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  • デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会(金融庁)/新しい資本主義実現会議(内閣官房)/北朝鮮によるミサイル発射事案に係る関連情報(首相官邸)/経済財政諮問会議(内閣府)/消費生活年報2022(国民生活センター)/第101回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)

危機管理トピックス

デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会(金融庁)/新しい資本主義実現会議(内閣官房)/北朝鮮によるミサイル発射事案に係る関連情報(首相官邸)/経済財政諮問会議(内閣府)/消費生活年報2022(国民生活センター)/第101回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)

2022.10.11
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更新日:2022年10月11日 新着32記事

デジタル 金融 イメージ

【新着トピックス】

【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

金融庁
  • SMBC日興証券株式会社及び株式会社三井住友フィナンシャルグループに対する行政処分等について
  • 「マネー・ローンダリング・テロ資金供与・拡散金融対策の現状と課題」(2022年3月)(英語版)の公表
  • 「脱炭素等に向けた金融機関等の取組みに関する検討会」の設置について
  • 令和4年資金決済法改正に係る内閣府令案等(資金決済法のうち前払式支払手段に係る部分)の公表について
  • 金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第1回)議事次第
  • 「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」(第7回)議事次第
警察庁
  • 警察庁及び金融庁のロゴを使用したフィッシングサイトへの注意喚起について
  • 令和4年8月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
首相官邸
  • 農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議(第16回)
  • 北朝鮮によるミサイル発射事案に係る関連情報について(令和4年10月4日)
  • 北朝鮮によるミサイル発射事案に係る関連情報について(令和4年10月6日)
消費者庁
  • 令和4年度第2回消費生活意識調査結果について
  • 儲け話に関する情報提供のお願い
  • 消費者安全調査委員会設立10年間の活動報告書を掲載しました。
  • 眼鏡の不適合による体調不良等に注意!-眼鏡は処方箋をもとに作製し、目の健康を守りましょう-
国民生活センター
  • 消費生活年報2022
  • 樹脂製の折りたたみ式踏み台での指挟みに注意-乳幼児が手指の先を切断する事故が発生しています-
  • 家庭用フィットネス器具 楽そうに見えても身体に負担
厚生労働省
  • 第50回労働政策審議会雇用環境・均等分科会
  • 第101回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年10月5日)
  • 11月は「過労死等防止啓発月間」です~過労死等防止対策推進シンポジウムや過重労働解消キャンペーンなどを実施~
  • 第1回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料
経済産業省
  • 第15回 日・ASEANサイバーセキュリティ政策会議の結果
  • 11月は「下請取引適正化推進月間」です!~適正な 価格転嫁で 未来を築く~
  • 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の規制対象となる事業者を指定しました~「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」(デジタル広告利用事業者向け)も設置します~
  • 10月は3R(リデュース・リユース・リサイクル)推進月間です!

~NEW~
警視庁 経済安全保障 狙われる日本の技術
  • 技術情報等の流出防止対策の重要性について
    • 日本の企業、研究機関等が保有する高度な技術情報等は諸外国から情報収集活動の対象になっています。そのため、機微な技術情報等を保有していれば、組織の規模にかかわらず、合法・非合法を問わず狙われる可能性があります。社会全体でデジタル化が加速される中、情報の持出しがかつてよりも容易になっています。
    • 技術情報等の流出の影響は、自社の損失だけでなく、取引先をはじめとする関連企業にも及ぶ上、日本の技術的優位性の低下を招くなどして、日本の独立、生存及び繁栄に影響を与えかねません。また、流出した技術情報等が軍事転用され、世界の安全保障環境に懸念を与えるおそれもあります。
  • 経済安全保障に係る警察の取組み
    • 警察では、産学官連携による技術情報等の流出防止対策を推進するとともに、関係機関との連携を緊密にし、流出に対する情報収集・分析及び取締りを強化することで、先端技術を含む技術情報等の流出を効果的に防止しています。
  • 過去の技術情報流出事例から見た不審な動向等の具体例
    • 展示会や商談以外の場で技術情報等の提供依頼を受けた
    • 何度か一緒に食事等をしたら、技術情報等の提供を求められるようになった
    • 会社の話をしたら、商品や商品券、現金等の謝礼を提示された
    • 会社のサーバに特定の従業員から、大量のアクセスがある又は業務上関係のないデータへのアクセスがある
      など、皆さんが不審な動向や情報等を少しでも把握された場合は、遠慮なく警察に対して相談等を行っていただきますようお願いします。

~NEW~
内閣官房 新しい資本主義実現会議(第10回)
▼資料2 「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」の実施についての総合経済対策の重点事項(案)
  • 新しい資本主義について、本年6月7日に「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」を閣議決定した。
  • この「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」においては、人への投資、科学技術・イノベーション、スタートアップ、GX・DXへの重点投資を官民連携の下で推進するとともに、資産所得の倍増、経済社会の多極集中化、社会的課題を解決する経済社会システムの構築等に取り組むこととしている。
  • 政府では、10月中に総合経済対策を取りまとめる方向となっており、この「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」の決定事項のうち、早期に実施する必要がある重点事項を総合経済対策に反映する必要がある。
  • このため、「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」のうち、総合経済対策に反映すべき重点事項を下記のとおり取りまとめる
  1. 人への投資と分配(労働移動円滑化、リスキリング、構造的な賃金引上げ)
    • 持続的な成長と分配の好循環を達成し、また内閣の掲げる新しい資本主義を実現し、そして、分厚い中間層を形成していくためには、短期・中長期にわたる賃上げが不可欠。短期においては、コストプッシュ型で物価が上昇しているので、政府としては、物価上昇率をカバーする賃上げを来春の賃金交渉において目標にして労使で議論いただきたい。同時に、中長期の構造的な賃金引上げを進めていくために、あわせて労働市場の改革を進めていく。
    • すなわち、(1)労働者に成長性のある新たな企業・産業への転職の機会を与える、企業間・産業間の失業なき労働移動の円滑化、(2)他の企業・産業でも通用するスキルの高い人材を育てるリスキリングのための人への投資、(3)そしてこれらを背景にして労働生産性を上昇させることによる構造的な賃金引上げの3つ子の課題を同時解決する。
    • そのために、リスキリング、すなわち成長分野に移動するための学び直しへの支援策の整備や年功制の職能給から日本に合った職務給への移行など、企業間・産業間での労働移動円滑化に向けた指針を来年6月までに取りまとめる。
    • あわせて、国民一人一人の生活水準を引き上げるため、我が国個人の金融資産の半分以上が現金・預金で保有されているという現状を改善し、持続的な企業価値向上の恩恵が家計にも及ぶという好循環を作り上げるため、資産所得倍増を実現する。
      1. 現下のコストプッシュ型の物価上昇をカバーする賃金引上げ
        • 来春の賃金交渉においては、物価上昇をカバーする賃上げを目標にして、価格転嫁や生産性向上策の強化や補助制度の拡充を図るとともに、非正規労働者の賃金改善のため、同一労働同一賃金制の遵守を徹底する
      2. 労働者に転職の機会を与える企業間・産業間の労働移動の円滑化
        • リスキリング、すなわち、成長分野に移動するための支援策の整備や、年功制の職能給から日本に合った職務給への移行を個々の企業の実情に応じて進めるなど、企業間・産業間での失業なき労働移動円滑化に向けた指針を来年6月までに取りまとめる
      3. 人への投資
        • 個人のリスキリングに対する公的支援について、人への投資策を5年間で1兆円の施策パッケージに拡充する
      4. 資産所得の倍増
  2. スタートアップの起業加速及びオープンイノベーションの推進
    • スタートアップの育成は、日本経済のダイナミズムと成長を促し、社会的課題を解決する鍵である。このため、5年10倍増を視野に5か年計画を本年末に策定する。
    • 既存企業がスタートアップ等と連携するオープンイノベーションを後押しするために、経営不振の事業から撤退し、経営資源を成長性、収益性の見込める事業に投入して、新陳代謝を進める。
      1. スタートアップ創出に向けた人材・ネットワークの構築
        • 優れたアイデア・技術を持つ若い人材の選抜・支援、海外における起業家育成の拠点の整備など、スタートアップ立ち上げ期に重要となる人材・ネットワーク面での支援を行う。
        • 同時に、従業員を雇わず1人で起業するフリーランスの方が安定的に働ける環境づくりのために、今国会に取引適正化法案を提出する
          1. 未踏事業の拡大
          2. 海外における起業家育成の拠点の創設(「出島」事業)
          3. 米国大学の日本への誘致などを含む、アントレプレナーシップ教育の強化の検討
          4. 1大学1IPO運動
          5. 大学等でのスタートアップ創出に向けた支援策の強化
          6. グローバルスタートアップキャンパス構想
          7. フリーランスの取引適正化法制の整備
      2. スタートアップの事業成長のための資金供給の強化と事業展開・出口戦略の多様化
        • 成長に時間を要するスタートアップに対して、公的資本も含めた資金供給の拡大により、その事業成長を後押しし、同時に、国内のベンチャーキャピタルの育成や海外投資家・ベンチャーキャピタルの呼び込みを図る。
        • あわせて、スタートアップに関わる税優遇措置を検討するとともに、公共調達によるスタートアップの支援の拡大や、創業時の経営者のリスクを軽減するために個人保証を不要とする制度を措置する。
          1. 中小企業基盤整備機構のベンチャーキャピタルへの有限責任投資機能の強化
          2. 産業革新投資機構の出資機能の強化
          3. 研究開発型スタートアップへの支援策の強化(新エネルギー・産業技術総合開発機構)
          4. 創薬ベンチャーへの支援強化(日本医療研究開発機構)
          5. スタートアップへの投資を促すための税制の在り方
          6. ストックオプションの環境整
          7. SBIR(Small Business Innovation Research)制度の抜本拡充
          8. 経営者の個人保証を不要にする等の制度の見直し
          9. SPAC(特別買収目的会社)の検討
          10. 未上場株のセカンダリーマーケットの整備
          11. 海外進出を促すための環境整備(出国税等に関する税制上の措置)
      3. オープンイノベーションの推進
        • 既存大企業がスタートアップとオープンイノベーションを行うための環境整備を強化する。あわせて、事業再構築のための私的整理法制の整備を進める。
          1. オープンイノベーションに関する税制の在り方
          2. 事業再構築のための私的整理法制の整備
  3. 科学技術・イノベーションへの投資
    • 我が国においては、研究開発投資額の伸び率が他の先進国に比して低い。官が明確な国家戦略を示すことで、将来の成長期待を民間が共有できる等、新たな官民連携により、研究開発投資を活発化させ、社会的な投資効果を最大化する必要がある。
      1. 我が国の国益に直結する科学技術分野(量子、AI、バイオテクノロジー・医療分野)への支援
        1. 量子・AI技術の開発拠点の整備
        2. 重要技術に関する国際共同研究の強化
        3. 微生物設計プラットフォーム事業者と異分野事業者との共同開発・実証の推進
      2. 地域中核・特色ある研究大学への支援
      3. 万博
  4. 資産所得の倍増
    • 我が国個人の金融資産2,000兆円のうち、その半分以上が預金・現金で保有されている。家計が豊かになるために家計の預金が投資にも向かい、持続的な企業価値向上の恩恵が家計に及ぶ好循環を作る必要がある。
    • 本年末に総合的な「資産所得倍増プラン」を策定する。
      1. NISAの抜本的拡充・恒久化
      2. iDeCo制度の改革
      3. 中間層を含む幅広い層の資産形成支援
  5. 経済社会の多極集中化
    1. デジタル田園都市国家構想の推進
      • デジタル田園都市国家構想の推進により、一極集中から、多極集中への転換を図る。
        1. デジタル田園都市国家構想の実現に向けた環境整備
        2. デジタル田園都市国家構想の実装に向けた自治体を支援する交付金
        3. 国民のデジタルリテラシー向上事業
    2. 一極集中管理の仮想空間から多極化された仮想空間へ
      • より分散化され、信頼性を確保したインターネットの推進や、ブロックチェーン上でのデジタル資産の普及・拡大等、ユーザーが自らデータの管理や活用を行うことで、新しい価値を創出する動きが広がっており、こうした分散型のデジタル社会の実現に向けて、必要な環境整備を図る。
        1. Web3.0の推進に向けた環境整備(Web3.0に関する税制上の措置)
        2. メタバースやNFTを用いたコンテンツの利用拡大
  6. GX及びDXへの投資
    1. GXへの投資
      • 脱炭素化による経済社会構造の抜本的な変革を早期に実現できれば、我が国の国際競争力の強化にも資する。官民連携の下、エネルギーの安定供給の再構築を大前提として、脱炭素に向けた経済・社会、産業構造変革への道筋を示した「クリーンエネルギー戦略中間整理」に基づき、本年内に、今後10年のロードマップを取りまとめる。
      • 脱炭素化だけではなく、特に技術革新性が高く国内投資の拡大につながるなど成長に資する施策については、10年のロードマップに基づく政府投資の一環として先行実施する。
        1. グリーンイノベーション基金
        2. 抜本的な省エネルギー対策の推進
        3. 自動車の電動化に向けた包括的な支援
        4. 発電における水素・アンモニアの導入の促進
        5. 再生可能エネルギーの導入加速化に向けたモデル事業の推進
        6. 革新的GX技術(蓄電池、水素、バイオものづくり)の基礎研究の支援
        7. 十数基の原発の再稼働や、革新炉・核融合の研究開発の確実な推進
    2. DXへの投資
      • DXは新しい付加価値を生み出す源泉であり社会的課題を解決する鍵である。DXへの投資について、政策を推進する
        1. 先端半導体生産基盤整備基金
        2. ポスト5G 情報通信システム基盤強化研究開発基金
        3. 最先端技術への戦略的投資の推進
        4. マイナンバーカードの普及促進の強化
        5. サイバー攻撃手法の分析強化と中小企業へのセキュリティサービスの導入支援
  7. 社会的課題を解決する経済社会システムの構築
    • これまで官が担ってきたサービスにおいても、多様なニーズにきめ細かく対応するため、民間の主体的な関与が期待されている。
    • 課題先進国といわれる我が国において、世界に先んじて社会的課題を成長のエネルギーとして捉え、解決していく仕組みを経済社会の中にビルトインしていく。
      1. 民間で公的役割を担う新たな法人形態・既存の法人形態の改革の検討
      2. 競争当局のアドボカシー(唱導)機能の強化
      3. インパクト投資の推進と社会的企業への支援強化
  8. 経済安全保障・サプライチェーン強靭化・個別分野の取組
    1. 経済安全保障のための研究開発(重要技術育成プログラム)
      • 量子やAIなど、経済安全保障の観点から先端的な重要技術について、研究開発から実証・実用化に向けた技術開発までを支援する枠組みについて、速やかに、新しい資本主義実行計画に記載された5,000億円規模とする。
    2. サプライチェーン強靱化
      • 円安メリットも生かした経済構造の強靭化を進めるべく、半導体・蓄電池などの重要な物資について、主務大臣の計画認定を前提にその物資の製造拠点整備等を支援する枠組みを設ける。
    3. 宇宙
      • 小型衛星コンステレーションの構築に向け、ロケット打上げ能力を強化するため、H3ロケット及びイプシロンSロケットの開発、射場の整備、人材育成等を推進するとともに、次世代技術の開発・実証や衛星データの利用を推進する。
      • 準天頂衛星のみで測位サービスが可能となるよう、2023年度に7機体制を目指す。また、静止気象衛星ひまわりの後継機の整備に着手する。
      • 火星衛星探査計画及び国際宇宙探査「アルテミス計画」を推進する。
    4. 海洋
      • 排他的経済水域での海洋観測の高度化や、沖縄周辺海域等での海底熱水鉱床、メタンハイドレート、レアアース泥等の国産海洋資源の開発のため、大深度海域で利用できる自律型無人探査機の技術開発を推進する。

~NEW~
会計検査院 会計検査院法第34条の規定による処置要求及び同法第36条の規定による意見表示
▼「証券化支援事業における住宅ローン債権に係る融資対象住宅の融資後の状況の把握等について」本文
  • 本院の検査結果(検査の観点、着眼点、対象及び方法)
    • 貴機構における買取債権の残高は、多額に上っている一方で、貴機構が元年に公表した不適正な事態については、融資時の審査では必ずしも判明しなかったり、融資して一定期間経過後に自ら居住していないなどの事態が多く発生していたりすることなどから、同様の事態を防止し、解消するためには、融資後に融資対象住宅の状況を把握することが重要となっていると考えられる。
    • そこで、本院は、合規性、有効性等の観点から、フラット35について、借受者が融資対象住宅に自ら居住していないなど買取債権が要件に適合しないものとなっていないか、貴機構において融資対象住宅の融資後の状況等を適切に把握するなどして買取債権が継続して要件に適合したものとなるよう対策が十分に講じられているかなどに着眼して、貴機構本店において、居住実態調査の結果や融資対象住宅の融資後の状況の把握等を関係書類等により確認するなどして会計実地検査を行った。
    • 検査に当たっては、貴機構が元年に公表した不適正な事態の実態解明のための調査の結果において、中古マンションに不適正な事態が多く見受けられたことを踏まえて、平成29、30両年度に融資が実行されたフラット35に係る買取債権であって、中古マンションに係るもののうち計7,100件(拠点住宅計6,338件、セカンドハウス計762件)、残高計1996億6641万余円を抽出し、これらに係る融資対象住宅に関する情報を確認するなどして検査した。そして、令和2年度末時点で、不動産情報等から借受者が自ら居住していないこと又は所在地が店舗、事務所等の住所とされていて用途変更していることが疑われる計161件(拠点住宅計106件、セカンドハウス計55件)について、更に貴機構に調査を求めて、貴機構が3年5月に借受者に対して融資対象住宅の使用状況を確認するための質問書(以下「質問書」という。)を送付したり、現地確認を行ったりするなどした調査の結果を確認するなどして検査した。
  • 検査の結果
    • 検査したところ、上記161件のうち、計56件、残高計18億9089万余円(拠点住宅計22件、残高計8億8512万余円、セカンドハウス計34件、残高計10億0576万余円)について、次のような事態が見受けられた。
      1. 借受者が自ら居住するという要件に買取債権が適合していない事態
        1. 借受者が融資対象住宅を第三者賃貸していた事態
          • 借受者が自ら居住するとしていた融資対象住宅を貴機構に変更届を提出することなく第三者賃貸するなどしていた事態が計45件、残高計15億1735万余円(拠点住宅計15件、残高計6億2816万余円、セカンドハウス計30件、残高計8億8919万余円)見受けられた。これらの中には、借受者が融資当初から自ら居住せず、融資対象住宅を第三者賃貸していて、借入金を証書において定めた「借入金の使途」以外の使途に使用しているものが計4件、残高計1億2990万余円(拠点住宅計2件、残高計7829万余円、セカンドハウス計2件、残高計5161万余円)ある。
          • 上記の事態について、事例を示すと次のとおりである。
          • <事例1>借受者Aは、セカンドハウスを取得するとして平成30年7月にフラット35の融資50,670,000円(残高46,872,860円)を受けて東京都港区の中古マンションを取得している。しかし、借受者Aは、実際には当該融資対象住宅の取得から10か月後の令和元年5月から貴機構に変更届を提出することなく、融資対象住宅を第三者賃貸していた。
        2. 借受者が融資対象住宅を用途変更していた事態
          • 借受者が自ら居住するとしていた融資対象住宅を貴機構に用途変更申請書を提出して承諾を得ることなく用途変更していた事態が計11件、残高計3億7353万余円(拠点住宅計7件、残高計2億5695万余円、セカンドハウス計4件、残高計1億1657万余円)見受けられた。これらの中には、借受者が融資対象住宅を当初から住宅ではなく事業所として使用していて、借入金を証書において定めた「借入金の使途」以外の使途に使用しているものがセカンドハウス1件、残高2363万余円ある。
          • 上記の事態について、事例を示すと次のとおりである。
          • <事例2>借受者Bは、拠点住宅を取得するとして平成30年2月にフラット35の融資34,920,000円(残高32,216,136円)を受けて東京都葛飾区の中古マンションを取得している。しかし、借受者Bは、実際には当該融資対象住宅の取得から1年4か月後の令和元年6月から貴機構に用途変更申請書を提出して承諾を得ることなく、融資対象住宅を第三者に事務所として使用させていた。
      2. 貴機構における融資対象住宅の融資後の状況の把握等
        1. 融資後の状況の把握等の実施状況
          • (1)のとおり、買取債権が融資後に要件に適合しないものとなっている事態が見受けられたこと、これらについて借受者から変更届又は用途変更申請書の提出がないため、貴機構は状況を把握し、繰上償還の請求を行うなどの必要な措置を講ずることができていなかったことなどから、証券化支援事業の適切な実施のためには、融資後に融資対象住宅の状況を的確に把握することなどが重要になっていると認められる。
          • しかし、前記のとおり、貴機構は、買取債権について、融資後状況調査を行うことを規定していないため、融資後状況調査を実施していなかった。
          • また、貴機構が不適正な事態を受けて元年5月に着手した居住実態調査においても、用途変更している事態がないかなどについての調査は実施していなかった。
          • さらに、(1)の56件のうち計25件、残高計9億1971万余円(拠点住宅計13件、残高計5億6454万余円、セカンドハウス計12件、残高計3億5516万余円)について、貴機構は、3年5月に借受者に対して質問書を送付し、現地に赴くなどして状況を確認しているものの、借受者が質問書に対する回答をしないなど当該調査に応じていない状況となっていた。前記のとおり、貴機構が融資対象住宅について使用状況の調査をするときなどは、借受者はいつでもその調査等に応ずることが証書において定められており、上記のように借受者が調査に応じていないのは、証書の規定に違反する行為である。
          • しかし、貴機構は、借受者が調査等に応じない場合にどのように対応するかについて規程等に定めておらず、借受者に対しても、借受者が正当な理由なく調査に応じない場合に貴機構が執る措置について明確に示していなかった。このため、貴機構は、第三者賃貸や用途変更の事実について借受者に確認したり、買取債権が要件に適合していない状況を把握しても繰上償還の請求等の必要な措置を直ちに講じたりすることが難しい状況になっていた。
        2. セカンドハウスの特質を踏まえた居住の確認等
          • セカンドハウスは主として自ら居住する住宅ではなく、また、このため、貴機構は借受者に対して融資後の手続において居住が確認できる書類の提出を求めていないことから、第三者賃貸や用途変更が生じやすいと思料され、これらの特質を踏まえると融資後における状況の把握が特に重要であると考えられる。
          • しかし、貴機構は、セカンドハウスについて、借受者が主として自ら居住する住宅ではないため拠点住宅と同様の調査ができないと判断して居住実態調査の対象としていないなどしていて、融資後の状況を十分に把握するために、その特質を踏まえた必要な方策を講じていなかった。
          • このように、(1)のような事態が見受けられたのは、貴機構において、融資対象住宅の融資後の状況を十分に把握することができていない状況となっていることが一因であると認められる。
  • 是正及び改善を必要とする事態
    • フラット35に関して、借受者が融資対象住宅を第三者賃貸していたり、用途変更していたりするなどしていて買取債権が要件に適合していない事態は適切ではなく、是正を図る要があると認められる。また、買取債権について、融資後状況調査を行うことを規定していなかったり、借受者が貴機構の調査に応じない場合にどのように対応するかなどについて規程等に定めていなかったりしていて、貴機構が融資対象住宅の融資後の状況を十分に把握し、対応することができていない事態、さらに、セカンドハウスの特質を踏まえた融資後の状況を十分に把握するための方策を講じていない事態は適切ではなく、改善の要があると認められる。
  • 発生原因
    • このような事態が生じているのは、借受者において証書の規定を遵守することについての認識が欠けていることにもよるが、貴機構において、買取債権が継続して要件に適合するものとなるようにするために、第三者賃貸や用途変更の事態の発生状況やセカンドハウスの特質を踏まえて融資対象住宅の融資後の状況を把握し、対応することについての重要性の理解が十分でないことなどによると認められる。
  • 本院が要求する是正の処置及び表示する意見
    • 貴機構は、証券化支援事業を今後も引き続き実施していくこととしている。
    • ついては、貴機構において、買取債権が要件に適合していない事態について、借受者に対して要件に適合するよう必要な対応を執らせて、借受者が必要な対応を執ることができない場合には全額繰上償還の請求等の必要な措置を講ずるよう是正の処置を要求するとともに、融資対象住宅の融資後の状況の把握等が適切に実施され、買取債権が継続して要件に適合したものとなるよう、次のとおり意見を表示する。
      • 買取債権についても融資後状況調査を行うことを規定し、融資対象住宅の融資後の状況の把握等を適時適切に実施する体制を整備すること、また、セカンドハウスについては、その特質を踏まえて借受者が自ら居住していることを確認、調査するための方策を講ずること
      • 借受者に対する融資後状況調査の実効性を確保するために、貴機構の調査に応じない場合の対応等を検討し、これを規程等に定めること

