頼性を確保し、ユーザが安心してデジタルサービスを利用できる環境を確保することが求められる。

総務省 ブロードバンド基盤の在り方に関する研究会 中間取りまとめ(案)に対する意見募集
▼別紙2 概要
  1. 検討の背景
    • Society5.0時代を見据えるとともに、新型コロナウイルス感染症対策のための「新たな日常」の構築を可能とするテレワーク・遠隔教育・遠隔医療などのデジタル活用のために、ブロードバンドサービスが一層重要となっている。
    • このようなブロードバンドサービスの利用について地理的格差の発生を防ぐため、ブロードバンド環境の確保・維持が必要。
  2. ブロードバンドサービス提供の現状
    • ブロードバンドサービス(有線ブロードバンド:FTTH(光ファイバ),CATV等、無線ブロードバンド:LTE(第4世代移動通信システム)等)については、契約数が年々伸びている。
    • 有線ブロードバンド未整備エリアの世帯数は2021年度末時点で約7万世帯(FTTH未整備世帯は約17万世帯)まで減少(99.9%が整備。)、携帯ブロードバンドは2023年度末にはエリア外世帯がゼロになる計画。
    • 一方、有線ブロードバンドサービスについては、維持運用経費が事業者の大きな負担であり、引き続き維持していくためには支援が必要。
  3. 提供確保すべきブロードバンドサービス
    • Society5.0時代を見据えるとともに、「新たな日常」においては、ブロードバンドサービスは不可欠。
    • ブロードバンドサービスの中で、その提供維持のために維持運用経費について支援を行う必要があると考えられる有線ブロードバンドサービス(FTTH, CATV)を提供確保すべきサービスと位置付ける。
    • 通信速度等の確保すべき品質については引き続き検討。
  4. 適切、公平かつ安定的な提供確保のための方策
    • 利用者利益を確保する観点から、いつでもどこでも誰もが有線ブロードバンドサービスを利用できるように、サービス提供主体に
    • 対し、適正な提供条件等を確保する規律を課す(具体的な規律として、約款・料金規制等を想定)。
    • 不採算地域に対する最終的な役務提供の責務(ラストリゾート事業者の責務)について引き続き検討。
    • 有線ブロードバンドサービス提供主体のうち一定の基準を満たす者(一定の地域内で1者のみで役務提供しており、維持運用経費が他の地域より高い場合を想定)に対し、交付金制度により維持運用経費を支援(支援対象設備については、維持運用経費が大きくなるアクセス回線設備等・離島における海底ケーブル。また、交付金の負担対象は有線ブロードバンドサービス又は無線ブロードバンドサービスを提供する電気通信事業者)。
    • 交付金による支援額算定方法は引き続き検討
  5. 有線ブロードバンド未整備エリアにおけるブロードバンドサービスの提供確保方策
    • 維持運用経費の交付金による支援を行うとともに、整備費について地域の実情を踏まえた財政措置などの支援策を引き続き講じることで、有線ブロードバンドの整備を一層進める。
    • 残る未整備エリアをすべて有線ブロードバンドで整備することは困難であるため、携帯ブロードバンドサービスの活用を検討。
    • 具体的な方策については、移動通信事業者に期待される役割が論点の一つとなっている「デジタル変革時代の電波政策懇談会移動通信システム等制度WG」の議論も踏まえて検討。

総務省 「ポストコロナ」時代におけるテレワークの在り方検討タスクフォース(第4回)
▼総務省資料
  • 目指すべき「日本型テレワーク」の在り方
    • ポストコロナで目指すべきは、単に「離れた場所で働く」を意味する「リモートワーク」ではなく、「ICTを活用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」である「テレワーク」であると明確にすべきではないか。
    • 少子高齢化による生産年齢人口の急速な減少など、日本の社会構造の大きな変化を踏まえ、これまで以上に、働く人が効率良く働くことが可能なテレワークの必要性は高まるのではないか。
    • その際、単に仕事を切り分けるのではなく、現在の業務そのものやルール、方法を見直す(BPR)とともに、ICTツールの積極的な活用によりDXを推進していくことが、日本が目指すべき方向性ではないか。
    • テレワークは、ただの「コスト」(子育て、介護等に時間を割く必要がある従業員へのサポートとしてやむを得ないもの)ではなく、通勤時間の削減等を通じて従業員のウェルビーイングの向上に繋がる、ひいては企業のパフォーマンス向上に繋がっていくという評価も可能ではないか。
    • 新型コロナウイルス感染症によりがらりと変わった価値観も多く、従業員や経営者を含めて社会全体が意識を変えていかなければいけない。
    • 中小企業を中心に、経営者に対し、直接的で訴求力のあるメリット(生産性の向上、コストの削減などの成功事例)を提示していくことも必要ではないか。
    • 課題に応じた新たなICTツールの活用、テレワークを契機としたBPR、DXの推進により、日本の働き方の強みを活かした「日本型テレワーク」の実現は可能ではないか。他方、ソーシャリゼーションの面では難しさもあり、新入社員は対面を増やすなど、状況に応じた工夫は必要。
    • テレワークを長く実施していた企業・団体においては生産性の低下は限定的。テレワークに慣れていくこと、テレワーク時の職場環境をリアルなものに近付けていく創意工夫によって、生産性の低下を一定程度防ぐことも可能ではないか。
  • テレワークの導入・定着に向けたICTの活用
    • 以前はテレワークができる仕事は限定的であったが、今は、新たなテクノロジーやICTツールを徹底的に活用することにより、デスクトップ上で仮想的な職場を再現することが可能であり、オフィスワーカーであればテレワークで実施できない業務はほとんどないのではないか。
    • 「テレワークだとマネジメントができない」という意見は、先入観やICTツールを使いこなしていないという要因も大きいのではないか。
    • 今後、出勤者とテレワーカーが入り混じる「まだらテレワーク」が続くと考えられる。一体感、雑談、相談しやすさを補完的に醸成したり、評価不安、孤独感を払拭するために、「メタ認知」も含めたコミュニケーションが可能となるよう、コミュニケーションを見せる「場」の設計を積極的に推進すべきではないか。
    • 特に、「バーチャルオフィス」のように、情報そのものに加え、コミュニケーションが行われていること見せる機能を持つICTツールの普及を図るべきではないか。また、所属の部署外の情報も得るためにはビジネス向けの社内SNSも有効ではないか。
    • チャットツールの活用や、Web会議ツールを常時接続して職場の雰囲気を伝えるといった手法も有効ではないか。例えば、Web会議ツールを使えば、顔の表情や暗黙知も伝えることができる。
    • その後のステップとして、順次、人事管理、電子決裁、経費精算など、企業の状況に応じて、テレワークに適した各業務に係るCTツールの導入を図るべきではないか。
    • その際、世代間ギャップを解消するため、海外では若手がシニアにメンタリングを行う「リバース・メンタリング」が活用されているが、日本でもこのリバース・メンタリングを積極的に取り入れるべきではないか
  • 企業・団体の内発的取組を促すための仕組み
    • テレワークは、「働き方改革×新たなテクノロジー活用」の一丁目一番地であり、働き方改革、ダイバーシティ等も含めた企業の取組の先進性を示す「リトマス試験紙」とも言っても過言ではない。
    • テレワークに関連する取組について、企業規模などに応じたステークホルダーを巻き込んだ形で行動変容を促すことができないか。
    • テレワークそのものだけではなく、テレワークを契機としたBPR、DXの推進、柔軟で効率的な働き方の実現、従業員のウェルビーイングの向上、優秀な人材の確保と離職率の低下、ワークライフバランスの実現など、一体的な目標を持って進めることが必要ではないか。
    • 特に、最近の若年層には柔軟な働き方を可能とする職場が人気である傾向が見られることから、企業の継続的な人材確保という観点からもテレワークに係る取組を進めていくことは有効。
    • 生産性の向上、ダイバーシティの推進、従業員の幸福度(ウェルビーイング)の向上といった要素から複合的に企業価値が向上するというシナリオがあるのではないか。
    • テレワークを推進していくため、企業におけるどのような情報を、誰に公表(開示)して、誰がどう評価していくのかといった具体的な仕組について早急に検討すべきではないか。
    • 中小企業については、平時からテレワークを実施して成功しているモデルケースを示すことによって、経営者に、自分のところでもできる、自分のところでも実施すべきと判断していただくのが最善の方法ではないか。ICTとテレワークが経営に直結して、業績向上につながると、いかに意識してもらうかがポイントではないか
  • 既存のテレワーク関連施策の見直し
    • 様々な角度からのテレワーク関連施策、またそれらを発信するWebサイトがすでに存在。したがって、まずは、関係府省も巻き込んだ形で、ユーザー企業の利便性を第一として施策を再設計していくことが必要ではないか。
    • 特に、総務省と厚労省がそれぞれ実施しているテレワークの相談事業は一本化すべきではないか。併せて、各事業のWebサイト、事例集等についても整理を行い、テレワークに関する統一的なポータルサイトが必要ではないか。
    • 総務省のサテライトオフィス整備支援については、これまで全国約40箇所で実施され、今のワーケーションの動きの基盤となったと評価できる。他方、2021年度から内閣府地方創生推進事務局の地方創生テレワーク交付金が開始されたことから、総務省のサテライトオフィス整備支援については2021年度限りとすべきではないか。
    • 相談事業の一環として、テレワークマネージャーが相談企業に応じた具体的で実践的なICTツールを提案し、相談企業がそれを「お試し」で使うことができる仕組みや、特定の業種や取引先も含めた企業を跨いだ試行的な導入についても検討すべきではないか。
    • その際、導入事業者側に補助金を交付するのではなく、サービス提供者側に支援を行い、多くの企業が「お試し」で使うようにことができるスキームが有効ではないか。
    • テレワークマネージャーも自由にツールを使えるようにするべきではないか。
    • また、「良質なテレワーク」に向け、企業等の業種や規模、個別具体的な課題に応じて、よりきめ細かな相談対応、実践的なCTツールの提案を実施すべきではないか。
    • そのためにも、テレワークマネージャーのスキルの確保や育成、評価の仕組み等についても併せて検討すべきではないか
  • その他
    • ポストコロナに向けて、場合によっては専門家によるコンサルテーションの下、総務省(情報流通振興課)が率先してICTツールの導入やリバース・メンタリングなどに取り組むべきではないか。
    • その際、 「生産性の向上」「ダイバーシティの推進」「従業員の幸福度(ウェルビーイング)の向上」の3つの要素から組織の価値向上に努めるべきではないか。
    • 従業員がテレワークを行う際に要する通信費については、従業員が実際に支出した業務のための費用の実費弁済分であれば、課税の対象とならず、この実費相当額の簡便な算出方法については、国税庁が本年1月に公表した「在宅勤務に係る費用負担等に関するFAQ」において、例示として、テレワーク実施日数分の通信使用料の2分の1を支給する場合には、給与として課税しない、と示されているところ。
    • 他方、簡便な方法を用いたとしても、テレワークについては、すべての従業員が毎日行うわけではなく、月によって変動もあることなどから、正確性を期すために、従業員毎のテレワーク実施日数をもとに通信費の支給額を毎月計算する必要があることは事実。
    • また、テレワークに関する手当を定額で支給している企業も、この手当を給与課税の対象外とするためには、実費相当額による精算が必要となり、確かに現場の事務負担が大きくなるとのご指摘が当たる面もあるのではないかと思われることから、まずは、関係省庁と連携しつつ、企業等が従業員等に対し支給する通信費等について、実態調査に取り組むべきではないか

