危機管理トピックス
更新日:2026年1月5日 新着30記事
【もくじ】―――――――――――――――――――――――――
金融庁
- 金融庁 SNSを利用した投資詐欺の手法について
- 金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
- 金融庁 「記述情報の開示の好事例集2025(サステナビリティ情報の開示)」の公表
- 金融庁 「金融庁 AI官民フォーラム」(第4回)議事次第
- 金融庁 バーゼル銀行監督委員会による「監督上の対応に関するニューズレター」の公表について
- 金融庁 「経営者保証改革プログラム」に関するアンケート調査の結果について
- 金融庁 いわき信用組合における「特定震災特例経営強化計画」の変更について公表しました。
- 金融庁 地域金融力強化プランについて
- 金融庁 令和7年資金決済法改正に係る政令(案)等に対するパブリックコメントの実施について
- 金融庁 金融審議会「地域金融力の強化に関するワーキング・グループ」報告書の公表について
- 金融庁 金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」(第3回)議事次第
警察庁
- 警察庁 令和7年11月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)
- 警察庁 犯罪統計資料(令和7年1~11月分)
- 警察庁 違法なドローン飛行対策に関する検討会
- 警察庁 児童の性的ディープフェイク被害・加害防止のための広報啓発資料
- 警察庁 薬物乱用防止セミナーの開催
経済産業省
- 経済産業省 サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針(案)」(SCS評価制度の構築方針(案))を公表しました
- 経済産業省 パートナーシップ構築宣言のひな形を改正します(令和8年1月1日改正)
- 経済産業省 GX実現に向けた投資促進策を具体化する「分野別投資戦略」を改定しました
- 経済産業省 「日本スタートアップ大賞2026」の募集を開始します~起業家やスタートアップを表彰します~
- 経済産業省 自動車ディーラー及び車体整備事業者間の取引における下請法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します
- 経済産業省 運送事業者間の取引における下請法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します
- 経済産業省 「省エネコミュニケーション・ランキング制度」の評価結果を発表します
- 経済産業省 中部電力株式会社から報告徴収命令に対する回答を受領しました
- 経済産業省 2026年1月、2月及び3月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました
- 経済産業省 株式会社マキタに対する下請法に基づく勧告が行われました
- 経済産業省 外国為替及び外国貿易法違反企業に対して警告を行いました
- 経済産業省 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性についての評価」を取りまとめました
法務省
- 法務省 令和7年版再犯防止推進白書(令和6年度再犯の防止等に関する施策)
- 法務省 犯罪白書 令和7年版~犯罪被害の実態(犯罪被害の暗数と精神障害を有する者等の性犯罪被害)
~NEW~
金融庁 SNSを利用した投資詐欺の手法について
- 金融庁では「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」を設置し、投資詐欺を目的とするようなSNS上の投資広告や投稿等について情報収集を行っています。こうした情報の中には以下のように、類似した事例に関して複数の情報が寄せられているものがあります。
- 以下のいずれかに該当する又は類似している場合には投資詐欺である可能性が高く、入金したお金が戻ってこないといった被害も確認されています。こうした事例を見かけた場合には関わり合いにならず、「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」や金融庁金融サービス利用者相談室、または証券取引等監視委員会情報提供窓口に情報をお寄せ頂くとともに、最寄りの警察署にご相談ください。
- 以下に該当するものすべてが投資詐欺であることを示すものではありません。また、すべての投資詐欺の手法を網羅するものでもありません。
- 動画投稿サイトの広告等からSNSのクローズドチャットへ誘導され、投資への勧誘が行われる事例
- 誘導された先のアカウント名に「◯◯証券」、「◯◯運用会社」や「◯◯投資クラブ」といった名称のほか著名人の名称や画像が使われている。
- グループチャット内にいわゆるサクラがいる。
- 情報交換や勉強会などから始まり、その後、虚偽の成功談をもとに投資話を持ち掛ける。架空の口座で取引させ、しばらくは利益が出て出金もできるかのように装いながら、追加で高額な入金をさせる。
- AI診断を謳い文句に誘導され、投資への勧誘が行われる事例
- AI診断を謳い文句にウェブサイトへ誘い込み、分析レポートを配信すると偽ってSNSへ誘導し、投資話を持ち掛ける。
- 国内に登録のない海外FX業者をSNS上で紹介している事例
- 無登録の海外FX業者(無登録業者として当局が警告を行っているものを含む)を紹介している。
- キャッシュバックキャンペーンなどの特典を強調している。
- 金融商品取引業者を騙っている事例
- 既存の金商業者の名称やそれらしい名称を用いて信用させて投資を促し、特定の口座に入金を要求してくる。
- 金融商品取引業者の登録番号を詐称している。
- 既存の金融商品取引業者に似せた偽物のウェブサイトへ誘導してくる。
- 高速取引行為者(HFT業者)を騙っている事例
- 高速取引行為者は投資勧誘を行うことができないにもかかわらず、実在の高速取引行為者の名称を騙ってIPO銘柄の取引勧誘を行っている。
- 政府公認の投資プログラムを騙るサイトから誘導する事例
- 政府要人や著名人の画像を利用したフェイクニュースを作成し、特定の投資プログラムへの投資を呼び掛けている。
- 「政府公認」、「金融庁の免許がある」などと偽り、あたかも政府・行政機関が個社との取引を推奨しているかのように装って勧誘を行っている。
- 特典や褒賞などをきっかけに投資へ誘い込む事例
- 預入金額に応じたキックバックを行うなどの特典を掲げて入金させようとする。
- 架空の企画(暗号資産業界で最も影響力のある人物グランプリなど)で投票を依頼し、候補者が上位入賞したように見せかけ、その見返りとして架空口座に褒賞金を支払ったように装うと同時に、暗号資産取引のためとして追加資金を入金させようとする。
- 特別待遇されているものと思わせ、投機心や射幸心を煽ることで投資へ誘い込む事例
- プロ投資家向けの口座など、選ばれた人だけの口座が特別に利用できると謳って勧誘を行う。
- プロ投資家向けの運用手法を特別に提供すると偽る。
- 無料で注目株や利益確定銘柄の情報を提供すると偽る。
- 新規公開株式(IPO)等について、身に覚えのない応募枠に当選したとして入金させる。又は、特別な応募枠があると誘い興味を持たせ、過剰な数の応募をさせた上ですべて当選したと偽り、支払い義務があるとして資金を入金させる。
- 動画投稿サイトの広告等からSNSのクローズドチャットへ誘導され、投資への勧誘が行われる事例
- 以下に該当するものすべてが投資詐欺であることを示すものではありません。また、すべての投資詐欺の手法を網羅するものでもありません。
~NEW~
金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
▼ 主要行等
- 多国間制裁監視チームによる報告書公表について(北朝鮮関連)
- 2025年10月、多国間制裁監視チーム(Multilateral Sanctions Monitoring Team、MSMT)は、「北朝鮮によるサイバー及びIT労働者の活動」をテーマに、第2回目の報告書を公表した。
- 報告書には、暗号資産窃取及びその資金洗浄や利用、IT労働者による外貨獲得並びに情報窃取を含む北朝鮮によるサイバー活動に係る具体的な情報が記載されている。
- 報告書の対象期間(2024年1月~2025年9月)に、北朝鮮は少なくとも28億米ドル相当の暗号資産を窃取した。
- 中国、ロシア、アルゼンチン、カンボジア、ベトナム、UAEを含む外国拠点の仲介者等に依存し、窃取した暗号資産を法定通貨に洗浄した。
- 軍事装備品等の販売・移転を含む調達取引にステーブルコインを使用した。
- 各金融機関においては、本報告書も参考に、引き続きサイバーセキュリティ対策、マネー・ローンダリング対策の強化に取り組んでいただきたい。
- (参考1)多国間制裁監視チーム(Multilateral Sanctions Monitoring Team、MSMT)
- 2024年4月に安保理北朝鮮制裁委員会専門家パネルの活動が終了したことを受け、同年10月、日本を含む同志国は多国間制裁監視チーム(MSMT)を設立。参加国は、日本、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、オランダ、ニュージーランド、韓国、英国及び米国の11か国。
- (参考2)外務省報道発表「多国間制裁監視チーム(MSMT)第2回報告書の公表」https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/pressit_000001_02871.html
- (参考3)報告書には、北朝鮮関係者がDMM Bitcoinから約308百万ドル相当の暗号資産を窃取した事案についても記載。
- サイバーセキュリティに関する取組について
- 最近のサイバー攻撃はますます深刻化しており、他業種において、業務遂行に多大な影響を及ぼすような事象も頻発している。こうした脅威は金融機関にとって決して他人事ではなく、自分事として取り組むことが重要である。
- サイバーセキュリティは、事業継続やお客様の信頼を守るために欠かせない経営課題であり、引き続き、経営レベルでの対応をお願いしたい。
- <金融業界横断的なサイバーセキュリティ演習(Delta Wall2025)>
- 金融業界全体のインシデント能力向上のため、2025年も10月にサイバーセキュリティ演習(Delta Wall2025)を実施した。
- 参加金融機関においては、IT/サイバーセキュリティ担当部署だけではなく、経営層にも積極的に関与いただいた。演習に参加したことで満足せず、演習結果を活かしていただきたい。具体的には、経営者が適切な意思決定を行えたか、組織として顧客対応、業務復旧などのコンティンジェンシープランが有効であったかなどを振り返り、できなかったことを可視化し、改善するにはどうすればよいか、体制、業務プロセス、予算、人材を含めて考えていただきたい。
- <サイバーセキュリティセルフアセスメント(CSSA)>
- 先般実施したCSSAは、今回初めて「金融分野におけるサイバーセキュリティに関するガイドライン」に基づく自己評価を行った。個別結果は2025年
- 11月に各金融機関へ還元する予定で、更に詳細な分析や横断的な示唆は後日改めて共有するので、ぜひ今後の取組に活かしてほしい。
- <耐量子計算機暗号(PQC)対応>
- 金融ISACにおいて「日本の金融機関のためのPQC移行ガイド」が作成され、その中にPQC移行の具体的な移行ステップも含めた全体像が示されている。PQCへの移行は、将来の安全性確保に向けて避けられない取組であり、各金融機関において、金融ISACのガイドも参考にしながら、体制整備、システムの優先順位策定やクリプトインベントリの作成など、着実に準備を進めていただきたい。
- 口座不正利用に係る要請文のフォローアップについて
- 2025年9月、預貯金口座の不正利用等防止に向けた対策について、2024年8月の要請内容にインターネットバンキングの利用申込時及び利用限度額引き上げ時の確認等を追加する形で、改めて対策の強化を要請した。
- 金融庁では、本要請を受けた各金融機関の対応状況を確認するため、2025年11月にアンケートを発出する予定である。
- アンケートの実施は、2025年1月に続いて2回目となる。対策が完了していないものについては、対応未了の期間が続くことで、利用者や金融機関自身が口座不正利用のリスクに長期間さらされることのないよう、今後の対応計画等について、経営陣が主導して検討をお願いしたい。
- なお、アンケートの回答は集計、分析の上、フィードバックを予定している。
- フォローアップは、金融機関における不正利用対策の更なる強化・底上げをはかり、国民を詐欺等の金融犯罪から守る一助とすることを目的とするものである。各金融機関においては、御協力のほどお願いしたい。
- 「決済高度化プロジェクト」の設置
- 金融庁では、フィンテック企業や金融機関等が前例のない実証実験を行おうとする際に抱きがちな躊躇・懸念の解消につながるよう、2017年9月に「Fintech実証実験ハブ」を設置し、関連法令の解釈やコンプライアンス・監督対応上の論点整理等の面から実証実験を支援してきた。
- 足元、クロスボーダー送金の効率化やセキュリティトークンのDvP決済など、ブロックチェーン技術を活用した決済高度化の検討に国内外で進展がみられ、実証実験に移るものも現れている。技術の進展が早い分野であることから、関連法令の解釈を含め、実証実験の進め方に悩むケースが出てくることも想定される。
- こうした観点を踏まえ、2025年11月7日、決済分野に特化した「決済高度化プロジェクト」(PIP: Payment Innovation Project)をFinTech実証実験ハブ内に立ち上げ、第1号案件として、メガバンク3行等によるステーブルコインの共同発行に係る実証実験を採択した。PIPでは、ブロックチェーン技術や関連法令、海外動向など、決済分野に深い知見を持った担当者を支援チームに重点的に配置し、個々の実証実験をサポートしていく。
- 決済高度化につながる取組をお考えの際には、PIPの御活用も御検討いただきたい。
- 2025年10月G20財務大臣・中央銀行総裁会議の成果物について
- 2025年10月15日から16日にかけて、ワシントンC.においてG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催された。会合後に公表された議長総括及び成果物を踏まえ、金融関連の主な論点を御紹介する。
- まず、バーゼルⅢを含む全ての合意された改革と国際的な基準を実施することの重要性が再確認されたほか、過去15年間のG20金融改革の実施をレビューした金融安定理事会(FSB)の中間報告書が公表された。同報告書では、バーゼルⅢなどの重要な改革の実施が不完全であり、実施の遅れと法域間の不整合性がグローバル金融システムにとってのリスクとなっている点を指摘している。
- また、暗号資産及びグローバル・ステーブルコイン(GSC)に関するFSBのグローバルな規制枠組みの実施の進捗を評価するピア・レビュー報告書が公表された。規制整備が遅れている法域が多い中、日本は、EUや香港と並んで、暗号資産・ステーブルコインの両分野において規制整備が完了しているとの高い評価を受けている。ステーブルコイン発行者に対するストレステストの不実施など、指摘を受けた部分については、今後の規制・監督上の検討に役立てていく。
- ノンバンク金融仲介(NBFI)に関しては、ヘッジファンドなどを含むNBFIのデータの課題及び脆弱性に対処するためのFSB及び基準設定主体(SSBs)による作業が支持された。
- クロスボーダー送金に関しては、G20ロードマップの効果的な実施へのコミットメントが再確認された。
- サステナブルファイナンスに関しては、ほとんどのメンバーが、「2025年G20議長国・サステナブルファイナンス作業部会共同議長サステナブルファイナンス報告書」における気付きと拘束力のない勧告を支持した。勧告には、気候への強靭性の移行計画への統合、リスク評価の改善、自然災害の保険補償ギャップへの対処等が含まれている。
- 2025年12月から米国がG20議長国を務める予定である。引き続き、各金融機関の意見もよく伺いつつ、国際的な議論に貢献していく。
- 2025年10月15日から16日にかけて、ワシントンC.においてG20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催された。会合後に公表された議長総括及び成果物を踏まえ、金融関連の主な論点を御紹介する。
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金融庁 「記述情報の開示の好事例集2025(サステナビリティ情報の開示)」の公表
▼ 投資家 ・アナリスト・有識者が期待する主な開示のポイント
- 投資家・アナリスト・有識者が期待する主な開示のポイント
- 有報と任意開示との役割分担を整理し、重複回避と深掘りを両立することは有用。具体的には、有報では投資家の意思決定に必要な要点をSSBJ準拠で集約する一方、詳細情報は統合報告書等に誘導することなども有用。
- 有報は前年度の統合報告書の焼き直しではなく、当年度の経営判断や指標を開示する媒体であるべき。また、投資家は有報に最新情報を求めているため、速報値であっても、有報提出時点での情報を、見積りや推計を含めた算定方法などを説明しつつ、積極的に開示することが望まれる。
- 将来情報や見積りの開示に伴う虚偽記載リスクを低減するため、開示プロセスを適切に整備することや第三者のチェックを経ることが重要。適切な手続を踏んだうえで、不確実性のある情報も積極的に開示する姿勢が望まれる。
