危機管理トピックス
更新日:2026年6月8日 新着26記事
【もくじ】―――――――――――――――――――――――――
金融庁
- 金融庁 金融行政モニター委員と金融庁幹部との意見交換会(令和8年3月31日)議事要旨
- 金融庁 証券監督者国際機構(IOSCO)による最終報告書「資本市場におけるAI利用に関する監督ツールキット」の公表について
財務省
- 財務省近畿財務局 株式会社クロサイに対する行政処分について
警察庁
- 警察庁 いわゆる「闇バイト」の危険性について
- 警察庁 令和8年4月末の特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)
- 警察庁 金融機関が行う預貯金口座の不正利用等防止の取組に係る広報について(金融庁等と連携した啓発)
- 警察庁 佐賀県警察に対する特別監察結果報告書
内閣官房
- 内閣官房 中東情勢に関する関係閣僚会議(第9回)議事次第
内閣官房
- 環境省 令和8年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)
林野庁
- 林野庁 令和7年度森林・林業白書 概要
水産庁
- 水産庁 令和7年度 水産白書 概要
内閣府
- 内閣府 第4回 人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会
国民生活センター
- 国民生活センター 住環境の改善と筋力アップで家庭内転倒事故防止!
- 国民生活センター エアコン修理のトラブルに注意!-ネット広告で「安い」「即日対応」の業者に修理依頼したけど直ってない!-
- 国民生活センター 依然として多い葬儀サービスの料金トラブル-「家族葬だから安い」と思っていませんか?-
厚生労働省
- 厚生労働省 タイ王国との育成就労制度に関する協力覚書(MOC)に合意しました~育成就労制度に関する初の協力覚書を作成~
経済産業省
- 経済産業省 「経済産業政策新機軸部会第5次中間整理」を公表します
- 経済産業省 一般海域における占用公募制度の運用指針」を改訂しました
- 経済産業省 「ファミリーガバナンス・ガイダンス」の公表について
総務省
- 総務省 総務省ホームページを模倣した偽サイトにご注意ください!
- 総務省 総務省統計局をかたった不審メールの注意喚起
- 総務省 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会 青少年保護ワーキンググループ(第5回)配布資料
国土交通省
- 国土交通省 第21回水害サミットを開催~水害を経験した市町村長が防災・減災のあり方を全国に発信します~
- 国土交通省 ドローンの多数機同時運航を安全に行うためのガイドラインを改訂~ドローンの事業化を強力に推進していきます~
- 国土交通省 「エコレールマーク」の認定について
- 国土交通省 賃貸住宅管理業者及び特定転貸事業者への全国立入検査結果(令和7年度)について~法令遵守の徹底に向けて実施した立入検査の結果を公表します~
~NEW~
金融庁 金融行政モニター委員と金融庁幹部との意見交換会(令和8年3月31日)議事要旨
- 日本に拠点を持たない海外事業者に対する金融規制(特にペナルティ)に関する域外適用・エンフォースメント
- 金融行政モニター委員:日本に拠点がないと、無登録営業等の違反行為をしても、日本の刑事訴訟の対象とならないため、訴追できず、従って没収もできないと理解している。海外の事例などを研究して、例えば海外事業者に対する裁判所による禁止・停止命令、あるいは課徴金、行政没収等の導入について少なくとも検討はすべきではないか。特に、暗号資産については、組織的犯罪処罰法の改正によって、検察官への移転による没収方法が定められたが、その運用についてはなお検討の余地があるのではないか。
- 当庁幹部:域外適用は非常に頭の痛い論点であり、特に暗号資産分野ではどう実効性を担保するかが課題。足元、金融審議会の「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」においてご議論をいただいたところ、暗号資産取引に係る規制を金商法へ移すことにより、無登録業者への対応が強化され、証券取引等監視委員会による課徴金納付命令の勧告や裁判所への緊急差止命令の申立てができるようになるとともに、EMMoU(証券監督者国際機構(IOSCO)が策定した各国証券監督当局間の協議・協力及び情報交換に関する強化された多国間覚書)に基づく海外当局との調査協力が強化されて海外に対する執行面での助けになる側面はあると思われる。
- 暗号資産規制の根拠法移行(金商法)に伴う「暗号資産の定義」の妥当性
- 金融行政モニター委員:暗号資産に関する規制の根拠法が資金決済法から金商法へ移行するに当たって、暗号資産の定義を現行のまま使う前提となっている。現行の定義・ルールは暗号資産が決済のために用いられることを前提として整備されてきた。他方、移行の一つの理由として、暗号資産が資金決済の手段としてだけ使用されているわけではなく、むしろ投資対象として使われている実態を踏まえてということがある。現状、何等か問題が生じているわけではないが、暗号資産に該当しなければ金商法が適用されず、無登録業者規制などの実効性にも影響するため、暗号資産に該当するか否かという論点がより一層問題になる事例が増えてくる可能性がある。移行後の実務の状況を見ながら、暗号資産の定義について慎重に見極めていく必要あり。
- 当庁幹部:暗号資産の定義は、現時点において実務上一定程度ワークしており、金商法への移行時に混乱を生じさせない観点から同一定義を使用しているところ。移行後の実務動向を注視し、投資者保護の観点から過不足がないか、法令適用の状況も見ながら必要に応じ検討していきたい。
- ステーブルコイン規制の基本構造
- 金融行政モニター委員:日本は世界に先駆けてステーブルコインに関する規制を導入したが、その後、各国でもステーブルコイン規制の整備が進む中、日本の規制の基本構造との整合性を改めて確認すべき。さらに、資金移動業者がパーミッションレス型の分散台帳を用いて発行する例があるが、必ずしも資金移動業者がステーブルコインを発行することを明確に念頭において議論をしていたわけではなかったことから、現行の資金移動業規制がそのようなステーブルコインのリスクに見合ったものとなっているか、国際的なルール規制の進展等も踏まえて再検討する余地があるのではないか。
- 当庁幹部:資金決済法の令和4年改正時点ではパーミッションレス型分散台帳を用いたステーブルコインの発行は具体的に見られていなかったが、法制的には将来的にも対応し得るよう設計されていると承知している。米国等で信託受益権型が主流でない点は理解しているものの、諸外国の規制の整合性や状況を踏まえつつ、必要な制度設計は行ってまいりたい。
- サステナビリティ投資
- 金融行政モニター委員:米国を中心にサステナ投資の実績は落ち込んできているが、日本では金融庁のリーダーシップもあり、証券投資においても融資においてもそれほどの落ち込みは見られない。今後、サステナビリティを推進していくためには、本来何を解決すべきか、金融は何をすべきかを改めて確認する時期にあるかと思う。環境問題でいえば負の外部性の解決が本質。ここ数年、業界全体として欧州の各協会・団体が新たに基準を作ったから追いかける姿勢が目立った。本来の課題と金融の役割を考えるべき。
- 当庁幹部:日本は極端な理想主義に寄り過ぎず進めてきた面もあり、足元の海外の変化があってもこれまで通りのことをきちっとやってきている。本来の課題と役割を考えるべき時期に来ているというのはその通り。「欧州を追えば良い」という時代は終わっており、そうした認識を事業者が持っているのであれば問題。欧州では金融規制の中に環境政策も含めた公共政策を取り組んできた側面があり、欧州当局も反省し是正してきている。金融分野は経済活動としても回っていかないといけない面があり、負の外部性を如何に克服していくかは金融規制だけでは対応しきれなく他の省庁所管に属する部分もある。
- 生命保険募集人の資質(知識・倫理)と資産形成商品の拡大を踏まえた横断的資格・不適格者対応
- 金融行政モニター委員:生命保険募集人に関する不祥事は特定の会社に限った問題なのかが気になっている。募集人の資格制度は、生命保険協会が資格試験を実施し金融庁に登録するという建付けになっているが、証券外務員の資格制度と比較しても、試験の内容や違反行為をした者に対する処分体制は十分とは言えないように思える。保険会社でも資産形成商品(投資商品)を扱うようになっており、その場合、顧客から託される金額は格段に大きい。資産形成商品を取り扱う者の業界横断的な資格の創設や、職業倫理上の問題行為があった者を金融業界で働かせないための制度づくりが必要ではないか。
- 当庁幹部:生命保険募集人については我々としても問題意識は強く持っている。募集人の資質の問題だけでなく、入口の試験・継続教育・管理、会社内の報酬の在り方やガバナンス等、複合的論点として確認し、必要な手直しを進めたい。
- 事業性融資推進法に基づく「企業価値担保権」導入と、地域金融機関(地銀等)への指導
- 金融行政モニター委員:企業価値担保権は評判が良くない。個人的にはフローティングチャージという概念を法制度に盛り込むこと自体は悪くはないと考えているが、「なぜ信託しなければならないのか」といった根本的な批判もあり、風当りが強い。また、1990年代の金融業界にとって厳しい時代だったことを踏まえると、地銀が対応できるのか心配。事業性融資推進法は、銀行が企業価値を常に評価しながら企業と一緒に走る設計であることから、地銀が複数案件を抱えて対応していくのは難しいのではないかと危惧している。
- 当庁幹部:不安の声があるのは承知している。インフレ下で資金需要が増える中、担保価値依存から事業性評価へ軸足を移すことは重要であり、そのための枠組みとして企業価値担保権を作った。役所だけで運用は考えられず、民間金融機関と一緒に考える必要があることから、三メガ・地銀・信金等の融資企画担当者等を交え、計11回の勉強会を開催し、コベナンツ設定方法や債務者格付等細かい議論をしている。こうした議論の結果を近く公表予定。また、金融機関には、拙速に件数を追う必要はないことを強く伝えている。まずは取り組める金融機関から取り組んでいただき、知見を蓄積させていきたい。
- 資金決済分野の「グランドデザイン」と、規制変更時の業界への背景等の説明不足
- 金融行政モニター委員:資金決済法が改正された際、弁護士事務所の顧客から「どうしてこうなったのか、今まで問題なくやってきたのに」と言われた。金融庁は将来的に資金決済がどうあるべきかというイメージ(グランドデザイン)を業界に示せていない。金融育成庁として日本では具体的にどうやっていくかの配慮が足らない。もう少し競争の激しい国際金融社会の中で日本を代表する国家公務員としての気概を持つべきではないか。
- 当庁幹部:グランドデザインの観点では、平成30年6月の金融制度スタディ・グループの中間整理(同一機能・同一リスクには同一規制等)を踏まえ、制度整備を進めている。また、FSB等で決まったから国内で対応するだけでなく、我々としてはその一歩先へ行きたいと考えており、国際ルールメイキングに日本として積極的に貢献し、日本の実務も踏まえた国際ルール形成を目指すという気概で取り組んでいる。金融庁としてもグローバルなルールメイキングに関与できる職員の育成に取り組んでいる。
- 当庁幹部:国際的な発言力を確保していくためには、当局の努力に加え、マザーマーケットで活躍する金融機関が国際競争力を維持してくことが重要であり、官民挙げての取組も必要である。官学民の共同研究に関しては、委員の先生方を前に僭越であるが、世界に通用するようなマクロ経済学者が我が国から出ていないというのが現状。金融分野についてはそこまでではないが、ぜひ「学」においてもそうした人材育成に取り組んでいただきたい。
- 当庁幹部:国家公務員としての気概は本当に大事である。昨年8月から「金融庁20年委員会」を立ち上げており、金融庁の職員がどうやって金融庁の目的を意識しながら働いていくかについて、幹部だけでなく、全職員で議論をしているところ。1年だけの取組ということではなく、継続していくことが重要であり、金融庁職員が気概を持って楽しく働けるようにしていきたい。
~NEW~
金融庁 証券監督者国際機構(IOSCO)による最終報告書「資本市場におけるAI利用に関する監督ツールキット」の公表について
▼ プレスリリース(Google翻訳) IOSCO、AI監督ツールキットを公表
- 国際証券監督者機構(IOSCO)は本日、資本市場におけるAI利用に関する監督ツールキットを公表しました。
- 本報告書は、規制当局に対し、規制対象機関が利用する人工知能(AI)ベースのシステムの監督・監視を支援するための実践的なツールキットを提供します。
- 本報告書は、証券市場当局が資本市場におけるAIへの適切な規制・監督対応、および投資家保護、市場の健全性、金融安定性への影響を含む、これらの技術から生じる潜在的なリスクを検討する際に役立つよう、段階的に実施されるアプローチの一環です。
- 本ツールキットは、IOSCOのこれまでのAIに関する取り組みに基づき、AIシステムのライフサイクル全体を網羅し、従来の機械学習(ML)モデルから生成型AI(GenAI)や新たなエージェント型AI技術まで、あらゆるシステムタイプに適用可能です。
- これらの技術の利用が投資プロセス、リスク管理、業務機能全体に拡大するにつれ、企業や顧客に重要なメリットをもたらす一方で、複雑性、透明性の低下、第三者への依存、ガバナンス上の課題といったリスクを新たに発生させたり、増幅させたりする可能性もあります。
- 本報告書は、監督監視を支援するための3つの補完的な層を提示しています。具体的には、以下のとおりです。
- 監督監視の対象となる潜在的なリスク領域
- 主要分野(ガバナンスとリスク管理、第三者およびアウトソーシングのリスク管理、情報開示、記録管理と報告)に対する監督監視のためのツール
- AIの導入と利用を監視するための指標、および関連情報を収集するためのエンゲージメント手法
- 本報告書には、オンサイト検査や監査を含む監督活動で直接使用できるよう設計されたツールキットの抜粋が別途付属しています。
- 本報告書の公表後、IOSCOは、資本市場におけるAIシステムのガバナンス、情報開示、記録管理および報告に関する新たな業界慣行に注目します。業界慣行の見直しに役立てるため、本報告書にはアンケート調査が含まれており、回答期限は6月26日です。IOSCOはまた、資本市場におけるAIの発展への対応において調整役を引き続き担い、金融安定理事会(FSB)を含む他の関連国際機関との連携を図ります。
- AIを活用したサイバー攻撃能力の最近の進展を踏まえ、IOSCOは、これらの能力が脅威の進化を著しく加速させ、既存の攻撃手法の速度、範囲、規模を拡大させる可能性があると指摘しています。そのためIOSCOは、こうしたAI主導のサイバーリスク、そしてより継続的な評価と対策の必要性を、金融市場におけるAIに関する継続的な取り組みにどのように反映させるべきかを検討しています。金融市場参加者は、こうしたリスクに常に警戒し、脆弱性を特定し、是正するために、適時かつ積極的な措置を講じるべきです。
- ジャン=ポール・セルヴェ、IOSCO理事会議長
- 「資本市場への人工知能の統合が進むにつれ、監督当局は、新たなリスクを評価しつつ、イノベーションを支援し、市場の健全性と投資家保護を確保するための、実用的かつ適切なツールを備えることが求められています。」
- ハンゾ・ファン・ベウセコム、IOSCOフィンテック・タスクフォース(FTF)議長兼オランダ金融市場監督機構(AFM)理事会メンバー
- 「このツールキットは、急速に進化するテクノロジーに対応し、監督アプローチを強化するというIOSCOの継続的な取り組みを反映しています。金融市場におけるAIシステムの利用拡大に伴うリスクに対処するための、当局向けの実践的なガイダンスを提供します。」
- リム・トゥアン・リー氏(IOSCOフィンテックタスクフォース(FTF)元議長(2022年3月~2026年4月)、シンガポール金融管理局資本市場グループ副マネージングディレクター)
- 「このツールキットは、フィンテック・タスクフォースによる2年間の取り組みの集大成であり、重要な節目となります。資本市場監督当局の監督体制を強化するための重要な一歩であり、責任あるイノベーションを促進しつつ、強固な監督を支援するというIOSCOの継続的な取り組みを示すものです。」
~NEW~
財務省近畿財務局 株式会社クロサイに対する行政処分について
- 株式会社クロサイ(奈良県生駒市、法人番号8150001023721)(以下「当社」という。)に対する検査の結果、以下の問題が認められたことから、証券取引等監視委員会より行政処分を求める勧告が行われた。(令和8年5月19日付)
