30秒で読める危機管理コラム

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

今、社会的課題への対応の「本気度」が問われている(2)

気候変動リスクや人権問題などSDGsやESGに関する取り組みの開示が進む。四半期開示の見直しや広範な非財務情報の開示は企業に大きな負担となるが、「開示はブランド力や企業イメージづくりと密接に絡む。義務ではなく戦略と捉えれば新しい地平も開ける。ESG時代の情報開示の巧拙が問われる」(日本経済新聞)との指摘のとおり、本気度が問われるところだ。実際、米国のある資源会社が、製油所の近くに生息する絶滅危惧種のチョウの保護活動について、テレビCMに20万ドル(約2300万円)を費やす一方で、実際に保護に投じたのは、僅か5000ドルだったと報じられたこともある。「企業の「粉飾」を許しておけば、SDGsやESG投資に関連した企業の正しい努力さえ信頼を失ってしまう」(同)のも事実だ。企業の本気度を評価する「目利き力」を社会は磨く必要がある。(芳賀)

▼「今、社会的課題への対応の「本気度」が問われている」(30秒で読める危機管理コラム 2021年7月20日号)

▼「そこまでやるか、ESG開示 義務ではなく戦略に」(2021年10月31日付日本経済新聞)

店舗ロス対策 組織的な取り組みが必要

深刻な棚卸結果に悩む企業も多い。ロスといっても、その原因はさまざまだ。ただ、その原因を正確に把握している店舗は少ない。それは、原因を把握するにもノウハウが必要で、かつ、非常に時間も掛かるためだ。それにもかかわらず、そのような仕事は店長任せになっていることが少なくない。業務量の多い店長に依存するだけでは、原因の把握、ましてや適切なロスの対策を講じることは難しい。ロスの削減には、組織的な取り組みが不可欠だ。ICタグや顔認証システムなど先進技術の進化は防犯に有用だ。ただ、不正は最後には人が対応せざるを得ない。法的知見や不正対処の専門知識が必要になる。さらには、ロス削減に肯定的な社風にまで従業員の意識を昇華させる必要もある。防犯は先進技術の利用、従業員の防犯意識、不正対処の専門知識の融合が効果を生む。(伊藤)

「津波防災の日」に思うあれこれ

東日本大震災の教訓を基に、日本では2011年6月に制定された「津波対策の推進に関する法律」において毎年11月5日を「津波防災の日」と定めた。津波に関する早期避難の重要性や防災意識向上のためのイベントが毎年行われている。11月5日は1854年に和歌山県で発生した大津波のとき、地元の名士濱口梧陵氏が津波を村人たちに伝えるために収穫したばかりの稲に火を点けることで警報を発し、村民の命を救った「稲むらの火」という逸話に由来する。後に安政東海地震と呼ばれる南海トラフ地震だ。この年からちょうど90年後の1944年、終戦間近の時に昭和東南海地震が発生。その37日後の1945年1月には内陸直下型の三河自身が発生し、合わせて約3500人が亡くなっている。昭和東南海地震から今年で77年目。最近首都圏では地震も頻発している。警戒を怠らないようにしたい。(大越)

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