- 開示プロセスを整備し、開示情報の合理性と算定方法の検証を早期から開始できるように工夫することは有用。例えば、SSBJ基準等の開示基準の要求事項の中で、定性情報や将来予測情報など期末前に検証可能な項目を特定することや、定量情報について見積りや推計を含めた算定方法を検討するなど、従来の方法にとらわれずに、開示情報を早期に整えられるように工夫することを積極的に検討していくことは有用。
- 多様な投資家が理解しやすい構成と粒度の開示にすることは、投資家の分析や評価に活用されやすくなり、企業価値向上に直結する情報を明確に示すことにつながるため有用。
- AI等を利用した分析手法の広がりに対応できるように、図表だけでなくテキストでも記載し、機械可読性と分析可能性を高めることは、投資家やアナリストによる企業間比較やスコアリングに活かしやすくなるため有用。
- 「マテリアリティ」の概念として、SSBJ/ISSB基準が定義する「重要性(materiality)」※とTCFDやCSRDにおけるマテリアリティ(=重要課題)では意味合いが異なる点に留意が必要。今後、SSBJ/ISSB基準に準拠した開示を行うにあたっては、SSBJ/ISSB基準の定義に沿った開示が必要となるが、SSBJ/ISSB基準への準拠が求められていない企業においても、有価証券報告書上は、「マテリアリティ」をSSBJ/ISSB基準の定義に沿って財務的な重要性のある情報として開示することが望ましい。
- GRIなどの二軸モデル(社会影響×企業影響)は投資家向け開示に有用とは限らない。投資家を主要な利用者と明確に認識し、企業価値やキャッシュ・フローへの影響を投資家が判断できるように、企業価値に影響のある重要な情報を開示することが求められる。
- 財務情報と非財務情報のつながりについて可視化を進めていくにあたり、まずは企業価値向上にどのようにつながっていくのかについて仮説を立てることから始めることが重要。そのうえで、企業文化を変えるなどの人的資本経営の成果が現れるまでには中長期的な期間を要することなどを踏まえ、どのような情報を出せばよいかを検討することは有用。
- 今後、SSBJ基準に準拠した開示をする企業においては、基準に沿ってサステナビリティに関する重要性のあるテーマを過不足なく開示することが適当。これはCSR経営を否定するものではなく、SSBJ基準に当てはまらない事項についてはサステナビリティ情報とは別の開示欄で開示するか、またはSSBJ基準に準拠した開示項目とは明瞭に区別した適切な項目で開示していただくことが望ましい。
- 全ての有報提出企業がTCFDやIIRCの枠組みからSSBJ/ISSB基準への移行を意識し、過渡期のギャップを是正していくことが期待される。特に、今後SSBJ基準の適用を見据える企業においては、バリューチェーン全体を視野に入れた対応を進めていくことは有用。
- 有報の開示においては比較可能性が重要なポイントだが、人的資本の観点では、その企業特有の性質や実態を踏まえて競争力の源泉となる人材をどう採用・育成していくのかということがポイントなので、自社の強みを活かす独自指標を設定し、それを開示することは特に重要。
- 開示の充実については、経営者と開示担当部門を始めとする関係部門の連携が重要。例えば、人的資本開示では経営戦略と人材戦略の連動性を明確に示すことがポイントであるが、経営戦略と人事戦略は直接的に連動するとは限らないので、経営戦略を起点としてその間にある道筋を特定したうえで人事戦略を表現していくなどのアプローチをとるには、関係部門間の連携が重要になる。
- 株主総会前に有価証券報告書の開示を行うことは有用であり、株主総会の3週間前に開示が行えれば、事業報告等との一体開示又は一本化により開示書類作成業務だけでなく会計監査対応の一本化などの効果が期待できる。株主総会の後倒しも実施することで開示の充実のためのスケジュール確保との両立も可能になる
~NEW~
金融庁 「金融庁 AI官民フォーラム」(第4回)議事次第
▼ 資料1 事務局説明資料
- 第4回フォーラムの位置づけ
- AIの検討・導入・利用時の課題として、AIガバナンスの確立や社内教育、専門人材の確保・育成を挙げる金融機関が多い。こうした課題は、従来型AIよりも生成AIの活用において強く認識されている。
- AIの適正かつ効果的な活用は、新たな金融サービスの創出や業務効率化につながる可能性。効果的なリスクマネジメントの確立によって、AI活用に係るリスクに適切に対応しつつ、顧客利便性や業務効率化の向上につながる取組みを進展させていくことが重要。
- AIの技術・社会実装が急速に進展する中にあっては、事前にルールや手続を固定化するのではなく、環境・リスク分析やゴール設定、運用、評価といったサイクルを通じて、継続的に改善を図っていくことも一つの重要な考え方。
- AIガバナンスに関する業界横断的な動向を共有し、金融機関におけるAIガバナンスの検討に役立てたい。
- これまでのフォーラムやAIDPで示された意見
- 攻めとしての利活用と守りとしてのガバナンスをうまく伴走させながら両者を両立することが重要。
- リスクベースアプローチが課題。ハイリスクなものとローリスクのもので手続を段階的にして、イノベーションを阻害しないようにAIガバナンスを進める必要があるが、リスクの評価手法などが未確立であり、実装がまだ進んでいない企業が多い。
- 顧客保護を実現する上では、生成AIの不確実性に対応するための厳格な設計、顧客属性に応じたリスクベースの対応、継続的なモニタリングと改善、組織・ガバナンス体制の構築が重要な前提条件。
- ITのような単純な情報処理とは違い、AIはアウトカムのレンジを予見することが極めて難しく、無謬ではないという特徴があるので、これらを踏まえたガバナンス体制が必要となる。
- AIガバナンスは、固有のテクニカルな問題ではなく、経営としてのアカウンタビリティを果たす上でも重要であると認識すべき課題。
~NEW~
金融庁 バーゼル銀行監督委員会による「監督上の対応に関するニューズレター」の公表について
▼ 監督上の対応に関するニューズレター(翻訳)
- このニュースレターは、2023年の銀行混乱後に効果的な監督実践の共通理解を確立することで、監督の効果を強化するための委員会の取り組みに関する情報を提供します。委員会は、この情報が監督者の日常業務に役立つ可能性があると考えています。本文書は情報提供のみを目的としており、新たな監督指針や期待を構成するものではありません。
- 2023年の銀行混乱以降、委員会は金融損失をもたらす可能性のある重大リスクに対する監督の効果強化に取り組んできました。これらのリスクは金融機関の安全性と健全性に影響を与えます。
- この研究は銀行帳簿(IRRBB)における流動性リスクおよび金利リスクの監督、銀行のビジネスモデル、効果的な監督判断の行使をカバーしています。
- 委員会は、監督者が監督する銀行のこれらのリスクを監督できるよう支援するための情報共有を促進し、各金融機関の規模、複雑さ、リスクプロファイルに合わせて要件を調整しています。
- 委員会は、金融機関の安全性と健全性に影響を与える重大リスクに関する監督者の日常業務を支援するため、円卓会議やワークショップを積極的に推進しています。注目分野には、(i) 金利リスクおよび流動性リスク、および各種集中リスクが含まれます。(ii) さまざまな個別リスクの蓄積と相互関連性、そしてそれらが互いに複雑に作用しうる様子;(iii) 銀行のリスク管理がビジネスモデルに合致していること;(iv) 上級管理職および取締役会の監督の有効性;(v) 銀行が監督からのフィードバックや勧告に迅速に対応すること。
- 監督機関の意思決定と効果性の支援は、世界の金融安定に寄与します。これは、世界中の多様な監督手法や慣行の理解を深めることで推進され、監督者と銀行双方に利益をもたらします。委員会は、実用的な監督ツールを開発し、監督者の日常業務を支援するための監督効果に関するワーキングペーパーを発表しました。これは既存のバーゼル基準やガイドラインを補完するものの、変更や置き換えはしません。
- 流動性リスクの監督
- 健全な流動性リスク管理および監督の原則は、銀行の規模、複雑さ、リスクプロファイルを考慮した流動性リスクの監督に強力な基盤を提供します。監督アプローチに関する情報共有では、契約満期のミスマッチ、資金集中、資産の収益化、日中流動性、資金調達コスト、危機時の流動性リスクなどの分野における流動性モニタリング指標に関する監督慣行や、銀行の緊急資金計画に関連する現在の監督慣行が含まれていました。
- IRRBBの監督
- IRRBB基準は、銀行の規模、複雑さ、リスクプロファイル、監督を考慮したIRRBBの識別、測定、監視および管理に関する委員会の期待を示しています。情報共有には、銀行のモデリング仮定の監督、一般的な考慮事項、非行動的および行動的仮定の適切性、シナリオ選択、非満期預金の処理、埋み込まれた利益・損失の監督が含まれます。
- ビジネスモデル分析
- 委員会の活動は、ユニバーサルバンクからより集中した活動を持つ銀行まで、さまざまな銀行のビジネスモデルに対する既存の監督アプローチに関する情報共有に焦点を当てています。また、エンティティレベルと活動ベースの監督といったトピックも検討しています。
- 効果的な監督判断
- 効果的な監督判断は、監督者が銀行の弱点を積極的に特定し、迅速な監督措置を取って執行する能力と意欲に依存します。委員会の活動は、監督者が日常的な監督における監督判断の適用にどのように取り組んでいるかに関する情報共有や、広範な監督権限の組織に関する効果に関する広範な観察に焦点を当てています。詳細な情報共有のための追加の焦点領域には、監督者が持つ権限やツール、監督者のリスク許容度の役割、銀行の規模や複雑さに基づく監督資源の配分などが含まれます。委員会は7月に「監督効果に関する教訓」という文献レビューに関するワーキングペーパーを発表し、監督効果に関する学術的および政策的研究からの洞察を提供しています。
~NEW~
金融庁 「経営者保証改革プログラム」に関するアンケート調査の結果について
▼ 「経営者保証に依存しない融資慣行」の着実な浸透に向けた取組状況
- 金融機関における態勢整備
- 「経営者保証改革プログラム」の策定・公表から3年が経過し、無保証融資や説明・記録の取組のみならず、その着実な実施に必要な態勢整備についても、多くの金融機関で着実に実施されている。
- 態勢整備が未だ十分でない金融機関に対しても、引き続き、個別ヒアリング等を通じて取組強化を促していく。
- 「経営者保証に依存しない融資」のメリットとデメリット
- 保証の必要性についての真摯な検討の促進や安易な保証徴求の減少をはじめ、9割以上の金融機関が、「経営者保証に依存しない融資」の促進を通じてポジティブな効果があったものと評価。
- また、経営者保証解除によるデメリットは、4割の金融機関が「なし」と回答。
- 無保証融資時の追加的対応
- 過半の金融機関が、無保証融資の際に顧客企業に対して何らかの追加的対応を行っている。
- その際、経営者保証解除のデメリット「あり」としている金融機関は、「なし」としている金融機関と比較して、以下の傾向が相対的に大きいものと見て取れる。
- 事業者との直接のコミュニケーションよりも、試算表等の資料の徴求強度を上げるケースが多い
- 顧客企業の業況悪化時には担保・保証の追加によって対応するケースが多い
- 金融機関と信用保証協会との連携(経営者保証の要否に関する判断)
- 信用保証付融資を実行する際の経営者保証の要否に関する判断は、大半のケースにおいて一致しているものと考えられる。
- 金融機関と信用保証協会との連携(経営者保証徴求時の対応)
- 信用保証付融資を実行する際に経営者保証を徴求する場合、金融機関と信用保証協会との間で経営者保証の要否に関する判断が当初分かれたか否かに関わらず、大半のケースにおいては、保証人等への説明に際して、両者の間で必要十分な意思疎通ができている。
- 経営者保証に関する情報の管理方法
- 根保証契約及び個別保証契約のいずれについても、係る情報管理のシステム化は年々進んでおり、足元では7割以上の金融機関がシステムによる情報管理を実施している。
- 「経営者保証に依存しない融資」の取組の進捗
- 「経営者保証改革プログラム」をはじめとする取組を進めてきた結果、新規融資件数に占める「経営者保証に依存しない融資」の割合は2024年度に5割を超過。
- また、今回の調査によれば、ストックベースの無保証債権の割合も3割に達しており、「経営者保証に依存しない融資慣行」が着実に浸透しているものと評価できる。
- 保証の必要性等の説明・記録の取組の進捗
- 従来の監督指針の改正により、2023年4月以降の新規融資に係る個別の保証契約及び既存の根保証契約については、その必要性や解除の可能性等に係る説明・記録を求めており、2025年度上期の新規融資件数に占める「経営者保証に依存しない融資」件数と「有保証融資のうち適切な説明を行い記録した融資」件数との合計の割合は、8%に達した。
- 他方で、ストックベースでは、有保証債権及び有保証債権に係る債務者のいずれについても、監督指針において説明・記録が明示的に求められてはいない性質の債権・債務者がうち5割を占める。
- 経営者保証改革プログラム以前の有保証債権の残存年数
- 2023年3月以前に保証契約が締結されており、「経営者保証改革プログラム」及び監督指針において説明・記録が明示的に求められてはいない性質の有保証債権のうち5割は、その残存期間が5年超。
- 今後、金融機関が更に一歩踏み込んで、こうした層にも可能な限りアプローチし、保証解除や経営改善に向けた説明や支援を講じていくことで、一層の「経営者保証に依存しない融資慣行」の浸透や顧客企業の経営改善が期待できる。
- 顧客企業との接触頻度
- 本店所在地であるか否かにより多少の差異はあるが、大半の顧客企業に対しては、金融機関は少なくとも年に1回は直接コミュニケーションを取る機会を設けている。
- こうした機会を着実に活用すれば、経営者保証改革プログラム及び監督指針を踏まえた説明・記録の対象となっていない顧客企業に対しても、現下の経営状況や返済状況に鑑みた保証契約の必要性や今後の改善可能性について説明することは十分に可能と考えられ、各金融機関のリソースや顧客企業との関係性に応じて係る取組を進めていくことが期待される。
~NEW~
金融庁 いわき信用組合における「特定震災特例経営強化計画」の変更について公表しました。
▼ 令和7年12月19日 特定震災特例経営強化計画
- 経営管理にかかる体制及び今後の方針
- ガバナンス体制
- 当信用組合では、重要な経営上の意思決定機関として、常勤理事5名と非常勤理事4名で構成する理事会を設置し、業務執行に関する重要事項を決定しております。
- なお、常勤監事1名と非常勤監事2名も、理事会に出席して意見を述べることにより、経営管理の強化に努めております。また、常勤理事並びに各部長等で構成(常勤監事がオブザーバー参加)する常務会を毎週開催して、日常的な業務執行を担っております。さらに、代表理事及び理事総務部長等で構成する経営戦略会議を定期的に開催して、経営管理態勢の強化を図っております。
- また、2025年6月の総代会では、一連の不祥事件にかかる責任の所在を明確化し、当信用組合の組織変革とガバナンス体制の立て直しを図るため、理事長を含む常勤役員の刷新および役員定数の見直し(見直し後:6~9名、見直し前:8~11名)を図っております。新任役員については、全信組連より、常務理事(コンプライアンス担当)を招聘し、非常勤理事には、新たに有識者2名(公認会計士、社会保険労務士・中小企業診断士)を招聘して非常勤理事4名体制に増員することで、経営の透明化と適切なガバナンス体制を確保いたします。
- 理事会の運営において、最終的な承認を求めるだけではなく、案件毎に専門的な知見を有する各非常勤理事に発言する機会を設け、当信用組合の取組施策に対する意見をもらい、深度ある議論・協議による多面的な視点を当信用組合の経営に反映させ、ガバナンスが適切に機能する透明性の高い経営に努めております。また、理事会では、「コンプライアンス管理規程」や「リスク管理基本方針」、「統合的リスク管理基本方針」、「自己資本管理方針」を制定し、その重要性について支店長会議等機会あるごとに全役職員に対して周知徹底することで、透明性のある業務運営と、適切な経営管理態勢の確保に努めております。
- そのうえで、一連の不祥事件に関与していた旧経営陣に対しては、民事上の責任追及として損害賠償請求訴訟(善管注意義務)を提起するため、現在、弁護士と具体的な協議を進めております。また、調査報告書を踏まえ刑事告訴する方針であり、可能な限り責任追及が行えるよう、具体的な刑事告訴の対象者及び罪状や、いかなる方法であれば刑事告訴が可能かを警察当局に相談する方法について弁護士と協議しております。
- このほか、理事会による執行部への監督・牽制、監事会又は監事による執行部及び理事会への監視・牽制、執行部による業務執行状況等について、中立性のもと多面的な視点から検証・評価するほか、必要な指導・提言を行う経営監視委員会(弁護士、公認会計士、地域の有識者で構成)を2025年9月に設置し、理事会等主要会議の傍聴等による情報収集をもとに、四半期ごと開催している委員会にて必要な指導・提言をいただいております。
- また、日常活動の指針として活用するよう、クレド(お客様との約束7か条)を策定し、全役職員が同じ意識で経営理念に沿って行動するよう努めております。
- 加えて、健全な企業風土を醸成するための研修と位置づけ、全国信用協同組合連合会あるいは外部コンサルタント業者などの協力のもと、法令等遵守態勢に知見のある専門家を講師として招き、全役職員が一定期間の職場離脱を行い、知識習得に集中できる環境を整えたうえで、受講する役職員の職位や年代に関わらず同じカリキュラムで研修を開催いたします。
- このため、2025年11月17日(月)から12月16日(火)までの期間、新規顧客に対する融資業務を停止いたします。取扱い停止の対象となる新規顧客に対しましては、丁寧な説明とお詫びを申し上げるとともに、対象とならない既往顧客に対しましては、誤解に基づく風評につながらないよう同期間内においても融資業務の取扱いが可能である旨の説明を行う対応を講じます。なお、当該処分を厳格に実行するために、当該期間における融資稟議につきましては時限的に全件本部稟議とすることで、融資部により要件の確認を行ってまいります。
