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危機管理トピックス

金融機関との「情報連携協定書」締結(特殊詐欺等被害拡大防止)/米国の関税措置 総合対策本部/共育(トモイク)プロジェクト

2025.07.28
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更新日:2025年7月28日 新着12記事

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【新着トピックス】

【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

厚生労働省
  • 令和6年簡易生命表の概況
  • 共育(トモイク)プロジェクトのご案内
経済産業省
  • 中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対する不当廉売関税の課税に関する調査を開始します
  • 北海道電力ネットワーク株式会社からの非公開情報の漏えいに関し、北海道電力ネットワーク株式会社及び北海道電力株式会社に対し、業務改善勧告を行いました
国土交通省
  • 荷主・物流事業者間の輸出入通関依頼を円滑に~サイバーポートとTradeWaltzの連携機能を運用開始~
  • 「中南米地域へのインフラ海外展開に関する官民連携プラットフォーム」(PLACIDA)の第一回協議会を開催しました~日本企業の中南米進出を支援~
  • 「道路法施行規則の一部を改正する省令」の公布について~占用物件の維持管理の基準を強化します~

~NEW~
警察庁 特殊詐欺等の被害拡大防止を目的とした金融機関との「情報連携協定書」締結について
  1. 概要
    • 令和6年の特殊詐欺の被害額が過去最悪となり、SNS型投資・ロマンス詐欺の被害額が前年の約3倍に達するなど極めて憂慮すべき状況にある情勢を踏まえ、警察庁(組織犯罪対策第二課)と金融機関4行(以下「協定金融機関」)は、検挙及び被害防止に資する対策を強化するため、協定金融機関がモニタリングを通じて把握した、詐欺被害に遭われている可能性が高いと判断した取引等に係る口座に関連する情報について、関係する都道府県警察及び警察庁に迅速な共有を行うことなどを内容とする「情報連携協定書」を令和7年7月23日に締結した。
    • 本協定書に係る取組は、金融庁と警察庁が連名で金融機関宛てに要請した「法人口座を含む預貯金口座の不正利用等防止に向けた対策の一層の強化について」(令和6年8月23日付け)の項目6「警察への情報提供・連携の強化」に関連するものである。
    • なお、協定金融機関においても、本件に係る広報を実施する。
  2. 協定金融機関
    • 三菱UFJ信託銀行株式会社
    • みずほ信託銀行株式会社
    • 野村信託銀行株式会社
    • 株式会社UI銀行
  3. 参考事項
    • 警察庁は、これまでに10行と情報連携協定書を締結している。

~NEW~
公安調査庁 無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律に基づく再発防止処分の請求について
  • 公安調査庁長官は、令和7年7月22日、令和6年1月12日に8回目の期間更新決定を受け、観察処分に付されている、いわゆるオウム真理教と同一性を有する、「人格のない社団Aleph」の名称を用いる団体について、無差別大量殺人行為を行った団体の規制に関する法律の規定に基づき、公安審査委員会に対し、再発防止処分の請求を行いました。
  • 現在、再発防止処分下にある「Aleph」は、麻原彰晃こと松本智津夫の絶対的影響下にあり、依然として無差別大量殺人行為に及ぶ危険性を保持しており、さらに、麻原の二男が、2代目「グル」を自称し、その意思決定に関与して組織運営を主導するとともに、麻原の妻もそれを後見的に補佐する立場にあります。令和7年1月の再発防止処分請求以降においても、同法で定められている報告すべき事項の一部を報告しておらず、公安調査庁としては、報告の是正を求めるため、指導文書の発出を繰り返し行ってまいりました。
  • しかし、麻原の二男らが運営を主導する「Aleph」は、指導文書の受取を拒否した上、いまだに報告すべき事項の一部を報告せず、無差別大量殺人行為に及ぶ危険性の程度を把握することが困難である状況に変化は見られません。
  • このため、現在の再発防止処分の期間満了後においても、引き続き、必要な限度で活動の一部を一時的に停止させるとともに、速やかにその危険性の程度を把握するため、改めて再発防止処分の請求を行ったものです。
  • 今次請求に係る処分の内容は、(1)特定地域における土地・建物の新規取得又は借受けの禁止、(2)「Aleph」管理下の土地・建物の全部又は一部の使用禁止、(3)金品等の贈与を受けることの禁止であり、処分の期間は6か月間が相当であると考えております。このうち、(1)については、「Aleph」において土地・建物の新規取得などのおそれが看取されるところ、これを放置した場合、麻原の二男らが運営を主導する「Aleph」の活動状況及びその前提となる施設の把握が困難となることから、新たに処分の内容を追加して請求しました。
  • 今後は、公安審査委員会において、審査の上、決定がなされるものと考えております。
  • 公安調査庁としましては、引き続き、観察処分の適正かつ厳格な実施により、公共の安全を確保し、松本・地下鉄両サリン事件等の被害者・御遺族や地域住民を始め国民の皆様の不安感の解消・緩和に鋭意努めてまいる所存です。

