危機管理トピックス

更新日:2019年8月19日 新着36記事


【新着トピックス】

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金融庁 キャッシュレス決済機能を提供する事業者の皆様への注意喚起について公表しました


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金融庁 「経営者保証に関するガイドライン」の活用に係る組織的な取組み事例集の公表について
▼「経営者保証に関するガイドライン」の活用に係る組織的な取組み事例集
  • 【事例1】経営者保証を原則徴求しない取組み(地域銀行)
    • 経営者保証による債権の回収額は僅かであり、経営者保証が無くても銀行の経営面への影響はないことを踏まえて、保証徴求の判断や回収に要する時間を、顧客とのリレーション構築に使いたいとの経営トップの考えの下、原則、経営者保証を徴求しない取組みを実施
    • 上記の取組みに関しては、日頃からのリレーションを構築していくことが重要である。なお、たとえ経営者として課題があったとしても、当行とともにその課題を解決していこうとする姿勢があれば、基本的には保証を徴求していない
    • これまでの経営者保証を徴求することが当たり前であった常識を覆すには、経営トップの意識がとても重要となってくる

  • 【事例3】経営者保証を取らないことを前提としたチェックシートを活用する取組み(地域銀行)
    • 経営者保証による回収実績を過去数年分析した結果、回収率はわずか数%しかないことがわかったため、経営トップから、ガイドラインを積極的に活用するよう指示があり、行内のチェックシートをはじめとする規定等の改定を実施した
    • 具体的には、営業現場にとってわかりやすい判断基準を設け、かつ、迅速に判断できるようにするために、点数制を用いたチェックシートの運用を開始した。なお、経営者保証を取らないことを前提とした緩めのチェックシートとしているため、例えば、「法人と個人の区分・分離」の要件が「0点」(未充足)であっても、その他の項目で出来る限りカバーできる仕組みとしている
    • これまでは当たり前のように保証に依存していたが、ガイドラインを活用することにより、保証に依存することなく、事業性や経営者の人格などをしっかりとみて融資をしていこうとする流れに寄与してきたと考えている

  • 【事例5】ガイドライン要件の未充足先でも、事業性評価を通じて無保証融資の取扱いを可能とした取組み(1)(地域銀行)
    • 「事業性評価」や「経営者保証に関するガイドライン」を積極的に活用した、担保・保証に過度に依存しない融資を促進するため、営業店長権限貸出の要件を緩和し、現場力を活かした迅速かつ柔軟な対応を可能とした
    • 具体的には、新規融資時において、ガイドラインの要件を全て充足していない取引先であっても、事業性評価等を通じて把握した内容を踏まえ、営業店長の権限で「無保証」融資を可能とした

  • 【事例10】ガイドラインの各要件判断のチェックポイントを細分化する取組み(地域銀行)
    • 「法人と経営者との関係の明確な区分・分離」、「財務基盤の強化」、「財務状況の適時適切な情報開示」に係るチェックポイントについて、これまでは全ての項目を充足しなければ経営者保証を外せない運用としていたが、チェックポイントを細分化するとともに、複数のチェックポイントのうち、いずれかに該当することをもって、要件充足とする取扱いに変更した

  • 【事例12】ガイドラインの各要件を具体的な数値を用いて判断する取組み(地域銀行)
    • 以下の(1)~(5)の判定要件において、(1)に該当し、かつ(3)か(5)のいずれかに該当する場合、(2)や(4)が未充足でも原則として経営者保証を不要とする取扱いを実施している。
      • (1)法人と経営者個人の資産・経理が明確に分離しているか
      • (2)法人と経営者の間の資金のやりとりが、社会通念上適切な範囲を超えていないか
      • (3)法人のみの資産・収益力で借入返済が可能か
        【実質自己資本比率が20%以上、または、実質債務償還年数は10年以内】
      • (4)法人から適時適切に財務情報等が提供されているか
        【少なくとも6ヶ月ごとに試算表や資金繰り表等の財務状況が確認できる資料が提出されている】。
      • (5)経営者等から十分な物的担保の提供があるか
        【直近の保全状況において保全充足率は80%以上か】
    • 上記判定要件に該当しない場合でも、事業性評価などの内容を勘案し総合的に判断し、経営者保証を不要とすることも可能

  • 【事例20】本部主導による二重徴求解消に向けた取組み(地域銀行)
    • 事業承継時に二重保証とした対象先を営業店に還元し、営業店では事業承継時に二重保証とした理由を確認するとともに、改めて現在の経営実態(新旧代表者の実権や株式の新代表者への移転状況等)を調査したうえで、二重保証の解消に向けて今後の対応方針を策定した
    • 本部では当該対応方針等を踏まえ、二重保証の解消に向けて営業店指導を実施した
    • 今後も年1回、事業承継後の二重保証先に対するモニタリングを実施していく
    • 複数保証人を付保している先をリストアップし、過度な保証となっている場合には、能動的に解除を促すよう営業店に示達するとともに、融資審査部では案件審査や営業店臨店時において保証人の見直しを随時指導している

  • 【事例26】保証債務整理時における行内体制の明確化(1)(地域銀行)
    • 保証債務整理時の行内における取組みとしては、ガイドライン施行当初より、取引先に有事が発生した場合、まず営業店での対応として「保証人への説明」と情報収集を行い、その後、営業店と本部専担部署(融資部事業性管理・回収担当)との共同作業により「事前準備」と「初期対応」を行った後、本部専担部署による「スキームの策定」と「スキームの実行」を行うという行内態勢を確立している
    • 対外的取組みとして、当行が対象の融資先のメイン行であるか否かにかかわらず、地域経済のためにガイドラインに基づく保証債務整理手続を進めていくという当行の使命として、(1)支援専門家の弁済計画の策定支援、(2)金融機関間調整、(3)裁判所との調整等に主導的な役割を担っている。
    • 実質破綻先・破綻先の管理回収は、全て本部専担部署(融資部事業性管理・回収担当)に集約(勘定も移管)して一元管理し、営業店は倒産初期対応以外関与しないこと、ガイドラインの出口部分(保証債務整理)の対応を、営業店と本部専担部署(融資部事業性管理・回収担当)との分業制としている

  • 【事例31】審査部内に「経営者保証に関するガイドライン」のホットラインの設置を行った取組み(地域銀行)
    • 審査部内に「経営者保証に関するガイドライン」のホットラインを設置するとともに、「経営者保証に関するガイドライン」についての質問・相談に関する相談窓口としてホームページ上に掲載した


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関東財務局 東郷証券株式会社に対する行政処分について
  • 当社の取締役であって、その実質的経営者として業務全般を統括するとともに、商品デリバティブ取引等を目的とする株式会社さくらインベストの実質的経営者としてその業務全般を統括していた林泰宏、当社の代表取締役管理本部長として顧客からの苦情の処理等の業務を統括していた野水裕資、当社の顧問として当社の経理業務を担当していた上村昌也らは、平成28年7月下旬から平成31年1月下旬までの間、顧客8名に対して、取引所為替証拠金取引について生じた損失の一部を補填するため、合計約6,970万円相当の利益を自ら又は第三者をして提供した
    • 【事例1】
      平成28年7月下旬から平成30年12月中旬までの間、当社で取引所為替証拠金取引を行っていた顧客4名に対し、株式会社さくらインベストをして、同顧客らの注文に係る商品差金決済取引を行ったかのように仮装するなどの方法により、合計約760万円相当の利益を自ら又は同社をして提供した。
    • 【事例2】
      平成29年10月中旬頃から平成31年1月下旬までの間、当社で取引所為替証拠金取引を行っていた顧客4名との間で、現金による損失補填の契約をした上、その契約に基づき、各顧客らに合計約6,210万円の現金を提供した

  • 上記の行為は、経営の中枢を担う当社取締役、代表取締役管理本部長らが共謀して、組織的な指示・判断のもと、長期間にわたって、多数の顧客に対し、損失補填を実行したもので極めて悪質であり、その背景として、法令遵守を徹底すべき経営陣自らにその意識が欠如している状況のほか、代表取締役社長を含む上記以外の経営陣も、その責務を果たさず、上記の行為を漫然と見過ごすなど、当社において、重大かつ明白な法令違反行為を防止したり、発見し、是正を図る内部管理態勢や、会社の業務を適正に執行するための経営管理態勢が欠如している状況が認められた

  • 上記事例1の行為は、金融商品取引法第39条第1項第3号に、上記事例2の行為は同項第2号及び第3号に該当するものと認められる

  • 以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については金融商品取引法第52条第1項の規定に基づき、下記(2)については同法第51条の規定に基づき、以下の行政処分を行った
    • (1)登録取消し
    • (2)関東財務局長(金商)第272号の登録を取り消す。
    • (3)業務改善命令
      • 顧客に対し、今回の行政処分の内容を十分に説明し、顧客の求めに応じた適切な対応を行うこと。
      • 顧客の意向を踏まえ、顧客取引の移管又は結了及び顧客資産の返還に関する方策を策定し、これを確実に履行すること
      • 会社財産を不当に費消しないこと。
    • (4)上記1)~3)について、その実施状況を令和元年9月6日(金)までに書面で報告するとともに、以降、そのすべてが完了するまでの間、随時書面で報告すること。


~NEW~
警察庁 令和元年警察白書 概要版
  • 平成30年(2018年)中は、地震、大雨、台風、火山噴火等により、死者・行方不明者376人、負傷者4,051人等の被害が発生した

  • 警察では、草津白根山(本白根山)の噴火(平成30年1月)、大阪府北部を震源とする地震(同年6月)、平成30年7月豪雨(同年6月及び7月)、台風第21号(同年9月)、平成30年北海道胆振東部地震(同年9月)等に際し、被災者の避難誘導及び救出救助、行方不明者いぶりの捜索等の災害警備活動に当たった

  • 平成30年7月豪雨や平成30年北海道胆振東部地震等で判明した課題を踏まえ、土砂災害対策及び水害対策を念頭に、過酷な環境下における部隊員の安全管理や、限られた部隊員を効率的に運用するための装備資機材の活用といった問題に早急に対応する必要があると認められた。そこで、警察庁では、国土強靱化における重要インフラの緊急点検に際して、救出救助に係る装備資機材の配備について緊急点検を行い、安全管理に資する装備資機材、ヘリコプターテレビシステムの夜間撮影用資機材、小型無人機等の高度な装備資機材を整備するなどして、これらの課題を克服するための対策を講じた

  • 国際テロ情勢としては、AQ及びその関連組織が米国等に対するテロの実行を呼び掛けているほか、ISILが世界各地でテロを実行するよう呼び掛けている。このほか、ISILは、インターネットを積極的に活用して支持者に対する呼び掛けを行っている。例えば、声明やインフォグラフィックを通じ、爆弾や銃器が入手できない場合には、刃物、車両等を用いてテロを実行するよう呼び掛けており、実際に、刃物、車両等を用いたテロ事件が欧米諸国等で発生している

  • 在アルジェリア邦人に対するテロ事件(平成25年(2013年))、スリランカにおける連続爆弾テロ事件(平成31年(2019年))等、近年、海外で邦人や我が国の関連施設等の権益がテロの標的となる事案等も現実に発生している。さらに、欧米等の非イスラム諸国で生まれ又は育った者が、ISILやAQ等によるインターネット上のプロパガンダ等に影響されて過激化し、自らが居住する国やイスラム過激派が標的とする国の関連施設等の権益を狙ってテロを敢行するホームグローン・テロリストによる事件が数多く発生している。我が国においても、過去にはICPO国際手配被疑者の不法入国事件も発生しており、過激思想を介して緩やかにつながるイスラム過激派組織のネットワークが我が国にも及んでいることを示している。これらの事情に鑑みれば、我が国に対するテロの脅威は継続しているといえる

  • 近年のテロ情勢を特徴付けるものとして、イラク及びシリアに世界100か国以上から3万人以上が渡航したとされている外国人戦闘員の存在が挙げられる。平成30年中には、イラク及びシリアからアフガニスタンに移動する外国人戦闘員の数が増えたとされているなど、外国人戦闘員の今後の動向については注視する必要がある

  • 一方、近年、欧米諸国で発生したテロ事件をみると、イラクやシリア等の紛争地域への渡航歴がなく、テロ組織等によるプロパガンダやイスラム過激派が敢行した過去の事件に影響を受けて過激化したとみられる個人による事件が多いという特徴もみられる。ISILは、自らが所在する場所でテロを行うよう呼び掛けており、そうした呼び掛けに呼応したホームグローン・テロリストの中には、過激化してからテロを実行するまでの期間が短い者もいるとされていることから、こうした脅威を速やかに探知し、未然防止することが必要となる

  • さらに、近年、刃物、車両等の入手が容易な凶器が用いられるテロ事件の発生が目立つことも特徴と言える。刃物、車両等については、爆弾や銃器と比べて規制が緩く入手が容易であることから、テロの準備段階においていかにその動向を探知し、未然防止するかが課題となっている。また、偽造身分証、3Dプリンタ、小型無人機、爆発物等原材料、情報通信技術等といったテロリスト等に悪用され得る科学技術等及びこれらを悪用する者を適切に把握することが求められている

  • インターネットが国民生活や社会経済活動に不可欠な社会基盤として定着する中、我が国において、社会の機能を麻痺させる電子的攻撃であるサイバーテロが発生することも懸念される

  • テロを未然に防止するためには、幅広い情報を収集して的確に分析することが不可欠である。警察では、警察庁警備局外事情報部を中心に各国治安情報機関等との連携を一層緊密化するなど、テロ関連情報の収集・分析を強化するとともに、その総合的な分析結果を、重要施設の警戒警備等の諸対策に活用している。国際テロ対策を推進するためには、我が国一国のみの努力では限界があり、世界各国との連携・協力が必要不可欠であることから、警察庁では、諸対策に関する国際会議等に積極的に参加している

  • 警察では、テロリスト等の入国を防ぐため、出入国在留管理庁や税関等の関係機関と連携し、事前旅客情報システム(APIS)等を活用した水際対策を推進している。また、平素から防衛省・自衛隊と緊密な情報交換を行うほか、武装工作員等による不法行為が発生したという想定の下、陸上自衛隊との共同訓練を実施している

  • さらに、テロを未然に防止するためには、警察による取組のみでは十分ではなく、関係機関、民間事業者、地域住民等と緊密に連携してテロ対策を推進することが望まれる。このため、警察では、テロ対策に関する様々な官民連携の枠組みに参画している

  • 我が国では、テロ資金提供処罰法に基づき、テロリストに対するテロ資金の提供等を規制している。また、犯罪収益移転防止法に基づき、顧客等の本人特定事項等の取引時確認、疑わしい取引の届出等を特定事業者に対し求めている。さらに、外為法及び国際テロリスト財産凍結法に基づき、令和元年(2019年)5月末現在、404個人106団体の国際テロリストを財産の凍結等の措置をとるべき者として公告している

  • 特殊詐欺は、平成30年(2018年)中の認知件数と被害額はいずれも前年より減少したものの、高齢者を中心に一日当たり約1億円もの被害が生じているなど、依然として深刻な情勢にある

  • 警察では、だまされた振り作戦や犯行拠点の摘発といったこれまでの取組に加え、特殊詐欺事件の背後にいるとみられる暴力団、準暴力団等に対する多角的な取締りを推進している

  • 特殊詐欺の被害全体に占める65歳以上の高齢者の割合(高齢者率)は、引き続き高水準で推移しており、平成30年の高齢者率は、78.1%に上っている。特に、オレオレ詐欺では96.9%、還付金等詐欺では84.6%と、高齢者率が極めて高く、高齢者の被害防止が喫緊の課題となっている

  • 警察庁では、オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺の効果的な被害防止対策に役立てるため、親族を装うオレオレ詐欺の被害者等に対する調査を実施した。調査の結果を踏まえ、警察では、各種被害防止対策をより効果的に推進することとしている

  • 警察では、偽造クレジットカードを使用した犯罪に関する情報共有やクレジットカードの100%IC化を含むセキュリティ対策の推進に係る協力要請等を行い、関係団体との連携の強化を図っているほか、国内外の関係機関と連携して、偽造クレジットカードを使用した犯罪の取締りを推進するなど、偽造クレジットカードの供給網の壊滅を図っている

  • 警察では、国内外の関係機関との連携を強化し、海外の薬物犯罪組織と暴力団等との結節点の解明を進めるとともに、水際対策と上位者への突き上げ捜査の徹底により、覚醒剤の供給網の壊滅を図っている

  • 警察では、疑わしい取引に関する情報の分析及び当該分析の結果を活用した取締りを推進しているほか、金融機関等を対象とした研修会において、疑わしい取引に関する情報が活用された事例を紹介することで理解と協力の促進を図ったりするなど、国内外の関係機関と連携した国際的なマネー・ローンダリング対策を推進している


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首相官邸 エボラ出血熱対策に関する関係閣僚会議
▼エボラ出血熱対策に関する関係閣僚会議
  • コンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の流行に関し、日本時間の7月18日未明、世界保健機関(WHO)事務局長が、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態である旨の宣言(いわゆるPHEIC(フェイク)宣言)を発出

  • 7月18日15時から、関係省庁の局長級で構成される「エボラ出血熱に関する関係省庁対策会議」を開催し、政府として当面、次の措置を講ずることを確認
    • 今回のコンゴ民主共和国におけるエボラ出血熱の発生について、WHOからは国際的な感染拡大の可能性も指摘されていることから、政府として、当面、次の措置を講ずる
      1. 国際的な連携を密にし、コンゴ民主共和国におけるり患の状況、WHOや諸外国の対応状況等に関する情報収集に最大限の努力を払う
      2. 在外邦人を含めた国民のり患を防止することを目的として、以下の対策を実施する
        • 感染症危険情報の発信等による的確な情報提供及び空港における広報活動の強化
        • コンゴ民主共和国の在留邦人に対する情報提供
        • 入国審査と連携した検疫の着実な実施及びコンゴ民主共和国等からの入国者の健康監視
      3. 罹患者が入国した場合に備え、検査体制及び患者の受入体制等を準備する

  • 現在エボラ出血熱については、コンゴ民主共和国を中心に感染が拡大するなど、国際的に憂慮すべき事態が続いている。こうした中、今般、我が国において感染が疑われる患者が確認されたが、検査の結果、陰性であることが判明した。今後も同様の事案の発生が想定されることから、以下の事項について、引き続き適切に実施し、関係省庁が緊密に連携して万全を期すことを確認する
    1. 流行国からの入国者・帰国者の協力も得て、検疫を始めとする水際対策の徹底について、国内での発生防止に全力を尽くすとともに、特に患者数が多い国からの入国者・帰国者について、健康監視の徹底を図る
    2. 診断のための万全の検査体制、患者や検体の移送の体制、医療機関における受入体制等、発生時の対応について関係機関間相互で改めて確認を徹底する
    3. 国際的な連携を密にし、発生国におけるり患の状況、WHOや諸外国の対応状況等に関する情報収集に最大限の努力を払う
    4. 国民に対して、迅速かつ的確な情報提供を行い、安心・安全の確保に努める。なお、情報提供を行う際、患者の個人情報の取扱いには十分に留意する


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内閣府 第14回 子供の貧困対策に関する有識者会議
▼今後の子供の貧困対策の在り方について(概要)(案)
  1. 基本的な方針
    • (1)現大綱に基づく主な取組・進捗等
      • 現大綱に基づき、様々な取組が進んだこと、子供の貧困率を始めとする多くの指標で改善が見られたこと、子供の貧困に対する社会の理解が進んだことなどについて評価
      • 一方で、現場にはなお支援を必要とする子供やその家族が多く存在。また、地域間の取組の格差が拡大してきたとの指摘もある
      • 子どもの貧困対策推進法の改正も踏まえ、現在から将来にわたる子供の貧困の解消に向け、これまで以上に効果的な取組を進めていく必要

    • (2)新大綱に向けた施策の方向性
      • A)親の妊娠・出産期から子供の社会的自立までの切れ目のない支援
        • 親の妊娠・出産期や子供の乳幼児期における早期の課題把握から、学校教育段階、卒業して社会的自立が確立されるまでの継続的な視点での支援体制の構築
        • 子供のライフステージに応じて切れ目なく支援を講じるために必要な情報の共有、連携の促進
      • B)地方公共団体による取組の充実
        • 生まれた地域によって子供の将来が異なることのないよう、地方公共団体による計画策定や取組の充実促進
        • 特に市町村において、個別の子供の情報を活用した効果的な支援へのつなぎ
      • C)支援が届かない、又は届きにくい子供・家族への支援
        • 声を上げられない子供たちを早期に発見し手を打つための様々な把握のツールの準備
        • 困窮度が高いふたり親世帯等、困窮層は多様であることに留意した支援

    • (3)「子供の貧困」に対する社会の理解の促進
      • 国、地方公共団体、民間の企業や団体、地域住民等が主体的に参画できる環境の整備が必要

  2. 子供の貧困対策に関する取組の方向性
    • (1)教育の支援
      • スクールソーシャルワーカー等が中核となって地域社会との多様な連携を生み出していくなど、学校を地域に開かれたプラットフォームとする
      • 高校中退の決断をする以前からの学習・生活面での支援をしっかりと行うとともに、高校中退後の学習相談及び学習支援等による継続的なサポートを可能にする
      • 子供の選択肢を増やす高等教育の修学支援新制度を確実に実施する

    • (2)生活の安定に資するための支援
      • 親の妊娠・出産期から相談に乗り、保護者を生活や就労等の各種の支援へつなげるとともに、妊婦健診等を通じ、困難や悩みを抱える女性の早期の把握に努める
      • 様々な事情を抱える子供たちが安心して過ごせる居場所を安定的に作っていく
      • 児童養護施設を退所した子供たちが退学や離職をした場合の相談体制等の整備が必要

    • (3)保護者に対する職業生活の安定と向上に資するための就労の支援
      • 単に職を得るにとどまらず、所得の増大に資するとともに、仕事と両立して安心して子供を育てられる適切な労働環境を確保
      • 家計の安定のため、単発の就労支援だけではなく、様々な支援を組み合わせる
      • ひとり親に対し、その事情を考慮した就労支援を行うとともに、低所得で生活が困難な状態にあるふたり親世帯についても、積極的に就労支援をする

    • (4)経済的支援
      • 児童扶養手当、児童手当等について、対象者の範囲や金額が充分なものであるか、直接給付の有効性等も加味しながら検討する必要があるとの指摘もある
      • ひとり親家庭については、養育費の安定的な確保のための支援を行う
      • 家庭の教育費負担を実質的に減らす方策として、就学援助や給付型奨学金等が必要な世帯に漏れなく活用されるよう周知を図る
      • 金銭面だけでなく、様々な支援を組み合わせて効果を高める

    • (5)子供の貧困に関する指標
      • 別添の指標を設け、子供の貧困に関する改善状況を把握

    • (6)調査研究、施策の推進体制等
      • 地方公共団体が実施する子供の貧困に関する実態調査を、全国的に実施
      • 特に企業に対し積極的な参画を促し、行政、地域、NPO等の民間団体、企業等国全体で子供を応援する雰囲気を作っていく
      • 子どもの貧困対策会議の下、施策の実施状況等について、定期的に検証・評価を行う

▼消費者庁 訪問販売業者【WILL株式会社及びWILL株式会社の関連法人7社】の代表取締役等7名に対する行政処分について
  • 消費者庁は、令和元年7月19日、特定商取引に関する法律(以下「特定商取引法」という。)第8条第1項の規定に基づき、「PRPシステム」と称して、IP電話機能、カラオケ、ゲームなど複数種類のアプリケーションが読み込まれた「willfonライセンスパック」と称するカード型USBメモリ(以下「本件商品」という。)を、これを購入した相手方から賃借した上で、これに読み込まれたアプリケーションを第三者の利用に供する事業に供し、かかる事業により得られた収益から本件商品の購入代金相当額を上回る本件商品の賃借料を3年間にわたり36回に分けて当該相手方に支払うとされる役務(以下「PRPシステム」と称するシステム全体を「本件役務」という。)を提供している訪問販売業者であるWILL株式会社(以下「ウィル」という。)に対し、令和元年7月20日から令和3年7月19日までの24か月間、訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じた

  • また、消費者庁は、令和元年7月19日、ウィルの統率の下、ウィルと連携共同して訪問販売をしていた訪問販売業者である株式会社LINK、株式会社レセプション、ホームセキュリティー株式会社(以下「ホームセキュリティー」という。)、株式会社テレメディカル(以下「テレメディカル」という。)、株式会社AR(以下「AR」という。)、株式会社トータル72(以下「トータル72」という。)及び株式会社ピーアールピー(以下「ピーアールピー」という。)(以下、これら7法人を併せて「ウィルの関連法人」という。)に対し、令和元年7月20日から令和3年1月19日までの18か月間、訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じた

  • さらに、消費者庁は、本日までに、ウィルの「会長」と称せられている大倉満及びウィルの代表取締役中井良昇に対し、特定商取引法第8条の2第1項の規定に基づき、令和元年7月20日から令和3年7月19日までの24か月間、ウィルに対して訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じた範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)の禁止を命じた

  • 加えて、消費者庁は、本日までに、ホームセキュリティーの代表取締役小池勝、テレメディカルの代表取締役嶋上文子、ARの代表取締役杉尾香代子、トータル72の代表取締役松本哲及びピーアールピーの代表取締役赤﨑達臣に対し、特定商取引法第8条の2第1項の規定に基づき、令和元年7月20日から令和3年1月19日までの18か月間、各法人に対して訪問販売に関する業務の一部(勧誘、申込受付及び契約締結)を停止するよう命じた範囲の業務を新たに開始すること(当該業務を営む法人の当該業務を担当する役員となることを含む。)の禁止を命じた


~NEW~
消費者庁 地方消費者行政強化作戦2020策定に関する懇談会
▼【資料1-2】地方消費者行政強化作戦2020策定に関する懇談会とりまとめ案(概要)(事務局提出資料)
  • 地方消費者行政の財政基盤や推進体制は脆弱であるとの声も踏まえ、「地方公共団体の自主財源に裏付けられた消費者行政予算の拡充による基礎体力の向上」「更なる地方消費者行政の充実・強化に向けて実施すべき国からの支援」も見据え、今後の地方消費者行政の目指すべき姿を示した「地方消費者行政強化作戦2020」を策定

  • 策定に向けた視点
    • 作戦の実行を通じて、「地域住民のより豊かで安全・安心な消費生活を実現する」ことを目指す
    • 住民自身がその効果を実感できる目標設定を行う
    • 各主体が、作戦の実行を「自分事」として捉え、連携して一体となって取り組むための共通の目標設定を行う
    • 定量的な目標だけでなく、実質面を評価した目標設定を行う
    • 国からの支援の在り方や作戦を実施するための財源確保も含め、目標達成の実効性を担保するための方策も検討

  • 「地方消費者行政強化作戦」の進捗状況
    • 多くの分野で一定の進捗が見られたが、目標の達成に至っていない分野も見られる(引き続き、取り組むべき課題)
    • <政策目標2>消費生活相談体制の質の向上、<政策目標5>消費者安全確保地域協議会の設置
      →進捗が不十分であり、その要因を把握し、引き続き取り組む
    • <政策目標3>適格消費者団体の空白地域の解消、<政策目標4>消費者教育の推進
      →具体的な目標は達成したが、今後は実質的な取組に着目した目標を設定し、引き続き取り組む

  • 取り組むべき新たな課題
    • SDGsの達成への貢献という新たな視点による取組
      →「エシカル消費の推進」、「消費者志向経営の推進」、「食品ロス削減の推進」等
    • 社会情勢の変化等を踏まえた新たな取組
      →訪日・在日外国人の増加に対応した消費生活相談体制の整備、消費者ホットライン188の周知、SNSの活用による消費生活相談、消費者団体の活躍の場の提供・支援の実施


~NEW~
国民生活センター オンラインゲーム、アダルトサイト、健康食品・化粧品の定期購入、SNSきっかけのトラブルも 家族で防ごう!子どものネットトラブル
  • 全国の消費生活センター等に寄せられる小学生、中学生、高校生の相談では、インターネットに関連する相談が多くみられ、2010年度以降全体に占める割合は7割を超えている

  • 相談事例をみると、「保護者に内緒でオンラインゲームでの高額な課金をしていた」「アダルトサイトで突然「登録完了」の画面が表示され支払ってしまった」などデジタルコンテンツに関するトラブルや、「1回だけのつもりで健康食品や化粧品を注文したが定期購入が条件となっており支払えない」「インターネット通販やフリマサービスで商品を購入したが商品が届かない・偽物が届いた」などのトラブルがみられる。これらの相談のなかには、SNS上の広告やSNS上で知り合った相手がきっかけとなってトラブルになっているケースも増えている

  • そこで、子どもがインターネットでのトラブルに遭わないよう、保護者と子どもに注意を呼び掛けるもの

  • 相談事例
    • 小学生・中学生・高校生で多くみられるトラブルにはオンラインゲーム、アダルトサイト、出会い系サイト、健康食品等の定期購入、商品が届かない・偽物が届く通販サイト、その他(個人間取引等)に関するトラブルがある
    • なお、アダルトサイト、出会い系サイト、健康食品等の定期購入、商品が届かない・偽物が届く通販サイト、個人間取引に関するトラブルは大人と同様の特徴がみられる
      • 子どもが無断でクレジットカードを使ってオンラインゲームで課金をしていた
      • 子どもが誤ってアダルトサイトにアクセスし、請求された費用を支払ってしまった
      • 出会い系サイトで異性と知り合ったが出会えず騙された
      • 相談相手になれば高額収入を得られる出会い系サイトに登録したが騙された
      • 1回限りのつもりで化粧品を注文したが、定期購入が条件だった
      • SNSの広告を見てジャケットを注文したが偽物だった
      • フリマアプリで化粧品を購入したが、商品が届かない

  • 子どものインターネットトラブルを防ぐためのアドバイス
    1. インターネット利用にあたってのルールを話し合う
    2. 子どものインターネット利用を把握し、クレジットカード等はしっかり管理する
    3. 料金や契約内容・解約条件等を確認する
    4. 不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談を


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国民生活センター まつ毛美容液による危害が急増!-効能等表示の調査もあわせて実施-
  • PIO-NETには、まつ毛にはり、こし、つやを与える等の効能をうたう美容液(以下、「まつ毛美容液」とする。)を使用して目の周りが腫れたなどの危害を受けたという相談が、2015年度以降381件寄せられている。特に2018年度に急増しており、中には、眼科医で角膜潰瘍の診断を受けたという事例もあった

  • また、インターネットショッピングモールにおいて調べたところ、頭髪への使用を想定して医薬部外品として承認された育毛剤(養毛剤)(以下、「育毛剤」とする。)が、まつ毛美容液として販売されているものもあった。その他にも、化粧品の効能として表示される範囲を超えると考えられる「育毛」「発毛を促す」など、育毛の効能効果を期待させるような表示がなされたまつ毛美容液が販売されていた

  • そこで、まつ毛美容液に関する相談情報と、表示等を調べ、消費者トラブルの未然防止・拡大防止のため、消費者に情報提供するとともに、関係機関への要望及び情報提供を行うこととした

  • 2015年度の危害件数は8件、2016年度の危害件数は18件、2017年度の危害件数は70件、2018年度の危害件数は281件、2019年度の危害件数は4件

  • まつ毛美容液について
    • まつ毛美容液は、マスカラのようにブラシやチップ(スポンジ状のもの)、あるいは手で直接、まつ毛の生え際等に塗布する商品で、はり、こし、つやを与える等の効能をうたっているもののほか、育毛の効能効果等をうたっているものもみられる
    • その一方で、化粧品では、医薬品等適正広告基準により毛髪にはり、こし、つやを与える等の効能をうたうことができるが、まつ毛の育毛の効能効果をうたうことは認められていないと考えられる。また、現時点(2019年7月末時点)では医薬部外品として承認されたまつ毛美容液はない
    • インターネットショッピングモールで販売されている20銘柄の成分表示を調べると、9~57成分が表示されていた。20銘柄全てに、オタネニンジン根エキス、ナツメ果実エキス、センブリエキスなど様々な植物由来の成分が表示されており、そのうち、一部の銘柄にはエタノールなどのアルコール類が成分として表示されていた

  • 相談情報の概要
    • PIO-NETには、「まつ毛美容液」に関する相談が2015年度以降(2019年5月31日までの登録分)で2,140件寄せられている。インターネット通販による定期購入の契約に関する相談など「契約・解約」1,897件(88.6%)や「販売方法」1,597件(74.6%)に関する相談が多いものの、次いで、「表示・広告」に関する相談が482件(22.5%)、「品質・機能、役務品質」に関する相談が408件(19.1%)、「安全・衛生」に関する相談が397件(18.6%)寄せられている
    • 「まつ毛美容液」に関する相談のうち、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという相談(危害情報)は、381件寄せられています。年代別(n=360)に集計すると、40歳代~60歳代が全体の約8割を占めている。また、事故発生月(n=139)は、11月から2月が86件で冬場の乾燥時期が6割を占めていた

  • 主な事例
    • 【事例1】眼科医師の診断を受けたところ、角膜潰瘍を起こしており手術を要した
    • 【事例2】目の周りが腫れて皮膚科を受診し解約を申し出たが、通常価格との差額を請求された
    • 【事例3】まつ毛を長く濃くするという美容液に効果がなく、目の周りも腫れてきている
    • 【事例4】目のかゆみやまつ毛が抜ける等の症状が現れたが、解約の電話がつながらない

  • 表示の調査
    • 20銘柄中、5銘柄は「医薬部外品」や「薬用」の表示があった。残りの15銘柄は化粧品のもの
    • 医薬部外品の育毛剤はこれまで頭髪用のものはあったが、今回の5銘柄については、まつ毛の育毛の効能効果に関する表示がなされた医薬部外品の育毛剤だった。また、化粧品の15銘柄中約半数の銘柄にまつ毛の育毛の効能効果に関する表示など医薬品等適正広告基準における化粧品の効能の範囲を超えると考えられる表示があった。これらは医薬品医療機器等法上問題となるおそれがある表示と考えられた
    • インターネットショッピングモールで、5銘柄の医薬部外品の育毛剤がまつ毛美容液が分類されるカテゴリで販売されていた

  • 消費者へのアドバイス
    • まぶたが腫れるなどの危害情報が多く寄せられ、その中には期待した効能効果があらわれなかったという相談もある。購入・契約については慎重に検討を
    • 肌に赤み、かゆみ、痛み、腫れなどの異常や、目に痛みや違和感があらわれたときには、ただちに使用を中止して、症状の程度によっては皮膚科医や眼科医を受診する
    • 医薬部外品の育毛剤は頭髪用のものであり、まつ毛への効能効果が承認されたものではないので、まつ毛に使用しないようにする


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国民生活センター 子どもがオンラインゲームで無断決済! 家庭内でルール作りを!
  • 事例
    • 携帯電話会社から、キャリア決済の支払額が限度額の10万円を超えるという通知が届いた。家族に聞くと、小学生の娘が私のスマートフォンでオンラインゲームをしていたことが分かった。こっそり盗み見たパスワードを入れてゲームをダウンロードし、課金したという。娘は、お金を払っているという感覚もなくゲームを進めていたようだ。(当事者:10歳女児)

  • ひとことアドバイス
    • 子どもがオンラインゲームで課金し高額請求を受けるケースでは、親のクレジットカード情報を勝手に使用してしまうほか、最近では携帯電話のキャリア決済を無断で利用してしまうケースも見られる
    • クレジットカードやキャリア決済のパスワード等の管理には十分注意する。利用ごとに通知をもらう設定をし、利用状況を確認するのも一つの方法
    • 周囲の大人は、ゲームの料金体系や決済方法等を理解し、日ごろから子どもとゲームの利用ルールについてよく話し合う
    • 困ったときは、お住まいの自治体の消費生活センター等に相談を(消費者ホットライン188)


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国民生活センター 2018年度のPIO-NETにみる消費生活相談の概要
▼2018年度のPIO-NETにみる消費生活相談の概要
  • 2018年度の相談件数は991,575件で、2017年度(941,341件)に比べ増加した。「架空請求」の増加が影響している

  • 「架空請求」の相談は、2012年度から再び増加傾向にあるが、法務省等の公的機関をかたる架空請求のハガキに関する相談が2017年度より増加している影響で、2018年度は22.6万件と増加した。また、「架空請求」の相談は、50歳以上の女性に多くみられた

  • 70歳以上の相談の割合は、2018年度は24.7%と過去10年間で最も高かった。60歳代、70歳以上の割合は近年増加している一方、20歳未満、20歳代、30歳代、40歳代、50歳代の割合は減少している

  • 2017年度と比較して、電話勧誘・訪問販売による電力会社の切り替え等のトラブルがみられる「電気」、通常価格より安い価格で購入したところ、実際は定期購入だったといったトラブルがみられる「化粧品」「健康食品」、暗号資産(仮想通貨)等に投資すれば利益が得られるなどと勧誘される「ファンド型投資商品」において相談件数の増加が目立った

  • 「通信販売」に関する相談の全体に占める割合は29.9%と、2013年度以降、販売購入形態別で最も高く、「インターネット通販」に関する相談が多くみられた

  • 「訪問販売」「電話勧誘」「ネガティブ・オプション」「訪問購入」は70歳以上の相談が多く、「マルチ取引」では20歳代の相談が多かった

  • 契約購入金額は合計金額4,281億円、平均金額110万円であり、既支払金額は合計金額1,492億円、平均金額42万円であり、2017年度に比べ合計金額、平均金額ともに減少した

  • 販売方法・手口別にみると、増加傾向にある「サイドビジネス商法」「利殖商法」のほか、「マルチ取引」で、投資や情報商材など儲け話に関する相談がみられる


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国民生活センター 2018年度のPIO-NETにみる危害・危険情報の概要
▼2018年度のPIO-NETにみる危害・危険情報の概要
  • 「危害・危険情報」とは、商品・役務・設備に関連して、身体にけが、病気等の疾病(危害)を受けたという情報(「危害情報」)と、危害を受けたわけではないが、そのおそれがある情報(「危険情報」)をあわせたもの

  • 2018年度の傾向と特徴
    • 「危害・危険情報」は13,685件で、対前年度比でみると6.1%減となっている
    • 「危害情報」は10,939件で、上位3商品・役務等は「化粧品」、「健康食品」、「医療サービス」。「危険情報」は2,746件で、上位3商品・役務等は「四輪自動車」、「調理食品」、「電話関連機器・用品」
    • 「危害情報」については、前年度と比べ、まつ毛美容液の相談の増加で「化粧品」が235件増加した一方で「飲料」が164件、「洗濯用洗浄剤」が71件、それぞれ減少したことなどにより、371件減少した
    • 「危険情報」については、前年度と比べ、「電話関連機器・用品」が12件増加したが、「四輪自動車」が90件、「自転車」が74件、それぞれ減少したことなどにより、516件減少した


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厚生労働省 平成30年労働争議統計調査の概況
▼概況
  • 平成30年の労働争議は、「総争議」の件数は320件、総参加人員は103,342人となっており、前年に比べ、件数は38件(10.6%)減、総参加人員は28,915人(21.9%)減となった。「総争議」の件数は、比較可能な昭和32年以降、最も少なかった。このうち、「争議行為を伴う争議」の件数は58件、行為参加人員は10,059人となっており、前年に比べ、件数は10件(14.7%)減、行為参加人員は7,553人(42.9%)減となった

  • 平成30年の「争議行為を伴う争議」を行為形態別にみると、「半日以上の同盟罷業」の件数は26件、行為参加人員は955人、労働損失日数は1,477日となっており、前年に比べ、件数は12件(31.6%)減、行為参加人員は6,998(88.0%)減、労働損失日数は13,264日(90.0%)減となった。「半日未満の同盟罷業」の件数は42件、行為参加人員は9,260人となっており、前年に比べ、件数は4件(8.7%)減、行為参加人員は657人(6.6%)減となった

  • 平成30年の「争議行為を伴う争議」を産業別にみると、件数は「製造業」15件が最も多く、次いで「医療,福祉」14件、「運輸業,郵便業」13件であった。行為参加人員は「医療,福祉」7,170人が最も多く、次いで「製造業」1,043人、「卸売業,小売業」811人であった。労働損失日数は「運輸業,郵便業」662日が最も多く、次いで「製造業」415日、「医療,福祉」365日であった

  • 平成30年の民営企業における「争議行為を伴う争議」をみると、争議行為を伴う争議のあった企業数[延べ数]は187企業、行為参加人員は10,059人、労働損失日数は1,477日であった。企業規模別にみると、企業数[延べ数]は「100~299人」、行為参加人員及び労働損失日数は「1,000人以上」で最も多くなっている

  • 平成30年の「争議行為を伴う争議」について加盟している主要団体別に件数、行為参加人員、労働損失日数をみると、「連合」は8件、379人、16日、「全労連」は33件、9,312人、809日、「全労協」は6件、883人、2日であった

  • 平成30年の「総争議」の件数を要求事項別(複数回答。主要要求事項を2つまで集計)にみると、「賃金」に関する事項が162件(総争議件数の50.6%)と最も多く、次いで、「経営・雇用・人事」に関する事項が117件(同36.6%)、「組合保障及び労働協約」に関する事項が88件(同27.5%)であった

  • 平成30年の「総争議」320件のうち、平成30年中に「解決又は解決扱い」になった件数は255件(総争議件数の79.7%)となっており、「翌年への繰越」は65件(同20.3%)であった。解決方法をみると、「労使直接交渉による解決」が34件(解決又は解決扱い件数の13.3%)、「第三者関与による解決」が83件(同32.5%)、「その他(解決扱い)」が138件(同54.1%)であった。なお、「第三者関与による解決」をみると、労働委員会関与の「あっせん」が77件(同30.2%)で最も多かった

  • 労働争議の解決状況を労働争議継続期間(争議発生から解決に至るまでの日数をいう。)別にみると、「30日以内」が75件(解決件数の29.4%)と最も多く、次いで「31日~60日」が68件(同26.7%)、「91日以上」が62件(同24.3%)であった


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厚生労働省 監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成30年度)
▼【別紙3】賃金不払残業の解消のための取組事例
  • 事例1(業種:小売業)
    • 残業をしている労働者がいるにもかかわらず、管理者が労働者全員のタイムカードを終業時刻に合わせて打刻しているとの労働者からの情報を基に、労基署が立入調査を実施
    • 会社は、タイムカードにより労働時間を管理していたが、その記録と入退館記録との間にかい離が認められたことから、タイムカード打刻後も作業が行われており、賃金不払残業の疑いが認められたため、労働時間の実態調査を行うよう指導
    • 会社は、入退館記録などを基に労働時間の実態調査を行った上で、不払となっていた割増賃金を支払った
    • 賃金不払残業の解消のために次の取組を実施した
      1. タイムカードの代わりに、他人が記録できない生体認証による労働時間管理システムを導入した
      2. 同システムの記録と入退館記録との間にかい離があった場合は、部署の管理者に対し、書面により指導を行うこととした
      3. 労働時間の適切な管理方法について記載した社内向けのガイドラインを作成し、管理者を含む全労働者に配布し、周知した

  • 事例2(業種:金融業)
    • 割増賃金が月10時間までしか支払われないとの労働者からの情報を基に、労基署が立入調査を実施
    • 会社は、自己申告(労働者による労働時間管理表への手書き)により労働時間を管理していたが、自己申告の時間外労働の実績は最大月10時間となっており、自己申告の記録とパソコンのログ記録や金庫の開閉記録とのかい離が認められたことから、賃金不払残業の疑いが認められたため、労働時間の実態調査を行うよう指導
    • 会社は、パソコンのログ記録や金庫の開閉記録などを基に労働時間の実態調査を行った上で、不払となっていた割増賃金を支払った
    • 賃金不払残業の解消のために次の取組を実施した
      1. 支店長会議において、経営陣から各支店長に対し、労働時間管理に関する不適切な現状及びコンプライアンスの重要性を説明し、労働時間管理の重要性について認識を共有した
      2. 労働時間の適正管理を徹底するため、自己申告による労働時間管理を見直し、ICカードの客観的な記録による管理とした
      3. ICカードにより終業時刻の記録を行った後に業務に従事していないかを確認するため、本店による抜き打ち監査を定期的に実施することとした

  • 事例3(業種:小売業)
    • 過重労働解消相談ダイヤル(厚生労働省では、11月の「過重労働解消キャンペーン」の一環として、無料電話相談を実施している。相談のうち、労働基準関係法令上、問題があると認められる事案については、相談者の希望を確認した上で労基署に情報提供を行い、監督指導を実施するなど、必要な対応を行っている)に寄せられた違法な長時間労働が行われているとの労働者の家族からの情報を基に、労基署が立入調査を実施
    • 会社は、自己申告(労働者が残業申請書を提出し、上司が承認)により労働時間管理を行っていたが、自己申告の記録と警備システム記録とのかい離から、賃金不払残業の疑いが認められたため、労働時間の実態調査を行うよう指導
    • 会社は、警備システム記録や労働者からのヒアリングなどを基に労働時間の実態調査を行った上で、不払となっていた割増賃金を支払った
    • 賃金不払残業の解消のために次の取組を実施した
      1. 経営トップが賃金不払残業解消に取り組む方針を打ち出すとともに、全店舗の店長が出席する店長会議において、同方針の説明を行った
      2. 店長が定期的に、労働時間の記録と警備システム記録を照合してかい離がないかを確認し、かい離があった場合は、その理由を確認するとともに、本社の総務担当者がダブルチェックを行うこととした
      3. 全労働者に対し、残業申請書に正しい残業時間を記載した上で提出を行うことなどについて研修を行った

  • 事例4(業種:電気機械器具製造業)
    • 残業時間の過少申告が常態化しているなど、労働時間管理について不適切な取扱いがあるとの労働者からの情報を基に、労基署が立入調査を実施
    • 会社は、自己申告(パソコン上で労働者が時間外労働申請を行い、上司が承認)により労働時間管理を行っていたが、自己申告の記録とパソコンのログ記録とのかい離などから、賃金不払残業の疑いが認められたため、労働時間の実態調査を行うよう指導
    • 会社は、パソコンのログ記録や労働者からのヒアリングなどを基に労働時間の実態調査を行った上で、不払となっていた割増賃金を支払った
    • 賃金不払残業の解消のために次の取組を実施した
      1. 労働時間の自己申告方法を含む適切な労務管理について記載されたガイドブックを作成し、管理者を含め、全労働者に周知した
      2. 労働時間管理上の問題点などについて、労使で定期的に話合いの場をもち、必要な改善を行うこととした
      3. 自己申告の記録とパソコンのログ記録との間にかい離があった場合は、上司がその理由を確認する仕組みを導入した


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厚生労働省 外国人技能実習生の実習実施者に対する平成30年の監督指導、送検等の状況を公表します
▼【別紙】技能実習生の実習実施者に対する監督指導、送検等の状況(平成30年)
  • 全国の労働基準監督機関において、実習実施者に対して7,334件の監督指導を実施し、その70.4%に当たる5,160件で労働基準関係法令違反が認められた

  • 違反は実習実施者に認められたものであり、日本人労働者に関する違反も含まれる

  • 主な違反事項は、(1)労働時間(23.3%)、(2)使用する機械に対して講ずべき措置などの安全基準(22.8%)、(3)割増賃金の支払(14.8%)の順に多かった


  • 【事例1】長時間労働に関する情報提供を端緒に、夜間に監督指導を実施
    • 「技能実習生が夜遅くまで働いている」との匿名の情報を端緒に、午後9時以降に縫製業の事業場へ立入調査を実施したところ、実際にその時間まで技能実習生を労働させていた。
    • 労働時間の記録を調べたところ、直近6か月間において、在籍している技能実習生全員(4名)に対して恒常的に月80時間を超える時間外・休日労働(最長者は月105時間)を行わせ、1日しか休日がない月があるなど、36協定の締結・届出がないまま違法な時間外・休日労働を行わせていた
    • 割増賃金は、1時間当たり500円の単価で支払われていた
    • 賃金台帳に、労働日数、時間外・休日労働時間数を実際よりも過少に記載していた
    • 直近6か月間より前の労働時間の記録が破棄され、記録が保管されていなかった

    • <指導内容>
      1. 技能実習生に対して、36協定を締結することなく、違法な時間外・休日労働を行わせていたため是正勧告した。また、過重労働による健康障害防止対策として時間外・休日労働時間の削減を併せて指導した
      2. 法定の割増率(時間外労働は25%、休日労働は35%)以上で割増賃金を計算し、不足分を支払うよう是正勧告した
      3. 賃金台帳に、実際の労働日数・時間外労働時間数を記載するよう是正勧告した
      4. 労働時間の記録を3年間保存するよう是正勧告した

    • <指導の結果>
      • 36協定の締結・届出を適正に行うとともに、長時間労働を前提としない生産計画へ転換し、時間外・休日労働を月45時間以内に削減した
      • 技能実習生全員に対し、時間外・休日労働に対する割増賃金の不足額、総額約120万円が支払われた
      • 賃金台帳に実際の労働日数・労働時間数を記載するとともに、労働時間の記録を3年間保存することとした


  • 【事例2】定期監督において、時間外労働の削減や過重労働による健康障害防止対策の確立を指導
    • 食料品製造業の事業場において、在籍している技能実習生全員(12名)に対し、36協定で定めた限度時間を超えて、月100時間を超える違法な時間外・休日労働(最長者は月198時間)を行わせていた
    • 事業場は50人以上の労働者を使用しているが、衛生委員会を開催していなかった。また、長時間労働を行った労働者に対して医師による面接指導を実施する体制が確立されていなかった

    • <指導内容>
      1. 技能実習生に対して、違法な時間外労働を行わせていたため是正勧告した。また、過重労働による健康障害防止対策として時間外労働時間の削減を併せて指導した
      2. 衛生委員会を毎月1回、定期に開催していなかったため是正勧告した。また、長時間労働者に対する面接指導等の実施方法及び実施体制の検討を併せて指導した

    • <指導の結果>
      • 人員体制や作業工程を見直し、時間外・休日労働を月45時間以内に削減した
      • 衛生委員会を毎月1回、定期に開催することとした。また、時間外・休日労働が月70時間を超えた労働者から申出があった場合に面接指導を行うこととし、申出窓口を労働者に周知した
      • 技能実習生から労働基準監督機関に対して労働基準関係法令違反の是正を求めてなされた申告は103件であった。主な申告内容は、(1)賃金・割増賃金の不払(96件)、(2)約定賃金額が最低賃金額未満(26件)、(3)解雇手続の不備(15件)の順に多かった


  • 【事例】「午後6時以降の残業に対して割増賃金が支払われない」との技能実習生からの申告に基づき、監督指導を実施
    • 縫製業の事業場について、技能実習生から「毎日午後9時まで時間外労働を行っているのに、午後6時以降の割増賃金が支払われていない」との申告がなされた
    • 調査を実施したところ、技能実習生の所定の終業時刻は午後5時であるが、時間外労働を行っても、午後6時にタイムカードを打刻させていた。それ以降の時間外労働については、「請負」と称して、完成させた製品の量に応じた報酬が支払われていたが、支払額は法定の割増率(25%)で計算した割増賃金額に満たなかった

    • <指導内容>
      1. 過去2年間に遡って、午後6時以降の労働時間の実態調査を行うよう指導した
      2. 上記1.の結果明らかとなった時間外労働に対する割増賃金を、法定の割増率(25%)以上の率で計算して、不足額を支払うよう是正勧告した

    • <指導の結果>
      • 過去に遡って労働時間の実態調査が行われ、在籍している技能実習生全員(9名)に対し、時間外労働に対する割増賃金の不足額、総額約130万円が支払われた
      • 技能実習生に関する重大・悪質な労働基準関係法令違反が認められた事案として、労働基準監督機関が送検した件数は19件であった


  • 【事例1】出入国管理機関からの通報を端緒に捜査に着手し、違法な長時間労働等により送検
    • 水産食料品製造業の事業場について、出入国管理機関から、技能実習生の長時間労働に関する通報がなされた
    • タイムカード等の資料から、多くの技能実習生に対して、36協定を締結し、届け出ることなく、違法な時間外労働を行わせている状況が確認された
    • 捜査の結果、技能実習生15名に対して、月100時間を超える違法な時間外労働(最長者は月111時間)を行わせていたことが明らかとなった
    • また、捜査を進める中で、(1)当該事業場は、100人以上の労働者を使用しているにもかかわらず、労働安全衛生法に定める安全委員会及び衛生委員会を設けていなかったこと、(2)監督指導の際、労働基準監督官に対し、偽造した議事録を提示し、安全委員会及び衛生委員会を「毎月開催している」旨の虚偽の陳述をしたことが明らかとなった

    • <被疑事実>
      • 実習実施者(法人)及び事業主
        1. 36協定の締結・届出がないまま、時間外労働を行わせたこと
        2. 安全委員会及び衛生委員会を設けていなかったこと
        3. 労働基準監督官の質問に対し、虚偽の陳述をしたこと。

  • 技能実習生の労働条件の確保を図るため、労働基準監督機関では、出入国管理機関・外国人技能実習機構との間で、その監督等の結果を相互に通報している

  • 労働基準監督機関から出入国管理機関・外国人技能実習機構へ通報した件数は389件、出入国管理機関・外国人技能実習機構から労働基準監督機関へ通報れた件数は43件である

  • 労働基準監督機関が、出入国管理機関・外国人技能実習機構から通報を受けた実習実施者については、監督指導等を実施している

  • 強制労働等技能実習生の人権侵害が疑われる事案については、出入国管理機関・外国人技能実習機構との合同監督・調査を行うこととしており、30件の実習実施者に対して実施した


~NEW~
厚生労働省 「副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会」の報告書を公表します
▼(資料1)副業・兼業の場合の労働時間管理の在り方に関する検討会報告書概要
  1. 健康管理について
    • 労働安全衛生法では、複数の事業者間の労働時間を通算することとされていないが、副業・兼業を行う労働者の健康確保の観点から、新たに、労働者の自己申告を前提に、各事業者が通算した労働時間の状況(例:月の総労働時間)を把握することも考えられる。(ただし、副業・兼業は労働者のプライバシーに配慮する必要があること、事業者を跨がることから、労働者自身による健康管理も重要になると考えられる)

    • 健康確保措置に係る制度の見直しの方向性としては、例えば、以下のようなことが考えられる
      • 事業者は、副業・兼業をしている労働者について、自己申告により把握し、通算した労働時間の状況などを勘案し、当該労働者との面談、労働時間の短縮その他の健康を確保するための措置を講ずるように配慮しなければならないこととすること(公法上の責務)
      • 事業者は、副業・兼業をしている労働者の自己申告により把握し、通算した労働時間の状況について、休憩時間を除き一週間当たり四十時間を超えている時間が一月当たり八十時間を超えている場合は、労働時間の短縮措置等を講ずるほか、自らの事業場における措置のみで対応が困難な場合は、当該労働者に対して、副業・兼業先との相談その他の適切な措置を求めることを義務付けること。また、当該労働者の申出を前提に医師の面接指導その他の適切な措置も講ずること
      • 通算した労働時間の状況の把握はせず、労働者が副業・兼業を行っている旨の自己申告を行った場合に、長時間労働による医師の面接指導、ストレスチェック制度等の現行の健康確保措置の枠組みの中に何らかの形で組み込むこと

    • なお、労働時間の上限規制や割増賃金などにおける選択肢により、健康管理の在り方も変わりうることに留意

  2. 上限規制について
    • 日々、他の事業主の下での労働時間を把握することは、企業にとって、実施することが非常に困難であって、結果として、違法状態が放置され労働基準法に対する信頼性が損なわれかねないこと、別の事業主の下で働く場合に、労働時間を通算して割増賃金の支払い義務があることが、時間外労働の抑制機能を果たしていない面もあること等を踏まえ、例えば、以下のような制度の見直しが考えられる
      • 労働者の自己申告を前提に、通算して割増賃金を支払いやすく、かつ時間外労働の抑制効果も期待できる方法を設けること。(例:使用者の予見可能性のある他の事業主の下での週や月単位などの所定労働時間のみ通算して割増賃金の支払いを義務付けること)
      • 事業主ごとに上限規制を適用するとともに、適切な健康確保措置を講ずることとすること
    • その他、労働者自身が月の総労働時間をカウントし、上限時間に近くなったときに各事業主に申告すること等も考えられる

  3. 割増賃金について
    • 日々、他の事業主の下での労働時間を把握することは、企業にとって、実施することが非常に困難であって、結果として、違法状態が放置され労働基準法に対する信頼性が損なわれかねないこと、別の事業主の下で働く場合に、労働時間を通算して割増賃金の支払い義務があることが、時間外労働の抑制機能を果たしていない面もあること等を踏まえ、例えば、以下のような制度の見直しが考えられる
      • 労働者の自己申告を前提に、通算して割増賃金を支払いやすく、かつ時間外労働の抑制効果も期待できる方法を設けること。(例:使用者の予見可能性のある他の事業主の下での週や月単位などの所定労働時間のみ通算して割増賃金の支払いを義務付けること)
      • 各事業主の下で法定労働時間を超えた場合のみ割増賃金の支払いを義務付けること
    • その他、割増賃金の支払いについて、日々計算するのではなく、計算・申告を簡易化すること等も考えられる


~NEW~
経済産業省 第25回 産業構造審議会総会
▼資料2-1 令和2年度経済産業政策の重点(案)
  • 日本が対応すべき2つの大きな変化は、既存のビジネスモデルが通用しないデジタル経済の進展と、米中対立をはじめとする世界政治経済の混乱。これらへの着実な対応なしに日本経済を更なる成長につなげることはできない

  • その上で、日本の産業界が付加価値を高め、新たなビジネスが生まれる好循環を実現するため、(1)大企業からのリソース開放による新たな成長モデルの創出と、(2)安全保障と一体となった経済強靱化政策を両輪で進めることに経済産業政策の力点を置く

  • デジタル経済の進展への対応
    1. デジタル化・データ利活用によるビジネスモデルの転換
      • 官民デジタル・トランスフォーメーション/データ連携の参照モデル設計/Connected Industries実現
    2. デジタル技術の進展に合わせたルール整備
      • 信頼性のある自由なデータ流通(データ・フリー・フロー・ウィズ・トラスト)に向けた国際連携の推進
      • プラットフォーム時代の公正・透明な市場環境整備/デジタル技術を活用した規制の再構築

  • 米中対立をはじめとする世界政治経済の混乱への対応
    1. 自由で公平な通商ルールの推進/ルールベースの米中橋渡し
      • 市場歪曲的措置・保護主義的措置の是正(日米欧、G7/20、WTO、APEC等の活用)
      • EPAネットワークの拡大(CPTPP、RCEP等)/インフラ整備の原則(債務持続可能性等)の国際展開
    2. ビジネス主導のイノベーションを通じた「環境と成長の好循環」の実現
      • 企業の競争力の源泉としての気候変動対策(イノベーション、民間資金の誘導、国際展開)

  • 新たな成長モデルの創出:日本経済の復活の鍵は、大企業・公的セクターからのヒト・モノ・カネの開放。開放されたリソースによる新たなビジネスの創出や企業の枠を超えた挑戦を後押しする。
    1. 「自前主義・囲い込み型」から、「開放型・連携型」の組織運営への移行
      • 兼業・副業の促進/資金の豊富な大企業によるベンチャー等への投資促進/事業再編の円滑化
    2. 新たな価値を生むプレーヤー・市場の創出
      • J-Startup企業の徹底支援によるスタートアップ・エコシステム強化/国内外のリスクマネー供給強化
      • 国際標準を活用した新市場創出/新興国企業との共創による新事業創出

  • 安全保障と一体となった経済強靭化政策:安全保障と経済(産業)を一体的に捉え、様々な外的環境変化に柔軟に対応できる経済システムを構築する
    1. 経済安全保障政策の推進
      • 日本に不可欠な産業の維持・強化のための新たな方策の検討
    2. 投資・技術管理/セキュリティ強化
      • 投資・技術管理の体制強化/技術革新を阻害しない新興技術の規制のあり方の検討
      • サプライチェーン全体でのサイバーセキュリティ強化/情報処理上重要な半導体等の産業基盤強化

  • 大変革を実現する人づくり
    1. 四次革命を進める人材育成
      • EdTech導入を通じたSTEAM教育推進
      • AI人材・ロボット人材育成
    2. 明るい社会保障改革の実現
      • 優れた民間予防・健康サービスの創出
      • 70歳までの就業機会確保に向けた環境整備

  • 人口減少時代の地域・中小企業政策
    1. 個社の成長を徹底支援
      • 第二創業などによる経営資源の円滑な引継支援
      • 経営者保証依存からの脱却/下請取引適正化策の強化
      • デジタル化による生産性向上/海外展開促進
    2. 地域の稼ぐ力強化
      • 地域へ波及効果の大きい企業支援/キャッシュレスの導入促進

  • イノベーションを生み出す環境整備
    1. 研究者の育成・魅力向上
      • 若手研究者の発掘・育成/研究開発型スタートアップ支援
    2. Society5.0実現の研究開発・社会実装
      • 社会課題(人手不足等)の解決に資するR&D集中支援
      • Society5.0を支える基盤技術(AIシステム等)の開発支援
      • 豊かで快適な移動を実現(スマートモビリティチャレンジ)

  • 日本経済の土台となるエネルギー安全保障の強化
    1. エネルギー転換/脱炭素化
      • FIT制度の抜本見直し(国民負担抑制と再エネ最大限導入を両立)/水素・CCUS・カーボンリサイクル等の新技術開発
    2. 「安全・安心」の確保/レジリエンス強化
      • 国際情勢を踏まえた内外の資源確保/電源・NW投資を促す制度構築/AI等による電力システム次世代化/安全最優先の原発再稼働・技術と人材の維持強化


~NEW~
経済産業省 「アニメーション制作業界における下請適正取引等の推進のためのガイドライン」の改訂版及び同概要版を策定しました
▼アニメーション制作業界における下請適正取引等の推進のためのガイドライン概要版
  • 書面の不交付は下請法違反です。また、書面には金額や支払期日等を記載しなければならないので、その記載がない場合も下請法違反になります

  • 短納期発注に間に合わせるために下請事業者に発生する費用増を考慮せず、下請代金の額を一方的に定めることは、下請法違反になるおそれがあります

  • 下請事業者に責任がないのに、親事業者が成果物の受領後に無償でやり直しをさせる場合は、親事業者は下請法違反になるおそれがあります

  • 下請事業者に責任がないのに発注を取り消して代金を支払わないことは、下請法違反になるおそれがあります

  • 消費税増税後に代金に増税分を上乗せしないことは、原則として、消費税転嫁対策特措法違反になります

  • 下請法は、下請事業者の利益を保護すること及び取引公正化を目的に制定された法律です。親事業者は、4つの義務と11の禁止行為について同法の規制を受けることになります

  • 義務
    1. 書面の交付義務
    2. 書類の作成・保存義務
    3. 支払期日を定める義務
    4. 遅延利息の支払義務

  • 禁止行為
    1. 受領拒否の禁止
    2. 下請代金の支払遅延の禁止
    3. 下請代金の減額の禁止
    4. 返品の禁止
    5. 買いたたきの禁止
    6. 購入・利用強制の禁止
    7. 報復措置の禁止
    8. 有償支給原材料等の対価の早期決済の禁止
    9. 割引困難な手形の交付の禁止
    10. 不当な経済上の利益の提供要請の禁止
    11. 不当な給付内容の変更・やり直しの禁止


~NEW~
総務省 青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース「青少年のフィルタリング利用促進のための課題及び対策」の公表
▼別添 青少年のフィルタリング利用促進のための課題及び対策
  • フィルタリング利用促進に向けた適切な対策を講じるためには、フィルタリングの利用状況や販売代理店等の実態について正確な把握が必要。このため、契約時におけるフィルタリングの申込み率及び有効化措置率について、携帯電話事業者が正確に把握し、情報を開示することが求められる。またその際、携帯電話市場におけるMNO3社のシェアが約9割であることを踏まえれば、MNOについては事業者ごとの実データを自主的に開示することが適切と考えられる

  • フィルタリングの説明が契約プロセスの最後に行われること、営業成績に直結しないこと等の実情も踏まえ、法令上の義務の履行主体であり、かつ販売代理店に対する指導等措置義務を有する携帯電話事業者においては、販売代理店の店頭スタッフが利用者にフィルタリングの重要性等を丁寧かつ簡潔に分かりやすく説明できるよう、販売代理店へのインセンティブ(動機付け)の設計等を含め、より責任を持って指導することが必要

  • フィルタリングにおけるOS事業者が果たす役割の重要性が増していること、また、通信サービスと端末販売が別の主体で行われるケースが増えていくと考えられること等を踏まえると、フィルタリングの説明・設定の促進のためには、携帯電話事業者のほか、OS事業者等においても、プリインストールの検討を含め、自社が提供するフィルタリングに係るサービスや機能等について、店頭スタッフの負荷軽減の観点やユーザー自身による設定の容易化の観点から、説明・設定しやすくするための協力を行うことを検討すべき

  • 併せて、青少年の利用ニーズの高いSNS等を含むコンテンツ・プロバイダについても、携帯電話事業者と連携して青少年の利用環境整備に努めるべき

  • 青少年によるMVNOサービスの利用が今後増加する可能性があることも踏まえ、業界においてフィルタリング利用促進に向けた方策等を検討することが必要

  • 一般利用者に対して広くフィルタリングを始めとするペアレンタルコントロールの必要性等の認識を広めるには、インパクトのある効果的な周知の手法や媒体を検討すべき

  • 青少年及びその保護者がフィルタリングの有用性や機能(サイト・アプリのカスタマイズ機能等も含め)について正しい情報を把握できるよう、青少年の安心・安全なインターネットの利用に係る啓発講座の更なる実施推進を図るべき

  • 低年齢層を含めた青少年のスマートフォンの利用時間が長時間化している状況のもと、青少年及びその保護者のニーズに沿ったスマートフォンの活用を可能としていくため、一部のフィルタリングサービスにおいて、利用時間制限、利用状況確認等の機能が含まれていることを訴求するなど、ペアレンタルコントロールに係るサービスについて、低年齢層の保護者向けなども含め、広く周知を行うことが重要

  • フィルタリングで制限されているSNSを子供に使わせるためにフィルタリングを利用しない、というユーザーが一定数存在するところ、フィルタリングのカスタマイズ機能(「高校生プラス」モード等の選択を含む。)及びその操作方法についての周知の強化を図ることが必要。また、関係事業者等においてフィルタリングの設定操作の簡略化に向けた検討を行うことが必要

  • SNS等を含むコンテンツ・プロバイダ等は、青少年の保護対策を充実させた上で、その情報を発信していくことが求められる。フィルタリングのカスタマイズ機能を周知、浸透していく上では、SNS等について、保護者の判断に資する分かりやすい情報が必要であるところ、コンテンツ・プロバイダと通信事業者が連携し、学識者やPTA等の関与のもと、情報発信体制を構築することが必要

  • フィルタリングのカスタマイズ機能を普及させていく前提として、SNS等を含むコンテンツ・プロバイダには、青少年の保護対策の充実に向けた不断の自助努力が求められる


~NEW~
総務省 AIネットワーク社会推進会議 報告書2019の公表
▼報告書2019概要
  • 目的
    • AIネットワーク化の健全な進展を通じて、AIの便益の増進とリスクの抑制を図り、AIに対する信頼を醸成することにより、AIの利活用や社会実装を促進する

  • 基本理念
    • 人間がAIネットワークと共生することにより、その恵沢がすべての人によってあまねく享受され、人間の尊厳と個人の自律が尊重される人間中心の社会を実現すること
    • AIの利活用において利用者の多様性を尊重し、多様な背景と価値観、考え方を持つ人々を包摂すること
    • AIネットワーク化により個人、地域社会、各国、国際社会が抱える様々な課題の解決を図り、持続可能な社会を実現すること
    • AIネットワーク化による便益を増進するとともに、民主主義社会の価値を最大限尊重しつつ、権利利益が侵害されるリスクを抑制するため、便益とリスクの適正なバランスを確保すること
    • AIに関して有していると期待される能力や知識等に応じ、ステークホルダ間における適切な役割分担を実現すること
    • AIの利活用の在り方について、非拘束的なソフトローたる指針やベストプラクティスを国際的に共有すること
    • AIネットワーク化の進展等を踏まえ、国際的な議論を通じて、本ガイドラインを不断に見直し、必要に応じて柔軟に改定すること

  • AI利活用ガイドライン(AI利活用原則)
    1. 適正利用の原則:利用者は、人間とAIシステムとの間及び利用者間における適切な役割分担のもと、適正な範囲及び方法でAIシステム又はAIサービスを利用するよう努める
    2. 適正学習の原則:利用者及びデータ提供者は、AIシステムの学習等に用いるデータの質に留意する
    3. 連携の原則:AIサービスプロバイダ、ビジネス利用者及びデータ提供者は、AIシステム又はAIサービス相互間の連携に留意する。また、利用者は、AIシステムがネットワーク化することによってリスクが惹起・増幅される可能性があることに留意する
    4. 安全の原則:利用者は、AIシステム又はAIサービスの利活用により、アクチュエータ等を通じて、利用者及び第三者の生命・身体・財産に危害を及ぼすことがないよう配慮する
    5. セキュリティの原則:利用者及びデータ提供者は、AIシステム又はAIサービスのセキュリティに留意する
    6. プライバシーの原則:利用者及びデータ提供者は、AIシステム又はAIサービスの利活用において、他者又は自己のプライバシーが侵害されないよう配慮する
    7. 尊厳・自律の原則:利用者は、AIシステム又はAIサービスの利活用において、人間の尊厳と個人の自律を尊重する
    8. 公平性の原則:AIサービスプロバイダ、ビジネス利用者及びデータ提供者は、AIシステム又はAIサービスの判断にバイアスが含まれる可能性があることに留意し、また、AIシステム又はAIサービスの判断によって個人及び集団が不当に差別されないよう配慮する
    9. 透明性の原則:AIサービスプロバイダ及びビジネス利用者は、AIシステム又はAIサービスの入出力等の検証可能性及び判断結果の説明可能性に留意する
    10. アカウンタビリティの原則:利用者は、ステークホルダに対しアカウンタビリティを果たすよう努める


~NEW~
総務省 「インターネット上の海賊版サイトへのアクセス抑止方策に関する検討会 報告書」の公表
▼インターネット上の海賊版サイトへのアクセス抑止方策に関する検討会 報告書
  • アクセス警告方式は、警告画面を表示させることで、多くのユーザが海賊版サイトにアクセスすることを思いとどまるものと見込まれることから、海賊版対策として一定の効果があると考えられるものの、アクセス警告方式の実施に係る法的整理に関しては、現時点でのユーザの意識や意向を前提とすると、ユーザから個別具体的かつ明確な同意を取得してアクセス警告方式を実施することは可能であるが、現状では、契約約款等による包括同意によってユーザの有効な同意があると考えることは困難である

  • ダウンロード行為が違法とされたと想定した場合においても、ユーザの意識や意向に大きな違いは見られないことから、同様の整理になると考えられる

  • アクセス警告方式の実施に係る技術的課題について、同方式を実現するための技術的な仕組みや関連機器・システムのコストの面でも、現状では様々な課題がある

  • しかしながら、例えば、既に関連機器やシステムを保有しているISPなどもあることから、個別同意の取得を前提としたアクセス警告方式の試行的実施などの技術検証を進めていくほか、インターネットを取り巻く技術の進展は目まぐるしく、それに伴って、関連機器・システムのコストも将来的に低下していくことも考えられることから、総務省において、今後とも海賊版の被害状況や総合的対策メニュー(案)に示された各施策の取組状況も踏まえつつ、引き続きユーザの意識や意向、技術動向・コスト動向などアクセス警告方式をめぐる状況把握に努めていくことが適当である

  • その上で、現状では、ネットワーク側ではなく、端末側においてアクセス警告方式類似の対策の実装を図ることがより即時性が高い方策であると考えられることから、上記ネットワーク側におけるアクセス抑止方策への対応と併せて、端末側における対応策を着実に促進していくことが適当である

  • 端末側の対応策については、通信の秘密に関する法的問題を生じさせることなく実施可能であること、青少年向けフィルタリングサービスやセキュリティ対策ソフトなどが既に存在しており、迅速な対応が可能であること等のメリットがあると考えられることから、その利便性を向上させ、普及を図っていくことが適当である

  • 端末側における具体的な対応策としては、第一に、青少年向けフィルタリングサービスがあり、総務省において、電気通信事業者やOS事業者によるフィルタリングソフトの利用に当たってのユーザ利便の向上や、フィルタリングサービスに関する周知の強化等により、その普及を図っていくとともに、OS事業者との連携も考慮しつつ、海賊版サイトリストのフィルタリングソフト事業者への迅速な提供等を促進することが望ましい

  • 第二に、セキュリティ対策ソフト等における対策があり、総務省において、権利者側とセキュリティ対策ソフト事業者側の協力体制の構築を支援することにより、海賊版サイトリストをセキュリティ対策ソフト事業者へ迅速かつ定期的に提供する枠組みを整備することとし、その具体的な枠組みの在り方については、現在進みつつある通信業界・出版業界の民間協力の状況も踏まえつつ、本年秋頃を目途に結論を得ることが望ましい。このほか、総務省において、セキュリティ対策ソフト自体の導入の促進や、セキュリティ対策ソフトにおけるフィルタリング機能の導入及び利用者による設定を促進することによりセキュリティ対策ソフトへの当該機能の組込みを推進するとともに、その普及を図っていくことが望ましい

  • 端末側におけるアクセス抑止方策に関して共通することとして、ユーザの意思で自らのアクセス先をコントロールできる仕組みの有用性をユーザに周知啓発していくことにより実効性を高めていくことが非常に重要である。したがって、総務省において、海賊版サイトの性質や問題も含めたインターネットアクセス全般に関する情報リテラシーの普及啓発を幅広い世代に向けて進めていくと同時に、自らのアクセス先をコントロールできる仕組みとして、青少年に限らず幅広い年代のユーザが自らの意思でフィルタリングサービスを活用することの促進や、上述のセキュリティ対策ソフトにおけるフィルタリング機能の組込みを始めとする取組も併せて進めることが望ましい


~NEW~
国土交通省 橋梁等の平成30年度点検結果をとりまとめ~道路メンテナンス年報(一巡目)の公表~
▼道路メンテナンス年報(平成30年度・一巡目)
  1. 橋梁、トンネル等の点検実施状況、判定区分
    • 点検は概ね完了(橋梁99.9%、トンネル99.5%、道路附属物99.7%)
    • 判定区分の割合(橋梁)は、III:10%、IV:0.1%(約6.9万橋)(判定区分III、IV):次回点検までに措置を講ずべき施設)

  2. 措置の状況
    • 次回点検までに措置を講ずべき橋梁(判定区分III・IV)における修繕に着手した割合は、国土交通省管理で53%、地方公共団体で20%

  3. 点検・修繕の財源の状況
    • 地方公共団体が平成30年度に実施した橋梁の点検について、95%以上が社会資本整備総合交付金を活用
    • 修繕については、都道府県・政令市では68%、市区町村では88%の橋梁で社会資本整備総合交付金又は補助事業を活用

  4. 長寿命化修繕計画の策定状況
    • 橋梁の長寿命化修繕計画(個別施設計画)を策定した割合は、現時点で地方公共団体で81%
    • そのうち修繕の時期や内容を示した計画は85%で、点検結果を踏まえるなどの更新も71%にとどまる


~NEW~
国土交通省 新しい物流システムに対応した高速道路インフラの活用の方向性中間とりまとめに関する提言
▼新しい物流システムに対応した高速道路インフラの活用の方向性中間とりまとめポイント
  • 物流を取り巻く課題
    • 物流ネットワークの基盤として役割を担っている高規格道路
    • 物流において重要な役割を担う東名・名神(新東名・新名神含む)
    • トラックドライバーの不足が進行
    • 物流システムの効率化を図る必要

  • 高速道路を取り巻く環境
    • 高規格幹線道路網のうち、85%が開通
    • 暫定2車線区間の4車線化も進捗
    • 新東名(御殿場~浜松いなさ)、新名神(亀山西~大津)の6車線化を事業化

  • 重要物流道路制度の創設
    • 民間施設に直結するスマートICを推進
    • 新東名(新静岡~森掛川)等における120km/hの試行運用
    • 新しい物流システムの動き

  • 高速道路での隊列走行トラックの実現への取り組み

  • ダブル連結トラックの本格導入
    • 平成31年1月より新東名を中心に本格導入
    • 平成31年4月より複数の物流事業者による共同輸送も本格的に開始
    • 令和元年8月より東北から九州まで対象路線を拡充
    • 普及促進のための対象路線の拡充とともに休憩場所の確保が求められている

  • 後続車無人隊列走行におけるインフラ支援のあり方・車両の安全性検証を目的とした新たな実証実験(2020年度予定)

  • 走行空間
    • 一般車との混在走行/左側レーンを隊列車両の走行車線とすることを念頭
    • 3車線区間の右側レーンの専用レーン化の検討:並行路線も含めた機能分担による専用空間の確保(中国道など)を検討

  • 分合流部
    • TS技術を活用し、安全で円滑な合流方法を確保
    • 物流拠点等と専用走行空間との直結ランプの検討

  • 隊列形成・分離スペース
    • 既存のSA・PAの拡幅等による隊列形成・分離スペースの整備
    • 民間施設直結スマートIC等の推進による専用走行空間に直結する物流拠点整備の検討
    • 合わせて整備主体や費用負担のあり方など道路事業と民間事業の役割分担ついても検討
    • 新東名・新名神は海老名南J、豊田J、城陽J付近等に隊列形成・分離スペース整備を検討

  • 休憩スペース
    • 既存のSA・PAにおける駐車スペースの確保/駐車場予約システムの導入
    • 専用の走行空間に直結する物流拠点と一体的な休憩スペースの確保

  • 交通マネジメント・交通安全施設
    • 走行車両への情報提供(規制、事故、渋滞、駐車場の満空)を推進
    • 路面標示等の交通安全施設や舗装等のメンテナンス

  • 隊列車両運行管理システム
    • 商業化に向け、複数事業者による共同での隊列形成を想定
    • 隊列形成・分離スケジュールのマッチング、ドライバーの乗務計画と合わせた運行計画の検討
    • ETC2.0等のビッグデータを活用/高速道路会社が運営主体になることも含めた検討

  • さらなる課題について
    1. インフラ整備と車両開発等の連携:課題解決のため、関係省庁が一体となって連携、後続無人隊列走行システムの商業化に向け、積極的に取り組む
      • 後続車無人の普及には、車両の技術開発や低コスト化など、段階を踏んだ着実な推進が必要
      • 後続車無人においては、容易に割り込まれないような措置について検討が必要
      • 物流の需要をマクロ的に分析、ビジネスモデルの最適化を図るべき
      • 後続車無人の商業化には、車両開発とインフラ整備の役割分担、インフラ整備における官民の役割分担や、費用負担のあり方について検討すべき
      • 後続車無人の運用に当たっては、運送事業者の運行管理のあり方、隊列車両の故障や事故発生時の対応などについて検討が必要
    2. 自家用車の自動運転への対応
      • 高速道路での専用レーン化に関しては、現行のダブル連結トラックや自家用車の自動運転(レベル3以上)車両、さらには自動運転バスなどの実現も見据えた活用について、幅広い視点で検討を進めるべき


~NEW~
金融庁 無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について
▼警告書の発出を行った無登録の海外所在業者(令和元年8月14日更新)

1. Bright Friends Limited.(PO BOX 3018, Level2, CCCS Building, Beach Road,Apia Samoa)

  • 店頭デリバティブ取引の投資判断を一任される契約を締結し、金銭の運用を行っていたもの
  • 株式会社D.U.corporationから、ROYAL TREE CAPITAL SINGAPORE PTE.LTD.の提供する為替自動売買システムの勧誘を受け、購入したところ、システムを利用するにあたって、最終的な投資判断及び投資を行うに必要な権限を当該業者に委任すること等を内容とする規約への同意を求められたとの情報が寄せられている。株式会社D.U.corporationは、証券取引等監視委員会の調査により金融商品取引法違反行為が認められたことから、同委員会から裁判所に対し、同行為の禁止及び停止命令発出の申立てがなされ、裁判所より申立内容どおり命令が下されている(令和元年8月)

2.Apex Account Limited(P.O.Box 3269,Apia,Samoa)

  • 勧誘資料等を送付したうえで、ファンドの募集又は私募の取扱いを行っていたもの
  • 当該業者は、SDD Asset Management Limitedを発行責任者とする「SWAP Arbitrage Diversified Program」と題するファンドに関し、SDD HOLDINGS PTE.LTD.との間で顧客紹介に関するパートナーシップ・プログラム契約書を取り交わし、当該契約に基づき当該ファンドの募集又は私募の取扱いを行っていたとの情報が寄せられている。SDD Asset Management Limited及びSDD HOLDINGS PTE.LTD.に対し、平成31年3月29日付で無登録で金融商品取引業を行う者として警告を行っている(令和元年7月)

3.Ocean Union Technology Limited
 (Unit A,3/F.,Cheong Sun Tower 116-118 Wing Lok Street,Sheung Wan,HongKong)

  • 勧誘資料等を送付したうえで、ファンドの募集又は私募の取扱いを行っていたもの
  • 当該業者は、SDD Asset Management Limitedを発行責任者とする「SWAP Arbitrage Diversified Program」と題するファンドに関し、SDD HOLDINGS PTE.LTD.との間で顧客紹介に関するパートナーシップ・プログラム契約書を取り交わし、当該契約に基づき当該ファンドの募集又は私募の取扱いを行っていたとの情報が寄せられている。SDD Asset Management limited及びSDD HOLDINGS PTE.LTD.に対し、平成31年3月29日付で無登録で金融商品取引業を行う者として警告を行っている(令和元年7月)


~NEW~
警察庁 犯罪統計資料(平成31年1月~令和元年7月分)
  • 平成31年1月~令和元年7月までの刑法犯総数について、認知件数総数は431,262件(前年同期470,519件、前年同期比▲8.3%)、検挙件数は165,054件(176,004件、▲6.2%)、検挙率は38.3%(37.4%、+0.9P)

  • 窃盗犯の認知件数は305,156件(334,502件、▲8.8%)、検挙件数は101,479件(108,931件、▲6.8%)、検挙率は33.3%(32.6%、+0.7P)

  • 万引きの認知件数は56,281件(59,117件、▲4.8%)、検挙件数は38,365件(41,947件、▲8.5%)、検挙率は68.2%(71.0%、▲2.8P)

  • 知能犯の認知件数は21,250件(24,618件、▲13.7%)、検挙件数は10,556件(11,331件、▲6.8%)、検挙率は49.7%(46.0%、+3.7P)

  • 詐欺の認知件数は19,068件(22,276件、▲14.4%)、検挙件数は8,826件(9,427件、▲6.4%)、検挙率は46.3%(42.3%、+4.0P)

  • 特別法犯の総数について、検挙件数は40,862件(40,642件、+0.5%)、検挙人員は34,793人(34,585人、+0.6%)

  • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,355件(1,489件、▲9.0%)、検挙人員は1,110人(1,254人、▲11.5%)

  • 不正アクセス防止法違反の検挙件数は321件(192件、+67.2%)、検挙人員は85人(56人、+51.8%)

  • 不正競争防止法違反の検挙件数は37件(20件、+85.0%)、検挙人員は42人(24人、+75.0%)

  • 麻薬等取締法違反の検挙件数は534人(509人、+4.9%)、検挙人員は257人(239人、+5.8%)

  • 大麻取締法違反の検挙件数は3,026件(2,548件、+18.8%)、検挙人員は2,367人(1,915人、+23.6%)

  • 覚せい剤取締法違反の検挙件数は6,363件(7,759件、▲18.0%)、検挙人員は4,561人(5,343人、▲14.6%)

  • 来日外国人による重要犯罪・重要窃盗犯の国籍別検挙人員については、総数は259人(291人、▲11.0%)、中国50人(69人)、ベトナム37人(35人)、ブラジル22人(30人)、韓国・朝鮮18人(24人)、フィリピン18人(15人)、アメリカ11人(7人)、パキスタン7人(6人)、インド5人(1人)など

  • 暴力団犯罪(刑法犯)の総数について、検挙件数は10,924件(11,034件、▲1.0%)、検挙人員は4,592人(5,373人、▲14.5%)。うち窃盗の検挙件数は6,487件(5,973件、+8.6%)、検挙人員は768人(889人、▲13.6%)、詐欺の検挙件数は1,285件(1,365件、▲5.9%)、検挙人員は786人(965人、▲18.5%)

  • 暴力団犯罪(特別法犯)の総数について、検挙件数は4,425件(5,601件、▲21.0%)、検挙人員は3,153人(4,077人、▲22.7%)。うち暴力団排除条例違反の検挙件数は14件(9件、+55.6%)、検挙人員は23人(45人、▲48.9%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は125件(105件、+19.0%)、検挙人員は37人(33人、+12.1%)、大麻取締法違反の検挙件数は638件(666件、▲4.2%)、検挙人員は422人(436人、▲3.2%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は2,870件(3,818件、▲24.8%)、検挙人員は1,978人(2,600人、▲23.9%)


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内閣府 食品表示の全体像に関する報告書~消費者に、より活用される食品表示とするための今後の方向性~
▼食品表示の全体像に関する報告書(概要)
  • より良い食品表示に向けて(課題)
    • 安全性、自主的・合理的な選択の機会の確保のための義務表示(一括表示)だが、「平成29年度食品表示に関する消費者意向調査」(消費者庁)の結果によれば、一括表示を「確認していない」という人が一定数存在し、消費者に十分活用されていない項目も存在する
    • 同調査の結果によれば、一括表示に関しては、そのデザイン、フォント、文字サイズ等や情報量に起因する見づらさへの不満を持つ人が35~75%の幅で存在する
    • 一方で、食品を選択するために更なる情報を求める等、食品表示のより一層の充実も求められている

  • 活用される食品表示とするための考え方(結論)
    • 一括表示部分の「分かりやすさ」について、科学的根拠に基づく客観的定義が定まっておらず、改善すべき要素も明確ではなく、消費者の意向に関してもエビデンスが不十分である
    • 表示事項は、状況や必要とする消費者の態様によって重要性がその都度変わること等から、全ての消費者にとっての重要性は一致しない。優先順位により表示事項を容器と容器以外とに仕分けることには現時点では慎重であるべきである
    • ウェブによる食品表示に関しては、整理すべき課題が多く、引き続き検討を行うべきである

  • 分かりやすく活用される食品表示とするために(提言)
    • 「分かりやすさ」の定義を明確にするために、また、消費者のより詳細な利活用の実態や問題点等を把握するために、表示可能面積に対する一括表示面積の割合や、一括表示のデザイン、フォント、文字サイズ等の情報量の把握等の科学的アプローチに基づく調査が必要
    • ウェブによる食品表示を検討するために、優良事例等の現状を把握する調査が必要


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消費者庁 「第4期消費者基本計画の構成(案)」に関する意見募集について
▼構成案
  • 消費者・消費者行政を取り巻く環境の変化(具体例)
    • 少子高齢化の進展(人口減少、単身世帯増)
    • 地方の過疎化(コミュニティの衰退や、地域交通の衰退による買い物弱者の発生)
    • 科学技術の更なる発展(5G/IoT、ビッグデータ、電子商取引、シェアリングエコノミー、決済(キャッシュレス、暗号資産)、フィンテック、AI、ロボット、遺伝子工学、自動運転、等)
    • 国際化(越境取引、訪日・在留外国人)
    • 自然災害の激甚化(気候変動への対応)
    • 持続可能な社会への関心の高まり(SDGs)

  • 第4期基本計画の期間中における政策推進の基本的な方向
    • 全ての消費者が等しく尊重される社会を目指して
      • SDGsの「誰一人とりのこさない」の理念は消費者政策にも通ずるものであり、個々の消費者が等しく尊重される社会の実現に向けて幅広い取組を行うことを第4期消費者基本計画の基本方針とする
    • Society5.0への対応
      • 我が国では官民を挙げて「Society5.0」実現の加速を目指しており、その過程で消費生活も大きく変わりつつある
      • 科学技術の発展は消費者にとって利便性向上とリスクの両面があることを踏まえ、両者の適切なバランスを図った良質な社会基盤を官民一体で整備する
    • 消費者問題の原点に立ち返った迅速・的確な施策推進
      • 安全・安心の確保:技術革新や社会の変化に対応し、人々から信頼され、皆が安心して暮らせるための環境を整える
      • 着実な法整備と執行力の強化:消費者が関わる取引の多様化・複雑化や最近の被害実態等を踏まえ、消費者法制を適時適切に整備し、それに基づいて消費者の利益を擁護するための執行力の強化を図る

  • 今後講ずるべき主要施策(今次基本計画における消費者政策の重点事項)
    • (1)持続可能な社会の実現に向けた取組
      • 食品ロス削減の取組の包括的な推進
      • 「持続可能な消費」に向けた行政・消費者・事業者の協働
    • (2)多様化する消費者問題への対応
      • 個人間取引におけるトラブルへの対応
      • 消費者の多様な背景(若者・高齢者・障がい者・災害被災者等)を踏まえた、消費者トラブル抑止のための取組
    • (3)産業のデジタル化・技術革新への対応
      • オンラインプラットフォームの台頭への対応
      • データ社会への対応
    • (4)消費生活における安全・安心の確保
    • (5)取引の多様化・複雑化や最近の被害実態を踏まえた対応
    • (6)消費者にとって便利で分かりやすい表示対策
    • (7)被害救済や紛争処理促進のための体制整備
    • (8)消費者教育の戦略的推進
    • (9)地方消費者行政の推進力向上
    • (10)消費者団体や企業その他の民間アクターの連携強化・活性化


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消費者庁 消費者契約法第39条第1項の規定に基づく差止請求の判決等に係る情報の掲載について
▼佐賀消費者フォーラムと株式会社佐賀銀行との間で差止請求に関する協議が調ったことについて(令和元年5月16日付け)

