危機管理トピックス
更新日:2026年7月6日 新着32記事
【もくじ】―――――――――――――――――――――――――
金融庁
- 金融庁 「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題(2026年7月)」の公表について
- 金融庁 「金融機関の取組みの評価等に関する企業アンケート調査」の公表について
- 金融庁 「貸金業利用者に関する調査・研究」調査結果の公表について
警察庁
- 警察庁 特殊詐欺の認知・検挙状況等について
- 警察庁 インターネット・ホットラインセンターにおける「ホットライン運用ガイドライン」の改定案に対する意見募集について
内閣官房
- 内閣官房 日本成長戦略会議(第6回)
- 内閣官房 総合海洋政策本部会合(第24回)議事次第
- 内閣官房 地域未来戦略本部(第2回)議事次第
- 内閣官房 国土強靱化推進本部(第24回)議事次第
内閣府
- 内閣府 第10回経済財政諮問会議
- 内閣府 月例経済報告(令和8年6月30日)
- 内閣府 令和8年版防災白書
- 内閣府 第28回規制改革推進会議
消費者庁
- 消費者庁 2024(令和6)年度食品ロス量推計値の公表について
- 消費者庁 株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
国民生活センター
- 国民生活センター ご用心 災害に便乗した悪質商法
- 国民生活センター ワンセグが映らないポータブルDVDプレーヤー(相談解決のためのテストからNo.203)
- 国民生活センター パワーウインドによる事故に注意!-窒息や切断、骨折など重篤なけがを負っています-
- 国民生活センター 各国政府公式サイトから登録すれば、無料だった!?-電子入国カード登録代行サイトのトラブルが寄せられています-
- 国民生活センター 光回線サービスの電話勧誘トラブルが増えています!-口頭説明だけで契約せず、必ず説明書面を見てから検討しましょう-
経済産業省
- 経済産業省 中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対する暫定的な不当廉売関税の課税を決定しました
- 経済産業省 大韓民国産炭酸二カリウムに対する不当廉売関税の課税期間の延長を決定しました
- 経済産業省 日印政府間でAI協力に関する覚書(MoC)に署名しました
- 経済産業省 生成AIの開発力強化・社会実装に向けたプロジェクト「GENIAC」において、新たにデータエコシステム構築等に関する研究開発テーマ計9件を採択しました
- 経済産業省 「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」を開始します
- 経済産業省 「令和8年版通商白書」及び「通商戦略2026」を取りまとめました
- 経済産業省 通商白書2026
- 経済産業省 広告業における取適法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します
総務省
- 総務省 兼松コミュニケーションズ株式会社及び株式会社エディオンによる携帯電話不正利用防止法違反に係る是正命令等
- 総務省 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会(第11回)
国土交通省
- 国土交通省 自動運転・AIなど先進技術で交通事故ゼロへ~今後の車両安全のあり方のとりまとめ~
- 国土交通省 “防災・減災対策等強化へ”46億円配分~豪雨災害等への緊急対策に必要な予算を支援します~
~NEW~
金融庁 「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題(2026年7月)」の公表について
▼ 「マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題(2026年7月)」(概要)
- マネロン等対策として、基礎的な態勢整備完了後、有効性検証に焦点を当てた検査を開始。FATF第5次対日相互審査(2028年6月よりオンサイト審査が予定)に向けて、先発国の審査結果の分析結果も踏まえ、更なる高度化を図ることが重要。
- 詐欺等での犯行手口が巧妙化・複雑化し被害が拡大する中、実効性の高い対策を複合的に講じるとともに、都道府県警察等との情報共有・連携強化をより一層図っていくことが重要。
- 第1章 マネロン等対策の更なる高度化に向けた取組
- マネロン等対策・第5次対日審査に係る政府全体の取組
- 基礎的なマネロン等リスク管理態勢整備に係る取組
- 有効性の確保・高度化に向けた取組
- 有効性検証
- 有効性検証の実施状況に係る検査を本格的に実施
- 経営陣の関与の下、全社的な実施態勢の構築が重要
- 金融機関の取組状況にはバラつき- 人員・予算の配分、部門間の連携、内部監査
- 有効性検証の実施状況に係る検査を本格的に実施
- ガイドライン・FAQの改正
- 2026年3月にガイドライン・FAQを改正、今後も機動的に見直し
- 個別の論点・課題
- 為替取引分析業者を利用したマネロン等対策の共同化に係る動向
- 有効性検証
- マネロン等国際的な規制における2025事務年度の新たな動向
- FATF大臣宣言
- 先発国におけるFATF第5次相互審査の状況
- 先発5カ国(馬・白・伊・墺・星)の審査結果、我が国の対応
- RBAの重要性
- FATF勧告16改訂:クロスボーダー送金の透明性向上
- 暗号資産・ステーブルコインに係る国際的動向
- 2026年3月にFATFが2本の報告書を公表
- 第2章 国民を金融犯罪から守るための取組
- 金融犯罪対策に係る取組の現状
- 特殊詐欺被害は拡大(3,257億円〔R7〕、前年比1.6倍)
- 「被害に遭わせない」ための対策
- 相談窓口の開設及び受付実績
- 無登録で金融商品取引業を行う者に対する取組
- SNS上で投資詐欺等が疑われる広告等に関する取組
- オンラインカジノ対策の現状と取組
- フィッシング等による不正アクセス・不正取引に関する取組
- 「犯罪者のツールを奪う」ための対策
- 口座の不正利用等防止に向けた対策の強化
- IB対策の要請文発出とフォローアップ
- 口座売買の厳罰化・「送金犯罪」に関する罰則の創設
- 金融機関における不正取引の検知能力の向上
- 不正利用口座の情報共有
- 2027年4月の稼働に向けて財政面・制度面で後押し
- 金融機関間での情報共有の促進
- 金融機関による警察への情報提供・連携
- 本人確認の厳格化
- 口座の不正利用等防止に向けた対策の強化
- 利用者向けの周知・広報の強化
- 口座売買・譲渡に係る官民一体・業界横断的な広報
- フィッシング対策等に係る官民一体・業界横断的な広報
- 金融犯罪対策に係る警察庁等と連携した広報
- 金融犯罪対策に係る取組の現状
▼ マネー・ローンダリング等及び金融犯罪対策の取組と課題(2026年7月)
- マネロン等対策の更なる高度化に向けた取組
- 2026年7月の金融セクター分析においては、電子決済手段等取引業者のほか、金融セクターのうち他省庁所管のクレジットカード、ファイナンスリース、外貨両替及びその他の特定事業者についても新たに分析対象に追加し、各省庁の分析結果も反映している。足元では、預金取扱金融機関・暗号資産交換業・電子決済手段等取引業・資金移動業を相対的にリスクが高いセクターと評価し、とりわけ預金取扱金融機関のうち、主要行等及び新形態銀行については、サブセクターリスクを相対的により一段高いものと評価している。なお、今回のセクター分析から、各セクターの色分けに応じて、リスクの相対的な位置付けを示すこととしている。
- 有効性検証は、第2線である管理・統制部門が中心となって推進されているが、第1線における自店検査や第3線による内部監査も活用し、それぞれの役割や目的、現状の課題認識を踏まえた上で、検証項目の選定及び検証が行われている。具体的には、当局からの指摘事項や、内部・外部環境の変化に伴うマネロン等リスクの変化を踏まえ、有効性検証の重点領域を明確化し、年間の実施計画を策定した上で検証を実施している。特に、直近に発生した対応不備事案については、真因分析を行い、同様の事象が再発しないか、また関連する業務領域において類似の事案が発生していないかといった観点から、適時かつ重点的な検証に取り組んでいる。
- 検証内容についても、形式的な確認から、より深度ある分析へとシフトしてきている。例えば、顧客リスク格付に関しては、定量的な分析手法を用いることで、客観的かつ合理的に検証結果を導出し、それを踏まえた改善方針の策定を通じて、リスク評価精度の向上が図られている。また、データ品質についても、データソースとなる原データの品質検証を行い、データの欠損、変化、漏れの有無に加え、周辺システムの改修や仕様変更の影響を考慮した確認が実施されている。
- DP等の着眼点を引用して計画を構成するにとどまり、自ら高リスクと評価している業務を検証対象としていない金融機関がみられたほか、DP公表以前から実施している有効性検証の取組や、有効性検証の主管部署以外の関係部署で実施しているマネロン等対策に係る有効性検証の取組を適切に把握しておらず、その十分性の検討もしていないなど、自らのリスク特性に応じた検証対象を十分に洗い出すことができていない金融機関もみられた。また、検証範囲やサンプル抽出を含む検証手法について具体化していない、又は合理的な根拠を十分に検討していない金融機関もみられた。こうした金融機関では、第1線と第2線の連携を欠いている、あるいは検証に必要な人員や専門性を確保していないため、各業務やそれらに内在するマネロンリスク等を正確に把握できていない。その上、毎年検証を行う業務と数年ごとに検証を行う業務とを区分けするためのリスク評価を行わないまま、現行の人員・体制で実行可能な範囲・深度で単年度で検証を行う計画を策定するにとどめており、全社的・網羅的に有効性検証を実施するための計画となっていない金融機関がみられた。
- 外部情報の評価項目への反映基準が不明確で、活用する情報の取捨選択が担当者任せとなっている金融機関がみられた。また、外部環境の変化や新たな犯罪手口、捜査機関等からの外部照会等の情報の分析・活用を十分に行っていない金融機関もみられた。
- リスク評価書で高リスクとした顧客属性等のリスク要素が顧客リスク格付を行う際に考慮されていないなど、リスク評価書との整合性が確保されていない、顧客リスク格付の評価基準等が担当者の主観に依存している、複数の高リスク要素に該当する場合であってもそのリスクが適切に顧客リスク格付に累積されないなど、実際の取引実態やリスク評価を顧客リスク格付に十分に反映していない金融機関や、顧客リスク格付を取引モニタリング等の低減策に十分反映していない金融機関もみられた。
- あいまい検索の検知基準が自社の取引内容やリスク特性を踏まえて妥当かを検証していない金融機関もみられた。
- リスト更新が手順どおりに行われているか、制裁対象者等リストの更新状況に対するサンプル検証等の手法が適切かといった検証や、取引フィルタリングシステムに係るデータ連携の網羅性・正確性についての検証が不十分な金融機関もあった。
- 疑わしい取引の届出の判断基準に対する有効性検証が未実施である金融機関や、疑わしい取引の参考事例の改訂といった外部リスク動向を、届出要否の判断基準へ適切に反映しているかといった検証を十分に行っていない金融機関もみられた。また、判断基準に対する検証は行っているものの、届出判断に至る業務プロセス(検知・調査・判断・承認等)における一連の運用状況を検証対象としていない金融機関もあった。
- 届出要否の判断基準や実施手順等を定めているものの、実務において遵守されているかといった検証が未実施、あるいは実施しているものの部分的・属人的な検証にとどめている金融機関もみられた。
- 有効性検証は、経営陣が自社のリスク管理態勢の有効性を適切に把握し、必要な対応を講じる意思決定を行うための土台である。経営陣は、検証結果の概要を把握するにとどまらず、有効性検証の担当部署に対し、判断の根拠や、過程等の説明を主導的に求め、第1線と第2線の連携や人員・予算などの資源を配分し、必要に応じて外部知見の活用も含めて有効性検証の実施態勢を適切に整備することが必要である。同時に、このような実施態勢が整備され、有効性検証の計画・実施・改善対応の一連のサイクルが継続的に機能しているか、すなわち全体の枠組みが適切であるか、経営陣は、独立した立場にある第3線を活用して把握・確認することが必要である。
- 昨今、金融機関等においては預金取扱金融機関に限らず、非対面取引が広く普及していることもあり、速やかに不正検知を行うことや、検知した時点で不正の確証が得られる場合には不正利用や顧客被害の防止に向けて迅速にリスク遮断措置を講ずることなど、自らの直面するリスクに応じて適切なリスク低減措置を講ずることが、あらゆる金融機関等に共通して求められる。要請文は預金取扱金融機関に対して発出されたものではあるが、今後は預金取扱金融機関以外の業態についても、ガイドライン及びFAQに基づき自らの直面するリスク等に応じて対応の必要性を検討し適切なリスク低減措置を実施する必要がある。
- 金融機関等においては、これらの点も留意しつつ、どの業務を外部委託する場合に外部委託先管理を行うのか、対象業務を整理した上で、自社の外部委託の状況を把握し、当該外部委託先に対してどのように検証すべきかを検討する必要がある。
- モニタリングを実施した預金取扱金融機関の多くが、法人顧客の実質的支配者を、顧客からの自己申告のみに依拠して特定していた。申告内容に疑義がある場合に証跡14の提出を求めることとしている金融機関も認められたが、何をもって疑義有りとみなすのかといった基準が明確でなく、結果的に証跡を徴求した実績がほぼないといった事象がみられた。また、法人顧客の事業内容については、ほとんどの金融機関が証跡15を用いて実態把握に努めていたが、顧客からの自己申告のみに依拠して把握済み、としている金融機関も一部認められた。金融機関等においては、顧客の申告内容の真正性を基礎付ける証跡を顧客のリスクに応じて求めることが必要であり、その手順の有効性を確保するためには、事前に証跡徴求に係る基準や方針等を文書化しておくことが必要である。こうしたことから、金融庁は、法人顧客の実質的支配者、所有・支配の構造及び事業内容について信頼に足る証跡を用いて特定・確認すべき顧客の類型をあらかじめリスクベースで選定し、規程等に定めておくことを、今後金融機関等に求めていくことを検討している。
- モニタリングを実施した預金取扱金融機関の多くが、外部データベースのリストを用いて各種PEPsスクリーニングを実施しているが、PEPsの家族・近親者のリストを、自社のスクリーニングシステムに取り込んでいない金融機関が一部認められた。また、顧客が各種PEPs本人に該当する場合には、顧客リスク評価において考慮しているものの、PEPsの家族・近親者に該当する場合には考慮していない金融機関が一部認められた。国内PEPs・国際機関PEPs又はその家族・近親者に該当する顧客との取引に際しては、当該顧客のリスク評価を高リスクとしている場合にも、上級管理職の承認取得や、資産・収入の状況及び資金源確認を実施していない金融機関が多くみられた。FATF勧告の趣旨を踏まえ、外国PEPsだけでなく、国内PEPs・国際機関PEPsについても、顧客類型の一つとして認識した上で、顧客やその実質的支配者が各種PEPs又はその家族・近親者に該当するか否かを把握することは、マネロン等リスク管理の観点から重要である。その上で、該当する場合にはそうした事実を踏まえて、個々の顧客の置かれた状況も勘案しつつ、リスクを適切に評価する必要がある。金融庁は、このような考えを基に、今後金融機関等に求めていく事項を検討している。
- モニタリングを実施した保険会社のほとんどが、新規契約時や契約変更時のほか、定期的に受取人の反社・制裁対象者・外国PEPsスクリーニングを実施することで、受取人のリスクを適切に把握していることが認められた。一方、受取人及びその実質的支配者の国内PEPs・国際機関PEPsスクリーニングは、ほとんどの保険会社で実施されていなかった。受取人の実質的支配者の特定に際しては、証跡を徴求している保険会社と、顧客からの自己申告のみに依拠している保険会社に大きく二分された。
- 為替取引分析業者3社のサービスの共通点として、委託元金融機関等において発生した取引のうち特殊詐欺やマネロン等が疑われるものについて、疑わしさの程度を分析・評価して委託元金融機関等に通知することが挙げられる。これにより、当該通知を受けた委託元金融機関等は、疑わしさの程度がより高い取引に対し優先的に調査資源を投入できることとなり、特殊詐欺やマネロン等対策をより効率的・効果的に実施することが可能となる。一方、具体的にどのような手法で分析・評価を行うかについては、AIの活用や検知シナリオの調整に係る助言の提供等、3社それぞれ特色があるほか、分析・評価のみならず継続的顧客管理に係る事務受託等周辺サービスとあわせて受託・提供したり、また、委託元金融機関等を招いて勉強会を開催したりする等、委託元金融機関等における特殊詐欺やマネロン等対策の高度化及び有効性向上に向けて、サービスを競い合っている。委託元金融機関等においては、為替取引分析業者を利用し、特殊詐欺やマネロン等対策の共同化の効果を最大限に享受するため、為替取引分析業者から疑わしさの程度が低いと通知された取引の中に特殊詐欺の被害や疑わしい取引の届出対象となったものがないか検証し、相当数ある場合には分析・評価手法改善のために為替取引分析業者と協議を行う等、自ら能動的に為替取引分析業者と協働して特殊詐欺やマネロン等への対策の効率性及び実効性向上に努めることが求められる。
- 金融機関等によるリスクの理解については、国によるリスク評価も踏まえているか、詐欺や暗号資産などの新しいリスクにも対応しているかといった、観点が重視されている。銀行等の大規模な金融機関を中心に自社に関わるマネロン等リスクの理解が高度化していると評価されている一方で、セクター間及び事業者間でばらつきが見られることが指摘されている。具体的には、VASP等の高リスクセクターにおいてリスクの理解が十分でない場合があるほか、一部の金融機関等では顧客リスク評価の枠組みに改善の余地があるとされている。またベルギーに対しては、一部セクターにおいて国によるリスク評価の内容が十分に認識されていないこと、特定の革新的な商品を提供する金融機関等の間でマネロン等リスク管理よりも利益の追求が優先されていることが指摘されている。
- 顧客の実質的支配者に関しては、複雑な所有・支配構造を有する顧客への対応が課題とされ、また公的登録情報や顧客からの申告に過度に依存し、当該情報の突合や整合性の検証が十分に行われていない事例も指摘されている。疑わしい取引の届出については、件数が各セクター・事業者のリスクや規模に比して十分でないこと、届出が一部の事業者に集中していること、届出の大幅な遅延が見られることなどが指摘されており、量・質とも改善の余地があると評価されている。
- リスクに見合った対応及びリソース配分を行えば、高リスク分野へのリソースの重点投下が可能となり、国全体・個社としてマネロン等対策の実効性が向上すると同時に、低リスク分野におけるオーバーコンプライアンスによる金融排除・デリスキリングの発生を防止できる。こうしたことから、RBAは、FATF基準全体において最も重要な概念の1つであり、最近のFATFにおける議論でも、その重要性に改めて焦点が当たっている。
- FATFは、新しい技術・プレイヤー・ビジネスモデルの登場等によるペイメント市場の構造変化やISO20022等の新たな規格等を踏まえ、FATF基準の原則である競争条件の公平性を確保しつつ、関連規制の抜け穴を防ぎ、犯罪者やテロリストによるクロスボーダー送金システムの悪用を阻止すること等を目的に、2025年6月に改訂勧告16を最終化した。その後、10月に同勧告のメソドロジーも改訂・公表した。
- 近年、市場規模が拡大しているステーブルコインについては、マネロン等への悪用が増加傾向にある。また、ステーブルコインはその価値の安定性等を背景として、規制された仲介者の介在しないアンホステッド・ウォレットを利用したP2P取引に用いられる可能性が指摘されている。こうした状況を踏まえ、本報告書では、ステーブルコインとアンホステッド・ウォレット(P2P)の不正利用に関する脅威や脆弱性に関する分析、リスク低減に向けた各法域の好取組事例、官民関係者向けの推奨事項等が整理されている。例えば、ステーブルコイン発行体に対しては、マネロン等及び拡散金融に係るリスク評価や流通市場の監視、設計段階における適切なガバナンスの組込み、凍結・焼却機能等のスマートコントラクト制御といったリスク低減策の実施が推奨されている。
- VASPに対する登録・免許義務に関して、物理的所在にかかわらずVASPに登録・免許義務を課す法域がある一方、自法域に設立されたVASPのみに登録・免許義務を導入する法域も存在しており、こうした規制上の扱いの差異が、マネロン等及び拡散金融に悪用されるリスクを高めている。また、多くの法域において、域外(オフショア)からサービスを提供する事業者の把握や監督、さらには国際協力に依然として課題が確認されている。こうした状況を踏まえ、本報告書では、オフショアVASPに係るリスク及び脆弱性、規制面での課題や好取組事例、官民関係者向けの推奨事項等が整理されている。民間向けの推奨事項には、取引相手のグループ全体の活動についてリスク評価を実施した上で、そのリスク管理のため、事業内容の把握、マネロン等及び拡散金融リスク管理態勢の評価等を実施すること(FATF勧告13)、海外支店等も含めたグループ単位でのマネロン等及び拡散金融リスク管理(FATF勧告18)、無登録・無免許のVASPを当局へ通報するとともに取引関係を解消すること等が挙げられている。
- 第2章 国民を金融犯罪から守るための取組
- 近年、特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺35の被害が拡大している。 また、詐欺被害金の移転に金融サービスが悪用されており、振込型、中でもインターネットバンキング(IB)を悪用した被害が増加しているほか、暗号資産の送信による被害も増加傾向にある。
- 相談には、無登録で金融商品取引業を行っている者(以下「無登録業者」)が関与する詐欺的なものが多くみられるところ、詐欺被害に遭わないためには、取引相手の事業者が、登録等を受けている金融事業者か確認することが重要である。
- 仮に海外当局の登録や免許等を有している海外所在業者であったとしても、日本の居住者のために又は日本の居住者を相手方として金融商品取引を業として行う場合は、日本の金融商品取引法に基づく金融商品取引業の登録等が必要であり、当該登録等をせずに金融商品取引業を行うことは禁止されている。また、そうした無登録業者の利用を推奨するSNSの投稿も見られることから、金融庁では、過去に警告書を発出した無登録業者を推奨するようなSNS上の投稿に対しては、金融庁公式アカウントから投資家へ利用しないよう呼び掛けを行っている。
- SNS型投資詐欺の中には、著名人等になりすましたSNS上の投資広告や投稿等を端緒とするものがみられる。金融庁では、投資詐欺を目的とするようなSNS上の広告等が金融商品取引法に違反する可能性があることから、投資被害の拡大を防止する観点から、当該広告等に関して情報収集の上、SNS事業者等と連携して当該広告等の削除につなげるために、2024年10月に「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」45を設置した。
- 当該窓口では、そのような偽広告等をきっかけに投資や有料の投資アドバイスの勧誘を受けた、又は実際に投資詐欺の被害に遭った等の情報を持っている方を対象に、金融庁が広く情報提供を受け付け、情報を精査の上、金融商品取引法違反が疑われる当該広告等を特定できるような情報については、主要なSNS事業者への提供を行っている。なお、当該窓口にて2025年度に提供を受けた情報は587件となっている。
- オンラインカジノは、海外で合法的に運営されている場合でも、日本国内から接続して賭博を行うことは犯罪に当たる。オンラインカジノへの賭客からの送金は、銀行や資金移動業者を介した送金、暗号資産による送金など様々な形態で行われており、オンラインカジノの実質的な運営者である犯罪グループ等が、決済代行・収納代行業者を自称する複数の業者の口座を経由して賭客に行わせる事例が見られる。
- 我が国のインターネットバンキングに係る不正送金については、2025年は発生件
- 数が4,747件(前年4,369件)、被害総額は約104億円(前年約87億円)と、被害が前年から増加している。また、証券会社のインターネット取引サービスについても、2025年春頃に不正アクセス・不正取引(第三者による取引)の被害が急増した。こうした不正アクセス・不正取引による被害は、証券業界に限らず金融業界の信頼に直結する問題である。利用者が安心して取引を行うことができるよう、金融機関において不正アクセス・不正取引への対策を着実に強化していくことが重要な継続課題となっている。インターネット取引サービスへの不正アクセス・不正取引について、金融庁は、2025年7月にフィッシング耐性のある多要素認証導入等の対策強化を所管金融機関に対して要請した。さらに同年10月には、金融商品取引業者等向けの監督指針の改正を行った。加えて、2026年上期には、預金取扱金融機関・暗号資産交換業者など各業態の業務内容やリスク特性を踏まえ、監督指針及び事務ガイドラインを改正した。
- 特殊詐欺では、預貯金口座への振込によって被害金が犯罪者の手にわたる場合が多く、中でもインターネットバンキングによる振込がその多くを占めている。警察庁54によれば、被害総額のうち振込型の占める割合が57.8%、そのうちインターネットバンキング利用によるものが60.2%を占めている。SNS型投資・ロマンス詐欺ではその割合は更に高く、被害総額のうち振込型の占める割合が67.2%、そのうちインターネットバンキング利用によるものが78.0%を占めている。
- 2024年8月の要請を受けて2025年1月に実施した第1回アンケートと比べ、口座売買等の違法性の周知や口座不正利用の態様分析等は進展がみられた一方、オンライン取引のアクセス環境に着目した不審取引の検知や検知した不正取引に対する適時の保留・制限等、システム対応を要する項目の進展は限定的であった。
- 2025年におけるSNS型投資・ロマンス詐欺を含む特殊詐欺の被害額が3千億円を超えて過去最高となる中、犯罪者は相対的に対策の不十分な金融機関を集中的に狙い続ける傾向があることを踏まえれば、足元の対策の進捗状況は総体として不十分であり、金融機関には対応の加速化が求められる。
- 数多の取引から、特殊詐欺により金銭を騙し取るための取引やその他の不正利用が疑われる取引を的確に検知するためには、取引モニタリングシステムを適切に活用することが不可欠である。また、被害金の移転・散逸を防止するために即時性の高い検知及び検知後の取引停止・口座凍結等、リスク低減措置の実施が求められることに留意する必要がある。
- 共通テストシナリオの検知率は、全国規模で事業展開する大規模金融機関が相対的に高く、地域金融機関は低い傾向であった。共通テストシナリオの類型別では、取引行動に加えてアクセス情報(IPアドレス・端末情報・ブラウザ言語・タイムゾーン等)や顧客の属性情報(職業・年齢・収入/資産・居住地等)を組み合せた多層的検知を要するシナリオ、特殊詐欺の被害者行動等に関するシナリオの検知率は、全体的に低い傾向にあった。また、特殊詐欺による被害の早期検知に必要な即時性の高い取引モニタリングシステムは、全国規模で事業展開する大規模金融機関の多くで導入済みであったのに対して、地域金融機関を中心に未導入の金融機関もあった。
- 金融取引の大部分がオンラインで行われ非対面化が進む中、取引金額や件数に着眼するだけでは不正取引やマネロン等が疑われる取引を的確に検知することが困難になっており、取引データにアクセス情報や継続的顧客管理の中で得た顧客に関する最新の属性情報を組み合わせた多層的な検知ルールの導入検討が有用である。その検討に当たって、金融機関によってはアクセス情報の取得・分析をマネロン等対策や金融犯罪対策を担う部署ではなくサイバーセキュリティ対策を担う部署が所管している場合もあると想定されることから、自らの組織内に散在する情報・インテリジェンスを見落とすことなく活用するためには、部署間での連携が不可欠である。
- 特殊詐欺等の金融犯罪では、一般的には犯罪実行者が金融機関の検知ルールをかいくぐるべく、取引行動の態様を頻繁に変更することから、これに即して金融機関側も頻度高く分析し、検知ルールや検知の敷居値に機動的に反映することが求められる。
