HRリスクマネジメント トピックス
職場におけるトラブルは、様々な要因が複雑に絡み合って起きるもの。複合的な視点でとらえないと、真の問題解決には至りません。
悪事に手を染めるのも人ならば、素晴らしい成果をあげるのも人!どうしたらトラブルを抑えられるだろう、どうしたらもっと力を合わせ、のびのびと力を発揮できるだろう?
SPNの森に生息する動物たちが、今日もチャットで語り合います。

SPNの森のお目付け役。愛らしいフォルムと裏腹に、猛禽類らしい鋭い目線で最新のリスクをチェック!さらに森の仲間たちの文章もチェック!夜行性?うーん、夜中に起き出して活動を始めるから、夜行性なのか早起きなのか…?
黒豹さん:
黒いのは、ゴルフや釣りなどアウトドアライフのせい? SPNの大阪の森や福岡の森を棲み処としていたこともあり生息域は広い。20数年前に内部通報窓口の受託運営サービス「リスクホットライン®」を立ち上げたのは実は…。
モモンガさん:
小さな皮膜で滑空する夜行性。特定社会保険労務士、産業カウンセラー、ファイナンシャルプランナー。そこそこ長い会社員経験をおなかの袋から取り出しながらSPNと会員企業様の森を飛び回ります。
リスちゃん:
森の中を駆け回り、皆さんのお困りごとに対応します。内部通報関連のエリアをパトロールしているのですが、最近は通報に関連するヒアリングの対応が増えています。人の数だけトラブルやお悩みがありますね。ご相談には変わらずお答えしていきますよ。
ペルシャ猫さん:
ゆったりと過ごすことが好きな猫。ゆったりと過ごしたいが、過ごせなかった過去を持つ。社会保険労務士のほか財務会計の資格もあり、人事労務と財務会計分野の実務経験が長い。SPNの森では日増しに内部通報制度との縁が深くなっています。
キリンさん:
長ーい首で会社のことを見渡せるよう、ペルシャ猫さんの勉強会に毎週リスさんと参加中。この森に来て3年目!首の長さを活かし、アンケート業務では一つの結果に囚われずに全体を俯瞰で見られるよう修行中。
ネコさん:
当相談室の留守番ネコ。猫なで声と鋭い爪をあわせ持ち、企業内での人事実務経験が豊富。保有資格は、社会保険労務士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタント等。誰だって毎年1歳ずつ年を取るものニャー。
今月は、定年後再雇用者のAさんとその上司になったB課長、それぞれからのご相談です。
<定年後再雇用者Aさんからの相談>
今年60歳でいったん定年退職し、今は再雇用で、引き続き同じ職場で働いています。
この職場で約20年勤め上げ、次長として部門の運営や部下の管理・育成に励んできました。専門知識を必要とする部署なので、知識のアップデートも続けているつもりですが…最近、あまりのやるせなさで、仕事へのモチベーションを保つのが難しくなってきてしまいました。
定年前と同様に、フルタイムで勤務しています。「次長」としての役割はなくなりましたが、B課長は頼りなく、まだまだサポートが必要です。B課長は、3年前に他部署からの異動でここに来ており、圧倒的に経験が不足しているため、判断や方向性を誤りがち。そんなB課長を支えるのが私の役割と思い、陰ながら指導やサポートに尽力してきましたが…最近、B課長の態度が少し反抗的というか…未熟なくせに我を通そうとするため、気を遣いながら軌道修正を促さねばならず、ストレスに感じています。
従来と同じに働き、ストレスも増えましたが…賃金は定年前の6割で、ボーナスも定期評価もなし!やるべきことはたくさんあるのに、期待されていないようで、ついつい愚痴っぽくなってしまいます…。
<Aさんの上司・B課長からの相談>
定年後再雇用の元上司・Aさんのことで悩んでいます。
Aさんは次長としてこの部署で長く勤めており、今年定年退職して、そのまま再雇用となりました。知識も経験も豊富で、自信に満ちており…面倒見も良く頼りがいのある上司だったのですが、自分が課長として他部署との調整をするようになると、いろいろ問題が見えてきました。
Aさんは自部署の経験は豊富ですが、他部署の事情に疎く、協力体制をうまく築けていません。他部署での経験の長い私は、そのあたりの調整力を買われて課長になったはずですが、何かしようとするといちいちAさんに口を出され、業務改善が進まず、ついイライラしてしまうのです。
Aさんに悪気がないのはわかっているつもりですが、今のポジションや賃金への不満を私にぶつけてくることもあり、どう対応してよいやら、わからなくなってしまいました。
ニャー、AさんもB課長も、組織のために頑張っているはずなのに、うまくかみ合っていない感じニャ。定年退職後の再雇用を機に、やる気を失ったり、職場がギスギスしたりするケースはたくさんありそう。
どうしたらみんなの力を活かせるか、SPNの森の仲間たちと一緒に考えてみるニャー。
〈元上司のAさん、現上司のB課長〉
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んんん…AさんとBさんがごっちゃになる! |
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Aさんは元次長で今は再雇用者、B課長は元はAさんの部下で今はAさんの上司だよね? |
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そうです。ちょっとややこしいですね。こんな感じです。
Aさん:元次長で、今は定年後再雇用者。この職場で20年、専門知識も経験も豊富。
B課長:今の課長で、元はA次長の部下。3年前に他部署から異動してきた。 |
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「Aさん」と「B課長」ですね。じゃあ呼び方はこれで統一しましょう。 |
〈再雇用者のモチベーション低下〉
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さて…AさんとB課長、なんだかお互いに不幸な感じになっていますね。 |
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同一労働同一賃金の原則からすると、すごく変なことになってますよね。やりがい搾取的な。 |
