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危機管理トピックス

顧客本位タスクフォース(金融審議会)/「孤独・孤立対策の重点計画の改定案」意見募集(内閣官房)/全世代型社会保障構築会議(内閣府)/消費者問題に関する2022年の10大項目(国民生活センター)/スポーツDXレポート(経産省)/第109回新型コロナ対策アドバイザリーボード(厚労省)

2022.12.13
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更新日:2022年12月12日 新着19記事

横断歩道の前の人々

【新着トピックス】

【もくじ】―――――――――――――――――――――――――

金融庁
  • FTX Japan株式会社に対する行政処分について
  • 金融審議会 市場制度ワーキング・グループ「顧客本位タスクフォース」中間報告の公表について
  • 金融審議会「顧客本位タスクフォース」(第5回)議事次第
  • ユアサイド少額短期保険株式会社に対する行政処分について
内閣官房
  • 「孤独・孤立対策の重点計画の改定案」に関する意見募集について(令和4年度実施)
  • 物価・賃金・生活総合対策本部
内閣府
  • 「日本学術会議の在り方についての方針」について
  • 全世代型社会保障構築会議(第10回)議事次第
国民生活センター
  • 高齢者を狙った劇場型勧誘再び!?「老人ホーム入居権」を譲ってほしいという詐欺電話に注意!
  • シリカやケイ素を摂取できるとうたった飲料、健康食品等に関する調査-ケイ素の摂取は美容や健康に良い?-
  • 消費者問題に関する2022年の10大項目
厚生労働省
  • 第109回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (令和4年12月7日)
経済産業省
  • 「スポーツDXレポート」を取りまとめました-スポーツコンテンツ・データビジネスの拡大に向けた権利の在り方研究会 報告書-
  • 第4回「日本サービス大賞」の受賞者を決定しました
  • 第6回「インフラメンテナンス大賞」受賞者を決定しました~インフラメンテナンスの優れた取組や技術開発を表彰~
総務省
  • 楽天モバイル株式会社に対する電気通信事故に関する適切な対応についての指導
  • 「危険物輸送の動向等を踏まえた安全対策の調査検討報告書」の公表
国土交通省
  • 令和4年10月の宅配便の再配達率は約11.8%
  • 「豪雪地帯対策基本計画」を閣議決定

~NEW~
金融庁 FTX Japan株式会社に対する行政処分について
▼「FTX Japan株式会社に対する行政処分について」(関東財務局 金融監督第6課)
  1. 行政処分の内容
    • 業務停止命令(法第63条の17第1項)
    • 令和4年12月10日から令和5年3月9日までの間(ただし、当社において利用者から預かった法定通貨及び暗号資産の返還を速やかに行えるなど、当社が実施していた暗号資産交換業の業務全般を適切に行う態勢の整備が図られ、その状況が当局において確認される場合には、それまでの間)、暗号資産交換業に関する業務(預かり資産の管理及び利用者の決済取引等当局が個別に認めたものを除く)及び当該業務に関し新たに利用者から財産を受け入れる業務を停止すること。
  2. 処分の理由
    • 当社に対して令和4年11月10日付で発出した業務停止命令の期限が12月9日に到来するものの、当社の親会社であるFTX Trading Limitedは、当社を含むグループ会社について米国連邦破産法第11章手続の申請を行っているところ、当社の取引システムは全般にわたりその機能が停止している状況が続いているなど、依然として、当社においては、暗号資産交換業に関する業務を適切に行える態勢が整えられておらず、利用者から預かった法定通貨や暗号資産を速やかに返還できる状況となっていない。
    • こうした中、当社は出金・出庫サービス再開に向けてシステム開発に取り組んでいるものの、現状、再開の具体的な時期について示せる段階にはないことから、引き続き、利用者の新たな取引を停止させるとともに、当社の資産が国外の関連会社等に流出し、利用者の利益が害されるといった事態を招かぬよう、万全を期する必要がある。
    • よって、当社のこうした状況は、法第63条の5第1項第4号に定める「暗号資産交換業を適正かつ確実に遂行する体制の整備が行われていない」状況に該当すると認められることから、法第63条の17第1項の規定に基づく業務停止命令を発出するものである。
    • なお、令和4年11月10日付関財金6第681号「命令書」により命じた法第63条の16の規定に基づく業務改善命令は継続している。
▼「FTX Japan株式会社に対する行政処分について」(関東財務局 証券監督第1課)
  1. FTX Japan株式会社(本社:東京都千代田区、法人番号:7010401115356、以下「当社」という。)に対して令和4年11月10日付で発出した業務停止命令及び資産の国内保有命令の期限が12月9日に到来するものの、当社の親会社であるFTX Trading Limitedは、当社を含むグループ会社について米国連邦破産法第11章手続の申請を行っているところ、当社の取引システムは全般にわたりその機能が停止している状況が続いているなど、依然として、当社においては、店頭デリバティブ取引に関する業務を適切に行える態勢が整えられておらず、投資者から預託を受けた証拠金等を速やかに返還できる状況となっていない。
    • こうした中、当社は出金・出庫サービス再開に向けてシステム開発に取り組んでいるものの、現状、再開の具体的な時期について示せる段階にはないことから、引き続き、投資者の新たな取引を停止させるとともに、当社の資産が国外の関連会社等に流出し、投資者の利益が害されるといった事態を招かぬよう、万全を期する必要がある。
    • よって、当社のこうした状況は、金融商品取引法(昭和23年法律第25号。以下「法」という。)第29条の4第1項第1号へに定める「金融商品取引業を適確に遂行するための必要な体制が整備されていると認められない者」に該当し、また、法第56条の3に定める「公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認める場合」に該当するものと認められる。
  2. 以上のことから、本日、当社に対し、下記(1)については法第52条第1項の規定に基づき、下記(2)については法第56条の3の規定に基づき、行政処分を行った。なお、令和4年11月10日付で命じた法第51条の規定に基づく業務改善命令は継続している。
    1. 業務停止命令
      • 令和4年12月10日から令和5年3月9日までの間(ただし、当社において投資者から預託を受けた証拠金等の返還を速やかに行えるなど、当社が実施していた店頭デリバティブ取引に関する業務全般を適切に行う態勢の整備が図られ、その状況が当局において確認される場合には、それまでの間)、店頭デリバティブ取引に関する業務(証拠金等の管理及び投資者の決済取引等当局が個別に認めたものを除く)及び当該業務に関し新たに投資者から証拠金等の預託を受け入れる業務を停止すること。
    2. 資産の国内保有命令
      • 令和4年12月10日から令和5年3月9日まで、各日において、当社の貸借対照表の負債の部に計上されるべき負債の額(保証債務の額を含む)から非居住者に対する債務の額を控除した額に相当する資産を国内において保有すること(公益又は投資者保護の観点から問題がないものとして、当局が認めた場合を除く)。

~NEW~
金融庁 金融審議会 市場制度ワーキング・グループ「顧客本位タスクフォース」中間報告の公表について
▼(参考) 金融審議会 市場制度ワーキング・グループ 顧客本位タスクフォース中間報告 概要
  • 家計の安定的な資産形成の実現に向けて、インベストメント・チェーン全体における顧客や最終受益者の最善の利益を考えた業務運営の確保、顧客への情報提供・アドバイスの充実、金融リテラシー向上への取組み等、利用者の利便向上と保護を図るための幅広い施策が必要。政府において「基本的な方針」を策定し、これらの施策を関係者が協力して総合的・計画的に実施。
  • 金融リテラシーの向上
    • 個人が主体的に金融商品・サービスを選択し、安定的な資産形成を行えるよう、生活設計や家計管理、社会保障・税制度等も含む、広範な金融リテラシー向上の取組みの推進
    • 金融経済教育の機会提供に向けた体制を整備(推進主体の常設化)
  • インベストメント・チェーン全体における顧客等の最善の利益を考えた業務運営の確保
    • 顧客の最善の利益を図るべきであることを、金融事業者及び企業年金関係者なども含む資産形成を支える幅広い主体一般に共通する義務として定めるなどにより、顧客本位の業務運営の定着・底上げや横断化
  • 顧客への情報提供・アドバイス
    • 顧客の立場に立ったアドバイザーの見える化
    • 顧客への分かりやすい情報提供のルール化、デジタル技術の情報提供への活用
    • 利益相反の可能性と手数料等についての顧客への情報提供のルール化
    • 組成者が組成に係る費用等を販売会社に情報提供するための体制整備
  • 資産運用業
    • 資産運用会社のガバナンスや独立性の確保、プロダクトガバナンスの確保、に向けて、「顧客本位の業務運営の原則」の見直しやルール化等を検討
  • インベストメント・チェーン
    • 顧客・受益者から投資先企業へ投資がなされ、その価値向上に伴う配当等が家計に還元される一連の流れ。
  • プロダクトガバナンス
    • 想定する顧客を明確にし、その利益に適う商品を組成するとともに、そうした商品が想定した顧客に必要な情報とともに提供されるよう、販売にあたる金融事業者へ必要な情報を提供することや、商品組成・情報提供のあり方について継続的に評価・検証等を行うこと。

