2021/03/01

危機管理トピックス

【省庁別記事(後半)】

【経済産業省】

【2021年2月】

経済産業省 防衛装備の海外移転の許可の状況に関する年次報告書を取りまとめました
▼防衛装備の海外移転の許可の状況に関する年次報告書について
  • 防衛装備移転三原則の運用指針(平成26年4月1日国家安全保障会議決定)により、経済産業省は、防衛装備の海外移転の許可の状況につき、年次報告書を作成することとされています。本報告書は、昨年度、外為法に基づき経済産業大臣が行った防衛装備の海外移転の許可の状況を取りまとめたもので、今回で6回目になります。
  • 令和元年度に、経済産業大臣が行った防衛装備の海外移転の個別許可は1,179件です。これらを運用指針の類型に沿って分類すると下記のとおりであり、案件の約9割が自衛隊の装備品の修理等のためのものです。
    1. 平和貢献・国際協力の積極的な推進に資する場合(28件)
      • ソマリア沖・アデン湾での海賊等事案に関するもの(3件)
      • シナイ半島における国際平和協力業務に関するもの(2件)
      • 中国国内の遺棄化学兵器処理事業に関するもの(23件)
    2. 我が国の安全保障に資する場合(1,083件)
      • 国際共同開発・生産に関するもの(45件)
        • 日米間:35件【弾道ミサイル防衛用能力向上型迎撃ミサイルの共同開発、化学剤呈色反応識別装置の共同研究、F35製造への国内企業参画、イージス・システムに係るソフトウェア及び部品等の米国への移転等】
        • 日英間:5件
        • その他:5件(日印間:2件、日米英間:1件、日伊間:1件、日豪間:1件)
      • 安全保障・防衛力の強化に資するもの(22件)
      • 自衛隊等の活動又は邦人の安全確保のために必要なもの(1,016件)
    3. 我が国の安全保障上の観点からの影響が極めて小さい場合(68件)

経済産業省 「GOVERNANCE INNOVATION Ver.2: アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」報告書(案)の意見公募手続(パブリックコメント)を開始しました
▼GOVERNANCE INNOVATION Ver.2: アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」報告書(案)
  • 経済産業省は、「Society5.0」を実現していくために、多様なステークホルダーによる「アジャイル・ガバナンス」の実践が必要であることを示す、「GOVERNANCE INNOVATION Ver.2:アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」報告書(案)について、2月19日にパブリックコメントを開始しました。
  • 我が国は、AIやIoT、ビッグデータなど、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させるシステム(サイバー・フィジカルシステム)によって、経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会、「Society5.0」を目指しています。Society5.0の実現に向けて、革新的な技術の社会実装を進めるには、新たな技術がもたらす社会構造の変化を踏まえた、ガバナンスモデルの根本的な改革が必要です。
  • こうした問題意識から、2019年6月に我が国が主催したG20の貿易・デジタル経済大臣会合の閣僚声明には、デジタル技術やその社会実装による社会の変化に合わせた「ガバナンス・イノベーション」の必要性が盛り込まれました。
  • これを踏まえ、経済産業省に設置された「Society5.0における新たなガバナンスモデル検討会」(以下、「本検討会」)では、2020年7月に、「GOVERNANCE INNOVATION:Society5.0の実現に向けた法とアーキテクチャのリ・デザイン」報告書を公表しました(以下、「第1弾報告書」)。第1弾報告書では、ゴールベースの法規制や、企業による説明責任の重視、インセンティブを重視したエンフォースメントなど、横断的かつマルチステークホルダーによるガバナンスの在り方が描かれました。
  • 今般、本検討会では、第1弾報告書の成果を踏まえつつ、Society5.0におけるガバナンスの基本となる「アジャイル・ガバナンス」の考え方を提示すると共に、これに基づくコーポレートガバナンス、法規制、インフラ、市場、社会規範といった様々なガバナンスメカニズムの在り方を示した、「GOVERNANCE INNOVATION Ver.2:アジャイル・ガバナンスのデザインと実装に向けて」報告書(案)を作成しました。
  • この報告書(案)について、幅広い御意見をいただくべく、パブリックコメントを開始しました。なお、本報告書(案)で扱う課題は、グローバルな課題であり、国際的協調が必要とされる部分も多いため、日本国内に留まらず、諸外国の方々からも、幅広く忌憚のない御意見をいただきたいと考えております(英語版を3月中に公表予定です)。
  • ショート・サマリー
    • 世界が直面する様々な課題をデジタル技術によって解決する「Society5.0」を実現するためには、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステム(CPS:サイバー・フィジカルシステム)の社会実装を進めつつ、その適切なガバナンスを確保することが不可欠である(第1章)。Society5.0のCPSは、複雑で変化が速く、リスクの統制が困難であり(第2章)、こうしたシステム変化に応じて、ガバナンスが目指すゴールも常に変化していく(第3章)。そのため、Society5.0を実現するためには、事前にルールや手続が固定されたガバナンスではなく、企業・法規制・インフラ・市場・社会規範といった様々なガバナンスシステムにおいて、「環境・リスク分析」「ゴール設定」「システムデザイン」「運用」「評価」「改善」といったサイクルを、マルチステークホルダーで継続的かつ高速に回転させていく、「アジャイル・ガバナンス」の実践が必要である(第4章)
  • エグゼクティブ・サマリーより
    • Society5.0を実現するためのガバナンス上の課題は、プライバシー、システムの安全性、透明性、責任の分配、サイバーセキュリティ等、多岐にわたる。Society5.0が、従来のフィジカル空間を中心とする世界と前提を大きく異にする世界であることから、こうした課題の解決にあたっては、既存の制度枠組の中で逐次的な改正を行うのではなく、企業、法規制、市場といった既存のガバナンスメカニズムを根本から見直す必要があると考えられる。
    • 本報告書は、こうした問題意識に基づき、Society5.0がガバナンスの観点から従来の社会とどのように異なるかを分析し(第2章)、これを受けてガバナンスによって目指すゴール自体も変化していくことを示した上で(第3章)、そのような社会の中でゴールを実現するために必要な「アジャイル・ガバナンス」の考え方を提案するものである(第4章)。「アジャイル・ガバナンス」とは、政府、企業、個人・コミュニティといった様々なステークホルダーが、自らの置かれた社会的状況を継続的に分析し、目指すゴールを設定した上で、それを実現するためのシステムや法規制、市場、インフラといった様々なガバナンスシステムをデザインし、その結果を対話に基づき継続的に評価し改善していくモデルである。
    • 社会の継続的な状態変化、結果の予見・統制の困難性、責任主体の決定の困難性といった特徴によって、「予め一定のルールや手順を設定しておき、それに従うことでガバナンスの目的が達成される」というガバナンスモデルは困難に直面することになる。Society5.0では、このようなモデルに代わり、「基本的人権」、「公正競争」、「民主主義」、「環境保護」といった一定の「ゴール」をステークホルダーで共有し、そのゴールに向けて、柔軟かつ臨機応変なガバナンスを行っていくというアプローチが重要になると考えられる。
    • 例えば、「自由」はガバナンスの「終局目標」として引き続き位置づけられるべきであるが、その内実は、伝統的な「消極的自由」にとどまらず、「自己の価値観に基づいて、どのような技術的影響力の下で幸福を追求するかを主体的に選択できる状態」をも含むものへと変化しつつあるといえる(3.1)。こうした、「ゴール」には、それ自体に様々な解釈や理解の幅が存在する上、ひとつのシステムについて複数の「ゴール」が存在する場合がほとんどであり、しかもそれらがトレードオフの関係に立つ場面も少なくない(例えば、プライバシー情報を扱うシステムの透明性を向上させれば、一般的にプライバシーへのリスクは大きくなる、といったことが考えられる)。
    • Society5.0のガバナンスモデルは、常に変化する環境とゴールを踏まえ、最適な解決策を見直し続けるものであることが必要である。そのためには、ゴールや手段が予め設定されている固定的なガバナンスモデルを適用することは、妥当ではないと考えられる。我々が目指すべきは、様々な社会システムにおいて、「環境・リスク分析」「ゴール設定」「システムデザイン」「運用」「評価」「改善」といったサイクルを、マルチステークホルダーで継続的かつ高速に回転させていくガバナンスモデルであると考えられる。このようなガバナンスモデルを、本報告書において「アジャイル・ガバナンス」と呼ぶ。
    • 企業は、製品やサービスの提供を通じて「ゴール」の設定に関わると同時に、その実現に向けた技術的・組織的なガバナンスシステムをデザインすることが期待される。実装されたシステムの利用者ないし提供者として、企業はその運用やモニタリングを行い、問題があればその改善を行うと共に、環境の変化等を踏まえ、その都度「ゴール」を見直していく。また、こうした「ゴール」設定、システムデザイン、モニタリング、評価及び改善といった一連のガバナンスについて、その適切性や信頼性を確保する観点から、企業がステークホルダーに対するアカウンタビリティを果たすことが一層重要になる(コンプライ・アンド・エクスプレイン)。
    • 法規制を、従来型の業界別のルールベースではなく、機能別のゴールベースとし、企業に「何を達成すべきか」を明示する必要があると考えられる。その上で、法が定めるゴールの達成に向けた企業の取組を後押しするために、標準やガイドラインといったソフトローによって、官民共同でのルール形成を行っていくことが重要である。また、企業による実証実験の許容と、その結果に基づく法規制の見直しを図るため、「規制のサンドボックス制度」等を活用した実証実験を積極的に進めていくことが望ましい。その上で、法規制や標準・ガイドライン等を、当初設定した政策目標を達成し得るものとなっているか、社会状況の変化によって政策目標を変更する必要はないか、といった観点から、データに基づいて継続的に評価し、改善を行っていくべきである。

経済産業省 「会社法の一部を改正する法律及び会社法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う経済産業省関係政令の整備等に関する政令」が閣議決定されました
  • 本日、「会社法の一部を改正する法律及び会社法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律の施行に伴う経済産業省関係政令の整備等に関する政令」が閣議決定されました。
  • 本政令は、会社法改正法及び整備法の施行等を受け、会社法等の規定を準用する経済産業省所管法律の規定について、技術的読替えを政令で定めている以下の4本の政令について、条項の削除、読替表の修正等所要の改正を行うものです。
    1. 改正法について
      • 会社法の一部を改正する法律(令和元年法律第70号。以下「会社法改正法」という。)及び会社法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(令和元年法律第71号。以下「整備法」という。)は、それぞれ令和元年12月4日に成立し、同月11日に公布されました。
      • 会社法改正法により、取締役の報酬に関する規律の見直し、会社補償及び役員等のために締結される保険契約に関する規律の整備、株主代表訴訟における和解に際し必要な各監査役等の同意、支店の所在地による登記の廃止等が措置されました。
    2. 閣議決定された政令の概要
      • 会社法改正法及び整備法の施行等を受け、会社法等の規定を準用する経済産業省所管法律の規定について、技術的読替えを政令で定めている以下の4本の政令について、条項の削除、読替表の修正等所要の改正を行うものです。
        1. 中小企業等協同組合法施行令(昭和33年政令第43号。以下「中協法施行令」という。)
        2. 中小企業団体の組織に関する法律施行令(昭和33年政令第45号)
        3. 商店街振興組合法施行令(昭和37年政令第321号)
        4. 技術研究組合法施行令(平成21年政令第158号。以下「技組法施行令」という。)
    3. 今後の予定
      • 本政令案の施行期日については、以下を除き、改正会社法の施行の日(令和3年3月1日)を予定しています。
        1. 第4条の規定中技組法施行令第19条から第21条までの改正規定は、整備法附則第2号に掲げる規定の施行の日(令和3年2月15日)から施行。
        2. 第1条の規定(中協法施行令第22条及び第28条第4項の改正規定を除く。)、第2条の規定及び第4条の規定(技組法施行令第6条及び第8条第4項の改正規定並びに①の改正規定を除く。)は、会社法改正法附則第一条ただし書に規定する規定の施行の日=会社法改正法の公布の日から起算して三年六月を超えない範囲内において政令で定める日)から施行。

経済産業省 「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(別冊)実施事例集」を策定しました
▼(資料2)ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(別冊)実施事例集
  • 2020年6月に開催された株主総会では、新型コロナウイルス感染症拡大防止策の一環としても関心を集め、上場会社のうち、ハイブリッド「出席型」は9社、ハイブリッド「参加型」は113社の実施を確認。また、実施企業からは、株主の出席機会を拡大するとともに、株主との対話の機会の拡大に資するといった声が見られた
  • 実施ガイドでは、インターネット等の手段とは、「物理的に株主総会の開催場所に臨席した者以外の者に当該株主総会の状況を伝えるために用いられる、電話や、e-mail・チャット・動画配信等のIT等を活用した情報伝達手段」としている。具体的な手段の選択に当たっては、動画配信システムに限らず、電話会議やインターネットを通じた音声の配信の活用も可能と考えられる。また、例えば、審議等の状況を動画配信しつつ、質問の受付は電話を利用する等、いくつかの手段を組み合わせて実施することも考えられる。
  • 議長を含む、取締役や監査役等についても、株主に対する説明義務を果たすための環境を確保しながら、インターネット等の手段により出席する事例もみられた。
  • 株主である取締役等の議決権の行使は、事前に議決権行使書を提出したり包括委任状を用いることがあるが、株主総会に取締役として出席するだけでなく、株主としても出席し、その場で議決権行使をする場合もある。ハイブリッド出席型バーチャル株主総会においても、インターネット等で出席する取締役等が、株主としても出席して議決権を行使することができると考えられる。しかし、取締役等が株主総会に出席している間に、別途、バーチャル出席のためのシステムにアクセスするのは簡単ではない。義務として株主総会に出席している取締役等については、その議決権行使は、他の株主とは異なる合理的な方法(例えば、インターネット等を通じての音声や行動、書面・メール等での確認)によったとしても、株主平等原則に反するとまではいえないと考えられる。ハイブリッド参加型バーチャル株主総会においても、上記と同様に、義務として株主総会にインターネット等で出席する取締役等について、他の株主とは異なる方法(例えば、インターネット等を通じての音声や行動、書面・メール等での確認)によって議決権行使を認めたとしても、株主平等原則に反するとまではいえないと考えられる。
  • 動画配信システム等にアクセスが集中した場合における通信回線の安定性への懸念の声がある。通信の安定性等を確保するためにも、バーチャル参加・出席を希望する株主に対し、事前登録を促すことも考えられる。この場合には、全ての株主に登録の機会を提供するとともに、登録方法について十分に周知し、株主総会に出席する機会に対する配慮を行うことが重要である。
  • 招集通知に記載すべき法定事項以外の株主への周知や申込受付等に当たっては、自社のウェブサイト上での掲載等の様々な方法が可能である。
  • 審議等の状況が外部に向けて配信された場合、映像等で配信される株主の肖像権等に関して留意事項が存在。実施ガイドでは、株主に限定して配信した場合には、肖像権等の問題が生じにくいとしている。そのほか、例えば、撮影・録音・転載等を禁止することや、配信により株主の氏名が公開される場合には事前に通知をする等の対応をとることが考えられる。通知の方法としては招集通知によることも考えられる。
  • ハイブリッド型バーチャル株主総会の開催に伴い、一定数の株主はバーチャル参加・出席を選択することが見込まれる。実務的には、物理的な会場の規模は例年の出席株主数等を基に設定されることが多い。ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施に当たっても、例年のリアル出席株主数等に加え、バーチャル参加・出席が想定される株主数を合理的に予測した上で、リアル株主総会の会場を設定することを考える余地がある。また、会場の設定に当たっては、円滑なバーチャル株主総会の実施に向けたシステム活用等の環境の観点も重要である。新型コロナウイルスの感染拡大の中で、ハイブリッド型バーチャル株主総会が活用されてきた。新型コロナウイルスの感染拡大防止に必要な対応をとるため、やむを得ないと判断される場合には、合理的な範囲内において、自社会議室を活用するなど、例年より会場の規模を縮小することや、会場に入場できる株主の人数を制限することも、可能と考えられる。
  • 動画配信システム等を用いた配信では、数秒から十数秒程度の軽微な配信遅延(タイムラグ)が生じることが想定される。軽微な配信遅延によって、直ちに議事進行に支障が生じるものではないが、議事進行を円滑に行うためも、例えば、議決権行使の締切り時間をあらかじめ告知すること、議決権行使から賛否結果表明までの間に一定の時間的余裕を持たせることといった運用方法等が考えられる。
  • 実施ガイドでは、会社が通信障害のリスクを事前に株主に告知し、かつ通信障害の防止のために合理的な対策をとっていた場合には、決議取消事由には当たらないと解することも可能であると示している。事前の議決権行使により株主の意思が事前に表明されることから、事前の議決権行使を促すことが重要であるが、具体的な対策については個別の事情等に応じて検討する必要がある。
  • 実務ガイドにおいて示したとおり、事前の電磁的方法による議決権行使において、ID・パスワード(又は固有のQRコード)を用いたログイン方法が採用されていることと同様に、バーチャル出席時の本人確認についても、基本的にはID・パスワード等を用いたログイン方法が相当である。そのほか、個別の事情等に応じて、例えば、株主に固有の情報(株主番号、郵便番号等)を複数用いること、画面上に本人の顔と整理番号を映し出すこと等によって本人確認を行うといった運用方法も考えられる。一定数以上の議決権を有する株主については、より慎重な本人確認を実施することも可能と考えられる。また、法人株主のID・パスワードの管理を容易にするための工夫として、議決権行使書面等でID・パスワードの記載面を再貼付が不可能なシールで覆うといった工夫も考えられる。これらの場合であっても、なりすまし対策等に慎重を期すべきと考える場合には二段階認証やブロックチェーンの活用といった方法を採用することも可能
  • 株主意思をできる限り尊重し、無効票を減らすという観点から、バーチャル出席株主のログイン時点では事前の議決権行使の効力を取り消さず、当日の採決のタイミングで事前の議決権行使と異なる議決権行使が行われた場合に限り、事前の議決権行使の効力を破棄することが考えられる。一方で、リアル株主総会の実務と同様に、ログインをもって出席とカウントし、それと同時に事前の議決権行使の効力を取り消すといった方法も見られた。議決権行使の効力関係については、あらかじめ招集通知等で株主に通知しておくことが必要である。
  • 実施ガイドでは、質問を取り上げるための準備に必要な体制や時間を考慮し、リアル出席株主とバーチャル出席株主の出席する株主総会を一つの会議体として運営するための合理的な取扱いを示している。もちろん恣意的な運営は許容されない。例えば、1人が提出できる質問回数や文字数、送信期限などの事務処理上の制約や、質問を取り上げる際の考え方、個人情報が含まれる場合や個人的な攻撃等につながる不適切な内容は取り上げないといった運営ルール等を示している。また、事前の質問受付を実施したり、会社のおかれている状況によっては、適正性・透明性を確保するための措置として、後日、株主の関心の高かった質問で、受け取ったものの回答できなかった質問の概要を公開するなどの工夫を行うことが考えられる。
  • 投稿フォームではなくリアル出席における質問の取扱いと同様に、ウェブ会議システムの挙手機能を利用すること、電話を利用すること等によって、リアル出席の場合の取扱いと同様に、議長の指名があった場合にはじめて質問・発言ができるようにすることといった運営方法も考えられる。
  • バーチャル出席株主による動議については、会社の合理的な努力で対応可能な範囲を超えた困難が生じることが想定される。このため、実施ガイドでは、原則として動議の提出については、リアル出席株主からのものを受け付けることで足りると示している。
  • ただし、将来的なシステムインフラの整備状況等によってはバーチャル出席株主からの動議の受付も可能とすることも考えられる。その際、リアル株主総会と同様に濫用的であると認められる場合には取り上げない等の運用は許容されるほか、会社の合理的な努力で対応可能な範囲を超えた困難が生じると判断される場合に、招集通知等による事前の通知を前提として、そのような困難に対処するために必要な限度でバーチャル出席における動議に制限を設けることは許容されると考えられる。
  • 議決権行使データのシステム連携等を図ることによって、バーチャル出席株主による議決権行使分も含め、リアルタイムで賛否の議決権数を示すことは、バーチャル出席に臨場感を与える効果があると考えられる。他方、リアル株主総会と同様に、事前の議決権行使等の状況を勘案し、簡便な方法を選択し、賛否の結果のみを示すことでも足りると考えられる。この場合であっても、バーチャル出席に一体感を与えることを重視する場合には、例えば、議決権行使とは別に拍手ボタンを設置すること等の運用方法も考えられる。

経済産業省 「デジタル産業の創出に向けた研究会」を立ち上げます
  • 経済産業省は、デジタルトランスフォーメーション(DX)が進展した企業によって構成される「デジタル産業」の姿を描き、その産業を創出するための道筋及び政策のあり方について議論するための研究会を開催します。
  • 研究会では、グローバルな競争環境の変化に対応しつつ、企業間が相互につながり迅速に新たな価値を社会・顧客に提供しながら成長する「デジタル産業」の具体的な姿を明らかにするとともに、デジタルトランスフォーメーションを推進するユーザー企業・ベンダー企業双方が新しい価値の提供を提供する主体としてビジネスを変革するための方向性を提示します。さらに、地域・中小企業を含めた企業の変革を後押しする政策の在り方について検討を進めます。
  • 研究会の趣旨と背景
    • 経済産業省では、2020年8月に「デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会」を設置し、コロナ禍を契機として我が国企業のDXを加速するための方策等を議論し、DXレポート2(中間取りまとめ)を2020年12月に公表しました。
    • DXレポート2では、目指すべきデジタル社会の姿として、社会課題の解決や新たな価値、体験の提供が迅速になされ、安心・安全な社会が実現するほか、デジタルを活用してグローバルで活躍する競争力の高い企業や、世界の持続的発展に貢献する新たな産業が生まれる、という姿を示しています。
    • こうしたデジタル社会においては、DXの進展によりあらゆる企業が内製・アジャイル開発を中心として迅速に新たな価値を創出し、ユーザー企業やベンダー企業という区別はなくなる方向に産業が変革していく(デジタル産業の実現)と考えられます。
    • 一方、その過渡期においては、こうした企業の変革を加速させる「DXを支援する企業」の存在が欠かせません。「DXを支援する企業」の担い手として、多くのIT技術者を抱える全国のベンダー企業は既存のビジネスから脱却し、社会全体のDXを積極的に支援する企業へと迅速に変化していくことが強く期待され、また、ユーザー企業の中でも、従来のビジネスに加えてデジタル技術をベースとしたサービスを展開し、他のユーザー企業のDXを支援する立場になる可能性があります。
    • 本研究会は、コロナ禍への対応や2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取組を始め、デジタルの重要性が社会全体として一層増している中、現在のユーザー企業、ベンダー企業が「DXを支援する企業」に向けて変革を進める必要性と、それを後押しする政策的方向性について検討するものです。

経済産業省 「産業競争力強化法等の一部を改正する等の法律案」が閣議決定されました
  • 本法律案の趣旨
    • 新型コロナウイルス感染症の影響、急激な人口の減少等の短期及び中長期の経済社会情勢の変化に適切に対応して、「新たな日常」に向けた取組を先取りし、長期視点に立った企業の変革を後押しするため、ポストコロナにおける成長の源泉となる「グリーン社会」への転換、「デジタル化」への対応、「新たな日常」に向けた事業再構築、中小企業の足腰強化等を促進するための措置を講じます。
  • 本法律案の概要
    1. 産業競争力強化法
      1. 「グリーン社会」への転換
        • カーボンニュートラル実現に向けた事業者の計画を主務大臣が認定し、脱炭素化効果が高い製品の生産設備・生産工程等の脱炭素化を進める設備に対する設備投資税制、利子補給等の金融支援を措置します。
      2. 「デジタル化」への対応
        • デジタル技術を活用した全社レベルのビジネスモデルの変革の計画を主務大臣が認定し、(1)DX投資促進税制、(2)財政投融資を原資とした低利融資を措置します。
      3. 「新たな日常」に向けた事業再構築
        • 「新たな日常」に向けた事業再構築の計画を主務大臣が認定し、赤字であってもカーボンニュートラル、DX、事業再構築等に取り組む企業に対する繰越欠損金の控除上限の引上げ、財政投融資を原資とした低利融資を措置します。
      4. バーチャルオンリー株主総会の実現のための特例
        • 上場会社のバーチャルオンリー株主総会の開催を特例的に可能とします。
      5. ベンチャー企業の成長支援
        • 大型ベンチャーへの民間融資に対する債務保証制度を措置します。
      6. 事業再生の円滑化
        • 事業再生ADR等の私的整理手続から法的整理手続への移行を円滑化します。
      7. 規制のサンドボックスの恒久化
        • 規制のサンドボックス制度を、生産性向上特別措置法から移管し、産業競争力強化法において恒久化します。
    2. 中小企業等経営強化法
      • 中小企業の事業・規模の拡大を促進するため、経営革新計画・経営力向上計画について、中小企業から中堅企業への成長途上にある企業群を支援施策の対象に追加します。
      • 事業承継に先立ち実施するデューデリジェンス等を経営力向上計画の対象とし、中小企業経営資源集約化(M&A)税制(M&A後のリスクに備える準備金・設備投資・雇用確保の促進)を措置します。
      • 中小企業者とともに事業継続力強化に取り組む中堅企業に対し、連携事業継続力強化に必要な資金について金融支援を措置します。
      • 先端設備等導入計画を生産性向上特別措置法から移管し、恒久化します。
    3. 地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律
      • 中小企業の事業・規模の拡大を促進するため、地域経済牽引事業計画に係る金融支援について、中小企業から中堅企業への成長途上にある企業群を支援施策の対象に追加します。
    4. 中小企業における経営の承継の円滑化に関する法律
      • 一部株主が所在不明であるため事業承継が困難となっている旨の認定を受けた中小企業者について、所在不明株主からの株式買取り等の手続きに必要な期間を5年から1年に短縮します。
    5. 下請中小企業振興法
      • これまで下請振興法の対象としていなかった取引類型を対象に追加します。
      • 国による調査の規定を創設するとともに、発注書面の交付を促進します。
      • 発注者と中小企業との間に入り、中小企業の強みを活かした取引機会等を創出する事業者の認定制度を創設するとともに、金融支援等を措置します。
    6. 独立行政法人中小企業基盤整備機構法
      • 中小機構の業務に、経営の革新を行う事業者等に対する助成を追加します。

経済産業省 卸電力市場価格の急激な高騰に対する対応について
  • 本年1月の卸電力市場価格の急激な高騰を踏まえ、需要家の電気料金負担が激変しないよう柔軟対応を要請する等の対応を行いました。
    • この冬の厳しい寒さと天候不順等による電力需給の逼迫により、本年1月(1月29日受渡し分まで)の卸電力市場(スポット市場)の月間平均価格は66.91円/kWhとなり、月間平均価格としては過去最高となる見通しです。
    • 経済産業省としては、これまで一般送配電事業者に対して供給力不足時等の精算金(インバランス料金)単価の上限を200円/kWhとする措置を要請するとともに、市場関連情報の公開、厳格な市場監視などの取組を行い、足下の卸電力市場価格は安定的に推移しているところです。
    • 他方、電気の需要家の中には、市場連動型の電力料金メニューを選択されている方もいるところ、卸電力市場価格の急激な高騰は、こうした需要家にとって大きな影響がある場合も考えられます。
    • これに対し、経済産業省では、電力・ガス取引監視等委員会において、相談窓口を設置するとともに、契約内容の確認と契約の切替え方法について周知を行ってきたところですが、新型コロナウイルス感染症の影響が未だ続く中、既に、1月分の電気料金の請求が順次始まっているところ、こうした市場環境においても、需要家が安定的な電力供給サービスを継続的に享受できるようにするため、経済産業省は、以下の対応を行いました。
    • 経済産業省では、今回の卸電力市場価格の急激な高騰について包括的な検証を行い、安定供給や市場制度の在り方等の必要な制度的対応について、引き続き検討を行ってまいります。

 

  1. 需要家に対する柔軟な対応の要請
    • 卸電力市場価格が急激に高騰する中でも、需要家が安定的な電力供給サービスを継続的に享受できるようにするため、特に市場連動型の電力料金メニューを提供する小売電気事業者に対し、需要家の電気料金負担が激変しないよう、柔軟な対応を要請しました。
  2. 卸供給を受ける小売電気事業者等に対する柔軟な対応の要請
    • 小売電気事業者等の中には、他の小売電気事業者等から、市場連動型の電気料金で卸供給サービスの提供を受けている事業者がいることが考えられるため、こうした卸供給サービスを提供する小売電気事業者に対し、取引の相手方の卸料金負担が激変しないよう、柔軟な対応を要請しました。
  3. 一般送配電事業者への要請
    • 今回の卸電力市場価格の急激な高騰に伴い、卸電力市場において電力を調達できず、今後、一時的にそれまでの価格水準と比べて高額の供給力不足時の精算金を支払うことが必要となる事業者が存在し、ひいては、需要家にとって大きな影響がある場合も考えられます。
    • このため、本事象は、電気事業法(昭和39年法律第170号)第18条第2項ただし書に規定する「託送供給等約款により難い特別の事情がある場合」に該当すると考えられますので、一般送配電事業者に対し、別紙に関する措置の申請を2月15日(月曜日)から受け付けるために必要な手続を取ること、別紙の措置に係る小売電気事業者からの相談窓口を設置すること、及び経済産業省に設置する窓口と密接に連携することを要請しました。
  4. 一般社団法人日本卸電力取引所への要請
    • 小売電気事業者等の中には、一般社団法人日本卸電力取引所に預託金を支払うことや市場取引に係る資産要件を満たすことが困難な者がいることが考えられるため、同取引所に対し、こうした事業者に対する柔軟な対応を行うことを要請しました。
  5. 経済産業省における窓口の設置
    • 経済産業省において、本日、上記の措置に係る小売電気事業者等からの相談窓口を設置します。
    • 小売電気事業者からの相談窓口:03-3501-1582(9時00分~17時00分) ※ただし、土日祝日は除く

経済産業省 「キャッシュレス決済の中小店舗への更なる普及促進に向けた環境整備検討会」第5回検討会を開催しました
▼【資料5】中間整理(案)概要
  • 決済手数料の引下げに向けたコスト構造分析
    • キャッシュレス決済インフラは、複数の関係事業者が提供する多様な機能(決済ネットワーク・国際ブランド・決済手段の提供・加盟店の開拓等)の組み合わせによって成立している。
    • そして、それらの機能を提供する関係事業者が計上するコストが組み合わさり、最終的に決済手数料という形で可視化されている。
    • したがって、中小加盟店における決済手数料の引下げに向けた方策を検討する上では、それぞれの機能においてどのような費用が計上されているのか、コスト構造全体を可視化した上で、各コストの適切性を検証することが重要。
  1. クレジットカードのコスト構造
    • 一定の仮定に基づくモデルケースに基づく、アクワイアラー側のコスト分析結果からは、コスト構造のうちインターチェンジフィー/IRF(イシュアー手数料)、ネットワーク利用料、決済端末費用の占める割合が大きいことが確認された。
    • また、事業者ヒアリングに基づく、イシュアー側のコスト分析結果からは、 「ポイント、会員サービス、販促費用」が占める割合が最も大きいことが確認された。
    • 下表(略)は本検討会において判明したアクワイアラー、イシュアーそれぞれのコスト構造分析の結果を併記したものであるが、アクワイアラーのコストが中小加盟店を対象としている一方、イシュアーのコストは対象を切り分けていないため、両者の数値及び合計値は一致しない。対象の違いによるコストの差異等を含め、引き続き分析の精緻化が必要。
  2. インターチェンジフィーの取扱い
    • 公正取引委員会「クレジットカードに関する取引実態調査報告書」 (平成31年3月31日)においては以下のような指摘がされている。
    • インターチェンジフィーの公開を通じて、市場の透明性が向上し、カード発行市場と加盟店管理市場の双方における競争がより活発になり、これが標準料率に反映されることによって、標準料率はより適切なものになると考えられる。このため、標準料率を定めている国際ブランドにあっては、我が国においても、インターチェンジフィーの標準料率を公開することが望ましい。
    • なお、一部の国際ブランドからは、インターチェンジフィーの標準料率は機密情報であり、公開に馴染まない旨の意見があったが、標準料率は既に多くの国・地域において公開されており、我が国において公開されることに問題はないと考えられる。
    • なお、上記の対象となっているのは、標準料率を定めている国際ブランドである。
    • ポイント還元事業を通じて広がりつつあるキャッシュレス決済の裾野を更に拡大していくため、日本においても市場の透明性を高め、インターチェンジフィーによるバランス調整を適切に作用させていくことが必要ではないか。
    • 近年の環境変化も踏まえつつ、公正取引委員会により提示された方針を着実に実行に移していくため、インターチェンジフィーの公開を一段階として視野に入れ、合わせて、公開が市場に対してより有効に機能するような環境を整備するための論点を整理してい くことが必要ではないか。
  3. ネットワーク利用料
    • ネットワーク利用料について、一部の決済ネットワーク事業者においては、少額決済向けにネットワーク利用料を定額から定率型へ変更した新たな料金プランを提示している。
    • クレジットカード決済の平均単価(約5,000円/件)を考慮すると、料金改定の恩恵を得られる取引(1,000円未満の取引)が限られ、加盟店手数料引き下げ効果は現時点では限定的であると考えられる。
    • 一方で、決済単価の低下が進んでいる現状を踏まえると、今回の料金改定は将来へ向けて意味のある改定と認識。
    • 今後も、多頻度小口決済の増加などのキャッシュレス決済の利用状況に即した価格体系の継続的な見直しが望まれる。
  4. 決済専用端末費用
    • 国内においては、決済専用端末が高価格化している。中小店舗向けに機能・オペレーションを限定した端末が十分なロット台数で生産され普及することは、端末の低価格化へ向けて特に重要となる。
      • 各アクワイアラー・PSPにおいては、中小店舗向けに機能・オペレーションを限定した端末を、協調して採用し普及促進することが期待される。
      • そうした端末が選択されやすいよう、端末コストの実態について、加盟店の理解も深める情報提供も併せて有効である。
    • 業界においては、決済事業者やネットワーク、加盟店、端末メーカー等、様々な主体が存在するところ、そうした主体が協同で接続仕様やオペレーションの共通化を整理し、コスト低減に向けて協力することは有用であると考えられる。
    • 加えて、各加盟店が自社に適した機能・品質の端末の選択を推奨する、加盟店向けの啓蒙も必要である。
  5. 電子マネー決済のコスト構造
    • 電子マネー事業者は、鉄道事業者や流通事業者などが本業側のコスト削減や売上拡大を見込んで電子マネー事業を運営している。
    • 特に中小店舗への電子マネーのアクワイアリング業務は、クレジットカード決済のアクワイアラ-(カード会社)やPSP(決済代行事業者)が兼ねているケースが一般的。「クレジットカード+電子マネー」を併せて加盟店契約を行い総合的に採算を管理。
    • アクワイアラー・PSPでは、「端末費用」「電子マネーセンター利用料」「イシュアー手数料」等の費用が発生。
  6. コード決済のコスト構造
    • コード決済については市場成長期であることから、各コード決済事業者は、利用者・加盟店獲得に大きなコストを割いている。また、コード決済事業者ごとに、ビジネスモデルが大きく異なっている。下記の概念図(略)は、あくまで一般的なコスト構造を整理したものであり今後大きく市場構造が変化することも考えられる。
    • チャージ関連費用(チャージ式の場合)、またはカード決済の加盟店手数料(カード連携式の場合)が主たる共通するコストとなっている。チャージ額に対するチャージ時の手数料の比率が高く、コード決済事業者にとっては、自社でのコスト削減が難しいコスト項目が負担となっている。
    • 本人確認の強化への要請などにともない、不正利用対策のための投資が発生し、今後更にコスト上昇の一因となる可能性がある。
    • 端末を必要としない決済方式も存在し、導入店舗ごとに発生する初期投資が低い場合が多い。
  7. 店舗における現金取扱いコスト
    • 店舗における決済関連コストとして、キャッシュレス決済のコスト(決済手数料等)が指摘されることが多いが、現金の取扱いにもコストが発生しているのが実態。しかし、キャッシュレス決済のコストに比して、店舗からは現金取扱いコストは見えづらくなっている。
    • 現金決済に係る主要なコストとしては、「(1)現金関連業務(人件費)」「(2)レジ接客時間(人件費)」「(3)(キャッシュレス決済と比べた現金決済の)逸失利益」等が挙げられる。これら現金取扱いコストを定量的に“見える化” することで、店舗が認識しやすくなるのではないか。
    • これにより、店舗において、キャッシュレス決済のコスト(決済手数料等)と現金取扱いコストを比較することが容易になり、キャッシュレス決済のメリット等も加味しつつ、キャッシュレス決済の導入の要否を適正に判断することが可能となる。
    • 試算された現金取扱いコストについては、キャッシュレス決済によるメリットとともに、官民一体となって広く周知・広報し、店舗や消費者に広く認識してもらうことで、キャッシュレス決済導入の意義を更に浸透させていく環境を整備することが必要ではないか。
  • ペーパレス化推進に向けた今後の取組(案)
    • 現状、消費者がクレジットカードによる決済を行った場合、レシートに加え、最大で3枚の売上票(会員控、加盟店控、カード会社控)が発行される。
    • キャッシュレス決済に係るコストの削減に向けては、売上票のペーパレス化が重要。
    • ペーパーレス化推進に向けて、「ロードマップの策定」「ガイドラインの策定」「店舗実証」を実施していくことが必要ではないか。
  • アフターコロナ時代の「新しい生活様式」の定着においては、非接触・デジタル化の推進が必要であり、社会活動の基本的なインフラである決済分野においても、ツールとしてキャッシュレス決済の普及を推進していくことが重要。
    1. キャッシュレス決済のコスト等に関する更なる分析
      • 加盟店手数料、入金サイクル等の情報の開示・公表 昨年6月に策定されたガイドラインを参考に、業界において自主的かつ継続的にその開示・公表内容や手法について不断の検討がなされていくことが望ましい。
      • 加盟店手数料、入金サイクル等の実態調査・検証 中小加盟店向けのアンケート等を複数回実施予定。
      • インターチェンジフィーの取扱い等に関して議論を深化 既に公正取引委員会によって「公開が望ましい」という方針が提示されているインターチェンジフィーの取扱い等について、議論を深化。
    2. キャッシュレス決済導入メリットの定量的な検証・ 「見える化」
      • キャッシュレス導入による生産性向上等のメリットを定量的に「見える化」する店舗実証を実施。(例)会計処理業務軽減、レジ待ち時間短縮、客単価上昇 等
      • 現金取扱いコストの試算 キャッシュレス決済によるメリットとともに、現金取扱いコストの試算結果を広く周知・広報
      • 店舗オペレーションの点検・改善 商慣行に基づく店舗オペレーションの要否を検証し、改善

経済産業省 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律第四条第一項の事業の区分及び規模を定める政令」及び「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律の施行期日を定める政令」が閣議決定されました
  • 本日、表記政令が閣議決定されました。これにより、デジタルプラットフォーム運営事業者とデジタルプラットフォームの利用事業者間の取引の透明性と公正性確保のために必要な措置を講ずる「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」が2月1日に施行されるとともに、今後、大規模な物販総合オンラインモール運営事業者及びアプリストア運営事業者が、同法の規律対象者として指定されることとなります。
  1. 新法の概要
    • 近年、デジタルプラットフォームが利用者の市場アクセスを飛躍的に向上させ、重要な役割を果たしています。他方、一部の市場では規約の変更や取引拒絶の理由が示されないなど、取引の透明性及び公正性が低いこと等の懸念が指摘されている状況を踏まえ、取引条件等の開示、運営における公正性確保、運営状況の報告と評価及び評価結果の公表等の必要な措置を講ずる「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(令和2年法律第38号。以下「新法」)が、昨年5月に成立しました。
  2. 閣議決定された政令の概要
    1. 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律の施行期日を定める政令」
      • 新法の施行期日を令和3年2月1日とする旨を定めています。
    2. 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律第四条第一項の事業の区分及び規模を定める政令」
      • 新法の規律対象となる「特定デジタルプラットフォーム提供者」を指定するための事業の区分及び規模として、以下のとおり定めています。
        • 物販総合オンラインモール 3,000億円以上の国内売上額
        • アプリストア 2,000億円以上の国内売上額
  3. 今後の予定
    • 令和3年2月1日 新法の施行、省令・告示(指針)の公布・施行
    • ~令和3年3月1日 上記事業の区分及び規模に該当するデジタルプラットフォームを提供する事業者からの届出
    • 今春 「特定デジタルプラットフォーム提供者」の指定
▼経済産業省 特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律案」が閣議決定されました(2020年2月18日)
  1. 本法律案の趣旨
    • 近年、デジタルプラットフォームが利用者の市場アクセスを飛躍的に向上させ、重要な役割を果たすようになっています。他方、一部の市場では規約の変更や取引拒絶の理由が示されないなど取引の透明性が低いことや、商品等提供利用者の合理的な要請に対応する手続・体制が不十分であることといった懸念が指摘されています。
    • こうした状況を踏まえ、デジタルプラットフォームにおける取引の透明性と公正性の向上を図るために、取引条件等の情報の開示、運営における公正性確保、運営状況の報告と評価・評価結果の公表等の必要な措置を講じます。
    • なお、施策の実施にあたっては、デジタルプラットフォーム提供者の自主的かつ積極的な取組を基本に、国の関与等を必要最小限のものとして、デジタルプラットフォーム提供者と商品等提供利用者との間の取引関係における相互理解の促進を図らなければならないこととしています。
  2. 本法律案の概要
    • 本法律案における主要な措置事項は以下のとおりです。
      1. 特定デジタルプラットフォーム提供者に対する措置
        • デジタルプラットフォームのうち、特に取引の透明性及び公正性を高める必要性の高いものを提供する事業者を「特定デジタルプラットフォーム提供者」として政令※に基づき指定し、内外の別を問わず以下の規律の対象とします。※事業の区分と規模を政令において規定
          • 特定デジタルプラットフォームの取引条件等の情報の開示
            • 特定デジタルプラットフォーム提供者に、契約条件の開示や変更時の事前通知等を義務付けます。
          • 自主的な手続・体制の整備
            • 特定デジタルプラットフォーム提供者は、経済産業大臣が定める指針を踏まえて手続・体制の整備を実施します。
          • 運営状況の報告と評価
            • 特定デジタルプラットフォーム提供者は、上記の状況とその自己評価を付した報告書を経済産業大臣に対して毎年度提出します。経済産業大臣は報告書に基づき運営状況の評価を行い、その評価結果を公表します。
      2. 公正取引委員会との連携
        • 独占禁止法違反のおそれがあると認められる事案を把握した場合には、公正取引委員会に対し、同法に基づく対処を要請する仕組みを設けます。

経済産業省 第1回 トランジション・ファイナンス環境整備検討会
▼資料4 事務局資料(トランジション・ファイナンスを巡る動向)
  • 日本は2020年12月に「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を策定。トランジションファイナンスにも言及し、金融面での促進について記載。
  • サステナブルファイナンスは2015年のパリ協定の採択以降、EUを中心に世界的に浸透し、サステナブルファイナンスの投資額は2018年には30.7兆ドル(全体投資額の3割)まで拡大。グリーンボンドの発行額も2019年には2,577億ドルまで拡大しているが、債券発行額に占める割合は4%程度にとどまる。
  • グリーンボンドは金額、件数ともに拡大し、発行体の業種も多様化しているが、世界的にはエネルギー分野(再生可能エネルギーが中心)、建物、交通分野で全体の8割程度を占めており、産業(多排出産業を含む)からの発行は少ない。
  • EUではサステナブルファイナンスのアクションプランに基づき、環境上サステナブルな経済活動を分類・定義した経済活動のリストである「タクソノミー」を策定、2022年より規則の適用を開始。欧州中央銀行がタクソノミーを目標としたサステナビリティリンクボンドを投資対象とした。
  • マーク・カーニー氏(前イングランド銀行総裁)の国連気候サミット(2019年)でのスピーチをはじめ、トランジションの重要性が高まっている。
  • CBIは2020年9月にトランジションの概念を整理することを意図したホワイトペーパーを公表。ネットゼロのグリーンラベル以外で、パリ協定に合致しつつ以下5つの野心的な原則を満たす企業や活動をトランジションと定義。
    • 1.5℃目標との整合
      • すべての目標と道筋は、2030年までに排出量をほぼ半減、2050までにネットゼロを達成するものでなければならない。
    • 科学的立証
      • すべての目標と道筋は専門家主導で設定されている必要があり、国家間の足並みがそろっていなければならない。
    • オフセットの除外
      • 信頼できる目標と道筋はスコープ3の排出量を考慮し、かつオフセットを排出量削減の手法として含んではならない。
    • 技術的実現可能性は経済的競争力に優先される
      • 脱炭素化への道筋は、現在および将来的な技術の評価を含まなければならない。たとえ技術が高価であっても、実現可能な技術が存在する場合には、その経済活動の脱炭素化の道筋を実行するために活用すべきである。
    • 誓約ではなく行動を
      • 信頼できるトランジションとは、将来的にトランジションへの道筋と整合するという誓約ではなく、運用上の数値に裏打ちされたものである。トランジションのためのトランジション(移行)であってはならない。
  • パリ協定の目指す長期目標の実現に向け、世界全体で排出量を着実に削減する観点から、グリーンボンド等の促進に加えて、着実な移行に関するファイナンスを促進していくことが必要。このため、経済産業省の研究会として、ICMA等の国際団体に対して、我が国の考え方を提案 していくことが重要であり、本年3月に以下を打ち出している。
    • 再生可能エネルギー等の既に脱炭素化・低炭素化の水準にある活動へのファイナンスを促進していくこととあわせて、温室効果ガス排出産業部門が脱炭素化・低炭素化を進めていく移行の取組(トランジション)へのファイナンスについても、促進していくことが重要。
    • 「トランジションへのファイナンス」の考え方を整理するにあたっては、(1)国際的な原則は、特定の産業や技術を排除することなく、多様な国々・地域に適用しうるものとしつつ、(2)詳細については各国・地域毎に実情に応じた考え方が深められていくべき。
  • クライメート・イノベーション・ファイナンス戦略2020
    • 検討の背景
      • 2020年はパリ協定の実行の開始年。世界的にも、アジア等の新興国を中心として低炭素化に向けて莫大な規模の投資額が必要とされている中、グリーン投資の促進に加えて、気候変動対策のための着実な移行(トランジション)や温室効果ガス(GHG)の大幅削減に向けたイノベーションに取り組む企業に対する投資を促進させるべく、ファイナンスの役割の重要性が高まっている。
      • EUはサステイナブル・ファイナンスを提唱し、再エネ等のグリーンの振興に本腰。我が国は、既に実装段階にあるトランジション技術に加えて、長期のイノベーション技術をも、世界の温暖化対策として供給できる立場にある。
      • 経済産業省では、公的資金と併せて、民間資金をこれらの分野に供給していくための基本的な考え方と今後の方向性を、「クライメート・イノベーション・ファイナンス戦略2020」として策定し、国内外の投資家や事業会社に対して発信する。これらを通じて、GHG排出量が増加しているアジア等に対して、日本企業のビジネス・イノベーションを通じた国際貢献を行う。
    • 基本的な考え方 ~クライメート・イノベーションのためのTGIFの同時推進
      • SDGsやパリ協定の実現のためには、グリーンか、それ以外の二項対立的な考え方ではなく、トランジション(T)、グリーン(G)、革新イノベーション(I)を同時に推進し、これらの事業に対してファイナンス(F)していくことが重要。
      • このために、政府の気候変動対策へのコミットメント、企業の積極的な情報開示、資金の出し手によるエンゲージメントの3つの基盤を整備していく。
    • 重要分野と基盤毎の現状と今後の方向性
      • 重要分野(1) トランジション
        • タクソノミーのような二元論的な基準では、企業の着実な低炭素移行の取 組は評価されない可能性。
        • 他方、グリーンウォッシングの懸念あり
        • 好事例創出によるトランジション概念の理解促進
        • 業種別ロードマップ策定等による国内の環境整備
      • 重要分野(2) グリーン
        • 再エネの主力電源化に向けて、再エネの更なるコ スト低減や系統制約の克服等が必要。
        • グリーンボンド拡大だが、世界の発行額の3%。
        • 競争力ある再エネ産業の育成、産業社会インフラ の整備等
        • グリーンボンドの更なる拡大支援
      • 重要分野(3) 革新イノベーション
        • 収益化の見通しも立ちにくいため、継続して投資を行うことが困難。
        • 本分野の企業と金融機関の対話の欠如
        • 投資家向けの企業の見える化(ゼロエミ・チャレンジ)と対話機会の創出
        • 評価方法の検討と指数等の商品開発の後押し
      • 基盤(1) 政府の気候変動対策へのコミットメント
        • 中期・長期の政府計画を前提に、企業は戦略等を定めており、政府のコミットメントは重要。
        • 来年のCOP26に向けた環境・エネルギー政策の議論深化(温対計画の見直し等)
      • 基盤(2) 企業の積極的な情報開示(TCFD開示)
        • トランジション、イノベーションへのファイナンスを促す共通基盤としての有用性。
        • 義務化・標準化の動き。
        • GHG多排出産業における更なる開示促進
        • 気候変動がマテリアルな企業の開示の明確化
      • 基盤(3) 資金の出し手のエンゲージメント
        • 長期投資を担う資金の 出し手が不足。
        • 公的年金に加えて、企業年金・生保等のアセットオーナーへの働きかけ
        • ESGを考慮した、個人向け金融商品(NISA等)の検討

【2021年1月】

経済産業省 「我が国のAIガバナンスの在り方 ver. 1.0(AI社会実装アーキテクチャー検討会 中間報告書)」の意見公募手続(パブリックコメント)を開始しました
▼(別添1)「我が国のAIガバナンスの在り方 ver. 1.0(AI社会実装アーキテクチャー検討会 中間報告書)」
  • 今後、AIガバナンスの議論は、国内外でさらに深まっていくと考えられるが、AIガバナンスの設計は容易ではない。説明可能性の不十分さといったAI特有の課題に横断的に対応することが考えられる一方で、様々な分野や用途に応用可能であるAIは応用ごとに留意点が異なりうるため、それぞれの分野や用途ごとの対応が必要になる可能性もある。
  • また、ガバナンスを実効的にするためには、モニタリングやエンフォースメントについても適切に検討されなければならない。そして、AIシステムやサービスへの懸念に対応しつつ、イノベーションを阻害しないようにしながら、このような複雑で重層的なガバナンスを実現しなければならない。さらに、デジタル・トランスフォーメーションに横断的に関連しうるAIについて、そのガバナンスを整備することは、ウィズコロナ/ポストコロナ時代のデジタル活用を促進するものである。つまり、AIガバナンスは、様々な分野の有識者の知識と経験を結集しなければならない解決できない喫緊の課題である。
  • そこで、AI社会実装アーキテクチャー検討会では、憲法、民法、個人情報保護法、官民共同規制等とAIとの関連に精通した有識者だけでなく、説明可能なAIに関する専門家、AI開発・利活用の経験が豊富な企業関係者、保険や監査とAIとの関係に詳しい実務家などとともに、AIガバナンスのあり方を検討してきた。このあり方の検討にあたっては、経済産業省のSociety5.0における新たなガバナンスモデル検討会(以下、「ガバナンスモデル検討会」という。)において示された、ゴールベースのガバナンスを参考にしつつ、重層的なガバナンスの構造に関する議論を深めた。
  • 今後の課題
    1. 非拘束の中間的なガイドラインを利用するインセンティブの確保
      • 非拘束の中間的なガイドラインは、法的に非拘束であるため、当該ガイドラインを利用するインセンティブが不十分となり、AI原則を尊重したAIの社会実装の促進という目標を十分に達成できない可能性がある。このガイドラインの利用を促進するためには、利用することによるビジネス上の意義を周知したり、利用することが利益につながるようなメカニズムを導入したりすることが考えられる。たとえば、AIシステムの政府調達先を決める際にAI原則を尊重している企業に加点するというアイデアが示されており、このような場面でガイドラインを活用できるかもしれない。
    2. 政府のAI利活用に対するガイダンスの導入
      • 国内外の動向で見たように、特に英国では、政府のAI利活用に関するルール整備が進んでいる。我が国では、政府CIO補佐官らが、政府情報システムまたは政府が提供するサービス等で利用するAIシステムにおけるデータ利用の特性と取扱い上の留意点を論じているが、この領域におけるルール整備が進んでいるとは言いがたい。政府のデジタル化促進に合わせ、政府内でもAIシステムが積極的に導入されていく可能性がある。AIシステムの最終利用者としての政府に対するガイダンスも必要になると考えられる。
    3. 他国のガバナンスとの調和
      • 企業はAIシステムの販路を世界中に求めることができることから、AIガバナンスの構築においては国際的な調和が不可欠である。我が国は、GPAI、OECD、UNESCO、AI標準の議論に参加しており、今後もこれらの議論をリードしていく必要がある。また、多国間だけではなく、効果的な場合には、日EUのAI共同委員会やCEN/CENELECとの議論など、二国間の協力も進めるべきである。これらの活動を通じて、我が国のAIガバナンスが国際的な調和するものとなるように努めなければならない。
    4. 政策と標準の連携
      • AIガバナンスの議論では、中間的なガイドラインや標準などの複数のレイヤーが相互に重層的に関連している。このような状況に対応するために、日EUのAI共同委員会では、政策サイドと標準サイドとの連携を探っている。EUの予算でETSIが運営しているINDICOプロジェクトは、政策サイドと標準サイドの連携の重要性を意識した活動である。今後も、効果的な領域では、複数レイヤーにわたってAIガバナンスの一貫性を確保するために、政策サイドと標準サイドの連携を深めていくべきである。
    5. モニタリングとエンフォースメント
      • 非拘束の中間的なガイドラインについては、その利用状況のモニタリングが課題となる。当該ガイドラインは法的に非拘束であるから、利用状況を緩やかに把握していくことが望ましい。当面は、たとえば、利用状況に関するアンケート調査を行い、利用が進まない場合にはその理由を特定することなどが考えられる。また、エンフォースメントについても検討していく必要がある。たとえば企業の民事責任について、ガバナンスモデル検討会は、「AIシステム等が生じさせた損害に関する過失の所在が明らかでない場合、過失責任を原則とする民法の不法行為責任のもとでは、被害者の救済を確保することができない。被害者の立証責任の負担を軽減した製造物責任法が適用される範囲にも限界があり、また、AIシステム等の提供者に資力がなければいずれにせよ被害者は救済されない。」という一般的なガイダンスを示している。本中間報告書のAIガバナンス体系に照らしながら、ガバナンスモデル検討会のガイダンスを活用し、横断的な対応が必要なのか、個別分野別あるいは使用態様別の対応が適切なのか等について、国際的な動向や議論も見ながら、より精緻な検討を行うことが求められている。
  • おわりに
    • 本中間報告書では、AIガバナンスに関する国内外の動向を整理するとともに、我が国のAIガバナンスについて、現時点で望ましいと考えられる姿を議論した。現時点では、特定の分野を除き、AI原則の尊重とイノベーション促進の両立の観点から、AI原則を尊重しようとする企業を支援するソフトローを中心としたガバナンスが望ましいと考えられる。しかし、AIガバナンスの具体的な議論は、国際的に見ても始まったばかりであるとともに、今後さらに議論が活発化すると考えられるため、引き続き国内での議論を継続していく必要がある。また、AIガバナンスの議論においては、マルチステークホルダーの関与が不可欠である。本中間報告書を公表し、議論の方向性や今後の課題について広く意見を募ることにより、さらに議論を深めていきたい。