【消防庁】

※現在、該当の記事はありません。

【その他省庁】

※現在、該当の記事はありません。

【裁判所】

※現在、該当の記事はありません。

【東京都】

※現在、該当の記事はありません。

【その他(国内)】

【2021年9月】

内閣官房 官民ファンドの活用推進に関する関係閣僚会議幹事会(第14回)議事次第
▼資料1:官民ファンドの運営に係るガイドラインによる検証報告(第13回)(案)
  • 官民ファンドの活用状況
    • 令和3年3月末時点で、官民ファンドへの政府からの出資等の額は約1兆 5,956 億円(前年同期比 4,690 億円増)、民間からの出資等の額は約 7,791 億円(前年同期比 3,000 億円増)であり、官民ファンドは、政府及び民間から、合計約2兆 3,747 億円(前年同期比 7,690 億円増)の出資等を受け入れている。また、令和2年度においては、官民ファンドに対し、5兆 5,213 億円(前年同期比2兆 4,958 億円増)の政府保証が付されている。他方、官民ファンドがこれまでに支援決定した案件数は 1,341 件(前年同期比 155 件増)、支援決定額は約4兆 761 億円(前年同期比 9,729 億円増)、実投融資額は約3兆 792 億円(前年同期比 5,406 億円増)であり、官民ファンドの投融資が呼び水となった民間からの投融資額は約 10 兆 3,277 億円(前年同期比 2 兆6,645 億円増)となっている。
    • このように、官民ファンドは、政府や民間からの出資等に加え、これまで支援を行った事業者に係る株式の売却益等も活用することにより、受け入れた出資等の金額を上回る支援決定及び実投融資を行っている。また、官民ファンドの呼び水効果としての民間投融資額については、官民ファンドによる実投融資額を大きく上回っている。
    • なお、一部の官民ファンドにおいては、上記のとおり必要な政府保証が付されているところであるが、これは、様々な金融・経済情勢に柔軟に対応し、必要となる支援に万全を期すことができるよう措置されているものである。
    • 各官民ファンドの令和3年3月末時点における概要は別紙1、令和2年度における官民ファンドの活用状況は別紙2、令和2年度における各官民ファンドの具体的な投資案件及びEXIT案件は別添のとおり。
    • また、各官民ファンドは、政府の成長戦略を始めとする各種の政策課題について、各ファンドの設置目的や足下の政策ニーズ等を踏まえつつ、リスクマネー供給を通じてその実現を推進している。近時では、例えば、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業の資金繰り対応等、ライフサイエンス産業(特に創薬・バイオ)等の競争力強化、脱炭素化・グリーン社会の実現に向けた取組、ポストコロナ時代の社会・経済構造変化への対応(DX、事業再構築等)、経済安全保障への寄与等に関する取組も行っているところ、各ファンドの具体的取組は別紙3のとおり
  • 新型コロナウイルス感染症のファンド業務への影響等
    • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う官民ファンド自身のファンド業務への影響等については、大きな影響はないとするファンドがある一方、行動制限等による人流の抑制を受け、飲食・宿泊業等のサービス産業を中心とした投資先の売上の減少や、施設建設工事や研究開発・治験の停滞による事業計画の遅延等によって投資計画への影響があるとするファンドも見受けられた。また、先行きの不透明感から新たな投資判断に対して慎重となる傾向も見られた。他方、IT関連分野や宅配・物流業といった、コロナ禍によりニーズが増した事業領域への投資は堅調に推移しており、売上増となるものもあった。
    • 影響に対する対応や今後の課題としては、多くのファンドが、新型コロナウイルス感染症の影響も踏まえ、投資先の業況・状況や事業環境の変化等についてこれまで以上にモニタリングに注力する必要があるとしている。また、政府等による各種支援メニューの既存投資先への情報提供や、費用負担の軽減交渉、オンライン展示会出展、コンティンジェンシープラン策定等に係る支援といった個別具体的なハンズオンを行っているファンドも見られるほか、必要に応じて既存投資先の支援内容や投資戦略の見直しも進めるとするところもあった。さらに、新型コロナウイルス感染症の影響や今後の同様のリスクの発生を見据えて、リスク管理担当者の増員や、過去にリーマンショック時の対応を経験した者を新たに加えるなど、有事対応を念頭に置いた人員・体制の強化を図るファンドもあった
  • マイルストーン到来ファンド等のKPIの進捗状況
    • 各官民ファンドの運営状況をより適切に評価・検証を行うことが可能となるよう、各官民ファンドは政策性・収益性に係るKPIの見直しを行い、令和2年4月から当該KPIに基づく評価を行うこととしている。また、幹事会における各官民ファンドのKPIの進捗状況の検証は、原則としてマイルストーンの到来時のみとするとともに、必要に応じてマイルストーンにとらわれずに検証を行うこととしている。
    • 今回の幹事会では、令和3年3月期にマイルストーンが到来した3ファンド((株)地域経済活性化支援機構、(株)農林漁業成長産業化支援機構、官民イノベーションプログラム)に加えて、「新経済・財政再生計画改革工程表2020」(令和2年12月18日経済財政諮問会議決定)を踏まえて改善計画を策定した(株)海外需要開拓支援機構について、KPIの進捗状況の検証を行ったところ、その概要は以下のとおり(詳細は別紙5)。
    • 今回の検証の結果、一部のKPIの目標値を達成できなかった官民ファンドが認められた。当該ファンドにおいては、毎期ごとに設定された目標値に可能な限り早期に到達できるよう、一層効果的・効率的な運営に取り組んでいく必要がある。
    • また、今回検証を行った官民ファンドの中には、KPIの目標値の見直しを行ったところがあり、それらについては、KPIの進捗状況と併せて、当該見直しの適切性についても検証を行った。今後、同様に、KPIの実質的な見直しを行うファンドも想定されるところ、その際は、必要に応じて見直しの適切性についても検証を行うこととする。
  • 官民ファンドによる投資人材の育成・供給状況(地域活性化への貢献を含む)
    • 幹事会では、ガイドラインを踏まえ、官民ファンドにおける投資人材の育成やそうした人材の供給を通じた地域活性化に向けた取組の状況について累次の検証を行ってきた。この点、「経済財政運営と改革の基本方針2021」(令和3年6月18日閣議決定)で重点課題の一つとされている、活力ある地域経済、中堅・中小企業等の創出を促していく観点からも、官民ファンドにおいて事業創造の核となる人材、とりわけ地域経済の活性化に貢献し得る人材が育成・供給されることが重要である。
    • 以上を踏まえ、今回の検証においては、過去に官民ファンドに在籍した者へのアンケート調査を実施し、退職後の投資活動への従事状況及び地方関連案件への参画状況について別紙15のとおり実態把握を行った。検証の結果、官民ファンドでの業務経験を経て新たに投資業務に従事するようになった者や、官民ファンド在籍前後で地方関連案件の取扱い機会が増加した者が相応数存在するなど、官民ファンドが、地域経済の活性化に資する人材を含めて、投資人材の育成に一定の役割を果たしている実態が確認された。また、地域活性化に貢献する人材の育成を一層促進していく上では、地域金融機関等との間で出向者受入れなど連携の強化が有用との意見が多く見られた。
    • 各官民ファンドにおいては、今回の検証結果も踏まえつつ、引き続き、投資人材の育成・供給の取組を深めていくことが重要である
  • 地域活性化
    • 令和2年度末においては、集計を開始した平成27年度末と比べて、東京都以外への官民ファンドによる資金供給が約3,365億円、488件増加していることが確認された。
  • 組織構成及びキーパーソンの異動
    • 令和2年度における各官民ファンドの国及び民間人材の活用状況、投資決定組織等の人材構成について、別紙18のとおり整理した。また、令和2年度においては、官民ファンドのキーパーソンに異動があった。

デジタル庁 第1回デジタル社会推進会議
▼資料5 今後のデジタル改革の進め方について
  1. 国民に対する行政サービスのデジタル化の推進
    • 課題:新型コロナ感染症への対応の中で給付金の支給が遅れるなど、デジタル化の遅れが顕在化した。
      1. 新型コロナ対策など緊急時の行政サービスのデジタル化
        • マイナンバーカードを利用した公金受取口座の登録を早期に開始し、緊急時の給付・事務処理の迅速化を実現する。
        • マイナンバーカードも活用して、ワクチン接種証明のスマートフォンへの搭載を実現する。さらに、ワクチン接種事務のデジタル化も推進する。
    • 課題:国民サービス向上のため、デジタル化の基盤であるマイナンバーカード等を、徹底的に利活用することが必要である。
      • マイナンバーカード等の活用の推進
        • マイナンバーカードの健康保険証としての利用を推進する。特定健診情報や薬剤情報を閲覧できるようにする。<令和3年10月>
        • 運転免許証・在留カードとの一体化を推進する。<令和6年度末・7年度>
        • マイナンバーカードの機能(電子証明書)のスマートフォン搭載を実現する。<令和4年度中>
        • 社会保障・税・災害の3分野以外に情報連携を拡大し、各種添付書類の省略を実現する。<次期通常国会に法案提出>
        • 概ね全市町村で、子育て等主要手続のオンライン申請を可能に。<令和4年度中>
    • 課題:国・地方を通じて情報システムや業務プロセスがバラバラで、組織横断的なデータの活用が必ずしも十分ではない。
      • 霞が関・地方のシステム刷新
        • 国民向けの行政窓口(政府ウェブサイト、マイナポータル)の標準化・統一化等を推進する。
        • 霞が関のシステムの徹底した統合・一体化など、国の情報システムの刷新を加速化する(ガバメントクラウドの整備等)。特別会計等により整備された情報システムの予算計上の在り方についても検討する。
        • 自治体のシステムの統一・標準化を推進し、5年以内(令和7年度まで)の実現を目指す。国・地方の情報連携を含めたトータルデザインの検討を具体化する。
  2. くらしのデジタル化の促進
    • 課題:医療・教育・防災など国民生活に密接に関連する分野において、徹底した国民目線で、一人一人のくらしに応じたサービスの提供を通じて、デジタル化の効果を実感いただくことが課題。
      1. デジタル庁主導で全体像(見取り図)を描き、くらしを変えるデータ連携を実現
        • 医療、教育、防災、モビリティ、契約・決済等の分野において、デジタル化やデータ連携を推進する体制を構築し、実装を進める。
        • (医療分野の例)
          • 新型コロナが拡大する中でも国民が医療機関を受診しやすい環境を整備するため、オンライン診療を強力に推進する。
          • 国民が生涯にわたって自らの健康情報を電子記録として正確に把握するための仕組み(PHR)の提供を推進する。
        • (教育分野の例)
          • 児童生徒や教職員など現場の声も踏まえ、ICT利活用環境の強化、デジタルコンテンツの教育現場での活用を図る。
        • (防災分野の例)
          • 災害発生時の避難、救援等に的確に対応するため、防災関連情報のデータ連携の実現を図るプラットフォームの整備を推進する。
      2. 包括的データ戦略の推進
        • デジタル社会の基盤となるデータベースの整備やデータ取扱いルールの実装等を推進する。
      3. データの信頼性を確保する仕組みを実現
        • 誰もが安心してデータを利活用できる環境を整備するため、意思表示の証明、発行元証明、存在証明など、データの信頼性を確保する仕組みを実現する。
  3. 産業全体のデジタル化とそれを支えるインフラ整備
    • 課題:産業全体のデジタル活用を進め、経済成長や社会活動の円滑化を図るとともに、デジタル社会を支える安全安心な基盤を整備すること、優秀な人材を育成することが課題。
      1. 5G、ビヨンド5Gの推進、半導体戦略の具体化
        • デジタル社会を支える高速・大容量通信インフラとして、5Gインフラの整備とビヨンド5Gの実現に向けた研究開発、標準化を推進する。
        • 先端半導体製造拠点の国内立地と、半導体設計・製造能力の強化のための技術開発を推進する。
      2. データセンター等の最適配置
        • データセンターの偏在を是正し、国内5箇所程度に拠点を整備するなど、事業継続計画やセキュリティ確保等の観点から、データセンター等の立地環境の最適化を図る。
      3. 経済安全保障の基盤となるデジタルインフラの整備
        • 機密性の高いデータの管理やそれを担うインフラについては、デジタル庁を中心に、デジタル社会実現のために官民の橋渡しを行う専門家集団で構成するデジタルアーキテクチャ・デザインセンター(DADC)とも連携して、整備・普及を進める。
      4. 認証・申請基盤の確立による法人向け行政サービスの質の向上
        • 法人向けオンライン認証の普及を推進する。
        • 商業登記電子証明書についてクラウド化、無償化の可否の検討を進め、事業者の利便性を向上する。
        • オンライン申請を通じて中小企業に関する様々な情報を蓄積し、官民で連携して中小企業を支援する基盤を整備する。
      5. デジタル人材育成の強化
        • 教育コンテンツやカリキュラムの整備、データを用いた事例研究など実践的な学びの場を提供するデジタル人材プラットフォームを構築する。
        • 政府・自治体におけるデジタル人材の採用拡大を進める。適切なコンプライアンスを前提に、官民の人材移動の円滑化を図る。
  4. 誰一人取り残さないデジタル社会の実現
    • 課題:デジタル社会においても、年齢・地理的条件や経済的状況等に基づく格差を生じることなく、全ての国民が情報にアクセスできる環境を構築することが課題。
      1. ICT機器・サービスに関する相談体制の充実
        • 「デジタル活用支援」に重点的に取り組む。(高齢者や障害者が、身近な場所で身近な人からICT機器・サービスの利用方法を学ぶ環境作り)
        • 地方公共団体や教育機関等と連携し、地域のサポート体制を確立することにより、幅広い取組を国民運動として促進する。
      2. 情報バリアフリー環境の実現
        • 障害者、高齢者等の利便の増進に資する情報通信機器・サービスの研究開発の推進及びその普及を図る。
      3. 中小企業のデジタル化の支援
        • 中小企業等の持続的なデジタル化に必要な支援環境を整備する。(オンライン会議、電子商取引などを活用しようとする中小企業に専門家を派遣するなど)
      4. 市区町村等における国民のアクセスポイントの確保
        • 政府が市区町村窓口に配備したタブレット端末の用途拡大や運用ルールの改善等について検討・実施する。