- 不正取引については、被害金の移転・散逸を防止するために即時性の高い検知及び検知後の取引停止・口座凍結等のリスク低減措置の実施が求められる。このため、一般的な取引態様との比較、顧客の過去の取引傾向、本人確認結果との整合性等を踏まえ、一定の高リスクの兆候が見られる場合にはアラートを発出することに加えて、顧客に追加での本人認証を求める、取引を保留するなど、被害の未然防止を可能とするシステムとその運用手続を整備していくことも有用である。
- 不正利用口座に係る名義人の情報等を他の預金取扱金融機関に提供することで、提供する側の金融機関が個人情報保護法等の法令違反や守秘義務違反を問われる懸念があっては情報共有が進まないことから、これらのリスクを低減させることが安定的かつ実効的な枠組みの運営に不可欠である。このため、制度面の対応として、金融機関が法的根拠に基づき積極的に情報共有を行えるよう、犯収法施行規則や主要行等向けの総合的な監督指針等を改正し、金融機関間で情報共有を行うための根拠規定を措置することとした。2026年3月に「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令(案)」等を公表し、パブリックコメントを実施した。また、改正後の犯収法施行規則第32条第1項第1号に基づく他の預貯金取扱事業者への不正利用口座情報の提供が個人情報保護法第27条第1項第1号「法令に基づく場合」の例外規定に該当することを明確化するため、「金融分野における個人情報保護に関するガイドライン」の改正案を2026年5月に公表し、パブリックコメントを実施した。
- 単一の金融機関だけの取組では把握し得る事例・ノウハウに限界があることから、金融犯罪対策・マネロン等対策の高度化を効率的・効果的に図っていくためには、金融機関間で情報共有を積極的に行うことが重要となる。
- 2025年12月には、10の銀行と京都府警察との間で情報共有の即時性をより高めた連携体制を構築し、運用を開始した。また、警察庁においても大手銀行中心に9銀行との間で同様に即時性の高い連携体制を構築し、2026年6月から運用を開始している。特殊詐欺の被害防止はもとより、被害金を追跡し、散逸を防止することで被害の軽減・回復を図るためにも、金融機関と警察との緊密かつ即時性の高い情報連携は有効な取組である。
- 券面の視認による真贋判別が困難なまでに精巧に偽造された本人確認書類を用いて口座を開設し、不正取引やマネロン等に悪用する事案が生じている。こうした状況を踏まえ、非対面で行う取引時確認に係る本人確認の方法を改正するための犯収法施行規則の一部を改正する命令が2025年6月に公布されたことに続き、対面で行う取引時確認に係る本人確認の方法についても、本人確認書類の偽変造等によるなりすまし等のリスクの高い確認方法を廃止し、ICチップ情報の読み取りを義務付けること等を内容とする犯収法施行規則の一部を改正する命令が2026年3月に公布された。非対面及び対面いずれの本人確認方法の改正も、2027年4月1日に施行される予定である。
- ICチップ情報を読み取る方法で対面での本人確認を行っている金融機関にヒアリングしたところ、本人確認書類の偽変造等によるなりすまし防止に顕著な効果があることが確認された。この改正への対応に当たっては、システム対応等について計画的に準備していく必要がある一方、その効果に鑑み、対応可能な金融機関においては施行日を待たずに改正犯収法施行規則に沿った方法による本人確認へ早期に移行することが期待される。
▼ (別紙1)金融セクター分析結果概要
- 預金取扱金融機関セクター 共通トピック
- 預金取扱金融機関が提供する預貯金口座は金融サービスの中で最も基本的なものである。我が国では預貯金口座を手軽に開設・維持することができ、あらゆる個人・団体が預金取扱金融機関の顧客となり得る。また、預金取扱金融機関が提供する以下のような様々な商品・サービスは、それらが有するリスク特性等から、犯罪による収益の移転の有効な手段となり得る。
- 安全かつ確実に資金を管理することができる預貯金口座、
- 流動性及び匿名性が高く、資金の流れが追跡されにくい現金取引、
- 時間・場所を問わず、容易に資金の準備又は保管ができる預金取引、
- 預貯金を背景に多額の資金を貸し付けることができる貸付取引、
- 迅速かつ確実に遠隔地間や多数の者との間で資金を移動することができる為替取引、
- 秘匿性が高く、内容が不透明な物理的資産の保管ができる貸金庫、
- 換金性及び運搬容易性に優れた手形・小切手、等
- さらに上記の商品・サービスが複数組み合わされた場合、取引がより複雑化して資金の流れを追跡することが困難となる可能性がある。加えて、業界全体の取引量の大きさ等を勘案すると、預金取扱金融機関が直面するマネー・ローンダリング等リスクは、他の業態よりも相対的に高いと認められる。実際に、過去3年間の現金取引を除くマネー・ローンダリングに悪用された取引の大部分は、預金取扱金融機関が取り扱う内国為替取引、預金取引及び外国との取引(外国為替取引等)である。
- 海外送金サービスを提供する資金移動業者又は収納代行業者に口座を提供する銀行においては、顧客であるこれら業者が国内拠点と海外拠点との間で複数の小口送金取引を取りまとめて決済(いわゆるバルク送金取引)を行っている場合、当該小口送金取引の実態は国境を跨ぐ資金決済でありながら、バルク送金取引の中に含まれる個々の送金人や受取人に関する情報が不透明となるリスクがある。
- インターネットバンキングにおいては、取引の指示から完了までの処理時間が非常に短い即時性、取引完了後に取消しが困難な不可逆性、短時間に多数回の送金等が繰り返し実行可能となる反復性といった特性があり、資金が極めて短時間のうちに分散し、移動し、又は引き出されるリスクがある。
- 預金取扱金融機関が提供する預貯金口座は金融サービスの中で最も基本的なものである。我が国では預貯金口座を手軽に開設・維持することができ、あらゆる個人・団体が預金取扱金融機関の顧客となり得る。また、預金取扱金融機関が提供する以下のような様々な商品・サービスは、それらが有するリスク特性等から、犯罪による収益の移転の有効な手段となり得る。
- 預金取扱金融機関セクター共通:リスクを高める主な要因
- 外国との取引
- 資金移転の追跡を困難とする性質を有すること、諸外国の中にはAML/CFT態勢整備が十分でない国・地域も存在することから、マネロン・テロ資金供与等に加担するリスクやそれにより課徴金を課されるリスクを増大させる。
- また、貿易取引については、取引を仮装することにより、容易に送金を正当なものと装うことができるほか、実際の取引価格に金額を上乗せして支払うなどして犯罪収益を移転することもできる。
- 不正利用口座
- 親族や知人から借り受けた口座、他人から買い受けた口座、架空・他人名義で開設した口座等がマネー・ローンダリングに悪用された事例があり、内国為替取引により口座に入金された犯罪収益は現金化され、その後の追跡が困難になることが多い。
- 為替取引
- 財産の移転性は高く、マネー・ローンダリング等を企図する者が、迅速かつ確実な資金移動が可能な内国為替取引を通じて、架空・他人名義の口座に犯罪収益を振り込ませる事例が多くみられる。
- 現預金
- 換金性及び運搬容易性に優れた有価証券やいかなる商品(宝石等)にも転換することができるため、変換性は高い。
- 非対面取引
- インターネットを通じた非対面取引が拡大する一方で、偽造した他人の本人確認書類を利用したなりすまし取引等が増加している。借り受けた口座、買い受けた口座、架空・他人名義で開設した口座等がマネー・ローンダリングに利用されることも考えられる。
- 外国との取引
- サブセクター個別トピック:暗号資産交換業者
- 暗号資産交換業者の取引は、その大半がインターネットを利用した非対面で行われていることから、取引における匿名性が高い。また、暗号資産の移転は国境を越えて瞬時に行われるという性質を有するほか、暗号資産に対する規制を未導入又は不十分な国もあることから、そうした国の暗号資産交換業者が犯罪に悪用された場合には、その移転を追跡することが困難となる。
- 暗号資産取引が世界規模で拡大し、それを取り巻く環境も急激に変化していること、預金取扱金融機関がマネー・ローンダリング等対策を強化している中、マネー・ローンダリング等を行おうとする者が、預金取扱金融機関が取り扱う商品・サービスのほかに、暗号資産取引を組み合わせて用いる事例も認められること等も考慮に入れると、暗号資産がマネー・ローンダリング等に悪用される危険度は、他の業態よりも相対的に高い。
- サブセクター個別トピック:資金移動業者
- 資金移動業は、預金取扱金融機関以外の一般事業者が為替取引を業として営むことを言い、安価な手数料で迅速・確実に世界的規模で資金を移動させる。「店舗型」「インターネット型」「証書・カード型」といった業務形態の複雑性、および法人規模や属性を組み合わせれば、その形態は多岐にわたり、マネー・ローンダリング等リスクの所在が業種として一律に判断できない特性を有する。(それゆえに資金移動業者において、AML/CFTに関する管理強化についての理解が相対的に進んでいない。)
- 資金移動業における年間送金件数・取扱金額が共に増加していること、送金金額上限のない第一種資金移動業の認可・登録が始まっていること、2022年10月に全銀システムへの参加資格が資金移動業者に拡大されたこと、2023年4月に資金移動業者の口座への賃金支払が解禁されたこと等決済手段としての利用が拡大している状況を踏まえると、資金移動サービスがマネー・ローンダリング等に悪用される危険度は、他の業態と比べても相対的に高まっている。
- サブセクター個別トピック:電子決済手段等取引業者
- 電子決済手段等取引業者の取引は、その大半がインターネットを利用した非対面で行われていることから、取引における匿名性が高い。また、電子決済手段の移転は国境を越えて瞬時に行われるという性質を有するほか、電子決済手段に対する規制を未導入又は不十分な国の電子決済手段等取引業者、分散型取引所、ブロックチェーン上の匿名化ツール、アンホステッド・ウォレット等が犯罪に悪用された場合には、その移転を追跡することが困難となる。
- 電子決済手段は、法定通貨と連動し価値が安定していることから、将来的には幅広い分野で送金・決済手段として用いられる可能性があり、国外においては電子決済手段による決済が可能な事業者が増加している。また、電子決済手段は、制裁対象国や国家を背景とするサイバー犯罪集団、テロリストグループ等による悪用が確認されており、ブロックチェーン上の不正取引に占める電子決済手段の割合が年々増加している状況を踏まえると、電子決済手段及び電子決済手段等取引業者がマネー・ローンダリング等に悪用される危険度は、他の業態と比べても相対的に高まっているといえる。(※資金移動業者であって、電子決済手段を発行する者に係るリスクを含む)
- サブセクター個別トピック:第一種金融商品取引業者
- 金商業者が仲介する取引に関し、取引される金融市場自体が、インサイダー取引や相場操縦等の前提犯罪によって不正な資金を創出する場としても利用され得るほか、このように創出されたものを含めて犯罪収益を流動性の高い金融商品等に架空名義や借名口座等を通じて転換することで隠匿に利用される場合があり得る。
- 主要顧客が法人顧客が中心となり、取引金額も総じて高額となりうる業者もある。
- サブセクター個別トピック:第二種金融商品取引業者、不動産特定共同事業者
- 金商法の規定により有価証券とみなされる同法に掲げる権利について、顧客等に当該権利を取得させる行為、自己募集業を行う。取り扱い商品を通じて、犯罪による収益を様々な権利や商品へと変換が可能となり得る。
- 複雑なスキームを有するファンドの存在は、その資金の出所が不透明になりがちであり、投資に係る原資の追跡を著しく困難にするものはマネー・ローンダリング等の手段となり得る。
- サブセクター個別トピック:特例業務届出者
- 主に投資家からの犯罪収益流入や、当該業者等の投資行動を通じて経済制裁対象者等が関与している企業等への資金流入などが考えられる。
- 海外投資家等特例業務により一定の条件を満たす運用業者の利便性が向上し、適格特例業務と同様に、組合型のファンドの運用を行う者の関係当局への届出により、投資運用業登録なしに当該運用業務を日本で行うことが可能。
- サブセクター個別トピック:投資運用業者
- 資産運用業務は、主に、投資家から犯罪収益が流入することや、金融商品取引業者等の投資行動を通じて経済制裁対象者等が関与している企業への資金が流入することなどが考えられる。
- 運用商品の販売を委託する場合、委託先販売会社のマネー・ローンダリング等リスク管理態勢について、自社基準に照らして適切であるかの確認も含め、当該商品・サービスのリスクを特定・評価し、当該リスクに応じた継続的な管理が重要。
- サブセクター個別トピック:商品先物取引業者
- 犯罪収益を架空名義や借名口座等を通じて様々な取り扱い商品に転換することで、隠匿に利用される場合があり得る。
- 主要顧客が法人顧客が中心となり、取引金額も総じて高額となりうる業者もある。
- サブセクター個別トピック:その他特別法に基づき投融資業務を行う特定事業者
- 中堅・大企業を中心とした国内外の法人顧客に対する長期資金の供給(投融資)を主たる業務とする特定事業者が存在するが、インターネットバンキング等の非対面取引による商品提供は無く、預金業務、為替業務や資金決済業務の取扱いも無い。
- 一方で、海外企業向けの投融資業務やファンドLP投資その他投資ヴィークルを経由して行う投資業務等については、一定のリスクが認められる。
- サブセクター個別トピック:高額電子移転可能型前払式支払手段発行者
- アカウントの作成や残高のチャージ・利用の大半がインターネットを利用した非対面で行われていることから、取引における匿名性が存在する。キャッシュレス化の進展とあいまって、前払式支払手段が利用可能な店舗はオンライン店舗を含めて拡大しており、その態様や利用方法は多様。
- 一方、資金決済法により原則として前払式支払手段の払戻しが禁止されており、利用者は入金した金額を自由に引き出すことができない。
- サブセクター個別トピック:貸金
- 貸金業者等による金銭貸付には、現金取引における原資の匿名性や、借入れ・返済の繰り返しによる追跡の困難性(移転性)といった特性がある。
- 一方で、総量規制があるため一度の資金洗浄の金額が制限されること、及び貸金業者等と契約顧客間でのみ取引が行われることが一般的であるため、金銭貸付そのものを広範・複雑なMLスキームに悪用する危険性は低い。
- サブセクター個別トピック:信託会社
- 信託は、委託者から受託者に財産権を移転させ、当該財産に登記等の制度がある場合にはその名義人も変更させるとともに、財産の属性及び数並びに財産権の性状を転換する機能を有している。
- 信託の効力は、当事者間で信託契約を締結したり、自己信託をすることのみで発生させることができるため、犯罪による収益の移転を企図する者は、信託を利用すれば、当該収益を自己から分離し、当該収益との関わりを隠匿することができることから、斯かる商品を提供する信託会社はマネー・ローンダリングに利用される事も考えられる。
- サブセクター個別トピック:生命保険会社
- 生命保険の保険金・給付金の支払いは基本的に偶発的な保険事故の発生を前提とするため、第三者に即時に資金を移転させる機能はない。生命保険をマネー・ローンダリングに利用しようとする場合、偶発的な保険事故の発生を前提としない蓄財性の高い生命保険商品に加入、保険料を支払った後、資金を受け取る取引を通じて、犯罪資金等を一時的に退避させるといった限定的な利用が中心。本邦では契約者本人口座への返金・送金が原則であり、マネー・ローンダリングの効果は限定的。
- サブセクター個別トピック:損害保険会社
- 損害保険商品の性質上、保険金の支払いは偶発的な保険事故の発生を前提とすることから、第三者に即時に資金を移転させる機能はなく、生命保険会社とは異なり、大手社の多くが蓄財性の高い商品の販売を停止しており、損害保険がマネー・ローンダリングに利用されるリスクは、生命保険会社よりも低いと考えられる。
- 一方で、損害保険会社は、外国との取引に関連して海上保険(船舶保険・貨物保険)の引き受けを行っていることから、テロ資金供与・拡散金融に間接的に関与するリスクは認められる。
- サブセクター個別トピック:クレジットカード
- クレジットカード決済における資金移動は、原則、決済ネットワーク上の関係者間の精算に限定されるため、匿名性や広範性、複雑性に起因するリスクは限定的。
- 一方、第三者がクレジットカードを使用することによる事実上の資金移転、商品の購入を通じた資金の変換がリスクとして挙げられる。
- サブセクター個別トピック:ファイナンスリース
- ファイナンスリースは、ファイナンスリース事業者及び賃借人という契約当事者のほかに販売者(サプライヤー)が関与すること、リース期間が比較的長期にわたること等の特徴により、賃借人と販売者が共謀して実態の伴わないファイナンスリース契約を締結するなどしてマネー・ローンダリング等に利用される可能性がある。
- 商品・サービスの脆弱性として、取引実態の仮装による資金・財物移転が容易にできる移転性という特性が考えられる。
- サブセクター個別トピック:外貨両替
- 外貨両替取引は、窓口などにおいて、通貨間の交換を行うものであり、取引に際し、必ずしも通貨保有者の情報を伴わない。
- 物理的に金銭の外観・通貨建を変えることができる。
- 両替取引自体は、第三者への権利の移転を伴わず、取引形態は単純であり、取引関係者は限定的。
▼ (別紙2)口座不正利用対策等に係る要請文フォローアップアンケートの実施結果
- 口座開設時における不正利用防止及び実態把握の強化
- 特にSNSや非対面開設時におけるアプリ等による周知が進展、引き続き様々なチャネルで「口座売買・譲渡・譲受・貸借が犯罪であること」を周知することは利用者理解を促すために有用であり、今後も継続的な取組が期待される。
- 本人確認の方法として、ICチップ情報の読み取りを導入した金融機関は若干増加したものの全体としては依然少数。改正犯収法規則の施行日(令和9年4月)までの対応はもとより、不正な口座開設を防止する観点から早期の導入が期待される。
- 大部分の金融機関において口座の不正利用リスクの高い顧客の分析は実施済。分析の頻回化や開設時審査に活用するための不正利用口座に係る情報の蓄積など、引き続き分析の高度化が期待される。
- 複数口座開設時に利用目的等の合理性を確認する態勢及び当該口座を継続的にモニタリングする態勢の構築状況は進展し、大部分の金融機関において整備されている。複数口座の開設にあたっては、開設を許容することで直面するリスク(取引の分散によってモニタリングの敷居値が回避されること、不正利用された場合に被害金が増大するおそれがあること等)を踏まえ、各金融機関における適切なリスク低減措置の高度化が期待される。
- 利用者側のアクセス環境や取引の金額・頻度等の妥当性に着目した多層的な検知
- 不正利用が確認された口座と同一の端末等による取引及びアクセス環境(ブラウザ言語、IPアドレスなど)による検知について、対応状況の進展は限定的、依然として対応済の金融機関は半数以下にとどまっている。また、検知項目に関しても金融機関によって差異がある状況。
- アクセス環境による検知については、不正な取引が実行される前段階でのリスク低減措置を可能にするものであり、詐欺等被害の未然防止に有用。検知項目の拡充も含めて、引き続き対応の高度化が期待される。
- 顧客実態に見合わない取引検知についても対応状況の進展は限定的。把握した顧客実態等と照らし不自然な取引の検知及び検知後の適切なリスク低減措置の高度化が期待される。
- 不正の用途や犯行の手口に着目した検知シナリオ・敷居値の充実・精緻化
- 口座の不正利用リスクの高い顧客に対するモニタリング態勢は大部分の金融機関において整備済。もっとも、マネロン等のリスクと口座の不正利用リスクは必ずしも一致しないことから、マネロン等対策上の高リスク顧客に限定することなく、自らにおける口座の不正利用状況等を踏まえ、当該リスクに着目したシナリオの高度化が期待される。
- 詐欺被害特有の取引パターンに関する検知について、対応状況の進展は限定的。口座が不正利用される前段階での予兆取引を的確に捉えることは不正利用の未然防止に有用であり、犯罪手口の変化に応じた継続的な高度化が期待される。
- 不正利用の発生状況等の分析はほとんどの金融機関において実施されており、分析結果を踏まえた検知シナリオの機動的な見直しを実施している金融機関も多い。一方、分析の頻度に関しては年次での実施が多く、頻回化も期待される。
- なお、不正利用の発生が少ない金融機関においては、金融機関間及び警察との連携や、必要に応じて外部機関等を活用して、情報収集を行うことで分析に取り組むことが期待される。
- 検知及びその後の顧客への確認、出金停止・凍結・解約等の措置の迅速化
- 即時性の高いモニタリングの実施状況は進展したものの、全体数としては少ない。検知サイクルが長い場合は詐欺等被害の抑制には限界があるため、より早期に不正取引を検知する態勢の構築が期待される。
- 不正利用防止に向けた速やかな措置の対応状況の進展は限定的。即時性の高いモニタリングの導入とあわせて、システムによる自動制限等、検知後のリスク低減措置の高度化が期待される。
- 判断基準等の明確化は進展し8割近くの金融機関において対応済。もっとも、一度整備したマニュアル等についても、詐欺等被害の状況を踏まえ、継続的な見直しと高度化が期待される。
- 口座開設から不正利用までの期間分析は進展したが、分析頻度は年次にとどまる金融機関も多い。分析の頻回化や分析結果を踏まえた開設直後の口座に対する適切なリスク低減措置の継続的な高度化が期待される。
- 不正利用の時間帯分析の対応状況は進展したものの対応済の金融機関は半数以下。分析を進めるとともに、必要に応じて夜間・休日における取引制限等の態勢構築(自主的なモニタリングに基づく取引制限等も含む)が期待される。
- インターネットバンキングに係る対策の強化
- 非対面における周知状況については低調。「第三者からの依頼ではないか」と注意喚起することは詐欺等被害への気付きの機会として有用であり、IB利用申込時の注意喚起をはじめ、複数のタイミングやチャネルを通じた継続的な周知が期待される。
- IB利用開始から不正までの期間分析は未実施の金融機関が多い。分析に加え、必要に応じて利用制限等の適切なリスク低減措置に取り組むことが期待される。
- 初期利用限度額は6割程度の金融機関で見直しを実施。もっとも、IBによる詐欺等被害が高額となる傾向を踏まえると、継続的に設定金額の妥当性を検証し、必要に応じて見直しに取り組むことが期待される。
- IB利用開始・利用限度額引上げ直後の多額・多頻度の送金検知は約6割の金融機関で対応済。未対応の金融機関においては早期検討と、対応済の金融機関も含め、検知手法とリスク低減措置の継続的な高度化が期待される。
- 利用限度額引上げ時のリスク低減措置は7割弱の金融機関で実施済。IBによる詐欺等の被害金が高額となる傾向を踏まえると、利用限度額引上げ時における適切な低減措置については継続的な高度化が期待される。
- 詐欺等被害の発生状況の分析及び利用限度額の見直しについては大部分の金融機関において実施済。もっとも、一度見直しを実施した金融機関であっても、継続的に分析を行い、現状の設定金額の妥当性の検証し、必要に応じて利用限度額の見直しに取り組むことが期待される。
- 振込名義変更による暗号資産交換業者及び資金移動業者への送金停止等
- 暗号資産交換業者及び資金移動業者に対する異名義送金拒否の対応は限定的、システム改修等を要する場合も多いことから計画的な対応が必要。
- 一方、システム対応までに時間を要する場合であっても、事後的なモニタリングなどの暫定的な対応に取り組んでいる金融機関も一定数認められるところ。各金融機関において、現時点で実施可能なリスク低減措置に積極的に取り組むことが期待される。
- 利用者への周知については半数近くの金融機関において対応済。口座売買等に関する周知(項番1-1)と同様に、様々なチャネルで周知に取り組みことは利用者理解を促すことに有用。異名義送金拒否の対応とあわせて周知に取り組むことも期待される。
- 不正等の端緒・実態の把握に資する金融機関間での情報共有
- 金融機関間の情報共有については大きく進展し、ほとんどの金融機関において実施済。加えて、半数近くの金融機関では月次または四半期での定期的な情報共有が実施されている。一方、金融機関によって口座の不正利用等に関する情報量には差がみられることから、金融機関間での定期的な意見交換を通じて、業界全体の対応能力向上が期待される。
- 警察への情報提供・連携の強化
- 警察庁及び都道府県警察との連携体制については大きく進展し、ほとんどの金融機関で構築済。加えて、8割以上の金融機関においては連携体制の実効性向上に向けた取組が実施されている。詐欺等の被害状況は日々変化していることを踏まえると、連携体制の高度化に向けた継続的な取組が重要。
~NEW~
金融庁 「金融機関の取組みの評価等に関する企業アンケート調査」の公表について
▼ 「企業アンケート調査の結果」(令和8年6月30日)
- メインバンクが事業や経営に関する課題や悩みを「よく聞いてくれる」「ある程度聞いてくれる」と回答した企業の割合は79.9%(前回調査※:80.8%)となっており、大半の企業がメインバンクに対して好意的な回答を示した。また、債務者区分が下位になるほど、あるいは売上高規模が小さくなるほど、好意的な回答の割合は低下する傾向にある。
- メインバンクが経営に関する課題や評価を「よく伝えてくれる」「ある程度伝えてくれる」と回答した企業の割合は64.5%(前回調査:64.6%)となっており、大半の企業がメインバンクに対して好意的な回答を示した。また、債務者区分が下位になるほど、あるいは売上高規模が小さくなるほど、好意的な回答の割合は低下する傾向にある。
- メインバンクから伝えられた経営課題や評価に対して「とても納得感がある」「ある程度は納得感がある」と回答した企業の割合は66.3%(前回調査:64.6%)となっており、大半の企業がメインバンクに対して好意的な回答を示した。「メインバンクは事業や経営に関する課題や悩みを聞いてくれますか」という質問の回答別に整理を行うと、メインバンクの課題を聞く姿勢と、経営課題・評価の説明への納得感にはある程度の関連性が見られる。
- 決算書・試算表といった財務情報については大半の企業が開示を行っている一方で、その他情報の開示についてはいずれも半数を下回った。メインバンクが経営に関する課題や評価を「よく伝えてくれる」「ある程度伝えてくれる」と回答した企業については、情報開示が他と比べて進んでいる
- 企業価値担保権を利用した融資を「強く希望する」「希望する」と答えた企業は全体で32.3%となった。「必要な融資が受けられている」と回答した企業の30.9%、「必要な融資が受けられていない」と回答した企業の51.3%が企業価値担保権を利用した融資を希望しており、より良い融資を得るための新しい資金調達手段として受け止められているものと推察される。
- 取引金融機関から「借入金利の改定に関する相談・申出があった」と回答した企業の割合は全体で52.1%と過半数を占める。なお、「非メインバンクのみから相談・申出があった」と回答した企業の割合は5.8%と限定的であった。債務者区分が悪化するに従って、「相談・申出はなかった」と回答した企業の割合が増加する傾向が確認された。
- メインバンクからの金利改定に応じる場合の許容幅について、全体としては+0.80%(単純平均)であった。債務者区分の悪化や企業規模の縮小に従って、金利改定に応じる許容幅が大きくなる傾向が確認された。
- 既存融資において個人保証を提供している企業の割合は全体で49.5%であり、企業規模が小さい企業や債務者区分が下位の企業ほど、「提供している」と回答した企業の割合が高い。既存融資に個人保証を提供している企業のうち、2023年4月の「経営者保証改革プログラム」を踏まえた改正監督指針の適用以降、新たに個人保証契約を締結・更新した企業は、全体で52.4%であり、債務者区分が下位であるほど割合が高い
- 「現場で作業する従業員の紹介」「業務効率化(IT化・デジタル化含む)に関する支援」(人手不足への対応に関連する事項)および「各種支援制度の紹介や申請の支援」は「手数料を支払ってでも受けたいサービス」と「実際に提供を受けたサービス」の開きが大きい結果となった。
- 経営改善や事業再生に関するメニューの利用を検討した、または検討の俎上に載った時期について、「経営改善(計画策定、ビジネスマッチング、その他)」では、67.5%の企業が「業況が厳しくなると予想されるタイミング」と回答した。「事業再生(DDS、DES、債権放棄)」では、15.8%の企業が「約定弁済ができなくなったタイミング」で検討すると回答した。
