危機管理トピックスコラム一覧

コンプライアンスやリスク管理に関するその時々のホットなテーマを、現場を知る
危機管理専門会社ならではの時流を先取りする鋭い視点から切り込み、提言するコラムです。

危機管理トピックス

【省庁別記事(前半)】

【首相官邸】

【2020年7月】

首相官邸 第13回 中小企業・小規模事業者の長時間労働是正・生産性向上と人材確保に関するワーキンググループ議事次第
▼資料1-1 「しわ寄せ」防止に向けた業界団体等への働きかけについて
  • 新型コロナウイルス感染症の影響により、長時間労働等につながる「しわ寄せ」相談事例【厚生労働省】新型コロナウイルス感染症の影響による「しわ寄せ」事例
    • 新型コロナウイルス感染症の影響で、国外の事業場が閉鎖されたことに伴い、それまで受注していた部品に加え、国外で製造していた部品も製造するよう、親事業者から増産を要求された。これまでも、部品の単価の引下げや、製造した部品の規格変更の注文がたびたび行われることがあった。今回の増産要求により、設備を増やす必要があり、従業員に長時間労働を強いることになることが懸念される(製造/6月)
  • 働き方改革の「しわ寄せ」や中小企業自らの働き方改革対応への懸念(下請Gメンヒアリング結果)【中小企業庁】
    • 新型コロナウイルス感染症の影響で景気が悪化している中、短納期発注であっても売上を確保することを考え受注せざるを得ない。自社の働き方改革は困難な状況(工作機械/4月)
    • 親事業者の在宅勤務等の影響で発注がギリギリになるケースがあるため、短納期が増えている。今後も親事業者の在宅勤務が続く場合、当社の働き方改革への対応に懸念がある(電機・情報通信機器/6月)
    • 最終ユーザーである運送業者から、当社製品であるパソコン用梱包材の生産増と、土日出勤してでも納期を短縮するよう強圧的に直接要請された(運送/4月)
    • 新型コロナウイルスの影響が終息すると、上位自動車メーカーの一存で一斉に生産活動が再開する。その際、大量発注と短期納品の要請となり、従業員の休日出勤や残業等に直結する懸念がある(自動車/6月)
  • 今後の取組方針
    • 働き方改革関連法の施行に伴う「しわ寄せ」事案のほか、新型コロナウイルス感染症の影響により、長時間労働等につながる「しわ寄せ」事案に対し、引き続き、関係省庁が連携し、経営トップや取引担当者など各層への働きかけ等を通じた「しわ寄せ」防止を徹底する
▼資料1-2 働き方改革への対応事例等の周知について
  • 今後、経済の状況、それに伴う中小企業の状況を注視しつつ、新型コロナウイルス感染症の影響の下での中小企業の働き方改革への取組の変化の実態をきめ細かく把握していく
  • 中小企業が時間外労働の上限規制への適用に対応できるよう、実態把握を踏まえつつ、きめ細やかな 相談・支援や助成金・補助金の活用により一層の働き方改革の推進を図っていく
  • 労働基準監督署による中小企業への相談支援
    • 中小企業に寄り添った丁寧な対応について、都道府県労働局・労働基準監督署と認識を共有し、労働基準行政が一丸となった取組を展開
    • 中小企業への対応に当たっては、改正法の趣旨・内容の理解の促進に努め、自主的な改善が図られるよう、成功事例や支援策を提示するなど、きめ細やかな相談・支援を実施
  • 働き方改革推進支援センターによる支援の拡充
    • 事業主からの求めに応じて専門家を派遣するアウトリーチ型支援や出張相談、セミナー等を実施中。令和2年度は新たに専門家自ら直接企業を訪問し、課題に対応するプッシュ型支援を実施することとしている
  • よろず支援拠点による支援の拡充
    • 人手不足対応アドバイザー等を増員し、支援体制を強化
    • 生産性が低い業種やものづくり企業への支援を行うため、ノウハウを有する専門家人材を確保
  • 働き方改革推進支援助成金の拡充
    • 「時間外労働等改善助成金」を「働き方改革推進支援助成金」に改称し、助成内容を拡充(労働時間の縮減や、年次有給休暇の取得促進に向けた環境整備を行う事業主を支援するための 「労働時間短縮・年休促進支援コース」の新設など)
  • 生産性革命推進事業の実施
    • 複数年にわたって中小企業の生産性向上を継続的に支援し、設備投資、IT導入、販路開拓等の支援を一体的かつ機動的に実施

首相官邸 第13回下請等中小企業の取引条件改善に関するワーキンググループ議事次第
▼資料2 不合理な商慣行等の是正について(新型コロナウイルス感染症拡大以降)
  • 新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、中小企業庁では経済産業大臣及び各業所管大臣名での配慮通達(2月、3月の2回)を発出し、4月以降、下請Gメン等による実態把握を行ってきた(6月18日までに4,261件実施。)
  • 下請Gメンヒアリング等において、親事業者が発注の継続により下請事業者の売上を確保するなどの好事例が見られる一方、「価格引下要請」「発注キャンセル」「支払期日の延長」「短納期発注」など、問題となり得る取引事例を把握
  • このため、6月上旬に、業所管省庁担当部局に対し、問題事例についての業界や事業者へのヒアリング、働きかけや指導を依頼
  • 今後、下請法上の問題となり得る事例に対しては、公正取引委員会とも連携し厳正に対処していく
  • 下請ヒアリング等で把握した好事例
    • 新型コロナウイルス感染症の影響で発注量が減っているが、親事業者としても協力会社を失いたくないため、当社に対して通常の発注以外の「つなぎ」のための発注をする予定とのことだった(自動車/5月)
    • 親事業者が自らの在庫となるにもかかわらず発注を続け、売上をカバーしてくれた(産業機械/5月)
    • 親事業者は、自社の社員を一時帰休させてでも当社へ仕事を発注し続けてくれており、感謝している(運送/5月)
    • 親事業者は、生産計画等の説明及び新型コロナウイルス感染症対策全般についての指導もしてくれている(自動車/4月)
    • 親事業者の協力会からは、補助金情報や、書類作成の指導などあり、助かっている(建設機械/4月)
    • 新型コロナウイルス感染症の影響を受ける期間限定として、4月支払分から60日サイトのファクタリング支払いが現金払いに変わった。非常にありがたい(自動車/5月)
    • 従来、月末締め翌月末現金払いを、月に2回締め、15日後の現金払いに変更してもらうなど、親事業者から特別対応を図ってもらっている(自動車/5月)
  • 下請ヒアリング等で把握した問題事例
    • 価格引下要請
      • 4月と5月に、親事業者2社から、価格決定後で既に生産に入っているものについての値引き要請を口頭で受けた(繊維/6月)
      • 自動車業界の取引先からは、コスト削減の要請が厳しくなってきており、従来に対して3割から5割削減するための提案を求めてきている。それもあまりスペックを落とさないでといった要求で、親事業者のエンドユーザーから役員名で要請がきている(自動車/5月)
    • 発注キャンセル
      • 発注を受け、成形品の材料を手配後に取り消しとなり、交渉したが「他に流用して」とのことで材料の買い取りがなかった。約20万円の無駄な在庫増となった(自動車/6月)
      • 4月に納品したものについて、FAXで一方的にキャンセルされ、5月分の内示もゼロとなった。理由を聞いても親事業者は「ティア0と連絡が取れないので分からない」と言うのみだった(自動車/5月)
    • 支払期日の延長
      • 親事業者から、ファクタリングのサイトを120日から160日に変更したいという要請があった(電機・情報通信機器/5月)
    • 短納期発注
      • 親事業者もコストダウンを図るため相見積先を増やしており、値下げ競争が激化している上に、納期ギリギリまで価格が決まらないことが多く、結果短納期になっている(自動車/5月)
      • 急ぎの仕事にもかかわらず、支給材が遅れることがあり、結果的に短納期になることが起きている(造船/5月)
    • 商慣行上の問題の顕在化
      • 毎月3カ月分の内示が出て、出荷の1週間前に正式発注がある。通常その数量差はわずか5%前後であるが、4月、5月は、内示に対して発注が大幅に落ち込み、在庫や仕掛品が発生した。材料や仕掛品を含めてすべて買い取ってくれるか不安である(自動車/6月)
    • 働き方改革への影響
      • 親事業者の週休3日制導入に伴う労働時間の延長に対応するため時間外労働が発生することで、当社の働き方改革の阻害要因となることを懸念している(電機・情報通信機器/5月)
    • しわ寄せの連鎖
      • 昨年受注済みの機械について、新型コロナウイルス感染症の影響により製造工程を見直しせざるを得ず、数カ月分の遅れが発生。しかし、親事業者から当初決定されていた納期を厳守するように要請されている。同様に複数の親事業者から納期厳守の要請を受けており、当初から外注先にも無理を言わざるを得ない状況(産業機械/4月)

首相官邸 未来投資会議(第40回) 配布資料
▼資料1-1:成長戦略実行計画案
  1. 兼業・副業の環境整備
    • 人生100年時代を迎え、若いうちから、自らの希望する働き方を選べる環境を作っていくことが必要である。ウィズ・コロナ、ポスト・コロナの時代の働き方としても、兼業・副業、フリーランスなどの多様な働き方への期待が高い。実態をみると、兼業・副業を希望する者は、近年増加傾向にあるものの、他方、実際に兼業・副業がある者の数は横ばい傾向であり、働く人の目線に立って、兼業・副業の環境整備を行うことが急務である。この背景には、労働法制上、兼業・副業について、兼業・副業先と労働時間を通算して管理することとされている中、「兼業・副業先での労働時間の管理・把握が困難である」として、兼業を認めることに対する企業の慎重姿勢がある。本未来投資会議の審議においても、兼業を認めると自社の労働力が減るにもかかわらず逆に管理工数が上がる中で、企業の労務管理責任の範囲・在り方についてしっかりとルールを整備し、企業が安心して兼業・副業を認めることができるようにすることが重要、との指摘がある。このため、労働時間の管理方法について、以下の方向で、労働政策審議会における審議を経て、ルール整備を図る
      1. 労働者の自己申告制について
        • 兼業・副業の開始及び兼業・副業先での労働時間の把握については、新たに労働者からの自己申告制を設け、その手続及び様式を定める。この際、申告漏れや虚偽申告の場合には、兼業先での超過労働によって上限時間を超過したとしても、本業の企業は責任を問われないこととする(フランス・ドイツ・イギリスのいずれも、労働時間上限規制との関係では兼業・副業時の労働時間も通算することとしているが、その管理方法については、兼業・副業の有無やこれらの労働時間について労働者に自己申告させることが一般的であり、自己申告していない又は虚偽申告を行った場合、本業の企業は責任が問われないこととなっている)
      2. 簡便な労働時間管理の方法について
        • 本業の企業(A社)が兼業を認める際、以下ア、イの条件を付しておくことで、A社が兼業先(B社)の影響を受けない形で、従来通りの労働時間管理で足りることとなる
          1. 兼業を希望する労働者について、A社における所定の労働時間を前提に、通算して法定労働時間又は上限規制の範囲内となるよう、B社での労働時間を設定すること(B社において36協定を締結していない場合は、「A社における所定の労働時間」と「法定労働時間」の差分の時間内、B社で兼業可能。B社において36協定を締結している場合は、当該協定の範囲内で、「A社における所定の労働時間」と「B社の36協定で定めた上限時間」の差分の時間内、B社で兼業可能)
          2. 上記の場合、A社において所定の労働時間を超えて労働させる必要がある場合には、あらかじめ労働者に連絡することにより、労働者を通じて、必要に応じて(規制の範囲内におさまるよう)、B社での労働時間を短縮させることができるものとすること(B社の労働時間の短縮について、労働者から虚偽申告があった場合には、上限規制違反についてA社が責任を問われることはないこととする)。また、これにより、A社については、従来通り、自社における所定外労働時間についてのみ割増賃金を支払えば足りることとなる。企業によっては、所定の労働時間を法定労働時間より短く設定し、所定外労働時間であっても法定労働時間内であれば割増賃金を払わないこととしている場合もあるが、その場合は法定労働時間を超える部分
  2. フリーランスの環境整備
    • フリーランスについては、内閣官房において、関係省庁と連携し、本年2月から3月にかけて、一元的に実態を把握するための調査を実施した。その上で、当該調査結果に基づき、全世代型社会保障検討会議において、政策の方向性について検討し、以下の結論を得た。フリーランスは、多様な働き方の拡大、ギグエコノミーの拡大による高齢者雇用の拡大、健康寿命の延伸、社会保障の支え手・働き手の増加などの観点からも、その適正な拡大が不可欠である。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、フリーランスとして働く人に大きな影響が生じており、発注のキャンセル等が発生する中、契約書面が交付されていないため、仕事がキャンセルになったことを証明できない、といった声もある。こうした状況も踏まえ、政府として一体的に、フリーランスの適正な拡大を図るため、以下の保護ルールの整備を行う
      1. 実効性のあるガイドラインの策定
        1. 基本的考え方
          • 独占禁止法は、取引の発注者が事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、事業者とフリーランス全般との取引に適用される。また、下請代金支払遅延等防止法は、取引の発注者が資本金1,000万円超の法人の事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、一定の事業者とフリーランス全般との取引に適用される。このように、事業者とフリーランス全般との取引には独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法を広く適用することが可能である。他方で、これまでは、働き方に関して、特に独占禁止法については、その適用には慎重であった。この点、公正取引委員会がこのような従来の姿勢を変更していることも踏まえ、フリーランスとの取引について、独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法の適用に関する考え方を整理し、ガイドライン等により明確にする必要がある。他方、これらの法律の適用に加えて、フリーランスとして業務を行っていても、実質的に発注事業者の指揮命令を受けて仕事に従事していると判断される場合など、現行法上「雇用」に該当する場合には、労働関係法令が適用される。こうした法令の適用関係を明らかにするとともに、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法、労働関係法令に基づく問題行為を明確化するため、実効性があり、一覧性のあるガイドラインについて、内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省連名で年内を目途に案を作成し、意見公募手続きを開始する
        2. ガイドラインの方向性 連名のガイドラインの具体的な内容として、以下の点を検討する。
          • (契約書面の交付)フリーランスと取引を行う事業者が、フリーランスに対し、契約書面を交付しない又は記載が不十分な契約書面を交付することは、独占禁止法(優越的地位の濫用)上不適切であることを明確化する。なお、下請代金支払遅延等防止法の書面の交付に当たっては、受け手側が事前に承諾し保存する前提であれば現在オンラインでの交付も認められており、オンラインでの契約書面向けのひな形を示す
          • (発注事業者による取引条件の一方的変更、支払遅延・減額)フリーランスと取引を行う事業者が、フリーランスに対し、不当に取引条件の一方的変更や報酬の支払遅延・減額を行うことは、独占禁止法上の優越的地位の濫用に当たることや下請代金支払遅延等防止法上の禁止行為に当たることを明確化する
          • (仲介事業者との取引に対する独占禁止法の適用)フリーランスの仲介事業者が取引条件の一方的変更を行う場合もあることから、仲介事業者とフリーランスの取引についても独占禁止法が適用されることを明確化する
          • (現行法上「雇用」に該当する場合)フリーランスとして業務を行っていても、(a)実質的に発注事業者の指揮監督下で仕事に従事しているか、(b)報酬の労務対償性があるか、(c)機械、器具の負担関係や報酬の額の観点から見て事業者性がないか、(d)専属性があるか、などを総合的に勘案して、現行法上「雇用」に該当する場合には、契約形態にかかわらず、独占禁止法等に加え、労働関係法令が適用されることを明確化する
      2. 立法的対応の検討
        • 取引条件を明記した書面の交付は下請代金支払遅延等防止法上で義務付けられているものの、資本金1,000万円以下の企業からの発注などフリーランスの保護を図る上で必要な課題について、下請代金支払遅延等防止法の改正を含め立法的対応の検討を行う
      3. 執行の強化
        • 発注事業者とフリーランスとの取引におけるトラブルに迅速に対応できるよう、中小企業庁の取引調査員(下請Gメン)や公正取引委員会の職員の増員の検討を行うなど、独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法に基づく執行を強化する。また、ガイドラインの内容を下請振興法に基づく振興基準にも反映の上、業所管省庁が業種別の下請ガイドラインを改定し、これに基づいて執行を強化する
      4. 労働者災害補償保険等の更なる活用
        • フリーランスとして働く人の保護のため、労働者災害補償保険の更なる活用を図るための特別加入制度の対象拡大等について検討する。また、フリーランスとして働く人も加入できる共済制度(小規模企業共済等)の更なる活用促進を図る。併せて、フリーランスとして働く人のリモートワーク環境の整備を支援する
  3. 決済インフラの見直し
    1. 決済法制の見直し、金融サービス仲介法制の整備
      • 銀行以外でも1件100万円を超える送金を取り扱うことができるよう、供託義務をかけた上で新たな類型を設ける規制緩和を行う資金決済法の改正法が成立した。これにより、様々な利便性の高い送金サービスの登場を促す。また、同法により、5万円以下の少額の送金について供託義務を免除するなどし、低コストで利便性の高いサービスの提供を図ることを可能とすることで、多くの者が利用している数万円以下の少額の送金の利便性を高める
      • 従前、ECサイトにおいて多様な金融商品を仲介する事業者は、銀行、証券、保険といった分野ごとに許可・登録を受ける必要があり、分野をまたいで多様な商品を取りそろえることが困難であった。消費者の利便性を考えれば、ワンストップで多様な金融商品を提供できる仲介事業者が効率的に許可・登録を行うことができるようにする必要がある、との指摘があった。こうした声を踏まえ、一度登録さえすれば、銀行・証券・保険の全ての分野の商品を扱えるようにする規制緩和を行う金融サービス仲介法制(金融サービスの提供に関する法律)が成立した。これにより、利用者は、例えばスマホ上で金利や手数料を比較しながら、多様な金融商品の中から最も自分に合った商品を選択できるようになる
    2. 第4次産業革命の進展に伴う決済インフラの構築
      • 我が国の決済システムは長い歴史を持ち、非常に堅固に作られてきた半面、新しいシステムへの適応が難しい。また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、キャッシュレス化が一層進む中で、多様な事業者が参入し、決済の高度化が一層求められる状況となっているとの指摘がある。これらを踏まえ、以下の対応を図る。
        • 振込手数料の見直し
        • 優良なノンバンクの参加
  4. デジタル技術の社会実装を踏まえた規制の精緻化
    • 従前、業法等の画一的な規制によって、企業のビジネスモデルが規定されていたが、今後、AI等の活用によって企業の提供する商品・サービスの大幅な機能向上が可能になるため、技術をうまく活用する企業のビジネスモデルが競争力を持ち、それが顧客本位のサービスにつながるという指摘がある。デジタル技術の実装が進展して、データによる状況把握の精度が高まることを前提に、ソフトロー的な手法を意識した、新しい時代にふさわしい規制制度の在り方について、具体的に検討を行うことが必要である。このため、モビリティ、フィンテック/金融、建築の3分野を中心に、中長期的な観点から実証事業を実施し、将来の規制の在り方に係る問題点や課題を洗い出すとともに、その深掘りや他分野への展開を図る
      • フィンテック/金融分野
        • プロ投資家対応として、顧客の取引履歴データ等の分析を進め、投資家としての能力と関連性のある項目を特定できれば、プロ投資家規制について、当該項目を踏まえた規制へと見直す
        • また、金融商品販売における高齢顧客対応として、高齢者の取引履歴データ等の分析を進め、投資家としての能力と関連性のある項目を特定できれば、高齢顧客対応についても、当該項目を踏まえた規制へと見直す
        • さらに、マネー・ロンダリング対策として、各金融機関が人手を介して取り組んでいるマネー・ロンダリングに関係する顧客リスク評価等の業務について、AIを活用して取り組むことで効率化できないか検討する。その結果を踏まえ、AIの活用を前提とした規制へと見直す
  5. 今後の検討
    • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を通じ、これまでの、(1)一極・大都市集中で、デジタルトランスフォーメーション(DX)が遅れ、距離が意味を持つ経済社会、(2)特定の場所で問題が起きれば全てのサプライチェーンが崩壊するような、短視眼で極限まで無駄がない経済社会、が問われている
    • ウィズ・コロナ、ポスト・コロナ社会の基本理念としては、(1)新しい働き方を定着させ(テレワーク・在宅勤務、時差出勤、兼業・副業等)、リモートワークにより地方創生を推進し、DXを進めることで、分散型居住を可能とする社会像、(2)変化への対応力があり、強靱性・復元力を持った長期的な視点に立った社会像、(3)企業も眼前の利益にとらわれず、長期的なビジョンに立った企業像、(4)脱炭素社会の実現も含め、持続可能性を持った社会像、が求められている。このため、例えば、以下の項目について、今後、検討を行う
      1. 新しい働き方の定着と一極集中の是正
        • 都市への集中から地方への分散の環境整備
        • 地方における災害等に対する強靱性の確保(防災・減災)や交通ネットワークの整備
        • 新しい働き方の定着
        • フリーランスの健全な拡大と適正な保護
        • スタートアップに対する支援
        • 若者、エッセンシャルワーカーへの支援
        • ビジネス・プラクティスや対面・書面・ハンコ原則の見直し
        • デジタルデバイド、セキュリティデバイドへの対応
        • 地域中小企業のDXや農業・漁業のスマート化
        • オンライン教育・オーダーメイド型教育とリカレント教育
        • ローカル5Gを含めた5G、ポスト5G、いわゆる6G(ビヨンド5G)の推進
      2. 人々の間の信頼・接触の回復
        • 海外との人・物の動きの再開や観光立国の実現等のための人流の回復
        • 検査体制の拡充・大規模イベントの開催の方法
        • ビジネスパーソンや専門家、さらには留学生など段階的に人流を回復するルールの整備

【2020年6月】

首相官邸 全世代型社会保障検討会議(第9回)配布資料
▼資料1 全世代型社会保障検討会議第2次中間報告(案)(PDF/456KB)
  • フリーランスは、多様な働き方の拡大、ギグエコノミーの拡大による高齢者雇用の拡大、健康寿命の延伸、社会保障の支え手・働き手の増加などの観点からも、その適正な拡大が不可欠である。さらに、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、フリーランスの方に大きな影響が生じており、発注のキャンセル等が発生する中、契約書面が交付されていないため、仕事がキャンセルになったことを証明できない、といった声もある。こうした状況も踏まえ、政府として一体的に、フリーランスの適正な拡大を図るため、以下のルール整備を行う
  1. 実効性のあるガイドラインの策定
    • 基本的考え方
      • 独占禁止法は、取引の発注者が事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、事業者とフリーランス全般との取引に適用される。また、下請代金支払遅延等防止法は、取引の発注者が資本金1000万円超の法人の事業者であれば、相手方が個人の場合でも適用されることから、一定の事業者とフリーランス全般との取引に適用される
      • このように、事業者とフリーランス全般との取引には独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法を広く適用することが可能である。他方で、これまでは、働き方に関して、特に独占禁止法については、その適用には慎重であった。この点、公正取引委員会がこのような従来の姿勢を変更していることも踏まえ、フリーランスとの取引について、独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法の適用に関する考え方を整理し、ガイドライン等により明確にする必要がある
      • 他方、これらの法律の適用に加えて、フリーランスとして業務を行っていても、実質的に発注事業者の指揮命令を受けて仕事に従事していると判断される場合など、現行法上「雇用」に該当する場合には、労働関係法令が適用される。こうした法令の適用関係を明らかにするとともに、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法、労働関係法令に基づく問題行為を明確化するため、実効性があり、一覧性のあるガイドラインを内閣官房、公正取引委員会、中小企業庁、厚生労働省連名で年度内に策定する
    • ガイドラインの方向性 連名のガイドラインの具体的な内容として、以下の点を検討する。
      • 契約書面の交付
        • フリーランスと取引を行う事業者が、フリーランスに対し、契約書面を交付しない又は記載が不十分な契約書面を交付することは、独占禁止法(優越的地位の濫用)上不適切であることを明確化する。なお、下請代金支払遅延等防止法の書面の交付にあたっては、受け手側が事前に承諾し、保存する前提であれば、現在オンラインでの交付も認められており、オンラインでの契約書面向けのひな形を示す
      • 発注事業者による取引条件の一方的変更、支払遅延・減額
        • フリーランスと取引を行う事業者が、フリーランスに対し、不当に取引条件の一方的変更や報酬の支払遅延・減額を行うことは、独占禁止法上の優越的地位の濫用にあたることや下請代金支払遅延等防止法上の禁止行為にあたることを明確化する
      • 仲介事業者との取引に対する独占禁止法の適用
        • 仲介事業者が取引条件の一方的変更を行う場合もあることから、仲介事業者とフリーランスの取引についても独占禁止法が適用されることを明確化する
      • 現行法上「雇用」に該当する場合
        • フリーランスとして業務を行っていても、(1)実質的に発注事業者の指揮監督下で仕事に従事しているか、(2)報酬の労務対償性があるか、(3)機械、器具の負担関係や報酬の額の観点からみて事業者性がないか、(4)専属性があるか、などを総合的に勘案して、現行法上「雇用」に該当する場合には、契約形態にかかわらず、独占禁止法等に加え、労働関係法令が適用されることを明確化する
  2. 立法的対応の検討
    • 取引条件を明記した書面の交付は下請代金支払遅延等防止法上で義務付けられているものの、資本金1000万円以下の企業からの発注などフリーランスの保護を図る上で必要な課題について、下請代金支払遅延等防止法の改正を含め立法的対応の検討を行う
  3. 執行の強化
    • 発注事業者とフリーランスとの取引におけるトラブルに迅速に対応できるよう、中小企業庁の取引調査員(下請Gメン)や公正取引委員会の職員の増員の検討を行うなど、独占禁止法や下請代金支払遅延等防止法に基づく執行を強化する
    • また、ガイドラインの内容を下請振興法に基づく下請振興基準にも反映の上、業所管省庁が業種別の下請ガイドラインを改定し、これに基づいて執行を強化する
  4. 労働者災害補償保険等の更なる活用
    • フリーランスとして働く人の保護のため、労働者災害補償保険の更なる活用を図るための特別加入制度の対象拡大等について検討する
    • また、フリーランスとして働く人も加入できる共済制度(小規模企業共済等)の更なる活用促進を図る
    • あわせて、フリーランスとして働く人のリモートワーク環境の整備を支援する
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた社会保障の新たな課題
    • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により社会保障の新たな課題が生じている。これまで令和2年度第2次補正予算等で措置した施策を迅速かつ適切に執行するとともに、今後も、セーフティネットとしての重要性が増していることに留意して、社会保障改革の議論を進める
  1. 感染拡大防止に配慮した医療・介護・福祉サービスの提供等
    • 令和2年度第2次補正予算において拡充した新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金等に基づき、感染拡大防止に配慮した医療・介護・福祉の提供体制の整備等を推進する
    • 具体的には、医療分野では、重点医療機関(新型コロナウイルス感染症患者専用の病院や病棟を設定する医療機関)等への病床確保料の補助や設備整備への支援、医療従事者等への慰労金の支給、医療用マスク・ガウン・手袋といった個人防護具(PPE)等の医療用物資の確保と医療機関等への配布、医療機関・薬局等の感染拡大防止等のための支援、経営が厳しい医療法人や個人診療所に対する持続化給付金による支援等を行う
    • 介護・福祉分野では、感染症対策を徹底したサービス等の提供をするために必要な経費への支援、介護・障害福祉サービス事業所の職員への慰労金の支給、サービス利用の再開支援等を行う
    • また、オンライン診療やオンライン面会等の非接触サービス提供を促進するため、介護施設や医療機関等におけるタブレットやWi-Fi等の導入支援を強化するほか、今後の感染症対応力の強化に向けた取組を強力に進める
    • さらに、「通いの場」の活動自粛等により、高齢者の外出・運動や社会的交流の機会が減少していることを踏まえ、屋外におけるプログラムや、通いの場に通うことができない高齢者への訪問型の支援など感染防止に配慮した支援の提供を進める
  2. 感染症への対応の視点も含めた医療提供体制の整備
    • 感染症への対応の視点も含めて、質が高く効率的で持続可能な医療提供体制の整備を進める。その際、地域医療構想調整会議における議論の活性化を図るとともに、データに基づく医療ニーズを踏まえ、都道府県が適切なガバナンスのもと医療機能の分化・連携を推進する
  3. 生活不安・ストレスを背景とする諸問題への対応
    • 感染症への対応の長期化に伴い、生活不安やストレスを背景とする、自殺者の増加、児童虐待、DV(ドメスティック・バイオレンス)被害等が懸念される。このため、電話・SNSの活用等による相談体制の強化やこころのケアの充実を進めるとともに、子ども食堂・子供への宅食などの民間団体等を活用した子供の見守り支援等を強化する
  4. 経済情勢の悪化に伴う雇用・生活への支援
    • 経済情勢の悪化に伴い、失業者の発生が懸念される中で、雇用調整助成金の拡充や休業支援金の創設などによる雇用の維持や、解雇・雇止め等にあった非正規雇用労働者等に対するハローワークによる就職支援、人手不足が深刻化している福祉等の業種へのマッチング支援の強化等を行う
    • 離職等に伴い住居を失った者等に対しては、住居確保給付金や民間団体等によるアパート等への入居・定着支援等により住まいの支援を強化する
    • また、新卒者の就職活動への影響や内定取消し事案が懸念される中で、新卒応援ハローワークによる就職支援や内定取消しにあった学生への相談体制を強化する
    • さらに、感染防止に配慮した働き方として、高齢者も含めてテレワークで安心して働くことができるよう、事業主によるテレワーク設備の導入や研修等を支援する
  5. エビデンスに基づく予防・健康づくりの促進
    • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえ、エビデンスに基づく予防・健康づくりを促進するため、実証事業を通じて予防・健康づくりのエビデンスを確認・蓄積し、効果が確認された予防・健康づくりを促進する
    • また、保険者や事業主による予防・健康づくりの基盤として、事業主から保険者に健診データを提供する法的仕組みを整備する
    • さらに、かかりつけ医等が患者の社会生活面の課題にも目を向け、地域社会における様々な支援へとつなげる、いわゆる社会的処方についてモデル事業を実施し、制度化にあたっての課題を検討する
  6. 国民不安への寄り添い
    • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、健康面・経済面の不安を抱く方が増えることが懸念される中で、全世代型社会保障への改革を補完する取組として、国民の不安への寄り添いが重要である
    • 地域の医師不足への不安に対応するため、住民の心身の健康だけでなく暮らしを支える総合診療医の育成や、へき地等における研修の充実を図るとともに、へき地等におけるオンライン診療・服薬指導の活用等を促進する
    • また、独居・孤独死への不安に対応するため、ICTの活用も含めた地域における見守り支援の充実や養護老人ホームの活用等を図る
    • さらに、地域の消滅・崩壊への不安に対応するため、地域おこし協力隊による人材支援、地域における5G環境の整備、条件不利地域対策の強化等を進める

首相官邸 原子力防災会議
▼資料1-1 「女川地域の緊急時対応」の取りまとめについて
  1. ポイント
    • 牡鹿半島の半島部及び周辺離島部の防護措置
      • 避難時にPAZ内又はその近傍を通過するPAZ外の半島部及び周辺離島部については、PAZに準じた区域(準PAZ)として設定し、放射性物質の放出される前の段階から予防的に避難等を実施
    • 津波等の複合災害時の地域の実情に応じた防護措置
      • 東日本大震災の被災地である当該地域において、特に半島部及び周辺離島部における津波等複合災害時の状況に応じた防護措置の方法や代替避難手段を措置
    • 重点区域内要避難者等の複数の避難経路、輸送手段、避難先の確保
      • PAZ、準PAZ、UPZエリア内の要配慮者や要避難者の状況を把握し、それらに必要な複数の避難経路、輸送手段、避難先等を確保
    • 感染症等の流行下における防護措置
      • 避難車両、避難所などにおける感染拡大防止策等を実施
  2. 経過
    • 作業部会を全26回開催し、関係者間で議論
    • 3月25日の「第1回女川地域原子力防災協議会」においてとりまとめ
    • 6月17日の「第2回女川地域原子力防災協議会」において、感染症流行下での防護措置の追加等の改定。
  3. 地域原子力防災協議会での確認
    • 各関係者が内容について確認の上、以下を表明
      1. 宮城県 関係自治体等と連携して避難対策の更なる充実化を継続
      2. 国 今後も訓練による検証等により緊急時対応を改善・緊急時は原子力災害対策本部を中心に関係自治体を支援
      3. 東北電力 福祉車両の確保等、事業者として実施すべきことを確実に対応
      4. 実動組織4省庁(警察、消防、海保、自衛隊)不測の事態には、関係自治体等からの要請・ニーズにより、必要な支援を実施
    • その上で、以下のとおり確認
      • 原子力災害対策指針等に照らし、具体的かつ合理的であること
      • 原子力災害が発生した場合には関係自治体、関係府省庁等が協力して対応すること
▼資料2 原子力災害対策マニュアルの改訂について
  1. 趣旨
    • 本マニュアルは、防災基本計画等を踏まえ、原子力災害時の政府一体としての具体的な対応体制、応急対策の実施における関係省庁との連携等の活動要領を規定したものであり、原子力防災会議の下部組織である幹事会(局長級)で決定し、原子力防災会議に報告することとしている。近年の防災対応・訓練から得た教訓事項や、平成29年7月5日及び平成30年7月25日の原子力災害対策指針の改正を踏まえた、第8回原子力防災会議(平成28年12月9日開催)への報告以降の改訂内容について報告する
  2. 主な改訂事項
    • 原子力災害対策指針の改正を踏まえ、所要の修正
      • 従来、立地道府県において震度6弱以上の地震が発生した場合に警戒事態に該当することとされていたところ、所在市町村において震度6弱以上の地震が発生した場合に修正
      • 原子力災害医療に係る関係機関の役割が明確化されたことを受け、適正な内容となるよう修正
    • 原子力総合防災訓練から得た教訓事項を踏まえ、所要の修正
      • 複数サイトにおいて事故が発生した際に、UPZ(緊急防護措置を準備する区域:発電所からおおむね半径5㎞~30㎞)の大部分が重なるなど、一体として対応した方が効果的かつ実効的な場合には、サイトごとに現地対策本部長を選任しなくてもよいことを追記
    • 有事において、人員が不足する場合や対応が長期化する場合に備え、あらかじめ参集要員の代替要員を確保すべきことを明確化

首相官邸 農林水産業・地域の活力創造本部(第28回)議事次第
▼資料1 農林水産政策の展開方向について
  • 新型コロナウイルスの感染拡大により、小麦の主要輸出国であるロシアやウクライナ等で、小麦等の穀物の輸出が制限。その他の国・地域でも輸出規制が相次ぎ、これまで19か国(現在では13か国)で食料の輸出規制が行われ、食料の供給に懸念が生じている。また、一部の国では、新型コロナによるロックダウンの影響等で食料の供給が不足し、市民による暴動が発生
  • 我が国では、新型コロナウイルス発生初期の段階で、玉ねぎなどの農産物で一時的に輸入が途絶え、また、米やパスタなど、一部の食品で消費者による買い増し、買いだめが発生したことにより、スーパーで品切れが発生。その後、消費者へ落ち着いた購買行動を呼びかけるとともに、メーカーによる食品の増産努力等を通じて主要な品目で品切れが徐々に解消され、現時点では大きな問題は発生していないが、食料の安定供給への国民の要請は強いことが明らかになった
  • 新型コロナウイルスの感染長期化による生産・流通への影響や、ASF(アフリカ豚熱)、サバクトビバッタなど、我が国の食料供給を脅かす新たなリスクが発生。また、世界の食料需要が今後増大する中、穀物の期末在庫が中国に偏るなど、食料貿易構造も変化してきており、食料安全保障をめぐる状況は予断を許さない
  • コロナの長期化による影響
    • アメリカ、EU、カナダなどでは、季節労働者の不足により、収穫や作付けが停滞する懸念。また、船員やトラックドライバーの確保などが難しくなり、物流が混乱する恐れ
    • OECDリポートでは、航空便の減少による種子の流通や、農薬生産工場の閉鎖といった、農業資材の生産・流通にも悪影響を与える可能性を指摘
    • 国連WFPの推計によれば、2020年末までに急性栄養不良に苦しむ人が、2億6,500万人まで増加する見込み
  • サバクトビバッタの被害拡大
    • アフリカでサバクトビバッタが大量発生し、穀物の被害が、中東、パキスタン、インドなどにも拡大
    • 普段は無害な「孤独相」だが、密集すると、「群生相」となり、あらゆる植物を食い散らす。1日の移動距離は100kmを超える
    • 2003~2005年発生時には西アフリカ6カ国だけで800万人以上が食料危機に陥った
  • 新型コロナウイルスによる影響が広がる中、国民生活に不可欠な「食料」の供給に関しては、現時点で大きな問題は発生していない。加えて、不測時に備え、主要穀物の備蓄も確保されている。しかしながら、国際的には、一部の食料輸出国が行った穀物等の輸出規制に対し、G20農相会合が懸念を表明するなど、食料供給をめぐるリスクが高まっており、我が国においても食料安全保障の強化を図り、国民への食料の安定供給に万全を期すことが必要
  • 今後の検討が必要な対応
    • 国内生産基盤の強化
      • 加工食品や外食・中食向け原料の国産への切替えや国産麦・大豆の増産、輸出拡大による生産余力の向上など
    • フードサプライチェーンの強化
      • 産地と食品産業の連携・協業、生活様式の変化に対応した事業の転換や、物流拠点の整備、食品企業によるグローバルな供給網への参画など
    • 輸入食料の安定的確保
      • 海外も含めた穀物備蓄の増強、食料の需給状況の分析強化、輸入の多角化など
    • 国内での技術基盤の確保
      • 農林水産分野におけるスマート技術の開発・現場実装、スマート技術等を活用した農業支援サービスの育成、食品分野の新技術を活用した取組等を多角的に支援する新たな枠組の構築や知的財産等の保護・活用
    • 国民理解の醸成
      • 食料安全保障や農林水産業の役割への理解を促す国民運動の展開、子ども食堂・フードバンクへの食の提供支援など
  • 農林水産業は生産に要する期間が一般的に長く、それに対して収穫適期が短いことから、今回の新型コロナウイルスのような需要の急変に対応することは困難。需要の急減を理由にいま生産を止めてしまえば、将来的な食料供給に支障が出る可能性があることから、生産を止めないための施策を講じていくことが必要
  • 昨年12月に策定した「農業生産基盤強化プログラム」に基づき、輸出拡大や肉用牛・酪農生産拡大など、中山間地域や中小・家族経営も含め、幅広く我が国農業の生産基盤を強化するための政策を展開。本年3月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画に基づき、国内農業の生産基盤の強化や国内外の需要の変化に対応した生産・供給を推進することにより、食料自給率・食料自給力の向上を図る
  • 昨年12月に策定した「農業生産基盤強化プログラム」に基づき、輸出拡大や肉用牛・酪農生産拡大など、中山間地域や中小・家族経営も含め、幅広く我が国農業の生産基盤を強化するための政策を展開。○本年3月に閣議決定された食料・農業・農村基本計画に基づき、国内農業の生産基盤の強化や国内外の需要の変化に対応した生産・供給を推進することにより、食料自給率・食料自給力の向上を図る
  • 「農林水産業・地域の活力創造プラン」(平成25年12月決定)に基づき、これまで農林水産分野全般にわたる政策改革を実行。これにより、産業政策と地域政策を車の両輪とする農林水産政策改革を推進し、若者が夢や希望を持てる「強い農林水産業」と「美しく活力ある農山漁村」を実現
  • 農林水産物・食品の輸出額は7年間で倍増し、生産農業所得は6年間で5,300億円増加するなど、農林水産政策改革は着実に成果が出てきている
  • これまでの農林水産政策改革は、引き続き前進させていくことが重要。これに加えて、新たな輸出目標に向けた施策の抜本的強化、新技術の開発・実装の加速化、生産・流通コストの一層の低減、新たな農村政策の展開といった課題にも、新たに取り組んでいく
  • 対応方向
    • 2030年5兆円(2025年2兆円)の新たな輸出目標の実現に向け、中国向け輸出や食産業の海外展開等の取組を強化
    • 農林水産分野におけるスマート技術の開発・現場実装、スマート技術等を活用した農業支援サービスの育成、食品分野の新技術を活用した取組等を多角的に支援する新たな枠組の構築を推進
    • 畜産業の成長産業化に向け、一定の安全性を前提に建築基準法の適用対象外となる畜舎等の建築を可能とする特別法を整備
    • 米の多様な流通形態に応じて、農産物検査規格の高度化や、民間のニーズに対応した新たなJASの制定等を推進
    • 漁業収入安定対策について、機能強化・法制化を検討○農業における収入保険について、関連施策全体の検証を行い、総合的かつ効果的なセーフティネット対策のあり方について検討
    • 農村の人口減少に対応し、飼料生産等の多様な土地利用のあり方や農村活性化の支援のあり方について検討

首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策(概要)(令和2年2月13日 新型コロナウイルス感染症対策本部)
  1. 基本方針
    • 何よりも国民の命と健康を守ることを最優先に必要な対策は躊躇なく実行するとの方針のもと、与党等の提言も踏まえ、当面緊急に措置すべき対応策をとりまとめた。このため、今年度予算の着実な執行に加え、第一弾として予備費103億円を講じることにより、総額153億円の対応策を実行する
    • 今後も、事態の状況変化を見極めながら、政府一丸となって、予備費も活用して、国内感染対策、水際対策、また、観光業への対策等、緊急度に応じて、順次施策を講じていく
  2. 緊急対応策 (主なもの)
    • 帰国者等への支援
      • 帰国者等の健康管理、感染拡大防止のための支援
        • 政府チャーター機による帰国者等及びクルーズ船ダイヤモンド・プリンセスの乗員・乗客の生活支援・健康管理に万全を期すための支援物資の配布等
        • 国の要請等に基づき、受入れに協力いただいた民間企業等に対する対応
        • 帰国者等の円滑な社会復帰等のための支援
      • 国民への正確な情報提供
        • PCR検査、健康診断等
      • 邦人の安全確保のための支援
    • 国内感染対策の強化
      • 病原体等の迅速な検査体制の強化等
        • 国立感染症研究所への多量検体検査システム等の緊急整備
        • 全国の地方衛生研究所の検査体制拡充支援
        • 新型コロナウイルス感染症の検査法の開発
      • 感染症指定医療機関等の治療体制・機能の強化
        • 国立国際医療研究センター等の治療法開発の加速化
        • 帰国者・接触者外来及び帰国者・接触者相談センターの設置支援
      • 検査キット、抗ウイルス薬、ワクチン等の研究開発の促進
        • 簡易診断キット、抗ウイルス薬、ワクチン等の開発に早急に着手
        • 民間企業とも協力しつつ、予防・診断・治療法の開発につながる技術の確立
        • 感染症流行対策イノベーション連合への拠出を通じたワクチンの早期開発支援
      • マスク、医薬品等の迅速かつ円滑な供給体制の確保
    • 水際対策の強化
      • 全国の検疫所等の検査体制・機能の強化
        • 地方出入国在留管理局と検疫所との連携強化による厳格な上陸審査
        • 検疫官の応援等の体制強化等による検査体制の強化
        • 航空会社や旅客船事業者等に対する協力要請
      • 健康フォローアップセンターの体制整備による検疫機能の充実
        • 健康フォローアップセンターを中心とした自治体との連携、情報共有等の必要な体制の緊急整備
      • 入国管理の更なる強化
        • 出入国管理及び難民認定法に基づく上陸拒否の対象となる地域、旅客船の包括指定による機動的な対応
    • 影響を受ける産業等への緊急対応
      • 国民及び外国人旅行者への迅速かつ正確な 情報提供と風評対策
        • JNTOによる訪日外国人旅行者に対する正確な情報発信
        • 厚生労働省電話相談窓口(コールセンター)の設置
        • 宿泊事業者、観光協会等に対する適切な情報提供等
      • 観光業等の中小企業・小規模事業者対策等
        • 日本政策金融公庫等に5,000億円の緊急貸付・保証枠を確保し、公庫等による貸付や信用保証協会によるセーフティネット保証により資金繰りを支援
        • 中小企業生産性革命推進事業等により、サプライチェーンの毀損等に対応するための設備投資等を行う事業者を優先的に支援
      • 雇用対策
        • 雇用調整助成金の要件緩和
    • 国際連携の強化等
      • 感染症対策に係る国際支援
        • 国民への正確な情報提供 ・PCR検査、健康診断等
        • 分離したウイルスを研究開発用に無償供与
        • アジア各国等への医療資機材等の供与、 検査体制の充実への貢献
        • 各国・地域との連携による国際的な感染動向の把握
        • NPOなどによる国際貢献の支援

首相官邸 国土強靱化推進本部(第11回会合)議事次第
▼資料1 国土強靱化年次計画2020(案)の概要
  1. 年次計画2020の主要施策
    1. 令和2年度に取り組むべき主要施策を設定
      • 堤防整備・強化や河道掘削、ダム、大規模地下貯留施設整備、重要なインフラ施設等を保全する土砂災害対策、土砂・洪水氾濫対策等の事前防災、防災気象情報の高度化
      • DMAT・DPAT・TEC-FORCEの養成、技術職員の充実
      • AIやビッグデータ、ロボット・ドローン技術、衛星データ(衛星リモートセンシング・測位)の活用 等
    2. 昨年の災害等を踏まえた新たな取組を追加
      • 検証チーム報告を踏まえた長期停電、通信障害、避難行動、河川・気象情報等の課題への対応
      • 電力供給の早期復旧体制強化
      • 気候変動を踏まえた流域全体で行う治水「流域治水」への転換
      • ダムの事前放流について、基本方針に基づき新たな運用・取組を開始・展開
      • 災害リスクの高いエリアにおける立地抑制及び移転促進
      • 土砂災害警戒区域の指定や指定精度の向上、対策の強化
      • 災害時における新型コロナウイルス感染症への対応 等
    3. 民間、地方、国際貢献の取組を推進
      • 中小企業をはじめとする民間企業の事業継続 の取組を促進等
      • 地域計画の策定及び地域計画に基づく取組に対する支援、市町村の災害対応支援を実施
      • 「世界津波の日」の普及啓発、「仙台防災協力イニシアティブ・フェーズ2」に基づく支援等
  2. 3か年緊急対策の進捗
    1. (1)事業費ベースではおおむね順調に進捗
      • 当初必要と想定されたおおむね7兆円程度の事業規模については、現地状況の詳細確認等の精査の結果、現時点では約8 兆円となり、令和2年度までに事業規模は確保される見込み
    2. (2)箇所数ベースでもおおむね順調に進捗
      • 令和2年度末までに目標を達成する予定の項目 =152項目/160項目
      • 完了見込みが令和3年度以降になる項目(事業計画変更、財源確保、契約不調等のため)について、関係 府省庁において速やかな目標達成に努める
      • 昨年の災害時に効果を発揮した事例
        • 【水災害の防止】河道掘削による河川水位低下、砂防堰堤の整備による土石流の捕捉、道路排水構造物の補修等による冠水防止等
        • 【重要インフラの機能維持】海岸護岸の整備等による高潮・高波被害の防止、ため池の決壊防止、治山施設や危険木伐採による山腹保全、電動車による避難所等への給電、移動携帯電話基地局の配備による不通エリアの解消等
        • 【監視・観測、情報発信の維持】河川監視カメラの夜間監視対応によるリアルタイ ムな出水状況の把握、全国50水系の地先ごとの氾濫切迫性の見える化、気象台やレーダー・波浪計・津波観測施設の機能バックアップ等
        • 【救助・救援能力の確保】必要な資機材の確保
        • 【円滑かつ確実な避難の確保】主要交差点における信号機の滅灯防止、矯正施設の避難所としての機能の確保等
  3. 昨年の災害等を踏まえた年次計画2020への反映
    1. 令和元年の台風災害の教訓を反映
      • 政府「検証チーム」の報告書の反映
        • 【長期停電】復旧手法・設備仕様の統一化、復旧費用・電源車派遣の相互扶助制度の創設、事前の樹木伐採、事業者、自治体、国が連携して被災者に円滑に電力を供給できる統一的な体制の構築
        • 【通信障害】電力供給、燃料供給や倒木処理等と通信サービスの確保のための一般送配電事業者、石油供給関連団体や都道府県等と電気通信事業者との連携の推進、電気通信設備等の電源途絶に備えた総合通信局等への移動電源車の配備
        • 【避難行動】災害リスクととるべき行動の理解促進(平時の対応)、高齢者等の避難の実効性の確保、大規模広域避難の実効性の確保についての取組を検討、実施
        • 【河川・気象情報】危機管理型水位計や河川監視カメラ等の設置・機能強化、台風・集中豪雨等の観測体制の強化・予測精度向上、大雨特別 警報の精度改善や警報への切り替え後の情報提供等を含めた防災気象情報の高度化・伝え方の改善 等
      • 「流域治水」への転換
        • 気候変動による水災害リスクの増大に備えるため、これまでの河川、下水道などの管理者が主体になって行う治水対策に加えて、集水域と 河川区域のみならず、氾濫域も含めて一つの流域として捉え、その流域のあらゆる関係者により流域全体で行う治水、「流域治水」へ転換し、 (1)氾濫を防ぐための対策、(2)被害対象を減少させるための対策、(3)被害の軽減・早期復旧・復興のための対策 を多層的に進める。あわせて、自然環境が有する多様な機能を活用したグリーンインフラを、官民連携・分野横断により推進し、雨水の貯留・浸透を図る
        • 令和元年東日本台風で甚大な浸水被害が生じた7水系だけでなく、全国の1級水系を対象に、早急に実施すべき具体的な治水対策の全体像を「流域治水プロジェクト(仮称)」としてまとめ、ハード・ソフト一体となった事前防災対策を加速
    2. 災害時における新型コロナウイルス感染症への対応
      • 政府では、これまで避難所に係る各種ガイドライン等を定め、手洗い、うがいの励行、マスクの着用、医師・看護師等の巡回・派遣体制の確保等避難所において必要な感染症対策を講じるよう自治体に対して周知
      • さらに、新型コロナウイルス感染症対策のため、ホテル・旅館の活用等による密集状態の回避や、マスク・消毒液等の備蓄などについて自治体の取組を促すとともに、国において必要物資のプッシュ型支援のための必要物資の備蓄等の対策を促進
      • 引き続き、今回の新型コロナウイルス感染症の対応における知見や教訓を踏まえて検討
  4. 「既存ダムの洪水調節機能の強化に向けた基本方針」に基づく「事前放流」の拡大
    • 河川管理者・ダム管理者・関係利水者との間での「事前放流」に関する治水協定の締結
      • 1級水系109水系のうち、ダムのある全99水系において治水協定に合意済み
      • これにより、1級水系全体としては、水害対策に使える容量の割合が、これまでの約3割[46億m3]から約6割[91億m3](+45億m3)へ倍増する見込み(八ッ場ダム50個分に相当)
      • 都道府県管理の2級水系についても、順次、治水協定の締結等を進めていく。
    • 相模川水系での事例
      • 河川管理者(国土交通省、神奈川県、山梨県)、ダム管理者(国土交通省、神奈川県、山梨県、東京電力HD(株))、関係利水者(山梨県、横浜市、川崎市、横須賀市、神奈川県内広域水道企業団、東部地域広域水道企業団)を構成員とした協議会において、令和2年5月28日(木)に治水協定を締結。これにより相模川水系では、水害対策のために使える容量の割合がそれまでの25.5%から、締結後53.7%へ向上

首相官邸 未来投資会議(第39回) 配布資料
▼資料2 ウィズコロナ、ポストコロナ時代の成長戦略の立案に向けた各民間議員の意見
  1. デジタルトランスフォーメーション
    • 今回、オンラインの活用(教育、診療、行政が代表例)が世界と比べて大きく遅れていることが露呈。社会・産業の構造転換を図り、日本が世界からの遅れを取り戻し、一気に巻き返すラストチャンス。長期の時間軸で我が国の戦略を考え、すぐに議論し実行することが必要。【櫻田議員】
    • 行政のオンライン化・デジタルガバメントは最優先課題の一つ。マイナンバーを、期限を切ってあらゆる行政手続きに使えるように検討し、実現すべき。スピードが重要な今回の給付金支払い等にオンラインが使えず給付が遅れたことは大きな問題。個人の利便性を高め、企業や政府部門のデジタル化、生産性向上を進めるためにも不可欠なインフラ。 【志賀議員、中西議員、竹中議員、翁会長】
    • 公共性と個人情報活用との境界のルール化、DFFT・大阪トラックの実現を図るべき。【中西議員】
    • 予定を前倒ししてタブレットを給付しオンライン授業を可能にするとともに、教育内容、コンテンツ、ソフト面の見直しも進め、多様な人材を育てていくことが必要。【翁会長】
    • コロナショックで改めて重要性が認識された、医療分野におけるデータ連携と利活用を、スピード感を持って進めるべき。【翁会長】
    • SINETをフル活用しつつ、ギガスクール構想と組み合わせ、小中高に接続をしてデータ神経網を整備すべき。その際、SINETの構築・運用を担うNII(国立情報学研究所)は、現在は1つの法人の中の1研究所の扱いでしかなく、体制強化が急務。 【五神議員】
    • ローカル5G・ビヨンド5Gの加速、量子戦略、データガバナンスのルール形成により、日本列島全体をデジタル対応のスマートアイランド化すべき。【五神議員】
  2. 人の往来とリアルワールドの再開
    • 一律に入国禁止するのではなく、ナレッジワーカー、留学生といった渡航目的にカスタマイズして検査した上で、行動管理アプリ利用などを前提に陰性の外国人は入国できるよう、陰性検査の生産性を上げるべき。【金丸議員】
    • 最近の研究によると、人々は感染リスクが高いと感じれば消費を大幅に抑制する(経済は成長しない)。PCR検査の拡大は、結果的に成長戦略になる。【竹中議員】
    • 日本がチャンスを活かすためには、リアルタイムのビックデータを活用し、フィジカル(リアルワールド)の世界とサイバーの世界との組み合わせで戦うべき。サイバーだけの世界にシフトしても欧米諸国に勝てない。今後、その活用がexpensiveになるリアルワールドを日本は主戦場に設定するべき。サイバー空間上で国際共同研究ができるのは、若い時に信用(Trust)の形成ができた人の間に限られる。若手については、リアルワールドのコミュニケーション経験が不可欠。【五神議員】
    • 新型コロナウイルス感染症の第2波に備え、それが人体に及ぼす影響に関する情報を網羅的に収集・解析し、対策を講じることが重要。緊急対応として、既存のレセプトデータ(月次データ)を日次で集約すれば、0の先行事例にもなる。その際、個人情報保護に関する条例がデータを管理する自治体ごとに異なること(「2,000個問題」)が障害。オールジャパンで情報を円滑に収集できるよう見直すべき。【五神議員】
    • 世界のブロック化への対応、自由で開かれた国際経済秩序の回復と経済安全保障の確保、安全保障政策と民間企業との間のバランス確保。【櫻田議員、中西議員、小林会長
  3. サプライチェーンの変革
    • コロナショックは、コスト偏重のグローバル調達の脆弱さを露呈。コストに加え、安心・安全・安定を価値とするサプライチェーンの再構築を企業側に促し、それを促進させる施策を打つ必要(AI・ロボットを活用した中小企業の生産性向上、医療・健康用の消費財等の国内への生産回帰、グローバルな生産・物流に支障があった場合のBCPの策定)。【志賀議員、中西議員】
    • サプライチェーンのグローバル化と自国囲い込みの組合せの最適化が求められている。【小林会長】
    • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、在庫の定義が変わった。戦略的に重要な部品については共通化した上で業界単位で備蓄を行うなど、国、業界、個別企業の単位での商品備蓄の在り方について検討すべき。【金丸議員】
  4. 脱炭素社会の実現
    • 気候変動の抑制・脱炭素社会の実現(送配電網など電力投資拡大に向けた環境整備、再エネの主力電源化、安全性が確認された原発の再稼働の推進等が必要。【櫻田議員、中西議員、小林会長】
  5. ウィズコロナ、ポストコロナ社会の企業像
    • 日本企業は欧米に比べ低い利益率の中で、固定費、コスト、人件費を抑制しながら生き残る守りの経営に終始。守りの経営からリスクを取った攻める経営への転換を図る必要。再び内部留保を抱え込む守りの経営に陥らないように注視すべき。【志賀議員】
    • ポストコロナ時代に向けて企業がDX (デジタルトランスフォーメーション) 、CX(コーポレートトランスフォーメーション)を進めやすい規制緩和も重要。どの企業も、両利き経営によって持続的に企業価値を上げていくべき。企業はポートフォリオマネジメントを徹底して、新規分野に投資をできるよう組織自体を見直す必要。【翁会長】
  6. 業態変化・産業調整
    • 新型コロナ感染症により、仕事でも家庭でもライフスタイルの急激な変化が余儀なくされ、テレワークや宅配サービスなどは便利で使い続ける、元の生活には戻らないという不可逆的な変化が起きている。我が国の産業が、こうした変化に的確に対応していくことができるよう、アフターコロナの社会にマッチしないビジネスの転換を後押しする施策、規制緩和(遠隔サービス、自動運転など)について検討する必要。【南場議員】
    • コロナ後には従来の産業構造に大きな変化が起こる。生活様式、働き方が変わることにより、縮小する事業も出る一方、新たな新規事業も生まれる。コロナ後は企業主導による徹底した取り組みが必要。そのためには社内の論理より社外取締役や株主との対話などコーポレートガバナンスの強化が有効(事業ポートフォリオ管理、ノンコア事業の切り出しと事業再編、オープンイノベーションによる新事業開発)。【志賀議員】
  7. 労働
    • 裁量労働制の対象拡大、テレワークの拡大・普及、働き手の自律的な能力開発支援等が必要。【中西議員】
    • 兼業・副業を含めた労働市場の流動性を高めるための制度整備が必要。【翁会長】
  8. 教育・研究
    • 大学が単なる教育機関という従来の機能を超えた、社会変革の原動力となる機関であるとして、大学の機能拡張による強化を打ち出すべき。例えば、日本列島のスマートアイランド化への貢献。また、地方創生に関し、地方大学では、地域でのスマート農業や漁業の取組に対して、大学院生を活用して情報のデータベース化や解析を手助けするなどの貢献ができる。【金丸議員、五神議員】
    • 研究機関の枠を超えたオールジャパンの研究員雇用制度(国が雇用を保障する「公的研究員」)を作り、若者の研究者ポストを国が確保すべき。その帰属は特定の機関に紐付かず、研究実施場所も研究者が自由に選択できるようにし、年代ごとに勝ち抜け方式を採用することで、雇用の安定化と流動性・競争性の両立を図ることが可能。【五神議 員】
    • グローバルでリーダーシップを発揮できる人材を育てるために教育を初等教育から抜本的に変革することが必要。一つの正解を間違えずに導く秀才を評価するのではなく、義務教育から、課題解決力、創造性、リーダーシップを教えて評価する教育へと考え方を変える必要。実行に移すための具体的方策について議論すべき。【南場議員】
    • 急速に進むAI、デジタル化時代の人材教育として、高校、大学の教育内容も、学際的に様々な勉強ができるよう柔軟化し、社会で生かせるデータサイエンスなどの内容を学べるよう改革すべき。社会人のデジタル教育も重要であり、資格試験を設けるなどインセンティブを付けて奨励すべき。【翁会長】
    • CCUS(Carbon Capture Utilization and Storage(炭素の回収、利用))、カーボンリサイクルやバイオ技術、核融合など、今後のイノベーションに依拠せざるを得ない余地も大幅に残る。死活的に重要なイノベーションの創出のために産学官がどのように行動すべきか、総合科学技術・イノベーション会議と連携して示していくことも必要。【小林会長】
  9. 地方分散
    • 密集を前提とした都市計画の見直し、地域経済の活性化と社会インフラの強靱化(大都市への過度な集中是正、老朽インフラの点検等に係るデジタル化の推進)【櫻田議員、中西議員】
    • ドローンや自動トラクターの活用支援などを含め、農林水産業のICT化、デジタル化を徹底的に進めるべき。【金丸議員】
    • Withコロナ時代のテレワークの経験が「リモートで仕事ができる」可能性を企業にも個人にも実感。この新常態をコロナ後にも進化させ、「場所を選ばない働き方」を進めることで、人も経済も地方に分散させる(東京一極集中是正、本社社員の地方在宅勤務・本社機能の地方分散等)。【志賀議員、櫻田議員、中西議員、南場議員】
  10. 規制改革
    • 今後、在宅勤務、遠隔診療、遠隔教育など「ソーシャルディスタンシング」を前提とした社会になる。これを成長に結びつけるために必要な規制改革を進めるべき(時間ではなく成果による報酬支払い、遠隔診療の報酬見直し、wifi環境の大幅強化、教員の資格制度見直しなど)。【竹中議員】
  11. 検討体制
    • 当面の個別政策議論とは別に、コロナ禍を通じて学ぶべき論点(日本の強みと弱み、グローバル資本主義の課題、国際情勢の流動化、政府の役割、中小企業の役割等)を、結論を急がず必要な時間をかけて、網羅的・俯瞰的に整理し、適切に分析する必要。その上で、出口の方向性、すなわち、日本がどのような将来を選択し、そのために何をすべきかについても、大きな見取り図を示してから議論を深めるべき(日本の強みを伸ばし、弱みを補強する、変えるべきものと変えざるべきものの再構築)。【三村会長】
    • 社会保障も含めた国費のアロケーションを、従来配分からの微調整や見直しに留まることなく、一から考え直す必要。【櫻田議員】
    • 今こそ”Japan Corporation”とも言うべき、企業・労働者・学界・国民そして政治・行政も、この国のステイクホルダーとして議論し、国の方向を見定める、政策決定の補完的役割を持ったプラットフォーム的装置を作る必要。【櫻田議員】
    • コロナ危機に対する今回の対応を検証する部会、アフターコロナ社会の構想を検討する部会を、未来投資会議に設けるべき。【竹中議員】
    • 産学官の実際の行動変化をひき起こし、優先すべき施策の社会実装を促進するためには、「なぜこれまでできなかったのか」という要因分析と、それを踏まえた規制改革やインセンティブ(ディスインセンティブ)設計に力を入れていく必要。そのためにも、未来投資会議と経済財政諮問会議・規制改革推進会議の連携が重要。【小林会長】

首相官邸 観光戦略実行推進会議(第37回)議事次第
▼資料1 観光庁資料
  • 宿泊予約については4月以降は8割以上の施設が70%以上減少となり、今後も極めて厳しい状況が続く見込み。国の支援制度については9割以上の施設が資金繰り支援を、約6割の施設が雇用調整助成金を活用
  • 大手旅行会社の予約人員については、4月及び5月は海外旅行、国内旅行、訪日旅行のすべてが取扱ゼロに近い状況。6月以降も極めて厳しい状況が続く見込み。国の支援制度については8割の事業者が資金繰り支援を、6割の事業者が雇用調整助成金を活用
  • 宿泊事業者の収益力向上や、感染拡大防止ガイドラインを踏まえた施設等の整備、新たなビジネスモデルの構築等に対し、様々な制度を活用しながら総合的に支援を行う
  • 自然、歴史・文化、食、イベントなどの観光資源を、地域の関係者が感染拡大予防ガイドラインの遵守、新しい生活様式の実践を徹底しながら、より安全で、誘客力の高いものに磨き上げる取組に対して、外部の企業・専門家と連携して滞在コンテンツの造成・商品化等を支援することで、観光地等 の高付加価値化や誘客の多角化を促進する
  • これまで進めてきた、訪日外国人旅行者等がストレスフリーで観光できる受入環境整備を、各国との人的交流が回復するまでの時間を活用し、各地域で戦略的に取り組む
  • 観光人材のインバウンド対応能力の強化に取り組む宿泊事業者等に対し、インバウンド減少の影響を強く受ける通訳案内士等を講師として派遣し、接遇能力の向上や、マーケティング、ブランディングに係るノウハウの蓄積等を図る
  • 旅行者が安全安心に旅行できる環境を整備するため、 宿泊・旅行業者等の観光関連事業者に自ら作成した感染拡大予防ガイドラインの実施の徹底を促す、旅行者自身が感染防止のために留意すべき事項の浸透を図る
  • 「Go To トラベル事業」の支援対象について
    • 国内旅行を対象に宿泊・日帰り旅行代金の1/2相当額を支援
    • 一人一泊あたり2万円が上限(日帰り旅行については、1万円が上限)
    • 連泊制限や利用回数の制限なし
    • 支援額の内、7割程度は旅行代金の割引に、3割程度は旅行先の土産物店・飲食店・観光施設・交通機関などで使える地域共通クーポンとして付与
    • 開始時期は感染症の専門家の意見等も伺いつつ、検討

首相官邸 全世代型社会保障検討会議(第8回)配布資料
▼資料1 基礎資料
  • 最低賃金については、昨年6月の骨太方針において、「この3年、年率3%程度を目途として引き上げられてきたことを踏まえ、景気や物価動向を見つつ、地域間格差にも配慮しながら、これらの取組とあいまって、より早期に全国加重平均が1000円になることを目指す」とされている
  • 今年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により経済情勢や雇用環境が悪化し、雇用を守ることが最優先課題となる中で、最低賃金をどうするかが論点
  • なお、最低賃金については、労働者、使用者、公益を代表する委員から構成される中央最低賃金審議会において目安を示すこととしている
  • 過去の危機時には、中央最低賃金審議会は「目安額を示さず」又は「0円」との目安を示したことがある
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、4月にかけて完全失業率が上昇し、有効求人倍率が低下
  • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、3月から4月にかけて休業者数が348万人増加し、非正規雇用者数が131万人減少
  • 中小企業の雇用過剰感(従業員が「不足」と回答した企業の割合から「過剰」と回答した企業の割合をマイナスした指標)は、過去の危機と比較すると、期間あたり、過去最大の悪化幅となった
  • 日本商工会議所の調査によると、中小企業の業況感(業況が「好転」と回答した企業の割合から「悪化」と回答した企業の割合をマイナスした指標)は、過去の危機と比較すると、期間あたり、過去最大の悪化幅となった
  • 中小企業の業況感(業況が「好転」と回答した企業の割合から「悪化」と回答した企業の割合をマイナスした指標)は、全ての地域で悪化
  • 調査会社のアンケートによると、1年前と比べて売上が減少した中小企業の割合は、3月に63%、4月に84%となり、急速に影響が悪化
  • 中小企業の資金繰り状況(資金繰りが「好転」と回答した企業の割合から「悪化」と回答した企業の割合をマイナスした指標)は、過去の危機と比較すると、期間あたり、過去最大の悪化幅となった
  • 最低賃金を改定した場合に賃金を引き上げなければならない労働者が多い業種は、宿泊・飲食業(2%)が最も高く、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響を強く受けている業種と一致
▼資料5 少子化対策担当大臣提出資料
  • 2019年の出生数(86万人)は、人口推計の出生中位(青線:90万人)と低位(緑線:82万人)の間まで下落。市町村では、2018年中の出生数0が4団体、10人未満が92団体
  • 新たな「少子化社会対策大綱」を、令和2年5月29日に閣議決定。基本的な目標として「希望出生率8」の実現を掲げ、目標実現のための具体的な道筋を示す狙い
  • 背景
    • 少子化の進行は、人口(特に生産年齢人口)の減少と高齢化を通じて、社会経済に多大な影響
    • 少子化の主な原因は、未婚化・晩婚化、有配偶出生率の低下
    • 背景には、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因
    • 希望の実現を阻む隘路を打破するため、長期的な展望に立ち、必要な安定財源を確保しながら、総合的な少子化対策を大胆に進める必要
    • 新型コロナウイルス感染症の流行は、安心して子供を生み育てられる環境整備の重要性を改めて浮き彫りにした
    • 学校の臨時休業等により影響を受ける子育て世帯に対する支援等の対策と併せて、非常時の対応にも留意しながら総合的な少子化対策を進める
  • 基本的な目標
    • 「希望出生率1.8」の実現に向け、令和の時代にふさわしい環境を整備し、国民が結婚、妊娠・出産、子育てに希望を見出せるとともに、男女が互いの生き方を尊重しつつ、主体的な選択により、希望する時期に結婚でき、かつ、希望するタイミングで希望する数の子供を持てる社会をつくる
  • 基本的な考え方
    1. 結婚・子育て世代が将来にわたる展望を描ける環境をつくる
      • 若い世代が将来に展望を持てる雇用環境等の整備
      • 結婚を希望する者への支援・男女共に仕事と子育てを両立できる環境の整備
      • 子育て等により離職した女性の再就職支援、地域活動への参画支援
      • 男性の家事・育児参画の促進・働き方改革と暮らし方改革
    2. 多様化する子育て家庭の様々なニーズに応える
      • 子育てに関する支援(経済的支援、心理的・肉体的負担の軽減等)
      • 在宅子育て家庭に対する支援・多子世帯、多胎児を育てる家庭に対する支援
      • 妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援
      • 子育ての担い手の多様化と世代間での助け合い
    3. 地域の実情に応じたきめ細かな取組を進める
      • 結婚、子育てに関する地方公共団体の取組に対する支援
      • 地方創生と連携した取組の推進
    4. 結婚、妊娠・出産、子供・子育てに温かい社会をつくる
      • 結婚を希望する人を応援し、子育て世帯をやさしく包み込む社会的機運の醸成
      • 妊娠中の方や子供連れに優しい施設や外出しやすい環境の整備
      • 結婚、妊娠・出産、子供・子育てに関する効果的な情報発信
    5. 科学技術の成果など新たなリソースを積極的に活用する
      • 結婚支援・子育て分野におけるICTやAI等の科学技術の成果の活用促進
      • このほか、ライフステージ(結婚前、結婚、妊娠・出産、子育て)ごとに施策の方向性を整理
  • 施策の推進体制等
    • 有識者の意見を聞きつつ、施策の進捗状況等を検証・評価する体制を構築し、PDCAサイクルを適切に回す
    • 施策について数値目標を設定するとともに、その進捗を定期的にフォローアップ
    • 更に強力に少子化対策を推し進めるために必要な安定財源の確保について、国民各層の理解を得ながら、社会全体での費用負担の在り方を含め、幅広く検討

