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  • 中東情勢の緊迫化と政策対応/風水害リスクに関する金融機関の取組の動向や課題/デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会/労働市場改革分科会

危機管理トピックス

中東情勢の緊迫化と政策対応/風水害リスクに関する金融機関の取組の動向や課題/デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会/労働市場改革分科会

2026.07.21
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更新日:2026年7月21日 新着18記事

危機管理トピックスサムネイル
【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

金融庁
  • 金融庁 「風水害リスクに関する金融機関の取組の動向や課題」の公表について
  • 金融庁 金融仲介機能の発揮に向けたプログレスレポートについて
内閣府
  • 内閣府 2026年 I (令和8年7月17日)-中東情勢の緊迫化と政策対応-
  • 内閣府 中央防災会議 第46回議事次第
国民生活センター
  • 国民生活センター 男性の美容医療トラブルも増加!
厚生労働省
  • 厚生労働省 第210回労働政策審議会労働条件分科会(資料)
  • 厚生労働省 2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況
  • 厚生労働省 労働基準法における「労働者」に関する研究会 第6回資料
経済産業省
  • 経済産業省 現場ファースト運動(Frontline First Initiative)を開始します
  • 経済産業省 「東北サイバーセキュリティシンポジウム2026」を仙台で立ち上げます 地域で高める、企業の成長を支えるサイバーセキュリティ
総務省
  • 総務省 NVIDIA社とのフィジカルAIの接続基盤となる6G及びAI RAN関連技術等に関する協力意向表明書の署名
  • 総務省 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会 デジタル広告ワーキンググループ(第17回)配布資料
  • 総務省 「令和7年度電気通信事故に関する検証報告」の公表
国土交通省
  • 国土交通省 令和6年能登半島地震からの復旧・復興状況と今後の見通し(令和8年6月末時点)~被災者の方々の暮らしとなりわいの再生に向けて~
  • 国土交通省 IMOがホルムズ海峡の通航に通航料・手数料が課されないことを再確認~国際海事機関(IMO)第137回理事会の開催結果概要~
  • 国土交通省 訪日外国人レンタカーの交通安全対策を空港周辺地域で本格展開します
  • 国土交通省 病院不動産を対象とするリートに係るガイドラインの公表について
  • 国土交通省 「令和8年版国土交通白書」を公表します~経済成長を牽引するハード・ソフトのインフラ~

~NEW~
金融庁 「風水害リスクに関する金融機関の取組の動向や課題」の公表について
  • 金融庁は、令和4年7月、「PDF金融機関における気候変動への対応についての基本的な考え方」を策定・公表し、金融機関における気候変動への対応の実態把握を進めてきました。
  • 今般、気候関連リスクのうち、風水害に起因する損失リスク(風水害リスク)について、金融機関のリスク管理や顧客支援等に係る取組や課題を調査した結果を、「風水害リスクに関する金融機関の取組の動向や課題」として取りまとめましたので公表します。
  • 今回調査を行った金融機関では、総じて風水害リスクを含む気候関連リスクや大規模自然災害リスクを重要な経営リスクの一つとして認識していることが確認されました。また、金融機関では、リスク分析の精緻化や投融資判断への活用等のリスク管理の取組が進展しており、それぞれのビジネスモデルに応じた顧客支援の取組も進展していました。さらに、災害対応の経験を踏まえ、金融機関自身の業務継続計画(BCP)や適応策の見直し等も進められていました。
  • 金融庁は、金融機関の規模や特性(各金融機関の風水害リスクを含む)等に応じて、具体的な気候変動対応の進め方は異なること等を十分に踏まえ、風水害リスクを含む気候関連リスク管理や顧客支援の状況について、引き続き金融機関の取組を注視していきます。
▼ 風水害リスクに関する金融機関の取組の動向や課題 概要
  • 本報告書は、金融機関の風水害に起因する損失リスク(風水害リスク)の管理や顧客支援等に関する実践的な参考事例を提供することを目的とするもの。
    • 大手行等・地域銀行・生命保険会社・損害保険会社の一部(計17先)を対象に、風水害リスク管理や顧客支援等に係る取組や課題を調査。
    • 金融機関は、総じて風水害リスクを含む気候関連リスクや大規模自然災害リスクを重要な経営リスクの一つと認識している。また、リスク分析の精緻化や投融資判断への活用など、リスク管理の取組が進展している。併せて、被災時の返済負担軽減や適応投資を促す金融商品に加え、リスク分析や管理支援サービスの提供など、それぞれのビジネスモデルに応じた顧客支援の取組を進めている。
    • これまでの災害対応の経験を踏まえ、金融機関自身の業務継続計画や適応策についても見直し等を推進。
  1. リスク認識とリスク顕在化事例
    • 金融機関は、総じて風水害リスクを含む気候関連リスクや大規模自然災害リスクを経営上の重要リスク(トップリスク等)の一つと位置付けていることを確認。
    • ただし、過去の風水害リスク顕在化事例では、投融資への影響は総じて限定的との認識。- 融資案件において風水害による内部格付の下方遷移事例が確認されたが、件数としては少ない。
  2. リスク分析精緻化取組事例と課題
    • 種々の評価手法・データの活用等により、風水害リスク分析の精緻化に向けた取組を進めていることを確認。
      • 投融資・保険引受において、サプライチェーン影響や主要拠点被害を考慮した顧客事業の停滞リスク分析や、精緻な被害予測データの活用、近年の降水量増加を反映したリスクモデルの見直し等
    • 本社以外の主要拠点情報の把握や、サプライチェーン影響・複合災害の反映などは、依然として分析高度化の論点とする声も聞かれた。
  3. リスク管理と顧客支援の事例
    • 高い風水害リスクが想定される投融資案件について、保険付保の確認や担保評価への反映など、リスク管理の取組を実施。また、損害保険会社では、再保険等を活用したリスク低減の取組を実施。
    • 顧客向けには、防災・減災に資する投融資の取組や被災時の負担軽減に資する金融商品の提供等による金融面での支援に加え、BCP策定支援やリスクの可視化といった非金融面での支援も実施。
    • 自社拠点のBCP見直しや災害対応に向けたインフラ整備等により、自社の業務運営に関する対応力を強化。
  • 金融庁は、金融機関の規模や特性(各金融機関の風水害リスクを含む)等に応じて、具体的な気候変動対応の進め方は異なること等を十分に踏まえ、風水害リスクを含む気候関連リスク管理や顧客支援の状況について、引き続き金融機関の取組を注視していく。