内閣官房 気候変動対策推進のための有識者会議(第6回)議事次第
▼資料1 報告書取りまとめに向けた論点整理
  1. なぜカーボンニュートラルの実現を目指すのか
    1. 人類共通課題としての「地球上での持続的な活動」の必要性
      • 化石燃料を大量に使用する人類の活動は、「人新世」とも呼ばれるほど、地球に多大な影響を及ぼし、地球に不可逆的な変化をもたらすことが懸念される。その最も重要な指標の一つが大気のCO2濃度とそれによって引き起こされる気候変動。
      • 内外で、平均気温の上昇や熱波の発生、海面水位の上昇、農作物や生態系への影響等を観測。気候変動が進めば、気象災害のみならず、生態系の損失、食料安全保障への影響、貧困の拡大や健康への影響が増加する可能性が予測されている。
      • 望ましい地球環境を維持し、次の世代に引き継ぐことは現役世代の責務。人類の経済活動を、地球の限界(プラネタリー・バウンダリー)の内側に収めることが重要。「臨界点」を超えないよう、今すぐ取組の加速化が必要。
    2. 世界的な気候変動への意識の高まりと企業活動の変化
      • 現在、125カ国・1地域が2050年までのカーボンニュートラル実現にコミット。EU・英国、米国で2030年に向けて野心的な目標を設定。
      • 企業には、気候変動はビジネスの前提条件になりつつある、積極的に取り組むことで将来の成長機会を逃さないようにしたい、という考え方が浸透。また、気候変動への取組が金融市場からの評価を左右。先駆的なグローバル企業はサプライチェーン全体のカーボンニュートラルを新たな取引規範としつつある。
      • 若者をはじめ消費者の中でも、地球環境への負荷が低い選択をしたいという声が広がっている。
      • 我が国も、2050年カーボンニュートラルを宣言し、2030年度に温室効果ガスの46%削減を目指し、さらに50%の高みに向けて挑戦を続けることを表明。新しい削減目標の表明に敬意を表するとともに、実現に向けた取組を社会全体で進めていくべきと考える。
    3. カーボンニュートラルが目指すもの
      • カーボンニュートラル実現への取組は、「環境へかけているマイナスをゼロにする」、若しくは気候変動による気象災害などの「リスクを低減する」だけのものではなく、持続可能な新しい経済社会につくり変えるチャンスと捉えるべき。例えば、
        • 各国ともカーボンニュートラル実現に向けた取組を、国内産業の成長や雇用創出、インフラ整備と結びつけており、内容についても、各国が直面する経済的・地理的状況を踏まえた戦略的な内容となっている。
        • 企業においても、気候変動への関心の高まりや対応をチャンスへとつなげる動きが進んでいる(例えば、食物由来ミートなどカーボンフットプリントが低い食材が「健康」というメリットを提供するなど、「気候変動への取組+アルファ」の価値を提供する商品・サービスの提供)。
        • 地域においても、分散電源化を進めることが地方創生へメリットをもたらし、災害時などの地域におけるレジリエンス向上につながる。
      • 経済社会の構造の変革に向けて大きな成長市場が出現する。未来を切り拓く企業の挑戦を通じて新しい投資やイノベーションが促され、産業の競争力と我が国経済の成長力が強化され、ひいては望ましい地球環境が保たれた豊かで持続可能な社会が実現する。
      • この好循環の実現のため、カーボンニュートラルへの取組を、気候変動問題という地球規模・人類史的な課題の解決だけを目指すのではなく、我が国経済社会の発展と、人々の快適で豊かな暮らしも併せて実現するという「三方よし」の精神で進めていく必要。
  2. どのようにカーボンニュートラルの実現に取り組むか
    1. 需要・供給両面からのアプローチ
      • 2050年カーボンニュートラル、2030年度46%削減は非常に高い目標であり、これまでの延長線上ではない取組が必要。これまでは、供給サイドからの取組が中心であったが、今後は需要サイドからのアプローチも積極的に展開して、社会全体が一体となって取り組むことが必要。2050年カーボンニュートラル実現のためには革新的なイノベーションを進めていく必要があるが、2030年度目標達成までは10年も残されていないことから、目標達成に間に合うよう計画的かつスピード感をもって、既存の技術等を総動員して取り組んでいく必要。
      • 個人が脱炭素に価値を置き、脱炭素化したライフスタイルを選好すれば、また投資家が脱炭素を重視した投資を行えば、それに応じて企業行動は大きく変化する。政府の規制やインセンティブ措置をうまく組み合わせて、社会の意識や仕組みを変化させることによって、「成長には脱炭素への取組が必須」という仕掛けを強化していくべき。
      • 金融市場では、投資家が脱炭素への取組を企業に求める動きが強まっている。より踏み込んだ情報開示を企業に求めることなどにより、世界の資金をグリーン成長に資する事業支援に振り向けていくことが重要。
      • 個人の行動変容を促すためには、科学的論理的、定量的な説明を尽くしながら、個々人にとって遠い未来や遠いどこかの問題ではなく、自身にかかわる問題であるとして共感を得るような工夫と大きな社会的気運の形成が必要。さらに、そこから行動変容へとつなげていくための「動機付け」の取組が必要である。地球環境への負荷が低い選択をしたいという消費者の声は広がっており、その気持ちに応えた商品・サービスの提供も、個人の行動変容を促進。
      • 技術の具体化・社会実装という大きな壁を乗り越えるため、水素・アンモニア、CCUS、水素還元製鉄等のイノベーションを推進する必要。乗り越えるべきハードルの高さに鑑みれば、温室効果ガスの排出削減に寄与するかどうかの観点から技術中立的にあらゆる選択肢を検討するべき。自動車の電動化、再生可能エネルギーの最大限の導入などは巨額の設備投資が課題。
      • 脱炭素は巨大な投資機会。この機会を逃さずに大胆に投資していく必要。この分野の技術の優位性を確立し、市場を獲得していくことが重要。このため、企業は脱炭素の観点からの成長戦略の策定と、積極的な情報開示により、ESG金融等の資金を呼び込んでいくことが重要。
    2. 政府の取組
      • 個人の行動変容を巻き起こすとともに、企業がリスクの高い投資に安心して踏み切ることができるよう、政府は2050年カーボンニュートラルと2030年度目標を必ず実現するという強い覚悟を大胆な政策で示す必要。政府は中長期的な政策支援の方向性を明示し、かつ複数年度にわたって予算、税制、リスク性資金を活用していくというコミットを、具体的な政策及び計画で示すべき。併せて、規制改革・標準化、民間の資金誘導を推進するとともに、地域の取組や人々のライフスタイルの変革を後押しするなど、総合的に政策を推進する必要。
      • 持続可能で競争力があり、雇用や成長を生み出す脱炭素社会に移行していくため、政府の政策推進に当たっては、企業がチャレンジできる環境を整え、チャレンジを応援する役割を担うことが重要。こうした観点から、日本銀行の気候変動対応を支援するための資金供給措置を歓迎。さらに、グリーン、トランジション、イノベーションの取組に民間資金を呼び込むよう政策を推進し、それらの取組を後押しするべき。
      • 将来の国際情勢や技術・イノベーション動向を正確に予測することは困難。複数のシナリオを想定し、常に最新の動向を勘案して、必要に応じて見直していくことが必要。併せて、決めたことが予定通りに動いているかのチェック、科学的見地に立った取組の効果把握をしながら進めていくことも重要。
    3. 世界の脱炭素化に向けたリーダーシップの発揮
      • 気候変動を巡る国際社会の動きは、我が国のグローバルな経済外交においても考慮すべき重要な要素。気候変動は一国の政策・技術で解決できず、世界全体で取り組むことが必要。我が国として、世界各国がより積極的に自国の温室効果ガス排出削減に向けて取り組むよう、積極的な外交を展開。
      • 気候変動問題の解決を国際的に図る中では、最終的に、国富をいかに国内に残し、還流していくかという視点が必要。COPの場での議論や国際標準化等のルールメーキングに積極的に参画していくべき。
      • 国内の脱炭素社会実現への取組で得られた成果を活用し、世界、特にアジアの脱炭素化への移行、トランジションを支えることが非常に重要。また、大規模排出国の排出削減という課題についても、各国と連携して取り組んでいくべき

内閣官房 成長戦略会議(第13回)配付資料
▼資料1:成長戦略の秋に向けた検討課題案
  • 大きな方向性
    1. 成長戦略の考え方
      • 経済成長率を上昇させるためには、労働参加率と労働生産性の向上が必要である。
      • 成長戦略によって労働生産性を向上させ、その成果を働く人に賃金の形で分配し、労働分配率を向上させることで、国民の所得水準を持続的に向上させ、需要の拡大を通じた成長を実現する。
      • 労働生産性の向上というと、コストに注目しがちであるが、労働生産性は売値-コストを基礎とするため、コストが低くても売値が低ければ、生産性は低くなる。製造コストの何倍の価格で販売できているかを示すマークアップ率を見ると、日本は1.3倍に留まり、G7諸国の中で最も低い。日本企業が付加価値の高い新製品や新サービスを生み出し、高い売値を確保することで、労働生産性の向上を図り、労働分配率を高める。
    2. 当面の方向性
      • 現在、世界各国において、コロナ禍の下、新たな資本主義の構築を目指す動きが進んでいる。我が国としても、政府一体となって、医療体制の構築、感染防止、ワクチン接種の3つの柱からなる対策の徹底、雇用や生活に対する支援、日常生活や社会経済活動の回復等の新型コロナ対策に全力を挙げるとともに、我が国経済が力強い成長を実現できるよう、将来に向けた成長戦略を強力に進める必要がある。
      • まず、コロナ禍でも経済を牽引している、デジタルやグリーンといった成長の潜在可能性のある分野については、民間の大胆な投資とイノベーションを促し、国際競争に打ち勝つ産業を創出する必要がある。その際、既存の成熟企業は、経営者が既存事業の深化だけでなく、新規事業の開拓を同時に行う「両利きの経営」を進め、豊富な資金や人材を活用して、付加価値の高い新製品や新サービスの創出を進める必要がある。
      • また、日本企業は社歴の長い企業が多い一方で、新しい企業の数が少ない。このため、未開拓の分野に進出するスタートアップを生み出し、かつ、その規模を拡大する環境を整備する必要がある。
      • 他方、コロナ禍では、利益を伸ばす企業がある一方、飲食、宿泊、文化芸術・エンターテイメントなどの業種や、そこで働く非正規やフリーランスの方々を始めとして、大きな影響が生じている。このため、将来に向けた新たな取組や業態転換といった事業再構築を支援するとともに、労働移動の円滑化を図る必要がある。
      • さらに、日本を含め、世界全体で、製造・販売・事務といった中スキル職が減少し、専門職・技術職等の高スキル職と、対個人サービス等の低スキル職が増加する「労働市場の両極化」が進んでおり、コロナ禍によって格差が更に拡大する懸念がある。このため、自動化やデジタル技術を雇用の代替ではなく、新たな雇用の創出に活用する環境を整備することで、中間層を支える良質な雇用を拡大する必要がある。また、産業構造の転換に伴う失業なき労働移動を支援するため、再教育・能力開発を推進し、兼業・副業など多様で柔軟な働き方を拡大するとともに、コロナ禍の影響を強く受けている非正規の方々に焦点を当てた労働移動円滑策を推進する必要がある
  • デジタル化への集中投資・実装とその環境整備
    • デジタル庁による準公共分野のデジタル化支援(健康・医療・介護、教育、決済等)
    • デジタル広告市場のルール整備
    • デジタル技術を用いた規制の具体化
  • グリーン成長戦略に向けた新たな投資の実現
    • エネルギー基本計画の決定
    • 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略の継続的フォローアップ
    • 成長に資するカーボンプライシング
    • カーボンニュートラル市場への内外の民間資金の呼込みのためのガイドライン、情報基盤の整備
    • 地域脱炭素ロードマップに基づき、脱炭素先行地域等における脱炭素実現を目指す。
    • EV用の蓄電池の国内生産設備の形成
    • 電動車(EV・FCV等)の普及促進
    • 水素ステーションの整備
    • 電気自動車向けの充電設備の整備
    • 自動車のサプライチェーンについての事業者の事業再構築の促進
    • 石炭火力自家発電のガス転換等
    • 鉄鋼の高炉・コークス炉、工業炉の低炭素化のための改修・リプレース
    • 再エネ普及のための送電線網の整備
    • 需要家による太陽光発電の電気の長期引き取り契約の推進
    • 既存住宅・建築物の省エネリフォーム
    • ムーンショット型研究開発
  • 少子化の克服・「人」への投資の強化
    • フリーランス保護制度の在り方
    • 事業者とフリーランスの取引の適正化の法制面の早急な整備。併せて、公取委の執行体制の整備。
    • フリーランスへの労災保険の特別加入の対象拡大
    • 労働移動の円滑化
    • コロナ禍の影響を強く受けている非正規の方々を始めとした、失業なく労働移動できるシステムの検討
    • リカレント教育を始めとする能力開発
    • こども政策・子育て支援
  • 経済安全保障の確保と集中投資
    • 半導体工場の我が国への立地支援
    • レアアース等の重要技術・物資のサプライチェーン
    • 次世代データセンターの最適配置の推進
    • 重要技術の育成支援
  • スタートアップを生み出し、かつ、規模を拡大する環境の整備
    • スタートアップのエコシステム形成に向けた包括的支援
    • 新規株式公開(IPO)における価格設定プロセスの見直し
    • SPAC(特別買収目的会社)制度の検討
    • スタートアップと出資者との契約の適正化に向けたガイドライン
  • 事業再構築・事業再生の環境整備
    • 大企業・中堅企業 採算性の回復が望める事業者に対する事業再構築の促進のための私的整理円滑化の法制面の検討
    • 中小企業 中小企業の私的整理等のガイドラインの策定等
    • 事業再構築支援
  • 新たな成長に向けた競争政策の在り方
    • 公正取引委員会の唱導(アドボカシー;提言)の強化
    • 公正取引委員会の体制整備
  • 活力ある地方づくりを支える足腰の強い中小企業の構築
    • コロナ禍で影響を受けている等の中小企業への支援
    • 取引価格へのしわ寄せを防ぐための、下請取引の適正化の強化
    • 最低賃金引き上げへの対応
  • イノベーションへの投資の強化
    • 10兆円規模の大学ファンドへの拡充と早期施行
  • 重要分野における取組
    • PPP/PFIの推進(空港、林業などの検討)
    • 全ゲノム解析の推進
    • ワクチンの国内での開発・生産
    • コンステレーションの実証など宇宙開発利用の加速
    • インターチェンジフィーの在り方を含めたキャッシュレス環境の整備
    • 自動配送ロボットの関連法案の早期提出
    • 医薬品産業の成長戦略
  • 防災・減災、国土強靱化
    • 「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」の推進

【2021年8月】

内閣官房 男性国家公務員の育児に伴う休暇・休業の取得促進に係るフォローアップ
  • 令和2年度第1四半期に子供が生まれた男性職員のほぼ全員(99.0%)が育休等を取得。平均取得日数は50日であり、取得の目途としていた「1か月」を大きく上回った。取得者のうち約9割(88.8%)が1か月以上取得。
  • 令和2年度第2~第4四半期に子供が生まれた男性職員全員(100%)の取得計画が作成され、平均50日の育休等を予定。ほぼ全員(97.2%)が1か月以上取得予定。1か月以上を目途に育休等を取得する取組が浸透。
    1. 公表の趣旨
      • 政府は、取得促進方針に基づき、令和2年度から、子供が生まれた全ての男性職員が1か月以上を目途に育児に伴う休暇・休業を、原則として、出生後1年以内に取得できることを目指して取組を進めています。
      • 今般、令和2年度の対象者について、取組等の実施状況のフォローアップを行ったものです。
      • 取得促進方針:「国家公務員の男性職員による育児に伴う休暇・休業の取得促進に関する方針」(令和元年12月27日女性職員活躍・ワークライフバランス推進協議会決定)
    2. 調査結果
      • 令和2年4月から6月までに子供が生まれた男性職員(2,929人)のうち、子の出生後1年以内に育児に伴う休暇・休業を取得した職員は99.0%(2,900人)
        • 当該休暇・休業を取得した職員1人当たりの平均取得日数は50日
        • 当該休暇・休業を取得した職員のうち「1か月以上(合計)」の休暇・休業を取得した職員は88.8%(2,574人)
      • 令和2年7月から令和3年3月までに子供が生まれた男性職員(8,922人)全員(100%)について、育児に伴う休暇・休業の取得計画を作成
        • 取得計画上の平均取得予定日数は、50日
        • 「1か月以上(合計)」の休暇・休業の取得を計画している職員は97.2%(8,670人)
        • 取得促進方針では、男性職員が安心して育児に伴う休暇・休業を取得できるよう、上司である管理職員が事前に取得計画を作成するとともに、環境整備等を行うこととしている。
    3. 今後の取組
      • 全般的に取組が浸透しており、引き続きこの取組が定着するよう、今後、職員アンケート等の手法も活用しつつ、課題等を把握し、さらに取得しやすい環境整備に努めます。
      • 新型コロナウイルス感染症の影響や災害等派遣により業務等の予定が見通せないなどの理由により、現時点では取得が進まなかったケースも見られますが、これらの職員及びその上司には引き続き計画的な取得を働きかけていくこととしています。