首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼第36回(令和2年5月25日開催)資料
  • 令和2年5月25日に改めて感染状況の変化等について分析・評価を行い、「区域判断にあたっての考え方」を踏まえて総合的に判断したところ、全ての都道府県が緊急事態措置を実施すべき区域に該当しないこととなった。そのため、同日、政府対策本部長は、緊急事態措置を実施する必要がなくなったと認められることから、法第32条第5項に基づき、緊急事態解除宣言を行うこととする
  • 緊急事態宣言が解除された後は、一定の移行期間を設け、外出の自粛や施設の使用制限の要請等を緩和しつつ、段階的に社会経済の活動レベルを引き上げていくこととなる。その場合において、後述する感染拡大を予防する「新しい生活様式」の定着や、業種ごとに策定される感染拡大予防ガイドライン等の実践が前提となる。また、再度、感染の拡大が認められた場合には、的確な経済・雇用対策を講じつつ、速やかに強い感染拡大防止対策等を講じる必要がある
  • そのため、引き続き、政府及び都道府県は感染の状況等を継続的に監視するとともに、政府や地方公共団体、医療関係者、専門家、事業者を含む国民が相互に連携しながら、「三つの密」の回避や「人と人との距離の確保」「マスクの着用」「手洗いなどの手指衛生」をはじめとした基本的な感染対策の継続など、感染拡大を予防する「新しい生活様式」を社会経済全体に定着させていく必要がある。事業者において、業種ごとに策定される感染拡大予防ガイドライン等が実践されることも重要である
  • また、再度、感染が拡大する場合に備える必要がある。新規感染者数の増大に十分対応することができるよう、医療提供体制の維持に向けて万全の準備を進めておく必要があるほか、検査体制の強化、保健所の体制強化及びクラスター対策の強化等に取り組むことが重要である
  • こうした取組を実施することにより、感染拡大の防止と社会経済活動の維持の両立を持続的に可能としていく
  • 再度、感染が拡大し、まん延のおそれがあると認められ、緊急事態措置を実施すべき区域とするにあたっては、4月7日時点の感染の状況も踏まえて、令和2年4月7日変更の基本的対処方針で示してきた考え方と基本的には同様の考え方に立ち、オーバーシュートの予兆が見られる場合には迅速に対応することとし、直近の報告数や倍加時間、感染経路の不明な症例の割合等を踏まえて、総合的に判断する
  • 都道府県は、今後、持続的な対策が必要になると見込まれることを踏まえ、住民や事業者に対して、以下の取組を行うものとする。その際、「新しい生活様式」が社会経済全体に定着するまで、一定の移行期間を設けることとし、概ね3週間ごと(例えば、(1)6月18日までの3週間程度、(2)その後の3週間程度、(3)(2)の後の3週間程度)に地域の感染状況や感染拡大リスク等について評価を行いながら、外出の自粛、催物(イベント等)の開催制限、施設の使用制限の要請等を段階的に緩和するものとする
    • 「三つの密」の回避や、「人と人との距離の確保」「マスクの着用」「手洗いなどの手指衛生」をはじめとした基本的な感染対策の継続など、感染拡大を予防する「新しい生活様式」の定着が図られるよう、あらゆる機会を捉えて、4月22日の専門家会議で示された「10のポイント」、5月4日の専門家会議で示された「新しい生活様式の実践例」等について住民や事業者に周知を行うこと
    • 不要不急の帰省や旅行など、都道府県をまたぐ移動は、5月末までは、感染拡大防止の観点から避けるよう促すこと。その後、(1)の段階においては、5月25日の緊急事態宣言解除の際に特定警戒都道県であった地域との間の移動は、慎重に対応するよう促すこと。また、観光振興の観点からの人の移動については、まずは県内観光の振興から取り組むこととし((1)段階からが想定される)、その状況を踏まえつつ、県外からの人の呼び込みを実施すること((2)の段階からが想定される)
    • これまでにクラスターが発生しているような施設への外出は、5月末までは、感染拡大防止の観点から避けるよう促すこと。その後、施設や業態の特性等による感染拡大リスクを考慮し、業種ごとに策定される感染拡大予防ガイドライン等が実践されるなど感染防止策が徹底されれば一定の安全性が確保できると考えられる業種については、ガイドラインの徹底等を前提として、(1)の段階からの外出の自粛要請等の緩和を検討すること。一方、現段階において一定の安全性を確保することが難しいと考えられる業種については、(1)の段階において、施設や業態の特性等に応じた感染防止策に関して、専門家の意見を聴きつつ更に検討された結果を踏まえ、感染防止策の徹底等により一定の安全性が確保されると考えられる場合には、(2)の段階からの外出の自粛要請等の緩和を検討すること
    • 感染拡大の兆候や施設等におけるクラスターの発生があった場合、国と連携して、外出の自粛に関して速やかに住民に対して必要な協力の要請等を行うこと
    • 事業者に対して、引き続き、在宅勤務(テレワーク)、時差出勤、自転車通勤等、人との接触を低減する取組を働きかけるとともに、職場や店舗等に関して、業種ごとに策定される感染拡大予防ガイドライン等の実践をはじめとして、感染拡大防止のための取組が適切に行われるよう働きかけること
  • 政府は、個人情報の保護及びプライバシーに十分配慮しながら、スマートフォン開発会社が開発しているアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を活用した接触確認アプリについて、接触率の低減及び感染の拡大防止に寄与すること等の国民理解を得つつ、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)及び保健所等と連携することにより、より効果的なクラスター対策につなげていく
  • 水際対策強化に係る新たな措置
    1. 入国拒否対象地域の追加(法務省)入管法に基づき入国拒否を行う対象地域として、以下11か国の全域を指定(注1)。14日以内にこれらの地域に滞在歴のある外国人は、特段の事情がない限り、入国拒否対象とする(注2)
      • アフガニスタン、アルゼンチン、インド、エルサルバドル、ガーナ、ギニア、キルギス、タジキスタン、パキスタン、バングラデシュ、南アフリカ
      • 本措置を受け、入国拒否を行う対象地域は、合計で111か国・地域となる
      • 5月26日までに再入国許可をもって出国した「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」又は「定住者」の在留資格を有する者が同許可により、今般追加した11か国の入国拒否対象地域から再入国する場合は、原則として、特段の事情があるものとする。5月27日以降に出国した者については、この限りではない。なお、「特別永住者」については、入国拒否対象とはなっていない
    2. 検疫の強化(厚生労働省)
      • 14日以内に上記1.の入国拒否対象地域に滞在歴のある入国者について、PCR検査の実施対象とする
    3. 実施中の水際対策の継続第32回新型コロナウイルス感染症対策本部(令和2年4月27日開催)において、5月末日までの間実施することとした検疫の強化、査証の制限等、航空機の到着空港の限定等及び到着旅客数の抑制の措置の実施期間を更新し、6月末日までの間、実施する。右期間は、更新することができる
      • 上記1.及び2.の措置は、5月27日午前0時から当分の間、実施する。実施前に外国を出発し、実施後に本邦に到着した者も対象とする
  • 避難所の新型コロナウイルス感染症対策に係る現在の取組状況等
    1. 避難所における対策を促進・支援する取組を実施
      • 自治体に対して、
        1. 通常時の災害発生時よりも可能な限り多くの避難所の開設を促す
        2. ホテルや旅館の活用等の検討・準備を促す
        3. 被災者に対して在宅避難や親戚・友人宅等への避難を検討するよう周知を促す
        4. 分かりやすく避難の留意事項をまとめ、周知を促す
          • 【(1)~(3)関連】4月1日・7日・28日(上記に係る留意事項等)、5月21日(避難所のレイアウト例)付で通知を発出
          • 【(3)関連】4月21日付で通知を発出し、一層住民の理解を促す
          • 【(4)関連】内閣府HPに掲載し、自治体あてに周知(5月15日付)するとともに、ツイッター等を活用して周知(5月18日)
      • 各省庁等に対して、国及び所管団体が所有する研修所、その他施設等の貸出への協力等を促す
      • 避難所の環境向上に資する物資のプッシュ型支援に備えた備蓄(ダンボールベッド2000個備蓄済)
    2. 通知等を踏まえた自治体の取組状況、課題、要望等についてフォローアップを実施
      • 108自治体に対して、避難所確保等に係る取組状況、課題、要望等について聴取調査を実施(先週まで)
    3. 上記を踏まえ、自治体に対する助言等の支援や関係省庁等との連携等を実施予定
      • 避難所における新型コロナウイルス対策について、Q&A等のより具体的な助言を予定
      • ホテルや旅館の活用等にあたって、準備段階や災害発生時に具体的に自治体が検討・実施すべき事項等をとりまとめ、自治体あて周知を予定
      • 新型コロナウイルス対策に配慮した避難所運営訓練の実施を推進するため、ガイドラインを自治体あて通知予定
  • イベント開催制限の段階的緩和の目安
    • 「新しい生活様式」に基づく行動。手指消毒やマスク着用、発熱等の症状がある者は外出等を避けるなど、基本的な感染防止策の徹底・継続。イベント主催者や出演者は「業種別ガイドライン」等に基づく行動、参加者の連絡先把握、接触確認アプリの周知、イベント前後の感染対策(行動管理含む)の呼びかけ
    • 感染拡大の兆候やイベント等でのクラスターの発生があった場合、イベントの無観客化や延期、中止等も含めて、国と連携しながら、都道府県知事が速やかに協力を要請。その際、専門家によるクラスターの発生原因やそれへの有効な対策等に関する分析を出来る限り活用(業種別ガイドラインの改定にも活用)。緊急事態宣言が出た場合、対策を強化
    • 今後、感染状況等に変化がみられる場合、段階的解除の目安の変更や必要な対策等を通知
    • 〇イベント主催者は、特に、全国的な移動を伴うものには格段の注意。イベント参加者は、自身が感染対策を徹底していても、感染リスクはあることに留意。また、発熱等の症状がある者はイベントに参加しない(無症状で感染させる可能性も)
  • 外出自粛の段階的緩和の目安
    • 「新しい生活様式」に基づく行動。手指消毒やマスク着用、発熱等の症状がある者は外出等を避けるなど、基本的な感染防止策の徹底・継続
    • 感染拡大の兆候や施設等におけるクラスターの発生があった場合、外出自粛の強化等を含めて、国と連携しながら、都道府県知事が速やかに協力を要請。その際、専門家によるクラスターの発生原因やそれへの有効な対策等に関する分析を出来る限り活用(業種別ガイドラインの改定にも活用)。緊急事態宣言が出た場合、対策を強化
  • クラスター発生施設等に係る外出自粛や休業要請等の段階的緩和の目安
    • 「新しい生活様式」に基づく行動。手指消毒やマスク着用、発熱等の症状がある者は外出等を避けるなど、基本的な感染防止策の徹底・継続。施設管理者等は「業種別ガイドライン」等に基づく行動、施設利用者等の連絡先把握や接触確認アプリの周知
    • 持続化補助金の中で、施設の感染防止の取組を支援
    • 感染拡大の兆候や施設等におけるクラスターの発生があった場合、施設の使用制限等を含めて、国と連携しながら、都道府県知事が速やかに協力を要請。その際、専門家によるクラスターの発生原因やそれへの有効な対策等に関する分析を出来る限り活用(業種別ガイドラインの改定にも活用)。緊急事態宣言が出た場合、対策を強化

首相官邸 知的財産戦略本部会合 議事次第
▼資料1 「知的財産推進計画2020」(案)概要
  • 社会全体のDXが加速し、価値デザインの考え方が普及する「ニュー・ノーマル」を実現するため、戦略的に知財・標準を活用し、持続的なイノベーションの創出を図ることが必要
    • 人材:価値デザイン社会の実現を加速させるため、尖った才能を有する人材を確保
    • 大学:大学と企業が双方に利益のある関係を構築し、イノベーション創出を推進
    • 中小・ベンチャー企業等:困難な経営環境に直面する中小・ベンチャー企業を支援。オープンイノベーションの促進に向け中小・ベンチャー企業が公正かつ自由に競争できる環境を整備
    • 地域:地域において持続的に新たな価値を創出するため、地域内外のメンバーによる共創(コ・クリエイション)の場を、各地域で実現(地域価値エコシステムの構築)
    • データ利活用:「データ駆動型社会」へのシフトが加速する中、新たな競争優位を得るため、我が国の強みである豊富で質の高いリアルデータの利活用を推進するとともに、ルール形成の場では、国際的な議論を主導
    • 標準:社会課題の解決に向けて標準の役割を再認識し、日本発の技術のマネタイズ・社会実装を推進するため、日本に欠けている俯瞰的な視点、迅速な活動、国際交渉での柔軟性を確保
  • 具体的施策
    • 知財創造教育を実践する教員や、地域の知財創造教育の普及拠点となる学校を後押しする仕組みを検討
    • 大学・企業における産学連携への意識や優先順位を高めるとともに、大学等で創出される発明等を適切に評価・活用できるよう、大学・TLO等における知財マネジメントのあり方を検討
    • 地域・中小企業の事業成長につながる知財戦略構築のためのハンズオン支援等を新たに行うことにより、知財の権利取得から戦略的活用までを見据えた、中小企業に対する包括的な支援を強化
    • リアルデータをはじめとするデータの利活用を推進するため、司令塔機能を含む体制を明確化した上で、データ・ガバナンスに係るルール整備のあり方について関係府省で検討
    • 分野を超えたデータの利活用を進めるため、分野間連携を強化
    • イノベーションエコシステムを俯瞰的に捉える中で、戦略的な標準の活用を実現していく司令塔の機能や体制の構築に向け、研究開発法人などと連携しつつ、AI、Beyond5G、スマート農業等の特定分野における戦略的な標準活用支援の試行、実証を通じ、国プロジェクト等における好事例や課題の洗い出しを行う
    • 中小企業やスタートアップ企業と大企業の協業における知財取引の適正化等を図るための契約のひな形やガイドラインの作成等を通じ、オープンイノベーションの環境整備を図る
  • 新型コロナにより、食、観光、イベント・エンターテインメント等のクールジャパン関連分野が甚大な被害を受けており、緊急経済対策等によりその存続を確保する
  • 新型コロナ収束後に日本経済の再活性化を図るため、クールジャパンの取組は重要であり、幅広い分野において、ニーズや状況の変化を十分に踏まえつつ、必要な措置を検討する
  • 新型コロナが及ぼす短期的・中長期的な影響を十分に調査分析し、日本のプロモーション戦略を工夫する必要→外国メディアの中には日本の医療体制や公的保険制度等を高く評価しているものもあるが、これら社会制度等について、クールジャパンの文脈でアピールすることも重要
  • 新型コロナ収束後に日本経済を再活性化するため、個別具体的分野における取組を進める準備を行うことが重要。その際、典型的なクールジャパン分野に加え、外国からの評価が高いと言われている新たな分野に対しても、取組を拡大する必要。また、関係省庁等が有する施設等について、クールジャパンの取組を進めるための基盤として更なる活用を図ることも重要
  • 新型コロナウイルス感染症の拡大による危機の克服に加え、デジタル技術の活用、オンライン化の進展等により、事業形態、配信・流通・収益構造、消費者行動等が大きく変化する中、新たなモデルの構築、世界市場を見据えたコンテンツの展開・戦略が重要
  • 質の高いコンテンツが生み出され続けるには、クリエイターに適切に対価が還元され、それを基に新たに創作活動が行われ続けるエコシステムの構築が不可欠。そのため、制作に係る適正な取引環境や人材育成等に加え、適正な対価の還元を大きく阻害する、模倣品・海賊版への対策が急務
  • オープンなデジタルコンテンツが日常的に活用され、様々な分野の創作活動を支える基盤となるデジタルアーカイブ社会の実現を図ることが必要
  • 国際的なロケーション誘致競争が激化する中、我が国のコンテンツの質の向上、発信力向上につなげていくため、国内外の映像作品のロケーション環境の改善等が必要
  • インターネット上の海賊版による被害拡大を防ぐため、インターネット上の海賊版に対する総合的な対策メニュー及び工程表に基づき、関係府省が連携しながら、必要な取組を進める。その際、各取組の進捗・検討状況に応じ総合的な対策メニュー及び工程表を更新し、被害状況や対策の効果を検証しつつ行う。侵害コンテンツを含む模倣品・海賊版を容認しないということが国民の規範意識に根差すよう、各省庁、関係機関が一体となった啓発活動を推進する
  • デジタルアーカイブの構築・共有と利活用の推進のため、その基盤となるジャパンサーチ正式版を公開し、本格運用を開始する。関係府省と連携しながら、様々な分野におけるデジタルアーカイブの構築や、利活用に係る実務的な課題についての検討を進める
  • ロケ誘致・撮影の円滑化及び促進のため、フィルムコミッション(FC)、許認可権者、製作者等が取り組むべき事項等をまとめたガイドラインを策定する。また、ロケ地やFC等の情報の集約・発信に加えて、ブロック単位でのFC間連携を推進し、ノウハウ等の共有を図り、FCの機能を強化。文化的・経済的インパクトを有する大型映像作品のロケ誘致に関する実証調査として、ロケ撮影実施による効果検証を行い、ロケ誘致に際しての財政支援策の構築を視野に入れた検討を進める

【2020年5月】

首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼第35回(令和2年5月21日開催)資料
  • 新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言の区域変更
    • 緊急事態措置を実施すべき期間
      • 令和2年4月7日(北海道については、同月16日)から5月31日までとする。ただし、緊急事態措置を実施する必要がなくなったと認められるときは、新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条第5項の規定に基づき、速やかに緊急事態を解除することとする
    • 緊急事態措置を実施すべき区域
      • 北海道、埼玉県、千葉県、東京都及び神奈川県の区域とする
    • 緊急事態の概要
      • 新型コロナウイルス感染症については、肺炎の発生頻度が季節性インフルエンザにかかった場合に比して相当程度高いと認められること、かつ、感染経路が特定できない症例が多数に上り、かつ、急速な増加が確認されており、医療提供体制もひっ迫してきていることから、国民の生命及び健康に著しく重大な被害を与えるおそれがあり、かつ、全国的かつ急速なまん延により国民生活及び国民経済に甚大な影響を及ぼすおそれがある事態が発生したと認められる
  • 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針変更案(新旧対照表)
    • その後、令和2年5月21日に改めて感染状況の変化等について分析・評価を行い、「区域判断にあたっての考え方」を踏まえて総合的に判断したところ、北海道、埼玉県、千葉県、東京都及び神奈川県の5都道県については、直近1週間の累積報告数が10万人あたり5人以上であることなどから、引き続き特定警戒都道府県として、特に重点的に感染拡大の防止に向けた取組を進めていく必要がある
    • 新型コロナウイルス感染症の感染力を調べた台湾の研究では、新型コロナウイルス感染症は、発症前から発症直後の時期に最も感染力が高く、発症6日目以降は感染力が大きく低下することが示されている
    • 厚生労働省は、PCR検査及び抗原検査の役割分担について検討・評価を行う。また、これらを踏まえ、医療従事者はもとよりその他の濃厚接触者等に対するPCR等検査の実施の拡大に向けて取組を進める
    • インフルエンザ・肺炎死亡における、いわゆる超過死亡についても、現行システムの改善も含め、適切に把握できるよう、早急に体制を整える
  • 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(案)~職場への出勤等
    • 特定警戒都道府県は、事業者に対して、以下の取組を行うよう働きかけを行うものとする
      • 職場への出勤は、外出自粛等の要請の対象から除かれるものであるが、引き続き、「出勤者数の7割削減」を目指すことも含め接触機会の低減に向け、在宅勤務(テレワーク)や、出勤が必要となる職場でもローテーション勤務等を強力に推進すること
      • 職場に出勤する場合でも、時差出勤、自転車通勤等の人との接触を低減する取組を引き続き強力に推進すること
      • 職場においては、感染防止のための取組(手洗いや手指消毒、咳エチケット、職員同士の距離確保、事業場の換気励行、複数人が触る箇所の消毒、発熱等の症状が見られる従業員の出勤自粛、出張による従業員の移動を減らすためのテレビ会議の活用等)を促すとともに、「三つの密」を避ける行動を徹底するよう促すこと
      • 別添に例示する国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な業務を行う事業者及びこれらの業務を支援する事業者においては、「三つの密」を避けるために必要な対策を含め、十分な感染拡大防止対策を講じつつ、事業の特性を踏まえ、業務を継続すること
    • 特定警戒都道府県以外の特定都道府県は、今後、持続的な対策が必要になると見込まれることを踏まえ、事業者に対して、以下の取組を行うよう働きかけを行うものとする
      • 引き続き、在宅勤務(テレワーク)を推進するとともに、職場に出勤する場合でも、ローテーション勤務、時差出勤、自転車通勤等の人との接触を低減する取組を推進すること
      • 職場においては、感染防止のための取組(手洗いや手指消毒、咳エチケット、職員同士の距離確保、事業場の換気励行、複数人が触る箇所の消毒、発熱等の症状が見られる従業員の出勤自粛、出張による従業員の移動を減らすためのテレビ会議の活用等)を促すとともに、「三つの密」を避ける行動を徹底するよう促すこと
      • 別添に例示する国民生活・国民経済の安定確保に不可欠な業務を行う事業者及びこれらの業務を支援する事業者においては、「三つの密」を避けるために必要な対策を含め、十分な感染拡大防止対策を講じつつ、事業の特性を踏まえ、業務を継続すること
    • 政府及び地方公共団体は、在宅勤務(テレワーク)、ローテーション勤務、時差出勤、自転車通勤等、人との接触を低減する取組を自ら進めるとともに、事業者に対して、支援等を行う

首相官邸 全世代型社会保障検討会議(第7回)配布資料
▼資料1 フリーランス実態調査結果
  • 40代以上のミドル・シニア層が中心であり、全体の7割
  • フリーランスという働き方を選択した理由として「自分の仕事のスタイルで働きたいため」と回答した者が6割。また、「働く時間や場所を自由とするため」と回答した者も4割
  • 7割以上のフリーランスが、「仕事上の人間関係」、「就業環境(働く時間や場所など)」、「プライベートの両立」、「達成感や充足感」に満足。一方、収入について満足しているフリーランスは4割
  • フリーランスとして働く上での障壁として「収入が少ない・安定しない」と回答した者が6割
  • 主たる生計者が本業として行うフリーランスの年収は、年収200万円以上300万円未満が19%と最も多い(雇用者としての年収と同傾向)
  • 主たる生計者以外が本業として行う場合や、副業として行う場合では、フリーランスとしての年収は、年収100万円未満が最も多い
  • フリーランスの世帯年収は、300~400万円の世帯が最も多く、16%
  • フリーランスとしての仕事について、1日当たりの就業時間や1月あたりの就業日数は多様
  • 今後もフリーランスとして働き続けたいと回答した者が8割。そのうち、フリーランスとしての事業規模の維持・拡大を予定する者は9割
  • フリーランスとしての仕事を原因とする病気やケガをしたことがある者は2割。また、その病気やケガによってフリーランスとしての仕事を中断した者は1割
  • 業務・作業の依頼(委託)を受けて仕事を行い、主に事業者と取引を行う者が全体の4割
  • 取引先とのトラブルを経験したことがある者のうち、事業者から業務・作業の依頼(委託)を受けて仕事を行う者が最も多く、全体の5割
  • 事業者から業務委託を受けて仕事を行うフリーランスのうち、1社のみと取引をしている者は4割
  • 事業者から業務委託を受けて仕事を行うフリーランスのうち、業務の内容や遂行方法について具体的な指示を受けている者は4割
  • 事業者から業務委託を受けて仕事を行うフリーランスを母数として、取引先とのトラブルを経験したことがある者の割合を算出すると4割
  • 取引先とのトラブルを経験したことがある者のうち、そもそも書面・電子メールが交付されていなかったり、交付されていても取引条件が十分に明記されていなかった者が6割
  • 取引先とのトラブルの内容としては、「発注の時点で、報酬や業務の内容などが明示されなかった」が4割。また、「報酬の支払が遅れた・期日に支払われなかった」と回答した者は3割
  • 取引先とのトラブルについて、交渉せずに受け入れた者が2割。交渉せず、自分から取引を中止した者は1割
  • 取引先とのトラブルを交渉せず受け入れた理由として、「受け入れないと、今後、取引が打ち切られたり、減らされたりすることとなり、フリーランスの活動に大きな支障を来すため」と回答した者が4割。「受け入れないと、その取引が成立しなくなり、フリーランスの活動に大きな支障を来すため」と回答した者は3割
  • 仕事の獲得手段として、フリーランスの仕事を仲介する事業者・サービス(仲介事業者)を利用している者は2割。仲介事業者を利用している者のうち、直近1年間で利用している仲介事業者が1社のみの者が5割
  • 仲介事業者を利用している者のうち、仲介事業者とのトラブルを経験したことがある者は2割
  • 仲介事業者とのトラブルの内容としては、「仲介事業者が報酬や業務の内容などの条件を決めているが、一方的に条件の変更された」が5割
▼資料2 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた社会保障の新たな課題に関する基礎資料
  • 調査会社のアンケート調査によると、感染拡大の前後を比べると、余暇の過ごし方として、テレビを見ることや、同居する子ども・パートナー・親との会話が増える一方、友達との会話・付き合い、運動・スポーツが大きく減少し、身体活動及び社会的交流に支障が生じている
  • 同アンケート調査によると、「緊急事態宣言の発出後、困っていることは何か」との問いに対し、買い物がしにくい(1%)、自分や家族の運動不足(34.0%)、自分や家族のストレスが溜まる(31.8%)、友人や離れた家族に会えない(26.7%)との回答が多い
  • 検索エンジン会社のデータ分析によると、1月の平日平均と比較して、4月6-10日平均の東京都民の移動距離は、全ての年代で減少。特に10代の若者と70代以上の高齢者の落ち込みが大きい
  • 調査会社のアンケート調査によると、感染拡大を受けて、「病院に行きたくても感染の不安を感じる」と回答した者は、全体の67%
  • 世界保健機関(WHO)は、このパンデミックによって多くの人が家の中にとどまることは、身体活動および社会的交流の減少をもたらし、身体的および精神的健康に悪影響を及ぼす可能性があると指摘
  • 少しでも身体活動を増やし座位行動を減らすことは、心身の体調を整え、感染を予防する上で重要
  • COVID-19 の感染拡大の防止が最優先事項だが、著しい身体活動不足や長時間の座位行動の危険性に気づかずにいることは、パンデミック後の社会で大きな健康問題になることが予想される。また、今回の出来事がきっかけとなって、不活動や座りすぎが人々の習慣として定着してしまうことが懸念される
  • そこで、日本運動疫学会は、外出自粛期間における身体活動の実践や座りすぎの防止に取り組むことを推奨
  • 身体活動や座位行動に関する推奨
    • 屋外での運動や散歩は、周りの人との距離(2メートル以上)を保つよう注意し、人が集まらない場所で実施
    • 家の中で、階段を上り降りしたり、居間や庭で柔軟運動したりするだけでも身体運動を増やすことが可能
    • 長時間の座位行動(座りすぎ)をできるだけ減らす 等
  • 人が多く集まる場所を避けることなどが言われており、家に閉じこもりがちになるが、高齢者にとっては「動かないこと(生活不活発)」による健康への影響が危惧される
  • 「生活不活発」により、フレイル(虚弱)が進み、心身や脳の機能が低下。動かない時間を減らし、自宅でもできるちょっとした運動でフレイルを予防すべき
  • 日本老年医学会では、先の見えない自粛生活でのフレイル予防について一般向けにポイントを整理
  • 先の見えない自粛生活 フレイルの進行を予防するために
    • 動かない時間を減らしましょう 自宅でも出来るちょっとした運動で体を守ろう!
    • しっかり食べて栄養をつけ、バランスの良い食事を!
    • お口を清潔に保ちましょう しっかり噛んで、できれば毎日おしゃべりを
    • 家族や友人との支え合いが大切です!
    • 高齢の両親をお持ちのご家族の方もぜひ促してあげましょう! 等
  • 大人でもストレスを感じるこのような今の環境において、子どもたちはなおのこと、状況が逼迫
  • 例えば、休校の長期化や外出の自粛要請等によって子どもや家族が家の中で過ごす時間が増加していること、テレワークなどで親が家で仕事をする必要も出てきていること、勤務時間の削減により経済的に追い詰められている家庭もあることなどから、保護者の気持ちにゆとりがなくなり、苛立ちが子どもに向かったり、両親間にDVが発生したりすることがあるかもしれない。そうした状況が続くと、子どもへの不適切な対応がエスカレートして虐待・ネグレクトにつながることも危惧される
  • また、子どもたちの中には自分や家族も病気になるのではないかと不安や恐れを抱き、いつもと異なる反応や行動(大人から離れない、言うことを聞かない)、身体症状(頭痛・不眠など)を呈するようなことがあるかもしれない
  • さらに、家族が感染して隔離が必要になった子どもの保護などの問題も生じている
  • ボランティアグループやスポーツクラブ等に参加している高齢者は、参加していない高齢者と比べて、9年後に要介護となるリスクが18%、死亡するリスクが22%減少するとの研究結果がある
  • 他方で、内閣官房が発出した「緊急事態措置の維持及び緩和等に関して」(令和2年5月4日)では、特に感染リスクが大きい3業種の1つとして、「スポーツジム等の屋内運動施設」が掲げられている状況
  • 外出自粛にともなう運動不足によって高齢者がフレイル(虚弱)に陥るのを防ぐため、自宅でもできる簡易な運動メニューをアプリを通じて配信している事例がある
  • 友人や知人とのコミュニケーションのためにインターネットを利用する高齢者は、そうでない高齢者と比べて、主観的健康度がよいと回答する割合が60%増加、主観的幸福度が高いと回答する割合が29%増加するとの研究結果がある
  • 介護施設では、感染拡大防止のため、入居者と家族の面会を制限する動きが広がる中、タブレット端末やビデオ通話アプリを活用し、入居者と家族のオンライン面会を実施する介護施設がある
  • 生きづらさや自殺願望を抱える方に対して、SNSを活用した自殺防止相談窓口を開設する事例がある
  • 経済的な理由等により食の支援が必要な子育て家庭に対し、お弁当を届ける支援を実施することで、地域の事業者による子どもや保護者の見守り・語りかけの機会とし、必要な支援につなげている地方自治体がある
  • 企業に対するアンケート調査によると、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受けて、2021年卒業者の採用予定数を変更するか問うたところ、4月9-13日の時点では、6%の企業は「当初の予定どおり」と回答。今後の影響を注視する必要

首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼第34回(令和2年5月14日開催)資料 新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(案)
  • 令和2年5月14日に改めて感染状況の変化等について分析・評価を行い、後述する考え方を踏まえて総合的に判断し、同日、法第32条第3項に基づき、緊急事態措置を実施すべき区域を北海道、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、京都府、大阪府及び兵庫県とする変更を行うこととする。なお、緊急事態措置を実施する必要がなくなったと認められるときは、期間内であっても速やかに緊急事態を解除する
  • 特定の区域について、緊急事態措置を実施する必要がなくなったと認めるにあたっても、新型コロナウイルス感染症の感染の状況、医療提供体制、監視体制等を踏まえて総合的に判断する。感染の状況については、1週間単位で見て新規報告数が減少傾向にあること、及び、3月上中旬頃の新規報告数である、クラスター対策が十分に実施可能な水準にまで新規報告数が減少しており、現在のPCR検査の実施状況等を踏まえ、直近1週間の累積報告数が10万人あたり5人程度以下であることを目安とする。直近1週間の10万人あたり累積報告数が、1人程度以下の場合には、減少傾向を確認し、特定のクラスターや院内感染の発生状況、感染経路不明の症例の発生状況についても考慮して、総合的に判断する。医療提供体制については、新型コロナウイルス感染症の重症者数が持続的に減少しており、病床の状況に加え、都道府県新型コロナウイルス対策調整本部、協議会の設置等により患者急増に対応可能な体制が確保されていることとする。監視体制については、医師が必要とするPCR検査等が遅滞なく行える体制が整備されていることとする
  • 日本における報告(令和2年4月30日公表)では、症例の大部分は20歳以上、重症化の割合は7%、致死率は2.5%であり、60歳以上の者及び男性における重症化する割合及び致死率が高いと報告されている。日本国内におけるウイルスの遺伝子的な特徴を調べた研究によると、令和2年1月から2月にかけて、中国武漢から日本国内に侵入した新型コロナウイルスは3月末から4月中旬に封じ込められた(第一波)一方で、その後欧米経由で侵入した新型コロナウイルスが日本国内に拡散したものと考えられている(第二波)
  • 新型コロナウイルス感染症による日本での経済的な影響を調べた研究では、クレジットカードの支出額によれば、人との接触が多い業態や在宅勤務(テレワーク)の実施が困難な業態は、3月以降、売り上げがより大きく減少しており、影響を受けやすい業態であったことが示されている
  • 緊急事態宣言が全ての都道府県で解除された場合、外出の自粛や施設の使用制限等は基本的に解除されることになるが、その場合においても、感染拡大を予防する新しい生活様式が前提となる。新しい生活様式が社会経済全体で安定的に定着するまで、一定の移行期間を設け、感染拡大のリスクに応じて段階的に移行するものとする。また、再度、感染の拡大が認められた場合には、速やかに強いまん延防止対策等を講ずる
  • 特定警戒都道府県は、引き続き、「最低7割、極力8割程度の接触機会の低減」を目指して、法第45条第1項に基づく外出の自粛について協力の要請を行うものとする。その際、不要不急の帰省や旅行など、都道府県をまたいで人が移動することは、感染拡大防止の観点から極力避けるよう住民に促す。また、これまでにクラスターが発生している、繁華街の接待を伴う飲食店等については、年齢等を問わず、外出を自粛するよう促す。一方、医療機関への通院、食料・医薬品・生活必需品の買い出し、必要な職場への出勤、屋外での運動や散歩など、生活や健康の維持のために必要なものについては外出の自粛要請の対象外とする
  • 特定警戒都道府県以外の特定都道府県は、法第24条第9項等に基づき、不要不急の帰省や旅行など、都道府県をまたいで人が移動することは、感染拡大防止の観点から極力避けるよう住民に促すともに、これまでにクラスターが発生している、繁華街の接待を伴う飲食店等については、年齢等を問わず、外出を自粛するよう促す
  • 事業者及び関係団体は、今後の持続的な対策を見据え、5月4日専門家会議の提言を参考に、業種や施設の種別ごとにガイドラインを作成するなど、自主的な感染防止のための取組を進めることとし、政府は、専門家の知見を踏まえ、関係団体等に必要な情報提供や助言を行うこととする
  • 職場への出勤は、外出自粛等の要請の対象から除かれるものであるが、引き続き、「出勤者数の7割削減」を目指すことも含め接触機会の低減に向け、在宅勤務(テレワーク)や、出勤が必要となる職場でもローテーション勤務等を強力に推進すること
  • 政府は、個人情報の保護及びプライバシーに十分配慮しながら、スマートフォン開発会社が開発しているアプリケーションプログラミングインタフェース(API)を活用した接触確認アプリについて、接触率の低減及び感染の拡大防止に寄与すること等の国民理解を得つつ、新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム(HER-SYS)及び保健所等と連携することにより、より効果的なクラスター対策につなげていく
  • 政府は、令和2年度補正予算を含む「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月20日閣議決定)の各施策を、国・地方を挙げて迅速かつ着実に実行することにより、感染拡大を防止し、事態の早期収束に全力で取り組むとともに、雇用の維持、事業の継続、生活の下支えに万全を期す。引き続き、内外における事態の収束までの期間と拡がり、経済や国民生活への影響を注意深く見極め、必要に応じて、時機を逸することなく臨機応変かつ果断に対応する
  • 政府は、患者・感染者、その家族や治療・対策に携わった方々等の人権が侵害されている事案が見られていることから、こうした事態が生じないよう適切に取り組む
  • 政府は、新型コロナウイルス感染症対策に従事する医療関係者が風評被害を受けないよう、国民への普及啓発等、必要な取組を実施する
  • 政府は、地方公共団体と連携し、対策が長期化する中で生ずる様々な社会課題に対応するため、適切な支援を行う
    • 長期間にわたる外出自粛等によるメンタルヘルスへの影響、配偶者暴力や児童虐待
    • 情報公開と人権との協調への配慮
    • 営業自粛等による倒産、失業、自殺等
    • 社会的に孤立しがちな一人暮らしの高齢者、休業中のひとり親家庭等の生活
    • 外出自粛等の下での高齢者等の健康維持・介護サービス確保

首相官邸 未来投資会議(第38回) 配布資料
▼資料2:論点メモ
  1. 新型コロナウイルス感染症拡大への対応
    1. 基本的な考え方
      • 新型コロナウイルス感染症の完全収束は、ワクチンが出来るまで、長期的なものとなる可能性
      • 今は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の防止や重症化防止が最優先課題であり、事業者の雇用維持や事業継続・資金繰りへの支援等に万全を期す必要がある
      • その上で、経済活動について、感染症拡大の前のビジネスモデルに完全に戻ることは難しいと認識すべきであり、かつてのオイル・ショックのように、中長期的に、不可逆なビジネスモデルの変化、産業構造の変化を伴うものと考えるべきではないか
      • 今後は、感染拡大防止と経済活動を両立する「新たな日常」を探るべきであり、新たなビジネスモデルの検討が必要ではないか
    2. 雇用の維持
      • 雇用維持の要である雇用調整助成金については、事業者が給付を受け取るまで2ヶ月はかかるとの指摘もある中で、申請書類の簡素化などに取り組んでいるが、迅速な支給を目指し、事業者側ではなく、労働者側が、直接、給付を申請できる制度も検討すべきではないか
      • また、英国では、休業対象となった従業員の休業前の給与の8割として、1人当たり月33万円(2,500ポンド)を上限に支給する制度を創設。これは、一日当たり1万5000円(一ヶ月の労働日数を22日として計算)となり、我が国の雇用調整助成金の日額上限額(8330円)のおよそ倍額となる。英国の取組も参考に、我が国も、雇用調整助成金の日額上限の引上げを検討すべきではないか。
    3. 家賃への対応
      • 休業中の事業者、特に中小・小規事業者や個人事業主にとって、変動費は減少する一方で、引き続き発生する固定費の支払いは大きな負担であり、事業継続の大きな障害。特に、固定費のうち、人件費と家賃が大きな割合を占めており、雇用調整助成金の抜本改正を図るとすると、家賃の支払いは残された大きな課題
      • 中小企業が支払う家賃については、全国の平均額は年間280万円だが、東京都は年間600万円が平均額であり、地域においてバラツキがある
      • 事業の継続を図るため、中小・小規模事業者や個人事業主の家賃負担の軽減を図るべきではないか
      • その際、できるだけ事務負担を簡素化し、スピーディな給付が可能となる制度とすべきではないか
    4. 資金繰り対応の強化
      • 新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、中小企業に加え、中堅・大企業の経営状況も悪化。中堅・大企業では、自動車製造、エアライン等の世界的に需要が減少している分野に加え、素材産業等においても、資金繰りの悪化が懸念される状況
      • 足下では、一連の経済対策による資金繰り対応策により、政策金融機関の貸出が増加し、新規の取引先が拡大。今後、将来の事業再開の見通しが不透明な状況の中では、政策金融機関のみならず、地方銀行、メガバンクなど民間金融機関による積極的融資を促すことが重要ではないか
      • この際、新型コロナウイルス感染症が収束すれば、業績が回復することが期待されるにも関わらず、民間金融機関が、将来の不良債権化により貸倒引当金を積まなければならなくなることをおそれて過度に萎縮し、自らの新規融資を抑制したり、与信残高を減少することが懸念される中、かかる懸念を払拭するための措置を講ずるべきではないか
      • 今後、事業者の債務が増加してきた場合の対応として、出資という可能性はあるが、出資は、事業会社サイド、経営者にとって、受け入れにくい条件を付すことになり、かえって資金繰りの対応を遅らせるおそれもある。まずは、劣後ローンを検討するべきではないか。その上で、ケースバイケースで大企業、中堅・中小企業に出資を含めた支援を行うため、その仕組みについて併せて検討するべきではないか
      • 以上の事業者向けの支援策と併せて、後年に自身の業務の運営に影響がでることをおそれて金融機関が貸し渋りをすることがないように、金融機関の資本を厚くするとともにバランスシートを軽くするための法制度の維持・拡充も図るべきではないか
    5. 感染拡大防止と両立するビジネスモデルの再構築
      • 新型コロナウイルス感染症は経済活動に大きな影響を与えている。特に、宿泊、飲食、フィットネスクラブ等では、1年前と比べて売上が減少した企業の割合が他の業種に比べて高くなっている
      • G7首脳テレビ会議(4月16日)では、「各国の経済活動を安全な形で再開するための準備が重要」との点で一致。これに併せ、感染症拡大の前のビジネスモデルに完全に戻ることは難しいとの認識の下で、感染拡大防止と両立する新たなビジネスの方法を検討するべきではないか
      • 例えば、感染拡大防止を前提として、宅配サービスの積極利用や無観客イベントといった取組も始まっている中、宅配・テイクアウトの食券への助成や、緊急事態宣言の対象から除かれた県内の観光や食などへの助成などを含め、宿泊・移動、食、イベントの各業界に対して、「3つの密」の回避や人と人の距離の確保などを勘案した、新たなビジネスの方法を考えていくことが必要ではないか
      • シンガポール等で開発・導入が進む接触追跡アプリや健康管理・把握アプリの活用を図るべきではないか
  2. 低速・小型の自動配送ロボット
    • 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い宅配需要が急増し、人手を介さない非接触型の配送ニーズが高まる中で、無人の低速・小型の自動配送ロボットを活用した新たな配送サービスの実現が期待される。(例えば、スーパー・飲食店や小包の配送拠点から周辺の消費者の自宅への配送や、定期的な集荷・運搬業務に活用することを想定。)
    • 海外では実際に公道を走行して配送に用いる事例もある一方、我が国の制度(道路運送車両法、道路交通法)では、(歩道で走行する時速6km以下の)低速で、かつ小型の無人自動配送ロボットについて、制度上位置づけられておらず、公道での実証も行われていない。ようやく、本年4月に、監視・操作者が近くでロボットを見ながら追従する「近接監視・操作」型に限り、歩道走行を含めた公道実証を行うことができる枠組みが整備された段階
    • 我が国においても、社会的受容性を確認するとともに、収集したデータを踏まえて、継続的なサービス提供が可能となるよう、「遠隔監視・操作」型の公道実証を早期に行い、公道走行を実現すべきではないか

首相官邸 新型コロナウイルス感染症対策本部
▼資料2 第32回(令和2年4月27日開催)資料 水際対策強化に係る新たな措置
  1. 入国拒否対象地域の追加(法務省)
    • 入管法に基づき入国拒否を行う対象地域として、以下14か国の全域を指定(注1)。14日以内にこれらの地域に滞在歴のある外国人は、特段の事情がない限り、入国拒否対象とする(注2)
      • アラブ首長国連邦、アンティグア・バーブーダ、ウクライナ、オマーン、カタール、クウェート、サウジアラビア、ジブチ、セントクリストファー・ネービス、ドミニカ共和国、バルバドス、ベラルーシ、ペルー、ロシア
      • (注1)本措置を受け、入国拒否を行う対象地域は、合計で87か国・地域となる
      • (注2)4月28日までに再入国許可をもって出国した「永住者」、「日本人の配偶者等」、「永住者の配偶者等」又は「定住者」の在留資格を有する者が同許可により、今般追加した14か国の入国拒否対象地域から再入国する場合は、原則として、特段の事情があるものとする。4月29日以降に出国した者については、この限りではない。なお、「特別永住者」については、入国拒否対象とはなっていない
  2. 検疫の強化(厚生労働省)
    • 14日以内に上記1.の入国拒否対象地域に滞在歴のある入国者について、PCR検査の実施対象とする
  3. 実施中の水際対策の継続
    • 第20回、第22回、第23回及び第25回新型コロナウイルス感染症対策本部(それぞれ令和2年3月18日、3月23日、3月26日、4月1日開催)において、4月末日までの間実施することとした検疫の強化、査証の制限等、航空機の到着空港の限定等及び到着旅客数の抑制の措置の実施期間を更新し、5月末日までの間、実施する。右期間は、更新することができる
  • 上記1.及び2.の措置は、4月29日午前0時から当分の間、実施する。実施前に外国を出発し、実施後に本邦に到着した者も対象とする

【衆議院/参議院】

※現在、該当の記事はありません。

【内閣府】

【2020年7月】

内閣府 第8回規制改革推進会議
▼資料2 デジタル時代の規制・制度について(令和2年6月22日 規制改革推進会議決定)(PDF形式:343KB)
  • デジタル化の進展は、経済社会に対して様々な影響を与える。それに伴い新たに生じてくる課題・問題に対する現行の規制・制度での対応には限界がある。新たな課題・問題と現行規制・制度の限界を認識した上で、規制・制度の見直しを考える必要がある
    • 取引の重点の変化によって生じる課題(従来と異なる対象・主体・方法)
      • デジタル時代には、これまでのヒト、モノを中心とする取引が変容する。取引対象が、モノからサービスへ、モノからソフトウェアやデータへと変化する。取引の主体・方法が、ヒトがヒトと対面で直接行うものから、いわゆるコードやアーキテクチャといった技術的な仕組みに依存するものへと変化する。ヒトが果たしている機能はAI、ロボット等によって補完・代替され高度化していく。使用される技術は高度化し、技術の重点はハードウェアからソフトウェアへと移っていく
      • 従来型の規制・制度は、個人・法人を行為主体として前提としている。また、所有・支配の概念が前提となっており、データ、AI、ロボット等を適切に捉えられない。このような規制・制度では、時代の変化についていけない。対面主義や書面主義を前提とする規制は、オンラインでの処理を阻害する。技術進歩に追い付いていない規制・制度や特定の技術・手法の使用を義務付けている規制・制度は、新たなデジタル技術の導入・活用を阻害する
      • 労働の方法も、テレワークが導入され、兼業が推進されるなど一律の就業形態が変化する中で、これまでの雇用関係法制のあり方について見直しが求められる。また、従来の業に対する規制・制度は、事業者が主体であることを前提としている。事業形態が多様化し、個人と個人とをマッチングさせるプラットフォーム型ビジネスのような経済活動が出てくる中で、規制・制度が新たな形での事業展開を阻害する場面(過剰規制)が出てくる。他方で、個人(消費者)がいわゆるプラットフォーマーを通じてサービス提供主体となる場合など、従来の規制・制度では規制目的を達成できない場面も出てくる
    • デジタル技術の進展がもたらす課題
      • デジタル技術が急速に進展する中、高度なデジタル技術については、立法府・行政府の持つ情報・理解が、規制対象となる事業活動を行う民間の持つ情報・理解に追い付かず、情報の非対称性が生じるケースが増えてくる。ディープラーニングによってAIが更なる進歩を遂げていく中で、その思考回路のブラックボックス化が進む。また、ビジネスプロセスを処理する主体がヒトからAI・ロボットへと変化していく。サイバー空間での多数の個人と事業者とが連携して構築したサービスについては、その責任関係が問題となる
      • いわゆるコードやアーキテクチャといった技術的な仕組みが事実上法規範としての機能を果たしていく場面が増えてくる。プラットフォーマーのビジネスモデル自体が経済社会に対して事実上の制約を与えることがある。このようなコードやアーキテクチャに対して、法令による規制・制度がどのように対応していくのかという点が問われている
      • デジタル技術の進展によって生じる問題点・課題を踏まえ、規制・制度を現実的、実効性のあるものとして構築しなければならない。自動運転やAIの活用に対応した責任分配、有体物と無体物、紙に化体された権利の帰属と移転の規律に関する民商法規定のあり方など、一般法についても見直しが必要となる
    • データの利活用がもたらす課題
      • 今後、データがビジネスの核心としての重要性を持つ。データの活用の円滑化のためには、質の高いデータを収集し、利活用できる仕組みを整えることが必要となる。プラットフォーム型ビジネスモデルでは、プラットフォーマーが相当な量の個人情報を集積し、データベース化する。また、AIがディープラーニングを通じて進歩し能力を発揮するには、構造化された良質で大量の情報・データが不可欠となる
      • 大量のデータの収集が容易になり、その利活用が必然となる中で、プライバシーをはじめとする人権侵害の問題に対する十分な配慮が必要となる。データの利活用は情報セキュリティの確保を前提としつつ、セキュリティを過大に評価することによって利活用の促進が困難とならないよう、その調和を図る必要がある。また、巨大プラットフォーマーによるデータ収集の寡占化の問題もある。データの収集・利活用とプライバシー保護等の権利保護との調和をどのように図っていくかは大きな課題である
    • グローバル化によって生じる課題
      • 経済社会のデジタル化は、グローバルな現象である。デジタル技術を活用した企業活動は容易に国境を超える。規制・制度は、国際的な動向も考慮したものである必要がある。他国の規制・制度の下ではできることが、我が国の規制・制度が原因となってできないということがあってはならない。また、企業に適用される規制・制度の相違が、我が国企業の競争条件を国外企業に対して不利にする影響も考えられる
      • また、デジタル化とグローバル化が組み合わさることによって、いわゆるコード、アーキテクチャといった国民の行動を規律する新たな仕組みが、国境を越えて国内に入ってくることが容易になり、これまでの規制・制度では対応できない面がでてくる
      • データについても、その利活用を進めるためには、国際的なデータ移転・利活用の仕組(トラスト等)が問題となってくる
    • その他の新たな課題
      • SDGsなどの環境保護・持続可能性の確保や気候変動への対処、AIやロボット等のデジタル技術が雇用・労働に与える影響、格差問題等を踏まえ、新たに生じる課題への対応も必要である。また、デジタル化に対応して、経済社会の構造自体が変化していく中で、社会全体における課題解決の優先順序や資源配分のあり方の見直しが必要となる
  • デジタル技術の代替による対面・書面規制の見直し
    • 高精度カメラをはじめとするセンサー、相互通信やこれらを通じたデータの収集・分析、AIの活用等によって、人の果たしてきた機能を補完・代替することが可能になる。人と人の対面主義での行為を求める規制・制度については、全面的にその必要性を厳しく再検証し、見直すべきである。また、対面による受け渡しの義務付けなど、オンライン、リモートでの事業活動を阻害する規制・制度は、見直すべきである
    • 物理的な書面の作成・交付が義務付けられている規制・制度は、オンラインでの作成・交付によって行うことができるよう、全面的にその必要性を厳しく再検証し、見直すべきである
    • 書面作成が法令等で義務付けられていないとしても、交付・提出がオンライン化されていない場合や物理的な書面を前提に法的効果が付与される場合には、事実上書面作成義務が課されているのと変わらない。特に国、地方公共団体の関与する行政関係書類については、デジタルガバメントの取組を推進し、書類手続の完全オンライン化を進めるべきである。また、オンライン化手続が導入されていても現実に利用が進まないものもある。オンライン化にあたっては、物理的文書を単に電子媒体に置き換えるのではなく、デジタルでの処理・活用が進むよう、デジタルを前提とした文書作成・提供がなされる必要がある
    • また、オンラインでの提出を前提として、書類作成・交付を義務付ける規制・制度について、書類自体の必要性の検証、添付書類や記載事項の徹底した簡素化、事業所単位での書類作成の企業単位への変更など、全面的な見直しを行うべきである
    • 押印は、本人確認や文書の真正性担保のため、行政手続において広く求められてきた。オンライン化を前提として、本人確認のための押印については印鑑証明を求める場合など真に必要な場合、文書の真正性担保のための押印については、契約書等に限定すべきであり、その場合であっても、電子署名等の他の代替手段によることを認めるべきである。代替手段については、改ざん防止他の一定の条件の下幅広くデジタル技術での代替を認めるべきであり、従来型のICチップやシステム等の利用を前提とせず、クラウド、ブロックチェーン等の利用を許容すべきである
    • 行政機関向けの手続については、社会全体として、デジタルガバメントの実現に向け、原則として、個人についてはマイナンバーカード、マイナポータルを活用すべきであり、法人については法人番号を活用すべきである。そのような観点から、マイナンバー制度の利用拡充や法人番号のあり方について検討が必要である
  • 事業の実施が特定の場所での営業に限定されているもの、営業許可等が特定の地方公共団体単位で行われているもの、許可基準として距離制限があるものなど、特定の場所での事業・営業が義務付けている規制・制度は、ネットを使った事業展開が一般的になり、テレワークやサテライトオフィスの活用が進む中で、経済社会状況や安全確保のための技術の進歩などを踏まえ、合理的な規制であるか再検証し、見直すべきである
  • プラットフォーム型のビジネスモデルでは、消費者も事業主体となりうる。既存の業法とは別に、新法で新たな規制・制度体系を設けることで、プラットフォーマーを介した消費者間の取引を通じた事業展開を可能とすることも検討すべきである。この場合、規制当局がプラットフォーマーへの管理監督を行い、消費者による事業展開を管理する方法も考えられる。他方で、プラットフォーマーが消費者の義務を代替するなど、事業主体となる消費者に対する過重な規制とならないようにすべきである
  • AIは、デジタル時代を支える先進技術の大きな柱の一つである。AIが適正に利活用され、その技術進歩を促進するためには、一定の規律を設けることも必要である。統合イノベーション戦略推進会議が令和元年6月に策定した「AI戦略2019」では、AIを安全・安心に社会実装するためには、信頼できる品質のデータによりAI製品・サービスの信頼性を担保する仕組みが必要とされており、政府としても、AIの品質保証とその評価手法の策定及び国際標準化、AIの品質評価を含めた社会実装プロセス(+ガイドライン)の整備を目指している。AI活用型のビジネスモデルでは、ディープラーニングの活用により、思考回路がブラックボックス化されていくとともに、AIによる自律的な判断が、直接、人々の生活や産業に影響を与えるようになってくる。このような場合には、アルゴリズムの設計責任を問うことだけでは、行為・結果についての責任分配の問題を解決できなくなる。AIを活用している主体が責任を負うのか、AI開発者が責任を負うのか、保険制度による対応を行うのかといった新たな規制・制度体系の設計が必要となる。AI以外の先進技術についても、これまでの法規制の中では解決できない分野が出てくると考えられる。このような分野においても、技術開発の経済社会、法体系に与える影響も考えながら、必要に応じ、新たな対応をしていくことが求められる
  • デジタル時代には、個人情報をこれまでとは違う次元で把握が可能となり、プライバシー侵害のリスクも高まる。データの利活用の促進が重要との視点を持ちつつ、個人情報やプライバシーの保護、自己決定権等の保護との調和を図るべきである。他方で、個人情報の保護等の観点から情報漏洩等のリスクを過大に評価することは、デジタル技術の活用やデータの現実の利活用を極めて難しくする。個人情報漏洩やセキュリティのリスクに適切に対応するとともに、一定の行動規範を定めたうえで、事後的な規制・制度、例えば、損害賠償ルールの明確化、なりすましや詐欺等も含む悪意のデータ侵害犯の厳罰化などによって、データの利活用と個人情報の保護等との調和を図る道も早急に検討すべきである。さらに、データの利用、アクセスに関する個人、事業者のアクセスに関する権限の整備や、利用権限に関する民事法規の整理も必要になる可能性がある。また、AIの能力は、ディープラーニングに利用されるデータの量・質に依存する。その際に利用されるデータについても、データ主体の個人情報保護や著作権等との調和が必要となるが、上記と同様の問題があり、データの利活用を図る観点から明確なルール作りが求められる。データの利活用の結果としてのAIの経済価値に対するデータの貢献をどのように評価するかなどについても検討が必要である。その一方で、個人の情報へのコントローラビリティやポータビリティに関する論点も重要であり、情報銀行の動向等も含め、どういう形での対応が適切なのか、引き続き議論が必要である

内閣府 宇宙基本計画
▼宇宙基本計画(令和2年6月30日 閣議決定) 本文(概要)
  • 安全保障における宇宙空間の重要性や経済社会の宇宙システムへの依存度の高まり、リスクの深刻化、諸外国や民間の宇宙活動の活発化、宇宙活動の広がり、科学技術の急速な進化など、昨今の宇宙を巡る環境変化を踏まえ、宇宙基本計画を改訂
  • 多様な国益に貢献するため、戦略的に同盟国等とも連携しつつ、宇宙活動の自立性を支える産業・科学技術基盤を強化し、宇宙利用を拡大することで、基盤強化と利用拡大の好循環を実現する、自立した宇宙利用大国となることを目指す
  • この実現に向けて、官民の連携を図りつつ、予算を含む必要な資源を十分に確保し、これを効果的かつ効率的に活用して、政府を挙げて宇宙政策を強化していく
  • 基本的なスタンス
    1. 出口主導 出口戦略の明確化を徹底・タイムリーな技術実証の実施など戦略的な対応
    2. 民間活力の活用 投資の予見性確保・民間が担える部分は可能な限り民間から調達
    3. 資源の効果的活用 安全保障や探査のための先端技術を産業等へ有効活用。非宇宙分野との人材交流、資金の流れを活発化
    4. 同盟国・友好国等との戦略的連携 同盟国・友好国等との連携の下、国際的なルール作りや国際協力等を推進。我が国の強みを活かしながら、同盟国等と戦略的に連携
  • 宇宙政策の目標と具体的アプローチ
    1. 多様な国益への貢献
      • 宇宙安全保障の確保
      • 災害対策・国土強靭化や地球規模課題の解決への貢献
      • 宇宙科学・探査による新たな知の創造
      • 宇宙を推進力とする経済成長とイノベーションの実現
    2. 産業・科学技術基盤を始めとする我が国の宇宙活動を支える総合的基盤の強化

【2020年6月】

内閣府 「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」
▼概要
  • インターネット調査により5月25日~6月5日に実施。全国の15歳以上の登録モニター10,128人から回答
  • 感染症影響下において、家族の重要性をより意識したり、地方移住への関心が高まる等、意識の変化がみられる
  • 就業者の3人に1人がテレワークを経験したが、さらなる利用拡大には、仕事の仕方の見直しなどが課題
  • 子育て世帯の約7割で家族と過ごす時間が増加。夫婦間の家事・育児の役割分担を工夫する動きがみられる
    • 家族・仕事の重要性に関する意識の変化 →家族の重要性をより意識するようになった人が49.9%
    • 生活満足度(「全く満足していない」を0点、「非常に満足している」を10点とする) →感染症拡大前に比べて生活満足度は1.48pt(25%)低下
    • テレワーク実施状況 →就職者の34.6%がテレワークを経験
    • テレワーク利用拡大が進むための課題 →社内打合わせの見直し、ペーパーレス化などが課題
    • 通勤時間の変化 →通勤時間が減少した人の7割超が今後の継続希望
    • 家族と過ごす時間の変化 →70.3%が家族との時間が増加、うち9%が今後も保ちたいと回答
    • 家事・育児の役割分担の工夫 →34.1%が役割分担を工夫、うち3%は今後も工夫すると回答
    • 人との交流・ビデオ通話の利用希望 →使い方が分からず、ビデオ通話を利用したことのない人の6%が今後は利用したい、との回答
  • 新しいことへのチャレンジについて、10歳代では教育・学習、趣味、オンラインの発信・交流、20歳代、30歳代ではビジネス関係の勉強、新たなビジネスの取組割合が高い
  • 生活満足度は低下。生活の楽しさ・社会とのつながり分野で低下幅が大きい
  • 20歳代では、職業選択、副業等の希望が変化した、との回答が5割超。職業選択等が変化した理由は、収入の減少やWLBの影響が多い
  • テレワーク等の実施率が高い業種では、労働時間が減少している傾向。労働生産性改善の効果は限定的である
  • 家事・育児において、妻ではなく夫の役割が増加した家庭では、妻も夫も生活満足度の低下幅が小さい傾向

内閣府 令和2年第9回経済財政諮問会議
▼資料7 「経済財政運営と改革の基本方針2020(仮称)」骨子(案)
  • 第1章 新型コロナウイルス 感染症の下での危機克服と新しい未来に向けて
    1. 新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた現下の経済財政状況
    2. ポスト・コロナ時代の新しい未来
    3. 感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ -「ウィズ・コロナ」の経済戦略
    4. 「新たな日常」の実現
    5. 感染症拡大を踏まえた当面の経済財政運営と経済・財政一体改革
  • 第2章 感染症拡大への対応と経済活動の段階的引上げ
    1. 医療提供体制等の強化
    2. 雇用の維持と生活の下支え
    3. 事業の継続と金融システムの安定維持
    4. 消費など国内需要の喚起
  • 第3章 「新たな日常」の実現
    1. 「新たな日常」構築の原動力となるデジタル化への集中投資・活用とその環境整備(デジタル・ニューディール)
      1. 次世代型行政サービスの強力な推進
      2. デジタル・トランスフォーメーションの推進
      3. 新しい国民生活の働き方・暮らし方
      4. 変化を加速するための制度・慣行の見直し
    2. 新たな世界秩序の下での活力ある日本経済の実現
      1. 自由で公正なルールに基づく国際経済体制
      2. 国際協調・連帯の強化を通じた新たな国際協力
      3. SDGsを中心とした環境・地球規模課題への貢献
      4. サプライチェーンの多元化等を通じた強靱な経済構造の構築
    3. 「人」への投資の強化 -「新たな日常」を支える生産性向上
      1. 創造力・課題解決力のある人材の育成
      2. 科学技術・イノベーションの加速
    4. 「新たな日常」を支える包摂的な社会の実現
      1. 「新たな日常」に向けた社会保障の構築
      2. 所得向上策の推進、格差拡大の防止
      3. 社会的連帯や支え合いの強化
    5. 「新たな日常」を支える地域社会の実現、安全・安心の確保
      1. 東京一極集中型から多核連携型の国づくりへ
      2. 地域の躍動につながる産業の活性化
      3. 激甚化・複合化する災害への対応
▼資料5-1 今後の経済財政運営における時間軸と重点課題(有識者議員提出資料)
  • 新型感染症の感染拡大によって、世界経済は大きなショックに見舞われるとともに、デジタル化やデータ活用そして価値観の変化等を通じて、パラダイムシフトと呼ぶほどの大きな変革が世界全体でおきている。今後の経済財政運営において求められるのは、ショックからの回復とパラダイムシフトへの対処という両面について、時間軸をしっかり考えながら、迅速かつ適切に対処していくことである
  • デジタル化については、新型感染症の下でその遅れが明らかになったが、その推進は、日本が抱えてきた多くの課題解決、そして今後の経済成長にも資するものである。ただし、単に新しい技術を導入するだけでは十分な活用はできない。制度や政策のあり方、行政も含めた組織のあり方等をそれに合わせて変革していく、いわば社会全体のデジタル・トランスフォーメーションが求められている
  • 新型感染症の下で明らかになった行政のデジタル化の遅れに対しては迅速な対処が必要であり、集中的な改革により、人々の安心感の増大とともに、そこからサステナブル投資も含め民間の投資やイノベーションが誘発される環境づくりをすべきである。テレワークやオンライン化の普及などによる国民の行動変容や地方への移住希望の増加等を活かすとともに、データ活用を推進したスマートシティを全国展開し、地域の活性化を目指すべき
  • また、新しい技術を活用できる人材教育が社会全体としては急務である。それと同時に教育格差の是正、多様な働き方の推進、さらには挑戦や失敗を許容するような包摂的な社会の構築が必要であり、そのためにも、エビデンスに基づいた適切な処方箋の導出や、オンライン等を活用した働き方の自由度の拡大等も積極的に導入していくべき
  • さらには、国際的な人の移動、貿易・投資の拡大、急速なデジタル化に対応した国際的対処等に向け、国際協力や国内体制整備にイニシアティブを発揮すべき
  • こうした取組を通じて経済再生を実現していくとともに、財政の質を高める改革を推進する中で、中期的には財政健全化を確実なものにしていくべきである
  • 今回の感染症対応におけるデジタル面での様々な混乱は、新しいシステムを導入することが目的化し、国民が安心して簡単に利用する視点で構築されていなかった結果である。同時に医療現場のアナログな情報伝達、判子・郵送事務によるテレワークの障害など、デジタル技術が行政、ビジネス、生活に溶け込み日常的に使いこなせるまで至っていないことも明らかになった。このため、骨太方針2020の一丁目一番地として、今回の課題について徹底した評価・分析を踏まえ、現行の計画・工程を強化・加速するとともに、来年度予算要求等にも反映すべき
  1. 次世代型行政サービスの強力な推進
    • 集中改革を担う新たな体制構築と権限付与
      • 政府内にITリテラシーを持つ人材が圧倒的に不足している中、民間の人材・技術・知恵を十分に取り入れ、アナログ手続きをベースにしたシステムの継接ぎから、利用者目線に立ったITを前提とする政策システムへと転換を図るべき
      • 集中改革の担い手として、内閣官房に民間専門家を入れた司令塔機能を新たに編成し、国・地方を通じたシステムの一元的な評価と予算・政策への反映を含め、行政改革の最優先課題として情報システムと業務プロセスの両面から徹底した見直しを行うなど、抜本的な改善を図るべき
      • 経済・財政一体改革委員会においては、デジタル・トランスフォーメーションを前提とした政策システムへの転換について、年末に向けた予算編成と歩調を合わせて議論を進めるとともに、政策実施状況、社会への実装状況について進捗管理すべき
    • マイナンバーシステムの徹底的な見直し
      • マイナンバーシステムはデジタル・ガバメントの中核であり、手続き自体をオンラインで完結させることを大原則とすべき。マイナンバーシステムを大胆に見直すという覚悟で、1年以内に以下の取組を実行し、マイナンバーシステム全体を国民にとって使い勝手の良いものに作り変えるべき
      • マイナンバーカードについて、パスワード確認の手続きの迅速化・簡素化を速やかに講じるべき。また、マイナンバーカードのID機能について、公共機関や民間企業における更なる活用を加速すべき
      • 全自治体において、マイナポータルからのオンライン申請システムとAI・RPAによる事務処理の効率化のための基礎的なシステムを国主導で整備し、さらに自治体による独自の機能拡充のうち効果が大きいものは国が横展開すべき
      • 緊急経済対策に盛り込まれた手続きは全てオンラインでできるようにし、その上でマイナポータルや法人データ連携基盤における行政内の情報連携を加速し、ワンストップ・ワンスオンリーでできるよう、現状を点検の上、システム整備を急ぐべき。また、公的金融機関において、AIを活用し迅速な審査に取り組むべき
      • 銀行口座とマイナンバーシステムとの連携は、必要な人に必要な支援をタイムリーに届けるために不可欠であり、法制化に早急に取り組むべき。年内に具体的なメリットやセキュリティ対策に関する広報を行い、国民の信頼回復とセットで進めるべき
    • デジタル・ガバメントのための規制改革と実行計画の強化・前倒し
      • デジタル・ガバメントのための規制改革方針を取りまとめ、その方針の下、年内に「デジタル・ガバメント実行計画」を改定し、各分野のデジタル化の工程を刷新すべき
      • 全ての行政手続きを対象に、原則、書面・押印・対面を不要とし、デジタルで完結できるよう見直すべき。その前提で、所管省庁で、制度改正が必要なものは、今年中に方針を決定するとともに、進捗管理を徹底すべき
      • 府省ごとに構築されている情報システムのクラウド型政府共通プラットフォームへの移行について、プロセス・工程を見直し迅速化を図るべき
      • 自治体の基幹系業務の業務プロセス・情報システムの標準化を加速するため、その根拠となる法律を策定すべき。国は、全国的なクラウドを通じて、自治体に対して標準仕様書に基づくシステムを配布し、人的・技術的な導入支援を強化すべき
      • 官民データ連携基盤について、電気・水道等の社会インフラデータとの連携、リアルタイムでの共有・解析等の機能実装を加速すべき
      • 国・独法・民間の個人情報保護基準の共通化を図るとともに、自治体の基準のあり方についても自治体と十分調整し、年内目途に結論を得るべき
  2. 社会全体のデジタル・トランスフォーメーション
    • テレワークの活用加速など、時間を基準とした働き方から成果・職務を基準とした働き方への転換等による「働き方改革0」を推進し、従業員のやりがいを高めるため、事業場外みなし労働時間制度の適用事例を明確化するとともに、実態を踏まえガイドラインの見直しを行い、成果評価型人事管理を推進すべき。押印の法的な考え方を整理し、官民一体となって商慣行改革を推進すべき
    • 小中学校の遠隔教育をさらに促進するため、外部人材の拡充、デジタル教科書の使用授業時数の基準の緩和、端末の家庭持ち帰りのガイドライン策定について、この一年間で制度改革を行うべき。高校・大学の遠隔教育の単位上限ルールの引上げを行うべき
    • 諸外国に比べ、データサイエンス人材が圧倒的に不足していることから、多くの大学でデータサイエンス教育が可能となるよう専門教員の早期育成体制を構築すべき