~NEW~
内閣官房 米国の関税措置に関する総合対策本部(第6回)議事次第
▼ 資料1 米国の関税措置に関する日米協議:日米間の合意(概要)(経済再生担当大臣説明資料)
  • 米国の関税措置の見直し
    • 相互関税 追加関税25%(8月1日以降) →15%(含:MFN税率)(注)MFN関税率が15%以上の品目には追加関税は課されず、15%未満の品目については15%となる。
    • 自動車・自動車部品関税 追加関税25% →15%(含:MFN税率)(注)自動車の場合、MFN税率は5%。自動車の追加関税は半減。
    • 半導体・医薬品関税 仮に分野別関税が課される場合も日本を他国に劣後する形で扱わない(経済安全保障面での協力)
    • 日米は、日本企業による米国への投資を通じて、経済安全保障上重要な9つの分野等(注)について、日米がともに利益を得られる強靱なサプライチェーンを米国内に構築していくため、緊密に連携。(注)半導体、医薬品、鉄鋼、造船、重要鉱物、航空、エネルギー、自動車、AI/量子等
    • 日本は、その実現に向け、政府系金融機関が最大5500億ドル規模の出資・融資・融資保証を提供することを可能にする。出資の際における日米の利益の配分の割合は、双方が負担する貢献やリスクの度合いを踏まえ、1:9とする。
  • 貿易の拡大
    • 日本は、以下の事項に関連する対応をとる(農産品を含め、日本側の関税引下げは含まれていない)。
      • バイオエタノール、大豆、トウモロコシ及び肥料等を含む米国農産品、及び半導体、航空機等の米国製品の購入の拡大。
      • MA米制度の枠内で、日本国内のコメの需給状況等も勘案しつつ、必要なコメの調達を確保。
      • LNG等米国産エネルギーの安定的及び長期的な購入。アラスカLNGプロジェクトに関する検討。
  • 非関税措置の見直し
    • 日本は、日本の交通環境においても安全な、米国メーカー製の乗用車を、追加試験なく輸入可能とする。
    • 日本は、クリーンエネルギー自動車(CEV)導入促進補助金の運用に関して適切な見直しを行う。
  • (参考)石破総理大臣のぶら下がり会見(2025年7月23日)(抜粋)
    • まさに、関税より投資。2月のホワイトハウスにおける首脳会談で私がトランプ大統領に提案して以来、一貫して米国に対し主張し、働きかけを強力に続けてきた結果であります。守るべきものは守った上で、日米両国の国益に一致する形での合意を目指してまいりました。今回、トランプ大統領との間で、まさにそのような合意が実現するということになったものと考えております。
    • 今回の合意による、品目ごとの関税率につきましては、対米輸出品目がたくさんございますので、品目ごとの関税率については、全国約1000カ所の特別相談窓口で、丁寧にお答えができるように速やかに措置をいたします。そのような指示を出したところであります。中小企業・小規模事業者の方々の資金繰り等への支援につきましても、丁寧にご相談に応じてまいるという方針でございます。
    • 緊密な日米関係は、日米両国のみならず、インド太平洋及び国際社会全体の安定と繁栄に不可欠なものあります。私とトランプ大統領との間で、今般の合意の実施に努めるとともに、経済のみならず、あらゆる分野での日米関係を更に発展させ、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、更に取り組んでまいります。
  • 米国政府ファクトシート(米国時間7月23日)(抜粋)
    • 長期的な経済パートナーシップの確立:
      • この合意は、米国と日本の強固で永続的な関係を反映し、両国の相互利益を促進する。
      • この合意は、経済安全保障及び国家安全保障、エネルギーの信頼性、そして相互貿易において連携することで、共通の繁栄、産業の強靭性、そして技術的リーダーシップの基盤を確立する

~NEW~
国民生活センター 無料体験と思ったら…?「セルフホワイトニング」の契約トラブル
  • 歯の#セルフホワイトニングしたいな~#無料体験に行ってみよう!無料体験は今日契約する人だけの特典!?解約したいけど…#違約金がかかる!?クーリング・オフできない!? → 188に相談!
  • 相談事例
    1. サイトを見て無料体験に行ったところ、「無料体験は契約特典であり、体験のみの場合は料金が発生する」と言われた
      • インターネットで歯のセルフホワイトニングのサイトを見つけた。「月額制の通い放題」と書いてあったので、無料体験を予約し、サロンに出向いた。体験後、店員から「無料体験は今日契約する人だけの特典で、体験のみの場合は料金が発生する」と言われた。予約する際のサイトにはそのような説明はなかったが、体験が有料になるならと思い、その場で契約することにし、月額料金をクレジットカードで決済した。決済後に「クーリング・オフの適用はない。最低利用期間内に中途解約する場合は違約金がかかる」などの説明があった。次回の予約はせずにそのまま帰宅したが、体験の効果も感じられない。中途解約の違約金を支払わずにクーリング・オフで解約できないか。(2024年10月受付 20歳代 女性)
    2. 「今日だけキャンペーン価格」と契約を急がされ、回数券を購入してしまった
      • 美容関連のアプリで歯のセルフホワイトニングの体験を予約してサロンに出向いた。担当者から機器の使用方法の説明を聞いて自分で施術した。担当者から「定期的に施術したほうがよい」と言われ、10回分で3万円の回数券を勧められた。「今日だけのキャンペーン価格」と契約を急がされ、クレジットカードで決済した。冷静な判断ができないまま、契約をしてしまい、高額でもあるので解約したい。担当者から解約について説明はなく、書面も一切ない。帰宅後すぐに解約を申し出たが、解約不可と言われた。納得できない。(2025年4月受付 30歳代 女性)
  • 消費者へのアドバイス
    1. 自身で機器等を使用する「セルフ」の施術は、一般にクーリング・オフできません
      • エステティシャンが施術を行う、いわゆるエステティックサロンでは、期間が1カ月を超え、金額が5万円を超える場合、特定商取引法の特定継続的役務として同法が適用され、契約書面を受け取った日を含む8日間はクーリング・オフができます。
      • しかし、「セルフホワイトニング」は、自身で機器等を使用するため、一般に同法の対象外となるケースが多く、クーリング・オフや契約書の交付義務、中途解約のルール等は適用されません。事前に契約内容や解約条件等について確認し、納得した上で契約するようにしましょう。
    2. “今日だけの特典”などと契約を急かされても、その場で契約せず、きっぱりと断りましょう
      • SNSの広告等をきっかけに、無料体験のつもりで出向いたところ、「今日だけの特典」「今日だけのキャンペーン価格」など、契約を急かされてしまったケースも見られます。契約の必要がない場合やもう少し検討したいと思ったらその場で契約せず、きっぱりと断りましょう。
    3. 契約する際には契約期間や違約金の有無など、契約内容をよく確認しましょう
      • 相談事例には、解約を申し出たところ違約金を請求されたケースや、回数券購入後は解約できないと言われたケースが見受けられます。契約をする際には、契約期間や違約金の有無など、契約内容をよく確認しましょう。とくに長期間の契約や回数券を購入する場合には、継続できるかどうかや中途解約の可否も踏まえ、慎重に検討しましょう。
    4. 不安に思った場合には、すぐに最寄りの消費生活センター等に相談しましょう
      • 消費者ホットライン「188(いやや!)」番
      • お住まいの地域の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。