~NEW~
金融庁 金融審議会「顧客本位タスクフォース」(第5回)議事次第
▼資料1 金融審議会 顧客本位タスクフォース中間報告(案)
  • インベストメント・チェーン全体における顧客・最終受益者の最善の利益を考えた業務運営の確保
    • 家計から成長資金が企業に提供されることで、中長期的な企業価値の向上、ひいては経済の持続的成長を実現し、家計が経済成長の果実を享受することによって安定的な資産形成を実現することが重要である。そのためには、金融機関や企業年金等のアセットオーナー等、資産形成を支えるインベストメント・チェーン(投資の連鎖)に参加する全ての主体が、顧客・最終受益者の利益を最大化するため、十分に機能を発揮することが重要である。
    • このうち、金融商品の販売、助言、商品開発、資産管理、運用等を行う全ての金融機等(以下「金融事業者」という。)については、2017年3月に「顧客本位の業務運営に関する原則」(以下「原則」という。)が策定され、プリンシプルベースのアプローチのもとで、金融事業者による顧客本位の商品・サービスを提供する取組みが行われ、一定の進展が見られている。例えば、金融商品の販売会社において、長期分散投資に向けた提案を実践するためのツールを導入して独自のモデルポートフォリオ提案を行う、グループ資産運用会社と共同でインデックス投信の一物多価を解消する、といった動きが見られる。また、2021年1月に「原則」を改訂した際に、分かりやすく簡潔に重要な情報を提供し、多様な商品の比較を行いやすくするという趣旨の下で導入された「重要情報シート」の活用も始まっている。一方で、
      • 顧客の運用資産全体を最適化する意識の定着に課題があり、資産全体のポートフォリオの提案には必ずしもつながっていないのではないか
      • リスクが分かりにくく、コストが合理的でない可能性のある商品が推奨・販売されているのではないか
      • 顧客利益より販売促進を優先した金融商品の組成・管理が行われているのではないか
        といった、商品組成・選定や説明のあり方、提案方法等に関する課題が引き続き指摘されているほか、「原則」を採択していない、あるいは、方針等を公表していない金融事業者も多く存在しており、取組みは「道半ば」の状況にある。また、個人の資産管理・運用等に重要な役割を果たしている企業年金についても、運用の専門家の活用不足や運用機関の選定プロセス、加入者への情報提供に課題があるとの指摘もされている。
    • 欧米においては、金融商品の販売に伴って個別の推奨を行う場合等において、自らの利益を顧客の利益に優先させることなく、顧客の最善の利益に従って行動するよう求めている。家計の安定的な資産形成に向けて、全ての金融サービスの提供について顧客本位の業務運営が求められる中、金融事業者全体による顧客本位の業務運営の取組みの定着・底上げを図る必要がある。このため、「原則」に定められている金融事業者は顧客に対して誠実・公正に業務を行い、顧客の最善の利益を図るべきであることを広く金融事業者一般に共通する義務として定めることなどにより、「原則」が対象とする金融事業者全体による、「原則」に沿った顧客・最終受益者の最善の利益を図る取組みを一歩踏み込んだものとすることを促すべきである。また、金融事業者のほか、企業年金制度等の運営に携わる者等もこのうな規定の対象に加えることにより、広くインベストメント・チェーンに関わる者を対象として、顧客・最終受益者の最善の利益を考えた業務運営に向けた取組みの一層の横断化を図るべきである
  • 利益相反の可能性と手数料等についての情報提供のルール化
    • 顧客が適切な金融商品を選択するためには、金融商品の販売者等による適切な情報提供が必要不可欠である。特に、商品選択において、顧客との利益相反に関する情報は重要である。このため、「原則」においては、金融事業者に、利益相反の可能性についての把握とその適切な管理、可能性がある場合の情報提供が、重要情報シートにおいては、情報提供に当たって具体的な内容を記載することが求められている。また、重要情報シートにおける利益相反事項の開示は、顧客への情報提供に加え、販売会社・現場の営業職員への規律付けとして機能することが期待される。一方、重要情報シートの導入状況を見ると、各販売会社による差異が見られ、中でも仕組債・ファンドラップにおける導入割合が低い傾向が確認された。その内容についても定型的な表現が多く、分かりにくいとの指摘がある。
    • 加えて、上述のとおり、重要情報シートによる情報提供以前に、「原則」を採択していない、あるいは、方針等を公表していない金融事業者も見られるところである。
    • 欧米においては、販売会社は、投資商品の推奨にあたり、利益相反の状況等、顧客との関係において重要な情報を提供することが義務付けられている。
    • こうした点を踏まえ、利益相反の可能性の顧客への情報提供についてはルール化を行うべきである。その際、少なくとも、重要情報シートの記載事項とされている
      • 顧客が支払う費用のうち販売会社が組成会社から受け取る手数料の割合及びその対価として顧客に提供するサービスの内容(第三者から受け取る報酬等も含む)
      • 組成会社や販売委託元との関係(資本関係、人的関係又は重大な業務上の関係を有する者の商品(グループ商品)を販売する場合)
      • 他の商品と比較して当該商品を販売した場合の営業職員の業績評価上の取扱いを対象とし、その内容も顧客が容易に理解できるよう、明確に分かりやすくする工夫が必要である。
    • また、「原則」に定められているとおり、名目を問わず、顧客が負担する手数料その他の費用の詳細を顧客が容易に理解できるよう、明確に分かりやすく情報提供することも重要である。例えば、仕組債の重要情報シートは導入割合が低いことが指摘されているが、内容についても、顧客にとって重要な情報である販売会社への提供価格と時価・公正価値との差額、いわゆる組成コストを情報提供している販売会社は一部に留まっている。仕組債の組成コストが顧客の購入判断に与える影響の重要性に鑑みれば、販売会社が組成会社に対して組成コストを開示するよう働きかけるとともに、組成会社においては開示に対応できる体制を整備すべきであり、こうした取組みを担保するための制度面での対応が求められる。投資信託についても、かねて「信託報酬」に分類される費用がファンドによって異なり、費用の比較を行いにくいとの指摘があり、投資信託協会による対応の途上にあるが、各事業者においては、可能な限り早期に、交付目論見書における総経費率の記載について対応を進めることが必要である。
  • 顧客の立場に立ったアドバイザー
    • 家計の安定的な資産形成を実現していくためには、家計ごとのライフプラン、資産状況、収入等を考慮した上で、家計管理、資金計画、つみたてNISA等の税制優遇制度や年金制度、多様化する金融商品・サービスなどについて、気軽に相談し、継続的に良質なアドバイスを受けられる環境を整備することが重要である。
    • そのため、インベストメント・チェーンにおいて顧客と販売会社の間に入り、顧客の判断をサポートするアドバイザーの役割は大きい。また、そのアドバイスについては、顧客の立場に立って、全体最適を考えて行われること、その上で、投資を行う場合は、ポートフォリオとしての提案ができることが必要である。しかしながら、顧客の立場に立っていると謳いながら、特定の金融事業者や金融商品に偏ったアドバイスが行われているケースが見られる、顧客にとって誰が信頼できるアドバイザーであるかが分からない、等の課題も指摘されている。
    • このため、様々な形で良質なアドバイスがより広く提供されるよう、環境整備を検討していく必要があるが、その方策の一つとして、一定の中立性を有するアドバイザーの見える化に取り組むことが考えられる。具体的には、諸外国では、アドバイザーが提供できる商品・サービスの範囲や、顧客からのみ報酬を得ているかどうか等に着目している点を踏まえ、我が国においても、(i)アドバイザーが金融商品の販売を行う金融事業を兼業しておらず、家計の全体最適とポートフォリオの最適化の観点から、幅広い金融商品を対象としたアドバイスが可能かどうか、(ii)金融商品の組成・販売会社からの手数料等を受け取らず、報酬は顧客からのみ得ているかどうか、等の基準を、例えばⅢにおいて述べる金融経済教育を推進する中立的な常設組織が設定し、基準に該当するアドバイザー(以下、「認定アドバイザー」という。)をリスト化・公表することが考えられる。
    • 一方、これまでの我が国における金融ビジネスの慣行や家計のアドバイス・サービスの利用状況を踏まえれば、認定アドバイザーが行うアドバイスが持続可能なビジネスとして成立させていくことには困難が伴うとの指摘もある。そのため、こうしたサービスの立ち上がりを支援する観点から、Ⅲにおいて述べる金融経済教育の実施にあたり、認定アドバイザーの積極的な参加を促していくほか、認定アドバイザーからアドバイスを受ける個人に対する支援の可能性を検討すべきである。
    • 認定アドバイザーが行う活動のうち、一定の金融商品への投資判断についてアドバイスをする場合には、投資助言業の登録が求められる。一方、特に個人のアドバイザーについては、投資助言業の登録が難しく、例えばつみたてNISAでどのような商品を購入すべきかといったアドバイスの提供が行われにくくなっているとの声も聞かれる。顧客が個別商品に関するアドバイスを受けられる機会を拡大する観点から、助言対象を例えばつみたてNISAやiDeCoに絞った投資助言業について、投資家保護の観点に十分配意するとともに、監督のあり方や体制も検討しつつ、登録要件の緩和を検討していくべきである。
  • 金融リテラシーの向上
    • 個々人がそれぞれのライフプランに合った金融商品・サービスをより適切に選択し、安定的な資産形成を行っていく上では、金融リテラシーを向上させていくことが重要である。また、金融リテラシーの向上は、公正で持続可能な社会の実現に寄与するという意味においても、大きな意義がある。2000年以降、金融審議会等において、継続的に金融経済教育の重要性について指摘がなされ、「金融リテラシー・マップ」に基づき、政府、金融広報中央委員会、金融関係団体等において、ライフプランに応じた資産形成の啓発や投資体験に着目した教材の作成等、金融経済教育に関する取組みが実施されてきた。
    • しかしながら、金融広報中央委員会の「金融リテラシー調査」等の調査結果によれば、・学校、大学、勤務先で金融経済教育を受けたとの認識がある者はアンケート回答者の全体の約7%に留まり、経年で見ても横ばいで推移している
    • 長期投資や分散投資等のリスク抑制効果を認知している者は4割程度に留まる
    • 企業型DCの事業主による継続投資教育を受けたと回答する加入者も1割に過ぎないなどの結果が示されており、金融経済教育が広く国民に行き届いているとは言えない状況にある。また、金融経済教育を実施する主体が民間の金融関係団体や個別の金融機関では、社会人を中心とする受け手に敬遠されるのではないかとの指摘もある。
    • このような取組みの全体的な量の少なさや提供される側の受け止めといった課題のほか、政府、金融広報中央委員会、金融関係団体等による金融経済教育に関する取組みが十分調整されておらず、非効率的な面もあるため、諸外国の事例も踏まえ、関係者間での取組みの調整、業界横断的な取組みや金融経済教育の推進主体の常設化が必要との意見があった。
    • こうした指摘を踏まえ、国民の資産形成への自助努力を支援し、家計の資産所得を増やすため、誰一人取り残さず、広く、定期的に金融経済教育を受ける機会が提供されるよう、国全体として、中立的な立場から、資産形成に関する金融経済教育の機会提供に向けた取組みを推進するための常設組織を早急に構築すべきである。その際、最低限身に付けるべき金融リテラシーを体系的に整理した金融リテラシー・マップの内容を踏まえつつ、家計管理や生活設計等のほか、消費生活の基礎や社会保障・税制度、金融トラブルに関する内容も含めて、広範な観点から金融リテラシーの向上に取り組むべきである。
    • 金融経済教育の機会提供に当たっては、企業等における職域での取組みが鍵となる。中堅・中小企業が置き去りにされないよう留意しながら、企業等において広くセミナーや個別相談等を行うなど、2.(2)においてリスト化に取り組むべきとされた認定アドバイザーの参加を得ながら積極的な活動に官民一体となって取り組むべきである。
    • 実際に金融経済教育を推進するに当たっては、施策ごとのKPI設定や効果検証を進めるほか、ゲームやエンターテインメントの要素を盛り込むなど無関心層にも興味を持たせるための工夫も検討すべきである。また、個人の行動変容を促すためには、金融経済教育とともに、個人の立場に寄り添ったアドバイザーの役割が重要である。金融経済教育と顧客の立場に立ったアドバイスは地続きであるとの認識の下、両者を一体として捉え、統合的に取組みを進めていくべきである。
  • 総合的な資産形成支援
    • 家計の安定的な資産形成の実現に向けた利用者の利便向上とその保護のための施策は、つみたてNISAやiDeCo等の税制優遇制度の普及、金融リテラシーの向上、金融・資本市場に関係する事業者・年金等の監督等、広範に及ぶため、国全体として総合的に進めていくことが重要であると考えられる。
    • あわせて、国だけではなく、地方自治体や民間企業による主体的な取組みと国との連携も不可欠であると考えられる。地方自治体が行っている健康診断のように、金融経済教育や資産形成支援についても、例えば、地方自治体や民間企業がつみたてNISA等の普及や利用促進を図るため職員・社員向けセミナーを開催するなど、身近な場所で、定期的に、資産形成を開始したり、見直したりする機会が得られるような取組みを広く進めることが重要である。
    • 多様な国民が存在することを想定し、国民本位で、資産形成支援に関連するきめ細かい施策を、関係省庁や地方自治体・民間団体等が連携して、国全体として総合的かつ計画的に推進すべく、政府の「基本的な方針」を策定すべきである。そうした方針も踏まえ、国・地方自治体・企業等による取組みと併せて、広く国民に訴求する広報戦略を展開するなど、効率的・効果的な金融経済教育を全国的に実施することが考えられる。

~NEW~
金融庁 ユアサイド少額短期保険株式会社に対する行政処分について
▼中国財務局 ユアサイド少額短期保険株式会社に対する行政処分について
  • 中国財務局は、本日、ユアサイド少額短期保険株式会社(本社:岡山県岡山市。法人番号:4260001033408。以下「当社」という。)に対し、保険業法第272条の26第1項第4号及び第272条の27の規定に基づき、下記のとおり行政処分を行った。
    1. 行政処分の内容
      • 中国財務局長(少額短期保険)第3号の登録を取り消す。
    2. 処分の理由
      1. 業務改善命令に対する違反について
        • 当社に対しては、保険業法第272条の25第1項に基づき、令和4年9月15日付で業務改善命令を発出し、経営管理態勢の抜本的な見直しや、今後の事業計画を策定し必要な資金調達を行うこと、法令等遵守態勢の構築などに関する業務改善計画(具体策及び実施時期を明記したもの)の策定・実施を求めてきた。
        • 当社はこれを受け、同命令について記載している業務改善計画書を令和4年10月13日までの間に2度にわたって提出してきたものの、以下のとおり、いずれも具体性、実現性に欠け、実効性を伴う業務改善計画書とはなっていない。
          1. 経営管理態勢を抜本的に見直すことを求めているが、代表取締役、取締役及び監査役が少額短期保険業を行う上での経営管理の重要性を十分に理解し、適切に遂行するための具体的な計画が策定されていない。
          2. 事業計画を策定し必要な資金調達を行うことを求めているが、事業計画の算出根拠が不明確であるほか、同計画について保険計理人の意見を得られていない。また、資金調達方法は、実現性に欠けるものとなっている。
          3. 法令等遵守態勢の構築を求めているが、態勢構築に向けた具体的な計画が策定されていない。
        • こうした当社の状況は、業務改善命令事項を履行しておらず、保険業法第272条の26第1項第4号に規定する「法令に基づく内閣総理大臣の処分に違反したとき」に該当するものと認められる。
      2. 財産状況の著しい悪化について
        • 現在の当社の日々の資金繰りは、保険料収入がない中で、取締役や株主からの借入金により一部の事業費を賄っている状況に過ぎず、社会保険料や保険計理人等への外注費などの未払金は、日々増加している。
        • また、当社において、現金化可能な流動資産は枯渇し、新たな資金調達の目途も立たないことから、全ての支払が不可能となる可能性が高い状態にある。
        • さらに、当社の財務内容では、新たに保険契約を獲得したとしても、適切な給付金支払を継続することは困難な状況にあると認められる。
        • 以上のとおり、当社においては、少額短期保険業者の業務の健全かつ適切な運営を継続して行うに足りる財務状況になく、保険業法第272条の27に規定する「少額短期保険業者の財産の状況が著しく悪化し、少額短期保険業を継続することが保険契約者等の保護の見地から適当でないと認めるとき」に該当するものと認められる