- 内部監査
- 当信用組合では、内部監査部署である監査部を理事長直属の組織とし、その独立性を確保しておりますほか、常勤監事との定期的なミーティングを行い、その内用をもとに都度理事長へ報告し業務上の問題点の洗い出しや改善への対策を話し合うなどして、理事長及び常勤監事と速やかに情報共有する体制としております。
- 監査部は、「監査規程」及び「内部監査実施要領」に基づく監査を通じて、各部店における内部管理態勢、法令等遵守態勢、顧客保護等管理態勢及びリスク管理態勢の適切性・有効性の検証評価及び改善事項の提言・勧告を通じて不正過誤を防止し、業務運営の健全性の確保に努めております。
- また、反社会的勢力への対応・管理等監査対象範囲を見直し、監査態勢の強化に取組んでおり、2016年4月から営業店監査において、反社会的勢力との関係遮断に向けた対応について営業店からヒアリングを実施・検証し管理態勢の充実に努めるとともに、今般公表した「反社会的勢力遮断への取り組みプラン」を履行することで組合全体的な反社遮断に係る取り組みをすすめております。しかしながら、反社会的勢力対応に関連する規程等においては、現在、「反社会的勢力に対する基本方針」「反社会的勢力対応管理規程」「反社会的勢力対応マニュアル」「反社会的勢力認定先に対する取引管理内規」を定めているものの、内容の重複が多い一方で、矛盾点の存在も認められることから、これらの規程等の可能な限り統一化を図るとともに、内容の齟齬を修正することで、役職員の理解力向上と正しい判断力の育成を図ってまいります。
- さらに、2015年度より、監査項目を従来18項目から30項目に増やすとともに、営業店からのヒアリングを反映させた、より実体に則した監査を継続して実施しております。
- しかし、一連の不祥事件に係る第三者委員会の指摘及び提言を受け、これまでの内部監査態勢においては、不祥事件の再発防止への有効性は十分ではなかったと認識しております。このため、改善策として、これまで過去の監査実施時期と同時期に実施してきた監査部監査の実施時期は、抜き打ち的に実施するよう変則的に設定するほか、実施頻度は、各部店の所管業務等によって内在する各種リスク、前回監査結果、事務不備等の発生状況を評価検証し、また、今回の不祥事件の再発防止の観点も踏まえたうえで、決定してまいります。第三者委員会の調査報告書で指摘された印章、オペレーションカードの保管・管理の適切性の検証を徹底する等、不祥事件や事務不備の再発防止を念頭に置いた監査手法・機能の見直し、充実・強化も図ってまいります。そのうえで、役職員に対し、検査・報告命令の誠実かつ正確な対応がコンプライアンス上の最重要事項であることを繰り返して伝達することで、旧経営陣あるいは元職員が起こした不適切な対応に対しては、組合内においても厳正な処分を行う方針を明確化することで、牽制機能の強化を行います。
- このほか、更なる態勢強化を図っていくため、他の信用組合における監査態勢に係る好事例の導入のほか、全信組連による指導助言も受けてまいります。
- 強化計画の進捗管理
- 強化計画につきましては、主管部署である総務部が進捗状況を取りまとめのうえ常務会に報告し、常務会において一元的に管理を行ってまいります。
- また、強化計画に掲げる施策への取組みが不十分な場合には、常務会において施策の検証を行い、原因究明と改善策を検討・協議し、牽制機能を強化して進捗管理に努め、実効性の確保に努めるほか、不祥事件の発生を踏まえた再発防止策、内部管理態勢の整備状況についても適切な進捗管理を行ってまいります。
- ガバナンス体制
- 業務執行に対する監査又は監督の体制及び今後の方針
- 内部監査体制
- 当信用組合では、理事の業務執行の適切性を確保するために常勤監事1名、非常勤監事1名、員外監事1名を選任しており、各種会議や常務会・理事会に出席して、適宜所見を述べるとともに、必要な提言や勧告等を行っております。
- なお、一連の不祥事件については、常勤監事の独立性確保が十分ではなかったことから、常勤監事の独立性確保を徹底してまいります。また、常勤監事と非常勤監事とのコミュニケーションを活発化させることで常勤監事と非常勤監事の情報共有の徹底を図るとともに、共有する情報の内容も充実させることで、理事の職務執行に対する監視機能・牽制態勢の向上を図り、内部監査体制の強化を行ってまいります。加えて、常勤監事と内部監査部門(監査部)との連携体制を強化し、月1回以上のミーティング開催や同行臨店の実行を通して、監査で把握した問題等について速やかに共有するとともに、非常勤監事とも適時情報共有を行い、体制の維持と監査内容のブラッシュアップに取組んでまいります。現在、上記の常勤監事による職務執行状況については監事会に報告することを徹底し、非常勤監事による検証・提言を反映させ牽制機能の有効化を図っております。
- 外部監査体制
- 強化計画の進捗状況の管理・監督、経営戦略や基本方針についての客観的な立場からの評価・助言を受け、経営の客観性・透明性を高めるため、信用組合業界の系統中央機関である全信組連の経営指導を定期的に受けるとともに、原則として毎年、監査機構監査を受査しております。監査機構監査については、外部の視点から組合の経営上、業務上の課題の指摘を受ける重要な機会であると捉え、指摘事項を真摯に受け止めるとともに、経営改善、業務改善に役立ててまいります
- また、不祥事件に係る第三者委員会の調査報告書では、「会計監査人から依頼された資料の内容や日々のコミュニケーション結果を基に、監査対象が適切に設定されているかどうかを批判的に検討し、時には会計監査人に提案をしたり議論したりすることによって、双方に緊張感のある関係を構築する」よう提言いただいております。
- 今後は、会計監査人への提出資料の記録保存を確実に行い、議論の内容に係る記録簿の作成を徹底するとともに、その内容については、常勤監事を含めた経営陣及びその他関係者が適宜確認・検証できる体制を構築してまいります。
- 不祥事件の調査
- 第三者委員会の調査報告書において指摘されたとおり、今回発覚した一連の不祥事件については、その全容の解明に至っていないと認識しております。2025年6月13日に発足した新経営体制においては、第三者委員会の調査結果を受け、当信用組合から独立した客観性・中立性を担保した特別調査委員会を設置して、2025年6月30日付で調査に着手し、事実関係の精査及び真相究明に対する責任を負っていることを自覚したうえで、特別調査委員会の調査に真摯に対応し、全容解明に全力で取り組み、あらゆる情報を提供し調査協力を徹底いたしました。また、第三者委員会の元委員や当信用組合の会計監査人とも緊密な連携をいただき、深度ある調査が行われました。
- 今後の一連の不祥事に関する更なる事実関係の精査及び真相究明は、監査部、コンプライアンス統括部、融資部、事務管理部を中心に本部各部署が連携を図り、営業店においては、調査に必要な資料や情報の提供を積極的に行うことで、組合全体として、これら判明した事案の根本的な原因を徹底的に調査し、新たな事実を解明し、不祥事の全体像を明確にしてまいります。また、類似の事案の有無についても調査を継続してまいります。
- 内部監査体制
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金融庁 地域金融力強化プランについて
▼ 地域金融力強化プランの概要
- 人口減少・少子高齢化その他の環境変化に直面する地域が持続的に発展を目指す中で、地域金融の地域経済に貢献する力(=「地域金融力」)への期待は極めて強い。
- 地域金融機関をはじめとする様々なプレイヤーが連携して地域金融力を発揮していくため、(1)地域企業の価値向上への貢献・地域課題の解決、(2)地域金融力発揮のための環境整備からなる地域金融力強化プランを強力に推進する。
- 地域企業の価値向上への貢献・地域課題の解決
- 内外のプレイヤーとの連携を通じた中堅企業等への成長支援
- 地域における成長意欲の高い中堅・中小企業を支援するため、国内外の市場開拓や事業の発展に知見を有するプレイヤーとの連携を促進するとともに、地域金融機関への知見提供等を行う
- M&A・事業承継や経営者等の人材確保の支援
- 監督指針の改正等を通じ、地域金融機関によるM&A・事業承継や人材確保の支援機能の強化を後押し
- 早期の経営改善や円滑な事業再生等に向けた支援の促進
- 中小企業の事業再生等に関するガイドラインの改正の検討や、REVICの体制整備等により、事業者への円滑な事業再生支援を図る
- 地域におけるメインバンクの状況に関するデータを踏まえ、メインバンク機能の強化に向けた方策を検討
- 企業価値担保権も活用した事業性融資の推進
- 2026年5月導入の企業価値担保権活用に向けた環境整備を進める
- スタートアップ企業等の成長企業の資金調達支援
- ベンチャーデット等に関する金融検査・監督の具体的な考え方を示す
- 経営者保証に依存しない融資の促進
- 監督指針を改正し、金融機関や事業者の行動変容を一層拡大
- 地域企業へのDX支援の推進
- 地域企業のデジタル化とデータ利活用の高度化を一層支援できるよう監督指針の改正等を実施
- 地域課題の解決
- 地域金融機関による地域課題の解決に資する以下の取組を推進
- ローカル・ゼブラ企業等へのインパクト投資の推進
- 地域金融機関の官民連携のまちづくりへの参画
- 農林水産分野における課題解決に向けた関係省庁との連携の推進
- 過疎地における顧客サービス維持に向けた取組の推進
- 地域における資産形成や金融経済教育における貢献
- 金融・資産運用特区の取組の推進
- 地域金融機関による地域課題の解決に資する以下の取組を推進
- 地域金融機関による地域活性化の取組の促進
- 地域活性化の取組に関する事例集を取りまとめるとともに、関係者が連携して知恵を出し合う場を創り、こうした取組を促進する
- 各地域の状況を踏まえながら地域金融力の発揮を促すとともに、その取組を評価し、更なる取組につなげていく
- 投資専門会社を通じた資本性資金の供給の促進
- 投資専門会社の出資に関する要件について、更なる緩和・明確化を検討
- 内外のプレイヤーとの連携を通じた中堅企業等への成長支援
- 地域金融力発揮のための環境整備
- 地域金融機関の業務効率化・負担軽減に向けた取組
- 複数の金融機関による、内部監査の共同化のための方策の検討や、システムの合理化・持続化等のための共同利用の推進
- 金融機能強化法の資本参加制度・資金交付制度の期限延長・拡充等(改正法案の次期通常国会への提出を目指す)
- 資本参加制度の期限延長・拡充
- 資本参加制度を「当分の間」の措置とする
- 大規模な自然災害等に備え、資本参加の特例を予め整備
- 資本参加先の適切な経営管理と業務運営の確保のための規定を整備
- 資金交付制度の期限延長・拡充
- 申請期限を2031年3月末までの5年間延長
- 交付上限額・補助率を引き上げる(例:上限額30億円→50億円等)とともに、交付対象行為・経費を拡充
- 中小の地域金融機関等によるシステム共同化を支援する枠組みを整備(3) 優先出資の消却方法の弾力化
- 協同組織金融機関に対する優先出資を行いやすくするため、債権者保護手続の整備とあわせて優先出資の消却方法を弾力化
- その他の環境整備
- 早期警戒制度の見直し
- モニタリングの強化等
- 財務局を含めたモニタリング体制を抜本的に強化
- 金融仲介機能の発揮についてモニタリングを実施
- 地域金融機関における業務改善の取組(生成AI導入、兼業・副業)
- 同一グループ内の兄弟銀行間等における大口信用供与規制の特例承認の見直し
- 資本参加制度の期限延長・拡充
- 地域金融機関の業務効率化・負担軽減に向けた取組
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金融庁 令和7年資金決済法改正に係る政令(案)等に対するパブリックコメントの実施について
- 金融庁では、令和7年資金決済法改正に係る政令・内閣府令等の改正案を以下のとおり取りまとめましたので、公表します。
- 改正の概要
- 令和7年6月6日に成立した「資金決済に関する法律の一部を改正する法律」(令和7年法律第66号、以下「改正法」という。)の施行に伴い、関係政令・内閣府令等(注)の規定の整備を行うものです。
- 主な改正等の内容は以下のとおりです。
- 電子決済手段・暗号資産に係る規定の整備
- 電子決済手段等取引業者及び暗号資産交換業者に対して国内保有を命じることができる資産の具体的な範囲を定める。
- 特定信託受益権の裏付け資産につき、一定の国債及び中途解約が認められる定期預貯金による運用を認めるにあたり、運用対象資産や上限組入比率、元本毀損防止に係る具体的な要件等を定める。
- 改正法により新たに創設した電子決済手段・暗号資産サービス仲介業について、登録申請書の記載事項及び添付書類、利用者に対して明示、説明及び情報提供する事項、一定の禁止行為、その他の利用者保護措置、帳簿書類の内容等を定める。
- 資金移動業に係る規定の整備
- 国境を跨いで行う収納代行のうち、為替取引規制の適用を除外する類型を定める。
- 改正法による新たな資産保全方法(履行保証人債務引受契約、履行保証人保証契約及び履行保証金弁済信託契約)に関して、契約を締結できる履行保証人適格者の範囲、契約の内容等を定める。
- 第一種資金移動業者が、保全すべき利用者資金の全額につき改正法による新たな保全方法により保全を行い、かつ、早期確実な弁済体制を備えている場合にあっては、二月を超えない期間において為替取引に関する債務を負担することができること等を定める。
- 銀行及び保険会社並びにその子会社等に係る規定の整備
- 電子決済手段・暗号資産サービス仲介業に係る業務のうち、銀行及び保険会社並びにその子会社等が行うことのできる範囲を定める。
- その他所要の改正を行います。
- 電子決済手段・暗号資産に係る規定の整備
- 施行期日等
- 本パブリックコメント終了後、所要の手続を経て公布、施行等を予定。
~NEW~
金融庁 金融審議会「地域金融力の強化に関するワーキング・グループ」報告書の公表について
▼ (別紙)金融審議会 地域金融力の強化に関するワーキング・グループ 報告書
- 以下の取組を通じて、大手を中心とした地域金融機関の知見を深めていくことが考えられる。
- 実証実験等による具体的事例の創出を通じ、地域企業の成長支援のため、国内外の市場開拓や事業の発展に知見を有するプレイヤーとの連携を促進する。
- 地域経済活性化支援機構(REVIC)が実施する研修開催を通じ、地域金融機関職員に対し、事業戦略とファイナンスを通じた企業価値創造の総合的なサポート(企業価値創造業務)に関する知見提供を行う。海外進出等の企業のリスクテイクを支援する国際協力銀行(JBIC)、日本政策投資銀行(DBJ)、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫等との協調投融資や、途上国の課題解決を行う企業を支援する国際協力機構(JICA)との連携を促進する。
- 次のような取組を通じて、地域金融機関のM&A・事業承継支援機能の強化を図り、各地の支援ニーズを着実に取り込んでいくことが望ましい。
- 地域金融機関によるM&Aや事業承継の支援機能の強化に向けて、フィナンシャル・アドバイザー業務等の実施、他の金融機関等との連携によりマッチングや案件組成を支援するプラットフォームへの参画・活用、人材育成等の取組を促進する(一連の取組について監督指針で明確化・例示)。
- 経営者保証に起因したトラブルの防止に向けた地域金融機関による働きかけを促進する(トラブル防止に寄与する取組について監督指針で明確化)
- 他の金融機関や支援機関、外部専門家とも連携しながら、日常的・継続的な関係強化を通じた事業者の予兆管理等、一歩先を見据えた早期の事業者支援を行うことを後押ししていくことが望ましい。
- 地域経済の維持・成長のためにも事業再生が重要な役割を果たすという理念の下、「中小企業の事業再生等に関する研究会」において、中小企業の事業再生・再チャレンジに向けた基本的な考え方や手続を定めた「中小企業の事業再生等に関するガイドライン」の実効性を一層強化するための検討を開始するとともに、本ガイドラインの趣旨・内容について、一層の浸透・定着を図り、地域金融機関による主体的な事業再生支援を促す。
- REVIC法改正を踏まえ、大規模な災害を受けた地域の経済の再建に取り組むために、REVICにおいて必要な体制確保を行う。平時には、全国の金融機関からの人材の受入れ・育成や金融機関への研修の実施を通じ、事業再生に関する知見・ノウハウを還元していくことで各地の事業再生力の底上げを図る。また、有事には、平時に構築した地域金融機関や地方公共団体の職員間のネットワークを活用し、大規模災害時の二重ローン問題等への円滑な対応を図る。
- 地域企業の事業及び経営課題に精通する金融機関が、こうした政府の支援策を取引先企業に周知し、適切な利用を促すとともに、地域内外の専門家とも連携しながら取引先企業のDXを推進できるような環境整備を進めていくことが望ましい。
- 地域企業のデジタル化とデータ利活用の高度化を一層支援できるよう、金融機関の業務としてITコンサル支援や経理業務の受託を位置付ける(監督指針の改正による明確化)。
- 企業と金融機関との間でのデータ連携の高度化を図るべく、国際規格への準拠や様々な決済形態への対応について、関係省庁と連携しつつ検討を進めていく。
- 地域課題の解決
- 官民の幅広い関係者が参画する「インパクトコンソーシアム」(2023年11月設置)での議論を通じて、「ローカル・ゼブラ企業」を含む地域課題解決に取り組む企業へのインパクト投資の具体的な事例やノウハウの共有等を行い、インパクト投資の担い手の育成とその実践を後押ししていく。