~NEW~
総務省 安心・安全なメタバースの実現に関する研究会(第16回)
▼ 資料16-2 報告書2025概要(案)
  • メタバースをめぐる市場について
    • 全世界のメタバース市場は、2024年の744億ドルから、2030年には5,078億ドルまで拡大すると予測されている。国内においては、2025年時点で約9,100億円、2030年には約2兆円まで拡大すると予測されている。市場が拡大する中、デバイスの低廉化・軽量化等により、VRメタバースだけでなくAR・MRメタバースも含めたメタバース全体の一層の普及につながる動きが見られる
    • 従来、メタバースのユーザは、10代後半から20代、男性が中心と考えられてきたが、今後はこれまで以上に多様化、若年化していく可能性がある。メタバースのユーザがいわゆる「アーリーアダプター」の段階から徐々に広がりを見せつつある中で、それに応じたサービス展開が期待されている。
    • AR・MRメタバースへの議論の対象の拡張、ユーザ属性・役割の多様化を踏まえ、改めて、メタバースをめぐるステークホルダーについて、主に市場構造・産業構造に着目して整理を行った。
    • メタバースのユーザ増加や属性の多様化といった傾向は、UGCクリエイターとその消費者としてのユーザの間の「暗黙の了解」を無効化し、UGC取引の際のトラブルを顕在化させる可能性がある。UGCの取引をめぐるトラブルにおいては、UGCクリエイターの匿名性を尊重しつつユーザの保護を実現する必要がある。
    • 地域活性化や誰もが活躍できる社会の実現に資する取組を進めている西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)より、メタバース導入による事業創出及び長期的な事業継続における留意点を聴取した。
    • 同社からは、(1)自社でオーソライズされている事業創出手法に則ったこと、(2)事業の“適社性”(自社アセット・ケイパビリティの活用可能性)の確認・追及を徹底したこと、(3)プラットフォーマーとの協業方式を採用したこと、の3点に留意のうえ事業創出のPDCAサイクルを回したことで事業継続を実現した、との紹介があった。
  • メタバース独自のコミュニティ・情報流通の在り方
    1. 高性能化するAIアバターについて、人間が操作するアバターとの区別をどのように行っていくべきか。
      • サービス上の行動主体について、その責任を負う者の特定が必要とされる場面においては、当該責任を負う者を特定するための情報又は当該責任を負う者を特定している旨をユーザに明示すること。
      • 技術、コスト、サービス設計との関係で、上述の対応が困難又は不適当な場合には、サービス上の行動主体についてその責任を負う者を特定していない旨をユーザに明示すること。
      • サービスの特性上、行動主体の真正性の担保が必要な場合には、ユーザがその真正性を確認できるような措置を取ること。
    2. メタバースのユーザ属性が多様化しつつあることを踏まえ、不文律や倫理観の共有をどのように行っていくべきか。
      • 国や自治体、関連団体等と連携しながら、ユーザのメタバースに対する理解を促進していくこと。
      • ユーザが、各ワールドの持つ性質や文脈をあらかじめ十分に理解した上でサービス体験ができるよう、提供するメタバースサービス及びそのワールドの特性について明示すること。
    3. メタバース内で流通するマルチモーダルな情報・データに対して、取得・分析・活用をどのように行っていくべきか。
      • 生体情報を含むユーザの行動履歴について取得・利用する場合はその旨を明示した上で、ユーザから同意を得ること。
      • 行動履歴の管理方法や管理体制について明示すること。
      • 利用中に周囲の撮影やデータの取得をする際は、同じメタバースサービスを用いる他のユーザだけでなく、物理空間を共有している人物のプライバシーにも配慮が必要なことを、ユーザに注意喚起すること。
    4. 複雑化するメタバースに関連した契約・取引における責任の扱いに関して、どう対応していくべきか。
      • メタバースサービス内のエフェクトやイベントなどの体験コンテンツについて、その結果起こった事象に対しての責任の所在を明確にしておくこと。
      • メタバースサービス内の権利や責任の所在に関するトラブルが起こった際の対応方針を明確にしておくこと。
    5. 複雑化するメタバース内のコンテンツや活動の権利の扱いに関して、どう対応していくべきか。
      • UGCの創作・利用に関するルール等について利用規約やコミュニティガイドライン等に明示すること。
      • 利用中に周囲の撮影やデータの取得をする際は、他のユーザだけでなく、サービス外の物理空間を共有している人物のプライバシーにも配慮が必要なことを、ユーザに注意喚起すること。
  • メタバースをめぐる技術について
    • メタバースで利用が急速に拡大しつつあり、かつプラットフォーマーやワールド提供者とも関連が深い「ハプティクス」と「AI」の2つの技術に関する利用動向・課題・考えられる対応方針の案について、株式会社三菱総合研究所より紹介があった。構成員からは、「生体情報をはじめとするセンシティブなデータをプラットフォーマーが取得して第三者に提供する場合、より甚大なプライバシー問題等の発生につながるおそれがある」、「様々なステークホルダーが一体となって、ルール作りやエコシステム設計を進めなければならない」、などの意見が寄せられた。
    • グラス型AR・MRデバイスをユーザが着用することにより、いつでもどこでもAIの支援が受けられるようになる一方で、そのコンシューマ領域での利用拡大においての課題も想定されうると、Dynabook株式会社より紹介があった。構成員からは、「グラス型デバイスによって常時記録されたデータが、支配的なプラットフォーマーに独占され得ることに注意が必要」、「AR・MRメタバースでは、ある空間の見え方が個人ごとに違う(カスタマイズされる)という状況が起き得るが、そのために『フィルターバブル』や『エコーチェンバー』といった問題が物理空間にも持ち込まれてしまわないか」、などの意見が寄せられた
    • クラスター株式会社より、同社提供のメタバースプラットフォーム「Cluster」においてどのようなデータ取得・活用がなされているのか、その実例の説明・紹介を受けた。構成員からは、「オンライン実験での生体情報取得においては、本人同意の重要性も高いと思われるところ、同意取得の在り方はノウハウの蓄積を待つ必要がある」、「不適切な実験が行われた際に実験実施者だけでなくプラットフォーマー側にも責任が発生するのではないか」、といった意見が寄せられた。
    • 株式会社BiPSEEより、メタバースの利用が人々の身体、感情、行動等にポジティブな影響を与える事例として、VRメタバースを用いたメンタルヘルスのデジタル療法の事例が紹介された。VRメタバースは没入体験を通して注意機能へアプローチ可能であること、XRデバイスから心身情報へアクセスできることから、うつ病治療、疼痛の緩和等、様々な医療用途への応用可能性がある。一方で、構成員からは、自閉スペクトラム症(ASD)の傾向がある小児におけるVR依存のリスクやユーザが利用する場所によって変化する通信環境のコントロール、従来の通院治療よりもステークホルダーが多様化することで懸念される患者のセンシティブな情報の取扱いをめぐる課題について、意見が寄せられた。
  • メタバースの原則(第0版)の検討
    • 「メタバースの原則(第0版)」の改定に関して、研究会でのこれまでの議論、メタバース関連サービス提供者や外部有識者へのヒアリングに基づき、以下5つの観点から検討した結果、抽出された主な論点は次のとおり。
      1. 「透明性・説明性」に関する内容
        • 空間内の行動主体の真正性
        • 不文律や倫理観の共有、ゾーニング
        • 空間に付加された情報と実在する情報の区別
      2. 「プライバシー」に関する内容
        • 生体情報を含むマルチモーダルな情報・データの取得・分析・活用
      3. 「知的財産権等の適正な保護」に関する内容
        • UGC創作時の他者の権利侵害の防止
        • ユーザの技術・ノウハウの保護
      4. 契約・取引に関する内容
        • ステークホルダー間の責任分担
      5. 身体、感情、行動等に関する内容
        • 物理的な安全確保
        • ウェルビーイング・健康増進
      6. その他
        • 先端技術(AI、ハプティクス等)の活用
        • ユーザへの啓発、教育
        • マルチステークホルダーによる合意形成
        • 相互運用性・標準化
        • 原則改定については、以下の考え方に基づいて行うものとする。
        • 原則の一義的な対象がメタバース関連サービス提供者であることを念頭に、メタバースの民主的価値、自主・自律などメタバースの原則における基本的な考え方を踏まえつつ、メタバース特有の課題に関し、メタバース関連サービス提供者の取組として整理が可能なものについて、追加や補足を行う。
        • 今回の改定は、コミュニケーションを目的としたVRメタバースから、AR・MRメタバースへ研究会の議論の対象を拡大したことも踏まえて行うものであり、いわゆるメジャーアップデートに相当するものであるため、改定後の原則は、「メタバースの原則(第0版)」とする。
        • 改定後の原則は、引き続き、ユーザ、コンテンツの創作や提供を行う者(クリエイターを含む。)、メタバースに関するルール整備に関わる者、メタバースに関するユーザのリテラシー向上に関わる者、デバイスを提供する者を含む全てのステークホルダーの取組においても参照されることが期待される
  • 今後の課題
    1. 安全なメタバースの実現に係る課題
      1. 「メタバースの原則」をベースにした国内外での共通認識の醸成
        • 「メタバースの原則」や本報告書を踏まえ、ユーザにとってより安心・安全なメタバースを実現するため、民主的な価値の実現に向けた取組を具体的に推進するとともに、国際的な共通認識の形成に向けた議論に貢献していくことが求められる。特に、OECDでの没入型技術に関する原則策定の取組に積極的に寄与することが期待される。
        • 同時に、「メタバースの原則」について、国内のメタバース関連サービス提供者への普及・浸透を更に促進することが期待される。
      2. 望ましい利用の在り方についての検討
        • 本研究会ではこれまで没入型技術を用いたメタバースの利用が身体、感情、行動等にポジティブに影響する可能性について議論してきたが、「VR酔い」をはじめとする感覚不整合に伴う不快感や依存等のネガティブな影響についてもその要因の特定及びそれに対する効果的で社会実装の実現性のある対策を模索し、望ましい利用の在り方について、政府内の他の取組とも連携させながら、引き続き検討することが期待される。
      3. 生体情報等を含むマルチモーダルなデータの取扱いに係る検討
        • XRデバイスから得られる情報が、生体情報を含むマルチモーダルで機微なものになる中で、これらを安心・安全に取得・分析・活用していくことが求められる。
        • XRデバイスから取得したユーザのマルチモーダルなデータの取得・分析・第三者提供状況(データ管理、同意取得の工夫を含む)やユーザを通じて取得されうる外部環境のデータの取扱いについて、メタバース関連サービス提供者(ソフトウェア側)、デバイスメーカー(ハードウェア側)、ビジネスユーザ等の取組実態を把握するとともに、更なるユーザの安心・安全確保のために活用できる既存の技術やその社会実装への道筋を検討することが期待される。
      4. 物理空間に対して仮想的に付加又は削除する情報の選択、表示に関する検討
        • AR・MRメタバースの進展により、物理空間上の事物に対して、ユーザが自由に情報を仮想的に付加又は削除できるようになっている。
        • このような機能は、ユーザの利便性向上をもたらす一方で、視界に映る情報が他者と共有されず、その状態が外部から分かりづらい場合もあるため、ユーザ及びその周囲の人物の物理空間上での安全確保に支障をきたすおそれがある。
        • また、フィルターバブルの問題が物理空間にも持ち込まれ、物理空間上でのコミュニケーションにおいて、物理空間上の対象を複数人が見ている際に同一の見え方をしている前提が、情報を仮想的に付加又は削除できるメタバース上でのコミュニケーションでは必ずしも保証されないため、他者と議論の際に前提となる共通認識を得づらくなり、民主主義に不可欠な要素である協働的な合意形成や社会的な意思決定が難しくなる可能性も考えられる。
        • ユーザの利便性を最大限に維持しながら、こうした課題の影響を最小限に抑えるためには、③に挙げた主体をはじめとするマルチステークホルダーにより、効果的な方策が議論・検討されることが期待される。
      5. ユーザのリテラシー向上のための支援
        • AIや没入型技術等の発展に伴い、一般的なリテラシーだけでは、ユーザが情報の真偽を見極めることが難しいような場面が増えることが想定される。こうした状況では、情報の透明性を確保することの重要性が一層高まるが、仮に情報が十分に開示されたとしても、全てのユーザがその内容を適切に理解し、活用できるとは限らない。
        • そのため、ユーザへの教育や啓発活動の必要性は今後も更に増すと考えられるが、一方で、情報の適切な取扱いを個人に過度に求めることは、かえって利用意欲の低下や萎縮を招くおそれもある。
        • こうした問題に対し、直ちに有効な解決策があるとは言い難い現状に照らし、今後は、例えばユーザに全ての判断や責任を委ねるのではなく、情報の設計や提供の段階から配慮を組み込む「プライバシー・バイ・デザイン」やユーザの誤操作や誤判断を前提にした「フールプルーフ」、ユーザがより望ましい行動を自然に選択できるよう、選択肢の提示方法等の工夫により自発的な選択を尊重しつつ行動変容を促す「ナッジ」の考え方を広めるなど、メタバースに関するリテラシーの捉え方を拡張し、システム側での支援とユーザに求められる理解・判断のバランスを取った取組についてマルチステークホルダーにより議論・検討されることが期待される。
      6. マルチステークホルダーによる議論の場の構築
        • 「メタバースの原則」はメタバースにおけるユーザの安心・安全の確保のために重要な文書であり、先進的な取組として国際的な評価も高い。(1)で記載のとおり、今後とも普及・浸透に努めるとともに、メタバースをめぐる動向を踏まえ、必要に応じて改定を検討することが求められる。
        • 物理空間と仮想空間の相互作用や融合の進展に伴い、メタバースをめぐるステークホルダーが大きく増加し、課題も複雑化していることを考慮すれば、「メタバースの原則」の一義的な対象であるメタバース関連サービス提供者をはじめ、デバイスメーカーやユーザ、ビジネスユーザも含めた産学官のマルチステークホルダーが、例えば(1)~(5)に挙げた課題について、互いに知見を共有しながら検討し、「メタバースの原則」の改定要否やその方向性に関しても多角的・集中的に議論するような場の構築が期待される。
    2. 安心・安全なメタバースの更なる利活用に係る課題
      1. 「社会課題の解決に向けたメタバース導入の手引き」の普及、更新
        • 総務省が取りまとめた「社会課題の解決に向けたメタバース導入の手引き」については、メタバースの潜在ユーザの目に触れるよう、その周知・普及に努めるとともに、必要に応じて内容を更新、充実化していくことが期待される。
      2. 相互運用性の確保に係る検討
        • プラットフォーマーやワールド提供者といった空間レイヤの提供者がどのようなサービスを公式に認め、外部との接続性を確保していくべきかは、技術的な相互運用性の確保、またデバイスメーカー、OS事業者、メタバース関連サービス提供者をはじめとする産業構造全体のガバナンスという観点から重要な論点となり得る。
        • 特に、XRデバイスから収集されるユーザのデータやユーザを通じ得られる周囲の環境に関するデータの囲い込み、これに伴う利益配分の公平性といったところが重要な論点となり得るところ、まず産業構造を俯瞰的に把握・分析することが期待される。

