週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

地政学リスク・人権問題への対応が企業の持続可能性を左右する

日本経済新聞の「ロシアのウクライナ侵攻は企業にも重大な選択を突きつけた。グローバル化した世界で、戦争をはじめとする地政学リスクや人権問題にどう対応するか、経営者の感度と覚悟が問われている」との指摘は重い。ウイグルの人権問題への対応で批判を浴びたユニクロは、今回、「衣服は生活の必需品。ロシアの人々も同様に生活する権利がある」(柳井氏)との発言に批判が集中、ロシアでの事業の一時停止に追い込まれた。同社は以前から人権DDに積極的に取組んでおり、柳井氏の発言も人権を尊重するものだが、それでも「世界の潮流を見誤ってはいけない」ことを痛感させられる。また、メタがウクライナ国内で一時的に「暴力容認」の姿勢を示したことで、ロシアは同社を「過激派組織」に認定した。公平・中立を標榜してきた同社の迷走もまた深い。 (芳賀)

▼地政学・人権 ウクライナ侵攻が企業に問う感度(2022年3月13日付日本経済新聞)

簡単にできる防災ワークショップ

「簡単にできる防災ワークショップを紹介して欲しい」とのリクエストがあり、2つ紹介する。1つは東京大学の目黒公郎教授が開発された「目黒巻」だ。自分を主人公として、地震、水害など災害の種類を決め、災害が発生してからの状況を時系列に書き込んでいくもので、最後にハッピーエンドになるにはどうしたらいいかを考えることで、日ごろの防災対策を見直すきっかけとなる。もう1つは「マイ・タイムライン」。こちらは主に風水害対策として、天気予報などで大きな災害が発生することが分かった時に何をしたらよいのか、「個人の事前防災計画」を作っていくものだ。どちらも、フォーマットが気軽にダウンロードできるようになっており小学校でも活用されている。東日本大震災から11年。ゲーム感覚でも良いので、家族で防災について話し合ってほしい。(大越)

▼目黒巻とは(東京大学)

▼マイ・タイムライン(国土交通省)

3月10日も忘れないで

毎年3月11日が近付くと、テレビでは震災関連の話題が増える。あれから11年、忘れてはならない日だ。一方その前日の3月10日は、東京大空襲の日でもある。自分が生まれる前の出来事とはいえ、東京出身の私には、こちらも忘れてはならない日だと思う。今、日本の隣の国は、そのまた隣の国と戦争をしている。あれから77年、まだ3月10日が「昔話」ではないことが悲しい。戦争は、相手国だけでなく、自国や自国民、地球全体にも大きなダメージを与えるものだ。国民は、自国のリーダーを心から尊敬したいものではないか。自国民が「国民であることを恥じる」など、リーダーとして不名誉なことであろうに。企業経営も同じこと。経営者たるもの、自社の社員に「社員であることが恥ずかしい」などと思わせないでほしい。平和とコンプライアンス経営を切に願う。

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