- 顧客のため忠実に投資助言業務が行われていない状況
- デイトレ銘柄の投資助言前に当該銘柄を買い付け、投資助言後に売り付ける行為
- 当社は、月曜日から木曜日の株式市場の取引終了後、翌日のデイトレード(同一の取引者が、ある銘柄を買い、その銘柄をその日のうちに売却するような売買)で利益が見込めるとする銘柄(国内上場株式、以下「デイトレ銘柄」という。)の買付けを推奨する投資助言を行っており、自社ウェブサイトにおいて顧客に配信している。
- こうした中、当社における投資助言者である甲(以下「甲助言者」という。)は、令和6年6月から同7年9月までの間に自己名義の証券口座を利用し、自己の計算において行った取引のうち、投資助言を行ったデイトレ銘柄の29銘柄について、顧客への助言前に同銘柄を買い付け、自身が保有している銘柄であることを顧客に隠して買いを助言し、助言後に売り付ける取引を31件行っていた事実が認められた。
- なお、上記取引による利益は、上記31件のうち22件で計約100万円(損失は9件で計約98万円)となっている。
- 上記の行為を防止する態勢を構築していない状況
- 当社は、社内規程において、利益相反取引を防止するため、役職員が自己の計算により国内上場株式等の取引(以下「自己取引」という。)をする際、コンプライアンス部長に申請を行い、承認を得なければならないと定めている。
- しかしながら、甲助言者は、自己取引を行っているにもかかわらず、申請を一切行っていない。また、コンプライアンス部長は、当社代表取締役から上記社内規程に係る業務に関する指示を受けておらず、自身の担当業務との認識がなかったことから、当該業務を一切行っていない。
- さらに、当社代表取締役は、甲助言者の自己取引を認識していたにもかかわらず、取引内容の確認及び上記社内規程に基づく申請をするよう指示していないほか、当該事実の隠蔽を図っており、法令等遵守意識が欠如している。
- このように、当社においては、当社代表取締役の法令等遵守意識が欠如しており、役職員の自己取引に係る利益相反取引を防止するためのけん制機能が全く発揮されていないなど、上記アの行為を防止するための内部管理態勢を構築していない状況であった。
- 上記1.(1)の行為は、顧客に推奨したデイトレ銘柄の情報を利用して顧客の利益よりも自身の利益を図るために行われたものであり、利益相反の観点から問題があるほか、上記1.(2)のとおり、当該行為を防止する態勢を構築していない上、当社代表取締役が甲助言者の自己取引の隠蔽を図っている状況は、当社の顧客をないがしろにし、顧客の信認を裏切るものである。
- このような当社の状況は、顧客のため忠実に投資助言業務を行っていない状況と認められ、金融商品取引法(以下「金商法」という。)第41条第1項に規定する「忠実義務」に違反するものと認められる。
- デイトレ銘柄の投資助言前に当該銘柄を買い付け、投資助言後に売り付ける行為
- 著しく事実に相違する表示のある広告をする行為
- 当社は、自社ウェブサイトの広告において、実際は顧客に銘柄名を紹介したのみであるにもかかわらず、事実に反して、当社が買付日や買付価格等を助言し、顧客が利益を得たかのように表示した。
- これは、広告の作成等を行う当社代表取締役自身の法令等遵守意識が欠如しており、当社代表取締役が広告審査態勢を十分に整備しておらず、法令等諸規則を遵守する観点から、自社ウェブサイト等の広告について審査を行っていないことに起因して発生したものと認められる。
- 上記2.の行為は、投資助言業に関する広告において、助言実績に関する事項について、著しく事実に相違する表示を行うものであり、金商法第37条第2項に違反するものと認められる。
- 顧客のため忠実に投資助言業務が行われていない状況
- 以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については金融商品取引法第52条第1項の規定に基づき、下記(2)については同法第51条の規定に基づき、行政処分を行った。
- 業務停止命令
- 新たな投資顧問契約(契約金額の増額を伴う変更契約を含む。)の締結に係る勧誘・契約締結を令和8年6月1日から同年8月31日まで停止すること。
- 業務改善命令
- 不適切な広告の掲載を直ちに停止すること。
- 本件の発生原因を分析し、適切な業務運営態勢及び内部管理態勢の構築を含む再発防止策を策定・実施すること。
- 役職員による不適切な行為を防止するための実効性の高い再発防止策を策定し、速やかに実施すること。
- 本件法令違反行為の責任の所在を明確にすること。
- 全ての顧客に対し、今回の行政処分の内容を説明し、適切な対応を行うこと。
- 上記(1)から(5)の対応状況について、令和8年7月1日までに書面により報告するとともに、上記期限にかかわらず、当局の求めに応じ随時書面で報告を行うこと。
- 業務停止命令
~NEW~
警察庁 いわゆる「闇バイト」の危険性について
▼ 今後の幸せな人生のために~闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこと~(メッセージ)
- 必ず捕まります
- 逮捕されるまでこき使われます。
- 強盗をして人が亡くなれば死刑か無期拘禁刑。見張り役でも同罪です。闇バイトを他の人に紹介しただけでも捕まります。
- 先輩、友達からの誘いでも応じてはいけません
- 犯行グループは、誰でもいいから身代わりとなる都合のいい使い捨てを求めています。お金が払われると思ったら大間違いです。
- 未成年だから罪が軽いなんてことはありません。
- 銀行口座やスマホを売ってはいけません
- 通帳やキャッシュカードを売ることは犯罪です。
- 二度と銀行口座を作れません。
- スマホやSIMカードを勝手に売ることも犯罪です。
- 外国に渡航すれば、二度と戻れなくなるかもしれません
- 監禁され、暴力を振るわれることもあります。命を落とすかもしれません。
- 今ならまだ引き返せます
- 個人情報を送ってあなたや家族の安全を脅かされても、すぐに110番してください。警察はあなたと周りの方の安全を必ず守ります
▼ 今後の幸せな人生のために~闇バイトで人生を棒に振らないために知っておくべき5つのこと~(事例集)
- 警察は犯人を必ず捕まえます
- 匿名・流動型犯罪グループによるものとみられる犯罪(※)について警察では、令和7年中に1万2000人以上を検挙。このうち少年は1300人以上を検挙しています。(※)匿名・流動型犯罪グループによるものとみられる犯罪のうち、資金獲得犯罪(詐欺、窃盗、薬物事犯、強盗、風営適正化法違反等)の検挙人員は12,178人(うち少年1,322人)。
- 関東1都3県において発生した一連の強盗事件では、18事件中18事件55名(のべ93名)を逮捕。
- 指示役4名と、全ての事件で全ての実行役を逮捕しています。
- 重い刑罰が待っています
- 刑法 第240条(強盗致死傷)
- 強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の拘禁刑に処し、死亡させたときは死刑又は無期拘禁刑に処する。
- 「少年だから」では済まされない
- 東京都狛江市の住宅で女性に暴行を加えて死亡させた上、高級腕時計など4点を奪うなどとした犯行当時19歳の実行役は懲役23年の実刑判決を受けました(東京地裁)。
- 先輩や友達からの誘いでも絶対にやってはいけません
- SNS上でつながった知らない人からの誘いはもちろん、親しい先輩や友達からの紹介であったとしても、絶対に応じてはいけません。
- 友達から誘われた事例
- 少年は、闇バイトをしていた同級生に誘われて別の友達を誘って闇バイトに参加。指示役からの指示を受け、住宅の窓ガラスを割って侵入し、住人の男性を殴って怪我を負わせた。少年らは強盗致傷罪で逮捕された。
- 金に困った少年が、地元の先輩に相談したところ、「闇バイト」を紹介され、窃盗目的で建物に入るも失敗。失敗を責められ、共犯者から車で連れ回された上、「納得がいくお金を払うまで、家には帰らせない」「お金を払えないならカンボジアに連れて行く」などと現金を脅し取られた。
- お金を払われると思ったら大間違い
- 少年は、友達から「一緒に仕事してくれないと俺が殺される。殴られて鼻を折られた」などと闇バイトに誘われた。少年は、報酬が支払われる約束のもと、特殊詐欺の受け子を行ったが、報酬は一切支払われなかった
- 銀行口座を売ろうとして巻き込まれたトラブル
- 少年はSNSで知り合った男と、新しく口座を作って売る約束をして、口座を開設した。
- その後その男の仲間から「口座を売らなかった時の担保として5万円をくれ」などと要求され、別の仲間からは「金をどうにかして用意しろ」「個人情報さらすぞ」と脅されるなどトラブルに発展した。
- 少年の寝室にあった銀行の封書を母親が見つけたことで口座開設が家族に発覚したため、少年は正直に事情を話し、警察に相談することとした。
- SIMカードを不正に転売した事例
- 中学生や高校生のグループが携帯電話会社のシステムに不正にログインし、多くのSIMカードを不正に契約して転売し、そのうちの一部が詐欺事件に利用された。中学生らは逮捕された。
- 海外渡航した人が証言した、悲惨な現実
- 連れて行かれた詐欺拠点は塀が高く有刺鉄線が張り巡らされていた出入口には銃を持つ警備員がおり、自由に出入りはできない状態であった
- スマホもパスポートも取り上げられた
- マシンガンで武装した者が監視する建物に連れて行かれ、詐欺をさせられた
- ノルマが課され、出来なければスタンガンで暴行される人がいた
- 詐欺をやりたくないと言ったら
- 逃げて暴行を受けた日本人の写真を見せられ脅された
- 拳銃や警棒を持って脅された
- 「お前の右腕を落として監禁する」、「臓器を売るぞ」、「家族を殺す」と脅された
- 暴行を受けて骨折した
- ミスをするとアルコールをかけられ火をつけられた
- 睡眠薬を大量に入れたビールを飲ませられ泡を吹いて壁に頭を打ちつけられた
- 自分が吐いたご飯を食べさせられた
- ぼこぼこに殴られ血を流しながら土下座をさせられた
- 「闇バイト」に応募したら、身分証や自分の顔写真等を送るよう求められます。送信してしまうと、指示に従わなければ自分や家族に危害を加えるなどと脅迫され、逃れられずに犯罪に加担させられるケースが多くあります。
- 自分や家族の身が脅かされたら、あるいは自分自身が犯罪に巻き込まれそうだと気づいたら、すぐに相手から逃げ、110番通報してください。
- 警察ではそうした方等から相談があった場合には、必ず保護し、皆さんやご家族の安全を確保します。
- 警察による保護措置
- 保護の呼び掛けを実施して以降(令和6年10月~)、多くの人が警察に通報・相談し、警察では699件の保護措置を講じています(令和8年5月末時点)。
- 当事者の年代別の割合では、10代が全体の約3割、20代が全体の約4割となっています。
- これまで保護された方々は、誰1人として襲われていません。
~NEW~
警察庁 令和8年4月末の特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)
- 令和8年4月末における特殊詐欺の概要
- 認知件数 14,898件、被害額 1,260.0億円(前年同期比+2,965件、+9億円)
- 手口別の認知件数・被害額
- SNS型投資詐欺 4,381件(+2,708件) 592.5億円(+401.1億円)
- ニセ警察詐欺 3,058件(+134件) 325.2億円(+69.8億円)
- SNS型ロマンス詐欺 1,662件(+64件) 171.8億円(+18.6億円)
- 架空料金請求詐欺 2,086件(+144件) 53.1億円(+5.2億円)
- オレオレ詐欺 1,130件(-10件) 41.7億円(-4.7億円)
- 還付金詐欺 906件(-303件) 19.4億円(-3.5億円)
- 交際あっせん詐欺 224件(+123件) 8.3億円(+5.5億円)
- キャッシュカード詐欺盗 472件(+79件) 5.1億円(+0.0億円)
- 金融商品詐欺 119件(+63件) 15.3億円(+8.9億円)
- 融資保証金詐欺 111件(-41件) 0.8億円(-0.8億円)
- 預貯金詐欺 323件(-305件) 3.1億円(-3.3億円)
- ギャンブル詐欺 15件(+4件) 0.6億円(+0.5億円)
- その他の特殊詐欺 411件(+305件) 23.1億円(+20.7億円)
- 合計 14,898件(+2,965件) 1,260.0億円(+517.9億円)
▼ ニセ警察詐欺の特異な手口
- 性的な被害を伴う手口
- ニセ警察官が、金銭の要求とともに、犯罪の嫌疑を晴らすなどの名目により
- 身体特徴の確認のため、裸になること
- 行動確認のため、入浴中やトイレ時を含めた常時ビデオ通話
- といったわいせつな行為を要求する事案が確認されている。
- 令和7年中に発生した事案について、令和8年4月末時点で都道府県警察から警察庁に報告があったものは247件(未遂・相談事案を含む。)。
- ニセ警察官が、金銭の要求とともに、犯罪の嫌疑を晴らすなどの名目により
- 金地金をだまし取る手口
- ニセ警察官が、「あなたに逮捕状が出ている」「身の潔白を証明するには、資産の提出が必要」などと言って金地金(金塊、インゴット)をだまし取る事案が確認され、高額な被害が発生している。
- 特殊詐欺全体での被害は、認知件数は173件、被害額は60.2億円であり、ニセ警察詐欺では、認知件数は163件、被害額は58.2億円で認知件数、被害額ともに9割を占める。
▼ 令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(確定値)
- 特殊詐欺の概要について
- 特殊詐欺の認知件数は、27,832件(+6,789件、+32.3%)
- 被害額は、約1,423.1億円(+704.3億円、+98.0%)
- 前年に比べて認知件数、被害額ともに著しく増加。
- 主な要因
- 警察官等をかたり捜査(優先調査)名目で現金等をだまし取る手口(以下「ニセ警察詐欺」という。)による被害が顕著であり、認知件数は11,014件、被害額は1,005.0億円で、総認知件数に占める割合は39.6%。
- オレオレ詐欺に含まれるニセ警察詐欺の認知件数は10,859件で、オレオレ詐欺の認知件数14,489件に占める割合は74.9%。
- この手口は令和6年後半頃から被害の増加が顕著であり、令和7年の総認知件数及び被害総額が前年に比べて著しく増加している主たる要因。
- SNS型投資詐欺の概要について
- SNS型投資詐欺の認知件数は9,523件(+3,110件、+48.5%)、被害額は1,288.0億円(+416.9億円、+47.9%)と認知件数、被害額ともに前年に比べて増加。
- 主な要因
- 当初の接触手段は、バナー等広告が3,785件(+884件、+30.5%)、ダイレクトメッセージが3,549件(+1,416件、+66.4%)と、ダイレクトメッセージを当初の接触手段とする被害が増加しており、これらが全体の約8割を占める。
- YouTube及び投資のサイトにおけるバナー等広告、Instagram、LINE及びFacebookにおけるダイレクトメッセージを当初の接触手段とする認知件数の増加が、被害増加の主たる要因。
- 認知件数をみると、バナー等広告が令和7年3月以降増加傾向にあり、その内容は、著名人の画像や動画を無断で使用した広告が確認されており、「必ずもうかる」、「元本保証」などの文言を含む広告も見られた。
- SNS型ロマンス詐欺の概要について
- SNS型ロマンス詐欺の認知件数は5,645件(+1,821件、+47.6%)、被害額は546.4億円(+145.5億円、+36.3%)と、認知件数、被害額ともに前年に比べて増加。
- 主な要因
- 暗号資産送信型の認知件数は2,177件(+1,391件、+177.0%)、被害額は247.7億円(+162.2億円、+189.7%)。振込型における暗号資産振込と合わせると、一次的な主な被害金等交付形態が実質的に暗号資産であるものが総認知件数に占める割合は40.4%(+14.4ポイント)、被害総額に占める割合は48.6%(+22.2ポイント)。
~NEW~
警察庁 金融機関が行う預貯金口座の不正利用等防止の取組に係る広報について(金融庁等と連携した啓発)
- 警察庁では、金融庁等と連携し「金融機関は詐欺被害防止のため、インターネットバンキング利用者への注意喚起を行っていること。」「詐欺等が疑われる取引については、顧客への確認や必要に応じて警察への連絡等を行う場合があること。」を周知する動画を制作しました。金融庁ウェブサイト、金融庁公式YouTubeにおいて公開しています。
