週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

2022年02月21日号

【もくじ】―――――――――――――――――――

暴排に終わりはない~ステルス化に対応せよ

暴力団事務所の撤去や使用制限命令が相次ぐ。特定抗争指定や特定危険指定による厳格な行動規制もあり、例えば工藤会では、すでに組事務所がマンションというケースも多く、日中は部屋住みする若手組員も不在、電話も転送設定、会合もファミレスという現状だ。組事務所自体のステルス化が進み、組員同士の意思疎通は匿名性が高く傍受リスクの低いSNSが主流だ。最終的には、統制上の問題は残るが、もはや専用の事務所を構えず、SNS等で巧妙に指示命令系統を維持し、定期・不定期に場所を変えながら会合を開くようになるだろう。結果、警察が活動実態を具に把握することは一層困難となる。暴排が実効性を持ち、暴力団を追い込むほど、彼らは潜在化を推し進め、むしろ自ら活動しやすい状況を作り出す。暴力団対策法による規制の限界がここでも露呈した形だ。(芳賀)

切迫したSクラスの活断層は31本

政府の地震調査研究推進本部は今年1月、「今までに公表した活断層及び海溝型地震の長期評価結果一覧」のなかで、「今後30年間に発生する確率3%以上」の断層31本を「Sランク」の活断層として発表した。なかでも、「糸魚川ー静岡構造線断層帯」(中北部区間)や「日奈久断層帯」などの8つの断層については確率が8%を超え、阪神・淡路大震災の発生前よりも切迫度が高くなっているとした。Sクラスの31本に次いで切迫度が高い「Aランク」の区間を含む活断層帯は全国に35本。2016年に熊本地震を引き起こした「布田川断層帯」は、地震直前の評価で「Aランク」だった。いずれにせよ、全国に114本ある「主要活断層」について、日ごろから十分な備えが必要なことに間違いはない。企業のBCP担当者はぜひ、自社の拠点の場所などとともに確認しておいてほしい。(大越)

▼主要活断層の評価結果 (政府 地震調査研究推進本部)

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