経済産業省 デジタル市場による問題解決と次世代取引基盤に関する検討会の報告書「デジタル市場に関するディスカッションペーパー~産業構造の転換による社会的問題の解決と経済成長に向けて~」を取りまとめました
▼デジタル市場に関するディスカッションペーパー
  • 取引が可能なデジタル市場が実現することにより、その上で実現されるサービスは、次の2つの方向性で今までと大きく変化していくと考えられます
    • 人流/物流/情報流/金流を横断して社会価値・経済性を実現していくようになる
      • 例1)業務のオンライン⇔オフラインの垣根が無くなる
        • その時々の状況に合わせてオンラインで商談や診察や授業等を行い、その場で契約や決済がなされ、必要な物の移動も同時に手配され、商品や薬が宅配される
        • 決済に基づき、入金や公的補助金の申請処理等も自動的に行われる・オフラインではインターフェースからオンライン同様の手続きを行い、オフラインならではのサービスはありながら、垣根は無くなる
      • 例2)モビリティとサービスが高度に融合
        • サービス(買い物や食事等)とモビリティが高度に融合し、最適な選択肢(食べに行くか・出前を頼むか・キッチン自体を移動させるか)から選択できる
        • 価格は、交通渋滞や店舗混雑等の状況で変化し、決済も一括で行われる
        • 情報流によって、人流・物流の効率化が劇的に進化する
      • 例3)人流・物流横断×サプライチェーン横断での効率化が進む
        • どこに移動するかのデータを基に、貨客横断でモビリティを最適に配置・川上(生産)と川下(販売)のサプライチェーン横断で、販売予測や生産計画をもとに最適な人流と物流を実施
      • 例4)渋滞・混雑緩和
        • 人流と物流の予測をもとに、緩和するための打ち手(混雑している道を通行しようとすれば価格が高くなる、等)が市場の仕組みとして実現される
  • 市場機能そのものが高度にデジタル化していくことに対して、考えるべき重要な要素があります。それは、その市場で行われる取引を、消費者が信頼できるかということです。これは、一般的に「トラスト(信頼)」と呼ばれている概念で、例えば、日頃お金を払えばスムーズに何かをすぐ手に入れることが出来ているのは、お金そのものに対して、お金を渡す先に対して、お金を払って手に入れるモノの価値に対して、そのモノの価値を表した情報に対して等、様々な段階や対象に対して消費者が信頼しているからです。仮に、これが全く無い状態において取引する場合、取引相手や取引の内容について、全ての段階における確認が必要となり、その時間的・金銭的なコストは膨大になります。デジタル市場における取引に対して、消費者が信頼できないと判断した場合、このようなことから市場全体の沈滞化に繋がる可能性があります。今までの市場の取引は、消費者とのこういった信頼を重ねて、今日現在のように実現されてきたのです。デジタル市場での取引について信頼を確立する方法に関しては、十分に考えるべきものなのです。
  • トラスト(信頼)の確立をデジタル市場で行う上では、デジタル技術の活用と実装を十分に行うことが重要です。取引相手を十分に確認し、また取引途中もその真偽性を十分に確認しながら取引を進めるためには、当然コストがかかります。一方、便利さは、取引を活性化させるためには重要な要素です。従来、私たちが取引してきた市場における安心と便利さの間には、このようなトレードオフの関係があります。そのため、今までフィジカル空間でやってきた方法をデジタル化するのでも、サイバー空間の方法を当てはめるのでもなく、サイバー・フィジカル空間の統合を前提とした上で、デジタル技術を活用してコストと利便性の両立をどう実現するかが鍵となると考えられます。なぜならば、デジタル化は第1章で述べたように、より複雑なことを、より早く、より効率的に行うことを追究してきた人類が、今世界中でまさに進めようとしていることであり、こうしたことの実現に大いに期待すべきものだからです。
  • デジタル化が進むと機能と情報(データ)への分離(デカップリング)がさらに進みます。すると、様々な活動から、より一層様々なデータが発生するようになると考えられます。しかし、このデータがそれぞれバラバラで繋がらない状態では、統合して処理することはできません。デジタル市場インフラにおいて、特に、市場での取引に必要なデータに関しては、相互接続性(インターオペラビリティ)を確保することが非常に重要となってきます。市場での取引に関するデータは大きく分けて次のように分類できます。
    • 商品に関するもの:いつ何を誰が(誰に)どういう形式で販売できるかというデータ
    • 価格決定に関するもの:需要と供給+α10のデータ
    • 契約(取引内容)に関するもの:誰が誰からいくらで何をいつ買ったかというデータ
    • 契約の履行に関するもの:契約はどうやって履行されたか(ヒト・モノ・情報の移動のデータ
    • 監査に関するもの:取引に対する監査対象データと結果
    • 決済に関するもの:金が支払われたか(カネの移動)のデータ
  • これらが商品ごと産業ごとに違ったり、ヒト・モノ・情報・カネの移動ごとに違ったり、監査項目ごとに違ったりしないようにしなければなりません。同様に、トラストやルールも、上述のような相互接続性(インターオペラビリティ)の観点が重要となるでしょう。また、デジタル市場インフラを構成するアイテムの一例としては、契約や決済に関るシステムや、デジタルID、データ標準や品質、クラウドストレージ等が挙げられ、特に、これらはデータの相互接続性(インターオペラビリティ)を実現する上でも重要となってくると考えられます。
  • デジタル化という技術革新は、産業に大きな変化をもたらそうとしていますが、広く国民が幸福を得られるかどうか、日本の産業が今後も成長を続けられるかどうかは、デジタル市場そのものの実現によるところが大きいと考えています。重要なことは、これは今日の延長線上にあるものではなく、新たにデジタル市場インフラを整備することをしなければ容易に実現できないということです。
  • 相互接続性や使いやすさを高めるためには、データそれぞれの定義や質に差異があり、整備コストがかかる現状の課題を打破できるかが重要です。また、即時性が損なわれている要因になっている場合もあります。このため、今後のデジタル市場での取引に重要なデータを特定し、そのデータを中心として、データ標準・データ品質・データ蓄積基盤・アクセシビリティ等の仕組みをデジタルインフラレベルで実装していくべきでしょう。新たに生成されるデータが、その公開や共有を行うかどうかに関わらず、あらかじめ使いやすい状態で取得され、蓄積される状態を目指すことが重要です。
  • 情報統合のためにデジタルインフラを整備したとしても、それをどうやって普及させるか、また、既存のシステムとの整合をどう取るか、ということが重要です。このため、デジタル市場におけるどのような取引であっても必ず利用するであろうシステムを軸に、検討することが望ましいと考えられます。
  • デジタル市場を構成する技術は日進月歩で進化していきます。その時々にどのような技術的手段でトラストを確立し、ルールを整備していくのかが重要です。また、技術革新は、機能の圧倒的向上や、当初機能の大幅なコストダウン等、当初のシステム設計で想定していた要求と要件に対して、大きな変化をもたらすことになります。こういった技術革新の恩恵を活かせるよう、ある一時点の技術を前提とするのではなく、一定の機能について技術中立的なアーキテクチャの設計が重要となります。
  • ソフトウェア開発の際にアジャイルという手法がありますが、同様に、デジタル市場の検討もアジャイルで取り組んでいくことが必要となるでしょう。デジタル市場の変化には、ゴールや手段が予め設定されている従来の固定的なモデルを適用したり、応用したりすることはあまり妥当ではないと考えられます。「ゴール設定」や「システム設計」、「運用」、「評価」、「改善」といったサイクルを、高速に回転させていくことが重要です。
  • 本検討会では、上述の観点を含めて、今後のデジタル市場インフラ整備を進めるためのアクションに対し、あらかじめ重要と思われる観点を定め、個別アクションに考慮されているかチェックしながら進めることが必要であるとの結論に至りました。以下のチェックポイントは、例示として記載します。
    • 市場での取引コストに繋がるインフラコストを下げる努力が最大限になされているか
    • 必要な場合は、可能な限りのリアルタイムを目指しているか
    • 相互接続性(インターオペラビリティ)が将来的な必要性まで加味されているか
    • 一般化・普及レベルでの使いやすさ(ユーザービリティ)を実現できているか
    • デジタル技術を活用し従来のやり方に捕らわれない設計となっているか
    • デジタル技術の活用を考え、必要に応じたルールの設計や変更の検討がなされているか
    • 変化に対する現状維持バイアスの緩和手法が十分考慮されているか
    • 技術的な陳腐化の可能性を考慮し、技術アップデートが可能な設計となっているか
    • 取引のトラスト(信頼)の確立を考慮し設計されているか
    • 機能提供の安定性が確保されているか、バックアッププランはあるか
    • 取引上の選択肢の拘束や経済条件上の搾取が起こらないようガバナンスできているか
    • ガバナンスを自主的に機能させるアーキテクチャとなっているか
    • リアルタイムのデータを自動的にモニタリングする等のデジタル技術の活用ができているか
    • 過剰なインフラの乱立を防ぐアーキテクチャとなっているか
    • インフラ整備の内容は、短期的ではない長期的な経済合理性で投資判断されているか
    • 実現に向けてはPDCAのサイクルを前提とし、その開発段階ごとに測る指標と尺度を決めているか
    • 行政並びに民間の予算支出が設計・実装・運用・廃棄までを考慮しているか
    • 意思決定はマルチステークホルダーを前提として関係者による議論の上でなされているか
    • 競争と非競争の議論を踏まえて、インフラが設計されているか

経済産業省 デジタルトランスフォーメーションの加速に向けた研究会の中間報告書『DXレポート2(中間取りまとめ)』を取りまとめました
▼DXレポート2(概要)
  1. 検討の背景と議論のスコープ
    • 経済産業省が2018年に公開した「DXレポート」では、老朽化・複雑化・ブラックボックス化した既存システムがDXを本格的に推進する際の障壁となることに対して警鐘を鳴らすとともに、2025年の完了を目指して計画的にDXを進めるよう促した。
    • その後、経済産業省においては、企業におけるDX推進を後押しすべく、企業内面への働きかけ(DX推進指標による自己診断の促進やベンチマークの提示)と、市場環境整備による企業外面からの働きかけ(デジタルガバナンス・コードやDX認定、DX銘柄によるステークホルダーとの対話の促進、市場からの評価等)の両面から政策を展開してきた。
    • しかし、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)がDX推進指標の自己診断結果を収集し、2020年10月時点での回答企業約500社におけるDX推進への取組状況を分析した結果、実に全体の9割以上の企業がDXにまったく取り組めていない(DX未着手企業)レベルか、散発的な実施に留まっている(DX途上企業)状況であることが明らかになった。自己診断に至っていない企業が背後に数多く存在することを考えると、我が国企業全体におけるDXへの取組は全く不十分なレベルにあると認識せざるを得ない。このことは、先般のDXレポートによるメッセージは正しく伝わっておらず、「DX=レガシーシステム刷新」、あるいは、現時点で競争優位性が確保できていればこれ以上のDXは不要である、等の本質ではない解釈が是となっていたとも言える。
    • 一方、2020年に猛威を振るった新型コロナウイルスの影響により、企業は事業継続の危機にさらされた。企業がこの危機に対応するなかで、テレワークをはじめとした社内のITインフラや就業に関するルールを迅速かつ柔軟に変更して環境変化に対応できた企業と、対応できなかった企業の差が拡大している。押印、客先常駐、対面販売など、これまで疑問を持たなかった企業文化、商習慣、決済プロセス等の変革に踏み込むことができたか否かが、その分かれ目となっており、デジタル競争における勝者と敗者の明暗がさらに明確になっていくことになろう。
  2. DXの現状認識とコロナ禍によって表出したDXの本質
    • DXレポート発行から2年が経過した今般、DX推進指標の自己診断に取り組み、結果を提出した企業の中でも、95%の企業はDXにまったく取り組んでいないか、取り組み始めた段階であり、全社的な危機感の共有や意識改革のような段階に至っていない。先行企業と平均的な企業のDX推進状況は大きな差がある
    • 自社のデジタル化に関する取組状況を「トップランナー」と評価する企業が約4割。一方で、現在のビジネスモデルの継続を前提としている企業、部分的なデータ分析にとどまってる企業が多く、変革への危機感の低さが垣間見える
    • 緊急事態宣言(7都府県)を受けて、導入率は1ヶ月間で2.6倍と大幅に増加→経営トップのコミットメントの下でコロナ禍を契機に、速やかに大きな変革を達成。テレワークをはじめ社内のITインフラや就業規則等を迅速に変更してコロナ禍の環境変化に対応できた企業と、できなかった企業の差=押印、客先常駐、対面販売など、これまでは疑問を持たなかった企業文化の変革に踏み込むことができたかが、その分かれ目。事業環境の変化に迅速に適応すること、その中ではITシステムのみならず企業文化(固定観念)を変革することの重要性が明らかに
    • 変化に迅速に適応し続けること、その中ではITシステムのみならず企業文化(固定観念)を変革することがDXの本質であり、企業の目指すべき方向性。コロナ禍によって人々の固定観念が変化した今こそ企業文化を変革する機会。ビジネスにおける価値創出の中心は急速にデジタルに移行しており、今すぐ企業文化を変革しビジネスを変革できない企業は、デジタル競争の敗者に
    • ベンダー企業について、現行ビジネスの維持・運営(ラン・ザ・ビジネス)から脱却する覚悟を持ち、価値創造型のビジネスを行うという方向性に舵を切るべき。ユーザー企業とDXを一体的に推進する共創的パートナーとなっていくことが求められる。また、ITに関する強みを基礎として、デジタル技術を活用して社会における新たな価値を提案する新ビジネス・サービスの提供主体となっていくことも期待される。
  3. 企業の経営・戦略の変革の方向性
    • コロナ禍でも従業員・顧客の安全を守りながら事業継続を可能とするにあたり、以下のようなカテゴリの市販製品・サービスの活用による対応を検討すべき。こうしたツールの迅速かつ全社的な導入には経営トップのリーダーシップが重要。企業が経営のリーダーシップの下、企業文化を変革していくうえでのファーストステップとなる
      • 業務環境のオンライン化
        • テレワークシステムによる執務環境のリモートワーク対応
        • オンライン会議システムによる社内外とのコミュニケーションのオンライン化
      • 従業員の安全・健康管理のデジタル化
        • 活動量計等を用いた現場作業員の安全・健康管理
        • 人流の可視化による安心・安全かつ効率的な労働環境の整備
        • パルス調査ツールを用いた従業員の不調・異常の早期発見
      • 業務プロセスのデジタル化
        • OCR製品を用いた紙書類の電子化
        • クラウドストレージを用いたペーパレス化
        • 営業活動のデジタル化
        • 各種SaaSを用いた業務のデジタル化
        • RPAを用いた定型業務の自動化
        • オンラインバンキングツールの導入
      • 顧客接点のデジタル化
        • 電子商取引プラットフォームによるECサイトの開設
        • チャットボットなどによる電話応対業務の自動化・オンライン化
    • DX推進に向けた短期的対応
      • DX推進に向けた関係者間の共通理解の形成
      • CIO/CDXOの役割・権限等の明確化
      • 遠隔でのコラボレーションを可能とするインフラ整備
      • 業務プロセスの再設計
      • DX推進状況の把握
    • DX推進に向けた中長期的対応
      • デジタルプラットフォームの形成
      • 変化対応力の高いITシステム構築を構築するために
      • ベンダー企業の事業変革
      • ユーザー企業とベンダー企業との新たな関係
        • ベンダー企業はユーザー企業との対等なパートナーシップを体現できる拠点において、ユーザー企業とアジャイルの考え方を共有しながらチームの能力を育て(共育)、内製開発を協力して実践する(共創)べき。同時に、パートナーシップの中で、ユーザー企業の事業を深く理解し、新たなビジネスモデルをともに検討するビジネスパートナーへと関係を深化させていくべき
        • ベンダー企業はデジタル技術における強みを核としながら、ビジネス展開に必要な様々なリソース(人材、技術、製品・サービス)を提供する企業、業種・業界におけるデジタルプラットフォームを提供する企業や、さらにはベンダー企業という枠を超えた新たな製品・サービスによって直接社会へ価値提案を行う企業へと進化していくことが期待される
      • ジョブ型人事制度の拡大
      • DX人材の確保
  4. 政府の政策の方向性
    • DX推進に向けた関係者間の共通理解の形成に向け、関係者間での対話の中身をとりまとめた「ポイント集」を整理する
    • DX推進を経営レベルで推進できるようにするためには、CDOやCIOの役割を明確にする必要がある。CxOが担うべき役割や、ガバナンスの対象事項について再定義を行う
    • 経営者は経営とITが表裏一体であるとの認識をもち、DXに向けた戦略を立案する必要がある。その際にDXの取組領域や具体的なアクションを検討する際の手がかりとなる「DX成功パターン」を策定する
    • DX成功パターンには、DXに向けた戦略の立案・展開にあたって前提となる、「組織戦略」、「事業戦略」、「推進戦略」が含まれる
    • 企業がDXの具体的なアクションを設計できるように、DXを3つの異なる段階に分解する。これらは必ずしも下から順に実施を検討するものではない
    • 企業が経営資源を競争領域に集中するためには、個社が別々にITシステムを開発するのではなく、業界内の他社と協調領域を合意形成して共通プラットフォームを構築し、協調領域に対するリソースの投入を最小限にすべきである。幅広い業界へ共通プラットフォームの横展開が可能となるように、共通プラットフォームの形成を阻害している要因の除去や、一層の加速のための施策について検討する
    • デジタル社会の実現を見据えて、個社のみでは対応しきれない顧客や社会の課題を迅速に解決するために、デジタル企業同士が横連携してエコシステムを形成できるデジタルプラットフォームを形成することが重要である。情報処理推進機構のデジタルアーキテクチャ・デザインセンターにおいて、産学官の連携の下、全体の見取り図である「アーキテクチャ」を設計するとともに、その設計を主導できる専門家の育成を進める
    • 企業がラン・ザ・ビジネスからバリューアップへ軸足を移し、アジャイル型の開発等によって事業環境の変化への即応を追求することで、ユーザー企業・ベンダー企業の垣根はなくなっていくと考えられる。ベンダー企業は、受託開発型のビジネスとは決別し、ユーザー企業のDXを支援・伴走してけん引するようなパートナーに転換していく。レガシー企業文化から脱却して変化に迅速に適応できる「優れた」ベンダー企業が有する機能・能力を明確にし、ベンダー企業の競争力を定量的または定性的に計測できる指標を策定する

経済産業省 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略を策定しました-「経済と環境の好循環」につなげるための産業政策-
▼資料1 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略(経済産業大臣説明資料)
  1. 2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略
    • 2020年10月、日本は、「2050年カーボンニュートラル」を宣言した。
    • 温暖化への対応を、経済成長の制約やコストとする時代は終わり、国際的にも、成長の機会と捉える時代に突入。従来の発想を転換し、積極的に対策を行うことが、産業構造や社会経済の変革をもたらし、次なる大きな成長に繋がっていく。こうした「経済と環境の好循環」を作っていく産業政策=グリーン成長戦略
    • 「発想の転換」、「変革」といった言葉を並べるのは簡単だが、実行するのは、並大抵の努力ではできない。産業界には、これまでのビジネスモデルや戦略を根本的に変えていく必要がある企業が数多く存在。新しい時代をリードしていくチャンスの中、大胆な投資をし、イノベーションを起こすといった民間企業の前向きな挑戦を、全力で応援=政府の役割
    • 国として、可能な限り具体的な見通しを示し、高い目標を掲げて、民間企業が挑戦しやすい環境を作る必要。産業政策の観点から、成長が期待される分野・産業を見いだすためにも、前提としてまずは、2050年カーボンニュートラルを実現するためのエネルギー政策及びエネルギー需給の見通しを、議論を深めて行くに当たっての参考値として示すことが必要。こうして導き出された成長が期待される産業(14分野)において、高い目標を設定し、あらゆる政策を総動員。
    • 電力部門の脱炭素化は大前提
      • 再エネ・・・最大限導入。系統整備、コスト低減、周辺環境との調和、蓄電池活用。洋上風力・蓄電池産業を成長分野に
      • 水素発電・・・選択肢として最大限追求。供給量・需要量の拡大、インフラ整備、コスト低減。水素産業を創出
      • 火力+CO2回収・・・選択肢として最大限追求。技術確立、適地開発、コスト低減。火力は必要最小限、使わざるを得ない(特にアジア)カーボンリサイクル・燃料アンモニア産業の創出
      • 原子力・・・確立した技術。安全性向上、再稼働、次世代炉。可能な限り依存度は低減しつつも、引き続き最大限活用安全性に優れた次世代炉の開発
    • 電力部門以外は、「電化」が中心。熱需要には、「水素化」、「CO2回収」で対応。電力需要は増加。省エネ関連産業を成長分野に
      • 産業・・・水素還元製鉄など製造プロセスの変革
      • 運輸・・・電動化、バイオ燃料、水素燃料
      • 業務・家庭・・・電化、水素化、蓄電池活用
      • 水素産業、自動車・蓄電池産業、運輸関連産業、住宅産業を成長分野に
      • 蓄電・・・カーボンニュートラルは電化社会。グリーン成長戦略を支えるのは、強靱なデジタルインフラ=「車の両輪」。デジタルインフラの強化。半導体・情報通信産業を成長分野に
      • 電力・・・スマートグリッド(系統運用)、太陽光・風力の需給調整、インフラの保守・点検等
      • 輸送・・・自動運行(車、ドローン、航空機、鉄道)
      • 工場・・・製造自動化(FA、ロボット等)
      • 業務・家庭・・・スマートハウス(再エネ+蓄電)、サービスロボット等
    • 全ての分野において、技術開発から、社会実装+量産投資によるコスト低減へ。機械的な試算によると、この戦略により、2030年で年額90兆円、2050年で年額190兆円程度の経済効果が見込まれる。
  2. 2050年カーボンニュートラルの実現
    • 電力需要は、産業・運輸・家庭部門の電化によって現状より30~50%増加。(約1.3~1.5兆kWh)(熱需要には、水素などの脱炭素燃料、化石燃料からのCO2の回収・再利用も活用)
    • 再エネについては、最大限の導入を図る。⇒調整力・送電容量・慣性力の確保、自然条件や社会制約への対応、コスト低減といった様々な課題に直面⇒全ての電力需要を100%再エネで賄うことは困難と考えることが現実的⇒多様な専門家間の意見を踏まえ、2050年には発電量の約50~60%を再エネで賄うことを、議論を深めて行くに当たっての一つの参考値とし、今後の議論を進める。
    • 世界最大規模の洋上風力を有する英国の意欲的なシナリオでも約65%。米国(日本の26倍の国土、森林率は半分で風力・太陽光のポテンシャルが高い)でも、再エネ55%(ただし2050年80%削減ベース)
      • 災害時の停電リスクの課題を解消できなければ年間約30~40%程度とする試算や、立地制約の観点だけでも、規制緩和を勘案しても50%程度が最大とする試算などが存在。
    • CO2回収前提の火力と水素については、依然、開発・実証段階の技術であり、今後の技術・産業の確立状況次第。⇒実行計画により社会実装が順調に進むことを前提として、水素・アンモニア発電10%程度、原子力・CO2回収前提の火力発電30~40%程度を、議論を深めて行くに当たっての参考値とする。
    • 今後、エネルギー基本計画の改訂に向けて、上記に限定せず、更に複数のシナリオ分析を行い、議論を深めていく。
  3. グリーン成長戦略の枠組み
    • 企業の現預金(240兆円)を投資に向かわせるため、意欲的な目標を設定。予算、税、規制・標準化、民間の資金誘導など、政策ツールを総動員。グローバル市場や世界のESG投資(3,000兆円)を意識し、国際連携を推進。
    • 実行計画として、重点技術分野別に、開発・導入フェーズに応じて、2050年までの時間軸をもった工程表に落とし込む。技術分野によってはフェーズを飛び越えて導入が進展する可能性にも留意が必要。
      • 研究開発フェーズ:政府の基金+民間の研究開発投資
      • 実証フェーズ:民間投資の誘発を前提とした官民協調投資
      • 導入拡大フェーズ:公共調達、規制・標準化を通じた需要拡大→量産化によるコスト低減
      • 自立商用フェーズ:規制・標準化を前提に、公的支援が無くとも自立的に商用化が進む
    • 2050年カーボンニュートラルを見据えた技術開発から足下の設備投資まで、企業ニーズをカバー。規制改革、標準化、金融市場を通じた需要創出と民間投資拡大を通じた価格低減に政策の重点。
      • 予算(高い目標を目指した、長期にわたる技術の開発・実証を、2兆円の基金で支援)
      • 税(黒字企業:投資促進税制、研究開発促進税制、赤字企業:繰越欠損金)
      • 規制改革(水素ステーション、系統利用ルール、ガソリン自動車、CO2配慮公共調達)
      • 規格・標準化(急速充電、バイオジェット燃料、浮体式風力の安全基準)
      • 民間の資金誘導(情報開示・評価の基準など金融市場のルールづくり)

経済産業省 海外現地法人四半期調査(2020年7~9月期)の結果を取りまとめました-リーマン時よりも早い持ち直し 売上高6.7%減、減少幅縮小-
  • 経済産業省では、我が国企業の国際展開や、海外での業況を把握することを目的に、我が国企業の製造業海外現地法人の海外事業活動に関する調査を実施し、四半期毎に公表しています。この度、2020年7~9月の調査結果を取りまとめました。
  • 我が国企業の海外現地法人における売上高(2020年7~9月、ドルベース)は、前年同期比で7期連続の減少となったものの、新型コロナウイルス感染拡大の影響で工場の稼働停止等により大きく落ち込んだ2020年4~6月期からは経済活動再開等を受け、リーマンショック時の回復より早いペースで持ち直しの動きが見られました。
  • 結果概要
    1. 売上高
      • 売上高(全地域合計)は、前年同期比-6.7%と7期連続の減少となりました。
      • 地域別(北米、アジア、欧州)にみると、構成比の高いアジア(構成比52.6%)は、同-4.2%と7期連続の減少となり、特に輸送機械が減少となりました。
      • また、北米(構成比29.8%)は、前年同期比-5.8%と4期連続の減少、欧州(同10.7%)は、同-11.8%と9期連続の減少となりました。
    2. 設備投資額
      • 設備投資額(全地域合計)は、前年同期比-16.4%と4期連続の減少となりました。
      • 地域別にみると、構成比の高いアジア(構成比47.0%)は、同-29.1%と4期連続で減少となり、特に輸送機械が減少となりました。
      • また、北米(構成比30.7%)は、前年同期比-5.0%と3期連続の減少、欧州(同11.2%)は、同-22.5%と4期連続の減少となりました。
    3. 従業者数
      • 従業者数(全地域合計)は、前年同期比-5.3%と6期連続の減少となりました。
      • 地域別にみると、構成比の高いアジア(構成比68.5%)は、同-5.5%と6期連続の減少となり、特に輸送機械と電気機械が減少となりました。
      • また、北米(構成比14.1%)は、前年同期比-3.9%と3期連続の減少、欧州(同9.9%)は、同-6.7%と3期連続の減少となりました。

経済産業省 「2020年代の総合物流施策大綱に関する検討会」提言が取りまとめられました-「簡素で滑らかな物流」、「担い手にやさしい物流」、「強くてしなやかな物流」の実現に向けて-
▼「2020年代の総合物流施策大綱に関する検討会」提言
  • 現大綱においては「強い物流」の構築を目標としてきたところであるが、労働力の不足、トラック積載効率の低迷等物流が抱える多くの課題は継続し、近年のEC市場のさらなる成長や災害の激甚化・頻発化などによって、物流を取り巻く環境は厳しさを増している。その上で、今般の新型コロナウイルス感染症の流行により、ヒトに比べてモノの動きは相対的に活発化し、トラックドライバーをはじめとした労働力の不足に拍車がかかることで、物流を取り巻く厳しい状況はさらに加速する可能性がある。加えて、新しい生活様式に対応した物流への変革も迫られるなど、我が国の物流は極めて大きな岐路に差し掛かっている。
  • しかし、一面では、こうした状況下においては、これまで進捗しなかった物流の構造改革や生産性向上に向けた取組を加速度的に促進させる大きな好機となる可能性もある。
  • 新しい生活様式への対応には、まず非接触・非対面型の物流への転換が喫緊に求められる。今なお物流の現場では、書面手続や対人・対面に拠るプロセスが多いが、デジタル化による作業プロセスの簡素化や汎用化は、非接触・非対面型物流の構築に必須の施策である。
  • ウィズコロナとなった現在の社会情勢においては、物流産業におけるDXを積極的に推進できる環境にある。例えば、これまで物流効率化や省人化等を目的に導入されてきた輸配送や庫内作業用のロボットは、非接触・非対面という観点から普及が促進される可能性がある。また、これまで個人の経験や既存の商慣習・様式に依存してきた物流業界において、デジタル技術を駆使して様々なデータを可視化し、関係主体が対人・対面によらずとも即時にそれを共有可能とすることは、作業プロセスの汎用化等を通じた多様な担い手の確保や、検品レスをはじめとしたプロセスの大幅な合理化を促すきっかけともなり得る。
  • こうしたDXの推進のためには、その前提として各種要素の標準化が必要である。これまでは様々な商慣習等のため、物流の標準化は進捗を得られない面もあったが、物流に対する関係者の危機感が増すにつれ、様々な業界で具体的な取組が進みつつあり、全体的な機運も高まっている。
  • デジタル技術の社会実装が急速に進みつつある中、我が国の物流のあらゆる局面において、時機を逸せず集中的に物流産業におけるDXと標準化が推進されるべき時期に来ているといえる。
  • また、2024年度からのトラックドライバーへの時間外労働の上限規制の適用を控えているほか、物流事業に従事する労働者の社会的価値が大きく見直されている現状においては、これまでなかなか進まなかった革新的な取組を実施できる好機である。リードタイムの見直し等による計画的でゆとりのある物流の実現をはじめ、今こそ重点的に構造改革を進めるべきである。
  • さらに、昨今の災害の激甚化・頻発化や新型コロナウイルス感染症の流行により、有事においても機能する物流ネットワークの構築が一層重視される状況となっているほか、グローバルサプライチェーンの脆弱性が顕在化し、その多元化等の必要性も高まっている。加えて、物流事業者の海外展開や農林水産物・食品の輸出等のほか、SDGsやグリーン社会の実現を目指した取組など、経済や地球環境の持続可能性を高めるための取組も積極的に推進すべき状況にある。
  • 以上のとおり、現下の我が国の物流が直面する課題は、今般の新型コロナウイルス感染症の流行による社会の劇的な変化も相まって、より先鋭化・鮮明化しているといえる。新たな総合物流施策大綱の下では、そうした課題に対応した施策に重点的に取り組むべきである。
  • これを敷衍すれば、今後の物流施策は、大きく下記の(1)~(3)の3つの観点に分類した上で、取り組むべき施策を整理することが適当である。
    1. 物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化(「簡素で滑らかな物流」の実現)
    2. 労働力不足対策と物流構造改革の推進(「担い手にやさしい物流」の実現)
    3. 強靱で持続可能な物流ネットワークの構築(「強くてしなやかな物流」の実現)
  • 現大綱においては「強い物流」の構築が大きな目標であったが、新型コロナウイルス感染症の影響による社会の劇的な変化により、既存の慣習や様式にとらわれずに施策を進める環境が醸成されつつあることから、「強い」という概念に限らない、「簡素で滑らかな物流」、「担い手にやさしい物流」、「強くてしなやかな物流」の実現に向けた施策を推進していくことを、新しい総合物流施策大綱が目指す方向性とすべきである。
  • この認識は、直接物流に携わる事業者、労働者だけでなく、製造事業者、荷主、一般消費者など物流に関わるすべての関係者に共有されることが重要であり、上に掲げた今後の物流が目指す方向性の実現に向け、あらゆる関係者が一致協力して各種の取組を推進することが期待される。また、この目標の達成のためには、これまで「競争領域」とされる部分が多かった物流について、「協調領域」もあるという前提のもと、協調領域を積極的に拡大する方向で捉え直すことも重要である。加えて、あらゆる施策を講じるにあたり、安全の確保が大前提となることは言うまでもない。
  • 今後取り組むべき施策
  • 提言(1)物流DXや物流標準化の推進によるサプライチェーン全体の徹底した最適化(簡素で滑らかな物流の実現)
    • 物流デジタル化の強力な推進
    • 労働力不足や非接触・非対面型の物流に資する自動化・機械化の取組の推進
    • 物流標準化の取組の加速
    • 物流・商流データ基盤の構築等
    • 高度物流人材の育成・確保
  • 提言(2)時間外労働の上限規制の適用を見据えた労働力不足対策の加速と物流構造改革の推進(担い手にやさしい物流の実現)
    • トラックドライバーの時間外労働の上限規制を遵守するために必要な労働環境の整備
    • 内航海運の安定的輸送の確保に向けた取組
    • 労働生産性の改善に向けた革新的な取組の推進.
    • 農林水産物・食品等の流通合理化
    • 過疎地域におけるラストワンマイル配送の持続可能性の確保
    • 新たな労働力の確保に向けた対策
    • 物流に関する広報の強化
  • 提言(3)強靱性と持続可能性を確保した物流ネットワークの構築(強くてしなやかな物流の実現)
  • 感染症や大規模災害等有事においても機能する、強靱で持続可能な物流ネットワークの構築
  • 我が国産業の国際競争力強化や持続可能な成長に資する物流ネットワークの構築
  • 地球環境の持続可能性を確保するための物流ネットワークの構築

経済産業省 「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(別冊)実施事例集(案)」についての意見を募集します
▼別紙1:ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(別冊)実施事例集(案)
  • バーチャル株主総会の配信方法【参加型・出席型共通】
    • 実施ガイドでは、インターネット等の手段とは、「物理的に株主総会の開催場所に臨席した者以外の者に当該株主総会の状況を伝えるために用いられる、電話や、e-mail・チャット・動画配信等のIT等を活用した情報伝達手段」としている。
    • 具体的な手段の選択に当たっては、動画配信システムに限らず、電話会議やインターネットを通じた音声の配信の活用も可能と考えられる。
    • また、例えば、審議等の状況を動画配信しつつ、質問の受付は電話を利用する等、いくつかの手段を組み合わせて実施することも考えられる。
  • 取締役等のバーチャル出席【参加型・出席型共通】
    • 議長を含む、取締役や監査役等についても、株主に対する説明義務を果たすための環境を確保しながら、インターネット等の手段により出席する事例もみられた。
  • インターネット等で出席する取締役等の議決権の行使【参加型・出席型共通】
    • 株主である取締役等の議決権の行使は、事前に議決権行使書を提出したり包括委任状を用いることがあるが、株主総会に取締役として出席するだけでなく、株主としても出席し、その場で議決権行使をする場合もある。
    • ハイブリッド出席型バーチャル株主総会においても、インターネット等で出席する取締役等が、株主としても出席して議決権を行使することができると考えられる。
    • しかし、取締役等が株主総会に出席している間に、別途、バーチャル出席のためのシステムにアクセスするのは簡単ではない。義務として株主総会に出席している取締役等については、その議決権行使は、他の株主とは異なる合理的な方法(例えば、インターネット等を通じての音声や行動、書面・メール等での確認)によったとしても、株主平等原則に反するとまではいえないと考えられる。
    • ハイブリッド参加型バーチャル株主総会においても、上記と同様に、義務として株主総会にインターネット等で出席する取締役等について、他の株主とは異なる方法(例えば、インターネット等を通じての音声や行動、書面・メール等での確認)によって議決権行使を認めたとしても、株主平等原則に反するとまではいえないと考えられる。
  • 株主のバーチャル参加・出席の事前登録【参加型・出席型共通】
    • 動画配信システム等にアクセスが集中した場合における通信回線の安定性への懸念の声がある。
    • 通信の安定性等を確保するためにも、バーチャル参加・出席を希望する株主に対し、事前登録を促すことも考えられる。
    • この場合には、全ての株主に登録の機会を提供するとともに、登録方法について十分に周知し、株主総会に出席する機会に対する配慮を行うことが重要である。
  • インターネット等の手段による株主への周知等【参加型・出席型共通】
    • 招集通知に記載すべき法定事項以外の株主への周知や申込受付等に当たっては、自社のウェブサイト上での掲載等の様々な方法が可能である。
  • 肖像権等への配慮【参加型・出席型共通】
    • 審議等の状況が外部に向けて配信された場合、映像等で配信される株主の肖像権等に関して留意事項が存在。
    • 実施ガイドでは、株主に限定して配信した場合には、肖像権等の問題が生じにくいとしている。
    • そのほか、例えば、撮影・録音・転載等を禁止することや、配信により株主の氏名が公開される場合には事前に通知をする等の対応をとることが考えられる。通知の方法としては招集通知によることも考えられる。
  • リアル株主総会の会場【参加型・出席型共通】
    • ハイブリッド型バーチャル株主総会の開催に伴い、一定数の株主はバーチャル参加・出席を選択することが見込まれる。
    • 実務的には、物理的な会場の規模は例年の出席株主数等を基に設定されることが多い。ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施に当たっても、例年のリアル出席株主数等に加え、バーチャル参加・出席が想定される株主数を合理的に予測した上で、リアル株主総会の会場を設定することを考える余地がある。また、会場の設定に当たっては、円滑なバーチャル株主総会の実施に向けたシステム活用等の環境の観点も重要である。
    • 新型コロナウイルスの感染拡大の中で、ハイブリッド型バーチャル株主総会が活用されてきた。新型コロナウイルスの感染拡大防止に必要な対応をとるため、やむを得ないと判断される場合には、合理的な範囲内において、自社会議室を活用するなど、例年より会場の規模を縮小することや、会場に入場できる株主の人数を制限することも、可能と考えられる。
  • 配信遅延への対応【出席型】
    • 動画配信システム等を用いた配信では、数秒から十数秒程度の軽微な配信遅延(タイムラグ)が生じることが想定される。
    • 軽微な配信遅延によって、直ちに議事進行に支障が生じるものではないが、議事進行を円滑に行うためも、例えば、議決権行使の締切り時間をあらかじめ告知すること、議決権行使から賛否結果表明までの間に一定の時間的余裕を持たせることといった運用方法等が考えられる。
  • 通信障害対策【出席型】
    • 実施ガイドでは、会社が通信障害のリスクを事前に株主に告知し、かつ通信障害の防止のために合理的な対策をとっていた場合には、決議取消事由には当たらないと解することも可能であると示している。
    • 事前の議決権行使により株主の意思が事前に表明されることから、事前の議決権行使を促すことが重要であるが、具体的な対策については個別の事情等に応じて検討する必要がある。例えば、以下のような対策が考えられる。
    • システムやバックアップシステムに関する自社の理解度等を考慮しつつ、一般に利用可能なライブ配信サービスやウェブ会議ツールを利用することや、第三者が提供する株主総会専門システムのサービスを利用すること/通信障害が発生した場合でも代替手段によって、審議又は決議の継続ができるように、インターネットの代替手段や電話会議等のバックアップ手段を確保しておくこと
    • 株主総会当日に向けた備え事前に通信テスト等をしておくこと/実際に通信障害が発生した場合を想定し、考えられる想定パターンの対処シナリオを準備しておくこと
  • 本人確認(なりすまし対策を含む)【出席型】
    • 実務ガイドにおいて示したとおり、事前の電磁的方法による議決権行使において、ID・パスワード(又は固有のQRコード)を用いたログイン方法が採用されていることと同様に、バーチャル出席時の本人確認についても、基本的にはID・パスワード等を用いたログイン方法が相当である。
    • そのほか、個別の事情等に応じて、例えば、(1)株主に固有の情報(株主番号、郵便番号等)を複数用いること、(2)画面上に本人の顔と整理番号を映し出すこと等によって本人確認を行うといった運用方法も考えられる。
    • 一定数以上の議決権を有する株主については、より慎重な本人確認を実施することも可能と考えられる。また、法人株主のID・パスワードの管理を容易にするための工夫として、議決権行使書面等でID・パスワードの記載面を再貼付が不可能なシールで覆うといった工夫も考えられる。
    • これらの場合であっても、なりすまし対策等に慎重を期すべきと考える場合には二段階認証やブロックチェーンの活用といった方法を採用することも可能。
  • 株主総会の出席と事前の議決権行使の効力の関係【出席型】
    • 株主意思をできる限り尊重し、無効票を減らすという観点から、バーチャル出席株主のログイン時点では事前の議決権行使の効力を取り消さず、当日の採決のタイミングで事前の議決権行使と異なる議決権行使が行われた場合に限り、事前の議決権行使の効力を破棄することが考えられる。
    • 一方で、リアル株主総会の実務と同様に、ログインをもって出席とカウントし、それと同時に事前の議決権行使の効力を取り消すといった方法も見られた。
    • 議決権行使の効力関係については、あらかじめ招集通知等で株主に通知しておくことが必要である。
  • 質問の受付・回答方法【出席型】
    • 実施ガイドでは、質問を取り上げるための準備に必要な体制や時間を考慮し、リアル出席株主とバーチャル出席株主の出席する株主総会を一つの会議体として運営するための合理的な取扱いを示している。もちろん恣意的な運営は許容されない。
    • 例えば、1人が提出できる質問回数や文字数、送信期限などの事務処理上の制約や、質問を取り上げる際の考え方、個人情報が含まれる場合や個人的な攻撃等につながる不適切な内容は取り上げないといった運営ルール等を示している。
    • また、事前の質問受付を実施したり、会社のおかれている状況によっては、適正性・透明性を確保するための措置として、後日、株主の関心の高かった質問で、受け取ったものの回答できなかった質問の概要を公開するなどの工夫を行うことが考えられる。
    • 投稿フォームではなくリアル出席における質問の取扱いと同様に、ウェブ会議システムの挙手機能を利用すること、電話を利用すること等によって、リアル出席の場合の取扱いと同様に、議長の指名があった場合にはじめて質問・発言ができるようにすることといった運営方法も考えられる。
  • 動議の取扱い【出席型】
    • バーチャル出席株主による動議については、会社の合理的な努力で対応可能な範囲を超えた困難が生じることが想定される。
    • このため、実施ガイドでは、原則として動議の提出については、リアル出席株主からのものを受け付けることで足りると示している。
    • ただし、将来的なシステムインフラの整備状況等によってはバーチャル出席株主からの動議の受付も可能とすることも考えられる。
    • その際、リアル株主総会と同様に濫用的であると認められる場合には取り上げない等の運用は許容されるほか、会社の合理的な努力で対応可能な範囲を超えた困難が生じると判断される場合に、招集通知等による事前の通知を前提として、そのような困難に対処するために必要な限度でバーチャル出席における動議に制限を設けることは許容されると考えられる。
  • 賛否の確認方法【出席型】
    • 議決権行使データのシステム連携等を図ることによって、バーチャル出席株主による議決権行使分も含め、リアルタイムで賛否の議決権数を示すことは、バーチャル出席に臨場感を与える効果があると考えられる。
    • 他方、リアル株主総会と同様に、事前の議決権行使等の状況を勘案し、簡便な方法を選択し、賛否の結果のみを示すことでも足りると考えられる。
    • この場合であっても、バーチャル出席に一体感を与えることを重視する場合には、例えば、議決権行使とは別に拍手ボタンを設置すること等の運用方法も考えられる。

【2020年12月】

経済産業省 最近のサイバー攻撃の状況を踏まえ、経営者の皆様へサイバーセキュリティの取組の強化に関する注意喚起を行います
▼最近のサイバー攻撃の状況を踏まえた経営者への注意喚起(概要版)
  • 新型コロナウイルスの感染が拡大した2020年3月以降、インシデントの相談件数が増加。特に、電子メールを媒介に感染を広げるマルウェア「Emotet」による被害の相談が急増。
  • サイバー攻撃は規模や烈度の増大とともに多様化する傾向にあり、実務者がこれまでの取組を継続するだけでは対応困難になっている。アップデート等の基本的な対策の徹底とともに、改めて経営者のリーダーシップが必要に。
    1. 攻撃は格段に高度化し、被害の形態も様々な関係者を巻き込む複雑なものになり、技術的な対策だけではなく関係者との調整や事業継続等の判断が必要に。改めて経営者がリーダーシップを。
    2. ランサムウェア攻撃による被害への対応は企業の信頼に直結。経営者でなければ判断できない問題。
      • 「二重の脅迫(攻撃者が、被攻撃企業が保有するデータ等を暗号化して事業妨害をするだけではなく、暗号化する前にあらかじめデータを窃取しておいて支払いに応じない場合には当該データを公開することで、被攻撃企業を金銭の支払いに応じざるをえない状況に追い込む攻撃形態)」によって、顧客等の情報を露出させることになるリスクに直面。日常的業務の見直しを含む事前対策から情報露出に対応する事後対応まで、経営者でなければ対応の判断が困難。
      • 金銭支払いは犯罪組織への資金提供とみなされ、制裁を受ける可能性のあるコンプライアンスの問題。
    3. 海外拠点とのシステム統合を進める際、サイバーセキュリティを踏まえたグローバルガバナンスの確立を。
      • 国・地域によってインターネット環境やIT産業の状況、データ管理に係るルール等が異なっており、海外拠点とのシステム統合を通じてセキュリティ上の脆弱性を持ち込んでしまう可能性も。
      • 拠点のある国・地域の環境をしっかりと評価し、リスクに対応したセグメンテーション等を施したシステム・アーキテクチャの導入や拠点間の情報共有ルールの整備等、グローバルガバナンスの確立が必要。
    4. 基本行動指針(高密度な情報共有、機微技術情報の流出懸念時の報告、適切な場合の公表)の徹底を。
  • Emotet(エモテット)の手口
    1. Emotetとは
      • Emotetと呼ばれるウイルスへの感染を誘導する高度化した攻撃メールが国内外の組織へ広く着信。
      • 実在の相手の氏名、メールアドレス、メールの内容等の一部を流用して正規のメールへの返信を装っていたり、業務上開封してしまいそうな巧妙な文面となっている場合があり、注意が必要。
    2. 最近の傾向
      • 2020年7月末から国内外に向けてEmotetに感染させるメールの配信活動が再び活発化。過去に感染した被害組織から窃取された情報を使ってなりすまされたメールが配信されている状況。
      • Emotetは、情報の窃取等の直接攻撃に悪用されることに加え、他のウイルス等による攻撃の侵入口として悪用されるウイルスでもあり、一度感染すると拡散していく傾向。
  • ネットワーク貫通型:VPN機器の脆弱性を悪用したネットワークへの侵入
    • VPN機器の脆弱性が相次いで報告され、そうした脆弱性を悪用するコードが公開されるなど深刻な状況が発生。攻撃者はこうした脆弱性を通じて直接的に社内ネットワークへ侵入し、攻撃を展開。
    • 2020年8月、Pulse Secure製VPN機器の脆弱性が悪用され、国内外900以上の事業者からVPNの認証情報が流出。2020年11月、Fortinet製品のVPN機能の脆弱性の影響を受ける約5万台の機器に関する情報が公開。認証情報等が悪用されることで容易に侵入されるおそれ。
    • どちらのケースも既に悪用されている可能性があるため、機器のアップデートや多要素認証の導入といった事前対策に加え、事後的措置として侵害有無の確認や、パスワード変更等の対応が必要。
  • ランサムウェア(Ransomware)とその手口の変化(二重の脅迫)
    1. ランサムウェアとは
      • 「Ransom(身代金)」と「Software(ソフトウェア)」を組み合わせた造語。
      • 感染したパソコンのデータを暗号化するなど使用不可能にし、その解除と引き換えに金銭を要求する。
    2. 新たな(標的型)ランサムウェア攻撃(二重の脅迫)とは
      • ターゲットとなる企業・組織内のネットワークへ侵入し、パソコン等の端末やサーバ上のデータを窃取した後に一斉に暗号化してシステムを使用不可能にし、脅迫をするサイバー攻撃。
      • システムの復旧に対する金銭要求に加えて、窃取したデータを公開しない見返りの金銭要求も行うので、二重の脅迫と恐れられる。窃取された情報に顧客の情報や機微情報を含む可能性がある場合には、被害組織はより困難な判断を迫られることになる。
  • 海外拠点経由の攻撃
    1. ビジネスのグローバル化に伴って、海外拠点とのネットワークを国際VPN等によりWAN(広域社内ネットワーク)に取り込んで構築しているケースが増加。海外とのビジネス効率化に寄与する一方で、海外拠点への不正侵入によって、即国内ネットワークまで侵入される危険も伴っている。
    2. 海外拠点(海外支社の他、関連会社、提携先、取引先等を含む)においては様々な原因により、日本国内と同等なレベルのセキュリティ対策が十分に取れないケースが多い。
      • 安価だが品質管理が不十分なソフトウェアが利用されている(コピー版等の利用により最新の脆弱性管理が適用されない)
      • 本社のガバナンスが行き届かず、システムの脆弱性が放置され、インシデントの監視・対応体制も十分に確保できていない
      • 従業員教育が十分でなく、私用機器やソフトウェアなどが許可なくシステムに接続されている
      • 信頼性の低いプロバイダを利用せざるを得ない等
    3. このような国内環境よりも脆弱な海外拠点において不正侵入を許してしまい、そこを足掛かりに、国内システムの奥深くまで到達されるケースが増加。