- 公有不動産・遊休資産の活用等に係る官民連携プロジェクトへの地域の様々なプレイヤー(商工会議所、建設会社、施設運営会社等)の出資・参画を促していく観点から、その中核として、地域金融機関の参画を促す。具体的には、内閣府が検討する伴走支援・インセンティブ付与等の取組と連携し、自治体と地域金融機関が連携し公有不動産・遊休資産の活用について協働で取り組むことを支援する。
- 引き続き、地域金融機関における金融経済教育の普及・促進に係る取組が行われるよう促していくことで、地域における金融リテラシーの向上に貢献していく。その際、2024年4月に設立した金融経済教育推進機構(J‐FLEC)の講師派遣やオンライン講座等の活用の検討も促す
- 2026年の夏を目途に地域企業の価値創造と地域活性化に向けた取組事例集(「地域活性化取組事典(仮称)」)を金融庁が中心となって取りまとめ、全国各地の金融機関が他の地域での取組を相互に学び合い、応用し、実践していくことを促す。
- 地域金融機関と地域内外の様々な関係者が連携して地域企業の価値創造と地域活性化に向けた取組について知恵を出し合う場(「地域活性化ネットワーク」(仮称))を創り、こうした取組を促進していく。その中で、政府で今後取組を進めることとされている各地域における産業クラスター構想等の施策について、当該ネットワークにおいて情報共有を図り、政府・自治体等の公的セクターによる支援と地域金融機関を含む民間主体による取組との連携を確保し、地域の持続的・有機的な発展につなげていくことも目指していく
- 利益相反取引の防止、リスク管理及び内部管理態勢の整備を引き続き前提とした上で、地域金融機関等が資本性資金の供給を通じて一層の地域活性化に貢献できるよう、足元での地域のニーズ等を踏まえながら、投資専門会社の出資に関する要件等の見直しを進めていくことが重要である。具体的には、以下の要件等について、更なる緩和・明確化を図ることが適切である。
- 投資専門会社による投資先の裾野を広げる観点から、投資専門会社の株式会社以外への資金供給を可能とする。
- 投資専門会社による投資先へのコンサルティングやビジネスモデルに合ったオーナー探索を強化する観点から、投資専門会社の業務範囲にM&A仲介業務を追加する。
- スタートアップ・ベンチャー企業は、一般的に時価総額が小さいため機関投資家の投資対象になりにくく、上場後の資金調達が困難となる場合があることから、これに対応しつつ、流通市場に厚みをもたせるため、投資専門会社によるベンチャービジネス会社へのいわゆるクロスオーバー投資として、保有期限内であれば、非上場会社が上場した後も追加出資を可能とする。
- 事業承継に直面する上場企業のニーズも存在するため、事業承継会社については上場企業であっても、投資専門会社による資金供給を可能とする。
- 地域活性化事業会社の更なる活用を促す観点から、地域活性化事業会社の要件を明確化し、手続を簡略化する。
- サイバー攻撃やマネー・ローンダリングへの対応等には高度なシステムや専門性が必要とされ、金融機関の対応コストも上昇している。こうした金融機関共通の課題について、以下のような形で金融機関間での「共同化」を推進していくことで、小規模な金融機関であっても地域金融力を十分に発揮できる環境を整備していくことが望ましい。
- 内部監査について、専門人材プールの構築等、各金融機関の監査機能の充実・強化を図ると同時に、各金融機関内での配置転換を通じ、融資・企業支援機能を強化するための方策を検討する。
- 複数金融機関による広範なシステムの共同利用を促進する。
- このほか、金融庁においても金融機関の負担軽減に一層取り組むべきである。
- 南海トラフ地震をはじめ、将来発生するおそれがある大規模な自然災害や新たな感染症のまん延等に備え、その後の地域の復興や地域経済の再生に必要な金融機能の発揮に万全を期すため、現行の震災特例に相当する資本参加の特例を予め制度的に整備し、必要に応じて個別の災害等を指定することで当該特例を適用できるようにすることが適切と考えられる。同時に、当局が平時から地域金融機関等に対して不測の災害等への備えを促していくことも引き続き重要と考えられる。
- まずは資本参加先において、適切な経営管理態勢を確保するための実効性ある取組を自律的に進めることが重要であるが、これらの指摘や資本参加先における不祥事案を踏まえれば、制度面からも必要な規定を整備することが適切と考えられる。具体的には、資本参加の方式にかかわらず、全件を金融機能強化審査会の事前意見聴取の対象にすることが考えられる。また、資本参加先の協同組織金融機関については、監査機能の強化の観点から、複数の員外監事(うち最低1名は主要な取引先の役員等でないなどの十分な独立性が確保された者とする)の選任に関する事項を経営強化計画に記載することを求める対応も効果的であると考えられる。加えて、当局においては、既にモニタリグ体制の強化に取り組んでおり、モニタリング体制を更に抜本的に強化することが求められているが、深度ある監督の実効性を高めていくための制度面での対応として、当局が資本参加先の金融機関に対し必要に応じて経営強化計画の変更を命ずる権限を金融機能強化法に創設することが考えられる
- 地域金融機関への検査・監督に当たっては、金融庁・財務局において、オンサイト(立入検査)とオフサイトのモニタリングを通じ、財務の健全性や業務の適切性、それらを支える経営管理態勢等を確認している。そして、法令違反や態勢上の懸念等がみられる地域金融機関には、必要に応じて業務改善命令等の行政処分も活用し、改善を促している。
- しかしながら、前述のとおり、一部の資本参加先において制度の趣旨に反する数々の不正行為が長期間にわたって実行されてきた事案等も踏まえ、地域金融機関が自律的に経営管理と業務の適切性を強固なものとするためにも、当局としてより一層深度あるモニタリングを実施する必要がある。また、今後、人口減少や金利環境の変化が地域金融機関の経営に大きな影響を与えるおそれがある中、地域金融機関の収益性や健全性に関して、早期警戒制度の実効性を確実なものにするためにも、モニタリングの質の向上が不可欠となる。
- このため、金融庁に新たに設置された「協同組織金融モニタリング室」も活用し、金融庁と財務局の緊密な連携のもと、事案に応じて立入検査を有効に活用するなど、地域金融機関に対するモニタリング体制を抜本的に強化していく必要がある。その際、特に資本参加先の地域金融機関に対しては、経営管理態勢や法令等遵守態勢等の検証を適時適切に実施するとともに、深度ある検証を実施するために情報受付窓口等を活用し対象金融機関に関する幅広い情報を収集することが重要である。さらに、資本参加先が策定する経営強化計画のフォローアップにおいては、地域における金融仲介機能の発揮状況のみならず、経営管理態勢や法令等遵守態勢等を継続して確認していくことが必要である。
- 地域金融機関において、生成AI技術の導入は、顧客に影響を及ぼさない金融機関内部の業務の効率化を中心として一定程度進んでいる。一方、対顧客向けサービスへの生成AIの利活用については、誤った情報を生成するリスク(ハルシネーション)等もあり、限定的な範囲にとどまっている。今後、顧客向けサービス等のこれまで利活用されていないユースケースを新たに創出することや、その利活用のリスク低減方法等のプロセスを共有することによって、地域金融機関が生成AIの健全な利活用を進め、その業務を効率化することを後押ししていくことが重要である。
- 地域金融機関等による生成AIの利活用に関する実証を行い、対顧客向けサービスをはじめとするユースケースを創出する。その上で、他の地域金融機関が生成AI技術を導入できるよう、ユースケースやリスク低減の方法等のプロセスをとりまとめ、情報提供を行う。
- 多様な働き方や新しい働き方を希望する地域金融機関職員のニーズに応え、地域金融機関が従業員の働き方改革に取り組むことが重要である。こうした中、特に、兼業・副業の選択肢を提供することは、人材育成や顧客支援・地域貢献等の観点から有意義な効果が期待される。金融庁は、これまで金融機関へのアンケート調査等を実施し、各金融機関の取組の確認等を進めてきた。地域金融機関における兼業・副業制度の導入は、足元3年間で着実に進展しているものの、規程が整備されていない金融機関も一定程度見られる。希望する職員の兼業・副業が可能となるよう、地域金融機関による就業規則の改定を含めた環境整備の取組を後押ししていくことが望ましい。
- アンケートやヒアリング等を通じ、地域金融機関のフォローアップを行うとともに、制度未導入であるがゆえに金融機関が抱えるであろう懸念点やリスク等を払拭、軽減するための取組について事例収集を進め、2025 事務年度末を目途に、これらの結果を公表し、各金融機関の前向きな取組につなげていく。
~NEW~
金融庁 金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」(第3回)議事次第
▼ 資料1 金融審議会 市場制度ワーキング・グループ報告(案)
- 公開買付者等関係者の範囲拡大
- 公開買付者等の一定の関係者と同様に、発行者の役員等以外の一定の関係者(発行者の親会社の役員等、発行者(その親会社を含む。)の会計帳簿閲覧請求権者、法令に基づく権限を有する者、契約締結者・交渉者)についても公開買付者等関係者に追加することが適当である。
- その他、近年、投資法人の発行する投資証券に係る公開買付け等の事例も見られるところである。公開買付者等又は発行者が投資法人である場合のその資産運用会社は、当該投資法人の資産運用権限を有する実質的な運営主体であって未公表の公開買付け等事実を把握する蓋然性が高いことを踏まえ、資産運用会社及びその親会社の一定の関係者についても公開買付者等関係者に含めることが適当である。
- なお、現行法では、上場会社・公開買付者等の内部情報を知り得る特別の立場にある者(会社関係者・公開買付者等関係者)から内部情報の伝達を受けた者(第一次情報受領者)については規制対象とされているが、第二次以降の情報受領者は規制対象とされていない。
- この点について、情報伝達・拡散の手段が変化していく中で上述のような規制対象を随時拡大することでは規制が後追いになりかねないため、第一次情報受領者に限らず、第二次以降の情報受領者も含め、内部情報であることを知った者について規制対象とすべきとの意見があった。
- 一方で、第二次以降の情報受領者を規制対象とすることについては、情報源と直接の関係がない場合も規制対象となるため、噂や推測による情報との峻別が難しくなり、情報受領者が不安定な立場に置かれることになり得るとの懸念も指摘されることを踏まえると、第二次以降の情報受領者を規制対象とすることは、現時点では慎重に考える必要がある。現行法において、会社関係者・公開買付者等関係者が内部情報を伝達する意思をもって当該情報の伝達を行った相手方については、他者を介在させた伝達であっても第一次情報受領者として捉える解釈がなされていることを前提としつつ、実務を踏まえながら内部情報を知り得る特別の立場にある者と一般的に考えられる者をできるだけ広く規制対象者に加えていくことが適当と考えられる。
- インサイダー取引規制における「親会社」の定義の見直し
- 有価証券報告書等の記載に依拠して「親会社」を定義することにより以下の問題が生じている。
- 有価証券報告書等の提出後の支配の獲得が反映されないため、直近に上場会社・公開買付者等の支配を獲得した会社の関係者が次回の有価証券報告書等の提出まで会社関係者・公開買付者等関係者(規制の対象)とならない。
- インサイダー取引規制が解除される公開買付け等事実の公表方法は法定されており、その一つとして、公開買付者等がその「親会社」である上場会社に要請して金融商品取引所での適時開示を行わせる方法が規定されている。しかし、公開買付者等が有価証券報告書等の提出会社でなければ、有価証券報告書等に記載された「親会社」は基本的にないこととなる。この場合、当該公開買付者等を支配する会社が上場会社であったとしても、「親会社」ではないため、その会社を通じた適時開示は当該公表方法に該当しないこととなる。
- このため、インサイダー取引規制上の「親会社」を(有価証券報告書等の記載に依拠せず)「他の会社の意思決定機関を支配している会社」とすることが適当である。
- 有価証券報告書等の記載に依拠して「親会社」を定義することにより以下の問題が生じている。
- 課徴金の算定方法の見直し
- 公開買付け等の実施に関する事実の公表による市場価格への影響について、上述の考え方に基づく過去の事例分析により平均的な上昇割合を算出し、当該上昇割合を当該公表日前日の終値に乗じた額を公開買付者等関係者が期待し得る一般的な経済的利得相当額として用いることが考えられる。
- この場合、例えば、当該平均的な上昇割合を上回る上乗せをした公開買付価格による公開買付けの実施が公表される場合には、現行の課徴金の算定方法による課徴金の額の方が高くなり得るため、違反行為の抑止の観点から、現行の課徴金の算定方法による課徴金の額と比較していずれか高い方とすることが適当である。
- なお、課徴金の水準については、違反行為が発覚しない可能性の指摘も含めれば違反行為により得た経済的利得相当額を課すだけでは抑止効果が十分でなく、利得にこだわらずに課徴金額の算定方法を定めるべきとの意見がある。一方、違反行為に対する抑止効果については、単に課徴金による期待損失だけではなく、刑事罰を受ける可能性や所属する会社から懲戒解雇される可能性など、様々な社会的不利益があり得ることも総合的に勘案されるべきとの指摘もある。また、近年の不公正取引に係る課徴金勧告事案を見ると、経済的利得相当額を基準としつつ、課徴金額が現実の利得額を大幅に上回る水準となっている違反行為類型もあり、他法令における課徴金制度でも経済的利得相当額を基準に課徴金の水準が算定されていること等を踏まえれば、課徴金の算定方法の抜本的な見直しは将来的な課題としつつ、まずは、現状において違反行為の抑止力を高めることが必要と考えられるものについて、経済的利得相当額に関する算定方法を見直すことが適当と考えられる。
- 高速取引行為による相場操縦等においては、違反者は、(1)違反行為、及び、(2)当該違反行為により変動した相場における利益獲得のための取引を組み込んだ一連の取引戦略をプログラム化した上で、取引時間開始前にシステムを稼働させ、それ以降は一定期間自動で当該戦略に基づく取引行為を継続運用させることが想定される。
- そのため、違反行為を個々に特定するのではなく、違反行為が一定期間継続するとみなすことが可能であり、高速取引行為を行う者はポジションを当日中で解消する傾向があることに鑑みて、違反行為に係る銘柄の取引について違反行為日に確定した利益を課徴金の額とする(1日単位で課徴金の額を算定する)ことが考えられる。
- また、高速取引行為による相場操縦等においては、各違反行為日における銘柄毎の課徴金の算定額が1万円未満になる場合が想定されるが、1万円未満の端数として切捨処理されて課徴金を課すことができないこととならないよう、端数の切捨処理の基準値を1円未満に引き下げることが適当である。
- 他人名義口座の提供を受けるなどして不公正取引を行う事案への対応
- 不公正取引事案においては、知人等から口座の提供を受けるなどして他人名義の口座を利用する事案が多く発生している状況にある。こうした行為を行う者は、自らの違反行為の発覚を免れることを目的として他人名義口座を利用するものと考えられ、これにより、違反行為への心理的障壁が通常よりも低くなるため、通常の事案よりも高い抑止力が必要となる。
- 課徴金の水準については、違反行為により得た経済的利得相当額を基準としつつも抑止効果との兼ね合いで決定されるべきであり、他人の名義をもって不公正取引を行う者に対しては、違反行為への心理的障壁・抑止力を通常よりも高めるべく、違反行為を繰り返した場合は課徴金の額を5倍としていること等も参考にしつつ、課徴金の水準を引き上げることが適当である。
- 不公正取引を行う者に対する口座の提供は事案を複雑化し、違反行為への心理的障壁を低くし、又は違反行為を助長するものであり、不公正取引を抑止する上では、不公正取引を行おうとしていることを知りながら協力行為を行うことに対しても抑止を図っていくべきである。これはまた、不公正取引を行う者に対する資金の提供を行う者についても違反行為を助長する点で同様であると考えられる。このため、例えば、インサイダー取引規制に関する情報伝達規制においてはその違反者に対して情報受領者の行ったインサイダー取引に係る利得相当額の半額を課徴金の額としていること等も参考にしつつ、そうした協力行為を行う者に対する課徴金を創設することが適当である。
- ただし、例えば、口座等の用途を明確には知らされずに従属的な立場で提供する場合もあれば、口座等の用途を十分に理解した上で積極的な意図をもって協力する場合もある等、協力行為の態様は様々であることに留意しつつ課徴金の対象を検討すべきと考えられる。
- なお、本課徴金制度については、正犯行為である不公正取引の早期発見につながるよう、課徴金減算制度の対象とすることが適当である。
- 課徴金減算制度の見直し
- 実際の課徴金減算制度の運用においては、調査開始前に違反行為を報告した違反者が課徴金の額の50%の減額を受けつつ、自ら申告した違反を否認する事案が発生しており、当該制度の趣旨が貫徹されるよう、調査開始後においても当局の調査に協力するインセンティブがあるものとすることが適当と考えられる。
- この点、独占禁止法の課徴金減免制度では調査開始後における協力度合いに応じて減算する制度が導入されていることを参考に、金融商品取引法の課徴金減算制度においても調査開始後における協力度合いに応じて減算する制度を導入すべきである。
- その場合、違反行為の抑止の観点からは課徴金の水準が現行よりも引き下がらないようにするため、①調査開始前に報告した場合の減算率と②調査開始後に協力した場合の減算率の合計の上限は、現行制度における減算率と同水準とすることが適当である29。
- 出頭を求める権限の追加