新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言(新型コロナウイルス感染症対策推進室HP)
  1. 国民の皆さんにお伝えしたいことのポイント
    • 基本的な考え方
      • 緊急事態宣言区域では、感染拡大の主な起点となっている飲食の場面に対する対策の更なる強化を図るとともに、今後、従来株から1.617.2系統の変異株(デルタ株)に置き換わりが進むと推定されることを踏まえ、人の流れを抑制するための措置等を講じる、積極的な検査戦略を実施するなど、徹底した感染防止策に取り組みます。
      • 緊急事態宣言区域から除外された地域(まん延防止等重点措置区域に変更された地域を含みます。)では、対策の緩和については段階的に行い、必要な対策はステージⅡ相当以下に下がるまで継続します。また、感染の再拡大がみられる場合には、速やかに効果的で強い感染対策等を講じます。
      • まん延防止等重点措置区域では、都道府県が定める期間、区域等において、飲食を伴うものなど感染リスクが高く感染拡大の主な起点となっている場面等に効果的な対策を徹底します。特に、緊急事態宣言区域で厳しい措置がとられることを踏まえ、隣接地域への感染の滲み出しを防ぐため、各都道府県の判断で対策強化を可能とします。
      • その他の感染の再拡大が認められる地域では、政府と都道府県が密接に連携しながら、重点的・集中的なPCR検査や営業時間短縮要請等を実施するとともに、まん延防止等重点措置を機動的に活用するなど、速やかに効果的で強い感染対策等を講じます。
  2. 緊急事態宣言区域の皆さまへのお願い
    1. 外出・移動
      • 日中も含めた不要不急の外出・移動の自粛について協力してください。特に、以下の徹底をお願いします。
        • 20時以降の不要不急の外出自粛
        • 外出する必要がある場合にも、極力家族や普段行動をともにしている仲間と少人数で
        • 混雑している場所や時間を避けて行動すること
        • 感染対策が徹底されていない飲食店等の利用は厳に控えること
      • 他の地域への感染拡大を防止する観点から、不要不急の帰省や旅行など都道府県間の移動は、極力控えてください。どうしても移動が避けられない場合は、感染防止策を徹底するとともに、出発前又は到着地で検査を受けてください。
        • 医療機関への通院、食料・医薬品・生活必需品の買い出し、必要な職場への出勤、屋外での運動や散歩など、生活や健康の維持のために必要なものについては外出の自粛要請の対象外です。
    2. 催物(イベント等)などの開催
      • 催物(イベント等)は、都道府県が設定する人数上限5000人かつ収容率50%などの規模要件に沿った開催を行うとともに、開催は21時までとしてください。併せて、開催に当たっては、業種別ガイドラインの遵守を徹底し、催物前後の「三つの密」や飲食を回避するための方策を徹底してください。
    3. 施設の使用
      • 酒類又はカラオケ設備を提供する飲食店等(飲食業の許可を受けていないカラオケ店及び利用者による酒類の店内持込みを認めている飲食店を含みます。)は休業要請にご協力ください(酒類・カラオケ設備の提供及び利用者による酒類の店内持込みを取り止める場合は除きます。)。
      • それ以外の飲食店は、20時までの営業時間の短縮にご協力ください。(宅配・テイクアウトは除きます。)
      • 多数の方が利用する施設で、建築物の床面積の合計が千平方メートルを超える施設は、イベント関連施設を除き、20時までの営業時間の短縮にご協力ください。また、イベント関連施設は、都道府県が設定する人数が設定する人数上限5000人かつ収容率50%などの規模要件に沿った施設の使用や21時までの開催にご協力ください。
      • 事業者は、業種別ガイドラインを遵守してください。
      • 都道府県から事業者(飲食店等)に対して、「入場者の整理等」「入場者に対するマスクの着用の周知」「感染防止措置を実施しない者の入場の禁止」「会話等の飛沫による感染の防止に効果のある措置(飛沫を遮ることができる板等の設置又は利用者の適切な距離の確保等)」などの措置の要請があった場合は、協力してください。また、人が密集することなどを防ぐため、「入場者の整理等」を行う場合は、入場整理等の実施状況をホームページなどを通じて広く周知してください。
      • 路上・公園等における集団での飲酒はしないでください。
    4. 職場への出勤・テレワーク
      • 事業者は、在宅勤務(テレワーク)の活用や休暇取得の促進等により、出勤者数の7割削減に努めてください。
      • 20時以降の不要不急の外出自粛を徹底することを踏まえ、事業の継続に必要な場合を除き、20時以降の勤務を抑制してください。
      • 職場に出勤する場合でも、時差出勤、自転車通勤等の人との接触を低減する取組を強力に推進してください。
      • 事業者は、在宅勤務(テレワーク)の活用等による出勤者数の7割削減の実施状況を自ら積極的に公表してください。
      • 職場では、二酸化炭素濃度測定器を設置して換気の状況を確認してください。
    5. 以上のほか、感染状況を踏まえ、都道府県知事の判断により、催物(イベント等)の開催や、施設の使用等について、お願いが行われることがあります。詳細は、都道府県のホームページなどをご覧ください。
  3. まん延防止等重点措置区域の皆さまへのお願い
    • 都道府県知事が定める期間及び区域(措置区域)においては、飲食店(宅配・テイクアウトを除く。)は20時までの営業時間を短縮するとともに、酒類の提供は行わないでください。ただし、感染が下降傾向にある場合には、地域の感染状況に応じ、都道府県知事の判断で、感染対策にしっかり取り組んでいる、「一定の要件」を満たした店舗では19時まで提供できる場合があります。
    • 昼カラオケ等でクラスターが多発している状況に鑑み、例えば、昼営業のスナック、カラオケ喫茶など、飲食を主として業としている店舗において、カラオケを行う設備を提供している場合、当面、当該設備の利用は自粛するなど、都道府県の要請に従ってください。
    • 都道府県から事業者(飲食店等)に対して、「入場をする者の整理等」「入場をする者に対するマスクの着用の周知」「感染防止措置を実施しない者の入場の禁止」「会話等の飛沫による感染の防止に効果のある措置(飛沫を遮ることができる板等の設置又は利用者の適切な距離の確保等)」などの措置の要請があった場合は、協力してください。なお、人が密集することなどを防ぐため、「入場をする者の整理等」の要請があった場合は、その取扱いについては都道府県の指示に従ってください。
    • 大規模な集客施設等において、都道府県から営業時間の短縮や入場整理等について働きかけがあった場合は、協力してください。
    • 事業者は、業種別ガイドラインを遵守してください。
    • 路上・公園等における集団での飲酒はしないでください。
    • 住民の方は、時短要請がされている時間帯に、飲食店にみだりに出入りしないでください。また、日中も含めた不要不急の外出・移動は自粛し、外出する必要がある場合にも、極力家族や普段行動をともにしている仲間と少人数で、混雑している場所や時間を避けて行動し、感染対策が徹底されていない飲食店等や営業時間短縮の要請に応じていない飲食店等の利用は自粛してください。加えて、不要不急の都道府県間の移動、特に緊急事態措置区域との往来は、厳に控えてください。
    • 催物(イベント等)は、主催者は、都道府県が設定した規模要件(人数上限5000人等)や開催時間の制限に沿って開催してください。
    • 事業者は、職場への出勤等について、「出勤者数の7割削減」を目指すことも含め接触機会の低減に向け、在宅勤務(テレワーク)や、出勤が必要となる職場でもローテーション勤務等を徹底してください。
    • 事業者は、在宅勤務(テレワーク)の活用等による出勤者数の7割削減の実施状況を自ら積極的に公表してください。
    • 職場では、二酸化炭素濃度測定器を設置して換気の状況を確認してください。
  4. それ以外の区域の皆さまへのお願い
    1. 外出や移動について
      • 「三つの密」、「感染リスクが高まる「5つの場面」」等の感染リスクの高まる場面は回避してください。
      • 「人と人との距離の確保」「マスクの着用」「手洗いなどの手指衛生」をはじめとした基本的な感染対策を徹底してください。
      • 感染拡大を防止する「新しい生活様式」に沿った行動をしてください。
      • 帰省や旅行など、都道府県をまたぐ移動は、「三つの密」の回避を含め基本的な感染防止策を徹底するとともに、特に大人数の会食は控えてください。また、発熱等の症状がある場合は、帰省や旅行を控えてください。
      • 感染が拡大している地域への不要不急の移動は、極力控えてください。
      • 業種別ガイドラインを遵守している施設等を利用してください。
    2. 催物(イベント等)の開催について
      • 催物等の開催は、「新しい生活様式」や業種別ガイドライン等に基づく適切な感染防止策を講じてください。また、自治体等から開催の要件や主催者において講じるべき感染防止策が示された場合は、その内容を遵守してください。特に、緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除された都道府県においては、1か月程度の経過措置として人数上限5,000人又は収容定員50%以内(ただし、10,000人を上限)のいずれか大きい方等の規模要件等や都道府県が設定する開催時間の制限の要請に沿って開催してください。
      • 規模に関わらず、「三つの密」が発生しない席の配置や「人と人との距離の確保」、「マスクの着用」、催物の開催中や前後における選手、出演者や参加者等に係る主催者による行動管理等、基本的な感染防止策を講じるとともに、参加者名簿を作成して連絡先等を把握したり、出演者や参加者等に接触確認アプリ(COCOA)等を利用したりするよう促してください。
      • 感染拡大の兆候や催物等におけるクラスターの発生があった場合、人数制限の強化、催物等の無観客化、中止又は延期等の自治体等の協力の要請に応じてください。
    3. 職場への出勤等について
      • 在宅勤務(テレワーク)、時差出勤、自転車通勤等、人との接触を低減する取組を行ってください。
      • 事業者は、在宅勤務(テレワーク)の活用等による出勤者数の削減の実施状況を自ら積極的に公表してください。
      • 職場における、感染防止のための取組(手洗いや手指消毒、咳エチケット、職員同士の距離確保、事業場の換気励行、複数人が触る箇所の消毒、発熱等の症状が見られる従業員の出勤自粛、出張による従業員の移動を減らすためのテレビ会議の活用、昼休みの時差取得、社員寮等の集団生活の場での対策等)や「三つの密」や「感染リスクが高まる「5つの場面」」等を避ける行動を、実践例も活用しつつ徹底してください。特に職場での「居場所の切り替わり」(休憩室、更衣室、喫煙室等)に注意するとともに、二酸化炭素濃度測定器を設置して換気の状況を確認してください。さらに、職場や店舗では、業種別ガイドラインを実践してください。
    4. 施設の使用等について
      • 緊急事態宣言が解除された都道府県においては、飲食店に対する営業時間の短縮の要請については、段階的に緩和しながら、当面、継続されます。また、飲食を主として業としている店舗において、カラオケを行う設備を提供している場合には、当面、当該設備の利用は自粛が要請されますので、緊急事態宣言解除に際して公表される都道府県の要請に従ってください。その他の都道府県においても、施設の使用制限等の必要な協力の要請等があった場合は、都道府県の要請に従ってください。
      • これまでにクラスターが発生しているような施設や、「三つの密」のある施設は、地域の感染状況等を踏まえ、自治体から必要な協力の依頼があった場合は、協力をお願いします。

内閣官房 第1回 ワクチン開発・生産体制強化関係閣僚会議 議事次第
▼資料2 ワクチン開発・生産体制強化に関する主な取組
  • ワクチン開発・生産体制強化に関する主な取組
    1. 喫緊の新型コロナウイルス感染症への対応
      • ICMRA(薬事規制当局国際連携組織)での議論を踏まえた国内開発企業への指導・開発推進
      • 臨床研究中核病院等の治験参加要請等の企業ニーズを踏まえた支援
    2. ワクチンの迅速な開発・供給を可能にする体制の構築のために必要な政策
      1. 世界トップレベルの研究開発拠点形成
        • フラッグシップ拠点の形成及びシナジー効果を期待できる特徴的な拠点の研究基盤の強化
      2. 戦略性を持った研究費のファンディング機能の強化
        • 各省縦割りを排した一体的かつ機動的な予算配分を行う体制として先進的研究開発戦略センター「SCARDA」の新設及び必要な研究費の確保
      3. 治験環境の整備・拡充
        • アジア地域における臨床研究・治験ネットワークの充実
      4. 薬事承認プロセスの迅速化と基準整備
        • 緊急事態における特別に使用を認めるための制度の在り方の検討
      5. ワクチン製造拠点の整備
        • ワクチンとバイオ医薬品のデュアルユース設備の整備、改修支援
      6. 創薬ベンチャーの育成
        • 創薬ベンチャー企業に対する第Ⅱ相試験までの実用化開発支援等
      7. ワクチン開発・製造産業の育成・振興
        • 重点感染症に対するワクチン等の企業開発支援を行う体制の構築
      8. 国際協調の推進
        • 国際的な枠組みへの参画や、これらを通じたワクチンの供与
      9. ワクチン開発の前提としてのモニタリング体制の拡充
        • 関係機関の連携及びインテリジェンスの集約体制の構築

【2021年7月】

警視庁 ネガティブ・オプション(送り付け商法)
  • ネガティブ・オプションとは、注文していない商品を、勝手に送り付け、その人が断らなければ買ったものとみなして、代金を一方的に請求する商法です。
  • 事例として、叙勲者に皇室の写真集や叙勲者名簿を送り付けて、しつこく代金を請求するというケースがあります。
  • 特定商取引法が改正されました
    • 令和3年7月6日以降売買契約に基づかないで、一方的に送り付けられた商品は直ちに処分することができます。
  • こんなときは
    • 売買契約に基づかないで送付された商品を受け取ったときは商品を直ちに処分することができます。
    • 事業者から金銭を請求されたときは金銭を支払う必要はありません。
    • 商品を開封や処分しても、金銭の支払いは不要です。事業者から金銭の支払を請求されても応じないようにしましょう。
    • 商品の代金を誤って支払ってしまったときは代金について返還を請求することができます。
    • 令和3年7月5日までは改正前の法律が適用されます。令和3年7月5日までに届いた商品は送り返すか、使用せず保管する場合は14日間経ってから処分するようにしてください。