~NEW~
金融庁 金融仲介機能の発揮に向けたプログレスレポートについて
▼ 「金融仲介機能の発揮に向けたプログレスレポート(主なポイント)」
  • 金融仲介機能の発揮に向けた取組み
    • 金融機関が、金融仲介機能を発揮するにあたっては、事業者の実情に応じた支援を提供することが重要である。また、事業者のライフサイクルに着目すると、創業期から成長期、衰退期に至るまで、事業者の直面する課題は時間とともに変化していく。事業者の創業期においては、創業支援、成長・成熟局面においては、本業支援・経営改善支援が重要である。一方、収益力低下や資金繰りの限界が顕在化する衰退期においては、回復策の選択肢が多いうちに、資金繰り支援に留まらない経営改善支援・事業再生支援を提供することが求められる。加えて、いずれの局面においても、将来性に着目した融資(事業性融資)が重要である。
    • また、金融機関が、事業者支援の充実に向けた人的リソースに関する課題に直面している中、限られた経営資源の中で付加価値の高い金融仲介を実行していくためには、金融機関の業務運営の高度化が重要である。
  • 事業性融資の推進
    • 事業者は、「ヒト・モノ・カネ・情報」といった有形・無形の資産を一体として活用することで、新しい価値を生み出している。とりわけ足元では、増加傾向に転じる名目GDPや民間設備投資も踏まえ、事業者の将来を見据えた投資意欲及び資金需要の高まりが見込まれるなど、「カネ」の側面からの支援に期待が高まっている。
    • 特に融資に関しては、金融庁においても、事業の将来性に着目した融資(事業性融資)を後押しをするための取組みを進めてきた。こうした状況の下、事業性融資の取組みを一層推進していくことで、企業及び経済の持続的成長を支えることを目指す。
  • 事業性融資推進法の施行に向けた環境整備
    • 不動産担保・経営者保証等に過度に依存しない、「事業の将来性」に基づく融資(事業性融資)の法的基盤として企業価値担保権が導入された(2026年5月25日「事業性融資の推進等に関する法律」施行)。
    • 事業の継続・成長を支える制度の本旨に沿った質の高い取組みを後押しするため、現場の融資担当者等の有志との間で議論を重ね、事業性融資に関する基本的な考え方を整理・公表。本文書では、以下のとおり、事業性融資に取り組むにあたり重要となる事業者と金融機関の信頼関係・コミュニケーションのあり方や企業価値担保権の活用に係る評価・引当等について、基本的な考え方を整理。
    • 今後も、新しい挑戦と改善を積み重ねていくことが重要。利用件数の多寡ではなく、現場の担当者等の声を聞きながら、取組を後押し。
      1. 事業性融資(「事業の将来性」に基づく融資)のためには、事業者と金融機関の間で、事業の実態と将来見通しについて継続的に認識共有・コミュニケーションを図る必要。
      2. 企業価値担保権付き融資では、「事業の将来性」を債務者区分・格付に反映。
        • 企業価値担保権は、事業継続性や事業見通しの蓋然性を将来にわたり支える法的基盤
        • 企業価値担保権という確かな法的基盤の下、継続的なコミュニケーション・金融機関の支援等を踏まえ、債務者区分・格付への「事業の将来性」の反映が可能に(従来、「事業の将来性」の反映は限定的)
      3. 今後の方向性
        • 事業性融資にあたっては、事業者だけでなく、金融機関にも新しい挑戦が必要。一定の試行錯誤が想定されるものの、失敗を過度に恐れることなく、改善を積み重ね、挑戦を続けていくことが重要。
        • 企業価値担保権は全く新しい法制度。制度趣旨が十分に理解されることが必要。利用件数の多寡ではなく、その本旨に沿って質の高い取組みが進められるよう、現場の担当者等の声を聞きながら、取組みを後押し。
        • 今後、取組状況を踏まえつつ、事例の公表や「事業者と金融機関の信頼関係に基づく事業性融資に関する基本的な考え方」の見直し・追補等も含め、必要な対応を行っていく。
  • 業種別支援の着眼点の普及促進
    • 金融機関等の現場職員の事業者支援能力の向上に向けて、実務者の支援ノウハウ・知見を業種ごとに整理した「業種別支援の着眼点」を取りまとめた。2022年度に5業種を公表し、2024年度までに10業種(飲食業、小売業、卸売業、建設業、運送業、製造業、サービス業、医療業、介護業、宿泊業)に拡充。
    • 2025年度は補足資料として、融資相談時のポイントを資金別・業種別にまとめた「逆引き着眼点」や、経営支援事例、ケーススタディ・ティーチングブックを取りまとめるとともに、引き続き勉強会等を通じた普及促進を実施。
    • 金融庁は、今後も「着眼点」を活用した勉強会への協力や現場ニーズに応じた資料の提供等を通じて、経営改善支援や事業性融資の推進に向けた金融機関の専門性向上を後押ししていく。
  • 経営者保証に依存しない融資の促進
    • 民間金融機関の「経営者保証に関するガイドライン」等の活用実績として、2025年度の新規融資件数に占める「経営者保証に依存しない融資の件数」の割合は55.7%となっていることが確認されたほか、金融機関へのアンケート調査を通じ、多くの金融機関で、「経営者保証改革プログラム」が求める態勢整備が着実に実施されていることを確認。
    • 一方、保証の必要性等に関する説明・記録が明示的に求められてはいない有保証債権は、既存の有保証債権の約5割と想定されることを踏まえ、監督指針を一部改正。2023年3月以前(=「経営者保証改革プログラム」以前)に締結された個別の保証契約についても、新規に締結する保証契約等と同様に説明・記録を求めることを、監督上の着眼点として明確化した。引き続き、経営者保証に依存しない融資の促進に向けて、金融機関に対するフォローアップ等を通じ、着実に取組みを進めていく。
  • M&A・事業承継支援
    • 金融機関によるM&A・事業承継支援機能の強化や経営者保証の適切な取扱いに向け、監督指針を一部改正し、監督上の着眼点を明確化。
    • また、金融機関によるM&A・事業承継支援の現状として、
    • 企業へのアンケート調査を通じ、M&A・事業承継の検討時の相談先として、メインバンクの重要性が高いことを確認。
    • 金融機関へのアンケート調査を通じ、M&A支援件数は大手行等・地域銀行ともに増加傾向にあることや、M&Aのマッチング支援に際して、多くの地域銀行が他機関と連携していることを確認。
    • 今後、こうした他機関との連携といった取組みを含め、金融機関によるM&A・事業承継支援態勢の強化を引き続き後押ししていく。
  • 経営人材などの人材紹介事業の推進
    • 人材に関する経営課題を抱える地域の中堅・中小企業が多い中、人材紹介に取り組む金融機関も増加してきているところ、足元では、地域金融機関における人材紹介の成約件数は、2023年度に比べて、25%増加している。
    • 「地域企業経営人材マッチング促進事業」では、地域金融機関への普及啓発や大企業人材の登録訴求に取り組み、「REVICareer(レビキャリ)」による成約実績は、2025年度末時点で、38の都道府県において累計384件となり、全国的にマッチングが創出されている。
    • 地域金融機関における人材紹介事業が着実に進展し、事業者支援の一環として有効であることが明らかになってきたことも踏まえ、金融庁において、監督指針を改正し、人材紹介業務を金融機関が提案するソリューションの1つとして明確化し、更なる取組みを後押ししている。
    • 今後、レビキャリ事業において経営人材のマッチングを引き続き推進するとともに、好事例の展開などを通じてノウハウの共有を図っていく。
  • 企業のDX支援に向けた金融機関の取組み
    • 企業へのアンケート調査を通じ、中小企業等は、自社のデジタル化について金融機関からの支援に対して寄せる期待が大きいことが判明した。これを踏まえ、監督指針を一部改正(2026年4月適用開始)して、デジタル化支援業務を定義したことに加え、金融機関本体でも地域企業の経理業務受託(BPO受託)が可能であることを明確化した。
    • また、地域金融機関を対象としたヒアリングを行い、DX支援に積極的な地域金融機関の取組事例を収集・整理した。並行して、金融機関へのアンケートを実施し、各金融機関における企業へのDX支援の現状把握を行った。
    • 今後、改正した監督指針も踏まえ、金融機関との対話を通じ、デジタル化・DX支援の状況をフォローしていく。
  • 事業者支援にかかる経済的効果の定量化
    • 経営改善支援・事業再生支援は、効果の顕在化に時間を要することや、支援による明確な収益(リターン)の認識が難しいため、支援のインセンティブが働きにくく、人的リソースが十分に配分されていないとの指摘があった。
    • それを踏まえ、地域金融機関による事業者支援が、取引先企業及び金融機関にもたらす経済的効果を定量化するとともに、地域金融機関等へのインタビューや、支援を受けたことのある企業の経営者等に対するアンケート・インタビューを通じて定性的効果等を把握する委託調査を実施。
    • 事業者支援が取引先企業や金融機関に対して、一定の経済的効果をもたらした可能性があることが示されたとともに、定量化が難しい様々な定性的な効果を実感している声が多くの金融機関から聞かれた。
    • 調査結果のポイント
      1. 取引先企業にもたらす経済的効果
        • 返済条件の緩和だけでは取引先企業の指標は必ずしも改善しない。
        • 返済条件の緩和に加え、経営改善支援先への指定や経営改善・事業再生計画の策定を行った場合は、支援実施後、概ね3年後までは売上高や利益が増加。ただし、4年又は5年が経過すると効果が逓減。
      2. 地域金融機関にもたらす経済的効果
        • 抜本支援等による債務者区分の改善を通じた信用コストの低減。
        • 経営改善支援による正常先への融資残高の増加、要注意先から破綻懸念先以下への下方遷移の抑制による信用コストの低減。
      3. 定性的効果
        • 雇用維持、地域・サプライチェーンへの貢献、企業経営者・従業員の意識変化、金融機関職員の成長。
      4. 事業者支援の課題
        • 抜本支援等の専門性が高い業務におけるノウハウの世代間継承など人材育成体制の構築。
        • 支援期間が長く、定量的な効果測定が難しいという特性を踏まえた、実効的な業績評価制度の構築。
      5. 今後の展望
        • 金融機関の経営陣のコミットメントのもと、支援体制の強化や予兆管理の高度化などを進めるとともに、支援の最前線である営業店の地道な取組みと、それを後押しする本部の多面的な支援が重要。
  • 貸出金利の上昇局面における事業者支援のリターンに係る分析
    • 企業アンケート調査の結果、調査に回答した事業者のうち約9割が、メインバンクとの取引継続を念頭に金利改定の受け入れ、又は金利交渉を行うと回答している。
    • 一方で、帝国データバンクの企業財務情報を用いた事業者の金利支払能力(インタレスト・カバレッジ・レシオ)の計算結果によれば、特に要注意先以下では金利支払能力の乏しい事業者も多いことから、金融機関には、事業者の実情を踏まえた適切な対応(事業者支援も含む。)が求められる。
    • 金融機関の事業者支援により、事業者の金利支払能力が改善されることで、金融機関においても、貸出金利の引き上げによる収益増加や債務者区分の下方遷移防止による与信費用の削減等のリターンが期待できると考えられる。
  • 事業再生支援に関する知見・ノウハウの普及促進
    • 2023年度より、地域経済活性化支援機構(REVIC)の有する事業再生支援に関する知見・ノウハウを地域金融機関に展開する取組みとして、「事業再生支援の手引き」を作成・公表し、手引きを活用した実践的な研修(事業再生支援高度化研修)を実施。
    • 2025年6月のREVIC法改正により、「大規模な災害を受けた地域の経済の再建」がREVICの目的の1つとして明記されたことを踏まえ、2026年度から事業再生支援高度化研修に災害対応コンテンツを追加するほか、REVICにおいて地域金融機関からの出向職員を受け入れ、事業再生支援に携わる人材の育成に取り組む。
    • さらに、地域の中堅企業等の成長を支援するため、2026年秋頃から、地域金融機関職員に対し、事業戦略とファイナンスを通じた企業価値創造の総合的なサポートに関する知見提供を行う研修(企業価値創造業務高度化研修)を実施予定。
  • 金融機関の業務運営の高度化
    • 金融機関は、事業者支援の充実に向けた人的リソースに関する課題に直面している。専門的な分野における顧客の支援ニーズが増加した一方で、必ずしも専門性が高い人材の育成・確保が追い付いていない。
    • この状況を踏まえると、金融機関が、限られた経営資源の中で付加価値の高い金融仲介を実行していくためには、金融機関の業務運営の高度化が重要である。
  • 金融機関のDXに向けた取組み
    • 金融機関へのアンケート、企業へのアンケートを通じ、これらの金融機関におけるデジタル化の進捗状況等について確認したうえで、回答があった一部の金融機関を対象として、追加でヒアリングを行い現状を把握した。
    • アンケートでは、特に、金融機関に対して「財務情報を電子データで提出している企業の割合」等を、また、財務情報を電子データで提出していない中小企業等に対して「電子データでの提出に切り替えが可能か」を、調査した。その結果、「現在は紙ベースでの提出だが、電子データでの提出に切り替え可能」の回答が約半数を占めていた(総計8,197件のうち約47%)。
    • ヒアリングでは、徹底的な業務効率化により省スペース化を推進した信用金庫の事例や、事務の効率化・省力化にAIを活用している地域銀行の事例を把握した。しかし、AIに関しては、顧客向けサービスへの展開が限定的であったこと等を踏まえて、高度な生成AIの実装・横展開を目指して、金融庁において実証研究事業を開始した。今後は、着実に本実証実験を進めていくことで、金融機関が高度な生成AIの利活用を進めていけるよう、金融庁として後押ししていく。
  • 金融機関の内部監査共同化に向けた取組み
    • 金融機関(主に小規模の地域金融機関)は、内部監査の重要性や高度化の必要性を認識しつつも、内部監査部門に質を含めた必要十分な人材を配置できていないなどの課題を抱えている。それを踏まえ、地域金融機関における内部監査共同化(知見共有・人材の相互活用や外部専門家の共同利用等)に関する実現可能性について、外部専門機関に委託調査を依頼し、主に(1)内部監査体制、(2)品質確保・高度化に関する課題、(3)共同化意向の3つの領域について、地域金融機関へのアンケート及びヒアリングを実施。
    • 委託調査の結果から、金融機関における成熟度水準(自己評価)なども踏まえ、短期・中長期的視点で主に以下の示唆が得られた。
      • 短期的視点:テンプレート共同開発・知見共有・勉強会等による基礎力補完と標準化を進めつつ、専門領域では外部リソースに係る共同活用を検討
      • 中長期視点:共同化機関の組成や業界団体への機能集約も選択肢だが、組織としての継続運営の難しさなどを踏まえ、外部リソースの活用から段階的に業務範囲を拡張
    • 上記示唆を踏まえ、今後の行政対応等について整理・検討していく。

~NEW~
内閣府 2026年 I (令和8年7月17日)-中東情勢の緊迫化と政策対応-
▼ 2.説明資料
  • 中東情勢による世界経済への影響
    • 中東情勢の緊迫化により、26年3月以降エネルギー貿易の要衝ホルムズ海峡の通航は大きく制約され、原油等のエネルギー価格は大きく上昇。川下のガソリン等の価格上昇により、主要国・地域の消費者物価も押し上げられている。原油価格は6月中旬以降低下したが、既往の価格上昇の転嫁にも留意。
    • 実体経済をみると、原油輸入のホルムズ海峡への依存度の高かったアジアでは、3月以降、原油輸入量が例年よりも減少。特に5月の中国の原油輸入量は過去平均よりも3割程度減少。
    • 原油輸入が減少した中国や韓国では石油製品の生産に落ち込みがみられるが、主要国・地域の鉱工業生産全体としては大きな影響はみられず。他方、需要側では価格高騰を受けてエネルギー消費が下押しされており、欧州では消費全体も鈍化の兆しがみられた。
    • 各国はエネルギー需給両面からの様々な対策を実施。特に、米国を中心とした官民の在庫取崩し、米州やアフリカ等からの代替調達の取組(5図)は、湾岸諸国からの輸入減少の影響を軽減。
  • 主要国・地域の金融政策の転換
    • インフレの鈍化を受けて2024年頃から世界的な金利引下げが続いてきたが、2026年に入って再び物価上昇の兆しがみられる中で、各国・地域の中央銀行では利上げに転じる動きもみられる。
    • 足元のエネルギー価格上昇の中で、ユーロ圏では目標を上回るインフレ率の継続が見込まれるとして6月に政策金利を引上げ。米国では、金利据え置きながら、年内の政策金利見通しが利上げに転換。
    • 米国での利上げ観測が高まる中、為替レート安定化のための利上げの動きもみられる。
  • 米国の景気動向
    • 米国では、中東情勢を受けた物価上昇という逆風下にありながらも、個人消費の緩やかな増加が継続。ただし、消費を取り巻く環境は厳しさを増しており、物価上昇に所得の伸びが追いついておらず、食料品やガソリンといった生活必需品の価格上昇を背景に低中所得層の家計がひっ迫している。
    • 景気の底堅さの背景には旺盛なAI関連需要があり、関連投資の増加が顕著。AI関連銘柄を中心とする株高により高所得層が個人消費を下支えていると考えられ、総じて経済成長におけるAI依存が高まっている。
  • 中国の景気動向
    • 中国では、消費を始めとした内需の伸びが高まらず、景気は緩やかに減速している。消費は自動車販売や家電の伸びが足元では2桁マイナスと弱含み、固定資産投資も前年比で減少している。生産が消費や投資の伸びを上回る過剰供給の傾向の中、集積回路等の財輸出の増加が続いている。
    • GDPデフレーターは、天候や中東情勢など外的要因を主因に前年比ゼロ近傍に近づいたが、基本的な物価下落基調が大きく変わったとはいえない。
  • 欧州の景気動向
    • ユーロ圏では、政府支出の下支えにより景気は持ち直しの動きがみられる。投資面では機械・機器の伸びが鈍化しており、マインドも悪化傾向にある。足元では、中東情勢の影響が、物価上昇を通じて消費面に表れつつあり、内需の力強さには欠ける状況が続いている。
    • 英国では、景気は持ち直している。消費者物価上昇率の鈍化と実質賃金の改善を受け、個人消費を中心に内需が回復基調となっている。今後は高い金利水準や雇用の下振れリスクに注意する必要がある。
  • 世界経済の見通しとリスク
    • 中東情勢に伴う不透明感を受けて国際機関は経済見通しを複数のシナリオで提示。2026年の世界の消費者物価上昇率は、影響が軽微なシナリオでは過去30年平均程度にとどまる一方、実質GDP成長率はいずれのシナリオでも過去平均よりも低下すると予測。
    • 先行きのリスク要因として、中東情勢の動向に加え、金融資本市場の変動や米国の政策動向、重要物資に対する各国の輸出管理措置(4図)等が挙げられる。一方で、AI関連需要の拡大が世界経済を更に押し上げる可能性も。

