ロス対策サービス

企業の損失は、あらゆるところで生じている

「ロス」という言葉はご存知でしょうか。企業活動の様々な場面で生じる「損失」を意味する言葉です。みなさまは「ロス」と聞いてどんなものを思い浮かべますか?よく報道されているキーワードとして、「食品ロス」「フードロス」を真っ先に思い浮かべる方も多くいらっしゃると思います。

企業と「ロス問題」は切っても切れない関係ですが、企業におけるロスはたとえば、このようなものがあります。

  • 顧客の万引きによって、商品と利益獲得機会を失う
  • ハラスメントによって、退職希望者が出てしまい、人材を失う
  • カスタマーハラスメント対応担当者の精神的な負担が大きくなり、退職される
  • 従業員の不祥事によって、本来なら他の企業活動に割ける時間と人的資源を不祥事対応に割かなければならなくなる

他にもまだまだいろいろなケースがあります。こうした「ロス」が積み重なることは企業にとっては不利益なわけです。利益の改善、ひいては企業の存続のために、「ロスを生じさせないこと」「生じてしまったロスを減らすこと」両面からの「ロス対策」は欠かせません。

このページでは、最近のロスの傾向を踏まえた有効なロス対策のポイントをご紹介します。

たとえばどんなロスがある?カスハラもロスを生む?

企業の業種によっても様々ですが、ここでは小売店を経営する企業で紹介します。

商品の仕入れの段階から商品管理、店頭に並べてお客様に販売するまでの流れの中に、ロスを生じる機会はたくさんあります。

たとえば、仕入れの段階で適切な数量の発注ができているかどうか。過度な発注によって値引き対応が生じればその分利益は減ってしまいますし、発注が少なく販売できる商品がなければ、利益を得る機会を失ってしまいます。また、検品・検収時のミスなどによってロスが生じることも十分にあります。

実際の店舗ではどうでしょうか。原因不明の棚卸ロス、伝票処理ミスによるロスがあげられます。また在庫管理がうまくいかなければ、値引き対応も生じ、ロスにつながります。また、顧客による「万引き」や従業員による「内部不正」も当然、重要視すべきロスの要因です。

最近話題の「カスタマーハラスメント」によってもロスが生じる

このページの冒頭でも少し触れましたが、店舗を経営する企業にとってカスタマーハラスメント問題は大きな課題です。2021年に当社が行った調査では、カスハラ顧客の対応によって、「ストレス増加」の影響があると感じる人は88.5%もいることがわかっています。

他にも、「業務遅延」の影響があると感じる人は合計79.4%、「仕事意欲の低下」の影響があると感じる人は77.7%、「退職リスク」の影響があると感じる人は合計53.5%に上りました。

不当要求対応は慎重に!

また、顧客の中には不当要求をしてくる人もいます。クレームと不当要求は混同されやすいですが、しっかりと区別をして毅然とした対応をとることができないと、カスタマーハラスメント同様にあらゆるロスを招きかねません。

たとえば、対応できない同じ話を何度もされてしまい、平行線のままただただ時間を浪費してしまうなどの「時間的ロス」、本来支払ってもらえる料金を支払ってもらえないなどの「金銭的ロス」、暴言などによって担当者の精神的不調をきたすなどの「精神的ロス」、また精神的な不調やストレスが重なることによって退職につながれば、「人材ロス」となります。

  • 01

    時間的ロス

    • 対応できない同じ話を何度もされ、平行線のまま、時間を浪費させられる。
    • 長時間に渡る対応で、他のお客様対応や担当業務が遅延する。
  • 02

    金銭的ロス

    • 本来支払わなくてもよい支出を余儀なくされ、利益が低下する。
    • 本来もらえるはずの料金をもらえず、利益が低下する。
    • 対応すべきではない案件への対応に伴う人件費が発生する。
  • 03

    精神的ロス

    • 暴言や誹謗中傷、脅迫的文言、長時間の執拗な詰問等にストレスを感じ、場合によっては担当者のメンタル不調を誘発します。
    • 緊迫した状況への対応ストレスにより、仕事への意欲が低下します。
  • 04

    人材ロス

    • 過酷な事案への対応やストレスフルな状況への対応が続くと、従業員の退職を誘発しかねません。

過酷な事案への対応やストレスフルな状況への対応が続くと、
従業員の退職を誘発しかねません。

お客様第一」は一見素晴らしい理念のように思えます。もちろん顧客を大切にしない企業は支持されず、衰退していくでしょう。しかし、カスタマーハラスメントや不当要求の場面でも「お客様第一主義」を通そうとすると、不当要求に応じることにつながりかねず、かなりのロスを招きます。

最近のロス事情、コロナの影響は?

コロナが増えると犯罪が増える

昨今のコロナ禍による企業業績の悪化によって、失業者が増加していることはみなさまもよくご存知だと思います。総務省統計局の「労働力調査(基本集計)」によると、昨今の失業率は3%前後と高い数値をキープしています。

また、研究データによれば失業率と犯罪発生率は正の相関関係にあり、失業率が増加するとそれに比例して犯罪率も増加することがわかっています。

なかでも「窃盗」は、「粗暴」、「凶悪」、「風俗」、「知能」と比べて著しく増加します。つまり、小売業は万引きや内部不正などの「窃盗」の脅威が増した環境にさらされており、ロスが増えやすくなっているということです。

セルフレジも危ない!新たな「万引き」手口

大手アパレル製造小売り店などが導入している、RFID技術によるICタグを活用したフルセルフレジを悪用するという「新たな手口」による万引きも出現しています。時代によって、万引きなどの犯罪の手口は進化しています。

カスタマーハラスメントも「増えている」

2021年の調査において、「カスタマーハラスメントが増えている」と答えた人は36.8%にも上ります。先述のとおり、カスタマーハラスメントはロスにつながりますので、カスタマーハラスメントの増加=ロスが増加しやすい、ということになります。

効果的なロス対策のためには専門家との協力体制の構築を

さらに売上を伸ばすよりも、ロスの改善に取り組むことでマイナスを減らす方が、収益改善には効果的です。しかし、闇雲にロス対策に取り組むことは最善とはいえません。ロスの要因・原因をしっかり分析した上で改善を進めることが重要です。

しかし、ロスの要因は不明なケースも多いです。明らかに見えているロスだけではなく、いわゆる「潜在的なロス」にも着目しなくてはなりません。また、これまで述べてきたようにカスタマーハラスメントが増えている状況下で、店長を中心とした店舗のみの知恵と労力による取組みでは難しいものがあります。効果の出ないロス対策に時間を割くことも、またロスであると言わざるを得ません。

そこで、専門家によるロスの診断とコンサルティングを通じたロス対策によって、利益の回復を図ることをお勧めいたします。

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    • SPNのロス対策コンサルティングといえば「ロスマイニングサービス」です。目に見えない潜在的なロスにまで着目した分析を行い、持続的利益を確保できる体制への転換を目指します。ロスの原因の発見、抑止の対策、緊急時の対応、従業員教育までワンストップでサポートいたします。
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