- 経営改善や事業再生に関する支援メニューについて、いずれのメニューもメイン行が提案に一定程度関与する一方、「事業再生(DDS、DES、債権放棄)」や「廃業支援(私的整理手続、法的整理手続)」では、60%以上の企業が外部から提案を受けていないと回答した。事業再生支援について、企業規模が小さいほど、メイン行からの提案を受けたと回答する企業の割合が小さい傾向にある。
- 事業承継・M&A検討時の相談先として「メインバンク」と回答した企業は37.8%と、「会計事務所・税理士法人(個人の公認会計士・税理士を含む)」に次いで高い一方、「メインバンク以外の金融機関」と回答した企業は11.7%である。債務者区分が上位であるほど、相談先として「メインバンク」と回答した企業の割合は高く、「誰にも相談していない・できない」と回答した企業の割合は低くなる傾向にある。
- 経営人材の不足状況について、全体で56.9%の企業が「経営人材が不足している」と回答している。企業規模別では中堅企業における割合が最も高く、地域別では「関東」の割合が高いが、全国でも過半数を超えている。
- 新たに経営人材の採用を検討する場合、求める役割は「営業・販売力強化」が73.4%と最も高く、次いで「財務内容の管理・改善(33.4%)」、「製造・生産体制強化(28.7%)」、「デジタル・ITシステム強化(25.0%)」であった。求める職歴・経験では、「特に求める職歴・経歴はない」が43.0%で最も高く、次いで、「中小企業勤務経験がある(41.1%)」、「大企業勤務経験がある(18.7%)」、「銀行等の金融機関の勤務経験がある(16.3%)」であった。
- 「給与ギャップ等の雇用条件のミスマッチ」が、経営人材を採用する際に障害となり得ると考える企業は67.9%となっており、最も高い。次いで高いのは「既存の社員との意思疎通などが円滑に進むか不安がある」であり、企業規模が大きいほど、障害となり得ると考える企業の割合が高くなる。反対に「自社の規模、知名度、所在地等により、そもそも経営人材の転職先の候補に入りにくく、事業内容や業務内容をPRする段階に至らないと思う」は、企業規模が小さくなるほど高くなる。
- 新たに経営人材を確保するにあたって、全体では、兼業・副業と出向のどちらも大差がなく、活用を「考えられない」とする企業が「考えられる」とする企業を大きく上回っている。他方で、企業規模別に見た場合、企業規模が大きい企業ほど出向者に期待し、企業規模が小さい企業ほど兼業・副業に期待していることが分かる。
~NEW~
金融庁 「貸金業利用者に関する調査・研究」調査結果の公表について
▼ (別添)貸金業利用者に関する調査・研究
- 【消費者金融】の利用目的として「生活費(光熱水費を含む)の支払いのため」に「当てはまる」または「やや当てはまる」と答えた人は53.7%と最も高く、次いで「クレジットカード、ネットショッピングにおける後払い決済等の利用代金を支払うため」が42.1%、「住居費(家賃や住宅ローン)の支払いのため」が35.9%と続く。
- 【クレジットカード会社のキャッシング・カードローン】の利用目的として「生活費(光熱水費を含む)の支払いのため」や「クレジットカード、ネットショッピングにおける後払い決済等の利用代金を支払うため」に「当てはまる」又は「やや当てはまる」と答えた人は、いずれも46.2%と最も高く、次いで「趣味や娯楽(レジャーや課金等)への支出のため」が29.1%と続く。
- 支払資金が不足した原因として「生活費(光熱水費を含む)の支払いが増加したため」に「当てはまる」または「やや当てはまる」と答えた人は39.4%と最も高く、次いで「クレジットカード、ネットショッピングにおける後払い決済等の利用代金の支払いが増加したため」が39.3%、「転職・退職・失業等により収入が減少したため」が32.1%と続く。
- 【銀行のカードローン】について「1万円以上5万円未満」が27.7%と最も高く、次いで「10万円以上50万円未満」が23.6%、「5万円以上10万円未満」が21.8%と続く。【銀行のカードローン】、【クレジットカード会社のキャッシング・カードローン】また【消費者金融】のいずれも「1万円以上5万円未満」が最も多い。
- 借入経験のある人で、すべて計画通りに返済している又は完済した人は84.8%であり前年度の88.5%と比較すると3.7ポイント減少しているが、前々年度の85.3%と比較すると大きな変化は見られない。
- 同時に複数の借入れを経験した人が追加で借入れをした理由について、「借入れ・利用限度額に達したため」が39.9%と最も高く、「新たに借入れ・利用しなければならない理由が生じたため」は25.9%である。
- 「新たに借入れ・利用しなければならない理由が生じたため」と回答した人において、その借入れ・使用した資金の利用目的として「生活費(光熱水費を含む)の支払いのため」に「当てはまる」又は「やや当てはまる」と答えた人は55.8%と最も高く、次いで「クレジットカード、ネットショッピングにおける後払い決済等の利用代金を支払うため」が46.3%と続く。
- 同時に複数の借入れ・利用残高があったこと又は現在において複数の借入れ・利用残高がある人の返済期間は「1年以上~5年未満」が46.8%と最も高く、次いで「5年以上」が34.3%、「1年未満」が18.9%と続く。
- また返済期間の「1年未満」、「1年以上~5年未満」、「5年以上」それぞれの割合について前々年度と比較すると大きな変化は見られないが、前年度と比較すると「5年以上」の割合が4.0ポイント減少している。
- 家計や借入れに関する悩みの相談先としては、「家族・親類・友人」が19.1%と最も高く、「銀行や消費者金融等の金融機関」が4.9%、「法テラスや国民生活センターの相談窓口」が2.7%と続き、相談先について前年度から大きな変化は見られない。
- 家計や借入れに関して「悩みはなかった」と回答した人は前々年度より10.2ポイント増加し、また前年度より4.3ポイント増加しており、近年増加傾向にある。
- 経営者・役員または個人事業主が事業資金の借入れを行った先としては、「銀行」が42.6%と最も高く、次いで「公的金融機関」が29.0%、「信用金庫・信用組合」が26.7%と、いずれも前年度から大きな変化は見られない。
- 【銀行】、【信用金庫・信用組合】、【公的金融機関】からの借入目的について、いずれの金融機関においても「設備資金に充てるため」と回答した割合が最も高く、また前年度と比較すると【銀行】は6.0ポイント、【信用金庫・信用組合】は10.6ポイント、【公的金融機関】は4.4ポイント増加した。
- 【信用金庫・信用組合】からの借入目的について「つなぎ資金(短期の運転資金)に充てるため」と回答した人の割合は前年度と比較し10.8ポイント減少した。
- ギャンブル等や趣味・娯楽のために借入れした際の、1回の平均借入額は、「1万円未満」が30.2%と最も高く、前年度より6.6ポイント増加した。また、「10万円以上」は23.0%で、前年度から4.2ポイント増加した。
- ギャンブル等や趣味・娯楽のための借入れの借入残高は、「1万円未満」が32.2%と最も高く、前年度より5.4ポイント増加した。また、「10万円以上」は36.4%で、前年度から大きな変化は見られない。
- ギャンブル等や趣味・娯楽のために借入れをした人の中で、ギャンブル等や趣味・娯楽のための借入れやギャンブル等にのめりこんでしまうことについて相談したことがない人は40.9%と最も多く、また相談しなかった理由としては、「相談する必要性を感じなかったから」が53.8%と最も多い。
- 具体的な相談先としては、「家族・親類・友人」が22.6%と最も高く、次いで「法テラスや国民生活センターの相談窓口」が18.9%、「財務局や地方自治体が設置している多重債務専門の相談窓口」が13.7%となっており、前年度から大きな変化は見られない。
- 無登録業者(ヤミ金融)から借入れを行った理由としては、「借入れが限度額に達して、正規の金融機関から断られたため」が21.4%と最も高く、次いで「借入れは限度額に達していなかったが、正規の金融機関から断られたため」が20.7%、「返済の延滞経験があり、正規の金融機関から借りられないため」が18.8%と続く。
- 「借入れが限度額に達して、正規の金融機関から断られたため」は、前々年度より14.9ポイント減少し、前年度より5.4ポイント減少しており、近年減少傾向にある。
- 最初に無登録業者(ヤミ金融)と接触したきっかけとしては、「インターネットの広告を見て問い合わせた」が29.2%が最も高く、次いで「自宅等にDMやちらしが届いた」が21.7%、「新聞・雑誌の広告を見て問い合わせた」が20.7%と続く。
- 「インターネットの広告を見て問い合わせた」は、前々年度より7.6ポイント減少し、前年度より4.3ポイント減少しており、近年減少傾向にある。
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警察庁 特殊詐欺の認知・検挙状況等について
▼ 令和8年5月末における特殊詐欺の認知・検挙状況等について(暫定値)
- 令和8年5月末における特殊詐欺の概要
- 認知件数 18,067件、被害額 1,514.7億円(前年同期比+2,826件、+3億円)
- 手口別の認知件数・被害額
- 手口/認知件数(前年同期比)/被害額(前年同期比)
- SNS型投資詐欺 5,099件(+2,843件) 700.4億円(+426.3億円)
- ニセ警察詐欺 3,667件(-162件) 403.2億円(+78.5億円)
- SNS型ロマンス詐欺 2,056件(+6件) 202.0億円(+7.7億円)
- 架空料金請求詐欺 2,519件(+73件) 61.5億円(+2.3億円)
- オレオレ詐欺 1,472件(+102件) 54.6億円(-0.4億円)
- 還付金詐欺 1,146件(-379件) 25.5億円(-4.1億円)
- 交際あっせん詐欺 284件(+155件) 10.1億円(+5.9億円)
- キャッシュカード詐欺盗 601件(+123件) 6.6億円(+0.4億円)
- 金融商品詐欺 145件(+85件) 17.2億円(+10.4億円)
- 融資保証金詐欺 139件(-56件) 0.8億円(-1.0億円)
- 預貯金詐欺 386件(-377件) 3.6億円(-4.6億円)
- ギャンブル詐欺 19件(+5件) 0.6億円(-0.0億円)
- その他の特殊詐欺 534件(+408件) 28.5億円(+25.9億円)
- 合計 18,067件(+2,826件) 1,514.7億円(+547.3億円)
- 手口/認知件数(前年同期比)/被害額(前年同期比)
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警察庁 インターネット・ホットラインセンターにおける「ホットライン運用ガイドライン」の改定案に対する意見募集について
- 趣旨
- 深刻なSNS型投資詐欺等に対処するため、総務省違法情報ガイドラインの改定と時を同じくして、インターネット・ホットラインセンターの運用指針であるホットライン運用ガイドラインを改定すべく、その改定案を一般に公表し、意見を募集するもの。
- ガイドライン改定内容
- なりすまし型偽投資広告を掲載する行為の追加
- SNS型投資詐欺の入口となっている「なりすまし型偽投資広告を掲載する行為」を、削除依頼の対象となる違法情報の類型に追加するもの。
- 「送金犯罪」の依頼等の追加
- 犯罪収益移転防止法の一部を改正する法律(令和8年法律第34号)の成立を踏まえ、「送金犯罪」の依頼等を削除依頼の対象となる違法情報の類型に追加するもの。
- なりすまし型偽投資広告を掲載する行為の追加
- パブリック・コメントの実施期間
- 令和8年7月3日(金)から同年7月16日(木)までhttps://www.npa.go.jp/news/consultation/index.htm
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内閣官房 日本成長戦略会議(第6回)
▼ 資料2 日本成長戦略(案)概要
- 日本成長戦略(案)概要~「強い経済」の構築による、強く豊かな日本列島の実現~
- 17の戦略分野を中心とした官民連携の危機管理投資・成長投資の徹底
- リスクを最小化する危機管理投資・先端技術を花開かせる成長投資に徹底的にてこ入れ
- 17の戦略分野における62の「主要な製品・技術等」で想定される官民の国内投資は、2040年度までに総額370兆円超
- -① 自律性・不可欠性を起点とした成長(危機管理投資)(1) -② イノベーションを通じた成長(成長投資)
- 世界共通のリスクの解決に資する製品等を国内外に提供優れた科学技術やイノベーション創出により不可欠性を確保
- 成長の加速装置となるAIトランスフォーメーション(AX)による高付加価値化
- 強みをいかすフィジカルAIの競争優位の確立を軸に、全産業の高度化を進め、人口減少下でも高付加価値を創出
- 持続的な成長のための時間軸を意識した複線的投資
- 戦略分野全体をポートフォリオとして捉え、足下の収益源、次の稼ぎ頭、将来の成長の芽など時間軸の違いを意識して支援
- 「地域未来戦略」との連携
- 17の戦略分野に関連する産業クラスター形成を始め、地域における大胆な投資が更なる投資を呼ぶ環境を整備
- -① 自律性・不可欠性を起点とした成長(危機管理投資)(1) -② イノベーションを通じた成長(成長投資)
- 国内投資を全国に拡げていくための8つの分野横断的な課題への対応
- 17の戦略分野等における国内投資を支え、日本全国に拡げる
- インフラ整備、地域金融力の強化、人材育成など、「地域未来戦略」の推進を後押し
- 未来への投資拡大の実現
- 緊縮思考と未来への投資不足を断ち切り、供給力を強化し、税収が自然増に向かう、GDP拡大の好循環を実現
- 日本成長戦略等による経済効果:2040年度には、国内民間設備投資額230兆円、名目GDPは1,100兆円に迫る
- 『「強く豊かな日本」投資枠』の創設
- いわゆる「シーリング」を設けず、必要額を適切に要求できる仕組み
- 国内民間設備投資や潜在成長率を大きく引き上げる効果の高い措置が対象
- 複数年度の計画に基づく予算措置を基本とし、投資誘発効果の薄いものは柔軟に見直し
- 官民連携の徹底的な強化(「投資牽引型経済」へのマインドセット転換)
- PDCAメカニズムの構築
- 戦略的広報の抜本的強化
- 『「強く豊かな日本」投資枠』の創設
- 「官民投資ロードマップ」の策定と実行
- 62の「主要な製品・技術等」毎に、「官民投資ロードマップ」を策定。
- ボトルネックの解消と更なる投資を促すアクセラレーターを念頭に置いた「勝ち筋」
- 国内投資支援、需要・市場の創出、立地競争力強化、国際連携などを含めた政策パッケージ
- 官民投資額・経済波及効果
- 5W1Hを念頭に、「PDCAメカニズム」を成長戦略会議の下で定期的に繰り返し。
- 概算要求段階を含む予算編成過程等において、
- 複数年にわたる施策の具体化、施策の実行状況や技術の開発動向等を踏まえたブラッシュアップや見直し
- 62の「主要な製品・技術等」毎に、「官民投資ロードマップ」を策定。
- 8つの分野横断的課題の解決(主な目標(KPI)/主要な施策(例))
- 新技術立国・競争力強化
- 2040年度に、200兆円の国内投資を実現
- 2026-2030年度の合計で、180兆円の官民研究開発投資を実現
- 「危機管理投資」・「成長投資」の推進
- 「危機管理投資」・「成長投資」の推進に向けて、『「強く豊かな日本」投資枠』を創設。
- 経済安全保障上、特に重要な分野などについては、(1)特別会計で別枠管理し、複数年度で十分な財源を確保した上で、(2)償還財源の裏付けのあるつなぎ国債の発行により、十分な規模を確保。
- 産業競争力強化に貢献する高い研究力を有する中核大学群への支援
- 特定分野で特に高い研究力を有し高度な経営を行う大学を認定し、その研究開発と社会実装を中長期的に支援する新たな制度を創設。
- スタートアップのシーズ段階から出口まで伴走可能なリードインベスターの育成・呼び込み、スタートアップからの調達加速
- スタートアップ
- スタートアップ数 2025年2.5万社 →将来に10万社
- 「スタートアップ総力創出パッケージ」の実行
- スタートアップを研究開発段階から一貫して支援。売上計上が可能な委託契約の形で実環境における試験導入・運用まで行う枠組みを創設(SBIR制度の抜本強化)。
- 防衛省版SBIR制度の活用。技術開発から調達までを一貫支援。
- 潜在力の解放
- 2040年度に、200兆円の国内投資を実現
- 「成長投資を促進するための金融戦略」の実行
- 金融機関の資金供給・成長支援機能の強化(「官民戦略投資連携フォーラム(仮称)」の設置等)
- 厚みのある金融市場の実現(大口信用供与等規制の特例の明確化、小口・低格付社債の発行を促すための規制の見直し等)
- 地域金融力の強化(中小企業支援の課題等を可視化した「地域未来金融アクションプラン(仮称)」の策定・運用等)
- 成長志向型コーポレートガバナンスへの転換
- コーポレートガバナンス・コードの改訂と成長投資ガイダンスの策定
- 2040年度に、200兆円の国内投資を実現
- 人材育成
- 理工農・デジタル・保健系の定員 2024年35% → 2040年5割
- 基盤的経費と多様な競争的研究費の充実・強化
- 国立大学法人運営費交付金や科研費の大幅拡充
- 大学等における理系人材育成強化
- 大学の理系分野への学部再編を支援
- 労働市場改革
- 5年間で、労働生産性(労働者1人当たり付加価値額)を15%上昇
- 柔軟で多様な働き方の実現に向けた労働時間法制の見直し
- 心身の健康維持と従業者の選択を前提に、柔軟で多様な働き方を実現するため、労働時間法制等に係る政策対応について、夏以降の労働政策審議会において議論。
- リ・スキリング支援の強化
- 戦略17分野やそれを支える社会インフラ分野において、スキルの標準化・可視化から、教育訓練プログラムの開発・提供まで、一気通貫でリ・スキリング支援。
- 家事等の負担軽減
- 第一子出産前後の女性の継続就業率 2021年69.5% → 2030年80%
- 子育てや介護等と仕事の両立支援
- 家事支援サービスに係る国家資格(技能検定)の創設
- 家事支援・ベビーシッター等の利用に対する税制措置を含む支援策の検討
- 賃上げ環境整備
- 2029年度までの間で、日本経済全体で、実質賃金で年1%程度上昇
- 「労働供給制約社会における中堅・中小企業の「稼ぐ力」強化戦略」の実行
- 補助金について、足下の賃上げ状況も審査・評価する仕組みへ見直すことで、早期の賃上げを促す。
- 積極的に賃上げを行う中小企業を重点支援するため、税制も含めた効果的な措置を検討。
- 官公需(特に地方・独法等)での価格転嫁を強力に推進する「官公需における価格転嫁・取引適正化加速化プラン」を策定・実行。
- 12業種「省力化投資促進プラン」の充実・拡充。
- 100億企業創出メカニズムの強化と成長志向の中小企業の裾野を広げる新たなメカニズム(売上1~10億円、小規模事業者)の構築。
- 中小企業のM&A・事業承継を促進するため、中小M&A支援を行う者(個人)の資格制度の創設(法制化)等を検討。
- サイバーセキュリティ
- 2031年までに、必要な防護策を実施できている重要インフラ事業者の割合を100%
- 「サイバーセキュリティ戦略」(昨年12月)に基づく具体的な取組を実行
- 能動的なサイバー防御を実施するための体制整備(インシデント報告や官民の情報共有のためのシステム整備・拡充等)。
- 重要インフラ(情報通信、金融、電力・ガス等)における基本的対策を徹底するための統一基準の策定・実施。
- 新技術立国・競争力強化
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内閣官房 総合海洋政策本部会合(第24回)議事次第
▼ 資料1ー1:海洋分野の「主要な製品・技術等」の官民投資ロードマップ(案)(概要)
- 四面環海の我が国にとって、海洋の開発・利用は経済社会の存立・成長の基盤
- 周辺海域を取り巻く情勢が一層緊迫化する中で、需要の喚起、環境整備、戦略的な官民投資を一体的に推進し、海洋技術の実用を加速化させることで、経済安全保障の重要性の高まりに応えるとともに経済成長につなげていく
- 複数年度の視点をもって公共調達による初期需要確保(アンカーテナンシー)を通じた市場形成・拡大に向けた取組を推進する制度の創設に取り組む。
- その際、G空間情報の利用・環境整備における取組や宇宙等の分野との連携を図る。
- 海洋無人機(海洋ドローン)
- 世界市場で3割のシェア獲得を目指す(2030年頃1.5兆円超との予測)
- 官民投資額2040年度までで1.2兆円
- 造船技術や深海探査等の技術力を活かし、スタートアップも活用して海洋データの利活用や運用サービスも含めたパッケージで高付加価値化を図る。防衛や資源・エネルギー分野等での初期需要創出により、国内生産基盤の構築につなげる
- 海洋状況把握(MDA)
- 2030年代前半までに我が国のMDAサービスの8か国程度への展開を目指す
- 官民投資額2040年度までで1.2兆円
- 海洋状況表示システム「海しる」の高度化を行い、安全保障分野での利用高度化や民間利用可能な情報流通を促し、海洋ビジネスの基盤とする。官民連携やODA・OSAを通じて、我が国MDAサービスの国際展開や海外での需要の創出と獲得を図る
- 革新的海底開発技術・システム
- 世界初の海底資源開発体制の構築を目指す
- 官民投資額2040年度までで0.9兆円
- マンガン団塊・レアアース泥等海洋鉱物資源について、資源量調査から探鉱、精製、環境影響調査に至るまでの海底開発技術・システム開発を確立する。
- レアアース泥開発
- 第3期SIPを通じた開発技術の確立及び総合評価を加速し、経済安全保障の観点から、開発に必要な体制を整備して産業規模での開発の実証を継続し、併せて採算性向上に向けた研究を実施
- マンガン団塊開発
- 採鉱・揚鉱・精製の技術的課題をクリアしつつ、2029年度に商業規模での実証試験を実施
- 2030年代前半の商業生産開始を目指す
- レアアース泥開発
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内閣官房 地域未来戦略本部(第2回)議事次第
▼ 資料1 地域未来戦略(原案)(概要)
- 地方から日本を成長軌道に押し上げていくため、強い地域経済の構築が重要である。
- 強い地域経済の構築には、従来とは異なる大胆な発想での取組を進めていくことが必要である。「日本成長戦略」とともに、官民投資を誘発し、供給力を強化し、雇用と所得を増やし、消費マインドを改善し、事業収益が上がり、税率を上げずとも税収が自然増に向かう、GDP(国内総生産)拡大の下での好循環を実現していく。地方では大小の産業クラスターを戦略的に形成することによって、地域での投資を促進し、働く場所を創り、それを支える人材育成のエコシステムを生み出していく。
- 経済に重きを置いた取組を進めていくために、地方に大規模な投資を呼び込み、各地に産業クラスターを戦略的に形成していくとともに、地域の大きな伸び代である多様で魅力ある地域資源を最大限に活用し、地場産業を含む地域の産業、地域経済の持続的な成長を図っていく。具体的には、「戦略産業クラスター計画」、「地域産業クラスター計画」及び「地場産業成長プラン」の3類型の計画で強い地域経済の構築を目指す。
- これらの計画を実現していくため、地域未来戦略に基づく投資は、新たに設ける『「強く豊かな日本」投資枠』も活用して強力に推進をしていく。また、「戦略産業クラスター計画」に関しては、「官民投資ロードマップ」記載の「危機管理投資」「成長投資」を起爆剤に、それを支えるインフラ整備や、産業クラスター形
- 成に必要な鉄道や造船ドック、ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備、17の戦略分野を支えるサプライチェーン投資について、各計画地域から具体的に提案されるものについて、既存の予算とは別枠で大胆に進める。
- 併せて、地域発のアイデアに基づく、地域産業クラスター計画や地場産業成長プランを強力に推進するため、それを支えるインフラ整備を同様に進めるとともに、地域未来交付金を拡充して、地方公共団体が主体的に行う投資促進、販路拡大支援、経営力向上のためのソフト支援策などを支援し、地方公共団体と連携して地域発のアイデアを積極的に後押しするため、国の中堅・中小企業向け設備投資補助金や人材育成支援策に地域未来枠を設けるべく検討する。
- こうした予算は、当初予算で大胆かつ計画的に措置し、予見可能性の高い予算措置の下で、国と地方公共団体が二人三脚で、日本列島に「産業クラスターの花」を咲かせていく。
- 47都道府県全体で投資が着実に進んでいるかを確認しながら、対策を講じていくために、各地域で投資がどの程度進んでいるかをきめ細かく把握し、国内投資マップを定期的に改訂・公表する。
- 地域未来戦略の目標及び基本的方向
- 47都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療・福祉や質の高い教育を受けることができ、働く場所がある社会を実現する。そのためには、強い地域経済の構築が不可欠。
- 地方に大規模な投資を呼び込み、各地に産業クラスターを戦略的に形成していくとともに、地域資源を最大限に活用し、地場産業を含む地域の産業、地域経済の持続的な成長を図っていく。
- これを通じて、新たな人材や企業の集約が進み、良質な雇用が創出され、所得の増加が消費マインドの改善をもたらし、それが更なる投資や経済発展につながる。また、豊かな生活環境や若者や女性にも選ばれる地方を実現することにより、強い地域経済を下支えしていく。これにより、日々の暮らしと未来への不安を希望に変え、「日本列島を、強く豊かに」していく。
- 地域未来戦略(原案)の全体構成
- 目標
- 47都道府県のどこに住んでいても、安全に生活することができ、必要な医療・福祉や、質の高い教育を受けることができ、働く場所がある社会の実現。そのためには、強い地域経済の構築が不可欠
- 政策目標
- 強い地域経済の構築
- 17の戦略分野における官民投資を推進する成長戦略との連携の下、地方に大規模な投資を呼び込み、各地に産業クラスターを戦略的に形成。
- 地域の大きな伸び代である多様で魅力ある地域資源を最大限に活用し、地場産業を含む地域の産業、地域経済の持続的な成長を図る。
- 豊かな生活環境の実現
- 持続可能な生活インフラの実現
- 地域の暮らしの満足感向上
- 選ばれる地方の実現
- 魅力が感じられる地方の実現
- 強い地域経済の構築
- 施策
- 強い地域経済の構築(計171施策)
- 産業クラスター形成に伴う高付加価値型産業創出
- A.戦略産業クラスター計画
- 17の戦略分野に関連する企業の大規模投資を起点とする産業クラスター
- B.地域産業クラスター計画
- 都道府県が主導し、形成を進める産業クラスター
- C.地場産業成長プラン
- 市町村が主導する地場産業を含む地域の産業を育成等
- 地域の産業クラスター・地場産業を支える仕組みづくり
- 豊かな生活環境の実現(計121施策)
- 公共交通の維持
- 買物環境の維持
- インフラの維持
- 災害対応の強化の促進
- 満足できる子育て・医療・介護・福祉サービスの実現
- 持続可能なまちづくり
- 選ばれる地方の実現 (計63施策)
- 多様性に富んだ地方の実現
- 地域の男女共同参画・女性活躍の推進
- 教育環境整備の推進
- 都市と地方の共生の実現
- 地方への移住推進
- 横断的施策(計23施策)
- 人的支援・人材育成/情報支援・デジタルツールの整備/規制・制度改革/財政・金融による支援等/その他(政府関係機関の地方移転、広域リージョン連携等)
- 強い地域経済の構築(計171施策)
- 目標
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内閣官房 国土強靱化推進本部(第24回)議事次第
▼ 資料1 国強靱化年次計画2026(案)の概要
- 2026年度(令和8年度)の国土強靱化の取組について
- 国土強靱化年次計画2026の策定及びこれに基づく施策の推進
- 年次計画策定の趣旨
- 施策グループ推進のための施策の充実・強化
- 国土強靱化政策の展開方向
- 防災インフラの整備、②ライフラインの強靱化、
- デジタル等新技術の活用、④官民連携強化、⑤地域防災力の強化
- 実施中期計画の推進
- 令和7年6月に策定された第1次国土強靱化実施中期計画を推進(事業規模の目途:R8~12年度までの5年間でおおむね20兆円強程度)
- 地域の強靱化の推進
- 地域計画の内容充実
- 総合計画やまちづくり計画との連携強化等の促進
- 地域の強靱化の促進
- 地域計画に明記された取組への交付金・補助金の重点化
- 官民連携の促進と「民」主導の取組の活性化
- 国土強靱化に関する内閣総理大臣賞の活用
- 世界の強靱化の主導等国際貢献の推進