~NEW~
内閣府 中央防災会議 第46回議事次第
▼ 資料1 防災基本計画修正案(概要)
  • 関連する法令の改正を踏まえた修正
    1. 気象業務法・水防法の改正
      • 河川氾濫に係る特別警報の新設
      • 河川管理者等による都道府県知事等への氾濫に係る通報
      • 国(気象庁・国交省)・都道府県共同での高潮の予報・警報
  • 令和7年度に発生した災害を踏まえた修正
    1. カムチャツカ半島東方沖を震源とする地震に伴う津波
      • 指定緊急避難場所における避難環境の確保等
      • 熱中症対策・防寒対策のためのテント・飲料水・防寒具等の備蓄等
      • 衛星電話や監視カメラ、ドローン等の活用による避難者把握
    2. 集中豪雨による三重県四日市市の地下駐車場の浸水
      • 市街地の道路地下構造物の浸水対策の推進
  • その他の最近の施策の進展等を踏まえた修正
    • 防災×テクノロジー官民連携プラットフォームを通じた、企業の先進技術と企業の防災ニーズとのマッチングの推進
    • 地方公共団体によるLアラート(災害情報共有システム)を通じた迅速・正確な情報発信
    • 要配慮者の円滑な避難のための、指定緊急避難場所におけるバリアフリー環境の整備
    • 保健医療福祉調整本部の役割の追加(保健医療福祉活動に必要な物資支援の調整、傷病者の搬送調整)、平時からの国の助言等
    • 罹災証明コーディネーター登録制度に関する、平時の登録呼び掛け、発災時の派遣調整
    • 自然災害等と武力攻撃事態等との双方を想定した避難施設のデュアルユースの推進
▼ 資料4-1 首都直下地震緊急対策推進基本計画の変更について(概要)
  • 機能目標(首都中枢機能、ライフライン、インフラが発災直後においても最低限果たすべき目標)
    • 首都中枢機関(政治中枢・行政中枢・経済中枢)が実施すべき非常時優先業務の継続に係る目標を充実
    • ライフライン・インフラの復旧等に係る目標を充実 追加目標例:首都中枢機関の重要設備を有する建物の非常用発電設備への燃料供給を絶やさない。
  • 新たな今後10年の減災目標
    1. 想定される死者数
      • 約1万8千人から半減以上
    2. 想定される建築物の全壊・焼失棟数
      • 約40万棟から半減以上
  • 具体目標
    • 「首都直下地震緊急対策区域」を対象とした具体目標を充実
      • 具体目標の数:47個 → 189個に拡充
    • 国土強靱化実施中期計画等を踏まえた具体目標を設定
      • このほか、WG報告書等を踏まえた具体目標※を設定 ※災害に備えた食料品を3日分以上備蓄している家庭の割合、感震ブレーカーの設置率等
  • 基本的方針/緊急に実施すべき主な対策
    1. 防災意識の醸成と社会全体での体制構築
      1. 各個人の防災対策の啓発活動
        • 国民の防災意識の向上
      2. 企業活動等の維持・早期回復のための備え
        • 事業継続の取組の推進
      3. 総合的な防災力の向上に資する多様な連携
        • 消防団の充実・強化
        • 避難行動要支援者の避難支援等対策の推進
        • 企業等との協力関係の構築
        • ボランティア活動の実施に向けた環境整備
      4. 防災DXの加速化
        • 防災分野におけるデジタル技術等の活用の推進
    2. 首都中枢機能の維持
      1. 首都中枢機能の維持
        • [行政]執行体制及び執務環境の確保 ※東京圏において首都中枢機能の維持が困難な事態も想定し、代替拠点を検討。詳細は政府業務継続計画において定める。
        • [金融]金融決済機能の継続性の確保
        • [企業]企業の本社系機能の確保 ※企業等のBCPにおける代替拠点の検討促進。
      2. ライフライン・情報通信インフラ維持
        • 発電・送電システムの耐震化等
        • 燃料の供給体制の確保
        • 通信機能の確保
      3. 緊急輸送に係る機能維持
        • 鉄道の機能維持に向けた対策
        • 効果的な道路啓開に係る関係機関の連携の強化 等
    3. 膨大な人的・物的被害への対応強化~予防による被害軽減
      1. 建築物・施設の耐震化等
        • 住宅等の耐震化
      2. 火災対策
        • 電気に起因する出火の防止
        • 密集市街地の整備
      3. ライフライン・インフラの強靱化等
        • 上下水道施設の耐震化等
        • 道路の機能維持・強化に向けた対策
        • 港湾・空港の機能維持に向けた対策
      4. 新たなライフスタイル定着による被害軽減
        • 二地域居住・テレワークの推進 等
    4. 膨大な人的・物的被害への対応強化~災害対応力の強化
      1. 防災関係機関相互の連携による災害応急体制の整備
        • 緊急消防援助隊等の充実
        • TEC-FORCE活動の強化
        • 首都直下地震における応急対策職員派遣制度アクションプランの策定等
        • 地方公共団体の受援体制の確保的確な情報収集・発信
        • 適時的確な情報の発信
        • 外国人等への情報発信の実施
      2. 災害時の医療・保健・福祉機能
        • DMATやDPAT等の充実
      3. 物資調達・輸送
        • 備蓄の充実、物資情報管理の整備
      4. 避難生活環境の向上
        • 避難生活環境の整備 等
    5. 膨大な人的・物的被害への対応強化~災害対応ニーズの抑制と役割の分担
      1. 在宅避難の促進
        • 在宅避難の必要性の普及啓発
        • マンション防災
      2. 広域的避難への対応
        • 広域的避難の推進
      3. 膨大な数の帰宅困難者等への対応
        • 一斉帰宅抑制の普及啓発
        • 一時滞在施設の確保
        • 徒歩帰宅への支援 等
    6. 迅速な復興・より良い復興への備え
      1. 災害廃棄物処理対策
        • 一般廃棄物・災害廃棄物対策
      2. 地籍調査の加速化
        • 地籍調査の推進
      3. 事前復興計画等の推進
        • 事前復興に向けた取組の充実
  • 国は、各分野の専門家の意見を聞きながら、減災目標を達成するために必要な施策の具体目標又は定性的な目標の進捗の把握や課題の共有等のフォローアップを毎年実施。

~NEW~
国民生活センター 男性の美容医療トラブルも増加!
  • 内容
    1. 事例1
      • 「全身脱毛が5回で15万円」というクリニックの広告をネットで見つけた。初診のカウンセリングで「全身と顔の脱毛は15回やった方がよい。2年間で約100万円」と言われた。さらに「本日の契約ならさらに学割で安くなる。毎月約3万円で3年間の分割払いだ」と説明され、契約してしまった。高額なので解約したい。(当事者:学生)
    2. 事例2
      • ネット検索で「約6万5千円~」と掲載されたクリニックの広告を見て、包茎手術の無料カウンセリングを受けた。医師から「小学生のようだ」と言われ、急に恥ずかしくなった。「保険適用の手術だと形が悪くなる」と言われ、約65万円の手術を受けた。高額な契約をしたと後悔している。(当事者:学生)
  • ひとことアドバイス
    • 美容医療の施術は、多くの場合、緊急性がありません。カウンセリングを受けるだけのつもりで出向いたところ、不安をあおられたり、大幅な割引を提案されて、即日契約・施術を勧められるケースがあります。その場で判断せず、慎重に検討しましょう。
    • 施術の効果やメリットだけではなく、リスク・副作用等については、カウンセラー等からではなく医師から十分に説明を受け、しっかりと納得したうえで施術を受けるかどうか判断してください。
    • カウンセリングを受ける前に、希望する施術やリスク・副作用等について自身でも情報収集しておきましょう。
    • 一部の美容医療サービスは、期間が1カ月を超え、金額が5万円を超える場合、クーリング・オフができます。一人で悩まず、自治体の消費生活センター等にご相談ください(消費者ホットライン188)。

~NEW~
厚生労働省 第210回労働政策審議会労働条件分科会(資料)
▼ 資料No.2-1 日本成長戦略会議 労働市場改革分科会 とりまとめ
  • 戦略的なリ・スキリングの推進
    • 人材の育成・確保のため、特に17の戦略分野や、建設や医療・介護・障害福祉をはじめとした社会インフラ関連分野等の業所管省庁や業界団体などによる人材育成等の取組と、厚生労働省、経済産業省、文部科学省による支援策との有機的な連携を図ることにより、スキルの標準化・可視化から、プログラム開発・提供までを一気通貫で支援する取組を強力に進め、社内外の労働移動・処遇向上につなげる必要がある。
    • また、継続的な効果検証を行うことで、より効果の高いプログラムを開発し、更なるスキル向上につなげる好循環の実現が必要である。
    • 具体的には、17の戦略分野等を所管する省庁と厚生労働省、経済産業省、文部科学省が、業界団体や大学等と連携し、求められるスキルの標準化・可視化や教育訓練体系の整備に取り組むとともに、教育訓練プログラムを開発する必要がある。人材開発支援助成金による支援の在り方の検討も含め、労働者のキャリア形成に効果的なものとして業界団体等による教育訓練プログラムの開発が進むような支援の充実について検討する必要がある。また、教育訓練プログラムについて、各分野の所管大臣が認定する制度を創設した場合、17の戦略分野等の人材育成と労働者のキャリア形成の双方の観点からみて適切であることについて所管省庁と厚生労働省が連携して精査した上で、専門実践・特定一般教育訓練給付金の対象とすることを検討する必要がある。
    • 成長分野やこれを支える分野等に必要な人材育成を進めるため、中央・地域職業能力開発促進協議会において、産業界等と連携して必要とされる人材等の把握、訓練の重点分野に係る中期的な方針等の策定、産官学連携のもと、地域の人材ニーズ等を踏まえた職業訓練機会の創出等を推進するなど、国及び都道府県における効果的な公的職業訓練の在り方について検討を行う必要がある。
    • エネルギー等の戦略分野等におけるものづくり人材の育成を推進するため、関連の産業界と独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)が協働した人材育成プロジェクトを実施する必要がある。
    • また、こうした17の戦略分野等の投資のボトルネックにならないよう、工場建設等を担う人材を育成・確保することが不可欠であることから、担い手の確保に向けてその処遇改善を図るとともに、建設技能者の労働生産性の向上、キャリアに応じた技能の向上や賃金の支払いにつなげていくため、労務費の行き渡りの徹底や入職促進、DX推進に向けた支援を実施するほか、キャリアに応じた技能の向上等につながる資格取得の支援、建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及促進を図る建設事業主等への助成等の支援について検討する必要がある。
    • 賃金上昇や処遇改善に資するリ・スキリングを支援するため、教育訓練給付金の講座指定のためのシステムに効果把握のための機能を実装するなど、同給付金の指定講座の効果把握や申請・審査プロセスについて検討する必要がある。その上で、産業界・地域のニーズを踏まえたリ・スキリングを推進するため、教育訓練給付金及び申請手続の効率化を含めた人材開発支援助成金の見直しや支援の重点化について検討する必要がある。
  • リ・スキリング機会へのアクセス向上
    • 労働者が教育訓練のための時間を確保しやすくなるよう、事業主等に対する教育訓練休暇制度等の周知、人材開発支援助成金の活用による教育訓練休暇制度の導入支援、教育訓練休暇給付金制度の活用促進等を推進する必要がある。
    • 中小企業が抱える人材育成の課題を解決するため、全国の生産性向上人材育成支援センター等における個別企業に対するオーダーメイド型の人材育成プランの策定から訓練の提供まで一貫した伴走支援やよろず支援拠点等と連携した経営者等に対する支援を強化する必要がある。また、産業・地域単位で複数企業が共同で行う訓練を促進する必要がある。
    • 多様な人材の更なる労働参加と継続的な能力開発を進めるため、非正規雇用労働者等が働きながら学びやすいオンラインを活用した職業訓練を推進するほか、ミドルシニア層を含めたOJTとOFF-JTを効果的に組み合わせた実践的な職業訓練機会の確保を進める必要がある。
    • 全国的なリ・スキリングの機運醸成及びリ・スキリング支援策など情報発信の充実のため、参加型シンポジウムの開催や関係省庁等と連携した情報発信など、「全世代型リ・スキリング国民運動」を展開する必要がある。
    • 雇用保険を受給できない非正規雇用労働者等に対するリ・スキリングを促進するため、職業訓練の受講に向けた支援の在り方について検討する必要がある。
  • 人材育成も含めた労働生産性の向上に向けた取組
    • 社会インフラ関連分野の労働生産性の向上やいわゆる「アドバンスト・エッセンシャルワーカー」の育成・確保に向けて、労働生産性の向上のための設備投資などの関連施策と連携をしつつ、必要なスキルの見える化や実効性のある教育訓練プログラムの開発、訓練受講のための支援、こうした人材を育成する専門学校の教育の高度化支援を図る必要がある。併せて、関係省庁と連携の上、好事例や支援ツールの収集・整理を行うとともに、ハローワーク等の労働関係機関や中小企業団体などにおける活用を図る必要がある。
    • 医療分野において、ICT機器や生成AIを活用した業務支援サービスの導入等による業務効率化や業務負担軽減、勤務環境の改善を医療界全体の取組とするため、継続的な導入支援を行うとともに、特にノウハウがない中小規模の医療機関に対して国・都道府県による伴走支援を行う。また、安定的な医療提供に必要な人材確保・定着のために、働く環境の基盤整備等を推進する。
    • 介護分野において、テクノロジー等の活用を通じた労働生産性の向上を担う人材の育成に向けて、適切な人材育成プログラム開発や受講のための支援、デジタル・リテラシー等を含む介護分野における必要なスキルの見える化等の検討を行うとともに、複数年度にわたる介護テクノロジー等の継続的な導入支援を実施し、これらの取組により業務負担の軽減にもつなげていく。加えて、障害福祉分野においても、介護分野の取組を踏まえつつ、労働生産性の向上と業務負担の軽減に向けた取組支援を実施する。
    • 物流分野において、担い手の減少に伴う物流の停滞を回避するため、「総合物流施策大綱」に基づき、自動運転トラック等の革新的車両の導入促進、新モーダルシフトの推進、物流DXの推進、商慣行の見直し等による物流効率化等を通じた労働生産性の向上を図るとともに、物流人材の育成・確保等を促進する。建設やバス・タクシー、自動車整備、鉄道、海事、航空、観光等の分野においても、労働生産性の向上や人材の育成・確保等に資する取組を推進する。
  • 地域で必要となるサービスの担い手の確保に向けた取組
    • 主要なハローワークに設置されている医療・福祉等の分野の社会インフラ関連職の人材確保対策コーナーにおけるマッチング支援等の取組について、全てのハローワーク(544か所)の最重点事項と位置付けて、ハローワーク職員が医療機関や介護施設等を訪問し、求人条件の見直しや求人票の書き方のアドバイスを行うとともに、ニーズに応じた就職面接会等の開催や、早期充足に向けた求職者への迅速な求人情報提供を行うなど、取組を更に強化する必要がある。
    • 民間職業紹介については、手数料率等の実績を確認できる人材サービス総合サイトの更なる活用推進や、適正紹介事業者の更なる利用促進により「見える化」に取り組む必要がある。
  • 労働力希少社会に対応したセーフティネットの在り方の検討
    • 労働移動を希望する労働者のニーズを踏まえ、失業中の生活保障など労働者の生活と雇用の安定といった制度の役割を維持した上で、労働力がより希少になる中での雇用保険制度における対応の在り方について、令和8年末を目途に結論が得られるよう引き続き労働政策審議会において検討する必要がある。
  • 労働者の希望に応じた円滑な労働移動の実現に向けたマッチング機能の強化
    • 17の戦略分野等の成長分野への円滑な労働移動のため、スキルの情報、スキルに紐付いた多様な教育訓練プログラムと職業に関する情報といったデータ連携を強化する。
    • また、労働に関する情報を一元的に提供する総合的データプラットフォーム「みんなの労働ナビ」の利便性向上のため、各種支援制度の申請画面への遷移やAI機能の装備について検討するとともに、経済産業省、デジタル庁を含む関係省庁における情報連携を推進する。併せて、雇用関係助成金により労働者のリ・スキリングの支援等を希望する事業主が、必要な支援策を活用しやすくなるよう、申請書類等の削減に加えてAIやデータ連携技術を活用した雇用関係助成金のDXを進め、申請時等の負担軽減を図る必要がある。
    • 労働者の希望に応じた円滑な労働移動のためには、官民連携も含め、官民の労働力需給調整機関がその機能を適切に発揮することが重要である。このため、ハローワークにおいては、幅広い業務経験や人手不足分野等の知見を有する常勤職員が、就職困難度の高い求職者に対し担当者制によるきめ細かな就職支援や、人手不足が深刻な求人企業に対して個別に人材確保コンサルティングに取り組むなど、地域の労働市場における特性や課題を踏まえた、求職者・求人者双方への支援を一体的に行う「課題解決支援チーム」の拡充を図るとともに、AIを含むデジタル技術の更なる活用に取り組み、マッチング機能を強化する必要がある。また、民間雇用仲介事業者については、人材サービス総合サイトの活用促進等により適切な事業者を選択できる環境づくりを進める。
  • 多様な働き方の実現を通じた労働参加の促進
    • 女性や高齢者をはじめとした、多様な人材の更なる労働参加の促進には、社会全体として長時間労働が可能な労働者に依存した働き方からの脱却が不可欠であり、商慣行の是正や適切な価格転嫁・取引適正化を含む長時間労働の是正に引き続き取り組む必要がある。
    • 希望に応じて誰もが能力を発揮できるよう、多様な働き方を実現する観点から、テレワークや「多様な正社員」制度について、専門家による導入支援、好事例の周知やセミナー等を引き続き実施する必要がある。
    • 仕事と育児・介護との両立を推進するため、労務管理の専門家による個別の相談支援や助成金の活用促進を実施する必要がある。特に、男性の育児休業取得の促進、柔軟な働き方の導入に向けて、これらの取組に加え、「共育(トモイク)プロジェクト」を通じた社会的機運醸成により、「共働き・共育て」を推進する必要がある。
    • 女性活躍を加速化させるため、企業向けアウトリーチ・伴走型支援を行う必要がある。併せて、職場での女性の健康支援に係る取組を行う企業を評価する仕組みである「えるぼしプラス」について取得促進を行う必要がある。また、企業の好事例を収集・周知する必要がある。
    • 誰もが働きやすい就業環境の実現に資するよう、ハラスメント対策について官民連携による業種別の取組推進キャンペーンの実施を検討する必要がある。
    • 70歳までの就業確保措置の普及拡大や高齢期の処遇の改善に向けた取組、労働災害を防止するための安全衛生対策を更に推進する必要がある。また、ハローワークの生涯現役支援窓口における高い就職率を一層向上させるため、高齢者の就業意欲の促進に資する専門性の向上に取り組むことにより、地域のニーズに応じたきめ細かなマッチングを推進する必要がある。併せて、シルバー人材センターにおける高齢期の多様なニーズや健康状態に応じた就業機会の提供のための職務の切り出し支援に取り組む必要がある。さらに、ハローワークやシルバー人材センターが自治体や年金事務所等の関係機関と連携することにより、労働市場を引退した高齢者に対する労働参加の促進及び活躍機会の創出に取り組む必要がある。
  • 一人一人がスキルと能力を十分に発揮できる環境の整備
    • 「同一労働同一賃金」の更なる遵守徹底に向けて、本年10月に適用される改正「同一労働同一賃金ガイドライン」の周知徹底とともに、都道府県労働局による報告徴収等を通じ、現場における履行確保に取り組む必要がある。
    • 障害者雇用の「質」の向上に向け、就労意欲のある障害者の能力発揮の十分な促進や、正当な評価・処遇反映等を重視していく旨を示すガイドラインの策定、障害者雇用の「質」も含め優良な中小事業主を認定する制度の大企業への拡大や認定基準見直し、手帳を所持しない難病患者の就労促進を含め、雇用率制度等の在り方について検討を行う必要がある。
    • 障害者が実践的な職業能力を身につける機会を確保するため、障害者職業能力開発校において効果的な職業訓練が実施できる環境整備を推進する必要がある。