【1.事案の概要】

  • 本件は、適格消費者団体である特定非営利活動法人佐賀消費者フォーラム(以下「佐賀消費者フォーラム」という。)が、株式会社佐賀銀行(以下「佐賀銀行」という。)に対し、同行の下記の佐賀銀行カードローン「当座貸越約定書」第12条第1項第6号(以下「本件契約条項」という。)は、同行には民法の規定以上に利益があり、カードローン利用者である相続人(消費者)にのみ予期せぬ多大な不利益を与えるので、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するといえるため、消費者契約法第10条(※)に規定する消費者契約の条項に該当するとして、これを削除することを求めた事案である

  (本件契約条項)第12条(期限の利益の喪失)

    • 私について次の各号の事由が一つでも生じた場合には、貴行から通知催告等がなくても、本取引によるいっさいの債務につき当然期限の利益を失い、直ちに債務を弁済します。
    • 相続の開始があったとき。

  (※)消費者契約法(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)

    • 第十条消費者の不作為をもって当該消費者が新たな消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示をしたものとみなす条項その他の法令中の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比して消費者の権利を制限し又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする

【2.結果】

  • 平成31年3月5日、佐賀銀行は、佐賀消費者フォーラムに対し、本件契約条項を削除する旨を連絡した・これを受けて、佐賀消費者フォーラムは、申入れを終了した


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国民生活センター 国民生活 2019年8月号【No.85】発行
▼第2回 身元保証などの高齢者サポートサービスに関する契約トラブル

【相談事例】

  • 頼れる親族がいないため、知人から紹介された事業者と、身元保証サービスや自分が死んだ後の事務手続等を代行するサポートサービスの契約をした。費用を支払った記憶があるが、その他に預託金として100万円を支払うように求められた。契約内容など、その詳細について理解できていなかったこともあり、さらなる高額な預託金の支払いを躊躇していたところ、担当者から「明日どうなるか分からない。一刻も早く預託金を支払うように」と急がされた。詳細な説明もされないなかで、このような事業者の対応に困惑しているが、どうしたらよいか。(60歳代、女性)

【問題点とアドバイス】

  • 近年、高齢者の単独世帯が増加傾向にあるなか、高齢者を対象とする身元保証や日常生活の支援、死後事務等を行うサービス(以下、身元保証等高齢者サポートサービス)が広まってきている。相談事例をみると、契約内容についてよく理解しないまま契約してトラブルになっているケースもみられる。契約をする場合は以下の点に注意する

  • (1)自分の希望をしっかりと伝え、サービス内容や料金等をよく確認する
    • 身元保証等高齢者サポートサービスを契約する場合は、まず自分がどのようなサービスを望んでいるのかを事業者にしっかりと伝える
    • そのうえで、提供されるサービスの内容や条件(どのような場合にどのようなサービスが受けられるか)、料金体系(いつ、いくらを、どのサービスに対して支払うのか、支払うことになる総額)等をよく確認する
    • 契約内容がよく分からなかった場合や、事業者に契約を急がされた場合でもその場で契約せず、周囲の人や自治体の窓口に相談するなどして十分に検討する

  • (2)預託金等の用途や解約時の返金に関する条件についてあらかじめ確認しておく
    • 契約時に預託金等の名目で金銭を支払う必要がある場合には、その金銭の用途や目的・管理方法などについて契約前に確認しておく
    • 預託金等は、解約時にその全部または一部が返金される場合がある。預託金等の返金についてトラブルにならないように、あらかじめ解約時の返金の有無や条件を確認し、不明な点があれば事業者に十分な説明を求める

  • (3)契約内容を周囲の人にも理解してもらうよう心がける
    • 突然の事故等が起きた場合等は、せっかくの備えを、自分で周囲の人に伝えることができなくなることもある
    • 万が一の時に備え、契約しているサービス内容や事業者の連絡先を周囲の人に伝えておく、分かりやすいところに掲示しておくなどして備えておく


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経済産業省 平成30年度における下請取引の適正化に向けた取組等をまとめました
▼平成30年度における下請取引の適正化に向けた取組等について
  • 下請取引の実態を把握するため、平成30年度では、約4万5千件の親事業者、当該親事業者と下請取引を行う約20万件の下請事業者に対して書面調査を実施した。なお、インターネットを活用した回答方法も選択できるように制度を見直し、平成30年度における親事業者に対する調査では、利便性を図るため、インターネットからも同調査へ回答できる状況で実施した

  • 平成30年度では、830社の親事業者へ立入検査等を行い、うち738社の親事業者に対し、書面による改善指導を行った

  • 禁止行為の違反では、「支払遅延」及び「下請代金の減額」が多く見受けられ、義務行為の違反では、3条書面(いわゆる「発注書」「注文書」などという名称の書面)の記載事項不備・未交付のほか、5条書類(取引の経緯を記載する書類)の未保存が見受けられた下請法違反によって改善指導を受けた親事業者のうち、減額した下請代金、支払遅延に係る遅延利息など、下請法違反となる計195社の親事業者に対し、中小企業庁が総額で約285百万円を下請事業者に返還をするように指導し、これら親事業者は返還を実施している

  • 違反行為の累積数100事業所以上となる業種で見ると、違反行為の累積数が多い順で、機械器具卸売業、生産用機械器具製造業、情報サービス業、道路貨物運送業、金属製品製造業、はん用機械器具製造業、電気機械器具製造業、運送用機械器具製造業、繊維工業、建築材料・鉱物・金属材料等卸売業、機械器具小売業、その他の事業サービス業、技術サービス業、繊維・衣服等卸売業、化学工業、プラスチック製品製造業、その他の卸売業、印刷・同関連業が挙げられる

  • 業種別下請法違反の事業所数合計における各違反事項の割合で見ると、それぞれ高い順に、(1)原価低減(買いたたき)では、技術サービス業、印刷・同関連業、はん用機械器具製造業、(2)金型(型保管を含む利益提供要請)では、輸送用機械器具製造業、はん用機械器具製造業、電気機械器具製造業、(3)手形(長期手形)では、生産用機械器具製造業、はん用機械器具製造業、繊維・衣服等卸売業となった。また、違反行為の累積数100事業所以上となる業種では、書面不備・未交付、書類未保存といった手続規定の違反行為も総じて認められる

  • 下請取引等に関する様々な相談に対して親身な相談対応を行っている。平成30年度の相談実績は8,381件(平成29年度6,838件)となっており、その内容は「下請法」に関する相談件数が1,151件(同997件)、「建設業」に関する相談件数が1,814件(同1,560件)、「その他」が5,416件(同4,281件)となっている。また、弁護士による無料相談を平成30年度は513件(平成29年度は601件)受け付けている

  • 全国の弁護士約540名を下請かけこみ寺に登録し、本部が主導して各地でADR(裁判外紛争解決手続)を行い、平成30年度は18件(平成29年度14件)の案件に対応した
    • 【調停事例】A社は、B社から電子部品製造装置の製造委託を受け、納品したところ、要求した性能が満たされていないとの理由で、代金3,500万円に対して減額を要求されている。
    • 【和解内容】取引事業者の資本金区分と、取引内容から、下請法が適用されることを確認した上で、下請法で禁止されている「下請代金の減額」のおそれがあることを踏まえ、A社はB社の発注、指示に問題があったと申立てた。B社は装置性能に対しては、A社に責任があると主張していたが、調停人より「双方の言い分はわかるが、冷静に話し合ってはどうか」との助言があり、調停人を交えて当事者が話し合ったところ、4ヶ月間の調停を経て、B社が和解金として2,500万円を支払うことで、和解が成立した

  • 経済産業省において、全国に取引調査員(下請Gメン)を120名規模で配置し、全国の下請中小企業を訪問してヒアリングを実施。平成30年度は4,571件のヒアリングを実施した。ヒアリングで聞き取った内容については、秘密保持を前提として必要に応じ、国の基準改正や業界団体にフィードバック等を行うなど改善につなげるとともに、下請法違反の疑いがある場合には検査に移行するなど、適正取引に向けた取組を強く促していく


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総務省 情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会(第13回)会議資料
▼【資料13-1】 情報信託機能の認定スキームの在り方に関する検討会 とりまとめ(案)
  • 「情報銀行」は、実効的な本人関与(コントローラビリティ)を高めて、パーソナルデータの流通・活用を促進するという目的の下、本人が同意した一定の範囲において、本人が、信頼できる主体に個人情報の第三者提供を委任するというもの

    • 【機能】
      • 「情報銀行」の機能は、個人からの委任を受けて、当該個人に関する個人情報を含むデータを管理するとともに、データを第三者(データを利活用する事業者)に提供することであり、個人は直接的又は間接的な便益を受け取る
      • 本人の同意は、使いやすいユーザーインターフェイスを用いて、情報銀行から提案された第三者提供の可否を個別に判断する、又は、情報銀行から事前に示された第三者提供の条件を個別に/包括的に選択する方法により行う
    • 【個人と情報銀行の関係】
      • 情報銀行が個人に提供するサービス内容(情報銀行が扱うデータの種類、第三者提供先となる事業者の条件、提供先における利用条件)については、情報銀行が個人に対して適切に提示し、個人が同意するとともに、契約等により当該サービス内容について情報銀行の責任を担保する

  • 未成年等の制限行為能力者が情報銀行を利用する場合
    • 情報銀行は将来的には、例えば未成年者向けのインターフェイスを提供するなど、判断能力の不十分な者の判断を補完する役割を担うことが想定されることも踏まえ、これらの者に対する法的な保護についても留意する必要がある
    • 情報銀行が対象とする個人が未成年者等の制限行為能力者である場合には、契約の締結と、情報銀行との間の同意等の手続きについては、それぞれ法令に照らし、適切な者が行う必要がある

  • 統計データ、匿名加工情報の扱い
    • 認定指針では、個人情報に当たらない統計データや匿名加工情報の取り扱いについては、条件の対象外(情報銀行や提供第三者において個人情報の加工を行った場合でも、個人情報に当たる場合は条件の対象となる。また、提供先において複数種類の個人情報を突合して加工する場合には、個人に対してこのことを明らかにすることが望ましい)
    • 他方で、個人情報の提供による便益を個人が受け取るという情報銀行の考え方をふまえ、情報銀行が取り扱う個人情報について、統計情報や匿名加工情報として加工して活用することが想定される場合には、これによる個人への便益の有無を含め、個人に対して明示する必要がある

  • 提供先第三者の選定
    • 情報銀行の利用者の安心を担保するには情報提供先は「認定基準に準じた扱い」を満たすべきである一方で、情報銀行を通じた情報提供先でのデータの利活用の裾野を広げることで、情報銀行の活用が広がることも期待される。「情報提供先に対して認定基準に準じた扱いを求める」という原則は変わらないが、情報提供先がPマークまたはISMS認証を取得していない場合は、情報銀行が具体的な対策を講ずることによって安全な運用を確保することが考えられる

  • 認定の対象とする個人情報の範囲
    • 指針ver1.0では、「要配慮個人情報、クレジットカード番号、銀行口座番号」に関する個人情報を認定の対象外としている
    • クレジットカード番号及び銀行口座番号に関する個人情報については、情報銀行を利用する個人と提供先との間で費用や対価の支払いが発生する場合に、個人から情報銀行に委任する情報として第三者提供を行うニーズがあるとの考え方から、対象に追加することとする。なお、クレジットカード番号を保有する場合は業界ルール(PCI-DSS)が存在し、クレジットカードの加盟店においても非保持化が求められるなど、適切な取扱いが求められることから、情報銀行において扱う場合においても当然これらを遵守する必要がある

  • 個人情報提供の対価
    • 個人情報の対価設定に決まった方法はなく、個人情報の紐付く個人によって、或いは提供される提供先によって、この個人情報の対価が異なるものになることもあり得る
    • 情報銀行は営利事業として運営されることが多いと想定されることから、個人情報の対価は、基本的に情報銀行において自由に設定されるものと考えられる

  • データ倫理審査会
    • 情報銀行は、個人情報に対する個人によるコントローラビリティを高めることを基本的な目的としており、これを適切に担保するには、各情報銀行に設置される諮問体制であるデータ倫理審査会の役割が重要となる
    • データ倫理審査会は各情報銀行で個別に組織するものであるが、それぞれが適切に機能するには、データ倫理審査会の役割について一定の共通認識が持たれることが望ましい。なお、運営の適切性を担保するため、構成員及び(必要な範囲の)議事録は公表されるべきである

  • 情報提供先からの「再提供」禁止に関する考え方
    • 指針ver1.0においては、個人情報に対する個人のコントローラビリティの確保と、情報銀行の監督による提供先での適切な取扱いの確保という考え方から、情報銀行は情報提供先に対し、個人情報の再提供を禁止することとされている
    • 他方で、情報銀行からの直接の提供先(本項では一次提供先と記載)から別の者(本項では二次提供先と記載)への情報の提供については「再提供」にあたらなければ禁止されず、情報銀行を通じた個人情報の流通のためには、どのような場合に「再提供」にあたるのか、明確化される必要がある

  • 「信用スコア」の取扱い
    • 「信用スコア」については明確な定義がなく、個人に一定のスコアを付与するものでは、例えば与信能力に関する評価や、英語の試験の点数も一種のスコアといえる。こうした広義のスコアは現在でも広く一般的に利用されているものであり、情報銀行を通じた流通によって利便性が向上することが期待される
    • 他方で、個人の部分的な能力等に止まらず、個人の社会的な評価に関する信用スコアについては、その利用方法如何によっては、スコアに迎合する者が増え社会の多様性が損なわれたり、結婚や就職などに利用され、人間の差別や選別につながりかねない危険も孕んでいるとの意見があった
    • 情報銀行は、「個人のために情報を活用する」ことを目的の基本としており、いわゆる「信用スコア」を扱う場合は、個人にとって不利益な利用とならないよう、留意する必要がある。特に、個人の部分的な能力等に止まらず、個人の社会的な評価に関する信用スコアを想定し、情報銀行が参考にするべき留意点について以下のことが考えられる
      • 情報銀行は、個人に対し、信用スコアが提供先においてどのように利用されるのか及びそれによるリスクについて、明示的に説明することが必要
      • 情報銀行は、個人に対し、取得又は第三者提供される個人情報が信用スコアの算定に利用されること及びそれによるリスクについて、明示的に説明することが必要
      • 情報銀行は、「個人のためにデータを活用する」ことが原則となることから、提供することによって、個人にとって不利益となる恐れがある場合は提供しない、または個人に対しリスクを示すなど、個人の利益を踏まえた利活用を行うことが望ましい
      • 情報銀行は、他者が作成したスコアを作成者又はスコアの対象となる個人から取得し、他の第三者に提供する場合で、作成者が二次利用に対し制限を設けている場合には、制限に反しない範囲で提供を行うことが望ましい
      • 情報銀行は、「個人のためにデータを活用する」ことが原則となることから、遺伝情報や、差別に繋がる過去の情報を信用スコアを算定する者に対し提供することについては慎重に行動するべきである
      • 情報銀行は、「個人のためにデータを活用する」ことが原則となることから、遺伝情報や、差別に繋がる過去の情報を基礎データとして用いることについては慎重に行動するべきである
      • 情報銀行は、スコアに用いたデータ及びスコアの算出方法について、アカウンタビリティを持つ必要がある
      • 信用スコアの数値化において、機械化された処理の場合に人間の関与を本人が求めることを認めるという対応を行うかについても検討が必要である


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総務省 グローバル課題検討WG(第2回)配布資料・議事録
▼資料2-1 グローバル課題に関するヒアリングの進め方
  • 電気通信市場のグローバル化における利用者利益等の確保

  • ネットワーク仮想化等の技術革新への対応の在り方
    • ネットワーク仮想化が進展し、それに伴い、「設備を設置する主体」とは別に、ネットワークの外部からクラウド等を通じてネットワークの管理・運用を担う等の『「機能」を活用する主体』が登場するとの指摘について、御社の見通し、関連する取組等があれば具体的にご教示ください
    • こうした主体が登場し、その役割が拡大した場合を想定し、現行の制度等を踏まえ、どのようなルールが適当と考えますか。特に、ルールを適用すべき主体の確認の在り方、安全・信頼性の確保の在り方、利用者利益の確保の在り方等について、お考えがあればご教示ください
    • この他、新サービス・ビジネスの創出を促進する観点から、ネットワーク仮想化に関連し、現行の制度等を踏まえ、どのようなルールが必要と考えますか。また、こうしたルールが必要とされるような市場動向等について、御社の見通し等があればご教示ください

  • 日本の通信産業の競争力強化の在り方
    • 5G、ネットワーク仮想化等の革新技術の普及においては、通信産業内の事業者間のみならず、他業界と通信産業の事業者間で、事業展開、研究開発、人材育成、標準化活動等における連携強化が求められるのではないかとの指摘について、どのように考えますか
    • こうした連携強化を含め、日本の通信産業の競争力を強化する観点から、どのような政策的な後押しが考えられますか。御社の見通し、関連する取組、また、取組を進める上での課題等があればあわせてご教示ください


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総務省 AIインクルージョン推進会議(第7回)
▼資料4 事務局説明資料(ケーススタディ「地域・地方」に関するプロジェクトのイメージ(案))
  • AIインクルージョン推進会議の目的は、我が国において、「多様性を内包し、持続可能な社会」(多様な背景と価値観を持った人々が、多様なライフスタイルと幸せを追求することを可能とする社会)を実現すること

  • 「多様性を内包し、持続可能な社会」の実現に向け、この実現をサポートするAIによる技術「インクルージョン・テクノロジー」を活用し、ユーザのニーズや課題の解決に資する具体的なプロジェクトを提言することを目指す

  • プロジェクト選定のための基準
    • 重要性:「技術ありき」ではなく、誰のどのような課題を解決するかが明らかなこと。その課題の解決が重要であること
    • 展開可能性:インクルージョンの対象となる他のケーススタディへの展開が可能であること。展開する際の相互運用が実現可能であること(インターオペラビリティ)
    • 一般利用への波及:日本社会全体の便益につながること
    • スピーディな実現:プロジェクトを実施するにあたり、法的・社会的な面での制約のレベル(下記)に応じて、段階的に迅速な導入が可能であること。阻害要因となる制約は、適宜その除去のあり方について提言を行う(レベル1:制約無し、レベル2:通知・ガイドラインなどにより比較的迅速に対応可能な制約、レベル3:立法措置が必要な制約)
    • 世界展開:日本の技術・サービス等の世界展開の基盤になること

  • 東京への一極集中・地方の疲弊にともない、様々な社会問題が生じている
    • 大都市の過密・混雑:待機児童問題、大規模イベント、発災時の混雑・事故
    • 地方都市のスポンジ化
    • 地域コミュニティの弱体化・機能不全
    • 人口流出、経済・社会の持続性の低下:移住・交流の停滞、魅力ある雇用先の減少、観光客・住民の移動困難、発災時における住民所在確認の困難
    • 人手不足:医療(特に過疎地域)・介護従事者、教員
    • 公共施設の過不足、整備・更新コスト
    • 観光客の動態把握の困難(観光ルート等)

  • 「人の移動データ」を活用した社会的な課題解決」を目指すプロジェクトの実施が効果的
    • 「どこに住んでいてもいろんなことができる」ようにするという観点から、「地域・地方」における課題解決のための「インクルージョン・テクノロジー」を活用
    • ヒアリングでは、「人の移動」について、混雑・渋滞緩和、オンデマンド交通・観光施策、災害時避難シミュレーションなどに関する課題を抽出

  • IoT、位置情報技術を用いて収集した人の移動データ等の様々なデータをAIを活用して分析し、人の流れを把握・予測することにより、防災や観光等に係る地域の諸課題を解決する
    • イベント会場や周辺地域における人の移動を把握・分析・予測し、効率的・効果的な誘導を行い、混雑や渋滞を最小限に抑える。また、効果的な移動手段(運行計画の変更など)も提供する
    • 地域における人の移動(観光、ビジネス等)を把握・分析・予測し、効率的・効果的な誘導による観光地の回遊性を高めることなどによって、持続的な地域活性化につなげる
    • 平時の人の流れから最適な避難ルートを計画し、発災時には被災者(特に災害弱者)に避難ルートを提示・支援。発災時には、救助・支援が必要な人の居場所を明らかにし、適切な対応を実施


~NEW~
国土交通省 令和元年度建設投資見通し
▼令和元年度建設投資見通し (本編)
  • 令和元年度の建設投資は、前年度比3.4%増の62兆9,400億円となる見通しである。このうち、政府投資は21兆6,300億円(前年度比4.5%増)、民間投資が41兆3,100億円(前年度比2.8%増)となる見通しである。これを建築・土木別に見ると、建築投資が41兆2,700億円(前年度比1.9%増)、土木投資が21兆6,700億円(前年度比6.3%増)となる見通しである

  • 建設投資は、平成4年度の84兆円をピークに減少基調となり、平成22年度には平成4年度の半分程度にまで減少した。その後、東日本大震災からの復興等により回復傾向となっている。令和元年度の建設投資については、平成30年度の補正予算等に係る政府建設投資が見込まれること等から、総額として62兆9,400億円となる見通しである

  • 国内総生産に占める建設投資の比率は、昭和50年頃は20%以上あったが、その後、減少傾向となった。昭和61年度から平成2年度にかけて一時増加したものの、その後再び減少基調となった。近年では、約10%程度で推移している

  • 令和元年度の建設投資の構成を見ると、民間投資が66%、政府投資が34%である。民間投資のうち住宅、非住宅及びリフォーム・リニューアル投資を合わせた建築投資が全体の57%を占めている。政府投資は土木投資が全体の25%を占めており、この両者で建設投資全体の82%を占めている

  • 建築と土木との構成比については、平成10年度以降、建築投資が増加する一方で政府土木投資が減少し、建築投資の占める比率が平成18年度には60%となった。その後、一時的に土木投資が増加したが、近年は建築投資の占める比率が高まる傾向にあり、建築投資が60%台、土木投資が30%台で推移している

  • 令和元年度の民間住宅投資は、前年度比2.8%増の17兆3,900億円となる見通しである。また、政府住宅投資を合わせた令和元年度の住宅投資全体では、前年度比2.8%増の17兆9,600億円となる見通しである

  • 令和元年度の民間建築物リフォーム・リニューアル投資は、前年度比0.6%増の6兆2,200億円となる見通しである。また、政府建築物リフォーム・リニューアル投資を合わせた令和元年度の建築物リフォーム・リニューアル投資全体では、前年度比0.8%増の7兆5,800億円となる見通しである。建築物リフォーム・リニューアル投資は、建築投資全体に対し約20%を占めている

  • 令和元年度の民間非住宅建築投資は、前年度比0.4%増の11兆8,200億円となる見通しである。また、民間土木投資は、前年度比10.7%増の5兆8,800億円となる見通しである。これにより、令和元年度の民間非住宅建設投資(民間非住宅建築及び民間土木)は、前年度比3.6%増の17兆7,000億円となる見通しである


~NEW~
外務省 海外安全ホームページ 香港の危険情報(新規)

【概況】

  1. 2019年6月以来、香港では、「逃亡犯罪人条例等改正案」を巡る抗議活動が、香港島、九龍、新界の市街地等を主として行われており、いまだ収束の目処は立っていません

  2. 一連の抗議活動では、デモ・集会等は基本的に事前申請され、警察の許可の下、総じて平和的に行われていましたが、最近の抗議活動の動向として以下の状況が発生しており、具体的には、警察不許可にも拘わらず抗議活動が行われたり、ゲリラ的な抗議活動が行われるなど流動化の傾向がみられ、また抗議者と警察当局の衝突がエスカレートするなどの傾向もみられます
    • デモ・集会等の後も一部抗議者が残留して警察当局と対峙・衝突する例があること
    • 警察が不許可したにも拘わらず抗議活動が行われる例があること
    • 複数の他地域に突如移動する等して、抗議活動がゲリラ的、同時並行的に行われるなど、事態の流動化の傾向がみられること
    • 抗議者、警察当局の衝突に加えて、白シャツ等を着用した集団が抗議者を無差別に襲撃するなどの例が発生していること
    • 警察側が大量の催涙弾、ゴム弾等を使用するようになっている一方、抗議者側も、火を使用するなど対峙手段がエスカレートする傾向がみられ、その中で衝突も激化傾向にあり、逮捕者及び主に抗議者・警察当局双方の負傷者が増大していること
    • 対峙・衝突の発生場所が、政府関連機関、警察署や街頭のほか、地下鉄(MTR)駅構内、商業施設内、空港等でも行われるケースがみられるようになっていること
    • 抗議活動の形態についても、デモ・集会のみならず、公共交通機関等のストライキ、サボタージュ等がみられること
    • 特に、8月中旬には、数日続いて香港国際空港に多数の抗議者が集結し、多数のフライトが欠航となるなど、空の便への大きな影響が生じていること

  3. 抗議活動は空港や一部観光地を含め香港の広範な範囲で行われており、今後も抗議活動は継続し、かかる混乱が続く可能性があることから、香港を危険レベル1に引き上げます


【渡航・滞在にあたっての注意】

  1. 香港滞在中は下記の事項に十分留意して行動し、危険を避けるようにしてください
    • 外出する際は、報道等から最新の治安情報の入手に努め、行き先の安全を確かめるとともに、外出中は周囲への警戒を怠らない
    • 抗議活動や衝突・口論の場、またはその可能性のある場所には決して近づかない。万一かかる場所に遭遇した場合には速やかにその場を離れる
    • 抗議活動の様子等をスマートフォン等で撮影しない。香港警察当局の記者会見でも、撮影した者が抗議者に取り囲まれ、批判やさらには殴打を受ける例を挙げて注意を促したところ、注意する
    • パスポート等身分証明書を携帯し、職務質問を受けたときに備える
    • 家族や知人に行き先、居場所、連絡先を知らせておくとともに、日本の親族等との定期的な連絡を心掛ける
    • 万一、トラブルに巻き込まれた場合には、速やかに日本国総領事館に支援を求める

  2. 海外渡航の際には万一に備え、家族や友人、職場等に日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください
    • 3か月以上滞在する方は、大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるよう、必ず在留届を提出してください
    • 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新安全情報や、緊急時の大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるよう、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください
    • 香港への渡航・滞在にあたっては、以下の注意事項を参考に、十分な安全対策を講じてください。また、日本国外務省、在香港日本国総領事館、現地関係機関等から最新情報を入手するよう努めるとともに、不測の事態が発生した場合に備え、在香港日本国総領事館との連絡手段を確保してください


~NEW~
外務省 海外安全ホームページ 韓国:8月15日の「光復節」などに際する日本関連デモ・集会に関する注意喚起
  1. 韓国では、7月以降、在韓国日本国大使館が入居する建物に男性が車両で接近し、その後、車両を炎上させる事案や、複数の韓国人の学生が在釜山日本国総領事館敷地内でデモ行為を行い警察に身柄を拘束される事案等、ソウル及び釜山等における大規模な日本関連のデモ等が発生しています

  2. 右に加え、8月14日の「慰安婦を讃える日」及び8月15日の「光復節」に際し、韓国国内各都市において日本関連のデモ・集会等が行われる予定です

  3. つきましては、韓国への滞在・渡航を予定している方や滞在中の方は、引き続きデモが行われている場所には近づかない等慎重に行動し、無用のトラブルに巻き込まれることのないよう注意してください。外出の際、特に日本関連施設やその周辺を訪問される際には、不測の事態等に巻き込まれないよう、周囲の状況に注意を払うようにしてください

  4. また、外務省海外安全ホームページ、在韓国日本国大使館ホームページ、在釜山日本国総領事館ホームページ、現地報道等から、出来る限り最新情報の収集に努めてください

  5. 海外渡航の際には、万一に備え、家族、友人、職場等に、日程や渡航先での連絡先を伝えておくようにしてください

  6. 3か月以上滞在する方は、大使館又は総領事館が緊急時の連絡先を確認できるように必ず在留届を提出してください

  7. 3か月未満の旅行や出張などの際には、渡航先の最新の安全情報や、緊急時に大使館又は総領事館からの連絡を受け取ることができるように、外務省海外旅行登録「たびレジ」に登録してください

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【省庁別記事】

【首相官邸】

【2019年7月】

首相官邸 犯罪対策閣僚会議(第31回)
▼資料1-1 「オレオレ詐欺等対策プラン」(案)(概要)
  • 現状
    • 平成30年の特殊詐欺の認知件数は約1万6,500件、被害額は約364億円と高水準で推移しており、依然として深刻な情勢
    • 特殊詐欺被害全体に占める高齢者割合は78.1%で、特にオレオレ詐欺では96.9%に上るなど、高齢者の被害防止が喫緊の課題
    • 最近では、高齢者から電話で資産状況を聞き出した上で犯行に及ぶ手口の強盗事件の発生が相次ぎ、国民の不安感が増大

  • 被害防止対策の推進
    1. 広報啓発活動の更なる推進(全府省庁)
      • 高い発信力を有する著名な方々と連携し、各地方公共団体等のあらゆる公的機関はもとより、経済団体をはじめとする社会のあらゆる分野に係る各種団体、民間事業者等の幅広い協力も得ながら、多種多様な媒体を活用するなどして、国民が力を合わせて特殊詐欺の被害防止に取り組むよう広報啓発活動を展開
      • あらゆる機関・団体・事業者等のウェブサイト、SNS等による注意喚起
      • 高齢者と接する機会の多い団体・事業者等による注意喚起
      • 子供や孫世代を対象とした職場や学校における広報啓発の推進
    2. 留守番電話機能の活用等の促進(警察庁、消費者庁)
      • 犯人からの電話を直接受けることを防止するため、高齢者宅の固定電話を常に留守番電話に設定することや、迷惑電話防止機能を有する機器の活用の有効性について、広報啓発を推進
    3. 金融機関と連携した被害の未然防止(警察庁、金融庁)
    4. コンビニエンスストア等と連携した被害の未然防止(警察庁、金融庁、消費者庁、経済産業省)
    5. 宅配事業者と連携した被害の未然防止(警察庁)
    6. 押収名簿を活用した注意喚起(警察庁)

  • 犯行ツール対策の推進
    • 電話転送サービスを介した固定電話番号の悪用への対策(警察庁、総務省)
      • 電話転送サービスを介し固定電話番号が特殊詐欺に悪用されている現状を踏まえ、特殊詐欺に利用された固定電話番号の利用停止をはじめとする実効性のある対策を講じる
    • 電話転送サービス事業者に対する指導監督の強化(警察庁、総務省)
    • 犯行に利用されるなどした携帯電話への対策(警察庁、総務省)

  • 効果的な取締り等の推進

  • 犯罪者グループ等に対する多角的・戦略的取締りの推進(警察庁)

  • 犯行拠点の摘発等による実行犯の検挙及び突き上げ捜査による中枢被疑者の検挙の推進(警察庁)

▼資料3 川崎市における児童等殺傷事件を受けた政府の取組
  • 通学路の安全確保
    • スクールバスの乗車場所等について全国の小中学校で点検を実施し、情報を警察や自治体間で共有、対策を推進
    • 「地域の連携の場」を活用しつつ、各学校が主体となり、保護者・PTA、地域住民や警察その他の関係機関等と連携した安全確保に係る体制構築と対策を推進
    • 登下校時間帯における集団登校の集合場所等に対する警察官による警戒・パトロールの重点的な実施
    • スクールガード・リーダーを増員し、地域の見守りを促進するとともに、見守り活動時の対処能力を高めるために必要な装備品(防刃ベスト、さすまた等)を配備
    • 警察、NPOとも連携した、児童生徒の初期対応能力の向上等の実践的な防犯教育の推進
    • 教員の防犯教育に関する資質能力の向上を図るための研修教材(e-ラーニング教材等)の開発
    • 通学中の児童生徒の所在や状況を保護者が把握できるようにするための方策の検討・推進

  • 不審者情報の共有と迅速な対応
    • 都道府県警察、教育委員会等に対し、これまでの小学校に加え、全国の国公私立中学校等との間においても、不審者情報等の共有を行う体制を構築するよう文書を発出(6/11)

  • その他の取組
    • 都道府県警察に対し、地域住民等による効果的な見守り活動の実施のため、見守り体制及びその実施内容等について確認・指導を行うよう指示(6/19)
    • 私立学校を含む各学校において学校保健安全法に基づく学校安全計画・危機管理マニュアルを策定するよう徹底
    • 防犯対策に関する「地域の連携の場」への私立学校・国立学校等の参画
    • セーフティプロモーションスクール(SPS)等の先進事例も参考にした学校安全推進体制の構築
    • 登下校時における安全確保について、海外事例等を調査
    • 昨年6月に策定された登下校防犯プランによる各種取組の確実な推進


【2019年6月】

首相官邸 未来投資会議(第29回) 配布資料
▼資料4-2 : 経済財政運営と改革の基本方針2019(案)~概要~
  • 持続的かつ包摂的な経済成長の実現と財政健全化の達成の両立
    • (1)潜在成長率の引上げによる成長力の強化
    • (2)成長と分配の好循環の拡大
    • (3)誰もが活躍でき、安心して暮らせる社会づくり

  • 新たな時代への挑戦:「Society5.0」実現の加速
    • 第4次産業革命による高度な経済、便利で豊かな生活が送れる社会の実現
    • 人生100年時代の到来を見据え、誰もがいくつになっても活躍できる社会の構築

  • Society5.0時代にふさわしい仕組みづくり
    • 成長戦略実行計画をはじめとする成長力の強化
      • デジタル市場ルール整備、フィンテック・金融、モビリティ、コーポレート・ガバナンス
      • 全世代型社会保障への改革:高齢者雇用、中途・経験者採用促進、疾病・介護予防
      • 人口減少下での地方施策強化:乗合バス・地域銀行経営統合・共同経営、地方への人材供給
    • 人づくり革命、働き方改革、所得向上策の推進
      • 人づくり革命:幼児・高等教育無償化、大学改革、リカレント教育
      • 働き方改革:長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、同一労働同一賃金
      • 所得向上策:就職氷河期世代支援プログラム、最低賃金引上げ
    • 地方創生の推進
      • 東京一極集中の是正、地方への新たな人の流れの創出
      • 観光・農林水産業活性化、海外活力取込み、中小・小規模事業者支援
    • グローバル経済社会との連携
      • G20における持続的成長へのコミットメント、TPP等の21世紀型ルールの国際標準化
      • データの越境流通等のルール・枠組み、SDGsを中心とした環境・地球規模課題への貢献

  • 経済再生と財政健全化の好循環
    • 新経済・財政再生計画の着実な推進
      • 「経済再生なくして財政健全化なし」。600兆円経済と2025年度財政健全化目標の達成
      • 基盤強化期間(2019年度~21年度)の「目安」に沿った予算編成
    • 次世代型行政サービスを通じた効率と質の高い行財政改革
      • デジタル・ガバメント::国主導の情報システム・データ標準化、書類・対面手続簡素化、自治体のデジタル化
      • 政府情報システムに関するプロジェクト管理の開始・拡大、予算の一括要求・計上
    • 主要分野ごとの改革の取組
      • 社会保障:予防・重症化予防・健康づくりの推進、年金制度改革、医療・介護制度改革
      • 社会資本整備:スマートシティの実現、重点プロジェクトと生産性向上、PPP/PFI、公的ストックの適正化
      • 地方行財政:交付税など財政制度改革、公営企業・第三セクター経営改革、見える化・横展開
      • 文教・科学技術:PDCAサイクルの徹底、EBPM推進による予算の質の向上
    • 歳出改革等に向けた取組の加速・拡大
      • 「見える化」の徹底・拡大や先進・優良事例の全国展開、インセンティブ改革

  • 当面の経済財政運営と令和2年度予算編成に向けた考え方:デフレ脱却・経済再生最優先の基本方針。あらゆる政策を総動員し、経済運営に万全を期す
    • 2019年度は、臨時・特別の措置等により、消費税率引上げ前後の需要変動を平準化、経済の回復基調に影響を及ぼさないように取り組む
    • キャッシュレス・消費者還元事業、プレミアム付商品券事業、耐久消費財(自動車・住宅)の税制・予算措置の実施により、消費の喚起・下支え
    • 来年度予算編成においても、適切な規模の臨時・特別の措置を講ずる。海外経済の下方リスクに十分目配りし、リスクが顕在化する場合には、機動的な政策を躊躇なく実行


首相官邸 まち・ひと・しごと創生本部 まち・ひと・しごと創生基本方針2019について
▼まち・ひと・しごと創生基本方針2019 概要
  • 第2期における新たな視点:第2期(2020年度~2024年度)においては、4つの基本目標に向けた取組を実施するに当たり、新たな次の視点に重点を置いて施策を推進する
    • (1)地方へのひと・資金の流れを強化する
      • 将来的な地方移住にもつながる「関係人口」の創出・拡大
      • 企業や個人による地方への寄附・投資等を用いた地方への資金の流れの強化
    • (2)新しい時代の流れを力にする
      • Society5.0の実現に向けた技術の活用
      • SDGsを原動力とした地方創生
      • 「地方から世界へ」
    • (3)人材を育て活かす
      • 地方創生の基盤をなす人材に焦点を当て、掘り起こしや育成、活躍を支援
    • (4)民間と協働する
      • 地方公共団体に加え、NPOなどの地域づくりを担う組織や企業と連携
    • (5)誰もが活躍できる地域社会をつくる
      • 女性、高齢者、障害者、外国人など誰もが居場所と役割を持ち、活躍できる地域社会を実現
    • (6)地域経営の視点で取り組む
      • 地域の経済社会構造全体を俯瞰して地域をマネジメント

  • 2020年度における各分野の主要な取組
    • (1)地方にしごとをつくり安心して働けるようにする、これを支える人材を育て活かす
      • 「地域人材支援戦略パッケージ」等による人材の地域展開
      • 新たなビジネスモデルの構築等による地域経済の発展
      • 「海外から稼ぐ」地方創生
      • 地方創生を担う組織との協働
      • 高等学校・大学等における人材育成
    • (2)地方への新しいひとの流れをつくる
      • 地方への企業の本社機能移転の強化
      • 企業版ふるさと納税の活用促進による民間資金の地方還流
      • 政府関係機関の地方移転
      • 「関係人口」の創出・拡大
      • 地方公共団体への民間人材派遣
      • 地方の暮らしの情報発信の強化
    • (3)若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる、誰もが活躍できる地域社会をつくる
      • 個々人の希望をかなえる少子化対策
      • 女性、高齢者、障害者、外国人等が共生するまちづくり
    • (4)時代に合った地域をつくり、安心なくらしを守るとともに、地域と地域を連携する
      • 交流を支え、生み出す地域づくり
      • マネジメントによる高付加価値化
      • Society5.0の実現に向けた技術の活用
      • スポーツ・健康まちづくりの推進
    • (5)連携施策等
      • 地方創生に向けた国家戦略特区制度等の推進
      • 規制改革、地方分権改革との連携
      • 東日本大震災の被災地域における地方創生の加速化
      • 国土強靱化等との連携

  • 地域人材支援戦略パッケージ
    • 地域企業の経営課題の解決に必要な人材マッチング支援を抜本的に拡充する地域人材支援戦略パッケージを推進
    • 具体的には、地域金融機関等による地域企業の人材ニーズの発掘の強化、人材の送り出し元となる東京圏の企業の開拓・連携強化等により、副業・兼業等も含めた多様な形態による地域への人材供給を大幅に拡大

  • 地方創生の担い手組織との協働
    • 地域において地方創生の担い手組織が増加。一方、地域再生法に基づき地方公共団体が指定している地域再生推進法人は全国で20法人(平成30年3月末内閣府調査)のみ
    • 様々な取組を行う組織を、(1)取組内容等に応じて類型化した上見える化、(2)全国的なネットワークの構築によるノウハウの横展開を可能にすることで、地方創生を担う組織・人材を更に増大


首相官邸 知的財産戦略本部会合 議事次第
▼資料1 「知的財産推進計画2019」(案)概要
  • 「脱平均」の発想で個々の主体を強化し、チャレンジを促す
    • (1)中長期の方向性
      • 尖った才能を開花させる
      • 尖った人・企業がチャレンジしやすい環境を整備する
      • 尖った人・企業をサポートする
    • (2)具体的施策
      • 創造性の涵養・尖った人材の活躍
        • EdTechを活用し「学びの個別最適化」、文理融合・課題解決型STEAM教育の実現に向け取組む
        • 学校と地域が協働し、芸術文化等の優れた才能を発揮する等の地域における活動の環境整備を行う。尖った人材のための課外活動や新しい学びの場を容易に探せる仕組みを検討する
      • ベンチャーを後押しする仕組み
        • スタートアップ・エコシステムの構築に向け、拠点都市形成に向けた集中支援を行うとともに、公共調達における中小・ベンチャー企業の活用促進等の各施策を推進する
      • 地方・中小の知財戦略強化支援
        • 中小企業の課題に対し知財を活用した解決を図る「知財ビジネス提案書」の作成支援を地銀等に行う
        • 中小企業の技術情報等の管理に関する指導助言や認定制度の活用により、管理体制の底上げを図る
      • 知的創造保護基盤の強化
        • 民事訴訟手続等のIT化に向けて、オンラインでの書面提出やウェブ会議による手続きを可能にするなどの制度的検討を進め、2019年度中の法制審議会への諮問を目指す
      • 模倣品・海賊版対策の強化
        • インターネット上の模倣品・海賊版による被害拡大を防ぐため、関係省庁等において総合的な対策メニューを実施するために必要な取組を進める

  • 分散した多様な個性の「融合」を通じた新結合を加速する
    • (1)中長期の方向性
      • 実質的なオープンイノベーションを加速する
      • 個性、アイデアが出会う場としてのプラットフォームを整備・活用する
      • データ・AIを活用した価値のデザインを円滑化する
    • (2)具体的施策
      • オープンイノベーションの促進
        • 実質的なオープンイノベーションへの行動変容につなげるため、知的財産戦略本部に設置した価値共創タスクフォースで打ち出された経営者や個人が備えるべきマインドセットの浸透と実践を図る
        • 大学・国研の研究成果の社会実装を促進するとともに、財源の多様化を一層進めるため、企業と大学・国研による大型共同研究開発を効果的に行う仕組みについて、今年中に検討する
      • 知的資産プラットフォーム
        • SDGsプラットフォームについて、試行実証の状況も踏まえつつ、G20等の国際会議での発信等を通じて国内外のアクターの連携・協働を促し、SDGs達成に向けたイノベーションの創出を促進する
      • データ・AI等の適切な利活用促進に向けた制度・ルール作り
        • データヘルス改革を着実に推進するため、健康・医療・介護のビッグデータ連結・活用やがんゲノム情報・AI開発基盤に必要なデータの収集・利活用等に関するサービスの提供に向け着実に取組む
        • 農業データ連携基盤の機能を強化・拡張し、農作物の生産のみならず、フードチェーン全体でデータの相互活用が可能なスマートフードチェーンを構築する。
      • デジタルアーカイブ社会の実現
        • 様々な分野におけるデジタルアーカイブの構築・利活用の推進や連携を図るとともに、ジャパンサーチの本格公開を目指し、利活用モデル、つなぎ役の役割分担の明確化などの検討を行う

  • 「共感」を通じて価値が実現しやすい環境を作る
    • (1)中長期の方向性
      • 共感を通じた価値の実現を円滑化する
      • 調達など実際の経済活動において、共感が取引価格に反映される例を増やす
      • 「共感」を意識した新しい知財システムを作る
      • 「世界からの共感」を軸としてクールジャパン戦略を再構築する
    • (2)具体的施策
      • 各主体による価値のデザインを慫慂
        • 経営デザインシートの定着に取組むとともに、企業におけるガバナンスの向上、金融機関における事業性評価、及び中小企業における経営革新や経営支援に焦点を当て、同シートの活用を促す
      • クリエイション・エコシステムの構築
        • コンテンツ利活用促進のため、権利情報データベースの整備、権利処理プラットフォーム構築の実証事業を実施し、またブロックチェーン技術等を活用した権利処理・利益配分の仕組みを検討する
        • 日本の多様な楽曲について、海外市場への進出に必要な外国語メタデータの整備を支援する
      • 国内外の撮影環境改善等を通じた映像作品支援
        • 外国映画のロケーション誘致に関する実証調査を行い、地域経済振興への効果検証を行う
        • ロケ撮影に関する許認可手続きの共有や、ロケ地情報の集約により、国内外への発信を強化する
      • クールジャパン戦略の持続的強化
        • 新たなクールジャパン戦略を本年夏ごろまでに策定し、関係省庁が協力して実施する


首相官邸 地球温暖化対策推進本部(第40回)議事次第
▼資料1-1 パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(案)の概要
  • 最終到達点としての「脱炭素社会」を掲げ、それを野心的に今世紀後半のできるだけ早期に実現することを目指すとともに、2050年までに80%の削減に大胆に取り組む※積み上げではない、将来の「あるべき姿」※1.5℃努力目標を含むパリ協定の長期目標の実現にも貢献

  • ビジネス主導の非連続なイノベーションを通じた「環境と成長の好循環」の実現、取組を今から迅速に実施、世界への貢献、将来に希望の持てる明るい社会を描き行動を起こす[要素:SDGs達成、共創、Society5.0、地域循環共生圏、課題解決先進国]

  • 排出削減対策・施策
    • (1)エネルギー:エネルギー転換・脱炭素化を進めるため、あらゆる選択肢を追求
      • 再エネの主力電源化
      • 火力はパリ協定の長期目標と整合的にCO2排出削減
      • CCS・CCU/カーボンリサイクルの推進
      • 水素社会の実現/蓄電池/原子力/省エネ
    • (2)産業:脱炭素化ものづくり
      • CO2フリー水素の活用(「ゼロカーボン・スチール」への挑戦等)
      • CCU/バイオマスによる原料転換(人工光合成等)
      • 抜本的な省エネ、中長期的なフロン類の廃絶等
    • (3)運輸:"Well-to-Wheel Zero Emission"チャレンジへの貢献
      • 2050年までに世界で供給する日本車について世界最高水準の環境性能を実現
      • ビックデータ・IoT等を活用した道路・交通システム
    • (4)地域・くらし:2050年までにカーボンニュートラルでレジリエントで快適な地域とくらしを実現/地域循環共生圏の創造
      • 可能な地域・企業等から2050年を待たずにカーボンニュートラルを実現
      • カーボンニュートラルなくらし(住宅やオフィス等のストック平均でZEB・ZEH相当を進めるための技術開発や普及促進/ライフスタイルの転換)
      • 地域づくり(カーボンニュートラルな都市、農山漁村づくり)、分散型エネルギーシステムの構築

  • 「環境と成長の好循環」を実現するための横断的施策
    • イノベーションの推進:温室効果ガスの大幅削減につながる横断的な脱炭素技術の実用化・普及のためのイノベーションの推進・社会実装可能なコストの実現
      • (1)革新的環境イノベーション戦略
        • コスト等の明確な目標の設定、官民リソースの最大限の投入、国内外における技術シーズの発掘や創出、ニーズからの課題設定、ビジネスにつながる支援の強化等
        • 挑戦的な研究開発、G20の研究機関間の連携を強化し国際共同研究開発の展開(RD20)等
        • 実用化に向けた目標の設定・課題の見える化:CO2フリー水素製造コストの10分の1以下など既存エネルギーと同等のコストの実現、CCU/カーボンリサイクル製品の既存製品と同等のコストの実現、原子力(原子炉・核融合)ほか
      • (2)経済社会システム/ライフスタイルのイノベーション

    • グリーン・ファイナンスの推進:イノベーション等を適切に「見える化」し、金融機関等がそれを後押しする資金循環の仕組みを構築
      • (1)TCFD等による開示や対話を通じた資金循環の構築※気候関連財務情報開示タスクフォース
        • 産業:TCFDガイダンス・シナリオ分析ガイド拡充/金融機関等:グリーン投資ガイダンス策定
        • 産業界と金融界の対話の場(TCFDコンソーシアム)
        • 国際的な知見共有、発信の促進(TCFDサミット(2019年秋))
      • (2)ESG金融の拡大に向けた取組の促進
        • ESG金融への取組促進(グリーンボンド発行支援、ESG地域金融普及等)、ESG対話プラットフォームの整備、ESG金融リテラシー向上、ESG金融ハイレベル・パネル等

    • ビジネス主導の国際展開、国際協力:日本の強みである優れた環境技術・製品等の国際展開/相手国と協働した双方に裨益するコ・イノベーション
      • (1)政策・制度構築や国際ルールづくりと連動した脱炭素技術の国際展開
        • 相手国における制度構築や国際ルールづくりによるビジネス環境整備を通じた、脱炭素技術の普及と温室効果ガスの排出削減(ASEANでの官民イニシアティブの立上げの提案、市場メカニズムを活用した適切な国際枠組みの構築等)
      • (2)CO2排出削減に貢献するインフラ輸出の強化
        • パリ協定の長期目標と整合的にCO2排出削減に貢献するエネルギーインフラや都市・交通インフラ(洋上風力・地熱発電などの再エネ、水素、CCS・CCU/カーボンリサイクル、スマートシティ等)の国際展開
      • (3)地球規模の脱炭素社会に向けた基盤づくり
        • 相手国におけるNDC策定・緩和策にかかる計画策定支援等、サプライチェーン全体の透明性向上


首相官邸 統合イノベーション戦略推進会議(第5回)
▼資料1-1 統合イノベーション戦略2019(概要)(案)
  • 昨年来、科学技術イノベーションを巡る国外の進展、変化は顕著(次世代に突入したデジタル化、最先端分野のAI技術、バイオテクノロジー、量子技術の目覚ましい進展など)

  • これに対し、我が国の論文の質や量については国際的地位が大幅低下、創業を通じた社会実装の力などにおいては未だ低調

  • 一方、統合戦略策定後の1年間、大学改革、戦略的研究開発、政府事業・イノベーション化などの取組に進展。一部の世界競争力ランキングにおいては順位を上昇など変化の兆しも

  • こうした状況を踏まえ、(1)Society5.0の社会実装、創業・政府事業のイノベーション化の推進、(2)研究力の強化、(3)国際連携の抜本的強化、(4)最先端(重要)分野の重点的戦略の構築を四つの柱に統合イノベーション戦略2019を策定

  • 今後、第6期基本計画策定に向け、国民全体を巻き込んだ幅広い議論を惹起すると同時に、イノベーションの司令塔機能をさらに強化

  • 統合イノベーション戦略2019のポイント
    • Society5.0の社会実装創業/政府事業のイノベ化
    • 研究力の強化
    • 国際連携の抜本的強化
    • 最先端(重要)分野の重点的戦略の構築

  • 知の源泉
    • Society5.0データ連携基盤の整備を本格化(分野間の相互接続性、情報の書換防止等を前提)
    • 主要アーキテクチャーの構築(スマートシティ、パーソナルデータ、地理系データ分野で先行)
    • NIIを中心とした研究データ基盤・リポジトリの整備、研究データの管理・利活用方針
    • 政府内利用の開始に向けたエビデンスシステムの構築(科学技術関係予算の見える化、研究力の分析など)

  • 知の創造
    • イノベーション・エコシステムの創出
    • 戦略的な研究開発の推進

  • 知の社会実装
    • Society5.0の実装(スマートシティ)
    • 創業
    • 政府事業・制度等におけるイノベーション化の推進

  • 知の国際展開
    • SDGs達成のための科学技術イノベーションの推進
    • 国際ネットワークの強化

  • 強化すべき分野での展開
    • AI技術/バイオテクノロジー/量子技術
    • 環境エネルギー/安全・安心/農業/その他の重点分野


首相官邸 高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT総合戦略本部)
▼「世界最先端デジタル国家創造宣言・官民データ活用推進基本計画」が閣議決定されました
  • デジタル技術は加速度的に進展し、国民生活やビジネスにおいて、しばしば「破壊的」とも言われる変化をもたらしている。猛烈なスピードで変化するデジタル時代において、激しさを増す国際競争に勝ち抜いていくため、我が国が進むべき羅針盤として策定した「デジタル時代の新たなIT政策大綱」(令和元年6月7日IT総合戦略本部・官民データ活用推進戦略会議決定。以下「IT政策大綱」という。)に掲げた取組を柱として、Society 5.0にふさわしい「新たな社会システム」への移行を図り、国民が安全で安心して暮らせ、豊かさを実感できる社会を実現することとする

  • 国民一人一人がデジタル化の恩恵を実感できるよう、未来をしっかりと見据え、国民の理解を得ながら制度変更にも躊躇せず、デジタル技術の社会実装を進めることが不可欠であり、健康・医療・介護、農業、港湾・物流などの広範な分野において世界を先導するデジタル改革プロジェクトに果敢に取り組む

  • デジタル技術の社会実装に当たって、国内においては官民のデジタル化が急務である。行政機関の縦割りや、国と地方、官と民という枠を超え、国・地方・民間が一体となったデジタル・ガバメントを推進し、我が国が抱える少子高齢化、人口減少をはじめとする社会課題にデジタル技術を徹底的に活用してチャレンジすることで、次の時代に承継できる社会基盤を築いていく

  • また、デジタル時代における「新たな資源」であるデータを巡っては、熾烈な争奪戦が世界で繰り広げられている。国内はもとより、国際的にも、セキュリティやプライバシーについて、透明性が高く、公正かつ互恵的なルールの下で、自由にデータが流通する環境を整備し、国民生活で便益を実感できるデータを利活用したイノベーションを促進する

  • 社会全体のデジタル化と並行して、将来にわたって全ての国民が不安なくデジタル化の恩恵を享受できるよう、インフラから基盤技術、人材育成までを含むデジタル時代の社会基盤の整備にも不断に取り組んでいく

  • IoT機器を狙ったサイバー攻撃は年々増加傾向にあり、その特徴として各IoT機器固有の脆弱性を狙う攻撃活動が増加している。国内で観測された平成30年のサイバー攻撃の年間観測パケット数が、平成29年の約1,504億パケットと比較して約1.4倍の約2,121億パケットに増加している。また、平成26年の約257億パケットと比較すると、5年間で約8倍増加している

  • AIやIoTなどの技術・サービスが人々に多くの恩恵をもたらす可能性がある一方で、こうした技術・サービスを提供する者がこれらを制御できなくなるおそれは常に内在しており、その場合には、逆に、多大な経済的・社会的な損失が生じ得る

  • 今後、フィジカル空間との一体化が進展するサイバー空間において、官民のデータ利活用が更に進むと、IoT、サプライチェーン、オープンイノベーションの脆弱な部分を狙う動きや意図しない動きが発生する懸念は高まると考えられる。政府機関や重要インフラ事業者だけでなく、それ以外の事業者及び個人に対しても、深刻な影響が生ずる可能性が高まることが予想される

  • 東日本大震災はまだ記憶に新しい中、それ以後にも熊本地震や平成30年7月豪雨、北海道胆振東部地震など、大規模災害が相次ぎ発生している。過去の災害から収集されたデータのAI分析等を通じ、地震・豪雨・水害等を予測する取組は続けていかなければならない。そうした災害予測の精緻化と並行して、平時より有事の際の災害情報の伝達や被災後の生活再建支援を迅速かつ的確に行う準備を進めておく必要がある

  • この点、ICT技術の活用によってできることは数多くある。例えば、災害情報伝達であれば、各市町村の直接広報の手段である防災行政無線はもちろんのこと、テレビや携帯電話の緊急速報メール、スマートフォン上のSNS・防災アプリなど、身近なメディア・機器を通じて多様なルートから災害情報が地域住民に迅速かつ確実に伝わらなければならない。市区町村の避難情報等をメディア等につなぐLアラート(災害情報共有システム)

  • は、災害関連情報の迅速かつ効率的な情報伝達を実現するため、一層の普及・活用を推進する必要がある。関係機関が災害時に的確かつ迅速に情報共有し、適切な災害対策を講ずることができるよう、今後も研究を進めていく必要がある

  • また、災害対策・生活再建支援へのマイナンバー制度活用については、罹災証明書の交付事務を個人番号利用事務に新たに位置付けたことで各種被災者支援申請を庁内連携により簡素化することや、マイナポータルを活用して被災者が遠隔地にいても罹災証明書等の申請が可能とすること等を実現しようとしている。今後とも、デジタル技術を活用して、被災者に対する適時適切なサービスの提供及び被災者の負担軽減策を継続的に検討していく必要がある

  • GAFAをはじめとするプラットフォーマーが登場したデジタル時代は、テクノロジーを基軸に据えたビジネス設計やマーケティングが可能になった。実店舗が必須であった従来型のビジネスモデルと比べ、ネットによる事業は初期投資が軽微で済む。こうした小規模の新規参入事業者にとり、プラットフォーマーはビジネス開始時のパートナーと位置付けられる

  • プラットフォームサービスは、消費者だけでなく事業者にも様々なメリットをもたらす一方で、規模の大きな一部のプラットフォーマーによる寡占・独占及び競争優位が生じやすいなどの懸念がある。このため、競争促進等を図る観点から、EU等における国際的な政策動向を踏まえつつ、個人データ及び産業データの双方について、データポータビリティやAPI開放などのデータ移転・開放ルールの在り方について検討を進める

  • あわせて、国際的なプライバシー保護の潮流との制度的調和等を考慮しつつ、個人情報保護法のいわゆる3年ごと見直しの検討を進め、令和2年早期の法案提出を目指す

  • また、利用者情報の適切な取扱いを確保するため、国外のデジタル・プラットフォーム企業が我が国の利用者を対象に通信サービスを提供する場合における、電気通信事業法(昭和59年法律第86号)の通信の秘密の保護規定の適用等の在り方について、次期通常国会での法案提出も視野に、本年中に整理を行う

  • なお、電子データの安全な長期保存を可能とするタイムスタンプをはじめ、インターネット上における人・組織・データ等の正当性を確認し、改ざんや送信元のなりすまし等を防止するトラストサービスについても、EU等の動向も踏まえつつ制度の在り方について検討を進める

  • IoT機器の増加を背景に、分野横断的なデータ連携によるイノベーション創出に向けて、官民におけるデータ利活用を進める中で、セキュリティ対策が必ずしも万全でない組織を攻撃対象とした、サプライチェーン・リスクが顕在化している。組織が特定の業務を外部組織に委託している場合、この外部組織もサプライチェーンの一環となる。また、セキュリティインシデントは、ハードウェアに内在するリスクも報告されていることも踏まえ、サプライチェーン全体に対して一貫性を持った必要な対策が実装されることが不可欠である

  • このため、Society5.0の実現に必要なセキュリティ対策の全体像を示す「サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク」の具体化・実装に向けた活動を進めるとともに、サプライチェーンにおけるサイバーセキュリティを確保できる仕組みの構築に向けて、関係府省庁の連携により立案された研究開発計画を推進する。また、中小企業についてはサイバー攻撃による影響が経営に与えるインパクトが大きく、取引先まで影響が拡大するおそれがある。そのため損保会社やITベンダーと連携して中小企業の相談窓口を設置し、必要に応じて駆けつけ対応などの初動対応支援を行う「サイバーセキュリティお助け隊」の構築を支援する実証事業を行う。これにより中小企業のニーズに沿ったきめ細やかな対応を強化する

  • また、政府調達におけるサプライチェーン・リスク対策として、「IT調達に係る国の物品等又は役務の調達方針及び調達手続に関する申合せ」(平成30年12月10日関係省庁申合せ)に沿って、各省庁等は、国家安全保障及び治安関係の業務を行うシステム等、より一層サプライチェーン・リスクに対応することが必要であると判断されるものを調達する際には、総合評価落札方式等、価格面のみならず、総合的な評価を行う契約方式を採用し、原則として、IT総合戦略室や内閣サイバーセキュリティセンターの助言を得る


首相官邸 未来投資会議(第28回) 配布資料
▼資料1:成長戦略実行計画案
  • AI、IoT、ロボット、ビッグデータ、分散台帳技術(ブロックチェーン)など、第4次産業革命のデジタル技術とデータの活用は、19世紀から20世紀にかけて進んだ電力化や、20世紀末に進んだIT化と同じく、全ての産業に幅広い影響を及ぼす、汎用技術(General Purpose Technology:GPT)としての性格を有する

  • 令和の新時代において、我が国が第4次産業革命の新たな汎用技術の潜在力を最 大限に活かし、生産性向上や経済成長につなげるためには、企業組織のあり方や個人の仕事の内容・仕方など、経済社会システム全体の再構築を図る必要がある

  • 第4次産業革命は、同質的なコスト競争から付加価値の獲得競争への構造変化をもたらす。デジタリゼーションを企業経営者が本格活用し、いかに差別化を図り、付加価値の高い新たな製品、サービスを生み出すかという競争であり、付加価値の創出・獲得が課題である。第4次産業革命は、労働市場にも大きな影響を及ぼす。現在、世界的に中スキルの仕事が減少し、高スキルと低スキルの仕事が増加する「労働市場の両極化(Polarization)」が進行している。高スキルの雇用を増加させるためには、機械やAIでは代替できない創造性、感性、デザイン性、企画力といった能力やスキルを具備する人材を育てていく必要がある

  • このように、第4次産業革命に合わせて「組織」と「人」の変革を進められるかどうかが、付加価値の創出による労働生産性上昇を実現できるかどうかを左右する

  • 日本企業は、その得意とした実世界(フィジカル空間)での知識やリアルデータを生かし、仮想空間(サイバー空間)への展開を早急に行う必要がある

  • このためには、第4次産業革命において最大の資源となる「データ」を利活用できる環境を整備し、世界に先駆けてイノベーションを生み出す必要がある。また、国際社会において、プライバシー保護と自由なデータ流通の両立に我が国が先導役として取り組む。これにより、地域の暮らし、国民の生活がよりスマートで豊かになる社会を作るとともに、地球環境問題や高齢化等の世界的課題を解決する

  • 経済成長を支える原動力は「人」である。劇的なイノベーションや若年世代の急減が見込まれる中、国民一人一人の能力発揮を促すためには、社会全体で人的資本への投資を加速し、高スキルの職に就ける構造を作り上げる必要がある

  • 副業を行うことにより、9割の副業者が本業への意識が高まった、または変わらないと回答し、さらに、2割の副業者は本業へのモチベーション等が高まっていると回答している状況にある。実際、思考・分析といった高度人材では、副業をしている人が、そうでない人よりも本業での賃金が36%高くなっている。このことは、企業の境界を低くし、高度人材の従業員に兼職させることで、本業の価値が高まることを示唆している

  • 日本企業のオープン・イノベーションの実施率は低いが、課題の設定・解決ともに、大学・公的研究機関とのジョイントは、欧米と遜色ない。むしろ、既存企業とスタートアップ企業との協働、あるいは既存企業同士の協働といった企業間連携が欧米より弱い。第4次産業革命の可能性を最大限引き出すためには、人材・技術・資本の閉鎖的な自前主義、囲い込み型の組織運営を脱し、開放型、連携型の組織運営に移行する必要がある

  • 世界で流通するデータの量は、近年、急増している。デジタル・プラットフォーム企業は、中小・小規模事業者、ベンチャーや個人の利用者にとって、国際市場などへのアクセスの可能性を飛躍的に高めている

  • 一方で、利用者からは、個別交渉が困難、規約が一方的に変更される、利用料が高い、といった声も聞かれる。このため、取引慣行の透明性や公正性確保に向けた、法制、ガイドラインの整備を図る必要がある

  • また、デジタル市場においては、データの独占による競争阻害が生じるおそれがあり、これについても同様の対応が求められる

  • 同時に、デジタル市場の競争政策の調整等を行うためには、高い専門的知見が求められるとともに、加速度的な変化を遂げつつある中で、スピーディな対応が可能となるよう、縦割り省庁的な発想を脱することが求められる。このため、新しい体制の整備を進める

  • 現在の銀行、サービス提供者といった業態別の法体系が、新規参入者などによる柔軟なサービス提供の障害となっている。決済をはじめとする分野で、早期に規制体系を再編成する

  • 地方を中心に、交通手段の自動車依存が高い中で、ドライバーの人手不足が深刻化している。モビリティはSociety5.0の内で重要な柱であり、自家用車を用いて提供する有償での旅客の運送については、利用者の視点に立ち、現在の制度を利用しやすくするための見直しが必要である

  • 日本企業の競争力、信頼性を一層グレードアップさせるために、グローバルスタンダードに沿って、コーポレート・ガバナンスの更なる強化が求められている。特に、支配的な親会社が存在する上場子会社のガバナンスについては、投資家から見て、手つかずのまま残されているとの批判があり、日本市場の信頼性が損なわれる恐れがある。このため、新たに指針を策定し、親会社に説明責任を求めるとともに、子会社側には、支配株主から独立性がある社外取締役の比率を高めるといった対応を促す。また、東証の基準等についても見直しを図る

  • 65歳以上への継続雇用年齢の引上げについては、70歳までの就業機会の確保を図り、高齢者の希望・特性に応じて、多様な選択肢を許容する。中途採用・経験者採用拡大及び新卒一括採用見直しを進め、併せて、企業による評価・報酬制度の見直しを図る。加えて、政府としては、大企業に対し、中途採用・経験者採用比率の情報公開を求めるといった対応を図る

  • 地域基盤企業に限定して、経営統合等に関して、特例的な措置を講ずることにより、地域社会のコミュニティの維持を図るべきである。その際、経営統合等から生じる消費者・利用者への弊害を防止し、経営統合等の果実を地域のインフラ維持や経済発展に活用するなどにより、独占禁止法の究極的な目的である「一般消費者の利益」の確保を達成することが不可欠であり、公正取引委員会及び主務官庁のいずれの知見も最大限生かされるよう、両者の緊密な連携を前提とするものとする


首相官邸 第76回高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本 第7回官民データ活用推進戦略会議 合同会議 議事次第
▼資料1-1 デジタル時代の新たなIT政策大綱(案)概要
  • デジタル時代の国際競争の「第1幕」
    • 第1幕は、サイバー空間が競争の場
    • 日常の行為(検索、コミュニケーション、消費)を、サイバー空間で可能にするサービスが世界に普及
    • サイバー空間でのアプリや広告の高度化が競争の軸
    • デジタル時代の国際競争の「第2幕」

  • 第2幕は、サイバーとフィジカルの融合が競争の場
    • AIで分析したデータを、フィジカル(現場)に適用し、ビジネスの高度化を図る競争。日本の強みである「カイゼン」・「すり合わせ」・「現場力」などを生かせるチャンス
    • 一方で、フィジカル空間のデジタル化の競争に負ければ、日本は「勝ち筋」を失うリスクもある
    • 「第2幕」で勝つため、デジタル化やデータ活用の基盤整備を進める、新たな政策対応が必要

  • 社会全体のデジタル化による課題解決へ向けて
    • 日本の高齢化率は、世界と比較しても高い水準
    • 戦略的なデジタル立国-エストニアの事例
      • 1991年の独立直後から、IT・デジタルの活用を戦略的に進め、小国だが、簡素で効率的な社会モデルを実現(人口132万人、国土は日本の1/9)
      • 99%の行政手続はネットで完結。民間のイノベーションも促進(「スカイプ」は同国のベンチャー企業が開発)
    • 通常国会で成立したことをきっかけに、一気に社会全体のデジタル化を進める
    • 少子高齢化を克服するためには、手続などに時間を取られない、生産性が高く簡素・効率的で豊かな社会の実現が一つの方途
    • 社会全体のデジタル化を、一気に進めるための新たな政策対応が必要

  • デジタル時代の新たなIT政策大綱(全体像)
    • (1)データの安全・安心・品質
      • デジタル時代のイノベーションの源泉である「データ」は、「21世紀の石油」として戦略資源となっている
      • 安全・安心を確保する政策により、国民や企業が自由・安全にデータを活用できる環境を整備
      • 国際的なデータ流通網の構築:DFFTの実現、自由・安全にデータを活用できる環境整備
      • 個人情報の安全性確保:個人情報保護とイノベーションのバランスを考慮し、「個人情報保護法・関係法令」の見直しを進める
      • 重要産業のオペレーションデータ:サイバーとフィジカルの融合を前提としたセキュリティ対策
      • 政府・公共調達の安全性確保:政府調達の安全対策の実施、政府クラウドの安全性評価基準の策定
    • (2)官民のデジタル化の推進
      • 官民が一体となって、レガシーシステムの刷新などを進め、デジタル・トランスフォーメーションを推進
      • 「デジタル時代の第2幕」の国際競争に勝ち抜くため、データやAIを最大限活用する環境整備を進める
      • 行政のデジタル化の徹底:政府情報システム関係予算の一括計上、マイナンバーカードの利活用推進
      • 民間のデジタル化の推進:デジタル化を後押しする「格付制度」の創設
      • プラットフォーマー型ビジネスに対応したルール整備:公平・公正なデジタル市場の実現
      • AI活用型社会の構築:AIの利活用推進、AI時代の人材育成
      • 5Gインフラの全国展開:きめこまかな5Gの全国展開
      • デジタル時代の新しいルール設計:アーキテクチャによるルール設計

  • 「デジタル時代の新たなIT政策綱」における政策
    • 国際的なデータ流通網の構築(DFFT)
    • 個人情報保護法の見直し等
    • 「サイバー・フィジカル・セキュリティ対策フレームワーク」の実装
    • セキュリティ対策を支える産業・検証サービス基盤整備
    • 政府におけるクラウドサービス導入に際しての安全性確保
    • 政府情報システムの予算要求から執行の各段階における一元的なプロジェクト管理の強化
    • マイナンバーカードの普及促進等のポイント
    • 民間のDXの推進(「デジタルガバナンスコード」・「DX格付制度」の創設)
    • 社会インフラ部門等(水道等)のシステム共通化
    • 実践的なAI・データ人材育成
    • 5Gを軸とした協業促進によるインフラ再構築
    • デジタル時代の新しいルール設計(デジタル時代に適した「アーキテクチャ」に基づくルールの構築)


【2019年5月】

首相官邸 未来投資会議(第27回) 配布資料
▼資料1 : 高齢者雇用促進及び中途採用・経験者採用の促進
  • 「人生百年時代の到来は、大きなチャンスです。元気で意欲ある高齢者の方々に、その経験や知恵を社会で発揮していただくことができれば、日本はまだまだ成長できる。生涯現役の社会に向かって、六十五歳まで継続雇用することとしている現行制度を見直し、七十歳まで就労機会を確保できるよう、この夏までに計画を策定し、実行に移します。」(第198回国会安倍内閣総理大臣施政方針演説)

  • 人生100年時代を迎え、働く意欲がある高齢者がその能力を十分に発揮できるよう、高齢者の活躍の場を整備することが必要

  • 高齢者の雇用・就業機会を確保していくには70歳までの就業機会の確保を図りつつ、65歳までと異なり、それぞれの高齢者の特性に応じた活躍のため、とりうる選択肢を広げる必要がある

  • このため、65歳から70歳までの就業機会確保については、多様な選択肢を法制度上許容し、当該企業としてはそのうちどのような選択肢を用意するか労使で話し合う仕組み、また、当該個人にどの選択肢を適用するか、企業が当該個人と相談し、選択ができるような仕組みを検討する必要がある

  • 法制度上許容する選択肢のイメージは、以下が想定しうる
    1. (1)定年廃止
    2. (2)70歳までの定年延長
    3. (3)継続雇用制度導入(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
    4. (4)他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
    5. (5)個人とのフリーランス契約への資金提供
    6. (6)個人の起業支援
    7. (7)個人の社会貢献活動参加への資金提供

  • 企業は(1)から(7)の中から当該企業で採用するものを労使で話し合う

  • また、70歳までの就業機会の確保を円滑に進めるためには、法制についても、二段階に分けて、まず、第一段階の法制の整備を図ることが適切である

  • 第一段階の法制については、(1)法制度上、上記の(1)~(7)といった選択肢を明示した上で、70歳までの雇用確保の努力規定とする。(2)必要があると認める場合は、厚生労働大臣が、事業主に対して、個社労使で計画を策定するよう求め、計画策定については履行確保を求める

  • その上で、第一段階の雇用確保の実態の進捗を踏まえて、第二段階として、多様な選択肢のいずれかについて、現行法のような企業名公表による担保(いわゆる義務化)のための法改正を検討する。この際は、かつての立法例のように、健康状態が良くない、出勤率が低いなどで労使が合意した場合について、適用除外規定を設けることについて検討する必要がある

  • 混乱が生じないよう、65歳(現在63歳。2025年に施行完了予定)までの現行法制度は、改正を検討しないこととする

  • 70歳までの就業機会の確保に伴い、年金支給開始年齢の引上げは行わない。他方、年金受給開始年齢を自分で選択できる範囲(現在は70歳まで選択可)は拡大する

  • 手続き的には、今夏の工程表付きの実行計画に上記方針を盛り込む。さらに、労働政策審議会における審議を経て、2020年の通常国会において、第一段階の法案提出を目指す

  • 日本全体の生産性を向上させるためにも、地域的にも業種的にもオールジャパンでの職業の選択がより柔軟になることが必要である

  • 特に、疲弊が進む地方には、経営水準を高度化する専門・管理人材を確保する意義は大きい。一方、人生100年時代を迎える中で、大都市圏の人材を中心に、転職や兼業・副業の場、定年後の活躍の場を求める動きは今後さらに活発化していく。これら2つのニーズは相互補完の関係にあり、これらを戦略的にマッチングしていくことが、今後の人材活躍や生産性向上の最重点課題の1つである

  • しかしながら、地方の中小・小規模事業者は、往々にしてどのような人材が不足しているか、どのような機能を果たして貰うべきかが明確化できておらず、適切な求人ができないか、獲得した人材を適切に処遇できていないのが現状である

  • また、結果として地方での人材市場が未成熟なため、人材紹介事業者も、地方での事業展開は消極的で、地方への人材流動は限定的である

  • こうした現状に鑑み、以下に重点的、集中的に取り組むことが必要である
    1. (1)受け手である地域企業の経営戦略や人材要件の明確化を支援する機能の強化(地域金融機関の関与の促進等)
    2. (2)大都市圏の人材とのマッチング機能の抜本的強化
    3. (3)大都市圏から地方への人材供給の促進を促す仕組みを構築し、大都市圏から地方への専門・管理人材の流れを一気に加速させていくこと


首相官邸 教育制裁実行会議 提言
▼第十一次提言中間報告について 本文
  • Society5.0を迎える中、国、地方公共団体は、基礎的読解力や数学的思考力などの基盤的な学力や、あらゆる学びの基盤となる情報活用能力の育成を目指す。特に、今回充実されたプログラミングやデータサイエンスに関する教育、統計教育の着実な実施を図る。また、新たな社会を牽引する人材、地域を支える人材の育成を推進する

  • 国は、幅広い分野で新しい価値を提供できる人材を養成することができるよう、STEAM 教育(Science, Technology, Engineering, Art, Mathematics等の各教科での学習を実社会での課題解決に生かしていくための教科横断的な教育)を推進するため、「総合的な学習の時間」や「総合的な探究の時間」、「理数探究」等における課題解決的な学習活動の充実を図る

  • 国、地方公共団体は、情報モラル教育の充実を図るとともに、フィルタリングやインターネット利用のルールに関する普及啓発活動を実施する。また、国は、学校における情報機器の使用による健康面への影響等に関する調査研究を実施する

  • 社会が加速度的に変化する中で、学校において育成が求められる力も、それに即応して変化するところがある。このため、教育課程や教科書を含め、学習指導を絶えず見直していくことについて、提言の取りまとめに向けて更に検討を深める

  • 養成・採用・研修の全体を通じて、Society5.0の到来等の様々な社会の変化や技術の急速な進展を踏まえた教師の資質・能力を高めていくための方策について、提言の取りまとめに向けて更に検討を深める

  • 国は、Society5.0の到来等の様々な社会の変化や技術の急速な進展を踏まえ、教師が自らの資質・能力を継続的に高めていくことができるよう、国内外の企業・教育機関等を含め、研修プログラム・教材の開発を推進する。また、任命権者は、こうした研修プログラムの受講を促進するため、自らの資質・能力を継続的に高めるための研修等を受講した場合に人事評価において考慮すること等について検討する

  • 国は、教師のICT活用指導力の向上をはじめとするSociety5.0に対応した教員養成を先導するフラッグシップ大学(例えば教員養成の指定大学制度等)の創設を検討する

  • 国、地方公共団体は、学校管理職や教育委員会の指導主事等に対し、教育におけるICTの活用に関する理解を深めるための研修を促進する。また、教育関係者が様々なICT機器やEdTech2を活用したデジタル教材等に気軽に触れる機会を豊富に持てるよう、企業等と連携し、研究発表会やイベント等において、これらを体験できるような展示やブース等を設ける

  • 技術の進展を踏まえ、教師による教育の質を高めていく観点から、学校規模や地理的要因等にとらわれず、多様な意見や考えに触れたり、協働して学習に取り組んだりする機会の充実や、社会で実践的な活動を行ってきた外部人材等との連携、多様な科目選択を可能とすることによる学習機会の充実、不登校児童生徒や病気療養児など通学して教育を受けることが困難な児童生徒の学習機会の確保、帰国・外国人児童生徒等への支援などの実現に向けて全ての小・中・高等学校等で遠隔教育を活用できるよう、グッドプラクティスの全国的普及や中学校におけるニーズの高い分野(英会話、プログラミング)での全国を対象とした実証的取組を進める仕組みの在り方など、提言の取りまとめに向けて更に検討を深める

  • 国は、スタディ・ログ等を活用した、一人一人の能力や適性に応じた個別最適化された学びや協働学習の実現に向け、学校現場と企業等の協働によるEdTech等の技術の効果的な活用に関する実証研究を進める

  • 国は、デジタル教科書が法制化されたことを踏まえ、その活用方法や留意点に関するガイドラインを策定し、その円滑な導入に向けた取組を推進するとともに、デジタル教科書の効果や影響等を把握し検証する

  • 国は、デジタル教材をはじめとしたICTを効果的に活用し、新しい学習指導要領を円滑に実施していくため、企業や大学等との連携・協働により、多様なICT環境の実態に即したデジタル教材等の作成を推進するとともに、全国の教師が自主的に技術を活用した教育方法について学んだり、校内研修に活用したりできるよう、誰でも手軽に活用することが可能なポータルサイト等の整備を行い、学校や教育委員会等における取組を促す

  • 国は、クラウドサービス等先端技術の活用を推進し、新たな学びの基盤を整備するため、技術の活用と情報セキュリティの確保の両立を図るための課題や対応策の整理を行い、「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」の在り方について必要な検討を行う。また、今後の技術進展とともにクラウドサービスの普及を見据え、大容量のデータのダウンロードや集中アクセスにおいても、通信速度やネットワークの通信量が確保されるよう、教育用ネットワーク環境の在り方についての検討も行う。加えて、個人情報保護条例の「オンライン結合制限」規定の廃止や当該規定を設けていない団体に関する事例、当該規定の下でオンライン結合を実施している事例等を取りまとめ・公表する

  • 企業等においては、学校や学習者が効果的に活用できる便利で安価なICT機器やネットワーク環境等の開発・構築・整備、学習効果の高い魅力的なEdTech等を活用したデジタル教材の開発、これらの教育現場への供給の促進、地方公共団体や学校と連携した学校ICT環境整備に係る技術的ノウハウの提供、ICT支援員や社会や産業での実践的な課題をテーマとした探究的な学習を支援できる人材等を含めた人材供給の推進、EdTech等の技術開発や効果的な活用に係る事例創出や実証研究等への積極的な協力等が期待される

  • 社会が加速度的に変化する中で、学校において育成が求められる力も、それに即応して変化する。このため、教育課程や教科書を含め、学習指導を絶えず見直していくことについて、提言の取りまとめに向けて更に検討を深める。また、特に、新高等学校学習指導要領に盛り込まれたAI・数理・データサイエンスや生命科学等をはじめとした、Society5.0において重要となる分野における基礎を確実に身に付けることができるよう留意する

  • 学校において育成が求められる力が変化する中にあって、教育の質を維持・向上させていくためには、ICTを活用した遠隔教育により、社会で実践的な活動を行ってきた外部人材等と連携した授業の実施や多様な選択科目を可能とすることによる学習機会の充実等も求められることから、全ての高等学校等で遠隔教育を活用できるよう、グッドプラクティスの全国的普及など、提言の取りまとめに向けて更に検討を深める

  • 生徒数の減少に伴い、小規模な高等学校が増加する中にあっても、Society5.0をよりよく生きるための共通的に必要な力の育成や、社会を牽引する人材の育成に向け、ICTの効果的な活用等、新たな時代の高等学校にふさわしい教育環境の在り方について、提言の取りまとめに向けて更に検討を深める


首相官邸 農福連携等推進会議 (第1回)
▼資料1 農福連携と地域共生社会の実現
  • 近年、障害者の働く意欲はますます高まっている状況。農福連携は、障害者が持てる力を発揮し、生活の質の向上につながる取組

  • これらが相まって、農福連携の取組が徐々に浸透。障害者の社会参加につながるものであり、地域共生社会の実現に向け重要

  • 農福連携を全国的に展開していくことが重要。農福連携が浸透するにつれ、取組は多彩に。「障害者の活躍の場の拡大」や「農作業がもたらす高い効果の波及」の観点から、農福それぞれの広がりを支援していくことが必要

  • 農福連携をキーワードに、地域共生社会の実現を目指す
▼資料2 農福連携の推進について
  • 農福連携は、農業経営体による障害者の雇用、障害者就労施設による農業参入や作業受託など、近年様々な形で取組が見られるところ

  • 障害者の就労や生きがい等の場を創出するとともに、就業人口の減少や高齢化が進む農業分野において、貴重な働き手の確保につながるもの。地域の中で「Win・Win」の関係を構築

  • 農業経営体への効果 農福連携に取り組む農業経営体の...
    • 76%が「障害者を受け入れて貴重な人材となった」と認識
    • 57%が「労働力確保で営業等の時間が増加」と認識
    • 78%が5年前と比較して年間売上が増加

  • 障害者にとっての影響 農福連携に取り組む障害者就労施設の...
    • 79%が「利用者が体力がついて長い時間働けるようになった」、62%が「利用者の表情が明るくなった」と回答
    • 74%が過去5年間の賃金・工賃が増加

  • 農業現場では、様々な種類の作物が生産され、それぞれ多岐にわたる作業が必要(加工等を含む)。障害者が取り組みやすいよう工夫することで、働き手としての可能性が拡大

  • 自らの経営の中で、生産工程や作業体系等の見直しを行い、生産の拡大など農業経営の発展につながっている事例も
    • 障害者視点で農作業の体制を整備(農業経営体における障害者雇用事例)
      • 一連の作業工程を細分化し、それぞれの作業を標準化/誰もが作業を担えるような器具を開発/作業指示が伝わりやすいよう明確化したり、作業を難易度別に区分
      • 生産工程の効率化を図り、コスト意識を持ちながら生産を拡大した結果、障害者雇用数に比例し売上が6倍に
    • 障害者ごとの強みをいかした作業チームの編成(障害者就労施設の農業参入事例)
      • 障害者それぞれ「収穫適期の判断ができる」、「体力がある」、「コミュニケーションが得意」等の特徴/各自の強みを相互にいかせるチームを編成し、連携して作業/作業効率が向上し、障害者だけでの作業も可能に
      • 障害者のそれぞれの強みが発揮されるよう作業を効率化した結果、適材適所の配置等により売上が4割増加

  • 農福連携の取組を通じて「農業経営の発展」と「障害者の所得の確保」を図るべく、障害者が農業分野で活躍する場を創出し、農福連携の裾野を広げていく必要

  • その実現に向け、農福連携が直面する課題(知らない・踏み出せない・広がらない)にきめ細やかに対応し、官民挙げて取組を推進
    • 戦略的プロモーションの実施による全国的機運を醸成していく必要があるのではないか
    • 特別支援学校等と連携した「お試しノウフク」の促進、スタートアップマニュアルを作成し、取り組みやすい環境を作るべきではないか
    • 農業サイド、福祉サイド双方のニーズのマッチングを支援するシステムの構築をしていく必要があるのではないか
    • 関係団体等での横展開を推進していかねばならないのではないか
    • 企業におけるノウフク商品の積極的な採用を推進する必要があるのではないか など


【衆議院/参議院】

【内閣府】

【2019年8月】

内閣府 令和元年第6回経済財政諮問会議
▼資料2 消費活性化に向けて(有識者議員提出資料)
  • 需給ギャップは引き締まって推移してきたが、物価の上昇テンポは緩やか。再びデフレに陥らないよう、民需の活性化が重要。特に、消費性向(消費/所得)は、将来所得の裏付けとなる期待成長率と連動する傾向がみられるが、ここ数年、所得が上昇する中、若年層で大幅に低下している(所得上昇のうち貯蓄に向けられている部分が多い)

  • 生産性向上や潜在需要を喚起するような新商品・サービスの開発により、将来的な成長見通しを高めることに加えて、社会保障の持続可能性を確保し将来不安を軽減していくこと、活躍し続けられる安心感を高めるために能力開発等の支援をしていくことが必要

  • 足元の消費動向は持ち直してきているものの、消費性向の低下傾向が続く中、消費マインドは2018年年央から低下してきており、その要因分析とともに、今後の消費動向にどういった影響をもたらすか注意が必要

  • 海外経済をはじめとする下方リスクの顕在化には、日本経済に対するしっかりとした将来期待が堅持されるよう機動的に対処し、生産性向上につながる総需要喚起による景気の押上げとともに、年齢や地域、働き方等に応じた消費動向に十分留意し、所得の拡大や消費喚起の環境整備をしていくべき
▼資料3-1 中長期の経済財政に関する試算(2019年7月)のポイント(内閣府)
  • GDP成長率は、世界経済の減速等を背景に足下で1月試算よりも鈍化するものの、成長実現ケースでは、潜在成長率の上昇とともに、2020年代前半に実質2%程度、名目3%程度を上回る成長率に上昇する。それに伴い、物価や金利も緩やかに上昇する

  • なお、この試算には、海外経済の下方リスク等が顕在化した場合に行うこととしている機動的なマクロ経済政策は織り込んでいない

  • 財政面では、足元の国・地方の財政状況(2018年度一般会計決算概要等)や中長期のマクロ経済の姿を反映。2020年度以降の具体的な歳出改革は織り込んでいない。その結果、成長実現ケースでは、PB対GDP比は税収の増加等により改善し、2026年度に概ね収支均衡する。公債等残高対GDP比は試算期間内において安定的に低下する

  • 経済の想定
    • 直近までの経済動向及び経済見通しを反映
      • 「2019年1-3月期2次QE」及び「令和元年度内閣府年央試算」を反映
      • 成長実現ケースにおいて、消費者物価上昇率が2%程度に到達する時期が、2023年度以降となる見込みであることから、長期金利は2022年度までゼロ金利が続くと想定
    • 潜在成長率の将来推計に係る想定
      • 成長実現ケースでは、足元のTFP上昇率(0.3%)から、2024年度までの5年間で1.2%に上昇
      • ベースラインケースでは、将来にわたって0.8%程度で推移

  • 財政の想定
    • 足下の国・地方の財政状況を反映
      • 「平成30年度国・一般会計決算概要」、「平成30年度地方税収入決算見込額」等を反映

    • 2020年度以降の歳出の想定
      • 2020年度の歳出については、年央試算を反映
      • 2021年度以降の歳出については、高齢化や物価・賃金等の経済動向に応じた、歳出改革を織り込まない歳出自然体の姿


内閣府 第303回 消費者委員会本会議
▼【資料】 SHARING ECONOMYビジネスの動向と今後の課題 表紙から17ページ
  • 販売&預託ビジネス≠シェアリングビジネスであるため、直接的な影響は現時点では考えられない

  • シェアリングビジネス=遊休資産(スキルなど無形資産含む)の有効活用であり、投資などとは性質が異なる

  • 他方で、ビジネスの世界の動きは従前よりもさらに早く、従来想定されていなかったところにビジネスが生まれる傾向にある

  • 特に、データは21世紀の石油とも言われる中、今後データビジネスがより拡大していくことが予想される

  • カーシェアリングなどの分野で新たなビジネスモデルが出てきており、従来のシェアリングエコノミーの枠に収まらないものも今後出てくることが想像に難くない

  • そこで、仮に何らかの規制を導入するとしても、まずは届出制にするなどできる限り事業者の負担を軽くしてイノベーションを阻害しないようにすべき

  • 具体的には、独自の報告義務は不要、決算書の提出義務と代表者や住所変更の届出義務のみなど

  • シェアリングエコノミーの市場としては、2018年度の経済規模は過去最高の1兆8000億円越え。2030年には11兆円の予測

  • 既存産業への経済波及効果は18年度で1兆4,000億円。30年で8兆円。製造業、不動産、サービス業に大きく影響

  • 1億総活躍社会・働き方改革/地方創生への影響
    • 遊休(人的)資産を再活用し、リソースを最適化
    • 個人間の経済行為をサポートし、いち個人を"生産者"として輩出
    • 子育てから介護、産業振興、観光振興、様々な行政課題を自治体の財政支出を抑え公助から共助へのシフトを実現

  • シェアリングエコノミーの強みと将来性
    • 女性・高齢者にも活躍の機会が与えられ、一時的な現象ではなく、ゆっくりと、確実に広がるメガトレンド(政府未来投資戦略にも)
    • エスクロー決済+データエコノミーに繋がるデータ取得機会の豊富さ
    • SDGs、ESG投資など近年の世界的なトレンドにも合致

  • シェアリングエコノミーの課題
    • プラットフォーマー至上主義のリスク(今後規制される可能性も)
    • 直接取引のリスク(保険会社との連携の強化が必須)
    • 行き過ぎた信用社会(スコア競争とWinner takes All)

  • ユーザー向けガイドラインについて
    • ホストがサービス提供前に気をつけたい4つのポイント
      1. プラットフォーム上の利用マニュアルやQ&Aをよく読んでからホスト登録をすること
      2. ホストの自己紹介やサービス情報の掲載は、人気ホストのサービスを参考にして詳細に記述すること
      3. サービス購入上の注意点も記載
      4. まずはゲスト(購入者側)からはじめること

    • ゲストがホスト選びをする時の4つの基準
      1. プラットフォームから「スーパーホスト」などのサービス品質の認証を受けているホストを選ぶこと
      2. レビュー評価の「高さ」×「多さ」×「内容の良さ」の平均値に優れたホストを選ぶこと
      3. 該当サービスを「過去にレビューした人物」が信頼できるホストを選ぶこと
      4. 本人確認実施済の表示や説明文、SNS(フェイスブック、Twitter)で信頼性の確認をする


