週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

「社会の目線」と「企業実務」のギャップを意識すべき

そもそも反社会的勢力(反社)とは、その範囲が社会情勢によっても変動しうる不明確なものだ。加えて、反社かどうかは、「企業が判断した時点」ではなく、「社会が評価を下した時点」で決められるとさえ言ってよい。つまり、問題ないと判断して取引を開始しても、後から問題が発覚して厳しい批判を浴びる「後付けリスク」に晒される可能性は否定できない。このような「社会の目線」と「企業実務」とのギャップが厳然と存在することをふまえ、企業は、可能な限り反社の範囲を広く捉えながら、個々の状況と社会情勢(社会の目線)を慎重に見極めていくこと、反社か否か、関係をもってよいかといった判断を可能な限り合理的かつ論理的に導き、それを継続的に検証していくこと、説明責任を果たせる取組みレベルかどうかなどを強く意識していく必要がある。(芳賀)

感染拡大予防の観点から首長らのリスクコミュニケーション力向上を望む

うがい薬が品薄になりインターネットで高額転売に発展した。トイレットペーパーもデマに振り回され買い占めが起きたが、また根拠のない言説に振り回された。しかも今回は知事の発言。デマに振り回され社会混乱をもたらす構図を理解・学習していないとは呆れるほかない。多忙な医療業界にうがい薬関連への対応を強い、「三密」を回避すべき状況で販売店への殺到やカスハラを助長した。本末転倒である。確かに「新型」であるが故に科学的根拠が乏しい中で対応せざる得ないが、水うがいに風邪の予防効果が認められるとする論文(米国予防医学会誌掲載)に基づき、まずは「うがい」を励行すれば、うがい薬も売れていく。その後軽症者対応の事実として今回の情報を発信すれば知事の知見の正しさが証明される。リスクコミュニケーションの知見蓄積が不可欠だ。(西尾)

IPアドレス漏えいの問題点

メディアプラットフォーム「note」は、記事投稿者のIPアドレスが確認できてしまう不具合と「一般的なIPアドレスから個人情報を特定することはできない」ことを発表した。IPアドレスは、パソコンやネットワーク機器などの一つ一つに割り振られた識別番号で、使用している機器がどこに存在しているかを示す住所のようなものだ。IPアドレスのみから把握できるのは、同じ家、同じ場所といったレベルであり、中の誰がというところまではわからない。ただ、IPアドレスが個人情報に当たるか、問題ないか否かは、その単体の性質だけでなく、他の投稿との名寄せが行われるリスクを考慮する必要がある。IPアドレスによりただちに個人が特定できないから問題がないということではなく、個人の識別に結びつきうるどのようなデータと紐付いているかに注意を要する。(佐藤)

感染拡大は真実か!?

毎日の報道によれば、今なお新型コロナ感染が拡大中との印象を抱いてしまう。しかし実態はすでに拡大済の感染者数(患者数ではない)を後追いPCR検査で拾い上げてカウントされているだけである。3.11のときの御用学者(原子力村)は放射能の“危険はない”として実態を隠し、政府は情報開示の制限と説明責任の放棄をパニックを防ぐためと説明・弁明した。今の御用学者(感染症村)は、コロナの“危険を強調”し、政府や自治体の対策らしきものは国民への“お願いベース”の連発のみで、メディアは恐怖を煽ることに腐心している。ともに埒外に置かれた“村民”でない専門家たちの冷静な意見は無視され、メディアに登場することを阻止されている。日本社会が崩壊していく。「最大の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、善人の沈黙である。」(キング牧師)。(石原)

コロナ禍で水難事故が多発

「異例の夏、千葉県南部で水難事故多発 監視の目行き届かず」(8月12日付千葉日報)、「相模湾・相模川で水難事故続発 1人重体、1人不明」(8月9日付神奈川新聞)と、各地で水害事故が多発している。コロナ禍で海水浴場が閉鎖されたため、行きなれない川に遊びにいって流された事故や、そもそも閉鎖されて監視の目が少なくなった海水浴場にいってしまい、水難事故に遭うケースが増えているという。まず川遊びでは、「ライフジャケット」が大人も子供も必須だ。詳しい説明は下記のリンクをお読みいただきたいが、車のシートベルトと同じように「必ずするもの」と考えて欲しい。最近では「子どもの水辺サポートセンター」(河川財団)が「全国の水難事故マップ」をHP上で公開している。水辺に行く前にはぜひ一度確認し、安全な水遊びを楽しんでほしい。(大越)

■川の事故、パパたちこそがライフジャケットを着けるべき理由 水難事故に遭いやすいのは男性! 家族連れの二次災害 (リスク対策.com)

■全国の水難事故マップ(河川財団)

■水辺の安全ハンドブック(河川財団)

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