内閣府 第31回 地方消費者行政専門調査会
▼【資料1】報告書骨子(案)
  1. 消費者問題の現状
    • 消費生活相談件数は、PIO-NET整備当時(1980年代半ば)には年間10万件程度であったものが、現在では年間約90~100万件程度に増大。苦情相談件数は高止まりで推移している。また、潜在的な被害額は4兆円となっている
    • この間、2009年消費者庁創設により地方消費者行政を強化したが、その後も被害は減少していない
    • 規制緩和政策の進展による事業者の競争激化や、急速な情報化、デジタル化、グローバル化の進展等の社会情勢の変化に伴い、消費者問題が多様化・複雑化・高度化・グローバル化、さらには非対面化し、悪質商法の手口も巧妙化している
    • 若年者には消費生活センターに相談しない傾向もみられる。他方、高齢者においては、高齢者人口の増加率を被害の増加率が大きく上回っている
    • 近年は消費者行政の予算・職員の減少や、地域のコミュニティ縮小、希薄化等の要因により、行動する消費者の育成・支援が停滞している
    • 2020年における新型コロナウィルス感染症の拡大により、我が国の社会情勢は極めて大きな変化を余儀なくされ、多くの消費者問題も発生した。また、近年は大型台風や集中豪雨、地震等の自然災害が頻発し、水害や電力等のインフラ障害等の被害をもたらしており、これらに付随した消費者問題も発生している。こうしたリスクは、我が国が常に向き合わなければならない課題であり、これからの消費者問題を検討するに当たっては、緊急に対処すべき重要な課題として認識する必要がある
  2. 20年後の消費者を取り巻く環境において予想される課題と展望
    1. 課題
      • 今後も出生数減の傾向が継続することで人口減少は加速し、2065年まで人口減少が続く見通し。高齢者人口は、2040年頃に向けて益々増加し、高齢化率も約40%に達する。認知症患者の数も医療の進展が無い限り増え続ける見込み。今後孤立化、過疎化がさらに進展することにより、「地域力」が低下する懸念がある。これらにより、消費弱者が急増することが予想される
      • 単身世帯の増加、地域力の低下、コミュニケーションの取り方の変化、消費の変化を背景に消費者は孤立化を深める
      • 情報化、デジタル化、グローバル化の進展や、高齢化、従来のコミュニティ崩壊の危機もあり、顔の見えない匿名社会(非対面化、デジタル情報化)が拡大し、消費者は消費者被害に遭いやすい状態に置かれ、消費者にとって極めて危険な社会が一層拡大する。また、消費者問題が広域化し、甚大な被害を受けるケースが増える
      • 消費者問題の多様化・複雑化・高度化・グローバル化が進み、相対的に国民個人の対応力が低下する
      • 匿名社会(非対面化社会、デジタル情報社会)につながるEC(電子商取引)の急激な拡大と実店舗の存廃に伴う消費者問題が出現する
      • 消費者問題は、もはや一つの地域にとどまる問題ではなく、我が国全体、世界に通ずる問題(消費者問題の「広域化」)となるため、一部の地方での局地的な対応では対処が難しくなる
      • 生活の問題は多様化しており、消費者としての問題のほか、経済的問題や健康面での課題等、一人で複数の問題を抱える消費者が増えることが想定される
    2. 展望
      • ICT・AI技術の更なる進展により多くの消費者問題を解決できる可能性がある
      • 医療の進歩、ICT・AI技術の更なる進展による移動手段や生活面のサポートにより、高齢者のライフスタイルは、現在に比べ良い意味で変化を遂げ、活発な高齢者の増大につながることも予想される
      • 「人生100年時代」の進展で、社会に積極的に関わっている高齢者が増加する。消費者としての存在感が大きくなることで、活動的高齢者をターゲットとした新たな市場の登場や、活発な消費活動で全体の消費を刺激するような、経済へのプラスの効果も予想される
  • 感染症、自然災害等危機下において消費者の安全安心が確保された社会の実現
    • 新型コロナウィルス感染症や大規模自然災害により、消費者行政が対応すべき新たな課題、局面が出現した。消費者行政は「危機管理」の側面からもますます重要となる
    • 感染症、自然災害等の危機下において、消費者保護、消費者支援、地域とのつながりが維持・確保され、消費者を孤立させない社会、危機下において発生が予想される消費者問題を未然に防ぐことができる社会等、今後同様の感染症や自然災害等の発生に備え、消費者の安全安心が確保された社会の実現に向けて取り組む
    • コロナ禍を経て、緊急時にも対応できる体制づくりを行う必要がある。市町村と都道府県は、平時から危機発生時の対応マニュアルの作成や、高齢者や生活困窮者等の弱者への支援を行う行政部門や民間事業者、NPOと連携した体制を構築する
    • 国は市町村・国と協力して、危機下において、消費者に最新で正しい情報を提供するための情報発信インフラ・組織を整備する。また、地方自治体に助言を行うなど、危機下においては司令塔的な役割も担う
    • 国は、危機下において消費者の混乱を招くような事業活動や犯罪をモニタリングし、迅速に取り締まりができるように、必要な法令の見直しを行う
  • 高齢者が活躍する社会の構築
    • 高齢者となってもリタイアせず、消費者に優しい生産を続けていくことや、地域の見守り活動や相談員として活動を続けられる環境を醸成する。例えば、現在活躍している消費生活相談員で意欲のある相談員については年令制限を定めず積極的に継続雇用・再雇用できるよう雇用制度の見直しを行う
    • 安全安心な市場が脅かされていないか、高齢者組織がモニタリングする
    • 消費者分野における高齢者問題を世界的に解決に導くため、高齢化の最先端にいる日本が、実践・研究した成果を「日本モデル」として世界に発信する
  • Society5.0を前提としたICT・AI技術等の活用
    • 全ての消費者が時間や場所、内容、方法に制限されることなく、自由にかつ簡単に学ぶことができ、情報共有できる仕組みを導入する
    • データを活用するという観点から、相談情報等をビッグデータとして集積し、それをベースにAI等様々な技術を活用することで、より早い段階で注意喚起、予防策、解決策を各人の携帯端末に提示する
    • ICT・AI技術等を活用して継続的にモニタリングを行う。なお、全てをこれらに任せておけばよいものではなく、ICT・AI技術等がマクロな事象を発見・分析し、個別の細かな問題は人の目でチェックする。人の部分を、高齢者が担う
    • 複雑多様化、国際化する消費犯罪に迅速に対応するため、AIによる犯罪の早期発見と注意喚起により、被害を未然に防ぐ
    • グローバル化に伴い増加する訪日・在日外国人の消費者問題について、AIの活用による多言語対応措置を図り外国人対応体制を強化する
    • 以上を実現するために、行政や国民生活センター、各地の消費生活センター等に集まる相談情報や収集したデータを、民間の研究者や消費者が有効に活用できるようにする。また、これまでのデータは、一般での活用を想定していないものであることから、データの必要項目やデータ収集体制等を一般の活用を前提に再構築する
    • 行政においては、消費者が遠方からも行政や相談員等とすぐに簡単に相談できるように、最新の通信技術を利用したコミュニケーションツールの利用を促進する

内閣府 「悪質なお試し商法」に関する意見
▼「悪質なお試し商法」に関する意見
  1. 「悪質なお試し商法」の類型
    • 当委員会として、本件・問題の中でも「悪質なお試し商法」として問題視する類型は、以下のとおりである
      1. 回数縛り型
        • 例えば、お試し価格を誇張して一回限りのお試し販売と見せかけ、実際は、最低●回の購入等(以下「回数縛り」という。)を条件とした定期購入契約を締結させる場合等をいう。2回目に数箇月分の商品を一括して購入することを条件とし、総額数万円を請求するケース等が見受けられる
      2. 違約金型
        • 例えば、定期購入契約ではあるが回数縛り等の条件はなく、当該定期購入契約の解約がいつでも可能(以下「解約自由」という。)であったとしても、初回購入後、中途解約した場合には初回がお試し価格ではなく通常価格に戻り、いわば解約料又は違約金のようなものが請求される場合等をいう
      3. 解約困難型
        • 例えば、定期購入契約につき、電話による解約手続に限定されているため販売業者に電話をかけたところ、一向につながらない場合等であって、その間に販売業者側が定めた解約期限が過ぎてしまい、次回分商品の受領及び支払をせざるを得なくなる場合等をいう
    • なお、以上(1)から(3)までの類型が組み合わされている場合もある
  2. 問題の所在
    • 「悪質なお試し商法」の各類型に係る問題の所在を整理すると、以下のとおりである
      • 表示に係る事項
        • 販売業者が、お試し価格や解約自由(以下「お試し価格等」という。)の表示を他の契約条件の表示よりも誇張し、かつ、契約条件の全体が理解困難な表示手法がとられていること。例えば、お試し価格等の表示につき、他の契約条件と比して著しく大きなフォントサイズ、目立つフォント、文字色、背景色等を使用するほか、お試し価格等の表示から何度もスクロールしなければ認識できないような離れた位置に他の契約条件を表示すること等が挙げられる
      • 契約内容に係る事項
        • 例えば、中途解約した場合にはお試し価格が通常価格に戻ること、2回目は数箇月分の一括購入とすること等が挙げられる
      • 解約手続に係る事項
        • 例えば、定期購入契約であることを表示する一方で、解約自由を強調しておきながら、実際には、解約手続の方法を電話のみに限定し、かつ、解約期限を比較的短い期間に設定することにより、当該期間が過ぎるまで電話受付を事実上拒否して解約できないようにすること等が挙げられる。また、解約期限を他の契約条件と関連させて複雑にした上で、当該他の契約条件を表示しない又は分かりづらく表示すること等も挙げられる
      • 消費者による誤認等に係る事項
      • 例えば、上記のような表示に係る問題や、「お試し」という文言に対する消費者の一般的な理解と定期購入という実際の契約内容との矛盾を前提として、消費者に対して、金銭的な負担はない、又は、お試し価格のみ支払えばよいと誤認させること等が挙げられる
      • なお、上記(1)から(4)までについては、相互に関わっている場合もある
  3. 消費者庁において早急に講ずべき事項
    1. ガイドラインの見直し
      • 上記第2で指摘した問題意識も踏まえ、まずは、インターネット通販における申込みの最終確認画面等を規律する「インターネット通販における『意に反して契約の申込みをさせようとする行為』に係るガイドライン」(特商法第14条第1項第2号、特定商取引に関する法律施行規則(昭和51年通商産業省令第89号。以下「特商法施行規則」という。)第16条第1項第1号及び第2号参照)につき、見直しを行うこと
      • 例えば、以下のことが考えられる
        • 販売業者が、初回をお試し価格とする定期購入契約の申込みを受ける場合においては、購入者が、申込みの最終確認画面において、定期購入契約の申込みをするに当たって消費者の重要な考慮要素となる条件の全てを明瞭に判読し、適切に理解できるような表示とするようにすること。例えば、当該定期購入契約に係るお試し価格等以外のその他の契約条件の表示につき、(1)お試し価格等の表示と同等の又は当該表示よりも目立つ色、フォント及びフォントサイズで行うこと、(2)お試し価格等の表示が含まれる画面表示からスクロール又は切替えを要さずに済む同一画面内で表示すること、(3)お試し価格等の表示との距離を開けずに近接して表示することを満たす必要がある旨を確認的に追記すること等が考えられる
        • 特商法施行規則第16条第1項第1号及び第2号で定める行為に該当しない画面例又はこれらの行為に該当する画面例を示すに当たっては、一般化又は抽象化した体裁だけではなく、「悪質なお試し商法」を行う事業者(以下「悪質事業者」という。)の販売サイト等における実際の画面例を参考にしながら、具体的な画面例の追加を示すことも含めて検討すること
    2. 執行の強化及び高度化
      1. 執行官庁の迅速な執行等を通じて悪質事業者を市場から淘汰するとともに、健全な事業者が適正な事業を行えるよう、執行の強化に向けて、事業者や消費者にとって分かりやすいガイドライン等を整備すること。例えば、広告表示(特商法第11条第5号、特商法施行規則第8条第7号)や誇大広告等の禁止(特商法第12条)につき、その具体的な表示の内容や方法をガイドライン等で定めること12等が考えられる
      2. ICTやAIの積極的な活用、健全な事業者団体等との連携の強化等により、監視を高度化する体制を整備すること等
    3. 消費者に対する情報提供及び注意喚起「悪質なお試し商法」及び悪質事業者に関して、消費者に対する情報提供及び注意喚起を徹底すること。例えば、以下のことが考えられる
      1. 消費者に対する注意喚起で事例を示す際は、一般化又は抽象化した情報を示すのではなく、例えば、実際の悪質事業者が使用している画面表示により近づけた画面を再現して示す等、注意喚起を受けた消費者が実際の状況を体感し、自分事として受け止めることができるような形式及び体裁で示すこと。
      2. SNS上の広告やアフィリエイト広告を介して悪質事業者の販売サイトに遷移したという相談事例があることも示すこと。
  4. その他検討が必要な事項
    • 「悪質なお試し商法」に係る論点は多岐にわたり、その特有の問題のほか、インターネット取引全般に及ぶ論点も含まれている。当委員会として、その他検討が必要と考える事項は、現時点、以下のとおりである
      • 「悪質なお試し商法」にもみられるような少額多数被害に係る実効的な救済の仕組み
      • インターネット取引における消費者の利益保護を実現するための民事法上の効果の在り方
      • アフィリエイト広告に係る責任の主体や内容の在り方
    • これらについては、当委員会としても、今後の状況を注視し、必要に応じ更に調査審議を行うこととする

内閣府 月例経済報告
▼令和2年6月
  • 我が国経済の基調判断
    • 景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、極めて厳しい状況にあるが、下げ止まりつつある
    • 個人消費は、緊急事態宣言の解除に伴い、このところ持ち直しの動きがみられる
    • 設備投資は、このところ弱含んでいる
    • 輸出は、感染症の影響により、急速に減少している
    • 生産は、感染症の影響により、減少している
    • 企業収益は、感染症の影響により、急速に減少している。企業の業況判断は、厳しさは残るものの、改善の兆しがみられる
    • 雇用情勢は、感染症の影響により、弱い動きとなっている
    • 消費者物価は、横ばいとなっている。
    • 先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくなかで、各種政策の効果もあって、極めて厳しい状況から持ち直しに向かうことが期待される。ただし、国内外の感染症の動向や金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある
  • 政策の基本的態度
    • 政府は、東日本大震災からの復興・創生及び平成 28 年(2016 年)熊本地震からの復旧・復興に向けて取り組むとともに、デフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していく
    • 新型コロナウイルス感染症に対しては、引き続き感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく。こうした下で、雇用・事業・生活を守り抜き、経済の力強い回復と社会変革の推進を実現するため、令和2年度第1次補正予算を含む「新型コロナウイルス感染症 緊急経済対策」(4月20日閣議決定)及び第2次補正予算を可能な限り速やかに実行する
    • 新型コロナウイルス感染症による国民意識や世界情勢の変化を踏まえた、我が国が目指すべき経済社会の姿の基本的な方向性を示すべく、7月半ばを目途に、「経済財政運営と改革の基本方針2020(仮称)」等を取りまとめる
    • 日本銀行においては、企業等の資金繰り支援に万全を期すとともに、金融市場の安定を維持する観点から、金融緩和を強化する措置がとられている。日本銀行には、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待する

内閣府 第4回消費者契約に関する検討会
▼【資料1】契約条項の表示・不当条項について(事務局資料)
  • 契約条項の事前開示
    • 民法第548条第1項第1号及び第2号により事業者には一定の行為が要求されており、これらと併せて民法第548条の3の定める定型約款の開示請求権の存在について情報提供させる義務を設けたとしても、事業者に新たに過大な負担を課すことにはならないと考えられる。
    • また、既存の消費者保護に関する法律では、消費者に認められた権利のうち重要なものであり、かつ期限の到来等により消滅し得るようなものについて、消費者がこれに気が付かないまま不利益を被ることがないように事業者に通知等の義務を課すものがある。定型約款の開示請求権について、消費者に情報提供させる規定を設ける考えは、これら既存の規律の存在とも整合すると考えられる
    • 消費者契約法に定型約款の開示請求権の情報提供の努力義務を創設することが考えられないか
    • 消費者契約については、消費者が個別の消費者契約の締結前に、定型約款の存在を認知していることが必ずしも期待できるものではない。消費者が民法第548条の2に規定する開示請求をしないでも、定型約款の内容を容易に知り得る状態に置いておくことが求められるべきであり、消費者契約法第3条第1項に、定型約款を容易に知り得る状態に置く努力義務を創設するべきという指摘がされている
    • 約款の作成及び開示を義務付ける既存の規律では、特定の事業を対象に、約款について法文上は「営業所において公衆に見やすいように掲示」する等の義務を課し、その具体的な態様は定めない例が多い(貨物自動車運送事業法第10条、電気通信事業法第19条等。専門技術的側面研究会報告書72頁以下参照。)。もっとも、消費者契約一般を対象に同様の規律を努力義務として設ける場合、事業や契約の態様に応じて事業者に求められる行為を明確化することは必ずしも容易ではないと考えられる
    • 定型約款を容易に知りうる様態に置くことについては、事業者団体の自主的な取組に委ねることが適切ではないか
  • 契約条項の分かりやすい表示
    • 消費者が定型約款へアクセスしやすくする考えとは別に、重要な契約条項について、消費者に分かりやすく表示することを事業者に促すことも必要であるという指摘がされている
    • ・これらの規律は、特定の事業形態や業種を対象に、説明すべき事項や方法について個別の規律を設けている。これらを踏まえると、重要な契約条項について、消費者に分かりやすく表示する規律の創設については、個別の業種、業態を踏まえて検討をすることが適当ではないか
    • 昨今、デジタル・プラットフォーム事業者の利用規約について、必ずしも消費者にとって分かりやすいものとはなっていない可能性が示唆されている。これを踏まえ、当該事業者の利用規約の表示について、どのように考えるか。この論点について、デジタル・プラットフォーム企業の介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会で引き続き検討することとしてはどうか
    • デジタル・プラットフォーム事業者の利用規約を分かりやすく表示することは考えられないか
  • 消費者の作為をもって意思表示を擬制する条項
    • 消費者の作為と乖離する意思表示が擬制される問題を踏まえ、消費者の作為をもって意思表示を擬制する条項を、消費者契約法上の不当条項として規律することが考えられる
    • その際には、「消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項」を消費者契約法第10条の第1要件の例示として追加した平成28年消費者契約法改正を参考とし、不当と認められる条項を同条の第1要件の例示とすることが考えられる
    • 「消費者の作為をもって消費者の権利を放棄する意思表示を擬制する条項」には、消費者の作為と擬制される意思表示の内容との乖離の程度が大きく、消費者にとって不当な場合も存在すると考えられる。そこで、当該条項を消費者契約法第10条の第1要件の例示として規定することが考えられる
    • 以上のように、消費者契約法第10条を改正することについて、どのように考えるか
  • サルベージ条項
    • サルベージ条項は明確性の問題があること、消費者契約法第10条と同様の不当性があることを踏まえ、同条項を消費者契約法上の不当条項とする規律を設けることが考えられる
    • 具体的には、サルベージ条項が消費者契約法第10条と同様の不当性を有することから、同条の第1要件の例示としてサルベージ条項を規定することが考えられるのではないか
    • または、サルベージ条項が設けられても記載されないものと規定することが考えられるのではないか
  • 第三者が消費者取引に介入する条項
    • 第三者は消費者取引にどこまで介入することができるか
    • 第三者が消費者取引に介入する条項のうち、契約の当事者の所有権を無償で放棄させる条項など、特に契約の当事者に不利益を与える可能性のある条項には、消費者契約法第9条や第10条の適用により無効とされるものもあり得るのではないか

内閣府 地方自治体における少子化対策の取組状況に関する調査 【全体版】
▼第5章 総括
  • 少子化対策で想定される効果と既に現れている効果について尋ねたところ、都道府県では「想定される効果」として、「出生数の増加」(95.2%)、「婚姻数の増加」(90.5%)がともに9割以上挙げられているのに対して、「既に現れている効果」では、「他自治体からの転入者の増加」「他自治体への転出者の減少」はともに2.4%、「出生数の増加」「婚姻数の増加」はともに0.0%と、少子化対策による効果を実感している都道府県が非常に少ないことがうかがえる結果となった
  • 施策の実施状況をみると、平成30年度における「結婚に関する取組」の実施率については、都道府県では、「h 情報発信」(97.6%)、「j 企業・団体等との連携(希望者に対する情報提供等)」(83.3%)、「a 結婚支援センターの設置・運営」(73.8%)、市区町村では、「e 婚活イベント」(52.6%)、「h 情報発信」(28.0%)「f 独身者向け婚活セミナー・講演会等の開催」(23.1%)などが上位に挙げられた
  • 「結婚に対する取組」を実施している団体に対して、取組における課題を尋ねたところ、都道府県・市区町村ともに「財源が不十分である」(都道府県82.9%、市区町村43.9%)との回答割合が高く、財源の確保に課題を感じている団体が多いことが明らかとなった。次いで、都道府県では「人的資源が不足している」(46.3%)が半数程度挙げられた
  • 「機運醸成の取組」を実施している団体に対して、取組における課題を尋ねたところ、都道府県では、「財源が不十分である」(85.7%)、「人的資源が不足している」(45.2%)が上位に挙げられた。また、市区町村では、「人的資源が不足している」(53.6%)、「取り組むための組織体制が不十分である」(51.4%)、「財源が不足している」(50.3%)が上位に挙げられ、「結婚に対する取組」と同じく、都道府県・市区町村ともに財源の不足のほか、体制や人材面でも課題を感じている団体が多いことがうかがえる結果となった
  • 平成30年度に「結婚に対する取組」「機運醸成の取組」を実施しなかった団体に、それぞれ実施しなかった理由を尋ねたところ、市区町村では、いずれも「取り組むための組織体制が不十分であったため」「人的資源が不足しているため」「財源がなかったため」といった理由が上位に挙げられた。事業実施に当たり、「組織体制」や「人的体制」が、「財源不足」とあわせて大きな課題となっていることが明らかとなった
  • 交付金事業を実施したことによる効果として、都道府県では、「これまで取り組んだことのない新規事業を行うことができた」(76.2%)、「他の自治体の少子化対策事業を参考にするなど、視野が広がった」(57.1%)が上位に挙げられた。一方、市区町村では、「これまで一度も地域少子化対策重点推進交付金事業を実施したことがない」を除くと、「これまで取り組んだことのない新規事業を行うことができた」(19.4%)がもっとも多く挙げられた
  • 交付金事業を実施した効果として「これまで取り組んだことのない新規事業を行うことができた」と回答した自治体に、これまで当該事業に取り組まなかった理由を尋ねたところ、都道府県・市区町村ともに、「財源がなかったため」(都道府県81.3%、市区町村83.5%)、「事業実施に必要な情報が不足していたため」(都道府県37.5%、市区町村36.1%)等が多く挙げられた。交付金を活用することにより、こうした課題を解決し、自治体が新たな施策に取り組むきっかけとなっていることがうかがえる
  • 「結婚に関する取組」「機運醸成の取組」について、地域少子化対策重点推進交付金を活用した後の状況をみると、都道府県では、「交付金の活用をやめた後、自主財源で取組を継続している」が半数弱ともっとも回答割合が高く、交付金で実施した事業のうち、一定程度は自治体の自主財源で引き続き実施されていることがわかる
  • 合計特殊出生率が回復傾向にある都県ではあるが、地域によって、少子化に影響を与えると考えられる社会環境の状況や、課題に対する自治体の取組状況に、大きな違いがみられる。少子化対策を実施する際には、それぞれの地域の特徴と課題をふまえ、取組を進めていくことが必要となる
  • 自治体における少子化対策の効果について、合計特殊出生率や出生数を直接的なアウトカムとして検証することは困難である。合計特殊出生率に関する目標を設定している自治体は、都道府県では61.9%、市区町村では60.2%でいずれも約6割あるが、目標の有無にかかわらず、目標を達成する道筋を示したり施策の体系的な効果検証を行っている自治体は少ないとみられる。これには、主に2つの理由が考えられる
  • 一つは、結婚や出産に関する意思決定に対し政策的な関与を行うべきでないとする、先進各国に共通の考え方である。そのため、行う施策は、あくまでも「結婚や出産の希望が実現しやすい環境整備」ということになる。この考え方は、多くの自治体に共通であり、国の考え方も共通であると考えられるが、自治体間にも考え方に温度差がみられる
  • 一方は、「希望が実現しやすい環境整備」を行った先に、目標とする出生率や出生数の上昇があると仮定する立場と、もう一方は、出生に関するアウトカムはまったく意識せず、結婚や子育ての支援を行っているに過ぎない、とする立場である
  • 国は、「ニッポン一億総活躍プラン」で、三本の矢の一つとして「希望出生率8」を打ち出し、先の考え方でいえば、前者の立場と言えようが、「子ども・子育て支援法」等、子どもをめぐる様々な法律に基づき環境整備を進める自治体においては、目的が分散化され、少子化社会対策基本法ができた当時と比べ、出生に関するアウトカムに対する目的意識は薄れているとみられる
  • もう一つの理由としては、出生動向に影響を与える社会環境は多様であり、自治体の取組の効果は限定的であるため、各自治体が長年取組を行ってきたものの施策の効果を実感できず「少子化対策疲れ」を起こし、出生に関するアウトカムを意識することをあえて避けているということである。日本全体でみても、少子化対策が本格的にスタートするきっかけとなった、1989年の合計特殊出生率1.57(戦後最低の出生率であった1966年丙午の1.58を下回ったことから「1.57ショック」と呼ばれた)から、その後少子化対策の様々な取組が行われたものの、2005年まで出生率は下がり続けている。2005年を底として上昇基調にあるものの、2018年時点で1.42と、依然1.57を下回っている。景気の影響も大きいとみられるが、施策の及ぶ範囲で見ても、労働時間や両立可能な柔軟な働き方の導入などは、基礎自治体の範囲で変化を起こせるものではない。従って、自治体においては、出生に関するアウトカムで施策の効果を測ることを回避しようとする動機が働く
  • 全国でみた場合、近年の出生率の回復要因は、主に夫婦間出生等、結婚(初婚)効果以外の要素によっている。単純化すれば、未婚化の解消の効果ではなく、夫婦間の子ども数が増えている(実際には、結婚によらぬ出産も含まれていると考えられるが)ということになる。モデル自治体でみても、明らかな未婚化の改善がみられたのは、東京都のみである。モデル自治体では、主に都県において結婚支援の取組が行われていた。実施している取組については、周知やイベント内容に関わる人材の育成等の工夫が行われており、モデル自治体の職員の実感ベースでは、結婚支援センターへの登録者数やイベント参加者、成婚組数等において、一定の効果が実感されている。(成婚組数の把握は困難だが、福井市のように、独自事業として成婚記念品を贈ることで成婚組数把握に努め、組数の増加を確認している自治体もある。)ただし、その効果は、自治体全体の未婚率を下げる、といったレベルには及んでいない。取組を始めて、まだ数年の自治体が多く、民間と連携した取組の実績等が十分に把握されていないことを差し引いたとしても、まだ、各自治体の人口規模に対して、取組が十分行きわたっているとは言い難い。今後の課題として、より広範に影響を及ぼすよう、登録者や参加者を増やすなど、事業の規模を拡大していく必要があろう
  • 未婚の理由として、「出会いの機会がない」ということが多くあげられるが、出会いの場の創出というアプローチだけでなく、働き方改革による未婚者の仕事以外の活動の広がりを促す効果も期待される。平成19年に出された「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章」に基づき、すべての労働者の働き方の見直しが求められたが、調和を図る必要性があるのは子育てニーズのある労働者だけとの認識が払しょくしきれず、未婚者の働き方については見直しが進まなかった。そのため、平成30年に「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」が公布され、労働者が「個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で「選択」できるようにするための改革」が前進することとなった。労働時間の短縮に限らず、柔軟な働き方で、仕事以外の生活を充実させるための時間的な余裕を生み出すことができれば、未婚者の生活における活動領域が増える可能性もあり、結果として「出会い」の機会が増えることも期待できる
  • 子育て家庭支援については、モデル自治体では、保育等個々のサービスの充実のみならず、妊娠・出産・保育・教育への切れ目ない支援や地域への徹底した周知活動等を通じて、子育て支援が地域の子育て不安の解消、安心の醸成につながるような取組が行われていた。また、モデル自治体に共通して、官民の連携がよく図られている。NPO等、民間への委託によるサービス量の拡充のみならず、直接子育て家庭と接する民間からの新しい企画提案を自治体が柔軟に受け入れることで、時代の変化に伴う子育て家庭のニーズに即した支援の提供が可能になっているとみられる
  • 東京以外のモデル自治体では、もともと三世代同居によるインフォーマルな子育て支援が行われていたものの、近年は三世代同居率の低下傾向がみられる。同居は減っても近居により一定程度インフォーマルな子育て支援力が保たれているが、保育以外の多様な子育て支援(子育て広場や訪問による相談機能等)の充実が、低下するインフォーマルな支援をカバーしているとみられる。元々、同居も近居も少なくインフォーマルな支援のなかった東京では、近年の子育て支援の充実の効果はより高く影響しているとみられる
  • 東京の出生率の水準はいまだ低いものの、近年の上昇率が高いことも、こうした社会的な子育て支援が、インフォーマルな支援に代替する力を持ってきたことを象徴しているのではないか。東京は、未婚の男女が働き、結婚に伴い近隣県に流出する、という構造的な課題を持っているが、近年、正社員女性の妊娠・出産に伴う離職が減少し、正社員夫婦が増加することで、職住接近を第一として東京で家族形成をする傾向もみられる

内閣府 令和2年会議情報一覧 第8回経済財政諮問会議
▼議事要旨
  • 新浪議員
    • コロナショックによって社会の変革が進む中で、厳しくなる産業と成長する産業が明確になっている。経済を成長させ、雇用を守りつつ、この不可避的な産業構造の転換を進めていくためには、その間を橋渡しする円滑な労働移動の仕組みが必要。とりわけ、感染防止に関する非接触型ライフスタイルに適したベンチャーなどが続々と出てきている。これから表舞台に出てくるこのような有望な中小企業にとって、経営人材は大変重要。いわゆる金融的な支援のみならず、経営人材が移動できる仕組みを作っていくべき
    • また、感染を抑えつつ、国際的な人の移動を可能にすることが必要。世界との接点を再度復活させることは大変難しいが、この手続を国際協調の下で早急に構築していただきたい。現行のルールでは日本人は帰国できるが、日本で長く働いている外国人は一度国外に出てしまうと日本に戻れないという批判も米国系の企業等から出ていると聞いている。唾液による短時間のPCR検査等も実用化されつつあり、これらを上手く活かして検査を徹底しつつ、外交やビジネス面でも国際的に活用できるシステムを作ることで、来年の東京オリンピック・パラリンピックが円滑に開催できるよう、また、安全で開かれた日本をアピールできるように取り組んでいただきたい
    • 東京オリンピック・パラリンピックに関しては、もう一点、海外から来られるお客様はオリンピック・パラリンピックを観戦したいだけではなく、日本の食文化を楽しみたいと思っている。しかし、今この食文化を支える飲食業はコロナショックで大きな打撃を受けており、大変厳しい状況に晒されている。このような日本のソフト・パワーの原動力とも言える飲食店が、どのようにして感染を防止しつつ営業を続けていけるか、安全対策に対する公的な認証制度や経済的な支援の仕組み等の構築を是非お願いしたい
    • テレワークの急速で広範な普及により、働く方の意識は間違いなく変わってきている。テレワークを利用すれば様々な場所で仕事ができるという利点を生かし、東京一極集中の解消と地方創生に向けて、現状をチャンスに変えていくことが必要。そのためにも、テレワークの受け皿となるスマートシティの構築等にしっかりと取り組んでいくべき
    • マイナンバーについて、今回の経済対策の執行の中で課題が浮き彫りになった。国民も相当な不便を感じていると思う。この機に、行政事務の真の効率化に役立ち、かつ国民の利便性向上にもつながるシステムを構築すべき。まず、マイナンバーカードの普及が重要であり、しっかりと国民に広報するとともに、カード所持のインセンティブを高めるため、マイナンバーカードと保険証の完全一体化について完了年度を決めてしっかりと進めていただきたい。さらに、非正規労働者の方々を含め全ての税務申告にマイナンバーの記載を義務付けるなど、全国民についてマイナンバーによる収入の把握を可能とするシステムを構築した上で、マイナンバーと銀行口座の紐付けを行うべき。その上で、給付金の交付など、必要な場合には行政が情報を活用できることとし、必要な方々に早急に給付金が交付できる体制を構築すべき。必要な時に政府が国民の生活を守るためのインフラ構築のため、何としても進めるべき。これを作るに当たっては大変な労力が必要だが、民間の人材を最大限活用して行っていただきたい
    • 介護と医療について、現在、医療現場の話が随分報道等で出ているが、介護の現場も課題を抱えている。今、介護されている方々は、感染リスクにより十分な介護が受けられなければ、心身や脳の機能低下をもたらす可能性のある大変厳しい状況に置かれていると警鐘が鳴らされている。介護制度の持続という観点からも、介護に携わる方々への適時適切な検査体制の構築や必要な防護具の供給等、適切に介護ができる体制作りをお願いしたい
    • そして、このコロナショックの中で医療機器やPPE(個人用防護具)の重要性が改めて確認された。これらのサプライチェーンを100%国内回帰させることはなかなか難しいだろうが、供給確保を何としても実現しなければいけない。TPPのメンバー国とより強固な関係を築き、国際サプライチェーンを再構築していくことで対応していくべきではないか
    • ワクチンの備蓄や配布の国際協力について、日本がその推進機関であるGavi(Gaviワクチンアライアンス)をより一層リードしていく立場で取り組んでいってもらいたい
  • 竹森議員
    • 現在、国際的環境は非常に悲惨な状況にある。つまり、ナショナリズムが台頭していて世界がバラバラになっている。どこの国も自分の国のことで手一杯で、他所は構っていられないために、中国が香港に対する介入を強めるような問題が生まれている。それに対して何ができるのか。現在、ワクチンはまだできていないが、世界でワクチンの争奪戦が起こりそうな気配。加えて、我々は今まで多くの外国人と会ってきたが、今、PCR検査の能力に応じて入国できるだけの人数としか会えないため、世界がだんだん遠くなっている。これをどうするのか。何か世界が共同で働けるアジェンダがあるとすれば、その一つが環境問題だろう。新型コロナウイルスの問題と環境の問題は、結局、人間が生存するための地盤を築くことで共通する。そのためには徹底して科学を活用する必要がある。しかも、科学について世界的に協力する必要がある。ワクチンも温暖化も協力が必要。こうしたことを進める機会になるのではないか。医療についても、データの共有がこれから大事。例えば、来年の東京オリンピック・パラリンピックで誰かが倒れた時、医療データの国際化が進んでいれば、その人の既往症の有無などがすぐに分かって対応が取れるようになる。そのため、医療データの国際化も大事
    • 今、新型コロナウイルスによる経済的被害は弱い箇所から始まり、それがだんだん強い箇所に広がり、最後、金融セクターまで行く危険性があるが、まずその流れをきちんとサーベイランスすることと、弱い所と強い所が2つある経済の形が脆弱であることを踏まえ、長期的には働き方改革、つまり同一労働同一賃金の方針を実現するために努力することが大事。結局、すべてにつき速く動かなければならないということだが、どうやって実現していくか。ある種のアルゴリズム化、何かデータが得られたら、それをすぐ分析して、AIを通じて処方箋を出すようなプロセスが今後ますます必要になってくるのではないか。その意味で、Society5.0も前倒しして進めていくことが「新たな日常」に進む道ではないか
  • 安倍議長
    • 最初の議題について、正に「新たな日常」の在るべき姿を我々が互いに協力しながら模索をしていく。当然、試行錯誤もしながら求めていくということなのだろうが、緊急事態宣言を解除してから「新たな日常」の模索が始まったわけではなく、日本の場合は、緊急事態宣言を発令したが、諸外国と比べていわば強制力を持つものではなかった。また、外出を禁止するという強い強制力も持たない中で、多くの方々に協力を頂きながら1か月半で緊急事態宣言を解除することができた。それは、それぞれが「新たな日常」に向けて模索しながら自主的に行動していただいた結果
    • 経団連をはじめ経済団体が正にテレワーク等を実際に最大限に活用し、政府においてもできる限り同様な行動を取ってきたが、これをきっかけとして「新たな日常」がスタートしたと言っても良い
    • 経済活動をスタートしながら、同時に感染の拡大を防いでいく。この2つの難しい舵取りをして進んでいくということが「新たな日常」の在り方
    • 今回、緊急事態宣言を解除するに当たって、感染の状況と医療提供体制と監視体制の3つを見て判断すると申し上げてきたが、これはこれからも変わらない。常に感染状況を注視し、大切なことは、重症化させず致死率を抑えていくということ。そのためには、まず、監視体制のレベルをしっかり上げていく。接触アプリあるいはPCRの能力を抗原検査等も踏まえて高めていくことによって、かなり初期でクラスターを捉え潰していくという対策を行いながら、早めの対応が可能になっていく
    • また、医療提供体制については、ベッドをしっかりと余分に空けておく。あるいは、人工呼吸器やECMO(体外式膜型人工肺)、ICU(集中治療室)等の余裕を持つ。そのための対応をしていくが、現在、相当の余裕ができている。重症化しないような対応を取りつつ、重症化した人には十分に対応できるということを確認しながら、その中でしっかりと経済活動も開いていくことが大切。政府としても専門家の意見を聴きながら、判断を誤らないようにしていきたい
    • 同時に、医療提供体制の中には、薬やワクチンが果たす役割も大変多い。薬については、今まで重症化した人を中心に投与をしてきたが、かなり最初の段階で投与することによって重症化を防ぐことができるようになっていく可能性もある。また、ワクチンにおいては、正に世界で熾烈な競争も始まっており、世界的に収束させるためは、ワクチンを開発した製薬メーカーが独占的に高い価格によって大きな利益を得るという構造にしないことが大切。日本は特許プールという考え方を提唱。先般のEUとの会談で、EU側は日本のこの考え方に賛同した。正にこの分野でG7が結束し、製薬メーカーにも利益を与えつつ、世界で協力しながら、ワクチンを世界にしっかりと広めていくことができる仕組みを我々が作ることによって、正にポストコロナの時代においても、我々のような普遍的価値を共有する国々がリードしていきたい
    • いずれにせよ、これから難しい舵取りが進んでいくところだが、また皆様の御協力を頂きたい

内閣府 令和2年第8回経済財政諮問会議
▼資料3-1 社会資本整備のデジタルニューディールに向けて
  1. コロナ対策下での公共投資、公共サービス分野における支援・対応強化
    • 新型コロナウイルス感染症緊急経済対策では、景気の下支えに万全を期すため、公共投資の早期執行を図ることとした。他方、緊急事態宣言の発令後、4月から5月にかけて、受注者から工事の一時中止等の申し入れも出ており、きめ細かな執行管理が求められる
    • 公共投資の早期執行に向け、工期の変更など受注者の申し出には柔軟に対応しつつ、災害復旧事業など優先順位を明確化した進捗管理を行うべき
    • 厳しい環境におかれている航空・鉄道などの公共交通機関について、当面の資金繰り等に万全を期すとともに、感染リスクの低減を図りつつ需要喚起キャンペーンを進めるべき。また、感染症にも強靭な東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた準備を進めるべき
    • 感染防止の徹底に向けた、リアルタイムでの混雑情報・移動情報の提供、キャッシュレス化、物資流通時の対面作業のリモート化等を徹底して推進すべき
    • ワクチンの開発に時間がかかることを想定し、リスクを最小化したオリ・パラ開催ができるよう、内外の人・ものの移動・流通の仕組み等について、検討を進めるべき
  2. 新社会資本整備重点計画等を通じたデジタルニューディールの推進
    • 感染症対応後の社会刷新を見据えたデジタルニューディールを推進する。こうした観点から、次期社会資本整備重点計画で関連するKPIを設定し、以下の取組を推進すべき
      • 今年度に国土交通省が策定する次期社会資本整備重点計画では、デジタル化・スマート化を全ての政策に貫く底流とすべき
      • 社会資本整備は国土利用や交通政策と一体的に進められてきたことを踏まえ、できるだけ早期に、国土形成計画や交通政策基本計画を新計画と整合的に見直すべき
      • 社会資本整備のデジタル化
        • 社会資本整備において、設計・建設から維持更新、さらには防災・減災を含めた利活用の面に至るまで、徹底したデジタル化を推進し、もって、建設業の生産性向上、社会資本整備のデジタル・トランスフォーメーション、予防保全の高度化といった質の向上を実現する
        • 生産性向上のカギとなるICT施工(i-Construction)について、中小建設業への浸透が課題であり、機器の導入支援や人材支援、特に地域の小規模業者間での共同購入や技術連携など地域でも規模の経済が発揮できる支援を行うべき
        • 社会資本整備のデジタル・トランスフォーメーションに向け、3次元モデルデータで計画からメンテナンスに至る各プロセスを一気通貫で最適化する手法(BIM/CIM)について、公共事業への早期導入を図り、生産性向上とともに建設業務のリモート化を進めるべき
        • インフラデータについて、公共データの民間利用を積極的に進め、各建設プロセスをつなぐ官民共通のデータ基盤を国土交通省は今年度中に整備・公開し、すべての自治体に展開できるプロトタイプを示すべき
        • ドローンやロボット、センサーなどのデジタル技術をインフラ点検に全面的に導入し、これまで接近困難であった箇所でも高頻度でモニタリング可能にするなど、予防保全を高度化・効率化すべき
        • デジタル社会の基盤となるブロードバンドのユニバーサルサービス化について、総務省は2021年度中の制度整備を図るべき。同時に、ネットワークを活かしたコンパクトな街づくり、テレワーク等新たなライフスタイル・働き方を通信基盤の整備を通じて支援すべき
      • 新しい街づくりと一体化した社会資本整備
        • 感染症の影響の下、テレワークの活用から地方で働くことが容易になり、二地域居住や歩いて暮らせる街づくりを始め、スマートシティを核とした地方都市の活性化の重要性が再認識された。スマートライフを支える社会資本整備を街づくりと一体で推進する
        • スマートシティやデジタル技術を用いた新たなモビリティサービス、高齢者に優しい徒歩中心の交通マネジメントや土地利用規制、地域のグリーン化など Society 5.0に相応しい街づくりと一体となった社会資本整備を行うべき
        • 既存施設のメンテナンスにおいては、街づくりプランと整合的な集約、再編、広域化を図った上で、施設の経年劣化等の状況だけでなく、損傷が発生した場合の市民生活への影響、施設の利用度や重要度など住民視点で優先順位をつけて計画的に行うべき
        • メンテナンス計画の実効性を高めるため、個別補助金の活用など計画が確実に実行されるよう財政面からインセンティブを与えるべき
      • 公共サービスの広域化、民間活用
        • 地方での人口減少や技術者不足を踏まえ、公共サービスの広域化を推進する
        • 都道府県は2022年度までに上下水道の広域化推進プランを策定するが、その際、メンテナンスコストと利用料金の関係を明示するなど、受益と負担を明確化すべき
        • 小規模自治体の技術職員の不足については、技術者の育成・確保を図りつつ、周辺自治体との広域連携や官民連携、さらには都道府県による業務補完・代替を進めるべき
        • PFIについては、コンセッションの範囲を運営事業に密接に関連する「建設」「製造」「改修」まで拡大できるよう、法改正も視野に入れて検討し、推進力を加速すべき
      • 防災・減災、国土強靱化への取組
        • 国民生活のみならず経済活動を安定して行う上でも防災・減災の重要性は増している
        • 今年度が最終年度となる「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」を着実に実行し、その進捗状況を年内に検証すべき。その評価を踏まえ、国土強靱化基本計画に基づき、ハード・ソフト両面から取組を推進・強化すべき。特に、地域ごとの特性に沿った取組となるよう、ハザードエリアへの居住抑制等の土地利用規制、デジタル技術を用いたスマート防災を併せて進めるべき
        • 水災害については、電力会社等による利水ダムの治水活用を進めるなど、効果的・効率的な「流域治水」を進めるべき

内閣府 月例経済報告等に関する関係閣僚会議
▼5月 閣議会議資料
  • 日本経済の基調判断
    • 現状
      • 景気は、新型コロナウイルス感染症の影響により、急速な悪化が続いており、極めて厳しい状況にある
    • 先行き
      • 先行きについては、感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていくが、当面、極めて厳しい状況が続くと見込まれる。金融資本市場の変動等の影響を注視する必要がある
    • 政策の基本的態度
      • 政府は、東日本大震災からの復興・創生及び平成28年(2016年)熊本地震からの復旧・復興に向けて取り組むとともに、デフレからの脱却を確実なものとし、経済再生と財政健全化の双方を同時に実現していく。このため、「経済財政運営と改革の基本方針2019」、「成長戦略実行計画」等に基づき、潜在成長の引上げによる成長力の強化に取り組むとともに、成長と分配の好循環の拡大を目指す。さらに、誰もが活躍でき、安心して暮らせる社会づくりのため、全世代型社会保障を実現する新型コロナウイルス感染症に対しては、5月4日、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言の期間を5月31日まで延長した後、5月25日までに、全都道府県について緊急事態宣言を解除した。引き続き感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを段階的に引き上げていく。こうした下で、感染拡大の防止に努めるとともに、雇用・事業・生活を守り抜き、経済の力強い回復と社会変革の推進を実現するため、令和2年度第1次補正予算を含む「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(4月20日閣議決定)を可能な限り速やかに実行するとともに、第2次補正予算(5月27日概算閣議決定)を早急に国会に提出し、その早期成立に努める。
  • 日本銀行は、企業等の資金繰り支援に万全を期すとともに、金融市場の安定を維持する観点から、4月27日に、金融緩和を一段と強化するとともに、5月22日に、新たな資金供給手段の導入を決定した。日本銀行には、経済・物価・金融情勢を踏まえつつ、2%の物価安定目標を実現することを期待する
  • 主要国の実質GDPは、3月中旬以降に実施された外出制限等により、本年1-3月期に大きく低下。今月に入り経済活動の再開が段階的に進められているが、4-6月期はさらに大幅な落ち込みとなる見込み。日本も、欧米ほどではないが、厳しい数字となる可能性
  • 7-9月期以降は、持ち直しが期待されているが、感染症の状況や経済活動の段階的再開の進展に依存しており、第2波・第3波の発生も含め、不確実性が高い
  • 日本の本年1-3月期の実質GDP成長率は、前期比▲9%(年率▲3.4%)と2期連続のマイナス。2月下旬以降の外出自粛により個人消費が減少するなど内需が弱く、外需も、財輸出では資本財(機械類)、サービス輸出では旅行(インバウンド)が減少しており、内外需ともに厳しい状況。緊急事態宣言発出後の4、5月は経済活動が抑制されており、4-6月期のGDPはより厳しい数字となる可能性も想定される
  • 財の輸出は、欧米向けを中心に、急速に減少。ただし、4月の中国向けは増加。自動車関連財などは弱いが、ICなど情報関連財の堅調さが下支え
  • 製造業の生産は、内外需の弱さを受け減少。特に、自動車生産は、大幅な減少が続く見込み。一方、テレワークの普及等もあり、電子部品・デバイス生産は持ち直しが続く見込み
  • 求人は、全体としては弱い一方、増加している職種もあり、労働需給のマッチング促進が重要。企業や労働組合では、失業を防ぎながら需給調整を図るよう、企業内の労働移動や企業間の業務提携等の取組がみられる
  • 企業内労働移動・企業間業務提携事例
  • 総合スーパーを経営するA社では、労働需要のある食料品コーナーへ衣料品コーナー等のスタッフを一時的に応援させる等、部門間で調整
  • 居酒屋チェーンB社は、食品スーパーC社と出向契約を締結、休業中の従業員を融通
  • 労働組合Dは、傘下の企業別組合に対して人材需要情報を横断的に橋渡しし、会社間のマッチングを支援
  • 4月来日予定の外国人技能実習生の就農が難しくなり、代わりに地元観光産業の就労者が農業部門で働く動きが顕在化
  • 引き続き雇用を守るためには、今般拡充した雇用調整助成金の活用が有効。今春の賃上げ率は2%前後、所得環境の下支えが期待
  • 街角景気は、これまで過去最低だったリーマンショック時を下回り、極めて厳しい状況にあるなかで、さらに悪化している。内訳をみると、飲食、サービス関連等の非製造業で特に厳しい
  • 非製造業の生産をみても、消費の低迷を反映して、3月に急落。業種別にみると、外出自粛を受けて、特に宿泊、飲食、運輸といったサービス消費を担う業種で減少幅が大きい
  • 1-3月期の上場企業決算は、感染症の影響を受けて、急速な減益。業種別にみても、国内外の売上の減少から、製造業、非製造業ともに厳しい状況
  • 中小企業の資金繰りは、急速に悪化しているが、強力な資金繰り支援を実施。4月の倒産件数は、全体としては増加が抑制されているが、感染症関連倒産は増加
  • 感染拡大防止と企業活動の継続を両立させるために、幅広い業種で、在宅勤務やテレワークの導入が進展。外出自粛の中、財やサービスの支出は全体として厳しい状況。他方、ネット経由による財の購入(Eコマース)やコンテンツ配信など、自宅で行える消費支出は増加。テレワークやEコマースのさらなる普及や、様々な業種で感染防止策を講じることを通じ、新たな日常をつくり上げることで、経済活動を段階的に引き上げることが重要

内閣府 少子化社会対策大綱
▼少子化社会対策大綱(概要)
  1. 背景
    • 少子化の進行は、人口(特に生産年齢人口)の減少と高齢化を通じて、社会経済に多大な影響
    • 少子化の主な原因は、未婚化・晩婚化、有配偶出生率の低下
    • 背景には、個々人の結婚や出産、子育ての希望の実現を阻む様々な要因
    • 希望の実現を阻む隘路を打破するため、長期的な展望に立ち、必要な安定財源を確保しながら、総合的な少子化対策を大胆に進める必要
    • 新型コロナウイルス感染症の流行は、安心して子供を生み育てられる環境整備の重要性を改めて浮き彫りにした
    • 学校の臨時休業等により影響を受ける子育て世帯に対する支援等の対策と併せて、非常時の対応にも留意しながら総合的な少子化対策を進める
  2. 基本的な目標
    • 「希望出生率1.8」の実現に向け、令和の時代にふさわしい環境を整備し、国民が結婚、妊娠・出産、子育てに希望を見出せるとともに、男女が互いの生き方を尊重しつつ、主体的な選択より、希望する時期に結婚でき、かつ、希望するタイミングで希望する数の子供を持てる社会をつくる
    • 結婚、妊娠・出産、子育ては個人の自由な意思決定に基づくものであり、個々人の決定に特定の価値観を押し付けたり、プレッシャーを与えたりすることがあってはならないことに十分留意
  3. 基本的な考え方
    1. 結婚・子育て世代が将来にわたる展望を描ける環境をつくる
      • 若い世代が将来に展望を持てる雇用環境等の整備
      • 結婚を希望する者への支援
      • 男女共に仕事と子育てを両立できる環境の整備
      • 子育て等により離職した女性の再就職支援、地域活動への参画支援
      • 男性の家事・育児参画の促進
      • 働き方改革と暮らし方改革
    2. 多様化する子育て家庭の様々なニーズに応える
      • 子育てに関する支援(経済的支援、心理的・肉体的負担の軽減等)
      • 在宅子育て家庭に対する支援・多子世帯、多胎児を育てる家庭に対する支援
      • 妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援
      • 子育ての担い手の多様化と世代間での助け合い
    3. 地域の実情に応じたきめ細かな取組を進める
      • 結婚、子育てに関する地方公共団体の取組に対する支援
      • 地方創生と連携した取組の推進
    4. 結婚、妊娠・出産、子供・子育てに温かい社会をつくる
      • 結婚を希望する人を応援し、子育て世帯をやさしく包み込む社会的機運の醸成
      • 妊娠中の方や子供連れに優しい施設や外出しやすい環境の整備
      • 結婚、妊娠・出産、子供・子育てに関する効果的な情報発信
    5. 科学技術の成果など新たなリソースを積極的に活用する
      1. 結婚支援・子育て分野におけるICTやAI等の科学技術の成果の活用促進
  4. 施策の推進体制等
    • 有識者の意見を聞きつつ、施策の進捗状況等を検証・評価する体制を構築し、PDCAサイクルを適切に回す
    • 施策について数値目標を設定するとともに、その進捗を定期的にフォローアップ
    • 更に強力に少子化対策を推し進めるために必要な安定財源の確保について、国民各層の理解を得ながら、社会全体での費用負担の在り方を含め、幅広く検討 このほか、ライフステージ(結婚前、結婚、妊娠・出産、子育て)ごとに施策の方向性を整理

内閣府 第59回 食品表示部会
▼資料1-1 食品表示基準の一部改正について
  • 食品添加物は、物質名で表示する他、一部の添加物は、一括名等で表示が可能。
    ⇒ 物質名等で表示を求める消費者からの要望「見やすさ、なじみがある、表示可能面積不足等から、現行制度を維持」「使用した個々の物質や目的について、事業者が消費者へ自主的な情報提供を実施」
  • 消費者の誤認を招く無添加表示の存在
  • 具体的な表示禁止事項の解釈を示す通知が不明確
  • 「人工甘味料」、「合成保存料」等の用語が無添加表示のためだけに使用
    ⇒ 表示禁止事項を明確化するため、「無添加表示」に関するガイドラインを策定。消費者の誤認を防止する観点等から、「人工」、「合成」の用語を削除
  • 一部の食品(ジャム類等)を除き、表示が不要。
    ⇒ 消費者の分かりやすさの観点から、原則全ての加工食品に表示する方向で検討。事業者の影響等の調査や消費者委員会食品表示部会の「表示の全体像」も踏まえる必要
  • 食品添加物やその表示に関し、消費者の理解が進んでいない
    ⇒行政機関、消費者、事業者団体が連携し、対象とする世代に応じたアプローチを実施
  • 食品添加物表示の在り方については、食品表示法の制定過程における「食品表示一元化検討会」において、一元化の機会に検討すべき事項とは別に検討すべき事項と位置付けられ、消費者基本計画(平成27年3月24日閣議決定)においては、個別課題として実態を踏まえた検討を行う事項と整理された。このことから、平成31年から全9回にわたり、「食品添加物表示制度に関する検討会」を開催し、消費者の食品添加物の表示の利活用の実態や、海外における食品添加物の表示制度等も踏まえ、食品添加物表示制度の在り方について議論を行い、同検討会が令和2年3月31日に「食品添加物表示制度に関する検討会報告書」をとりまとめ
  • 消費者意向調査の結果では、消費者は添加物に関して「人工」、「合成」といった文言があると避けるという消費者が存在することが分かった。また、事業者団体等関係者からのヒアリグでは、「化学調味料」のように、食品表示法上、その定義が不明確な用語が使用されていることも、添加物に対する消費者の理解に影響しているとの意見があった
  • 検討会では、食品表示基準にある「合成保存料」、「人工甘味料」等の、「人工」及び「合成」を冠した食品表示添加物表示に関する規定については、添加物の表示が全面化された平成元年当時の食品衛生法における添加物表示の整理と矛盾することから、また消費者の誤認防止の観点から、委員の総意として当該用語を削除することが適当であるとされた
  • なお、「化学調味料」のような法令上にない用語の使用により消費者の添加物に対する理解に影響を与えると指摘された表示については、(2)の②のアで示されたガイドラインの検討段階において、事業者がその用語について広告等を含め表示することがないような検討を併せて行うことが望ましい
  • 基準において、ふぐを原材料とするふぐ加工品及び生鮮ふぐ(※)については、原料ふぐの種類の表示を行うこととされている。(※)ふぐの内臓を除去し、皮をはいだもの並びに切り身にしたふぐ、ふぐの精巣及びふぐの皮であって、生食用でないもの並びに切り身にしたふぐ、ふぐの精巣及びふぐの皮であって、生食用のもの
  • 他方、有毒部位の除去等により人の健康を損なうおそれがないと認められるふぐの種類については、食品衛生法(昭和22年法律第233号)第6条2号に基づく通知(「ふぐの衛生確保について」(昭和58年環乳第59号厚生省環境衛生局長通知))により示されているが、今般、そのふぐの種類に変更が生じ、当該通知については令和2年5月1日に改正(「しろあみふぐ」は、「もようふぐ」と同一種類(「もようふぐ」の幼魚)であることが判明したため、「もようふぐ」に統一)
  • このため、基準別表第19及び別表第24についても原料ふぐの種類に係る改正を行う
  • 基準第7条では、任意表示として、有機農産物、有機畜産物、有機加工食品等の特色のある原材料等に関する表示事項を規定しており、現状、有機農産物及び有機加工食品については、日本農林規格等に関する法律施行令(昭和26年政令第291号。以下「JAS法施行令」という。)第17条で表示規制の対象として指定されていることを根拠として該当する告示を引用している
  • 具体的には、日本農林規格等に関する法律(昭和25年法律第175号。以下「JAS法」という。)第63条は、名称の表示の適正化を図ることが特に必要であると認められる農林物資に対する表示規制について規定しており、現在、JAS法施行令第17条において、当該農林物資として指定されているのは、いわゆる有機農産物及び有機農産物加工食品(以下「有機農産物等」という。)となっている。このため、有機農産物等については、JAS法に基づいてJASマークを付されていなければ、「有機」と表示できないこととされている
  • 今般、有機畜産食品に対する志向の高まり、東京オリンピック・パラリンピックの食材調達基準において有機食品が推奨されたこと等を背景に商品の流通量が増加していることから、いわゆる有機畜産物、有機畜産物加工食品及び有機農畜産物加工食品(以下「有機畜産物等」という。)についても、有機農産物等と同様に表示の適正化を図ることが必要であることから、今年1月にJAS法施行令が改正され、有機畜産物等が当該表示規制の対象となった(施行日は同年7月16日)
  • このため、今回のJAS法施行令の改正に伴い、有機畜産物について該当する告示(有機畜産物の日本農林規格(平成17年農林水産省告示第1608号)を引用する基準の改正を行う

【2020年5月】

内閣府 国家戦略特区 第44回 国家戦略特別区域諮問会議 配布資料
▼資料2 当面の国家戦略特区の運営について(有識者議員提出資料)
  1. オンライン診療、遠隔教育等について
    • 特区でも長年の懸案だったオンライン診療、遠隔教育等について、コロナ対応で取組が前進している。今後、コロナを想定した「新たな生活様式」の中で、特区に限らず、不可欠な要素となることは言うまでもない
    • これまでの特区での先行的な取組事例を全国で参考にできるよう、情報発信に務めるべきである
  2. スーパーシティについて
    • 国会審議中のスーパーシティ構想の法案は、成立に向けて尽力をお願いしたい
    • コロナに対応する中で、オンライン診療、遠隔教育、リモートワーク、各種手続オンライン化などは世界中で加速し、数年先と考えられていた未来が現実化しつつある。スーパーシティは、ここを発射台に、更にその先の未来社会を構想し、規制体系の根本的な見直しに向けた挑戦を伴うものでなければならない。世界の激変を前提として、準備を急ぐべきである
▼参考資料 新型コロナウイルス感染症の拡大に際しての電話や情報通信機器を用いた診療等の時限的・特例的な取扱いについて(令和2年4月10日付け厚生労働省事務連絡)
  • 初診から電話や情報通信機器を用いた診療を実施する場合の留意点について
    • 実施に当たっての条件及び留意点
      • 上記により初診から電話や情報通信機器を用いて診療を行う場合は、以下アからウまでに掲げる条件を満たした上で行うこと
        1. 初診から電話や情報通信機器を用いて診療を行うことが適していない症状や疾病等、生ずるおそれのある不利益、急病急変時の対応方針等について、医師から患者に対して十分な情報を提供し、説明した上で、その説明内容について診療録に記載すること。説明に当たっては、「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(平成30年3月厚生労働省策定。以下「指針」という。)に定める説明や同意に関する内容を参照すること
        2. 医師が地域における医療機関の連携の下で実効あるフォローアップを可能とするため、対面による診療が必要と判断される場合は、電話や情報通信機器を用いた診療を実施した医療機関において速やかに対面による診療に移行する又は、それが困難な場合は、あらかじめ承諾を得た他の医療機関に速やかに紹介すること
        3. 電話や情報通信機器を用いて診療を行う場合においては、窓口での被保険者の確認等の手続きが行われず、また、診療も問診と視診に限定されていることなどから、対面で診療を行う場合と比べて、患者の身元の確認や心身の状態に関する情報を得ることが困難であり、患者のなりすましの防止や虚偽の申告による処方を防止する観点から、以下の措置を講じること
      • 視覚の情報を含む情報通信手段を用いて診療を行う場合は、患者については被保険者証により受給資格を、医師については顔写真付きの身分証明書により本人確認を、互いに行うこと。その際、医師にあっては医師の資格を有していることを証明することが望ましい
      • 電話を用いて診療を行う場合は、当該患者の被保険者証の写しをファクシミリで医療機関に送付する、被保険者証を撮影した写真の電子データを電子メールに添付して医療機関に送付する等により、受給資格の確認を行うこと
      • 電話を用いて診療を行う場合であって、上記に示す方法による本人確認が困難な患者についても、電話により氏名、生年月日、連絡先(電話番号、住所、勤務先等)に加え、保険者名、保険者番号、記号、番号等の被保険者証の券面記載事項を確認することで診療を行うこととしても差し支えないこと
      • なお、被保険者証の確認に加えて患者の本人確認を行う場合には、「保険医療機関等において本人確認を実施する場合の方法について」(令和2年1月10日付け保保発0110第1号、保国発0110第1号、保高発0110第1号、保医発0110第1号厚生労働省保険局保険課長、国民健康保険課長、高齢者医療課長、医療課長連名通知)等に留意して適切に対応されたい
      • 虚偽の申告による処方が疑われる事例があった場合は、その旨を所在地の都道府県に報告すること。報告を受けた都道府県は、管下の医療機関に注意喚起を図るなど、同様の事例の発生の防止に努めること
    • その他
      • 患者が保険医療機関に対して支払う一部負担金等の支払方法は、銀行振込、クレジットカード決済、その他電子決済等の支払方法により実施して差し支えないこと
      • オンライン診療を実施するための研修受講の猶予について
        • 指針において、2020年4月以降、オンライン診療を実施する医師は、厚生労働省が定める研修を受講しなければならないとされており、オンライン診療及び本事務連絡に基づく電話や情報通信機器を用いた診療を実施する医師は当該研修を受講することが望ましいが、新型コロナウイルス感染症が拡大している状況に鑑み、本事務連絡による時限的・特例的な取扱いが継続している間は、当該研修を受講していない医師が、オンライン診療及び本事務連絡に基づく電話や情報通信機器を用いた診療を実施しても差し支えないこと。なお、感染が収束して本事務連絡が廃止された場合は、指針に定めるとおり、研修を受講した医師でなければオンライン診療を実施できないことに留意すること