経済産業省 WTO電子商取引交渉の共同議長報告を発表しました
  • WTO電子商取引交渉は、新型コロナウイルスの影響により、本年3月以降、バーチャル形式の会合に切り替えて交渉を継続し、年内に「統合交渉テキスト」を作成するという交渉目標を達成しました。今後、2021年に開催予定の第12回WTO閣僚会議(MC12)までに実質的進捗を達成することを目指し、交渉を加速します。
  • 発表された共同議長報告のポイントは以下のとおりです。
    • 新型コロナウイルスによるパンデミックは、デジタル・トランスフォーメーションを加速させた。電子商取引は世界経済の回復のために不可欠であり、本交渉でのルール作りは、WTOがこの変化に応える機会。
    • 本交渉への参加国は、世界貿易の90パーセント以上を占める86加盟国にまで増加。
    • 2020年を通して、ビジネス及び消費者にとって便益をもたらし、既存のWTO協定を越える成果を達成するとの目的に向け、円滑化、自由化、信頼性、横断的事項、電気通信、市場アクセス、適用範囲及び一般的規定に関して広範かつ建設的な議論を行い、次の交渉段階の基礎となる統合交渉テキストを作成した。
    • 中でも主要な進展として、電子署名及び電子認証、ペーパーレス貿易、電子的な送信に対する関税、公開された政府データ、インターネット・アクセス、消費者保護、迷惑メール、ソースコード等については、少数国会合において良好な進捗が得られた。
    • データ流通を促進する規律は、高い水準で商業的に意義のある成果に必須であり、日本及びシンガポールは本年11月に、データ流通関連規律に関する情報共有のための会合を主催した。2021年前期にはこれらの議論を一層深める。
    • 本交渉は、第12回WTO閣僚会議までに実質的な進捗を達成するという目標に向け順調に進展しており、あり得る着地点を見出すため、作業を一層進めていく。
  • 我が国は、昨年のG20大阪サミットの機会に「デジタル経済に関する大阪宣言」を発出し、デジタル経済、特にデータ流通や電子商取引に関する国際的なルール作りを進めていく「大阪トラック」の立上げを宣言しました。その中心的な取組の一つがWTOにおける電子商取引のルール作りであり、我が国は、共同議長国として、豪州及びシンガポールと共に交渉を主導しています。
  • 新型コロナウイルスの影響により、経済・社会のデジタル化が不可欠となり、各国において、電子商取引に関するグローバルな協力を一層進展させるインセンティブが強くなっています。我が国は、MC12に向けて、より多くの国と高い水準で商業的に意義のある成果を目指して、交渉を加速していきます。

経済産業省 第8回 新時代の株主総会プロセスの在り方研究会
▼資料3 事務局説明資料(ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド(別冊)実施事例集(案))
  • バーチャル株主総会は、取締役や株主等がインターネット等を活用して遠隔地から株主総会に参加・出席することを許容する形態である。「バーチャルオンリー型」と「ハイブリッド型」の2つの形態があるが、「バーチャルオンリー型」については、現行の会社法下においては解釈上難しいとの見解が示されている。
  • 2020年6月に開催された株主総会では、新型コロナウイルス感染症拡大防止策の一環としても関心を集め、上場会社のうち、ハイブリッド「出席型」は9社、ハイブリッド「参加型」は113社の実施を確認。また、実施企業からは、株主の出席機会を拡大するとともに、株主との対話の機会の拡大に資するといった声が見られた。
  • ハイブリッド型バーチャル株主総会実施企業からの声
    • 参加場所にとらわれず株主総会を開催できるようになり、遠隔地に居住する方を含め、株主の出席機会を拡大させることができた。
    • インターネットからの質問を受け付けることにより、例年より株主との対話の質・量ともに充実させることができた。
    • 具体的な実施方法や考え方について、経済産業省よりハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイドが示されたことにより、社内における導入検討の助けになった。等
  • バーチャル株主総会の配信方法【参加型・出席型共通】
    • 実施ガイドでは、インターネット等の手段とは、「物理的に株主総会の開催場所に臨席した者以外の者に当該株主総会の状況を伝えるために用いられる、電話や、e-mail・チャット・動画配信等のIT等を活用した情報伝達手段」としている。
    • 具体的な手段の選択に当たっては、動画配信システムに限らず、電話会議のような音声の活用も可能と考えられる。
    • また、例えば、審議等の状況を動画配信しつつ、質問の受付は電話を利用する等、いくつかの手段を組み合わせて実施することも考えられる。
  • 株主のバーチャル参加・出席の事前登録【参加型・出席型共通】
    • 動画配信システム等にアクセスが集中した場合における通信回線の安定性への懸念の声がある。
    • 通信の安定性等を確保するためにも、バーチャル参加・出席を希望する株主に対し、事前登録を促すことも考えられる。
    • この場合には、全ての株主に登録の機会を提供するとともに、登録方法について十分に周知し、株主総会に出席する機会に対する配慮を行うことが重要である。
  • インターネット等の手段による株主への周知等【参加型・出席型共通】
    • 招集通知に記載すべき法定事項以外の株主への周知や申込受付等に当たっては、自社のウェブサイト上での掲載等の様々な方法が可能である
  • リアル株主総会の会場【参加型・出席型共通】
    • ハイブリッド型バーチャル株主総会の開催に伴い、一定数の株主はバーチャル参加・出席を選択することが見込まれる。
    • 実務的には、物理的な会場の規模は例年の出席株主数等を基に設定されることが多い。ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施に当たっても、例年のリアル出席株主数等に加え、バーチャル参加・出席が想定される株主数等を合理的に予測した上で、リアル株主総会の会場を設定することを考える余地がある。また、会場の設定に当たっては、円滑なバーチャル株主総会の実施に向けたシステム活用等の環境の観点も重要である。
    • 新型コロナウイルスの感染拡大の中で、ハイブリッド型バーチャル株主総会が活用されてきた。新型コロナウイルスの感染拡大防止に必要な対応をとるため、やむを得ないと判断される場合には、合理的な範囲内において、自社会議室を活用するなど、例年より会場の規模を縮小することや、会場に入場できる株主の人数を制限することも、可能と考えられる。
  • 配信遅延への対応【出席型】
    • 動画配信システム等を用いた配信では、数秒から十数秒程度の軽微な配信遅延(タイムラグ)が生じることが想定される。
    • 軽微な配信遅延によって、直ちに議事進行に支障が生じるものではないが、議事進行を円滑に行うためも、例えば、(1)議決権行使の締切り時間をあらかじめ告知すること、(2)議決権行使から賛否結果表明までの間に一定の時間的余裕を持たせることといった運用方法等が考えられる。
  • 通信障害対策【出席型】
    • 実施ガイドでは、会社が通信障害のリスクを事前に株主に告知し、かつ通信障害の防止のために合理的な対策をとっていた場合には、決議取消自由には当たらないと解することも可能であると示している。
    • 事前の議決権行使により株主の意思が事前に表明されることから、事前の議決権行使を促すことが重要であるが、具体的な対策については個別の事情等に応じて検討する必要がある。例えば、以下のような対策が考えられる。
      1. システムやバックアップ
        • システムに関する自社の理解度等を考慮しつつ、一般に利用可能なライブ配信サービスやウェブ会議ツールを利用することや、第三者が提供する株主総会専門システムのサービスを利用すること
        • 通信障害が発生した場合でも代替手段によって、審議又は決議の継続ができるように、インターネットの代替手段や電話会議棟のバックアップ手段を確保しておくこと
      2. 株主総会当日に向けた備え
        • 事前に通信テスト等をしておくこと
        • 実際に通信障害が発生した場合を想定し、考えられる想定パターンの対処シナリオを準備しておくこと
  • 本人確認(なりすまし対策を含む)【出席型】
    • 実務ガイドにおいて示したとおり、事前の電磁的方法による議決権行使において、ID・パスワード(又は固有のQRコード)を用いたログイン方法が採用されていることと同様に、バーチャル出席時の本人確認についても、基本的にはID・パスワード等を用いたログイン方法が相当である。
    • そのほか、個別の事情等に応じて、例えば、(1)株主に固有の情報(株主番号、郵便番号等)を複数用いること、(2)画面上に本人の顔と整理番号を映し出すこと等によって本人確認を行うといった運用方法も考えられる。
    • 一定数以上の議決権を有する株主については、より慎重な本人確認を実施することも可能と考えられる。また、法人株主のID・パスワードの管理を容易にするための工夫として、議決権行使書面等でID・パスワードの記載面を再貼付が不可能なシールで覆うといった工夫も考えられる。
    • これらの場合であっても、なりすまし対策等に慎重を期すべきと考える場合には二段階認証やブロックチェーンの活用といった方法を採用することも可能

経済産業省 第1回 健康投資ワーキンググループ
▼資料4 事務局説明資料(2)(健康経営の将来像)
  1. 「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践すること。
  2. 「健康」に対して、個人だけでなく様々な主体の取組が進み、健康長寿社会が実現していく。
    • 従業員等
      • 心身の健康状態が高まり、安心感や活力を持って働ける。
      • 健康な状態を保ったり、病気と共生したりしながら生涯現役で活躍できる。
    • 企業等
      • 従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらす。
      • 結果的に採用力の強化や業績向上、株価向上等の企業価値向上につながる。
    • 政府
      • 現役世代に向け予防・健康づくりを促せる。
    • 国民が年齢や健康状態に制約されず生涯現役で活躍する。
    • ヘルスケア産業の創出・拡大につながる。
    • 我が国企業の活力や国際競争力が高まる。
  1. 投資家:情報提供とパフォーマンス提示の現状
    • 現状、資本市場において健康経営の情報に基づく評価が十分浸透しておらず、今後は企業からの情報提供やパフォーマンス改善効果の提示を進めていくことが重要。
    • 機関投資家や証券会社、指数会社等にヒアリングしつつ、次の事項を検討。
      1. 情報提供
        • 健康経営度調査のデータは、現行の規定では研究目的に限って使用できるが、企業の使用許諾を取った上で、投資家も使用できるようにしてはどうか。この際、健康経営度調査で得られるデータが必要な情報をカバーしているか検証する。
        • さらに、企業の健康経営に関する情報開示の拡充についても検討してはどうか。
      2. パフォーマンスに関する効果分析
        • 健康経営の効果分析に関する研究結果を積み重ね、ESG投資家や学識者の協力のもと金融投資の視点で検証することで、株価や業績等との関係の裏付けを進める。
        • ESG投資における健康経営の位置づけ
        • 健康経営は、ESG(環境・社会・企業統治)における”S”に位置づけられる。資本市場から企業へのアプローチを進めるためには、拡大しているESG投資の中で健康経営の位置づけをより高めていくことが有効な施策ではないか。
        • 機関投資家の中には、健康経営優良法人(ホワイト500)認定の有無をESGの評価基準に組み入れているところもある。
        • 「女性活躍指数(WIN)」などESGに関する先行の取組を参考にしながら、「健康経営指数」の創出など健康経営をテーマとした投資の拡大を検討してはどうか。
  2. 取引先:健康経営に係る情報の提供の現状
    • 健康経営度調査において、取引先の健康経営や労働衛生等を考慮して発注を決めているかを問う設問を設けている。
    • 取引先のパフォーマンスについての分析は行っていない。
  3. 多様なステークホルダー:自治体による健康経営等の顕彰制度
    • 各地域の自治体等において、健康経営や健康づくりに取り組む企業等の認定・表彰制度等が実施されており、制度の数は増加している。(平成30年11月:75 → 令和2年3月:89)
    • 健康経営顕彰制度の発展と課題
      • 企業等の取組を評価する項目については、有識者の意見や各種調査結果等を踏まえ、健康投資WGで議論を行い毎年見直しを実施し、評価の精度を高めてきた。
      • 評価の精度が高まった一方で制度が複雑化し、企業からも調査回答工数が増えてきたという声も出ており、新たに健康経営を始める企業等にとってのハードルとなることが懸念される。
      • 申請企業数の更なる増加を目指すためには、設問の削減や手続きの簡素化などの対応が必要ではないか
    • 多様なステークホルダー:持続可能な認定制度
      • 引き続き健康経営に取り組む企業の増加を推進するためには、国が関与する顕彰制度の改善のほか、例えば自治体や認証機関、業界団体等による第三者認証の取組を広げることが考えられる。
      • 今後、健康経営優良法人に対するアンケート調査等を実施し、国が関与する度合い等様々な検討事項について議論を深める必要があるが、現状では次のような対応が考えられる
        1. 第三者認証
          • 国が現行の顕彰制度の要点を示すなど、自治体や民間の健康経営認定を促進する。
          • 自治体や民間の健康経営認定を促進する観点から、こうした認定を受けた者のみが、国の認定制度にエントリーできる仕組みとするのはどうか
        2. 顕彰制度の見直し
          • 現行のように毎年認定を行うのではなく、一度認定を受ければ2~3年間有効とする。
          • 質の高い取組を行う企業の申請のみを受け付ける観点から、申請に必須となる要件のレベルを上げる(情報の自己開示、サプライチェーン全体での取組等)。
          • 定量的な調査回答に基づく合否判定ではなく、特に優れた企業や取組のみを表彰する。
  4. 労働者:健康経営と労働市場の関係性
    • 平成28年度に、就活生及び就職を控えた学生を持つ親に対して、健康経営の認知度及び就職先に望む勤務条件等についてアンケートを実施。「従業員の健康や働き方への配慮」は就活生・親双方で特に高い回答率であった。
    • 公共職業安定所(ハローワーク)の求人票の特記事項に「健康経営優良法人認定」等を記載し、採用に活用している企業もある。

経済産業省 第3回 モビリティの構造変化と2030年以降に向けた自動車政策の方向性に関する検討会
▼資料2 事務局資料(議論用)
  • 2050年に目指すべき姿「世界中の誰もが、便利で快適に、カーボンフリーのモビリティサービスを享受できる社会」を目指すには、以下の2つの変化が重要。
    • 社会の変化
      • 人の移動、物流システムの変革が必要で、そのためには、多様なモビリティとサービスの結合(MaaSの実装)が必須。また、通信、エネルギー、社会制度等、モビリティを支える新たな社会インフラの整備も必要。
    • 自動車の変化
      • ストックベースでの自動車のカーボンニュートラル化を目指すには、運用段階のみならず自動車のライフサイクル全体で考える必要。また、自動走行技術、コネクティッド技術等、安全で快適な車の開発も重要。
  • 2030年頃に向けた取組
    • 社会の変化移動制約ゼロのために、以下のような論点がある。
      1. 地域における継続的な担い手の育成が必要ではないか。
        • 少子高齢化・過疎化等、経営環境は構造的に厳しくなる中で、次世代モビリティの整備・メンテナンスという技術的対応も含めて、新たなモビリティサービスを各エリアにて継続的に担える存在を育成・後押しする必要。
      2. 自治体・企業にとっての持続可能性(事業性)の確保が必要ではないか。
        • 既に地域の交通サービスは厳しい状況(自治体・国の支援で運営するケースも)にあり、移動制約をゼロとするための新たな取組・技術は、既存事業との組み合わせも含め、各地域の選択で最も効率的に実装されるべき。
        • コスト低減のため、一定の需要量が必要。他方で、(エネルギー/ヘルスケア等の関連サービスや地域間ネットワークの維持も含め、)社会・地域で選択的に費用負担の仕組みを構築(料金・税・交付金)するための仕掛けや、インフラ/制度面での環境整備も重要。
      3. 新技術・新サービスを住民側にて円滑に受容するための取組が必要ではないか。
        • 各地域に新技術や新サービスを実装するためには、住民の理解と合意が不可欠。地域住民にとって課題となっている移動制約を認識・特定し、技術・サービスの導入による解消可能性について住民と丁寧に対話する必要。必要であれば政府でも規制改革やグレーゾーン解消を躊躇なく実施すべき。
      4. 安心・安全かつ地域だけに閉じない円滑なデータ流通の確保が必要ではないか。
        • MaaSや協調型自動運転を含め、データの連携と利活用が、スマートシティの社会実装のためには重要。加えて、モビリティは地域を超えて(地域間ネットワークとして)移動することもあり得るため、地域だけに閉じない円滑なデータ利活用の仕組みを構築することが必要。標準化とともに、住民が安心・安全にデータを提供できる体制整備を進めるべき。
  • 自動車の変化自動車の電動化※の推進のために、以下のような論点がある。
    1. 電動化:ハイブリッド自動車・プラグインハイブリッド自動車・電気自動車・燃料電池自動車化
      • 市場の創出のためにどのような取組が必要か。
        • 社会的受容の拡大
          • 諸外国の中には補助金や規制によるインセンティブ/ディスインセンティブ措置を導入しているケースもあるが、日本ではどのような手段が有効か。
        • 供給体制の確保
          • 社会的受容の拡大と合わせて、電動パワートレイン(蓄電池、モータ等)の海外依存を招かないためには、どのような手段が有効か。
        • 電動車調達の促進
          • (例)地方自治体も含めた公共調達の拡大、ユーザーの行動変容を促すための仕組み
        • 充電・充填インフラの整備
          • (例)ビジネス化、最適配備、マンション充電や急速充電の拡大
        • MaaS、スマートシティ等を通じた脱炭素化への貢献
          • (例)分散型エネルギー社会への貢献、電力の需給調整への活用
    2. ライフサイクルでのカーボンニュートラル実現のためにどのような取組が必要か。
      • 電源・水素の脱炭素化
        • (例)再生可能エネルギー、CO2フリー水素の最大限の導入
      • 燃料の脱炭素化
        • (例)内燃機関のカーボンニュートラル化を可能とする燃料の開発・導入
    3. 技術的課題へのチャレンジのためにどのような取組が必要か。
      • 蓄電池
        • (例)蓄電池の性能向上・低価格化、次世代(全固体・革新型)電池の開発
      • 水素・燃料電池
        • (例)低コストで大量のCO2フリー水素を製造・輸送する技術の開発、燃料電池等の性能向上・低価格化
    4. 産業競争力の確保のためにどのような取組が必要か。
      • 電動パワートレイン(蓄電池、モーター等)の継続的・安定的な供給体制の確保
        • (例)国内に産業が立地するための大規模な支援、グローバルにビジネスを展開するための環境整備、素材の安定的確保を含めたサプライチェーンの強靭化
      • 企業が円滑な投資を行いやすい市場創出・市場環境整備
      • 電動化による産業構造の変化に伴う、サプライヤー等の競争力の強化
        • (例)新しいビジネスチャンスにチャレンジするための支援

経済産業省 キャッシュレス・ポイント還元事業に関する消費者及び店舗向けアンケートの調査結果を公表しました
▼キャッシュレス調査の結果について
  • どの地域区分でも4割強の消費者が、還元事業をきっかけにキャッシュレスを始めた又は支払手段を増やした
  • 20代~60代の約5割前後、10代・70代以上の約3割の消費者が、還元事業をきっかけにキャッシュレスを始めた又は支払手段を増やした
  • どの地域区分でも4割前後の消費者が、還元事業終了後も、還元事業開始前と比べて利用頻度を増やしている
  • 20代~60代の約4割以上、10代・70代以上の約3割弱の消費者が、還元事業終了後も、還元事業開始前と比べて利用頻度を増やしている
  • キャッシュレスを利用している消費者のうち、どの地域区分でも、どの年代でも、8割以上が、還元事業終了後もキャッシュレスを利用していると回答
  • 還元事業により、全体では約27%から約37%にキャッシュレスの導入店舗率が増えた。特に町村部では、約23%から約41%に著しく伸びた
  • 還元事業参加店舗の約70%が、還元事業をきっかけに、キャッシュレスを始めた又は支払手段を増やした
  • 還元事業参加店舗の約46%は、売上に効果があった。還元事業参加店舗の約44%は、顧客獲得に効果があった
  • 2019年10月時点で還元事業に参加していた店舗の売上に占めるキャッシュレス決済比率は、2019年9月から2020年7月にかけて、平均約28%から約33%と約1.19倍に上昇している
  • 還元事業をきっかけにキャッシュレスを導入又は追加した店舗の約46%が、業務効率化に効果があった
  • 還元事業終了後も、どの地域区分でも、どの売上規模でも、還元事業参加店舗の9割前後が、キャッシュレスの支払い手段の提供を続けている
  • キャッシュレスの支払手段の提供を縮小する理由として、「キャッシュレスの支払い手段により本社や店舗・事業所等の業務が増えたから」「キャッシュレス・消費者還元事業終了後に決済手数料が上がったから」と回答した店舗が最も多かった
  • 還元事業を経て、全地域区分で頻度が増えている。どの地域区分でも6割以上が、週1回以上キャッシュレスを利用。
  • 還元事業を経て、全年代で頻度が増えている。20代以上の年代において、6割以上が、週1回以上キャッシュレスを利用
  • 還元事業を経て、特にQRコード/バーコード決済の利用が増加した。全地域平均で約70%(政令指定都市/東京23区で約73%、町村部で約65%)が、月1回以上クレジットカードを利用。全地域平均で約7%(政令指定都市/東京23区で約8%、町村部で約6%)が、月1回以上デビットカードを利用。全地域平均で約21%(政令指定都市/東京23区で約41%、町村部で約9%)が、月1回以上電車・バスに電子マネーを利用。全地域平均で約12%(政令指定都市/東京23区で約20%、町村部で約6%)が、月1回以上買い物に交通系電子マネーを利用。全地域平均で約33%(政令指定都市/東京23区で約35%、町村部で約32%)が、月1回以上交通系以外のプリペイド式電子マネーを利用。全地域平均で約32%(政令指定都市/東京23区で約35%、町村部で約28%)が、月1回以上QRコード/バーコード決済を利用
  • クレジットカードは、50代・60代の利用が多い。デビットカードは、20代・30代の利用が多い。交通系電子マネーは、電車・バスでの利用は、10代・20代が多い。交通系電子マネーは、買い物などでの利用は、10代・20代が多い。交通系以外のプリペイド式電子マネーは、50代・60代の利用が多い。QRコード/バーコード決済は、20代・30代の利用が多い。
  • 全体平均で約2割の店舗が、キャッシュレス導入に伴う入金サイクルの変化に起因して資金繰りに困ることがある

経済産業省 第1回 スマートかつ強靱な地域経済社会の実現に向けた研究会
▼資料4 ウィズ・ポストコロナ時代における地域経済産業政策の検討
  • 総人口は2008年をピークに減少。2060年には9,284万人まで減少見込み。高齢人口の割合も増加。人口減少は地方においてより進展する見込み。
  • 都道府県別GDPは、東京、大阪、愛知が比較的高いが、伸び率で見るとその他の地方が比較的高い。1人あたり都道府県GDPは、東京、愛知、大阪以外の地方の伸び率が高い。
  • 産業構造の観点では、地方ほどGDPの押し下げ要因となっているが、影響は相対的に小さい。地域経済成長を大きく左右するのは、地域ごとの個別産業事情(生産性など)。
  • 地方においては、主に「農林漁業・鉱業」「医療、福祉」「電気・ガス・熱・水道業」等が産業の中心。「製造業」は大都市周辺で優位な傾向。「情報通信業」は東京に特化。
  • 都市部も地方も企業数において中小企業が多数を占める点では同じだが、大企業ほど都市部に集中。雇用数では、都市部の大企業が4割を占める一方、地方の大企業は1割強。
  • 地方よりも大都市の方が、開業・廃業とも多く、事業所の新陳代謝がより活発。産業別では、都市圏と地方でさほど差は見られない(一部、電気・ガス等業では地方の廃業率が低い)。
  • 東京圏への転入超過数の大半を10代後半~20代、30代の若者が占める。大学等への進学や就職、子育て開始等が一つのきっかけになっているものと考えられる。
  • 正規雇用に占める副業者割合は年齢に応じて高まる。地方がより高かったが、近年は都市部と割合が接近。副業理由は金銭面や消極的理由が主だが、若者は「知識や経験」、65歳以上では「社会貢献」も目立つ。
  • 日本銀行による業況判断I.(全産業)を見ると、いずれの地方も、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響で大きく落ち込んでいる。特に、中部、北陸、近畿、中国で落ち込みが大きい。
  • 鉱工業生産指数を見ると、いずれの地方も、新型コロナウイルス感染症拡大等の影響で大きく落ち込み。落ち込みが比較的大きかった東海、近畿、中国、九州は、回復も比較的早い。
  • 有効求人倍率を見ると、全国的に新型コロナウイルス感染症拡大等の影響で大きく落ち込み。特に、中部、北陸、中国で落ち込みが大きい。
  • 有効求人倍率を見ると、サービス業や建設業等を筆頭に、全国的にコロナ禍で大きく落ち込み。東京圏の方が低下が大きく、特にコロナ前に高い倍率にあった職種が大きく下落する傾向。
  • 地域未来牽引企業に、新型コロナウイルス感染症による影響を調査(令和2年11月実施、回答数957社)製造業者の方が、非製造業者よりも、減収企業の比率が高い。非中小企業の方が、中小企業よりも、減収企業の比率が高い。
  • 製造業のうち、増収企業比率が高いのは、「化学工業」「印刷・同関連業」「プラスチック製品製造業」。減収企業比率が高いのは、「鉄鋼業」「輸送用機械器具製造業」「ゴム製品製造業」。非製造業のうち、増収企業比率が高いのは、「学術研究、専門・技術サービス業」「サービス業(その他)」「情報通信業」。減収企業比率が高いのは、「宿泊業、飲食サービス業」「生活関連サービス業・娯楽業」「卸売業、小売業」。
  • 製造業者は、都道府県内よりも県外の売上が減少を受けている。非製造業者は、都道府県内外の売上変化に、大きな差がない。
  • 製造業において、県外売上高の増収企業比率が高い産業は、「食料品製造業」「電子部品等製造業」「パルプ・紙・紙加工品製造業」「繊維工業」。県外売上高の減収企業比率が高い産業は、「鉄鋼業」「輸送用機械器具製造業」。
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前の未来企業の主要課題は、製造業者:社内事務や生産工程の非効率さ、非製造業者:採用活動の不振、働き方改革の停滞等。感染拡大後の主要課題は、いずれの業種も、営業等の自粛、市場自体の縮小、リモートワーク導入等。
  • 感染拡大前後で重要性が高まった取組は、(1)社内業務等の刷新、(2)新規顧客開拓、(3)新たなビジネスモデルの開発、(4)多様な働き方の導入、(5)経営管理体制の強化等。製造業では、非製造業に比べ、(A)生産工程の刷新、(B)新規顧客開拓を重要視する企業が多い。
  • 地域経済の中心的な担い手となりうる企業として、合計4,743者の地域未来牽引企業を選定。選定企業の92%は中小・小規模事業者。製造業を中心に、多様な業種から幅広く選定。また、地域未来投資促進法において、地域特性を生かして付加価値、地域経済効果を生む事業を承認。これら地域経済を牽引する企業の成長を通じて、地域経済への波及効果を期待。
  • 2020年4月の民間調査機関の調査では、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響により、企業の設備投資への意欲減退が見られる。具体的には、設備投資を実施/予定/検討している企業の割合は、前年比で約10ポイント減少し、設備投資を予定していない理由として「先行きが見通せない」と回答した企業が増加した。また、日本公庫による国内設備投資額の推移データを見ると、2019年度は、直近5年間で初めて実績が当初計画を下回る結果となり、2020年度は、当初計画の段階で大きな落ち込みが見られる。
  • 現代のサプライチェーンが有する効率的な生産体制(少ない在庫、コスト競争力のある海外での集中生産)、陸海空の機動的な物流、人の円滑な移動という特徴のいずれにおいても供給途絶リスクが顕在化。
  • 4月の緊急事態宣言以降、地方から東京圏への人口流出が減少。地方から政令指定都市はほぼ変化せず。東京都から隣接都道府県への人口流出が増加。
  • 7-9月期には、東京圏から地方への純流動増が発生。地方から政令指定都市はあまり変化せず。東京都から隣接都道府県への人口流出が大幅に増加。
  • 2020年7-9月期は、前年に比べ、全国的に人口流動が低下。中でも地方から都市への流入にブレーキ。他方その中にあって、東京都から他地域への人口流動は、前年に比べ増加。
  • 東京圏在住者の約半数が地方圏での暮らしに関心あり。特に若者ほどその傾向が強い。コロナ禍において、地方移住に積極的な若者が増加。
  • 民間研究によれば、テレワークの可能性が高いものは、金融・保険、情報通信等の産業。都道府県別にみると、都市部ではテレワークの可能性が高い一方、地方ではハードルがある。
  • 世界各国で、デジタル・非接触サービスの利用が拡大。コロナ禍を通じて、地域未来牽引企業の94%が事業のデジタル化を実施中・検討中。
  • 「国土の均衡発展」、「地域間格差の是正」のため、大都市圏に過度に集中した製造業を地方へ移転・分散。1980年代からは、空洞化に対応して、先端産業の地方立地を促進。立法措置、固定資産税等の優遇税制、団地造成の借入金の利子補給、工場新増設への補助等で促進。1990年代後半からは、製造業の海外移転が進む中、地域資源や集積を活かした新事業・産業創出に移行。2000年代からは、産業クラスター計画により、各地方での企業・人的ネットワーク形成や研究開発を支援。2010年代からは、地域経済を牽引する企業に焦点をあて、予算・税等で設備投資・新事業創出等を支援。
  • 地域を巡る状況
    • 人口減少・少子高齢化の進展、若年層の大都市圏への流出。⇒働き手・コミュニティ活動の担い手の減少、需要の減少
    • 第三次産業化の進展に伴い、製造業が縮小し、医療・福祉、飲食・観光等のサービス業が雇用の主体に。非正規雇用の増加と所得の低下も進行。⇒付加価値の高い雇用の減少
    • 中小企業の生産性は低迷。デジタル化への取組も不十分。経営者の高齢化の進展、事業承継難。開業率も低迷。⇒生産性低迷、デジタル等新たな技術の活用不十分、黒字廃業増
    • リモートワーク等デジタル技術を活用した新たな働き方の実践が進行。若年層の地方移住への関心や東京オフィスの縮小意向の高まり。⇒新たな働き方、東京圏への一極集中是正への萌芽
    • 世界的な移動制限に伴い、グローバルサプライチェーンが寸断し、供給途絶リスクが顕在化。⇒サプライチェーンの強靱化に向けた見直しの必要性の高まり
    • 接触回避の促進等、生活、企業経営におけるデジタル化が促進。⇒生活、企業経営等全面的なデジタル化の加速
  • 脅威・課題:人口減少が早期に進展、東京との生産性格差、低い新陳代謝(新事業創出)等
  • チャンス:生産性の伸び代(成長力)、地方貢献も動機とする兼業・副業人材の増加、等
    →デジタル化、イノベーション、人材活躍促進は、コロナ禍以前からの脅威への対応にも資するもの。
  • 経済財政運営と改革の基本方針2020では、「新たな日常」が実現される地方創生として、DXの進展、地域の価値創造企業の創出による地域産業の活性化と、人材の地方移動促進が掲げられている。コロナ禍以後の機運をとらまえ、DXや、イノベーション(価値創造)、地方での人材活用を一体で進め、地域のリソースを磨き、地域にヒト、モノ、カネを呼び込む好循環(仕事の変革)を実現することが重要。
  • 主な論点(本日ご議論いただきたい事項)
    • コロナ禍が地域経済社会に短期的・中長期的にもたらす影響
      • コロナ禍によって、リモート、デジタル、地方への関心が拡大が進展している。こうした傾向は、今後、地域経済や都市と地方の関係性(東京一極集中や生産性格差)に、どのような影響を与えると考えられるか。また、アフターコロナにおいて、こうした影響はどのように作用していくのか(影響は一過性か中長期的か)。
    • 少子高齢化などの構造的な課題に対応した地域の持続的成長に向けた方策
      • 構造的な課題である少子高齢化は、地域経済を供給面でも需要面でも制約する中、成長活力を最大限引き出し、生産性向上を図るには、どのようなことが重要か。
    • 国内外の各種動向を踏まえた今後の地域経済政策のあり方
      • コロナによる影響や構造的な課題、地域経済の新たな潮流、諸外国の政策動向、政策の歩み、地域の特性等を踏まえると、地域経済政策にとって、今後、重要なことは何か。

【厚生労働省】

【2021年2月】

厚生労働省 第24回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和3年2月18日)
▼資料1 直近の感染状況等の分析と評価
  • 感染状況について
    • 新規感染者数は、報告日ベースでは、1月11日には、直近一週間では10万人あたり36人に達したが、1月中旬以降減少が続いており、直近の1週間では10万人あたり約7人となっている。(発症日ベースでは、1月上旬以降減少傾向が継続)
    • 実効再生産数:全国的には、1月上旬以降1を下回っており、直近で0.76となっている(2月1日時点)。緊急事態措置区域の1都3県、大阪・兵庫・京都、愛知・岐阜、福岡では、1を下回る水準が継続。(2月2日時点)
    • 入院者数、重症者数、死亡者数も減少が継続。一方で、60歳以上の新規感染者数の割合が高まっているため、重症者数の減少は新規感染者数や入院者数の減少と比べ時間を要すると考えられる。感染者数は減少しているものの、保健所や医療機関の対応は長期化しており、業務への影響が懸念される。高齢者施設でのクラスター発生事例も継続。
    • 地域の動向 ※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値
      1. 首都圏 東京では、新規感染者数は減少が続き、宣言期間中のピークの1/5を下回っているが、なお約18人となっている。自治体での入院等の調整も改善の兆しが見られるが、医療提供体制は厳しい状況。神奈川、埼玉、千葉でも新規感染者数は減少が続き、それぞれ約9人、約13人、約14人とステージⅢの指標となっている15人を下回っている。一方、いずれの県も医療提供体制は厳しい状況。新規感染者数の減少に伴う医療提供体制の負荷への影響について、引き続き注視する必要。
      2. 関西圏 大阪では、新規感染者数の減少が続き、約9人と15人を下回っている。一方、医療提供体制は厳しい状況。高齢者施設等でのクラスターが継続的に発生。兵庫、京都でも新規感染者数は減少傾向であり、それぞれ約6人、約5人となっているが、医療提供体制は厳しい状況。大阪含め、新規感染者数の減少に伴う医療提供体制の負荷への影響について、引き続き注視する必要。
      3. 中京圏 愛知では、新規感染者数の減少が続き、約6人と15人を下回っている。岐阜でも新規感染者数の減少が継続し、約6人まで減少。いずれも、病床使用率は低下傾向であるが、医療提供体制は厳しい状況。新規感染者数の減少に伴う医療提供体制の負荷への影響について、引き続き注視する必要がある。
      4. 九州 福岡では、新規感染者数の減少が続き、約10人と15人を下回っているが、重症者数は高止まり。医療提供体制は厳しい状況。新規感染者数の減少に伴う医療提供体制の負荷への影響について、引き続き注視する必要。
      5. 上記以外の地域 概ね新規感染者数の減少傾向が続いている。
  • 変異株
    • 英国、南アフリカ等で増加がみられる新規変異株は、世界各地に拡大しつつあり、国内でも、国内での感染によると考えられる、海外渡航歴のない者から変異株が発見される事例が、複数都道府県に感染者がまたがる広域事例も含め生じている。従来株と比較して感染性が高い可能性があり、国内で持続的に感染した場合には、現状より急速に拡大する可能性が高い。英国株については、変異による重篤度への影響も注視が必要。また、海外から移入したとみられるN501Y変異を有さないE484K変異を有する変異株がゲノム解析で検出されている。
  • 感染状況の分析
    • 緊急事態措置区域の10都府県では、実効再生産数が年始から低下傾向となり、緊急事態宣言下では0.9程度以下を維持し、新規感染者数の減少も継続しているが、夜間の人流の再上昇がみられる地域もある。感染減少のスピードが鈍化している可能性もあり、留意が必要。クラスターの発生状況は、飲食店等に着目した今般の緊急事態宣言に伴う取組への協力もあり、飲食店は減少しているが、医療機関・福祉施設、家庭内などを中心として発生し、地域により飲食店でも引き続き発生している。感染者数に占める60才以上の割合が上昇しているため、重症者や死亡者の減少に時間を要する可能性がある。
    • 年末年始にかけて、都市部から周辺地域へという形で感染が拡大した。現在の減少局面において、周辺地域に比べ都市部での感染者減少が遅れている。大都市において、減少が鈍化する懸念もあり、変異株のリスクもある中で、減少傾向を続ける取組が必要。
    • 国内でも変異株の感染が散発的に確認されている。変異株の感染を早期に探知し、封じ込めることが必要。
  • 必要な対策
    • 新規感染者の減少傾向を継続させ、重症者数、死亡者数を減少させることに加え、今後のワクチン接種に向けて医療機関の負荷を減少させ、リバウンドを防止し、変異株探知を的確に行えるようにするためにも、対策の徹底が必要。
    • 緊急事態措置区域の10都府県においても、東京を除き新規感染者数が15人を下回り、病床使用率も概ね低下傾向が見られているが、医療提供体制や公衆衛生体制の負荷への影響について、引き続き注視する必要がある。
    • 緊急事態宣言が解除された地域でも、昨年夏の感染減少の後も引き続き一定の感染が継続し再拡大に繋がったたことを踏まえると、感染源を探知し減少を継続させる取組が必要。このため、感染リスクに応じた積極的検査や積極的疫学調査を再度強化できる体制が求められる。また、モニタリングのための検査等により、感染拡大の核となる場や影響の変化を評価・分析し、新たに対応が必要となる取組も検討すべき。
    • 再拡大防止には、大人数での会食を避けるなど節目での人々の行動が鍵である。年度末に向けては、歓送迎会、謝恩会、卒業旅行、お花見に伴う宴会等はなるべく避けていただくことに協力が得られるよう、効果的なメッセージの発信が必要。
    • 「高齢者を守る」ために、クラスターの発生が継続している福祉施設等における感染拡大を阻止する取組が必要である。さらに、施設従事者も守るための取組も必要である。都道府県が策定した計画に基づく施設等の職員に対する検査の着実な実施や施設への専門家派遣等による感染症対策の支援、施設で感染者が確認された場合の迅速な支援が求められる。
    • また、ワクチンの接種が開始されたが、接種を踏まえた感染状況への影響について注視していくことが必要。
    • 変異株 変異株国内流入の監視のため、リスク評価に基づく検疫体制の強化の継続が必要である。また、国内の変異株スクリーニング検査体制の早急な強化(民間検査を含めることも検討)により、変異株感染者の早期検知、積極的疫学調査による感染源の特定や速やかな拡大防止策の実施や広域事例への支援等が求められる。併せて感染性や病原性の特徴等についての分析が必要。N501Y変異を有さないE484K変異を有する変異株は、病原体サーベイランスを通じた実態把握の継続が必要。個人の基本的な感染予防策は、従来と同様に、3密、特にリスクの高い5つの場面の回避、マスクの着用、手洗いなどが推奨される。併せて、症状のある場合は適切な検査・受診が必要。
▼資料5-2 退院基準の改定について(案)
  1. 発症 10 日目以降の症例からの感染リスクについて
    • 新型コロナウイルス感染症においては、症状が消失してからも長期的にSARS-CoV-2RNAが陽性になる症例が一定数あることは知られている。これらの症例で感染性が持続する期間についての検討がいくつかの報告でなされており、RNAが陽性であっても必ずしも感染性のあるウイルス粒子が存在しているとは限らず、軽症・中等症においては、発症10日目以降の症例からの感染のリスクは低いことが示唆される。
    • 2020年1月から8月までの文献を用いてSARS-CoV-2核酸検査(PCR法など)陽性患者の感染可能期間を調べたシステマティックレビューでは、軽症から中等症の患者において、発症11日目・12日目にそれぞれ1例ずつ感染性のあるウイルスが分離された症例を含む報告があるが、その他では、ウイルスが分離されるのは、発症10日目までであった。
    • 台湾における確定症例100例の濃厚接触者2,761例(発症率は0.7%)の追跡では、確定症例の発症5日以内の接触者では陽性発症者が1%(二次発症率)であったのに対して、6日以降の接触者では陽性発症者(二次発症者)を認めなかった。
    • 英国における確定症例269例の濃厚接触者472例についての追跡では、確定症例の発症5日経過後以降の二次発症者を認めなかった。
    • 日本からの報告として、発症9日目の鼻咽頭ぬぐい液、発症13日目の気管吸引物から、感染性のあるウイルスが分離されたとの文献があるが、重症度についての情報は不明であった。
  2. 再陽性症例における感染性についてと二次感染リスクについて
    • 退院後の患者の呼吸器検体のSARS-CoV-2RNA再陽性化についての検討では、PCR等核酸検査での再陽性化が見られたとしても、ウイルス培養の陽性化(感染性の再燃)や二次感染を生じるという報告は現時点では国内外ともに見つからなかった。
    • 隔離解除後に再度SARS-CoV-2再陽性となった285名を対象に行われた韓国CDCの調査では、再陽性となった人の感染期間の接触者790名から二次感染者は発生しなかった他、再陽性となった108検体のウイルス培養はすべて陰性であった。
    • 中国における退院後に再陽性となった87名(14%)の検討では、再陽性例は、他の患者と同様の中和抗体価を示し、感染性のあるウイルス株は分離されなかった。
    • 中国広東省の32の指定病院から退院後28日間の経過観察期間中に再陽性となった189名(14.7%)では、その濃厚接触者から二次感染者を認めなかった。
  3. SARS-CoV-2排泄が長引く場合について
    • 軽症や中等症においては上記の通り、発症10日目以降であれば感染性のあるウイルスが残存している可能性は低いと考えられる。重症者や免疫不全者では感染性のあるウイルス排泄が長引く可能性が示唆されている
    • 重症・重篤な新型コロナウイルス感染症入院患者129名(30名の免疫不全患者を含む)を対象とし、気道検体のウイルス培養から感染性の持続期間を検討した研究では、感染性を有するウイルス分離期間の中央値は発症後8日(四分位範囲:5-11、範囲:0-20日)であった。ウイルス分離可能性は、発症15.2日で5%以下まで低下した。
    • 免疫不全患者20名のウイルス分離を行った研究では、発症後20日以降も3名の患者からウイルスが培養された。これらの患者は同種造血幹細胞移植を受けた患者2名(発症後25日、26日)とキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T細胞)療法を受けた1名(発症後61日)で、重症免疫不全患者では発症20日目以降も感染性を有するウイルスが分離される可能性が示された。
    • 年齢に関しては、高齢がRNA排泄持続の独立したリスク因子であることを示す研究が報告されているが、感染性のあるウイルス排泄が遅延したという研究は報告されていない。
  4. まとめ
    • 軽症・中等症において、感染性のあるウイルス粒子の分離報告は10日目以降では稀であり、これらの症例において、症状が消失してからも長期的にウイルスRNAが検出される例からの二次感染を認める報告は現時点では見つからなかった。また、退院後のPCR再陽性例における感染性や、再陽性例からの二次感染を認める報告も現時点では見つからなかった。こうしたことから、軽症・中等症においては、現行の退院基準(発症日から10日間経過かつ症状軽快後72時間経過)を満たした症例では、退院前のPCR検査の結果によらずこれらの症例からの二次感染のリスクは低いと考えられる。
    • 一方で、重症者(人工呼吸器またはECMOによる治療を必要とした者)は発症15日程度までは一部の症例で感染性のあるウイルス排泄が長引く可能性が示唆されており、重度免疫不全者(造血幹細胞移植後の患者など)では、それ以降も感染性のあるウイルス排泄が長引く可能性が示唆されている。また、変異株に関しては感染性に関しての情報が乏しい。これらの症例については、国内外における更なるエビデンスの蓄積が必要である。

厚生労働省 新型コロナワクチンに関する厚生労働省電話相談窓口(コールセンター)の設置について
  • 新型コロナワクチンに関する厚生労働省の電話相談窓口を2月15日(月)9時より設置することといたしましたので、お知らせいたします。厚生労働省としてはウェブサイト等と合わせて、引き続き正確な情報発信に努めて参ります。
  • 厚生労働省新型コロナワクチンコールセンター
    • 電話番号:0120-761770(フリーダイヤル)
    • 受付時間:9時00分~21時00分(土日・祝日も実施)
    • なお、新型コロナワクチン以外の新型コロナウイルス感染症に関する厚生労働省の電話相談窓口は従前どおり、下記のとおりです。
  • 新型コロナウイルス感染症に関する厚生労働省の電話相談窓口
    • 電話番号:0120-565653(フリーダイヤル)
    • 受付時間:下記参照(土日・祝日も実施)
      • 日本語・英語・中国語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語:9時00分~21時00分
      • タイ語:9時00分~18時00分
      • ベトナム語:10時00分~19時00分

厚生労働省 新型コロナワクチンの有効性・安全性について
  1. 安全性の評価について
    1. 接種開始後の安全性の評価
      • 国内での接種開始後には、次のような方法で安全性についての情報を収集し、速やかに国民の皆さまに提供します。
        1. 先行接種者健康状況調査
          • 先行的に接種を受ける1~2万人程度の医療従事者の方を対象に、接種後一定期間(約1か月)に起こった症状・疾病に関する調査を行います。
          • この調査によって、接種部位の腫れ・痛み、発熱、頭痛など、様々な副反応の頻度など調べ、皆様に情報提供する予定です。
          • 調査結果が分かり次第、お知らせしていきます。
        2. 副反応疑い報告と審議会での評価
          • 接種後に生じうる副反応を疑う事例について、医療機関に報告を求め、収集しています。
          • ワクチンと関係があるか、偶発的なもの・他の原因によるものかが分からない事例も数多く報告されます。
          • 収集した報告について、厚生労働省の審議会に報告し、専門家による評価を行います。こうした結果を公表するなどして、安全性に関する情報提供などを行っていきます。
          • 副反応検討部会の審議内容については、こちらをご覧ください。
        3. 予防接種後健康状況調査
          • 高齢者など一般住民への接種が開始された後に、接種後に生じうる比較的頻度の高い健康状況の変化(発熱・接種部位の腫れなど)について、アンケート形式で調査を行います。
    2. 臨床試験での安全性の評価
      • ワクチンの開発に当たって、国内外での臨床試験で接種後に生じた様々な事象(症状、疾病など)の件数や頻度は、薬事審査の際に審査され、添付文書などに記載されます。
  2. 有効性の評価について
    • 臨床試験での有効性の評価
      • ワクチンの効果は、健康な方や患者さんに協力してもらい、実際に人にワクチンを投与する臨床試験で確認します。
      • 臨床試験では、ワクチンを接種する人と、プラセボ(生理食塩水などの効果のないもの)を接種する人に参加者を振り分けます。この時、2つのグループに偏り(性別や年齢、基礎疾患など)が出ないようにするため、ランダムに振り分けが行われます。
      • 臨床試験の結果、ワクチンを接種したグループが、プラセボを接種したグループに比べて、感染による症状が出た人の割合がどのくらい減少したかを調べます。例えば、ワクチンを接種したグループでは症状が出た人の割合が100人中1人で、プラセボを接種したグループでは100人中10人だったとすると、ワクチンの有効性は90%となります。
▼参考 米国CDCのワクチンの効果確認に関するQA(英語)

厚生労働省 緊急事態宣言の延長を踏まえ、職場における新型コロナウイルス感染症への感染予防と健康管理の強化について、経済団体などに協力を依頼しました~都道府県労働局に、職場での感染対策などに対応する相談コーナーを新設~
▼【別添3】2月12日付職場における新型コロナウイルス感染症への感染予防及び健康管理について
  • 労務管理の基本敵姿勢
    1. 職場における感染防止の進め方
      • 職場における新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大を防止するためには、事業者、労働者それぞれが、職場内外での感染防止行動の徹底について正しい知識を持って、職場や職務の実態に即した対策に取り組んでいただくことが必要であること。
      • このため、事業者においては、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に積極的に取り組む方針を定め、全ての労働者に伝えていただくとともに、労働者も取組の趣旨を踏まえて感染拡大防止に向けた一人一人の行動変容を心がけていただくことが重要であること。
      • 具体的には、(1)労働衛生管理体制の再確認、(2)換気の徹底等の作業環境管理、(3)職場の実態に応じた作業管理、(4)手洗いの励行など感染予防に関する基本的な知識も含めた労働衛生教育、(5)日々の体調管理等も含めた健康管理に留意して取組を実施いただきたいこと。
      • 職場における感染防止を検討する際に疑問点等が生じた場合には、都道府県労働局に設置された「職場における新型コロナウイルス感染拡大防止対策相談コーナー」(別を積極的に活用していただきたいこと。
    2. テレワークの積極的な活用
      • 厚生労働省では、テレワークについて、テレワーク相談センターにおける相談支援、労働時間管理の留意点等をまとめたガイドラインの周知等を行っている。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、関係省庁と連携し、テレワークの導入にあたって必要なポイント等をわかりやすくまとめたリーフレットも作成し、周知を行っている。こうした施策も活用いただきながら、職場や通勤での感染防止のため、正規雇用労働者・非正規雇用労働者の双方に対し、テレワークを積極的に進めていただきたいこと。
    3. 押印を求める手続きの見直し等について
      • 都道府県労働局、労働基準監督署・ハローワークへの各種届出・申請等については、事業主等の押印や署名がなくとも提出ができるため、テレワークの活用がしやすい環境となった点に留意していただきたいこと。
      • また、引き続き、窓口の混雑による感染拡大防止の観点から、郵送や電子申請を積極的に活用していただきたいこと。
    4. 感染リスクが高まる「5つの場面」の周知等
      • 新型コロナウイルス感染症の伝播は、主にクラスターを介して拡大することから、クラスター連鎖をしっかり抑えることが必須である。このため、新型コロナウイルス感染症対策分科会がクラスター分析を踏まえて取りまとめた、大人数や長時間におよぶ飲食などの「感染リスクが高まる『5つの場面』」について労働者に周知を行っていただきたいこと。特に職場での「居場所の切り替わり」(休憩室、更衣室、喫煙室等)に注意するよう周知を行っていただきたいこと。
      • また、新しい生活様式の定着に向けて、「新しい生活様式(生活スタイル)の実践例」等を活用して、引き続き、労働者に周知を行っていただきたいこと。
      • 併せて、接触確認アプリ(COCOA)は、参考資料4の「新型コロナウイルス接触確認アプリ」等を活用して検査の受診など保健所のサポートを早く受けられることやプライバシーに最大限配慮した仕組みであることを周知し、インストールを勧奨していただきたいこと。
    5. 雇用調整助成金等を活用した休業の実施
      • 感染拡大を防ぐため、労働者を休業させるときには、労使がよく話し合って労働者の不利益の回避に努めていただきたいこと。なお、緊急事態宣言や要請などがある場合でも、一律に労働基準法第26条の休業手当の支払義務がなくなるものではないことにご留意いただきつつ、労使が協力して、労働者が安心して休業できる体制を整えていただきたいこと。
      • また、同法に基づく休業手当の支払の要否にかかわらず、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業者が、労働者を休業させ、事業主がその分の休業手当を支払った場合、雇用調整助成金の対象になり得ること。
      • なお、雇用調整助成金については、企業規模を問わず、緊急対応期間において助成額の上限を引き上げ、解雇等を行わない企業に対して助成率を引き上げるとともに、雇用保険被保険者でない非正規雇用労働者も対象とする等の拡充を行っており、本年
      • 2月末までとしていた緊急対応期間を緊急事態宣言が全国的に解除された月の翌月末まで延長した。また、今般の緊急事態宣言の発出に伴い、基本的対処方針に沿った知事の要請を受けて営業時間の短縮、収容率・人数上限の制限、飲食物の提供を控えることに協力する飲食店や劇場、映画館について、大企業の助成率を最大10/10に引き上げたほか、特に業況が厳しい大企業等に対しても助成率を引き上げたところ。引き続き雇用調整助成金の効果的な活用をお願いしたいこと。
      • さらに、事務処理や資金繰りの面から雇用調整助成金を活用した休業手当の支払いが困難な中小企業の労働者のために創設した、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金についても、雇用調整助成金と併せて、緊急事態宣言が全国的に解除された月の翌月末まで対象期間を延長したところ。休業手当が支払われていない労働者にはその申請を検討いただくとともに、その申請書類には事業主が記載する部分もあることから、事業主においては適切に対応いただきたいこと。また、日々雇用、登録型派遣、いわゆるシフト制の労働者などについて、過去6ヶ月間、同じ事業所で、継続して一定の頻度で就労していた実績があり、事業主側も新型コロナウイルス感染症がなければ同様の勤務を続けさせる意向があったと確認できるなどの場合には、休業支援金の対象となり得る旨のリーフレットを公表しているところであり、中小事業主におかれては、対象となり得る労働者への周知を含め、適切にご協力いただきたいこと。
    6. 子どもの世話や家族の介護が必要な労働者のための有給の休暇制度の導入
      • 新型コロナウイルス感染症の対応として、小学校休業等対応助成金を創設し、令和3年3月31日までに取得した休暇を対象としているところ。都道府県労働局に特別相談窓口を設置し、申請に向けた支援を行っているため、当該相談窓口も利用いただき、引き続き当助成金を活用いただきたいこと。
      • また、家族の介護が必要な労働者に有給の休暇を取得させた事業主への助成制度を創設しているため、活用していただきたいこと。
  • 新型コロナウイルス感染症の陽性者等が発生した場合の対応について
    1. 衛生上の職場の対応ルールについて
      • 事業者においては、職場に新型コロナウイルスの陽性者や濃厚接触者(以下「陽性者等」という。)が発生した場合に備え、以下の項目を盛り込んだ対応ルールを作成し、労働者に周知いただきたいこと。この際、企業における具体的な取組事例を取りまとめた「新型コロナウイルスの陽性者等が発生した場合における衛生上の職場の対応ルール(例)」を適宜参考にしていただきたいこと。
      • また、新型コロナウイルスの陽性者について、労働安全衛生法に基づく労働者死傷病報告の提出に留意いただき、同報告書を作成する際にはリーフレットを適宜参考にしていただきたいこと。
      • なお、新型コロナウイルス感染症患者については、医療保健関係者による健康状態の確認を経て、入院・宿泊療養・自宅療養を終えるものであるため、療養終了後に勤務等を再開するに当たって、労働者本人や人事労務担当者等から医療機関や保健所への各種証明の請求についてはお控えいただきたいこと。
      • 労働者が陽性者等であると判明した場合の事業者への報告に関すること(報告先の部署・担当者、報告のあった情報を取り扱う担当者の範囲等)(※)「労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱いのために事業者が講ずべき措置に関する指針」(平成30年9月7日付け労働者の心身の状態に関する情報の適正な取扱い指針公示第1号)に留意。
      • 労働者が陽性者等であると判明した場合の保健所との連携に関すること(保健所と連携する部署・担当者、保健所と連携して対応する際の陽性者と接触した労働者の対応等)
        • 職場の消毒等が必要になった場合の対応に関すること
        • 陽性者が陰性になった後、職場復帰する場合の対応に関すること(PCR検査の結果や各種証明書は不要である等)
        • 労働者が陽性者等になったことをもって、解雇その他の不利益な取扱いや差別等を受けることはないこと
        • その他必要に応じ、休業や賃金の取扱いなどに関すること等
    2. 労災補償について
      • 労働者が業務に起因して新型コロナウイルスに感染したものと認められる場合には、労災保険給付の対象となること。(参考資料12)これまで労働基準監督署においては、新型コロナウイルス感染症に係る労災請求に対して、多くの労災認定を行っており、厚生労働省ホームページにおいて、職種別の労災認定事例を公表しているところである。医療従事者はもとより、飲食店員、販売店員やタクシー運転者等、多様な職種の労働者の労災認定を行っているので、参考にしていただきながら、業務に起因して感染したと思われる労働者から積極的に労災請求がなされるよう労災請求を勧奨していただきたいこと。
      • なお、労働者が新型コロナウイルスに感染した場合の労災補償に係るQ&Aについては、厚生労働省ホームページに掲載しているので、確認していただきたいこと。

