週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

犯罪インフラ対策の重要性~大麻の蔓延を食い止めるために

若年層を中心とした「薬物初心者」への大麻の蔓延が深刻だ。大麻が「ゲートウェイドラッグ」である以上、今後、覚せい剤等他の薬物を利用する者の増加や薬物依存症の問題の深刻化は確実だろう。一方で、このような状況は、薬物の売買が暴力団等の犯罪組織の資金源として一層盤石なものとなっていく恐れがあることを示しており、「大麻」「若年層」対策は組織犯罪対策上の喫緊の課題でもある。そして、その対策のカギを握るひとつが、「SNS」「インターネット」「ダークウェブ」「暗号資産」等の「犯罪インフラ」対策だ。「厳格な監視」に基づく警告・摘発の精度や実効性の向上(国境を越えた法的規制をどうクリアしていくかなども課題だ)、「匿名取引」の排除(AML/CFTからも重要な視点だ)など、どれだけ「犯罪インフラ」を無効化できるかがポイントとなる。(芳賀)

Google、Cookie提供廃止の方向へ

米Googleは、同社のブラウザChrome上で、閲覧履歴を記録するCookieの外部提供について、2022年に向けて段階的に廃止すると公表した。プライバシー保護の観点から、欧米で強まるCookie規制に対応するものだ。Cookieは、利用者が訪れたサイトの履歴が記録される情報で、消費者の好みや属性を知ることができる。それぞれの消費者にあった広告をネット上で出したい企業には重要な情報で、ターゲティング広告に活用される。一方、他のデータと照合され特定・操作される可能性があり、追跡行為を受け入れるか否かを利用者に明確に確認する必要がある。今後もこのような動きが進めば、一般企業も、広告やマーケティング戦略の練り直しを迫られることになるだろう。Cookieを利用した顧客分析に頼らず、自社で直接、消費者のニーズを探る健全な競争や取り組みが活性化することを期待したい。(佐藤)

災害時の情報は、正しいとは限らない

先週17日は、阪神・淡路大震災から25年の節目の日だった。各メディアが大きく特番を組んでいたため、当時を思い返した方も多いだろう。とある新聞のレポートによると、震災が発生してから当初10分は、NHKは地震であるかどうかも伝えていなかった。30分経過してから震度5と伝え、その後ようやく一部の放送で震度6と報じ(当時は強・弱の違いがなかった)、震度7を正式に伝えたのは1月20日になってからだった。震度速報は様々なセンサーによる情報の集積によるものだが、例えば熊本地震では揺れが強すぎたためにセンサーが破壊され、当初は震度6強としていたが破壊されたセンサーを解析した結果、数日後に震度7と訂正している。災害時の情報収集は重要な作業だが、「災害時の情報は、必ずしも正しいとは限らない」と考えて対策を講じることも必要だ。(大越)

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