- 「仙台防災枠組み2015-2030」を生かすため「事前防災投資」の考え方の国際標準化を推進
- 国土強靱化政策の展開方向
- 指標の充実によるPDCAサイクルの強化
- 405施策、883指標を設定
- 巨大地震の防災対策推進区域等におけるKPIの進捗状況の取りまとめ
- 国土強靱化の広報・普及啓発活動の推進
- 「国土強靱化 広報・普及啓発活動戦略」の推進
- リスクコミュニケーション
- 防災・国土強靱化分野の成長戦略の推進
- 基本計画を踏まえた国の他の計画の見直し
- 大規模自然災害等を踏まえた国土強靱化の取組の強化
- 国土強靱化年次計画2026の策定及びこれに基づく施策の推進
- 取組事例と効果発現の状況
- 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策
- 人命・財産の被害を防止・最小化するための対策
- 交通ネットワーク・ライフラインを維持し、国民経済・生活を支えるための対策
- 予防保全型インフラメンテナンスへの転換に向けた老朽化対策
- 国土強靱化に関する施策を効率的に進めるためのデジタル化等の推進
- 激甚化する風水害や切迫する大規模地震等への対策
- 施策間連携等の強化による国土強靱化の取組の実効性確保
- 実施中期計画の実施に当たっては、施策間連携等の強化により実効性を確保
- 国土交通省の「地域インフラ群再生戦略マネジメント」や道路と上下水道との連携など、幅広い分野にて広域連携・分野間連携して施設の維持管理・更新を実施
- 汚水処理施設に関する集合処理と個別処理の最適化など、地域特性に応じて自立分散型システムを導入
- 災害時に活用可能な車両の登録制度など「フェーズフリー」の取組を推進
- 大規模地震による被害を軽減するため、住宅所有者の行動変容を促す積極的な普及啓発とともに、耐震改修の低コスト化に向けた検討を実施
- 実施中期計画の実施に当たっては、施策間連携等の強化により実効性を確保
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内閣府 第10回経済財政諮問会議
▼ 資料1 経済財政運営と改革の基本方針 2026 原案
- マクロ経済運営の基本的考え方
- 「強い経済」の実現に向けて
- 日本と日本人の底力を活かし、総合的な国力を徹底的に強くしていく。これが高市内閣の使命である。その中核にあるのが、「強い経済」の実現であり、従来の延長線上ではない、新たな経済財政運営への抜本的な転換を図る。
- 我が国は今、人口減少、安全保障環境の変化、エネルギー制約、自然災害リスクの増大、AIを始めとする技術革新、国家間の産業・技術競争の激化など、歴史的な構造変化の中にある。こうした時代において、経済社会を発展させて国民生活を守っていくためには、従来の発想のままでは限界がある。
- また、景気回復の力をもっと強く、そして、地方や中小・小規模事業者、中・低所得者の皆様に広げ、日本全国で「景気が良くなってきた」と実感していただけるよう、景気の体感温度を高めていかなければならない。
- しかし、我が国の潜在成長率は、長年にわたる「未来への投資不足」により、主要先進国と比べて低迷している。その低迷は、単なる生産能力の不足にとどまらず、科学技術力、産業競争力、人材力といった成長の質的基盤の弱体化を伴っている。長年のデフレにより、企業や家計には固定的な物価・賃金観が定着し、国内投資やイノベーションが抑制されてきた。第二次安倍内閣以降のポリシーミックスにより、経済は「デフレではない状況」へ移行したものの、新たな成長型経済への本格的な移行は道半ばである。
- なお、主要先進国では、市場に委ねるだけでは解決できない課題に対応するため、官民が連携して大規模かつ長期的な財政支出を伴う産業政策が大きな潮流となっている。これは、経済財政運営の在り方そのものに関するコペルニクス的転回であり、我が国においても、こうした時代の変化を踏まえた国家運営が求められている。
- 高市内閣は、投資不足の流れを断ち切るとともに、世界的な産業政策の大競争時代に対応していくため、「責任ある積極財政」の考え方の下、政府が一歩前に出て、官民手を携え、戦略分野への投資を進める。様々なリスクを最小化する「危機管理投資」や先端技術を花開かせる「成長投資」を大胆かつ戦略的に進めるとともに、我が国を世界有数の知的創造・イノベーションの拠点とするべく、スタートアップの振興などによって、中長期的な成長力強化につなげていく。あわせて、民間投資を引き出すために政府予算の予見可能性を確保する観点から、財政単年度主義の弊害を是正し、予算の作り方を根本から改める。
- こうした危機管理投資・成長投資を通じた技術革新や資本の質の向上等による生産性向上の取組に加え、教育・人材育成等を通じ、経済力の基盤となる人材力を強化する。また、絶え間ない規制・制度改革により、企業が将来にわたって挑戦できる環境を整備し、我が国の供給構造を強化する。
- 政府全体に求められるのは、新たな財政運営方針の下、財政単年度主義の弊害を是正し、これまでの慣行や前例を躊躇なく見直して、国力強化と国民生活の向上に真に必要な施策を構想し、具体化し、果断に実行していくことである。国民の力、ピープルズパワーを日本の成長の原動力に変えていくという姿勢が求められている。
- 「強い経済」の実現に向けては、適切な金融政策運営が行われることも非常に重要である。政府は、引き続き、日本銀行と緊密に連携し、デフレに後戻りすることのない物価安定の下での持続的な経済成長の実現に向け、一体となって取り組んでいく。日本銀行には、内外の経済情勢等を十分に注視しつつ、日本銀行法1、政府・日本銀行の共同声明2の趣旨に沿って政府と緊密に連携し、経済・物価・金融情勢に応じて適切な金融政策運営を行うことにより、賃金と物価の好循環を確認しつつ、2%の物価安定目標を持続的・安定的に実現することを期待する。
- 将来世代への責任を果たす持続可能な経済社会の構築
- 「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」をバランスよく同時に実現することにより、今を生きている国民と未来を生きる国民への責任を果たしていく。
- こうした「責任ある積極財政」の考え方の下で、財政運営の目標としては、債務残高対GDP比の安定的低下を中核と位置付けるとともに、市場の信認確保に向けて各種の経済指標・財政指標を活用した多角的な分析、不確実性を踏まえた分析等を強化する。また、経済の成長力強化と名目の経済規模の拡大にふさわしい予算編成への転換、危機管理投資・成長投資のための『「強く豊かな日本」投資枠』、補正予算依存からの脱却など、予算編成の抜本的な見直しの方向性を定める。
- このような予算編成の抜本見直しを反映した初めての予算として、令和9年度予算を編成し、令和9年度(2027年度)を「責任ある積極財政元年」と位置付ける。本基本方針の第3章を、責任ある積極財政に基づく「中長期経済財政計画」として策定し、計画期間を2027~2040年度とする。同計画については、経済財政諮問会議において、「日本成長戦略」3、「地域未来戦略」4、全世代型社会保障、その他の分野別の点検を踏まえ、計画全体の実施状況を点検する。
- 強い経済、持続可能な財政と、質の高い全世代型社会保障とを同時に実現する社会保障改革を強化する。現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていくとの方針の下、給付と負担の見直しの検討、安心して必要なサービスを受けることのできる医療・介護提供体制の構築、DXやAI・ロボティクスの活用を通じたサービスの質の向上、攻めの予防医療等に取り組む。
- 「日本列島を、強く豊かに」していくため、地域における人口減少、インフラ老朽化、担い手不足といった課題を克服し、強い地域経済、持続可能な地域社会を構築する。このため、地域のレジリエンスと「稼ぐ力」を高める危機管理投資・成長投資への予算の重点配分、インフラ整備と産業クラスターの有機的連携を図る。また、デジタル技術の徹底活用、地方公共団体間の連携の加速、人材育成等を通じて、地域を支えるインフラ、行政サービス、医療・介護等のエッセンシャルサービスの維持・効率化、質の向上に取り組む。
- また、「AIを前提」として社会や産業、教育の在り方を再構築する時代に入っている中、一人ひとりが意欲と能力に応じて最大限に活躍できるよう、AI活用と人材育成・確保・流動化、人材総活躍を一体で進める。
- 人口減少下においても我が国の成長力と国民の安心が確保されるよう、少子化傾向の反転と人口減少に対応した社会経済の再構築の両面にわたる対策を推進する。省庁間の縦割りを排し、少子化傾向の反転、人材希少社会における社会経済の活力維持、全世代型社会保障の構築、持続可能な地域社会の構築に取り組む。このため、有識者会議を含め人口戦略本部における推進体制を強化し、2026年末を目途に一貫した総合的な戦略(「人口総合戦略(仮称)」)を策定すべく検討を進める。その際、併せて将来必要となる労働力人口の規模についても検討する。
- 本基本方針を含む内閣の重要政策の実現には、戦略的かつ効果的な広報が不可欠である。AIの利活用を含めたネット動向の適時の把握、国民に広く訴求できる多彩な動画発信、テレビや新聞等を通じたあまねく情報を発信する取組強化、訴求対象に応じた多様な広報手段の開拓等、あらゆる手段を尽くして内外への効果的で戦略的な政策発信・コミュニケーションを抜本強化する。
- 「強い経済」の実現に向けて
- 当面の経済財政運営と令和9年度予算編成に向けた考え方
- 現下の経済情勢と当面の経済財政運営について
- 政府は、物価高、世界経済の不確実性、地政学リスク、金融資本市場の変動、自然災害等のリスクに機動的に対応しつつ、デフレに後戻りしない「成長型経済」への移行を確実なものとする。
- 我が国経済の現状をみると、2025年度の名目GDPは4%超の増加となり、物価高に押されながらも実質GDPは0.8%増加した。世界経済を取り巻く環境が大きく変動する中、企業所得は堅調に推移、雇用者所得も名目・実質共に増加しており、所得の増加が消費や投資を生み出す民間主導の循環が生まれつつある。
- しかし、中東情勢を始めとして、我が国経済の先行きに大きな影響をもたらし得る海外のリスク要因は引き続き存在し、同時に、少子化と人口減少といった国内の構造的な課題も残っており、「成長型経済」への本格的な移行には、更なる取組強化が必要である。
- 当面の経済財政運営については、令和8年度予算に加え、リスクの最小化の観点から万全の対応を図るものとして編成した令和8年度補正予算を、情勢の変化に応じて適切かつ機動的に執行する。民需の下支えを図ると同時に、今般の中東情勢に対し、代替調達や必要に応じた備蓄放出により我が国の原油の安定供給を図るとともに、重要物資の安定供給の確保及び流通の円滑化等に努める。引き続き、我が国の経済・物価に与える影響を分析し、国民生活と事業活動を守るための機動的な対応を躊躇なく十分に講ずる。
- こうした当面の経済財政運営は「強い経済」の実現を目指しており、そのためにも「安定的な物価上昇」の実現に資する適切な金融政策運営を伴うことが非常に重要である。日本銀行には、日本銀行法第4条及び政府・日本銀行の共同声明の趣旨に沿って政府と緊密に連携し、賃金と物価の好循環を確認しつつ、2%の物価安定目標の持続的・安定的な実現に向けて適切な金融政策運営を行うことを期待する。
- 新たな予算編成の在り方と令和9年度の基本方針
- 政府は、「強い経済」を実現する「責任ある積極財政」の考え方を具体化するため、令和9年度予算編成は、デフレ・低成長時代の一律抑制型の考え方から、物価・賃金上昇を的確に反映し、経済の成長力強化と名目の経済規模の拡大にふさわしい予算編成へと転換する。
- 概算要求では、一律抑制型の要求を見直し、行政サービスの水準を実質的に維持できるよう、物価・賃金上昇を的確に反映する。その際、公定価格や各種基準額・閾値の必要な点検・見直し等を進める。すなわち、人件費や庁費等の行政機関等の運営に必要な経費、補助費や委託費等の事業や政策に必要な経費、それぞれについて適切な単価改定を行う。
- その上で、政策別コスト情報も活用しつつ、PDCAやEBPMに基づき、既存事業を不断に見直すとともに、「租税特別措置・補助金・基金の見直し」の自己点検結果を概算要求に反映し、政策効果の高い分野へ重点化する。
- なお、社会保障関係費については、「現役世代の保険料率の上昇を止め、引き下げていく」との方針の下、現場の人材確保、経営の安定、サービスの質の確保等の観点から、医療、介護、保育、福祉等の公定価格等における適切な対応を図りつつ、国費だけではなく、給付費全体、公費・保険料負担、現役世代の可処分所得などを踏まえ、給付と負担の改革を継続する。
- 危機管理投資・成長投資を始め、国内投資を通じた潜在成長率の引上げにつながる施策を予見可能性を持って実施できるよう、通常歳出とは別に、『「強く豊かな日本」投資枠』を創設する。前年度の予算措置額に関わらず、真に効果的な投資支援策を取り込めるよう、要求上限(いわゆるシーリング)を設けることなく、事項要求も含めて必要な額を適切に要求できるようにし、予算編成過程で実効的な予算措置につなげる仕組みを整備する。その際、成長力の強化に資する有効な政策アイデアと必要な予算を、前例にとらわれず、諸外国と伍して国際競争に打ち勝つことも念頭におきつつ、概算要求に盛り込む。
- 補正予算に依存した財政運営からの脱却は、予算の透明性と規律を高めるものとして位置付ける。補正予算は真に緊要性の高い施策に限定し、恒常的な施策については当初予算で措置する。その際、地方の財政運営と円滑な事業執行に支障が生じないよう適切な地方財政措置を講ずる。
- 令和9年度予算編成においては、上記を踏まえ各府省庁において適切に概算要求を行う。
- 予算編成過程において、本基本方針に沿った歳出・歳入両面の取組の具体化、『「強く豊かな日本」投資枠』の具体化、補正予算と当初予算の区分の考え方の明確化とともに、長期投資に必要な予見可能性と柔軟で効率的な資金管理の観点から、投資の性質に応じて適切な手段を活用しつつ、「予算措置は原則3年以内」とする現行ルールの不適用も含めた基金ルールの抜本的な見直しを行う。危機管理投資・成長投資を始めとする『「強く豊かな日本」投資枠』については、「成長戦略」や「地域未来戦略」などを踏まえ、官民投資ロードマップや分野横断的な課題に対応していく取組の形で示されたような、国内民間設備投資や潜在成長率を大きく引き上げる効果の高い措置を対象とする。その規模については、財政の持続可能性を実現しながら必要十分な規模を確保する。その上で、歳出規模の総額は、物価・賃金、名目経済規模、歳入見通し、政策効果、財政目標との整合性を踏まえ、経済の成長力強化と名目の経済規模の拡大にふさわしいものとする。
- 経済財政諮問会議において、本節(予算編成の基本方針)を踏まえた取組について検証・評価を行うとともに、年後半において、令和9年度予算への反映状況や経済見通しを始めとする経済社会情勢の変化などを踏まえて、予算編成の基本方針について必要な改定を行う。
- 現下の経済情勢と当面の経済財政運営について
~NEW~
内閣府 月例経済報告(令和8年6月30日)
- 我が国経済の基調判断
- 景気は、緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある。
- 個人消費は、持ち直しの動きがみられる。
- 設備投資は、持ち直している。
- 輸出は、このところ持ち直しの動きがみられる。
- 生産は、横ばいとなっている。
- 企業収益は、改善の動きがみられるが、中東情勢の影響を注視する必要がある。
- 雇用情勢は、改善の動きがみられる。
- 消費者物価は、緩やかに上昇している。
- 先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、中東情勢の影響を引き続き注視する必要がある。また、金融資本市場の変動の影響などに注意する必要がある。
- 景気は、緩やかに回復しているが、中東情勢の影響を注視する必要がある。
- 政策の基本的態度
- 政府は、「責任ある積極財政」の考え方の下、戦略的に財政出動を行うことで「強い経済」を構築する。
- 今の国民の暮らしを守る物価高対策を早急に講じるとともに、日本経済の強さを取り戻すため、昨年11月に閣議決定した総合経済対策及びその裏付けとなる令和7年度補正予算並びに令和8年度予算を迅速かつ着実に執行する。また、「経済財政運営と改革の基本方針2026(仮称)」等を取りまとめる。
- 中東情勢に対しては、当面の措置として、燃料油に対する緊急的な激変緩和措置を実施している。代替調達や備蓄放出により我が国の原油の安定供給を図るとともに、重要物資の安定供給の確保及び流通の円滑化等に努める。令和8年度補正予算において創設した中東情勢等対応予備費も活用し、引き続き臨機応変に対応する。
- 日本銀行は、6月16日、無担保コールレート(オーバーナイト物)を1.0%程度で推移するよう促すことを決定した。
- 政府と日本銀行は、引き続き緊密に連携し、経済・物価動向に応じて機動的な政策運営を行っていく。
- 日本銀行には、経済・物価・金融情勢に応じて適切な金融政策運営を行うことにより、賃金と物価の好循環を確認しつつ、2%の物価安定目標を持続的・安定的に実現することを期待する。
- 消費・投資等の需要動向
- 個人消費は、持ち直しの動きがみられる。
- 「四半期別GDP速報」(2026年1-3月期2次速報)では、民間最終消費支出の実質値は前期比0.3%増となった。また、「消費動向指数(CTI)」(4月)では、総消費動向指数(CTIマクロ)の実質値は前月比0.2%増となった。
- 個別の指標について、需要側の統計をみると、「消費動向指数(CTI)」(4月)では、世帯消費動向指数(CTIミクロ、総世帯)の実質値は前月比1.5%増となった。供給側の統計をみると、「商業動態統計」(4月)では、小売業販売額は前月比2.1%増となった。
- 消費動向の背景をみると、実質総雇用者所得は、緩やかに増加している。また、消費者マインドは、下げ止まりの兆しがみられる。
- さらに、足元の状況について、ヒアリング結果等を踏まえると、新車販売台数は、自動車税環境性能割の廃止もある中で、このところ持ち直しの動きがみられる。家電販売は、このところ増加している。旅行は、弱含んでいる。外食は、緩やかに増加している。
- こうしたことを踏まえると、個人消費は、持ち直しの動きがみられる。
- 先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、持ち直していくことが期待される。ただし、消費者マインドの動向に留意する必要がある。
- 設備投資は、持ち直している。
- 設備投資は、持ち直している。需要側統計である「法人企業統計季報」(1-3月期調査、含むソフトウェア)でみると、2026年1-3月期は前期比2.0%減となった。業種別にみると、製造業は同0.6%増、非製造業は同3.4%減となった。
- 機械設備投資の供給側統計である資本財総供給(除く輸送機械)は、持ち直しの動きがみられる。ソフトウェア投資は、このところ増勢が鈍化している。
- 「日銀短観」(3月調査)及び「法人企業景気予測調査」(46月期調査)によると、全産業の2026年度設備投資計画は、増加が見込まれている。「日銀短観」による企業の設備判断DIは、3月調査で、製造業では-1と、12月調査(-1)から不足超幅が横ばい、非製造業を含む全産業では-3と、12月調査(-3)から不足超幅が横ばいとなっている。先行指標をみると、機械受注は、持ち直している。建築工事費予定額は、おおむね横ばいとなっている。
- 先行きについては、堅調な企業収益や省力化投資への対応等を
- 背景に、持ち直し傾向が続くことが期待される。
- 住宅建設は、弱含んでいる。
- 住宅建設は、弱含んでいる。新設住宅着工戸数は、4月は前月比1.7%減の年率72.4万戸となった。利用関係別にみると、持家及び分譲住宅は、弱含んでいる。貸家は、おおむね横ばいとなっている。なお、首都圏のマンション総販売戸数は、おおむね横ばいとなっている。
- 先行きについては、当面、弱含みで推移していくと見込まれる。
- 公共投資は、堅調に推移している。
- 公共投資は、堅調に推移している。4月の公共工事出来高は前月比0.7%増、5月の公共工事請負金額は同6.7%減、4月の公共工事受注額は同16.0%減となった。
- 公共投資の関連予算をみると、公共事業関係費は、国の令和7年度一般会計予算では、補正予算において約2.5兆円の追加額を計上しており、補正後は前年度比2.3%増となっている。また、令和8年度一般会計予算の公共事業関係費は、前年度当初予算比0.4%増となっている。さらに、令和8年度地方財政計画では、投資的経費のうち地方単独事業費について、前年度比6.3%増となっている。
- 先行きについても、堅調に推移していくことが見込まれる。
- 輸出は、このところ持ち直しの動きがみられる。輸入は、おおむね横ばいとなっている。貿易・サービス収支は、おおむね均衡している。
- 輸出は、このところ持ち直しの動きがみられる。地域別にみると、アジア及びEU向けの輸出は、このところ持ち直しの動きがみられる。米国向けの輸出は、持ち直しの動きがみられる。その他地域向けの輸出は、中東地域向け輸出の減少により、このところ弱含んでいる。先行きについては、中東情勢等による下押しリスクに留意する必要がある。
- 輸入は、おおむね横ばいとなっている。地域別にみると、アジア、米国及びEUからの輸入は、おおむね横ばいとなっている。
- 先行きについては、中東情勢による下押しリスクに留意する必要がある。
- 個人消費は、持ち直しの動きがみられる。
- 企業活動と雇用情勢
- 生産は、横ばいとなっている。
- 鉱工業生産は、横ばいとなっている。鉱工業生産指数は、4月は前月比0.5%増となった。鉱工業在庫指数は、4月は前月比0.3%減となった。また、製造工業生産予測調査によると5月は同5.1%増、6月は同0.4%減となることが見込まれている。
- 業種別にみると、輸送機械はこのところ持ち直しの動きがみられる。生産用機械は横ばいとなっている。電子部品・デバイスは持ち直している。
- 生産の先行きについては、中東情勢による下押しリスクに留意する必要がある。
- また、第3次産業活動は、緩やかに増加している。
- 企業収益は、改善の動きがみられるが、中東情勢の影響を注視する必要がある。企業の業況判断は、おおむね横ばいとなっている。ただし、先行きについてはやや慎重な見方となっており、中東情勢の影響を注視する必要がある。倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。
- 企業収益は、改善の動きがみられるが、中東情勢の影響を注視する必要がある。「法人企業統計季報」(1-3月期調査)によると、2026年1-3月期の経常利益は、前年比14.6%増、前期比4.1%増となった。業種別にみると、製造業が前年比42.9%増、非製造業が同1.4%増となった。規模別にみると、大・中堅企業が前年比20.9%増、中小企業が同1.5%増となった。「日銀短観」(3月調査)によると、2026年度の売上高は、上期は前年比1.7%増、下期は同0.9%増が見込まれている。経常利益は、上期は前年比3.5%減、下期は同1.2%減が見込まれている。
- 企業の業況判断は、おおむね横ばいとなっている。ただし、先行きについてはやや慎重な見方となっており、中東情勢の影響を注視する必要がある。「日銀短観」(3月調査)によると、「最近」の業況判断DIは、「全規模全産業」で前期差0と横ばいだった。
- 業種別にみると、「全規模製造業」は前期差+1と上昇、「全規模非製造業」は前期差-1と低下した。6月時点の業況を示す「先行き」は、「最近」に比べやや慎重な見方となっており、中東情勢の影響を注視する必要がある。また、「景気ウォッチャー調査」(5月調査)の企業動向関連DIによると、現状判断、先行判断ともに上昇した。
- 倒産件数は、おおむね横ばいとなっている。4月は883件の後、5月は780件となった。負債総額は、4月は1,118億円の後、5月は1,211億円となった。
- 雇用情勢は、改善の動きがみられる。
- 雇用情勢は、改善の動きがみられる。人手不足感が高い水準となっている。
- 完全失業率は、4月は前月から0.2%ポイント低下し、2.5%となった。労働力人口、就業者数は増加した。完全失業者数は減少した。就業率は、横ばい圏内となっている。
- 「職業安定業務統計」をみると、公共職業安定所における新規求人数は、横ばい圏内となっている。有効求人倍率は、下げ止まっている。
- また、民間職業紹介における求人を前年同期比でみると、正社員では、小幅な減少傾向となっている。パート・アルバイト(いわゆる「スポットワーク」を除く)では、緩やかな増加傾向となっている。
- 賃金をみると、定期給与及び現金給与総額は、増加している。
- 実質総雇用者所得は、緩やかに増加している。また、製造業の残業時間は増加した。
- 「日銀短観」によると、企業の人手不足感を示す雇用人員判断DIは、全産業では3月調査で-38と、12月調査(-38)から横ばいとなっている。また、製造業では3月調査で-28と、12月調査(-26)から2ポイント不足超幅が拡大、非製造業では3月調査で-45と、12月調査(-46)から1ポイント不足超幅が縮小している。
- 先行きについては、改善していくことが期待される。
- 生産は、横ばいとなっている。
- 物価と金融情勢
- 国内企業物価は、このところ上昇している。消費者物価は、緩やかに上昇している。
- 国内企業物価は、このところ上昇している。5月の国内企業物価は、前月比0.9%上昇した。輸入物価(円ベース)は、上昇している。
- 企業向けサービス価格の基調を「国際運輸を除くベース」でみると、緩やかに上昇している。
- 消費者物価の基調を「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」でみると、緩やかに上昇している。5月は、前月比では連鎖基準、固定基準ともに0.2%上昇した。前年比では連鎖基準で1.7%上昇し、固定基準で1.8%上昇した。
- 「生鮮食品を除く総合」(いわゆる「コア」)は、このところ緩やかに上昇している。5月は、前月比では連鎖基準で0.3%上昇し、固定基準で0.4%上昇した。なお、5月の「総合」は、前月比では連鎖基準、固定基準ともに0.4%上昇した。
- 物価の上昇を予想する世帯の割合を「消費動向調査」(二人以上の世帯)でみると、5月は、1年後の予想物価上昇率別に、2%未満が7.7%(前月6.7%)、2%以上から5%未満が29.8%(前月28.8%)、5%以上から10%未満が30.6%(前月32.3%)、10%以上が25.4%(前月25.8%)となった。
- 先行きについては、消費者物価(生鮮食品及びエネルギーを除く総合)は、当面、緩やかに上昇していくことが見込まれる。
- 株価(日経平均株価)は、64,900円台から68,400円台まで上昇した後、64,000円台まで下落し、その後72,300円台まで上昇した。対米ドル円レート(インターバンク直物中心相場)は、159円台から161円台まで円安方向に推移した。
- 株価(日経平均株価)は、64,900円台から68,400円台まで上昇した後、64,000円台まで下落し、その後72,300円台まで上昇した。
- 対米ドル円レート(インターバンク直物中心相場)は、159円台から161円台まで円安方向に推移した。
- 短期金利についてみると、無担保コールレート(オーバーナイト物)は、0.72%台から0.97%台に上昇した。TIBOR(3か月物)は、1.2%台から1.4%台に上昇した。長期金利(新発10年物国債利回り)は、2.5%台から2.7%台で推移した。
- 企業金融については、企業の資金繰り状況におおむね変化はみられない。社債と国債との流通利回りスプレッドは、総じて横ばいとなっている。金融機関の貸出平残(全国銀行)は、前年比6.3%増加(5月)した。
- マネタリーベースは、前年比12.2%減少(5月)した。M2は、前年比2.5%増加(5月)した。(※5/27~6/25の動き)
- 国内企業物価は、このところ上昇している。消費者物価は、緩やかに上昇している。
- 海外経済
- 世界の景気は、一部の地域において弱さがみられるものの、緩やかな持ち直しが続いている。ただし、中東情勢を始め世界経済の不透明感が続いている。先行きについては、基本的には緩やかな持ち直しが続くことが期待されるが、中東情勢による影響を注視する必要がある。また、金融資本市場の変動による影響等に留意する必要がある。
- 米国では、景気は緩やかな拡大が続いている。先行きについては、緩やかな拡大が続くことが期待される。ただし、中東情勢が物価や消費等に及ぼす影響等に留意する必要がある。
- 2026年1-3月期のGDP成長率(第2次推計値)は、設備投資や個人消費が増加し、前期比で0.4%増(年率1.6%増)となった。