内閣府 第304回 消費者委員会本会議
▼【資料2】 第4期消費者基本計画策定に向けた検討状況について
  • 消費者政策に係る基本的な考え方(背景)
    • 基本計画の位置づけ(消費者基本法第9条に基づき策定)
    • 消費者庁設置後10年の節目であり、消費者行政が新たなステージに入るタイミングで、令和最初の消費者基本計画を策定
    • 今後5~10年を見越して計画を策定(状況変化に応じ適時に改訂)

  • 消費者・消費者行政を取り巻く環境の変化(具体例)
    • 少子高齢化の進展(人口減少、単身世帯増)
    • 地方の過疎化(コミュニティの衰退や、地域交通の衰退による買い物弱者の発生)
    • 科学技術の更なる発展(5G/IoT、ビッグデータ、電子商取引、シェアリングエコノミー、決済(キャッシュレス、暗号資産)、フィンテック、AI、ロボット、遺伝子工学、自動運転、等)
    • 国際化(越境取引、訪日・在留外国人)
    • 自然災害の激甚化(気候変動への対応)
    • 持続可能な社会への関心の高まり(SDGs)

  • 第4期基本計画の期間中における政策推進の基本的な方向
    1. 全ての消費者が等しく尊重される社会を目指して
      • SDGsの「誰一人とりのこさない」の理念は消費者政策にも通ずるものであり、個々の消費者が等しく尊重される社会の実現に向けて幅広い取組を行うことを第4期消費者基本計画の基本方針とする
    2. Society5.0への対応
      • 我が国では官民を挙げて「Society5.0」実現の加速を目指しており、その過程で消費生活も大きく変わりつつある
      • 科学技術の発展は消費者にとって利便性向上とリスクの両面があることを踏まえ、両者の適切なバランスを図った良質な社会基盤を官民一体で整備する
    3. 消費者問題の原点に立ち返った迅速・的確な施策推進
      • 安全・安心の確保:技術革新や社会の変化に対応し、人々から信頼され、皆が安心して暮らせるための環境を整える
      • 着実な法整備と執行力の強化:消費者が関わる取引の多様化・複雑化や最近の被害実態等を踏まえ、消費者法制を適時適切に整備し、それに基づいて消費者の利益を擁護するための執行力の強化を図る

  • 今後講ずるべき主要施策(今次基本計画における消費者政策の重点事項)
    1. 持続可能な社会の実現に向けた取組
      • 食品ロス削減の取組の包括的な推進
      • 「持続可能な消費」に向けた行政・消費者・事業者の協働
    2. 多様化する消費者問題への対応
      • 個人間取引におけるトラブルへの対応
      • 消費者の多様な背景(若者・高齢者・障がい者・災害被災者等)を踏まえた、消費者トラブル抑止のための取組
    3. 産業のデジタル化・技術革新への対応
      • オンラインプラットフォームの台頭への対応
      • データ社会への対応
    4. 消費生活における安全・安心の確保
    5. 取引の多様化・複雑化や最近の被害実態を踏まえた対応
    6. 消費者にとって便利で分かりやすい表示対策
    7. 被害救済や紛争処理促進のための体制整備
    8. 消費者教育の戦略的推進
    9. 地方消費者行政の推進力向上
    10. 消費者団体や企業その他の民間アクターの連携強化・活性化


内閣府 満足度・生活の質を表す指標群(ダッシュボード)
▼「満足度・生活の質に関する調査」に関する第2次報告書
  • 近年、国際連合やOECDといった国際機関において幸福度指標の作成を通じて、GDPという側面だけでは捉えられない幸福の全体図を描き出そうとする試みが活発化している。我が国においても、骨太方針2017、骨太方針2018を受け、内閣府において、我が国の経済社会の構造をGDPといった数量的な側面だけではなく、満足度という質的・主観的観点からより多面的に「見える化」し、政策運営に活かしていくべく検討を進めている

  • ダッシュボードを構築するためには、生活満足度を構成する分野や要素とその影響度を捉えることが重要である。生活満足度は主観的な指標であるが、これを分野ごとに有意に説明できる客観的な統計指標で関連づけて、その全体像を客観指標群として一覧表示することに重きを置いている

  • 分野別主観満足度を設定した理由
    1. 家計と資産
      • 所得は、人が自らのニーズを満たすこと、また、その他の自分の人生にとって重要と考える多くの目標の追求を可能にし、資産は、長期にわたってこうした選択を持続することを可能にする
    2. 雇用と賃金
      • 仕事に就き、そこから報酬を得ることは、個人の幸福にとって不可欠である。良い仕事は、自由になる金銭を増やすだけでなく、願望を実現させたり、自尊心を培ったりする機会をもたらす
    3. 住宅
      • 住居は、雨風をしのぐ場所など基本的なニーズを満たすうえでも、個人的な安心感やプライバシーを得るためにも欠かすことができない。さらに住居費は家計資産の主たる要素でもある
    4. 仕事と生活(ワーク・ライフ・バランス)
      • 仕事、家族との時間、そして個人としての時間を両立させること、「ワーク・ライフ・バランス」を実現することは、世帯の構成員のだれにとっても幸福の要件である
    5. 健康状態
      • 仕事と生活長寿、疾病・創傷なしに生きられることは、人の暮らしにおいて根源的に重要である。また、健康状態が良ければ、労働市場に参加したり、良好な社会関係を築いたりする機会が増える
    6. 教育水準・教育環境
      • 教育は、学習という基本的ニーズに応えるとともに、高い学歴は仕事の報酬や雇用の可能性を高める。また、経済成長や社会的結束の強化、犯罪の減少など社会にも様々な利益をもたらす
    7. 交友関係やコミュニティなど社会とのつながり
      • 社会とのつながりは、人間本来の喜びに加えて、個人や社会の幸福に好ましい波及効果ももたらす。社会全体でみれば、他者への信頼や助け合いの社会規範といった共通の価値観を生み出す
    8. 政治・行政・裁判所への信頼性
      • 成否・行政・裁判所への信頼性は、帰属する社会の方向性の決定や運営への参加・関与の機会となり、民主主義を適切に機能させる
    9. 生活環境を取り巻く空気や水などの自然環境
      • 汚染物質や有害物質、騒音が人々の健康に及ぼす影響は小さくない。また、多くの人は居住地の美しさや健全さに価値を見出すとともに、地球の環境劣化や天然資源の枯渇を懸念している
    10. 身の周りの安全
      • 人の生活に対する脅威には、戦争、テロ行為、環境や自然を起因とするリスク、産業災害、労働災害など、様々なものがあげられるが、そのなかでも最も一般的な脅威の一つが犯罪である
    11. 子育てのしやすさ
      • 母親の孤立など深刻な問題が発生しないよう、子育てがしやすい社会を構築することは、親の幸福感を高めるとともに、社会全体の繁栄をもたらすものである
    12. 介護のしやすさ・されやすさ
      • 要介護者等からみた主な介護者の属性は同居者である。したがって、介護がしやすいこと、また、されやすいことは、世帯構成員すべての生活満足度に大きな影響を与えるものである
    13. 生活の楽しさ・面白さ
      • 生活の楽しさ・面白さを追求することは、人間の根源的な欲求であり、生活の満足度に大きな影響を与えるとともに、相互に影響し合うものである

  • 「生活の楽しさ・面白さ(純)」の表しているもの
    • 「生活の楽しさ・面白さ」は、総合主観満足度と最も関係が強く、さらに、他の10分野とも有意な関係が認められた。さらに、他の10分野の要因では統計的に説明できない、残りの部分である「生活の楽しさ・面白さ(純)」も、偏回帰係数が小さくなったものの、依然、総合主観満足度と最も関係が強かった。(係数0.229→0.173)そこで、他の10分野では捉えきれない「生活の楽しさ・面白さ」とは何かを満足度調査から検討した

    • 今回収集した生活実態に関する諸データの中で、「生活の楽しさ・面白さ(純)」との関連が大きかったものは、まずは、趣味・生きがいの有無である。趣味・生きがいがある人は、「楽しさ・面白さ」・「楽しさ・面白さ(純)」ともに、趣味・生きがいがない人と比べて、有意に高い結果となった

    • 趣味・生きがいの対象は、人によって、地域によって、時代によって様々であるが、そうした対象をもつことが、人々の生活を楽しく、面白くさせているのは明らかである

    • 近年、急速に普及し、生活必需品となりつつあるスマートフォンとの関係が深いことも注目される。満足度調査では、スマートフォンを所持している人(n=8780人)に対して、スマートフォンの重要度を調査しており、「生活の楽しさ・面白さ」や「生活の楽しさ・面白さ(純)」との関係を分析

    • スマートフォンは人々の生活を楽しくする重要なギアとなっていることがわかるが、他方で、「生活の楽しさ・面白さ」を生み出す対象は、時代によって変わるもの、変わらないものが存在する。本分析ではスマートフォンをとりあげたが、スマートフォンを所持すること自体が重要であるのではなく、現在ではスマートフォンによって象徴されるものの中に「生活の楽しさ・面白さ」の要素が含まれていると解釈すべきであることに留意が必要である。「生活の楽しさ・面白さ」そのものは、人々の満足度や生活の質を考える上で非常に重要な要素であることは疑いない。それを生み出す対象、機能、さらには本源的要素については今後も検討を重ねる必要がある

  • 本報告書ではダッシュボードを構成する分野として、以下の11分野を選定
    1. 重回帰分析、パス解析とも有意な分野
      • 「家計と資産」、「雇用と賃金」、「住宅」、「仕事と生活(WLB)」、「健康」、「教育」、「社会とのつながり」
    2. 重回帰分析では有意ではないものの、パス解析では「生活の楽しさ、面白さ」を通じて有意となった分野
      • 「身の回りの安全」、「自然環境」、「子育てのしやすさ」、「介護のしやすさ・されやすさ」

  • 我が国の経済社会の構造を、人々の「生活の満足度、well-beingを高める」といった観点から多面的に把握し、政策運営に生かしていく、というのが、本ダッシュボード構築の目的である。よって、骨太2019の記載にあるよう、国の基本方針、各種戦略のなかに、ダッシュボードの関連指標を各分野のKPIに盛り込み、その進捗を把握できるようにしていきたい。また、地方自治体が、住民の満足度を高めるために重点化したい政策分野の検討、関連するKPIの選定を行う上で、本ダッシュボードが活用されるよう、普及・啓発につとめるとともに、より利便性が高いものとなるよう、地方自治体とも連携してまいりたい


【2019年7月】

内閣府 令和元年度 年次経済財政報告
▼表紙~1章
▼2章
▼3章~おわりに
  • 平成の30年間、日本経済はバブル崩壊やデフレ、世界的な金融危機など様々な困難に直面し、それを乗り越える努力を続けてきました。現在、名目GDPは過去最大となる550兆円まで拡大し、企業収益は過去最高、雇用環境も大きく改善し、有効求人倍率は1.6倍を超えて45年ぶりの高水準となっている

  • この間、日本経済のグローバル化は大きく進展し、貿易額は平成元年の67兆円から164兆円と2.5倍、海外直接投資は6倍、さらにインバウンド(訪日外国人数)は10倍になっている。こうしたグローバル化の進展や第4次産業革命の技術革新は、「令和」という新しい時代の我が国経済を大きく発展させることが期待される。その思いを込め、今年の副題は、「『令和』新時代の日本経済」とした

  • 一方で、平成から令和に引き継がれた課題も多くある。特に、人口減少・少子高齢化が進む中で、生産性の向上により潜在成長率を高めていくことは喫緊の課題。また、海外で保護主義的な動きもみられる中、自由貿易体制を維持・発展させ、グローバル化の恩恵を持続的で包摂的な経済発展につなげることも重要な課題

  • 本報告では、これらの課題に対応するためには、(1)第4次産業革命が拓く「Society 5.0」を実現し、新たな財・サービスを創出して消費や投資を喚起しつつ生産性を向上させる、(2)人生100年時代を見据え、誰もが幾つになっても活躍できる場を拡げていく、(3)自由貿易体制を維持・発展させ、グローバルな交流を通じて日本の成長力の強化を図っていくことが重要であるというメッセージを打ち出している

  • 「令和」新時代の我が国経済は、雇用・所得環境の改善が続き、企業収益が高水準で推移する中、内需の柱である個人消費や設備投資が増加傾向で推移するなど、緩やかな回復が続いている。ただし、中国経済の減速や情報関連財の調整の影響を受け、輸出や生産の一部に弱さがみられ、多くの日本企業がグローバルなサプライチェーンを展開している中で、通商問題や海外経済の動向が日本経済に与える影響には、十分注視する必要がある

  • 一方、少子高齢化が進む中で企業では人手不足感が高まっており、その対応が喫緊の課題となっている。日本経済の潜在成長率を高めていくためには、技術革新や人材投資等によって生産性を大幅に向上させるとともに、多様な人材に活躍の場を拡げていくことが重要

  • 労働市場を巡る環境が大きく変化する中、労働者側・企業側の双方からみて、性別・年齢・国籍等によらず、多様な価値観やバックグラウンドを持った人材が、個々の事情に応じて柔軟な働き方を選択でき、より多くの人が意欲や能力に応じてより長く活躍できる環境を整備することが重要となっている

  • 労働者の観点からは、職業キャリアの多様化、より高齢まで働き続ける意欲の高まり、働く時間や場所などの柔軟性、ワーク・ライフ・バランスの重視といった働き方のニーズや価値観の多様化が進んでいる。企業側からも、Society 5.0に向けた技術革新やグローバル化の進展に対応するために、多様な人材の活躍の促進により、新しいアイデアの創出やイノベーションにつなげていくことが期待される。また、景気回復の長期化により企業の人手不足感が高まる中で、女性、高齢者、外国人材を含めて人材の確保が喫緊の課題となっている

  • このような問題意識の下、この章では、(1)多様な人材の活躍が進んでいる背景、(2)多様な人材の活躍のために必要な雇用制度等の見直し、(3)多様な人材の活躍が生産性等の経済に与える影響の3つの論点を詳細に分析し、今後の日本経済の成長のためのインプリケーションを考察する

  • 日本経済が持続的な成長を実現していくためには、グローバルなビジネス環境の変化やイノベーションの進展に適応するとともに、日本の得意分野での存在感をさらに高めることを通じて世界で稼ぐ力を向上させ、潜在成長力の強化につなげていく必要がある。近年、世界的にグローバル化が急速に進展する中で、一部に内向きの志向がみられるが、自由貿易体制を維持・発展させ、経済連携を強化することは、より質の高い雇用を生み出すとともに、新たな技術やノウハウの取得を通じて、国民全体の所得を高め得るものである。したがって、グローバル化に対応し、それを経済発展にいかに活かしていくかについて考察することは、経済政策上の重要な課題の一つである

  • 今後の経済動向に関する留意点としては、以下の3点が挙げられる
    • 緩やかな減速を続ける中国経済の動向、米中通商問題が世界経済に与える影響、英国のEU離脱といった海外の経済動向や政策に関する不確実性に注意する必要がある
    • 国内経済の先行きの動向に関しては、2019年10月に消費税率の引上げが予定される中で、内需を支える柱の一つである家計の所得・消費動向がどうなるかが重要なポイント
    • 企業の人手不足感が高まる中で、生産性を大幅に向上させ、それが賃上げや消費の喚起につながるような好循環を作り出していくことが重要な課題

  • 多様な人材の活躍を促すためには、働き方や雇用制度の見直しが不可欠である。具体的には、柔軟な働き方やワーク・ライフ・バランスの改善等の働き方の変革を行うことにより、女性や高齢者、介護や育児との両立を目指す人など、様々な人材の労働参加が促進されることが期待される。また、日本的雇用慣行と呼ばれる長期雇用と年功による昇進・昇給制度を見直すことにより、中途・経験者採用や外国人材等の活躍を促す効果が期待される。さらに、組織的に働き方改革などを進めている企業であっても、その現場において管理職が適切にマネジメントを行うことが、多様な人材の活躍のためには重要

  • グローバル化した経済で競争力を保ちつつ、その成果を広く国民に還元するためには、海外との人的交流や人材投資等を通じて海外の技術やノウハウを取り込むとともに、格差拡大への対処として、教育・訓練の強化や雇用の流動性の確保、セーフティネットの整備を行うことも重要な課題である


内閣府 世界経済の潮流 2019年I(令和元年7月26日)-米中貿易摩擦の継続と不確実性の高まり-
▼2.説明資料(日本語版)
  • 継続する米中貿易摩擦の影響
    • アメリカの国別輸出動向:18年半ば以降、中国向け輸出の減少が続く
    • 中国の国別輸出動向:18年末頃から、アメリカ向けを中心に伸びが低下
    • アメリカの輸出に占める中国のシェア:中国のシェアは19年1~3月期に6.5%まで低下
    • アメリカの輸入に占める中国のシェア:中国のシェアは、19年1~3月期に18.8%まで低下し、EUを下回る
    • アメリカから中国への輸出の付加価値の国・地域別シェア(15年):輸出全体の約1割、輸送機器輸出の約2割が海外からの付加価値
    • アメリカから中国への輸出の付加価値の国・地域別シェア(05年から15年):海外からの付加価値における中国のシェアが拡大。アメリカの中国に対する追加関税措置はアメリカの中国向け輸出にも影響する可能性
    • 中国からアメリカへの輸出の付加価値の国・地域別シェア(15年):輸出全体の約2割、コンピュータ等輸出の約3割が海外からの付加価値
    • 中国からアメリカへの輸出の付加価値の国・地域別シェア(05年から15年):海外からの付加価値の多くはアジア主要国・地域から。アメリカの中国に対する追加関税措置は、アジア主要国・地域の中国向け輸出に大きく影響する可能性
    • アメリカの物価への影響:消費者物価全体への影響はみられない
    • 関税負担をめぐる議論:更なる追加関税措置表明後、アメリカ国内で負担への懸念が高まる。アメリカの企業・業界団体の主張としては、「代替する供給先がほとんどなく、輸入先を他国へ切り替えることは不可能」「消費者に高いコストを転嫁せざるを得ない」。アメリカの消費者の反応としては、信頼感の悪化要因等として関税に言及した者の割合が増加するなど、関税の負担を織り込み始める

  • 世界経済は、全体としては緩やかに回復。19年の成長のペースは18年よりも低下するが、20年には回復する見込み。原油価格は、19年5月以降下落していたが、中東情勢の緊迫化を背景に上昇

  • アメリカ経済は、堅調な雇用・所得環境の下で、世界金融危機以降、約10年の長期にわたり景気回復が続いている。FRBは19年1月以降、政策金利を引上げから据え置きへ。企業部門の債務の増加には注視が必要

  • 中国経済は、緩やかに減速。内外需ともに鈍化する中、19年に入り、製造業投資の伸びは急速に低下し、生産の伸びも低下傾向。一方、金融緩和を背景に、銀行貸出を中心に融資が増加

  • ユーロ圏経済は、良好な雇用環境を背景に、内需を中心に緩やかに回復。18年末頃から米中向け輸出は鈍化。英国経済は、EU離脱期限の延期により、駆込み需要や前倒し生産などの影響がはく落へ


内閣府 政策課題分析シリーズ【第17回】日本のフリーランスについて-その規模や特徴、競業避止義務の状況や影響の分析-
▼要旨
  • 多様で柔軟な働き方として、特定の組織等に属さず、独立して様々なプロジェクトに関わり自らの専門性等のサービスを提供するフリーランスへの関心が高まっており、その規模や特徴について分析を行う。あわせて、円滑な労働移動と個人の能力・技能の発揮の観点から、米国を中心に研究が進む競業避止義務に焦点を当て、米国と比較しつつ、その状況、労働移動や賃金に与える影響について分析を行う

  • 公的統計では、フリーランスに関する直接的な統計はなく、統計のある自営業主(雇人なし)は、長期的に減少傾向にあるが、そのうち特定の発注者に依存する自営業主、いわゆる雇用的自営業等は、増加傾向にある。雇用的自営業等は、本業としてのフリーランスに近く、最近の労働市場の変化の特徴の一つと考えられる

  • 新たにアンケート調査を実施し、フリーランスの働き方をする者の規模や特徴等を明らかにすることを試みた。これまでの研究を参考にしつつ、年齢・性別・学歴・就業形態・地域の区分を詳細なものにし、総務省「平成29年就業構造基本調査」の個票を用いて日本全体の属性に引き延ばすことなどによって、より精緻な形で試算した。その結果、フリーランスの働き方をする者の人数は、副業として従事している者も含め、306万人~341万人程度と推計された

  • フリーランス相当の働き方をする者の全就業者に占める割合は、本業及び副業フリーランス合計で5%程度であった。そのうち本業については3%程度、副業については2%程度であった。米国と比較可能な本業フリーランスは、米国では6.9%であり、日本はその4割程度の割合であった

  • 円滑な労働移動を妨げるとされる競業避止義務、すなわち退職後・契約終了後に競合企業への転職、競合企業の立上げを制限・禁止する契約の実態についても、今回のアンケート調査での把握を試みた。米国と比較可能な雇用者では、競業避止義務が「ある」13.9%、「あるかもしれない」10.5%となり、米国(18.1%)と大きな違いはみられなかった。フリーランスについては、競業避止義務が「ある」4.4%、「あるかもしれない」4.2%であった

  • 競業避止義務は、競合企業への転職や競合事業の立上げをしないことへの見返りとして、賃金プレミアムをもたらすことが確認された。ただし競業避止義務を認識したタイミングが契約の前と後、覚えていない場合とでは違いがあり、特にフリーランス相当の者では、契約後に認識した場合、覚えていない場合では、プレミアムが見られなかった。競業避止義務についての事前の認知と交渉が賃金向上のために重要であることが示唆される

  • 将来の経済社会環境の変化により働き方も変わっていくことが想定される。このため、公的統計によって、フリーランスの就業状況を把握できるように、より細かな分類による把握、フォローアップができることが望ましい


内閣府 第302回 消費者委員会本会議
▼【資料1】平成30年度食品表示に関する消費者意向調査報告書の概要
  • 「あなたは「食品表示」がどのようなものか知っていますか。」との設問に対し、「はい」と答えた者のうち、食品表示の具体例を提示し、認識が一致していた者の割合を食品表示制度の認知度として算出
    • 知っていると回答した者69.9%のうち、認識が一致していた者は、95.4%
    • 食品表示制度の認知度は、69.9%×95.4%の66.7%

  • 添加物表示の理解度の目標値は46.5%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、添加物表示を参考にしている者の全体に対する割合(46.5%)を添加物の表示の理解度の目標値とする)。「添加物」表示の説明について、正しい選択肢を選んだ者の割合は21.3%

  • 栄養成分表示の理解度の目標値は38.7%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、栄養成分表示を参考にしている者の全体に対する割合(38.7%)を栄養成分表示の理解度の目標値とする)。「栄養成分表示」の説明について、正しい選択肢を選んだ者の割合は38.1%(平成29年度調査の目標値は、35.0%、正答率は、38.7%)

  • 特定保健用食品(トクホ)の表示の理解度の目標値は42.6%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、特定保健用食品(トクホ)の表示を参考にしている者の全体に対する割合(42.6%)を特定保健用食品(トクホ)の理解度の目標値とする)。「特定保健用食品(トクホ)」の説明について、正しい選択肢を選んだ者の割合は34.7%(平成29年度調査の目標値は、41.9%、正答率は、32.2%)

  • 栄養機能食品の表示の理解度の目標値は44.8%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、栄養機能食品の表示を参考にしている者の全体に対する割合(44.8%)を栄養機能食品の理解度の目標値とする)。「栄養機能食品」の説明について、正しい選択肢を選んだ者の割合は10.4%(平成29年度調査の目標値は、43.9%、正答率は、8.1%)

  • 機能性表示食品の表示の理解度の目標値は42.0%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、機能性表示食品の表示を参考にしている者の全体に対する割合(42.0%)を機能性表示食品の理解度の目標値とする)。「機能性表示食品」の説明について、正しい選択肢を選んだ者の割合は16.9%(平成29年度調査の目標値は、40.7%、正答率は、15.3%)

  • 遺伝子組換え食品の表示の理解度の目標値は35.3%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、遺伝子組換え食品の表示を参考にしている者の全体に対する割合(35.3%)を遺伝子組換え食品の表示の理解度の目標値とする)「遺伝子組換え食品」の表示の説明について、正しい選択肢を選んだ者の割合は12.0%と8.9%(平成29年度調査の目標値は、32.5%、正答率は、9.8%と11.2%)

  • 「あなたは平成29年9月1日から新たな加工食品の原料原産地表示制度が始まったことを知っていますか。」との設問に対し、「はい」と答えた者の割合は、10.7%(平成29年度調査の認知度は、9.2%)

  • 新たな加工食品の原料原産地表示制度の理解度の目標値は53.2%(食品表示制度を認知している者(66.7%)のうち、原料原産地表示を参考にしている者の全体に対する割合(53.2%)を新たな加工食品の原料原産地表示制度の理解度の目標値とする)。新たな加工食品の原料原産地表示制度の対象となる加工食品について、正しい選択肢を選んだ者の割合は12.0%(平成29年度調査の目標値は、50.4%、正答率は、11.5%)

  • 新たな加工食品の原料原産地表示制度の理解度の目標値は53.2%。新たな加工食品の原料原産地表示制度で産地が表示される原材料について、正しい選択肢を選んだ者の割合は13.0%(平成29年度調査の目標値は、50.4%、正答率は、15.1%)

  • 新たな加工食品の原料原産地表示制度の理解度の目標値は53.2%。「製造地表示」について、正しい選択肢を選んだ者の割合は17.3%(平成29年度調査の目標値は、50.4%、正答率は、16.4%)

  • 新たな加工食品の原料原産地表示制度の理解度の目標値は53.2%。「又は表示」で当該原材料に使用されている可能性のある原産地の組合せについて、正しい選択肢を選んだ者の割合は12.6%(平成29年度調査の目標値は、50.4%、正答率は、10.6%)

  • 新たな加工食品の原料原産地表示制度の理解度の目標値は53.2%。「大括り表示」の意味について、正しい選択肢を選んだ者の割合は24.5%(平成29年度調査の目標値は、50.4%、正答率は、35.5%)


内閣府 子どもの貧困対策の推進に関する法律第八条第二項第二号の子どもの貧困率及び生活保護世帯に属する子どもの高等学校等進学率の定義を定める政令の改正案に対する意見募集について
▼概要
  1. 「一人親世帯の貧困率」の定義(第2項関係)
    • 経済協力開発機構(以下「OECD」という。)は、一人親世帯に相当する世帯の貧困率として「就労年齢にある世帯主一人及び一人以上の子どもの相対的貧困率」を把握しており、この「就労年齢」について、加盟国の一般的な基準である18歳以上65歳未満と定義付けている。国内では、国際比較性向上の観点から、厚生労働省が実施する「国民生活基礎統計」の大規模調査(3年ごとに実施、最近では平成28年に実施)を用いて、このOECDの定義に基づき、一人親世帯の貧困率を計算している
    • なお、一人親世帯の貧困率を算出する際に対象とするのはOECDの定義と同様、「18歳以上65歳未満の者が一人及び18歳未満の者が少なくとも一人属する世帯の世帯員」とすること、等価可処分所得と貧困線それぞれの技術的な計算方法を、国民生活基礎統計を所管する厚生労働大臣の告示で示すこととしている

  2. 「生活保護世帯に属する子どもの大学等進学率」の定義(第4項関係)
    • 本令では、生活保護世帯に属する子どもの大学等進学率とは、生活保護法第6条第1項に規定する被保護者であって、ある年度(以下「X年度」という。)に「高等学校等(高等学校(中等教育学校の後期課程及び特別支援学校の高等部を含む。)、高等専門学校又は専修学校の高等課程若しくは一般課程、各種学校若しくは公共職業能力開発施設(いずれも中学校を卒業した者に対する教育又は職業訓練を行うものに限る。))を卒業した者」の総数のうちに、X年度の翌年度(以下「(X+1)年度」という。)に、「大学等(大学(短期大学を含む。)、専修学校の専門課程若しくは一般課程又は各種学校)に進学した者」の数の占める割合と定義している


内閣府 第56回 食品表示部会
▼【資料2】 Web上での食品表示に向けて整理すべき課題
  • 食品表示をWeb上で提供するためには、最低でも以下の課題を検討することが必要ではないか
    • Webと容器の両方に表示を行うか否か等の考え方(Web表示の位置付け)の検討と、食品表示法の改正要否の検討
    • 義務表示項目の再検討(ある意味、スペース的な制限が無くなった状況で、何をどこまで義務表示事項とするか)
    • 具体的な情報提供の手段と技術的な検証(情報画面の規格等、情報量と分かりやすさの問題)
    • 食品事業者の実行可能性(全ての食品事業者を対象にすると、どこまで対応が可能か、また猶予期間やサポート体制等の検討も必要ではないか)
    • 国際整合性:表示の容器縛り(TBT協定でのリスク)

  • ウェブ活用に向けた段階的アプローチ
    1. ウェブ上での補助的情報提供に関する優良事例調査
      • 広告としての活用と、食品表示としての活用の現状把握
      • 分かりやすい情報提供に関する参考事例の収集
    2. 調査結果を踏まえ、ウェブによる食品表示の可能性に対し、段階的なアプローチを検討(※第3段階については、第2段階及び社会情勢を見て判断)
      • 第1段階:脆弱な消費者等(誰一人残さない)への対応、及び食品のインターネット販売への利活用(ウェブの情報は現行義務表示の範囲内)⇒容器表示とウェブの併用表示
      • 第2段階:現在の食品表示の情報に加え、消費者が更に知りたい、食品事業者が更に伝えたい情報の提示(現行義務表示+αの情報提供とルール作り)⇒ウェブによる食品表示の補完
      • 第3段階:法令によって、表示事項別に容器とウェブで完全に分けて提供⇒容器とウェブによる表示の棲み分け
    ▼【資料4】 アレルギー物質を含む食品の表示について
    • 「即時型食物アレルギーによる健康被害の全国調査」の概要

    • 0歳が1,530例(31.5%)で最も多く、1,2歳群が1,364例、3-6歳群が1,013例、7-17歳群が714例、18歳以上群230例であった。全体の男女比は男女(2,897/1,954)で男性が多い傾向であった

    • 鶏卵1,681例(34.7%)、乳1,067例(22.0%)、小麦512例(10.6%)であったが、今回の調査では過去に比して木の実類の増加が著しく、8.2%を占め、小麦に次ぎ第4位(前回8位)であった。木の実類の内訳は、クルミが251例で最も多く、以下、カシューナッツが82例、アーモンド21例であった

    • 初発は0歳は鶏卵、牛乳、小麦であるが、その後は加齢とともに大きく変化した。1,2歳群では魚卵が2位、木の実類が3位、3-6歳群では木の実類が32.5%で頻度が一番高く、魚卵類が2位、落花生と果物類の比率が上昇した。7-17歳群では果物、18歳以上群では甲殻類がそれぞれ1位となった。小麦は0歳で3番目に多く、いったん上位群に入らなくなるが学童期から成人にショック症状は524名で発症した。全体の4分の3が5歳以下であった。原因食物は鶏卵、牛乳、小麦、木の実類、落花生に発生数が多く45品目に及んだかけて初発例が再び増えた

    • 即時型症例4,851名において、特定原材料7品目は7.0%(3,733名)を占め、特定原材料等20品

    • 目を含めて94.5%(4,584名)を占めた。ショック症例524名において、特定原材料7品目は76.5%(401名)、特定原材料等20品目を含めて94.0%(493名)を占めた

    • 考察および結論
      • 全症例において特定原材料7品目は77.0%(3,733名)を占め、特定原材料等20品目を含めると94.5%(4,584名)を占めた。また、ショック症例524名において、特定原材料7品目は76.5%(401名)、特定原材料等20品目を含めると94.0%(493名)を占めた。以上は特定原材料等27品目が、我が国のアレルギー食品表示の管理対象として十分なカバー率であることの証左である
      • アーモンドは前回調査でも、特定原材料等でカバーされない食物の中で一番多く、2期連続して特定原材料等でない中で最も多かった
      • アーモンドは、これまでに中途より特定原材料等に格上げとなったバナナ、カシューナッツ、ゴマと比べても、症例数においても十分に多いといえる
      • これらの結果から、今後アーモンドの推奨表示対象への追加を検討する必要性が示される。また、クルミを筆頭とした木の実類アレルギー患者の急激な増加は注視しておく必要がある
      • くるみ:今回の症例数が一過性のものでないかの確認が必要、義務表示対象品目に指定する場合、実行担保の観点から、試験方法の開発と妥当性評価が必要
      • アーモンド:包装資材切替に要する期間の把握


    内閣府 第301回 消費者委員会本会議
    ▼【資料1】 販売預託商法に関する消費者問題について
    1. 問題意識
      1. 我が国では、2040年ごろに向けて高齢者人口が増加し、高齢化率も約40%まで高まることが予測されている
      2. 高齢者は、一般的に、若年者に比べて判断能力が低下し、高齢世帯に占める一人暮らしの割合も増加しつづける見込みであること等から、消費者被害に遭いやすい環境に置かれている
      3. 昨今、物品等を販売すると同時に、当該物品等を預かり、第三者に貸し出す等の事業を行うとして、利益の還元と、最終的な物品等の返還又は一定価格での買取を行う商法(いわゆる販売預託商法)を悪用し、取引高に見合う商品の保有や運用等の実態を欠く状態で事業を継続し、最終的に多数の消費者に高額かつ深刻な被害をもたらす事案が発生している
      4. 被害者の多くは高齢者であり、販売預託商法による消費者被害への対応は、高齢者の保護、ひいては我が国全体の安心・安全にも直結する課題である

    2. 論点整理(案)
      1. 販売預託商法は、事業者が配当を実行している間は、契約者において取引の問題性を認識しにくいこともあり、現行の法律では悪質な販売預託商法に対処しきれないため、新たな法制度が必要ではないか。例えば、以下のような内容を含む制度整備を行うことが必要ではないか
        • 物品等を販売することから始まる預託取引を規制対象とすること
        • 早晩破綻することが経験的に明らかな類型の取引形態を禁止し、罰則規定により担保すること
        • 被害が拡大する前のより速い段階で取り締まりを実施することができる要件を設定すること
        • 被害者に泣寝入りさせないためにも、犯罪収益を没収し被害回復につなげる仕組みを導入すること
      2. 警察庁及び各都道府県警察において、引き続き重点的な取締を推進
      3. 被害に遭いやすい高齢者等への消費者教育及び適切な情報提供


    内閣府 就職氷河期世代支援プログラム
    ▼就職氷河期世代支援プログラム(3年間の集中支援プログラム)の概要

    • いわゆる就職氷河期世代は、現在、30代半ばから40代半ばに至っている。雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代であり、希望する就職ができず、現在も、不本意ながら不安定な仕事に就いている、無業の状態にあるなど、様々な課題に直面している者がいる

    • 就職氷河期世代が抱える固有の課題(希望する就業とのギャップ、実社会での経験不足等)や今後の人材ニーズを踏まえつつ、個々人の状況に応じた支援により、同世代の活躍の場を更に広げられるよう、地域ごとに対象者を把握した上で、具体的な数値目標を立てて3年間で集中的に取り組む

    • 支援対象としては、正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用で働く者(少なくとも50万人)、就業を希望しながら様々な事情により求職活動をしていない長期無業者、社会とのつながりを作り、社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする者など、100万人程度と見込む。3年間の取組により、現状よりも良い処遇、そもそも働くことや社会参加を促す中で、同世代の正規雇用者については、30万人増やすことを目指す

    • 社会との新たなつながりを作り、本人に合った形での社会参加も支援するため、社会参加支援が先進的な地域の取組の横展開を図っていく。個々人の状況によっては、息の長い継続的な支援を行う必要があることに留意しながら、まずは、本プログラムの期間内に、各都道府県等において、支援対象者が存在する基礎自治体の協力を得て、対象者の実態やニーズを明らかにし、必要な人に支援が届く体制を構築することを目指す

    • 施策の方向性
      • きめ細かな伴走支援型の就職相談体制の確立
      • 仕事や子育て等を続けながら受講でき、正規雇用化に有効な資格取得等に資するプログラム、短期間での資格取得と職場実習等を組み合わせた「出口一体型」のプログラム、人手不足業種等の企業等のニーズを踏まえた実践的な人材育成プログラム等の整備
      • 「出口一体型」のプログラムや民間ノウハウを活用した教育訓練・職場実習を職業訓練受講給付金の給付対象とし、受講を支援
      • 採用選考を兼ねた「社会人インターンシップ」の推進
      • 各種助成金の見直し等による企業のインセンティブ強化
      • 採用企業や活躍する個人、農業分野などにおける中間就労の場の提供等を行う中間支援の好事例の横展開
      • 潜在的な対象者に丁寧な働きかけ、支援情報を手元に届け、本人・家族の状況に合わせた息の長い継続的な伴走支援を行うため、地域若者サポートステーションや生活困窮者相談支援機関のアウトリーチ機能の強化、関係機関の連携促進
      • 断らない相談支援など複合課題に対応できる包括支援や多様な地域活動の促進、ひきこもり経験者の参画やNPOの活用を通じた、当事者に寄り添った支援
      • 地方への人の流れをつくり、地方における雇用機会の創出を促す施策の積極的活用促進
      • 官民協働スキームとして関係者で構成するプラットフォームを形成・活用し、就職氷河期世代等の支援に社会全体で取り組む気運を醸成、一人ひとりにつながる戦略的な広報の展開
      • 被用者保険(年金・医療)の適用拡大


    【2019年6月】

    内閣府 「規制改革実施計画」、「新しい経済政策パッケージ」
    ▼「規制改革実施計画」(令和元年6月21日 閣議決定)
    • 時代の変化が極めて速い中で、規制は絶えざる見直しが必要である。全ての規制は必要性があって作られるが、技術革新など経済社会の環境が変化するにつれて、その必要性が変化するからである。必要性を失った規制が残ると、産業の活力低下やイノベーションの阻害、価格の高止まりなどの弊害が生じ、日本経済の底力が損なわれていく

    • 他方、デジタル化の急速な進展によって、新たな規制の枠組みが必要となる場合もある。

    • 例えば、民泊などシェアリングエコノミーに対応した規制や、5Gの時代に対応した規制などである

    • こうした経済環境の変化の中で、常に規制の必要性を点検し、必要性を失った規制には真正面から挑戦して風穴を開け、新たに生じた課題には規制体系そのものの変革を迫るなど、スピード感を持って改革を進めていくことが必要である

    • 本計画においては、第4次答申及び第5次答申を踏まえ、「農林」、「水産」、「医療・介護」、「保育・雇用」、「投資等」、「その他重要課題」及び「行政手続コストの削減」を改革の重点分野とする

    • 農業の成長産業化に向けて、生産性向上のための先進技術導入や生産資材・設備のコストダウンを図るとともに、新規就農のための環境づくりを行う観点から、(2)ドローンの活用を阻む規制の見直し、(3)高機能農機・除雪機の活用を阻む規制の見直し、(4)若者の農業参入等に関する課題について、(5)農地利用の集積・集約化を通じた農業競争力強化のための規制改革、(6)農協改革の着実な推進、(7)肥料取締法に基づく規制の見直し、(8)畜舎に関する規制の見直し、(9)農作物栽培施設に係る立地規制の見直しについて、重点的に取り組む

    • 水産業の成長産業化に向け、改正後の漁業法(昭和24年法律第267号。以下「改正漁業法」という。)に係る運用や、水産物や漁業生産資材の流通の透明化等の観点から、(2)改正漁業法の運用について、(3)水産物及び漁業生産資材の流通に関する総点検、(4)海技士の乗組み基準の見直しについて、(5)魚病対策の迅速化に向けた取組について、重点的に取り組む

    • 国民自身の選択による自律的な健康づくり、医療・介護提供体制の充実、未来に向けた医療・介護サービスの発展の三つの観点から、(2)医療等分野におけるデータ利活用の促進、(3)患者による医薬品情報へのアクセス改善、(4)機能性表示食品制度の運用改善、(5)日本医療研究開発機構の研究開発に係る各種手続の簡素化、(6)社会保険診療報酬支払基金に関する見直しについて、重点的に取り組む

    • 働きたいと願う誰もが安心して就労できる環境整備を通じて、人手不足を克服し、日本経済の持続的成長を実現する観点から、(2)放課後児童対策(いわゆる「小1の壁」の打破)、(3)ジョブ型正社員(勤務地限定正社員、職務限定正社員等)の雇用ルールの明確化の検討、(4)介護離職ゼロに向けた対策の強化、(5)日本で働く外国人材への「就労のための日本語教育」の枠組み整備、(6)年休の取得しやすさ向上に向けた規制改革、(7)高校生の就職の在り方の検討と支援の強化、(8)福祉及び介護施設における看護師の日雇派遣に関するニーズの実態調査と公表について重点的に取り組む

    • 第四次産業革命における技術革新など経済社会の環境の変化において、国民、企業の活力向上の観点から、(2)モバイル市場における適正な競争環境の整備、(3)教育における最新技術の活用、(4)フィンテックによる多様な金融サービスの提供、(5)電力小売市場の活性化、(6)地方創生のための銀行の出資規制見直しについて、重点的に取り組む

    • その他重要課題として、(2)総合取引所の実現、(3)各種国家資格等における旧姓使用の範囲拡大、(4)副業・兼業、テレワークにおけるルールの見直し、(5)日雇派遣におけるルールの見直しについて、重点的に取り組む

    • 我が国を「世界で一番企業が活動しやすい国」とすることを目指し、事業者の生産性向上を後押しするため、事業者目線で規制改革、行政手続の簡素化、IT化を一体的に推進し、事業者の行政手続コストを2020年までに20%以上削減する


    内閣府 障害者白書
    ▼概要版
    • 特別な支援を必要とする子供への就学前から学齢期、就業・社会参加までの切れ目ない支援体制の整備(連携支援コーディネーターによる支援等)

    • 学校において高度な医療的ケアに対応するため、看護師の配置や、医師と連携した校内支援体制の構築を推進。また、ケア児を支援する施設が親の就業も支援する等の民間の取組事例も紹介

    • 障害のある人がその個性や能力を生かして社会でより一層活躍できるよう、学校教育、生涯学習、文化芸術、スポーツ等の様々な分野における活躍推進方策を策定、実施

    • 公務部門における障害者雇用状況の不適切計上事案とこれを受けた対応
      • 事案の検証を踏まえ、関係閣僚会議として取りまとめた「公務部門における障害者雇用に関する基本方針」に基づき、法定雇用率の速やかな達成と、国・地方公共団体における障害者の活躍の場の拡大等に向けた取組を推進
      • 本年3月、国及び地方公共団体における障害者の雇用状況の的確な把握等の措置を盛り込んだ障害者雇用促進法改正案を国会に提出

    • 身近な地域での就業面及び生活面の一体的な支援の実施、福祉的就労から一般就労への移行等の支援

    • ハローワークに配置したトータルサポーターによるきめ細かな相談支援、在宅就業に取り組む障害者や事業者への支援

    • 農業分野に取り組もうとする就労継続支援事業所に農業分野の専門家を派遣し、農業に関する知識・技術習得や販売・加工の助言・指導等を実施

    • 障害者の重度化・高齢化への対応、一人暮らしを支援する「自立生活援助」の創設、医療的ケア児への支援の充実、長期入院精神障害者の地域生活移行促進、一般就労への定着の支援

    • 障害者自立支援機器等の開発促進
      • 企業等への開発助成や、支援機器に対する開発側のシーズと障害のある人のニーズとのマッチングの支援

    • 高齢者、障害のある人等が公共交通機関を利用する際等の支援、接遇を的確に行うための研修プログラムやマニュアルを交通事業者や観光事業者に向けて作成、教育・研修を促進

    • 障害のある人等がより円滑にホテル・旅館を利用できるよう、バリアフリー客室基準を改正。また、「宿泊施設におけるバリアフリー情報発信のためのマニュアル」を作成し公表

    • 2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、バリアフリールートの複数化、エレベータの大型化やホームドアの設置等のバリアフリーの高度化を推進

    • 救急現場における多言語音声翻訳アプリの利用
      • タブレットやスマートフォンで多言語音声翻訳アプリを利用し、救急隊員が外国人や聴覚に障害のある人と円滑なコミュニケーションを図ることが可能

    • 音声によらない119番通報
      • 聴覚・言語機能に障害のある人など音声通話での119番通報が困難な人が、スマートフォンなどを活用して音声によらずに消防への通報を行える「Net119緊急通報システム」を運用


    内閣府 令和元年版交通安全白書を公表しました
    ▼概要
    • 運転免許保有者数は30年間に2千万人以上増加。若年層は3分の1に、高齢者は10倍に

    • 男女別に運転免許保有者数の推移をみると、男性は、平成を通じて775万人、女性は1,540万人増加し、女性の割合は、平成元年には女性37.0%、平成30年には45.3%。職業運転者についてみると、女性のバス運転手は、平成7年186人から29年には1,549人と8.3倍に増加。タクシー運転手についても平成7年に6,474人から平成12年に8,754人となり、以降、29年には、7,292人とゆるやかな減少傾向にある

    • 平成を通じて、郊外化、24時間化等、ライフスタイルも大きく変化。これに伴い、平成中期にかけて、死亡事故に占める夜間の割合が半数を上回る

    • 平成の間、車両に係る技術面においても交通安全に資する大きな進展:先進安全自動車(ASV)推進計画の進展、エアバッグ、チャイルドシート、ABS(アンチロックブレーキシステム)の装着義務化、衝突被害軽減ブレーキ等

    • 道路に着目し、平成の30年間の交通死亡事故件数をみると、平成5年以降は「交差点」が「一般単路」を上回り最も多く、平成の30年間を通じて、この2つの分類の合計で全体の約7割。交通事故件数についても、平成の30年間を通じて「交差点」が最も多く、「一般単路」、「交差点付近」、「カーブ」の順となっている。「カーブ」における事故は、30年間で3分の1以下まで減少

    • 将来に向けて、さらに取り組んでいく必要のある課題の例としては以下
      • 訪日外国人等の増加:外国籍免許保有者は、この10年で25%増。定住外国人、訪日外国人観光客などの増加も見込まれる中、日本人以外も広く対象とした交通安全の取組も重要に
      • 高齢化の一層の進展と交通安全:交通事故死者数の約4分の1を65歳以上の高齢歩行者が占め、また、高齢の運転免許保有者も一層増加見込み。30年間で平均寿命は約5年長寿化
      • 少子化の進展と子供の交通安全:安心して子を生み、育てることができる社会を実現するために、家族やライフスタイルの変化も踏まえ、交通安全の観点からも、子供や子育て世代を社会全体で見守っていく必要

    • 高齢者の人口10万人当たりの交通事故死者数は引き続き減少しているものの、交通事故死者数のうち高齢者は1,966人であり、その占める割合は過去最高の55.7%となった

    • 平成30年中の交通死亡事故発生件数を事故類型別にみると、正面衝突等(1,052件、構成率30.5%)が最も多く、次いで横断中(827件、構成率24.0%)、出会い頭衝突(412件、構成率11.9%)の順で多くなっており、この3類型を合わせると全体の66.4%を占めている

    • 運転免許証の更新期間が満了する日における年齢が75歳以上の者については、運転免許証の更新期間が満了する日前6月以内に、認知機能検査を受けなければならないこととされている。検査の結果、認知症のおそれがある又は認知機能が低下しているおそれがあると判定された者に対する高齢者講習は、ドライブレコーダー等で録画された受講者の運転状況の映像を用いた個人指導を含む3時間の講習とされており、このほかの者に対する高齢者講習は2時間の講習とされている。平成30年中の認知機能検査の受検者は202万144人であった

    • 鉄道交通における運転事故は、長期的には減少傾向にあり、平成10年に949件であったものが、20年には852件、30年には676件で前年比1.5%減であった。運転事故による死者数は273人で前年比4.9%減であり、乗客の死者数はゼロであった

    • 踏切事故は、踏切保安設備の整備等により、長期的には減少傾向にある。平成30年は247件で前年比4.2%増であったが、踏切事故による死者数は97人で前年比4.0%減であった

    • 平成30年の人身障害事故は389件で前年比2.1%増、死者数は176人で前年比5.4%減、このうちホームから転落して又はホーム上で、列車と接触して死傷する事故(ホーム事故)は、30年は191件で前年比13件(7.3%)増であり、ホーム事故による死者数は36人で前年比6人(20.0%)増であった

    • 平成30年は、海難船舶2,178隻の中で自力入港した690隻を除いた1,488隻のうち、1,245隻が救助され、救助率(自力入港を除く海難船舶隻数に対する救助された隻数の割合)は84%であった。海上保安庁は、巡視船艇延べ1,915隻、航空機延べ340機及び特殊救難隊員延べ141人を出動させ、海難船舶440隻を救助した

    • 我が国における航空事故の発生件数は、平成30年は16件、これに伴う死亡者数は11人、負傷者数は5人である。近年は、大型飛行機による航空事故は、乱気流等気象に起因するものを中心に年数件程度にとどまり、小型飛行機等が事故の大半を占めている

    • 我が国の航空運送事業者に対して報告を義務付けている事故、重大インシデントに関する情報は、平成30年度に16件報告された

    • 平成30年から31年にかけて、航空会社において飲酒に係る不適切事案が連続して発生したことを受け、航空会社に対し法令遵守の徹底等について指導を行うとともに、30年11月より「航空従事者の飲酒基準に関する検討会」を開催し、我が国における統一的な飲酒ルールの検討を進め、31年1月に、全ての操縦士を対象としたアルコール濃度の数値基準を設定するとともに、本邦航空運送事業者に対して、アルコール検知器を使用した乗務前後の検査の義務付け、アルコールを検知した操縦士の乗務禁止、経営者を含む社員への定期的なアルコール教育の実施などを内容とする厳格な飲酒基準を策定した


    内閣府 第299回 消費者委員会本会議
    ▼【資料1-1】 割賦販売小委員会中間整理の概要
    • 近年、ICTの進展に伴い、決済分野においても、決済テクノロジーが進化し、スマートフォン・アプリやQRコード等の多様なインターフェースを用いた決済サービスが登場している

    • 特に、FinTech企業を中心に、ビッグデータ・AI等といった新たなテクノロジーを背景として、多様な消費者ニーズを捉えつつ、UI/UXに優れた利用者目線のサービスが広がりを見せている

    • また、IT系・SNS系事業者やECモール事業者を始めとした決済分野以外の事業者の決済分野への参入も含め、従来の「業」の垣根を越えた決済サービス・主体の多様化が進んでいる

    • テクノロジーの進化に伴い、例えば、従来取得できなかった膨大なデータ(ビッグデータ)が取得できるようになるとともに、新たにAI等の高度な分析手法が登場し、決済分野も含め、これらを事業活動の中で活用することが可能となっている。この技術革新は、一時的・断続的なものではなく、絶えず継続的に生まれるものであり、技術のあり様は常に進化を続けている

    • 割賦販売法制においても、こうした技術革新を適切に取り込むことで、より利便性の高い消費者サービスの提供と、より高度で精緻な消費者保護が実現されることが期待される。一方で、これらの新たな技術・サービスは、既存の規制体系では捉えきれず、また、画一的な規制は新たな技術革新を阻害するおそれも指摘されている。このため、技術革新を適切に取り込んでいくためのより柔軟な規制の枠組みが求められている

    • 具体的には、リスクベース・アプローチや性能規定の導入など、技術の進展に対しても陳腐化・形骸化しない柔軟な規制への見直しや、RegTech/SupTechなどによる被規制事業者・行政双方の法規制対応の高度化など、規制手法の変革が必要である

    • これまでの画一的で一律の規制の枠組みの中で存在していた方法のみならず、事業者の多様な取組を許容することは、リスクを増加させる要因ではなく、むしろ、事業者の創意工夫やイノベーションを通じてより安心・安全な取引環境を構築するために重要な方法であり、消費者保護を精緻化するアプローチであると考えられる。今後、こうした取組を促進することにより、我が国の後払い決済サービスにおける消費者保護を精緻化し、テクノロジー社会を前提とした新たな安心・安全なクレジットカード利用環境の整備を進めることが必要である

    • 従来とは異なる少額・低リスクのサービスなど、決済サービス・主体の多様化が進んでいるにも関わらず、2ヶ月超・リボ払いの後払いサービスに対し、割賦販売法における多くの規制においては、事業規模やリスクによらず、従来型の比較的高額なサービスを想定した重い規制が一律に課されている(一部の民事ルール等を除く)

    • クレジットカード会社では、割賦販売法の支払可能見込額調査は行いつつも、別途、技術を活用しつつ膨大な実績データ等に基づきより精緻なスコアリングモデルによる与信審査を行い、これを重要な判断要素としている企業もある

    • レンディング分野においては、ビッグデータ・AI等の技術を用いた新たな与信審査手法が数多く出現し、与信の精緻化が進んでいる

    • 少額決済分野においても、技術の進展により、従来の年収や預貯金といった一定時点での情報(静的情報)だけでなく、支払・取引履歴、購入商品データ、金融データ、詳細属性情報といった膨大な種類・量のデータ(よりリアルタイム性の高い動的情報)を取得することができるようになり、また、これらをAI等により精緻に解析した与信審査が可能となっている

    • 過剰与信を防止するための与信審査における手法についても、技術・データの活用が進む中、割賦販売法において、「性能規定」の考え方を導入し、こうした技術革新を適切に取り込んでいくためのより柔軟な規制の枠組みとすべきである


    内閣府 令和元年第3回経済財政諮問会議
    ▼資料1 就職氷河期世代支援プログラム関連参考資料(内閣府)
    • いわゆる就職氷河期世代は、現在、30代半ばから40代半ばに至っている。雇用環境が厳しい時期に就職活動を行った世代であり、希望する就職ができず、現在も、不本意ながら不安定な仕事に就いている、無業の状態にあるなど、様々な課題に直面している者がいる

    • 就職氷河期世代が抱える固有の課題(希望する就業とのギャップ、社会との距離感等)を踏まえつつ、個々人の状況に応じた支援により、同世代の活躍の場を更に広げられるよう、地域ごとに対象者を把握した上で、具体的な数値目標を立てて3年間で集中的に取り組む

    • 支援対象としては、正規雇用を希望していながら不本意に非正規雇用で働く者(少なくとも50万人)、就業を希望しながら様々な事情により求職活動をしていない長期無業者、社会とのつながりを作り、社会参加に向けてより丁寧な支援を必要とする者など、100万人程度と見込む。3年間の取組により、現状よりも良い処遇、そもそも働くことや社会参加を促す中で、同世代の正規雇用者については、30万人増やすことを目指す

    • 社会参加支援が先進的な地域の取組の横展開を図っていく。まずは、本プログラムの期間内に、各都道府県等において、支援対象者が存在する基礎自治体の協力を得て、対象者の実態やニーズを明らかにし、必要な人に支援が届く体制を構築することを目指す

    • 施策の方向性:相談、教育訓練から就職まで切れ目のない支援、個々人の状況に合わせた、より丁寧な寄り添い支援
      • きめ細かな伴走支援型の就職相談体制の確立
      • 受けやすく、即効性のあるリカレント教育の確立
      • 採用企業側の受入機会の増加につながる環境整備
      • アウトリーチの展開
      • 支援の輪の拡大
    ▼資料2-2 「経済財政運営と改革の基本方針2019(仮称)」原案~概要~
    • 新たな時代への挑戦 「Society5.0」実現の加速
      • 第4次産業革命による高度な経済、便利で豊かな生活が送れる社会の実現
      • 人生100年時代の到来を見据え、誰もがいくつになっても活躍できる社会の構築

    • Society5.0時代にふさわしい仕組みづくり
      • 成長戦略実行計画をはじめとする成長力の強化
        • デジタル市場ルール整備、フィンテック・金融、モビリティ、コーポレート・ガバナンス
        • 全世代型社会保障への改革:高齢者雇用、中途・経験者採用促進、疾病・介護予防
        • 人口減少下での地方施策の強化:地銀・乗合バス経営統合・共同経営、地方への人材供給
        • 人づくり革命、働き方改革、所得向上策の推進
      • 人づくり革命:幼児・高等教育無償化、大学改革、リカレント教育
        • 働き方改革:長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現、同一労働同一賃金
        • 所得向上策:就職氷河期世代支援プログラム、最低賃金引上げ
      • 地方創生の推進
        • 東京一極集中の是正、地方への新たな人の流れの創出
        • 観光・農林水産業活性化、海外活力取込み、中小・小規模事業者支援
      • グローバル経済社会との連携
        • G20における持続的成長へのコミットメント・TPP等の21世紀型ルールの国際標準化
        • データの越境流通等のルール・枠組み。SDGsを中心とした環境・地球規模課題への貢献

    • 経済再生と財政健全化の好循環
      • 新経済・財政再生計画の着実な推進
        • 「経済再生なくして財政健全化なし」。600兆円経済と2025年度財政健全化目標の達成
        • 基盤強化期間(2019年度~21年度)の「目安」に沿った予算編成
      • 次世代型行政サービスを通じた効率と質の高い行財政改革
        • デジタル・ガバメント::国主導の情報システム・データ標準化、地方自治体のデジタル化、書類・対面手続き簡素化
        • 政府情報システムに関するプロジェクト管理の導入、拡大、予算の一括要求・計上等
      • 主要分野ごとの改革の取組
        • 社会保障:予防・健康づくりの推進、年金制度改革、医療・介護制度改革
        • 社会資本整備:スマートシティの実現、重点プロジェクトと生産性向上、PPP/PFI、公的ストックの適正化
        • 地方行財政:交付税など財政制度改革、公営企業・第三セクター経営改革、見える化・横展開
        • 文教・科学技術:PDCAサイクルの徹底、EBPM推進による予算の質の向上
      • 歳出改革等に向けた取組の加速・拡大
        • 「見える化」の徹底・拡大や先進・優良事例の全国展開、インセンティブ改革等

    • 当面の経済財政運営と令和2年度予算編成に向けた考え方:デフレ脱却・経済再生最優先の基本方針。あらゆる政策を総動員し、経済運営に万全を期す
      • 2019年度は、臨時・特別の措置等により、消費税率引上げ前後の需要変動を平準化、経済の回復基調に影響を及ぼさないように取り組む
      • キャッシュレス・消費者還元事業、プレミアム付商品券事業、耐久消費財(自動車・住宅)の税制・予算措置の実施により、消費の喚起・下支え
      • 来年度予算編成においても、適切な規模の臨時・特別の措置を講じる。海外経済の下方リスクに十分目配りし、リスクが顕在化する場合には、機動的な政策を躊躇なく実行


    内閣府 令和元年版防災白書
    • 平成30年(2018年)は、日本各地で地震、豪雨、台風等の災害が連続して発生した。特に、6月18日に大阪府北部で発生した地震、6月28日以降の西日本を中心とする大雨による平成30年7月豪雨、台風第21号、第24号、9月6日に北海道胆振地方中東部で発生した地震等により、日本全国で広範囲の地域に被害が生じ、さらに、同じ地域に災害が連続して発生することによって被害が拡大することとなった。このように、大きな災害が連続したことによって、自然災害に事前から備え、国民の生命・財産を守る防災・減災、国土強靱化の重要性が一層認識された。防災対策を今後も維持・向上するため、国民全体で「自らの命は自らが守る」意識を持った「防災意識社会」を構築していくことが必要

    • 大阪北部地震では、必要な部材料の供給が寸断されたこと等から、一時的に操業を中止する企業が相次ぎ、関西地方の企業活動に多大な影響を与えた。一方、企業の中には、阪神・淡路大震災等を契機に策定したBCP(事業継続計画)に基づき、対策チームを被災した仕入先に派遣し、復旧活動を支援した結果、翌日に工場操業を再開させた自動車製造会社がある等、事前に策定していたBCPが復旧に役立った事例がみられたことは、今後の災害に対しての良い教訓となった

    • 北海道胆振東部地震では、震源地付近の苫東厚真火力発電所の1、2、4号機の停止や3ルート四回線の送電線事故に伴う水力発電所の停止等により電力供給(送電量)を需要(使用量)が大きく上回り、周波数を調整するための電源の不足等の結果、日本で初めてとなるエリア全域に及ぶ大規模停電(ブラックアウト)が発生することとなった。得られた重要な教訓の一つは、企業や病院等においては発電設備を備えておくことが事業継続の観点から重要であったことである。なお、一般家庭においては小型発電機を購入することや、ガス供給等も断絶した際に備え、カセットコンロ及びカセットボンベ等を事前に準備することが重要である

    • 現在想定されている南海トラフ地震のような広域的な大規模災害が発生した場合には、公助の限界についての懸念も指摘されている。平成7年(1995年)兵庫県南部地震(以下、「阪神・淡路大震災」という。)では、家族も含む「自助」や近隣住民等の「共助」により約8割が救出されており、「公助」である自衛隊等による救出は約2割程度に過ぎなかったという調査結果がある。人口減少により過疎化が進み、自主防災組織や消防団も減少傾向にあるなか、災害を「他人事」ではなく「自分事」として捉え、国民一人一人が減災意識を高め、具体的な行動を起こすことにより、「自らの命は自らが守る」という防災意識が醸成された地域社会を構築することが重要である

    • 行政は「公助」の充実に不断の努力を続けていくものの、地球温暖化に伴う気象状況の激化、高齢社会における支援を要する高齢者の増加及びグローバル化の進展による外国人の増加等により、突発的に発生する激甚な災害に対し、既存の防災施設等のハード対策や行政主導のソフト対策のみで災害を防ぎきることはますます困難になっている。行政を主とした取組だけではなく、国民全体の共通理解のもと、住民の「自助」「共助」を主体とする防災政策に転換していくことが必要である。現在、地域における防災力には格差がみられるところであるが、防災意識の高い「地域コミュニティ」の取組を全国に展開し、効果的な災害対応ができる社会を構築していくことが求められている

    • 具体的な政府目標として、「国土強靱化アクションプラン2018」において平成32年までに事業継続計画(Business Continuity Plan、以下「BCP」という。)を策定している大企業の割合をほぼ100%(全国)、中堅企業の割合は50%(全国)を目指すこととしている。このため、内閣府では、BCPの策定割合を始めとした民間企業の取組に関する実態調査を隔年度で継続調査している。平成30年3月に実施した「平成29年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」の調査結果は、BCPを策定した企業は大企業64.0%(前回調査は60.4%)、中堅企業31.8%(前回調査は29.9%)とともに増加しており、策定中を含めると大企業は約8割、中堅企業は5割弱が取り組んでいる

    • 「平成30年度に発生した自然災害に対する企業等の取組に関する実態調査」を平成31年3月に実施した結果、「平成29年度企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」と同様、従業員規模が大きい企業の方が、BCP策定率が高い傾向がみられた。直接受けた被害としては、被災地である北海道と西日本地域(愛媛県、岡山県、広島県)の双方とも、「従業員が出勤できなくなる」が最も多い回答であった。このため、策定されたBCPにおいても、従業員が出勤できないというケースを想定して策定されているか、再度見直すことが重要であると考えられる

    • 自社の事業のみを考慮したBCPでは、災害発生時での直接・間接被害に十分対応できないと考えられることから、BCPを策定している企業に、企業間連携(BCPの一部又は全部を企業間で共有している又は異なる企業同士が共同して行う対応について規定している等)について質問したところ、回答があった企業のうち309社が、企業グループや取引先等の複数社で連携したBCPを策定していることがわかった。このうち、グループ企業内でBCPを策定している企業数は290社であった。なお、連携している企業数は「2、3社での連携」が最も多く、中には数百社以上で連携していると回答した企業も複数社あった


    内閣府男女共同参画局 男女共同参画白書 令和元年版
    ▼本編
    • 女性の高等教育は、高度経済成長期に短期大学を中心に進学率が上昇したが、バブル経済崩壊期まではやや停滞。その後、大学の進学率が上昇するがいまだ男子を下回る

    • 大学(学部)の専攻分野別男女割合は、特に工学、理学でなお女子割合が低い

    • 女性有業者の高学歴化は進んでいるが、平成29(2017)年度時点で大学・大学院卒は2割(男性は4割)にとどまっている

    • 進学先や専攻分野など、高等教育機関への進学の状況について男女の相違が小さくなると、学校卒業後に就く職業についても男女の相違が小さくなることが推察される

    • 女性の専門的・技術的職業従事者の就業分野は多様化している。昭和49(1974)年度は教員が7割超であったが、平成29(2017)年度は保健医療従事者が4割強、技術者や教員が各々約2割となっている

    • 企業における研修の実施状況は、全ての内容項目で女性が男性より低い水準となっている

    • 企業における人材育成は正社員中心であり、非正規雇用労働者の割合が男性より高い女性は初期から学びの機会が限られている。また管理職育成等を始めるタイミングが出産・子育てのピークに重なり、育児等の負担が女性に偏っている我が国においては、女性が管理職に必要な経験を積むことができない。働き方の多様化に応じたきめ細やかな雇用管理や研修・人材育成のためのマネジメント等が大切

    • 家事・育児の負担が女性に偏っていることや固定的な性別役割分担意識が社会人女性の学びを制約し、男性中心型労働慣行が女性の進路選択に影響していることが考えられる

    • 男女問わず社会人の学び直しの必要性は高まっている。固定的な性別役割分担意識や男性中心型労働慣行の変革と軌を一にして、多様な選択を可能にする学びを充実していくことが女性の活躍を深化させる原動力になる

    • 生産年齢人口(15~64歳)の就業率は、特に女性の上昇が著しい

    • M字カーブは以前に比べて浅くなっており、M字の底となる年齢階級も上昇している。また、M字の谷にあたる期間も短くなっている

    • 平成30(2018)年の女性の非正規雇用労働者の割合は56.1%で、前年に比べてやや上昇。平成30(2018)年の女性の就業希望者は237万人であり、求職していない理由で最も多いのは「出産・育児のため」で32.6%。平成30(2018)年の給与の男女間格差は、男性一般労働者の給与水準を100とすると、女性一般労働者の給与水準は73.3

    • 平成30(2018)年における役職者に占める女性の割合は、係長級18.3%、課長級11.2%、部長級6.6%と、上位の役職ほど女性の割合が低い

    • 平成30(2018)年の上場企業の役員に占める女性の割合は4.1%で、前年比0.4%ポイント上昇

    • 平成30(2018)年における管理的職業従事者に占める女性の割合は14.9%であり、諸外国と比べて低い水準となっている

    • 子育て期にある30代及び40代の男性において、週間就業時間60時間以上の雇用者の割合が、女性や他の年代の男性と比べて高くなっている。年次有給休暇の取得率は上昇傾向にあるものの、女性は6割近くであるのに対して、男性は5割を切っている

    • 平成28(2016)年の健康寿命は、女性74.79年、男性72.14年で、平成25(2013)年より延伸

    • 肥満者の割合は、平成29(2017)年では男性は40代が最も高く35.3%。女性は年代とともに上昇

    • 女性のがん検診の受診率(過去2年間)は上昇傾向にあるが、平成28(2016)年において子宮がん(子宮頸がん)検診が42.4%、乳がん検診が44.9%

    • 平成27(2015)年10月1日現在、男性では人口の2割以上、女性では3割近くが65歳以上の高齢者

    • ひとり親世帯はこの10年間同水準で推移しており、平成28(2016)年は、母子世帯数が123.2万世帯、父子世帯数が18.7万世帯

    • これまでに配偶者から身体的暴行、心理的攻撃、経済的圧迫又は性的強要のいずれかを1つでも受けたことが「何度もあった」とする者の割合は、女性の13.8%、男性の4.8%。1度でも受けたことがある者の割合は、女性31.3%、男性19.9%(平成29年調査)

    • 平成30(2018)年のストーカー事案の相談等件数は2万1,556件。ストーカー規制法違反の検挙件数は870件でありいずれも昨年と比べて減少。ストーカー事案に関連する刑法犯・特別法犯の検挙は1,594件であり昨年と比べて減少。これまでに特定の相手からの執拗なつきまとい等の経験のある女性は10.9%、男性は4.5%(平成29年調査)

    • 平成30(2018)年の検挙件数は、児童買春事件827件、児童ポルノ事件3,097件。児童ポルノ事件は過去最多。また、児童虐待事件のうち性的虐待の検挙件数は226件。平成30(2018)年の売春関係事犯検挙件数は530件、人身取引被害者総数は25人で、いずれも前年に比べて減少


    内閣府 中央防災会議 第39回議事次第
    ▼資料1 防災基本計画修正案(概要)
    • 平成30年7月豪雨を踏まえた水害・土砂災害からの避難対策に関する修正
      • 「自らの命は自らが守る」意識の徹底や、地域の災害リスクととるべき避難行動等の周知(避難訓練と合わせた防災教育の実施や防災と福祉の連携等)
      • 住民の避難行動等を支援する防災情報の提供

    • 昨年発生した災害への対応の教訓を踏まえた修正
      • ISUT(災害時情報集約支援チーム)の派遣
      • 被災市区町村応援職員確保システムの充実
      • 液状化ハザードマップの作成・公表
      • 関係機関の緊密な連携による災害廃棄物及び堆積土砂の処理
      • 走錨等に起因する事故防止のための監視体制の強化等
      • ため池の耐震化や統廃合の推進

    • その他最近の施策の進展等を踏まえた所要の修正
      • 南海トラフ地震臨時情報発表時の対応(「南海トラフ地震防災対策推進基本計画」に基づき実施)
      • 外国人に対する防災・気象情報の多言語化
      • 行政・NPO・ボランティア等の三者連携による情報共有会議の整備・強化
      • 中小企業等における防災・減災対策の普及促進
    ▼資料2 南海トラフ地震防災推進基本計画変更案(概要)

    【1. 南海トラフ沿いの異常な現象への防災対応のあり方について(報告)を踏まえた変更】

    • 国、地方公共団体等がとるべき防災対応
      • 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)が発表された場合は、後発地震に対して1週間警戒する措置をとる。

    • 防災対応を実行するにあたっての仕組み
      • 緊急災害対策本部長は、直ちに推進地域を管轄する都府県知事及び推進地域に指定された市町村長に対して、後発地震に備えて1週間警戒する措置をとるべき旨を指示

    • 南海トラフ地震防災対策推進計画の基本となるべき事項
      • 津波の到達までに避難が間に合わないおそれがある地域として、市町村があらかじめ定めた地域(事前避難対象地域)等を推進計画に明示

    • 南海トラフ地震防災対策計画の基本となるべき事項
      • 学校、病院、百貨店、旅館、社会福祉施設等の各計画主体において講じるべき措置等を対策計画に明示

    【2. 南海トラフ地震防災対策推進基本計画フォローアップ等を踏まえた変更】

    • 最近の災害対応の教訓を踏まえた変更
      • 防災重点ため池におけるハザードマップ作成の推進(平成30年7月豪雨災害)
      • 需要側における石油・LPガスの燃料の備蓄の促進(平成30年北海道胆振東部地震)
      • 航路標識の機能確保のための海水浸入防止対策の推進(台風24号)

    • 「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」(平成30年12月閣議決定)等を踏まえた具体目標の変更
      • 公立学校について耐震化の完了を目指す(令和2年度)
      • 病院の耐震化率80%を目指す(令和2年度)
      • 液状化ハザードマップの公表率100%を目指す(令和2年度)

    • 主な具体目標の進捗状況
      • 住宅の耐震化率平成27年90%(全国)、平成32年95%(全国)を目指す。平成25年推計値約82%
      • 津波避難訓練の実施のための助言・指導を行うことにより、津波避難訓練を毎年実施する市町村の割合100%(推進地域の全沿岸市町村)を目指す。平成30年8月75%
      • 津波避難ビル等を指定している市町村の割合100%(付近に高台等がなく、津波からの避難が困難な地域を有する全国の市町村)を目指す。平成30年8月73%
      • 事業継続計画を策定している大企業の割合を100%(全国)に近づけることを目指す。また、中堅企業の割合50%(全国)以上を目指す。大企業の割合64.0%、策定中17.4%中堅企業の割合31.8%、策定中14.7%


    内閣府 第297回 消費者委員会本会議
    ▼【資料1】 「公益通報者保護専門調査会報告書」に関する意見募集の結果について
    • 退職者の範囲について期間制限を設けるべきではない。一定期間内の通報に限定した場合、その期間を超えて年金を受給していたり、再任用されていたりする退職者を保護できなくなる。また、損害賠償請求や前職照会等による再就職妨害などの不利益取扱いも想定される。英国公益開示法やEU指令案も期間制限を設けていない

    • 保護の対象とする退職者の範囲は、事業者において退職者に該当するか否かの確認に不合理な負担をかけないためにも、退職後一定期間内の者に限定すべきである。期間については、報告書のとおり、「労働基準法第109条で、労働者名簿の保存期間を3年と定めており、同期間内であれば退職者であることの確認が容易であることから、退職後3年以内とすることも考えられる」という意見に賛成である

    • 公益通報を行ったことを理由とする解任を無効であるとする規定を置くべきである。また、公益通報を行ったことを理由とする解任によって生じた損害については、会社に対して損害賠償請求を行うことができることを法律に明文化すべきである

    • 法人の役員等は様々であり、役員に準ずる立場にある者もいるという実態や、会社法上の役員のように、根拠法において解任が自由とされ、解任に理由が不要とされている場合もあるため、対象範囲や、保護の内容をどう定めるかについては、十分な議論・検討が必要である

    • 事業者は「通報」以外の合理的な理由がある場合であっても契約の解除等ができなくなるおそれがあり、取引先等事業者が契約継続を目的に、通報制度を濫用・悪用することも懸念されるため、事業者の「契約自由の原則」を損なうことがないよう、極めて慎重に検討すべきであり、通報対象者の範囲を取引先等事業者まで広げることには反対である

    • 取引先等事業者を保護対象として、取引の内容そのものを保護することは、取引の利害が一致しない場合などに通報制度が濫用される危険性があるとともに、通常の取引において「取引の数量を減じること」ができなくなるなど取引の自由を損なう懸念がある

    • 法によって保護される公益通報者、不利益取扱いが禁止される事業者の双方にとって、予見可能性の確保は重要であり、行政措置の対象となる規制違反行為の事実については、行政措置の範囲が広過ぎるため、対象に含めるべきではない

    • 法目的による限定を外して対象範囲を拡張することにより、対象となる法律がどの程度広がるのか、現時点では明確でないため、公益通報がどの程度増加するのか予想できない。このため、立法事実の精査を十分に行い、「その他の利益」に該当する利益を、真に必要なものに絞るべきである

    • 「法制的・法技術的な観点から整理を行う」に当たり、法目的の限定を外す方向であれば、公益通報と消費者の生活・利益等との関連性も薄らぐ可能性が高く、そのような場合に、法を消費者庁が所管することの是非についても議論が必要である

    • 2号通報の真実相当性の要件を緩和する場合、安易な2号通報が行われ、その中の濫用的な通報により企業価値が毀損するリスクが懸念される。このため、同時に濫用的な通報を省く方法も検討されるべきである

    • 内部通報制度を導入していない事業者について、3号通報の特定事由を充足する制度とすべきことは当然である。むしろ、体制不備を理由とした3号通報を回避するためだけの形式的な体制整備の増加を懸念する。3号通報のチェック機能を実効的にするためには、法第3条第3号イ・ロの要件緩和が不可欠である。また、内部通報制度が導入されているにもかかわらず不正が長らく放置されている事実は、通報制度が形骸化していることの重大な徴表であり、このような場合、内部通報制度が導入されていない場合と同一に取り扱うことを法律上も明記すべきである

    • 内部資料の持ち出しに係る責任が減免された場合、情報漏えいを起こした者が後付けで「公益通報の目的であった」と主張することが可能となり、機密情報や顧客情報を含む内部資料の持ち出しを助長する事態が懸念される。一旦持ち出された情報を完全に回収することは極めて難しい。また、内部資料の持ち出しは、そもそも許されない秩序違反行為又は犯罪行為であって、内部資料の持ち出しに係る民事責任及び刑事責任の減免について、法定化に反対である。また、調査会において、内部資料の持ち出し行為に関する免責と外部通報の真実相当性要件の緩和を天秤に掛けるような議論がされたが、現行法において、真実相当性の要件の認定に際して必ずしも通報を裏付ける資料が必要とはされていないことや、情報漏えいがもたらす影響に鑑みれば、真実相当性の要件の緩和と結び付けて議論をすべきではない

    • 事業者の内部通報窓口や行政の受付体制にリソースの限界があることを勘案すれば、不確かな通報に時間を割かれることで、本来対応すべき通報への対応がおろそかになる可能性があるため、憶測による不確かな通報や濫用的な通報を防ぐ意味で、切迫性の要件は維持すべきである

    • 内部通報体制の整備義務を課すとしても、事業者の事業内容、規模、特性、カルチャー等によって、最適な内部通報体制の在り方は様々であるから、実効的な内部通報制度の具体的な内容・運用は事業者に委ねることが合理的であり、画一的な基準は不要である

    • 担当者個人に守秘義務を法定すべきでなく、今後の検討についても慎重であるべきである。通報対応に関する業務を担う者は、既に社内規定で守秘義務が課せられている場合が多い。また、社内規定に加えて法的な守秘義務を課すことで、個人の責任が追及されやすくなるほか、担当者の業務遂行に対する委縮効果が働き、積極的な内部調査等の遂行が困難となり、ひいては内部通報制度の実効性が損なわれるおそれがある。さらに、類似の通報等体制の整備を義務付けている男女雇用機会均等法においても、守秘義務に関する責任を取るべき主体を事業者としている

    • 通報を契機とした不利益取扱いと通常の人事措置との判断は難しいため、消費者庁が調査や事実認定を適切に行える体制が整備されるまで、行政措置を導入すべきではない。このため、不利益取扱いに対する行政措置の導入の是非や導入時期は慎重に検討すべきである

    • 公益通報を理由とした不利益取扱いについては判断が難しく、異動・降格・配置転換等の通常の人事政策上の対応が不利益取扱いとみなされ、刑事罰が科される可能性が出てくれば、事業者の負担は非常に重いものとなるため、不利益取扱いに対する刑事罰の導入に反対である。また、法の周知徹底に努めた上で、それでも不利益取扱いが無くならない場合は段階的に行政措置を導入し、それでも効果が無い場合は刑事罰の導入を慎重に検討するというように段階を踏む必要がある

    • 立証責任の緩和について、基本的に、解雇については、就業規則に基づき理由を明確にするなど、事業者にとっての最後の対処として厳格に運用されているため、通報者を解雇する場合は、事業者にとって相当の理由がある場合に限られる。解雇の相当性については、一般の労働紛争の解決手段の中で判断すべきことであり、あえて立証責任を事業者側に転換する必要性はない

    • 解雇以外の人事政策上の対応(異動・降格・配置換えなど)は、それが事業者側の様々な事情や通常の人事評価等を踏まえて実施された正当な人事政策か、又は通報を理由とした不利益取扱いかの境界が曖昧であり、立証・証明が難しい。このため、立証責任の転換について法制化することは反対である

    • 通報者が通報行為それ自体によって損害賠償責任を負わないという点については大きく反対しないが、通報付随行為まで免責するとなれば、安易な機密情報・個人情報の持ち出し等が増加する懸念があり、通報付随行為について損害賠償責任を免責することには反対である

    • 通報者の探索及び通報妨害の禁止規定を設けることに反対する。通報者の探索の禁止は、既にガイドラインに記載がある。また、通報妨害についても、事業者が実効性のある内部通報制度を整備・運用するというガイドラインの趣旨を踏まえれば、当然に禁止されるものと考えられる。ガイドラインの周知を徹底することで十分に対応可能であり、法令上に規定する必要性が明らかでない。また、通報妨害は、あからさまな場合や明らかな証拠が残っている場合を除き、立証・認定が困難である

    • 一律にフィードバックを義務付けることは、通報窓口の円滑な運営を阻害するおそれがあるため、事業者の規模、体制、カルチャー等を踏まえ、各事業者の自主性や通報案件の特性に応じて柔軟に運用できるようにすべきである

    • 事業者の自主的対応の機会をより早期に得るため、いわゆるリニエンシー制度を導入すべきである

    • 事業者による報復に対する制裁的慰謝料制度の導入が必要である


    内閣府 第10回 消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会
    ▼【資料1】 消費者行政新未来創造プロジェクト検証専門調査会報告書(案)の概要
    • 消費者庁について
      • 本報告書作成時点で、全体として見たときには、今後、国及び全国の地方公共団体における消費者行政に展開・活用できる可能性を有する成果を上げているという意味で、消費者行政の進化に寄与
      • もっとも、展開・活用に向けた具体的な取組が開始される段階にまで至っていないプロジェクトもあるため、今後そのような具体的な取組を実施していくことが重要
      • 今後の取組・オフィスの在り方を検討することも重要
      • 以上の各事項を実行する上で、中央組織としての東京の消費者庁の体制・機能強化が必要となると考えられ、その場合には対応を検討すべき

    • 国民生活センターについて
      • 国民生活センターの徳島県での取組については、研修事業において徳島県において研修を実施することについて一定のニーズがあること等を明らかにしたことや、商品テストにおいて徳島県を実証フィールドとして活用できるテーマがあることを明らかにしたことなどの点で、消費者行政の進化に寄与
      • もっとも、研修事業については受講者数、運営の効率性及び研修内容の充実性について課題があり、特に受講者数との関係では成果として不十分といわざるを得えない。また、商品テストについては実証フィールドの活用が必要なテーマが限定的であること、調査結果の地域的特性の影響の是正が必要であること、及び、商品テスト全体の効率的な運用への影響が懸念されることといった課題がある。そのため、それぞれ見直しが必要
      • 全国各地での研修の充実等を踏まえた見直し及び調査結果への地域的特性の影響の是正などを行うにあたっては、中央組織としての東京・相模原の国民生活センターの体制・機能強化が必要となると考えられ、その場合には対応を検討すべき

    • 消費者委員会について
      • 消費者庁、国民生活センターが地域に密着したフィールドで消費者政策を展開し、第三者的立場に立つ消費者委員会が検証するという政策推進の1つのモデルが構築されたことにも意義があった
      • 今後も、オフィスにおける消費者庁、国民生活センターの取組の状況、それらの取組の成果の国及び全国の地方公共団体の消費者行政への展開・活用の状況等を注視することが重要


    【2019年5月】

    内閣府 第296回 消費者委員会本会議
    ▼【資料1】 消費者政策推進のための専門人材の育成・確保に関する懇談会報告書(概要)
    • 消費者政策の担い手となる者は、消費者問題の歴史や制度、理論を学際的に学び、サステナブルな社会の構築も見据えた消費者政策に係る総合的知識を分野横断的に身に付ける必要がある

    • 消費者政策の担い手となる専門人材を育成するためには、それぞれの立場に応じて、様々なアプローチの仕方が考えられる(消費者政策の知識を一通り学ぶ必要に迫られた「初任者ケース」、消費者政策の企画・立案、推進役を担う「T字型人材ケース」、制度や理論を学際的に研究しつつ人材を育成できる「研究者・教育者ケース」)

    • 消費者政策を「学ぶ場」の提供について
      • 官民問わず消費者政策に携わる者が基礎的な知識を習得できる場の充実を検討すべきである(初任者ケース)
      • 消費者政策の中核を担う者の育成に向けて、高等教育機関での学びの場を拡充する方策等を検討することが求められる(T字型人材ケース)
      • 研究者ネットワークの構築や、専門研究機関の整備等が必要である(研究者・教育者ケース)

    • 消費者政策を学んだ者が具体的にどのような場面で活躍できるかという具体的なイメージについてコンセンサスがあるとは言い難く、具体的なモデルケースが示されることが極めて重要である

    • 今後、長期的な視野で消費者政策を強化するためには、企画・研究機能を充実させていくことが必須である。また、政府においては、証拠に基づく政策形成(EBPM)の推進も求められているところであり、エビデンスとなるデータの収集方法や政策の効果測定の手法の検証など、研究者と連携した政策立案機能の充実を図るべきである

    • 消費者政策推進のための人材育成・確保にむけた具体的方策
      1. (1)消費者政策に従事した経験の浅い地方公共団体の担当者や企業の消費者問題担当者等の知識の底上げを図るため、消費者庁は、地域での研修開催やオンデマンドによる初任者用プログラムの配信等の独立行政法人国民生活センターの更なる研修の充実や研修機会の確保策、既存の資格取得のための研修を受けやすい環境整備や企業に対する既存の資格制度の活用を通じた人材育成についての広報等を検討すべきである
      2. (2)消費者政策推進に関する専門人材を育成するため、消費者庁は、人材育成に取り組む大学と連携し、モデルとなる学びの場(公共政策に係る人材養成を行う既存の大学院に、新たにコースやプログラムを設けること等が期待される。)を全国に数箇所置くことを目指すべきである。その際、ICT(オンデマンド型教材)などを活用して、住む地域により学ぶ機会が制約されない環境づくりも重要である
      3. (3)消費者政策を専門的に学んだ者について、消費者庁は主に社会人を対象とした既設の大学院等における履修証明やこれと連携した資格制度の活用・拡充(大学・大学院での教育と連動した新たな専門資格制度の導入など)によるキャリア形成を支援すべきである
      4. (4)健全な消費環境や市場の質を確保する観点からも、消費者庁は、行政及び企業がそれぞれのニーズに応じて、消費者政策に係る学位取得者や資格取得者を積極的に登用し、消費者政策をコアとしたキャリア形成をすることが可能となる環境づくりを、他省庁と連携しつつ行うべきである。また、消費者庁は、人材育成の拠点として、インターンや研究者の積極的な受入れ、職員の人事交流を拡大すべきである
      5. (5)消費者庁は、消費者政策に係る研究者ネットワークの構築や関係学会等との連携強化、公的な研究機関の設置等による企画・研究機能の強化を図るべきである。企画・研究機能の充実に当たっては、「データ構築」、「実証研究」、「理論研究」の3つの視点が重要であり、継続的なデータ構築により理論と実証を結びつけるため、消費者庁における研究機関の設置を含め公的な研究機関の設置に係る検討をすべきである


    内閣府 「満足度・生活の質に関する調査」に関する第1次報告書
    • 「満足度・生活の質に関する調査」の集計結果では、総合主観満足度の全国平均は5.89点となった。直近に公表された国際連合の「World Happiness Report 2019」では、日本の幸福度は5.886点とあり、数値としては極めて近い結果となった

    • 今回の調査から、属性別にその特徴を見ると、(1)女性の方が満足度は高いこと、(2)年齢別では「谷型」となること、(3)世帯年収・資産別では「山型」となること、(4)健康状態がよいほど満足度が高く、また、「よい」か「よくない」かで満足度に大きな差が生じること、(5)頼りになる人の数やボランティア活動の頻度等(ソーシャル・キャピタル)が増加するほど満足度が高いこと、(6)趣味や生きがいがある人ほど満足度が高いこと、が判明

    • 「45歳~59歳」までは男女ともに年齢とともに、総合主観満足度が低下していくが、「60歳以上」になると急激に上昇する

    • 地域別では、東海地方・近畿地方が比較的高かったものの、大きな特徴は見出せなかった。都市規模別では大きな差異はない

    • 世帯年収別では、「山型」となる。世帯年収が「2000万円~3000万円」までは年収の上昇に応じて総合主観満足度が高まるが、ここで頭打ちし、それ以上の年収があっても、総合主観満足度はゆるやかに逓減する。特に、年収300万円を境に総合主観満足度が約0.5ポイント上昇するなど、それ以降の年収の増加と満足度に比して大きく上昇する

    • 学歴は高いほど総合主観満足度は上昇する。ただし、高学歴(大学院修了)であったとしても総合主観満足度は6点程度で頭打ちとなっており、学歴の差による総合主観満足度の差は他の属性項目と比べて違いが少ない。また、所得階層が同じであっても、高学歴になるほど総合主観満足度が高くなる傾向が見て取れる

    • 健康状態はよいほど総合主観満足度は上昇する。健康状態は、「よい」か「よくない」かで総合主観満足度に大きな差(約4ポイント)が生じており、今回調査した中では最も満足度に差が生じる属性項目であった

    • 「友人との交流頻度」、「頼れる人の人数」、「ボランティアの頻度」など、社会とのつながりを強くしたり、「共助」を強化する属性については、総合主観満足度を増加させる傾向が確認できる。つながりの中でのセーフティーネットが機能していると考えられる

    • 「趣味・生きがい」の有無では総合主観満足度に約1.8ポイントの大きな差が出る年齢別では高齢層(60~89歳)では「8点」と回答する割合が突出して高い特徴がある。若年層(15~24歳、25~34歳)では、「6点」や「7点」の回答割合が比較的多く、「ひと山型」に近くなる特徴があった。また、中年層(35~44歳、45~59歳)では、大きな山が「5点」にある「双山型」になっており、年齢別で総合主観満足度の山の形状に違いが見られた

    • 頼りになる人がいないと回答した者(総数:990人)の属性的な特徴を調べたところ、(1)男性の数が女性の約2倍(男性66%、女性34%)であり、中でも男性の45~59歳が全体の18%を占めていること、(2)世帯年収、資産については低い人が多い(特に世帯年収100万未満、世帯資産が100万円未満と回答する割合が多い)傾向があった


    内閣サイバーセキュリティセンター サイバーセキュリティ戦略本部 第22回会合(令和元年5月23日)
    ▼サイバーセキュリティ2019
    • 様々なサイバー攻撃にAIを活用する類型であるが、例えば、ボットを利用してコンサートチケットを買い占める試みがあったとの指摘があり、また、SNSのデータの自動収集と採取したデータからのフィッシング攻撃も試みられたとの報告もあり、AIを利用した攻撃は、現実的になりつつある。また、パスワードの推測、個人認証のなりすましなどにAIが活用される懸念の指摘もあった。さらに、新戦略では、脅威の深刻化の類型として「民主主義の根幹を揺るがす事態も生ずるおそれがある」としているが、2018年において、自然言語処理において画期的な発展があったとの指摘も踏まえ、こうした事態が生ずる可能性も考慮し、引き続き注視することが求められる

