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【イベントレポート】SPクラブ危機管理セミナー「切迫する北海道における災害の現状とBCP策定の基本~感染症対策も踏まえて~」を開催しました

2021.07.01
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SPクラブ危機管理セミナー「切迫する北海道における災害の現状とBCP策定の基本~感染症対策も踏まえて~」 イメージ画像

2021年6月11日に開催された本セミナーでは、北海道における災害を踏まえてBCP策定の基本や感染症対策について解説しました。

セミナー概要

講師:総合研究部 専門研究員 大越 聡

1.BCP(事業継続計画)策定と危機管理の基本
2.過去の災害に学ぶ防災対策の意外な盲点
3.北海道における災害予測の現状~政府の新想定を踏まえて
4.企業の先進事例にみるBCPの在り方
5.BCP見直しの手法と効果的な訓練
6.企業における最低限の安全配慮義務とBCP
7.新型感染症対策BCPと災害対応

講演

1.BCP(事業継続計画)策定と危機管理の基本

危機管理の基本は「予測・予防・対応」の三原則です。札幌市の防災計画を見てもこの三原則で考えられています。また、BCP(事業継続計画)の基本やBCPにおけるリスクマップの考え方について解説しました。

2.過去の災害に学ぶ防災対策の意外な盲点

熊本地震や常総市水害での事例を見ながら、うわさや自身の経験に惑わされずに、科学的、客観的な知見をベースにしたリスクアセスメント(評価)で被災の可能性を考えることが必要であることを解説しました。

ハザードマップは2011年の東日本大震災以後に大きく改定されました。ハザードマップ改定に伴い被害想定を大幅に見直した自治体もあるため、最新のハザードマップを入手し分析することが大切です。また、過去日本で発生した巨大地震や北海道で発生した巨大地震についても解説しました。

3.北海道における災害予測の現状~政府の新想定を踏まえて

全国地震動予測地図や市町村の防災計画から、北海道における災害予測について解説しました。「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域」では繰り返し大きな地震や津波が発生していることから検討対象地震として8つの地震を選定しています。札幌市の地域防災計画を見ながら、被害想定や帰宅困難者数などについて言及しました。

4.企業の先進事例にみるBCPの在り方

企業内で同じ地域に住んでいる社員で災害時も助け合えるようなチーム体制を築いている企業や、BCPを作るためのマニュアルを策定し全社に展開している企業など、BCP先進企業の事例を紹介しました。

5.BCP見直しの手法と効果的な訓練

BCPを効率的に見直す考え方として3つの観点を紹介しました。「形式的見直し」として、最低限毎年、組織形態・人事を最新の内容に更新させること。「形骸化防止のための見直し」として、新たなシステム導入等に伴ってBCPも更新させること。「強化に向けた見直し」として、一連の対応を総括ないし訓練を通じて実効性や対応力の強化・修正を行うこと。

効果的な訓練を実施するために、「演習」と「訓練」の違いを把握し、目的を明確化するなど、効果的な演習のポイントについて解説しました。

6.企業における最低限の安全配慮義務とBCP

東日本大震災の判例をみると、大災害発生時においても企業における「安全配慮義務」の存在が肯定されています。安全配慮義務を果たすうえで、予見可能性と結果回避可能性や科学的知見が主な論点となります。ハザードマップに記載されている事項は科学的知見となり得ます。また、最低限の安全配慮義務として日ごろから検討を重ねておくべき事項についても解説しました。

7.新型感染症対策BCPと災害対応

新型コロナウイルスのこれまでの経緯や特性を振り返り、対策本部の立ち上げ時期や対策本部組織例などについて解説しました。また地震対応における感染症対策についても言及しました。そして、今後新しく感染症対策BCPを策定するために、現在の新型コロナ対応の記録を残しておくことが重要であると述べています。

お客様の声

  • 安全配慮義務の判例などは興味深い内容でした。
  • コロナの記録を残したいと思います。

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