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Aさんのように意欲があって面倒見も良く、頼りがいのある上司だった人であれば、モチベーションを保つのが難しくなってしまうのも仕方ないよなぁと思ってしまいました。 |
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年をとったら、やりがいを奪ってもかまわない!…なんてことはないはずなのに。 |
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Aさんのような立場の方の「気持ち」の持って行きようってかなり難しいと思う。すごく謙虚でバランスがとれた何人かの方から、「徐々にだけど、どうしても理不尽な思いが膨らんでいってしまうんだよ…」というような話を聞いたことがあります。 |
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5年くらいで「人が変わったの?」って思うような人いますよね…。 |
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そうなのよね。同じ業務量でお給料が下がるということが自分が思っていたよりもボディーブローのように効いてくるらしい。 |
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不満とか不安が積もると、人、変わるよ。変化はメンタル要注意なタイミング!女性だけでなく、男性の更年期もあるらしいし。いろいろできないことが増えてきて、それに抗いたいところで、役職や仕事まで奪われたら…ストレスは一気に増えるよねぇ。 |
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会社がそこまで考慮してケアできるかと言われると、現実問題そこもなかなか難しそうですね…。 |
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環境が変わるなどのストレス要因がかなり影響もしてそうですよね。しばらく縁を切っていた自分の息子が押しかけてきてから、急激に認知症が進んだ人を知っていますし…。 |
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そう、伴侶や子供にガミガミ言われるようになったことで認知症が進む人は多いと、あるお医者さんが言ってた。 |
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退職して家にいるようになった旦那さんが家事に口を出すようになって、離婚が進む夫婦もいるとか…。 |
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よくテレビでやってますね。口だけじゃなくて手を動かせよ的な(笑) |
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あるあるだよ。離婚までいかなくても喧嘩が多くなったり、お互いの存在を鬱陶しく感じるようになる夫婦は少なくないようだね。 |
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ストレスって怖!「5年くらいで人が変わったな…」と思う人たち、みんな役職が変わったりしてます…! |
〈B課長も、周囲の人も困るよね…〉
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B課長も困っていますね。元上司がいろいろ口を出して来たら…やりづらそう。 |
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周囲の方はどう思っているのかも気になります。周りも仕事を進めにくくなりそうな…。 |
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他部署からもやりにくいと思われていそうな雰囲気はありますよね。 |
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役職なしでの再雇用なのだけど、本人も周囲も簡単には切り替わらないよね。まず本人がわきまえる必要がありそうだけど。 |
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Aさんのやり方が、今の組織では「ベストではない」のだということはわかりますが、そういう「あるべき姿」のすり合わせもできていないよね。何をしてほしいのかが不明確。 |
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成功体験押し付けは一番迷惑なわけで。 |
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頭ではわかっていても、これまで積み上げてきたものもあるでしょうし、気持ちの整理は難しいですよね。Aさんの知識や経験をうまいことB課長にも引き継げたらよいのですが…。 |
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理屈ではわかっても、「まだやれる」「こうすべきだ」という意識が邪魔するんでしょうね。 |
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Aさんの年代だと、自分が衰えているという自覚や焦りが、過去の成功体験を執拗に自慢したり、強引に自分のやり方を押し付けたりする流れを生んでしまうことはあるかもしれない。 |
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ただ「役職がなくなっただけ」で、これからどうして欲しいのかがぼんやりしていたら、自分で考えて、自分で勝手に決めて…って、役職者のときのやり方になる気がする。「押し付けないで、課長に任せましょう」って、誰かが言えばいいのでは? |