    • AIを人間が制御できなくなり、自律的にサイバー攻撃を行う可能性の指摘もある。一方で、小説等の創作においても、AIは創作本能を持たず、人間からの「○○を作って」という働きかけは必要とされており、現時点では、AI自身で課題を作って攻撃するような世界は現実的ではない。一方で、音楽や小説等の創作物について、(創作的寄与が認められないような)簡単な指示でAIが自律的に生成する世界は現実的なものとなっており、新戦略でも、自律的なAIについて、「権利侵害や事故を起こした場合の責任を誰が負うのかといった問題が生ずる可能性がある」とされ、人間の関与がない中で、AI兵器などAIがサイバー攻撃を行い、権利侵害を起こした場合の責任は誰が負うのかという問題は、サイバーセキュリティの世界でも生じ得るため、状況を注視していくことが求められる

    • 深層学習するAIを前提としておいた場合、AIにフェイクデータを学習させること、いわゆる「敵対的学習」が考えられる。この点、実証段階ではあるが、民間企業のAIチャットロボットにおける事例がある。ただし、程よく誤動作するノイズを組み込むことは技術的に難しく、不正侵入する方が簡単との指摘もあり、技術的には可能なものの、費用対効果の観点で合理的な状況ではなく、現時点では顕在化していない。今後、AIへの人間の関与が減り、重要な決定(投資判断、診断など)についてAIが自律的かつ最終的に行うことが定着すれば、こうした攻撃が現実的なものとなる可能性があり、状況を注視していくことが求められる

    • サイバーセキュリティ対策にAIを活用する試みは、新戦略で「サイバーセキュリティにおいても、こうした可能性を持つAIは、例えば、マルウェアの自動検知などの対策の自動化に活用されつつある。」とあるように、すでに、様々な試みがある。検知の精度は上がる一方で、検知の精度が上がる理由を説明できないとの課題もある。新しい攻撃、個別具体的な対策は難しく、マルウェアを次から次に大量に自動生成するAIがでてくると対応が難しいとの指摘もあった。また、AIを利用した対策を逆用し、攻撃に用いることも考えられる。実際に、AIによる対策を解析し、それを回避する方法として、一般的でない拡張子を持つファイルの利用など、防御側の検知を回避する攻撃方法が編み出されているとの報告もある。今後、AIを利用した攻撃、こうしたAIを利用した対策を逆用した攻撃も念頭におき、サイバーセキュリティ対策におけるAIの活用について、先手を打って、研究開発を進めることが重要である

    • 各地で複数の自然災害が発生し、重要インフラ事業者等においても、地震や台風によって多大な被害を受けたところである。また、災害による直接的な被害だけでなく、大規模停電に伴う間接的な被害を受ける事態も発生している。こうした状況から、「任務保証」の考え方を踏まえ、自然災害に起因する重要インフラサービス障害の発生を可能な限り減らすこともますます重要となっている

    • サイバー攻撃は国境を越えるところ、サイバー空間の安定化のためには、サイバー空間における法の支配を推進し、これまで明らかにされた責任ある国家の行動規範や、各種国際会議で提案されている、官民における規範の実践が重要となる

    • サプライチェーン・リスクへ対応するためのオールジャパンの技術検証体制の整備を進める。また、サプライチェーン全体の信頼確保に向けた、ICT機器・サービスのセキュリティの技術検証を行うための推進体制の整備や、それを実施する上で必要となる、不正なプログラムや回路が仕込まれていないことを確認するためのソフトウェア・ハードウェア両面の検証技術の研究開発・実用化に、関係機関の連携の下で取り組む

    • サプライチェーン・リスク対策を強化するため、2018年7月に閣議決定した、新戦略において、サプライチェーン・リスク対策の重要性を盛り込むとともに、2018年12月には、各府省庁において特に防護すべきシステムとその調達手続について、「申合せ」を行った。この「申合せ」は、2019年4月以降、国家安全保障及び治安関係の業務を行うシステム等、より一層サプライチェーン・リスクに対応することが必要であると判断されるものを調達する際には、総合評価落札方式等、価格面のみならず、総合的な評価を行う契約方式を採用し、原則として、情報通信技術(IT)総合戦略室や内閣サイバーセキュリティセンターの助言を得ることを示したものである

    • サイバー空間の脅威の深刻化が進み、攻撃の種類も多種多様となっていることから、従来の受動的な対策だけでは対応しきれず、これまでよりも積極的な対策を行い先行的な防御を進める必要がある。具体的には、脅威情報の共有・活用の促進として、脆弱性情報の公表に係る制度の着実な実施や脅威情報収集の自動化に関する支援、制御システムに係る公開情報の分析に基づく情報提供などの取組を進めるとともに、ウェブサイトへのサイバー攻撃の予兆を事前に検知するツールの利用拡大を目指して機能改善に向けた検討を行っていく

    • 資金決済法等の改正の趣旨を踏まえ、サイバーセキュリティの強化に向け、自主規制機関における実効的な自主規制機能の発揮を促すとともに、自主規制機関と連携しながら、暗号資産交換業者におけるサイバーセキュリティ対策の実施状況等のモニタリングを行っていく

    • 自動運転の実現に向けては、外部からの通信が車両ネットワークにつながることも想定され、サイバー攻撃を受けて不正操作された場合には人命に影響を及ぼすおそれがあるため、かかる事態が生じないような対策が求められる。そのためには、車両機器や制御装置の脆弱性を設計・開発段階から取り除く視点などが必要となるが、自動車の安全基準については、国際場裡においてサイバーセキュリティ対策に係る国際基準策定の議論が進められており、議長国として議論を主導するとともに、国際基準の適合性に係る審査体制の構築に向け、検討の深化を図っていく
    ▼重要インフラにおける情報セキュリティ確保に係る安全基準等策定指針(第5版) 改定版
    • 重要インフラ事業者等は、重要インフラサービスを安全かつ持続的に提供するという社会的責任を負う立場であり、第4次行動計画に記載された「機能保証の考え方」を踏まえ、必要な対策に取り組むことが重要となる。具体的には、情報セキュリティに係るリスクへの必要な備えや、有事の際の適切な対処等を実現することなどであり、その際に考慮すべき事項は、重要インフラ事業者等が事業を営む際の基準である「安全基準等」に規定されることが望ましい

    • 経営層に求められる行動
      • 「情報セキュリティリスク」は「機能保証の考え方」を踏まえた事業運営を不確かにする影響力があることを認識し、その対処の在り方を判断するために必要な情報セキュリティリスクアセスメントの実施を指示すること。また、情報セキュリティ対策のPDCAサイクル推進に当たり、必要な資源(予算・体制・人材等)の継続的な確保及び適切な配分に努めること。さらに、情報セキュリティリスクへの対応結果が事業に与えた効果と影響を定期的に検証し、情報セキュリティリスク対応戦略の見直しの必要性等について意思決定を行うこと。これらの取組に際して、「企業経営のためのサイバーセキュリティの考え方」、「サイバーセキュリティ経営ガイドライン」等を参照すること

    • 定期的な情報セキュリティリスクアセスメントの実施
      • 情報セキュリティリスクは、新たな脅威の発生や技術的脆弱性の発見に加えて、重要インフラ事業者等を取り巻く事業環境の変化や利害関係者からの新たな要求等によって絶えず変化する。そこで、「重要インフラにおける機能保証の考え方に基づくリスクアセスメント手引書」等を参考として、定期的にリスクアセスメントを実施し、情報セキュリティリスクの変化が重要インフラサービスの安全かつ持続的な提供に与える影響を再評価すること

    • サイバー攻撃の特性を踏まえた対応計画の策定
      • 重要インフラサービス障害を引き起こす事象のひとつであるサイバー攻撃の発生に際して、迅速かつ適切な初動対応を実現するため、初動対応の方針、手順等を具体的に定めた「コンティンジェンシープラン」をあらかじめ策定すること。併せて、サイバー攻撃等を起因とした重要インフラサービス障害からの復旧対応の方針、手順等を定めた「事業継続計画」を策定すること。そして、これらの対応計画の策定に際して、本指針に記載された「サイバー攻撃リスクの特性」や「対応及び対策の考慮事項」を考慮すること

    • 迅速かつ柔軟な対処態勢の整備
      • PDCAサイクルに基づく、中長期的な視点からの情報セキュリティリスクへの対応に加え、重要インフラ事業者等が構築する監視の仕組みによって日々検知されるサイバー攻撃の予兆等に対して、迅速かつ柔軟な対処を可能とする態勢を整備すること



    内閣府 第295回 消費者委員会本会議
    ▼【資料1-1】 「モバイル市場の競争環境に関する研究会」中間報告書概要
    • 「利用者料金その他の提供条件」に関する事項
      • (1)シンプルで分かりやすい携帯電話に係る料金プランの実現
        • 通信料金と端末代金の完全分離、行き過ぎた期間拘束の是正
      • (2)販売代理店の業務の適正性の確保
        • 販売代理店への届出制の導入等
      • (3)利用者の理解促進
        • 改正法の施行にあわせ、拘束期間における支払総額の目安の提示が行われるよう、消費者保護ガイドラインを改正
      • (4)広告の適正化
        • 消費者の誤認を招くような店頭広告表示とならないよう携帯電話事業者の自主チェックを強化するともに、電気通信サービス向上推進協議会において自主基準等の見直しを検討
      • (5)中古端末の国内流通の促進
        • リユースモバイル関連ガイドライン検討会で端末内の利用者情報の消去など中古端末の適正な取扱いのための民間ガイドラインを作成
      • (6)利用者料金等のモニタリング
        • 携帯電話事業者の取組や料金その他の提供条件等のモニタリングを、2019年度に試行的に実施、2020年度から本格的に実施緊急提言に盛り込まれた事項

    • 「事業者間の競争条件」に関する事項
      • (1)接続料算定の適正性・透明性の向上
        • 2019年度に届出される接続料から、「将来原価方式」による算定を実施(制度整備のため、有識者による検討を開始)
        • 2018年度末に届出される接続料から、審議会へインカメラでの算定根拠の報告を実施
      • (2)ネットワーク利用の同等性確保に向けた検証
        • MNOのサブブランドやグループ内MVNOとの同等性の確保のため、接続料等と利用者料金との比較検証の実施に向け、検証範囲や方法等について詳細な検討を早急に準備
      • (3)音声卸料金の適正性の確保
        • 音声卸料金の水準の適正性を確認するため、音声卸料金と実質的な利用者料金との比較検証を実施
      • (4)セルラーLPWAの提供
        • MVNOによるセルラーLPWAサービスの提供を確保する方策について、中間取りまとめ後、引き続き検討
      • (5)MNOによるネットワーク提供に係るインセンティブ付与
        • 周波数割当てに係る審査、電波の利用状況調査において、ネットワークが多様かつ多数の者に対して提供されたか等評価
      • (6)第二種指定電気通信設備制度の全国BWA事業者への適用
        • 全国BWA事業者(UQ, WCP)の設備を速やかに指定することにより、当該事業者のネットワークの提供条件を適正化

    • 今後検討する事項
      • 5Gの進展、eSIMの普及等が見込まれる中で、将来生じることが想定される課題について、中間取りまとめ後、検討を深める

    • 期間拘束のある契約について、利用者が拘束期間全体に渡る負担の総額を正確に理解し、比較検討できるようにするため、携帯電話事業者においては、単月の支払額のみでなく、拘束期間全体において利用者が支払う通信料金と端末代金の総額の目安を併せて示すことが適当(改正法施行時目途)

    • 販売代理店の店頭広告、テレビCMやWeb広告などにおいて、一部の利用者にしか適用されない安価な料金プラン(条件付最安値)を強調した広告が行われている。特に、携帯電話の販売代理店の店頭においては、「端末実質0円」や高額のキャッシュバック等を訴求する広告表示がみられる

    • 携帯電話事業者による店頭掲示物等の自主的なチェックや、業界団体による自主基準の改訂の検討等が行われる予定であり、その実施状況を注視することが適当

    • 通信料金と端末代金の完全分離や中古端末のSIMロック解除開始(2019年9月)(※)を受け、中古端末の流通促進が期待。利用者が安心して中古端末を売買できるよう、関係事業者における自主的なガイドライン(2019年3月8日策定)に沿った対応やその継続的な見直し、ガイドラインの遵守を担保する仕組みの検討を進めることが期待
    ▼【資料1-2】 「ICTサービス安心・安全研究会消費者保護ルールの検証に関するWG」中間報告書概要
    • 携帯電話については、消費者のニーズに合わないサービス・商品の販売が行われたことによる苦情がみられる。また、高額のキャッシュバック等を訴求する販売が行われているとの指摘がある

    • FTTHについては、二次、三次の販売代理店の営業活動に対して、事業者による指導が十分に行き届いていないケースがある。また、電話勧誘において、勧誘主体や勧誘目的について利用者に誤解を与えるような勧誘が行われているとの苦情が多く寄せられている

    • 総務省においては、「緊急提言」の趣旨を踏まえた法改正等の作業を速やかに進めるとともに、業界団体による販売代理店の営業適正化の取組について引き続き意見交換等を行い、取組の成果について検証を行っていくことが適当

    • 事業者においては、インセンティブ(動機付け)の設計等も含め、販売代理店の指導措置をより適切・実効性のあるものとすることが必要。(例:販売代理店による適合性原則に則った丁寧な説明や青少年フィルタリングの設定・説明等の着実な遂行に向けた対応等)また、業界団体による営業適正化の活動に対する一層の支援を推進することが望ましい

    • 各電気通信事業者や事業者団体等において、契約意思の再確認の徹底等の取組が進められているものの、苦情相談件数に占める高齢者の割合は依然として高い状況(※)にある
      ※2018年度上半期における80代以上の苦情相談比率:MNO...6.3%(利用実態比率:4.6%)、FTTH...11.6%(利用実態比率:4.1%)

  • 高齢者が安心してネット社会に参画できるようにするためには、契約締結に際し、勧誘する側からの十分な情報提供や、利用者側の理解促進・意向確認をより徹底するとともに、高齢者のICT及び契約に係るリテラシー向上を図ることにより、高齢者の合理的な選択を確保していく必要がある

  • 法人契約者は、交渉力及び情報量の面から個人契約者とはその性質が異なると考えられることから、「提供条件の説明義務」、「書面交付義務」といった消費者保護規律の一部について対象外となっている。しかし、総務省において受け付けた法人契約者からの苦情相談件数は、全体の4.3%(241件)を占めており、その内容を分析したところ、個人における相談事例と同様の被害内容を訴えるものが継続的に見受けられる

  • 2018年6月の民法改正により、2022年4月より成年年齢が18歳に引き下げられることとなったことに伴い、18歳、19歳の若年者に対する未成年者取消権が消滅するため、これら若年者が不当な契約による消費者被害に遭う危険性の増大が懸念される

  • 青少年へのスマートフォンの普及に伴い、SNS利用に係るトラブルが増加している一方で、スマートフォンを利用する青少年のフィルタリングの利用率は44%(2017年度)となっており、フィーチャーフォンの時代よりも低下している。青少年によるフィルタリング利用の促進及び保護者等への啓発は、青少年インターネット環境整備法の着実な履行の観点から、重要な課題であり、当該課題については、「ICT安心・安全研究会青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関するタスクフォース」にて検討を行い、必要に応じて検討結果について報告を受けることが適当

  • 2018年12月に関係閣僚会議により取りまとめられた「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」において、在留外国人の生活サービス環境の改善等に係る施策の一つとして、在留外国人による携帯電話の契約及び利用の円滑化の観点から、多言語対応の推進等の施策が盛り込まれている。携帯電話事業者においては、これまでも店舗、コールセンター、カタログ、契約書面等において、一定程度の多言語対応を進めてきているところ、今後の外国人材の流入動向などを踏まえ、更なる取組について検討することが適当


  • 内閣サイバーセキュリティセンター(NISC) 「サイバーセキュリティ研究・技術開発取組方針」(案)に関する意見募集について
    ▼「サイバーセキュリティ研究・技術開発取組方針」(案)
    • サイバー空間と実空間の一体化の進展や、サプライチェーンのグローバル化により、サプライチェーンリスクの増大が大きな課題となっている。特に、製品やサービスを製造・流通する過程において、不正なプログラムやファームウェアの組込み・改ざんが行われるリスクへの対応など、サプライチェーンにおけるサイバーセキュリティ対策の強化が求められている。今後は、一定水準のセキュリティ要件を満たさない事業者、製品、サービスが、国際的な調達要件に適合しなくなる恐れもある。このような観点から、輸出の大部分を占める製造業の参入機会を確保することも重要な課題となる

    • これまで、ソフトウェアのセキュリティを中心に、サプライチェーン全体のセキュリティ確保に必要となる技術の研究開発が進められてきている。一方、最近ではハードウェアに悪意のある機能が組み込まれる懸念も増しており、今後はこれらの取組のいっそうの強化を図るとともに、これに加えて、チップや回路レベルでのハードウェアのセキュリティ確保の研究も求められる

    • IoT機器に搭載されるソフトウェアを含め、価格や納期の優位性から、オープンソースのソフトウェアを選択する場合も見られるが、問題のある機能が含まれ得ることや、適切なアップデートがなされないといった懸念も想定され、適切な対応が求められる

    • さらに、これらの技術等を活用して、ICT製品・サービスのセキュリティに関する検証・評価を行うための推進体制を、適切な活用の仕組みの整備も視野にいれ、官民が連携して、オールジャパンで構築することが必要

    • 我が国のベンダー企業においては、海外のセキュリティ技術を導入・運用する形態が主流となっている。このようなビジネスモデルは、研究開発投資を抑え、事業上のリスクを極小化することができる一方で、利益率が低く、また、コア技術に係るノウハウ・知見を蓄積することが難しい側面がある

    • スタートアップ企業に関して、諸外国においては、投資家がマーケティング等のビジネスに関しても積極的に関与し、製品・サービスのシェア拡大を支援する取組など、研究開発から事業化・産業化に至るまでのプロセスやモデルが確立されている状況が見られる。また、公的機関が採用することで、その後の品質改善や、利用拡大に繋げる状況も見られる

    • AIやIoT等の進展により、これまでとは異なる新たな脅威の発生が予測される中、リアルタイムでの攻撃把握、予兆の検知、攻撃挙動の分析等の重要性が高まるとともに(参考17)、新たな脅威を早期に把握するため、観測範囲の拡大といった、攻撃観測基盤の強化等の研究・技術開発が求められる

    • AIやIoT等を悪用したサイバー攻撃に対処するためには、既存の人手依存の対応の対策等がいずれ限界となることが想定され、深層学習(Deep Learning)を含む、AIを活用した高度分析等の研究・技術開発も必要となる

    • 量子コンピュータ等の先端技術の発展に伴う、既存のセキュリティ技術への影響も指摘されている。例えば、量子コンピュータが実現することで、既存の暗号技術が危殆化する可能性や、一部の暗号アルゴリズムについては、解読可能な量子コンピュータが2030年までに実現するとの予測も示されている

    • AIの発展に伴い、AIを悪用した新たな攻撃の増加や、AIそのものへの攻撃といった危険性も生じる可能性もある。加えて、IoT機器の爆発的な増加とともに、IoT機器を踏み台とした攻撃への対処の重要性が高まっているほか、IoT機器のようにリソース(メモリ、CPU等)の限られた機器でも活用可能な暗号モジュール等のセキュリティ技術の研究開発も必要となってきている

    • サイバーセキュリティの研究・技術開発を進めていく上で、産学官の密接な連携はその礎となる。海外では、欧米を中心に、研究・技術開発とそのための人材育成を一体的に推進するためのコミュニティの形成に向けた取組が進められている

    • サイバーセキュリティの研究・技術開発を進めていく上で、ISO/IECやITU-Tなどの国際標準化との連携強化が重要視されている。例えばクラウドやIoTに関わるセキュリティ分野では、国際標準化で定められる「基準(クライテリア)」や「ガイドライン」に基づき、各国が認証、認定を進めており、研究・技術開発における「出口」として重要な位置づけとなっている

    • 今後の取組強化の方向性
      • サプライチェーン全体の信頼確保に向けた、ICT機器・サービスのセキュリティの技術検証を行うための推進体制を、政府一体となって整備する
      • 上記を実施する上で必要となる、不正なプログラムや回路が仕込まれていないことを確認するためのソフトウェア・ハードウェア両面の検証技術の研究開発・実用化を、関係機関の連携の下で推進する
      • サイバーセキュリティ産業の育成・発展を目指し、製品・サービスを安心して利用するための検証基盤や、中小企業のニーズに対応したビジネス創出など国内産業のビジネス環境を整備するとともに、市場展開のための枠組みを確立する
      • サイバー攻撃の巧妙化・複雑化・多様化や、IoT機器の普及に伴う脆弱性拡大等のサイバー攻撃の脅威動向に適切に対処するため、AI等の先端技術も活用しつつ、サイバー攻撃の観測・把握・分析技術や情報共有基盤を強化する
      • 量子コンピュータの実現による既存の暗号システムの危殆化を想定しつつ、量子暗号等に関する先進的な研究を推進し、安全性を確保するための基盤を確立する
      • IoT等のリソースの限られたデバイスにおいても、安全な通信が可能となるよう、軽量な暗号技術を確立する
      • サイバーセキュリティの研究・技術開発について、産学官の関係者が連携し、相互の取組の情報共有や研究活動における連携を図るためのエコシステムの構築に向け、基礎となる体制を整備する


    【2019年4月】

    内閣府 第294回 消費者委員会本会議
    ▼【資料1】オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会報告書(概要)
    • BtoC-EC市場は従来からあり、現在も拡大。プラットフォームが介在するCtoC市場は、これまで、財・サービスの受け手が中心であった消費者を、提供者として、市場に参加させることを可能にする仕組み。スマートフォンの普及率の高まりもあり、このところ取引の拡大が目覚ましい

    • 2017年のBtoC-EC市場規模(推計)は、16兆5,054億円(前年比9.0%増)に拡大

    • 2017年のフリマアプリの市場規模(推計)は、4,835億円(前年比58.4%増)に拡大。また、ネットオークション全体の市場規模(推計)は1兆1,200億円(前年比3.2%増)。そのうち、CtoCの市場規模(推計)は、3,569億円

    • シェアリングエコノミーの国内市場規模は、2016年度に約540億円であったものが、2022年度には約1,386億円に拡大すると予測

    • 消費者委員会が実施したアンケート調査では、プラットフォームが介在する各サービス(ショッピングモールサイト、ネットオークション・フリマ、シェアリングサービス)の利用について、約7割はトラブル経験なし。他方、いずれのサービスにおいても約3割がトラブル経験ありと回答

    • 本専門調査会に参加した事業者(事業者団体)からは、補償対応やカスタマーサポート体制の構築、出品商品の監視・巡回、お客様からの通報に基づく目視確認、エスクローサービスの導入、違反行為に対するペナルティやアカウント停止措置等、消費者保護に関する自主的取組を実施している旨報告された

    • プラットフォームが介在する取引に係る規定の整理

    • 現行法においては、プラットフォームが介在する取引について、取引の種類や取引の一部の局面に着目した個別法が部分的に存在するが、取引全体に着目し、これを対象とする特別法は存在しない

    • 特商法の現状と課題について、(1)個人が販売業者等に該当する場合の判断基準(2)個人が販売業者等に該当する場合のプライバシー保護の観点(3)プラットフォームが介在する取引をどのように規律しているか、の観点にて整理

    • CtoC取引における消費生活相談員の対応(現行法で対応が可能か、新たな立法措置が必要か)について整理

    • インターネット上の取引は、容易にクロスボーダー取引が可能。他方、消費者トラブルが生じた場合に、海外事業者に対して法執行の限界が問題となるため、海外事業者に対する国内法の適用(又は執行)の可否の検討が必要

    • 全てのプラットフォーム事業者において、規模、仕組み、取扱商品等に応じ、以下の取組を期待
      • (1) 財・サービス提供者(利用者)に係る審査(出店・出品審査、モニタリング)の実施
        • プラットフォームが健全で安全な取引環境であるために、出店・出品審査、提供者、購入・利用者に係る正確な情報の把握とそれを適切に活用
      • (2) 各種取組に関する消費者への情報提供
        • 相談窓口の設置、トラブル解決のサポート等の取組について消費者にわかりやすい形で表示、広報
      • (3) 分かりやすい財・サービスに係る表示
        • 消費者トラブルにつながる不適切な表示に関するパトロール、行政等専門的知見を有する者との連携、情報提供窓口の設置
      • (4) 安心、安全な取引環境を整備するための公正な利用規約の制定と明示
        • 消費者に一方的に不利な取引にならない等、安心、安全な取引環境を利用できるための適切な内容の利用規約の制定
      • (5) 適切な評価システムの提供
        • レビューの収集、処理、公表の工夫。相互評価の同時公開等、正直な評価をしやすくする仕組みの提供
      • (6) 安全な決済システムと複数の決済手段の提供
        • 安心、安全な決済システムの提供、消費者の事情に合わせて選択が可能な複数の決済システムの提供
      • (7) 消費者トラブルへの対応と消費生活センターとの連携
        • 財・サービス提供者(利用者)、その消費者両方からの問合せ、相談に協力
      • (8) 保険、補償制度の導入
        • 利用しやすい保険、補償制度の導入
      • (9) CtoC取引の場合におけるプラットフォーム事業者の役割
        • プラットフォーム事業者による補償制度の充実や一定の属性(財・サービス提供者(利用者)がB又はCであるか等)の表示等を通じて提供者とのトラブルを未然防止し、早期解決を図る
        • プラットフォーム事業者は、提供者がトラブル処理能力に欠ける場合に提供者と一体となってトラブル解決に取り組む

    • CtoC取引における消費者としてのプラットフォーム利用者の役割
      • (1) 提供者の役割
        • 提供者は取引に参加する上での基本的なルールを遵守することは不可欠であり、民事上の責任は当然負う
        • 提供しようとする商品・サービスに関連する法令の確認と遵守、プラットフォームが提示しているルールや注意喚起の確認が必要
      • (2) 購入・利用者の役割
        • 購入・利用者は、民事上の責任を負うことを認識すべき
        • 規約を適切に確認するといった取引に参加する上での基本的なルールを遵守することは不可欠
        • レビューにおいて悪質な評価をしないこと、違法な商品を購入しないといった、取引環境の健全化に向けた一定の役割を担うことを期待

    • 今後の課題
      • (1) 利用者の情報の取扱いに関する透明性
        • プラットフォーム事業者に情報が集積され、それを分析することにより消費者の嗜好等を予測するプロファイリング等が可能
        • 例えば、特定の消費者の心理的な脆弱性をプロファイリングし、この脆弱性につけ込むような広告手法については、今後妥当性を検討していくことが考えられるとの指摘
      • (2) 非マッチングサイトにおける課題
        • パーソナルデータの取扱い:広告事業者による閲覧履歴の収集について、広告事業者が閲覧者の個人情報を保有している場合には、収集自体が個人情報の取得と評価される。この場合、個人情報保護法上の個人情報の取得に関する規律に従う必要
        • SNS等における財・サービス等の取引:コミュニケーションの場として利用されているSNSでも財、サービスの取引が行われている実態。こうした場での消費者トラブルの問題について、今後必要に応じ検討
      • (3) 海外事業者への対応
      • (4) オンライン紛争解決の充実の重要性
      • (5) プラットフォームが介在する取引における消費者保護の視点の重要性


    内閣府 総合科学技術・イノベーション会議(第43回)議事次第
    ▼資料1 AI戦略(人材育成関連)
    • デジタル社会の「読み・書き・そろばん」である「数理・データサイエンス・AI」の基礎などの必要な力を全ての国民が育み、あらゆる分野で人材が活躍

    • 先鋭的な人材を発掘・伸ばす環境整備:2,000人/年(トップクラス育成100人程度/年)
      • 若手の自由な研究と海外挑戦の機会を拡充
      • 実課題をAIで発見・解決する学習中心の課題解決型AI人材育成

    • AI応用力の習得:25万人/年(高校の一部、高専・大学の50%)
      • AI×専門分野のダブルメジャーの促進
      • AIで地域課題等の解決ができる人材育成(産学連携)

    • 認定制度・資格の活用
      • 大学等の優れた教育プログラムを政府が認定する制度構築
      • 国家試験(ITパスポート)の見直し、高校等での活用促進

    • 学習内容の強化
      • 大学の標準カリキュラムの開発と展開(MOOC※活用等)
      • 高校におけるAIの基礎となる実習授業の充実

    • 小中高校における教育環境の整備
      • 多様なICT人材の登用(高校は1校に1人以上、小中校は 4校に1人以上)
      • 生徒一人一人が端末を持つICT環境整備

    • デジタル社会の「読み・書き・そろばん」である「数理・データサイエンス・AI」の定着に向けて、小学生から社会人まで各段階において長期的に取り組む

    • 2025年までに全学生(50万人/年規模)が「数理・データサイエンス・AI」の基礎を習得可能となる大学教育へ改革

    • AI×専門分野のダブルメジャーの促進等によるAIを応用する基礎力の習得

    • 先鋭的な人材が自由にその能力を開花・発揮でき、世界の優秀な人材を惹きつける魅力的な環境の整備
      • 年齢を問わず、高度な理数能力や突出したアイデア・技術を持つ人材が自由にその能力を伸ばす環境
      • 現実の課題にAIを応用して解決する実践力
      • 革新的な製品・サービスをデザインし、新たな価値を生み出す能力
      • 優秀な外国人材を含む国際化・多様性の促進
      • 若手人材の海外経験、国際交流


    内閣府 国家戦略特区 第39回 国家戦略特別区域諮問会議 配布資料
    ▼資料3-2 スーパーシティとデータ連携基盤について
    • スーパーシティは、様々なデータを分野横断的に収集・整理し提供する「データ連携基盤」(都市OS)を軸に、地域住民等に様々なサービスを提供し、住民福祉・利便向上を図る都市

    • シスコ社は、バルセロナを始め、世界25か国以上で50を超えるスマートシティプロジェクトに参画し、都市OSを提供

    • カナダ・トロントにおいては、Google系列のまちづくり会社Sidewalk Labs(サイドウォーク・ラボ社)が、都市OSを軸にまちの構造全体を設計・最適化(基本構想を策定中)

    • インドでは、国家プロジェクトとして「デジタル・インディア」をかかげ、都市OS「インディア・スタック」を軸に様々なサービスを提供

    • 香川県高松市においては、都市OSを基盤として、防災、観光、福祉、交通分野を端緒に、様々な住民向けのサービスを展開中


    内閣府 消費者委員会 オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会報告書
    ▼消費者委員会 オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会報告書(概要)
    • BtoC-EC市場は従来からあり、現在も拡大。プラットフォームが介在するCtoC市場は、これまで、財・サービスの受け手が中心であった消費者を、提供者として、市場に参加させることを可能にする仕組み。スマートフォンの普及率の高まりもあり、このところ取引の拡大が目覚ましい

    • 2017年のBtoC-EC市場規模(推計)は、16兆5,054億円(前年比9.0%増)に拡大

    • 2017年のフリマアプリの市場規模(推計)は、4,835億円(前年比58.4%増)に拡大。また、ネットオークション全体の市場規模(推計)は1兆1,200億円(前年比3.2%増)。そのうち、CtoCの市場規模(推計)は、3,569億円

    • シェアリングエコノミーの国内市場規模は、2016年度に約540億円であったものが、2022年度には約1,386億円に拡大すると予測

    • 消費者委員会が実施したアンケート調査では、プラットフォームが介在する各サービス(ショッピングモールサイト、ネットオークション・フリマ、シェアリングサービス)の利用について、約7割はトラブル経験なし。他方、いずれのサービスにおいても約3割がトラブル経験ありと回答。消費者保護に関する自主的取組を行っているプラットフォーム事業者も存在

    • 本専門調査会に参加した事業者(事業者団体)からは、補償対応やカスタマーサポート体制の構築、出品商品の監視・巡回、お客様からの通報に基づく目視確認、エスクローサービスの導入、違反行為に対するペナルティやアカウント停止措置等、消費者保護に関する自主的取組を実施している旨報告された

    • 現行法においては、プラットフォームが介在する取引について、取引の種類や取引の一部の局面に着目した個別法が部分的に存在するが、取引全体に着目し、これを対象とする特別法は存在しない

    • インターネット上の取引は、容易にクロスボーダー取引が可能。他方、消費者トラブルが生じた場合に、海外事業者に対して法執行の限界が問題となるため、海外事業者に対する国内法の適用(又は執行)の可否の検討が必要

    • 全てのプラットフォーム事業者において、規模、仕組み、取扱商品等に応じ、以下の取組を期待
      • (1) 財・サービス提供者(利用者)に係る審査(出店・出品審査、モニタリング)の実施
        • プラットフォームが健全で安全な取引環境であるために、出店・出品審査、提供者、購入・利用者に係る正確な情報の把握とそれを適切に活用
      • (2) 各種取組に関する消費者への情報提供
        • 相談窓口の設置、トラブル解決のサポート等の取組について消費者にわかりやすい形で表示、広報
      • (3) 分かりやすい財・サービスに係る表示
        • 消費者トラブルにつながる不適切な表示に関するパトロール、行政等専門的知見を有する者との連携、情報提供窓口の設置
      • (4) 安心、安全な取引環境を整備するための公正な利用規約の制定と明示
        • 消費者に一方的に不利な取引にならない等、安心、安全な取引環境を利用できるための適切な内容の利用規約の制定
      • (5) 適切な評価システムの提供
        • レビューの収集、処理、公表の工夫。相互評価の同時公開等、正直な評価をしやすくする仕組みの提供
      • (6) 安全な決済システムと複数の決済手段の提供
        • 安心、安全な決済システムの提供、消費者の事情に合わせて選択が可能な複数の決済システムの提供
      • (7) 消費者トラブルへの対応と消費生活センターとの連携
        • 財・サービス提供者(利用者)、その消費者両方からの問合せ、相談に協力
      • (8) 保険、補償制度の導入
        • 利用しやすい保険、補償制度の導入
      • (9) CtoC取引の場合におけるプラットフォーム事業者の役割
        • プラットフォーム事業者による補償制度の充実や一定の属性(財・サービス提供者(利用者)がB又はCであるか等)の表示等を通じて提供者とのトラブルを未然防止し、早期解決を図る
        • プラットフォーム事業者は、提供者がトラブル処理能力に欠ける場合に提供者と一体となってトラブル解決に取り組む

    • CtoC取引における消費者としてのプラットフォーム利用者の役割
      • (1) 提供者の役割
        • 提供者は取引に参加する上での基本的なルールを遵守することは不可欠であり、民事上の責任は当然負う
        • 提供しようとする商品・サービスに関連する法令の確認と遵守、プラットフォームが提示しているルールや注意喚起の確認が必要
      • (2) 購入・利用者の役割
        • 購入・利用者は、民事上の責任を負うことを認識すべき
        • 規約を適切に確認するといった取引に参加する上での基本的なルールを遵守することは不可欠
        • レビューにおいて悪質な評価をしないこと、違法な商品を購入しないといった、取引環境の健全化に向けた一定の役割を担うことを期待

    • 議論の過程で重要な論点であると提起されたことから、引き続き着目し、検討を深めるべきとの指摘
      • (1) 利用者の情報の取扱いに関する透明性
        • プラットフォーム事業者に情報が集積され、それを分析することにより消費者の嗜好等を予測するプロファイリング等が可能
        • 例えば、特定の消費者の心理的な脆弱性をプロファイリングし、この脆弱性につけ込むような広告手法については、今後妥当性を検討していくことが考えられるとの指摘
      • (2) 非マッチングサイトにおける課題
        • パーソナルデータの取扱い
        • 広告事業者による閲覧履歴の収集について、広告事業者が閲覧者の個人情報を保有している場合には、収集自体が個人情報の取得と評価される。この場合、個人情報保護法上の個人情報の取得に関する規律に従う必要
        • SNS等における財・サービス等の取引
        • コミュニケーションの場として利用されているSNSでも財、サービスの取引が行われている実態。こうした場での消費者トラブルの問題について、今後必要に応じ検討
      • (3) 海外事業者への対応
      • (4) オンライン紛争解決の充実の重要性
      • (5) プラットフォームが介在する取引における消費者保護の視点の重要性


    内閣府 第4回経済財政諮問会議
    ▼議事要旨
    • 潜在成長率を引き上げていくためには人的資本投資をしっかりやって生産性を上げていくということが不可欠。Society 5.0時代の価値創造を支える人的資本投資ということで、ジョブ型雇用時代の人的資本投資に向けてということと、大学・研究機関等における人的資本の活用という2点を挙げている。教育面では複線型教育への改革ということで、先端技術を活用した多様かつ先進的な教育内容の利活用、多様な高等学校教育の構築、大学・大学院での学位取得の弾力化ということで掲げている

    • 技術革新が進み、いわゆる自動化、AI化が進んでいく中で、低所得者層が仕事を失うことがないように、あるいは中間所得層が低所得に陥らないように、やはり人材の能力の底上げをやっていくというのが圧倒的に重要なポイント

    • その後の学校教育が色々重要になってきているが、大きな枠組みで考えると、いわゆる大学・大学院教育そのものというのは、働き方そのものと連動して変えていかないと大きな動きにはならないだろう。そういう意味では、ジョブ型への移行や新卒一括採用の見直しなどと併せて、大学教育をきちっと考えていくべき

    • リカレント教育と働き方の改革と大学教育を三位一体となって大きく改革していくということによって、一人ひとりの能力開発が高まっていく。こういうところを考えていく必要がある

    • Society 5.0時代において、地方としては持続可能な地域社会を構築するためには、各地域でそれぞれの希望や能力に見合った教育を受け、地元で就職できる環境を整えることが重要

    • 持続可能な地域社会の構築には、地方の高等教育を充実させる視点が重要。しかし、現実には、平成30年の1都3県の大学入学者約25万7千人のうち、1都3県以外から約8万5千人が入学しており、大学進学が東京一極集中の大きな要因。これを解消するためには、地域の産業と連携した地方大学独自の学部設置や教育を展開し、地域産業の活性化と同時に卒業生の地元への就職を実現することが重要

    • 総務省としては、5G等の先端技術を活用した先進的教育の実現、地域ICTクラブの展開によるICTリテラシーの向上、地方公共団体の職員対象の研修を通じたデータ利活用の推進、地方財政措置を通じた学校のICT環境整備の後押しといった取組を積極的に進めていく

    • 人材投資の検討に当たっては、第四次産業革命が労働市場や産業構造に及ぼす影響を認識する必要がある。現在、世界的に中スキルの仕事が減少し、高スキルと低スキルの仕事が増加をする労働市場の両極化が進行している

    • 第四次産業革命に適切に対応するためには、企業によるOJTだけに頼るのではなく、やはり人的資本投資において大学院教育やSTEAM教育などの充実が急務。経済産業省ではリカレント教育を進めるため、大臣による認定制度を導入して、既に56講座を認定した。これは全て第四次産業革命に対応した講座であり、そのうち厚生労働大臣が指定したものについて、教育訓練給付金の枠組みの下で、授業料の補助を受けることができるという形になっている

    • 今回のこの御提案は、働き方改革フェーズ(2)と捉えている。一つは、ジョブ型への対処で、企業側の処遇の問題だけではなく、大学側もジョブに応じた待遇をはっきり定義し、キャリアメイクを学生に動機付けるような教育体系を一緒に作っていきたい。働き方改革では、長時間労働や正規・非正規の問題を取り上げ、底上げの話をした。次のステップは、生産性向上に効く働き方ということで、裁量労働制の枠の拡大などの議論をもう一回し、安倍内閣の働き方改革フェーズ(2)に発展させていただきたい

    • 労働移動をより加速していくということが非常に重要であり、また同時に、有利な労働移動を実現するためには、労働者は一定のスキルを新たに求められるということが事実なので、厚生労働省、文部科学省そして、産業界も一緒になって、リカレント教育や能力開発に取り組んでいく必要があるのではないか

    • 人的資本の蓄積という観点から、従業員の健康増進を図る健康経営も非常に重要であり、減税の上乗せ事由に健康経営投資に係る費用についても追加すべきであり、こうしたものも含めて生産性向上を図る、こういう仕組みづくりを検討していくべきではないか

    • 文系、理系の垣根は取らないと、今の時代では全く意味が無いので、ここは大事だ。大学で教わっているときには、文系と言われている人たちは、それが社会にどう役に立つかを認識できていない。やはり社会に出ないと経済とか法学とかというのはどう役に立つか分からないので、社会と大学、あるいは大学院とを行ったり来たりして初めて、ニーズがお互いわかってくる。こういう動きを広い意味ではリカレント教育と呼ぶのだろうが、こういう動きをできるだけ作っていくということが一番のポイント

    • 中国の技術セフトに対する警戒感が強まっているのと同時に、GAFAのプラットフォームに対する警戒感もあるし、米国の政策に対する警戒感もある。その中で、日本に対して秋波を送り、技術協力やデータの共有化を進めようとシグナルを送っている。日本としても、EUと協力し、大きなプラットフォームを作り、大きな市場で活動し、しかもGAFAの独占、あるいは中国の独占への対抗力になれれば、国際的な緊張の緩和にも役立つのではないか

    • キャッシュレス化を進めれば、送金は全部、銀行取引を通じて見えてくる。G20で銀行送金についての監視の在り方を協議し、キャッシュレス化を進めることによって、銀行取引を通じた資金の動きをキャッチし、国際的な脱税やマネーロンダリングを防ぐこともできる。そういったことがG20で議論されることを是非、期待している

    • インフラ輸出も大変重要だが、クールジャパンを活用して、米国が入るかは別にして、RCEP(東アジア地域包括的経済連携)や、TPP11もより進めていただきたい。また、日本企業はまだまだ現地の税金だとか様々な問題で障害があるため、できればジェトロに情報を集めていただき、それを踏まえて、政府の交渉にも役立てていただきたい。特に、アニメやゲーム、食品等が持つソフトパワーは、ビジネスを展開する余地が大いにあり、民間企業の後押しをお願いしたい

    • 我が国の成長・発展を支える原動力は「人」である。人的資本の形成・蓄積を加速するとともに、その人材を有効に活用していくことが重要

    • ここ最近、海外の経済情勢や政策動向の変化が、より著しくなってきており、こうした国際経済リスクを十分注視しつつ、マクロ経済運営に、より一層、万全を期していくことが重要


    内閣府 社会意識に関する世論調査
    • 他の人と比べて、「国を愛する」という気持ちは強い方だと思うか聞いたところ、「強い」とする者の割合が53.1%(「非常に強い」14.8%+「どちらかといえば強い」38.3%)、「どちらともいえない(わからない)」と答えた者の割合が39.6%、「弱い」とする者の割合が7.4%(「どちらかといえば弱い」6.5%+「非常に弱い(全くない)」0.9%)

    • 今後、国民の間に「国を愛する」という気持ちをもっと育てる必要があると思うか聞いたところ、「そう思う」と答えた者の割合が71.3%、「そうは思わない」と答えた者の割合が14.8%、「わからない」と答えた者の割合が13.9%

    • 「国や社会のことにもっと目を向けるべきだ」と答えた者の割合が46.5%、「個人生活の充実をもっと重視すべきだ」と答えた者の割合が41.7%となっている。なお、「一概にいえない」と答えた者の割合が11.0%

    • 日頃、社会の一員として、何か社会のために役立ちたいと思っているか、それとも、あまりそのようなことは考えていないか聞いたところ、「思っている」と答えた者の割合が63.6%、「あまり考えていない」と答えた者の割合が33.6%

    • 何か社会のために役立ちたいと思っているのはどのようなことか聞いたところ、「社会福祉に関する活動(高齢者・障害者・子どもに対する身の回りの世話、介護、食事の提供、保育など)」を挙げた者の割合が37.9%と最も高く、以下、「町内会などの地域活動(お祝い事や不幸などの手伝い、町内会や自治会などの役員、防犯や防火活動など)」(31.0%)、「自然・環境保護に関する活動(環境美化、リサイクル活動、牛乳パックの回収など)」(28.8%)、「自主防災活動や災害援助活動」(26.7%)、「自分の職業を通して」(25.2%)などの順

    • 「個人の利益よりも国民全体の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合が47.0%、「国民全体の利益よりも個人個人の利益を大切にすべきだ」と答えた者の割合が34.0%となっている。なお、「一概にいえない」と答えた者の割合が17.2%

    • 地域での付き合いをどの程度しているか聞いたところ、「付き合っている」とする者の割合が66.9%(「よく付き合っている」17.0%+「ある程度付き合っている」49.9%)、「付き合っていない」とする者の割合が33.0%(「あまり付き合っていない」25.7%+「全く付き合っていない」7.3%)

    • 地域での付き合いは、どの程度が望ましいと思うか聞いたところ、「地域の行事や会合に参加したり、困ったときに助け合う」と答えた者の割合が35.6%、「地域の行事や会合に参加する程度の付き合い」と答えた者の割合が30.2%、「世間話をする程度の付き合い」と答えた者の割合が19.8%、「挨拶をする程度の付き合い」と答えた者の割合が13.1%、「地域での付き合いは必要ない」と答えた者の割合が0.6%

    • 現在の世相をひとことで言えば、明るいイメージとしては、どのような表現があてはまると思うか聞いたところ、「平和である」を挙げた者の割合が58.4%と最も高く、以下、「安定している」(28.0%)、「おもいやりがある」(17.7%)などの順となっている。なお、「特にない」と答えた者の割合が12.4%

    • 現在の世相をひとことで言えば、暗いイメージとしては、どのような表現があてはまると思うか聞いたところ、「無責任の風潮がつよい」を挙げた者の割合が44.8%と最も高く、以下、「自分本位である」(39.1%)、「ゆとりがない」(31.2%)、「連帯感が乏しい」(26.9%)などの順

    • 日本の国や国民について、誇りに思うことはどんなことか聞いたところ、「美しい自然」を挙げた者の割合が55.8%、「治安のよさ」を挙げた者の割合が54.5%と高く、以下、「すぐれた文化や芸術」(49.6%)、「長い歴史と伝統」(46.2%)などの順

    • 現在の社会において満足している点は何か聞いたところ、「良質な生活環境が整っている」を挙げた者の割合が43.4%と最も高く、以下、「心と身体の健康が保たれる」(27.5%)、「働きやすい環境が整っている」(18.2%)、「高齢者が社会と関わりやすい」(16.0%)、「向上心・向学心を伸ばしやすい」(15.8%)、「人と人とが認め合い交流しやすい」(15.5%)などの順

    • 現在の社会において満足していない点は何か聞いたところ、「経済的なゆとりと見通しが持てない」を挙げた者の割合が42.1%と最も高く、以下、「若者が社会での自立を目指しにくい」(33.3%)、「家庭が子育てしにくい」(27.0%)、「高齢者が社会と関わりにくい」(24.8%)、「女性が社会での活躍を志向しにくい」(23.9%)、「働きやすい環境が整っていない」(23.7%)などの順

    • 現在の社会に全体として満足しているか聞いたところ、「満足している」とする者の割合が64.7%(「満足している」7.4%+「やや満足している」57.3%)、「満足していない」とする者の割合が34.6%(「あまり満足していない」28.6%+「満足していない」6.0%)

    • 全般的にみて、国の政策に国民の考えや意見がどの程度反映されていると思うか聞いたところ、「反映されている」とする者の割合が28.3%(「かなり反映されている」1.2%+「ある程度反映されている」27.1%)、「反映されていない」とする者の割合が69.2%(「あまり反映されていない」54.1%+「ほとんど反映されていない」15.2%)

    • どうすればよりよく反映されるようになると思うか聞いたところ、「政治家が国民の声をよく聞く」と答えた者の割合が24.8%、「国民が国の政策に関心を持つ」と答えた者の割合が23.4%、「国民が選挙のときに自覚して投票する」と答えた者の割合が16.2%、「政府が世論をよく聞く」と答えた者の割合が15.6%、「国民が参加できる場をひろげる」と答えた者の割合が12.0%、「マスコミが国民の意見をよく伝える」と答えた者の割合が5.7%

    • 現在の日本の状況について、良い方向に向かっていると思われるのは、どのような分野か聞いたところ、「医療・福祉」を挙げた者の割合が31.9%と最も高く、以下、「防災」(21.1%)、「科学技術」(19.7%)、「治安」(19.4%)、「教育」(18.7%)などの順

    • 現在の日本の状況について、悪い方向に向かっていると思われるのは、どのような分野か聞いたところ、「外交」を挙げた者の割合が37.5%、「国の財政」を挙げた者の割合が37.5%と高く、以下、「防衛」(29.0%)、「景気」(26.5%)、「地域格差」(25.4%)などの順


    内閣府 南海トラフ地震の多様な発生形態に備えた防災対応検討ガイドライン(第1版)の公表について
    • M6.8程度以上の地震が発生した場合やプレート境界面で通常とは異なるゆっくりすべり等が発生した場合、それらに対する調査を開始し、地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された際には、以下の3ケースに応じた防災対応を取る
      • 半割れ(大規模地震M8.0以上)/被害甚大ケース
      • 一部割れ(前震可能性地震M7.0以上8.0未満)/被害限定ケース
      • ゆっくりすべり/被害なしケース

    • 地震発生時期等の確度の高い予測は困難であり、完全に安全な防災対応を実施することは現実的に困難であることを踏まえ、地震発生可能性と防災対応の実施による日常生活・企業活動への影響のバランスを考慮しつつ、「より安全な防災行動を選択」するという考え方が重要

    • 日常生活等への影響を減らし、より安全性を高めるためには、平時から突発地震に備えた事前対策を進めることが重要
      • 地震発生の可能性は、平常時より相対的に高まったと評価できることがあるものの、発生時期等を明確にまたは精度高く予測することは困難
      • 大規模地震が発生した場合、津波、揺れに伴う建物倒壊・土砂崩壊等、様々な災害リスクがあり、予期せぬ事態は生じえて、自宅、勤め先、避難所が完全に安全であるとは限らない
      • 大規模地震の発生時期等を明確に予測できないこと、地震発生時のリスクは、住んでいる地域の特性や建物の状態、個々人の状況により異なるものであることを踏まえ、「地震発生可能性」と「防災対応の実施による日常生活や企業活動への影響」のバランスを考慮しつつ、一人一人が、自助に基づき、災害リスクに対して「より安全な防災行動を選択」していくという考え方を社会全体で醸成していくことが重要

    • 発生が懸念される大規模地震に対して、明らかにリスクが高い事項についてはそれを回避する防災対応を取り、社会全体としては地震に備えつつ通常の社会活動をできるだけ維持
      • 最初の地震により甚大な被害が生じていることが想定されることから、まずは、被災地域の人命救助活動等が一定期間継続すると考えられるため、後発地震に対して備える必要がある地域は、このことに留意する必要がある
      • 被災地域で甚大な人的・物的被害が発生している状況において、後発地震に対して備える必要がある地域では、最初の地震に対する緊急対応を取った後、自らの地域で発生が懸念される大規模地震に対して、明らかにリスクが高い事項についてはそれを回避する防災対応を取り、社会全体としては地震に備えつつ通常の社会活動をできるだけ維持していくことが必要

    • 異常な現象を観測した場合の情報発表までの流れ
      • 気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(調査中)」を発表
      • 有識者からなる「南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会」を開催し起こった現象を評価
        • プレート境界のM8以上の地震:南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)
        • M7以上の地震/ゆっくりすべり:南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)
        • 上記以外:南海トラフ地震臨時情報(調査終了)

    • 自治体アンケートの結果では、避難勧告等が発令された場合、社会的に影響が出るまでの期間としては、「3日程度」、「1週間程度」との回答が多数

    • 「巨大地震警戒対応」における防災対応の流れのイメージ
      • 地震発生から最短2時間後、後発地震発生の可能性が高いと評価された場合には、気象庁からその旨政府に報告
      • 政府は、地方公共団体に対してあらかじめ定めた防災対応を1週間取るべき旨を指示
      • 1週間経過後、被災地を除いて避難を解除するとともに引き続き警戒を呼びかけ

    • 「巨大地震警戒対応」開始からの通常の生活までの住民の地域別対応
      • 最初の地震発生後、南海トラフ全域の沿岸地域に緊急地震速報や大津波警報及び津波警報が発表され、当該津波予報区の住民は指定緊急避難場所へ避難
      • 南海トラフ推進地域全体としては、日頃からの地震への備えの再確認等を行った上で、日常生活を行いつつ、個々の状況に応じて地震発生に注意した防災行動を取ることが基本

    • 【巨大地震警戒対応】事前避難対象地域の設定
      • 津波浸水想定区域から避難可能範囲を除いた地域を事前避難対象地域とする
      • 事前避難対象地域に対しては、最初の地震に伴う大津波警報または津波警報切り替え後、避難勧告等を発令し、住民避難を継続

    • 企業等における防災対応の検討
      • 地震発生時期等の確度の高い予測は困難であり、完全に安全な防災対応を実施することは現実的に困難であることを踏まえ、日頃からの地震への備えを再確認する等警戒レベルを上げることを基本に、個々の状況に応じて適切な防災対応を実施したうえで、できる限り事業を継続することが望ましい
      • 住民事前避難地域内での明らかに生命に危険が及ぶ活動等に対しては、それを回避する措置を実施することが必要である

    • 必要な事業を継続するための措置
      • 南海トラフ地震臨時情報(巨大地震警戒)発表後の企業活動への影響を踏まえ、情報発表後の1週間を基本とする期間で、企業活動を効率的に継続するための措置について検討
      • 情報発表後の1週間の企業活動を検討する中で、情報発表時に一部の従業員が出社できない可能性があることや、被災地における関連業務への影響等を踏まえ、場合によっては優先度の高い業務を選択する必要があることについても考慮
      • 検討にあたっては、自社のBCPにおいて、同様の影響を想定して策定している対応があれば、その対応を参考にすることが望ましい

    • 日頃からの地震への備えの再確認の例
      • 安否確認手段の確認
      • 什器の固定・落下防止対策の確認
      • 食料や燃料等の備蓄の確認
      • 発災時の職員の役割分担の確認 など

    • 施設や設備等点検の例
      • 主要生産設備の点検
      • 施設の耐震診断結果に基づく危険個所の点検
      • 転倒・落下物の危険個所の点検
      • 緊急用自動車の点検 など

    • 従業員等の安全確保の例
      • 通常通りの企業活動をした場合に生命に危険が及ぶ場合には、避難勧告等に従い避難など(事業継続しながら危険回避措置を取ることができる場合はその措置を推奨)

    • 地域への貢献の例
      • 生活必需品等の調達が困難な避難者に対して、必要な物資の提供等の支援(卸売・小売業者等)
      • 避難所等の住民のメンタルヘルスケア、要援護者に対するケア等の支援(医療・福祉事業者等)
      • 避難先としての敷地の開放や、物資や資機材の供与・貸与等の支援(製造業者等) など


    内閣府 企業行動に関するアンケート調査
    ▼上場企業
    • 「過去3年間」(平成28~30年度平均)に設備投資を増やした企業の割合(全産業)は77.0%と、前年度調査(74.5%)に比べて増加した。「今後3年間」(平成31~33年度平均)に設備投資を増やす見通しの企業の割合(全産業)は69.2%と、前年度調査(71.8%)に比べて減少した

    • 「過去3年間」(平成28~30年度平均)に雇用者を増やした企業の割合(全産業)は69.5%と、前年度調査(67.4%)に比べて増加した。「今後3年間」(平成31~33年度平均)に雇用者を増やす見通しの企業の割合(全産業)は69.3%と、前年度調査(69.0%)に比べて増加し、調査開始(平成4年度)以降の最高水準となった

    • 「過去3年間」(平成28~30年度平均)の雇用者数のうち正社員・正職員としている人を増やした企業の割合(全産業)は68.4%と、前年度調査(66.1%)に比べて増加した。「今後3年間」(平成31~33年度平均)の雇用者数のうち正社員・正職員としている人を増やす見通しの企業の割合(全産業)は68.8%と、前年度調査(68.6%)に比べて増加し、調査開始(平成17年度)以降の最高水準となった

    • 海外に生産拠点を置く「主な理由」と「その他該当理由」を合わせると、第1位は「現地・進出先近隣国の需要が旺盛又は今後の拡大が見込まれる」(70.8%)、第2位は「現地の顧客ニーズに応じた対応が可能」(48.6%)となった
    ▼中堅・中小企業
    • 1年後の平均仕入価格(全産業・階級値平均)は3.3%上昇(前年度調査3.2%)。1年後の平均販売価格(全産業・階級値平均)は1.8%上昇(前年度調査1.6%)。仕入価格の上昇が販売価格の上昇を上回り、交易条件は△1.5%ポイント(全産業)と悪化する見通し

    • 「過去3年間」(平成28~30年度平均)に設備投資を増やした企業の割合(全産業)は66.0%と、前年度調査(64.0%)に比べて増加した。「今後3年間」(平成31~33年度平均)に設備投資を増やす見通しの企業の割合(全産業)は64.6%と、前年度調査(65.2%)に比べて減少した

    • 「過去3年間」(平成28~30年度平均)に雇用者を増やした企業の割合(全産業)は53.5%と、前年度調査(53.6%)に比べて減少した。「今後3年間」(平成31~33年度平均)に雇用者を増やす見通しの企業の割合(全産業)は58.7%と、前年度調査(59.4%)に比べて減少した

    • 「過去3年間」(平成28~30年度平均)の雇用者数のうち正社員・正職員としている人を増やした企業の割合(全産業)は53.4%と、前年度調査(52.6%)に比べて増加した。「今後3年間」(平成31~33年度平均)の雇用者数のうち正社員・正職員としている人を増やす見通しの企業の割合(全産業)は58.7%と、前年度調査(59.9%)に比べて減少した

    • 海外に生産拠点を置く「主な理由」と「その他該当理由」を合わせると、第1位は「労働力コストが低い」(53.4%)、第2位は「現地・進出先近隣国の需要が旺盛又は今後の拡大が見込まれる」(46.0%)となった


    【金融庁】

    【2019年8月】

    金融庁 「インサイダー取引規制に関するQ&A」を分かりやすく改訂しました!
    ▼インサイダー取引規制に関するQ&A
    • 基礎編(問1)
      株式売買についてのインサイダー取引規制とはどういうものですか
      • 株式売買についてのインサイダー取引規制の概要は、(1)上場会社の役職員等の会社関係者(会社関係者でなくなった後1年以内の者を含む。)が、(2)その会社の業務等に関する重要事実(例えば、その会社が新株発行を行うことを決定した事実や、その会社の決算予想値に大幅な修正が生じた事実等)を、(3)自身の職務等に関して知った場合、(4)その重要事実が公表される前に、(5)その会社の株式の売買をしてはならない、というもの

    • 基礎編(問2)
      インサイダー取引規制の対象は株式のみですか。投資信託やETFもその対象に含まれますか
      • インサイダー取引規制の対象は、主なものとして、上場会社についての株式・新株予約権証券・社債のほか、J-REITリート・上場インフラファンドがある。これに対し、ETFや一般に販売されている大部分の投資信託(ただし、いわゆる自社株投信のように、個別の上場会社の株式等のみを投資対象とする株式投資信託を除く。)は、インサイダー取引規制の対象ではない

    • 基礎編(問3)
      上場会社の役職員等は、自社株式や取引先を含む他社株式を売買することはできますか
      • 上場会社の役職員等は、自社や取引先を含む他社に関する重要事実等を知りやすい立場にあるところ、重要事実等の対象である会社の株式の売買は、インサイダー取引として禁止される場合がある。しかし、上場会社の役職員等が、自社株式や取引先を含む他社株式を売買する場合であっても、インサイダー取引となるのは、基礎編(問1)のとおり、未公表の重要事実等を職務等に関して知りながら行う売買のみ。したがって、例えば、知っている重要事実等が公表された後に行う売買や、そもそも重要事実等を知らずに行う売買であれば、インサイダー取引になることはない

    • 基礎編(問4)
      重要事実等を知った場合でも株式の売買が可能となる「公表」とは、どのような方法で行われるのですか
      • 重要事実等を知った場合であっても株式の売買が可能となる「公表」については、法令で定められた方法でなされる必要があり、実務上広く用いられているのは、TDnet(適時開示情報伝達システム)という、上場会社が重要事実等を証券取引所等に伝達し、公表するための電子的なシステムを用いた方法。具体的には、上場会社が、その上場する証券取引所等に対してTDnetを通じて情報を通知すると、当該情報が、証券取引所等が共同で運営するウェブサイト「適時開示情報閲覧サービス」に掲載され、即時に「公表」されたことになる。つまり、ある上場会社の重要事実等を知っている場合であっても、当該事実が上記ウェブサイトで公表されれば、当該会社の株式の売買が可能になるということ

    • 基礎編(問5)
      重要事実のバスケット条項に該当する事実とはどのようなものですか
      • 上場会社等(上場投資法人等を除く。以下この問において同じ。)の業務等に関する重要事実については、金融商品取引法第166条第2項第1号から第3号まで(上場会社等の子会社については同項第5号から第7号まで)の規定において、網羅的、具体的に定められている。これに対し、バスケット条項(同項第4号。上場会社等の子会社については同項第8号)とは、さらに、上記事実以外の会社の運営、業務又は財産に関する重要な事実であって、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすものを重要事実として規定したもの。「投資者の投資判断に著しい影響を及ぼす」事実とは、分かりやすくいえば、通常の投資者が当該事実を知った場合に、その会社の株式等についての「売り」又は「買い」に関する判断を変えてしまうほど、影響の大きい事実

    • 基礎編(問6)
      インサイダー取引の未然防止の観点から、上場会社の社内規則では、株式等の売買について、どのような売買管理規則が設けられていますか
      • 現役の役職員に対する規則として、自社株式の売買については、許可制を採用している会社の割合が半数以上であり、事前届出制等を採用している会社、特段の制限をしていない会社の割合がそれぞれ一定程度あった
      • 他社株式の売買については、特段の制限を設けていない会社の割合が高いほか(役職員等の別ごとに35~43%程度)、取引先等との業務上の関係、情報連携の状況等を踏まえて、個別の対応をしているとうかがわれる会社の割合が30%程度であり、許可制や届出制を採用している会社の割合も一定程度あった

    • 基礎編(問7)
      金融庁及び証券取引等監視委員会における、職員の投資に係る規則、資産形成支援の取組みはどのようなものですか
      • 金融庁においては、その職務との関係から国民の疑惑や不信を招くことのないよう、職員の株式投資等に関して、内規で一定の規制を設け、その内容について研修での説明等をしている

      • 具体的には、職務上知った秘密を利用してインサイダー取引を行うことのないよう周知。その上で、全ての上場会社の株式等について取引を禁止しているわけではなく、(1)金融庁が所管する法人の株式等の売買等、(2)全ての会社の株式等の信用取引、短期売買(6ヶ月以内)等に限って、原則として禁止。また、インサイダー取引の調査が任務に含まれる証券取引等監視委員会のように、部局によっては、その職務との関係から、これより厳しい規制を設けている場合がある

      • ただし、上記のような規制を設けつつも、急な資金需要等により(法令違反ではないものの)内規で制限されている取引を行うやむを得ない事情がある場合等には、事前報告、事後報告を行うことで、取引を行い得ることとしている


    【2019年7月】

    金融庁 金融審議会 金融制度スタディ・グループ 「「決済」法制及び金融サービス仲介法制に係る制度整備についての報告≪基本的な考え方≫」の公表について
    ▼ (別紙)「「決済」法制及び金融サービス仲介法制に係る制度整備についての報告≪基本的な考え方≫」
    • 現行の規制枠組みについて、今日では、以下の点に対応しきれていないとの指摘もある
      1. 現金処理コストの削減による事業者の生産性の向上や、商品・サービス購入時の支払における利用者の利便の向上等を実現するため、キャッシュレス化の推進が必要とされている。こうした中、「決済」手段・サービスに関連して、リスクに応じた過不足のない規制を整備していくことを通じ、キャッシュレス時代の利用者ニーズに応えたり、利便性が高く安心・安全な送金サービスを実現したりしていくことが求められている
      2. 情報通信技術の発展等により、「決済」手段・サービスの提供・利用のされ方が変化してきている。規制枠組みも、こうした変化に対応していくことが求められている
      3. 資金決済法の制定から約10年が経過し、各種「決済」手段・サービスの提供・利用の実態や、事業者が有しているリスクが、具体的に確認されつつある。また、同法制定時の議論において"性急に制度整備を図ることなく、将来の課題とすることが適当"とされた、収納代行やポイント・サービスについて、その後、実態が変化していると考えられる
    • 上限額を超える送金に対する利用者のニーズに対応する必要がある。このため、資金移動業に、上限額を超える「高額」送金を取り扱うことができる新類型を設けることを検討する。また、当該新類型について、そのリスクを踏まえ、追加的に必要となる対応を検討する

    • 現行の資金移動業者に対する規制枠組みは、上限額以下の送金を取り扱うことを前提に設計されている。他方、上限額を大幅に下回るような少額の送金に伴うリスクは相対的に小さいと考えられる。このため、フィンテック事業者の新規参入を促進するといった観点から、数千円又は数万円以下の「少額」の送金のみを取り扱う資金移動業者について、適用される規制を何らか緩和する余地がないかを検討する

    • 例えば、英国における送金サービス提供者(payment institution)に対する規制も参考にしつつ、利用者資金の滞留について、具体的な送金指図を伴わない資金は受入不可とする、運用・技術上必要とされる以上の期間を超えて資金を保持しないこととする、といった制限を設けることが適当であると考えられる

    • より重点的な検査・監督が必要となると考えられる。また、銀行と同様に高額送金を取り扱うことが可能となることから、マネー・ローンダリングやテロ資金供与に係る対策についても、国際的な要請を踏まえ、事業者において、より厳格な態勢整備等が必要となると考えられる

    • 資金移動業者に利用者資金が滞留することによるリスクを低減する観点からは、利用者資金の受入れに、何らかの制限を設けることについて、今後、検討する必要がある

    • 「少額」の送金のみを取り扱う事業者であっても、マネー・ローンダリングやテロ資金供与に係る対策に関する国際的な要請を踏まえると、引き続き、犯罪収益移転防止法上の取引時確認義務等を適用する必要があると考えられる

    • 利用者資金の保全方法等については、現状、信託契約による保全が広くは用いられていないという指摘も踏まえ、今後、利用者保護と事業者の規制対応コストのバランスを考慮しつつ、より合理的で適切なあり方を、検討していくことが重要

    • 例えば、「第三者型」かつ、「IC型」や「サーバ型」の前払式支払手段に関して、利用者資金の保全に関する規制等を見直すことを検討することが適当であると考えられる

    • 資金移動業者が提供する送金サービスと異なり、前払式支払手段は払戻しが認められておらず、マネー・ローンダリングやテロ資金供与に係るリスクが相対的に限定されている。このため、取引時確認義務等については、これを引き続き課さないこととすることが考えられる

    • 例えば、いわゆる「割り勘アプリ」といった形で、「収納代行」の形式をとりつつ、実質的に個人間送金を行うサービスが提供されている。こうしたサービスの「機能」が「決済」に該当することは明らかであり、利用者資金の適切な保全や、「決済」の確実な履行等の必要性は、資金移動業者が提供する送金サービスと何ら変わることはなく、こうした「収納代行」については、資金決済法上の資金移動業にあたることを明らかにした上で、必要な場合については規制を及ぼすことが考えられる

    • 利用者利便の向上の観点からは、送金サービスについて、加盟店に係る規定や、抗弁権の接続に係る規定を、法令上、一律・画一的に設けることは、必ずしも適当ではないと考えられる

    • ポストペイの類型については、「信用供与」に関する規制が中心となるため別途の検討が必要となるが、「少額」での利用に限定された「ポストペイサービス」を念頭に、過剰与信防止という規制目的を適切に確保しつつ、リスクに応じた規制の合理化を図ることについて、今後、検討することが適当である

    • 例えば、仲介業者が、「資金供与」(「預金受入れ」)に関する仲介を行う場合と、「資産運用」に関する仲介を行う場合、「リスク移転」に関する仲介を行う場合とでは、利用者保護等の観点から必要とされる行為規制は当然にして異なると考えられる。このため、行為規制の横断化については慎重な検討が必要であり、まずは、仲介業者が取り扱う商品・サービスの「機能」に応じ、必要なルールが過不足なく適用されることを確保していくことが重要であると考えられる


    金融庁 「コンプライアンス・リスク管理に関する傾向と課題」の公表について
    ▼コンプライアンス・リスク管理に関する傾向と課題
    • コンプライアンス・リスクが顕在化した際に企業価値が大きく毀損される場合があることを踏まえ、「コンプライアンスは、経営の基礎又は経営上の最重要課題である」、「ビジネスとコンプライアンスは、二律背反でもアクセルとブレーキでもなく、一体として捉える発想が重要である」、「業績に関する評価はいつでも取り返せるが、コンプライアンスに関する大きな問題は事後に取り返せないおそれがある」、「コンプライアンス・リスクは、経営者及び組織にとって最も警戒すべきリスクである」といった発想の下、コンプライアンス・リスク管理に取り組んでいるといった意見が聞かれた

    • 経営陣が中心となって自社グループにとってのコンプライアンス・リスク(コンダクト・リスク)を定義し、かかる定義を前提としたリスク管理のためのフレームワークを構築しようとしている例が見られるところ、本邦のいくつかの金融機関及びそのグループにおいてもこれと同様に、ビジネスモデル・経営戦略を踏まえ、自社又は自社グループにとってのコンプライアンス・リスクとは何かを検討し、定義づけを行おうとする取組みが見られた

    • 様々な形で経営陣から役職員に向けてコンプライアンス・リスク管理に関するメッセージを発信しようとしているものの、当該メッセージをどのように本部各部や営業店の役職員に確実に浸透させ、それを踏まえた取組みにつなげさせるかについては、試行錯誤を繰り返していることが窺われる結果となった

    • また、経営陣が発信したメッセージや示した姿勢の役職員への浸透度を測る取組みや、浸透度の把握を経て次の施策につなげる取組み等については、検討を重ねている過程であることも窺われた

    • 取組み事例
      • 経営陣が企業不祥事の防止に向けて真摯に取り組んでいる姿勢を役職員に示すべく、経営トップと社外役員が企業不祥事の要因について議論している様子を全役職員が視聴できるよう社内に発信している事例
      • 過去に発生した不祥事及びそこから得た教訓が役職員の入れ替わりと共に風化し、同種事案や根本原因を同じくする新たな不祥事が発生することのないよう、経営陣が中心となって継続的な注意喚起を実施している事例
      • トップダウンの指示だけではない双方向のコミュニケーションによりコンプライアンス・リスク管理に資する企業文化の変革を達成すべく、経営陣と職員との意見交換を定期的に実施している事例

    • 内部通報制度については、通報者の選択肢の幅を広げるべく通報窓口を複数用意する方法、匿名性を高める観点から外部の第三者へのアクセスを促進する方法、不適切な行為に気づいていながら報告漏れがあった場合に懲罰や減点評価につなげる方法等、企業価値を大きく毀損するような不正の防止に役立つ内部通報制度の確立に向け、利用促進やその実効性を高める方法を各社検討している。もっとも、内部通報制度は存在していたものの有効に機能せず問題事象につながった事例も見受けられるところ、利用促進やその実効性を高めるべく、さらなる改善が望まれることが窺われる結果となった

    • 健全で風通しの良い企業文化の醸成がコンプライアンス・リスクの抑止につながるということは、多くの金融機関において共通認識となりつつあり、企業理念、社是(行是)、倫理基準、行動規範等、役職員が判断に迷った際に立ち返るべき基本理念を根づかせ、目指す企業文化を醸成するため、研修や情報共有の充実に向けた取組みの実施に向けて努力していることが窺われた

    • 経営陣を中心に基本理念に基づいたメッセージを繰り返し発信したとしても、事業部門の職員を含む全役職員に浸透させることは必ずしも容易ではないという課題や悩みも聞かれるところであり、また、実際にどのような企業文化が醸成されているかの検証まで実践している金融機関は多くないことが窺われる結果となった

    • 地域金融機関や小規模金融機関等を中心に、事業部門の業務及びそこに潜在するリスクに関する理解と、リスク管理の専門的知見とを併せ持つ人材の育成及び確保をどのように図るかが課題となっていることも窺われる結果となった

    • 金融機関においては、昨今の収益環境を踏まえた事業部門強化や業務効率化の必要性、人的資源の限界等を踏まえ業務を行うことになると考えられるものの、内部監査部門についても、その態勢整備を疎かにした結果、問題事象につながった事例が存在する

    • 幅広くリスクを捕捉及び把握することは、金融グループに属する各金融機関においても重要であるが、目の前に直接的な顧客が存在し、事業を行う立場にある金融機関においては、自社及び目の前の顧客の利益やリスクについての検討までは行うものの、金融グループの一員としての自社の対応が社会・経済全体に悪影響を及ぼすことにならないか等のより本質的な観点からリスクを深く洞察することが困難な場合も想定され得る。このような場合においては、金融グループ全体を総括する立場にある持株会社の経営陣や社外役員が中心となり、自社グループの各金融機関の姿勢や対応に問題がないかといった点や、利用者保護や市場の公正・透明に影響を及ぼしグループの信頼を大きく毀損する可能性がないかといった点につき検討し、各金融機関に問題意識を提示する等の対応が期待される

    • 地域金融機関や小規模金融機関等を中心に、「コンプライアンス・リスク管理に係る人材に限らず、若手職員の離職をどう防ぐのか等、人材確保及び人材流出に関しては企業防衛の観点からも検討が必要な状況である」との意見や、「専門性のある人材が多くないという事情もあり、人材のローテーションを控えている結果、特に管理部門及び内部監査部門の人材の長期在籍や高齢化が生じており、後継者の育成が問題になりつつある」といった意見もあった

    • 職員の不適切な行為の事後対応だけでなく、不正の予兆把握又は未然防止の観点から情報通信技術をどのように活用するかについては、AIやデータ・アナリティクスの手法等の進展を踏まえつつ今後検討を進める方針とする金融機関が多く、「AIについては、多くの行動パターンを学習させる必要性や探知の正確性・網羅性が100%でないこと等から、足元では、目視との組み合わせが必要と認識している」、「AIやデータ・アナリティクスの精度が発展途上であるばかりか、そもそも分析対象となるデータ(顧客との交渉履歴等)が適切に入力され管理されているのかという問題がある」といった意見や、特に、比較的小規模な金融機関からは、「足元、マンパワーで対応できており、情報通信技術を活用している状況ではなく、現時点では必要性を強く感じてはいない」等の意見が聞かれるところであり、多くの金融機関において今後の課題の一つと捉えている傾向が窺われた

    • 様々な情報を感度良く捉える姿勢は重要であるものの、把握した一部の情報(制度変更や国内外の当局の発信する情報を含む)につき、自社にとっての影響度や優先順位を十分に検討することなく、過度に反応し過ぎてしまい、際限ある人的・物的資源を不相当に割き、自社にとって真に重要なリスクへの対応が手薄になってしまうのであれば適切ではない

    • 潜在的な問題を前広に察知することで、将来の問題を未然に防止することは容易ではなく、様々な手法を試行し、それぞれの金融機関に適した手法を追求すべきと考えられる。また、ルールの整備よりも、社会の目、社会の要請、対企業といった観点では各種ステークホルダーの要請といったものの方が、より早いスピードで変化している。そして、そのような要請に反する行為に対しては、たとえ明確に禁止するルールがない行為等であったとしても、それが不適切だとの見方が社会的に高まれば、容赦のない批判が寄せられ、コンプライアンス・リスクが顕在化し、企業価値が大きく毀損されることが起こり得ることから、経営陣を中心に想像力を柔軟に働かせつつ、企業価値の向上につながるコンプライアンス・リスク管理を実践すべく、継続的な検討を行っていくことが望ましいと考えられる


    金融庁 「金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題」の公表について
    ▼(別紙)金融機関の内部監査の高度化に向けた現状と課題

    • 内部監査部門が、リスクベースかつフォワードルッキングな観点から、組織活動の有効性等についての客観的・独立的な保証(アシュアランス)、助言(アドバイス)、見識を提供することにより、組織体の価値を高め、保全するという内部監査の使命を適切に果たすことが必要であり、急激な環境の変化に応じて、内部監査を高度化していくことが求められている

    • 大手金融機関は、準拠性監査からの脱却を意識し、経営環境等の変化を捉えた予兆的な観点からの監査を志向している状況にあり、内部監査の水準は、以下のような取組状況も踏まえると、第二段階~第三段階に位置づけられると考えられる

    • 例えば、内部監査部門の地位向上や専門性の確保を図るため、中長期的なキャリアパスを明確化し、計画的な専門人材育成・配置を行い、内部監査態勢を充実させる取組みが見られる。また、海外業務やグループ連携業務が進展している一部の大手金融機関では、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策やサイバーセキュリティといった高リスクの専門分野において、グループ一体の監査を行うため、持株会社の内監査部門に専担チームを設置するといった取組みも見られる

    • 他方で、内部監査部門による発見事象の背景や原因の掘り下げが十分に行われておらず、経営戦略や業務運営の改善に十分つながっていないといった課題も認められている

    • モニタリングで認められた課題
      • 個々の発見事項に対する原因分析の深度不足により、複数の事象に共通するような根本原因までの追及が不十分
      • グループ・グローバルベースのリスクアセスメント、監査計画、監査の品質管理及び人材管理等に課題
      • 本部監査やテーマ監査におけるデータ分析の有効活用に課題
      • 一部の大手金融機関では、リスク識別の網羅性、適時のリスク認識及びリスクアセスメント結果の文書化について課題
      • グローバル化の進展等に伴い、海外拠点を含むグループ全体の監査部員を実効的に統括し得る、内部監査の専門家としての監査部門長の採用又は育成が課題
      • 一部の大手金融機関では、年齢・監査経験年数・専門分野等を踏まえた人材のポートフォリオの適正化、キャリアパスの明確化・運用、専門人材確保等の態勢面に課題
      • 一部の大手金融機関では、グループ会社の内部監査の品質向上に向けて、定期的に親会社でモニタリングを実施し、子会社の内部監査結果に依拠可能と評価しているものの、取組みが不十分と認められる事例(監査態勢の整備、監査方針の決定プロセス、リスクアセスメント)が見られ、子会社に対する実効的な品質評価が課題
      • 一部の大手金融機関では、年に複数回の意見交換を実施しているものの、単なる情報や成果物の共有等、一方通行の情報発信に留まっている先も存在

    • 地域金融機関を含むその他金融機関は、リスクベース監査への転換や経営監査の実施を標榜する一方、依然として伝統的な監査機能(不正・不祥事防止、準拠性監査)を重視する先も多い状況にあり、以下のような取組状況を踏まえると、内部監査の水準は、第一段階~第二段階に位置づけられると考えられる

    • もっとも、その背景には、昨今の人口減少・低収益環境下で、収益増加、効率的な経営やスピード感のある業務遂行が求められる中、全社的な人員削減が進展している状況であり、事業部門の自律的統制機能や、管理部門のモニタリング機能が十分ではなく、内部監査部門がこれらの機能を補完している状況下にあり、なおかつ内部監査部門のみに人員を追加的に配置できない事情があることも、高度化を阻害する要因の一つとなっていると考えられる

    • モニタリングで認められた課題
      • リスクに応じて、部署別・テーマ別監査を効果的・効率的に使い分ける先もあるが、本部監査に対する深度不足等が認められる(リスクアセスメント結果は、監査周期の決定に活用するに留まり、具体的な監査手続・プロセスへの反映まで落とし込めていない。また、リスクアセスメント結果が経営陣に報告されず、監査計画は年間監査スケジュールが中心となっている)
      • リスク管理委員会等の会議体への陪席や議事録閲覧といった日常的かつ継続的なモニタリングを実施する先が一定程度存在する一方、データ分析等深度あるモニタリングの実施に課題
      • 多くの先において、人材のポートフォリオの適正化、キャリアパスの明確化・運用、専門人材確保等の体制面に課題
      • IT・市場分野に加え、企画等の本部経験者が不足しているほか、高齢社員の出向待機ポスト化から脱却できない状況
      • 持株会社について、グループ監査態勢の運用状況(監査資源管理、全社的リスクアセスメント)に課題
      • 監査計画・予算の承認は取締役会決議としながらも、監査等委員へは個別の監査結果の報告等の連携に留まっている先も存在
      • 定期的な品質評価(内部評価及び外部評価)を実施していない
      • 内部評価は、チェックリストを充足するための作業となり、PDCAサイクルが機能していないほか、外部評価は、提言事項等の趣旨を理解しないまま形式的対応に終始し、実質的な改善対応がなされていない
      • 内部監査部門又は外部監査人からの単なる情報提供の場に留まり、リスク認識共有を踏まえた各監査主体の活動に活かされていない

    • 内部監査が更に高度化している背景としては、デジタライゼーションの進展により、金融機関の経営環境が急速かつ革新的に変化していることに加え、社内外のステークホルダーからの要求も従来以上に多様化・高度化(SDGs12への対応等)していることが挙げられる

    • ステークホルダーの要求の多様化・高度化に伴い、その変化を的確に捉えていないことに起因する従業員等によるコンダクト・リスクが高まってきている状況にある

    • 第四段階に到達した金融機関の内部監査部門は、保証やそれに伴う課題解決に留まらず、信頼されるアドバイザーとして、経営陣をはじめとする組織内の役職員に対し、経営戦略に資する助言を提供することが期待される

    • 加速する環境変化等に対応するためには、リスクの変動を即時に把握し、リスクの高まりが認められた場合には、必要な監査を速やかに実施するとともに、監査の内容も状況変化に合わせて迅速かつ柔軟に変更できる態勢を整えておく必要がある

    • 機動的な監査等を実現するためには、ITインフラの整備及びデータ分析をはじめとするITを活用した監査手法の高度化を図っていく必要がある

    • コンダクト・リスクは、従来のような方針、制度、システム等の整備のみによって低減することは難しいことから、経営陣は、従業員等の行動に影響を与える企業文化を、ステークホルダーの要求を満たすものにしておく必要がある。これに伴い、企業文化に対する監査の重要性は高まっており、海外G-SIFIsにおいても取組みが進められている

    • 内部監査部門が、保証に留まらない、経営戦略に資する助言を行うためには、内外環境変化やビジネスモデルの変革等に対応した積極的な予測を行うとともに、経営戦略の策定段階から、内部監査部門が同時並行でモニタリングを機動的に実施する取組みが期待される


    金融庁 「モニタリングの実施状況等に係るコンサルティング業務」報告書等の公表について
    ▼報告書概要
    • 金融行政方針に対しては、金融機関側・金融庁職員側の調査対象者ともに賛同する意見が大多数
      • 従来よりも金融庁側からの情報発信が充実している点を、金融機関は肯定的に評価
      • 一方で、金融機関の業態や規模に即した具体的な内容の発信や英語での発信文書について、より充実することを期待
      • 金融行政方針の公表タイミングがより早まることを期待

    • 対話を重視したモニタリングに移行し、従前に比べて格段にモニタリングへの納得感は向上
      • 深度ある対話による納得感のあるモニタリングを、金融機関は肯定的に評価
      • 一方で、金融機関と監督当局という関係性等から双方向での率直な対話の実現の難しさを感じている

    • モニタリング手続きについては、ポジティブな評価が多数
      • モニタリングの目的の説明やモニタリングの進め方、金融機関への配慮、フィードバックなどについて「満足している」という評価が多く聞かれた
      • 一方で、これらの点につき、消極的評価やコメントも見られ、取扱いにバラつきが生じている

    • 地域銀行モニタリング
      • オンサイトの業務の実態を踏まえて役割分担の改善が必要、短期間での異動サイクルにより経験が十分に積めていない、将来的に人的リソースが足りなくなる可能性がある、金融機関からもベテラン担当官とその他の担当官との間で意見が食い違うことがあるとの意見が出ており、組織体制や人員育成等含めた方針が金融庁内でも十分に確立されていないのではないか
      • 昔に比べて、金融機関への財務局の関与が少なくなっている、金融庁と財務局との間での意思疎通や意識の共有が不足している、役割分担の明確化やその厳格な運営が必要、との意見が出ており、モニタリングの手法や方針が大きく変わっていく中で、両者の意思疎通がより強く求められているのではないか
      • 「金融仲介機能の発揮」に対する理解が金融機関内で醸成されていない、モニタリング担当官においてもそれぞれで解釈が異なっている、また、金融機関との対話においても、どこまで指導を行うべきか判断が難しい、との意見が出ており、「金融仲介機能の発揮」について、金融庁内の解釈が明確に示されておらず、現場の担当官がモニタリングの現場で試行錯誤している段階にあるのではないか


    【2019年6月】

    金融庁 「金融機関のITガバナンスに関する対話のための論点・プラクティスの整理」(案)へのパブリックコメントの結果等について
    ▼別紙「コメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」
    • 本文書は、「経営者がリーダーシップを発揮し、ITと経営戦略を連携させ、企業価値の創出を実現するための仕組み」と定義したITガバナンスをどう進めていくかについて、経営者をはじめとした執行サイドに必要な考え方や着眼点を取り纏めたものであり、まずは執行サイドと対話を進めていくことを考えております。ITガバナンスの発揮状況等の監視・検証を誰が担うかは金融機関の規模・特性等によって異なり、ガバナンスそのものの議論になることから、現時点では、本文書の記載に含めておりませんが、今後の参考にさせていただきます

    • 本文書はより良い実務に向けた対話の材料とするためのものであり、検査・監督において、本文書の個々の論点を形式的に適用したり、チェックリストとして用いることは想定しておりません。また、本文書を用いた対話にあたっては、金融機関の規模・特性を十分に踏まえた議論をしていく必要があると考えています

    • 個別の金融機関の実態把握を前提に、金融機関との十分な対話を行うことにより、恣意的な判断に基づいて検査・監督を行うことがないよう努めたいと考えています。また、金融庁としても、金融機関との双方向の議論は重要であると考えており、対話を通じて各金融機関がデジタライゼーションに関する規制・監督上の課題・悩みを抱えていることを把握した場合の対応例について、「4.(3)対話にあたっての留意点」に記載しました。ITガバナンス等に関するモニタリング態勢については検討中ですが、今後研修等を通じて、モニリタング能力の向上、財務局への周知、必要な態勢整備を行っていくことを考えています

    • 金融庁としては、金融機関を巡る収益環境が変化(人口減少・高齢化の進展や低金利環境の長期化等)する中、金融機関が利用者ニーズにあった金融サービスを引き続き提供していくには、経営戦略とITシステムとを整合させるための仕組みであるITガバナンスを機能させることが、将来的な健全性にも関わりうる重要な課題であると認識しています。金融庁はITガバナンスについて、金融機関に対して形式的・画一的な対応を求めることがないよう、特定の答えを前提としない探求型の対話を行っていく方針ですが、こうした対話の中で、放置すればいずれ金融機関の健全性に重要な影響を及ぼしかねない課題が識別された場合、金融機関との間で認識を共有の上、対応を求めていく場合があります

    • ご意見の通り、金融庁としてもIT戦略の見直しに伴う経営戦略の見直しは必要と考えております。その趣旨を踏まえ、「2.(2)経営戦略と連携した「IT戦略」」にて、「環境変化に応じた経営戦略の見直しを含め、IT戦略がその時々の経営の考え方に沿ったものとして適切に機能するよう、適宜点検・見直ししていくことが重要である」と記載しています

    • 「最低基準」とは、金融機関の規模・特性等を踏まえつつ、一般的に公表されている各種ガイドライン等の内容に照らして、金融機関のシステム安定稼動を維持するために最低限必要な事項のことであり、従来のミニマムスタンダードとは異なります

    • モニタリング対象の金融機関については、従来と同様に潜在リスク(金融機関の規模など)やプロジェクトの難易度等を総合的に判断することを想定しており、必ずしもリスク評価の結果が不芳な先とはならないと考えています。そのため、風評リスクが高まるとは考えていません


    金融庁 「金融機関のシステム障害に関する分析レポート」の公表について
    ▼別紙 金融機関のシステム障害に関する分析レポート
    • 複数の金融機関において、インターネットバンキング(以下、「IB」という)に関するワンタイムパスワード認証(以下、「OTP認証」という)システムのエラーにより、個人IB、法人IBのログインが不可となる障害が発生した。その際、ATMや店頭に誘導するといったコンティンジェンシープラン(以下、「CP」という)を発動したものの、実効性が乏しいといった課題が認められた

    • 例えば、本事案では、CPの課題としては、2つの側面があると考えられる
      • IB等の新しいサービスの重要性や特性に応じたCPになっていない(IBのみ利用する顧客が増えていることや店舗が周辺にないためにIBを利用する顧客がいるといった点を考慮せず、単純にIBが復旧するまで待つ、あるいは、店舗誘導という代替案があるからよしとするといった実効性のないCPになっている)
      • 委託先の使用するシステムのパーツの特殊開発やパスワード等の把握困難な事象による障害発生が常に起き得ることを想定したCPになっていない

    • システム障害の復旧作業やシステム環境の変更作業等に関する本番システムでの作業手順誤りにより、システム停止やオンライン開始時間の遅延等、顧客に影響を及ぼすシステム障害が複数認められた。これらの障害の原因には、勘定系システムの共同化やレガシーシステムの有識者の高齢化等による有識者不足が背景にあることが見受けられ、有識者不足を補完するための作業手順書の改善や有識者の育成等が今後の課題であると考えられる

    • システム統合・更改は、大規模プロジェクトであること、専門性が非常に高いこと、日常的に経験できるものではないこと等の特質が考えられ、経験不足やプロジェクト管理態勢の整備が不十分のままプロジェクトを開始したこと等に起因し、ネット銀行等において、新システム稼働後に多くの障害が発生し、ATMの取引不能、残高情報の誤更新といった顧客サービスに影響を及ぼすシステム障害も認められた

    • スマートフォン等のスマートデバイスによる資金決済、全銀システム接続時間拡大対応等の利便性向上やキャンペーン等のイベントによる取引量の増加に伴い、システムカウンターの上限値超過、システムの処理能力不足により、システム停止等の顧客サービスに影響を及ぼすシステム障害が複数認められた。このため、今後、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会等のイベントによる一時的な取引量の増加も考慮した上で、システムカウンター上限値、システムの処理能力、データ保存容量等について、事前検証を行うことが課題であると考えられる

    • 暗号資産交換業者の障害を事象別に分析したところ、プログラムの誤りや作業ミス等により、取引ができなくなるなど顧客サービスに影響を及ぼすシステム障害が複数認められた。暗号資産技術特有の問題点に起因する事案は少なく、設計考慮漏れといった、一般的なシステムの品質管理態勢が不十分であることに起因するものが大半を占め、業容に比べてシステム担当者が不足していた事例もみられた

