ハラスメント 関連コラム

内部通報外部窓口「リスクホットライン®」が目指すところとは!?~担当部長インタビュー~

2021.04.01

SPNが運営する「リスクホットライン®(以下「RHL」という)」は、企業の従業員様等の内部通報を受付ける「外部窓口」のパイオニア的存在であり、すでに17年以上の運営実績があります。

今回、RHL運営課の責任者を務める総合研究部の部長にRHLの特徴や内部通報を巡る最近の傾向についてインタビューしました。

RHL対応フロー イメージ図

RHL対応イメージ

現在グループを含めると約1000社の企業の窓口を担っており、年間約2000件の通報に対応しています。

Q.改めて思うRHLの特徴ってどのようなところですか?また、どういった点がお客様から評価されていますか?

A.導入いただいた際によく聞かれるお声として、「え、一つひとつの通報こんなに丁寧にレポーティングしてもらえるんですか?月額内で?何件でも?」というものがあります。まず、この詳細なレポートに驚かれることは多いですね。

あとは、各通報の初回レポートに必ず対応へのアドバイスを記載するほか、対応途中も企業担当者様からのご相談に何度でも応じるところも特徴でしょうか。なお、通報者への回答の添削依頼はしょっちゅういただいています。

Q.一番記憶に残っている通報は?

A.訴訟になるケースはそう多くないですが、当社のリスクレポートが裁判の証拠として有効に働いたとの報告をいただいた時は外部の第三者機関だからこそ果たせる役割かも…と嬉しく思いました。

Q.最近になって増えているニーズってあります?

A.内部通報の実効性が問われるようになってきているためか、内部通報に関するWebアンケートを実施して自社の状況を確認したいというご依頼、特に他社と比較してどうか聞かせてほしいというニーズが増えています。

また、リモート面談を含め、関係者ヒアリングを依頼されるケースも多くなっています。あとは、WCMSの自己適合宣言の申請に向けて足りない点を指摘してほしいといった「診断」的なご依頼も増えています。それから、対応担当者向けの研修もかなり多くなっています。

※WCMS:内部通報制度認証(自己適合宣言登録制度)とは、 事業者が自らの内部通報制度を評価して、 認証基準に適合している場合に、その申請に基づき指定登録機関がその内容を確認した結果を登録し、 所定のWCMSマークの使用を許諾する制度

Q.RHLを導入して変わった!と思う企業様はありますか?

A.あります。内部通報制度に後ろ向きの幹部がいる企業様がRHLを導入し、初回通報で通報者探しのような対応がなされ、いきなり制度の信頼が地に落ちたケースがありました。その後、その会社に、『だからダメなんです!』と(役員に)言える幹部が中途入社し、その方が内部通報のご担当になって動いてくれるようになったお蔭で、少しずつですが、社風がいい方向に変わってきている会社さんがあります。全く当社の手柄ではない事例ですが、似たようなケースはいくつかありますよ。

通報対応や定期アンケートの結果などを通じて、従業員の方々の組織に対する諦めが、やる気や感謝の言葉に変わっていく様子を見るのは嬉しいものです。

Q.最近の通報傾向を教えてください。

A.コロナ禍で、在宅勤務の割合が高い会社ではパワハラに関する通報が減っている一方、出社組では逆の傾向があるかもしれません。

出社している一部の従業員に負荷がかかり、不公平感からくるイライラが他者に対する攻撃的な言動になって現れるタイプのパワハラや、業績悪化への焦りやプレッシャーがサービス残業の強制や下請けいじめなどを誘発していると思われるケースも増えている印象です。また、強引な退職勧奨などに関する通報も増えていると思います。

Q.そうすると、通報の傾向は、世相や流行り、ニュース等に引っ張られることもあるのでしょうか?

A.そうですね。例えば、数年前、#”Me Too”運動が流行った時にはセクハラに関する通報が増えましたし、パワハラ防止法施行の報道が増えればパワハラに関する通報が増えます。

かつて、「未払い残業代2年間分〇〇億円支払い!」などというニュースが連日報じられた時には、サービス残業関連の通報がかなり寄せられましたね。ちなみに最近では、省庁の接待問題の流れからか、経費の不正関連の通報が増えていますよ。

Q.全体的には人間関係の通報が多いと聞きますが、匿名の通報も受けているのですか?

A.匿名でも受けています。ただ、人間関係の通報は匿名ですと具体的な改善には繋がらないため、できるだけ開示してもらえるよう促します。

RHL窓口の担当者の説得力はなかなかのもので、RHLへの氏名・所属・連絡先を全て開示する率は66%と高く、完全匿名は15%を下回っています(2021/2/28現在)。この開示率の高さも当社の特徴の一つだと思います。また、RHLのスタッフは、調査に必要な情報をできるだけ引き出すノウハウにも長けていますよ。

Q.通報に対応する企業担当者様はストレスフルだと思いますか?担当者様へのアドバイスがあればお願いします。

A.通報はどうしてもネガティブな内容が多いので、自身も気づかぬ間にストレスが溜まります。ただでさえお忙しいご担当者様も多いので、心身の健康に気を付けていただきたいです。自分に合ったストレス発散方法を見つけることも肝要です。

あと、担当者がお一人だけというのは避けていただきたいです。守秘義務という点で誰にも相談できずメンタル不調に陥ってしまった方も見てきていますので、担当は最低でも2人以上。通報件数に合わせた適性人数を配置していただくことが望まれます。

Q.最後に、RHLの展望といいますか、今後、ご契約社様をどのようにサポートしていきたいかを教えてください。

A.日々通報に触れていると、世の中にはこんなにも組織に馴染めずに苦しんでいる方、職場で上手くやっていけずに悩んでいる方々が多いのか…と茫然となることがあります。要因や背景事情は様々で、対応する企業ご担当者様のご苦労も非常に良くわかるのですが、こういった方々を企業が拒んでしまえば、引きこもりや自殺、ひいては犯罪などが増えてしまうのではないかと本当に心配になります。

当社に何ができるか…微力ではありますが志は高く、RHLには「社会貢献」という視点を持たせつつ、通報者と企業側の双方にとって一番いい落としどころを常に示していける水先案内人的な役割を果たしていければと思っています。

ここまで、聞きごたえのあるご回答をいただきありがとうございます。

まだまだ聞きたいことはあるので、次回はもう少し踏み込んで、内部通報の窓口を「不正」と「ハラスメント」、「内部通報」と「苦情」等に分けることについての意見や、公益通報者保護法の改正に向けて注意すべきポイントなどについても聞いてみたいと思っています。

RHLの実績

  • 2003年7月サービス開始:今年で18年目
  • グループ会社を含め約1000社の通報を受付
  • 2020年の年間通報件数は1863件

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