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本人は押し付けていると思っていないので、誰かがきちんと差配するのは大事。若手にメンターをつけることあるけど、再雇用者にも、別の意味でメンター的な仲介者は必要かもしれないですね。 |
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そういう取り組みを始めている大手企業があると何かの記事で読んだな…。 |
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サントリーさんのおせっかい制度ですかね? |
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そう、思い出した。ありがとう。 |
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そもそもAさんとB課長で他部署についての理解が異なっていることも問題なので、他部署や人事など第三者からAさんへの指摘も効果がありそうだと思いました。 |
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部長はどうしているのでしょうね? |
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空席だったり、ほとんど他部署にいる人が兼務していたりすることも、よくあるよね。「次長」だったAさんが実質的にその部署のトップで、「部長」になることなく、「次長」で定年を迎えたということは…まぁ、その上の経営層からは「ちょっと物足りない人物」と思われていたのかもね。だったら、定年を迎える前にAさんに言えばいいのに、と思う。何歳だろうと、期待を伝えることって大事だと思うんだけどなぁ。 |
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一度AさんとB課長は、お互いの意見を伝え合う機会を設けた方がよいと思いました。ただ対立してしまう可能性もありますし、Aさんが素直に聞き入れるかも怪しいので、やっぱり第三者に間に入って欲しいですが…。Aさんのようなタイプだと、役職が上の人から話される方が、納得しやすい気もしますね。 |
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Aさんが信頼している上席の方などがいれば聞き入れてもらいやすそうですが、そもそもそういう人がいるのか?という問題もありますね。 |
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AさんにもB課長にも、「こういう組織にしてほしい」をちゃんと伝える人が必要だと思う。で、それを受けて、AさんとB課長が役割分担とかを決めればいいのに、と思う。部門長クラスの人に何を望んでいるかを伝えるのは、経営層の役割だと思うんだけどなぁ。次長のときのAさんに、望ましい組織の方向性を伝えていないから、「Aさんが思う適切さ」と「B課長への周囲からの期待」がズレたままで定年を迎え、なんとなく邪魔者にされてしまうんじゃないかな。 |
〈制度としてはどうなっている?〉
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再雇用の時って、今後どのように関わるかとか、これまでと変わる部分とか、会社と対象者(今回はAさん)の間ですり合わせはしないのでしょうか…? |
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これって、そもそも会社から、制度の趣旨などの説明が不足しているような気がしますけど…。この会社では「再雇用」だけでなく、他の制度も存在しているかどうか分からないですが、役職が変わらない場合もあるのなら、Aさんが「再雇用」の道に行った理由は説明しないといけないと思います。 |
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けっこう、一律でどんっ!という会社多いと思うよ。 |
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前の森だと、事業所長クラスは継続雇用制度で、70歳くらいまで働けたと思います。その他は再雇用一択で、再雇用が終わるのは65歳までです。それだけ事業所長の担い手が少ないことが背景にあります。その組織がどういう人材を欲しているか次第なんでしょうね。 |
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ポジションによって違うんだね。役員の息のかかった人だけが特別待遇で、特別に適用される賃金テーブルがあるなんていう噂は聞いたことがありますが…そこも再雇用は再雇用でした。 |
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そもそもの疑問なんですけど…再雇用制度の本来の目的って何なんでしょうね?いったん退職金も払って、退職扱いにするわけですよね。その時点で、それまでのことは一旦リセットすることになるわけなので、新しい労働条件を設定するのは当たり前だと思います。 働く側としては、新しい条件(相対的に前よりは低くなる)でも良いから、その会社でまた勤めるのであって、不満があったり、自分のキャリアに自信があるなら転職するという選択をとっても良いわけです。Aさんのキャリアが他の会社で通用するかどうかの問題もありますが…。 |
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今は、その年になると、なかなか思うような求人もなさそうな気がする…。 |
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会社側の意図は、新陳代謝ですよね?そもそも定年(リタイアのタイミング)を設けるということは、それによって若手を引き上げて、相対的に生産効率をあげる、あるいは後進の育成を狙っている、と。ということは、年齢が上がれば上がるほど、衰えがあるのが分かっていて、言葉を選ばずに言えば、引導を渡す意味で定年を設けていることになるのかと。逆に引導を渡す必要がない(衰えるスピードが遅い)人は、定年や再雇用制度を適用する必要はないと思うのですが、そういう柔軟な考えがないと、会社も身動きが取れなくなるような気がしますし、人材を手放すことになるのでは? |