    • 資金移動業者等の障害を事象別に分析したところ、作業ミス等により、決済サービスが利用できなくなるなど顧客サービスに影響を及ぼしており、以下のような傾向や課題であると考えられる事項が認められた
      • システム移行時等に作業手順書を作成しておらず作業ミスに繋がった事案やシステム能力増強のためのサーバー追加時の本番移行作業ミス等、作業手順書未作成や再鑑不足を主な原因とする障害が認められた。したがって、システム移行時等の作業手順書作成、作業手順再鑑の徹底といった作業品質確保への取組みが課題であると考えられる
      • 要件の考慮不足やプログラミングミス等、設計・製造時の不備に起因する障害が認められた。それぞれの工程でのレビューや埋め込んだ不具合を未然に発見するために本番同等の環境で網羅的なテストを実施するなどのテストの強化が課題であると考えられる
      • 委託先の対応漏れによるシステム障害を起因とし、顧客サービスに影響を及ぼす障害も認められたため、今後、委託先管理の強化が課題であると考えられる

    • 子会社が親会社のシステムを活用し、金融サービスを提供しているため、本来であればグループとしてシステムリスク管理態勢等を整備すべきところ、グループとしてのリスクアセスメントを実施しておらず、システムリスク管理態勢が十分でない可能性がある先も見受けられた

    • 金融商品取引業者の障害を事象別に分析したところ、ソフトウェア障害、管理面・人的要因による障害が太宗であった。特にネット証券会社からの報告件数が多く、これは、日頃から頻繁に新機能の追加や機能改修を行っており、取り扱う商品に複雑な特性をもったものが多いことなどの背景が考えられるものの、一方で、作業ミスや設計誤りによる障害も認められており、手順書の一部未整備や再鑑の未実施、システム変更の影響調査漏れ等に課題があると考えられる


    金融庁 「システム統合・更改に関するモニタリングレポート」の公表について
    ▼別紙 システム統合・更改に関するモニタリングレポート
    • 大規模プロジェクトに必要な進捗状況を的確に把握する体制を整えないまま、過度にIT組織等に依存し、プロジェクトへの関与が不十分となる事例が複数認められた。このため、経営陣による次工程への進行可否の判断において、具体的に何を確認し、判断すべきかを定めて予め理解しておくことやシステム統合リスク管理が行える人材を育成・確保することが課題であると考えられる

    • システム統合・更改プロジェクトは、大規模プロジェクトとなることから、関連部署が広範囲にわたり、プロジェクトに関わる要員数も多くなるため、進捗や品質を厳しく管理するといったプロジェクト管理を適切に行う体制及び専門要員が必要となる。しかしながら、大規模かつ複雑なプロジェクト管理を行った経験がないため、体系的に進捗や品質の管理ができておらず、進捗遅延を看過したり、品質に関する問題の発見が遅れたりする事例が多く認められた

    • 本番システムへの移行可否を最終意思決定する移行判定は、大規模プロジェクトでは関係者も多く確認事項も多岐にわたることから、作業が単に終了したかどうかを確認するだけでなく、新規に事業を開始する際と同等以上の注意を払いながら、業務及びシステムの移行判定基準を明確化し、経営陣がこの移行判定基準に従い、最終的な移行実施可否を判断することが重要である。しかしながら、組織的に移行判定を行った経験がないため、単に進捗確認の延長と捉え移行判定が形骸化しているなど、慎重に判断する態勢になっていない事例が認められた

    • 事務対応については、業務が大きく変わることを前提として、新しい事務が円滑に行えるレベルになるまで管理部門が事務の習熟度合いを定期的に検証し、把握した問題に対し適切に対応していくことが重要である。しかしながら、事務対応については営業店任せにしたり、研修における習熟度合いの検証を適切に行わないなど、システム対応中心のプロジェクト管理となり、事務対応の管理が不十分な事例が認められた

    • 大規模プロジェクトのシステム対応は、システム開発の範囲が広く、テストを実施する環境に制限があることにも配慮し、本番システム稼働後に顧客影響を及ぼす障害等が発生しないよう、テスト体制等を十分整備する必要がある。しかしながら、システム対応を従来の小規模のシステム開発案件の延長と捉え、テスト計画が不十分であるなど、開発管理が適切に行われていない事例が認められた

    • 特に、システム開発を全面的に外部委託している金融機関においては、委託先に過度に依存する傾向がある

    • 不測の事態への対応については、商品・サービスや業務が大幅に変更されることや、コンピュータセンター拠点が変更されることなどを踏まえて、システム障害や災害の発生時にシステムを復旧させることや対策本部を立ち上げるといった手順をまとめたコンティンジェンシープラン等を整備する必要がある。しかしながら、システム統合・更改の移行作業前後及び本番システム稼働後にどのような事態が起こり得るかの洗い出しを、現行業務と同様の対応で可能として十分に行っておらず、不測の事態のシナリオと対策が不足していたり、重要拠点等の変更に伴う対策の検討が十分行われていない事例が認められた

    • 監査については、プロジェクトの規模・特性やリスク等を踏まえて、工程ごとの作業進捗、品質、工程開始・終了判定などに問題ないかを監査するといったプロジェクト監査を行うことが必要であり、特にシステム開発及びプロジェクト管理等の知見を活かしつつ工程ごとの勘所を適時監査することが重要である。しかしながら、プロジェクトにおける内部監査部門の関与が不十分であったり、プロジェクトに関する監査のノウハウが不足している事例が認められた。例えば、監査部門においてプロジェクトリスクが高まってことを認識しているにもかかわらず、タイムリーに監査していないなどの事例が認められた

    • 今後の金融庁の取組
      • ビジネスモデルや経営戦略を実現するためのITシステムの構築にあたっては、システム機器の更改時期や共同センターの契約更新時期等に配慮し、適切な時期に検討を開始する必要がある。また、システム統合・更改を着実に実現させるためには、リリース時期を最優先とせず十分な期間を確保したプロジェクトを立ち上げることが重要であり、このタイミングや方向性について議論していく
      • ビジネスモデルや経営戦略を実現することなどを目的に立ち上げられたシステム統合・更改プロジェクトにおいて、システム統合リスク管理態勢が十分に整備されないままプロジェクトを開始し、経営陣が適切に関与していない金融機関も認められたことから、ITガバナンスの対話等を通じて、プロジェクトの計画段階からシステム統合リスク管理態勢の整備状況について議論していく
      • システム統合・更改における大規模プロジェクトにおいては、プロジェクトの特性・リスクに応じたスキルを持った人材をいかに登用するかが要であり、プロジェクト推進・管理態勢の整備に関するノウハウ不足が懸念される場合は代替手段の検討やIT人材の確保・育成をどのように行っていくかなど、IT人材戦略の策定・実行が重要である。こうしたことから、ITガバナンスの対話等を通じて、IT人材戦略に係る取組みについて議論していく


    金融庁 「金融分野のサイバーセキュリティレポート」の公表について
    ▼金融分野のサイバーセキュリティレポート
    1. デジタライゼーションの加速的な進展を踏まえた対応
      • 大手金融機関では、特にクラウドサービスやRPAなどの活用が進んでおり、適切にリスクを管理するため、ノウハウ・専門人材の確保などを進めつつ、これまでのサイバーセキュリティのフレームワークに沿ったセキュリティ対策を実施
      • デジタライゼーションの進展による外部依存度の高まりを踏まえ、外部委託を含めた適切な対策が必要。また、あらゆるサイバー攻撃を事前に防御することは難しく、侵入されることを前提とした対策がより重要。外部委託先を含めた情報資産の把握、リスク評価、入口・内部・出口対策(多層防御)に加え、監視・検知機能の強化、重要な外部委託先も含めたBCPの整備と演習・訓練を通じた実効性の向上を図っていく必要

    2. 国際的な議論への貢献・対応
      • 「脅威ベースのペネトレーションテスト(TLPT)」及び「サードパーティのサイバーリスクマネジメント」に関する基礎的要素を策定・公表(2018年10月)
      • G7諸国がクロスボーダーに連携して実施する合同演習へ参加。演習を通して得た知見や教訓を国内外の今後の取組みにつなげていく必要

    3. 2020年東京大会等への対応
      • 連携会議を活用し、2020年東京大会を見据えた大規模インシデント発生時の連携態勢について、官民の関係団体との間で連携手順を共有するとともに、演習等を通じて実効性を確認していく必要

    4. 金融機関のサイバーセキュリティ管理態勢の強化
      • 平時のサイバー対策
        • 中小金融機関等のうち、地域銀行については、経営陣も関与して取組計画を策定し、自主的に強化を図っている状況。一方、脆弱性診断等については意識的に実施している先は一部に留まり、実施基準も定められておらず、必要性が十分浸透していない
        • 信金・信組については、大部分はリスク評価・コンチプラン策定を完了。今後はリスク評価に基づく対策が重要。脆弱性診断等は地銀以上に浸透していない
        • 証券会社等については、取組みが進展している金融機関が増えている一方、依然として取組未着手・停滞状態の先が多くみられた
        • 3メガについては、海外の最新動向を踏まえた自組織の取組計画を策定し、高度化に向けた取組みを実施。サイバー攻撃の複雑化・巧妙化、国際的な動向等を踏まえ、グループ・グローバルでの一元的な管理態勢の更なる高度化に期待
        • 他の大手金融機関については、リスク評価に基づき、サイバーセキュリティ態勢の強化に継続的に取り組んでいる。一方、グループ・グローバルでの一元的な管理態勢や脆弱性対応に改善の余地があり、継続的な改善・高度化に期待
      • 有事のサイバー対策
        • 中小金融機関等について、多くの金融機関がコンチプラン等の見直しや社内外の情報連携強化に向けた対応を実施し、演習を通じて対応態勢を改善。一方、インシデント対応時における委託先との連携や顧客対応等が不十分、インシデント対応に必要な人員が確保できていないなどの課題が認められ、対応能力の向上を図っていく必要
        • 大手金融機関について、「合同演習」への参加を通じて、大規模なインシデントに対する我が国金融システム全体の対応能力を向上。「脅威インテリジェンス」の活用など、TLPTの深度を更に高めていく必要

    5. 情報共有の枠組みの実効性向上
      • 金融ISACの加盟金融機関数は着実に増加。特に新たに導入されたトライアル会員制度は、多くの中小金融機関の「共助」参加への第一歩として機能
      • FISC主催のワークショップに関して、信金・信組や地域証券の参加が増えるなど相応にサイバーセキュリティ対策への関心や「共助」の意識に高まり。一方で、極端に参加が少ない地域もあり、「共助」に対する意識に差

    6. 金融分野の人材育成の強化
      • 財務局主催のセミナーやワークショップを開催し、経営層の意識改革を促した。今後、こうした取組みを他の地域にも展開していくことが重要
      • 2020年東京大会に向けて、経営層のリーダーシップの下、サイバーセキュリティに係るリスクを重大なビジネスリスク・コーポレートリスクの一つとして捉えて取組みを進めることが重要

    7. 金融庁における今後の取り組み
      • デジタライゼーションの進展により、金融機関のビジネスモデルの革新、プラットフォーマーと呼ばれる非金融プレイヤーの参入など、金融分野を取り巻く環境は急速に変化。また、サイバー攻撃が一層複雑化・巧妙化する中、今後「2020年東京大会」などの国際的なイベントを控え、当局として、金融業界全体のもう一段のサイバーセキュリティ対策の強化を図っていくため、以下の取組みを重点的に推進していく
        • デジタライゼーションの進展を踏まえた対応:金融機関の規模・特性を踏まえつつ、デジタライゼーションの進展状況等の把握に取り組む。また、非金融プレイヤーを含む様々な主体から積極的に情報を収集し、金融分野に対してサイバーセキュリティの観点から必要な対応をプロアクティブに促していく
        • 2020年東京大会に向けた対応:2020年東京大会に向けて、実態把握や対話等を通じた各金融機関のサイバー対策の強化、脆弱性診断・TLPTや演習等を通じたサイバー対策の実効性向上に取り組む。「サイバーセキュリティ対策関係者連携会議」等を活用し、金融ISACやFISC等とともに、金融分野における大規模インシデントへの対応等への態勢強化を推進


    金融庁 株式会社フィスコ仮想通貨取引所に対する行政処分について
    • 株式会社フィスコ仮想通貨取引所(本店:大阪府岸和田市、法人番号1120101054642、仮想通貨交換業者)(以下、「当社」という。)に対しては、資金決済に関する法律(平成21年法律第59号、以下、「法」という。)第63条の15第1項の規定に基づき、本年2月13日、金融庁において立入検査に着手した

    • 上記の立入検査により、当社の業務運営状況を確認したところ、経営陣に法令等遵守の重要性の認識が欠けていたことから、法令等遵守態勢をはじめとする内部管理態勢を整備しておらず、これにより複数の法令違反を招いていたほか、経営計画等の経営上の重要課題について取締役会で議論していないなど、当社の経営管理態勢に問題が認められた

    • このほか、マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係るリスク管理態勢、外部委託管理態勢などの内部管理態勢においても問題が認められたことから、本日、法第63条の16の規定に基づき、以下の内容の業務改善命令を発出した

      1. 適正かつ確実な業務運営を確保するための以下の対応
        1. (1)経営管理態勢の構築(内部管理部門及び監査部門の機能が十分に発揮できる態勢の構築を含む)
        2. (2)法令等遵守態勢の構築
        3. (3)マネー・ローンダリング及びテロ資金供与に係るリスク管理態勢の構築
        4. (4)システムリスク管理態勢の構築
        5. (5)外部委託管理態勢の構築
        6. (6)仮想通貨の新規取扱等に係るリスク管理態勢の構築
        7. (7)帳簿書類の管理態勢の構築
        8. (8)利用者情報の安全管理を図るための管理態勢の構築
        9. (9)監査態勢の構築
      2. 上記1に関する業務改善計画を令和元年7月22日までに、書面で提出
      3. 業務改善計画の実施完了までの間、1ヶ月毎の進捗・実施状況を翌月10日までに、書面で報告


    金融庁 金融審議会「金融制度スタディ・グループ」 (平成30事務年度第12回)議事次第
    ▼資料 「決済」法制及び金融サービス仲介法制に係る制度整備についての報告≪基本的な考え方≫ (案)
    • 上限額を超える送金に対する利用者のニーズに対応する必要がある。このため、資金移動業に、上限額を超える「高額」送金を取り扱うことができる新類型を設けることを検討する。また、当該新類型について、そのリスクを踏まえ、追加的に必要となる対応を検討する

    • 現行の資金移動業者に対する規制枠組みは、上限額以下の送金を取り扱うことを前提に設計されている。他方、上限額を大幅に下回るような少額の送金に伴うリスクは相対的に小さいと考えられる。このため、フィンテック事業者の新規参入を促進するといった観点から、数千円又は数万円以下の「少額」の送金のみを取り扱う資金移動業者について、適用される規制を何らか緩和する余地がないかを検討する

    • 企業間取引に係る決済などの高額送金に関して、その履行が確保されない場合には、資金の受け手が資金繰りに窮するなど、社会的・経済的な影響が大きくなる可能性があるとの指摘がある。そのため、送金の履行を確保することがこれまで以上に重要となる。したがって、特に、システムリスクを含むオペレーショナルリスクの管理について、より重点的な検査・監督が必要となると考えられる

    • また、銀行と同様に高額送金を取り扱うことが可能となることから、マネー・ローンダリングやテロ資金供与に係る対策についても、国際的な要請を踏まえ、事業者において、より厳格な態勢整備等が必要となると考えられる

    • 多種多様なサービスが提供されるようになる中、一部において、資金決済法制定時の想定を超えて、利用者資金が事業者に滞留していることが指摘されている。例えば、その額が10億円以上に上る事例も確認されている。このため、資金移動業者に利用者資金が滞留することによるリスクを低減する観点からは、利用者資金の受入れに、何らかの制限を設けることについて、今後、検討する必要がある

    • 「少額」の送金のみを取り扱う事業者であっても、マネー・ローンダリングやテロ資金供与に係る対策に関する国際的な要請を踏まえると、引き続き、犯罪収益移転防止法上の取引時確認義務等を適用する必要があると考えられる

    • 「第三者型」かつ、「IC型」や「サーバ型」の前払式支払手段に関して、利用者資金の保全に関する規制等を見直すことを検討することが適当であると考えられる。なお、見直しの検討にあたっては、利用実態等を踏まえるとともに、提供されているサービスの内容を踏まえ、「送金サービスに類似した性質」をどのように考えていくかを明らかにする必要がある。また、前述の資金移動業に関する検討と同様に、取扱額に応じて規制を柔構造化するなど、リスクに応じた規制としていく必要がある

    • 資金移動業者が提供する送金サービスと異なり、前払式支払手段は払戻しが認められておらず、マネー・ローンダリングやテロ資金供与に係るリスクが相対的に限定されている。このため、取引時確認義務等については、これを引き続き課さないこととすることが考えられる

    • 債権者が一般消費者である場合については、一般消費者が「収納代行」業者の信用リスクを負担することとなり、上述のような実質的に個人間送金に該当するようなものは資金移動業として規制対象とすることが適当である。他方で、その他の個人間の「収納代行」については、今後、実態について把握を行い、資金移動業の規制の潜脱と評価されるものはどのようなものかについて、きめ細かに検討していくことが重要である

    • 利用者利便の向上の観点からは、送金サービスについて、加盟店に係る規定や、抗弁権の接続に係る規定を、法令上、一律・画一的に設けることは、必ずしも適当ではないと考えられる

    • ポストペイの類型については、「信用供与」に関する規制が中心となるため別途の検討が必要となるが、「少額」での利用に限定された「ポストペイサービス」を念頭に、過剰与信防止という規制目的を適切に確保しつつ、リスクに応じた規制の合理化を図ることについて、今後、検討することが適当である

    • 仲介業者に関する現行規制は「機能」ごとに分かれている。このため、仲介業者が「機能」をまたいで商品・サービスを取り扱う場合には複数の登録等が必要となり、事業者にとって負担であるとの指摘がある。こうしたことから、複数業種かつ多数の金融機関が提供する多種多様な商品・サービスをワンストップで提供する仲介業者を念頭に、参入規制の一本化を図ることが考えられる


    金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
    ▼共通事項
    • 投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果を公表。一棟建物件の土地・建物を一体的に取得するための融資について、(1)紹介業者の業務に係る適切性の検証を行っていた銀行は少数であったこと、(2)物件の生む収支を基礎とした事業性融資としての返済可能性を検証することが十分行えていない銀行もあったこと、(3)自らが顧客とのリレーションに基づき顧客の財産・収入の状況を把握することが十分行えていない銀行もあったこと、等が認められた。
    ▼主要行
    • 当庁では、新規株式公開(IPO)を行う企業が増加傾向にある中で、IPOを行う企業には、これまで見られなかったIT連技術を用いる企業や新たなビジネスモデルの企業が含まれることから、業態・業種に応じた引受審査の更なる品質向上に向けた取組みを促すため、証券会社の引受審査の状況についてモニタリングを行ってきたところ

    • また、昨年末のIPO案件に関し、これまでの実態把握において、金融機関側自らのリスクについての検討は十分に行われている一方、市場全体に与える影響についての検討や、IPO割当先となる顧客(主に個人の投資家)の目線に立った営業が行われていたか、といった観点で問題意識を持っており、引き続き、引受証券会社との間で対話を進めさせていただきたい

    • 銀行グループに関しては、以上に述べた証券子会社との対話に加え、(先月の意見交換会の際にも申し上げたが、)グループガバナンスの観点から、持株会社としてのリスク認識とその管理や銀行子会社、証券子会社に対する経営指導の状況等を含めた対話を行っていくので、引き続きよろしくお願いしたい

    • リスク性金融商品販売にかかる顧客意識調査を、インターネット及び郵送により実施。先行してインターネット調査の分析結果を公表

    • 本調査の質問項目を併せて公表。各金融機関において活用いただき、当方の調査結果との比較分析等を通じ、「顧客本位の業務運営」が、どの程度営業現場に浸透・定着しているか、確認されることを期待

    • 今月1日に改正入管法が施行され、新たな在留資格による外国人材の受入れが始まっている。外国人の皆様が生活していくにあたり、お困りにならないよう、当庁から金融機関の皆様に対し、(1)円滑な口座開設や、(2)多言語への対応の充実、また、(3)在留カードを使った本人確認等の手続きの明確化、(4)これらの取組みをガイドラインや規定で整備すること、等を要請している。当庁の調査によると、主要行におかれては、ほぼ全ての銀行が、既に内部規定を整備し、行内のイントラネットに掲載したり、研修を実施していらっしゃると承知している。こうした取組みが各営業店の職員の方々に伝わるよう、周知・徹底して頂きたく、我々としても、皆様の取組みの進捗状況や浸透度合いを確認していく。

    • また、外国人の方々は日本語が不自由な場合もあると思うため、円滑な口座開設に向けて、受入れ企業のサポートが重要である。本日の資料として配布しているが、犯罪への関与の防止も含め、当庁として受入れ企業の皆様に具体的にサポート頂きたい事項を今月上旬に取りまとめ、「パンフレット」として、当庁のウェブサイトに公表し、皆様にもお送りしている。皆様の御取引先の中にも、外国人材を受け入れている企業がおありになると思うが、こうした取引先企業にパンフレットを配布して、サポートを頂けるよう、ご協力をお願いしたい

    • なお、外国人向けの口座開設手続き等に係るパンフレットについても現在、当庁において作成中。全銀協におかれても、顧客向けのチラシを13言語で作成し、会員の皆様に共有されていると伺っている。こうしたチラシがあると、外国人の方は円滑に口座を開設できるようになり、口座売買やマネロン等の犯罪防止にも有効と思うため、来店時にお渡しできるよう、営業店への周知徹底をお願いしたい。

    • 最後に、マネロン・テロ資金供与対策について、全銀協において、外国人顧客の口座の継続的管理に係る留意点を取りまとめ、3月末に会員行に周知されたと伺っている。犯罪防止の観点から、在留カードを使った本人確認により、帰国時期を把握し、口座を開設したお客様については、帰国時に連絡を取って口座解約を促すことが重要である。全銀協においては、マネロン・テロ資金供与対策の観点から、3月末に普通預金規定の雛形を改正し、預金者の情報や具体的な取引の内容等について、正当な理由なく期限までに御回答頂けない場合には、入金、払戻し等の取引の一部を制限するなど、リスクに応じた対応が明確化されたと承知している。一部の金融機関におかれては、既に普通預金約款改訂していらっしゃると承知しているが、その他の金融機関におかれましても、約款の見直しも検討の上、顧客のリスクに応じた対応を強化して頂くようお願いしたい

    • 政府の「ギャンブル等依存症対策推進基本計画」が先週19日に閣議決定された

    • 全銀協においては、先月(29日)から貸付自粛制度の運用が開始されたので、各行におかれては、基本計画を踏まえ、店舗において周知用のチラシを利用者の目につきやすい場所に設置するなど、制度の周知をお願いしたい

    • また、基本計画においては、各金融機関におけるギャンブル等依存症に関する相談拠点の周知などの取組みの検討が求められている。現在、全銀協において具体的な対応を検討中と伺っているが、相談拠点の周知についても、協力をお願いしたい

    • 先月(11日)、国連安保理の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルが、直近1年間の加盟国による北朝鮮制裁の履行状況の調査結果と加盟国への勧告を取りまとめた報告書を公表した。報告書によると、
      • 北朝鮮が資金を獲得するため、サイバー攻撃を高度化し、金融機関からの不正送金や、仮想通貨交換業者から多額の仮想通貨を不正流出させた事例、
      • 北朝鮮の外交官が、制裁を回避するため、家族、大使館等の名義を使用して複数の口座を管理し、北朝鮮への輸出を支援した事例等が記載されている

    • 報告書の内容も踏まえ、他国や金融機関と情報交換を行い、サイバー対策やマネロン・テロ資金供与対策を引き続き強化していく必要があると考えている。今後とも、御協力をお願いしたい
    ▼日本証券業協会
    • 最近、証券会社において、重大な事案から軽微な事案まで、コンプライアンス上の問題が多く発生している。例えば、
      • 証券会社において、売却する外国株式の損益について、損失が発生しているにもかかわらず利益が発生している旨を伝えるなどといった虚偽表示又は誤解表示を行った事案
      • 杜撰な空売り注文の受注・執行態勢により、顧客との間で多数の決済遅延を発生させた事案、内部者取引や相場操縦等の不公正取引に係る事案
    • など法令等違反行為も発生しているほか、

      • 法令等違反行為には該当しないものの、市場の公正性・透明性の確保及び投資者保護の観点から問題のある事案が発生している

    • 各事案の内容に応じて根本原因等のモニタリングを行っているところ、顧客の利益よりも収益優先の業務運営が行われているほか、過去に発生した事案を踏まえた施策について、時間の経過に伴い、営業現場において、自己規律や教訓が風化する、あるいはそもそも根付いていないなど、内部管理に緩みが生じている状況が認められている

    • また、コンプライアンスについて、様々な施策を実施している場合でも、ルールベースの確認を中心としたものとなっており、営業現場等が、当該施策の趣旨や目的を十分に理解していないため、幅広い視点からの確認・検証が不十分となっている。そのため、そもそも事案のどこに問題があるのかといった本質に気付くことができないケースも散見される

    • 経営陣は、自らが顧客の利益を第一に考える経営姿勢を改めて明確に打ち出すとともに、適時・適切に営業現場の実態を把握し、過去の事案を踏まえた教訓を風化させず、高い自己規律の下で業務運営を行うための内部管理体制を整備していただきたい。また、様々な施策について、ルールベースにとどまらず、プリンシプルベースの観点から見直し、問題があれば適切な対応を行うなど、実効性あるコンプライアンス態勢を構築してもらいたい
    ▼日本仮想通貨交換業協会
    • 認定後半年経過したが、その間にも改正法案の提出や新規業者の登録等行っているところ、環境変化のスピードが早い暗号資産業界において、自主規制機能を継続的に発揮するためには、自主規制規則について機動的に見直し、充実させることが重要と考えている

    • 各暗号資産交換業者において、自主規制規則に則した内部規程を概ね策定したと認識している。ただし、内部規程は整備するだけでなく、その内容の適切性や十分性、遵守・定着されることが重要である。この点、各事業者が策定した規程に則り、自主規制を確実に遵守していくよう、貴協会において、実効的なモニタリングを期待している

    • 民事執行法等における債権差押え等に関して、債権者が裁判所への申立てにより、債務者以外の第三者から債務者の財産の情報を取得する手続を新設すべく、改正案が国会へ提出・審議されている。暗号資産交換業者については、当該手続における第三者である金融機関の対象となっておらず、通常、利用規約に基づき、差押命令を受けた顧客によるサービス利用を停止・解約するといった対応を行っていると聞いているが、業界として、民事執行制度の趣旨を踏まえ、関係法令が遵守されるよう、適切な対応をお願いしたい

    • 不正流出対策について、技術委員会の知見も活用し、より厳格な対策等の検討を続けていると承知。また、自主規制団体として、国内外の最新の不正流出事例及びその攻撃手法等に関する情報の収集・分析・周知を徹底してほしい。

    • コールドウォレット管理体制について、内部不正やオペリスクの観点から今後、各事業者における牽制・防止態勢のより一層の整備を求めたいと考えているところ、貴協会にもご協力願いたい


    金融庁 野村證券株式会社及び野村ホールディングス株式会社に対する行政処分について

    1.野村證券

    • (1)情報管理に係る経営管理態勢が十分ではないと認められる状況
      • 平成31年3月5日、野村證券市場戦略リサーチ部所属のチーフストラテジストは、株式会社東京証券取引所(以下「東証」という)の「市場構造の在り方等に関する懇談会」の委員を務める野村HD関連会社等の研究員から、東証で議論されている市場区分の見直しについて、上位市場の指定基準及び退出基準が時価総額250億円以上とされる可能性が高くなっていると推測される旨の情報(以下「市場構造に関する東証における検討状況に係る情報」という)を入手した。同ストラテジストは、同日及び翌6日に、野村證券社内及び野村HDの海外現地法人であるノムラ・インターナショナル(ホンコン)LIMITED(以下「NIHK」という。)の営業員2名並びに外部のファンドマネージャー1名に対し、市場構造に関する東証における検討状況に係る情報を伝達した。当該情報伝達を受けた営業員のうち、7名の営業員(うち1名はNIHKの営業員)が少なくとも外部機関投資家延べ33機関に対し、市場構造に関する東証における検討状況に係る情報を提供して勧誘する行為が認められた

      • また、当該ストラテジストは、「閾値250億円という目線が急浮上」という文言を含んだ情報提供メールを多数の外部機関投資家に向けて送信している(以下、当該ストラテジスト及び当該7名の営業員が行った一連の行為を「本件行為」という)

      • 本件行為は、法令等諸規則に違反する行為ではないものの、一部特定の顧客のみに市場構造に関する東証における検討状況に係る情報を提供して勧誘する行為であり、資本市場の公正性・公平性に対する信頼性を著しく損ないかねない行為であると認められる

      • 本件行為は、(ア)本件行為を適切に規律する規程が存在しなかったこと、(イ)本件行為に関与した社員がコンプライアンスの本質を理解しておらず、より有益な情報源を有していると示すことにより自らの評価を高めたいとの動機を優先し、市場の公正性・公平性の確保という証券会社にとって重要な役割に対する意識が不十分であるなど、証券会社の社員として求められる水準のコンプライアンス意識が欠如していたこと、(ウ)外部機関投資家に対する不適切な情報提供について、これを未然に防止すべき審査・監督体制が適切に整備されていなかったこと等を原因として発生したものと認められる

      • こうした実態を把握していなかったことに鑑みれば、野村證券経営陣は情報管理態勢に関する実効的な管理・監督を十分に行っておらず、経営管理態勢は十分なものではなかったと認められる

    • (2)過去の行政処分を踏まえた業務運営の改善が不十分な状況
      • 本件行為は、いわゆる早耳情報を利用した営業行為であり、その発生原因がコンプライアンスの本質を理解していないという点において、野村證券が行政処分を受けた平成24年の増資インサイダー事案と類似性が認められる。当該行政処分を踏まえ、野村證券は、情報管理を含む内部管理態勢の見直しや、社員の職業倫理の強化・徹底等を図ってきたとしているものの、(ア)本件行為が発生し、本件行為に気付き得た社員がいたにもかかわらず、疑問や是正の声が挙がることなく、結果的にそれが看過されていたこと、(イ)野村HDが実施した社員に対する意識調査において、コンプライアンスを法令遵守に限定して捉え、本件行為について問題ないと評価する意見も一部ではあるものの確認されていることに鑑みれば、コンプライアンス意識の全社員への徹底が不十分であり、業務運営の改善が不十分な状況にあるものと認められる

      • 上記のとおり、野村證券の経営管理態勢・内部管理態勢は十分ではないことから、金融商品取引法第51条の規定による業務の運営の状況の改善に必要な措置をとることを命ずることができる場合の要件となる「業務の運営の状況に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる

    2.野村HD

    • 野村HDの取締役会は、情報管理態勢の見直しや社員の職業倫理の強化・徹底というグループ一体となって取り組むべき課題に対して、平成24年の増資インサイダー事案の教訓等も踏まえ、適切なグループ経営管理機能を発揮させるべきところ、その取組みが十分ではなかったこと

    • 上記のとおり、野村HDのグループ経営管理は十分ではないことから、金融商品取引法第57条の19第1項の規定による対象特別金融商品取引業者の業務の運営の状況の改善に必要な措置をとることを命ずることができる場合の要件となる「指定親会社の業務の運営の状況に照らして公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる


    金融庁 「監査基準の改訂について(公開草案)」、「中間監査基準の改訂について(公開草案) 」及び「四半期レビュー基準の改訂について(公開草案)」の公表について
    ▼(別紙1)監査基準の改訂について
    • 現行の監査基準は、意見の除外により限定付適正意見を表明する場合には、監査報告書の意見の根拠の区分において「除外した不適切な事項及び財務諸表に与えている影響」を記載する中で、不適正意見ではなく限定付適正意見と判断した理由についても説明がなされることを想定している。しかしながら、前述のような指摘も踏まえ、財務諸表利用者の視点に立ったわかりやすく具体的な説明の記載が求められることから、監査基準上、意見の根拠の区分の記載事項として、除外した不適切な事項及び財務諸表に与えている影響とともに、これらを踏まえて除外事項に関し重要性はあるが広範性はないと判断し限定付適正意見とした理由を記載しなければならないことを明確にすることとした

    • 監査範囲の制約により限定付適正意見を表明する場合も、意見の根拠の区分において、実施できなかった監査手続及び当該事実が影響する事項とともに、これらを踏まえて除外事項に関し重要性はあるが広範性はないと判断し限定付適正意見とした理由を記載しなければならないことを明確にすることとした

    • 本来、守秘義務の対象は、企業の秘密に限られるものであるが、我が国においては、一般的に、企業に関する未公表の情報について、あらゆるものが守秘義務の対象になり得ると考えられる傾向があると指摘されている。このため、監査基準における守秘義務の規定については、公認会計士法との整合を図るため、秘密を対象にするものであることを明確にすることとした

    • なお、監査人が自ら行った監査に関する説明を監査報告書に記載することは、守秘義務が解除される「正当な理由」に該当するところ、その記載の態様については、これによりもたらされる公共の利益と企業又は社会の不利益との比較衡量の上、決定すべきであり、今後、具体的な事例の積み重ねとともに関係者の間で共通の理解が確立されていくことが必要である
    ▼(別紙2)中間監査基準の改訂について
    • 監査人の意見を中間監査報告書の冒頭に記載することとし、記載順序を変更するとともに、新たに意見の根拠区分を設ける

    • 経営者の責任を経営者及び監査役等(監査役、監査役会、監査等委員会又は監査委員会をいう。)の責任に変更し、監査役等の財務報告に関する責任を記載する

    • 継続企業の前提に関する評価と開示に関する経営者及び監査人の対応についてより明確にするため、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合に監査人が中間監査報告書に記載する要件は変更することなく、独立した区分を設けて継続企業の前提に関する事項を記載することとした。あわせて、経営者は継続企業の前提に関する評価及び開示を行う責任を有し、監査人はそれらの検討を行う責任を有することを、経営者の責任、監査人の責任に関する記載内容にそれぞれ追加することとした

    • 監査人は、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する場合には、経営者による開示について検討することとなる

    • 現行の中間監査基準において、限定付適正意見の場合には、「意見の根拠」区分に「除外した不適切な事項及び財務諸表に与えている影響」又は「実施できなかった監査手続及び当該事実が影響する事項」を記載するとされ、例えば、不適正意見でなく限定付適正意見と判断した理由についても説明がなされることを想定しているが、財務諸表利用者の視点に立ったわかりやすく具体的な説明の記載が求められることを踏まえ、中間監査基準上、意見の根拠の記載事項として、これらを踏まえて除外事項に関し重要性はあるが広範性はないと判断し限定付適正意見とした理由を記載しなければならないことを明確にすることとする
    ▼(別紙3)四半期レビュー基準の改訂について
    • 監査人の結論を四半期レビュー報告書の冒頭に記載することとし、記載順序を変更するとともに、新たに結論の根拠区分を設ける

    • 経営者の責任を経営者及び監査役等(監査役、監査役会、監査等委員会又は監査委員会をいう。)の責任に変更し、監査役等の財務報告に関する責任を記載する

    • 継続企業の前提に関する評価と開示に関する経営者及び監査人の対応についてより明確にするため、継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる場合に監査人が四半期レビュー報告書に記載する要件は変更することなく、独立した区分を設けて継続企業の前提に関する事項を記載することとした。あわせて、経営者は継続企業の前提に関する評価及び開示を行う責任を有し、監査人はそれらの検討を行う責任を有することを、経営者の責任、監査人の責任に関する記載内容にそれぞれ追加することとした

    • 現行の四半期レビュー基準において、限定付結論の場合には、「結論の根拠」区分に「修正すべき事項及び可能であれば当該事項が四半期財務諸表に与える影響」又は「実施できなかった四半期レビュー手続及び当該事実が影響する事項」を記載するとされ、例えば、否定的結論でなく限定付結論と判断した理由についても説明がなされることを想定しているが、財務諸表利用者の視点に立ったわかりやすく具体的な説明の記載が求められることを踏まえ、四半期レビュー基準上、結論の根拠の記載事項として、これらを踏まえて除外事項に関し重要性はあるが広範性はないと判断し限定付結論とした理由を記載しなければならないことを明確にする


    【2019年5月】

    金融庁 西武信用金庫に対する行政処分について
    ▼関東財務局 西武信用金庫に対する行政処分について

    【1. 命令の内容】

    信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第26条第1項に基づく命令

    • (1)健全かつ適切な業務運営を確保するため、以下を実行すること
      • 本処分を踏まえた責任の所在の明確化と内部統制の強化
      • 融資審査管理を含む信用リスク管理態勢の強化
      • 反社会的勢力等の排除に向けた管理態勢の抜本的な見直し

    • (2)上記(1)に係る業務の改善計画を令和元年6月28日までに提出し、直ちに実行すること

    • (3)上記(2)の改善計画について、当該計画の実施完了までの間、3か月毎の進捗及び改善状況を翌月15日までに報告
        すること(初回報告基準日を令和元年9月末とする)

    【2. 処分の理由】

    当局による立入検査の結果や信用金庫法第89条第1項において準用する銀行法第24条第1項に基づき求めた報告を検証(注)したところ、金庫は業績優先の営業を推進するあまり、内部管理態勢の整備を怠った結果、以下のような問題が認められた。(注)「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(平成30年2月6日金融庁発表)への適合状況を含む

    • (1)投資用不動産向けの融資にあたり、形式的な審査にとどまり、不適切な信用リスク管理態勢となっている
      • 融資実行を優先するあまり、融資審査にあたり、投資目的の賃貸用不動産向け融資案件を持ち込む業者による融資関係資料の偽装・改ざんを金庫職員が看過している事例が多数認められる
      • 投資目的の賃貸用不動産向け融資について、融資期間に法定耐用年数を超える経済的耐用年数を適用する場合には適切な見積りが不可欠である中、経済的耐用年数等を証する書面を作成する外部専門家に対し、金庫職員が耐用年数や修繕費用等を指示・示唆するなどの不適切な行為が多数認められる

    • (2)反社会的勢力等との取引排除に向けた管理態勢が不十分である
      • 反社会的勢力等との取引排除に向けた管理態勢については、十分な経営資源を配分することなく極めて少人数の担当者に頼った取組となっているなど、組織的な対応が不十分となっている。特に、反社会的勢力等に関する金庫としての管理区分が限定的に運用されているなど、その管理手法は不十分なものとなっている
      • このため、一部の営業店幹部は、監事から反社会的勢力等との関係が疑われるとの情報提供を受けていた者について、十分な確認を怠り、同者関連の融資を実行している

    • (3)内部統制が機能していない
      • 強い発言力を有する理事長に対して十分な牽制機能が発揮されておらず、上記(2)に関し、懸念を抱いた監事及び監事会から理事長に対し、複数回にわたって書面で調査を要請したにもかかわらず、理事長は当該要請を拒否し、組織的な検証を怠っているなど、内部統制が機能していない


    金融庁 金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第23回)議事次第
    ▼資料1 事務局説明資料(「高齢社会における資産形成・管理」報告書(案))
    • 日本人は年々長寿化している。1950年頃の男性の平均寿命は約60歳であったが、現在は約81歳まで伸びている。現在60歳の人の約4分の1が95歳まで生きるという試算もあり、まさに「人生100年時代」を迎えようとしていることが統計からも確認できる

    • 寿命に関連して、「健康寿命」という概念があるが、この健康寿命は、男性で約72歳、女性で約75歳である。平均寿命から考えると9~12年は、就労が困難など、日常生活に何らかの制限が加わる形で生活を送る可能性がある。日常生活に制限が加わるということは、金融面でいえば、就労の困難化に伴う収入の減少や、介護費用など特別の費用がかかることによる支出の増大といった家計の影響のほか、金融機関の窓口へ出向くことが困難になるなど円滑な金融サービスの利用にも支障が出るようになることから、この健康寿命と平均寿命の差を縮めていくことが重要

    • 近年、認知症の人の増加が顕著となっている。2012年の65歳以上の認知症の人は約462万人、65歳以上の約7人に1人とされ、また、正常なもの忘れよりも記憶などの能力が低下している状態と言われるいわゆる軽度認知症の人の数は約400万人と推計されている。これらをあわせると65歳以上の4人に1人が、認知・判断能力に何らかの問題を有していることになる。さらに、今後の高齢化と相まって、2025年には認知症の人は約700万人前後まで増加すると推計され、これは65歳以上の約5人に1人が該当することになる

    • 認知症の人も含めて、今後、成年後見制度を利用する者が増加することが予想される。後述する個人の金融資産の大半を高齢者が保有する状況に鑑みれば、同制度の利用増加に伴い、同制度の枠組みに入る金融資産が大きく増加していくことが想定される中、これらをどう管理していくかは重要な課題の一つ

    • 多様なスキルを身につけ、そのスキルを生かしながら、一つの企業に留まらず働くということは、長く働き続けることができる可能性を高めうる。その一方、退職金が一定の勤続年数に応じて発生する又は勤続年数に比例して増加する形式の場合、転職が多い者や自営業も含め企業や組織に留まらない働き方の者は退職金が受け取れないか、退職金があっても低い水準になる可能性がある。すなわち、一つの企業に留まらない働き方は、多くの者にとって老後の収入の柱である退職金給付という点で不利な面もある

    • 米国では75歳以上の高齢世帯の金融資産はここ20年ほどで3倍ほどに伸びている一方、わが国の同年代の高齢世帯の金融資産はほぼ横ばいで推移しており、対照的な動き

    • 投資による資産形成の必要性を感じつつも、投資を行わない理由として上位を占めているのが、「まとまった資金がない」、「投資に関する知識がない」、「どのように有価証券を購入したらよいのかわからない」という回答であり、顧客側の問題に加え、金融機関側が顧客のニーズや悩みに寄り添いきれていない状況が窺える

    • 公的年金制度が多くの人にとって老後の収入の柱であり続けることは間違いないが、少子高齢化により働く世代が中長期的に縮小していく以上、年金の給付水準が今までと同等のものであると期待することは難しい

    • 「人生100年時代」においてこれまでよりも長く生きる人が多いことを前提に、老後の生活も満足できるものとなるよう、早い時期からの資産形成の有効性を認識する

    • 認知・判断能力の低下や喪失に備え、取引関係の簡素化など心身の衰えに応じた対応をしやすくする。また、金融面の本人意思を明確にしておき、自ら行動できなくなったとしても、他者のサポートにより、これまでと同様の金融サービスを利用しやすくしておく

    • つみたてNISとiDeCoの両制度ともまずは順調に利用者が増加しているものの、その利用は国民の一部に留まっている。我が国の成人人口を考えれば、今後さらに広く普及が進む余地も大きいが、未だ十分に制度の存在を知らない層や、知っていたとしてもその意義を十分理解していない層も多いと考えられる。金融庁と厚生労働省は、それぞれが連携し、今後より一層の制度の周知に努めるとともに、若年期から資産形成に取り組むことの重要性についても、広報していくべき

    • 企業経営においても高齢化が進んでいる。今後、10年間で200万人を超える中小企業等の経営者が引退時期を迎えるとされる中、事業承継は重要な課題である。こうした状況を踏まえ、一般の非上場株式の場合と事業承継に伴う非上場株式の場合の違いに留意しながら、非上場株式の売買の媒介に関する業界の自主規制を改正し、金融サービス提供者が事業承継の円滑化に貢献することが期待される

    • 本人に一番身近な金融機関などの者においても、単一の業態に留まらない顧客のニーズに応じた総合的なアドバイスを行うことは、顧客からの信頼を得る上で、また、高齢社会の金融サービス提供における役割を果たす上でも重要なことである

    • 高齢顧客保護のあり方については、顧客本位の業務運営を徹底しつつ、業態を問わず金融業界として横断的に、金融ジェロントロジーの進展に応じて見直していくことが必要と考えられる

    • 特に2025年は、いわゆる団塊の世代が75歳を迎える年とされる。75歳を超えたあたりから認知症有病率は大きく上昇するとされており、今から準備を始めることが重要と考えられる。認知能力・判断能力の低下は誰にでも起こりうるという認識の下、これに備え、対応することは、本人にとってこれまでと同じ形で金融サービスを受けるという意味で必要であり、家族など周囲の者を混乱させないという意味でも非常に重要である。また、その先の2030年ごろにはもう一つの人口の塊である団塊の世代ジュニアの者が60代となり、資産の取崩し期を迎えることが予想される


    金融庁 エイ・ワン少額短期保険株式会社に対する行政処分について
    ▼近畿財務局 エイ・ワン少額短期保険株式会社に対する行政処分について
    • (1)経営管理態勢
      • 取締役会の招集権者である代表取締役社長は、取締役会を定期的に開催しておらず、取締役会は不祥事件対応等の重要な業務執行にかかる議論を行っていないなど、当社は、社長の独断専行による意思決定等を牽制できない態勢となっており、ガバナンスが機能していない。
      • 当社は、営業基盤拡大を最優先とする組織風土となっていることから、業務拡大に応じた適切な内部管理態勢確保に必要な人材を配置せず、業務運営を担当者任せとし、実効性の確認も怠っているなど、業務運営態勢に問題が認められる。

    • (2)法令等遵守態勢
      • 当社は、保険募集資料の記載不備等に関する不祥事件が発生したことを受けて、保険募集資料等の「総点検」を実施したものの、その実効性が確保されていない。
      • これは、当事者意識や危機感がないまま経営陣に点検の知識がないとして、点検態勢や確認態勢を整備せずに担当者任せとしているなど、経営陣の法令等遵守意識が欠如していることに起因している。
      • 当社は、保険募集資料等の適切性を確保するための牽制体制を整備していなかったことから、一部のコースの保険料を担当者が独断で変更したことを看過する等し、保険料の過剰徴収が発生しているにもかかわらず、保険料の返戻対象契約者の調査・特定に当たり、十分な検討を行っていない実態が認められた。
      • 上記保険料の過剰徴収等、検査で問題が認められた事案について、全件調査の実施及び結果の報告を求めたところ、未だ調査が完了していないものがあるほか、調査対象から一部商品を除外するなど、調査の実効性に欠ける問題が認められた。
      • 経営陣は募集方法の適切性に関しなされた顧問弁護士からの提言について、営業を優先し、検討していなかった。

    • (3)保険募集管理態勢
      • 当社は、前回検査において、名寄せ管理不十分により、少額短期保険業者が引受できる上限金額を超えた契約があることを指摘されたものの、名寄せの改善状況について確認を行っていなかったことなどから、今回検査においても、同様の原因による上限規制違反が判明しており、前回検査の指摘事項は改善されていない。
      • これは、経営陣に不備が発生する認識がありながら、問題意識が希薄であったことから、対応を担当者任せにするのみで、担当者が特段の対応を行っていないことを看過していることに起因している。

    • (4)顧客保護等管理態勢
      • 当社は、保険金支払いに関して、保険金の金額等の判断に当たり、その正確性及び妥当性を検証する態勢を整備していないことから、家財保険及び医療保険において多数の付随的な保険金の支払漏れが認められた。
      • これは、経営陣が、営業を優先する中、保険金支払管理態勢構築の必要性を認識していなかったことから、保険金支払管理を担当部署任せとしており、担当者が属人的に業務を行い、牽制が働いていなかったことに起因している。


    金融庁 「主要行等向けの総合的な監督指針」の一部改正(案)の公表について
    ▼(別紙)「主要行等向けの総合的な監督指針」の一部改正(案)(新旧対照表)
    • フィンテックの動きが世界的規模で加速する中で、利用者保護を確保しつつ、金融機関とフィンテック企業との連携・協働によるオープン・イノベーションを進めていくための制度的枠組みとして、銀行法等の一部を改正する法律(平成29年法律第49号。以下9-2-2(1)において「改正法」という。)により電子決済等代行業者の登録制度が導入され、平成30年6月1日より施行された。電子決済等代行業者には、利用者のニーズを起点としたサービス展開の一つの核となることが期待されるとともに、利用者保護やシステムの安定性を確保しつつ機動的に金融サービスのイノベーションを実現することが期待される

    • 電子決済等代行業の登録制度については、他の金融関連の諸制度とは異なり、人的構成要件は求めておらず、財産的基礎も純資産額が負値でないことのみを求めているなど、新規参入のハードルは非常に低く設定されており、個人や中小・零細企業が申請してくることも想定して制度設計がなされている。その趣旨は、IT企業等を含む多様な参加者による金融サービスのイノベーションを促進する観点にあり、規制は利用者保護を図る観点から必要最小限のものとなっている

    • 他方で、電子決済等代行業は、利用者と銀行との中間に位置し、決済指図の伝達や口座情報の取得・顧客への提供を行うことから、利用者保護を図るため、システムの安定性が求められる

    • このため、電子決済等代行業者の監督においても、利用者保護を図る観点から、主要なリスクにフォーカスし、業容拡大に伴う体制の充実に向けた取組についてモニタリングを行っていくものとする

    • 電子決済等代行業は基本としてITを活用した業務であり、その主要なリスクは、システムリスクとなる。電子決済等代行業者の監督に当たっては、システムリスク管理態勢を中心にモニタリングを実施し、電子決済等代行業者が、システムの安定性や利用者保護を確保しつつ、技術の進展をリードし、利用者利便の向上に資するサービスを提供することを促していくものとする

    • 改正法の附帯決議では、フィンテックが急速に進展する中で、IT企業等を含む多様な参加者による金融サービスのイノベーション促進を支援する観点から、報告徴求・検査等が関係事業者等の活動やイノベーションを阻害しないこと等に留意することが求められている。こうしたことや、小規模な事業者も多く、利用者の金銭を預からない業務特性も踏まえ、事業者の負担軽減の観点から、主要なリスクであるシステムリスクについて、原則オフサイト・モニタリングによりモニタリングを実施するものとする

    • システムリスクとは、コンピュータシステムのプログラムミスや脆弱性等によるダウン又は誤作動等に伴い、利用者及び電子決済等代行業者並びに銀行が損失を被るリスクやコンピュータが不正に使用されることにより利用者及び電子決済等代行業者並びに銀行が損失を被るリスクをいうが、電子決済等代行業者には新商品・サービスの提供の拡大等に伴い、システム上の諸課題に的確に対応することが求められている。仮に電子決済等代行業者において、システム障害やサイバーセキュリティ事案(以下「システム障害等」という。)が発生した場合は、利用者の社会経済生活、企業等の経済活動における利便性が損われるおそれがある。さらに、電子決済等代行業者のシステムに重大なプログラムミス等があった場合、誤送金の指図の伝達により、利用者の社会経済生活、企業等の経済活動に影響を及ぼすおそれがある。このため、決済システムの補助的機能を担う電子決済等代行業者にとってシステムリスク管理態勢の充実強化は重要である

    • ただし、以下の着眼点に記述されている字義どおりの対応が電子決済等代行業者においてなされていない場合にあっても、利用者は、電子決済等代行業者のシステムを経由せずとも、直接的に銀行のシステムを利用すれば、送金指図の伝達や口座情報の取得が可能であること、当該電子決済等代行業者の規模、業務の特性を踏まえ、誤送金などの重大な問題が発生しておらず利用者保護の観点から、特段の問題が認められないのであれば、直ちに改善を求める必要はない

    • また、電子決済等代行業者の能力に照らして、当該電子決済等代行業者単独では、その行う電子決済等代行業に必要な水準を満たすことができない部分があったしても、当該業務を行うにあたって連携・協働する銀行においてその部分を分担する場合には、必要な水準を満たすものと判断する(ただし、この場合、電子決済等代行業者が新たに別の銀行と連携・協働する場合には、新たに連携・協働する銀行が、その部分を分担できているかに留意するものとする。)
      • 提供する新サービス、銀行のAPI仕様変更及び認証方式の変更等について、利用者側の動作環境を踏まえたテストシナリオを設定し、検証しているか
      • 電子決済等代行業者が責任を負うべき利用者の重要情報を網羅的に洗い出し、把握、管理しているか。利用者の重要情報の洗い出しに当たっては、必要に応じ、業務、システム、外部委託先及び電子決済等代行業再委託者を対象範囲とすることも検討しているか
      • 洗い出した利用者の重要情報について、重要度判定やリスク評価を実施しているか。また、それぞれの重要度やリスクに応じ、以下のような情報管理ルールを策定しているか
        • 情報の暗号化、マスキングのルール
        • 情報を利用する際の利用ルール
        • 記録媒体等の取扱いルール等
      • 機密情報について、暗号化やマスキング等の管理ルールを定めているか。また、暗号化プログラム、暗号鍵、暗号化プログラムの設計書等の管理に関するルールを定めているか。また、情報の重要度に応じて管理ルールを設定しているか。なお、「機密情報」とは、パスワード、トークン等、漏えいにより利用者に損失が発生する可能性のある情報をいう
      • サイバーセキュリティについて、組織体制の整備、社内規程の策定のほか、以下のようなサイバーセキュリティ管理態勢の整備を図っているか
        • サイバー攻撃に対する監視体制
        • サイバー攻撃を受けた際の報告及び広報体制
        • 組織内CSIRT(Computer Security Incident Response Team)等の緊急時対応及び早期警戒のための体制
        • 情報共有機関等を通じた情報収集・共有体制等
      • サイバー攻撃に備え、入口対策、内部対策、出口対策といった多段階のサイバーセキュリティ対策を組み合わせた多層防御を講じているか
      • システムに係る外部委託業務(二段階以上の委託を含む)について、リスク管理が適切に行われているか。特に外部委託先が複数の場合、管理業務が複雑化することから、より高度なリスク管理が求められることを十分認識した体制となっているか。システム関連事務を外部委託する場合についても、システムに係る外部委託に準じて、適切なリスク管理を行っているか
      • 外部委託業務(二段階以上の委託を含む)について、委託元として委託業務が適切に行われていることを定期的にモニタリングしているか 等


    金融庁 <政策オープンラボの取組>「有価証券報告書等の審査業務等におけるAI等利用の検討」について
    • 金融庁では、若手職員を中心とした人材の育成・活用、組織の活性化に取り組むとともに、職員の新たな発想やアイデアを積極的に取り入れ、新規性・独自性のある政策立案へとつなげるため、職員による自主的な政策提案の枠組み(政策オープンラボ)を設置している

    • 現在、政策オープンラボのプロジェクトチームの1つに、「有価証券報告書等の審査業務等におけるAI等利用の検討」がある

    • 上場企業等は、金融商品取引法に基づき、事業内容や財務情報を記載した有価証券報告書を提出しており、各財務局及び金融庁では提出された有価証券報告書の審査を行っている。また、投資家による適切な投資判断や投資家と企業との建設的な対話の観点から、有価証券報告書における記述情報の充実が求められており、本年3月には「記述情報の開示に関する原則」と「記述情報の開示の好事例集」が公表されている。本プロジェクトでは、有価証券報告書の効果的・効率的な審査や、投資家等の情報利用者にとって有用な記述情報の充実に向けて、AI等の利用ができないか検討するもの

    • 今般、EDINET上の有価証券報告書等の公表データを読み取り、同様の記載ぶりのある有価証券報告書を抽出できるかを検証する実験を行いたいと考えている。ついては、この実験に協力いただけるAIに強みを持つ企業等を募集することとなったもの


    金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
    ▼共通事項(主要行/全国地方銀行協会/第二地方銀行協会/全国信用金庫協会)
    • 金融機関を巡る収益環境が変化(人口減少・高齢化の進展や低金利環境の長期化等)しているが、こうした中においても、利用者ニーズにあった金融サービスが引き続き提供されるためには、それぞれの体力に応じたコストの下、経営戦略を実現させるための効果を適切に生じさせるITシステムにしていくことが不可欠である

    • このため、経営戦略とITシステムとを整合させるための仕組みであるITガバナンスが各金融機関において適切に機能することは、将来的な健全性にも関わりうる重要な問題であり、金融機関と対話していく重要性が高まっていると考えている

    • そこで、昨事務年度より、金融機関と対話すべきITガバナンスのあり方について、いくつかの金融機関や有識者等と議論を重ね、ITガバナンスに関する対話を行う際の論点案、その内容について具体的なイメージができるようにするための事例集を取りまとめているところである

    • これらの文書は、今後当庁ホームページにて、パブリックコメントを実施することを検討しているので、その際は、忌憚のないご意見をいただきたい

    • 昨年12月に、臨時の報告徴求を発出し、先月ご提出いただいたデータについては、FATF審査団宛の自己申告書の作成に用いるとともに、当庁において、データ分析を行い、今後のモニタリングにも活用していく。各金融機関においても、自社の分析等にご活用いただきたい

    • 現在、全国銀行協会において、マネロン・テロ資金供与対策の観点から、預金規定の雛形の改訂を検討していることを伺っている。当該雛形の内容を参考に、自行の預金規定にどのように反映させるかは各行の判断ではあるが、利用者に対して恣意的な対応とならないよう、適切にご対応いただきたい

    • 警察庁が本年2月に公表した平成30年中の特殊詐欺の認知状況によると、認知件数・被害額ともに昨年比で減少しているものの、依然として高水準なことから深刻な状況となっており、特にオレオレ詐欺による被害が後を絶たない

    • 警察庁がオレオレ詐欺の被害者などを対象に実施した調査結果によると、金融機関窓口などでの声掛けにより多くの被害が食い止められている。他方、被害者の3割弱が、被害に遭う前に金融機関の職員などから、思いとどまるよう声を掛けられていたにも関わらず、声掛けが形式的なものだったことなどにより、結果的に被害を防ぐことができていなかった。被害防止に向けて、警察とも連携し、より踏み込んだ窓口対応をお願いしたい

    • 本事務年度の「実践と方針」に掲げさせていただいているとおり、地域金融機関が、将来にわたる健全性を確保し、金融仲介機能を十分に発揮していくため、早め早めの経営改善を促す観点から、早期警戒制度の見直しを行うこととしている

    • 具体的には、昨年6月にパブリック・コメントに付した「健全性政策基本方針」(案)に記載されている考え方、すなわち「最低基準に抵触する蓋然性の判断は、現時点の特定の数値基準のみに依存するのではなく、金融機関に対する包括的な実態把握を前提に、健全性の評価の視点を総合的に勘案しつつ行う」という方向性で、「持続可能な収益性」と「将来にわたる健全性」に着目したモニタリングを行うべく、改善案の最終的な検討を行っているところである

    • 新しい制度を運用する段階で実際にモニタリングを行うにあたっては、銀行の意見を十分に踏まえ、経営実態を適切に把握するとともに、理解を得ながら行ってまいりたい

    • 近年、銀行窓販の外貨建保険に関する苦情が増えており、その内容としては、「為替リスクや元本割れの説明を受けていなかった」というものが多いと聞いている。苦情につながるケースの抑制に向けて、顧客に対し、外貨建保険の為替リスクや解約手数料等の商品内容を丁寧に説明し、投資信託等の他の金融商品も含めて、分かりやすく比較可能な形で提案や説明がなされることが重要
    ▼主要行
    • ここ数年、邦銀の多くが海外ビジネスの拡大を進めてきた中で、海外を含めた全社的組織変更やグループ内子会社の業態を超えた連携の強化など、邦銀大手行の海外ビジネスを取り巻く事業環境やオペレーションも大きく変化してきている。また、邦銀拠点の活動地域の拡大に伴い、相手となる海外当局も増えている

    • こうした中、当庁としても、海外当局とのコミュニケーションや連携をより強化すべく取り組んでいる。近時、邦銀の海外拠点を監督する複数の海外当局との対話を行ったが、以前と比較して、邦銀の現地オペレーションの適切性や管理態勢に対する関心が高まっている傾向にあるとの印象を受けている

    • 具体的には、(1)現地拠点と現地当局とのコミュニケーションが十分取れているか、またそれを本社が確認しているか、(2)現地当局とのコミュニケーションを現地拠点任せにせず、本社も直接現地当局とコミュニケーションをとっているか。特に、本社幹部(チーフ・エグゼクティブ・オフィサー(CEO)、チーフ・フィナンシャル・オフィサー(CFO)、チーフ・オペレーティング・オフィサー(COO)、チーフ・コンプライアンス・オフィサー(CCO)等)、本社取締役、特に監査委員長・委員が現地当局と直接対話することは重要と考えている

    • 当庁のモニタリングの方針として、ガバナンスの重要な機能の一つである内部監査を重点的に検証することとしている。内部監査に係るモニタリングの観点として、(1)内部監査の評価、(2)内部監査の活用がある

    • このうち、(1)内部監査の評価については、各金融機関の内部監査部門が、各行のビジネスモデル、経営戦略及び組織体制に基づくリスクプロファイルに対応した監査を実施しているかといった観点等から検証している。特に、従来のような既定ルールへの準拠性中心の表面的な事後チェックを行う事務不備監査から、リスクに対応した根本原因まで掘り下げた未然予防の経営監査となっているかが重要。(2)内部監査の活用については、内部監査のリスクアセスメントや監査計画に、当局モニタリングの問題意識を反映していただきたい。併せて、内部監査、監査委員会(監査役会)及び外部監査の間(三様監査)においても、同様の問題意識を共有していただきたい(当局モニタリングを加えた「四様監査」の連携)

    • メガバンクにおいては、これまでも四半期毎に内部監査部門との間で、内部監査結果、監査計画及び人員態勢を含めた内部監査の高度化(特に監査態勢、グローバル・グループ監査、経営監査、data analyticsの活用等)について対話を実施しており、併せて、内部監査計画に当局モニタリングの問題意識を反映していただくよう議論している。さらに、年に1回、内部監査に加え、監査委員や外部監査人とも対話を実施し、当庁の問題意識を伝えている(前出「四様監査」)。今後、各行の内部監査態勢で認識された課題やビジネスモデル等に基づく課題について内部監査部門と対話を実施し、監査態勢のより深い把握と改善に向けた提案を行う予定である。また、今後、内部監査、監査委員会(監査役会)、外部監査との対話を通じて、当局モニタリングの問題意識を共有することも計画している

    • デジタライゼーションの進展に伴い、GAFAやFintech企業等新たな事業者と連携した外部委託の形態が増しつつある中、特定のベンダーに委託が集中することや、外部委託先の優先的地位によって、金融機関の要望を満たさない契約を受け入れざるを得ないといったリスクも考えられる。こうした新たな(特に海外における)Third-Party riskを踏まえた外部委託に関するリスク認識・評価・対策を行うことが求められており、経営陣も含めた、第2線防御・第3線防御による牽制の重要性が高まっている
    ▼全国信用金庫協会
    • 国内金融分野におけるサイバー攻撃の動向については、大手金融機関のみならず、中小金融機関にまでその裾野が拡大している。実際に、本年度に中小金融機関のWebサイトの改ざんが複数回発生しており、実効性のあるサイバーセキュリティ対策は急務となっている
    • 信用金庫に対しては、これまで実態把握や演習等を通じて対策を促してきたところであるが、今事務年度に実施した実態把握では、業態内上位であっても、経営陣の関与が見られず、未だ基礎的な態勢整備が遅れており、演習については、コンチプランの策定に遅れが見られる先では、演習時の対応も不十分な結果であり、他業態と比較して依然として取組みが遅れている状況

    • こうした状況を踏まえ、昨年12月、各信用金庫に対して、今年度中のサイバーセキュリティに係るリスク評価、コンティンジェンシープランの整備を要請している。今後はこれらの整備状況も踏まえ、リスクベース・アプローチに基づき、信金・信組に対する実態把握に注力していく予定である

    • 今般、投資信託の販売会社における「顧客本位の業務運営」の足元の取組状況についてとりまとめ公表した。経営陣が自ら浸透・定着に取り組む姿勢が見られる一方、「取組方針・KPI」に関する顧客の認知度向上や販売員の理解度向上、営業現場の声の収集・分析強化、顧客への情報提供の充実などについては課題もみられた。取組方針・KPIの公表状況及び共通KPIの傾向分析について公表した。一部の投資信託の販売会社では、運用損益別顧客比率を顧客属性ごとに分析するなど、共通KPI を販売手法の妥当性の検証に活用する動きも見られた。引き続き、販売会社には共通KPI の公表を期待している

    • 昨年12月に出入国管理法の改正案が成立し、4月1日から、新たな在留資格による外国人材の受入れが始まる予定。昨年末には、外国人の受入れ・共生のための施策のパッケージとして、政府から「総合的対応策」が公表された。「総合的対応策」では、外国人の生活サービス環境の改善に向けた施策として、金融機関に対しても、円滑な口座開設や多言語対応の充実、手続きの明確化のためのガイドラインや規定の整備等が求められている

    • これを受け、当庁から各業界団体に対して要請文を発出している。また、全銀協において、勤務形態の確認方法や多言語対応の取組みについて、アンケート調査を実施しており、結果が共有されていると承知している。各金融機関におかれても、当該事例等を参考に、各金融機関内で体制を整備していただくようお願いする

    • また、外国人口座の開設や期中・出口の管理については、現在、全銀協で留意すべき点や対応事例等を取りまとめ中である。このような全銀協の取組みも参考に、引き続き、リスクベース・アプローチに基づいて、マネロン・テロ資金対策に御留意いただくようお願いする


    金融庁 金融審議会「金融制度スタディ・グループ」(平成30事務年度第10回)議事次第
    ▼資料1 事務局説明資料
    • 「プラットフォーマー」には確立した定義が存在せず、現状、様々な場において、様々な議論がなされている。「金融制度スタディ・グループ」においては、金融分野のプラットフォーマーを以下の通り類型化した上で検討を進めていくことが考えられる

    • 金融機関:「決済」(「預金受入れ」)「資金供与」「資産運用」「リスク移転」
      • 金融分野のブラットフォーマー(一般利用者・金融機関間介在型):フィンテック企業などによる取扱い商品・サービスの多種多様化(一般利用者と金融機関との間に介在し、多種多様な金融商品。サービスをワンストップで提供する主体)
      • 金融分野のブラットフォーマー(一般利用者・一般利用者間介在型):情報通信技術の発展等に伴う「P2P取引」の出現・拡大(一般利用者と一般利用者との間に介在し、資金の融通や金融取引を成立させたり、そのための仕組みを提供したりする主体)

    • 情報通信技術の発展等により、オンラインで円滑に金融商品・サービスの提供を受けることが可能となった。利用者が、複数業種かつ(隔地を含めた)多数の金融機関が提供する多種多様な商品・サービスの中から、自身にもっとも適したものの提供を受けられるようにすることは、社会的にも重要であると考えられる

    • 仲介業者が「機能」をまたいで商品・サービスを取り扱う場合、現行制度の下では、複数の登録等が必要となる。もっとも、金融商品・サービスの仲介においては、(1)「機能」ごとの特性に応じた対応や、(2)仲介業者が担う役割に応じた対応、が必要であると考えられる

    • オンライン取引では、商品・サービスの提供までの一連のプロセスを、対面取引とは異なるかたちで金融機関と仲介業者が役割分担することがありうる。仲介業者が担う役割が仮に「指図の伝達」のみであるとしても、それが決済指図の場合と(投資商品等の)購入指図の場合とでは、利用者保護の観点から必要な対応は異なると考えられる

    • 所属制は、(1)仲介業者の適切な業務運営の確保や、(2)利用者に対する損害賠償資力の確保、などに資する一方、多数の金融機関が提供する商品・サービスを取り扱おうとする仲介業者にとって負担が大きいという指摘もある。仮に所属制を緩和する場合には、利用者保護の観点から、別途適当な措置を講じる必要があると考えられる


    金融庁 コーポレートガバナンス改革の更なる推進に向けた検討の方向性 (「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(4))の公表について
    ▼コーポレートガバナンス改革の更なる推進に向けた検討の方向性(「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」意見書(4))
    • 建設的な対話の実質化に向けて、アセットオーナーへの説明責任を果たすとともに企業との相互理解を深める観点から、個別の議決権行使に係る賛否の理由や、企業との対話活動及びその結果やコードの各原則の実施状況の自己評価等に関する説明や情報提供の充実を運用機関に促すことが重要

    • なお、運用機関がESG要素等を含むサステナビリティーを巡る課題に関する対話を行う場合には、投資戦略と整合的で、企業の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に結び付くものとなるよう意識することが期待される

    • インベストメント・チェーンの機能発揮を促すため、最終受益者の最も近くに位置し、企業との対話の直接の相手方となる運用機関に対して働きかけやモニタリングを行うアセットオーナーの役割が極めて重要

    • 依然として、スチュワードシップ・コードの受入れを行う企業年金は少数に留まっており、その背景として、企業年金の意義や責任に関する認識不足からスチュワードシップ活動の範囲や程度が十分に理解されていない等の指摘がある。引き続き、経済界をはじめとする幅広いステークホルダーとも連携しながら、企業年金のスチュワードシップ活動を後押しするための取組みを推進することが重要

    • 議決権行使助言会社において、十分かつ適切な人的・組織的体制の整備と、それを含む助言策定プロセスの具体的な公表が行われるとともに、企業の開示情報のみに基づくばかりでなく、必要に応じ自ら企業と積極的に意見交換しつつ助言を行うことが期待される

    • 運用機関についても、企業との相互理解を深め、建設的な対話に資するため、議決権行使助言会社の活用の状況について、利用する議決権行使助言会社名や運用機関における助言内容の確認の体制、具体的な活用方法等に関する説明や情報提供を促すことが重要

    • 運用コンサルタントが、自らが企業年金等のスチュワードシップ活動をサポートする重要な主体の一つであることを明確化した上で、自らの利益相反管理体制の整備やその取組状況についての説明等を行い、こうした取組みを通じて、インベストメント・チェーン全体の機能向上を図ることが重要

    • いわゆる「守りのガバナンス」は、企業の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現する上で不可欠であり、三様監査(内部監査、監査役等監査、外部監査)の効果的な活用等を通じた監査に対する信頼性の確保は極めて重要なその構成要素であると考えられる

    • そのうち内部監査部門については、CEO等のみの指揮命令下となっているケースが大半を占め、経営陣幹部による不正事案等が発生した際に独立した機能が十分に発揮されていないとの指摘がある

    • 内部監査が一定の独立性をもって有効に機能するよう、独立社外取締役を含む取締役会・監査委員会や監査役会などに対しても直接報告が行われる仕組みの確立を促すことが重要

    • 我が国のグループ経営について、事業ポートフォリオの見直しを含むグループ全体としての最適な経営資源の配分や、子会社のリスク管理が十分に行われていないのではないかとの指摘があるほか、支配株主やそれに準ずる主要株主のいる上場会社(いわゆる上場子会社等)においては支配株主等と一般株主との間に構造的な利益相反リスクがあるため、取締役会の独立性を高める必要があること等が指摘されている

    • 上場子会社等のガバナンスの問題をはじめとするグループガバナンスの議論において、とりわけ、上場子会社等に関しては、その合理性に関する親会社の説明責任を強化することや、東京証券取引所の独立性基準の見直しも念頭に置いて、支配株主等から独立性がある社外取締役の比率を高めるなど、上場子会社等のガバナンス体制を厳格化することが求められている


    【2019年4月】

    金融庁 「金融商品取引法施行令の一部を改正する政令(案)」等の公表について
    • 1. 株式報酬に係る開示規制の見直し
      • 近年、経営陣等にインセンティブを付与するための業績連動報酬としての株式報酬の導入が広がっており、労務の対価として一定期間の譲渡を制限した株式(譲渡制限付株式)を交付する企業が増加している
      • これを踏まえ、(1)交付対象者が発行会社等の役員等に限られていること、(2)発行する株式に譲渡についての制限に係る期間が設けられていることを条件に、当該譲渡制限付株式の募集又は売出しについては、ストック・オプションと同様、有価証券届出書の提出を不要とし、臨時報告書の提出事由とする

    • 2. 「会計監査についての情報提供の充実に関する懇談会」報告書を踏まえた見直し
      • 監査人の異動に関して、臨時報告書へ監査役等の意見の記載や当該異動する監査人の意見をより積極的に記載できるようにする
      • また、臨時報告書へ監査人の異動の実質的な理由の記載がなされるよう、企業内容等開示ガイドラインに具体的な交代理由を例示する

    • 3. 電子開示手続等を行う場合の電子証明書の使用に関する留意事項の見直し
      • 開示用電子情報処理組織を使用して電子開示手続又は任意電子開示手続を行う場合に、電子証明書を使用することができるとした留意事項を廃止する


    金融庁 金融行政モニター委員と金融庁幹部との意見交換会(平成31年3月15日) 議事要旨

    【1. 金融行政モニター委員が把握している金融機関の金融行政に対する意見】

    • 銀行は、マイナス金利の下、厳しい状況に置かれているが、口座管理や送金といった社会のインフラの機能を提供しており、当局としても金融育成庁としてバックアップしてもらいたい。例えば、マネロン対応について、金融機関側の本人確認体制・顧客管理体制の整備のための努力とあわせて、顧客側の意識改革(金融サービスを受けるためにはある程度の負担が必要で金融機関に協力する)に向けた政府の努力(広報活動等)も必要ではないかとの意見がある

    • 【金融庁】利用者側の意識改革については、これまでも政府広報や全銀協のポスターなどによる周知を行っているが、金融機関における本人確認や顧客管理の必要性、利用者にとってのメリットが、より伝わるような方法を検討していきたい

    • また、「顧客本位の業務運営」に基づく現場での説明が、必要十分なものか、或いは過剰・非効率なものになっていないかなど、現場の実態を確認いただき、金融庁が金融機関に求めている対応と、「顧客本位の業務運営」に対する現場の解釈にギャップが生じていないかといったことを考えるのは意味があるのではないかとの意見がある

    • 【金融庁】「顧客本位の業務運営」については、現在、支店の現場での販売実態や、現場に本部の方針が浸透しているかといった観点でヒアリングを行っているところであり、ヒアリング結果も踏まえながら取組みを進めていきたい

    • 銀行業高度化等会社が法制化されて以降、そもそも銀行の付随業務として認められうる業務を敢えて銀行業高度化等会社で読もうとする傾向があり、高度化会社を解禁した規制緩和の趣旨に反しているのではないかとの声を聞く。銀行の付随業務の概念的な整理(リスク管理で見るのか、余剰資産・人員等の活用で見るのか、情報利活用では何の情報が取れるのか(ファインダー業務ならいいのか)等)を早めにやっておく必要があるのではないか

    • 【金融庁】銀行の付随業務については、時代に沿って変わり得るとして解釈に幅を持たせている。銀行業高度化等会社についても、銀行によってやりたいことに大きく差があり、例えば、アドバイザリー業務のように付随業務で読めるものもあれば、広く物販を行うといった明らかに銀行の付随業務では読めないものもある。いずれにしても、時代の変化をよく踏まえ、過剰な規制とならないよう対応していきたい

    • 海外当局Aと海外当局Bあるいは海外規制Aと海外規制Bの衝突や重複の問題・調整について、G20等での金融庁のイニシアティブを期待する声がある。

    • 【金融庁】海外当局間での規制に関する衝突・重複については、6月に開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会議においても、金融市場の分断の要因となり得るとの観点からテーマとして取り上げることとしており、議長国として各国と議論していきたいと考えている

    【2. 金融行政モニター制度について】

    • 行政庁のガバナンスの一環として金融行政モニターのような制度を設けているのは大変意義があるし、モニター制度の存在自体がある種の牽制機能を発揮して、金融機関等の各組織内で受け止められるようになっている点は、非常に重要だと考える

    • 他方、意見の提出方法などフォーマリティを要求しすぎているところがあり、社外取締役を含め金融機関の様々なステークホルダーから広く意見が集められるよう工夫の余地があるのではないか

    • 【金融庁】金融行政モニター制度は、匿名による意見提出も可能としているところであるが、ご指摘を踏まえ、更に手続き面で工夫・改善できる点がないか、引き続き検討していきたい。一方で、金融庁自身でも、金融機関の関係者から本音を言ってもらえるように努めていく。例えば、これまでに、業界団体との意見交換会で頭取等と率直な意見交換ができるように見直しを行ったほか、地銀の支店長クラスとの意見交換会の機会を設けるなど、対話の機会を充実させてきており、今後とも、あらゆる機会捉えて金融機関との対話を行っていきたい


    金融庁 外国人の受入れ・共生に関する金融関連施策について
    ▼(別添)「外国人の預貯金口座・送金利用について(外国人の受入れに関わる方に知っていただきたい事項)」
    • 外国人の受入れに関わる皆様においては、外国人が預貯金口座を開設する上では通常以下のような書類が必要となることや、日本語に自信のない場合は受け入れ先企業や就学先の通訳を伴っていくよう伝えてください
      • 本人確認書類(在留カードが利用できます。)
      • 印鑑(印鑑作成の方法についてもご紹介ください。なお、サインでの預貯金口座開設が可能な金融機関もあります。)
      • 社員証または学生証

    • また、受け入れ先企業や就学先の皆様においては、金融機関での預貯金口座開設手続きに同伴し会話や手続をサポートする、勤務先や就学先の証明をするなどの支援をしていただくようお願いします

    • 受け入れた外国人に対しても、外国人の利便性や給与支払いの透明性を確保するため、速やかに預貯金口座振り込みの手続きを行ってください
      • 【注意!】特定技能1号の資格で受け入れた外国人に対しては、給与支払いを預貯金口座振込などの支払額が確認できる方法で行うことや、預貯金口座開設の支援をすることが義務付けられています

    • 外国人は母国への送金のニーズがあるものと思います。銀行を利用すればほとんどの国に送金できますが、一部の国にしか送金できないものの銀行に比べて比較的安い手数料で海外送金ができる金融庁の登録を受けた資金移動業者も使えます。皆様からもこれらの送金サービスについて外国人に伝えてください
      • 【注意!】登録を受けずに送金を行う業者は違法ですので、絶対に利用しないように伝えてください。また、違法業者についての情報は金融庁・財務局または警察までご連絡ください。登録業者の一覧は7ページに掲載しています。情報提供にご協力お願いします

    • 以下のような場合は、外国人に金融機関での手続きが必要であることを伝えてください
      • 住所や在留期限、在留資格が変わったとき
      • 退職・退学をしたとき
      • 通帳やキャッシュカードをなくしたとき(金融機関に届け出た住所と現住所が異なると、キャッシュカードを郵送で受け取ることができません)

    • 留期間が終わるなどの理由で帰国することとなり、預貯金口座を利用しなくなるときは、金融機関の窓口に行き、預貯金口座を解約するよう伝えてください。(再入国するなどの予定があり、引き続き預貯金口座を利用することが見込まれる場合は、金融機関にご相談ください)

    • 受け入れ先企業や就学先の皆様におかれては、外国人が帰国することを知ったときは、金融機関にご連絡いただくようお願いします

    • 預貯金口座の売買(預金通帳・キャッシュカードの譲渡等)は犯罪です。帰国する外国人が犯罪行為であるとの認識が薄いまま、小遣い稼ぎのために預貯金口座を売却する事例が多発しております。そのようにして売却された預貯金口座が振り込め詐欺等の犯罪収益の受け渡しに使用されることになりますので、絶対にそういった行為に関わらないよう注意喚起してください

    • 以下の行為は犯罪行為です。受け入れた外国人が関わらないよう、注意喚起してください。法令による処罰や、国外退去処分などの対象となります
      • 地下銀行やヤミ金融
        免許を持たずに銀行業を行うことや登録を受けずに資金移動業を行うこと(地下銀行)、登録を受けずに貸金業を行うこと(ヤミ金融)は犯罪ですので、利用しないよう注意喚起してください
      • マネー・ローンダリングへの関与
        マネー・ローンダリング(犯罪による収益を隠して預金したり送金したりすること)は犯罪です。関わらないよう注意喚起してください
      • 預貯金口座の売買・譲渡
        預貯金口座を売買すること(預金通帳やキャッシュカードを売却・譲渡することも含む)は犯罪です。帰国前に軽い気持ちで預貯金口座を売却する事例が多く見られますが、重大な犯罪であることを理解させてください
      • 偽造クレジットカードや偽造キャッシュカードの使用


    金融庁 金融審議会「市場ワーキング・グループ」(第21回)議事次第
    ▼資料6 事務局説明資料(高齢社会における金融サービスの方向性)

    【1. 顧客の変化と社会の構造変化に応じた金融サービスの方向性】

    • 長寿化に伴い、「自助」を充実させる必要性
      「自助」充実のニーズ増に応じ、資産形成・管理やコンサルティング機能を強化

    • ライフスタイルや保有資産、所得等の多様化により個々のニーズは様々
      多様な顧客に応じ、商品・サービスの多様化や「見える化」を推進

    • 認知・判断能力の低下・喪失への備えを行う顧客の増加
      判断能力が高いうちに示された本人意思の尊重や資産の運用・保全の高度化に資する商品・サービスの充実
      • ※ 上記に共通する前提・事項として、顧客本位の業務運営の徹底(顧客にとって、過度にリスクの高い商品の販売を行わない等、ふさわしいサービスを提供することや手数料の明確化、リスクやリターン等の分かりやすい情報提供等)、サービスが持続可能になるよう、コストの開示や適切な対価の請求

    【2. 顧客の各年代別からみた金融サービス提供者の考えられる対応】

    • 現役期
      • 顧客の要望に応じ、金融以外の資産・負債も含む家計のポートフォリオ全体を俯瞰し、個々の状況に即したマネープランの提案など総合的なコンサルティングサービスを提供
      • 資産形成のニーズに対して、短期的な取引関係に終わらせず、長期・積立・分散投資等を提案
      • 顧客との信頼関係の構築により、退職後も含めた長期的な取引関係に繋げる

    • リタイヤ期前後
      • 就労延長や支出抑制策を含めた、特定の金融サービスに留まらないライフプラン・マネープランの提供(退職金がある場合には、それを含めたプランの提供)
      • 就労延長・資産取崩し・長生きリスクに応じた多様な商品サービス(定率取崩しサービス、ターゲット・デート・ファンド、トンチン年金等)の充実、顧客の利益に沿ったワンストップ化サービスの提供
      • 他社の類似商品との比較のしやすさに配慮した商品の説明や内容の開示

    • 高齢期
      • 非金融サービス(例:見守りサービスや家事代行)とも連携した総合的なサービスの提供
      • 認知能力が衰えた後でも、できる限りそれ以前と同様に金融サービスを享受できる環境作りの推進(金融ジェロントロジー等の学問的知見の取入れ、信託サービスや投資一任サービスの強化)


    金融庁 地域銀行に対する「経営者保証に関するガイドライン」のアンケート調査の結果について
    ▼地域銀行に対する「経営者保証に関するガイドライン」のアンケート調査の結果について
    • 多くの地域銀行において、企業の事業内容を深く理解する取組みや顧客との積極的なリレーションを図る取組みなどを実施していくことが、新規融資に占める経営者保証に依存しない融資の割合を高めるなど、ガイドラインの活用にプラスの面で一定の影響を与えていることが窺える

    • 多くの地域銀行が、ガイドラインの活用促進は顧客との信頼関係の強化に繋がり、職員の目利き力の向上にも繋がったと回答。また、ガイドラインの活用促進が他行との差別化やブランド力強化に繋がると回答した地域銀行も少なくない。ガイドラインの活用促進は、顧客との信頼関係の強化や職員の目利き能力の向上といった取引のベースとなる側面で影響を与えているものと考えられる

    • ガイドラインの活用促進は、直ちに貸出金利の上乗せには繋がりにくいものの、融資取引の拡大には繋がる可能性があることが窺える

    • ガイドラインの活用促進は、直ちに企業の成長等に繋がったものは少ないが、事業承継時においては、顧客の円滑な事業承継の一助となると考えられる

    • 無保証融資等割合が大きく上昇している地域銀行では、そうでない地域銀行に比べて、ガイドラインの活用を通じて、顧客との信頼関係の強化やブランド力の強化などに繋がっている割合が高い傾向にある

    • ガイドラインの活用促進によるデメリットとして、地域銀行は、経営者の規律付けの低下を招くことを危惧していることが窺える。一方で、貸出債権に対する経営者保証からの回収率をみると、回収率を把握している地域銀行のうち、6割以上が1%未満の回収率に留まっている。このことから、多くの地域銀行にとって経営者保証を徴求することは、回収を前提とした保全としての役割ではなく、経営者の規律付けのための役割として期待しているものと考えられる

    • 地域銀行には、デメリットとして、経営者の規律付けの低下を危惧する意見がある一方、それが具体的に取引先企業の財務内容の悪化に繋がることを懸念する声は少ない。同様に、具体的に取引先企業の資金調達の幅を狭めることに繋がることを懸念する声も少ない

    • 事業承継時の二重徴求の状況下で、旧経営者の保証を解除できない要因として、旧経営者が引き続き代表権や一定程度の株式を保持しているなど、明らかに経営権を有していることのほか、実質的に経営権を有していることが挙げられている。また、信用保証協会から保証を求められることを要因にあげる地域銀行もあった。(ただし、平成30年4月より、信用保証協会では、事業承継時における二重徴求は基本的に行わない運用となっている)

    • 上記のような状況のもとで、新経営者からも保証を徴求している場合が多いことから、事業承継時における二重徴求が発生しているものと考えられる

    • 第三者保証の利用が制限される改正民法の施行を来年に控え、経営に関与していない旧経営者からの保証徴求に関して、まだ検討が進んでいない地域銀行は、5割以上となっている。一方、何らかの形で対策を進めている地域銀行では、明確な保証徴求基準を定めることや、原則として保証を解除するなどの具体的な対応がとられつつある

    • アンケート調査の結果を踏まえ引き続き議論していくべき内容等
      • ガイドラインの活用促進は、顧客との信頼関係の強化や職員の目利き能力の向上等のメリットに繋がっていることが窺えた。こうした点を踏まえ、各金融機関においてガイドラインの活用促進を進めるにあたっては、経営戦略全体の中で、どのように位置付けていくべきかを検討していくことが重要である
      • 一般に、経営者保証は経営への規律付けや信用補完として資金調達の円滑化に資する面があると言われることが多い。この点、今回のアンケート結果では、経営者保証からの回収率は1%未満の場合が多く、地域銀行は、回収を前提とした保全としての役割よりも、規律付けの役割を期待して、経営者保証を求めていることが窺えた。他方、この規律付けの役割についても、ガイドライン活用促進のデメリットを具体的に尋ねたところ、「企業の財務内容の悪化」を懸念する回答は、実際には非常に少なかった。こうした点を踏まえ、各金融機関においては、抽象的な「規律付け」という発想で一律に経営者保証を求めるのではなく、規律付けの具体的な意味や実際の効果等について、十分に検討していく必要があると考えられる
      • 事業承継時における、新・旧経営者の保証の徴求(二重徴求解消に向けた取組みを含む)については、円滑な事業承継や改正民法施行への対応といった観点から、各金融機関において、明確な保証徴求基準の設定や旧経営者の保証解除に向けたフォロー態勢の構築などの具体的な取組みを実施していくことが重要である


    金融庁 「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について
    ▼コメントの概要及びそれに対する金融庁の考え方
    • 金融庁所管の特定事業者である金融機関等においては、リスクの特定・評価に際して犯罪収益移転危険度調査書を勘案するとともに、定期的にリスク評価を見直すほか、マネロン・テロ資金供与対策に重大な影響を及ぼし得る新たな事象の発生等に際し、必要に応じ、リスク評価を見直すことが求められております

    • 庁では、オンサイト・オフサイトのモニタリングにおいて、必要に応じて特定事業者作成書面等の提出を金融機関等に求めております

    • 本ガイドラインは、これまでも国内外の制裁に係る法規制等の遵守その他必要な措置を講ずること等を金融機関等に求めてきたところですが、本改正は、テロ資金供与対策や大量破壊兵器の拡散に対する資金供与の防止のための対応について、外為法や国際テロリスト財産凍結法をはじめとする国内外の法規制等を踏まえた態勢整備の必要があることを改めて明確化したものです。当庁としては、金融機関等の実効的な取組みに資する情報や対応事例等について、今後、業界団体等とも連携しながら、共有等に努めて参ります

    • 「各業態が共通で参照すべき分析」とは、例えば犯罪収益移転危険度調査書やFATF勧告など、いずれの業態においても参照すべきものが考えられます。また、「業態別の分析」は、ご指摘のFATFのセクターごとの分析のほか、例えば国際機関や海外当局が公表している業態別の分析や業界団体が会員向けに共有・公表している事例集等が考えられます。例えば、ご指摘の預金取扱金融機関を対象とした分析や地方銀行を対象とした分析は「各業態それぞれの特徴に応じた業態別の分析」に該当するものと考えられますが、営業地域や規模等のさらに詳細な分析や他業態を対象とした分析については、本改正で想定しているものではございません。なお、本ガイドラインでは、リスクの特定・評価に際し、自らの営業地域の地理的特性や、事業環境・経営戦略のあり方等、自らの個別具体的な特性を考慮することが求められております

    • 改正内容にかかるモニタリングについては、業態ごとに定められている法令に基づき実施するものであり、本ガイドラインや監督指針等の遵守状況を形式的に判断して実施するものではなく、マネロン・テロ資金供与リスク管理態勢に問題があるかどうかという観点から、実質的に行うものです。なお、「顧客類型」にかかる事例等については、業界団体等とも連携しながら、共有等に努めて参ります

    • 顧客のリスク評価は、顧客属性だけでなく、商品・サービス、取引形態及び国・地域等に対する自らのマネロン・テロ資金供与リスクの評価の結果を総合して実施すべきものであり、業界団体との意見交換会など、アウトリーチの機会においても周知して参ります

    • 本改正は、全ての顧客について、金融機関等によるマネロン・テロ資金供与リスクの特定・評価の結果を総合して、マネロン・テロ資金供与リスクを評価することを求めるものですが、具体的な対応策については、金融機関等の規模・特性等に応じて個別具体的に判断する必要があります。例えば、長期不稼動口座を保有する顧客については、長期にわたって取引がなされていない点に着目してそのリスクを評価し、新規に取引が発生するまでシステム上の取引制限を課すなど、リスクに応じた対応を講ずることが考えられます

