高齢者による万引きに関する報告書(2017.4)

 皆さま、こんにちは。

 本コラムは、消費者向けビジネス、とりわけ小売や飲食を中心とした業種にフォーカスした経営リスクに注目して隔月でお届けしております。今回は高齢者による万引きに注目します。

1.高齢者による万引きに関する報告書

 東京都の有識者会議が高齢者の万引き犯行の背景等を分析した「高齢者による万引きに関する報告書」を発表しました。

▼東京都 「高齢者による万引きに関する報告書」の策定について

 都は、平成28年6月に設置された有識者による研究会において、高齢者の万引きの実態を把握するため、都内の65歳以上の高齢者に対する調査と併せて、警視庁の協力を得て、微罪処分者(微罪のため、検察に送致されることなく、警察の段階で手続きが終了となった者)への意識調査を実施しています。高齢万引き者と一般の高齢者との違いや成人被疑者との比較を踏まえて高齢者の万引きに関する実態や要因等を把握して万引き対策の手がかりとしようとする点は、非常に興味深いと感じる一方で、かなり踏み込んだ調査・研究がなされるほど高齢者による万引きが深刻な社会問題であることを物語っています。

 報告書の内容について見ていきましょう。都内の万引きの実態については、認知件数が14,574件と刑法犯認知件数全体の約1割を占めています。昨年平成28年に万引きで検挙・補導された人員は、少年(6~19歳)1,725人、成人(20~64歳)4,905人、高齢者(65歳以上)2,760人であり、万引きの全件届出が徹底された平成22年以降は減少傾向にあります。しかしながら、その割合をみると、少年が減少している一方で、高齢者の割合が増加しています。少年については、少年人口の減少もありますが、人口10万人当たりの万引き被疑者の数自体も減少しており、学校や警察における教育など従来型の施策の一定の効果と思われます。したがって、万引きの認知件数を減らすためには、高齢者による万引きへの取り組み強化がより重要になってきていると言えます。さらに、万引きの再犯に目を移すと、高齢者の再犯率(平成28年)は58.7%と他の年齢層に比べてもっとも高くなっています。万引き再犯者における初犯の罪種が万引きという者が76%を占めてこととあわせて考えれば、万引きを防止していくには、再犯防止の取り組みが不可欠であることがわかります。

 高齢者による万引き取り組み強化や再犯防止の取り組みには、高齢者による万引きの要因を把握しておく必要があります。報告書は、経済的要因、身体的要因、周囲との関係性の3つを挙げています。

 経済的要因の社会的な背景として、世帯の核家族化、少子化等による家族形態の変化に伴い高齢者の単身世帯が増加していることがあげられます。高齢期は定年退職や世帯構成の変化により、世帯月収が減少する傾向がありますが、統計上も所得に占める公的年金や恩給の割合が高く、その世帯所得は、現役世代の世帯所得と比較して低くなります。長寿化に伴い、退職後の期間が長くなり、将来の生活設計に不安を抱く高齢者も少なくありません。

 高齢者万引き被疑者の約8割が無職であり、動機として「お金を払いたくないから」、「生活困窮」がそれぞれ3割を占めています。一方で、実際の生活保護受給者は2割程度であることから、真に「生活困窮」状態にあるものは少ないと思われます。つまり、購入するお金がないから万引きをするというより、将来的な不安から万引きに走るケースが少なくないと推測されます。

 身体的要因として加齢による心身の機能低下がある一方で、判断力や理解力など過去に習得した知識や経験をもとに日常生活に対処する能力は高齢期になっても衰えることがないと指摘しています。加齢による変化として、聴覚や視覚などの感覚機能や記憶の低下など認知機能の変化や障害、さらにそれが進行すると軽度認知障害など日常生活への影響や問題行動を引き起こす可能性も指摘しています。このような加齢による身体的な変化が万引きに及ぼす影響は、ごく一部を除いて、要因としてはあまり説得力を持つものではないと思います。