~NEW~
内閣官房 「孤独・孤立対策の重点計画の改定案」に関する意見募集について(令和4年度実施)
▼「「孤独・孤立対策の重点計画の改定案
  • 人と人との「つながり」や人間関係を築くことが容易ではない社会になりつつある。
  • 国連の「世界幸福度報告」によると、近年、我が国は「社会的支援(困った時にいつでも頼れる友人や親戚はいるか)」など社会関係資本に関連する指標がG7の中で下位グループに位置していること等にも表れている。
  • 、令和3年の自殺者数は、総数では前年比74人減の21,007人となり、うち女性は7,068人で2年連続の増加、児童生徒は473人で過去2番目に多い状況となっている。また、令和3年度のDV相談件数は17万6967人で、前年度から5,221人減少しているものの、引き続き高水準で推移している。さらに、令和3年度の小・中学校の不登校児童生徒数は244,940人(前年度比48,813人増)で過去最多となっている。
  • 我が国では、今後、単身世帯や単身高齢世帯の増加が見込まれる中で、孤独・孤立の問題の深刻化が懸念される。このため、今後、新型コロナウイルス感染拡大が収束したとしても、我が国の社会に内在する孤独・孤立の問題に対して、政府として必要な施策を不断に検討した上で着実に実施することが必要である
  • 日常生活の場である地域など社会のあらゆる分野に孤独・孤立対策の視点を入れ、すべての人のために、広く多様な主体が関わりながら、人と人との「つながり」をその選択の下で緩やかに築けるような社会環境づくりを目指す
  • 地域によって社会資源の違いがある中で、孤独・孤立の問題を抱える当事者や家族等を支援するため、孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果を活用しつつ、行政・民間の各種施策・取組(公的支援施策や関連する行政計画等、行政を補う民間の取組等)について、有機的な連携及び充実を図る。
  • 支援者である関係行政機関(特に基礎自治体)において、重層的支援体制整備事業等の既存の取組も活かして、縦割りの制度に横串を刺して分野横断的な対応が可能となる孤独・孤立対策の推進体制を整備した上で、すべての都道府県及び市区町村に設置されている社会福祉協議会や、地域運営組織等の住民組織とも協力しつつ、NPO等の民間法人との間で相互に密接な連携・協働を図ることにより、安定的・継続的に施策を展開する
  • 令和3年に行った孤独・孤立の実態把握に関するの全国調査の結果(社会環境の変化を背景とした、孤独感が高い人の割合が高い年代、孤独感が高い人の属性、孤独感に至る前に経験した出来事等)を踏まえ、令和4年に実施予定の実態調査の結果も用いた孤独・孤立に至る要因の分析を行うとともに、孤独・孤立の問題やそれらから生じ得るさらなる問題に至らないようにする「予防」の観点からの施策を推進する
  • 支援を求める声を上げること、人に頼ること、誰かに早く相談することは、良いことであり、自分自身を守るためにも社会や地域のためにも必要であり、この時代には当然である。こうしたことを含め、孤独・孤立や「共に生きる」について国民一人ひとりの理解・意識や機運を社会全体で醸成して高めていけるよう、また、当事者や周りの方が支援を求める声を上げやすくなるとともに広く支援制度を知ることができるよう、情報発信・広報及び普及啓発、制度の検証、幼少期からの「共に生きる力」を育む教育や豊かな人間関係づくり、周りの方が当事者への気づきや対処をできるようにするための環境整備を推進する。さらに、アウトリーチ型支援を含めた当事者への働きかけや「伴走型」の支援を推進する。これらの推進に当たっては、令和3年に行った孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果を活用しつつ、孤独・孤立対策官民連携プラットフォーム分科会1の検討成果(令和4年10月7日)に沿って具体的な取組を進める
  • 日常生活環境において人と人との交流を目的として多様な「つながり」の場となる居場所の確保は、人生のライフステージの段階や属性に応じて孤独・孤立の問題を抱える当事者にとっては、身近な地域における人との「つながり」や自身の役割を持つ場となり、気軽に話や相談をし合ったり早期対応につなげたりする等の場にもなるとともに、地域コミュニティの形成・維持にも資するものである。このような日常の様々な分野における緩やかな「つながり」を築けるような多様な各種の「居場所」づくりや「見える化」及び担い手の増大を図る取組、市民による自主的な活動やボランティア活動を推進する。併せて、NPO等が利用しやすい支援の在り方を検討する。また、孤独・孤立対策においては、こうした各種の「つながり」の場づくりそのものを施策として評価するとともに、その効果的な運用を推進するものとし、これらに必要な方策を検討する。
  • 地域において当事者を包括的に支える支援体制を構築するため、重層的支援体制整備事業の活用をはじめ、小学校区や自治会等の地域の実情に応じた単位で人と人との「つながり」を実感できる地域づくりを推進する。併せて、地域の関係者が孤独・孤立について理解を深めるための環境整備とともに、社会教育を通じて人と人との「つながり」を実感できる地域づくりも推進する
  • 地方における連携の基盤となるプラットフォームの形成に向けた環境整備に取り組む。その際、国がモデル事例を地方自治体へ提示し、プラットフォームに参画する関係者が対等に相互につながる「水平型連携」を目指すものとする。官・民の連携基盤の形成に当たっては、官・民それぞれの取組の裾野を広げるとともに、連携に参画する民の主体の多元化を図ることが重要であることに留意する。また、民間企業が事業活動を通じて孤独・孤立対策に資する取組を行う形で連携に参画することを推進する
  • (参考)孤独・孤立対策に関するこれまでの政府の主な取組
    1. 関係予算による各種施策の推進
      • 令和3年3月、孤独・孤立対策に取り組む幅広い分野のNPO等を対象とした緊急支援策を、関係府省と連携してとりまとめた。具体的には、(1)生活支援等・自殺防止対策、(2)フードバンク支援・子ども食堂等への食材提供に係る補助、(3)子供の居場所づくり、(4)女性に寄り添った相談支援、(5)住まいの支援に取り組むNPO等への支援を行う内容となっている。
      • また、同年3月には、緊急支援策に盛り込まれた、女性の相談支援、子供の居場所づくり事業を活用した「生理の貧困」への対応を公表した。
      • 令和4年度予算及び令和3年度補正予算において、「16か月予算」の考えのもと、支援対象やスキームの拡充強化を図りながら、孤独・孤立対策に取り組むNPO等に対して安定的・継続的に支援を行うこととした。
      • 令和4年4月には、原油価格・物価高騰等総合緊急対策により、コロナ禍において物価高騰等に直面する生活困窮者等の支援を目的として、孤独・孤立対策に取り組むNPO等への支援の拡充等を行うこととした。
      • また、地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの推進、関係団体が連携して統一的に24時間相談を受け付ける窓口体制(孤独・孤立相談ダイヤル)の推進、孤独・孤立対策ホームページの充実・強化を行うこととした。
      • 令和4年10月には、物価高克服・経済再生実現のための総合経済対策により、孤独・孤立対策に取り組むNPO等への支援策に加え、地域における孤独・孤立対策のモデル構築、孤独・孤立相談ダイヤルの施行、声を上げやすい社会の実現に向けた広報の強化を行うこととした。
    2. 孤独・孤立に関するフォーラムの開催
      • 令和3年2月には、、「孤独・孤立を防ぎ、不安に寄り添い、つながるための緊急フォーラム」を総理大臣主催で開催した。NPO等の10名の方々にご参加いただき、新型コロナウイルス感染防止に配慮した形でつながりの活動を展開することが大切であることや、悩んでいる方に向けて、様々な支援策があり、悩みを相談してほしいことなどをメッセージとして発出した。
      • 令和3年6月から11月にかけて、孤独・孤立に関する現場において実際に支援活動に取り組んでいるNPO等の方々から直接ご意見を聞き、政策立案に活かすことを目的とした「孤独・孤立に関するフォーラム」を計10回開催(うち3回は地方で開催)した。
    3. 孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの推進
      • 令和3年9月には、全国的にNPO等支援を行う中間支援団体、分野ごとの全国団体等15団体が集まり、プラットフォームの検討を始めるための第1回準備会合を開催した。その後、2回の準備会合を開催して規約案等のプラットフォームの体制について議論し、同年2月に孤独・孤立対策官民連携プラットフォームを設立した。
      • 孤独・孤立対策官民連携プラットフォームにおいては、孤独・孤立に係る課題等についてテーマごとに分科会を設け、現状や課題の共有、対応策等を議論している。現在、(1)「声を上げやすい・声をかけやすい社会」に向けた取組の在り方、(2)きめ細やかな支援や、地域における包括的支援に向けた行政(国・地方)・民間・NPO等の役割の在り方、(3)相談支援に係る実務的な相互連携の在り方について議論する分科会1~3が設けられている。分科会1の検討成果及び分科会2の中間整理のポイントは、以下のとおりである。
        • 分科会1の検討成果(令和4年10月7日)
          • 令和3年に行った孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果を踏まえ、3つの視点から、課題と対応策を検討した。
            1. 制度を知らない層
              • 当事者や家族に必要な情報が届くようにする必要があり、制度や情報に触れる機会を増やす必要がある。
              • 「プッシュ型」「アウトリーチ型」で支援情報を届け、予防的な関わりを強化する(例:転入・転出、母子健康手帳の交付時等のアプローチで情報提供等)。孤独・孤立対策強化月間・週間等を設定する。等
            2. 制度は知っているが相談できない層
              • 支援を受ける手続き等をわかりやすくすることで、相談へのハードルを下げる。遠慮や我慢をなくすこと等で、相談できる社会環境をつくる。
              • 制度申請の簡易化やオンライン化等により、手続きの負担感を減らす。制度の活用は権利であることの認識を周知する。行政と民間団体が連携を進める。等
            3. 相談者(相談を受ける人)になりうる層
              • 社会的理解や関心を高めたり、関われるタイミングやきっかけをつくることや、相談者になることをためらう人の弊害をなくす。
              • 身近な実践者の事例を紹介する。「認知症サポーター養成事業」のような仕組みを設ける。既存の取組を推進し、ゲートキーパーの更なる養成・支援の充実を行う。等
            4. その他
              • 地方版官民連携プラットフォームを活用した好事例の構築を図り、全国への普及を進める。等
        • 分科会2の中間整理(令和4年11月9日)
          • 孤独・孤立対策においては、「課題解決型の支援」と「つながり続けること」を両立させることがセーフティネットの構築であると捉えるべき。
          • セーフティネットが機能する場面については、孤独・孤立対策において、「緊急時対応」のみならず、「日常生活環境における対応」が、予防や早期対応の観点からも重要。
          • この部分に広く網をかけた取組を進めていくことは、「緊急時対応」を中心とした他分野・他施策の基盤の強化にもつながる。
          • 孤独・孤立対策においては、「日常生活環境における対応」として、当事者を含め広く多様な主体が関われるようにし、人とのつながりや信頼が醸成され、全体としてセーフティネットが形成されていくような「豊かな地域づくり」を進めていくことが重要。
    4. 地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの推進
      • 長引くコロナ禍や物価高騰等により高まる支援ニーズに対応するため、実情の異なるいくつかの地域におけるプラットフォームの整備を国が後押しすることで、連携強化を迅速に実現していくと同時に、地域の実情に応じた効果的な連携の進め方のモデルを開発し、連携基盤の全国への波及を進めることとしている。
      • 令和4年度は、都道府県・政令指定都市12団体、政令指定都市を除く市区町村17団体の合計29団体が、地方版孤独・孤立対策官民連携プラットフォームの推進に取り組むこととしている。
    5. 孤独・孤立相談ダイヤルの試行
      • 相談窓口へのアクセスの容易化や相談ニーズへの迅速な対応のため、NPOなど関係団体が連携し、関係省庁、電気通信事業者、地方自治体、警察、自立相談支援機関等の協力を得て、統一的に24時間相談を受け付ける窓口体制である「孤独・孤立相談ダイヤル」や相談と支援をつなぐ連携の強化の試行を行っている。
      • この取組は、悩みを抱える相談者が「#9999」に電話し、音声ガイダンスにより分野を選択し、分野ごとの相談窓口につなげ、必要な場合に地域の支援団体へ連絡する仕組みとしている。これまで、令和4年7月7日~14日、8月30日~9月6日、12月1日に試行を実施した。
    6. 情報発信の充実
      • 孤独・孤立で悩んでいる方向けに、孤独・孤立に関する各種支援制度や相談先を一元化して情報発信するホームページを作成し、チャットボット(自動応答システム)により、相談者を適切な支援制度や相談先へご案内している。18歳以下向けのホームページを令和3年8月に先行公開した後、一般向けのホームページを同年1111月に公開した。
      • 令和4年2月~6月には、「あなたはひとりじゃない~声をあげよう、声をかけよう」キャンペーンを開催した。「孤独・孤立は誰にでも起こりうることであり、それについて話してもいい」という認識を広げ、声を上げやすい環境とともに、周囲の方々も声をかけ、受け止めることのできる社会認識を醸成するため、「ひとりじゃないカフェ」(孤独・孤立対策担当大臣がゲストを迎え、孤独の体験について語り合うオンライン番組)など、様々なイベント等を行った。
    7. 海外との連携・国際的理解の増進
      • 令和3年6月の日英の孤独担当大臣会合の開催及び共同メッセージの公表、同年7月の孤独・孤立対策担当大臣と欧州委員会副委員長との会談及び共同発表、令和4年6月の「孤独・孤立対策に関する駐日大使会合」の開催など、孤独・孤立対策に関する海外との情報共有や国際的理解の増進等のための取組を行った。
    8. 孤独・孤立対策の重点計画
      • 令和3年12月、孤独・孤立対策の基本理念、基本方針、具体的施策等を記載した「孤独・孤立対策の重点計画」を策定した。重点計画は、「孤独・孤立対策の重点計画に関する有識者会議」における意見聴取等を経て策定し、同月に孤独・孤立対策推進会議で決定した。
    9. 孤独・孤立の実態把握に関する全国調査
      • 令和3年12月には、孤独・孤立の実態把握に関する全国調査として、「人々のつながりに関する基礎調査」を実施し、令和4年4月に調査結果を公表した。
      • 調査結果によると、直接質問で、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人の割合は4.5%であった一方で、孤独感が「決してない」と回答した人の割合は23.7%であり、残りの約8割の人には程度の差はあるが孤独感があることがうかがえた。また、間接質問(孤独という主観的な感情を間接的な質問により数値的に測定する「UCLA孤独感尺度」に基づく質問)では、孤独感スコア(最低点3点~最高点12点)でみると、10~12点の人の割合は6.3%、3点の人の割合は18.5%となっている。年齢階級別で見ると、孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人や孤独感スコアが10~12点の人の割合は、いずれも20歳代~30歳代で高くなっている.。
      • 孤立については、社会的交流(家族・友人等との交流)、社会参加(PTA活動、ボランティア活動、スポーツ・趣味等の人と交流する活動への参加)、社会的サポート(他者からの支援、他者への手助け)の状況から社会的孤立の状況を把握した。例えば、社会的交流については「同居していない家族や友人たちと直接会って話すことが全くない」人の割合が11.2%であり、社会参加については「特に参加していない」人の割合が53.2%であった。
      • 令和3年に行った孤独・孤立の実態把握に関する全国調査の結果を有識者が分析したところ、その主な内容は以下のとおりであった。
        1. 現在の孤独感に至る前に経験した出来事
          • 孤独感が「しばしばある・常にある」と回答した人と「時々ある」と回答した人との差を見ると、10%ポイント以上の差があるのは、、「人間関係による重大なトラブル(いじめ・ハラスメント等を含む)」、「生活困窮・貧困」であり、10%ポイント程度の差があるのは「心身の重大なトラブル(病気・怪我等)であった。これらは、個々人、人間関係、経済のトラブルと言い換えられる。
          • 5%ポイント以上の差があるのは、「一人暮らし」、「転校・転職・離職・退職(失業を除く)」、「失業・休職・退学・休学(中退・不登校を含む)」、「家族間の重大なトラブル(家庭内別居・DV・虐待を含む)」、「金銭による重大なトラブル」であった。孤独感が「しばしばある・常にある」人は、意図的もしくは不本意な所属の移動、家族のトラブル、金銭のトラブルを抱えている人が多い。一人暮らしはこれらのイベントと関連すると考えられる。
        2. 支援を受けない理由
          • 孤独感が「時々ある」、「しばしばある・常にある」と回答し、支援を受けていない人のうち、「支援が必要ではないため」と回答した人は、それぞれ76.2%と61.3%であった。これは、孤独感が「時々ある」、「しばしばある・常にある」と回答し、支援を受けていない人のうち、前者は約25%、後者は約40%が、支援を必要としているが支援を受けられていないことを意味する
          • 支援を受けない理由として、「支援の受け方がわからないため」、「支援が必要だが、我慢できる程度であるため」、「支援を受けるための手続が面倒であるため」が挙げられることから、孤独で支援を求めている一定数の人は、支援の受け方が分からない、受けたいけれど我慢する、手続が面倒という理由で支援を受けていないことが分かる。
        3. 相談相手の有無
          • 性別については、男性が12.1%、女性が5.0%、相談する相手がいない。従来の研究と同様に、男性に孤立の傾向が見られる。
          • 年代別については、30代から50代で相談相手のいない人が多い。これまで孤立については高齢者が問題視されてきた。本調査では、孤独感と同様に、中年層の孤立の傾向が明らかになった。
          • 世帯収入については、100万円未満、100~199万円で孤立の傾向が見られる。
          • 就業形態については、「仕事をしていない(求職中)」の人、「派遣社員」、「契約社員・嘱託」の人に孤立の傾向が見られる。
        4. 相談相手の内訳
          • 相談相手は、家族・親族と友人・知人にほぼ集約される。未婚化の進展により、家族・親族のサポート力は徐々に落ちていくと考えられる。
          • 友人・知人は、10代・20代の若年時にあげる人が多く、中年にさしかかるにつれて緩やかに減っていく。また、女性よりも男性の方が友人・知人のネットワークは薄い。
          • 家族・親族は、若年層であげる人が少なく、中高年層の多くの人があげている。
          • 仕事・学校関係者は、現役世代にあたる20代から50代までに多く見られる。自治会・町内会・近所の人は、60代以降があげるようになっている。つまり、仕事関係から地域関係への転換が見られる。とは言え、自治会・町内会・近所の人をあげるのは80代でも12~13%で、地域とのつながりはあまり活用されていないのが実情である。
        5. 相談相手と孤独感等の関係
          • 孤独感の強い人、健康状態の悪い人、外出しない人は、相談相手のいない人が多い。
          • 相談相手がいない人の孤独感は高い。相談先を一つでも持てば孤独感はかなり改善される。相談相手を3つ以上確保している人は、相談相手が1つだけの人より、孤独感が「決してない」人が多く、孤独感を「しばしば」「常に」「時々」「たまに」感じる人が少ない。
        6. 他者への手助け
          • 10代、20代の若い世代は、他者に手助けをしている人、最近までしていた人が多い。
          • 性別では女性の方が、同居人の有無では同居人のいる人の方が、他者への手助けを行っている人が多い。
          • 相談相手がいる人は、他者への手助けをしている人が多い。