厚生労働省 Android版接触確認アプリの障害について
  1. 判明した障害の内容
    • Android端末にて新型コロナウイルス接触確認アプリ(以下「本アプリ」という)をご利用の場合に、陽性登録を行った本アプリ利用者との1メートル以内15分以上の条件に該当する接触があっても接触として検知・通知を行っていないことが判明しました。
  2. 解消の見込み
    • 現在アプリの改修を進めており、本障害の解消は2月中旬を予定しています。
      • 本障害に加え、Android端末で本アプリをご利用の場合に、1メートル以内15分以上の条件に該当する陽性者との接触があった利用者に対しては、条件に該当しない陽性者との近接(例:ごく短時間の近接)についても通知してしまう(過剰な接触件数が表示される)プログラム上の問題があることも判明しており、これについても併せて修正を予定。
  3. 本障害の発生及び今回判明した経緯
    • 本アプリ開発・保守運用事業者からの報告によると、本障害の発生及び今回判明した経緯は次のとおりです。
      • 本障害は、昨年9月28日のバージョンアップに伴って生じたものです。その後、本アプリ改修時には、テスト環境を用いて必要なテストを実施してきましたが、その際のテスト内容は、本アプリの基盤となっている接触通知APIから出力される接触リスクに関する値を前提とした模擬的な検証を行うものでした。
      • しかしながら、陽性者と接触しているはずであるが本アプリで通知がこなかった旨の報道を受け、従来の模擬的な検証に加えて実機を用いた動作検証を行ったところ、接触リスクに関する値がAndroid端末については想定と異なる形で接触通知APIから出力され、その結果、接触が正しく通知されないこととなっていることが判明したものです。
  4. 再発防止策
    • 厚生労働省は、本障害の判明を受け、本アプリ開発・保守運用事業者に対し、品質管理の徹底を指示するとともに、厚生労働省側としても正常に動作するかや不具合がないかを十分に検証した上で本アプリの納品を受けられるように、専門家の増員を図る予定です。引き続き、国民の皆様に広く、安心して本アプリをご利用いただけるよう、利用者からのご意見等を踏まえ本アプリの機能・デザインの改善を行ってまいります。
  5. 利用者の皆様へのお願い
    • 本障害が2月中旬に解消されるまでの間は、Android端末をご利用の方は仮に陽性者との1メートル以内15分以上での接触があったとしても、本アプリで通知を受け取ることができませんが、継続して本アプリをご利用いただくことにより他の端末との接触に関する情報を端末内に記録することができます。本障害の解消後に、この記録に基づいて、14日前までに陽性者との接触があった場合には通知を受けることが可能になりますので、本アプリを継続してご利用いただきますようお願い申し上げます。
    • なお、iOS版については本障害の影響はありません。
    • 本事案について、本アプリHPでも利用者の皆様に向けた注意喚起及び情報提供を行っておりますので▼こちらもご参照ください。

厚生労働省 第1回「自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討会」資料
▼【資料2】食環境を取り巻く社会情勢
  • 総人口が減少する中、65歳以上の高齢者の割合は上昇。2065年には高齢化率は約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上。現役世代1.3人で1人の65歳以上の者を支える社会の到来。
  • 平均寿命は、平成の30年間で約5歳延伸し、2040年にかけて約2歳伸びると推計。「人生100年時代」を見据え、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会づくりが重要な課題。
  • 健康寿命は、平成28年時点で男性72.14年、女性74.79年で、それぞれ平成22年と比べて男性1.72年、女性1.17年延伸。平成22年から28年における健康寿命の延びは、平均寿命の延び(男性1.43年、女性0.84年)より大きい。一方、平成28年における平均寿命と健康寿命の差は、男性で8.84年、女性で12.35年となっており、全ての人が元気に活躍し続けられる社会、安心して暮らすことのできる社会づくりを行う上で、この差を更に縮小していく必要。
  • 世界195か国を対象にした、非感染症疾患(NCDs)による死亡・障害調整生命年(DALYs)に対する不健康な食事の影響をみた研究報告によると、特にナトリウムの多量摂取、全粒穀類・果物の摂取不足が主な危険因子。地域別にみると、多くの地域では全粒穀類の摂取不足が死亡・DALYsに最も影響を与えているのに対し、東アジア、アジア太平洋地域の高所得国(日本を含む。)では、ナトリウムの多量摂取の影響が最も大きいという結果。
  • 人口動態統計によると、日本の死因の50%以上は悪性新生物(がん)、心疾患、脳血管疾患等の非感染症疾患(NCDs)。日本のおける「予防可能な危険因子」を比較評価した研究報告によると、2007年のNCDs・外傷による死亡の決定因子(単一因子)は、喫煙が最も高く、次いで高血圧。食事因子では、食塩の過剰摂取が最も高く、研究対象となった死亡約96万人のうち、34,000人に関連。
  • 成人1日当たりの食塩摂取量の平均値は、令和元年国民健康・栄養調査結果で10.1gであり、個人別の摂取量を把握できるようになった平成7年からみて減少傾向ではあるが、「健康日本21(第二次)」の目標である8gには達していない。各国の食塩摂取量を比較すると、日本は他国よりも多い傾向。
  • 日本における食塩摂取源を把握するために、自宅で調理した料理(自宅調理)、加工食品、外食のそれぞれからのナトリウム摂取割合等を検討した研究報告によると、総ナトリウム摂取量のうち自宅調理からの摂取が最も多く、男性52.3%、女性57.1%。総ナトリウム摂取量に対し寄与率の高い食品群は、調味料類が最も高く、男性61.7%、女性62.9%。2番目が魚介類で男性6.7%、女性6.6%、3番目は男性でめん類の4.9%、女性でパン類の5.0%。他の研究報告によると、欧米では加工食品由来のナトリウム摂取割合が高く(パン・穀類・シリアル由来のナトリウム摂取割合は、英国で34.6%、米国で19.5%)、日本は諸外国と異なる傾向。
  • 持続可能な開発目標(SDGs)とは、ミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された2030年までの国際目標であり、「誰一人取り残さない」持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に向けて、17の目標を設定。MDGsは国連や政府が取組主体であったのに対し、SDGsは民間企業など非常に多くのパートナーシップを必要とし、その目標の範囲も拡充。栄養改善の取組は、栄養や健康の課題を対象とする、目標2「飢餓をゼロに」、目標3「すべての人に健康と福祉を」をはじめ、全ての目標の達成に寄与し得る。
  • 国連事務総長から任命された科学者のグループは、SDGsを中核とする「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の達成に向けて、「持続可能なフードシステムと健康的な栄養パターンの構築」等の6つの重要なエントリー・ポイントを設定するとともに、今後10年間で緊急に対応すべき20の重点的対策を整理し、初めて報告書を作成(2019年9月公表、今後は4年に一度作成)。報告書では、SDGsを達成するためには、経済成長と環境破壊の相関関係を絶つと同時に、富や所得、機会へのアクセスという点での社会とジェンダーの不平等を是正することが根本的に必要であると強調。
  • 国連食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が協働し、SDGsの達成に資するものとして、持続可能で健康的な食事の実現に向けた指針を、2019年7月に策定。持続可能で健康的な食事の実現のためには、健康面と環境面での対策が重要であり、こうした観点から、食料等の生産から廃棄までの一連のフードシステムについて取組を強化していくためのアクション等を提言。
  • 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、陸の生態系から排出・吸収される温室効果ガス(GHG)の量に関する最新の知見と、気候への適応・緩和、砂漠化・土壌劣化防止と食料安全保障に資する持続可能な土地管理に関する科学的知見を取りまとめ、公表(2019年8月)。気候システムはフードシステムと複雑な相互作用を有し、気候変動により「食料の栄養価の減少」や「食料価格の高騰と栄養格差の拡大」などに悪影響し得ると予測。食生活の選択に影響を与える政策や食品ロス・廃棄物を削減する政策を含め、フードシステム全体にわたって運用される政策は、より持続可能な土地管理、GHG排出量の削減等に寄与する可能性。
  • 世界経済フォーラム(WEF)において、世界経済に対する主要リスクを分析する報告書「グローバルリスク・レポート」を毎年公表。主なリスクを「発生可能性」と「発生した際の影響の大きさ」に分けてランク付け。2020年版における「発生可能性」トップ5は全て環境問題、「影響の大きさ」トップ5のうち4つは環境問題が占め、環境問題は世界経済に影響を及ぼすグローバル課題。
  • 進行する世界の人口増加に対応できる食糧供給体制の確立に向けて、世界のフードシステムは、健康面にも環境面にも配慮した持続可能なものとなるよう、抜本的な見直しが必要。こうした考えの下、世界経済フォーラム(WEF)は、2020年の年次総会(ダボス会議)に合わせ、フードシステムに関する包括的な報告書を初めて取りまとめ(2020年1月公表)。報告書では、以下などについて提起。
    • フードシステムの見直しに当たっては、様々なステークホルダーが行動を起こす必要があり、それを妨げる財政面・文化面・マインドセットといった多くの障壁を克服するために、適切なインセンティブ(外発的動機付け)を改めて構築していく必要性
    • フードシステムの変革は、様々な要素が絡むため単純ではなく、政府はフードシステムの改革を支援しつつ、安全保障や経済、社会、環境ともバランスをとることの必要性
  • 欧州委員会は2020年5月20日、EUの新たな食品産業政策として「Farm To Fork 戦略」を公表。持続可能なフードシステムに移行するため、サプライチェーン(生産・加工・流通・消費・廃棄)の各段階について、健康面と環境面に配慮した期限付きのアクションプランを策定。EUは、本戦略を基に、競争力のある持続可能なフードシステムの構築において、世界をリードしていく意向。
  • 「栄養サミット」は、英国が主導する栄養改善に向けた国際的取組で、2013年にロンドンで初めて開催。この流れは2016年のリオにも引き継がれ、2021年に東京で開催予定。東京開催では、飢餓と低栄養だけではなく、過栄養のほか「栄養不良の二重負荷」をも対象とした上で、これらの解決に向け、持続可能な開発目標(SDGs)の推進にも資する議論を予定。厚生労働省は我が国の栄養行政を中心的に担う省庁として、これまでの栄養政策の知見・経験の共有も交え、国際的な議論に貢献しつつ、さらには、栄養に関する国際貢献(栄養政策の立案・展開支援)につなげていく。本サミット開催に向けた準備を省内横断的に行っていく体制を確保するため、厚生労働省に厚生労働大臣政務官を本部長とする厚生労働省準備本部を2020年1月に設置。準備本部では、栄養課題の整理・共有、今後の栄養政策の方向性の検討を行うとともに、国内外の栄養課題の解決に向けたコミットメント(誓約)の検討を行う予定。
▼【資料3】自然に健康になれる持続可能な食環境づくりの推進に向けた検討の方向性及び主な論点(案)
  • 方向性
    • 自然に健康になれる持続可能な食環境づくりは、減塩の推進等の健康の保持増進に関する視点を軸としつつ、事業者が行う環境面に配慮した取組にも焦点を当てた取組として、事業者がこの取組の趣旨に見合う食品を供給し、消費者がそうした食品をふだんの食事において利活用しやすくすることで、国民の健康の保持増進を図るとともに、活力ある持続可能な社会の実現を目指すものとしてはどうか。
    • 本取組は、産学官等連携の下、PDCA サイクルに沿って進めていくとともに、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも資するものとして、東京栄養サミット2021 等 の機会も活用しつつ、我が国のこうした取組について国内外に広く情報発信していくこととしてはどうか。
  • 主な論点 上記の方向性で検討を進める場合、以下の事項についてどのように考えるか。
    • 健康の保持増進に関するものとして、活力ある持続可能な社会の実現を目指す観点から、優先して取り組むべき栄養課題
    • 環境面に関するものとして、適切な栄養・食生活やそのための食事を支える食環境の持続可能性を高める観点から、焦点を当てるべき事業者の取組※ 検討に当たっては、事業者規模等に留意
    • 消費者が、自身の健康関心度の程度にかかわらず、健康の保持増進等に配慮された食品を選択し、ふだんの食事において利活用しやすくするための効果的な方策
    • 本取組の実効性を確保し、成果を適正に評価できるようにするための効果的な方策

厚生労働省 「グッドキャリア企業アワード2020」の受賞企業を決定しました
  • 厚生労働省はこのほど、従業員の自律的なキャリア形成支援に取り組む企業9社を「グッドキャリア企業アワード2020」受賞企業に決定しましたので、お知らせします。
  • 「グッドキャリア企業アワード」※は、従業員の自律的なキャリア形成支援について他の模範となる取り組みを行っている企業を表彰し、その理念や取り組み内容などを広く発信することで、キャリア形成支援の重要性を普及・定着させることを目的に実施しています。
  • 今回は、全国47社から応募があり、有識者などによる審査委員会における審査を経て、「大賞」(厚生労働大臣表彰)に4社、「イノベーション賞」(厚生労働省人材開発統括官表彰)に5社を選定しました。
  • グッドキャリア企業アワード2020受賞企業 ※順不同、( )内数字は従業員数
    1. 大賞(厚生労働大臣表彰)(4社)
      • 株式会社JTB:東京都品川区、生活関連サービス業・娯楽業(14,497人)
      • TIS株式会社:東京都新宿区、情報通信業(6,002人)
      • 万協製薬株式会社:三重県多気郡、製造業(222人)
      • SWSスマイル株式会社:三重県津市、管理、補助的経済活動を行う事業所(77人)
    2. イノベーション賞(厚生労働省人材開発統括官表彰)(5社)
      • 株式会社三井住友銀行:東京都千代田区、金融業・保険業(34,205人)
      • ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社:東京都中野区、製造業(905人)
      • エヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ株式会社:神奈川県川崎市、情報通信業(2,667人)
      • 株式会社はたらクリエイト:長野県上田市・佐久市、情報通信業(121人)
      • 医療法人社団恵正会:広島県広島市、医療・福祉(230人)

厚生労働省 第136回労働政策審議会安全衛生分科会(資料)
▼資料3 これからのテレワークでの働き方に関する検討会報告書概要
  1. 総論
    • テレワークはウィズコロナ・ポストコロナの「新しい生活様式」に対応した働き方であると同時に、時間や場所を有効に活用できる働き方であり、今後とも良質なテレワークの導入・定着を図ることが重要である。
    • テレワークの推進には企業のトップや経営層の理解が不可欠であり、企業が方針を示すなど企業全体として取り組む必要がある。さらに、取引先との関係等にも左右されることから、グループ企業などの垂直関係、業界単位などの水平関係も含めたテレワークの実施の呼びかけ等を進めていくことが重要である。また、テレワークの導入に当たっては労使でよく話し合いを行うことが重要である。
    • テレワークの推進のためには、わかりやすいマニュアルが必要であり、テレワークガイドラインを見直すべきである。その改定に当たっては、テレワークのメリットが十分に伝わるようにしつつ、使用者が適切な労務管理を行うとともに、労働者が安心して働くことができるよう、労務管理全般の記載を追加する等、企業が良質なテレワークを積極的に導入できるようなものにするべきである。
    • 加えてテレワークを初めて導入する企業、中小企業等がどのようにテレワークを導入・実施しているのかという事例を展開していくことが必要である。特に、人事評価や人材育成といった側面については、好事例を周知すべきである。
  2. テレワークの対象者を選定する際の課題について
    • テレワークを実施するのが難しい業種・職種がある。一般にテレワークを行うことが難しい業種・職種であってもテレワークを実施できる場合があり、必ずしも既存の業務を前提にテレワークの対象業務を選定するのではなく、仕事内容の本質的な見直しを行うことが有用である場合がある。
    • 正規雇用労働者、非正規雇用労働者といった雇用形態の違いのみを理由として、テレワーク対象者を分けることのないよう留意する必要がある。
    • テレワークという働き方を希望しない労働者がいる場合もあり、テレワークの実施に関する考え方にミスマッチが生じないよう、労使における話し合いの機会を持つことが重要である。
  3. テレワークの実施に際しての労務管理上の課題について
    • 人事評価
      • 人事評価の評価者においても、適正な評価を実施できるよう、評価者に対する訓練等の機会を設ける等の工夫が考えられる。
      • テレワークを行わずに出社しているということのみで高く評価することや、テレワークを行う者が時間外のメール等に対応しなかったこと等のみを理由として不利益な人事評価を行うことは不適切である。
    • 費用負担
      • 個々の企業毎の業務内容、物品の貸与状況等により費用負担の状況は様々である。企業毎の状況に応じたルールを定め、ルールを遵守することが必要であり、労働者を採用する際やテレワークを導入する際に、取扱いについてよく話し合うことが望ましい。
      • 在宅勤務に伴い増加する通信費等については、その実際の費用のうち業務に要した実費を、勤務時間等の在宅勤務の実態を踏まえて合理的・客観的に計算し、支給することも考えられる。
    • 人材育成
      • 人材育成については、例えば新入社員等に対して状況に応じてオンラインと対面の方法を組み合わせて実施することも有用。
      • 自律的に業務を遂行できる人材育成に企業が取り組むことが望ましい。併せて、労働者が自律的に働くことができるよう、適切な業務指示ができるようにする等、管理職のマネジメント能力向上に取り組むことも望ましい。
  4. テレワークの際の労働時間管理の在り方について
    • テレワークは、業務を効率的に行える側面がある一方、長時間労働になる可能性があり、過度な長時間労働にならないように留意することが重要である。健康管理の観点からも、使用者が労働時間を適切に把握することが重要である。
    • 一方で、使用者が仕事の遂行状況を常時把握・管理するような方法はあまり現実的ではない場合もあり、テレワークのメリットを失うことになりかねないという点についても留意が必要である。
    • 成長戦略会議の実行計画において指摘されているように、自己申告された労働時間が実際の労働時間と異なることを客観的な事実により使用者が認識している場合を除き、労働基準法との関係で、使用者は責任を問われないことを明確化する方向で検討を進めることが 適当である。
    • テレワークを自宅で行う際には生活の場所で仕事を行うという性質上、中抜けが生ずることも想定される。このことから、労働時間について、少なくとも始業時間と終業時間を適正に把握・管理すれば、労働基準法の規制との関係で、問題はないことを確認しておくことが適当で ある。
    • 企業がテレワークを積極的に導入するよう、テレワークガイドラインにおいては、テレワークの特性に適した労働時間管理として、フレックスタイム制、事業場外みなし労働時間制がテレワークになじみやすい制度であることを示すことが重要である。
    • 事業場外みなし労働時間制については、制度を利用する企業や労働者にとって、その適用の要件がわかりやすいものとなるよう、具体的な考え方をテレワークガイドラインにおいて明確化する必要がある。
    • 規制改革実施計画において指摘されているように、所定労働時間内の労働を深夜に行うことまでを原則禁止としているとの誤解を与えかねないテレワークガイドライン上の表現について見直しを行うべきである。
    • テレワークは生活と仕事の時間の区別が難しいという特性があり、時間外・休日・深夜の業務連絡の在り方について、労使間で話し合いルールを設けることも有効である。
  5. テレワークの際の作業環境や健康状況の管理・把握、メンタルヘルスについて
    • テレワーク中心の働き方をする場合、周囲に同僚や上司がおらず、対面の場合と比較してコミュニケーションが取りづらい場合があるため、業務上の不安や孤独を感じる等により、心身の健康に影響を与えるおそれがあり、その変化に気づきにくい。
    • 自宅での作業環境が確保されていることの確認について、チェックリストの活用など労働者自らが容易に確認可能な方法により、労使が協力して作業環境の確認、改善を図ることが重要である。
    • 安全衛生教育、健康診断や長時間労働者に対する面接指導等の健康管理、ストレスチェック等のメンタルヘルス対策については働く場所にかかわらず実施する必要があり、テレワークを行う労働者に対してこれらの措置を講ずるに当たり、事業者が留意すべき事項をチェックリストなどわかりやすい形で示す必要がある。
    • 自宅が狭隘であるなどテレワークを実施するために必要な作業環境整備が困難である場合や、生活と仕事の線引きが困難になることにより問題が生じる場合もあり、サテライトオフィス等の活用も有効である。
  6. その他
    1. テレワークを推進するための有効な方策)
      • 押印や署名等がテレワークの導入・実施の障壁となっているケースがあるため、不必要な押印や署名の廃止、書類のペーパーレス化、決裁の電子化等を進めることが期待される。
      • セキュリティの観点から全ての業務を一律にテレワークの対象外と判断するのではなく、関連技術の進展状況等を踏まえ、解決方法の検討や業務毎の個別の判断、「テレワークセキュリティガイドライン」を活用した対策の実施や従業員への教育等が必要である。
    2. テレワークを実施する際に発生しうる問題への対処
      • テレワーク実施中にもパワーハラスメントやセクシュアルハラスメント等が起きることがあり、共通認識としてガイドラインに示すべきである。
      • テレワークを行っている場合にも、労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じた業務上の災害については、労災保険給付の対象になることを引き続き周知し、事業主が災害発生状況等を正確に把握できるよう、労働者が当該状況を記録しておくこと等の手段を示すべきである。
      • 在宅勤務手当や実費支給の通勤手当が社会保険料の算定基礎となる報酬に該当するか等の取扱いについて明確化すべきである。
    3. 最後に
      • 新型コロナウイルス感染症の感染防止対策としてのテレワークの実施も求められるが、働き方改革の推進の観点から良質なテレワークの推進が求められる。
      • とりまとめを踏まえ、テレワークガイドラインの改定をはじめ必要な対応を速やかに行うことを求めたい。

厚生労働省 「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和2年10月末現在) ~外国人労働者数は約172万人。過去最高を更新するも、増加率は大幅に低下~
  • 厚生労働省はこのほど、令和2年10月末現在の外国人雇用についての届出状況を取りまとめましたので、公表します。
  • 外国人雇用状況の届出制度は、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律に基づき、外国人労働者の雇用管理の改善や再就職支援などを目的とし、すべての事業主に、外国人労働者の雇入れ・離職時に、氏名、在留資格、在留期間などを確認し、厚生労働大臣(ハローワーク)へ届け出ることを義務付けています。
  • 届出の対象は、事業主に雇用される外国人労働者(特別永住者、在留資格「外交」・「公用」の者を除く。)であり、数値は令和2年10月末時点で事業主から提出のあった届出件数を集計したものです。
  • 届出状況のポイント
    • 外国人労働者数は1,724,328 人で、前年比 65,524 人(4.0%)増加し、平成19年に届出が義務化されて以降、過去最高を更新したが、増加率は前年 13.6%から 9.6 ポイントの大幅な減少。
    • 外国人労働者を雇用する事業所数は 267,243 か所で、前年比 24 ,635 か所(10.2%)増加し、平成19年に届出が義務化されて以降、過去最高を更新したが、増加率は前年 12.1%から 1.9 ポイントの減少。
    • 国籍別では、ベトナムが中国を抜いて最も多くなり、443,998 人(外国人労働者数全体の25.7%)。次いで中国 419,431 人(同24.3%)、フィリピン184,750 人(同10.7%)の順。一方、ブラジルやペルーなどは、前年比で減少している。
    • 在留資格別では、「専門的・技術的分野の在留資格」の労働者数が 359,520 人で、前年比 30,486 人(9.3%)の増加。また、「技能実習」は 402,356 人で、前年比 18,378 人(4.8%)の増加となっている。一方、「資格外活動」(留学を含む)は 370,346人で、前年比 2,548 人(0.7%)減少となっている。

厚生労働省 第1回 大麻等の薬物対策のあり方検討会
▼資料
  • 覚醒剤事犯の検挙人員は、44年ぶりに1万人を下回った。大麻事犯の検挙人員は、6年連続で増加して過去最多を更新
  • 覚醒剤押収量は前年より大幅に増加して2,649.7kgとなり、初めて2トンを超えた。乾燥大麻押収量は、4年連続で増加。コカイン押収量は前年より大幅に増加し、過去最多を更新
  • 大麻事犯全体の検挙人員及び30歳未満の検挙人員は、6年連続で増加し、いずれも過去最多を更新。大麻事犯の検挙人員のうち、30歳未満の占める割合は57%
  • 薬物密輸入事犯の検挙人員は、過去最多を更新。薬物密輸入事犯のうち、覚醒剤密輸入事犯の検挙人員は、過去最多を更新。1トンを超える覚醒剤を押収した事件等、大型密輸入事件を複数摘発
  • G7における違法薬物の生涯経験率(%)の比較
    • 各国とも大麻の生涯経験率が最も多い。
    • 日本における違法薬物の生涯経験率は、諸外国と比較して低い。
    • 特に大麻については、欧米では20~40%台であるのに対し、日本では1.8%と圧倒的に低い。
  • 我が国における違法薬物の生涯経験率【薬物使用に関する全国住民調査】
    • 大麻の生涯経験率は、調査開始から現在までの間で過去最高を記録
    • 前回調査と比べ、大麻は生涯経験率及び生涯経験者数の推計値が増加
    • 覚醒剤、コカイン及び危険ドラッグの生涯経験率はほぼ横ばい
  • 覚醒剤(シャブ)
    • 1888年に長井博士がメタンフェタミンを合成。末梢・中枢神経のドパミン及びノルアドレナリン量を増加させる。強い精神依存がある。覚醒剤取締法で規制されており、規制されている物質は「アンフェタミン」と「メタンフェタミン」のみ。
    • 薬物使用により引き起こされる作用:興奮、不眠、多動 等
    • 薬物依存により引き起こされる作用:幻覚・幻聴、妄想、猜疑心 等
  • 大麻(マリファナ)
    • 古来から宗教儀式等で利用されている。大麻は「ハシシ」と呼ばれることがあり、「ハシシ」はassasinの由来と言われている。有害成分THCが脳内カンナビノイド受容体に結合し、神経回路を阻害する。軽度の身体依存あり。大麻取締法で規制されており、乱用されている大麻には「乾燥大麻」のほか、「大麻樹脂」、「液体大麻」、 「BHO(ブタンハニーオイル)」、「大麻含有食品」等、多岐に亘っている。
    • 作用:認知機能、記憶等の障害、知覚(聴覚、触覚)の変容 等
  • ヘロイン
    • 古くから鎮痛剤として利用。脳内のオピオイド受容体と結合し、強い精神依存と身体依存を誘発する。断薬により強い禁断症状を呈す。麻薬及び向精神薬取締法で麻薬として規制されている。
    • 作用:鎮痛、多幸感、嘔吐、呼吸中枢抑制 等
  • コカイン(クラック)
    • インディオがコカ葉を咀嚼して使用していた。ドパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの再取り込み阻害作用を持つ。局所麻酔作用を持つため、医療用麻薬として使用されることがある。麻薬及び向精神薬取締法で麻薬として規制されており、コカインの原料であるコカ葉も同様に麻薬として規制されている。コカの木は麻薬原料植物として規制されている。
    • 作用:興奮(多弁、多動)、多幸感、感覚鋭敏 等
  • MDMA(エクスタシー)
    • 1980年代から乱用されており、我が国では1989(平成元)年に麻薬に指定。末梢・中枢神経のドパミンの遊離を促進する作用を持つ。覚醒剤と幻覚剤の2つの薬物の特徴を併せ持つ。正式名称は「N,α-ジメチル-3,4-(メチレンジオキシ)フェネチルアミン」、通称名は「3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン」であり、MDMAは別名。麻薬及び向精神薬取締法で麻薬として規制されている。
    • 作用:多幸感、感受性亢進、気分高揚 等
  • 覚醒剤取締法及び大麻取締法にかかる科刑状況
    1. 覚醒剤取締法
      • 「1年以上2年未満」の刑が科されたものが最も多い。
      • 1年未満の刑が科されたものはごく少数であり、過去5年間に科された最高刑は「25年を超え30年以下」。
    2. 大麻取締法違反
      • 6月以上1年未満の刑が科されたものが最も多い。
      • 過去5年間に科された最高刑は「7年を超え10年以下」であり、10年を超える刑は科されていない。
    3. 大麻取締法上の大麻について
      • 大麻の定義から「成熟した茎及びその製品」は除かれているが、成熟した茎から分離した 「樹脂」は大麻に該当し、規制対象。
      • 大麻取締法上、「樹脂」の定義が定められておらず、規制対象が不明瞭との指摘がある。
  • 大麻から製造された医薬品について
    1. Epidiolex(エピディオレックス)とは
      • 英国のGW Pharmaceuticals(GWファーマシューティカルズ)社が開発した医薬品で、「大麻草」を原料として、抽出・精製された大麻成分CBD(カンナビジオール)を主成分とする経口液剤
    2. 日本の状況
      • 「Epidiolex」は、大麻草の規制部位から抽出されたものであり、大麻取締法に基づく大麻製品であることから輸入が原則禁止される。 また、施用、受施用は禁止されている。
      • なお、大麻から製造された医薬品の国内での治験は、現行の大麻取締法においても可能。
  • 大麻に関する最近の国際情勢について
    1. 大麻に関するWHO勧告
      • 令和2年12月2日に開催されたCND(国連麻薬委員会)において、「大麻に関する6つのWHO勧告」の採決が行われ、「大麻から製造された医薬品に医療上の有用性が認められたことに基づき、条約上の大麻の規制のカテゴリーを変更する」という内容の勧告が可決された。残り5つの勧告は否決された。
      • 可決された勧告について 大麻は条約で「Ⅰ (乱用のおそれがあり、悪影響を及ぼす物質)」と「Ⅳ(特に危険で医療用途がない物質)」というカテゴリーで規制されているが、海外の一部の国で、大麻から製造された医薬品に医療上の有用性が認められたことからⅣのカテゴリーから外すというもの。ⅠとⅣの規制内容は同じで、大麻はコカインやあへんなどが規制されるⅠで引き続き規制されることから、大麻の規制内容に変更はない。
      • 英国のGW Pharmaceuticals(GWファーマシューティカルズ)社が、「大麻草」から抽出・精製された大麻成分CBD(カンナビジオール)を主成分とする経口液剤「Epidiolex(エピディオレックス)」を開発し、現在米国や欧州において一部の疾患への治療薬として承認・使用されている。
      • 日本:反対(大麻の規制が緩和されたとの誤解を招き、大麻の乱用を助長するおそれがあるため)
      • ロシア、中国、 中東諸国等30カ 国(委員国17カ 国)による共同ス テートメントから 抜粋・
        • 勧告が可決されたことに大変失望している。
        • 大麻の規制カテゴリーを変更するエビデンスは限定的である。
        • 今回の投票結果は、「可決された勧告について委員国全体の同意が得られたものではなく、また半数近くの委員国が規制カテゴリーを変更する理由が十分とは考えていない」ということを示している。
        • 「国連麻薬委員会は、大麻は健康に悪影響がないと考えている」との誤解を招くことを大変懸念している
        • 大麻の不正栽培、密売を増加させることを懸念している。
        • 現行の条約でも「大麻の医療用途及び研究用途での使用」は認められていることから、今回の変更が大麻の医療用途及び研究用途での使用を助けることはない。
    2. 米国の動き
      • 令和2年11月4日に行われた住民投票の結果、アリゾナ、モンタナ、ニュージャージー、サウスダコタの4州で新たに大麻の嗜好用途での使用が合法化された。
      • 現在米国においては、15の州とワシントンDCで大麻の嗜好用途での使用が合法化されている。
      • 令和2年12月4日に「大麻の嗜好用途での使用を合法化する連邦法案」が下院で可決された。
      • 投票結果:賛成228票、反対164票
    3. ニュージーランドの動き
      • 令和2年10月17日、ニュージーランドで、大麻の嗜好用途での使用を合法化する法案についての国民投票が実施されたが、否決された。
      • 投票結果:賛成1,406,973票(48.4%)、反対1,474,635票(50.7%)、無効票26,463票(0.9%)
      • 現在、国として大麻の嗜好用途での使用を合法化しているのは、ウルグアイとカナダの2カ国
  • 大麻を合法化した国に対する国連の見解
    • INCB(国際麻薬統制委員会)は、2018年の年次報告書において、カナダ、ウルグアイ、米国の一部の州において医療目的以外での大麻の使用が合法化され、条約に違反していることについて懸念を表明している。
    • INCBとは、The International Narcotics Control Boardの略称で、1961年の麻薬単一条約によって設立された国連の独立機関で、経済社会理事会の選挙により選出された13人の委員により構成され、薬物関連の条約に関する各国の履行を監視及び支援している。
  • INCBの年次報告書2018抜粋
    1. 医療目的以外での大麻使用の合法化は、条約の普遍的履行、公衆衛生、福祉、条約締結国への挑戦である。
      • 一部の国々で医療目的以外での大麻使用が合法化されているのは、条約の普遍的履行に対する挑戦であり、(特に若者の)公衆衛生や福祉への挑戦である。そして条約締約国に対する挑戦でもある。条約が大麻を含む規制物質の使用を医療および学術目的のみに制限していることをここで繰り返し、INCBは、医療目的以外での大麻使用が合法化されている国々の政府との対話を継続する。
    2. 大麻の合法化は、麻薬単一条約と麻薬新条約に違反する
      • カナダの大麻合法化法案の通過により、カナダ政府は、改正1961年条約だけでなく、1988年条約に基づく国際的義務違反となる状況を選択したことになる。締約国は、1988年条約に基づき、その態様を問わず1961年条約、改正1961年条約又は1971年条約の規定に反する麻薬又は向精神薬の生産、製造、抽出、調製、提供、販売の申出、頒布、販売および交付を、国内法令上の犯罪に指定する義務を負っている。
    3. 大麻合法化は他の条約国を追随させ、その正当化のための根拠となりかねない
      • 医療目的以外での大麻使用の合法化は薬物関連の条約に反する。カナダやウルグアイ(そして米国の一部の州)などの締約国が医療目的以外での大麻使用を合法化したことで、条約の普遍的な実施は深刻な危機に向き合っている。こうした国々や州の行動は条約を弱体化させるとともに、他の締約国を追随させ、その正当化のための根拠ともなりかねない。
    4. 大麻合法化を擁護する人々は未成年者の保護を主張するが、、未成年者への大麻を販売する例が多数認められる
      • 医療目的以外での大麻使用の合法化を擁護する人々の主張の一つは、合法化が未成年者の大麻へのアクセスを制限するというものだ。ワシントン州の例ではこの主張に深刻な疑義を生じさせる。当局は未成年に大麻を売った認可大麻事業者がかなりの数に上ると報告している。
    5. 医療用途以外での大麻使用が増えると、公衆衛生への悪影響が増加する
      • 医療目的以外での大麻使用が増えると、公衆衛生への悪影響が増す。最も可能性の高い悪影響は、交通事故による怪我、大麻依存と乱用、精神病などの精神疾患、心理社会的な悪影響を及ぼす割合が青少年の中で増加するというものである。
    6. 医療目的以外の大麻の合法化は、条約を遵守する隣国における条約の履行を困難にする
      • 一部の締約国の医療目的以外での大麻使用の合法化は、国際薬物統制条約の条項を順守している隣接国での条約の履行をより難しくする。例えば、医療目的以外での大麻使用を合法化している締約国から合法化していない隣接国への大麻製品の密輸を防ぐのはより困難であろう。
  • 大麻事犯の検挙人員が増加。麻薬取締部においては、全薬物事犯の中で大麻事犯の検挙人員が最多
  • 大麻の不正栽培、密売、栽培器具販売業者に対する取締りを強化。大麻の不正栽培事犯の捜査において、「大麻の不正栽培に使われることを知りながら、栽培器具を販売し、栽培方法を教示する業者」が判明したことから、同業者に対する集中的な取締りを実施
  • 麻薬取締部の密輸事犯の検挙事例
    • 令和2年1月、関東信越厚生局麻薬取締部は、東京税関と合同捜査を実施し、カナダから冷凍エビを装った段ボール20箱に覚醒剤240キロを隠匿し密輸入した水産加工会社経営のカナダ人を検挙
    • 関係機関間における協力捜査事例
    • 平成29年11月、海上保安庁に寄せられた情報を元に、警察、税関、麻薬取締部、海上保安庁による合同捜査体制を構築し、内偵捜査開始。
    • 被疑者らが捜査官による追跡を警戒する様子を見せる等厳しい状況が続き、捜査は困難を極めたが、強固な協力体制の下、長期に亘り粘り強く捜査を継続した。
    • 令和元年6月、洋上において覚醒剤を積み替え、静岡県賀茂郡伊豆町の海岸に陸揚げする様子を確認した。
    • 被疑者7名を覚醒剤取締法違反(営利目的共同所持)で逮捕するとともに、一度の摘発量としては過去最高となる1トンを超える覚醒剤を押収した。
  • 海外捜査機関との連携事例
    • 平成24年、オーストラリア連邦警察(AFP)から、「国際薬物シンジケートの構成員が、オランダから日本の博多港に向け、ロードローラーに隠匿した覚醒剤を送った」との情報を入手し、捜査を開始。
    • 同年12月、情報のとおり、コンテナに格納されたロードローラーが博多港に到着したことから、麻薬取締部と税関が協力し、ロードローラーの検査を実施。その結果、ローラー部分に覚醒剤と思われる異影を確認したことから、ロードローラーを解体し、内部を確認したところ、覚醒剤約108キログラムを発見。中身を代替物に入れ替え、コントロールド・デリバリー捜査を開始。
    • 輸入許可後にロードローラーが運び込まれた倉庫にて捜査を実施したところ、本件関係者と思われる複数の外国人の出入り を確認したことから、同所にて覚醒剤の取り出し作業が行われるものと判断し、強制捜査に着手。
    • 倉庫内部において、倉庫内にいた外国人らがロードローラーを解体し、覚醒剤の代替物を取り出している状況を確認。
    • 倉庫内にいた外国人3名のほか、強制捜査の際倉庫を離れていた日本人輸入業者1名及び外国人1名の合計5名を逮捕。最終的に、本件の主犯格であった外国人2名に懲役18年・罰金800万円の判決が下った。

【2021年1月】

厚生労働省 大麻等の薬物対策のあり方検討会
  • 開催趣旨
    • 我が国における薬物行政については、戦後制定された薬物4法を基本として、取締りをはじめとした各種施策が実施されてきたところであるが、このような取組の結果、違法薬物の生涯経験率は諸外国と比較して、著しく低くなっているなど、高い成果を挙げてきている。
    • 一方で、大麻事犯が増加傾向にあり、特に、若年層における大麻乱用の急増や、再犯者率が増加しているとともに、大麻ワックスなど人体への影響が高い多様な製品の流通が拡大している。また、昨今、医療技術の進展等を踏まえ、諸外国においては、大麻を使用した医薬品が上市されているとともに、WHOやCNDにおいても、大麻の医療用途等への活用に向けた議論が進められているところである。
    • このような社会状況の変化や国際的な動向等も踏まえつつ、今後の薬物対策のあり方を議論するため、大麻等の薬物対策のあり方検討会を開催する。
  • 検討事項
    • 大麻規制のあり方を含めた薬物関連法制のあり方
    • 再乱用防止対策(依存症対策)を始めとした薬物関連施策のあり方 等

厚生労働省 令和2年 障害者雇用状況の集計結果
  • 厚生労働省では、このほど、民間企業や公的機関などにおける、令和2年の「障害者雇用状況」集計結果を取りまとめましたので、公表します。
  • 障害者雇用促進法では、事業主に対し、常時雇用する従業員の一定割合(法定雇用率、民間企業の場合は2.2%)以上の障害者を雇うことを義務付けています。
  • 今回の集計結果は、同法に基づき、毎年6月1日現在の身体障害者、知的障害者、精神障害者の雇用状況について、障害者の雇用義務のある事業主などに報告を求め、それを集計したものです。
  • 集計結果の主なポイント
    1. 民間企業(法定雇用率2.2%)
      • 雇用障害者数、実雇用率ともに過去最高を更新。
        • 雇用障害者数は57万8,292.0人、対前年3.2%(1万7,683.5人)増加
        • 実雇用率2.15%、対前年比0.04ポイント上昇
      • 法定雇用率達成企業の割合は48.6%(対前年比0.6ポイント上昇)
    2. 公的機関(同2.5%、都道府県などの教育委員会は2.4%)※( )は前年の値
      • 雇用障害者数はいずれも対前年で上回る。
        • 国 :雇用障害者数 9,336.0人(7,577.0人)、実雇用率 2.83%(2.31%)
        • 都道府県:雇用障害者数 9,699.5人(9,033.0人)、実雇用率 2.73%(2.61%)
        • 市町村:雇用障害者数 3万1,424.0人(2万8,978.0人)、実雇用率2.41%(2.41%)
        • 教育委員会:雇用障害者数 1万4,956.0人(1万3,477.5人)、実雇用率2.05%(1.89%)
    3. 独立行政法人など(同2.5%)※( )は前年の値
      • 雇用障害者数及び実雇用率のいずれも対前年で上回る。
        • 雇用障害者数 1万1,759.5人(1万1,612.0人)、実雇用率 2.64%(2.63%)

厚生労働省 水際対策に係る新たな措置について
  • 海外から日本へ入国するすべての方は、国籍を問わず、検疫所へ「出国前72時間以内の検査証明書」の提出が必要です。「出国前72時間以内の検査証明書」が提出できない場合、検疫所が確保する宿泊施設等で待機していただきます。(検疫官の指示に従わない場合は、検疫法に基づく停留措置の対象となる場合がございます。)
  • 検査証明について
    • 検査証明の様式については、出国前72時間(検体採取から搭乗予定航空便の出発時刻までの時間)以内に検査を受けて取得した、所定のフォーマットを使用してください。また、所定のフォーマットによる検査証明発行に対応する医療機関がない場合には、任意のフォーマットの提出も可としますが、下記の情報を記載するようにしてください。必要情報が欠けている場合には、出入国管理及び難民認定法に基づく上陸拒否の対象となるか、検疫所が確保する宿泊施設等で待機していただくことがあります。
      1. 人定事項(氏名、パスポート番号、国籍、生年月日、性別)
      2. COVID-19の検査証明内容(検査手法(所定のフォーマットに記載されている採取検体、検査法に限る)、検査結果、検体採取日時、検査結果決定年月日、検査証明交付年月日)
      3. 医療機関等の情報(医療機関名(又は医師名)、医療機関住所、医療機関印影(又は医師の署名))
      4. (1)~(3)の全項目が英語で記載されたものに限る

厚生労働省 緊急事態宣言に伴う雇用調整助成金の特例措置の対応について
  • 雇用調整助成金については、新型コロナウイルス感染症に係る各種の特例措置を講じてきました。
  • 今般の緊急事態宣言に伴い、1都3県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)の知事の要請を受けて営業時間の短縮に協力する飲食店等に対しては、雇用調整助成金の特例措置に係る大企業の助成率を最大10/10に引き上げる予定ですので、お知らせいたします。

厚生労働省 雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会 これまで(令和元年6月中間整理以降)の議論のご意見について
▼「雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会 これまで(令和元年6月中間整理以降)の議論のご意見について」
  1. 総論
    • 交渉力の格差の観点からの保護の必要性、役務提供という債務の特殊性からの保護の必要性の双方があるのではないか
    • 詳細な対象者は、具体的な保護の内容ごとに議論すべき
    • 保護の内容ごとにどの程度対象者が異なるかは考えておくべき
    • 対象者が狭いのであれば、より労働法の規律に近い保護を与える必要があるのではないか
    • 生身の人間としての安全や生活を保護する必要性、構造的な交渉力の格差を念頭に就業条件の適正化を図る必要性の2点が軸になるのではないか
    • プラットフォームを介して業務を受託するプラットフォーム・ワーカーも含め、保護の必要性の程度や具体的な規制の内容に応じて、対象者の詳細な要件を調整していくべきではないか
  2. 委託者からの委託に基づき就業することについて
    • 発注者からの募集に応じて応募のための作業がなされた後に応募の中から選ばれたものについて契約が締結される場合のように、役務提供が契約締結に先行するケースについて、契約の中身が実質的に個人としての役務提供に当たるのであれば、雇用類似就業者としてよいのではないか
    • 仕事の成果物の取引に当たる場合でも、役務提供行為が契約の中身である成果物の取引と不可分一体になっているなど、実質的に役務提供を内容とする関係である場合は、雇用類似就業者に含めるべきではないか
    • 不特定多数への募集について、最終的に契約する相手方が、その発注者のために業務を行ったといえる関係があれば対象としてよいのではないか。ただし、事前の募集でどこまで条件を明示させる必要があるかも検討する必要があるのではないか
    • 高い交渉力の有無は判断が難しいため、交渉力が高い者等について特別扱いしない方がよいのではないか
  3. 主として個人で就業することについて
    • 同居の親族については、労働基準法や労働契約法で適用除外とされていることとの関係についても意識すべき
    • 他人を使用しているかが事業者性の現れとして考慮されると考えられるが、最終的には具体的な問題ごとに検討していく必要がある
    • 家内労働法の取扱いと同様で良いのではないか
  4. 役務提供の範囲について
    • 本検討会の趣旨に照らし、物品の製造、加工等についても含めるべき
    • 独禁法分野でも、商品と役務とで特に基準は変えていないのではないか
  5. 対償として報酬を得ることについて
    • 有償ボランティアや無償ボランティアを対象に含めるべきかという問題もあるが、保護の内容との関連では、働いたことに対する「対償として報酬を得る」という要素は必要であろう
  6. その他の要件について
    • 出資者が自然人である場合、少なくとも、所有と労働と経営を行う者が全て一致しているような一人会社の場合は、対象としても良いのではないか
    • 法人化しているかという形式ではなく、主として個人で役務を提供しているかという観点で、実態で判断すべき
    • 中間整理での対象者の定義は発注者と役務提供者との直接的な法律関係がある場合を想定しているが、法人化した場合は法人が契約主体となり、実際に働く役務提供者は形式的には対象から外れるのではないか。法人を対象とするなら、自然人とは規律の在り方が異なり、「対償として報酬を得る者」の要件見直しが必要なのではないか
    • 実際に役務を提供している者が誰かというところが重要
    • 法人の実態を有している場合、信用や税制上のメリットを受けつつ、労働者に類似した実体的保護も付与することとしてよいのか
    • 労働者の副業が進む方向の中で、特段専業性を一律に設ける必要はなく、保護の中身との関係で必要な場合にのみ要件を追加すればよいのではないか
    • 法人化、専属性等については、一律に議論するのではなく、交渉力を測る要素としてみるべきではないか
    • 専属性を要件とする場合、労働時間と収入の多寡、アウトサイドオプションの有無等との関係で交渉力の基礎をどのように測れば良いのか、発注側が発注量を抑える等、働く側に対しネガティブに作用しないか等も見ていく必要がある
    • 対象者の要件について、一定の職種や一定以上の報酬の方については対象から除外するなど、本当に保護が必要な人を特定すべきではないか
  7. 委託者の要件について
    • プラットフォーマー等の仲介事業者については、「委託者」に当たるかどうかという議論だけでは足りないのではないか
    • 仲介者がいることで顕在化する問題もあること、プラットフォームが市場で大きなウェイトを占めつつあるといった今の実態等を踏まえると、プラットフォームが介在する取引やプラットフォーム・ワーカーについても、「雇用類似の働き方」として保護を検討すべき対象者から除外すべきではないのではないか
    • プラットフォーマー自身を発注者や使用者とみるべきケースもあるのではないか
    • プラットフォーマーが報酬やルールを決めている場合、委託者や使用者にあたらないとしても、契約条件等を実質的に決めている者、相当程度支配力を有している者に対するルールの検討ということもあるのではないか。その基準については熟慮が必要
    • プラットフォーム・ワーカーを議論の対象外とはしないものの、一般消費者からの委託については取引の非対称性等は特に問題にならないと思われるため、一般の消費者と役務提供者の関係までをもここで議論するのではなく、事業者性のある者からの委託を中心に議論すべきではないか
    • プラットフォームを介した契約については、プラットフォーム間の競争があるかどうかについても配慮しなければいけないのではないか
    • プラットフォームが介在する場合については、三者間の関係が問題となり、その特殊性に対応した特別の規制を構想すべきであり、プラットフォームに関する議論と雇用類似就業者一般の議論とは峻別して捉えるべきではないか
  8. 各検討課題に係る共通事項(実効性確保手段)
    • ルールの性質や違反の効果によって、対象者や事柄の範囲等が異なることにも留意が必要
    • 実効性を確保する手段とセットで検討が必要
    • 行政監督のような規制をかける場合には、発動に対して法律等のルールに厳格に従う等の適正さが求められ、保護の必要性をより丁寧に見ていくことが必要。行政的な規制は柔軟な適用の可能性には制約がある。民事的な仕組みは個別具体の状況に応じた利害調整に対応可能。ソフトロー的な規制は、必ずしも確たることが言えない場面において原則的な考え方を示す対応が可能。雇用類似就業者のように対象者の範囲の限界を画することが難しい場面においては、ガイドライン的なもので望ましい方向を示すことが、労働法の世界におけるソフトロー(ガイドライン)の重要性以上に重要性が大きい
    • これらの手段は、相互排他的ではないのではないか
    • 強行規範との関係では問題にならない当事者間の契約等のトラブルについて迅速に処理できるようなシステムを構築することが、実効性確保の観点から重要
    • 望ましい方向に当事者の行動を誘導するという意味合いが強くなる場合には、ルールの在り方として、ガイドライン的なものが望ましくなるなど、目的との関係でルールの形態の考慮が必要になるのではないか
    • 労働法においても、労働者の多様化に応じて、特別規制や適用除外など内容が多様化している。雇用類似就業者について規制を及ぼす場合も、多様な規制が必要なのではないか