    • 口座閉鎖手続を契約上規定することについては、個々の金融機関等において判断されるべきものですが、いずれにせよ、本改正の内容にかかる金融機関等の実務上の対応については、業界団体等とも連携しながら、事例の共有等に努めて参ります

    • 継続的な顧客管理については、顧客にかかる全ての情報を更新することが常に必要となるものではなく、顧客のリスクに応じて、調査の頻度・項目・手法等を個別具体的に判断していただく必要があります

    • 【対応が求められる事項】における顧客のリスク評価は、利用する商品・サービスや顧客属性等が共通する「顧客類型ごと」にリスク評価を行うことなどを求めております。一方、【対応が期待される事項】における顧客リスク格付は、「顧客類型ごと」ではなく個別の「顧客ごと」にリスクを評価する手法となります

    • 金融機関等は、継続的な顧客管理として、各顧客のリスクが高まったと想定される具体的な事象が発生した場合のほか、リスクに応じた頻度で定期的に顧客情報の確認を実施するとともに、かかる顧客情報を踏まえて適時・適切に顧客のリスク評価を見直すことが求められます

    • 顧客のリスクを評価する手法については、金融機関等の規模・特性等に応じて個別具体的に判断する必要がありますが、例えば、疑わしい取引の届出対象となった顧客であることや、犯罪収益移転危険度調査書に記載の危険度の高い取引を行う顧客であること等を踏まえて顧客を類型化することが考えられます。また、顧客のリスク評価等の事例については、業界団体等とも連携しながら共有等に努めて参ります。なお、ITシステムは、その的確な運用により、マネロン・テロ資金供与リスク管理態勢の強化を容易にするものですが、適切に顧客のリスクを評価できるのであれば、ITシステムを用いずに顧客のリスクを評価することも否定されるものではありません

    • 継続的な顧客管理については、リスクが低いと判断した顧客も含む全ての顧客をその対象とすることが求められますが、全ての顧客に一律の時期・内容で調査を行う必要はなく、顧客のリスクに応じて、調査の頻度・項目・手法等を個別具体的に判断していただく必要があります。顧客との店頭取引や各種変更手続の際に、マネロン・テロ資金供与対策にかかる情報も確認されているのであれば、そのような実態把握をもって、継続的な顧客管理における顧客情報の確認と看做すことが可能な場合も考えられます

    • 顧客のリスク評価は、商品・サービス、取引形態、国・地域、顧客属性等に対する自らのマネロン・テロ資金供与リスクの評価の結果を総合してこれを実施すべきものであり、例えば、組合員と非組合員、法人と個人、生活口座として利用する顧客とそれ以外の目的で口座を利用する顧客といった観点で類型化することが適切である場合も考えられます

    • 顧客のリスク評価については、まずは各金融機関等が保有する顧客情報に基づいてリスク評価を行い、かかる評価結果に応じた継続的な顧客管理を実施していく過程で顧客情報を更新していくという手法が考えられます。このような過程において、当初は高リスク類型・低リスク類型といった2段階で顧客のリスク評価を行い、より詳細な評価へと高度化させていくという手法が適切な場合も考えられますが、いずれにしても、具体的な対応策については、金融機関等の規模・特性に応じて個別具体的に判断されることとなります

    • 本改正は、金融機関等に対し、犯収法等の関係法令を遵守することを当然の前提とした上で、顧客のリスクに応じたより実効的な対応を金融機関等に求めるものであり、外国PEPsについても、犯収法等の関係法令を遵守した上で適切に対応していただく必要があります

    • 本改正は、必要に応じたITシステムの導入・活用とともに、実効的なデータ管理(データ・ガバナンス)を確保し、金融機関等による効果的・効率的なマネロン・テロ資金供与対策の実施を求めるものです

    • 「検証」の具体的手法についてはご指摘の確認も含まれ得るものですが、各金融機関等において、規模や特性、顧客のリスク等に応じて、個別具体的に判断されることになります。例えば、ITシステムの有効性検証と併せ、(1)正確かつ網羅的に抽出されたデータが取引モニタリング・フィルタリングシステムに入力されるプロセスが適切に整備されているか、(2)取引内容に応じた適切な制裁リストを用いており、リストの更新が適時適切にシステムへ反映され、追加された項目が既存顧客に対しても照合されているか、(3)取引フィルタリングシステムの照合に係るあいまい検索機能等や取引モニタリングシステムのシナリオ・敷居値等が適切かなどといった一連の過程を検証することが考えられます

    • 定期的な検証における確認項目や頻度については、金融機関等の規模・特性等に応じて個別具体的に判断することとなります。その検証の過程で、本人確認書類の有効期限が経過することが確認された場合には、継続的な顧客管理において、新たな本人確認書類の提示・写しの提出を求める等の対応をとるかを、顧客のリスクに応じて判断することとなります

    • 本改正では、ITシステムに用いられる顧客情報、確認記録・取引記録等のマネロン・テロ資金供与対策に係るデータを検証対象としております

    • ITシステムを導入している金融機関等においては、IT システムを有効に活用するため必要な情報はデータとして正確に把握・蓄積し、分析可能な形で整理することなどが求められており、本改正は、かかるデータがITシステムに用いられる際に網羅性・正確性が確保されていることの定期的な検証を求めるものです。なお、金融機関等においては、記録の保存について、犯収法等の関係法令を遵守することも当然に求められます

    • 本改正は、顧客情報、確認記録・取引記録等のデータがITシステムに用いられる場合に、網羅性・正確性の観点で適切なデータが活用されているかを定期的に検証することを求めるものであり、ITシステムを用いて顧客リスク格付を実施することを求めるものではありません

    • 定期的な検証の主体については、コンプライアンス部門が中心となって第2線の関係部門が行う検証や、内部監査部門が独立した立場から行う検証などが考えられ、各金融機関等の規模や組織構造等に応じて、個別具体的に判断されることとなります


    金融庁 「スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議」(第19回)議事次第
    ▼資料1 PDFコーポレートガバナンス改革の更なる推進に向けた検討の方向性(案)
    • 資本コストを意識した経営や政策保有株式、取締役会の機能発揮等の課題に対応するため改訂されたコーポレートガバナンス・コードを踏まえた企業の取組みを引き続き検証するとともに、フォローアップ会議において以下の課題を含む横断的な検討を行うこととする
      • (1) 監査に対する信頼性の確保
        • いわゆる「守りのガバナンス」は、企業の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を実現する上で不可欠な前提要素である
        • 特に内部監査部門がCEO等のみの指揮命令下となっているケースが大半を占め、経営陣幹部による不正事案等が発生した際に独立した機能が十分に発揮されていないとの指摘がある
        • 独立社外取締役を含む取締役会や監査役など経営陣から独立した監督機関に対しても直接報告が行われる仕組みの確立を促すことが重要である
      • (2) グループガバナンスの在り方
        • 我が国のグループ経営について、事業ポートフォリオの見直しを含むグループ全体としての最適な経営資源の配分や、子会社のリスク管理が十分に行われていないのではないかとの指摘があるほか、支配株主のいる上場会社(いわゆる上場子会社等)においては支配株主と一般株主との間に構造的な利益相反リスクがあるため、取締役会の独立性を高める必要があること等が指摘されている
        • 上場子会社等のガバナンスの問題をはじめとするグループガバナンスの議論において、とりわけ、上場子会社等に関しては、その合理性に関する親会社の説明責任を強化することや、東京証券取引所の独立性基準の見直しも念頭に置いて、支配株主から独立性がある社外取締役の比率を高めるなど、上場子会社等のガバナンス体制を厳格化することが求められている
        • こうした議論も踏まえながら、一般株主保護等の観点からグループガバナンスの在り方に関する検討を進める

    • 今後さらにコーポレートガバナンス改革の実効性を高めるためには、先般の企業内容等の開示に関する内閣府令の改正を踏まえた政策保有株式等に関する開示情報の充実が見込まれる中、運用機関及びサービスプロバイダーがより深く企業を理解して対話することや、アセットオーナーが運用機関に対する働きかけ・モニタリングをより積極的に行うことが極めて重要である。投資家と企業の建設的な対話を通じた中長期的な企業価値の向上を実現するため、おおむね3年毎の見直しが予定されているスチュワードシップ・コードの更なる改訂も視野に入れた議論が更に深められていくことを期待している

    • また、コーポレートガバナンスは市場構造の在り方と密接な関連を有する。今後、フォローアップ会議において、市場構造の見直しの動向を踏まえ、各市場の性格が明確化されていく中で、それにふさわしいガバナンスの在り方等も念頭に置きつつ、コーポレートガバナンス改革の更なる進展に向けた議論を進める必要がある


    金融庁 金融審議会「金融制度スタディ・グループ」(平成30事務年度第9回)議事次第
    ▼資料1 事務局説明資料
    • 前払式支払手段について、送金サービス(資金移動業)との間で利用者資金の保全規制等の平準化を図るべきであるとの指摘もある。一方、前払式支払手段は多種多様であり、そのすべてについて、一律・画一的に、送金サービスとの間で平準化を図る必要はないと考えられる

    • 前払式支払手段の発行の状況は、(1)財産的価値の記載・記録の方法に応じた区分でみると、発行者数では「紙型」が過半を占め、発行額では「IC型」が過半を占める。また、(2)使用範囲に応じた区分でみると、発行者数では自家型と第三者型は同程度存在し、発行額では第三者型が過半を占める

    • 諸外国においては、電子的・磁気的に保存された貨幣価値であって、発行者以外(第三者)に受け入れられるなどの要件を満たすものを"電子マネー"と定義している。その発行は「決済サービス」の一種とされ、利用者資金の保全等に関して送金サービスと同等の規制が課されている

    • EUの定義:電子マネー指令(E-money Directive)
      • 電子的・磁気的に保存された貨幣価値(monetary value)であり、(1)発行者に対する債権として表され、(2)決済取引(payment transaction)を行うための資金の受入れに際して発行され、(3)発行者以外に受け入れられるもの
      • 決済サービス指令(Payment Services Directive)2において、電子マネー事業者は決済サービス提供者(payment service provider)として位置付けられている

    • シンガポールの定義:決済サービス法(Payment Services Bill)
      • 電子的に保存された貨幣価値(monetary value)であり、(1)法定通貨で表記、又は発行者によりその価値が法定通貨に固定され、(2)決済口座を利用して決済取引(payment transaction)を行うことを可能とするために事前に支払われ、(3)発行者以外に受け入れられ、(4)発行者に対する債権を表すもの

    • 商品・サービスの購入にあたって用いられる支払手段について、プリペイド方式である前払式支払手段については(1)加盟店に関する規定が、ポストペイ方式である信用購入あっせん業については((1)に加え)(2)抗弁権の接続に関する規定が、法令上存在する
      • 第三者型前払式支払手段発行者は、加盟店が販売・提供する物品・役務が、公序良俗に反するものでないことを確保するための措置を講ずることとされている
      • 利用者は、加盟店との間で生じている事由(加盟店からの商品の引渡しがない、商品の瑕疵がある等)をもって、信用購入あっせん業者からの支払請求を拒むことができる

    • 銀行については、全国銀行協会の申合せ等において、いわゆる無権限取引が行われた場合の預金者に対する補償基準が定められている。諸外国においては、送金サービス提供者についても、無権限取引が行われた場合の利用者保護を定めている例が存在


    金融庁 アクセスFSA(金融庁オンライン広報誌)
    ▼第188号 2019年4月3日 発行 PDF版
    • 年度末等における中小企業等の金融の円滑化について
      • 金融機関においては、地域経済も含めた経済の好循環の更なる拡大の実現に向けて、より一層、金融仲介機能を発揮し、成長分野等への積極的な資金供給や経営改善・体質強化等の支援に取り組むことが重要
      • 金融機関による金融の円滑化への取組みは着実に行われているが、金融庁としては、年度末、更にはそれ以降の、中小・小規模事業者の資金繰りに万全を期す必要があると考えている
      • また、本年4月27日から5月6日にかけての10連休に際しても、中小・小規模事業者からの相談等にきめ細かく応じるなど、適切に対応する必要がある
      • 金融機関は、円滑な資金供給にとどまらず、それぞれの借り手の経営課題に応じた適切な解決策を提案し、その実行を支援していくことが求められている
      • このような状況を踏まえ、金融庁では、2月28日、金融関係団体に対し、中小企業・小規模事業者に対する金融の円滑化について、書面で要請を行うとともに、当該要請文を公表し、要請内容の周知徹底を図った

    • マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」の一部改正(案)の公表について
      • 金融庁は、昨年2月に策定・公表した「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」(以下、「ガイドライン」)について、本年2月13日、「『マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン』の一部改正(案)」(以下、「本改正案」)を公表した。3月15日までのパブリックコメント手続を経て、確定版が公表される
      • ガイドラインは、マネロン・テロ資金供与対策に係る金融機関等のリスク管理の基本的考え方を明らかにしたもの。金融庁は、昨年2月のガイドラインの公表後、各金融機関等のマネロン・テロ資金供与リスク管理態勢の高度化に向け、各金融機関等に対し、(1)同対策の実施状況等についての報告、(2)送金取引に係る窓口業務及び管理態勢の緊急点検、(3)ガイドライン等とのギャップ分析及び当該ギャップを解消するための具体的な行動計画の策定・実施、を求めた上で、各金融機関等の対応状況についてオン・オフ一体のモニタリングを実施してきた
      • 本改正案は、これらの取組み等を踏まえ、ガイドラインの趣旨を明確化することにより金融機関等による実効的な態勢整備を図るものであり、主な内容は以下のとおり
        • テロ資金供与対策及び大量破壊兵器の拡散に対する資金供与防止のための対応の重要性を追記
        • 各金融機関等がリスクを検証する際に、各業態が共通で参照すべき分析と、各業態それぞれの特徴に応じた業態別の分析の双方を十分に踏まえることの重要性を追記
        • 金融機関等において、全ての顧客のリスク評価をするとともに、顧客のリスク評価に応じた頻度で継続的に顧客情報の確認を実施し、新たに確認した顧客情報を踏まえて顧客のリスク評価を見直していくことが求められることを明確化
        • IT システムに用いるデータについて、網羅性・正確性が確保されていることの定期的な検証が求められることを追記
      • 金融庁としては、今後も金融機関等のさらなる態勢整備に向けた取組みを進めていく
      • また、金融機関等がマネロン・テロ資金供与対策を円滑に実施していくために、金融機関等の利用者の皆様が、従来よりも厳格な本人確認を受けたり、従来とは異なる資料の提出や質問への回答を求められたりする場合があり、皆様のご理解・ご協力が必要。これまで金融庁では、ウェブサイト内に特設ページを開設するなどの広報活動を実施してきたが、金融機関等の利用者の皆様の、マネロン・テロ資金供与対策の高度化にご理解・ご協力をお願いしたい

    • 暗号資産(仮想通貨)関係について
      • 仮想通貨交換業は、金融庁・財務局の登録を受けた業者でなければ、行ってはならないこととされている。2月15日、金融庁は、無登録で仮想通貨交換業を行っていた以下の業者に対して、警告書を発出した

      • 【金融庁が警告書を発出した業者】
        • 業社名:SB101 (代表者不明)
        • 所在地:ジブラルタル
        • 内容等:インターネットを通じて、日本居住者を相手方としてAtomic Coin(アトミックコイン)の売買の媒介等の仮想通貨交換業を行っていたもの
          ※上記は、インターネットの情報に基づいて掲載しており、現時点のものではない可能性がある
        • また、改めて、暗号資産(仮想通貨)に関する注意喚起について、以下の通り周知する
          • 金融庁が暗号資産(仮想通貨)の価値を保証したり、推奨したりするものではないこと
          • 暗号資産(仮想通貨)は法定通貨ではないことや突然無価値になるリスクがあること
          • 暗号資産(仮想通貨)に関する取引を行う際は、金融庁・財務局の登録を受けた事業者かどうかを確認すること
          • 暗号資産(仮想通貨)の取引を行う場合、事業者から説明を受け、取引内容やリスク(価格変動リスク、サイバーセキュリティリスク等)をよく理解してから行うこと

    • ICO(Initial Coin Offering)に関する注意喚起について
      • 一般に、ICO(Initial Coin Offering)とは、企業等が電子的にトークン(証票)を発行して、公衆から資金調達を行う行為の総称。トークンセールと呼ばれることもある
      • 全世界でICOによる資金調達が急増していますが、ICOにより発行されるトークンを購入する際には、次のような高いリスクがある
      • 価格下落の可能性
        • トークンは、価格が急落したり、突然無価値になってしまう可能性がある
      • 詐欺の可能性
        • 一般に、ICOでは、ホワイトペーパー(注)が作成される。しかし、ホワイトペーパーに掲げられていたプロジェクトが実施されなかったり、約束されていた商品やサービスが実際には提供されないリスクがある。また、ICOに便乗した詐欺の事例も報道されている
        • (注)ICOにより調達した資金の使い道(実施するプロジェクトの内容等)やトークンの販売方法などをまとめた文書をいう。トークンを購入するに当たっては、このようなリスクがあることや、プロジェクトの内容などをしっかり理解した上で、自己責任で取引を行う必要がある


    金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
    ▼共通事項
    • 昨年12月に出入国管理法の改正案が成立し、4月1日から、新たな在留資格による外国人材の受入れが始まる予定。昨年末には、外国人の受入れ・共生のための施策のパッケージとして、政府から「総合的対応策」が公表された。「総合的対応策」では、外国人の生活サービス環境の改善に向けた施策として、金融機関に対しても、円滑な口座開設や多言語対応の充実、手続きの明確化のためのガイドラインや規定の整備等が求められている

    • これを受け、当庁から各業界団体に対して要請文を発出している。また、全銀協において、勤務形態の確認方法や多言語対応の取組みについて、アンケート調査を実施しており、結果が共有されていると承知している。各金融機関におかれても、当該事例等を参考に、各金融機関内で体制を整備していただくようお願いする

    • また、外国人口座の開設や期中・出口の管理については、現在、全銀協で留意すべき点や対応事例等を取りまとめ中である。このような全銀協の取組みも参考に、引き続き、リスクベース・アプローチに基づいて、マネロン・テロ資金対策に御留意いただくようお願いする

    • 今般、投資信託の販売会社における「顧客本位の業務運営」の足元の取組状況についてとりまとめ公表した。経営陣が自ら浸透・定着に取り組む姿勢が見られる一方、「取組方針・KPI」に関する顧客の認知度向上や販売員の理解度向上、営業現場の声の収集・分析強化、顧客への情報提供の充実などについては課題もみられた

    • 信用情報機関の信用情報に関しては、(1)貸金の債権情報の登録と比べて、銀行カードローンの債権情報の登録頻度が少ないことや、(2)各信用情報機関において登録情報が反映されるまでにタイムラグがあること、(3)信用情報機関間の信用情報の重複を排除する仕組みがないこと、(4)銀行及び保証会社の信用情報機関への加盟状況は区々であり、利用者の総債務額を一元的に把握することが困難な事例があること、といった課題が明らかとなった

    • 査マニュアルの廃止にあたり、当庁がどのような考え方に基づき対話を進めていくかについて、検査・監督の目線をお示しすることで、金融業界の予測可能性が確保されるよう努めているところ。具体的には、金融機関との対話のための材料となる文書、例えば、分野別の「考え方と進め方」(ディスカッション・ペーパー)等を順次公表することとしている

    • また、検査マニュアルの廃止に伴い、法令の適用・解釈の明確化等の面で実務上の支障が生じる場合には、監督指針の修正等により対応を図ることとしており、現在改正に向けた作業をすすめている

    ▼主要行
    • 昨年2月に策定した「マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に関するガイドライン」について、改訂を予定している

    • 改訂の趣旨としては、当庁がこれまでモニタリングを行ってきた中で、金融機関からお問い合わせが多かった点や、FATFでの新しい議論等を踏まえ、金融機関に求められる対応を改訂により明確化することで、態勢の構築を進めていただきたいと考えている

    • マネロン・テロ資金供与対策において、重要なことは、取引開始時の本人確認だけではなく、継続的な顧客管理である。リスクに応じて定期的に実態把握を行うのみならず、顧客のマネロン・テロ資金供与リスクが高まったと想定される具体的な事象が発生した場合(例えば適時開示や報道等により不芳情報に接した場合)には、顧客情報や取引内容を確認・検証し、リスク評価の見直しや疑わしい取引の届出の検討をするなど、リスクベース・アプローチによる対応の実効性を高めていただきたい

    • 5月1日に予定される改元については、国民生活への影響を最小限に抑える観点から、新元号を4月1日に公表する方針が示されている

    • 各金融機関においては、例えば、
      • 帳票等への表示上の問題に留まらず、顧客取引に影響が生じうるようなデータ授受については、優先的にシステム対応を行うこと、
      • 和暦を用いてデータ授受を行っている他の企業や地公体等のシステム改修の進捗状況等を確認し、新元号への移行時期を個別に調整したり、場合によっては新旧両元号での送受信を可能とするなど、システム連携先の状況に応じた対応を行うこと、
      • 手形等、旧元号の残存する帳票等の取扱いについて、顧客に周知すること
      などの対応が考えられるので、準備に万全を期して頂くようお願いする。併せて、10連休についても、各行において、休日設定の変更やデータ保存・処理のためのシステム改修、事務態勢の充実を図る他、顧客に対しては、ATMや窓口等の営業予定やこれを踏まえた資金の備えについて、事前の周知や注意喚起などを十分に行い、万全な対応をお願いする

    • また、全銀協を騙って、改元に伴いキャッシュカードを変更する手続きが必要であるなどと記載した封書を顧客に送りつけ、キャッシュカードの返送や暗証番号等の記載を求める詐欺の手口が確認されている。全銀協や当庁においてもホームページ等で注意喚起をしているが、各行においても、顧客がこうした詐欺被害に巻き込まれないよう、適切な対応をお願いしたい
    ▼全国地方銀行協会
    • 国内金融分野におけるサイバー攻撃の動向については、大手金融機関のみならず、中小金融機関にまでその裾野が拡大している。実際に、本年度に中小金融機関のWeb サイトの改ざんが複数回発生しており、実効性のあるサイバーセキュリティ対策は急務となっている

    • 昨年10月に実施した「金融業界横断的なサイバーセキュリティ演習(Delta Wall 3)」の結果について、地銀・第二地銀については、今回はシナリオ骨子を事前に開示しないブラインド方式で実施した。また、共同センターがマルウェアに感染するという業態別シナリオで実施したが、委託先である共同センターへの依存度が高く、自行としての行動や共同センターとの連携に課題が見られた

    • 「外部専門家によるモニタリングの品質に関する評価」のほか、当庁幹部自身も、金融機関の皆様方からモニタリングに関するご意見を直接お伺いすべく、「訪問ヒアリング」を実施させていただく予定

    • 従来は検査実施先に対して、「検査モニター」を実施していたが、現在はオン・オフ一体のモニタリングを実施しており、オンサイト対象行だけでなく、オフサイトモニタリングを行った銀行も対象として実施していきたいと考えている


    金融庁 投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果について
    ▼投資用不動産向け融資に関するアンケート調査結果(主なポイント)
    • 銀行における投資用不動産向け融資、一棟建(土地・建物)向け融資の実行額は平成29年3月期をピークに減少

    • 投資用不動産向け融資を積極的に推進する金融機関は減少し、消極的な態度を取る金融機関が増加

    • 1行は融資規模、収益への影響度、収益影響度の高まりいずれの指標においても際立っており、他の大多数の銀行と大きく隔たりがある。 ある指標で当該銀行と同等であると認められる銀行はあっても、その他指標は相当程度低水準。多くの銀行は、いずれの指標も低水準

    • ただし、これのみをもって顧客保護・信用リスク管理上の問題がない(または小さい)とは判断できず、紹介業者の適切性の確保・融資審査等の態勢の状況によっては問題が発生する可能性も排除できないことから、一部の金融機関にはより詳細な実態把握を実施中

    • 今般の問題が広く認知されるまで、多くの金融機関では紹介業者の業務に係る適切性を検証するという着意がなかったことを示唆
      • 紹介業者が紹介した顧客に融資を実行したことがある銀行は97%)、信金・信組は79%と多数
      • 一方、これらのうち紹介業者との取引を開始・停止する要件・基準を設けているのは少数
      • 紹介業者の取引停止実績がある金融機関は僅か(ただし紹介業者の不適切な行為を営業店で察知し、当該業者から紹介を受けることを控えた金融機関もあり)

    • 賃貸事業が生み出すキャッシュ・フローを主たる返済原資としたうえで、長期的な事業・収支計画の妥当性を見極めることが徹底できていない金融機関も存在
      • 一棟建(土地・建物)向け融資を住宅ローンの延長と捉え、給与収入も主たる返済原資の一部としているため、物件の経常的なキャッシュ・フローのみで返済見込みがなくとも融資が実行される金融機関もある
      • 中古物件の融資期間が、築年数を控除した法定耐用年数を大幅に超えるケースもあるが、この場合、耐用年数が客観的に評価されているか留意する必要
      • 92%の銀行、89%の信金・信組が、全件で審査時に収支シミュレーションを実施と回答しているが、融資期間の一部のシミュレーションにとどまっているものもあり、精緻さにばらつきあり

    • 自らが主体的に物件の売買価格の妥当性を十分に検証するという点で、改善の余地がある金融機関も存在
      • 審査時に売買価格の妥当性検証・物件の現地確認・近隣の状況確認を行うとする金融機関が多いが、こうした中でも紹介業者が売買価格の吊上げを行う事例あり


    • 顧客の財産・収入の状況を、紹介業者に依存しすぎず自ら把握するという点で、改善の余地がある金融機関も存在
      • 顧客の財産・収入を示す資料を紹介業者経由で入手する金融機関が多数。原本確認を徹底していない金融機関も多い

    • 物件収支の見込みやリスクに関する顧客の理解度の確認が徹底されていない金融機関が相当数あり、実効性確保に向け改善・見直しを行うケースも多い
      • 金利変動リスクといった融資条件の説明を行う金融機関は多数
      • 物件収支の見込みやリスクは紹介業者等が一義的に説明すべきだが、リスクへの顧客理解度の確認が徹底されていない金融機関が相当数あり

    • 残高の多寡や延滞の有無等の形式基準にとどまらないリスクベースでの期中管理が行われるよう、改善を図る事例が多い
      • 融資実行後に個別に信用格付の更新を行うか否かについて一定の残高基準を設けている金融機関が多い
      • 実行後に空室率・賃料を確認する比率が低い金融機関もあり

      • 実績を踏まえた収支見込の更新を「一切行っていない」とする金融機関が約半数。期中に返済可能性の見直しが行われないケースが多数と推察

    • 金融機関に求められる対応
      • 投資用不動産向け融資に取り組む場合には、紹介業者・サブリース業者・管理業者等の業務の適切性を検証するなど、取引スキームのリスク評価を行い、これに基づき取引方針を明確に定めること
      • 融資審査において、物件の売買価格の妥当性を検証するとともに、事業性融資と判断される場合には、物件の生むキャッシュ・フローを基礎として融資全期間にわたる収支シミュレーションを行うこと
      • 顧客対応を紹介業者・保証会社に任せきりにせず、自らが顧客とのリレーションを十分に構築し、事業・収支計画、顧客の知識・経験・リスクの理解度や財産・収入の状況等について主体的に把握したうえで、必要なリスク説明を行うこと
      • 本稿の事例等を参考に、あらためてポートフォリオにおける投資用不動産向け融資の実態把握・リスク評価を行い、必要な場合には、これまでの顧客保護やリスク管理のあり方の適切性について点検を行うこと


    金融庁 ソーシャルレンディングへの投資にあたってご注意ください
    • ソーシャルレンディングの仲介者は第二種金融商品取引業の登録を受ける必要がある。登録を受けていない業者の募集等は、詐欺的な商法である可能性が高いため、一切関わらないようにする

    • 登録業者であっても、金融庁や財務局が、その業者の信用力等を保証するものではない。業者の情報をできる限り確認し、その業者の信用力を慎重に見極めるとともに、取引内容を十分に理解したうえで、投資を行うかどうかの判断をすることが重要

    • ソーシャルレンディングへの投資にあたっては、投資者への情報開示が十分に図られているかどうか、また、貸付先の返済遅延やデフォルトなどのリスクがあることを十分に認識した上で、適切な投資判断をお願いしたい

    • 高い利回りなど限られた情報のみで投資判断を行うことなく、業者が提供する様々な情報を確認する。利回りだけを強調し、リスクに関する情報が明示されていない業者との取引は注意が必要


    【財務省】

    【警察庁】

    【2019年8月】

    警察庁 令和元年6月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
    • 平成31年1月~令和元年6月の特殊詐欺全体の認知件数は8,025件(前年同期8,760件、前年同期比▲8.4%)、被害総額は146.1億円(185.9億円、▲21.4%)、検挙件数は2,940件(2,632件、+11.7%)、検挙人員は1,282人(1,342人、▲4.5%)

    • 特殊詐欺(詐欺・恐喝)の認知件数は6,632件(8,196件、▲19.1%)、被害総額は125.7億円(178.8億円、▲29.7%)、検挙件数は2,429件(2,484件、▲2.2%)、検挙人員は1,147人(1,289人、▲11.0%)

    • 特殊詐欺(窃盗)の認知件数は1,393件(564件、+247.0%)、被害総額は20.3億円(7.1億円、+285.9%)、検挙件数は511件(148件、+345.3%)、検挙人員は135人(53人、+254.7%)(特殊詐欺(窃盗)とは、オレオレ詐欺等の手口で被害者に接触し、被害者の隙を見てキャッシュカード等を窃取する窃盗をいう)

    • オレオレ詐欺の認知件数は3,570件(4,561件、▲21.7%)、被害総額は35.8億円(69.0億円、▲48.1%)、検挙件数は1,510件(1,631件、▲7.4%)、検挙人員は781人(926人、▲15.7%)

    • 架空請求詐欺の認知件数は1,722件(2,461件、▲30.0%)、被害総額は43.3億円(56.2億円、▲23.0%)、検挙件数は665件(543件、+22.5%)、検挙人員は308人(278人、+10.8%)

    • 融資保証金詐欺の認知件数は138件(218件、▲63.3%)、被害総額は1.9億円(2.6億円、▲73.1%)、検挙件数は52件(95件、▲45.3%)、検挙人員は9人(15人、▲40.0%)

    • 還付金等詐欺の認知件数は1,157件(850件、+36.1%)、被害総額は14.0億円(10.7億円、+30.8%)、検挙件数は163件(126件、+29.4%)、検挙人員は12人(24人、▲50.0%)

    • 被害者の年齢・性別構成について、特殊詐欺では、60歳以上87.2%・70歳以上74.1%、男性23.9%・女性76.1%、オレオレ詐欺では、60歳以上98.2%・70歳以上94.0%、男性13.4%・女性86.6%、融資保証金詐欺では、60歳以上41.4%・70歳以上14.8%、男性77.3%・女性22.7%

    • 口座詐欺の検挙件数417件(661件、▲36.9%)、検挙人員は255人(358人、▲28.8%)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,073件(1,264件、▲15.1%)、検挙人員は886人(1,025人、▲13.6%)、携帯電話端末詐欺の検挙件数は144件(145件、▲0.7%)、検挙人員は106人(117人、▲9.4%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は29件(20件、+45.0%)、検挙人員は22人(21人、+4.8%)


    【2019年7月】

    警察庁 「第3次犯罪被害者等基本計画の見直しに関する要望・意見の募集等について」を掲載しました
    ▼第3次犯罪被害者等基本計画(日本語版)
    • 4つの基本方針
      1. 尊厳にふさわしい処遇を権利として保障すること
        • 犯罪被害者等のための施策は、例外的な存在に対する一方的な恩恵的措置ではなく、社会のかけがえのない一員として、犯罪被害者等が当然に保障されるべき権利利益の保護を図るためのものである。施策の実施者は、犯罪被害者等はその尊厳が尊重され、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利を有していることを視点に据え、施策を実施していかなければならない
      2. 個々の事情に応じて適切に行われること
        • 罪被害者等のための施策は、個々の犯罪被害者等が直面している困難を打開し、その権利利益の保護を図るために行うものである。施策の実施者は、個々の犯罪被害者等の具体的事情を正確に把握し、その変化にも十分に留意しながら、個々の事情に応じて適切に施策を実施していかなければならない
        • そして、性犯罪や児童虐待等の被害に遭ったにもかかわらず、自ら声を上げることが困難なため被害が潜在化しやすい犯罪被害者等や、自己が直接の犯罪被害者ではないものの、兄弟姉妹が被害に遭ったことなどにより、その心身に悪影響を受けるおそれがある子供等についても、そのニーズを把握し、適切に支援をしていかなければならない
      3. 途切れることなく行われること
        • 犯罪被害者等のための施策は、犯罪被害者等が直面するその時々の困難を打開することにだけ注目するのではなく、犯罪被害者等が再び平穏な生活を営むことができるようになることに視点を置いて行うべきである。そのためには、中長期的な視点を持って、犯罪被害者等のためだけに設けられた制度以外の制度や民間の取組等も十分に活用しつつ、犯罪被害者等の生活の再建を支援するという観点が必要である。そして、施策の実施者は、制度や担当機関等が替わっても連続性をもって当該犯罪被害者等に対する支援等が行われるよう、また、犯罪被害者等の誰もが、必要なときに必要な場所で適切な支援を受けられるよう、途切れることのない支援等を実施していかなければならない
      4. 国民の総意を形成しながら展開されること
        • 犯罪被害者等のための施策は、犯罪被害者等がその名誉又は平穏を害されることなく、共に地域で生きていけるよう国民が総意で協力する社会を形成していくという視点を持って実施されなくてはならない。同時に、国民の総意が形成されるよう、犯罪被害者等のための施策の策定・実施は、国民からの信頼を損なわないように適切に行われる必要がある

    • 5つの重点課題
      1. 損害回復・経済的支援等への取組
        • 罪被害者等が直面している経済的困難を打開するため、加害者の損害賠償責任の実現に向けた必要な検討を行うとともに、犯罪被害者等のためだけに設けられた制度以外の制度や民間の取組等を十分に活用することも含め、犯罪被害者等の損害を回復し、経済的に支援するための取組等を行わなければならない
      2. 精神的・身体的被害の回復・防止への取組
        • 多くの犯罪被害者等は、生命・身体に重大な被害を受ける。また、当該犯罪等による直接的な精神的・身体的・財産的被害を受けるにとどまらず、自分自身や家族が犯罪等の対象にされたこと自体から精神的被害を受ける。さらに、再被害ないし再被害を受けることに対する恐怖・不安を抱いたり、捜査・公判、医療、福祉等の過程で配慮に欠ける対応をされたことによっていわゆる二次的被害を受けることもある。このような犯罪被害者等の精神的・身体的被害に対し、これを回復・軽減し、又は防止するための取組を行わなければならない
      3. 刑事手続への関与拡充への取組
        • 刑事に関する手続や少年保護事件に関する手続は、国家及び社会の秩序維持、個人の人権の保障、少年の健全育成等の考量困難な種々の要請に応えるものでなければならないが、そのことを前提としつつ、「事件の当事者」である犯罪被害者等が、刑事に関する手続や少年保護事件に関する手続に適切に関与できるよう、その機会を拡充する取組を行わなければならない
      4. 支援等のための体制整備への取組
        • 被害直後から様々な困難に直面する犯罪被害者等が、再び平穏な生活を営むことができるようになるためには、犯罪被害者等の誰もが、望む場所で、必要なときにいつでも、情報の入手や相談ができ、専門的知識と技能に裏付けられたきめ細やかな支援が受けられるような、継ぎ目のない支援体制を地方公共団体や犯罪被害者等の援助を行う民間の団体とともに構築していく必要がある。特に、犯罪被害者等は、被害直後から、医療・福祉、住宅、雇用など生活全般にわたる支援を必要としている。そして、犯罪被害者等が被害から回復するためには、時に長い時間を要し、その間、犯罪被害者等のニーズは変化する。また、犯罪被害者等が場所的に移動することなどにより、必要な支援の内容も変わり得る
      5. 国民の理解の増進と配慮・協力の確保への取組
        • 様々な機会を通じて、教育活動や広報啓発活動等による息の長い取組を行い、犯罪被害者等が置かれている状況、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏への配慮の重要性等についての国民の理解や共感を深め、犯罪被害者等への配慮と犯罪被害者等のための施策への協力を確保するための取組を行わなければならない

    • 警察における再被害防止措置の推進
      • 警察において、子供を対象とする暴力的性犯罪の再犯防止を図るため、法務省からそれらの前歴者の出所情報の提供を受け、出所後の居住状況等の定期的な確認を含めた対策に努める。【警察庁】
      • 警察において、同じ加害者により再び危害を加えられるおそれのある犯罪被害者等を「再被害防止対象者」に指定するとともに、加害者を収容している刑事施設等と密接に連携を図り、防犯指導・警戒等の再被害防止の措置を推進する。また、再被害防止への配慮が必要とされる場合には、関係機関と連携し、犯罪被害者等の個人情報に配慮した上で、事案に応じた柔軟な対応に努める。【警察庁】
      • 警察における保護対策の推進

    • 暴力団等による保護対象者に対する危害を未然に防止するため、暴力団等から危害を受けるおそれのある者を保護対象者として指定し、その者が危害を受けるおそれの程度に応じ、その危害を防止するための必要な措置を講じるなど、警察組織の総合力を発揮した保護対策を推進する。【警察庁】

    • 暴力団犯罪による被害の回復の支援
      • 暴力団犯罪の被害者については、警察において、都道府県暴力追放運動推進センターや各弁護士会の民事介入暴力対策委員会等とも連携しつつ、暴力団犯罪による被害の回復を支援する。【警察庁】

    • PTSDの診断及び治療に係る医療保険適用の範囲の拡大
      • PTSDの診断及び治療に係る医療保険適用の範囲の拡大については、有効性・安全性に関する科学的評価が得られたものについて、診療報酬改定時に必要に応じて措置を講ずる。【厚生労働省】

    • PTSD治療の可能な医療機関についての情報提供
      • 厚生労働省において、病院等の医療機関の医療機能に関する情報を住民・患者に対して提供する制度を医療機能情報提供制度として運用している。この制度においては、PTSD等の各疾病の治療に対応可能な医療機関を検索することが可能となっており、引き続き制度の周知に努める。【厚生労働省】

    • PTSD治療に係る自立支援医療制度の利用の周知
      • 厚生労働省において、PTSD治療(保険診療に限る。)が障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)に基づく自立支援医療(精神通院医療)の対象となることについて、自立支援医療制度の実施主体である都道府県等に対し改めて周知し、啓発を行う。【厚生労働省】

    • 警察における性犯罪被害者に対するカウンセリングの充実
      • 警察庁において、性犯罪被害者の精神的被害回復に資するため、臨床心理士資格等を有する部内カウンセラーの活用や、警察によるカウンセリング費用の公費負担制度の運用が効果的なものになるよう、都道府県警察を指導するとともに、都道府県警察における部内カウンセラーの配置状況やカウンセリング費用の公費負担制度の措置状況を毎年公表する。【警察庁】

    • 性犯罪被害者に対する緊急避妊に関する情報提供
      • 厚生労働省において、性犯罪被害者を含め、緊急避妊を必要とする者が緊急避妊の方法等に関する情報を得られるよう、保健所や女性健康支援センター等による情報提供を図る。【厚生労働省】


    警察庁 宛先ポート5500/TCP、5555/TCP及び60001/TCPに対するMiraiボットの特徴を有するアクセスの増加について
    • 宛先ポート5500/TCP及び60001/TCPに対するMiraiボットの特徴を有するアクセスの増加
      • 警察庁のインターネット定点観測において、令和元年6月中旬より宛先ポート5500/TCP及び60001/TCPに対するアクセスの増加を観測。このアクセスは、宛先IPアドレスとTCPシーケンス番号の初期値が一致するMiraiボットの特徴を有している
      • 観測した宛先ポート5500/TCPに対するアクセスの多くは、外部サーバから不正プログラムのダウンロード及び実行を試みるもの
      • 同アクセスの着信元(送信元)IPアドレスを調査したところ、海外製デジタルビデオレコーダ等のIoT機器のログイン画面が表示されることを確認。海外製デジタルビデオレコーダ等の脆弱性を悪用し、不正プログラムの感染拡大を狙ったものと考えられる
      • 6月下旬より観測した宛先ポート60001/TCPに対するアクセスは、外部サーバから不正プログラムのダウンロード及び実行を試みるもの
      • 同アクセスの着信元(送信元)IPアドレスには、日本国内のものが含まれており、その多くがポート80/TCPまたは81/TCPにおいて、Wi-Fiストレージ製品のログイン画面が表示されることを確認
      • 家庭用ルータやIoT機器の利用者は、以下の対策を参考に、総合的にセキュリティ対策を行うことを推奨する
        • 製造元のウェブサイト等で周知される脆弱性情報に注意を払い、脆弱性が存在する場合にはファームウェアのアップデートや、必要な設定変更等の適切な対策を速やかに実施してください
        • 製品によっては、ファームウェアの自動アップデート機能が存在するものもあります。このような製品を使用している場合には、同機能を有効にしてください
        • IoT機器をインターネットに接続する場合には、直接インターネットに接続せずに、ルータ等を使用してください
        • インターネットからのアクセスを許可する場合は、必要なポートのみに限定してください
        • また、必要なIPアドレスのみにアクセスを許可したり、VPNを用いて接続することも検討してください
        • 必要がない限りは、ルータのUPnP機能を無効にしてください
        • ユーザ名及びパスワードは初期設定のままで使用せず、必ず変更してください。また、ユーザ名及びパスワードを変更する際は、推測されにくいものにしてください
        • 製造終了から年月が経過した製品は、製造元のサポートが終了し、脆弱性への対応が実施されない場合があります。そのような製品を使っている場合には、サポート中の製品への更新を推奨します

    • 宛先ポート5555/TCP(Android Debug Bridge)に対するMiraiボットの特徴を有するアクセスの増加
      • 令和元年6月下旬より宛先IPアドレスとTCPシーケンス番号の初期値が一致するMiraiボットの特徴を有するアクセスの増加を観測。この観測の同時期には、宛先ポート60001/TCPへのアクセスの増加も観測しており、着信元(送信元)IPアドレスが同一であるものが多数あることを確認
      • 観測したアクセスは、不正プログラムに感染させる実行ファイルをADBを介してダウンロードさせる目的があるとみられ、宛先ポート60001/TCPを利用したものと併せて、不正プログラムの感染拡大を狙ったものと考えられる
      • スマートテレビ、TV Box等のAndroid搭載機器の一部製品には、宛先ポート5555/TCP宛のアクセスを使用する製品が存在するため、利用者は以下の対策を実施することを推奨する
      • Android搭載機器上で身に覚えのないアプリケーションが動作していないか確認してください
      • Android搭載機器のデータ通信量が、利用状況から考えて妥当な範囲内であるか確認してください
      • Android搭載機器をインターネットに接続する場合には、直接インターネットに接続するのではなく可能な限りルータ等を使用してください
      • ファイアウォール等によって不必要な外部からのアクセスを遮断してください


    警察庁 犯罪統計資料(平成31年1月~令和元年6月分)
    • 平成31年1月~令和元年6月の刑法犯総数について、認知件数は363,846件(前年同期398,427件、全円同期比▲8.7%)、検挙件数は141,328件(152,708件、▲7.5%)、検挙率は39.8%(39.3%、+0.5P)

    • 窃盗犯の認知件数は257,183件(282,841件、▲9.1%)、検挙件数は87,559件(95,191件、▲8.0%)、検挙率は34.0%(33.7%、+0.3P)

    • 万引きの認知検数は48,163件(51,454件、▲6.4%)、検挙件数は33,026件(36,559件、▲9.7%)、検挙率は68.6%(71.1%、▲2.5P)

    • 知能犯の認知件数は18,132件(21,098件、▲14.0%)、検挙件数は8,927件(9,808件、▲9.0%)、検挙率は49.2%(46.5%、+2.7P)

    • 詐欺の認知件数は16,258件(19,065件、▲14.8%)、検挙件数は7,427件(8,174件、▲9.1%)、検挙率は45.7%(42.8%、+2.9P)

    • 特別法犯総数について、検挙件数は34,229件(34,507件、▲0.8%)、検挙人員は29,322人(29,253人、+0.2%)

    • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,150件(1,314件、▲12.5%)、検挙人員は940人(1,098人、▲14.4%)

    • 不正アクセス禁止法違反の検挙件数は184件(181件、+1.7%)、検挙人員は67人(49人、+36.7%)

    • 不正競争防止法違反の検挙件数は31件(18件、+72.2%)、検挙人員は36人(24人、+50.0%)

    • 麻薬等取締法違反の検挙件数は448件(441件、+1.6%)、検挙人員は213人(212人、+0.5%)

    • 大麻取締法違反の検挙件数は2,586件(2,161件、+19.7%)、検挙人員は2,051人(1,644人、+24.8%)

    • 覚せい剤取締法違反の検挙件数は5,395件(6,607件、▲18.3%)、検挙人員は3,836人(4,521人、▲15.2%)

    • 来日外国人による重要犯罪・重要窃盗犯の検挙人員総数は227人(263人、▲13.7%)、中国44人(65人、▲32.3%)、ベトナム33人(33人、±0.0%)、ブラジル19人(24人、▲20.8%)、フィリピン16人(13人、+23.1%)、韓国・朝鮮15人(23人、▲34.8%)など

    • 暴力団犯罪(刑法犯)総数について、検挙件数は9,353件(9,602件、▲2.6%)、検挙人員は3,857人(4,547人、▲15.3%)、うち窃盗の検挙件数は5,671件(5,261件、+7.8%)、検挙人員は630人(765人、▲17.6%)、詐欺の検挙件数は1,063件(1,171件、▲9.2%)、検挙人員は645人(826人、▲21.9%)など

    • 暴力団犯罪(特別法犯)総数について、検挙件数は3,174件(4,725件、▲21.4%)、検挙人員は2,662人(3,383人、▲21.3%)、うち暴力団排除条例の検挙件数は8件(7件、+14.3%)、検挙人員は15人(21人、▲53.1%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は105件(88件、+19.3%)、検挙人員は35人(32人、+9.4%)、大麻取締法違反の検挙件数は547件(568件、▲3.7%)、検挙人員は366人(376人、▲2.7%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は2,395件(3,228件、▲25.8%)、検挙人員は1,649人(2,168人、▲23.9%)など


    警察庁 令和元年5月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
    • 平成31年1月~令和元年5月の特殊詐欺全体の認知件数は5,541件(前年同期6,817件、▲18.7%)、被害総額は82.0億円(117.9億円、▲30.4%)、検挙件数は1,937件(1,871件、+3.5%)、検挙人員は923人(1,004人、▲8.1%)

    • 振り込め詐欺の認知件数は5,503件(6,725件、▲18.2%)、被害総額は79.2億円(114.1億円、▲30.6%)、検挙件数は1,905件(1,793件、+6.2%)、検挙人員は892人(968人、▲7.9%)

    • オレオレ詐欺の認知件数は3,052件(3,832件、▲20.4%)、被害総額は31.7億円(56.6億円、▲44.0%)、検挙件数は1,221件(1,237件、▲1.3%)、検挙人員は640人(732人、▲12.6%)

    • 架空請求詐欺の認知件数は1,424件(2,059件、▲30.8%)、被害総額は34.8億円(47.2億円、▲26.3%)、検挙件数は564件(420件、+34.3%)、検挙人員は241人(207人、+16.4%)

    • 融資保証金詐欺の認知件数は115件(184件、▲37.5%)、被害総額は1.3億円(2.1億円、▲39.3%)、検挙人員は41件(47件、▲12.8%)、検挙人員は4人(13人、▲69.2%)

    • 還付金等詐欺の認知件数は912件(650件、+40.3%)、被害総額は11.3億円(8.1億円、+39.5%)、検挙件数は79件(89件、▲11.2%)、検挙人員は7人(16人、▲56.3%)

    • 特殊詐欺全体の被害者の年齢別構成について、60歳以上が85.5%、70歳以上が71.7%、性別構成について、男性が22.9%、女性が77.1%

    • オレオレ詐欺の被害者の年齢別構成について、60歳以上が98.4%、70歳以上が94.0%、性別構成について、男性が13.1%、女性が86.9%、また、融資保証金詐欺の年齢別構成について、60歳以上が43.0%、70歳以上が15.9%、性別構成について、男性が77.6%、女性が22.4%など

    • 口座詐欺の検挙件数は322件(540件、▲40.3%)、検挙人員は202人(288人、▲29.9%)、盗品譲受けの検挙件数は7件(0件)、検挙人員は5人(0人)

    • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は880件(1,028件、▲14.4%)、検挙人員は742人(815人、▲9.0%)、携帯電話端末詐欺の検挙件数は116件(109件、+6.4%)、検挙人員は86人(99人、▲13.1%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は20件(14件、+42.9%)、検挙人員は13人(14人、▲7.1%)


    警察庁 リモートデスクトップサービスを標的としたアクセスの増加等について
    ▼リモートデスクトップサービスを標的としたアクセスの増加等について
    • 警察庁のインターネット定点観測において、平成31年3月下旬頃からリモートデスクトップサービスを標的とした広範囲の宛先ポートに対するアクセスの増加を観測

    • 同アクセスにおいて、リモートデスクトップサービスのサーバに接続する際に送信される、特定の文字列を含むパケットを観測している

    • 同アクセス内容に着目すると、広範囲の宛先ポートに対して特定のIPアドレス帯からのアクセスを多数観測していることから、3389/TCP及びそれ以外のポートで稼働するリモートデスクトップサービスの探索行為が行われていると考えられる

    • リモートデスクトップサービスの利用者は、以下の対策を参考にセキュリティ対策を行うことを推奨
      • マイクロソフト社が公開する修正プログラムを適用し、OSを最新の状態にする
      • リモートデスクトップサービスを使用しない場合、当該サービスを無効にする
      • リモートデスクトップサービスを用いてインターネット経由で接続する場合には、特定のIPアドレスのみにアクセスを許可するなどの適切なアクセス制限を実施する
      • リモートからアクセス可能なユーザを必要最小限に限定する
      • ユーザ名及びパスワードは推測されにくいものにする
      • 3389/TCP以外のポートを用いてリモートデスクトップサービスを運用している場合であっても、上記の対策を講じることを強く推奨する


    警視庁 「東京都暴力団排除条例」の一部改正について
    ▼「東京都暴力団排除条例」の一部改正概要
    ▼暴力団排除特別強化地域
    • 改正の背景
      • 平成23年10月に施行された東京都暴力団排除条例では、「暴力団と交際しない」等を基本理念に掲げ、事業者等と暴力団との関係遮断を推進してきた。しかし、都内の主要な繁華街では、事業者が未だ暴力団と交際し、暴力団へ利益供与している事案が後を絶たず、関係遮断が図られていない実態が散見されている。よって、東京都暴力団排除条例を一部改正し、都内の主要な繁華街を「暴力団排除特別強化地域」と定め、同地域内においては、特定の事業者と暴力団員との間で、用心棒料等の利益の授受等を禁止する措置を追加した

    • 暴力団排除特別強化地域
      • 暴力団排除活動を特に強力に推進する必要がある地域として、都内29地区を「暴力団排除特別強化地域」として選定

    • 特定営業/特定営業者
      1. 風適法第2条第1項 風俗営業 キャバクラ、クラブ、パチンコ、ゲームセンター
      2. 風適法第2条第5項 性風俗関連特殊営業 ソープランド、ファッションヘルス、デリバリーヘルス、テレクラ
      3. 風適法第2条第11項 特定遊興飲食店営業 ナイトクラブ
      4. 風適法第2条第13項 接客業務受託営業 コンパニオン派遣業
      5. 食品衛生法第52条第1項 飲食店営業 居酒屋、一般飲食店
      6. 風俗案内所条例第2条 風俗案内業 風俗案内所
      7. 客引き、スカウト等 客引き、ビラ配り、呼び掛け、スカウト

    • 特定営業者の禁止行為
      • 用心棒の役務の提供を受けること
      • 用心棒の役務の対償又は営業を営むことを容認する対償として利益供与すること

    • 暴力団員の禁止行為
      • 用心棒の役務を提供すること
      • 用心棒の役務の対償又は営業を営むことを容認する対償として利益供与を受けること

    • 罰則
      • 1年以下の懲役又は50万円以下の罰金

    • 自首減免
      • 特定営業者が自首した場合については、任意的減免を規定
      • 刑法上の自首に規定されている「捜査機関に発覚する前」の減軽要件は必要なく、被疑者として特定され逃走している者が出頭してきても自首として減免することができる
      • 特定営業者の積極的な申告を期待


    【2019年6月】

    警察庁 令和元年版犯罪被害者白書 概要
    • 日本司法支援センター(以下「法テラス」という。)においては、民事法律扶助業務として、経済的に余裕のない者が民事裁判等手続を利用する際に、収入等の一定の条件を満たすことを確認した上で、無料で法律相談を行い、必要に応じて弁護士・司法書士の費用の立替えを行っている

    • 損害賠償命令制度については、制度導入以降、平成30年末までに2,767件の申立てがあり、このうち2,677件が終局した。その内訳は、認容が1,234件、和解が619件、終了(民事訴訟手続への移行)が356件、取下げが300件、認諾が108件、却下が36件、棄却が7件等である

    • これまで、多くの検察庁においては、犯罪被害財産等による被害回復給付金の支給に関する法律に基づき、没収・追徴された犯罪被害財産を被害者に被害回復給付金として支給するための手続(被害回復給付金支給手続)を行っている。29年に16件の被害回復給付金支給手続の開始決定が行われ、開始決定時における給付資金総額は約3億8,987万円であった

    • 犯罪被害給付制度(以下「犯給制度」という。)とは、通り魔殺人等の故意の犯罪行為により、不慮の死を遂げた被害者の遺族又は身体に障害を負わされた犯罪被害者等に対し、社会の連帯共助の精神に基づき、国が犯罪被害者等給付金を支給し、その精神的・経済的打撃の緩和を図ろうとするもの

    • 平成29年度における犯罪被害者等給付金の裁定金額は約10億100万円、30年度は約7億2,400万円であった。また、29年度の裁定期間(申請から裁定までに要した期間)の平均は約6.4か月(前年度比0.3か月減少)、中央値は約4.2か月(前年度比0.2か月減少)、30年度の平均は約6.6か月(前年度比0.2か月増加)、中央値は約4.1か月(前年度比0.1か月減少)であった

    • 平成31年4月現在、犯罪被害者等を対象とし得る見舞金の制度を導入しているのは、2県、4政令指定都市(前年比1県1政令指定都市増加)、244市町村(前年比47市町村増加)、貸付金の制度を導入しているのは、3県、11市区町である

    • 30年度中における国外犯罪被害弔慰金等の支給裁定金額は約1,200万円であった

    • 配偶者からの暴力や人身取引の被害女性等を含めた一時保護人数は、29年度で7,965人(要保護女性本人4,172人、同伴家族3,793人)となっている

    • 31年4月現在、60都道府県・政令指定都市、342市区町村において、犯罪被害者等が優先的に公営住宅等へ入居できるようにするなどの配慮が行われている

    • 令和元年度までに、全公立小・中学校約2万7,500校にスクールカウンセラーを配置することを目標としており、平成30年度においては、その配置に係る経費(2万6,700校分)を予算措置した

    • 福祉の専門的な知識・技術を用いて児童生徒を支援するスクールソーシャルワーカーの教育機関等への配置に対して補助を行っている。令和元年度までに、全ての中学校区に約1万人のスクールソーシャルワーカーを配置することを目標としており、平成30年度においては、その配置に係る経費(7,547人分)を予算措置した

    • 子供の性被害をめぐる情勢については、平成30年中、児童ポルノ事犯の検挙を通じて新たに特定された被害児童は1,276人で、このうち22%は抵抗するすべを持たない低年齢児童(小学生以下)であるほか、SNSの利用に起因して児童買春等の被害に遭う児童が1,811人であるなど、依然として厳しい状況にある

    • 平成30年中に、証人尋問の際に付添いの措置がとられた証人の延べ数は144人、証人尋問の際に遮へいの措置がとられた証人の延べ数は1,462人、ビデオリンク方式による証人尋問が行われた証人の延べ数は317人(うち、構外ビデオリンク方式によるものが15人)であった

    • 警察庁においては、地方公共団体における犯罪被害者等の視点に立った総合的かつ計画的な犯罪被害者支援の促進のため、犯罪被害者等に関する条例の制定等について情報提供を行っているところ、全国の地方公共団体において、犯罪被害者等の支援に特化した条例(以下「特化条例」という。)を制定する動きが広がっている。平成31年4月1日現在(47都道府県、20政令指定都市、1,721市区町村中)、17道府県、6政令指定都市、272市区町村において特化条例が制定されている


    警察庁 今後の特殊詐欺対策の推進について
    1. 地域の情勢に即した官民一体となった被害防止対策の推進
      • 平成30年の特殊詐欺の被害状況を手口別にみると、特殊詐欺全体の認知件数の5割以上を占めるオレオレ詐欺については、被害の大半が首都圏等特定の大都市部に集中し、また、被害者の9割以上が高齢者となっている。他方、特殊詐欺全体の認知件数の約3割を占める架空請求詐欺については、特定の大都市部だけでなく、地方においても被害が一定程度認められ、また、被害者も比較的幅広い世代に及んでいる。さらに、手口ごとに被害金の交付形態等にも違いが認められる
      • このような状況の下、効果的な被害防止を図るためには、各都道府県警察において、地域ごとに各手口の被害の発生状況に応じた対策を講じることが不可欠である。例えば、オレオレ詐欺に関しては、被害が多発する首都圏等特定の大都市部において、主な被害者層である高齢者に対する注意喚起のみならず、その子供、孫世代に対する働き掛けを強化することが効果的と認められる一方、架空請求詐欺に関しては、地域を問わず、幅広い世代に対して被害実態に即した注意喚起を行うことが効果的と認められるところである。こうした点を踏まえて、関係機関・事業者等との連携の下、被害防止に向けたより直接的・個別的な取組を推進するとともに、幅広い世代に対して発信力を有する著名な方々等とも連携・協力した効果的な広報啓発活動を積極的に展開する必要がある
      • これに加えて、被害者がだまされた後でも被害を食い止めることができるようにするため、警察と金融機関、コンビニエンスストア等の関係事業者等との協働による被害防止対策を更に強化することが重要である
      • このため、各都道府県警察は、各々の地域における発生状況を分析し、その結果を踏まえて、被害に遭う可能性のある年齢層の特性にも着目した、官民一体となった効果的な取組を推進すること
      • また、講じた対策の効果を分析し、その結果を踏まえて不断の見直しを行うこと

    2. 犯罪者グループ等の壊滅に向けた効果的な取締りの推進
      • 平成30年の検挙件数、検挙人員については、いずれも前年に比べて増加したものの、その多くが受け子や架け子等の末端被疑者の検挙であり、主犯格の検挙については一定程度にとどまっている。また、特殊詐欺の犯行グループは、実行行為の分業化、犯行拠点の小規模化、被疑者間の匿名化等の対策を講じており、一部の被疑者を摘発したとしても、必ずしも主犯格の検挙や組織の実態解明につながらないのが実情である。特殊詐欺の発生を抑止するためには、犯行組織の中枢に打撃を与え、これを弱体化させる必要がある
      • このため、既に「総合的な特殊詐欺対策の推進について」(平成30年9月25日付け警察庁丙捜二発第9号ほか)等で示達しているとおり、従来の拠点摘発や突き上げ捜査に加えて、特殊詐欺事件の背後にいると見られる暴力団、準暴力団、不良外国人、暴走族、少年の不良行為グループ等の犯罪者グループ等を見定めた上で、都道府県警察の各部門が連携し、特殊詐欺に限らずあらゆる法令を駆使した戦略的な取締りを推進し、これら犯罪者グループ等の壊滅に向けた実効性のある対策を推進すること
      • また、特殊詐欺の犯行拠点の多くは首都圏等に集中し、摘発を逃れるために頻繁に移転を繰り返すなどしている一方、受け子やその勧誘役は大都市部以外の地方にも少なからず認められることから、各都道府県警察における捜査対象の選定や摘発に向けた捜査の実施に当たっては、地理的要素等を考慮し、都道府県警察間で積極的に連携して警察組織の総合力の発揮による効率的な捜査に努めること

    3. 犯行ツール対策の徹底
      • 最近の特殊詐欺の犯行実態を踏まえると、犯行グループに対して、レンタル携帯電話、電話転送サービス等の提供を行ったり、詐取した電子マネー等の転売、買取等を行ったりしている悪質な事業者の存在が認められる
      • 特殊詐欺は、携帯電話、預貯金口座等の犯行ツールがなければ成り立たな
      • ことから、その供給を遮断するなどの対策を推進することは、特殊詐欺の犯行を困難にさせ、その抑止にもつながるものである
      • このため、各都道府県警察は、犯行ツールの悪用状況の把握に努めるとともに、悪質な事業者に対する情報収集及び取締りを強化し、あらゆる法令を駆使してその立件に努めること。


    警察庁 非行集団等に対する実態把握等の強化について
    • 少年非行情勢については、刑法犯少年の検挙人員が継続して減少しているものの、依然として社会の耳目を集める凶悪な事件が後を絶たず、少年事件の共犯率についても、成人の2倍以上と高水準で推移している

    • また、特殊詐欺や大麻事犯での少年の検挙人員が大幅に増加しており、非行集団のような組織性の高い集団のみならず、より緩いつながりの不良交友関係にある少年までもが、事件の背後にいるとみられる暴力団、準暴力団等の犯罪者グループと関わりを持ち、特殊詐欺に加担したり、大麻を乱用し又は周囲への乱用を助長したりしている実態が認められるなど、これら非行集団等の少年を取り巻く情勢は、極めて憂慮する状況にある

    • そこで、各都道府県警察においては、管内の実情等を踏まえつつ、下記のとおり、非行集団等に対する実態把握等の強化に努められたい

      1. 非行集団等
        • 非行集団等とは、「非行集団(組織性・継続性を有し、少年を主とする3人以上の集団であって、自ら非行行為を繰り返すほか、構成員の非行を容認、助長し、かつ、非行により構成員間の連帯を強める性格のもの。)及び非行集団には至らないものの、非行や不良行為を繰り返している少年を主とする3人以上のグループ」のことをいう

      2. 実態把握と情報収集の強化
        • (1)効果的な実態把握等の推進
          • 実態把握等に当たっては、事件検挙、交通違反の取締り、職務質問、街頭補導、巡回連絡等を始めとする全ての警察活動を通じて、非行集団等の実態把握を徹底し、情報収集に努めること
          • また、少年のい集場所等に着目した従来からの実態把握の手法に加え、少年らがLINE、Facebook、Twitter等のSNSを利用してコミュニケーションを取っている現状を踏まえ、サイバーパトロールや携帯電話機の解析等によるSNSに着目した情報収集を行うなど、社会情勢に応じた効果的な実態把握等の推進に努めること
        • (2)継続的な実態把握の推進
          • 非行集団等の結成・解散や構成員の加入・離脱等による集団的不良交友関係(非行集団等及びその構成員又はこれに準じる2人以上の交友関係)の変化は、頻繁に起こり得ることから、常に新しい情報の収集とこれに基づく基礎資料の更新に努めること

      3. 関係部門との連携
        • 非行集団等の中には、暴力団や準暴力団と関係を持つ集団も認められ、また準暴力団には、暴走族等の少年の頃からの不良交友関係により、形成されるケースも認められるところである
        • さらに、暴力団や準暴力団等は、非行集団等の少年を特殊詐欺の受け子等として犯行に加担させるなど、自らの手先として犯罪に利用したり、少年への大麻密売により資金獲得を図ったりしている現状も認められるところであり、これら暴力団・準暴力団対策、特殊詐欺対策、薬物対策、暴走族対策等を主管する部門と緊密に連携し、必要な情報共有に努めること

      4. 情報の集約管理
        • 収集した非行集団等の情報は、集団的不良交友関係に関するシステム等を活用するなどして、少年警察部門において、適切に集約管理を行うともに、必要な情報については、各部門との共有化を図ること

      5. 賞揚への配意
        • 非行集団等の実態解明を効果的に推進するため、積極的かつ適切な実態把握活動や非行集団等の検挙解体につながる情報の入手等に対しては、適宜適切な賞揚に配意すること


    警察庁 犯罪統計資料(平成31年1月~令和元年5月分)
    • 平成31年1月~令和元年5月の刑法犯総数について、認知件数は302,264件(前年同期329,292件、前年同期比▲8.2%)、検挙件数は114,061件(122,760件、▲7.1%)、検挙率は37.7%(37.3%、+0.4P)

    • 窃盗犯の認知件数は213,989件(234,120件、▲8.6%)、検挙件数は70,430件(76,123件、▲7.5%)、検挙率は32.9%(32.5%、+0.4P)

    • 万引きの認知件数は40,537件(43,131件、▲6.0%)、検挙件数は27,082件(30,181件、▲34.9%)、検挙率は66.8%(70.0%、▲6.6P)

    • 知能犯の認知件数は15,009件(17,544件、▲14.4%)、検挙件数は7,206件(7,860件、▲8.3%)、検挙率は48.0%(44.8%、+3.2P)

    • 詐欺の認知件数は13,510件(15,900件、▲15.0%)、検挙件数は6,026件(6,538件、▲7.8%)、検挙率は44.6%(41.1%、+3.5P)

    • 特別法犯総数について、検挙件数は27,553件(27,514件、+0.1%)、検挙人員は23,505人(23,378人、+0.5%)

    • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は941件(1,059件、▲11.1%)、検挙人員は784人(874人、▲10.3%)

    • 麻薬等取締法違反の検挙件数は370件(358件、+3.4%)、検挙人員は175人(172人、+1.7%)

    • 大麻取締法違反の検挙件数は2,011件(1,655件、+21.5%)、検挙人員は1,590件(1,267人、+25.5%)

    • 覚せい剤取締法違反の検挙件数は4,229件(5,207件、▲18.8%)、検挙人員は2,995人(3,557人、▲15.8%)

    • 来日外国人による重要犯罪・重要窃盗犯の国籍別検挙人員は、中国37人(45人)、ベトナム25人(25人)、ブラジル17人(17人)、フィリピン15人(8人)、韓国・朝鮮12人(21人)など

    • 暴力団犯罪(刑法犯)総数について、検挙件数は7,346件(7,433件、▲1.1%)、検挙人員は3,095人(3,515人、▲11.9%)

    • うち窃盗の検挙件数は4,415件(4,024件、+9.7%)、検挙人員は485人(597人、▲17.1%)、詐欺の検挙件数は846件(861件、▲4.0%)、検挙人員は506人(638人、▲20.4%)

    • 暴力団犯罪(特別法犯)総数について、検挙件数は2,950件(3,737件、▲21.1%)、検挙人員は2,116人(2,661人、▲20.5%)

    • うち暴力団排除条例違反の検挙件数は6件(5件、+20.0%)、検挙人員は12人(21人、▲42.9%)、麻薬取締法違反の検挙件数は89件(72件、+23.6%)、検挙人員は28人(27人、+3.7%)、大麻取締法違反の検挙件数は452件(451件、+0.2%)、検挙人員は302人(308人、▲1.9%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は1,870件(2,552件、▲26.7%)、検挙人員は1,294人(1,707人、▲24.2%)


    警察庁 いわゆる「JKビジネス」問題に対する警察の取組・相談窓口について
    ▼平成30年中における営業実態等
    • 平成30年12月末現在、都道府県警察において把握したいわゆる「JKビジネス」店は137であった(平成29年12月末時点と比較して6(約4%)増加)

    • 接触型が104で最も多く全体の約76パーセントを占めている(平成29年12月末と比較して14(約15%)増加)

    • 店舗型が全体の5割強を占めている

    • 地域別では、東京都が99で全体の約7割を占め、大阪府が27で全体の約2割を占めている

    • 秋葉原地区、池袋地区及び新宿地区で、東京都全体の店舗型の約8割強、全国の約5割を占めている

    • 全137店のうち、複合営業は68あり、全体の約50パーセントを占めている

    • 複合営業のうち、主たる営業としては「接触型」が65で最も多く、全体の約96パーセントを占めている

    • 従たる営業としては「同伴型」の複合営業が62あり、全体の約91パーセントを占めている
    ▼営業に関する検挙事例
    • 「リフレ」の経営者は、女子高校生を雇い入れ、店内の個室において、客の求めに応じて身体を接触させるなどのサービスを行わせていた

    • 「撮影」の経営者は、女子高校生を雇い入れ、店内の個室において、客の求めに応じて胸部等をことさら強調する姿勢を撮影させるサービスを行わせていた

    • 「コミュ」の経営者は、女子高校生を雇い入れ、店内の個室において、客の求めに応じて性交をさせるなどのサービスを行わせていた


    警察庁 平成31年4月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
    • 平成31年1月~4月の特殊詐欺全体の認知件数は4,600件(前年同期5,558件、前年同期比▲17.2%)、被害総額は66.4億円(93.9億円、▲29.3%)、検挙件数は1,623件(1,369件、+18.6%)、検挙人員は707人(741人、▲4.6%)

    • 振り込め詐欺全体の認知件数は4,567件(5,476件、16.6%)、被害総額は63.6億円(90.5億円、▲29.7%)、検挙件数は1,594件(1,369件、+16.4%)、検挙人員は682人(707人、▲3.5%)

    • オレオレ詐欺の認知件数は2,611件(3,119件、▲16.3%)、被害総額は28.5億円(44.6億円、▲35.3%)、検挙件数は996件(936件、+6.4%)、検挙人員は518人(542人、▲4.4%)

    • 架空請求詐欺の認知件数は1,172件(1,687件、▲30.5%)、被害総額は25.8億円(37.6億円、▲31.4%)、検挙件数は488件(294件、+66.0%)、検挙人員は155人(143人、+8.4%)

    • 融資保証金詐欺の認知件数は93件(153件、▲39.2%)、被害総額は1.0億円(1.7億円、▲43.6%)、検挙件数は38件(38件、±0件)、検挙人員は3人(13人、▲76.9%)

    • 還付金等詐欺の認知件数は691件(517件、+33.7%)、被害総額は8.3億円(6.6億円、+25.8%)、検挙件数は72件(53件、+35.8%)、検挙人員は6人(9人、▲33.3%)

    • 特殊詐欺の被害者の年齢構成は、60歳以上85.8%・70歳以上72.0%、性別構成は男性22.4%・女性77.6%

    • オレオレ詐欺の被害者の年齢構成は、60歳以上98.5%・70歳以上93.9%、性別構成は男性12.7%・女性82.5%

    • 融資保証金詐欺の被害者の年齢構成は、60歳以上46.6%・70歳以上19.3%、性別構成は男性76.1%・女性23.9%

    • 口座詐欺の検挙件数は268件(428件、▲62.6%)、検挙人員は164人(242人、▲67.8%)、盗品譲受けの検挙件数は7件(0件)、検挙人員は5人(0人)、犯収法違反の検挙件数は707件(813件、▲13.0%)、検挙人員は586人(631人、▲7.1%)

    • 携帯電話端末詐欺の検挙件数は97件(75件、+29.3%)、検挙人員は67人(65人、+3.1%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は12件(11件、+9.1%)、検挙人員は8人(10人、▲20.0%)



    警察庁 証券市場における暴力団等排除対策の推進について(通達)

    証券市場から暴力団等を排除することは、暴力団の資金源対策の観点から、極めて重要であるため、日本取引所グループ(以下「JPX」という。)の暴力団等排除の取組を支援するため、各都道府県警察にあっては、下記事項に留意し、証券市場からの暴力団等排除対策の推進に努められたい

    1. 1.JPXからの暴力団関係相談
      JPXのうち自主規制業務を行っているのは、日本取引所自主規制法人(以下「自主規制法人」という。)であることから、自主規制法人から関係都道府県警察の暴力団対策主管課に対し、証券市場において暴力団等の関与が疑われる場合に相談がなされる

    2. 2.暴力団情報の提供上の留意事項
      暴力団関係相談に対する暴力団情報の提供に当たっては、「暴力団排除等のための部外への情報提供について」(平成31年3月20日付け警察庁丙組組企発第105号ほか)に基づき、迅速かつ適切に対応すること

    3. 3.情報の厳格な管理

    4. 4.主規制法人から暴力団関係相談がなされた場合、金融商品取引法(昭和23年法律第25号)に定められている重要事実に該当し得る情報に接する場合もあることから、当該情報を知った者がその公表前に当該情報に係る企業の有価証券の売買を行えば、同法で禁止されるいわゆるインサイダー取引となるおそれがあることを情報に接する者に周知徹底すること。また、暴力団対策主管課においては、所属長から指定された暴力団排除業務担当者(複数人可)のみが、自主規制法人からの暴力団関係相談の事務を処理することとし、必要な場合を除き、担当者以外の者が当該相談に係る情報に接しないようにすること

    5. 5.警察庁刑事局組織犯罪対策部暴力団対策課への事前連絡
      自主規制法人から暴力団関係相談を受けた都道府県警察は、自主規制法人に暴力団情報を提供する前に警察庁刑事局組織犯罪対策部暴力団対策課に連絡すること


    警察庁 暴力団構成員等に対する課税措置の促進について(通達)
    • 1.課税通報制度の目的
      • 課税通報制度は、警察活動を通じて把握した暴力団構成員等の合法、非合法を問わないあらゆる収益等について税務当局に通報し、税務当局が課税及び徴収措置をとることによって、暴力団の資金源を封圧することを目的とする

    • 2.通報に当たっての留意事項等
      • (1)暴力団構成員に係る重点的な通報
        • 暴力団の資金獲得活動に効果的に打撃を与えるため、暴力団構成員に係る通報を積極的に行うものとし、特に、首領等に対する通報を重点的に行うこと
      • (2)幅広かつ積極的な通報
        • 企業等からの賛助金、寄付金等の名目で得た収益など、直ちにその取得行為を犯罪行為として立証し難いものであっても、課税及び徴収漏れの疑いがあるものについては、積極的に通報すること
      • (3)税務当局との緊密な連携
        • 通報した事案について、税務当局から資料提供の要請等があった場合は、捜査に支障のない範囲で積極的に協力すること

    • 3.税務職員に対する危害防止措置の徹底
      • (1)税務職員に対する危害の防止措置
        • 税務当局から要請があった場合は、積極的に警察官を現場に派遣し、警戒に従事させるなど、暴力団構成員等からの危害防止措置を講じること
        • また、税務当局から要請がない場合であっても、暴力団構成員等から危害を加えられるおそれがあると認められる場合は、その旨を税務当局へ連絡した上で、同様の措置を講じること
      • (2)税務職員に対する危害発生時の措置
        • 税務職員が、暴力団構成員等から危害を加えられた場合は、速やかに検挙措置をとるとともに、同種事案が再発しないよう危害防止措置の徹底を図ること

    • 4.連絡体制
      • 前記の通報及び危害防止措置をとるに当たっては、平素から税務当局と緊密な連絡を保つよう配意すること
      • なお、税務当局との連絡体制については、別に定める

    • 5.保秘の徹底
      • 課税通報は、税務当局による税務調査等を開始するための「端緒」であり、通報の事実や内容等が外部に漏れた場合、税務調査等に支障を及ぼす可能性があることから、あらゆる場面において保秘の徹底を図ること
      • また、税務調査等の終了後であっても、通報事実等が公になった場合、今後の税務調査等への対抗策を講じられる可能性があることから、保秘の徹底を図ること

    • 6.教養
      • 暴力団取締りに従事する捜査員のみならず、各職員に課税措置の持つ意義及びその必要性を十分認識させるとともに、課税措置に必要な税務関係知識について教養を徹底し、課税通報制度の効果的な運用を図ること


    警察庁 特定回収困難債権の買取りに関する預金保険機構との合意書の締結について

    預金保険法(昭和46年法律第34号、以下「法」という。)の一部改正に伴い、法第101条の2に定める特定回収困難債権の買取りに関して預金保険機構(以下「機構」という。)及び警察庁との間で、機構が警察庁に対して行う照会要領について下記のとおり合意したので、事務処理上遺漏のないようにされたい。なお、下記運用要領については、別添1の合意書のとおり、機構と協議済みであり、また、別添2のとおり、機構が定めた「特定回収困難債権の買取りに係るガイドライン」が示されているので申し添える

    • 1.特定回収困難債権の買取り制度の概要
      • 法の一部改正に伴い、機構は特定回収困難債権(暴力団員等が債務者又は保証人となっている債権等金融機関が回収のために通常行うべき必要な措置をとることが困難となるおそれのある特段の事情がある債権)の買取・回収を行うことが可能となり、各金融機関から機構に買取申請があった場合、機構は買取・回収を実施し、金融システムの全体の安定化を図ることとしたものである

    • 2.照会の対象
       機構が警察庁に行う対象者(以下「暴力団員等」という。)は次のとおりである
      • 暴力団
      • 暴力団員
      • 暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者
      • 暴力団又は暴力団員が経営を支配していると認められる関係を有する者
      • 暴力団又は暴力団員が経営に実質的に関与していると認められる関係を有する者
      • 自己、自社若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に暴力団又は暴力団員を利用したと認められる関係を有する者
      • 暴力団又は暴力団員に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなどの関与をしていると認められる関係を有する者
      • その他暴力団又は暴力団員と社会的に非難されるべき関係を有する者

    • 3.合意書の要旨
      • 機構の担当部長(以下「機構担当部長」とう。)は金融機関から申請があった債権の債務者又は保証人(以下「債務者等」という。)について、警察庁刑事局組織犯罪対策部暴力団対策課の長(以下「暴力団対策課長」という。)に対し照会し、暴力団対策課長は、当該債務者等に関する暴力団員等の該当性について、当該機構担当部長に回答することとする

    • 4.各都道府県警察の対応
      • 上記照会に関して、警察庁から各都道府県警察に対して暴力団員等に関する該当性について照会があった場合、的確に対応すること

    • 5.警察庁への報告
      • 各都道府県警察は、特定回収困難債権の債務者等が暴力団員等であることを確認した場合は、速やかに警察庁刑事局組織犯罪対策部暴力団対策課に報告すること

    • 6.保護対策の徹底
      • 特定回収困難債権の買取りに関して、これに反発する者による関係者に対する危害が生じる可能性もあることから、必要に応じ、金融機関及び機構の担当者等について、保護対策実施要綱(平成6年8月24日付け警察庁丙暴暴一発第17号)に基づく迅速かつ適切な保護措置を講じること


    【2019年5月】

    警察庁 特殊詐欺認知・検挙状況等(平成30年・確定値)について
    • 認知件数は平成22年以降、平成29年まで7年連続で増加したが、平成30年は16,496件(前年比▲1,716件、▲9.4%)と減少。また、被害額は363.9億円(前年比▲30.8億円、▲7.8%)と平成26年以降4年連続で減少。しかしながら、認知件数・被害額共に高水準で推移しており、依然として深刻な情勢

    • 41道府県において認知件数が減少した一方で、東京(3,913件、+403件)、埼玉(1,424件、+191件)、神奈川(2,604件、+181件)の認知件数が大幅に増加

    • 既遂1件当たりの被害額は、233.2万円(+4.3万円、+1.9%)

    • 平成29年に大幅に増加したオレオレ詐欺は、平成30年も前年比で認知件数が増加(9,145件(前年比+649件、+7.6%))した一方で、被害額は減少(188.9億円(前年比▲19.0億円、▲9.2%))

    • 平成29年に大幅に増加した架空請求詐欺は、平成30年は前年比で認知件数が減少(4,844件(前年比▲909件、▲15.8%))した一方で、被害額は増加(138.4億円(前年比+10.7億円、+8.4%))。オレオレ詐欺と架空請求詐欺の2手口で認知件数全体の84.8%を占める

    • 平成29年に減少に転じた還付金等詐欺は、平成30年も認知件数・被害額共に前年比で大幅に減少(1,904件(前年比▲1,225件、▲39.1%)、22.5億円(前年比▲13.3億円、▲37.2%))

    • キャッシュカード手交型は、平成27年から引き続き増加(5,824件(前年比+1,768件、+43.6%)、72.0億円(前年比+10.5億円、+17.0%))

    • 現金手交型は依然として高水準で推移(4,367件(前年比▲519件、▲10.6%)、158.0億円(前年比-20.6億円、-11.6%))

    • 平成29年に増加した電子マネー型は減少(1,708件(前年比▲1,180件、▲40.9%)、10.8億円(前年比▲4.5億円、▲29.6%))

    • 平成29年下半期から増加した収納代行利用型は、平成30年に入り減少傾向(703件(前年比▲224件、▲24.2%)、5.5億円(▲2.7億円、▲33.3%))

    • 平成30年中、キャッシュカード手交型のオレオレ詐欺等と同視し得るものとして、被害者の隙を見てキャッシュカードを窃取する手口の事件が多く認められた。その典型的な手口としては、警察官、全国銀行協会職員等を装って被害者に電話をかけ、「キャッシュカードが不正に利用されている」等の名目により、キャッシュカードを準備させた上で、受け子が被害者の隙を見てキャッシュカードを別のカードにすり替えるなどして窃取するものであり、首都圏と大阪を中心に多発している。この手口の窃盗は、平成30年中、認知件数1,348件、被害額18.9億円となっている

    • 特殊詐欺全体での高齢者(65歳以上)の被害の認知件数は、12,884件(前年比▲312件、▲2.4%)で、全体に占める割合(高齢者率)は78.1%(+5.6P)となっており、高齢者の被害防止が引き続き課題。手口別で高齢者率が高いのは、オレオレ詐欺(96.9%)、金融商品等取引名目詐欺(87.0%)、還付金等詐欺(84.6%)の3手口

    • 他方、架空請求詐欺は、幅広い世代で被害が生じており、特に、有料サイトの閲覧や登録等を理由に現金や電子マネーをだまし取る「有料サイト利用料金等名目」の架空請求詐欺は、20代から50代の女性の被害が約4割(40.9%)

    • 架け子を一網打尽にする犯行拠点の摘発を推進し、61箇所を摘発(前年比▲7箇所)。だまされた振り作戦や職務質問による現場検挙等を推進し、受け子や出し子、それらの見張役1,775人を検挙(前年比+170人、+10.6%)。これらの取組を推進したところ、5,159件(前年比+515件、+11.1%)、2,686人(前年比+238人、+9.7%)を検挙し、件数・人員共に増加

    • 暴力団構成員等の検挙人員は625人(前年比++7件、+1.1%)で、特殊詐欺全体の検挙人員の2割強(23.3%)

    • 少年の検挙人員は749人で、特殊詐欺全体の検挙人員の約3割(27.9%)を占め、増加傾向(前年比+269人、+56.0%)。少年の検挙人員の約8割(75.6%)が受け子で、特殊詐欺全体の受け子の検挙人員の4割弱(36.5%)

    • 預貯金口座や携帯電話の不正な売買等、特殊詐欺を助長する犯罪の検挙を推進し、4,122件(前年比▲283件)、3,046人(前年比▲261人)を検挙。犯行に利用された携帯電話(MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供する携帯電話を含む)について、役務提供拒否に係る情報提供を推進(10,137件の情報提供を実施)。犯行に利用された電話に対して、繰り返し架電して警告メッセージを流し、電話を事実上使用できなくする「警告電話事業」を実施(平成30年度は12月末現在で対象となった5,032番号のうち、3,450番号(68.6%)について効果が認められた)

    • 特殊詐欺等の捜査過程で押収した高齢者の名簿を活用し、注意喚起を実施(22都府県でコールセンターによる注意喚起を実施。高齢者に加え、予兆電話多発地域の金融機関等にも注意喚起を実施)。犯人からの電話に出ないために、高齢者宅の固定電話を常に留守番電話に設定することなどの働き掛けを実施。自動通話録音機につき、自治体等と連携した無償貸与等の普及活動を推進(平成30年12月末現在、45都道府県で約11万台分を確保)。全国防犯協会連合会と連携し、迷惑電話防止機能を有する機器の推奨を行う事業を実施

    • 金融機関等と連携した声掛けにより、認知件数とほぼ同数の被害を阻止しており、阻止率は約5割(47.6%)。高齢者の高額払戻しに際しての警察への通報につき、金融機関との連携を強化

    • 還付金等詐欺対策として、金融機関と連携し、一定年数以上にわたってATMでの振込実績のない高齢者のATM振込限度額をゼロ円(又は極めて少額)とし、窓口に誘導して声掛け等を行う取組を推進(47都道府県・400金融機関(地方銀行の88.5%、信用金庫の98.5%)で実施)。全国規模の金融機関等においても取組を実施

    • キャッシュカード手交型への対策として、警察官や銀行職員等を名乗りキャッシュカードをだまし取る手口の広報、キャンペーン等による被害防止活動を推進。また、被害拡大防止のため、金融機関と連携し、高齢者のATM引出限度額を少額とし、さらに、預貯金口座のモニタリングを強化する取組を推進

    • 電子マネー型や収納代行利用型への対策として、コンビニエンスストア、電子マネー発行会社、収納代行会社等と連携し、電子マネー購入希望者や収納代行利用者への声掛け、チラシ等の啓発物品の配布、端末機の画面での注意喚起などの被害防止対策を推進


    警察庁 犯罪統計資料(平成31年1~4月分)
    • 平成31年1月~4月の刑法犯総数について、認知件数は234,874件(前年同期254,099件、前年同期比▲7.6%)、検挙件数は91,826件(96,531件、▲4.9%)、検挙率は39.1%(38.0%、+1.1P)

    • 窃盗犯について、認知件数は165,892件(180,893件、▲8.3%)、検挙件数は56,679件(60,400件、▲6.2%)、検挙率は34.2%(33.4%、+0.8P)

    • 知能犯について、認知件数は12,171件(14,261件、▲14.7%)、検挙件数は5,963件(6,135件、▲2.8%)、検挙率は49.0%(43.0%、+6.0P)

    • 万引きについて、認知件数は32,017件(34,010件、▲5.9%)、検挙件数は21,848件(24,070件、▲9.2%)、検挙率は68.2%(70.8%、▲2.6P)

    • 詐欺について、認知件数は11,017件(12,941件、▲14.9%)、検挙件数は5,963件(6,135件、▲2.8%)、検挙率は45.5%(39.2%、+6.3P)

    • 特別法犯総数について、検挙件数は22,140件(21,083件、+5.0%)、検挙人員は18,967人(17,952人、5.7%)

    • 麻薬等取締法違反の検挙件数は303件(275件、+10.2%)、検挙人員は151人(134人、+12.7%)

    • 大麻取締法違反の検挙件数は1,544件(1,223件、+26.2%)、検挙人員は1,224人(949人、+27.5%)

    • 覚せい剤取締法違反の検挙件数は3,242件(3,849件、▲15.8%)、検挙件数は2,281人(2,607人、▲32.6%)

    • 来日外国人による 重要犯罪の検挙人員について、総数139人(148人)、中国27人(38人)、ベトナム18人(16人)、ブラジル16人(15人)、フィリピン11人(6人)、韓国・朝鮮8人(17人)など

    • 暴力団犯罪(刑法犯)の総数について、検挙件数5,789件(5,899件、▲1.9%)、検挙人員2,497人(2,665人、▲6.3%)

    • 暴力団犯罪(窃盗犯)について、検挙件数は3,454件(3,336件、+3.5%)、検挙人員393人(465人、▲15.5%)、暴力団犯罪(詐欺)の検挙件数696人(630人、+10.5%)、検挙人員416人(463人、▲10.2%)

    • 暴力団犯罪(特別法犯)の総数について、検挙件数は2,305件(2,693件、▲14.4%)、検挙人員1,651人(1,915人、▲13.8%)

    • 暴力団犯罪(暴排条例違反)について、検挙件数は3件(5件、▲40.0%)、検挙人員10人(21人、▲52.4%)、暴力団犯罪(麻薬等取締法違反)の検挙件数70件(52件、+34.6%)、検挙人員25人(21人、+19.0%)、暴力団犯罪(大麻取締法違反)の検挙件数357件(309件、+15.5%)、検挙人員239人(206人、+16.0%)、暴力団犯罪(覚せい剤取締法違反)の検挙件数1,446件(1,817件、▲20.4%)、検挙人員991人(1,212人、▲18.2%)


    警察庁 平成31年3月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
    • 平成31年1月~3月の特殊詐欺全体の認知件数は3,426件(前年同期4,063件、前年同期比▲15.7%)、被害総額は46.3億円(65.8億円、▲29.6%)、検挙件数は1,287件(986件、+30.5%)、検挙人員は538人(520人、+3.5%)

    • 振り込め詐欺の認知件数は3,401件(4,000件、▲15.0%)、被害総額は44.5億円(63.2億円、▲30.0%)、検挙件数は1,261件(937件、+34.6%)、検挙人員は517人(496人、+4.2%)

    • オレオレ詐欺の認知件数は2,024件(2,285件、▲11.4%)、被害総額は23.0億円(30.6億円、▲24.8%)、検挙件数は783件(690件、+13.5%)、検挙人員は387人(392人、▲1.3%)

    • 架空請求詐欺の認知件数は816件(1,235件、▲33.9%)、被害総額は14.6億円(26.4億円、▲44.7%)、検挙件数は372件(195件、+90.8%)、検挙人員は122人(96人、+27.1%)

    • 融資保証金詐欺の認知件数は74件(101件、▲26.7%)、被害総額は0.8億円(1.4億円、▲40.4%)、検挙件数は37件(22件、+68.1%)、検挙人員は3人(3人、±0%)

    • 還付金等詐欺の認知件数は487件(379件、+28.5%)、被害総額は6.0億円(4.7億円、+27.3%)、検挙件数は69件(30件、+130.0%)、検挙人員は5人(5人、±0%)

    • 特殊詐欺全体の被害者の年齢・性別構成について、60歳以上87.0%、70歳以上73.8%、男性21.1%。女性78.9%

    • オレオレ詐欺の被害者の年齢・性別構成について、60歳以上99.0%、70歳以上94.6%、男性12.2%、女性87.8%

    • 架空請求詐欺の被害者の年齢・性別構成について、60歳以上58.3%、70歳以上42.6%、男性31.7%、女性66.3%

    • 融資保証金詐欺の被害者の年齢・性別構成について、60歳以上47.8%、70歳以上21.7%、男性78.3%、女性21.7%

    • 還付金等詐欺の被害者の年齢・性別構成について、60歳以上92.0%、70歳以上48.7%、男性31.4%、女性68.6%

    • 口座詐欺の検挙件数は217件(332件、▲34.6%)、検挙人員は134人(195人、▲31.3%)、犯収法違反の検挙件数は541件(597件、▲9.4%)、検挙人員は443人(464人、▲4.5%)

    • 携帯電話端末詐欺の検挙件数は86件(56件、+53.6%)、検挙人員は56人(44人、+27.3%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は9件(7件、+28.6%)、検挙人員は6人(7人、▲14.3%)


    警視庁 暴走族及び違法行為を敢行する旧車會員等に対する取締りの実施
    • 暴走族のグループ数や構成員数は、総体として緩やかな減少傾向にあるものの、その中には依然として活発に活動している者も多数おり、集団で信号無視等の危険走行や広がり走行、蛇行運転等を行ったり、特定の場所・道路区間で制限速度を大きく超える競走行為や不正改造により騒音を撒き散らす等、周囲に多大な迷惑や危険を及ぼしている現状にある

    • 一部の旧車會は、違法走行を行わないことを装いながら、警察の目の届かないところでは、暴走族と変わらない違法走行を敢行している者もいる

    • そのほかに、最近は改造車両が参加する大規模な集会が、広場や商業施設等の駐車場で管理者の許可無く行われている場合もある

    • 警視庁の取組み
      暴走族や違法行為を敢行する旧車會員らによる危険行為や迷惑行為を無くすためには、警察の取締りを強化するほかに、関係機関・団体と連携した対策の推進や各種広報活動を推進し、都民の中に暴走族等の追放気運を醸成して、以下を今後も推進していく
      • 暴走族等のい集・違法走行を目撃した場合の110番通報等の協力要請
      • 暴走族等がい集する場所の管理者に対する協力要請
      • 新たに暴走族等の組織に加入させない
      • 暴走族等の組織解体や加入者の離脱

    • 暴走族の種別
      • 共同危険型暴走族:暴走族のうち、集団による信号無視や最高速度違反、広がり走行、蛇行運転等の行為を行って、著しく交通の危険を生じさせ、又は著しく他人に迷惑を及ぼす行為をする者
      • 違法競走型暴走族:暴走族のうち、ローリングやドリフト走行等をして、一定区間の通過タイムや運転テクニックを競い合い、著しく交通の危険を生じさせ、又は著しく他に迷惑を及ぼす行為をする者(例:ルーレット族、ドリフト族、ローリング族)



    警視庁 災害対策課ベストツイート集
    ▼豆知識
    • 新聞紙で生ごみを包んでみました
      • 生ごみのニオイ防止方法を試してみた。生ごみを新聞紙で包み水分を吸収させ、ビニール袋に入れるだけ。これで、実際に臭いが激減し、見た目も不快感がなくなった
      • 災害時は、ごみ収集が止まる可能性があり、生ごみが問題になることが考えられる。是非一度お試しを

    • 寒いときは手を振りましょう
      • 寒さ厳しいこの季節、手袋をしていても手がかじかんで動かなくなることがある。このような時、手を上下に、大きく素早く数回振ることで、遠心力により体幹の温かい血液を指先に送ることができ、指先のかじかみは改善されるようだ
      • 災害時寒い中で細かい作業や携帯電話を操作する際に役立つ

    ▼便利技
    • 車が水没したときのために
      • 交通事故・アンダーパスでの水没で車のドアが開かなくなった時に使用する緊急脱出ハンマー。使用のコツは、ガラスの隅を垂直に数回叩くこと
      • これはガラスの性質上中央に行くほど弾性が有り割れにくくなるから。また、フロントガラスは叩いても割れないのでサイドガラスと覚えておくとよい

    • ペットボトルで洗濯物を乾きやすく
      • 避難生活中の洗濯は一苦労。部屋は狭いし、洗濯物も乾きにくいし。こんな時、少しでも早く乾いてほしいが、そんな時は針金ハンガーとペットボトルを使って一工夫
      • ハンガーの左右先端を潰してペットボトルを差し込むだけ。Tシャツ内に空間ができ乾きやすくなる

    ▼食べ物
    • アルファ化米に野菜ジュースをいれてみた
      • 避難時、栄養が偏りがちになる。非常食のアルファ化米(白米)に野菜の栄養を補うために、常温の野菜ジュース、トマトジュースを入れて作ってみた
      • 1時間くらいで米の芯もなくなり食べられるようになった。私的には、粉チーズを混ぜれば子供も美味しく食べられると思った

    • 水でカップうどんを作ってみた
      • 「カップうどん」を水で作ると何分かかるのか?節水を考えて、通常よりも水を少なめに注いだ。30分待つも、麺はまだまだ硬い。その後、10分おきに麺をつついて確認!
      • 最終的には60分後、硬さは残るが、災害等でお湯が使えない状況でも十分に食べられることが分かった

    ▼その他
    • 車のACボタン活用方法
      • 災害等で車中泊を余儀なくされた時、燃料の消費を少しでも減らしたいもの。まだまだこの時期は暖房が必要。ACボタンがオンのままだとエンジンに負担が掛かり、燃料消費が多くなるが、オフにすることで燃料消費を抑えることができる
      • また、除湿機能も解除され乾燥防止にもなる

    • ペットのプロフィールカードを作ってみた
      • 災害時にペットとはぐれたときを考えて、ペットのプロフィールを記載したカードを作った
      • ペットの写真やかかりつけの病院などの情報を載せておくことで、ペットを探すときや自分が怪我などでペットを保護できず誰かに預けるときに役立つ


    【2019年4月】

    警察庁 大麻対策のためのポータルサイト「I'm CLEAN」
    ▼大麻乱用のリアル(動画)
    • 大麻にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)という成分が含まれている。これがさまざまな精神症状を引き起こす。ひとつの症状として攻撃性が高まることがわかっている。THCを投与したラットは外界の刺激に過敏になって、ゲージの中に棒を入れただけでも噛みついてくる

    • 一方で、精神を過剰に抑制する面もある。カタレプシーという症状があって、日本語でいうと「鉱物化」と言うが、手を挙げたら挙げたままになって動けなくなってしまう。鉱物のように固まってしまう

    • 大麻を繰り返し大量に摂取したことによる「大麻精神病」というものが病名として認められている。特に若い人は脳がまだ発達段階で、大人の完成した脳よりも弱い。なので若い頃に大麻を使うと、後になって精神症状が出てくることがある。大麻が合法化されているカナダでも19歳以下に大麻を使わせると厳罰を受ける

    • 1回でもやるとまたほしくなる。これを強化効果と言って、薬物を摂取する行動を強めてしまう

    • 大麻でも依存症にはなる。身体症状が出にくいので依存症になっていることに気づいていないこともある。「大麻は依存症になりにくい」という間違ったイメージがあるせいで気軽に大麻に手を出してしまい、やがてもっと強い刺激を求めてほかの薬物に移行するケースが後を絶たない。そのため大麻は「ゲートウェイドラッグ」と呼ばれている。特に若い人ほどハマりやすい

    • 若い人は精神的にも肉体的にもこれから育っていく発達過程にあることを自覚してもらいたい。その時期に薬物のような刺激を与えると、遺伝子に傷がついて、「大麻精神病」のように後々影響が出てくることがある

    • 大麻依存症とは、簡単に言えば、薬物によって自分の生活が支配されてしまう状態。常に薬物のことを考えていて、お金を得たらすぐ薬物につぎこむように。薬物探索行動といって、薬物を探し求めてあちこちあさるような行動もみられる。つまり、自分のお金も時間もすべて薬物のために使ってしまう。生活の最優先事項が薬物になるということ

    • 依存症の治療はそんなに簡単ではない。日本で依存症の治療ができる医療機関は数えるほどしかないし、治療ができる専門医も10名程度しかいない。特効薬もない。治療はとても困難

    • 快楽物質といわれるドーパミンが大量に分泌され一時的な刺激を求めてしまう。でもドーパミンは薬物以外でも分泌される。自分にとって心地いいことをすると脳の「報酬系」と呼ばれる回路が活性化されてドーパミンが分泌される。報酬系が満たされていれば、もし薬物をやらないかと誘われても受け入れずにすむはず。薬物に誘うような仲間はありえないが、家族や友達、恋人などがまわりにいて孤独な環境でないことも大切

    • 自分の未来は自分で守ろう、取り戻そう。

    • 大麻の使用を誘われたら
      • 誘われてもきっぱり断る!
      • 断りづらいならとにかくその場から離れる!
      • 気持ちが揺れそうになったら「大事なこと」「将来やりたいこと」「大事な人」を思い出す
      • 断れなくて困ったら、薬物専門の窓口に相談する!

