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★6月12日更新<br>2025年6月の「最新の暴排動向」<br>チェックはこちらから

★6月12日更新
2025年6月の「最新の暴排動向」
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30秒で読める危機管理コラム

危機管理のプロの視点から時事ニュースを考察しました。

顧客本位と顧客満足~証券口座乗っ取り被害防止が急務だ

証券口座乗っ取りへの対策として「多要素認証」の導入が推奨されている。だが、多要素認証とて万全ではない。攻撃者が利用者のIDやパスワードに加え、ワンタイムパスワードなども盗み取る「リアルタイムフィッシング」と呼ばれる手口を使い始めているためだ。多要素認証の強度を高めるには、指紋や顔などの生体認証などが有効だ。だが、証券取引はスピードが重視され、投資家は厳格なセキュリティ対策を好まない傾向もある。証券会社の誤った顧客満足の追求が犯罪を助長することにならないか懸念される。犯罪組織が関与する犯罪の手口は急速に進化し、洗練されていき、対策のスピード感や徹底度合いに問題があれば、対策はすぐに「陳腐化」「無効化」されてしまう。証券会社は利便性を制限してでも顧客の資産を守るという「顧客本位」を追求してほしい。(芳賀)

波乱要因は変わらない中東和平

イスラエル-イラン戦争は形の上では休戦した。これで本格的な和平が実現するなら、喜ばしいことだが、果たしてどうなるか。イスラエルの防空システム「アイアンドーム」は、迎撃ミサイルの備蓄の限界が指摘されていた。そのためトランプに「GBU-57」(バンカーバスター)を使用させた。つまり、この停戦期間で軍備を立て直すことが狙いだとの指摘もある。また、イスラエル・ベングリオン大学のヤコブ・ガルブ教授がハーバード大学DBに発表した研究によると、イスラエルが主導しアメリカが支援する民間人道支援団体「ガザ人道財団(GHF)」はイ軍の戦略と戦術に合わせたもので、ガザ住民の大半はアクセスできないと批判している。独メルツ首相のように「イスラエルの行動は欧米諸国のための“汚れ仕事”」との認識の下ではガザでのジェノサイドは終わらない。(石原)

トカラ列島で600回以上の群発地震が発生中

トカラ列島は鹿児島県の南にある島々を指し、屋久島と奄美大島の間に南北約160キロにわたって10以上の島が点在している地域だ。そのトカラ列島近海を震源とする地震が相次いでいる。6月21日から始まった一連の地震は25日までに震度1以上の地震を約400回観測。23日をピークに一時減少傾向にあったがまた活発化し、29日午後9時時点では613回に上った。特に十島村の悪石島では29日に震度4の地震を4回観測したほか、震度3を8回、震度2を26回、震度1を44回観測した。鹿児島県ではヘルメットをかぶりながら授業する小学校もみられるという。専門家によると今回の群発地震は現在のところ海底火山の大噴火や南海トラフ巨大地震との関連性は見られないというが、企業としてはこの機会に備蓄やBCPの見直しなどを実施してもよいだろう。(大越)

レジの変化と不器用な客の嘆き

この7月でレジ袋が有料化されて丸5年。思えばレジも随分変わり…非常に忙しくなった気がする。サッカー台がなく、有人レジのみの店舗では、カゴを持って並ぶ間に片手で財布やエコバッグをカバンから取り出す。店員さんがバーコードを通す間に、エコバッグを広げ、袋や保冷剤、はし等の要不要を答えつつクレジットカードを準備。商品をエコバッグに入れつつ、しかるべきタイミングでカードの差し込みと暗証番号入力を求められ、カードを財布にしまう間もなくレシートを渡され、「ありがとうございました」の声に急かされるように、レシートのはみ出す財布を片手に、残りの商品をエコバッグに放り込んで、大慌てでレジ前から退去する。店外でやっと財布を整理してカバンへ。お惣菜がエコバッグの中で逆さになっている。これがレジの目指す最適だろうか。(吉原)

「運」によって生きながらえていることへの感謝の気持ちを忘れずに~自殺には生来の遺伝負因が存在する~

カマキリに寄生するハリガネムシという寄生虫をご存じだろうか。ハリガネムシはカマキリを操り、ハリガネムシの繁殖場である水中に飛び込ませる。これは『機動戦士ガンダム』のモビルスーツを操縦するような高度な技に思える。ハリガネムシの遺伝子でカマキリの操り方がプログラミングされているのだ。人間も遺伝子で行動パターンがプログラミングされている。行動遺伝学(遺伝と環境が行動に与える影響を分離し、その割合を明らかにしようとする学問)によると、自殺には生来の遺伝負因が存在するそうだ。ハーバード大学のサンデル教授が「勝者は自らの成功の空気を深く吸い込みすぎ、成功へと至る途中で助けとなってくれた幸運を忘れてしまうのだ」と述べているように、「運」によって生きながらえていることへの感謝の気持ちを忘れないようにしたい。(安藤(未))

▼大塚 郁夫、菱本 明豊「自殺の遺伝学的研究の現況」
▼マイケル・サンデル『実力も運のうち 能力主義は正義か?』(2021/4/14 早川書房 ISBN 9784152100160)

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