~NEW~
厚生労働省 令和6年簡易生命表の概況
▼ 概況版
  • 令和6(2024)年簡易生命表によると、男の平均寿命(0歳の平均余命のこと。以下同じ。)は09年、女の平均寿命は87.13年となり、前年と比較して男は△0.00年と横ばい、女は△0.01年と下回っている。平均寿命の男女差は6.03年で、前年より0.01年縮小している。また、主な年齢の平均余命をみると、男は80歳以下で、女は10歳以下で前年を下回っている。
  • 平均寿命の前年との差を死因別に分解すると、男では心疾患(高血圧性を除く)、自殺など、女では心疾患(高血圧性を除く)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)などの死亡率の変化が平均寿命を延ばす方向に働いている。一方、老衰、肺炎などの死亡率の変化が平均寿命を縮める方向に働いている。
  • 令和6(2024)年簡易生命表によると、男女それぞれ10万人の出生に対して65歳の生存数は、男89,644人、女94,364人となっている。これは65歳まで生存する者の割合が男は6%、女は94.4%であることを示している。
  • 同様に、75歳まで生存する者の割合は男3%、女87.9%、90歳まで生存する者の割合は男25.8%、女50.2%となっている。
  • 生命表上で、出生者のうちちょうど半数が生存すると期待される年数を寿命中位数という。令和6年においては、男89年、女90.04年となっており、平均寿命を男は2.79年、女は2.91年上回っている。
  • 人はいずれ何らかの死因で死亡することになるが、「生命表上で、ある年齢の者が“将来”どの死因で死亡するかを計算し、確率の形で表したもの」が死因別死亡確率である。
  • 令和6年の死因別死亡確率を主要死因についてみると、0歳では男は悪性新生物<腫瘍>が最も高く、次いで心疾患(高血圧性を除く。以下同じ。)、老衰、脳血管疾患、肺炎の順、女は老衰が最も高く、次いで悪性新生物<腫瘍>、心疾患、脳血管疾患、肺炎の順になっている。65歳では男女とも0歳に比べ悪性新生物<腫瘍>の死亡確率は低く、老衰の死亡確率は高くなっており、75歳及び90歳ではこの死亡確率の差がさらに広がっている。また、心疾患、脳血管疾患及び肺炎で、その死亡確率を0歳、65歳、75歳及び90歳の年齢間で比べると、ほぼ同程度となっている。
  • 0歳、65歳、75歳及び90歳の年齢における死亡確率を前年と比較すると、悪性新生物<腫瘍>は男ではすべての年齢で、女では0歳及び65歳で低下しており、心疾患及び脳血管疾患は、男女ともすべての年齢で低下している。また、肺炎及び老衰の死亡確率は、男女ともすべての年齢で上昇している。
  • 「悪性新生物<腫瘍>、心疾患及び脳血管疾患」の0歳における死亡確率は、男女とも4割を超えており、これは生まれた者の4割以上が将来「悪性新生物<腫瘍>、心疾患及び脳血管疾患」で死亡することを表している。また、前年と比較すると、男女ともすべての年齢で低下している
  • ある死因で死亡することがなくなったとすると、その死因によって死亡していた者は、その死亡年齢以後に他の死因で死亡することになる。その結果、死亡時期が繰り越され、平均余命が延びることになる。この延びは、その死因のために失われた平均余命としてみることができ、これによって各死因がどの程度平均余命に影響しているかを測ることができる。また、老衰を他の死因と同様にとらえ、老衰についてもどの程度平均余命に影響しているかを測ることにする。
  • 令和6年の特定死因を除去した場合の平均余命の延びを主要死因についてみると、0歳では、男女とも悪性新生物<腫瘍>が最も大きく、次いで男は、心疾患、脳血管疾患の順に、女は老衰、心疾患の順になっている。
  • 90歳においては男女とも老衰が最も大きく、次いで心疾患、悪性新生物<腫瘍>の順になっている。
  • また、0歳、65歳、75歳及び90歳の年齢において前年と比較すると、悪性新生物<腫瘍>、心疾患及び脳血管疾患については、男女ともおおむね短く、肺炎及び老衰については、男女ともおおむね長くなっている。
  • 「悪性新生物<腫瘍>、心疾患及び脳血管疾患」を除去した場合の延びは、0歳では男90年、女4.86年となっている。また、65歳では男4.79年、女3.83年、75歳では男3.57年、女3.06年、90歳では男1.42年、女1.44年となっている。

