週刊・危機管理PLUS

危機管理のプロの観点から時事ニュースを考察しました。

暴力団対策はまだできることがある~準暴力的要求行為の積極的活用を

暴力団組員の依頼を受けて繰り返しみかじめ料を要求したとして、警視庁は無職の男を暴力団対策法違反(再発防止命令違反)容疑で逮捕した。男は板橋区内のエステ店2店にみかじめ料を要求したとして、2021年10月に中止命令を受け、同12月には、こうした行為を繰り返すおそれがあるとして、都公安委員会から再発防止命令を受けていたが、今回、この再発防止命令に違反して再びみかじめ料を要求、逮捕に至ったという。男は「密接交際者」扱いだが、暴力団対策法は、組員以外でも、暴力団の威力を示して不当な要求をすることを「準暴力的要求行為」として禁じている。この規定の適用は異例だが、暴力団が組員以外を「隠れみの」にする暴力的要求行為は増えている。暴力団を手助けする者を積極的に検挙することで、暴力団の資金獲得活動への打撃を期待したい。(芳賀)

「今年も水害は必ず発生する」と考え、準備が必要だ

沖縄を皮切りに、各地で梅雨入りの声が聞こえてきた。近年、これからの時期に多くの水害が発生している。2021年8月11~19日、本州の広い範囲で大雨となり全国68地点で72時間雨量が観測史上1位を更新。13人が死亡し17人が負傷した。20年は7月3~31日にかけて列島各地で大雨となり、特に熊本県では球磨川の氾濫や土砂崩れが多発。65人が死亡し、死者は全国で84人にのぼった。19年は6月28日~7月4日にかけて九州南部を中心とした記録的な大雨で2人が死亡、5人が負傷した。18年7月6~8日にかけて発生した西日本豪雨では死者・行方不明者は245人にのぼり、平成以降の風水害としては最悪の人的被害となった。17年7月5~6日にかけて発生した九州北部豪雨では41人が死亡または行方不明となった。「今年も水害は必ず発生する」と考え、準備が必要だ。(大越)

水害対策は、被害が出る前の情報収集と行動が重要!

弊社大越のコラムでも、水害への警戒が注意喚起されている。起こる前提での準備が不可欠だが、水害対策や水害BCPは、事前のアクションが重要だ。降水予想の技術・精度はかなり高まっており、事前にかつ継続的に数値を把握し、早めの判断・行動を起こす必要がある。河川氾濫や内水氾濫が起きてから避難しても遅いし、命の危険がある。日ごろから情報収集しておくべき数値は、①降水量に関する知識(何ミリの雨が降れば、どのような状況になるか)、②災害基準雨量(当該地域で過去にどのぐらいの総雨量で水害が発生しているか)、③累積雨量((降雨が始まってから、)既に、どのぐらいの雨がトータルで降っているか)、④今後予想される雨量(気象庁の予想に基づく今後の雨雲の動きや、予想雨量)の4つ。所在地のハザードマップの確認も欠かせない。(西尾)

▼気象庁:雨と風

▼気象庁:ナウキャスト(今後の雨雲の動きと雨の量)

▼気象庁:アメダス(約1日前~現在の雨の状況)

▼気象庁 期間合計降水量一覧表

▼気象庁:過去の気象データ検索

疲れたときは安心して「疲れた」と言い、休める世界を!

TVの世界の人気者が、急に旅立ってしまった。仕事に対する真剣さやサービス精神、柔和な笑顔など、TVでの姿しか知らない私には、その理由など推測もできない。しかし「いつもの姿」を保とうとすることで、無理に無理を重ねてしまうことはよくあることだ。「こうありたい、見られたい自分」「周囲が求める自分」になろうと努力することは、もちろん悪いことではない。しかしへとへとに疲れているときくらい、「いつもの自分」でいなくてもよいではないか。危機に早く気付き早期にきちんと対処すればダメージを小さく抑えられるのは危機管理における常識。心身も同じで、早期に休めば回復も早いが、無理をすれば思い通りにならないことが増え、さらに疲れが増していく。「疲れた」と言っていい。「少し休もう」は特別なことではない。そんな世界を望む。(吉原)

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