~NEW~
厚生労働省 2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況
▼ 概況
  • 年次別の所得の状況
    • 2024(令和6)年の1世帯当たり平均所得金額は、「全世帯」が575万2千円となっている。また、「高齢者世帯」が336万1千円、「高齢者世帯以外の世帯」が700万7千円、「児童のいる世帯」が857万3千円となっている。
    • 所得金額階級別に世帯数の相対度数分布をみると、「200~300万円未満」が13.5%、「300~400万円未満」が13.0%、「100~200万円未満」が12.2%と多くなっている。
    • 中央値(所得を低いものから高いものへと順に並べて2等分する境界値)は451万円であり、平均所得金額(575万2千円)以下の割合は61.5%となっている。
    • 世帯主の年齢階級別に1世帯当たり平均所得金額をみると、「50~59歳」が814万6千円で最も高く、次いで「40~49歳」、「30~39歳」となっており、最も低いのは「29歳以下」の364万3千円となっている。
    • 世帯人員1人当たり平均所得金額をみると、「50~59歳」が334万円で最も高く、最も低いのは「70歳以上」の204万1千円となっている。
  • 貯蓄、借入金の状況
    • 2025(令和7)年の貯蓄の状況をみると、全世帯では、「貯蓄がある」は82.1%で、「1世帯当たり平均貯蓄額」は1414万8千円となっている。高齢者世帯では、「貯蓄がある」は81.2%で、「1世帯当たり平均貯蓄額」は1647万6千円となっている。
    • 借入金の状況をみると、全世帯では、「借入金がある」は23.5%で、「1世帯当たり平均借入金額」は362万5千円となっている。また、児童のいる世帯では、「借入金がある」は54.3%で、「1世帯当たり平均借入金額」は1226万2千円となっている。
    • 世帯主の年齢階級別に1世帯当たり平均貯蓄額の状況をみると、「60~69歳」が1989万8千円で最も高く、次いで「70歳以上」が1615万8千円となっている。
    • また、1世帯当たり平均借入金額の状況をみると、「30~39歳」が1039万9千円と最も高く、次いで「40~49歳」が991万円となっている。
    • 世帯主の年齢階級別に貯蓄の増減状況をみると、前年と比べて「貯蓄が減った」は総数で36.9%となっており、65歳以上では4割を超えている。
    • 貯蓄の減った世帯の減額理由をみると、すべての年齢階級で「日常の生活費への支出」は7割を超え、59歳以下では「入学金、結婚費用、旅行等の一時的な支出」が2~4割となっている。
  • 貧困率の状況
    • 2024(令和6)年の貧困線(等価可処分所得の中央値の半分)は138万円となっており、「相対的貧困率」(貧困線に満たない世帯員の割合)は15.0%(対2021年△0.4ポイント)となっている。また、「子どもの貧困率」(17歳以下)は11.0%(対2021年△0.5ポイント)となっている。
    • 「子どもがいる現役世帯」(世帯主が18歳以上65歳未満で子どもがいる世帯)の世帯員についてみると、9.0%(対2021年△1.6ポイント)となっており、そのうち「大人が一人」の世帯員では44.7%(対2021年0.2ポイント)、「大人が二人以上」の世帯員では6.7%(対2021年△1.9ポイント)となっている。
    • 等価可処分所得金額別に世帯人員の相対度数分布をみると、2021(令和3)年に比べ、「全世帯員」では40万円未満~80万円未満及び100万円~160万円未満で低下している。
    • 「子ども」(17歳以下)では40万円未満~80万円未満及び120万円~160万円未満で低下している。
    • 「子どもがいる現役世帯で大人が一人」では40万円未満~100万円未満で低下し、100万円~180万円未満で上昇している。
  • 生活意識の状況
    • 生活意識別に世帯数の構成割合をみると、「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」)が55.4%となっている。
    • 各種世帯の生活意識をみると、「苦しい」の割合は、「母子世帯」が82.1%、「児童のいる世帯」が61.5%となっている。
  • 自覚症状の状況
    • 病気やけが等で自覚症状のある者〔有訴者〕は人口千人当たり255.7(この割合を「有訴者率」という。)となっている。
    • 有訴者率(人口千対)を性別にみると、男233.2、女276.7で女が高くなっている。
    • 年齢階級別にみると、「9歳以下」の94.3が最も低く、年齢階級が高くなるにしたがって上昇し、「80歳以上」では465.5となっている。
    • 症状別にみると、男女とも「腰痛」での有訴者率が最も高く、次いで男では「頻尿(尿の出る回数が多い)」、「肩こり」、女では「肩こり」、「手足の関節が痛む」となっている。
  • こころの状態
    • 過去1か月間のこころの状態を点数階級別にみると、「0~4点」が71.1%と最も多く、また、すべての年齢階級で「0~4点」が最も多くなっている。
  • 要介護者等のいる世帯の状況
    • 介護保険法の要支援又は要介護と認定された者のうち、在宅の者(以下「要介護者等」という。)のいる世帯について、世帯構造別にみると、「核家族世帯」が40.2%で最も多く、次いで「単独世帯」が33.2%、「その他の世帯」が17.5%となっている。
    • 年次推移をみると、「単独世帯」の割合は上昇傾向であり、「三世代世帯」の割合は低下している。
    • 「要介護者等のいる世帯」を現在の要介護度と世帯構造でみると、「単独世帯」では要介護度の低い者のいる世帯の割合が高く、「核家族世帯」「三世代世帯」では要介護度の高い者のいる世帯の割合が高くなっている。
  • 要介護者等の状況
    • 「要介護者等」の年齢を年次推移でみると、年齢の高い階級が占める割合が上昇している。
    • また、2025(令和7)年の「要介護者等」について、性・年齢階級別にみると、男は「85~89歳」の22.4%、女は「90歳以上」の31.5%が最も多くなっている。
    • 介護が必要となった主な原因について、現在の要介護度別にみると、「要支援者」では「高齢による衰弱」が17.7%で最も多く、次いで「関節疾患」が14.8%となっている。「要介護者」では「認知症」が23.6%で最も多く、次いで「骨折・転倒」が14.8%となっている。
  • 主な介護者の状況
    • 「要介護者等」と「主な介護者」との同別居の状況をみると、「同居」が46.1%となっている。
    • また、「同居の主な介護者」について、「要介護者等」からみた続柄をみると、「配偶者」が22.5%で最も多く、次いで「子」が18.2%となっている。
    • さらに、「主な介護者」を同居・別居別にみると、性別では同居・別居ともに女の方が多く、年齢階級別では別居の方が同居に比べ若い世代の割合が多くなっている。
    • 「要介護者等」と「同居の主な介護者」について、年齢の組合せをみると、「60歳以上同士」の割合は79.0%、「65歳以上同士」は61.9%、「75歳以上同士」は37.1%となり、年次推移でみると、いずれもおおむね上昇傾向となっている。
    • 「同居の主な介護者」の介護時間について、「要介護者等」の要介護度別にみると、「要支援1」から「要介護2」までは「必要なときに手をかす程度」が多くなっているが、「要介護3」以上では「ほとんど終日」が最も多くなっている。
    • 「同居の主な介護者」のうち、介護時間が「ほとんど終日」である者は、「配偶者」が64.6%と最も多く、次いで「子」が28.9%となっている。