内閣府 第7回経済財政諮問会議
▼議事要旨
  • 柳川範之 東京大学大学院経済学研究科教授の発言から
  • 感染の予防と経済活動の活性化、この両立をしっかり段階的に考えていく必要がある。どちらかを取るのではなく、両方とも実現させる手立てをしっかり実行していく。その際には、少なくとも4つのポイントがある
  • 1つ目、きめの細かい感染予防のガイドラインを作り、可能な限り経済を活性化させる、経済活動を行うということ。この点に関しては、既に業界別にガイドラインを作成していただいているが、感染の段階やリスクの程度に応じて、きめ細かく柔軟にやっていく必要がある。例えば、リスクの高い地域の高齢者の方々が在宅で不自由しないようにするにはサポートを充実させるなどの工夫が必要であるし、そういうことをやっていくためには、データやエビデンスの把握がより必要。それから、行動変容を起こしていくためには、ある種のインセンティブの工夫もセットで考えられるのではないか。例えば、空いている電車に乗れば運賃が安くなるといったことも、行動変容を促す上では考えても良いポイントではないか
  • 2つ目、やはりボトルネックをしっかり解消して、制約条件をできるだけ無くすということ。それによって安心をしっかり築き、経済を活性化させる。そのためにも、財政支出を含め、しっかりとした対策を取っていく必要がある。例えば、病床が足りないのでPCR検査のみを増やしても医療が難しいことになるというのは、よく初期に言われたこと。緊急事態の時にはそういう制約条件を前提にして対策を考えるということは正しいことだが、少し長い目で見た時には、しっかり体制づくりをして、変えられる制約を変えていくということが重要。その点では、PCR検査を増やす上でのボトルネックをしっかり解消して、その上でPCR検査を増やしていくということができれば、皆さんの安心にもつながるし、経済の活性化にもつながると思う。したがって、広く必要な人々がPCR検査、あるいは抗体検査、抗原検査をしっかり行って、経済活性化の道筋を描いていく。例えば、各国では、国際的な移動をするに当たっては、検査をしっかり受けて陰性である人のみを国際線に乗せるようにしようというような動きも出ていると聞く。日本は世界的に見ても圧倒的に死亡者数が少ないため、その点は上手くいっているわけだが、仮にPCR検査が受けられないということで各国が承認してくれないと、そのことで国際間の移動ができないということは非常にもったいないことだと思うので、そのようなボトルネックも解消していく必要がある。この手の話はやはりスピード感を持って行っていくということが大事であるため、ある種の特別チームを編成して、大胆にボトルネックを解消して動くようにしていくことが重要
  • 3つ目、このような事態であるため予測どおりに収束しないとか、あるいは経済問題として思いがけない景気変動が生じるといった可能性もある。そう考えると、プランB、プランCを用意しておいて、様々な事態に対応できるような体制づくりが必要
  • 4つ目、先ほど申し上げたが、そのためにはできる限りリアルタイムでデータやエビデンスが揃うように、しっかりそういうところに政策的なリソースを配分すべき。ペーパーでは、「当面の危機克服フェーズ」と、「感染リスクの低減化と経済活性化両立フェーズ」の2つのフェーズに分けて、段階的にやっていくことを整理している。特に危機克服フェーズでは、雇用や事業をしっかりスピード感を持って守っていくということを強調している。ペーパーではそのことに加えて、「経済活性化に向けた重点課題~先を見据えた取組を~」ということで、少し先を見据えた対策を今からしっかりやっていくべきだという点も強調している。世界はもうそちらの方向に動いているため、これに遅れないようにしていかなければいけない。感染防止に向けての国際的な協働・国際連携や、経済正常化に向けての国際連携、あるいは、例えば経済体制のブロック化が進んでいく懸念もあるわけであり、その中では企業の連携や標準化づくりをしっかりやっていくということも重要。デジタル化を通じた規制改革については前回も議論したし、やはり大きな必要な取組。その点では、いずれにしても、この新しい時代においては、新しい経済システムをしっかり作って、チャンスに変えていく必要がある。そういう道筋も骨太方針に向けてしっかり作っていきたい

内閣府 第30回 地方消費者行政専門調査会
▼【資料2】 第29回地方消費者行政専門調査会における議論の整理
  • 見守りネットワークを設置した後、2年目、3年目と続けていくと、情報提供以外に何をやったらよいかわからず行き詰ってしまうところが多い。徳島県内ではどうか。県のバックアップはどうしているか
  • 広域連携で、委託した自治体は消費者業行政への意識が低下してしまう傾向が全国的に見られるが、徳島県では全県で見守りネットワークが設置されていて素晴らしい。どのような連携であるか
  • 消費生活相談員の資格は国家資格となり、市民からの信頼も大きく変わった。資格取得に年齢制限はないので、大学生など若年層にも勉強して資格を取得してもらいたい
  • 徳島県では、財源も職員も充実している印象だが、市町村へはこれらの充実に関して働きかけをしているのか
  • 相談員不足を市町村だけで考えるのではなく、県で考えるべきというご提案だったが、具体的に、県ではどのような取組をしているか
  • 徳島県で消費者行政に予算がつけられている背景には、消費者庁のオフィスがあったり、知事が熱心に取り組まれていることがあると思うが、その他に理由はあるか
  • 世界を視野に入れた活動をしているのが、特徴的で素晴らしい。国際会合を開催した後、何か具体的なアクションにつながっているのか。また、世界に影響を与えた事例はあるか
  • 広域行政としての県の消費者行政と、住民密着行政としての市町村の消費者行政は、どう役割分担しているのか
  • 見守りネットワークにおいて、現時点で優先順位が高いのは保健衛生の分野。重要なのは、消費者行政の重要な部分の基礎を確保しておいて、いざ消費者行政の優先順位を高めなければならない問題が起きた時に、どれだけ柔軟に対応できる体制・システムを作るかだと考える
  • 徳島県の特徴は、危機管理部に消費者行政を置いているところ。生活の安心・安全というものの中に消費者行政を明確に位置付けているところが良い。生活に密着している市町村が、そことの融和性・融合性を考えてやっていくと、徳島の消費者行政は進化していくだろうと期待している。
  • インターネット配信されている研修について90分は長い感じを受ける。最近の事例だと、マイクロラーニングという手法で、3分とか5分に細切れにして、通勤上でも学べる内容にできれば、特に若い人たちはそういう学びになれている。更には、単純に一方的にシステムから学ぶだけではなくて、5、6人の人たちが集まって、提供されたマテリアルを使いながらオンラインでインタラクティブに議論をしながら学べるようなことができれば、もっと盛り上がった形で学びの多いものができる。チャットボット、AIの活用も進めるべきだが、7,000人の相談員の知恵をもっとネットワークした形で使えないか。例えば、「こういう事例があって困っているのだけれども」とネット上で相談員にシェアして、対応事例を共有したり、あるいはお互いにアドバイスができるような仕組みができないか。そのようなシステムがあれば、データの蓄積もより進み、チャットボット、AIに様々な事例を反映した形で活用することも可能になるのではないか
  • PIO-NETについて、これは非常に大事な日本の財産。刷新検討会で取り組む項目の優先順位を付けているということだが、今後も継続的に改善をしていく必要がある。改善方針項目の中に蓄積されたデータの高度活用という項目があり、その説明に、過去のデータから傾向を分析して類似案件を抽出するとあるが、これは今後非常に大事
  • PIO-NETデータについて、オープンリソース化すべきではないか。いろいろな消費者情報を得るときには、様々なオープンリソースの情報をみて、口コミがあり、それを見て行動することになっている。PIO-NETは一般の人がこれをみて、本当に知りたい情報が得られるか。書き込みができる、質問ができるといった、今はそのようなインターネットの世界になっているのではないか。そしてそのオープンリソースをいかに正しい形に直していく、監視していくといった体制にできないか
  • 相談現場では、非常に広範囲な相談が入って来る。それらを正確かつ詳細にPIO-NETに入力するのが相談員の役目であり課題。そのためには聞き取りを十分にしなくてはならず、非常に時間がかかったり、入力に関しても時間がかかるので、入力負荷軽減というのは更に積極的にやってほしい

内閣府 令和2年第7回経済財政諮問会議
▼資料3-1 攻めの政策運営で感染予防と経済活性化の両立を図る(有識者議員提出資料)
  1. 経済活動の維持強化・活性化に向けた基本的考え方
    • 当面の危機克服フェーズ
      • 今後、徐々に経済活動が再開されていく中、医療体制に万全を期すとともに、活動自粛・抑制を通じて感染症の拡大防止を徹底することが、早期の経済活動の回復につながる。その間の経済のダメージについては、国が万全の支援を講じ、家計、雇用、事業を守るべき
      • 国の支援に当たっては、政策支援の拡充とともに、その支援が、迅速、簡単、わかりやすく、国民・事業者に届くよう、ワンストップ・ワンス・オンリーによる手続きを徹底すべき。併せて、窓口、広報、電子化等の後方支援も拡充すべき
      • 緊急事態宣言について、延長又は解除について客観的データ基準が示された。引き続き、迅速なデータ開示を進め、経済活動における予見可能性を高めるべき
    • 感染リスクの低減化と経済活性化両立フェーズ
      • ワクチン開発・治療薬の普及までの間は、感染リスクの継続的低減が経済活性化の必須条件。医療のための検査から、それに加えて経済活動を維持しモニタリングするための検査へと発想・仕組みを転換し、(1)感染リスクの徹底制御、(2)国民の安心、(3)費用対効果(感染の波が来るたびの活動自粛コストは甚大)を追求すべき。また、それを可能にする医療体制の強化とボトルネックの解消をしっかり行うべき。対応できなければ、世界の取組から取り残され、経済の足かせになる
      • 日本経済の中核にある東京でのリスク低減は、今後の経済再生のカギだが、その東京で最も感染が広まっているのは真に危惧すべき状況。したがって、上記の感染コントロールの仕組みを、官民総力を挙げて、東京でまず実現すべき。また、首都圏における連携の仕組みを構築すべき
      • 感染症の継続的低減に合わせて、デジタル化・スマート化の強化や世界経済の変動にも耐えられる経済社会構造の構築が重要となる。経済活性化への取組をこの段階から加速していくべき
  2. 危機克服フェーズにおける当面の重点課題
    • 医療体制の強化とボトルネックの解消、より木目の細かい感染防止策・行動抑制
      • 補助内容を強化するなど緊急包括支援交付金を大胆に拡充し、きめ細かな感染防止・行動抑制策、ボトルネックの解消(医療キャパシティ、検査体制、医療用資材の確保等)に資金と人材を緊急投入すべき
      • 新たに投入される治療薬は経済活動に安心をもたらす。治療薬・ワクチン早期提供への資金投入を拡大するとともに、安全性を確認した上で、承認手続きの迅速化(日本版緊急使用承認の導入)を図るべき。さらに、今後の感染症対策のための国際的ネットワークの構築を推進すべき
      • 当分の間、新型コロナウイルス感染症患者への対応により困難な状況にある医療・介護の従事者にインセンティブを与えるべき
      • 同時に、オンライン診療等も活用しつつ感染症以外の医療提供機能も維持できるよう、必要な地域医療の機能をしっかり守るべき。そのために、院内感染リスクの低減につながるコロナ専門病棟と一般病棟の分離も進めるべき。また、医療機関によるオンライン診療等の導入費用を支援すべき
    • 家計と雇用の安心に向けて
      • 安心して休業できるよう、雇用調整助成金の上限の引上げ、手続きの思い切った簡素化、緊急対応期間の延長を検討すべき
      • 学費や生活費に苦しむ学生等への支援、生活の苦しい子育て世帯等への支援を行うべき
      • 特に、失業者への万全の対応を進めるため、求人の増加している分野へのマッチングを強化するとともに、教育訓練の強化を図るべき。また、公的部門による臨時・別枠での雇用等を推進すべき
      • 地域の雇用や事業の確保等に向け、国の目が届かないところも含め、地方創生臨時交付金を拡充すべき
    • 攻めの企業経営に向け
      • 日本政策投資銀行や官民ファンド等を通じた資本性資金の供給の大幅な拡充を行い、国際的に競争力を持つ企業、創造的な企業等の体質強化を図るべき。その際、民間と遜色ない待遇で人材をリクルートし、ファンド運営を任せるべき
      • 中小企業やフリーランスの方への持続化給付金の早期執行に努めるとともに、現在、給付対象となっていないフリーランスへの支援を検討すべき。また、家賃対応にも柔軟に対応できるようにすべき
      • 大企業と中小企業の取引適正化等の取組を徹底するとともに、サプライチェーンの再編が不可欠となる中、経営人材の円滑な移動促進など、中小企業の攻めの経営を支援すべき
      • 小規模事業者に向けたAIによる短時間・少額・即時融資の取組も進めるべき
  3. 感染リスクの低減化と経済活性化両立フェーズにおける重点課題
    • 「検査・追跡・救命と感染遮断」の実現に向けて~制約条件を変える~
      • 世界的に、感染症をモニタリングしつつ、経済活動を進めることが常態化することが予想される。「検査・追跡・救命と感染遮断」を徹底して進められる体制をいち早く整備し、世界に先駆けて社会・経済を正常に戻す、という強い意志をもって取り組むべき。第2、第3波にも備えつつ、経済活動と両立する上記の取組について国が基本方針を示すべき
      • 従来のPCR検査及び先日承認された抗原検査の拡大に加え、医療側の人的負担が少ない唾液によるPCR検査及び抗原検査の早期実用化・拡大、これらと並行した抗体検査の普及、また、全自動検査装置の大量導入・活用等によるPCR検査の短時間での結果判定やロボット化・省人化に、政府部内に特命の課題解決チームを形成して取り組むべき
      • 追跡能力を大幅に増強するため、臨時雇用・訓練等により人的体制を拡充するとともに、濃厚接触者追跡アプリを早期かつ広範に導入すべき
      • スマホGPS等デジタル技術を活用した感染管理の検討を含め、データに基づいた状況把握とそのための体制整備を通じて、リアルタイムでのモニタリングを徹底すべき。そのための民間人材・IT企業を積極的に活用すべき
      • 感染者の生命を守り、感染拡大を徹底防止するため、軽症者向け病床・療養場所を十分に確保するとともに、ICUや人工呼吸器・人工肺等の確保の拡充状況を国民に示し、安心を確保すべき
      • リスクの高い地域における高齢者については、自宅で活動できるリモートワークやオンライン診療が可能な環境整備を進める中で、重症化リスクの高低に応じた活動自粛要請も検討すべき
      • 再発を一気かつ短期に収束させることが経済的にも効果が大きいという認識を国民と共有し、今後の検討課題として、自粛要請・指示に従わない事業者等に対しては、営業停止措置や罰則を伴う強制力の付与を検討すべき
    • 経済活性化に向けた重点課題~感染を抑え込みつつ、事業継続・活性化を推進~
      • 感染症から経済を守りつつ、経済のロスを最小化していくべき
      • 事業の再開・継続のための環境整備や段取りの明確化に向けて、専門家の意見や業界・業態ごとのガイドラインを踏まえ、官民連携して必要な取組を明らかにすべき。その際、混雑回避のため、IT活用、間隔を空けた座席配置、混雑に応じた料金制度等の工夫も検討すべき
      • 影響の大きい観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテイメント等に対しては、十分な感染予防対策を行った上で、GoToキャンペーン(仮称)について、他県からの越境による感染の危険を回避する手段を講じつつ前倒しして進めるべき
      • 労働市場では、足元、IT関連人材、通販・EC・物流サービス、農業等で人材不足が顕在化しており、マッチングを促すべき。中期的には、サプライチェーンの上流・下流への労働集約化、テレワークの普及の下、職務の明確化が進む中でジョブ型正社員化の取組を加速すべき
    • 経済活性化に向けた重点課題~先を見据えた取組を~
      • 世界的な経済活動の深刻な落込みと社会変革の波の下、感染リスクの少ないスマートライフ社会の構築を進めつつ、企業構造、労働市場の変化を見据えた先手の対応や準備が不可欠である。その際、幅広いセーフティネットを構築し、家計をしっかり支えることが最も重要。それによりレジリエントな社会が構築でき、今後の経済活性化の礎となる
      • デジタル化の推進と合わせて、幅広いセーフティネットを構築するとともに、働き方改革、兼業・副業の推進、企業の生産性向上やサプライチェーンの再編、業界再編等に向けた環境整備等を推進すべき。また、持続可能な社会の実現に向けて、投資、イノベーション、規制改革をさらに加速すべき
      • 今後、世界では、デジタル化をテコにした多様な分野での世界的寡占化や業界再編、感染症のリスクを意識した国境措置の厳格化やサプライチェーンの多重化・国内回帰と国家による企業支援等の動きがデファクトで進むとみられる。国際的な人の移動等に関する感染症のリスク管理のルールや国際標準としての検査・モニタリングの体制整備、グローバルな観点からの経済安全保障のルール作りを進め、その上で、自由で公正な貿易・投資の実現を日本が牽引すべき
      • さらに、今後、必要な対策を講じる場合には、経済効果をしっかりとチェックしていく必要がある。経済成長や失業率の変化、財政赤字等の動向をしっかりとモニターして、必要な対策を講じるべき。また、政府系ファンドについて、経済を活性化した上で株を売却し、財政負担を軽減すべき

内閣府 第320回 消費者委員会本会議
▼資料1-2 消費者基本計画工程表策定に向けて
  • 近年、単身の高齢者・若年者の増加、外国人の増加など、ぜい弱な消費者の多様化が進行
  • また、デジタル化の進展・電子商取引の拡大、自然災害の激甚化・多発化や新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う、一時的な消費者のぜい弱化等により、新たな消費者トラブルが発生
  • 他方で、国連サミットにおけるSDGsの採択等を受け、持続可能で多様性と包摂性のある社会への関心が高まっている状況
  • こうした状況を踏まえ、(1)消費者トラブルの防止に向けた重層的かつきめ細かな対策、(3)電子商取引に係る政策面・制度面からの対応、(3)持続可能な社会の実現に向けた事業者との「協働」、を進めることが必要
  • 消費者政策が中長期的に目指すべき消費者が主役となる社会の姿等は、以下のとおり
  • 消費者の安全・安心の確保
  • 誰一人取り残さない社会的包摂の実現
  • 未来の創造等に向けた消費生活の実現
  • 多様な主体の連携による重層的な体制の整備
  • 消費者が主役となる社会の実現に向け、今期計画では、(1)厳格な法執行等による消費者被害の防止に係る取組に加え、(2)消費者の自立と事業者の自主的取組の加速、(3)持続可能な社会の実現に向けた消費者と事業者との協働の促進、(4)デジタル化・国際化に伴う新しい課題への対応の推進、(5)災害・感染症拡大など緊急時対応に取り組む
  • 生命・身体に係る被害から消費者を守るため、事故情報を一元的に集約・分析し、その結果等を踏まえ、注意喚起や、生命身体事故等の原因究明調査の実施など、事故の未然防止・拡大防止・再発防止の各段階での取組を徹底する
  • 近年のぜい弱な消費者の増加などの消費者の多様化や、デジタル化の進展・電子商取引の拡大等に伴う新たな消費者トラブルの発生等を踏まえ、適正な取引の実現のため、厳格な法執行や、必要な制度見直しを進める
  • 商品やサービスの選択の基礎である表示の適切さを確保するため、景品表示法等の厳格な執行を行うほか、新たな食品表示制度や原料原産地表示制度等の普及啓発・厳格な執行を図る
  • 民法上の成年年齢が20歳から18歳に引き下げられること等を踏まえ、若年者等に対する消費者教育を充実する・消費者教育を通じ、地域の活性化や雇用等も含む、人や社会・環境に配慮して消費者が自ら考える賢い消費行動、いわゆるエシカル消費の普及啓発を図る・消費者教育コーディネーターの配置促進など、地域における消費者教育の推進体制の構築を促す
  • 事業者が、消費者目線で、消費者の声を聴きかついかすこと、未来・次世代のために取り組むこと、法令遵守・コーポレートガバナンスを強化することに取り組む「消費者志向経営」の普及を推進する
  • 公益通報者保護制度の実効性向上を図る観点から、公益通報者保護法の一部を改正する法律案が成立した場合にあっては、円滑な施行に向けて通報体制整備に関する指針の策定等に取り組む
  • 持続可能な社会の実現に向けた社会的課題を解決するためには、商品やサービスを提供する事業者の取組を促すと同時に、商品やサービスを選択する消費者の適切な行動を促すことが不可欠
  • 消費者と事業者との連携・協働を促進することにより、食品ロスの削減に係る取組など、人や社会・環境に配慮して消費者が自ら考える賢い消費行動、いわゆるエシカル消費の普及啓発等に関する取組を推進する
  • デジタル化の進展に伴い近年活発化している電子商取引については、非対面取引であることやデジタル・プラットフォームを介した商取引であることなど、従来の商取引とは異なる特徴を有していることを踏まえ、消費者トラブルの防止を徹底する観点から、政策面・制度面からの対応を推進
  • 電子商取引の活発化に伴う国境を越えた消費者トラ物にも着実に対応
  • 大規模災害の発生や感染症の拡大等の状況下において、個人等によるSNSでの誤った風説や心理的に不安定な状態となっている消費者につけ込む悪質商法等により、合理的でない消費行動や新たな消費者被害が発生
  • 大規模災害の発生時や感染症の拡大時の消費者が感じる不安が増大する緊急時における消費者の心理傾向や、情報化社会の特性も踏まえ、こうした従前には見られなかったリスク・課題に柔軟かつ迅速に対応できるよう、必要な施策を推進
  • 消費者政策の着実な推進に向け、既存の基盤の効果的・効率的な活用等の観点から、情報・人材・財政・法令等の行政基盤の整備を推進
  • 特に、地方消費者行政の充実・強化に向け、地方消費者行政強化作戦2020を策定し、相談体制の強化、質の向上等を推進
  • また、2020年度から徳島県に設置する「消費者庁新未来創造戦略本部」の活用を始めとして、新たな消費者政策に関する研究を推進

内閣府 令和2年第6回経済財政諮問会議
▼資料3-1 緊急提言~感染症の長期化・再発と経済変動に備えるために~(有識者議員提出資料)
  • 今次対策は、雇用、家計、事業を守る観点から、相当思い切った規模と内容の対策になった。しかし、重要なことは、一刻も早く国民一人ひとりに、また影響を受けている事業者や世帯に、これらの施策を確実に届けることである。政府には進捗状況を毎月、迅速にフォローアップいただきたい
  • 同時に、先行きが見通せず感染症の影響が続く中では、状況変化に応じて、随時、国民が直面する課題に、迅速かつきめ細かく対応していく必要がある
  • また、これまでの慣習や規制・制度等が障害となって、問題解決が進まない状況もでてきており、こうした面での社会変革の取組も不可欠である。そのカギはデジタル化・オンライン活用であり速やかな改革が必要である
  • さらに、世界経済の状況をみると、リーマンショック以上の経済的影響が表れつつあり、そのための国際協調、そして当面の経済的困難をしっかり乗り越えた先の、消費と投資の喚起に向けた準備も不可欠である
  1. 今次緊急経済対策の効果を早期に国民に届けるために
    • 迅速な支援に当たっては、活動自粛の中での窓口等の混雑に加え、対面原則、書面交付原則等が、壁になっており、柔軟な対応が喫緊の課題である
      • 多くの支援策が対面、押印、書面を原則としている。添付書類を含めた手続き面の簡素化を徹底し、同時に、雇用調整助成金をはじめオンライン手続き(電子ファイル送付や押印省略)を選択できるようにすべき
      • 持続化給付金は、予算成立後いつでもオンライン申請を受け付け、海外の事例とそん色ない迅速な支給が開始できるよう金融システムを含めた体制を整備すべき
      • 特に生活が困窮していると言われる、パート・アルバイト収入に依存している学生や非正規労働者等に必要な支援がしっかりと届いているか、関係省庁において確認するとともに、手続き迅速化に向けた不断の見直しを行うべき
      • 本対策について、ワンストップ・プラットフォームを構築して情報発信しているが、今後さらに、事業者向けのみならず、個人やフリーランスなど、これまで各種施策に馴染みの薄かった方々へのわかりやすい情報発信を強化していくべき。また、本提言を受け、順次実行されている国・自治体の取組等も本プラットフォームでワンストップで提供するなど、国民に対して徹底した見える化を進めるべき
  2. 厳しい中にある国民生活、企業活動における、負担、不便の軽減を
    • 新型コロナウィルス対策本部から提唱されている「人との接触を8割減らす10のポイント」の実現の重要な鍵はオンラインの活用にある。ただし、オンラインの活用に当たっては、以下のような不便や負担を一刻も早く解消していく必要がある。併せて、こうした取組を通じて、国民の連帯感を高めつつ、社会変革を促す必要がある
      1. テレワークの推進に向けて ~押印・書面の手間を省き、労働者の困惑を解決する~
        • 民間契約などで押印や書面提出を必要条件として求める制度・慣行の見直しに向け、規制改革推進会議において緊急要望を受け付け、対面又は郵送手続きからデジタル対応への移行を進め、不必要な接触を減らすとともに事務コストの徹底削減を実現すべき
        • テレワークを質の高い働き方として定着させるため、労働時間管理がなされない等の理由によって、人件費の抑制(自宅での残業代、割増賃金カット)や雇用調整に結び付くことのないよう、厚労省で推進状況をフォローすべき
      2. オンライン教育・講習の推進に向けて ~出し手の準備不足でオンラインで受講できない~
        • 多くの大学で遠隔授業が進められつつあるが、公立、私立の取組が総じて遅れている。教育が停滞しないよう、取組を早急に促すべき。さらに、今後の遠隔教育に向けた検討に当たっては、自前主義ではなく、国公私立の枠を超えた大学等連携推進法人の共同教育や世界とのオンライン連結の取組を進めるべき
        • 小中高についても、地域によってオンラインでの履修を考えないと感染防止が難しいことから、定期的にICTや電話等を活用した学習指導の普及状況をフォローし、必要性の高い地域・学校への重点的な支援を強化すべき
        • 休業・失業中の教育訓練講座の多くがオンライン化されておらず、事実上、停止状態にある。オンライン化を促し、能力向上の歩みを止めないようにすべき
        • 運転免許更新時の講習など、各種資格の取得や延長に係る講習等についても、オンライン講習を認め、業務の停滞を避けるとともに、再開後の大混雑、業務滞留を避けるべき
      3. 患者さんの不安と医療関係者の安全と負担軽減に向けて ~遠隔医療で安心を~
        • 感染病床が徐々に不足し軽症者はホテル、自宅等で滞在する中、医療崩壊を防ぐためにも、軽症者についてオンライン医療を活用し重症化を防ぐべき
      4. 企業の受けているダメージや負担の軽減に向けて ~家賃問題、倒産の危機を克服する~
        • 観光、飲食、イベント等の分野では、経験のないほどのダメージが出てきており、こうした地域産業を支援する地方金融機関等を支援し、地域経済を守るべき
        • 文化・芸術・スポーツの分野は、日本社会の基盤であり、豊かで潤いのある生活の源泉である。以下に述べる寄附促進を含め、活動の維持・向上のための支援を強化すべき
        • 株主総会の開催には、決算書類の事前送付をWEB開示で代替できるようにするとともに、今次対策でも明記したように、インターネットでの株主総会の開催の普及を図るべき
        • 家賃負担の問題は、借手と貸手の双方の負担を重くしており、早期に解決を図るべき
      5. 社会的連帯の強化に向けて ~「支え合い」の志を形にする~
        • 今年度から寄附税制がさらに強化されたが、感染症の影響の下、多くの個人、企業の寄附活動が拡大しており、政府としても積極的に寄附税制の活用・拡充を推進すべき。特に、10万円給付金の活用の選択肢のひとつとして、官民が連携して寄附受入れ先や寄附税制等に関する幅広い情報提供を行うべき。また、東日本大震災の際の支え合いに向けた環境整備も参考に、文化・芸術・イベント・スポーツ等の支援のための指定寄附金の指定、地域の観光・産業支援のためのふるさと納税の拡充を検討すべき
      6. 政府全体の行政サービスのデジタル化に向けて ~役所に行かなくて済むように~
        • 規制改革推進会議で、民間契約などのデジタル化に加え、(1)対面・書面交付・現場配置等の原則、(2)本人確認をカードや電子署名で行うことや就労証明や補助金申請等の行政手続きの電子化などについて、IT本部と連携して、オンライン利用率を大胆に引き上げる目標を設定するなど、「デジタル化に向けた規制の総ざらい」を行うべき
        • 米国のように納税登録口座への自動入金をも可能とするため、マイナンバーカードの普及加速とともに、マイナンバーカードを使ってマイナポータルに、オプト・インで所得、銀行口座を直ちに結びつけ、迅速な公的給付を可能とすべき。また、マイナンバー自体を銀行口座と紐づけできるよう今年中に結論を出すべき
  3. 内外経済の大変動を乗り越え、持続的な成長に回帰するために
    • 世界経済は、大恐慌以来の戦後最大の危機に直面している。世界的な経済活動の抑制は、実体経済はもとより、世界のマーケット、資源・国際商品市場、金融資本市場を巻き込んで、大きなうねりに洗われはじめている
      • 世界的な危機の下では国際協調が何より求められる。治療薬・ワクチン開発を含め感染症対策を最優先に取り組むのみならず、マクロ経済運営、国際貿易・投資の維持・拡大、サプライチェーンの再構築、途上国支援など、先進各国の国際協調が不可欠。日本がこれまで築いた国際的なリーダーシップを今こそ発揮し、世界経済の危機を乗り越えていくべき
      • 日本経済においては、感染症収束後、日本が取り残され円高・デフレの悪循環に決して戻ることのないよう、消費・投資の両面からの大胆な民需誘発策を今から検討すべき。また、世界経済の今後の動向如何によっては、躊躇なく、機動的なマクロ経済運営を実施すべき

【公正取引委員会】

※現在、該当の記事はありません。

【金融庁】

【2020年7月】

金融庁 「四半期報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示について」
  • 四半期報告書の提出期限
    • 金融庁では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、本年4月17日に「企業内容等の開示に関する内閣府令」等を改正し、4月20日から9月29日までの期間に提出期限が到来する有価証券報告書、四半期報告書等について、企業側が個別の申請を行わなくとも、その提出期限を一律に9月末まで延長しています
  • 財務情報(追加情報)の開示
    • 本年6月26日、企業会計基準委員会の議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方」が更新され、四半期決算における考え方が示されています(4月10日公表、5月11日追補、6月26日更新)
    • 更新された議事概要では、前年度の財務諸表において、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する追加情報の開示を行っている場合で、四半期決算において当該仮定に重要な変更を行ったときは、「他の注記に含めて記載している場合を除き、四半期財務諸表に係る追加情報として、当該変更の内容を記載する必要があるものと考えられる」とされております
    • また、前年度の財務諸表において仮定を開示していないが、四半期決算において重要性が増し新たに仮定を開示すべき状況になったときは、「他の注記に含めて記載している場合を除き、四半期財務諸表に係る追加情報として、当該仮定を記載する必要があるものと考えられる」とされています
    • さらに、前年度の財務諸表において当該仮定に関する追加情報の開示を行っている場合で、四半期決算において当該仮定に重要な変更を行っていないときも、「重要な変更を行っていないことが財務諸表の利用者にとって有用な情報となると判断される場合は、四半期財務諸表に係る追加情報として、重要な変更を行っていない旨を記載することが望ましい」とされています
    • 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、企業会計基準委員会の当該議事概要を踏まえ、四半期報告書において、適時適切に投資家へ情報提供することが強く期待されます
    • なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りの仮定について、その後の経営環境の変化を踏まえ見直しを行った結果として、会計上の見積りに変更が生じた場合には、四半期財務諸表において、当該見積りの変更の影響を反映する必要がある点にご留意ください
  • 非財務情報(記述情報)の開示
    • 四半期報告書における非財務情報(記述情報)では、前事業年度の有価証券報告書における会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について「重要な変更があった場合には、その旨及びその具体的な内容を分かりやすく、かつ、簡潔に記載すること」とされています。ただし、この内容を財務情報である追加情報において開示した場合には、非財務情報の開示ではその旨を記載することによって省略することができます
    • また、会計上の見積り以外においても、「事業等のリスク」における新型コロナウイルス感染症の影響や対応策の変更、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況」における新型コロナウイルス感染症の影響による経営方針・経営戦略の見直し等、前事業年度の有価証券報告書に記載した内容から重要な変更があった場合には、四半期報告書において、当該変更の具体的な内容を記載することが求められます
    • 四半期報告書の非財務情報(記述情報)において、前事業年度の有価証券報告書からの重要な変更を記載する場合には、本年5月29日に公表している「新型コロナウイルス感染症の影響に関する記述情報の開示Q&A」に示されたポイントが参考になると考えられますので、必要に応じてご確認ください
  • なお、本年5月21日に発出した有価証券報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示に関する文書にあるとおり、有価証券報告書の財務情報(追加情報)及び非財務情報における新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示については、有価証券報告書レビューの対象としておりますが、四半期報告書の財務情報(追加情報)及び非財務情報における当該開示についても、有価証券報告書レビューの一環として、必要に応じて確認します

金融庁 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応(骨子)
  • 有価証券報告書等の提出期限の一律延長(本年9月末まで)【金融庁】
  • 新型コロナウイルス感染症の収束時期等を予測することが困難な状況において会計上の見積りを行う際の留意点を議事概要として公表【企業会計基準委員会】
  • 新型コロナウイルス感染症に関連する監査上の留意事項として、(1)会計上の見積り、(2)固定費等の会計処理並びに金融機関の自己査定及び償却・引当などの項目を公表【日本公認会計士協会】
  • 株主総会をめぐる対応
    • 株主総会の延期や継続会の開催など、例年とは異なるスケジュールや方法とすることの検討を求める声明文を公表【新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会】
    • 継続会開催に当たっての留意事項を明確化【金融庁・法務省・経済産業省】
  • 新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示
    • 新型コロナウイルス感染症の影響に関する具体的かつ充実した企業情報の開示が強く期待されること等を内容とする要請文を公表【金融庁・企業会計基準委員会・日本公認会計士協会・日本証券アナリスト協会】
    • 今後も、四半期報告書等も含めた適時適切な開示を期待【金融庁・企業会計基準委員会・日本公認会計士協会】
  • そのほか、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会メンバーによる主な取組み
    • 決算発表日程の再検討のお願いを上場会社宛てに通知【東京証券取引所】
    • 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた定時株主総会の臨時的な招集通知モデルを公表【日本経済団体連合会】
  • 感染拡大のピーク時を含め、クラスターの発生等の大きな混乱はなく、企業決算・監査業務等を進めることができたことを評価
  • 今後、基準日変更を検討する企業があれば、後押しすることや、企業決算・監査等に係るデジタル化の推進など、実務上の中長期的な課題への対応は、引き続き関係者と議論
  • 本連絡協議会は、7月2日の会合にて一区切りとし、万が一状況の変化があった場合は再開

金融庁 IOSCO による市中協議文書 「市場仲介者と資産運用業者における人工知能(AI)と機械学習(ML)の利用に係るガイダンス」 公表について
▼IOSCOメディアリリース(仮訳)
  • 証券監督者国際機構(IOSCO)の代表理事会は、IOSCOメンバーが市場仲介者と資産運用業者による人工知能(AI)と機械学習(ML)の利用を規制・監督することに資するガイダンスを提案し、これに対するコメントを求める
  • これらのテクノロジーの活用は、実行速度の上昇や投資サービスのコスト低下等による利益を企業及び投資家にもたらすことができると同時に、リスクの惹起・増大や金融市場の効率性低下、消費者や他の市場参加者への被害を及ぼす可能性がある
  • その結果として、潜在的なリスクを軽減し消費者被害を防ぐため、規制当局は金融市場におけるAI・MLの利用と管理に対する注目を強めている。2019年には、IOSCO代表理事会はAI・MLを重要な優先事項と位置づけた
  • 市中協議文書「市場仲介者と資産運用業者における人工知能と機械学習の利用」は、IOSCOメンバーがAI・MLを利用する市場仲介者と資産運用業者を監督するための適切な規制枠組みを構築することに資する6つの原則を提案している。提案された原則においては、市場仲介者と資産運用業者が以下の特徴を備えることを求めている
    • AI・MLの開発、テスト、活用、パフォーマンスの監視に対する適切なガバナンス、管理とモニタリングの枠組み
    • AI・MLを導入、監督し結果を検証するために十分な知識、スキルと経験を、スタッフが有していることを確認していること
    • 企業がAI・MLを完全に実装する前に潜在的な課題を特定できるよう、開発とテストのプロセスが頑強で、一貫性があり、明確に定義されていること
    • 投資家、規制当局や他の関連のある利害関係者に対する適切な透明性と情報開示
  • 提案されたガイダンスは、AI・MLを活用する市場仲介者と資産運用業者に対し期待されるコンダクトの規範を反映している。このガイダンスに拘束性はないが、IOSCOメンバーは自らの規制・監督枠組みの文脈において、提案された原則を注意深く検討することが奨励される
  • 本文書を準備するにあたり、IOSCOは市場仲介者及び資産運用業者と、AI・MLについての議論とサーベイを実施した。本文書は、企業がこれらのテクノロジーをどのように活用しているかを分析し、それに伴うリスクを特定し、リスクにどのように対処しているかを説明している。また、国際通貨基金(IMF)や金融安定理事会(FSB)等の国際機関により公表されたAI・MLに関するガイダンスについての章を含んでいる
  • IOSCOは、本市中協議文書に対するコメントを2020年10月26日まで募集している

金融庁 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が グローバルな金利指標改革にもたらす影響に関するステートメント」の公表について
▼プレス・リリース(仮訳)
  • 金融安定理事会(FSB)は、これまで、新型コロナウイルス感染症がグローバルな金利指標移行にもたらす影響について議論してきた。FSB傘下の公的部門グループ(Official Sector Steering Group)では、その推移を注視しており、企業の移行計画には継続可能なものがある一方、一時的に混乱や遅延が生じうるものがあることを認識している。FSBは、すべての法域における金融セクター・非金融セクターの企業が、適切な場合にはIBORs(銀行間取引金利)への依存を低減し、とりわけ2021年末までにLIBOR(ロンドン銀行間取引金利)への残された依存を取り除くために、リスク・フリー・レート(RFR)のより広範な利用に向けた取り組みを継続すべきとの考えを維持している
  • LIBORからの移行は、引き続き、グローバルな金融システムを強化する不可欠な作業である。新型コロナウイルス感染症は、LIBOR算出の裏付けとなる市場がもはや十分に活発ではないことを明らかにした。さらに、これらの市場は銀行による資金調達の主たる市場ではない。3月にみられた、最も広範に用いられているLIBOR金利の上昇は、LIBORを参照する金利を用いて調達を行っている主体の調達コストに対する上昇圧力となった。これらの借手は、中央銀行が政策金利を引き下げた法域では、これにより、利下げ効果の大部分が相殺された
  • 各国の検討体は、グローバルな協調を確実にするため、適切な場合には、移行計画における中間目標の見直しについて協調している。金融機関およびその他の企業は、引き続き、移行計画が2021年末より前にLIBORの代替指標に移行できるようにするものであることを確保するべきである
  • LIBORからの移行はG20の優先課題であり、2020年2月のG20共同声明は、FSBに対し、2020年7月までに指標の移行に関する残された課題を特定するとともに、それらに対処する方法を模索することを求めている。FSBは、これらの課題に関する報告書を今月中に公表する。FSBメンバーは、他の基準設定主体や国際機関と協働し、引き続き進捗状況を注視していく

金融庁 無登録で暗号資産交換業を行う者について(Bitforex Limited)
  • 無登録で暗号資産交換業を行う者について、事務ガイドライン第三分冊:金 融会社関係16.暗号資産交換業者関係Ⅲ-1-6(2)2に基づき、本日、 警告を行いましたので、下記のとおり公表いたします
    • 業者名等:Bitforex Limited 代表者 Xinyao Luo
    • 所在地:セーシェル共和国
    • 内容等:インターネットを通じて、日本居住者を相手方として、暗号資産交換業を行っていたもの
    • 備考:インターネット上で暗号資産取引を行っている「Bitforex」を運営している。また、所在地について「香港」「シンガポール」とする資料が確認されている。※上記は、インターネット上の情報に基づいて記載しており、「業者名等」「所在地」は、現時点のものでない可能性があります

金融庁 IT・サイバーセキュリティの取組みに関するレポートの公表について
▼「金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レポート」の概要
  • 金融庁では「金融機関のITガバナンスに関する対話のための論点・プラクティスの整理」を公表(2019年6月)
  • 同文書では、「今後整理していくべき論点」として以下の3点を列記
    1. 「地域銀行における共同センターと自行のIT戦略・ITガバナンスのあり方」
    2. 「メガバンクや大手生損保等のグローバルにビジネスを行う金融機関におけるグローバルITガバナンス」
    3. 「デジタライゼーション等による金融業の変化に合わせたモニタリングのあり方」
  • 今事務年度は、(1)・(2)について実態把握。((2)は、海外展開が進行中の保険業界について、まずは把握)
    • 「地域銀行における共同センターと自行のIT戦略・ITガバナンスのあり方」
      • 共同センターは当初、ITコスト削減に資する取組みとして進展。9割以上の地域銀行が加盟
      • 一方、共同センターの利用が長期化する中、新サービスへの機動的な対応の困難さ、共同センター利用料等のコスト面で懸念も顕在化
      • 昨年9月~11月にかけて、地域銀行全行に対して、ITコストを含むアンケートを実施
      • また、アンケート結果を補完するため、いくつかの地域銀行に、共同センターの実態把握を中心にサンプルヒアリングを実施
    • 「メガバンクや大手生損保等のグローバルにビジネスを行う金融機関におけるグローバルITガバナンス」
      • 国内大手保険グループでは、新たなマーケットを求め海外展開を加速。グループ・グローバルシナジーを高めるIT戦略の必要性が上昇
      • 一方、海外グループ会社において、システム開発遅延やコスト超過などの事例が散見
      • 昨年11月~本年1月にかけて、海外に展開する国内大手保険グループに対して、グローバルITガバナンスに関するアンケート及びヒアリングを実施
  • 預金取扱金融機関の勘定系システムの費用は預金量により増減することが多いことから、ITコストの効率性・適切性について「システム関連経費/預金量」を確認。この結果、(1)地域銀行全体は、信金・信組と比べて高コストの結果であったほか、(2)収益規模が小さい地域銀行ほどコスト構造に課題がある様子がうかがわれた
  • 新たなIT・デジタル技術の利用は、相応に進んでいる結果であったが(例えばクラウドサービスについては、約86%の地域銀行が導入)、地域銀行が直接技術を導入するよりも利用している外部サービスが導入したものを活用するところに留まっている様子がうかがわれた(ITが戦略的に活用されていない可能性)
  • 地域銀行の「システム関連経費/預金量」が信金・信組よりも高い結果となった背景には、共同化の規模(スケールメリット)の大小、共同化の対象範囲(個別カスタマイズの程度)などが影響と推測
  • 新技術の本格的な活用が進まないのは、柔軟性の乏しいレガシーシステムが起因している可能性
  • ITコストの適正化を図りつつ、収益面も含めて、経営戦略に沿ってITシステムが機動的に対応できる形にしていくことなどが求められる。また、取組みを支えるIT人材の確保・育成やシステムベンダーとの契約関係のあり方も重要である
  • 信金・信組のコストが抑えられている背景等から、接続・データ仕様標準化や業態を跨いだ共同利用の可能性等も探ることも考えられる
  • 海外事業の進展状況により、必要なITガバナンス・IT管理運営態勢に違いがある
  • グローバルの観点から、IT組織・IT戦略・システムリスク管理のそれぞれの先行・課題事例が認められた
  • 海外事業の進展に伴って、IT面のグループシナジーを最大化するためにITガバナンスの転換が必要である
  • グローバルIT組織
    • 海外中核会社の経営層等と一体の体制を構築し、グローバルIT戦略を立案・推進している事例[東京海上]
    • グローバル組織の変更でITガバナンスをどのように効かせていくかの検討が進んでいない事例
    • 国内・海外グループ会社のリソース・知見をフル活用できるIT組織づくり
  • グローバルIT戦略
    • グループ会社の新技術活用の要望を基に海外等に設置のデジタル組織で調査検証している事例[SOMPO・東京海上]
    • 経営計画上では、グループシナジーの向上を図っていくとしながら、実態が伴っていない事例
    • 海外展開に合わせ、実効性のあるグローバルIT戦略の立案・推進・モニタリングできる態勢づくり
  • グローバルシステムリスク管理
    • IT管理・運営態勢の成熟度の把握精度を高め、適切に支援できる態勢を整備している事例[東京海上]
    • 海外グループ会社に対するIT管理・運営態勢の把握・評価結果が実態と乖離している事例
    • グループ会社のIT管理・運営態勢等を把握し、必要なサポートを適時適切に行える態勢づくり
  • 当局の今後の取組み
    1. 「今後整理していくべき論点」の対応
      • 3点目の論点としていた「デジタライゼーション等による金融業の変化に合わせたモニタリングのあり方」について、業態ごとの金融機関や有識者との議論を重ねて整理していく
    2. 「事例集」のアップデート
      • 「ITガバナンスの論点」に示した考え方・着眼点に沿って参考事例を取りまとめた事例集について、金融機関や有識者との対話等を通じて得られた有益な事例等を反映していくとともに、広く活用を促していく
    3. 「基幹系システム・フロントランナー・サポートハブ」を通じた支援
      • 金融機関の基幹系システム等の先進的な取組みに対して、法令解釈等の機能に加えて、ITガバナンスやITに関するリスク管理等のシステムモニタリングの観点から支援していく
    4. 「外部接続仕様やデータ仕様の標準化の可能性を含めた基幹系システムのスイッチングコスト低減・外部拡張性充実」に向けた研究
      • 金融機関が複数の共同センターの一部機能を組み合わせて使用できたり、共同センターを容易に乗換えできるように、システム間の接続やデータの構成等についての標準化の可能性や、業態を跨いだ共同利用の可能性、システムベンダーとの契約関係のあり方、金融サービス横断法制等による金融サービスの多様化に応じた金融機関システムのあり方等について、研究していく
▼金融分野のサイバーセキュリティレポート(令和2年6月)の概要
  1. 金融分野を巡るサイバーセキュリティの現状について
    1. 近年の脅威動向等
      • 国内金融機関においては、これまでに大規模なサイバーインシデントは発生していないものの、攻撃者が金融機関などを装った偽のウェブサイトに利用者を誘導し、不正送金やクレジットカード情報が窃取される等の被害が発生
      • 海外金融機関においては、個人情報の漏えいやサービスの停止につながる大規模なサイバーインシデントが発生
    2. 国内金融機関のサイバーインシデントについて
      • リスト型攻撃による不正ログインやDDoS攻撃に関する報告が多く、他金融機関においても同様のインシデントが発生する恐れがあることから、2019年10月、金融機関に注意喚起を発出し、所要の対応を求めた
      • 今後も新たな脅威や脆弱性をタイムリーに把握・分析し、金融分野のサイバーセキュリティ管理態勢の強化を図る必要
    3. 新型コロナウイルス感染症等によるサイバーセキュリティへの影響
      • 新型コロナウイルス感染症に便乗したサイバー攻撃やテレワーク環境を狙ったサイバー攻撃などが数多く発生
      • 国内金融機関では、重大な問題は発生していないものの、テレワークを活用した新しい働き方や金融サービスの電子化が一層進展することが想定されるため、セキュリティ対策にも留意していく必要
  2. 金融分野のサイバーセキュリティ強化に向けた取組み状況
    1. 平時のサイバー対策
      1. 中小金融機関等
        • 信金・信組:一部の先では、自主的に強化を図っている状況。他方、依然として基礎的な態勢整備に課題がある先もみられた・課題がみられた先については、経営陣が主体となった取組みの推進態勢の整備を促進
        • 証券会社等:取組みが進展している金融機関が増えている一方、依然として取組みの進展が停滞状態の先もみられた・課題がみられた先については、経営陣が主体となった取組みの推進態勢の整備を促進
      2. 大手金融機関等
        • 3メガグループ等:グループ・グローバルベースの一元的な管理態勢の高度化に取り組んでいる。アクセスコントロールの強化、サイバーレジリエンスの高度化等を通じて、管理態勢の強化を図っていくことを期待・TLPTをより実効性のあるものとするため、各種ガイドラインへの準拠に加え、国際的なフレームワークを活用したインシデント対応能力の評価等の高度化、高度な専門人材の育成を継続することを期待
        • 信託・ネット銀行等:サイバーセキュリティの高度化に向けた取組みを推進している先がみられた。他方、一部銀行では、経営陣が主体となった取組推進やリスク認識に改善の余地がみられ、意見交換を通じて課題を共有し自主的な改善活動を促進
    2. 有事のサイバー対策
      • 大手銀行、地域銀行:全般として対応が概ねできていたものの、復旧対応や顧客対応に課題が一部みられた・金融機関内での深度ある議論が求められるような形式とするなど、更なる高度化を図っていく
      • その他:トリアージや顧客対応、再発防止策の検討など、全体的に改善の余地がみられた・引き続きインシデント対応能力の向上を図っていく必要
    3. 東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を見据えた管理態勢の強化
      • 地域銀行、信金・信組:2020年3月末までに、(1)脆弱性診断、(2)演習・訓練、(3)監視・分析状況の整理等、を実施するよう要請・多くの金融機関は上記(1)~(3)の実施を完了。一部は対応に遅れがみられ、協会と連携しフォローを実施
      • その他(都市銀行、資金決済事業者、証券、生損保、貸金業等):上記(1)~(3)の各事項について確認・特段の課題はみられなかったが、今後も必要に応じて取組み状況の把握やフォローを実施
      • 脆弱性診断:リスクを踏まえ計画的に診断を実施する先がある一方、リスク認識不足で対策実施が停滞している先がみられた
      • 演習・訓練:演習・訓練によりコンチプランを見直している先がある一方、参加後の振返り等を実施していない先がみられた
      • 監視・分析:インシデントの早期検知・分析態勢を整備している先がある一方、ログの確認・分析には至っていない先がみられた
    4. デジタライゼーションの加速的な進展を踏まえた対応
      • 国内外の金融機関やITベンダー等にヒアリングを行い、デジタライゼーションの進展状況等の把握・分析を実施
        1. クラウドサービス全般:大手金融機関では、研修の受講、認定資格保有者数の目標設定、新サービスの説明会やイベントへの参加等を通して、新サービスの早期活用、継続的なスキルアップを図っている
        2. 新たなセキュリティモデルへの転換:大手金融機関では、ゼロトラストを意識したセキュリティ対策に本格的に取り組む動きがみられる
    5. 情報共有の枠組みの実効性向上
      • これまで、「共助」の意義について、機会を捉えて、金融機関に周知してきたところ、金融ISACの加盟金融機関数は着実に増加
      • 今後、さらなるサイバーセキュリティ強化を図るためには、業界団体との連携等を一層充実させていくことにより、サイバーセキュリティ対策の提供を含めた「共助」を深化していくことが期待され、引き続きこうした活動を積極的に支援
    6. 大規模インシデント発生時の連携
      • サイバーセキュリティ対策関係者連携会議(2019年6月立上げ)を活用し、東京2020大会の開催を見据えた大規模インシデント発生時の連携態勢について、連携手順の整備やサイバー演習等を通じて業界全体の連携態勢を強化
      • 今後は、情報共有システムを利用したメンバー間での情報連携について、演習により有効性・実効性等を確認
    7. 国際的な連携
      • 2019年6月、大規模なサイバーインシデントの発生を想定した合同演習を実施し、G7諸国の当局を中心としたクロスボーダーの連携を確認
      • 最近の国際的な議論においては、クラウドサービスなどのサードパーティやサイバーインシデントからの復旧・回復といったレジリエンスの考え方が取り上げられ、こうした議論を含め国際的な動向を的確に把握・対応していくことが重要
  3. 当局の今後の取組み
    • 新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う外部環境の変化や2021年に延期された東京2020大会など、金融機関を取り巻くサイバーリスクは一層高まっている状況
    • 今後当局としても、金融分野における更なるサイバーセキュリティ対策の強化を図っていくために、以下の取組みを重点的に推進
      1. 金融分野の環境変化への対応
        • 金融分野では、デジタライゼーションが進展する中、新型コロナウイルス感染症への対応としてオンライン化・リモート化が加速しており、金融機関を取り巻く環境は大きく変化。こうした新たな金融サービス・インフラの前提として、サイバーセキュリティの確保はますます重要な課題
        • 金融庁としては、こうした環境の変化を踏まえた新たなセキュリティに関する脅威の動向について、デジタライゼーションの進展を踏まえたサイバーセキュリティへの取組みとあわせて、積極的に情報収集を行い、必要な対応を促進
      2. 金融機関のサイバーセキュリティ強化に向けた対応
        • 中小金融機関に対しては、業界団体等との連携を通じた基礎的なサイバーセキュリティ管理態勢の実効性の維持・向上を促すとともに、サイバー演習によりインシデント対応能力の底上げを図る。また、各業態の取組みに進展がみられる先との意見交換を通じてプラクティスを収集し、好事例を積極的に還元
        • 大手金融機関に対しては、国際的な議論の動向を念頭に、グループ・グローバルベースでのサイバーセキュリティに関するリスク管理の高度化、TLPTの実効性向上を通じたサイバーセキュリティ対策のより一層の高度化を促進。また、検知の遅れにより長期間ネットワーク内で活動するリスク等を踏まえ、サイバーレジリエンスへの取組みについても対話を行う
▼金融機関のシステム障害に関する分析レポート
  • 主な障害傾向
    1. サードパーティを含む新たなリスクに関する障害(継続)
    2. レガシーシステム3における有識者不足等に起因する障害(継続)
    3. システム統合・更改に関する障害(継続)
    4. 取引量増加に起因する障害(継続)
    5. 新型コロナウイルス感染症の影響に関する障害(新規)
      • 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて、株価の大幅変動等に伴い取引量が大幅に増加することから、システム性能・容量面において許容範囲を超えたことに起因したシステム障害が複数みられた。このため、取引量の増加を想定したキャパシティプランニングやキャパシティの監視強化を引き続き行っていくことが必要であると考えられる
    6. サービス継続等に関する障害(新規)
      • システム障害が発生した際、障害に備えた冗長構成が意図どおりに機能しなかった事例や待機系システムへの切替え基準、障害復旧手順や体制に整備不備がみられたこと等から、システム障害の復旧に時間を要した事例が複数みられた。こうした状況を踏まえ、冗長構成に関する実効性確保やパンデミック(新型コロナウイルス感染症の影響を含む。)を想定した委託先を含むCPの見直しと訓練等によるCPの実効性確保が必要であると考えられる
    7. 過去の大規模イベントに基づくシステム改修に関する障害(新規)
      • 本レポートの集計期間では、改元・10連休対応や消費税率変更といった特殊イベント対応が行われた。改元・10連休対応においては、本番環境へのリリースのタイミングを誤ったことから西暦が誤表示となった事例や連休明けのアクセス集中によってネットワーク機器に想定以上に負荷がかかったことから、IBへのログインが不可となる事例がみられた。また、消費税率変更においては、振込手数料算出プログラムの不備によって、振込手数料を誤って算出した事例がみられた。このため、本番環境へのリリースタイミングや連休明けの処理集中といったイベント特性を踏まえたテストによる確認強化等が課題であると考えられる。また、このような特殊イベントのシステム変更作業等に関する事例をナレッジとして蓄積し、今後の開発に生かしていくことも重要であると考えられる
    8. 自然災害の影響に関する障害(新規)
      • 台風の影響による停電によって、通信障害が発生し、ATMで取引不可となる障害が発生した。その際、通信事業者との連絡体制や支店等への連絡用メールが遮断された場合の対応について整備不備がみられ、顧客への周知が遅延していた事例がみられた。このため、通信事業者との連絡体制、支店等への連絡手段の代替策や顧客への周知等に関するCP見直しが課題であると考えられる。また、通信障害リスクの低減に向けて、ネットワーク構成の点検や必要に応じたキャリア分散等の検討が課題であると考えられる
    9. データセンター・回線に関する障害(新規)
      • 複数の金融機関において、国内外のデータセンターの電源設備故障等による障害や通信事業者のネットワーク機器故障等による回線障害によって、顧客に影響を及ぼすシステム障害が複数みられた。これらの障害の原因には、電源工事の作業誤りや設備の老朽化等による故障が起因していることが見受けられ、電源工事等に関する作業の第三者確認等による作業品質確保、設備の定期点検の徹底及び障害時のCP整備等が課題であると考えられる
  • 当局の今後の取組み
    1. 新型コロナウイルス感染症への対応
    2. デジタライゼーションの進展に伴うサードパーティを含む新たなリスクへの対応
    3. レガシーシステムの有識者不足への対応
    4. システム統合・更改に関するモニタリング
    5. システムの安定稼働に向けた継続的なシステム障害対応

【2020年6月】

金融庁 「第1回 インパクト投資に関する勉強会」の開催について
▼資料3 インハクト投資の現状と今後への期待(GSG国内諮問委員会)
  • インパクト投資の定義
    • 財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的および環境的インパクトを同時に生み出すことを意図する投資です
    • 投資判断は、リスク・リターン・インパクトの三次元評価に基づきます
  • ESG投資は長期的なリスクの削減と収益の最大化を目指す(二次元)が、インパクト投資は特定の社会課題解決を目的とするという明確な意図を持つ(三次元)
  • SDGs達成には、ESG投資だけでは不十分で、インパクト投資が大きく貢献し得ると期待されている
    • 目標としてのSDGs:インパクトを評価する世界共通フレームワークとしての活用が進んでいる。主な5ゴールの達成には6兆ドルが不足*する試算。政府や国際機関は民間資本の活用を促進
    • SDGsによる事業機会:SDGs関連ビジネス領域で年間約12兆ドルの経済価値があると試算。既存事業をSDGsに関連づけるだけでなく、社会環境課題の解決に貢献する新たな事業の創出・拡大が必要
    • SDGsによる投資機会:個人投資家はミレニアル世代を中心にインパクト志向性が強まっており、機関投資家は新しい投資機会の発掘を求めている。社会環境課題の解決に資する新たな事業に対して、そのインパクトの拡大に貢献する金融商品が求められている
  • インパクト投資の市場規模は推定7,150億ドル(約75兆円)(2019年末 GIIN)インパクト投資残高の54%は運用会社が保有。多くのインパクト投資家が運用会社を利用している
  • 取り組み組織のうち約5割が北米、約3割が欧州(計8割)に本拠地を置く
  • 投資先は非上場企業が中心で、プライベート・デット(21%)、プライベート・エクイティ(17%)を合わせると約4割。近年、上場企業への投融資が増加傾向にあり、その割合は上場株式(19%)、公募債(17%)となっている
  • 投資先地域は広く分散しており、先進国と途上国でほぼ50%ずつ。最大の投資先は、運用資産総額ベースで米国・カナダ(30%)
  • エネルギー、金融(マイクロファイナンス以外)、森林、食料と農業などへの投資が多い
  • ここ十数年でインパクト投資市場は急速に拡大し、多様化すると共に、「インパクト・ウォッシング」といわれる名ばかりの取組み増加への懸念が高まっている。インパクト投資の健全な発展を推進するため、原則や要件等の明確化の動きが進んでいる
  • GSG国内諮問委員会による2019年度のアンケート調査の結果、日本におけるインパクト投資市場は、少なくとも4,480億円のインパクト投資残高があることが確認された
  • 国内における主な動き
    • 新たな金融機関のインパクト投資への参入
      • 日本におけるインパクト投資の顔ぶれは、資産運用会社、機関投資家、地域金融機関など新たにインパクト投資の実施を開始する金融機関が増えている
    • インパクト投資の政策面における展開
      • 2019年6月に開催されたG20大阪サミットの首脳宣言におよび安倍総理のスピーチにおいて、インパクト投資の重要性と日本がその国際的議論の先導に立つことが明言された
      • 2019年外務省の「SDGsの達成のための新たな資金を考える有識者懇談会」の会合発足でインパクト投資も含めた推進策が検討された
  • 投資先分野は、教育、健康・医療、IT・先端技術、女性活躍支援が多い。グローバルと比べ、農業や住宅供給などの新興国や先進国低所得者層向けの分野が少ない。投資手法は、グローバルと共通で非上場の株式、債券が多い。グローバルと比べると上場株式の取組みが比較的多い。
  • GIINの調査によれば、インパクト投資家の間では、社会的インパクト評価による目標達成状況の把握だけに留まらず、インパクトの向上に向けてマネジメントすることが重要だという共通認識ができている
  • 投資戦略の策定からエグジットに至るまでの投資プロセスの一環として、社会的インパクト評価・マネジメントを組み込むことが必須になってきている
  • 課題
    • インパクト投資の目的と定義についていかに共通認識を醸成するか
      • インパクトとリスク・リターンの関係性の捉え方ひとつについても多様なインパクト投資が存在すべきであるが、社会課題解決に資するインパクト投資を推進するためには、インパクト投資の目的や定義についてある程度の共通認識が必要
    • インパクト投資での社会的インパクト評価はどうあるべきか
      • 費用・専門性の課題、多様性の排除といった課題も存在するが、真に社会課題解決に貢献するためには、因果関係を推定させ得る社会的インパクト評価が必要
    • インパクト投資の推進に、何らかの制度・業界標準が必要か否か
      • 多様な社会課題に対して革新的な解決を促進するためには過度な標準化は弊害にもなり得るが、インパクト投資の発展には何らかの標準化や、社会的インパクト評価の比較可能性が必要
▼資料4 インハクト投資をめくる潜在的な課題・論点 (GSG国内諮問委員会)
  1. インパクト投資の目的と定義
  2. 定義に関連して、期待リターンの水準(インパクトとリターンの関係;GBの利回りが下がらないことを踏まえると、本当にリスク・リターン・インパクトの3次元になっているのか?)
  3. 厳密な「追加性」要件の要否
  4. インパクト投資:適切な金融プロダクト(上場vs非上場、デッドvsエクイティー)
  5. 推進にあたってはインパクト投資の多様性尊重なのかvs収斂・標準化なのか
  6. インパクト投資とSDGsとの関係(2030年までの話だけではない)
  7. 従来から実践されている日本企業の社会課題を意識した行動・取組の評価と統合・差別化の要否
  8. インパクト評価(本当の意味でのインパクト評価は可能か、ネガティヴインパクトの管理・軽減の要否、評価の方法・ツールの乱立vs収斂、管理・評価のコスト負担問題、評価の公表vs非公表、セカンドオピニオン・第3者評価の要否、認証制度の要否、異なる事業・企業の評価の横並び評価の可能性(comparability))
  9. インパクト投資を行う企業の組織評価の必要性有無
  10. インパクト投資の対象(企業・金融機関レベル、事業・個別金融商品レベル)
  11. 企業活動のどの部分をインパクト投資対象として認めるのか(ノンコアビジネスでも?)
  12. 企業経営者目線から見たインパクト投資の課題・留意点とは何か。
  13. 官民連携(受託者責任の範囲・定義、金融監督行政、政府によるモニタリングの要否、ブレンディディッドファイナンス他)
  14. 国内インパクト投資と海外事業のインパクト投資(重点の差、海外のインパクト投資にどれくらい取り組むべきか)、
  15. 地域金融機関の取組、地方創生・地方社会課題解決
  16. インパクト投資の対象;環境課題と非環境(社会課題)
  17. 国内課題のインパクト投資の重点(日本の社会課題のプライオリティ・マテリアリティー)
  18. インパクト投資推進のためには、いくつかの国際的な取り組み以外に、国内で何らかの制度・ガイドライン・業界標準が必要か、それとも多様性が重要なのか?
  19. ポストコロナ時代インパクト投資推進の観点から何を留意すべきか?(新たな社会課題を意識するのか、既存課題が重要なのか)、既存の社会課題が劣後、どう考えるか。
  20. グローバルなインパクト投資の潮流との日本のインパクト投資とのアライメント、接続、連携それとも日本独自の進化?
  21. 受託者責任の内容
  22. サステイナビリティの考慮に関し、投資家の責任となる内容・範囲はどういうものか。
  23. 様々な課題のうち、この勉強会では特に何を議論するのか。勉強会の今後への期待。

金融庁 第1回「金融業界における書面・押印・対面手続の見直しに向けた検討会」議事次第
▼資料1 規制改革推進室説明資料
  • 新型コロナウイルス感染症の拡大防止と経済活動の継続による社会基盤の維持を両立させるため、社会全体で「書面、押印、対面」を原則とした制度・慣行を見直し、在宅勤務を積極的に推進することが求められている。また、アフターコロナにおける一層の生産性向上を目指すため、デジタル技術を積極活用することで、時代の要請に即した行政手続・仕事のやり方を再構築していくことが必要。よって、官民一丸となって、以下の取組を推進する必要があるのではないか
  1. 行政手続の見直し
    • 「書面、押印、対面」を求める行政手続について、新型コロナウイルス感染症対策として、必要な緊急的見直しを実施し、事業者等に周知
    • アフターコロナにおいても、「書面、押印、対面」を求める全ての手続について、制度的な見直しを強力に推進し、デジタルガバメントの早期実現を図る
      • 具体的な取組項目
        1. 社会保険・労働関係(健康保険、雇用保険等及び労働基準、労働安全等の各種申請・届出)
        2. 各種証明書(就労証明書、在職証明書等)
        3. 安全規制(施設等の点検・検査・責任者等について届出 等)
        4. 業法(営業についての許認可・変更申請・各種届出等)
        5. 国税・地方税
        6. 補助金・交付金(交付申請、変更申請、交付、実績報告、成果報告等)
        7. 統計・調査
        8. 会計、人事関係書面等(契約書、領収書、見積書、承諾書、決裁等)
        9. 地方公共団体の手続等
  2. 民民間の商慣行等による手続に関するもの
    • 社内における手続(例:稟議、出退勤管理簿等)、他社に求める手続(例:契約書、見積書、請求書、領収書等)双方において、書面、押印、対面による仕事のやり方を見直すため、官民が連携して取組を進める
    • 民民間の手続で特に要望の多かった分野については、法令上の制度見直しも含め、重点的に取組を求める
      1. 不動産関係(売買時の重要事項説明書の書面交付 等)
      2. 金融関係(口座開廃、融資、振込等の手続)
      3. 会社法等一般法関係(取締役会議事録の取締役押印、単体財務書類のウェブ開示等)
    • 電子署名については、デジタル時代の有効な手段として、その利用が適した場面における利用拡大に向けて、周知徹底を図る。他方で、電子署名ではクラウド技術を活用した電子署名の取扱いが不明確であるなど使い勝手改善の余地があり、早急の見直しが必要
  • 経済界からの金融業界に対する要望例
    • 口座開設や改廃、融資等の書類に必要な押印の不要化・電子化 口座開設や融資などの書類も押印が必要となっている
    • 金融機関における振込等の電子化 FAXによる紙の送受信とともに、事前届出印が必要となっており、電子化してほしい
    • 日本資金決済業協会あて届出商号、本店、代表者又は実務責任者の変更等において日本資金決済業協会への届出が必要とされている
    • 金融機関への福利厚生制度・年金資産に関する申請手続の電子化 福利厚生制度(持株会、財形貯蓄、ローン)に関する金融機関への各種手続(新規申込、解約、変更等)、及び年金資産の委託運用機関間の移受換手続や年金資産の給付指図書について、現状紙面、押印の対応が必要となっている
  • 電子契約に関する動向・論点について
    • 法務省において、取締役会の議事録への電子署名について、会社法上、いわゆるリモート署名(※)やサービス提供事業者が利用者の指示を受けて電子署名を行うサービスが有効であるものとし、経済界に周知。(令和2年5月29日) (※)サービス提供事業者のサーバに利用者の署名鍵を設置・保管し,利用者がサーバにリモートでログインした上で自らの署名鍵で当該事業者のサーバ上で電子署名を行うもの
    • 法務省において、いわゆるリモート署名やサービス提供事業者が利用者の指示を受けて電子署名を行うサービスにより電子署名を行った取締役会の議事録が、商業登記を行う際の添付資料として用いられるものとし、HPに掲載する「送信すべき電子証明書の種類」について検証中。 ※代表取締役については商業登記電子証明書が必要。また、代表取締役選定決議の場合には、マイナンバーカードの利用が必要
    • いわゆるリモート署名やサービス提供事業者が利用者の指示を受けて電子署名を行うサービスの、電子署名法における位置付けや、押印を省略・廃止した場合の懸念点に対する考え方について、関係省庁において引き続き、検討中
▼資料2 金融庁説明資料
  • 金融業界の電子化の状況と課題
    • 大部分の金融機関が電子化サービスを提供しており、多くの顧客が利用している(個人向けインターネットバンキング・ネット保険取引・ネット証券取引)
      • 顧客側に使い勝手への不満・懸念がある(対面の方が分かり易い)
      • 顧客側にセキュリティへの懸念がある
    • 大部分の金融機関が電子化サービスを提供しているが、利用する顧客数は限定的(法人インターネットバンキング・ZEDI・でんさいネット)
      • 顧客側のコストや使い勝手への懸念(特に、取引数が少ないとコストに見合わない)
      • ZEDIについては、顧客側に追加コストが高いとの懸念がある
    • 一部の金融機関が電子化サービスを提供している(個人向け新規口座開設(預金取扱金融機関)・個人向けローン契約・保険証券の送付)
      • 顧客側にオンライン手続(特に本人確認)の使い勝手の悪さへの不満・懸念がある
      • 金融機関側にも、開発コストに見合う利用者拡大への不安がある
      • 金融機関側のセキュリティへの懸念がある
    • 金融機関からの電子化サービス提供が限定的(法人との新規取引開始・法人代表者変更手続・融資契約・担保契約)
      • 法的証拠力への懸念がある
      • 事業者側のIT環境・体制が未整備であるため、金融機関側に開発コストに見合う利用者拡大への不安がある
      • 法令による制約(不動産担保取引等)がある