    • 友人や家族が大麻を使っていたら
      • 自分の力で薬物をやめさせるのは無理!
      • 薬物専門の窓口に相談をする
      • なるべく早いほうがいい


    警察庁 犯罪統計資料(平成31年1~3月分)
    • 平成31年1月~3月の刑法犯全体の認知件数は172,747件(前年同期185,857件、前年同期比▲7.1%)、検挙件数は66,945件(71,685件、▲3.8%)、検挙率は39.9%(38.6%、+1.3P)

    • 窃盗犯の認知件数は122,269件(132,233件、▲7.5%)、検挙件数は42,691件(44,366件、▲3.8%)、検挙率は34.9%(33.6%、+1.3P)

    • うち万引きの認知件数は24,038件(25,600件、▲6.1%)、検挙件数は16,297件(18,246件、▲10.7%)、検挙率は67.8%(71.3%、▲3.5P)

    • 知能犯の認知件数は9,157件(10,815件、▲15.3%)、検挙件数は4,682件(4,786件、▲2.2%)、検挙率は51.1%(44.3%、+6.8P)

    • うち詐欺の認知件数は8,315件(9,817件、▲15.3%)、検挙件数は3,903件(3,926件、▲0.6%)、検挙率は46.9%(40.0%、+6.9P)

    • 特別法犯の検挙件数は16,412件(15,922件、+3.1%)、検挙人員は14,058人(13,538人、+3.8%)

    • 麻薬等取締法違反の検挙件数は221件(178件、+24.2%)、検挙人員は107人(91人、+17.7%)

    • 大麻取締法違反の検挙件数は1,115件(907件、+22.9%)、検挙人員は889人(703人、+18.6%)

    • 覚せい剤取締法違反の検挙件数は2,369件(2,752件、▲13.9%)、検挙人員は1,653人(1,831人、▲9.7%)

    • 来日外国人による重要犯罪の国籍別検挙人員の総数は104人(108人、▲3.7%)、中国19人(27人、▲29.6%)、ベトナム17人(6人、+183.3%)、ブラジル9人(10人、▲10.0%)、韓国・朝鮮8人(16人、▲50.0%)

    • 暴力団犯罪(刑法犯)全体の検挙件数は4,220件(4,228件、▲0.2%)、検挙人員は1,922人(2,010人、▲4.4%)

    • うち詐欺の認知件数は518件(468件、+10.7%)、検挙人員は316人(330人、▲4.2%)、窃盗の認知件数は2,458件(2,297件、+7.0%)、検挙人員は298人(327人、▲8.9%)

    • 暴力団犯罪(特別法犯)全体の検挙件数は1,674件(1,931件、▲13.3%)、検挙人員は1,160人(1,364人、+36.8%)

    • うち暴力団排除条例違反の検挙件数は2件(4件、▲50.0%)、検挙人員は8人(17人、▲52.9%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は54件(33件、+63.6%)、検挙人員は24人(14人、+71.4%)、大麻取締法違反の検挙件数は251件(223件、+12.6%)、検挙人員は160人(145人、+10.3%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は1.062件(1,290件、▲17.7%)、検挙人員は706人(857人、▲17.6%)


    警察庁 ウェブメールクライアント「Internet Messaging Program」の脆弱性を有する機器に対するアクセスの増加等について
    • ウェブメールクライアント「Internet Messaging Program」の脆弱性を有する機器に対するアクセスの増加
      • PHP及びIMPの利用者は、以下の対策を参考に、セキュリティ対策を行うことを推奨する
        • PHPを最新バージョンにアップデートすることが有効です。ただし、OS(Linux)のディストリビューションによって影響を受けるバージョンが異なるため、各ディストリビューションのウェブページを参照
        • PHPのアップデートが困難である場合、IMPのインストール後に必要な初期設定を行った後、テストページの削除又は外部からのテストページに対するアクセスの遮断等の制限を実施する
        • 一般の利用者がアクセスする必要のないページについては、特定のIPアドレスからのみ許可するなどの適切なアクセス制限を実施する

    • 宛先ポート8080/TCP等を利用したSYN/ACKリフレクター攻撃とみられるアクセスの観測
      • 攻撃者はウェブサーバ以外にもインターネット上で多数稼働している踏み台として利用可能なIoT機器等の稼働状況をあらかじめ探索した上でSYN/ACKリフレクター攻撃を行っていたと推測される
      • なお、SYN/ACKリフレクター攻撃は攻撃対象だけでなく当該攻撃の踏み台となった機器についても、SYN Flood 攻撃への対策が不十分であった場合、意図せずサービス不能に陥ることがある
      • そのため、ウェブサーバ等の管理者は、以下の対策を参考にセキュリティ対策を行うことを推奨する
        • 上位の通信事業者やサービスプロバイダが提供するDDoS攻撃対策サービスの利用を検討する
        • SynFlood攻撃に対応したOSやネットワークIDS製品の導入を検討する
        • ファイアウォール等によって不必要な外部からのアクセスを遮断する

    • 宛先ポート123/UDPに対するNTPリフレクタースキャンとみられるアクセスの増加
      • 今回観測したアクセスの急増は、当該パケットの送信元IP アドレス及び宛先IPアドレスに偏りが認められないことから、攻撃ではなく、攻撃で使用するための踏み台となるリフレクターのスキャンと考えられる。また、観測したパケットのほとんどはIPヘッダのTTL値が64未満となっていることから、着信元(送信元)となっている機器の多くはLinuxが動作していると推測される
      • 管理する機器が、踏み台として悪用されないために、次の対策を実施することを推奨する
        • 使用していない不要なサービスは停止してください。サーバ等のコンピュータだけではなく、ネットワーク機器においても、意図せずに外部へ不要なサービスを公開していないか確認を実施する
        • 外部に公開する必要がないサービスは、インターネットからの通信を遮断する
        • 不特定多数に公開する必要がないサービスについては、適切なアクセス制限や認証を実施する
        • 不特定多数に公開する必要があるサービスについては、リフレクター攻撃の踏み台として悪用されないように、適切な設定への変更を実施する
        • ブロードバンドルータの製造元、貸与しているISPや回線事業者等が公開している最新
        • バージョンのファームウェアや、攻撃の踏み台となることを回避する設定変更方法を確認する
        • 最新バージョンのファームウェアが未適用であれば、適用を実施する
        • 攻撃の踏み台となることを回避する設定がされていなければ、設定変更を実施する


    警察庁 平成31年2月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
    • 平成31年1月~2月における特殊詐欺全体の認知件数は2,155件(前年同期2,448件、前年同期比▲12.0%)、被害総額は30.4億円(39.0億円、▲22.1%)、検挙件数は782件(595件、+31.4%)、検挙人員は300人(330人、▲9.1%)

    • うち振り込め詐欺の認知件数は2,043件(2,318件、▲11.9%)、被害総額は29.4億円(37.2億円、▲21.0%)、検挙件数は768件(569件、+35.0%)、検挙人員は287人(313人、▲8.3%)

    • オレオレ詐欺の認知件数は1,299件(1,402件、▲7.3%)、被害総額は17.3億円(18.4億円、▲6.0%)、検挙件数は479件(429件、+11.7%)、検挙人員は215人(245人、▲12.2%)

    • 架空請求詐欺の認知件数は499件(735件、▲32.1%)、被害総額は7.9億円(15.2億円、▲48.0%)、検挙件数は207件(294件、▲29.6%)、検挙人員は69人(61人、+13.1%)

    • 融資保証金詐欺の認知件数は40件(46件、▲13.0%)、被害総額は0.4億円(0.6億円、33.0%)、検挙件数は26件(18件、+44.4%)、検挙人員は1人(3人、▲66.7%)

    • 還付金等詐欺の認知件数は302件(224件、+34.8%)、被害総額は3.7億円(2.0億円、+85.0%)、検挙件数は56件(15件、+273.3%)、検挙人員は2人(4人、▲50.0%)

    • 被害者の年齢別構成では、特殊詐欺全体について60歳以上が87.6%、70歳以上が74.7%、オレオレ詐欺について70歳以上が95.3%、架空請求詐欺について70歳以上が41.9%、還付金等詐欺について70歳以上が48.3%など

    • 被害者の性別構成では、特殊詐欺全体について男性20.1%、女性79.9%、オレオレ詐欺について男性12.4%、女性87.6%、融資保証金詐欺について男性81.1%、女性18.9%、架空請求詐欺・還付金等詐欺について男性29.8%、女性70.2%

    • 口座詐欺の検挙件数は131件(209件、▲37.3%)、検挙人員は84人(133人、▲36.8%)、盗品譲受けの検挙件数は1件(0件)、検挙人員は1人(0人)

    • 犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は342件(378件、▲9.5%)検挙人員は266人(309人、▲13.9%)、携帯電話端末詐欺の検挙件数は37件(40件、▲7.5%)、検挙人員は29人(284人(2人、+100.0%)


    警視庁 「東京都暴力団排除条例」の一部改正に関する意見募集の結果について
    ▼意見募集の実施結果
    • 意見提供者数 23名、ホームページ内意見募集ページへの総アクセス数 741件、賛成1件・反対0件・その他1件

    • 意見の要旨
      • 改正については、脅迫行為が立証できないようなケースでも、みかじめ行為により処罰することが可能になるため賛成
      • 暴力団排除の機運を盛り上げるためには、みかじめ料支払いに関する直罰規定だけでなく、一部の他県で既に導入されている標章制度も導入するべき
      • 暴力団排除特別強化地域内で、みかじめ料取得の拠点となっているのは、縄張りを維持するための活動拠点である暴力団事務所なので、同地域における暴力団事務所等の新設禁止規定を設けることは、同地域における暴力団の威力拡大の障害やみかじめ料取得の障害となることが期待できる
      • 一部の他県では、住居地域や商業地域等で新設を禁止している規定ところ、禁止区域については、東京の特殊性を踏まえて検討すべきだが、みかじめ料授受等の禁止区域に加えて、東京都の一定地域での暴力団事務所等の新設禁止を進めるべき
      • 自首については、処罰の裁量を持たせる方が適切な対応を取りやすいので、必要的減免ではなく、任意的減免が望ましい


    警察庁 平成30年における組織犯罪の情勢
    • 特殊詐欺事件の背景には、暴力団や準暴力団が深く介在しているとみられ、特殊詐欺を有力な資金源としつつ、得られた資金を元に新たな犯罪に関与している可能性もある。また、外国人に関しては、受け子としての検挙が増加しているほか、外国人犯罪組織により違法に取得された預貯金口座が後に特殊詐欺の振込先として使用されるなど、特殊詐欺を助長する犯罪への関与もみられる

    • 30年中の特殊詐欺に係る暴力団構成員等(暴力団構成員及び準構成員その他の周辺者をいう。以下同じ。)の検挙人員は630人で、平成27年以降は減少傾向にあるものの、特殊詐欺全体の検挙人員2,747人中の22.9%を占めており、刑法犯・特別法犯総検挙人員において暴力団構成員等の検挙人員が占める割合が6.3%であることと比較して、依然として高い割合となっている

    • 特殊詐欺の主犯(首謀者・グループリーダー・張本人等)の検挙人員に占める暴力団構成員等の割合は45.3%、出し子・受け子・見張の指示役の検挙人員に占める暴力団構成員等の割合は47.9%であり、特殊詐欺の総検挙人員に占める暴力団構成員等の割合と比較しても、暴力団構成員等が主犯又は指示役となる割合が高いものとなっている。これらの状況からも、暴力団が特殊詐欺事件を主導する場合が多いものとみられ、特殊詐欺が暴力団の有力な資金源の一つになっている状況がうかがわれる

    • 近年、暴走族の元構成員や非行集団に属する者等が、繁華街・歓楽街等において、集団的、常習的に暴行、傷害等の暴力的不法行為等を敢行したり、特殊詐欺、組織窃盗、ヤミ金融、賭博、みかじめ料の徴収等の不法な資金獲得活動を行っている例がみられる

    • 準暴力団には、暴力団との関係を持つ実態も認められ、不法な資金獲得活動によって蓄えた潤沢な資金の一部を暴力団に上納する一方、自らは風俗営業等の事業資金に充てるほか、他の不法な資金獲得活動の原資となっていることがうかがわれる事例もみられる。また、現役の暴力団構成員が準暴力団と共謀して犯罪を行っている事例もあり、暴力団と準暴力団との結節点が存在するとみられる

    • 30年中の特殊詐欺に係る外国人の検挙人員は、118人で、平成25年以降増加傾向にあり、特殊詐欺全体の検挙人員2,747人中の4.3%を占めている。また、外国人検挙人員を役割別にみると、受け子が53.4%と半数以上を占めている

    • 特殊詐欺の抑止につなげるためには、引き続き暴力団を始めとする犯罪組織等の実態解明を進めるとともに、取締りを推進することが必要である。その際、個々の特殊詐欺事件の実行犯を検挙することに加え、事件の背後にいるとみられる暴力団、準暴力団等を弱体化することが不可欠であり、そのためには、特殊詐欺そのものによる検挙のみならず、暴行・傷害、窃盗、薬物犯罪等、あらゆる法令を適用して検挙することが重要

    • 暴力団構成員及び準構成員等(以下、この項において「暴力団構成員等」という。)の数は、17年以降減少し、30年末現在で30,500人と、統計が残る昭和33年以降、最少人数を更新した。うち、暴力団構成員の数は、15,600人、準構成員等の数は、14,900人といずれも昭和33年以降最少人数となっている

    • 総会屋及び会社ゴロ等(会社ゴロ及び新聞ゴロをいう。以下同じ。)の数は、30年末現在、1,030人と近年減少傾向にある

    • 社会運動等標ぼうゴロ(社会運動標ぼうゴロ及び政治活動標ぼうゴロをいう。)の数は、30年末現在、5,560人と近年減少傾向にある

    • 近年、暴力団構成員等の検挙人員は減少傾向にあり、30年においては、16,881人である。主な罪種別では、傷害が2,042人、窃盗が1,627人、詐欺が1,749人、恐喝が772人、覚せい剤取締法違反(麻薬特例法違反は含まない。以下同じ。)が4,569人で、いずれも前年に比べ減少している

    • 覚せい剤取締法違反、恐喝、賭博及びノミ行為等(以下「伝統的資金獲得犯罪」という。)は、依然として、暴力団等の有力な資金源になっていることがうかがえる。これらのうち、暴力団構成員等の伝統的資金獲得犯罪の検挙人員に占める覚せい剤取締法違反の割合は近年、約8割で推移しており、30年中においても同様である

    • その他、金融業、建設業、労働者派遣事業、風俗営業等に関連する資金獲得犯罪が敢行されており、依然として多種多様な資金獲得活動を行っていることがうかがえる

    • 30年における暴力団構成員等に係る組織的犯罪処罰法のマネー・ローンダリング関係の規定の適用状況については、犯罪収益等隠匿について規定した第10条違反事件数が36件であり、犯罪収益等収受について規定した第11条違反事件数が26件である。また、第23条に規定する起訴前没収保全命令の適用事件数は27件である

    • 近年、暴力団は資金を獲得する手段の一つとして、暴力団の威力を必ずしも必要としない詐欺、特に組織的に行われる特殊詐欺を敢行している実態がうかがえる

    • 23年10月までに全ての都道府県において暴力団排除条例(以下「条例」という。)が施行されており、各都道府県は、条例の効果的な運用を行っている。なお、市町村における条例については、30年末までに44都道府県内の全市町村で制定されている

    • 各都道府県においては、条例に基づいた勧告等を実施している。30年における実施件数は、勧告43件、指導4件、中止命令14件、再発防止命令9件、検挙13件となっている

    • 30年中、警察及び都道府県センターが援助の措置等を行うことにより暴力団から離脱することができた暴力団員の数については、約640人となっている

    • 薬物事犯検挙人員は近年横ばいが続く中、13,862人と前年からわずかに増加した。このうち、覚醒剤事犯検挙人員は、近年わずかな減少が続く中、30年においても9,868人と引き続きわずかに減少し、1万人を下回った。一方で、大麻事犯検挙人員は3,578人と若年層を中心に26年以降増加が続き、過去最多となった前年を大幅に更新しており、大麻事犯検挙人員の増加が薬物事犯検挙人員全体を押し上げた

    • 大麻栽培事犯の検挙件数は近年増加傾向にあるが、175件と3年ぶりに減少し、大麻草押収量(本数)は4,456本と2年連続1万本を超えた28年、29年から大幅に減少した

    • 薬物事犯(覚醒剤事犯、大麻事犯、麻薬及び向精神薬事犯及びあへん事犯をいう。以下同じ。)の検挙人員は、近年横ばいで推移している中、13,862人と前年からわずかに増加した。このうち暴力団構成員等の検挙人員は5,457人で、薬物事犯の検挙人員の39.4%を占めているが、検挙人員・薬物事犯に占める割合とも減少傾向にある。外国人の検挙人員は近年増加傾向にあったところ、1,018人と前年からわずかに減少したものの1,000人を超えるほぼ前年並みであり、薬物事犯の検挙人員の7.3%を占めている

    • 覚醒剤事犯の検挙人員は、薬物事犯の検挙人員の71.2%を占めており、依然として我が国の薬物対策における最重要課題となっている。その主な特徴としては、暴力団構成員等が検挙人員の約半数を占めていることや、30歳代及び40歳代の人口10万人当たりの検挙人員がそれぞれ他の年齢層に比べて多いことが挙げられる。また、再犯者率が他の薬物に比べて高いことから、覚醒剤がとりわけ強い依存性を有しており、一旦乱用が開始されてしまうと継続的な乱用に陥る傾向があることがうかがわれる

    • 大麻事犯の初犯者率は76.6%と、近年の横ばい傾向が継続している

    • 大麻栽培の目的については、「自己使用」が67.2%、「営利目的」が31.7%であり、「自己使用」が半数以上を占めているが、21年調査と比較すると、「営利目的」が12.5ポイント増加

    • 大麻栽培の場所は、屋内栽培が87.0%、屋外栽培は13.0%と屋内栽培が圧倒的に多く、「一戸建て住宅」、「アパート」、「マンション」が全体の75.0%を占め、住居を利用した大麻栽培が圧倒的に多い。屋内栽培の中には、建物内全てを栽培場所とする大規模な栽培も含まれていた

    • 薬物の密売関連事犯(営利犯のうち所持、譲渡及び譲受をいう。以下同じ。)の検挙人員は539人であり、このうち、暴力団構成員等は316人(構成比率58.6%)、外国人は47人(同8.7%)となっている

    • 銃器発砲事件数は8件と前年から減少し、過去最少となった27年と同数であった。拳銃押収丁数は、長期的に減少傾向にあるところ、30年は315丁で過去最少であり、このうち暴力団からの押収丁数は73丁で、前年から減少した

    • 近年は、SNSで注文を受け付け、海外から偽造在留カードを密輸入して販売する入管法違反等事犯や短期滞在の在留資格により来日し、偽造クレジットカードを使用して高級ブランド品等をだまし取り、犯行後は本国に逃げ帰るいわゆるヒット・アンド・アウェイ型の犯罪がみられるほか、指示役の指示により、化粧品等を大量に万引きした実行犯グループが、指定された配送先に盗品を発送するといった組織窃盗事犯も依然多数みられる

    • 強盗及び窃盗はベトナム及び中国が高い割合を占めている。窃盗を手口別にみると、侵入窃盗はベトナム、韓国及びペルー、自動車盗はブラジル及びロシア、万引きはベトナム及び中国が高い割合を占めている。また、知能犯を罪種別にみると、詐欺及び支払用カード偽造は中国とマレーシアが高い割合を占めている


    警察庁 平成30年におけるストーカー事案及び配偶者からの暴力事案等への対応状況について
    • ストーカー事案への対応状況
      • 相談等件数は、平成30年は2万1,556件(前年比-1,523件)と減少したが、24年以降依然として高水準で推移。
      • 被害者と加害者の関係は、交際相手及び配偶者が約半数であり、面識なし及び行為者不明が約15%
      • ストーカー規制法に基づく警告は、平成24年以降増加していたが、29年から減少し、30年も2,451件(前年比-814件)と減少。禁止命令等は、緩やかな増加傾向にあったが、29年から急増、30年も1,157件(前年比+495件)と急増し、法施行後最多
      • ストーカー規制法違反の検挙は、平成24年以降増加していたが、30年は870件(前年比-56件)と減少。一方、ストーカー事案に関連する刑法犯・特別法犯の検挙は、24年以降高水準で推移していたが、29年から減少し30年も1,594件(前年比-105件)と減少

    • 配偶者からの暴力事案等への対応状況
      • 相談等件数は、継続して増加し、平成30年は7万7,482件(前年比+5,027件)とDV防止法施行後最多
      • 保護命令違反の検挙は、平成30年は71件(前年比-9件)と27年以降減少。一方、配偶者からの暴力事案等に関連する刑法犯・特別法犯の検挙は、30年は9,017件(前年比+675件)であり、継続して増加

    • 私事性的画像に係る事案への対応状況
      • 相談等件数は、平成30年は1,347件(前年比+104件)と増加
      • 相談等の内容では、「画像を所持されている、撮影された」が平成30年は512件(前年比+150件)と大幅に増加
      • 私事性的画像被害防止法違反の検挙は、前年までほぼ横ばいで推移していたが、平成30年は36件(前年比-21件)と減少し、私事性的画像に係る事案に関連する刑法犯・特別法犯の検挙も217件(前年比-9件)と減少


    【法務省】

    【2019年7月】

    法務省 第69回"社会を明るくする運動"~犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ~
    1. 第69回"社会を明るくする運動"について
      • 更生保護のマスコットキャラクター「更生ペンギンのホゴちゃんとサラちゃん」に加え、彼らの立ち直りを支える「更生保護ボランティア」たちも登場し、運動を盛り上げます

    2. "社会を明るくする運動"とは?
      • "社会を明るくする運動"~犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ~はすべての国民が、犯罪や非行の防止と罪を犯した人たちの更生について理解を深め、それぞれの立場において力を合わせ、犯罪のない地域社会を築こうとする全国的な運動で、2019年で69回目を迎えます

    3. 地域のチカラが犯罪や非行を防ぐ
      • テレビや新聞では、毎日のように事件(犯罪)のニュースが報道されています。安全で安心な暮らしはすべての人の望みです。犯罪や非行をなくすためには、どうすればよいのでしょうか。取締りを強化して、罪を犯した人を処罰することも必要なことです。しかし、立ち直ろうと決意した人を社会で受け入れていくことや、犯罪や非行をする人を生み出さない家庭や地域づくりをすることもまた、とても大切なことなのです
      • 立ち直りを支える家庭や地域をつくる。そのためには、一部の人たちだけでなく、地域のすべての人たちがそれぞれの立場で関わっていく必要があります。"社会を明るくする運動"では、犯罪や非行のない地域をつくるために、一人ひとりが考え、参加するきっかけをつくることを目指しています

    4. あなたもできることから始めてみませんか
      • "社会を明るくする運動"では、街頭広報、ポスターの掲出、新聞やテレビ等の広報活動に加えて、だれでも参加できるさまざまな催しを行っています。イベントに参加したり、このホームページを見たことなどをきっかけにして、犯罪や非行のない安全で安心な暮らしをかなえるために、今、何が求められているのか、そして、自分には何ができるのかを、みなさんで考えてみませんか


    【2019年4月】

    法務省 協力雇用主に対するアンケート調査の結果について
    ▼協力雇用主に対するアンケート調査結果サマリー(概要)
    • 協力雇用主になったきっかけとして最も多かったのは、「犯罪や非行少年の立ち直りに貢献したかったから」であることから、今後、幅広く協力雇用主を拡大していくためには、協力雇用主の社会的意義を強調することが効果的といえる

    • ほとんどの協力雇用主が雇用する意思があることから、実際に雇用する協力雇用主を増やすためには、更生を促せるよう対象者と協力雇用主のマッチングを図りつつ、保護観察所が積極的に雇用を依頼することが必要である。また、協力雇用主からの経済的支援のニーズは高く、実際に奨励金を活用した協力雇用主の9割弱が奨励金制度は有効と評価していることから、実雇用の拡大に当たっては、奨励金を効果的に活用していくことも重要である

    • 雇用した対象者のおよそ5割が、無断欠勤、意欲の乏しさ、人間関係のトラブルといった就労上の問題を抱えており、実際、雇用してもおよそ5割が半年以内に辞めていることから、就労を継続させていくためには、対象者及び協力雇用主双方に対する継続的な訪問・指導等のフォローアップが必要である

    • 協力雇用主のおよそ5割が対象者のために住居を準備したことがあり、住居を確保できない者を雇用しようとする協力雇用主に対する支援の充実も必要である

    • 協力雇用主のプロフィールとして、業種の内訳は、建設業が最も高く(56.9%)、次いで、サービス業(9.8%)、製造業(8.8%)の順に高かった。また、従業員数は49人以下が82.4%を占めていた。協力雇用主になってから3年未満が43.3%を占めていた

    • 協力雇用主になったきっかけは、「犯罪者や非行少年の立ち直りに貢献したかったから」(40.1%)、「保護司から誘われて」(27.9%)、「人手が必要だったから」(23.1%)などが高かった

    • 犯罪や非行をした人を雇用した経験のある協力雇用主は62.5%だった

    • 雇用経験はあるものの、直近1年間雇用していない理由として最も高かったのは、「保護観察所から連絡がない」(51.2%)だった。一方で、そうした協力雇用主のほぼ全てが今後雇用する意思があると回答していた

    • 雇用することに抵抗感が強い罪名は、「殺人」(55.9%)、「性犯罪」(43.0%)、「覚せい剤取締法違反」(37.1%)の順に高かった

    • 犯罪や非行をした人を雇用しやすくするために保護観察所等に実施してほしいことは、「保護観察所からの積極的な雇用依頼」(42.3%)、「前科等を明らかにした上で就労することについて本人に指導・助言」(37.5%)、「本人に対する生活指導の強化」、「社会常識・ビジネスマナーの付与」(ともに36.8%)、「雇用主に対する支援の充実」(34.5%)などが高かった

    • 協力雇用主に対する支援として望むものは、「経済的支援の充実」(61.5%)、「雇用後の保護観察官・保護司等による訪問機会の充実」(38.5%)などが高かった

    • 協力雇用主として犯罪や非行をした人を雇用しても、およそ5割が半年以内に辞めていた

    • 犯罪や非行をした人を雇用した場合、およそ5割が就労上の問題があったと回答していた。問題の内容は、「無断欠勤等の勤務態度の問題」(53.4%)、「遅刻など時間にルーズ」、「意欲の乏しさ」(ともに34.9%)、「人間関係」(34.4%)、「社会常識等の不足」(29.6%)などが高かった

    • 奨励金を活用したことのある協力雇用主の86.9%が「奨励金は有効な制度である」と回答していた。また、その理由としては、「経済的負担の軽減」(75.3%)、「保護観察所とのやりとりが増え安心して雇用できる」(44.6%)などが高かった

    • 犯罪や非行をした人を雇用するに当たり、およそ5割の協力雇用主が住居を準備したことがあり、その内訳は社員寮が51.1%、賃貸住宅が43.3%であった

    • 犯罪や非行をした人の住居の確保に対する支援として望むこととしては、「入居後の見守りや生活支援」(50.9%)、「住居を提供する者に対する経済的支援」(44.8%)、「住居契約の際の身元保証人による補償」(41.1%)が高かった


    【消費者庁】

    【2019年8月】

    消費者庁 SMSを用いて未納料金の名目で金銭を支払わせようとする「日本通信株式会社をかたる架空請求」に関する注意喚起
    ▼SMSを用いて未納料金の名目で金銭を支払わせようとする「日本通信株式会社をかたる架空請求」に関する注意喚起
    • 消費者の携帯電話に「ご利用料金のお支払い確認が取れておりません。本日中に〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇日本通信(株)お客様センター迄ご連絡ください。」などと記載したSMS(ショートメッセージサービス)(注1)を送信するとともに、SMSに記載された電話番号に連絡してきた消費者に対し、「現在、裁判の手続中ですが、すぐに支払えば裁判手続を止められます。」などと告げ、虚偽の利用料金を、前払式電子マネー(注2)のIDを連絡させるという方法で支払わせようとする事業者に関する相談が、各地の消費生活センター等に寄せられている

    • 消費者庁が調査したところ、「日本通信株式会社」をかたる事業者(以下「日本通信をかたる事業者」といいます。)について、消費者の利益を不当に害するおそれがある行為(消費者を欺き、又は威迫して困惑させること)を確認したため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかける

    • また、この情報を都道府県及び市町村に提供し、周知する

    • 日本通信をかたる事業者は、送信するSMSで、「日本通信(株)お客様センター」、「日本通信(株)サポートセンター」などと称しており、いずれも「日本通信(株)」を含む名称を用いているが、その実体は不明

    • 日本通信をかたる事業者は、SMSで「日本通信(株)」を含む名称を用いるが、実際は、商業登記上、「日本通信株式会社」は複数実在するものの、消費者庁が調査した限り、これらの会社が上記の行為の一部にでも関与したという事実は確認されていない(消費者を欺く行為)

    • なお、消費者庁は、全国の消費生活センター等から報告を受けた勧誘事例において日本通信をかたる事業者が消費者にかたった所在地及びSMSに記載された電話番号を調査したが、日本通信をかたる事業者の特定には至っておらず、その実体は不明

    • 日本通信をかたる事業者は、「この電話を切ってしまうと裁判手続が進んでしまいます。」、「警察の嫌疑がかかっています。」等の文言を用いて消費者を不安に陥れ、執ように動画サイトの利用料を支払うよう要求するが、日本通信をかたる事業者が消費者に告げた動画サイトはそもそも実在せず、未納料金も存在しなかったことが確認されている(消費者を威迫して困惑させる行為及び消費者を欺く行為)

    • 消費者庁から消費者の皆様へのアドバイス
      • 実在する日本通信株式会社は、本件とは全く無関係であり、SMSで未納料金を請求することはない。慌てて連絡をしないこと。身に覚えのない金銭を執ように請求される

      • 前払式電子マネーを購入してそのIDを連絡しろというのは典型的な詐欺の手口。絶対に応じないこと。一旦支払うと、お金を取り戻すことは極めて困難

      • このようなSMSや電話での身に覚えのない請求に「おかしいな」と思ったら、各地の消費生活センター等や警察に相談を

      • 消費生活センター等では、消費者から相談を受け、トラブル解決のための助言や必要に応じてあっせんを無料で行っている


    消費者庁 モバイルバッテリーの事故に注意しましょう!
    ▼モバイルバッテリーの事故に注意しましょう!-帰省や旅行の時期、公共交通機関の中での事故は特に危険です
    • モバイルバッテリーは、スマートフォンやタブレット等を充電できる予備の電源として、近年急速に普及している。軽量でありながら高電圧かつ大電力なため、多くの消費者にとって身近なものになっているが、取扱いを誤ると発熱によってやけどを負うこともあり、場合によっては事故につながることもある

    • 消費者庁の事故情報データバンクには、モバイルバッテリーに関する事故情報が平成25年6月から令和元年6月末までに162件寄せられており、事故件数は増加傾向にある

    • 事故の内容としては、発煙・発火・過熱が78件とほぼ半数を占めており、火災も39件発生している

    • 主な事故事例
      • 【事例1】
        • 特急電車に乗っていたら、バッグの中で携帯電話の補助バッテリーが突然青っぽい火を噴き、バッグと電車の床のカーペットを焦がした。すぐに火は消えたが、電車は急停車し、近くの消防署が駆けつけた。調査の結果、バッテリー内部から火が出たと思われるとのことだった(事故発生年月:平成27年7月)

      • 【事例2】
        • 電車に乗っていたら胸ポケットのモバイルバッテリーが急に熱くなった。ホーム停車中だったため、慌てて電車から降りてホームにモバイルバッテリーを投げ出した。直後に火柱が上がり、駅員がバケツの水で消火した。私にけがはなかったが、上着のポケット部分が焦げてしまった。もし走行中の電車内で炎が上がっていたら大事故になったと思うと恐ろしい(事故発生年月:平成29年4月)

      • 【事例3】
        • 新幹線の中でかばんに入れていたスマートフォンのモバイルバッテリーが破裂し、両足にやけどをした。全治2週間と言われたが、1か月経過してもまだ治らず、通院中。モバイルバッテリーはスマートフォンにはつないでいなかった。新幹線が15分くらい止まったため、消防と警察が捜査した(事故発生年月:平成30年9月)

      • 【事例4】
        • スマートフォン用のモバイルバッテリーを充電していたら、煙が出て発火した。指もやけどした(事故発生年月:平成29年12月)

      • 【事例5】
        • 娘の携帯用モバイルバッテリーを譲り受けて使用していたところ、バッテリーの本体が膨らみ出した。危険を感じ、アルミ缶の中に入れ蓋をして保管している。処分方法を知りたい(受付年月:平成30年11月)

    • 事故防止のためのアドバイス
      1. リコール対象製品でないか、リコール情報を確認しましょう
      2. 新規に購入する際は、PSEマークを必ず確認しましょう
      3. 製品本体に強い衝撃、圧力を加えない、高温の環境に放置しないようにしましょう
      4. 充電中は周囲に可燃物を置かないようにしましょう
      5. 膨らんでいる、熱くなっている、変な臭いがするなど、いつもと違って異常を感じたら使用を中止しましょう
      6. 充電コネクタの破損や水ぬれに注意しましょう
      7. 公共交通機関での事故を避けるため、持込規則を確認して、それに従いましょう
      8. 使用済みモバイルバッテリーはリサイクルに出しましょう。やむを得ず廃棄する際には他の家庭ごみと区別して出しましょう


    消費者庁 地域における消費者教育の充実に向けた連携に関する分科会取りまとめ(令和元年7月31日)
    ▼【本文】地域における消費者教育の充実に向けた連携に関する分科会取りまとめ
    • 消費者教育は、幼児期から高齢期までの各段階に応じて体系的に行われるとともに、消費者の特性に配慮した適切な方法で行われなければならない。このことは消費者教育推進法において、基本理念として明示されており(消費者教育推進法第3条第3項)、各地で消費者教育の取組が進められてきた。しかし、地域における消費者教育の充実度には、いまなお格差がみられることから、今後は、特定の地域における先進的な取組を手掛かりに、全国で普遍的に広げていくための仕組み(方法)の充実・強化が求められるとの認識から、基本方針の変更に当たって、これを当面の重点事項として掲げたものである

    • 消費者教育コーディネーターの活動領域は学校に限定されるものではなく、地域における消費者教育の推進にも重要な役割を果たすことが求められている。むしろ、学校に身を置く世代以外の層、つまり、一般的には消費者教育の機会の確保が難しいライフステージにある消費者に対しても、生涯を通じた切れ目のない消費者教育の機会が提供されるためには、この領域において消費者教育コーディネーターが調整機能を発揮することへの期待が高い

    • 消費者教育コーディネーターに求められる役割については、体系的な消費者教育の推進のために「多様な関係者や場をつなぐ」という機能を担うことが求められる趣旨を出発点に、具体的事例における成果などを参考にしつつ導き出す必要がある

    • 体系的な消費者教育を実現するためには、地域ごとに、様々な機会を捉えて消費者教育を実施する必要がある。そのためには、消費者行政に携わる人だけではなく、消費者教育の担い手となり得る多様な主体(行政機関の内部でも消費者行政以外の福祉、生涯学習、環境、商工業等の部局、さらには地域における地域包括支援センター、公民館、老人会、町内会、PTA、NPO、消費者団体、事業者、事業者団体など)が、連携・協働することが必要

    • 消費者教育コーディネーターに求められる役割とは、消費者教育を担う多様な関係者による連携体制を構築し、その体制を踏まえて、地域の特性に応じた消費者教育を実現することである。これこそが、「多様な関係者や場をつなぐ」というコーディネートの到達点である

    • 消費者教育コーディネーターが「つなぐ」ことを期待されている「多様な関係者」とは、消費者教育に従来から関わってきた者以外も含む幅広い主体であることからすると、消費者問題の構造や、体系的な消費者教育の意義や消費者教育により身に付けるべき力、また、消費者教育を受ける対象に応じて実施すべき消費者教育の内容の具体的なイメージ等を理解している者が、消費者教育コーディネーターとして、能動的に連携体制の構築に取り組む必要がある

    • 消費者教育コーディネーター配置のケースとして、以下の3類型を示すことができる
      1. 行政職員がコーディネート業務を担うケース
      2. 調整機能に特化して取り組む専任の消費者教育コーディネーターを配置するケース
      3. 消費者教育についての実績等を有する組織に消費者教育コーディネート業務を委託するケース

    • 地方公共団体(行政)においては、域内で実施すべき消費者教育事業の内容(対象者(ライフステージ)、特に取り扱う対象領域など)、また、それを実現するためにはどのような主体との連携が必要であるか、さらには、その連携を実現するために消費者教育コーディネーターにどのような役割を担わせるべきかについて、戦略的に企画・立案するとともに、事業の実現に向けた総合的な調整を行うべき

    • 専任のコーディネート業務を担う消費者教育コーディネーターは、消費者教育という専門的な分野において活動をする者であるため、教員経験者など、教育に関する経験や人的なつながりといった一種の「専門性」を有する者が望ましいのではないかと思われる。確かに、そのような経験やつながりを有する場合、行政職員との役割分担において、一定程度独立した業務遂行を期待することができるという利点はあると考えられる。しかしながら、こういった専門性は、行政による総合調整の下で消費者教育コーディネーターとして業務に当たる中で、経験を積み重ねながら形成していくことが期待できるものであり、また、行政による総合調整の下で業務に当たる以上は、前職などの経験や人的なつながりは不可欠とまではいえないと考えられる

    • 地方公共団体におけるコーディネート機能の強化に関する提言
      1. 地方公共団体(行政)による企画・立案と総合的な調整を確保するための「コーディネート機能強化」の支援
      2. 消費者教育コーディネーター相互の情報交換等の機会の創出
      3. 消費者教育コーディネーターによるコーディネート機能発揮に当たり必要な環境・条件の整備



    【2019年7月】

    消費者庁 第25回消費者教育推進会議
    ▼【資料2-1】若年者の消費者教育分科会取りまとめ(消費者教育教材の在り方)
    • 学校現場では、紙媒体の教材の需要が高いものの、現状は、他の自治体にまで必要部数(冊数)を提供してもよいと回答した教材が少ない。また、教材をウェブサイトに掲載してダウンロードにより活用を促すという形も相当数見受けられたが、学校現場で、児童生徒数の部数を印刷することは費用面で実現が困難と考えられ、自治体から、児童生徒の必要部数(冊数)の提供がなされなければ、学校現場で、広く活用することは難しい

    • 「他の自治体での活用は想定していない」と回答した教材が多く、自治体内での活用にとどまっていることがうかがえた。これは、地域特性に配慮した内容で構成して作成した教材であったり、民間事業者の教材の名入れにより教材を作成していることも一因だと思料される。他方で、普遍的に他の自治体でも活用可能な教材もあることから、そのような教材の存在を周知し、他地域における消費者教育の担い手も活用できるような方策も検討する必要がある

    • 消費者教育ポータルサイトを通じて、教材等の周知に努めてきた。しかしながら、前記1の調査結果によれば、掲載教材割合は、今回調査対象とした教材のうち約16%(34教材/213教材)にとどまっている。また、現行消費者教育ポータルサイトについては、前記2のとおり、主たる機能である教材等の検索について、従前から指摘されてきた問題点に加え、アクセス数をみても、前記2(4)のとおり、既存の検索エンジンや他のウェブサイトからのリンクにより、各教材のウェブサイトを閲覧していると思料されることからすれば、教材等の検索とリンクが中心の消費者教育ポータルサイトの在り方を全面的に見直す必要がある

    • 消費者庁が、広く学校現場で活用を促すため、必要な印刷費の負担を行うべきとの考え方もあるが、伝えたいことだけを凝縮した単ページの教材の開発も進めていくべき

    • 広く学校の授業での活用を促すならば、教材を作成する自治体やその他の団体等は、活用する側の立場に立ち、教員や外部講師等が加工可能な教材の開発を進めていくべき

    • これらの指摘について、消費者庁では、同庁作成の「社会への扉」について、プレゼンテーションソフト用ファイル(パワーポイント版)を作成した。プレゼンテーションソフト用ファイルは、スライドごとに分離、独立した活用ができ、授業に応じた部分的な活用や必要なスライドの印刷が容易であるという利点がある。また、冊子教材と異なり、教員が自ら適宜加工を行うことができ、個々のスライドの構成や順番を含め、個々の教員の授業展開に応じた活用が期待できる。さらに、ソフトのアニメーションを活用することで、授業において視覚に訴える効果も期待できる

    • 現行消費者教育ポータルサイトについて、消費者庁は、全面的な見直しを行うべき
      • 教員や外部講師の消費者教育に係る一層の理解、また指導を行う上での参考情報になると思料されるため、多種多様な教材を活用した具体的な実践例(教材の活用箇所、指導案、ワークシートの掲示等)や外部講師による出前講座の実践例(教員と外部講師の進行表や台本の掲示等)などの情報の収集と発信を積極的に行うべき
      • 消費生活センターの消費者教育の拠点化にも資するよう、社会情勢に応じて日々変化する消費者問題の動向や幅広い社会的課題などについて、消費者教育の観点からの解説を加えた情報発信を定期的かつ機動的に行うべき
      • 誰もが容易に、また継続的に、消費者教育ポータルサイトを活用できるよう、消費者教育の担い手の立場に応じて、例えば、学校種別、教科・科目別に実践例や教材を選択及び閲覧できるようにし、閲覧履歴の表示、閲覧履歴から推測される類似の実践例や教材の表示を行うべき


    消費者庁 バーベキューにおける食品安全に関する消費者行動の実態調査 調査結果
    • 全国の消費者の約2割の方が、直近1年間でバーベキューを行っているものと考えられる。居住地域ごとの合計数に占める割合の上位2つの年代(1位は黄色、2位は橙色)は、どの地域も、30代、40代が中心であった。一方、北海道・東北及び中国・四国・九州・沖縄では、関東及び中部・近畿に比べ、直近1年間でバーベキューを行っている60代の方の割合が大きかった

    • 夏が約70%と最も多く、春(約47%)、秋(約26%)という順にバーベキューを行うことが多かった

    • 直近1年でバーベキューを行った方の約7割が年に1~5回程度行うと回答した一方で、年に6回以上行うと回答した方は5%程度であった。なお、居住地域によるクロス集計結果では、各居住地域の回答者数に占める、年に6回以上行うと回答した方の割合は北海道・東北が最も多い結果となった(約8%)

    • 自分たちで食材や調理器具を用意し、自分たちで調理するバーベキューを行う方は約75%を占めた。一方、近年増えているといわれる、食材や調理器具はあらかじめ用意されており、調理のみを自分たちで行うバーベキュー(いわゆる「手ぶらバーベキュー」)は約11%であった

    • よく行くバーベキューを行う場所には、手洗い場や食材・調理器具を洗う専用の場所がないと回答した方は約26%であった。そのうち、手洗い等の代わりに、特に何もしていないと回答した方は約30%であり、全体の約8%であった

    • バーベキューで多く食される食品は、(1)切り身(一口大)やステーキ等の肉(牛、豚、鶏)、(2)ソーセージ、(3)生野菜(包み菜、サラダ、浅漬け等を含む)、生フルーツという順になった(それぞれ、約87%、約85%、約67%)。また、(4)タレや調味料に漬け込んだ肉(約60%)、(5)おにぎり(約56%)がこれに次いだ

    • バーベキューを行うに際して、食品や調理器具の扱い方について学んだことがあると回答した方は約21%であり、学んだことがないと回答した方の約79%と大きな差があった。さらに、学ぶ媒体等として多いのは、(1)インターネット(約60%)、(2)バーベキューに関する知識を持っている人(約47%)、(3)テレビ(約42%)という結果

    • 「清潔な調理器具を準備する」及び「肉や魚等は汁が他の食品に付かないように分けてビニール袋に入れる」は、ほか2つの項目と比較して、「どちらかといえばできている」又は「できている」と回答した方の割合が少ない結果となった。特に、年代によるクロス集計結果では、「肉や魚等は汁が他の食品に付かないように分けてビニール袋を入れる」について、「どちらかといえばできている」又は「できている」と回答した割合は、20代においては約72%であったのに対し、60 代においては約87%と差が見られた

    • 全項目で、約7割の方は「どちらかといえばできている」又は「できている」と回答したが、(1)「包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用と使い分けたり、切る順番を変える」、(2)「調理の前に石けんやハンドソープを使ってよく手を洗う」、(3)「生肉を扱った後等、適宜手を洗って手指を清潔にする」の順で、「どちらかといえばできている」又は「できている」と答えた方の割合が少ない結果となった。一方、「肉や魚が中心までよく焼けているか、肉や肉汁の色を確認する」、「肉等を焼くときに使うトングや箸は専用に使う(食べるときに使う箸と使い分けている)」や「十分に加熱されるよう、食材を焼く位置を変えたり、火の加減を確認する」という、食品の加熱やトングの使い分け等の項目では、約8割の方が「どちらかといえばできている」又は「できている」と回答した

    • 全項目で、約7割以上の方は「どちらかといえばできている」又は「できている」と回答したが、「食べる前に石けんやハンドソープを使ってよく手を洗う」及び「残った食事を持ち帰らない」は、ほか2つの項目と比較して、「どちらかといえばできている」又は「できている」と回答した方の割合が少ない結果となった

    • バーベキューで食べたものが原因で体調を悪くしたことがあると回答した方は約9%、分からない(覚えていないを含む)と回答した方は約6%であった。また、体調を悪くしたことがあると回答した方のうち、約60%が「症状が軽かったので病院には行かなかった」と回答し、約12%が「症状が重かったが病院に行かなかった」と回答した。これらによれば、2,000名の調査対象者全体の約7%(131名)が、体調不良に対して自己の判断で症状に対処したことになる


    消費者庁 民間事業者向け内部通報制度の整備・運用に関する説明会開催について
    • 事業者が公益通報者保護法を踏まえた実効性のある内部通報制度を整備・運用することは、コンプライアンス経営の推進に寄与し、消費者を始めとするステークホルダーからの信頼獲得など事業者自身の利益や企業価値の向上につながるのみならず、国民生活の安全・安心の向上にも資するなど、社会経済全体の利益を図る上でも重要な意義がある

    • 消費者庁では、内部通報制度の実効性の向上に向け、事業者が取り組むことが推奨される事項を具体化・明確化することを目的として、民間事業者向けガイドラインを公表するとともに、本年2月には、内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)の運用を開始したところ

    • 上記を踏まえ、本説明会では、内部通報制度の適切な整備・運用を図っていただくため、公益通報者保護法の概要、内部通報制度の意義・重要性や民間事業者向けガイドラインについて説明するほか、有識者(中原健夫弁護士、結城大輔弁護士、横瀬大輝弁護士)を招いて、内部通報制度に関する内部規程例について御説明いただく

    • 概要
      1. 主な対象
        企業経営者、コンプライアンス部門責任者・担当者等、経済団体、企業経営に関わる専門家等
      2. 定員
        先着東京会場100 名程度、大阪会場90名程度
      3. 日時
        東京会場:令和元年8月9日(金)14:00~16:30/東京会場:令和元年8月30 日(金)14:00~16:30/大阪会場:令和元年10月11日(金)14:00~16:30
      4. 主な説明内容(予定)
        いずれの会場も同様の内容を予定
        • 公益通報者保護法の概要
        • 民間事業者向けガイドラインの概要
        • 内部通報制度に関する内部規程例について
        • 質疑応答ほか
        • 東京会場では、説明会終了後、当庁が取組を進めている「消費者志向経営」についての説明を30分ほど実施する予定


    消費者庁 海水浴での「フロート使用中の事故」に気を付けましょう!
    • 海上保安庁の平成21年から平成30年までの10年間の事故情報によると、子どもの海での遊泳中の事故者数(溺水、漂流による帰還不能など)は累計583人に上り、平成30年中は70人(前年比+18人)で過去10年間で最も多くなった

    • 子どもが海で使用する遊具には、浮き輪やフロートなどがありますが、フロートは、風による影響を特に強く受ける遊具。海上保安庁によると、平成30年中の事故の中には、フロートに乗った子どもが陸からの風により沖に向かって流された事例が複数見られ、中には、4歳児が溺れて中等症になった事故も発生した。フロートに乗って、一度、子どもが流されてしまうと自力で帰還することは難しく、すぐに発見されなければ死に至ることも考えられ、大変危険

    • 事故を防止するためのアドバイス
      1. フロートの対象年齢を確認しましょう
      2. 保護者はフロートに乗った子どもから目を離さない、手を離さないようにしましょう
      3. ライフジャケットを正しく着用させましょう
      4. 遊泳可能な海水浴場で使用しましょう
      5. 風の強い日は使用を控えましょう
      6. フロートの上で立ったり座ったりするときは慎重にさせ、取っ手がある場合は、しっかりつかまるように教えましょう


    国民生活センター "ニセ"消費生活センターを案内する新手の架空請求の手口にご注意!
    • 「利用料金が未納である」というメッセージがSMSで届き、記載された電話番号に電話をしたところ、ニセの消費生活センターを案内され、「お金を支払うように」とウソの助言をされるという新手の架空請求の手口に関する相談が、国民生活センターに寄せられている

    • 相談事例
      • 「利用料金の支払いがない。お客様センターに相談するように」というメッセージがSMSで届いた。記載された番号に電話をかけると、大手信販会社Aを名乗り、「有料コンテンツの未納料金があり、債権回収の委託を受けた。30万円を支払うように」と言われた。心当たりはなかったので「国民生活センターに相談する」と伝えたところ、「その窓口は、今の時間は相談を受け付けていない」と言われ、居住地の自治体の消費生活センターだという電話番号を案内された。電話をかけて経緯を説明すると、「その請求は確かにAからのものなので、支払う必要がある」と言われ、指示されたとおりにプリペイド型電子マネーで30万円を支払ってしまった。その後、Aを名乗る業者から再度電話があり、「さらに2つの有料コンテンツの未納が見つかった。総額50万円を支払うように」と言われ、怪しいと気付いた。案内された番号は、自治体の消費生活センターの番号ではなく、ウソの番号だった

    • 消費者へのアドバイス
      • 消費生活センター等への相談は、局番なしの「188(いやや!)」に電話しましょう!
      • 不審なSMSやメール、ハガキが届いても絶対に連絡してはいけません!


    消費者庁 民間事業者向け内部通報制度の整備・運用に関する説明会開催について
    • 事業者が公益通報者保護法を踏まえた実効性のある内部通報制度を整備・運用することは、コンプライアンス経営の推進に寄与し、消費者を始めとするステークホルダーからの信頼獲得など事業者自身の利益や企業価値の向上につながるのみならず、国民生活の安全・安心の向上にも資するなど、社会経済全体の利益を図る上でも重要な意義がある

    • 消費者庁では、内部通報制度の実効性の向上に向け、事業者が取り組むことが推奨される事項を具体化・明確化することを目的として、民間事業者向けガイドラインを公表するとともに、本年2月には、内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)の運用を開始したところ

    • 上記を踏まえ、本説明会では、内部通報制度の適切な整備・運用を図っていただくため、公益通報者保護法の概要、内部通報制度の意義・重要性や民間事業者向けガイドラインについて説明するほか、有識者(弁護士)を招いて、内部通報制度に関する内部規程例について説明いただく

    • 主な対象:企業経営者、コンプライアンス部門責任者・担当者等、経済団体、企業経営に関わる専門家等

    • 定員:先着東京会場100名程度、大阪会場90名程度

    • 日時:東京会場:令和元年8月9日(金)14:00~16:30/東京会場:令和元年8月30日(金)14:00~16:30/大阪会場:令和元年10月11日(金)14:00~16:30(いずれも13:20から受付開始)

    • 主な説明内容(予定):いずれの会場も同様の内容を予定
      • 公益通報者保護法の概要
      • 民間事業者向けガイドラインの概要
      • 内部通報制度に関する内部規程例について
      • 質疑応答ほか
        • ※東京会場では、説明会終了後、当庁が取組を進めている「消費者志向経営」についての説明を30分ほど実施する予定。お時間の許す方は是非聴講を


    消費者庁 第4回地方消費者行政強化作戦2020策定に関する懇談会
    ▼【資料1】地方消費者行政強化作戦2020策定に関する懇談会とりまとめ素案(事務局提出資料)
    1. 「地方消費者行政強化作戦2020」策定に向けた視点
      • 消費者行政の現場は、「地方」にあるとの認識の下、地方消費者行政の充実・強化に向けては、現行の地方消費者行政強化作戦の進捗状況を踏まえ、(1)引き続き取り組むべき課題、(2)新たに取り組むべき課題について整理
      • 各ステークホルダーが、「自分事」として消費者行政の充実・強化に取り組む意義を実感できるような目標を掲げる必要
      • 地方消費者行政の充実・強化に向けては、国・地方公共団体、消費者団体、専門家等のステークホルダーの役割を意識し、各主体が連携して、一体となって取り組む体制を築くことが重要
      • 目標の設定については、定量的な目標だけではなく、実質面を評価する必要
      • 国からの支援の在り方や強化作戦を実施するための財源確保も含めて、目標達成の実効性を担保するための方策の検討も極めて重要

    2. 「地方消費者行政強化作戦」の進捗状況
      • 地方消費者行政推進交付金等の支援を通じて、具体的に主として都道府県ごとの5つの政策目標を設定し、国・地方公共団体が連携して強化作戦の達成に向けて取組を実行。
      • この結果、多くの分野で進捗が見られたが、目標の達成には至っていない分野も見られている。

      • <政策目標1>相談体制の空白地域の解消
        • 消費生活相談窓口は、1721市町村で設置がなされており、すべての都道府県で相談体制の空白地域は解消されており、目標は達成している

      • <政策目標2>相談体制の質の向上
        • 消費生活センターの設置促進
          • 人口5万人以上の市町では、目標達成は35都道府県、平均設置率94.9%と相当程度の進展がみられる。一方で、人口5万人未満の市町村では、目標達成は21道府県、平均設置率は49.1%と進捗に遅れが見られる。また、県内すべての市町村で消費生活センターが設置されている都道府県は、7県となっている
        • 消費生活相談員
          • 消費生活相談員の配置については、目標達成は43都道府県、平均設置率83.4%と相当程度の進展がみられる。資格保有率については、平均保有率81.3%と一定程度進捗がみられるが、目標達成は26都府県と地域ごとにバラツキがみられる。研修参加率については、目標達成は11県であるが、平均参加率91.8%となっており、相当程度の進展がみられている

      • <政策目標3>適格消費者団体の空白地域の解消
        • 現在、適格消費者団体は21の団体が認定を受けており、全ブロック(8ブロック)すべてで少なくとも一つの団体が設置されており、目標は達成している

      • <政策目標4>消費者教育の推進
        • 現在、消費者教育推進計画は、47都道府県、19政令市で策定済み、消費者教育推進地域協議会も47都道府県、19政令市で設置されており、相当程度の進展がみられている

      • <政策目標5>消費者安全確保地域協議会の設置
        • 現在、消費者安全確保地域協議会は、人口5万人以上の全市町で設置できているのは2県であり、全国の設置率も設置数も19.8%にとどまっている

    3. 地方消費者行政が取り組むべき新たな課題
      • 現行の「地方消費者行政強化作戦」においては、「どこに住んでいても質の高い相談・救済を受けることができる地域体制の整備」を目指して取組。一方で、消費者行政を取り巻く環境は、高齢化、高度情報化、国際化等変容しており、新たな問題も発生
      • 特に、2015年に国連で採択されたSDGsへの取組は政府が一体となって取り組むべき課題となっており、消費者行政のSDGsへの貢献という新たな視点による取組も重要
      • 具体的な課題としては、「エシカル消費の推進」、「消費者志向経営の推進」、「食品ロス削減の推進」等のSDGsへの取組の促進、訪日・在日外国人の増加に対応した消費生活相談体制の整備、消費者ホットライン188の認知度向上やSNSの活用等による若年者の消費者相談の掘り起こしなども重要課題
      • 地域の消費者団体の活動が縮小しており、消費者教育・普及啓発の担い手の確保を行うとともに、消費者団体の活動が適切に行われるよう活躍の場の提供や支援について検討すべき

    4. 「地方消費者行政強化作戦2020」の目標設定について
      • 国・都道府県・市町村、消費者団体、専門家等がそれぞれの役割を認識しつつ、互いに連携して、地方消費者行政の充実に取り組むことを「地方消費者行政強化作戦2020」とする
      • 「地方消費者行政強化作戦2020」では、その進捗状況の把握のため、以下の具体的政策目標の設定を検討すべき

      • <政策目標1>消費生活相談体制の強化
        • 消費生活センターの促進
          • 県内人口カバー率90%以上(新)(広域連携による消費生活センターの設置を積極的に支援)

      • <政策目標2>消費生活相談の質の強化
        • 消費生活相談員
          • 管内自治体の50%以上に配置
          • 資格保有率を75%以上に引上げ
          • 研修参加率を100%に引上げ(各年度)
          • 指定消費生活相談員を配置(都道府県)(新)
          • 消費者行政職員
          • 研修参加率を80%に引上げ(新)
          • 担当の管理職(課長級)が必ず研修を受けるための目標値についても検討

      • <政策目標3>消費者教育の推進
        • 若年者の消費者教育の推進
          • 消費者教育教材「社会への扉」等を活用した全高校での授業実施(新)
          • 若年者の消費者ホットライン188の認知度(P)(新)
          • 地域における消費者教育推進体制の確保
        • 消費者教育コーディネーターの配置(全都道府県、政令市)(消費生活センターを拠点に消費者教育コーディネーターを活用した取組)の実質的評価についても検討
        • SDGsへの取組
          • 「エシカル消費の推進」、「消費者志向経営の促進」、「食品ロス削減の推進」等の各分野への取組の評価についても目標値を検討

      • <政策目標4>高齢者の消費者被害防止のための取組
        • 消費者安全確保地域協議会の設置
          • 県内人口カバー率50%以上(P)
        • 地域の見守り活動の充実
          • 地域の見守り活動への消費生活協力員、協力団体の活用(新)

      • <政策目標5>地方版消費者基本計画の策定
        • 地方版消費者基本計画の策定(全都道府県)(新)


    消費者庁 消費者庁は、食品ロスの現状、食品ロス削減に向けた政府の体制等及び食品ロス削減に向けた取組について、「食品ロス削減関係参考資料」を公表しました
    ▼食品ロス削減関係参考資料(令和元年7月11日版)
    • 食品ロス量は年間643万トン(平成28年度推計)≒国連世界食糧計画(WFP)による食糧援助量(約380万トン)の1.7倍。毎日大型(10トン)トラック約1,760台分を廃棄。年間1人当たりの食品ロス量は51kg≒年間1人当たりの米の消費量(約54kg)に相当

    • 食品ロスの内訳は、事業系廃棄物由来:約352万トン、家庭系廃棄物由来:約291万トン。食品ロスの約半分は家庭から

    • 我が国は食料を海外からの輸入に大きく依存。食料自給率(カロリーベース)は平成29年度では38%

    • ごみ処理事業経費(一般廃棄物処理事業のうち、し尿処理事業経費を除く)約2兆円

    • 食費は消費支出の中で1/4を占めている。子どもの貧困率は13.9%で、7人に1人

    • 世界の食料品廃棄の状況については、1年当たり13億トンを廃棄(世界全体で人の消費向けに生産された食料のおおよそ3分の1)。食料は、農業生産から世帯での消費に至るフードサプライチェーン全体を通して捨てられている

    • 世界人口は急速に増加し、2050年には約98億人。世界の栄養不足人口は、8億2,080万人(2017年)

    • 食品ロスの削減の推進に関する法律(令和元年5月31日に令和元年法律第19号として公布)
      • 基本的施策(第14条~第19条)
        1. 消費者、事業者等に対する教育・学習の振興、知識の普及・啓発等(必要量に応じた食品の販売・購入、販売・購入をした食品を無駄にしないための取組等、消費者と事業者との連携協力による食品ロスの削減の重要性についての理解を深めるための啓発を含む)
        2. 食品関連事業者等の取組に対する支援
        3. 食品ロスの削減に関し顕著な功績がある者に対する表彰
        4. 食品ロスの実態調査、食品ロスの効果的な削減方法等に関する調査研究
        5. 食品ロスの削減についての先進的な取組等の情報の収集・提供
        6. フードバンク活動の支援、フードバンク活動のための食品の提供等に伴って生ずる責任の在り方に関する調査・検討

    • 第3次食育推進基本計画の目標
      • まだ食べられるのに廃棄されている食品ロスについては、年間642万トン(事業系331万トン、家庭系312万トン(平成24年度推計))発生していると推計されているが、その削減を進めるためには、国民一人一人が食品ロスの現状やその削減の必要性についての認識を深め、自ら主体的に取り組むことが不可欠である。このため、食品ロス削減のために何らかの行動をしている国民を増やすことを目標とする
      • 具体的には、平成26年度に67.4%となっている割合を、平成32年度までに80%以上とすることを目指す

    • 食品ロス問題の認知度は、74.5%。食品ロスを減らすための取組で、最も多いのは「残さずに食べる」(60.7%)。食生活の中で「もったいない」を意識した場面で、最も多いのは「期限切れ等で食べずに捨ててしまうとき」(55.7%)

    • 食品リサイクル法(食品循環資源の再生利用等の促進に関する法律)
      • 食品の売れ残りや食べ残し、製造・加工・調理の過程に応じて生じた「くず」等の食品廃棄物等について、(1)発生抑制と減量化による最終処分量の減少、(2)飼料や肥料等への利用、熱回収等の再生利用、に関する基本方針を定め、食品関連事業者による取組を促進

    • 第4次循環型社会形成推進基本計画
      • 家庭から発生する食品ロスについては、これを2030年までに半減するべく、地方公共団体、事業者等が協力して、食品ロスの削減に向けた国民運動を展開し、食品ロス削減に関する国民意識の向上を図る
      • 家庭以外から発生する食品ロスについては、SDGsを踏まえた目標を検討する
      • 製造から流通、消費までの各段階における食品ロス削減の取組を加速化する
      • 地方公共団体による食品ロス発生量の調査を支援するとともに、これによって得られたデータ等を基に、食品ロス発生量に係る推計値の精緻化を行う

    • 商習慣の見直し
      • 過剰在庫や返品等、製造業・卸売業・小売業にまたがる課題についてはフードチェーン全体で解決する必要。農林水産省は、平成24年度に「食品ロス削減のための商慣習検討ワーキングチーム」を設置し、その取組を支援。常温流通の加工食品については、「納品期限の緩和」「賞味期限の年月表示化」「賞味期限の延長」を三位一体で推進
      • 納品期限緩和については、清涼飲料、賞味期間180日以上の菓子やカップ麺等を対象品目として、地域の食品スーパー等に取組の拡大を促すこととしている

    • 経済産業省は日本気象協会と連携し、気象情報等を活用して食品ロス等のサプライチェーンのムダを削減する「需要予測の精度向上・共有化による省エネ物流プロジェクト」を実施

    • 災害時用備蓄食料の有効活用の促進
      • 各地方公共団体においては、災害時における被災者支援や業務継続確保の観点から、必要な食料を備蓄
      • 既に実施している地方公共団体の取組事例を示しつつ、災害時用備蓄食料の更新の際には、食品ロスの削減の観点から、備蓄食料の有効活用について検討するよう通知で依頼
      • 各府省における災害時用備蓄食料の更新時の取扱いについて現状を確認したところ、廃棄との回答が複数みられたことから、災害時用備蓄食料の更新・契約の際には、食品ロス削減の観点から、備蓄食料の有効活用について検討するよう通知で依頼

    • 食品ロスにしない備蓄の簡単な方法として、ふだん食べている食品を少し多めに買い置きし、食べたらその分を買い足していく「ローリングストック法」を紹介した啓発資材を作成・公表(平成31年3月)

    • フードバンク活動
      • 生産・流通・消費などの過程で発生する未利用食品を食品企業や農家などからの寄付を受けて、必要としている人や施設等に提供する取組
      • もともと米国で始まり、既に約50年の歴史があるが、我が国では、ようやく広がり始めたところ。(日本では北海道から沖縄まで約80団体が活動)


    消費者庁 第33回インターネット消費者取引連絡会
    ▼資料1 プラットフォームサービスの動向整理
    • 近年、所謂「プラットフォーム」を介する商取引が増大するとともに、その形態も多様化。BtoC型のEC市場規模は、2018年に18.0兆円に拡大している。フリマアプリ、ネットオークション(BtoC、BtoBを含む)の2018年の市場規模はそれぞれ6,392億円、1兆133億円と推計されている

    • 消費者委員会オンラインプラットフォームにおける取引の在り方に関する専門調査会が実施したアンケート調査によれば、プラットフォームが介在するサービスを利用した際のトラブル経験について、約3割が「トラブル経験あり」と回答。トラブルの内容としては、特に「商品やサービスの品質に関するトラブルがあった」という回答が多い

    • スコアリングサービスの利用に関する留意事項
      • スコアリングサービスが普及することにより、「個人の信用力が可視化され、『信用力をポータブルにすること』が可能になることから、今後フリーランスの与信やシェアリングエコノミー分野での取引拡大等での活用が期待できる。」他方、これらの信用スコアについて、プライバシーの侵害やスコアを高めるための行き過ぎた行動の誘発、低スコアの者が特定のサービスを利用できなくことへの懸念が指摘されている
      • シェアリングエコノミー検討会議第2次報告書(2019年5月)では、信用スコアの利用に関する留意事項として、以下を挙げている
        • プラットフォーマーは、マッチングの対象である提供者又は利用者の同意を得ず、信用スコアを利用しないこと
        • プラットフォーマーは、信用スコアを利用する場合は、あらかじめその旨を提供者又は利用者に通知するとともに、利用する信用スコアの概要(例:利用する信用スコアサービスの名称やその作成の際に用いられている指標など)を可能な範囲で明らかにすること
        • 信用スコアを利用しないこと又は信用スコアが一定の水準に達しないことのみを理由に、当該提供者又は利用者に対して、不当に不利益な取扱いを行わないこと。例えば、特典的サービスの付与の際などに用いることが望ましい
        • 個人情報の取扱い、データの更新、セキュリティの確保、スコア提供先への説明などが十分に行われている信用スコアリング事業者の信用スコアを利用すること
        • 人間の不当な差別・選別などにつながることがないよう、信用スコア作成の際に用いられている指標やその目的について、利用に際して十分に検討すること

    • この1年間に68.6%が「オンラインショッピングモール、オンラインマーケットプレイスでの購入」、29.0%が「旅行予約サービスでの予約」、17.1%が「フリマアプリでの購入」、14.8%が「ネットオークションでの購入」、7.2%が「アプリマーケットでのアプリ等の購入」をしている。26.0%が「販売事業者独自のサイトでの購入」を実施

    • この1年間に月に1回程度以上の購入を、「オンラインショッピングモール」購入者の61.4%、「フリマアプリ」購入者の53.3%、「ネットオークション」購入者の40.6%、「アプリマーケット」購入者の38.0%がしている

    • 販売業者による独自サイト(自社サイト)と比べて、オンラインショッピングモールを利用するメリットとしては「品揃えが豊富」「価格が安い」点を6割以上が挙げられている。「複数の販売者から選択できる」「商品や販売者の口コミ・評判等を確認できる」「ポイントなどが提供されている」について、3~4割の消費者がメリットとして評価している

    • 全体的にみてプラットフォームサービスを利用するときには「支払方法、支払手数料」「商品・サービスの評価・レビュー」を確認している者が比較的多くなっている

    • サービスごとにみると「オンラインショッピングモール」では「支払方法、支払手数料」「商品・サービスの評価・レビュー」を確認している者が多い一方、「取引相手の評価・レビュー」を確認している者は38.8%にとどまる。「フリマアプリ」「ネットオークション」では、「取引相手の評価・レビュー」、「取引相手の名称・氏名、連絡先等」を確認している者が多い

    • 「利用規約」「個人情報や利用履歴等の取扱いの規定」を確認している者は1割前後と低くなっている

    • プラットフォームサービスによっては、取引の安全性を高めるために、自主的な取組みをしていることがあることについて知っていた消費者は64.2%。年代別には、20代(74.0%)、40代(69.2%)が比較的高い。自主的な取組みのうち知られていたことが多いものは、「取扱禁止商品や禁止行為等を定めた規約・ルール・ガイドライン等の制定」「出店審査」「匿名配送」である

    • この1年間にプラットフォームサービスでの購入に関して、トラブルや困ったことがある消費者は26.2%。

    • 若い年代ほどトラブルや困ったことがある者の比率が高い傾向にある。トラブルや困ったこととして経験した内容は、「商品の到着が遅れた」(36.8%)、「商品が不良品、欠陥品、壊れていた」(36.0%)が多くなっている

    • 消費者が注意すべき事項の例
      • 取引相手を確認する
        • 売買契約の相手はプラットフォーム事業者ではなく、プラットフォーム上で財・サービスを提供する者であることに注意する
        • 取引相手の名称、電話番号、メールアドレス、住所などの連絡先を必ず控える
        • 必ずしも正しいとは限らないことに注意が必要であるが、取引相手の評価・レビューを確認する
      • 安全な取引に向けたプラットフォーム事業者の取組状況を確認する
        • トラブル時の補償対応や支払いに関するエスクローサービスの導入など、安全な取引の実現に向けた独自の取組を行っているプラットフォーム事業者がある。こうした取組状況も考慮しながら利用するプラットフォームサービスを選択する
      • 利用規約・契約条件等を確認する
        • 利用規約には、禁止行為やトラブル発生時のプラットフォーム事業者の対応等が定められている。利用にあたっては利用規約をよく確認する
        • プラットフォーム上で財・サービスを提供する者ごとに配送料や支払方法、解約・返品・返金等の取り決めが異なることもある。購入前にはプラットフォームの利用規約のみならず、販売者が表示する契約条件等も確認する


    消費者庁 株式会社エムアイカードに対する景品表示法に基づく措置命令について
    • 優良誤認表示
      • 例えば、平成31年4月1日から令和元年6月10日までの間、「三越伊勢丹グループ百貨店でのご利用で初年度8%ポイントが貯まります。」、「百貨店でお得!初年度ポイント率8%!」、「百貨店でお得!」、「ポイントが早く貯まる!」、「MICARD+GOLDに新規でご入会いただくと三越伊勢丹グループ百貨店内のお買物で初年度8%ポイントが貯まる!」等と表示するなど、「表示内容」欄記載のとおり表示することにより、あたかも、新規に本件役務の提供に係る契約を締結し、かつ、三越伊勢丹グループの百貨店において商品の購入又は役務の提供を受ける際の代金決済に本件役務を利用した場合、入会初年度においては、当該利用額の8パーセント分のポイントが付与されるかのように示す表示をしていた
      • 実際は、少なくとも、例えば、3,000円未満の商品の購入又は役務の提供を受ける際の代金決済に本件役務を利用した場合、当該利用額の1パーセント分のポイントしか付与されないなど、「ポイント付与に係る例外条件」欄記載のとおり、利用額の8パーセント分のポイントが付与されない場合があった
      • 前記の表示を表示したウェブページとは別のウェブページにおいて、「三越伊勢丹グループ百貨店の3,000円(税抜)以上の商品」、「三越伊勢丹グループ百貨店の食料品・レストラン・喫茶一品3,000円(税抜)未満の商品1%ポイント」、「※ボーナス1回払いの場合は、1%ポイントとなります。」、「※セール品、福袋、送料、お仕立て代、加工料、修理代、箱代、一部のブランド、特定商品などは特典対象外となります。」等と表示していたが、当該表示は、前記(ア)の表示から離れた箇所に小さく表示されたハイパーリンクをクリックしなければ表示されない別のウェブページに表示されるものであること等から、一般消費者が前記の表示から受ける本件役務の内容に関する認識を打ち消すものではない

    • 有利誤認表示
      • 例えば、平成30年4月1日から同年6月30日までの間、「期間:2018年6月30日(土)まで」及び「ご入会特典ゴールドカードの新規ご入会で三越伊勢丹グループ百貨店でのご利用で初年度8%ポイントが貯まります。」と表示するなど、「表示内容」欄記載のとおり表示することにより、あたかも、同欄記載の期限までに新規に本件役務の提供に係る契約を締結した場合に限り、同欄記載の特典の適用を受けることができるかのように表示していた
      • 実際は、平成30年4月1日以降、継続して、「表示内容」欄記載の特典の適用を受けることができるものであった

    • 命令の概要
      • 本件役務の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示すものであり、かつ、本件役務の取引条件について、実際のものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であり、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること
      • 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること
      • 今後、同様の表示を行わないこと


    消費者庁 消費者意識基本調査
    ▼「消費者意識基本調査」の結果について(令和元年7月5日)
    • どのような分野の消費者問題に関心があるか聞いたところ、「食中毒事故の問題などの食品の安全性について」と回答した人の割合が69.8%、「偽装表示・誇大広告など、事業者による商品やサービスに関する偽りの情報について」が58.1%、「ダイレクトメールや電話勧誘販売などに見られるプライバシーや個人情報の保護の問題について」が55.8%

    • 「利用したつもりのない有料動画サイトなどの請求に関する電子メールやSMSが届いた」、「公的機関のような名称で支払いを要求するはがきなどを受け取った」、「振り込め詐欺の電話がきた」などの詐欺的な請求について、「いずれも経験したことがない」と回答した人の割合は41.5%。いずれかの詐欺的な請求を受けた経験があるという割合は57.8%

    • 簡単に高収入を得られるとうたった副業や投資などの儲け話について、「広告を見たり、勧誘を受けたりした経験がある」という人(35.8%、N=2,167人)のうち、契約することを「検討した」という割合は10.5%

    • 消費者被害やトラブルの経験がある消費者が相談又は申出をした相手は、「商品・サービスの勧誘や販売を行う販売店、代理店等」が40.6%、「商品やサービスの提供元であるメーカー等の事業者」が36.7%、「家族、知人、同僚等の身近な人」が34.6%、「市区町村や消費生活センター等の行政機関の相談窓口」が8.1%

    • 「クーリング・オフ」を「知っていた」と回答した人の割合は88.7%

    • 「クーリング・オフ」を「知っていた」と回答した人について、法令で定められていることへの理解度をみると、「商品のほか、サービスの提供でもクーリング・オフができる場合がある(正答は「正しい」)」の正答率が最も高く75.3%。一方「通信販売はクーリング・オフができる(正答は「正しくない」)」の正答率が最も低く20.2%

    • 消費者からの過大な要求に対して、事業者はどのように対応すべきか聞いたところ、事業者は「対応できる内容とできない内容をはっきりと説明すべきである」と回答した人の割合は78.6%消費者から事業者への過大な要求を防止するため、どのような取組が必要と考えるか聞いたところ、「過大な要求に対処するための公的なルールやガイドラインなどの整備」と回答した人の割合が61.8%、「事業者や事業者団体による指針や対応マニュアルなどの整備」が31.9%

    • 事業者による消費者を重視した事業活動(消費者志向経営)に「関心がある」という割合は41.5%。年齢層別にみると、年齢が高くなるにつれて「関心がある」という割合が上昇

    • 今後、消費者政策上、対応が特に重要になると思う課題として挙げられたのは、「高齢化や単身世帯化に伴う消費者問題への対応」が73.0%、「インターネット上の利用履歴などの個人データの取扱いの適正化」が60.4%、「キャッシュレス決済に関する消費者問題への対応」が52.2%

    • 消費者問題に対する国の施策として望むこととして挙げられたのは、「消費者の窓口である国民生活センター、消費生活センターの充実を図る」が54.2%、「高齢者、障がい者など被害に遭いやすい人たちへの地域の見守りを支援する」が53.7%、「消費者被害・トラブルなどについての情報提供を充実する」が50.6%

    • 「消費者ホットライン」188(いやや!)について、「知っていた」と回答した人の割合は、「名前(「消費者ホットライン」)」が23.1%、「番号(「188」)」が9.2%、「内容」が13.2%


    消費者庁 食品表示の適正化に向けた取組について
    • 不適切な食品の表示に対しては、消費者庁が横断的に取締りを行いつつ、地方出先機関を有し、監視業務についてのノウハウを有する農林水産省及び財務省並びに都道府県・保健所等が相互に連携し、食品表示の関係法令の規定に基づき効果的・効率的な取締りの執行体制を確保しているところ。このような体制の下、食品衛生の監視指導の強化が求められる夏期においては、次のとおり、食品表示の重点事項について、取締り等を行う

    • 主な監視指導事項
      1. アレルゲン、期限表示等の衛生・保健事項に関する表示
      2. 保健機能食品を含めた健康食品に関する表示
      3. 生食用食肉、遺伝子組換え食品等に関する表示
      4. 道の駅や産地直売所、業務用加工食品に関する表示
      5. 食品表示基準に基づく表示方法の普及・啓発

    • カンピロバクター食中毒対策の推進について
      • 近年、日本で発生している細菌性食中毒の中で、カンピロバクター食中毒の発生件数が最も多いこと、及び平成30年5月8日に、内閣府食品安全委員会が公表した「食品健康影響評価のためのリスクプロファイル~鶏肉等におけるCampylobacter jejuni/coli~」において、「加熱用」等の表示に係る情報伝達の重要性等が示されていることなどに鑑み、カンピロバクター食中毒の予防対策について、引き続き、加熱が必要な旨の確実な情報伝達等により、加熱用の鶏肉等が生食又は加熱不十分で提供されることのないよう、食品衛生部局と連携しつつ、食品関連事業者等への周知啓発を図る

    • 食中毒等の健康被害発生時の連携について
      • 食中毒等の健康被害事案に関連し、原産地表示等の食品表示法の規定に係る遡及確認等が生じた場合には、被害拡大及び再発防止の観点から、速やかに関係部署及び関係機関が連携して調査等を実施する

    • ダイエット健康食品の注意喚起について
      • ダイエット健康食品については、近年においてもインターネット等の各種広告媒体において多く見受けられること、及び国立健康・栄養研究所が、平成22年から平成30年までに「健康食品の安全性・有効性情報(HFNet)」に掲載された公的機関が公表した健康被害情報を集計・解析した結果において、ダイエット健康食品を摂取することによる健康被害の情報が最も多いとする報告がなされていることに鑑み、一般消費者がダイエット健康食品を安易に使用することのないよう、一般消費者への注意喚起を促す

    • 新基準への移行について
      • 食品表示基準附則第4条に規定する経過措置により旧基準に基づく表示が認められる猶予期間が、令和2年3月31日までであることに鑑み、食品関連事業者等に対し、適宜新基準への移行を積極的に促すとともに、新たに義務化された栄養成分表示については、食品関連事業者等への周知啓発を図る

    • 食品リコール(自主回収)の届出制度の創設について
      • 平成30年12月に公布された食品表示法の一部を改正する法律において、食品関連事業者等は、食品表示法第6条第8項の内閣府令で定める食品を摂取する際の安全性に重要な影響を及ぼす事項について食品表示基準に従った表示がされていない食品を販売した場合において、当該食品を回収するときは、遅滞なく、回収に着手した旨及び回収の状況を内閣総理大臣に届け出なければならないものとする食品リコール(自主回収)の届出制度が新たに創設され、令和3年6月までに当該届出制度が施行されることを踏まえ、事業者及び一般消費者の双方に対して当該制度の普及啓発を図る


    【2019年6月】

    消費者庁 令和元年版消費者白書の公表について
    ▼【概要】令和元年版 消費者白書
    • 2018年度に消費者庁に通知された消費者事故等は11,616件。内訳は「生命身体事故等」が2,695件、「財産事案」が8,921件。財産事案では「架空請求」や「簡単に稼げると見せかける手口」等、事業者名公表の注意喚起を12件実施

    • 商品・サービス別の相談件数は、「商品一般」が突出(24.5万件)。架空請求に関する相談の急増によるもの。相談1件当たりの支払額は、「金融・保険サービス」が119.2万円で最も高額

    • 自然災害の発生に伴い、「半壊となった家の工事代金が高額で納得できない」、「義援金を募る不審なメールが届いた」など、関連する相談が増加。SNSが関連している相談は、全ての年齢層で増加

    • 2018年の「暗号資産(仮想通貨)」に関する相談件数は、急増した2017年の約1.7倍に増加。お金もうけのノウハウと称してインターネット等で取引される「情報商材」に関する相談は、2018年に約9,000件となり、5年前の約10倍に増加

    • 2018年の1年間の消費者被害・トラブル額は、推計約5.4兆円(既支払額(信用供与含む。))。消費生活相談1件当たりの平均契約購入金額及び平均既支払金額は、共に増加

    • GDPに占める家計消費の割合は50%を超えるが、消費支出の伸びは低迷している。家計消費の内訳については、サービスに関する支出が増えており、特に通信費の支出が大きく増加している

    • 少子・高齢化、人口減少は今後もますます進行し、世帯の少人数化も進む。高齢者に関する消費生活相談が増加。2017年以降、「架空請求」に関する相談が増加

    • インターネットが消費者の取引手段として浸透し、電子商取引市場が拡大。「インターネット通販」に関する消費生活相談に占める「商品」の割合が増加

    • 越境電子商取引の取引規模が拡大。消費者もインターネット経由で気軽に海外事業者と取引ができるようになったこと等に伴い、海外事業者とのトラブルが発生するようになった。訪日外国人の増加に伴い、その消費額も増加。2018年、国民生活センターに「訪日観光客消費者ホットライン」を開設

    • 社会経済情勢の変化に伴い、消費者問題は多様化・複雑化。悪質商法の手口は巧妙化。2018年の消費生活相談件数は101.8万件。11年ぶりに100万件を超えた。2018年の架空請求に関する相談は、25.8万件。急増した2017年の約1.6倍