~NEW~
厚生労働省 労働基準法における「労働者」に関する研究会 第6回資料
▼ 資料2 これまでの議論の整理(案)
  • 行政における労働者性判断
    • 労働基準監督署においては、個人事業主等として契約している者であって自らが実態として労働者として働かされていると考える者から、賃金の未払や労働時間規制の違反など、労働基準法等の違反が生じているとの相談等があった場合や、業務上の災害等に関して労災保険給付の請求があった場合には、まず、労働基準法上の労働者に該当するか否か判断した上で、法違反の有無や、支給決定の可否を判断することとなる。
    • 法曹専門家からのヒアリングにおいては、
      • 労働基準監督署等における相談で、契約形式が業務委託契約だと、厳格な証拠がないと適切に相談対応がなされない、迅速な救済がなされない、
      • 監督行政と労災行政の間で、判断に齟齬があるのではないか感じることもあり、労基署ごとの判断にも違いを感じる
      • フリーランス・事業者間取引適正化等法が令和6年11月1日に施行され、「労働基準法における労働者性判断に係る参考資料集」が公開されたので、今後は状況の変化が見られるのではないか、
      • 行政による労働者性の判断は、事実認定が甘く判断にバラつきがあるのではないかという印象を持っている、
      • コンプライアンスを遵守している会社は、行政から指導を受けたことを重く受け止めて方針変更に動くことも結構あることから、実務的には、行政指導を受けることにならないよう意識している
        などの意見があった。
    • 構成員からは、労働者性について司法判断が行われるのはごく一部のケースであることを考慮すると、労働基準監督署等において、時間的制約や限られた情報のもとである程度の整合性を持って適用しうる判断基準のあり方を検討することが必要との意見などがあった。
  • 労働者性判断の予見可能性を高めるための取組
    1. 労働者性推定規定と立証責任転換
      • 労働者性の判断に当たり、一定の要件のもとで、その者が労働者に該当するものと推定する「推定規定」、そして同推定の反証は発注者(使用者)側が行うことを求める「立証責任の転換」が、アメリカ合衆国のカリフォルニア州などにおけるABCテスト及びそれを踏まえた立法措置のほか、EUの「プラットフォーム就業における就業条件改善に関する指令」において見られる。
      • 法曹専門家からのヒアリングにおいては、
        • 訴訟については、第1審判決までに最低でも2~3年、長いもので3~4年を要し、トータルで10年以上要する可能性もある中で、就労者(労働者側)が労働者性判断の各要素を立証する負担は非常に大きく、しかも、労働者性判断の要素はとても多様で複雑であり、かつ、事業者側がそれに関する情報をほとんど独占していて、一切開示しないことが多いので、労働者側が圧倒的に不利であることからも、労働者の推定規定を設ける必要性が高い、
        • 推定規定はみなし規定ではなく、労働者であることは確定していないため、労働者性の推定は直ちに刑罰法規を適用する推定とはならないということに留意する必要がある、
        • 裁判になるケースは、事業主側で雇用だと主張されると想定していなかったものがほとんどであり、事後的な対応は難しい
        • 仮に推定規定、立証責任転換を導入した場合に、労働者と推定されうる個人事業主には業務を与えないといった方向に向かってしまうのではないか
          などの意見があった。
      • 構成員からは、推定規定と立証責任の転換の導入は、労働者性判断の予見可能性に資するところがあるとの意見、労働法規の違反が刑事罰の対象になるような場面では、有罪を推定することになりかねないため、そのような問題を意識しつつ、日本の労働法制のもとで労働者性判断に推定を用いる可能性、場面、使い方などを考えていく必要があるとの意見などがあった。また、アメリカ合衆国のABCテスト及びそれを踏まえた立法措置について、労働者性推定のあり方を具体的に考えるに当たっても参考になるとの意見、推定規定・立証責任の転換の導入は、各国の状況を見ながら検討していくべき課題であるとの意見などがあった。
    2. その他予見可能性を高める取組
      • 上記以外にも、労働者性判断の予見可能性を高めることに資する行政の取組として、例えば、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)の施行(令和6年11月1日)に併せて、全国の労働基準監督署に、自らの働き方が労働者に該当する可能性があると考えるフリーランスからの労働基準法等の違反に関する相談窓口の設置、同相談窓口における「働き方の自己診断チェックリスト」を用いたチェックなどがある。
      • 法曹専門家からのヒアリングにおいては、
        • 予測可能性の低さは労働者性の最大の問題で、法務部や人事部があって労働者性に関する問題点を理解している企業は、一般的に、最近の人員不足やリスク回避のため、判断が微妙と考えられる場合には雇用契約を前提に対応しているケースが多い一方で、法的な知識や資力が乏しい中小・零細企業で問題になり得る、
        • 労働者性について一般社会で周知していくことは紛争回避に資するものである、
        • 労働基準監督署による労働者性に関するチェックリストの公表、労働者性に関する相談対応について、積極的な事前活用がされるようになれば、さらに紛争は少なくなると思う
          などの意見があった。
      • 構成員からは、労働者性判断の予見可能性が低いことは、事件の早期解決が難しくなる、事件を複雑化させてしまうなど、紛争解決のコストを高めてしまう面があるとの意見、必要に応じて裁判例のとりまとめを超えた、具体的でわかりやすいガイドラインを作成することも考えられ、いわゆる誤分類を減らしていくというような政策的な考慮をガイドラインの中に読み込んでいくことも、予見可能性を高めるためには検討に値するとの意見、労働者性に関する判断を終局的に行うのは裁判所の役割であることから、ガイドラインの内容は、裁判所に対しても十分な説得力を持つものにしていくことがポイントになるとの意見、プラットフォームやAI・アルゴリズム管理といった指示形態に関して、予見可能性を高めるという意味でも、判断基準の内容との対応関係をどのように整理することができるかが重要との意見、労働者性の判断基準を複雑なものにすると透明性も予見可能性も乏しくなり、かつ行政実務で使えないということになるため、その点を考慮しながら、判断基準を考える必要があるとの意見などがあった。
  • 今後の研究について
    • これまでの分析を通して、昭和60年報告で示された労働者性判断基準の枠組及び各判断要素の重み付けに関して、多くの裁判例で参考とされていることを確認した。
    • また、国際動向としても、各国の労働者概念は、基本的に指揮命令などの人的な従属性を中心・中核としているものでありつつも、プラットフォーム就業者などの新たな働き方に関して実態に応じた労働者性判断が模索されていることが確認された。
    • 一方、本資料の「3 本研究会にてこれまでに個別に議論した点」や「4 その他論点」に掲げられている点を含め、引き続き検討を行うべき課題も確認された。
    • 今後の研究では、これらを踏まえて、我が国においては裁判例が乏しいプラットフォーム就業者などの新たな働き方に関する実態を確認しながら、昭和60年報告で示す判断基準の在り方や、労働者性判断の予見可能性を高めるための方策についての研究をさらに深めていくべきである。
    • なお、その際には、これらの取組が、労働基準法に関連する法令等の関係者、主として発注者(使用者)と就業者(労働者)の行動にどのような影響を及ぼすのかということなども想定しながら、検討すべきである。
    • (構成員意見)
      • 検討に当たって、どの場面で、誰によって、どのような効果をもたらすものとして労働者性判断の基準が用いられるのかという少しマクロな視点も有益と考える。また、こうした視点は外国法を参照する上でも重要と考える
      • これまでの裁判例をどう評価し、どのような趣旨で軌道修正すべきと考えるのか、その理論的バックグラウンドも含めて、構成員の間で意見が分かれる部分があるとしても、少なくとも柱となる考え方・エッセンスの部分についてはある程度明示的に抽出し、取りまとめることが、新たな判断の基準を提案するという観点で有益であろうと考える
      • どの条文の適用が問題になるのかは主に当事者の主張によることとなるが、裁判所において、今回は準委任として民法651条の適用で判断する、今回は雇用類似のものとして628条の類推適用でいくといった判断をすることもあり、そのような観点で議論をしてもよいのではないか
      • (諸外国における動向に関連して)何のために保護を及ぼそうとしているのか、保護の適用のためにどのような議論がなされ、判断要素が組み立てられているのか、という視点を持って考えていくことが、今後の議論にもつながる
      • 今後、研究会の中で新しい検討の視点が示されたり、関連する新しい裁判例や学説が現れたりする可能性がある。「これまでの議論の整理」にこれらが付け加えられることもあり得ることは前提となるだろう。一方、どの時点までフォローするかも考える必要がある。
      • 裁判例の分析において、裁判所の判断が一貫していない、労働者性の基本的な考え方に照らして適切な判断とはいえない、新たな事案に昭和60年報告を適用する際の方法に疑問がある、といった、様々な問題がこれまでの議論の中で出てきており、これらを踏まえて議論したほうがよいのではないか
      • 昭和60年報告において労働者性肯定の補強要素とされているものを労働者性を弱める判断に用いている裁判例があり、そもそも昭和60年報告ではどのような意図で、どのような理論的な背景で書かれたのか、それとは違う方向に進んでいる一部の裁判例をどのように位置づけるかを、今後、議論していくべきかと思う
      • 昭和60年報告が行政でも重視され、広く使われていることから、それぞれの要素をどのように活用するかという観点から、判断の骨組みや枝葉の使われ方を整理していくことを意識して議論したほうがよいのではないか
      • プラットフォーム労働に関するEU指令に基づいて、EU加盟国が、労働者性の推定に関して国内法をどのように整備しているかについて調べ、検討に活かすべきではないか。
      • チェックリストについては、(1)使われる場面を想定すること、(2)裁判例やEU指令を踏まえて重要な要素を示すこと、(3)使用者と労働者の情報収集能力の格差があること、を考慮して議論したほうがよいのではないか
      • 労働基準法は、民事法的な性質、行政法的な性質、刑罰法規としての性質を有する。また、労働基準法上の労働者が他の法律でも使われることで、様々な面で関係者の権利義務に影響し得る。「4 その他論点」を検討する上では、そうした前提を意識した上で議論していくことが重要ではないか
      • 「4 その他論点」では、諸外国におけるプラットフォーム就業者の保護の動向について議論することも有益ではないか
      • フリーランス新法やフリーランス110番ができたことによって、労働者性判断も含めた行政内部の各部署の役割が明確になった点もあり、そうした連携をさらに進めていくことも「4 その他論点」で扱うことが考えられるのではないか
      • 「労働契約により働く者との比較に関する事情」を重視している裁判例が見られるところであり、通常の労働者・正社員との比較というものが本来あり得べきか、どのような意味を持つのかということについて、さらに議論すべきではないか。
      • 労働契約に基づいて働いていた人が、形式上労働者でなくなったが実態は大きく変わっていないような場合に労働者性を肯定するという考え方についても、裁判例の追加も含め、検討してもよいのではないか
      • 公租公課の負担という形式的な事情で操作しやすい事情を労働者性の判断において重視すべきではないという点について、今後議論していくことが必要だと思う
      • 契約における具体的な役務や相互の権利義務の内容に関する認識・合意について、議論から排除すべきかは検討の余地があるのではないか、また、それらは業務の性質をどう理解するかに関わるのではないか、といった点も今後議論していくべきではないか
      • 訴訟等では就労実態の証拠として契約書が提出されることは珍しくなく、労働者性の判断においてこれをどのように取り扱うべきかについて、実際の訴訟等における具体的な判断の在り方を念頭に置きながら、今後検討を深めていく必要がある

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経済産業省 現場ファースト運動(Frontline First Initiative)を開始します
  • 経済産業省及び国土交通省は、社会インフラを安全かつ持続可能なものとし、強い経済を実現するため、現場で働く人材の確保・育成、AIやロボットの導入を通じたAX等、現場が抱える課題解決に向けた現場ファースト運動(Frontline First Initiative)をはじめます。7月14日(火曜日)には、そのキックオフイベントとして、電力等の社会インフラに関わる業界団体や関係者、関係省庁等が一堂に会し、社会インフラの安全確保に関する課題や今後の方向性について認識を共有するFFI官民連携フォーラム(第1回)を開催しました。
  1. 現場ファースト運動(Frontline First Initiative)について
    • 我が国の産業の基盤となる社会インフラを安全かつ持続可能なものとするため、関係省庁連携の下、協力会社の人材投資や生産性向上に向けた発注者・元請・協力会社などの関係者が連携・協力した取組を促すべく、支援制度の活用支援など、業種横断での好事例の横展開、広報活動等を推進します。
    • 現場ファースト運動(Frontline First Initiative)の全体像
      1. 情報共有・発信機能
        1. 官民連携フォーラム
          • 社会インフラに関わるサプライチェーンの業界団体や経済産業省等が一堂に会し、社会インフラの安全確保に関する課題や今後の方向性について共通認識を醸成。
        2. ポータルサイト
          • 関係者の取組の推進につながる情報(官民連携フォーラムの実施状況や技術導入・人材育成の好事例・各種支援制度等)を中心に周知等を行う。
      2. テーマ別検討会
        • 以下の取組に関して、課題整理や優先順位付け、原案の策定等を行う。
        • また、必要に応じ、関連する調査を本運動に参画する企業、団体等に対して実施する。
          1. 人材確保・育成(現場の処遇改善、リスキリング等)
            • 建設業の人材評価の仕組みを念頭に、職種・技能レベルの設定やそれに見合う報酬体系を整備
            • ベテランの技能承継や技術を扱う人材等の確保・育成
          2. 省力化・労働環境改善技術の導入支援と制度の見直し
            • 中小企業への省力化技術の導入支援の活用に向けた取組
            • 効率的な業務の在り方や技術の成熟度等を踏まえた保安関連制度の見直し
  2. FFI官民連携フォーラム(7月14日開催)について
    • 現場ファースト運動のキックオフイベントとして、FFI官民連携フォーラム(第1回)を開催しました。本運動の趣旨に賛同する、電気等の社会インフラに関わる業界団体や関係者、関係省庁が一堂に会し、基調講演やパネルディスカッションを含めたプログラムを通して、社会インフラの安全確保に関する課題や今後の方向性について認識を共有しました。
    • 今後、テーマ別検討会で得られた成果や課題の共有、ポータルサイト等を通じた広報活動の取組紹介など、社会インフラの安全確保、維持・発展に向けた運動を官民で連携して進めていきます。