金融庁 キャッシュカード窃取による預金の不正引出しが多発しています。
  • 近年、警察官等を装った犯人が被害者に電話の上、来訪し、封筒に封入させたキャッシュカードを持ち主が目を離したうちに窃取するなどして、ATMから不正に現金を引き出す被害が増加しています。キャッシュカードに関する電話がかかってきた場合には、十分ご注意ください
  • 警察官や金融庁等の職員が、
    • キャッシュカードを預かったり、預かりに来ることはありません
    • キャッシュカードの暗証番号を尋ねたり、メモに書かせることはありません
  • 主な手口
    • 警察や金融機関等を名乗り、「あなたが現在所有しているキャッシュカードが不正に使用されているので交換が必要」と被害者に電話
    • 偽の警察官や金融庁職員が、「古いキャッシュカードを預かりに来た」と被害者の自宅を往訪
    • 封筒にキャッシュカードと暗証番号を書いたメモを入れるよう促し、▼持ち主から対面でキャッシュカードを騙し取る ▼被害者が目を離した隙に封筒を別のものとすり替え、キャッシュカードと暗証番号を窃取
  • 参考ページ
▼徳光・木佐の知りたいニッポン!~巧妙化する手口!家族の絆で特殊詐欺をブロック(政府インターネットテレビ)
▼キャッシュカードをすり替える手口の特殊詐欺にご注意!(警察庁HP)
▼銀行協会職員を騙る詐欺(新型コロナウイルスやオリンピック等を名目にしてキャッシュカードをだまし取る手口)(全国銀行協会HP)

金融庁 「資産運用業高度化プログレスレポート2020」の公表について
▼「資産運用業高度化プログレスレポート2020」
  1. 現状
    • 日本の豊富な家計金融資産が日本経済や世界経済の成長に効果的に活用され、国民がその成長の恩恵を得ることを通じて安定的な資産形成を図っていくため、資産運用業界に対する期待はますます高まっている
    • 国際的な資産運用業界の状況をみると、グローバルにはETFやパッシブ運用の急伸により、手数料競争・寡占化等が進み、日本の資産運用会社も厳しい競争にさらされつつある
    • 国内のアクティブ公募投信の平均的なパフォーマンスをみると、信託報酬等のコストに見合うだけの水準を確保できていないと考えられる。こうしたパフォーマンスの結果、顧客の支持が十分に得られておらず、公募投信市場の純資産残高も伸び悩んでいる
  2. 主な課題
    • 日本の資産運用会社が、中長期的に良好かつ持続可能な運用成果を上げ、顧 客の信頼・支持を獲得し、収益基盤を確立していくためには、以下のような課題について具体的な取組みを進めていくことが期待される
      1. ガバナンス:経営・ファンド運営に対する顧客利益の観点からの牽制機能の発揮が不十分なのではないか、運用ビジネスに対する親会社・グループ会社の理解・協力が不十分なのではないか
        • 社外取締役を含むファンド運営に係る会議体の設置は進んでいるが権限は弱く、個別ファンドを管理・検証する仕組みの構築には至っていない。運用ビジネスの理解が十分ではない親会社が資産運用業高度化の足かせになっている可能性
      2. 経営体制:顧客利益を最優先し、長期運用の視点を重視する経営体制が整備できていないのではないか
        • グループ外から資産運用業務の経験豊富な人材を運用子会社の経営トップに招聘する社がある一方で、従来のグループ内の順送り人事により、運用ビジネスの経験等が乏しい人材が経営陣に選任されている社も存在
      3. 目指す姿・強み:運用会社としての目指す姿や強みが明確化されておらず、 その実現に向けた取組みが進んでいないのではないか
        • 自社の強みを確立していこうとする動きが一部に見られるが、総合的なソリューションを提供していく旨の姿を示すに止まり、何を強みとして顧客の期待に応えていくのか必ずしも明確化されていない傾向
      4. 業務運営体制:顧客利益最優先・運用重視の視点を持ち、目指す姿や強みを実現するための業務運営が実現できていないのではないか
        • 運用会社独自の人事・報酬制度導入の動きが見られるも、顧客本位の商品組成やパフォーマンス確保の更なる取組みが期待される
        • こうした取組みを進めることにより、顧客利益の観点から、(1)運用力を強化し、(2)商品組成・提供にあたって、商品数をむやみに増やすことなく、中長期的に良好で持続可能な運用成果を上げられる商品に注力すること、(3)不採算ファンドや中長期にパフォーマンスが悪化しているような少額投信について積極的に償還・併合を進めるなどのファンド管理を徹底すること、などが期待される
  3. 対応の方向性
    • 国内資産運用会社、及び資産運用会社がグループに属する場合にはその親会社とも、各社が創意工夫を図りながら以下の取組みを一層進めていけるよう、経営陣を含め対話を継続的に行っていく
      1. 顧客利益を最優先するガバナンスの確立と機能発揮
      2. 資産運用ビジネスに知見のある経営陣による顧客利益最優先・長期視点での運用を重視した経営を行うための経営体制
      3. 目指す姿・強みの明確化と、その実現に向けた具体的な取組みの推進
      4. 役職員の評価・報酬制度や商品組成を含むプロダクトガバナンス、ファンドの運営管理等に係る業務運営体制の構築・改善 以上の取組みを進めることにより、左記を実現しつつ、顧客本位の商品を提供し、中長期的に良好かつ持続可能な運用成果を上げ、顧客の支持・信頼を獲得して、収益基盤を強固にしていくことが必要
    • 良好なパフォーマンスを実現している独立系等の特徴ある資産運用会社との間で、パフォーマンスの要因や持続可能性についての対話を進めていく
    • 機関投資家向けの私募投信や一任運用の状況についても調査・分析・公表していくほか、公募投信のパフォーマンスの「見える化」や新規参入の促進策等を推進していく

金融庁 テラ(株)に係る有価証券報告書等の不記載に対する課徴金納付命令の決定について
  • 一般的に、関連当事者との取引は、当該取引が開示対象となる場合には、投資者の投資判断に影響があり、投資者の投資判断が変わり得る事項と言い得るものである。 そして、以下に述べるとおり、本件における被審人とB会との取引の規模等を具体的に検討しても、被審人とB会との取引は、投資者の投資判断が変わり得る事項であると認められる
  1. 被審人とB会との取引が関連当事者との取引に該当すること
    • 関連当事者になり得るのは会計基準第5項(3)所定の者に限られるものの、同第17項によれば、関連当事者の範囲は実質的に判断するとされるから(第2の4(2))、同第5項(3)所定の者に直接的には該当しなくとも、他の当事者を支配しているか、又は、他の当事者の財務上及び業務上の意思決定に対して重要な影響力を有していれば、関連当事者に当たると解される
    • 本件についてみると、Aは、B会の設立当初からB会の重要業務に関与しており、他の者がB会の重要業務に関与したと認められる的確な証拠はない。しかも、AがB会の理事長印を保管していた時期があるだけでなく(第2の1(4))、Aの被審人株式の売却手続の妥当性等について調査した第三者委員会が作成した調査報告書(以下「本件調査報告書」ともいう。)によれば、AがB会の銀行印と通帳全てを管理していた時期があったなど、B会の財産を相当程度自由に管理処分できる地位にあった事実が指摘されていることに照らせば、Aは、B会を実質的に支配していた、あるいは、B会の財務上・業務上の意思決定に対して重要な影響力を有していたと認められる。なお、本件調査報告書は、「A氏は、B会の理事や社員でないものの、B会を事実上コントロールする立場にあったといえる。」、「A氏がB会を事実上コントロールしている状況から、少なくともB会が貴社(引用者注:被審人)の関連当事者に該当する可能性がある。」などと結論付けており、被審人もB会との取引が、関連当事者との取引に該当すること自体は認めている(審判の全趣旨)
    • そうすると、B会は被審人の関連当事者であると認められ、被審人とB会との取引は関連当事者との取引に該当する
  2. 被審人とB会との取引が会計基準上の開示対象となる「重要な取引」に該当すること
    1. 会計基準によれば、関連当事者との取引全てが開示対象ではなく、「重要な取引」のみが開示対象とされており、重要性の判断基準は、関連当事者の属性によって異なるところ(適用指針第12項)、B会は、役員及び個人主要株主等のグループ(財務諸表作成会社の役員・個人主要株主等のグループ)(適用指針第13項(4)〔同第14項においては「個人グループ」とも表記されている。〕)に当たり、「重要な取引」であるか否かは、関連当事者が個人の場合(適用指針第16項)の基準によって判断されることとなる
      • すなわち、会計基準第5項(4)は、関連当事者として掲げられている会社には、会社のみならず、組合その他これらに準ずる事業体が含まれるとし、その場合、業務執行組合員が組合の財務及び営業又は事業の方針を決定しているときには、「議決権の過半数を自己の計算において所有している会社及びその子会社」(会計基準第5項(3)10)の「議決権」を「業務執行を決定する権限」と読み替えると規定する。これを前提とすると、組合その他これらに準ずる事業体については、適用指針第13項(4)5を「1から4に掲げる者が業務執行を決定する権限の過半数を自己の計算において所有している」組合その他これらに準ずる事業体と読み替えることとなり、さらに、「(業務執行を決定する権限の)過半数を自己の計算において所有している」という点については、当該組合ないしこれらに準ずる事業体を実質的に支配している状況にあることと解される
      • 本件についてみると、B会は医療法人社団であるところ、上記(1)で認定したとおり、AがB会を実質的に支配していたと認められるから、B会は、Aが実質的に支配している組合ないしこれらに準ずる事業体に当たる
      • したがって、被審人とB会との取引が開示対象となる「重要な取引」に当たるか否かについては、関連当事者が個人の場合(適用指針第16項)の基準によって判断される。なお、被審人も本件各訂正報告書において、「種類/役員及びその近親者が議決権の過半数を所有している会社等(当該会社の子会社を含む)」(第2の2(3)ア)としており、この文言は、関連当事者が「役員及び個人主要株主等」(適用指針第13項(4))である場合の記載例と一致しており、さらに、「医療法人社団B会は基金拠出金型の医療法人のため、持分は有りませんが、当社取締役であるAが事実上コントロールしている医療法人になります。」(第2の2(3)カ)として、B会に持分(議決権)がないこと、AがB会を事実上コントロールしていることを認めているから、関連当事者が個人の場合の基準(適用指針第16項)によって判断されるべきことは、本件各訂正報告書の記載とも矛盾しない
    2. 関連当事者が個人の場合の基準(適用指針第16項)によれば、関連当事者との取引が連結損益計算書項目及び連結貸借対照表項目等のいずれに係る取引についても、1000万円を超える取引については、すべて開示対象になるとされている
      • 本件についてみると、被審人とB会との取引は、売掛金として仕訳されている科目のみでも3億円以上であって、基準の30倍を超えている(第2の2(4)ア(ア)、同イ(ア)、同ウ(ア))
      • したがって、被審人とB会との取引は、開示対象となる「重要な取引」に該当する
        • なお、仮に、B会が法人グループ(適用指針第13項(1)ないし(3))であったとしても、関連当事者との取引における売上高が、連結売上高の10パーセントを超える場合には当該関連当事者との取引は開示対象となるところ(適用指針第15項(1)①)、上記と同様に、売掛金として仕訳されている科目のみでも、25パーセント以上(4億5256万9000円/18億0183万7000円≒25.11パーセント〔第2の2(4)イ(ア)、同3(1)イ〕)であるから、「重要な取引」に該当する
  3. 被審人とB会との取引の売上高に占める割合が大きく、同取引が投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項であること
    1. 上記(2)イのとおり、被審人の第13期の売上高に占める被審人とB会との取引による売上高は25パーセント以上であり、他の期でも、約27.5パーセント及び約33.2パーセントである(第12期:5億2585万6000円/19億0943万4000円≒27.53パーセント、第14期:3億1845万円/9億5764万4000円≒33.25パーセント〔第2の2(4)ア(ア)、ウ(ア)、同3(1)ア、ウ〕)
      • このように、被審人とB会との取引は、売上高に占める割合が高く、会社の財政状態や経営成績に影響を及ぼすことは明らかである。この点、第三者委員会も、B会との取引について、「貴社(引用者注:被審人)の売上に占めるB会の割合は依然高い状況である。」、「2017年(引用者 注:平成29年)12月期に係る有価証券報告書によれば、貴社(引用者 注:被審人)にとって、B会は売上の約31%を占める重要な取引先」と指摘している
      • したがって、被審人とB会との具体的な取引状況からも、被審人とB会との取引は、投資者の投資判断に影響を及ぼす事項であると認められる
    2. 加えて、第12期(平成27年1月1日から同年12月31日まで)の有価証券報告書の第一部第2の「4 事業等のリスク」の「(3)特定の取引先・製品・技術等への依存 1特定の販売先への依存について」欄には、「当社グループの技術・ノウハウ等の提供先は医療機関であり、特に医療法人社団「B会」の4医療機関(中略)に対する売上の総額は、当連結会計年度において525,609千円(連結売上高に占める割合27.53%)と、現状の依存度は高いものとなっております。(中略)新規基盤提携医療機関の開拓の遅れ、既存の基盤提携医療機関の当社グループとの取引方針の変更等が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。」との記載がある(なお、第13期〔連結売上高に占める割合25.10%〕及び第14期〔連結売上高に占める割合30.87%〕にも同様の記載がある。)
      • 「4 事業等のリスク」欄は、グループの事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、被審人が、「投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項」を記載したものであり、必ずしも事業上のリスク要因に値しないと考えられる事項であっても、「投資への判断上、重要と考えられるもの」について、投資者への積極的な情報開示の観点から記載されたものである
      • そうすると、被審人自身が、「4 事業等のリスク」欄に、被審人とB会との取引が売上高に占める割合が大きいことについて記載したということは、被審人自身、B会との取引が、「投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項」であり、「投資への判断上、重要と考えられるもの」と認識していたことを端的に示している
  4. 貸倒引当金が計上されその金額も大きいこと
    • 被審人は、第13期において売掛金に対する貸倒引当金繰入額及び貸倒引当金として1億1172万5000円を、第14期において売掛金に対する貸倒引当金として3970万6000円を、それぞれ計上している(第2の2(4)イ(オ)、同ウ(カ))
    • 貸倒引当金の対象となる金銭債権は、必ずしも全てが回収困難な債権ではなく、一般債権も含まれるものであることを考慮しても、第13期におけるB会との取引における売掛金に対する貸倒引当金は1億円を超えており、第13期及び第14期における連結貸借対照表上の貸倒引当金に占める割合も高いものと認められる(第2の3(2))
    • 被審人自身も「現状の依存度は高い」とするB会との取引において、多額の貸倒引当金を計上していたという事実は、被審人とB会との取引が、被審人の財政状態や経営成績に影響を及ぼすものであったことを裏付けている
    • なお、貸倒引当金の総額については訂正前の有価証券報告書の連結貸借対照表にも記載されていたが、貸倒引当金の相当部分を計上した原因が関連当事者との取引であることは、投資者において被審人の財政状態や経営成績に疑念を抱かせ、その投資判断に影響を与える可能性があることは否定できない
    • よって、被審人とB会との取引は、投資者の投資判断に影響を及ぼすものと認められる
  5. 以上のとおり、B会は「関連当事者」に当たり、被審人とB会との取引は会計基準上の開示対象となる「重要な取引」に当たる。そして、被審人とB会との取引の規模等の具体的内容を見ても、開示対象となる基準の30倍を超える取引を行っており、売上高でも4分の1以上を占め、貸倒引当金についても大きな割合を占めていたから、同取引が投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項であるといえる
    • そうすると、被審人とB会との取引は、被審人の財政状態や経営成績に影響を及ぼすものであって、投資者の投資判断が変わり得る事項であると認められる

金融庁 新型コロナウイルス感染症の影響拡大・長期化を踏まえた事業者の資金繰り支援について
  • 政府においては、5月27日に閣議決定し、6月8日に国会に提出した第2次補正予算案において、事業者への資金繰り支援を更に徹底する観点から、政府系・民間金融機関を通じた実質無利子融資の限度額の拡充や、資本性劣後ローンを始めとする資本性資金の供給等の措置を講じている
  • 新型コロナウイルス感染症の影響拡大に伴い、事業者の資金繰りに重大な支障が生じることのないよう、これまで累次の要請を出してきたところであるが、さらなる影響の拡大・長期化を踏まえて、下記事項について要請するので、適切かつ迅速に必要な対応を講じるとともに、本店・各支店及び代理店に対して周知・徹底していただきたい
    1. 新型コロナウイルス感染症による影響の長期化を踏まえ、既に融資を実施した事業者から再度の融資相談も想定されることから、今般の補正予算における拡充内容も踏まえ、丁寧な対応を行うこと
    2. 持続化給付金や家賃支援給付金、雇用調整助成金といった各種給付金の支給等までの間に必要となる資金も含め、事業者の実情に応じ、迅速かつ積極的に支援に取り組むこと
    3. 特に政府系金融機関等における融資審査については、累次にわたって要請しているとおり、赤字や債務超過、貸出条件の変更先といった形式的な事象のみで判断するのではなく、事業者の実情に応じて、最大限の配慮を行うこと

金融庁 第201回国会における金融庁関連法律案
▼金融機能の強化のための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(令和2年6月8日提出) 概要
  • 現在日本の金融システムの健全性に問題はないが、予め、将来にわたって金融システムの安定に万全を期すことにより、金融機関が中小企業等を支え、経済の再生を図ることが重要
  • このため、国の資本参加を通じて金融機関の金融仲介機能を強化する枠組みである金融機能強化法の期限(現在は2022年3月)を2026年3月まで延長するとともに、新型コロナウイルス感染症等に関する特例を設ける。※ 第2次補正予算において、政府保証枠を12兆円から15兆円に拡充予定
    • 金融機関が申請時に提出する経営強化計画の内容
      • 収益性や効率性の目標⇒求めない
      • 経営体制の見直し(経営責任)⇒求めない
      • 中小企業に対する信用供与の円滑化等⇒数値目標は求めないが地域経済の再生に(数値目標を含む)資する方策の策定を求める【内閣府令】
    • 国の審査基準
      • 収益性や効率性向上の見込み⇒求めない
      • 概ね15年以内【政令】の公的資金返済⇒期限は設けない
      • 適切な資産査定⇒利用可能な直近の情報に基づく適切な資産査定
      • 収益性や効率性向上の見込み⇒求めない概ね15年以内【政令】の公的資金返済⇒期限は設けない
    • 国による資本参加の種類等
      • 原則優先株(銀行の場合)⇒普通株や劣後債も可とし、配当率も通常より引下げ【運用】
▼金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るための金融商品の販売等に関する法律等の一部を改正する法律(令和2年3月6日提出、令和2年6月5日成立)概要
  • 情報通信技術の進展とニーズの多様化
    • オンラインでのサービスの提供が可能となる中、多種多様な金融サービスのワンストップ提供に対するニーズ
    • キャッシュレス時代に対応した、利便性が高く安心・安全な決済サービスに対するニーズ
  • こうしたニーズに対応し、金融サービスの利用者の利便の向上及び保護を図るため、金融商品販売法を「金融サービスの提供に関する法律」に改めるほか、資金決済法等を改正する
  • 金融サービス仲介業の創設
    • 1つの登録を受けることにより、銀行・証券・保険すべての分野のサービスの仲介を行うことができる金融サービス仲介業を創設※さらに、一定の要件を満たせば、電子決済等代行業の登録手続も省略可能とする
      • 主な規制
        • 特定の金融機関への所属は求めない
        • 利用者財産の受入れは禁止
        • 仲介にあたって高度な説明を要しないと考えられる金融サービスに限り取扱可能
        • 利用者に対する損害賠償資力の確保のため、保証金の供託等を義務付け
        • 利用者情報の取扱いに関する措置や利用者への説明義務、禁止行為などは、仲介する金融サービスの特性に応じて過不足なく規定
        • このほか、監督規定や、認定金融サービス仲介業協会及び裁判外紛争解決制度に関する規定を整備
  • 資金移動業の規制の見直し
    • 高額送金を取扱可能な類型を創設
      • 海外送金のニーズなどを踏まえ、100万円超の高額送金を取扱可能な新しい類型(認可制)を創設
      • 事業者破綻時に利用者に与え得る影響を踏まえ、利用者資金の受入れを最小限度とするため、具体的な送金指図を伴わない資金の受入れを禁止 ※事業者は、送金先や送金日時が決まっている資金のみ、利用者から受入れ可能
    • 少額送金を取り扱う類型の規制を合理化
      • 送金コストのさらなる削減の観点から、利用者の資金について、供託等に代えて、分別した預金で管理することを認める(外部監査を義務付け)
    • 現行の枠組みは維持(上記とあわせて、資金移動業は3類型に)
  • 利用者保護のための措置
    • いわゆる収納代行のうち、「割り勘アプリ」のように実質的に個人間送金を行う行為が、資金移動業の規制対象であることを明確化

金融庁 IOSCOによるプレス・リリース 「COVID-19にかかる開示の重要性に関するIOSCO声明」の公表について
▼プレス・リリース(仮訳)
  • IOSCOは、発行体が、COVID-19の影響について、公正な開示を行うことを奨励する
  • 証券監督者国際機構(IOSCO)の代表理事会は本日、発行体の経営成績、財政状態及び見通しに対するCOVID-19の影響について、適時に高品質の情報を得ることが投資家及びその他の利害関係者にとっての重要である旨を強調する声明文を公式に発表した
  • COVID-19の流行とそれが引き起こした不確実性は、財務報告と監査に重大な影響を及ぼすものであり、最新で信頼できる情報の発行体による開示は投資決定にも影響を与える。現在の状況は財務諸表以外での開示をより困難にする可能性があり、高品質な開示がより一層重要である。COVID-19の状況に鑑み、我々は資本市場が適切に機能するために非常に重要である、高品質な報告基準と開示規制の開発、一貫した適用及び執行に完全にコミットする。
  • COVID-19における開示の重要性に関する声明において、IOSCOは、
    • 財務諸表における認識、測定、表示された金額について、COVID-19が与える影響を開示することの重要性を強調
    • 透明かつ完全な開示の重要性を強調し、不確実性が高まる環境下では、特にCOVID-19に関する重要な判断及び見積もりが含まれる際には、開示は個別具体的かつ透明であることが重要である点に言及
    • 現在の状況下では、企業は、信頼性があり、かつ有益な非GAAP指標の要素について、注意することが重要である点を強調
    • 半期の財務報告では、変化する環境下での重要な情報及び経営者の対応について、より強固な開示が要求される点に言及
    • 期末監査では、監査人は、監査上の主要な検討事項(KAM)において、監査人がどのようにCOVID-19の影響に対応したかも含め、報告する責任があることを再確認
    • 発行体が、当局によって財務情報の提出期限が延長されたことも考慮の上、責任をもって、合理的かつ裏付けのある判断を含む適時かつ包括的な財務情報を提供することを奨励
▼声明文(仮訳)
  • 発行体が直面する困難は、事業を行う法域や業種などの個別の状況に応じて各発行体で異なるが、COVID-19を踏まえた重要な判断や見積りを伴う可能性があり、開示(将来情報を潜在的に含む)においてより高い透明性が必要となる共通の領域の一部は、以下である
    • COVID-19が過去の財務情報と非財務情報に及ぼす影響の評価。これには、企業の現在の財務状況と経営状況を構成する将来の見通しと、その経営状況と財務状況が短期的及び長期的にどのように変化するかを含む
    • 不確実性を軽減するための経営者の計画を含む、継続企業の前提の評価
    • 以下に関する重要な判断と見積り
      • のれん及びその他の非金融資産の減損の評価
      • 観察できない重要なインプットを使用した公正価値測定
      • 予想信用損失の会計処理の適用を含む金融資産の減損
      • 将来情報は、将来のキャッシュフロー予測のためにこれらの領域で必要とされ得る。また、不確実性が高まる環境において重要なツールである収益のシナリオ分析は、将来キャッシュフローの予測に目的適合性を持ち得る
      • 後発事象
  • リモート作業、移動制限、及びCOVID-19の他の影響により、報告プロセスはさらに時間がかかる可能性がある。現在の状況への対応として、一部法域の規制当局は、発行体に財務情報を作成し提出する期限の猶予を与えている。この延長にあたっては、発行体は投資家のニーズと、合理的で裏付けのある判断を含む適時で包括的な財務情報を提供する責任とのバランスをとる必要がある
  • 一方で、投資家やその他の利害関係者は、発行体の状況により注意を払うことが求められる。より時間を要する場合、発行体は、遅延の理由、問題への対処方法、及び予想される報告日について市場に周知することを検討すべきである
  • この前例のない困難な時期に、IOSCOはCOVID-19の流行によって引き起こされた財務報告の課題に関して、国際的な基準設定主体や世界中の他の規制当局と積極的に連携してきている。私たちはこれらの団体との協力を続け、特にCOVID-19流行による不確実な時期に、投資家への高品質な財務情報の提供を支援することに全力で取組む
  • 最後に、IOSCOは発行体、監査委員会(又は統治責任者)、及び外部監査人が、特に不確実性が高まっているときに、投資家に高品質で信頼性が高く、適時で透明性のある財務情報を提供する上で各主体が重要な役割を果たすことを再認識させる
  • 合理的で裏付けのある見積りの作成、効果的な財務報告に係る内部統制の構築及び維持、COVID-19による発行体への現在及び将来の潜在的影響に関する信頼でき、透明性のある、企業固有の開示の提供を行うことは、経営者の責任である。監査委員会や統治責任者は、発行体の財務報告と外部監査プロセスの監視に責任がある。また、財務情報に対して職業上の基準に従って高品質な保証業務を実施することは、外部監査人の責任である

金融庁 令和2年度第2次補正予算の決定を踏まえた資金繰り支援について(要請)
  • 政府においては、本日、令和2年度第2次補正予算を決定し、民間金融機関による無利子・無担保融資の無利子枠の拡充措置が講じられるなど、事業者における資金繰り対応の強化が図られています
  • 金融庁としては、これまでも制度融資を活用した実質無利子・無担保融資の取組状況について確認しているところですが、事業者に対する資金繰り支援の状況を総体として把握するためには、各政策金融機関による融資や保証協会保証付き融資と並び、民間金融機関のプロパー融資の果たす役割も重要であると考えております
  • このため、事業者への元本据置等の条件変更や新規融資の迅速かつ適切な実行を更に徹底するとともに、事業者の状況に応じた支援に万全を期す観点から、下記事項について改めて確認・周知しますので、貴協会会員宛に周知徹底方よろしくお願いいたします
    • 金融機関が事業者の資金繰り支援に当たって返済猶予等の条件を変更した場合や新規融資を行う場合の債権の区分に関して、新型コロナウイルス感染症の感染拡大以前に正常先と認識していたが、感染拡大後に経営状況が悪化した事業者については、収束後には経営状況が回復する蓋然性が高いことや、経済対策の効果等を勘案し、感染拡大前と同一の評価とすることについて、金融庁は、金融機関の判断を尊重することとする
    • 民間金融機関における事業者支援の取組みが効果的に行われることを確保する観点から、金融庁・財務局は、各民間金融機関におけるプロパー融資残高等を分析し、政策金融機関等の融資・保証の実施状況を参照しつつ融資残高が減少傾向にないかなど、事業者への資金繰り支援の状況をヒアリングすることとする。その結果、金融機関における事業者支援の態勢について確認の必要が生じた場合は、特別検査(銀行法第25条に基づく立入検査)を実施することで、金融機関の取組状況を適時に確認する
    • 急激な経営環境の変化により資本の充実が必要となった企業に対する支援において、資本性借入金(債務者の評価において、十分な資本的性質が認められる借入金として、資本とみなして取り扱うことが可能なもの)が有用であり、積極的に活用すべきことを、改めて確認するとともに、この点について、監督指針においても明確化する

金融庁 新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえた対応について(住宅ローン等に係る条件変更)
  • 住宅ローンについては、これまで、顧客のニーズを十分に踏まえた条件変更等について、迅速かつ柔軟に対応するよう要請してきたところである
  • こうした要請を踏まえ、金融機関において、3月末の住宅ローンに係る条件変更の実行率が7%(銀行)、98.1%(協同組織金融機関)となっていることや、住宅ローンについて相談があった場合には、審査を行わずに最長1年の元金据置き等の条件変更に応じることとしているなどの好事例も見られるなど、条件変更に積極的に対応していただいているものと承知している
  • こうした中、6月のボーナス支給時期を迎えるに当たり、住宅ローンのボーナス払いを設定している顧客からの返済猶予の相談が寄せられることが見込まれる。これに対し、上記好事例で見られるように、十分な期間の元本据え置きなど、顧客のニーズに応じた条件変更の速やかな実施や、条件変更時の手数料の無料化といった支援を積極的に行っていただくよう、改めてお願いしたい。また、条件変更等に当たっては、顧客のニーズを十分に踏まえ、具体的に考えられる条件変更等の内容を金融機関側から提案するなど、積極的な対応をお願いしたい
  • さらに、こうした時期を迎えるに当たり、顧客からの条件変更の相談が増えることが想定されるため、既に対応している金融機関もありますが、顧客が相談しやすいよう、住宅ローンに係る専用ダイヤルや休日を含めた相談窓口(住宅ローンプラザ等)の積極的な周知にも取り組んでいただくよう、お願いしたい
  • 上記に加え、その他の個人ローン(教育ローン、マイカーローン、リフォームローン等)についても、積極的に相談対応を行い、顧客のニーズを十分に踏まえた条件変更をお願いしたい

金融庁 「新型コロナウイルス感染症の影響に関する記述情報の開示Q&A -投資家が期待する好開示のポイント-」の公表
▼「新型コロナウイルス感染症の影響に関する記述情報の開示Q&A -投資家が期待する好開示のポイント-」
  • Q1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等の記載内容
    • 有価証券報告書における経営方針・経営戦略等については、背景となる「経営環境についての経営者の認識の説明」を含めて記載することが求められています
    • 経営環境については、企業構造、事業を行う市場の状況や競合他社との競争優位性に加えて、自社の弱みや課題、経営環境の変化を踏まえた自社にとっての機会やリスクに関する経営者の認識を記載し、これらも踏まえて経営方針・経営戦略等を記載することが望まれます。また、投資家がセグメントごとの経営方針・経営戦略等を適切に理解できるよう、各セグメントに固有の経営環境についての経営者の認識も併せて説明することが望まれます
    • 新型コロナウイルス感染症の広がりは、各社の経営環境等に大きな影響を与えており、その影響は事業等によって異なるものと考えられます。このため、新型コロナウイルス感染症が自社の経営環境にどのような影響を与えているかについて、経営者が新たに認識した自社の弱みや課題、機会やリスク等も踏まえ、セグメントごとに具体的に記載することが望まれます
    • 加えて、新型コロナウイルス感染症の影響が今後の経営環境にどのような変化をもたらす可能性があるかについての経営者の認識も記載することが期待されます
    • 現状の経営環境の変化を踏まえて経営方針・経営戦略等を見直す場合、従前からどのような点を変更したかが分かるように記載することが望まれます。また、KPIの変更が必要となる場合には、新しいKPIを示すだけではなく、その変更理由についても具体的に記載することが期待されます
    • 経営方針・経営戦略等を見直す必要がないと判断した場合であっても、新型コロナウイルス感染症の拡大により生活様式の変化を求められていることを踏まえ、見直す必要がないと判断するに至った議論の背景等を具体的に記載することが期待されます
  • Q2 事業等のリスクの記載内容
    • 経営者として、新型コロナウイルス感染症による自社のビジネスへの影響を検討し、当該感染症が経営成績等の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している場合には、有価証券報告書等の「事業等のリスク」に記載する必要があります
    • 記載にあたっては、企業の現在の状況や経営成績等に与える影響について、例えば、従業員の働き方やサプライチェーンへの影響といった、事業活動に与える影響等も含めて、取締役会や経営会議等における議論の内容(経営者の視点での状況認識・分析と、これに対する対応策(経営戦略の変更等))を記載する等、具体的に記載することが求められております。また、可能な限り定量的な情報も含めて記載することが期待されます
    • 定量的な情報については、取締役会や経営会議等で議論されている今後の経営成績等に与える影響額を記載することが考えられ、概算値として記載する方法のほか、影響額の範囲を記載する方法も考えられます。また、影響額を算出する際の前提となる仮定やシナリオを記載することも重要と考えます
    • 提出日時点において、経営成績等に与える影響額を合理的に見積ることができない場合には、その旨を記載した上で、その後、影響額を合理的に見積ることができるようになった時点において、その内容を四半期報告書や臨時報告書、適時開示等において情報提供することが望まれます
    • なお、例えば、経営方針・経営戦略等と関連づけて記載することが投資家の理解を容易にすると考えられる場合は、経営方針・経営戦略等の記載の中にリスクに関する見出しを付してまとめて記載するとともに、「事業等のリスク」では経営方針・経営戦略等を参照する旨を記載することも考えられます
  • Q3 事業等のリスクの対応策の記載内容
    • 対応策について取締役会や経営会議等で議論している場合は、その内容を具体的に記載することが望まれますが、対応策が明確に定まっていない場合には、その旨を記載した上で、その後、対応策が策定された時点で四半期報告書や臨時報告書、適時開示等において情報提供することが望まれます
    • 対応策の記載にあたっては、経営成績等に係る対応策だけではなく、例えば、リモートワーク等、新型コロナウイルスの感染防止対策がどのように行われているかなど、事業活動に係る対応策についても具体的に記載することが期待されます
    • 今般の感染症のリスクに対する対応として、特別な会議体や管理体制を置いている場合は、例えば、当該会議体等の意思決定権者、構成員、権限、位置づけや議論の内容、活動状況等、その具体的な内容について記載することが望まれます
  • Q5 キャッシュ・フロー分析の記載内容
    • 「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」(MD&A)には、「資本の財源及び資金の流動性」に関する記載も含まれます
    • 新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰り等については、当該「資本の財源及び資金の流動性」として、経営者の検討若しくは対応事項を具体的に記載することが重要と考えられます
    • 例えば、現在保有している手許現預金の水準(国内会社と海外子会社保有分に分けての記載等)やコミットメントラインの設定状況、予定されている資金支出、短期及び長期の新たな資金調達の必要性、財務制限条項の抵触リスクへの対処方法などの記載が重要と考えられます。予定されている資金支出には、短期的に不可避な支出について記載することも有用と考えられます
    • また、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた成長投資、手許資金、株主還元等への資金の配分のあり方について、経営者の考え方を記載することも重要と考えられます。この場合、従来の方針を変更する場合には、変更する理由と新しい方針の考え方について具体的に記載することが必要と考えられます
    • なお、財務制限条項の抵触リスクに関する記載など、例えば、「事業等のリスク」にまとめて記載することが投資家の理解が深まると考えられる場合には「事業等のリスク」にまとめて記載する(あわせて、「MD&A」においては、「事業等のリスク」を参照する旨を記載する)など、どの項目において説明するかについては、一定の柔軟性があると考えられます
  • Q6 会計上の見積りの記載内容
    • 会計上の見積りを行う上で企業が新型コロナウイルス感染症の影響についてどのような仮定を置いたかについては、企業会計基準委員会が公表した議事概要や金融庁からの要請文(本年5月21日公表)にあるとおり、財務諸表等の注記である「追加情報」において具体的に開示することが強く期待されています
    • このような中、「追加情報」や他の注記において、MD&Aの「会計上の見積り」で記載が求められている事項(開示府令第二号様式記載上の注意 (32)a(g) )の全部又は一部を記載した場合には、MD&Aの「会計上の見積り」においては、その旨を記載することで、「追加情報」等に記載した事項を省略可能とされております
    • ただし、「追加情報」や他の注記において具体的に記載しきれない場合には、その補足として、MD&Aの「会計上の見積り」においても記載することが重要と考えられます
    • MD&Aの「会計上の見積り」では、見積りに用いた仮定に加え、その仮定を選択した背景や当該仮定が変動することによる経営成績等への影響について記載することが期待されます。(「記述情報の開示の好事例集」-重要な会計上の見積り-参照)
    • 当該経営成績等への影響については、可能であれば定量的な記載が望ましいものの、測定が困難な場合も想定されるため、このような場合は、想定されるシナリオ等を定性的に分かりやすく記載することが重要です
    • なお、MD&Aの「会計上の見積り」においても、「当年度に会計上の見積りを行った結果、当年度の財務諸表の金額に対する影響の重要性が乏しい場合であっても、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある場合には、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する追加情報の開示を行うことが財務諸表の利用者に有用な情報を与える」との議事概要(追補)の考え方はあてはまると考えられます

金融庁 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(令和2年度)
  1. 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項について
    • 令和2年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項は以下のとおりです。
      1. 新たに適用となる開示制度に係る留意すべき事項
        • 令和2年3月期に適用される開示制度の改正のうち、主なものは以下のとおりです。
          • 平成31年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」による改正(「経営方針・経営戦略等」、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」及び「監査の状況」)
      2. 有価証券報告書レビューの審査結果及び審査結果を踏まえた留意すべき事項
        • 平成31年度の有価証券報告書レビューの審査結果及びそれを踏まえた留意すべき事項は別紙1のとおりです
        • ▼ 別紙1
  2. 有価証券報告書レビューの実施について
    • 令和2年3月期以降の事業年度に係る有価証券報告書のレビューについては、以下の内容で実施します。なお、過去の有価証券報告書レビューにおいて、フォローアップが必要と認められた会社についても、別途審査を実施します。(別紙2参照)
    • ▼ 別紙2
      1. 法令改正関係審査
        • 平成31年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」による改正について、記載内容を審査します (「経営方針・経営戦略等」、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」及び「監査の状況」が対象)。このため、有価証券報告書提出会社は、別添の「調査票」に回答していただき、有価証券報告書の提出とあわせて、所管の財務局等にご提出ください。なお、具体的な提出方法等については、所管の財務局等から別途ご連絡いたします
        • 令和2年3月期以降の事業年度に係る法令改正関係審査の留意すべき事項等は別紙3参照
        • ▼ 別紙3
        • なお、審査対象となる「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」に関する開示内容には、「経営方針・経営戦略等」、「事業等のリスク」及び「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」等における新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示も含まれます
        • また、上記に加え、企業会計基準委員会から議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方」が公表されたこと(令和2年4月10日公表、同年5月11日追補版公表)を踏まえ、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に係る仮定に関する「追加情報」の開示についても、本年度の有価証券報告書レビューの対象に含めて審査します
      2. 重点テーマ審査
        • 今回(令和2年3月期以降)の重点テーマは、以下のとおりです。審査対象となる会社には、所管の財務局等から別途ご連絡いたします
        • 〔重点テーマ〕
          • セグメント情報
          • IFRS15「顧客との契約から生じる収益」(主に指定国際会計基準を任意適用する会社が対象)
      3. 情報等活用審査

【2020年5月】

金融庁 新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示について
  • 新型コロナウイルス感染症の広がりは、多くの上場企業等の経済活動に影響を与えており、こうした不確実な経営環境において、経営者の視点による充実した開示を行うことは、投資家の投資判断にとって重要と考えられます。また、このような開示は、投資家と企業との建設的な対話を通じた持続的な企業価値の維持・向上にも資するものと考えられます。さらに、世界的な広がりを見せている今般の感染症について、こうした観点から開示の充実が図られることは、我が国の資本市場の信頼性の向上にも資すると考えられます。
  • 有価証券報告書における新型コロナウイルス感染症の影響に関する企業情報の開示
    1. 財務情報における追加情報の開示
      • 企業会計基準委員会から議事概要として「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方」が公表されています(本年4月10日公表、5月11日追補)
      • 当該議事概要では、財務情報において、「どのような仮定を置いて会計上の見積りを行ったかについて、財務諸表の利用者が理解できるような情報を具体的に開示する必要があると考えられ、重要性がある場合は、追加情報としての開示が求められる」とされています
      • また追補では、「当年度に会計上の見積りを行った結果、当年度の財務諸表の金額に対する影響の重要性が乏しい場合であっても、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある場合には、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する追加情報の開示を行うことが財務諸表の利用者に有用な情報を与えることになると思われ、開示を行うことが強く望まれる」とされています
      • このように「会計上の見積り」の開示は、投資家が財務諸表を理解する上で有用な情報と考えられ、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が高い事象については、財務情報である追加情報において、会計上の見積りに用いた仮定をより具体的に開示することが強く期待されます
    2. 非財務情報(記述情報)の開示
      • 非財務情報(記述情報)では、本年3月期決算から適用される改正内閣府令において、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについて、「当該見積り及び当該仮定の不確実性の内容やその変動により経営成績等に生じる影響」などを開示することが求められています。ただし、この内容を財務情報である追加情報において開示した場合には、非財務情報の開示ではその旨を記載することによって省略することができます
      • また、「会計上の見積り」以外では、非財務情報において、今般の新型コロナウイルス感染症の影響について、「事業等のリスク」における感染症の影響や対応策、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」における業績や資金繰りへの影響分析、経営戦略を変更する場合にはその内容等の充実した開示を行うことが強く期待されます
    3. 有価証券報告書レビューによる対応
      • 非財務情報における改正内閣府令に関する開示内容については、本年3月27日に公表している通り、有価証券報告書レビューの対象となっており、これには新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示も含まれます
      • また、企業会計基準委員会の議事概要(追補を含む)の公表を踏まえ、財務情報における、新型コロナウイルス感染症の影響に係る仮定に関する追加情報の開示についても、上記の有価証券報告書レビューの対象に含めて審査することといたします

金融庁 有価証券報告書の作成・提出に際しての留意すべき事項及び有価証券報告書レビューの実施について(令和2年度)
▼別紙2 令和2年度 有価証券報告書レビューの実施について
  • 金融庁は、上場会社等から提出された有価証券報告書の記載内容について、より深度ある審査を行うため、各財務局、福岡財務支局及び沖縄総合事務局(以下「財務局等」という。)と連携して、有価証券報告書レビューを実施しています。令和2年度の有価証券報告書レビューについては、以下の内容で実施します。なお、過去の有価証券報告書レビューにおいて、フォローアップが必要と認められた会社についても、別途審査を実施します
    1. 審査対象会社
      1. 法令改正関係審査
        • 令和2年3月31日以降を決算期末とする有価証券報告書の提出会社を対象として、平成31年1月に施行された「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」による改正(以下、「開示府令改正」という。)について、適切な記載がなされているかを審査します。(「経営方針・経営戦略等」、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」及び「監査の状況」が対象。)
        • なお、審査対象となる「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」に関する開示内容には、「経営方針・経営戦略等」、「事業等のリスク」及び「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」等における新型コロナウイルス感染症の影響に関する開示も含まれます
        • また、上記に加え、企業会計基準委員会から議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方」が公表されたこと(令和2年4月10日公表、同年5月11日追補版公表)を踏まえ、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に係る仮定に関する「追加情報」の開示についても、本年度の有価証券報告書レビューの対象に含めて審査します
      2. 重点テーマ審査
        • 以下のテーマに着目し、令和2年3月31日以降を決算期末とする有価証券報告書の提出会社の中から審査対象会社を選定します。
        • 〔重点テーマ〕
          • セグメント情報:主に「セグメント情報等の開示に関する会計基準(企業会計基準第17号)」及び「セグメント情報等の開示に関する会計基準の適用指針(企業会計基準適用指針第20号)」の適用状況を審査します。(指定国際会計基準を適用する会社に関しては、IFRS8号「事業セグメント」の適用状況を審査します。)なお、開示府令改正により令和2年度から記述情報の充実が求められる経営方針・経営戦略等について、セグメントごとに説明されることが望ましいとされているところ、財務情報と記述情報の関連性、整合性にも留意してください
          • 顧客との契約から生じる収益:主に指定国際会計基準を任意適用する会社を対象に、IFRS15号「顧客との契約から生じる収益」の適用状況を審査。会計処理や連結財務諸表の表示に加え、注記についても審査対象とします。なお、「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い(実務対応報告第18号)」により、日本基準を適用している提出会社が、連結決算手続上、IFRSに準拠して作成された財務諸表を利用して連結財務諸表を作成している場合には、当該連結財務諸表に含まれる在外子会社等の財務諸表も審査の対象になる可能性があることに留意してください。
      3. 情報等活用審査
        • 適時開示や報道、提供された情報等を勘案し、審査対象会社を選定します
    2. レビューの実施方法
      1. 法令改正関係審査
        • 調査票の提出依頼:財務局等から審査対象会社に対し、法令改正等により有価証券報告書の記載内容が変更又は追加された重要な事項についての調査票の記入・財務局等への提出を順次依頼します
        • 回答の審査:審査対象会社から提出を受けた調査票に基づき、法令等に照らして、開示の適正性を審査します。調査票の記載内容に不明点や疑問点がある場合には、別途質問を行います
      2. 重点テーマ審査及び情報等活用審査
        • 質問状の送付:審査対象会社に対し、テーマ等についての個別の質問状を財務局等から順次送付します。なお、質問内容には、以下のような観点も反映します
          • 法令や会計基準への形式的な準拠性のみでなく、投資者にとって十分に明瞭で理解し得る記載となっているか
          • 重点テーマ以外の関連する事項について、確認すべき点はないか
          • 有価証券報告書以外の開示書類(四半期報告書、内部統制報告書等)への影響はないか
        • 回答の審査:財務局等より送付した質問状は、2週間程度の期日内に回答を受け、法令等及び一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に照らして、会計処理・開示の適正性等を審査します。回答内容に不明点や疑問点が残った場合には、追加で質問を行います
        • (注)なお、本レビューにおける審査の終了をもって、有価証券報告書の開示の正確性が保証されるものではない点に留意してください。また、証券取引等監視委員会と情報の共有を行う場合があります

金融庁 新型コロナウイルス感染症を踏まえた金融機関の対応事例
  • 金融庁では、新型コロナウイルス感染症について、債務の条件変更・新規融資など、事業者の実情に応じた万全の対応を金融機関に要請し、事業者への資金繰り支援の促進を当面の検査・監督の最重点事項として、特別ヒアリング等で、金融機関の取組状況を確認してきたところである。確認した金融機関の取組みのうち、他の金融機関の参考となる事例について、随時取りまとめ・公表する。
  • 条件変更・新規融資等の対応
    • 事業者からの条件変更等の相談があった場合には、審査を行うことなく、まずは、3ヶ月の元金据置ないし期限延長を実施
    • 事業者からの相談を受け、これまでの事業実績の評価に基づき、今後も事業を継続させていくため、1年間の元金据置・期限延長を実施
    • 受注が大幅に減少した事業者に対し、積極的な支援策としてまず1年間の元金据置を実施。将来の資金面の見通しがついた時点で、見通しに合わせ返済期限を柔軟に延長予定
    • 返済財源等に見通しが立たない場合に、一旦、6ヶ月程度の短期資金の貸出で対応し、その間に資金面・事業面でどの様な対応策が考え得るか、事業者とともに検討
    • 事業者の不安を解消するため、コロナ関連の特別融資(プロパー)の返済期間を10年から15年へ、元金据置期間2年か5年へと延長
    • テナントの家賃支払いを1年間減免しているビル所有者への融資について、同期間の元金据置・期限延長を実施
    • テナントの家賃支払いを1年間猶予したビル所有者に対して、家賃収入の減少額に相当する金額を、複数の民間金融機関が協調して融資実行
    • 2年以内の元金据置であれば案件問わずに支店長専決権限として、条件変更を実行
    • 条件変更等にあたって通常であれば支払いを求めている違約金・手数料等について、本部からの明確な指示の下、一律に免除
    • 住宅ローンに係る返済猶予等の相談について、審査を行わずに最長1年間の元金据置等を実施
  • 書面等の省略・簡素化
    • 融資実行にあたり、資金収支の状況など必要な情報についての資料がそろっていなくても、聞き取り・ヒアリングで足ることとする
    • 条件変更について柔軟に対応することとし、必要な事業計画等の書類については、業況が落ち着いてから後々でよいとの取扱いとする
    • 新たな資料・データを求めず、原則、過去に提出を受けたデータ等により融資や条件変更等の可否を判断し、確認が必要な情報についても、すぐに提出が可能な直近のデータ等のみで対応する
  • 金融機関の態勢
    • 事業者の融資ニーズを確認してから何日経過しているか、受付審査の状況等を集計。案件進捗・滞留案件の状況について管理
    • 営業店が情報収集した事業者相談等をイントラネットに随時入力することで、役員・本部担当者がその内容をタイムリーに把握し、営業店の対応に不足があれば、必要な指示を行う
  • 事業者の本業支援
    • 地元商店街など販売が減少した事業者に対して、他の事業者とのマッチングを通じた販路拡大など、取引先を面的に支援
    • 資材・原材料の輸入が滞る中、金融機関間で連携し、代替品を取り扱う事業者を紹介
    • 事業者における雇用調整助成金の申請を支援するため、社会保険労務士を支店に配置
  • 他機関との連携
    • 地域内の自治体や金融機関、信用保証協会において、例えば一部の金融機関や保証協会の窓口が混雑した場合には、他の金融機関等が人員を派遣する等、相互協力の枠組みを設ける
    • 市町村におけるセーフティネット保証の認定業務を支援するため、市町村へ職員を派遣し、決算書や事業者規模等を確認
    • 市町村と協議の上、金融機関が事業者の売上高の減少を確認・書類に押印することを以って、市町村におけるセーフティネット保証の認定に十分とする取扱いを実施
  • 日本政策金融公庫の特別融資を希望する取引先を支援するため、当該地域の公庫支店と調整の上、「事務フロー」を作成し、全営業店に示達

金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
▼共通事項(主要行/全国地方銀行協会/第二地方銀行協会/全国信用組合中央協会/生命保険協会/日本損害協会/日本証券業協会/日本投資顧問業協会/労働金庫業界)
  • 金融庁は、2月7日に、新型コロナウイルス感染症に関し、国内外の感染状況や当該感染症による事業者への影響等を踏まえ、金融機関に対して、新型コロナウイルス感染症の発生を踏まえた対応について、要請をしたところ
  • 具体的には、以下を要請させて頂いた
    • 新型コロナウイルス感染症に関する情報等の収集に努めること
    • 感染対策の実施に加え、従業員への注意喚起や職場の消毒等の徹底、従業員の健康状態の確認、従業員が発症した場合の対処などに万全を期すこと
    • 感染症により影響を受けた事業者に対し、金融機関が事業者を訪問するなどの丁寧な経営相談や、経営の継続に必要な資金の供給、既存融資の条件変更の実施など、適切な対応に努めること
    • 施設への宿泊等を余儀なくされるなどの影響を受けた顧客からの金融サービスに関する要望に対し、柔軟な対応に努めること、
  • 金融機関におかれては、今般の要請も踏まえ、感染拡大防止や積極的な事業者等の支援をお願いしたい
  • システムが安全かつ安定的に稼働することは金融機関に対する信頼性を確保するための大前提となるため、システムリスク管理態勢を充実させることは極めて重要である
  • こうした中、今事務年度においては、昨事務年度と比べ、システムの障害発生件数が増加傾向にある。障害件数の増加の主な要因としては、地域金融機関のインターネットバンキングで利用されているワンタイムパスワード認証等に障害が発生し、サードパーティリスクを含めた新たなリスクが顕在化したことによるもの。海外では、昨年12月、英国の大手外貨両替会社がサイバー攻撃を受け、同社の外国為替サービスを利用する金融機関において顧客の注文が処理できないなどの影響が発生しており、国際的にもサードパーティリスクの管理が重要となっている
  • 当庁としては、金融機関のサイバーセキュリティの向上には官民が一体となって取組みを推進することが重要であると考えており、こうした観点から、引き続きご協力をお願いしたい
  • LIBORについては、2021年末以降に公表が恒久的に停止する可能性が高まっており、経営陣の主体的かつ積極的な関与の下での対応をお願いしてきた。2021年末まで残り2年を切った中、(主要行におかれては改めて、)問題意識を数点申し上げたい
  • 1点目は、LIBOR公表停止時期の不確実性への備えである。LIBORの具体的な公表停止時期については、様々なシナリオが考えられ、当庁を含め民間金融機関がコントロールできる話ではない。例えば、LIBOR参照取引の市場流動性が2021年末を待たず、急激に失われることも考えられる。実際に、英国当局は、2020年をLIBOR移行のための極めて重要な年であると位置づけ、2020年9月末以降はポンドLIBORを参照するキャッシュ商品について、満期が2021年末を超える新規取引を停止するよう呼びかける(1.16BOE・FCAによる共同声明)など、ますます移行の加速化が進んでいく可能性もある。各金融機関におかれては、こうした海外当局の動向を常に注視いただきながら、「危機管理」という思想の下で、顧客対応やシステム対応などを進めていただく必要がある
  • 2点目は、期日が2021年末より前の契約については、期日到来時に、可能なかぎり代替金利指標への「移行」を進めていただきたいと考えている。また、期日が2021年末をまたぐ契約については、仮に金利条件の変更等により「移行」ができなくてもLIBOR公表停止時点で後継金利に切り替える「フォールバック」条項を導入しておくことが、危機管理においては最低限必要かつ有用な対応である
  • 3点目は、今後、満期・満了日が2021年末を越えるLIBOR参照の契約や社債等商品を、顧客や投資家に十分説明することなく、かつフォールバック条項も入れずに、「新たに」締結・発行した場合は、顧客保護の観点から、コンダクト・リスクを抱えるということと同じであるということを認識いただきたい。このコンダクト・リスクの観点については、当庁としては厳正にモニタリングしていく
  • 最後に、代替金利指標については、昨年11月の市中協議取りまとめにおいて、ターム物RFR金利を選好する意見が多かったものの、現時点では存在していない。足元では、この代替指標の算出・公表主体の選定作業が進められているが、「日本円金利指標に関する検討委員会」による選定後は、頑健な代替指標の公表が出来る限り早期に開始されるよう、引き続き市場全体としての取組みを促していく。皆様におかれましても、決まっていないことが多い、不確定要素が大きすぎるなどといって、例えばシステム開発や顧客説明などの対応を先送りにしていては、2021年末という時限に間に合わないおそれがあるので、早期に「移行」を果たすべく、必要な準備を進めていただきたい
  • 昨年6月4日のデジタル・ガバメント閣僚会議において決定された「マイナンバーカードの普及とマイナンバーの利活用の促進に関する方針」を踏まえ、当庁から以下の4つの要請文を発出させていただいた
    • マイナンバーカードの積極的な取得と利活用の促進について
    • 電子的に発行された納税証明書の受け入れ及び利用拡大について
    • 本人確認のデジタル化・厳格化の推進について
    • 「預貯金口座付番に係る事務ガイドライン」の遵守等について
  • 特に、「マイナンバーカードの積極的な取得と利活用の促進について」は、マイナンバーカードを普及させる観点から、令和2年度に、マイナンバーカードを活用したマイナポイントによる消費活性化策が実施されるほか、令和3年3月には、健康保険証として利用できるようになる予定。貴団体及び会員事業者の従業員等に対して、マイナンバーカードの積極的な取得と利活用について呼び掛けを行っていただくよう、お願いしたい
  • また、「預貯金口座付番に係る事務ガイドライン」については、マイナンバーの利活用を促進する観点から、預貯金口座へのマイナンバー付番を円滑に進めるためのものである。同ガイドラインは、平成28年のマイナンバー法改正時に業界が取りまとめたものであるが、これに基づき、顧客の新規口座開設時や住所変更等の手続時等にマイナンバー提供の案内が適切に行なわれるような態勢となっているか等、今一度、ご確認いただき、同ガイドラインを遵守した対応を行っていただくよう、お願いしたい
  • 銀行を騙ったフィッシング詐欺による不正送金被害については、昨年11月の意見交換会において注意喚起を行ったところだが、再度注意喚起をさせていただく
  • 警察庁によると、昨年9月以降、偽のインターネット・バンキングのウェブサイトから、顧客のID・パスワードやワンタイムパスワードの情報を盗み取るといった手口による被害が増加。昨年11月のインターネット・バンキングに係る不正送金の被害発生件数は573件、被害額は約7億7,600万円となり、発生件数及び被害額は平成24年(2012年)以降、過去最多の水準を記録した
  • 各行が対策を講じたこともあり、12月にはフィッシング詐欺被害件数は減少している。しかしながら、足元の状況としては、大手銀行の他、地方銀行やネット銀行の偽サイトが立ち上がるなど対象に広がりが見られるほか、フィッシングで乗っ取られた複数の金融機関の口座をまたぐ不正送金が発生するなど、引き続き巧妙化する手口を念頭に、被害の防止に努める必要があると認識している
  • 各行におかれては、顧客に安全なインターネット・バンキングサービスを提供できるよう、現在の不正アクセスの検知システムの有効性や、不正取引モニタリングの手法等について、いま一度ご確認いただき、他の金融機関とも適切に連携してフィッシング詐欺被害防止に取り組んでいただくよう、お願いする
  • 預金保険法に基づき、債務者又は保証人が暴力団員である等の特定回収困難債権、いわゆる反社債権の買取りを預金保険機構が行う「特定回収困難債権買取制度」というものがある
  • 制度開始以降、90金融機関から累計287件、約75億円の債権を買い取っており、多くの金融機関に本制度を積極的に活用していただいている一方、活用実績がない金融機関も存在しているところ
  • 各金融機関におかれては、引き続き反社会的勢力との関係遮断に努めていただくともに、仮に、反社債権の保有が判明した場合には、積極的に本制度をご活用いただきたい
▼主要行
  • クレジットサイクルの転換を見据えた対応について
    • 1月下旬から先週までの間に、主要行等の第3四半期決算の公表が行われた。第3四半期までの決算を概観すると、預貸利鞘の縮小等を背景とする資金利益の減少を主因に、本業の収益力を表すコア業務純益は前年比で減少している
    • 与信費用については、足下で目立った増加トレンドは見られない。しかしながら、全国企業倒産件数は昨年12月まで4ヵ月連続で前年を上回っており、粉飾決算が確認された倒産は前年から2倍に急増したと聞いている。一部の金融機関に確認したところ、倒産には至らないものの、業績等が悪化し格付けが低下したことを機に、粉飾決算が判明するケースが足許で増加しているとも聞いており、当局としても注視しているところ
    • また、IMFが先月公表した最新の「世界経済見通し」を見ても、世界経済の下振れリスクは依然として顕著であるとしており、クレジットサイクルの転換を迎えるとの見方は強まっている
    • 主要行等においては、国内において金融仲介機能を十分発揮することを期待している。その前提となる健全性を確保するためにも、融資の基本動作である事業内容の実態把握、資金使途や返済原資の確認はもちろんのこと、非金融・経済的要因を含め、与信先を取り巻く内外環境の変化を感度高く情報収集等に努めていただきたい
    • また、新型コロナウイルスや気候変動リスクなども含めた環境変化が、与信先の事業や資金繰りに与える影響、与信先の取引先企業や当該企業が関連するプロジェクト等への波及についても、注意を払っていただきたい
    • 当局としても、内外経済・市場動向を注視するとともに、市場の変調が我が国金融システムにどのように影響を与えていくかについても点検を行い、皆さまとの対話に活かしてまいりたい
  • 気候変動への対応について
    • 気候変動への対応については、これまでも、貴協会におけるSDGsやESG投資の重要性を踏まえた行動憲章の改定のほか、3メガバンクグループによる石炭火力発電セクターに対する融資方針の制定など、各金融機関が自主的な取組みを進められていると承知している
    • 他方で、先月開催された世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)においては、気候変動が最大の焦点となっており、また、同会議が公表したグローバルリスク報告書でもトップリスクの五つ全てが環境関係であるなど、このテーマに対する銀行業界の果たす役割への期待は年々高まってきていると感じている
    • 当庁としても、気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(NGFS)への参画や、サステナブルファイナンスに関する金融監督・モニタリング対応検討プロジェクトチームの設置等を通じて、気候関連リスクを巡る諸課題について、実態把握や検討を進めているところ。今後も、皆様とも対話をさせていただきながら官民双方の認識を深め、ベスト・プラクティスを蓄積・共有させていただきたいと考えている。引き続きのご協力をお願いしたい

金融庁 新型コロナウイルスに乗じた犯罪等にご注意ください!
  • 新型コロナウイルス感染症や特別定額給付金に関する不審な電話、メールやショートメッセージ(SMS)、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、ウェブサイト等が確認されています
  • こうした新型コロナウイルス感染症に乗じた犯罪等の被害にあわないように、心当たりのない電話やメール、ウェブサイトには十分にご注意ください
  • 新型コロナウイルスに乗じた犯罪等の事例
    1. ATMへ誘導し、お金を振り込ませる事例
      • 国や市区町村の職員を騙り、「特別定額給付金の申請を代行する」、「新型コロナウイルス対策で助成金が出る」、「マスクを送付する」、などと電話をかけ、ATMへ誘導、お金を振り込ませようとする
    2. 偽サイト(フィッシングサイト)へ誘導し、口座番号やクレジットカード番号、その他の個人情報などを詐取する事例
      • 「特別定額給付金の振込みのために手続きが必要」、「マスクを無料で送付する(購入出来る)」などといったメールやSMSを送付し、偽サイト(フィッシングサイト)に誘導、口座番号やクレジットカード情報等の個人情報を騙し取ろうとする
      • 振り込め詐欺や、「個人情報」「通帳・キャッシュカード」「暗証番号」の詐取にご注意ください!
        • 特別定額給付金に関して、国や市区町村の職員などが現金自動預払機(ATM)の操作をお願いすることは、絶対にありません
        • 「特別定額給付金」の給付のために、手数料の振込みを求めることは、絶対にありません
        • メールを送り、URLをクリックして申請手続きを求めることは絶対にありません
    3. SNS等において、「個人間融資」や「給与の買取り」をうたって、違法な貸付けが行われる事例
      • SNSやウェブサイトなどにおいて、「コロナでお困りの方へ」などと勧誘し、貸金業法上の登録を受けていない業者が、個人間での融資を装ったり、給与の買取りをうたうなどして、法外な利息による違法な貸付けを行う
    4. 政府系金融機関等による融資のあっせん等をうたう事例
      • 政府系金融機関や民間金融機関による新型コロナウイルス対策融資のあっせん等をうたって、高額な手数料を要求する
  • 少しでも不審に思ったら、警察(最寄りの警察署又は全国統一番号の警察相談専用電話「#9110」)や金融庁金融サービス利用者相談室(0570-016811(IP電話からは03-5251-6811))に情報提供・相談をお願いいたします

金融庁 多重債務防止のための注意喚起(高額な手数料によるファクタリングに関する注意喚起)
▼(参考)ファクタリングを装った違法な貸付けに関する注意喚起(金融庁ウエブサイト)
  • 企業が、売掛債権等を譲渡して資金を調達するファクタリングにおいて、高額な手数料や大幅な割引率による契約を締結した場合、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険性がありますので、十分注意してください
  • 新型コロナウイルス感染症による影響を受けている事業者の皆様の資金繰り支援や相談窓口のご案内につきましては、金融庁ウェブサイト「新型コロナウイルス感染症関連情報」をご参照願います
  • なお、ファクタリングを装って、貸金業登録のない業者が、債権を担保とした違法な貸付けを行っている事案が確認されています。少しでも不審に思ったら、警察(最寄りの警察署又は全国統一番号の警察相談専用電話「#9110」や金融庁金融サービス利用者相談室(0570-016811(IPで電話からは03-5251-6811))に情報提供・相談をお願いいたします
  • 被害が疑われる事例
    • 債権の買取代金が、債権額に比べて著しく低額であったり、高額な手数料が差し引かれる
    • 契約書に「売買契約」であることが定められていない
    • 譲渡した債権の回収(集金)が売主(あなた)に委託されており、回収することができなかった場合に、売主による債権の買戻しや買主(買取業者)による償還請求が行われることになっている

金融庁 「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた企業決算・監査等への対応に係る連絡協議会」に係る3省庁によるガイダンスについて公表しました
  • 継続会(会社法317条)について
    • この指針は、連絡協議会1において提示された株主総会の対応のうち、表記(継続会)については、これまで開催された実例が必ずしも多くないことにかんがみ、その開催に当たって留意すべき事項を示し、企業等の関係者の円滑な実務の遂行に資することを目的とする。機関投資家(株主)は、下記(「第1 趣旨」)に記載のとおり、企業が従業員等の健康や安全を最優先に考えた結果、継続会をはじめ例年とは異なる株主総会運営を行う場合には、形式的・機械的な基準によるのではなく、その実質・趣旨に着目した対応を行うことが強く期待される
  • 第1 趣旨
    • 表記の開催方法は、未曾有の危機により、従業員や監査に従事する者を感染リスクにさらすことなく計算書類を確定することができない中にあって、剰余金の配当の基準日が3月末日とされている場合におけるその基準日株主に対する配慮、経営体制を刷新していく必要性等多様な利害関係者の利益や質の高い監査を確保するために、採用されるものである
  • 第2 各論
    • 継続会開催の決定
      • 当初の定時株主総会の時点で継続会の日時及び場所が確定できない場合、これらの事項について議長に一任する決議も許容される。この場合において、継続会の日時・場所が決まり次第、事前に株主に十分な周知を図る
    • 取締役及び監査役の選任
      • そもそも取締役及び監査役の選解任は、株主総会の権限(329条1項3、339条1項)であることは言を俟たないところ、当初の定時株主総会における円滑な意思決定を確保するためには、確定した計算書類は提供されていないものの、既に公表した四半期報告等を活用して、この一年間の事業の概況、新任の経営者に求められる役割等について丁寧な説明を行うことが求められると考えられる
      • なお、任期が今期の定時株主総会の終結の時までとされている取締役及び監査役について、当初の定時株主総会の時点において改選する必要があるときは、当該時点をもってその効力を生ずる旨を明らかにすることが考えられる
    • 剰余金の配当
      • 当初の定時株主総会において剰余金の配当決議を行う場合、当該行為の効力発生日が2020年3月期の計算書類の確定前である限り、最終事業年度(2条24号)である2019年3月期の確定した計算書類に基づいて算出された分配可能額の範囲内において行うことができる(461条)
      • この場合において、2020年3月期の計算書類の確定はなされていないものの、決算数値から予想される分配可能額にも配意することが有益であると考えられる
    • 合理的期間
      • 当初の定時株主総会と継続会の間の期間については、関係者の健康と安全に配慮しながら決算・監査の事務及び継続会の開催の準備をするために必要な期間の経過後に継続会を開催することが許容されると考えられ、許容される期間の範囲について画一的に解する必要は無い。もっとも、その間隔が余りに長期間となることは適切ではなく、現下の状況にかんがみ、3ヶ月を超えないことが一定の目安になるものと考えられる
    • 事務遂行の在り方
      • 本件に関する決算や監査業務の遂行は、当該業務に携わる者の安全と健康に十分に配慮しながら適切かつ合理的に遂行していくことが求められるところ、決算や監査実務の遂行に当たって書面への押印を求めるなどの慣行は見直されるべきである