- インターネットバンキング編(フル版・約80秒)
- 詐欺対策編(フル版・約80秒)
~NEW~
警察庁 佐賀県警察に対する特別監察結果報告書
- 対象職員による不適切な取扱いの特徴
- 特別監察において確認された不適切な取扱いの内容や対象職員本人及び佐賀県警察科学捜査研究所職員に対するヒアリング等を踏まえると、対象職員による不適切な取扱いには以下のような特徴が見受けられた。
- 鑑定資料の検査を行わずに、鑑定資料からDNA型が検出されなかったとする決裁書類を作成するなどする「当該鑑定資料のDNA型鑑定の不実施」や「電気泳動の不実施」といった不適切な取扱いは、当該鑑定資料からはDNA型は検出されないだろうという自己の予想に合致する鑑定資料の検査結果や決裁書類とするために行われたものと考えられる。
- 紛失した鑑定残余資料を代わりのもので偽装した「鑑定残余資料の紛失・偽装」や、やり直すべき検査をやり直さずに、解析条件を変更して解析を行った「DNA型に影響しない程度での電気泳動データの解析条件の変更」といった不適切な取扱いは、自己の誤りや不十分な検査結果を隠すために行われたものと考えられる。
- 決裁書類の日付等を変更する「定量日時等の不適切な変更」や「ワークシートの不適切な記載」、電気泳動結果の解析結果資料の作成に当たり、コントロール等の電気泳動データを不適切に組み合わせる「コントロール等の電気泳動データの不適切な組み合わせ」といった不適切な取扱いは、佐賀県警察科学捜査研究所では、鑑定着手から鑑定終了までに要した期間の確認、コントロールの検査結果について一定の基準を満たしているかの確認等がなされていたことから、上司から指摘を受けず、決裁を終えられるような決裁書類とするために行われたものと考えられる。
- 特別監察において確認された不適切な取扱いの内容や対象職員本人及び佐賀県警察科学捜査研究所職員に対するヒアリング等を踏まえると、対象職員による不適切な取扱いには以下のような特徴が見受けられた。
- 捜査への影響
- 対象職員により不適切な取扱いが行われた鑑定結果を基にした警察活動により、「本来、捜査対象とすべきでない方を捜査対象とした」、「本来、拘束すべきでない方を、拘束した」、「犯人でない方を、被疑者として検察庁に送致した」といった捜査上の不適切な事態や支障が生じているものはなかった。
- 犯人を特定し、検挙するために実施したDNA型鑑定で当該鑑定に関する事件が捜査中のもの又は時効が成立しているもの(以下「捜査中・時効のもの」という。)の中に、「本来、判明するはずの被疑者を判明させることができなかった」ことが鑑定機器等に保存されている電子データや再鑑定結果から確認されたものはなかった。
- 他方、捜査中・時効のもののうち29件(捜査中21件、時効8件)については、対象職員による鑑定結果がDNA型不検出となっていることが、対象職員の鑑定作業に不適切な取扱いがあったことによるものとは認められず、鑑定結果自体に問題は認められなかったが、鑑定嘱託所属において既に残余資料が保管されておらず再鑑定が実施できていないことなどから、対象職員による鑑定でDNA型が検出できた可能性を排除しきれないため、「本来、判明するはずの被疑者を判明させることができなかった」といった捜査への支障が生じていないと断定できず、「本来、判明するはずの被疑者を判明させることができなかった」といった捜査への支障が生じていないかについて明らかにならなかった。
- また、捜査中・時効のもののうち8件(捜査中6件、時効2件)については、対象職員による鑑定結果がDNA型不検出となっていることが、対象職員による不適切な取扱いによるものと認められ、対象職員が適切に鑑定を行っていれば、その際にDNA型が検出できた可能性が認められる一方で、必ずDNA型が検出できた根拠もなかったことから、「本来、判明するはずの被疑者を判明させることができなかった」といった捜査への支障が生じていないかについて明らかにならなかった。
- 公判への影響
- 対象職員による鑑定結果で公判に使用されているものはなく、公判に影響はなかった。
- 不適切事案の要因
- 本事案が、警察が取り組む客観証拠に基づく緻密かつ適正な捜査の重要な柱の一つであるDNA型鑑定において不適切な取扱いが行われたものであることや、平成28年8月32から8年以上の長期間にわたり不適切な取扱いが行われ、また、その間、誰もその不適切な取扱いに気付けなかったことを踏まえ、特別監察においては、再発防止策を検討するに当たり、佐賀県警察職員からの聞き取り、対象職員による鑑定の実施状況の確認、対象職員による鑑定に関連する捜査書類等の確認等を行った。これらにより把握した事項から考えられる本件不適切事案を防止できなかった要因については、下記のとおりであった。
- A 対象職員の倫理観の欠如と不十分なサポート体制
- 適正な鑑定業務に係る職員の倫理観の欠如
- 人的課題への組織的な取組の不足
- 風通しのよい組織づくりに係る取組の不足
- 多数のDNA型鑑定による業務負担
- B 不適切な鑑定業務を防止するための対策の不足
- 鑑定作業の各段階におけるチェック不足
- 鑑定資料の不適切な管理
- 事後検証を容易とするためのルールの欠如
- 鑑定資機材に係る管理・整備の不足
- 不適切事案の防止を念頭に置いた制度設計の欠如
- 鑑定嘱託所属と科学捜査研究所との連絡体制の不足
- C 幹部による不十分な業務管理
- 不十分な決裁機能
- 不適切な取扱いを抑止する観点からの電子データの管理不足
- 整理整頓、業務管理等が不十分な職場環境
- A 対象職員の倫理観の欠如と不十分なサポート体制
- 本事案が、警察が取り組む客観証拠に基づく緻密かつ適正な捜査の重要な柱の一つであるDNA型鑑定において不適切な取扱いが行われたものであることや、平成28年8月32から8年以上の長期間にわたり不適切な取扱いが行われ、また、その間、誰もその不適切な取扱いに気付けなかったことを踏まえ、特別監察においては、再発防止策を検討するに当たり、佐賀県警察職員からの聞き取り、対象職員による鑑定の実施状況の確認、対象職員による鑑定に関連する捜査書類等の確認等を行った。これらにより把握した事項から考えられる本件不適切事案を防止できなかった要因については、下記のとおりであった。
- 要因を踏まえた対策
- 特別監察によって把握した本件不適切事案を防止できなかった3つの要因
- 対象職員の倫理観の欠如と不十分なサポート体制
- 不適切な鑑定業務を防止するための対策の不足
- 幹部による不十分な業務管理
を踏まえ、 - 職員一人一人の倫理観を高めるとともに、十分なサポートを行うことや、幹部による十分な業務管理を実現することを目的とした「組織マネジメントと職員サポートの強化」
- 不適切なDNA型鑑定業務を防止することを目的とした「DNA型鑑定作業の厳格化・標準化」及び「電子データや鑑定資機材の管理の徹底」
に取り組む必要がある。また、対象職員がワークシートを適切に作成していなかったことや、鑑定の残余資料を紛失していたことなどを踏まえ、改めて、 - DNA型鑑定の運用に関する指針やその留意事項に基づいた「DNA型鑑定の適正な運用の徹底」
を図る必要がある。このほか、職員の業務負担を軽減するためには、DNA型鑑定業務の合理化・効率化に取り組む必要があるところ、そのためには、 - 鑑定嘱託を行う捜査部門における「DNA型鑑定嘱託の合理的かつ的確な実施」にも取り組む必要がある。
- これらの対策の具体的な内容については下記のとおりである。
- A 組織マネジメントと職員サポートの強化
- 人材の育成等人的課題への組織的な取組
- 正確な鑑定の重要性に関する教養の徹底
- 身上把握の徹底
- マネジメント教養の機会の提供
- 風通しのよい組織づくり
- 必要な体制の持続的な確保
- 日々の業務報告及び進捗状況の組織的把握
- 業務量の調整
- 不適切事案の防止を念頭に置いた制度設計
- B DNA型鑑定作業の厳格化・標準化
- 鑑定作業の複数人によるチェック
- ワークシートの作成等に係る実施要領の明確化
- 決裁時における分析結果及び鑑定書等の確認
- 分析結果の印刷物への分析月日の明示
- 鑑定業務全般の適正性に関する定期的な検証の実施
- C 電子データや鑑定資機材の管理の徹底
- 電子データの管理や鑑定資料の取扱いの明確化
- ログ等の検証
- 鑑定作業を行う職場環境の整備
- 鑑定資機材の管理・整備
- D DNA型鑑定の適正な運用の徹底
- 「DNA型鑑定の運用に関する指針」に基づく鑑定資
- 料や鑑定書等の取扱いの徹底
- 鑑定の経過の記録及び鑑定の実施の判断に当たっての留意事項の徹底
- E DNA型鑑定嘱託の合理的かつ的確な実施
- 鑑定業務の合理化・効率
- 警察署との連絡窓口の設置等
- A 組織マネジメントと職員サポートの強化
~NEW~
内閣官房 中東情勢に関する関係閣僚会議(第9回)議事次第
▼ 資料1 経済産業省提出資料
- 緊急的な激変緩和措置について
- 緊急的な激変緩和措置を3月19日(木)から実施。
- ガソリン小売価格を全国平均で1リッター当たり170円程度に抑制するための補助を実施。軽油、灯油、重油はガソリンと同額、航空機燃料はその4割を補助。
- これにより、制度開始前の3月16日(月)に190.8円であったガソリンの全国平均小売価格は、170円程度、軽油、灯油もそれぞれ159円程度、140円程度の水準に低下。
- ナフサ由来の化学製品の需給見通し
- 国内でのナフサの精製を継続していることに加え、代替調達で、従来の85%の水準まで回復。
- 川中の製品輸入が大幅に進み、4月の川中在庫の活用は、0.1ヶ月分(1.8→1.7カ月)に抑えられた。
- このため、ナフサ由来の化学製品を含む石油製品は、「年度を越えて」、供給継続が可能となる見込み。
- 化学製品の安定供給の見通し
- 川上の石油化学工業協会に加え、川中・川下の塗料、シンナー、塩ビ管、断熱材の産業界は、(1)足下の供給量は安定・増加し、(2)今後も継続的に供給できる見通しであることを発信。
- トルエン等の大幅増産:シンナー・塗料の目詰まり解消対策
- ナフサ由来の化学製品については日本全体として必要な量は足りているものの、依然として、塗料・シンナー等の供給の偏り・流通の目詰まりが生じていることを踏まえ、今般、これらの原料となるトルエン等について、シンナー・塗料メーカーからの要請に応じて、最大で例年の1.8倍の大幅な供給拡大を実施する。
- これにより、国内の平時の需要を大幅に上回る塗料・シンナーが今後大量に供給されることが見込まれるため、地方も含めた工務店等に塗料・シンナーが行き渡ることを狙う。
- 中小の製造業の目詰まり対策の強化
- 川中~川下における中小・小規模の製造事業者の石油製品等の目詰まり解消に向けて、中小企業庁と中小企業団体が連携し、中小企業団体が行う指導・経営相談を通じて、プッシュ型支援で中小・小規模事業者に情報提供窓口への情報提供を呼び掛けるとともに、目詰まりの実態を把握。
- その上で、地方経産局が目詰まり箇所を特定し、その解消を図る。
- 燃料・潤滑油の供給の偏り・流通の円滑化等への主な対応状況 令和8年5月29日時点
- 直接販売スキーム及び前年同月比同量の要請を元に、433件を解消。
- 医療関係
- カテーテルの滅菌工程に必要なボイラー用A重油について、供給確保
- 手術用器械などの医療機器を製造する際に必要な潤滑油について、新規に石油元売会社からの直接販売を実施【直販】
- 医療機器の素材製造に使用するA重油について、供給確保
- 錠剤製造の滅菌工程に必要なボイラー用灯油について、供給確保
- 病院でリネン類の洗濯に使用するボイラー用A重油について、供給確保【直販】
- 診療所の暖房・給湯に必要なA重油について、供給確保
- 歯科用器械の部品加工のための潤滑油を確保【直販】
- 血液検査装置の試験管を研磨するための潤滑油を確保【直販】
- 特別養護老人ホームの暖房・調理・入浴で使用するボイラー用A重油について、供給確保【直販】
- 交通・公共サービス関係
- 九州地方の路線バスの軽油について、供給確保
- 海底ケーブル敷設船の燃料となるA重油について、供給確保
- 下水処理施設の雨水ポンプの運転に必要なA重油について、供給確保
- 中部地方のし尿処理施設で使用するA重油について、新規に石油元売会社からの直接販売を実施【直販】
- 学校給食の調理に必要なA重油について、供給確保【直販】
- 離島向けフェリーの運航に使用するA重油について、供給確保【直販】
- 海洋調査の研究船の運航に使用するA重油について、供給確保
- 地方鉄道の運行に使用する潤滑油について、供給確保
- 発電所の所内設備の結露防止に使用するA重油について、供給確保【直販】
- ごみ焼却施設で使用するA重油について、供給確保【直販】
- チルド食品の配送用トラックで使用する軽油について、供給確保
- 自動車整備工場で使用する潤滑油について、供給確保
- 農水畜産業関係
- 乳製品工場で使用するA重油について、供給確保
- 茶製造に必要なA重油について、新規に石油元売会社からの直接販売を実施【直販】(九州・東海)
- 大規模な農村地域における農業機械用のガソリン・軽油について、石油元売会社からの直接販売を実施【直販】
- 養殖用の稚魚や畜産用の飼料製造に必要なA重油について、供給確保と畜場のボイラー稼働に必要なA重油について、供給確保
- 漁船の運航に必要なA重油について、石油元売会社からの直接販売を実施【直販】
- 油脂等を製造する際に使用するA重油について、供給確保
- 関東地方及び近畿地方の茶製造に必要なA重油について、供給確保
- 果樹やきのこの栽培に必要なA重油について、供給確保
- 製麺工場でのボイラー稼働に使用するA重油について、供給確保
- 冷凍食品工場でのボイラー稼働に使用するA重油について、供給確保
- 重要物資製造業関係
- 半導体製造に必要なボイラー稼働に使用するA重油について、供給確保
- 電池製造に必要なボイラー稼働に使用するA重油について、供給確保
- 舶用エンジン出荷前の陸上試験に必要なA重油について、石油元売会社からの直接販売を実施【直販】
- 医療関係
- 直接販売スキーム及び前年同月比同量の要請を元に、433件を解消。
~NEW~
環境省 令和8年版 環境白書・循環型社会白書・生物多様性白書(概要)
- 令和8年版のポイント
- 2026年4月に「循環経済行動計画」を決定し、再生資源供給サプライチェーンの強靱化や日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築等を柱とする施策に取り組んでいく。
- 2025年12月に「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」を取りまとめ、不適切事案に対する法的規制の強化、地域の取組との連携強化、地域共生型への支援の重点化等を進める。
- 2025年11月に「クマ被害対策パッケージ」、2026年3月に「クマ被害対策ロードマップ」を決定し、自治体支援や個体数管理、関係省庁・自治体間連携を強化して被害軽減を進める。
- 循環経済(サーキュラーエコノミー)
- 「循環経済(サーキュラーエコノミー)」への移行は、資源消費を最小化し廃棄物の発生抑制や環境負荷の低減等を実現する有効な手段であり、廃棄物等を資源として、有効に活用し、付加価値を生み出し、新たな成長につながるもの。
- 資源循環の促進は、ライフサイクル全体での温室効果ガス削減を通じてネット・ゼロ、ネイチャーポジティブの実現にも貢献す
- 2026年4月に決定した「循環経済行動計画」に沿い、循環経済への移行を加速し、我が国としての「勝ち筋」を見出す。
- 循環経済行動計画の策定
- 我が国の製造業は、原材料の調達において、重要鉱物を始めとして海外への依存度が高い又は今後高くなる脅威にさらされている。このため、天然資源だけではなく再生資源にも着目することが経済安全保障の確保に向けても重要。
- 再生資源供給サプライチェーンの強靱化により、再生材を質・量・コストの面で安定的に供給するとともに、再生材需要の創出・拡大を起点とした市場形成を図ることが重要(自律性)
- 日本の製錬技術等の優位性を活かし、同志国とも連携し、日本をハブとする国際的資源循環ネットワークの構築を目指す(不可欠性)
- 再生資源供給サプライチェーンの強靱化(重要鉱物、金属資源等)
- 「メタルリサイクル推進戦略」の実行を含めた、再資源化拠点等の構築・ネットワーク形成の実現に向けた投資促進のための多角的な経済的支援スキームの構築(2030年までに官民で約1兆円の投資を目指す)
- 動静脈連携による産業競争力強化、不適正スクラップヤード対策等の循環資源の海外流出の抑制(廃棄物処理法等改正案)、一般消費者等の再生材の受容性向上と需要拡大、太陽光パネルリサイクル推進法案等