 周囲との関係性においては、町会や自治会など地域コミュニティーが衰退傾向にあるなかで、家族関係も核家族や少子化が進展し、子の独立やパートナーとの死別により、独居となる高齢者が少なくないと指摘しています。万引き被疑者のうち、「独居」は56.4%、「交友関係いない」が46.5%を占めています。周囲に家族や友人だけでなく、サポートしてくれる人がいない状況から社会関係性の欠如による孤独や不満、ストレスが問題行動へと発展するという指摘は、日本社会の抱える問題としても捉えるべきでしょう。高齢社会問題と万引き問題は、同源の問題であり、犯罪者本人を罰するだけではその効果は限定的であり、根本的な解決に至らないというところに、この問題の本質があります。

 万引きへの対応策としては、万引きの予防と初回万引き時の対応、繰り返し万引きを行う者への対応との3区分に分けて提言しています。調査によると、万引きへの刑罰は初回からではなく段階的に課せられていることから、多くは捕まるまでに数回の万引き経験があると考えられ、万引きがうまくいったことが次を生み、やがて常習化していることが窺われます。したがって、万引きを抑制するには初回の万引きを防ぐ方策と初回万引きで捕まったときの対応、繰り返し万引きをする者への対応のいずれもが求められます。

 初回の万引きを防ぐことは、万引きの常習化を防ぐ意味でも重要です。防犯カメラの設置や警備員が配置されていたとしても、むしろ「ゲーム感覚」や「うまくいった」という「スリル・好奇心・ストレス解消」を満たすために犯行に及んでいるケースが多く見られます。この未然防止の段階では店員による声掛けが有効とされています。「一度捕まった店には行かない(聞き取り調査より)」という意識は共通すると考えられ、声掛けによる効果が期待できるものと言えます。

 次に初回時の対応です。調査結果によると「他に転嫁群」は、責任を転嫁したり、自己を正当化したりする意識が高い傾向にあります。こうした群は、「お金を払えば、万引きは許されると思っていた」について「そう思わない」とする回答が少ないことから、万引きを軽視するというよりも、むしろ、万引きの結果、自分にとってどのような事態になるかを甘く考えている可能性があります。報告書では、微罪処分により「これで済んだ」と受け止めれば、今度捕まったときには大変なことになるとういう気持ちが持てず、セルフコントロールが効き難くなります。微罪処分における警察官の説諭が、再犯時における処分などに重点を置く必要に言及しています。再犯が自身に及ぼす事態への想像を促すことは必要な対応のひとつだと言えます。

 「自分の意思ではやめられない」というセルフコントロールが効かない常習者に対しては、治療が有効であるとしています。これは、薬物常習者への対応と共通しています。しかしながら、常習者は自ら進んで治療を受けないことも共通であるため、複数回逮捕されたときの治療的なプログラムを整備しておくようなフォーマルな対策は有効と考えられます。また、別の視点では、被疑者群において、これからの生活で「家族や親しい友人と交流すること」を挙げていることから、万引きからの脱却はインフォーマルな支援が重要な手がかりとなり得ることを示しています。

 繰り返しになりますが、報告書は独り暮らしの高齢者が半数を占め、家族や社会との関わりが薄いことによる孤立感が犯行の要因と指摘しています。万引きの被害額が世界で最も多い米国では高齢者による犯行の増加はみられず、日本社会の抱える(特有の)問題を反映していると言えます。万引きの再犯率は、少年の16.5%に対して高齢者は58.7%と高く、万引きが習慣化するリスクを認識した対策や、初犯者に対する教育を中心としたプログラムが再犯率の低減に効果があることとあわせ、初期対応と社会復帰後のサポートを充実させることが有効でしょう。企業の対策としては、企業ごとの従来の対策では不十分であり、他社・警察・自治体・福祉団体・家族などと「地域連携」した自助、公助、共助が求められ、そうした根本的な万引き対策が必要だと言えます。


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2.注目トピックス

ローソン、2つの「看板」替え

 コンビニエンス・ストア(コンビニ)のローソンが2つ「看板」を替えます。ひとつは、玉塚元一会長の退任であり、もうひとつは、神奈川が地盤の中堅コンビニ「スリーエフ」の看板を「ローソン」にする戦略を発表したことです。

