週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

2020年07月13日号

【もくじ】―――――――――――――――――――

「3つの山口組」の動向に注意が必要だ

特定抗争指定暴力団の六代目山口組と神戸山口組が対立を続ける中、神戸山口組の中核組織「山健組」に、神戸山口組から脱退する動きがあると報じられている。また、別の報道によれば、六代目山口組や神戸山口組を源流とし、尼崎市を拠点とする指定暴力団「絆會」が近く解散する方向で検討しているという。山健組は、「山健組にあらずんば山口組にあらず」とまで言われた名門で、山口組分裂を中心的に主導した。一方の絆会は、「脱反社会的勢力」を標榜し、山口組再統一の目標を掲げていた。高山若頭の出所を機に六代目山口組が勢いを増す一方で、両者ともにその弱体ぶりから動向が注目されていたところだ。六代目山口組一強時代の再来か、暴力団の終焉に向けた「最終章」の始まりか。この世界でも「パラダイムシフト」が起きつつあるのは確かなようだ。(芳賀)

急増するネットバンキング不正送金被害

警察庁によると、令和元年のネットバンキングに係る不正送金の被害件数は1872件と過去最多で、被害額は25億2100万円と、前年度の4億6100万円から大幅に増えている。最近の手口は、金融機関から利用者に認証用の番号が記されたメールやSMSが届き、その番号を偽サイトに入力させて盗み、不正送金するというものだ。これまで不正ログインやフィッシング詐欺対策として有効な手段とされていた多要素認証も絶対に安全とは言い切れない。今後、生体情報を用いた本人認証とデバイスの認証を分けたFIDO認証というパスワードを必要としない新たな方式なども対策の一つとして検討されているが、これまでの常識、定石が新たな攻撃手法によって通用しなくなることが常だ。自衛の手段として、手口や危険性を知り騙される可能性があるということも客観的に理解しておきたい。(佐藤)

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