- 地域循環資源の徹底活用による地域活性化
- 資源循環に取り組む自治体の底上げ、地域の資源循環ビジネスの創出等支援、地域資源を活用した地域脱炭素の推進等、「リユース等の促進に関するロードマップ」に基づく取組の推進
- 農山漁村のバイオマス資源の徹底活用、まちづくり・インフラ整備における資源循環の推進、食品ロス削減、食品リサイクルの推進、国産SAFの供給・利用の促進、サステナブルファッション、使用済紙おむつリサイクルの推進
- 日本をハブとする国際資源循環ネットワークの構築
- G7、日米、クアッド、日ASEAN等での合意を深化させ、我が国の強みを生かして国際資源循環体制を構築(重要鉱物等リサイクルに関する同志国連携)
- ASEAN主要国において、e-waste/バッテリーの回収や適正解体等に関する法令整備、民間連携等を支援、バーゼル法に基づくe-scrap等の輸入手続の迅速化(電子化により、数か月→1か月)
- 資源循環分野の国際ルール形成、循環経済を国民運動に
- 企業の情報開示スキームである「グローバル循環プロトコル(GCP)1.0」の企業現場や金融機関での活用、企業の意見を踏まえたバージョンアップを主導、国際標準化の取組
- 「循環経済パートナーシップ(J4CE)」、「サーキュラーパートナーズ(CPs)」、「資源循環自治体フォーラム」等を活用した主体間連携の推進「GREEN×EXPO 2027」の会場での資源循環の取組と情報発信
- 循環経済の実現に向けた制度整備
- 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(2025年11月施行)
- 脱炭素化と再生資源の質と量の確保等の資源循環の取組を一体的に促進するため、再資源化事業等の高度化に係る認定制度の創設等の措置を講ずることで高度な再資源化事業に取り組む事業者を後押しする。
- 太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案(2026年4月第221回国会提出)
- 太陽光パネルの大量廃棄に備え、多量の事業用太陽電池の廃棄をしようとする者に国が定める判断基準に基づくリサイクルの実施に向けた取組を義務付けるとともに、費用効率的なリサイクル事業の計画を国が認定する制度を創設し、都道府県ごとの廃棄物処理法の許可を不要とする等の措置を講ずる。
- 廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の一部を改正する法律案(2026年4月第221回国会提出)
- 環境対策が不十分なスクラップヤードへの対応のため、スクラップヤード事業についての許可制を導入する。
- 資源循環の促進のための再資源化事業等の高度化に関する法律(2025年11月施行)
- 再生プラスチック利用促進に関する取組
- 自動車向け再生プラスチック市場構築のための産官学コンソーシアム(2024年11月立ち上げ)
- 我が国における自動車向け再生プラスチック市場の構築に向けて、再生プラスチック集約拠点の必要性を議論するとともに、2026年3月末に「産業競争力のある再生プラスチック市場構築に向けたロードマップ」を取りまとめた。
- プラスチック資源・金属資源等のバリューチェーン脱炭素化のための高度化設備導入促進事業(2025年度事業)
- 化石由来プラスチックを代替する再生可能資源への転換・社会実装化及び複合素材プラスチック等のリサイクル困難素材のリサイクル技術・設備導入を支援するため、本事業では、実証事業及び日本国内の廃プラスチックのリサイクル体制の整備を後押ししている。
- 自動車向け再生プラスチック市場構築のための産官学コンソーシアム(2024年11月立ち上げ)
- 循環経済行動計画の策定
- 炭素中立(ネット・ゼロ)
- 我が国としては、脱炭素と経済成長の同時実現を目指し、2050年炭素中立(ネット・ゼロ)の実現に向けた取組を着実に進めていく。
- 世界全体での1.5℃目標と整合的で、2050年ネット・ゼロの実現に向けた直線的な経路にある野心的な目標として、2035年度、2040年度に、温室効果ガスを2013年度からそれぞれ60%、73%削減することを目指す。
- 2025年12月に取りまとめた「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」に基づき、不適切事案に対する法的規制の強化、地域の取組との連携強化、地域共生型への支援の重点化等を進める。
- 世界気象機関(WMO)は、2025年が工業化前の世界の平均気温と比べて約43℃高かったことを発表。
- 2025年11月、ブラジル・ベレンにおいて開催されたCOP30・CMP20・CMA7においては、石原宏高環境大臣から、多国間主義に基づき世界全体での脱炭素に連携して取り組むことの重要性を訴えた。
- 2025年12月に大規模太陽光発電事業に関する関係閣僚会議において「大規模太陽光発電事業(メガソーラー)に関する対策パッケージ」を取りまとめた。同パッケージを基に、不適切事案に対する法的規制の強化、地域の取組との連携強化、地域共生型への支援の重点化等を進める。
- 自然再興(ネイチャーポジティブ)
- 「自然再興:ネイチャーポジティブ」は、「自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させる」ことで、自然保護だけを行うものではなく、社会・経済全体を生物多様性の保全等に貢献するよう変革させていく考え方。
- その実現に向けて30by30目標の達成に向けた取組や、国立公園満喫プロジェクトなどの取組を推進。
- また、2025年度はクマの出没情報数、クマによる事故者数及び死者数が過去最多を記録するなど、国民の安全・安心を脅かす深刻な事態となっていることを踏まえ、自治体支援や関係省庁間連携等を強化して被害対策を進めている。
- 「30by30目標」(2030年までに、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標)
- 我が国では、2025年8月現在、陸地の約21.0%、海洋の約13.3%を生物多様性に資する保護地域及びOECMに指定。
- OECM等における取組 (OECM:保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)
- 民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域を「自然共生サイト」として認定する仕組みを2023年度より開始。「地域生物多様性増進法」が成立し、2025年4月に施行。2026年3月時点で569ヶ所を認定。
- 里地里山等に見られる人と自然の関係性を踏まえ、生物多様性の保全と持続可能な利用を両立させる取組として、SATOYAMAイニシアティブが国際的に進められている。
- クマ被害の状況と対策
- 2024年4月にクマを指定管理鳥獣に指定し、同年8月から地方自治体のクマ対策への財政支援を開始。2025年4月の鳥獣保護管理法改正で緊急銃猟制度を整備。
- 2025年度、東日本を中心にクマの出没が多発し、出没情報数、人身被害者数及び死者数が過去最多を記録。
- 2025年11月に「クマ被害対策パッケージ」、2026年3月に「クマ被害対策ロードマップ」を関係閣僚会議において決定。自治体支援や関係省庁間連携等を強化して被害対策を進めている。
- 「30by30目標」(2030年までに、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標)
- 東日本大震災からの復興に係る取組
- 帰還困難区域の避難指示解除に向け、特定帰還居住区域において除染・家屋等の解体を実施。
- 「福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた復興再生利用等の推進に関するロードマップ」の取りまとめや、総理大臣官邸や霞が関の中央官庁の花壇等で復興再生土を利用するなど、県外最終処分に向けた取組を推進。
- さらに、環境再生の取組に加え自然再興・炭素中立・循環経済という環境の視点から復興の新たなステージに向けた未来志向の取組を推進。
- ALPS処理水の海洋放出に関し、客観性・透明性・信頼性を高めた海域モニタリングを行い、結果を国内外へ広く発信する。
- 放射線の健康影響に係る正確な情報を発信し、差別・偏見をなくしていくための取組を推進。
~NEW~
林野庁 令和7年度森林・林業白書 概要
- 持続可能な社会の実現に向けた世界的潮流と我が国の森林資源の充実
- 持続可能な社会の実現に向けて、気候変動対策、生物多様性の保全など国際的な取組が進められる中、森林やそこから生産される木材は重要な役割を発揮
- 気候変動対策や生物多様性等への対応の必要性から、民間においても森林の多面的機能や木材利用の効果に対する関心が向上
- 我が国では、長らく育成段階にあった人工林が利用期を迎えており、建築物等への木材利用の拡大と持続性確保等に必要な再造林の推進による森林資源の循環利用の確立が求められている
- 木材利用拡大に向けた取組
- 戦後の建築物非木造化の時代から制度面・技術面で木材利用可能な環境整備が進展
- 建築物ライフサイクルカーボン評価の制度化に向けた検討やSHK制度の見直しにより、木材利用の効果が定量的に評価され、木材利用の後押しとなることが期待
- 再造林推進に向けた取組
- 林業適地の選定を推進するとともに、持続的な経営を担える林業経営体への集積・集約化を図ることで、再造林を着実に推進
- 伐採と造林の一貫作業、エリートツリー等を活用した下刈り回数の削減等により省力化・低コスト化を推進。更なる省力化を図る新技術も開発・実証
- 木材利用と再造林をつなぐ取組
- 企業に持続可能性を求められる中、木材の調達に際して持続性が確保されていることが重要。持続可能な木材利用の推進に向けて国産材等の活用を図る取組も
- 再造林が可能となる価格での木材取引など木材利用と再造林をつなぐ取組が展開。木材取引において適切な価格交渉が行われるよう、サプライチェーン全体における取引の適正化が重要
- 森林資源の循環利用に向けた「森の国・木の街」づくり
- 全国で街の木造化を進める「森の国・木の街」づくりを展開
- 他分野からの参画も得つつ、森林・林業・木材産業施策に取り組み、国民理解の醸成を図りながら、森林資源の循環利用を確立
- 大阪・関西万博において「大屋根リング」を始めとする様々な建築物に木材が利用
- 森林の多様な生態系サービスを活かした「森業」の取組の推進により山村の振興に貢献
- 現場へのスマート林業技術の導入による、「安全で、楽しく、効率的なスマート林業」の実現に向けて、必要性や目指すべき将来像を提示し、現場実装を推進
- 昭和時代の森林資源の利用と造成の歴史を踏まえながら、次世代に森林を受け継いでいくことが重要
- 大船渡市林野火災を受け、現地の復旧を推進するとともに、今後の消防防災対策を取りまとめ
- 森林の適正な整備・保全の推進
- 森林の多面的機能はSDGsや2050年ネット・ゼロ等の目標達成、国土強靱化に貢献しており、国民生活・国民経済を支える基盤
- 全国森林計画等により、森林の整備・保全を計画的に推進
- 「林業イノベーション現場実装推進プログラム」に基づき、林業イノベーションを推進
- 森林の多面的機能の発揮に向け、間伐や再造林等の森林整備を推進
- 再造林の省力化・低コスト化や成長に優れた種苗の供給を推進
- 花粉発生源対策の目標に向けて総合的な対策を推進
- 森林整備の基盤となる路網の整備とともに、路網の強靱化・長寿命化を推進
- 森林経営管理制度による取組の進展がみられるほか、森林環境譲与税の活用は増加
- 多様な主体による森林づくりや、森林分野のクレジット化等の取組を推進
- 森林保全の動向
- 保安林制度等を適切に運用するとともに、盛土等による災害防止に向けた取組を推進
- 早期復旧に向けた迅速な対応と防災・減災、国土強靱化に向けた取組を推進
- 「森林の生物多様性を高めるための林業経営の指針」を取りまとめ、生物多様性保全を推進
- 野生鳥獣被害や、松くい虫被害、ナラ枯れ被害、林野火災等への対策を実施
- 国際的な取組の推進
- 世界の森林面積の減少速度が低下、我が国は持続可能な森林経営に向けた取組を推進
- 地球温暖化対策計画の目標達成に向け、森林吸収源対策を推進
- JICAを通じた技術協力、国際機関を通じたプロジェクト等の支援を実施
- 林業の動向
- 林業産出額は近年増加傾向、2024年は5,713億円。国産材の素材生産量は2002年を底に増加傾向で推移、2024年は前年より減少
- 1林業経営体当たりの素材生産量は増加し、林業経営体の規模拡大が進行
- 林業従事者の育成・確保に向けて「緑の雇用」事業等を推進
- 林業経営体への集積・集約化や、労働安全の確保や生産性の向上に向けた取組を推進
- 特用林産物の動向
- 特用林産物は林業産出額の約4割、このうちの9割以上がきのこ類
- 2024年の木炭、薪、竹の生産量は前年より減少、漆の生産量は増加
- 山村(中山間地域)の動向
- 山村の地域資源に対し都市住民や地方移住希望者等から大きな関心
- 林業・木材産業の成長発展に加え、地域資源の発掘と付加価値向上等の取組を支援
- 木材需給の動向
- 世界の産業用丸太消費量はおおよそ20億m2で推移
- 2024年の我が国の木材需要量、国産材供給量は共に増加。木材自給率は42.5%
- 2025年の木材価格は2021年のピーク時からは下落
- 川上・水際の木材関連事業者による合法性確認等の義務付け等を内容とする改正クリーンウッド法が2025年4月に施行
- 木材利用の動向
- 木材利用は、炭素の貯蔵、エネルギー集約的資材の代替、化石燃料の代替の面で地球温暖化防止に貢献。調湿作用や高い断熱性などがあるほか、心理面・身体面等に好影響
- 建築用木材の需要の大部分は低層住宅分野。非住宅・中高層建築物の木造化・木質化も一部で進展
- 新たなマテリアル利用に向け開発を推進。エネルギー利用される木質バイオマス量は年々増加
- 「木づかい運動」「木育」等により木材利用の意義を発信
- 木材輸出額は近年増加傾向。2025年は596億円
- 木材産業の動向
- 木材・木製品製造業の付加価値額は近年増加傾向
- 木材産業における国際競争力や地場競争力の強化に向けた取組が進展
- 国産材の活用に向けた新たな製品・技術の開発・普及を推進
- 製材業、集成材製造業、合板製造業では国産材の利用割合が長期的に上昇傾向
- 国有林野の役割
- 国有林野は、森林面積の約3割を占め、国土の保全、水源の涵養等の国民全体の利益につながる公益的機能を発揮
- 国有林野事業の具体的取組
- 多様な森林の育成、治山対策、生物多様性の保全等、公益重視の管理経営を一層推進
- 民有林への技術普及、木材の安定供給等により森林・林業施策の推進に貢献
- フィールド提供や観光資源としての活用等、国民に開かれた管理経営を推進
- 東日本大震災からの復
- 「「第2期復興・創生期間」以降における東日本大震災からの復興の基本方針」に基づき、復興に向けた取組を推進
- しいたけ等の原木林の再生に向けて「里山・広葉樹林再生プロジェクト」による伐採・更新を推進。安全な特用林産物の供給に向け、栽培管理・検査体制の整備を支援
~NEW~
水産庁 令和7年度 水産白書 概要
- 養殖業の成長産業化に向けた対応
- 世界の水産物の生産量は増加を続け、近年は養殖業が漁業を上回り、令和6(2024)年には全体の約6割を占めるまでに成長。
- 世界的な養殖業の生産量増大の背景には、中国、インド、ベトナム等におけるコイ・フナ類のほか、ティラピア、バナメイエビ、ナマズ類等、多様な魚種の生産が拡大。人口増加に伴う需要拡大による養殖業は今後も成長する見込み。
- 我が国の海面養殖業は、南北に長い国土と多様な気候を背景に、静穏な沿岸水域で魚類の給餌養殖と、藻類・貝類の無給餌養殖が広く展開。魚類ではブリ類やマダイ、藻類ではノリ類、貝類ではカキ類、ホタテガイ、アコヤガイ(真珠養殖用の母貝)が主力で、内水面ではウナギやマス類が中心。
- 令和6(2024)年の養殖生産量は、魚類約28万t、藻類約28万t、貝類約27万tで、合計約83万t。
- 魚類養殖は、天然魚と比べて定質・定量・定価格・定時の(4定)生産が可能で、量販店や外食産業から高い評価。
- 海水温の上昇等、海洋環境変化により、瀬戸内海のカキや陸奥湾のホタテガイで大量へい死が発生。政府は、経営継続支援等の短期対策、原因究明や環境変化に対応した養殖の実現に向けた中長期対策を三本柱でまとめた政策パッケージを策定。
- 魚類養殖では飼料が大きなコスト要因。主原料の魚粉が輸入依存であるため、低魚粉飼料の開発や原料の多様化・国産化の推進、昆虫や微細藻類等由来の飼料等の研究を拡大。