 この2つの「看板」替えの背景には、コンビニチェーン上位3社の競争激化があります。コンビニ首位のセブンイレブン(約1万9400店)、2位のファミリーマート(約1万8000店、サークルKサンクスを含む)、3位のローソン(約1万3000店)が規模を拡大することで収益を伸ばそうとしています。首位のセブンイレブンと2位ファミリーマート、3位ローソンとの間には店舗数、平均日販ともに大きな開きがあります。ローソンとファミリーマートは、それぞれ出資を受ける三菱商事、伊藤忠商事との関係を強化して物流の効率化や商品の品質向上を通じて収益の拡大と利益率の改善を狙っています。そのような競争構造のなか、三菱商事がローソンを子会社化して、三菱商事出身の竹増貞信社長に経営を、玉塚会長に企業統治を担わすという体制にしていました。こうした体制のなか、玉塚会長の退任は、三菱商事主導によるローソンの巻き返しをさらに印象づけるものとも受け取れます。

 ローソン、ファミリーマートとも商社が運営に関与する点は共通ですが、コンビニ市場の占有手法には違いがあります。ファミリーマートは、サークルKサンクスとの合併を選びましたが、ローソンは、スリーエフ(神奈川県が地盤)、ポプラ(広島県が地盤)、セーブオン(群馬県が地盤)との資本提携という形を取っています。

 ファミリーマートは、サークルKサンクスと合併することで、ローソンを抜いて店舗数で業界2位に浮上し、1位のセブンイレブンに迫る規模になりました。約4800店舗のサークルKサンクスとの大型合併でしたが、ファミリーマートは過去にもam/pmとの合併した成功事例を持っていたことも合併の判断に影響したものと推測できます。am/pmは、ファミリーマートの店舗に転換したことで、立地や競合環境によりますが、約10万円~15万円も平均日販が上昇しました(年商にすると1店舗あたり3,650万円から5,840万円の収益アップ)。サークルKサンクスの店舗もファミリーマートへの転換が進んでおり、同様に平均日販がアップしています。それだけ、中堅コンビニと上位コンビニとの間に商品力を含めた総合力に大きな格差があるといえますが、チェーン本部と店舗オーナーにとって、ファミリーマートへの転換は実利も大きいと言えます。店舗の仕様変更や業務の統一には、大きなコストを要しますが、投資時期とそれほどのラグがなく収益のアップにダイレクトに寄与します(損益計算書上の利益とは異なります)。

 一方の資本提携によるローソンの拡大戦略は、合併と比べるとコストや労力は少ないものの、ローソン本部の収益や利益に対するインパクトは限定的です。しかも、その効果が表れるまでは物理的な変更や統一を含めて相当な時間を要してしまいます。コンビニの外形的なビジネススキームは、セブンイレブンの模倣に始まっていますので大差ありません。したがって、ブランドや仕組みを「並存」させずに上位チェーンに「統一」するならば、合併という手法はその効果が高く見込め、コンビニのフランチャイズシステムをよく理解した戦略といえるでしょう。資本提携は、両会社が存続することが当面の前提となりますので、交渉の敷居が高くなく、陣営を広げるということでは合意しやすいということは言えると思います。そもそも時間を買うということでは、合併のほうが資本提携よりも優位性があります。

 資本提携する中堅コンビニにとっては、いわゆる吸収による会社消滅の恐れが少ない方法としてローソンのアプローチを受け入れたと考えられます。もっとも、上位チェーンと中堅チェーンの格差は開くばかりの競争環境では、自然消滅の危機に瀕した背に腹は変えられないという苦渋の選択とも言えます。資本提携した前述の中堅3チェーンは、中堅チェーン名の前にローソンを冠した「ローソン・中堅チェーン名」(たとえば、ローソン・ポプラ)という看板ブランドの店舗を既存店からの変更で広げていく戦略を取りました。ただし、商品構成をみれば中堅チェーンの商品は看板商品のみで、大半の商品とその構成や展開はローソンが標準仕様となっています。

 前述のスリーエフは、2016年4月の資本提携からわずか1年足らずで、全ての店舗を「ローソン・スリーエフ」に転換することになりました。これで「スリーエフ」看板ブランドの店舗は全て消滅することになってしまいます。しかも、資本提携前に540店舗ほどだった店舗は、さらに不採算店舗65店舗前後を閉店するため転換後は281店舗と大幅に縮小する予定です。「ローソン・スリーエフの2つのブランドを並行して経営したことで、スリーエフの強みや弱みが見えてきた。(中略)2つのブランドを運営しながら業績を改善させるのは大変時間がかかる」(山口社長、日経新聞4月13日付朝刊)とコメントしており、前述の合併や資本提携の基本的な理論を経験したうえで認識しています(認識はあったものの、わずかなチャンスに賭けたのかも知れません)。