- 足元をみると、消費は緩やかに増加している。設備投資は増加している。住宅着工はこのところ弱い動きがみられる。
- 生産は緩やかに増加している。非製造業の景況指数は50を上回り、かつ、上昇している。雇用面では、雇用者数はこのところ緩やかに増加しており、失業率はおおむね横ばいとなっている。物価面では、コア物価上昇率は緩やかに上昇している。貿易面では、財輸出はこのところ増加している。
- 6月16日~17日に開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の誘導目標水準を3.50%から3.75%の範囲で据え置くことが決定された。
- アジア地域については、中国では、景気は緩やかに減速している。先行きについては、不動産市場の停滞による影響もあり緩やかな減速が続くと見込まれる。また、物価動向等に留意する必要がある。韓国では、景気は緩やかに回復している。台湾では、景気は外需を中心に拡大している。インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。タイでは、景気は持ち直しの動きがみられる。インドでは、景気は拡大している。
- 中国では、景気は緩やかに減速している。2026年1-3月期のGDP成長率は、前年同期比で5.0%増となった。消費は弱含みとなっている。固定資産投資は減少している。財輸出は増加している。生産は持ち直している。消費者物価上昇率はおおむね横ばいとなっている。
- 韓国では、景気は緩やかに回復している。2026年1-3月期のGDP成長率は、前期比で1.8%増(年率7.5%増)となった。台湾では、景気は外需を中心に拡大している。2026年1-3月期のGDP成長率は、前年同期比で14.5%増となった。
- インドネシアでは、景気は緩やかに回復している。2026年13月期のGDP成長率は、前年同期比で5.6%増となった。タイでは、景気は持ち直しの動きがみられる。2026年1-3月期のGDP成長率は、前年同期比で2.8%増となった。
- インドでは、景気は拡大している。2026年1-3月期のGDP成長率は、前年同期比で7.8%増となった。
- ヨーロッパ地域については、ユーロ圏では、景気は持ち直しの動きがみられる。ドイツにおいては、景気は持ち直しの動きに足踏みがみられる。先行きについては、基本的には緩やかに持ち直していくことが期待されるが、中東情勢による影響等を注視する必要がある。
- 英国では、景気は持ち直している。先行きについては、基本的には持ち直しが続くことが期待されるが、中東情勢による影響等を注視する必要がある。
- ユーロ圏では、景気は持ち直しの動きがみられる。2026年13月期のGDP成長率は、前期比で0.2%減(年率0.9%減)となった。消費は持ち直しのテンポが鈍化している。設備投資はおおむね横ばいとなっている。生産はおおむね横ばいとなっている。
- サービス業景況感はこのところ低下している。財輸出はおおむね横ばいとなっている。失業率は横ばいとなっている。コア物価上昇率はおおむね横ばいとなっている。
- ドイツにおいては、景気は持ち直しの動きに足踏みがみられる。2026年1-3月期のGDP成長率は、前期比で0.3%増(年率1.4%増)となった。
- 英国では、景気は持ち直している。2026年1-3月期のGDP成長率は、前期比で0.6%増(年率2.5%増)となった。消費は持ち直している。設備投資は持ち直しの動きがみられるが、このところ一服感がみられる。生産はおおむね横ばいとなっている。サービス業景況感は持ち直しに足踏みがみられる。財輸出はこのところおおむね横ばいとなっている。サービス輸出は持ち直しの動きがみられる。雇用者数はこのところ横ばいとなっている。失業率はこのところ横ばいとなっている。コア物価上昇率はこのところ低下している。
- 欧州中央銀行は、6月11日の理事会で、政策金利(預金ファシリティ金利)を2.25%に引き上げることを決定した。イングランド銀行は、6月17日の金融政策委員会で、政策金利を3.75%で据え置くことを決定した。
- 国際金融情勢等
- 金融情勢をみると、世界の主要な株価は、米国、英国、中国ではおおむね横ばい、ドイツではやや下落した。短期金利についてみると、ドル金利(3か月物)はおおむね横ばいで推移した。主要国の長期金利は、米国、英国ではやや低下、ドイツではおおむね横ばいで推移した。ドルは、ユーロ、ポンドに対して増価、円に対してやや増価した。原油価格(WTI)は大幅に下落した。金価格は大幅に下落した。
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内閣府 令和8年版防災白書
▼ 特集 第3章
- 企業に期待する防災対策
- 事業継続の取組の必要性
- 大規模災害が発生し企業の事業活動が停滞した場合、その影響は当該企業にとどまらず、サプライチェーンの途絶などにより、関係取引先や地域経済、ひいては我が国全体に多大な影響を与えるおそれがある。そのため、大規模災害等の発生時における企業の事業活動の継続を図ることは、極めて重要である。
- 内閣府では、企業の事業継続計画(Business Continuity Plan、BCP)の策定を促進するため、平成17年にガイドラインを策定し、本ガイドラインに沿ったBCPの策定を推奨している。
- BCPとは、地震・台風等の自然災害のみならず、感染症の蔓延、テロ等の地政学リスク、サイバー攻撃、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など、不測の事態が発生したとしても、重要業務を中断させない、または中断しても可能な限り短時間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画を指すものである。
- また、BCP策定や維持・更新、事業継続を実現するための予算・資源の確保、事前対策の実施、取組を浸透させるための教育・訓練、点検、継続的な改善などを行う平時からのマネジメント活動は、事業継続マネジメント(Business Continuity Management、BCM)と呼ばれ、経営レベルの戦略的活動として位置付けられるものである。
- 初動段階において必要な対応として、従業員や来訪者の人命を守ることが挙げられる。耐震化や避難体制の整備、安否確認手段の確保など、平時からの備えが適切になされているか否かは、災害時の被害の大きさを左右する。さらに、企業が保有する設備・データ・在庫といった経営資産を守ることも、事業の早期再開に向けて不可欠である。これらの資産が失われ、復旧に長期間を要すれば、結果として雇用や取引先、更には地域経済にも深刻な影響を及ぼす。
- くわえて、発災後に事業を継続し、早期に復旧できるか否かは、企業自身の存続のみならず、雇用の維持、取引関係の継続及び地域住民の生活支援といった地域経済全体の回復力を大きく左右する。
- 企業一社一社の備えが積み重なることで、地域経済は災害に対する強靱性を高め、社会全体の早期復旧につながる。事前防災への取組に加え、BCPは、災害時の「備え」にとどまらず、地域経済を支える基盤として、その重要性が一層高まっている。
- 地域防災への企業の参画
- 大規模災害への備えは、行政だけで完結するものではなく、地域に存在する多様な主体が連携することで初めて実効性を持つ。企業もまた、地域社会を構成する重要な一員であり、その防災への参画は、地域全体の災害対応力を高める上で欠かせない要素となっている。
- 近年では、企業と自治体が災害時応援協定を締結し、物資供給や応急対応に関する役割分担をあらかじめ定めておく取組も広がっている。こうした協定は、行政側にとっては対応力の補完につながり、企業側にとっては社会的信頼の向上や事業継続の確保にも資する。すなわち、地域防災への参画は、社会貢献であると同時に、企業価値を高める取組でもある。
- また、地域防災への関与は、従業員自身の安全確保にも直結する。多くの従業員は周辺地域に居住しており、地域の防災力が高まることは、結果として企業の人的基盤を守ることにつながる。
- 官民が協働し、地域全体で災害に備える取組を深化させていくことが、持続可能な地域社会の構築に不可欠である。
- 事前防災における企業の持つ技術・サービスへの期待
- 災害による被害を最小限に抑えるためには、発災後の対応力強化に加え、被害そのものを減らす「事前防災」への取組が極めて重要である。特に近年、デジタル技術や新たなサービスの進展により、災害リスクの把握、被害予測、初動対応の高度化など、事前防災の可能性は大きく広がっている。
- 企業は、防災・減災に資する多様な技術・サービスを有しており、その活用が強く期待されている。例えば、IoTやセンサー技術を活用した設備監視、AIによる被害予測、クラウドを用いた情報共有、ドローンやロボットによる被災状況把握などは、従来の防災対策を補完・高度化するものとして注目されている。これらの技術を平時から導入・活用することは、災害時の迅速な判断・対応につながる。
- また、事前防災への投資は、単なるコストではなく、中長期的には被害軽減や復旧期間の短縮を通じて、社会全体の損失を抑制する効果を持つ。企業にとっても、自社の事業継続性向上や新たな市場創出につながる可能性があり、防災分野は成長分野としての側面も有している。
- 内閣府では、防災に関するニーズを有する自治体・民間企業と、技術・サービスを持つ民間企業をつなぐ「防災×テクノロジー官民連携プラットフォーム」(防テクPF)事業に取り組んでいる。本事業を通じて、自治体の現場課題を踏まえた実証やマッチングを促進し、優れた技術・サービスの社会実装を後押ししている。
- 大規模地震災害に備えるためには、官と民がそれぞれの強みを持ち寄り、事前防災への投資・取組を継続的に進めていくことが不可欠であり、企業の技術・サービスが適切に活用される環境を整えることは、災害に強い社会の実現に向けて重要である。
- 事業継続の取組の必要性
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内閣府 第28回規制改革推進会議
▼ 資料1 規制改革推進に関する答申(案)(概要)
- 人口減少・少子高齢化等の課題を克服し、日本経済の成長と地方の活性化につなげるため、「強い経済の実現」と「地方を伸ばし、暮らしを守る」の二本柱の下、時代や環境の変化、テクノロジーの進化に合わせて、必要となる利用者目線の規制・制度改革を徹底。
- 強い経済の実現
- 政府情報システムの調達・開発等におけるAI駆動開発の導入促進【令和8年度措置等】
- 情報システムの作業におけるAIの活用が進む中で、政府情報システムの調達・開発等においても、AIの活用を促進するためのルールの明確化などの環境整備を行うことで、作業の効率化・高度化や中小企業・スタートアップの参入機会の拡大を促進する。
- フィジカルAIを活用した歩行型ロボットの社会実装に向けた公道実証実験の推進【令和8年結論・措置】
- 脚で歩いて移動する歩行型ロボットについて、道路交通法における道路使用許可の基準や、道路運送車両法における取扱いを明確化することで、歩道での実証実験を実現し、フィジカルAIの社会実装を促進する。
- 自動運転の推進に向けた規制等の運用の円滑化【令和8年度上期措置等】
- 自動運転を推進する観点から、道路交通法の解釈に関する意見交換の枠組みの周知や事例の共有や、AI搭載の優良レベル2++車について円滑に手続を行える認定制度の創設を行うほか、運輸安全委員会における事故原因究明体制を構築する。
- 次世代AIデータセンターの国内立地の加速【令和8年度措置等】
- AIに必要な計算量・消費電力の増加に伴い、次世代AIデータセンターの国内整備が必要となる中、データセンターに格納するリチウムイオン蓄電池について、国際基準等を踏まえ、安全性の確認を前提として、消防法令や建築基準法令における扱いの見直し等を行う。
- AI時代に対応する規制・制度改革の在り方【令和8年結論、結論を得次第速やかに措置等】
- AIをはじめ急速に進歩する新たな技術等の社会実装を促進するための迅速な規制・制度改革の在り方として、情報収集・分析の効率化、調査・実証の早期化、各規制改革関連制度の積極活用、検討期限の事前設定などによる制度改正の迅速化に取り組む。
- 電子カルテデータの利活用の促進【令和8年結論、結論を得次第速やかに措置等】
- 電子カルテ情報共有サービスの対象情報の拡充や保存期間延長、データ収集率向上の仕組み導入、共有・閲覧対象者の範囲等の拡充、二次利用の対象情報の拡充を行うことで、国民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新を実現する。
- 本人同意不要の医療等データの範囲・利用主体・利用目的の在り方【令和8年夏結論、速やかに措置】
- 医療等データの利活用法制について、EUのデータ利活用制度(EHDS)も参考に議論が進みつつあるところ、事業者・研究者等の利用者起点で特に重要となる事項に関する具体的検討を加速することで、国民の健康増進、より質の高い医療・ケア、医療の技術革新を推進する。
- 独占禁止法に基づく議決権保有制限の見直し【令和8年度結論、結論を得次第速やかに措置等】
- 独占禁止法における銀行・保険会社の議決権保有制限を見直し、バイオ・創薬等をはじめ事業化まで長期間を要する分野のスタートアップ等などへの資金供給を拡大する。
- 1年単位の変形労働時間制における労働日等の特定の在り方【令和8年検討開始、結論を得次第速やかに措置】
- 建設業や運輸業など季節によって繁閑の差が大きい業界で活用が推進されている1年単位の変形労働時間制について、使用者による勤務シフトの確定・変更ルールを柔軟化し、悪天候や工期遅延など突発的な事象に対応しやすくする。
- 裁量労働制の適用対象業務の在り方【令和8年検討開始、結論を得次第速やかに措置】
- 健康確保、長時間労働防止、適切な処遇確保などの濫用防止措置を前提に、業務の遂行手段や時間配分の決定を労働者に委ねる裁量労働制の対象の在り方について見直しを行う。
- 地域計画、農地の大区画化、農地集約及び担い手の現状等を踏まえた農地利用最適化のための制度面・運用面の見直し【令和8年度検討・結論、結論を得次第速やかに措置等】
- 農地集約など農地利用の最適化を実現するため、農地集約率の算定方法や目標地図に関するデータ等の整備、農地バンクにおける賃貸借契約更新手続の簡素化、農地の利用意向調査の合理化・公表等を行う。
- 植物工場の促進に向けた規制等の在り方【令和8年措置】
- 人工光型植物工場システムの評価項目や評価方法等を標準化するとともに、太陽光型植物工場の法令等の観点から事業者の疑問を解消するためのガイドブックを作成し、スマート農業技術・フードテックの活用による高い生産性を実現する。
- 政府情報システムの調達・開発等におけるAI駆動開発の導入促進【令和8年度措置等】
- 地方を伸ばし、暮らしを守る
- 在留管理制度の運用の適正化【令和8年度検討開始、結論を得次第速やかに措置】
- 在留資格「技術・人文知識・国際業務」による外国人の適正な受入れに向けて、その資格に適合した業務に適正に従事させるため、指針の明確化等を図ることで、外国人との秩序ある共生社会の実現につなげる。
- 法人登記の代表者住所非表示措置の対象拡大及び運用改善【令和8年度速やかに措置等】
- 法人登記における代表者の自宅住所を非表示とすることができる措置を、プライバシー保護の観点から、公益法人やNPO法人など株式会社以外の代表者等に拡大することで、誰もが安心して法人を設立・運営し、挑戦できる環境の整備を促進する。
- 自転車防犯登録のローカルルール見直し及びデジタル化【令和8年度結論、結論を得次第速やかに措置等】
- 自転車防犯登録制度について、合理性に乏しい運用のローカルルールを是正し、防犯登録のデジタル化・標準化を図ることによって、防犯登録等の即時性・効率性を高めるとともに、放置自転車の利用者特定への迅速な対応や個人間取引における登録手続の円滑化を促進する。
- 自動運転の推進に向けた規制等の運用の円滑化(再掲)
- 在留管理制度の運用の適正化【令和8年度検討開始、結論を得次第速やかに措置】
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消費者庁 2024(令和6)年度食品ロス量推計値の公表について
- 本日、農林水産省及び環境省から、2024(令和6)年度の食品ロス量の推計値が公表されました。
- 詳細
- 2024(令和6)年度の食品ロス量は461万トン(前年度464万トン)、このうち、食品関連事業者から発生する事業系食品ロス量は237万トン(同231万トン)、一般家庭から発生する家庭系食品ロス量は224万トン(同233万トン)となりました。数値の内訳等詳細な情報につきましては、農林水産省及び環境省のプレスリリースを御参照ください。
- また、消費者庁は、農林水産省及び環境省とともに、「食品ロスによる経済損失・温室効果ガス排出量」の推計を行いましたので、別添のとおり結果をお知らせいたします。
- 現在、消費者庁においては「食品ロスの削減の推進に関する法律」等に基づき、関係省庁、地方公共団体、事業者等と連携して、食品ロス削減・食品寄附促進に取り組んでいるところ、より一層の食品ロス削減・食品寄附促進のための取組を進めてまいります。
▼ 別添1 食品ロス量の推移と削減目標
- 2030年度に、2000年度と比べ、家庭系食品ロス量・事業系食品ロス量ともに50%減の目標としていたが、事業系食品ロス量は、
- 2022年度推計で8年前倒しで目標を達成したことから、新たな60%減の目標を設定した。
- (事業系目標:273万トン→219万トン ※第2次食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針 2025年3月25日閣議決定
▼ 別添2 食品ロスによる経済損失及び温室効果ガス排出量の推計結果
- 2024(令和6)年度における食品ロスによる
- 経済損失は3.8兆円、 国民1人当たり 年間31,097円
- 温室効果ガス排出量は978万t-CO2、 国民1人当たり 年間79kg-CO2
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消費者庁 株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- 消費者庁は、本日、高光製薬株式会社に対し、同社が供給する「ノビルン」と称する食品及び「ノビルンC」と称する食品に係る表示について、消費者庁及び公正取引委員会(公正取引委員会事務総局近畿中国四国事務所)の調査の結果を踏まえ、景品表示法に違反する行為(同法第5条第3号(ステルスマーケティング告示)に該当)が認められたことから、同法第7条第1項の規定に基づき、措置命令を行いました。
▼ 高光製薬株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令について
- 措置命令の概要
- 対象商品
- 「ノビルン」と称する食品(以下「本件商品(1)」という。)及び「ノビルンC」と称する食品(以下「本件商品(2)」といい、本件商品(1)と併せて「本件2商品」という。)
- 対象表示
- 表示の概要
- 表示媒体・表示箇所
- 別表「表示媒体・表示箇所」欄記載の表示媒体・表示箇所
- 表示期間
- 別表「表示期間」欄記載の期間
- 表示内容(表示例:別紙1及び別紙2)
- 高光製薬が本件2商品の販売促進活動のために募集を行い、当該募集に応じた第三者に対し、本件2商品を無償提供した上、本件2商品に関してSNSに投稿を依頼したことによって当該第三者が投稿した表示について、画像部分を抜粋して、例えば、本件商品(1)について、令和7年4月27日から同年10月25日までの間、「ノビルン【公式】成長期においしく栄養バランス-」と称する自社ウェブサイトにおいて、「SNSでも大人気!」、本件商品①を顔の右側に掲げる人物の画像等を表示するなど、別表「商品名」欄記載の商品について、同表「表示期間」欄記載の期間に、同表「表示媒体・表示箇所」欄記載の表示媒体・表示箇所において、同表「表示内容」欄記載のとおり表示していたことから、当該表示は、高光製薬が自己の供給する本件2商品の取引について行う表示(以下「事業者の表示」という。)であると認められる。
- 表示媒体・表示箇所
- 前記1.の表示は、第三者がSNSで投稿した表示について、高光製薬が当該第三者に対して依頼した投稿であることを明らかにしておらず、表示内容全体から一般消費者にとって事業者の表示であることが明瞭になっているとは認められないことから、当該表示は、一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難であると認められる表示に該当するものであった。
- 表示の概要
- 命令の概要
- 前記2(1)の表示は、前記2(2)のとおりであって、本件2商品の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがあるものであり、景品表示法に違反するものである旨を一般消費者に周知徹底すること。
- 再発防止策を講じて、これを役員及び従業員に周知徹底すること。
- 今後、同様の表示を行わないこと。
- 対象商品
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国民生活センター ご用心 災害に便乗した悪質商法
- 地震、大雨などの災害時には、それに便乗した悪質商法が多数発生しています。
- 悪質商法は災害発生地域だけが狙われるとは限りません。災害に便乗した悪質な商法には十分注意してください。
- 特に最近は「火災保険を使って自己負担なく住宅の修理ができる」など、「保険金が使える」と勧誘する手口について、全国の消費生活センター等に相談が寄せられています。
- 被災後の混乱に便乗し、点検商法や不当な高額請求などのトラブルが増えます。契約はその場で決めず、周囲や公的窓口に相談することが重要です。
- また、義援金詐欺の事例も報告されています。義援金は、たしかな団体を通して送るようにしてください。
- なお、以下で紹介する相談事例やアドバイスは一例です。
▼ 自然災害に関連する消費者トラブルを未然に防ぐために-熊本地震から10年・東日本大震災から15年-(2026年3月4日) new
- お困りの際には、一人で悩まずお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。
- 全国の消費生活センター等の相談窓口、消費者ホットライン(188)
- 警察(全国共通の短縮ダイヤル「#9110」、最寄りの警察本部・警察署の悪質商法担当係)
- 災害時に寄せられた相談事例
- 工事、建築
- 地震後「屋根の点検をする」と業者から訪問を受け、屋根工事の契約をした。その後、屋根工事を解約したら契約前に行われたブルーシート設置代金を請求された。
- 台風で自宅の屋根瓦がずれ、見積もりのつもりで業者を呼んだら、屋根にビニールシートをかけられ高額な作業料金を提示された。仕方なく支払ったが納得できない。
- 屋根の無料点検後、このまま放置すると雨漏りすると言われ高額な契約をさせられた
- 豪雨で雨漏りし修理してもらったがさらにひどくなった
- 雪下ろし作業後に当初より高い金額を請求された
- 「保険金」を口実にした勧誘
- 「損害保険で雨どいの修理ができる」と業者の訪問を受けた。せっかくなのでドローンを使って屋根の撮影もしてはどうかと言われ、お願いした。不安になったので断りたいが、業者と連絡が取れない。
- 3年前に起きた災害の被災地調査員を名乗り、保険の請求期限まで半年を切ったので、保険金請求のためのサポートをすると言われ、契約したがクーリング・オフしたい。
- 台風の後片づけをしていたら、業者が来訪し、損害保険を使って無料で雨どい修理ができる、経年劣化で壊れたものも保険でできると言われた。不審だ。
- 先日の台風で雨どいが壊れ外壁もはがれた。「火災保険で修理できる」という業者が突然来訪し、保険請求手続の代行と住宅修理を依頼したがやめたい。
- 寄付金、義援金
- ボランティアを名乗る女性から募金を求める不審な電話があった
- 市役所の者だと名乗る人が自宅に来訪し義援金を求められた
- 工事、建築
- 消費者へのアドバイス
- 工事、建築
- 修理工事等の契約は慎重にしましょう
- 契約を迫られても、その場では決めず、できれば複数社から見積もりを取って比較検討しましょう
- 契約後でも、クーリング・オフができる場合があります
- 「保険金」を口実にした勧誘
- 「保険金を使って自己負担なく住宅修理ができる」と勧誘されてもすぐに契約せず、加入先の保険会社や保険代理店に相談しましょう
- 経年劣化による損傷と知りながら、自然災害などの事故による損傷と申請するなど、うその理由で保険金を請求することは絶対にやめましょう
- 寄付金、義援金
- 不審な電話はすぐに切り、来訪の申し出があっても断りましょう
- 金銭を要求されても、決して支払わないでください
- 公的機関が、電話等で義援金を求めることはありません
- 寄付をする際は、募っている団体等の活動状況や使途をよく確認しましょう
- 工事、建築
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国民生活センター ワンセグが映らないポータブルDVDプレーヤー(相談解決のためのテストからNo.203)
- 消費生活センター等の依頼に基づいて実施した商品テスト結果をご紹介します。
- 依頼内容
- 「テレビ放送が見られるとうたったポータブルDVDプレーヤーを使用したところ、映らない。商品に問題がないか調べてほしい。」という依頼を受けました。
- 調査
- 当該品は、付属のアンテナを接続し、ワンセグ放送を受信してテレビを見ることができるとうたった、持ち運び可能なDVDプレーヤーで、テレビショッピングで購入しテレビを見ようとしたところ、視聴することができなかったということでした。
- 当該品に、ブースター(信号増幅器)を介した地上波テレビ放送受信用のアンテナ(地デジアンテナ)を接続し、動作確認を行ったところ、国民生活センター相模原事務所で受信が可能と考えられる10局のすべてのワンセグ放送を視聴することができました。
- そこで、予め10局のチャンネルスキャンをした当該品を用いて、アンテナや場所を変えて受信テストを行いました。付属のワンセグ用アンテナを接続し、一般住戸を模した屋内環境で、視聴できるか調査したところ、10局すべての放送チャンネルが視聴できませんでした。続いて、見通しの良い屋外環境で視聴ができるか調査したところ、付属アンテナでは、10局中5局、地デジアンテナ(ブースターなし)では、10局中7局の放送チャンネルは視聴できましたが、残りの放送チャンネルは視聴できないか受信が不安定な状態でした。
- なお、当該品の取扱説明書には、地上デジタル放送の視聴に関して、家庭用のアンテナを接続したチャンネルスキャンを推奨することが記載されていました。
- 消費者へのアドバイス
- ワンセグ放送の受信可否は、居住地域や建物構造、周辺の電波環境等の影響を大きく受けるため、必ずしも安定して視聴できるものではありません。また、接続するアンテナの性能や種類によっても受信感度が大きく左右され、映りやすさが変わります。ワンセグ放送の視聴にあたっては、地上デジタル放送の受信環境を一つの目安としつつ、あくまでポータブル機器の補助的・付加的機能であるものとして考えましょう。購入や使用の判断に際しては、過度な期待を避け、可能であれば事前の受信確認を行いましょう。
~NEW~
国民生活センター パワーウインドによる事故に注意!-窒息や切断、骨折など重篤なけがを負っています-
- 自動車のパワーウインドは、簡単な操作で窓ガラスの開閉ができる便利な機能として広く普及しています。一方で、容易に操作ができることから、子どもが遊びでスイッチを操作したり、運転者が窓ガラスの状態を確認しないまま動作させたりしたことによる事故も発生しています。実際に幼児の首がパワーウインドに挟まり窒息するなどの重篤な事故の報道が、この3年間だけでも2件確認されています。パワーウインドの安全性については、国民生活センターにおいても1999年4月、2003年1月、2010年7月に注意喚起を行っており、国土交通省からも2010年12月に注意喚起がされています。
- 安全対策としては、「スイッチの突出量や形状などの周辺条件を考慮し、誤操作しにくい構造とすること」や「パワーウインドにロック機構を設定する」に加え、異物を挟むと窓ガラスが反転して開く挟み込み防止(自動反転)機能を、運転席だけでなく前後の窓にも備えた車種がみられます。
- しかしながら、医療機関ネットワークにはパワーウインドに起因する事故情報が継続的に寄せられており、報道等においては、死亡や重篤な事故が発生している事例が確認されています。一定の安全対策が講じられているにもかかわらず事故が発生している状況を踏まえ、パワーウインドによる事故の実態を把握するため、アンケート調査を実施するとともに、パワーウインドが閉まる際に発生する力や開閉に要する時間などについてテストを行い、その結果を基に、パワーウインドの危険性や使用上の注意点などを取りまとめ、重篤な事故の再発防止に向けて、改めて消費者に情報提供を行うこととしました。