- 金融市場のグローバル化と相互関連性の進展等を背景として、2017年に出頭強制の権限等が追加されるなど強化(Enhanced)された多国間覚書(IOSCO EMMoU)が策定されており、その署名のための要件の一つとして、申請当局が出頭強制の権限を有していることが求められている。金融庁は上述のとおり出頭強制の権限を有しておらず、署名のための要件を満たしていない状況にある。
- この点、外国規制当局との法執行協力においては相互主義が原則であるため、金融庁から外国規制当局に対する協力要請に応じてもらうためには、金融庁が外国規制当局に対する協力要請に対応できるような権限を整備する必要がある。
- そこで、外国規制当局からの行政上の調査に関する協力要請に応じて行う調査の権限に関し出頭を求める権限を追加することが適当である。
- また、開示検査・証券検査においても、以下のような事案への対応として出頭を求める権限を追加すること等が考えられる。
- 関係者への面談要請に対し、面談約束日時の直前にキャンセル等を繰り返し応じない事案や当局からの連絡に対し不通になる事案
- 検査対象会社の役員に任意的な出頭を要請したが、拒否されるとともに、捜査令状のような強制力を持つ文書を求められた事案
- 代表取締役に面談を要請したが、海外滞在中を理由に長期にわたり面談を断られた事案
- 金融商品取引業の無登録業等に対する犯則調査権限の追加
- 1992年当時は、証券業の無免許営業等(現行は金融商品取引業の無登録業等)はそれ自体で市場の機能を損なう行為ではなく、また、免許(現行の登録)の有無という明瞭に判別できるものであって専門的知識・経験を要するものではないと考えられたため、犯則事件とされなかった。
- しかしながら、実態としては、無登録業等において投資者保護上問題のある事案が認められる状態であったことから順次罰則の強化が行われ、また、民事効規定の創設や、証券取引等監視委員会に対し裁判所による緊急差止命令の申立て権限を付与する等の制度的対応が行われてきた。今日においては、金融商品取引業の無登録業等は有価証券の売買等の公正を害する蓋然性があり、それ自体で市場の機能を損なう行為と考えられる。
- その上で、複雑化する金融商品取引業の無登録業等の事案の解明には専門的知識・能力が必要となっており、近年の事案においては、金融商品取引業の無登録業と複雑化・巧妙化する不公正取引(偽計・相場操縦等)が同時に行われるなど、より一層の専門的知識・能力が必要とされている状況になっている。
- これらの点を踏まえると、金融商品取引業の無登録業等の罪に係る事件を証券取引等監視委員会による犯則調査の対象となる犯則事件に追加することが適当である。
- 金融商品取引業者の退出時における顧客財産の返還に関する制度の創設
- 金融商品取引業者の退出時における顧客財産の適切かつ円滑な返還を確保する観点から、現在の経営陣には顧客財産の返還に関する適切な業務運営が期待できない場合に、行政において管理人を選任し、当該経営陣に代わって金融商品取引業者の業務及び財産を管理すること等を可能とする制度を創設することが適当である。具体的には、以下のような仕組みを整備することが考えられる。
- 顧客財産の預託等を受ける金融商品取引業者全般を管理人制度の対象とする。
- 管理人の担い手としては、例えば、対象となる金融商品取引業者が投資者保護基金の会員である場合には投資者保護基金、金融商品取引業の実務に精通している金融商品取引業者やその自主規制機関である金融商品取引業協会(認可金融商品取引業協会、認定金融商品取引業協会)、弁護士・公認会計士などが考えられる。
- 管理人について、対象となる金融商品取引業者の業務及び財産の状況等を適切に把握し、顧客財産の返還に関する業務を適確に遂行するために必要な権限・義務等の規定を整備する。
- 金融商品取引業者の退出時における顧客財産の適切かつ円滑な返還を確保する観点から、現在の経営陣には顧客財産の返還に関する適切な業務運営が期待できない場合に、行政において管理人を選任し、当該経営陣に代わって金融商品取引業者の業務及び財産を管理すること等を可能とする制度を創設することが適当である。具体的には、以下のような仕組みを整備することが考えられる。
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警察庁 令和7年11月末における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)
- 特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺
- 認知件数38,121件、被害額2,763.9億円(前年同期の認知件数27,994件、被害額1,725.2億円)
- 特殊詐欺の概要について
- 依然として高水準で推移
- 認知件数24,912件(前年同期比+6,253件、+33.5%)、被害額1,213.3億円(前年同期比+632.6億円、+108.9%)(前年の年間認知件数21,043件、被害額718.8億円)
- ※「特殊詐欺に犯行利用された電話番号数」として、都道府県から警察庁に報告された電話番号数を集計(未遂・相談事案を含む。)都道府県から報告された電話番号が重複する場合、1件として計上。ただし、月をまたいで同一番号の報告があった場合は、各月1件として計上
- 主な要因
- ニセ警察詐欺の被害が多くを占める
- 認知件数は9,642件(特殊詐欺全体の38.7%)、被害額は831.9億円(特殊詐欺全体の68.6%)
- 当初接触ツールのうち99.0%が電話
- 性的な被害を伴うニセ警察詐欺が引き続き発生 令和7年11月末218件(都道府県警察から警察庁に報告があった件数※未遂・相談事案を含む。)
- ニセ警察詐欺の被害が多くを占める
- SNS型投資・ロマンス詐欺
- 認知件数13,209件、被害額1,550.6億円(前年同期の認知件数9,335件、被害額1,144.5億円)
- SNS型投資詐欺の概要について
- 依然として高水準で推移
- 認知件数8,217件(前年同期比+2,246件、+37.6%)、被害額1,071.1億円(前年同期比+276.2億円、+34.8%)
- 著名人をかたった「バナー等広告」や、「ダイレクトメッセージ」からLINEの投資グループに誘導されて金銭をだまし取られる
- 主な要因
- 「バナー等広告」による被害が最多
- 認知件数3,202件(前年同期比+453件、+16.5%)、被害額440.9億円(前年同期比+63.9億円、+16.9%)
- 「バナー等広告」でかたられた著名人と連携した被害防止広報を実施
- 第1回 令和7年11月12日(水) 三橋貴明氏、両@リベ大学長、森永康平氏
- 第2回 令和7年12月15日(月) 本田健氏、馬渕磨理子氏、桐谷広人氏
- 「バナー等広告」による被害が最多
- 依然として高水準で推移
- SNS型ロマンス詐欺の概要について
- 単月の被害額は53.9億円で過去最多を更新(これまでは9月の被害額52.1億円が最多)
- 認知件数4,992件(前年同期比+1,628件、+48.4%)、被害額479.5億円(前年同期比+129.9億円、+37.1%)
- 「マッチングアプリ」のダイレクトメッセージからLINEのやり取りに移行後、投資に誘導されて金銭をだまし取られる
- 主な要因
- 「マッチングアプリ」からの被害が最多
- 「マッチングアプリ」からの被害が全体の32.8%
- 認知件数は1,636件(前年同期比+490件、+42.8%)、被害額は151.5億円(前年同期比+26.5億円、+21.2%)
- 「マッチングアプリ」からの被害のうち、名目としては「暗号資産投資」名目が46.9% 次いで「ネットショップ経営」が20.1%
- 「マッチングアプリ」からの被害が最多
~NEW~
警察庁 犯罪統計資料(令和7年1~11月分)
- 令和7年1~11月の刑法犯総数について、認知件数は709385件(前年同期678008件、前年同期比+4.6%)、検挙件数は275988件(263151件、+4.9%)、検挙率は38.9%(38.8%、+0.1P)
- 凶悪犯の認知件数は6688件(6442件、+3.8%)、検挙件数は5970件(5710件、+4.6%)、検挙率は89.3%(88.6%)、粗暴犯の認知件数は56541件(53053件、+6.6%)、検挙件数は45244件(43905件、+3.0%)、検挙率は80.0%(82.8%、▲2.8P)、窃盗犯の認知件数は472771件(461820件、+2.4%)、検挙件数は159709件(152652件、+4.6%)、検挙率は33.8%(33.1%、+0.7P)、知能犯の認知件数は69370件(55964件、+24.0%)、検挙件数は18816件(17270件、+9.0%)、検挙率は27.1%(30.9%、▲3.8P)、風俗半の認知件数は18540件(17050件、+8.7%)、検挙件数は15581件(13770件、+13.2%)、検挙率は84.0%(80.8%、+3.2P)
- 詐欺の認知件数は64872件(51710件、+25.5%)、検挙件数は15754件(14350件、+9.8%)、検挙率は24.3%(27.8%、▲3.5P)
- 万引きの認知件数は96231件(90052件、+6.9%)、検挙件数は66250件(61749件、+7.3%)、検挙率は68.8%(68.6%、+0.2P)
- 特別法犯総数について、検挙件数は58705件(59561件、+0.2%)、検挙人員は45872人(47230人、▲2.9%)
- 入管法違反の検挙件数は4871件(5667件、▲14.0%)、検挙人員は3298人(3807人、▲13.4%)、軽犯罪法違反の検挙件数は5669件(5956件、▲4.8%)、検挙人員は5576人(5996人、▲7.0%)、迷惑防止条例違反の検挙件数は4531件(5269件、▲14.0%)、検挙人員は3163人(3735人、▲15.3%)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は4310件(4113件、+4.8%)、検挙人員は3211人(3087人、+4.0%)、銃刀法違反の検挙件数は4187件(4205件、▲0.4%)、検挙人員は3516人(3589人、▲2.0%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は10575件(1881件、+462.2%)、検挙人員は6994人(1091人、+541.1%)、大麻草栽培規制法違反の検挙件数は137件(6688件、▲98.0%)、検挙人員は127人(5335人、▲97.6%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は8368件(7930件、+5.5%)、検挙人員は5593人(5380人、+4.0%)
- 来日外国人による 重要犯罪・重要窃盗犯 国籍別 検挙人員 対前年比較 総数について508人(449人、+13.1%)、ベトナム100人(67人、+49.3%)、中国65人(81人、▲19.8%)、フィリピン32人(27人、+18.5%)、ブラジル29人(26人、+11.5%)、スリランカ24人(22人、+9.1%)、韓国・朝鮮22人(19人、15.8%)、インド22人(17人、+29.4%)、インドネシア21人(10人、+100.1%)、パキスタン19人(18人、+5.6%)、バングラデシュ15人(10人、+50.0%)、アメリカ11人(12人、▲8.3%)
- 暴力団犯罪(刑法犯)罪種別 検挙件数・検挙人員 対前年比較 総数について、検挙件数は7282件(9651件、▲24.5%)、検挙人員は4137人(4772人、▲13.3%)、強盗の検挙件数は79件(88件、▲10.2%)、検挙人員は160人(176人、▲9.1%)、暴行の検挙件数は351件(400件、▲12.3%)、検挙人員は303人(365人、▲17.0%)、傷害の検挙件数は664件(798件、▲16.8%)、検挙人員は826人(992人、▲16.7%)、脅迫の検挙件数は248件(251件、▲1.2%)、検挙人員は232人(255人、▲9.0%)、恐喝の検挙件数は285件(320件、▲10.9%)、検挙人員は340人(345人、▲1.4%)、窃盗の検挙件数は3177件(4976件、▲36.2%)、検挙人員は559人(660人、▲15.3%)、賭博の検挙件数は54件(66件、▲18.2%)、検挙人員は148人(100人、+48.0%)
- 暴力団犯罪(特別法犯)主要法令別 検挙件数・検挙人員 対前年比較 総数について、検挙件数は3852件(4233件、▲9.0%)、検挙人員は2371人(2811人、▲15.7%)、入管法違反の検挙件数は15件(23件、▲34.8%)、検挙人員は10人(23人、▲56.5%)、軽犯罪法違反の検挙件数は42件(52件、▲19.2%)、検挙人員は32人(47人、▲31.9%)、迷惑防止条例違反の検挙件数は37件(78件、▲52.6%)、検挙人員は28人(79人、▲64.6%)、暴力団排除条例違反の検挙件数は33件(53件、▲37.7%)、検挙人員は51人(75人、▲32.0%)、銃刀法違反の検挙件数は62件(62件、±0.0%)、検挙人員は46人(42人、+9.5%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は1001件(250件、+300.4%)、検挙人員は467人(104人、+349.0%)、大麻草栽培規制法違反の検挙件数は23件(757件、▲97.0%)、検挙人員は17人(434人、▲96.1%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は2100件(2389件、▲12.1%)、検挙人員は1299人(1557人、▲16.6%)、麻薬等特例法違反の検挙件数は154件(103件、+49.5%)、検挙人員は75人(48人、+56.3%)
~NEW~
警察庁 違法なドローン飛行対策に関する検討会
▼ 報告書 概要
- ドローンをめぐる状況
- ドローンは小型無人機等飛行禁止法の制定当時(平成28年)から映像伝送距離、飛行速度、最大積載重量等の性能が飛躍的に向上するとともに、社会的に広く普及
- ドローンを用いたテロ事案等が諸外国で発生しており、我が国でもドローンを悪用した重大事案の発生が懸念されるため、国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等に対する危険の未然防止に万全を期する必要
- 検討の基本的な方向性
- 様々な用途で活用されるドローンが重要な社会インフラになっていることも勘案し、国民の権利自由の制約やドローンの利活用の促進との調和を図る観点から必要最小限の規制となるよう慎重に検討
- 小型無人機等飛行禁止法の制定から現在までの約10年間におけるドローンの性能向上を前提として現行制度の課題を抽出し、必要な対策について検討
- 対策の方向性
- イエローゾーンの範囲の拡大
- ドローンの飛行速度を踏まえ、対処に必要な時間的猶予を確保する観点から「おおむね千メートル」に拡大すべき
- ドローンの利活用に配慮し、対象施設管理者の同意取得手続・都道府県公安委員会等への通報手続の円滑化を図るべき
- イエローゾーンの上空飛行の直罰化
- ドローンによるイエローゾーンの上空からの対象施設に対する直接的な攻撃の可能性を踏まえ、抑止を図るために直罰化すべき
- 法定刑は、その危険性の程度を踏まえ、レッドゾーンの上空飛行と一定の差異を設けるべき
- ドローン飛行による危害を防止すべき対象施設の追加
- G7サミット等の外国要人が参加する重要国際会議の会場等について、その円滑な準備・運営のために必要な期間を定めて、対象施設として指定できるようにすべき
- 「良好な国際関係の維持」の観点から、「対象外国公館等」の指定権者である外務大臣において、外交上の重要性、開催計画の内容等を考慮し、指定する施設を判断すべき
- 恒例の地方行幸啓、沖縄全戦没者追悼式、広島/長崎の平和記/祈念式典等の行事会場等について、国内要人の安全を確保するために必要な期間を定めて、対象施設として指定できるようにすべき
- テロ等の標的とされるリスクを踏まえ、国内要人の範囲を限定した上、警察庁において、運用上、屋外/数時間以上滞在する場所といった基準を設け、警備情勢を考慮し、指定する施設を判断すべき
- 警察と対象施設管理者等との連携
- 違法なドローン飛行への対処のために警察官が実施可能な措置に「対象施設管理者等に必要な措置をとることを命ずること」が含まれる旨を明確化すべき
- 迅速・的確・効果的な対処を行うための役割分担を整理すべき
- 新たな技術動向を踏まえた対処方策
- 諸外国の技術動向について、情報収集に努めるべき
- 対処方策は不断の見直しが必要であり、軍事用も含めた最新のドローン技術が悪用される場合の対処に万全を期する観点から、別途検討を進めるべき
- イエローゾーンの範囲の拡大
~NEW~
警察庁 児童の性的ディープフェイク被害・加害防止のための広報啓発資料
- そのAIの使い方 こども家庭庁・・・犯罪かも 服を脱がすなどの画像加工のリスク
- SNS投稿や友達との共有は、トラブルや犯罪、人権侵害につながることも
- AIは便利なものだけど!使い方を間違えると大変なことになる
- 軽い気持ちで他人の画像をAIで加工してSNSに投稿したら…
- AIは色んなことができるけど、こんな使い方はいいのかな?「あのコの画像の服を脱がせてみようかな…」
- 簡単に画像が作れた。でも、この画像はまずいかも。相手が見たらどう思うかな?
- SNSに投稿したらウケるかも!
- ちょっと待って!一度、SNSやグループチャットに投稿した画像は拡散され、もう二度と消すことはできないよ!
- それってすごいことだと思ってる?全然すごくないし、面白くないし、カッコ悪いよ!
- ごめん…こんなつもりじゃなかったのに
- 画像の拡散は必ずバレて相手を傷つける!ふざけ半分でも許されない!
- AIは色んなことができるけど、こんな使い方はいいのかな?「あのコの画像の服を脱がせてみようかな…」
- 保護者の皆様へ
- お子様は普段から生成AIを利用していますか?
