• ホーム
  • SPN JOURNAL Online
  • 連載コラム
  • 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点(金融庁)/犯罪統計資料(令和4年1~7月分)(警察庁)/第95回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)/サイバーセキュリティタスクフォース(第40回)(総務省)

危機管理トピックス

業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点(金融庁)/犯罪統計資料(令和4年1~7月分)(警察庁)/第95回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)/サイバーセキュリティタスクフォース(第40回)(総務省)

2022.08.22
印刷

更新日:2022年8月22日 新着5記事

ビジネス ミーティング

【新着トピックス】

~NEW~
金融庁 業界団体との意見交換会において金融庁が提起した主な論点
▼ 全国地方銀行協会(令和4年7月13日)/第二地方銀行協会(令和4年7月14日)
  • リテールビジネスのあり方について
    • リテールビジネスのあり方について、現在、リスク性金融商品の販売態勢について対話を実施しているが、一部の銀行においては、
      • 仕組債について、販売した顧客からの苦情や顧客の損益状況を検証し、経営レベルで顧客本位の業務運営や顧客の最適な資産形成のあり方について真剣に議論した結果、資産形成には適さない金融商品であると判断し、仕組債の販売を原則停止する決定をした事例
      • また、金融商品販売に係る収益とコストを洗い出した上で、経営レベルでリテールビジネスへの最適なリソース配分等について議論を進めている事例
        など具体的な取組みが見られる。
    • このように、経営レベルで「顧客本位の業務運営とは何か」「顧客にとって最適な資産形成のサポートとは何か」「経営理念等を踏まえてリテールビジネスの位置付けはどうするのか」について繰り返し議論いただくことが重要と考えており、金融庁としても、苦情の状況等を注視しつつ、皆様の取組みについて引き続き対話をしていきたい。
  • 「新しい資本主義」について
    • 岸田政権においては、「新しい資本主義」を掲げる中で、成長と分配の好循環を実現するとともに、社会課題を解決し、持続可能な経済を実現していくことを目指している。これらの推進には、金融面からのサポートが重要であり、金融の果たす役割への期待はますます高まっているところ。
    • 金融庁では、気候変動等の社会的課題の解決に資する金融、すなわち、サステナブルファイナンスの推進に向けた取組みに注力している。7月12日に、顧客企業への支援の具体的な進め方を含む「金融機関における気候変動への対応についての基本的な考え方」を公表したが、各金融機関においては、気候変動の分野においても事業者支援を積極的に進めていただきたい。
    • また、スタートアップの育成は、日本経済のダイナミズムと成長を促し、社会的課題を解決する鍵であり、金融庁としても、スタートアップ等が事業全体を担保に金融機関から成長資金を調達できるよう、「事業成長担保権」の早期制度化に向けた検討を進めていく。
    • さらに、「新しい資本主義」の実現に向けては、人的投資も欠かせない。人件費を単にコストと捉えるのではなく、人的投資と捉えた上で、人的投資が持続的な価値創造の基盤となることを認識することが重要である。事業者支援や経営改革の取組みを進めていただく上で、地域金融機関自身の人的資本はその基盤となるものであり、地域金融機関における賃上げも含めて人的投資や人材育成の取組みについても対話を進めていきたい。
  • 暗号資産に関する動向について
    • 暗号資産に関する動向を紹介する。金融安定理事会(FSB)は、7月11日、「暗号資産の活動に対する国際的な規制・監督に関する金融安定理事会の声明」と題する声明を公表した。この声明のポイントは次のとおり。
      1. 声明は、第一に、暗号資産交換業者に対しては、規制を遵守する必要性を、各国当局に対しては、FATF基準などの国際スタンダードを実施する必要性を指摘している。
      2. 声明は、第二に、引き続きFSBが暗号資産やステーブルコインに対する強固な規制・監督の実施へ向けた作業に取り組む、と述べている。具体的には、FSBは、10月のG20に2つの市中協議文書を提出する予定である。一つは、2020年に公表したグローバル・ステーブルコインに関する「10のハイレベルな規制・監督・監視上の勧告」の見直しに関するもの、もう一つは、暗号資産に関する規制監督アプローチの国際的な一貫性を促すものである。
      3. 声明は、このほか、他の基準設定主体における暗号資産関連の取組みに対する歓迎や支持も表明している。具体的には、暗号資産エクスポージャーに係る健全性規制上の取扱いに関するバーゼル委員会(BCBS)の取組み等である。
    • 2022年6月、金融庁の羽渕国際政策管理官が、FATF基準改訂等を担当する部会の共同議長に指名された。共同議長職への就任は、(1)我が国の実情や考え方を国際的な議論に反映する、(2)世界の議論を我が国のマネロン等対策の向上に繋げるという観点から重要な進展である。引き続き、金融機関と緊密に連携したい。
  • 2022事務年度のマネロン検査について
    • 金融庁は、2022事務年度も、各地の財務局と連携してマネロン検査を鋭意実施する予定。2021事務年度と同様に、金融庁マネロンガイドラインにおける「対応が求められている事項」の対応実施状況を中心に検証を行うものであり、引き続き、金融機関側において、何をどこまで対応すればよいかが明確になるような検査に努めていきたい。
    • 検査を受けていない金融機関においても、2021事務年度に、各協会と連携して、金融庁で実施したマネロン勉強会のビデオや資料を活用して、鋭意態勢整備を進めていただきたい。
    • また、先般コメントを頂いたFAQについても近日中に改訂版を公表予定であり、こうした資料も活用していただきたい。
  • マネロン・システムの共同化について
    • マネロン・システムの共同化については、現在、全国銀行協会と地方銀行協会及び第二地方銀行協会の会長行が、全国銀行協会における共同化タスクフォースにおいて、より具体的な検討を進めてられていると承知。
    • 2025年から始まる予定のFATFの第5次相互審査においては、リスクベースでの有効性検証の目線が、第4次相互審査よりも更に高くなることは明らかであり、金融機関等における取引モニタリングや経済制裁対応の更なる高度化が求められる。
    • マネロン・システムの共同化については、預金取扱金融機関全体のマネロン等対策の底上げに資するものであり、金融庁としても、全銀協を中心とした実用化への取り組みをしっかりとサポートしていく。
    • 協会の各会員行におかれては、引き続き、会長行経由で積極的に意見を出していただくと共に、実質的な検討をお願いする。
  • サイバーセキュリティの自己評価について
    • サイバーセキュリティの強化に向けた新たな取組みとして、日本銀行及びFISCと共同で開発した「サイバーセキュリティに関する自己評価ツール」に基づく自己評価の実施を、先般、協会を通じて、日本銀行・金融庁より各金融機関に依頼した。