~NEW~
内閣府 令和4年第12回経済財政諮問会議
▼資料1-1 総合経済対策の策定に向けて~経済効果を最大限発揮するために~(有識者議員提出資料)
  • 日本経済を取り巻く環境は厳しさを増している。物価上昇による実質所得減、原料コスト高騰による収益圧迫、欧米の金融引き締めによる世界経済の減速など、本年から来年にかけて、我が国経済には大きな下押し圧力がかかることが想定される。
  • 今回取りまとめる経済対策は、こうした下押し圧力を乗り越え、日本経済を持続可能で一段高い成長経路に乗せるための予算、税制、規制・制度改革を大胆に進める総合的な政策パッケージとすべきである。
  1. 物価上昇への対応、更なる賃上げに向けたマクロ環境整備
    • 食料品・エネルギー価格高騰への機動的な対応とともに、物価上昇に負けない継続的な賃金上昇が不可欠。本年の賃上げ率(連合集計2.07%)を更に上回る賃金増加が可能となるよう、政府は今年度から来年度にかけて、実質2%~2%台半ばの経済成長率を目指したマクロ経済運営を行うべき。総合経済対策はそのためのブースターとすべき。
    • こうした成長を実現すれば、結果としてマクロ的な需要不足(GDPギャップ)も今年から来年にかけて相当程度縮小する。国内経済に内在するデフレ圧力は弱まり、世界経済が減速する中にあっても、適正な価格転嫁と更なる賃上げの好循環が生まれやすくなる。
    • 今回の経済対策では、こうしたマクロ環境の実現に向け、物価高で厳しい状況にある方々への的を絞った対応を行うとともに、円安メリットを生かした地域活性化と「稼ぐ力」の向上、重点投資分野(人への投資、科学技術・イノベーション、スタートアップ、GX・DX)を中心に官の投資を呼び水にした民間需要の更なる誘発など、予算だけでなく税制や規制・制度改革を総合的に行う官民連携の成長促進対策とすべき。
  2. 賃金の継続的な上昇
    • 賃上げ環境の整備については、我が国雇用の7割が中小企業にあることを踏まえ、中小企業が適正に価格転嫁できる企業間パートナーシップの構築、販路拡大・新分野への挑戦など収益向上に向けた投資環境の整備を行うべき。あわせて、政策的な支援を行う際には賃上げの実施を採択の条件とするなどメリハリの効いたインセンティブ付けをすべき。
    • 最低賃金については、今年度の961円(全国加重平均)ができる限り早期に1,000円以上となるよう政策支援を行うとともに、その後も、最低賃金の引上げが良質の雇用を生み、地域における雇用と賃金の好循環につながる更なる高みを目指したロードマップを検討すべき。
    • 看護・介護・保育など現場で働く方々の処遇改善に向けた取組、同一労働同一賃金制度の徹底等を通じ、正規・非正規、男女間の賃金格差を是正し、賃金底上げを進めるべき。
    • 賃金上昇と生産性向上の両立に向け、リスキリング・学び直し支援の充実、成長産業・分野への円滑な労働移動、そして、その基盤となる雇用のセーフティーネットや共助・包摂社会に向けた環境整備をセットで行い、労働移動推進型の雇用政策を目指すべき。
    • 政府は職業訓練と就労支援の有機的な連携、ワンストップでのキャリアコンサルティングなど労働市場を補完するマッチング機能を強化すべき。
    • その際、GX・DXだけでなく、医療・介護、ヘルスケア(HX)など公的部門の規制・制度改革を徹底して民間の投資・人材・スタートアップを呼び込み、賃金・所得の増加につなげるべき。
  3. 「稼ぐ力」の向上と経済構造の強化
    • 外需を取り込み、我が国の「稼ぐ力」を高めるべき。円安メリットを地域の活性化につなげるインバウンド需要の回復と受入れ整備、特に長期滞在やリピーター、富裕層向けなどインバウンド需要の質の変化に対応した観光産業の高付加価値化、さらには地域を支える中小企業の輸出力強化や農林水産品の輸出拡大を政策的に支援すべき。
    • あわせて、日本の発展に必要な高度人材の受入れ、対日直接投資の誘致を進め、グローバル人材との連携による地域の賃金上昇、地方発イノベーションやスタートアップ創出など地域が直接海外と結びつくことで「稼ぐ力」を高めるべき。国境を越えたリモートワークなど新たな働き方を日本でし易い環境整備を進め、グローバル人材に選ばれる日本とすべき。
    • ゼロエミッション電源や省エネ政策の抜本強化を通じて輸入化石燃料への依存度を引き下げるとともに、経済安全保障の視点を踏まえたサプライチェーンの見直しや企業の国内回帰(オンショアリング)、半導体・蓄電池を始めとする国際協調の下でのサプライサイド投資など経済界とも連携してショックに強い経済基盤整備を進めるべき。
    • 地域の優良技術を海外に広めることなどを通じ、サステナブルファイナンスを始め社会課題解決に向けた国際的な資金の流れを日本に呼び込むべき。その資金を国内での更なる技術開発に生かすなど「稼ぐ力」の向上と資金の好循環の相乗効果を目指すべき。
  4. 「新しい資本主義」の早期実現に向けた工夫
    • 重点投資分野(人への投資、科学技術・イノベーション、スタートアップ、GX・DX)について、予算、税制、規制・制度改革が相互に連携した姿を示し、目標だけでなく政策手段についても、官と民が共有できるようにすべき。
    • 民間の予見可能性を高めつつ、その実行にあたっては官民連携のプラットフォームなど実行を担保する仕掛けを設け、活用すべき。
    • そのためにも、政府はGX等のロードマップ作成などを通じて多年度にわたる投資資金の確保に向けた道筋を明確にすべき。あわせて、投資実行の成果(例えばCO2排出量の削減)を示すなど投資のリターン(費用対効果)を国民に分かり易く伝えるべき。
    • 政策遂行に当たっては、インセンティブとディスインセンティブを組み合わせたメリハリの効いた政策誘導を行うべき。例えば、人材投資に積極的な企業には負担減等のインセンティブ、収益に比して投資に消極的な企業にはディスインセンティブなど制度設計を工夫すべき。
    • コロナ禍や物価高での低所得者支援など、本来は所得だけでなく資産等の情報も踏まえて対象者を特定すべきである。政府は、より公平でより迅速な支援が可能となるよう、マイナンバーの利便性向上に向けた基盤整備と国民の理解促進に向けた取組を徹底して進めるべき。
▼資料2-1 「成長と分配の好循環」の起点となる人への重点投資(有識者議員提出資料)
  • 物価高の下で、実質所得の減少を防ぐために、賃上げが喫緊の課題となっている。我が国の所得面を展望すると、中長期的にも賃上げが重要であることに変わりはないが、同時に、DX・GX等の推進によるヘルスケア分野などでの雇用創出、労働者のリスキリングによるAI等に代替されない職種を含めた成長分野への円滑な労働移動、女性雇用の正規化、最低賃金の引上げを実現させることが不可欠である。そのため、今こそ「人への投資」に関する大胆な財政支援と官民の取組を支える制度改革を実施すべき。その際、働く意志があれば、有業・無業・雇用形態を問わず教育訓練を受けられるようにし、我が国雇用の7割にあたる中小企業の従業員を含め、その効果が行き届くようにすることが重要。それによる生産性や賃金の上昇は、分厚い中間層の拡大や消費の安定的な増加につながり、「成長と分配の好循環」の起点となる。
  • このスタートダッシュを図るため、次のような施策について、まずは今次総合経済対策において人への投資の総合パッケージを盛り込むとともに、中長期的に人への投資の計画的な推進を図り、今後、5年程度で持続的・安定的成長経路への移行を目指すべき。
  1. 誰もが教育訓練を受けられるための財政面での大胆な支援
    • 誰もが教育訓練を受けられ、最終的に個人の能力が発揮できる職につけることが重要。このため、教育訓練の社会的便益も考慮して雇用保険非受給者も含め、セーフティネットと教育訓練機会の格差是正に取り組むべきである。
    • 雇用保険非受給者を対象とする「求職者支援制度」について、内閣府・厚生労働省で進めている求職者支援訓練に関するEBPMの検討や、時限的な特例措置の効果検証を踏まえ、より多くの利用者が適切に職につながるよう拡充を図っていくべき。
    • 企業に人材投資に関する情報開示を求め、それに対する企業の取組姿勢に応じてインセンティブとディスインセンティブを使い分けるなど、生産性と賃金の上昇に向けた政府の明確な意思を示すべき。
    • 労働者の自発的な投資を引き出すために、例えば、個人の教育訓練投資を人的資産とみなし、その費用を複数年に渡って所得税から控除する税制上の措置など、あらゆる施策を選択肢から排除せずに必要な施策を講ずべき。
  2. 官民連携による労働移動促進に向けた教育訓練の質向上と環境整備
    • 教育訓練に対する個人の自主性を高め、リスキリングが着実に就業に結び付くようにするため、官民連携の下で、教育訓練が現状どう就業に結び付いているかを明らかにするとともに、企業ニーズに合うよう訓練メニューを徹底して見直すべき。さらに、雇用調整助成金の特例措置を始めとする雇用維持政策の早期縮減や労働移動を促す制度改革を進めると同時に、セーフティネットも官民連携で強化するため、NPO等共助の力が発揮される環境を整備すべき。
    • 教育訓練や資格取得の出口として、そのスキル・資格に対して、どのような求人がありどの程度の賃金を得ることができるのかを官民連携で見える化すべき。そのために次のようなデジタルツールを積極活用し、個人が得た高いスキル・資格がより高い賃金へと着実に結び付く環境を整備すべき。
    • 職業情報を見える化する「jobtag」(日本版O-NET)は、職業ごとに必要なスキル・資格とその習得のための講座等の情報や、スキル・資格ごとにまとめた求人情報、転職の決め手となる賃金情報の拡充を実施すべき。
    • 個人の資格・能力を見える化する「マイジョブ・カード」(ジョブカードのデジタル化)は、今年度中に確実に開始するとともに、jobtagとの連携により、例えば、適性のある業種・ジョブや適正な賃金水準等の情報を個人が得られるよう整備を進めるべき。
    • 教育訓練給付(個人の自発的な訓練費の一部を支援)のうち、特に支援が手厚い「専門実践教育訓練給付」は、講座開設が事業者からの申請方式となっており、デジタル関連の講座が少ないなどの訓練分野の偏りや地域偏在が見られる。地域ごとに産官学の協議会を設けるなど、企業ニーズを汲み取り、地域主導で必要な講座を開設する仕組みを創設すべき。
  3. 女性雇用の正規化の推進による様々な課題の解決
    • 非正規労働者の正規雇用への転換が重要である中、とりわけ女性雇用の正規化は、労働力の増加、マクロの賃金上昇と男女の賃金格差是正、貧困からの脱却など、幅広い課題解決につながる。子育て支援を含め女性雇用の正規化を強力に支援すべき。
    • 「キャリアアップ助成金」(従業員の正規化を行う事業者を支援)は、コロナ禍でも年間10万人程度の正規雇用への転換を生み出しており、女性雇用の正規化を下支えしているとみられる。雇用保険二事業内の企業への教育訓練支援と組み合わせて、更にその効果を高めるべき。
    • 勤務地や勤務時間、職務などが限定される多様な正社員の広がりは、女性が正規化しやすい環境を生む。日本に合った職務給への移行に向けて、必要となる就業場所・業務の変更の範囲の明示といった労働契約関係の明確化等の環境整備を推進すべき。
    • 最低賃金の引上げは、それ自体が正規・非正規間の待遇格差の是正につながる。また、社会保障について働き方に中立的な制度改革を進めていけば、将来的には、女性の就労を妨げる、いわゆる106万円の壁など就労調整の解消にも寄与する。こうした観点からも、できる限り早期に1,000円以上となること目指すべき。また、福祉等の現場で働く方々の処遇改善に向けた取組も推進すべき。
▼資料3-1 GXを通じた持続可能な経済構造の構築(有識者議員提出資料)
  • 気候変動対策が待ったなしの世界的な社会課題である中、ロシアによるウクライナ侵攻以降の化石燃料高騰によるエネルギー価格上昇が世界各国のインフレや国民負担増加を引き起こしたことで、欧米等の先進各国では、イノベーションの実装促進などのグリーン化政策への踏み込んだ強化が進められている。世界の動きを踏まえた上で、その最先端に並べるよう、今回の総合経済対策で思い切ったスタートを切り、効率的・効果的な形でGXを確実に加速させることで、市場が拡大していくという展望が重要。脱炭素化への移行(トランジション)に向け、原発の再稼働に対応しながら、経済安全保障の観点も含め、今後10年間の明確かつ具体的なロードマップを策定すべき。
  • 再エネの主力電源化や原発の活用など化石燃料に依存しない経済構造の強靱化とGX市場の育成を通じた高コスト体質の是正が必要であり、民間の予見可能性を高めながら官民連携で一刻も早く取り組んでいくべきである。
  1. GXの本格化
    • 海外先進国においてもグリーン化のための財政資金の確保が最重要課題となっていることを踏まえ、我が国としてもGXに本格的に踏み込むことを内外に示すため、ロードマップに従って多年度にわたる効果的・効率的な支出を徹底すべき。
    • 企業・家計に行動変容を求める規制やインセンティブにより、新しいビジネスや市場を生み出していくという展望を今回の総合経済対策の中で明示すべき。
    • 安全性の確保を前提とした原子力発電所の再稼働に加え、運転期間延長、次世代革新炉の開発・建設などに関する有識者による議論を踏まえ、適切な決断を進めるとともに、脱炭素化への移行に向けて、原発の活用を着実に実現するため、活用促進の工程をロードマップの中で明示すべき。
    • 地域の民生部門などの省エネ・再エネ導入やエネルギー地産地消などを推進する地域脱炭素化において、安価なエネルギー利用と雇用創出・賃金上昇にも総合的に取り組み、地域活性化の手段として位置付けるべき。
  2. エネルギーの高コスト体質の是正
    • エネルギーコストの低下に向けて、原発の活用や化石燃料依存の抑制を推進するほか、産官学の連携の下、世界最高水準である我が国の脱炭素関連技術の事業化を促進するとともに、国によるゾーニングの強化など環境整備と設置拡大を加速すべき。
    • 再エネ余剰電力の有効活用のため、エネルギー貯蔵を促進する仕組みを早急に構築すべき。
    • 中小企業や農林水産業者へのエネルギーコスト対策において、省エネ導入などのグリーン化を要件とすることで、体質強化を図るべき。DXの進展を見据え、グリーンbyデジタルやデータセンター等ICT分野の省エネ化も進めるべき。
  3. 民間の予見可能性の向上とサステナブルな投資・金融の拡大
    • 我が国は脱炭素関連特許出願件数が世界で最も多く、こうした優れた技術を海外展開も見据えて国内で円滑に事業化させることが重要。GXの高い外部性を踏まえて、技術の実装段階などへの政府の支援を強化すべき。
    • GXリーグでの検討を経て2026年までの本格稼働が目指されている成長志向型排出権取引市場を見据え、2050年カーボンニュートラルに向けて予見可能性を高める長期的な炭素排出量削減措置を示し、革新的なイノベーションの実装を促進すべき。このためにも、ロードマップの策定に当たり、グリーンボンド市場の育成等を図りつつ、今後10年間で20兆円と言われる政府資金について、GX経済移行債の将来の財源の裏付けとともに官民協調で150兆円のGX投資が誘発される仕組みを明らかにすべき。具体的には、対日直接投資など海外からの資金調達や公共インフラへのPPP/PFIの導入も含め、各種官民資金の相互関連性や規模感を示しながら、150兆円投資が実現するまでの全体像となるロジックモデルを構築し、EBPMによるPDCAの取組を徹底すべき。
    • 民間から長期の巨額投資を引き出す我が国のサステナブルファイナンス市場の魅力向上と拡大に向けて、海外投資家も含めマーケットとのコミュニケーションを図りながら、成長志向型排出権取引市場の本格稼働も見据えた環境整備の具体化を加速すべき。