- 海面養殖業は天候に左右されやすいこと、機械化の遅れや居住地の制約等から人材確保が課題。水産庁は、ICT・AIを活用した生産管理の高度化等の取組を支援。
- 沿岸の養殖漁場は利用可能な場所が限られ、生け簀の過密化による水質悪化や魚病、赤潮被害を受けやすいといった課題が存在。水産庁では水質が安定し赤潮が発生しにくいなどの利点がある大規模沖合養殖への転換等を支援。
- 成長が早い・病気に強い・餌効率が良いといった有用な特徴を持つ系統を作り出す「育種」が、生産性向上に重要。このため、天然資源への負荷をかけず安定供給を実現するためにも育種を推進する必要。(株)ニッスイでは高成長ブリの開発に成功し、人工種苗の比率向上と天然稚魚依存の低減を実現。
- 赤潮は養殖業等に大きな被害。漁業者は海況のモニタリングや生け簀の移動等の対策を実施。水産庁は引き続き、被害軽減のためのモニタリング体制構築等を支援。
- 我が国では人口減少により水産物の国内需要は長期的に減少が見込まれる一方、世界では人口増加や経済成長に伴い水産物需要と貿易の拡大が予想。このため養殖業は、国内需要依存型から脱却し、世界市場への販路拡大により「海外から稼ぐ力」を強化する好機。
- (公財)海洋生物環境研究所が国産カイアシ類を用いた高栄養価の初期餌料の量産技術を開発しており、水産庁もこれを支援。カイアシ類はブリ等の稚仔魚が自然界で摂取する動物プランクトンであり、給餌することでより天然に近い頑健な人工種苗の育成が期待。
- 我が国は養殖に利用可能な優れた技術を有しており、とりわけブリ類は世界で圧倒的シェアを持ち高付加価値化も進展。輸入依存の高いサケ・マス類も国内養殖の技術開発が進展し、輸入依存度の低減や国内水産業の競争力強化が期待。
- ニホンウナギの養殖は稚魚を天然資源に依存。水産庁は、産卵・ふ化技術、飼料、飼育水槽、自動給餌、育種等の技術開発を進め、人工種苗の社会実装を推進。
- 人工種苗は天然種苗より生産コストが高く(約180~600円に対し約1,800円(令和5(2023)年時点))、社会実装にはさらなるコスト低減が必要。大量生産を効率的かつ安定的に行うための技術開発・改良を推進。
- EU等はウナギ属全種のCITES附属書Ⅱ掲載を提案。我が国は資源状況や類似性のみの一括規制は過剰であるとして明確に反対を表明。関係国・国際機関への説明、CITESでの現場や事前の各種会合での発信、外交ルートを通じた働きかけを関係省庁が連携して実施。その結果、令和7(2025)年11~12月の締約国会議において本提案は否決。また、同会議ではウナギ属の保存管理の促進を促す決議がコンセンサスで採択。
- 気候変動による漁業・養殖業の生産量減少を背景に、様々な形態の事業者が陸上養殖に参入。従来の漁業・養殖業と陸上養殖の両軸により、安定的な生産による輸入依存の低減と、我が国の食料安全保障への貢献を期待。
- 我が国では、持続可能な食料供給、地域振興の観点から、大手資本による大規模閉鎖循環式施設やスタートアップ等の多様な事業者が陸上養殖に挑戦し、水処理・浄化技術やゲノム技術を用いた品種開発等、実証・商業化に向けた事業が展開。
- 我が国は陸上養殖を戦略的に育成し、国内外市場の獲得や技術・ノウハウの蓄積、国内外への展開を進め、富の呼び込み及び食料安全保障の確保への貢献を図る。
- 複合的な漁業の推進や養殖業の成長産業化に向けた漁業共済の機能強化
- 「ぎょさい」として親しまれる漁業共済は漁業災害補償法に基づき運営。前回の改正から約10年が経ち、制度が現場の実態に合わなくなったため、令和7(2025)年2月に「漁業災害補償法の一部を改正する法律」を提出し、同年4月に成立。令和8(2026)年4月施行。
- 改正法では、海洋環境変化による資源変動に対応し複合的な漁業経営を支えるため、複数の漁業種類をまとめて契約できる方式を創設。掛金割引も導入。
- 網生け簀の大型化や漁場の承継等により、魚類養殖業の一経営体当たりの生産量は40年で4倍以上に拡大。改正法では、養殖魚全体の損害割合に関係なく、網生け簀単位で80%以上の甚大な損害が生じた場合にも共済金を支払う特約を追加。
- 海洋環境変化や多発する災害。漁業共済の必要性・重要性の高まりと、漁業者の経営安定に向けた加入を促進。
- 「昭和100年」高度経済成長期を支えた近代捕鯨
- 明治から昭和初期にかけて、動力船や機械製網、冷凍技術、ディーゼル機関の普及により、水産業が近代化し、漁場が沿岸から外洋へ拡大。
- 戦争の影響で漁業は壊滅状態となり、食料不足が深刻化。戦後のサンフランシスコ平和条約発効後は国際協定の下で世界の海で操業し、昭和48(1973)年に遠洋漁業がピークを迎えるも、その後は国際的に200海里漁業体制が定着。
- クジラは、戦後の深刻な食料事情において、当時消費された動物性たんぱく質の約半分を占めた。捕鯨業は、その後の高度経済成長期の国民の食生活を支えた。
- 昭和57(1982)年の国際捕鯨委員会(IWC)による商業捕鯨モラトリアムの決定により、昭和63(1988)年から商業捕鯨が中断。我が国は令和元(2019)年6月末に国際捕鯨取締条約を脱退し、同年7月から十分な資源が存在する大型鯨類を対象に、我が国の領海・EEZで商業捕鯨を再開。水産庁は、引き続き、鯨肉の魅力発信や持続的利用の促進を支援。
- IUU漁業撲滅に向けた取組
- IUU(違法・無報告・無規制)漁業の根絶に向け、国際的な取組が進展。各地域漁業管理機関では、正規漁船のポジティブリスト化やIUU関与船舶のネガティブリスト化が進み、掲載船舶への国際的な取締体制が整備。さらに、いくつかの同機関では、漁獲証明制度により、IUU漁業由来の漁獲物の流通を防止。
- 我が国周辺では外国漁船が多数操業しており、水産庁はEEZにおける漁業取締りを強化。さらに、北太平洋公海では北太平洋漁業委員会(NPFC)や中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の保存管理措置の遵守状況を確認するため乗船検査を行い、違反船を船籍国や関係機関へ通報。
- 我が国は、IUU漁業由来の水産物の流入を防ぐため、外為法に基づく事前確認等でマグロ類等の輸入管理措置を実施。また、水産流通適正化法に基づき、サバ・サンマ・マイワシ・イカの輸入時について、外国政府発行の適法採捕証明書等の添付を義務付け。
- 水産業の担い手の確保
- 新規就業者の約7割が他産業からの転職であり、漁業の担い手確保と育成が地域活性化の観点からも重要。水産庁は漁業就業相談会の開催やインターンシップの受入れ、漁業学校、OJT研修等、新規就業者の段階に応じて支援。
- 漁業就業者の減少と高齢化の中、若者に漁業の魅力を伝えて就業につなげることが重要。水産庁と関係業界等は水産高校生を対象とした漁業ガイダンス等を各地で実施し、地域の漁業者との連携強化や次世代育成に寄与。
- 令和6(2024)年に関係法の一部改正が改正され、技能実習制度に代わる育成就労制度が創設。令和8(2026)年1月には、漁業分野や飲食料品製造業(水産加工業を含む)等における特定技能・育成就労に関する分野別運用方針が閣議決定。今回、飲食料品製造業分野の中で水産加工の業務区分を切り分けたことにより、水産加工業で受け入れる外国人材の専門性向上と水産業への一層の貢献が期待。
- 我が国の水産業をめぐる動き
- 令和6(2024)年の漁業・養殖業生産量は、前年から約19万t減の約364万t。うち海面漁業は前年から約14万t減の約279万t。マイワシ、ウルメイワシ等が減少。海面養殖業は約5万t減の約80万t。内水面漁業・養殖業は約5千t減の約5万t。
- 令和6(2024)年の漁業・養殖業の生産額は、前年から約541億円減の約1兆6,297億円。うち海面漁業は約604億円減の8,915億円、海面養殖業は約121億円増の約6,077億円、内水面漁業・養殖業は約58億円減の約1,305億円。
- 漁船隻数は減少傾向にあり、高船齢化が進行。
- 漁船は基幹的な生産設備であり、水産庁は、漁船リース事業や、もうかる漁業事業を通じ、高性能漁船の導入等による収益性向上に向けた取組を支援。
- 漁業者が主に使用しているA重油価格は、国内の物価高や為替相場の変動等様々な要因により、高値水準で推移。
- 水産庁は、燃油の価格高騰対策として、漁業経営セーフティーネット構築事業等を措置。
- 漁業就業者数は一貫して減少傾向の中、新規就業者数はおおむね1,700人程度で推移。
- 航海期間の長い遠洋漁業では海技士の取得機会の不足や若手人材の減少により、高齢化と人手不足が深刻化。このため、関係団体や政府は人材確保や研修・費用支援等により支援。
- 漁船事故のうち、死者・行方不明者が最も多いのは海中転落。海中転落時には、ライフジャケットの着用が生存に大きな役割(非着用の場合と比べ約6倍の生存率)。
- 漁業・養殖業では、ICT・IoT・AI等の情報技術、ドローン等、先端技術の導入・普及が水産業の成長に向けて重要。
- 漁協は販売等の事業の実施など漁業経営の安定・発展に貢献。水産資源の適切な利用や管理等、漁村の地域経済や社会活動を支える中核的な組織。令和7(2025)年3月末時点の組合数(沿海地区)は829組合。合併等により組合の経営基盤等の強化を図る必要。
- 卸売市場は、水揚げした漁獲物を扱う産地卸売市場と、多様な水産物を集荷し、用途別に仕分け、買受人に販売する消費地卸売市場が存在。産地市場は小規模な市場が多く、価格形成力の弱さや高い固定経費等が課題。市場の統廃合等による市場機能の維持・強化を図る必要。
- 水産加工場は沿海地域に立地し、漁業とともに漁村地域の活性化に寄与する一方、水産加工業は経営体力や人手不足、原材料調達難等が課題。これに対応するため、水産庁は、生産から販売までをつなぐバリューチェーンの構築等の取組や、漁協と加工協等の連携強化等を支援。
- 水産業をめぐる国際情勢
- 我が国は、排他的経済水域(EEZ)内における水産資源の適切な管理を推進。サンマやサバといった我が国漁船が漁獲する資源は、外国漁船とも競合。我が国の資源管理の取組の効果が損なわれないよう、国際的な資源管理にも積極的に取り組んでいくことが重要。
- 国連海洋法条約では、沿岸国及び高度回遊性魚種を漁獲する国は、当該資源の保存及び利用のため、EEZの内外を問わず地域漁業管理機関を通じて協力することを規定。
- 世界のカツオ・マグロ類資源は、5つの地域漁業管理機関(RFMO)によって管理。
- WCPFC、IATTC、ICCAT、IOTCの4機関は、それぞれの管轄海域でカツオ・マグロ類資源を管理。南半球に広く分布するミナミマグロについては、CCSBTが一括管理。
- 中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)では、太平洋クロマグロの資源量が歴史的最低水準付近まで減少したこと等から、小型魚の漁獲量を大幅に削減する等の厳しい措置を導入。こうした資源管理の取組の結果、親魚資源量は回復傾向にあり、令和6(2024)年のWCPFC年次会合において、小型魚の漁獲上限を10%、大型魚の漁獲上限を50%増加することを基本とした措置を採択。
- 北太平洋の公海でサンマ、マサバ等の資源を管理する北太平洋漁業委員会(NPFC)では、(1)サンマについて、令和7(2025)年における公海のTACを前年から10%削減し、12万1,500tとするとともに、沿岸国のEEZ内では8.1万t以内に抑制する措置、(2)マサバについて、公海における漁獲上限を前年の10万tから約3割削減して7.1万tとする措置等が合意
- 我が国では、ロシア、韓国、中国それぞれの国と漁業に係る二国間の協定を締結。
- ロシアとの間では、日ソ地先沖合漁業協定、日ソ漁業協力協定及び貝殻島昆布協定に基づき我が国漁船が操業。北方四島周辺水域操業枠組協定に基づく交渉は、ロシア側が応じていない状況が継続。
- 韓国及び中国との間では、現在相互入漁が停止。
- 台湾との間では、日台民間漁業取決めに基づき、適用水域における操業ルールの改善に向けた協議が継続。令和8(2026)年漁期の操業ルールについて、台湾漁船の漁具流出を抑止するための台湾側漁業者団体の自主管理規約を実効性のあるものとする旨を規定することで一致。
- 我が国は、令和元(2019)年6月末をもって国際捕鯨取締条約から脱退し、同年7月から大型鯨類を対象とした捕鯨業を再開。
- 鯨類科学調査については、国際捕鯨委員会(IWC)等の国際機関と連携して実施し、科学的知見に基づく鯨類の資源管理に貢献
- 大規模災害からの復旧・復興
- 平成23(2011)年3月の東日本大震災発生以降、復興に取り組み、全ての漁港において漁港施設の復旧は概ね完了。
- 一方、水産加工業の売上げの回復が課題であり、政府は、水産加工業者の復興を引き続き支援。
- 国、関係都道県、漁業関係団体が連携し、水産物の計画的な放射性物質モニタリングを実施。
- 国際原子力機関(IAEA)の支援の下、海洋モニタリングデータの信頼性・透明性向上に向けた取組を実施。IAEAは「日本の分析機関が高い正確性と能力を有している。」と評価。
- 当初、55か国・地域で、日本産農林水産物・食品の輸入規制措置等が講じられていたが、令和7(2025)年度には、輸入規制を維持する国・地域は5にまで減少。
- 福島県沖では福島第一原子力発電所事故後、平成24(2012)~令和3(2021)年にかけて試験操業等が行われ、令和2(2020)年の水揚量は平成24(2012)年の122tから4,591tへと増加。
- 令和3(2021)年4月以降は自主的制限を段階的に緩和し、令和7(2025)年の水揚量は震災前比28%、金額は47%と未だ回復途上。
- 福島県産水産物の販路拡大に向け、全国イベントや福島県内での魚料理講習会の開催等、多様な取組を実施し、今後の本格的な漁業の回復につなげることが期待。
- 令和6(2024)年1月1日に石川県能登地方で地震が発生。
- 漁港施設は、防波堤、岸壁、物揚場、臨港道路等が損傷。石川県輪島市や珠洲市を中心とした外浦地域において、地盤隆起等により漁港施設に甚大な被害が発生。
- 当面の操業に必要な漁港施設や共同利用施設の復旧の進捗により、漁獲が順調に回復。
- 令和6(2024)年1月19日に、本地震が非常災害として指定されたことにより、国による災害復旧事業の代行が可能。石川県知事及び珠洲市長からの要請を受け、一部の漁港で水産庁が代行工事を実施。
- 政府は、被災した水産関係者の方々が、困難を乗り越え、将来への希望と展望をもって水産業を再開できるよう、漁業及び水産加工・流通業の再建や、漁港、漁場、漁船、養殖施設はもとより、漁村全体の復旧・復興に向けた取組を実施
~NEW~
内閣府 第4回 人工知能(AI)技術の利用と消費者問題に関する専門調査会
▼ 【資料1】 生成AI利用者の利用実態調査結果を踏まえた今後の主な論点について
- 消費者による生成AIの利用頻度・目的・方法
- アンケート結果評価
- 生成AI利用者の中では、今後生成AIを利用しないと考える割合は低いといえ、生成AIの利用は、短時間ながら一定の範囲で利用者の日常に定着しつつあるといえる。
- 生成AIの利用方法・利用目的は、情報の検索・リサーチから文章の作成・編集、悩み相談、学習・自己研鑽等、相当程度多岐にわたっているといえる。
- 御議論のポイント
- 本専門調査会では、生成AIなどのAI技術が消費者に利用され、利用方法・目的が相当程度多岐にわたっていることを前提とする。
- 非対称性・依存性・信頼性等のインターネット空間と消費者に関する既存の課題が、生成AIの利用によって増幅し、特に消費者による対話型AIの利用によって新たな問題を生じさせている可能性がある。
- 対話型AIの特徴として、対人関係に類似した心理的依存の問題がある。
- アンケート結果評価
- 消費者による生成AI利用上の課題
- アンケート結果評価
- 利用者は、偽情報、個人情報・プライバシー、思考力・判断力の低下といった問題に対して不安・不信を示す傾向にあり、利用者の多くは、生成AIは便利だが完全には信頼できないという認識を有しているように見られる。
- 御議論のポイント
- 消費者は,入力内容が学習に利用されないという事業者の説明を信頼して利用せざるを得ない。多くの利用者が懸念を有しているのは慎重で良い傾向といえるかもしれないが、それで問題がないというわけではない。
- 意思決定に関する問題は、消費者本人が自覚しないため表面化しにくいが、信頼や不安が消費行動等、その後の消費者の行動を左右する可能性がある。問題把握そのものが難しいという課題があるため、生成AI利用者の不安・不信が、どのような行動・被害に結びつくかというルートを可視化させる必要がある。
- 現状は比較的リテラシーの高い利用者が多いように思えるが、今後予想される利用拡大にともない、対応力の低い層への配慮がますます重要となる。
- アンケート結果評価
~NEW~
国民生活センター 住環境の改善と筋力アップで家庭内転倒事故防止!