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厚生労働省 共育(トモイク)プロジェクトのご案内
  • 「共育トモイクプロジェクト」とは、共働き・共育ての推進のため、一人で「家事・育児」や「仕事」を担ういわゆる“ワンオペ”の実態を変え、男女ともに誰もが希望に応じて仕事と家事・育児を両立し、「共に育てる」に取り組める社会を目指す、厚生労働省の広報事業です。
  • 男性の育児休業取得促進事業「イクメンプロジェクト」の後継事業として、令和7年度より事業を開始いたしました。
▼ 共働き・共育て推進事業「共育(トモイク)プロジェクト」を開始いたします|厚生労働省
  • 今後予定している活動の一例
    • 企業版両親学級の取組促進(研修資料や動画の作成・配信、タスクシェアの見える化の推進等)
    • 若年層向け意識調査・結果発表記者会見の実施
    • 個人・若年層向けオンラインセミナーの実施(男性の育休取得をきっかけとした家庭内の家事・育児分担や働き方の見直し、タスクシェアの推進等)
    • 「共育トモイクの推進」に向けたコンテンツの発信(共育トモイクプロジェクト公式サイトにて、投稿型コンテンツで職場・家庭内における「共育トモイク」のヒントを発信等)
▼ 共育トモイクプロジェクト公式サイト