~NEW~
総務省 令和4年7月に発生したKDDI株式会社及び沖縄セルラー電話株式会社の重大な事故についての検証報告書
▼令和4年7月に発生したKDDI株式会社及び沖縄セルラー電話株式会社の重大な事故についての検証報告書
  1. 報告のあった主な再発防止策
    1. 手順書管理のシステム化と社内ルールの見直し
      • 今回の事故の発端は、上記「2.2 発生原因(1)メンテナンス作業時の原因」に記載のとおり、作業管理者による手順書の指示誤り、作業承認者における手順書内容の確認不足、作業実施者によるサービス正常性の確認不足という3つのヒューマンエラーが重なったことによるものと認められる。また、KDDI株式会社によると、当該確認作業は、すべて人手で確認する仕組みとなっていたとされている。
      • このため、KDDI株式会社は、過去の手順書は無効化する等、誤った手順書が選択されること及び誤った手順書で作業が実施されることの徹底した防止や、ヒューマンエラーによるミスを防止し人手による確認をサポートする観点から手順書の管理・承認・利用を一元的に管理するためのシステムの構築を行うとともに、手順書の確認方法、確認手順、確認体制の見直し、設備の重要度を考慮した作業合同審議付議基準の見直し等を含め、必要となる社内ルールの見直しを行うこととしている。
    2. 切り戻し設定時間の基準見直し
      • 上記「2.2 発生原因(1)メンテナンス作業時の原因 切戻し時間の考慮不足」で記載のとおり、今回、VoLTE交換機および加入者データベースの輻輳を考慮した事前評価が実施されておらず、適切な切戻し時間が設定されていなかったと認められる。
      • このため、KDDI株式会社は、当該設備に対して作業を行う場合は、設備の処理限界や様々な挙動を考慮した事前のリスク評価を行った上で、作業ごとに切戻し時間を設定するとともに、作業にあたっては、万一の輻輳発生に備えた「輻輳時の復旧手順」を準備し作業に臨むとしている。
    3. 輻輳制御の設計見直し
      • 上記「2.2 発生原因(2)大規模化した原因 輻輳制御の設計ミス」で記載のとおり、今回の障害では、VoLTE交換機向けの信号が1/2の確率で応答が返らない状態となったため、異常と認識せず、自動的な輻輳解消ができなかった可能性が考えられる。このため、KDDI株式会社は、信号が1/2の確率で応答が返らない状態についても、異常性を認識させ、自動的な輻輳解消が実現できるように輻輳制御の設計見直しを行うとともに、サービス影響を局所化する対策を行うこととしている。また、影響が全国に波及するリスクを低減させるべく、VoLTE交換機のネットワーク構成を全国フルメッシュ構成から、東西分散構成に変更するとしている。
    4. 異常設備の検知ツールの開発・導入
      • 今回、ネットワークの監視としては、エンドツーエンドのサービス健全性の監視やノード監視(リソース異常等、プロセス異常等)を行っていたが、この二つの監視では異常状態となっているVoLTE交換機を特定できなかったとされている。このため、KDDI株式会社は、事故の大規模化を防止するためには、VoLTE交換機への要求の成功率を確認する等により、異常設備を早期に検知できる検知ツールの開発・導入を行うこととしている。
    5. 復旧対処の自動化
      • 上記「2.2 発生原因(3)長期化した原因①複雑な輻輳状態における復旧手順の考慮漏れ」で記載のとおり、VoLTE交換機の輻輳状態を解消させる手順として、呼制御機能のリセット手順を実行したが、異常状態で起動したことで、位置登録要求信号の再送が繰り返され、さらに、加入者データベースでセッション情報のデータ不一致が発生するなど、複雑な輻輳状態が継続したと考えられる。
      • 総務省では平成30年度から令和2年度に「革新的AIネットワーク統合基盤技術の研究開発」の「AIによるネットワーク運用技術」において、学習データに基づいたAIによる障害検知・原因特定・復旧手順作成・復旧対処の研究開発を実施しており、現在、KDDI株式会社において、技術開発を継続し、5Gスタンドアローン方式のコアネットワーク設備を対象としたオープンソースソフトウェアによる障害分析AIモデルを用いた障害発生検知と障害原因特定の実現性を検証中としている。KDDI株式会社は、通信障害の長期化を防止するため、こうした復旧対処の自動化についての取組を進めるとしている。
    6. 輻輳発生時の復旧手順の見直し
      • 上記「2.2 発生原因(3)長期化した原因 複雑な輻輳状態における復旧手順の考慮漏れ」で記載のとおり、今回、複雑な輻輳状態を復旧させる手順が確立できていなかった可能性が考えられる。
      • このため、KDDI株式会社は、VoLTE交換機を異常状態で起動しても、VoLTE交換機の呼制御機能をリセットすることができる方法等、輻輳発生時の復旧手順の見直しを行うこととしている。
    7. 利用者目線での分かり易い情報の定期的発信
      • 今回の事故では、利用者が必要とする十分な情報が得られず、各地の販売代理店において説明を求める利用者であふれる等、多くの混乱が生じた。
      • このため、KDDI株式会社は、改めて、利用者目線で、影響が想定されるサービス及び機種等の種類、影響の具体的な内容(状況が明らかになったら出来る限り具体的に表現)、復旧の進捗及び復旧予定時刻を含む復旧の見通し、復旧に時間を要する場合は代替手段(可能な場合)、原因、場所等が特定できる場合は原因と場所等の概要(セキュリティ上の観点から問題があると判断した事項は除く)等について、知り得る限りの情報を平易な用語を用いて定期的かつ速やかに情報発信することとしている。
    8. 大規模障害時における広報部門を中心とした対外情報発信班の新設
      • 今回の事故では、多摩ネットワークセンター設置の全国中継網コアルータ及びVoLTE交換機だけでなく、全国のVoLTE交換機や加入者データベースにまで輻輳が生じ、複数のシステムにまたがる複雑な輻輳状態が継続したと考えられる。
      • このため、KDDI株式会社は、適切な復旧作業及び情報発信を行うためには、責任者を中核として全社横断的に対策を行う組織(「全社重大事故対策本部」)の立ち上げとともに、広報部門、運用管理部門、マーケティング部門、カスタマーサービス部門、個人・法人営業部門等、様々な部門が横断的に利用者影響・声を収集し、大規模障害時において適時適切な情報発信を行う対外情報発信班として、「お客さま広報班」を新設することとしている。
  2. 追加的再発防止策
    • 上記「報告のあった主な再発防止策」に記載の、KDDI株式会社及び沖縄セルラー電話株式会社から報告のあった再発防止策に加え、以下の再発防止策を行うべきである。
      1. 人為的ミス防止する品質管理体制の強化
        • 上記「2.2 発生原因 2.2発生原因(1)メンテナンス作業時の原因」で記載のとおり、今回の事故の発端は人為的なミスによるものである。KDDI株式会社では、人為的ミスの防止を含む、組織横断での品質向上活動の改善を検討するため、技術部門を中心とする品質改革担当(CQO)が任命されており、当該CQOを筆頭とする品質改革会議にて、技術統括本部横断で設備や作業の品質改善に取り組む品質向上活動を行なっているとしている。他方、手順書の保管フォルダ場所に関するルールがなく、人為的なミスによる手順書の参照誤りが発生しうる状態となっていた、過去の手順書についても無効化する等の処理方法に関するルールがない等、人為的ミスを防止する体制が十分であったとは言えない。改めて、人為的ミスを防止するための品質管理体制の強化を行うべきと考えられる。
      2. VoLTE交換機及び加入者データベースの動作検証及びリスク評価の徹底
        • 上記「2.2 発生原因(3)長期化した原因 VoLTE交換機の動作検証及び動作確認不足」で記載のとおり、今回、KDDI株式会社及び沖縄セルラー電話株式会社において、輻輳等により高負荷状態となった場合にVoLTE交換機のバックアップファイルが壊れる可能性があること、VoLTE交換機が壊れたバックアップファイルに基づき起動した場合に正常にリセットがなされず異常状態が継続する可能性があること、また加入者データベースの輻輳を契機に加入者データベースにおいて一部のセッション情報の削除処理が失敗し、ユーザのセッション情報が削除される事態が発生する可能性があることについて、検証の実施を含め、十分に認識していなかった可能性が考えられる。
        • 改めて、VoLTE交換機及び加入者データベースについて、ベンダーから必要となる情報の取得、高負荷状態等の異常状態における動作検証及び動作確認を徹底するとともに、それに基づくリスク評価を適切に実施する等、VoLTE交換機及び加入者データベースのリスク管理の徹底を行うべきと考えられる。また、運用手順として高負荷時のリセットが存在する場合には、高負荷時のリセットの検証を行うよう他設備も含めて点検を行うべきと考えられる。VoLTE交換機等の高負荷状態の検証に関するテストベッドの規模に関して、自社単独で高負荷検証が実施できない場合は、ベンダーと連携しベンダーのテストベッド環境の下で自ら検証を実施することも含め、十分な検証を実施していくべきと考えられる。
      3. 輻輳の自動制御が機能しない事故への対応訓練
        • 今回の事故では、VoLTE交換機向けの信号が1/2の確率で応答が返らない状態においては、当該VoLTE交換機(呼制御機能)に対して信号の送出を何度も繰り返し、大規模な輻輳が生じる可能性があることを考慮できていなかった等、設備の動作確認の徹底と設備のリスク管理が課題としてあるのは前述のとおりである。
        • 加えて、平時から様々な異常状態の発生を想定し、事故対応訓練を怠ることのないようにすることも極めて肝要である。KDDI株式会社では、1時間未満復旧訓練を年間15回、実際の障害を題材とした訓練を年間10回実施する等、重大事故対応訓練を実施しているとしているが、改めて、輻輳の自動制御が機能しないような事象まで想定した訓練を実施すべきと考えられる。
      4. 端末仕様の改善に向けた取組
        • 上記「2.1 発生状況(3)加入者データベースの輻輳」で記載のとおり、今回、端末仕様によりデータ通信の動作が異なり、一部の端末においては、音声用のセッション確立失敗時に、一定時間毎に圏内、圏外を繰り返す(圏外時はデータ通信の利用不可)動作がみられ、一部の利用者にはデータ通信にも影響が発生したと考えられる。音声用のセッション確立失敗時に、データ通信にも障害が及ぶ可能性がある端末については、端末メーカと協力して、利用者にその旨を周知していくことが期待される。また、利用者にとってより使いやすい動作となるよう、音声のみ、データ通信のみでも通信できるサービスは利用できるようにするとともに、それが分かる表示にすることを含め、端末メーカと協力して、ソフトウエアのアップデート等により仕様の見直しを行うことが期待される。
      5. 代替手段の確保
        • 携帯電話サービスは、国民生活や経済活動に不可欠なライフラインとなっている。自然災害や通信障害等の非常時においても、継続的に通信サービスを利用できる環境整備に向けて、総務省では令和4年9月から「非常時における事業者間ローミング等に関する検討会」を開催し、携帯電話利用者が臨時的に他の事業者のネットワークを利用することができる「事業者間ローミング」を始め、Wi-Fiの活用などの幅広い方策について検討を行うこととしている。今回の事故による影響等に鑑み、こうした代替手段の確保に向けた検討に積極的に貢献していくべきと考えられる。
      6. 他通信事業者と連携した業界全体の情報発信の改善
        • 携帯電話サービスが国民生活等の重要なインフラとなっている状況を踏まえ、事故発生時においては、適時に具体的かつ分かりやすく利用者が必要とする情報を提供できるよう、周知広報の業務方法等を改善し、非常時のリスクコミュニケーションを確実なものにすることが求められる。また、事故発生時の関係機関(緊急通報機関、政府、指定公共機関、報道機関等)や法人顧客等への連絡体制を強化し、非常時における電気通信事業者からの連絡を徹底することが求められる。
        • このため、本電気通信事故検証会議の下に「周知広報・連絡体制ワーキンググループ」を設置し、通信障害時に利用者が必要とする情報を利用者目線で丁寧かつ適時に提供できるよう、携帯電話事業者が行う周知広報の内容・頻度等について、具体的な業界ルールの検討を行うことが適切である。具体的には、利用者が必要とする情報の種類(事故状況、緊急通報への影響、その代替手段、復旧見通し等)の特定、周知広報で使用する用語(「復旧作業」「本格再開」「利用しづらい状況」「流量制御」「輻輳」等)の意味や使用方法等の定義について検討を行い、リスクコミュニケーションの一環として、それらを報道機関等と共有するべきと考えられる。また、そもそも携帯電話が使えない状態の利用者に対して、障害に関する情報が確実に伝わるよう、報道機関や販売代理店とタイアップを含む情報伝達手段の多様化、事故発生時に携帯電話事業者から関係機関(緊急通報機関、政府、指定公共機関、報道機関等)や法人顧客等に対する緊急の連絡体制を確実なものとする方策、災害時・障害時における通信の障害状況に関するデータの提供方法等についても検討するべきと考えられる。併せて、当該内容については、業務上の標準モデルを策定し、各携帯電話事業者の管理規程(電気通信事業法44条)や社内のコンティンジェンシープラン等に反映することも検討すべきと考えられる。こうした検討に積極的に貢献していくべきと考えられる

~NEW~
国土交通省 貸切バスの覆面添乗調査を実施します
  • 国土交通省では、運行中の貸切バスに調査員を利用者として乗車させ、法令遵守状況を調査しています。
  • 今年度は、令和4年10月から令和5年2月にかけて実施します。
  • 国土交通省では、貸切バス事業者の法令遵守の状況を確認するため、監査官が営業所に立ち入る臨店監査や、観光地や空港等のバス発着場において街頭監査を実施しています。
  • 上記に加え、実際に運行する貸切バスに調査員を一般の利用者として乗車させ、貸切バスの営業区域が遵守されているか、運転者が適切に休憩を取っているか、交替運転者が必要な場合に確実に交替しているか等についても調査をおこなっており、法令違反等の疑いがある事業者に対しては、国による指導等を実施しております。
  1. 今年度の調査予定
    1. 調査対象者:貸切バス事業者※無通告により実施
    2. 調査実施者:国土交通省が委託した者
    3. 実施時期:令和4年10月~令和5年2月
    4. 調査項目:区域外運送の有無、休憩時間の確保、シートベルトの装着の案内や装着の状況、交替運転者の配置状況、など
  2. 昨年度までの調査結果
    • 本調査は、平成29年度より実施しており、重大な法令違反の疑いが確認された事業者には監査を実施、その結果、法令違反が確認された2事業者に対し行政処分を行っています。

~NEW~
金融庁 SMBC日興証券株式会社及び株式会社三井住友フィナンシャルグループに対する行政処分等について
  • 本日、SMBC日興証券株式会社(東京都千代田区、法人番号7010001125714。以下「SMBC日興証券」といいます。)及び株式会社三井住友フィナンシャルグループ(東京都千代田区、法人番号2010001081053。以下「三井住友フィナンシャルグループ」といいます。)に対して、下記Ⅰ.及びⅡ.のとおり行政処分を行うとともに、株式会社三井住友銀行(東京都千代田区、法人番号5010001008813、以下「三井住友銀行」といいます。)及び三井住友フィナンシャルグループに対して、下記Ⅲ.のとおり報告徴求命令を発出しました。
  1. SMBC日興証券に対する行政処分
    1. 処分の理由
      SMBC日興証券に対する証券取引等監視委員会による検査の結果、以下の法令違反が認められたとして、令和4年9月28日、行政処分を求める勧告が行われた。

      1. 上場株式の相場を安定させる目的をもって、違法に買付け等を行う行為
        • SMBC日興証券は、その業務に関し、10銘柄の上場株式について、「ブロックオファー」取引(以下「BO」という。)における売買価格の基準となるBO執行日の終値等が前日の終値に比して大幅に下落することを回避し、その株価を一定程度に維持しようと企て、金融商品取引法施行令第20条に定めるところに違反し、各株式の相場を安定させる目的をもって、一連の指値による買付け及び買付けの申込み(以下「本件行為」という。)を行った。
        • 本件行為は、金融商品取引法第159条第3項に違反するものと認められる。
        • なお、本件行為は、SMBC日興証券において、不公正取引を牽制・防止するための売買審査態勢や、法令遵守の徹底や適切な業務運営を確保するための経営管理態勢が不十分であることに起因し、行われたものであると認められる。
      2. 売買審査態勢の不備
        • SMBC日興証券は、SMBC日興証券の売買動向監視システム(以下「システム」という。)において抽出された取引については、一定の基準に従って売買審査を行い、その結果、法令等の違反につながるおそれがあると認められた場合、当該取引を行った顧客等(自己売買を含む)に対して、当該取引の内容や当該顧客等の過去の取引状況等に応じ、ヒアリングや注意喚起などの対応(以下「措置」という。)を行うこととしている。こうした中、本件行為が行われた10銘柄のうち、8銘柄については、システムにおいては、不公正取引の疑いがある取引として抽出されているが、SMBC日興証券が措置を行う基準は、複数日にわたって行われる取引を対象として設定されており、本件行為のように、銘柄ごとに1立会日のみで行われるような取引は、システムにより抽出されても措置の対象とならない。
        • また、SMBC日興証券においては、ブロックトレード等の特定のイベントに係る自己売買に対しては、システムによる抽出の有無にかかわらず、売買審査(以下「イベント審査」という。)を行っている。しかしながら、BOについては、自己売買で終値に関与するインセンティブが働くなど、ブロックトレード等と同様のリスクがあるにもかかわらず、イベント審査の対象としていない。
        • こうしたことから、本件行為については、いずれの取引についても措置は行われなかった。
        • 上記の状況から、SMBC日興証券の売買審査態勢には不備があるものと認められ、これは、金融商品取引法第40条第2号の規定に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第123条第1項第12号に該当するものと認められる。
        • なお、上記の状況は、SMBC日興証券において自己売買のリスク等に対する認識が不十分だったことに加え、SMBC日興証券経営陣が、売買審査の件数が増大しているにもかかわらず、それに見合ったシステムの高度化や売買審査体制の整備を行ってこなかったことに起因するものと認められる。
      3. BOに係る業務運営態勢の不備
        • SMBC日興証券は、BOの執行に際し、買い手顧客に対して、事前に購入の意思の確認等を行っているが、その際、SMBC日興証券営業員の相当数は、BOの執行日について、買い手顧客が推知可能な内容の説明を行っている。このような状況は、BO執行日に空売りを企図する顧客に対し、その機会を与え、空売りを誘発する一因となっているものと認められる。
        • SMBC日興証券は、BO導入(平成24年)の検討段階から、買い手顧客におけるBO銘柄の空売りが当該銘柄の価格形成を歪めるものとの懸念を有していたが、BO執行日に係る買い手顧客への情報提供のあり方等について、SMBC日興証券内で適切に議論されることがないまま、BO業務を開始していた。
        • また、その後、SMBC日興証券においては、実際にBO執行日における対象銘柄の株価下落に直面し、価格形成に関する懸念など問題提起が行われているが、これに対する有効な対策が講じられてこなかった。
        • 上記のようなSMBC日興証券のBOに係る業務運営状況は、市場の公正性を損なうおそれがあり、金融商品取引法第51条に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であるとき」に該当するものと認められる。
        • なお、上記の状況は、SMBC日興証券において、自己のビジネスの業務推進を優先させ、SMBC日興証券のBOの問題点を改善する意識が希薄であるなど、市場のゲートキーパーとしての自覚に欠けていたことや、ビジネスのリスクや課題を適切に把握し、商品性の見直し等の実効的な対策を行うための態勢が不十分であったことに起因するものであり、SMBC日興証券においては、適切な業務運営を確保するための経営管理態勢において不備があるものと認められる。
      4. 銀行と連携して行う業務の運営が不適切な状況
        • 金融商品取引法第44条の3第1項第4号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第153条第1項第7号において、有価証券関連業を行う金融商品取引業者(第一種金融商品取引業を行う者に限る)は、当該金融商品取引業者又はその親法人等若しくは子法人等による非公開情報の提供について、あらかじめ発行者等の書面又は電磁的記録による同意がある場合等を除き、当該金融商品取引業者の親法人等若しくは子法人等と当該発行者等に関する非公開情報を受領又は提供してはならないとされている。しかしながら、SMBC日興証券は、親法人等である三井住友銀行との間において、法人顧客から情報共有の停止を求められていること又は情報共有の同意を得ていないことを認識しながら、当該法人顧客に関する非公開情報の授受を複数回にわたって行い、これをSMBC日興証券内で共有していた。
        • (事例1)三井住友銀行等の複数の法人が保有していた上場会社A社の株式に関し、当該株式の売出しに関する非公開情報について、A社は役員自らが、三井住友銀行に対し、SMBC日興証券への情報提供の停止を求めていた。しかしながら、SMBC日興証券役職員は、当該情報提供の停止の求めを認識していたにもかかわらず、当該売出しにおける主幹事としてのポジションを獲得するため、当該売出しの実行時期、金額、方法等に関する情報を三井住友銀行から複数回受領し、これをSMBC日興証券内関係者に共有した上で、営業戦略を企画していた。さらに、SMBC日興証券の執行役員は、当該売出しにおいてSMBC日興証券が当該ポジションを獲得できるようA社に働きかけて欲しい旨を三井住友銀行に対し要請した。
        • (事例2)SMBC日興証券及び三井住友銀行は、それぞれ上場会社B社に対し、B社によるC社の買収及び当該買収に伴う資金調達(以下「当該買収等」という。)に関して、B社との取引において知り得た情報については、B社による事前承諾を得ることなく、SMBC日興証券と三井住友銀行との間で共有しない旨を書面により誓約していた。しかしながら、SMBC日興証券役職員は、三井住友銀行がB社から事前承諾を得ていないにもかかわらず、複数回にわたって三井住友銀行から当該買収等に関する非公開情報を受領し、これをSMBC日興証券内関係者に共有していた。また、SMBC日興証券役職員は、SMBC日興証券がB社から入手した非公開情報を、B社の事前承諾を得ずに、三井住友銀行に対し伝達した。
        • (事例3)上場会社D社は、上場会社E社の株式の過半数を保有し、両社はいわゆる親子上場の関係にあったところ、D社において、E社株式の公開買付け(以下「当該TOB」という。)が検討されていた。このことについて、D社は役員自らが、三井住友銀行に対し、当該TOBに関して、情報管理の徹底や、三井住友銀行内部においても必要最低限のメンバーへの開示とするよう求めていた。しかしながら、SMBC日興証券役職員は、当該情報管理の徹底等の必要性を認識しながら、当該TOBに関する非公開情報を三井住友銀行から複数回受領したうえ、当該情報をSMBC日興証券内関係者に共有していた。
        • SMBC日興証券における上記行為は、金融商品取引法第44条の3第1項第4号に基づく金融商品取引業等に関する内閣府令第153条第1項第7号に規定する行為に該当するものと認められる。
          • なお、上記行為は、SMBC日興証券役職員が、銀証間で情報の授受を行ってはならないことを認識しながら、案件獲得というSMBC日興証券の利益を優先したものであり、SMBC日興証券執行役員自らが非公開情報の受領や社内関係者への情報共有に関与している状況も認められるなど、銀証連携ビジネスの推進にあたり、SMBC日興証券として法令等遵守意識が希薄であることに起因するものであると認められる。
    2. 命令の内容
      • 業務停止命令(金融商品取引法第52条第1項)
        • 「ブロックオファー」取引に関連する新規の勧誘・受託・取引に関する業務(当局が個別に認めた業務を除く。)を令和4年10月7日から令和5年1月6日まで停止すること。
      • 業務改善命令(金融商品取引法第51条)
        1. 証券取引等監視委員会の検査において認められたⅠ.1.(1)から(3)の事実(以下「相場操縦事案」という。)について
          • 相場操縦事案を踏まえ、業務の健全かつ適切な運営を確保するため、以下を実施すること。
            1. 今回の処分を踏まえた経営責任の明確化を図ること
            2. 相場操縦事案に係る根本的な発生原因の分析に基づき、以下の点を含む実効性のある業務改善計画を速やかに策定し、着実に実施すること
          • 経営管理態勢及び内部管理態勢(不公正取引を防止する態勢を含む。)の強化
          • コンプライアンスを重視する健全な組織文化の醸成
        2. 証券取引等監視委員会の検査において認められたⅠ.1.(4)の事実(以下「銀証ファイアーウォール規制違反事案」という。)について
          • 業務の健全かつ適切な運営を確保するため、銀証ファイアーウォール規制違反事案に係る発生原因の分析に基づき、再発防止に向けて、以下の点を含む実効性のある業務改善計画を速やかに策定し、着実に実施すること。
          • 経営管理態勢及び顧客情報管理態勢の強化
          • 顧客情報管理に係るコンプライアンス意識の醸成
        3. 上記(1)2.及び(2)に係る業務改善計画を令和4年11月7日までに書面で報告すること。
        4. 上記(3)の実施状況について、四半期末経過後15日以内を期限として当面の間、書面で報告すること。
  2. 三井住友フィナンシャルグループに対する行政処分
    1. 処分の理由
      • 三井住友フィナンシャルグループに対して金融商品取引法第56条の2第2項の規定に基づき求めた報告等により検証した結果、相場操縦事案に関して、三井住友フィナンシャルグループのSMBC日興証券に対する経営管理について改善すべき点が認められた。
      • 相場操縦事案の重大性等に鑑みれば、こうした状況は、金融商品取引法第32条の2第2項の規定による金融商品取引業者の業務の運営又は財産の状況の改善に必要な措置をとることを命ずることができる場合の要件となる「業務又は財産の状況に照らして公益又は投資者保護のため特に必要があると認めるとき」に該当するものと認められる。
    2. 命令の内容
      • 改善措置命令(金融商品取引法第32条の2第2項)
        1. SMBC日興証券における業務の健全かつ適切な運営を確保するため、以下を実施すること。
          1. SMBC日興証券に対して適切な経営管理を行うための態勢の構築
          2. SMBC日興証券が策定する、経営管理態勢及び内部管理態勢の強化、コンプライアンスを重視する健全な組織文化の醸成等のための計画及びその実施状況の検証
        2. (1)1.に係る改善策及び(1)2.の検証状況を令和4年11月7日までに書面で報告すること。
        3. (2)の改善策等の実施状況について、四半期末経過後15日以内を期限として当面の間、書面で報告すること。
  3. 三井住友銀行及び三井住友フィナンシャルグループに対する報告徴求命令
    1. 銀証ファイアーウォール規制違反事案に関して、本日、三井住友銀行に対して銀行法第24条の規定に基づき、以下の事項について、令和4年11月7日までに、書面で報告するよう命じた。
      1. 本事案の事実関係と発生原因の分析(背景となる真因の分析を含む。)、並びに当該分析を踏まえた問題認識
      2. 類似事案の調査、並びに調査手法及び範囲等の妥当性の検証(継続中又は実施を検討している場合は、実施計画及び進捗状況を含む。)
      3. 上記を踏まえた、再発防止に向けた以下の点を含む実効性のある改善対応策(改善対応策の実施計画と実施状況等を含む。)
        • 経営管理態勢及び顧客情報管理態勢の強化
        • 顧客情報管理に係るコンプライアンス意識の醸成
      4. (2)(継続中又は実施を検討している場合に限る。)及び(3)について、進捗状況を四半期末経過後15日以内を期限として当面の間、書面で報告
    2. また、同事案に関して、本日、三井住友フィナンシャルグループに対して金融商品取引法第56条の2及び銀行法第52条の31の規定に基づき、以下の事項について、令和4年11月7日までに、書面で報告するよう命じた。
      1. 本事案を踏まえた、金融商品取引業者の特定主要株主及び銀行持株会社としての発生原因の分析(背景となる真因の分析を含む。)、及び当該分析を踏まえた問題認識
      2. 上記を踏まえた、グループとしての再発防止に向けた以下の点を含む実効性のある改善対応策(改善対応策の実施計画と実施状況等を含む。)
        • 経営管理態勢及び顧客情報管理態勢の強化
        • 顧客情報管理に係るコンプライアンス意識の醸成
      3. (2)について、進捗状況を四半期末経過後15日以内を期限として当面の間、書面で報告