    • 本ツールは、金融分野で利用されている基準・フレームワーク等を参考としつつ、地域金融機関の規模・特性を踏まえて作成したもの。各金融機関においては、本ツールを活用して、自組織のサイバーセキュリティ管理態勢を確認していただきたい。
    • 自己評価結果は、日本銀行・金融庁で集約して還元予定(2022年10月以降)。経営層において、自組織のサイバーセキュリティの状況を確認したうえで、体制、人員・予算、人材育成などの面を含め、改善に取り組むなど、主体的に関与していただきたい。
  • 顧客本位の業務運営について
    • 6月30日に「投資信託等の販売会社による顧客本位の業務運営のモニタリング結果」を公表した。
    • 本資料では、
      • 一部の販売会社における創意工夫を背景に、顧客による販売会社の選択のメカニズムの実現が見られる一方、
      • 多くの販売会社においては販売態勢面での実践や、取組方針等の「見える化」に課題があり、その背景には顧客本位の業務運営を経営課題として取り組んでいない可能性があること
      • 仕組債についての商品性、販売体制の問題点を指摘した上で、取扱いを継続する場合、そうした問題点について経営レベルでの議論が必要といった点を指摘している。
    • 今後のモニタリングの主要な観点としては、
      • 経営陣が長期的に持続可能な経営戦略を検討し、取組方針において、その内容を明確化・具体化しているか
      • 取組方針が営業現場に定着し成果が出ているか
        といった点を考えている。引き続き、顧客本位の業務運営の実現に向けて、対応いただきたい。
  • 金融業界における書面・押印・対面手続の見直しについて
    • 2021事務年度においても、「金融業界における書面・押印・対面手続の見直しに向けた検討会」を開催し、金融業界における見直しの進捗状況や取組事例、引き続きの課題等についてフォローアップを行い、今般(6月24日)、その結果概要を公表した。
    • 業界慣行による書面・押印・対面手続の見直しについては、法令等の規制に基づく手続とは異なり、業界全体での積極的な対応や各金融機関の創意工夫等を通じた継続的な取組みが不可欠である。
    • 協会においては、こうした認識の下、具体的な期間を設けて、業界慣行における書面・押印・対面手続の見直しに向けて取り組むべき事項を策定し、その具体的な進捗状況を定期的に確認すること等を通じて、その着実な進展を図ることが期待される。
      具体的な取組事項の検討に際しては、

      • オンライン手続の利用状況の把握・分析を踏まえた利用率向上の検討
      • 各社における課題や取組事例の実質的な共有
      • オンライン手続における公的個人認証サービスの活用を含めた各種手続の更なる電子化の促進
        といった、結果概要で示された今後の主なフォローアップのポイントを参照いただきたい。
  • KDDIの通信障害について
    • 7月2日に発生したKDDIの通信障害に伴い、金融分野においては、一部銀行の店舗外ATMが利用できなくなる事案が発生した。
    • 一般論として、システム障害については、未然防止に努めることは当然であるが、それとともに、障害が発生し得ることを前提として、システムの早期復旧や、迅速かつ丁寧な顧客対応、といった復元力や対応力を高めることが大切と考えており、経営陣が先頭に立って日頃の態勢を整備していただきたい。
    • 特に、第三者が提供するサービスの障害リスクに関し、様々な可能性があることを想定し、例えば、
      • 代替手段の確保
      • 早期復旧に向けたマニュアルの整備や訓練
      • 顧客への影響を最小化するため準備
        などについて、平時より検討を行っていただきたい。
  • 企業アンケート調査結果の公表について
    • 金融庁では、2015事務年度以降、企業アンケート調査を毎年実施し、地域金融機関の金融仲介機能の取組等の顧客評価を確認している。2021事務年度実施分を取りまとめ、6月30日に公表した。
    • 主な内容として
      • コロナの感染拡大による企業の資金繰りへの影響や地域金融機関による支援の状況
      • メインバンクの金融仲介プロセスに対する顧客評価
      • 地域金融機関によるデジタル化支援の状況
      • 法人インターネットバンキングの利用状況
      • 経営人材の採用
        について記載している。
    • 各金融機関においては、当該アンケート結果も踏まえ、引き続き金融仲介機能の発揮に取り組んでいただきたい。
  • サステナブルファイナンスの取組みについて
    • 脱炭素や「新しい資本主義」の実現などが大きな課題となる中で、新たな産業・社会構造への転換を促し、持続可能な社会を実現するための金融(サステナブルファイナンス)の推進が不可欠となっており、金融庁としても重要テーマとして施策を進めてきた。
    • 7月13日、サステナブルファイナンスの推進に係る過去1年の施策の進捗、更なる課題と対応の方向性を取りまとめた「金融庁サステナブルファイナンス有識者会議」の「第二次報告書」を公表したところ。
    • 第二次報告書には、
      • 「企業開示の充実」として、6月、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループで、有価証券報告書にサステナビリティ開示の欄を設ける旨の提言を取りまとめており、今後、速やかに関係府令等の整備を進めていくべきこと
      • 「市場機能の発揮」として、例えば、
        • 企業のESGの取組みを評価するESG評価機関について、評価の公平性等を確保するための「ESG評価機関の行動規範」の案を7月12日に公表しており、評価機関に賛同を求め実施を促していくべきこと
        • また、ESG関連の公募投資信託について、5月に資産運用業者への金融庁の期待を公表しており、今後さらに監督指針の改正などを検討していくべきこと
      • 「金融機関の投融資先支援とリスク管理」について、
        • 7月12日に、金融機関向けの気候変動対応の「ガイダンス」を策定・公表しており、今後、金融機関と顧客事業者との間の、脱炭素等を踏まえた事業改革に向けた対話が重要となること
          といった内容を盛り込んでいる。
    • 金融機関向けの「ガイダンス」の策定に当たっては、協会からも意見をいただいたところ。今後は、関係省庁とも連携しながら、地域の金融機関や事業者の方が取り組みやすい具体的事例や国の補助事業等を浸透しつつ、併せて、取組みの実情・課題等を収集することなどを検討しているので、引き続き協力いただきたい。

~NEW~
警察庁 犯罪統計資料(令和4年1~7月分)
  • 令和4年1月~7月の刑法犯総数について、認知件数は324,857件(前年同期325,22件、前年同期比▲0.1%)、検挙件数は139,209件(150,146件、▲7.3%)、検挙率は42.9%(46.2%、▲3.3P)
  • 窃盗犯の認知件数は219,387件(218,166件、+0.6%)、検挙件数は83,110件(92,064件、▲9.7%)、検挙率は37.9%(42.2%、▲4.3P)
  • 万引きの認知件数は48,514件(51,453件、▲5.7%)、検挙件数は33,861件(37,069件、▲8.7%)、検挙率は69.8%(72.1%、▲2.3P)