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うん…まぁ、個人差はあると思うけれど…あと、能力によっても違うので、一律にすべての能力が衰えるわけではないと聞くけれど…。 |
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役職から降りてもらうのは、後輩たちに席を空けないと、いつまで経っても後輩たちが役職につけないという、まさしく「メンバーシップ」の話ですよね。ジョブ型だと、一生、一般社員、一生、管理職、一生、経営者だから、上記のメンバーシップの考え方は、海外からは全く理解されないでしょうね…。 |
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元はメンバーシップ型のゴールとして定年があって、それで引退だったのが、年金の受給開始時期を後ろ倒しにするために「65歳までは何らかの形で雇用せよ」と法律で義務化されたから、なんか押し付けられたような、ネガティブなものが付きまとうんだと思う。Aさんの再雇用後の賃金が「6割」というのも、もともと高年齢雇用継続給付を満額で受給させようとしたような意図を感じるし。2025年4月から給付率が変わっているけど、それも意識されていないんじゃない? |
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日本の社会保障制度あるあるですが、生活保障は本来は国が面倒見るはずなのに、会社に面倒を見させ過ぎですよね…。扶養手当もそうですけど…。戦時中からの流れがこういう形でも残っているわけですけど…。 |
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確かに、国に雇用を義務付けられて、苦肉の策的に再雇用制度を作り、給与以外の労働条件をあいまいなまま雇用だけを続けていたら、再雇用者も周囲も不幸ですよね。 |
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再雇用制度の主旨が形骸化してしまって、人材不足解消策になってしまうから、何かおかしなことになっている。スキルの伝承っていうのも目的にあったはず。 |
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誰でも平等に年はとるし、「明日は我が身」と思ったら、こんな宙ぶらりんなことにしないよね、と思う。リスペクトをもった制度、説明、コミュニケーションがなければ、活躍なんてできるわけないじゃん!、と思うんです。 |
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会社が大きくなるには新陳代謝が必要。でも、理念とかスキルとか信頼とかを伝えるのは、ベテラン人材の大きな役割。 |
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今日の議論を経てしみじみと思ったのですが、リスキリングって本当に大事なんですね…。いつか直面する定年を前に、相対的に労働条件の低い再雇用制度でとどまるのか、「私は別に他に良い会社がありますんで。さようなら」とするのか、今から準備しないといけないと思いました(笑) |
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部下へのリスペクトもなく「役職」にあぐらをかいていた人なら、立場が変わった途端に、鬱陶しがられるだろうな。年齢が上がるにつれて、強みとなるような専門知識やスキルが積み上がっているといいよね。今の会社に残るにしても、他社に行くにしても、ジョブ型でやっていけるようなスキルが必要…。ニャー、明日は我が身だよぉ…。 |
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あと、自戒の念を込めて言うのですが、歳をとってくると人の悪い面が強調されてくるところがあるような気がするので、自分を客観視するスキルを磨いていかなきゃと思っています…。 |
〈役職が人をつくる?プライドも?〉
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「役職が人をつくる」って、本当なんだろうな。 |
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役職って、映画や演劇の「役」と同じようなものだと思ってまして…。役者だって、演技力があろうとなかろうと、与えられた役を演じきらないといけないじゃないですか。会社の役職も同じで、その役を演じ切ろうと、大なり小なり頑張るというマインドになると思うんですよね。 |
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役職が変わっても、プライドだけは維持しているとおかしなことになる。役職って演じる部分はあるけれど、ふさわしい人間になろうと努力する。それがなくなると…どうなるんだろう。プライドがないと自分を維持できないと思うのかな。それは周囲には迷惑なことだよね。 |
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B課長だって、Aさんが次長ではなくなった途端に、下に見ている部分もあったんじゃないかと思いますよ。そういう気持ちって隠しているつもりでも、ちゃんとAさんに伝わるものだと思います。それでますますAさんも意固地になり…の悪循環のような(苦笑)Aさんは人生の先輩であることには変わりがないですから。 |
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周囲が役職にふりまわされているってことか。人間力ではないのがさびしい。 |