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経済産業省 中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対する不当廉売関税の課税に関する調査を開始します
  • 経済産業省及び財務省は、本年5月12日に日本製鉄株式会社、日本冶金工業株式会社、ナス鋼帯株式会社及び日本金属株式会社(申請書掲載順)から財務大臣に提出された中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対する不当廉売関税の課税申請について、関係法令に基づき検討を行った結果、不当廉売関税の課税の要否に関する調査を行う必要があると認められたことから、両省合同の調査を開始します。
  1. 背景
    • 経済産業省及び財務省は、本年5月12日に日本製鉄株式会社、日本冶金工業株式会社、ナス鋼帯株式会社及び日本金属株式会社(申請書掲載順)から財務大臣に提出された中華人民共和国(注1)産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板(注2)に対する不当廉売関税の課税申請について、関係法令に基づき検討を行った結果、不当廉売関税の課税の要否に関する調査を行う必要があると認められたことから、両省合同の調査を開始することとしました(本日付け告示)。
    • (注1)香港地域及びマカオ地域を除く。
    • (注2)鉄に5%以上のクロムを含有し、ニッケルの含有量が全重量の0.6%を超える合金鋼であり、耐食性等、鋼自体が持つ機能性と製造方法からくる美麗で清潔感ある意匠性を兼備する点に特徴があり、様々な需要分野で使用される。
  2. 概要
    • 調査は、原則として1年以内に終了することとされており、今後、利害関係者からの証拠の提出等の機会を設けるとともに、中華人民共和国並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域の企業や本邦の企業に対する実態調査による客観的な証拠の収集を行います。
    • これらの結果を踏まえ、WTO協定及び関係国内法令に基づき、不当廉売された貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実の有無について認定を行った上で、不当廉売関税の課税の要否を政府として判断することとなります。