  • 知能犯の認知件数は20,918件(20,043件、+3.9%)、検挙件数は10,268件(10,404件、▲1.3%)、検挙率は49.3%(51.9%、▲2.6P)
  • 詐欺の認知件数は18,956件(18,250件、+3.9%)、検挙件数は8,695件(8,929件、▲2.6%)、検挙率は45.9%(48.9%、▲3.0%)
  • 特別法犯総数について、検挙件数は37,640件(39.555件、▲4.8%)、検挙人員は31,013人(32,500人、▲4.6%)
  • 入管法違反の検挙件数は2,277件(2,932件、▲22.3%)、検挙人員は1,693人(2,119人、▲20.1%)、軽犯罪法違反の検挙件数は4,397件(4,707件、▲6.6%)、検挙人員は4,384人(4,707人、▲6.9%)、迷惑防止条例違反の検挙件数は5,160件(4,644件、+11.1%)、検挙人員は3,990人(3,606人、+10.6%)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,762件(1,341件、+31.4%)、検挙人員は1,457人(1,104人、+32.0%)、不正アクセス禁止法違反の検挙件数は285件(166件、+71.7%)、検挙人員は96人(64人、+50.0%)、不正競争防止法違反の検挙件数は31件(44件、▲29.5%)、検挙人員は35人(44人、▲20.5%)、銃刀法違反の検挙件数は2,832件(2,864件、▲1.1%)、検挙人員は2,496人(2,455人、+1.7%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は545件(456件、+19.0%)、検挙人員は326人(267人、+22.1%)、大麻取締法違反の検挙件数は3,517件(3,684件、▲4.5%)、検挙人員は2,793人(2,898人、▲3.6%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は5,034件(6,278件、▲19.8%)、検挙人員は3,482人(4,215人、▲17.4%)
  • 来日外国人による重要犯罪・重要窃盗犯国籍別検挙人員対前年比較について、総数307人(342人、▲10.2%)、ベトナム89人(120人、▲25.8%)、中国55人(54人、+1.9%)、スリランカ25人(6人、+316.7%)、ブラジル23人(20人、15.0%)、フィリピン10人(23人、▲56.5%)
  • 暴力団犯罪(刑法犯)罪種別検挙件数・検挙人員対前年比較について、刑法犯の検挙件数総数は5,305件(6,851件、▲22.6%)、検挙人員総数は3,148人(3,834人、▲17.9%)
  • 暴行の検挙件数は346件(421件、▲17.8%)、検挙人員は342人(393人、▲13.0%)、傷害の検挙件数は562件(670件、▲16.1%)、検挙人員は617人(798人、▲22.7%)、脅迫の検挙件数は198件(212件、▲6.6%)、検挙人員は189人(204人、▲7.4%)、恐喝の検挙件数は190件(226件、▲15.9%)、検挙人員は225人(275人、▲18.2%)、窃盗犯の認知件数は2,323件(3,328件、▲30.2%)、検挙人員は402人(563人、▲28.6%)、詐欺の検挙件数は909件(975件、▲6.8%)、検挙人員は712人(772人、▲7.8%)、賭博の検挙件数は38件(19件、+100.0%)、検挙人員は68人(71人、▲4.2%)
  • 暴力団犯罪(特別法犯)主要法令別検挙件数・検挙人員対前年比較について、特別法犯の検挙件数総数は3,091件(4,103件、▲24.7%)、検挙人員は2,099人(2,795人、▲24.9%)
  • 入管法違反の検挙件数は5件(11件、▲54.5%)、検挙人員は9人(11人、▲18.2%)、軽犯罪法違反の検挙件数は35件(57件、▲38.6%)、検挙人員は31人(48人、▲35.4%)、迷惑防止条例違反の検挙件数は49件(68件、▲27.9%)、検挙人員は44人(66人、▲33.3%)、暴力団排除条例違反の検挙件数は18件(20件、▲10.0%)、検挙人員は34人(54人、▲37.0%)、銃刀法違反の検挙件数は52件(67件、▲22.4%)、検挙人員は31人(53人、▲41.5%)、麻薬等取締法違反の検挙件数は102件(79件、+29.1%)、検挙人員は40人(22人、+81.8%)、大麻取締法違反の検挙件数は538件(707件、▲23.9%)、検挙人員は321人(442人、▲27.4%)、覚せい剤取締法違反の検挙件数は1,832件(2,632件、▲30.4%)、検挙人員は1,209人(1,726人、▲30.0%)、麻薬等特例法違反の検挙件数は89件(77件、+15.6%)、検挙人員は55人(51人、+7.8%)

~NEW~
厚生労働省 第95回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年8月18日)
▼ 資料1 直近の感染状況の評価等
  • 感染状況等の概要
    • 全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約1,036人となり、今週先週比は0.87と減少に転じたが、一部地域では増加が続いており、全国的にはこれまでで最も高い感染レベルが継続している。一方で、検査体制が逼迫し、受診行動も変化する中で、さらに夏休みやお盆などで検査・診断や報告の遅れなどもあり、感染状況の過小評価が生じている可能性がある。
    • 新規感染者数が減少傾向に転じたことに伴い、療養者数も減少傾向に転じた。一方で、病床使用率は、全国的に上昇または高止まりしている。また、医療提供体制においては救急搬送困難事案の増加や医療従事者の欠勤などは改善しておらず、コロナだけでなく一般医療を含め医療提供体制に大きな負荷が生じており、今後のさらなる深刻化が懸念される。
    • また、重症者数や死亡者数も増加傾向が続き、特に死亡者数は、これまでの最高値を超えてさらに増加することが懸念される。
    • 実効再生産数:全国的には、直近(7/31)で1.00となっており、首都圏、関西圏はともに0.99となっている。
  • 地域の動向※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値
    1. 北海道 新規感染者数は約856人(札幌市約909人)、今週先週比は0.97。30代以下が中心。病床使用率は4割強。
    2. 北関東 茨城、栃木、群馬では新規感染者数は約708人、656人、755人、今週先週比は0.75、0.73、0.84。茨城、栃木、群馬では30代以下が中心。病床使用率について、茨城では6割弱、栃木では6割強、群馬では5割強。
    3. 首都圏(1都3県) 東京の新規感染者数は約1,240人、今週先週比は0.82。30代以下が中心。病床使用率は6割弱、重症病床使用率は6割強。埼玉、千葉、神奈川の新規感染者数は約864人、698人、772人、今週先週比は0.77、0.69、0.77。病床使用率について、埼玉では7割弱、千葉では6割強、神奈川では7割強。
    4. 中京・東海 愛知の新規感染者数は約1,102人、今週先週比は0.82。30代以下が中心。病床使用率は約7割。岐阜、静岡、三重の新規感染者数は約1,095人、917人、949人、今週先週比は0.95、0.83、0.85。病床使用率について、岐阜では5割強、三重では6割弱、静岡では7割強。