~NEW~
内閣官房 物価・賃金・生活総合対策本部
▼第5回議事次第・資料
  • 物価の動向について
    • 国際商品市況:国際商品市況は、ウクライナ情勢や欧米の金融引締め等を背景に不安定な動き。
    • 円安の影響:輸入物価は原材料価格上昇と円安を要因として高い上昇率が続く。輸入物価への円安の影響は10月時点で全体の上昇の6割程度。
    • 国内企業物価:国内企業物価は、石油製品や非鉄金属の上昇が鈍化。一方、電気代等は燃料費調整制度等の下で市況の動きを時差を伴って反映するため、当面は上昇する見込み。
    • 価格転嫁進展の動き:2022年以降、中小企業においても販売価格DIが上昇するなど、価格転嫁の動きがみられる
    • 消費者物価の現状:エネルギーや食料品を中心に10月も前年比+3.7%(総合)と引き続き高い伸び。
    • 消費者物価の今後の動向:食料品を中心とした日次の物価データは11月に上昇。今後の物価上昇率について、民間機関は本年末に3%を超えるがその後低下すると予想。一方、約6割の家計が1年後に5%以上の上昇を予想
    • 低所得者層ほど負担が増加:エネルギーと食料の価格上昇による家計負担の増加額が収入に占める割合は、所得水準が低い層ほど大きい。
    • 必需品以外の消費の抑制:物価上昇により、食料・光熱費等の生活必需品への支出がコロナ前を上回る一方、外食・宿泊等への支出はコロナ前を下回り、節約志向の動きがみられる。幼保無償化や通信料引下げは、低所得者層を中心に支出の減少に寄与。
    • 経常利益は過去最高:本年7-9月期の企業の経常利益は、前年同期比で18.3%増と7期連続の増益。特に、円安による押上げ効果もあり製造業が伸びを牽引。この結果、7-9月期としても、4-6月期とあわせた2022年度上半期としても、経常利益は過去最高水準。
    • 原材料高の影響は中小企業で顕著:一方で、原材料価格高騰の影響によって売上原価率は経常利益にマイナス寄与。特に価格転嫁に課題が残る中小企業で影響が大きい。大企業は円安による営業外収益の増加が利益の押し上げ要因
  • これまでの支援策と総合経済対策の進捗状況について
    1. 燃料油価格の激変緩和事業の今後の方向性
      • 燃料油価格の高騰に対しては、本来200円程度に上昇するガソリン価格を170円程度に抑制してきたが、来年度前半にかけて引き続き激変緩和措置を講じる。
      • 具体的には、来年1月以降も、補助上限を緩やかに調整しつつ実施し、その後、来年6月以降、補助を段階的に縮減する一方、高騰リスクへの備えを強化する。
      • 令和4年度補正予算において、約3兆円を計上。
    2. 電気・ガス価格激変緩和対策事業について
      • 電気・都市ガスの小売事業者等が、需要家の使用量に応じ、電気・都市ガス料金の値引きを実施。事務局を通じ、電気・都市ガスの小売事業者等へ値引き原資を補助。
      • 令和4年度補正予算において、約3.1兆円を計上。
    3. 価格交渉促進月間の実施と改善のサイクル強化
      • 本年3月の価格交渉促進月間のフォローアップ調査の結果を踏まえ、下請中小企業振興法に基づき、20数社の親事業者に対し大臣名での指導・助言を実施。
      • 本年9月の価格交渉促進月間においては、下請企業15万社に対するフォローアップ調査を行うだけでなく、岸田総理・西村経産大臣より価格転嫁・価格交渉を動画で呼びかけるなど、周知・広報を徹底することで、実効性を向上。さらに、下請Gメンによる約2千社へのヒアリングを開始。
      • 今後、9月の価格交渉促進月間のフォローアップ調査の結果を公表するとともに、指導・助言対象の企業を拡大。
      • 令和4年度補正予算により、来年3月の価格交渉促進月間からは中小企業30万社へのフォローアップ調査を行うとともに、来年1月より下請Gメンを約50名増員(248名→300名)し、中小企業の取引実態の把握に向けた体制を拡充。
  • パートナーシップ構築宣言の宣言拡大と実効性向上
    • 取引先との共存共栄を目指す「パートナーシップ構築宣言」は、11月25日時点で16,000社超が宣言済み。うち大企業(資本金3億円超)は、1,000社超。更なる宣言拡大に取り組む。
    • 宣言の実効性向上に向けて、今夏に宣言企業や下請企業への調査を実施。宣言企業の代表者へ結果をフィードバック。
    • 更なる機運醸成を目的として、11月にはシンポジウムを開催し、優良事例の表彰等を実施。経済産業大臣賞を新設し、サプライチェーン全体での付加価値向上の最優秀企業として花王を表彰。
  • 「パートナーシップ構築宣言」の概要
    • 「パートナーシップ構築宣言」は、事業者が、取引先との共存共栄を目指し、下記に取り組むことを「代表権のある者の名前」で宣言し、ポータルサイトで公表するもの。
      1. サプライチェーン全体の共存共栄と新たな連携(オープンイノベーション、IT実装、グリーン化等)
      2. 下請企業との望ましい取引慣行(「振興基準」)の遵守、特に取引適正化の重点5分野(価格決定方法、型管理の適正化、現金払の原則の徹底、知財・ノウハウの保護、働き方改革に伴うしわ寄せ防止)
    • 「未来を拓くパートナーシップ構築推進会議」(2020年5月)において、導入を決定。

~NEW~
内閣府 「日本学術会議の在り方についての方針」について
▼日本学術会議の在り方についての方針
  • 日本学術会議の在り方については、「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」(令和3年4月22日日本学術会議)、「日本学術会議の在り方に関する政策討議取りまとめ」(令和4年1月21日総合科学技術・イノベーション会議有識者議員懇談会)等を踏まえ、日本学術会議が国民から理解され信頼される存在であり続けるためにはどのような役割・機能が発揮されるべきかという観点から検討を進めてきた。
  • グローバル社会が直面している地球規模の課題や新興技術と社会との関係に関する課題など、政策立案に科学的な知見を取り入れていく必要性はこれまで以上に高まってきており、政策判断を担う政府等に対して科学的知見を提供することが期待されている日本学術会議には、政府等と問題意識や時間軸等を共有しつつ、中長期的・俯瞰的分野横断的な課題に関する質の高い科学的助言を適時適切に発出することが求められている。
  • また、世界が直面する重要課題等に政府等と日本学術会議が連携を深めながら取り組んでいくことが、「科学技術立国」の実現や我が国の国際社会におけるプレゼンスの向上等のためには不可欠である。
  • このため、政府としても、政府等と問題意識や時間軸等を共有しつつ、中長期的・俯瞰的分野横断的な課題に関する時宜を得た質の高い科学的助言を行う機能等を抜本的に強化することとし、活動や運営の徹底した透明化・ガバナンス機能の迅速かつ徹底的な強化を図るため、国の機関として存置した上で、必要な措置を講じ、改革を加速するべきという結論に達した。
  • 今後、本方針に基づき、下記の点を中心に日本学術会議の意見も聴きつつ、法制化に向けて具体的措置の検討、所要の作業等を進め、日本学術会議会員の任期も踏まえ、できるだけ早期に関連法案の国会提出を目指す。
  • 学術及び科学技術力は我が国の国力の源泉であり、その世界最高水準への向上は、国民の幸福、国家及び人類の発展のためにも不可欠な基盤として、政府及び日本学術会議が協働して実現を果たしていくことが必要である。
  • 日本学術会議においても、新たな組織に生まれかわる覚悟で抜本的な改革を断行することが必要である。
  • 科学的助言等
    • 政府等と問題意識や時間軸等を共有しつつ、中長期的・俯瞰的分野横断的な活動を適切に推進するとともに、国民からの理解と支持の獲得や社会との対話の促進に資するため、「期」を超えた基本的な活動方針を策定すべきこととする。重点的に取り組む事項に加え、会員等に求める資質等も明らかにする。併せて、政府等と日本学術会議との連携の強化・促進に必要な取組等の強化を図る。
    • 科学的助言については、科学的助言等対応委員会等の機能を強化し、位置づけを明確化する。すべての学問分野に開かれた日本学術会議の特徴をいかしつつ、政府等との問題意識・時間軸等の共有、レビュー、適時適切な情報発信、フォローアップ等が、高い透明性・客観性の下で適切かつ確実に行われるよう措置する。
    • 委員会・分科会等の在り方についての見直しを進め、多様な視点や俯瞰的な視野の確保、横断的な連携の促進を図るとともに、重複の有無や機能的な運用にも留意しつつ、設置基準及び合理的な目安等を設定・公開する。
  • 会員等の選考・任命
    • 新たな学問分野・融合分野からの積極的な登用、分野・活動領域・年齢等のバランスの確保等に努めるとともに、会員等には、個別分野の深い学識に加え、国際的な業績・評価、分野横断的な見識、異分野間の対話能力等が求められていることも明らかにする必要がある。日本学術会議においては、これらも踏まえ、選考に関する方針を策定する。
    • 会員等以外による推薦などの第三者の参画など、高い透明性の下で厳格な選考プロセスが運用されるよう改革を進めるとともに、国の機関であることも踏まえ、選考・推薦及び内閣総理大臣による任命が適正かつ円滑に行われるよう必要な措置を講じる。
  • 活動の評価・検証等
    • 日本学術会議は独立して職務を行うことから、他の行政機関以上の徹底した透明性が求められる。外部評価対応委員会の機能を強化し、構成及び権限、主要な評価プロセスを明確化すること等により、活動及び運営についての評価・検証が透明かつ厳格に行われることを担保する。
  • 財政基盤の充実
    • 活動及び運営、支出などについて不断の見直しを行うことを前提に、日本学術会議に関する経費は、引き続き国庫の負担とする。政府等と日本学術会議の連携の強化・促進に必要な取組等が現状のリソースで十分に行えないのであれば、所要の追加的措置を検討する。
  • 改革のフォローアップ
    • 関連法の施行後3年及び6年を目途として、本方針に基づく日本学術会議の改革の進捗状況、活動や運営の状況等を勘案しつつ、より良い機能発揮のための設置形態及び組織体制の在り方等について検討を加え、必要があると認められるときは、国とは別の法人格を有する独立した組織とすることも含め、最適の設置形態となるよう所要の措置を講ずる。その際、会長・会員等の位置づけ、会員数、会員・連携会員の種別、任期等についても、検討することとする。また、国とは別の法人格を有する独立した組織とする場合には、財政基盤の在り方等についても併せて検討し、新組織が必要な活動を行いうるよう配慮するものとする。