~NEW~
金融庁 「脱炭素等に向けた金融機関等の取組みに関する検討会」の設置について
  1. 趣旨
    • 世界が持続可能な社会の構築に向けて舵を切る中、新たな産業・社会構造への転換を促す金融の重要性が高まっています。金融機関等においては、国際的な議論や顧客企業・地域の特性を踏まえつつ、企業と協働して持続可能性の向上に資する実効的な取組みを進めることが重要です。
    • こうした中で、国際的には、2050年カーボンニュートラルと整合的で科学的な根拠に基づく移行計画の在り方などについて、大手金融機関等による議論が進んでいます。地域においても、顧客企業との間で、地域全体の戦略やサプライチェーンの動向も踏まえながら省エネや脱炭素等について創意工夫を図る金融機関の取組事例がみられつつあります。
    • 金融庁では、こうした国内外の動向・実例を参照しつつ、金融機関が脱炭素に向けた取り組みを行う際に有用な留意点等も含め、金融機関と企業との対話の活発化に向けた方策議論を行うため、本日、同有識者会議に「脱炭素等に向けた金融機関等の取組みに関する検討会」を設置することとしましたので、公表します。
  2. 構成
    • 会議は、産業界・金融界・学識経験者などをメンバー、関係省庁・金融界をオブザーバーとし、金融庁総合政策局総合政策課が事務局を務めます。

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金融庁 令和4年資金決済法改正に係る内閣府令案等(資金決済法のうち前払式支払手段に係る部分)の公表について
▼別紙3 事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係 5 前払式支払手段発行者関係)の一部改正(案)(新旧対照表)
  • 不適切利用防止措置(Ⅱ-2-6)
    • 情報通信技術の発展に伴い、個人間で支払手段の移転を行うことが可能な形態の前払式支払手段が登場してきている。このような前払式支払手段の移転が、例えば、公序良俗を害するような不適切な取引に利用されることがないようにすることが必要と考えられる。これらを踏まえ、内閣府令第23条の3第1号及び第2号に規定される措置に関する監督に当たっては、例えば、以下の点に留意するものとする。なお、字義どおりの対応がなされていない場合であっても、当該前払式支払手段発行者の規模や特性などからみて、不適切利用防止の観点から、特段の問題がないと認められれば、不適切とするものではない。
  • 主な着眼点(Ⅱ-2-6-1)
    1. 残高譲渡型前払式支払手段を発行する場合、以下の各事項を講じているか。
      1. 防止すべき不適切な利用の類型の特定及び必要に応じた内容の見直し
      2. 1回又は1日当たりの譲渡可能な未使用残高の上限金額を不適切な利用が抑止できると考えられる水準に設定するなど、適切かつ有効な未然防止策の検討及び実施
      3. 一定以上の金額について繰り返し譲渡を受けている者を特定するなど、不適切な利用が疑われる取引を検知する体制の整備
      4. 不適切な利用が疑われる取引を行っている者に対する利用停止等の対応及び原因取引の主体や内容等についての必要な確認の実施
      5. 再発防止等の観点から、不適切な利用の類型に応じ、例えば、以下のような措置を迅速かつ適切に講じる体制の整備
        1. ウェブサイト等への不適切な利用に関する注意喚起の表示
        2. 不適切な利用に悪用されているサービス内容の見直し
    2. 内閣府令第23条の3第2号に掲げる前払式支払手段を発行する場合、以下の各事項を講じているか。
      1. 防止すべき不適切な利用の類型の特定及び必要に応じた内容の見直し
      2. 転売を禁止する約款等の策定や、サービスに係る上限金額を不適切な利用が抑止できると考えられる水準に設定するなど、適切かつ有効な未然防止策の検討及び実施
      3. 不適切な利用が疑われる取引を検知する体制の整備
      4. 不適切な利用が疑われる取引を行っている者に対する利用停止等の対応及び原因取引の主体や内容等についての必要な確認の実施
      5. 再発防止等の観点から、不適切な利用の類型に応じ、例えば、以下のような措置を迅速かつ適切に講じる体制の整備
        1. ウェブサイト等への不適切な利用に関する注意喚起の表示
        2. 販売時における販売端末、店頭に陳列するプリペイドカード等への不適切な利用に関する注意喚起の表示
        3. 不適切な利用に悪用されているサービス内容の見直し(例えば、悪用されている販売チャネルや販売券種における販売上限額の引下げ、取扱いの停止など)
  • 監督手法・対応(Ⅱ-3-3-2)
    • 検査の指摘事項に対するフォローアップや、不祥事件届出等の日常の監督事務を通じて把握された前払式支払手段発行者の外部委託に関する課題等については、上記の着眼点に基づき、原因及び改善策等について深度あるヒアリングを実施し、必要に応じて法第24条に基づき報告書を徴収することにより、前払式支払手段発行者における自主的な業務改善状況を把握することとする。
    • さらに、前払式支払手段の利用者の利益の保護の観点を含む前払式支払手段の発行の業務の健全かつ適切な運営の確保の観点から重大な問題があると認められるときには、前払式支払手段発行者に対して、法第25条に基づく業務改善命令を発出することとする。また、重大、悪質な法令違反行為が認められるときには、法第26条又は第27条に基づく業務停止命令等の発出を検討するものとする(行政処分を行う際に留意する事項はⅢ-3による。)。
    • (注)ヒアリングは、委託者である前払式支払手段発行者を通じて事実関係等を把握することを基本とするが、事案の緊急性や重大性等を踏まえ、必要に応じ、並行して、外部委託先からのヒアリングや当該外部委託先に対して、法第24条第2項に基づき報告書を徴収することを検討することとする。また、外部委託先に対してヒアリングを実施するに際しては、必要に応じ、委託者である前払式支払手段発行者の同席を求めるものとする。
  • 不適切利用防止措置(Ⅱ-2-6)
    1. 残高譲渡型前払式支払手段を発行する場合、以下の各事項を講じているか。
      • 防止すべき不適切な利用の類型の特定及び必要に応じた内容の見直し
      • 1回又は1日当たりの譲渡可能な未使用残高の上限金額を不適切な利用が抑止できると考えられる水準に設定するなど、適切かつ有効な未然防止策の検討及び実施
      • 一定以上の金額について繰り返し譲渡を受けている者を特定するなど、不適切な利用が疑われる取引を検知する体制の整備
      • 不適切な利用が疑われる取引を行っている者に対する利用停止等の対応及び原因取引の主体や内容等についての必要な確認の実施
      • 再発防止等の観点から、不適切な利用の類型に応じ、例えば、以下のような措置を迅速かつ適切に講じる体制の整備
        • ウェブサイト等への不適切な利用に関する注意喚起の表示
        • 不適切な利用に悪用されているサービス内容の見直し
    2. 内閣府令第23条の3第2号に掲げる前払式支払手段を発行する場合、以下の各事項を講じているか。
      • 防止すべき不適切な利用の類型の特定及び必要に応じた内容の見直し
      • 転売を禁止する約款等の策定や、サービスに係る上限金額を不適切な利用が抑止できると考えられる水準に設定するなど、適切かつ有効な未然防止策の検討及び実施
      • 不適切な利用が疑われる取引を検知する体制の整備
      • 不適切な利用が疑われる取引を行っている者に対する利用停止等の対応及び原因取引の主体や内容等についての必要な確認の実施
      • 再発防止等の観点から、不適切な利用の類型に応じ、例えば、以下のような措置を迅速かつ適切に講じる体制の整備
        • ウェブサイト等への不適切な利用に関する注意喚起の表示
        • 販売時における販売端末、店頭に陳列するプリペイドカード等への不適切な利用に関する注意喚起の表示
        • 不適切な利用に悪用されているサービス内容の見直し(例えば、悪用されている販売チャネルや販売券種における販売上限額の引下げ、取扱いの停止など)

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金融庁 金融審議会「ディスクロージャーワーキング・グループ」(第1回)議事次第
▼資料2 事務局説明資料
  • 2020年の新型コロナウイルス感染症拡大時、決算発表時期の到来前に適時開示を行った企業は、1割程度
    1. 取引所における対応
      • 新型コロナウイルス感染症の拡大が事業活動・経営成績に及ぼす影響について、感染防止を優先したうえで、積極的かつ速やかな開示を要請(2020年2月10日)
      • 新型コロナウイルス感染症に係るリスク情報の早期開示を要請(2020年3月18日)
    2. 開示状況
      • 新型コロナウイルス感染症の影響について、決算発表時期(※3月期決算会社の通期決算及び12月期決算会社の第1四半期決算。おおむね4月下旬~5月中旬)の到来前に、適時開示を行った企業は、全体の1割程度
      • その後の決算発表時期(2020年4月下旬~5月)においては、足元の影響の有無や内容について記述的に説明する事例が増加したものの、リスク情報として開示した事例は1割程度にとどまったほか、3月期決算会社の半数以上が業績予想の開示を見送り(例年は、通期決算の発表時に9割以上の企業が業績予想を開示)
      • 3月期決算会社の第1四半期決算(2020年7月下旬~8月)においては、半数以上の会社が前年同四半期比で30%以上の減益となった旨を開示(多くの会社で相当の業績インパクトが発生)
  • ロシア・ウクライナ情勢について、事業活動や経営成績に及ぼす影響やリスクの説明に関する積極的な開示が要請されている
    1. 取引所における対応
      • ロシア・ウクライナ情勢が事業活動・経営成績に及ぼす影響やリスクの丁寧な説明を要請(2022年3月9日、17日)
      • ロシア・ウクライナ情勢の影響に関する開示事例を提供(2022年3月17日、6月3日)
    2. 開示状況
      • 現在のロシア・ウクライナ情勢を踏まえ、欧米の企業では影響の有無やリスクへの対応等に関する積極的な情報開示が行われはじめているが、日本企業の開示例は少数(2022年3月時点)
      • 海外における開示例
        • Deutsche Bank(ニューヨーク・フランクフルト上場)「Deutsche Bank reports very limited Russia exposure」(2022年3月9日):リスク軽減の取組みや責任者による現状認識、ロシア・ウクライナ向け貸付金残高・比率等について開示
        • British American Tobacco(ニューヨーク・ロンドン上場)「Russia Business Update and Revised Guidance」(2022年3月11日):ロシアでの事業継続断念、ロシア・ウクライナの収益割合、業績見通しの修正について開示
  • 日本企業の中にも、ロシア・ウクライナ情勢の影響について開示している事例が見られる(株式会社日立製作所(2022年3月10日公表))
    • ウクライナには、日立グループのGlobalLogic社(米国本社)のエンジニアリング拠点がありますが、同拠点の従業員および家族は、事業継続計画に基づき、安全を最優先としてウクライナの安全な場所や他国への避難を進めています。また、従業員の移動中はサービスが一部滞ることもありましたが、徐々に顧客とのプロジェクトを再開しており、通常のオペレーションを取り戻しつつあります。ソフトウェアエンジニアリングサービス事業の性質上、従業員はパンデミックが生じた際の対応と同様、遠隔地から業務を遂行することができ、現在、同社のオペレーションに大きな影響は生じていません。
    • また、ロシアにおける事業については、日立グループは当面の間、ロシアへの輸出およびロシアにおける製造拠点の稼働(市民生活に欠かせない電力設備を除く)を順次停止していくこととしました。
    • なお、日立グループのロシア向け売上収益は、2022年3月期連結売上収益見通し10兆円に対して約0.5%で、その過半が建設機械事業です。また、GlobalLogic社のウクライナにおける開発拠点が担う売上収益は、2022年3月期連結売上収益見通しの約0.3%です。
    • 現時点で、ウクライナおよびロシアの情勢変化による当社の2022年3月期の業績への大きな影響はない見通しです。当社では、すでに立ち上げている対策本部を中心に、引き続き状況を注視した上で適切な対応を行っていきます。
    • 今後の情勢の変化に伴い、当社業績に大きな影響が見込まれる場合は、速やかにお知らせします。
  • 日本では四半期決算短信においても、比較可能性が高い形で情報提供が行われている
  • 2016年ディスクロージャーWGでは、四半期決算短信について、速報としての性格に比した作成・公表の事務負担や四半期報告書の記載内容との重複に係る指摘を踏まえ、速報性の観点から、整理・合理化を提言。取引所は、上記提言等を踏まえ、四半期決算短信について、以下の見直しを実施(2017年4月から適用)。見直し後も、四半期連結財務諸表及び主な注記の記載を要請
    1. 主要な経営指標の様式(サマリー情報)義務→要請
    2. 四半期連結財務諸表及び主な注記 要請→要請だが、後日開示することも可能(投資判断を誤らせるおそれがない場合)
    3. 投資判断に有用な追加情報(経営成績に関する定性的な記載等)積極的な記載を要請→要請を取りやめ
  • 四半期決算短信の内容は、四半期報告書の記載事項と比較し、「事業等のリスク」、「経営上の重要な契約等」、「研究開発活動の状況」に重要な変更があった場合の記載などが求められていない。これらの情報は、臨時報告書や適時開示においても、記載が求められていない
  • 四半期決算短信(第1・第3四半期)では、四半期報告書で開示される財務情報のうち、例えば、セグメント情報、キャッシュフローの情報(減価償却費等)などの注記が要請されていない
  • 「四半期財務諸表に関する会計基準」(ASBJが策定)や「四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(内閣府令)等では、四半期財務諸表の作成に係る会計処理や本表(B/S,P/L等)の作成方法、注記の記載事項等が定められている
  • 米国において四半期財務諸表に四半期レビューが導入されていることを踏まえ、我が国においても、2006年の金融商品取引法による四半期報告制度の導入の後、2007年に、「四半期財務諸表に関する会計基準」とともに「四半期レビュー基準」を設定することで、四半期レビュー制度を導入。「四半期レビュー基準」は、国際的なレビュー基準との整合性が図られている
  • 米国では、法定開示で四半期報告書と四半期レビューが義務付けられている。ドイツでは、四半期開示は取引所規則で義務付けられているものの、四半期レビューは任意となっている(なお、四半期開示が任意となっている英国、フランスでは、四半期レビューは求められていない)
  • 半数以上の上場企業において、四半期決算短信の開示から四半期報告書の提出までの日数が5日以内となっており、両書類の開示のタイミングは近接。ただし、四半期決算短信を比較的早期(決算期末後30日以内)に開示した企業においても、四半期報告書の提出までは一定の日数がかかっている企業が多い
    • 四半期レビューは期末監査よりも省略された手続であるが、上場会社は毎四半期末日後45日以内に四半期報告書を提出する義務があるため、それまでに四半期レビューを終わらせる必要。
    • 3月決算会社は第1四半期が6月末に終了、多くの企業で四半期決算処理が7月中旬に終了、7月中旬から8月上旬まで第1四半期レビュー手続が行われている。
    • 同様に、多くの企業で第2四半期レビューは10月中旬~11月上旬頃、第3四半期レビューは1月中旬~2月上旬頃に手続が行われている。
  • 四半期決算短信の虚偽記載の責任については、取引所規則の制裁措置が課されており、法定開示書類の虚偽記載の責任については、金融商品取引法の罰則が課されている
  • 課徴金納付命令勧告の対象となった開示書類の虚偽記載は、1年以上にまたがる事例が多数であるが、第1・第3四半期のみを対象とする事例も存在(四半期報告制度導入のきっかけの一つとなった四半期決算短信の虚偽記載事案は、第3四半期の1四半期会計期間に係る虚偽記載であった)取引所において、上場企業への審査の結果、複数のエンフォースメントを実施
    1. 虚偽記載に係る課徴金納付命令勧告の対象書類と件数(2016年7月1日から2022年6月30日までを対象
      • 第1・第3四半期の四半期報告書のみを対象とした件数 1件(1四半期会計期間に係る虚偽記載に対して課徴金納付命令勧告)
      • 有価証券報告書や複数年度・第2四半期の四半期報告書を含めた件数 39件
    2. 決算短信の不適正開示(注1)に係る取引所のエンフォースメントの状況(2018年1月1日~2022年8月31日までを対象)
      • 特設注意市場銘柄の指定 11件(うち1件は、特設注意市場銘柄指定後、内部管理体制が改善されなかったため、上場廃止)
      • 改善報告書及び改善状況報告書の提出 31件
      • 公表措置 29件
      • 上場契約違約金 10件
        • ※上記措置を併用して実施することがあり、件数は重複を含む
  • 有価証券報告書を提出する非上場企業(資金調達のために過去に有価証券届出書を提出した企業等)は、金融商品取引法により中間監査を受けた半期報告書の提出が求められている。上場企業について、法令上の四半期開示義務(第1・第3四半期)を廃止に伴い、第2四半期(半期報告書)の開示のあり方(開示内容、レビュー、中間監査)について検討が必要
  • 半期報告書の財務情報は、有価証券報告書の財務情報に近い内容となっており、第2四半期報告書の財務情報に加え、単体財務諸表やリース取引の注記等が追加されている
  • 四半期レビュー基準は国際的な監査基準との整合性が図られており、四半期レビュー手続は、中間監査や年度監査と比較して、簡素化された手続きとなっている。中間監査は、日本独特の監査制度となっている
  • 欧州(英、仏、独)では半期の期中報告が求められており、レビューについては、制度上の要否にばらつきがある中で多くの企業が実施。なお、虚偽に対するエンフォースメント手段も確保
  • ご議論いただきたい事項
    1. 四半期決算短信の義務付けの有無
      • 上場企業に、四半期決算短信の作成・提出を一律に義務付けるか、あるいは、任意とする(義務付けを廃止する)か。
      • 例えば、積極的な適時開示により投資家に充実した情報が提供される環境が確立できれば、必ずしも一律に四半期決算短信を求める必要はないとの考え方もあるが(ディスクロージャーWG報告(2022年6月13日)28ページ)、これについてどう考えるか。
      • その他、義務付けの有無を検討するに当たって考慮すべきことはあるか。
    2. 適時開示の充実
      • 投資家の投資判断上、よりタイムリーに企業の状況変化に関する情報が企業から開示されることが重要であるところ、適時開示の充実に向けて、どのような取組みが考えられるか。例えば、好事例の公表など取引所の取組みによる開示実務の促進や、エンフォースメントについて、どう考えるか。
      • 投資家が真に必要とする情報を企業が積極的かつタイムリーに開示する姿勢を促していく観点から、現行の適時開示制度は、基本的にインサイダー取引規制に倣った事項が定められ、軽微基準もあり、細則主義的となっている点で課題があるとの意見があるが、これについてどう考えるか
    3. 四半期決算短信の開示内容
      • 四半期決算短信では、具体的にどのような非財務・財務情報の開示が必要か。特に、現行の四半期報告書に含まれていて四半期決算短信には含まれていない情報の開示について、どう考えるか。
      • 例えば、現行の四半期報告書の記載事項のうち四半期決算短信に含まれていないものを、(四半期決算短信以外の)適時開示、あるいは臨時報告書の記載事項とすることについて、どう考えるか。
    4. 四半期決算短信に対する監査人によるレビューの有無
      • 四半期決算短信に対する監査人によるレビューについては、情報の信頼性の確保や企業負担の観点から、義務付けをどう考えるか。
      • 仮にレビューを一律義務付けない場合、企業の判断でレビューを任意で受けることができるようにすることについて、どう考えるか。また、会計不正が起こった場合や企業の内部統制の不備が判明した場合について、どう考えるか。
      • 仮に、任意の場合も含めレビューを付ける場合、四半期決算短信の提出時期に遅れが生じる可能性があるが、どう考えるか。
    5. 四半期決算短信の虚偽記載に対するエンフォースメント
      • 四半期決算短信に対するエンフォースメントとして、現在は取引所による枠組みがあるが、今後のあり方について、どう考えるか。
      • 四半期報告書の廃止に伴い、四半期開示の虚偽記載に対する刑事罰・課徴金によるエンフォースメントが無くなることについて、どう考えるか(有価証券報告書・半期報告書・臨時報告書に対する刑事罰・課徴金は存置)。
    6. 半期報告書・中間監査のあり方
      • 四半期報告書の廃止に伴い、上場企業の半期報告書の記載内容をどう考えるか。また、上場企業が半期報告書を提出することになることを踏まえて、半期報告書の提出時期をどう考えるか。
      • 関連して、非上場企業の半期報告書の記載内容、提出時期についてどう考えるか。
      • 半期報告書に対する保証について、現在はレビューと異なる中間監査が行われているが、上場企業が半期報告書を提出することを踏まえて、今後の保証のあり方についてどう考えるか。
    7. その他
      • 上記のほか、四半期開示の見直しにより、どのような事項を検討すべきか(四半期会計基準、四半期レビュー基準等)

