5分でわかる!内部通報制度認証

2018年5月に消費者庁が公表した「内部通報制度認証」の特徴や疑問について概要を解説いたします。
(最終更新日 2018年6月4日)

内部通報制度認証とは?

「各事業者の内部通報制度の実効性の向上を円滑に図っていくため、事業者自らが自身の内部通報制度を審査した結果を登録する「自己適合宣言制度」と中立公正な第三者機関が事業者の内部通報制度を審査・認証する「第三者認証制度」の二つの制度から成ります。

これまでの経緯「設置の議論から実効性の検証へ

いわゆる「内部通報ガイドライン」の項目は全て遵守しなければならないのでしょうか。

  • 「必ずしもガイドラインの各項目に例示されている個々の具体的施策の実施の有無を問うのではなく、各項目の本質的な趣旨に適った取組を、各事業者が実情・実態に応じて行う」とあります。

ホットラインだけではなく、セクハラ相談窓口など複数の窓口があるのですが。

  • 「それぞれの内部通報制度ごとに別個に審査対象とすることとし、いずれの内部通報制度について申請をするかは、審査を受ける事業者が任意に選択できる」とあります。

審査基準はどのようなものでしょうか。

  • 「制度の整備・運用に当たって必須であるといえる「P」(制度設計)及び「D」(整備された制度・規程等にのっとった取組の実施)については全ての場合に求めることとし、より質の高い取組のための「C」(実施した取組の評価)及び「A」(評価結果を踏まえた維持・改善)については、より進んだ取組を目指す事業者の場合に審査対象とする」とあります。そのため、まずは、「P」(制度設計)及び「D」(整備された制度・規程等にのっとった取組の実施)への対応が求められます。

内部通報規程、細則、内規、マニュアルなどが整っていないのですが。

  • 「『P』(制度設計)の裏付けとなる文書等については、個々の審査項目の性質によっては、必ずしも、内部規程に明文化されたルール等に限られない場合もあると考えられ、当該項目に係る取組に対する組織としての継続性・一貫性・安定性等が看取できる何らかの一定の文書等が確認できれば可」とあります。
    →理想的な状態は、こうした文書等が整備されていることですが、まずは現状把握をしていただき、実態に即して文書等を整備されることをお勧めします。文書等が先行して実態が伴わないことは避けたいところです。

PDCAはどのようにレビューされるのでしょうか。

  • 現時点では、具体的な内容は開示されていませんが、「評価に当たって用いる裏づけとなる資料(エビデンス)」が示されています。
【制度設計】
(P)のエビデンス例
根拠となる規定等が挙げられています。
【実施】
(D)のエビデンス例
記録・報告書が中心になる見込みです。「周知・研修の計画書、実施結果の記録、使用した資料・教材」、「担当者用詳細マニュアル、規程やマニュアルに従った各種取組の記録」、「体制図、内部通報制度の機能ごとに責任者や権限分掌」などが挙げられています。
【評価】
(C)のエビデンス例
認知度・理解度アンケート結果、e ラーニング結果、担当者の関連資格取得状況、監査・外部評価結果」、「社員への信頼性アンケート結果」などが挙げられています。
【維持・改善】
(A)のエビデンス例 
「評価結果等を踏まえ、明文化や実施内容の見直しに係る検討結果、改善計画、改善措置等によって裏付けられた報告書」が挙げられています。

「内部通報制度認証」に有効期間はありますか。

  • 「自己適合宣言については1年、第三者認証については2年」が想定されています。

その他に気を付けるべき点はありますか。

  • 「子会社等におけるリスクは自社のリスクにも成り得ること、親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制整備が求められていることなどにも鑑みると、子会社等の内部通報制度の実効性の向上に係る取組項目を設けることも考えられる。」
  • 「取引先におけるリスクは自社のリスクにも成り得ること、企業行動憲章やCSR調達等において様々な事業者が取引先に対し内部通報制度の適切な整備・運用を求めている現状などにも鑑みると、取引先の内部通報制度の整備促進を可能な範囲で促すような取組項目を設けることも考えられる。」
    →ただし、これらは、あくまでも「実情に応じて」検討されるべきものとの位置づけかと見受けられます。
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