内閣官房 第4回孤独・孤立に関するフォーラム テーマ「女性」
▼赤石氏資料
  • ひとり親世帯の現状
    • ひとり親世帯数 30年間で母子世帯は1.5倍、ただし、最近5年間は減少
    • 母子世帯数 84.9万世帯⇒123.2万世帯
    • 同居者あり38.7%
    • 父子世帯数 17.3万世帯⇒18.7万世帯
    • 同居者あり55.6%
    • ひとり親になった理由 離婚80%
    • 未婚の母 8.7%、死別8%
  • 就業状況 ひとり親の現状
    • 就業率は高い…が母子世帯の母 81.8% 父子世帯85.4%
    • (非正規雇用 43.8%)
    • (海外のひとり親家庭の就業率) アメリカ(66.4%)、イギリス(52.7%)、フランス(68.8%)、イタリア(71.6%)、 オランダ(74.2%)、ドイツ(64.9%)、日本(85.9%)OECD平均(66.5%)
    • 年間就労収入は低い
    • 母子世帯の母 200万円 父子世帯の父 398万円
    • 子どものいる世帯の平均収入 707.8万円と比較すると母子世帯収入 348万円 49.2% 父子世帯収入 455万円 81.0%
    • 養育費は取得率が母子世帯で約5ポイント上昇。面会交流率など全体に上昇、面会交流率のほうが養育費取り決め率より高い
  • 婚姻関係事件の申立動機にはDVが多い
  • 日本のひとり親家庭の相対的貧困率は先進国最悪
  • コロナ期:シングルマザーの7割がコロナによる雇用・収入に影響があったと回答
  • コロナ期:特にサービス職・販売職・生産工程職などが影響を受けた
  • 収入減により食費を削るシングルマザーが増え、子どもに影響があった
  • コロナ期:PCやタブレットがない32%、接続料が不足30%
  • 日本におけるシングルマザー
    • 就労率が高いが就労収入が低い→お金がない、時間がない
    • 友人、知人とつきあう時間、お金の余裕がない
    • 情報をとりにいく時間がない
    • インターネットには正しい情報があるとは限らない ネットの情報にふりまわされやすい→自分と子どもにかかわる情報でも正しい情報が得にくい 例:「中学のときの奨学金の学校推薦がもらえず奨学金がもらえなかった。だから大学に入っても奨学金はもらえないのだろう
    • 出現率はそれほど高くない →少数派である(学校、保育園、幼稚園、職場) →同じ立場の人と出会ったことがない →自分がシングルマザーであることをカムアウトしにくい →孤立
    • DV被害を受けて離婚している親子が3~4割 ・自分の事情を人に言うことは危険 ・知人親族に理解してもらえない(「いい旦那さんでDV をふるうようには見えないわ」) ・メンタルヘルスの悪化 →孤立
    • 自己尊重感を奪われて生きづらくなっている 「わたしがダメだから」「わたしの努力が足りなかったから」「子どもに申し訳ない」「子どもが後ろ指さされてはいけない!」(だからしつけなきゃ)
    • 心身の健康度が高くない
    • 自己責任だから(離婚を選んだのは自分だから自分ひとりでがんばるべき)助けをもとめてはいけない 相談先は親族知人で公的な相談窓口ではない
  • 「ほんとうに自立している人というのは助けてと言える人だよ」「助けてもらったら恩送りしてね」
    • デジタル格差 PCをもっていない人が多い →検索機能を利用できない人もいる →情報格差
▼松本氏資料
  • 住み慣れた地域を離れて、名前も変えて・・・理不尽な孤立・孤独 なぜ?
    • DV/性暴力被害者が、何故住み慣れた地域を離れて、困難な生活を強いられるのでしょうか?
    • こんなことになったのは、「暴力・暴言」を、本人の同意なく選んだ加害者の責任なのに・・・
    • でも、社会の目は、言葉は厳しくて、とても耐えられない。
    • あなたの努力が足りなかったのではないの?
    • あなたにも、スキがあったのではないの?
    • 彼も大変なのよ。許してあげては?あなたにも非があったのでは?
    • もちろん、完璧な女性などいません。たとえ非があったとしてもそのような扱いを受けるのは、理不尽な人権侵害です。他の解決方法があるのに、暴言暴力を選んだ人の責任です。しかし、社会は、加害者責任を問わず、被害を受けた女性をさらに非難し追い詰めます。
    • 歴史を通じて、女性と子どもは抑圧され続けてきました。「親指より太い棒で妻を殴ってよい」親指の法は、19世紀まで受け継がれました。
    • なぜ?今も、暴力が終わらないのでしょう!
    • なぜ?被害者が隠れ続けて、加害者は太陽の下で今まで通りの生活が?
    • なぜ?加害行動を選ぶのをやめましょう!と、社会は言わないの?
  • DV/性暴力被害から離れて→あらたな「つながり」までの困難さ
    • 離れても続く、加害者の終わりのない支配;面会交流
    • PTSD・鬱状態・乖離から回復する道のりの長さ
    • 希死念慮との闘い(私なんか生きる価値がない)→社会は、私を必要としない。
    • 人が怖い!引きこもりの中で、どうつながりを回復するか?
    • コロナ期で顕著になった、DV被害女性の危機→相談ができない
    • 小さな子どもを残して自死!→彼女ではなく社会の問題
    • 私たちの社会は、偏見だらけ、同調圧力で人を孤立させ、死に追いやる。
    • 模範的な被害者しか支援できないシステム→事実、重複した問題を抱えた大変な当事者こそ支援が必要
    • 一人一人に寄り添ったきめ細やかな支援が、孤立化を防ぐ。→ライン相談・食糧支援をコロナ期に新設しました。
    • 社会が多様性を受け入れることで、孤立化を防ぐ。
    • そのために必要なのは、「地域の連携」
  • 女性と子どもの同時並行心理教育プログラムびーらぶ<Beloved>
    • 非暴力に焦点をしぼったプログラム
    • 心理教育プログラム-心理療法ではない
    • 子どもと母親の同時並行
    • DVは、個人の問題ではなく社会の問題である。
    • 暴力の加害者責任
    • エンパワメントの思想
    • フェミニズムの視点
    • 暴力ではない方法で葛藤を解決する方法を学ぶ
  • 女性と子どものサポートとして「訪問事業」開始
    • 秋・養育困難な家庭への訪問支援員 養成講座 開催
    • 虐待・DVの早期発見、早期介入を!
    • 地域の寄り添いで、育児困難の軽減をはかりたい
    • 女性の心の健康を維持するためにレスパイトの時間を確保
    • 日本のシングルマザーの生活費は、世界でも低い水準
    • シングルマザーのワークライフバランスは、無し!
    • シングルマザーの「自分の時間」は、無し!
    • 女性と子どもの貧困は、深刻!