金融庁 民間金融機関において実質無利子・無担保融資を開始します~連休中の金融機関の対応状況も併せて公表します~
  • 政府としては、4月7日に「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」を決定(20日に変更の閣議決定)し、令和2年度補正予算において、事業者への資金繰り支援を更に徹底する観点から、いわゆる実質※無利子・無担保・据置最大5年の融資について、都道府県等の制度融資を活用して民間金融機関にも対象を拡大する等の措置を講じています。
    • 一部の都道府県等では、一度事業者に利子分をお支払いいただいた上で、事後的にお支払いいただいた利子分を事業者にお戻しすることで、金利負担が実質的に無利子となる仕組みとしています。
  • 昨日(4月30日)に補正予算が成立したことを受け、本日(5月1日)より、各都道府県等にて順次本制度が開始されます
  • 本制度に基づく融資に関しては、金融機関を一元的窓口として、ワンストップで効率的、迅速に各種手続きを行うことで、迅速な融資実行を推進します。取扱金融機関においては、連休中も一部の店舗を開いて相談に対応しておりますので、下記リンク集記載の各金融機関のホームページをご参照のうえ、事業者の方は、お取引のある又はお近くの金融機関にお問合せください
  • 対象者の要件
    • 以下の売上減少の要件を満たし、セーフティネット保証4号・5号(セーフティネット保証5号の業種については、5月1日をもって全業種を指定)、危機関連保証いずれかの認定を受けていること
    • 個人事業主(事業性のあるフリーランス含む、小規模のみ): 売上高▲5%/売上高▲5% 保証料・金利ゼロ
    • 小・中規模事業者(上記除く): 売上高▲5% 保証料1/2 /売上高▲5% 保証料・金利ゼロ
  • その他の要件
    • 据置期間等 :最大5年・無担保(経営者保証は原則非徴求)
    • 融資上限額 :3000万円
    • 補助期間 :保証料は全融資期間、利子補給は当初3年間

金融庁 家賃の支払いに係る事業者等の資金繰りの支援について(要請)
  • 金融庁では、「新型コロナウイルスに関する専用相談窓口」に寄せられた事業者からの相談や、金融機関に対する「特別ヒアリング」等を通じ、事業者の状況や金融機関の取組みの実態把握に努めています。3月27日には、「特別ヒアリング」で確認した金融機関の取組みのうち、他の金融機関の参考となると考えられるものを取りまとめ、公表しています(4月20日更新)
  • 現在では、入居者・テナントである中小事業者・個人の家賃支払いや、ホテル、レジャー施設、簡易宿所、民泊施設、テナントビル等のオーナー等の不動産関連事業者の資金繰りが深刻な課題となっているものと認識しています
  • これまでも、金融機関との意見交換会において、金融庁長官から、「事業者、中でもホテル・レジャー施設等の賃貸や運営を行う事業者の方々からは、観光需要の減少等により、ご心配の声や条件変更の要請が強く聞かれる。テナント等の支払ういわゆる『家賃』の問題については、各国でも問題になっている。国土交通省からも、3月31日に、賃貸用ビルの所有者など、テナントに不動産を賃貸する事業を営む事業者に対し、テナントの置かれた状況に配慮し、賃料の支払いの猶予に応じる等の柔軟な措置の実施を要請しているところ。金融機関においても、中小事業者の家賃支払いや個人の住宅ローンの支払い、不動産関連事業者の資金繰りが非常に厳しくなっている状況を踏まえ、こうした事業者・個人の方々の元本据置き等の条件変更に、しっかり対応してほしい」旨の要請を行ったところですが、現下の深刻な状況を踏まえ、更なる徹底が必要です
  • このため、金融庁として、事業者・個人への元本据置等の条件変更や新規融資の迅速かつ適切な実行を更に徹底する観点から、下記事項について要請しますので、貴協会会員宛に周知徹底方よろしくお願いいたします
    • 家賃支払いが深刻な課題となっている中小事業者・個人に対して、今回導入された実質無利子・保証料免除の制度融資等の新規融資・つなぎ融資や、既往債務についての元本・金利を含めた減免・返済猶予等(元本据置き・返済期限の延長等)の条件変更等を迅速かつ柔軟に実施すること
    • ホテル、レジャー施設、簡易宿所、民泊施設、テナントビル等のオーナー等に対して、新規融資・つなぎ融資や、既往債務についての元本・金利を含めた減免・返済猶予等(元本据置き・返済期限の延長等)の条件変更等を迅速かつ柔軟に実施すること特に、オーナー等がテナント等に対して例えば一定期間の家賃の減免・支払猶予等を行っている場合には、金融機関として、当該家賃の減免・支払猶予等に対応する期間について、融資の減免・返済猶予等(元本据置き・返済期限の延長等)を行うなど、条件変更等の迅速かつ柔軟な実施を徹底すること
    • 既往債務について、返済猶予等の条件変更にあたって発生する手数料・違約金等について顧客の事情を勘案し特段の配慮を行うこと
  • 金融庁・財務局は、上記について、民間金融機関における事業者支援の取組みの推進状況を現在行っている特別ヒアリングの重点事項として確認するとともに、金融機関における事業者支援の態勢について確認の必要が生じた場合は、特別検査(銀行法第25条に基づく立入検査)を実施することで、金融機関の取組状況を適時に確認することとします

金融庁 株式新規上場(IPO)に係る監査事務所の選任等に関する連絡協議会(第3回)議事要旨
  • 監査法人関係者
    • 大手監査法人に求められる取組みとして、本報告書案には3点(組織体制・人員配置の見直し、相談窓口の設置・明確化、受嘱しない場合の理由説明とフォローアップ)挙げられているところ、しっかりと役割を果たしていきたい。また、監査契約を行わない場合についても、IPOを目指す企業に対し丁寧に説明を行い進めていきたい
    • 小規模であっても成長企業を支えることが準大手、中小監査法人としての役割であると認識。IPOを目指す企業からの相談段階でIPOの可否を判断せず、しっかりと対応していきたい
    • 独立開業の公認会計士との連携・役割分担を図り、IPOを目指す企業を支えていきたい
    • 監査法人側としては、IPOを行う会社が、現行の上場会社の決算期が集中している3月決算を選択すると、監査法人内のリソースの問題で、対応が非常に厳しい。そのため、IPOを目指す企業が「決算期を現行の多くの上場企業と異なる時期とする」ことには期待したい
    • 投資家にとっても、決算時期の異なる企業を幅広く選択できることは、良いことであると思われる
    • 日本公認会計士協会においても、IPOに係る取組みを重点的な課題として、取り組んでいきたい
  • 証券会社関係者
    • 引受証券会社が、IPOを目指す企業の監査人について大手監査法人以外は認めないということのないよう、取り組んでいきたい
    • これまで、中小監査法人との接点が少なかったため、日本公認会計士協会による「IPOを目指す企業の監査の担い手となり得る中小監査事務所のリスト」の作成や中小監査事務所との対話の場の設定に期待したい
    • IPO監査の品質を確保することは難しいので、今後新たに携わる監査の担い手に対し、IPOのプロセスや進め方等を共有していきたい
    • IPO監査(IPOを目指す企業の監査)の品質の維持も重要であるが、同様に引受証券会社による審査の質も重要であるため、高い品質を維持していきたい
    • IPOの間口を広げていくことが重要。本連絡協議会での議論を踏まえた取組みが一過性のものにならないよう、継続して取り組んでいきたい
  • ベンチャー企業関係者
    • 引受証券会社が、IPOを目指す企業の監査人として大手監査法人を推す傾向があるのであれば、改善してもらいたい
    • 一方で、IPO監査を増やしていくためには、大手監査法人におけるリソースの確保及び適切な配分も重要である。現行の上場会社に係る監査品質を一定の水準で維持するという前提の下で、IPO監査へのリソースの適切な配分を期待している
    • 特に海外展開を視野に入れている企業のIPO監査は、グローバルネットワークと連携している大手監査法人でなければ対応が難しい
    • 本連絡協議会での議論を踏まえた取組みについて、今後も経済の動きや実態に応じて、定期的に見直してもらいたい
    • IPOを目指す企業は監査法人の選定に苦戦してきた。本連絡協議会での議論を踏まえた取組みによって、改善されることを期待したい
    • 特に、日本公認会計士協会による「IPOを目指す企業の監査の担い手となり得る中小監査事務所のリスト」の作成に期待している。
  • 取引所
    • 『IPOを目指すなかで監査法人の選定に苦戦している企業にとっては、関係者がこの問題に焦点を当て、それぞれに期待される取組みを報告書として公表することは、非常に意義があり、大きな勇気づけとなるであろう。』
    • 公認会計士はIPOに限らず、多種多様な業務を通じて経済や企業を支える重要な職種である。公認会計士の人材確保に向け、魅力のある職種になるよう、取引所としてもサポートしていきたい
    • 取引所は、市場の運営と自主規制という役割を担っているところ、IPOについて今後も関係者との連携を図っていきたい

【財務省】

【2020年6月】

財務省 法人企業景気予測調査(令和2年4-6月期調査)(令和2年6月11日公表)
▼令和2年4~6月期調査
  1. 貴社の景況
    • 現状(令和2年4~6月期)
      • 「貴社の景況判断」BSIを全産業でみると、大企業は▲6%ポイントとなり、令和元年10~12月期以降3期連続の「下降」超・中堅企業、中小企業はいずれも「下降」超
    • 見通し
      • 大企業は令和2年10~12月期に「上昇」超に転じる見通し
      • 中堅企業、中小企業はいずれも「下降」超で推移する見通し
  2. 国内の景況
    • 現状(令和2年4~6月期)
      • 「国内の景況判断」BSIを全産業でみると、大企業は▲2%ポイントとなり、平成31年1~3月期以降6期連続の「下降」超・中堅企業、中小企業はいずれも「下降」超
    • 見通し
      • 大企業は「下降」超で推移する見通し・中堅企業、中小企業はいずれも「下降」超で推移する見通し
  3. 雇用
    • 現状(令和2年6月末)
      • 「従業員数判断」BSIを全産業でみると、大企業は8%ポイントとなり、平成23年9月末以降36期連続の「不足気味」超
      • 中堅企業、中小企業はいずれも「不足気味」超
    • 見通し
      • 大企業は「不足気味」超で推移する見通し
      • 中堅企業、中小企業はいずれも「不足気味」超で推移する見通し
  4. 企業収益
    • 売上高
      • 令和2年度は、2%の減収見込み
      • 業種別にみると、製造業、非製造業ともに減収見込み
    • 経常利益
      • 令和2年度は、5%の減益見込み
      • 業種別にみると、製造業、非製造業ともに減益見込み
  5. 設備投資
    • 生産・販売などのための設備(BSI)
      • 令和2年6月末の「生産・販売などのための設備判断」BSIをみると、大企業は▲7.1%ポイントとなり、平成25年9月末以来27期ぶりの「過大」超
      • 中堅企業、中小企業はいずれも「過大」超
      • 先行きをみると、大企業は「過大」超で推移する見通し、中堅企業、中小企業はいずれも令和2年12月末に「不足」超に転じる見通し
    • 設備投資額(ソフトウェア投資額を含む、土地購入額を除く)
      • 令和2年度は、4%の減少見込み・業種別にみると、製造業、非製造業ともに減少見込み
  6. 今年度における設備投資のスタンス
    • 設備投資のスタンスを全産業でみると、大企業は「維持更新」の重要度が最も高く、次いで「省力化合理化」、「生産(販売)能力の拡大」の順に重要度が高い
    • 中堅企業、中小企業はいずれも「維持更新」の重要度が最も高い
  7. 今年度における資金調達方法
    • 資金調達方法を全産業でみると、大企業は「民間金融機関」の重要度が最も高く、次いで「内部資金」、「リース」の順に重要度が高い
    • 中堅企業は「内部資金」、中小企業は「民間金融機関」の重要度が最も高い

【警察庁】

【2020年7月】

警察庁 令和2年5月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
  • 令和2年1月~5月における特殊詐欺全体の認知件数は5,729件(前年同期6,592件、前年同期比▲13.1%)、被害総額は7億円(126.0億円、▲15.3%)、検挙件数は2,709件(2,338件、+15.9%)、検挙人員は970人(998人、▲2.8%)
  • オレオレ詐欺の認知件数は840件(3,055件、▲72.5%)、被害総額は4億円(31.8億円、▲26.4%)、検挙件数は884件(1,221件、▲27.6%)、検挙人員は262人(626人、▲58.1%)。認知件数を形態別でみると、損失補填金等名目が498件、横領事件等示談金名目が52件、借金等の返済名目が51件、妊娠中絶費用等名目が18件、傷害事件等示談名目5件、その他216件
  • キャッシュカード詐欺盗の認知件数は1,517件(1,056件、+7%)、被害総額は21.6億円(17.2億円、+25.6%)、検挙件数は957件(402件、+138.1%)、検挙人員は292人(100人、+192.0%)(平成30年1月以降、警察庁刑事局捜査第二課に報告があったものを計上)
  • 預貯金詐欺の認知件数は1,759件、被害総額は2億円(実質的な被害総額は21.1億円)、検挙件数は308件、検挙人員は272人(従来オレオレ詐欺に包含されていた犯行形態を令和2年1月から新たな手口として分類)
  • 架空料金請求詐欺の認知件数は688件(1,416件、▲51.5%)、被害総額は9億円(35.0億円、▲26.0%)、検挙件数は262件(562件、▲53.3%)、検挙人員は66人(234人、▲71.8%)。認知件数を形態別でみると、有料サイト利用料名目が382件、訴訟関係費用名目が67件、名義貸しトラブル等名目が36件、情報買取抹消料金等名目が5件、その他198件
  • 還付金詐欺の認知件数は647件(911件、▲29.0%)、被害総額は7億円(11.3億円、▲23.0%)、検挙件数は179件(79件、+126.6%)、検挙人員は21人(4人、+425.0%)。認知件数を形態別でみると、医療費名目が405件、健康保険・社会保険等名目が189件、税金名目が34件、年金名目が9件、その他34件
  • 融資保証金詐欺の認知件数は170件(116件、+6%)、被害総額は1.7億円(1.3億円、+29.1%)、検挙件数は69件(41件、+68.3%)、検挙人員は19人(4人、+375.0%)
  • 金融商品詐欺の認知件数は32件(16件、+0%)、被害総額は1.7億円(1.0億円、+71.4%)、検挙件数は14件(14件、±0%)、検挙人員は13人(13人、±0%)。認知件数を形態別でみると、有価証券等名目が23件、外国通貨名目が3件、物品名目が1件、その他5件
  • ギャンブル詐欺の認知件数は51件(17件、+0%)、被害総額は0.8億円(1.8億円、▲56.3%)、検挙件数は22件(7件、+214.3%)、検挙人員は3人(8人、▲62.5%)
  • 口座詐欺盗の検挙件数は292件(323件、▲9.6%)、検挙人員は178人(196人、▲9.2%)、盗品等譲受け等の検挙件数は1件(2件、▲50.0%)、検挙人員は0人(1人)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,014件(886件、+4%)、検挙人員は836人(746人、+12.1%)、携帯電話端末詐欺の検挙件数は86件(116件、▲25.9%)、検挙人員は67人(86人、▲22.1%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は10件(22件、▲54.4%)、検挙人員は8人(13人、▲38.5%)、組織犯罪処罰法違反(令和2年1月以降、警察庁刑事局捜査第二課に報告があったものを計上した)の検挙件数は30件、検挙人員は8人
  • 被害者の年齢・性別構成について、特殊詐欺全体では男性1%:女性74.9%、60歳以上89.8%、70歳以上80.3%、オレオレ詐欺では男性18.9%:女性81.1%、60歳以上98.2%、70歳以上94.8%、融資保証金詐欺では男性68.4%:女性31.6%、60歳以上28.4%、70歳以上9.7%
  • 特殊詐欺被害者全体に占める高齢被害者の割合について、オレオレ詐欺9%(女性の割合78.6%)、キャッシュカード詐欺盗95.6%(78.3%)、預貯金詐欺98.7%(80.8%)、架空料金請求詐欺39.4%(57.9%)、還付金詐欺86.6%(64.8%)、融資保証金詐欺19.4%(13.3%)、金融商品詐欺84.4%(77.8%)、ギャンブル詐欺17.6%(55.6%)、交際あっせん詐欺20.0%(0.0%)

【2020年6月】

警察庁 警察庁のウェブサイトを模倣した偽サイトに注意
  • 警察庁のウェブサイトを模倣した偽サイトを確認しています
  • この偽サイトにアクセスすると、金融機関の偽サイト(フィッシングサイト)に誘導し、口座情報等を入力させようとします
  • 以下に注意し、被害に遭わないようにしてください
    • 不正なアドレスにアクセスしない。警察庁のウェブサイトの正しいアドレスはnpa.go.jpです
    • 不正なアドレスにアクセスしないように注意してください
    • 口座情報等の入力はしない。警察庁のウェブサイトから金融機関の口座情報等を入力させる画面に誘導することはありません。もし、そうした画面が表示されても、入力しないようにしてください
    • この偽サイトには、SMSで誘導されるおそれもありますので注意してください

警察庁 危険!「あおり運転」はやめましょう
  • 「あおり運転」(妨害運転)は、重大な交通事故につながる極めて悪質・危険な行為です。車を運転する際は、周りの車等に対する「思いやり・ゆずり合い」の気持ちを持って、安全な速度・方法での運転を心掛け、十分な車間距離を保つとともに、不必要な急ブレーキや無理な進路変更等は絶対にやめましょう
  • 妨害運転罪の創設
    • 令和2年6月10日に公布された道路交通法の一部を改正する法律により、妨害運転(「あおり運転」)に対する罰則が創設されました。これにより、令和2年6月30日から、他の車両等の通行を妨害する目的で、急ブレーキ禁止違反や車間距離不保持等の違反を行うことは、厳正な取締りの対象となり、最大で懲役3年の刑に処せられることとなりました
    • また、妨害運転により著しい交通の危険を生じさせた場合は、最大で懲役5年の刑に処せられることとなりました
    • さらに、妨害運転をした者は運転免許を取り消されることとなりました。
    • 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律も改正され、危険運転致死傷罪の対象となる行為が追加されました(令和2年6月12日公布、令和2年7月2日施行)
    • 妨害運転のような悪質・危険な行為により人を死傷させた場合には、危険運転致死傷罪(妨害目的運転)等にも当たる場合があり、さらに厳罰に処せられることがあります
  • 妨害運転等に対する厳正な指導取締り
    • 警察では、他の車両等の通行を妨害する目的で行われる悪質・危険な運転に対して、今回創設された妨害運転罪や危険運転致死傷罪(妨害目的運転)等のあらゆる法令を駆使して、厳正な捜査を徹底することとしています
    • また、妨害運転等の悪質・危険な運転を未然に防止するため、車間距離不保持、進路変更禁止違反、急ブレーキ禁止違反等の道路交通法違反について、積極的な交通指導取締りを推進しています
    • さらに、今回の道路交通法改正に伴い、妨害運転をしたものは、当該行為のみで運転免許の取消処分の対象となることから、このような運転を行う悪質・危険な運転者を早期に排除するため、迅速に行政処分を行うこととしています
    • 妨害運転罪や危険運転致死傷罪(妨害目的運転)等の適用が困難で、点数制度による処分に至らない場合であっても、悪質・危険な運転に起因して暴行、傷害 、脅迫、器物損壊等が行われ、「自動車等を運転することが著しく道路における交通の危険を生じさせるおそれがあるとき」と認められる場合には、危険性帯有者として、運転免許の停止処分を積極的に行うこととしています
  • 安全な場所から110番通報・ドライブレコーダーを積極活用
    • 妨害運転を受けるなどした場合は、サービスエリアやパーキングエリア等、交通事故に遭わない場所に避難するとともに車外に出ることなく、ためらわずに110番通報をしてください
    • また、ドライブレコーダーは、運転行為が記録されることから、妨害運転等の悪質・危険な運転行為の抑止に有効です。事故やトラブルのときにあなたを守るドライブレコーダーを装着し、有効に活用しましょう
  • 思いやり・ゆずり合いの安全運転
    • 車を運転する際は、周りの車の動きなどに注意し、相手の立場について思いやりの気持ちを持って、ゆずり合いの運転をすることが大切です
    • また、交通事故防止のためには、前の車が急に止まっても、これに追突しないような安全な速度と車間距離をとることが必要です
    • 正しい交通ルールを守った運転で、皆が安全・快適に通行できる交通環境をつくりましょう

警察庁 犯罪統計資料(令和2年1月~5月)
  • 令和2年1月~5月の刑法犯総数について、認知件数は255,097件(前年同期302,082件、前年同期比▲15.6%)、検挙件数は108,708件(113,936件、▲4.6%)、検挙率は6%(37.7%、+4.9P)
  • 窃盗犯の認知件数は177,048件(213,916件、▲17.2%)、検挙件数は652件(70,368件、▲3.9%)、検挙率は38.2%(32.9%、+5.3P)
  • 万引きの認知件数は35,562件(40,523件、▲12.2%)、検挙件数は25,592件(27,061件、▲5.4%)、検挙率は0%(66.9%、+5.2P)
  • 知能犯の認知件数は13,421件(14,984件、▲10.4%)、検挙件数は6,870件(7,199件、▲4.6%)、検挙率は2%(49.0%、+3.2P)
  • 詐欺の認知件数は12,031件(13,492件、▲10.8%)、検挙件数は5,862件(6,022件、▲2.7%)、検挙率は7%(44.6%、+4.1P)
  • 特別法犯総数について、検挙件数は25,883件(27,483件、▲5.8%)、検挙人員は21,924人(23,391人、▲6.3%)
  • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,083件(999人、+3%)、検挙人員は897人(778人、+15.3%)、不正アクセス禁止法違反の検挙件数は220件(126件、+74.6%)、検挙人員は45人(51人、▲11.8%)、不正競争防止法違反の検挙件数は30件(26件、+15.4%)、検挙人員は39人(29人、+34.5%)、銃刀法違反の検挙件数は1,979件(2,075件、▲4.6%)、検挙人員は1,749人(1,799人、▲2.8%)
  • 麻薬等取締法違反の検挙件数は328件(370件、▲11.4%)、検挙人員は169人(175人、▲3.4%)、大麻取締法違反の検挙件数は2,005件(2,002件、+1%)、検挙人員は1,700人(1,573人、+8.1%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は4,140件(4,220件、▲1.9%)、検挙人員は2,998人(2,977人、▲2.7%)
  • 来日外国人による重要犯罪・重要窃盗犯国籍別検挙人員について、総数211人(186人、+13.4%)、中国40人(37人、+1%)、ベトナム29人(27人、+7.4%)、ブラジル26人(17人、+52.9%)、韓国・朝鮮14人(12人、+16.7%)フィリピン9人(15人、▲40.0%)、インド9人(3人、+200.0%)
  • 暴力団犯罪(刑法犯)の総計について、検挙件数は4,078件(7,742件、▲47.3%)、検挙人員は2,499人(3,062人、▲18.4%)
  • 暴行の検挙件数は315件(406件、▲22.4%)、検挙人員は295人(374人、▲21.1%)、傷害の検挙件数は491件(647件、▲24.1%)、検挙人員は575人(681人、▲15.6%)、脅迫の検挙件数は143件(148件、▲3.4%)、検挙人員は129人(130人、▲0.8%)、恐喝の検挙件数は134件(191件、▲29.8%)、検挙人員は165人(238人、▲30.7%)、窃盗の検挙件数は1,858件(4,598件、▲59.6%)、検挙人員は371人(488人、▲24.0%)、詐欺の検挙件数は525件(890件、▲41.0%)、検挙人員は416人(503人、▲17.3%)
  • 暴力団犯罪(特別法犯)の総数について、検挙件数は2,658件(3,102件、▲14.3%)、検挙人員は1,947人(2,208人、▲11.8%)
  • 暴力団排除条例違反の検挙件数は25件(6件、+7%)、検挙人員は51人(12人、+325.0%)、銃刀法違反の検挙件数は55件(57件、▲3.5%)、検挙人員は42人(36人、+16.7%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は55件(89件、▲38.2%)、検挙人員は20人(28人、▲28.6%)、大麻取締法違反の検挙件数は381件(475件、▲19.8%)、検挙人員は268人(314人、▲14.6%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は1,749件(1,954件、▲10.5%)、検挙人員は1,227人(1,342人、▲8.6%)

警察庁 Zyxel CNM SecuManager の脆弱性を標的としたアクセスの観測等について
  • Zyxel CNM SecuManagerはZyxel社製のネットワーク機器を管理するソフトウェアです。令和2年3月13日、Zyxel CNM SecuManagerの複数の脆弱性に関する情報が、Zyxel社より公開されました。それらの情報には、遠隔から攻撃者により任意のコードを実行される脆弱性が存在していました。また海外の共有ウェブサービスにおいて、当該脆弱性を対象としたPoCが公開されていることを確認しました。警察庁のインターネット定点観測において、令和2年4月12日以降、当該脆弱性を標的とした宛先ポート9673/TCPに対するアクセスを観測しています
  • 観測したアクセスは、当該ソフトウェアの脆弱性を利用して、任意のコードを実行させるものでした
  • また、4月13日以降のアクセスは、任意のコードを実行することで、不正プログラムのダウンロード及び実行を試みるアクセスへと変化しています
  • 当該脆弱性について、Zyxel社は修正中であり、当該脆弱性が解決次第、利用者に連絡すると発表しています
  • Hadoopは、大規模データの蓄積・分析を実現するオープンソースのミドルウェアです。Hadoop YARN ResourceManagerとは、Hadoopがクライアントから実行データを受け取るプログラムです。海外の共有ウェブサービスにおいて、Hadoop YARN ResourceManagerには、遠隔から攻撃者により任意のコードを実行される脆弱性が存在し、当該脆弱性を対象としたPoCが公開されていることを確認しました。警察庁のインターネット定点観測において、令和2年4月16日以降、当該脆弱性を悪用するために必要となるデータの取得を試みるアクセスの増加を観測しました
  • 観測したアクセスは、当該脆弱性を悪用するために必要となるデータの取得を試みるもので、脆弱性のあるHadoop YARN ResourceManagerの探索行為が行われていると考えられます
  • アクセスによりHadoopから得られるデータと、当該脆弱性を悪用することにより、Hadoopのサーバ内で任意のコードを実行することが可能です
  • 内部システムにHadoopを使用している場合には、以下の対策を実施することを推奨します
    • 内部システムへアクセスできないようにファイアウォールやルータの設定を変更してください
    • インターネットからのアクセスを許可する場合は、必要なIPアドレスのみにアクセスを許可したり、VPNを用いて接続したりすることも検討してください
    • 製造元のウェブサイト等で周知される脆弱性情報に注意を払い、脆弱性が存在する場合にはファームウェアのアップデートや、必要な設定変更等の適切な対策を速やかに実施してください。
  • Symantec Web Gatewayは、各種セキュリティ対策に利用されるSymantec社のアプライアンス製品です。令和2年3月27日に、海外の共有ウェブサービスにおいて、Symantec Web Gatewayには、リモートコード実行の脆弱性が存在し、当該脆弱性を対象とするPoCが公開されていることを確認しました。この脆弱性が悪用された場合、遠隔で任意のコードを実行される可能性があります。警察庁のインターネット定点観測において、当該脆弱性を標的としたアクセスを4月25日より観測しています
  • 観測されたアクセスは、外部サーバから不正プログラムのダウンロード及び実行を試みるものでした
  • 公開されたPoCの情報によると、脆弱性のあるバージョンは、以下のとおりです
    • Symantec Web Gateway 5.0.2.8
  • 使用しているSymantec Web Gatewayバージョンが脆弱性の影響を受けることが判明した場合には、以下の対策を実施してください
    • 脆弱性のあるバージョンは、最新のバージョンではないことから、製造元の情報を確認し、更新することを検討してください
    • インターネットからのアクセスを許可する場合には、必要な送信元IPアドレスのみにアクセスを許可する、VPNを用いて接続することも検討してください
    • 脆弱性のあるバージョンを使用している場合は、既に攻撃を受けている可能性があります。該当するサーバ等に不審なプロセス、ファイル及び通信等が存在しないか確認してください

警察庁 令和2年4月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
  • 令和2年1月~4月の特殊詐欺全体の認知件数4,630件(前年同期5,369件、前年同期比▲13.8%)、被害総額7億円(97.5億円、▲10.1%)、検挙件数2,128件(1,923件、+10.7%)、検挙人数806人(786人、+2.5%)
  • オレオレ詐欺の認知件数689件(2,611件、▲73.6%)、被害総額3億円(28.5億円、▲32.3%)、検挙件数715件(996件、▲28.2%)、検挙人員228人(518人、▲56.0%)
  • キャッシュカード詐欺盗の認知件数1,281件(769件、+6%)、被害総額18.6億円(10.7億円、+73.4%)、検挙件数756件(300件、+152.0%)、検挙人員245人(79人、+210.1%)
  • 架空料金請求詐欺の認知件数523件(1,172件、▲45,4%)、被害総額5億円(25.8億円、▲12.8%)、検挙件数204件(488件、▲58.2%)、検挙人員55人(155人、▲64.5%)
  • 還付金詐欺の認知件数511件(691件、▲26.0%)、被害総額4億円(8.3億円、▲23.1%)、検挙件数153件(72件、+112.5%)、検挙人員18人(6人、+200.0%)
  • 融資保証金詐欺の認知件数153件(93件、+5%)、被害総額1.5億円(1.0億円、+52.0%)、検挙件数58件(38件、+52.6%)、検挙人員17人(3人、+466.7%)
  • 金融商品詐欺の認知件数24件(16件、+0%)、被害総額1.0億円(1.0憶円、+7.1%)、検挙件数11件(11件、±0.0%)、検挙人員10人(10人、±0.0%)
  • ギャンブル詐欺の認知件数39件(13件、+0%)、被害総額0.6憶円(1.7億円、▲68.0%)、検挙件数16件(6件、+166.7%)、検挙人員2人(5人、▲60.0%)
  • 口座詐欺の検挙件数244件(268件、▲9.0%)、検挙人員153人(164人、▲6.7%)、盗品等譲受け等の検挙件数1件(7件、▲85.7%)、検挙人員0人(5人)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数851件(707件、+4%)、検挙人員693人(586人、+18.3%)、携帯電話端末詐欺の検挙件数70件(97件、▲27.8%)、検挙人員57人(67人、▲14.9%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数9件(12件、▲25.0%)、12人(8人、+50.0%)
  • 被害者の年齢・性別構成について、特殊詐欺全体では男性0%:女性75.0%、60歳以上90.0%、70歳以上80.9%、オレオレ詐欺では男性19.3%:女性8.7%、60歳以上98.3%、70歳以上94.8%、融資保証金詐欺では男性68.8%:女性31.2%、60歳以上29.7%、70歳以上10.9%

【2020年5月】

警察庁 令和2年3月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
  • 令和2年1月~3月における特殊詐欺全体の認知件数3,442件(前年同期3,945件、前年同期比▲12.8%)、被害総額9億円(70.1億円、▲6.0%)、検挙件数1,516件(1,512件、+0.3%)、検挙人員594人(597人、▲0.5%)
  • オレオレ詐欺の認知件数516件(2,024件、▲74.5%)、被害総額6億円(23.0億円、▲45.2%)、検挙件数550件(783件、▲29.8%)、検挙人員160人(387人、▲58.7%)
  • 預貯金詐欺(親族、警察官、銀行協会職員等を装い、あなたの口座が犯罪に利用されており、キャッシュカードの交換手続きが必要であるなどの名目で、キャッシュカード、クレジットカード、預貯金通帳等をだまし取る(脅し取る)ものをいう)の認知件数1,038件、被害総額9百万円、検挙件数109件、検挙人員149人
  • 架空料金請求詐欺の認知件数381件(816件、▲53.3%)、被害総額5億円(14.6億円、+26.7%)、検挙件数143件(372件、▲61.6%)、検挙人員43人(122人、▲64.8%)
  • 還付金詐欺の認知件数340件(487件、▲30.2%)、被害総額5億円(6.0億円、▲25.0%)、検挙件数101件(69件、+46.4%)、検挙人員9人(5人、+80.0%)
  • 融資保証金詐欺の認知件数115件(74件、+4%)、被害総額1.2億円(0.8億円、+42.0%)、検挙件数29件(37件、▲21.6%)、検挙人員11人(3人、+266.7%)
  • キャッシュカード詐欺盗(警察官や銀行協会、大手百貨店等の職員を装って被害者に電話をかけ、「キャッシュカードが不正に利用されている」等の名目により、キャッシュカード等を準備させた上で、隙を見るなどし、キャッシュカード等を窃取するものをいう)の認知件数989件(519件、+6%)、被害総額14.8億円(7.2億円、+105.6%)、検挙件数551件(225件、+144.9%)、検挙人員182人(59人、+208.5%)
  • 口座詐欺の検挙件数204件(217件、▲6.0%)、検挙人員119人(134人、▲11.2%)、盗品等譲受け等の検挙件数0件(1件)、検挙人員0人(1人)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数640件(541件、+18.3%)、検挙人員526人(443人、+7%)、携帯電話端末詐欺の検挙件数46件(86件、▲46.5%)、検挙人員41人(56人、▲26.8%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数8件(9件、▲11.1%)、検挙人員7人(6人、+16.7%)、組織犯罪対策処罰法違反の検挙件数15件、検挙人員2人
  • 被害者の年齢・性別構成について、特殊詐欺全体では男性7%・女性75.3%、60歳以上90.2%・70歳以上81.5%、オレオレ詐欺では男性19.6%・女性80.4%、60歳以上99.0%・70歳上95.5%、預貯金詐欺では男性11.8%・女性89.2%、60歳以上99.4%・70歳以上96.5%、融資保証金詐欺では男性69.2%・女性30.8%、60歳以上28.8%・70歳以上7.7%、キャッシュカード詐欺盗では男性22.3%・女性77.7%、60歳以上97.3%・70歳以上92.5%
  • 特殊詐欺被害者全体に占める高齢者(65歳以上)の割合について、特殊詐欺全体では9%(男性20.7%、女性79.3%)、オレオレ詐欺98.4%(男性19.7%、女性80.3%)、預貯金詐欺99.0%(男性11.6%、女性88.4%)、架空料金請求詐欺40.9%(男性42.9%、女性57.1%)、還付金詐欺88.8%(男性36.1%、女性63.9%)、融資保証金詐欺84.2%(男性25.0%、女性75.0%)、キャッシュカード詐欺盗95.6%(男性21.5%、女性78.5%)

警察庁 複数のIoT機器等の脆弱性を悪用したアクセスの観測等について
  • 警察庁のインターネット定点観測において、複数のIoT機器等の脆弱性を標的とするアクセスを観測しました。当該アクセスは、IoT機器等の脆弱性を悪用し、外部サーバから不正プログラムのダウンロード及び実行を試みるものでした
  • 米国製のIP電話交換機にSQLインジェクションの脆弱性があり、令和2年3月23日に、PoCが公開されていることを確認しています。本脆弱性を悪用したアクセスについて3月30日より増加を観測しています。この観測でダウンロードされるプログラムはIoT機器に感染するバックドアと考えられるものでした
  • 台湾製のルータにコマンドインジェクションの脆弱性があり、3月30日にPoCが公開されていることを確認しています。本脆弱性を悪用したアクセスについて3月31日より観測しています。この観測でダウンロードされるプログラムはIoT機器に感染するバックドアと考えられるものでした
  • インド製のGPONルータにリモートコード実行の脆弱性があり、3月17日にPoCが公開されていることを確認しています。本脆弱性を悪用したアクセスについて3月27日より増加を観測しています。この観測でダウンロードされるプログラムはIoT機器に感染する「Mirai」の亜種と考えられるものでした
  • 台湾製NASに対するリモートコード実行に関する脆弱性を悪用したアクセスについて、非常に少数ですが観測しています。この観測でダウンロードされるプログラムはIoT機器に感染する「Mirai」の亜種と考えられるものでした。本脆弱性を悪用するアクセスの送信元IPアドレスについて調査したところ、Android端末やLTE通信モジュールに関連するものでした
  • 令和2年3月13日に@policeのWebサイトにおいて注意喚起を行いましたが、警察庁のインターネット定点観測において、3月11日頃からSMBv2以降のバージョンを確認しているとみられるアクセス(SMB2 NEGOTIATE Request)の増加を観測しました
  • Microsoft Server Message Block 3.1.1(SMBv3)には、遠隔から任意のコマンドを実行させることが可能となる脆弱性が公表されています。3月12日にはメモリ破壊をさせることでコンピュータにブルースクリーンを発生させることができるPoCが公開されていることを確認したほか、3月30日にはローカル権限昇格の可能性があるPoCの公開を確認しました。本脆弱性を悪用した攻撃そのものは現時点で確認できていませんが、3月30日以降にも、SMBv2以降のバージョンを確認しているとみられるアクセスを観測しています

警察庁 犯罪統計資料(令和2年1月~4月)
  • 令和2年1月~4月の刑法犯総数について、認知件数209,334件(前年同期234,693件、前年同期比▲10.8%)、検挙件数87,748件(91,673件、▲4.3%)、検挙率9%(39.1%、+2.8P)
  • 窃盗犯の認知件数146,971件(165,812件、▲11.4%)、検挙件数54,721件(56,593件、▲3.3%)、検挙率2%(34.1%、+3.1P)
  • 万引きの認知件数29,075件(32,012件、▲9.2%)、検挙件数20,664件(21,831件、▲5.3%)、検挙率1%(68.2%、+2.9P)
  • 知能犯の認知件数10,958件(12,150件、▲9.8%)、検挙件数5,604件(5,955件、▲5.9%)、検挙率1%(49.0%、+2.1P)
  • 詐欺の認知件数9,802件(11,006件、▲10.9%)、検挙件数4,751件(5,003件、▲5.0%)、検挙率5%(45.5%、+3.0P)
  • 令和2年1月~4月の特別法犯総数について、検挙件数21,217件(22,079件、▲3.9%)、検挙人員17,911人(18,883人、▲5.1%)
  • 入管法違反の検挙件数2,037件(1,859件、+9.6%)、検挙人員1,463人(1,429人、+2.4%)
  • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数886件(767件、+5%)、検挙人員738人(628人、+17.5%)
  • 不正アクセス禁止法違反の検挙件数210件(102件、+9%)、検挙人員40人(40人、±0.0%)
  • 不正競争防止法違反の検挙件数28件(22件、+27.3%)、検挙人員32人(23人、+1%)
  • 麻薬等取締法違反の検挙件数274件(303件、▲9.6%)検挙人員144人(151人、▲4.6%)、大麻取締法違反の検挙件数1,627件(1,540件、+6%)、検挙人員1,372人(1,216人、+12.8%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数3,250件(3,238件、+0.4%)、検挙人員2,299人(2,267人、+1.4%)
  • 来日外国人による重要犯罪・重要窃盗犯国籍別検挙人員について、総数169人(140人、+7%)、中国32人(27人、+18.5%)、ベトナム19人(18人、+5.6%)、ブラジル19人(16人、+18.8%)、韓国・朝鮮12人(8人、+50.0%)、
  • 暴力団犯罪(刑法犯)総数について、検挙件数3,233件(6,081件、▲46.8%)、検挙人員2,027人(2,469人、▲17.9%)
  • 暴行の検挙件数240件(334件、▲28.1%)、検挙人員234人(307人、▲23.8%)、傷害の検挙件数393件(512件、▲23.2%)、検挙人員463人(534人、▲13.3%)、脅迫の検挙件数113件(115件、▲1.7%)、検挙人員105人(105人、±0.0%)、恐喝の検挙件数114件(161件、▲29.2%)、検挙人員140人(205人、▲31.7%)、窃盗の検挙件数1,456件(3,557件、▲59.1%)、検挙人員286人(386人、▲25.9%)詐欺の検挙件数426件(731件、▲41.7%)、検挙人員343人(412人、▲16.7%)
  • 暴力団犯罪(特別法犯)総数について、検挙件数2,050件(2,439件、▲15.9%)、検挙人員1,497人(1,737人、▲13.8%)、暴力団排除条例違反の検挙件数25件(3件、+3%)、検挙人員50人(10人、+400.0%)、麻薬等取締法違反の検挙件数49件(70件、▲30.0%)、検挙人員18人(25人、▲28.0%)、大麻取締法違反の検挙件数294件(379件、▲22.4%)、検挙人員201人(251人、▲19.9%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数1,341件(1,524件、▲12.0%)、検挙人員931人(1,033人、▲9.9%)

【法務省】

※現在、該当の記事はありません。

【消費者庁】

【2020年7月】

消費者庁 第8回デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会(2020年7月2日)
▼【資料3】 報告書骨子・検討の方向性(案)(事務局資料)
  1. 背景・基本的視点
    • デジタル化・グローバル化によるデジタル・プラットフォーム企業を介する消費者取引市場の更なる拡大・「新しい生活様式」による社会的な役割の更なる高まり。売主・買主の参入障壁の低下
    • 消費者の利便性の向上と共に、パーソナルデータも活用しながら、様々なイノベーションを生む可能性。今や、社会生活上の重要な基盤と言っても過言ではない
    • その一方で、消費者の安全を害する商品や違法商品が流通したり、匿名での取引のしやすさを悪用した詐欺的な取引が行われたりするなど、不適切な取引も出現。規約や表示によって示される取引条件が消費者にとってわかりにくくなっている側面もある
    • これに対し、デジタル・プラットフォーム企業は独自の取組を進めているが、その内容は区々であり、消費者がそれを十分認識しているとはいえない
    • そこで、デジタル・プラットフォーム企業の自主的な取組を促しつつ、こうした悪質な売主への対処と共に、デジタル・プラットフォームでの紛争を予防・解決するため一定のルールを整備・明確化
  2. 消費者トラブルの実態
    • 顕在化している消費者トラブルの状況
    • 新たな問題があると指摘されている潜在的な消費者トラブルの状況
  3. 対象となるデジタル・プラットフォーム
    • 物品の売買について消費者取引の成立を促すサービスを提供する事業者
    • 消費者取引として、BtoC、CtoCを対象
  4. 対象となるデジタル・プラットフォームに対する今後の施策
    • 紛争の未然防止
      1. 違法な製品、事故のおそれのある商品等の流通
        • 違法な製品・事故のおそれのある商品等の流通を認識又は認識し得る場合の是正措置の導入及び事業者の自主的な取組の状況の開示
        • 緊急時における生活必需品等について、政府から要請された場合の対処
      2. 表示(消費者を誤認させる広告表示や虚偽情報の表示)
        • オンライン・ショッピングモールにおける景品表示法の適用範囲(供給主体性・表示主体性等の考え方)の明確化
        • 売主の表示(売主情報、商品情報等)の管理・開示
      3. 表示(消費者の信頼を損なうレビュー)
        • 消費者の信頼を確保するためのレビューの管理に関する事業者の自主的な取組の状況の開示
        • レビューを操作する売主への対策強化
        • 消費者の信頼を損なうレビューを記載するレビューワーへの対策・啓発
      4. パーソナルデータのプロファイリングに基づく表示(ターゲティング広告・表示、パーソナライズド・プライシング)
        • ターゲティング広告・表示の仕組み・オプトアウトに関する事業者の自主的な取組の状況開示
        • パーソナライズド・プライシングの実態調査
      5. 利用規約
        • 消費者が理解しづらい利用規約等のうち、デジタル・プラットフォーム企業が消費者取引に関与するなどの一定の事項※について、消費者の認知能力を超えない範囲でのわかりやすい表示※利用者間の売買契約の成立・解約、DPF事業者の責任・免責、補償の範囲、ターゲティング広告・表示の仕組み・オプトアウト
        • 利用規約等において不当となり得る条項の課題整理
    • 紛争の処理・解決
      • 苦情処理・紛争解決に関する事業者の自主的な取組の状況の開示
      • 苦情処理・紛争解決の体制整備(取引の相手方との連絡の確保、一定の事案についての取引の相手方の連絡先の教示等)
    • 法執行
      • オンライン・ショッピングモール等における販売業者等の特定商取引法の表示義務の履行確保及び法執行時の販売業者等に対する追跡可能性の確保
      • 海外事業者への対応強化
    • 官民のコミュニケーションの促進
  5. 今後の進め方
    • 今後の進め方(ルール整備の観点)
      • これまでの議論を踏まえ、早急に措置すべき事項及び中長期的に検討を要する事項について精査し、特に、消費者の安全性に関わる取引の是正措置及び一定の事案における取引の相手方の連絡先の教示など紛争解決における環境整備、事業者の自主的な取組状況の開示等については、優先的に検討してはどうか
      • 検討の際には、諸外国の状況や技術的事項について精査した上で、引き続き、年内を目途に検討することとしてはどうか
      • その際、事業者の自主的な取組を促進するとともに、イノベーションに留意する(目的に対する結果の重視。画一的な手法は求めない。)

消費者庁 消費者基本調査 令和元年度実施(令和元年11月調査)
▼「消費者意識基本調査」の結果について(令和2年7月2日)
  1. 「生活全般や消費生活における意識や行動」について
    • 捨てる量を「減らさなければならない」と最も強く感じるものは、「食品の廃棄物」5%
      • 日頃の生活で捨てる量を「減らさなければならない」と強く感じる順に上位3つを聞いたところ、合計の多い順に、「プラスチックの容器包装」が81.0%、「食品の廃棄物」が80.2%。なお、1位の多い順では、「食品の廃棄物」が50.5%、「プラスチックの容器包装」が32.0%
  2. 「食品をめぐる意識や取組」について
    • 95%以上が「賞味期限」・「消費期限」の意味の違いを認知
      • 「賞味期限」と「消費期限」の意味の違いを知っているか聞いたところ、「知っている(『知っている』+『なんとなく知っている』)」の割合は95.4%
    • 消費期限が近づいた「惣菜」、「調理パン」、「弁当」について、約6割は「買う」
      • 消費期限が近づいた食品について、「買う(『気にせず買う』+『気になるが買う』)」とした割合が高い順に、「惣菜」が65.0%、「調理パン」が62.9%、「弁当」が60.5%
      • 一方、「買わない」の割合では、「鮮魚」が59.7%、「精肉」が51.9%
  3. 「消費者事故・トラブル」について
    • 消費者被害に当たる経験をしたと回答した人は、約1割
      • この1年間に購入した商品、利用したサービスについて、消費者被害に当たる経験を1個以上したことがあると回答した人の割合は11.2%
    • 被害を受けた商品・サービスに支払った金額は、約7割が「全部」
      • 消費者被害に当たる経験をした人が回答した被害事例数650件の支払状況をみると、支払った金額「なし」が10.8%、「全部」が69.4%、「一部」が4.5%
  4. 「食品の表示」について
    • 食品の栄養成分表示、9割以上が「見たことがある」
      • 食品の包装容器にある栄養成分表示を見たことがあるか聞いたところ、「見たことがある(『見たことがあり、食生活の参考にする』+『見たことはあるが、食生活の参考にはしない』)」の割合は93.9%
  5. 「消費者契約」について
    • 消費者契約法「誤った認識で交わした契約は取り消せる」約9割が正答
      • 消費者契約法を「知っている」と回答した人(2,345人)に「消費者契約法」について正しいと思うことを聞いたところ、正答の割合が高い順に、「事業者から事実と異なることを告げられて、誤った認識で交わした契約は取り消すことができる(正答は『正しい』)」が93.8%、「事業者から意図的に不利な情報を告げられず、誤った認識で交わした契約は取り消すことができる(正答は『正しい』)」が91.2%、「『帰ってほしい』と伝えても事業者が帰らず、仕方なく交わした契約は取り消すことができる(正答は『正しい』)」が81.3%
  6. 「消費者政策への評価」について
    • 消費者庁の取組で期待していることは、「情報発信」が3%
      • 消費者庁の各取組について期待している(『大変期待している』+『ある程度期待している』)ものを聞いたところ、「悪質商法などの消費者の財産に関わる被害についての情報発信」が64.3%、「訪問販売、電話勧誘販売などのトラブルになりやすい取引の規制」が63.2%、「偽装表示や誇大広告など、商品やサービスについての不当な表示の規制」が61.7%
    • 消費者行政部局や消費生活センター等に期待されている役割のうち重要だと思うことは、「消費生活相談」、「法執行」
      • 地方公共団体の消費者行政部局や消費生活センター等が果たすことが期待されている役割のうち重要だと思うことは、「電話や面談による消費生活相談等の実施」が59.2%、「悪質な事業者等に対する法執行の実施」が59.2%、「対応困難な事案の解決に向けた消費者と事業者間のあっせんの実施」が42.2%

消費者庁 「デジタルプラットフォームを介した取引の利用者向けガイドブック」の公表について
▼「デジタルプラットフォームを介した取引の利用者向けガイドブック」
  • プラットフォーム事業者においては、一定のフォーマットにより、出品された商品等に関する情報が掲示されるようにしており、購入までの画面の遷移例を示している事業者も存在する。ユーザー登録前からアクセスできるようにしていることが一般的であることから、自らが当該事業者の提供するプラットフォームで購入することを想定し、十分な情報が提供されているかを確認するとともに、その視認性について、あらかじめ確認し、購入しやすさを確認しておくことが重要である
  • 匿名配送は、出品者と購入者がお互いの氏名・住所・電話番号等の個人情報を知らせることなく取引をすることができることから、プライバシーに配慮した安心な配送方法として活用することが考えられる。なお、出品者においては、出品数等に応じ、特定商取引に関する法律(昭和51年法律第57号。以下「特定商取引法」という。)の事業者に該当する場合は、同法の規定に基づき、氏名、住所及び電話番号等の表示が求められる可能性がある
  • これまで、商品のイメージが違う、届いた商品に不具合がある等の消費生活相談が寄せられている。そのため、購入しようとする商品等の全体像や特徴(傷等がある場合はその部分)について、明瞭な写真や商品説明が掲載されているかどうか確認することで、購入者自らの求める品質・数量等が確保されているか否かを確認することが望ましい。また、商品写真がほかから盗用等されているケースがあるが、このような商品は偽造品・模倣品や出品者本人の手元にない商品である可能性が考えられるので、そのようなケースが疑われる商品には注意が必要である
  • 最近では、出品者が要冷蔵の商品を常温配送で購入者に送るケースがみられるが、これは商品のあるべき品質が保てず、毀損の原因となる。こういった誤った配送方法は、トラブルの原因となり得るので、そのような商品を選択しないことが望ましい
  • 商品等によっては、ほかに疑問が浮かぶ可能性がある。プラットフォームによっては、購入を検討している者が問合せをすることのできるフォームを設けていることがあるので、購入後のトラブル回避の観点から、ここで疑問点を出品者に投げかけ、できるだけ疑問を解消しておくことが重要である
  • 出品者にも様々な者がおり、品質管理、問合せ対応等の面における対応力に較差があること等について、購入者は、落札等の手続に入る前の段階で十分に認識することが重要である。また、インターネットオークションの場合においては、ほかの購入者と競り合う状況になったとしても、自身の支払能力等を考慮し、冷静に判断すべきことを認識しておくことも重要である
  • 昨今、インターネットショップのサイトのぜい弱性等が狙われたクレジットカード番号の漏えい被害が増えていることから、消費者庁として、経済産業省と共同で、令和2年2月に注意喚起を行ったところであり、また、フィッシングによるものとみられる被害も増加傾向にある。プラットフォーム事業者のウェブサイトのセキュリティ水準に不安がある場合は、必要に応じて問い合わせるとともに、クレジットカード会社のWEB明細やアプリの利用履歴を適切に確認することが重要である。仮に、クレジットカードの利用明細や利用履歴に覚えのない利用の記載があった場合には、すぐにクレジットカード会社に連絡することも必要となる
  • エスクローサービスは、プラットフォーム事業者が代金の支払及び商品等の提供に関与することにより、代金を支払う購入者に安心感を与え、当該プロセスにおける消費者トラブルの抑止に極めて有効である。なお、エスクローサービスを導入しているプラットフォームの場合、出品者からエスクローサービス(又はプラットフォーム事業者から指定された支払方法)とは別の支払方法を求められても、決して応じてはならない。これに応じてしまうと、二重支払等詐欺被害の原因となり得る。実際、プラットフォーム事業者において設定した方法以外で支払を進めたこと(出品者の銀行口座に直接振り込む等)による消費者トラブルも寄せられている
  • 一部のプラットフォーム事業者においては、トラブルが多数報告されている出品者の振込先口座をリスト化している。支払手段の多様化を許容する運用としている事業者で購入しようとする場合においては、簡潔に確認できるようにこうした情報が整理されており、非常に効果的なデータベースとなり得る
  • 受領後速やかに、商品の同一性や当該商品の写真によって示された状態との整合性、破損の有無等を確認することが重要である。また、商品受取前の出品者評価を求められたことに伴う消費生活相談も寄せられており、プラットフォーム事業者においても、してはならない事項の一つとして商品到着前の受取評価を掲げるなど、トラブルの発生抑止を図っているところである。評価に至るまでの手順に十分に留意する必要がある。また、出品者等と購入者の相互の信頼関係の下で安全・安心で公正な取引を成立させていく観点から、プラットフォーム内の秩序の安定確保を当事者自身が担っていることを認識し、評価を記載する際には真実を記載することや誠実な評価をすることが重要である
  • トラブルが発生した場合、まずは相手方と丁寧な交渉を行うことが必要である。まれに購入者の問合せ等に対する出品者の回答があった場合で、その後購入者が全く対応しない(又は誠実に対応しない)という事例があるが、そのような行為は、その後のトラブル解決手続において不利益を被る可能性がある。また、自らトラブル解決に向けて最後まで対応する考えの方もいると想定されるものの、事案や個人の対応能力により限界があり得ることから、少なくとも、プラットフォーム事業者への相談先や、補償サービスの概要・利用時の要件等を的確に活用できるかを確認しておくことが重要である。なお、一部のプラットフォーム事業者においては、カスタマーサービスの観点から、相談対応や補償サービスの提供の対応をしている
  • プラットフォーム外で情報商材等の商品の購入を約束し、その支払のためにプラットフォームを利用することを背景とした消費者トラブルが発生している。当該行為について、プラットフォーム事業者が明確に利用規約で禁じている場合には、利用規約潜脱行為によるトラブルが発生する可能性が高い。また、明確な利用規約の定めが存在しなかったとしても、出品者・購入者相互に、プラットフォーム外の取引での関係を、プラットフォームでの取引関係に持ち込むべきでないことに十分に留意する必要がある。プラットフォーム外で個別取引を持ちかけられ、プラットフォーム内での取引へ誘導されて商品を購入した場合、購入者は利用規約違反により補償等の救済が受けられなくなる可能性があることに注意が必要である
  • 適正な取引を確保する観点から、プラットフォーム事業者においては、ブランド品の模倣品などを中心に、出品禁止商品を定めているほか、医療機関で処方された薬等の医薬品の出品(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和35年法律第145号)第24条第1項の医薬品の販売業の許可を要する。)、酒類の反復出品(酒税法(昭和28年法律第6号)第9条第1項の酒類の販売業免許を要する。)などの禁止行為を明確にしており、事前に確認しておく必要がある。また、一部のプラットフォーム事業者においては、安全・安心な取引の実現に向けて、偽ブランド品の撲滅等のための能動的な取組を進めている場合もあり、事業者を選択する際の参考となる
  • 携帯電話の保有情報について、違法行為に当たる利用に係る対応が関係省庁において強化されていることを踏まえ、プラットフォーム事業者においては、当該情報を用いて、例外のない形で会員認証(いわゆるSMS認証)を実施するなど、一定水準以上の本人確認を行っていることが一般的である。なお、プラットフォーム事業者の提供するサービスが、資金決済に関する法律(平成21年法律第59号)の資金移動業者として提供するサービスその他のサービスと関連付けられている場合にあっては、より詳細な会員認証が実施されることとなり、当該仕組みの下では、より厳正な本人確認の水準が担保されることとなる。これらの水準について比較検討することも、事業者を選択する際の参考となり得る

消費者庁 テイクアウト等を利用するときのポイント~食中毒を防ぐために~
  • 新型コロナウイルス感染症対策としての「新しい生活様式」の普及に伴い、外食の機会が減少し、ご家庭で食事をする機会が増えている方も多いのではないでしょうか。このような状況の中で、テイクアウトやデリバリーを利用される機会も増えていることと思います。これからの季節は、気温と湿度が高くなり、料理が傷みやすい時期を迎えますので、テイクアウト等を利用して食事をするときのポイントに気を付けて、安全な食生活を送りましょう
  • テイクアウト等を利用するときのポイント
    • 食品を購入したらすぐに帰宅し、長時間持ち歩かないようにしましょう
    • 持ち帰ったら、すぐに食べましょう。すぐに食べない場合は、冷蔵庫で保存する等、長時間常温で放置しないようにしましょう
    • 再加熱するときは中心までしっかり加熱しましょう
    • 食べる前にはしっかり手洗いをしましょう。
  • 食中毒の予防には時間と温度の管理が重要です。テイクアウト等は、店内で食べるときと比べて、調理してから食べるまでの時間が長くなります。さらに、これからの季節は気温と湿度が高くなり、食品による事故が起こるリスクが高くなるので、上記のポイントに注意しつつ、安全な食生活を送りましょう
  • 食中毒予防の三原則
    • 家庭での食中毒を予防するには、食品を購入してから食べるまでの過程で、食品に細菌を「つけない」(しっかり手洗い)、食品に付着した細菌を「ふやさない」(長時間持ち歩かない)、食品に付着した細菌を「やっつける」(しっかり加熱)という3つのことが原則となります

【2020年6月】

消費者庁 「食品ロス削減関係参考資料」を更新しました
  • 我が国の食品ロスの状況
    • 食品ロス量は年間612万トン(平成29年度推計)≒国連世界食糧計画(WFP)による食料援助量(約390万トン)の6倍
    • 毎日大型(10トン)トラック約1,680台分を廃棄
    • 年間1人当たりの食品ロス量は48kg≒年間1人当たりの米の消費量(約54kg)に相当
    • 「食品ロス」=本来食べられるのに捨てられる食品
    • 我が国の食品廃棄物等※1は年間2,550万トン、うち食品ロスは612トン
    • 国連世界食糧計画(WFP)による食料援助量(約390万トン)の6倍
    • 食品ロスの内訳 ◎事業系 : 328万トン(54%) ◎家庭系 : 284万トン(46%)食品ロスの約半分は家庭から
  • 我が国は食料を海外からの輸入に大きく依存 食料自給率(カロリーベース)は平成30年度では37%
  • ごみ処理事業経費(一般廃棄物処理事業のうち、し尿処理事業経費を除く)約2.1兆円
  • 世界の食料品廃棄の状況
    • 研究の結果は、世界全体で人の消費向けに生産された食料のおおよそ3分の1、量にして1年当たり約13億トンが失われ、あるいは捨てられていることを示唆している。これは、食料生産に費やされた膨大な量の資源が無駄に使われ、また、失われあるいは捨てられた食料を生産するために発生した温室効果ガスもまた無駄に排出されたことを意味する
    • 食料は、農業によって生産されてから最終的に家庭で消費されるまでのフードサプライチェーンを通る過程で失われ、あるいは捨てられている
    • 中・高所得国では、食料はかなりの割合が消費の段階で無駄にされるが、これは、それらがまだ人の消費に適していても捨てられていることを意味する。低所得国では、食料はフードサプライチェーンの早期あるいは途中の段階で失われることが多く、消費者段階で捨てられる量はごく少ない
    • 低所得国における食料のロス・廃棄の原因は、主として、収穫技術、厳しい気候条件での貯蔵と冷却施設、インフラ、包装及びマーケティング・システムにおける財政的、経営的及び技術的制約に関連している
    • 中・高所得国における食料の損失・廃棄の原因は、主としてフードサプライチェーンにおける各アクター間の協調の欠如と消費者の習慣にある
    • 先進工業国における食料の廃棄は、食品産業、小売業者及び消費者の関心を高めることによって減らすことができる。現在は捨て去られている安全な食料の、優れた、そして有益な利用方法を見出す必要がある
  • 世界人口は急速に増加し、2050年には約97億人 世界の栄養不足人口は、8億2,160万人(2018年)

消費者庁 「障がい者の消費行動と消費者トラブル 啓発出前講座実践事例集」の公表について
▼障がい者の消費行動と消費者トラブル啓発出前講座実践事例集
  • 消費者庁(消費者行政新未来創造オフィス)では、障がい者の消費行動や消費者トラブルの実態を明らかにするため、平成29年度から、徳島県と岡山県を調査フィールドとした「障がい者の消費行動と消費者トラブルに関する調査」を実施しています
  • 初年度に当たる平成29年度は、消費行動、消費者トラブルについてのアンケートを、徳島県・岡山県の施設や団体に配布し、障がい者本人及び支援者にお答えいただきました
  • この調査により、全体的に買物が好きで、積極的に買物に出掛け、インターネット等を活用して支出を行うなど、障がい者の様々な消費行動が垣間見え、正に「自立した消費者」としての一面を明らかにできたのではないかと考えています
  • しかし、消費行動については多くの回答を頂けた一方、消費者トラブルについては「経験したことがない」との回答が多く見られました。「消費者トラブル」という表現は回答者によってイメージする内容が異なるため、アンケート調査では、消費者トラブルの実態を把握することが困難でした。実際、消費者トラブルを経験したことがないと答えた方でも、直接話をすると、我々には思いも寄らない消費者トラブルの話を耳にすることが多くありました。また、「消費者トラブルである」と認識することが少なく、どこにも相談せず、解決に至らなかったケースも多く見られました
  • そこで、平成30年度は、実際に障がい者本人が直面している消費者トラブルについて、ヒアリングによる調査を行い、120の事例を収集しました。その中から14事例を選び、イラストや4コマ漫画を使った事例集を作成しました。本人の属性、消費行動、トラブルの内容、解決策等を交えて詳しく掲載しています。事例集の作成は、多くの人に読んでいただき、事例を知ってもらうことによって、障がい者本人と支援者がトラブルに直面したときの早期解決につなげる、また、未然防止につなげることを目的としています
  • 令和元年度においては、作成した「障がい者の消費行動と消費者トラブル事例集」の効果的な活用方法を調査するため、同事例集を活用した啓発出前講座(以下、本文中は「講座」といいます。)を実施しました。講座については、これまで調査に御協力いただいた徳島県と岡山県の障がい者団体や障がい者施設に御協力を依頼し、本人や支援者・家族の方を対象として実施したところです
  • 本実践事例集は、障がい者の消費者トラブル等に関する講座等を開催する際の参考資料となることを目的として作成したものです。障がい者等の消費者トラブルが増加している現状に鑑みますと、その未然防止のためにも障がい者や支援者、消費生活相談員、福祉関係者等、関係する幅広いセクターの方々への啓発の取組も重要になってきているといえます。本実践事例集がそのような啓発活動で活用されることを期待したいと思います
  • 消費者基本法は、消費者の権利の尊重及びその自立が支援されることを、障害者基本法は、障がい者は個人として尊重され、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会が実現することを目的に掲げています。これら基本法は、消費者、障がい者を保護の客体ではなく、自律的個人の主体として、自己決定が尊重されることを示しています
  • 自分がやりたいことは自分で決めるという自己決定の主体は、たとえ何らかの障がいを持っていたとしても、消費者であっても何も変わりはありません。消費者と事業者の格差という壁と、障がいという社会的障壁を取り除くことが、自律的個人として尊重することではないかと思います
  • 「障がい者も消費者」です。この言葉が意味することを明確にする手段として、平成29年度は障がい者の消費行動と消費者トラブルについてアンケート調査を実施し、アンケート調査報告書を作成しました。アンケート調査では、「買物が好きで、積極的に買い物に出かける」消費者心理と、手段として「インターネットを利用する」という消費行動を見ることができました。さらに、平成30年度は、アンケート調査を基に障がい者本人や支援者へのヒアリングを実施し、それを取りまとめ消費者トラブルの事例集を作成しました。吾妻聡教授の言を借りるならば、「法のこころ」と「法のからだ」を表すものです。これらの調査と事例集が社会で活用されてこそ、「法のこころ」と「法のからだ」に息吹が与えられ、消費者、障がい者を支援する法制度が「生きた法」として社会の基底となることができます
  • そこで、令和元年度は、事例集に息吹を与えるために実施した講座の報告書を作しました。障がい者は、障がいの種類や程度によって、障がいを持っていない人が知っていることや当たり前と思っていることの理解が異なります。例えば、日々何気なく聞こえる様々な音は情報となって、聴覚に障がいを持っていない人には雑音として入りますが、それが知識として蓄積されています。しかし、聴覚に障がいがある場合は、雑音を情報として得られないため、障がいを持っていない人が当たり前と思っていることが理解できない場合があります
  • そこで、本実践事例集は、障がいの特性に応じて工夫した講座を紹介しています。障がい者の消費者被害は、障がいを持っていない人の消費者被害と比べて顕在化にくいことがあります。その要因として考えられることは、
    • 消費生活の経験や情報の少なさから消費者トラブルをトラブルとして認識していない
    • 悪質な事業者に対する対抗力が弱いため、意図しない契約を結ばざるを得ないでいる
    • 誰かに相談することができない などがあります
  • こうした障がい者の物的・制度的な環境因子を排除する手段として消費者教育は重要です
  • 障がいがあっても、自分のことは自分で決める自己決定の主体であることに何ら変わりはありません。障がいの特性に応じた(1)消費生活に関する情報の提供(2)消費者トラブルに合わないように消費者教育の充実(3)困ったときに相談できるネットワークの構築といった自己決定ができる環境を整備することは喫緊の課題です
  • 本実践事例集を参考にして、多くの方々が情報発信や講座を実施して、困ったときに助け合う仕組みを構築してくだされば幸いです

消費者庁 「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」の開設について
  • 独立行政法人国民生活センターでは、「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」を開設し、下記のとおり、フリーダイヤル(通話料無料)で、新型コロナウイルス感染症対策の給付金等に関する相談を受け付けることとしました。これにより、消費者被害の未然防止、拡大防止を図ってまいります
  • 電話番号:0120-213-188 いやや <フリーダイヤル(通話料無料)>
    • 「050」から始まる IP 電話からはお受けできません。 ※おかけ間違いにご注意ください。
  • 窓口開設日時:令和2年5月1日(金)
  • 相談受付時間:10 時~17 時<土日祝日含む> (注)令和2年6月 15 日から相談受付時間を変更しました
  • 対象:新型コロナウイルス感染症対策の給付金等に関連する消費者トラブル相談事例
    • 「市民生活センター」を名のるところから、給付金手続のためにデータ処理費用が必要というメールが届き、支払ってしまった
    • 自宅を訪問してきた見知らぬ女性に給付金の申請に必要と言われ、銀行の通帳等を渡してしまった。
  • 対象地域:全都道府県
    • 新型コロナウイルス感染症対策の給付金等に関する消費者トラブル以外は、最寄りの消費生活センター等をご案内する消費者ホットライン(188番)におかけください(通話料有料)

消費者庁 公益通報者保護法の一部を改正する法律(令和2年法律第51号)
▼概要
  • 近年も社会問題化する事業者の不祥事が後を絶たず → 早期是正により被害の防止を図ることが必要
    • 公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日から施行する
  1. 事業者自ら不正を是正しやすくするとともに、 安心して通報を行いやすく
    • 事業者に対し、内部通報に適切に対応するために必要な体制の整備等(窓口設定、調査、是正措置等)を義務付け。具体的内容は指針を策定【第11条】 ※中小事業者(従業員数300人以下)は努力義務
    • その実効性確保のために行政措置(助言・指導、勧告及び勧告に従わない場合の公表)を導入【第15条・第16条】
    • 内部調査等に従事する者に対し、通報者を特定させる情報の守秘を義務付け(同義務違反に対する刑事罰を導入)【第12条・第21条】
  2. 行政機関等への通報を行いやすく
    • 権限を有する行政機関への通報の条件【第3条第2号】
      • 現行:信じるに足りる相当の理由 がある場合の通報 ⇒ 改正:氏名等を記載した書面を提出する場合の通報を追加
    • 報道機関等への通報の条件【第3条第3号】
      • 現行:生命・身体に対する危害 ⇒ 改正:財産に対する損害(回復困難又は重大なもの)を追加
      • 通報者を特定させる情報が 漏れる可能性が高い場合を追加
    • 権限を有する行政機関における公益通報に適切に対応するために必要な体制の整備等【第13条第2項】
  3. 通報者がより保護されやすく
    • 保護される人【第2条第1項等】
      • 現行:労働者 ⇒ 改正:退職者(退職後1年以内)や、 役員(原則として調査是正の取組を前置)を追加
    • 保護される通報【第2条第3項】
      • 現行:刑事罰の 対象 ⇒ 改正:行政罰の対象 を追加
    • 保護の内容【第7条】
      • 通報に伴う損害賠償責任の免除を追加