~NEW~
内閣府 全世代型社会保障構築会議(第10回)議事次第
▼資料5 全世代型社会保障の構築に向けた各分野における改革の方向性(論点整理)
  • 働き方に中立的な社会保障制度等の構築
    • 基本的方向
      • 国民の価値観やライフスタイルが多様化し、働き方の多様化もますます進んでいる中で、どのような働き方をしても、セーフティネットが確保され、誰もが安心して希望どおりに働くことができる社会保障制度等を構築することが求められている。
      • 同時に、少子化対策の観点からも、若者子育て世代が将来に展望を持つことができ、生涯未婚率の低下にもつなげられるよう、労働市場、雇用の在り方について不断に見直しを図る必要がある。非正規雇用労働者を取り巻く課題の解決や、希望すれば誰もが主体的に成長分野などの企業へ円滑に移動できるような環境整備を図り、「構造的な賃上げ」につなげていくことが重要である。このことは、国民所得の向上を実現し、社会保障制度の持続可能性を高めることにもつながるものである。
    • 取り組むべき課題
      1. 勤労者皆保険の実現に向けた取組
        • 勤労者がその働き方や勤め先の企業規模・業種に関わらず、ふさわしい社会保障を享受できるようにするとともに、企業の雇い方に対して中立的な社会保障制度としていく観点から、以下の課題への対応を着実に進めるべきである。
        • 短時間労働者への被用者保険の適用に関する企業規模要件の撤廃
          • 週20時間以上勤務する短時間労働者にとって、勤め先の企業の規模によって被用者保険の適用に違いが生まれる状況の解消を図るべきであり、企業規模要件の撤廃について早急に実現を図るべきである。
        • 個人事業所の非適用業種の解消
          • 常時5人以上を使用する個人事業所の非適用業種については、労働者がいずれの事業所で勤務するかによって被用者保険の強制適用の有無が異なる状況の解消を早急に図るべきである。
          • また、勤労者皆保険を実現する観点から、「5人未満を使用する個人事業所」についても、そこで働く方々への被用者保険の適用を図る道筋を検討すべきである。
        • 週労働時間20時間未満の短時間労働者への適用拡大
          • 週労働時間20時間未満の短時間労働者についても、被用者にとってふさわしい社会保険を提供する観点からは、被用者保険の適用除外となっている規定を見直し、適用拡大を図ることが適当と考えられることから、そのための具体的な方策について、実務面での課題や国民年金制度との整合性等を踏まえつつ、着実に検討を進めるべきである。
          • 複数の雇用関係に基づき、複数の事業所で勤務する者(マルチワーカー)で、いずれの事業所においても単独では適用要件を満たさないものの、労働時間等を合算すれば適用要件を満たす場合については、デジタル技術の活用により実務的な課題の解決を図ったうえで、被用者保険の適用に向けた具体的な検討を進めるべきである。
        • フリーランス・ギグワーカーについて
          • フリーランス・ギグワーカーについて、その被用者性の捉え方などの検討を深め、必要な整理を行うとともに、より幅広い社会保険の在り方を検討する観点からの議論を着実に進めるべきである。
          • 具体的には、まずは、「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」に照らして、現行の労働基準法上の「労働者」に該当する方々については、「被用者性」も認められ、適用除外の対象となる場合を除いて被用者保険が適用される旨を明確化した上で、その適用が確実なものとなるよう、必要な対応を早急に講ずるべきである。
          • その上で、上記以外の、「労働者性」が認められないフリーランス・ギグワーカーに関しては、新しい類型の検討も含めて、被用者保険の適用を図ることについて、フリーランス・ギグワーカーとして働く方々の実態や諸外国の例なども参考としつつ、引き続き、検討を深めるべきである。
        • 女性の就労の制約と指摘される制度について
          • 女性就労の制約となっていると指摘される社会保障制度や税制等について、働き方に中立的なものにしていくことが重要である。この点に関し、被用者保険が適用されることのメリットを分かりやすく説明しながら、適用拡大を一層強力に進めていくことが重要である。
        • 社会保険適用拡大の更なる推進に向けた環境整備・広報の充実
          • 今後、被用者保険の更なる適用拡大を実現するためには、新たに対象となる事業主や勤労者に対して、被用者保険の適用に関する正確な情報や、そのメリットについて、分かりやすく説明し、理解を得ながら進めることが極めて重要である。厚生労働省のみならず、業所管省庁もメンバーとする政府横断的な検討体制を構築し、事業主の理解を得て円滑に進めるための具体的な方策を検討すべきである。
          • また、いわゆる「就業調整」の問題に対しては、社会保険適用に伴う短時間労働者の労働時間の延長、基幹従業員として従事することによる企業活動の活性化などの好事例を業所管省庁の協力を得て積極的に集約するとともに、これらの好事例や具体的なメリットを勤労者や事業主が実感できるような広報コンテンツやその活用法について、広報実務の専門家、雇用の現場に詳しい実務家などの参加も得た上で検討・作成し、業所管省庁の協力も得て広範かつ継続的な広報・啓発活動を展開するべきである。
      2. 労働市場や雇用の在り方の見直し
        • 若者・子育て世代(25~34歳)においても、男性で14.0%、女性で32.4%の方々が非正規雇用労働者となっており、基本給や各種手当の支給、能力開発機会等における待遇差や雇用の不安定さなどの課題に直面している。こうした実態が、少子化の背景の一つとなっているとも考えられることから、雇用形態に関わらない公正な待遇確保に向けた方策について、引き続き促進する必要がある。
        • また、若者・子育て世代にとって、妊娠・出産・育児を含めた個人のライフスタイル・ライフサイクルに応じた多様な働き方やキャリア選択が可能となり、将来への展望を持ちながら安心して働き、子育てすることができる機能的な労働市場を整備することが重要である。
        • 非正規雇用労働者を取り巻く課題の解決
          • 「同一労働同一賃金」については、その履行確保に向けた取組を一層強力に推進するとともに、非正規雇用労働者の処遇改善に与えた効果を丁寧に検証した上で、「同一労働同一賃金ガイドライン」等の必要な見直しを検討すべきである。
          • 非正規雇用労働者の処遇改善に資する政策のうち、有期雇用労働者の雇用の安定を図るために導入された「無期転換ルール」については、その実効性を更に高めるための方策を講ずるべきである。
          • より安定した働き方やスキルアップを望む非正規雇用労働者に対しては、引き続き、キャリアアップ助成金を通じた支援や、学び直し、職業訓練の支援などの施策について積極的に推進していくべきである。
          • 勤務地等を限定した「多様な正社員」の拡充については、子育てとの両立を実現するための働き方の推進の観点から重要であるだけでなく、非正規雇用と正規雇用の垣根を喪失させることによって、より包摂性の高い雇用や良質な職場環境の実現にも寄与するものであることから、労使双方にとって望ましい形で、これを普及・促進するための方策を検討すべきである。
          • さらに、非正規雇用労働者の待遇改善に関する取組状況について、非財務情報の開示対象に加えることも含め、企業の取組の促進策を検討すべきである。
        • 労働移動の円滑化
          • 個人のリスキリングなど人材の育成・活性化や、継続的なキャリアサポート、職業・職場情報の見える化など、労働移動の円滑化・「人への投資」への支援を継続的に推進するとともに、今後、「労働移動円滑化に向けた指針」を官民で策定し、「構造的な賃上げ」につなげていくことが必要である。また、経験者採用(中途採用)に関する企業の取組状況について、非財務情報の開示対象に加えることも含め、企業の取組の促進策を検討すべきである。
    • 今後の改革の工程
      • 勤労者皆保険の実現に向けた取組
        • 次期年金制度改正に向けて検討・実施すべき項目
          • 短時間労働者への被用者保険の適用拡大(企業規模要件の撤廃など)
          • 常時5人以上を使用する個人事業所の非適用業種の解消
          • 週所定労働時間20時間未満の労働者、常時5人未満を使用する個人事業所への被用者保険の適用拡大
          • フリーランス・ギグワーカーの社会保険の適用の在り方の整理
      • 労働市場や雇用の在り方の見直し
        • 速やかに検討・実施すべき事項
        • 「同一労働同一賃金ガイドライン」等の効果検証・必要な見直し
        • 「無期転換ルール」の実効性を更に高めるための見直し
        • 「多様な正社員」の拡充に向けた普及・促進策
        • 非正規雇用労働者の待遇改善や経験者採用(中途採用)に関する取組状況について、企業による非財務情報の開示対象とすることを含めた、企業の取組の促進策
        • その他、「労働移動円滑化に向けた指針」の策定をはじめ、「構造的な賃上げ」につながる労働移動円滑化・「人への投資」への支援の着実な実行
  • 「地域共生社会」の実現
    1. 基本的方向
      • 人口動態及び世帯構成が変化し、家族のつながりや地縁も希薄化する中で、今後、更なる増加が見込まれる独居高齢者の生活について、住まいの問題を含め、社会全体でどのようにして支えていくかが大きな課題である。また、コロナ禍を通じて、孤独・孤立や生活困窮の問題に直面する方々が世代にかかわらず存在することが浮き彫りとなった。
      • こうした中で、高齢者福祉、障害福祉、児童福祉、生活困窮者支援などの制度・分野の枠や、「支える側」、「支えられる側」という従来の関係を超えて、人と人、人と社会がつながり、一人ひとりが生きがいや役割を持ち、助け合いながら暮らしていくことのできる包摂的な社会を実現することが必要である。そこで重要となるのは、各種社会保障サービスの担い手や幅広い関係者による連携の下、地域社会全体で、多様な困りごとを抱える人やその家族を包括的に受け止め、一人ひとりに寄り添い、伴走支援するという視点である。その際、公平かつ迅速に支援を届けていくためにも、デジタル技術の活用を積極的に図ることが重要である。
      • さらに、人口減少が急速に進む地域においては、地域社会における支え合い機能が低下し、住民の日常生活の維持に課題が生じる事態も想定される。地域社会におけるつながりの弱体化を防ぎ、住民同士が助け合う「互助」の機能を強化するための取組が求められている。
    2. 取り組むべき課題
      1. 一人ひとりに寄り添う支援とつながりの創出
        • 複雑化・複合化する地域住民の支援ニーズに対応するためには、各地方自治体において、制度的な縦割りを超えて、包括的な支援体制を整備する必要がある。現在、各市町村では、人口減少による地域社会の縮小・消滅に対する強い危機感を持ち、地域共生社会の実現に向けた取組が進められており、国としても積極的に推進する必要がある。
        • また、地域共生社会の実現のためには、住民同士による「互助」の機能を再構築していくことも求められる。年齢を問わない多世代の地域住民での交流の促進や、地域活動への参加などにより、つながりを実感することができる地域づくりを進めることが肝要である。
        • 重層的支援体制の整備
          • 従来の「属性別の体制整備」によっては複合的な課題や狭間のニーズへの対応や地域づくりが困難であるとの問題意識から新設された、重層的支援体制整備事業について、より多くの市町村において実施されるよう、必要な対応を実施すべきである。
        • ソーシャルワーカーの育成
          • 相談支援が包括的かつ個別的に行われるため、一人ひとりの課題や支援ニーズを的確に評価・分析した上で、地元の関係機関と密接に連携しつつ、適切な支援につなぐコーディネーターとしての役割を果たすソーシャルワーカーの存在が欠かせない。今後、社会福祉法人やNPO等の職員も含め、ソーシャルワーカーの確保に向けた取組を進めるべきである。
        • 多様な主体による地域づくりの推進
          • 住民の一人ひとりが、コミュニティの担い手として、社会福祉法人や協同組合、医療法人、市場参加者、NPOなど多様な主体の参画の下、地域共生の基盤を強め、発展させていくためのプラットフォームの構築を引き続き進めるべきである。
        • 孤独・孤立対策の推進
          • 孤独・孤立の問題を抱える人へ必要な支援を届けるため、官・民・NPOの連携基盤の形成や一元的な相談支援体制の本格実施に向けた環境整備を着実に推進する必要がある。
          • そのうえで、さらに広く多様な分野や主体による連携・協働を進めるための方策を検討すべきである。加えて、孤独・孤立を未然に防止する観点からも、多様な主体の参画の下、こども食堂や高齢者等による通いの場など日常生活の様々な場で人と人の緩やかなつながりを築けるような地域づくりを推進するべきである。
      2. 住まいの確保
        • 今後、地域社会を取り巻く環境が変化する中で、独居高齢者、生活困窮者をはじめとする地域住民が安心して日々の生活を営むことができるよう、入居後の総合的な生活支援も含めて、地域住民の生活を維持するための基盤となる住まいが確保されるための環境整備が必要である。
        • こうした観点から、住まい政策を社会保障の重要な課題として位置づけ、そのために必要となる施策を本格的に展開すべきである。その際、年齢層や属性などを考慮した支援対象者の具体的なニーズや、各地域における活用可能な資源等の実態を十分に踏まえつつ、住宅の質の確保や既存の各制度の関係の整理も含めて議論を深め、必要な制度的対応を検討すべきである。
        • また、今後、住まいの確保に向けた取組を推進していくにあたっては、各地方自治体において、住まい支援の必要性についての認識を深めていく必要がある。
        • ソフト面での支援の強化
          • 「住まいに課題を抱える者」は、複合的な課題を抱えている場合が多く、ハードとしての住宅の提供のみならず、個別の状況に応じて、ICTも活用しつつ、地域とつながる居住環境や見守り・相談支援の提供と併せて行うことが求められる。
          • そのため、行政における様々な分野の関係部署や、居住支援法人及び居住支援協議会、不動産団体、社会福祉法人、NPO等の関係団体が連携を深めつつ、住まい支援に関する総合的な窓口や支援体制について、それぞれの地域の実情に合った形で構築していくべきである。
        • 住宅の所有者との関係、空き地・空き家の活用
          • 入居者だけではなく、「大家の安心」という視点も含めて、入居後の支援について一体的に検討する必要がある。
          • また、空き地・空き家の活用や、まちづくりといった観点から、地域の実情に応じた対応を検討する必要がある。
    3. 今後の改革の工程
      1. 来年度、実施・推進すべき項目
        • 重層的支援体制整備事業の更なる促進
        • 多様な専門性や背景を持つソーシャルワーカーの育成・確保・活用のための取組
        • 多様な主体による地域づくりの推進のためのプラットフォームの構築支援
        • 地域における孤独・孤立対策の官民連携基盤の整備及び取組モデルの構築
        • 「住まい支援システム」の構築に向けたモデル事業の実施を踏まえた実践面での課題の抽出、全国的な普及に向けた具体的な手法の周知・啓発
        • 上記モデル事業の成果を活用して、住まいに課題を抱える者の属性や量的な把握についての推計及びその精緻化を実施
        • 生活困窮者自立支援制度、住宅セーフティネット制度などにおける住まい支援を強化
      2. 制度改正について検討を進めるべき項目
        • 既存の各制度における住まい支援の強化に向けて、①のモデル事業の結果等を踏まえつつ更なる検討を深め、必要な制度改正を行う

~NEW~
国民生活センター 高齢者を狙った劇場型勧誘再び!?「老人ホーム入居権」を譲ってほしいという詐欺電話に注意!
  • 「有料老人ホームや介護施設などに入居する権利(以下「老人ホーム入居権」)を譲ってほしい」という詐欺の電話に関する相談が急増しています。複数の人物が登場するいわゆる「劇場型勧誘」で、「老人ホーム入居権」を譲ってほしいと持ち掛け、承諾すると「あなたの名義で申し込みをするので一度あなたがお金を支払う必要がある」「権利を譲るために取引実績が必要でお金を振り込む必要がある」などと言葉巧みにお金を支払わせる手口です。
  • このトラブルに関しては、2014年度~2015年度にかけて急増しましたが、再び増加し始めたので注意喚起します。今後、この手の詐欺手口が増えるおそれがありますので、十分に注意してください。
  • 年度別相談件数:2013年度は990件、2014年度は3,322件、2015年度は2,323件、2016年度は1,182件、2017年度は510件、2018年度は207件、2019年度は143件、2020年度は282件、2021年度は148件、2022年度は10月末までで685件です。
  • 相談事例
    • 「老人介護施設の入居権を譲ってほしい」と言われ了承したところ、本人からの申し込みだと証明するために1,000万円振り込んでほしいと迫られた。
      • 大手建設会社Aを名乗り「老人介護施設の入居権を譲ってもらえないか」と電話があった。当市在住の70歳以上の女性のみに入居権があるという。自分は利用するつもりがなかったので、「利用したい人がいるなら使ってもらって構わない」と伝えた。後刻「あなたの名義で他県の人が入居できることになった。入居権を管理しているBという業者から確認の電話が入るので全て『はい』と答えてほしい。迷惑はかけない」と連絡が入った。Bから「入居一時金の入金が確認できた。本人に間違いないか」と連絡が入り不安になってきたので、Aに「今回の話はなかったことにしてほしい」と伝えたが「迷惑はかからないのでこのまま進めさせてほしい。警察に相談するとかえって大変なことになる」と言われた。その後Bから「金融庁の調査が入る。本人からの振り込みだと証明するために、いったん1,000万円を振り込んでほしい。後日返金する」という電話が入った。「そのような高額な支払いはできない」と断ったが、「摘発を防ぐために500万円だけでも協力してもらえないか」と重ねて振り込みを依頼された。怖い。どうしたらよいのか。(2022年4月受付 70歳代女性)
    • その他、以下のような相談も寄せられています。
      • 「老人ホーム入居権」を他者に譲るためには200万円を振り込むよう言われ、支払わないと裁判になると脅された。
      • 電話が来て、介護施設に入る権利があると言われた。次の人に名義を譲ってと言われ了承すると、1,000万円振り込むよう言われた。
  • 消費者へのアドバイス
    • 「あなたは入居権を持っている」「権利を譲って」「名義を貸して」などと持ち掛けてくるのは詐欺です!不安であれば留守番電話機能や発信者番号表示機能を活用し、心当たりのない電話には出ないようにしましょう。
    • やりとりしてしまっても、絶対にお金は払わないでください。すぐに警察、家族・友人、消費生活センター等に相談しましょう。
    • 【周囲の方へ】高齢者の消費者トラブルを防ぐには周囲の方の見守りが必要です。高齢者に異変がないか見守り、異変に気づいたら警察や消費生活センターに相談してください。