    • 消費者問題が多様化・複雑化する中で、複数の府省庁にまたがる横断的な事案や、「すき間事案」が生じるなど、適切に対応することが困難な状況も発生。行政のパラダイム転換のための拠点として、「消費者を主役とする政府の舵取り役」となる新組織の設立が求められ、2009年9月1日に消費者庁及び消費者委員会が発足

    • 消費者の自立を支援し、より良い社会の発展に積極的に関与する消費者を育成するため、消費者教育等を推進。2022年からの成年年齢引下げを見据え、特に若年者への消費者教育等が重要。若者の相談は、「賃貸アパート」やインターネットの利用に関するトラブルが目立つ。20歳代の男性では、「フリーローン・サラ金」に関する相談も多い

    • 2015年から、「エシカル消費」の行動の一つでもある食品ロス削減に向けた国民運動「NO-FOODLOSS PROJECT」を中心となって展開。2019年5月に、食品ロスの削減の推進に関する法律が成立

    • 消費者政策は、消費者の安全・安心を確保するとともに、ルールの透明性や行政行為の予見可能性の向上により産業活動を活性化。市場の健全化や経済の好循環に貢献

    • 今後の消費者政策上の新たな課題として、(1)新技術を活用した新たなビジネスモデルへの対応、(2)消費者問題の国際化、(3)人口・世帯構成の変化とトラブルに巻き込まれやすい消費者の増加等が挙げられる。消費者においても、高齢化、情報化、国際化等に関連した消費者問題の重要性が今後高まると認識。特に、デジタルプラットフォームビジネスの普及は、消費者に利便性の向上をもたらす一方、消費者問題の高度化・複雑化等、新たな課題を提起

    • 消費者は、今後の消費者政策の在り方について、(1)消費者の利便性向上と消費者保護との間で適切なバランスを確保すること、(2)特に消費者被害に遭いやすい消費者の保護等の面において、事後チェックのみにとどまらず、より積極的な対応を行うこと、(3)消費者への自立支援や啓発を強化すること、(4)消費者、事業者、行政の協働を促進すること、を求めているものと考えられる

    • 今後の消費者政策においては、(1)規制的手法(行政規制、各種ルールの整備等)、(2)支援的手法(消費生活相談、注意喚起、消費者教育、情報提供、消費者団体の活動支援等)、(3)協働促進的手法(エシカル消費、消費者志向経営の推進等)を適切に組み合わせることにより、政策効果を向上させていくことが必要


    消費者庁 平成30年度食品表示に関する消費者意向調査報告書を掲載しました
    ▼平成30年度食品表示に関する消費者意向調査報告書
    • 現在お金をかけているものについては「食べること」が62.3%と最も多く、次いで「旅行」35.0%、「交際(飲食を含む)」29.6%。今後(も)お金をかけたいと思っているものについては「食べること」が52.1%と最も多く、次いで「旅行」40.6%、「貯金」32.7%、「健康・リラックス」27.1%

    • 食事に気を付ける必要がある方は、「高血圧」が20.3%と最も多く、次いで「肥満・メタボリックシンドローム」19.2%、「高齢者(65歳以上)」17.6%、「糖尿病」11.6%

    • 食品購入頻度は、「週に数回購入している」が53.1%と最も多く、次いで「月に数回購入している」16.5%、「ほぼ毎日購入している」13.4%、「あまり購入していない(年に数回程度)」9.3%

    • 「食品表示」がどのようなものか知っている者は69.9%であり、特に60代、70代以上が他の年代より多かった。男女共に20代より10代の方が知っている者が多い。「食品表示」がどのようなものか知っている者69.9%のうち、認識が一致している者の割合は95.4%

    • 食品表示制度が新しくなったことを知っている者の割合は20.3%。「食品表示制度」がどのようなものか知っており、かつ、認識が一致していた者が、「食品表示制度」が新しくなったことを知っていた割合は28.3%であり、全体と比べて、8.0ポイント高かった

    • 食品表示制度が新しくなったことを知った経緯は、「新聞、ニュース、雑誌等の記事・広告」が78.8%と最も多く、次いで「商品の表示を見て」33.1%、「消費者庁ウェブサイト」13.0%、「公的機関の広報誌・チラシ・パンフレット」12.2%

    • 「保存の方法」の説明で正しい選択肢は、「表示されている「保存の方法」に従って保存しなかった場合、開封前であっても消費期限又は賞味期限まで食品の安全性や品質が保たれない可能性がある」であり、51.5%が選択しており、最も多かった

    • 「食品表示制度」がどのようなものか知っており、かつ、認識が一致していた者が、正しい選択肢を選択していた割合は60.1%であり、全体と比べて、8.6ポイント高かった

    • 食品購入時に「原材料」の表示を「ときどき参考にしている」が45.6%と最も多く、「いつも参考にしている」と合わせると67.0%

    • 食品購入時に「原料原産地名」の表示を「ときどき参考にしている」が42.7%と最も多く、「いつも参考にしている」と合わせると68.5%

    • 食品購入時に「添加物」の表示を「ときどき参考にしている」が38.2%と最も多く、「いつも参考にしている」と合わせると57.7%

    • 食品購入時など、普段の食生活において「栄養成分の量及び熱量(栄養成分表示)」の表示を「ときどき参考にしている」が48.8%と最も多く、「いつも参考にしている」と合わせると64.6%

    • 「栄養成分の量及び熱量(栄養成分表示)」を確認する理由について、「摂取する食品に含まれる熱量や成分の量を知るため」が51.9%と最も多く、次いで「必要な栄養素をバランスよく摂取するため」が40.5%、「体重管理のため」が28.4%、「生活習慣病予防のため」が27.5%。女性10代、20代は「体重管理のため」に確認している割合が全体に比べて高い

    • 食品の購入時に確認する「栄養成分の量及び熱量(栄養成分表示)」について、「エネルギー(熱量)」が75.8%と最も多く、次いで「脂質」が50.5%、「ナトリウム(「食塩相当量」)」及び「炭水化物」が36.9%

    • 「製造所固有記号制度」を知っていた者の割合は、29.6%。「製造所固有記号」の前に「+」が付与されていることを知っていた者の割合は12.2%

    • 「特定保健用食品(トクホ)」について、「現在摂取している」と「以前摂取していたが、今は摂取していない」を合わせると42.7%

    • 消費者庁ウェブサイトで確認できることを知った経緯は、「新聞、ニュース、雑誌等の記事・広告」が60.2%と最も多く、次いで「消費者庁ウェブサイト」31.9%、「商品の表示を見て」30.7%、「食品会社等のウェブサイト、お客様相談、パンフレット、イベント等」13.3%

    • 今後の原料原産地表示制度については「表示義務のある原材料を増やしてほしい」が37.0%と最も多く、次いで「外食・中食にも義務付けしてほしい」30.6%

    • 1歳未満の乳児に「はちみつ」を与えてはいけないことを知っていた者の割合は72.7%。30代~70代以上の女性の「はちみつ」を与えてはいけないことを知っていた者の割合は80%を超えていた

    • 「原材料名」を確認する際に不便を感じる点としては、「文字が小さくて見にくい」が27.4%と最も多かった

    • 「添加物」を確認する際に不便を感じる点としては、「文字が小さくて見にくい」が26.9%と最も多かった

    • 「食品表示」をより分かりやすく、活用しやすいものにするために必要なものについては、「情報量を絞り、文字を大きくする」が42.7%と最も多かった

    • 「全ての文字を大きくした方がよい」が37.4%と最も多く、次いで「重要な事項のみ文字を大きくした方がよい」34.7%、「現在の大きさがよい」19.4%、「大きさは変えずに、表示する情報量を増やしてほしい」8.1%。文字を大きくした方がよいと思うものとしては、「消費期限又は賞味期限」が67.2%と最も多く、次いで「保存方法」41.8%、「原産国」40.0%、「アレルゲン」38.7%

    • 事業者に対して表示内容について問い合わせたことがある者の割合は6.7%。問合せした内容としては、「保存方法」が32.5%と最も多く、次いで「名称」26.3%、「消費期限又は賞味期限」25.8%、「原材料名」23.4%。男女共70代以上は「添加物」が最も多かった


    消費者庁 平成30年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書を掲載しました
    ▼平成30年度食物アレルギーに関連する食品表示に関する調査研究事業報告書
    • 原因食物は鶏卵が最も多く34.7%を占めた。以下、牛乳が22.0%、小麦が10.6%であり、主要3大原因食物で全体の67.2%を占めた。今回調査では過去に比して木の実類の増加が著しく今回は8.2%(前回3.3%)を占め、小麦に次ぎ第4位(前回8位)であった。木の実類、落花生までの上位5原因食物では80.5%を占め、さらに、果物類、魚卵類、甲殻類、そば、大豆、魚類と続いた

    • 0歳から7-17歳群まで鶏卵、牛乳が上位2品目を占めた。但し鶏卵・牛乳とも加齢に伴い占有率は低下した(0歳82.9%→7-17歳群32.1%)

    • 上位5品目の全体に占める割合は、0歳群は上位3品目で95.1%を占めるが、加齢とともに漸減し、18歳以上群では60.9%まで低下した。こうしたことから加齢に伴う原因食物の多様化が指摘された

    • 誤食例は42.2%を占めた。誤食は鶏卵、牛乳、小麦が非常に多い傾向は変わらなかったが、ここでも木の実類と落花生の増加が目立った。3-6歳群で4位と5位であり、7-17歳群は更に割合を上げた

    • 皮膚症状が86.6%(4,201名)、呼吸器症状が38.0%(1,845名)、粘膜症状が28.1%(1,363名)、消化器症状が27.1%(1,313名)、ショック症状が10.8%(524名)であった

    • ショック症状は524名で発症した。年齢は中央値3歳、平均8.3歳であった。全体の約4分の3が5歳以下であった

    • 即時型症例4,851名において、特定原材料7品目は77.0%(3,733名)を占め、特定原材料等20品目を含めて94.5%(4,584名)を占めた。ショック症例524名において、特定原材料7品目は76.5%(401名)、特定原材料等20品目を含めて94.0%(493名)を占めた。これら特定原材料および準ずるものの原因食物のカバー率はこれまでの報告と比較して変化していない。また、今回調査では特定原材料等20品目のうち、前回に引き続きまつたけの症例報告がなかった

    • 初発原因食物の頻度は世代によって大きく異なり、各世代の特徴を踏まえたうえでの啓発や対策が必要である。また前回の魚卵類、今回の木の実類の増加は、即時型食物アレルギーの原因食物は、経年的に大きくに変化することを示した。こうした変化を早期に察知して、医療現場や社会や施策に還元・反映していくことは、診断や発症予防、事故予防などに有効かつ効率的であると考える。こうした変化を鋭敏に捉えるためには、本調査を定期的に継続して行われることが重要である

    • 食物アレルギー患者が安心して食の選択を行うためにも、食品表示法のアレルギー表示の遵守の徹底が食品製造、販売会社等に求められる。そしてそれらを成就するためにも、患者、保護者の理解、それを指導する医師やメディカルスタッフ(管理栄養士、看護師等)への啓発と資質の向上、及び食品表示を管理監視する保健所等の監視機能の向上も求められる

    • 平成29(2017)年調査により現行の食品表示法に基づくアレルギー食品表示の妥当性は支持されたが、クルミを筆頭に木の実類の即時型アレルギーの健康被害が大幅に増加していることが明らかになった。国民の健康を守るため、誤食症例の発症を未然に予防、そしてアナフィラキシー対応の一貫として加工食品のアレルギー表示の制度の更なる充実が求められる


    【2019年5月】

    消費者庁 日本マクドナルド株式会社に対する景品表示法に基づく課徴金納付命令について
    • 消費者庁は、本日、日本マクドナルド株式会社(以下「日本マクドナルド」という)に対し、同社が供給する「東京ローストビーフバーガー」と称する料理及び当該料理を含むセット料理並びに「東京ローストビーフマフィン」と称する料理を含むセット料理の各料理に係る表示について、景品表示法第8条第1項の規定に基づき、課徴金納付命令(別添参照)を行った

    • 例えば、本件料理について、テレビコマーシャルにおいて、平成29年8月8日から同月24日までの間、「しっとりリッチな東京ローストビーフバーガー」との音声と共に、ローストされた牛赤身の肉塊をスライスする映像を放送するなど、本件料理について、別表「表示媒体」欄記載の表示媒体において、同表「表示期間」欄記載の期間に、同表「表示内容」欄記載のとおり表示することにより、あたかも、本件料理使用されている「ローストビーフ」と称する料理には、牛のブロック肉(部分肉を分割したもの)を使用しているかのように示す表示をしていた

    • 実際には、本件料理に使用されている「ローストビーフ」と称する料理の過半について、牛の成形肉(牛赤身のブロック肉を切断加工したものを加熱して結着させて、形状を整えたもの)を使用していた

    • 日本マクドナルドは、本件料理の各料理について、それぞれ、不当表示の防止等を図るための表示内容の確認を十分に行うことなく、前記の課徴金対象行為をしていた


    消費者庁 「ゲーム感覚で毎日3万円稼げる」などとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者に関する注意喚起
    • 平成30年9月以降、「ゲーム感覚で毎日3万円稼げる」などとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者に関する相談が各地の消費生活センター等に数多く寄せられている

    • 消費者庁が調査を行ったところ、「株式会社CCS」(以下「CCS」といいます。)との取引において、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(虚偽・誇大な広告・表示及び不実告知)を確認したため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかける

    • 具体的な事例の概要
      • (1)CCSは、消費者に「Tech Box無料アプリ」を体験させる
      • (2)CCSは、本番環境アプリをプレゼントするとして、有料会員となることを勧誘する
      • (3)CCSは、本番環境アプリを使用する消費者に対し、より高額なアプリの購入を勧誘する
      • (4)本番環境アプリ及び「Tech ROID3.0」の実態
        • 本番環境アプリ、「Tech ROID3.0」いずれについても、そもそも、これらを使用するだけで、複数の取引所に口座が開設されて、仮想通貨の売り買いができるというものではないため、取引の前提として、消費者自らが、仮想通貨取引を可能にするための条件を整える必要がある。しかし、無料アプリで掲載されていた7つの取引所のうちの多くについては、消費者への口座開設の新規募集をしておらず、口座を開設することすらできなかったという報告もされている
        • また、不安定で予測困難な値動きをする仮想通貨取引の性質に鑑みても、これらのアプリは、CCSがうたうような確実な収益を得るといった仕組みにはなっておらず、現に、CCSがうたう確実な収益を上げた実績の存在は確認できていない

    • 消費者庁から皆様へのアドバイス
      • インターネット上には、「誰でも簡単に稼げる」、「空いた時間で一日●万円以上確実に稼げる」といった内容のウェブサイトや動画であふれている。虚偽の体験談を掲載する業者も存在する。こうした広告を見ても、まずは疑い、甘い言葉に決してだまされないように
      • 取引に関して不審な点があった場合は、お金を支払う前に、各地の消費生活センター等や警察に相談を
      • 消費生活センター等では、消費者から相談を受け、トラブル解決のための助言や必要に応じてあっせんを無料で行っている


    消費者庁 障がい者の消費行動と消費者トラブル事例集
    ▼障がい者の消費行動と消費者トラブル事例集:概要版
    • 障がい者の消費生活相談件数は年々増加傾向にあり、平成28年度では9,187件と過去10年間で倍増している。他方で、障がい者が直面する消費者トラブルの実態は、必ずしも詳細に明らかにされてきたわけではなく、障がい者の消費行動の実態についても、具体的な調査の蓄積はいまだ乏しい状況にある

    • 本事例集における消費者トラブルのポイント
      • 人を信じやすい、疑うことを知らないことが影響していると考えられる事例があった
      • そもそも典型的な消費者トラブルや詐欺の手口等への知識が不足していること、過去の経験を目の前の事態に関連付けたり、応用したりすることが苦手で、繰り返し同じようなトラブルに遭いやすいことも推察された
      • 障がい者に対する周囲の十分な理解や配慮、又は障がい者自身が社会の中で十分な経験を積める環境が整っていれば、防げた事例もあった
      • 事例提供者が、自身のトラブルを「消費者トラブル」ではなく、単に「困ったこと」などと認識し、どこにも相談せず、今回の調査で初めて消費者トラブルとして表面化した事例があった
      • 消費者トラブルとして表面化しづらいことも多く、支援者の方が障がい者本人の様子を少しでもおかしいと感じたときや、障がい者本人が不安を感じたり困ったりしたとき、気軽に相談できる人が身近にいること、消費生活センター等を一層周知していくことが重要と改めて気付かされた。また、過去の経験を応用することが苦手な場合もあり、障がい者の方各々の特性と理解力を踏まえた消費者教育を継続的に実施していく必要性が明らかとなった


    消費者庁 「公益通報者保護専門調査会報告書」に関する意見募集の結果について
    ▼「公益通報者保護専門調査会報告書」に関する意見募集の結果について
    • 保護の対象とする退職者の範囲は、事業者において退職者に該当するか否かの確認に不合理な負担をかけないためにも、退職後一定期間内の者に限定すべきである。期間については、報告書のとおり、「労働基準法第109 条で、労働者名簿の保存期間を3年と定めており、同期間内であれば退職者であることの確認が容易であることから、退職後3年以内とすることも考えられる」という意見に賛成である

    • 退職後に時間が経過した後の通報を認める必要性や緊急性は乏しく、他方、退職後3年も経過した時点で行われた通報は古すぎる情報に基づく不正確な通報となる可能性が高まるため、保護の対象とする退職者の範囲は、退職後3年以内とすることは妥当でなく、退職後1年以内とすべきである

    • 退職後の不正について退職者が知る機会を有しているとは考えにくい。単なる憶測や在職者による情報漏えいのような不当な方法で入手した情報に基づくことが想定されること、退職後に行われた不正について退職者は部外者でしかなく内部通報として取り扱うことは妥当でないため、退職者の在職期間中に行われた不正に通報対象事実を限定すべきである。仮に退職者の在職期間中に行われた不正に通報対象事実を限定しない場合であっても、労働者が直接知り得る立場で行う通報と、法律上同等に取り扱うことは不適当であるため、退職後に行われた不正については、真実相当性の要件など、通報の信憑性を担保するための要件を求めるべきである

    • 保護の対象とする役員等の範囲について、監査役(及び監査役に準ずる者)、法に基づく通報に対応する担当役員(名称を問わない。)及び社外取締役を除外すべきである。監査役や法に基づく通報に対応する担当役員は、本来、自らの責任において不正に対処しなければならない立場の者であり、また、社外取締役は、第三者の立場から適正かつ適法な企業経営に参画すべき者であるため、これらの者が公益通報を行うとすると、他力本願の問題解決を図ることにより、それぞれの責務を果たしていないことになる。これでは本末転倒であり、公益通報制度の根幹を揺るがすものである

    • 取引先等事業者のうち継続的契約関係又は請負契約関係にある事業者は、通報により契約を打ち切られるおそれがあり、実際に契約を解除され、事業継続が困難となった事案も複数存在するため、保護する通報者に含めるべきである

    • 事業者は「通報」以外の合理的な理由がある場合であっても契約の解除等ができなくなるおそれがあり、取引先等事業者が契約継続を目的に、通報制度を濫用・悪用することも懸念されるため、事業者の「契約自由の原則」を損なうことがないよう、極めて慎重に検討すべきであり、通報対象者の範囲を取引先等事業者まで広げることには反対である

    • 2号通報の真実相当性の要件を緩和する場合、安易な2号通報が行われ、その中の濫用的な通報により企業価値が毀損するリスクが懸念される。このため、同時に濫用的な通報を省く方法も検討されるべきである

    • 真実相当性の要件が緩和された場合、「信じるに足りる相当の理由」がない情報が安易に行政機関に対して通報されることが懸念される。実際、1号通報は、個人的な利益や個人的な不満の解消を目的とするとみられる憶測による通報が一定程度なされる

    • 2号通報における真実相当性の要件を緩和することに反対であるが、仮に要件を緩和し、又は不要とする場合であっても、事業者内部で自浄作用を高めることを促すことが法の趣旨であるとすれば、1号通報と同様の要件で2号通報をしてよいことになると事業者のインセンティブが働かないこと、労働者が事業者に対して負う誠実義務とのバランスから1号通報より2号通報の要件が重いことは合理的であることから、単に「思料する」だけで2号通報ができるようにすることは妥当でない

    • 役員等は、法令違反を可及的速やかに是正するため、法令等により与えられた権限等を行使し、自らその是正に努めることが可能であるところ、可及的速やかな是正が必要であるとしても、内部の是正措置に優先して公益通報を行うことを認めるべき根拠は薄弱である。今後の「法制的・法技術的な観点から整理」に当たっても、内部の是正措置の前置は必要とすべきである

    • 公益通報を行うには、通報対象事実の具体的な内容やその違法性を指摘することが必要であり、通報者を刑事上の責任追及から保護するため、通報を裏付ける資料の収集行為に係る刑事上の責任の減免については、保護される公益通報のための資料収集行為は違法性が阻却されることを明記した規定を設けるべきである

    • 内部資料の持ち出しに係る責任が減免された場合、情報漏えいを起こした者が後付けで「公益通報の目的であった」と主張することが可能となり、機密情報や顧客情報を含む内部資料の持ち出しを助長する事態が懸念される。一旦持ち出された情報を完全に回収することは極めて難しい。また、内部資料の持ち出しは、そもそも許されない秩序違反行為又は犯罪行為であって、内部資料の持ち出しに係る民事責任及び刑事責任の減免について、法定化に反対である。また、調査会において、内部資料の持ち出し行為に関する免責と外部通報の真実相当性要件の緩和を天秤に掛けるような議論がされたが、現行法において、真実相当性の要件の認定に際して必ずしも通報を裏付ける資料が必要とはされていないことや、情報漏えいがもたらす影響に鑑みれば、真実相当性の要件の緩和と結び付けて議論をすべきではない

    • 通報者にとって要件を満たす否かの判断が困難であることから、切迫性の要件を削除しないのであれば、保護される通報に「通報対象事実が生ずるおそれ」がある場合を含めるべきである

    • 事業者の内部通報窓口や行政の受付体制にリソースの限界があることを勘案すれば、不確かな通報に時間を割かれることで、本来対応すべき通報への対応がおろそかになる可能性があるため、憶測による不確かな通報や濫用的な通報を防ぐ意味で、切迫性の要件は維持すべきである

    • 内部通報体制の整備義務を課すとしても、具体的な制度設計や運用方法は各事業者に委ねるべきであり、消費者庁ガイドラインや内部通報制度に関する認証制度が要求する基準とは切り離して考えるべきである(履行すべき義務の内容としては、窓口の設置、周知など、最低限の整備状況を求めるべきである)

    • 不利益取扱いの端緒は、通報を受けた担当者から人事部等に通報者の個人情報が漏れる点にあるので、漏らすことのないよう、通報を受けた者に厳しい守秘義務を課すべきである。また、教育・啓発、教育資材(ガイドライン等)も必要である

    • 守秘義務の導入については、窓口担当者への萎縮効果が極めて高く、守秘義務違反を恐れるあまり、法令違反等に関する調査や未然の防止活動を徹底的に行わなくなるおそれがあり、法の趣旨に反することから、強く反対する

    • 公益通報者に対する不利益取扱いができないように、抑止効果の期待できる厳しいペナルティ(行政処分や刑事罰)を事業者に対して科すことができる条項を規定すべきである。公益通報制度がうまく機能しない一番の原因は、法に違反した場合のペナルティがないため、事業者が法に違反し不利益取扱いをすることにある。トナミ運輸事件やオリンパス事件その他多くの事案が実例であり、このような先例が報じられると通報をやめてしまう人が続出する。それが現状(立法事実)である

    • 通報を契機とした不利益取扱いと通常の人事措置との判断は難しいため、消費者庁が調査や事実認定を適切に行える体制が整備されるまで、行政措置を導入すべきではない。このため、不利益取扱いに対する行政措置の導入の是非や導入時期は慎重に検討すべきである

    • 公益通報を理由とした不利益取扱いについては判断が難しく、異動・降格・配置転換等の通常の人事政策上の対応が不利益取扱いとみなされ、刑事罰が科される可能性が出てくれば、事業者の負担は非常に重いものとなるため、不利益取扱いに対する刑事罰の導入に反対である。また、法の周知徹底に努めた上で、それでも不利益取扱いが無くならない場合は段階的に行政措置を導入し、それでも効果が無い場合は刑事罰の導入を慎重に検討するというように段階を踏む必要がある

    • 今後、必要に応じて、通報者が解雇及びその他の不利益取扱い(降格・減給・配置転換等)を受けたときは、立証責任を事業者側に転換すべきである

    • 立証責任の緩和について、基本的に、解雇については、就業規則に基づき理由を明確にするなど、事業者にとっての最後の対処として厳格に運用されているため、通報者を解雇する場合は、事業者にとって相当の理由がある場合に限られる。解雇の相当性については、一般の労働紛争の解決手段の中で判断すべきことであり、あえて立証責任を事業者側に転換する必要性はない

    • 裁判例によれば、事業者の報復行為が「解雇」という比較的関連性が明白な態様に行われることはまれであり、実際は、より陰湿で認定しにくい、配転命令、社内における業務からの隔離、過大な業務負担、パワーハラスメントなど、様々な手段により心理的な追い込みがかけられることが通常であり、解雇から保護するだけでは保護として足りない

    • 虚偽の通報若しくは誤った内容の通報を行った者又は通報対象事実の実行に加担した等の関係を持った者は、通報したことを理由とする損害賠償責任を免責される者に含めるべきでない。故意でなくとも誤った内容の通報を行うことにより企業の信用・信頼・評判が失墜する可能性があり、また、通報対象事実の企図や実行に寄与した者の「逃げ得」を招く結果となる可能性がある。このような者は損害賠償責任を負うべきである

    • 通報者の探索及び通報妨害が行われた場合に、公益通報者に対する人事上又は事実上の取扱いが不利益取扱いであると推定すべきである。公益通報者に対する不利益取扱いが公益通報を行ったことを理由としてなされたものであると推定する規定を設けるべきである

    • 通報者への通知を法的義務とすることは、どのタイミングでどのような内容・範囲までのフィードバックを行うことを義務化するのか不明確であり、反対である。仮に通報者への通知を法的義務とする場合であっても、通報者が身元や連絡先を限定的にしか開示しないケースも珍しくはない以上、通報者への通知・連絡が行うことが困難又は不可能である場合は通知義務が免除されることも明確にすべきである

    • 事業者の自主的対応の機会をより早期に得るため、いわゆるリニエンシー制度を導入すべきである

    • 事業者による報復に対する制裁的慰謝料制度の導入が必要である

    • 官庁業務の入札時に提出する企画提案書の評価項目に「公益通報制度の導入の有無」を加えるべきである。

    • EU一般データ保護規則(GDPR)と本制度の関係性についても整理すべきである


    消費者庁 美容医療を受ける前に確認したい事項と相談窓口について
    • 美容医療などの施術を受ける場合は、医師などから以下の項目について十分な説明を受けたかどうか確認を。説明を受けていない場合や、ほかに心配なことがある場合、希望していない施術を勧められた場合などは、改めて医師などから十分な説明を受けた上で、もう一度よく考えてから施術を受けるか決める
      • Check1 使用する薬などがどのようなものか、自分でも説明できますか?
      • Check2 効果だけでなく、リスクや副作用などについても知り、納得しましたか?
      • Check3 ほかの施術方法や選択肢の説明も受け、自分で選択しましたか?
      • Check4 その施術は「今すぐ」必要ですか?最後にもう一度、確認しましょう

    • 美容医療に関連する学会等が、共同声明を公表
      • 安全性が証明されるまで非吸収性充填剤を豊胸目的に注入することは実施するべきではない

    • 平成30年6月に施行された医療法の改正では、右記の広告を禁止
      • 比較優良広告
      • 誇大広告
      • 公序良俗に反する内容の広告
      • 患者その他の者の主観又は伝聞に基づく、治療等の内容又は効果に関する体験談の広告
      • 治療等の内容又は効果について、患者等を誤認させるおそれがある治療等の前又は後の写真等の広告

    • 相談窓口
      • 医療に関する苦情・心配などの相談 医療安全支援センター総合支援事業ホームページに、全国の医療安全支援センターの連絡先が掲載されている
       
      ▼医療安全支援センター検索
        • 契約内容や解約条件など、契約に関するご相談 契約内容や解約条件など、契約についての相談については、消費者ホットライン188番へ
       
      ▼消費者ホットラインの詳細について
      • ※お住まいの地域の市区町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号
        • 医療に関する広告についてのご相談 医療に関する広告についての相談は、医療機関を所管する自治体の窓口に連絡を
       
      ▼医療広告相談窓口一覧


    消費者庁 「月収1万円⇒月収180万円!」などとうたい、多額の金銭を支払わせる事業者に関する注意喚起
    • 平成30年8月以降、「月収1万円⇒月収180万円!」などとして、スマートフォンやパソコンを用いた副業で短期に高額の収入が得られるとうたう事業者に関する相談が各地の消費生活センター等に数多く寄せられている

    • 消費者庁、東京都及び島根県が合同で調査を行ったところ、「株式会社アシスト」(以下「アシスト」)との取引において、消費者の利益を不当に害するおそれのある行為(虚偽・誇大な広告・表示及び不実告知)を確認したため、消費者安全法(平成21年法律第50号)第38条第1項の規定に基づき、消費者被害の発生又は拡大の防止に資する情報を公表し、消費者の皆様に注意を呼びかける。また、この情報を都道府県及び市町村に提供し、周知する

    • 合同調査によって確認された事実
      1. (1)アシストは、ウェブサイトやLINE メッセージに、「初心者の方が3日で5万円の収益を確定した実績もあります!」などと表示していたが、アシストが販売する情報商材によって、このような収益を上げた実績は確認できず。また、アシストがウェブサイトに掲載していた「月収1万円⇒月収180万円!」という表示についても、アシストがいう情報商材によって、このような収益を上げた実績は確認できず(虚偽・誇大な広告・表示)
      2. (2)アシストは、自動補助ツールの利用契約に際し、「1日30分記事を書けば、1日5万円は確実に入ってきます。」、「1日5万円なので20日で100万円稼げます。」などといって、自動補助ツールを使用し、資料に従って作業さえすればそれだけで広告収入を簡単に稼げると消費者を勧誘していたが、実際には、自動補助ツールはそのような仕組みになっていなかった(不実告知)
      3. (3)アシストは、平成31年3月1日付けで解散を公告していますが、アシスト以外にも、誰でも簡単に稼げるかのような表現を用いて情報商材等の購入を勧誘する事業者に関する相談は数多く寄せられているため、今後、別の事業者が今回の事案と同様の手口で消費者被害を引き起こす蓋然性は高いと考えられる

    • 消費者庁から皆様へのアドバイス
      1. (1)多額のお金が必要になることをあらかじめ明示せず、必ずもうかるということだけを消費者に強調する事業者や、契約時になって突然、多額のお金の支払を求める事業者には十分注意し、お金を支払う前に費用の内訳やその適否、書面の内容をしっかり確認する
      2. (2)SNSなどに、あたかも自分自身が副業で収益を上げているような投稿をし、興味を持った消費者を広告用のウェブサイトに誘導する事業者も存在するので、副業に関する個人の投稿にも十分注意を
      3. (3)取引に関して不審な点があった場合は、お金を支払う前に、各地の消費生活センター等や警察に相談を。消費生活センター等では、消費者から相談を受け、トラブル解決のための助言や必要に応じてあっせんを無料で行っている


    【国民生活センター】

    【2019年8月】

    国民生活センター 錠剤・カプセル状の健康食品の品質等に関する実態調査-形状から、医薬品だと思っていませんか?-
    • 食品安全委員会から発出された「いわゆる『健康食品』に関するメッセージ」によると、錠剤・カプセル状の健康食品は、外見上医薬品と誤認されることが多いものの、医薬品並みの品質管理がなされているものではないとされている。また、成分が一定量に調整されていない商品や、消化管の中で確実に溶けて、吸収されるように作られていないと思われる商品があるともいわれている

    • 現在、錠剤・カプセル状の健康食品については、製造者等に向けた自主点検ガイドラインなどが出され、安全性や有効性を確保するための自主的な取り組みが求められているところであるが、過去に品質や安全性等に問題がある商品が流通した事例もあり、今後も発生する可能性があることが指摘されている

    • そこで、全国の消費者を対象として、錠剤・カプセル状の健康食品の利用実態等に関するアンケート調査を実施するとともに、市販されている商品(100銘柄)や、消費者から収集した利用途中の商品(105商品)について品質等を調べた結果を取りまとめ、利用するにあたっての留意点等を情報提供することとした

    • 消費者へのアンケート調査
      • 直近1年以内で飲んでいる(飲んでいた)錠剤・カプセル状の健康食品は、足りていない栄養素の補給をうたう商品と回答した人が約66%いた

      • 最も利用頻度の高い(高かった)錠剤・カプセル状の健康食品は、栄養補給のために飲んでいると回答した人が約25%。一方、病気の治療・緩和のために飲んでいると回答した人が約20%いた

      • 回答した約8%の人は、医薬品等と健康食品との区別があいまいであると考えられていた

      • 特定保健用食品や栄養機能食品、機能性表示食品などの健康食品の制度については、いずれも80%以上が知っていると回答したが、GMP(適正製造規範:Good Manufacturing Practice)を知っていると回答した人は約27%

      • 錠剤・カプセル状の健康食品に対して、厳格に製造され、品質が安定していると回答した人が74%いた

      • 開封時や利用中に何らかの品質の異常があったと回答した人がそれぞれ約9%いた

    • 市販されている商品に関するテスト
      • 消費者へのアンケート調査の回答結果を参考に、多くの消費者が摂取すると考えられた機能性成分を10カテゴリー(「マルチビタミン」、「GABA」、「黒酢、香醋」、「コエンザイムQ10」、「酵素」、「HMB」、「ルテイン」、「乳酸菌類」、「グルコサミン」、「DHA、EPA」)選定し、神奈川県内、東京都内及び徳島県内のドラッグストアの店頭やインターネット通信販売の大手ショッピングモール(Amazon.co.jp、楽天市場、Yahoo!ショッピング)、検索サイトGoogleにて市場調査を行い、各カテゴリーにつき10銘柄ずつ、合計100銘柄を選定しテスト対象とした。100銘柄中には、栄養機能食品が21銘柄、機能性表示食品が11銘柄含まれている

      • 崩壊性を調べた結果、100銘柄中42銘柄が、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかった

      • 機能性成分の量を調べた50銘柄のうち、2銘柄は含有量と表示量が大きくかい離していると考えられた。機能性表示食品について、表示量を下回るような銘柄はみられなかった。また、調べたビタミンのいずれかの栄養機能食品をうたう銘柄において、そのビタミンの含有量は定められた範囲内であり、表示量からの誤差も許容されている範囲内となっていた

      • 一日の最大摂取目安量中の機能性成分の量は、銘柄により様々であることがわかった。特に、GABAやルテインのカテゴリーで銘柄間の差が大きく、最も多い銘柄と最も少ない銘柄の量はGABAでは約15倍、ルテインでは約27倍差があり、機能性表示食品の間でも差があることがわかった

    • 利用途中の健康食品に関するテスト
      • ハードカプセルの内容物が硬化しているものがみられた

      • 医薬品に定められた規定時間内に崩壊しなかったものが半数あり、未開封品よりやや高い割合だった

      • 収集した利用途中の健康食品の多くでは、未開封品と比べると機能性成分の量がわずかに少ない傾向がみられた

    • 表示・広告の調査
      • 商品パッケージに、GMPマークやGMP認定工場で製造されている旨の記載が100銘柄中3銘柄でみられた。販売者等のウェブサイトに、GMPマークやGMP認定工場で製造された旨の記載があった銘柄は98銘柄中60銘柄だった

      • 商品パッケージには100銘柄すべてで、原材料や栄養成分、アレルギーに関する表示が、食品表示法等に従って記載されていた

      • 販売者等のウェブサイトにおいて、約3割の銘柄で、商品パッケージの原材料表示や栄養成分表示等と記載内容が異なっていた

      • 機能性表示食品11銘柄中10銘柄の商品パッケージには、摂取方法や一日の摂取目安量に関する記載がみられたが、機能性の評価方法や摂取期間に関する記載はみられなかった

      • 販売者等のウェブサイトにおいて、一部の銘柄で、消費者に誤解を与える可能性があると考えられるような表示・広告がみられた

    • 業界・事業者への要望
      • 消費者へのアンケート調査では、7割以上が錠剤・カプセル状の健康食品に対し、厳格に製造され、品質が安定しているというイメージを持っていることがわかったが、医薬品に定められた規定時間内に崩壊しない銘柄や、機能性成分の表示量と含有量に大きなかい離がある銘柄がみられた。一定以上の品質の商品が製造されるような共通の規格・基準を作成するなど、品質向上に向けた取り組みの検討を要望する

      • 市販されている商品のうち、機能性成分の量を調査した50銘柄中2銘柄で、機能性成分の表示量と含有量に大きなかい離がみられた。かい離が大きくならないよう製造管理することを要望する

      • アンケート調査の結果、どの商品が自分に合っているのか、必要なのかがよくわからないと回答した人が約57%いた。また、一日の最大摂取目安量当たりの、機能性成分の表示量は銘柄により大きな差がみられた。消費者からの商品の選択や摂取方法等に関する問い合わせに対しては、根拠等をわかりやすく示し、正確な情報を提供するよう要望する

      • 販売者等のウェブサイトの一部には、消費者に誤解を与える可能性があると考えられるような表示・広告がみられたので、改善を要望する。また、原材料表示や栄養成分表示等について、ウェブサイトにも適切に反映されるよう要望する


    国民生活センター 慌てないで! 災害後の住宅修理トラブル
    • 内容
      • 台風で屋根が破損し雨漏りしたので、慌てて手元にあったチラシの事業者に電話して来てもらった。応急処置としてブルーシートを掛けてもらい、屋根のふき替え工事をしてもらうことになったが約200万円と高額だった。もっと安い屋根材を使うようお願いしたが、「これしか扱っていない」と言われた。雨漏りで困っていたこともあり契約したが、やはり高額なので解約したい。(70歳代 女性)

    • ひとこと助言
      • 豪雨や台風など自然災害による被害で、住宅の修理等が必要な場合でも、慌てずに複数の事業者から見積もりを取ったり、周囲に相談したりした上で慎重に契約する
      • 安心して依頼できる事業者について、日ごろから情報を集めておくことも大切
      • 自然災害が起きた後は、住宅修理や便乗商法などの様々な相談が寄せられる。困ったときは、早めにお住まいの自治体の消費生活センター等に相談を(消費者ホットライン188)


    【2019年7月】

    国民生活センター 友だちから誘われても断れますか?若者に広がる「モノなしマルチ商法」に注意!
    • マルチ商法の相談では、健康食品や化粧品などの「商品」に関する相談が多くみられるが、近年、ファンド型投資商品や副業などの「役務」に関する相談が増加しており、2017年度・2018年度は「商品」より「役務」の相談が多くなっている

    • こうした「役務」のマルチ商法(以下、「モノなしマルチ商法」)の相談は特に20歳代・20歳未満の若者で増加しており、友人やSNSで知り合った人などから、暗号資産(仮想通貨)や海外事業等への投資やアフィリエイトなどの儲け話を「人に紹介すれば報酬を得られる」と勧誘され契約したものの、事業者の実態や儲け話の仕組みがよく分からないうえ、事業者に解約や返金を求めても交渉が難しいというケースが多くみられる

    • そこで、「モノなしマルチ商法」のトラブルに遭わないよう、若者に注意を呼び掛ける

    • 相談事例
      • 中学時代の友人からいい話があるから会わないかという電話があり、レストランで会った。別の勧誘者も同席し、「海外の不動産に投資をすれば仮想通貨で配当があるので、消費者金融で借金をしても埋め合わせができる。投資者を紹介すれば紹介料を受け取ることができるので、借金の返済は簡単だ」と説明を受けた。学生だと借金できないので結婚式の費用として借りるように指示され、消費者金融4社から総額約130万円を借金して、代金を友人に手渡した。しかし、契約書面や領収書は受け取っておらず、セミナーにも参加したが投資の仕組みの説明は全くなかった。友人に解約の連絡をしたところ、半額しか返金できないと言われた
      • マッチングアプリで知り合った男性に勧誘され、株の勉強会に入ったが、儲からない
      • カフェで知り合った人に仮想通貨のウォレットのアフィリエイトを勧誘された

    • 相談事例からみる問題点
      1. 契約のきっかけは友人・知人からの誘い
      2. 人を紹介すれば報酬を得られることばかり強調されるが、儲け話の実態はよく分からない
      3. 友人・知人から勧誘されると断りにくい。借金をしてまで契約するケースも
      4. 解約や返金を求めようとしても連絡先が不明確で交渉が困難

    • アドバイス
      1. 実態や仕組みが分からない「モノなしマルチ商法」は契約しない!
      2. 友だちや知り合いから勧誘されても、きっぱりと断る
      3. 安易にクレジットカードでの高額決済や借金をしない
      4. 不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談を


    国民生活センター 海水浴 フロートで沖に流される事故が起きています!
    • 子どもが海で使用する遊具には、浮き輪やフロートなどがあるが、フロートは、風による影響を特に強く受ける遊具

    • 海上保安庁によると、平成30年中の事故の中には、フロートに乗った子どもが陸からの風により沖に向かって流された事例が複数見られ、中には、4歳児が溺れて中等症になった事故も発生した

    • フロートに乗って、一度、子どもが流されてしまうと自力で帰還することは難しく、すぐに発見されなければ死に至ることも考えられ、大変危険

    • フロートへの風の影響のテスト結果
      • フロートへの風の影響を明らかにするために、対象年齢が3歳以上のサーフ型、フロート海洋生物型、フロート鳥型の3種類をテスト対象商品として、3・4歳相当の幼児ダミー人形(身長約100cm、体重約15kg)を乗せてテスト
      • テスト用プール(変動風水洞)において、風(風速3・6・10m/sの3条件)を当て、テスト対象商品に加わる力を調べたところ、3条件全ての風速でフロート鳥型に加わる力が最も強く、風速10m/sの場合、最大で5.94kgfだった
      • テスト用プール(変動風水洞)において、風(風速3・6・10m/sの3条件)を当て、テスト対象商品が漂流する速度を調べたところ、いずれの条件でもフロート鳥型の漂流速度が速くサーフ型及びフロート海洋生物型の2倍以上の速度(0.64~1.37m/s)だった
      • 風の影響を最も受けることが分かったフロート鳥型について、幼児ダミー人形を乗せた状態で海水浴場の海岸から約5mの位置に設置し、風によりどのように漂流するのかをテストしたところ、風速2~4m/s程度の風が断続的に吹いている状態でフロート鳥型が漂流した場合には、約0.6m/s(2.2km/h)で漂流しており、救助者が水に入って駆け寄っても、水深が増すにつれて移動速度が遅くなり追いつけないことがあった

    • 事例
      • 子どもが動物型フロートに乗って遊泳していたところ、徐々に沖に流されて戻れなくなった

    • ひとことアドバイス
      • 海水浴ではフロート(水上で使用するビニール製乗り物)が人気ですが、使うときは注意が必要
      • 水に浮いているものは風の影響を受けやすく、陸から吹く風に押されると予想以上に沖に流されてしまう
      • 海で遊ぶときは、必ず保護者など大人が付き添い、子どもから目を離さないようにする。風の強い日や天候不良などにより遊泳禁止になっている場合は、遊んではいけない
      • 安全のためにライフジャケットを着用させる


    国民生活センター あなたの情報がアレルギー表示の改善等につながりました!!-「消費者トラブルメール箱」2018年度のまとめ
    • 消費者被害の実態を速やかに把握し、同様な消費者被害の発生の防止に役立てるため、インターネットを利用した情報収集コーナーとして、2002年4月から「消費者トラブルメール箱(以下:トラブルメール箱)」を国民生活センターのホームページ上に開設している。今回は、2018年度に寄せられた情報の傾向、追跡調査を実施した主な事案等について報告する

    • 「トラブルメール箱」に2018年度に寄せられた情報の主な内容は、以下のとおり
      • 架空請求・不当請求関連のトラブル
      • インターネット通販に関するトラブル
      • オンラインゲームに関するトラブル
      • 個人間取引に関するトラブル(フリマアプリやオークションサイト、チケット転売等)
      • 光回線サービスなどの通信契約に関するトラブル
      • 情報商材に関するトラブル
      • その他のトラブル(ホテルのキャンセル料、大手宅配会社をかたるフィッシングメール、身に覚えのない商品の送付等)

    • 追跡調査を実施した主な事案
      • 「送料無料」に一部対象外地域があることの表示が分かりづらい宅配クリーニング店
      • 写真と全く異なるデザイン・色の商品を販売している通販サイト
      • 会報誌の定期購読の解約方法に関する案内が分かりづらいクレジットカード会社
      • 広告で誤解を与える写真を載せているトレーニング用品会社
      • 価格表示ミスを理由に、消費者の承諾なしに商品の購入契約を取り消す通販業者
      • 誤って当選者以外にポイント還元対象者であることを通知したカード会社
      • プライスカードのアレルギー表示が欠落していたパン屋
      • 弁当のアレルギー表示に記載漏れがあったスーパー

    • 消費者庁への情報提供
      • 重大事故(死亡・治療期間30日以上等)、及び重大な事故につながる可能性が考えられる、いわゆる「ヒヤリハット」に類する情報について、消費者安全法に基づいて、速やかに消費者庁(消費者安全課)へ通知及び情報提供を行っている。2018年度は重大事故8件、ヒヤリハット86件について、消費者庁へ通知及び情報提供を行った


    国民生活センター 固定電話が使えなくなる? IP網への移行に便乗した勧誘に注意
    • 大手電話会社の子会社を名乗る事業者から、「2020年以降アナログ回線が廃止される。今の電話が使えなくなるので光回線に切り替えないか」と電話がきた。不審に思い断ったが、この会社の言っていることは本当なのか。(70歳代 女性)

    • ひとこと助言
      • NTT東日本とNTT西日本(以下、NTT東西)は2024年以降、固定電話のIP網への移行に伴い電話会社内の設備の切り替えを予定している
      • この設備切替に便乗し、固定電話や固定電話の番号が使えなくなる、といった勧誘文句で営業をする業者に注意
      • IP網への移行後も現在使用中の電話機や電話番号はそのまま使うことができる。設備切替に伴う手続きや工事も不要
      • よく分からなければその場で返事はせず、家族や周囲の人に相談を
      • 不審に思ったら、お早めにお住まいの自治体の消費生活センター等(消費者ホットライン188)、もしくはNTT東西の固定電話のIP網への移行に関する問い合わせ先へ相談を


    国民生活センター オンラインゲームを利用していたらアイテムが消えた
    • 質問
      • オンラインゲームを利用中、何もしていないのに有料で購入したアイテムが消えてしまいました。運営会社は、アイテムは再度提供しないといいます。納得ができません

    • 回答
      • 有料アイテムが消えてしまった原因を消費者側で特定することは困難であり、「再度の提供はしない」と運営会社が判断した場合、解決が難しいのが実情です。オンラインゲームにはこのようなリスクがあることを踏まえた上で利用を

    • 解説
      • アイテムが消えてしまった原因としては、消費者の誤操作や運営会社のシステムエラーなどさまざまなことが考えられるが、その原因を消費者だけで特定して証明することは困難なのが現状。というのも、オンラインゲームはインターネットを介して通信機器で遊ぶ仕組みとなっているため、ゲームのプログラムや運営会社によるメンテナンスだけでなく、消費者側の通信機器や通信回線がトラブルの原因となることもありえるため
      • オンラインゲームで発生するトラブルの原因を解明するためには、運営会社と消費者とが共同して、操作状況などの事実関係を確認することが大切。確認を行う中で、運営会社によりアイテム消失時の操作履歴の調査が行われた事例や、運営会社がシステムに不具合があると判断して消費者への対応が行われた事例もある
      • 実際に、運営会社へ問い合わせを行う場合には、ゲームの公式ページ上の質問フォームやメール等を通じて行うことになる。事実関係をスムーズに伝えるためにトラブルが起きた時刻やゲーム画面の画像などを記録しておく
      • なお、オンラインゲームについては、「購入した有料アイテムがゲーム内に反映されない」「購入したアイテムが正常に動作しない」「突然ゲームが強制終了してしまった」など、さまざまなトラブルの相談が全国の消費生活センター等に寄せられている
      • トラブルをできるだけ避けるためにも、ゲームのヘルプページ等に記載されている「推奨環境」「動作環境」を確認し、ゲーム会社が推奨する環境でゲームを利用する
      • お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)に相談を


    国民生活センター デジタル・プラットフォームに関するトラブル
    • 相談事例
      • オンライン・ショッピング・モール内の店舗で、代金を前払いし商品を購入したが、商品が送られてこないまま店舗が破産してしまった。モールの運営事業者が補償制度を設けていたので補償を求めたが、適用対象外と言われた
      • オンライン・ショッピング・モールで海外事業者から購入したヘッドホンから出火した。モール運営事業者から教えられた海外事業者のメールアドレスに連絡をしたが返信がない。モール運営事業者からは「当社に責任はない」と言われた
      • フリマサイトで匿名の出品者からブランドのパーカを約3万円で購入した。商品が届き受取評価をしたが、パーカに記載されていた事業者名が正規代理店名ではないことに気付き、偽物なのかと出品者に問い合わせたが連絡が取れなくなった。フリマサイト運営事業者に問い合わせたが、「当事者間で解決するように」と言われたが、相手が特定できず何もできなかった
      • フリマアプリにブランドの腕時計を約5万円で出品し、買い手がついた。商品を送ったところ、購入者から偽物であったとフリマアプリ運営事業者に報告されたようで、保証書の提出を求められた。保証書を提出したが、認められず、強制的に取引をキャンセルされ、商品も手元に戻ってこない
      • 宿泊予約サイトで予約した宿泊先が「○○ホテル」との表示だったが、マンションの部屋を貸し出す民泊であることがわかったのでキャンセルしたところ、宿泊料金全額をキャンセル料として請求された。民泊も扱っているのならわかりやすく表示してほしい
      • 宿泊予約サイトで「アパートメント」という表示の宿泊先を予約した。宿泊予定の当日、指定されていた場所に宿泊先の鍵はなかった。予約仲介サイト運営事業者からは「キャンセルや不泊ではなく、宿主に返金を依頼する」と言われていたが、後日「宿主は料金を請求すると言っている」と連絡があった
      • スキルを売買できるサイトでイラスト作成を依頼した。出品者は「3日で仕上げる」とのことだったが、納品されない。キャンセルを申し出ると「既に取り掛かっているのでキャンセルには応じられない」と断られた。サイト運営事業者には「当事者間で交渉して」と言われた
      • 検索サイトで「ラグビーワールドカップ」と検索し、一番上位に掲載されたサイトを「公式サイト」と思い購入したところ、2枚合計で約23万円と高額だった。不審に思って調べたところ、購入したサイトは海外のチケット転売仲介サイトだった。また、チケット転売仲介サイトで購入したチケットでは入場できないこともわかった
      • 遺品整理事業者の比較サイトをみて、申し込んだ事業者が、作業の途中で帰ってしまった。連絡が来ないので電話をしたが、電話番号が使われていないとのアナウンスになった。比較サイトに苦情を伝えると「調べる」と言われたが、返事がない
      • 求人サイトで「在宅で稼げる。返金保証」という求人を見つけ、店舗で「パソコンがあればいつでもどこでもできる」「最初に50万円が必要だが2~3カ月で取り戻せる」「稼げなかったら返金する」と説明され情報商材を契約したが、1カ月たっても利益が得られないし返金もされない
      • SNSで知り合った女性から「ぜひ会いたい」と連絡があり、紹介された出会い系サイトに登録した。「メールアドレスを交換して直接やりとりしたい」「費用は後で支払うので、立て替えてほしい」と言われ20万円を支払ったが、まだアドレス交換ができない

    • デジタル・プラットフォームに関する消費生活相談の特徴
      • デジタル・プラットフォームの運営事業者による販売事業者等や商品・サービス、その広告・表示内容等に対する事前チェックに問題があるケースがみられる
      • 補償サービスの提供・適用、利用当事者間でトラブルが解決しない場合の介入・解決支援、商品・サービスの取り扱い中止や広告・表示内容の改善など消費者トラブル発生時の対応において、デジタル・プラットフォームの運営事業者に問題があるケースがみられる
      • 海外のデジタル・プラットフォームの運営事業者のなかには、日本語対応の消費者窓口がない、日本の法律(消費者保護ルール)にのっとった対応がされないといった場合があり、トラブル解決がより困難なケースがある

    • アドバイス
      • デジタル・プラットフォームの利用に当たっては、利用規約(トラブル発生時の運営事業者の対応など)や禁止行為、トラブルが発生した場合の補償制度などをよく確認・理解した上で利用を
      • 利用当事者間でトラブルが発生した場合、その解決は当事者間で図ることが求められているケースがある。当事者間で話し合っても、デジタル・プラットフォームの運営事業者に相談しても交渉が進まない場合は、最寄りの消費生活センター等に相談を
      • 「消費者ホットライン 局番なしの188(いやや)番」の利用を。最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等を案内する全国共通の3桁の電話番号


    国民生活センター 代引きで身に覚えのない荷物が送られてきた
    • ネット通販会社から私宛てに代引きの荷物が届きました。私が不在だったので、家族が代金を支払い、荷物を受け取った。開封して内容を確認すると、全く注文した覚えのない商品だった。返金してほしいのだが、どうすればよいか
      • まずは通販会社に連絡を取り、事情を説明して返品や返金の対応を求める。質問事例のように、心当たりのない荷物が代引きで届いたときは、受け取らず、支払わないようにする。また普段から、「誰が注文したかわからない荷物は受け取らない」などのルールを家族間で決めておく

    • 解説
      • 代引き(代金引換)とは、ネット通販などで購入した商品の代金を、商品到着と同時に配送業者に支払い、引き換えに商品を受け取るサービス。商品の到着を確認してから代金を支払うことができる便利なサービスですが、トラブルも起こっている。全国の消費生活センター等に以下のような情報が寄せられている
      • 代引きで連続して4回、身に覚えのない荷物が届いた
      • 何者かが私の名前を使って注文したと思われる商品が、代引きで届いた
      • 家族宛ての代引き商品を受け取り、開封確認したら購入した覚えのないものだった。配送業者に事情を説明したが、返金対応はしてもらえなかった

    • 代引きのトラブルへの対処
      1. 代引きで荷物が届いた場合
        • 心当たりのない商品が届いたら、受取や支払いをしない
        • 家族宛てなど、受け取るべきかその場で判断できないときは、すぐに支払いをせず配送業者(ドライバー)に事情を話して、荷物を一旦持ち帰ってもらう
      2. 代引きで荷物を受け取ってしまった場合
        • 荷物の発送元に身に覚えのない商品であることを伝え、返品や返金の依頼をする
        • また、普段からの備えとして、通販を利用した場合は、代引き等の支払い方法も含め必ず家族に伝えるなど、家族間でのルールを決めておく
        • お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談を


    【2019年6月】

    国民生活センター チケットの転売に関するトラブルにご注意!
    • コンサートやスポーツなどの興行チケットのインターネットにおける転売に関する相談が増えている

    • 2019年には「ラグビーワールドカップ2019日本大会」、2020年には「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」が日本で開催予定であることから、今後、トラブルが増加するおそれがある

    • 消費者へのアドバイス
      • (1)チケットを購入する際は公式チケット販売サイトかどうかよく確かめて購入しましょう
        • チケット転売仲介サイトでは、チケットの価格や手数料が高額であったり、転売禁止のチケットだと気付かずに購入した場合に、キャンセルしたくてもできないケースがあります。公式チケット販売サイトと間違えて、海外のチケット転売仲介サイトから購入してしまうケースも目立っています
        • チケットを購入する際は、公式チケット販売サイトかどうか、チケットの価格や手数料が高額でないか、キャンセルに関するルールなどを十分に確認してから購入しましょう。

      • (2)転売チケットを購入する際は、チケット等の規約で転売が禁止されていないか確認しましょう
        • チケットの中には、規約において第三者への譲渡、転売などを禁止している場合があります。また、入場時に、公式チケット販売サイトからの購入者であることの本人確認が必要な場合もあります
        • これらの場合、転売チケットは利用できないように無効にされたり、入場時の本人確認により入場できないおそれがあります
        • 転売チケットを購入する際は、興行主や主催者等のチケットの規約をよく確認しましょう

      • (3)不正転売はしないようにしましょう
        • 特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(チケット不正転売禁止法)が2019年6月14日から施行されました
        • もし、急きょ行けなくなった場合は、公式リセールサイトを利用して、そのチケットを希望する人へ転売することが可能な場合がありますので検討しましょう
        • チケット転売仲介サイト等では、転売目的で入手したとみなしたチケットの販売、出品を禁止しているケースがありますので注意しましょう


    国民生活センター ご用心 災害に便乗した悪質商法
    • 地震、大雨などの災害時には、それに便乗した悪質商法が多数発生しています

    • 悪質商法は災害発生地域だけが狙われるとは限りません。災害に便乗した悪質な商法には十分注意してください

    • また、義援金詐欺の事例も報告されています。義援金は、たしかな団体を通して送るようにしてください

    • 過去の災害発生時に寄せられた相談事例
      1. 工事、建築
        • 日に3~4回訪問され、屋根の吹き替え工事契約を迫られた
        • 屋根の無料点検後、このまま放置すると雨漏りすると言われ高額な契約をさせられた
        • 豪雨で雨漏りし修理してもらったがさらにひどくなった
        • 雪下ろし作業後に当初より高い金額を請求された
      2. 寄付金、義援金
        • ボランティアを名乗る女性から募金を求める不審な電話があった
        • 市役所の者だと名乗る人が自宅に来訪し義援金を求められた
      3. 災害をきっかけ・口実にした勧誘トラブル
        • 屋根の修理工事を火災保険の保険金の額で行うと言う業者が信用できない
        • アンケートに答えたら補償金が受け取れると言われた

    • 消費者へのアドバイス
      1. 工事、建築
        • 修理工事等の契約は慎重に
        • 契約を迫られても、その場では決めないで
        • 契約後でも、クーリング・オフができる場合がある
      2. 寄付金、義援金
        • 不審な電話はすぐに切り、来訪の申し出があっても断って
        • 金銭を要求されても、決して支払わない
        • 公的機関が、電話等で義援金を求めることはない
        • 寄付をする際は、募っている団体等の活動状況や使途をよく確認


    国民生活センター SNSなどを通じた「個人間融資」で見知らぬ相手から借入れをするのはやめましょう!
    • SNSや掲示板サイトなどを通じて、見知らぬ人同士が金銭の貸し借りをする「個人間融資」に関する相談が全国の消費生活センター等に寄せられています。相談事例では、違法な高金利による貸付けが行われたケースもあり、SNSや掲示板サイトなどを通じた「個人間融資」で、見知らぬ相手から借入れをしないよう消費者に注意を呼び掛ける

    • 相談事例
      • 【事例1】生活費が不足し、他からの借入れができなかったため、個人間融資の掲示板サイトにお金を貸してほしいと書き込み、返事をしてきた人と直接会って計15万円を借りた。これまでに50万円以上返済したが、さらに400万円を支払うよう連絡がきた。相手は自分の住所を知っている。どうしたらよいか
      • 【事例2】SNSで「個人で融資します」という書き込みを見て相手に連絡を取り、60万円の融資を申し込んだ。すると、相手から「まず2万円を銀行口座に振り込むので、そのままこちらへ振り込んで返してほしい。そこで審査をする」と言われ、銀行口座などの個人情報を伝えてしまった。しかし、心配になりやめたいと伝えたら、「すでに1万円を振り込んだので、1週間後に3万円を返すように」と言われた。まだ、振り込まれているかどうかの確認はできていないがどうしたらよいか。

    • 消費者へのアドバイス
      • SNSや掲示板サイトなどを通じた「個人間融資」で、見知らぬ相手から借入れをするのはやめる
      • 多重債務などで困っていたら、自治体の窓口や最寄りの消費生活センター等に相談を


    国民生活センター 「消費者生活センター」「消費者相談事務局」からのハガキも無視してください!-令和になっても架空請求のハガキが送られています-
    • 「『消費者生活センター』を名乗る機関から『消費者確認通知』と記載されたハガキが届いた。不当な請求だと思うので情報提供する」「『消費者相談事務局』を名乗る機関から『消費料金確認通知』と記載されたハガキが届いた。身に覚えが無い」等の相談が消費生活センター等に寄せられている

    • ハガキの記載内容等
      • 「消費者生活センター」からのハガキには、「消費者確認通知」との標題で「貴方が以前契約された当確会社に対しての契約不履行に当該会社が裁判所に提訴された事を報告致します」「当センターは御本人様と訴訟内容の正当性を確認する機関になりますので原則的にご本人様からのご連絡をお願い致します」と記載されている
      • 「消費者相談事務局」からのハガキには、「消費料金確認通知」との標題で「貴方が以前契約会社及び運営会社、もしくは有料コンテンツ等から契約不履行による民事訴訟として訴状が提出された事をご通知致します」「個人情報保護法としてご本人様からのご連絡をして頂きます様お願い申し上げます」と記載されている
      • いずれのハガキにも、連絡がない場合は管轄裁判所から口頭弁論呼出状送達後に出廷となり、執行官立会いのもと、給料及び(動産物)財産の差押さえ執行の対象となる事例がある旨の脅して不安にさせる文言も記載されている
      • また、万が一覚えが無い場合でも個人情報が悪用されている可能性があるとして、本人から連絡するように強調している

    • アドバイス
      • 全国の自治体に設置された消費生活センター等は、「消費者生活センター」「消費者相談事務局」と一切関係ない。たとえ「消費生活センター」等を名乗っていても、全国の消費生活センター等から「消費者確認通知」「消費料金確認通知」等の通知をすることはないので、ハガキが届いても絶対に連絡を取らないようにする
      • 架空請求のハガキや封書(書面)に記載されている機関の名称は、裁判所や法務省の名称を不正に使用したり、消費生活センターや国民生活センターを装ったりするなど様々です。連絡をすると消費者にお金を支払わせようとしたり消費者から個人情報を得ようとしたりするので、このようなハガキや封書(書面)は無視する
      • 少しでも不安を感じたら、消費生活センター等(消費者ホットライン188(いやや))にご相談を
        • 「消費者ホットライン 局番なしの188(いやや)番」の利用を。最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号
        • 正式な裁判手続では、訴状は、「特別送達」と記載された、裁判所の名前入りの封書で郵便職員が直接手渡すことが原則となっており、郵便受けに投げ込まれることはない
        • 裁判所からの本当の通知かどうかを見分ける方法については法務省のホームページで紹介されている


    国民生活センター インターネットでのチケット転売に関するトラブルが増加しています
    • 全国の消費生活センター等には、コンサートやスポーツなどの興行チケットのインターネットにおける転売に関する相談が寄せられており、2018年度の相談件数は2,045件で、2017年度と比べると1,000件以上増加し、約2.4倍になっている

    • 2019年には「ラグビーワールドカップ2019日本大会」、2020年には「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」が日本で開催予定で、今後、トラブルが増加するおそれがある

    • チケット転売仲介サイト等に関する相談事例(購入者からの相談事例)
      • 入場できないおそれのある転売禁止のチケットが販売されており、購入してしまった
        • 人気バンドのコンサートチケットを、チケット転売仲介サイトで15,000円で購入した。しかし、購入後にチケットについて調べると、転売されたチケットでは入場できない場合があると記載があった。地方開催のコンサートで、宿泊費や交通費もかかるので、入場できなかった場合、チケット代金以外の無駄な出費が発生するリスクがある。入場できない可能性が少しでもあると分かっていたら買わなかったが、チケット転売仲介サイトで買う時には明らかな表示はなかった(30歳代女性)
      • チケット転売仲介サイト等に関する相談では、出品者からの相談も寄せられている
        • 購入者がチケットの受け取り完了の手続きをせず、チケット転売仲介サイトから代金が支払われない
      • その他、以下のような相談も寄せられている
        • 公式チケット販売サイトと紛らわしいサイトに関する相談事例
          汎用検索サイトで上部に表示されたサイトを公式チケット販売サイトと勘違いした
        • インターネット掲示板等で知り合った相手との取引に関する相談事例
          相手から届いた封筒の中身が観劇のチケットではなかった

    • 相談事例からみる問題点
      • 「転売チケットを受け取れなかった」「転売チケットでは入場できなかった」というトラブルがある
      • 公式チケット販売サイトと間違えて、チケット転売仲介サイトからチケットを購入してしまう場合がある
      • チケット転売仲介サイト等での取引でトラブルが発生しても解決が困難な場合がある
        • 購入した転売チケットは利用規約等でキャンセルできないとなっている場合が多い
        • トラブルにあった際にチケット転売仲介サイト等が介入せず解決が困難な場合が多い
        • 転売チケットで入場できなかった場合に転売仲介サイト等の補償サービスが受けられない場合がある
      • インターネット掲示板・SNS等で知り合った相手との取引は大きなリスクを伴う

    • アドバイス
      • チケットを購入する際は公式チケット販売サイトかどうかよく確かめて購入を
      • 転売チケットを購入する際は興行チケット等の規約で転売が禁止されていないか確認を
      • 不正転売はしないように
      • 不安に思った場合やトラブルになった場合は消費生活センター等に相談を


    国民生活センター 身に覚えのない商品が届いたら?-「代引き」による金銭被害や海外からの小包にご注意ください-
    • 身に覚えのない商品が突然届いたという相談が、全国の消費生活センターや国民生活センター越境消費者センター(CCJ)、消費者トラブルメール箱等に寄せられている。特に最近、「代引き」サービスを利用して消費者に商品代金を支払わせるものや、海外から送り主不明の小包が届くといったケースが目立っている

    • 相談事例
      • 【事例1】誰かが自分の名前を使って注文したと思われる商品が代引きで届いた
        • インターネット通販会社から自分宛てに代引きで荷物が届いた。不在にしていたので、代わりに家族が代金約3,000円を支払い、荷物を受け取った。送り主は自分の名前になっており、不審に思ったが、開封して内容を確認すると、全く注文した覚えのないライターだった。支払ってしまった代金を返金してほしい(消費者トラブルメール箱 受信年月:2019年3月 50歳代 男性)
      • 【事例2】海外から送り主不明の小包がポストに届いていた
        • 送り主不明の小包が自宅のポストに投函(とうかん)されていた。開封してしまったため、配送業者では受取拒否できないと言われた。中にはキーホルダーが入っていたが、代金は支払っていないし、クレジットカードへの請求もない。外国から送られてきたようだが、届いた商品をどう扱えばよいか(相談受付年月:2019年4月 相談者:30歳代 女性)

    • 消費者へのアドバイス:身に覚えのない商品が届いたら、以下の点に注意
      • (1)身に覚えのない商品が届いたら、受け取らないようにする
      • (2)仮に受け取ってしまっても支払う必要はない
      • (3)商品が「代引き」で届いて、支払ってしまった場合は、早急に販売元・発送元に連絡する
      • (4)「海外から届いた商品」の場合は安易に返送してはならない
      • (5)家族と普段から打ち合わせておく
      • (6)身に覚えのない商品が届いた場合は、すぐ最寄りの消費生活センター等に相談を


    国民生活センター Amazonと情報発信の協力を合意-危害、危険に関する注意喚起情報を消費者へ直接届けます-
    • 独立行政法人国民生活センターとAmazonは、消費者の商品事故の未然防止、拡大防止等を図るための効果的な情報発信を行うための協力について合意を取り交わした

    • 合意に基づき、今後、国民生活センターが公表する危害、危険に関する注意喚起情報は、Amazonの当該商品ページに掲載されたり、当該商品を購入した消費者へメール(「Amazonあんしんメール」)が配信される

    • これによって、該当する商品を購入しようとしている消費者もしくは購入した消費者に適切なタイミングで直接情報を届けることが可能となり、消費者の商品事故の未然防止、拡大防止等をより一層図れることが期待される


    国民生活センター 身元保証などの高齢者サポートサービスをめぐる契約トラブルにご注意
    • 近年、高齢者の単独世帯が増加傾向にあるなか、高齢者を対象とする身元保証や日常生活の支援、死後事務等を行うサービス(以下、身元保証等高齢者サポートサービスが広まってきている

    • 一方で、全国の消費生活センター等には「契約内容をよく理解できていないにもかかわらず、高額な契約をしてしまった」等の契約時のトラブルのほか、「解約時の返金額に納得できない」等、解約時のトラブルについて相談が寄せられている

    • 2013年度の相談件数は85件、2014年度の相談件数は99件、2015年度の相談件数は177件、2016年度の相談件数は127件、2017年度の相談件数は74件、2018年度の相談件数は101件

    • 相談事例: 預託金を支払うように言われているが、詳細な説明がない
      • 頼れる親族がいない中、身元保証サービスや亡くなった後の事務手続等を代行する事業者とサポート契約をしたら、預託金を支払うように求められた。契約内容などの詳細について理解できていなかったこともあり、更なる高額な預託金の支払いを躊躇していたところ、担当者から「明日どうなるか分からない。一刻も早く預託金を支払うように」と急がされた。詳細な説明もない中で、このような事業者の対応に困惑しているが、どうしたらよいか(60歳代 女性)

    • その他、以下のような相談も寄せられている
      • 契約内容がよく分からず高額なので解約したい
      • 事業者に勧められるままにサービスを追加して思ったより高額な契約になった
      • 契約するつもりのなかったサービスも含まれていた
      • 約束されたサービスが提供されないので事業者に解約を申し出たところ、説明のないまま精算された

    • 相談事例からみられる問題点
      1. (1)サービス内容や料金等を理解できていないまま契約している
      2. (2)約束されたサービスが提供されないことがある
      3. (3)解約時の返金をめぐってトラブルになることがある

    • 消費者へのアドバイス
      1. (1)自分の希望をしっかりと伝え、サービス内容や料金等をよく確認しましょう
      2. (2)預託金等の用途や解約時の返金に関する条件について予め確認しておきましょう
      3. (3) 契約内容を周囲の人にも理解してもらうよう心がけましょう
      4. (4) 契約や解約に際しトラブルになった場合にはすぐに最寄りの消費生活センター等に相談しましょう


    国民生活センター デジタル・プラットフォームに関する消費生活相談の概要と相談事例
    ▼デジタル・プラットフォームに関する消費生活相談の概要と相談事例

    全国の消費生活センター等に寄せられる消費生活相談では、近年、ICTやデータを活用して第三者に「場」を提供するデジタル・プラットフォームが介在する取引においてトラブルが発生しているケースが多くみられる


    【1.オンライン・ショッピング・モール】

    • 販売事業者の対応等
      • オンライン・ショッピング・モールに出店している販売事業者(店舗)で商品を注文したところ、「注文した商品が届かない」「注文したものとは別の商品が届いた」「商品のイメージが違う」「届いた商品に不具合がある」「商品を使用したところ事故が発生した」などのトラブルが発生している
      • トラブルが発生した場合、消費者が返金・返品・交換等を求めても販売事業者が対応しないケースがみられます。また、販売事業者に連絡しても返事がなかったり、サイト上に販売事業者の連絡先の表示がないため連絡が取れないケースもある

    • デジタル・プラットフォームの対応等
      • オンライン・ショッピング・モールの運営事業者は利用規約等において、トラブルが発生した場合は原則、消費者と販売事業者が直接交渉することとしており、トラブル解決に介入しないケースが多くみられる
      • 消費者が販売事業者と連絡が取れない場合でも、運営事業者が販売事業者の連絡先を消費者に教えてくれない、運営事業者から販売事業者に連絡を取ってくれない、といったケースがあり、消費者にとってはトラブル解決が困難になっている
      • 販売事業者による表示内容が実際の商品と異なる場合や、製品事故が発生した場合などでも、引き続き同様の表示・販売がされていることもある

    • 相談事例
      • オンライン・ショッピング・モール内の店舗で、代金を前払いし商品を購入したが、商品が送られてこないまま店舗が破産してしまった。モールの運営事業者が補償制度を設けていたので補償を求めたが、適用対象外と言われた
      • オンライン・ショッピング・モールで海外事業者から購入したヘッドホンから出火した。モール運営事業者から教えられた海外事業者のメールアドレスに連絡をしたが返信がない。モール運営事業者からは「当社に責任はない」と言われた

    【2.インターネットオークション、オンライン・フリーマーケット】

    • 消費生活相談の概要
      • インターネットオークション、オンライン・フリーマーケットの出品者(個人)と購入者・落札者(個人)との個人間取引(CtoC)でトラブルが多く発生している
      • 購入者・落札者からは「商品が届かない」「壊れた商品・偽物等が届いた」、出品者からは「商品を送ったのに、商品が届かない等を理由に商品代金が支払われない・商品代金の返金を求められた」などの相談が寄せられています。「相手が脅迫めいたメッセージを送ってきた」など、当事者間のやりとりがエスカレートする事例もみられる
      • インターネットオークションやオンライン・フリーマーケットの運営事業者は利用規約等において、トラブルが発生した場合は原則、当事者間で解決することとしていますが、当事者間での解決が困難な場合がみられます。当事者間で解決しなかった場合でも、原則介入しないとしている運営事業者もあり、利用者にとってはトラブル解決が困難になっているケースもある
      • 出品者が、トラブルとなった商品(表示と実際が異なるなど)を引き続き出品していることもある

    • 相談事例
      • フリマサイトで匿名の出品者からブランドのパーカを約3万円で購入した。商品が届き受取評価をしたが、パーカに記載されていた事業者名が正規代理店名ではないことに気付き、偽物なのかと出品者に問い合わせたが連絡が取れなくなった。フリマサイト運営事業者に問い合わせたが、「当事者間で解決するように」と言われたが、相手が特定できず何もできなかった
      • フリマアプリにブランドの腕時計を約5万円で出品し、買い手がついた。商品を送ったところ、購入者から偽物であったとフリマアプリ運営事業者に報告されたようで、保証書の提出を求められた。保証書を提出したが、認められず、強制的に取引をキャンセルされ、商品も手元に戻ってこない

    【3.シェアリングエコノミー・プラットフォーム】

    • 消費生活相談の概要
      • 宿泊予約サイトに掲載されている民泊サービスについて「民泊とは思わなかった」「キャンセルしたら宿泊料全額を請求された」「宿泊料の他に清掃料金を請求された」などの相談が寄せられています。民泊であることや、キャンセル規定、宿泊に必要な料金が記載されていても、「宿泊予約サイトの表示が確認しづらかった」という消費者からの申し出もみられる
      • 「鍵の受け渡しができず、宿泊できなかった」「部屋が清掃されていなかった」など民泊サービスの提供が不十分な場合に、民泊サービス提供者や宿泊予約サイト運営事業者(デジタル・プラットフォーマー)に連絡しても、早急に対応されないケースもみられる
      • スキルシェアリングサービスでは「表示どおりのスキル(役務等)が提供されない」「スキルの内容・質がイメージと異なる」などの相談が寄せられています。スキルシェアリングサービスの運営事業者は利用規約等において、トラブルが発生した場合は原則、当事者間で解決することとしていますが、当事者間での解決が困難な場合がみられます。当事者間で解決しなかった場合でも、原則介入しないとしている運営事業者もあり、利用者にとってはトラブル解決が困難になっているケースもある

    • 相談事例
      • 宿泊予約サイトで予約した宿泊先が「○○ホテル」との表示だったが、マンションの部屋を貸し出す民泊であることがわかったのでキャンセルしたところ、宿泊料金全額をキャンセル料として請求された。民泊も扱っているのならわかりやすく表示してほしい
      • 宿泊予約サイトで「アパートメント」という表示の宿泊先を予約した。宿泊予定の当日、指定されていた場所に宿泊先の鍵はなかった。予約仲介サイト運営事業者からは「キャンセルや不泊ではなく、宿主に返金を依頼する」と言われていたが、後日「宿主は料金を請求すると言っている」と連絡があった
      • スキルを売買できるサイトでイラスト作成を依頼した。出品者は「3日で仕上げる」とのことだったが、納品されない。キャンセルを申し出ると「既に取り掛かっているのでキャンセルには応じられない」と断られた。サイト運営事業者には「当事者間で交渉して」と言われた

    【4.検索サービス、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)等】

    • 消費生活相談の概要
      • 検索サイトに表示されたリスティング広告(検索連動型広告)や検索結果、紹介サイト・比較サイト(旅行、修理、不要品回収、遺品整理、引っ越し、求人など)に掲載された情報、ニュースサイトやSNS等の広告・書き込み・投稿、SNSを通じた連絡などをきっかけに、トラブルが発生しているケースがみられる
      • サイトやSNS等の運営事業者は利用規約等において、トラブルが発生した場合は当事者間で解決する、コンテンツ等について責任を負わないなどとしており、トラブル解決が困難な場合がみられます。問題広告等に関して利用者からの通報手段を設けているものの、引き続き広告等が表示されているケースもある

    • 相談事例
      • 検索サイトで「ラグビーワールドカップ」と検索し、一番上位に掲載されたサイトを「公式サイト」と思い購入したところ、2枚合計で約23万円と高額だった。不審に思って調べたところ、購入したサイトは海外のチケット転売仲介サイトだった。また、チケット転売仲介サイトで購入したチケットでは入場できないこともわかった
      • 遺品整理事業者の比較サイトをみて、申し込んだ事業者が、作業の途中で帰ってしまった。連絡が来ないので電話をしたが、電話番号が使われていないとのアナウンスになった。比較サイトに苦情を伝えると「調べる」と言われたが、返事がない
      • 求人サイトで「在宅で稼げる。返金保証」という求人を見つけ、店舗で「パソコンがあればいつでもどこでもできる」「最初に50万円が必要だが2~3カ月で取り戻せる」「稼げなかったら返金する」と説明され情報商材を契約したが、1カ月たっても利益が得られないし返金もされない
      • SNSで知り合った女性から「ぜひ会いたい」と連絡があり、紹介された出会い系サイトに登録した。「メールアドレスを交換して直接やりとりしたい」「費用は後で支払うので、立て替えてほしい」と言われ20万円を支払ったが、まだアドレス交換ができない

    【5.デジタル・プラットフォームに関する消費生活相談の特徴】

    • デジタル・プラットフォームの運営事業者による販売事業者等や商品・サービス、その広告・表示内容等に対する事前チェックに問題があるケースがみられる

    • 補償サービスの提供・適用、利用当事者間でトラブルが解決しない場合の介入・解決支援、商品・サービスの取り扱い中止や広告・表示内容の改善など消費者トラブル発生時の対応において、デジタル・プラットフォームの運営事業者に問題があるケースがみられる

    • 海外のデジタル・プラットフォームの運営事業者のなかには、日本語対応の消費者窓口がない、日本の法律(消費者保護ルール)にのっとった対応がされないといった場合があり、トラブル解決がより困難なケースがある


    国民生活センター 「1カ月無料お試し」を解約したはずが、オプションサービスの料金を請求された

    【質問】

    • 1カ月のお試し期間は無料の動画視聴サービスに会員登録をしました。無料期間中に解約手続きをしたのに、申し込みの際に番号を入力したクレジットカードへ料金の請求がありました。調べたら、動画視聴サービスと一緒に気づかずに申し込んでいた、音楽聴き放題のオプションサービスの料金だとわかりました。全く利用していないのに、料金は発生するのか?

    【回答】

    • 無料お試しサービスの申し込みの際、他のオプションサービスも同時に申し込んでいることに気づかず、トラブルとなることがある。申し込んだサービスに解約漏れがあると、利用していなくても定額課金サービスとして料金を請求される。事前に契約内容、契約条件をしっかり確認しましょう。有料サービスを希望しない場合は、それぞれのサービスごとに解約方法をよく確認の上、確実に解約すること

    【解説】

     ★無料お試しサービスの解約トラブル

    • 動画や音楽の視聴、書籍の購読など、無料お試しの特典をうたうさまざまなサービスが宣伝されている。これらは多くの場合、最初に会員登録をして一定期間が経過するまでは無料だが、その後自動的に有料になる

    • 無料お試しサービスを申し込む際に、他のオプションサービスを一緒に申し込むことが条件となっていることがある。このような場合、質問事例のように、オプションサービスの存在に気づかず、解約忘れが生じることがある。また、サービスの利用の有無に関わらず料金が発生するため、不要な場合はオプションサービスを含め、自ら解約手続きをする必要がある

    • 全国の消費生活センター等には、以下のような無料お試しサービスの解約に関する情報が寄せられている
      • 「無料お試しの期間中に解約をしたはずなのに、その後も請求が続いている」
      • 「公式サイトでは退会方法がわからず、検索サイトから調べた方法で手続きをした。しかし、一部のサービスしか退会できていなかった。」

      ★解約トラブルを防ぐには
       申し込み前のチェックポイント

    • 無料お試しサービスを申し込む前に「何についての、どのような条件の契約か」を必ず確認する
      • 希望するサービス以外のサービスも契約となっていないか?
      • 契約期間、解約料などが設定されていないか?

    • 解約の際のチェックポイント
       申し込みの際に交付された書面やメール、公式ホームページを見て、解約について以下の点を確認しておく
      • どのような手順で解約するのか?
      • 解約の受付がWEBサイトや電話など特定の方法に限定されていないか?

    • また、複数のサービスを契約しているとき、事業者により、サービスを全て解約する場合と、部分的に解約する場合とで、手順が異なることがある

    • 不明な点があるときは、事業者に確認を取る。また、普段からクレジットカードの利用明細を見て、心当たりのない請求がないか、こまめにチェックする

    • お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談を


    【2019年5月】

    国民生活センター いつの間にか切り替えに 電気の契約切り替えトラブル

    【内容】

    • 知らない事業者から「今よりも電気料金が安くなる。電気料金の明細を教えてほしい」と電話があった。よく分からずに言われるまま検針票に書かれた番号などの情報を伝えると、封書が届いた。数日後、「書類は届いているか」と電話があり、そこで初めて封書は電気契約の切り替え手続きの書類であったこと、1週間前の電話で契約の申込みをしたことになっていたことが分かった(60歳代 女性)

    【ひとこと助言】
     電力の小売全面自由化以降、電話勧誘による電力切り替えに関するトラブルの相談が寄せられている

    • 電力会社等から電話を受けた際は、事業者名や内容をよく確認し、必要なければきっぱり断る

    • 切り替えに必要な住所や供給地点特定番号等の情報は、現在契約している会社が発行する検針票に記載されている。検針票の記載情報を伝えたところ、勝手に別の会社への切り替え手続きをされていたというケースもある。安易に検針票の記載情報は伝えないようにする

    • 困ったときは、お早めにお住まいの自治体の消費生活センター等(消費者ホットライン188)、もしくは経済産業省電力・ガス取引監視等委員会の相談窓口(03-3501-5725)に相談を


    国民生活センター 国民生活センターADR制度開始後10年の申請状況等について
    ▼[報告書本文] 国民生活センターADR制度開始後10年の申請状況等について
    • 2009年度に制度開始以降、申請件数はほぼ毎年度増加している。2009年には106件だったが、年々増加し、近年では年間170件以上の申請が寄せられている

    • 全手続終了事案のうち、実質的な手続が終了した事案(「取下げ」及び「却下」を除く)(以下「実質的な手続終了事案」という。)の和解率は64%、手続非応諾は11%、応諾後不調は24%。年度別に和解率をみると、6割弱~7割強と高水準で推移しており、近年は7割前後

    • 実質的な手続終了事案のうち手続に応諾した割合は、全年度の平均で89%。年度別にみても、常に8割を超えており、近年は9割強という高水準を維持している。国民生活センター紛争解決委員会事務局では、消費者の後見的役割として、事務局が手続に応じようとしない事業者への説得などを行っている

    • 結果概要の公表件数は年間100件以上であり、全手続終了事案の8割以上となっている。また、事業者名公表は年間おおむね10件以上行っており、全年度でみると公表事案のうち事業者名公表を行った割合は15%

    • 和解成立となった事案にもかかわらず、事業者が支払義務を履行しない場合について「義務履行の勧告」を実施しており、全年度の実施件数は23件。また、「義務履行の勧告」を行ったにもかかわらず履行しなかった事業者は、事業者名を公表している

    • 申請内容別にみると、「契約・解約」に関する申請が最も多く8割以上、勧誘に問題があったなどの「販売方法」が約42%、商品・役務等の品質を問題にした「品質・機能・役務品質」が約15%

    • 重要消費者紛争の類型別にみると、多数性(同種の被害が相当多数の者に及び、又は及ぶおそれがある事件に係る消費者紛争)に該当するものが9割以上

    • 商品・役務別に過去10年の累計でみると、「金融・保険サービス」が285件と最も多く、内訳をみると「生命保険」が88件、株、社債、投資信託等を含む「預貯金・証券等」が72件と続く。次いで多いのが、「運輸・通信サービス」の199件で、内訳は「放送・コンテンツ等」が95件、携帯電話サービスなどの「移動通信サービス」は45件。次に多いのが「教養・娯楽サービス」の161件で、内訳はサイドビジネスのために契約した講座などの「教室・講座」が87件と約半数

    • 申請に至る経緯を見てみると、消費生活センターの相談を経たものが1,172件で76%、消費者が直接申請したものが361件で24%。年度別に見ると、消費者が直接申請したものは制度運用開始当初は48%と約半数を占めていたが、その後、消費生活センターの相談を経たものが6~8割となり、近年は8割~9割と高い割合となっている

    • 申請人の性別は、男女ともに49%で、割合にかわりはない。申請人の年齢は、40歳代が最も多く21%、次いで20歳代が17%。それ以外は20歳未満、80歳以上を除いて、10%強

    • 全手続終了事案のうち、申請から手続終了までの日数(以下「処理期間」という。)の平均は、111.2日。内訳をみると、61~90日が26%と最も多く、次いで31~60日が21%。90日以内の終了は5割以上

    • 全手続終了事案のうち、1回以上期日開催を行った1,281件の平均期日開催回数は、2.2回。1回の期日開催で手続終了となった事例が4割を占め、次いで2回開催が25%で、1~2回の期日開催で終了するケースが6割以上。6回以上の開催は63件と全体の4%で、仲介委員が現地を確認する必要があった住宅に関する紛争など。なお、期日開催が0回であるものは、手続非応諾による不調や取下げ等


    国民生活センター 自転車に乗るときは必ずヘルメットを!
    • 事例
      • 自転車で坂道を下りている際、ブレーキがかからなくなり、コンクリートの側溝に頭から転落した。前頭部に長さ10センチの深い傷を負い、歯が3本折れ、手の関節を骨折した。ヘルメットはかぶっていなかった(当事者:8歳 女児)

    • ひとことアドバイス
      • 子どもがヘルメットをかぶらずに自転車に乗っていて転倒し、頭部などを打つ事故が報告されている
      • 警察庁によると、自転車乗車中の交通事故での死傷者に占める死者の割合は、ヘルメットをかぶっていないときは、かぶっているときに比べて3.3倍高くなり、頭部の損傷が重大な事故につながりやすいことが分かる
      • ヘルメットは、万が一の事故の際に子どもの頭を守るのに有効。子どもが自転車に乗るとき、乗せるときには、必ずヘルメットをかぶらせること
      • 自転車の不具合も事故につながる。定期的に保護者などが自転車の点検を。お店などで整備することも事故の予防に大切
    ▼警察庁 自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
    • 平成29年中の自転車関連事故(自転車が第一当事者又は第二当事者となった交通事故をいう)の件数は、90,407件で前年より430件減少

    • 自転車関連事故の件数は減少傾向にあるが、全交通事故に占める構成比は約20%前後で横ばい傾向が続いており、平成29年は構成比が前年と比較して増加

    • 自転車関連事故の相手当事者は、その約84%が自動車で最も多くなっている

    • 自転車と自動車の事故のうち、出会い頭衝突による事故が約54%で最も多く発生しており、このような事故では自転車側にも安全不確認や一時不停止等の違反が多く見受けられる

    • 警察では、自転車指導啓発重点地区・路線を中心に、自転車運転者の信号無視や一時不停止等に対し、指導警告を行うとともに、悪質・危険な交通違反に対しては検挙措置を講ずるなど、厳正に対処している。平成29年中は、約155万件の指導警告票を交付し、約1万4千件の交通違反を検挙

    • 交通ルール
      • 道路交通法上、自転車は軽車両と位置付けられている。したがって車道と歩道の区別があるところは車道通行が原則
      • 自転車は、道路の左側に寄って通行しなければならない
      • 歩道を通行する場合は、車道寄りの部分を徐行しなければならない。歩行者の通行を妨げるような場合は一時停止しなければならない
      • 飲酒運転・二人乗り・並進の禁止
      • 夜間はライト点灯
      • 交差点での信号遵守と一時停止・安全確認
      • 幼児・児童を保護する責任のある方は、幼児を幼児用座席に乗せるときや幼児・児童が自転車を運転するときは、幼児・児童に乗車用ヘルメットをかぶらせるようにする

    • 平成29年中の自転車と歩行者の事故により、歩行者が死亡又は重傷となった事故のうち、損害賠償責任保険等の加入が確認された自転車運転者は約60%にとどまった

    • 交通ルールを遵守して事故を起こさないようにするのはもちろんだが、それでもあなたやあなたの家族が交通事故を起こしてしまう可能性はある。自転車による交通事故でも、自転車の運転者に多額の損害賠償責任が生じるおそれがあるので、生じた損害を賠償するための保険等に加入するようにする

    • 平成29年中の自転車乗用中の負傷者の人身損傷主部位は、脚部、胸部である場合が多く、自転車乗用中の死者は頭部損傷によるものが多くなっている

    • 自転車乗用中の乗車用ヘルメット非着用時の死傷者に占める死者の割合(致死率)は着用時に比べて約3.3倍高くなっており、頭部損傷が重大な事故につながりやすいことが確認された。幼児・児童に自転車を運転又は同乗させるときは、ヘルメットの着用を徹底してください。また、他の自転車利用者、特に中学生、高校生や高齢者はヘルメットをかぶるようにする