厚生労働省 「これからのテレワークでの働き方に関する検討会報告書」を公表します
▼これからのテレワークでの働き方に関する検討会 報告書 概要
  1. 総論
    • テレワークはウィズコロナ・ポストコロナの「新しい生活様式」に対応した働き方であると同時に、時間や場所を有効に活用できる働き方であり、今後とも良質なテレワークの導入・定着を図ることが重要である。
    • テレワークの推進には企業のトップや経営層の理解が不可欠であり、企業が方針を示すなど企業全体として取り組む必要がある。さらに、取引先との関係等にも左右されることから、グループ企業などの垂直関係、業界単位などの水平関係も含めたテレワークの実施の呼びかけ等を進めていくことが重要である。また、テレワークの導入に当たっては労使でよく話し合いを行うことが重要である。テレワークの推進のためには、わかりやすいマニュアルが必要であり、テレワークガイドラインを見直すべきである。その改定に当たっては、テレワークのメリットが十分に伝わるようにしつつ、使用者が適切な労務管理を行うとともに、労働者が安心して働くことができるよう、労務管理全般の記載を追加する等、企業が良質なテレワークを積極的に導入できるようなものにするべきである。
    • 加えてテレワークを初めて導入する企業、中小企業等がどのようにテレワークを導入・実施しているのかという事例を展開していくことが必要である。特に、人事評価や人材育成といった側面については、好事例を周知すべきである。
  2. 各論
    1. テレワークの対象者を選定する際の課題について
      • テレワークを実施するのが難しい業種・職種がある。一般にテレワークを行うことが難しい業種・職種であってもテレワークを実施できる場合があり、必ずしも既存の業務を前提にテレワークの対象業務を選定するのではなく、仕事内容の本質的な見直しを行うことが有用である場合がある。
      • 正規雇用労働者、非正規雇用労働者といった雇用形態の違いのみを理由として、テレワーク対象者を分けることのないよう留意する必要がある。
      • テレワークという働き方を希望しない労働者がいる場合もあり、テレワークの実施に関する考え方にミスマッチが生じないよう、労使における話し合いの機会を持つことが重要である。
    2. テレワークの実施に際しての労務管理上の課題について
      1. 人事評価
        • 人事評価の評価者においても、適正な評価を実施できるよう、評価者に対する訓練等の機会を設ける等の工夫が考えられる。
        • テレワークを行わずに出社しているということのみで高く評価することや、テレワークを行う者が時間外のメール等に対応しなかったこと等のみを理由として不利益な人事評価を行うことは不適切である。
      2. 費用負担
        • 個々の企業毎の業務内容、物品の貸与状況等により費用負担の状況は様々である。企業毎の状況に応じたルールを定め、ルールを遵守することが必要であり、労働者を採用する際やテレワークを導入する際に、取扱いについてよく話し合うことが望ましい。
        • 在宅勤務に伴い増加する通信費等については、その実際の費用のうち業務に要した実費を、勤務時間等の在宅勤務の実態を踏まえて合理的・客観的に計算し、支給することも考えられる。
      3. 人材育成
        • 人材育成については、例えば新入社員等に対して状況に応じてオンラインと対面の方法を組み合わせて実施することも有用。
        • 自律的に業務を遂行できる人材育成に企業が取り組むことが望ましい。併せて、労働者が自律的に働くことができるよう、適切な業務指示ができるようにする等、管理職のマネジメント能力向上に取り組むことも望ましい。
    3. テレワークの際の労働時間管理の在り方について
      • テレワークは、業務を効率的に行える側面がある一方、長時間労働になる可能性があり、過度な長時間労働にならないように留意することが重要である。健康管理の観点からも、使用者が労働時間を適切に把握することが重要である。
      • 一方で、使用者が仕事の遂行状況を常時把握・管理するような方法はあまり現実的ではない場合もあり、テレワークのメリットを失うことになりかねないという点についても留意が必要である。
      • 成長戦略会議の実行計画において指摘されているように、自己申告された労働時間が実際の労働時間と異なることを客観的な事実により使用者が認識している場合を除き、労働基準法との関係で、使用者は責任を問われないことを明確化する方向で検討を進めることが適当である。
      • テレワークを自宅で行う際には生活の場所で仕事を行うという性質上、中抜けが生ずることも想定される。このことから、労働時間について、少なくとも始業時間と終業時間を適正に把握・管理すれば、労働基準法の規制との関係で、問題はないことを確認しておくことが適当である。
      • 企業がテレワークを積極的に導入するよう、テレワークガイドラインにおいては、テレワークの特性に適した労働時間管理として、フレックスタイム制、事業場外みなし労働時間制がテレワークになじみやすい制度であることを示すことが重要である。
      • 事業場外みなし労働時間制については、制度を利用する企業や労働者にとって、その適用の要件がわかりやすいものとなるよう、具体的な考え方をテレワークガイドラインにおいて明確化する必要がある。
      • 規制改革実施計画において指摘されているように、所定労働時間内の労働を深夜に行うことまでを原則禁止としているとの誤解を与えかねないテレワークガイドライン上の表現について見直しを行うべきである。
      • テレワークは生活と仕事の時間の区別が難しいという特性があり、時間外・休日・深夜の業務連絡の在り方について、労使間で話し合いルールを設けることも有効である。
    4. テレワークの際の作業環境や健康状況の管理・把握、メンタルヘルスについて
      • テレワーク中心の働き方をする場合、周囲に同僚や上司がおらず、対面の場合と比較してコミュニケーションが取りづらい場合があるため、業務上の不安や孤独を感じる等により、心身の健康に影響を与えるおそれがあり、その変化に気づきにくい。
      • 自宅での作業環境が確保されていることの確認について、チェックリストの活用など労働者自らが容易に確認可能な方法により、労使が協力して作業環境の確認、改善を図ることが重要である。
      • 安全衛生教育、健康診断や長時間労働者に対する面接指導等の健康管理、ストレスチェック等のメンタルヘルス対策については働く場所にかかわらず実施する必要があり、テレワークを行う労働者に対してこれらの措置を講ずるに当たり、事業者が留意すべき事項をチェックリストなどわかりやすい形で示す必要がある。
      • 自宅が狭隘であるなどテレワークを実施するために必要な作業環境整備が困難である場合や、生活と仕事の線引きが困難になることにより問題が生じる場合もあり、サテライトオフィス等の活用も有効である。
    5. その他
      1. テレワークを推進するための有効な方策
        • 押印や署名等がテレワークの導入・実施の障壁となっているケースがあるため、不必要な押印や署名の廃止、書類のペーパーレス化、決裁の電子化等を進めることが期待される。
        • セキュリティの観点から全ての業務を一律にテレワークの対象外と判断するのではなく、関連技術の進展状況等を踏まえ、解決方法の検討や業務毎の個別の判断、「テレワークセキュリティガイドライン」を活用した対策の実施や従業員への教育等が必要である。
      2. テレワークを実施する際に発生しうる問題への対処
        • テレワーク実施中にもパワーハラスメントやセクシュアルハラスメント等が起きることがあり、共通認識としてガイドラインに示すべきである。
        • テレワークを行っている場合にも、労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じた業務上の災害については、労災保険給付の対象になることを引き続き周知し、事業主が災害発生状況等を正確に把握できるよう、労働者が当該状況を記録しておくこと等の手段を示すべきである。
        • 在宅勤務手当や実費支給の通勤手当が社会保険料の算定基礎となる報酬に該当するか等の取扱いについて明確化すべきである。
    6. 最後に
      • 新型コロナウイルス感染症の感染防止対策としてのテレワークの実施も求められるが、働き方改革の推進の観点から良質なテレワークの推進が求められる。
      • とりまとめを踏まえ、テレワークガイドラインの改定をはじめ必要な対応を速やかに行うことを求めたい。

厚生労働省 第156回労働政策審議会職業安定分科会資料
▼資料1_2020年度雇用政策研究会報告書(概要版)
  • 今後の雇用政策を実施するにあたっての基本的視点;コロナ禍では、感染状況の動向等に敏感に影響を受け、社会経済活動のレベルが敏感に変動し、「短期的に大きな局面変化」が続くことが予測され、雇用・失業情勢への影響を適切に分析・把握した上で、財源・政策資源の効率的な配分といった観点も含め、運用までを含めた機動的かつ効果的な雇用政策を実施していくことが求められる。その際、アフターコロナを見据えて、働き方、暮らし、企業経営を視野に入れ、人材の有効活用、ウエル・ビーイングの向上につながる構造的変化に向かって政策展開が必要である。
  • アフターコロナを見据えた政策の具体的な方向性
    1. 新型コロナウイルス感染症禍における労働市場のセーフティーネット機能の強化
      • 雇用調整助成金等による雇用維持の取組への支援と、勤め先企業が休業中でもウェル・ビーイングと生産性の向上を図るため、雇用調整助成金の教育訓練のコースによる支援に加え、出向元及び出向先双方の企業に新たな助成制度を創設するとともに、産業雇用安定センターによるマッチング体制を強化
      • マザーズハローワーク等における子育て中の女性等を対象とした担当者制による職業相談・職業紹介等の支援に加え、子育て中の女性等が仕事と家庭の両立を図りやすいテレワークが可能な求人といったように、女性求職者の様々なニーズを踏まえた求人開拓を行う等、早期再就職を支援することで、不本意な非労働力人口化を防止
      • 一定の求職期間を経たとしても、職業情報提供サイト「日本版O-NET」等も活用しつつ、キャリアコンサルティング、充実した離職者訓練、求人開拓と合わせたきめ細かな再就職支援等を経ることで、ウェル・ビーイングと生産性の向上を実現できる新たな職に転職できる「失望なき労働移動」を目指していくことが重要
      • 事業転換やキャリアチェンジ等を促進する都道府県の取組への支援に加え、地方での就職を希望される方々に対し、個々のニーズに応じた再就職支援を実施
    2. 新たな就職氷河期世代を生むことなく、就職氷河期世代には継続的な支援を実施
      • 新卒応援ハローワークの積極的な利用を周知、個別状況に応じたきめ細かな支援を実施するほか、大学のキャリアセンター等と連携した対策を講じていく等、新たな就職氷河期世代を生まないといった観点から、取組を進めることが重要
      • 就職氷河期世代の方々がより厳しい状況となることを防ぐため、引き続き着実に支援を実施することが重要
    3. デジタル技術の活用によってエンパワーされた人材の育成
      • アクセスしやすく多様な方法での能力開発の機会の提供、継続的にリスキリングできる仕組みを充実し、デジタル技術によりエンパワーされた人材の育成を推進することが重要
    4. 雇用政策のデジタル化の推進による機動的・効果的な対応とサービス向上
      • ハローワークにおいて求人・求職申込みのオンライン化に加え、職業相談も試行的なオンラインでの実施などに取り組んでおり、また、雇用調整助成金等は申請のオンライン受付の対応も図った
      • 今後、求職者等には、対面型の支援に、オンラインを活用して「つながり」を維持しながら継続的に支援を実施する等、デジタル技術を活用した支援を組み合わせながら、「日本版O-NET」等も活用しつつ、その態様・ニーズに応じたきめ細かな支援を効果的に実施することが重要
      • 企業には、労働市場や働き方の多様化を踏まえた人材確保・育成や雇用管理改善について、「日本版O-NET」等も活用し、提案型の総合的コンサルテーションを提供していくことが求められるまた、労働市場の需給調整機能を高める観点から、民間人材サービスとセーフティーネットとしてのハローワーク等の機能との在り方等の検討も必要
      • 雇用関係の助成金のオンライン申請化は、支給迅速化と適正な支給を図る観点、活用状況・効果の分析と財源・政策資源の効率的な配分による政策の効果最大化を図る観点から、不断の取組として推進することが重要
    5. テレワーク等のデジタル技術を活用した個人の多様な働き方の推進
      • 中長期的に多様な働き方を推進していく観点等から、必要な時に、また、多様な人材が活用できるよう、テレワーク等の恒常的な促進・定着を図るため、インフラ、人事・労務管理等に関する環境整備、業務内容・プロセスの見直しの推進・支援等が重要
      • 厚生労働省「これからのテレワークでの働き方に関する検討会」の議論の結果を踏まえ「情報通信技術を利用した事業場外勤務の適切な導入及び実施のためのガイドライン」の必要な改定に取り組み、周知を徹底することが必要
      • デジタル技術を活用した働き方について、労使双方の立場から、就業時間の考え方の確認、管理職の在り方、人事評価・育成方法等を話し合うことが重要
    6. 個人や組織の変化・危機への対応力の向上
      • 個人の「変化・危機への対応力」を高めることが重要であり、日頃から多様な価値観に触れることのできる学習習慣、アクセスしやすい学習機会が重要
      • 目指すキャリアに必要なスキルを可視化し、主体的なリスキリングを促進するため、「日本版O-NET」のコンテンツをさらに充実し、労働市場の情報基盤を整備
  • 新型コロナウイルス感染症が雇用・失業情勢に及ぼしている影響
    • 「非正規の職員・従業員」(原数値)の前年同月差を詳細にみると、直近10月では、「アルバイト」で35万人減少と最も大きくなっており、次いで、「嘱託」で18万人減少、「契約社員」で14万人減少、「労働者派遣事業所の派遣社員」で10万人減少、「その他」で6万人減少、「パート」で3万人減少
    • 「宿泊業,飲食サービス業」「小売業」「医療,福祉」などでは、「パート・アルバイト」として就労する女性の「非正規の職員・従業員」が多いといった産業特性などを反映し、女性の「非正規の職員・従業員」に強い影響が生じている
    • 雇用者数については、リーマン・ショック後には、男性への影響が強かった一方で、「卸売業,小売業」「医療,福祉」「宿泊業,飲食サービス業」などを中心とし、大企業の女性の雇用には増加がみられた。他方、新型コロナウイルス感染症禍では、中小企業の女性への影響が続いており、大企業の女性の雇用にも引き続き注視が必要である。中小企業(従業員規模100人未満)に着目すると、リーマン・ショック後と新型コロナウイルス感染症禍では、「製造業」「建設業」といった影響を受けた業種に共通点もあるが、「宿泊業,飲食サービス業(男性・女性)」「生活関連サービス業,娯楽業(女性)」に影響がみられる差異がある。業種によって状況は異なるが、例えば「宿泊業,飲食サービス業」では、大企業よりも中小企業において、雇用者数の前年同月比への大きなマイナス寄与がみられ、一部の業種では、企業規模間による差が生じている可能性も懸念される。2021年3月大学等卒業予定者の就職(内定)率(10月1日現在)は69.8%と、前年同期と比較すると、7%ポイント低下しており、引き続き注意が必要。
    • リーマン・ショック後には、新型コロナウイルス感染症禍のような休業者数の急増はみられなかった。新型コロナウイルス感染症禍において休業者数が急増した背景としては、それ以前に企業は深刻な人手不足に直面していた経験もあり、雇用維持に積極的な姿勢があること、さらには雇用調整助成金の各種の特例措置等をはじめとした政策効果などが要因と考えられる
    • 「テレワーク制度等が導入されている」と回答した雇用型テレワーカーの割合は、新型コロナウイルスの感染拡大前であるが、2019年度は9.8%となっており、女性に比べ、男性の割合が高く、男女ともに加齢に伴い割合が低下する傾向、「情報通信業」「学術研究,専門・技術サービス業」で割合が高く、対人サービス業(「宿泊業,飲食業」「医療,福祉」など)で割合が低い、「地方都市圏」に比べ、「首都圏」「近畿圏」「中京圏」で割合が高いといった傾向があった。
    • 全国に緊急事態宣言が発令された際、テレワークは急速に広まったが、その後、出社勤務に戻る動きがみられた(JILPTの調査では、テレワークの実施日数について、5月の第2週では「0日」が4.8%まで急激に低下したものの、7月最終週では「0日」が49.8%まで上昇)。労働者の属性をみれば、業種別では「情報通信業」において、また、職種別では「専門・技術職」「管理職」において、緊急事態宣言後も在宅勤務・テレワークを継続して行っている傾向がみられる。
    • テレワークの定着状況について分析すると、緊急事態宣言より前にテレワークが適用されていた人・会社では、宣言解除後の定着率が高い一方で、緊急事態宣言を契機に、緊急的な対応としてテレワークが適用された人・会社では、出社勤務に戻る動きがみられる。つまり、在宅勤務・テレワークのオプションが整備されていた人・会社では、それを行使して、新型コロナウイルス感染症禍を契機に在宅勤務・テレワークの定着といった働き方改革が進んでいると考えられ、新型コロナウイルス感染症への対応にかかわらず、中長期的に多様な働き方を推進していく観点からは、恒常的にテレワークの促進・定着を図っていくことが重要。テレワークの実施に当たって、職場におけるコミュニケーションや人間関係に関する不安は低下してきており、緊急対応として実施した後、一定の馴れにより不安が解消している面もあるが、若年層を中心に「上司から公平・公正に評価してもらえる不安」「将来の昇進や昇格に影響がでないか不安」「成長できる仕事を割り振ってもらえるか不安」などといった人事評価やキャリア形成への不安がみられる
    • テレワークについて企業側が感じる課題としては、「できる業務が限られている」が最も多く挙げられており、次いで、「従業員同士の間でコミュニケーションが取りづらい」「紙の書類資料が電子化されていない」「テレワークできない従業員との間で不公平感がある」「労働時間の申告が適正かどうかの確認が難しい」「勤怠管理が難しい」などが多く挙げられており、「情報通信機器等の導入による費用負担が大きい」といった費用面の課題も挙げられている
    • 新型コロナウイルス感染症の拡大前後で比較すると、テレワークを実施している者は仕事より生活を重視するようになる傾向が強い。また、新型コロナウイルス感染症禍において、夫がテレワーク等の従来とは異なる働き方をしている場合、家事・育児における夫の役割が増加し、さらに、家事・育児における夫の役割が増加している家庭では、感染拡大前後を比較した際の生活満足度の低下幅は相対的に小幅。ただし、増大した家事・育児の負担が妻に集中していることもうかがえた。新型コロナウイルス感染症禍におけるテレワークの実施等の働き方の変化が、家事・育児に関する家庭内分業の在り方を見直すきっかけとなり、女性の家事・育児に関する過剰な負担の適正化が図られ、男女間格差の縮小に資することが期待される
    • 副業をしている理由をみると、金銭的な理由の割合が高く、本業の業種別では「宿泊業,飲食サービス業」「生活関連サービス,娯楽業」「卸売業,小売業」などでその割合が高い。1ヶ月当たりの本業・副業を含めた総実労働時間別に金銭的理由の割合をみると、相対的に総実労働時間が長い場合に水準が高いことがうかがえる

厚生労働省 自費検査を提供する検査機関一覧(令和2年12月28日時点版)
  • 掲載されている検査機関は、内容に虚偽または不正確な情報がないこと等を予め誓約しています。
  • 検査機関の任意の協力により、令和2年12月25日正午までに、都道府県経由又は直接、厚生労働省に回答及び誓約書兼同意書が到達した検査機関のみを掲載しております。上記日時までに回答及び誓約書兼同意書が到達した検査機関であっても、情報確認中の検査機関については、一部、掲載されていないものもあります。
  • 令和3年1月上旬を目処に次回の更新を行う予定です。
  • なお、上記データを用いる場合、医療機関については、誘引性(患者の受診等を誘引する意図があること)、特定性(医業若しくは歯科医業を提供する者の氏名若しくは名称又は病院若しくは診療所の名称が特定可能であること)のいずれの要件も満たす場合には医療広告に該当し、医療法等関係法令の規制の対象となることがありえますのでご留意願います。

【2020年12月】

厚生労働省 第5回違法民泊対策関係省庁連絡会議
▼資料2 違法民泊の仲介防止対策
  • 住宅宿泊事業の届出状況等について(12月7日時点)
    • 住宅宿泊事業の届出件数は27,909件、うち事業廃止件数が8,141件 ※届出住宅数は19,768件
    • 住宅宿泊仲介業の登録件数は89件、住宅宿泊事業を取り扱う旅行業者は13社
    • 住宅宿泊管理業の登録件数は2,244件
  • 一括管理データベースの活用
    • 住宅宿泊事業法の届出物件、旅館業法の許可物件、特区民泊の認定施設を、一括で管理するデータベースを構築
    • 仲介業者が仲介サイト掲載前に、データベースの情報との照合を行うことで、違法な物件が仲介サイトに掲載されないように指導。
  • 違法物件の仲介サイトからの掲載削除に向けた取組
    • 観光庁から住宅宿泊仲介業者及び住宅宿泊事業法届出住宅の取扱いのある旅行業者に対し、令和2年9月末時点の取扱い物件について報告を求めた。住宅宿泊仲介業者等99社の取扱件数の合計は延べ118,099件。
    • 住宅宿泊仲介業者等から提出された物件情報と一括管理データベースを確認し、物件の所在地が不正確なもの、廃業済みのもの等の物件については、住宅宿泊仲介業者等に速やかな削除又は修正を要請。
    • 自治体のHP等にて公表された情報を無断に使用して、あたかも適法な届出住宅のようになりすまして仲介サイト等に掲載し、無届物件に誘導するといった悪質な事案を排除するためにガイドラインを改正。
    • 民泊制度コールセンターへの通報情報など違法民泊に係る情報を、自治体や関係省庁と共有し違法民泊を排除

厚生労働省 「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果を公表します ~「長時間労働・過重労働」に関する相談が30件(18.5%)で最多~
  • 厚生労働省では、「過重労働解消キャンペーン」の一環として11月1日(日)に実施した「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果をまとめましたので公表します。
  • 今回の無料電話相談「過重労働解消相談ダイヤル」には、合計で162件の相談が寄せられました。相談内容としては、以下の【相談結果の概要】のとおり、「長時間労働・過重労働」に関するものが30件(18.5%)と一番多く、次いで「賃金不払残業」が26件(16.0%)となりました。
    1. 主な相談内容
      • 長時間労働・過重労働 30件(18.5%)
      • 賃金不払残業 26件(16.0%)
      • その他の賃金不払 18件(11.1%)
      • その他の労働条件 18件(11.1%)
    2. 相談者の属性
      • 労働者 106件(65.4%)
      • 労働者の家族 21件(12.9%)
      • その他 18件(11.1%)
    3. 主な事業場の業種
      • 製造業 21件(12.9%)
      • その他の事業 19件(11.7%)
      • 商業 16件(9.8%)
▼【別添資料】相談事例
  1. 長時間労働・過重労働、賃金不払残業
    • 営業担当社員(保健衛生業)【40代、労働者】
      • 会社から取引先への移動を含めて月80時間ほど残業をしているが、会社から取引先への移動時間は私用扱いとなり、賃金が支払われない。また、勤怠管理システムにも不具合があり、残業時間を入力することができないため、毎日定時に業務終了と記録されている。
    • 長距離ドライバー(運輸交通業)【40代、労働者】
      • トラックで関東、関西、東北と様々な地域に配送しているため、拘束時間が15時間を超える日が多々ある。時間外労働も月150時間程度行っており、長時間労働が常態化しているが会社は改善しようとしていない。各種手当てはあるが、残業代は適正に払われていない。
  2. 長時間労働・過重労働
    • ドライバー(運輸交通業)【年齢不明、労働者の家族】
      • 朝早くから夜遅くまで勤務しており、夜中の2時に出勤し、21時頃に帰宅するということもある。そのため、月に120時間ほどの残業がある。
  3. 賃金不払残業
    • 製造業の作業員(製造業)【30代、労働者】
      • 労働時間の管理をICカードの打刻で行っているが、システム上、始業8時1分は8時15分、終業18時29分は18時15分となってしまうため、毎日労働時間数のズレが発生している。労働時間が適切に管理されず、残業代も全額払われないため、会社に対しシステムに問題があると伝えたが、改善する様子がない。
  4. 賃金不払残業、ハラスメント
    • 製造業の作業員(製造業)【年齢不明、労働者】
      • 36協定は締結されているが、会社が指名した者が労働者代表としてサインしており、適正に締結されていない。また、残業時間については45分以上でないと承認されないため、残業代が適正に支払われていない。また、社長が人格否定をするような発言をする等パワハラが行われており、被害を受けている者が多い。
  5. ハラスメント
    • 製造業の作業員(製造業)【40代、労働者】
      • 上司が関係部署に対し、ミスをした職員について見せしめのようにメールを一斉送信している。メールには職員の名前やミスの内容等が記載されており、職員はやめてもらいたいと思っているものの、誰も逆らえず精神的に参っている。

厚生労働省 第102回労働政策審議会障害者雇用分科会(資料)
▼資料1:「プライバシーガイドライン、障害者差別禁止指針及び合理的配慮指針に係る取組の実態把握に関する調査研究」に係る報告
  • 企業が障害者を把握・確認する機会として最も多かったのは、「採用段階(本人が障害を明らかにしている、障害者専用求人の応募者等)」(67.2%)であり、企業規模別では、300人以上規模において有意に多かった。「採用後(全員に障害の申告を呼びかける)」(15.2%)は、1,000人以上規模において有意に多かった。「その他の機会」(13.7%)としては、「年末調整時の書類」が半数程度あり、「本人からの申告」、「個別面談」などが挙げられた。
  • 無回答を除いた622社を対象に集計した結果、選択が多かったのは、「労働者全員に対して障害者であることの申告を呼びかけているが、全員に対して申告の呼びかけに係る情報を伝えるのが難しい」(37.5%)、「業務上支障が明らかな労働者がいるが、本人からの申告がない」(36.7%)であった。「その他」としては、「本人からの申告がない」、「確認のタイミングや方法が難しい」、「呼びかけてよいかわからない(デリケートな問題)」といった内容が挙げられた。
  • 障害者雇用企業(1,067社)が、差別禁止に取り組んでいる上位5項目は、「定年」(89.6%)、「労働契約の更新」(89.1%)、「配置」(87.6%)、「賃金」(87.5%)、「教育訓練」(86.5%)であった。
  • 差別禁止に「まだ取り組んでいない」と回答した割合が最も多かった項目は、「募集」(15.2%)であり、次いで「福利厚生」(13.4%)、「職種の変更」(9.4%)であった。「募集」には、障害者も応募可能であることの明示や特定の障害を排除しないことのほか、介助者なしで業務遂行が可能、自力で通勤できる、就労支援機関に所属・登録し支援が受けられる、といった条件を設定しないことが含まれている。
  • 無回答を除いた1,067社を対象に集計した結果、最も選択が多かったのは「本人の適性や能力から配置できる部署が限られる」(85.7%)であった。労働能力等に基づかず単に障害者だからという理由で特定の仕事を割り当てる場合などが、「配置」に関する差別として考えられる。(合理的配慮として本人の障害特性や労働能力、適性等を考慮して特定の仕事を割り当てる場合を除く。)企業としては障害者の適性や能力を把握したうえでの配置であるが、障害者の意向に沿っていない、あるいは、業務の切り出しが難しいなどの状況が推察される。
  • 障害者雇用企業(1,067社)が、採用後の合理的配慮に取り組んでいる割合が最も多かった項目は、「作業の負担を軽減するための工夫」(62.6%)であり、次いで「通院・体調等に配慮した出退勤時刻・休暇・休憩の設定」(58.4%)であった。
  • 合理的配慮の「ニーズがあるが取り組めていない」と回答した企業は、全体の5%未満であった。最も多かった項目は、「作業手順の簡素化・見直し、作業マニュアルのカスタマイズ、チェックリストの作成等」(4.6%)であり、次いで「疲労・ストレス等に配慮した福祉施設・設備」(4.4%)であった。
  • 無回答を除いた1,138社を対象に集計した結果、最も選択が多かったのは「社内のサポート体制の構築ができていない」(41.0%)であり、次いで「社内の周知が進んでいない」(38.5%)、「配置転換や業務内容の切り出しが難しい」(33.6%)であった。合理的配慮を提供するためには、障害者に対し職場で支障となっている事情の有無を確認したり、障害者からの申出に対応する窓口が必要である。さらに、社員の理解促進、障害者の能力と適性、意向を踏まえた配置の検討など、社内の体制整備の課題が窺える。
  • 最も多かった障害・疾病は、「肢体不自由」(25.5%)であり、次いで「内部障害」(17.0%)、「精神障害」(13.7%)、「知的障害」(10.0%)であった。
  • 勤務先における差別禁止の取組に問題を感じているかどうかについては、「ある」(14.1%)、「ない」(64.3%)、「わからない」(19.6%)であった。「ある」と回答した264人が問題を感じる内容として最も多く選択したのは、「障害者雇用の理念や障害特性一般について、会社の理解が不足している」(68.6%)であり、次いで「自分の適性や能力が十分理解されず画一的に対応されている」(45.8%)、「会社に相談すると不利益があるのではないかと感じる」(43.2%)であった。
  • 勤務先において「配慮を受けている」割合が最も多かった項目は、「通院・体調等に配慮した出退勤時刻・休暇・休憩の設定」(49.0%)であり、次いで「作業の負担を軽減するための工夫」(38.6%)、「職場内移動の負担を軽減するための設備」(33.6%)であった。
  • 勤務先において「必要だが配慮を受けられていない」割合が最も多かった項目は、「疲労・ストレス等に配慮した福祉施設・設備」(14.0%)であり、次いで「障害者相談窓口他担当者の配置」(12.3%)、「作業の負担を軽減するための工夫」(11.8%)であった。
  • 勤務先における合理的配慮の提供に問題を感じているかどうかについては、「ある」(15.1%)、「ない」(61.4%)、「わからない」(21.1%)であった。「ある」と回答した282人が問題を感じる内容として最も多く選択したのは、「どの程度まで合理的配慮を求めてよいのかわからない」(58.5%)であり、次いで「自分から必要な配慮を求めるのは気が引ける」(53.2%)であった。
  • 勤務先における障害の把握・確認に問題を感じているかどうかについては、「ある」(8.9%)、「ない」(71.9%)、「わからない」(17.8%)であった。「ある」と回答した166人が問題を感じる内容として最も多く選択したのは、「その他」(41.0%)であり、その記述内容は「障害の理解、配慮の問題」が多く挙げられた。

厚生労働省 テレワーク実施に役立つリーフレットを作成しました
▼テレワークを有効に活用しましょう ~新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワーク実施~
  • 企業のメリット
    • 非常時に感染リスクを抑えつつ、事業の継続が可能
    • 従業員の通勤負担の軽減が図れる
    • 優秀な人材の確保や、雇用継続につながった
    • 資料の電子化や業務改善の機会となった
  • 労働者のメリット
    • 通勤の負担がなくなった
    • 外出しなくて済むようになった
    • 家族と過ごす時間や趣味の時間が増えた
    • 集中力が増して、仕事の効率が良くなった
  • 業務の切り出し
    • 対象作業の選定は、「業務単位」で整理することがポイント
    • テレワークでは難しいと思われる業務についても、緊急事態宣言を受けて、一旦やってみたら意外にできることがわかったというケースも多い
    • 仕事のやり方を工夫することで一気に進む場合も
  • 対象者の選定
    • 業務命令として在宅勤務を命じる場合には、業務内容だけでなく、本人の希望も勘案しつつ、決定しましょう
  • 費用負担
    • 費用負担についてはトラブルになりやすいので、労使でよく話し合うことが必要です
      1. 機器購入費:PC本体や周辺機器、携帯電話、スマホなどについては会社から貸与しているケースが多い
      2. 通信費:モバイルワークでは携帯電話やノート製PCを会社から貸与し、無線LAN棟の通信費用も会社負担しているケースが多い
      3. 消耗品購入費:文具消耗品は会社が購入したものを使用。切手や宅配メール便等は事前に配布。会社宛ての宅配便は着払いとするなど
      4. 光熱費:頻度によりさまざま。光熱費は、業務使用分との切り分けが困難なため、テレワーク勤務手当に含めて支払う企業の例もみられる
  • セキュリティのチェック
    • 会社のパソコン(PC)を社外に持ち出す場合には、PCの盗難や紛失による情報漏洩のリスクがあることから、セキュリティ対策のなされたPCやシンクライアントパソコン を貸与するなどの工夫が必要です。
    • また、自宅のPCを使って業務を行う場合には、ウイルス対策ソフトや最新アップデートの適用などのセキュリティ対策が適切に行われているかを確認する必要があります。
    • その他、総務省においてテレワークセキュリティに関するガイドラインやチェックリストが公開されていますので、ご活用ください。
  • 労働時間
    • 在宅勤務などのテレワーク時にも、労働基準法などの労働法令を遵守することが必要です。テレワーク時の労務管理について確認し、ルールを定めましょう。
    • 詳しくは「テレワーク実施のための参考資料」をご参照ください。
    • 労働時間を適正に把握・管理し、長時間労働を防ぐためにも、従業員の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、記録しましょう。
    • 通常の労働時間制、フレックスタイム制のほかに、一定の要件を満たせば事業場外みなし労働時間制なども活用できます
  • 安全衛生
    • テレワーク中に孤独や不安を感じることがあります。オンライン会議などを活用して、上司・部下や同僚とコミュニケーションをとるようにしましょう。
    • なお、業務中の傷病は労災の対象になります。
    • 過度な長時間労働とならないようにしましょう。
  • 業績評価、人事管理、社内教育
    • 在宅勤務を行う労働者について特別の取り扱いを行う場合は、よく確認しましょう。
    • 新規で採用する場合には、就業場所などについて労働条件の明示が必要です。
  • 作業環境のチェック 以下をふまえ、従業員が作業しやすい環境で作業するよう、労働者にアドバイスしましょう。
    1. 温度・湿度 適度な温度・湿度の部屋で作業しましょう
    2. 照明 明るいところで作業しましょう
    3. 窓 こまめに換気しましょう
    4. 机・椅子 作業中の姿勢に気を付けましょう
    5. その他 適度な休憩・ストレッチなど

厚生労働省 「第9回 健康寿命をのばそう!アワード」 ~受賞企業・団体・自治体を決定し、表彰式を開催しました~
▼別紙1 「健康寿命をのばそう!アワード」表彰
  1. 生活習慣病予防分野
    • 【厚生労働大臣 最優秀賞】(1件)
      • 株式会社ファミリーマート ファミリーマートの減塩への取り組み ~「こっそり減塩の推進」~
    • 【厚生労働大臣 優秀賞】(3件)
      • <企業部門> ロート製薬株式会社 喫煙率0%達成に向けた卒煙への取り組み
      • <団体部門> パ・リーグウォーク実行委員会(パシフィックリーグマーケティング株式会社内) パ・リーグ6球団公式アプリ「パ・リーグウォーク」毎日の歩数でチームを応援!
      • <自治体部門> 豊田市 地域特性に応じた住民共働による健康づくり「きらきらウエルネス地域推進事業」
    • 【スポーツ庁長官 優秀賞】(3件)
      • <企業部門>東芝ライテック株式会社 『FUN+WALK』バーチャルウォーク日本縦断
      • <団体部門>京都市左京区地域介護予防推進センター 養成したボランティアがリーダーとして運営・実施する「公園体操」。
      • <自治体部門>尾張旭市 寝たきりにさせないまちづくりをめざし、健康づくり推進員とともに取り組む
    • 【厚生労働省 健康局長 優良賞】(9件)
      • <企業部門>大東建託株式会社 全社で取り組む健康増進!「朝食フォトコンテスト」で朝から元気に /株式会社NEXTAGE GROUP アクティブ!街を綺麗にしながら心と体の健康をつなGO!!プロジェクト/株式会社博報堂DYホールディングス 健康づくりをエンターテインメントへ ~行動変容促進プログラム「健診戦」~
      • <団体部門> 間伐こもれび会 森林の癒し効果を活用した新たな運動提供スタイルの可能性を探る実証実験事業/スマートウエルネスコミュニティ協議会(SWC協議会) 口コミ戦略により「正しい健康情報」を国民の心に届ける健幸アンバサダープロジェクト/一般社団法人 千葉県歯科医師会 千葉県発 8029(ハチマル肉)運動による健康寿命延伸への取り組み
      • <自治体部門> 京都府 京丹波町役場 尿中塩分測定検査を活用した慢性腎臓病対策における5年間の保健活動評価について/新発田市 「オールしばた」でめざす「健康長寿のまち しばた」の達成に向けて/長崎県時津町 地元の酒店・菓子店や飲食店との協働で推進する高血圧対策(減塩への取組)
    • 【厚生労働省 保険局長 優良賞】(2件)
      • 全国健康保険協会 北海道支部 禁煙啓発に関する複合型アプローチ ~全国1位の喫煙率から脱却するために~
      • 東洋インキ SC ホールディングス株式会社・トッパングループ健康保険組合 社員食堂のスマートミールを活用した生活習慣改善チャレンジプロジェクト
  2. 介護予防・高齢者生活支援分野
    • 【厚生労働大臣 最優秀賞】(1件)
      • 毛馬コーポゆうゆうクラブ 学び合い助け合う長屋型大規模マンション
    • 【厚生労働大臣 優秀賞】(3件)
      • <企業部門> とれたて食楽部、Honey!ハニー!! 「食」でつながり体も心もまちも元気に!通いの場×移動販売
      • <団体部門>形原一区町内会「お助け隊」「まめだ会」 助け合い・支え合う・心豊かなまちづくり事業
      • <自治体部門>那須烏山市 なすからすやま 高齢者ふれあいの里
    • 【厚生労働省 老健局長 優良賞】(13 件)
      • <企業部門> ・イオンリテール株式会社北陸信越カンパニー北陸事業部イオン高岡店 企業と行政がタイアップして取り組む健康づくり・介護予防/JAいび川デイサービスセンター清流の里 ふらっとカフェ(認知症カフェ)/株式会社 小島薬局 できることから始めよう!介護予防!!
      • <団体部門> 社会福祉法人 南三陸町社会福祉協議会 結がもたらすゆるやかなつながり/板橋区地域リハビリテーションネットワーク(介護予防部会) 「10の筋トレ」をきっかけに、高齢者の居場所と出番を作りたい!/特定非営利活動法人 瀬戸地域福祉を考える会 まごころ 助け合い 支えあい 地域とあなたをつなぐ場所/鶴見区シニアボランティア アグリ 男性シニアボランティアグループがこども食堂等へ野菜を提供。さらに他分野でも特技を発揮中!/阿久根市ころばん体操教室 心と体の健康に百点満点 みんなで『ころばん体操』教室
      • <自治体部門> 宝塚市 地域福祉課 健康・生きがい就労トライアル/洲本市 いくつになっても健康で元気(GENKI)に洲本市に住み続ける(すもっと)プロジェクト/和木町役場 和木町地域包括支援センター 『みんなが生徒 みんなが先生』で健康づくり~いつまでも自分で歩いて、口から食べよう~/宇和島市 通いの場から広がる健康寿命延伸への取り組み、そして支えあいの地域づくり/うきは市役所保健課・福富地区自治協議会 心と身体の健康拠点! 健康サークル「ほっこり」
  3. 母子保健分野
    • 【厚生労働大臣 最優秀賞】(1件)
      • 特定非営利活動法人 ZERO キッズ マンションと地域をつなぐ多世代交流事業
    • 【厚生労働大臣 優秀賞】(3件)
      • <企業部門> 株式会社 AsMama 知人同士の共助 ICTプラットフォーム「子育てシェア」を活用した頼り合いコミュニティ形成
      • <団体部門> 赤ちゃんとママの防災講座 乳幼児親子向け防災講座「赤ちゃんとママの防災講座」
      • <自治体部門> 飛騨市 飛騨市産前産後ママサポプロジェクト
    • 【厚生労働省 子ども家庭局長 優良賞】(8件)
      • <企業部門> FUNFAM株式会社 日本発世界初。オンライン離乳食スクールでコロナ禍のママを孤立させないプロジェクト/エキサイト株式会社 WEラブ赤ちゃんプロジェクト/株式会社mitete 一時保育マッチングサービス mitete
      • <団体部門> 久留米大学 子どもと親のためのヒーロー図鑑~心を支えてくれるヒーローたち~(親子の心のHEROES)/特定非営利活動法人きずなメール・プロジェクト きずなメール事業/特定非営利活動法人わははネット 縁結び・子育て美容-eki/東京家政大学 子どもも大人も創造力を豊かにするアートな遊びの場づくりプロジェクト/医療法人社団愛育会福田病院 「福田病院母子サポートセンター」児童虐待予防に向けた産婦人科医療機関の取り組み

厚生労働省 第4回職場適応援助者養成研修のあり方に関する研究会(資料)
▼資料2-2:研究会報告書(骨子案)
  1. ジョブコーチを取り巻く状況の変化
    • この10年の変化は大きく4つ挙げられる。
    • 一点目としては、障害者雇用の進展が挙げられる。障害者雇用状況報告によると、平成21年は実雇用率1.63%(法定雇用率1.8%)、障害者雇用数33.3万人で合ったが、令和元年は実雇用率2.11%(法定雇用率2.2%)、障害者雇用数56,1万人と大きく進展していることがわかる。障害者雇用が進展する中で、企業の中で障害者の雇用支援ができる人材のニーズが高まっており、企業在籍型ジョブコーチの受講者が、特例子会社の社員のみならず、一般の企業の人事や現場の社員の受講が増えている。
    • 二点目としては、精神・発達障害者の求職・就職者数の増加が挙げられる。ハローワークの職業紹介状況を見ると、精神障害者の就職件数は平成21年度10,929件(24.1%)から49,612件(48.1%)と著しく増加している。地域の職業リハビリテーション機関である障害者就業・生活支援センターや地域障害者職業センターにおいても、同様に支援対象者に占める精神・発達障害者の割合が増加している。地域障害者職業センターの配置型ジョブコーチ支援の実績を見ても、平成21年度は知的障害者が約6割を占めていたが、近年は3割程度であり、発達・精神障害者の支援が約6割を占めている。
    • 三点目としては、福祉・教育から一般就労への移行の促進や総合福祉法による就労系福祉サービスの増加・多様化が挙げられる。福祉から一般就労への移行者数は平成21年度3,293人だったところ、平成30年度19,963人と著しく増加しており、特別支援学校高等部卒業後の状況を見ても、平成21年3月卒では就職者が3,547人(就職率は23.7%)だったところ、平成31年3月卒では7,019人(就職率32.3%)と福祉・教育から一般就労への移行が促進されていることがわかる。就労系福祉サービスのうち「就労移行支援事業」の利用者数・事業所数は年々増加傾向にあり、令和元年度の事業所数は3,090カ所、利用者数は33,548人となっている。設置主体別を見ると近年特に営利法人の割合の増加が特徴的であり、令和元年度は37.1%を占めている。また、平成30年度から新たなサービスとして「就労定着支援事業」が創設され、就労移行支援事業等の利用を経て一般就労へ移行した障害者に対する定着支援を行なうこととなった。令和2年4月現在事業所1,228カ所、10,566人が利用しており、今後も増加していくことが見込まれる。
    • 最後に、障害者差別禁止・合理的配慮の提供義務化が挙げられる。雇用分野における障害者権利条約への対応を図るため、障害者雇用促進法の平成25年改正により雇用分野における障害者差別の禁止及び合理的配慮の提供義務等が規定され、平成28年4月から施行された。
  2. ジョブコーチに求められる役割・スキル
    • 上述した変化により、支援対象者の仕事内容が現業系から事務系へ、雇用管理が集中型・グループ型から分散型へ、支援内容が直接現場に入る作業支援から人間関係等職場環境の調整へといった影響がみられる。しかしながら、依然として作業支援に関するスキルは必須であり、ジョブコーチの基本的役割、求められるスキルは大きく変わっていない。
    • 精神・発達障害者の支援の増加に伴い、職場におけるコミュニケーションや人間関係の課題に対して、本人や職場からの聞き取り、分析や助言、環境調整を行う支援が増えてきており、情報を収集し分析するスキルがより求められるようになった。
    • 例えば、就職直後の緊張感が取れた後にどの位実力を発揮できるかといった見極めや仕事上の指示者や相談相手等の人間関係の調整をジョブコーチが行い、本人や事業所に伝えていくことが求められる。
    • 特に、精神・発達障害者に対しては、本人も気づいていない課題を抽出し、どういった課題でつまずいているのかをアセスメントして整理し、説明することが求められる。加えて、結果をどう伝えるかを含めてアセスメントであり、コミュニケーションスキルや伝え方の技術が必要である。また、職場で起こる課題の背景には障害特性に起因したものがある場合が多いため、アセスメントの前提として障害特性の理解が重要である。
    • 就職直後のみならず、職場になじんだ後でも、職場には言えない悩みを抱えていることや新たな課題が発生する場合もあり、職場定着のためには、職場外のサポートがあることが重要である。また、障害者は抱えている問題が様々であり、経済的な問題や生活支援等その他の支援との連携が必要である。
    • ジョブコーチは、今起こっている職業上の課題を短期間の支援の中で解決する役割である。一方、課題には短期で解決できることと長期に渡って支援をし続けなければいけないものもあり、後者については、職場内のサポート体制を整えるとともに、職場外のサポートとして障害者就業・生活支援センター等が継続的に支援していくことが望ましい。
  3. 職場適応援助者養成研修の現状
    • 職場適応援助者養成研修は、平成18年度から現行の研修制度になり、独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構及び厚生労働大臣指定の養成研修により実施されている。令和元年度は訪問型・企業在籍型合わせて1,418人が研修を修了しており、修了者の累計は10,939人となっている。
    • ジョブコーチ養成研修の受講ニーズを受け、JEEDでは平成29年度から段階的に実施回数を増加させ、令和元年度以降は年10回実施している。また、厚生労働大臣指定の研修機関も徐々に増えており、現在は7機関が指定を受け、全国各地で研修を実施している。
    • 職場適応援助者養成研修の修了者がジョブコーチとして活動をした場合にその活動に対して助成金(障害者雇用安定助成金(障害者職場適応援助コース))が支給されるが、当該助成金の受給資格認定を受けた者は、令和元年度訪問型ジョブコーチは568人、企業在籍型ジョブコーチは232人であった。
    • 「ジョブコーチの現状と課題に関する実態調査」によると、平成29年度から令和元年度に研修を修了した者のうち、訪問型は22.4%、企業在籍型は22.7%が現在又は過去助成金を活用して活動した経験があった。助成金の要件の1つになっている研修ではあるが、障害者の就労支援や雇用管理について体系的に学べる研修として受講している者も多くいることがわかった。
    • 養成研修の修了者層の変化としては、訪問型については、所属法人のうち、社会福祉法人の割合が減り、営利法人の割合が増えていることが特徴である。平成20年度の実態調査では、修了者の所属法人のうち社会福祉法人の割合が85.6%であったところ、今回の調査では39.7%と減少しており、一方、株式会社については、同割合が0.5%から27.9%と増加している。また、企業在籍型については、修了者の増加が顕著であり、地域の就労支援の在り方に関する研究会(第2次)報告書において示された企業内でのジョブコーチ活用促進の方向性が促進されているものと思料される。
  4. モデルカリキュラムの見直し案
    • モデルカリキュラムについて、支援対象者の変化等に応じ、各養成研修機関が現行の科目の中でも様々な工夫を取り入れている。
    • 例えば、「アセスメントの視点と支援計画に関する理解」の演習において、企業在籍型と訪問型でチームを組んで面接のロールプレイをすることで、お互いの立場を理解したり、採用時から支援者と連携する重要性を伝えている。また、「課題分析と作業指導」では、以前はわかりやすく教える技術(システマティックインストラクション)に時間をかけていたが、仕事を一から教える機会が減ってきたため、作業場面における行動観察を組み入れている機関もある。
    • また、地域の産業動向を踏まえた職業能力開発に関する科目や自社での課題解決に向け、研修で学んだことをどう活かしたいかというプレゼンテーションを行うとともに、フォローアップ研修の際にそれを用いた振り返りに活用するなどモデルカリキュラム以外に独自科目を設けている機関もある。
    • 具体的なカリキュラムの見直しに関する主な意見は、以下のとおりである。
      1. 訪問型ジョブコーチについては、地域の就労支援を担う多様な事業ができたことにより、就労支援のプロセスが分断されて、自分が担当している部分しか見えなくなってきている。そのため、養成研修では、全体のプロセスと訪問型ジョブコーチの役割や立ち位置といった根幹をしっかり教えていくことが求められる。
      2. 「職務分析と作業指導」の内容に行動観察を追加することについて、現行でも、現場で働いている場面を撮ったビデオや実演を見て、行動観察をして記録を取り、フィードバックするといった演習を行っている機関もある。人間関係やコミュニケーションに課題がある場合は、課題になる場面を動画にすることは難しいため、別の科目の演習の中で、発言等に対してどうフィードバックしていくかといった形で盛り込むことが考えられる。
      3. 定着できる人は、ストレス対処ができ、ストレスがあっても、誰かに相談して自分の抱えている問題を解消できる人である。ストレスの把握と対処に関する詳細な内容はスキルアップのための研修の中で取り上げていくことが適切であり、養成研修では、その重要性やアウトラインを押さえておくことが求められる。
      4. 支援者は、障害の当事者から学ぶところが大きい。ジョブコーチは、経験の数や幅で力量が分かれるところがある。特に企業在籍型ジョブコーチは、自社で採用している人材に傾向があるため、それ以外の人材について知見がない場合もある。そのため、タイプの異なる人材を知る機会はあってもよいだろう。一方で、限られた時間の中で、当事者の話を聞くことはインパクトが大きく、プラス面とマイナス面がある。そのため、カリキュラムの方法や工夫の1つとして、可能であれば入れることは考えられるだろう。
  • 以上のようなモデルカリキュラムに関する意見に基づき、変更・追加した点は以下のとおりである。
    1. 職業リハビリテーションの理念と②就労支援のプロセスを統合するとともに、就労支援のプロセスにおける「職場適応援助者の役割と活用」を明示した。
    2. 合理的配慮の提供の義務化等の制度改正を受け、訪問型/企業在籍型職場適応援助者の役割に「職場における障害者の権利擁護」を追加した。
    3. アセスメントの前提として障害特性の理解が大事であることから、障害特性と職業的課題において障害種別を明示した。
    4. 当事者の声を聞くことは重要であることから、研修内容の工夫として、障害特性と職業的課題と事業所における職場適応援助者の支援の実際(事業所実習)に「可能であれば」として追加した。
    5. 就労支援に関する制度の中に、「活用できる助成金制度の概要」と「労働安全衛生法」を追加した。
    6. 職場定着のためにストレスの把握と対処は大事であることから、職場における雇用管理に「ストレスの把握と対処の重要性」を追加した。
    7. 面談や面接を通じたアセスメントを行う場面が多いことから、アセスメントの支店と支援計画に関する理解に「面接・面談のポイント」を追加した。
    8. 職務分析と作業指導の中に、「作業場面における行動観察とフィードバック」を追加した。

【国土交通省】

【2021年2月】

国土交通省 『雪道での立ち往生に注意!』(パンフレット)の作成について―大型車の冬用タイヤとチェーンの注意事項に関するパンフレットを作成しました―
  • 昨年末以降の大雪により、関越道、北陸道等において多くの大型車両が立ち往生したことで、深刻な交通渋滞や通行止めが発生しました。
  • このような事案を受け、国土交通省では、本年1月に自動車関係団体、国交省及び警察庁から構成される勉強会を設置し、立ち往生の原因や防止策について技術的に分析・検討を進めてきました。
  • 今般、勉強会で得られた知見を基に、大型車を使用する事業者及びユーザーを対象に、冬用タイヤ及びチェーンの注意事項をまとめたパンフレットを作成しましたので、お知らせします。
  • パンフレットに記載している注意事項の例
    • 路面を覆うほどの過酷な積雪路・凍結路においては、スタッドレス表記(国内表記)又はスノーフレークマーク(国際表記)が表示されている冬用タイヤを全車輪に装着してください。
    • 降雪時には、立ち往生する前に早めのチェーン装着を心掛けましょう。立ち往生した後の装着は極めて困難です。
    • 冬用タイヤ及びチェーンのいずれも性能限界があり、万能ではありません。運行前に道路・気象情報を確認し、運行の可否や経路を検討してください。
▼【別紙1】『雪道での立ち往生に注意!』(パンフレット)

国土交通省 インフラ分野のデジタル・トランスフォーメーション施策の公表
▼別添
  • 社会経済状況の激しい変化に対応し、インフラ分野においてもデータとデジタル技術を活用して、国民のニーズを基に社会資本や公共サービスを変革すると共に、業務そのものや、組織、プロセス、建設業や国土交通省の文化・風土や働き方を変革し、インフラへの国民理解を促進すると共に、安全・安心で豊かな生活を実現
  • 具体的なアクション
    1. 行政手続きや暮らしにおけるサービスの変革
      1. 行政手続き等の迅速化
        • 特車通行手続き等の迅速化
        • 河川の利用等に関する手続のオンライン化
        • 港湾関連データ連携基盤の構築
      2. 暮らしにおけるサービス向上
        • ITやセンシング技術等を活用したホーム転落防止技術等の活用促進
        • ETCによるタッチレス決済の普及
      3. 暮らしの安全を高めるサービス
        • 水位予測情報の長時間化
        • 遠隔による災害時の技術支援
    2. ロボット・AI等活用で人を支援し、現場の安全性や効率性を向上
      1. 安全で快適な労働環境を実現
        • 無人化・自律施工による安全性・生産性の向上
        • パワーアシストスーツ等による苦渋作業減少
        • 地域建設業のICT活用
        • 鉄道自動運転の導入
      2. AI等の活用による作業の効率化
        • AI等による点検員の「判断」支援
        • CCTVカメラ画像を用いた交通障害自動検知等
      3. 熟練技能のデジタル化で効率的に技能を習得
        • 人材育成にモーションセンサー等を活用
        • CCUSとマイナポータルの連携
    3. デジタルデータを活用し仕事のプロセスや働き方を変革
      1. 調査業務の変革
        • 迅速な災害対応のための情報集約の高度化
        • 衛星等を活用した被災状況把握
        • 遠隔操作・自動化水中施工等
        • 道路分野におけるデータプラットフォームの構築と多方面への活用
      2. 監督検査業務の変革
        • 監督検査の省人化・非接触化
        • 公共通信不感地帯における遠隔監督・施工管理の実現
        • 映像解析を活用した出来形確認
      3. 点検・管理業務の効率化
        • 点検の効率化・自動化
        • 日々の管理の効率化
        • 利水ダムのネットワーク化や水害リスク情報の充実
        • 危機管理型水門管理
        • 行政事務データの管理効率化
    4. DXを支えるデータ活用環境の実現
      • デジタルデータを用いた社会課題の解決
        • まちづくりのデジタル基盤の構築
        • データ活用の基盤整備(国家座標)
        • 人流データの利活用拡大のための流通環境整備
        • 公共工事執行情報の管理・活用のためのプラットフォーム構築
      • 3次元データ活用環境の整備
        • 3次元データ等を保管・活用環境の整備
        • インフラ・建築物の3次元データ化
        • 国土交通データプラットフォームの構築
  • 代表事例
    1. 国民
      • 国管理の洪水予報河川全てで、現在より3時間長い6時間先の水位予測情報の一般提供を令和3年出水期から開始し、災害対応や避難行動等を支援
      • 令和2年12月にETC専用化を打ち出すと共に、民間サービス等にETCを活用したタッチレス・キャッシュレス決済などを推進し、暮らしの利便性を向上
      • 経験が浅いオペレータでも吹雪時に除雪機械の安全運転を可能とする運転支援技術を令和3年度より導入
    2. 業界
      • 建設現場における作業員の身体負荷軽減等を図るため、令和3年度よりパワーアシストスーツの試行を20程度の現場で開始
      • ローカル5Gの活用による一般工事への無人化施工の適用拡大に向け、令和3年度より建設DX実証フィールドにて世界最先端の研究開発を開始
      • 作業員の夜間作業の軽減と点検精度向上に向け、3次元点群データを用いた鉄道施設点検システムについて、令和2年度より実証試験を行うとともに、令和3年度には点検対象とする鉄道施設を拡大
    3. 職員
      • 三次元データ等を一元管理し、受発注者間等で共有を図るDXデータセンターを令和3年度より運用開始
      • 防災ヘリの映像をAI解析し、浸水範囲等をリアルタイムで地図化する技術を令和3年度中に実用化し、被害全容把握を迅速化
      • 災害時の技術支援の遠隔化に向けた実証を令和3年度に本格化