- 内容
- 事例1
- 自宅内で歩行器を使い歩行中、歩行器が先に行ってしまい転倒。肩を受傷し、二の腕の付け根部分の骨を骨折したため、入院となった。(80歳代)
- 事例2
- 風呂場で体勢を崩し、背部を打撲した。肋骨骨折あり。(70歳代)
- 事例3
- 自宅内でスリッパが脱げ、靴下が滑って転倒。橈骨遠位端(とうこつえんいたん)を骨折し*、複数の骨片が見られた。(70歳代)
- 前腕を構成する二つの骨のうち、親指側の骨が手首に近いところで折れる骨折のこと
- 事例1
- ひとこと助言
- 75歳以上の高齢者の家庭内事故は「転倒」が最も多く、加齢とともに重症化しやすくなります。
- 原因は環境要因だけでなく、ふくらはぎの筋力低下による、歩行時のすり足や、わずか1~2センチの敷居、じゅうたんの端、室内のコードなどに足を引っかけてしまうといった身体機能の衰えもあります。予防策として住環境の改善と身体機能の維持・向上の両方を進めることが重要です。
- 筋力低下による転倒防止には、自治体の「転倒予防教室」や「介護予防教室」なども活用し、バランス能力や筋力を養うことが有効です。
- 環境的対策は、階段や段差に手すりや滑り止めを設置し、室内のコード類をまとめたり、滑りにくいスリッパや安定した高さのベッド・椅子を選んだりする工夫も大切です。
~NEW~
国民生活センター エアコン修理のトラブルに注意!-ネット広告で「安い」「即日対応」の業者に修理依頼したけど直ってない!-
- 近年、猛暑の夏が続いており、屋内における熱中症を防ぐためにエアコンの使用が推奨されています。そのような中、エアコンの修理に関するトラブルは増加しており、PIO-NETに寄せられた相談件数は、2025年度は2021年度と比べると2倍以上となっています。全国の消費生活センター等には、「インターネットで検索した即日対応の業者に修理を依頼し、高額な料金を支払ったが直っていなかった」「修理してもエアコンが直らず、再修理を依頼したいが業者と連絡が取れない」等といった相談が寄せられています。
- そこで、エアコン修理に関する相談の特徴や消費者へのアドバイスを整理し、注意を呼びかけます。
- PIO-NETにみるエアコンの修理に関する年度別相談件数の推移
- 年度別相談件数:2021年度は451件、2022年度は593件、2023年度は871件、2024年度は975件、2025年度は1,251件です。
- 消費生活センター等からの経由相談は含まれていない。2026年3月31日までの登録分。
- 年度別相談件数:2021年度は451件、2022年度は593件、2023年度は871件、2024年度は975件、2025年度は1,251件です。
- 相談事例
- ネットで検索した業者にエアコン修理を依頼したが直らず、購入を勧められた。
- エアコン修理を依頼した業者が修理後の動作確認等をせず帰ってしまった。
- エアコン修理業者と連絡が取れなくなってしまった。
- エアコン修理内容の説明や見積もり額の提示がないまま作業が開始してしまった。
- 相談事例からみた問題点
- 急にエアコン修理が必要となりインターネット広告等の情報だけで業者に依頼してしまう。
- 故障原因を確認しないまま作業を行い、動作確認をせず帰ってしまう等、適切な修理作業がされていないことがある。
- 広告の記載価格や見積もり額よりも高額な費用を請求される場合がある。
- エアコン修理業者と連絡が取れなくなる場合がある。
- 消費者へのアドバイス
- 本格的に気温が高くなる前に試運転をしてエアコンが故障していないかを確認しておきましょう。
- 低価格であることを強調している広告を鵜呑みにせず、作業前に故障原因、修理内容、修理費用等についてしっかり確認しましょう。
- 修理業者が帰る前に、エアコンが直ったことを修理業者と一緒に確認しましょう。
- 請求額や作業内容に納得できない場合は、その場で支払わず説明を求めましょう。
- 急なエアコン故障に備えて、地域の電気工事店の情報など日頃から信頼できる修理業者を探しておくと安心です。
- 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。
~NEW~
国民生活センター 依然として多い葬儀サービスの料金トラブル-「家族葬だから安い」と思っていませんか?-
- 全国の消費生活センター等に寄せられる葬儀サービスに関する相談は増加傾向で推移しており、年間で900件前後となっています。令和6年の死亡数は約161万人で厚生労働省が調査を開始して以来最多となりました。死亡数の増加とともに、葬儀の取扱件数も増加していると考えられます。また、葬儀の形態も変わりつつあり、家族葬、一日葬、直葬など、さまざまな葬儀のニーズが高まっています。
- こうした葬儀形態の変化やサービスが多岐にわたり費用の項目も複雑になっていることに加え、親しい人との死別という事態に冷静な対応ができなかったり、葬儀社の説明や消費者の理解が不足したりしていると、葬儀の料金やサービス内容をめぐりトラブルになることもあります。葬儀費用が想定した金額を上回り、高額な料金に納得できないという「高価格・料金」に関する相談の割合は、増加傾向にあります。
- そこで、相談事例を紹介し、トラブルの拡大防止のため、消費者に注意を呼び掛けるとともに、関係機関に要望と情報提供を行います。
- 相談事例
- ネット広告で家族葬を取り扱っている葬儀社を見つけて依頼したところ、高額な契約となった。
- 一日葬は約30万円とのチラシを見て依頼したところ、約80万円の契約になった。料金に含まれるものもチラシと異なっており、納得できない。
- 「家族葬50万円」との表示を見て葬儀社に依頼したところ、高額なプランを案内された。見積書には明細がなく、追加費用も発生したため、総額200万円を超えた。
- 消費者へのアドバイス
- 葬儀の希望やイメージを考えて情報収集をしましょう。
- 葬儀社との打ち合わせは親族や第三者など複数で行いましょう。
- 見積書は必ず受領し、内容(明細)をよく確認しましょう。
- 不安に思った場合やトラブルが生じた場合には、すぐに最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。
- 要望
- 葬儀について事前・事後も含め、幅広く相談に応じ、消費者の問い合わせや疑問等に適切な説明や助言を行うこと。
- 葬儀サービスの内容について詳細に説明し、見積書を渡して正確な請求金額を伝える等、消費者に対しわかりやすく丁寧な情報提供を行うこと。
- 引き続き消費者トラブルの防止に向けた普及啓発活動に取り組むこと。
- 要望先
- 全日本葬祭業協同組合連合会(法人番号5010405009151)
~NEW~
厚生労働省 タイ王国との育成就労制度に関する協力覚書(MOC)に合意しました~育成就労制度に関する初の協力覚書を作成~
- 我が国(法務省、厚生労働省、外務省、警察庁)は、タイ王国(労働省)との間で、6月2日に育成就労制度に関する協力覚書(MOC:Memorandum of Cooperation)を作成しました。
- タイ王国との間では、既に技能実習制度に関する協力覚書を作成しているところ、技能実習制度に替わり育成就労制度が運用開始されることに伴い、本覚書を作成したものです。
- 今回の覚書は、育成就労外国人の送出しや受入れに関する二国間の約束を定めることにより、両国が協力して、育成就労外国人の保護をはじめ、育成就労制度の適正な運用を図ることを目的としています。
- なお、育成就労制度に関する協力覚書については、今回のタイ王国との間の覚書が初めての作成となります。覚書のポイントは、以下のとおりです。
- 我が国の省庁の約束
- 育成就労法(外国人の育成就労の適正な実施及び育成就労外国人の保護に関する法律(平成28年法律第89号))の基準に基づき、監理支援機関の許可および育成就労計画の認定の事務を適切に行う。
- 監理支援機関の許可取消や育成就労計画の認定取消等を行った場合は、タイ側に通知する。
- タイ王国側から不適切な育成就労実施者についての通報がなされた場合は、調査を行い、適切に対処する。また、その結果をタイ王国側に報告する。
- タイ王国の省庁の約束
- 今回の覚書の基準に基づき、送出機関の認定事務を適切に行う。
- 送出機関の認定取消等を行った場合は、日本側に通知する。
- 日本側から不適切な送出機関についての通報がなされた場合は、調査を行い、適切に対処する。また、その結果を日本側に報告する。
- 共通の事項
- 育成就労制度の運用について、必要に応じ随時協議を行う。
- この覚書は、署名した日から発効する。
~NEW~
経済産業省 「経済産業政策新機軸部会第5次中間整理」を公表します
- 経済産業省は、
- 2040年のあるべき産業構造の絵姿を実現するにあたっての本質的な課題を一層具体化するとともに、
- その実現に向けて今後検討が必要となる施策を整理し、高市内閣の日本成長戦略において、分野横断的課題の1つとして掲げられている「新技術立国・競争力強化」の実現に向けた課題と政策の方向性を含め、「経済産業政策新機軸部会 第5次中間整理」として取りまとめました。
- 本件の概要
- 日本経済は、国内投資の拡大と賃金の上昇が堅調に続き2025年の名目GDPは過去最高の660兆円を突破していますが、人手不足や中東情勢への対応等、継続的な成長軌道への到達に向けて予断を許さない状況です。
- このような認識のもと、第5次中間整理では、昨年公表した第4次中間整理で定量的に示した2040年のマクロ経済・産業構造の絵姿を実現するにあたっての本質的な課題を、関連する有識者会議等の議論も踏まえて一層具体化しました。
- また、日本成長戦略の議論に貢献すべく、日本成長戦略において選定された「17の戦略分野」を含めたグローバル競争型産業における日本の勝ち筋を提示するとともに、同じく成長戦略で示されている「8つの分野横断的課題」のうち、新機軸部会で議論することとされている「新技術立国・競争力強化」の実現に向けた課題と政策の方向性について、これまでの新機軸部会における議論を拡張する形で整理しました。
- 詳細
- 目指すべき産業構造の実現への本質的な課題
- 「経済産業政策の新機軸」では、これまでの4年間、国内投資・イノベーション・所得向上の実現を目指して、ミッション志向の産業政策(8分野)と社会基盤(OS)の組み換え(4分野)を推進してきました。
- 第4次中間整理(2025年6月)では、民間の予見可能性を高めるべく、目指すべき2040年のマクロ経済・産業構造を独立行政法人経済産業研究所とともに定量的に推計し、その実現にあたっては「製造業X」、「エッセンシャルサービス」、「情報通信サービス」の3つの産業類型がカギとなることを示しました。
- 今回の第5次中間整理では、8ミッション・4OSの枠組みに基づくこれまでの新機軸の経済産業政策を継続させていくことを前提に、第4次中間整理で示した2040年のマクロ経済・産業構造の絵姿を実現するにあたっての本質的な課題を、新機軸部会や関連する有識者会議・研究会における議論を通して一層具体化しました。
- 日本成長戦略の一部としての新機軸第5次中間整理
- このような第5次中間整理での検討内容は、高市内閣の下で検討が進められている日本成長戦略会議での議論の一部となっています。日本成長戦略は、官民連携した「危機管理投資」「成長投資」を拡大することを通じて、世界共通の課題解決に資する製品等を開発し国内外に提供することを目指しており、社会課題解決を成長のエンジンとする新機軸の経済産業政策とも軌を一にするものです。
- 日本成長戦略においては、日本の産業構造が抱える課題を解決するとともに、グローバル市場から付加価値を獲得できる「勝ち筋」を見出し得る産業分野として、17の戦略分野を選定しました。本中間整理では、各分野における「主要な製品・技術等」ごとに策定する「官民投資ロードマップ」の議論の前提として、「内外一体のグローバル産業戦略に関する有識者会議」における議論をもとに、17分野を含めたグローバル競争型産業における「5類型の勝ち筋」を提示しました。「5類型の勝ち筋」では、17分野に含まれる産業毎の「ビジネス・エコノミクス」をもとに、スケールで勝つ「グローバルスケーラー型」や特定の機能レイヤーを握って勝つ「レイヤーマスター型」等、グローバル産業の勝ち筋を5つに類型化して、必要な官民の取り組みを整理しました。
- 加えて、17分野で先行して行われる官民の投資・挑戦を他分野も含めて拡大しマクロ経済の成長につなげていくために、日本成長戦略では8つの分野横断的課題を設定しました。このうち、他の分野横断的課題の結節点としての役割も担う「新技術立国・競争力強化」の実現に向けた課題と政策の方向性については新機軸部会で議論することとなっているため、これまで新機軸部会においてOSとして議論を重ねてきた政策アジェンダを拡張する形で整理しました。とりわけ、AIが経済社会に与えるインパクトは甚大であり、あらゆるOSはAIを中心に置いた形で再構築する必要があります。そうした観点も踏まえ、以下の3つの方向性で課題と政策の方向性を整理・検討しました。(このうち、「「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国の実現」に関する政策の方向性については、イノベーション小委員会にて別途議論の上、とりまとめを実施。詳細は参考資料2を参照。)
- あらゆる分野の産業競争力強化のカギとなるAXの推進
- 地方も出発点としたAXによる産業構造・就業構造転換
- AX実現に向けたデジタル産業基盤の確保などグローバル立地競争力の強化
- 「責任ある積極財政」を通じた「危機管理投資」・「成長投資」の推進
- 新技術立国の実現とグローバル市場の獲得・経済安全保障の強化
- 「技術で勝ってビジネスでも勝つ」、新技術立国の実現
- グローバル市場の獲得・経済安全保障の強化
- あらゆる分野の産業競争力強化のカギとなるAXの推進
- 目指すべき産業構造の実現への本質的な課題
- 本件の概要
▼ 産業構造審議会 経済産業政策新機軸部会 第5次中間整理
~NEW~
経済産業省 一般海域における占用公募制度の運用指針」を改訂しました
- 経済産業省及び国土交通省は、海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に関する法律(平成三十年法律第八十九号)に基づく洋上風力発電事業者の公募制度について、洋上風力発電に係る電源投資を確実に完遂させる観点から審議及びパブリックコメントを行い、「一般海域における占用公募制度の運用指針」を改訂しました。
- 背景
- 今般、秋田県及び千葉県沖の3海域における洋上風力発電事業の選定事業者が開発中止を決定したことを受け、洋上風力合同会議※において事業撤退の要因分析等を実施したところ、これまでの公募実施時には顕在化していなかった洋上風力の事業環境の課題が浮き彫りとなりました。このため、黎明期にある我が国の洋上風力の導入を確実なものとする観点から、事業完遂が可能な計画を高く評価するため、2025年9月から洋上風力合同会議を複数回開催し、有識者から様々な意見をいただきながら議論を重ねてきました。その上で、2026年1月22日(木曜日)から2月22日(日曜日)にかけてパブリックコメントを実施し、その中で頂いた御意見も踏まえ、「一般海域における占用公募制度の運用指針」を改訂しました。
- 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会/電力・ガス事業分科会 再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会 洋上風力促進ワーキンググループ 交通政策審議会 港湾分科会 環境部会 洋上風力促進小委員会 合同会議
- 改訂の概要
- 改訂のポイントは以下のとおりです。
- 想定供給価格幅の設定
- 事業実現性評価点の配点の見直し