 そこで、チェーン展開するうえでのリスクに注目してみたいと思います。中堅チェーンが相次いで、上位チェーンに合併や資本提携で独自経営を諦めた背景には、大手チェーンが選択した大量出店戦略が大きく影響しています。大量出店戦略により、新規店舗の拡大を土台として競争力に劣る店舗を閉店する、いわゆる「スクラップ・アンド・ビルド」を推し進めることで最新仕様の店舗によって市場占有を拡大してきました。コンビニ出店の適地は限られていますので適地の賃料が高騰してしまい、中堅チェーンにとっては手が出せなくなります。その結果、ますます上位チェーンによる占有が拡大することに比例してチェーン格差も拡大するという循環となってしまうのです。しかも、個別の高騰した賃料は規模による全体の収益で吸収でき、たとえ想定よりも採算が悪かったとしても契約や交渉により賃料の値下げを物件オーナーに迫ることで、バランスを取る戦略です。この戦略は、最悪を想定したとすれば発生する特別損失を吸収できる体力があることが条件になりますので、中堅チェーンには事実上選択できないものです。

 最新仕様の店舗への更新は、このような新規出店によるもの以外でも既存店舗のリニューアルを進める方法があります。しかしながら、既存店舗のリニューアルでは、厳しい競争環境のなかでは、新規出店よりも効果は限定的です。しかも、既存店舗の更新に資金を投入する経営の意思決定は、余程その必要性と効果を理解していなければ、なかなか難しいものです。マクドナルドも経営が厳しくなり切ってから、既存店舗のリニューアルにようやく着手したこともそれを表しています。前述のスリーエフも体力があるうちに、既存店舗の計画的なリニューアルを打ち手として選択していれば、ある程度の規模縮小でローカルチェーンとして独自に生きる道があったかも知れません。大手チェーンと同じ市場で同じ戦略では競争優位は発揮できません。チェーン展開する企業は、店舗更新に関するリスクを軽くみてはならないのです。もっとも、大量出店する大手チェーンにとっても全体の店舗更新の新陳代謝は進みますが、大量出店は同時に古くなり店舗更新が重なるリスクを認識する必要があります。


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組織化する万引き、ベトナム人留学生らが逮捕

 大阪府警がベトナム人留学生の男ら7人を窃盗の疑いで逮捕・送検しました。男ら7人はベトナム在住の女の指示で、現地で人気の日本製の化粧品などを大量に万引きし、帰国する留学生を「運び屋」にしていたとの容疑です。このような外国人による集団犯罪の増加は統計的にも確認できます(SPNの眼掲載「集団窃盗レポート」)。

 総務省統計局による在留外国人の2015年の総数は約268万人と2012年対比で約2割増加しています。その中で特に顕著な増加を示しているのが、ベトナム人です。2015年のベトナム人の在留者は約14万9千人と2012年対比で279.7%となっています。さらに特徴的なのが、「留学」の在留資格によるベトナム人の増加です。2015年は約4万9千人と同じく2012年対比では565.3%と5倍以上の増加となっています。

 次に、外国人による刑法犯全体の検挙件数をみてみましょう。刑法犯全体の検挙件数は9,714件(平成27年度 警察庁刑事局組織犯罪対策部「来日外国人犯罪の検挙状況」)と前年の9,664件と減少している一方で、万引き事件の検挙の増加を反映して、検挙人員は6,187人(平成27年度)と前年の5,787人から増加しています。全体の半数以上を占める窃盗の検挙件数は6,303件(平成27年度)と前年の6,716件から413件も減少しているにもかかわらず、検挙人員は3,168人(平成27年度)と前年の3,012人から156人増加しています。1件あたりの検挙人員の増加を示すこのようなデータからも、外国人による「組織的な」窃盗の拡大を示すものと推察できます。