防衛省 防衛白書
▼第I部 わが国を取り巻く安全保障環境 第1章 概観
  • 現在の安全保障環境の特徴として、第一に、国家間の相互依存関係が一層拡大・深化する一方、中国などのさらなる国力の伸長などによるパワーバランスの変化が加速化・複雑化し、既存の秩序をめぐる不確実性が増している。こうした中、自らに有利な国際秩序・地域秩序の形成や影響力の拡大を目指した、政治・経済・軍事にわたる国家間の競争が顕在化している。
  • このような国家間の競争は、軍や法執行機関を用いて他国の主権を脅かすことや、ソーシャル・ネットワークなどを用いて他国の世論を操作することなど、多様な手段により、平素から恒常的に行われている。こうした競争においては、いわゆる「ハイブリッド戦」が採られることがあり、相手方に軍事面に止まらない複雑な対応を強いている。また、いわゆるグレーゾーンの事態が国家間の競争の一環として長期にわたり継続する傾向にあり、今後、さらに増加・拡大していく可能性がある。こうしたグレーゾーンの事態は、明確な兆候のないまま、より重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらんでいる。
  • 第二に、テクノロジーの進化が安全保障のあり方を根本的に変えようとしている。情報通信などの分野における急速な技術革新に伴う軍事技術の進展を背景に、現在の戦闘様相は、陸・海・空のみならず、宇宙・サイバー・電磁波といった新たな領域を組み合わせたものとなっている。各国は、全般的な軍事能力の向上のため、また、非対称的な軍事能力の獲得のため、新たな領域における能力を裏付ける技術の優位を追求している。さらに、各国は、人工知能(Artificial Intelligence)技術、極超音速技術、高出力エネルギー技術など将来の戦闘様相を一変させる、いわゆるゲーム・チェンジャーとなり得る最先端技術を活用した兵器の開発に注力している。
  • 軍事技術の進歩は、民生技術の発展に依るところも大きく、民生技術の開発や国際的な移転が、各国の軍事能力向上に大きな影響を与える可能性が考えられる。今後のさらなる技術革新は、将来の戦闘様相をさらに予見困難なものにするとみられる。
  • 第三に、一国のみでの対応が困難な安全保障上の課題が顕在化している。
  • まず、宇宙・サイバーといった新たな領域の安定的利用の確保が国際社会の安全保障上の重要な課題となっている。近年、各国においては、国全体としてのサイバー攻撃対処能力の強化が進められているほか、国際社会においては、宇宙空間やサイバー空間における一定の行動規範の策定を含め、法の支配を促進する動きがみられる。
  • また、海洋に関しては、既存の国際秩序とは相容れない独自の主張に基づいて自国の権利を一方的に主張し、行動する事例がみられるようになっており、公海における航行の自由や上空飛行の自由の原則が不当に侵害されるような状況が生じているほか、各地で海賊行為などが発生している。
  • さらに、核・生物・化学(Nuclear, Biological and Chemical)兵器などの大量破壊兵器とそれらの運搬手段である弾道ミサイルなどの拡散や国際テロの問題は、依然として、国際社会にとっての大きな脅威の一つとして認識されている。
  • また、2019年末以降中国で発生した新型コロナウイルス感染症の対応にあたって各国は、流行当初から医療機関とともに軍の衛生機能や輸送力、施設なども活用して自国の同感染症への対応に努めた。一方で、軍の中でも感染者が発生し、訓練や共同演習の中止・延期を余儀なくされるなど、軍事活動などにも様々な影響・制約をもたらした。その後、ワクチンの開発が進むと、米国などにおいては、ワクチン接種に関する業務に軍が動員される事例がみられた。
  • 新型コロナウイルス感染症に関しては、偽情報の流布を含む様々な宣伝工作やいわゆる「ワクチン外交」など、自らに有利な国際秩序・地域秩序の形成や影響力の拡大を目指した動きも指摘されている。例えば、ロシアと中国は、自国で開発したワクチンを世界中で集中的に宣伝し続けており、いわゆる「ワクチン外交」は、欧米製ワクチンなどに対する信頼を損なうための偽情報や工作活
  • 動と結びついている旨指摘されている。また、中国は、周辺国の軍へワクチンを提供しており、最近の南シナ海をめぐる中国の動きに対する警戒感への懐柔を図っているとの指摘もある。このように、今後、新型コロナウイルス感染症への対応をめぐって国家間の戦略的競争が一層顕在化していくと考えられることから、安全保障上の課題として重大な関心をもって引き続き注視していく必要がある
  • わが国周辺には、質・量に優れた軍事力を有する国家が集中し、軍事力のさらなる強化や軍事活動の活発化の傾向が顕著となっている。
  • また、わが国を含むインド太平洋地域の各国は、政治体制や経済の発展段階、民族、宗教などの面で多様性に富み、また、安全保障観、脅威認識も様々であることなどから、安全保障面の地域協力枠組みは十分制度化されておらず、地域内における領土問題や統一問題といった従来からの問題も依然として残されている。
  • 朝鮮半島においては、半世紀以上にわたり同一民族の分断が継続し、南北双方の兵力が対峙する状態が続いている。また、台湾をめぐる問題のほか、南シナ海をめぐる問題なども存在する。さらに、わが国について言えば、わが国固有の領土である北方領土や竹島の領土問題が依然として未解決のまま存在している。
  • これに加えて、近年では、領土や主権、経済権益などをめぐる、純然たる平時でも有事でもない、いわゆるグレーゾーンの事態が国家間の競争の一環として長期にわたり継続する傾向にあり、今後、さらに増加・拡大していく可能性がある。こうしたグレーゾーンの事態は、明確な兆候のないまま、より重大な事態へと急速に発展していくリスクをはらんでいる。
▼国際テロリズムの動向
  • 世界各地において、民族、宗教、領土、資源などの問題をめぐる紛争や対立が、依然として発生又は継続しており、これに伴い発生した人権侵害、難民、飢餓、貧困などが、紛争当事国にとどまらず、より広い範囲に影響を及ぼす場合がある。
  • また、政情が不安定で統治能力がぜい弱な国において、国家統治の空白地域がアル・カーイダや「イラクとレバントのイスラム国」(Islamic State in Iraq and the Levant)をはじめとする国際テロ組織の活動の温床となる例も顕著にみられる。こうしたテロ組織は、不十分な国境管理を利用して要員、武器、資金などを獲得するとともに、各地に戦闘員を送り込んで組織的なテロを実行させたり、現地の個人や団体に対して何らかの指示を与えたりするなど、国境を越えて活動を拡大・活発化させている。さらに近年では、インターネットなどを通じて世界中に暴力的過激思想を普及させている。その結果、欧米などの先進国において、社会への不満から若者がこうした暴力的過激思想に共感を抱き、国際テロ組織に戦闘員などとして参加するほか、自国においてテロを行う事例がみられる。ISILやアル・カーイダなどのテロ組織は、支持者に向けて、機関誌などを通じてテロの手法を具体的に紹介し、テロ実行を呼びかけている。こうした中で、テロ組織が拡散する暴力的過激思想に感化されて過激化し、居住国でテロを実行する、いわゆる「ホーム・グロウン型」テロが引き続き脅威となっている。特に近年では、欧米などにおいて、国際テロ組織との正式な関係はないものの、何らかの形でテロ組織の影響を受けた個人や団体が、単独又は少人数でテロを計画及び実行する「ローン・ウルフ型」テロが発生している。「ローン・ウルフ型」テロの特徴としては、刃物、車両、銃といった個人でも比較的入手しやすいものが利用されることや、事前の兆候の把握や未然防止が困難であることがあげられる。
  • また、2019年3月には、ニュージーランドのクライストチャーチにおいて、テロ事件(銃乱射事件)の実行犯が犯行時の様子をソーシャル・メディア上でライブ配信し、その映像が瞬時に拡散されるという、これまでにない事案が発生した。同事件ではイスラム教の礼拝所であるモスクが白人至上主義を信奉する者により襲撃を受けたが、こうした極右思想を背景とした特定の宗教や人種を標的とするテロについても欧米諸国で特に顕著となっている。
  • さらに、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行に伴い、テロ組織などが各地で勢いを増す可能性が危惧されている。2020年9月、グテーレス国連事務総長は、テロリストが新型コロナの感染拡大で生じた社会的、経済的苦境につけ込み新たな支持者の獲得を試みていること、また、ネオナチや白人至上主義者がコロナ禍に乗じて社会の分断を扇動しているなどと警告し、国際社会が結束して対応することが緊要であると訴えた。国連の報告書によれば、テロ組織や暴力的過激主義者はソーシャル・メディアを介して新型コロナウイルスに関する偽情報や陰謀論を流布し、政府に対する信頼の失墜、自らの思想の正当化、リクルート活動の強化などを目論んでいるとされる。
  • こうしたオンライン上でのリクルート活動に対しては、新型コロナの蔓延によって通学や雇用の機会を失い、インターネットの使用時間が増える若者が特に脆弱であると指摘されており、新たな課題となっている。
  • このように、国際テロ対策に関しては、テロの形態の多様化やテロ組織のテロ実行能力の向上などにより、テロの脅威が拡散、深化している中で、テロ対策における国際的な協力の重要性がさらに高まっている。現在、軍事的な手段のみならず、テロ組織の資金源の遮断、テロリストの国際的な移動の防止、暴力的過激思想の拡散防止などのため、各国が連携しつつ、様々な分野における取組が行われている。
  • ISIL系国際テロ組織の動向
    • ISILは独自のイスラム法解釈に基づくカリフ2制国家の建設やスンニ派3教徒の保護などを組織目標としている。2013年以降、宗派間の対立や内戦により情勢が不安定であったイラク、シリアにおいて勢力を拡大し、2014年1月以降、シリア北部・東部、イラク北部などを制圧して、同年6月には、バグダーディーを指導者とする「イスラム国」の樹立を一方的に宣言した。
    • これを受け、米国が主導する有志連合軍は、同年8月以降イラクにおいて、また同年9月以降はシリアにおいても空爆を実施するとともに、現地勢力に対する教育・訓練や武器供与、特殊部隊による人質救出などにも従事している。こうした軍事作戦との連携により、イラク治安部隊やイラク及びシリア現地勢力が、米国などの支援を受けつつ、ISILの拠点の奪還を進めた。その結果、2019年3月、トランプ米大統領が声明で有志連合とともにシリア及びイラクにおけるISILの支配地域を100%解放したと宣言するに至った。また、シリアのアサド政権は、ロシアの支援を受け、主にシリア南部や東部におけるISILの拠点を制圧し、2017年12月、ロシアはISILからのシリア全土の解放を宣言した。さらに、2019年10月、米国は「イスラム国」の指導者バグダーディーをシリア北西部で殺害したと発表した。
    • このように対ISIL軍事作戦に進展がみられる一方、依然として約1万人の戦闘員がイラク及びシリアで活動しているとの指摘もある。この点、両国内の様々な地域で、ISILの戦闘員によるものとみられる治安部隊、有志連合軍、市民などを標的としたテロが発生しており、ISILは、依然活動を継続しているとみられる。特にシリアにおいては、シリア北東部で米軍の一部が撤収し、2019年10月にトルコ軍がクルド人勢力に対する軍事作戦を開始したことを利用して、ISILがシリアにおける能力及び資産の再構築と国外で攻撃を計画する能力の強化を図り、勢力を盛り返す可能性が指摘されている。さらに、ISILは、欧米諸国が新型コロナウイルス対策に傾注している状況に乗じて、テロの準備を行うよう支持者に呼び掛けている。ISILがコロナ禍で経済的苦難に喘ぐ若者を標的としたリクルート活動を行っているとの報告もある。
    • 一方で、ISILが「イスラム国」の樹立を宣言して以降、イラク、シリア国外に「イスラム国」の領土として複数の「州」が設立され、こうした「州」が各地でテロを実施している。
    • 東南アジアにおいては、ISILを支持する組織が存在し、治安部隊や市民を標的としたテロ攻撃を実施している。また、南アジアにおいては、2019年4月、スリランカで邦人の犠牲者を出す大規模な同時爆破事件が発生した。スリランカ当局は、現地のイスラム過激派組織を実行犯として摘発する一方、同組織が海外のテロ組織の支援を受けた可能性に言及している。事件後、ISILが犯行声明を発出しており、米国は、今回のテロについて、ISILに感化された犯行の可能性があると指摘している。ISILは、ソーシャル・メディアなどを通じて暴力的過激思想を拡散させており、その脅威がこうした地域にも浸透していることが懸念される。また、アフリカ地域におけるテロも深刻化しており、特に西アフリカでは、ISILに忠誠を誓うテロ集団による襲撃が相次ぎ、犠牲者や避難民が急増している。
    • このほか、欧米諸国などでは、イラク、シリアに流入する外国人戦闘員が両国で戦闘訓練や実戦経験を積んだ後、本国に帰国してテロを実行する懸念が引き続き存在している。欧州では、2015年11月にパリで発生した同時多発テロや、2016年3月にベルギーで発生した連続爆破テロのように、シリアでの戦闘に参加したISILの戦闘員が関与したとみられるテロが発生している。こうした
    • 外国人戦闘員をめぐっては、2019年11月、トルコが拘束していた1,200人に上るISIL戦闘員を本国へ送還すると発表したことを受け、欧米諸国が一部受け入れを開始しているものの、今後も外国人戦闘員によるテロを防止するため、国際社会による様々な取組が求められる。
  • ISIL系国際テロ組織以外の動向
    • 主にパキスタンやアフガニスタンで活動するアル・カーイダは、多くの幹部が米国の作戦により殺害されるなど弱体化しているとみられる。しかしながら、北アフリカや中東などで活動する関連組織に対して指示や勧告を行うなど、中枢組織としての活動は継続している。また、現在の指導者であるザワヒリは欧米へのテロを呼びかける声明を繰り返し発出しており、アル・カーイダによる攻撃の可能性が根絶されたわけではない。
    • このほか、アル・カーイダに関連するイスラム教スンニ派の過激派組織として、イエメンを拠点に活動する「アラビア半島のアル・カーイダ(AQAP)」、アルジェリアに拠点を置き、近隣のマリ、チュニジア、リビアなどでも活動する「イスラム・マグレブ諸国のアル・カーイダ(AQIM)」、ソマリアを拠点に活動する「アル・シャバーブ」も引き続き活動を行っている。
    • また、アフガニスタンを拠点に活動しているイスラム教過激派組織タリバーンは、アフガニスタン各地で武力活動を継続している。2020年2月、米国とタリバーンとの間で、駐アフガニスタン米軍の条件付き段階的撤収及びアフガニスタン人同士の交渉開始などを含む合意が署名され、9月にはアフガニスタン政府とタリバーンによる和平交渉が開始されたものの、その後もタリバーンはアフガニスタン治安部隊への攻撃を行っており、政府や外国人を標的とした自爆攻撃や銃撃などを継続する可能性は否定できない。
▼気候変動が安全保障環境や軍に与える影響
  • 2013年9月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、大気と海洋の温暖化、雪氷の融解、海面水位の上昇、温室効果ガス濃度の増加の観測により、気候システムの温暖化には疑う余地がないとする報告を公表した。こうした気候変動の影響は、地域的に一様ではなく、また気象や環境の分野にとどまらず、社会や経済を含む多岐にわたる分野に及ぶものと考えられており、2016年11月には温室効果ガス排出削減などのための新たな国際枠組みであるパリ協定が発効している。こうした中、国連安全保障理事会は、近年、アフリカにおける国連の安定化ミッションや支援ミッションを中心とした10を超える決議において、水不足、干ばつ、砂漠化、土壌の劣化、食料不足といった例をあげ、気候変動による安全保障への負の影響を指摘するなど、気候変動問題を安全保障上の実体的な課題としてより積極的に取り扱う姿勢を見せている。
  • 気候変動を安全保障上の課題と捉える動きは各国にも広がっており、たとえば、気候変動による複合的な影響に起因する水、食料、土地などの不足は、限られた土地や資源を巡る争いを誘発・悪化させるほか、大規模な住民移動を招き、社会的・政治的な緊張や紛争を誘発するおそれがあると考えられている。
  • また、広範にわたる気候変動の影響は、国家の対応能力にさらなる負荷をかけ、特に、既に政治・経済上の問題を抱えている脆弱な国家の安定性を揺るがしかねない旨指摘されている。そして、こうして不安定化した国家に対し、軍の活動を含む国際的な支援の必要性が高まるものと見込まれている。
  • このほか、温室効果ガスの排出量の規制やジオエンジニアリング(気候工学)の活用をめぐり、国家間における緊張が高まる可能性も指摘されている。
  • さらに、北極海では、海氷の融解により航路として使用可能となる機会が増大するとともに、海底資源へのアクセスが容易になるとみられることなどから、沿岸国が海洋権益の確保に向けて大陸棚の延長を主張するための海底調査に着手しているほか、北極海域における軍事態勢を強化する動きもみられる。また、雪氷の融解に関しては、黄河、長江、メコン川、インダス川、プラマプトラ川など、アジアにおける多くの大河の源流であるチベット高原において氷河の融解が及ぼす影響についても注目を要する旨が指摘されている。
  • 気候変動による各国の軍に対する直接的な影響として、異常気象の増大は大規模災害の増加や感染症の拡大をもたらすと考えられており、災害救援活動、人道復興支援活動、治安維持活動、医療支援などの任務に、各国の軍隊が出動する機会が増大することが見込まれている。
  • また、気温の上昇や異常気象、海面水位の上昇などは、軍の装備や基地、訓練施設などに対する負荷を増大させると考えられている。
  • このほか、軍に対しても、温室効果ガスの排出削減を含むより一層の環境対策を要求する声が高まる可能性が指摘されている。
  • 各国は、気候変動が安全保障環境や軍に与えるこのような影響について検証し、これに対応していく考えを政策文書などで示している。
  • 世界規模で活動し、国家水準の温室効果ガスを排出するとの指摘もある米軍を擁する米国は、米軍の施設や活動などに対する影響を検証するとともに、その影響への対応や温室効果ガスの排出量抑制に向けて積極的に取り組む方針を示している。
  • 米国防省は、オバマ政権期の2010年2月に公表された「4年ごとの国防計画の見直し」(Quadrennial Defense Review)を気候変動への対応に関する政策の基盤として位置づけている。この中で、気候変動及びこれと不可分の関係にあるエネルギーの問題は、将来の安全保障環境の形成にあたって重要な役割を担うものとされ、国防省は気候変動が及ぼす影響に対応するとともに、この影響を緩和するための取組を促進するとの方針が示されている。この一環として、国防省は、核動力に加えてバイオ燃料との混合燃料を活用した米海軍の「グレート・グリーン・フリート」をはじめとした温室効果ガスの排出削減にも資する代替燃料の導入に向けた取組を進めていた。
  • トランプ政権期においても、国内外における米軍の施設や活動を対象として気候変動に対する脆弱性の評価を継続しており、このうち、2019年1月に公表された国内施設に関する調査報告書においては、水害、干ばつ及び山火事の3項目が主要な懸念事項とされ、特に、調査対象である79の主要施設のうち、60施設が将来的な水害に対して脆弱であるとされている。また、同報告書は、国家の不安定化、軍のロジスティックス、北極圏の問題、人道支援・災害救援など米軍の活動に関する項目についても評価を実施しており、気候変動は米軍の一部の任務に影響を及ぼしかねないとされている。
  • こうした認識も踏まえ、バイデン大統領は政権発足後の2021年1月、気候変動に関する大統領令を公布した。この中で、「気候変動と国家安全保障」と題したオバマ政権期の大統領覚書を復活させる条項を設け、同政権の政策との継続性を示している。また、気候変動は気候危機に変化したとの認識を示したうえで、気候危機を同政権の対外政策及び国家安全保障の中心に位置づけるとし、国防長官に対して、気候変動が安全保障に及ぼす影響の分析や、国家防衛戦略をはじめとする各種戦略・政策文書の策定においてこの影響を組み込むよう指示している。これを受け、オースティン国防長官は気候変動に関する声明を発表した。この声明において、増大する水害、干ばつ、山火事及び異常気象による米国内の施設に対する影響を既に毎年受けているほか、砂漠化がもたらした社会の不安定化や、北極を経由して敵対国が米本土に接近する脅威、そして世界各地における人道支援の要求といった諸要因に起因する作戦を実行してきており、国防省は気候変動が任務、計画及び施設に劇的な影響をもたらすことを認識しているとした。そのうえで、バイデン大統領の指示のもと、気候変動を国家安全保障上の不可欠の要素として捉え、その影響を戦略の策定や計画の指針などの中に組み込むとの方針を示している。この声明では、気候変動に関連する技術の開発を促し、温室効果ガスの排出にかかるアプローチを見直す旨も合わせて言及されている。
  • 気候変動にかかる国際的な取組を主導する国の一つであるフランスは、気候変動を数あるリスクの中でも最前線のものと位置づけ、広大な海域を擁する海外領土の観点からも、軍による作戦上の適応と持続可能な開発に向けた貢献が必要であるとの考えを示している。フランス国防省は、2018年に公表した気候変動に関する政策文書において、異常気象の激化は人道危機の数を増やし深刻度を高め、より大規模な軍の動員が必要になるとしている。また、「グリーン・ディフェンス」政策を掲げ、軍の装備については環境に配慮した設計を選好するとともに、軍の施設のエネルギー効率を高め、再生可能エネルギーを用いることで、温室効果ガスの排出量を抑制するとの方針を示している。
  • 気候変動の影響に対して最も脆弱な場所の一つと考えられている大洋州島嶼国と関係の深いオーストラリアは、気候変動を一因とする近隣諸国の脆弱性を自国の戦略環境を形成する主な要素の一つと位置づけ、地域の不安定化を防止するため積極的に取り組む方針を打ち出している。オーストラリア国防省は、2016年2月に公表した国防白書において、気候変動は近隣諸国にとっての主要課題であり、近隣諸国の不安定化はオーストラリアに重大な影響をもたらすため、これらの国を支援していくことが極めて重要であるとの考えを示している。また、海面水位の上昇は海軍基地に影響を及ぼし、頻発する異常気象は国防関連施設に損害を与えかねない旨指摘したうえで、国防省は気候変動に対して適切な態勢を築くとしている。
  • 同じく大洋州島嶼国との関係が深いニュージーランドは、気候変動への備えと対応は軍の最優先事項に該当すると位置づけて対応していく方針を示している。ニュージーランド国防省は、2019年11月に公表した政策文書において、自国の領土と周辺地域において作戦の遂行が可能な能力を最優先するとしているが、気候変動への対応はこれに該当すると位置づけている。そのうえで、特に自国の周辺地域において、将来的に災害救援・人道支援任務が増加するとし、こうした気候変動に由来する任務の増加に適応していく必要性があるとしている。また、気候変動によって海上での活動が増加すると想定しており、海上輸送や空輸、海洋哨戒などの能力を強化するとともに、6,000人規模を増員する防衛力整備計画を通じてこうした活動の所要に対応していくとの考えを示している。このほか、将来的な排出抑制につなげるために、まずは温室効果ガスの排出量の測定手法の確立に取り組むとしている。
  • このように、気候変動が安全保障環境や軍にもさまざまな影響を与えうるとの認識が急速に共有される中、2021年4月には、米国主催の気候変動サミットの中で気候安全保障セッションが開催された。同セッションは、オースティン米国防長官が司会を務め、岸防衛大臣をはじめ、米国家情報長官、米国国連大使、北大西洋条約機構(NATO)事務総長、イラク・ケニア・スペイン・英国の国防相およびフィリピンの財務相が参加して、気候変動がもたらす世界的な安全保障上の課題とこれに対する取組について議論が交わされた。この中で各国国防相は、国防省が災害対応を求められる機会が増えており、災害への備えと対応の強化の必要性が高まっていることに言及するとともに、気候変動リスクを共有する各国国防省の協力が利益になると説明している。国防当局が対応を検討し、対策に乗り出す中、気候変動を安全保障上の課題として重大な関心をもって注視していく必要がある。