~NEW~
金融庁 「デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会」(第7回)議事次第
▼資料1 事務局資料
  • 社会経済全体のデジタル化が進む中、ブロックチェーン技術の活用を含め、金融のデジタル化が加速。こうした中、民間のイノベーションを促進しつつ、あわせて、利用者保護などを適切に確保する観点から、送金手段や証券商品などのデジタル化への対応のあり方等を検討する。
  • 経済財政運営と改革の基本方針2022 新しい資本主義へ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~〔令和4年6月7日閣議決定〕(抄) 2.社会課題の解決に向けた取組(3)多極化・地域活性化の推進(多極化された仮想空間へ)
    • より分散化され、信頼性を確保したインターネットの推進や、ブロックチェーン(注1)上でのデジタル資産の普及・拡大など、ユーザーが自らデータの管理や活用を行うことで、新しい価値を創出する動きが広がっており、こうした分散型のデジタル社会の実現に向けて、必要な環境整備を図る。
    • そのため、トラステッド・ウェブ(Trusted Web)(注2)の実現に向けた機能の詳細化や国際標準化への取組を進める。また、ブロックチェーン技術を基盤とするNFT(注3)やDAO(注4)の利用等のWeb3.0(注5)の推進に向けた環境整備の検討を進める。さらに、メタバース(注6)も含めたコンテンツの利用拡大に向け、2023年通常国会での関連法案の提出を図る。Fintechの推進のため、セキュリティトークン(デジタル証券)での資金調達に関する制度整備、暗号資産について利用者保護に配慮した審査基準の緩和、決済手段としての経済機能に関する解釈指針の作成などを行う(注7)。
    • (注1)分散型台帳とも呼ばれ、特定の帳簿管理者を置かずに、参加者が同じ帳簿を共有しながら資産や権利の移転などを記録していく情報技術。
    • (注2)特定のサービスに依存せずに、個人・法人によるデータのコントロールを強化する仕組み。やり取りするデータや相手方を検証できる仕組み等の新たな信頼の枠組みをインターネット上に付加するもの。
    • (注3)Non-Fungible Token(非代替性トークン)の略称。「偽造・改ざん不能のデジタルデータ」であり、ブロックチェーン上で、デジタルデータに唯一の性質を付与して真贋性を担保する機能や、取引履歴を追跡できる機能をもつもの。
    • (注4)Decentralized Autonomous Organization(分散型自律組織)の略称。中央集権的な存在に支配されることなく、誰でも参加可能な組織であり、取引が自動的にブロックチェーン上に記録されるため、透明性と公平性に富んでいるとされる。
    • (注5)次世代インターネットとして注目される概念。巨大なプラットフォーマーの支配を脱し、分散化されて個と個がつながった世界。電子メールとウェブサイトを中心としたWeb1.0、スマートフォンとSNSに特徴付けられるWeb2.0に続くもの。
    • (注6)コンピューターやコンピュータネットワークの中に構築された、現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービス。
    • (注7)ステーブルコインに関する制度整備等の安定的かつ効率的な資金決済制度の構築を含む。
  • 新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画~人・技術・スタートアップへの投資の実現~〔令和4年6月7日閣議決定〕(抄)Ⅴ.経済社会の多極集中化 2.一極集中管理の仮想空間から多極化された仮想空間へ
    • 様々な社会活動のデジタル化が進む一方、特定のプラットフォームによるデータの囲い込みや勝者総取りによる富の偏在、データの取扱いに対する不安など、結果としてデジタル空間が中央集権型となっていることに伴う問題が顕在化してきている。
    • こうした中、より分散化され、信頼性を確保したインターネットの推進や、ブロックチェーン上でのデジタル資産の普及・拡大等、ユーザーが自らデータの管理や活用を行うことで、新しい価値を創出する動きが広がっており、こうした分散型のデジタル社会の実現に向けて、必要な環境整備を図る。
      1. (略)
      2. ブロックチェーン技術を基盤とするNFT(非代替性トークン)の利用等のWeb3.0の推進に向けた環境整備
        • ブロックチェーン技術を基盤とするNFT(非代替性トークン)やDAO(分散型自律組織)等のイノベーションが到来している。ブロックチェーン技術は、自立したユーザーが直接相互につながるなど仮想空間上の多極化を通じ、従来のインターネットの在り方を変え、さらに社会変革につながる可能性を秘めている。Web3.0の推進に向けた環境整備について、検討を進める。
      3. メタバースも含めたコンテンツの利用拡大
        • デジタル化、ネットワーク化を成長の機会とすべく、メタバースも含めたコンテンツの利用に関して、膨大で多種多様な著作物の利用許諾について、簡素で一元的な権利処理を可能とする措置を検討し、来年の通常国会に関連法案の提出を図る。
        • コンテンツ産業等の高度化を図る。
      4. Fintechの推進
        • 事業者のセキュリティトークン(トークンという形でデジタル化された証券・デジタル証券)での資金調達機会を拡大させ、個人投資家を含めた幅広い投資家層に投資機会を提供し資産形成を促す。現在、セキュリティトークンのセカンダリー取引は、証券会社との店頭取引に限られているが、私設取引システムにおいてもセキュリティトークンを取り扱うことができるよう、速やかに制度整備を行う。
        • 暗号資産交換業者が取り扱う暗号資産を新たに追加する際、認定自主規制団体の事前審査に長期間を要している。利用者保護に配慮しつつ、審査基準の緩和を行う。
        • ブロックチェーン上で発行されるデジタルなアイテムやコンテンツ等のうち、同種のものが複数存在する場合、それが暗号資産に該当するかが不明確である。決済手段としての経済機能を有するか否か等を念頭に、解釈指針を示す。
  • フォローアップ〔令和4年6月7日閣議決定〕(抄)Ⅳ.個別分野の取組 4.金融市場の整備(金融DXの推進)
    • 利用者保護やマネー・ロンダリング・テロ資金供与・拡散金融対策(マネロン等対策)を図りつつ、金融イノベーションを促進するため、早期にステーブルコインに関する制度整備を行うとともに、ブロックチェーン技術に関する国際連携や共同研究などを行う。
  • 2022事務年度 金融行政方針〔令和4年8月31日公表〕(抄) Ⅱ.社会課題解決による新たな成長が国民に還元される金融システムを構築する 3.デジタル社会の実現
    • スマートフォンやAPI、人工知能(AI)等の新たな技術を活用した金融サービスは、決済分野をはじめ、国民生活のインフラとして重要な役割を果たしつつあり、社会のデジタル化とともにさらなる発展が期待される。こうした動きを一層推進すべく、金融庁内でイノベーション推進の司令塔機能を担う部署とフィンテック事業者のモニタリングを担う部署の連携を強化するため両者を一体的に運用する体制に改組した。この体制の下、新たなサービスが利用者の保護やシステムの安全性を確保しつつ特色ある機能を発揮し、経済成長に資する形で持続的に発展するよう、事業者等の支援を一層強化していく。
    • また、様々なベンチャー企業や金融機関、事業会社、業界団体と密に意見交換を行い、新たな金融サービスが利用者の保護やシステムの安全性を確保しつつ発展していくために、金融庁として取り組むべき課題の特定とその解決に努めていく。
    • Web3.0 等の推進に向けたデジタルマネーや暗号資産等に係る取組み
      • 昨今、Web3.0やメタバースなどの、インターネットのさらなる発展に向けた動きが世界で進展している。我が国においてもこうした動きを推進すべく、金融庁として金融面から次のような取組みを行う。まずは、2022年6月の改正資金決済法の成立を受け、いわゆるステーブルコインに関する制度を着実に施行・運用する。また、暗号資産交換業者が取り扱う暗号資産の自主規制団体による事前審査の合理化や、ブロックチェーン上で発行されるアイテムやコンテンツ等の暗号資産該当性に関する解釈の明確化を進める。くわえて、暗号資産(いわゆるガバナンストークンを含む)のうち発行体保有分の課税に関する課題への対応や、信託銀行による暗号資産の信託の受託(カストディ業務)を可能とする制度整備を行う。さらに、証券トークンのPTSにおける取引に関する環境整備や、分散型金融等に関する継続的な検討、最新の技術動向等の把握、世界に向けた対外発信の強化にも取り組む。
      • また、世界的に暗号資産市場における混乱が広がっていることを踏まえ、世界に先駆けて暗号資産等に係る制度整備・モニタリング等に取り組んできた経験を活かし、金融庁として暗号資産等に係る国際的な政策対応に貢献していく。
      • 中央銀行デジタル通貨(CBDC)については、日本銀行は、2022年3月に基本機能に関する概念実証を完了し、同年4月から周辺機能に関する概念実証のフェーズに移行しているが、これらの進捗を踏まえつつ、金融庁としても財務省とも連携し、金融機関に与える影響等の観点から、この検討に貢献していく。
  • 新たな金融サービスの育成・普及に向けた金融庁の取組み
    • 新たな技術を活用した金融サービスは、送金・決済等の分野において国民的インフラとして利活用が進展
    • 安全でより使いやすく付加価値の高いサービスの提供、世界も視野に入れた産業としての成長を、一層積極的に支援
    • このため、イノベーション推進部署をモニタリング部署と統合して一体運用する組織改編を実施。制度部局と連携し、環境整備、事業者支援、調査・研究と多角的な取組を通じ、Web3.0等における最先端のイノベーションの実現を目指す
      1. 事業者支援(スタートアップ、金融機関、事業会社等)
        • FinTechサポートデスク
        • FinTech実証実験ハブ
        • 法令照会対応(グレーゾーン解消制度等)
        • 日系フィンテック事業者と海外VC等との連携強化支援(海外展開支援)
        • 内外フィンテック事業者と国内金融機関等との連携強化支援
        • 金融機関システム・フロントランナー・サポートデスク
      2. 調査・研究(技術動向、リスク分析、Regtech/Suptech等)
        • デジタル・分散型金融への対応のあり方等に関する研究会
        • 調査研究プロジェクト(ブロックチェーン国際共同研究プロジェクト等)
        • 海外ネットワークの構築・活用
        • 関係省庁・自治体等との連携(デジタル庁、経産省等)
        • 国際機関等との連携・協力(FSB, FATF, OECD等)
      3. 環境整備(法令・ガイドライン・税制等)
        • サービス利用者の安全性・適切なAML/CFT・金融システムの安定の確保
        • Web3.0等のイノベーションを金融面から支援
          • ステーブルコイン・証券トークン
          • 暗号資産の事前審査の合理化
          • トークンの暗号資産該当性に関する解釈の明確化
          • 暗号資産のうち発行体保有分の課税に関する課題への対応
          • 信託銀行による暗号資産カストディのための制度整備
        • 埋込型金融等の発展に向けた検討
          • 金融サービス仲介法制の活用も促進
        • 決済インフラの高度化(資金移動業者の全銀システムへの参加資格拡大、多頻度小口決済等)
        • 公平な規制環境の実現に向けた国際的な働きかけ
      4. ステークホルダーとの対話(ビジネス、エンジニア、アカデミア等)
  • Web3.0に関する発言
    Web3.0については、ユーザーが自分のデータやアイデンティティを管理できる、価値が1つの企業に独占されないといったメリットがあるとの指摘がある一方で、実際は中央集権的であるとの指摘や投機的金融要素と切り離せないといった指摘もある。

    1. Gavin Wood(イーサリアム共同創設者 、Polkadot創設者、Web3造語、Web3Foundation創設者)
      • Web3.0又はポストスノーデンwebと呼ばれる可能性があるものは、既存のものとは関係者相互の関係が根本的に異なる。…要するに、政府や組織は合理的に信頼できないため、事前の過程を数学的に強制するようにシステムを設計する。…Web3.0において、全ての取引は、匿名で安全に行われ、多くのサービスはトラストレスに行われうる。
    2. Web3 Foundation(Gavin Woodが創設)
      • 我々の使命は、分散型のウェブソフトウェアプロトコルのための最先端のアプリケーションを育成すること。我々のパッションは、ユーザーが自分のデータ、アイデンティティをコントロールできる分散型で公正なインターネットであるWeb3.0を提供すること。
    3. Chris Dixon(ベンチャーキャピタルの暗号資産ファンドAndreessen Horowitz(a16z)のゼネラルパートナー)
      • Web2の価値のほとんどは、Google、Apple、Amazon、Facebook等の一握りの企業にもたらされた。…Web3では、所有とコントロールは分散している。ユーザーと制作者は、トークンを所有することで、インターネットサービスの一部分を所有することができる。トークンは、ネットワークの成長とトークンの価値向上という共通の目標に向かって、参加者が互いに協力するよう促す。これにより、価値が1つの企業によって蓄積され、その企業が自社のユーザー等と戦うこととなる中央集権型のネットワークの問題が解決される。
    4. Vitalik Buterin(イーサリアム共同創設者)
      • 現在、Web3のエコシステムで起きていることは、多くがDeFiなど金融に関することであり、匿名な口座が存在するだけで、人間のアイデンティティを表現できないため、結局のところは中央集権的な構造に根本的に依存している。完全な分散型社会を実現するためには、Soulbound Tokenと呼ばれる、譲渡不可能なWeb3固有のアイデンティティを新たに作る必要がある。
    5. Elon Musk(テスラ共同創業者)
      • 誰かWeb3.0を見たことがあるか。私は見つけられない。(←Jack Dorsey氏のリプライaとzの間のどこか。)
    6. Jack Dorsey(Twitter共同創業者、決済企業Block(旧スクエア)CEO)
      • 「Web3.0」を所有しているのはあなたではない。ベンチャー・キャピタルやLPだ。そのインセンティブから逃れることはできない。結局のところ、Web3は、異なるレッテルが貼られた中央集権的な組織に過ぎない。何に首を突っ込んでいるのか知っていた方がいい。
    7. Molly White(ソフトウェアエンジニア、暗号資産関係の不正行為をまとめたウェブサイト「 Web3 Is Going Just Great」の運営者)
      • Web3はマーケティング用語。単にブロックチェーンと呼んでいるものの新しいブランド名。…通常、仮想通貨とweb3の文脈で分散化を議論する人は、技術的な分散化に言及しているが、それは権力を分散化することと同じではない。多くの場合、実際には非常に集中化されており、VCや巨大なテクノロジー企業の多くが、このweb3でも権力を保持しようとしている。また、web3の技術を投機的な金融要素から切り離すことは困難。
    8. Jemima Kelly(Financial timesコラムニスト)
      • 多くの誇大宣伝された概念と同様に、非常に漠然とした用語であり、Web3について議論することさえ困難。…Web3の最も不誠実で有害な側面は、それが本当に分散化されるという嘘。Web3はインターネットを公平にしたり利益の独占を受けにくくしたりすることではなく、実際には正反対。ウェブ上に金融の新たなレイヤーを作るもの。

~NEW~
警察庁 警察庁及び金融庁のロゴを使用したフィッシングサイトへの注意喚起について
  • 警察庁及び金融庁のロゴを使用したフィッシングサイトを認知しました。
  • 金融庁をかたったメール(フィッシングメール)から、当該サイトに誘導し、個人情報等を入力させるものです。
  • このような不審なサイトが表示された場合は、不用意に個人情報やクレジットカード番号等を入力したりせず、警察庁のウェブサイト「フィッシング110番」から各都道府県警察のフィッシング専用窓口に通報をお願いします。
  • なお、金融庁のウェブサイトにおいても注意喚起を実施しておりますので、併せて御参照ください。
▼フィッシング110番
▼金融庁のウェブサイト「当庁を騙った電子メールにご注意ください」

~NEW~
警察庁 令和4年8月の特殊詐欺認知・検挙状況等について
  • 令和4年1月~8月における特殊詐欺全体の認知件数は10,500件(前年同期9,374件、前年同期比+12.0%)、被害総額は211.7憶円(179.6億円、+17.9%)、検挙件数は4,011件(4,034件、▲0.6%)、検挙人員は1,468人(1,460人、+0.5%)
  • オレオレ詐欺の認知件数は2,435件(1,938件、+25.6%)、被害総額は71.8憶円(55.4憶円、+29.6%)、検挙件数は1,066件(862件、+23.7%)、検挙人員は587人(464人、+26.5%)
  • 預貯金詐欺の認知件数は1,427件(1,706件、▲16.4%)、被害総額は16.5憶円(22.1憶円、▲25.7%)、検挙件数は859件(1,422件、▲39.6%)、検挙人員は323人(473人、▲31.7%)
  • 架空料金請求詐欺の認知件数は1,680件(1,361件、+23.4%)、被害総額は58.0憶円(42.4憶円、▲+36.7%)、検挙件数は119件(156件、▲23.7%)、検挙人員は80人(79人、+1.3%)
  • 還付金詐欺の認知件数は2,812件(2,547件、+10.4%)、被害総額は32.9憶円(28.8憶円、+14.3%)、検挙件数は565件(337件、+67.7%)、検挙人員は101人(66人、+53.0%)
  • 融資保証金詐欺の認知件数は92件(113件、▲18.6%)、被害総額は1.6憶円(1.9憶円、▲17.1%)、検挙件数は24件(13件、+84.6%)、検挙人員は22人(10人、+120.0%)
  • 金融商品詐欺の認知件数は17件(23件、▲26.1%)、被害総額は1.4憶円(2.1憶円、▲30.6%)、検挙件数は5件(7件、▲28.6%)、検挙人員は10人(13人、▲23.1%)
  • ギャンブル詐欺の認知件数は31件(44件、▲29.5%)、被害総額は2.2憶円(1.4憶円+61.2%)、検挙件数は11件(3件、+266.7%)、検挙人員は8人(3人、+166.7%)
  • キャッシュカード詐欺盗の認知件数は1,981件(1,634件、+21.2%)、被害総額は27.0憶円(25.0憶円、+8.2%)、検挙件数は1,357件(1,228件、+10.5%)、検挙人員は326人(350人、▲6.9%)
  • 口座開設詐欺の検挙件数は459件(447件、+2.7%)、検挙人員は251人(272人、▲7.7%)、盗品等譲受け等の検挙件数は11件(0件)、検挙人員は11人(0人)、犯罪収益移転防止法違反の検挙件数は1,851件(1,471件、+25.8%)、検挙人員は1,473人(1,179人、+24.9%)、携帯電話契約詐欺の検挙件数は62件(110件、▲43.6%)、検挙人員は63人(104人、▲39.4%)、携帯電話不正利用防止法違反の検挙件数は7件(15件、▲53.3%)、検挙人員は4人(12人、▲66.7%)、組織的犯罪処罰法違反の検挙件数は78件(80件、▲2.5%)、検挙人員は14人(16人、▲12.5%)
  • 被害者の年齢・性別構成について、特殊詐欺全体では60歳以上91.9%、70歳以上74.2%、男性(26.2%):女性(73.8%)、オレオレ詐欺では60歳以上98.5%、70歳以上96.4%、男性(19.7%):女性(80.3%、融資保証金詐欺では60歳以上17.9%、70歳以上5.1%、男性(83.3%):女性(16.7%)、高齢被害者(65歳以上)の割合について、特殊詐欺全体 87.2%(男性23.4%、女性76.6%)、オレオレ詐欺 98.1%(19.5%、80.5%)、預貯金詐欺 98.7%(10.2%、89.8%)、架空料金請求詐欺 52.7%(51.9%、48.1%)、還付金詐欺 87.7%(31.7%、68.3%)、融資保証金詐欺 12.8%(90.0%、10.0%)、金融商品詐欺 29.4%(60.0%、40.0%)、ギャンブル詐欺 54.8%(70.6%、29.4%)、交際あっせん詐欺 0.0%、その他の特殊詐欺 30.0%(100.0%、0.0%)、キャッシュカード詐欺盗 98.7%(13.7%、86.3%)