- 生成AIを使った性的な画像加工やSNS等での拡散がトラブルや犯罪、人権侵害につながるケースがあります。
- 家庭内でルールやモラルについてよく話し合ってください。
~NEW~
警察庁 薬物乱用防止セミナーの開催
- 令和7年12月23日(火)午後6時から午後7時まで、オンライン形式で薬物乱用防止セミナー~薬物にNOというために~を開催します。
- 本セミナーでは、薬物の有害性や危険性のほか、薬物乱用からの身の守り方などを警察庁の職員が説明させていただきます。
- どなたでも参加可能です。参加ご希望の方は、下記発表資料のチラシに掲載のQRコードから事前登録をお願いいたします。
~NEW~
経済産業省 サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針(案)」(SCS評価制度の構築方針(案))を公表しました
- サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関する制度構築方針(案)について
- 制度検討の背景
- 近年、取引先に影響を与えるようなサイバー攻撃事案が頻発しており、サプライチェーン全体でのサイバーセキュリティ対策の強化が求められています。
- そうした中、取引先のセキュリティ対策状況を外部から判断することが難しいといった発注元企業側の課題や、複数の取引先から様々な対策を要求されるといった委託先企業側の課題が生じています。
- こうした課題に対応するため、経済産業省及び内閣官房国家サイバー統括室では、サプライチェーンにおける重要性を踏まえた上で満たすべき各企業の対策を提示しつつ、その対策状況を可視化する仕組み(「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」)の検討を進めるべく、産業サイバーセキュリティ研究会ワーキンググループ1サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に関するサブワーキンググループにおいて、制度の目的や位置付け、要求項目・評価基準の内容、制度の普及のために必要な施策等について有識者・産業界とも継続して議論を進め、本年4月に本制度構築に向けた「中間取りまとめ」を公表しました。
- 中間取りまとめの公表以降、本制度の実証事業に取り組んできた結果を踏まえ、今般、制度の運用体制案、制度で用いるセキュリティ要求事項・評価基準、制度における評価スキームなどを盛り込んだ「制度構築方針(案)」を取りまとめ、意見公募を開始しました。
- 制度の趣旨
- 本制度では、サプライチェーンにおけるリスクを対象にした上で、各企業の立ち位置に応じて必要なセキュリティ対策を提示するため、複数のセキュリティ対策の段階★を設けています。こうした段階を設けることにより、特に、限られたリソースの中で自社のリスクを踏まえてセキュリティ対策を行うことが困難な中小企業を中心に、サプライチェーンに属するすべての企業が、容易かつ適切に必要なセキュリティ対策を決定できるようになることが期待されます。
- 本制度の活用促進を通じて、取引先へのサイバー攻撃を起因とした不正侵入等のリスクや製品・サービスの提供が途絶えるリスクの軽減を図り、サプライチェーン全体のセキュリティ対策水準を向上させることが、本制度の目的です※。
- 具体的には、2社間の取引契約等において、発注元企業が、委託先企業側に適切な段階★を提示し、示された対策を促すとともに実施状況を確認することを想定しています。
- 本制度は、企業のセキュリティ対策への対応状況を可視化するものであり、事業者のセキュリティ対策レベルを競わせることを目的としたもの(格付け制度等)ではありません。
- 本制度において設けるセキュリティ対策の段階
- 本制度では、以下の3つのセキュリティ対策の段階(★)を設けることを予定しています。
- ★3:全てのサプライチェーン企業が最低限実装すべきセキュリティ対策として、基礎的なシステム防御策と体制整備を中心に実施する段階(専門家確認付き自己評価※1)
- ★4:サプライチェーン企業等が標準的に目指すべきセキュリティ対策として、組織ガバナンス・取引先管理、システム防御・検知及びインシデント対応等包括的な対策を実施する段階(第三者評価※2)
- ★5:サプライチェーン企業等が到達点として目指すべき対策として、国際規格等におけるリスクベースの考え方に基づき、自組織に必要な改善プロセスを整備した上で、システムに対しては現時点でのベストプラクティスに基づく対策を実施する段階(第三者評価※2(令和8年度以降、対策基準や評価スキームの具体化の検討を予定しています))
- 1 ★取得を希望する組織が自ら実施した評価の結果について、社内外のセキュリティ専門家による確認及び助言を経て、当該組織の評価結果として確定させることをいいます。
- 2 ★取得を希望する組織が自ら実施した評価の結果について、当該組織以外の組織(評価機関)による評価等を経て、評価結果として確定させることをいいます。
- (注)上位の段階はそれ以下の段階で求められる事項を包括するため、例えば、★3を事前に取得していなければ★4を取得できないという関係とはなりません。
- 本制度では、以下の3つのセキュリティ対策の段階(★)を設けることを予定しています。
- 今後の予定
- 3段階の水準のうち、★3及び★4について、令和8年度末の制度開始を目指し、制度運営基盤の整備や制度の導入促進等を進めていきます。
- ★5については、令和8年度以降、対策基準や評価スキームの具体化の検討を進めていきます。
- 制度検討の背景
- サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度を活用する中小企業向け支援策について
- サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度を活用する中小企業向け「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(新類型)の創設について
- サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度の制度開始に向けて、経済産業省及び独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、中小企業が同制度の★3及び★4を安価かつ簡便に取得できるよう、新たな支援策として「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(新類型)を創設する予定です。
- 「サイバーセキュリティお助け隊サービス」は、セキュリティ対策に対して「何をしたらよいか分からない」「セキュリティにコストをかけられない」という悩みを抱える中小企業に対する支援策として、国が認定した民間事業者のサービスです。24時間の異常監視、緊急時の駆け付け支援、相談窓口の設置、簡易的サイバー保険などの基本的なセキュリティサービスがワンパッケージで、かつ、安価で提供されるサービスです。
- 経済産業省及びIPAでは、今後、「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(新類型)の創設に向けた具体的な検討を進める予定ですが、現時点で以下のサービス内容を想定しています。
- STEP1として、サービス提供に当たって、サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度の★3又は★4の取得時及び更新時に、中小企業のセキュリティ対策状況を評価する。
- STEP2として、同制度★3又は★4の要求事項のうち未達成の項目について、ITツールの導入や人的支援によって、その達成を支援する。
- 上記のサービスについて、一定の価格要件等を満たすものを、国が「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(新類型)として認定する。
- 経済産業省及びIPAでは、令和8年春頃から、「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(新類型)の制度設計を行うための実証事業を開始する予定です。この実証事業では、サービス提供事業者と連携して、実際に中小企業に対してサプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度★3又は★4取得のためのサービスを試行的に提供します。その活用状況や結果を踏まえて、中小企業にとって導入しやすいサービスであること等を担保するための品質要件や価格要件などについて検討を行います。
- 詳細については、今後、下記関連リンク中「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)を活用する中小企業向け支援策について」において順次情報を掲載します。
- 取引関係のある企業間においてセキュリティ対策の要請を行う際の関係法令の整理について
- 発注者側である大企業が取引先である中小企業等に対してサイバーセキュリティ対策の実施要請をするに当たって、一定のサイバーセキュリティ対策を実施していることを取引の条件とすること等について、独占禁止法や取適法の適用関係を明確にするため、経済産業省及び公正取引委員会では、令和4年10月に、「サプライチェーン全体のサイバーセキュリティ向上のための取引先とのパートナーシップの構築に向けて」を公表し、一定の考え方を示しています。
- 今般、経済産業省及び公正取引委員会では、「サプライチェーン全体のサイバーセキュリティ向上のための取引先とのパートナーシップの構築に向けて」を補足することを目的に、独占禁止法や取適法との関係を整理し、「問題とならない」ケースを想定した事例と、想定事例の内容を補足するための解説文書も作成しました。
- 具体的には、発注者側が取引先に対し、サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度に基づく対策の要請を行うケースを想定し、発注者側・相手方がパートナーシップを構築してセキュリティ対策と価格交渉を実施し、円満に合意するに至るための想定事例及び解説としています。
- 今後、本文書について、経済団体や中小企業支援機関等に協力いただきつつ、発注者側・取引先のそれぞれの企業に対して、普及展開を進めていく予定です。
- サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度を活用する中小企業向け「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(新類型)の創設について
~NEW~
経済産業省 パートナーシップ構築宣言のひな形を改正します(令和8年1月1日改正)
- パートナーシップ構築宣言では、下請中小企業振興法に基づく振興基準(以下「振興基準」という。)の遵守についても宣言いただいています。同法及び振興基準が改正され、令和8年1月1日から施行されることに伴い、パートナーシップ構築宣言のひな形についても同日付で改正します。また、令和7年12月15日にパートナーシップ構築宣言公表要領も改正されました。
- 以上を踏まえ、宣言企業の皆様におかれましては、令和8年1月1日以降、新たなひな形に基づきパートナーシップ構築宣言を更新いただき、宣言内容を適切に履行してください。
- 加えて、パートナーシップ構築宣言をまだされていない企業の皆様におかれましては、この機会にぜひ宣言をお願いします。
- ひな形改正のポイント
- サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列等を超えた新たな連携
- サプライチェーンとの連携
- 振興基準前文において、「サプライチェーンの深い層」も含めて、サプライチェーン全体の共存共栄の必要性を謳うこととなったため、「サプライチェーンの深い層」の用語を用いる形に改正します。
- 災害時等の事業継続や働き方改革の観点からのテレワーク導入とBCP(事業継続計画)
- 現行ひな形の定型部分にある「取引先のテレワーク導入やBCP策定の助言等の支援」の記述について、制定当時は新型コロナウイルス禍中であったものの、現在は状況が変化したため、テレワーク導入支援等について定型部分からは削除し、各企業がサプライチェーンの共存共栄を目指して取り組む事項として選択して記載する個別項目に盛り込みました。
- サプライチェーンとの連携
- 「振興基準」の遵守
- 現行ひな形は、振興基準を一部抜粋・要約し、ひな形に直接記載しているところ、直接記載部分のみ遵守すればよいとの誤解から、振興基準に反する記載に修正して申請を行う企業も見受けられることから、振興基準全体を遵守する旨を単純化、明確化しました。さらに事業者に振興基準の理解を徹底いただくため、振興基準の内容を理解した上で宣言する旨の記述を追加しました。
- 法改正に伴う用語の変更
- 「下請代金支払遅延等防止法」・「下請中小企業振興法」が改正され、それぞれ「中小受託取引適正化法」・「受託中小企業振興法」となるなど、「下請」等の用語が変更されるため、所要の用語改正を行いました。
- サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列等を超えた新たな連携
- 今後の取組
- 経済産業省では、新しいひな形での宣言更新や、さらなる宣言数拡大を促していくために、関係府省庁等と連携し、
- パートナーシップ構築宣言を公表している全企業に向け、メールによる周知
- 業界団体経由で各会員企業向けの周知
- 等を実施します。
- 経済産業省では、新しいひな形での宣言更新や、さらなる宣言数拡大を促していくために、関係府省庁等と連携し、
~NEW~
経済産業省 GX実現に向けた投資促進策を具体化する「分野別投資戦略」を改定しました
- エネルギー安定供給、経済成長、脱炭素の同時実現を目指すGX(グリーントランスフォーメーション)実現に向け、重点分野毎の取組の方向性や投資促進策等を取りまとめた「分野別投資戦略」を改定しました。
- 背景
- GX実現に向け、10年間で150兆円規模の官民投資を呼び込むための成長志向型カーボンプライシング構想が始動しています。国際情勢の変化やGX・DXの進展に伴う電力需要増加の可能性など、投資環境への不確実性が高まる中でも、GXを着実に進めていくため、重点分野ごとにGXの方向性や投資促進策等を取りまとめた「分野別投資戦略」について「GX実現に向けた専門家ワーキンググループ」で議論を行い、改定しました。
- 概要
- GX経済移行債を活用した投資促進策に関し、基本原則等の基本的考え方を示すとともに、以下の16分野ごとにGXの方向性と投資促進策等を取りまとめた「分野別投資戦略」を改定しました。「分野別投資戦略」の遂行により、重点分野でのGX投資を促進し、我が国におけるGX実現を推進していきます。
- 重点16分野
- 鉄鋼、化学、紙パルプ、セメント、自動車、蓄電池、航空機、SAF、船舶、くらし、資源循環、AI・半導体、水素等、次世代再エネ(ペロブスカイト太陽電池、浮体式等洋上風力、次世代型地熱)、原子力・フュージョンエネルギー、CCS
~NEW~
経済産業省 「日本スタートアップ大賞2026」の募集を開始します~起業家やスタートアップを表彰します~
- 本年も、次世代のロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やスタートアップを表彰する「日本スタートアップ大賞」の募集を開始します。
- 「日本スタートアップ大賞」とは
- 次世代のロールモデルとなるような、インパクトのある新事業を創出した起業家やスタートアップを表彰し称える制度です。起業を志す人々や社会に対し、積極的に挑戦することの重要性や起業家一般の社会的な評価を浸透させ、社会全体の起業に対する意識の高揚を図ることを目的としています。
- 経済産業省、農林水産省、文部科学省、厚生労働省、国土交通省、総務省、防衛省が募集を行い、有識者等から成る審査委員会が受賞者を決定します。
- 自薦・他薦ともにございますので、是非ご応募ください。
- 表彰部門の概要
- 日本スタートアップ大賞(内閣総理大臣賞)
- 事業のビジョン、事業の新規性や革新性、起業のチャレンジ性、事業の拡張性などに関し、最も評価の高い企業に対して付与します。
- 日本スタートアップ優秀賞 (経済産業大臣賞)
- 事業のビジョン、事業の新規性や革新性、起業のチャレンジ性、事業の拡張性などに関し、次世代のロールモデルとなるような優れた企業に対して付与します。
- 農業スタートアップ賞 (農林水産大臣賞)
- 農林水産分野におけるイノベーションの創出や農林水産業の発展に対する寄与などに関し、評価の高い企業に対して付与します。
- 大学発スタートアップ賞 (文部科学大臣賞)
- 大学発スタートアップの定義に合致するものから、大学の研究成果の事業化に対する寄与などに関し、評価の高い企業に対して付与します。
- 医療・福祉スタートアップ賞(厚生労働大臣賞)
- 医療・福祉分野におけるイノベーションの創出や医療・福祉分野の発展に対する寄与などに関し、評価の高い企業に対して付与します。
- 国土交通スタートアップ賞 (国土交通大臣賞)
- 国土交通分野におけるイノベーションの創出や国土交通分野の発展に対する寄与などに関し、評価の高い企業に対して付与します。
- 情報通信スタートアップ賞 (総務大臣賞)
- 情報通信分野におけるイノベーションの創出や情報通信分野の発展に対する寄与などに関し、評価の高い企業に対して付与します。
- 防衛スタートアップ賞 (防衛大臣賞)
- 防衛分野における将来的なイノベーションの創出や防衛分野の発展に対する寄与などに関し、評価の高い企業に対して付与します。
- 審査委員会特別賞
- 上記の(1)から(8)の賞のほか、事業のビジョン、事業の新規性や革新性、起業のチャレンジ性、事業の拡張性などに関し、特に評価の高い項目のある企業に対して付与します。
- 日本スタートアップ大賞(内閣総理大臣賞)
- 募集期間と今後のスケジュールについて
- 2025年12月23日(火曜日)募集開始
- 2026年1月23日(金曜日)募集締切(必着)
- 2026年3月 審査、受賞者決定
~NEW~
経済産業省 自動車ディーラー及び車体整備事業者間の取引における下請法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します
▼ (令和7年12月22日)自動車ディーラー及び車体整備事業者間の取引における下請法違反被疑事件の集中調査の結果について
- 中小企業庁と公正取引委員会は、令和7年4月以降、自動車販売事業者(以下「自動車ディーラー」という。)と車体整備事業者間の取引において行われている修理委託に係る下請法違反被疑行為について集中的に調査を行い、自動車ディーラーに対して、2件の勧告及び160件の指導を行うとともに、中小企業庁において下請Gメンによるヒアリングを実施しました。
- 集中調査の実施等について
- 中小企業庁及び公正取引委員会は、下請代金支払遅延等防止法(昭和31年法律第120号。以下「下請法」という。)に違反する疑いのある行為を行っている事業者に対して、連携して調査を行い、違反が認められた場合には、勧告、公正取引委員会に対する措置請求、指導等の措置を迅速かつ厳正に行っています。
- 今般、中小企業庁及び公正取引委員会は、下請法の執行を通じた取引の適正化の取組を更に効果的なものとするため、特定の業種・業界における下請法違反被疑行為について集中的に調査を行い、下請法に違反する又は違反するおそれのある行為が認められた事業者に対して、迅速に指導等を行う新たな取組を実施しました。
- この取組の一つとして、中小企業庁及び公正取引委員会は、令和7年4月以降、自動車ディーラーと下請事業者(以下「車体整備事業者」という。)の間の取引において行われている修理委託の下請代金(以下「代金」という。また、本文中、「修理代金」は修理に要する総額をいう。)等に係る下請法違反被疑行為について集中的に調査を行い、自動車ディーラーに対して、2件の勧告(令和7年4月24日及び同年11月27日にそれぞれ措置済み)及び160件の指導を行いました。勧告及び指導事例の概要は関連資料中の「別紙1」をご覧ください。
- また、中小企業庁では全国に下請Gメンを配置して中小企業に対しヒアリングを行っており、自動車ディーラーとの取引に関して、中小企業である車体整備事業者からのヒアリングで聴取した主な意見は関連資料中の「別紙2」をご覧ください。
- 主な違反行為の傾向等
- 自動車ディーラー及び車体整備事業者間の修理委託について
- 自動車ディーラー及び車体整備事業者間における修理委託の取引の流れの一例は下図(略)のとおりです。修理委託は自動車ディーラーと車体整備事業者との間の取引であり、損害保険会社は直接の契約当事者ではないことを前提としています。
- 書面の不交付・記載不備について
- 自動車ディーラーが、車体整備事業者に対して修理委託を行う場合には、取引条件を記載した発注書面等を交付する義務がありますが、口頭発注が業界の慣習となっていたこと、急ぎの案件であったこと等を理由に、発注書面等を交付していなかった書面の不交付の事例が複数ありました。
- また、発注書面等を交付していた場合でも、車体整備事業者が実際に修理してみなければ作業内容が確定しないこと、修理代金の支払に損害保険が適用される取引において、車体整備事業者が損害保険会社の査定を受けるまで見積金額が確定しないこと等を理由に、発注時に代金の額を記載していなかった記載不備の事例が複数ありました。
- 支払遅延について
- 修理代金の支払に損害保険が適用される取引において、自動車ディーラーが、車体整備事業者と損害保険会社の間で修理代金に係る交渉が難航して代金の決定に時間を要したこと等を理由に、代金を支払期日までに支払っていなかった事例が複数ありました。
- また、車体整備事業者からの請求書の提出が遅れる又は提出されないことを理由に、代金を支払期日に支払っていなかった事例もありました。
- 買いたたきについて
- 自動車ディーラーが、車体整備事業者からコスト上昇に伴う代金の見直しの要請があった場合には協議に応じる一方で、コスト上昇等により車体整備事業者のコストが増えたことが明らかな場合においても要請がなかった車体整備事業者に対しては協議をすることなく、代金を据え置いていた事例が複数ありました。
- また、修理代金の支払に損害保険が適用される取引において、自動車ディーラーが損害保険会社との修理代金に係る交渉を車体整備事業者に任せた後、車体整備事業者が損害保険会社と協議した結果、レバーレート(1時間当たりの基本工賃)を引き下げる等により、修理代金を変更したにもかかわらず、自動車ディーラーは、車体整備事業者と協議を行うことなく、その修理代金から更に一律に自社分の利益として一定率を乗じて得た額を差し引いた金額を代金の額として定めていた事例が複数ありました。
- 不当な経済上の利益の提供要請について
- 自動車ディーラーが、発注時に委託内容として発注書面等に記載していないにもかかわらず、修理対象となる自動車の車体整備事業者の工場等への引取りを車体整備事業者に無償で行わせていた事例が複数ありました。また、修理部品の引取りや修理後の不要部品の廃棄を無償で行わせていた事例もありました。
- 自動車ディーラーが、発注時に委託内容として発注書面等に記載していないにもかかわらず、修理対象となる自動車の車体整備事業者の工場等への引取りを車体整備事業者に無償で行わせていた事例が複数ありました。また、修理部品の引取りや修理後の不要部品の廃棄を無償で行わせていた事例もありました。
- また、自動車ディーラーの顧客に修理期間中の自動車の代車として貸し出す目的で、車体整備事業者に無償で自動車を提供させていた事例も複数ありました。
- 自動車ディーラー及び車体整備事業者間の修理委託について
- 違反行為に対する改善のための取組
- 書面の不交付・記載不備について
- 車体整備事業者に対して取引条件を記載した発注書面等を交付していない自動車ディーラーには、発注書面等を交付するよう指導を行いました。また、発注書面等における代金の額の記載不備について、代金の額を発注時に定めることが困難である場合は、具体的な金額を定めることとなる算定方法を記載するよう指導を行いました。
- 支払遅延について
- 修理代金の支払に損害保険が適用される取引において、自動車ディーラーに対し、車体整備事業者と損害保険会社との間で修理代金に係る交渉が難航し、代金の額が定まる時期が遅れたり、車体整備事業者からの請求書の提出が遅れたりした場合であっても、自動車ディーラーは車体整備事業者から給付を受領した日から起算して60日以内に定めた支払期日までに代金を全額支払う必要がある旨指導を行いました。
- なお、自動車ディーラーは、車体整備事業者と損害保険会社との間で修理代金に係る交渉が難航した場合であっても、支払遅延とならないよう、例えば、損害保険会社との交渉を車体整備事業者に委ねるのではなく、自動車ディーラーが自ら損害保険会社との交渉をするなど、代金の支払が滞ることのないよう配慮をすることが望ましいです。
- 買いたたきについて
- 自動車ディーラーに対し、修理代金の支払に損害保険が適用される取引において、損害保険会社との修理代金に係る交渉によって車体整備事業者が見積金額を変更した場合は、自動車ディーラーと車体整備事業者の間で十分な協議を行った上で代金の額を定めるよう指導を行いました。
- なお、自動車ディーラーは、損害保険が適用される取引の場合であっても、買いたたきとならないよう、例えば、次のような取組を行うなどの配慮をすることが望ましいです。
- 損害保険の適用の有無にかかわらず、自動車ディーラーと車体整備事業者との間で代金の算定方式を定めておき、あらかじめ取り決めた算定方式に基づき算定した代金の額を支払う。
- 自動車ディーラーは一律に自社の利益分として一定率を乗じて得た額を差し引いた金額を代金の額とするのではなく、車体整備事業者と損害保険会社との修理代金に係る交渉によって見積金額に変更が生じる場合を考慮し、価格の見直しを行う。