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悲しきかな、その人に頭を下げているのではなく、「机」に頭を下げているということでは…。 |
〈「新たな役割」を!〉
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別の役を与えればいいんだよ。 |
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「次長」から退いたのなら、そもそも役割がガラッと変わるということだと思います。だからこそ労働条件が変わるわけで、役割が変われば給料が下がるのは当たり前だと思います。 |
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今は人材不足だから、「そのまま」という流れができているのかも。 |
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「そのまま」にしたいなら、役職も含めて労働条件もそのままにしないと、今回のようなことが起きると思います(苦笑) |
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そう、それが筋だよ。仕事や役割がそのままなら、待遇もそのまま。 |
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「ジョブ型」だとむしろ「そのまま」の方が当たり前ですからね。 |
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なあなあにしたままにすると悪循環が悪循環を呼び、嫌気がさして辞めてしまうなど、さらに人材不足になってしまいそうな気が…。 |
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周囲の評価も加味した上で、貢献度に見合った評価(給料)にすることが理想というか、ソリューションの一つになりそうね。 |
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「そのまま」のプライドと、役職のない立場… |
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ん?役職や待遇は下がるのに、プライドはそのまま…?役職につなかなきゃプライドを持てないの? |
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Aさんのプライドの源が役職だったのではないか?という推測ですよね。 |
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そう。そうでない人ももちろんいる。 |
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Aさんは役職によって得たプライドが、役職がなくなったのと同時に保てなくなってしまったのかもしれませんね…。 |
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実際、その人ではなく「机」に頭を下げる人が多い中で、社内だけでなく、社外の人も、次長でなくなった途端に態度が変わったとなると、「今までの自分は次長であらばこそだったんだ…」という現実を突き付けられることもあろうかと思います。周りが先か自分が先か…。 |
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Aさんの場合は、長年(B課長よりも長く)この職場でやってきた経験もプライドになっていると思います。 |
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プライドを保つために、役職でない「やりがい」みたいな形に変える何かが必要だと思う。 |
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ネコは役職者の道には進んでいないけれど、「ほんの少しでもいいから、世の中を望ましい方向に向けさせたい」と、大それた夢や希望を抱いて生きています。これ、やりがいですよね? |
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そのとおりです。やりがいの実現のために会社を使ってほしい。 |
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役職だけがやりがいじゃないのにー。 |
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今のネコさんの話を聞いて、同じ部署のイノシシさんも飲み会で「20代は自分のため、30代は家族のため、40代は会社のためで50代からは社会のために仕事をしている」と言っていたことを思い出しました。 |
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さすがですね。 |
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私はまだまだ若手ですが、どんどん視野が広くなっていくことは理想だなと思います! |
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定年後再雇用の「新たな役割」を会社も示す必要もあると思いますが、同じ立場(定年後再雇用元役職者)で、自分たちの「新たな活躍の場」を考えてもらうというミッションを課してもいいのでは?とも思います。役職についていた方なら、そういうアイディアも出せるのではないでしょうか…。 |
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Aさんの立場だと、自分が組織にとって役に立てている実感を得られなくなっていることが悪循環の根源になっている気がするので、やはりやりがいを持てる「役割」を提供するのは良い取り組みだと思います。 |