    5. 関西圏 大阪の新規感染者数は約1,305人、今週先週比は0.82。30代以下が中心。病床使用率は6割強、重症病床使用率は約5割。滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山の新規感染者数は約1,096人、1,122人、1,179人、1,088人、1,198人、今週先週比は0.89、0.83、0.86、0.94、0.97。病床使用率について、滋賀では8割強、和歌山では約7割、京都では約6割、兵庫、奈良では6割強。
    6. 九州 福岡の新規感染者数は約1,350人、今週先週比は0.86。30代以下が中心。病床使用率は8割弱。佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の新規感染者数は約1,470人、1,418人、1,273人、1,273人、1,581人、1,578人、今週先週比が1.07、1.04、0.85、1.06、1.01、1.07。病床使用率について、佐賀、大分、宮崎では5割強、長崎では6割弱、熊本では約7割、鹿児島では6割強。
    7. 沖縄 新規感染者数は約1,753人と全国で最も高く、今週先週比は0.80。30代以下が中心。病床使用率は約9割、重症病床使用率は3割強。
    8. 上記以外 山形、山口、徳島、香川、愛媛、高知の今週先週比は1.17、1.15、1.19、1.15、1.12、1.16。病床使用率について、青森、岡山、広島では6割強、新潟、長野では約6割、石川では約7割。
  • 感染状況等と今後の見通し
    1. 感染状況について
      • 新規感染者数について、夏休みとお盆期間の検査数減少や自主療養等の影響にも注意が必要。首都圏を中心に減少傾向にあり、全国でも減少に転じたが、これまでで最も高い感染レベルが継続している。また、一部地域では増加が続いており、いったん減少あるいは高止まり傾向がみられた地域でも急激に増加している地域がある。沖縄県は減少傾向が続いているが、他の地域よりも高い感染レベルで、医療は非常に厳しい状況にある。また、高齢者施設における集団感染の急増と病床のひっ迫により実質的に施設内療養者が増加している。さらに、全国的に感染者及び濃厚接触者の急増により、医療機関や福祉施設だけでなく、社会活動全体への影響が継続している。
      • 全国の年代別の新規感染者数は、全年代で減少に転じており、特に夏休みに入り10代を中心に若年層の減少幅が大きくなっている。一方で、これまでの傾向と同様、新規感染者の急増から遅れて重症者・死亡者が増加しており、特に死亡者は第6波のピークに近いレベルまで急上昇しており、今後死亡者は、これまでの最高値を超えてさらに増加することが懸念される。
      • 新規感染者の感染場所について、自宅の割合の増加傾向が継続し、学校等では夏休みの影響が想定され減少傾向にある。また、事業所(職場)の割合が20代で増加し、30-60代では減少している。また、50-70代で病院の割合が増加している(大都市部では積極的疫学調査が重点化され、感染経路の十分な把握がされていないことに留意が必要)。
    2. 今後の見通しと感染の増加要因・抑制要因について
      • 今後の感染状況について、発症日のエピカーブや大都市における短期的な予測などでは、一部地域ではピークを越えつつあるとの予測もあり、実際に新規感染者数が減少に転じた地域もあるが、いまだに新規感染者数が増加または高止まりの地域も多い。今後もお盆の人の動きに伴う影響が出てくることも懸念され、早期に感染者数が減少しない限り医療提供体制の厳しい状況が継続することが予想される。
      • 感染者数に影響を与える主な要因としては、(1)ワクチンの3回目接種と感染により獲得された免疫は徐々に減衰していること、(2)夏休みやイベント、お盆等による接触機会の増加等が考えられること、(3)オミクロン株のBA.5系統に概ね置き換わっていること等が考えられる。
        1. ワクチン接種等 3回目接種から一定の期間が経過することに伴い、重症化予防効果に比較し、感染予防効果はより減弱が進むことが明らかになっている。また、これまでの感染により獲得した免疫についても、今後同様に減弱が進むことが予想される。
        2. 接触パターン 夜間滞留人口について、全体的には横ばい傾向で、首都圏を含む大都市や沖縄では減少あるいは横ばい傾向で推移している。また、大規模な祭りなどの開催に伴い急増がみられた地域もある。
        3. 流行株 BA.2系統の流行から、現在BA.5系統が主流となり、概ね置き換わっている。BA.5系統は、感染者数がより増加しやすいことが示唆され、免疫逃避が懸念されるため、感染者数の増加要因となりえる。
        4. 気候要因 気温の上昇により屋内での活動が増える時期であるが、冷房を優先するため換気がされにくい場合もある。
    3. 医療提供体制の状況について
      • 全国的には、外来診療検査体制の負荷が増大するとともに、病床使用率については全国的に上昇または高止まりし、5割を超える地域が増加している。特に沖縄では、9割を超えて厳しい状況。重症病床使用率も東京と大阪では5割を超えている。一方で、自宅療養者・療養等調整中の数も多くの地域で増加傾向が継続しているが、一部地域では増加速度が鈍化あるいは減少に転じている。
      • 沖縄県を含め全国的に、医療従事者の感染が増加していることにより、十分に人員を配置できない状態が継続し、一般医療を含めた医療提供体制への負荷が長期化している。また、介護の現場でも、施設内療養が増加するとともに、療養者及び従事者の感染の増加により厳しい状況が続いている。
      • 検査の陽性率は高止まりが継続し、評価が難しい状況。また、症状がある人など必要な方に検査が適切に受けられているか懸念がある。
      • 救急搬送困難事案については、全体の伸びは鈍化してきたものの、地域によっては、依然として事案数の増加を認めており、注意が必要である。また、猛暑日が続いた影響による救急搬送の増加にも十分な注意が必要である。
  • 必要な対策
    1. 基本的な考え方について
      • 感染が拡大している中で、日本社会が既に学んできた様々な知見をもとに、感染リスクを伴う接触機会を可能な限り減らすことが求められる。また、社会経済活動を維持するためにも、それぞれが感染しない/感染させない方法に取り組むことが必要。
      • そのために、国、自治体は、日常的な感染対策の必要性を国民に対して改めて周知するとともに、感染防止に向けた国民の取組を支援するような対策を行う。また、今後重症者や死亡者を極力増やさないよう感染者を減らす努力を行うとともに、医療提供体制の強化及び医療機関や保健所の更なる負担軽減について、これまで以上に取り組む必要。
    2. ワクチン接種の更なる促進
      • 国内で新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究により、5の流行期において、未接種と比較した2回接種後5ヶ月後の発症予防効果は低程度であった。一方で、3回(ブースター)接種により発症予防効果が中~高程度まで高まる可能性が示された。2回接種と比較した3回接種の相対的な有効率についても一定程度見込まれることが暫定報告された。
      • 「オミクロン株対応ワクチン」による追加接種について、初回接種終了者を対象として、本年10月半ば以降の実施に向けた準備を進める。