- より精緻な事業実現性の採点
- 迅速性の配点の引き下げとスケジュールの柔軟性の確保
- このほか、「落札制限」、「選定事業者が撤退した際のルール」等の具体的な内容については、海域毎に策定する公募占用指針において記載する予定。改訂の詳細は関連資料、関連リンクをご確認ください。
- 想定供給価格幅の設定
- 改訂のポイントは以下のとおりです。
▼ 一般海域における占用公募制度の運用指針
~NEW~
経済産業省 「ファミリーガバナンス・ガイダンス」の公表について
- 経済産業省は、「ファミリーガバナンス・ガイダンス」をとりまとめ、公表しました。
- 背景
- 2025年2月に策定された「中堅企業成長ビジョン」において、ファミリービジネスの中堅企業等が、長期志向や迅速な意思決定といった長所を生かしつつ、短所となるリスクに適切に対処しながら成長を目指すためのファミリーガバナンスを構築するための規範を策定することとされました。
- そこで、経済産業省では、ファミリービジネスの持続的な成長を後押しすべく、2025年3月に「ファミリービジネスのガバナンスの在り方に関する研究会」を立ち上げ、経営者、金融機関やコンサルタント等の支援者、学者等の有識者の意見を集約するとともに、経営者等へのヒアリングを通じて、具体的な取組事例を収集し、ファミリーガバナンスに関するガイダンスの検討を進めてきました。この度、パブリックコメント等を踏まえ「ファミリーガバナンス・ガイダンス」をとりまとめ、公表しました。
- 概要
- 本ガイダンスでは、先進的にファミリーガバナンスに取り組む企業の事例等を参考に、「ファミリー内」と「ファミリーと株主をはじめとするステークホルダーとの間」で合意する事項を中心に整理しています。
- また、「中堅企業成長ビジョン」の決定を受け本ガイダンスを策定していることから、主な対象を、非上場の中堅規模のファミリービジネスとしていますが、上場・非上場、企業規模を問わず、全てのファミリービジネスにとって重要な内容になっています。
- なお、本ガイダンスの内容は任意のものであり、各企業において、株主構成、役員・従業員・取引先・地域社会等のステークホルダーとの関係等を総合的に勘案し、自社に最適な形を検討することを推奨しています。
▼ ファミリーガバナンス・ガイダンス
- 具体的な取組事例
- 社内研修等を活用した理念等の浸透の事例
- 経営者自身が、社内研修等で理念や価値観等を説明した、理念等を社内のイントラネットで共有したりすることで、ファミリーメンバーのみならず、他の従業員・役員への浸透を図っている。【建設業・製造業】
- 理念等の発信を通じ経営陣が自らを律する機会となった事例
- 理念(家訓)を自社ホームページ等で公開することで、自らを律することにもつながり、結果として社会的信用の確保にもつなげている。【食品製造業】
- 失敗の歴史を次世代へ承継した事例
- 古くから、失敗からのフィードバックを教訓として、将来に生かす仕組みを設けている。具体的には、失敗を繰り返さないように注意すべき事項、失念しやすい事項、将来改善を要する事項りどの項目を残している。【食品製造業】
- 関係性構築のための取組事例
- コミュニケーションを円滑にし、親族間の信頼関係を醸成するため、ファミリー集会等の公式な集まりの他に、法事や墓参り、ファミリーメンバーの新年会・忘年会・食事会・旅行・誕生会等といった非公式なイベントを開催している。【食品製造業】
- ファミリーメンバーの入退社・処遇・登用ルールの事例
- 1ファミリーから各世代1名のみとする。【食品製造業】
- ファミリーメンバーが入社を希望する場合は、ファミリー集会の承認を要する。【製造業・小売業】
- ファミリーメンバーの入社後の処遇・人事について、ファミリーは関与しない。【製造業・小売業】
- 取締役の選任方針(選任の客観性確保)の例
- ファミリーメンバーか否かに関わらず、予め定めた取締役就任要件に適合した人材か否かに基づき、ファミリー以外の者を含む選定委員会で、取締役候補者を最終決定する(ファミリーメンバー内のみで取締役候補者を決定しない)
- 取締役会の半数以上を、ファミリー以外の者から構成する
- 後継者の育成・登用の事例
- 後継者育成の観点で、幼少期から職場に連れて行った、経営の基本的な考え方やファミリービジネスの歴史・価値観を教えたりしている。基本的な考え方を共有することで、親子間での意見の対立が生じにくくなる。【食品製造業】
- 新卒後の就職先を自社とするのではなく、あえて他社で経験を積ませることで、他業種のスキルを身につけるほか、広い視野を獲得し、自社の特徴を再認識するきっかけを作る。【設備工事業】
- 娘婿が承継している。円滑な承継のために、先代が伴走し、自身の考えを伝えつつ、本人の判断を尊重しながら進めている。【小売業】
- 持ち株会社の経営者はファミリー内人材が務めつつ、事業会社の経営者として、社内従業員を登用している。【自動車部品製造業】
- ホールディングス傘下の企業の経営者候補として、社外人材を採用している。【食品製造業】
- 承継後の先代の役割ルールの事例
- 経営方針や投資判断等の次世代に影響がある事項については、先代は口を出さず後継者に一任し、地域社会での要職といった、これまでの関係性が重要り活動については、承継後も先代が協力している。【機械製造業】
- 65歳で現役(社長)を退き、経営から離れるという方針を事前に決めている。【食品製造業】
- 過度な株式の分散抑制の方法例
- 経営に関与していなファミリー株主の株式は、その株主が亡くなった際には、経営に関与する役員・従業員が買い取る旨をファミリー憲章・株主間契約等に規定する。
- 資産管理会社、ファミリーオフィス、信託等を活用し、株式を集約する。
- ファミリー憲章に違反した者から、必要に応じて株式を買い戻すことができるよう、ファミリー憲章・株主間契約等で定める。
- 将来の紛争予防に資するために、婚前契約等によ、財産の帰属や管理のルールを明確にする。
- 各家の事情に沿った株式保有の事例
- ファミリーメンバーの結束力を高めるため、ファミリーメンバーに無議決権株式を発行し、議決権株式は役員以上になった者だけが保有する。【機械製造業】
- 役員・従業員のファミリービジネスへの当事者意識を高めるため、従業員持株会等を通じて株式を保有させる。【建設業・小売業】
- 各家が経営に関与しているため、ファミリーメンバー各家が株を均等に持っている。【食品製造業】
- 株式承継の手引きの事例
- 株式承継の手引きを作成し、ファミリー株主が株式を保有する意義の明確化、後継者の株式保有比率の設定、株式売却時のルールの設定をしている。【小売業・製造業】
- ファミリー株主への情報発信の事例
- ファミリー株主が適切に経営状況を把握できるよう、年2回、事業の状況に関して情報共有を行う場を設けている。【卸売業・食品製造業】
- 従業員・役員への情報発信の事例
- 従業員・役員に対して役員登用方針を明示している。これにより、従業員・役員にも登用の機会が確保されていることが明確になり、モチベーション向上につながっている。【機械製造業・不動産業】
- 地域社会への貢献に関する情報発信の事例
- 地域社会への貢献の取組について、自社のホームページ等を通じて情報発信を行うことで、従業員の貢献意欲も向上し、地域住民からの信頼も高めている。【建設業・不動産業】
- 社内研修等を活用した理念等の浸透の事例
~NEW~
総務省 総務省ホームページを模倣した偽サイトにご注意ください!
- 総務省ホームページを模倣した偽サイトの存在が確認されています。
- 偽サイトにアクセスすると、コンピュータウィルスに感染するなどのおそれがありますので、ご注意ください。
- 総務省ホームページの正しいURL(アドレス)は「https://www.soumu.go.jp/」です。必ずご確認ください。
- 少しでも不審に思ったら、何かをクリックしたり、個人情報を入力したりせず、すぐにアクセスを中断してください。
~NEW~
総務省 総務省統計局をかたった不審メールの注意喚起
- 【令和8年6月2日】
- 総務省統計局をかたって、「総務省統計局アプリダウンロードキャンペーン」などというメールを送信し、アプリのダウンロードやお住まいに市区町村の登録を求める事案が確認されています。これらのメールは総務省とは一切関係なく、また、メール内で案内されている「総務省統計局アプリ」というものも実在しません。このようなメールに記載されたURLのクリックや、個人情報の入力は絶対に行わないよう、注意してください。
- 【令和8年4月16日】
- 総務省統計局の実施する「労働力調査」をかたったメールを送信して回答を求める事案が確認されています。労働力調査は調査員が世帯に訪問して回答を求める調査ですので、メールのみで回答を求めるものではありません。決して回答を行わないよう、注意してください。
- 【令和8年3月30日報道資料】
- 総務省統計局をかたって、「生活費増加に関する基礎調査」などというメールを送信して回答を求める事案が確認されています。このようなメールは総務省とは無関係ですので、決して回答を行わないように注意してください。
- 総務省統計局がメールからのリンクによって直接回答を求める調査は存在しませんので、類似の求めにも回答しないようにお願いいたします。なお、総務省統計局の実施する統計調査は以下のとおりです。
- 国勢調査
- 労働力調査
- 就業構造基本調査
- 住宅・土地統計調査
- 社会生活基本調査
- 小売物価統計調査
- 家計調査
- 全国家計構造調査
- 家計消費状況調査
- 全国単身世帯収支実態調査
- 家計消費単身モニター調査
- 経済センサス‐基礎調査
- 経済センサス‐活動調査
- 経済構造実態調査
- 個人企業経済調査
- 科学技術研究調査
- サービス産業動態統計調査
~NEW~
総務省 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会 青少年保護ワーキンググループ(第5回)配布資料
▼ 資料5 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会青少年保護ワーキンググループ第一次報告書(案)
- 利用に伴うトラブル傾向
- 青少年によるスマートフォン等を通じたSNS利用が進む中、インターネット利用において青少年が遭遇するトラブルは多様化してきている。小中高・特別支援学校におけるいじめの態様別認知件数では、「パソコンや携帯電話等で、ひぼう・中傷や嫌なことをされる」が増加傾向にあるほか、知人や友人に個別に送信した自身の画像が意図せずSNS上において公開・拡散される事件なども起きている。
- また、見知らぬ個人との遭遇によるトラブルも課題となっており、特に動画共有を目的としたサービスやSNSにおいて、プライバシー侵害や性的被害等の犯罪に遭遇する傾向がある。
- さらに、SNSの利用は誹謗中傷やいじめなどのトラブルのみならず、青少年が犯罪に巻き込まれ、被害者となるだけでなく、犯罪に加担してしまう事態も生じている。
- SNSに起因する事犯による被害児童数は、全体として減少傾向にあるものの、殺人や強盗、不同意性交、略取・誘拐といった重要犯罪等の被害者は増加傾向にある。また、このような事犯において、被害児童が自ら最初に投稿している割合は約7割にも及び、さらにフィルタリングの利用率は約1割にとどまっている。
- 特殊詐欺をはじめとする犯罪やトラブルにおける、SNSを通じた募集や応募、個人情報提供行為などの問題は、青少年においても同様に発生しており、特殊詐欺の受け子などのいわゆる「闇バイト」で検挙された10代の約3割はSNSから応募したと供述している。
- 豪州
- 豪州では、2024年(令和6年)12月10日に「2024年オンライン安全法改正案」が成立し、2025年(令和7年)12月10日から適用が開始されている。
- 同法では、16歳未満の利用者がアカウントを持つことを防止するための合理的措置を講じることをSNS事業者に義務付け(同法第63D条)、年齢確認の目的で使用した後は、収集した個人情報を破棄することをSNS事業者に義務付けた(同法第63F条)ほか、違反した場合は、最高4,950万豪ドル(約50億円)の罰金を科すことを規定しているが、16歳未満の利用禁止には、親権者同意などによる例外措置は設けていない。法適用開始時点の規制対象は、TikTok、X、Instagram、YouTube、Facebook、Threads、Snapchat、Reddit、Kick及びTwitchの10サービスであり、ゲームやメッセージアプリ、教育・健康系サービスなどは規制の対象外となっている。
- なお、事業者が講じる「合理的措置」についてはガイダンスが定められており(同法第27条)、2025年(令和7年)9月に示されたガイダンスでは、推奨される年齢確認方法として、個人の年齢・年代を確認・推定・推測するために使用される様々なプロセスによる多層的な「年齢認証」が示されており、「年齢推定」「年齢推論」「年齢検証」などが含まれるとされている。
- 同法の施行後、1か月程度で約470万件の未成年アカウントが削除されたとの発表もあるが、2026年(令和8年)2月には、ネット安全(eSafety)コミッショナーによる上記規制制度の包括的評価が開始され、2年以上にわたり、4,000人を超える青少年及びその家族を対象にアンケート調査等を実施し、その成果が2027年(令和9年)以降、順次公表される予定となっている。
- さらに、同法は業界団体に対し、指定された違法・有害情報に対する業界規範の策定を義務付けており、ネット安全(eSafety)コミッショナーは業界規範の採否を決定し、要件を満たさない場合は規範の代わりに業界標準を自ら策定することができる。業界規範は、コンテンツのリスクや対象サービスに応じて定められているが、リスク評価の結果に応じたリスク軽減措置やコンプライアンスレポート(いわゆる透明性レポート)の提出などを義務付けている。
- 米国
- 米国では、各州において青少年を保護するための対応がとられているが、カリフォルニア州の青少年が利用し得るサービスに対するリスク評価と軽減措置を求める州法や、ユタ州やテキサス州のオンラインPF事業者に年齢確認や保護者同意の取得、一部機能の利用制限などを義務付ける州法などは、SNS事業者等による差止訴訟が相次いでおり、現在、執行差止めとなっている。
- また、ニューメキシコ州では、PFの危険性をユーザーに警告せず、児童を性的搾取者から守らなかったとしてMetaを提訴し、2026年(令和8年)3月、陪審団が、同社が消費者を保護する州法に違反しているとして、3億7,500万ドル(約595億円)の支払いを命じている。更に、カリフォルニア州では、同州に住む20歳の女性(訴訟開始当時は未成年)が、InstagramやYouTubeのアルゴリズムや自動再生機能などが中毒状態に陥るように意図的に設計されたことにより、依存状態となり精神的な問題を抱えたとして提訴し、2026年(令和8年)3月、陪審団が、Meta及びGoogleが危険なPFを設計したとして、600万ドル(約9億6,000万円)のうちMetaに70%、Googleに30%の支払いを命じている。
- 本会合においては、以下を共通認識として議論を進めることとした。
- 全般
- 青少年の発信、創作、参加といった権利や、ウェルビーイングも必要な観点だが、青少年の安心・安全の確保を前提に、情報アクセスと利用制限のバランスが必要。
- 単なる禁止ではなく、リテラシー教育も含めた、青少年が安心・安全に新しいテクノロジーを活用できる環境の整備が重要。
- 諸外国における青少年保護に関する制度整備等の動向把握が必要。
- 環境変化
- 青少年インターネット環境整備法の制定時と現在の状況は異なり、SNSなどのPFサービスの拡大、スマホの普及に伴うリスクの多様化といった現代の環境に対して、現在の制度では限界がある。