内閣サイバーセキュリティセンター サイバーセキュリティ戦略本部 第3回会合
▼次期サイバーセキュリティ戦略(案)
  • 2020年代を迎えた日本を取り巻く時代認識 ~「ニューノーマル」とデジタル社会の到来
    • デジタル経済の浸透、デジタル改革の推進
    • 新型コロナウイルスの影響・経験 テレワーク、オンライン教育等の進展
    • 厳しさを増安全保障環境
    • SDGsへのデジタル技術の貢献期待
    • 東京オリンピック・パラリンピックに向けた取組
  • サイバー空間をとりまく課題認識 国民全体のサイバー空間への参画
    • サイバー空間は、国民全体等あらゆる主体が参画し公共空間化 サイバー・フィジカルの垣根を超えた各主体の相互連関・連鎖の深化 攻撃者に狙われ得る弱点にも地政学的緊張を反映
    • 国家間競争の場に安全保障上の課題にも
    • 不適切な利用は国家分断、人権の阻害へ
    • 官民の取組の活用
  • 「Cybersecurity for All」~誰も取り残さないサイバーセキュリティ~
    • デジタルトランスフォーメーション(DX)とサイバーセキュリティの同時推進
    • 安全保障の観点からの取組強化
    • 公共空間化と相互連関・連鎖が進展するサイバー空間全体を俯瞰した安全・安心の確保
    • 「自由、公正かつ安全なサイバー空間」の確保
  • 経済社会の活力の向上及び持続的発展
    • 本年9月には「デジタル庁」の設置が予定。デジタル化が大きく推進される絶好の機会。そのためにも、サイバー空間への信頼を醸成し、参加・コミットメントを得ることが重要。
    • また、業務、製品・サービス等のデジタル化が進む中、サイバーセキュリティは企業価値に直結する営為に。「セキュリティ・バイ・デザイン」の重要性は一層増し、デジタル投資とセキュリティ対策の一体性は高まる。
    • デジタル化の進展とあわせて、サイバーセキュリティ確保に向けた取組を、あらゆる面で同時に推進
      1. 経営層の意識改革
        • デジタル経営に向けた行動指針の実践を通じ、サイバーセキュリティ経営のガイドラインに基づく取組の可視化・インセンティブ付けを行い、更なる取組を促進。
      2. 地域・中小企業におけるDX with Cybersecurityの推進
        • 地域のコミュニティの推進・発展、中小企業向けサービスの審査登録制度を通じ、デジタル化に当たって直面する知見や人材等の不足に対応。
      3. サプライチェーン等の信頼性確保に向けた基盤づくり
        • Society5.0に対応したフレームワーク等も踏まえ、各種取組を推進。
          • サプライチェーン:産業界主導のコンソーシアム
          • データ流通:データマネジメントの定義、「トラストサービス」によるデータ信頼性確保
          • セキュリティ製品・サービス:第三者検証サービスの普及
          • 先端技術:情報収集・蓄積・分析・提供等の共通基盤構築
      4. 誰も取り残さないデジタル/セキュリティ・リテラシーの向上と定着
        • 情報教育推進の中、「デジタル活用支援」と連携して、各種取組を推進。
  • 国民が安全で安心して暮らせるデジタル社会の実現
    • サイバー空間の公共空間化、相互連関・連鎖の深化、サイバー攻撃の組織化・洗練化
    • 国は様々な主体と連携しつつ、(1)自助・公助による自律的なリスクマネジメントが講じられる環境づくりと、(2)持ち得る手段の全てを活用した包括的なサイバー防御の展開等を通じて、サイバー空間全体を俯瞰した自助・共助・公助による多層的なサイバー防御体制を構築し、国全体のリスク低減、レジリエンス向上を図る。
      1. 主な具体的施策(1)国民・社会を守るためのサイバーセキュリティ環境の提供
        1. 安全・安心なサイバー空間の利用環境の構築
          • サプライチェーン管理のためのガイドライン策定や産業界主導の取組、IoT、5G等の新技術実装に伴う安全確保
          • 利用者保護の観点から安全かつ信頼性の高い通信ネットワークを確保するための方策の検討
        2. 新たなサイバーセキュリティの担い手との協調(クラウドサービスへの対応)
          • 政府機関・重要インフラ事業者等向けにクラウド利用の際に考慮すべきセキュリティルール策定
          • ISMAPの取組等の民間展開による一定のセキュリティが確保されたクラウド利用の促進
          • 信頼性が高く、オープンかつ使いやすい高品質クラウドの整備の推進
        3. サイバー犯罪への対策
          • サイバー空間を悪用する犯罪者やトレーサビリティを阻害する犯罪インフラを提供する悪質な事業者等の摘発を推進し、実空間と変わらぬ安心・安全を確保
          • 警察におけるサイバー事案対処体制の強化
        4. 包括的なサイバー防御の展開
          • サイバー攻撃対処から再発防止等の政策措置までの総合的調整を担うナショナルサート機能の強化(対処官庁のリソース結集と連携強化、サイバーセキュリティ協議会等の関係機関との連携による官民連携・国際連携強化)
          • 包括的サイバー防御のための環境整備(脆弱性対策、技術検証、制御システムのインシデント原因究明機能の整備等)
        5. サイバー空間の信頼性確保に向けた取組
          • 個人情報や知的財産を保有する主体への支援
          • 経済安保の視点を踏まえたITシステム・サービスの信頼性確保(政府調達、重要なインフラ、国際海底ケーブル等)
      2. 主な具体的施策(2)デジタル庁を司令塔とするデジタル改革と一体となったサイバーセキュリティの確保
        • デジタル庁が策定する国等の情報システム整備方針にサイバーセキュリティの基本的な方針も示し実装を推進。
        • 情報と発信者の真正性等を保障する制度を企画立案し、普及を促進。ISMAP制度を運用し、民間利用の推奨
      3. 主な具体的施策(3)経済社会基盤を支える各主体における取組
        1. 政府機関等
          • 政府統一基準群に基づく対策の推進や監査・CSIRT訓練・GSOCによる監視等を通じた政府機関全体としてのセキュリティ水準の向上。
          • クラウドサービスの利用拡大を見据えた政府統一基準群の改定・運用やクラウド監視に対応したGSOC機能の強化。
        2. 重要インフラ
          • 「重要インフラの情報セキュリティ対策に係る第4次行動計画」を改定し、環境変化に対応した防護の強化や経営層のリーダーシップを推進。
          • 地方公共団体情報システムの標準化や行政手続きのオンライン化等に対応したガイドラインの見直し等の諸制度整備
        3. 大学・教育研究機関等
          • リスクマネジメント・事案対応に関する研修・訓練や、サプライチェーンリスク対策を含む、先端情報を保有する大学等への対策強化支援等。
          • 東京大会での対処態勢や運用により得た知見やノウハウを広く全国の事業者等に対する支援として積極活用。
          • 平素から大規模サイバー攻撃事態等へのエスカレーションを念頭に、国が一丸となったシームレスな対処態勢を強化。
      4. 主な具体的施策(4)多様な主体による情報共有・連携と大規模サイバー攻撃事態等への対処体制強化
        • 東京大会での対処態勢や運用により得た知見やノウハウを広く全国の事業者等に対する支援として積極活用。
        • 平素から大規模サイバー攻撃事態等へのエスカレーションを念頭に、国が一丸となったシームレスな対処態勢を強化。
  • 国際社会の平和・安定及び我が国の安全保障への寄与
    • 我が国を取り巻く安全保障環境は厳しさを増し、サイバー空間は、地政学的緊張も反映した国家間の競争の場となっている。中国・ロシア・北朝鮮は、サイバー能力の構築・増強を行い、情報窃取等を企図したサイバー攻撃を行っているとみられている。
    • 一方、同盟国・同志国においても、サイバー脅威に対応するため、サイバー軍や対処能力の強化が進められており、サイバー事案やサイバー空間に関する国際ルール等をめぐる対立等に対して同盟国・同志国等が連携して対抗している。
    • 加えて、安全保障の裾野が経済・技術分野にも一層拡大している中で、サイバー空間に関する技術基盤やデータをめぐる争いに対しても、同盟国・同志国が連携して対抗し、「自由、公正かつ安全なサイバー空間」を確保するため、我が国の基本的な理念に沿った国際ルールを形成していく必要がある。
    • サイバー空間の安全・安定の確保のため、外交・安全保障上のサイバー分野の優先度をこれまで以上に高めるとともに、以下を一層強化する。
      • 「自由、公正かつ安全なサイバー空間」の確保
      • 我が国の防御力・抑止力・状況把握力の向上
      • 国際協力・連携
  • 国際社会の平和・安定及び我が国の安全保障への寄与
    1. 自由・公正かつ安全なサイバー空間の確保
      • サイバー空間における法の支配の推進(我が国の安全保障に資するルール形成)
        • 国際法の適用に関する議論・規範の実践の普及、サイバー犯罪に関する条約の普遍化等の推進
      • サイバー空間におけるルール形成
        • 信頼性のある自由なデータ流通(Data Free Flow with Trust: DFFT)や5Gセキュリティ等 国際的な取組の進展を踏まえた我が国の基本理念に沿う国際ルールの策定
    2. 我が国の防御力・抑止力・状況把握力の強化
      • サイバー攻撃に対する防御力の向上
        • 防衛省・自衛隊におけるサイバー防衛能力の抜本的強化、自衛隊・米軍のインフラ防護の演習等の実施
        • 先端技術・防衛産業等のセキュリティ確保のための官民連携・情報共有等の強化
      • サイバー攻撃に対する抑止力の向上
        • 相手方によるサイバー空間の利用を妨げる能力の活用や外交的手段・刑事訴追等を含めた対応の活用、日米同盟の維持・強化
      • サイバー空間の状況把握力の強化
        • 全国的なネットワーク・技術部隊・人的情報を駆使したサイバー攻撃の更なる実態解明の推進
    3. 国際協力・連携
      • 知見の共有・政策調整
        • 米豪印やASEAN等同志国との省庁横断的・各省庁における国際連携の重層的な枠組みの強化
      • サイバー事案等に係る国際連携の強化
        • 国際サイバー演習の主導等による国際的なプレゼンスの向上
      • 能力構築支援
        • 「基本方針」に基づく産学官連携や外交・安全保障を含めたASEANを含むインド太平洋地域における取組強化
  • 横断的施策
    1. 研究開発の推進
      • 産学官エコシステム構築とともに、それを基礎とした実践的な研究開発推進。中長期的な技術トレンドも視野に対応。
        1. 国際競争力の強化 産学官エコシステムの構築
          • 研究・産学官連携振興施策の活用
          • 研究環境の充実 等
        2. 実践的な研究開発の推進
          • サプライチェーンリスクへの対応
          • 国内産業の育成・発展
          • 攻撃把握・分析・共有基盤
          • 暗号等の研究の推進
        3. 中長期的な技術トレンドを視野に入れた対応
          • AI技術の進展 AI for Security Security for AI
          • 量子技術の進展 耐量子計算機暗号の検討 量子通信・暗号
    2. 人材の確保、育成、活躍促進
      • 「質」・「量」両面での官民の取組を一層継続・深化させつつ、環境変化に対応した取組の重点化。官民を行き来しキャリアを積める環境整備も。
        1. DX with Cybersecurityの推進
          • 「プラス・セキュリティ」知識を補充できる環境整備
          • 機能構築・人材流動に関するプラクティス普及 等(xSIRT、副業・兼業等)
        2. 巧妙化・複雑化する脅威への対処
          • 人材育成プログラムの強化 SecHack365 / CYDER / enPiT ICSCoE中核人材育成プログラム 等
          • 人材育成共通基盤の構築産学への開放
          • 資格制度活用に向けた取組 等
        3. 政府機関における取組
          • 外部高度人材活用の仕組み強化
          • 「デジタル区分」合格者の積極採用、研修の充実・強化 等
    3. 全員参加による協働、普及啓発
      • デジタル化推進を踏まえ、アクションプランの推進・改善、高齢者への対応を含め見直しの検討