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経済産業省 北海道電力ネットワーク株式会社からの非公開情報の漏えいに関し、北海道電力ネットワーク株式会社及び北海道電力株式会社に対し、業務改善勧告を行いました
  • 本日、電力・ガス取引監視等委員会は、北海道電力ネットワーク株式会社及び北海道電力株式会社に対し、電気事業法第66条の12第1項の規定に基づく業務改善勧告を行いました。
  • 今般、北海道電力ネットワーク株式会社において、一般送配電事業者において関係の発電事業者が閲覧することができないように体制を整備することが求められている非公開情報が、北海道電力株式会社において閲覧可能な状態となっていたことが判明しました。
  • これを受け、電力・ガス取引監視等委員会において報告徴収等を行い、事案の解明作業を行った結果、北海道電力ネットワーク株式会社は、一般送配電事業者としての情報管理の体制整備義務(電気事業法(以下「法」といいます。)第23条の4第1項)に違反すること等が認められたことから、電力・ガス取引監視等委員会は法第66条の12第1項の規定に基づき、北海道電力ネットワーク株式会社に対し、業務改善勧告を行いました。また、北海道電力株式会社は、電気事業法の趣旨からすると不適切な閲覧・業務利用を行ったものであり、閲覧していた情報はその利用方法・利用時期によっては他の発電事業者との競争に重大な影響を及ぼす可能性のある情報であると認められたことから、電力・ガス取引監視等委員会は同規定に基づき、北海道電力株式会社に対し、業務改善勧告を行いました。
▼ 事案概要及び勧告等の内容について