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首相官邸 農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議(第16回)
▼資料 農林水産物・食品の輸出の状況と課題について
  • 2022年の農林水産物・食品の輸出額は、円安の影響や欧米を中心に外食需要が回復し、小売店向けやEC販売等の新たな販路への販売が堅調だったことにより、過去最高だった昨年よりも総額が伸びている。
  • これまで、関係閣僚会議の場で輸出促進の状況をフォローアップしながら、輸出拡大実行戦略の改訂や関係法令の改正を実施。
    1. 輸出促進法等関係
      1. 輸出促進法等の改正
        • 令和3年12月の関係閣僚会議で決定された「農林水産物・食品の輸出拡大実行戦略」の改訂を受け、品目団体の認定制度の創設、新たな制度資金・税制特例の創設、有機JAS制度の改善を主な内容とする輸出促進法等の一部を改正する法律が第208回国会で成立。令和4年10月1日施行。
      2. 省庁間の縦割りを排除し、実行計画(工程表)等に基づき推進(2019年5月~2022年9月)
        • 放射性物質輸入規制が12か国で撤廃。
        • 米国向け牛肉取扱認定施設 10施設⇒15施設
        • EU向け牛肉取扱認定施設 4施設⇒11施設
        • 米国向け水産物取扱認定施設 418施設⇒555施設
        • EU向け水産物取扱認定施設 63施設⇒104施設
        • EU向け産地魚市場 1施設⇒3施設
    2. 輸出拡大に向けた国内外の体制整備
      1. 輸出支援プラットフォームの立ち上げ状況
        • 米国(NY及びLA)、EU(フランス)、タイ、シンガポール、ベトナム及び香港の6か国・地域7都市で立上げ。
      2. GFP(農林水産物・食品輸出プロジェクト)
        • 会員数が6,000を超え、GFP参画後に輸出を大きく伸ばした優良事例も多数出現。
      3. 知的財産権の保護・活用
        • 育成者権管理機関の設立に向けた有識者検討会を開催し、中間論点整理を公表。
  • 輸出事業者からは、(1)円安により、現地価格は割安になり競争力が向上、(2)現地の物価高も相まって国内向けと比べ輸出価格の値上げをしやすい等の声。円安により日本の農産物等の価格競争力が増すとともに、円ベースでの売上げ高が増えるという2重の効果。
  • 輸出関係事業者の声(円安の恩恵)
    • 円安のため20-25%ほど相手国にとって相対的に得となっており、決算も順調。(水産業界)
    • 原料価格が高騰しているが、現地の物価高や為替の影響で、商品を値上げしても現地では負担感が少なく、調達コスト増を吸収できている。(大手食品メーカー)
    • 米国では、円安や現地産米の作付面積の減少も手伝って、日本産米との価格差は縮小傾向。(現地関係者)
    • 米国は為替の影響で数量も伸びているが、ドル建て決裁のため、金額的には円安でさらに高くなっている。(大手酒造メーカー)
  • 円安による外需の拡大を最大限に活用し、2025年2兆円の目標を前倒しで達成できるよう、改正輸出促進法等の施行を契機に、オールジャパンで輸出に取組む体制を強力に推進。
    1. 品目団体の認定
      • 10月1日に施行された改正輸出促進法等の下、新たに制度化した農林水産物・食品輸出促進団体(品目団体)を中核に、オールジャパンでのプロモーションや規格の統一などに取り組み、輸出を加速化
      • 品目団体は年内に15品目の認定を目指す
        1. 既申請品目(3)
          • 製材、合板、菓子※認定要件を満たせば、10月中に認定
        2. 年内認定を目指す品目(12)
          • 果樹(りんご、ぶどう、もも、かんきつ、かき・かき加工品)、野菜(いちご、かんしょ・かんしょ加工品)、切り花、コメ・パックご飯・米粉及び米粉製品、真珠、清酒(日本酒)、本格焼酎・泡盛
    2. 輸出産地の育成
      • 円安等による輸出が拡大する一方、輸出向けの産品不足が広がる懸念。輸出向けの生産を行う輸出産地を育成・展開する必要。(輸出先国の規制により国内向けの産品をそのまま輸出できない場合が多い)
    3. 海外における支援体制
      • 輸出先国において日本の食品販売を支援する輸出支援プラットフォームの活動を推進し、現地発の情報を輸出産地に届け、マーケットインへの転換を促すとともに、地方自治体のプロモーションがオールジャパンでの取組の一環として効果的に発信されるよう連携等を促す必要。
    4. 知的財産権の保護・活用
      • 日本の優良な品種は、海外でも高く評価されているが、海外への無断流出が問題化。
      • 育成者権管理機関によって、国内農業の振興や輸出戦略と整合する形で育成者権の保護・活用を図る仕組みを構築する必要。

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首相官邸 北朝鮮によるミサイル発射事案に係る関連情報について(令和4年10月4日)
  1. 北朝鮮は本日7時22分頃、北朝鮮内陸部から、1発の弾道ミサイルを、東方向に発射した。詳細については現在分析中であるが、当該弾道ミサイルは、最高高度約1,000km程度で、約4,600km程度飛翔し、7時28分頃から7時29分頃にかけて、青森県上空を通過した後、7時44分頃、日本の東約3,200kmの我が国排他的経済水域(EEZ)外に落下したものと推定される。
  2. ミサイルの発射情報と通過情報についてJアラート等により伝達するとともに、付近を航行する航空機や船舶への情報提供を行ったところ、現時点において被害報告等の情報は確認されていない。
  3. 総理には、本件について直ちに報告を行い、
    1. 情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと
    2. 航空機、船舶等の安全確認を徹底すること
    3. 不測の事態に備え、万全の態勢をとること
      の3点について指示があった。また、上空通過後には、我が国上空を通過させる形での弾道ミサイル発射は、我が国の国民の生命、財産に重大な影響を及ぼし得る行為であることを踏まえ、

      1. ミサイルが通過したと判断される地域に重点を置き、落下物等による被害がないか、速やかに確認すること
      2. 北朝鮮の今後の動向を含め、引き続き、情報収集・分析を徹底すること
      3. 米国や韓国等、関係諸国と連携し、引き続き、必要な対応を適時適切に行うことと
        の指示があった。
  4. また、政府においては、官邸危機管理センターに設置している「北朝鮮情勢に関する官邸対策室」において、関係省庁からの情報を集約するとともに、緊急参集チームを招集し、対応について協議を行った。また、本日午前8時45分頃から国家安全保障会議を開催し、情報の集約及び対応について協議を行った。
  5. これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものであり、このような弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反するものである。また、事前の通報なくして、かつ、我が国上空を通過する形で弾道ミサイルを発射することは、航空機や船舶はもとより、上空を弾道ミサイルが通過したと判断される地域の住民の安全確保の観点からも極めて問題のある行為である。このような北朝鮮の行為は、関連国連安保理決議及び日朝平壌宣言への違反であり、我が国としては、北朝鮮に対して厳重に抗議し、最も強い表現で非難した。
  6. 国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き、情報の収集・分析及び警戒監視に全力を挙げ、今後追加して公表すべき情報を入手した場合には、速やかに発表することとしたい

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首相官邸 北朝鮮によるミサイル発射事案に係る関連情報について(令和4年10月6日)
  1. 北朝鮮は、本日6時台、北朝鮮内陸部から、2発の弾道ミサイルを東方向に向けて発射した。詳細については現在分析中であるが、落下したのは北朝鮮東岸付近及び日本海であり、我が国の排他的経済水域(EEZ)外と推定される。飛翔距離等については以下のとおりと推定されるが、引き続き分析中である。
    1. 6時00分頃、北朝鮮内陸部から東方向に向けて発射し、最高高度約100km程度で、約350km程度飛翔。
    2. 6時15分頃、北朝鮮内陸部から東方向に向けて発射し、最高高度約50km程度で、約800km程度飛翔。また、当該弾道ミサイルは変則軌道で飛翔した可能性がある。
  2. 付近を航行する航空機や船舶への情報提供を行ったところ、現時点において被害報告等の情報は確認されていない。
  3. 総理には、本件について直ちに報告を行い、
    1. 情報収集・分析に全力を挙げ、国民に対して、迅速・的確な情報提供を行うこと
    2. 航空機、船舶等の安全確認を徹底すること
    3. 不測の事態に備え、万全の態勢をとること
      の3点について指示があった。
  4. また、政府においては、官邸危機管理センターに設置している「北朝鮮情勢に関する官邸対策室」において、関係省庁からの情報を集約するとともに、緊急参集チームを招集し、対応について協議を行った。
  5. これまでの弾道ミサイル等の度重なる発射も含め、一連の北朝鮮の行動は、我が国、地域及び国際社会の平和と安全を脅かすものである。また、このような弾道ミサイル発射は、関連する安保理決議に違反するものであり、我が国としては、北朝鮮に対して厳重に抗議し、強く非難した。
  6. 国民の生命・財産を守り抜くため、引き続き、情報の収集・分析及び警戒監視に全力を挙げ、今後追加して公表すべき情報を入手した場合には、速やかに発表することとしたい

~NEW~
消費者庁 令和4年度第2回消費生活意識調査結果について
  • 食品ロス問題を知っているか聞いたところ、知っている(「よく知っている」と「ある程度知っている」のいずれか)と回答した人は81.1%であった。年代別では、60歳代の認知度が90.7%と最も高かった一方、20歳代の認知度が63.0%と最も低かった。
  • 賞味期限・消費期限を正しく理解しているか聞いたところ、理解している(「よく理解している」と「ある程度理解している」のいずれか)と回答した人は78.0%であった。
  • 食品を購入する際に賞味・消費期限を意識しているか聞いたところ、「消費予定に関係なく、なるべく期限の長い商品を購入している」と回答した人は47.3%であった。
  • 食品ロス問題を認知して食品ロス削減に取り組む人の割合を集計したところ、食品ロス問題を「知っている」と回答し、かつ食品ロスを減らすための取組を行っていると回答した人は76.9%であった。※「食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針(令和2年3月31日閣議決定)」において、「食品ロス問題を認知して削減に取り組む消費者の割合を80%とする」との目標を設定。

~NEW~
消費者庁 儲け話に関する情報提供のお願い
  • 消費者庁では、令和3年4月以降、下記のような取引について勧誘を受けた、又は契約を締結した方からの情報提供をお願いしています。ご協力いただける方は、以下のリンクにあるいずれかの方法で情報提供をお願いします。
  • 詳細【取引の内容】
    • スマートフォン用のアプリケーションを販売するとともに、当該アプリケーションを第三者(大企業、外国政府の場合もあります。)に利用させることにより得られた収益から、当該アプリケーションの購入代金相当額を上回る賃借料(現金に限らず、暗号資産の場合もあります。)を、契約者に支払うと称する取引

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消費者庁 消費者安全調査委員会設立10年間の活動報告書を掲載しました。
▼ポイント
  • 10年を通じ、消費者事故全般を対象とする事故調査機関という困難な組織モデルを目指し、課題はあるがおおむね実現
  • 10年間の主な活動実績
    1. 調査対象:23件(うち申出制度を契機13件)調査報告書の公表19件(年平均約2件、平均調査期間約20カ月)
      • 調査期間の最短7か月(水上設置遊具溺水事故)最長46か月(エレベーター事故)
      • 調査期間が長いとの指摘あり。原因究明のための丁寧な再現実験の実施、再発防止策の検討、フォローアップ案件の恒常的な積み上がりが要因
    2. 消費者安全法には規定のないフォローアップの導入
      • 意見先行政機関に対する再発防止策の取組状況の公開ヒアリング等を通じて意見具申の実効性を担保
      • フォローアップの中で報告書公表後の類似事故発生を受けて追加意見を出した例あり(機械式立体駐車場の事故)
      • フォローアップ終了までに時間がかかることが課題(これまで終了したのは3件)
    3. 選定事案の傾向
      • 特定の事故を契機として選定(14件)、特定の事故を契機とせず一定の事故類型をテーマとして選定(9件)
      • 複合的要因の事故、要配慮者(子供、高齢者等)の事故、社会に新たに登場した製品やサービス起因の事故
    4. 意見具申の総数192項目
      • 法規制対応を求めたもの4件、製品等の規格・標準の策定等を求めたもの25件、事業者・業界・自治体への指導や周知を求めたもの42件、適切な保守維持管理の体制整備を求めたもの21件消費者への注意喚起を求めたもの45件等
    5. 委員会の発信力強化に向けた考え方のとりまとめ(2020年12月)
      • 原因調査の効率化(関係機関の調査の活用等)、機動的な意見具申の実施、実験・研究・映像等のデータの積極的公開
    6. 関係省庁において委員会が分野横断的な事故調査機関であるとの認識が定着、委員会に対して協調的・協力的な姿勢に転じてきているとの委員間での認識の広がり
  • 委員会設立前の在り方検討会の提言内容(2011年5月)からみた評価
    1. 在り方検討会提言はおおむね実現
      1. 個別事故に加え、類似事故を含めテーマとしての調査を実施、他機関の調査の評価やすき間事故にも対応
      2. 独立性、公平性、網羅性、専門性はおおむね実現、被害者又は申出者に限らず広く関係者から意見聴取
      3. 警察庁との間で相互協力を確認する覚書締結(事故再現実験での協力等)
      4. 複合的要因を探求解明(複雑な業界構造を踏まえた意見具申等も実施)利用者としての消費者特性(子供、高齢者等を含む)を想定した安全性の検討
      5. 申出制度の導入、担当官による調査結果の情報提供 さらに、在り方検討会提言にないフォローアップ作業をルール化
    2. 他方、課題も存在
      1. 事故現場の検証などの初動調査が機動的に出来ていない
      2. 事務局の体制を含め専門人材の育成及び確保がまだ不十分
      3. 端緒情報となる事故情報収集体制に課題
  • 消費者安全調査委員会に求められる役割及び機能
    1. 在り方検討会の提言の方向性の維持及び強化
      • 課題として指摘された、(1)現地調査のルールの具体化、(2)事務局体制の強化については特に対応が必要
    2. 関心領域の拡大及び深化
      • (1)法制度を含む諸種のルール形成に果たす役割、(2)事業者と消費者をつなぎ安全安心な社会(産業)を共創していく役割
    3. 消費者安全を普及啓発するための対外的な発信力の強化
      • 案件の特性に応じ、再発防止の観点から、積極的な注意喚起の実施等
    4. 実効性を担保するための関係機関等への働き掛けや連携の強化
      • 地方自治体への働き掛け、異なる行政機関同士の連携の働き掛け、関係業界や関係事業者等との連携
      • 調査の効率化のための国民生活センター等の関係機関との連携
      • 事故情報収集ための医療機関等との連携
    5. 事故の端緒を把握するための情報収集力及び調査分析力の強化
      • 端緒情報の収集力の強化
      • 中長期的な事故の発生状況やその傾向及び社会経済の変化の把握
      • 海外情報の調査分析の強化
  • 社会経済環境の変化や消費者行動から留意すべき事故類型
    • 要配慮者を含む消費者の行動と関わりが深い事故
    • 新たなサービスの出現による事故
    • グローバル化の進展に伴う輸入製品の流通による事故
    • 社会経済のデジタル化の進行による事故(AIやドローン等)
    • 持続可能な社会の実現に関連した事故(中古品やリビルド品関連を含む)
    • 製品のカスタマイゼーション等に起因する事故
    • 関係者の複層化した事故(製品の配置・使用環境の多様化等含む)等

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消費者庁 眼鏡の不適合による体調不良等に注意!-眼鏡は処方箋をもとに作製し、目の健康を守りましょう-
  • 10月1日はメガネの日、10月10日は目の愛護デーです。目に関する最も身近な製品である眼鏡は本来、視機能をサポートするためのものですが、事故情報データバンクには、合わない眼鏡を作製され、その眼鏡を掛けることで頭痛、めまい、目の不調等が生じた等との情報が寄せられています。その多くの原因はレンズの不適合であり、幅広い年代で体調不良等が見られましたが、中には子どもの視力が低下した可能性のある事例もありました。
  • 眼鏡が必要な場合、特に幼い子どもにとって、適切に作られた眼鏡は視機能の保護・発達のために必須であり、必要な時期に適切な眼鏡を装用しないと、両眼を使って物を見る能力が発達しなかったり、後に眼鏡を掛けても十分な視力が得られなかったりする場合があります。
  • 眼鏡を作る際には、以下の点に注意しましょう。
    1. 眼科医を受診し眼鏡の使用用途に沿った処方箋をもとに眼鏡を作製してもらえば、目の病気の早期発見にもつながります。特に、子どもは正確な屈折(度数)や視力を測るためには眼科医の受診が必要です
    2. 眼鏡が合わない場合には、眼鏡の問題以外に目の病気の可能性もあります。眼疾患がないかどうか、処方どおりに眼鏡が作製されているかなど、眼科医に確認をしてもらいましょう
    3. 価格や利便性だけでなく、サービス内容に納得できる眼鏡店を選びましょう
    4. なお、令和3年8月に「技能検定」の職種に「眼鏡作製職種」が新設され、眼鏡作製技能士が令和4年11月に誕生することになりました。本職種は眼鏡技術者が眼科医と連携しつつ、国民により良い眼鏡を提供し、目の健康を守れるよう、眼鏡作製の技能を高めていくことを目的としており、眼科医と協力して良質な視覚を提供する体制が整備されることが期待されています。

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国民生活センター 消費生活年報2022
▼PIO-NETにみる危害・危険情報-全国のデータから-
  • 2021年度に消費生活センター等に寄せられた危害情報は11,263件で、2020年度(12,919件)と比べると1,656件(前年度比12.8%)減少した。これは、3位の「食料品」のうち「健康食品」が2,404件減少したことが大きく影響している。
  • 危害情報を商品別分類別にみると、最も件数が多かったのは、「保健衛生品」3,947件(35.0%)で、2020年度(2位、3,469件)より478件増加した。このうち「化粧品」が2020年度より584件増加し、3,252件(82.4%)であった。このほかに、「医薬品類」やマスクなどを含む「他の保健衛生用品」「家庭用電気治療器具」などが多い。
  • 2位は「保健・福祉サービス」2,606件(23.1%)で、2020年度(3位、2,220件)より386件増加した。「医療サービス」「エステティックサービス」「歯科治療」「整体」「美容院」の順で多い。2020年度より、「エステティックサービス」が39件、「歯科治療」が69件、「美容院」が72件、それぞれ増加した。
  • 3位は「食料品」1,984件(17.6%)で、2020年度(1位、4,369件)より2,385件減少した。このうち「健康食品」が2020年度より2,404件減少し、1,131件(57.0%)であった。このほかに「調理食品」「飲料」「菓子類」が多い。
  • 4位は「住居品」776件(6.9%)で、2020年度(4位、850件)より74件減少した。「洗濯用洗浄剤」「家具類」「ふとん類」などが多い。
  • 5位は「教養娯楽品」338件(3.0%)で、「タバコ用品」「健康器具」などが多かったが、「タバコ用品」は2020年度より64件減少した
  • 商品・役務等別にみると、最も件数が多かったのは「化粧品」3,252件(28.9%)で、2020年度(2位、2,668件)より584件増加した(表18 44頁)。内訳をみると「シャンプー」が2020年度より303件増加して560件であった。
  • 2位は「健康食品」1,131件(10.0%)で、2020年度(1位、3,535件)より2,404件減少した。2020年度より「高麗人参茶」が763件、「健康食品全般」が90件減少したことなどによる。
  • 3位は、美容医療を含む「医療サービス」851件(7.6%)である。
  • 4位は「エステティックサービス」385件(3.4%)で、2020年度(4位、346件)より39件増加した。
  • 5位は「歯科治療」343件(3.0%)で、2020年度(6位、274件)より69件増加した。
  • 危害内容別にみると、最も件数が多かったのは「皮膚障害」4,433件(39.4%)で、2020年度(1位、4,525件)より92件減少した(表14)。内容を商品・役務等別にみると「化粧品」が2020年度より470件増加して、2,964件と7割近くを占めており、次いで「健康食品」が295件で、2020年度より571件減少した。
  • 2位は「その他の傷病及び諸症状*2」2,866件(25.4%)で、2020年度(3位、2,635件)より231件増加した。「医療サービス」403件、「歯科治療」279件、「化粧品」248件などが多い。「歯科治療」は65件、「化粧品」は103件、それぞれ2020年度より増加した。
  • 3位は「消化器障害」1,181件(10.5%)で、2020年度(2位、2,845件)より1,664件減少した。「健康食品」が2020年度より1,571件減少したが、638件と過半数を占めている。このほか「調理食品」83件、「医薬品類」「飲料」ともに70件などが多い。
  • 4位は「擦過傷・挫傷・打撲傷」561件(5.0%)で、2020年度(4位、564件)より3件減少した。「商品一般」53件、「自転車」47件、「家具類」40件などが多い。
  • 5位は「熱傷」549件(4.9%)で、2020年度(5位、527件)より22件増加した。「エステティックサービス」112件、「医療サービス」105件などが多い
  • 危害を受けた被害者の性別件数をみると、女性が8,598件(76.3%)、男性が2,511件(22.3%)で、いずれも2020年度に比べて件数が減少したが、性別の割合はほぼ変わらなかった(表15 35頁)。
  • 年代別件数では、50歳代が2,297件(20.4%)と最も多く、以下、70歳以上2,075件(18.4%)、60歳代1,741件(15.5%)、40歳代1,720件(15.3%)、30歳代1,168件(10.4%)、20歳代917件(8.1%)、10歳代261件(2.3%)、10歳未満172件(1.5%)と続いている。2020年度に比べて、10歳未満を除いた各年代で件数が減少した
  • 被害者の年代別に危害の多かった商品・役務等をみると、10歳未満では、1位は「菓子類」14件(2020年度1位、11件)、2位は「外食」11件(2020年度3位、9件)、3位は「家具類」9件(2020年度3位、9件)であった。4位の「スポーツ・健康教室」「パン類」、7位の「飲料」、9位の「他の住居洗浄剤」「宿泊施設」「玩具・遊具その他」「遊園地・レジャーランド」が10位以内に入るのは10歳未満のみであった。
  • 「化粧品」の内訳をみると、「シャンプー」が560件(17.2%)、「乳液」が477件(14.7%)、「化粧品その他」が474件(14.6%)で、2020年度より「シャンプー」が303件増加したことなどから、2020年度(2位、2,668件)より584件増加した。被害者の性別は、女性が2,899件と約9割を占めている。被害者の年代別では、50歳代が875件(26.9%)で最も多く、次いで、60歳代が732件(22.5%)、70歳以上556件(17.1%)の順であった。危害内容は、「皮膚障害」が2,964件(91.1%)、次いで「その他の傷病及び諸症状」248件(7.6%)の順であった。
  • 事例
    • スマートフォンで広告を見て定期購入のまつ毛美容液を注文した。塗布したところ、両眼が赤くただれ、まつ毛の根元あたりの皮が剥けて、病院で美容液が原因だと診断された。(50歳代・女性)
    • バストマッサージクリームを上半身に塗ったところ、赤くなってかゆくなり、じんましんが出た。まとめて購入していた6本のうち、未開封の5本を返品したい。(30歳代・女性)
    • シャンプーを定期購入し、使用したところ、まぶたが開かなくなるほど腫れ、医師に使用をやめるように言われた。販売サイトに体調不良の際は連絡するように記載されており、解約を申し出たが、家族や友人に譲るよう言われ、解約できなかった。(60歳代・女性)
    • インターネット広告を見て購入したファンデーションを使用したら顔にかゆみと赤みがあらわれ、乾燥で皮も剥むけた。定期購入の解約を申し出たが、4回受け取るように言われた。(30歳代・女性)
    • オーダーメイドの美容液を購入したところ、初回分の納品書を見て定期購入とわかった。しばらく使ったら肌が荒れ、皮膚科で毛嚢炎と診断された。解約を申し出たがやめられない。(40歳代・男性)
  • 「健康食品」の内訳をみると、各種サプリメントなどを含む「他の健康食品」726件(64.2%)、「健康食品全般」197件(17.4%)、「酵素食品」136件(12.0%)の順であった。2020年度より「高麗人参茶」が763件、「健康食品全般」が90件減少したことなどから、2020年度(1位3,535件)より2,404件減少した。被害者の性別は、女性が923件と8割以上を占めている。被害者の年代別では、70歳以上が279件(24.7%)で最も多く、次いで、50歳代247件(21.8%)、60歳代188件(16.6%)の順であった。危害内容は、「消化器障害」が638件(56.4%)で、次いで「皮膚障害」295件(26.1%)、「その他の傷病及び諸症状」148件(13.1%)の順であった。
  • 事例
    • インターネット広告で知ったダイエットサプリメントをインターネット通販で購入し、飲んだら下痢を起こした。翌月再度届いた商品を返送したが、返品は認められず、弁護士事務所から代金の請求書が届いた。どのように対処したらよいか。(60歳代・男性)
    • 豊胸サプリメントを飲んだら、吐き気を起こして具合が悪くなり急性肝炎で入院した。定期購入の解約は認められたが、支払いのことなど、販売店の対応に納得できない。(30歳代・女性)
    • 新聞の折込広告を見て購入した健康食品を食べたら血圧が上昇した。30パック入りで購入した残りの商品の返品を申し出たが断られた。(70歳代・男性)
    • テレビショッピングで定期購入したダイエットコーヒーを飲んだら血糖値が上がり、医師から飲まないよう言われた。事業者に2回目以降の商品は受け取りたくないと伝えたところ、3回目の解約は認められたが、2回目までは受け取るように言われた。(60歳代・女性)
    • インターネットで定期購入した痩身サプリメントを飲んだところ、じんましんが出て医師にかかった。2回目の商品が届き、返品と解約を申し出たら、3回目以降は解約できるが、返品は認めないと言われ、納得できない。(30歳代・女性)
  • 「医療サービス」の内容をみると、美容医療に関する相談が568件(66.7%)を占めている。被害者の性別は、女性が677件と、8割近くを占めている。被害者の年代別では、20歳代が181件(21.3%)で最も多く、次いで30歳代が161件(18.9%)、40歳代が133件(15.6%)の順であった。危害内容は、「その他の傷病及び諸症状」が403件(47.4%)と最も多く、次いで「皮膚障害」193件(22.7%)、「熱傷」105件(12.3%)の順であった。
  • 事例
    • 娘が目の下の脂肪をとる美容整形手術をしたところ、目の向きが不自然になり、受診した眼科で形成手術が必要と言われた。治療費を全額負担してもらえるだろうか。(20歳代・女性)
    • 照射レベルを上げてレーザー脱毛の施術を受けたところ、やけどがひどく、顔にあざが残った。補償の対象にはならないと言われたが、そのような説明は事前に聞いていないし、書面にも記載されていない。(20歳代・男性)
    • 脱毛症の治療を受け、処方された薬を服用すると全身にじんましんが出た。このことをクリニックに伝えたが、返金、返品はできないことになっていて不満だ。(50歳代・女性)
    • 美容外科で顔にボトックス注射を打ったところ、顔全体が腫れて、皮膚科でアレルギー反応と診断された。美容外科に皮膚科での治療代を請求したい。(20歳代・女性)
    • 包茎手術を受けたが、術後1週間以上が経過し、腫れがひいても不格好で、レーザーで焼いた場所がうんでいて治る気配がない。(20歳代・男性)