内閣官房 気候変動対策推進のための有識者会議(第4回)議事次第
▼資料1-1 事務局説明資料
  • G7コーンウォール・サミットの概要(6月11~13日)
    • 首脳コミュニケ骨子(気候変動関連部分)
      • 遅くとも2050年までのネット・ゼロ目標及び各国がそれに沿って引き上げた2030年目標にコミット。
      • 国内電力システムを2030年代に最大限脱炭素化。
      • 国際的な炭素密度の高い化石燃料エネルギーに対する政府による新規の直接支援を、限られた例外を除き、可能な限り早期にフェーズアウト。
      • 国内的に、NDC及びネット・ゼロのコミットメントと整合的な形で、排出削減対策が講じられていない石炭火力発電からの移行を更に加速させる技術や政策の急速な拡大。排出削減対策が講じられていない石炭火力発電への政府による新規の国際的な直接支援を年内に終了することに今コミット。
      • 途上国支援のため、2025年までの国際的な公的気候資金全体の増加及び改善に各国がコミット。
    • 菅総理の発言
      • 菅総理からは、2050年にカーボンニュートラルを目指す決意や日本の技術力を生かしたイノベーションと地域での取組を推進していくことを表明。また、先進国が高い目標を掲げるだけでなく、他の国、特に大きな排出国に更なる取組を求めていく重要性を指摘した上で、途上国に対しては、その固有の事情を踏まえ、多様なエネルギー源・技術を活用しつつ、脱炭素社会に向けた現実的な移行を包括的に支援していく旨発言。さらに、日本は2021年から2025年までの5年間において、6.5兆円相当の支援を実施することと、適応分野の支援を強化していく考えを表明
  • 経済財政運営と改革の基本方針2021(気候変動関連)の概要(6月18日決定)
    • 新型コロナ対策に最優先で取り組みながら、重点的な投資を行う「日本の未来を拓(ひら)く4つの原動力」の一つとして、「グリーン」が位置付けられている。
      1. 日本を取り巻く環境変化
        1. 世界経済の変化:単なる景気回復に留まらず、経済構造や競争環境に大きな影響を与える変化がダイナミックに発生:カーボンニュートラル、デジタル化、国際的な取引関係、国際秩序の新たな動き
        2. 内の未来に向けた変化:これまで進められなかった課題を一気に進めるチャンス:柔軟な働き方やビジネスモデルの変化、環境問題への意識の高まり、東京一極集中変化の兆し
          • 内外の変化を捉え、構造改革を戦略的に進め、ポストコロナの持続的な成長基盤を作る
      2. グリーン社会の実現
        • 2050年カーボンニュートラル、2030年度のGHG削減目標の実現に向け、(1)脱炭素を軸として成長に資する政策を推進、(2)再生可能エネルギーの主力電源化を徹底、(3)公的部門の先導により必要な財源を確保しながら脱炭素実現を徹底
          1. グリーン成長戦略による民間投資・イノベーションの喚起:グリーンイノベーション基金等による脱炭素化投資支援、グリーン国際金融センターの実現
          2. 脱炭素化に向けたエネルギー・資源政策:3E+Sの考え方を大前提に、再生可能エネルギーの主力電源化を徹底し、再生可能エネルギーに最優先の原則で取り組み、国民負担の抑制と地域との共生を図りながら最大限の導入を促す
          3. 成長に資するカーボンプライシングの活用:産業の競争力強化やイノベーション、投資促進につながるよう、成長戦略に資するものに躊躇なく取り組む
  • 地域脱炭素ロードマップの概要~地方からはじまる、次の時代への移行戦略~(6月9日決定)
    • 6月9日に国・地方脱炭素実現会議第3回会合を開催し、本ロードマップを決定。
      • キーメッセージ
        • 地域脱炭素は地域の成長戦略
        • 再エネ等の地域資源の最大限の活用により、地域の課題解決に貢献
        • 一人ひとりが主体となって今ある技術で取り組める
      • ロードマップ実現のための具体策
        • 今後5年間に対策を集中実施し、(1)2030年度までに100カ所以上の「脱炭素先行地域」(※)の創出、(2)重点対策を全国で実施し、地域の脱炭素モデルを全国・世界に広げる ※脱炭素先行地域の範囲は、地理特性や気候風土などに応じて様々であり、例えば、住生活エリア、ビジネス・商業エリア、自然エリア、施設群等。
      • 3つの基盤的施策
        1. 地域と国が一体で取り組む地域の脱炭素イノベーション
          • エネルギー・金融等の知見経験を持つ人材派遣の強化
          • デジタル技術も活用した情報基盤・知見の充実
          • 複数年度にわたり継続的かつ包括的に支援するスキームを構築
        2. グリーン×デジタルでライフスタイルイノベーション
          • カロリー表示のように製品・サービスのCO2排出量の見える化
          • 脱炭素行動への企業や地域のポイント等のインセンティブ付与
          • ふるさと納税の返礼品としての地域再エネの活用
        3. 社会を脱炭素に変えるルールのイノベーション
          • 改正温対法に基づく促進区域内の再エネ事業促進
          • 風力発電の特性に合った環境アセスメントの最適化
          • 地熱発電の開発加速化
          • 住宅の省エネ基準義務付けなど対策強化に関するロードマップ策定
  • グリーン成長戦略の概要(令和3年6月18日策定)
    • 温暖化への対応を、経済成長の制約やコストとする時代は終わり、「成長の機会」と捉える時代に突入している。
    • 実際に、研究開発方針や経営方針の転換など、「ゲームチェンジ」が始まっている。この流れを加速すべく、グリーン成長戦略を推進する。
    • 「イノベーション」を実現し、革新的技術を「社会実装」する。これを通じ、2050年カーボンニュートラルだけでなく、CO2排出削減にとどまらない「国民生活のメリット」も実現する。
    • 2050年に向けて成長が期待される、14の重点分野を選定。高い目標を掲げ、技術のフェーズに応じて、実行計画を着実に実施し、国際競争力を強化。・2050年の経済効果は約290兆円、雇用効果は約1,800万人と試算
      1. 洋上風力・太陽光・地熱:2040年、3,000~4,500万kW導入【洋上風力】2030年、発電コスト14円/kWhを視野【太陽光】
      2. 水素・燃料アンモニア:2050年、2,000万トン程度の導入【水素】東南アジアの5,000億円市場【燃料アンモニア】
      3. 次世代熱エネルギー:2050年、既存インフラに合成メタンを90%注入
      4. 原子力:2030年、高温ガス炉のカーボンフリー水素製造技術を確立
      5. 自動車・蓄電池:2035年、乗用車の新車販売で電動車100%
      6. 半導体・情報通信:2040年、半導体・情報通信産業のカーボンニュートラル化
      7. 船舶:2028年よりも前倒しでゼロエミッション船の商業運航実現
      8. 物流・人流・土木インフラ:2050年、カーボンニュートラルポートによる港湾や、建設施工等における脱炭素化を実現
      9. 食料・農林水産業:2050年、農林水産業における化石燃料起源のCO2ゼロエミッション化を実現
      10. 航空機:2030年以降、電池などのコア技術を、段階的に技術搭載
      11. カーボンリサイクル・マテリアル:2050年、人工光成プラを既製品並み【CR】ゼロカーボンスチールを実現【マテリアル】
      12. 住宅・建築物・次世代電力マネジメント:2030年、新築住宅・建築物の平均でZEH・ZEB【住宅・建築物】
      13. 資源循環関連:2030年、バイオマスプラスチックを約200万トン導入
      14. ライフスタイル関連:2050年、カーボンニュートラル、かつレジリエントで快適なくらし
    • 政策を総動員し、イノベーションに向けた、企業の前向きな挑戦を全力で後押し
      1. 予算
        • グリーンイノベーション基金(2兆円の基金)
        • 経営者のコミットを求める仕掛け
        • 特に重要なプロジェクトに対する重点的投資
      2. 税制
        • カーボンニュートラル投資促進税制(最大10%の税額控除・50%の特別償却)
      3. 金融
        • 多排出産業向け分野別ロードマップ
        • TCFD等に基づく開示の質と量の充実
        • グリーン国際金融センターの実現
      4. 規制改革・標準化
        • 新技術に対応する規制改革
        • 市場形成を見据えた標準化
      5. 成長に資するカーボンプライシング
        • 国際連携
        • 日米・日EU間の技術協力
        • アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ
        • 東京ビヨンド・ゼロ・ウィーク
      6. 大学における取組の推進等
        • 大学等における人材育成
        • カーボンニュートラルに関する分析手法や統計
      7. 2025年日本国際博覧会 8若手ワーキンググループ
        • 革新的イノベーション技術の実証の場(未来社会の実験場)
      8. 若手ワーキンググループ
        • 2050年時点での現役世代からの提言

内閣官房 こども政策の推進に係る作業部会
▼議事次第・資料
  • 【経済財政運営と改革の基本方針2021 抜粋】(2021年6月18日閣議決定)
    1. 少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現
      • 少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現のため、子供の視点に立った政策を推進する。出生数の減少が予測を上回る速度で進行し人口減少に歯止めがかからない一方で、児童生徒の自殺者数が増加し、児童虐待や重大ないじめの問題は深刻化している。こうした危機的状況の下で、「少子化社会対策大綱」等に基づき、不安に寄り添いながら、安心して結婚、妊娠・出産、子育てができる環境整備に取り組むなど長年の課題であった少子化対策を前に進め、「希望出生率 1.8」と結婚、妊娠・出産、子育てを大切にするという意識が社会全体で深く共有され地域全体で子育て家庭を支えていく社会の実現を目指す。また、子供の視点で、子供に関する政策を抜本的に見直し、家庭、地域、幼稚園、保育所、学校、地方自治体を始め、親や就労環境など子供を取り巻くあらゆる環境を視野に入れ、ジェンダーギャップ解消への取組も含め、子供の命や安全を守る施策を強化する。子供の成育、成長過程の全体について、予算、人材等の資源を投入し、待機児童問題を解消するとともに、児童虐待や重大ないじめへの対応を強化し、子供の貧困等の様々な課題の解決を目指す。
      • その際、将来の子供たちに負担を先送りすることのないよう、応能負担や歳入改革を通じて十分に安定的な財源を確保しつつ、有効性や優先順位を踏まえ、速やかに必要な支援策を講じていく。安定的な財源の確保にあたっては、企業を含め社会・経済の参加者全員が連帯し、公平な立場で、広く負担していく新たな枠組みについても検討する。(略)
    2. 未来を担う子供の安心の確保のための環境づくり・児童虐待対策
      • 子供の貧困、児童虐待、障害、重大ないじめなど子供に関する様々な課題に総合的に対応するため、年齢による切れ目や省庁間の縦割りを排し、妊娠前から、妊娠・出産・新生児期・乳幼児期・学童期・思春期を通じ、子供の権利を保障し、子供の視点に立って、各ライフステージに応じて切れ目ない対応を図るとともに、就学時等に格差を生じさせない等の教育と福祉の連携、子供の安全・安心の確保、関係部局横断的かつ現場に至るまでのデータ・統計の充実・活用等を行い、困難を抱える子供への支援等が抜け落ちることのないような体制を構築することとし、こうした機能を有する行政組織を創設するため、早急に検討に着手する。(略)
  • 子供・若者育成支援推進大綱~全ての子供・若者が自らの居場所を得て,成長・活躍できる社会を目指して~(令和3年4月6日子ども・若者育成支援推進本部決定)*子ども・若者育成支援推進法(H22年施行)に基づき、総理を本部長とし全閣僚で構成する本部で策定。H22,27年度に続く第3次の大綱。要旨は以下のとおり
    1. 子供・若者を取り巻く状況
      1. 社会全体の状況(子供・若者の健全育成に関連する主な社会課題)
        • 生命・安全の危機
        • 孤独・孤立の顕在化
        • 低いWell-being 格差拡大への懸念
        • 格差拡大への懸念
        • 持続可能で多様性・包摂性ある社会づくり
        • リアルな体験の充実とデジタル・トランスフォーメーション(DX)の両面展開
        • 成年年齢の引下げ
        • 人権・権利の保障
        • ポストコロナ時代における国家・社会の形成者の育成
      2. 子供・若者が過ごす「場」―家庭、学校、地域、ネット空間、働く場―ごとの状況
        • 虐待、貧困、ヤングケアラー、自殺、いじめ、不登校、近所付き合い、SNS被害、ニート、ひきこもりなど、場ごとの現状と課題を整理。
    2. 子供・若者育成支援の基本的な方針・施策
      1. 全ての子供・若者の健やかな育成
        • 幼年・若年期を健やかに過ごすことができ、かつ人生100年時代を幸せ(Well-being)に生き抜く基盤を形成できるよう、育成
        • 自然・文化体験の充実と1人1台ICT環境の有効活用、少人数学級の実施、健康・安全教育、消費者教育の推進、社会形成に参画する態度、若者の雇用安定化 等
      2. 困難を有する子供・若者やその家族の支援
        • 困難な状態を速やかに克服・軽減しつつ成長していけるよう、家族を含め、誰ひとり取り残さず、非常時にも途切れることなく支援
        • 担当大臣のリーダーシップの下での孤独・孤立対策、自殺、虐待、貧困等への対策、複合的課題への包括的支援、SNS相談やアウトリーチの充実、SOSを出し、受け止める力の育成 等
      3. 創造的な未来を切り拓く子供・若者の応援
        • 長所を伸ばし、特技を磨き、才能を開花させ、世界や日本、地域社会の未来を切り拓けるよう、応援
        • STEAM(Science,Technology,Engineering,Art,Mathematics)教育、起業家教育、”出る杭”の応援、地方移住、地域貢献活動の促進 等
      4. 子供・若者の成長のための社会環境の整備
        • 家庭、学校、地域等が、Well-beingの観点からより良い環境となるよう、支援の機運を高め、ネットワークを整え、活動を促進
        • 多様な居場所づくり、子育て支援、家庭教育支援、地域と学校の協働、ネット利用の適正化、働き方改革、テレワーク、子供・若者への投資の推進 等
      5. 子供・若者の成長を支える担い手の養成・支援
        • 専門人材から身近な大人、子供・若者自身や家族に至るまで、多様な担い手を養成・確保し、支援
        • 企業等の参画促進、教師の資質能力の向上、専門や地域を超えた共助の推進、先端技術・データ活用(Child-Youth Tech)
    3. 施策の推進体制
      • 子供・若者の多様化や課題の複雑化、孤独・孤立やWell-beingの観点等を踏まえ、多様なデータからなる参考指標(子供・若者インデックス)を新たに設定。それらを可視化した子供・若者インデックスボードを作成し、総合的・多面的な評価を充実、社会全体での支援推進に活用。
      • 大綱の期間はおおむね5年(令和3~7年度)としつつ、社会情勢、政策動向等に応じ適時改定。
      • 総理のリーダーシップの下、縦割りを超え、関係行政機関・組織相互間の緊密な連携・協力、施策相互間の十分な調整を図る

警視庁 クロスボウの規制と無償回収について
  • 令和3年6月16日に銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律が公布され、公布日から9か月以内の政令で定める日に施行されることとなりました。
  • 改正法の施行日以降は、クロスボウの所持が原則禁止され、許可制となり、不法所持には罰則(3年以下の懲役又は50万円以下の罰金)があります。
  • 改正法の概要は、下記リンクでご覧ください。
▼警察庁 クロスボウの所持が禁止されます!
  • クロスボウの無償回収について
    • 改正法の公布に伴い、現在お持ちのクロスボウの処分をご検討中の方に対しては、各警察署において、クロスボウの無償回収を実施しています。
    • 回収対象
      • クロスボウ本体
      • クロスボウの部品(弦・滑車・固定装置等)
      • その他関係物品(ケース・箱・説明書・調整器具等)
    • 手続き時に持参するもの
      • 所有者本人が手続きをする場合
        • 回収対象(上記)の物品
        • クロスボウ等処分依頼書(警察署に来署後、記載していただいても構いません。)
        • 来署者の身分を確認する書類(身分証明書):「身分証明書」は、運転免許証、マイナンバーカード、戸籍謄本又は戸籍抄本(戸籍の附票の写しが添付されているものに限る。)、住民票の記載事項証明書、国民健康保険等の被保険者証、旅券等の公的機関が発行したものとなります。
      • 所有者本人以外が手続きする場合
        • 回収対象(上記)の物品
        • クロスボウ等処分依頼書
        • 来署者の身分を確認する書類(身分証明書)
        • 委任状
  • 回収期間
    • 改正法の公布の日(令和3年6月16日)から経過期間(改正法の施行の日から起算して6か月を経過する日までの間)が終了する日までの間
  • 回収場所・問合せ先
    • 最寄りの警察署の生活安全課 銃砲許可担当係
  • 留意事項
    • 来署される前に、管轄の警察署へご連絡をお願いします。
    • 所有者以外の方が来署された場合において、書類の不備や不明点があるとき等は、所有者ご本人に連絡をすることがあります。
    • この手続きは、情勢に応じて変更することがあります。

【その他(海外)】

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