- 自動車ディーラー自らが損害保険会社との修理代金の交渉を行った上で、車体整備事業者と代金の額について協議する。
- 不当な経済上の利益の提供要請について
- 自動車ディーラーに対し、修理対象となる自動車や修理部品の引取り、修理後の不要部品の廃棄等を車体整備事業者に無償でさせることにより、車体整備事業者の利益を不当に害さないよう指導を行いました。
- なお、自動車ディーラーは、不当な経済上の利益の提供要請を行うことがないよう、例えば、自動車ディーラーと車体整備事業者の事業所の間で修理対象となる自動車や修理部品の引取り、修理後の不要部品の廃棄等が必要な場合は、車体整備事業者に行わせるのではなく、自動車ディーラーが自ら行うなどの配慮をすることが望ましいです。
- 自動車ディーラーに対し、代車を車体整備事業者に提供させることにより、車体整備事業者の利益を不当に害さないよう指導を行いました。
- なお、自動車ディーラーは、不当な経済上の利益の提供要請を行うことがないよう、例えば、次のような取組を行うなどの配慮をすることが望ましいです。
- 車体整備事業者に代車を提供させることがないよう、自動車ディーラーが自ら代車を手配する。
- 車体整備事業者に代車を提供させる場合は、代車の提供に係る費用を自動車ディーラーが全額負担する。
- なお、自動車ディーラーは、不当な経済上の利益の提供要請を行うことがないよう、例えば、次のような取組を行うなどの配慮をすることが望ましいです。
- 自動車ディーラーに対し、修理対象となる自動車や修理部品の引取り、修理後の不要部品の廃棄等を車体整備事業者に無償でさせることにより、車体整備事業者の利益を不当に害さないよう指導を行いました。
- 書面の不交付・記載不備について
- 今後の対応
- 自動車ディーラーと車体整備事業者の間の取引における下請法違反被疑行為について集中的に調査を行った本集中調査の過程において明らかになった下請法に違反する又は違反するおそれのある行為は、業界の商慣習が深く影響していることがうかがえます。それに起因し、自動車ディーラーと車体整備事業者との間での協議が十分に行われないまま取引が行われた結果、買いたたきや不当な経済上の利益の提供要請に該当する行為につながっていると考えられます。
- 令和8年1月1日から施行される「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(下請法の改正法(令和7年法律第41号)による改正後の法律。以下「取適法」という。)においては、委託事業者の禁止行為として「協議に応じない一方的な代金決定」が追加されることに加え、事業所管省庁に指導・助言権限が付与されることで、一層、取引適正化を阻害する行為に対する監視が強化されることとなるため、自動車ディーラーと車体整備事業者との間の取引においては、改めて取適法の趣旨の周知徹底と法令遵守が求められます。
- 中小企業庁及び公正取引委員会は、今回の調査・指導の結果を踏まえ、事業所管省庁と更なる連携を図りながら、引き続き、自動車ディーラーと車体整備事業者との間の取引の適正化に向けて、取適法に違反する又は違反するおそれのある行為については迅速かつ厳正に対応していくこととします。
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経済産業省 運送事業者間の取引における下請法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します
- 中小企業庁と公正取引委員会は、令和7年4月以降、運送事業者間の取引において行われている下請代金等に係る下請法違反被疑行為について集中的に調査を行い、運送事業者に対して、2件の勧告及び530件の指導を行うとともに、中小企業庁において下請Gメンによるヒアリングを実施しました。
- 集中調査の実施等について
- 中小企業庁及び公正取引委員会は、下請代金支払遅延等防止法(昭和31年法律第120号。以下「下請法」という。)に違反する疑いのある行為を行っている事業者に対して、連携して調査を行い、違反が認められた場合には、勧告、公正取引委員会に対する措置請求、指導等の措置を迅速かつ厳正に行っています。
- 今般、中小企業庁及び公正取引委員会は、下請法の執行を通じた取引の適正化の取組を更に効果的なものとするため、特定の業種・業界における下請法違反被疑行為について集中的に調査を行い、下請法に違反する又は違反するおそれのある行為が認められた事業者に対して、迅速に指導等を行う新たな取組を実施しました。
- この取組の一つとして、中小企業庁及び公正取引委員会は、令和7年4月以降、運送事業者間の取引において行われている下請代金(以下「代金」という。)等に係る下請法違反被疑行為について集中的に調査を行い、運送事業者に対して、2件の勧告(令和7年12月4日及び同年12月12日にそれぞれ措置済み)及び530件の指導を行いました。勧告及び指導事例の概要は関連資料中「別紙1」をご覧ください。
- また、中小企業庁では全国に下請Gメンを配置して中小企業に対しヒアリングを行っており、運送事業者間の取引に関して、中小企業である運送事業者からのヒアリングで聴取した主な意見は関連資料中「別紙2」をご覧ください。
- 主な違反行為の傾向
- 書面の不交付・記載不備について
- 運送事業者が、下請事業者(以下「受託側の運送事業者」という。)に対して運送業務を委託する場合には、取引条件を記載した発注書面等を交付する義務がありますが、発注書面等を交付していなかった書面の不交付の事例が複数ありました。
- また、発注書面等を交付していた場合でも、荷待ち、積込み・取卸し等の運送業務以外の役務を委託しているにもかかわらず、発注時に当該役務を「提供される役務の内容」として記載していなかった記載不備の事例が複数ありました。
- 本集中調査で確認した限りでは、運送事業者が取引条件を記載した発注書面等を交付する際に、運送業務以外の役務を運送業務と区別して記載していない事例が多く、その要因としては、運送業界全体において、「荷待ち、積込み・取卸し等の役務も運送業務の一部である」という商慣習が根強く残っていることが考えられます。
- 買いたたきについて
- 昨今の労務費やエネルギーコスト等の上昇により、運送に係るコストが上昇しているにもかかわらず、運送事業者が、受託側の運送事業者と協議を行うことなく代金を据え置いていた事例や、受託側の運送事業者が代金の引上げを求めたにもかかわらず、価格転嫁をしない理由を発注書面等で受託側の運送事業者に回答することなく、代金を据え置いていた事例が複数ありました。
- また、運送事業者が、運送業務以外の役務を運送業務と一体であるとみなして、「運送業務及びその他附帯する業務」といったように委託内容を記載した上で、運送業務以外の役務について受託側の運送事業者と十分な協議を行わず一方的に代金を決定し、本来支払うべき運送業務以外の役務に係る代金を支払っていなかった事例もありました。
- 代金を決定する際に代金が据え置かれていた事例が多かった要因としては、受託側の運送事業者から協議を求めにくいことや、協議が行われた場合でも意見が言いにくいことが考えられます。
- 不当な経済上の利益の提供要請について
- 運送事業者が発注時に委託内容として発注書面等に記載していないにもかかわらず、受託側の運送事業者に対して、無償で、荷待ち、積込み・取卸し等の運送業務以外の役務を行わせていた事例が複数あったほか、有料道路の利用が必要な遠距離運送業務において、有料道路の利用料金を受託側の運送事業者に負担させていた事例もありました。
- 運送事業者が無償で運送業務以外の役務を行わせていた要因としては、受託側の運送事業者に支払う運送業務の対価に運送業務以外の役務の対価も含まれているとして、無償で行わせることが商慣習化していることがうかがえました。また、発荷主から運送業務以外の役務に係る対価が支払われていないことが、受託側の運送事業者に無償で当該役務を行わせている要因であることを挙げる運送事業者も多数みられました。
- 書面の不交付・記載不備について
- 違反行為に対する改善のための取組
- 書面の不交付・記載不備について
- 運送事業者に対し、取引条件を記載した発注書面等に運送業務以外の役務の委託内容を全く記載していなかった場合、荷待ち、積込み・取卸し等の運送業務以外の役務が生じる時には具体的に明記するよう指導し、また、発注書面等に「その他一切の附帯業務」といった記載をしていた運送事業者に対しては、役務の内容について運送業務以外の役務を明確にするよう指導を行いました。
- 買いたたきについて
- 運送事業者から一方的に代金の決定が行われていた場合や、代金の額の決定に当たり十分な協議が行われていなかった場合には、運送事業者に対し、受託側の運送事業者との価格協議を行う場を設けるようにすること、また、その際には昨今の労務費等のコスト上昇を考慮し、十分な協議を行った上で代金の額を定めるよう指導を行いました。
- なお、令和8年1月1日から施行される「製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律」(下請法の改正法(令和7年法律第41号)による改正後の法律。以下「取適法」という。)では、委託事業者の禁止行為として「協議に応じない一方的な代金決定」が追加されるため、委託事業者は中小受託事業者からの価格協議に応じない場合は取適法上問題となり得ることにも留意する必要があります。
- 不当な経済上の利益の提供要請について
- 運送事業者に対し、運送業務以外の役務の内容を運送業務とは区別して定め、当該役務に係る対価について十分な協議を行い、適正な対価を定めて支払うよう指導を行いました。
- なお、本集中調査においては、運送業務以外の役務に関する記載不備が複数みられましたが、発注時に運送業務以外の役務について運送業務と区別して委託内容を記載することで、買いたたきや不当な経済上の利益の提供要請の未然防止にもつながるため、運送事業者においては、取引条件を記載した発注書面等を交付する義務を遵守し、適切に交付することが重要です。
- また、取適法では、適用対象となる取引に特定運送委託が追加され、発荷主から直接運送事業者に委託する運送も同法の適用対象となるため、発荷主及び運送事業者の双方において法令遵守の徹底に取り組む必要があると考えられます。
- 書面の不交付・記載不備について
- 今後の対応
- 運送事業者間の取引における下請法違反被疑行為について集中的に調査を行った本集中調査の過程においては、貨物自動車運送事業法(以下「トラック法」という。)上も問題となり得ると考えられる事例も散見されました。
- 運送事業者間の取引においては、取適法、トラック法等の関係法令の遵守を徹底し、物流業界全体で事業者間の対等な価格交渉の確保への機運を醸成しながら、取引適正化を進めていくことが求められます。
- 中小企業庁及び公正取引委員会は、今回の調査・指導の結果を踏まえ、事業所管省庁と更なる連携を図りながら、引き続き、運送事業者間の取引の適正化に向けて、違反する又は違反するおそれのある行為については、取適法に基づき迅速かつ厳正に対応していくこととします。
- また、その一環として、公正取引委員会、中小企業庁及び国土交通省は、物流業界の取引適正化を阻害する行為に対して取適法・トラック法を活用してシームレスに対応するために、3省庁で執行情報の共有を行う連絡会議を定期的に開催し、一層の執行連携に取り組んでいくこととします。
~NEW~
経済産業省 「省エネコミュニケーション・ランキング制度」の評価結果を発表します
- エネルギー小売事業者から一般消費者への省エネに資する情報提供状況を星数で評価する「省エネコミュニケーション・ランキング制度」について、2025年度の評価結果を発表します。
- 背景
- 「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律(昭和54年法律第49号)」において、エネルギー小売事業者は、一般消費者に対し、「エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換に資する情報」や「電気の需要の最適化に資する措置の実施に資する情報」を「提供するよう努めなければならない」と規定されています。
- これらを実施するために、エネルギー小売事業者に対して「一般消費者に対するエネルギーの供給の事業を行う者が講ずべき措置に関する指針(以下「指針」という。)」を定めており、指針では、エネルギー小売事業者は、可能な範囲内で、「一般消費者が行うエネルギーの使用の合理化に資する情報」「非化石エネルギーへの転換に資する情報」等について、提供するように努めることを求めています。
- 本制度は、2021年1月から「エネルギー小売事業者の省エネガイドライン検討会」において、エネルギー小売事業者の一般消費者に対する情報提供の取組を評価する仕組みについて審議し、2022年度から「省エネコミュニケーション・ランキング制度」として本格運用を開始しました。
- 省エネコミュニケーション・ランキング制度とは
- 本制度では、電力・ガス会社等のエネルギー小売事業者による省エネルギー等に関する一般消費者向けの情報提供やサービスの充実度を調査し、その取組状況を毎年度評価・公表することで、電力・ガス会社等のエネルギー小売事業者による更なる情報提供やサービスの向上を促し、提供された情報を元に一般消費者が一層の省エネルギー等に取り組んでいただけるようにすることを目的としています。
- 評価結果は、各エネルギー小売事業者の取組状況により星1から星5でランク分けされます。
- 各社の一般消費者向けの情報提供やサービスの充実度が星数でイメージすることができるため、一般消費者がエネルギー小売事業者を選択する際に、参考にしていただけます。
- 公表内容
- 本制度における各エネルギー小売事業者のランク(獲得した★数)、各ランクの平均得点率等を公表します。
- また、本制度において星5評価(満点)を獲得した事業者の省エネ等に資する取組について、当該事業者が作成した取組事例もあわせて公表いたします。
▼ 別添1:2025年度省エネコミュニケーション・ランキング制度の評価結果
~NEW~
経済産業省 中部電力株式会社から報告徴収命令に対する回答を受領しました
- 経済産業省は、本年11月27日(木曜日)に中部電力株式会社(以下「中部電力」という。)に対して、電気事業法第106条第3項に基づく報告を求めていたところ、本日、同社から回答を受領しました。
- 背景
- 経済産業省は、本年11月27日(木曜日)、中部電力において、浜岡原子力発電所の安全性向上対策工事の一部で、一部の取引先との間で長期間未精算になっている事案が判明し、また、社内規程に反し、これらの事実を取締役会等に対して長期に亘って報告を行っていなかった事案が発覚したことを踏まえ、中部電力に対して、電気事業法第106条第3項の規定に基づき、本事案の概要、発生原因、再発防止策、他の類似事案の有無等について報告するよう求めました。
- 本日、中部電力より、経済産業省に対して報告書が提出されたため、これを受領しました。経済産業省では、当該報告書の内容の精査を進めるとともに、必要な対応を講じていきます。
- 報告内容の概要
- 本事案の概要
- 2011年から行っている浜岡原子力発電所の安全性向上対策工事の一部において、契約担当箇所である調達部門の関与なく取引先への仕様変更を依頼し、正式な契約変更や精算手続を行っておらず、取引先と長期間に亘る多額の未精算が発生していた。
- 2019年に取引先から精算要請があり、2022年まで取引先と協議を進め、精算の見通しが立ちつつあったにもかかわらず、手続きや報告を先送りし、2025年7月まで対応を怠っていた。
- 発生原因
- 仕様変更に関する調達ルールの理解不足・不備
- 施工管理体制が不十分かつ取引先とのコミュニケーション不足
- 再発防止策
- 予算、契約、工程の進捗管理を組織的に実施する体制の構築
- 教育の充実、他部門による連携・サポートの強化
- 類似事案
- 仕様変更の依頼の有無・内容や精算の必要性等について、原子力部門と取引先との間で認識の齟齬等が生じ未精算となっている案件は20件あった。
- 本事案の概要
~NEW~
経済産業省 2026年1月、2月及び3月使用分の電気・ガス料金支援の実施に伴い、電気・都市ガス料金の値引きを行うことができる特例認可・承認を行いました
- 経済産業省は、電気事業者及びガス事業者から申請があった特定小売供給約款等の特例措置の認可・承認を行いました。これにより、2026年1月、2月及び3月使用分について、小売規制料金における値引きが可能となります。なお、自由料金についても、新電力・ガス新規小売を含む小売事業者等を通じて、値引きが実施される予定です。
- 概要
- 経済産業省では、2025年11月21日(金曜日)に閣議決定した「「強い経済」を実現する総合経済対策」に基づき、2026年1月から3月までの3か月について、使用量に応じた電気・ガス料金支援を実施します。
- 電気や都市ガスの料金プランのうち小売規制料金は、経済産業大臣の認可を受けた特定小売供給約款等に従って設定されます。そのため、小売規制料金における値引きの実施には、特定小売供給約款等における定めとは異なる条件で供給を行うことの認可・承認が必要です。この度、2025年12月5日(金曜日)付けで電気・都市ガスの小売事業者などから、経済産業大臣に対して申請がありました。
- 経済産業省では、申請内容について電気事業法及びガス事業法に基づき審査を行ったところ、申請があった特例措置を講じる必要があると認められたため、電力・ガス取引監視等委員会の意見も踏まえ、本日、認可・承認を行いました。
- これにより、申請があった電気事業者及びガス事業者が、小売規制料金からの値引きを行うことが可能となります。
- なお、認可・承認を経ることなく事業者が設定を行うことができる自由料金についても、新電力・ガス新規小売を含む小売事業者などが電気・ガス料金支援へ参加しており、値引きが実施される予定です。
- 申請の概要
- 「申請があった電気・ガス事業者の一覧」の各社については、電気料金や都市ガス料金の算定に用いる使用量あたりの単価(燃料費調整単価、基準単位料金または調整単位料金)について、約款に従って算出した単価から表のとおり差し引いた額とします。
~NEW~
経済産業省 株式会社マキタに対する下請法に基づく勧告が行われました
- 中小企業庁及び中部経済産業局が、株式会社マキタ(以下「マキタ」という。)に対して調査を行った結果、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)に該当する行為が認められたので、令和7年11月12日に、中小企業庁長官は、下請法第6条の規定に基づき、公正取引委員会に対して措置請求(注1)を行いました。
- これを受け、公正取引委員会は、マキタに対して調査を行ってきたところ、本日、下請法第7条第3項の規定に基づきマキタに対して勧告を行いました。
- 中小企業庁長官が、下請法第4条に違反する事実があるかどうかを調査し、その事実があると認めるときに、公正取引委員会に対し、下請法の規定に従い適当な措置を採るべきことを求めること。
- 違反行為者の概要
- 違反事実の概要
- マキタは、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、自社が販売する電動工具の部品等(以下「部品等」という。)の製造を委託している(以下この受託事業者を「下請事業者」という。)。
- (ア)マキタは、下請事業者に対して自社が所有する金型を貸与していたところ、遅くとも令和6年1月1日から令和7年9月30日までの間、当該金型を用いて製造する部品等の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者に対し、合計3,214型の金型を自己のために無償で保管させることにより、下請事業者の利益を不当に害していた(下請事業者84名)。
(イ)マキタは、令和7年9月30日までに、下請事業者との間で金型の保管に関する覚書を取り交わし、その翌月以降に発生する金型の保管に要する費用の支払について合意している(下請事業者83名(注2))。
また、マキタは、令和7年8月31日までに、前記3,214型のうち1,176型の金型を廃棄又は回収している(下請事業者69名)。
(注2) 下請事業者1名については、貸与していた金型を全て回収済みであり、今後の取引の見込みもないために、覚書の締結をしなかったものである。 - マキタは、下請事業者に対し、協議を行い請求書を徴収した上で、令和7年10月20日までに、総額2616万5689円を支払っており、これは無償で金型を保管させていたことによる費用に相当する額と認められる(下請事業者84名)。
- 公正取引委員会が行った勧告の概要
- マキタは、次の事項を取締役会の決議により確認すること。
- 前記(2)アの行為が下請法第4条第2項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反するものであること
- 今後、自己のために経済上の利益を提供させることにより、下請事業者の利益を不当に害さないこと
- マキタは、今後、下請法第4条第2項第3号に掲げる行為に該当し、同項の規定に違反する行為を行うことがないよう、自社の発注担当者に対して金型の適切な管理に特に留意した下請法の研修を行うなど社内体制の整備のために必要な措置を講ずること。
- マキタは、次の事項を自社の役員及び従業員に周知徹底すること。
- 前記(3)の対応を採ったこと
- 前記(1)及び(2)に基づいて採った措置
- マキタは、次の事項を取引先下請事業者に通知すること。
- 前記(3)の対応を採ったこと
- 前記(1)から(3)までに基づいて採った措置
- マキタは、前記(1)から(4)までに基づいて採った措置を速やかに公正取引委員会に報告すること。
- マキタは、次の事項を取締役会の決議により確認すること。
- 違反事実の概要
~NEW~
経済産業省 外国為替及び外国貿易法違反企業に対して警告を行いました
- 経済産業省は、本日、株式会社レッドバロン(法人番号7180301002266)に対し、厳正な輸出管理を求めることを主な内容とする警告を行いました。
- 事案の概要
- 株式会社レッドバロンは、2022年から2024年にかけて、ロシアへの輸出が規制されているバイクを、経済産業大臣の承認を受けることなくロシアに輸出しました。
- 当省の対応
- 本日、貿易経済安全保障局長名により、株式会社レッドバロンに対し、今後、貿易関連法規に対する理解を深め、厳正な輸出管理を実施するよう厳重に注意喚起するとともに、再発防止のため輸出管理方法の明確化及び法令遵守の徹底を求める警告を行いました。
- 警告対象企業
- 株式会社レッドバロン(法人番号 7180301002266)
- 愛知県岡崎市藤川町字境松西1番地
- 代表取締役 石岡 直樹
~NEW~
経済産業省 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性についての評価」を取りまとめました
- 特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律に基づき、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性についての評価」(総合物販オンラインモール、アプリストア及びデジタル広告分野)を取りまとめました。
- 特定デジタルプラットフォーム提供者には、本評価の結果を踏まえ、自主的かつ積極的な運営改善に努める義務があります。
- 経済産業省としては、特定デジタルプラットフォーム提供者の運営改善に向けた取組状況を継続的に確認していきます。
- 背景・趣旨
- 特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律(令和2年法律第38号。以下「透明化法」という。)第9条第2項に基づき、経済産業大臣は、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性についての評価を行うこととされています。
- 透明化法上、規制対象である「特定デジタルプラットフォーム提供者」は、本評価の結果を踏まえ、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の自主的な向上に努めなければならないとされています。
- ※透明化法は、イノベーションと規律のバランスを図る観点から、政府が大きな方向性を示しつつ、詳細は事業者の自主的な取組に委ねるという「共同規制」の手法を採用しています。政府が、有識者やデジタルプラットフォームを利用する事業者等の意見も聴いた上で継続的に評価を行い、特定デジタルプラットフォーム提供者による自主的な運営改善を促すという仕組みは、共同規制の中核をなすものであり、透明化法の実効性の観点からも重要な役割を担うものです。当該仕組み・プロセスを「モニタリング・レビュー」と呼んでいます。
- 評価について
- 2025年10月24日(金曜日)から2025年11月24日(月曜日)までパブリックコメントに付した評価(案)に対して寄せられた御意見も踏まえ、総合物販オンラインモール・アプリストア分野については4回目、デジタル広告分野については3回目となる評価を本日取りまとめ、公表しました。
- 本評価の対象である特定デジタルプラットフォームは以下のとおりです。
- Amazon.co.jp アマゾンジャパン合同会社
- 楽天市場 楽天グループ株式会社
- Yahoo!ショッピング LINEヤフー株式会社
- App Store Apple Inc.及びiTunes株式会社
- Google Playストア Google LLC
- Google検索、YouTubeに広告を表示 Google LLC
- Facebook、Instagramに広告を表示 Meta Platforms, Inc.