- 消費者へのアンケート調査
- 500人中42人が、同乗中の乳幼児がパワーウインドに挟まれた経験があると回答しました。
- 事例の約5割が運手席からのスイッチ操作で発生していました。
- 約6割以上の方は状況の確認不足が原因で事故が発生したと回答しました。
- 同乗させた乳幼児がパワーウインドに挟まれたり、挟まれそうになった経験がある人の約半数では、チャイルドシートを正しく使用できていなかった可能性が考えられました。
- テスト
- 全席に挟み込み防止機能が装備されていたのは7銘柄中2銘柄でした。
- 挟み込み防止機能がない場合、大人でも静止が難しく、その力は車両や窓の大きさに比例しませんでした。
- 約2~3秒の操作時間で全開状態の窓ガラスは全閉になりました。
- 挟み込み防止機能が装備されたパワーウインドでも操作によっては反転しませんでした。
- 対象年齢や体格に適合したチャイルドシートを選択し、正しく使用した場合、乳幼児の身体は適切に固定されてパワーウインドまで手が届かなくなるため、挟まれる危険性を大幅に低減できると考えられました。
- 事故の再現
- 後部座席の乳幼児は、気づかないうちに正しい乗車姿勢が崩れている可能性があります。
- 幼児によるスイッチのいたずらや誤操作は、重篤な事故につながるおそれがあります。
- 消費者へのアドバイス
- 乳幼児を同乗させる際は、チャイルドシートを正しく使用し、チャイルドシートのベルトを確実に装着しましょう。
- パワーウインドの危険性や操作方法について、正しく理解しておきましょう。
- 子どもが乗車する際は、パワーウインドのロック機能を活用し、子どもによる操作を防ぎましょう。
- パワーウインドを操作する際は、安全を確認してから行いましょう。
- 業界への要望
- パワーウインドの挟み込み事故の防止に向け、引き続き消費者への注意喚起及び啓発を行うことを要望します。
- スイッチを引き続けた場合でも、挟み込み防止機能が作動するよう要望します。
- 挟み込みが発生した場合、操作者が速やかに認識できる安全機能の開発を要望します。
- 行政への要望
- パワーウインドの挟み込み事故の防止に向け、引き続き消費者への注意喚起及び啓発を行うことを要望します。
- 要望先
- 消費者庁(法人番号5000012010024)
- こども家庭庁(法人番号7000012010039)
- 国土交通省(法人番号2000012100001)
- 一般社団法人日本自動車工業会(法人番号7010405008746)
~NEW~
国民生活センター 各国政府公式サイトから登録すれば、無料だった!?-電子入国カード登録代行サイトのトラブルが寄せられています-
- 2025年8月に国民生活センター越境消費者センターでは、電子渡航認証申請代行サイトのトラブルについて注意喚起をしました*が、最近では「入国にあたり、インターネットで検索したサイトで電子入国カードを登録したところ、高額な手数料を請求された」などの電子入国カードの登録を代行するサイトに関する相談も寄せられています。
- 入国カードとは、観光などの目的で特定の国に入国する際に提出を義務付けられている、主に入国審査時に利用される書類ですが、近年では従来の紙から電子化する国が増加しています。
- 電子入国カードの登録は、各国政府公式サイトから手続すれば無料であることが一般的です。しかし、消費者がインターネットで電子入国カードについて検索すると、上位に代行サイトが表示されることがあり、この代行サイトを公式サイトだと思い、手続を進めたことでトラブルが生じています。消費者トラブルの未然防止・拡大防止のため、消費者に注意喚起します。
- 相談事例
- インターネット検索で上位に表示されたサイトを公式サイトだと思い、手続したところ、無料のはずが後日クレジットカードに請求があった。
- インターネット検索で一番上に表示されたサイトで手続したが、公式サイトから手続すれば、無料であることを知った。代行サイトに返金を求めたが返信がない。
- 相談事例からみる問題点
- 消費者は電子入国カードについてインターネットで検索し、上位に表示された代行サイトを、公式サイトと思い、申請している。
- 消費者は代行手数料が発生することを認識しないまま手続をしている。
- 消費者へのアドバイス
- 公式サイトからの手続を希望して、インターネット検索する際は、表示されたサイトが公式サイトかどうかを確認しましょう。
- 代行サイトと契約後は、キャンセルが困難な場合が多いため、契約前に、契約内容やキャンセル条件等を確認しましょう。
- 不安に思った場合にはすぐに消費生活センター等に相談してください。
~NEW~
国民生活センター 光回線サービスの電話勧誘トラブルが増えています!-口頭説明だけで契約せず、必ず説明書面を見てから検討しましょう-
- 光回線サービスなどのインターネット環境は、日々の生活で欠かせないサービスになっていますが、全国の消費生活センター等には、光回線サービスのトラブルに関する相談が寄せられており、電話勧誘によるトラブルが約6割を占めています。電話勧誘の相談は増加傾向にあり、「契約中の事業者の手続だと思ったら、別の事業者との契約になっていた」「契約中の事業者のサービスが使えなくなるので乗り換えが必要と言われて契約したが、そのような事実はなかった」「安くなると思って光回線を契約したら、覚えのないオプションが付いていて高くなった」などの相談が寄せられています。
- そこで、光回線サービスの電話勧誘トラブルに関する相談の特徴や消費者へのアドバイスを整理し、消費者への注意を呼びかけるとともに、消費者トラブルの未然防止・拡大防止のため、行政および業界団体へ要望を行います。
- 相談事例
- 事実ではない内容を告げられて契約してしまった。
- 契約中の事業者と誤認させられて契約してしまった。
- 光回線をやめたいと話しても勧誘が続き、料金説明も説明書面もないまま契約になっていた。
- 「安くなる」と勧誘されたが、覚えのない複数のオプションが契約になっていた。
- 相談事例からみる問題点
- 正しい事業者名やサービス名を名乗らず、契約中の事業者であるかのように装った説明で消費者を誤認させている。
- 契約前の説明書面が交付されないまま契約になっている場合がある。
- 光回線サービスの通信契約のほかに、複数のオプションを契約させている場合や、なかには消費者の認識がないケースもある。
- 消費者へのアドバイス
- 突然電話がかかってきた際は、必ず事業者名とサービス名を確認しましょう。
- 電話勧誘の契約では、「説明書面」と「契約書面」の2つの書面が送付されます。
- 電話がかかってきた日に契約しないようにしましょう。
- 契約書面が届いたらすぐに内容を確認し、契約後にキャンセル・解約したいと思った場合は、速やかに契約先事業者に申し出ましょう。
- 不安に思った場合や、トラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等に相談しましょう。
~NEW~
経済産業省 中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対する暫定的な不当廉売関税の課税を決定しました
- 本日、中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域を原産地とするニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板又は中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域から本邦に輸出されたニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対して暫定的な不当廉売関税を課する政令(ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対して課する暫定的な不当廉売関税に関する政令)が閣議決定されました。今後、令和8年7月8日に政令が公布され、同月9日から同年11月8日までの間、暫定的な不当廉売関税が課されることとなります。
- これまでの経緯
- 経済産業省及び財務省は、令和7年7月22日から、中華人民共和国(注1)産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板(注2)に対する不当廉売関税の課税の要否に関する両省合同の調査を実施してきました。
- 調査の結果、令和8年6月19日に、不当廉売がされた貨物の輸入の事実及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を推定するに至ったことから、仮の決定をしました。(令和8年6月19日財務省告示第177号)
- その後、令和8年6月23日、関税・外国為替等審議会(関税分科会特殊関税部会)から、上記調査で判明した事実等を踏まえ、中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域を原産地とするニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板又は中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域から本邦に輸出されたニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対しては不当廉売関税を暫定的に関することが適当である旨の答申が提出されました(暫定的な不当廉売関税率は3.6~42.1%)。
- 香港地域及びマカオ地域を除く。
- 鉄に10.5%以上のクロムを含有し、ニッケルの含有量が全重量の0.6%を超える合金鋼であり、耐食性等、鋼自体が持つ機能性と製造方法からくる美麗で清潔感ある意匠性を兼備する点に特徴があり、様々な需要分野で使用される。
- 政令の概要
- この政令は、中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板について、不当廉売関税の課税を求める申請書の提出を受けて実施された調査において、不当廉売がされた貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実を推定することができ、かつ、当該本邦の産業を保護するため必要があると認められたことから、暫定的な不当廉売関税を課すものです。
- 今後の予定
- 今後、令和8年7月8日に政令が公布され、同月9日から同年11月8日までの間、中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域を原産地とするニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板又は中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域から本邦に輸出されたニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対して、暫定的な不当廉売関税が課されることとなります。
- なお、調査の経緯等の詳細は以下の関連リンクをご参照ください。
- 今後、令和8年7月8日に政令が公布され、同月9日から同年11月8日までの間、中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域を原産地とするニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板又は中華人民共和国若しくは台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域から本邦に輸出されたニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板に対して、暫定的な不当廉売関税が課されることとなります。
▼ 中華人民共和国産並びに台湾、澎湖諸島、金門及び馬祖から成る独立の関税地域産ニッケル系ステンレス冷延鋼帯及び冷延鋼板
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経済産業省 大韓民国産炭酸二カリウムに対する不当廉売関税の課税期間の延長を決定しました
- 本日、大韓民国(以下「韓国」という。)を原産地とする炭酸二カリウム(注)に対する不当廉売関税の課税期間を延長する政令(炭酸二カリウムに対して課する不当廉売関税に関する政令の一部を改正する政令)が閣議決定されました。
- 今後、本年7月8日に政令が公布され、令和13年7月7日まで課税期間が延長されることとなります。
- 背景
- 韓国産炭酸二カリウムに対しては、関税定率法等の規定に基づき、令和3年6月24日から令和8年6月23日までを課税期間として、不当廉売関税(税率:30.8%)が課されています。
- 令和7年6月、我が国における炭酸二カリウムの生産者であるAGC株式会社から、韓国産炭酸二カリウムに対する不当廉売関税の課税期間延長に係る申請があり、同年8月、財務省及び経済産業省の調査団が調査を開始しました。
- 上記調査の結果、当該課税期間の満了後に不当廉売がされた貨物の輸入及び当該輸入の本邦の産業に与える実質的な損害等の事実が再発するおそれがあると認められました。
- 上記調査の結果を踏まえ、本年6月23日、関税・外国為替等審議会(関税分科会特殊関税部会)から財務大臣に対し、韓国産炭酸二カリウムに対する不当廉売関税の課税期間を5年間延長することが適当である旨の答申が提出されました。
- (注)本邦の炭酸カリウム産業界では、炭酸二カリウムを一般的に「炭酸カリウム」としている。
- 政令の概要
- この政令は、令和3年6月24日から令和8年6月23日までを課税期間として、不当廉売関税を課している韓国産炭酸二カリウムについて、当該課税期間を延長するものです。
- 今後の予定
- 今後、本年7月8日に政令が公布され、令和13年7月7日まで課税期間が延長されることとなります。
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経済産業省 日印政府間でAI協力に関する覚書(MoC)に署名しました
- 経済産業省は、6月26日(金曜日)にAI分野における日印政府のさらなる連携強化を目指して、日印政府間で協力覚書に署名し、7月2日(木曜日)にインド共和国で開催された日印首脳会談の機会に覚書を公表しました。
- 日印首脳会談について
- 7月2日(木曜日)、高市総理はインドのデリーを訪れ、ナレンドラ・モディ首相と日印首脳会談を行いました。
- この機会に、AI分野における日印政府のさらなる連携強化を目指して、日印政府間で取り交わした協力覚書を発表いたしました。
- 日印政府間の協力覚書のポイント
- AI分野において、特にビジネス、人材、情報交換などの面で連携を深めるために、日印政府は主に次の内容について協力することを明記しました。
- 日印企業に対するマッチング機会の増大
- 日印企業による相手国へのビジネス展開のサポート
- AI高度人材の相手国における雇用希望者に対する情報提供
- AI分野において、特にビジネス、人材、情報交換などの面で連携を深めるために、日印政府は主に次の内容について協力することを明記しました。
- 日印企業間の協力覚書等について
- AI分野において日印企業間で結ばれた計15件の覚書等を発表しました。
▼ AI分野における日・インド覚書等リスト
~NEW~
経済産業省 生成AIの開発力強化・社会実装に向けたプロジェクト「GENIAC」において、新たにデータエコシステム構築等に関する研究開発テーマ計9件を採択しました
- 経済産業省と国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、生成AIの開発力強化・社会実装に向けたプロジェクト「GENIAC」において、データエコシステムの構築等に関する研究開発(助成)を行います。
- 背景
- 経済・産業活動のデジタル化が進展する中、データは生産性向上やイノベーション創出の基盤となる重要な資源であり、今後は企業や組織が保有する実データの活用が一層重要となります。
- 「GENIAC」の概要
- 可及的速やかに生成AIに関する開発力を国内に醸成し、社会実装を促進するために、経済産業省とNEDOでは、2024年2月から「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)」プロジェクトとして、基盤モデルの開発に必要な計算資源の提供支援やコミュニティの運営等を行っています。
- 採択テーマについて
- 2026年3月25日から4月23日にかけて、NEDOにおいて以下の公募を実施し、採択結果を発表しました。採択テーマの詳細と実施予定先は、以下のリンク先をご覧ください。
- データエコシステムの構築等に関する研究開発(助成)
- ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ポスト5G情報通信システムの開発(助成)
- データホルダーとAI開発者等との連携の下、既存の企業内データの利活用や、新たにデータを構築・拡充する取組を含め、複数の企業等にまたがるデータを適切に集約・利活用するための仕組みの構築・実証を支援します。
- 事業期間:2026年度から2028年度のうち最大2年間
▼ 採択テーマ及び実施予定先外部リンク
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経済産業省 「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」を開始します
- 経済産業省は、フィジカルAIの実現に向けた政策を実施しています。その一環として、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と連携し、「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」を開始します。
- 内容
- 我が国の裾野の広い産業を生かした現場データを利活用し、フィジカルAIを実現することは我が国の勝ち筋の一つであり、そのためには、現場データを守りながら将来も安心して活用できる国産のマルチモーダル基盤モデル※が必要になると考えられます。また、AI利用の爆発的な拡大を踏まえると、エネルギーの自給率が低い我が国は、他国以上にAI利用の省電力化が重要な課題となります。
- こうした状況に対処するため、経済産業省は、NEDOと共に関連政策を推進しているところ、この度、NEDOが実施した公募において、Noetra株式会社と国立研究開発法人産業総合技術研究所(産総研)が採択され、国産マルチモーダル基盤モデルの研究開発が始動することをお知らせします。
- 本事業を通じて、Noetra株式会社は、日本のモデル開発・利活用事業者等のニーズを踏まえつつ、国際的に競争力のあるマルチモーダル基盤モデルを開発・提供するとともに、産総研は、国内外の研究機関等と連携して先進的な技術開発を実施し、将来を見据えた競争力ある基盤モデルの開発に貢献することを目指します。
- 幅広い分野でのフィジカルAIのベースとなる国産のマルチモーダル基盤モデルを世界に先駆けて構築することで、世界で競争が激化するフィジカルAIについて、我が国の現場力とものづくり基盤という強みを生かして、労働力減少を乗り越える形で導入を加速し、国際競争力の獲得を目指していきます。
- 採択について
- 2026年3月24日から4月22日にかけて、NEDOにおいて以下の公募を実施し、採択結果を発表しました。以下のリンク先をご覧ください。
▼ AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業
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経済産業省 「令和8年版通商白書」及び「通商戦略2026」を取りまとめました
- 経済産業省は、「令和8年版通商白書」を取りまとめ、本日、閣議配布しました。通商白書は、国際経済の動向や通商に影響する諸外国の政策の分析を通じて、我が国の通商政策の形成に貢献するとともに、国民の皆様に対して通商政策を基礎づける考え方や方向性を示す重要な白書であり、今回で78回目となります。また、現下の国際情勢を踏まえた、我が国が進めるべき通商政策についても、産業構造審議会通商・貿易分科会における議論を経て「通商戦略2026」として取りまとめ、本白書にその目標と方向性を示しています。
- 令和8年版通商白書のポイント
- 令和8年版通商白書では、主に以下の分析を行っています。
- 世界経済は近年類を見ないほどに不確実性を増しており、様々なリスクに頑健なサプライチェーンの構築が喫緊の課題。このため、新市場の開拓や調達先の多角化を通じたリスク分散が重要であり、多くの重要鉱物資源を有し、人口増加に裏打ちされた成長著しい新興国との関係構築が特に重要。
- 他方、中国の新興国への進出が著しく、ASEANの国々も中間財の輸入において中国への依存を高めている。また、足下では先進国、新興国を問わず経済連携の動きが進んでおり、有志国による新たな国際秩序の構築の重要性が高まっている。
- こうした中、日本としては対外直接投資や輸出を通じた危機管理・成長投資の原資の確保が重要。特に、日本の勝機は新興国の課題解決にあり、技術力などを背景にしたエネルギーを含むサプライチェーン強靱化、工業団地や都市の整備で中小企業を含めた日本企業の進出にもつながる不動産投資、AI等のスタートアップ展開を通じた新技術の実装など、日本の強みを活かした取組の推進が重要。
- 令和8年版通商白書では、主に以下の分析を行っています。
- 通商戦略2026のポイント
- 令和8年版通商白書で行った分析を踏まえ、我が国が進めていくべき通商戦略の目標と方向性を以下のように示しています。
- 目標
- 世界単一市場を目指す新自由主義の時代から、分断が進みうる国家関与・安全保障が重視される時代にシフトする中でも、「信頼できる経済パートナーで在り続ける」と共に、「世界の課題解決を通じて日本の世界における付加価値を最大化」 することを目的とした通商戦略の目標を引き続き追求し、日本と世界の共栄に向け、FOIP(Free and Open Indo-Pacific:自由で開かれたインド太平洋)の実現や成長戦略に貢献する。
- 方向性
- 厳しい国際環境を生き抜くための我が国の通商政策の当面の方向性は、大きく以下の3点にまとめられる。
- 我が国は「信頼できる経済パートナー」で在り続け、多極化する世界を連結する国として、足下の米中への対応等を行いつつ、自由貿易と法の支配(ルールベース)の取組を進める「ハイブリッドな通商戦略」を推進する。
- AZEC(Asia Zero Emission Community:アジア・ゼロエミッション共同体)そしてPOWERR Asia(パワー・アジア:アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ)を活用して、経済的威圧に屈することなく安定的なエネルギー市場を望む中東及びアジアの双方を我が国がつなぎ、産油国と消費国が協力してエネルギー需給の強靱性を高める新たなサプライチェーンを築き、原油等の備蓄を含むルール作りを主導することなどを通して、大国を含めて真に自由で互恵的な「信頼できる経済圏」の構築を目指し、「グローバルな危機管理投資・成長投資」を加速する。
- FOIPの進化を具現化する鍵の一つである、グローバルサウスとの連携強化については、地域戦略や成長戦略17分野の官民投資ロードマップとも連動しながら、(1)プロジェクトの事業化、(2)事業者・実施国の裾野拡大、(3)事業の横展開を図りつつ、これらの基礎となる(4)グローバルサウス諸国とのアカデミア連携による共通知識基盤の創出を目指す。
- 厳しい国際環境を生き抜くための我が国の通商政策の当面の方向性は、大きく以下の3点にまとめられる。
- 目標
- 令和8年版通商白書で行った分析を踏まえ、我が国が進めていくべき通商戦略の目標と方向性を以下のように示しています。
▼ 通商戦略2026
- 足下の国際情勢認識
- 足下、世界単一市場を目指す新自由主義の時代から、分断が進みうる国家関与・安全保障が重視される時代にシフト。「与えられた自由貿易」から、自由貿易を自ら担保する「掴み取る自由貿易」の時代に。
- 米国は、自国第一主義を継続。これまで自由主義的な国際秩序を主導してきた欧州も保護主義的な姿勢を見せる。対して中国は、自由貿易の振興や
- GSの盟主を標ぼうしつつ、輸出管理を強化、非市場的措置を駆使して影響力を拡大。技術や人材、グローバルサウスをめぐる競争も激化し、中国におされている。
- 通商戦略2026
- 世界単一市場を目指す新自由主義の時代から、分断が進みうる国家関与・安全保障が重視される時代にシフトする中でも、「信頼できる経済パートナーで在り続ける」と共に、「世界の課題解決を通じて日本の世界における付加価値を最大化」する通商戦略の目標を引き続き追求し、日本と世界の共栄に向け、官民投資ロードマップと連動しながら、成長戦略に貢献
- そのために、大国を含め真に自由で互恵的な「信頼できる経済圏」の構築と、輸出拡大にも通じる積極的な「グローバルな危機管理投資・成長投資」に取り組み、FOIPへの貢献も通商戦略の目標と位置づけ、進化したFOIPの具現化にも貢献
- 足下の米中への対応等を行いつつ、自由貿易と法の支配(ルールベース)の取組を進める「ハイブリッドな通商戦略」を推進
- 対外経済政策(通商戦略)の目標における補足
- 対外経済政策(日本企業が活躍する環境・ルール整備、日本企業の海外展開支援等)の目標は、実質賃金上昇などに向けて国内産業の高付加価値化を目指す経済産業政策を前提としつつ、一義的にはDX・GX等の「世界の課題解決を通じて日本の世界における付加価値を最大化」すること。
- また、国際経済秩序が揺らぎ不確実性が高まる今だからこそ、我が国は「不確実な世界においても信頼できる経済パートナーで在り続ける」との国際社会におけるビジョンを掲げる。
- その上で、上記を前提とすると、まず重視すべきKPIは、貿易・サービス輸出額及び対外直接投資収益。また、高付加価値型の経済・産業構造の実現に向けた輸出・海外展開等の促進といった観点から、交易条件(輸出物価/輸入物価)も通商政策のKPIと位置づける。さらに、世界の課題解決への貢献や、国際社会における信頼性といった無形の価値も重視していく。
- さらに、国際情勢が厳しさと複雑さを増す中で経済安全保障の確保がますます重要になる。重要な資源・物資の安定供給の確保・調達源の多様化など、特定の国・地域に過度に依存しない対外経済関係を確保すること(自律性の確保)、産業バリューチェーン全体を視野に入れて、我が国の優位性、不可欠性を活用した事業の海外展開を戦略的に行い諸外国の社会課題解決に貢献すること(不可欠性の確保)は、「日本の世界における付加価値を最大化する」上での重要な基盤。
- 日本経済の成長・発展に向けて、通商政策を含む経済産業政策全体として、対内直接投資を含む国内投資は重要である。2040年の国内投資200兆円目標を追求し、日本の技術・イノベーション力強化、産業の高付加価値化・生産力増強を達成する中で、国民所得向上・賃上げを達成していく。
- その際、通商政策は、輸出先確保を通じて、生産力を増強する国内投資を支える取組となり、KPIの「貿易・サービス輸出額」は、国内投資が達成された結果でもあり、国民所得向上に向けたインプットでもある。国内産業政策と通商政策の内外一体の経済政策が重要である。
- また、「輸出」と「対外直接投資」による外貨の獲得は、国民所得食料の輸入が必須な中、経済の向上に加えて、資源・エネルギーやの安定のために重要である。資本移動の自由化により外貨の調達方法は多様化したが、経常収支が大幅に悪化すれば、基軸通貨ではない円は大幅に減価する可能性があり、中央銀行の大幅利上げの必要性などで景気悪化を招きうる。
- 「輸入」については、「国内投資」や「輸出」を促進する政策を講じる中で、賃上げに伴う購買力増加、生産に伴う調達により、輸出とともに自然と増加すると想定される。その上で、高付加価値拠点化に向けた「国内投資」と相まった「輸出」と、軽工業等の「対外直接投資」と相まった「輸入」など、交易条件の改善に資する輸出入を促進していくことが重要。
- 重要鉱物の安定供給確保に向けた我が国の対応
- レアアースをはじめとする重要鉱物は自動車や半導体等の我が国の産業活動に必要不可欠。地理的に偏在する鉱山の開発や、製錬・分離精製工程といったサプライチェーンの多くが特定国に集中してきた中、輸出管理措置等により重要鉱物の供給が不安定化。