      • 4回目接種については、重症化予防を目的として、対象者(60才以上の高齢者及び60才未満の重症化リスクのある者等)の早期接種に向けて引き続き取り組む必要。また、足下の感染拡大を踏まえ、重症化リスクが高い方が多数集まる医療機関・高齢者施設等の従事者に対象が拡大された。
      • 3回目接種までは組換えタンパクによるワクチンの接種も選択できる。 3回目接種は、初回接種によるオミクロン株に対する感染予防効果や重症化予防効果の経時的な減弱が回復されることが確認されている。現在の感染状況を踏まえると、できるだけ早い時期に初回接種及び3回目接種を検討するよう促進していくことが必要。
      • 小児(5~11歳)の接種について、今般、オミクロン株流行下での一定の知見が得られたことから、予防接種・ワクチン分科会において、小児について接種の努力義務を課すことが妥当とされた。
    3. 検査の活用
      • 第17回新型コロナ分科会における提言に基づき、国と自治体は検査ができる体制を確保し、検査の更なる活用が求められる。
        1. 高齢者
          • 高齢者施設等の従事者への頻回検査(施設従事者は週2~3回程度)の実施が必要。
          • 地域の実情に応じて、高齢者施設等の利用者への節目での検査の推奨。
        2. 子ども
          • 地域の実情に応じて、クラスターが発生している場合には、保育所・幼稚園等の教職員・保育士への頻回検査の実施が必要。
          • 自治体や学校等の判断で、健康観察を徹底し、何らかの症状がある者等には検査を行い、部活動の大会や修学旅行などへの参加を可能としながら、集団感染を防止することが必要。
        3. 若者等全体
          • 大人数での会食や高齢者と接する場合の事前検査をさらに推奨。
          • 有症状者が抗原定性検査キットで自ら検査を行い、陽性の場合に健康フォローアップセンター等で迅速に健康観察を受けられる「発熱外来自己検査体制」整備の更なる推進が必要。
          • この取組を進めるためにも国が抗原定性検査キットの買上げ・都道府県配布や、調整支援を行うなど、流通含め安定的な供給が重要。
    4. 効果的な換気の徹底
      • 第17回新型コロナ分科会における提言に基づき、エアコン使用により換気が不十分になる夏場において、効果的な換気方法の周知・推奨が必要(エアロゾルを考慮した気流の作り方、気流を阻害しないパーテーションの設置等)。
    5. 保健医療提供体制の確保
      • 更なる感染拡大に備え、国の支援のもと、都道府県等は、以下の病床や発熱外来等のひっ迫回避に向けた対応が必要。
      • 確保病床等の即応化や、病床を補完する役割を担う臨時の医療施設等の整備
      • 入院治療が必要な患者が優先的に入院できるよう適切な調整、高齢者施設等における頻回検査等の実施や医療支援の更なる強化
      • 後方支援病院等の確保・拡大、早期退院の判断の目安を4日とすることの周知など転院・退院支援等による病床の回転率の向上
      • 病室単位でのゾーニングによる柔軟で効率的な病床の活用等の効果的かつ負担の少ない感染対策の推進
      • 有症状者が抗原定性検査キットで自ら検査を行い、陽性の場合に健康フォローアップセンター等で迅速に健康観察を受けられる「発熱外来自己検査体制」整備の更なる推進
      • 抗原定性検査キットの供給体制の強化及び発熱外来を経ない在宅療養の仕組みの先行事例の把握・周知
      • また、受診控えが起こらないよう配慮の上、例えば無症状で念のための検査のためだけの救急外来受診を控えることについて、地域の実情に応じて地域住民に周知。併せて、体調悪化時などに不安や疑問に対応できるよう、医療従事者等が電話で対応する相談窓口を周知するとともに、こうした相談体制を強化
      • 診療・検査医療機関における治療薬の登録状況の公表など、治療薬を適切・早期に投与できる体制の構築・強化
      • 救急搬送困難事案の増加傾向への対応。コロナ患者以外の患者受入体制の確認とともに、熱中症予防の普及啓発、熱中症による救急搬送が増えていることを注意喚起。
      • 職場・学校等において療養開始時に検査証明を求めないことの徹底
      • 保健所業務がひっ迫しないよう、入院調整本部による入院調整や業務の外部委託・一元化などの負担軽減を更に推進
    6. サーベイランス等
      • 届け出項目の重点化、感染拡大による検査診断・報告の遅れ、受診行動の変化などにより、現行サーベイランスの精度の低下が懸念され、発生動向把握のため、実効性ある適切なサーベイランスの検討を速やかに進めることが必要。また、変異株について、ゲノムサーベイランスで動向の監視の継続が必要。
    7. 基本的な感染対策の再点検と徹底
      • 以下の基本的感染対策の再点検と徹底が必要。
        • 不織布マスクの正しい着用、手指衛生、換気の徹底などの継続・咽頭痛、咳、発熱などの症状がある者は外出を控える
        • 3密や混雑、大声を出すような感染リスクの高い場面を避ける・医療機関の受診や救急車の利用については目安を参考にする
        • 飲食はできるだけ少人数で、飲食時以外はマスクを着用する
        • できる限り接触機会を減らすために、例えば、職場ではテレワークの活用等の取組を再度推進するなどに取り組む
        • イベントや会合などの主催者は地域の流行状況や感染リスクを十分に評価した上で開催の可否を含めて検討し、開催する場合は感染リスクを最小限にする対策の実施が必要
  • 参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見
    1. 感染性・伝播性
      • オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これまでの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
    2. 感染の場・感染経路
      • 国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
    3. 重症度
      • オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析されたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性インフルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。
      • 前回の感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、80歳以上の占める割合が高く、例えば、感染する前から高齢者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナウイルス感染症が直接の死因でない事例も少なくないことが報告されている。高齢の感染者や基礎疾患を有する感染者の基礎疾患の増悪や、心不全や誤嚥性肺炎等の発症にも注意が必要。
    4. ウイルスの排出期間
      • オミクロン株感染症例におけるウイルスの排出は、時間の経過とともに減少する。有症状者では、発症日から10日目以降に排出する可能性が低くなることが示され、無症状者では、診断日から8日目以降は排出していないことが示されている。