~NEW~
国民生活センター 樹脂製の折りたたみ式踏み台での指挟みに注意-乳幼児が手指の先を切断する事故が発生しています-
  • 一般家庭において、高い場所にあるものを取るときに、脚立や踏み台などを使うことがあります。近年、家具や家電と壁の狭い隙間に折りたたんで収納しておき、使用時に展開する樹脂製の折りたたみ式踏み台(以下、「折りたたみ式踏み台」とします。)がホームセンターや雑貨店等で販売されています。
  • 昨年、折りたたみ式踏み台につかまり立ちをしていた乳児が、折りたたみ式踏み台にできていた隙間に手指の先端が挟まれ、切断したという事故が発生し、消費生活センターからテスト依頼を受けたほか、医療機関ネットワークにも同様な事象により幼児が手指を負傷したとの事例が寄せられています。
  • そこで、このような折りたたみ式踏み台について、構造や各可動部付近で手指を挟む可能性を調べ、特に乳幼児における事故の再発防止のため、消費者に注意喚起することとしました。
  • 折りたたみ式踏み台とは
    • 折りたたみ式踏み台は、主として樹脂が用いられているため軽く、天板や脚部を折りたたんで狭い隙間に収納できます。使用する状態では、広げられた脚部上で天板が水平になる構造で、上に乗ることができるようになっています。
  • 医療機関ネットワークに寄せられた事故情報
    • 医療機関ネットワークに寄せられた事故情報には、幼児が折りたたみ式踏み台に手指をかけている際に折りたたまれて負傷したと考えられるものがあり、そのうちの事例を紹介します。
    • 【事例1】保護者が座面の取っ手部分を持ってたたんだ際に、児の手指が挟まれた。
    • 【事例2】きょうだいが強く引っ張ったところ、折りたたまれて児の手指が挟まれ切断された。
  • 消費生活センターからの依頼により実施した商品テストの事例
    • 消費生活センターから依頼を受け商品を調査したところ、折りたたみ式踏み台の天板と脚部の隙間に手指が入り、挟まれて受傷した可能性が考えられました。
  • テスト結果
    1. 乳幼児の力で天板を持ち上げる可能性の調査
      • 乳幼児の力でも容易に天板を持ち上げることができ、これにより天板と脚部の隙間を広げる可能性があると考えられました。
    2. 乳幼児の手指が侵入する隙間の有無の調査
      • 折りたたみ式踏み台の隙間に、6カ月児及び6歳児の手指の太さに相当する太さのプローブを挿入することで、乳幼児の手指を挟み込む可能性があるか調べました。
        • 使用状態に展開すると、手指を挟み込む可能性のある隙間がありました。
        • 収納状態に折りたたんでいくと、手指を挟み込む可能性のある隙間が現れました。
    3. 隙間に手指を挟み込んだ場合に受傷する可能性の調査
      • 1歳児が天板付近につかまり立ちすると、折りたたみ式踏み台の高さが低いほど上から体重をかけるような姿勢になりました。
      • 挟まれる箇所によっては、天板に乳幼児自身の力や体重がかかった場合でも、大人の手指に裂傷を負う可能性がありました。
      • 折りたたみや展開の途中で狭い隙間に手指を挿し込むと、先端に裂傷を負う可能性がありました。
    4. 表示の調査
      • 類似の構造であっても、踏み台に、または椅子に限定して使用することを指示する記載がみられるものがありました。
      • 手指等の身体を挟み込んで受傷する危険性について注意事項を記載した銘柄はありませんでした。
  • 消費者へのアドバイス
    • 乳幼児がいるご家庭で踏み台を入手する場合は、可動部やかん合部のない、一体構造や組立式の商品を選択することを検討しましょう。
    • 折りたたみ式踏み台の可動部やかん合部にある隙間に手指を挟まないよう注意しましょう。
    • 乳幼児が折りたたみ式踏み台に触れることがないよう、管理・保管しましょう。
  • 事業者への要望
    • 乳幼児の使用の制限、使用する場合の注意喚起内容の拡充と、手指の挟み込みに関する危険性について周知徹底を要望します。
    • 商品の使用対象として乳幼児を含む場合においては、乳幼児が使用することを考慮した商品の開発を要望します。
  • インターネットショッピングモール運営事業者への協力依頼
    • 消費者及び出品者に対し、折りたたみ式踏み台の隙間で乳幼児が手指を挟み負傷する事故が発生する危険性があることについて、注意喚起の協力を依頼します。
  • 行政への要望
    • 折りたたみ式踏み台により乳幼児が手指を負傷する事故の再発防止のため、乳幼児に触れさせないよう、消費者への注意喚起、啓発を行うよう要望します。
    • 折りたたみ式踏み台により乳幼児が手指を負傷する事故の再発防止のため、乳幼児の手指が隙間に挟まれた場合に重大な事故に至る可能性があることなどを明示して消費者が確認できるよう、事業者への働きかけを要望します。
    • 身体の挟み込みに関する事故を防止するため、規格基準の策定を検討するよう、関係団体や業界への働きかけを要望します。

~NEW~
国民生活センター 家庭用フィットネス器具 楽そうに見えても身体に負担
  • 内容
    • 事例1:足を置くだけで、振動により足腰の筋肉が鍛えられる、という運動器具を通信販売で購入した。使用したところ、10分も経たずに頭が痛くなり気分も悪くなった。(80歳代 女性)
    • 事例2:テレビショッピングで、通電して筋肉に刺激を与える運動器具を購入した。使ったところ足首が痛くなるなど体調が悪くなった。説明書を読むと、糖尿病などの持病がある人は使用しないようにと書かれていた。私には糖尿病があるため、使えない商品だった。(80歳代 女性)
  • ひとこと助言
    • 足を置くだけで振動や電気的刺激で足腰の筋肉が鍛えられる、という家庭用フィットネス器具を通信販売などでよく目にしますが、楽なように見えても、身体に負担がかかることを理解しておきましょう。自身の健康状態や既往症などを考慮し、購入について慎重に判断することが大切です。
    • テレビショッピングなどの通信販売や店舗購入では、クーリング・オフができません。不明な点は購入前に販売店などに必ず確認しましょう。
    • 間違った使い方により体調を崩すこともあります。取扱説明書をよく読み、正しく使用してください。
    • 体調に合わせて無理のない程度に使用し、異常を感じたらすぐに使用をやめましょう。体調不良が続くときは医療機関を受診しましょう。

~NEW~
厚生労働省 第50回労働政策審議会雇用環境・均等分科会
▼【資料3】男女の賃金の差異の開示の方針と省令等の関係性等
  • 省令
    • 情報公表項目へ「男女の賃金の差異」を追加
    • 常用労働者数301人以上規模の企業への「男女の賃金の差異」の公表・状況把握を義務付け
    • 「男女の賃金の差異」について、雇用管理区分ごとに加えて、全労働者についても公表
    • 初回の情報公表は、他の情報公表項目と合わせて今年7月の施行後に締まる事業年度の実績を開示
  • 告示
    • 情報公表項目へ「男女の賃金の差異」を追加
    • 「男女の賃金の差異」の具体的な計算方法等は厚生労働省雇用環境・均等局長が定めること
  • 通達
    • 「男女の賃金の差異」を公表することの趣旨
      • 我が国における男女間賃金格差の状況が他の先進国と比較して依然として大きい状況を踏まえて義務付けることとしたこと
      • 「男女の賃金の差異」は結果指標であるが、女性活躍推進の取組を進めることで相対的に差異が拡大すること等もあり得るため、「説明欄」の活用が重要であること
      • 「男女の賃金の差異」の数値の大小に終始することなく、女性活躍推進法に基づき、虚心坦懐に状況把握・課題分析を行い、取組を進めることが重要であること
    • 「男女の賃金の差異」の算定に当たり必要となる要素の考え方
    • 「男女の賃金の差異」の公表の区分を正規雇用労働者、非正規労働者、全労働者の3区分とすること(省令に規定する「男女の賃金の差異」の「雇用管理区分ごと」の公表は、他の項目と異なり、「正規雇用労働者」「非正規雇用労働者」の区分での公表を必須とすること)
    • 具体的な計算方法、開示のイメージ
    • 「説明欄」の活用方法
  • 男女の賃金の差異を的確に理解するリテラシー等について
    1. 男女の賃金の差異を的確に理解するリテラシーの重要性
      • 平均を使って男女の賃金の差異を計算することとした場合、その数値の大小のみをもって当該企業の女性活躍推進の取組を理解できるものではないことから、厚生労働省としては、以下の点について、周知啓発を進めることが必要ではないか。
      • 企業においては、男女の賃金の差異の数値の公表に際して、説明欄を適切に用いて、自社の女性活躍推進の取組を説明することが重要ではないか。
      • 就職活動を行う者や労働市場に関する情報を扱う者においては、男女の賃金の差異を見る場合、数字のみを切り取って比較するのではなく、説明欄の記載内容を含め、当該企業の女性活躍推進の取組の実情や将来に対する姿勢を注意深く見極めること、いわば、「労働市場に係る情報を的確に理解するリテラシー」を持つことが重要ではないか。
    2. 男女間賃金格差の分析とこれを踏まえた対策に役立つツール
      1. 男女間賃金格差分析ツール(平成22年)
        • 平成22年 変化する賃金・雇用制度の下における男女間賃金格差に関する研究会報告書の成果を踏まえ、厚生労働省において開発し、HP上で提供。
      2. 一般事業主行動計画策定支援ツール(平成27年)
        • 女性活躍推進法(平成22年男女間賃金格差研究会報告書を踏まえた上で策定)を受け、厚生労働省にて開発、HP上で提供。
    3. 人事労務データの収集や整理・統合
      • 賃金を含めた人事労務データの分析をするに当たっては、その前提として、これらのデータの収集や整理・統合といった作業が必要となるが、これら人事労務データの収集、整理・統合についても、企業による現状や能力は一様でないと考えられる。
      • 厚生労働省としては、データの収集や整理・統合に関するポイントを整理し、企業規模にかかわらず、広く周知することが適当ではないか。

~NEW~
厚生労働省 第101回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード(令和4年10月5日)
▼資料1 直近の感染状況等の分析と評価
  • 感染状況等の概要
    • 全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約197人となり、今週先週比は0.65と減少が継続している。しかし、今後連休による接触機会の増加等が感染状況に与える影響に注意が必要。
    • 新規感染者数が減少していることに伴い、療養者数も減少している。また、病床使用率も低下傾向にあり、医療提供体制について状況の改善がみられる。重症者数や死亡者数は減少傾向が継続しているが、足元で横ばいとなっている。
  • 地域の動向 ※新規感染者数の数値は、報告日ベースの直近1週間合計の対人口10万人の値
    1. 北海道 新規感染者数は約279人(札幌市約266人)、今週先週比は0.82。病床使用率は約2割。
    2. 北関東 茨城、栃木、群馬では新規感染者数は約228人、185人、224人、今週先週比は0.88、0.68、0.77。病床使用率について、茨城では約4割、栃木、群馬では2割強。
    3. 首都圏(1都3県) 東京の新規感染者数は約197人、今週先週比は0.61。病床使用率は2割弱、重症病床使用率は約1割。埼玉、千葉、神奈川の新規感染者数は約176人、163人、184人、今週先週比は0.57、0.54、0.73。病床使用率について、神奈川、埼玉では2割強、千葉では約2割。
    4. 中京・東海 愛知の新規感染者数は約186人、今週先週比は0.58。病床使用率は2割強。岐阜、静岡、三重の新規感染者数は約226人、183人、239人、今週先週比は0.78、0.67、0.75。病床使用率について岐阜、静岡では1割強、三重では約2割。
    5. 関西圏 大阪の新規感染者数は約207人、今週先週比は0.59。病床使用率は約2割、重症病床使用率は1割未満。滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山の新規感染者数は約229人、158人、156人、170人、195人、今週先週比は0.61、0.57、0.59、0.51、0.64。病床使用率について、滋賀では2割強、兵庫、奈良では2割弱、京都、和歌山では1割強。
    6. 九州 福岡の新規感染者数は約156人、今週先週比は0.61。病床使用率は2割弱。佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の新規感染者数は約218人、171人、176人、180人、180人、184人、今週先週比は0.72、0.62、0.48、0.63、0.47、
    7. 0.64.病床使用率について、宮崎では2割弱、熊本、鹿児島では約2割、佐賀、長崎、大分では1割強。
    8. 沖縄 新規感染者数は約203人、今週先週比は0.78。病床使用率は2割弱、重症病床使用率は1割強。
    9. 上記以外 宮城、富山、長野、愛媛の今週先週比は0.86、0.87、0.89、0.53。病床使用率について、山梨では1割弱。
  • 感染状況等と今後の見通し
    1. 感染状況について
      • 新規感染者数について、すべての地域において減少が継続している。また、東北、北陸甲信越、中国、四国地方では本年2月のピークとほぼ同じ感染レベルとなった。一方で、一部の地域で減少速度が鈍化し、今週先週比が1に近づくなど、地域差がみられる。さらに、高齢者施設と医療機関の集団感染は、減少しているものの一部継続している。
      • 全国の年代別の新規感染者数は、全年代で減少が継続しているが、人口あたりでは若い世代ほど多くなっている。高齢者の新規感染者数も減少傾向となっており、重症者数や死亡者数は減少傾向が継続しているが、足元で横ばいとなっている。
      • 本年1月以降の小児等の死亡例に関する暫定報告にあるように、小児感染者数の増加に伴う、重症例、死亡例の発生に注意が必要である。
    2. 今後の見通しについて
      • 今後の感染状況について、発症日のエピカーブや大都市における短期的な予測などでは、地域差や不確実性はあるものの、多くの地域で減少傾向が継続するが、一部地域では減少速度が鈍化する可能性がある。今後連休や観光による接触機会の増加等が感染状況に与える影響にも注意が必要。また、過去2年間の傾向から今冬の新型コロナウイルス感染症の流行拡大や、季節性インフルエンザの例年よりも早期の流行、さらにはこれらの同時流行が懸念される。
    3. 感染の増加要因・抑制要因について
      1. ワクチン接種および感染による免疫等 ワクチン接種と自然感染により、獲得した免疫は経時的に低下すると考えられる。また、60代以上では、20-40代と比較してワクチンの接種率は高いが、感染による免疫獲得は低く、今後高齢者層での感染拡大が懸念される。
      2. 接触パターン 夜間滞留人口について、感染状況が全ての地域で改善している中、足元では、東京、愛知、大阪、福岡などの大都市や沖縄といった多くの地域で増加がみられる。今後年末に向けて、夜間滞留人口がさらに増加することも懸念される。
      3. 流行株 現在BA.5系統が主流となり、概ね置き換わっている。現在のところ、さらに他の系統に置き換わりが進む傾向はみられていない。
      4. 気候要因 今後しばらくは換気を行いやすい気候条件になるが、高い気温や激しい降雨となる日には、換気がされにくい場合もある。
    4. 医療提供体制の状況について
      • 全国的には、感染状況の改善の継続により、病床使用率については低下傾向にあり、ほぼすべての地域で3割を下回るなど低い水準にある。重症病床使用率も低下傾向にあり、ゼロとなる地域もみられる。
      • 全国的に、一般医療を含めた医療提供体制への負荷が一部みられるものの、状況の改善がみられる。介護の現場では、施設内療養や、療養者及び従事者の感染がみられる。
      • 救急搬送困難事案については、特にコロナ疑い事案をはじめ、全国的に改善傾向が継続している。
  • 必要な対策
    1. 基本的な考え方について
      • 感染症法上の措置について、高齢者・重症化リスクのある方に対する適切な医療の提供と患者の療養期間の見直しなどを行う。
      • こうした移行に当たっては、現在の感染状況への対応と併せ、今夏の感染拡大の振り返りを行いつつ、今秋以降の季節性インフルエンザの同時流行による感染拡大が生じうることも想定した対応を行う。
      • 国民ひとりひとりの自主的な感染予防行動の徹底をお願いするとともに、高齢者等重症化リスクの高い者を守るとともに、通常医療を確保するため、保健医療体制の強化・重点化を進めていく。
      • 国、自治体は、日常的な感染対策の必要性を国民に対して改めて周知するとともに、感染防止に向けた国民の取組を支援するような対策を行う。
    2. ワクチン接種の更なる促進
      • 初回接種を終了した全ての12歳以上の者に対する「オミクロン株対応ワクチン」の接種について、10月半ばを目途に準備を進めることが必要。
      • 10月半ばまでの間、まず、重症化リスクの高い等の理由で行われている4回目接種の対象者へ使用するワクチンが、従来型ワクチンからオミクロン株対応ワクチンへ切り替えられる。接種間隔は5か月とされたが、海外の動向等を踏まえ、接種間隔を短縮する方向性で今後検討し、10月下旬までに結論を得ることが必要とされた。
      • 未接種の方には、できるだけ早い時期に初回接種を検討していただくよう促していく。
      • 小児(5~11歳)の接種については、初回接種とともに追加接種を進める。
    3. 検査の活用
      • 第17回新型コロナ分科会における提言に基づき、国と自治体は検査ができる体制を確保し、検査の更なる活用が求められる。
      • 高齢者施設等について、従事者への頻回検査(施設従事者は週2~3回程度)を実施する。
      • 有症状者が抗原定性検査キットで自ら検査を行い、陽性の場合に健康フォローアップセンター等で迅速に健康観察を受けられる「発熱外来自己検査体制」整備の更なる推進が必要。
      • 抗原定性検査キットについて、OTC化によるインターネット販売など、一層利活用を進める。
    4. 保健医療提供体制の確保
      • 国の支援のもと、都道府県等は、主に以下の病床や発熱外来等のひっ迫回避に向けた対応が必要。
      • 確保病床等の即応化や、病床を補完する役割を担う臨時の医療施設等の整備に加え、宿泊療養施設や休止病床の活用など、病床や救急医療のひっ迫回避に向けた取組
      • 入院治療が必要な患者が優先的に入院できるよう適切な調整、高齢者施設等における頻回検査等の実施や医療支援の更なる強化
      • 後方支援病院等の確保・拡大、早期退院の判断の目安を4日とすることの周知など転院・退院支援等による病床の回転率の向上
      • 病室単位でのゾーニングによる柔軟で効率的な病床の活用等の効果的かつ負担の少ない感染対策の推進
      • オンライン診療等の活用を含めた発熱外来の拡充・公表の推進、「発熱外来自己検査体制」整備の更なる推進
      • 受診控えが起こらないよう配慮の上、例えば無症状で念のための検査のためだけの救急外来受診を控えることについて、地域の実情に応じて地域住民に周知。併せて、体調悪化時などに不安や疑問に対応できるよう、医療従事者等が電話で対応する相談窓口を周知するとともに、こうした相談体制を強化
      • 職場・学校等において療養開始時に検査証明を求めないことの徹底 3
    5. 療養の考え方の転換・全数届出の見直し
      • 9月26日から開始された全国一律での全数届出の見直しを受け、重症化リスクの高い方を守るために保健医療体制の強化、重点化を進めるとともに、発生届の対象外となる若い軽症者等が安心して自宅療養できる環境整備が必要。
    6. 自宅療養期間の見直し等
      • 陽性者の自宅療養期間の短縮に当たり、短縮された期間中は感染リスクが残存することから、自身による検温などの体調管理を実施し、外出する際には感染対策を徹底すること。また、高齢者等重症化リスクのある方との接触などは控えるよう求めることが必要。
      • 症状軽快から24時間経過後または無症状の場合の、食料品等の買い出しなど必要最小限の外出を許容するに当たり、外出時や人と接する時は必ずマスク着用、人との接触は短時間、移動に公共交通機関は利用しないなど、自主的な感染予防行動の徹底が必要。
    7. サーベイランス等
      • 発生届の範囲の限定、届け出項目の重点化、多くの感染による検査診断・報告の遅れ、受診行動の変化などにより、現行サーベイランスの精度の低下が懸念され、発生動向把握のため、実効性ある適切なサーベイランスの検討を速やかに進めることが必要。
      • また、変異株について、ゲノムサーベイランスで動向の監視の継続が必要。
    8. 効果的な換気の徹底
      • 第17回新型コロナ分科会における提言に基づき、屋内での換気が不十分にならないよう、効果的な換気方法の周知・推奨が必要(エアロゾルを考慮した気流の作り方、気流を阻害しないパーテーションの設置等)。
    9. 基本的な感染対策の再点検と徹底
      • 以下の基本的感染対策の再点検と徹底が必要。
        • 場面に応じた不織布マスクの正しい着用、手指衛生、換気の徹底などの継続
        • 3密や混雑、大声を出すような感染リスクの高い場面を避ける
        • 飲食はできるだけ少人数で、飲食時以外はマスクを着用する
        • 咽頭痛、咳、発熱などの症状がある者は外出を控える
        • 医療機関の受診や救急車の利用については目安を参考にする
        • できる限り接触機会を減らすために、例えば、職場ではテレワークの活用等の取組を再度推進するなどに取り組む
        • イベントや会合などの主催者は地域の流行状況や感染リスクを十分に評価した上で開催の可否を含めて検討し、開催する場合は感染リスクを最小限にする対策の実施が必要
    10. 参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見
      1. 感染性・伝播性 オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これまでの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
      2. 感染の場・感染経路 国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
      3. 重症度 オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析されたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性インフルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。前回の感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、感染する前から高齢者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナウイルス感染症が直接の死因でない事例も少なくないことが報告されている。また、今回の感染拡大では、前回に引き続き、昨年夏の感染拡大のときよりも重症化率の減少や、入院患者に占める高齢者の割合が上昇している。さらに、今回の感染拡大における死亡者は、前回の感染拡大と比べ、人工呼吸・ネーザルハイフローの使用率やステロイドの処方率が下がっている。
        • 小児等の感染では内因性死亡が明らかとされた死亡例において、基礎疾患のなかった症例も死亡しており、痙攣、意識障害などの神経症状や、嘔吐、経口摂取不良等の呼吸器症状以外の全身症状の出現にも留意が必要といった実地調査結果の暫定報告がなされている。
      4. ウイルスの排出期間 国内データによれば発症後10日目までは感染リスクが残存し、発症後7日目までが感染力が高く、5日間待機後でもまだ3分の1の患者が感染性のあるウイルスを排出している状態。8日目(7日間待機後)になると、多くの患者(約85%)は感染力のあるウイルスを排出しておらず、当該ウイルスを排出している者においても、ウイルス量は発症初期と比べ7日目以降では6分の1に減少したとの報告がある。
      5. ワクチン効果 初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。4回目接種については、重症化予防効果は6週間減衰しなかった一方、感染予防効果は短期間しか持続しなかったと報告されている。
      6. オミクロン株の亜系統 世界的には、BA.5系統の占める割合の増加とともに陽性者数の増加が見られ、BA.5系統はBA.2系統と比較して感染者増加の優位性が示唆されたが、現在、陽性者数が減少傾向となっている。BA.5系統はBA.1系統やBA.2系統に比して既存免疫を逃避する傾向が示されているが、感染力に関する明確な知見は示されていない。なお、東京都のデータに基づき算出されたBA.5系統の実効再生産数は、BA.2と比較して約1.27倍とされた。また、民間検査機関の全国の検体では約1.3倍と推計された。
        • WHOレポートでは、BA.5系統の重症度については、既存のオミクロン株と比較して、上昇及び変化なしのいずれのデータもあり、引き続き情報収集が必要であるとしている。また、国内の実験室内のデータからは、BA.5系統はBA.1及びBA.2系統よりも病原性が増加しているとする報告があるが、臨床的には現時点では確認されていない。国内のゲノムサーベイランスによると、BA.5系統の検出割合が増加し、概ね置き換わっている。
        • また、本年6月以降インドを中心に報告されているBA.2.75系統、及び米国・英国を中心に報告されているBA.4.6系統は国内で検出されているが、他の系統と比較した感染性や重症度等に関する明らかな知見は海外でも得られていない。これらのウイルスの特性について、引き続き、諸外国の状況や知見を収集・分析するとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要。