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サントリービバレッジソリューションさんの例として、定年退職するシニア社員に、若い上長が「卒業講演」の機会を設けたという話がありました。互いにリスペクトがあれば、大きな問題にはならないと。 |
〈必要なのは、リスペクト!〉
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AさんやB課長からこういう声が上がったタイミングで、人事が主導で、再雇用の方も巻き込んで意見を聞きながら、制度や役割を見直す取り組みが必要ですよね。この会社さんもそういうタイミングに来ているということではないでしょうか。 |
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制度が悪いわけじゃないと思う。制度にどういう魂とか意味を込めるか、だよね。 |
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そう。「法律だから仕方ない」で適当にするんじゃなくて、「どうしたら人財をうまく活用して、利益につながるように法対応できるかな」と考えたい! |
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内部通報の傾向から見えることとしては、パワハラ認定されるハイパフォーマー上司は、できない部下にイライラしてキツく当たってしまうケースが多く、陰で「老害」とか言われてしまっているローパフォーマータイプの方は、過去の栄光を振りかざしたり、古い価値観を押し付けたりしているケースが多いよ。 |
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必要なのは、一言でいうならリスペクトかなあ。先達に対する尊敬という意味でのリスペクト。後輩に寄せる信頼という意味でのリスペクト。 |
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最近の通報の内容を見ていると、内部通報制度が本来の目的ではないような方向、例えば人間関係の不平不満の捌け口などとして利用されることも多いと感じるので、職場の人間関係の相談を、管理職に代わってこういう方に担っていただけるとよいなと思います。「相談役になる」という役割で、そのままサントリーさんの仕組みですが…。やっぱり、いい仕組みだな、とこうやって話していて、改めて思いました。 |
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面白いですね。会社の相談役ってなんだかなあ(笑)なのだけど、これはいい相談役だ。 |
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「話を聞いてもらえるだけですっきりする」という層も一定数いますので、そのような人達のもやもやも解消できそうですね。 |
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文字通りの相談役ですね。相談役になれるくらいの、傾聴スキルを磨こう!自分も年を取るわけだから。 |
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シニアには、傾聴やコーチングのスキルを磨いていただいて、現役層を精神的に支えたり、導く役割を担ってもらうのは、適役かと思います。あえて別の部署の相談を受けるほうがいいかもしれないですね。 |
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私も同じ部署の酉爺や、他部署の職歴の長い人に相談しやすいことがあるので、年が離れていてもコミュニケーションが取りやすいこともあると実感しています。上司部下だけでなく、AさんとB課長の会社でも、会社としてコミュニケーションが円滑になると良いですね。 |
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ビジネスになるかもね。他社の先輩だってかまわない。 |
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「カウンセラー」という職業があるくらいですもんね。ヒアリング業務をしていると、つくづく、「管理職を精神的に支える役割の方がいるといいのにな」と思います。 |
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そうすると、会社が傾聴スキル向上研修的なものも実施しておかないと、謳い文句とつじつまが合わなくなるので、やはり、制度全体としてのストーリーをちゃんと考えて設計しないといけないですね。 |
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はい。そう思います。会社がまずは、しっかり考えて取り組まないと!本人任せだと限界があるし、個人差が出て、ますます卑屈になる人を生み出してしまうリスクがありますしね。 |
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ん?今はキャリアの自律を求められる時代だぞぉ。ネコは将来、介護施設に入っても、介護してくれる人の話を傾聴できるおばぁちゃんになれるように頑張る! あと、産業カウンセラーをもっと活用してほしい。「国家資格じゃないから」と軽く扱われがちだけど、働きながらいろいろ経験して資格取得したという話はよく聞くし、働く人の気持ちに寄り添えると思う。 |
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病気になってしまってからの治療も重要だけど、管理職向けのミドルクライシスマネジメント&ミドルマネジメント的なカウンセリングもあってよいよね。 |
「HRリスク」とは、職場における、「人」に関連するリスク全般のこと。組織の健全な運営や成長を阻害する全ての要因をさします。
職場のトラブル解決と、もっと力を発揮できる職場づくりに向けて、SPNの森の動物たちは今日も行く!
※このコーナーで扱って欲しい「お悩み」を、随時募集しております。