消費者庁 第7回デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会(2020年6月12日)
▼【資料2】消費者を誤認させる表示の是正等について(事務局資料)
  1. 顕在化している消費者トラブルへの対応
    1. 紛争の未然防止に向けた検討の方向性
      • 出品者(売主)の本人確認・情報提供
      • 違法な製品、事故のおそれのある商品の流通への対応
      • 消費者を誤認させる表示(不当表示等)の是正等
      • 消費者の信頼を確保するための消費者レビューの管理
      • 利用規約の位置づけ、表示のあり方
      • 利用規約の個別の条項のあり方、是正のあり方
      • 域外適用・海外当局との連携
    2. 紛争処理・解決に向けた検討の方向性
      • 消費者取引の当事者ではないため関与できないと主張するデジタル・プラットフォームにおける苦情処理対応・紛争解決のあり方
      • 出品者(売主)の本人確認・情報提供
      • これまでのヒアリングを踏まえた今後の検討の方向性
  2. 潜在的な消費者トラブルへの対応
    • 消費者の選択の確保に向けた検討の方向性
      • ターゲティング広告のオプトアウト
      • パーソナライズド・プライシングの情報提供
    • オンライン・ショッピングモールを介在して販売される商品・役務の取引においては、虚偽・誇大な広告表示などの不当表示も見受けられ(具体例は下記※1・2のとおり)、消費者の誤認を生じさせているとの指摘がある。 ※1 新型コロナウイルスに対する効果等を標ぼうする商品の表示
      • 2 いわゆる不正レビュー:報道等によれば、オンライン・ショッピングモールにおけるレビューの中には、商品等の出品事業者やその代理人等が、第三者(レビューワー)に対して一定のレビューを書き込むように依頼し、当該レビュー ワーがその依頼の事実を伏せて書き込んだ「不正レビュー」と呼ばれるものが含まれているとの指摘がある(※やらせレビュー、サクラレビューなどとも呼ばれる)
      • 3 近年(平成29年度以降)において景品表示法による措置命令が行われた事案のうち、オンライン・ショッピングモールを介在して販売される商品・役務の表示が対象とされているものが8件存在
    • このような虚偽・誇大な広告表示の企画・作成においては、出品事業者だけでなく、デジタル・プラットフォーム企業(オンライン・ショッピングモール運営事業者)等の複数の事業者が関係する場合もあり、その場合における各事業者の関与の在り方は多様なものが考えられるが、全ての関係事業者において、虚偽・誇大な広告表示の是正・抑止に取り組むことが、消費者保護の観点から必要
    • 上記の取組みは、関係事業者のそれぞれが自らに課せられた役割が何であるかを明確に認識し、それを適切に果たすことによって成果をあげることができるもの。関係事業者に課せられた役割を明確化するに当たっては、出品事業者とオンライン・ショッピングモール運営事業者のそれぞれについて、虚偽・誇大な広告表示を禁止する法令上の義務(景品表示法など)がどのように及ぶのかを整理することが必要
    • オンライン・ショッピングモールに出品されている商品の表示は、その多くが、当該商 品を消費者に対し販売している出品事業者により行われているものであり、通常は、当該出品 事業者が景品表示法の規制対象となるものと考えられる。(※想定例1) 出品事業者が販売する商品の効果・効能に係る不当表示 (例:合理的な根拠なく新型コロナウィルスに効く旨などを表示)(※想定例2) 出品事業者等が依頼した「不正レビュー」により、多数の消費者が自発 的に高い評価(例:星印5つ)を付けているかのように示す表示
    • 他方、オンライン・ショッピングモール運営事業者についても、出品事業者の販売する商品等 の販売促進のために、自ら又は出品事業者と共同して企画したキャンペーンやセール等につい て、自らモールのトップページ等において広告表示を行う場合や、モール内の出品事 業者の店舗ページにおける広告表示にアドバイスを行う場合など、オンライン・ショッピングモール運営事業者が出品事業者の広告表示に関係している場合がある
    • 意識調査の結果によれば、同じ出品事業者の同じ商品であってもオンライン・ショッピングモールで購入したいと考える消費者が多数を占めており、オンライン・ショッピングモールを利用する場合に信用を置く対象として、個々の出品事業者とする回答よりも、場を提供するオンライン・ショッピングモールと回答する消費者の方がより多い。 また、オンライン・ショッピングモール運営事業者が自ら行うオンライン・ショッピング モールのトップページにおけるキャンペーンに関する表示等は、消費者を出品事業者との契約に誘引する効果が大きいことが覗われる
    • 景品表示法の解釈上、例えば、オンライン・ショッピングモール運営事業者が、商品等を出品事業者と共に供給していると評価され(=供給主体性あり)、かつ、オンライン・ショッピングモール運営事業者が自ら表示又は出品事業者に関与して共同で表示していると評価される場合(=表示主体性あり)には、オンライン・ショッピングモール運営事業者自身も景品表示法の規制対象となると考えられる
    • なお、景品表示法の規制対象となる事業者は、同法による行政処分の対象となり得ることに加え、同法第26条に基づき、適正な表示を確保するためのコンプライアンス体制の整備に係る義務も負うことになる
    • 「供給主体性」は、商品等の提供・流通の実態をみて実質的に判断される要件。例えば、フランチャイズの本部が行う表示等に関し、本部自体は消費者との間で当該商品等の売買契約の当事者ではない場合でも、この要件を満たすと判断された処分事例がある
    • 他方、現在までのところ、出品事業者が販売する商品等について、オンライン・ショッピング モール運営事業者に対して行われた処分事例はないため、オンライン・ショッピングモール運営事業者にどのような場合に「供給主体性」が認められるのかについては、必ずしも明確には示されていない
    • 「表示主体性」は、不当表示の内容の決定に関与した事業者に認められるが、自らもしくは他の者と共同して積極的に当該表示の内容を決定した場合のみならず、他の者の表示内容に関する説明に基づきその内容を定めた場合や、他の者にその決定を委ねた場合も含まれる
    • しかしながら、前記のとおり、出品事業者が販売する商品等について、オンライン・ショッピングモール運営事業者に対して行われた処分事例はないため、オンライン・ショッピングモール運営事業者及び出品事業者に対し、上記「表示主体性」についての考え方をどのように当てはめるのかについては、必ずしも明確には示されていない
    • 御議論いただきたい事項
      • オンライン・ショッピングモールにおける虚偽・誇大な広告表示(出品事業者等の依頼により行われるいわゆる不正レビューを含む。)には、多様な形態のものがあるが、これらは、オンライン・ショッピングモール運営事業者の役割という観点からは、(1)オンライン・ショッピングモール運営事業者自身が、自ら広告表示を行う場合や出品事業者の広告表示に関係する場合において、景品表示法上問題となる行為を行うことのないよう未然防止を図る必要があるもの (2)オンライン・ショッピングモール運営事業者が、出品事業者による景品表示法上問題となる行為を抑止するために、出品事業者の広告表示の是正や出品事業者の管理に取り組む ことが期待されるもの の2つに分類される
        • 上記(1)の場合に関し、オンライン・ショッピングモール運営事業者が景品表示法の規制対象となる場合について、同法の要件に関する考え方の一層の明確化及び周知を行うことは、モール運営事業者や出品事業者などの関係する事業者の予見可能性や不当表示の抑止 に取り組むインセンティブを高めるために必要なのではないか。なお、このような考え方の明確化を行う際は、モール運営事業者の事業形態、出品事業 者の事業活動との関係が多様であることを踏まえつつ、また、通常の広告媒体(新聞・テ レビ等)とオンライン・ショッピングモールの機能の相違に着目しながら、検討を行うことが適切ではないか
        • 上記(2)の場合に関し、出品事業者による景品表示法上問題となる行為を抑止するために、行政機関による法執行のほか、オンライン・ショッピングモール運営事業者については、どのような対応を行うことが求められるか。 虚偽・誇大な広告表示は、モール運営事業者が設定する出品事業者向け規約にも違反しているところ 、例えば下記のような点を考慮すれば、モール運営事業者は、上記(1)の観点から自らに課せられる景品表示法に関するコンプライアンス体制の整備義務とは別個に、消費者保護の観点から、積極的な取り組みを行うことが求められるのではないか
          • モール運営事業者は、取引の成立を促すサービスを自ら提供し、そのことから利益を得ていること
          • 多数の消費者が、個々の出品事業者以上にモール運営事業者に信用を置いて、商品等の購入を行っていること
          • (新型コロナウイルス感染拡大後の「新しい生活様式」においてはより一層、)オンライン・ショッピ ングモールは社会生活の基盤とも言える重要な役割を果たしていること
        • 前記イの検討に関し、オンライン・ショッピングモール運営事業者は、出品事業者による虚偽・誇大広告が発覚した場合に、規約違反として是正や削除を求めるなどの対応を行うことができるが、出品事業者の広告表示への関与の在り方については各モール運営事業者によって考え方に差もありうるところ、現行の取り組みについて十分なものといえるか。少なくとも行政機関からの通知により出品事業者の虚偽・誇大な広告表示を認識した場合や、その他の理由によってモール運営事業者が当該広告表示の問題点を認識できる蓋然性がある場合等においては、迅速・厳格に対応してその広告表示を是正することが求められるのではないか。また、オンライン・ショッピングモール運営事業者において、事後的に是正を行うだけにとどまらず、例えば、出品事業者の表示内容について、積極的に記録等を伴うモニタリングを行うことや、そもそも問 題のある表示が行われないようにするために、景品表示法等の順守に資する適切なコンプライアンス体制を構築するよう出品事業者を指導したり、出品事業者における景品表示法等に係る知識向上を促進するなど出品事業者の管理を適切に行うこと、虚偽・誇大な広告表示の抑止に取り組む行政機関や団体等と協力して積極的な情報交換を行うこと等も求められるのではないか
      • 前記イの検討に関し、消費者利益の侵害の内容が、生命・身体の安全・安心に及んでいるものと、自主的・合理的な商品選択という財産的被害に留まるものとの間で区別すべきか(※参照: 人の生命・ 健康に関わる虚偽・誇大な広告表示を禁止している薬機法や健康増進法の規制対象は「事業者」ではなく「何人も」になっている)
      • なお、売主が商品について虚偽・誇大な内容の記載をサイト上で行うことは、売主が出品事業者の場合だけに限られないが、売主が個人の場合に、フリマサイト運営事業者はどのような取り組みを行うことが求められるか(売主が事業者か個人かで、デジタル・プラットフォーム企業に求められる役割に差があると考えるか否か)
▼【資料3】 消費者の信頼を確保するための消費者レビューの管理(事務局資料)
  • 消費者レビューは出店者・出品者の広告効果を生むと同時に、消費者レビューの仕組みを提供するオンライン・ショッピングモールやフリマサイトにとっても、取引成立を促す機能を持つ。消費者レビューの機能の健全化を通じ、消費者の自主的かつ合理的な選択を確保するため、また、適正で公平な消費者レビューにより、売主との紛争を未然に防止し、消費者レビューに対する消費者の信頼を確保するため、デジタル・プラットフォーム企業が果たすべき役割は何か
    • 論点(1) どのような消費者レビューが問題のあるものと評価すべきか。消費者からの信頼を確保するため、どのような規律が求められるべきか
    • 論点(2) デジタル・プラットフォーム企業には、消費者からの信頼を確保するため、消費者レビューについて運用や管理の責任があるか
▼【資料4】パーソナルデータのプロファイリングに基づく表示(事務局資料)
  • デジタル化に伴い、個人の属性情報や行動履歴情報など、膨大なユーザーのパーソナルデータの取得・蓄積及び高度化したアルゴリズムにより、精度高く、個人を予測・推定評価することができるようになったプロファイリングの影響について、各国で関心が高まっている
  • 社会が効率化する一方、人権としてのプライバシーの観点そのもののほか、不適切な取扱いによる差別などの権利侵害、個人の意思決定への影響が懸念されている
  • 消費者保護の観点からは、消費者の利便性が増す一方、プロファイリングに基づく選択的な情報フィード(選択環境の操作)によって、最も消費者の脆弱な瞬間を事業者が創出できるようになっているのではないか、消費者の意思が誘導されていないかという指摘もある
  • デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査においても、国内の利用者のうち、プロファイリングにより、人によって提供される内容や表示などが異なることについて、許容できない人が約30%であった。どちらとも言えない人も含め、許容できない人の3分の2がプライバシーの侵害と感じている。許容できる人であっても、約40%が必要なときにオプトアウト(停止)できることを求めている
  • 通信販売において、一般消費者に対して取引に誘引し、消費者の申込みの意思を形成する際の手段は広告の提供である。今日現在、プロファイリングと消費者との間に最も身近な接点が生まれるのは、ターゲティング広告ではないかと考えられる
  • 2019年には、インターネット広告費は初めてテレビメディア広告費を抜き、日本の広告費全体の約3割を占めるに至る。特に、様々なデータから消費者本人の嗜好等を分析することで、最適な広告を表示するターゲティング広告の手法が量的にも質的にも発展
  • とりわけ、出稿に係る配信条件を変更しながら運用される運用型広告では、消費者の属性や行動履歴をリアルタイムに把握しながら、広告主にとって精度の高い効果的・効率的な広告や、消費者にとって誘引されやすい広告を提供することが可能
  • インターネット広告では、検索サイトやSNSにおける検索連動型広告や動画広告が高い比率を占めるが、昨今、物販系ECプラットフォームでの広告費も増加傾向にあるとされている
  • オンライン・ショッピングモールでは、既に購買意欲を持つ消費者に対して広告を提供できること、信頼できるデジタル・プラットフォームであれば、アドフラウド、ビューアビリティー、ブランドリスク等の問題を回避できる安心感が指摘されている
  • サイト内検索連動型広告に注目されているが、今後、ユーザーデータと連動する運用型広告が増えていくとされている
  • パーソナルデータに基づくターゲティング広告・表示においては、オンライン・ショッピングモール運営事業者等によって、消費者の選択肢が調整された(絞り込まれた)表示がなされ、これに消費者は誘引され得るところ、オンライン・ショッピングモール運営事業者等は、表示の透明性を確保し、消費者の自己決定権を十分行使できるようにすることが求められる
  • オンライン・ショッピングモール運営事業者等によるパーソナルデータに基づくおすすめの表示については、デジタル・プラットフォームにおける取引の成立を促すために推奨している表示で り、オンライン・ショッピングモール運営事業者等を信用している消費者が誘引されやすいことから、その推奨行為に対する管理責任が期待される
  • 昨今、大量のデータの活用により、市場の需給に応じて取引価格を変動させるダイナミックプライシングが、一般的な消費者取引にも普及
  • このうち、消費者個人のプロファイリングに基づく価格表示であるパーソナライズド・プライシングも、既に技術的に可能な状態であるとして、EUでは、消費者個人の購入決定に対する潜在的なリスクを考慮した上で意思決定をすることができるよう、情報提供の義務が手当されたところ
  • 昨今、消費者取引において、プロファイリングに基づき、消費者にカスタマイズされた提案がなされるようになってきている。カスタマイズされた提案は、消費者にとって利便性が高まる一方、事業者からの提案の背景や仕組み、その他の選択肢について、消費者は必 ずしも認知・納得できないまま、消費者取引に参加する可能性がある。デジタル・プラットフォーム企業にとっても、消費者からの信頼性を確保する観点、また消費者の合理的な選択を確保する観点が必要があると考えられる
    • 論点(1) 膨大なパーソナルデータを元に提案されるオンライン・ショッピングモールやフリマサイトにおけるターゲティング広告やおすすめの表示について、デジタル・プラットフォーム企業の取組みには差があるところ、消費者が認知しづらいのではないか
    • 論点(2) これらのターゲティング広告やおすすめの表示については、多様な仕組みがあるところ、どのように消費者に提案されているかの仕組み、望まない広告や表示だった場合に配信・表示されないようにするための手段(オプトアウト設定)の有無等を、事前に、消費者が容易に認識・設定できるようにすべきではないか
    • 論点(3) オンライン・ショッピングモールやフリマサイト自身がおすすめした表示(広告主からの直接の広告の費用の有無にかかわらず)について、取引の成立を促すために推奨した個別商品の表示として、その表示の管理がなされるべきではないか
    • 論点(4) 膨大なパーソナルデータを元に提案されるパーソナライズド・プライシングについて、公平・公正の観点から、どう考えるべきか

消費者庁 第5回消費者契約に関する検討会(2020年6月17日)
▼【資料】いわゆる「つけ込み型」勧誘について(事務局資料)
  1. 【事例1】 認知症高齢者に対し複数の生命保険契約を締結させ、 生活に支障が生じるほどに高額な保険料を支払わせた事例
    • 事案の概要
      • 兄嫁は外交員等から勧誘されるまま新規や転換で複数の生命保険の契約をしていたようだ。認知症で慎重に判断出来ずに言われるまま契約したものもあると 思われる。兄は家計に関してはノータッチだった為、兄嫁がこのような契約をしていた事を全く知らなかった。毎月、生活に支障が出るほど高額な保険料を払い続けるばかりで、これまで夫婦で何度も入院や手術をしているのに一度も給付金の申請をしたことがないようだ。不要な契約が多いと思うので保険の見直しがしたい。(消費生活相談事例)
    • 参考
      • なお、当該事業者は事実と異なる説明を行ったこと等の不適正な募集行為により行政処分を受けている。特別調査委員会の報告書によると、2018年度の緊急案件対応部会において合意解除と判定された事案の中には、「認知症、視覚障害等により判断能力の低下した保険契約者(乗換契約の場合は既契約者)に対して、保険契約者が理解しないままに乗換契約の不利益事項の説明その他の情報提供を行い、乗換契約その他の契約加入をさせた事案」があるとされている
  2. 【事例2】 認知症高齢者から自宅を含む不動産を購入した事例
    • 事案の概要
      • Xは、客観的交換価値が少なくとも1億3130万円はある本件各不動産(Xの生活の本拠を含む。)を、事業者であるYに6000万円で売却した。本件売買当時、Xは金融機関からの借入金の返済を遅滞し、競売等に付されるかもしれないなどの切迫した状況にあり、Xは本件売買によって借入金を返済したものの、今後の生活費等は手元に全く残らなかった。また、本件売買当時、Xは認知症を発症し、記憶力、コミュニケーション能力等が相当程度低下していた。Yは、Xが上記の切迫した状況にあることや、Xの判断力の低下を認識 していた
    • 参考
      • 近時の裁判例は、公序良俗に反する暴利行為であり、契約は無効であると判断した (東京高判2018年(平成30年)3月15日判時2398号46頁・確定)
  3. 【事例3】 認知症高齢者に対して服、バッグ、ネックレス等を大量 に次々と販売した事例
    • 事案の概要
      • 実家で一人暮らしの母が、2年前に父を亡くしてから高額の買い物を繰り返していたことが最近になって判明した。十数年来のなじみの呉服店から過去2年の購買履歴の一覧表を出してもらったところ、和・洋服、その他和装小物や、バッグ、真珠のネックレスなど高額な物から1000円位の小物まで、総額999万円も購入していることが分った。母はDMはがきに誘われて、業者の送迎車を使ったり時には自転車で店に行き、すべて現金で買っていたようだが、最近購入した事は全く忘れている。また、定期預金の残高はすっかりなくなっている。最近購入した品はほとんど未使用。3か月前に中程度の認知症と診断されて以降、妹が母の金銭管理をし、毎週1万円の生活費を渡している(消費生活相談事例)
  4. 考えられる規律
    • 事業者が、消費者の判断力の著しい低下を知りながら不当な内容の契約を締結した事例のうち、通常の分量等を著しく超えるものとは言い難いものが、救済の狭間になっているのではないか
    • 「不当な内容の契約」をどのように規律するか
      • 【事例1】~【事例3】に照らすと、特に、当該消費者の生活に著しい支障を及ぼすものについては、契約の取消しを認める ことで被害の救済を図る必要があるのではないか
      • 他方で、事業者からすると、当該契約が当該消費者の生活に著しい支障を及ぼすか否かは、必ずしも明らかではない
        • 取引の安全を図る観点から、当該契約が当該消費者の生活に著しい支障を及ぼすことについての事業者の認識も要件とすべきではないか
        • (参考)貸金業法における総量規制 貸金業法は、年収等を基準にその3分の1を超える貸付けを原則禁止しているところ(13条の2)、その前提として、貸金業者に対し顧客の資力等に関する調査義務を課している(13条の3)
        • 消費者契約全般について事業者に調査義務を課すことは困難である
        • (参考)過量契約取消権において、通常の分量等を著しく超えること(契約内容)を知っていたという事業者の認識が要件とされている。
      • <規定案1> 事業者が、(ⅰ)消費者の判断力が著しく低下していること、及び、(ⅱ)当該契約が当該消費者の生活に著しい支障を及ぼすことを知りながら勧誘し、これによって消費者が契約を締結したときは、消費者は契約を取り消すことができる(消費者の心 理状態は要件としない)
      • (ⅱ)当該消費者の生活に著しい支障を及ぼす場合につい て、例えば、(1)当該消費者が居住している不動産を処分するときや、(2)消費者が継続的に支払義務を負う場合において、毎月の支払額が月収の一定割合を超えるとき、(3)その他消費者の生活を著しく困難にするときは該当するものとすることなどが考えられるのではないか
      • 事例の検討
        • 【事例1】 消費者は「毎月、生活に支障が出るほど高額な保険料を払い続け」ており、契約が「消費者の生活に著しい支障を及ぼす」(2)といえる。 事業者が当該事実及び判断力の著しい低下を知っていれば、消費者は契約を取り消すことができるものと考えられる
        • 【事例2】 自宅を含む不動産の売却であり、契約が「消費者の生活に著しい支障を及ぼす」 (1)といえる。事業者が、自宅であること及び判断力の著しい低下を知っていれば、消費者は契約を取り消すことができるものと考えられる
        • 【事例3】 「定期預金の残高はすっかりなくなって」おり、契約金額は消費者の月収を上回っていると考えられることから、「消費者の生活に著しい支障を及ぼす」((2)または (3))といえる場合があるものと考えられる。事業者が、消費者の生活への著しい支障及び判断力の著しい低下を知っていれば、消費者は契約を取り消すことができるものと考えられる
    • 過量契約取消権の「同種」に関する解釈
      • 消費者契約の目的となるものが「同種」であるか別の種類であるかは、その目的となるものの種類、性質、用途等に照らして、別の種類のものとして並行して給付を受けることが通常行われているかどうかによって判断されるものと考えられる(消費者庁逐条解説)
      • その際は、「同種」の範囲を過度に細分化して解すべきではなく、過量性の判断対象となる分量等に合算されるべきかどうかという観点から、社会通念に照らして判断すべきものと考えられる。
    • 事例の検討
      • 例えば、ネックレスとブレスレットは、いずれも身を飾るための装身具であり、通常は同種であると判断されるものと考えられる(消費者庁一問一答)
      • 【事例3】について、「和・洋服、その他和装小物や、バッグ、真珠のネックレスなど」が契約の目的となっている。このうち、少なくとも「和服」と「洋服」は、服という同じ種類の物であり、「同種」に該当するものと考えられるので、過量契約取消権の適用があり得るものと考えられる

消費者庁 第1回将来の販売価格を比較対照価格として用いた二重価格表示等に関する意見交換会(2020年5月22日)
▼【資料2】検討すべき論点及び方向性
  • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示に対し、そもそもどのような基本姿勢で臨むべきか。 <事務局による検討> 以下の2つの立場に整理できるのではないか。
    • 基本的に厳しく対応すべきとの姿勢
      • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示を見た消費者の多くは、ほぼ確実に表示された将来価格での販売が行われると認識すると考えられ、将来価格は消費者に対する一種の約束ともいえるものである
      • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示を見た消費者は、期間や条件が限定された特別な価格である(お得感が高い)と認識して購入する。セール期間経過後も将来価格に値上げされずにセールが継続された場合、このような既に購入した消費者の期待を裏切っている
    • 広く認めるべきという姿勢
      • 消費者は、そもそも将来価格が確実なものではないことを認識できるはずであり、仮に誤認があったとしても、その程度は大きくないはずである
      • セール期間経過後にセール価格での販売を継続する場合、安い価格で買える消費者が増え、消費者余剰が増加しているのだから、規制する必要性は小さい
  • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示への対応方針を検討するに際し、過去価格を比較対照価格として用いた二重価格表示との違いをどのように考慮すべきか。 <事務局による検討> 例えば、以下について考慮する必要があるのではないか
    • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示については、販売実績が存在せず、その点で過去価格を比較対照価格として用いた二重価格表示と異なり、検証可能な販売実績に基づく根拠がなくても、将来価格を高く設定することにより、安く見せ掛ける表示ができるので、手段自体に潜在的な危険性がある
    • 新製品の販売にあたっては、過去の販売実績に基づく過去価格が存在しないため、将来価格との二重価格表示が、販売当初の段階における需要を喚起し、商品の認知度を高めるための有効な販促方法となる。したがって、このような表示自体が否定されるべきではなく、行政の法執行について予見可能性、透明性が確保され、事業活動を過度に委縮させないことも必要である
  • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示が有利誤認表示に該当する場合、景品表示法違反を基礎づける事実は、いつの時点におけるどのような事実と考えるべきか。 <事務局による検討> 以下の2つの考え方があるのではないか
    • (1)表示開始時点(セール開始時)において、将来価格とした価格について、セール終了後に当該価格で販売する予定がなかったという事実
    • (2)セール終了後において、将来価格とした価格で販売しなかったという事実
  • (1)の考え方を採る場合
    • メリット:表示によって誘引されているのは、セール終了前に当該表示を見た消費者であることから、このように考えることが自然であり、また、景表法の解釈についてこれまでに示されている他の考え方(電子商取引留意事項資料6)にも整合的
    • 懸念点:予定の有無は外部的に示されているとは限らないことから、立証に負担があり、円滑な法執行ができなくなって消費者利益が害されるのではないか。また、事業者の側としても、何をすれば予定があったといえ、景表法違反とならないのかが分かりにくく、過度の委縮を招くのではないか。
  • (2)の考え方を採る場合
    • メリット:将来価格とした価格で販売したか否かは外部から見て判断でき、立証が比較的容易。事業者の側としても、何をすれば景表法違反とならないのかが分かりやすい
    • 懸念点:表示によって誘引されているのは、セール終了前に当該表示を見た消費者であるにもかかわらず、セール終了後の事実により景表法違反が基礎づけられるのは不自然であり、これまでの考え方とも不整合
  • 前記において、仮に(1)の考え方を採る場合、表示した将来価格で販売する予定がないということをどのように認定するか。また、その際に、どのような証拠を用いて認定するか。 <事務局による検討> 景表法違反の認定は、当該商品の販売に際しての様々な状況を考慮しつつ、個々の事案ごとに検討するものであるが、少なくとも、一般的な事案において検討を行う場合について、一定の考え方を示すことが望ましいと考えられる。 この一定の考え方を示すに当たっては、以下のような点を検討する必要があるのではないか
    • 将来価格で販売する予定があるといえるためには、表示開始時点において、予定を実現するための合理的な計画を社内的に有している必要があるか
    • セール終了後に将来価格での販売ができない特段の事情が発生した訳でもないのに、表示した将来価格での販売をしていない事業者は、セール価格での販売の当初から、合理的な計画を有していなかった場合が多いのか
    • 前記(2)を踏まえ、表示開始時点(セール開始時)において、将来価格とした価格について、セール終了後に当該価格で販売する予定があった(その予定を実現するための合理的な計画があった)か否かについては、セール終了後の状況から推認することが可能か。すなわち、セール終了後に事業者が表示開始時点で示した将来価格で販売をしなかったときに、将来価格で販売する合理的な計画を有していなかったことを推認することとできるか
    • 表示開始時点において、実際には、セール終了後に将来価格で販売するための合理的な計画を有していたにもかかわらず、その後のやむを得ない事情により将来価格での販売ができなくなった事案については、前記(3)の推認(将来価格での販売をしていない→合理的な計画を有していない)が働かないと考えられるが、どのような場合に推認が働かず、合理的な計画を有していたと認定できるか
    • 前記(3)及び(4)の考え方について、行政庁の対応方針として明らかにすれば、事業者にとって法執行についての予見可能性、透明性が増すか

消費者庁 令和2年版消費者白書の公表について
▼【概要】令和2年版 消費者白書
  • 2019年度に消費者庁に通知された消費者事故等は11,944件。内訳は「生命身体事故等」が2,632件、「財産事案」が9,312件。重大事故の通知を端緒として、ベビーベッドの収納棚が不意に開き乳児が窒息する重大事故等について注意喚起を実施。
  • 消費者安全法の規定に基づき、通知された財産事案を基に、事業者名の公表の注意喚起を13件実施。主な事案は、簡単に稼げると見せかける手口、チケット転売の仲介サイト等。
  • 2019年の消費生活相談件数は、3万件、前年に比べ約9万件減少。架空請求に関する相談件数が半減(26.0万件→13.0万件)。相談件数全体の減少の主因に
  • 商品・サービス別の相談件数では、「通信サービス」、「商品一般」が突出。相談1件当たりの支払額では、「工事・建築・加工」が3万円で最高。次いで「土地・建物・設備」が89.2万円
  • 高齢者の消費生活相談件数は、2019年は減少も、相談件数での割合は、2018年に続き3割超。商品・サービス別では、「商品一般」が最多。ほかではインターネット関連が上位に
  • 若者の相談では、女性のみならず男性でも「美容」が上位に。20歳代では「フリーローン・サラ金」も上位に。若者を中心に、各年齢層で「定期購入」やSNSが関連している消費生活相談が増加
  • 三つの台風の上陸により、2019年は「自然災害」に関する相談件数が、2018年を上回る。8月以降、台風被災地が単位人口当たり相談件数の上位に
  • 2020年初頭の新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大により、日常の消費生活に大きな影響。消費生活相談として、転売や航空券等のキャンセル料、送り付け商法等に関するものが寄せられている。消費者庁は、マスク等の物資の需要増に対応するとともに不当表示や悪質商法による消費者被害の防止等への取組を実施
    • 2019年に入り、「チケット転売」の相談件数が増加。相談件数は前年の約2倍に。ラグビーワールドカップ開幕(2019年9月)前後には「チケット転売」の取引金額が高額化
  • 「情報商材」に関する消費生活相談件数は、約7,700件。20歳代での増加が顕著。「マルチ商法」では、「サービス」に関するものの相談割合が過半数(“モノなしマルチ”)
  • 2019年年間の消費者被害・トラブル額は、推計約7兆円(既支払額(信用供与を含む。))。消費生活相談の平均契約購入金額及び平均既支払額は共に減少。「ファンド型投資商品」が減少
  • インターネットが消費者の取引手段として浸透し、電子商取引市場が拡大。フリマアプリは2012年に登場、6年で巨大な市場(6392億円)に成長。消費者の決済手段のキャッシュレス化が進展。2019年12月には、7%がキャッシュレス決済を利用
  • 資源・環境問題等の社会的課題は、消費者政策において重要施策の一つ。一般廃棄物の排出量は、2000年頃までは増加していたが、近年は減少傾向。一人1日約900gのごみを排出。家庭から排出される「燃やすごみ」の約4割が生ごみ(京都市)
  • 食品の廃棄物とプラスチックの容器包装に対しては、衣類、古紙、びん類、缶類等と比べて、消費者の関心が突出して高い。いずれも社会的課題として、消費者、事業者、行政等が連携協働して取り組んでいくことが必要
  • 日本では年間612万トンの食品ロスが発生(2017年度推計)。食品のライフサイクルの川上から川下まで、あらゆる段階で食品ロスは発生。サプライチェーン上の食品ロスも、欠品への寛容度、鮮度志向等、消費者の意識・行動と密接に関連。規格外等の農水産物を購入したことがある人は約8割。身近に販売されているところがあれば、購入する人が増える可能性
  • 流通段階では、複数の関係者が関わるため、サプライチェーン全体で解決していくことが必要。(1)納品期限の緩和(3分の1ルールの見直し)、(2)賞味期限の年月表示化、(3)日配品の適正発注の推進
  • 小売段階では、需給予測のズレや、販売期限切れによる売れ残りによって食品ロスが発生。多くの消費者が、賞味期限と消費期限の意味や違いを知っている一方で、鮮度の良い食材を求める傾向。賞味期限・消費期限が近づいた商品でも値下げされていれば買う割合は、約6割。→見切り販売等、消費者に経済的なメリットのある売り切りの方法も有効
  • 外食段階では、作り過ぎや消費者の食べ残しによって食品ロスが発生。消費者の約9割が持ち帰りに賛成している一方で、実際に持ち帰ったことがある人は約2割
  • 食品ロスの約46%に当たる284万トンは家庭から発生していると推計。消費者それぞれが生活スタイルに合った方法で、食品ロス削減に取り組むことが大切。家庭で捨てられやすい食品は、「主食(ご飯、パン、麺類)」、「野菜」、「副菜」の順に多く、捨ててしまう理由は、「食べ残した」、「傷んでいた」、「賞味期限切れ」、「消費期限切れ」の順に多い。そもそも不必要なものを買わなければ、使い切れずに食品ロスを発生させることもない
  • 食品を保存する際の整理方法や食材に適した保存方法を知り、実践することで、買い過ぎや賞味期限・消費期限切れを防ぐことができる。賞味期限を過ぎた食品であっても、食べられるかどうか個別に判断することが大切
  • 消費者庁では、2018年に食品ロスの削減に資する取組の実証調査を実施し、翌年にはフォローアップ調査を実施。食品ロス削減には、「もったいない」の意識付けと経済的な動機付けが有効
  • 品質には問題ないものの廃棄されそうな食品を、生活困窮者や子ども食堂、被災地、その他食品を必要としているところに届け有効活用することで、食品ロスの発生を防止。フードバンクには、基盤の確保や認知度不足、食品寄贈に伴うリスク、様々な主体との連携等の課題が存在
  • 食品ロスの削減は誰もが取り組める身近な課題であり、多様な主体が連携し、国民運動として推進。消費者への地道な啓発活動に加え、各主体をつなぐ新たなビジネスモデルも出現。行政(国、地方公共団体)は、積極的に食品ロスの削減を打ち出し、全ての主体が参加しやすい仕組みを整備
  • 不必要なプラスチックの使用を減らし、賢く上手に付き合うことが大切。プラスチックごみを削減するためには、事業者・消費者・行政等の協働による取組が大切
  • 消費者に「環境意識」、「性格」、「買物行動」に関する質問を行い、回答パターンによりグループ化。環境への意識と自己利益への意識の二つの軸で、消費者を四つのタイプに分類することができた
  • 残り食材の活用や保存方法の工夫には、「環境優先型」、「バランス型」の反応が高い。「自己優先型」、「バランス型」は“お得感”に敏感。特売や賞味・消費期限が近づいた値下げに反応
  • 消費者の性格や行動パターンに即した啓発をするためのヒントを得ることができた。事業者が社会的課題の解決に資する自社の取組等を発信する際にも有効と考えられる
  • 持続可能な社会の形成に向けて、各当事者が共通の目的をもって協働し、健全な市場の形成を通じて取組を進めていくことが不可欠。食品ロスやプラスチックごみの問題は、消費者・事業者・行政が共に取り組む「協働行政」の手法が適する分野。消費者行政として、「消費者志向経営の普及」と「エシカル消費の啓発」を一体的に推進
  • 近年の急速なデジタル技術の発展・デジタル市場の拡大等により、消費者の利便性等が向上した一方で、デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引で新たな消費者トラブルも発生。また、デジタル化の中で消費生活にもたらす新たな課題への対応も求められている。消費者庁では、有識者による検討会を開催するなど、デジタル化への対応を検討。
  • 誰もが、どこに住んでいても、生涯を通じて、様々な場で、消費者教育を受ける機会が提供されるよう、消費者教育推進会議の議論を踏まえ、具体的な施策を検討し、実施。成年年齢引下げを見据え、実践的な消費者教育の実施を推進するため、若年者の消費者教育分科会において、2019年7月に消費者教育教材の提供方法及び効果的な周知に関する今後の方向性等について提言
  • 2020年3月に、2020年度から2024年度までの5年間を対象とした「地方消費者行政強化作戦2020」を策定。2020年7月に、新たな恒常的な拠点として、「新未来創造戦略本部」を開設。(1)全国展開を見据えたモデルプロジェクトの拠点、(2)消費者政策の研究拠点、(3)新たな国際業務の拠点のほか、災害時のバックアップ機能、消費者庁の働き方改革の拠点として位置付け。

消費者庁 新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品等の表示に関する改善要請等及び一般消費者等への注意喚起について(第3報)
  • 消費者庁は、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に乗じ、インターネット広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうする健康食品、除菌スプレー等(以下「ウイルス予防商品」という。)に対し、緊急的追加措置として、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の観点から表示の適正化について改善要請等を行うとともに、SNSを通じて一般消費者等への注意喚起を行いました
  • 消費者庁では、令和2年4月1日から同年5月22日までの期間、インターネット広告において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防商品の表示について、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の観点から緊急監視の追加措置を実施しました
  • この結果、インターネット広告においてウイルス予防商品を販売している35事業者による38商品について、今般、一般消費者が当該商品の効果について著しく優良等であるものと誤認し、新型コロナウイルスの感染予防について誤った対応をしてしまうことを防止する観点から、当該表示を行っている事業者等に対し、改善要請等を行いました
  • 新型コロナウイルスについては、その性状特性が必ずしも明らかではなく、かつ、民間施設における試験等の実施も不可能な現状において、新型コロナウイルスに対する予防効果を標ぼうするウイルス予防商品については、現段階においては客観性及び合理性を欠くものであると考えられ、一般消費者の商品選択に著しく誤認を与えるものとして、景品表示法(優良誤認表示)及び健康増進法(食品の虚偽・誇大表示)の規定に違反するおそれが高いものと考えられます。また、改善要請等を行った当該事業者がオンライン・ショッピングモールに出店している場合には、当該ショッピングモール運営事業者に対しても、表示の適正化について協力を要請しました
  • なお、令和2年3月10日及び同月27日に公表した、緊急監視において改善要請等を行った健康食品、マイナスイオン発生器、空間除菌剤、アロマオイル等を販売している64事業者による87商品の表示については、全ての表示が改善されています
  • 消費者庁では、引き続き、不当表示に対する継続的な監視を実施し、法に基づく適切な措置を講じてまいります

消費者庁 第1回消費者志向経営の推進に関する有識者検討会
▼資料3 「第1回消費者志向経営の推進に関する有識者検討会」
  • 日本の総人口は、今後100年間で100年前(明治時代後半)の水準に戻っていく可能性。この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少
  • 2010年には単身世帯が最も多い類型(総世帯の1/3)となっており、今後も増加する見通し。今後、夫婦と子の世帯が減少していく一方で、ひとり親と子世帯は増加する見通し
  • サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)
  • 消費者庁が考える、消費者が直面する、地域や社会の課題
    • 環境:地球温暖化 プラスチック 食ロス
    • 地域問題:フェアトレード商品 寄付付きの商品 地産品 被災地産品
    • 社会的包括:ユニバーサルデザイン ダイバーシティ(障がい者支援等)
  • 消費者志向経営の3つの要素の意図するもの
    • 消費者:一様な存在ではなく、特性が多様化している全ての消費者
    • 共感する:消費者との双方向コミュニケーションにより、消費者がわくわくする商品・サービス・体験を提供し、消費者とのWIN-WINの関係になること
    • 社会価値:本業を通して、地域や社会の課題解決に寄与し、社会全体のサステナビリティの向上をめざすことから生み出されるもの
  • 「消費者志向経営」の考えられる新しい概念整理
    • 「消費者」と「共感する」「社会価値」を創出する、新たな消費者志向経営の概念
    • SDGs 地方創生 コロナ
  • 「従来から実施している(1)事業者に対する規制(2)消費者に対する支援に加えて、今後は、持続可能な社会の実現に向けた社会的課題を解決する観点から、(3)消費者と事業者とが共通の目標の実現に向けて協力して取り組むこと(協働による取組)を促す必要がある」(「消費者基本計画」令和2年3月31日閣議決定より抜粋)
  • 消費者志向経営が基本認識となる社会の実現に向け、消費者志向経営に取り組むことが、企業としての社会的責任を果たしていると消費者を始めとした多様な者から評価され、結果として、資金調達の円滑化その他企業の持続的な価値向上につながるよう、取組を進めている事業者の情報を発信するなど、環境整備に取り組む(「消費者基本計画」令和2年3月31日閣議決定より抜粋)
  • 消費者志向経営を推進する事業者を評価し、表彰するための、7つの「審査軸」と6つの「加点軸」
  • 審査軸(全ての事業者が審査対象となる評価軸)
    • 情報発信力
    • 消費者把握・協働
    • 独自性・革新性
    • 連携性
    • 実効性
    • 成長性(将来性)
    • 社会性
  • 加点軸(加点対象の事業者のみを対象とする評価軸)
    • 消費者の8つの権利
    • 企業倫理
    • 経営理念
    • 第三者の意見
    • リスク管理
    • 内部監査

消費者庁 連鎖販売業者【株式会社doroguba】に対する行政処分について
▼連鎖販売業者【株式会社doroguba】に対する行政処分について
  • 処分の原因となる事実
    • 同社及び勧誘者は、以下のとおり、特定商取引法に違反し、又は同法に規定する指示対象行為に該当する行為をしており、消費者庁は、連鎖販売取引の公正及び連鎖販売取引の相手方の利益が著しく害されるおそれがあると認定した
      1. 氏名等の明示義務に違反する行為(勧誘目的の不明示)(特定商取引法第33条の2)
        • 勧誘者は、遅くとも平成30年4月以降、本件商品を販売する同社の統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引(以下「本件連鎖販売取引」という。)をしようとするとき、その勧誘に先立って、その相手方に対し、「将来のことどう考えてる。」、「今俺は、福島区にあるドログバという会社が主催する、英会話を基にしたビジネスに参加している。」、「このビジネスは人脈も増えてお金も入る。」、「俺よりも上の人に聞いた方が理解できると思うから、話だけでも聞いてくれ。」、「英会話スクールとちょっとしたビジネスにつながることをやっている。」、「一石二鳥だから一緒にやらないか。」などと告げるのみで、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をする目的である旨を明らかにしていない
      2. 勧誘目的を告げずに誘引した者に対する公衆の出入りしない場所における勧誘(特定商取引法第34条第4項)
        • 勧誘者は、遅くとも平成30年4月以降、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘をするためのものであることを告げずに、電話又は電磁的方法により誘引した者に対し、公衆の出入りしない場所である同社の事務所等において、当該契約の締結について勧誘をしている
      3. 書面の交付義務に違反する行為(不交付)(特定商取引法第37条第1項)
        • 同社は、遅くとも平成30年9月以降、同社の連鎖販売業に係る本件商品の販売のあっせんを店舗その他これに類似する設備(以下「店舗等」という。)によらないで行う個人であって、本件連鎖販売取引に伴う特定負担をしようとする者とその特定負担についての契約を締結しようとするとき、その契約を締結するまでに、その連鎖販売業の概要について記載した書面を交付していない
      4. 断定的判断の提供(特定商取引法第38条第1項第2号)
        • 勧誘者は、遅くとも平成30年8月以降、同社の統括する一連の連鎖販売業に係る本件商品の販売のあっせんを店舗等によらないで行う個人を相手方として、本件連鎖販売取引についての契約の締結について勧誘をするに際し、「絶対に儲かる。」などと告げ、もって本件連鎖販売取引につき利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供している
  • 処分の内容
    • 取引等停止命令
      • 同社は、令和2年5月30日から令和2年8月29日までの間、連鎖販売業に係る連鎖販売取引(特定商取引法第33条第1項に規定する連鎖販売取引をいう。以下同じ。)のうち、次の取引等を停止すること
        • 同社の行う連鎖販売取引について勧誘を行い、又は同社が統括する一連の連鎖販売業に係る連鎖販売取引について勧誘を行わせる者(特定商取引法第33条の2に規定する勧誘者をいう。以下「勧誘者」という。)に勧誘を行わせること
        • 同社の行う連鎖販売取引についての契約の申込みを受け、又は勧誘者に当該取引に係る契約の申込みを受けさせること
        • 同社の行う連鎖販売取引についての契約を締結すること
    • 指示
      • 勧誘者は特定商取引法第33条の2に規定する氏名等の明示義務に違反する行為(勧誘目的の不明示)、同法第34条第4項の規定により禁止される勧誘目的を告げずに誘引した者に対する公衆の出入りしない場所における勧誘及び同法第38条第1項第2号の規定に該当する連鎖販売業に係る連鎖販売取引につき利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供してその連鎖販売業に係る連鎖販売契約の締結について勧誘をする行為を、同社は同法第37条第1項に規定する書面の交付義務に違反する行為(不交付)をしている。かかる行為は、特定商取引法の規定に違反し、又は同法に規定する指示対象行為に該当するものであることから、当該行為の発生原因について、調査分析の上検証し、当該行為の再発防止策及び社内のコンプライアンス体制を構築して、これを同社の役員、同社の業務に従事する者及び会員に、前記(1)の取引等停止命令に係る取引等を再開するまでに周知徹底すること

消費者庁 第1回将来の販売価格を比較対照価格として用いた二重価格表示等に関する意見交換会
▼【資料2】検討すべき論点及び方向性
  • 不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)(以下「景品表示法」という。)第5条第2号は、有利誤認表示について規定しており、商品又は役務の価格その他の取引条件について著しく有利であると誤認させる表示がこれに該当するとされている。そして、不当な価格表示についての景品表示法上の考え方(以下「価格表示ガイドライン」という。)が平成12年6月30日に策定・公表され、どのような価格表示が一般消費者に誤認を与え、景品表示法に違反するおそれがあるのかを明らかにするため、問題となる価格表示について説明を行い、景品表示法上の基本的な考え方及び不当表示に該当するおそれのある主要な事例が示されているところである
  • 一方で、価格表示ガイドラインが策定された当時と比較すると、インターネット通販やテレビ通販の大幅な普及等に伴い、価格表示の方法・実態等が多様化している。また、近年では、将来の販売価格(以下「将来価格」という。)を比較対照価格として用いた二重価格表示について、景品表示法に基づく措置命令が行われたこと等により、事業者等からより具体的な考え方を示してほしいとの意見が寄せられている
  • このような状況に鑑み、消費者庁として将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示等に関する対応方針について考え方を整理するため、以下、検討すべき論点及び方向性を提示する
    • 過去の販売価格(以下「過去価格」という。)を比較対照価格として用いた二重価格表示
      • 表示された過去価格が「最近相当期間にわたって販売されていた価格」であれば不当表示に該当するおそれはない。
      • 「最近相当期間にわたって販売されていた価格」か否かの判断基準:一般的には、二重価格表示を行う最近時(セール開始時点から遡る8週間。8週間未満の場合には当該期間。)において、当該価格で販売されていた期間が当該商品が販売されていた期間の過半を占めているときには、「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とみてよい。ただし、(1)当該価格で販売されていた期間が通算して2週間未満である場合、(2)当該価格で販売された最後の日から2週間以上経過している場合には、「最近相当期間にわたって販売されていた価格」とはいえない
    • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示
      • 表示された将来価格が、(1)実際に販売することのない価格であるとき、(2)ごく短期間のみ当該価格で販売するにすぎないときなど、十分な根拠のあるものでないときには、不当表示に該当するおそれがある
      • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示を行うことは、表示された価格で販売することが需給状況等が変化しても表示価格で販売することとしている場合など将来価格で販売することが確かな場合以外においては、適切でないと考えられる
  • 消費者意識調査結果概要
    • 表示した将来価格に引き上げる確率 「100%」又は「100%に近い」確率で引き上げると回答した者が6割程度いた
    • 表示した将来価格での販売期間 「1週間以上」、「1か月以上」、「2か月以上」の販売期間が必要と回答する者が多かった
  • 御意見をお伺いしたい事項
    • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示に対し、そもそもどのような基本姿勢で臨むべきか
    • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示への対応方針を検討するに際し、過去価格を比較対照価格として用いた二重価格表示との違いをどのように考慮すべきか
    • 将来価格を比較対照価格として用いた二重価格表示が有利誤認表示に該当する場合、景品表示法違反を基礎づける事実は、いつの時点におけるどのような事実と考えるべきか
    • 前記(3)において、仮にAの考え方を採る場合、表示した将来価格で販売する予定がないということをどのように認定するか。また、その際に、どのような証拠を用いて認定するか
    • 前記(4)④において推認が働かず、合理的な計画を有していると認定できる場合についてどのように考えるか
    • 価格表示ガイドラインでは、「セール期間経過後ごく短期間しか表示された価格で販売しないにもかかわらず、セール期間経過後の将来の販売価格を比較対照価格に用いる」場合には、不当表示に該当するおそれがあるとされているが、将来価格を比較対照価格として用いることができるために、どの程度の期間販売される必要があるか
    • 対外的な公表の形式 前記(1)~(6)に関して、これらの考え方を事業者等も含めて対外的に示す場合、どのような形式で行うか
  • 今回の検討を踏まえ、消費者庁が景品表示法違反の認定を行うに当たっての推認の方法を示し、将来価格で販売する計画の合理性を根拠づける資料としてどのようなものが考えられるのかや、将来価格で販売できなかった場合の事情を例示することとした場合、これを価格表示ガイドラインの改定という方法で行うことは、同ガイドラインが景品表示法の実体法上の解釈を明らかにしたものであるという趣旨に馴染まないと考えられる。そこで、将来価格を用いた二重価格表示については、根拠のない表示について当庁が厳しく臨む旨を示し、一層の法令順守を促すことにより、消費者の合理的選択に資する方策を採りつつ、一方で、消費者庁が景品表示法違反の認定を行うに当たっての方針や考え方を示すことが、事業活動に対する萎縮効果を避け、法執行に関する透明性を確保する観点からも妥当であると考えられる

消費者庁 第3回デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会
▼議事要旨
  • 運営事業者は取引機会を提供するために、パトロールや啓発、エスクロー決済や補償など様々なサービスを提供する一方で、利用規約上では取引機会の提供を行うにすぎないとしているが、これは、利用者保護や利便性向上を重視することがサービス自体の魅力向上につながるものの、当事者間の売買契約には関与し難いとするのが、プラットフォーム運営事業者の基本的な立場である
  • 出品者と購入者との間でどういったやり取りがあり、どういった特約をしたかは運営事業者としては基本的には関知し難い問題であるが、一定程度、プラットフォームを介する取引において当事者に守ってもらうべきルールは運営事業者と出品者及び購入者それぞれとの利用規約において定めている
  • 利用規約を読まなかったことや規約そのものが原因でトラブルになるというケースはあまりない。利用規約を盾にして不合理を押し付けるようなことはしていない
  • 利用規約をいかに読んでもらうかということよりも、自社サービスのルールはどういうことかということを理解してもらうことのほうが重要。利用規約の中身と、それをいかに分かりやすく他の手段で伝えるかということであり、情報提供をどうやってしていけばいいのかはデジタルサービスの共通課題ではないか
  • 出品者と購入者の法的関係(権利義務)が運営事業者の利用規約に規定されているが、これは出品者と購入者の契約関係を利用規約上で整理したもの。例えば、よくあるトラブルとして、出品物についてコメント欄で値下げ交渉がなされ、値下げされた途端に他人が購入することがあるが、このような場合は個別に合意していたとされるところ、利用規約上は実際に購入手続を行った者が購入者となると整理している
  • 運営事業者は個々の取引には直接関与しないものの、トラブル発生時には協議に入ることができるとしているが、これは利用規約の規定により対応しているもの
  • 出品者が事業者の場合は、反復継続して取引を行っており、ごく一部の取引にトラブルが発生しても他の取引があるため、トラブル時は事業者側が責任を取ることが多くても全体としてバランスが保たれると考えられるのに対し、消費者同士の取引の場合には、1件のトラブルが起きたときの影響が出品者・購入者双方にとって大きいため、お互い責任を回避しようとする。その意味で、現状、BtoCとCtoCとではマーケットの水準が違うと認識
  • CtoCマーケットで出品者が事業者と判明した場合は撤退してもらっているが、事業者と消費者の区別は非常に微妙なライン。トラブルの発生頻度の観点でいえば、事業者の方がトラブルは起こりにくい傾向
  • 利用規約上、個人間で取引できるプラットフォームとしており、法人の利用は認めていない。事業者と分かれば、特定商取引法に関する注意文書を送った上で、アカウントを止める対応を行っている。基本的には、特定商取引法上の表示をしてもらうというよりは、利用をやめてもらうためのもの。事業者が個人のプラットフォームに入り込むことによるデメリットは把握できていない
  • 運営上の監視では法人として利用されているかどうかは見ているが、どこまで出品したら事業者かは難しい問題
  • 事業者と個人が混在する中で同じ物を売ろうとしたとき、事業者の方が仕入れもできるので安く売れたり、写真も綺麗に撮れたりするので、そのような中で個人が物を売るのはなかなか難しい。もともとは、個人が要らなくなった物を他人に譲る、自分にとっては要らない物でも他人にとっては宝物であったりする、というコンセプトであるので、そこに法人を入れてしまうと、そうしたサービスの良さを感じて使ってくれている利用者にとってどうなのか、悪い影響があるのではないかということで、今のところ、当社は個人のみの参加としている
  • 出品時における法令上の表示義務への対応については、出品者の法令遵守のために、出品時アラートやヘルプページ等の設定、関係各省庁との連携等を行っている。字数制限や見せ方など効果的なアラートにも留意している
  • 医薬品の出品対策として、東京都と運営事業者各社が定例の勉強会を行っており、そこでの話合いによってSNS事業者に申入れをし、東京都から通報すれば情報を削除するという協定を結んでいる。運営事業者が個者で折衝しても対応できない事例もあり、こういった形で国や自治体も巻き込んで対策をすることも考えるべきではないか
  • 利用者を日本在住者に限定する理由としては、越境取引だと対応すべきことがかなり増える点が挙げられる。発送トラブルに対しても、国内発送と国外発送とでは対応できるレベルが違う。国内にいる外国人が利用することは可能であるが、契約した代理購入事業者経由の場合を除き、外国からアクセスして使うことはできないこととしている
  • 要冷蔵食品や高額なマスクの出品は法律では規定されておらず、通常の取引でも禁止されるものではないので、その時々に応じてどう対応するか考えていく必要がある。社内に出品禁止物を検討する委員会を設けており、こういった時事的な問題等が発生したときにどういう対応をすべきかを議論している。何でも禁止していくというよりは、利用者に注意喚起をして理解してもらう方向性が望ましいが、身体、生命に関わるものは厳しく対応していく方針でやっている
  • 架空出品し、匿名の決済と配送だけを利用する取引の対策として、出品禁止物の監視を強化している。例えば、利用者が外部SNSを利用している場合、SNSでのそういったオファーを社内で監視しており、それを見つけた場合には、自社のオフィシャルアカウントで取引を認めない旨を伝え、監視していることを知らせる
  • SMS認証等により本人確認をしているが、セキュリティレベルと利用者の利用のしやすさのバランスが課
  • 本人確認のハードルを上げればより安全という意見もあるが、セキュリティレベルの向上と引換えに出品ハードルが上がる。煩雑な手続や個人情報の提供を廉価な不用品の場合にまで求められると抵抗を感じる利用者も多く、かえってセキュリティレベルの低いプラットフォームに利用者が流れてトラブルが発生する可能性がある
  • 大手運営事業者間では、特に悪質なユーザー対策といった観点で情報共有を行っており、悪質ユーザーが自社サービスに入ってこないよう、他事業者の取組みを互いに意識して取組を行っている。ただし、多種多様なCtoCマーケットの全ての運営事業者情報共有しているわけではない
  • 当事者間で紛争が起きた際の相手方連絡先の開示状況については、捜査関係事項照会や弁護士会照会などの法令上の根拠があるケースにおいて対応しているが、必要性・相当性といった法令上の要件を満たすかどうかを社内で検討し、個人情報保護に配慮した形での慎重な対応を行っている
  • トラブルがあったからと相手方の情報を求められたとしても、個人情報の開示には慎重にならざるを得ない。捜査事項照会等があった場合には対応はしている
  • 情報開示については様々なやり方がありうる。運営事業者としても、不用意に出したくないがトラブル解決のために何もしたくないわけではない。明確にラインが決まり、これであれば出してもよいというものがあれば望ましい
  • システム上で取引が完了しているか否か、相手方にお金が渡る前か後かで運営事業者ができることは異なる。取引完了前は、運営事業者が代金を持っているので、それをどちらに渡すかという判断をすることになる。これに対し、すでに出品者に代金を支払った状態である取引完了後のトラブルにはなかなか介入できていないところがあり悩ましい
  • トラブル処理の点では、トラブルにはいくつかのパターンがあるが、売主に代金が渡った後では解決しにくい。また、一方の悪質性が明白であれば楽だが、当事者の双方のが主張が分かれているときに、誰が、どのような情報をもとに、どんな基準で判断したらよいか、拠り所となる指針がないため、どちらに返金したらいいかわからず困ることが多い
  • ODR対応に向けた取組状況について、法的な意味での仲裁には対応していないものの、例えばチャットボットやエスクローサービスにおける決済キャンセル等といったオンラインでの紛争解決の仕組みは導入しており、ODRの側面を持った取組は一定程度行っている
  • ODRを行うにしても、結局、データをしっかり整備しないといけない。あるトラブルがどのカテゴリーのどのステップをたどるかを整理してあらかじめ表示しておけたら、お互いに次のステップが分かりやすくもっとスムーズにトラブル解決が進むのではないか。現在いろいろと取組を行っており、そういったものが整ってくるともっと自動化することもあり得るが、やり過ぎると今度は非常に対応がドライになってしまうので、バランスが難しい
  • ODRに近いことをカスタマーサポートで行ってはいるが、現状サービスの取引金額の中央値が低いため、社外のODRを使うとなるとコスト的に見合うかは課題。ただ、ODRを利用することで迅速に紛争解決できるとか、納得感のある紛争解決ができるというのであれば、検討したい

【2020年5月】

消費者庁 デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査について
▼デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査(概要)
  • オンラインで商品を購入する意向がある際、最初から買い物系プラットフォームにアクセスする利用者が多いほか、同じ商品が同じ価格で提供されている場合にも、直接の通販サイトよりも、買い物系プラットフォーム上で購入する意向がある利用者が多数を占める
  • 買い物系プラットフォーム上でのポイントや特典のほか、信頼性の高さ、安心・安全や確実さ、慣れや利便性を理由に挙げる利用者が多い
  • もっとも、買い物系プラットフォームで商品を選択・購入する際には、他のプラットフォームや通販サイト等の他の商品情報とも比較し、吟味している傾向にはある
  • 買い物系プラットフォームでは、売主を意識している利用者が過半数を超える一方、商品・サービス自体を除くと、個々の出品者よりも、買い物系プラットフォーム自体に信用を置いていることもうかがえる
  • 通販サイトでは、時間制限や在庫状況等、利用者の取引を焦らせるような事項について、一定程度、影響が生じている
  • サービス利用開始・アカウント取得の際に、約4割の利用者が利用規約やプライバシーポリシーをスクロールして目を通すが、よく読んでいる人は多くはなく、流し読みをしていることがうかがえる
  • 利用規約を読まない要因として、分量の多さ、内容の難しさ、時間のなさ、利用するための手段としての諦めがうかがえる
  • 利用規約を読む傾向にある利用者であっても、必ずしも、内容を理解できていない利用者が一定数いる
  • プライバシーポリシーを読まない要因として、分量の多さ、内容の難しさ、時間のなさ、利用するための手段としての諦めがうかがえる
  • プライバシーポリシーを読む傾向にある利用者であっても、必ずしも、内容を理解できていない利用者が一定数いる
  • 利用規約やプライバシーポリシーの内容をよく理解できていないものの、サービス利用を諦めることは多くはない
  • 利用規約やプライバシーポリシーにおいては、自分に利害の生じるサービス内容のほか、個人情報等の具体的な利用内容についても、関心が高い
  • 利用規約やプライバシーポリシーに同意ボタンを押す際には、登録した個人情報を収集されることへの同意はあるものの、行動履歴のデータ収集、これらの情報が社内で分析・活用されること、第三者と共有されることまで、個別に同意したとの認識までには至っていない
  • 料金の引上げや解約条件と共に、個人情報等の取扱い等自分にとって不利益となる事項が利用規約で変更される場合には、知りたいと思っている利用者が多いが、実際にサービスの利用をやめる行動に移している利用者は少ない
  • 利用規約を同意擬制させられることについて、納得できない人が過半数を超える。サービス利用後、自分にとって不利益となる事項の利用規約の変更があった場合でも、サービスの利用を諦めることは多くない。そもそも不利益事項の変更に気付いていない可能性も高い
  • 利用規約の文言を正しく理解できていない人は過半数を超える。これによる萎縮効果も過半数で認められる
  • 利用規約に基づき、利用制限やアカウント停止など利用者に不利益な処分を受けた場合、規約違反だと通知されるだけでなく、具体的な内容を指摘されたいと回答する利用者が多数いる
  • プロファイリングにより、人によって提供される内容や表示などが異なることについて、許容できる人が多数を占めているわけではない。どちらとも言えない人も含め、許容できない人の3分の2がプライバシーの侵害と感じている。許容できる人であっても、必要なときにオプトアウト(停止)できることを求めている
  • 半数程度の人は、ターゲティング広告を参考にしている傾向にある。ターゲティング広告の表示として、利用者の属性(性別・年齢や嗜好等)だけでなく、利用者個人を特定する行動・購買履歴等のデータが使われることについても、納得していない利用者も一定数いる
  • ターゲティング広告の受取について、煩わしいと思う傾向にある利用者は過半数を超えている。求めていない内容広告が表示されることへの煩わしさのほか、個人をターゲットに提供されている、自分の意思を誘導されていることについて、快く思っていないことがうかがえる。また、煩わしくないと思う利用者であっても、サービスを利用する以上、仕方ないと諦めている利用者も一定数いる
  • ターゲティング広告のうち、求めていないもの、関心・興味のないものの表示のほか、要配慮情報を元に提示されたであろう表示について、不快に感じていた。また、同じ内容の執拗な表示についても、過半数を超える人が不快に感じていた
  • ターゲティング広告のために取得・利用してほしくないと思うデータとして、居住地域や現在の位置情報(履歴を含む)、性別や年齢などが挙げられた。また、検索サイトでは、検索履歴についても、利用してほしくないデータとして挙げられた
  • ターゲティング広告について、本来、事前に設定を変えることができたら外したかったにもかかわらず、オプトアウト設定の存在を知らず、実際に設定を変えられていない利用者がほとんどである
  • パーソナライズド・プライシングについて、認知度は高くないが、懸念を持つ利用者は一定数いる。懸念の理由は、他人の価格が見えないことや知らされていないことである。個人に向けた提供内容と分かればよいとしている
  • パーソナライズド・プライシングによって提案された価格と知っていたら、購入を考え直す利用者は過半数を超える
  • 買い物系プラットフォームにおいて、消費者のレビューに影響されない利用者はほとんどいない。商品内容のほか、感想内容や★の数について、参考にされている
  • 買い物系プラットフォームにおける消費者レビューは多数の人が信用する傾向にあるが、依頼・対価を受けて記載されたレビュー、購入しないで記載されたレビュー、悪意のあるレビューは信用されていない。一方、自分が依頼された場合、対価の範囲如何で問題ないと感じている利用者も存在
  • 買い物系プラットフォームにおける消費者レビューでは、売主または第三者から依頼されて記載されたレビューは信用しない人がほとんどであり、依頼されたレビューだと知っていたら、購入を考え直す人が多数である
  • 買い物系プラットフォームに対し、消費者レビューの管理を求める利用者の期待は高い
  • 買い物系プラットフォームのトップページの表示に影響されている利用者は過半数を超える。半数程度の人は売主の表示を見る傾向にあり、売主が事業者か否か、住所や居住国、売主の評価を見ている
  • 買い物系プラットフォームでは、過半数の利用者は売主が事業者か否かは注意する傾向にある。一方、紛争時の責任は売主が事業者か否かで傾向は変わらず、買い物系プラットフォームにも責任への期待が高い
  • 買い物系プラットフォームにおける紛争について、第三者による紛争解決を望む利用者が多数。最終的な解決のほか、取引の相手方との連絡の担保、場の管理への期待が高い

消費者庁 第6回デジタル・プラットフォーム企業が介在する消費者取引における環境整備等に関する検討会(2020年5月19日)
▼【資料3】デジタル・プラットフォーム企業の利用規約(事務局資料)
  • オンライン・ショッピングモールやフリマサイト等利用者間の取引の成立を促すデジタル・プラットフォーム企業が提供するサービス利用規約の対象は、デジタル・プラットフォーム企業と利用者との二者間にとどまらず、複雑になりがち。売主と買主の取引のルールについても規定
  • 多種多様なサービスを提供するデジタル・プラットフォーム企業の場合には、利用規約等が更に多様かつ複雑となり、全体像が見えにくいとともに、内容も専門的となる傾向がある
  • いずれの規約や方針も、利用者が消費者で、デジタル・プラットフォーム企業が消費者の権利義務関係を規定する場合には、消費者契約法や特定商取引法等が適用され得る
  • デジタル・プラットフォーム企業の利用規約には、その特徴として、一般的な利用規約やオンライン利用規約によく指摘される分かりにくさに加え、提供するサービスや取引の仕組を設計するルール・システムに由来する「デジタル・プラットフォーム特有の分かりにくさ」があるのではないか
  • デジタル・プラットフォーム企業の利用規約の分かりにくさは、規約全体に対するものから規約の個別条項についてまで幅広くうかがえる
  • 利用規約のわかりにくさの課題は、消費者が利用規約にアクセスしやすく読みやすくすること、かつ消費者が理解できるように提供条件等を明確に示すことの各観点から整理すべきではないか
  • デジタル・プラットフォーム利用者の意識・行動調査によると、デジタル・プラットフォーム企業の利用規約について、読まない傾向にある利用者は4割存在し、分量の多さや読んでもわからないことを理由に挙げている。また、読む傾向にある利用者も、必ずしも内容を理解できていない
  • 利用規約やプライバシーポリシーに同意ボタンを押す際には、登録した個人情報を収集されることへの同意はあるものの、行動履歴のデータ収集、これらの情報が社内で分析・活用されること、第三者と共有されることまで個別に同意したとの認識までには至っていない
  • デジタル・プラットフォーム企業各社(ショッピングモール4社、フリマ4社、オークション2社)がオンライン上に掲載する利用規約(プラットフォームの役務提供に係る利用規約のほか、プライバシーポリシー等関連する規約全て)について調査した。利用規約の種類数、分量・文字数、文字サイズ、掲載場所、同意取得といった主に形式面については、長文化・複雑化・不明瞭化する傾向にある
  • 各規定では、「追加の規定や条件」、「本規約等」、「本規約」それぞれの内容が消費者にとって必ずしも明瞭に判別されるものではなく、いかなるサービスを利用するといかなる規約やガイドライン等に同意したものとみなされてそれらに拘束されるのか明らかでない
  • 行動経済学の観点からは、消費者契約には「契約の複雑性」と「コスト先送り」(近視眼的性向と楽観主義)の契約特性が顕著にみられるとされる。これらの特性により、売手は消費者にとっての「見かけの便益を最大化」させようとし、限定合理的な消費者はシステマティックに契約を誤解してコストを過小評価しやすくなるとされる。こうした問題に対する実効的な法政策として、売手における「強制的情報開示制度」を挙げる見解がある
  • 責任や利用制限など、デジタル・プラットフォーム企業の利用規約の具体的条項について、過半数の消費者は正しく理解できていない
  • デジタル・プラットフォーム企業が設定するターゲティング広告のオプトアウトの仕組についても、多くの利用者が認識していない
  • 個別条項の専門性・難解性、さらには不利益な提供条件等が明確に示されていないことにより、消費者にとって理解しづらいものとなっているおそれがある。消費者がそれらを十分に理解しないまま利用規約に同意することで、不利益を受けたり、さらには紛争発生を助長する可能性がある
  • 出店者/出品者と購入者との間の売買契約の成立時期が法律(民法)によらず規約で定められているが、必ずしも明確ではなく、その意味や理由等の説明も尽くされておらず分かりづらい。フリマA及びフリマBの記載例のように、売買契約の成立時期とは別途「取引完了」の時期を規定している例も見受けられるが、その意義や売買契約の成立との関係といった消費者に誤解が生じやすいと思われる事項について必要な説明がなされていない
  • デジタル・プラットフォーム利用者の意識調査の結果等も踏まえると、免責等に係るデジタル・プラットフォーム企業の各条項の文言は、その不明確性や専門性ゆえに理解しづらく、消費者が事業者の責任を検討したり、あるいは訴えたりすることを躊躇させているおそれがあるのではないか
  • 消費者には自らが当事者となる契約についてよく認識する責務があるものの、デジタル・プラットフォーム企業の利用規約等は、消費者の権利義務関係を規定しているにも関わらず、その多様性・複雑性ゆえに全体像が分かりにくく、消費者の認知の限界を超える。また、難解で不明瞭な利用規約等の文言は、消費者の権利を不当に制限することにもつながる。デジタル・プラットフォーム企業にとっても消費者に十分理解されなければ、デジタル・プラットフォーム上での紛争につながることから、消費者に十分理解される分かりやすい利用規約等を表示することができないか
    • 論点(1) 利用規約等における形式面の探しにくさ、読みにくさを、分かりやすくすべきではないか。例:掲載場所、文言の使い方等
    • 論点(2) 消費者が実体面で理解しづらい利用規約等における提供条件等について、分かりやすく記載すべきではないか。利用規約等において消費者が理解しておくべき事項の例:同意の対象、責任・免責、売買契約等の成立時期、ターゲティング広告等
    • その他利用規約等において、不当となり得る条項について、消費者契約法等の観点から、課題を整理する必要があるのではないか。