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国土交通省 荷主・物流事業者間の輸出入通関依頼を円滑に~サイバーポートとTradeWaltzの連携機能を運用開始~
  • サイバーポートは、港湾全体の生産性向上に向けた取組を推進するために、国土交通省が保有・運用し、港湾物流や行政手続等の港湾関連手続を電子化する情報プラットフォームです。
  • 7月25日より、サイバーポートにおいて、商流分野の情報プラットフォーム「TradeWaltz」との連携機能の利用が可能となります。
  1. サイバーポート概要
    • サイバーポートは、港湾全体の生産性向上に向けた取組を推進するために、国土交通省が保有・運用し、港湾物流や行政手続等の港湾関連手続を電子化する情報プラットフォームであり、民間のプラットフォームや各種サービスとの連携を推進しています。
  2. 取組内容
    • 国土交通省港湾局と株式会社トレードワルツは、令和6年1月にサイバーポートと株式会社トレードワルツが運営する商流分野の情報プラットフォームであるTradeWaltzとのシステム間連携機能を構築しました。
    • その後、連携機能の磨き上げや両プラットフォームのユーザーによる概念実証(PoC)を実施し、この度、両プラットフォームにおいて必要な機能改善が完了したことから、サイバーポートとTradeWaltzの連携機能の実運用を7月25日より開始します。
    • 従来、物流事業者が荷主から輸出入通関依頼(Invoice、Packing List、Shipping Instruction)を受ける際には紙やメールでのやり取りがされており、商品の数量等の情報を社内システム等に再入力する必要がありました。
    • 今般利用可能となる連携機能により、サイバーポートを利用する物流事業者は、TradeWaltzを利用する荷主からの輸出入通関依頼を受け取ることにより、後続の通関手続等を情報の再入力なしで実施可能となります。

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国土交通省 「中南米地域へのインフラ海外展開に関する官民連携プラットフォーム」(PLACIDA)の第一回協議会を開催しました~日本企業の中南米進出を支援~
  • 国土交通省は、外務省・経済産業省と共同で、日本企業による中南米への進出を支援するため、「中南米地域へのインフラ海外展開に関する官民連携プラットフォーム(PLACIDA)」を立ち上げ、本年7月17日に第一回協議会を開催しました。
  • 同会合では、外務省 野口中南米局長、経済産業省 髙山大臣官房審議官、国土交通省 小笠原海外プロジェクト審議官からの開会挨拶に続き、外務省、経済産業省、国土交通省から中南米の概況および今後のPLACIDAの活動方針について説明を行いました。さらに、各構成員からPLACIDAへの期待や将来展望についての発言がありました。
▼ 参考資料
  • 課題・背景
    • 中南米地域は、比較的インフラ需要が旺盛であるが、一部を除き、必ずしも日本企業の関心が高いわけではない
    • 中南米地域におけるPPP案件の増加等、変化しつつある域内のインフラ需要に対して適切な対応が必要
  • 対応方針
    • 新たに「中南米地域へのインフラ海外展開に関する官民連携プラットフォーム」を設立し以下(1)~(3)等を推進
      1. 日本企業の中南米地域への進出に向けた機運醸成
      2. 日本企業の進出を支援する実用的な現地情報、支援ツールの共有・提供
      3. 日本企業と現地企業間のマッチング

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国土交通省 「道路法施行規則の一部を改正する省令」の公布について~占用物件の維持管理の基準を強化します~
  • 道路法施行規則の一部を改正する省令が本日、公布されました。本省令の施行に伴い、道路管理者が占用物件の安全性や維持管理の状況について確認できるよう、道路占用者に対して、占用物件の安全性に関する報告及び地下占用物連絡会議等が必要と認める場合における点検結果等の報告を求めることとします。
  1. 背景
    • 令和7年1月28日に埼玉県八潮市において、下水道管の破損に起因すると考えられる大規模な道路陥没事故が発生したことを踏まえ、「下水道等に起因する大規模な道路陥没事故を踏まえた対策検討委員会」にて、関係者間におけるリスク情報の共有のあり方等について議論されており、道路管理者と道路占用者との連携強化が求められております。
    • 直轄国道においては、「道路管理者による占用物件の維持管理の適正化ガイドライン(令和元年5月30日)」により、占用物件の占用期間満了に伴う更新時等における道路占用者による書面の提出等をもって、道路管理者は、占用物件の安全性について確認を行っております。一方で、地方公共団体が管理する道路については、国と同様の取組を実施している都道府県は全体の約6割、市町村は約2割にとどまっており、占用物件の管理状況が十分に道路管理者に共有されていない状況にあります。
    • また、今般の道路陥没事故の発生を受け、道路利用者や第三者への重大事故を未然に防止する観点から、本年4月より、各都道府県において、道路管理者と道路占用者が、相互の点検計画や点検結果を共有するほか、道路陥没を防ぐための取組の状況共有などを行う場として地下占用物連絡会議が設置されており、占用物件の規模や種類、場所等も考慮しながら、こうした取組をさらに進める必要があります。
  2. 概要
    • 道路法施行規則(昭和27年建設省令第25号)第4条の5の5を改正し、道路管理者が占用物件の安全性や維持管理の状況について確認できるよう、以下の2点を占用物件の維持管理の基準として位置づけることとします。
    • 道路占用者は、占用物件の区分ごとに定める時期(電柱、電線及び地下管路等にあっては、占用の期間の更新時及び5年に1回、それ以外の占用物件にあっては占用の期間の更新時)に、道路管理者に対して占用物件の安全性を確認した旨を報告すること
    • 電柱、電線及び地下管路等の占用者にあっては、道路管理者(道路法(昭和27年法律第180号)第28条の2第1項に規定する協議会等が組織されている場合には、当該協議会等)が定める期間ごとに、点検の実施状況や結果等の占用物件の維持管理の状況に関する事項について報告を行うこと
      • 地下占用物連絡会議は、道路法第28条の2第1項の協議会として設置。
  3.  今後のスケジュール
    • 公布:令和7年7月25日
    • 施行:令和8年4月1日

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