~NEW~
国民生活センター シリカやケイ素を摂取できるとうたった飲料、健康食品等に関する調査-ケイ素の摂取は美容や健康に良い?-
  • 「シリカ」はケイ素を構成元素として含んだ物質で、「シリカ」または「ケイ素」を多く含むとされるペットボトル入りの飲料水や健康食品、水に入れて「シリカ」または「ケイ素」を多く含む水ができるというスティックなどの商品が、美容や健康に良いとうたわれて販売されています。
  • ケイ素は、市販の飲料水や水道水をはじめ、多くの食品にも含まれている元素で、普段の食生活で意識せずに摂取しています。人の骨や髪、皮膚などを構成している元素のひとつですが、現時点では一日当たりに摂取が必要なケイ素の量は明確にはなっておらず、美容や健康増進などに対する具体的な有効性については、必ずしも明らかにはなっていません。2022年6月には、ケイ素に関連して合理的な根拠なくさまざまな効果を広告したとして、消費者庁により景品表示法に係る措置命令が行われるという事例がありました(注)。
  • PIO-NET(パイオネット:全国消費生活情報ネットワークシステム)には、シリカまたはケイ素を含む飲料水や健康食品等に関する相談が、2017年度からの過去5年半で429件寄せられており(2022年9月30日までの登録分)、中には「子どものアトピーに効くとの体験談を信じてケイ素水をネット通販で購入したが、効果がない。」、「ケイ素のパウダーを飲み続けているが、何の効果もない。このまま飲み続けていても大丈夫なのか。」といった、有効性や安全性に関する相談も寄せられています。
  • そこで、シリカやケイ素を多く摂取できることをうたった、ペットボトル入り飲料水10銘柄、水などで希釈して摂取する濃縮液3銘柄、水に入れてシリカまたはケイ素を含む飲料水ができるとうたったスティックや固形物(以下、「生成器」とします。)4銘柄、錠剤状の健康食品3銘柄について、シリカやケイ素に係る表示、広告、含有量等を調査するとともに、ケイ素の摂取に関する情報を取りまとめ、消費者に情報提供することとしました。
  • (注)「沖縄特産販売株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について」(消費者庁)(2022年6月1日)
  • ケイ素とは
    • ケイ素は地殻中で酸素に次いで存在量が多いとされる元素で、ケイ酸塩や二酸化ケイ素といった他の元素と結合した形で岩石、土壌を構成しており、水道水のほか、食品にも含まれています。ケイ素の摂取量については、「推奨量」などの基準は設けられていません。ケイ素は人の体内の微量ミネラルとして、骨の形成に関与していますが、有効性について信頼できる十分な情報は見当たらないとされています。
  • テスト結果
    1. 表示、広告の調査
      1. 摂取による効果等
        • 商品またはシリカやケイ素の摂取は美容や健康増進等に効果がある旨の記載や、シリカやケイ素の積極的な摂取が必要と受け取れる記載がみられる銘柄がありました。
        • 商品またはシリカやケイ素の摂取について、医薬品的な効能効果や健康保持増進効果等があると受け取れる記載がみられる銘柄があり、医薬品医療機器等法、健康増進法、または景品表示法上問題となるおそれがありました。
      2. シリカやケイ素の含有濃度や含有量
        • 商品本体等、販売者等のウェブサイトのいずれにも、商品のシリカやケイ素の含有濃度や含有量の記載がみられない銘柄がありました。
      3. 商品や調製した水の一日に摂取する目安の量
        • 半数近くの銘柄で、商品本体等か販売者等のウェブサイトのいずれかに、商品または調製した水の一日に摂取する目安の量の記載がありました。
      4. 食品表示
        • 飲料水や濃縮液の中には、商品本体等の栄養成分表示や原材料表示に不備がある銘柄があり、これらは食品表示法に抵触すると考えられました。
    2. ケイ素の含有濃度等の調査
      1. 飲料水
        • ケイ素の含有や摂取がうたわれていない市販のミネラルウォーターよりもケイ素が多く含まれていましたが、ケイ素の含有濃度が表示濃度より大幅に低い銘柄があり、食品表示法、または景品表示法上問題となるおそれがあると考えられました。
      2. 生成器
        • 調製した水のケイ素の濃度が、表示されていた最大とされる濃度よりも大幅に低い銘柄があり、景品表示法上問題となるおそれがあると考えられました。
      3. 濃縮液、健康食品
        • 健康食品で、記載されている一日に摂取する目安の最大量を摂っても、ほとんどケイ素を摂取できない銘柄があり、景品表示法上問題となるおそれがあると考えられました。
    3. 重金属類
      1. 飲料水及び生成器で調製した濁りのない水
        • 鉛、カドミウム、ヒ素、水銀の濃度がミネラルウォーター類の成分規格の基準を超えるものはありませんでした。
      2. 濃縮液及び健康食品、生成器で調製した濁りのある水
        • 商品自体または調製した水を、各銘柄の一日に摂取する目安の最大量を毎日摂取した場合でも、鉛、カドミウム、ヒ素、水銀により健康被害が出るリスクは高くはないと考えられました。
  • 消費者へのアドバイス
    • シリカやケイ素の摂取量は、通常の食事等からの摂取で不足することはないと考えられており、多く摂取することの有効性については明確な情報は見当たりません。商品を購入、利用するときは必要性をよく検討しましょう。
  • 事業者への要望
    • 栄養成分表示や原材料表示に不備がある銘柄があり、食品表示法に抵触するおそれがありましたので、表示の改善を要望します。
    • 商品本体等や販売者等のウェブサイトにおいて、商品またはシリカやケイ素の摂取について、医薬品的な効能効果や健康保持増進効果等があると受け取れる記載がみられました。これらは医薬品医療機器等法、健康増進法、または景品表示法上問題となるおそれがあると考えられましたので、表示、広告の改善を要望します。
    • ケイ素の含有濃度が表示より大幅に低い銘柄、調製した水のケイ素の濃度が、記載されていた最大とされる濃度に遠く及ばなかった銘柄がありました。これらは食品表示法、または景品表示法上問題となるおそれがあると考えられましたので、商品または表示、広告の改善を要望します。
  • 行政への要望
    • 栄養成分表示や原材料表示に不備があると考えられる銘柄があり、食品表示法に抵触するおそれがありましたので、事業者への指導等を要望します。
    • 商品本体等や販売者等のウェブサイトにおいて、商品またはシリカやケイ素の摂取について、医薬品的な効能効果や健康保持増進効果等があると受け取れる記載がみられました。これらは医薬品医療機器等法、健康増進法、または景品表示法上問題となるおそれがあると考えられましたので、事業者への指導等を要望します。
    • ケイ素の含有濃度が表示より大幅に低い銘柄、調製した水のケイ素の濃度が、記載されていた最大とされる濃度に遠く及ばなかった銘柄がありました。これらは食品表示法、または景品表示法上問題となるおそれがあると考えられましたので、事業者への指導等を要望します。

~NEW~
国民生活センター 消費者問題に関する2022年の10大項目
  • 国民生活センターでは、毎年、消費者問題として社会的注目を集めたものや消費生活相談の特徴的なものなどから、その年の「消費者問題に関する10大項目」を選定し、公表しています。
  • 2022年は、改正民法の施行により成年年齢が20歳から18歳に引き下げられたことや、SNSやマッチングアプリをきっかけとした消費者トラブル、霊感商法への対応の強化などに注目が集まりました。
  • 2022年の10大項目
    • 18歳から大人に 4月から改正民法施行
    • SNSやマッチングアプリをきっかけに 詐欺的トラブル目立つ
    • 海産物の送り付け商法 高齢者の割合も高く
    • ウクライナ情勢を悪用 詐欺やトラブル発生
    • 霊感商法 対策検討会で提言まとめる
    • 生活必需品の値上げ相次ぐ 急激な円安も
    • 新型コロナウイルス感染症の一般用抗原定性検査キット初承認、ネットでの購入も
    • 再発、子どもの誤飲事故 折りたたみ式踏み台による負傷事故も
    • 消費者契約法・消費者裁判手続特例法 通常国会で改正
    • 消費生活相談のデジタル化 アクションプランを公表

~NEW~
厚生労働省 第109回新型コロナウイルス感染症対策アドバイザリーボード (令和4年12月7日)
▼資料1 直近の感染状況の評価等
  • 感染状況等の概要
    • 全国の新規感染者数(報告日別)は、直近の1週間では10万人あたり約595人となり、今週先週比は1.06と増加速度が低下し、足元では横ばいとなっているものの、一部の地域では増加傾向が継続するなど地域差がみられる。
    • 今後の免疫の減衰や変異株の置き換わりの状況、また、年末に向けて社会経済活動の活発化による接触機会の増加等が感染状況に与える影響に注意が必要。
    • 病床使用率は全国的に上昇傾向にあり、重症者数と死亡者数は足元で横ばいとなっている。
  • 感染状況等と今後の見通し
    1. 感染状況について
      • 新規感染者数について、全国的には増加速度の低下が続き、足元で横ばいとなっているが、感染拡大が先行した地域では総じて減少傾向にある一方、遅れて感染拡大となった地域では増加傾向が継続するなど地域差がみられる。
      • 北海道では今夏の感染拡大の最高値を超えて以降、足元では減少傾向が継続している。また、東北、北陸・甲信越でも、感染のレベルは高いものの減少傾向にある。一方、首都圏や近畿、四国、九州・沖縄などでは10万人あたりで全国を下回っているが、増加幅は全国より大きい傾向にある。また、高齢者施設と医療機関の集団感染も増加傾向にある。
      • 全国の年代別の新規感染者数は、人口あたりでは10代を始めとして若い世代ほど多くなっている。しかし、一部の地域では特に10代の感染者数が横ばい、または減少傾向となっており、全国でみても10代は横ばいとなっている。また、ほとんどの地域では高齢者の新規感染者数の増加が進んでいるため、全国では重症者数と死亡者数は足元で横ばいとなっているものの今後の推移に注意が必要。
      • 本年1月以降の小児等の死亡例に関する暫定報告にあるように、小児感染者数の増加に伴う、重症例、死亡例の発生に注意が必要である。また、小児の入院者数の動向にも注意が必要。
      • 季節性インフルエンザについては、例年の同時期よりも低い水準にあるものの、直近2年間の同時期より高く、一週間前とほぼ同様の水準が継続している。
    2. 今後の見通しについて
      • 今後の感染状況について、全国及び大都市の短期的な予測では、地域差や不確実性はあるものの、横ばいから増加傾向が見込まれる。一方で、北海道では減少傾向の継続が予測されている。さらに、今後の免疫の減衰や、より免疫逃避能のある株への置き換わりの状況、また、年末に向けて社会経済活動の活発化による接触機会の増加等が、地域の感染者数の推移に影響すると考えられるため注視が必要。
      • 季節性インフルエンザについても、新型コロナウイルス感染症との同時流行を含め今後の推移に注意が必要。
    3. 感染の増加要因・抑制要因について
      1. ワクチン接種および感染による免疫等 ワクチン接種と自然感染により獲得した免疫は、経時的に低下していると考えられる。また、60代以上では、20-40代と比較してワクチンの接種率は高いが、感染による免疫獲得は低く、高齢者層での感染拡大が懸念される。なお、献血検体を用いた抗体保有率実態調査による国民の抗体保有率は重要なデータであるが、単純集計の速報でもあり、今後より詳細な解析を踏まえ評価することが必要。
      2. 接触状況 夜間滞留人口について、地域差がみられるが、東京、愛知、京都、大阪、福岡など大都市を中心に、昨年同時期と比較して同一又は上回る水準で推移している。年末に向けて、社会経済活動の活発化による接触機会の増加等が懸念される。
      3. 流行株 国内では現在BA.5系統が主流となっているが、BQ.1系統やXBB系統などのオミクロン株の亜系統は、より免疫逃避能があるとされ、海外で感染者数増加の優位性が指摘されている。特にBQ.1系統は国内で割合が増加しつつあり、注視が必要。
      4. 気候・季節要因 北日本をはじめ全国的に気温の低下がみられ、換気がされにくい場合がある。また、冬の間は呼吸器ウイルス感染症が流行しやすくなる。
    4. 医療提供体制等の状況について
      • 全国的には、病床使用率は上昇傾向にあり、ほとんどの地域で3割を上回り、感染者数が多い地域などでは5割を上回っている。重症病床使用率は総じて低い水準にあるが、2、3割の地域もみられる。
      • 介護の現場では、施設内療養や、療養者及び従事者の感染がみられる。
      • 救急搬送困難事案については、非コロナ疑い事案、コロナ疑い事案ともに、引き続き全国的に増加傾向となっている。
  • 必要な対策
    1. 基本的な考え方について
      • 限りある医療資源の中でも高齢者・重症化リスクの高い方に適切な医療を提供するための保健医療体制の強化・重点化を進めることが必要。また、国民一人ひとりの自主的な感染予防行動の徹底をお願いすることにより、高齢者等重症化リスクの高い方を守るとともに、通常医療を確保する。
      • 11月18日の政府対策本部決定に基づき、外来医療等の状況に応じた感染拡大防止措置を講じていく。
      • 国、自治体は、日常的な感染対策の必要性を国民に対して改めて周知するとともに、感染防止に向けた国民の取組を支援するような対策を行う。
    2. ワクチン接種の更なる促進
      • 「オミクロン株対応ワクチン」について、初回接種を完了した全ての12歳以上の者に対する接種を進めることが必要。
      • 4-5対応型ワクチンの接種も開始されたが、BA.1対応型ワクチンとBA.4-5対応型ワクチンいずれも従来型ワクチンを上回る効果が期待されるため、いずれか早く打てるワクチンの接種を進めることが必要。最終接種からの接種間隔については、5か月以上から3か月以上に短縮されたことを受け、接種を希望するすべての対象者が年内にオミクロン株対応ワクチンの接種を完了するよう呼びかける。
      • 未接種の方には、できるだけ早い時期に初回接種を検討していただくよう促していく。
      • 小児(5~11歳)の接種については、初回接種とともに追加接種を進める。
      • 小児(6か月~4歳)の初回接種が薬事承認され、特例臨時接種に位置づけられたことを踏まえ、初回接種を進める。
    3. 検査の活用
      • 国と自治体は検査ができる体制を確保し、検査の更なる活用が求められる。
      • 高齢者施設等について、従事者への頻回検査(施設従事者は週2~3回程度)を実施する。
      • 有症状者が抗原定性検査キットで自ら検査を行い、陽性の場合に健康フォローアップセンター等で迅速に健康観察を受けられる体制整備の更なる推進が必要。
      • OTC化されインターネット販売もされている抗原定性検査キットについて、一層利活用を進める。
    4. 保健医療提供体制の確保
      • 国の支援のもと、都道府県等は、主に以下の病床や発熱外来等のひっ迫回避に向けた対応が必要。
      • 病床確保計画に基づく新型コロナウイルス感染症の全体の確保病床数は引き続き維持し、感染拡大時には時機に遅れることなく増床を進めるとともに、新型コロナ病床を有していない医療機関に対しても、院内において新型コロナ患者が生じた場合の対応能力の向上を支援(病室単位でのゾーニングの推進等)することにより、新型コロナの対応が可能な医療機関の増加を引き続き図ること
      • 確保病床等の即応化や、病床を補完する役割を担う臨時の医療施設等の整備に加え、宿泊療養施設や休止病床の活用など、病床や救急医療のひっ迫回避に向けた取組
      • 入院治療が必要な患者が優先的に入院できるよう適切な調整(後方支援病院等の確保・拡大、早期退院の判断の目安を4日とすることの周知など転院・退院支援等による病床の回転率の向上等)、高齢者施設等における頻回検査等の実施や平時からの医療支援の更なる強化
      • 発熱外来の診療時間の拡大、箇所数の増加等のほか、地域外来・検査センターや電話・オンライン診療の強化等による外来医療体制の強化・重点化
      • 受診控えが起こらないよう配慮の上、例えば無症状で念のための検査のためだけの救急外来受診を控えることについて、地域の実情に応じて地域住民に周知。併せて、体調悪化時などに不安や疑問に対応できるよう、医療従事者等が電話で対応する相談窓口を周知するとともに、こうした相談体制を強化
      • 職場・学校等において療養開始時に検査証明を求めないことの徹底 3
    5. 新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備えた対応
      • 同時流行下に多数の発熱患者等が生じる場合も想定し、各地域の実情に応じて、発熱外来の強化や発熱外来がひっ迫する場合に備えた電話診療・オンライン診療の強化、健康フォローアップセンターの拡充と自己検査キットの確保、相談体制の強化等を進める。
      • また、新型コロナウイルス感染症の新たな治療の選択肢であり医師の適応確認の上処方される経口薬含め、治療薬の円滑な供給を進める。
      • 都道府県は、地域の実情に応じた外来医療の強化等の体制整備の計画に基づき、保健医療体制の強化・重点化に取り組む。
      • 国民各位への情報提供とともに、感染状況に応じた適切なメッセージを発信することが必要であり、従来の抗原定性検査キット・解熱鎮痛薬の早めの準備の呼びかけ等に加え、重症化リスクに応じた外来受診・療養を呼びかける。
      • 併せて、感染した場合にもできる限り重症化を防ぐため、新型コロナウイルス感染症と季節性インフルエンザのワクチンについて、接種対象者への接種を進める。
      • なお、感染者数が膨大となり医療のひっ迫が生じる場合や、ウイルスの特性に変化が生じ病原性が強まる等の場合には、住民や事業者に対する感染拡大防止や医療体制の機能維持に関する更なる協力の要請・呼びかけや、行動制限を含む実効性の高い強力な感染拡大防止措置等が考えられ、状況に応じた対応を行うことが必要。
    6. サーベイランス・リスク評価等
      • 発生届の範囲の限定、届け出項目の重点化、多くの感染による検査診断・報告の遅れ、受診行動の変化などにより、現行サーベイランスの精度の低下が懸念され、発生動向把握のため、実効性ある適切なサーベイランスの検討を速やかに進めることが必要。また、変異株について、ゲノムサーベイランスで動向の監視の継続が必要。
      • リスク評価について、新型コロナウイルス感染症に関する病原性、感染力、変異等についての検討を速やかに進めることが必要。
    7. 効果的な換気の徹底
      • 屋内での換気が不十分にならないよう、効果的な換気方法の周知・推奨が必要(エアロゾルを考慮した気流の作り方、気流を阻害しないパーテーションの設置等)。
    8. 基本的な感染対策の再点検と徹底
      • 以下の基本的感染対策の再点検と徹底が必要。
        • 場面に応じた不織布マスクの正しい着用、手指衛生、換気の徹底などの継続・3密や混雑、大声を出すような感染リスクの高い場面を避ける
        • 飲食店での忘年会・新年会は、第三者認証店等を選び、できるだけ少人数で、大声や長時間の滞在を避け、会話の際はマスクを着用する
        • 咽頭痛、咳、発熱などの症状がある者は外出を控える・医療機関の受診や救急車の利用については目安を参考にする
        • 自宅などにおいて抗原定性検査キット・解熱鎮痛薬を準備する
        • できる限り接触機会を減らすために、例えば、職場ではテレワークの活用等の取組を再度推進するなどに取り組む
        • イベントや会合などの主催者は地域の流行状況や感染リスクを十分に評価した上で開催の可否を含めて検討し、開催する場合は感染リスクを最小限にする対策を実施する
        • 陽性者の自宅療養期間について、短縮された期間中は感染リスクが残存することから、自身による検温などの体調管理を実施し、外出する際には感染対策を徹底すること。また、高齢者等重症化リスクのある方との接触などは控えるよう求めることが必要。
        • 症状軽快から24時間経過後または無症状の場合の、食料品等の買い出しなど必要最小限の外出の許容について、外出時や人と接する時は必ずマスク着用、人との接触は短時間、移動に公共交通機関は利用しないなど、自主的な感染予防行動の徹底が必要。
  • 参考:オミクロン株とその亜系統の特徴に関する知見
    1. 感染性・伝播性 オミクロン株はデルタ株に比べ、世代時間が約2日(デルタ株は約5日)に短縮、倍加時間と潜伏期間も短縮し、感染後の再感染リスクや二次感染リスクが高く、感染拡大の速度も非常に速いことが確認されている。なお、報告されているデータによれば、これまでの株と同様に発症前の伝播は一定程度起きていると考えられる。
    2. 感染の場・感染経路 国内では、多くの感染がこれまでと同様の機会(換気が不十分な屋内や飲食の機会等)で起きており、感染経路もこれまでと同様、飛沫が粘膜に付着することやエアロゾルの吸入、接触感染等を介していると考えられている。
    3. 重症度等 オミクロン株による感染はデルタ株に比べて相対的に入院のリスク、重症化のリスクが低いことが示されているが、現時点で分析されたオミクロン株による感染の致命率は、季節性インフルエンザの致命率よりも高いと考えられる。また、肺炎の発症率についても季節性インフルエンザよりも高いことが示唆されているが、限られたデータであること等を踏まえると、今後もさまざまな分析による検討が必要。
      • 昨年末からの感染拡大における死亡者は、昨年夏の感染拡大と比べ、感染する前から高齢者施設に入所している利用者が感染し、基礎疾患の悪化等の影響で死亡するなど、新型コロナが直接の死因でない事例も少なくないことが報告されている。また、新型コロナ発生当初からデルタ株流行期までは、典型的な新型コロナ感染によるウイルス性肺炎によって重篤な呼吸不全を発症する事例が多かったが、オミクロン株流行期には、入院前からの基礎疾患の悪化や入院中の別の合併症の発症など、肺炎以外の疾患が死亡の主たる要因との報告がある。
      • 今夏の感染拡大では、前回に引き続き、昨年夏の感染拡大のときよりも重症化率の減少や、入院患者に占める高齢者の割合が上昇している。さらに、今夏の感染拡大における死亡者は、昨年末からの感染拡大と比べ、人工呼吸・ネーザルハイフローの使用率やステロイドの処方率が下がっている。
      • 小児等の感染では内因性死亡が明らかとされた死亡例において、基礎疾患のなかった症例も死亡しており、痙攣、意識障害などの神経症状や、嘔吐、経口摂取不良等の呼吸器症状以外の全身症状の出現にも留意が必要といった実地調査結果の暫定報告がなされている。
    4. ウイルスの排出期間 国内データによれば発症後10日目までは感染リスクが残存し、発症後7日目までが感染力が高く、5日間待機後でもまだ3分の1の患者が感染性のあるウイルスを排出している状態。8日目(7日間待機後)になると、多くの患者(約85%)は感染力のあるウイルスを排出しておらず、当該ウイルスを排出している者においても、ウイルス量は発症初期と比べ7日目以降では6分の1に減少したとの報告がある。
    5. ワクチン効果 従来型ワクチンについては、初回免疫によるオミクロン株感染に対する感染予防効果や発症予防効果は著しく低下する。入院予防効果については、半年間は一定程度保たれているものの、その後50%以下に低下することが報告されている。一方で、3回目接種によりオミクロン株感染に対する感染予防効果、発症予防効果や入院予防効果が回復することや、3回目接種後のワクチン効果の減衰についても海外から報告されている。オミクロン株対応ワクチン(4-5対応型)については、接種後0-2か月(中央値1か月)での発症予防効果が認められたと報告されている。
    6. オミクロン株の亜系統 引き続き、世界的にBA.5系統が主流となっているが、スパイクタンパク質に特徴的な変異を有するオミクロンの亜系統、及び組換え体が複数報告されている。欧州及び米国から多く報告されているBQ.1系統(BA.5.3系統の亜系統)、インドやシンガポールなどを中心に報告されているXBB系統(BJ.1系統(BA.2.10系統の亜系統)とBM.1.1.1系統(BA.2.75.3系統の亜系統)の組換え体)等、感染者数増加の優位性が指摘されている亜系統もある。欧米では、BQ.1系統の占める割合が増加している国もあり、国内でも割合が増加しつつある。また、WHO等によると、これらの変異株について、免疫逃避から感染者数増加の優位性につながっている可能性は指摘されているが、これまでに得られた情報によると、感染性や重症度等が高まっていることは示唆されていない。新たなこれらの亜系統や組換え体の特性について、引き続き、諸外国の状況や知見を収集・分析するとともに、ゲノムサーベイランスによる監視を続けていくことが必要。