国土交通省 ほこみちプロジェクト本格始動!~全国初の歩行者利便増進道路(ほこみち)が指定されました~
  • 賑わいのある道路空間創出のため、全国で初めて、御堂筋(大阪市)、三宮中央通り(神戸市)及び大手前通り(姫路市)が歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)に指定されました。ほこみちで、道路からまちを変えていきます。
  • 国土交通省では、道路法の一部を改正する法律(令和2年5月27日公布、11月25日施行)により、賑わいのある道路空間創出のための道路の指定制度として、歩行者利便増進道路(通称:ほこみち)制度を創設しました。
  • 今般、大阪市の御堂筋、神戸市の三宮中央通り及び姫路市大手前通りが、全国で初めて「ほこみち」として、それぞれの道路管理者において指定されました。ほこみちに指定された各道路では、賑わい創出、地域活性化に資する、道路の魅力的な活用を実施していきます。

国土交通省 インフラ維持管理データを国土交通データプラットフォームと試行的に接続~PRISMの成果としてAPI連携を実施~
  • 国土交通省では、デジタルツインの実現を目指し、3次元データ視覚化機能、データハブ機能、情報発信機能を有するプラットフォームの構築を進めています。
  • その一環で今回PRISM注の研究成果として10自治体のインフラ維持管理データをAPIで国土交通データプラットフォームと接続する技術を開発しましたので、試行的に公開します。
    1. 国土交通データプラットフォームの概要
      • 国土交通省と民間等のデータによるデジタルツインの実現を目指す
      • APIを活用することでデータを最新の状態で提供
      • 業務の効率化やスマートシティの推進、産学官連携によるイノベーション創出
        • API:サービスの機能やデータ等を他のサービス等から呼び出して利用するための接続仕様
    2. 今回試行として接続するデータ
      • 10自治体の橋梁点検結果データ(インフラ維持管理データ)
        • 令和2年度に国土交通省がPRISMにおいてインフラ維持管理データ利活用を検討したサンプルデータを追加。(試行的なAPI接続のため、データの公開は、令和3年3月31日まで。)

国土交通省 「住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律案」を閣議決定~住宅の質の向上及び円滑な取引環境を更に整備し、既存住宅流通市場を活性化~
  • 長期優良住宅の認定促進等による住宅の質の向上に加え、既存住宅を安心して購入できる環境を更に整備し、既存住宅流通市場を活性化させるための「住宅の質の向上及び円滑な取引環境の整備のための長期優良住宅の普及の促進に関する法律等の一部を改正する法律案」が、本日、閣議決定されました。
    • 背景
      • 現在、我が国の住宅市場は量的には充足している一方で、耐震性、省エネルギー性能が十分でない住宅ストックが多く存在します。こうした住宅について、建替えやリフォームにより質を向上させるとともに、適切に維持保全し、将来世代が受け継ぐことのできるストックとして有効活用していくことは住居取得に係る負担の軽減や地球環境への負荷を低減させる観点から重要です。
      • このため、長期優良住宅の認定促進等による住宅の質の向上に加え、既存住宅を安心して購入できる環境を更に整備し、既存住宅流通市場を活性化させることが必要です。
    • 概要
      1. 長期優良住宅の普及促進等【長期優良住宅法・住宅品質確保法の改正】
        1. 共同住宅について、区分所有者がそれぞれ認定を受ける仕組みから管理組合が一括して認定を受ける仕組みに変更(住棟認定の導入)
        2. 良質な既存住宅を長期優良住宅として認定する制度を創設
        3. 認定手続の合理化
          • 住宅性能評価を行う民間機関が住宅性能評価と長期優良住宅の基準の確認を併せて実施
        4. 頻発する豪雨災害等への対応
          • 認定基準に災害リスクに配慮する基準を追加(災害の危険性が特に高いエリアを認定対象から除外等)
      2. 既存住宅に係る紛争処理機能の強化等【住宅品質確保法・住宅瑕疵担保履行法の改正】
        1. 住宅紛争処理制度の拡充
          • リフォーム、既存住宅売買等に関する瑕疵保険に加入した住宅に係る紛争を住宅紛争処理の対象に追加
          • 住宅紛争処理に時効の完成猶予効を付与
        2. 住宅紛争処理支援センターの機能強化
          • 住宅紛争処理支援センターによる住宅の瑕疵情報の収集・分析と活用

国土交通省 「海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案」を閣議決定
  • 造船・海運分野の競争力強化、船員の働き方改革・内航海運の生産性向上等による海事産業全体の基盤強化を図る「海事産業の基盤強化のための海上運送法等の一部を改正する法律案」が、本日閣議決定されました。
    1. 背景
      • 我が国海事産業を構成する海運、造船、担い手である船員のそれぞれの分野は、様々な課題に直面しています。
        1. 造船・海運
          • 我が国造船業が今後も地域の経済・雇用や我が国の安全保障に貢献し、船舶を安定的に供給できる体制を確保するため、生産性向上や事業再編を通じた事業基盤の強化が必要です。
          • 併せて熾烈な国際競争にさらされている海運業において新造船発注を喚起する環境整備が必要です。
        2. 船員・内航海運
          • 特に内航船員は高齢化が顕著で、若手船員の定着が課題であり、船員の働き方改革を進め、人材を持続的に確保できる環境整備が必要となっています。
          • 併せて、その大半が中小事業者である内航海運業の経営力向上を図るため、取引環境の改善・生産性向上を促す必要があります。
    2. 概要
      1. 造船・海運分野の競争力強化等
        • 事業基盤強化に関する計画認定制度の創設《造船法一部改正》
        • 低環境負荷で高品質な船舶導入に関する計画認定制度の創設《海上運送法一部改正》
        • 外国法人等のクルーズ事業者等に対する報告徴収規定の創設《海上運送法一部改正》
      2. 船員の働き方改革・内航海運の生産性向上等
        1. 船員の労務管理の適正化
          • 船員の使用者による労務管理責任者の選任、労務管理責任者の下での船員の労働時間等の管理、労働時間等に応じた適切な措置の実施等《船員法一部改正》
          • 船員派遣の場合の派遣先での適切な労務管理の実施《船員職業安定法一部改正》
        2. 内航海運の取引環境の改善・生産性向上等
          • 内航海運業に係る契約の書面交付義務、荷主に対する勧告・公表制度の創設、船舶管理業の登録制度の創設等《内航海運業法一部改正》
          • エンジン等の遠隔監視を活用した検査簡素化制度の創設《船舶安全法一部改正》

国土交通省 企業等の東京一極集中に関する懇談会」のとりまとめを公表します
▼企業等の東京一極集中に関する懇談会
  • 国土交通省は、新型コロナウイルス感染症拡大による影響や諸外国との比較等も踏まえつつ、企業活動や働き方等をはじめ多角的な観点から、東京一極集中の要因と是正に向けた取組の方向性について検討を行い、結果をとりまとめましたので公表します。
  • とりまとめのポイント
    1. 東京一極集中の要因等
      • 大学や企業の本社等の東京への集中
      • 東京の魅力や地元の不便さ・閉塞感(特に女性の方が感じる人が多い傾向)
      • 人や諸機能・施設が過度に東京に集中しているリスクへの認識の低さ 等
    2. 一極集中緩和の可能性
      • テレワークの進展による「職場と仕事の分離」に向けた動き(テレワークを前提とした居住地を問わない採用や単身赴任の廃止等の人事制度の見直し)
      • 新型コロナ感染症の拡大による若年層を中心とした地方移住への関心のさらなる高まり
      • 東京都の中間層の世帯は、他地域に比べ経済的に見ても豊かであるとは言えない実態(都道府県別で、可処分所得と食・住などの基礎支出の差額では42 位、費用換算した通勤時間も考慮すると47 位)
    3. 取組の方向性
      • 東京都心の仕事を地方や東京郊外で行うテレワークの普及
      • 修学・就職等に伴う若者の東京圏への集中の是正
      • 地方で学び・働くことができる環境の整備
      • 働き方・暮らし方における都市と地方のベストミックスの実現
      • ライフステージに応じた地方居住も選択可能となるような環境整備(我が国の成長を牽引すべき東京の国際競争力の維持・向上とのバランス等にも留意)

国土交通省 令和2年7月豪雨で甚大な被害が発生した最上川・球磨川において『緊急治水対策プロジェクト』に着手します
  • 令和2年7月豪雨で、特に甚大な被害の発生した最上川、球磨川において、再度災害防止のための「緊急治水対策プロジェクト」に着手します。
  • 本プロジェクトでは、河道掘削、遊水地、堤防整備等を実施する他、国、県、市町村等が連携し、雪対策と連携した住居の高床化への支援、まちづくりと連携した高台への居住誘導などの対策を組み合わせた対策を進めてまいります。
▼最上川中流・上流 緊急治水対策プロジェクト ~地形特性を踏まえた河川整備と農業や雪対策と連携した治水対策の推進~
  • 令和2年7月豪雨により甚大な被害が発生したことを踏まえ、最上川中流・上流においては、国、県、市町村等が連携し、被災した箇所で、河道掘削、堤防整備、分水路整備、遊水地改良等の取り組みを集中的に実施することにより、令和2年7月豪雨と同規模の洪水に対して、氾濫を防止し、流域における浸水被害の軽減を図る。
  • 令和3年出水期に向けて、浸水被害箇所等の堆積土砂の撤去やタイムラインの改善等を緊急的に実施する。
    • 被害の軽減、早期復旧・復興のための対策・氾濫域での対策
    • R2.7豪雨の課題を受けたタイムラインの改善
    • 講習会等によるマイ・タイムライン普及促進
    • 流域自治体との洪水対応演習
    • メディアと連携による洪水情報の提供
    • まるごとまちごとハザードマップの促進
    • 危機管理型水位計の設置
    • 要配慮者利用施設の避難確保計画作成の促進
    • 水防拠点の拡張・増設 等
  • 被害対象を減少させるための対策・氾濫域での対策
    • 土地利用規制・誘導(災害危険区域等)
    • 雪対策と連携した住居の高床化への支援 等
  • 氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策
    • 河川区域での対策
      • 河道掘削、堤防整備、分水路整備、遊水地改良等
      • 全体事業費 約656億円 事業期間 令和2年度~令和11年度
      • 利水ダム等25ダムにおける事前放流等の実施、 体制構築 等
    • 集水域での対策
      • 砂防堰堤等の整備(災害復旧含む)
      • 雨水幹線の整備
      • 下水道施設(処理場等)の耐水化
      • 水田貯留、農業用施設を活用した流出抑制 等
▼球磨川水系 緊急治水対策プロジェクト ~流域のあらゆる関係者が協働し、まちづくりと連携した治水対策の推進~
  • 令和2年7月豪雨により甚大な被害が発生したことを踏まえ、球磨川においては、国、県、市町村等が連携し、被災した箇所で、河道掘削、堤防整備、輪中堤・宅地かさ上げ、遊水地等の取り組みを集中的に実施することにより、令和2年7月豪雨と同規模の洪水に対して、越水による氾濫防止(人吉市の区間等)、家屋の浸水防止(中流部)など、 流域における浸水被害の軽減を図る。※従来から検討してきた貯留型ダム並びに再開発後の市房ダムによる洪水調節の効果を含む
  • 令和3年出水期に向けて、浸水被害箇所等の堆積土砂の撤去やタイムラインの改善等を緊急的に実施する。
  • 氾濫をできるだけ防ぐ・減らすための対策
    • 河川区域での対策
      • 河道掘削、堤防整備、輪中堤・宅地かさ上げ、遊水地、 放水路(御溝川)等
      • 全体事業費 約1,540億円 事業期間 令和2年度~令和11年度
      • 新たな流水型ダム、市房ダム再開発 調査・検討に令和3年度から本格着手
      • 利水ダム等6ダムにおける事前放流等の実施、体制構築 等
    • 集水域での対策
      • 水田、ため池等の活用
      • 下水道等の排水施設、雨水貯留施設の整備
      • 森林の整備・保全
      • 土砂や流木の流出抑制対策(砂防、治山) 等
  • 被害対象を減少させるための対策・氾濫域での対策
    • まちづくりと連携した高台への居住誘導
    • 土地利用規制・誘導(災害危険区域等
    • 移転促進
    • 不動産取引時の水害リスク情報提供
    • 二線堤、自然堤防の保全
    • 排水門等の整備や排水機場等の耐水化 等
  • 被害の軽減、早期復旧・復興のための対策 ・氾濫域での対策
    • R2.7豪雨の課題を受けたタイムラインの改善
    • 講習会等によるマイ・タイムライン普及促進
    • ネットワーク回線の二重化
    • WEB版のハザードマップ作成
    • 庁舎等の浸水対策の実施
    • 水防備蓄倉庫の拡充 等

【2021年1月】

国土交通省 建設工事や業務に関する品質確保や働き方改革のための取組目標を指標化しました~全国各地域ブロックの発注関係事務に関する「新・全国統一指標」の目標値等の決定~
  • 改正品確法の理念を現場で実現するため、昨年5月に「新・全国統一指標」を決定したところですが、全国の地域ブロック発注者協議会において継続的に審議し、今般、公共発注者が一丸となって建設工事や業務の品質確保や働き方改革に取り組むため、指標の基準値・目標値を決定しました。
  • 将来にわたる公共工事の品質確保、その担い手の中長期的な確保・育成を図るため、令和元年6月に「公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律」が公布・施行されました。また、令和2年1月に改正品確法を踏まえた「発注関係事務の運用に関する指針(運用指針)」の改正を行い、都道府県や市町村を含む全ての公共工事の発注者が適切に発注関係事務を運用し、品確法に定められた発注者としての責務を果たしていくこととしています。
  • 改正品確法の理念を実現するため、下記の通り、昨年5月に、新・全国統一指標を決定したところですが、今般、全国の地域ブロック発注者協議会での審議を踏まえ、新・全国統一指標の基準値及び目標値を決定いたしましたので、お知らせします。
  • 今後、本指標については、毎年フォローアップしていくとともに、令和6年度の本目標値の達成に向け、施工時期の平準化や適正な工期設定等、公共発注者が一丸となって建設工事や業務の品質確保や働き方改革に取り組んでまいります。
  • 新・全国統一指標
    1. 工事
      1. 地域平準化率(施工時期の平準化)
        • 国等・都道府県・市区町村の発注工事の稼働件数から算出した平準化率
      2. 週休2日対象工事の実施状況(適正な工期設定)
        • 国等・都道府県・政令市の発注工事に対する週休2日対象工事の設定割合
      3. 低入札価格調査基準又は最低制限価格の設定状況(ダンピング対策)
        • 都道府県・市区町村の発注工事に対する低入札価格調査基準又は最低制限価格等の設定割合
    2. 測量、調査及び設計(業務)
      1. 地域平準化率(履行期限の分散)
        • 国等・都道府県・政令市の発注業務の第4四半期履行期限設定割合
      2. 低入札価格調査基準又は最低制限価格の設定状況(ダンピング対策)
        • 都道府県・政令市の発注業務に対する低入札価格調査基準又は最低制限価格の設定割合
  • これらに加え、これまでの取組状況を踏まえた地域独自の指標も地域ごとに設定

国土交通省 人流データを取得する実証実験を行います
  • 国土交通省は、人の流れのデータ(以下、人流データ)を地域課題解決に活用するため、官民が連携し大手町・丸の内・有楽町エリア(大丸有エリア)において人流データを取得する実証実験を行います。
  • 人流データは、人がいつ、どこで、何人いるのか把握できるデータであり、防災やまちづくり、観光などの様々な分野における地域課題解決への活用が期待されています。本実験は大丸有エリアにおける人流データを取得することで、災害時の帰宅困難者を減少させる対策の検討などの防災対策に用います。なお、取得する人流データは、通行者の「人数」と「移動方向」のみで、個人を特定できる情報は含みません。
    1. 実験期間
      • 令和3年1月15日(金)~令和3年2月14日(日)
    2. 実験場所
      • 東京都千代田区の大丸有エリア(全2箇所)
        • 丸の内ビルディング前(丸の内仲通り沿い)
        • 丸の内ビルディング地下通路(行幸地下通路間)
    3. 実験方法
      • 大丸有エリア内に設置したセンサーにて通行者を自動計測し、個人が特定できない数値形式のデータ(時刻、移動方向、人数のみを記録)を生成します。
    4. 取得データの取扱
      • 取得した人流データは、大丸有エリアの屋内外電子地図上に混雑度をリアルタイム表示する災害ダッシュボード※1と連携し、災害時の帰宅困難者が避難するための情報提供などで用います。また、実験終了後は人流データの有効性の検証や利活用促進のため、計測したデータをG空間情報センター※2にてオープンデータとして公開を予定しています。

国土交通省 7月豪雨は過去最大クラスの広域災害~令和2年の土砂災害発生件数の速報値を公表~
  • 令和2年の土砂災害発生件数(土石流等、地すべり、がけ崩れが発生した件数(火砕流は除く)。1月1日から12月22日までの速報値)は1,316件で、平均の約1.2倍。
  • 令和2年7月豪雨は、記録に残る主な自然災害(集計開始の昭和57年以降において、土砂災害発生件数の記録が残っている気象現象等(豪雨、台風、地震など)。)の中で、土砂災害の発生が確認された都道府県数は1番多く、発生件数においても3番目であり、過去最大クラスの広域災害であった。
  • 今年の土砂災害
    • 46都道府県で1,316件の土砂災害が発生し、平均発生件数(S57-R1)の約1.2倍
    • 地すべりの発生件数(116件)が、直近10年(H22-R1)の平均発生件数(109件)を上回った。
    • 令和2年7月豪雨は37府県で961件の土砂災害をもたらし、過去最大クラスの広域災害
    • 7月豪雨で最も被害が大きかった熊本県では集計開始以降最多の発生件数(227件)を記録。(これまでの最多件数は、平成28年の223件)

国土交通省 ~『「空間」・「機能」確保のための開発』から『「価値」・「持続性」を高める複合的更新』へ~「市街地整備2.0 新しいまちづくりの取り組み方」に資する事例集を公表しました
  • 市街地整備をとりまく環境の大きな変化を踏まえ、昨年度、国土交通省に「今後の市街地整備のあり方に関する検討会」を設置し、令和2年3月にその報告がとりまとめられました。
  • とりまとめにおいて、新たな市街地整備のあり方は、『行政が中心となって公共空間確保・宅地の整形化・建物の不燃共同化を大規模に志向した開発』から、『「公民連携」で「ビジョンを共有」し、「多様な手法・取組」を組み合わせて、「エリアの価値と持続可能性を高める更新」』(市街地整備2.0)へと大きく転換を図る必要があること等の提言を受け、その考え方を広めるために本事例集を作成しました。
  • 本事例集の特徴
    • 本事例集は、上記報告で示された市街地整備にかかる考え方の転換について、市街地整備に関わる多くの方々に広く知っていただき、まちづくりの多様な場面でご活用いただくことを念頭に、参考となる事例を、下記の通りまとめたものです。
      1. 市街地整備の進め方の転換
        • 行政関係者、地域住民、民間事業者など、幅広い関係者向けに、今後の市街地整備で取り組むべき新たな方向性についての基本的な考え方や留意事項などのポイントを示すとともに、この考え方に近い事例として7つのまちづくりの事例を取上げています。
      2. 市街地整備手法のあり方
        • 行政や民間事業者等専門家向けに、今後求められるであろう市街地整備手法の考え方に加え、市街地再開発事業や土地区画整理事業などの事例、エリアマネジメントなどにおける工夫事例を紹介しています。

国土交通省 鉄道用地外からの災害リスクへの提言~「鉄道用地外からの災害対応検討会」のとりまとめ~
  • 近年、豪雨や台風などの自然災害が多頻度かつ激甚化傾向にある中、鉄道用地外の隣接する斜面からの土砂流入などが続発しているところです。このような状況について鉄道事業における課題等の整理・検討を行ってきた「鉄道用地外からの災害対応検討会」において、今般、「鉄道用地外からの災害リスクへの提言」が取りまとめられました。
  • 近年、豪雨や台風などの自然災害が多頻度かつ激甚化傾向にあり、これまでに考えられなかったような災害が続発しているところです。こうした中、鉄道用地外の隣接する斜面からの土砂流入などが発生しています。鉄道用地外に起因する災害は、鉄道事業者の管理地外から生じるため、早期復旧や有効な防災対策の措置が困難な場合がある等の課題があります。これを受け、学識経験者、鉄道事業者、関係団体、研究機関、省庁関係者、鉄道局からなる「鉄道用地外からの災害対応検討会」において、他分野における制度事例や鉄道事業における課題等の整理・検討を行い、今般、「鉄道用地外からの災害リスクへの提言」として取りまとめました。
  • 本提言では、鉄道施設に障害を及ぼすおそれがあり、かつ、やむを得ないときにおいて、樹木の伐採等を可能とする制度や、災害発生後の早期復旧のため、鉄道用地外を一時的に使用できる制度の検討のほか、鉄道用地外からのリスク評価の実施や、地権者との円滑な関係づくり等の取組をさらに進めていくべきであること等が示されております。
  • 国土交通省では、この提言を踏まえ、引き続き必要な検討を進めてまいります。

【2020年12月】

国土交通省 カーボンニュートラルポート検討会を開催します~水素等を活用したカーボンニュートラルポートの形成を通じた脱炭素社会の実現に向けて~
  • 国土交通省では、国際物流の結節点・産業拠点となる港湾において、水素、アンモニア等の次世代エネルギーの大量輸入や貯蔵、利活用等を図るとともに、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化等を通じて温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする「カーボンニュートラルポート(CNP)」の形成に取り組むこととしました。
  • 今般、全国でのCNP形成を目指すため、6地域においてCNP検討会を開催します。
  • 背景
    • 本年10月、第203回国会冒頭の菅内閣総理大臣の所信表明演説において、2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指すことが宣言されました。カーボンニュートラルを目指す上で不可欠な重要分野である水素は、発電、運輸、産業等幅広い分野における脱炭素化に貢献できるエネルギーであり、IEA(国際エネルギー機関)のレポート(2019年)では、多様なエネルギー課題を解決する水素の利用拡大のため、工業集積港を水素利用拡大の中枢にすることが提言されています。
    • こうした中、国土交通省では、我が国の輸出入の99.6%を取り扱い、国際物流の結節点・産業拠点となる港湾において、次世代エネルギーの大量輸入や貯蔵、利活用等を図るとともに、脱炭素化に配慮した港湾機能の高度化や臨海部産業の集積を通じてCNPを形成し、水素等を活用した我が国全体の脱炭素社会の実現に貢献していきます。
    • このため、港湾における次世代エネルギーの需要や利活用方策、導入上の課題等について、まずは6地域においてCNP検討会を開催します。今後、各地域での検討結果を踏まえ、CNP形成のためのマニュアルを作成しつつ、全国の港湾におけるCNPの形成を目指します。また、今後、検討会の結果も踏まえつつ、国土交通省と資源エネルギー庁が連携し、水素等を活用したカーボンニュートラルポートの実現に向け、水素等の需要のポテンシャルや利用にあたっての技術的な課題の調査・検討等を進めていく予定です。
  • 対象港湾
    • コンテナターミナル、バルクターミナルのうち、多様な産業が集積する以下の6地域の港湾を事例として抽出し、CNP検討会を各地域で開催します。
    • 小名浜港、横浜港・川崎港、新潟港、名古屋港、神戸港、徳山下松港

国土交通省 車検証を電子へ! ~電子車検証の仕様に関する検討結果について~
  • 電子化された自動車検査証(以下、「電子車検証」という。)の仕様について、総合的に検討した結果、A6サイズ程度の台紙にICタグを貼り付ける方式を採用することとしましたので、お知らせします。
  • 自動車保有関係手続については、関係省庁と連携し、オンラインで一括した申請手続を可能とするワンストップサービス(OSS)を導入・推進しています。さらなる推進に向けて、継続検査等で紙の車検証の受取のために必要となっている運輸支局等への来訪を不要とし、OSSで申請手続を完結することを可能とする、車検証の電子化を実現するため、平成30年9月から計11回にわたって、「自動車検査証の電子化に関する検討会」が開催され、令和2年6月に「報告書」が公表されたところです。
  • 電子車検証の仕様について、同報告書において、「実際の利活用のニーズを十分に踏まえながらも、ユーザ負担を抑制する観点から、システムのライフサイクルでの費用対効果を十分に勘案しつつ、自動車検査証の電子化を可能な限り低コストで実現することが適当である」とされました。
  • これを踏まえ、国土交通省において、車検証の電子化に係る全体コストやICチップの空き領域の利活用方策等、あらゆる観点から総合的に検討した結果、A6サイズ程度の台紙にICタグを貼り付ける方式を採用することといたしました。
  • 今後は、令和5年1月に予定している車検証電子化の開始に向けて、関係者と連携しながら、具体的な制度整備や関係システムの構築等に着実に取り組んでまいります。

国土交通省 宅配便の再配達率は約11.4%~令和2年10月の調査結果を公表~
  • 令和2年10月の宅配便再配達率は約11.4%でした。
  • 国土交通省では、トラックドライバーの人手不足が深刻化する中、再配達の削減を図るため、宅配ボックスや置き配をはじめ多様な方法による受取を推進しています。
  • 今回の調査結果は前年同月(約15.0%)と比べて約3.6%ポイント減となりましたが、これは新型コロナウイルスの感染拡大を契機としてテレワークなど「新しい生活様式」が普及したことによる在宅時間の増加や、宅配ボックスや置き配の活用など多様な受取方法が広まりつつあること等が影響したものと考えられます。なお、今回の調査結果は本年4月(約8.5%)と比べて約2.9%ポイント増となりましたが、外出自粛要請等の影響があった4月と比べて在宅時間が減少したこと等が影響したと考えられます。
  • 今後も本調査を通して再配達の発生状況を継続的に把握し、関係する皆様とともに再配達削減に取り組んでまいります。
  • 近年、多様化するライフスタイルとともに電子商取引(EC)が急速に拡大し、宅配便の取り扱い個数が増加している一方、宅配便の再配達はCO2排出量の増加やドライバー不足を深刻化させるなど、重大な社会問題の一つとなっています。
  • 国土交通省では、こうした問題に対応するため「総合物流施策推進プログラム」において宅配便の再配達率の削減目標(2017年度16%程度→2020年度13%程度)を設定し対策に取り組んでおり、この取り組みの成果を継続的に把握し、施策の進捗管理を行うことを目的として、平成29年10月より宅配便の再配達率のサンプル調査を開始しております。
  • 国土交通省では、引き続き再配達の発生状況を継続的に把握するとともに、民間事業者や関係省庁と連携しながら、宅配ボックスの活用や置き配の普及・促進等に向けた施策を進め、引き続き宅配便の再配達削減に取り組んでいくこととしています。

警視庁 拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害に対する認識を深めよう
  • 北朝鮮人権侵害問題啓発週間について
    • 平成18年6月、北朝鮮当局による人権侵害問題に関して、国際社会と連携しつつ人権侵害問題の実態を解明し、その抑止を図ることを目的として、「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」が施行されました。
    • 国及び地方公共団体の責務等を規定するとともに、毎年12月10日から同月16日までを「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」と定めました。
    • 我が国の喫緊の国民的課題である拉致問題の解決など、北朝鮮当局による人権侵害問題への対処が国際社会を挙げて取り組むべき課題とされる中、この問題についての関心と認識を深めることを目的としています。
  • 北朝鮮による拉致容疑事案
    • 我が国政府はこれまでに、日本人が被害者である北朝鮮による拉致容疑事案12件(被害者17人)を認定していますが、警察は、朝鮮籍の姉弟が日本国内から拉致された事案1件(被害者2人)を含め計13件(被害者19人)を北朝鮮による拉致容疑事案と判断するとともに、拉致の実行犯として、8件11人の逮捕状の発付を得て、国際手配を行っています。
    • また警察では、これら以外にも、「北朝鮮による拉致ではないか」とする告訴・告発や相談・届出を受理しており、関係機関と連携し、所要の捜査や調査を進めています。

国土交通省 中長期の自然災害リスクに関する分析結果を公表~都道府県別の災害リスクエリア内人口の推移を分析しました~
  • 国土交通省では、「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~」の取組の一環として、中長期的な視点で災害リスクに対する適切な土地利用を検討するため、都道府県別の災害リスクエリア内の人口(2015年・2050年)の推移を分析しました。
  • 分析結果の概要・活用について
    • GIS(地理空間情報)を用いて、洪水、土砂災害、地震(震度災害)、津波の4種の災害リスクエリア内の人口の推移を分析した結果、日本全国の災害リスクエリア内人口は2015年から2050年までに約1,416万人減少するものの、総人口に対する割合としては約2.8%増加する結果となり、都道府県別にみても複数の都道府県で同様の傾向が見られる結果となりました。
    • 今回の結果は様々な仮定をおいた上で分析を行ったものですが、地方自治体等の様々な主体において国土全体の構造・地域づくりの検討を行うにあたり、この分析結果を参考として活用いただきたいと考えています。例えば、次のような活用方策が考えられます。
      1. 地方自治体による活用
        • 複数の災害リスクを重ねあわせた上で都道府県別の地図で整理していますので、自治体職員が広域的かつ総合的な視点で防災施策の企画・立案を行う際の参考資料としての活用が考えられます。
        • 例えば、地方自治体が保有している重要施設の位置情報等をリスクエリアマップで確認し、災害時における重要施設の機能確保に関する検討を行うことが可能となります。
      2. 企業による活用
        • 企業の生産・販売拠点等の複数の災害リスクを都道府県単位で把握することができ、リスクを踏まえた生産・販売拠点の防災対策や流通経路も踏まえた災害リスクへの対応等に取り組むための材料としての活用が考えられます。
      3. 住民による活用
        • 自らが居住する都道府県の災害リスクを総合的に知ることによって、災害リスクについて自ら調べ、災害時の具体的な行動についてさらに考えるきっかけとなることや、中長期的な視点でより災害リスクの低い土地利用を集落などで話しあう際の参考資料としての活用などが考えられます。
▼都道府県別の災害リスクエリアに 居住する人口について

国土交通省 防災・減災対策の推進や台風・豪雨対策等に緊急予算支援!~令和2年度 防災・減災対策等強化事業推進費を配分(第3回)~
  • 国土交通省では、「防災・減災対策等強化事業推進費」について、令和2年度第3回の配分を行います。
    • 対策件数:32件  配分額:約65億円(国費)
  • 「防災・減災対策等強化事業推進費」は、大雨等による災害を未然に防ぐ事前防災対策のうち地域等の課題が解決し事業の実施環境が新たに整った対策や、大雨による浸水被害等が発生した地域において再度の被災を防止するために緊急的に実施する対策等に対して年度途中に機動的に予算を配分し、防災・減災対策を強化する予算です。
  • 配分事業の概要
    1. 災害が起きる前に被害を防止する事前防災・減災対策
      1. 洪水対策(3件、約17億円)
      2. 津波対策(1件、約0.7億円)
      3. 道路の安全対策(4件、約11億円)
      4. 航路の安全対策(1件、約0.8億円)
    2. 被災地域での再度災害防止対策
      1. 洪水対策(14件、約25億円)
      2. 崖崩れ・地すべり対策(4件、約4億円)
      3. 航路の安全対策(5件、約7億円)
▼制度の概要については以下をご覧ください。

国土交通省 建設リサイクル法等に係る全国一斉パトロールの実施結果~約5千現場の立入りで360件の指導等を実施~
  • 都道府県の建設リサイクル法担当部局、環境部局及び労働基準監督署が合同で、令和2年10月~11月に、建設リサイクル法一斉パトロールを実施しました。
  • 建設現場における建設リサイクル法の遵守(適切な分別解体、再資源化の徹底等)を徹底するため、毎年、現場パトロールを実施しております。
    1. 実施内容
      • 関係行政庁の職員が建設工事現場へ立入り、以下の観点で確認と指導等を実施。
      • 建設リサイクル法担当部局:建設リサイクル法の遵守状況の確認及び周知徹底
      • 環境部局:廃棄物処理法、大気汚染防止法及びフロン排出抑制法の遵守状況の確認及び周知徹底
      • 労働基準監督署:労働安全衛生法、石綿障害予防規則の遵守状況の確認及び周知徹底
    2. 実施概要および結果
      • パトロール立入り件数
      • 【令和2年度】5,477現場
      • 【令和元年度】5,336現場(参考)
    3. 実施結果(指導等の件数)
      • 建設リサイクル法に関する指導等を行ったもの 【令和2年度】 360件(参考)【令和元年度】 429件
      • 内訳(※建設リサイクル法担当部局が指導等を行った件数)
        • 標識の掲示 310件(384件)
        • 分別解体 23件(21件)
        • 無届工事 6件(11件)
        • 事前措置 2件(3件)
        • その他 19件(10件)
      • 上記の他に、環境部局・労働基準監督署より、関係法令に関する指導等を実施。
      • 同一現場で複数の指導を行ったものについても、それぞれの指導件数ごとに計上しているため、指導件数と現場数は一致しない。
    4. 参考 指導等を行った項目の解説
      • 標識の掲示:建設リサイクル法第33条等に規定する標識の掲示(営業所及び解体工事現場ごとに掲示を義務付け)が適切に行われていなかったもの。
      • 分別解体の徹底:建設サイクル法に規定する解体手順等が徹底されていないもの。
      • 無届工事:建設リサイクル法第10条に規定する施工計画等の届出が未提出であったもの。
      • 事前措置:特定建設資材への付着物の除去など、工事前の措置が適切に行われていないもの。

【文部科学省】

※現在、該当の記事はありません。

【農林水産省】

※現在、該当の記事はありません。

【総務省】

【2021年2月】

総務省 サイバーセキュリティタスクフォース(第28回)
▼資料28-1 サイバーセキュリティ統合知的・人材育成基盤CYNEXの構築について
  • サイバーセキュリティ情報を国内で収集・蓄積・分析・提供するとともに、社会全体でサイバーセキュリティ人材を育成するための共通基盤をNICTに構築し、産学官の結節点として開放することで、サイバーセキュリティ対応能力の向上を図る。
  • 情報通信研究機構(NICT)では、これまでも次のような取組を実施:サイバーセキュリティ研究所・・・最先端のサイバーセキュリティ関連技術の研究開発を実施 ナショナルサイバートレーニングセンター・・・実践的サイバー防御演習等による人材育成を実施
  • これらの知見を活用し、サイバーセキュリティに関する産学官の巨大な結節点となる先端的基盤としてCYNEX(Cybersecurity Nexus:サイネックス)を構築予定
  • サイバーセキュリティ自給率の低迷:サイバーセキュリティ戦略本部 研究開発戦略専門調査会(2019年5月17日)
  • データ負けのスパイラル ・ データが集まらない → 研究開発できない → 技術を作れない → 技術が普及しない → データが集まらない → …
  • 今、日本に必要なこと:実データを大規模に収集・蓄積する仕組み、実データを定常的・組織的に分析する仕組み、実データで国産製品を運用・検証する仕組み、実データから脅威情報を生成・共有する仕組み
  • NICTER、STARDUST、WarpDrive等の観測機構を活用し、セキュリティビッグデータを収集。人と機械との連携による定常的・組織的な分析を行い、純国産サイバーセキュリティ情報を生成。加えて、実データを用いた国産セキュリティ製品の運用・検証や、高度SOC人材育成を実施。
  • STARDUSTのセミオープン化
    • 標的型攻撃等の攻撃者を誘い込む サイバー攻撃誘引基盤
    • 組織を精巧に模擬した“並行ネットワーク”を高速・柔軟に自動生成
    • 並行ネットワーク中で攻撃者を長期誘引し、ステルスに挙動を解析
    • 参画組織ごとにカスタマイズされた並行ネットワークを貸し出し
    • STARDUST Web経由の遠隔解析
    • 定期的な解析情報の交換を通した解析者コミュニティの醸成
    • All Japanでの共同解析を実現する大規模並行ネットワークの構築
  • 国産セキュリティ製品の運用・検証
    • 実ネットワークのデータ利用によるセキュリティ製品テスト環境化
    • ネットワークトラフィックをリアルタイムにキャプチャし大規模DBに数年分の通信を蓄積
    • PC数百台に観測エージェント導入
    • 海外製有力セキュリティ製品を複数機種稼働(比較評価用)
    • 国産セキュリティ製品運用・検証:参画組織による製品プロト持ち込み、参画組織からの技術者受け入れ、NICT-CSIRTでの製品長期稼働、実攻撃および模擬攻撃によるテスト、テスト結果のレポーティング
  • 純国産サイバーセキュリティ情報の生成
    • NICTからサイバー攻撃関連の情報を様々な形態で発信・共有中
    • NICTER Web ダークネット観測結果を自動配信
    • NICTER観測レポート ダークネット等の詳細分析結果を定期公開
    • NICTER Blog 様々な分析結果についてタイムリーに発信
    • サイバーセキュリティ情報の生成:機械学習エンジンと解析チームによるサイバー攻撃の自動解析/詳細解析、情報源が明確で説明可能性の高い純国産インディケータ情報(IoC)生成、CYNEX参画組織内での情報共有、CYNEX外への情報共有・情報発信
  • セキュリティ人材育成に関する課題 (NICTによる国内有識者へのヒアリング結果より)
    • 我が国はサイバーセキュリティ自給率が他国に比べて低く、サイバー演習においても海外製の演習環境やシナリオに依存しがち。日本特有のインシデント事例等が活用されていないことが、安全保障の観点において大きな課題
    • 演習用の環境構築やシナリオ開発には高度な知識や技術力が必要となるが、これらに単一組織だけで取り組むのは非常に効率が悪いため共同開発体制が必要。それと並行して教材フォーマット等の標準化も重要
    • 演習事業の実施にあたっては、その基盤となる計算機環境や演習システムが必要となるが、その構築と維持には高い技術力が必要であり、単一組織での構築・長期的運用は困難
    • よりオープンな人材育成環境と協力体制の必要性
    • 我が国ならではの演習コンテンツ開発体制の実現
    • 各組織が持つ既存の演習コンテンツの共有や、相互活用と共同開発を実施
    • 産学官が連携して教材・環境の標準化を進め、社会全体での開発効率を向上
    • 基盤となる計算機環境についても産学官が(相応の対価の下で)共同利用
    • これらの仕組みを実現する産学官の結節点CYNEXを構築
  • サイバーセキュリティ人材育成基盤の活動内容
    1. 人材育成コミュニティ(連携体制)の慫慂
      • 民間事業者や教育機関等のヒアリング(ユーザニーズ調査)
      • 連携先機関が活用し易いライセンス形態の整理
      • 大規模受講データベース等を活用した民間事業者や教育機関等との共同研究開発
    2. 人材育成基盤の開発、構築
      • 接続用API、オンライン演習用ユーザインターフェイス等のCYDERANGE(演習用ミドルウェア) の高度化
      • 受講データを収集する大規模受講データベースの構築
      • 演習用ミドルウェアを支える大規模計算環境の構築
    3. 人材育成基盤利用促進のためのパイロットコンテンツ開発
      • 既存コンテンツをベースに、よりユーザニーズに適合したパイロットコンテンツ(パイロットシナリオ・サンプルデータセット等)を開発
      • 社会的な需要に応じ、システム構築技術者、システム開発者、一般のSOC担当者等のセキュリティ対応力向上を目的としたコンテンツを開発予定

総務省 「テレワークセキュリティガイドライン(第5版)」(案)に対する意見募集
▼概要
  • 総務省では従来から「テレワークセキュリティガイドライン」を策定し、セキュリティ対策の考え方を示してきた。
  • 新型コロナウイルスの影響により、これまで未導入だった中小企業等においてもテレワークの導入が広まる中で、2020年9月には、実践的かつ具体的で分かりやすい内容のチェックリストを作成・公表。
  • 今般、テレワークを取り巻く環境やセキュリティ動向の変化を踏まえ、「テレワークセキュリティガイドライン」の全面的な改定を行い、改定版(第5版)の案について意見公募を実施するもの。
  • テレワーク環境・セキュリティ動向の変化
    • テレワークは「一部の従業員」が利用するものから、Web会議を含め、一般的な業務・勤務形態に
    • クラウドサービスの普及やスマートフォン等の活用が進むなど、システム構成や利用形態が多様化
    • 標的型攻撃等の高度な攻撃が増え、従来型のセキュリティ対策では十分対応できない状況も発生
  • ガイドライン改定の主要なポイント
    • テレワーク方式を再整理した上で、テレワークによって実現する業務の内容や、セキュリティ統制の容易性等から、適した方式を選定するフローチャートを掲載。
    • 経営者・システム管理者・勤務者の立場それぞれにおける役割を明確化。
    • 執るべきセキュリティ対策の分類や内容を全面的に見直し
    • テレワークセキュリティに関連するトラブルについて、具体的事例を含め全面見直し(事例紹介のほか、セキュリティ上留意すべき点や、採るべき対策についても明示)
  • 具体的な改定ポイント
    • テレワーク環境の変化(感染症対応)等を追加
    • 想定読者(チェックリストとの差異)の項目を追加
    • 経営者・管理者・勤務者の役割を具体的に列挙(適切な役割分担の重要性についても強調)
    • テレワークやセキュリティの環境変化を踏まえ、クラウドサービスの利用上の考慮事項を追記、サイバー攻撃の高度化を踏まえ、ゼロトラストセキュリティに関する項目を追加
    • 方式選定にもガイドラインは活用されているため、テレワーク方式の解説を章として独立・増強、選定フローチャートや特性比較表を新規作成
    • テレワークの利用の広がりに合わせて、テレワーク方式を7種類に再編(変更・細分化)、派生的な構成についても明記
    • テレワーク利用の広まりや、サイバー攻撃の深刻化に対応するため、対策事項を全面見直し(倍増) 例)オンライン会議システムのセキュリティ対策や、VPN機器のファームウェアアップデート等を新たに追加
    • 対策事項を、13個の対策カテゴリに分類
    • 各対策事項の詳細な解説についても、近年の動向を踏まえて全面的に見直し
    • トラブル事例の対策に当たっては、複数対策が紐付く場合もあるため、章として独立
    • 近年の実事例等を踏まえ、事例を全面更新

総務省 青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース(第12回)
▼総務省におけるインターネット上の 誹謗中傷や海賊版対策に係る普及啓発の取組について
  • 社会問題となっているインターネット上の誹謗中傷に対応するため、総務省において、2020年9月に「政策パッケージ」を公表。
    1. ユーザに対する情報モラル及びICTリテラシーの向上のための啓発活動
      1. 「インターネットトラブル事例集(2020年版)追補版」を作成・公表し、全国の総合通信局等や教育委員会等を通じて子育てや教育の現場へ周知【2020年9月公表・周知済】
      2. 「e-ネットキャラバン」の講座内容にインターネット上の誹謗中傷に関するものを追加【2020年9月実施済】
      3. 「#NoHeartNoSNS特設サイト」(主催:総務省・法務省人権擁護局・(一社)ソーシャルメディア利用環境整備機構)の拡充等により、社会全体における情報モラルやICTリテラシーが高まるようにするための取組を強化【継続的に実施中】
    2. プラットフォーム事業者の自主的取組の支援と透明性・アカウンタビリティの向上
      1. 実務者検討会を開催し、法務省人権擁護機関からの削除依頼に対する事業者の円滑な対応を促進【定期的に開催中】
      2. 事業者及び事業者団体との意見交換を通じ、誹謗中傷対策の実施や有効性の検討を働きかけ【継続的に実施中】
      3. 自主的な取組の報告等により、事業者による透明性・アカウンタビリティ確保方策を促進し、取組の状況把握や評価方法の検討を実施【PF研等の場を通じ今年度中に実施】
      4. 国際的な制度枠組みや対応状況を注視し、国際的な対話を深化【今年度中に実施】
    3. 発信者情報開示に関する取組
      1. 電話番号を開示対象に追加する省令改正の実施を踏まえ、弁護士会照会に応じて電話番号に紐付く氏名・住所を回答可能である旨をガイドラインで明確化【2020年11月実施済】
      2. 新たな裁判手続の創設や特定の通信ログの早期保全のための方策について、引き続き検討【2020年12月最終とりまとめ公表済】
      3. 開示対象となるログイン時情報を明確化するため、省令改正ほか、必要に応じて法改正を視野に、引き続き検討【2020年12月最終とりまとめ公表済】
      4. 要件該当性の判断に資する民間相談機関の設置やガイドラインの充実に関する民間の取組を支援【継続的に実施中】
    4. 相談対応の充実に向けた連携と体制整備
      1. 違法・有害情報相談センターについて、相談員の増員等による体制強化を図るとともに、相談件数・内容の分析を実施【今年度中に準備、来年度から実施】
      2. 相談内容に応じて相談機関間で紹介を行うなど、他の相談機関との連携対応を充実【継続的に実施中】
      3. 複数の相談窓口の特徴やメリットを記載した案内図の作成など、ユーザにとって分かりやすい相談窓口の案内を実施【2020年12月公表済】
  • 依然として社会問題となっているインターネット上の海賊版に対する総合的な対策の一環として、総務省として、関係省庁・関係団体及び事業者と連携しつつ実施する取組について、以下の政策メニューを新たに取りまとめ、今後推進を行う。
    1. ユーザに対する情報モラル及びICTリテラシーの向上のための啓発活動
      1. 「e-ネットキャラバン」の講座内容に2021年1月に施行される著作権法改正(海賊版コンテンツのダウンロード違法化)の内容をアップデート【2021年1月実施済】
      2. 著作権法改正の内容をアップデートした「インターネットトラブル事例集(2021年版)」を作成・公表し、全国の総合通信局等や教育委員会等を通じて子育てや教育の現場へ周知【今年度内に実施】
      3. 出版社や携帯事業者等の関係者と協力し、青少年フィルタリングの普及啓発を通じて海賊版対策にも資する動画を作成・公表。携帯事業者の全国の販売店の店頭や青少年への普及啓発の現場等において広範な周知・啓発を実施【今年度内に実施】
    2. セキュリティ対策ソフトによるアクセス抑止方策の促進
      1. セキュリティ対策ソフトによるアクセス抑止機能に関するユーザの意向調査を実施【実施済、継続的に実施】
      2. セキュリティ事業者等との実務者検討会を開催。上記調査結果等も踏まえ、セキュリティ事業者や携帯電話事業者が提供するセキュリティ対策ソフトにおいて全年齢に向けたアクセス抑止機能が導入されるよう働きかけ【継続的に実施】
    3. 発信者情報開示に関する取組
      1. 海賊版コンテンツをアップロードする匿名の発信者の特定に資するため、開示対象となるログイン時情報の明確化、新たな裁判手続の創設といった内容を含む、発信者情報開示制度に係る法制度整備を速やかに実施【次期通常国会へ向けて法案提出準備】
    4. 海賊版対策に向けた国際連携の推進
      1. 海賊版サイトのドメイン名に関し、ドメイン名の管理・登録を行う事業者による事後的対応の強化について、国際的な場(ICANN等)において議論を推進【次回ICANN会合(2021年3月)に向けて準備】
      2. 国外の海賊版サイトのサーバ設置国の通信所管省庁等に対して、著作権を侵害する違法コンテンツの削除や発信者情報開示制度に関する意見交換及び対応強化に関する働きかけを実施【来年開催される二国間政策対話等に向けて準備】
  • ユーザに対する情報モラル及びICTリテラシーの向上のために、青少年のインターネットの安全な利用に係る普及啓発教材に2021年1月に施行される著作権法改正(海賊版コンテンツのダウンロード違法化)の内容を盛り込むとともに、青少年フィルタリングの普及啓発を通じて海賊版対策にも資する動画を作成・公表【今年度内に実施】
    • e-ネットキャラバン
      • 著作権侵害防止を含む、子どもたちのインターネットの安全な利用に係る普及啓発を目的として、児童・生徒、保護者・教職員等に対する、学校等の現場での「出前講座」。情報通信分野等の企業・団体と総務省・文部科学省が協力して全国で開催。
    • インターネットトラブル事例集
      • 子育てや教育の現場での保護者や教職員の活用に資する、インターネットに係る著作権侵害等のトラブル事例とその予防法等をまとめた事例集。2009年度より毎年更新・作成し公表。
    • 普及啓発動画
      • 出版社や携帯事業者等の関係者と協力し、青少年フィルタリングの普及啓発を通じて海賊版対策にも資する動画を作成・公表予定。通信関係事業者・団体のHPや全国の販売店の店頭、青少年への普及啓発の現場等において活用することで、広範な周知・啓発を実施予定。

総務省 「大規模自然災害時における通信サービス確保のための連携訓練」の実施
  • 総務省では、大規模自然災害時において、被災した市町村役場等の通信サービスを迅速に応急復旧させるとともに、電力供給、燃料供給及び倒木処理等に関する課題に対応するため、総務省、地方自治体及び通信事業者等における初動対応に関する連携訓練を下記のとおり実施します。
    1. 背景・目的
      • 近年、台風、地震、豪雨等の大規模自然災害によって、国民生活にとって重要インフラである固定電話や携帯電話等の通信サービスに甚大な被害が発生しています。
      • 大規模自然災害時において、特に災害対応の重要拠点となる市町村役場や都道府県庁については、人命救助や避難者支援等の活動に支障を来さないよう、当該拠点における通信サービスに関する迅速な被害状況の把握及び応急復旧等が重要です。
      • また、「令和元年台風第15号・第19号をはじめとした一連の災害に係る検証チーム」最終とりまとめ(2020年3月内閣府)において、通信分野については、電力供給との連携、燃料供給との連携、倒木処理等との連携を図ること等が課題として示されたところです。
      • そこで、大規模自然災害時におけるこれらの課題に対応するため、総務省等の国の機関、被災地である地方自治体及び通信事業者等が連携して行うべき初動対応を想定した訓練を実施することとします。
    2. 訓練の概要
      1. 実施テーマ及び日時等
        1. 燃料供給との連携
          • 関東地域(群馬県前橋市):令和3年2月10日(水)13時~16時40分
        2. 電力供給との連携
          • 北陸地域(石川県能美市):令和3年2月12日(金)13時~17時15分
        3. 倒木処理等との連携
          • 四国地域(愛媛県西予市):令和3年3月19日(金)13時~17時15分
          • 新型コロナウイルス感染症拡大防止等のため、オンライン形式で実施する場合等があります。
      2. 被災想定
        1. 燃料供給との連携:関東地域(群馬県前橋市)
          • 台風の影響により市内の広範囲で停電等が発生し、携帯電話基地局の機能停止による通信サービスの被害が発生している状況を想定します。そこで、燃料が枯渇した携帯電話基地局の早期復旧に向けて、自家用発電機や移動電源車等に必要な燃料供給を速やかに調達等するため、総務省、通信事業者と地方自治体等との連携訓練を実施します。
        2. 電力供給との連携:北陸地域(石川県能美市)
          • 大地震の影響により市内の広範囲で停電や伝送路の寸断が発生し、携帯電話基地局や通信ビルの機能停止による通信サービスの被害が発生している状況を想定します。そこで、停電等により停波した携帯電話基地局等の早期復旧に向けて、携帯電話基地局等に必要な電力を迅速に確保等するため、総務省、通信事業者、地方自治体と電力事業者等との連携訓練を実施します。
        3. 倒木処理等との連携:四国地域(愛媛県西予市)
          • 豪雨の影響で市内の広範囲で停電や伝送路の寸断が発生し、携帯電話基地局や通信ビルにおける伝送路の断線等による通信サービスの被害が発生していることを想定します。そこで、携帯電話基地局や通信ビルにおける断線した伝送路等の早期復旧に向けて、倒木による電柱倒壊・伝送路断や土砂崩れで不通となっている県道や市道の道路啓開を迅速に進めるため、総務省、通信事業者と道路管理者(地方自治体)等との連携訓練を実施します。
      3. 参加団体(予定)
        1. 燃料供給との連携:関東地域(群馬県前橋市)
          • 総務省(本省・関東総合通信局)、経済産業省・資源エネルギー庁(関東東北産業保安監督部・関東経済産業局(資源エネルギー環境部))、群馬県、前橋市、東日本電信電話(株)、(株)NTTドコモ、KDDI(株)、ソフトバンク(株)、楽天モバイル(株)、東京電力パワーグリッド(株)
        2. 電力供給との連携:北陸地域(石川県能美市)
          • 総務省(本省・北陸総合通信局)、経済産業省(中部近畿産業保安監督部北陸産業保安監督署)、金沢地方気象台、石川県、能美市、西日本電信電話(株)、(株)NTTドコモ、KDDI(株)、ソフトバンク(株)、楽天モバイル(株)、北陸電力(株)、北陸電力送配電(株)
        3. 倒木処理等との連携:四国地域(愛媛県西予市)
          • 総務省(本省・四国総合通信局)、経済産業省(中国四国産業保安監督部 四国支部)、愛媛県、西予市、西日本電信電話(株)、(株)NTTドコモ、KDDI(株)、ソフトバンク(株)、楽天モバイル(株)、四国電力送配電(株)※四国地方整備局(調整中)
    3. 訓練内容
      • 被災想定地域の各市役所において設置された災害対策本部に対して、総務省(本省・各総合通信局)及び通信事業者等からリエゾンが派遣されたことを想定します。
      • 派遣されたリエゾンにおいて、通信関係連絡・調整会議を開催し、通信サービスの被害情報の収集・把握・共有等を行うとともに、携帯電話基地局や通信ビル等を早期に復旧させるための電力供給、燃料供給及び倒木処理等に関する課題の特定・対策の検討・関係機関との調整等の連携の在り方について、有識者も交えた参加者間の討議等による訓練を実施します。
      • ▼別紙 訓練スケジュール

