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【イベントレポート】「改正公益通報者保護法の指針に対する各社の整備状況を徹底調査」を開催しました

2023.04.27
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2023年3月9日(木)に、渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー弁護士中野真先生を登壇者としてお迎えし、危機管理オープンセミナーを実施しました。

このセミナーは、当社が2023年2月2日から2月19日に掛けて実施したWebアンケート調査結果にもとづき、現在の各企業における整備状況を徹底分析・検証し、内部通報制度に関わる皆様の疑問にお応えすることを目的に開催しました。

また、最後に当社が3月~4月にかけて新たにリリースした「グローバル通報システム」、「公益通報対応業務従事者向けeラーニング(応用編)」の2サービスについてご紹介しています。

※SPクラブ会員サイト(SP Club PREMIUM)ではさらに詳細な内容をご覧いただけます。

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実施概要

日時

2023年3月9日(木)

プログラム

14:00 開会の挨拶
調査報告

15:00 新商品紹介
「グローバル リスク通報WEB」
「従事者研修:応用編」

登壇者

  • 中野 真 先生 渥美坂井法律事務所・外国法共同事業パートナー弁護士
  • 久富 直子 株式会社エス・ピー・ネットワーク 総合研究部 上席研究員(部長)
  • 森越 敦 株式会社エス・ピー・ネットワーク 総合研究部 上級研究員

改正公益通報者保護法の指針に対する各社の整備状況調査(2023年)(概要版)

https://www.sp-network.co.jp/news/press-release/survey_whistleblowing_2023.html

調査概要

  • 調査期間:2023年2月2日~2月19日
  • 調査方法:Webアンケート調査
  • 調査対象:
    • 当社SPクラブ会員企業及びメルマガ登録企業
    • 当社リスクホットライン®導入企業担当者
    • 東証上場企業&従業員1500人以上、企業純利益プラスの上位500社
    • Web調査アンケートサービス(調査協力会社:株式会社マクロミル)
  • (※上記回答者から、従業員数300名以上の企業323社)

  • 有効回答数:323サンプル
  • 設問数:27問

調査結果と登壇者解説

アンケート調査結果とその内容に基づく質疑やコメントについて、その一部をご紹介します。

セミナーでは、アンケート全27設問すべての結果をご紹介するとともに、リスクホットライン🄬会員企業様からよくいただくご質問も含めて、中野先生には主に公益通報者保護法とその指針の解説、また法的観点からお答えいただき、当社は実務運用面からコメントをいたしました。

投影資料1
投影資料2-1
投影資料2-2

森越  :複数の窓口を設けている会社さんが多いため、重複があるのですが、まだ設置されていない会社さんも2.5%いらっしゃるという結果になりました。

久富  :顧問弁護士を窓口としている会社さんも多いようですが、顧問弁護士を窓口とすることは、あまり推奨されていないという認識があるのですが、先生はどうお考えですか?

中野先生:顧問弁護士を窓口にすることは2点議論されております。一つは、通報しようと思う方が安心して通報できるのかという問題。もう一つは、利益相反の問題、弁護士倫理等の問題です。

後者については、最近の事例として、顧問弁護士が、ハラスメント窓口として対応した案件と同一の案件が紛争になった際に、会社側の代理人となったことが、弁護士職務基本規程5条に違反するとして懲戒になったということがありました。また、2008、2009年くらいにも、窓口として受けた通報内容を会社に共有したことについて、弁護士法23条に違反するとして懲戒された事例もありました。

このような事例を踏まえると、通報者を相手とする紛争について対応することが、現実的には難しくなる、弁護士倫理上ハードルが高くなると考えられます。

顧問弁護士に通報窓口業務を委託した場合には、本来顧問弁護士に期待される「従業員と会社の間の労務紛争の処理の依頼」について、顧問弁護士から対応を断られるというリスクがあると考えられます。そういった点を踏まえて、顧問弁護士を通報窓口にし続けるかどうかということを検討する必要があると考えます。

投影資料3

久富  :実際に、取締役の進退に関わるような重い通報が入った場合は、対応はかなり難しいと思います。当社もご契約企業様の取締役の通報が入った場合には、社外取締役や常勤監査役に直接報告を上げさせていただくような通常とは別のルートを決め、実際にうまく動いていただいたようなケースがあります。

中野先生:独立性の確保に関しては、社外取締役や監査役に連携して対応をしてくと言う言ことは、よく言われていることではあるのですが、独立性の確保の趣旨としては、組織の長、またその他の幹部の影響によって、調査結果や是正措置の妥当性等に関して歪められないようにすることが本来の趣旨であるので、「これをやれば大丈夫」という1つの決まりきったものがあるというわけではないのです。実質的に影響力を排除できるかという観点から個々の事案や個々の会社に則して、判断、検討していくということが求められると考えています。

少なくとも代表取締役に被疑事実に関する情報を共有することは、調査の初期段階では避けたほうがいいということは言えるものと考えております。

事前に頂いたご質問にもお答えしました。

ご質問

法の解釈では、公益通報とは、会社が設置する専門窓口に届くもののみを指すのではなく、通常のレポートラインにおいてもららさせるものも含むと理解している。
通常のレポートラインでの対応自体は自然な流れであることから、否定するものではないが、書面での従事者指名を行うことができない。
この課題に対し、一定以上の役職員に対し、「公益通報(内部通報)」と銘打たれた、又はそれに類する報告がある場合には、内部通報窓口担当部署へ相談するよう伝えるも、100%を担保できるものでもない。

こういった場合、結果的に、通常のレポートラインにおいて公益通報対応業務が発生した状況における従事者未指名の状態に対し、会社の制度整備義務違反が問われるのか?

中野先生:結論から言うと、このケースでは義務違反には問われません。通常のレポーティングラインでの報告も、公益通報にあたる場合はありますし、その報告を受けた上司が対応することも公益通報業務にあたる場合はあります。他方で、指針で定められている従事者指定義務を負う場合というのは、内部公益通報窓口が受け付ける内部公益通報に対して、その対応をする者なので、レポーティングラインで報告を受けた上司は、指定義務の対象にはなりません。

最後に…

中野先生:公益通報者保護法の指針の要請では、各項目における趣旨が大切ですので、趣旨に沿って対応するためにはどうすればよいかという視点で検討していただき、自社に合った取り組みをしていただくことが、法対応の最も望ましい方法と考えています。

セミナーご参加者の声(事後アンケートより一部抜粋)

  • 「改正公益通報者保護法の指針に対する各社の整備状況調査の結果をご提示いただき、専門の弁護士の方に解説いただくというセミナーは、これまで受講したことがなく、大変勉強になりました。
  • Q27の自由記述の内容について、かなり共感するものがありました。さらに詳しく解説を聞きたいと思いました。
  • 理解が進み、共感できる内容でした。

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