~NEW~
経済産業省 「スポーツDXレポート」を取りまとめました-スポーツコンテンツ・データビジネスの拡大に向けた権利の在り方研究会 報告書-
▼「スポーツDXレポート」概要版
  • スポーツ産業は、近年は新型コロナウイルス感染症の蔓延による様々な制約の影響を受けてはいるものの、長期的なトレンドを見れば、日本も欧米も成長しており、今後も大きなポテンシャルがある。欧米のプロスポーツの中には極めて高い成長率で拡大しているリーグもあり、そういったリーグと日本を比較すると、放映権・広告料などの収益力でその差が大きく広がったことが分かる。この背景には、スポーツDXによる新しいビジネスへの対応が挙げられる。日本でも類似の新事業に乗り出そうとする事業者がいるが、法的なリスクの予見可能性に課題がある分野もある。そこで「スポーツDXレポート」では、(1)海外や日本のスポーツDXビジネスの特徴、(2)日本におけるスポーツDXビジネスの法的論点を整理し、今後の更なる議論に向けた問題提起をする。
  • 国内外の多くのスポーツ組織において、収益全体に対する放映権収入の割合は高い。様々な映像コンテンツがいつでも、どこでも見られる時代において、スポーツの試合中継は数少ないリアルタイム視聴に価値を持つ映像コンテンツとして唯一無二性に対する評価が高まり、スポーツ映像コンテンツの評価額が高騰。近年では、試合中継のみならず、試合のハイライト映像、チームに密着したドキュメンタリー映像等、幅広い映像コンテンツが生まれている。
  • 従来、スポーツ映像配信はテレビ放送が一般的であったが、近年ではOTT(Over The Top:コンテンツ配信サービス)が普及し、媒体が多様化するとともに、放映権料が増加する傾向にある。特に近年では、リーグ等のスポーツ組織自らがOTTのプラットフォームを運営する事例も増えている。
  • 配信形態が多様化する中で、リーグ・クラブ等のコンテンツホルダーがターゲット層等にあった映像コンテンツを取り巻く事業戦略を策定することの重要度が増加している。コンテンツホルダーが映像コンテンツの価値を最大限に高めるために取られる戦略としては、映像制作および放映権の販売をリーグが一元的に管理・販売することが挙げられる。米国では、リーグが映像制作を行うとともに、放映権も一元的管理でバンドル販売し、地域や媒体等による制限を設け細分化しパッケージ販売することで価値の最大化を狙うという手法が主流になっている。
  • 日本でも、海外同様に、サッカーやバスケットボールや野球など、一部のプロリーグで放映権販売、映像制作をリーグが一元的に実施する体制を構築してきている。さらに、プロスポーツリーグ以外でも、映像コンテンツを活用したビジネス展開が開始されている。
  • ビックデータやAIの活用が進む中、スポーツでは「スタッツデータ」と呼ばれる、試合に関するデータや機器を使って取得する詳細なプレーに関するデータなど様々なデータの活用が進んでいる。「スタッツデータ」は、リーグやチームが選手強化や戦術に利用するのみならず、メディアやゲーム会社など、様々な主体がそれぞれの方法で活用している。
  • とりわけデータ活用が重要なゲームとしてファンタジースポーツがある。ファンタジースポーツとは、実在するスポーツ選手から成る架空のチームを組成し、その選手の実際の試合におけるパフォーマンスをスコア化したうえで、他の利用者と競い合うゲームである。ファンタジースポーツの運営会社は、コンテンツホルダーであるリーグやクラブと、画像や映像の使用権・試合に関するデータ等に係るライセンス契約を結んだうえで、データ分析・加工を行うデータプロバイダーを通じるなどしてデータ等を入手し、アプリ等を介してサービスを展開する。米国ではプレイヤーの参加料から勝者に高額な賞金が与えられる場合もあり、人気を博している。また、最近では、NFTトレーディングカードを用いて行うファンタジースポーツも登場している。
  • スポーツベッティングとは、スポーツの勝敗を予想し、その結果が当たっていれば配当を得られるサービスである。海外では、予想の対象が試合結果の勝敗だけでなく、個人選手の得点数や各種スタッツ、試合の合計得点等、様々な数値・現象が対象となり、タイミングや手段・媒体も多様化している。近年では、その事業性の高さから、利用者が高頻度でスポーツベッティングに参加できるサービスが増加しており、それを支えるテクノロジー・データサービスが普及している。
  • スポーツベッティングはイギリスで古くから実施されてきたが、2005年にイギリスでオンライン上のスポーツベッティングが解禁。その後、DXとボーダレス経済の加速や違法市場の排除と税収増などの意図も加わり、欧州各国・米国・カナダで解禁や民間開放の動きが広がった。米国では、2018年に最高裁判所でスポーツベッティングを主催することを禁じる「プロ・アマスポーツ保護法(PASPA)」が違憲とされて以降、スポーツベッティングを合法とする州が広がり、すでに30州を超える州で合法化されている。
  • スポーツベッティングで活用されるデータはそのサービス内容によっても様々だが、必須データは放送・配信等の映像から把握できる試合経過のデータ。しかし、放送・配信等により公表されるデータは実際のプレーより10秒以上遅い。現在、市場が伸びているのは試合中に予想するインプレイベッティングであるが、そのためには、実際のプレーから2~3秒以内に収集された「速報データ(Live Data)」が必要。スポーツベッティングにおけるデータを取り巻く商流には、スポーツベッティングを行うユーザー向けにサービスを提供する「ブックメーカー」の他、スポーツリーグ等のコンテンツホルダーからスタッツ等のデータを取得して、オッズに加工してブックメーカーに提供する「データプロバイダー」が存在する。
  • スポーツベッティング合法国では、規制当局が不正を監視するほか、データプロバイダーがリーグやクラブ等に不正防止のサービス(Integrity Service)を提供している。依存症対策として、ベッティングを行う際には本人確認が必要となるほか、オンラインベッティングでは、ユーザーが限度額を設定できるサービス等をブックメーカー等が提供している。
  • 日本国内では、スポーツベッティング自体が賭博罪の適用対象(公営競技、宝くじ、スポーツ振興くじ
  • 等除く)となるため、市場が存在しない。公営競技、宝くじ、スポーツ振興くじの市場規模は2019年の統計によると、約7兆円となっている。ただし、日本のスポーツはすでにスポーツベッティング合法国でベッティングの対象となっており、その規模は5-6兆円との推計もある。
  • 近年急速に発展・拡大しているブロックチェーン技術だが、スポーツでも、そのコンテンツ力をブロックチェーン上のデジタル資産とすることで、ファンエンゲージメントの手段とするサービスが広がっている。デジタル資産を活用したビジネスは、主にNFT(Non- Fungible Token)とスポーツトークンに分類される。
  • NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)とは、「偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことであり、ブロックチェーンの技術を用いて発展したものである。従来、容易にコピー・改ざんができるため、資産価値を持ち難かったデジタルデータに、資産価値を持たせることが可能になり、アートやゲーム、スポーツなどの幅広いカテゴリーにおいて活用されている。スポーツでは、スポーツの持つコンテンツ価値の商品化手段が広がるという利点のみならず、ブロックチェーン技術で可能になるスマートコントラクトを活用することで、コンテンツホルダーであるリーグやクラブ、選手等への収益還元が容易になるという点も利点といえる。さらに、NFTを活用したサービスは、既存のスポーツファン層を超えて幅広く様々な層にリーチする手段としても期待されている。
  • NFTについては、市場規模、取引額ともに2020~2021年に大きく拡大。市場の取引数を示す「Active Wallets」(NFT取引に使用される「財布」の数)も、2020年に数値が急伸した。取引量の多さ、取引価格の手軽さから、他の分野のNFTと比較してもスポーツ関連のNFTは人気。流通量は2021年1~6月に約30万となっている。
  • 特に、海外のスポーツ×NFTのサービスで大きく話題になったのがNBA Top Shot。Dapper Labs社により提供され、NBA選手のハイライト映像(モーメント)をNFT化し販売・流通させるサービス。中身の分からないランダムパック販売と、利用者間で特定のモーメントの売買を行う2次流通のマーケットプレイス運営が主要機能。2022年3月時点までの総取引額(二次流通市場)は約906百万ドルに及ぶ。なお、二次流通市場での取引額の5%が手数料として徴収される仕組みとなっており、事業収益のうち、一定額がリーグ及びNBA選手会に還元される。
  • 国内でも、スポーツにおけるNFTの導入事例が出てきている。ただし、NFT関連サービスにおいては、国内リーグ・チームによる販売実績は存在するが、「ランダム複数パックの一次販売」と、「利用者同士の売買機能を提供する二次流通市場」を併せ持つサービスは生まれていない状況。
  • 海外のファンタジースポーツでは、ユーザーは参加料を支払ってゲームに参加し、その結果によってユーザーに対して商品や賞金(以下「賞金等」という。)が提供されることが多い。国内で同様のファンタジースポーツを展開する場合、賭博罪(刑法185条)への該当性のほか、提供する賞金等に対する景品表示法による賞金等の金額規制の適用等が問題になり得る。
  • 日本では公営競技を除き禁止されているスポーツベッティングだが、海外ベッティング市場では日本の多くのスポーツが対象になっており、日本のスポーツのデータ等が使用されている。現在海外で市場が延びているインプレイベッティングのためには、視聴用の配信より数秒早い約2秒以内の速報データ(Live Data)が必要とされるところ、日本において、了承なくそれらLive Dataの収集が行われた場合に、リーグやチーム等がどのような措置を執りうるか。また、日本のリーグやチームは、海外合法国市場のベッティング事業者やデータプロバイダに対し、Live Dataを販売したり、肖像・データ利用のライセンス付与を行い対価を得たりすることはできるかという点が問題になる。
  • NFTのデジタルトレーディングカードビジネスの拡大が期待されるが、日本においては、「ランダムパック販売と二次流通市場を同時に提供する事業モデル」が賭博罪該当性に懸念があるため、限定的なサービス提供にとどまっている状況。スポーツトークンも国内外で活用が広がっているが、当該スポーツトークンが資金決済法上の暗号資産に該当するか否かについて、有する機能や個別のビジネスモデルに応じて判断が必要。