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厚生労働省 11月は「過労死等防止啓発月間」です~過労死等防止対策推進シンポジウムや過重労働解消キャンペーンなどを実施~
  • 厚生労働省では、11月を「過労死等防止啓発月間」と定め、過労死等をなくすためにシンポジウムやキャンペーンなどの取組を行います。この月間は、「過労死等防止対策推進法」に基づくもので、過労死等を防止することの重要性について国民の自覚を促し、関心と理解を深めるため、毎年11月に実施しています。
  • 月間中は、国民への啓発を目的に、各都道府県において「過労死等防止対策推進シンポジウム」を行うほか、「過重労働解消キャンペーン」として、長時間労働の是正や賃金不払残業の解消などに向けた重点的な監督指導やセミナーの開催、一般の方からの労働に関する相談を無料で受け付ける「過重労働解消相談ダイヤル」などを行います。
  • 「過労死等」とは・・・業務における過重な負荷による脳血管疾患又は心臓疾患を原因とする死亡、もしくは業務における強い心理的負荷による精神障害を原因とする自殺による死亡又はこれらの脳血管疾患、心臓疾患、精神障害をいいます。
  • 取組概要
    • 国民への周知・啓発
      • 「過労死等防止対策推進シンポジウム」の実施
        • 過労死等の防止のための活動を行う民間団体と連携して、47都道府県48会場(東京は2会場)でシンポジウムを開催します(無料でどなたでも参加できます。)。
▼参加申込方法 事前に下記ホームページからお申込みください。
  • ポスターの掲示などによる国民に向けた周知・啓発の実施
    • 国民一人ひとりが自身にも関わることとして、過労死等とその防止に対する関心と理解を深められるよう、ポスターの掲示やパンフレット・リーフレットの配布、インターネット広告など多様な媒体を活用した周知・啓発を行います。
  • 過重労働解消キャンペーン(詳細は別紙や下記の特設ページを参照ください。)
    • 過労死等につながる過重労働などへの対応として、長時間労働の是正や賃金不払残業などの解消に向けた重点的な監督指導や、全国一斉の無料電話相談「過重労働解消相談ダイヤル」などを行います。
▼過重労働解消キャンペーン特設ページ

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厚生労働省 第1回「強度行動障害を有する者の地域支援体制に関する検討会(オンライン開催)」資料
▼【資料1】主な検討事項(案)
  • 強度行動障害を有する者の地域における支援体制の在り方についてどのように考えるか
    1. 地域の中での日常的な支援体制としてのグループホームや障害者支援施設、その他サービスの役割、課題と対応
    2. 在宅における支援の課題と対応
    3. 状態が悪化した者に対する「集中的支援」の在り方(地域の中で複数事業所で継続的に支えていく仕組みの構築)
    4. 強度行動障害を有する者及び家族に対する相談支援やサービス等に係る調整機能の在り方
  • 強度行動障害を有する者の支援人材の育成・配置についてどのように考えるか
    1. 十分な専門性を持って日常的な支援を担う「中核的人材」、高度な専門性を持って困難事例等に対する助言ができる「指導的人材」の育成
    2. 「中核的人材」に対する「指導的人材」の支援体制の在り方、地域の中での配置、ネットワークの構築
  • 支援対象者の評価基準の在り方について適切な支援を行う観点からどのように考えるか
    1. 「行動関連項目」による評価の課題と対応
    2. 強度行動障害が特に強い状態に有る者に対する評価の在り方
▼【資料3】強度行動障害児者の実態把握等に関する調査
  1. 現在、強度行動障害者(児)の国内の人数はどれぐらいか。
    • 各自治体が公表している強度行動障害者(児)の人数に関する調査を参考に障害支援区分認定調査結果データを活用して強度行動障害者(児)数の推計を行ったところ、1年間に障害支援区分認定調査を受けた267,569件分のデータのうち、行動関連項目の合計点が10点以上は約15%であり、20点以上の人は約1.2%であった。ただし、データの性質・制約上、解釈には留意が必要なことも確認した。
  2. 強度行動障害者(児)のうち、サービス等に繋がっていない人数はどれくらいか。また、サービス等に繋がっていてもニーズが満たされていない人数はどれくらいか。さらに、その状況はどのようなものか。
    • 全国の市区町村への質問紙調査から、障害福祉サービス等に繋がっていない強度行動障害者(児)は1自治体当たり0.50人、障害福祉サービス等に繋がっているがニーズを満たされていない強度行動障害者(児)は1自治体当たり2.98人と算出することができた。
    • 具体的な状況については、家族ヒアリング調査を通じて、現在のサービス利用の状況や、過去にサービス等の利用を中断した場合には家族側・事業所側の双方から中断した場合があったことを明らかにするとともに、今後に向けたサービスを提供する事業所や行政への希望や意見を整理した。
  3. 家族や支援者の困難さや負担が大きい状況とは具体的にどのような状況か。また、家族がサービスに繋がるまでの期間やプロセス、支援の負担が大きいのはどのような部分か。
    • 家族や支援者の支援の困難さや負担が大きい状況については、事業所ヒアリング調査および家族ヒアリング調査を通じて、状況の詳細を明らかにした。
    • 特に事業所における支援の困難さについては、(1)人員体制が不十分、(2)精神的負担、(3)事業所の専門性が不十分、(4)環境設定の難しさ、(5)事務作業の負担、(6)連携の難しさ、(7)経費の負担といった7つの課題を基に、その要因や解消策を詳細に整理した。
  • 調査結果を踏まえ、強度行動障害者(児)のより良い支援に向けた課題として、以下4点が考えられた。
    1. 各自治体による強度行動障害者(児)の把握方法の検討
    2. 強度行動障害者(児)を支援する障害福祉サービス等事業所の支援の困難さの、どの部分に施策を要するのかに関する具体的な検討
    3. 障害福祉サービス等の報酬上評価する強度行動障害者(児)の範囲に関しての検討
    4. 強度行動障害者(児)が安定した暮らしをするための支援プロセスの把握

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経済産業省 第15回 日・ASEANサイバーセキュリティ政策会議の結果
  • 令和4年10月4日(火)から5日(水)まで、「日・ASEANサイバーセキュリティ政策会議」(以下「政策会議」という。)が開催されました。
  • 政策会議は、サイバーセキュリティ分野における我が国とASEAN諸国との国際的な連携・取組を強化することを目的として、平成21(2009)年以降、およそ一年に一度開催されているものです。
  • 第15回の開催となる今年の政策会議では、この一年間の各国のサイバーセキュリティ政策について意見交換を行ったほか、重要インフラ防護に関する事例の共有、共同意識啓発、能力構築、産学官連携、サイバー演習などの協力活動の確認・評価を行い、今後のさらなる協力活動の在り方についても議論を行いました。
  • その結果、日・ASEANの各種の協力活動の進展が確認されたとともに、今後も継続的に協力活動を行うことについて合意しました。
  • 主な成果
    • 昨年10月にオンラインで開催された第14回政策会議において協力することが合意された、9の協力活動(リモートサイバー演習、机上演習、重要インフラ防護、意識啓発、能力構築、インシデント相互通知、リファレンス(便覧)、ワーキンググループ運営及び産官学連携)について実施状況を確認するとともに、今後の日・ASEANの連携・協力についての検討を行いました。主な内容は以下のとおりです。
      1. 情報共有体制及びサイバーインシデント発生時の対処体制の強化
        • 日・ASEANにおけるサイバーセキュリティ脅威情報共有体制の維持及びインシデント発生時の国際連携手順の確認を目的とした、情報連絡演習及び机上演習について、今年度の取組成果が報告されました。
        • オンラインで実施する情報連絡演習では、政府機関や重要インフラに対するサイバー攻撃を想定した演習シナリオのもと、オンラインチャットツールを活用した迅速なコミュニケーションが実現され、情報連携手段としての実用性について、ASEAN各国から高く評価されました。また、対面形式で実施した机上演習では、重要インフラのランサムウェア対策の高度化及び政府機関のデジタル化推進におけるサイバーセキュリティ課題をテーマに、各国の知見や課題に関して活発に意見交換されたことが報告されました。
        • さらに、日ASEANにおける情報共有枠組を促進する一環として、他国におけるインシデントを検知した際の相互通知体制の再確認及び対処の取組等に関して今年度の成果が報告されると同時に、情報共有枠組における評価やさらなる改善のための議論を行いました。
      2. 重要インフラ防護に関する取り組みの推進
        • 「重要インフラ防護ワークショップ」が3年ぶりに物理開催となり、「重要インフラ防護、データ保護」をテーマとして、法制度整備や対策に関する各国の実状、サイバー攻撃事例等に関する各国の知見や取り組みに関する情報交換を行ったことが報告されました。加えて、次年度のテーマについても議論が交わされました。
      3. 能力構築及び意識啓発における協力の推進
        • 我が国が実施しているサイバー分野の能力構築(人材育成)事業の実施状況が報告されるとともに、意識啓発活動の実施状況が報告されました。その中で、日ASEANサイバーセキュリティ能力構築センター(AJCCBC:ASEAN-Japan Cybersecurity Capacity Building Centre)による各種研修の実施やワークショップに関する計画が報告されました。また、10月下旬にオンラインにて開催予定の産業制御システム(ICS:Industrial Control System)に関するハンズオントレーニングやWSを含む「インド太平洋地域向け日米EU 産業制御システムサイバーセキュリティウィーク」について説明されました。
      4. 産官学連携の推進
        • ASEAN地域全体の重要インフラ等を含むサイバーセキュリティ能力の向上を目指すため、産官学連携を推進する取組として、ASEAN各国のサイバーセキュリティ関連事業者団体の連携に向けた議論を進めることが合意されました。

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経済産業省 11月は「下請取引適正化推進月間」です!~適正な 価格転嫁で 未来を築く~
  • 中小企業庁及び公正取引委員会は、下請取引の適正化について、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)の迅速かつ的確な運用と違反行為の未然防止、下請中小企業振興法(以下「下請振興法」という。)に基づく振興基準の遵守を指導すること等を通じ、その推進を図っています。特に、毎年11月を「下請取引適正化推進月間」とし、下請法の普及・啓発事業を集中的に行っています。本年度は以下の取組を行います。
    1. 普及・啓発事業
      1. 下請取引適正化推進講習会の開催(公正取引委員会との連携事業)
        • オンライン(適正取引支援サイト)により、親事業者の下請取引担当者等を対象に、下請法及び下請振興法の趣旨・内容を周知徹底します。
      2. 適正取引講習会(テキトリ講習会)の開催(中小企業庁独自事業)
        • 発注側企業と受注側企業の間の適正な価格に基づく取引を推進するため、受注側企業の経営者・担当者を対象とした「価格交渉サポート」、発注側企業の購買・調達担当者も対象とした下請法の遵守に向けて、様々な取引事例や違反事例を中心に解説した「下請法」のオンライン講習会を開催いたします。
      3. 下請かけこみ寺の利用促進(中小企業庁独自事業)
        • 「下請かけこみ寺」(全国48ヶ所に設置)では、中小企業の皆さんが抱える取引上の悩み相談を受け付けております。問題解決に向けて、専門の相談員や弁護士がアドバイスを行います。
      4. 広報誌等への掲載・掲示(公正取引委員会との連携事業)
        • 政府広報(新聞各紙、インターネット)
        • ホームページ、メールマガジンを通じた広報
        • 都道府県や中小企業関係団体、事業者団体等の協力による機関誌等を通じた広報
      5. 下請取引適正化推進シンポジウムの開催(中小企業庁独自事業)
        • 下請取引適正化の推進を図るため、下請法に詳しい弁護士による基調講演、取引条件改善や働き方改革に向けた企業・行政の取組紹介のほか、中小企業の適正な取引環境の実現に向けたパネルディスカッションを行う下請取引適正化推進シンポジウムを開催します。
    2. 令和4年度「下請取引適正化推進月間」キャンペーン標語(公正取引委員会との連携事業)
      • 下請取引を行っている事業者に「下請取引適正化推進月間」を認知して頂くことを目的として、キャンペーン標語の一般公募を行ったところ、全国から85点の御応募がありました。その中から、公正取引委員会における厳正な審査の結果、入選作品5点を選定し、その中から、キャンペーン標語となる特選作品を決定しました。
      • キャンペーン標語は、下請取引適正化推進講習会テキストの表紙などに使用するほか、各種講習会で紹介するなどにより、事業者のコンプライアンス向上に資するよう幅広く活用します。
        1. 特選作品
          • 適正な 価格転嫁で 未来を築く
        2. 入選作品
          • ちょっと待って! 安さの裏で 誰かのガマン
          • 「価格転嫁」は 未来へ続く バトンリレー
          • 適正な 価格転嫁で 賃上げ促進
          • その費用 正しく価格に 転嫁して

~NEW~
経済産業省 「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」の規制対象となる事業者を指定しました~「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」(デジタル広告利用事業者向け)も設置します~
  • デジタルプラットフォーム運営事業者とデジタルプラットフォームの利用事業者間の取引の透明性と公正性確保のために必要な措置を講ずる「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」について、本日、デジタル広告分野における同法の規制対象となる事業者を指定しました。併せて、本日、デジタル広告分野のプラットフォームを利用する事業者の相談に応じ、解決に向けた支援を行うための相談窓口を設置しました。
    1. 背景・趣旨
      • 近年、デジタルプラットフォームが利用者の市場アクセスを飛躍的に向上させ、重要な役割を果たしています。他方、一部の市場では規約の変更や取引拒絶の理由が示されないなど、取引の透明性及び公正性が低いこと等の懸念が指摘されている状況を踏まえ、「特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律」(令和2年法律第38号。以下「透明化法」といいます。)が、令和2年5月に成立し、令和3年2月に施行されました。
      • 透明化法においては、特に取引の透明性・公正性を高める必要性の高いデジタルプラットフォームを提供する事業者を「特定デジタルプラットフォーム提供者」として指定し、規律の対象とすることとされています。
      • 令和3年4月には、総合物販オンラインモール運営事業者3社、アプリストアの運営事業者2社を「特定デジタルプラットフォーム提供者」として指定しています。
    2. 規制対象として指定した事業者
      • 本日、デジタル広告分野の「特定デジタルプラットフォーム提供者」として、以下の事業者を指定しました。
      • 「特定デジタルプラットフォーム提供者」として指定された事業者は、透明化法の規定により、取引条件等の情報の開示及び自主的な手続・体制の整備を行い、実施した措置について、毎年度、自己評価を付した報告書を提出することが義務付けられます。
        1. メディア一体型広告デジタルプラットフォームの運営事業者
          ※自社の検索サービスやポータルサイト、SNS等に、主としてオークション方式で決定された広告主の広告を掲載する類型

          • Google LLC:広告主向け広告配信役務である「Google広告」、「Display&Video360」等を通じて「Google検索」又は「Youtube」に広告を表示する事業
          • Meta Platforms,Inc.:広告主向け広告配信役務である「Facebook広告」を通じて「Facebook(Messenger含む)」又は「Instagram」に広告を表示する事業
          • ヤフー株式会社:広告主向け広告配信役務である「Yahoo!広告」を通じて「Yahoo!JAPAN(Yahoo!検索含む)」に広告を表示する事業
        2. 広告仲介型デジタルプラットフォームの運営事業者
          ※広告主とその広告を掲載するウェブサイト等運営者(媒体主)を、主としてオークション方式で仲介する類型

          • Google LLC:広告主向け広告配信役務である「Google広告」、「Display&Video360」等を通じて、「AdMob」、「Adsense」等により、媒体主の広告枠に広告を表示する事業
    3. デジタルプラットフォーム取引相談窓口(デジタル広告利用事業者向け)の設置
      • 「デジタルプラットフォーム取引相談窓口」は、透明化法の実効的な運用を図るための取組の一つとして設置されており、取引上の課題等に関する悩みや相談に専門の相談員が無料で応じ、アドバイスを行っています。
      • 本日新たに、デジタル広告分野のプラットフォームを利用する事業者(広告主や、広告を掲載するウェブサイト等運営者など)向けの窓口を設置しました。
      • 主な支援内容
        • デジタルプラットフォーム提供者への質問・相談方法に関するアドバイス(過去事案も踏まえた対応、デジタルプラットフォーム提供者との相互理解促進等)
        • 弁護士の情報提供・費用補助
        • 利用事業者向け説明会・法律相談会の実施
        • 複数の相談者に共通する課題を抽出し、解決に向けて検討(ヒアリング等による実態把握も実施)等
      • 経済産業省としては、相談窓口を通じて得られた事業者の声をもとに、共通する取引上の課題を抽出し、関係者間で共有することを通じて、取引環境の改善を目指していきます。
        • ※例えば、透明化法に基づき毎年度実施される、特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性を評価するプロセス(モニタリング・レビュー)において、相談窓口に寄せられた情報を有識者を含む関係者間で共有・議論し、評価につなげていきます。特定デジタルプラットフォーム提供者は、評価結果を踏まえて運営改善に努めなければならないとされています。

~NEW~
経済産業省 10月は3R(リデュース・リユース・リサイクル)推進月間です!
  • 経済産業省を含む3R(リデュース・リユース・リサイクル)関係8省庁※では、3R推進に対する理解と協力を求めるため、毎年10月を「リデュース・リユース・リサイクル推進月間(略称:3R推進月間)」と定め、広く国民の皆様に向けて、普及啓発活動を実施しています。
  • 本年度は、経済産業省及び関係機関において、以下の3R推進に関するイベント等を開催することを予定していますのでお知らせします。
    • ※関係8省庁:財務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省、消費者庁
  • 3R(スリーアール)とは
    1. Reduce(リデュース):廃棄物の発生抑制<物を大切に使おう。ごみを減らそう。>
    2. Reuse(リユース):製品・部品の再使用<繰り返し使おう。>
    3. Recycle(リサイクル):再生資源の利用<再び資源として利用しよう。>

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