    5. ワクチン効果
      • 初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。4回目接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されている。
    6. オミクロン株の亜系統
      • 世界におけるBA.5系統の占める割合が増加しており、BA.5系統はBA.2系統と比較して感染者増加の優位性が示唆されている。世界的には、BA.5系統へ置き換わりつつある中で、陽性者数が増加傾向となっている。BA.5系統はBA.1系統やBA.2系統に比して既存免疫を逃避する傾向が示されているが、感染力に関する明確な知見は示されていない。なお、東京都のデータに基づき算出されたBA.5系統の実効再生産数は、BA.2と比較して約1.27倍とされた。また、民間検査機関の全国の検体では約1.3倍と推計された。
      • WHOレポートでは、複数の国から集積した知見によると、BA.5系統に関して、既存のオミクロン株と比較した重症度の上昇は見られないとしている。一方で、国内の実験室内のデータからは、BA.5系統はBA.1及びBA.2系統よりも病原性が増加しているとする報告があるが、臨床的には現時点では確認されていない。また、BA.5系統の形質によるものかは不明であるが、BA.5系統中心に感染者数が増えている国では、入院者数・重症者数が増加していることに注意を要する。国内のゲノムサーベイランスによると、BA.5系統の検出割合が増加しており、概ね置き換わっている。
      • また、本年6月以降インドを中心に報告されているBA.2.75系統は国内で検出されているが、他の系統と比較した感染性や重症度等に関する明らかな知見は海外でも得られていない。これらのウイルスの特性について、引き続き、諸外国の状況や知見を収集・分析するとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要。

~NEW~
経済産業省 デジタル化応援隊事業に関する不正調査を実施しました
  • デジタル化応援隊事業について、全ての支援案件に対して不正受給の有無等に関する調査を実施したところ、455件の不正が判明しました。不正が判明した案件に対して返還を請求しています。
    1. 事業概要
      • デジタル化応援隊事業は、テレワーク等のデジタル化に取り組む中小企業に対して、IT専門家からの助言を行うことを目的とし、IT専門家と中小企業とのマッチング支援や、IT専門家に対する謝金を補助する事業です。(2020年9月から2022年1月に実施し、17,245件を補助して終了しました。)
    2. 不正調査結果
      • デジタル化応援隊事業の事務局において、不正受給の有無、被害件数、被害額等について、過去に遡った徹底的な調査を実施しました。その結果、これまでに、支援を行っていないにも関わらず支援を行ったと報告した架空請求案件、及び支援を行ったが支援時間を水増しして請求した案件が、455件(1億円相当)確認されました。
      • これらの不正案件に対しては、返還請求するとともに、必要に応じて、警察とも相談の上で対応します。
      • なお、本事業に関して、不正に謝金等を受け取った者からの自主的な返還を受け付ける窓口を本事業の事務局に設置しています。不正行為に関与したと思われる場合、当該窓口に速やかに相談してください。

~NEW~
総務省 サイバーセキュリティタスクフォース(第40回)
▼ 資料40ー2 「ICTサイバーセキュリティ総合対策2022」(案)
  • 電気通信事業者による積極的サイバーセキュリティ対策の推進
    • 2022年度に実施する、電気通信事業者による積極的なサイバーセキュリティ対策に関する実証事業については、以下のとおり、成果を踏まえて新たな内容を盛り込みつつ、2023年度も引き続き実証事業を継続することが適当である。
      • フロー情報分析によるC&Cサーバ検知の手法については、検知精度の高度化を図るとともに、検知結果の電気通信事業者間の共有の実証を行う。
      • 悪性Webサイトの検知技術・共有手法については、悪性Webサイト情報の収集・分析を継続するとともに、収集・分析結果を実際のセキュリティサービス等に活用した際の効果検証を行う。
      • RPKI、DNSSEC、DMARC等のネットワークセキュリティ技術については、我が国では広く電気通信事業者等に普及するには至っていない状況にあるところ、実証事業によって、技術的な観点にとどまらない普及の方策等を検討する。
    • また、通信の秘密に配慮しつつ、より迅速な電気通信事業者によるサイバー攻撃対策を実現するために、今後、既存の法的整理に関する現状及び課題や諸外国における法制度の状況を整理した上で、制度改正の必要性も含め検討を行うことが適当である。
    • 電気通信事業ガバナンス検討会等における議論を踏まえ、第208回国会で成立した「電気通信事業法の一部を改正する法律」について、必要な下位法令の整備を行う。
  • 情報通信分野におけるサプライチェーンリスク対策
    • 2022年4月に公表した「5G セキュリティガイドライン第1版」について、国内の5Gオペレータへの普及を図り、5Gネットワークのセキュリティの確保を進めるべきである。その際、オペレータ等によるデューデリジェンスを促し、ベンダーをはじめとする5G技術サプライヤを含め、5Gサービスのサプライチェーン全体のセキュリティ確保に取り組むことが適当である。また、ITU-T SG17における標準化対象の一つとして、同ガイドラインをベースとした勧告化の提案を進めていくべきである。さらに、NICTに構築された5Gセキュリティ検証環境については、今後もNICTや我が国の産業界において活用がなされるよう、検討を進めていくことが重要である。これらの推進に当たっては、国際的にも進展の見られる基地局設備のインターフェースのオープン化や基地局設備自体の仮想化(いわゆるOpenRANやvRAN)、コアやMECを含めたクラウド(IaaS)利用も念頭に置くことが適当である。
    • 引き続き5Gの制度面において、サイバーセキュリティ上のサプライチェーンリスク対策等の安全性・信頼性等が確保された5Gの導入促進を行うことが必要である。
    • Apache Log4jなど広く利用されているソフトウェアの構成部品の脆弱性への対処が重要となる中、ソフトウェア製品の構成部品を管理して脆弱性に迅速に対応することを可能とする仕組みであるSBOM(Software Bill of Materials)について、情報通信分野における導入の可能性を検討していくことが適当である。また、広く普及する通信用アプリケーション等に関する利用上の注意の在り方を検討していくことが適当である
  • IoTにおけるサイバーセキュリティの確保
    • NOTICEやNICTER注意喚起等の既存の取組を継続するとともに、NOTICEについては、2022年度からhttp/httpsに関する注意喚起を開始し、またリフレクション攻撃に悪用されるおそれのあるIoT機器への対処について、今後、検知された機器数等の予備調査の結果を踏まえた上でISPと調整し、早急に開始する。依然としてIoT機器を狙ったサイバー攻撃が多い現状に鑑みると、NOTICEやNICTER注意喚起について、注意喚起対象の増減要因の詳細分析や調査対象ポートの拡大等の調査の詳細化・高度化の検討を行うのに並行して、NOTICEが2年後に実施期限を迎えることも踏まえつつ、IoT機器などの脆弱性調査・注意喚起等の更なる対応について、制度や国による予算支援の必要性の検討が必要である。