~NEW~
経済産業省 第4回「日本サービス大賞」の受賞者を決定しました
  1. 「日本サービス大賞」
    • 日本サービス大賞は、国内の全てのサービス提供事業者を対象に、多種多様なサービスを共通の尺度で評価し、“きらり”と光る優れたサービスを表彰する制度です。サービス産業は、日本のGDPと雇用の約7割を占め、今後の日本経済の成長の鍵となる重要な産業です。本制度は、こうした重要な役割を担うサービス産業に関わる企業に、目指すべき「モデル」として是非取り入れていただきたい、自社の付加価値向上につながる優れたサービスを表彰するものです。
    • 第4回目となる今回は、全国から749件の応募が寄せられ、主催者であるサービス産業生産性協議会(SPRING)に設置される委員会による厳正な審査を経て、1件の内閣総理大臣賞、3件の経済産業大臣賞、関係大臣賞を始めとする合計30件の各賞の受賞者を決定しました。
  2. 受賞企業
    1. 内閣総理大臣賞
      • 株式会社エアークローゼット(東京都)スタイリストが提案する月額制ファッションレンタルサービス「airCloset」
    2. 経済産業大臣賞
      • アイリスオーヤマ株式会社(宮城県)製造と問屋機能を併せた「メーカーベンダー」による顧客密着の市場創造
      • 東京海上日動火災保険株式会社(東京都)人の力とデジタルのベストミックスによる快適な事故解決プロセス
      • 株式会社マクアケ(東京都)新しいモノや体験の先行予約販売・応援購入マーケットプレイス「Makuake」
▼(関連資料)第4回日本サービス大賞 受賞企業一覧

~NEW~
経済産業省 第6回「インフラメンテナンス大賞」受賞者を決定しました~インフラメンテナンスの優れた取組や技術開発を表彰~
  • 経済産業省は、国土交通省、総務省、文部科学省、厚生労働省、農林水産省、防衛省とともに、「インフラメンテナンス大賞」の各省大臣賞等の受賞者を決定しました。なお、表彰式を令和5年1月13日(金曜日)に開催する予定です。
    • インフラメンテナンス大賞とは
      • インフラメンテナンス大賞は、日本国内における社会資本のメンテナンス(以下「インフラメンテナンス」という。)に係る優れた取組や技術開発を表彰し、好事例として広く紹介することにより、我が国のインフラメンテナンスに関わる事業者、団体、研究者等の取組を促進し、メンテナンス産業の活性化を図るとともに、インフラメンテナンスの理念の普及を図ることを目的として実施するものです。
    • 応募状況及び審査結果
      • 第6回目となる今回は、令和4年3月22日から同年6月17日まで募集したところ、195件(うち電気・ガス設備に係るもの22件)の応募がありました。有識者による選考委員会(委員長:三木 千壽 東京都市大学学長)の審査を経て、次のとおり、経済産業大臣賞2件及び優秀賞1件の受賞者が決定しましたので、お知らせします。なお、全受賞案件については別紙のとおりです。
        1. 経済産業大臣賞(ア)(ガス)大阪ガスネットワーク株式会社 担い手不足の社会に対応した都市ガス供給用ガバナのメンテナンス効率化
        2. 経済産業大臣賞(ウ)(電力)東京電力パワーグリッド株式会社 送電用鋼管鉄塔の部材腐食に伴う現場VaRTM工法によるCFRP補修技術の開発
        3. 優秀賞(ア)(電力)国立大学法人滋賀医科大学 接地極無開放方式を採用した接地端子盤
          • ※部門:(ア)メンテナンス実施現場における工夫部門
                (イ)メンテナンスを支える活動部門
                (ウ)技術開発部門
▼(別紙)第6回「インフラメンテナンス大賞」受賞者一覧
▼(参考1)第6回インフラメンテナンス大賞受賞案件概要

~NEW~
総務省 楽天モバイル株式会社に対する電気通信事故に関する適切な対応についての指導
  • 本日、総務省は、楽天モバイル株式会社(代表取締役社長 矢澤 俊介)に対し、令和4年9月4日に発生した大規模な電気通信事故に関し、同様の事故を再発させないよう厳重に注意するとともに、再発防止の観点から種々の取り組みを確実に実施するよう、文書により指導しました。
  • 経緯
    • 楽天モバイル株式会社が提供する携帯電話サービスについては、令和4年9月4日に発生した大規模な電気通信事故に関し、同年10月4日、総務省は、同社から電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第28条に基づく重大な事故報告書を受領しました。
▼概要
  • 当該事故は、緊急通報を取り扱う音声伝送役務に関する事故であることに加え、2時間6分の間、音声伝送役務(影響を受けた利用者数:約11万人(推計))及びデータ伝送役務(影響を受けた利用者数:約130万人(推計))が利用しづらい事象を生じさせており、携帯電話サービスが国民生活の重要なインフラとなっている状況を踏まえれば、社会的影響は極めて大きいものでした。
  • このような重大な事故の発生は、利用者の利益を阻害し、かつ、社会・経済活動に深刻な影響を及ぼすものであることから、総務省においては、同様の事故を発生させないよう厳重に注意するとともに、再発防止の観点から、文書による指導を行ったものです。
▼楽天モバイル株式会社に対する指導内容

~NEW~
総務省 「危険物輸送の動向等を踏まえた安全対策の調査検討報告書」の公表
▼報道資料
  • 危険物貨物を取り扱う物流団体から、移動タンク貯蔵所(被牽引車形式(積載式))に係る消防法上の手続き(移動タンク貯蔵所のタンクコンテナの追加)を簡素化してほしいという要望がある。また、消防本部からも当該事務量が非常に多い上に、紙データの保管が膨大になり管理が難しいなどの要望がある。
    • 移動タンク貯蔵所のタンクコンテナの追加については、従前から事前の資料提出により軽微な変更工事に該当するか否か確認していたが、この資料提出について簡素化を図るため、電子申請システムや電子メール等による事前の資料提出の受付を推進することとする。
  • 危険物貨物を取り扱う物流団体から、輸出品について、新型コロナウイルスの感染拡大により船員の確保ができない等、船舶側の不測の事由により仮貯蔵・仮取扱い承認期間(10日間)を超過した際、繰り返して同一場所で仮貯蔵を継続したいという要望がある。
    • 「タンクコンテナによる危険物の仮貯蔵における技術上の基準等に係る指針」(平成4年6月18日付け消防危第52号、別紙)に掲げる対策が講じられているものについては、仮貯蔵の繰り返し承認を認める条件に、天候悪化による船の遅延だけではなく、例えば、「感染症等の影響により、船員や港湾労働者の確保ができないなど、港湾の稼働状況が悪化した結果による船舶の遅延」などの事業者の責によらないやむを得ない事情によることを認めることとする。
    • また、ドライコンテナについてもタンクコンテナ同様に仮貯蔵を適用していることから、同様に繰り返し承認を認めることとする
  • 港湾地区を管轄する消防本部から、「ドライコンテナに、危険物を収納した容器を収納した状態で、屋外貯蔵所に貯蔵することはできないとの見解が示されているが、ドライコンテナの多くは輸送行程の途中で解錠できないため、コンテナに危険物容器を収納した状態での貯蔵が必要となる。屋外貯蔵所において危険物容器を収納したドライコンテナによる貯蔵を認められないか。」との要望がある。
    • ふ頭等の危険物を収納したドライコンテナに関しては、輸送行程上の制限から安易にドライコンテナを解錠することができないため中で人が作業をすることはないものの、ドライコンテナの外側からその危険物情報を把握することは困難であった。
    • これを踏まえ、輸送行程上の制限から安易に解錠できないドライコンテナについては、容器とドライコンテナにより二重になっていることから安全性については問題ないため、ドライコンテナの外側の見やすい位置に、収納されている危険物に関する情報を表示した場合については、屋外貯蔵所等へドライコンテナを用いて貯蔵することができるようにする。
  • 危険物貨物を取り扱う労働団体から、ドライコンテナ内の危険物情報を発注者(荷主)が港湾労働者等に対し適切に共有するよう申し入れがされている。(令和3年3月)令和2年2月には、消防隊へのドライコンテナ内の危険物情報の伝達が遅れた事故も発生している。(東京都品川区)
    • 荷物の危険物情報を把握する立場にある荷主で構成される業界団体へ以下の2点を依頼し、関係事業者間における危険物情報の共有を図る。
    • 輸送を担当する事業者がイエローカードの携行を徹底できるよう、荷主から当該事業者に対して荷物の危険物情報を適切に伝達すること。
    • 輸送前後(輸送過程の途中)で危険物の貯蔵・取扱いを行う事業者において適切な貯蔵・取扱いが徹底されるよう、荷主から当該事業者に対して荷物の危険物情報を適切に伝達すること。
  • 屋内貯蔵所に設ける架台の設置基準については、固定式のものが定められているが、令和元年度全国消防長会危険物委員会にて、屋内貯蔵所における移動式架台の設置に係る留意事項について、見解を示してほしいとの要望があった。
    • 「堅固な基礎に固定する」と同等以上とみなす場合を整理し、その運用方法を示すこととする。例えば、「移動式架台の上部にガイドレールを通して容易に転倒しない構造とする方法」や「移動式架台同士を結合して一体的に固定する方法」、「移動式架台の車輪にストッパーを設ける方法」などが考えられるが、今後さらに有効な手段が出現することも考えられるので、その際には改めて検討することとする。
    • なお、移動式架台についても、従前から活用されている「危険物施設の消火設備、屋外タンク貯蔵所の歩廊橋及び屋内貯蔵所の耐震対策に係る運用について(平成8年10月15日付け消防危第125号)」における屋内貯蔵所の架台の耐震対策を講じる必要がある。
  • 令和元年度全国消防長会危険物委員会において、海外製の「給油機器(ポンプ・ホース等)と一体になった構造の運搬容器」(容積200L・300L・450L)に対する規制について見解を示してほしいとの要望があった。令和元年度全国消防長会危険物委員会において、海外製の「FRP製の変圧器」の規制について見解を示してほしいとの要望があった。令和元年度全国消防長会危険物委員会において、海外製の「ガソリン用プラスチック製運搬容器」(最大容積10L)について一般車両(専ら乗用の用に供する車両:ステーションワゴン、ライトバン、乗用車等)で運搬が可能か見解を示してほしいとの要望があった。新型コロナウイルス感染症の感染拡大による消毒用アルコール(※アルコール濃度60%以上は危険物第四類アルコール類に該当)の需要急増に伴い、「プラスチックフィルム袋」(最大容積1リットル)の使用に係る問い合わせが増加。この状況を踏まえ、現在認められていない「プラスチックフィルム袋」を高濃度アルコールの運搬容器として使用することについて検討
    • 「給油機器と一体になった構造の運搬容器は、UN表示により危規則第43条の「機械により荷役する構造を有する運搬容器」として整理できる。
    • なお、当該運搬容器が「機械により荷役する構造を有する運搬容器」として認められることを通知済(令和4年7月26日付け消防危第163号、「危険物規制事務に関する執務資料の送付について」)
    • 専ら乗用の用に供する車両でのガソリンの運搬については、ガソリン用プラスチック製運搬容器(10リットル)について、UNマーク「3H1」があるものに限って行えることとし、危告示第68条の4第2項の表に「プラスチック容器」、「10リットル」を追加する予定。
    • 試験結果を踏まえ、内装容器(プラスチックフィルム袋)と外装容器(ファイバ板箱)で構成する組み合わせ容器が、落下試験及び積み重ね試験に合格し、運搬容器としての性能を有する場合は、第四類アルコール類(高濃度アルコール)を収納できることとし、危告示第68条の2の2に「第四類の危険物のうちアルコール類を収納する最大容積一リットル以下のプラスチックフィルム製の容器」を、危告示第68条の3に「第四類の危険物のうちアルコール類を収納する最大容積一リットル以下のプラスチックフィルム製の容器を内装容器としてファイバ板箱の外装容器に収納したもの」を、それぞれ追加する予定。

~NEW~
国土交通省 令和4年10月の宅配便の再配達率は約11.8%
  • 国土交通省では、トラックドライバーの人手不足が深刻化する中、再配達の削減を図るため、宅配ボックスや置き配をはじめ多様な方法による受取を推進しており、これらの成果を継続的に把握すること等を目的として、宅配便の再配達率のサンプル調査を年2回(4月・10月)実施しています。
  • 令和4年10月の宅配便再配達率は約11.8%で、前年同月(約11.9%)と比べて約0.1%ポイント減、本年4月(約11.7%)と比べて約0.1%ポイント増となりました。
  • 宅配便の再配達はCO2排出量の増加やドライバー不足を深刻化させるなど、重大な社会問題の一つとなっています。国土交通省では、引き続き宅配便の再配達削減に取り組んでまいります。
  • 近年、多様化するライフスタイルとともに電子商取引(EC)が急速に拡大し、2021年には、電子商取引(EC)市場が全体で20.7兆円規模、物販系分野で13.3兆円規模となっています(注1)。
  • また、ECの拡大に伴い宅配便の取扱個数が5年間で約9.3億個(+約23.2%)増加しています(注2)。
  • 国土交通省では、「総合物流施策大綱」において宅配便の再配達率の削減目標(2020年度10%程度→2025年度7.5%程度)を設定し、その削減に取り組んでおり、
  • 施策の進捗管理を行うことを目的として、本調査を実施しております。
  • 国土交通省では、引き続き再配達の発生状況を継続的に把握するとともに、民間事業者や関係省庁と連携しながら、宅配ボックスの活用や置き配の普及・促進等に向けた施策を進め、引き続き宅配便の再配達削減に取り組んでいくこととしています。

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国土交通省 「豪雪地帯対策基本計画」を閣議決定
▼豪雪地帯対策基本計画について(令和4年12月9日閣議決定)(概要)
  • 積雪による条件不利性がもたらす課題を克服し、豪雪地帯の魅力を生かした地域振興を推進
    1. 基本理念の創設
      1. 国土強靱化を踏まえた克雪対策の充実
        • 雪に強く安全に安心して暮らすことの出来る地域社会の実現
      2. 親雪・利雪の推進
        • 雪国の自然的特性、固有の文化を生かした取組を推進
      3. 地域の特性を尊重
        • 地方公共団体や地域住民の意見を施策に反映
      4. 豪雪地帯の理解促進
        • 平時より全国に幅広く豪雪地帯の状況を周知
    2. 重点に「除排雪の担い手の確保と除排雪体制の整備」を新設
      1. 冬期交通確保のための除排雪事業者の確保
        • 建設業の担い手確保
        • 除雪機械の更新への配慮
        • 適切な経費の計上
      2. 共助除排雪体制の整備
        • 除排雪の体制整備と安全の確保
        • 交付金の交付その他の措置
    3. 重点に「親雪・利雪による個性豊かな地域づくり」を新設
      1. 親雪を通した文化育成及び交流促進
        • 雪国文化の形成、景観の創造・保全
        • 雪国の特性を生かした交流の展開
      2. 利雪を通した地域の振興
        • 雪冷熱エネルギーの利活用
        • 雪の多様な利活用

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