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経済産業省 「東北サイバーセキュリティシンポジウム2026」を仙台で立ち上げます 地域で高める、企業の成長を支えるサイバーセキュリティ
  • 経済産業省は、東北サイバーセキュリティシンポジウム実行委員会及び独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と連携の下、2026年11月25日(水曜日)から26日(木曜日)の2日間にわたり、宮城県仙台市において、「東北サイバーセキュリティシンポジウム2026」を開催します。
  1. 背景
    1. なぜ、いま東北なのか
      • 東北地域は、半導体産業や自動車をはじめとするモビリティ産業の一大集積地であり、洋上風力・地熱等のエネルギー産業のポテンシャルも高い地域です。内閣官房が本年5月に公表した「東北地域における戦略産業クラスター計画の素案」では、東北地域が我が国の経済安全保障・エネルギー安全保障を支える重要拠点の一つとして位置づけられました。国家的に重要な産業が集積する地域だからこそ、その基盤を支えるサプライチェーン全体のサイバーセキュリティ強化における東北地域の戦略的な重要性が高まっています。
    2. DX・AX時代のリスク
      • 昨年、国内外の企業で、基幹システムの停止等により業務が長期間停止する重大なサイバーインシデントが相次ぎ発生しました。DX・AXを支える業務システムの中枢が破られると業務全体が止まってしまうリスクは、大企業と地場のサプライヤーが密接に連携する東北地域の産業構造にも大いに当てはまります。企業や地域の競争力強化を図るためにDX・AXを一層進めていくことが待ったなしの課題である一方で、一社の脆弱性が地域全体、ひいては国の産業基盤にも影響を及ぼしかねない状況でもあります。
  2. 趣旨
    • このような背景を踏まえ、東北地域におけるサイバーセキュリティ意識の向上と機運の醸成を目的として、経済産業省は、東北サイバーセキュリティシンポジウム実行委員会(委員長:曽根秀昭東北大学名誉教授)※及び独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と連携の下、産官学が連携した東北地域で初めての大規模なサイバーセキュリティシンポジウムを開催します。
    • 地域企業、大学関係者、地域のセキュリティを牽引する団体によって構成する枠組みであり、本シンポジウムの主催として企画・運営を担う。
    • 今回の開催はゴールではなく、東北地域における継続的なサイバーセキュリティの取組を育てていくための出発点です。本シンポジウムを、東北地域におけるサイバーセキュリティの取組を促進する契機として、サプライチェーンを支える企業の幅広い関係者の参加を促し、対策に取り組む企業とそれを支援する関係者との連携強化を図ることを目的としています。
    • これにより、地域のサプライチェーンを支える企業や支援機関、専門家等が主体となった自律的なコミュニティ形成につなげるとともに、関係者の連携を基盤として、サイバーセキュリティ対策の向上や人材育成の取組が地域に根付き、継続的に推進されていくことを期待しています。
  3. プログラム内容/開催概要
    • 本シンポジウムでは、東北地域の経営層をはじめとする幅広い関係者を対象に、地域の関係機関や団体、企業関係者、国内の有識者が集まり、講演やパネルディスカッション、セッション、演習等を通じて知見を共有します。
    • 例えば、サイバーセキュリティ人材の育成・確保の在り方など、主に企業の経営層を対象にしたセキュリティ投資の意義やインシデント発生時の事業継続等の「マネジメント」に関する講演を行うとともに、企業の参考事例やネットワーキングの場を提供します。また、主に実務担当者を対象にした、OT(制御システム)やAI活用の技術的な側面からセキュリティ課題や対応策を考える「エンジニアリング」に関する講演を行い、経営判断と現場実装をつなぐ知見を提供します。さらに、インシデント発生時を想定した「机上演習」も実施し、実践的な知見も共有します。
  4. 今後の予定
    • 2026年8月頃からを目途に聴講参加者及び協賛企業の募集を行う予定です。詳細は、上記ウェブページに掲載するとともに、経済産業省(本省及び東北経済産業局)による告知を通じて周知します。
▼ プレス発表 「東北サイバーセキュリティシンポジウム2026」を仙台市で開催

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総務省 NVIDIA社とのフィジカルAIの接続基盤となる6G及びAI RAN関連技術等に関する協力意向表明書の署名
  • 令和8年7月16日(木)、総務省は、NVIDIA社との間で、フィジカルAIの接続基盤となる6G及びAI RAN関連技術等に関する協力に係る意向表明書に署名しました。
  1. 背景
    • 6GやAI RANは、ワイヤレス通信分野において、従来のネットワーク技術を大きく変革し得る技術であり、あらゆるものがネットワークを通じてAIやクラウドにつながることを可能とする、我が国の産業・社会のDXを支える次世代ワイヤレスの中核技術の一つとして期待されています。
    • フィジカルAIをはじめとするAIの社会実装が進む中、その基盤となる6G及びAI RAN関連技術について、我が国の国際競争力を確保することが重要となっています。
    • 総務省では、6G及びAI RAN関連技術の研究開発等を通じて我が国の技術優位性の確保に取り組むとともに、これらの技術の社会実装・海外展開を推進しています。あわせて、これらの取組を効果的に進めるため、令和8年2月にAI-RAN Allianceに参加する等、関係国・企業等との国際連携の強化にも取り組んでいます。
  2. 概要
    • 今般、フィジカルAIを支える接続基盤となる6G及びAI RAN関連技術等に関する取組を更に推進するため、総務省とNVIDIA社との間で、6G及びAI RAN領域における戦略的目標及び協力予定分野について認識を共有し、体系的な協力枠組みの構築を目指すことに合意しました。
    • これを受け、今川 拓郎総務審議官とRonnie Vasishta氏(Senior Vice President for Telecom Business Unit, NVIDIA Corporation)が、協力に関する意向表明書に署名しました。
    • 本協力の下、両者は、安全で強靭な、信頼性が高く、オープンかつ相互運用可能な、AI社会を支える次世代デジタルインフラの発展を目指します。

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総務省 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会 デジタル広告ワーキンググループ(第17回)配布資料
▼ 資料17-2 デジタル広告の流通を巡る諸課題への対応に関するモニタリング(令和7年度)総括(案)
  • 総務省は、「国民を詐欺から守るための総合対策」(令和6年6月18日犯罪対策閣僚会議決定)を踏まえ、令和6年6月21日に、SNS等を提供するプラットフォーム事業者に対して、SNS等におけるなりすまし型「偽広告」への対応について要請を実施した。
  • これを受け、同年10月に事業者ヒアリングを実施し、同年11月にヒアリングの評価を「ヒアリング総括」として公表した。
  • 「ヒアリング総括」も踏まえ、SNS等のサービスの利用者の保護の観点から、デジタル広告の事前審査や事後的な削除等に関するプラットフォーム事業者の対応状況を継続的に把握するために、「デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会」において、令和7年9月に「デジタル広告の流通を巡る諸課題への対応に関するモニタリング指針」を策定した。
  • 当該モニタリング指針に基づき、同年11月から、日本国内における平均月間アクティブユーザ数が1,000万人以上であるSNS等を提供する事業者(Google、LINEヤフー、Meta、TikTok、X、ドワンゴ、サイバーエージェント、湘南西武ホーム)に対してモニタリングを実施した。
  • 以下は、モニタリングの結果について、SNS等のサービスの利用者の保護の観点から、デジタル広告の事前審査や事後的な削除等に関する事業者の対応状況について評価を行ったものであり、引き続き特に確認が求められる事項等について整理したものである。
  1. モニタリングを踏まえた評価(特に引き続きの注視が求められる事項)
    1. 広告主の本人確認
      • 令和6年11月に取りまとめた「SNS等におけるなりすまし型「偽広告」への対応に関する事業者ヒアリング総括」(以下「令和6年ヒアリング総括」という。)では、「広告出稿用アカウントの開設や当該アカウントを利用した広告の出稿の際に、プラットフォーム事業者においてより実効性のある本人確認が行われることが重要。広告主の本人確認の具体的な方法については、メールアドレスや電話番号の認証のみならず、(略)確認書類の提出などの対応をとることの有効性・必要性についても考慮することが重要」と評価した。
      • 今回のモニタリングでは、自社広告ネットワークを有する6社のうち、5社(Google、LINEヤフー、Meta、TikTok、湘南西武ホーム)から、本人確認についてはリスクに応じて実施する、1社(X)からは、一部広告(賭博、政治、金融商品等に分類されるもの)について本人確認を実施する、との回答があった。
      • いずれの社も「各広告の持つリスクに応じた」確認行為を行っていると考えられるが、「リスクに応じた確認」を行う5社については、具体的にどのようなリスクに応じて、どのような本人確認(電話番号の認証か、確認書類の提出か等)を実施しているのかについての十分な回答は得られておらず、また、一部広告について本人確認を実施する1社については、確認方法についての具体的な回答はなかった。
      • 確実な本人確認の実施の観点からは、より幅広な確認書類の提出等の対応を取ることの有効性・必要性についても考慮したうえで、「リスクに応じた確認」の有効性を確認すべく、各社が実施する本人確認の詳細を確認することが重要である。
      • なお、本人確認の手法については、不正申請の抑止の観点等から、確認書類の提出等と合わせて、電子的な認証手段の活用も有効と考えられるため、その活用状況についても確認を行うことが望ましい。
    2. 広告関連情報の公開
      • 令和6年ヒアリング総括では、「利用者自身が当該サービスに掲載されるデジタル広告について、広告主や広告の信頼性を確認できるような情報公開を進めていくことも重要」と評価した。
      • 今回のモニタリングでは、自社広告ネットワークを有する6社のうち2社(Google、Meta)から、広告主や広告コンテンツを検索可能な広告ライブラリーを公開しているとの回答があったが、残りの4社(LINEヤフー、TikTok、X、湘南西武ホーム)は未実施との回答であった。
      • この点、情報公開の方法としては、掲載される広告において広告主や広告に関する情報を確認することができるようにすること等も有効と考えられるため、広告ライブラリーの公開状況と併せて確認を行うことが重要である。
    3. 掲載済み広告の再審査
      • 令和6年ヒアリング総括では、「事前審査後に遷移先の情報を変更し、当該遷移先からクローズドチャットへ遷移させる投資詐欺の手法は引き続き指摘されている」とした上で、こうした手法への対応として「自ら検知・調査を行うプロセス・体制を整備した上で、遷移先の情報が変更されたことを発見した場合には速やかに再度審査を実施することなど、策定・公表した事前審査基準に基づく審査の実効性を向上させる観点からの対応を適切かつ不断に講じていくことが重要」と評価した。
      • 今回のモニタリングでは、自社広告ネットワークを有する6社のうち3社(Google、LINEヤフー、湘南西武ホーム)については、広告素材や遷移先URLが変更された場合に加え、広告素材や遷移先URLの変更を伴わず遷移先ページのコンテンツの内容のみが変更される場合であっても、必要に応じて監視を実施し、再審査を実施しているとの回答があった。また、2社(Meta、TikTok)からは、広告素材や遷移先URLが変更された場合に再審査を実施しているとの回答があった。
      • さらに、一部事業者は、遷移先について、直にLINEアカウント登録画面とすること等の禁止(LINEヤフー)や、SNS等への誘導の禁止(Google、湘南西武ホーム)、コンテンツの表示にプログラムのダウンロード等を要することの禁止(TikTok、X)といった取組も実施している。
      • 掲載済み広告については、引き続き、広告素材自体の変更はもちろんのこと、遷移先情報への対応として遷移先ページのコンテンツの内容のみが変更される場合の再審査の有無について確認していくほか、遷移先でのSNS等への登録・誘導の制限といったクローズドチャットへの誘導に対する対策の実施や、事前審査のすり抜けへの対策について確認することが重要である。
    4. 事後削除の実施状況の把握
      • 令和6年ヒアリング総括では、「削除の申出件数及び実施件数、アカウント停止の申出件数及び実施件数、削除等の対応に当たる人的・技術的体制について公開されていないことは、透明性確保の観点から不十分であり、今後の公開が進められることが重要。」と評価した。
      • 今回のモニタリングでは、自社広告ネットワークを有する6社のうち、1社(湘南西武ホーム)から広告削除、広告主アカウント停止の実績なし、との回答があったほか、1社(LINEヤフー)から広告について申請理由毎の削除申出件数及び実施件数について回答があったが、残りの4社(Google、Meta、TikTok、X)からは透明性の確保の観点から十分と判断するに値する回答はなかった。
      • 事後削除の透明性を確保し、その実効性を確認する観点からは、引き続き、事後削除の実施状況(削除申出件数、実施件数、対応所要時間等)が適時適切に公開されることが重要であり、その際、削除対応に係る総数での回答ではなく、特にモニタリング対象となる広告毎に区分して回答すること等が望ましい。
  2. 今後のモニタリングの進め方
    • 今回のモニタリングでは、「デジタル広告の流通を巡る諸課題への対応に関するモニタリング指針」(以下「モニタリング指針」という。)に記載されている全てのモニタリング項目について確認を行った。
    • 1.記載の各項目は、令和6年ヒアリング総括の評価において対応の重要性等について指摘したものの、今回のモニタリングにおいても十分な対応を確認することができない部分も多く、特に引き続きの注視が必要と考える項目である。
    • 来期のモニタリングの実施にあたっては、(1)記載の項目や、デジタル広告市場の状況及び社会情勢等を踏まえ、重点的に確認すべき項目、対象事業者等に絞って実施することとし、その時々に応じた重点課題について機動的に確認していくことが望ましいと考える。
    • また、デジタル広告を巡る諸課題への対策については、その射程や対象の問題を含め、総務省のみで完結できるものではないと考えるため、関係省庁との情報共有や意見交換を実施し、必要に応じた役割分担の検討が必要である。