 平成27年中の刑法犯検挙状況を主要国籍別にみると、過去10年以上の長期にわたり最も多かった中国(2,390件)をベトナム(2,556件)がついに上回りました。ベトナムが検挙件数の27.1%、同人員の23.8%の構成比を占めています。

 さらに主要犯罪種別の検挙件数を国籍別にみると、強盗および窃盗、万引きではベトナムが中国を上回っています。侵入窃盗、詐欺、支払用カード偽造では中国、自動車盗および車上ねらいではブラジルの占める比率が高くなっています。特に万引きに限ってみれば、ベトナムは、1,841件と構成比にして57.3%を占めるなど顕著に多くなっており、二番手の中国の651件、構成比20.3%とは大きな開きがみられます。このような統計数字をみれば、万引きにおいてベトナムの存在感が際立っていることが分かります。

 さらに在留資格別の刑法犯検挙人員を平成27年とその10年前とを比較すると、不法滞在が72.5%も減少している一方で、正規滞在は19.1%の減少に留まっています。正規滞在の検挙人員を、国籍別に同じく10年前と比較すると「留学」では、中国が約4分の1に減少した一方で、ベトナムが約5倍に増加しています。つまり、「ベトナム人の留学」が在留資格別にみたなかで最も多く検挙されていることがわかります。

 このような集団犯罪増加の背景には、「留学生」の在留資格で組織的に万引きを繰り返し、ビジネス化していることがあります。先述の事件は、ベトナム在住の女がフェイスブックを通じて人気日本製品の「発注」を日本の留学生グループへ行ない、ベトナム人留学生グループは万引きによる「仕入れ」を行ない、現地への「物流」に別の留学生を使ってベトナムで転売し、得た利益をベトナム在住の女から送金による「決済」を受けていました。ビジネスのごとく、サプライチェーンと決済の仕組みを構築した組織的な犯罪です。

 窃盗グループの実態とその犯行手口を知ることは、効果的な対策を行っていく上で必要不可欠です。小売業にとってこのような情報の収集は、経験的に蓄積していくということだけでは、「被害」を前提にするという大きなコストを支払うことにもつながります。コストと効率の観点からは店舗の外(情報を提供する能力のあるもの)に積極的に情報を収集していく必要性が高いことがお分かりいただけるかと思います。

 しかしながら、このような集団窃盗に関する情報の共有は進んでいないのが現状です。図表4は集団窃盗における同業者との情報共有の状況を質問した結果です。すでに情報共有をしているのは、全体の22.3%に留まっています。検討中を含めても約4割しか情報共有に関心がないという現状で、事業者の意識の低さが顕著に見られます。


図表4 集団窃盗における同業者との情報共有

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出典:全国万引犯罪防止機構「第11回全国小売業万引被害実態調分析報告書」


 集団窃盗が広域のエリアで業態やチェーンを跨いで巧妙に行なわれている現状では、従来行なわれているような自社内の店舗間や警察との連携だけ(例えれば、「点」の視点からの対応)をしていたとしても対策としては十分な効果は見込めません。巧妙かつ広範囲に行われる窃盗集団に対しては、自社だけでなく近隣の同業者間で、窃盗団に立ち向かうべく集団窃盗対策協定等を結んで情報共有・手口分析並びに警察等への情報提供と協力体制を集約して対応・統括する専門家が必要ではないでしょうか(例えれば、「線」や「面」での対応の視点が求められています)。集団窃盗の手口を知り尽くした保安員が窃盗グループの動向を予測した情報のリレーション体制を活用し、機動的にその配置を変えるような柔軟なオペレーションによって対応可能になるものと考えられます。

 また、窃盗グループを一掃するには、全員が摘発できるような具体的かつ鮮度の高い情報を警察に提供する必要があります。そのような調査には、業法などの許認可が必要であったり、専門的なノウハウが必要であったりしますので、小売業(業界)が片手間にでき得るものではありません。そのような専門的なノウハウを持った事業者が、小売業と警察とのハブとしてリレーション体制を築くことも対策として有効と考えられます。

3.ロスマイニング®・サービスについて

 当社では店舗にかかわるロスに関して、その要因を抽出して明確化するサービスを提供しております。ロスの発生要因を見える化し、効果的な対策を打つことで店舗の収益構造の改善につなげるものです。

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