- 日本は、過去の経験を踏まえ、これまで重要鉱物の供給源多角化のために広く資源外交を展開。また、近年の輸出国の重要鉱物にかかる貿易管理措置を踏まえ、欧米諸国をはじめとする同志国は代替供給源形成支援のための基金や資金提供を用意。
- 同志国や資源国との連携を強化しながら、鉱山開発から製錬、加工に至るまでの一連のサプライチェーンを国内及び同志国と確保するとともに、供給途絶を回避するための国家備蓄の強化、リサイクルの推進及びそれに必要な国内製錬所の維持・強化に取り組む。また、重要鉱物にかかるプライスフロア等の貿易政策・メカニズムや、中流・下流産業の競争力維持・強化のための方法を議論。本年6月のG7サミットでも、高市総理が提案したG7間での重要鉱物備蓄に関する共同協力メカニズムの立ち上げを合意。
- これらの取組を通じて、重要鉱物の安定供給を確保し、強靱なサプライチェーン構築を図る。
- グローバルサウスに係る通商戦略の方向性
- FOIP補助金で79の進化を具現化する鍵の一つは、グローバルサウスとの連携強化。これまで、R5年度から毎年10億ドル措置するGS補助金で79カ国で計423件の実証事業等を支援。今後、成果を可視化して国内外に発信
- これら実証事業等を基礎に、地域戦略や成長戦略17分野の官民投資ロードマップとも連動しながら、(1)プロジェクトの事業化、(2)事業者・実施国の裾野拡大、(3)事業の横展開を図りつつ、これらの基礎となる(4)GS諸国とのアカデミア連携による共通知識基盤の創出を目指す。
- アジア大洋州地域戦略の方向性
- 同地域は、ASEANを中心として日本企業が投資を特に積み重ねてきている地域であり、累積投資によって形成されたサプライチェーンを最大限活用し、日系製造業の競争力を維持・強化していくことがまず重要である。
- ホルムズ海峡を通る原油の8割程度がアジア向けで経済・エネルギー等への影響が甚大。「アジア・エネルギー・資源供給力強靱化パートナーシップ」(POWERR Asia)の下、サプライチェーン維持や、エネルギー安全保障の確保、経済の強靭化に向けた協力を進め、AZEC 2.0を実現していく。またAZEC 2.0の下、GX製品・技術の国際展開の推進や、JCM等を活用した二国間関係の深化にも取り組んでいく。
- さらに、相手国ニーズに応じたインフラ開発協力等によって成長ポテンシャルを取り込みつつ、AI・デジタル基盤等の戦略的不可欠性確保に向けた連携強化も図っていく。
- 南西アジア地域戦略の方向性
- 同地域は、日本企業にとって高いビジネスポテンシャルをもつ地域。日本やASEANを上回る経済規模(4.4兆ドル)を有し、人口も世界の4分の1を占める大市場(約19億人)である。日本企業の営業利益見込みや黒字割合・シェアは増加している。
- 他方、企業からの関心は高まっているものの、政策の不透明さや市場の特殊性等について企業から懸念の声があり、案件組成の後押しや、政策対話の場を活用したビジネス環境の改善等の働きかけが必要である。
- 中長期的には経済安全保障や産業多角化、第三国連携の観点で経済連携の強化を推進していく。
- さらに、国家安全保障上のインド太平洋地域の重要性を踏まえ、自律性のみならず、AI・デジタル基盤等の不可欠性確保に向けた連携強化を図っていく。
- 中東地域戦略の方向性
- 同地域は、ロシア産原油・ガスに対して米欧が制裁措置を科している中においても原油・ガスを安定的に供給できる地域であったが、イラン情勢の緊迫化により安定供給に課題が生じた。他方、原油・ガスのポテンシャルの大きさは変わらず、引き続きエネルギー安全保障の観点から非常に重要な地域である。我が国へのエネルギー安定供給に加え、「パワー・アジア」の下、アジア各国での備蓄構築支援を含むエネルギー供給力強靭化に向けて、中東産油国と連携していく。
- また、化石燃料のみならず、脱炭素エネルギーでも重要なパートナーであり、ASEANと同様のGDP規模など、新興国としてのポテンシャルも大きく、情勢が沈静化すれば、イノベーションや新しいビジネスの実験場としての側面もある。
- 同地域との歴史的に良好な関係を最大限活かして、各国の国づくりや地域全体の経済発展を通して、同地域の安定とビジネス機会の拡大を実現していく。
- アフリカ地域戦略の方向性
- 同地域は、若年層を中心とした人口増加や世界平均よりも高い経済成長率という成長力の高い市場であり、重要鉱物を始め豊富な天然資源を有する経済安保上重要な地域でもある。
- TICAD9の成果に基づき、アフリカとのビジネス連携、第3国との連携を通じたアフリカとの連結性強化、日本の官民連携を通して、アフリカの社会課題への対応、資源確保、GX、DX等に応じた日本企業によるアフリカへの展開を支援する。
- また、AI・データサイエンス分野の人材育成・起業支援等の対アフリカの新たな産業、ビジネス、経済協力関係を共に作る「共創」を推進する。
- 中央アジア・コーカサス等地域戦略の方向性
- 同地域は、ロシアのウクライナ侵略等の影響を受け、地政学や経済安全保障面での重要性が増加すると共に、市場の潜在性や連結性の観点からも重要な地域である。同地域における、経済の外部依存、弱い連結性、不十分な社会資本・制度整備といった経済構造上の課題を共に解決すべく、2025年12月に初の「中央アジア+日本」対話・首脳会合が実施され、「グリーン・強靱化」「コネクティビティ」「人づくり」の3分野が重点協力分野として位置付けられた。同地域の成長の取込みや、相互連結性の強化を目指す。
- なお、北東アジア地域の一部やEU外の東欧地域もグローバルサウスとして位置づけられうる中、大国の隣接地域として地政学上の重要性が高く、経済的な機会を併せて追求していく。
- 中南米地域戦略の方向性
- 同地域は、人口が引き続き増加傾向にあり、生産年齢人口比率も比較的高く、海外日系人の過半が居住し、市場規模がASEANの約1.7倍でこれを上回る水準にあり、経済成長ポテンシャルが高く、鉱物資源供給国が多い地域である。
- 喫緊の課題としては、米国の通商政策の変化(関税措置等)を背景に、既存のサプライチェーンに影響が生じており、日本企業の輸出先多角化や、サプライチェーンの再構築が求められる。
- 中長期的には、資源への安定的なアクセス確保を図るとともに、一次産品輸出に依存する経済構造(いわゆるモノカルチャー経済)の課題も踏まえ、CN燃料(バイオ燃料、e-fuel)や次世代自動車といったGX分野に加え、防災、農業、医療等の分野におけるデジタル技術の活用も含め、協力を推進していく。
- さらに、同地域は、日本のコンテンツの発信先、インフラ需要への対応、中小企業・スタートアップの進出先、日本への高度人材の受入れ、日本の農林水産物・食品の輸出先といった様々な観点から重要性を有しており、各取組を戦略的に推進する。
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経済産業省 通商白書2026
▼ 通商白書2026概要版
- 高まる世界経済のリスク
- 2025年、世界経済は関税により先行き不透明化も、交渉、予見可能性回復により、見通しを上回る成長、世界の貿易量も落ちず。足下、2025年度の対米輸出は前年度比で減少し、貿易収支も約2兆円減少(約2割減)、全体としては貿易赤字幅は縮小。対外投資の収益の伸びもあり経常黒字は拡大傾向。他方、中国の対米貿易黒字が大きく減少するも、ベトナムやメキシコを迂回した輸出が増えている可能性には要留意。
- 他方、歴史的水準に上昇した関税率や重要鉱物の輸出管理など、世界の政策不確実性は2000年以降で最高水準。地政学リスクもウクライナ侵攻や中東情勢不安定化により高止まり。こうしたリスクが低減することは当面想定し難いか。
- 中東情勢を巡っては原油価格上昇のみならず、ナフサもアジア市況で高騰。ホルムズ経由の原油の約9割がアジア向け、日系企業が生産拠点を持つアジア諸国は石油製品輸入も中東依存と、アジアのエネルギー安全保障に関わるサプライチェーンリスクが顕在化。国外の日系企業操業停止や国内の重要物資不足を防ぐべく、原油、ナフサなど石油製品や医療用含めた重要物資の安定供給のため、日本を含むアジアのサプライチェーン強靱化が喫緊の課題。
- サプライチェーンリスクが国家経済を左右する時代にあって、政策・地政学リスクは当面低減することが想定し難いか。リスクは供給サイドのみならず需要サイド、自然災害など様々な局面で発現。サプライチェーンリスク管理をいかに進められるか。
- 2025年の世界経済:懸念された減速を回避
- 4月の関税発表後の世界経済見通しと比べ、その後の交渉、予見可能性の回復により、結果的に世界経済は見通しを上回る成長。世界の貿易量も落ちず。
- 2026年は中東情勢不安定化により世界経済見通しは1月から下方修正。
- 日本の経常収支
- 2010年代に入って貿易収支は赤字転換したが、対外投資の増加による収益が拡大定着。2025年は貿易赤字縮小や第一次所得収支拡大により、経常黒字が拡大。
- 2025年度の日本の貿易
- 2025年度の対米輸出は前年度比で減少し、貿易収支も約2兆円減少(約2割減)。他方、9月以降、アジアなど他の国・地域への輸出が増加することで全体として輸出を伸ばし、2025年度は輸出全体額が増加するとともに、貿易赤字幅も縮小。
- 米国の貿易赤字は各国異なる様相
- 米国は台湾、ベトナム、メキシコに対して貿易赤字を拡大。他方、対中国の貿易赤字は大幅に縮小。サプライチェーンが関税措置に伴い変容。
- 拡大する政策不確実性
- 世界の政策不確実性は上昇トレンドにあり、見通しがより困難になっている。世界から見ても日本から見ても、2000年以降で最高水準を記録
- 高まる地政学リスク
- 経済政策に加え、地政学上のリスクも、ウクライナ侵攻や中東情勢の不安定化により高止まっている。
- ホルムズ海峡の事実上の閉鎖により、海峡を通る船は原油やガスを運搬するタンカーを中心に平常時の5%切り。原油は1バレル100ドルを超える水準まで上昇。
- 中東の原油の埋蔵量シェアは約56%、生産量シェアは約32%、輸出量シェアは約38%と存在感が大きい。
- アジア諸国にとって中東地域は主要なエネルギー供給拠点。不安定情勢はアジアのエネルギー安全保障上のリスク。
- ホルムズ海峡を経由する原油は約9割がインドを含めアジア・大洋州向けであり、米EIAもアジアマーケットがホルムズ供給途絶の影響を最も受けやすいと分析。
- 原油をはじめ価格高騰・供給途絶リスクはアジアのサプライチェーンリスク。
- IMFゲオルギエバ専務理事は、「世界は跳ね上がった不確実性を生きる時代に入った」として、今後のより高いインフレと経済成長の停滞化に警鐘。
- ナフサなど石油製品にもアジアのサプライチェーンリスク。日本の最大の輸入相手国は韓国であり、その韓国は石油製品輸入の6割以上を中東に依存。日系企業が多くの生産拠点を持つタイも石油製品輸入の9割以上を中東に依存。
- 石油製品の供給懸念でナフサのアジア市況は高騰。ナフサは石油化学製品の基礎的な重要素材であり、その不足は幅広い品目に影響。
- 日本と中国のエネルギー資源と重要鉱物の輸入元の比較
- 日本と中国について、エネルギー資源と重要鉱物の輸入元を比較すると、原油、ニッケル鉱石、銅鉱石の輸入では、中国の輸入元が日本よりも多角化されている。
- アジアの石油製品のサプライチェーン試算
- 日本で使われる手術用手袋等のほぼ全てが輸入製品であり、マレーシア・タイ・ベトナムから約6割を輸入。手袋需要の過半の非天然ゴム製手袋の原材料はアジアのみではまかなえず、原材料となる石油製品の輸入について、間接的な依存を含むと手袋の主要輸入相手国であるマレーシア・タイ・ベトナムに強い中東依存。
- 国内の重要物資安定供給等のため日本含むアジアのサプライチェーン強靱化が課題。
- サプライチェーンリスクの高まり
- 重要鉱物の独占的シェアや製品も含めサプライチェーン全体が握られつつあり、これが下流、上流双方の観点でリスク。
- サプライチェーンリスク管理の重要性
- 以上の世界経済の動向は、世界経済リスクを高めており、サプライチェーンリスクが国家経済を左右する時代。2025年は経済政策リスクが特に上昇した年である。
- その他、日本は自然災害リスクにもセンシティブ。需要リスクも人々の期待やマインドが大きく影響する面があり不確実的。様々な局面で発現し得るのがリスクであり、サプライチェーンリスク管理が重要。
- 高まる新興国経済の重要性
- 高い経済成長率と人口増加で拡大する市場の開拓を通じた販売先の多角化は、特定の国や市場の需要減リスクなどの低減にも貢献。供給サイドのチョークポイントである資源は新興国に埋蔵。資源調達の多角化に、新興国との関係構築は重要。
- 各国の貿易構造が新興国を含めて変化する中、新興国最大の貿易相手は米国から中国へ。中国のグローバルバリューチェーンへの影響力は大きく、供給途絶等のサプライチェーンリスク。サプライチェーンリスクを低減し、貿易の安定性を確保するためにもルールが重要。WTOやCPTPPに係る取組に加え、重要鉱物を巡るG7、AZECの発展も視野にエネルギーを巡ってのアジアでの協力など、有志国による新たな国際秩序の構築の重要性が高まっている。
- 日本としてグローバルバリューチェーンにおける存在感を高めるべく中間財の輸出を増加させていくことが重要。日本の対外投資収益の収益率は新興国で高い。直接投資によってグローバルサプライチェーンを構築し中間財等の輸出が増加。国内への還元が危機管理投資・成長投資の大きな原資になり得る規模に。また、対新興国投資は、市場開拓、生産・供給拠点の多角化にもつながり、サプライチェーンリスク管理にも貢献。
- 日本の新興国向け投資は直近3年で多いエネルギー、不動産等に加え、AI関連に大きな可能性。不動産などは工業団地や商業施設含む都市が各々基盤となり中小企業含め日本の勝ち筋につながっている。技術力や過去の投資実績に対する信頼を背景に、エネルギー含むサプライチェーン強靭化、都市問題対応、AI含む新産業・技術・人材育成などど課題解決へ貢献していくことが有効ではないか。
- サプライチェーン需給両サイドに新興国経済の重要性
- 経済成長と人口増加に加え国際的プレゼンスも向上する新興国を取り込むことが重要。市場の開拓は、需要サイドの多角化を通じたリスク低減にも貢献し得る。
- 供給サイドのチョークポイントである資源は新興国に埋蔵。資源調達の多角化に、新興国との関係構築は重要。
- 2025年の米国関税措置と各国の貿易構造変化
- 米国は貿易赤字減少。各国とも対米輸出減、新興国をはじめとした米国以外への輸出を増加。各国の貿易構造が新興国を含めて変化している。
- 新興国の貿易相手は米国から中国に交代
- 各国の対新興国輸出は増加、その拡大は中国で特に顕著。新興国側から見た全体輸入は約25%まで中国が存在感を高め、日本を含め他の先進国の存在感は低下。
- 2000年代まで新興国にとって圧倒的地位だった米国は、中国に交代。
- 中国の製造業への依存を高める世界経済
- 中国の製造業付加価値は急拡大。併せて財輸出額も世界最大。
- 中国の中間財への依存を高める新興国経済
- ASEAN諸国の生産は中国からの中間財への依存を高めている。
- ASEAN以外の新興国の生産も中国からの中間財への依存を高めている。
- 新興国の輸出も中国の中間財の付加価値への依存を高めている。
- ASEAN諸国では、中国に輸入の50%以上を依存する中間財品目の割合が上昇。中国のグローバルバリューチェーンへの影響力は大きく、代替可能性次第で、供給途絶等のサプライチェーンリスク。サプライチェーンリスクを低減し、貿易の安定性を確保するためにもルールが重要。
- 新興国向けで日本が輸出実績を示している品目
- 対新興国輸出において、米国は鉱物性燃料、中国は電気機器の輸出が最大の品目となる中、日本は自動車が新興国向け輸出として最大の品目となっている。
- 日本としてグローバルバリューチェーンにおける存在感を高めるべく中間財の輸出を増加させていくことが重要。
- 中国の自動車輸出が台頭
- 中国の自動車輸出は対世界で急増している。
- 対ASEAN輸出でも、伸びの著しいEVを中心にしつつも全体として伸ばしている。
- 新興国成長に必要な投資による相互利益関係
- 一人当たり資本ストック(資本装備率)は一人当たりGDPおよび社会厚生の上昇に寄与。投資なき人口増加は豊かさにつながらない。
- 投資は新興国経済を成長させるために必要であり、日本として関与していくことが重要。
- 日本の対新興国投資を通じた高い収益性と需給多角化
- 日本は対米中心に先進国でより多く投資蓄積しているが、収益率は新興国で高い。
- 新興国への投資は、市場開拓、生産・供給拠点の多角化にもつながる。サプライチェーンリスク管理にも貢献。
- 直接投資と中間財・資本財の輸出による一体的な成長の取り込み
- 直接投資によって強靭なグローバル・サプライチェーンを構築することで中間財や資本財の輸出が増加し、現地の成長を取り込む。
- 直投収益のうち国内企業に還元される配当金やロイヤリティ収入は、今や危機管理投資・成長投資の大きな原資になり得る規模に。
- 日本は対新興国投資に一日の長
- 日本が新興国へ積極的に投資してきた実績が積み上がり、経常黒字にも貢献。
- 他方で、フローベースでは日本は中国に逆転され、存在感低下が懸念される。
- 中国の製造業を中心とした対ASEAN投資の増勢
- 対ASEAN直接投資では、日本のシェアが中国と逆転も、足下追上げ。
- 中国は製造業の直接投資が着実に増加。
- 新興国向けグリーンフィールド投資競争
- 2023~25年、日本はエネルギー、自動車関連等に加え、AI需要に応えるデータセンターをはじめとする通信、半導体などの投資構成が続く。
- 対インド
- 日本から多額の投資を受入れ。スズキはインドで約2割の販売シェアを占めるCNG車用にバイオガスを精製、インドの農村部所得向上とエネルギー自給率向上、カーボンニュートラルに貢献。
- 住友不動産は土地不動産を長期保有し、安定的リターンの確保を目指す。自社及び誘致するグローバル企業の事業活動を通して現地経済の活性化と都市の発展に尽くす。
- 対ベトナム
- 中国に次ぐ日本。双日の工業団地は、インフラ信頼性など、中小企業の対外投資の橋頭堡。
- 複数の日本企業が国産ガスからの輸入転換を含むLNGインフラ需要増大等のアジアで進むエネルギー移行に対し、AZECの下、政策金融も関与しつつ事業展開。成長基礎となるエネルギー協力を他国含めアジアで進め、産業界にも裨益していく構造が今後の対外投資に重要。
- 対マレーシア
- アジアで議論が進むサプライチェーンリスク管理としての産業政策の焦点に半導体体関連技術を持つ堀場は下流から生産拠点多角化の要請を受け投資。
- AIデータセンター巨大電力需要への対応が今後のアジアの課題。米中2強もNTTもデータセンター需要に呼応。日本の省エネ技術を活用したデータセンターで解決へ。
- 対インドネシア
- 1980年代のインドネシア外資規制緩和、プラザ合意以降の日系企業のアジア進出を機に、丸紅の工業団地が日系企業に安定した操業環境を提供。
- INPEXは長年の事業経験と技術的知見を背景に、日系企業との協業の下で地熱発電に参画しており、AZECプロジェクトとして事業推進力を得つつ、現地雇用創出や人材育成にも貢献。
- アジアにおけるエネルギー投資の動向
- ASEAN域内のエネルギー投資は拡大基調。目下の中東情勢によりエネルギーを巡るリスクが顕在化する中、経済成長を続けつつカーボンニュートラルへも対応する必要がある状況。
- マレーシアやインドネシアを中心にAI利用拡大等に伴いデータセンターは容量拡大が見込まれる。電力需給バランスやカーボンニュートラルの観点から、データセンターを巡るCO2排出量削減も重要。
- 日本の技術が貢献するアジアとのエネルギー関連の協力
- アジアは経済成長やAIによるエネルギー・電力需要拡大に加え、中東情勢によるサプライチェーンリスク顕在化を受け、エネルギー含むサプライチェーン強靱化やカーボンニュートラル・エネルギー移行がさらに進む流れにある。
- 日本の技術を伴う投資等進出がこうした対応の後押しになるとともに、日本にとってのサプライチェーン強靱化にもつながる。
- アジアにおける都市化率の動向
- ASEAN各国は全人口が増加する中、都市人口の増加がより伸びる形で都市化率が向上。
- 不動産需要の高まりや渋滞、大気汚染等の都市問題への対応の必要性が増している。
- アジアなど新興国の課題解決に貢献する日本の不動産投資
- 工業団地整備は、投資先国のサプライチェーン強靭化等に貢献しつつ、中小企業含む日系企業の投資・輸出に重要な基盤を提供。工業団地への投資が日本の勝ち筋につながっている。
- 都市開発は、経済・人口成長著しい投資先国の都市を巡る問題への対応に資するとともに、商業施設を通じた日本のコンテンツの展開など、日本の勝ち筋につながる不動産投資の側面も有している。
- AIを組み込んだグローバルサウス展開
- 新たな技術を求める国とスタートアップ含む日系企業の協業はAIを組み込み更なる展開へ。
- ティアフォーは自動運転用オープンソースソフトウェアで現地パートナーや大学と協力してエンジニア育成や自動運転モビリティの実装を目指す。Matlantisはグローバルサウス補助金も使いアジアのものづくり高度化の方向に材料開発シミュレーションの中長期での勝機あり、先端研究の土壌醸成には政府間協力枠組み等がカギと分析。
- 米国、EU、中国の新興国政策
- 米国は開発援助でなく貿易と民間投資、EUはグローバルゲートウェイで新興国インフラ投資、中国は一帯一路はインフラ投資の質に配慮。
- 世界でのFTA/EPAの動きの活発化
- 国際経済秩序の不透明性が増しているなどの状況にあって、FTA/EPA締結に向けた動きが活発化。メルコスール・EUやインド・EUなど、先進国、新興国を問わず、また地域を越えて加速。
- グローバルサウスに係る通商戦略の方向性
- FOIPの進化を具現化する鍵の一つは、グローバルサウスとの連携強化。これまで、R5年度から毎年10億ドル措置するGS補助金で79カ国で計423件の実証事業等を支援。今後、成果を可視化して国内外に発信。
- これら実証事業等を基礎に、地域戦略や成長戦略17分野の官民投資ロードマップとも連動しながら、(1)プロジェクトの事業化、(2)事業者・実施国の裾野拡大、(3)事業の横展開を図りつつ、これらの基礎となる(4)GS諸国とのアカデミア連携による共通知識基盤の創出を目指す。
- 日本成長戦略によって目指すべき「国内外の好循環」の姿
- 日本成長戦略によって、(1)国内での「危機管理投資」「成長投資」により、世界で戦える強靭な産業構造を実現するとともに、(2)日本の財・サービスが選択される「信頼できる経済圏」を構築することで投資回収を強固なものとしていく
- このことは、外貨収入を引き上げることで為替の安定化にも貢献
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経済産業省 広告業における取適法違反被疑事件の集中調査の結果を公表します
- 中小企業庁と公正取引委員会は、令和8年2月以降、広告業者と広告制作業者との間の取引において行われている中小受託取引に関する取適法違反被疑行為について集中的に調査を行い、広告業者に対して、71件の指導を行うとともに、中小企業庁において取引Gメンによるヒアリングを実施しました。
- 集中調査の実施等について
- 中小企業庁及び公正取引委員会は、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(昭和31年法律第120号。以下「取適法」という。)に違反する疑いのある行為を行っている事業者に対して、連携して調査を行い、違反が認められた場合には、勧告、公正取引委員会に対する措置請求、指導等の措置を迅速かつ厳正に行っています。
- 令和7年以降、中小企業庁及び公正取引委員会は、取適法の執行を通じた取引の適正化の取組を更に効果的なものとするとともに、特定の業種・業界におけるサプライチェーン全体での取引適正化を推進するため、特定の業種・業界における取適法違反被疑行為について集中的に調査を行い、取適法に違反し、又は違反するおそれのある行為が認められた事業者に対して、迅速に指導等を行っています(過去に行った集中調査の結果については関連資料をご覧ください。)。
- 令和8年2月以降、中小企業庁及び公正取引委員会は、発注側である広告業者(委託事業者)と受注側である広告制作業者(中小受託事業者)との間で行われている中小受託取引(新聞広告、雑誌広告、テレビ広告、インターネット広告、交通広告、屋外広告等の制作及び広告に付随するイベントの企画運営に係る取引を含む。)に関する取適法違反被疑行為について集中的に調査を行い、広告業者に対して、71件の指導を行いました(下請代金支払遅延等防止法及び下請中小企業振興法の一部を改正する法律(令和7年法律第41号)附則第2条第2項の規定によりなお従前の例によることとされる場合を含む。)。指導事例の概要は関連資料をご覧ください。
- また、中小企業庁では全国に取引Gメンを配置して中小企業に対しヒアリングを行っています。広告業者との取引に関して、中小企業である広告制作業者からのヒアリングで聴取した主な意見は関連資料をご覧ください。
- 主な違反行為の傾向等
- 広告業者及び広告制作業者間の情報成果物作成委託等について
- 広告業者及び広告制作業者間における情報成果物作成委託等の取引の流れの一例は次のとおりです。情報成果物作成委託等は広告業者と広告制作業者の間の取引であり、広告主は直接の契約当事者ではないことを前提としています。
- (注)本件調査では、広告制作業者を受注側と定義していますが、広告制作業者が、他の広告制作業者に発注を行う場合もあり、その広告制作業者間の取引も本件調査の対象としています。
- 発注内容等の不明示・明示不備について
- 委託事業者は、中小受託事業者に対し製造委託等をした場合は、書面又は電磁的方法により直ちに発注内容等を明示する義務がありますが、広告業界においては口頭発注が商慣習となっていることを理由に、広告業者が広告制作業者に対し、発注時に発注内容等を明示していなかった事例が複数ありました。また、発注時ではなく、成果物の受領時等に事後的に発注内容等を明示していた事例が複数ありました。なお、事後的に発注内容等を明示していた事例の中には、発注時に直ちに発注内容等を明示していなかったことを隠すため、あたかも発注時に明示していたかのように遡って発注日を記載していた事例がありました。
- 広告の制作では、制作過程において広告業者と広告制作業者との間で修正・校正を繰り返していくことで制作物を具体化させていくため、発注時に成果物の具体的な内容を決定できないことが多いです。このような場合に、発注から受領までの間に広告主の意向等で給付内容が変更され、広告業者が広告制作業者に制作物の修正・校正を複数回求めることを前提として発注しているにもかかわらず、発注時に給付内容を変更する条件等を給付内容として明示していなかった事例が複数ありました。
- 広告の制作過程で広告制作業者に知的財産権が発生する場合に、当該知的財産権を広告業者に譲渡・許諾させることを含めて発注しているにもかかわらず、発注時にその旨を給付内容として明示していなかった事例がありました。
- 支払遅延について
- 月単位の締切制度を採用して代金を支払っている広告業者が、「毎月末日納品締切、翌々月末日支払」等のように、広告制作業者の給付を受領した日から起算して60日を超える可能性がある支払制度を採用している事例が複数ありました。
- 広告制作業者からの請求書の提出が遅れたことを理由に、代金を支払期日までに支払っていなかった事例が複数ありました。
- 不当な給付内容の変更について
- 広告業者が、広告主の意向等で発注後に給付内容を変更することが前提となっていることを広告制作業者に伝えずに発注していたにもかかわらず、給付内容を変更する条件等を発注時に給付内容として明示せず、成果物の受領までの間に、広告制作業者に対し無償で複数回にわたり、広告制作業者に責任のない修正・校正を行わせていた事例が複数ありました。
- 広告主又は広告業者の都合で発注を取り消したにもかかわらず、当該発注取消しまでに広告制作業者が要した費用を支払っていなかった事例がありました。
- 不当な経済上の利益の提供要請について
- 広告業者が、広告の制作過程で広告制作業者に発生した知的財産権を、自己のために無償で譲渡・許諾させていた事例がありました。
- 広告業者と広告制作業者との間で取り交わした基本契約書において、広告の制作過程で広告制作業者に発生した知的財産権を広告業者に無償で譲渡する旨記載し、広告制作業者の給付の内容には含まれない知的財産権を自己のために無償で譲渡させていた事例がありました。
- 広告業者が、コンペティション方式で受注者を決定する広告制作業務の企画に応募する際に、かねてから中小受託取引をしている中小受託事業者である広告制作業者に対し、自己のために無償で試作品を制作させた事例や、失注したこと等を理由に制作させた試作品の費用を支払っていなかった事例がありました。