- Yahoo!JAPAN、LINE及びファミリーサービスに広告を表示 LINEヤフー株式会社
- 媒体主の広告枠に広告を表示 Google LLC
- 本評価は、特定デジタルプラットフォーム提供者から提出された報告書の内容やデジタルプラットフォーム取引相談窓口に寄せられた情報などに加え、「デジタルプラットフォームの透明性・公正性に関するモニタリング会合」(座長:岡田羊祐成城大学社会イノベーション学部教授)の有識者やデジタルプラットフォームを利用する事業者の意見等も踏まえたものです。
- また、本評価は、経済産業大臣が定める指針も勘案し、特定デジタルプラットフォーム提供者に求められる取組の方向性を示しています。特定デジタルプラットフォーム提供者には、本評価の結果を踏まえ、自主的かつ積極的な運営改善に努める義務があります。経済産業省としては、来年度のモニタリング・レビューを含め、運営改善に向けた取組状況を継続的に確認します。
- なお、本評価を踏まえた運営改善が図られていない場合には、透明化法に基づく勧告等の措置を検討します。
▼ 特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性についての評価(概要)
- 透明化法(2021年2月施行)の効果等(全体概観)
- 透明化法に基づく、特定デジタルプラットフォームの透明性・公正性に関する経済産業大臣による評価は今回でオンラインモール分野・アプリストア分野が4回目、デジタル広告分野は3回目。
- 利用事業者向けアンケート調査では、透明化法施行前後で、デジタルプラットフォームとの取引環境(プラットフォームからのデータ開示や規約等)について、概ね7割以上の事業者が「改善あり」と回答(対前年度比でも概ね半数以上が改善と評価)。
- デジタルプラットフォームの取引環境において、プラットフォームと利用事業者の間の交渉力の差は依然として大きく、引き続き法執行を通じた国の関与が不可欠。
- (参考)有識者会合における構成員のコメント
- 透明化法施行後4年以上が経過し、透明性・公正性という点でクリティカルな問題はほぼなくなった
- 市場の風通しはよくなったが、プラットフォームにおけるデータの取扱いや自己優遇の問題にはまだ十分切り込めていない
- 2025年度大臣評価における主な指摘事項
- オンラインモール分野
- Amazon:一般消費者からの返品の可否判断に課題(利用事業者の4割が不満)があり、苦情等を踏まえた継続的運営改善を求める
- 楽天:苦情の適切な処理・解決のため、「苦情」(現在144件/年)の定義の拡張を求める
- LINEヤフー:「苦情」(現在8件/年)の定義の拡張を求める
- アプリストア分野
- Apple:返金の可否判断の透明性に課題(Appleの判断による返金処理を経験した利用事業者の6割が理由を明示すべきと回答)があり、返金判断の適切な説明を求める
- Google:アカウント停止等の拒絶措置の正確性に課題(拒絶措置を受けた2割の事業者が改善を行わずとも異議申立てにより拒絶措置の撤回を経験したと回答)があり、拒絶措置の必要性及び相当性の判断について、継続的な改善を求める
- デジタル広告分野
- Meta:海外本社に問合せを行う際などの日本法人の対応に課題(広告主の3割が不満)があり、継続的な運営改善を求める
- LINEヤフー:苦情の適切な処理・解決のため、「苦情」(現在64件/年)の定義の拡張を求める
- Google:広告媒体の審査における誤判断件数を把握しておらず、運営改善の実施状況が不明のため、誤判断の把握・分析を求める
- オンラインモール分野
~NEW~
法務省 令和7年版再犯防止推進白書(令和6年度再犯の防止等に関する施策)
▼ 令和7年版再犯防止推進白書(概要)
- 再犯防止施策を一層推進するために、民間協力者が果たす役割の重要性に鑑み、「民間協力者を積極的に開拓し、より一層の連携を図る。」ことを第二次再犯防止推進計画に明記【施策番号71】
- 再犯防止分野における民間協力者の役割の重要性がますます大きくなっている中、近年、民間企業等をはじめとした、より多様な関係者(ステークホルダー)との連携が求められている。⇒再犯防止分野に新たに参画いただいている企業及び団体の先駆的な取組を紹介
- 事例1 丸善雄松堂株式会社
- 「社会を明るくする運動」に関する広報協力及び再犯防止に関するシンポジウムを法務省と共催
- 事例2 一般社団法人Arc & Beyond
- ソニーのグループ企業が開発したプログラミングツール「MESH」を活用した教育プログラムを全国の少年院で展開
- 事例3 株式会社日本政策投資銀行
- 法務省が実施した民間資金を活用した成果連動型民間委託契約方式による非行少年への学習支援事業において、共同事業体に対する資金提供者として関与
- 事例4 静岡市
- 再犯防止分野に理解のある市民を増やすことを目的として、令和5年度から「再犯防止に関する支援者養成講座」を実施
- 第1章 就労・住居の確保等を通じた自立支援のための取組
- 就労した者の離職防止及び離職した者の再就職支援の充実
- 少年院退院者等からのメールによる相談受付システムの導入【少年院】
- 農福連携に取り組む企業・団体やソーシャルビジネスとの連携
- 「農福連携等推進ビジョン(2024改訂版)」に基づく、犯罪をした者等の就農意欲の喚起等に向けた取組の推進【法務省・刑事施設・少年院・保護観察所・農林水産省】
- 就労した者の離職防止及び離職した者の再就職支援の充実
- 第2章 保健医療・福祉サービスの利用の促進等のための取組
- 適当な帰住先のない高齢者又は障害のある者等への支援等の充実
- 矯正施設、更生保護官署、更生保護施設、地域生活定着支援センター、地方公共団体等の多機関連携の強化【法務省・厚生労働省】
- 効果的な入口支援の実施
- 勾留中の被疑者に対する生活環境の調整を実施【保護観察所・検察庁】
- 薬物依存の問題を抱える者への支援等の充実
- 再犯リスクを踏まえた効果的な指導等の実施【刑事施設・少年院・保護観察所】
- 増加する大麻事犯に対応した処遇等の充実【法務省・刑事施設・少年院・保護観察所・厚生労働省】
- 適当な帰住先のない高齢者又は障害のある者等への支援等の充実
- 第3章 学校等と連携した修学支援の実施等のための取組
- 地域における非行の未然防止等のための支援の充実
- 東京、大阪、名古屋の各少年鑑別所に「地域教育支援調整官」を設置【少年鑑別所】
- 矯正施設と学校との連携による円滑な学びの継続に向けた取組の充実
- 全ての少年院において、希望する在院者に対して高等学校教育の機会の提供を開始【少年院】
- 地域における非行の未然防止等のための支援の充実
- 第4章 犯罪をした者等の特性に応じた効果的な指導の実施等のための取組
- 発達上の課題を有する犯罪をした者等に対する指導等の充実
- 発達上の課題を有する受刑者に対する処遇・社会復帰支援モデル事業を実施【刑事施設】
- 犯罪被害者等の視点を取り入れた指導等
- 受刑者・在院者の矯正処遇等において、被害者等の心情等の聴取・伝達制度の運用を実施【刑事施設・少年院・保護観察所】
- 発達上の課題を有する犯罪をした者等に対する指導等の充実
- 第5章 民間協力者の活動の促進等のための取組
- 持続可能な保護司制度の確立に向けた検討
- 持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会の開催、報告書の取りまとめ【法務省】
- 持続可能な保護司制度の確立に向けた検討
- 第6章 地域による包摂を推進するための取組
- 地方公共団体による再犯の防止等の推進に向けた取組の支援
- 国及び都道府県の取組として「地域再犯防止推進事業」の実施【法務省】
- 更生保護に関する地域援助の推進等
- 犯罪・非行の地域相談窓口「りすたぽ」を設置【保護観察所】
- 刑執行終了者等に対する援助の実施【保護観察所】
- 地方公共団体による再犯の防止等の推進に向けた取組の支援
- 第7章 再犯防止に向けた基盤の整備等のための取組
- 広報・啓発活動の推進
- 全国8ブロックにおいて再犯防止シンポジウムを開催【法務省】
- 広報・啓発活動の推進
~NEW~
法務省 犯罪白書 令和7年版~犯罪被害の実態(犯罪被害の暗数と精神障害を有する者等の性犯罪被害)
▼ 概要
- 刑法犯 ―認知件数・検挙人員・検挙率の推移
- H14(約285万件)をピークに減少
- R4から3年連続増加
- 窃盗
- 刑法犯の認知件数の約7割
- H15以降減少
- R4から3年連続増加
- 窃盗
- 少年による刑法犯-検挙人員・人口比の推移
- R6の検挙人員は新型コロナウイルス感染症の感染拡大前であるR元(2万6,076人)と比べて8%増
- 検挙人員
- H16以降減少、R4から3年連続増加
- R6は2万9,675人(前年比13.2%増)
- 人口比率低下傾向、R4から3年連続上昇
- 20歳以上の者の人口比に比して高い
- R6検挙人員(人口比) ※犯行時の年齢による
- 18、19歳:5,919人(267.8) 前年比497人増(26.2上昇)
- 16、17歳:9,009人(414.0) 前年比1,414人増(62.2上昇)
- 14、15歳:6,834人(319.8) 前年比902人増(45.2上昇)
- 14歳未満(触法少年):7,913人(192.1) 前年比656人増(18.4上昇)
- 検挙人員
- R6の検挙人員は新型コロナウイルス感染症の感染拡大前であるR元(2万6,076人)と比べて8%増
- 年齢層別に見た犯罪
- 高齢者率〔刑法犯検挙人員に占める65歳以上の者の比率〕
- 上昇傾向にあったがR4から3年連続低下
- 高齢者の検挙人員はH28から減少傾向
- H28~R3の高齢者率の上昇は、他の年齢層の検挙人員の減少傾向が、高齢者層と比べて大きいことによる。
- R6は21.4%(前年比1.0pt低下)
- 罪名別検挙人員
- 高齢者は他の年齢層に比べて窃盗の割合が高い
- 女性の高齢者は約9割が窃盗(窃盗のうち約8割が万引き)
- 入所受刑者
- R6は1万4,822人(前年比5.2%増)増加は18年ぶり
- 入所受刑者人員に占める再入者の人員の比率は53.7%
- 令和7年6月1日、拘禁刑の運用開始→矯正処遇及び社会復帰支援の充実強化
- 高齢者率〔刑法犯検挙人員に占める65歳以上の者の比率〕
- 特別調査(犯罪被害の暗数)
- ストーカー
- 前回に比して上昇しているが、それでも被害申告率が窃盗の被害等よりも低い
- 被害が潜在化する危険性が高い
- 被害不申告の理由
- クレジットカード情報詐欺 カード会社に知らせた
- その他の詐欺被害 それほど重大ではない
- 経済的な損害の大きさ、金銭的賠償の有無等が影響
- ストーカー行為・DV 捜査機関に頼らずに問題の解決を図ろうとする傾向
- 性的な被害
- 意に反して被害申告できていない者もいる被害の実態がうかがえた
- ストーカー
- 特別調査(精神障害を有する者等の性犯罪被害)
- 犯行時間帯
- 夕方や昼過ぎの時間帯における被害が多い
- 明るい時間帯にも被害に遭うリスクが高い 夜中の時間帯における被害が特に多い
- 被害の場所
- 通所・通学先の施設・学校等の建物内、自宅との経路等の屋外、自動車や送迎バス等の車内において被害に遭うリスクが高い
- 屋外における被害が最も多い
- 被害者から見た加害者の立場
- 支援関係者が最も多い⇒ 被害者にとって身近な存在からも被害に遭うリスクあり
- 面識がない者が最も多い
- 被害当時の被害認識
- 認識ありは4割弱どまり
- 20歳未満のどの年齢でも、被害認識が全くなかった、十分でなかった者が一定数存在
- 年齢によらず被害申告につながりにくい
- 認識ありが8割程度
- 15歳以上になると、全員が、加害者から犯罪行為を受けたことを認識(14歳未満のいわゆる児童では、認識が十分でなかった者も一定数あり)
- 犯行発覚までの期間
- 被害当日又は翌日までの発覚は4割弱どまり1か月以上の長期間を要する者が多い傾向
- 本件被害の発覚までに余罪被害の可能性被害当日又は翌日までの発覚が7割弱
- 最初に被害を伝えた相手
- 親族、学校・勤務先・支援関係者等の被害者にとって身近な存在が多い(捜査機関ではない)
- なお、そもそも被害申告がない場合も多い
- 最初から捜査機関に被害を伝える場合も多い
- 被害申告ありが9割以上
- 犯行時間帯
- 被害の防止・顕在化に向けて
- 性犯罪被害の防止
- 被害者の身近にも加害者となり得る者が存在するリスクの認識
- なるべく被害者を一人にしない、加害者になり得る立場の者と被害者を1対1の状況にしない
- 建物や室内等に構造上の工夫・死角の排除、運営上や人員配置上の工夫
- 防犯カメラ、ドライブレコーダー、GPS・スマートフォン等の活用による見守り、連絡体制の構築、行動状況の記録等
- 被害の顕在化
- 財産的被害:被害の規模の大小、損害回復の有無等にかかわらず、警察等に相談して被害を届け出るよう啓発
- ストーカー・DV:被害が軽微な段階でも、被害者等が抱え込まないよう、警察や支援に関係する機関・団体等に
- 相談等するよう周知、警察が被害者の保護措置、被害を防止するための援助等を行えることを周知
- 性犯罪被害:被害者の親族や支援関係者等が加害者となるケースもあるが、被害者を守ることができる者もこれらの者
- 違和感等の兆候を早期に察知、早く捜査機関に通報・被害申告、支援関係者等と捜査機関の連携が必要
- 内部的な聞き取りよりも、捜査機関への通報・司法面接的手法を用いた代表者聴取を優先することが重要
- 性犯罪被害の防止