    • 各ISPから利用者への注意喚起に関しては、電子メールだけでなく郵送・架電・往訪等による効果的な注意喚起を継続することが求められる。IoT機器の利用者(回線契約者)に対する注意喚起に加えて、IoT機器を設置・運用する事業者(SIer等)やマンションインターネット事業者等に対しても、積極的な注意喚起を行うことが必要である。
    • また、各ISPからの注意喚起だけではなく、IoT機器製造事業者との連携や、IoT機器利用者への一般的な周知広報等を活用した注意喚起を通じて、IoT機器のセキュアな設定(パスワード設定、ファームウェア更新等)についてのきめ細かな注意喚起を進めることや、ソフトウェア脆弱性等を有するIoT機器(例:VPN機器、サポート期限切れ機器等)を特定し、直接的な注意喚起を行う手法について検討を進めることが適当である。
    • これらの検討に当たっては、IoT機器の設計・製造・販売段階で、製造事業者におけるIoT機器のセキュリティ・バイ・デザインの考え方を十分に浸透させ、新たに接続される脆弱なIoT機器を増やさない取組や、IoT機器利用者が、利用する機器の脆弱性を自主的に確認できるようにサポートする方法を検討するなど、利用者目線に立った取組を検討することが今後重要である。
    • また、法令に基づく技術基準に加え、民間団体がセキュリティ要件のガイドラインを策定し、当該要件に適合したIoT機器に対して適合していることを示すマークを付す認証(Certification)の仕組みを構築している。このような任意の認証がより広範に普及するなど民間においても自主的な取組が進むことが期待される。
  • クラウドサービスにおけるサイバーセキュリティの確保
    • 引き続き、「クラウドサービス提供における情報セキュリティ対策ガイドライン」の普及促進を図るとともに、クラウドサービスの設定ミスを防止するための取組の検討については、「クラウドサービス利用・提供における適切な設定のためのガイドライン(仮称)」として、広く意見募集を行った後、2022年中に策定・公表した上で、今後、特に利用者に向けて、分かりやすく啓発していくことが重要である
    • また、ISMAPについては、セキュリティ上のリスクの小さい業務・情報を扱うシステムが利用するクラウドサービスに対する仕組みとして、影響度が低いと評価される業務・情報に用いられるSaaSを対象とするISMAP for LowImpact Use(ISMAP-LIU、仮称)を2022年中に策定するなど、政府機関における安全なクラウドサービスの利用促進に向けて、制度の充実化及び見直しに継続して取り組む必要がある。
  • スマートシティにおけるサイバーセキュリティの確保
    • 「スマートシティセキュリティガイドライン(第2.0版)」について、引き続き、国内における普及促進及び国際的な制度調和に向けた海外の政府機関との意見交換の取組を行う。また、スマートシティの先進自治体や都市OSベンダー等の関係者との意見交換を通じて、国内外のスマートシティセキュリティに関するベストプラクティスなども参考としながら、随時必要な見直しを行っていくことが適当である
  • ICT-ISACを通じた情報共有
    • 2021年度まで実施した上記の総務省実証事業の成果を含め、高度化された情報共有基盤の有効活用により、より迅速なサイバーセキュリティ対策が取られるよう、関係者による取組や利用の普及を促進することが必要である。
    • ICT-ISACにおける情報共有基盤を用いた脅威情報の共有については、引き続き、活性化を促していく必要がある。また、脆弱性の深刻度の自動的な評価技術については、システムの有効活用も含め、ICT-ISACを中心とした利用普及を促進していくべきである。
    • さらに、同一の情報共有基盤で脅威情報と脆弱性情報を取り扱うことによりサイバーセキュリティ対策の高度な自動化を行うコンセプトについては、その社会実装に向け、今後、実際に提供されている脆弱性情報データベースやソフトウェア資産管理ツール側との連携が求められる。総務省としても、SBOMの今後の普及動向も踏まえつつ、本件実証事業の関係者と脆弱性情報データベースやソフトウェア資産管理ツールの関係者との連携状況を引き続きフォローしていくべきである。
  • 放送設備におけるサイバーセキュリティ対策
    • 今後とも、放送法施行規則等の制度を着実に運用していくとともに、放送設備のIP化・クラウド化等の技術動向も踏まえ、放送における可用性確保の重要性を考慮した上で更なるサイバーセキュリティ対策の必要性を検討することが必要である。
  • Beyond 5G・6Gに向けたサイバーセキュリティの検討
    • 5Gに関しては、イに挙げた既存施策を着実に実施する。その上で、来るBeyond 5G・6Gにおいて開発・採用される技術について、多様な通信サービスを安全かつ安定的に信頼して利用できるよう、セキュリティ・バイ・デザインの考え方が反映されることが重要である。サイバー空間に関する将来動向を把握し、新たな研究開発要素も含め、国として推進すべきセキュリティ面での取組を検討することが適当である。この点、特に、情報通信アーキテクチャに関する国際的な議論の動向の主体的把握に努めるとともに、将来のサイバー空間のガバナンスやルールに、我が国が掲げる価値観が反映されるよう積極的に関与していくことが適当である。こうした観点から、インターネット・コミュニティとの連携等を進め、主要な国際標準化団体等における関連する議論の動向を把握するとともに、そうした議論への我が国からの参加や国内における議論の活性化を促進していくべきである。なお、我が国が掲げる「自由、公正かつ安全なサイバー空間」の在り方と必ずしも整合的ではないと考えられる国際標準の提案は、既存のインターネットのTCP/IP等のアーキテクチャに内在する脆弱性の存在を強調し、それを解決するための案として主張される場合もある。その一方、アの実証事業でも念頭に置くRPKIやDNSSEC、DMARCのように、既存のインターネットのアーキテクチャを前提に、そこに内在する脆弱性を緩和するための技術の標準化も進んでいる。国際場裡における議論に効果的に対応していくためには、これら技術のメカニズムや効果、国内外の普及状況等を踏まえた関与が求められる。
  • トラストサービスの普及
    • 引き続き、これまでに整備した国による認定制度を適切かつ確実に運用するとともに、政府におけるデータ戦略、とりわけトラストを確保する枠組みの実現に向けた検討の動向を踏まえながら、各種トラストサービスの普及に向けた取組を行う。具体的には、改ざんの有無等を簡便に確認することができ、業務効率化や生産性の向上、ひいてはDXの推進に寄与することが期待されるトラストサービスの普及に向け、民間における取組を支援するほか、eデリバリー(電子的な配達証明付き内容証明郵便に相当)等データ流通の信頼性の確保に向けた検討を行うことが適当である。
  • CYNEX(サイバーセキュリティ統合知的・人材育成基盤)等の推進
    • CYNEXでは、得られた情報の効果的な共有と適切な管理、育成人材の質の担保等にも留意しつつ、2023年度の本格運用に向けてシステム基盤構築・運営環境整備を引き続き進める必要がある。また、その計画・進捗については、本タスクフォースに適宜報告をし、方向性について最新のセキュリティ動向等を踏まえた議論を深めていく必要がある
