週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

2022年04月04日号

存在意義と説得的コミュニケーション

露によるウクライナ侵攻が凄惨を極めている。そのような中、ロシアで事業を継続することは、ESG投資の流れもあり株主や社会の理解を得にくい状況だ。一方、自らの使命感や信条を貫く事業者も存在する。ゼレンスキー大統領に批判された仏スーパー大手オーシャンは、食料を届けるために戦火のウクライナでも店を開けていると強調、「ロシアの3万人の従業員も、戦争勃発の責任がない人々のために同じ仕事を行っている」「従業員と家族と顧客を見捨てられない」と訴え、独製薬大手バイエルは「全ての国で倫理的責任を負う」とし、がんの治療薬や妊婦向けの薬などを止めることは「戦争の犠牲者を大幅に増やすだけだ」と主張する。経済制裁の徹底も正しいが、自らの存在意義を賭けた彼らの行動もまた別の正義だ。空気に流され思考停止に陥ることこそ不誠実だ。(芳賀)

三重県、「巨大地震警戒」で県立高校全てを1週間休校に

三重県は、南海トラフでマグニチュード8以上の地震が発生し、気象庁から「巨大地震警戒」の臨時情報が発表された場合、72の県立高校全てを1週間休校にし、避難所として活用する方針で調整を開始した。現在は、津波の浸水が予想される伊勢市と御浜町にある3つの県立高校を1週間休校としていた。ほかにも県では、美術館や博物館も避難所とする検討を始めている。三重県の熊野灘沖合の海底には南海トラフが東西に広く伸び、近年でも1944年に昭和東南海地震が、1946年に昭和南海地震が発生している。特に東南海地震では三重県内では震度5~6相当の強い揺れがあったとされ、その5~15分後には三重県南部の沿岸では6~9メートルの津波に見舞われ、多大な被害が発生した。三重県には四日市コンビナートを始め、数多くの工業地帯を有する。企業も対策が急務だ。(大越)

Back to Top