- 広告業者が、広告制作業者に制作を委託した成果物等を、取引が終了した後も、自己のために広告制作業者に無償で保管させていた事例がありました。
- 取適法等で追加された禁止行為について
- 手形払等について
- 取適法では、手形を交付することによって代金を支払うこと及び手形以外の支払手段であって支払期日までに代金に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを代金の支払手段として使用することは「支払遅延」として禁止されています。しかしながら、令和8年1月以降も、広告業者が、代金の支払に際して手形を広告制作業者に交付していた事例や、広告制作業者に対する代金の支払手段を手形から電子記録債権に切り替えたものの、支払期日に代金に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものとなっていた事例がありました。
- 振込手数料の負担について
- 取適法の施行に伴い、委託事業者が、代金の支払に際し、銀行口座へ振り込む際の手数料を中小受託事業者に負担させることは、中小受託事業者との合意の有無にかかわらず、「減額」として禁止されています。しかしながら、令和8年1月以降も、広告業者が銀行口座へ振り込む際の手数料を広告制作業者に負担させていた事例がありました。
- 手形払等について
- 広告業者及び広告制作業者間の情報成果物作成委託等について
- 主な違反行為に対する指導の内容
- 発注内容等の不明示・明示不備について
- 広告制作業者に対し、発注時に発注内容等を明示していなかった広告業者に対しては、発注時に直ちに発注内容等を明示するよう指導を行いました。
- なお、広告制作業者に対し、発注時には発注内容等を明示せず、成果物の受領時等に事後的に明示していたにもかかわらず、それを隠すため、あたかも発注時に明示していたかのように遡って発注日を記載していた広告業者に対しては、発注日を遡及して明示したとしても、発注時に直ちに発注内容等を明示していない以上、取適法違反となる旨指導を行いました。
- 広告制作業者に対し、発注時に発注内容等を明示していても、発注から受領までの間に給付内容が変更され、広告制作業者に対して制作物の修正・校正を求めることを前提として発注している場合は、給付内容を変更する条件等を給付内容として明示するよう指導を行いました。
- 広告制作業者に対し、発注時に給付を受領する場所、知的財産権の譲渡・許諾などを明示していなかった広告業者に対しては、発注時に全ての明示すべき事項を適切に明示するよう指導を行いました。
- 支払遅延について
- 代金の支払が広告制作業者の給付を受領した日から起算して60日を超える可能性がある支払制度を採用していた広告業者に対しては、給付を受領した日から起算して60日以内に代金を支払うこととなる支払制度に見直しを行うよう指導を行いました。
- 広告制作業者からの請求書の提出が遅れたことを理由に、代金を支払期日までに支払っていなかった広告業者に対しては、広告制作業者からの請求書の提出が遅れた場合であっても、取適法では、委託事業者は、中小受託事業者からの請求書の提出の有無にかかわらず、給付を受領した日から起算して60日以内で支払期日を定めて、支払期日までに代金を支払う必要があるため、当該支払期日までに代金の全額を支払うよう指導を行いました。
- 不当な給付内容の変更について
- 広告主の意向等で、発注後に給付内容を変更することが前提となっていることを広告制作業者に伝えずに発注していたにもかかわらず、給付内容を変更する条件等を給付内容として明示せず、成果物の受領までの間に、無償で複数回にわたり、広告制作業者に責任のない修正・校正を行わせていた広告業者に対しては、給付内容の変更のために広告制作業者が要した費用を支払うように指導を行いました。
- 広告主又は広告業者の都合で発注を取り消したにもかかわらず、当該発注取消しまでに広告制作業者が要した費用を支払っていなかった広告業者に対しては、広告主又は広告業者の都合で発注を取り消した場合であっても、発注が取り消されるまでに広告制作業者が要した費用等を支払わないことは取適法上問題となるため、広告業者に対し、当該費用等を広告制作業者に支払うよう指導を行いました。
- 不当な経済上の利益の提供要請について
- 広告業者が広告制作業者に広告の制作を委託し、広告制作業者から給付を受領した後、給付内容に含まれていなかったにもかかわらず、広告の制作過程で広告制作業者に発生した知的財産権を自己のために無償で譲渡・許諾させていた広告業者に対しては、成果物の知的財産権を譲渡・許諾させる場合であって、当該知的財産権を給付の一部とする場合には、当該知的財産権の対価を支払うよう指導を行いました。
- 広告業者と広告制作業者との間で取り交わした基本契約書において、広告の制作過程で広告制作業者に発生した知的財産権を「無償で譲渡・許諾させる」旨記載し、広告制作業者の給付の内容には含まれない知的財産権を自己のために無償で提供させていた広告業者に対しては、委託事業者が、中小受託事業者に十分な対価を支払うことなく自己のために知的財産権を提供させることは不当な経済上の利益の提供要請に該当するとして、広告制作業者と協議の上で知的財産権に係る対価を定め、当該対価を支払うよう指導を行いました。
- 広告制作業者に対し、自己のために無償で試作品を制作させた又は制作させた試作品の費用を支払っていなかった広告業者に対しては、委託事業者が、自己のために無償で試作品を制作させ、又は制作させた試作品の費用を支払わないことにより、中小受託事業者の利益を不当に害することは問題となるため、試作品の制作に広告制作業者が要した費用を支払うよう指導を行いました。
- 広告業者が広告制作業者に作成を委託した成果物等を、取引が終了した後も、自己のために広告制作業者に無償で保管させていた広告業者に対しては、広告制作業者と協議の上で当該保管費用を定め、支払うよう指導を行いました。
- 取適法で追加された禁止行為等について
- 手形払等について
- 取適法の施行に伴い、手形払が「支払遅延」として禁止されることになったため、手形で代金を支払っていた広告業者に対しては、直ちに取適法に違反することのない支払手段に改めるよう指導を行いました。また、支払手段を手形から電子記録債権に変更したが、手形の支払サイト(例えば、支払期日から起算して60日を満期とする。)を維持していたため、変更後も引き続き、支払期日に代金に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを使用していた広告業者に対しては、電子記録債権を使用する場合は、広告制作業者が支払期日までに代金に相当する額の金銭と引き換えられるものとするよう指導を行いました。
- 振込手数料の負担について
- 代金を広告制作業者の銀行口座へ振り込む際の手数料を広告制作業者に負担させていた広告業者に対しては、広告制作業者との合意の有無にかかわらず、振込手数料を広告業者が負担するよう指導を行いました。
- 手形払等について
- 発注内容等の不明示・明示不備について
- まとめ
- 本件調査において、広告業者の取適法に違反し、又は違反するおそれのある行為が複数明らかになり、それらの行為の中には、広告主を含む広告業界全体の商慣習に起因するものも多くみられました。
- 広告業界における取引の適正化を進めるためには、そのような商慣習をサプライチェーン全体で改善し、取適法に違反する行為の未然防止に取り組む必要があります。本件調査を踏まえ、広告業界において具体的に取り組んでいただきたい事項は以下のとおりです。
- 発注内容等の明示について
- 本件調査では、発注時に直ちに発注内容等を明示していなかった事例、明示すべき事項に不備があった事例が多数みられました。発注時に発注内容等を明示することは、委託事業者の取適法上の義務であり、口頭発注による取引上の様々なトラブルを未然に防止する観点からも、中小受託取引の基礎となるものです。また、広告業界においては、広告の制作過程において、広告制作業者に知的財産権が発生することが多くあると思われる中、広告制作業者の成果物の知的財産権を譲渡・許諾させる場合であって、当該知的財産権を給付の一部とする場合には、その旨を発注時に明示することが重要です。
- 今回指導を受けた広告業者には、発注時に発注内容等を明示していない理由について、広告業界においては口頭発注が商慣習となっていることを挙げる事業者が複数みられましたが、口頭発注という業界の商慣習を早急に見直し、適切に発注内容等を明示することが求められます。
- 広告制作過程における給付内容の変更について
- 広告業界の商慣習として、発注時に成果物の具体的な内容を決定できず、発注から受領までの間に給付内容が変更され、広告業者が広告制作業者に対し、複数回にわたって制作物の修正・校正を求めることを前提として発注している場合が多いです。広告制作業者に対して給付内容の変更に伴う制作物の修正・校正を求める場合は、以下の方法等により、広告制作業者が修正・校正に要した費用を支払う必要があります。
- 制作物の修正・校正に要する費用を代金に含めて発注する場合は、あらかじめ広告制作業者と協議をした上で、給付内容を変更する条件を定めるなど、修正・校正が生じることを踏まえて代金の額を定める。
- なお、給付内容を変更する条件としては、例えば、「受領前の修正・校正回数は○回までを給付内容に含めるものとし、○回を超える場合は別途費用について協議する」とするなど、あらかじめ広告制作業者の制作物に一定回数の修正・校正が生じる可能性があることを踏まえて代金を決定することが望ましい。
- 発注時に給付内容を変更する条件等を定めることが困難である場合には、制作過程において広告制作業者が制作物を修正・校正したことによって生じた追加費用について、広告制作業者と十分に協議した上で、別途支払う。
- 支払手段の適正化について
- 本件調査では、取適法の施行後、手形払が禁止されたことは認識していても、単に手形払を電子記録債権払に切り替えていれば問題ないと誤解している広告業者が複数みられました。取適法では、手形以外の支払手段であって支払期日までに代金に相当する額の金銭と引き換えることが困難であるものを代金の支払手段として使用することは禁止されているため、その点を認識していない広告業者においては、早急に支払手段の適正化に対応する必要があります。
- サプライチェーン全体での取組について
- 本件調査は、主に委託事業者である広告業者の行為を対象として行いましたが、サプライチェーン全体で取引の適正化を図るためには、広告業者と広告制作業者との間の取引のみでなく、広告業者に広告の制作等を依頼する広告主においても、取引の過程において、広告業者の取適法違反につながるおそれのある行為を行わないように十分注意することが求められます。例えば、広告業者と広告制作業者との間の中小受託取引において、広告制作業者に責任がないのに、発注後に広告主の意向等によって給付内容が変更され、広告制作業者に追加の作業が生じた事例が複数ありました。広告業界におけるサプライチェーン全体で取引の適正化を図るためには、広告主においても、予定にない給付内容の変更や発注取消しは広告業者と広告制作業者との間の取引において追加費用が生じ得ることを認識し、広告業者に対して追加費用を支払う等の対応を行うことが望ましいです。
- 中小企業庁及び公正取引委員会は、本件調査の結果を踏まえ、事業所管省庁とも連携し、本件調査の結果について周知徹底を図るとともに、引き続き、広告業界の取引適正化に向けて、取適法に違反し、又は違反するおそれのある行為については迅速かつ厳正に対処していくこととします。
- 発注内容等の明示について
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総務省 兼松コミュニケーションズ株式会社及び株式会社エディオンによる携帯電話不正利用防止法違反に係る是正命令等
- 総務省は、携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律(平成17年法律第31号)に違反した兼松コミュニケーションズ株式会社(東京都渋谷区)及び株式会社エディオン(大阪府大阪市)に対し、法第15条第2項の規定により、違反の是正を命じました。また、株式会社エディオンの媒介業者等である株式会社ライクスタッフィング(大阪府大阪市)に対し、本人確認義務を徹底するよう指導しました。
- また、株式会社ライクスタッフィングに対する監督義務を負う株式会社エディオン及び3社に対する監督義務を負う株式会社NTTドコモ(東京都千代田区)に対し、媒介業者等に対する監督を徹底するよう指導しました。
- 事案の概要及び措置の内容
- 携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律(平成17年法律第31号。以下「法」といいます。)は、携帯電話が犯罪に不正に利用されることを防止するため、携帯電話の新規契約等の際に、契約者等の本人確認を行うことを義務付けています。
- 兼松コミュニケーションズ株式会社、株式会社エディオン及び株式会社ライクスタッフィングは、令和4年9月から令和5年8月までの間、計13回線(個人名義)の携帯音声通信役務に係る回線契約の締結に際し、契約者の本人確認を法に規定する方法で行わず、法第6条第3項において準用する法第3条第2項の規定に違反したものと認められます。このため、総務省は、本日、法第15条第2項の規定により、兼松コミュニケーションズ株式会社及び株式会社エディオンに対して違反の是正を命じ、株式会社ライクスタッフィングに対し、本人確認義務を徹底するよう指導しました。
- また、株式会社ライクスタッフィングに対する監督義務を負う株式会社エディオン及び3社に対する監督義務を負う株式会社NTTドコモに対して、同社の媒介業者等において法令違反が発生したことに鑑み、媒介業者等に対する監督を徹底するよう指導しました。
- 総務省は、引き続き、法の厳正な執行に努めてまいります。
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総務省 デジタル空間における情報流通の諸課題への対処に関する検討会(第11回)
▼ 資料11-1 違法情報ガイドラインの改定について
- 「違法情報ガイドライン」の改定
- なりすまし型偽投資広告関係(刑法)
- 令和7年のSNS型投資詐欺の認知件数は9,523件(前年比3,110件増)、被害額1,288億円(前年比416.9億円増)と前年から増加。接触手段としてはバナー等広告が最多(3,785件)で、令和7年3月以降増加傾向。
- 令和7年6月に施行した刑事デジタル法により、電子データをもって作成される文書の偽造等の罪(刑法:私電磁的記録文書等の偽造罪・行使罪)が創設され、なりすまし型偽投資広告も同罪に該当し得る。
- 「なりすまし型偽投資広告」を新たに追加
- 「送金犯罪」の依頼・誘引関係(犯罪による収益の移転防止に関する法律)
- 近年、特殊詐欺等の犯罪を実行する犯罪グループがその被害金について、他人から預貯金口座を譲り受けるのではなく、他人に依頼して、マネー・ローンダリングをさせる新たな手口(「送金犯罪」)がみられる。
- 令和8年6月10日、犯収法の一部を改正する法律が公布され、同法において、上記依頼行為等に対する罰則が創設された(令和8年7月10日施行)。
- 「「送金犯罪」の依頼・誘引行為」を新たに追加
- 化粧品に関する広告関係(医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律)
- 化粧品は、輸入品を含め、効能・効果等に関する虚偽・誇大広告の禁止など薬機法に基づく広告規制の対象となる。近年、化粧品に係るインターネット上での違反広告が見られるとの指摘が上がっており、化粧品の広告の適正化が求められている。
- 化粧品の国内市場規模は約3兆円弱であるが、近年は諸外国からの輸入が大きく増加している傾向にある。
- 「医薬品・化粧品・医療機器等の効能・効果等に関する虚偽・誇大広告」の記載の明確化
- なりすまし型偽投資広告関係(刑法)
- 改定案(なりすまし型偽投資広告(刑法))
- なりすまし型偽投資広告(偽造私電磁的記録文書等行使の罪(刑法(明治40年法律第45号)第161条第1項、第159条第1項第2号、第3項)
- 著名人の名義を無断で使用して虚偽の投資実績を紹介する内容を表示するなどして偽造された事実証明に関する電磁的記録文書等をインターネット上に流通させるなどして行使した場合、関係法令に違反し得る。投資に関する広告に関し、下記(1)から(3)までの要件を満たす場合には、偽造私電磁的記録文書等行使の構成要件を満たすなりすまし型偽投資広告を掲載する行為に該当する情報であると判断することができる。
- なお、「電磁的記録文書等」とは、文書等(文書又は図画)として表示されて行使されることとなる電磁的記録をいう。
- 権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録文書等であること
- 「権利義務に関する電磁的記録文書等」とは、権利義務の発生、変更、消滅の要件になる文書あるいはその原因となる事実について証明力のある電磁的記録文書等であり、「事実証明に関する電磁的記録文書等」とは、社会生活に交渉を有する事項を証明するに足りる電磁的記録文書等である。例えば、
- 具体的な投資先に投資を行い利益が出たことを記載するなど投資実績を表示する広告
- 名義人が開催するセミナーの参加者が投資により具体的に利益が出ていることを表示したセミナー勧誘広告
は、「事実証明に関する電磁的記録文書等」に該当し得る。
- 「権利義務に関する電磁的記録文書等」とは、権利義務の発生、変更、消滅の要件になる文書あるいはその原因となる事実について証明力のある電磁的記録文書等であり、「事実証明に関する電磁的記録文書等」とは、社会生活に交渉を有する事項を証明するに足りる電磁的記録文書等である。例えば、
- 偽造されたものであること
- 「偽造」とは、電磁的記録文書等の名義人と作成者との間の人格の同一性を偽ることである。例えば、
- 実在する著名人の同意を得ることなく、当該著名人の名前を使用するなどして、当該著名人になりすまし、当該著名人が名義人となった前記①で例示したような広告
は、「偽造」に該当し得る。
- 行使したこと
- 「行使」とは、偽造電磁的記録文書等を真正なものとして使用することである。例えば、
- SNS上に前記①及び②に該当する電磁的記録文書等を掲載する行為は、「行使」に該当し得る注。
- 注:SNS上に投稿した広告のリンク先に、前記(1)及び(2)に該当する電磁的記録文書等を掲載する行為も偽造私電磁的記録文書等の「行使」に該当し得る。
- 「行使」とは、偽造電磁的記録文書等を真正なものとして使用することである。例えば、
- 権利、義務又は事実証明に関する電磁的記録文書等であること
- 改定案(「送金犯罪」の依頼・誘引(犯収法))
- 「送金犯罪」注の依頼又は誘引行為(犯罪収益移転防止法第32条第1項及び第2項後段)
- 「送金犯罪」の依頼等の情報をインターネット上で流通させた場合、関係法令に違反し得る。
- 次のすべてを満たす情報は、当該情報をインターネット上に流通させる等の行為が犯罪収益移転防止法違反(「送金犯罪」の依頼等)の構成要件に該当する情報であると判断することができる。
- (「送金犯罪」をするよう依頼又は誘引する行為:犯罪収益移転防止法第32条第1項関係)
- 「送金」、「振込み」、「暗号資産の移転」等の預貯金契約等に係る役務を利用して財産を移転することを意味する表現が記載されていること
- 「有償」、「報酬」、「即金」、「手数料」等の有償であることを意味する表現が記載されていること
- 「副業」、「案件」、「バイト」、「送金するだけ」、「送金してください」等の依頼又は誘引する表現が記載されていること
- (「送金犯罪」の実施を自己に依頼するよう誘引する行為:犯罪収益移転防止法第32条第2項後段関係)
- 「送金」、「振込み」、「暗号資産の移転」等の預貯金契約等に係る役務を利用して財産を移転することを意味する表現が記載されていること
- 「有償」、「報酬」、「即金」、「手数料」等の有償であることを意味する表現が記載されていること
- 「副業」、「案件」、「バイト」、「送金します」等の誘引する表現が記載されていること
- 注:通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で預貯金口座等の金融サービスを利用して自己以外の者に財産を移転する行為のこと。「送金バイト」等と表記されることもある。
- 改定案(化粧品に関する広告(薬機法))
- 未承認医薬品等の広告、医薬品・化粧品・医療機器等の効能・効果等に関する虚偽・誇大広告
- インターネット上で、承認又は認証を受けていない医薬品、医療機器又は再生医療等製品(以下「未承認医薬品等」という。)を広告した場合や、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器又は再生医療等製品(以下「医薬品・化粧品・医療機器等」という。)の効能・効果等について虚偽・誇大に広告した場合、関係法令に違反し得る。
- 医薬品医療機器等法において、医薬品・化粧品・医療機器等の該当性については(1)のとおりとされている。また、広告該当性については(2)のとおりとされている。したがって、(1)に当たる製品についての(2)の要件を満たす情報であって、製品が医薬品医療機器等法における承認等を得ていない場合や、製品の効能・効果等に関して虚偽・誇大な表現を用いる場合、当該情報がインターネット上に流通する等の広告が行われると、医薬品医療機器等法違反(未承認医薬品等の広告、虚偽・誇大広告)の構成要件に該当する情報であると判断することができる。
- 虚偽・誇大広告に当たるものの解釈については、「医薬品等適正広告基準の改正について」(平成29年9月29日薬生発0929第4号厚生労働省医薬・生活衛生局長通知)及び「医薬品等適正広告基準の解説及び留意事項等について」(平成29年9月29日薬生監麻発0929第5号厚生労働省医薬・生活衛生局監視指導・麻薬対策課長通知)を参照することができる。
- なお、海外の規制当局により品質等が確認された製品についても、医薬品医療機器等法の規定に基づき、わが国において医薬品や医療機器として承認等を得ていない製品は、未承認医薬品等である。また、海外製の医薬品・化粧品・医療機器等についても、インターネット上の広告も含め、未承認医薬品等の広告及び虚偽・誇大広告の禁止に関する規律は適用される。
- 化粧品については、「人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なもの」が該当する(医薬品医療機器等法第2条第3項)。
- ただし、医薬品としての使用目的を有するものは、医薬品医療機器等法第2条第3項の規定において化粧品の定義から除かれているところであり、それらについて、医薬品としての承認等を受けていなければ、その広告は禁止されている未承認医薬品の広告に当たるものである。
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国土交通省 自動運転・AIなど先進技術で交通事故ゼロへ~今後の車両安全のあり方のとりまとめ~
- 我が国における交通事故は着実に減少してきましたが、近年の減少率は低下しています。こうした中、交通事故の更なる削減を図るとともに、移動の足の確保などその他社会課題に対応するという観点から、今般、自動運転・AIなど先進技術の活用を中心とする「今後の車両安全のあり方」が報告書としてとりまとめられました。
- 国土交通省においては、本報告書に基づき、車両安全対策の更なる深化を図ることにより、世界一安全な道路交通、ひいては交通事故のない社会の実現に向けて取り組んでまいります。
- 経緯
- 国土交通省では、「第12次交通安全基本計画」(令和8年3月中央交通安全対策会議決定)を踏まえ、今後の車両安全のあり方を検討するため、交通政策審議会自動車部会の下に技術安全ワーキンググループを設置して審議を重ねてきたところ、今般、報告書がとりまとめられた。
- 報告書の概要
- 主要施策
- 高齢者やこども、交通弱者を守るため、自動運転・AIを活用した高度な運転支援機能、安全運転サポート車(Ver 2.0)、通信技術との連携などを推進する
- 交通事故の削減目標 ※前回報告書(令和3年6月)の目標を維持
- 令和12年(2030年)までに、車両安全対策により、令和2年(2020年)比で、30日以内交通事故死者数を1,200人削減及び重傷者数を11,000人削減
- 主要施策
▼ 【別添】報告書(概要)
- 今後の車両安全対策
- 方針
- 短期・中期的視点:死亡・重傷化リスクが高い場面に対し、より高度な安全運転支援技術の開発、実用化、普及、適正利用等を加速
- 長期的視点:2035年頃までに新型車による死亡事故※をゼロとすることを目指す※自動車技術により対策が可能であるものに限る
- 目標
- 目標年:2030年※2021年報告書の目標を維持
- 目標値:車両安全対策により、2020年比で、①30日以内交通事故死者数を1,200人削減、②重傷者数を11,000人削減
- 体制
- ASV推進計画・自動車アセスメント・基準の3施策の連携
- 事故実態(EDRデータ等ミクロデータを含む)に基づく車両安全対策の推進
- 国際基準調和活動の推進 等
- 重点項目
- 自動運転・高度な運転支援技術
- 自動運転
- 従前の基準にはない新たな視点(C&Cドライバー※1の考え方、シナリオベース・自動車メーカーに対する評価、市場情報収集・分析・改善)の導入
- 認証・審査体制の構築・強化
- 交通事故に関する原因究明及び再発防止・
- 高度な運転支援技術
- AIを活用した高度な運転支援機能を有する車両※2の性能評価制度を創設することにより、自動車ユーザーが安全性の高いシステムを搭載した車両を選択しやすい環境を整備、社会受容性の向上を図り普及を支援
- 自動運転関連技術等の社会的受容性の向上
- 公共交通・物流における自動運転の社会実装の支援
- 先進安全技術の利用促進・誤使用防止に係る普及啓発方法やシステム設計のあり方の検討
- 自動運転
- 高齢運転者・乗員
- 安全サポート車(Ver.2.0)推進(ドライバーモニタリングシステム等を含む。)
- 高齢・小柄な乗員等の事故実態を踏まえた衝突安全対策
- 電気自動車・燃料電池自動車の安全対策の強化
- こども
- こどもの交通事故実態に係る詳細分析
- V2Xを活用した運転支援機能の開発促進
- チャイルドシートの性能向上・適正利用の推進
- 歩行者・自転車等利用者
- 先読み運転、V2Xを活用した運転支援機能の開発促進
- 高機能前照灯の性能向上・普及促進
- 次世代事故自動緊急通報装置(検知対象を交通弱者等に拡大)の性能向上・普及拡大
- 大型車・二輪車
- 商用車アセスメント
- 交差点右左折時の事故、トラックの車輪脱落、バスの車内事故・発進時事故防止に資する技術の開発・性能向上・普及促進
- 二輪車用先進運転支援技術(ARAS)の普及促進
- 小型モビリティ
- 事故実態、構造や使用の能様、最新技術を踏まえた基準の策定・見直し
- 基準適合性を確認する制度・市場サーベイランスの強化・拡充
- 関係省庁連携による使用者に対する啓発
- 分野横断
- 外国人運転者を含むあらゆるユーザーへの正しい情報の伝達及び交通安全思想の普及徹底の連携
- 使用過程車対策
- 他の道路交通安全施策との連携(救命体制、飲酒運転対策)
- 自動運転・高度な運転支援技術
- 方針
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国土交通省 “防災・減災対策等強化へ”46億円配分~豪雨災害等への緊急対策に必要な予算を支援します~
- 国土交通省は、「防災・減災対策等強化事業推進費」の令和8年度 第1回配分として、国及び地方公共団体が実施する26件の公共事業(河川・道路・林野)に対し、46億円の予算配分を決定しました。
- 「防災・減災対策等強化事業推進費」は、自然災害が激甚化・頻発化している状況を踏まえ、国民の安全・安心の確保をより一層図るため、防災・減災対策の強化を行う公共事業に対して、緊急的かつ機動的に配分する予算です。今回配分された予算は、災害を受けた地域の再度災害防止対策及び突発的な事象への緊急的な対策等が必要となった地域の事前防災対策に活用されます。
- 配分事業の概要 (26件 46.47億円(国費))
- 災害を受けた地域の再度災害防止対策
- 洪水・浸水等対策(河川) 3件 3.63億円
- 崖崩れ等対策(道路) 10件 21.31億円
- 突発的な事象への緊急的な対策等が必要となった地域の事前防災対策
- 洪水・浸水等対策(河川) 7件 12.12億円
- 崖崩れ等対策(道路・林野) 6件 9.41億円
- 災害を受けた地域の再度災害防止対策