消費者庁 株式会社メイフラワーに対する景品表示法に基づく措置命令について
  • 貴社は、貴社が供給する「ハンドクリーンジェル(300mL)」と称する商品(以下「本件商品」という。)の取引について、不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号。以下「景品表示法」という。)第5条の規定により禁止されている同条第1号に該当する不当な表示を行っていたので、同法第7条第1項の規定に基づき、次のとおり命令する
    1. 命令の内容
      • 貴社は、貴社が一般消費者に供給する本件商品に係る表示に関して、次に掲げる事項を速やかに一般消費者に周知徹底しなければならない。この周知徹底の方法については、あらかじめ、消費者庁長官の承認を受けなければならない
        • ア(ア) 貴社は、本件商品を一般消費者に供給するに当たり、令和2年4月4日から同月14日までの間、本件商品の容器に貼付したラベルにおいて、「ハンドクリーンジェル Hand Cleaning Gel 手指用洗浄ジェル アルコール71%配合」と表示することにより、あたかも、本件商品におけるアルコールの配合割合は、71パーセントであるかのように示す表示をしていたこと
        • (イ) 実際には、本件商品におけるアルコールの配合割合は、71パーセントを大幅に下回るものであったこと
        • イ前記ア(ア)の表示は、前記ア(イ)のとおりであって、本件商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、景品表示法に違反するものであること
      • 貴社は、今後、本件商品又はこれと同種の商品の取引に関し、前記(1)アの表示と同様の表示が行われることを防止するために必要な措置を講じ、これを貴社の役員及び従業員に周知徹底しなければならない
      • 貴社は、今後、本件商品又はこれと同種の商品の取引に関し、前記(1)アの表示と同様の表示を行うことにより、当該商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示す表示をしてはならない
      • 貴社は、前記(1)に基づいて行った周知徹底及び前記(2)に基づいてとった措置について、速やかに文書をもって消費者庁長官に報告しなければならない
    2. 事実
      • 株式会社メイフラワー(以下「メイフラワー」という。)は、東京都千代田区神田神保町一丁目2番地5に本店を置き、化粧品等の製造、輸入、販売業等を営む事業者である
      • メイフラワーは、小売業者を通じて本件商品を一般消費者に供給している
      • メイフラワーは、本件商品に係る容器に貼付したラベル(別添写し)の表示内容を自ら決定している
        • ア メイフラワーは、本件商品を一般消費者に供給するに当たり、令和2年4月4日から同月14日までの間、本件商品の容器に貼付したラベルにおいて、「ハンドクリーンジェル Hand Cleaning Gel 手指用洗浄ジェル アルコール71%配合」と表示することにより、あたかも、本件商品におけるアルコールの配合割合は、71パーセントであるかのように示す表示をしていた
        • イ 実際には、本件商品におけるアルコールの配合割合は、71パーセントを大幅に下回るものであった
    3. 法令の適用
      • 前記事実によれば、メイフラワーは、自己の供給する本件商品の取引に関し、本件商品の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められる表示をしていたものであり、この表示は、景品表示法第5条第1号に該当するものであって、かかる行為は、同条の規定に違反するものである
    4. 法律に基づく教示
      • (1) 行政不服審査法(平成26年法律第68号)第82条第1項の規定に基づく教示 この処分について不服がある場合には、行政不服審査法第2条、第4条及び第18条第1項の規定に基づき、正当な理由があるときを除き、この処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内に、書面により消費者庁長官に対し審査請求をすることができる
        • (注)行政不服審査法第18条第2項の規定により、正当な理由があるときを除き、処分があったことを知った日の翌日から起算して3か月以内であっても、処分の日の翌日から起算して1年を経過したときは、審査請求をすることができなくなる
      • (2) 行政事件訴訟法(昭和37年法律第139号)第46条第1項の規定に基づく教示訴訟により、この処分の取消しを求める場合には、行政事件訴訟法第11条第1項及び第14条第1項の規定に基づき、この処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に、国(代表者法務大臣)を被告として、この処分の取消しの訴えを提起することができる
        • 行政事件訴訟法第14条第2項の規定により、正当な理由があるときを除き、この処分があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内であっても、この処分の日の翌日から起算して1年を経過すると、この処分の取消しの訴えを提起することができなくなる
        • 行政事件訴訟法第14条第3項の規定により、正当な理由があるときを除き、審査請求をして裁決があった場合には、この処分の取消しの訴えは、その裁決があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内に提起することができる。ただし、正当な理由があるときを除き、その裁決があったことを知った日の翌日から起算して6か月以内であっても、その裁決の日の翌日から起算して1年を経過すると、この処分の取消しの訴えを提起することができなくなる

消費者庁 携帯型の空間除菌用品の販売事業者5社に対する行政指導について
  • 消費者庁は、携帯型の空間除菌用品(二酸化塩素を利用した空間除菌を標ぼうする商品であって、首に下げるなどして使用するものをいう。以下同じ。)の表示に関し、景品表示法に違反(同法第5条第1号(優良誤認表示)に該当)するおそれがあることから、5事業者に対し、再発防止等の指導を行いました。また、SNSを通じて一般消費者等への注意喚起を行いました
  • 今般の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、新型コロナウイルスに限らず、広くウイルスに対する予防効果を標ぼうする商品への一般消費者の関心が高まっています
  • 携帯型の空間除菌用品については、「身につけるだけで空間除菌」等の表示が行われていることがありますが、当該表示の根拠とされる資料は、狭い密閉空間での実験結果に関する資料であることがほとんどであり、風通しのある場所等で使用する際には、表示どおりの効果が得られない可能性があります
  • 消費者庁は、一般消費者が携帯型の空間除菌用品の効果について著しく優良であると誤認し、ウイルスの感染予防について誤った対応をしてしまうことを防止する観点から、行政指導の対象となった事例の概要を公表いたします
    1. 表示の概要
      • 携帯型の空間除菌用品を一般消費者に販売するに当たり、自社ウェブサイトにおいて、例えば、以下のように表示することにより、あたかも、様々な利用環境において、当該商品を身につけるだけで周囲のウイルス等を除去する効果があるかのように示す表示をしていた
        • 身につけるだけで、空間のウイルスを除去
        • 身につけるだけで1平方メートルの空間除菌
        • 携帯することで、オフィスや会議室などで除菌・消臭できます
        • 通勤時の予防として、除菌・消臭いたします
        • 電車やバスの中、各種施設の中などで、空間に浮遊するウイルス・菌・臭いを除去します
    2. 実際
      • 前記1の表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料がないおそれがある

消費者庁 第4回消費者契約に関する検討会(2020年5月13日)
▼【資料1】契約条項の表示・不当条項について(事務局資料)
  • 今後の検討の方向性
    • 消費者契約法に定型約款の開示請求権の情報提供の努力義務を創設することが考えられないか
    • 定型約款を容易に知りうる様態に置くことについては、事業者団体の自主的な取組に委ねることが適切ではないか
    • デジタル・プラットフォーム事業者の利用規約を分かりやすく表示することは考えられないか
    • 消費者の作為と乖離する意思表示が擬制される問題を踏まえ、消費者の作為をもって意思表示を擬制する条項を、消費者契約法上の不当条項として規律することが考えられる。その際には、「消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項」を消費者契約法第10条の第1要件の例示として追加した平成28年消費者契約法改正を参考とし、不当と認められる条項を同条の第1要件の例示とすることが考えられる。「消費者の作為をもって消費者の権利を放棄する意思表示を擬制する条項」には、消費者の作為と擬制される意思表示の内容との乖離の程度が大きく、消費者にとって不当な場合も存在すると考えられる。そこで、当該条項を消費者契約法第10条の第1要件の例示として規定することが考えられる。以上のように、消費者契約法第10条を改正することについて、どのように考えるか
    • サルベージ条項は明確性の問題があること、消費者契約法第10条と同様の不当性があることを踏まえ、同条項を消費者契約法上の不当条項とする規律を設けることが考えられる。具体的には、サルベージ条項が消費者契約法第10条と同様の不当性を有することから、同条の第1要件の例示としてサルベージ条項を規定することが考えられるのではないか。または、サルベージ条項が設けられても記載されないものと規定することが考えられるのではないか
    • 第三者は消費者取引にどこまで介入することができるか。第三者が消費者取引に介入する条項のうち、契約の当事者の所有権を無償で放棄させる条項など、特に契約の当事者に不利益を与える可能性のある条項には、消費者契約法第9条や第10条の適用により無効とされるものもあり得るのではないか

消費者庁 【コラム~消費者市民社会の形成に向けて~】第2回「事業者等に求められる対応 ~消費者からご意見やご要望等のお申し出があったとき~」
▼【コラム~消費者市民社会の形成に向けて~】第2回 「事業者等に求められる対応 ~消費者からご意見やご要望等のお申し出があったとき~」
  1. 消費者からご意見やご要望等のお申し出があったときに、求められる事業者等の対応についてまとめました。
    • 消費者から積極的にご意見・ご要望が寄せられる環境づくり
      • 商品・サービスに対して不満を感じた際、事業者等の窓口に不満を申し出る消費者は限られています。不満を感じた消費者の多くは、その事業者等から離れてしまいます。そうならないために、事業者等の連絡先(コールセンターや相談室、ホームページ、SNSなど)を明示するなど、まずは「お客様窓口」を明確化し、ご意見・ご要望をお申し出いただきやすい環境を整えておく必要があります
    • 迅速かつ的確なご指摘対応
      • 消費者からお申し出を受け付けたら、その内容を的確に把握し、迅速に対応することが求められます。そのためには、話をよく聴き、気持ちを理解できること、つまりコミュニケーションスキルが大変重要となります。消費者対応の担当者に対し、各事業者内で教育・研修、情報共有を定期的に行い、コミュニケーションスキルの向上やさらなる効率化に向けた仕組みづくりも必要です。また、定期的に担当者の評価等を行い、継続的に対応改善を図る努力も求められます
    • 原因究明へ向けた取組み
      • まず、ご指摘にいたった根本的な原因を探ることが重要です。しっかりと原因究明しておかないと、再び同じご指摘を受けてしまう可能性があります。寄せられた消費者の声を、適切な部署に迅速に情報連携できる仕組みづくりも求められます。
    • 再発防止・未然防止に向けた改善と取組み
      • 原因が判明した後、再発防止や未然防止に向けて改善を行うことが大切です。また、消費者からの様々なお申し出から将来発生しそうなご指摘事項を予測し、未然防止に向けて改善を行うことが求められるとともに、多様なニーズに応えるべく、新しい商品・サービスの開発に取り組むことも重要です
  2. 事例 事業者等が消費者の声を活かして商品・サービスの改善を実施した事例
    1. 触覚記号の「ライン」を入れ、全身洗浄料を識別しやすくしました
      • 消費者の声:シャンプーとリンスの区別と同様に、全身洗浄料についても浴室の同じようなところに置くシャンプーやリンスと識別できるようにしてほしい
      • 改善内容:1990年代から、シャンプー容器にギザギザ状の触覚記号を入れてリンスと識別できる工夫が施されており、これは日本工業規格(JIS)や国際標準規格(ISO)にも収載されています。視覚障がい者の団体などから業界団体に対して、「シャンプーとリンスの区別と同様に、全身洗浄料についても、浴室の同じようなところに置くシャンプーやリンスと識別できるようにしてほしい」との要望があったため、業界団体が主導し、全身洗浄料についても同様に、「一直線状の触覚記号」(通称:ライン)を付加することを推奨した規定がJISに追加されました。このJISの改正に呼応して、全身洗浄料の容器に「一直線状の触覚記号」をつけました
    2. 損害保険カスタマーセンターの混雑状況を表示しました
      • 消費者の声:カスタマーセンターに連絡してもつながらないことがあるので、混雑状況がわかるようにしてほしい
      • 改善内容:公式ウェブサイト「お問合せ」ページのカスタマーセンターの電話番号表示エリアに、各カスタマーセンターの混雑状況を天気マークとともに表示しました
  3. 過剰な要求等への対応
    • 消費者からの相談事例
      • 私は昔、一流事業者等に勤めていた。今は定年退職したが、おたくの商品について改善提案をしたい。おたくの商品の△△が使いにくいから、□□に改善するべきだ。せっかく提案してもどこの会社でも「ご提案ありがとうございました」で済まされてしまって、本当に検討したかもわからない。責任者の名前で、どう検討して、いつ改善するのか報告書を送ってくれ
    • 対応例
      • ご提案をいただきまして、ありがとうございます。△△が使いにくいから、□□に改善するべきということでございますね。ご提案内容は関係部門へ申し伝え、改めてご連絡いたします
    • 「自分がみんなの声を代弁して伝えている」、「聞いて欲しい」という思いが強い傾向にあるので、とにかくまずは聞き役に徹しましょう
    • 相手がどこまで望んでいるかを聞き出し、事業者等でできる範囲で対応します
    • 事業者・事業者団体で出来ること、出来ないことを、はっきりと丁寧な言葉で伝えしましょう
    • 出来ること、出来ないことを個々の事業者で整理するだけでなく、事業者団体として、整理・周知することも時には必要です
    • 公的機関等、第三者機関へ持ち込むとのお申し出があった場合は、消費者の意思にお任せし、強引に引き止めたり、説得したりしないようにしましょう(無理に止めると、不信感につながる恐れがあります)
    • 意図的な悪質行為(犯罪行為)等、消費者の自己中心的で理不尽な要求に対しては、事業者・事業者団体で毅然とした対応を取ることが必要です

消費者庁 大学生のキャッシュレス決済に関する 調査・分析 結果
  1. 調査結果の概要
    • 回答した大学生の6割以上が日常的にキャッシュレス決済を利用している
      • この半年間でのキャッシュレス決済の利用頻度を聞いたところ、「ほぼすべての買い物で利用している」と回答した人の割合が約20%、「買い物する際の2回に1回程度は利用している」が約45%と、合わせて6割以上の大学生が日常的にキャッシュレス決済を使用していることが分かった
    • 回答した大学生の約5割が今後キャッシュレス決済の利用を増やしたいと考えている
      • 今後のキャッシュレス決済の利用頻度の意向を聞いたところ、「増やしたい」と回答した人の割合が約50%であった
    • 回答した大学生の約3割がキャッシュレス決済に関するトラブルの経験がある
      • キャッシュレス決済に関するトラブルの経験があるか聞いたところ、「読み取り、認証が上手くいかなかった」が約14%、「操作に時間がかかったり、とまどったりした」が約13%など、約3割の大学生がキャッシュレス決済に関するトラブルの経験があることが分かった。また、QRコード決済に関係すると思われるトラブルが多かった。なお、約7割の大学生はトラブルの経験がなかった
    • キャッシュレス決済に関する希望のうち約4割が「使える場所の拡大」
      • キャッシュレス決済に関する希望について、自由記述形式の回答を分類したところ、「使える場所の拡大」に分類できる回答の割合が4%と最も高く、具体的な場所としては、「すべての場所・たくさん(181人)」という回答のほか、「大学(71人)」、「公共交通機関(59人)」、「飲食店(47人)」、「自販機(47人)」、「スーパー(32人)」などを挙げる声が多かった
    • 回答した大学生の特徴的なキャッシュレス決済の手段は「ミールカード」
      • 決済手段別に調査期間中の利用の有無を調べたところ、「ミールカード」が9%と、「現金」以外の決済手段の中で一番高かった
      • 「ミールカード」とは、大学によって違いはあるものの、10万~25万円程度前払をし、1年間、1日の利用上限額(前払の金額によって変動)まで、大学の食堂等で食料品を購入することができる仕組み
    • 回答した大学生のキャッシュレス決済の比率は約5割
      • 回答者274人の買物総数6,351回、買物総額9,294,298円のキャッシュレス決済の比率を見ると、買物総数ベースで2%、買物総額ベースで51.1%と約5割であることが分かった
      • キャッシュレス決済の比率は調査期間中の全ての買物(回数、金額)に占める「現金」、「金券」以外の決済手段の比率
    • 「クレジットカード」は他の決済手段と比べて高額な決済で利用される傾向がある
      • 買物額の平均値及び中央値を決済手段別に見たところ、「クレジットカード」が平均値3,528円、中央値1,324円とそれぞれ最も高かった。また、買物金額を決済手段別に見たところ、「クレジットカード」の1,001円以上の決済が占める割合が約55%と最も高かった
    • 回答した大学生が利用した購入場所の約8割はキャッシュレス決済に対応している
      • 回答者274人の買物総数6,351回について、購入場所がキャッシュレス決済に対応していたかどうか聞いたところ、約8割の購入場所がキャッシュレス決済に対応していたことが分かった。一方、「自販機」の約6割、「医療機関・福祉施設」の約5割、「アミューズメント施設・スポーツ施設」の約4割の購入場所がキャッシュレス決済に対応していなかった
      • 買物回数が6,351回であり、購入場所の重複があることに注意する必要がある
    • 不要な買物の約8割は「食費」、理由は約6割が「衝動買い」
      • 回答者274人の総買物商品数11,025個、買物総額9,294,298円について、回答者に不要だったかどうかチェックしてもらったところ、152人が不要な買物を経験し、542個の商品、289,484円が不要であったことが分かった。そのうち8割以上が「食費」で、主な理由は「衝動買い・利用してしまった」が約6割、「付き合いで利用・購入してしまった」が約2割となった
    • 不要率について、「現金+金券」の方が「キャッシュレス決済」より高い。決済手段別に見ると「QRコード決済」が最も高い
      • 回答者274人の総買物商品数11,025個について、「キャッシュレス決済」と「現金+金券」で不要率(不要な買物の比率)を比較したところ、「キャッシュレス決済」が1%、「現金+金券」が5.9%と、「現金+金券」の方が高くなっている。一方、決済手段別に見ると、「QRコード決済」が6.4%と最も高く、次いで「現金」(5.9%)、「金券」(4.5%)の順となっている。なお、「クレジットカード」(3.2%)、「交通系電子マネー」(2.7%)は、他の決済手段よりも低くなっている
  2. まとめ
    • 今回アンケート調査及び消費行動調査(詳細調査)を実施することにより、大学生が日常的にキャッシュレス決済を利用していることや、「ミールカード」を多くの大学生が利用していたり、「クレジットカード」では高額な決済を利用する傾向があったりすることなど、大学生のキャッシュレス決済に対する考えや消費行動の一端を明確にすることができた
    • そのほか、以下のような特徴的な調査結果から、大学生の消費行動について更に深掘りしなければ解明できない課題も浮かび上がってきた
    • キャッシュレス決済について
      • キャッシュレス決済の手段によって、今後使いたいと思うかどうかという設問に対する回答に大きな差がある
      • →(課題)それぞれのキャッシュレス決済の認知度や利用できる場所の多さ、使いやすさなどが影響していると考えられるが、どのような理由、要因から今後使いたいと思うのか
      • 現金で決済を行った購入場所の約60%はキャッシュレス決済に対応していた
      • →(課題)利用者側の要因としては所有している決済手段の種類が限られていることや決済の手間がかかること等、店舗側の要因としては導入している決済手段の種類が限られていることや使用できる決済手段の表示が分かりにくいこと等が影響していると考えられるが、どのような理由、要因からキャッシュレス決済に対応している店舗で現金払いをするのか
    • 不要な買物について
      • 夜遅いほど不要な買物をする傾向がある
      • 決済手段によって不要率に差がある
      • 友人と買物をした時の方が不要な買物をする傾向がある
      • 自炊頻度が低いほど不要な買物をする傾向がある
      • →(課題)時間帯や誰と一緒に買物をするか、どのような生活スタイルかによって不要率に差がある。それぞれどのような理由、要因からそのような行動をしてしまうのか
    • 今後は、このような特徴的な回答、消費行動の理由・要因を解明していくために、調査対象者に対するヒアリングやディスカッションなどの手法も併用して、アンケート調査のみでは見えてこない部分を深堀して調査・分析を行っていくことも検討していきたい。
    • 最後に、キャッシュレス決済については、政府全体で推進を図っており、今後の人々の消費生活にますます浸透していくことが見込まれるとともに、決済手段が多様化することで消費者の利便性向上にも資すると考えられる。他方で、キャッシュレス決済により人々の消費行動が変化することにより、従来の決済手段では想定していなかった新たな消費者トラブル等が生じることも考えられる。人々の消費生活の現況に適した消費者政策の企画・立案等を行うに当たって、キャッシュレス決済のように短期間で人々の消費行動に変化を与えるものの特性を把握することは重要であり引き続き調査を行ってまいりたい

消費者庁 「若者が活用しやすい消費生活相談に関する研究会報告書」の公表について
▼若者が活用しやすい消費生活相談に関する研究会報告書(概要版)
  • 背景
    • 40代以下の1,000人当たりの消費生活相談件数(相談率)は減少傾向
    • 消費生活センター等の公共の相談窓口に相談する割合についても、年代が若くなるにつれて減少傾向
    • 成年年齢の引下げにより、知識や経験の乏しい18歳~19歳の消費者トラブル増加の懸念
  • 相談者の利便性、相談員の負担等を踏まえ、対象者、受付時間等をどう設定するか
    • 若者の利用を想定した広報活動を進めるが、中高年層や対象地域外の方からの相談への対応について否定するものではない
    • 受付時間について、若者の生活実態に即し、例えば、平日の夕方以降や土日祝日など消費生活センターの受付時間外に対応し、消費者のニーズを把握する。相談員の負担を考慮し、夕方以降に対応する場合、受付時間は、~5時間に設定することが現実的と考えられる
    • 主に学生を対象とした広報を行っていたが、30代以上の方からの相談も寄せられており、必ずしも若者に限定すべきものではない
    • 受付時間について、今回の試験導入では、平日(火曜日除く)及び土曜日の16時から20時までの4時間とした。週末がやや多かったものの、曜日による相談件数に顕著な差は確認されなかった。日中の着信数も一定あったことから、相談員の負担等を考慮した上で検討していくべきである
  • SNS相談に対応可能な人員に限りがある中で、効率化を図るための工夫として、どのような方策が考えられるか
    • 定型文や事前の取決めを手順化しておくこと等によって、相談対応の効率化を図る必要がある
    • 相談員に余裕があり、対応している相談者が回答に時間を要している場合には、複数の相談に対し同時に対応することも可能ではないか
    • 類似事例を紹介する上で、(独)国民生活センターの注意喚起情報についてURLを提示することは相談時間を短縮する上で有効だった。相談者の返答がないことで、1件当たりの対応時間が長くなってしまったため、「既読」したことが分かる機能があれば、より効率的な対応が可能になると思われる
  • 電話や来所による相談と異なるSNS特有の留意点として、どのようなものがあるか
    • 匿名性の高さは相談者の自己開示のしやすさにつながるのではないか
    • 表情や声の大きさなどの非言語情報を読み取れないため、文字だけで相手方の意図を理解することになり、相談が深まりにくくなるのではないか
    • 事前確認の意味合いで気軽に相談してくるケースなど、相談のハードルが下がったように感じられた一方、属性を聞き出そうとすると相談をやめてしまう傾向もみられた。LINEでは長文の回答が読みにくいため、数回に分けて回答したところ、最後までたどり着く前に退出してしまうケースがあったため、回答の仕方に工夫が必要である
  • どこまでをSNS相談で対応するか。どのタイミングで電話・対面相談へ切り替えるか
    • 相手方の請求に応じなければよい事例、例えば架空請求やワンクリック詐欺については、写真等で状況を確認し、適切な助言を伝えることで電話・対面相談より早急な解決が期待できる
    • 今回は徳島県消費者情報センターを案内することはあったが、情報を引き継ぐほどには発展しなかったため、引き続き検証が必要である
  • 相談画面のスペースに制約がある中で、混雑時の対応など、どのような項目を利用規約に盛り込むべきか
    • 他分野の利用規約等を参考に、相談のトラブルを防ぐため、あらかじめ利用規約等で禁止事項を明記しておく必要がある
    • 今回は対象者・対応時間などの概要、相談の守秘、相談内容(個別具体の対応であること)、データの活用、消費生活センターの案内、時間外の対応などを盛り込んだ。特段のトラブルはなかった
  • SNSを活用した消費生活相談の効果と課題について
    1. 効果
      • 事前確認として相談が寄せられるケースもあるなど、SNS相談が消費生活相談へのハードルを下げ、気軽に活用できるようになることで、被害の未然防止につながり得ることが確認された
      • 文字による相談が可能になることで、これまで自分で相談できなかった障害者や外国人、日中は電話する時間が確保できない労働者などが相談する機会が増える可能性がある
      • 相談以外にも、SNSの機能を活用することにより、注意喚起などをプッシュ通知機能等で消費者個人へダイレクトに伝えることができ、有事の際の情報発信ツールとして、消費者に安心感をもたらす存在となり得ることが期待される
    2. 課題
      • 従来の電話・対面相談とは違い、SNS上のやり取りだけでは正確な情報を聞き出すのは困難であるため、複雑な案件については、電話や対面相談に切り替えることが必要だと考えられる
      • 今回の試験導入では、徳島県消費者情報センターへ引き継いだ案件がなかったため、複雑な案件への対処方法について引き続き検証する必要がある
      • 文字による相談では、相談対応が履歴として残り、画像によって情報が拡散される危険性があることから、複数名で確認した上で返信するなど、慎重な対応が必要である。また、相談者がメッセージを確認したかどうか分からず、返信を待っているだけで1件当たりの対応時間が長くなってしまう傾向があり、相談員の負担になったことから、システム面の整備や対応方針等課題が残った

消費者庁 「SENJU株式会社」と称する通信販売サイトを運営する事業者に関する注意喚起
▼「SENJU株式会社」と称する通信販売サイトを運営する事業者に関する注意喚起
  • 令和元年12月以降、「SENJU株式会社」と称する通信販売サイトで商品を注文し代金を支払ったものの、商品が届かない又は注文した商品と異なる商品が届いたという相談が、各地の消費生活センター等に数多く寄せられています
  • 消費者庁が調査を行ったところ、「SENJU株式会社」と称する通信販売サイトを運営する事業者(以下「SENJUを運営する事業者」といいます。)との取引において、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(債務の履行拒否)を確認したため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかけます
  • また、この情報を都道府県及び市町村に提供し、周知します
  • SENJUを運営する事業者の概要(実在するSENJU株式会社は、本件とは全く無関係です)
    • 本件サイトのいずれにおいても、トップページで、「SENJU株式会社」というロゴが表示されます
    • しかしながら、それぞれのサイトの「会社概要」上での表示は、「会社名」としてSENJU株式会社ではない実在しない事業者名又は実在するものの本件サイトとの関係が認められない事業者名が表示されており、住所や電話番号についても第三者のものなどが表示されています
    • したがって、SENJUを運営する事業者の実体は不明です
  • 消費者庁が確認した事実
    • SENJUを運営する事業者は、本件サイトにおいて、サイトごとに異なる事業者名や住所を表示していましたが、表示していた事業者名は、実在しない事業者名又は実在するものの本件サイトとの関係が認められない事業者名でした。また、表示していた住所は、実在しない架空のもの又は第三者の住所であり、その住所にSENJUを運営する事業者は存在しません
    • 本件サイトで商品を注文しても、SENJUを運営する事業者からは、商品が届かない又は注文した商品と全く異なる商品が届くのみであり、消費者庁が確認した限り、注文したとおりの商品が届いた事例はありません(債務の履行拒否)
  • 消費者庁から皆様へのアドバイス
    • 本件のように、注文した商品が届かない又は全く異なる商品が届くような悪質な通信販売サイトでは、サイトのURLに「.xyz」などの見慣れないトップレベルドメインが使用されていることが多くあります。このようなトップレベルドメインが使用されている通信販売サイトには注意が必要です
    • 例えば「.com」などのよく目にする著名なトップレベルドメインを使用している通信販売サイトであっても、全ての商品について、他の通信販売サイトと比較して大幅な割引をしているような場合には注意が必要です
    • 通信販売サイト内に、サイトを運営する事業者の名称、住所、電話番号などが表示されていても、当該事業者とは全く関係のない第三者の又は架空の住所や電話番号などである場合があります。そのため、少しでも不安に感じた場合には、契約前に、サイト名やサイトを運営する事業者名、住所、電話番号をインターネット上で検索し、架空の住所となっているなどの不審な点がないかを調べるなどして、その事業者の存在をよく確認してください
    • 本件サイトは日本語で表示されていたものの、日本語の表現が不自然な箇所が認められました。日本語の表現が不自然な箇所が多数あるような通信販売サイトには注意が必要です
    • 本件サイトにおいては、商品の代金は前払となっており、その支払方法として銀行振込がありましたが、振込先の銀行口座の名義は、本件サイトで表示されていた事業者名とは異なる個人であり、また、その個人名は、本件サイトの運営責任者として表示されたものではありませんでした。このように、商品代金の振込先口座の名義が、通信販売サイト上で表示される事業者名や運営責任者名と異なっているような通信販売サイトには注意が必要です
    • 取引に関して不審な点があった場合は、契約をしたりお金を支払ったりする前に、各地の消費生活センター等や警察に相談しましょう。消費生活センター等では、消費者から相談を受け、トラブル解決のための助言や必要に応じてあっせんを無料で行っています

消費者庁 電話勧誘販売業者【株式会社イーエムアイ】に対する行政処分について
▼電話勧誘販売業者【株式会社イーエムアイ】に対する行政処分について
  • 同社は、以下のとおり、特定商取引法に違反する行為をしており、「電話勧誘販売に係る取引の公正及び」「役務の提供を受ける者の利益が著しく害されるおそれがある」と認定した
    1. 氏名等の明示義務に違反する行為(勧誘目的不明示)(特定商取引法第16条)
      • 同社は、遅くとも平成31年4月以降、電話勧誘販売をしようとするとき、その勧誘に先立って、その相手方に対し、「電気の基本料金についてのご連絡となりますが。」、「毎月お支払いの電気の基本料金が皆様20%引き下がりますのでご連絡ですが。」などと告げるのみで、本件役務提供契約の締結について勧誘をする目的であることを明らかにしていない
    2. 書面の交付義務に違反する行為(記載不備)(特定商取引法第19条第1項)
      • 同社は、遅くとも平成31年2月中旬以降、電話勧誘行為により、電話勧誘顧客と本件役務提供契約を締結したとき、本件役務提供契約の内容を明らかにする書面を交付していたが、当該書面には次のアからウまでの事項が記載されていない(ただし、同社と電話勧誘顧客との間で本件付帯サービスについての契約が成立しなかった場合には、次のウの事項が記載されていなかったことについてのみ、同項の規定に違反するものである。)
        • 特定商取引法第18条第1号に規定する役務の種類(本件付帯サービスに関するもの)
        • 特定商取引法第18条第4号に規定する役務の提供時期(本件付帯サービスに関するもの)
        • 特定商取引に関する法律施行規則第17条第2号に規定する役務提供契約の締結を担当した者の氏名
    3. 役務の対価につき故意に事実を告げない行為(特定商取引法第21条第2項)
      • 同社は、遅くとも平成31年4月以降、電話勧誘販売に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、「基本料金が20%安くなる」と消費者が契約中の大手電気事業者よりも電気料金が安くなることを強調している一方で、実際には、本件役務提供契約には、本件付帯サービスが付されており、消費者が本件付帯サービスは不要である旨の意思を表示しない限り、本件役務提供契約の締結後2か月目以降、毎月500円(税抜き)が本件付帯サービスの利用料として自動的に徴収される結果、電気料金に本件付帯サービスの利用料を合計した金額は、むしろ消費者が契約中の大手電気事業者の電気料金よりも高くなるにもかかわらず、本件付帯サービスについて「加入特典として通常500円の安心生活サポートも1か月無料で付いております。」などと告げるだけで、本件役務提供契約の締結後2か月目以降、毎月500円(税抜き)が本件付帯サービスの利用料として自動的に徴収されることを故意に告げていない
    4. 役務提供契約の解除に関する事項につき故意に事実を告げない行為(特定商取引法第21条第2項)
      • 同社は、遅くとも平成31年4月以降、電話勧誘販売に係る本件役務提供契約の締結について勧誘をするに際し、本件役務提供契約の契約期間は2年間であるところ、その途中で解約した場合には、期中解約金5000円及び解約事務手数料550円の支払義務が生じ、満期で解約した場合には、解約事務手数料550円の支払義務が生じることを故意に告げていない

消費者庁 ICPEN詐欺防止月間(2020年) -新型コロナウイルス感染症に便乗した詐欺に注意しましょう-
  • 消費者庁では、消費者保護に関する国際ネットワークであるICPENが実施し、世界中のICPEN加盟国が参加する、消費者に対する国際的な啓発キャンペーン「詐欺防止月間(Fraud Prevention Month)」に参加しています。我が国では、毎年5月の「消費者月間」に合わせ、キャンペーン活動を行っています。今年の世界共通テーマは、新型コロナウイルス感染症(正式名称:COVID-19)の拡大を受け、「新型コロナウイルス感染症に便乗した詐欺」となっています
  • 消費者の皆様におかれましては、このキャンペーンを、詐欺被害の未然防止に役立ててください
  • ICPEN(アイスペン:International Consumer Protection and Enforcement Network(消費者保護及び執行のための国際ネットワーク))は、国境を越えた不正な取引行為を防止するための取組の促進を目的とした、各国の消費者保護関係機関をメンバーとする非公式会合
  1. 新型コロナウイルス感染症が世界的に大流行
    • 2019年末に端を発した新型コロナウイルス感染症は、2020年に入って世界的に拡大し、3月にはWHOがパンデミック宣言を出しました。以後、多くの国で非常事態宣言が出され、いくつかの国では、いわゆるロックダウン(都市封鎖)といった強制的措置が採られているところです。我が国においても、4月に緊急事態宣言が出され、外出自粛や施設等の休業が要請されるなど、深刻な事態となっています。このような状況下、世界中で新型コロナウイルス感染症に関連し、様々な詐欺が発生しています
  2. 関連する悪質商法
    • WHOは、2020年4月現在、新型コロナウイルス感染症に対し効果が実証されたワクチンは開発されていない、としています。しかしながら、ICPEN加盟国では、新型コロナウイルス感染症に効果のある薬や商品を勧められる、また、新型コロナウイルス感染症予防に有効とされる、マスクや消毒液などが法外な値段で販売される、などの事例が多数報告されています
    • 我が国においても、現時点で、新型コロナウイルスに対する効果を裏付ける根拠は認められていないにもかかわらず、インターネット広告において、当該ウイルスに対する予防効果を標ぼうする健康食品、アロマオイル、光触媒スプレー等の商品の広告表示が見受けられますので注意が必要です
    • このほか、注文した覚えのないマスク等を一方的に送り付けて、料金を請求する事例や、政府による現金給付や助成金などの支援策に便乗し、行政の名をかたってキャッシュカード番号や銀行口座情報、暗証番号といった個人情報を詐取しようとする悪質な事例も発生しています
  3. 重要なのは正しい情報
    • 新型コロナウイルス感染症に関連する悪質商法から身を守るには、正しい情報を見極めることが重要です。デマや風説に惑わされないよう、情報の事実確認を行いましょう。もしオンラインで商品やサービスを購入する場合には、そのウェブサイトが安全で、信頼できるサイトか、掲載されている情報は正しいか、など、購入ボタンを押す前に、もう一度よく確認し、少しでも疑わしいところがある場合は購入を思いとどまりましょう。万が一、購入ボタンを押してしまった場合でも、慌てず、落ちついて、消費者ホットライン「188」にご相談ください
  4. 詐欺や悪質商法から身を守るコツ
    • 詐欺や悪質商法に遭わないようにするためには、慌てず、不審なメールや電話を相手にしないことが重要です
    • 例えば、注文した覚えのないマスク等が一方的に送付されてきた場合には、絶対に慌てて代金を支払ったり、業者に連絡を取ったりしないでください。また、現金給付等各種支援策に関連づけて行政の名をかたり、銀行口座番号等の個人情報を聞き出すような電話やメールが来た場合には、徹底して無視し、決して先方とは連絡を取らないでください
    • いずれの場合も、一人で悩まずに、まずは消費者ホットライン「188」にご相談ください
    • また、消費者庁のウェブサイトでは「新型コロナウイルス感染症の拡大に対応する際に消費者として御注意いただきたいこと」、及び国民生活センターのウェブサイトでは「新型コロナウイルス感染症関連」として消費者の皆様に情報を提供しておりますので、是非ご覧ください
▼消費者庁 新型コロナウイルス感染症の拡大に対応する際に消費者として御注意いただきたいこと
▼国民生活センター 新型コロナウイルス感染症関連

【国民生活センター】

【2020年6月】

国民生活センター インターネットで登録した会員サービスを解約するページが見つからない
  • 質問
    • インターネットで登録したCD/DVDレンタル会員を解約しようと、サイトを見てみましたが、解約手続きをするページが見つからず、解約できません。どうすればよいでしょうか。
  • 回答
    • サイト内の「利用ガイド・ヘルプ・よくある質問・Q&A」などを探してみましょう。
  • 解説
    • ショッピングサイトやオンラインゲームなど、インターネットで登録した各種サービスの会員を解約する(退会する)際、その手続きをするページが見つけにくいという相談が、全国の消費生活センター等に寄せられています
    • 各サイト内にある「利用ガイド(利用案内)・ヘルプ・よくある質問・Q&A」等を見ると、解約の説明や手続きへのリンクが示されているケースが多いようです。サイト内に検索欄がある場合は、そこに「解約」「退会」等と入力してみましょう
    • 「ほとんど利用していないインターネットの会員登録を解約しようとしたが、IDやパスワードを忘れてログインできない」というケースもあります。そのような場合にも、まずは上記の方法を試してみましょう
    • インターネットで会員登録する際には、解約時の手続きも確認しておきましょう。また、IDやパスワードはさまざまなサイトで必要であるため混同しがちですが、忘れてしまわない工夫も必要です

国民生活センター インターネットで購入した「ダイエット商品」を試したが、まったく効果がない
  • 質問
    • インターネットの「体に貼るだけでダイエット」という広告を信じ、ダイエット商品を購入しました。しばらく使ってみましたが、まったく効果がありません。誇大広告だと思うので放置したくないのですが、どうしたらよいでしょうか
  • 回答
    • 表示、広告と実際の内容が異なる、あるいは法律上認められていない効能効果をうたう商品については、それぞれ所管の行政庁に情報提供をしましょう
  • 解説
    • 痩身や美容効果をはじめ、商品やサービスの効果や性能について表示する場合、事業者は、表示の裏付けとなる合理的な根拠を持っていなければなりません。使用者の体験談やアンケート結果を用いる場合にも、客観性が確保されていることが必要です
    • 実際の商品やサービスとかけ離れたうたい文句や誇大な表示があると、消費者の適切な選択が妨げられてしまいます。そのため、景品表示法では、うそや大げさな表示など、消費者をだますような表示を禁止しています
    • 消費者庁では、景品表示法違反が疑われる情報の提供を受け付けています
▼景品表示法の相談・被疑情報の受付窓口(消費者庁)
  • また、健康食品等で医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)に基づく承認を得ず、医薬品のような効能効果を表示・広告に用いているケースについては、厚生労働省や都道府県が監視活動を行っています。
▼医薬品医療機器等法違反の疑いがあるインターネットサイトの情報をお寄せください(厚生労働省)

国民生活センター 給付金・助成金に関連した相談事例(速報)
  • 「≪公式≫給付通知」と称する不審なメールが届き、返信を求められた
    • パソコンで使用しているメールアドレスに、「≪公式≫給付通知」という送信者名(差出人名)で、「給付番号 No-XXXXXXX(7桁の数字の羅列)」という件名の不審なメールが届いた。本文には「個人給付金を預かり中です」「お客様口座へ送金させていただきます」「ご説明を希望される場合は≪資料請求≫と記載しこのメールにご返信ください」「申し込み用のURLを送らせていただきます」といった記載がある。怪しいので情報提供する。(2020年6月受付 70歳代 男性)
  • 「市民生活センター」を名乗るところから、メールで給付金手続きデータ処理費用を請求され、支払ってしまった
    • 「市民生活センター」を名乗るところから、フリーメールアドレス宛に「給付金に関するお知らせ」というメールが、携帯電話に届いた。文面の最後にURLがあり、クリックすると「給付金手続きのデータ処理のため3万5000円を支払ってください」と表示された。本当かどうか迷ったが、給付金がもらえないと困ると思い、記載された通り、コンビニで電子マネーを3万5000円購入し、その番号をメールした。よく考えると詐欺だと思う。返金してほしい。(2020年6月受付 30歳代 男性)
  • 特別定額給付金の代理申請業務を行う団体を名乗る者から電話で個人情報や口座情報を聞かれた
    • 知らない相手から、「マイナンバーを持っている人はインターネットからの手続きが可能で早期に特別定額給付金10万円が給付されるが、マイナンバーを持っていない人は複雑な手続きが必要になる。家族にマイナンバーカードを持っている人はいるか」と電話があり、「いない」と伝えると、「団体の名称はまだ決まっていないが、国から代理申請業務を委託されている団体だ。手数料はかかるが、氏名、住所、電話番号、振込銀行口座を教えてくれれば一日も早く困った人に給付することができる」と言われた。「いずれ10万円が給付されるのでつなぎ融資もできる。利息として2、3万円差し引いた金額を振り込む」とも言われたが、怪しいと思う。詐欺ではないか。(2020年4月受付 契約当事者:50歳代 男性)
  • 特別定額給付金とマイナンバーカードの申請代行をするとの電話があった
    • 携帯電話に若い男性から電話があり、「新型コロナウイルスの件で国から一律に10万円を給付することになったが、より早く手元に届けるために申請代行をする。マイナンバーカードなら1週間以内に確実に振り込まれるため5月中旬までに10万円が入金される。通常マイナンバーカードを作るのには1カ月かかり、そうなると10万円をもらえなくなるかもしれない。マイナンバーカードの取得率が低いので、その手伝いをする。うちもボランティアではないので申請手続きに2、3万円の手数料はかかるが家に居ながらにして10万円がもらえる」と言われた。相手の名前を尋ねると「立ち上げたばかりなので正式名称がついていない」と言ったので、詐欺だと思い電話を切った。(2020年4月受付 契約当事者:50歳代 男性)
  • 役所を騙ったSMSが届き、金融機関の口座番号を入力するよう求められた
    • 市役所から「新型ウイルス緊急救済措置としてお年寄りの居る世帯に現金入金します」というSMSが届いた。記載されたURLにアクセスして金融機関口座番号を入力するようだ。不審なので入力したくない。(2020年4月受付 契約当事者:40歳代 女性)
  • 「インターネットサービスを一定額以上利用した人にお金を給付する」というメールが届いた
    • 政府の関係機関のようなところから「インターネットサービスを一定額以上利用した人に、5千万円を上限として給付する。全国から300名が選出された」というメールが届き、名前も載っていた。銀行口座を登録したところ、給付を代行するサイトの費用と手続き料として合計1万数千円が必要というメールが届いた。どうしたらよいか。(2020年4月受付 契約当事者:80歳代 男性)

国民生活センター 格安スマホ 今までの携帯電話会社との違いを確認して
  • 内容
    • 格安スマホに興味を持ち、契約内容について問い合わせたうえで申し込んだ。「通信状態は変わらず今より利用料金が安くなる。通話は1回10分以内であれば無料」との説明だったので、今までと同じ通話方法で使っていた。しかし、契約後、2カ月間で2万7千円もの高額な通話料を請求された。契約書には「10分以内の通話を無料にするには特定のアプリを使用しなければいけない」と書かれていた。(60歳代 男性)
  • ひとこと助言
    • 格安スマホは今までの携帯電話会社と同じサービスが利用できるとは限りません。サポート内容や問い合わせ方法など、契約内容をよく確認し、今までの携帯電話会社との違いを理解した上で契約しましょう
    • 無料通話は独自のアプリを使うなど、格安スマホ会社により指定のサービス提供方法があり、注意が必要です。よく確認しておきましょう
    • 契約について不安に思うことやトラブルが生じた場合は、早めにお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください(消費者ホットライン188)

国民生活センター 給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!-高額な手数料や強引な取り立ての相談が寄せられています-
  • 「給与の債権を売れば金銭を受け取れる」などと宣伝する「給与ファクタリング(給料ファクタリング)」に関する相談が全国の消費生活センター等に寄せられています。給与ファクタリングを行う業者(以下、「給与ファクタリング業者」)は「債権の買い取りなので金銭の貸し付けではない」などとうたっていますが、実態は貸金業であり借金と同じです
  • 相談事例では、生活の困窮を背景として、「借金ではない」「ブラックOK」などという宣伝につられて給与ファクタリングを利用し、高額な手数料を請求されたケースや、強引な取り立てを受けたケースもみられます。貸金業法の登録を受けずに給与ファクタリングを業として行う者はヤミ金融業者(以下、「ヤミ金」)ですので、利用しないよう消費者に注意を呼び掛けます
  • 相談事例
    • 子どもの治療費が必要になり、「借金ではない」という給料ファクタリング業者でお金を借りたら勤務先にも取り立てられた
      • 子どもがケガをして急に高額な治療費が必要になり、インターネットで検索して簡単にお金を用立てることができる給料ファクタリング業者に電話をした。7万円を手渡しで受け取り、次の給料日に12万円を銀行振込で返済する予定だった。業者は「給料を債権として買取っているので、金銭貸借ではない。金利ではなく手数料だ」と言っている。期日の前日に業者から電話があり「明日の何時に振り込むか」と聞かれたので予定時刻を答えた。しかし、その後すぐに事業者から勤務先や自宅に電話がかかってきて、勤務先と家族に知られて大騒ぎになった。自分は期日に遅れた訳ではないのに、このようなことをされてとても困っている。まだ返済していないが、年利を計算すると700%以上になるので違法ではないか。(2019年8月受付 契約当事者:40歳代、男性)
    • その他、以下のような相談も寄せられています
      • 「ブラックOK」の給料ファクタリング業者から毎月借りているが、返済日の変更を申し出たら凄んだ口調で拒否された
      • 失業して給与ファクタリング業者と契約したが家族へ執拗(しつよう)に取り立てられている
      • 給料ファクタリング業者と契約したが、返済遅延をしたら強引な取り立てを受けた
      • ギャンブル依存症の息子が任意整理中なのに給与ファクタリング業者から借金した
      • 新型コロナウイルスの影響で収入が減り、給料ファクタリング業者から融資を受けた
  • 消費者へのアドバイス
    • インターネット広告等で「借金ではない」「ブラックOK」などと宣伝して、個人の賃金債権を買い取ると称して手数料を差し引いて金銭を提供し、個人から金銭を回収する「給与ファクタリング(給料ファクタリング)」のトラブルが発生しています。給与ファクタリング業者などのヤミ金に金銭を支払う前に、まずは消費生活センター等に相談をしてください
      • ファクタリングと称していても借金と同じ!
      • 年率換算で数百パーセントもの高額な手数料を請求される!
      • 勤務先や家族への強引な取り立てが発生している!
      • 借金のことなどで困っていたら、自治体の相談窓口や最寄りの消費生活センター等に相談しましょう

「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」の受付状況(第2報)-通帳やキャッシュカード、マイナンバーなどは、絶対に教えない!渡さない!-
  • 国民生活センターでは、新型コロナウイルス感染症対策の給付金等に関する消費者トラブルの相談を受け付けるため、5月1日(金曜)より「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」(相談受付時間:10時~16時(土曜、日曜、祝日を含む)、相談特設番号:フリーダイヤル0120-213-188)を開設しました
  • 今回、「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」の開設から1カ月間の受付状況を速報としてとりまとめました
  1. 相談件数
    • 「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」では、5月1日(金曜)~31日(日曜)までの1カ月間で2,835件の相談を受け付けました
    • 特別定額給付金等の申請方法など給付金関連の相談件数は2,721件で、そのうち特別定額給付金等の詐欺が疑われる相談件数は51件でした
  2. 給付金等の詐欺が疑われる相談事例
    1. 見知らぬ女性が自宅を訪問し、給付金の申請に必要と言われ、銀行の通帳等を渡した
      • 昨日、見知らぬ若い女性2人が自宅を訪ねてきた。女性は「姪の知人」を名乗り、「特別定額給付金の給付申請に必要なので通帳を預かる」と言われた。信用して銀行の通帳とキャッシュカードも見せたところ、通帳とキャッシュカードを持って去っていった。印鑑は渡していない(相談者:70歳代 女性)
    2. その他、以下のような相談や、持続化給付金に関連した相談も寄せられています
      • 「給付金申請手続きを代行するのでマイナンバーカードを貸して」と電話があった
      • 自治体の職員から「特別定額給付金の申請を代行する」と電話があった
      • 自宅に自治体を名乗り給付金の手続きサービスをすると電話があった
      • 「給付金の受付番号が届いていない」と電話があり、振込先銀行口座を教えた
      • 「手続きを急いでいる方」と書かれた給付金申請書がポストに入っていた
      • 郵送で申請した直後にSMSが届き、口座番号や暗証番号を入力してしまった
  3. 消費者へのアドバイス
    • アドバイス
      • 「給付金の手続きに必要」などとウソの説明をしたり、自治体や給付金申請手続きの代行などをかたり、自宅への訪問や電話、メール等により個人情報、銀行等の通帳や口座番号、キャッシュカード、マイナンバーカードなどの情報や金銭を詐取しようとする手口に注意しましょう
      • 暗証番号、口座番号、通帳、キャッシュカード、マイナンバーは「絶対に教えない!渡さない!」
      • 市区町村や総務省などが以下を行うことは絶対にありません!
      • 現金自動預払機(ATM)の操作をお願いすること
      • 受給にあたり、手数料の振込みを求めること
      • メールを送り、URLをクリックして申請手続きを求めること
    • 「怪しいな?」と思ったらご相談ください
      • 消費者ホットライン:「188(いやや!)」
        • 最寄りの市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。
      • 新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン
        • 「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」をご利用ください

【2020年5月】

国民生活センター 新型コロナウイルス関連の消費生活相談の概要(2020年1月~4月)
  • 国民生活センターでは、全国の消費生活センター等に寄せられた新型コロナウイルス関連の消費生活相談をPIO-NET(注)で収集しています
  • 今回、2020年1月~4月における新型コロナウイルス関連の消費生活相談(2020年5月15日までの登録分)について傾向や事例をまとめました
    • (注)PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)とは、国民生活センターと全国の消費生活センター等をオンラインネットワークで結び、消費生活に関する相談情報を蓄積しているデータベースのこと。2020年1月~4月受付、2020年5月15日までの登録分。消費生活センター等からの経由相談は含まれていない
  • 新型コロナウイルス関連の消費生活相談(2020年1月~4月)の傾向と特徴
    • 全国の消費生活センター等が2020年1月~4月に受け付けた新型コロナウイルス関連の消費生活相談(2020年5月15日までの登録分)は27,469件で、1月155件、2月2,369件、3月9,973件、4月14,972件と増加しています
    • 最も多いのはマスク関連で、マスクの品不足や高価格に関する相談や、インターネット通販で「商品が届かない」などの相談のほか、4月以降は「注文した覚えのないマスクが届いた」といった相談もみられます
    • トイレットペーパーについては、品不足や高価格、インターネット通販に関する相談が3月に多く寄せられました
    • 国内・海外旅行、航空券、ホテルなどの旅行・宿泊関連や、結婚式場、スポーツジム等では、「新型コロナウイルス感染症の感染予防等を理由にキャンセルしたところ、規約通りのキャンセル料を請求された」など解約や解約料に関する相談が多くみられます
    • 新型コロナウイルスに便乗した悪質商法も寄せられており、「マスクを無料送付する」などのメール・SMSや、行政機関をかたった電話等で、消費者の個人情報や銀行口座番号・クレジットカード番号等を詐取しようとするケース、「新型コロナウイルスが水道水に混ざっているので除去する」「新型コロナウイルス治療薬を開発する大手製薬会社名で、社債の購入代金の支払いを求められた」といった悪質な勧誘、特別定額給付金に関連した詐欺が疑われるケース、などがみられます
  • 相談事例
    • 【事例1】注文した覚えのないマスクが届いた
    • 【事例2】ネットでマスクを注文したが、届かない
    • 【事例3】結婚式場をキャンセルしたら、キャンセル料を請求された
    • 【事例4】結婚式場の日程変更を提案されたが、新型コロナウイルスが終息するとは思えない
    • 【事例5】スポーツクラブを退会したが、翌月分の会費を支払うよう説明された
    • 【事例6】ヨガ教室を休会したいが、休会費がかかると説明された
    • 【事例7】ネットで消毒用アルコールを注文したが、詐欺サイトのようだ
    • 【事例8】ネットでトイレットペーパーを注文したが、届かない
    • 【事例9】海外旅行をキャンセルしたが、全額返金してもらえないか(募集型企画旅行)
    • 【事例10】航空券をキャンセルしたところ、手数料を請求された(手配旅行)
    • 【事例11】ホテルをキャンセルしたら、キャンセル料を請求された
    • 【事例12】入居していない賃貸アパートの家賃を免除してもらえないか
    • 【事例13】居酒屋のキャンセルをしようとしたら、キャンセル料を請求された
  • 消費者へのアドバイス
    • 利用規約等で解約条件やキャンセル料をよく確認しましょう
    • インターネット通販でのトラブルに気を付けましょう
    • 注文した覚えのない商品が届いたら、受け取りや支払いをしないようにしましょう
    • 新型コロナウイルスに便乗した悪質商法が発生していますので注意しましょう
    • 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合、また「怪しいな?」と思ったら、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう

国民生活センター 各種相談の件数や傾向
▼架空請求
  • 利用した覚えのない請求が届いたがどうしたらよいか」という架空請求に関する相談が多く寄せられています。請求手段は、電子メール、SMS、ハガキ等多様で、支払い方法も口座への振込だけではなく、プリペイドカードによる方法や詐欺業者が消費者に「支払番号」を伝えてコンビニのレジでお金を支払わせる方法等様々です
  • 最近の事例
    • 大手通販業者から未払いに関するSMSが届いた。心配で連絡してしまったが、大丈夫か
    • 自宅に総合消費料金に関するハガキが届いた。心当たりはなかったが電話をすると個人情報を聞かれた。今後どう対処すべきか
  • SMSに滞納料金があると連絡があり電話をした。有料サイトの料金を支払うように言われたが身に覚えがない。支払うべきか
  • スマートフォンにコンテンツ料の入金確認が取れないとのSMSが届き、電話した。問われるままに個人情報を伝えてしまい心配だ
  • 自宅に民事訴訟最終通達書と書かれているハガキが届いた。何の請求か分からないが、どうしたらよいか
▼次々販売
  • 1人の消費者に業者(複数の業者の場合も含む)が商品等を次々と販売する「次々販売」に関する相談が寄せられています
  • 最近の事例
    • エステ体験をした後、約40万円の痩身エステを契約した。その後も次々にエステの契約をさせられ約60万円の決済をしたが、また新たな契約を勧めてくるので嫌気がさした。中途解約して返金してほしい
    • 過去に損害を被ったビジネスの被害金を取り戻せると言われ、次々と高額な手数料を支払ったが被害金の返還も相手からの連絡もなくなった。どうすればよいか
    • 痩身エステを契約後、施術に行くたびに脱毛エステや美容機器を次々と勧められ、契約してしまった。解約できないか
    • 訪問販売業者から押入れ用の乾燥剤を購入し、後日その代金の集金の際に、まだ足りないので追加で購入するよう言われ、また契約した。不審だし、高額なので解約したい
    • 訪問販売業者が実家の母のもとに訪ねてきて、アクセサリーや下着を次々に契約させている。母は年金や貯金を崩して支払っているが、解約できないのか
▼健康食品や魚介類の送りつけ商法
  • 健康食品や、カニなどの魚介類の購入を勧める電話があり、強引に契約をさせられてしまったり、断ったのに商品が届いたりするという相談が寄せられています
  • 最近の事例
    • 申し込んでいない鮭の切り身セットが届き、家族が代引きで支払ってしまった。既に開封してしまったが、注文していないので返金してほしい
    • 母宛に海産物の購入を勧める電話があり、断っていたが担当者に押し切られ、カニを送付することに応じてしまったという。解約したいがどうすればよいか
    • 電話で健康食品を勧められたが、電話を切った。後日自宅に注文していない商品が届いた。返品したい
    • 母宛に海産物が届き、今後は送らないようにと業者に伝えたが、再度代引きで商品が届いた。返品したいが業者と連絡が取れない
▼マルチ取引
  • マルチ取引で扱われる商品・サービスは、健康器具、化粧品、学習教材、出資など様々です。マルチ取引の相談では、解約・返金に関するものが多くなっています
  • マルチ取引とは、商品・サービスを契約して、次は自分が買い手を探し、買い手が増えるごとにマージンが入る取引形態です
  • 最近の事例
    • 母がマルチで水素水生成器等を契約しているようだ。やめさせたいがどうしたらよいか
    • 人を紹介すると紹介料がもらえると誘われ、化粧品と美顔器をクレジットを組んで購入した。中途解約を申し出たところ30万円を一括で請求されたが高額で支払えない
    • 学生時代の友人に「海外口座を開設し暗号通貨を運用する。人に紹介すると儲かる」と誘われ、友人に資金を預けた。解約を申し出たところ、全額の返金はできないと言われた
    • 友人から誘われたセミナーで投資のコンサルティング契約を勧められた。「人を紹介すると報酬が得られる」と言われ、借金をして契約したが、解約したい
    • 学生である息子がアルバイト先の先輩に勧められ、マルチ業者から商品先物取引に関する学習用USBを借金して購入した。クーリング・オフできるのか
▼フィリエイト・ドロップシッピング内職
  • 「『ネット上で簡単にできるお仕事』と誘われて契約したが、まったく収入にならない」など、アフィリエイト・ドロップシッピングに関する相談が寄せられています
  • アフィリエイトの仕組みは、消費者がホームページやブログなどを作成し、製品、サービスなどの宣伝を書き、広告主(企業など)のサイトへのリンクを張ります。ホームページやブログの閲覧者がそこから広告主のサイトへ移行して、実際に商品の購入などにつながった場合、売上の一部が自分の収入(利益)になるというものです
  • ドロップシッピングは、消費者が実際に自分のホームページなどで、商品を販売します。販売用の商品の仕入れ費用や売れた場合の手数料の支払いなどもあるため、売れたとしても、思ったほど簡単に収入にならないという場合があります
  • 最近の事例
    • インターネットで見つけた副業サイトに登録した。後日、電話で「絶対儲かる」と説明され、アフィリエイトの情報商材を契約したが、解約・返金してほしい
    • アフィリエイトで高収入を得るという動画広告の中で、10万円の登録料を支払えば仕事を始めるための有益な情報が得られるとあり契約したが、具体的な情報は得られなかった。返金を申し出ているが事業者から返答がない
    • SNSで知り合った友人から、オンラインカジノのアフィリエイトで人を紹介すると儲かると勧められ、契約したが不審だ。解約したい
    • アフィリエイトで稼いでいるという人のブログで紹介されていたシステムを購入し、事業者に使い方を聞いたが、教えてもらえなかった。返金してほしい
    • 儲からなければ全額返金保証付きという電子たばこを売るドロップシッピングを契約した。商品は売れなかったが、業者から保証がない。対処法はないか
▼訪問購入
  • 「不用品や和服の買い取りのはずが貴金属を買い取られた」といった相談が寄せられています
  • 最近の事例
    • 訪問してきた業者に金のネックレスを売った。安く売ってしまったと後悔し業者に電話をかけているが電話にでない。クーリング・オフしたい
    • 不要な衣服等を買い取るという業者が自宅に来て、売りたくないと断っているのに指輪やブレスレットなどを査定され持って帰られてしまった。その際クーリング・オフはできないと言われたが、今からでも取り戻せないか
    • 「不要な衣料品はないか」と電話があり、靴とかばんを買い取ってもらうことにしたが、自宅に来た業者に「貴金属や商品券はないか」と迫られ、アクセサリーを売ってしまった
    • 見積もりのつもりで業者に家に来てもらい、ネックレスと指輪を売却したが、買取価格が安すぎたと後悔した。解約したいと申し出たができないと言われ、どうすればよいか
    • 高齢の母に不用品を買い取ると電話があり、明日取りに来ることを母は了承したと言うが不審なので断りたい。どうすればいいか

国民生活センター 慌てないで! トイレ修理で思わぬ高額請求
  • 内容
    • トイレが詰まり、電話帳で見つけた業者に電話をして来てもらった。急いでいたので料金等は電話で確認しなかった。修理をしてもらったが、結局新しい便器に交換することになり、作業が終わった時点で「20万円」と言われた。すでに作業も終わっていたので仕方なく支払ったが、高額だと思う。(70歳代 男性)
  • ひとこと助言
    • 慌てて事業者を呼んでしまいがちですが、複数社から見積もりを取って、作業内容や料金をよく確認しましょう。事前に出張や見積もりに掛かる料金の有無を確認することも大切です
    • 現場の状況次第では、更に修理が必要な場合もあります。作業前に作業内容や料金等を確認し、納得できない場合はその場で契約しないようにしましょう
    • 急を要するトラブルに備え、安心して依頼できる事業者の情報を日ごろから集めておきましょう。水漏れの場合は、自宅の止水栓の位置と締め方を確認しておくとよいでしょう
    • 困ったときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください(消費者ホットライン188)

国民生活センター 「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」をご利用ください
  • 給付金や助成金の給付に便乗したトラブルや悪質商法には注意が必要です
  • 国民生活センターでは、「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」を開設し、フリーダイヤル(通話料無料)で、給付金に関する消費者トラブルについての相談を受け付けます
  • 国や地方公共団体の給付金・助成金を装った詐欺にご注意ください!
    • 怪しいメールや電話は無視しましょう
    • 絶対に個人情報を伝えてはいけません
  • 特別定額給付金の申請や受け取り、助成金に関するお問い合わせの場合は、首相官邸のサイトをご参照ください。
▼生活と雇用を守るための支援策(首相官邸)
  • 相談受付時間: 10時~16時(土曜、日曜、祝日を含む)
  • 相談特設番号: フリーダイヤル:0120-213-188
    • 050から始まるIP電話からはつながりません
    • この窓口では、消費者の方からの相談を受け付けています
    • 大変多くのご相談をいただいており、お電話がつながりにくい時間帯がございます。ご相談は、「消費者ホットライン188」も併せてご利用ください
  • 16時~18時までの新型コロナウイルス給付金関連消費者トラブルの相談受付について
    • 16時~18時の間(土曜、日曜、祝日を含む)、03-3446-1623の電話番号で給付金に関連した消費者トラブルの相談受付を行います(通話料有料)
  • 対象地域: 全都道府県
  • 想定される相談事例
    • 市役所を名乗る電話で、給付金の申請に必要となるので、銀行口座の番号とパスワードを教えるように言われた
    • 給付の代行を装うサイトからサイト費用と事務手続費用を振り込むように言われた
▼「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」チラシ
▼国民生活センターホームページの関連情報

国民生活センター 「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」の受付状況(第1報)-通帳やマイナンバーなどは、絶対に教えない!渡さない!-
  • 国民生活センターでは、新型コロナウイルス感染症対策の給付金等に関する消費者トラブルの相談を受け付けるため、5月1日(金曜)より「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」(相談受付時間:10時~16時(土曜、日曜、祝日を含む)、相談特設番号:フリーダイヤル0120-213-188)を開設しました
  • 今回、「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」の開設から1週間分の受付状況を速報としてとりまとめました
  • 相談件数
    • 「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」では、5月1日(金曜)~7日(木曜)までの1週間で466件の相談を受け付けました。特別定額給付金等の申請方法など給付金関連の相談件数は432件で、そのうち給付金等の詐欺が疑われる相談件数は12件でした
  • 給付金等の詐欺が疑われる相談事例
    • 高齢の母が訪問してきた誰かに銀行通帳やマイナンバーカードを渡してしまった
      • 4月末に、貴重品をまとめて入れているアタッシュケースがなくなっていることに気づいた。ケースの中には複数の銀行通帳、キャッシュカード、保険証券等を入れていた。同居している母にたずねたところ、誰かが訪ねてきて渡したという。母は認知症気味で、問いただしても状況はよくわからない。ケースとは別に健康保険証と一緒に保管していた母のマイナンバーカードがなくなっていた。母が渡したという。定額給付金の支給に合わせてだまし取られたのだと思う。マイナンバーカードには暗証番号も書いておいたと思う。悪用されることを止める方法はあるか。(相談者:30歳代 女性)
    • その他、以下のような相談や、持続化給付金に関連した相談も寄せられています
      • 給付金の手続きができると思いアクセスしたサイトに、マイナンバーカードの情報を教えてしまった
      • 登録してもいないのに、役所からメールで特別定額給付金の手続きが始まったと案内が来た
      • 携帯電話会社を名乗るメールが届き、記載のURLにアクセスして特別定額給付金の申請をするよう案内された
  • 消費者へのアドバイス
    • 暗証番号、口座番号、通帳、キャッシュカード、マイナンバーは「絶対に教えない!渡さない!」
    • 市区町村や総務省などが以下を行うことは絶対にありません!
      • 現金自動預払機(ATM)の操作をお願いすること
      • 受給にあたり、手数料の振込みを求めること
      • メールを送り、URLをクリックして申請手続きを求めること
    • 「怪しいな?」と思ったらご相談ください
      • 消費者ホットライン:「188(いやや!)」:最寄りの市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です
      • 新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン:「新型コロナウイルス給付金関連消費者ホットライン」をご利用ください(電話番号 フリーダイヤル:0120-213-188/受付時間 10時~16時(土曜、日曜、祝日を含む))
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