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総務省 「令和7年度電気通信事故に関する検証報告」の公表
▼ 概要
  • 令和7年度に、影響利用者数が100万人を超える重大な事故は発生していない。また、電気通信事業法施行規則第58条第2項に定める事故の発生件数は6件と、前年度と同数である。
  • 主な事例は、関係部門の招集漏れや部門間の認識齟齬に起因する設計段階における考慮漏れによるもの、手順書にない誤った点検作業によるもの(いずれも人為要因)等であった。
  • 今年度、電気通信事故は7,941件発生。影響利用者数500人未満の事故が90%以上を占める。また、継続時間2時間以上5時間未満の事故が約46%と最多であり、12時間以上の事故は約31%を占める。
  • サービス別
    • データ通信サービスの事故が最も多く、9,819件(71%)、次いで音声サービスの2,638件(19%)となっている。
    • データ通信サービスの事故の内訳は、インターネット接続サービスが最も多く4,217件(43%)となっている。
    • 音声サービスの内訳は、IP電話が1,256件(48%)、携帯電話が985件(37%)となっており、これらで85%を占める一方で、アナログ電話は192件(7%)であり、事故の割合は非常に低くなっている。
  • 発生要因別
    • 自社以外の要因(外的要因)が4,715件(59%)と最も多く、そのうち、他の電気通信事業者の事故が4,236件(90%)と外的要因の大半を占めている。
    • 次いで自然故障等の設備要因の事故は2,768件(35%)となっており、そのうち、機器故障が2,601件と設備要因の94%を占めている。
  • 故障設備別
    • 故障設備が明確である4,762件のうち、伝送路設備に起因する事故が2,213件と最も多く、そのうち、加入者系ケーブルが1,193件、中継ケーブルが243件とケーブル支障による事故が伝送路故障の約7割を占めている。
    • 次いで、伝送交換設備に起因する事故が1,914件となっており、そのうち、加入者収容装置の事故が1,385件と伝送交換設備故障の約7割を占めている。
  • 主な教訓等
    1. 企画・設計プロセスにおける関係部署間の連携体制の整備
      • 要件定義・設計プロセスにおいては、ハードウェアと関連するソフトウェアの設計等を考慮する必要があるため、ハードウェアとソフトウェアの両面からレビューできるよう担当部署の参画要否をマニュアルで明確化し、マニュアルに沿って実施されているかを、品質管理部門が確認できるプロセスを整備することが望ましい
      • 企画・設計段階のプロセスにおいては、設計の前提となる条件について関係部署間の認識共有を図るとともに、各工程において相互にチェックし、認識齟齬が生じていた場合でも工事の実施前に気付くことができるような仕組みを整備することが望ましい
    2. 冗長構成の確保
      • 事故の影響拡大や他設備への影響等のリスクを考慮した、フェイルセーフ機能の実装や、重要設備の冗長化と分散配置を行い、障害時の影響を最小限にすることが重要
      • UPSなどの重要電源設備は、点検・保守等においても電源断とならないよう、経済的合理性を考慮し、並列冗長構成(N+1構成など)に加え、独立した複数の系統による冗長構成(2N構成など)を含めて検討することが望ましい
      • 海底ケーブルを用いて、離島へ電気通信役務を確実かつ安定的に供給するため、伝送路等の冗長性を確保することが重要
    3. 警報を出力しない故障(サイレント故障)の検知
      • 警報を出力しない故障(サイレント故障)により片通話となった場合に備え、片方向に音声パケットが一定時間未達であったことを示すログの常時確認やアラームの自動送信の仕組みなどを整備することが有効
    4. 電源断復旧時における応急復旧対応の整備
      • 遠隔アクセスによる復旧を行うことを想定したネットワーク構成においては、電源断から復旧する場合であっても、復旧の起点となるネットワーク設備へ速やかに遠隔アクセスできるようにすることが重要
    5. 設計・工事前段階の変更管理体制の整備
      • 工事前の設定情報変更などの進捗・変更管理、設計及び工事前段階での整合確認の仕組みに係るマニュアルや手順書などを整備することが重要
    6. 委託先を含めた維持・運用における作業誤りを防止するための対策
      • 人為的ミスを防ぐためには、工事・点検作業に係る適切な実施手順書の作成及びその遵守が重要。また、委託先における同様の取組の遵守を確保するため、SLA(Service Level Agreement)等において委託先からの役務提供に係る保証、障害発生時の迅速な通知、現用設備に影響を与えるおそれのある作業の事前通知等について規定することが望ましい
    7. 実環境や利用状況を考慮した試験項目や値の設定
      • 性能・受入試験では、実環境を考慮した負荷試験項目についても実施することが望ましい。また、定期的に利用状況を監視・点検の上、適切なメモリ領域の値を設定することが重要
    8. 海底ケーブルの定期点検
      • 海底ケーブルを設置する際は防護管の取付けや埋設などによってケーブルの損傷を防ぐとともに、断線が発生する可能性を考慮し定期的に点検することが重要
    9. 障害発生時の対応手順の整備
      • 重要な装置の故障等に備え、復旧手順書を作成し、フェイルオーバーの具体的な手法・手順を定めておくことが重要
      • 冗長化構成や停電対策等をとっていても障害が発生する場合を想定し、復旧の手順書を作成しておくことが重要
    10. 海底ケーブル故障における応急復旧の事前準備
      • 応急復旧の方法や手順を事前に検証し、訓練を実施することが重要。特に、無線通信による応急復旧を行う場合には、環境変化の確認や、機材の設置場所等について、事前に準備しておくことが重要
    11. 再起動時のトラヒック集中を考慮した復旧措置
      • 再起動後のトラヒック集中により復旧に至らないリスクを考慮し、ロードバランサーによる流量制限や、一斉組み込みによる負荷分散等の応急復旧措置をあらかじめ準備しておくことが望ましい
    12. 復旧措置の自動化
      • 迅速な復旧のため、手動で行う手順について、自動化できる部分は自動化することが望ましい
    13. 組織外の関係者との情報共有体制の整備
      • 外部サービスを利用する場合には、スペックの十分性や障害発生時の影響・対応などのサービス内容について事前に把握しておくことにより、事故発生時の迅速・適切な利用者対応に繋げることが重要
      • ネットワーク・設備の運用維持管理に関しては、自社のみならず組織外の様々な者が関係することが多くなっていることから、これら組織外の関係者と適時適切に情報を共有するとともに、外部委託先を活用する場合には、定期的な業務報告や監査等の業務遂行のための仕組みを構築することが重要
    14. 適時適切な利用者周知
      • 事故発生時における利用者への情報提供は、速やかにかつ正確に利用者が状況を理解できるように実施することが重要
    15. 利用者周知の改善
      • 緊急通報が利用できないこと、代替手段の活用が可能であることなど、利用者利便を念頭においた周知を行うことが望ましい
    16. 広域障害が発生したおそれがある場合の関係機関への速やかな連絡
      • アラーム等による異常の確認ができない場合であったとしても、利用者申告等から広域への影響が見込まれる場合には、関係機関へ速やかに連絡することが重要。このため、広域障害が発生したおそれがある場合の業務フローについても明確化しておくことが望ましい

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国土交通省 令和6年能登半島地震からの復旧・復興状況と今後の見通し(令和8年6月末時点)~被災者の方々の暮らしとなりわいの再生に向けて~
▼ 本体資料
  • 国土交通省では、地震発生から満2年となる令和7年末に「「令和6年能登半島地震から2年」の復旧・復興状況と今後の見通し」を、令和7年度末に「令和6年能登半島地震からの復旧・復興状況と今後の見通し」をとりまとめました。
  • 今般、改めて現在の復旧・復興の実績見込みと今後の主な予定をとりまとめました。令和7年度末時点からの進捗や新たに公表した見通しの概要は以下の通りです。
  • 復興まちづくり
    • 輪島朝市周辺エリアにおいては、地元住民の合意形成のもと土地区画整理事業等を実施中。道路工事等にも着手し、一部の宅地について建築が可能となった。今後も順次、住宅や店舗の再建が可能となる範囲を拡大する。
  • 住まいの再建
    • 災害公営住宅の計画戸数3,082戸全ての用地確保にめど。最も入居が早い地区では、令和8年8月に入居予定。
  • 道路
    • いしかわ里山里海サイクリングルートについて、令和8年3月にナショナルサイクルルートの候補ルートに選定された。
  • 河川・土砂災害
    • 県管理河川では、人家が連担するなど優先度が高い22河川の本格的な復旧工事に着手済み。
    • 山腹崩壊により発生した河原田川市ノ瀬地区の河道閉塞の湛水池解消や、名舟地区において一部のブロックの地すべり対策が令和8年5月末までに完了。
  • 港湾
    • なりわい再建に資する復旧工事のうち、和倉温泉の護岸等の復旧工事については、営業再開済み又は再開予定の旅館前面の護岸(施工延長 790m)が令和8年6月25日に完成した。
  • 復旧・復興に臨む方針
    • 被災者の方々の暮らしとなりわいの再生を支える大前提は、インフラの復旧やまちの復興にあるとの考えに立ち、できる限り具体的な見通しを明らかにしながら、地元の声にも耳を傾けて、各種事業に取り組んできました。
    • この結果、令和8年6月末時点での復旧・復興の実績見込みと今後の主な予定は次のとおりとなっております。
    • 国土交通省は、引き続き、現場力を最大限に発揮し、総力を挙げて被災地の一日も早い復旧・復興に全力で取り組んでまいります。
  • 全体認識
    • 令和6年9月の豪雨による被災分を含め、これまでの各種事業への取り組みにより、二次災害に直結する切迫した被災箇所の応急対策は全て終了し、インフラの機能回復対策、本復旧などが順調に進捗。
    • 復旧・復興の見通しが段階的に明らかになるにつれて、様々な不便が続くなかでも、住まいの再建、漁業の再開、観光の再生など、暮らしやなりわいの再生に向けた動きが本格化している。
    • インフラの復旧・まちの復興を担当する国土交通省としては、復旧・復興の見通し時期を今後もできるだけ具体的にお示しすることで、これを目安に、被災地の皆様による再生に向けた動きが一層加速することを期待している。

~NEW~
国土交通省 IMOがホルムズ海峡の通航に通航料・手数料が課されないことを再確認~国際海事機関(IMO)第137回理事会の開催結果概要~
  • 国際海事機関(IMO)は、令和8年7月6日から10日まで開催された第137回理事会において、国際海峡を含む海上航路における航行の自由の確保、差別的措置の撤廃、国際法の遵守を求める決議を採択し、ホルムズ海峡の通航は、国際法に従い、いかなる通航料も手数料も課されないままであることを再確認しました。
  • IMO理事会は、2年毎に選出される40の理事国により、船舶・船員の安全や環境に関する主要事項や、IMOの運営に関する諸事項を審議します。我が国は、1958年のIMO加盟以来、一貫して理事国に選出されており、理事会の審議に積極的に参画・貢献しています。
  • 今次理事会の日程及び主な議題は以下の通りです。
  • 会議日程
    • 2026年7月6日~10日(於 英国ロンドン・IMO本部)
  • 主な議題
    • 重要な海上航路の保護(ホルムズ海峡の通航関係など)
    • IMO各委員会からの報告
    • IMO財務状況の報告
    • IMOオブザーバーNGOの加盟審査
    • 国際海事賞、海事勇敢賞受賞者の審査
▼ 別紙
  1. 重要な海上航路の保護(ホルムズ海峡の通航関係など)
    • 我が国を含む多数国が、航行の自由が国際海運の根本原則であること、船舶及び船員の安全確保が死活的に重要であること、ホルムズ海峡の通航は従来通り追加的な費用を課されるべきでないこと、を強調の上、ペルシャ湾内に留め置かれている船舶の安全な避難及びその後の安定的な通航の再開に向け、全ての関係国に対してIMOへの協力を呼びかけました。
    • これら議論を踏まえ、理事会は、国際海峡を含む海上航路における航行の自由の確保、差別的措置の撤廃、国際法の遵守を求める決議を採択し、ホルムズ海峡の通航は、国際法に従い、いかなる通航料も手数料も課されないままであることを再確認しました。また、IMO事務局長は、ペルシャ湾内に留め置かれている船舶の安全な避難及びその後の安定的な通航の再開に向けて引き続き関係国との協議に取り組むと表明しました。
  2. IMO各委員会からの報告
    • 理事会は、本年3月~6月にかけて開催されたIMOの各委員会(簡易化委員会、法律委員会、海洋環境保護委員会、海上安全委員会、技術協力委員会)からの報告を審議しました。審議の結果、国際海運からの温室効果ガス排出ネットゼロに向けた中期対策の策定や、メタノール等の新燃料に対応した安全基準の改訂など、IMOの重要事項を集中的に審議するための追加会合の設置を承認しました。
  3. IMO財務状況の報告
    • 理事会は、2025年のIMO財務報告書及び2026年4月末時点のIMO財務状況報告書を審議しました。審議の結果、いずれについても当初予算額の範囲内で計画通りの活動を実施したと認められ、これら報告書を承認しました。
  4. IMOオブザーバーNGOの加盟審査
    • IMOでは、176の加盟国・地域のほか、海事分野の専門的事項に精通し、理事会の承認を得た非政府機関(NGO)がオブザーバーとして会議に参加しています。今次理事会では、新たにオブザーバー申請のあった12団体を審査した結果、以下の4団体を新たにIMOオブザーバーNGOとして承認しました。
      1. オーシャン・ファウンデーション(2年間の時限付き暫定承認)
      2. インターナショナル・エレクトリック・マリタイム・アソシエーション
      3. マースクゼロカーボンシッピングセンター
      4. シー・エルエヌジー
  5. 国際海事賞、海事勇敢賞受賞者の審査
    • IMOは、毎年、国際海事分野に対して長年にわたり顕著に貢献した人物に「国際海事賞」を、海難救助等において卓越した勇気と能力を発揮した人物・団体に「海事勇敢賞」を授与しています。受賞者は、各国からのノミネートを踏まえ、理事会が審査します。今次理事会では、以下の通りそれぞれ受賞者を決定しました。