総務省 「更生保護ボランティア」に関する実態調査-保護司を中心として-<結果に基づく勧告>
▼ポイント
  • 総務省では、犯罪をした人や非行のある少年の立ち直り支援(更生保護)の中核の役割を果たす保護司について、高齢化が進み、担い手確保も年々困難となっており、その活動の継続が危惧される状況に鑑み、保護司の活動や担い手確保への支援の実態を明らかにするため、調査を実施しました。本調査の結果に基づき、以下などについて、法務省に対応を求めました(総務大臣から法務大臣に勧告)。
    1. 活動環境の整備に関して、保護司は犯罪をした人等との面接場所の確保に苦労しているが、設置されたサポートセンターの面接利用が低調なことから、保護司のニーズに応じて、自宅以外の面接場所を確保する取組を推進すること
    2. 担い手確保のための方策に関して、協議会の開催単位を細かくした方がより効果があることから、協議会の効果的な開催のための情報を保護司会に提供すること
  • 再犯者の割合は上昇し続けており(平成8年:28%→28年:49%)、安全・安心な社会の実現のために再犯防止が重要
  • 再犯防止の一翼を担う更生保護には、保護司を始めとする「更生保護ボランティア」の協力が必要
  • 保護司(平成29年1月現在約4.8万人)は、近年、年3,000人前後が退任、退任人員が新規の委嘱人員をおおむね上回っている状況。担い手確保も年々困難となり、活動の継続が危惧
    • 勧告1:保護観察事件等の性質を踏まえつつ、担当保護司の複数指名の好事例を示し、活用を促すべき
      • 経験年数の少ない保護司は、保護観察対象者との一人での面接に不安感を抱く者が多いが、複数指名の活用は低調
    • 勧告2:自宅以外の面接場所の確保について、市町村に依頼するなど、保護司等への支援を促進すべき
      • 自宅での面接に不安や負担を感じる者がいる。更生保護サポートセンターの利用は、設置場所や開所時間等から低調
    • 勧告3:報告書の作成・提出に情報技術が利用できる環境の整備、研修の実施などの措置を講ずるべき
      • 報告書の作成・提出に負担を感じている者は多い。手書きや郵送が手間とする意見がある。
    • 勧告4:保護観察所に対し、保護司会への保護司候補者検討協議会の効果的な開催のための情報の提供に努めさせるべき。その際、開催単位についての考え方も示すべき
      • 保護司候補者検討協議会の開催単位は、保護区より小学校区など細かい方がより効果があるが、情報共有されていない
    • 勧告5:保護司会等の意向を考慮し、都道府県・市町村への協力要請を行うべき
      • 保護司候補者の確保について、市町村等への協力要請に係る判断に保護司会等の意向を考慮していない事例がある。

総務省 労働力調査(基本集計)2020年(令和2年)12月分、2020年(令和2年)10~12月期平均及び2020年(令和2年)平均
▼労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)12月分結果の概要
  • 就業者
    • 就業者数は6666万人。前年同月に比べ71万人の減少。9か月連続の減少
    • 雇用者数は5984万人。前年同月に比べ59万人の減少。9か月連続の減少
    • 正規の職員・従業員数は3534万人。前年同月に比べ16万人の増加。7か月連続の増加。
    • 非正規の職員・従業員数は2093万人。前年同月に比べ86万人の減少。10か月連続の減少
    • 主な産業別就業者を前年同月と比べると、「宿泊業,飲食サービス業」,「卸売業,小売業」、「サービス業(他に分類されないもの)」などが減少
  • 就業率(就業者/15歳以上人口×100)
    • 就業率は60.3%。前年同月に比べ0.5ポイント の低下
    • 15~64歳の就業率は77.5%。前年同月に比べ0.4ポイントの低下
  • 完全失業者
    • 完全失業者数は194万人。前年同月に比べ 49万人の増加。11か月連続の増加
    • 求職理由別に前年同月と比べると,「勤め先や事業の都合による離職」が20万人の増加。「自発的な離職(自己都合)」が9万人の増加。「新たに求職」が11万人の増加
  • 完全失業率(完全失業者/労働力人口×100)
    • 完全失業率(季節調整値)は2.9%。前月と同率
  • 非労働力人口
    • 非労働力人口は4191万人。前年同月に比べ3万人の減少。2か月連続の減少
▼労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)10~12月期平均結果の概要
  • 全国
    • 就業者数は6689万人と,前年同期に比べ73万人の減少
    • 完全失業者数は201万人と,前年同期に比べ48万人の増加
    • 完全失業率(原数値)は2.9%と,前年同期に比べ0.7ポイントの上昇
  • 地域別
    • 就業者数の対前年同期増減をみると,沖縄を除く全ての地域で減少、沖縄は同数
    • 完全失業者数の対前年同期増減をみると,全ての地域で増加
    • 完全失業率の実数及び対前年同期ポイント差は次のとおり
      • 北海道 3.3%(0.9ポイント上昇) 東北 2.9%(0.2ポイント上昇) 南関東3.1%(1.0ポイント上昇) 北関東・甲信 2.5%(0.5ポイント上昇)北陸2.6%(0.6ポイント上昇) 東海2.5%(0.6ポイント上昇)近畿3.1%(0.8ポイント上昇) 中国3.1%(0.8ポイント上昇) 四国2.7%(0.7ポイント上昇) 九州3.0%(0.5ポイント上昇) 沖縄3.6%(0.9ポイント上昇)

総務省 KKK株式会社に対する犯罪収益移転防止法違反に係る是正命令
  • 総務省は、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号。以下「法」といいます。)に違反した電話転送サービス業を営むKKK株式会社に対し、法第18条の規定に基づき、取引時確認義務及び確認記録の作成義務に係る違反行為を是正するために必要な措置をとるべきことを命じました。
  • 同法では特定事業者に対し、一定の取引について顧客等の取引時確認等を行うとともに、その記録を作成する等の義務を課しており、電話転送サービス事業者は、同法の特定事業者として規定されています。
    1. 事業者の概要
      • 名 称:KKK株式会社
      • 代表者:代表取締役 窪嶋 聖人
      • 所在地:東京都台東区根岸3丁目22番16号
    2. 事案の経緯
      • KKK株式会社(以下「KKK」といいます。)が法に定める義務に違反していることが認められたとして、国家公安委員会から総務大臣に対して同法に基づく意見陳述が行われました。
      • これを踏まえ、総務省において当該事業者に対して報告徴収を行った結果、法違反が認められたため、当該事業者への処分を行うものです。
    3. 違反行為の内容
      • 国家公安委員会による意見陳述を踏まえ、総務省において報告徴収を行った結果、KKKには、以下の違反行為が認められました。
        • 取引時確認義務違反
          • KKKにおいて、平成25年4月1日以降に締結した電話転送サービス提供に係る契約について、法第4条第1項に基づく取引時確認義務違反が認められる。
        • 確認記録の作成義務違反
          • KKKにおいて、平成25年4月1日以降に締結した電話転送サービス提供に係る契約について、法第6条第1項に基づく確認記録の作成義務違反が認められる。
    4. 命令の内容
      • 上述の違反行為を是正するため、令和3年1月29日、KKKに対し、法第18条の規定に基づき、関係法令に対する理解・遵守の徹底、再発防止策の策定等必要な措置をとるべきことを命じました。

総務省 合同会社ネクストに対する犯罪収益移転防止法違反に係る是正命令
  • 総務省は、犯罪による収益の移転防止に関する法律(平成19年法律第22号。以下「法」といいます。)に違反した電話転送サービス業を営む合同会社ネクストに対し、法第18条の規定に基づき、取引時確認義務及び確認記録の作成義務に係る違反行為を是正するために必要な措置をとるべきことを命じました。
  • 同法では特定事業者に対し、一定の取引について顧客等の取引時確認等を行うとともに、その記録を作成する等の義務を課しており、電話転送サービス事業者は、同法の特定事業者として規定されています。
    1. 事業者の概要
      • 名 称:合同会社ネクスト
      • 代表者:代表社員 湊 和徳
      • 所在地:東京都港区東新橋2-10-10
    2. 事案の経緯
      • 合同会社ネクスト(以下「ネクスト」といいます。)が法に定める義務に違反していることが認められたとして、国家公安委員会から総務大臣に対して同法に基づく意見陳述が行われました。
      • これを踏まえ、総務省において当該事業者に対して報告徴収を行った結果、法違反が認められたため、当該事業者への処分を行うものです。
      • 違反行為の内容
      • 国家公安委員会による意見陳述を踏まえ、総務省において報告徴収を行った結果、ネクストには、以下の違反行為が認められました。
    3. 取引時確認義務違反
      • ネクストにおいて、平成25年4月1日以降に締結した電話転送サービス提供に係る契約について、法第4条第1項に基づく取引時確認義務違反が認められる。
      • 確認記録の作成義務違反
      • ネクストにおいて、平成25年4月1日以降に締結した電話転送サービス提供に係る契約について、法第6条第1項に基づく確認記録の作成義務違反が認められる。
    4. 命令の内容
      • 上述の違反行為を是正するため、令和3年1月29日、ネクストに対し、法第18条の規定に基づき、関係法令に対する理解・遵守の徹底、再発防止策の策定等必要な措置をとるべきことを命じました。

【2021年1月】

総務省 「「ポストコロナ」時代におけるデジタル活用に関する懇談会」中間整理の公表
▼別紙 中間整理
  1. はじめに~コロナ禍とデジタル化~
    • 近年、IoT、ビッグデータ、AI等の技術の高度化とデータの多様化・大容量化により、人々の生活様式や企業のビジネスモデルを一変させるデジタルトランスフォメーション(DX)の動きが進展しつつある。また、GAFAをはじめとするデジタル企業が新たな機器・サービスを次々と投入し、グローバル市場における存在感を高めている。
    • 本年初頭以降の世界規模での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大に伴い、人々の行動が制約される中、テレワーク、オンライン教育、オンライン診療等、非対面・非接触での生活様式を可能とするデジタル活用の重要性が一層増大している。また、コロナ下の経済において、非対面・非接触型のサービスを提供するデジタル企業の存在感はさらに高まっている。
    • 一方、国内に目を転じると、我が国は光ファイバや携帯電話等のインフラについては世界最高水準にあるものの、行政や企業等におけるデジタル活用の面では欧米やアジアの諸外国に比べて大きく遅れを取り、企業の生産性が低位に止まる一因とされてきた。また、我が国のデジタル企業はハード・ソフト両面においてグローバル市場でのプレゼンスが低下し、国際競争力の後退が顕著となってきている。
    • 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、我が国の行政や社会のデジタル化の遅れが改めて課題として顕在化した。今後は、リモート化と様々なデータの集積・活用を通じて、国民一人ひとりの幸福な生活の実現に資するとともに、多様な付加価値の創出により経済回復の原動力とすることが必要である。また、デジタル分野は経済安全保障の面で重要性を増しており、デジタル機器・サービスのサプライチェーンリスクに対応する観点からも、デジタル企業の競争力回復が求められる。
  2. ポストコロナ時代のデジタル社会像
    • 新型コロナウイルス感染症への対応において顕在化した行政や社会のデジタル化の遅れに対応するため、政府は、「高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)」の全面的な見直しと、司令塔としての役割を担うデジタル庁(仮称)の設置の方針を決定した。
    • 上記の方針においては、デジタル化を目的ではなく手段として位置づけ、デジタル化によって多様な国民がニーズに合ったサービスを選択でき、国民一人ひとりの幸福に資する「誰一人取り残さない」、「人に優しいデジタル化」を進めることとされている。さらに、価値創造力を高めていくことが国民一人ひとりの幸せに資するという観点から、デジタル技術とデータの活用により、国際競争力の強化、持続的かつ健全な経済発展の実現を図ることとしている。
    • このようなデジタル社会の形成に向けては、リモート化と様々なデータの集積・活用を通じて現実世界をサイバー空間で再現し、サイバー空間上で課題の発見やその解決を図るなど様々なニーズに対応することが肝要であり、そのツールとなるIoT、AI、クラウドコンピューティング等のデジタル技術やインフラの一層の高度化と安全性の確保を図ることが必要である。
    • 今後の具体的な施策の立案・実施においては、(1)デジタル企業による高度かつ安全なデジタル技術・インフラの開発・提供・維持、新規サービスの創出や市場の開拓(供給面)、(2)行政や企業等によるデジタル技術の導入(需要面)、(3)行政や企業等からサービスを受ける利用者によるデジタル技術の活用(受容面)、という3つに区分された課題について、相互に整合性を図りながら取組を進めるべきである。以下、3つの区分ごとに、これまでの本懇談会やワーキンググループにおいて指摘された課題を例示する。
      1. デジタル技術・インフラの開発・提供・維持、新規サービスの創出や市場の開拓(供給面)
        • デジタル技術・インフラについては、インターネットを通じて流通するデータの多様化、大容量化への対応が求められており、IoT等の新たなサービスの利用や災害時の対応をも念頭に置きつつ、光ファイバや5Gといった高度情報通信ネットワークがいつでもどこでも利用できるように整備・維持する必要ある。その際、インターネット経路上の諸課題の把握や地域格差のない通信品質の確保、我が国を取り巻く国際的な通信インフラの多様化の状況に着目することが重要である。
        • また、今回のコロナ禍に対応したデジタル化の推進を我が国のデジタル企業の国際競争力強化や持続的な経済成長のための好機と捉え、リモート社会にも対応可能なビジネスモデルを変革するようなDX投資を促進すべきである。
        • その際、新たなサービスの創出には、インフラに加えてバックエンドの開発・運用・管理等のデジタル技術全体のバランスや多様性が重要であることに留意しつつ、技術で勝ってビジネスで負けないよう、利用者の視点を意識し、多様なステークホルダーを巻き込んだプラットフォームの構築や市場を拡大する意識が重要である。
        • さらに、中長期的な観点から、強靱でセキュアなデジタル環境の実現に向け、Beyond5G、AI、量子暗号通信等の最先端技術への研究開発投資の促進、研究開発成果の国際展開・国際標準化の推進、5G、光海底ケーブル、医療ICTといったデジタルインフラ・ソリューションの海外展開の推進、安全・安心かつオープンなグローバルICT環境の整備、カーボンニュートラルに向けたグリーン化の推進、サイバー空間におけるセキュリティの充実・強化、クラウドサービスの積極的活用や公正競争環境の整備などの課題に取り組む必要がある。
      2. 行政や企業等によるデジタル技術の導入(需要面)
        • 行政・企業等においては、デジタル化により効率化を追求するだけではなく、サービス利用者の利便性向上と新たな価値の創造を目指し、UI/UXに十分配慮しながらデジタル技術の導入に取り組む必要がある。また、短期的には行政やユーザ企業におけるデジタル人材の充実化を目指し、ベストプラクティスの共有などに取り組むことに加え、中長期的な観点からはベンダーに偏ったデジタル人材配置の適正化や処遇の改善、育成に努めていくことが重要である。
        • さらに、国・地方の行政のデジタル化を強力に推進することに加えて、NPOを含む民間や準公共部門におけるデジタル化の支援、データ利活用・標準化の推進、サイバーセキュリティの実現等の取組を進める必要がある。
      3. 利用者によるデジタル技術の活用(受容面)
        • 誰もが参画でき、個々の能力を発揮できる包摂性・多様性のあるデジタル社会を形成するためには、信頼性が高く有用な情報が流通する安心・安全な情報環境を整備するとともに、全ての国民が、年齢や地理的条件等に関わらず、自由な情報発信を行い、有用な情報に手頃な対価でアクセスすることができる環境をデジタル及びアナログの両面から整備することが必要である。その際、個人の属性に着目するだけではなく、ライフステージのそれぞれの段階に焦点を当てた検討を行うことも有用である。
        • そのためには、例えばデジタル活用に不安を持つ高齢者等を対象としたデジタル活用へのアクセス支援、デジタル活用の際の不安を取り除くためにユーザの意見を汲み取ることや情報モラル・リテラシー向上の支援、違法・有害情報等への対策、テレワークによる多様な働き方の支援などに総合的に取り組むことが必要である。また、手頃な対価で情報へのアクセスが可能となるよう、利用者が適切なサービスを選択可能となる環境の整備に取り組むことが求められる。

総務省 消防庁 「令和2年版 救急・救助の現況」の公表
  • 令和元年中の救急出動件数は、消防防災ヘリコプターによる件数も含め、664万2,772件(対前年比3万4,431件増、0.5%増)、搬送人員は598万258人(対前年比1万7,645人増、0.3%増)で救急出動件数、搬送人員ともに過去最多となった。
  • 令和元年中の救急自動車による救急出動件数は663万9,767件(対前年比3万4,554件増、0.5%増)、搬送人員は597万8,008人(対前年比1万7,713人増、0.3%増)で救急出動件数、搬送人員ともに過去最多となった。なお、対前年比の増加率は、いずれも過去10年で最低にとどまっている。救急自動車は約4.7秒(前年約4.8秒)に1回の割合で出動し、国民の21人に1人(前年21人に1人)が搬送されたことになる。
  • 令和元年中の救急自動車による救急出動件数の内訳を事故種別ごとにみると、急病が433万5,687件(65.3%)、一般負傷が101万3,435件(15.3%)、交通事故が43万2,492件(6.5%)などとなっている。事故種別ごとの救急出動件数の推移をみると、急病と一般負傷は増加している一方で、交通事故は減少している。
  • 令和元年中の救急自動車による搬送人員の内訳を事故種別ごとにみると、急病が392万2,274人(65.6%)、一般負傷が92万6,553人(15.5%)、交通事故が41万1,528人(6.9%)などとなっている。事故種別ごとの搬送人員の推移をみると、事故種別ごとの救急出動件数と同じように、急病と一般負傷は増加している一方で、交通事故は減少している。
  • 令和元年中の救急自動車による搬送人員の内訳を年齢区分別にみると、高齢者が358万9,055人(60.0%)、成人が189万2,457人(31.7%)、乳幼児が28万728人(4.7%)などとなっている。年齢区分別の搬送人員の推移をみると、乳幼児、高齢者の搬送割合が増加している。
  • 令和元年中の救急自動車による搬送人員の内訳を傷病程度別にみると、軽症(外来診療)が286万9,027人(48.0%)、中等症(入院診療)が254万3,545人(42.5%)、重症(長期入院)が48万6,164人(8.1%)などとなっている。傷病程度別の搬送人員の推移をみると、総搬送人員に占める軽症の傷病者の割合は、約5割で緩やかに減少している。
  • 令和元年中の救急自動車による現場到着所要時間(入電から現場に到着するまでに要した時間)は、全国平均で約8.7分(前年約8.7分)、病院収容所要時間(入電から医師引継ぎまでに要した時間)は、全国平均で約39.5分(前年約39.5分)となっている。現場到着所要時間と病院収容所要時間の推移をみると、どちらも延伸傾向にある。
  • 令和元年中に一般市民が目撃した心原性心肺機能停止傷病者数は2万5,560人で、そのうち一般市民が心肺蘇生を実施した傷病者数は1万4,789人(57.9%)となっている。一般市民が心肺蘇生を実施した傷病者数のうち、一般市民がAEDを使用し除細動を実施した傷病者数は1,311人で、そのうち1ヵ月後生存者数は703人(53.6%)、1ヵ月後社会復帰者数は603人(46.0%)となっている。
  • 令和元年中における全国の救助活動の状況は、救助出動件数9万6,424件(対前年比1,005件減、1.0%減)、救助活動件数6万1,340件(対前年比167件減、0.3%減)、救助人員6万3,670人(対前年比166人減、0.3%減)であり、前年と比較して救助出動件数、救助活動件数及び救助人員はいずれも減少している。
  • 消防防災ヘリコプターは、令和2年11月1日現在、全国44都道府県に合計74機配備されている(総務省消防庁ヘリコプター4機を含む)。令和元年中の消防防災ヘリコプターの救急出動件数は3,005件(対前年比123件減、3.9%減)、救助出動件数は1,993件(対前年比65件減、3.2%減)となっている。その他に、火災出動件数は1,014件(対前年比28件減)、情報収集・輸送等出動件数は144件(対前年比125件減)となっており、全ての出動件数を合わせた合計は6,156件(対前年比341件減)となっている
  • 令和元年中の消防防災ヘリコプターの救助出動件数は、「山岳」が1,201件(対前年比3件増、0.3%増)、「水難」が524件(対前年比15件増、2.9%増)、「自然災害」が78件(対前年比56件減、41.8%減)、「火災」が1件(対前年比1件増)、「その他」が189件(対前年比28件減、12.9%減)となっている。
  • 大規模災害発生時には、消防防災ヘリコプターは、緊急消防援助隊航空小隊として出動し、機動力を活かした救助、救急、情報収集、資機材・人員輸送等、多岐にわたる任務を遂行し、大きな成果をあげている。令和元年中における消防防災ヘリコプターの緊急消防援助隊航空小隊としての出動件数及び救助・救急搬送人員は57件(対前年比103件減)・115人(対前年比185人減)。このうち、令和元年8月の前線に伴う大雨による災害は2件・0人、令和元年東日本台風(台風第19号)は55件・115人となっている。

総務省 インターネット上の海賊版対策に係る総務省の政策メニューの公表
▼インターネット上の海賊版対策に係る総務省の政策メニュー
  • 依然として社会問題となっているインターネット上の海賊版に対する総合的な対策の一環として、総務省として、関係省庁・関係団体及び事業者と連携しつつ実施する取組について、以下の政策メニューを新たに取りまとめ、今後推進を行う。
    1. ユーザに対する情報モラル及びICTリテラシーの向上のための啓発活動
      • 「e-ネットキャラバン」の講座内容に2021年1月に施行される著作権法改正(海賊版コンテンツのダウンロード違法化)の内容をアップデート【今年度内に実施】
      • 著作権法改正の内容をアップデートした「インターネットトラブル事例集(2021年版)」を作成・公表し、全国の総合通信局等や教育委員会等を通じて子育てや教育の現場へ周知【今年度内に実施】
      • 出版社や携帯事業者等の関係者と協力し、青少年フィルタリングの普及啓発を通じて海賊版対策にも資する動画を作成・公表。携帯事業者の全国の販売店の店頭や青少年への普及啓発の現場等において広範な周知・啓発を実施【今年度内に実施】
    2. セキュリティ対策ソフトによるアクセス抑止方策の促進
      • セキュリティ対策ソフトによるアクセス抑止機能に関するユーザの意向調査を実施【実施済、継続的に実施】
      • セキュリティ事業者等との実務者検討会を開催。上記調査結果等も踏まえ、セキュリティ事業者や携帯電話事業者が提供するセキュリティ対策ソフトにおいて全年齢に向けたアクセス抑止機能が導入されるよう働きかけ【継続的に実施】
    3. 発信者情報開示に関する取組
      • 海賊版コンテンツをアップロードする匿名の発信者の特定に資するため、開示対象となるログイン時情報の明確化、新たな裁判手続の創設といった内容を含む、発信者情報開示制度に係る法制度整備を速やかに実施【次期通常国会へ向けて法案提出準備】
    4. 海賊版対策に向けた国際連携の推進
      • 海賊版サイトのドメイン名に関し、ドメイン名の管理・登録を行う事業者による事後的対応の強化について、国際的な場(ICANN等)において議論を推進【次回ICANN会合(2021年3月)に向けて準備】
      • 国外の海賊版サイトのサーバ設置国の通信所管省庁等に対して、著作権を侵害する違法コンテンツの削除や発信者情報開示制度に関する意見交換及び対応強化に関する働きかけを実施【来年開催される二国間政策対話等に向けて準備】

総務省 「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」等の公表及び意見募集の結果
▼別添1 「地方公共団体における情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」等の改定について
  • 「三層の対策」:2015年の年金機構の情報漏えい事案を受け、短期間で自治体の情報セキュリティ対策を抜本的に強化=「三層の対策」
    1. 自治体内の情報ネットワークの分離・分割による事務効率の低下
      • 例:マイナンバー利用事務系のシステムへのデータの取込み、インターネットメールの添付ファイルの取得など
    2. 新たな時代の要請
      • 行政アプリケーションを自前調達方式からサービス利用式へ(政府における「クラウド・バイ・デフォルト」原則)
      • 行政手続を紙から電子へ(デジタル手続法を受けた行政手続のオンライン化)
      • 働き方改革(テレワーク等のリモートアクセス)
      • サイバー攻撃の増加、サイバー犯罪における手口の巧妙化等
  • 「三層の対策」の効果や課題、新たな時代の要請を踏まえ、効率性・利便性を向上させた新たな自治体情報セキュリティ対策を検討会において検討し、本年5月に「三層の対策」の見直しを公表
  • 主な改定内容
    1. マイナンバー利用事務系の分離の見直し
      • 住民情報の流出を徹底して防止する観点から他の領域との分離は維持しつつ、国が認めた特定通信(例:eLTAX、ぴったりサービス)に限り、インターネット経由の申請等のデータの電子的移送を可能とし、ユーザビリティの向上や行政手続のオンライン化に対応
    2. LGWAN接続系とインターネット接続系の分割の見直し
      • 効率性・利便性の高いモデルとして、インターネット接続系に業務端末・システムを配置した新たなモデル(βモデル)を提示(ただし、採用には人的セキュリティ対策の実施が条件)
    3. リモートアクセスのセキュリティ
      • 業務で取り扱う情報の重要性に合わせて、LGWAN接続系のテレワークについての基本的な考え方、リスク及びセキュリティ要件とともに、想定されるモデルを記載
    4. LGWAN接続系における庁内無線LANの利用
      • LGWAN接続系において庁内無線LANを利用する場合のセキュリティ要件を記載
    5. 情報資産及び機器の廃棄
      • 神奈川県におけるHDD流出事案を踏まえ、情報システム機器の廃棄等について、情報の機密性に応じた適切な手法等を整理
    6. クラウドサービスの利用
      • クラウドサービスを利用するにあたっての注意点(サービスレベルの検討の必要性、バックアップを含めた必要なサービスレベルを保証させる契約締結等)を記載
    7. 研修、人材育成
      • 各自治体の情報セキュリティ体制・インシデント即応体制の強化について記載

【2020年12月】

総務省 要保護児童の社会的養護に関する実態調査<結果に基づく勧告>
▼概要
  • 児童養護施設は、養育監護する児童が、医療を受ける、進学する、携帯電話の契約をする、散髪するといった様々な場面で、親権者等の同意取得や意向確認など、相当な労力を費やしている実態あり
    • 急性虫垂炎の手術を翌日行う必要がある状態で、医師から親権者等ないしその親族の同意が必要とされ、同意取得に奔走した例
    • 再三説得するも、特別支援学校への進学を親権者が認めず、通常学級に在籍することになった例(児童は授業についていけず、不登校となった)
    • 親権者が同意しないため、5年もの間、散髪できず、髪が腰まで伸びてしまい、日常生活を行う上で不便な状態となった例
    • 同意取得の主な理由は、何か事が起きた場合のリスク管理のほか、児童が親権者等との関係を将来再構築する上での支障が生じないようにとの配慮⇔他方、旅券発給申請について、親権者等の同意が得られない場合における具体的な対処法を厚生労働省が示しており、実際の現場ではこれに沿った対応がなされている実態あり
  • 親権者等の同意を得られない場合の対処法を相談、照会できる仕組みや体制、類例を容易に参照できる仕組みなどを整備し、現場を支援する必要
  • 調査した34都道府県等のうち、監査時に虐待の有無を確認していたのは14都道府県等のみ※厚生労働省の示した監査のチェックポイントが、虐待発見時の対応や手続など規程類の整備状況のみであることが一因
  • 監査時に児童のケース記録や事故報告などを検査し、虐待事案の発見につながる端緒を見つけた例あり
  • 施設との認識の齟齬や勘違い、事業認可が取り消され養育先がなくなる懸念から、施設内虐待が疑われる事案が児童相談所から都道府県知事に通知されなかった例あり。現場対応の客観性担保、再発防止策の検証に支障のおそれ※関係者の意思疎通が不十分、児童に寄り添わない態度・思考が一因
  • 事実確認の結果、虐待なしと判断した事案について、児童福祉審議会に報告せず、意見を聴いていない例あり(11/34都道府県等)⇔審議会の意見で、虐待なしとする都道府県の原判断が覆り、虐待認定に至った例あり
  • 施設等以外に居住するケースで、措置の継続・延長、社会的養護自立支援事業(居住費や生活費の支援)の利用を認めるかどうかの判断が区々
    • 寝食を共にしていなければ監護しているとは言えないなどとして、措置の継続・延長などを認めない例(やむを得ず進学先を変更した例も)がある一方で、
    • 週末や長期休暇時に帰省する、施設等と定期的に連絡を取るなどがあれば、生活の本拠は施設や里親宅であるとして、措置の継続・延長などを認める例が存在
    • 厚生労働省は、施設職員や里親等が月に何度か様子を見に行くなど、監護者としての役割を果たしていると判断されれば、施設等以外に居住する場合であっても、措置の継続・延長、社会的養護自立支援事業の利用はできるとの見解であるが、これを現場に示していない。
  • 参考
    • 大学進学者のうち、寮やアパート等に居住して通学する者は、国立大学で66.2%、公立大学で56.2%、私立大学で35.5%(平成30年度学生生活調査((独)日本学生支援機構))と、実家を出て一人暮しをする者は珍しくない状況
    • 措置延長が認められなかった事例の中には、施設側が寄附を募って奨学金制度を設け、児童を支援した例もあった。

総務省 タイムスタンプ認定制度に関する検討会取りまとめ(案)及び時刻認証業務の認定に関する規程(案)に対する意見募集
▼タイムスタンプ認定制度に関する検討会取りまとめ(案)
  • 認定の単位は業務(サービス)単位とする。
  • 時刻の信頼性確保に関して、TAA方式に限定せず、TSAが自ら時刻の信頼性を確保する方式も認める。
  • 時刻の信頼性の担保:トレーサビリティの起点となる時刻源は、日本標準時通報機関である「NICT」のUTC(NICT)とする。時刻精度の確認を行うこととし、発行されるタイムスタンプの時刻とトレーサビリティの起点となる時刻源の時刻の差(時刻精度)の基準は、当該時刻源±1秒以内とする。時刻のトレーサビリティの担保:適切な機器における適切なログの保管を行う。
  • 当面はデジタル署名方式とする。
  • 国内に限定せず、外国の事業者も申請可能とする。
  • HSMの基準として、現行のFIPSの基準に加え、時刻認証業務に求められるHSMの要件を満たした他の認証制度(ISO/IEC15408(コモンクライテリア)のEAL4+等)も活用する。
  • 既存の制度(電子署名法等)や他の認証(ISMS等)も活用可能な制度設計とする。
  • 認定の有効期間は2年とする。
  • 認定に係る調査は、民間の第三者機関に行わせることができるように規定する。調査を委託する機関の要件は、電子署名法の指定調査機関の指定の基準をもとに規定する
  • 現行の制度と同様、内部監査も認めるが、必要に応じて外部監査も活用する。監査は、年に1回実施することを規定する。
  • 調査の観点については、現行の制度における5つの観点に加え、「事業体の要件」を追加する。監査は、現行の制度と同様に新規・更新認定における調査の項目をすべて実施する。
  • 認定に係る新規調査及び更新調査は、総務大臣(調査機関を指定する場合は、指定調査機関)が実施する。調査の内容は、「事業体の要件」、「技術面」、「運用面」、「ファシリティ面」、「システムの安全性」、「情報開示に係る事項」の観点から実施する。認定事業者は、当該認定業務について、年に1回監査を受けることとする。監査は、内部(タイムスタンプの認定業務を行う者を除く)、または第三者によって実施されることとする。監査の内容は、調査で実施する内容と同じ項目とする。
  • 当該業務を特定可能な情報(業務の名称、TSA公開鍵証明書及びその公開鍵のハッシュ値等)及び当該業務を実施する者を特定可能な情報(法人番号、業務を行う者の名称(英文併記)等を公開する。(履歴情報については、国により認定されたタイムスタンプに関する情報に限る)
  • 事業体に求められる要件は、当該時刻認証業務を継続的に安定して遂行する能力として、現状規定している技術的能力に加えて、財務状況等も審査項目に規定するとともに、当該事業者は当該項目を含め、運用規定に定めて開示する。
  • TSAから主務省への廃止の届出は終了計画と合わせて事前に提出することを規定する。TSAの認定業務廃止に際し、利用者に余裕をもって廃止の旨及びその終了計画(タイムスタンプの継続的な検証に係る項目、鍵の安全な廃棄及びその過程の記録・報告に関する事項等)を通知することを規定する。
  • TSA公開鍵証明書を発行する認証事業者は、電子署名法の認定認証事業者またはWebTrustの認証を取得した事業者であることを基準として規定する。
  • 電子データがある時点に存在していたこと及び当該電子データがその時点から改ざんされていないことを証明する情報である「タイムスタンプ」を、電子データに係る情報に付与する役務を提供する業務を「時刻認証業務」とする。時刻認証業務の中で、確実かつ安定的にタイムスタンプを発行するための要件を満たすものを、「認定時刻認証業務」とする。
  • 認定要件のポイント(抜粋)
    • デジタル署名方式を用いること。
    • 時刻源は国立研究開発法人情報通信研究機構のUTC(NICT)とすること。
    • 発行する(した)タイムスタンプと当該時刻源との時刻差が1秒以内となるよう、時刻の品質を管理及び証明する措置を講じること。
    • タイムスタンプは十分な安全性を有する暗号技術や装置等を用いて生成すること。

総務省 媒介等業務受託者(販売代理店)に対する指導等措置の徹底に係るソフトバンク株式会社に対する指導
  • 総務省は、本日、ソフトバンク株式会社(代表取締役社長執行役員兼CEO宮内謙)が提供するインターネット接続サービスである「SoftbankAir」を取り扱う媒介等業務受託者において、媒介等の業務の届出が行われていなかった事実等が認められたこと等から、ソフトバンク株式会社に対して電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第27条の4に規定する媒介等業務受託者に対する指導等措置を徹底するよう指導しました。
  • 事案の概要及び指導の内容
    • ソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」という。)が提供するインターネット接続サービス「Softbank Air」(以下「本件サービス」という。)を取り扱う届出媒介等業務受託者であるg-room株式会社(代表取締役 吉田 裕一。以下「ジールーム」という。)並びにソフトバンクの正規の代理店ではないが、ジールームから本件サービスに関する媒介等の業務又はこれに付随する業務の委託を受けた届出媒介等業務受託者である株式会社レイスペック(代表取締役 奥村 英毅。以下「レイスペック」という。)及びレイスペックから本件サービスに関する媒介等の業務又はこれに付随する業務の委託を受けた媒介等業務受託者であるSail Group株式会社(代表取締役 那須 洋佑。以下「セイルグループ」という。)において以下の事実が認められました。
      1. レイスペックにおいては、平成30年11月頃から令和2年9月まで、ジールームから本件サービスに関する媒介等の業務又はこれに付随する業務の委託を受けていたにもかかわらず、法第73条の2第1項に規定する媒介等の業務の届出において、同項第3号に規定する「当該媒介等の業務に係る電気通信役務を提供する電気通信事業者の氏名又は名称及び住所」として「ソフトバンクの氏名又は名称及び住所」を記載していませんでした。
      2. セイルグループにおいては、平成30年11月から令和2年4月まで、レイスペックから本件サービスに関する媒介等の業務又はこれに付随する業務の委託を受けていたにもかかわらず、法第73条の2第1項に規定する媒介等の業務の届出を行っていませんでした。なお、レイスペックからは既に電気通信サービスに係る媒介等の業務を終了している旨、セイルグループからは令和2年4月30日をもって電気通信サービスに係る媒介等の業務を終了している旨、報告がありました。
      3. セイルグループにおいて、少なくとも平成29年11月頃から平成30年2月頃まで、本件サービスの勧誘に当たって、ジールーム及びレイスペックから提供を受けた業務の手順等に関する文書に記載された勧誘の模範トークを一例として、自身のことをマンションの管理会社の関係者であるとの誤認を与える説明を行っていたおそれが認められました。
        • (具体的に確認された文書の記載)
        • 「私、こちらの地域の通信設備の案内担当をしております、株式会社レイスペックの○○と申しますが、」
        • 「私こちらの○○(建物名)の通信設備の管理をしております、レイスペックの○○と申します。」
      4. レイスペック及びセイルグループは平成30年11月から令和2年9月まで、セイルグループは平成30年11月から令和2年4月まで、勧誘に先立って自己の名称を告げず、ジールームの名称を自己の名称と騙って勧誘を行っていました。
      5. これらについて、1及び2からは、レイスペック及びセイルグループにおける法第73条の2第1項(媒介等の業務の届出義務)の規定への違反が認められました。
      6. また、3及び4からは、セイルグループ及びレイスペックにおける法第27条の2第1号(不実告知等の禁止)の規定への違反のおそれ及び同条第2号(自己の名称等又は勧誘である旨を告げずに勧誘する行為の禁止)の規定への違反が認められました。
  • 以上の事実を踏まえ、再びこのような事態が発生しないよう、ソフトバンクに対して、法第27条の4の規定に基づく媒介等業務受託者に対する指導等措置を徹底するよう指導しました。
  • 総務省においては、引き続き、利用者の利益の保護に努めてまいります。

総務省 サイバーセキュリティタスクフォース(第27回)
▼資料27-1 サイバー攻撃をめぐる最近の動向
  • 新型コロナへの対応として、テレワークの普及拡大や社会全体のデジタル・トランスフォーメーション(DX)が進みつつある中、サイバー攻撃も増加。
    • 4月 国内高校の半数が利用するClassi社が不正アクセスを受け、IDや暗号化パスワード等が流出した可能性が判明。
    • 5月 NTTコミュニケーションズ従業員のテレワーク環境(仮想デスクトップ)に係るアカウント及びパスワードが窃取され、顧客情報(防衛省等の政府機関を含む)が流出した可能性が判明。
    • 6月 ホンダがサイバー攻撃を受け、世界の9工場で生産を一時停止。
    • 7月 Twitter社でソーシャルエンジニアリングにより社内ツールが不正利用され、詐欺投稿が行われ、データも流出した可能性が判明。
    • 8月 国内数十社において、VPN機器の脆弱性を悪用した不正アクセスが行われVPN接続用のパスワードなどが流出した可能性が判明。
    • 9月 ドコモ口座が悪用され、第三者が不正に入手した口座番号、暗証番号等を使用した口座振替による不正出金が判明。
    • 10月 原子力規制委員会が、不正アクセスを受け、メール等のやりとりを含む外部とのアクセスを遮断。
    • 11月 カプコンが、オーダーメイド型ランサムウェアによる標的型攻撃を受け、個人情報・人事情報・開発資料等が流出した可能性が判明。参
  • 加手続きが完了しているISP(インターネット・サービス・プロバイダ)は64社。当該ISPの約1.1億IPアドレスに対して調査を実施。NOTICEによる注意喚起は、1,852件の対象を検知しISPへ通知。NICTERによる注意喚起は、1日平均138件の対象を検知しISPへ通知。
  • 民間企業におけるクラウドサービスの利用率は年々拡大している一方で、サービスの可用性の確保といったセキュリティ対策の重要性が増している。
  • 日本では人材の不足感が高く、セキュリティ人材が充足していると感じている企業は1割程度。IT企業においても、セキュリティ人材を「確保できている」との回答は1割に留まる。各企業のセキュリティ対策としても人材育成は喫緊の課題。
  • 不正アクセス行為の認知件数及びフィッシング届出件数のいずれも増加している。
▼資料27-2 VPN脆弱性とランサムウェアの直近の状況
  • VPN機器の脆弱性を悪用したサイバー攻撃
    • VPN機器の脆弱性を悪用したサイバー攻撃~ソフトウェア更新の徹底と多要素認証の活用を約53%の企業や組織が「新型コロナウイルス感染拡大を機に」テレワークを実施。2020年09月08日テクニカルレポートVPN機器を狙ったサイバー攻撃が継続中!PulseSecureの「情報漏えいの脆弱性(CVE-2019-11510)」「コマンドインジェクションの脆弱性(CVE-2019-11539)」などは、実証コードを含む情報が公開
  • リモートワーク時代の脅威の一つのトレンドに?
    • 大きくICT環境が変化する中、脅威の新たなトレンドとなり得るのでは。-内部ネットワークにアクセスする手法-マルウェアに加えてVPN
    • NOTICEに、VPNの脆弱性スキャンも加えてはどうか。-今後も同様の事象は発生する可能性がある。しかも極めて深刻な事象になる可能性もある。-VPNサービスのDBがあればスキャンを待たずとも通知可能では(固定IPが多い)。-本来は各企業の責任で対応すべき所。-大規模なインシデントとなり得るケースにおいては関与する(?)-NOTICEの趣旨・目的そのもののあり方の議論も必要
  • 一般企業を狙うマルウェアの直近の状況
    • 最近、企業はEmotetなど各種マルウェアへの対応に相当神経質に。中小零細も問い合わせが急増。
    • 「感染しているかもしれないので確認したい」「もし感染した場合、どのような事が起きるのかを整理している。そのうえで、事前に取れる対策を検討している」「不安なので情報がほしい」「感染した取引先からメールがあちこちに送られているのを何とかしたい」・・・etc
    • 特に中堅中小からの問い合わせが多い。あまり今まで見られなかった傾向。WannaCry発生時よりも問い合わせは圧倒的に多い。
  • 事例(Emotet)
    • 取引先が感染。メールが送られてきて感染。-GWでのマルウェア対策をバイパス-返信を装った普通のメール-アンチウィルスも効かず感染
    • 一般的な感染後の対応:感染端末をリカバリーして対策製品を買って終わり。それ以上の調査等はしていない(出来ない)ケースが多い。暴露系ランサムウェアは今後も増えていくのでは。-攻撃プロセスの自動化が進み、小規模事業者に被害が拡大?リモートワーク時代においては、一層ユーザーのサイバーセキュリティに関するリテラシー向上が重要。広く情報発信できる仕組みが必要。

総務省 AIネットワーク社会推進会議 AI経済検討会(第13回)データ専門分科会(第9回)合同会議
▼資料2 データの経済価値に関する検討における論点等
  • 「AI時代のデータ経済政策に関する検討」の結果概要
    • データの価値を測定するため、企業アンケートの結果に基づき、「データ」を「資本」、「労働」と並ぶ生産要素の一つと位置づけたうえで、コブダグラス型生産関数による実証分析を実施。
    • 実証分析の結果からは、活用データ容量・件数は、他の生産要素(資本、労働)と同様に、付加価値に対してプラスの関係性を持っていることが明らかになった。
  • データの価値測定手法に残された課題
    • データの経済特性を踏まえた生産要素(例えば資本ストックの一部)としての位置づけと構築
      • データの経済特性を加味した上で、データの保有・活用状況から分析対象年における生産要素としてのデータをどのように構築するのかを検討する必要。
    • データとデータが生み出す価値との関係性の更なる分析
      • データの量や質とデータが生み出す価値との関係(価値を生み出すメカニズム)について、業種や生産プロセスの違いによる分析が必要。更に多くの調査データを集めた多角的な分析のため、大規模かつ継続的に情報を収集する仕組みを検討する必要。
    • データ経済に対する社会的啓発の必要性
      • データの価値推計手法の更なるブラッシュアップのためには、データが生み出す価値の社会的認知の向上及びそれをきっかけとした分析取組の拡大が必要。そのためには、分析に活用できるデータの整備・公開が必要。
  • データの経済価値に関する検討の方向性
    1. データが経済に及ぼす価値・効果の分析深化
      • 実証分析のモデルについて、昨期のモデルによる分析の成果を踏まえつつ、改善すべき点を検討する。また、業種別分析等による、より詳細な分析を検討する。
      • データと経済価値の間の因果関係の明確化や、データが価値を創造するメカニズムの解析に向けた検討を行う。
      • 実証分析において、検証すべき仮説を明確にした上でアンケート調査を設計する。
    2. AI時代における効果的なデータ利活用の在り方の把握
      • データの経済価値に関する社会的認知を向上し、企業がより積極的にデータ利活用に取り組む環境を醸成するため、実証分析の結果と併せて、企業におけるAI時代の効果的なデータ利活用の在り方についても発信する。
    3. 定点観測化
      • 今後、継続的に調査・分析を実施していくことを念頭に、継続調査により明らかにすべき事項や回答のし易さ等を考慮しつつ、定点観測化に向けた検討を行う。
    4. 国際的な議論への貢献
      • 本調査・分析の成果は国内で共有するのみならず、OECD等においても国際的に発信し、国内外の議論への貢献を目指す(昨期の成果は、本年11月のOECD MADE(デジタル経済計測分析作業部会)においてプレゼンを実施。)。
    5. データ利活用環境についての課題把握やその解決策の考察
      • データ利活用を推進するに当たって、企業の抱える課題を把握するとともに、取り得る解決策を考察する。

総務省 労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)10月分結果
▼労働力調査(基本集計) 2020年(令和2年)10月分結果の概要
  • 就業者
    • 就業者数は6694万人。前年同月に比べ93万人の減少。7か月連続の減少
    • 雇用者数は5998万人。前年同月に比べ48万人の減少。7か月連続の減少
    • 正規の職員・従業員数は3535万人。前年同月に比べ9万人の増加。5か月連続の増加。非正規の職員・従業員数は2111万人。前年同月に比べ85万人の減少。8か月連続の減少
    • 主な産業別就業者を前年同月と比べると、「宿泊業、飲食サービス業」、「農業、林業」、「サービス業(他に分類されないもの)」などが減少
  • 就業率(就業者/15歳以上人口×100)
    • 就業率は60.4%。前年同月に比べ0.8ポイントの低下。男性は83.5%。0.9ポイントの低下。女性は71.0%。0.8ポイントの低下
    • 15~64歳の就業率は77.3%。前年同月に比べ0.9ポイントの低下
  • 就業者数
    • 就業者数は6694万人。前年同月に比べ93万人(1.4%)の減少。7か月連続の減少。男性は3704万人。46万人の減少。女性は2990万人。47万人の減少
    • 雇用者数は5998万人。前年同月に比べ48万人(0.8%)の減少。7か月連続の減少。男性は3266万人。17万人の減少。女性は2731万人。32万人の減少
    • 正規の職員・従業員数は3535万人。前年同月に比べ9万人(0.3%)の増加。5か月連続の増加
    • 非正規の職員・従業員数は2111万人。前年同月に比べ85万人(3.9%)の減少。8か月連続の減少
    • 役員を除く雇用者に占める非正規の職員・従業員の割合は37.4%。前年同月に比べ1.0ポイントの低下
  • 完全失業者
    • 完全失業者数は215万人。前年同月に比べ51万人の増加。9か月連続の増加。男性は134万人。前年同月に比べ36万人の増加。女性は81万人。前年同月に比べ14万人の増加
    • 求職理由別に前年同月と比べると、「勤め先や事業の都合による離職」が22万人の増加。「自発的な離職(自己都合)」が11万人の増加。「新たに求職」が4万人の増加
  • 完全失業率(完全失業者/労働力人口×100)
    • 完全失業率(季節調整値)は3.1%。前月に比べ0.1ポイントの上昇
    • 完全失業者のうち、「勤め先や事業の都合による離職」は45万人と、前年同月に比べ22万人の増加、「自発的な離職(自己都合)」は84万人と、前年同月に比べ11万人の増加、「新たに求職」は44万人と、前年同月に比べ4万人の増加
  • 非労働力人口
    • 非労働力人口は4159万人。前年同月に比べ22万人の増加。7か月連続の増加

