週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

テロリスクに事業者は本格的に向き合うべきだ

イラクがイスラム国(IS)との戦闘終結を宣言して1年。最盛期はイラクとシリア両国の約3分の1の領土を支配した「リアルIS」没落の一方で、実戦経験を持つIS戦闘員が世界各地に分散、テロが続くなど「ローンウルフ/思想共鳴IS」はいまだリアルな脅威だ。国連はIS残党が両国内に依然として2~3万人残っていると指摘、十分な戦闘訓練を積んだ戦闘員やISに共鳴する「数千人の外国人戦闘員」も健在だ。各国は、偽造旅券で逃走するIS戦闘員の流入を完全には阻止できていないし、多くの監視対象を十分に監視できる態勢も整っていない。日本でも高性能爆薬の製造が市販品で可能なことが示され無関心ではいられない。薬品の販売、宿泊やネットカフェ利用、賃貸契約時の本人確認の徹底、SNSの監視など、テロ未然防止のために事業者ができることは多いはずだ。(芳賀)

日常を狂わすゲーム、ネット依存

今年6月、世界保健機関はネットやゲームにはまり、生活や仕事に支障が出てもやめられない状態を精神神経系の病気の一つに位置づけた。厚労省も今年度中に依存症にある国内の患者数などを把握して対策に繋げるとしており、周知が進むことが期待される。従来、ネット依存やゲーム依存は、10代を中心に「子どもや若者の依存症」というイメージがあるが、中高年にまで浸透しているという。ゲームなどに睡眠が妨げられ、欠席・欠勤や引きこもりなどにつながり、生活に大きな支障が出るのは異常としか言えまい。依存症は自分で制御できないものであり、家族や職場も病気であることを理解し、医療機関や専門家への相談や治療をためらうべきでない。重症化する前の手立てが肝心であり、普段から大人も含めてスマホやゲームと最適な距離を探る必要がある。(佐藤)

顔認証で入店・決済、セブン-イレブン・ジャパン(セブンイレブン)が実験店

セブンイレブンはNECと組み、顔認証技術で利用者を特定して会計をできる店舗を開くという。実験店は、NECグループが入る港区のビル内に開き、登録した同グループの従業員が利用できる。カメラによる顔認証を経るか、社員証をかざすと入店できる。商品のバーコードを読み取ってから、顔認証、または専用端末に社員証をかざすことで決済できる。支払いは給与天引きとし、現金や電子マネーなどで決済する手間を省く。深刻な人手不足のため、小売業の生産性の向上と省力化は喫緊の課題だ。投資余力の大きいコンビニエンス・ストア大手は、無人店舗で先行する米国や中国を参考に省力化を進めるだろう。ただし、無人化は不特定多数のお客様への対応にはロスなどのリスクが高いのが現状だ。利便性、省力化、ロス対策など日本型コンビニの高次元の進化が試される。(伊藤)

Back to Top