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国土交通省 訪日外国人レンタカーの交通安全対策を空港周辺地域で本格展開します
  • 訪日外国人旅行者の回復に伴うレンタカー事故件数の増加等を受け、これまで実施してきたピンポイント対策の社会実験の成果を活用し、訪日外国人レンタカーの交通安全対策を本格展開します。まずは、新千歳空港、福岡空港及び那覇空港周辺地域において、空港から主要観光地等へ向かう主要な道路ネットワーク上の交差点等を対象に、路面表示・カラー舗装・ラバーポール等を活用した交通安全対策を先行実施します。
    • 国際免許又は外国免許を所持する外国人運転者によるレンタカーの交通事故件数は、令和2年の47件から令和7年には212件へ増加しています。また、第12次交通安全基本計画においても、外国人に対する交通安全対策の推進が重要な課題として位置付けられています。
    • 国土交通省ではこれまで、ETC2.0データ等を活用し、注意喚起看板等の設置によるピンポイント対策の社会実験を進め、急ブレーキの減少など一定の効果を確認しています。今後は、これまでの実験成果を踏まえ、訪日外国人レンタカーの交通安全対策を社会実験段階から本格導入段階へ移行します。
    • 具体的には、交差点での右折時事故の割合が高いこと等を踏まえ、右折動線を示すカラー舗装や、右折後に対向車線側へ誤って進入することを抑制するラバーポール等により、左側通行に不慣れなドライバーを安全に誘導します。また、レンタカー事業者が集積する地域では、左側通行への注意を促す看板等を設置します。
    • 対策実施箇所については、訪日外国人レンタカー利用者が多く、右側通行の国・地域からの旅行者の割合が高いことに加え、空港周辺の主要な移動経路に直轄国道が含まれる地域として、(1)新千歳空港周辺地域、(2)福岡空港周辺地域、(3)那覇空港周辺地域で先行実施します。今後、旅行者の多い夏季の交通データ等を調査・分析し、対策内容を検討した上で、本年度中を目途に、空港周辺の直轄国道において順次、現場実装を進めます。
    • また、観光庁では、訪日外国人旅行者によるレンタカー利用の実態や、安全・安心な利用に向けた課題等を把握するための調査を実施します。
    • こうした調査結果や対策実施箇所での取組状況も踏まえ、観光庁と道路局が連携して、今後の交通安全対策の充実や実施地域の拡充を検討してまいります。

~NEW~
国土交通省 病院不動産を対象とするリートに係るガイドラインの公表について
  • 産業競争力の強化に関する実行計画(平成26年1月24日閣議決定)(以下単に「実行計画」という。)においては、「戦略市場創造プラン」関連として、「平成42年には、予防サービスの充実等により、国民の医療・介護需要の増大をできる限り抑えつつ、より質の高い医療・介護を提供することにより、国民の健康寿命が延伸する社会を目指すべきである。」とされており、施策項目「安心して歩いて暮らせるまちづくり」の中で、病院(自治体病院を含む)を対象とするリートの活用に関して、ガイドラインの策定等の環境整備を行うこととされております。
  • この度、実行計画等を受け、国土交通省として、関係省庁との連携の下、昨年9月より病院等を対象とするヘルスケアリートの活用に係るガイドライン検討委員会を計5回開催し、「病院不動産を対象とするリートに係るガイドライン」をとりまとめましたので、公表いたします。
▼ ガイドラインの概要
  1. 目的
    • 病院不動産を対象とするリートに係るガイドラインは、宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第50条の2等に基づく取引一任代理等の認可申請等に際して整備すべき組織体制を示すとともに、病院関係者との信頼関係の構築、医療法等の規定及びこれに関連する通知の遵守等を示すことを目的としている。
  2. 概要
    • 対象とする不動産
      • 医療法第1条の5第1項に規定する病院の用に供されている不動産
    • 適用時期
      • 平成27年7月1日
    • 資産運用会社が整備すべき組織体制(認可要件)
      • 次のいずれかにより、専門家を配置又は関与させること。
        1. 一定の経験を有する重要な使用人の配置
          • 病院不動産への投資業務、融資業務、デューディリジェンス業務若しくは不動産鑑定評価業務、病院開設者への融資業務若しくはデューディリジェンス業務、又は病院運営業務(以下「病院不動産への投資業務等」という。)の経験等により、医療の非営利性及び地域医療構想を含む医療計画の遵守という病院の事業特性並びに病院開設者以外の者が経営に関与することはできないということ(以下「病院の事業特性等」という。)を十分に理解し、病院関係者と調整を行うことができる専門的な能力を有する者が重要な使用人として配置された体制であること。
        2. 外部専門家からの助言
        3. 投資委員会等への外部専門家の配置 等
    • 病院関係者との信頼関係の構築等
      • 病院関係者との信頼関係の構築
      • 医療法等の規定及びこれに関連する通知の遵守
      • 医療法等の規定及びこれに関連する通知の遵守の確認等
        1. 事前の確認及び医療法等の規定又はこれに関連する通知の照会のための相談
          • 資産運用会社の役員並びに投資運用の責任者及び担当者は、病院不動産を対象とするリートの活用に当たり、病院開設者が医療法等の規定又はこれに関連する通知を遵守する旨を確認すること。
          • また、病院不動産の取引に際して、資産運用会社は、病院関係者との信頼関係を構築するため、医療法等の規定又はこれに関連する通知並びに医療計画に適合しているか明らかでない場合は、国土交通省又は都道府県等(厚生労働省等)に事前に相談すること。
        2. 賃料不払い等の場合の対応
          • 正当な理由なく病院開設者が賃料を支払うことができなくなる等の場合は、資産運用会社は、国土交通省に連絡すること。
    • 取引一任代理等の認可申請等における業務方法書への記載事項
      • 病院関係者との信頼関係の構築等
      • 病院不動産の取引等への専門家の関与方法

~NEW~
国土交通省 「令和8年版国土交通白書」を公表します~経済成長を牽引するハード・ソフトのインフラ~
▼ 資料1:令和8年版国土交通白書 概要
  • 我が国の経済と生産性向上の重要性
    • 我が国の社会資本整備は、戦後の経済社会の発展を支えてきた。社会資本のストック効果には、企業立地や設備投資等の民間投資を誘発する効果や、移動時間の短縮等により経済活動の生産性を向上させる効果がある。
    • 人口減少下の我が国では、経済成長の三要素のうち、生産年齢人口が減少(労働投入量の減少)し、資本投入量も減少する中、潜在成長率が低迷。潜在成長率を引き上げ、持続的な経済成長を実現していくためには、ハード・ソフトのインフラが抱える課題解決を通じ、資本投入量及び全要素生産性を上げていくことが重要。
  • インフラによる生産性向上に向けた課題
    • 【資本投入量】公共投資の抑制傾向が続く中、空港等の国際競争力の確保が課題であり「インフラが成長のボトルネックとなる懸念」がある。他方、将来、維持管理・更新費の増加等により新規ストックへの投資抑制の懸念があり、今後、施設の老朽化が加速する中、「ストックの減耗による機能低下が懸念」される。
    • 【全要素生産性】インバウンド需要の偏在等、社会情勢が変化する中、渋滞等により時間ロスが生じるなど、インフラの効果的な利活用が不十分。生産性の向上に資するAIへの投資が遅れているなど、「社会情勢の変化に伴う新たなニーズへの対応」が課題。
  • インフラを取り巻く政策と国民意識
    • 欧米諸国では、基幹インフラの整備が経済成長を促し、雇用を創出するために不可欠な存在であるとして、将来を見据え、新規の成長インフラへの積極投資、既存インフラの再構築等を推進。
    • 我が国においても、「強い経済」の実現に向けて、成長戦略等の策定などを推進。
      1. 欧米諸国における社会資本整備政策
        1. インフラ10カ年戦略(英国)
          • 10年間(2025~35年)で総額7,250億ポンド(約150兆円)以上の資本支出。高速道路及び主要幹線道路等への集中投資。
        2. インフラ・気候中立のための特別基金(ドイツ)
          • 5,000億ユーロ(約90兆円)規模の特別基金を設立(2025年)。道路、鉄道等のインフラ老朽化対策、公共交通網の再構築等を実施。
        3. インフラに関する英国・ドイツの投資戦略
          • 英国やドイツでは、インフラへの大規模な投資を再度活発化。
          • ドイツの特別基金5,000億ユーロのうち3,000億ユーロが、国土全体の基幹インフラ整備を主導する連邦政府投資枠。
          • 連邦・州・自治体の財政的余地を確保し、交通等の投資ニーズが高い分野への迅速かつ的確な資金投入が可能。
      2. 政府の政策と国土交通分野に期待される取組
        1. 日本成長戦略
          • 国内投資に徹底的なてこ入れを行うこととしており、AI・半導体、造船、港湾ロジスティクス、防災・国土強靱化等への「危機管理投資」や「成長投資」を推進。
        2. 地域未来戦略
          • 地域ブロックごとの戦略産業クラスターを全国各地に形成し、世界をリードする技術・ビジネスを創出するとともに、地場産業の付加価値向上と販路開拓を強力に支援。
        3. 社会資本整備重点計画及び交通政策基本計画
          • 強靱な国土と力強い経済社会等に向けた社会資本整備の推進とあわせて、地域社会、成長型経済等を支える交通施策を推進。
          • 社会資本整備政策と交通政策を「車の両輪」として連携・整合を図り、一体的に施策を実行。
        4. 欧州の成長を牽引する欧州横断輸送ネットワーク(TEN-T)
          • EUは、1990年代より、欧州横断輸送ネットワーク(TEN-T※)の制度化を推進。重要性の高い区間を「コアネットワーク」として位置付け、国境をまたぐボトルネックやミッシングリンクの解消を優先的に推進。
          • その一つの区間では、全長約18kmの沈埋トンネル建設を通じて、フェリー輸送に依存している海峡区間を鉄道2線と道路4車線に置き換えるプロジェクトを推進。これにより、フェリーで約45分を要する区間の所要時間を鉄道約7分・道路約10分に短縮。
  • 経済成長を牽引するハード・ソフトのインフラに対する国民・事業者の意識
    • 事業者に対して、インフラの整備が、地域経済の発展にどの程度貢献しているかをたずねたところ、「非常に貢献している」及び「貢献している」との回答が、8割を超えており、インフラの地域経済への貢献は、日々事業活動を行う事業者に、幅広く実感されていることがうかがえる。
    • また、生産性向上のために重要と考える施策は何かをたずねたところ、「生産性が高い基幹インフラ等の拡充・強化」と「老朽化インフラの更新に合わせた経済的価値創出」が高くなっている。
  • 成長を加速させるハード・ソフトのインフラへの新規投資
    • 速達性と輸送の効率性は、経済成長を牽引する上で必要不可欠。高規格道路網や空港・港湾におけるボトルネックの解消が必要。
    • 成長のボトルネック解消に向けて、生産性向上を支える強靱で効率的な人流・物流ネットワークの整備に向けたインフラへの投資が重要。
    • 半導体関連等の成長産業が集積しつつある地域では、企業立地の促進等を目的に、インフラ整備を推進。
    • 設備投資等を呼び込む上では、アクセス性だけでなく、事業継続性を確保する安全・安心インフラの構築も重要。
  • 生産性を持続・向上させる既存インフラの活用・再構築
    • インフラが果たすべき機能の低下が懸念される中では、経済社会のニーズに合わせて、新設・既存を問わず、インフラを最大限有効に活用するとともに、地域の将来の姿を踏まえつつ再構築することが求められる。
    • また、インフラ老朽化が急速に進行する中で、その機能を持続させることができるよう、メンテナンスを戦略的・計画的に進めていくことも重要。
  • 我が国の潜在力を開花させる新技術等の活用
    • 近年、自動化技術やAI等、新たな技術も次々と生まれている。生産性向上に向けては、これらの技術を最大限活用し、地域活力や産業基盤を強化していくことが重要。
    • インフラの新たな活用によって、エネルギー安全保障に貢献していくことが求められている。
    • 新技術等も活用し、我が国の潜在力を開花させる様々な取組を推進。
  • 国民の願う将来の社会像
    • 国民に対し、インフラの整備や技術・イノベーションが発展した未来では、どのような移動社会を最も期待するかについてたずねたところ、「多様なモビリティの自動運転機能等の進展により、誰もがシームレスに移動できる社会」や「交通ネットワークの整備により、国内主要都市間を数時間以内で移動できる社会」の回答が多く、ビジネスや旅行といった長距離移動における速達性への期待がうかがえる。
    • また、輸送サービスが自動化・高度化されることで、最も期待するメリットについてたずねたところ、「人手不足の解消・労働環境の改善」及び「過疎地など交通不便地域のサービス向上」といった輸送サービスの維持などのインフラが抱える課題の解消と、「コスト削減」及び「時間の短縮」といった経済的な効果の両方を期待する結果となった。
  • 国民生活が豊かになる明るい未来に向けた展望
    • リニアの開業等、高度なハード・ソフトのインフラにより生産性が大幅に向上し、ライフスタイルが画期的に変化。
    • 既存の道路空間を活用し、無人化・自動化された新たな物流システム「自動物流道路」や、自動運転技術等により安全・環境・利便性を向上させた「次世代交通システム」の運用で、持続的にストック効果を発揮。
    • AI・ロボットや再生可能エネルギーの活用により、「地域や観光の足」の確保や「インフラの老朽化」、「燃料コストの削減」といったインフラが抱える課題と、「機会損失の削減」や「現場の効率性の底上げ」、「エネルギー自給率の向上」といった経済社会の課題を同時解決。

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