【消防庁】

※現在、該当の記事はありません。

【その他省庁】

※現在、該当の記事はありません。

【裁判所】

※現在、該当の記事はありません。

【東京都】

※現在、該当の記事はありません。

【その他(国内)】

【2021年2月】

内閣官房 「デジタル社会形成基本法案」「デジタル庁設置法案」「デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案」が閣議決定・国会提出されました。
▼新型インフルエンザ等対策特別措置法等の一部を改正する法律案 概要
  • 改正の趣旨
    • 現下の新型コロナウイルス感染症に係る対策の推進を図るため、「まん延防止等重点措置」を創設し、営業時間の変更の要請、要請に応じない場合の命令等を規定し、併せて事業者及び地方公共団体等に対する支援を規定するとともに、新型コロナウイルス感染症を感染症法において新型インフルエンザ等感染症と位置付け、所要の措置を講ずることができることとし、併せて宿泊療養及び自宅療養の要請について法律上の根拠を設ける等の措置を講ずる。
  • 改正の概要
    1. 新型インフルエンザ等対策特別措置法の一部改正
      1. 特定の地域において、国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがあるまん延を防止するため、「まん延防止等重点措置」を創設し、営業時間の変更等の要請、要請に応じない場合の命令、命令に違反した場合の過料を規定する。
      2. 緊急事態宣言中に開設できることとされている「臨時の医療施設」について、政府対策本部が設置された段階から開設できることとする。
      3. 緊急事態宣言中の施設の使用制限等の要請に応じない場合の命令、命令に違反した場合の過料を規定する。
      4. 事業者及び地方公共団体に対する支援
        • 国及び地方公共団体は、事業者に対する支援に必要な財政上の措置、医療機関及び医療関係者に対する支援等を講ずるものとする。
        • 国は、地方公共団体の施策を支援するために必要な財政上の措置を講ずるものとする。
      5. 差別の防止に係る国及び地方公共団体の責務規定を設ける。
      6. 新型インフルエンザ等対策推進会議を内閣に置くこととする。
    2. 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律及び検疫法の一部改正
      1. 新型コロナウイルス感染症を「新型インフルエンザ等感染症」として位置付け、同感染症に係る措置を講ずることができることとする。
      2. 国や地方自治体間の情報連携
        • 保健所設置市・区から都道府県知事への発生届の報告・積極的疫学調査結果の関係自治体への通報を義務化し、電磁的方法の活用を規定する。
      3. 宿泊療養・自宅療養の法的位置付け
        • 新型インフルエンザ等感染症・新感染症のうち厚生労働大臣が定めるものについて、宿泊療養・自宅療養の協力要請規定を新設する。また、検疫法上も、宿泊療養・自宅待機その他の感染防止に必要な協力要請を規定することとする。
      4. 入院勧告・措置の見直し
        • 新型インフルエンザ等感染症・新感染症のうち厚生労働大臣が定めるものについて、入院勧告・措置の対象を限定することを明示する。
        • 入院措置に応じない場合又は入院先から逃げた場合に罰則を科することとする。
      5. 積極的疫学調査の実効性確保のため、新型インフルエンザ等感染症の患者等が質問に対して正当な理由がなく答弁をせず、若しくは虚偽の答弁をし、又は正当な理由がなく調査を拒み、妨げ若しくは忌避した場合に罰則を科することとする。
      6. 緊急時、医療関係者・検査機関に協力を求められること、正当な理由なく応じなかったときは勧告、公表できることを規定する。 等
  • 施行期日
    • 公布の日から起算して10日を経過した日(ただし、1(6)は令和3年4月1日)
▼デジタル社会形成基本法案 概要
  • 趣旨
    • デジタル社会の形成が、我が国の国際競争力の強化及び国民の利便性の向上に資するとともに、急速な少子高齢化の進展への対応その他の我が国が直面する課題を解決する上で極めて重要であることに鑑み、デジタル社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進し、もって我が国経済の持続的かつ健全な発展と国民の幸福な生活の実現に寄与するため、デジタル社会の形成に関し、基本理念及び施策の策定に係る基本方針、国、地方公共団体及び事業者の責務、デジタル庁の設置並びに重点計画の作成について定める。
  • 概要
    1. デジタル社会
      • 「デジタル社会」を、インターネットその他の高度情報通信ネットワークを通じて自由かつ安全に多様な情報又は知識を世界的規模で入手し、共有し、又は発信するとともに、先端的な技術をはじめとする情報通信技術を用いて電磁的記録として記録された多様かつ大量の情報を適正かつ効果的に活用することにより、あらゆる分野における創造的かつ活力ある発展が可能となる社会と定義する。
    2. 基本理念
      • デジタル社会の形成に関し、ゆとりと豊かさを実感できる国民生活の実現、国民が安全で安心して暮らせる社会の実現、利用の機会等の格差の是正、個人及び法人の権利利益の保護等の基本理念を規定する。
    3. 国、地方公共団体及び事業者の責務
      • デジタル社会の形成に関し、国、地方公共団体及び事業者の責務等を規定する。
    4. 施策の策定に係る基本方針
      • デジタル社会の形成に関する施策の策定に当たっては、多様な主体による情報の円滑な流通の確保(データの標準化等)、アクセシビリティの確保、人材の育成、生産性や国民生活の利便性の向上、国民による国及び地方公共団体が保有する情報の活用、公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)の整備、サイバーセキュリティの確保、個人情報の保護等のために必要な措置が講じられるべき旨を規定する。
    5. デジタル庁の設置等
      • 別に法律で定めるところにより内閣にデジタル庁を設置し、政府がデジタル社会の形成に関する重点計画を作成する。
    6. 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法の廃止等
      • 高度情報通信ネットワーク社会形成基本法(IT基本法)を廃止するほか、関係法律の規定の整備を行う。
    7. 施行期日
      • 令和3年9月1日
▼デジタル庁設置法案 概要
  • 趣旨
    • デジタル社会の形成に関する施策を迅速かつ重点的に推進するため、デジタル社会の形成に関する内閣の事務を内閣官房と共に助けるとともに、デジタル社会の形成に関する行政事務の迅速かつ重点的な遂行を図ることを任務とするデジタル庁を設置することとし、その所掌事務及び組織に関する事項を定める。
  • 概要
    1. 内閣にデジタル庁を設置
    2. デジタル庁の所掌事務
      1. 内閣補助事務
        • デジタル社会の形成のための施策に関する基本的な方針に関する企画立案・総合調整
      2. 分担管理事務
        • デジタル社会の形成に関する重点計画の作成及び推進
        • 個人を識別する番号に関する総合的・基本的な政策の企画立案等
        • マイナンバー・マイナンバーカード・法人番号の利用に関すること並びに情報提供ネットワークシステムの設置及び管理
        • 情報通信技術を利用した本人確認に関する総合的・基本的な政策の企画立案等
        • 商業登記電子証明(情報通信技術を利用した本人確認の観点から行うもの)、電子署名、公的個人認証(検証者に関すること)、電子委任状に関する事務
        • データの標準化、外部連携機能、公的基礎情報データベース(ベース・レジストリ)に係る総合的・基本的な政策の企画立案等
        • 国・地方公共団体・準公共部門の民間事業者の情報システムの整備・管理に関する基本的な方針の作成及び推進
        • 国が行う情報システムの整備・管理に関する事業の統括監理、予算の一括計上及び当該事業の全部または一部を自ら執行すること
    3. デジタル庁の組織
      1. デジタル庁の長及び主任の大臣は内閣総理大臣。
      2. 内閣総理大臣を助け、デジタル庁の事務を統括するデジタル大臣を置き、2(1)の事務を円滑に遂行するため、関係行政機関の長に対する勧告権等を規定。
      3. 副大臣一人及び大臣政務官一人に加え、デジタル大臣に進言等を行い、かつ、庁務を整理し、各部局等の事務を監督する内閣任免の特別職として、デジタル監を置く。
      4. 全国務大臣等を議員とする、デジタル社会の形成のための施策の実施の推進等をつかさどるデジタル社会推進会議を設置。
    4. 施行期日等
      1. 施行期日:令和3年9月1日
      2. 一定期間後の見直し、関係法律の改正について規定。
▼デジタル社会の形成を図るための関係法律の整備に関する法律案 概要
  • 趣旨
    • デジタル社会形成基本法に基づきデジタル社会の形成に関する施策を実施するため、個人情報の保護に関する法律、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律等の関係法律について所要の整備を行う。
  • 概要
    1. 個人情報保護制度の見直し(個人情報保護法の改正等)
      1. 個人情報保護法、行政機関個人情報保護法、独立行政法人等個人情報保護法の3本の法律を1本の法律に統合するとともに、地方公共団体の個人情報保護制度についても統合後の法律において全国的な共通ルールを規定し、全体の所管を個人情報保護委員会に一元化。
      2. 医療分野・学術分野の規制を統一するため、国公立の病院、大学等には原則として民間の病院、大学等と同等の規律を適用。
      3. 学術研究分野を含めたGDPR(EU一般データ保護規則)の十分性認定への対応を目指し、学術研究に係る適用除外規定について、一律の適用除外ではなく、義務ごとの例外規定として精緻化。
      4. 個人情報の定義等を国・民間・地方で統一するとともに、行政機関等での匿名加工情報の取扱いに関する規律を明確化。
      5. 施行日:公布から1年以内(地方公共団体関係は公布から2年以内)
    2. マイナンバーを活用した情報連携の拡大等による行政手続の効率化(マイナンバー法等の改正)
      1. 国家資格に関する事務等におけるマイナンバーの利用及び情報連携を可能とする。
      2. 従業員本人の同意があった場合における転職時等の使用者間での特定個人情報の提供を可能とする。
        1. 施行日:公布日((1)のうち国家資格関係事務以外(健康増進事業、高等学校等就学支援金、知的障害者など))、公布から4年以内((1)のうち国家資格関係事務関連)、令和3年9月1日(2)
    3. マイナンバーカードの利便性の抜本的向上、発行・運営体制の抜本的強化(郵便局事務取扱法、公的個人認証法、住民基本台帳法、マイナンバー法、J-LIS法等の改正)
      • <マイナンバーカードの利便性の抜本的向上>
        1. 住所地市区町村が指定した郵便局において、公的個人認証サービスの電子証明書の発行・更新等を可能とする。
        2. 公的個人認証サービスにおいて、本人同意に基づき、基本4情報(氏名、生年月日、性別及び住所)の提供を可能とする。
        3. マイナンバーカード所持者について、電子証明書のスマートフォン(移動端末設備)への搭載を可能とする。
        4. マイナンバーカード所持者の転出届に関する情報を、転入地に事前通知する制度を設ける。 等
          • 施行日:公布日(1)、公布から2年以内((1)以外)
      • <マイナンバーカードの発行・運営体制の抜本的強化>
        1. 地方公共団体情報システム機構(J-LIS)による個人番号カード関係事務について、国による目標設定、計画認可、財源措置等の規定を整備。
        2. J-LISの代表者会議の委員に国の選定した者を追加するとともに、理事長及び監事の任免に国の認可を必要とする等、国によるガバナンスを強化。
        3. 電子証明書の発行に係る市町村の事務を法定受託事務化。 等
          • 施行日:令和3年9月1日
    4. 押印・書面の交付等を求める手続の見直し(48法律の改正)
      • 押印を求める各種手続についてその押印を不要とするとともに、書面の交付等を求める手続について電磁的方法により行うことを可能とする。
      • 施行日:令和3年9月1日(施行までに一定の準備期間が必要なものを除く。)

内閣サイバーセキュリティセンター サイバーセキュリティ戦略本部
▼次期サイバーセキュリティ戦略の検討に当たっての基本的な考え方
  • 現行のサイバーセキュリティ戦略(平成30年7月27日閣議決定。以下「現行戦略」という。)において、「今後3年間の諸施策の目標及び実施方針を示す」とされており、令和3年に計画期間を終えるため、次期のサイバーセキュリティ戦略(以下「次期戦略」という。)の策定に向けた検討を行う必要がある。
  • 次期戦略の策定に当たっては、サイバーセキュリティ基本法(平成26年法律第104号)が定める「経済社会の活力の向上及び持続的発展」、「国民が安全で安心して暮らせる社会の実現」及び「国際社会の平和・安定及び我が国の安全保障」に寄与するものとなるよう、以下の事項を十分に踏まえることが重要である。
    1. 第一環境変化や国際情勢等を踏まえ時宜を得た対応方針とすることデジタルの活用により、一人ひとりのニーズにあったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会をビジョンに掲げ、デジタル庁を司令塔として推進するデジタル改革に寄与するとともに、自由、公正かつ安全なサイバー空間を確保していくため、現戦略策定後に顕在化した、新型コロナウイルス感染症の影響をはじめとする経済社会の環境変化、クラウドサービスの利用拡大や5Gの利用開始、日本を取り巻く安全保障環境の変化をはじめとする国際情勢及びサイバーセキュリティに係る近年の脅威の動向を踏まえ、中長期的視点から、時宜を得た対応方針とすること。
    2. 第二政府の役割を意識した政策立案の基礎となるものにすることサイバー空間においては、関連技術の進展が早く、攻撃者優位ともされる中で、それぞれの主体が自らの役割を認識し対応するとともに、互いに連携・協働して取り組むことができる環境が重要。政府としては、社会全体を俯瞰した上で、攻撃者との非対称な状況の改善も含め、自律的な取組や多様な主体の緊密連携、組織化・洗練化されたサイバー攻撃に対する公的機関の取組が効率的かつ戦略的に実現できるよう適切な対策を進めるなど政府の役割を意識した政策立案の基礎となるものにすること。その際、併せて、2021年に開催される2020年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会に向けた取組の活用等を含め、今後特に重点的に取り組むべき分野を明確化して推進すること。
    3. 第三発信力を意識して我が国の考え方を内外に示すものとすることますます高度化・巧妙化する脅威やサプライチェーンの複雑化など、変化するサイバーセキュリティリスクに対応して、各主体に期待される具体的な対策につながる発信を行うこと。併せて、国際協調の重要性を認識し、攻撃者に対する抑止の効果や各国政府に対する我が国の立場への理解を訴求すること。
  • なお、次期戦略の策定にあたってデジタル庁が司令塔として推進するデジタル改革との緊密な連携を図る。次期戦略に基づいて計画した取組について、その計画期間内において定期的に実績を評価し、その後の取組に反映する進め方についても併せて検討することが重要である。
▼国立研究開発法人情報通信研究機構の第5期中長期目標(案)に対するサイバーセキュリティ戦略本部の意見
  • NICTが、この中長期目標を踏まえ適切に業務運営を行うよう、総務大臣に対し、以下の事項を要請する。
    1. サイバーセキュリティに関する演習の実施について、以下の点に留意すること。
      • サイバーセキュリティに関する演習の内容は、対象となる組織の実情や最新のサイバー攻撃の動向を踏まえたものとするほか、織横断的な調整能力や発生した事態に対するマネジメント能力等の向上にも配慮する等、より実効性の高いものとするよう努めるとともに、適時に見直しが行われること。
      • 参加した組織に対し、サイバー攻撃の対応能力向上についてアンケート調査や聞き取り調査等を行い、これをNICTにおける知見や研究開発にフィードバックし、演習内容の改善に努めること。
      • サイバーセキュリティに関する演習の着実な運用のため、必要な演習費用の確保や実施体制の充実に向けた検討を進めること。
      • 様々な主体が実施する演習について、有機的連携が確保されたものとするよう、内閣官房内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)をはじめとする関係省庁との連携に努めること。
    2. IoT機器調査の実施について、以下の点に留意すること。
      • IoT機器調査の内容は、対象となるIoT機器の実情や最新のサイバー攻撃の動向を踏まえたものとするほか、IoT機器を踏み台にした大規模なサイバー攻撃を防止するため、パスワード設定等に不備のある機器に係る利用者に広範に注意喚起ができるよう、実効性の高いものとするよう努めるとともに、適時に見直しが行われること。
      • IoT機器調査の実施に当たっては、十分な周知を行うとともに、機器の利用者への影響等を十分考慮すること。また、適切なパスワード設定等の必要性についても周知活動を行うこと。
      • IoT機器調査の結果については、NICTにおける知見や研究開発にフィードバックし、調査手法の高度化に努めるとともに、NISCをはじめとする関係省庁に対し、必要に応じて情報共有を行うこと。
      • IoT機器調査を効果的かつ効率的に実施するため、必要な調査費用の確保や実施体制の充実に向けた検討を進めること。
      • 既に流通しているIoT機器等については、利用者、製造事業者、電気通信事業者等の様々な主体が関係することから、これら主体間の連携が確保された取組となるよう努めるとともに、NISCをはじめとする関係省庁との連携に努めること。
    3. 中長期目標を踏まえたサイバーセキュリティに関する演習及びIoT機器調査の実施状況については、年次報告において毎年度の実績をサイバーセキュリティ戦略本部に報告すること。また、NISCからの求めに応じて適宜報告を行うこと。
    4. サイバーセキュリティ戦略等について、サイバーセキュリティに関する演習及びIoT機器調査に関係する重要な改正がなされた場合は、その改正内容を踏まえ、必要に応じ、中長期目標の改正等の必要な措置を講じること。

内閣官房 第19回 女性職員活躍・ワークライフバランス推進協議会
▼資料2 出勤回避(令和2年)に関する職員アンケート結果概要
  • 出勤回避のため、全体で約7割の職員が週1回以上テレワーク又は在宅勤務を実施(本省で約8割、地方で約7割)
  • 今後も、全体の約5割の職員が週1回以上のテレワークを希望(本省約7割、地方約4割)
  • テレワーク・在宅勤務の利点については、職員の安心感のほか、身体的・精神的負担減少、1日の時間の有効活用と回答した職員の割合が高い。
  • テレワーク又は在宅勤務を実施しなかった職員の割合は全体の約1割(本省で約1割、地方で約2割)
  • 心産性に着心すると、非常に低いと感じた職員は、ハード環境、コミュニケーション及びマネジメントに支障を感じており、在宅でも話し合いなどのコミュニケーションが必要な業務に従事していることが想定され、端末不足などハード上の制約からテレワーク(TW)が実施できなかった職員は、心産性が非常に低かったと回答している。これは、本省・地方ともに共通している。
  • 本省においては昨夏以降、相当程度ハード環境整備が進展。今後は地方のハード環境も計画的に整備する必要あり。
  • また、職場に出勤している職員への業務集中など、TW・在宅勤務時における業務分担というマネジメント上の課題も明らかに。
  • 心産性を向上させるには、そもそもTW可能とするハード環境の整備は当然として、必要な資料が在宅でも使用できるという作業環境、TWに対応したマネジメント改革を三位一体で進めるべきであり、令和3年の緊急事態宣言発令を受けて対応加速が必要
  • 昨年の調査では、フレックスタイム制は、「興味はあるが実際に利用したことはない」と回答した職員が多数(※令和元年職員アンケート)
  • 今回の調査では、コロナ禍を機にフレックスタイム制の利用はほぼ倍増、特に本省で利用者が増加
  • フレックスタイム制は、仕事と生活の両立や自律的な働き方の促進に資するものであるが、今回の調査から特に、テレワーク・在宅勤務時の生産性向上効果を確認。コロナ禍を機に、フレックスを利用しやすい職場環境整備を一層推進することが重要。
  • フレックスタイム制の改善点は、「職場の業務体制の改善」、「申請手続きの簡素化・電子化」が高い
  • 職場の業務体制の改善については、勤務時間の多様化を踏まえた業務プロセスの見直し・効率化(意識改革含む)や、管理職のマネジメント改善等が有効。申請手続については、勤務時間管理のシステム化等が有効。各府省等はこれら取組を一層推進することが重要
  • フレックス推進の好事例(働き方改革月間FUより)
    • フレックスタイム制に係るマニュアルや事例集の作成等(総務省) フレックスタイム制の利用手続が分かる職員向けマニュアルを整備し、事例集とともにポータルサイトに掲載することで、利用を促進
    • 非管理職の働き方宣言に基づくマネジメントの実施(農林水産省) 非管理職全員が、自分の上司に対し各自のテレワークやフレックスタイム制の活用日、定時退庁日等の設定を含めた「わたしの理想の働き方宣言」を行い、上司は、当該宣言を基に部下のマネジメントを実施
    • 内閣人事局が開発・試行中の勤務時間管理システムの試行利用 (内閣官房等21府省等)

【2021年1月】

内閣官房 フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン(案)
▼ガイドラインの概要
  • 事業者とフリーランスとの取引について、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法、労働関係法令の適用関係を明らかにするとともに、これらの法令に基づく問題行為を明確化するため、実効性があり、一覧性のあるガイドラインについて、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省連名で策定し、フリーランスとして安心して働ける環境を整備
    1. フリーランスの定義
      • 本ガイドラインにおける「フリーランス」とは、実店舗がなく、雇人もいない自営業主や一人社長であって、自身の経験や知識、スキルを活用して収入を得る者。
    2. 独禁法、下請法、労働関係法令との適用関係
      • 独占禁止法は、取引の発注者が事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、事業者とフリーランス全般との取引に適用。
      • 下請法は、取引の発注者が資本金1000万円超の法人の事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、一定の事業者とフリーランス全般との取引に適用。
      • これらの法律の適用に加えて、フリーランスとして業務を行っていても、実質的に発注事業者の指揮命令を受けていると判断される場合など、現行法上「雇用」に該当する場合には、労働関係法令が適用。
    3. フリーランスと取引を行う事業者が遵守すべき事項
      1. フリーランスとの取引に係る優越的地位の濫用規制についての基本的な考え方
        • 自己の取引上の地位がフリーランスに優越している発注事業者が、フリーランスに対し、その地位を利用して、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることは、優越的地位の濫用として、独占禁止法により規制される。
      2. 発注時の取引条件を明確にする書面の交付に係る基本的な考え方
        • 優越的地位の濫用となる行為を誘発する原因とも考えられ、発注事業者が発注時の取引条件を明確にする書面をフリーランスに交付しない場合は、独占禁止法上不適切。
        • 下請法の規制の対象となる場合で、発注事業者が書面をフリーランスに交付しない場合は、下請法第3条で定める書面の交付義務違反となる。
      3. 独占禁止法(優越的地位の濫用)・下請法上問題となる行為類型
        • 優越的地位の濫用につながり得る行為について、行為類型ごとに下請法の規制の対象となり得るものも含め、その考え方を明確化。(1)報酬の支払遅延(2)報酬の減額(3)著しく低い報酬の一方的な決定(4)やり直しの要請(5)一方的な発注取消し(6)役務の成果物に係る権利の一方的な取扱い(7)役務の成果物の受領拒否(8)役務の成果物の返品(9)不要な商品又は役務の購入・利用強制(10)不当な経済上の利益の提供要請(11)合理的に必要な範囲を超えた秘密保持義務等の一方的な設定(12)その他取引条件の一方的な設定・変更・実施
    4. 仲介事業者が遵守すべき事項
      1. 仲介事業者とフリーランスとの取引について
        • 仲介事業者は、フリーランスが役務等を提供する機会を獲得・拡大することや、発注事業者や消費者が、フリーランスから良質廉価な役務等を受けることに貢献。
        • 一方で、今後フリーランスと仲介事業者との取引の増加により、仲介事業者が取引上優越した地位に立ち、フリーランスに対し、その地位を利用して、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与える場合も考えられる。
      2. 規約の変更による取引条件の一方的な変更
        • 規約の変更を一方的に行うことにより、自己の取引上の地位がフリーランスに優越している仲介事業者が、フリーランスに対して、正常な商慣習に照らして不当に不利益を与えることとなるときは、優越的地位の濫用として問題となる。
    5. 現行法上「雇用」に該当する場合の判断基準
      1. フリーランスに労働関係法令が適用される場合
        • フリーランスとして請負契約や準委任契約などの契約で仕事をする場合であっても、労働関係法令の適用に当たっては、契約の形式や名称にかかわらず、個々の働き方の実態に基づいて、「労働者」かどうか判断。
        • 労基法上の「労働者」と認められる場合は、労働基準法の労働時間や賃金等に関するルールが適用される。
        • 労組法上の「労働者」と認められる場合は、団体交渉を正当な理由なく拒んだりすること等が禁止される。
      2. 労働基準法における「労働者性」の判断基準とその具体的な考え方
        1. 「使用従属性」に関する判断基準「指揮監督下の労働」であること(労働が他人の指揮監督下において行われているか)/「報酬の労務対償性」があること(報酬が「指揮監督下における労働」の対価として支払われているか)
        2. 「労働者性」の判断を補強する要素事業者性の有無(仕事に必要な機械等を発注者等と受注者のどちらが負担しているか等)/専属性の程度(特定の発注者等への専属性が高いと認められるか。)
      3. 労働組合法における「労働者性」の判断要素とその具体的な考え方
        1. 基本的判断要素事業組織への組み入れ(業務の遂行に不可欠ないし枢要な労働力として組織内に確保されているか)/契約内容の一方的・定型的決定(労働条件や労務の内容を相手方が一方的・定型的に決定しているか)/報酬の労務対価性(労務供給者の報酬が労務供給に対する対価などとしての性格を有するか)
        2. 補充的判断要素業務の依頼に応ずべき関係(相手方からの個々の業務の依頼に対し、基本的に応ずべき関係にあるか)/広い意味での指揮監督下の労務提供(労務供給者が、相手方の指揮監督の下に労務の提供を行っていると広い意味で解することができるか等)
        3. 消極的判断要素(この要素が肯定される場合には、労働組合法上の労働者性が弱まる場合がある)顕著な事業者性(恒常的に自己の才覚で利得する機会を有し自らリスクを引き受けて事業を行う者か)

内閣官房 国・地方脱炭素実現会議(第1回)議事次第
▼資料2 地域脱炭素ロードマップ策定の趣旨・目的について
  • 2050年までに脱炭素社会実現を目指すとの宣言は、我が国に対する国際社会の評価に大きな好影響をもたらしているが、これは決して30年後の話ではない。私たち自身が今から何を実行すべきかの決断と実行が迫られており、これにより、我が国の本気度に対する国際的な評価も決まってくる。
  • この強い危機感・決意のもと、本会議では、地域の取組と国民のライフスタイルに密接に関わる主要分野(詳細は裏面)において、国と地方とが協力して、2050年までに、脱炭素で、かつ持続可能で強靭な活力ある地域社会を実現する行程(地域脱炭素ロードマップ)を描く。
  • 今後5年程度を集中期間とする対策強化
    • イノベーションの成果を待たず、既存技術でできる有効な重点対策のメニューを示し、全国津々浦々で実施(確実に行う対策と、選択的に行うものがある)
      ※地域の脱炭素に不可欠なイノベーション(制度やナッジ等の社会システムを含む)も並行して進める。
    • 既存技術のパッケージ導入により、一定の限定的な範囲や排出源(とりまとめまでに要件を具体化)で脱炭素を実現したモデルケースを複数創出。
  • 2050年に向けた地域の脱炭素ドミノの拡大
    • モデルケースからスタートした脱炭素ドミノを、2030年までにできるだけ多く実現(エネルギー需要密度が小さく再エネポテンシャルが大きいなど、比較的脱炭素の素地のある離島や農山漁村や、脱炭素型の設備やシステムを比較的共通で実装しやすい街区レベルでの取組を中心に想定)
    • その後、ドミノをより広域に拡大。地域間連携(削減ダブルカウント回避に留意)やイノベーション技術・システムの実装により、全体の脱炭素を完遂。
    • ←地域の主体的な取組を引き出す施策(誘導的・規制的手法、人材育成や連携枠組等)を総動員。実効性を確保するための指標や仕組みも盛り込む。
    • ロードマップの内容のうち、直ちにできることは直ちに実践していくとともに、地球温暖化対策計画、長期戦略や成長戦略実行計画、温暖化対策法に基づく地方公共団体実行計画等、そのほか法制度などの各種施策に反映しつつ、国・自治体・地域企業等が一丸となって速やかに実践に移す。
  • ロードマップが対象とする地域の取組と国民のライフスタイルに密接に関わる主要分野
    • 本会議・ロードマップの対象分野の外縁を示すもの。対策施策は、各分野を縦割りに検討するのではなく、分野・組織を超えて横断的に検討。
      1. 地域のエネルギーや資源の地産地消
        • 地域企業や自治体等が主体となり、徹底した省エネと併せて、地元の自然資源を活用して地域・環境と共生した再エネ電気や熱、水素等をつくり、利用(ポテンシャルや環境保全の観点から再エネ立地に適する区域(ゾーニング)の自治体による設定も有効)。収益は地域内に循環させ、地域の課題解決に活用(見守り・防災・インフラ更新等)。地域間でも再エネ融通(ESG資金の流入になる)。食品や衣服などモノやサービスも、地域内での循環利用を含め、持続可能な形で生産・消費。
      2. 住まい
        • 全ての地域住民が当事者となる住まいで、断熱・気密の向上や省エネ・再エネ・蓄エネ(電動車との接続含む)、高効率設備・機器の導入に取り組み、デジタル技術による最適運用で、脱炭素化(ZEH)。健康で快適な暮らしを享受し、蓄エネにより防災性能も向上。
      3. まちづくり・地域交通
        • 各地の人口動態などの特徴に応じ、都市機能の集約やグリーンインフラ、Eco-DRR(生態系を活用した防災・減災)など脱炭素型のまちづくりを進めつつ、再エネ電源で動くLRT/BRT、燃料電池鉄道車両などの公共交通や電動車カーシェア、自転車インフラ、デジタル技術を活用した新たなモビリティなど、脱炭素型の地域交通を整備し、地域住民の利用を促進。
      4. 公共施設をはじめとする建築物・設備
        • 高度成長期に整備され老朽化の進む庁舎などの公共施設を、更新・改修の機会に、2050年まで供用することを想定して省創蓄エネ設備を導入し、脱炭素化(ZEB)。公用車には電動車を導入し、災害時に蓄エネを利用。公共施設周辺の建築物とも連携し、地域の中心区域全体の脱炭素を先導。
      5. 生活衛生インフラ(上下水道・ごみ処理など)
        • 上下水道やごみ処理などの生活インフラで、未利用エネの活用や再エネの導入、さらなる高効率化を実施。地域の多様な条件に応じて、2050年まで供用することを想定した施設を広域化・統合、分散化(集落単位の整備)。汚泥や廃棄物等の生成物をエネルギーとして地域内で利用。
      6. 農山漁村・里山里海
        • 豊富な再エネの活用(木質・畜産由来バイオマス、営農型太陽光発電等)、スマート農林水産業や農林業機械・漁船の電化、吸収源対策(農地炭素貯留、間伐や再造林、建築物への木材利用、藻場・干潟の造成・再生・保全等)を実施。湿原・サンゴを含む生態系の再生や鳥獣害抑制につなげ、自然共生も実現。2050年までに食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現。
      7. 働き方、社会参加
        • テレワークや二地域居住、副業など多様な働き方・住まい方の広がりを積極的に活用し、都市住民による地方の再エネ事業等への参加を促進。新しい生活様式の中で価値の高まる余暇について、国立公園等をモデルに、観光拠点の施設を脱炭素化し、脱炭素型ツアーを提供。
      8. 地域の脱炭素を支える各分野共通の基盤・仕組み
        • 自治体、国の支分部局、地元企業、金融機関等の関係主体がプラットフォームを通じてつながり、ニーズ(課題)とシーズ(知見・資源)をマッチング。脱炭素を担う人材の育成・確保や、地域のESG金融を通じた脱炭素投資(域内経済循環)につなげる。これらはデジタルトランスフォーメーション(DX)を基盤として行う。また、行政が、公共調達・契約等から率先実行する。

【2020年12月】

内閣官房 「令和2年度第3次補正予算案(国土強靱化関係)の概要」を掲載しました。
▼令和2年度第3次補正予算案(国土強靱化関係)の概要
  • 「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」(令和2年12月11日閣議決定)〔事業規模おおむね15兆円程度〕の予算措置を伴う事業※について、初年度分の経費を計上した。
  • 同対策に基づき、以下の各分野について、更なる加速化・深化を図る。
    • 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策
    • 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策の加速
    • 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進
  • その他、国土強靱化基本計画に基づき、国土強靱化の取組を着実に推進。
  • なお、本予算の執行に当たっては、適正な積算の実施や工期の設定に努めるとともに、国庫債務負担行為の積極的な活用等による施工時期の平準化や地域の実情を踏まえた適切な規模での発注等を推進する。
  • 施策例:5か年加速化対策分
    1. 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策(国費1兆5,400億円事業費2兆3,785億円)
      1. 人命・財産の被害を防止・最小化するための対策(国費8,930億円事業費1兆3,742億円)
        • 流域治水対策(河川、下水道、砂防、海岸、農業水利施設の整備、水田の貯留機能向上)
        • 港湾における津波対策
        • 地震時等に著しく危険な密集市街地対策、災害に強い市街地形成に関する対策
        • 防災重点農業用ため池、治山施設、森林、漁港施設等の強靱化
        • 医療施設、社会福祉施設等の耐災害性強化
        • 自衛隊、緊急消防援助隊、警察の装備資機材等の増強等
      2. 交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策(国費6,470億円事業費1兆43億円)
        • 道路ネットワーク、鉄道等の機能強化・市街地等の緊急輸送道路における無電柱化の推進
        • 水道施設の耐災害性強化
        • 一般廃棄物処理施設の強靱化等
    2. 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策(国費3,984億円事業費6,480億円)
      • 河川・ダム・道路・港湾・鉄道・空港等の老朽化対策
      • 農業水利施設等の老朽化、豪雨・地震対策
      • 公立小中学校施設の老朽化対策、国立大学施設等の老朽化・防災機能強化対策等
    3. 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進(国費272億円事業費277億円)
      1. 国土強靱化に関する施策のデジタル化(国費134億円事業費134億円)
        • 河川、道路、港湾等におけるデジタル化の推進
        • 無人化施工技術の安全性・生産性向上対策等
      2. 災害関連情報の予測、収集・集積・伝達の高度化(国費138億円事業費142億円)
        • 線状降水帯の予測精度向上等の防災気象情報の高度化
        • 被害情報等の把握及び共有のためのシステム整備等
  • 施策例:その他(国費2,948億円事業費4,421億円)
    • 総合防災情報システムの整備
    • 準天頂衛星システムの防災機能の強化及び開発加速等

まち・ひと・しごと創生本部 まち・ひと・しごと創生会議(第24回)議事次第
▼資料1第2期「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(2020改訂版)について~感染症の影響を踏まえた今後の地方創生~
  1. 感染症によるさまざまな影響
    • 地域経済・生活への影響
      • マクロ経済や景況、地域経済を支える産業への影響
      • 雇用情勢への影響(完全失業率の上昇、有効求人倍率の低下)
      • 地域における社会的な影響(感染拡大への過度の対応、感染者差別の発生、交流人口の減少等)
    • 国民の意識・行動変容
      • テレワークの普及と地方への関心の高まり
      • 地方へのひとの流れ、企業の意識・行動変容
    • 3密の回避や地方自治体間での良好事例の共有などにより、地域において「感染症が拡大しない地域づくり」に取り組むことが重要。
    • その上で、これまでの地方創生の取組を着実に行うとともに、感染症による影響を踏まえ、デジタル・トランスフォーメーション(DX)、脱炭素社会(グリーン社会)、地方創生テレワーク、魅力ある地方大学の創出、オンライン関係人口、企業版ふるさと納税(人材派遣型)、スーパーシティ構想などの新たな地方創生の取組を、全省庁と連携を取りながら総合的に推進する。
  2. 新型コロナウイルス感染症を踏まえた今後の地方創生の取組の方向性
    • 感染症による意識・行動変容を踏まえた、ひと・しごとの流れの創出
      • 感染症を契機とした、地方移住への関心の高まりを地方への大きなひと・しごとの流れにつなげていくため、恵まれた自然環境や人々の絆の強さなどの地域の魅力を高め、人を惹きつける地域づくりや魅力を発信していくことが重要。
    • 各地域の特色を踏まえた自主的・主体的な取組の促進
      • 感染症の影響を踏まえ、各地域に適した地方創生の取組を進めるため、より一層、各地域が地域の将来を「我が事」としてとらえ、特色や状況を十分に把握し、隣接する地域との連携を図りつつ、最適な方向性を模索し、各地域が自主的・主体的に取り組むことが重要。
    • 国としては、上記の方向性に則り、各地域の自主的・主体的な取組を基本としつつ、地域のみでは対応しきれない面を様々な観点から支援。
  3. DXの推進と脱炭素社会の実現に向けた取組
    • 地域におけるSociety5.0の実現に向け、医療、福祉、教育など社会全体の未来技術の実装を支援することを通じて、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を強力に推進。
    • さらに、環境と成長の好循環及び脱炭素社会の実現に向けた取組を強力に推進。
    • 地方創生テレワークの推進
      • 新型コロナウイルス感染症の拡大を契機として、地方で暮らしてもテレワークで都会と同じ仕事ができるとの認識が拡大。
      • 地方におけるサテライトオフィスでの勤務など地方創生に資するテレワーク(地方創生テレワーク)を推進することで、地方への新しい人の流れを創出し、東京圏への一極集中是正、地方分散型の活力ある地域社会の実現を図る。
      • 各種支援策を講じるとともに、産業界や自治体等の関係者を巻き込むための取組や、企業のICT環境、労務面などの環境整備を進める
  4. 魅力ある地方大学の実現と地域産業の創出・振興
    • 地方大学が目指すべき方向性
      • ニーズオリエンテッドな大学改革を目指すべき
      • 地域でのプレゼンスを存分に発揮すべき
      • 大学改革を実現するためのガバナンス改革に取り組むべき
    • 地方公共団体や産業界への期待
      • 首長のリーダーシップが何よりも重要である
      • 明確なビジョンを地域で共有し、1つ1つの動きを具体化していく
    • 国における今後の検討
      • 地方国立大学の特例的な定員増は、特例に相応しいものに限られる必要がある
      • 地方公共団体が先導し、大学、産業界等の連携により地域に特色のある研究開発や専門人材育成等を行う優れた取組について、引き続き地方大学・地域産業創生交付金等により重点的に支援を行い、産業振興・若者雇用の促進に向けた「キラリと光る地方大学」づくりを進める。
      • 地方公共団体と大学とのマッチングを進めるとともに、大学等による創意工夫に基づく取組を促進するための環境整備により、地方へのサテライトキャンパスの設置を推進する。
  5. 関係人口の創出・拡大
    • 地方移住の裾野拡大や地域課題の解決のため、「関係人口」を創出・拡大
    • 都市と地域の両方の良さを活かして働く・楽しむ動きを捉え、オンライン関係人口など必ずしも現地を訪れない形での取組等も支援
  6. 企業版ふるさと納税(人材派遣型)の創設
    • 企業版ふるさと納税の仕組みを活用して、専門的知識・ノウハウを有する企業の人材の地方公共団体等への派遣を促進することを通じて、地方創生のより一層の充実・強化を図る
      1. 地方公共団体のメリット
        • 専門的知識・ノウハウを有する人材が、寄附活用事業・プロジェクトに従事することで、地方創生の取組をより一層充実・強化することができる
        • 実質的に人件費を負担することなく、人材を受け入れることができる
        • 関係人口の創出・拡大も期待できる
      2. 企業のメリット
        • 派遣した人材の人件費相当額を含む事業費への寄附により、当該経費の最大約9割に相当する税の軽減を受けることができる
        • 寄附による金銭的な支援のみならず、事業の企画・実施に派遣人材が参画し、企業のノウハウの活用による地域貢献がしやすくなる
        • 人材育成の機会として活用することができる
      3. 活用にあたっての留意事項
        • 地方公共団体は寄附企業の人材を受け入れること及び当該人材の受入期間を対外的に明らかにすることにより透明性を確保
        • 寄附企業への経済的利益供与の禁止や、地域再生計画に記載する効果検証の実施に留意
  7. スーパーシティ構想の推進
    • 住民が参画し、住民目線で、2030年頃に実現される未来社会を先行実現することを目指す。
      1. 生活全般にまたがる複数分野の先端的サービスの提供
        • AIやビッグデータなど先端技術を活用し、行政手続、移動、医療、教育など幅広い分野で利便性を向上。
      2. 複数分野間でのデータ連携
        • 複数分野の先端的サービス実現のため、「データ連携基盤」を通じて、様々なデータを連携・共有。
      3. 大胆な規制改革
        • 先端的サービスを実現するための規制改革を同時・一体的・包括的に推進。

内閣官房 防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策
▼防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策(概要)
  • 基本的な考え方
    • 近年、気候変動の影響により気象災害が激甚化・頻発化し、南海トラフ地震等の大規模地震は切迫している。また、高度成長期以降に集中的に整備されたインフラが今後一斉に老朽化するが、適切な対応をしなければ負担の増大のみならず、社会経済システムが機能不全に陥るおそれがある。
    • このような危機に打ち勝ち、国民の生命・財産を守り、社会の重要な機能を維持するため、防災・減災、国土強靱化の取組の加速化・深化を図る必要がある。また、国土強靱化の施策を効率的に進めるためにはデジタル技術の活用等が不可欠である。
    • このため、「激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策」「予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策の加速」「国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進」の各分野について、更なる加速化・深化を図ることとし、令和7年度までの5か年に追加的に必要となる事業規模等を定め、重点的・集中的に対策を講ずる。
  • 防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策対策例
    1. 激甚化する風水害や切迫する大規模地震への対策[78対策]
      1. 人命・財産の被害を防止・小化するための対策[50対策]
        • 流域治水対策(河川、下水道、砂防、海岸、農業水利施設の整備、水田の貯留機能向上、国有地を活用した遊水地・貯留施設の整備加速)(国土交通省、農林水産省、財務省)
        • 港湾における津波対策、地震時等に著しく危険な密集市街地対策、災害に強い市街地形成に関する対策(国土交通省)・防災重点農業用ため池の防災・減災対策、山地災害危険地区等における治山対策、漁港施設の耐震・耐津波・耐浪化等の対策(農林水産省)
        • 医療施設の耐災害性強化対策、社会福祉施設等の耐災害性強化対策(厚生労働省)
        • 警察における災害対策に必要な資機材に関する対策、警察施設の耐災害性等に関する対策(警察庁)
        • 大規模災害等緊急消防援助隊充実強化対策、地域防災力の中核を担う消防団に関する対策(総務省)等
      2. 交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策[28対策]
        • 高規格道路のミッシングリンク解消及び4車線化、高規格道路と直轄国道とのダブルネットワーク化等による道路ネットワークの機能強化対策、市街地等の緊急輸送道路における無電柱化対策(国土交通省)
        • 送電網の整備・強化対策、SS等の災害対応能力強化対策(経済産業省)
        • 水道施設(浄水場等)の耐災害性強化対策、上水道管路の耐震化対策(厚生労働省)等
    2. 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策[21対策]
      • 河川管理施設・道路・港湾・鉄道・空港の老朽化対策、老朽化した公営住宅の建替による防災・減災対策(国土交通省)
      • 農業水利施設等の老朽化、豪雨・地震対策(農林水産省)
      • 公立小中学校施設の老朽化対策、国立大学施設等の老朽化・防災機能強化対策(文部科学省)等
    3. 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進[24対策]
      1. 国土強靱化に関する施策のデジタル化[12対策]
        • 連携型インフラデータプラットフォームの構築等、インフラ維持管理に関する対策(内閣府)
        • 無人化施工技術の安全性・生産性向上対策、ITを活用した道路管理体制の強化対策(国土交通省)等
      2. 災害関連情報の予測、収集・集積・伝達の高度化[12対策]
        • スーパーコンピュータを活用した防災・減災対策、高精度予測情報等を通じた気候変動対策(文部科学省)
        • 線状降水帯の予測精度向上等の防災気象情報の高度化対策、河川、砂防、海岸分野における防災情報等の高度化対策(国土交通省)

まち・ひと・しごと創生本部 地方創生テレワーク推進に向けた検討会議(第1回) 議事次第
▼資料2-1 事務局説明資料
  • 2019年には14万6千人の東京圏への転入超過を記録。転入超過数の大半は若年層であり、多くの若者が進学、就職の機会を捉えて東京圏に集まってきているものと考えられる。そのため、地方での魅力あるしごとや学びの場の創出に向けた取組を支援。加えて、「地方とのつながりの構築」という観点から、関係人口及び地方への資金の流れの創出・拡大に向けた取組も支援。
  • 首都圏に居ながらの単なる「テレワーク」や、転職を前提とする「移住」の推進に留まらない、地方におけるサテライトオフィスでの勤務など地方創生に資するテレワーク(地方創生テレワーク)を、国としても推進し、東京圏への一極集中是正、地方分散型の活力ある地域社会の実現を図る。
  • 感染症拡大により、多くの人がテレワークを経験。働き手はテレワークの効果を実感し、企業も導入や定着を進める流れが出始めている。若い世代は、就職・転職の条件としてテレワークの実施可否を重要視しており、働き手・企業双方においてテレワークは重要なポイントになり得ると考えられる。
  • 多くの人が在宅勤務を経験。「オフィスに出社せずとも仕事はできる」との認識が拡大。テレワークの満足度は高く、理由として通勤時間やストレス軽減などの生活の質の向上が挙げられる。
  • 若い世代は就職・転職の条件として「テレワーク実施が可能か否か」を重要視している。ニューノーマルな働き方として、在宅勤務(テレワーク)制度適用範囲を拡大する企業も増え始めている。
  • 都心5区のオフィス空室率は上昇傾向にある。IT企業やベンチャー企業が集積するとされる港区・渋谷区における動きが先行気味。
  • 感染症拡大により、若い世代の地方移住への関心が高まっている。他方、地方就労に対し、魅力ある仕事の有無が障壁になっていると考えられる。企業においては、地方への機能移転や社員の移住促進への関心が高まっている。地方自治体においては、移転・移住誘致へ取り組む事例が増え始めている。移住者が地域で企業等と交流することにより、オープンイノベーション等にも貢献。
  • 東京23区の20歳代の地方移住への関心が増大。また、テレワーク経験者の方が、地方移住に関心がある割合が高い。東京圏からの転入超過数が増加している地方自治体も多く存在。東京都からの転入超過数が増加している地方自治体も多く存在。
  • 地方都市での就労への興味関心は一定程度認められるが、魅力あるしごとがあるか否かが障壁になっている。
  • 感染症拡大以前より一部で先進的な取組が見受けられたが、感染症拡大をきっかけに、東京圏の企業において、移転・移住へ取り組む事例が増え始めている。
  • 首都圏に居ながらの単なる「テレワーク」や、転職を前提とする「移住」の推進に留まらない、地方におけるサテライトオフィスでの勤務など地方創生に資するテレワーク(地方創生テレワーク)を、国としても推進し、東京圏への一極中是正、地方分散型の活力ある地域社会の実現を図る。
  • 子育てや介護との両立、ワークライフバランスの実現等柔軟かつ豊かな働き方を実現可能。(主なメリット事例)
    1. 子育て 北海道に移住し、自然豊かな環境での育児、テレワークによる業務遂行を両立(人材業)。女性社員に留まらず、男性社員の育児参加が増加(製造業)
    2. 介護 東京本社の仕事を地方で行う制度を新設。介護を理由に希望する社員が想定以上に多かった(保険業)。
    3. 地域貢献 地方勤務の社員は、地域課題の解決に向けた活動を積極的に行い、様々なものを得ている(製造業)。
    4. 余暇 テレワーク拡大により、余暇に当てる時間が増加。
    5. 通勤 満員電車から解放され、朝から集中して働ける。通勤に当てていた時間を有効活用できている(複数の地方創生テレワーク実践者)。
    6. ワークライフバランス 社員から「オンオフのメリハリが促され、効率的な仕事が可能。心身のストレスも低減。」との声が多数(情報通信業)。
  • 地方創生テレワークに対する興味関心や理解の度合に応じて、様々な課題があるのではないか。(主な課題事例)
    1. 興味関心が湧かない 地方への興味関心が湧かない理由として、日常生活の利便性が良くなさそう。収入が下がる気がする。医療・福祉サービスの水準が低下しそう。といったネガティブなイメージが存在(内閣官房調査)
    2. 移住・滞在先が分からない 移住検討者に「最初に欲しいサービス」についてアンケートした結果、「地域の情報(コワーキングスペース等)が集まっているサービス」を求める声が全体の3割と最も多かった。
    3. 社内外の労務環境等の制度の未整備・地方創生テレワークが認められておらず、対応する社内制度になっていない、という声をよく聞く(情報通信業)。通勤手当や労災等に関する社内制度について、参考となる先進事例や目安が必要(製造業)。就業規則を変更する必要がある(裁量労働制への移行、自宅通信費や光熱費等の扱い等)(保険業)
    4. 社内文化として推奨されていない 「制度はあるが、利用し難い雰囲気がある。制度を利用すると公平な評価をされないのではないか」といった声があり、社内文化の改革の必要性を感じている(コンサル業)。頑張っている企業に表彰などのお墨付きがあると、企業としてアピールになる(情報通信機器販売業)
  • SDGsやCSRといった観点のみならず、例えば人材獲得等、経営戦略上も極めて重要なメリットが得られるのではないか。(主なメリット事例)
    1. 地方の市場 人材獲得・首都圏に比べ、地方では優秀な人材の獲得が安定的に実現できる(コンサル業他)。転職市場や就活生からの反応が良好。自社のイメージ向上にもつながる(保険業)。就職・転職の条件に、テレワークを前提とした、柔軟な働き方を求める人が増えている(情報通信業)。統計的にも、地方での人材獲得は経営上大きなメリットとなることが見て取れる。
    2. BCPの確保 東京の本社機能業務を地方拠点に分散することで、BCP対策を実現(人材業他)。
    3. 地方の主体との連携による企業価値の向上 地域での事業展開により、顧客の生声を吸い上げやすくなり、現場のノウハウが蓄積された(コンサル業)。地域貢献活動を通じ、課題解決の方向やコミュニケーション手段を収集するパイプができた(情報通信業)。
    4. 社員の生産性向上 社員のアウトプットを増やす効果が顕在化。地域との関わりも増え、得た気づきが仕事にも活かせる(製造業)。地方でのワーケーションにより、商談件数20%増かつ契約金額31%増という成果を実現。他方、勤務時間は短縮され、生産性が大きく向上(情報通信業)
  • 東京23区のオフィスワーカーは1人当たり3.71坪を使用している(ザイマックス不動産総合研究所の調査)。大手町・丸の内エリアの推定成約賃料は約41,000円である。当該エリアでオフィスワーカー1人を働かせるためには、毎月15.4万円の賃料負担が必要だという計算になる。大手町・丸の内のオフィスを会津若松のICTオフィスで代替すれば、1人当たり毎月10.9万円(年間131万円)を削減することができるため、地方創生テレワークは企業のオフィス代削減にも寄与する。
  • 地方創生テレワークに対する興味関心や理解の度合に応じて、様々な課題があるのではないか。成功に向けて、特にコミュニケーション及びマネジメント手法をアップデートすることが求められるのではないか。(主な課題事例)
    1. 必要性やメリットが分からない 地方移転は、企業側のメリットを考えると難しい。地方に行きたくなる動機付けをすることが重要(製造業)。
    2. 社内外の労務環境等の制度の未整備(移住を許可・推進する働き方の未導入等) 本社移転にあたり、社内ルールの大幅な見直しやインフラ整備、人事評価の見直し等が特に大変(人材業)。地方創生テレワークが認められておらず、対応する社内制度になっていない、という声をよく聞く(情報通信業)。通勤手当や労災等に関する社内制度について、参考となる先進事例や目安が必要(製造業)。就業規則を変更する必要がある(裁量労働制への移行、自宅通信費や光熱費等の扱い等)(保険業)
    3. 移転先候補や支援施策が分からない どのような移転先や支援があるかの情報が一元化されてほしい(情報通信業)。地方では人材の雇いやすさ等の利点があるが、どの地域が優れているかは不明(不動産業)
    4. コミュニケーション及びマネジメントが困難 業務の切り出しや1on1ミーティング、マネジメント能力がセットになると求心力、離職率防止につながり、相当な差が出てくる時代。制度を作るのみならず、運用もしっかり合わせてやらないと難しい(人材業)。体調・メンタルヘルス管理が困難。移住しても月に一度は本社に出勤し、上司と面談する(保険業)。当社は違うが、慣行的な新卒一括採用・メンバーシップ型雇用では、「どこでもテレワーク」のようなものはマネジメントが困難と推測(情報通信業)。コロナ禍の際は「信頼貯金」があったのでテレワークでも業務を継続できたが、今後時間が経過し部署移動や新入社員の加入等を経ても、組織として継続的に一体感を醸成できるか不安(情報通信業)
  • 同じ場所で働くことから得られる交流、情報の共有といった「ワイガヤ」のシナジー効果はテレワークでは発揮できないという通説は崩れつつある。(主な先行研究事例)
    1. ジャネット・ブロジック教授(独デュイスブルク・エッセン大学) 情報伝達手段がチームプレーに及ぼす効果を実験で検証。対面接触で行った場合に比べ、顔が見えない電話会議では協調達成は低かったが、ビデオ会議の場合は対面接触と遜色がないという結果。顔が見えリアルタイムでやりとりのできるビデオ会議は、対面接触と変わらないことを示唆。
    2. バーンスタイン准教授(ハーバード・ビジネス・スクール) 2020年3月以降、米国で働くホワイトカラー680人(40%がマネジャー職)を2週間ごとに調査。テレワークへの移行で、ストレスや仕事がらみの対立は減少し、いずれも減少幅は少なくとも10%に達した。同時に自己効力感や仕事への集中力が10%ほど高まった。コロナ禍で、リーダーたちが心配するほど仕事の成果は損なわれていないと指摘。
    3. 鶴光太郎教授(慶應大学) テレワークが「対面主義」を打ち壊すならば、地方移住しても大都市圏の企業で働くことが可能に。これと同様に大都市圏在住・勤務の従業員が地方企業に対し副業・兼業としてテレワークを行うことも可能に。ビデオ会議を使う側の意識改革が重要。(2020年9月16日:日経新聞)。テレワークはこれまで、通勤難の解消や、育児・要介護者を抱えた社員のワーク・ライフ・バランス向上に効果があるとの受け止め方が多かった。企業側も本音ではハンディを抱えた社員に向けた制度と感じていたように思える。しかし、ホワイトカラーの仕事は基本的にすべてテレワークで可能と考える。(2020年4月17日:日経新聞)
  • テレワークが広く浸透する中で、これまで意識されることがなかった労務面の課題(労働時間の増加)も認識されるようになっている。(主な先行研究事例)
    1. ブルーム教授(スタンフォード大学) コールセンターの従業員の協力を得て在宅勤務の有効性を検証。(コールセンターのように創造性が求められない職種の場合)在宅勤務による生産性上昇の効果はあまり大きくないという含意。
    2. バーンスタイン准教授(ハーバード・ビジネス・スクール) テレワークによって仕事の成果は損なわれていないが、仕事時間は従前より平均10~20%伸びる傾向にある。テレワークは、新人研修、緩やかな結びつき(セレンディピティ)の生成などには向かない。
    3. シンガー=ベルシュ氏(マイクロソフト社) コロナ禍で在宅勤務が標準化されたことで、ランチタイムも夜もスクリーンから離れられなくなり、従業員の「夜間シフト」が定着してしまった。ただし、マネジャーによる一対一ミーティングは部下の在宅勤務時間削減に効果があった。
    4. 鶴光太郎教授(慶應大学)&滝澤美帆教授(学習院大学) 日本を対象とした数少ない実証研究。テレワークしている営業職は残業時間が低下するものの、管理職は残業時間が多くなる傾向にあると指摘。在宅勤務する人間を管理する上級職の労働時間が増加するという示唆。
    5. これらを踏まえて ウィーワークのワークプレイス戦略担当ヴァイスプレジデントのリズ・ブロウは、「リモートワーク責任者」を任命し、バーチャルワーク環境での生産性向上を助けることに注力してもらうのが重要な一歩と指摘(ハーバード・ビジネス・レビュー2020年11月号)。このような責任者の任命により、管理職の負荷(労働時間増加)軽減が期待。

【その他(海外)】

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