    • また、NICTは、CYNEXが産学官の組織にとって利用したいと思える環境となるよう関係者との密な意見交換を行い必要な改善を施すとともに、利用する全ての組織にとっての拠り所となるコミュニティの形成を積極的に図ることが求められるほか、産学官の参画組織がサイバー攻撃の収集・分析等に関してより深い関係性と信頼性が築ける運営が期待される。
    • なお、CYNEX等では、利用者が自身で構築しているネットワーク内の機器にはアプローチできておらず、未知のマルウェア等を様々なネットワーク利用者の実利用環境から察知・収集することは、迅速な対処の分析につながる重要かつ有効な手段である。このことから国内のマルウェア感染状況を利用者等からもリアルタイムかつ横断的な集約を可能とし、その分析結果を当該利用者等に対して迅速に通知するとともに、分析結果は国内のベンダー等がIoT機器やセキュリティ製品の開発に活かせる国内循環型のセキュリティ情報フレームワークについて検討する必要がある
    • 社会全体でのサイバーセキュリティ人材の育成を推進するため、サイバーセキュリティの人材育成に関し、演習の実施に関する様々な要素(データセット、演習用ミドルウェア、計算機リソースなど)を総合的にカバーする、オープン型の新たな人材育成プラットフォームや、産学官の連携によってプラットフォーム上で利用可能な演習用教材等の共用コンテンツの拡充も図りつつ、当該プラットフォームを積極的に活用するためのコミュニティの支援も行いながら、2023年度の本格運用に向けて取組を進めていく必要がある。
  • 研究開発の推進
    • NICTにおいては、第5期中長期目標・計画にしたがって、研究開発を着実に推進し、ICTを取り巻く諸課題やサイバー攻撃の状況を常に踏まえながら、情報通信関連では国内唯一の国立研究開発法人として産学との連携のもと研究開発を更に牽引することが求められる。
    • サイバー攻撃対処能力の絶え間ない向上と多様化するサイバー攻撃の対処に貢献するため、巧妙化・複雑化するサイバー攻撃に対応した攻撃観測・分析・可視化・対策技術、大規模集約された多種多様なサイバー攻撃に関する情報の横断分析技術、新たなネットワーク環境等のセキュリティ向上のための検証技術の研究開発を実施していく必要がある。
    • また、社会の持続的発展において欠くことの出来ない情報のセキュリティやプライバシーの確保を確かなものとするため、耐量子計算機暗号等を含む新たな暗号・認証技術やプライバシー保護技術の研究開発を実施し、その安全性評価を行うとともに、安全な情報利活用を推進し、国民生活を支える様々なシステムへの普及を図ることが求められる。加えて、量子暗号をはじめとする量子セキュアネットワーク技術や、ノード内の信号処理も量子的に行う完全な量子ネットワークの実現を目指した量子ノード技術の研究開発を推進する必要がある。
    • IoTマルウェアの挙動検知及び駆除技術、マルウェアに感染したIoT機器を無害化・無機能化する技術の開発を目的とした「電波の有効利用のためのIoTマルウェアの無害化/無機能化技術等に関する研究開発」は取組を進めることが求められる。
    • また、安全な衛星通信ネットワークの構築を可能とし、盗聴や改ざんが極めて困難な量子暗号通信を超小型衛星に活用するための技術の確立に向け、「衛星通信における量子暗号技術の研究開発」や、量子コンピュータ時代において国家・重要機関間の機密情報を安全にやりとりするための、距離に依らない堅牢な量子暗号通信網の実現に資する、地上系の量子暗号通信の更なる長距離化技術の確立に向けた「グローバル量子暗号通信網構築のための研究開発」について、継続的に取り組む必要がある。
    • 加えて、数百~数千kmといった大陸間スケールでの量子暗号通信網を構築できる機能を検証する衛星系と地上系を統合した量子暗号通信網実現のための技術の確立に向けた「グローバル量子暗号通信網構築のための衛星量子暗号通信の研究開発」も継続が求められるほか、暗号技術に関する研究開発として、「安全な無線通信サービスのための新世代暗号技術に関する研究開発」において、5G等のための超高速・大容量に対応した共通鍵暗号方式技術や耐量子計算機暗号の機能付加技術等の研究開発に取り組むことが重要である。
    • これらについて、国及び国民の安全・安心の確保、産業競争力の強化等の観点から、重要な情報を安全に保管する手段として、機密性・完全性等を有し、かつ市場化を見据えて国際競争力の高い、量子通信・暗号に関する研究開発を引き続き実施する必要がある。さらに、研究開発成果の社会への還元という観点で、総務省及びNICTにおいて、量子コンピュータが現代暗号に及ぼす影響の把握に努めるとともに、2022年度末を目途とする電子政府推奨暗号リスト(CRYPTREC暗号リスト)の10年に一度の全面改定に向けた検討を継続することが必要である。また、耐量子計算機暗号(PQC)の標準化や実装状況のフォローを行いつつ、耐量子計算機暗号に関するガイドラインを策定し、暗号技術利用者に対する理解増進に努めるとともに、今後利用が拡大すると想定されるIoT機器等に用いられる「軽量暗号」や、暗号状態で情報処理が可能な「高機能暗号」についてもガイドラインを作成することが重要である。
  • 人材育成の推進
    • サイバー攻撃が巧妙化・複雑化している一方で、我が国のサイバーセキュリティ人材は質的にも量的にも不足しており、その育成は喫緊の課題である。同様の認識を踏まえ、「サイバーセキュリティ戦略」においても、「「質」・「量」両面での官民の取組を、一層継続・深化させていくことが必要」とされている。
    • このため総務省では、NICTの「ナショナルサイバートレーニングセンター」を通じて、サイバーセキュリティ人材育成の取組(CYDER、SecHack365)を積極的に推進している。また、地域のコミュニティや企業、教育機関等と連携して、セキュリティ人材を自立的に育成していくためのエコシステムの確立に向けた実証を行っている。こうした取組を引き続き実施し、深化させることが求められる
  • 国際連携の推進
    • サイバー空間は国境を越えて利用される領域であることから、サイバーセキュリティの確保のためには国際連携の推進が必要不可欠である。そのため、各国政府・民間レベルでの本分野における情報共有や国際標準化活動への積極的な関与を進めていく必要がある。
    • また、国際的なサイバーセキュリティ上の弱点を減らし、日本を含む世界全体のリスクを低減させる等の観点から、インド太平洋地域を含む開発途上国に対する能力構築支援を行い国際的な人材育成への貢献を図るほか、国内企業のサイバーセキュリティ分野における国際競争力の持続的な向上を図る取組も推進することが重要である。
  • 普及啓発の推進
    • 我が国全体としてサイバー攻撃のリスクが高まるとともに、サイバー空間に参加する層が広がる中で、「サイバーセキュリティ戦略」がコンセプトとして掲げている”Cybersecurity for ALL”(誰も取り残さないサイバーセキュリティ)の観点からは、事業者であれば地域や業種、事業規模を問わず、個人であれば世代を問わず、サイバーセキュリティ対策の穴を作らないことが重要である。Iに述べたように、政府としては、特に事業者や地方公共団体に対して、累次にわたりサイバーセキュリティ対策の強化を求める注意喚起を行っているが、引き続き、事業者向け、個人向けそれぞれについて、ターゲットの課題と特性に合わせた普及啓発を推進することが求められる。

ページTOPへ

Back to Top