- SNSが青少年のコミュニケーション手段となっている以上、発信に関するリスクについて考えることが重要。
- 青少年は常時デジタル空間と接続することが前提になり、さらに生成AIの登場により、青少年は生成・発信主体にもなっている。
- リスクの多様化
- 閲覧等のリスクだけでなく、SNS普及に伴う、発信・拡散・生成、依存、メンタルヘルスへの影響のほか、生成AIに関わるリスクなど、対応すべきリスクは非常に多様化。
- 閲覧防止だけでなく、サービス内容に応じた、生成や発信の安全設計、年齢や発達段階に伴うバランス設計も考えることが必要。これに対応するためには、携帯電話事業者によるフィルタリングサービスだけでは限界が生じている。
- 青少年保護を取り巻く関係者
- スマホの普及に伴い、各関係者が果たすべき役割と現在の法的規律にアンバランスが生じているが、携帯電話事業者のフィルタリングサービスにのみ過剰な役割が期待されている。
- 最初に青少年の保護責任を負うのは保護者であるところ、青少年のSNS利用の全責任を保護者に求めるのではなく、保護者が負わなければいけない責任は何か、事業者がサービス設計の安全性として負わなければいけない範囲はどこまでか、学校をはじめとする教育機関が果たすべき役割は何かを整理することが必要。
- 技術的措置(携帯電話事業者のフィルタリングサービス、OSのペアレンタルコントロール、SNSサービスの保護措置)により、全てのリスクを解消、カバーできるものではないことから、引き続き、リテラシー向上の取組推進は必要。
- 全般
- 保護措置の在り方
- PFサービスごとに設計・特性が異なることから、一律の使用年齢制限をかけることは望ましくないのではないか。
- 各事業者に対し、サービスのリスクの評価と、当該リスクに対応する機能制限・保護措置(使用適正年齢を含む)、必要なリテラシー等の公表を求め、それを事業者外部から再評価する仕組みを構築すべきではないか。
- 各事業者が設定する使用適正年齢については、保護措置の前提となるものであり、設定理由及び年齢確認の手法等についても、リスク評価の一環として公表を求めるべきではないか。
- 事業者に対し、安全設計に取り組むインセンティブを作る仕組みづくりを検討すべきではないか。
- リスクの再評価に当たって、検証に必要なデータを事業者等から収集できるような措置を検討すべきではないか。
- 保護措置の前提となる年齢確認
- 現在多くの事業者において自己申告となっている状況を踏まえ、年齢確認の厳格化を検討すべきではないか。
- 年齢確認について、どのような方法が合理的なものとしてあり得るのか、諸外国の動向も踏まえつつ、ユーザーの利便性、実効性のほか、プライバシーやセキュリティ上のリスクについても考慮した上で、確認の段階・方法・レベルについて検討すべきではないか。
- 利用規約上の使用適正年齢をすり抜けてしまった場合の保護措置の実装についても、PF事業者に一定の対応を求めることも検討すべきではないか。
- 保護措置の初期設定
- PF事業者によるサービス提供上の保護措置が、保護者にも理解しやすいような内容・表示となっているか、確認が必要ではないか。
- 保護措置の設定は複雑であり、実効性の観点から、利用者が青少年であることが確認された場合には、初期設定とすることが適切ではないか。
- そもそも保護措置がない、若しくは初期設定とされていない場合には、改善を促すことができる枠組みが必要ではないか。
- リスク評価に際しては、サービス設計に関わる機能が初期設定で制限されているかといった観点も取り入れるべきではないか。
- アプリストアのレーティング
- アプリストアによって適用されるレーティングに差異が生じることは合理的ではないが、一方で、政府がレーティングを指定するということは望ましくないため、どのような主体・体制がレーティングに関して青少年保護の役割を果たすべきか検討すべきではないか。
- フィルタリング機能を含む技術的保護手段
- 回線の多様化や新たなリスクに対応するためには、閲覧制限を目的とした「フィルタリング」よりも広く、技術で青少年を保護するという意味で「技術的保護手段」を求めることとし、環境整備法上の在り方について検討すべきではないか。
- 発信リスク等の新たなリスクへの対応については、各関係者における技術的対応可能性を踏まえた役割分担を含む検討が必要となるが、OS事業者が提供する保護機能については、その有用性を踏まえ「技術的保護手段」として提供を義務付けるべきではないか。
- 携帯電話事業者による各種確認義務
- 現在の環境整備法上の携帯電話事業者に課せられた義務の履行のためには、青少年確認義務の履行は確実に行われるべきであるが、端末の購買形態の多様化も踏まえたうえで、改善を促す取組を検討すべきではないか。
- 携帯電話事業者が確認した年齢情報を今後どのように活用していくのかについては、年齢確認手法の検討と併せて検討すべきではないか。
- ICTリテラシーの向上
- 事業者の取組や先進事例の現場への浸透、全国一律・体系的かつ継続的な学習機会の担保、啓発コンテンツへのアクセスの容易化、生成AI等の新たなサービスへの対応について、議論を深める必要があるのではないか。
- PFサービスごとに青少年保護措置の内容が異なるなど、求められるリテラシーが多様化していることから、リテラシーの向上は重要であり、リテラシー教育が引き続き必要であることは間違いないが、青少年及びその保護者に対して、これまでのリテラシー教育に加え、事業者側が用意した技術的な保護措置の利用の促進を図ることも重要ではないか。
- インターネットの技術・サービスの進展は早いため、青少年だけでなく、保護者・教職員という枠にとらわれない「大人」のリテラシー向上に努めるべきではないか。
- スマホソフトウェア競争促進法関係
- スマホソフトウェア競争促進法について、青少年保護の観点から、チョイススクリーンのフィルタリングへの影響など、施行に伴う影響を確認していく必要があるのではないか。また、必要に応じて注意喚起を行うなどの対応が必要ではないか。
~NEW~
国土交通省 第21回水害サミットを開催~水害を経験した市町村長が防災・減災のあり方を全国に発信します~
- 水害サミットは、激甚な水害を経験した全国の市町村長が一堂に会し、意見交換や提言等を行う場として、平成17年から開催されています。
- 第21回となる今年は22市町村の長と国土交通省が参加し、「行動変容を実現する防災情報と意思決定の仕組みの確立」、「水災害リスクの「自分事化」による流域治水の深化と地域づくり」をテーマに意見交換を行います。
- また、冒頭に金子国土交通大臣から挨拶を予定しております。
- 日時
- 令和8年6月9日(火)15:00~18:15
- 場所
- パレスサイドビル5階東メディアドゥセミナールーム(東京都千代田区一ツ橋1-1-1)
- テーマ
- 行動変容を実現する防災情報と意思決定の仕組みの確立~「情報がある防災」から「人が動く防災」へ~
- ICTの進展により、防災情報は量・速度の面で高度化し、情報発信の多重化も進んできました。
- 一方で、それらの情報が必ずしも避難行動や首長の意思決定に直結しているとは言い難く、「どの・情報を、いつ、どのように伝えるべきか」という指針はいまだ明確ではありません。
- 災害の激甚化・広域化・複合化が進む中、情報が存在するだけでは命は守れず、「行動につながる情報」と「迷わず判断できる意思決定の仕組み」が強く求められています。
- そこで、行動変容を促す情報発信の在り方、市町村長の判断を支える情報収集・分析体制、災害時に「迷わず判断し、迷わず行動できる」防災の仕組みを構築するか、市区町村等の取組み事例や取組みの中での問題点について、意見交換を行います。
- 水災害リスクの「自分事化」による流域治水の深化と地域づくり~川を知り、地域資源と共生する防災へ~
- 流域治水を真に深化させていくために、水災害リスクを地域全体で共有し、一人ひとりが「自分事」として理解する意識変容が不可欠であり、個人や企業、地域団体が流域治水に関わり、地域づくりや価値創出につながる仕組みを構築していくことが肝要です。
- さらに、平時の地域活動やまちづくりが、非常時の防災・減災にも自然に結びつく「フェーズフリー」の視点を取り入れることで、流域治水を地域文化として根付かせていく必要があります。
- そこで、各水系において、流域治水を地域づくりと一体的な取組みを実施している団体等の取組み事例をもとに水災害リスクの「自分事化」をどのように促していくか意見交換を行います。
- 行動変容を実現する防災情報と意思決定の仕組みの確立~「情報がある防災」から「人が動く防災」へ~
- 参加自治体
- 22 市町村の長(別添参照)
- 日時
▼ 水害サミット ホームページ
~NEW~
国土交通省 ドローンの多数機同時運航を安全に行うためのガイドラインを改訂~ドローンの事業化を強力に推進していきます~
- 無人航空機の事業化をより一層促進すべく、官民の関係者で連携して検討を進め、「無人航空機の多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン」を改訂しました。
- 無人航空機は、測量やインフラ点検など多くの分野で活用が拡大しており、新たな産業創出や社会課題の解決への期待が高まっています。
- このような中、国土交通省では、無人航空機の事業化の推進に向けて、一人の操縦者が多数の無人航空機を同時運航する「多数機同時運航」の普及・拡大により、運航の効率化や事業採算性の向上を図るべく、「無人航空機の多数機同時運航を安全に行うためのガイドライン(第一版)」を策定し、公表しています。
- 今般、更なる事業化の推進を図るため、本ガイドラインを改訂し、一人の操縦者が同時運航する機体数の上限廃止などを行いました。今回の改訂により、物流やインフラ点検等において、遠隔操縦拠点の操縦者が異なるエリアでより多くのドローンを同時運航することで運航の効率化が図られ、少ないコストでの運航が可能となり、ドローンの事業化が一層促進されます。
- 改訂のポイント
- 機体数の上限廃止
- 同時運航する機体数の段階的な増加やそれに伴うリスクへの対策の有効性等に関する検証を前提に機体数の上限を廃止
- 実証を踏まえた各要件の精緻化
- 令和7年度に行われた多数機同時運航の実証で得られた知見等をガイドラインに反映。
- 機体数の上限廃止
▼ 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
~NEW~
国土交通省 「エコレールマーク」の認定について
- 令和8年5月29日、第51回「エコレールマーク運営・審査委員会」(委員長 苦瀬博仁(くせ ひろひと)東京海洋大学名誉教授)において、エコレールマークの取組企業として1社、協賛企業として2社を新たに認定することが決定されました。
- エコレールマーク制度は、地球環境に優しい鉄道貨物輸送を一定以上利用している商品又は企業に対して、「エコレールマーク」の認定を行い、マークの表示によって消費者に判断基準を提供する制度です。
- 「エコレールマーク」の表示された商品等を通じて、流通過程において企業が地球環境問題に貢献していることを消費者に意識していただき、企業の鉄道貨物輸送へのモーダルシフトを促進することを目的としています。
- 今般、下記のとおりエコレールマークの取組企業(※1)1社、協賛企業(※2)2社がそれぞれ認定されました。
- 500km以上の陸上貨物輸送のうち15%以上鉄道を利用している企業
- 数量で年間1万5000トン以上または、数量×距離で年間1500トンキロ以上の輸送に鉄道を利用している企業
- エコレールマーク認定商品または取組企業の輸送・流通に関わっている企業、その他、制度の趣旨に照らし、エコレールマーク運営・審査委員会が適当と判断するもの
- 新規エコレールマーク取組企業(1社)
- 株式会社トーホー
- 新規エコレールマーク協賛企業(2社)
- 栃南通運株式会社
- 広島運輸株式会社
- 新規エコレールマーク取組企業(1社)
- 500km以上の陸上貨物輸送のうち15%以上鉄道を利用している企業
- 今回の認定を受け、認定商品は合計で169 品目(148 件)、認定企業は合計で96 社、協賛企業は69 社となっています。
~NEW~
国土交通省 賃貸住宅管理業者及び特定転貸事業者への全国立入検査結果(令和7年度)について~法令遵守の徹底に向けて実施した立入検査の結果を公表します~
- 国土交通省では、令和7年度に、全国168の賃貸住宅管理業者及び特定転貸事業者へ立入検査を実施し、うち118社に是正指導を行いました。
- 引き続き、立入検査等を通じて賃貸住宅の管理業務等の適正化に向けた指導等を行ってまいります。
- 賃貸住宅管理業者及び特定転貸事業者(いわゆるサブリース業者)(以下「賃貸住宅管理業者等」という。)は、賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(以下「法」という。)に基づき適正に賃貸住宅管理業及びサブリース事業を営むことが必要です。
- このため、令和7年度においても、法に基づき、全国168社に対して立入検査を行うとともに、118社に対して是正指導を行いました。
- なお、118社すべてにおいて是正等がなされたことを確認しています。
- 国土交通省として、引き続き、立入検査等を通じた指導監督の強化を図るとともに、特定転貸事業者(サブリース事業者)に関しては、依然として国民生活センターなどへの相談が多く寄せられていることから、契約内容の適正化や説明義務の履行状況について、監督の実効性を高めて参ります。悪質な法違反に対しては、法に基づき厳正かつ適正に対処してまいります。
- また、関係団体に対しても、研修活動等を通じて、賃貸住宅管理業者等の業務の適正化に向けた取組を進めるよう要請するとともに、サブリース事業に関する適切な情報提供・ガイドラインの周知の徹底を図ってまいります。
▼ 【概要版】賃貸住宅管理業者等への全国立入検査結果(令和7年度)
- 令和7年度に全国で立入検査を実施。
- 全国168社に対して立入検査を実施(令和6年度187社)、うち118社に是正指導を行った。
- 立入検査を実施した事業者のうち、賃貸住宅管理業のみを行っている事業者は110社、賃貸住宅管理業を行い、かつ特定転貸事業者(サブリース業者)でもある事業者は57社、賃貸住宅管理業を行っていない特定転貸事業者は1社。
- 全国168社に対して立入検査を実施(令和6年度187社)、うち118社に是正指導を行った。
- 是正指導事項の例(17件以上確認されたものを抜粋)
- 管理受託契約の締結時の書面の交付義務違反(法第14条関係)62件
- 法定記載事項の記載不備(法第20条の規定による委託者への報告に関する事項、賃貸住宅の入居者に対する管理業務の実施方法の周知に関する事項、管理受託契約を締結する賃貸住宅管理業者の登録年月日及び登録番号)など
- 管理受託契約の締結前の書面の交付(重要事項説明)義務違反(法第13条関係)43件
- 法定記載事項の記載不備(賃貸住宅管理業者の登録年月日及び登録番号、入居者に対する管理業務の内容及び実施方法の周知に関する事項等)、管理受託契約における重要事項説明の未実施など
- 賃貸住宅管理業者の帳簿の備付け等義務違反(法第18条関係)32件
- 帳簿における契約年月日の未記載、法定帳簿の作成・整理方法の不備など
- 特定転貸事業者の書類の閲覧義務違反(法第32条関係)23件
- 業務状況調書の未作成など
- 賃貸住宅管理業者の従業者証明書の携帯等義務違反(法第17条関係)22件
- 従業者証明書の未作成、不携帯
- 賃貸住宅管理業者の委託者への定期報告義務違反(法第20条関係)17件
- 定期報告書の一部未作成(報告事項(苦情・修繕等)の無いオーナーに対する報告省略)、定期報告の未実施など
- 管理受託契約の締結時の書面の交付義務違反(法第14条関係)62件


